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12月07日-02号

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  1. 徳島県議会 1993-12-01
    12月07日-02号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
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    平成 5年12月定例会   平成五年十二月徳島県議会定例会会議録(第二号) 平成五年十二月七日    午前十時三十四分開議      出席議員計三十七名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     十九 番     堺        廣 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十 番     元  木     宏 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十三番     松  本     弘 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十三番     日  下  久  次 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     市  原     実 君     次長       西  本  辰 年 男 君     議事課長     鈴  木  行  雄 君     調査課長     佐  藤     功 君     議事課課長補佐  大  竹  将  夫 君     調査課課長補佐  大  西  完  治 君     議事係長     森  本  哲  生 君     委員会係長    板  谷  充  顕 君     企画調査係長   木  村  輝  行 君     事務主任     日  関     実 君     主事       山  口  久  文 君     同        佐  光  正  夫 君     同        四  宮  哲  也 君     同        河  内  か ほ り 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      松  田  研  一 君     出納長      折  野  國  男 君     企業局長職務代理者企業局次長              江  川  徹  也 君     総務部長     富  田  辰  郎 君     企画調整部長   三  好  勝  則 君     福祉生活部長   古  川  文  雄 君     保健環境部長   内  藤  康  博 君     商工労働部長   宮  本     清 君     農林水産部長   安  丸  徳  広 君     土木部長     山  中     敦 君     国体局長     坂  本  松  雄 君     財政課長     河  内     隆 君     財政課課長補佐  高  岡  茂  樹 君   ────────────────────────     教育委員長    脇        健 君     教育長      近  藤  通  弘 君   ────────────────────────     人事委員長    大 久 保  久  夫 君     人事委員会事務局長齋  藤  喜  良 君   ────────────────────────     公安委員長    細  井  宇  八 君     警察本部長    栗  本  英  雄 君   ────────────────────────     代表監査委員   藤  井     格 君     監査事務局長   三  澤  暢  男 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第二号   平成五年十二月七日(火曜日)午前十時三十分開議 第一 県政に対する一般質問         (四   名)   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。 まず、議長会関係等について申し上げます。 去る十二月三日、東京都において開催された全国都道府県議会議長会等地方六団体主催の地方税財源確保緊急総決起大会に出席するとともに、政府等関係方面に善処方要請いたした次第であります。 また同日、東京都において開催された平成六年度徳島県重要要望事項説明会に出席し、県選出国会議員と意見交換を行うとともに、これらの実現方について善処方を要望いたした次第であります。 次に、監査委員から、本年十一月に実施した現金出納検査の結果について、議長あて報告書が提出されておりますので、御報告いたしておきます。 諸般の報告は、以上であります。   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「県政に対する一般質問」を行います。 通告がありますので、通告の順序に従い、発言を許可いたします。 三十五番・小倉祐輔君。   (小倉議員登壇) ◆三十五番(小倉祐輔君) 私は、自由民主党・県民会議を代表いたしまして、当面する県政上の幾つかの課題について、知事初め理事者の皆さん方に御質問を申し上げます。いささか質問の項目が多岐にわたっておりますので、時間の関係もございますし、簡明な御答弁をいただきますように、前もってお願いをいたしておきたいと思います。 御承知のように、今年は知事選、国体開催等が重なりまして、通常の九月議会は十一月議会となりました。中一週間置いて、十二月議会が開会をされました。十一月議会におきましては、各議員より、さまざまな御議論や御意見、御提言等もございました。私たち自由民主党・県民会議は、圓藤県政を支える立場から、今後もチェック機能の充実に努めてまいります。 そこで私は、まず知事に対し、十一月議会を振り返りつつ、就任六十数日間に知事御自身が肌でお感じになった県勢の実態、それから県民性、県民ニーズ、率直な御所見をお伺いしたい、そうしたことを受けとめて、今後の県政運営について、圓藤カラーとでも申しますか、お考えを承っておきたいと思います。   〔中谷議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 十月五日に就任をいたしましてから、六十日余りが過ぎたわけでございます。この間、県にとりまして半世紀に一度の大イベントでございました第四十八回国民体育大会や、これに引き続く全国身体障害者スポーツ大会という二つの行事も、県民各界各層の御協力によりまして、大きな成果を上げて終了することができたわけでございます。 また、十一月議会では、今後、私の四年間の県政を担当するに当たっての基本的な姿勢を初めとして、さまざまな御議論もいただいたところでございますし、その後、今議会で御報告させていただきましたように、四国横断自動車道鳴門─津田間の施行命令が出されましたり、また地方拠点都市地域の基本計画の承認を行うなど、県政全般として一日一日着実な歩みを進めていると実感しておる次第でございまして、議員各位を初め関係者の方々の御協力によるものと感謝をいたしておる次第でございます。 さて、お尋ねの県民性についてどう感ずるかということでございますけれども、県民性とは何かということ、また難しい問題でございますけれども、本県に住む人々にある程度共通した性格というものが、いわば県民性と言えるのではないかというふうに存じますけれども、これを一言で言うのはなかなか難しいことではないかと思っております。 さきの二つの大会で、これは議員も開会式あるいは競技場に出かけられてお感じになられたと思いますけれども、大会運営に携わりました多くの県民の皆さんの大会成功に向けての一致団結したひたむきさ、そして勤勉さ、そしてまた遠来の選手役員に好評をいただいた温かいもてなしの心、好成績を残した本県選手団及び選手を応援していただいた方々の熱い情熱、これを非常に強く感じた次第でございます。こういったものが、いわば私たち県民が共通して持っているものでありまして、今申しました勤勉さ、温かい人情、情熱といったものが、いわゆる県民性と言えるものではないかというふうに感じておる次第でございます。 次に、県勢の実態、県民のニーズはどうかという点についてでございますけれども、例えば、高速道路がいまだ一区間も供用されていないということに象徴されますように、確かに本県では、交通網を中心に社会基盤の整備がおくれているというようなこと、道路の改良率が四二%、全国は六五%でございます。下水道の普及率が九%、全国は四四%というようなことにも示されておりますが、そういう社会基盤の整備がおくれているということを十分認識をいたしているところでございますし、また人口八十三万人のうち、六十五歳以上の人口が一五・五%──最近では一七%という数字もありますけれども──を占めておりまして、全国よりも十年早く本県の高齢化は進んでいるということから、こういった対策にも十分取り組んでいかなければならないと思っているところでございます。これら以外でも、ことしの場合は非常に厳しい不況の波にあらわれております県内中小企業への対策とか、冷夏、長雨あるいは台風で大きな打撃を受けた農林水産業への支援も急がれているわけでございまして、こういった産業振興面でも、さまざまな課題を有していると思っているところでございます。 ただいま申し上げましたような県の抱える課題、県民のニーズといったものを着実に克服、実現していくためには、絶えず県民に顔を向け、何が県民の幸せにつながるかということを常に念頭に置きつつ、チャレンジ精神を持ち、一生懸命、課題解決に向かって汗を流してまいりたい、そのような姿勢で県政に取り組んでまいりたいと考えているところでございまして、一生懸命、汗を流して頑張るというところが、いわば私の圓藤カラーだと認識していただければ幸いだと思っております。   〔木内議員出席、出席議員計三十九名となる〕   (小倉議員登壇) ◆三十五番(小倉祐輔君) ただいま知事の方から、就任六十日余り、肌でお感じになられた県勢の実態であると、勤勉で人情豊かな徳島の県民性、県民ニーズ、さらに今後の県政運営のあり方等についても、お考えが述べられました。就任後の初議会におきましても、県民の幸せを念頭に、各界各層の幅広いお声や御意見を真摯に受けとめながら、県民一人一人の心に触れ合い、県民とともに進める行政に努めてまいりたいというふうにも述べられました。そうした基本姿勢を堅持されつつ、今後もひとつ一生懸命努力されますように、御要望をいたしておきたいと思います。 それでは、具体的な質問を申し上げてまいります。 まず、細川内ダムについてであります。 この問題につきましては、ダム計画の発表以来、地元木頭村では一貫して反対の立場をとり続け、事業を促進したい国や県との間で、過去二十年以上にわたりまして、話し合いの糸口すら見出し得ないような状況が続いてまいりました。今日、ダムを取り巻くいろいろな問題、御指摘はされておりますが、一方では、ダムの技術も大いに進歩いたしてまいり、水源地対策にいたしましても、地元に対するいろいろの施策の実施や支援が体系化もされてまいっております。その一部は法制度化もされると、大きく改善もされてきているようであります。しかし、このような一般的な考え方があるにせよ、細川内ダム建設につきましては、国や県と地元木頭村との間で十分な話し合いがなされなくては計画を具体化することは難しいのもまた事実でもございます。 このような現実を踏まえて知事は、去る十一月十八日に木頭村を訪問され、村長や村議会関係者の方々との話し合いの場を持つことを実現させました。これによって、今後の展開に向けて視野が開けてきたことに対しましては、知事の行動を評価いたしたいと存じます。しかし現実は、これからの具体的な話し合いにかかっていると申し上げます。二日開会の知事の説明の中にも、できるだけ早い機会に具体的な話し合いを始め、多くの困難な課題山積しておることにつきまして、村当局はもとより幅広い地元の方々の御意見をお聞きしながら、また一方では、県の考え方も十分御説明をする中で円満解決に向けて最大限の努力を重ねてまいりたいとの決意の表明もなされましたところであります。 今後、腹を割った議論が始まる正念場を迎えるに当たりまして、当日の内容につきましても、いろいろ言われておりますが、もう少し詳しく御説明もしていただきたいとともに、今日まで二十何年間も長引いております原因を知事御自身がどのように肌でお感じになったか、受けとめられたかも、ひとつお伺いをしておきたい。 さらに、細川内ダム建設を政府の最重要要望事項として、ずっとお願いをしてまいっております。一方、十一月二十五日、建設省の四国地建に対しまして、ダム調査を強行しないように要請もされたそうでございます。十一月三十日の事前の各委員会でも、いろいろ御議論があったようでもございます。県民の一部には、何かトーンダウンをしておるのではないかといったような意見もあるやに承ります。このあたりの経緯につきまして、ひとつ知事より、もう少しわかりやすい説明もしていただきたいと思うわけであります。 次に、橘湾の石炭火力発電所計画についてであります。 橘湾の工業開発につきましては、昭和三十九年に新産業都市に指定されて以来、県の県南工業開発拠点として、長い間、企業誘致に努めてこられたところであります。昭和四十八年の住友重機の造船所を初めとして、幾多の計画が経済変動の波に浮かんでは消えてきたところであり、県の最重要課題として県民の注目を浴び続けてまいりました。 そこで県としては、景気変動の影響を受けにくいエネルギー関連産業の誘致を進めてきたところでありますが、昭和五十五年には、西日本の広域電源として石炭火力発電所の建設計画を電源開発が主体となって行う方針が決定をされました。昭和五十八年から調査が開始されましたことは御承知のとおりであります。その後、平成二年十二月に、電源開発及び四国電力、改めて両社共同での二百八十万キロワットの発電所計画として立地協力要請され、県としては、県南工業開発中核プロジェクトとして位置づけること、そしてまた環境保全には万全を期した上で積極的に取り組む旨の回答がなされましたというふうに承っております。 こうした一連の経過を踏まえて、事業者では平成三年度から環境現況補足調査を開始、その結果、本年六月の建設申し入れとともに環境影響調査書として県に提出され、七月からは一カ月間、住民に公開縦覧されてきたところであります。いよいよ今月には、電源開発調整審議会で上程され、国の基本方針に組み入れられるものと期待をしているところであります。この計画を打ち出してから実に十数年、橘湾の開発が大きな一歩を踏み出そうといたしているのを感じます。同時に、発電所に隣接する県南地域振興のための公共用地計画につきましても、ぜひひとつ実現を図っていただきたい。 さらに、資源エネルギー庁におきましては、今後の発電所のあり方として、地域共生型発電所を目指す方向で推進していると伺っております。電源開発及び四国電力におきましても、そうした方針で取り組まれるものと伺っております。この機会に、きょうの新聞報道でもなされておりましたが、あすと言われております電調審の見通しにつきまして、さらにまた地域共生型を目指す発電所の今後の推進方針や姿勢に対し、公共用地計画を含む今後の橘湾周辺の行政推進の中で、どのようにこれを生かし、事業者に対し働きかけをしていく、基本的な考え方も伺っておきたいと思います。 次に、農業問題につきまして、知事に要望なり、農林水産部長へのお尋ねもいたしておきたいと思います。 まず第一点は、大詰めに来ていると言われるガットのウルグアイ・ラウンド農業交渉に関連して、米の市場開放は絶対に阻止しなければならないということであります。この問題につきましては、申し上げるまでもなく、去る十一月一日「米の市場開放阻止等に関する意見書」を徳島県議会議員全員により、議長から細川総理を初め政府関係閣僚あてに提出をいたしております。 これは昨年十一月にも我が県議会におきまして採択をされました意見書と同じ趣旨のものでありますが、本年は特に、低温、日照不足及びこれに伴ういもち病の多発であるとか台風による倒伏、冠水、白穂等によりまして、全国の作況指数は七五と、いまだかつてない、本県におきましても、当初九五から九一、最終的には八八といったような極めて著しい不良な年でありました。全国的にも、最悪の凶作という不測の事態を迎え、政府は主食の供給確保を図るために、やむなく米の緊急輸入を決定したのは御承知のとおりであります。 政府におきましても、今回の緊急輸入は新ラウンドの議論とは全く次元を異にするものであり、米の市場開放問題には、これまでの基本方針を堅持していきたい、明言もされております。しかし、年末決着に向けて重大な山場を迎えております最近のさまざまの動きを仄聞するとき、日増しに不透明感が募ってまいります。万が一にも、もし我が国の米が、従来からの再三にわたる「米の関税化は受け入れません」という政府や各政党の公約にもかかわらず、自由化することになりますならば、我が国の稲作・農業・農村はかつてない打撃をこうむるのみならず、本県のような地域経済、そして他県に誇り得る豊かな自然環境や県土の保全、何千年の歴史の中で主食としての米づくりより芽生えた農村文化、また食糧の安定性・安全性、社会生活にも大きな影響を及ぼすことは申し上げるまでもありません。その上に、三たびの国会決議に対する国民の政治不信、はかり知れないものがあろうと懸念するものであります。重ねて、私たちの意見書の趣旨が貫徹されるよう望むものであります。 この問題につきましては、三木前知事の時代から、全国知事会全国市長会全国町村長会、日本じゅうの地方自治体、さらには全国都道府県議会議長会全国市町村議会議長会等からも、公約どおり自由化阻止を貫くよう、何度となく政府に申し入れをいたしております。圓藤知事のこの問題に対する所信、御決意と申しますか、改めてお伺いをいたしておきたいと思います。 ところで、凶作に終わりました本年の稲作の作付前には、各農家に対しまして、全国平均で二五%、徳島県におきましては約二八%の転作割り当てが実施をされております。生産過剰に対処し、輸入の自由化を阻止するためという理由で、転作、減反に協力をしてまいりました農家は、収穫期、ことしは不作だから、緊急輸入もやむなしと言われましても、何ともやりきれない気持ちだと思います。また、食糧、特に主食の安定供給の上からも極めて大切な備蓄につきましても、たしか農水省は、適正在庫量は百万トン以上要るんだと──私は百五十万トンぐらいといつも言っております。ところが、備蓄は二十万トン程度しかなかったというふうに聞いております。もしそうであるならば、消費者や生産者の方々に、どのように説明をするのでしょうか。農林水産省から委託を受けて転作を進め、需給調整を指導した県の立場、ある面では同情に値するものもございますが、やはり直接に顔が見えるのは、国ではなく、県や市町村の担当部局であります。農水省は、今年の米の作況が戦後最悪というようなことから、現行の減反面積を七万六千ヘクタール見直して、六十万ヘクタールにしたいといったようなことも言われております。 県は、農林水産省に対して、市場開放の阻止の先頭に立つことはもちろんでありますが、自給体制の強化、備蓄制度の拡充、安全な食糧の安定供給を図るために、稲作農家が生産意欲を喪失して、水田が荒廃することのないような施策の確立を強く求めるとともに、来年以降の転作割り当て、緊急輸入が同時に行われることのないようなことにするためにも、ひとつ県下の稲作農家の十分な理解と協力を得ながら、高い生産性が継続して行われるように努力する必要があると考えます。 そのためにも、国が公表いたしておりますいわゆる新農政プラン「新しい食料、農業、農村政策の方向」の具体化に伴う経営体の育成であるとか、すぐれた経営感覚を持ち、生産意欲の高い農業後継者の育成などが、来年に迫った関西新空港や明石海峡大橋の開通など、本県農業を取り巻く立地条件の大きな変動とも絡めて、抜本的に検討する時期に来ているのではないかと考えるものであります。 このような状況を踏まえて、今年の水田営農活性化対策、今後、具体的にどうとり進めていかれようとするか、農林水産部長にお尋ねをいたしておきたいと思います。 私は平成四年の二月議会の質問で、関西国際空港、日本を代表する空港としての顔とともに、同空港島を本県を名実ともに四国の表玄関として位置づける四国、近畿の交通ネットワークの結節点としてのもう一つの顔にすべきであるということを申し上げました。当空港からの近畿方面へのアクセスとして、PTBターミナルから鉄道につきましては南海本線、難波に約三十分、JRによりまして新大阪に五十五分到着の予定のようであります。またバス路線につきましては、当面リムジン輸送として、梅田、伊丹、三宮、上六、守口、奈良、和歌山と、七路線が近畿運輸局で決められて、平成三年、設立された関西空港交通株式会社を中心として、近々近畿運輸局内のバス事業者、現在のところ十社余りと伺っておりますが、相互乗り入れの予定であり、近々申請がなされ、来年三月から五月ごろに、正式に運輸省から認可をされると仄聞をいたしております。本県からの関西国際空港を経由して、近畿方面への交通手段の一つとしてのリムジンバス停留所設置を前も強く申し入れてありますが、今回も改めて要望をいたしたい。 そうした私の質問に対しまして、当時の企画調整部長は、関係機関の連絡を密にし、さらに関係県とのスクラムを組んで対処したいというふうな御答弁がございましたが、海上アクセス基地のすぐ横をバスが通るんであります。その後、県におかれましては、停留所設置についてのいろいろお話し合いを、特に関係の深い南海であるとか近鉄、各関係会社等とも御協議もされておるというふうに聞いております。そこら辺につきましても、ひとつ御説明をいただきたい。 なおまた、海上アクセス基地からのPTBターミナルへのスムーズな旅客の運送状況につきましても、ひとつこの際、お聞きをしておきたいと思います。 次に、航空貨物の通関手続についてお伺いをいたします。 御承知のように、当空港は世界に開かれた我が国初の二十四時間国際ハブ空港であります。当然、貨物専用便も多く就航するものと聞いておりますが、新たな航空貨物の流れが近畿圏を中心に生じてくるということになろうと思います。航空貨物の通関手続につきましては、関西国際空港本島におきましては大阪の税関が担当し、また近隣におきましては大阪南港臨空タウン神戸の六甲アイランドの航空貨物のターミナルが、それぞれ整備をされておると伺っております。 このような状況の中で、本県の立場で航空貨物の取り扱いを考えてみますと、本県や四国を発進する貨物は本県側で手続ができれば大変便利なはずであります。先ほども申し上げましたように、旅客ターミナルも来年完成に向けて順調に進んでおるし、一方、コンテナターミナルも早期実現に向けていろいろ調査も進んでおるようでございます。海上貨物につきましては、当ターミナル内に保税地域を指定し、通関できるような検討もなされておると聞いております。航空貨物につきましても、当ターミナル内において通関手続が可能かどうか、お伺いをいたしておきたいと思います。 御答弁によりまして、質問を続けてまいります。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず細川内ダムにつきまして、十一月十八日に行われました木頭村との話し合いの内容、それからまたダム問題の解決が長引いている原因をどう認識しているかというお尋ねについてでございます。 細川内ダムにつきましては、去る十一月十八日に、私が木頭村を訪問して村長にお会いをいたしまして、ダム問題について話し合いをするとともに、あわせてダム建設予定地周辺を視察をいたしました。その後、村議会議員の方々や村内の各種団体の方々の御意見も伺ってまいったわけでございます。一連の会議の中で私は、ダム問題で双方が話し合う場がほとんどなく、お互いの主張に十分耳を傾けることができなかったことはまことに残念であり、双方が率直な意見を出し合う民主的で理性的な議論の場を持つことが何よりも重要であるという提案をいたしたわけでございます。村長及び村議会の方々には、この提案に御賛同をしていただき、今後の話し合いに向けての糸口がつかめたという意味におきまして、大変有意義なものであったと考えておるところでございます。今後は、担当部局に村と精力的に話し合いを進めるよう指示いたしておりまして、機会をとらえて、私自身も話し合いの場に臨んでまいりたいと考えておるところでございます。 なお、村議会との会談の中では、話し合いを進めるためには調査を中止すべきじゃないかというような申し入れがございました。県といたしましては、本問題の解決には今後とも話し合いを継続していくことがまずは必要であるという認識のもとに、ボーリングとか測量とかいったような現地調査を強行しないように細川内ダム事務所長に要請しているところでございます。 次に、ダム問題の解決が長引いている原因についての認識でございますが、これにつきましては、那賀川流域全体のことを考えてダムが必要であるとする国や県と、地元にとってはダムはない方がいいという考えの木頭村との間で、これまで十分ひざを詰めた話し合いができていなかったのではないか、そのことが問題を長引かせた最大の原因ではないかと、かねてより私はそう考えておったわけでございまして、今回の木頭村訪問でも、そのように実感した次第でございます。したがいまして、今後は幅広く地元の方々の御意見をお聞きし、また一方では、ダム建設に対する県の考え方も説明する中で、本問題の円満解決に向けて最大限の努力を重ねてまいりたいと考えているところでございます。 また、この細川内ダム建設を政府に対する最重要要望事項として要望しておると、その一方でダム調査を強行しないように要請したということ、このことについてわかりやすく説明願いたいという御指摘でございます。 もとより、国に対する重要要望とか最重点事項要望というようなものは、単なる予算要望というだけじゃなくて、長期的に見て、将来、県益につながると考えられる事業も含まれております。例えば、第二国土軸構想の推進でありますとか、紀淡海峡ルートの推進というような事項も、すぐにこれが実現するというものでなくても、長期的な課題としてこれはぜひ実現をしなきゃいかんというようなものも含んでおるわけでございます。 県といたしましては、この細川内ダムにつきまして平成四年八月に初めて最重点事項に格上げをいたしまして、ことしも八月の段階で、既に来年度の重要要望事項として同様の要望をしておりまして、国に対する要望も、行政の継続性という観点から、継続していく必要があると考えたわけでございます。さらに今後、村との話し合いを進める中で、話し合いを進めるために必要な調査、つまり話し合いの前提としていろんなデータを出さなきゃいけない、そのためにいろいろ調査をしておかなきゃならないと、そういう事項もございます。さらには、話し合いの進捗によっては現地調査も必要となってくる、あるいは可能となってくるということもあるわけでございます。平成六年度の予算というのは、平成七年の三月まででございますから、そういうケースも考えられるわけでございますので、予算としては確保していく必要があると考えたわけでございます。こういったことから、平成六年度の最重点要望事項といたしたわけでございます。御理解を賜りたいと思います。 一方、本問題の解決には、まずは今後とも話し合いを継続していくことが必要であるという観点でございますので、ボーリングだとか測量の現地調査を強行しないように細川内ダム工事事務所長に要請したことは、先ほど申し上げましたとおりでございますので、御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 それから、橘湾石炭火力発電所についての電調審の見通しについてでございます。 橘湾石炭火力発電所計画につきましては、先般、経済企画庁から県に対し、近く開催予定の第百二十五回電源開発調整審議会への上程に当たり、当計画を電源開発促進法に基づき、平成五年度電源開発基本計画に新規に組み入れることについての意見照会があったわけでございます。県といたしましては、地域経済への波及効果、環境保全対策、地元阿南市等の開発同意などを総合的に判断いたしまして、国の電源開発基本計画に組み入れることについて異議ない旨、回答をするとともに、あわせて環境保全対策に最善の努力が払われるよう国においても電気事業者を指導していただきたい旨、要請したところでございます。 現在、国におきましては、資源エネルギー庁が中心となり、関係省庁との協議、調整が進められ、おおむね完了している状況であると伺っております。したがいまして、予定どおり、電源開発調整審議会の議を経て、電源開発基本計画に組み入れられることが決定されるものと確信をいたしておるところでございます。 また、この火力発電所につきまして、地域共生という観点からの公共用地計画、さらには事業者に対するどのような働きかけを行っていくのかというようなことでございます。 現在、国におきましては、今後の発電所のあり方として、発電所の有する諸資源を積極的に活用し、地域産業の振興及び生活環境の充実に資するとの観点から、地域とともに生きる発電所となるよう指導しているところでございます。 橘湾石炭火力発電所計画につきましては、事業者において、発電所施設だけではなく、グラウンドなど地域住民にも利用していただける地域開放型の施設もあわせて計画するなど、地域共生型の発電所を目指しているところでございます。県におきましても、発電所に隣接して地域の人々に親しまれる公共用地等の整備を計画しておりまして、発電所計画と一体として、県南地域振興を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。今後、具体化に向けて、事業者にも積極的に参画していただけるよう協議を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、今後、発電所立地を進めていく中で、地域共生を図っていくことが非常に重要であると考えておりまして、公共用地計画を初め公共事業に対する事業者の財政的支援など、積極的な御協力をお願いしてまいりたいと考えているところでございます。 それから、米の自由化阻止についての姿勢ということでございます。 米の市場開放をしてはならないということにつきましては、前知事もこれまでの議会や知事会などで決意を述べられ、国に対しても働きかけを行ってまいりました。私も、米は我が国の基本食糧であり、本県でも全農家の八割近くの農家が作付を行い、農業経営並びに地域経済に主要な地位を占めておること、また一方、水田は県土の保全や自然環境の保全にも大きな役割を果たしていること、そしてさらには、今日でも農家は水田面積の三割に及ぶ生産調整を実施されるなど努力をされている、いろんなことを総合的に考えますとき、米は国内で自給すべきであり、市場開放を容認してはならないと私も考えております。 したがいまして、就任後早速の十月に、国がことしの作柄の全国的な不作に起因し緊急輸入に踏み切った際に、この輸入を機会に市場開放に結びつけないよう国内自給方針を堅持されたい旨の要望を関係農業団体とともに行ったところでございまして、また去る十二月三日には、県の重要要望事項として、政府関係機関並びに県選出国会議員にも、この旨を強く要請したところでございます。現在、ガット・ウルグアイ・ラウンドが大詰めの段階にあり、伝えられる情報について深く憂慮しているところでございますが、私は、国がこれまでの自給方針を堅持し、市場開放を決定しないことを強く望んでいるところでございます。御理解をいただきたいと思います。   (安丸農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(安丸徳広君) 私からは、農業問題のうち、水田営農活性化対策の取り組みについて、お答えをいたしたいと思います。 水田営農活性化対策につきましては、平成五年度から七年度までの三カ年計画で実施いたしておりますが、国におきましては、本年産の米の作柄が全国的に著しい不作となったため、今後、ゆとりある備蓄を確保する必要があるとし、六年度以降の転作等目標面積を緩和することを決定いたしました。この決定に伴い、本県に対しましては、当初の六千七百二十ヘクタールから七百九十ヘクタール緩和された五千九百三十ヘクタールの目標面積の配分内示がありました。この国の配分を受け、県といたしましては、農協中央会等関係団体とともに、市町村、農協との打ち合わせを既に実施し、現在、具体的な推進方法について、関係機関と最終的な協議を進めているところであります。 本県農業の振興につきましては、かねてから本県の持つ恵まれた立地条件を最大限に生かし、新鮮共感基地徳島づくりを基本目標として、土地基盤整備から生産・流通にわたる各般の対策を推進しておりますが、稲作生産対策及び水田営農活性化対策につきましても、こうした対策の一環として、早期米の推進や野菜との複合経営の推進などに取り組んでいく必要があると考えております。今後の対策推進に当たりましては、緊急的な措置とはいえ、既に米の輸入がなされつつあること、さらにはガット・ウルグアイ・ラウンドの情勢等を踏まえ、地域の水稲作付の拡大の意向や転作の定着状況に十分配慮し、農家の経営安定が図られ、営農意欲が損なわれることのないことを基本にして推進していきたいというふうに考えております。   (三好企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(三好勝則君) 三点お答え申し上げます。 まず、関西国際空港島の海上アクセスターミナルにリムジンの停留所を設置することにつきましてでございますが、平成四年二月議会におきまして、小倉議員から御提案をいただいたところでございます。 県といたしましても、近畿運輸局関西国際空港株式会社などに対しまして、徳島ルートは関西国際空港利用者のみならず、近畿各方面への利用客も多く見込まれるなどの事情を申し上げまして、バス停留所の設置を要請いたしますとともに、情報収集に努めてまいったところであります。その後、リムジンバスにつきましては、七路線が新空港開港時までに整備する必要がある路線として発表されましたので、この運行の中心となる関西空港交通株式会社や南海電気鉄道株式会社などのバス事業者に対しましても、バス停留所設置の要請を行ってまいりました。 これまでのところ、バス事業者の判断といたしましては、海上ターミナルビル前にバス停留所を設置することは、需要の予測から見て現時点ではかなり厳しいものがあると聞いております。しかしながら、徳島からの旅行者の利便性の向上につながるこのバス停留所の設置は意義のあることと考えておりますので、今後とも関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、海上アクセスターミナル基地からPTBへのスムーズな旅客輸送についてでございますが、この間のバス運行距離は、往路二・二キロ、復路二・五キロメートルございます。このため、この輸送につきましては、船をおりればすぐバスに乗車できるいわゆるジャスト・イン・タイムによる運行を中心に、関係機関に要望いたしております。また、船舶の運航時間帯に連係したバス運行時間帯の確保、さらに運行車両につきましても、大型旅行かばんが入る広いドアで、低床型車両の導入などを要請しておりまして、現在、その方向で検討をしていただいておると伺っております。 第三点目は、航空貨物の通関についてでございますが、本県からの航空貨物につきましては、通関上の関係機関が設置されております小松島で通関手続を行う方法もございますが、実態といたしましては、小口貨物が大半を占めることや、時間、コストなどを考慮いたしまして、そのほとんどが既存ルートを確立されております伊丹空港や成田空港で通関手続がなされているというのが現状でございます。御質問の関西国際空港を経由する国際航空貨物の取り扱いにつきましては、沖洲流通港湾の利用を含めまして、本県の輸出入関連企業の方々にとって便利なサービスが提供できますよう、今後、庁内関係部局間で研究を行い、関係機関とも協議してまいりたいと考えております。   (小倉議員登壇) ◆三十五番(小倉祐輔君) 細川内ダムにつきましては、知事より、長い間話し合いがもたれなかった理由につきましての御説明もいただきました。問題は、今後の取り組みということであります。無論、話し合いというのは、一方が一方へというのではなく、お互いが共通の場を求め、どのように歩み寄っていくかということではなかろうかと思っております。根気よく、ひとつ話し合いを続けて、県民の期待にこたえていただきたいと思います。 電調審の見通しにつきましては、大変明るいと御報告がございました。今日までも地域共生を目指すというようなことでの企業立地はよく言われてきております。問題は、やはり言葉ではなしに、本当に地域の方々の共感を得るためにはどうあるべきか、具体的にどのように企業に働きかけていくべきか、そしてその先導は無論行政の役目であろうというふうに思っております。今後の御努力を御要望をいたしておきたいと思います。 知事より、米の自給体制の堅持についての御決意を伺いました。今後も、全国の知事会の先頭に立って頑張っていただきますように、ひとつお願いを申し上げておきたいと思います。 農林水産部長より、いろいろお話がございました。要は、汗を流す苦しみの中に喜びを感じ合えるような農政の展開であります。今後の地域農業振興のために御努力いただきますように、ひとつお願い申し上げておきたいと思います。 海上アクセス基地につきましては、先ほども申し上げましたように、そのターミナル、海上基地のすぐ横を通るわけで、上りのときにはすぐ横を通る、下りは少し立体交差等を回っていかなくてはいけないと、そういうこともあるようでございます。要は、お客さんの数がどのくらいかというようなことも大きなポイントになろうかと思うわけで、まさに四国の表玄関としての徳島、関西空港との位置づけのためにも、ぜひ今後もひとつ頑張っていただきたいと思います。 通関手続につきましても、お話はございました。先日、元の徳島県の総務部長でございました、現在は大蔵省の関税局長をなさっております高橋さん、非常に好意的なお話も伺えました。これはやはり、バスのお客の数と同じように、航空の荷物の量というものが左右するでしょうというようなことでもございます。十分、商工労働部等とも横の連携を密にしながら取り組んでいただきますように、ひとつ御要望を申し上げておきたいというふうに思います。 縦貫道・横断道につきましても御質問を申し上げたいというふうに思っておりましたが、どうも時間が迫ってきております。 縦貫道につきましてはひとつ、ぜひ藍住─脇間は五年度、徳島─藍住間は六年、全国ネットワークの上からも川之江間の、明石海峡大橋開通までにはあらゆる知恵を絞り、努力し、関係者の御協力を得ながら、供用に向けて一層御努力をされますように、ひとつお願いをいたしておきたいと思います。 横断道につきましては、過般、建設大臣より施行命令が出され、大変喜ばしいことでございまして、今日までの関係者の御努力に敬意を表したい。なおまた、先日は本県と香川両県、横断道議員連盟の役員の方々が公団に御陳情をされ、路線発表は今年度中に行うように努力したいというようなお話もあったようでございます。今後、積極的に関係者の御理解をいただきながら、これもまた明石に間に合うように、ひとつ頑張っていただきたいというふうにお願いをいたしておきたいと思います。 次に、市内の交通渋滞対策につきましては、ハード面では万代橋、矢三応神橋、眉山トンネル等もお尋ねをしたかったんでありますが、また矢三応神橋の進捗であるとか眉山トンネルの必要性につきましては委員会等で御質問をさせていただくと、万代橋につきまして、土木部長にひとつお聞きをしておきたい。 この問題を私が取り上げましたのは、たしか昭和六十一年十二月議会であったと記憶いたしております。かちどき橋の下流にぜひ必要ではないかと、パーソントリップ調査でも必要というふうに位置づけられました。当時の部長から、小松島港の港湾計画調査委員会の場で検討をしたい、その後、機会あるごとに私は御提言を申し上げてまいりました。六十三年二月議会におきまして三木知事から、交通混雑の解消と新町川の南北交通確保のために新たな架橋が必要だというような決断がなされました。平成四年の二月議会におきましては、縣土木部長から、平成四年度の早い時期に地元説明会を開催、できれば四年度中に都市計画決定の変更を行いたい。架橋の位置であるとか近隣景観に十分配意しながら、具体的には四車線の平面橋、事業費はおおよそ十億円、三〇〇〇日の徳島戦略の中で、完成目途は平成九年度としたいというようなことが御説明になりました。その後の進捗状況につきまして、概略の御説明をいただきたい。 なお、仄聞をいたしておりますが、その後の計画、平成四年後半よりの地元説明、五年度の都計審の事業認可、国の事業認可を経て、六年度に用地買収、六年後半から下部工事に着手、七年、八年にかけて取りつけ道路も完了して、八年の初めに上部工事に入りたい、九年度供用をしたいというようなスケジュールにいたしまして、この間の都市計画の関係地は、昭和町から常三島に至る二・二キロメートル、関係者は約五百人、家の立ち退き関係が三百人近いというようなことで、極めて難航をしておるのではないかというふうにも仄聞をいたしております。いまだ県の都市計画審議会にも付議されておりませんし、その前提の市長の意見もいただけていない、このままでは、九年度供用に向けては、大変現況は厳しいものがあろうというふうに思います。どうしても、国の方の事業認可が難しいというような場合は、橋のみは県単をもって対応することも考えなければならないと思うのでありますが、土木部長のひとつ御所見も伺っておきたいと思います。 次に、交通渋滞のソフト面につきまして、先日の十一月議会におきまして我が会派の竹内議員から、市内交通渋滞対策の一つとして時差出勤の積極的な取り組みが御質問になりました。知事自身も、他の官公庁、企業とも連携を図りながら取り組みたいという答弁がなされました。時差出勤の実施に当たりましては、一定規模の確保や業務執行体制等課題もあろうと思いますが、現実の渋滞を少しでも、また一日も早く緩和するため、この際、県が先頭に立ち、実効性のあるものにする必要があると考えます。 つきましては、その具体的な第一歩として、県自身が他の官公庁に先駆け、できれば来年年明け早々にも、試行的に、例えば交通混雑が予想される月曜とか金曜等を念頭に入れながら、時差出勤の日というようなことで実行に移して、試行を通じ、できるだけ職員の方々の率直な御意見や御希望を、現在行っている時差出勤の有効的な方策に関する調査研究に反映をし、その経緯を踏まえながら、他の官公庁や民間企業に呼びかけていかれてはどうか、これにつきましてはひとつ、知事の所信を伺っておきたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 縦貫自動車道、横断自動車道につきましては、できるだけ早期に予定どおり事業が順調に進みますよう、最大限の努力をすることを申し上げておきます。 また、時差出勤について御提案があったわけでございますが、市内の交通渋滞緩和のための対策といたしましては、ハード面でいろんな対策が考えられているわけでございますけれども、これにはなかなか時間がかかるとか困難な問題もいろいろございます。そういう意味におきまして、ソフト面での対策をまずはやってみるというようなことも、議員御提案のとおり、大変大事なことだと私は思っております。本年度策定されました徳島県新交通渋滞対策プログラムにおきましても、時差出勤や公共交通機関の利用促進などの交通需要マネジメント施策を位置づけて、PRや呼びかけを行うこととしたところでございます。 県職員の時差出勤を試行的に実施してはどうかという御提言についてでございますけれども、時差出勤につきましては、これを実施した場合の行政サービスへの影響がどうなるのか、あるいは民間企業等の協力はどの程度得られるのか、さらには、交通渋滞緩和の効果がどの程度上がるのかといったような諸課題がございます。そういう問題について十分検討する必要があるということで、事務的にこれらの面について十分検討するようにということを指示したところでございます。 したがいまして、議員御提案の点につきましては、非常に有効な交通渋滞対策の一つと考えられておりますので、その検討結果を待って、適切に対処したいというふうに考えているところでございます。   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 仮称万代橋につきましては、都市計画決定へ向けて、これまで地元説明会を開催してまいりました。しかしながら、市街地の住宅密集地を通過すること等から、一部住民から計画ルートの変更、代替地対策等について強い要望があり、いまだ都市計画決定には至っておりませんが、今後とも引き続き徳島市ともども粘り強く都市計画決定のための作業を続けてまいりたいと考えているところでございます。 御指摘のとおり、スケジュールにつきましては大変厳しいわけでございますが、今年度は全体のスケジュールのおくれを生じないよう、工事に必要な測量調査設計を行う予定といたしております。 また、県単費でも橋をかけるべきとの御提案につきましては、種々課題はありますが、現段階では都市計画決定に向けて地元の説得に最大限の努力をしておりますので、何とぞ御理解を賜りたいと考えております。   (小倉議員登壇) ◆三十五番(小倉祐輔君) 万代橋につきましては、部長から本音が聞こえなかったんでありますが、私は部長の御決意は大体わかっております。現実を踏まえて、ひとつぜひ九年度供用に向けて頑張っていただきたい。 知事の方から時差出勤につきましてお話がございました。県の試行が、今後大きな県民運動に広がっていくことを期待をいたしておきたいと思います。 なお、この機会に一言、行財政改革について意見を申し上げておきます。 本県における行財政改革への取り組みにつきまして振り返ってみますと、行財政改善研究会の最終答申が行われたのが昭和五十八年一月、徳島県行財政改革大綱が決定されたのが昭和六十一年一月、おおむね十年の歳月が過ぎており、その間、国際化や高齢化社会の進展、生活優先、自然環境重視型のライフスタイルが求められるとともに、地方分権や公的規制の緩和も、今日的課題として提示をされております。また、関西国際空港の開港、明石海峡大橋の開通等を契機として、本県が飛躍的に発展できる時期であります。しかし、昨今の景気低迷により民間企業の事業展開が困難になるなど、三〇〇〇日戦略の前提条件が厳しくなるとともに、戦略推進の財源の確保が難しいのではないかと危惧されているところであります。 このような厳しい状況の中で、本県を着実に発展させるために、本県行財政全般にわたる見直しを図る必要があると考えます。さきの十一月議会におきましても、地方分権の推進、組織機構の整備等、行財政改革について知事から積極的に取り組む旨の御決意がうかがわれました。この改革に当たっては、知事みずからが先頭に立って取り組まれるように御要望をいたしておきます。 少し時間が超過いたしまして、まことに恐縮でございます。 圓藤知事は、就任後、初の十一月議会におきまして、三木前知事の路線を継承し、一党一派に偏することなく、清潔、公正を基本理念として、八十三万県民と一体となり、若さと行動力を持って、二十一世紀の輝かしいふるさと徳島を創造してまいりたいと誓われました。先人の教えに、政の要諦は先見性、洞察力、実行力と言われます。先ほども、知事より今後の県政運営の御決意も伺わせていただきました。 共生、交流、新しい地方の時代の幕開けに向けて、県勢発展、県民福祉向上のために、渾身、御精進をされますように御期待を申し上げ、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) 議事の都合により、休憩いたします。      午前十一時三十八分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後一時三分開議      出席議員計三十四名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     十九 番     堺        廣 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十三番     松  本     弘 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ──────────────────────── ○副議長(湊庄市君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二十三番・榊武夫君。   〔近藤・中谷・谷口三議員出席、出席議員計三十七名となる〕   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) 本年もはや師走を迎え、慌ただしい世相の中で開かれた十二月議会、本日より質問が始まりました。先ほどは、自民党・県民会議の小倉大先輩がうんちくのある代表質問をされまして、その後を受け、社会党議員団を代表して質問を行うこととなりましたけれども、重複する点もあろうかと思いますけれども、少々観点を変えて御質問をしていきたいと思いますので、皆さん方の御協力をお願い申し上げたいと思います。 師走とは、年の瀬を迎えて慌ただしく師が走る、すなわち先生も走るほど忙しいときと一般的に言われておりますけれども、また一つには「為果す」、なし果たすと書いて、しはすという意味もあるようでありまして、ことし一年手がけたすべてのものをなし遂げる、すなわちけじめをつける月、それが十二月だと言われております。その意味をひとつもらいまして、十一月議会終了からわずか十日余りしかたっておりませんけれども、本年一年を締めくくる重要な意味を持つ議会であると、自分勝手に都合よく理由をつけまして、知事初め理事者各位の御見解をお伺いいたしますので、ひとつ、明るい年を迎えられるような明快な御答弁をお願い申し上げておきたいと思います。 さて、本年一年を振り返ってみますと、我が国を取り巻く政治、経済界ともに、大きく揺れ動き、まさに激動のテンポで変動した年であったと言えると思います。 政界においては「そうです私はやるんです、必ずやりますよ」と大見えを切った宮沢前総理も、政治改革はついにやれず、衆議院において不信任案を可決され、解散をしたのが、まだわずか六カ月前のことであります。そして七月十八日、衆議院選挙が行われ、自民党の分裂により三十八年続いた自民党政権が崩壊をし、連立による非自民内閣が誕生し、細川政権が発足したのも、まだわずか四カ月前の出来事であります。そして、政治改革法案が衆議院を通過をしましたが、今まさに参議院での攻防が真っ最中であります。また、足かけ八年に及んだウルグアイ・ラウンドがいよいよ大詰めを迎え、日本の米問題に厳しい決断が迫られております。 また、経済面においても、昨年からの不況はいよいよその出口さえ見えない深刻な状況を呈し、加えて本年は台風、長雨、冷夏による稲作不況と、米の緊急輸入をしなければならない状態となり、今までの農業政策の薄っぺらさを嫌というほど思い知らされる今日でありますけれども、この米問題は、単に国内だけにとどまらず、米を常食する発展途上国にも深刻な問題を投げかけておるようであります。また、建設業界のゼネコン汚職はとどまるところを知らず、次から次へと続出して大きな社会問題となり、入札制度の改革が緊急の課題となる等、数え上げれば切りがないほど多くのことがあった年だと思うわけであります。 本県においては、十二年間の三木県政が幕を閉じ、圓藤県政へとバトンタッチし、圓藤新県政が誕生した。そして、四八国体、続いて開催された第二十九回身障者スポーツ大会も大成功で、徳島県人の人情とエネルギーのすごさは、全国から参加をした人たちに十分な満足を与えたとの確信をするところであり、関係者すべてに心から敬意を表するものであります。 私も地域で一人一役運動に参加する中で感じたことは、そのボランティア精神、協調性、責任感に心から感動し、徳島県民のすばらしさを再認識をいたしました。県下各地で発揮されたこの両大会に寄せるエネルギーの量を想像するときに、どれだけのものかというその膨大なものであったということは、想像もできないぐらいのものであったと思うところであります。このエネルギーを一過性のものとせず、今後の県勢の発展につなげていくべきだと思うところであります。何事もやればやれるんだという自信を持って、ひとつ質問に入っていきたいと思います。 第一問は、九四年度予算編成に臨む基本方針について、知事の姿勢についてお伺いをしていきたいと思います。 三木前知事は、昭和五十六年初当選時には、オイルショックの後、厳しい経済状況や財政状況に加え、長年にわたる県政界の厳しい対立から懸案事項は全然進展せず、まさに瀕死の重症患者を前にした若き外科医の心境そのものであったと回顧をされておりますが、圓藤新知事が立ち向かう現状は、県政こそ安定の状況にありますけれども、バブル崩壊以来の不景気は一向に好転の兆しも見えず、厳しい財政状況の中で前途多難の船出であることは衆目の一致するところであり、九四年度予算編成は知事の初仕事でありますけれども、どのような予算編成を目指しているのか、お伺いをいたしたいと思います。 二点目は、高度成長を目指し、長年にわたる自民党政策は経済発展最優先、生産至上主義を推し進め、その結果、日本経済は大きく成長はしましたが、一方では環境破壊と汚職とを生み出し、バブル経済の崩壊とともに自民党政権も終えんを迎え、新しく登場した細川新政権はこの基本的政策を変換して、人と自然に優しい生活者優先の政策を提唱し、新年度予算編成に臨んでいるようでありますけれども、本県においてはどのようにこれらの考え方を取り入れていくお考えか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、圓藤知事は十一月初議会の所信表明の冒頭に、徳島県の発展とすべての県民の幸せのために、いかなる困難な事態に直面しても決してたじろぐことなく、活力あふれるフレッシュな徳島づくりに積極果敢に挑戦すると決意を述べられ、そして、職員・県民一丸となって、知恵を絞り前進をしたい、若さと行動力で、その先頭に立つと述べられましたが、早くもその一環として、今までにない予算編成のやり方として、知事査定まで待つのではなく、各部長に知事みずからの考え方、基本方針を伝達する新しい方法をとられたようでありますけれども、私はその意欲と熱意に共感するところでありまして、その成果に期待をするところでありますが、新しい環境と時代の中で活力あふれる徳島新時代を築く圓藤構想とは、どのように盛り込まれようとされているのか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、来年度財政状況は、国、県同様に、市町村も一段と厳しいと言われておりますが、どのように対応し、どのように指導をしていこうと考えておられるのか、お伺いをいたします。 先日も、複数の市町村長さんに御意見をお聞きする機会がありましたけれども、依存体質の強い市町村ほど来年度予算編成は厳しく、三〇〇〇日の徳島戦略、総合計画二〇〇一の事業を初め、既に進行中の継続事業についても再検討をしなければ、当初予算に負担金等が組めないのではないか等々、いろいろ苦慮をされている実情を訴えられましたけれども、やはり住民福祉の後退というものは許してはならないものであります。このようなときにこそ、お互いに知恵を出し合うべきだと思いますけれども、県で考えられる対応策はどのようなものか、お伺いをいたしたいと思います。 次の問題に移りたいと思いますが、地方分権について、知事の御所見をお伺いをしたいと思います。 一九八〇年後半から今日まで、非常な勢いで、一種の流行語のように各方面から提唱されてまいりましたのが、地方分権論であります。特に、細川新政権発足後、一層現実味を増してまいりましたが、一口に地方分権論といっても、それぞれの政党、団体、学者によってその内容はさまざまで、大きな違いがあり、論議を呼ぶところでありますけれども、例えば経済界の提言にしても、経済連と地方経済界、特に関西経済界とでは違いがあり、また地方六団体においては、まさにばらばらな状況であります。 その目指す組織像も、道州制、大都市法等、現在の都道府県は解体をして、今までの都道府県、市町村という二層制はとらないという路線、いや現状の都道府県はそのままに一層の権限を強化をし、地方政府として維持をしていくのだという論理等々、いろいろ提唱されておりますけれども、ただ一つ言えることは、地方分権は必要ない、今の中央集権、東京一極集中でよいのだという提案は一つもないということであります。しかも、問題が地方分権によって一気に解決するかと言えば、そんな甘いものでもなく、むしろ克服しなければならないことが非常に多いように思うところであります。 現在の我が国の多くの地方自治体は、国への依存体質が定着をしており、その社会にどっぷりとつかった国民が果たして理解し得るかという点にも、非常な疑問を感ずるものであります。そして、一国同一民族主義の強い日本人の感覚から、果たして連邦主義が育つのかという問題もあります。そして、今まで国の管理の中で保護され、ある程度の平等、公平さが保障されてきたものが、道州制、連邦制を取り入れた後に来る各地域の格差による不平等、不公平を容認することができるのかというのも、大きな問題であります。本当に都道府県を廃止してもよいのか、目前に迫っている高齢化社会に対応できるのか、また広域行政に耐え得るのかという問題等もあります。 今までの広域行政というのは、一つの共通する物事を広域的に処理することで、効率的と言われてまいりましたけれども、今回の分権論の中で目指す広域行政は、利害が相反する問題も、また対立する事柄も、すべてその中で解決をしていかなければならないところに大きな問題があるのではないかと思うわけであります。そして一番大きな問題は、今の国の権限、財政すべてが移行できるかという点であります。また、移行をされても、今まで以上の行き届いた行政機構がつくり上げられ、地域がどれだけ対応していけるのか等々、多くの克服すべき問題が山積をしているのは事実であります。 しかし、大多数の国民世論の支持を背景にした地方分権論だけに、本県においても、他山の石と傍観をしていることは許されない問題であると思うのであります。本県においても、いろいろな問題点を掘り起こし、論議をし、整備をして、そして一つの構想を提唱すべきだと思いますが、知事の御所見をお伺いをいたしたいと思います。 また、各層各界の多くの人々の意見、ニーズを聞き、論議、研究を行う場づくりが必要だと思いますけれども、この点もあわせて御答弁を願いたいと思います。 続いて、さきの小倉議員の質問にもございましたけれども、細川内ダム問題について、お伺いをいたしたいと思います。 去る十一月十八日、圓藤知事が木頭村を訪問し、藤田村長とのトップ会談が実現したことは、まことに歓迎すべき事柄であったと思うわけであります。九〇年三月、三木前知事が訪問して以来、三年八カ月途絶えていた交流が再開をし、双方がテーブルについたことは大きな前進であり、今後、話し合いによる解決への糸口を開いた圓藤知事の行動は、大きく評価されるところであります。 そもそも、このダム問題は、計画以来二十五年間もの長い間、推進する県側と反対する地元村側の主張が真正面からぶつかり合い、村長、村議の辞任等、地元住民に不幸な対立状況を引き起こさせた根の深い、一気に解決できるような生易しい問題ではないだけに、この糸口を大切に、粘り強い今後の話し合いが必要であり、吉と出るか凶と出るかのかけでもあろうと思うわけであります。知事も「これまでお互いに相手の主張に耳を傾けずに推移してきたことは大変残念、今日すぐ解決するようなこととは思っていない、相手の言い分を聞くことが事の始まりで、息長く、理性的に話し合いたい」と言われ、村長も、知事の英断と県幹部の高い見識を高く評価された上で「一朝一夕にはいかないが、知事の政治姿勢に全幅の信頼を寄せており、この信頼が揺るぐことのないように対応してほしい」との要請があったと聞いております。そのためには、せっかくのこの会談の成果を実のあるものにするためには、お互いが謙虚な気持ちで誠意を持って条理を尽くすべきであろうと思うわけであります。 昨年十二月議会で、社団法人徳島経済同友会代表幹事石川良彦氏ほか一名の「那賀川細川内ダム建設事業の促進について」の陳情書の採択について、我が会派は、今、採択することは単に地元の感情を逆なでするだけで、問題解決への何の促進にもならない、むしろ阻害要件となると主張し、退席をしたものですが、交渉事はいずれの場合も、まずこちら側が誠意を見せることが成功への大きな条件であります。このような条理からいっても、今回、県が昨年に引き続き最重要要望事項として国に要望書を提出したことは、トップ会談の成果を大きく後退させる行為ではないかと思うのであります。 先ほど知事も、この最重要要望事項は、単にそのことだけでなしに、長期にわたる観点からだというお話がございましたけれども、そして行政は継続しており、前任者が出しているものを取り下げるのは難しいなどということも新聞には出ておりましたけれども、そのような一般論や今までの慣習にこだわることなく、新知事の新方針として取り下げることが、知事の政治姿勢に全幅の信頼を寄せる地元住民への条理であろうと思うのであります。重要要望事項から取り下げたからといって、この問題が終結してしまうものではなく、むしろこのことによって大きく話し合いが前進する方策だと、私は確信するところであります。知事の御意見を承りたいと思うわけであります。 以上、御答弁をいただき、再問または次の質問に移っていきたいと思います。   〔俵議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず最初に、九四年度の予算編成の方針でございますけれども、本県の財政の現況は、多額の県債残高を抱えた中で、長期化する景気の低迷により、歳入におきましては、本県一般財源の大宗を占める地方交付税及び県税とも予断を許されない状況となっております。また、歳出におきましても、公債費負担が増高しておりまして、これまでになく厳しい環境下での予算編成となっておるわけでございます。 しかしながら本県は、関西国際空港の開港や明石海峡大橋の完成などの大プロジェクトの進展により、二十一世紀に向けてまさに大きな転換期にあることから、施策の展開に当たって、いたずらに萎縮することがあってはならないと考えているところでございます。このため、予算編成方針を通じまして、各部局に指示をいたしておりますとおり、厳しい財政状況を踏まえまして、これまで以上に歳入の確保を図りつつ、従来にも増して施策の厳しい選択を行い、限られた財源の計画的かつ重点的な配分に努めることを基本として、二十一世紀に向けて、活力あふれる徳島新時代の実現を目指してまいりたいと考えているところでございます。 また、細川内閣が生活優先の政策を提唱しておるわけでございますけれども、本県において、この生活優先の政策を予算編成にどのように取り入れるのかというお尋ねについてでございます。 生活者優先の政策は、時代のニーズを的確に反映して、二十一世紀を見通した一つの政策の方向性を示すものと評価しているところでございまして、本県におきましても、その方向で対応していかなきゃならないと考えております。ただ本県の場合は、産業振興のための基盤でありますとか、あるいは基幹的な社会資本、そういうものも全国的に見て、まだ十分な整備がなされているとは言えない状況にあるわけでございます。したがいまして、公園とか下水道等の生活環境整備の必要性はあることは当然でございますけれども、道路、空港、港湾、農業生産基盤などの産業基盤整備とか、あるいは治水などの国土保全についても積極的に進めてまいらなきゃならないと考えておるところでございます。 来年度予算編成におきましては、生活者重視の施策の充実はもとよりでございますが、産業振興や基幹的な社会資本整備についても、バランスよく実施することを通して、県民一人一人が豊かさとゆとりを実感できるような地域社会を構築してまいりたいと考えているところでございます。御理解をいただきたいと思います。 次に、新しい環境と時代の中で、活力あふれる徳島新時代を築くための構想というのが、どのように予算編成の中に盛り込まれるのかというお尋ねだと思いますけれども、予算編成作業はスタートしたばかりでございまして、明確な方針が定まっているわけでは決してございません。しかし、交流の時代、共生の時代、新しい地方の時代というのを新しい時代認識として私は認識しておりまして、そういう時代に対応した施策というものが非常に重要である、そういうことを通じて飛躍的な本県の発展の可能性というものを考えてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 まず第一に、本格的な交流の時代は同時に競争の時代でもあるということでございまして、競争に打ちかつための本県産業の活性化はもとより、本県発展の基盤となる社会資本整備、とりわけ陸・海・空にわたる総合的な交通体系の整備に重点を置きたいと考えております。また、共生の時代に対応するためには、高齢者や障害者に配慮するとともに、環境の保全や県土の均衡のある発展を図ることが必要不可欠でございます。さらに、それぞれの地域が持てる資源を生かし、みずからが知恵を絞った個性的で魅力ある地域づくりに関しては、積極的な支援を行うことにより、新しい地方の時代の実現を図ってまいりたいと考えているところでございます。新しい環境と時代の中で、「いきいきとした徳島」、「あたたかい徳島」、「個性のある徳島」を築くための予算編成に知恵を絞り、汗を流してまいりたいと考えているところでございます。 次に、地方分権について、県として問題点を整理し一つの構想を提唱すべきではないかという御意見だと思いますが、地方分権にかかわる議論につきましては、議員御指摘のとおり、道州制、連邦制といったような現在の都道府県制度の抜本的な改革に関するような提案から、国と地方の間の事務と財源配分の見直し、規制緩和等、現行制度の中でいかにそのシステムを見直していくかといった現実に即した議論まで、非常に幅広い議論があるわけでございます。 申すまでもなく、地方公共団体の使命は住民福祉の向上にあるわけでございます。地方分権もこのような観点から、県民の一人一人が真に生活の豊かさを実感できるような社会を実現するための手段として推進しなければならないと考えているところでございます。また、一概に分権を推進していくと言いましても、各自治体により、それぞれの財政基盤や行政執行能力、あるいは地域特性などが異なっておるわけでございます。したがいまして、地方分権を推進していくためには、現在の地方分権の実態や状況を十分認識、把握するとともに、本県にとって望ましい地方分権の中身とは何なのかといった点について十分議論し、考えを煮詰めてまいる必要があるわけでございます。その結果を踏まえ、本県の地方分権に対する考え方を全国知事会等の場で述べるとともに、意見交換等を通じ地方にとって真に望ましい地方分権の推進に努めてまいる所存でございます。 また、その地方分権というものを研究するために、各界各層の多くの人々の意見、ニーズを聞き、議論、研究を行う場づくりが必要という御提言でございますけれども、地方分権を推進していくためには、我々地方の側としても地についた議論を行い、今まで申しましたように、本県にとって望ましい地方分権の中身とは何なのか、今後どのように推進していくのかといった点について、本県としての考え方をまとめる必要があると思っております。そのためには、幅広い県民各層との対話、各種会議を通じていろいろな方々の意見を聞くという方法があるわけでございます。また、市長会、町村会等を通じて、市町村の意見を集約するという方法もございます。議員御指摘の議論、研究を行う場の設置も活発な論議を行うための一方策であると考えているところでございます。 つきましては、今後、分権の推進に向けて論議し、どのように意見集約を図っていくかという点について、議員御提言の趣旨も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 いずれにいたしましても、地方の時代というものが叫ばれて久しいわけでございますけれども、なかなか地方の時代というのはやってこなかったと。私は、地方の側も反省すべき点があると、地方の時代とかあるいは地方分権とかいうのは与えられるものじゃなくて、我々自体が本当に一生懸命勉強して、その中からかち取るものだという認識をしております。そういう意味におきまして、御理解をいただきまして、また一生懸命勉強したいと思いますので、よろしくお願い申し上げる次第でございます。 それから、細川内ダムの問題に関連いたしまして、最重要要望事項とすることがトップ会談の成果を大きく後退させる行為であるという御指摘でございます。 この点につきましては、午前中の小倉議員にもお答えしたわけでございますけれども、重要要望とか最重点要望事項というのは、単なる予算要望ではなくて、長期的に見て将来の県益につながると考えられる事項、例えば第二国土軸構想の推進でありますとか、紀淡海峡ルートの推進なども含まれておるわけでございます。また、国に対する要望も行政の継続性の見地から、継続して最重点事項として要望する必要があるということを申し上げたとおりでございます。これ、八月の時点で平成六年度の最重点事項として要望しておったわけでございます。それを十二月の時点で取り下げるということは、非常に行政の継続性としておかしいという点は御理解いただきたいと思います。 それからさらに、これはもっと実質的な理由でございますけれども、今後、村との話し合いを進める中で、話し合いを進めるために必要な調査というものも出てまいるわけでございます。話し合いを進めるために議論をしなきゃいかん、議論をするためにはデータも必要だ、そのためには調査も必要だという項目も出てまいるわけでございます。そういう調査、あるいは話し合いの進捗によっては現地調査も必要となってくるということも考えられるわけでございます。そういうこともありますので、予算を確保しておく必要があると考えまして、平成六年度の最重点事項要望といたした次第でございます。どうか御理解をいただきたいと思います。 いずれにいたしましても、細川内ダム問題につきましては、地元との話し合いにおいて問題を一つずつ詰めて解決していくことが何より大切であると考えておりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。   (富田総務部長登壇) ◎総務部長(富田辰郎君) 一段と厳しいと言われている市町村財政に対して、県としてどのように対応するかという御質問にお答えいたします。 県下市町村の財政構造、これは市町村税等自主財源の占める割合が低く、地方交付税等の依存財源の占める割合が高いという構造にありまして、国の動向に左右されやすい極めて脆弱な財政基盤となっております。しかも、議員御指摘のとおり、地方財政は景気動向の影響を受け厳しい状況にあります。県といたしましては、地方交付税や有利な地方債の確保に最大限の努力をするとともに、施策遂行に当たって、できるだけ有利な方法について、積極的に市町村の相談に乗り、アドバイスしたいというふうに考えております。また、市町村におきましても、財源の確保に努める一方、限られた財源の中で、長期的な観点に立った計画的、効率的な財政運営に努めていただきたいと考えております。 いずれにいたしましても、厳しい状況下ではありますが、市町村との連携を十分に図りながら、各種施策が円滑に推進できるよう努めてまいりたいと考えております。   〔近藤議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) それぞれの御答弁をいただいたわけでありますけれども、まず九四年度の予算編成については、地方交付税、県税ともに厳しい状況下の中での編成になることは衆目の一致をするところでありますけれども、二十一世紀に向けて大転換期ゆえに萎縮することなく取り組む。また、生活優先の政策について、その方向性については評価をすると言われておりますけれども、本県の場合、基本的な社会資本がまだまだ未整備だと、こういうことで、なかなか生活環境整備までは手が届かないというような御答弁でございますけれども、しかし、やっぱり今の状況を見ますと、国の状況も、そこらあたりがやはり重点的な施策として予算配分もされてくるということでございますので、それに乗っかっていく徳島県の姿勢も大切だと思うわけでありまして、公園、下水道等の生活環境整備も、やはり大きくこの際、伸ばしていただきたいなと、こう思うところであります。今後、それらの面も十分勘案の上で、県政の来年度の予算案にひとつ生かしていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。 それから、総務部長からいただきました市町村財政についても、やはり非常に厳しい状況でありますけれども、ひとつ県はこの際、市町村の行政も停滞をしないように県の指導というものを十分に行い、そして対策等についても十分な考慮をしていただきたいと、これも要望しておきたいと思います。 地方分権についてでありますけれども、今、知事からいろいろな論議をいただきましたけれども、私も本当に同調をするところでありまして、やはり地方分権というのは単に言葉のもてあそびじゃなしに、将来にその県なり地域なりが耐え得り、そして生き延びていくことができるかという、本当に厳しい問題も多々あるわけであると思います。 そういう意味から、本当に論議をし、そして本県を取り巻く状況等も十分認識の上に立っての将来像というものをつくっていかなければならないと思うわけでありまして、私はひとつ心配するのは、この分権論がまずどれが取り上げられるかもわかりませんけれども、分権論によって、むしろ過疎地域の切り捨て的な形での問題が起きてくるんではないかという心配もあるわけでございまして、やはり権限を持つということは財源も持たなければならない。しかしながら、その財源の入ってくる状況のない地域についてはどうするんだというような問題もあろうと思います。そこらあたりを十分見きわめた上で、ひとつ今後の取り組みを行っていっていただきたいし、そして間違いのない方向を出していただきたいと、こう思うわけであります。 それから、細川内ダムの問題につきましては、やはり知事の御答弁、小倉議員の答弁も同じでありますし、そして、いろいろの取り下げる問題で非常に難しいという問題もありましたけれども、八月に出したものを十二月には取り下げるというのは非常に問題は難しいと、こういうことでございますけれども、しかしやはり、それぐらい難しい問題を解決することが、この問題を、二十五年もかかっているやつを一気に進めていく一つの方策とも思うわけなんで、やりにくいものをやったという知事の努力というものが大きく評価をされると思いますので、そういう面でひとつ、今後の検討課題ともしていただくし、それから粘り強い話し合いを、それも数多く進めていくという方向で、ひとつ地元の要望にこたえ得る県政を推進していただきたいなと、こう思います。要望しておきたいと思います。 それでは、次の問題に移っていきたいと思います。次は、土木行政についてお伺いをいたしたいと思います。 相次ぐゼネコン汚職は、地方自治体をも巻き込み、業界挙げての現金攻撃のすさまじさを国民はまざまざと見、ただ唖然とするばかりであったわけであります。そしてその結果、現在、入札制度が社会的な問題となって、その公正性、透明性が要求されて、国においては既に透明性、競争性の一段と高い一般競争入札方式が導入され、試行に入ったところでありますが、本県分においても、道路公団が徳島自動車道脇中工事において来年二月試行する公告がなされたところであります。 本県においても、既に改善検討班が設置をされ、検討が進められており、来年度から一定の結論によって試行されるようですが、その内容によれば、まず県外業者を対象とする工事から実施をして、その結果等を参考にしながら、なお一層の改善策を検討していくようでありますが、この一般競争入札は、透明性、競争性を高める方策としては大きな役割を果たすことは明らかでありますけれども、そのことによって生ずる多くの問題もあることも、また事実であろうと思うわけであります。 まず第一点は、過大な競争主義から企業の収益性が低下をし、特に地場産業にとっては厳しい環境が生み出され、地場産業の育成振興という面から見ると、政策に逆行するような結果も生み出されるのではないかという危惧を抱くものであります。 第二点目は、競争第一主義になることは、弱肉強食の状況が生まれてくることは明らかで、そのために零細企業ほどダメージが大きく、業界不況を引き起こすおそれがあるのではないかという点を心配をするわけでございます。そういう点につきまして、土木部長から御見解をお伺いをしたいと思います。 それから次に、現在の指名限度額の引き上げについて質問をいたしたいと思います。 県経済の発展の有効手段は、地場企業の育成が大きなウエートを占めるところであり、県における振興施策は欠かすことのできない重要施策であります。現在の土木行政を見たとき、五億円を超える大型工事は、ほとんどすべてが県外業者に受注されて、県内業者はその下請け、孫請けといった状況であります。その理由としては、県内業者は今までにそんな大型工事の経験がないとかいうことで発注されないわけでありますけれども、今まで県の出す工事で指名に入らないのですから、当然、経験はできないわけであります。また、優秀な技術者がいないと言われておりますが、これもそれだけの優秀な技術者を雇うだけの工事を発注してもらえない、それゆえにそこに育成もされない、こういう悪循環があったと思うわけでありますが、企業においては、大型工事の需要があれば当然、優秀な技術者も雇用するだろうし、また全国に出ている本県出身の優秀な技術者も引っ張ってくるような状況も出てくると思いますので、それはやはり県の姿勢を変換することによって解決できていく問題であろうと思うわけであります。 また、資金面においても、現在の金融緩和の時代を考えれば、金融機関が十分に面倒を見てくれるだろうし、県の考え方一つで、大きな地場企業の育成をなし遂げることだと私は思うのであります。 そこで、御提案をいたすわけでありますけれども、特殊な工事を除いて、それ以外は、できれば十億円ぐらいまでの工事を県内企業にゆだねて、それ以上の事業で大手企業に発注する工事にしても、県内企業を企業体等によって入れていくというような状況をつくるべきだと思うのですけれども、その点について御見解をお伺いをいたしたいと思います。 もう一点は、平成六年度より、建設工事の請負業者選定要綱の加算要素と、別表の格付点数が改正をされようとしておりますが、この改正の理由が、厚生年金基金に加入すれば五%を加算をし、退職金制度または年金制度の加入により二%を加算すると、合計七%を加算するという制度でありますが、高齢化社会の到来に備えて、老後の所得保障と労働者保護の意味ということで、十分理解はできるのでありますけれども、これが主たる理由、目的であるとするならば、加算要素は当然の措置と思うのでありますけれども、一方で七ポイント加算要素をつけながら、一方で等級格付点数を約七ポイントを上回る引き上げをやっておるというところが理解をできないところであります。本当に働く者のための施策であるならば、加算要素だけでいいのではないかと思うところであります。 なぜならば、弱小企業においては、基金加入によって収益率に影響が出て、今までより点数が下がることが予想され、今回の改正は奨励策とはならずに、むしろマイナス要因になるのではないかと思うわけであります。小零細企業切り捨ての改悪だという声も出ておりますけれども、御見解を承りたいと思うわけであります。 次に、農政問題について質問を続けていきたいと思います。 大成功のうちに終了した四八国体のマスコット「すだちくん」にかわって県に登場したのは、すっぴん徳島のすっぴん君というのかどうかは知りませんけれども、本県のイメージアップキャクラターとして、「すだちくん」ぐらいの人気を上げてもらいたいなと考えるわけで、これによって徳島県の名前が全国区となることを期待するものでありますし、そのことによって、本県が誇る農産・水産物「風が育てた味・色・香」、「阿波の天然色」の名声が全国に浸透してもらいたいと念願するものであります。既に関西圏における、特に京阪神市場においては、本県の生鮮食料品の地位は確固たるものがありますけれども、この地位確保を維持するためには、生産基地整備及び生産環境整備は欠かすことのできない重要な要件であろうと思うわけであります。その意味から、環境整備問題で一点、お伺いをいたしたいと思います。 その一つは、農業用廃棄物の問題についてであります。 今回は、農業用廃棄物の中でも、多量に消費をするビニール系の廃棄物についてお伺いをしていきたいと思うわけであります。 御承知のように、近年、農業にはビニール製品は本当に欠かせないもので、特に生鮮野菜等にはなくてはならない必需品でありますけれども、これが一たん廃棄物となるとその処理はかなり厄介で、焼却すれば有害ガス、また黒煙を出して、埋めても、いつまでも腐ることがなく、農家においてはその対応に苦慮しているのが実情であろうと思うところであります。先般の文教の事前委員会で論議となったようですけれども、風には飛ぶし、水には流されるで、水産サイドにおいてもいろいろな支障をもたらしているとの指摘があったようでありますけれども、まずお伺いいたしたいのは、現在、本県で使用されているビニール系の製品の総量はどのぐらいあるのか、それがどのぐらい、どのように処理されているのか、お伺いをいたしたいと思います。また、農業サイドでそのような調査をしておられるのか、それと、どのような処理、指導対策をしようとしているのかも、あわせてお伺いをいたしたいと思います。 次に、毎回のように申し上げますカンショ、ダイコンの砂地畑の手入れ砂の確保対策についてでありますけれども、この質問は、私が六十三年二月この場で取り上げて以来、関係議員数名が、本会議はもちろん経済委員会、土木委員会で、毎議会のように取り上げられて論議を重ねてまいりましたし、本当にいろいろな議論も言い尽くしてまいったわけでありますけれども、その間、農林水産部長も四人もかわったわけでありますが、結論はいまだに出ないのであります。 時間の関係上、詳しい説明はもう省略をいたしますけれども、現地の農家の実情はますますその厳しさを増し、品物薄の関係から、私が当初質問した当時六十三年時には、二トン車一台が大体三千円から三千五百円であったものが、現在では八千円から八千五百円と値上がりをしておる状況で、それでも農家は、香川県から入ってくる数少ない砂に期待をするよりほかに道がないのが現状であります。このような状況でありますので、農家の人たちからは、会うごとに、顔を見るたびに、砂の問題はどうなっているのか、少しは進んだ方向へ向いておりますか、見通しはどうですか等々、深刻な顔で問いかけられるのが今の状況であります。 そこで、お伺いをいたしたいのは、手入れ砂安定確保検討会議が設置をされて以来、いろいろな問題について論議をされておりますけれども、それのその後の状況、また本年度最終年度の吉野川下流域から鳴門周辺にかけた東部海岸での海砂の動向調査等も行っていただいておりますけれども、これの進捗状況について、お答えを願いたいと思います。 お答えをいただきまして、再問、または最後の質問にしたいと思うわけであります。   (山中土木部長登壇)
    ◎土木部長(山中敦君) 私からは三点お答えいたします。 まず、一般競争入札についてでございますが、競争入札の方針につきましては、大別して一般競争入札と指名競争入札がございますが、いずれの方式につきましても、それぞれ長所、短所がございます。通常、一般競争入札の長所といたしましては、指名競争入札に比較すると、競争性がより確保されやすく、逆に短所といたしましては、発注及び監督の事務量が増大する、工事の品質が低下する、厳しい競争によりダンピングが発生し、その結果、御質問にもございましたように、地場産業にとって厳しい状況が発生するおそれもございます。したがいまして、県としましては、平成六年度において一定の分野における条件つき一般競争入札を試行する予定といたしておりますが、この方式の短所について十分認識しつつ、競争参加条件の設定等について検討してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、地場産業の育成は県の重要施策の一つであると認識しておりますので、条件つき一般競争入札の導入に当たりましても、十分配慮してまいりたいと考えております。 次に、指名限度額の引き上げについてでございますが、建設工事の発注に当たりましては、施工能力に不安はないか、工事の品質を確保できるかといったことをまず最初に判断しなければなりません。しかしながら、地場産業の育成も極めて重要であり、県といたしましては、これまでも県内業者の能力の向上を見きわめながら、その受注領域の拡大を図ってまいりましたが、今後とも県内業者育成のために努力してまいりたいと考えております。 なお、共同企業体のあり方につきましては、現在、中央建設業審議会でも論議がなされており、制度そのものが変更されようとしております。県としましては、議論の行方を注視しておりますが、新しい方針を見きわめ、そのもとで、県内業者育成のためにどのようなことをなすべきか真剣に考え、対応してまいりたいと考えております。 三番目といたしまして、格付点数の問題でございます。 建設業者の格付につきましては、経営事項審査の最終数値を基礎としながら、政策的な配慮から特別要素による数値を加算いたしております。現在の特別要素につきましては、工事成績の状況、優良工事表彰の有無、建設業経理事務士の雇用状況でありますが、平成六年度から新たに雇用労働者に対する退職金、年金制度の加入状況を要素に加えることとしております。 これらの特別要素による加算措置につきましては、一定のルールによることにしており、そのルールについても、既に公開をいたしております。厚生年金基金につきましては、従業員が二名以上の業者は基本的に加入が可能でありますし、またその他の退職金制度の代表とも言える建設業退職金制度につきましては、既に県に指名願いを提出している全業者が加入しておりますことから、事実上、ほとんどの業者について七%の加算が可能となっております。したがいまして、現行のランクの格付数値をそのまま維持いたしますと、上位ランクの業者が著しく増加し、これまでのバランスが大きく崩れることとなりますので、各ランクの格付の数値につきましても七%上昇させることといたしました。今回の措置は、厚生年金基金等への加入を促そうとするのが趣旨でございますので、何とぞ御理解をいただきたいと思います。 なお、制度変更に伴う混乱を避けるため、平成六年度の格付の問題ではありますが、本年六月には全業者に周知をいたしまして対応していただいておりますが、今後も経営事項審査の機会等、あらゆる場面において建設業者を十分指導し、混乱のないように努めてまいります。   (安丸農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(安丸徳広君) 私からは、二点についてお答えをいたしたいと思います。 まず、農業用廃プラスチックの問題でございますけれども、本県で使用されております農業用のプラスチック製品につきましては、ほぼ年間四千八百トンございます。それらの処理の実態につきましては、毎年度、市町村を通じて調査をいたしておりますが、それによりますと再生処理が約六百トン、埋立処理が約二千四百トン、焼却処理が約一千トン等となっております。県といたしましては、農業団体、処理業者等により組織した農業用プラスチック適正処理推進会議を通じて、再生処理が可能な塩化ビニールの回収率を上げること、産業廃棄物処理施設での適正な処理をすること等、農家への啓発を積極的に進めているところであり、今後とも積極的に指導してまいりたいというように考えております。 次に、手入れ砂の問題でございますけれども、手入れ砂の安定確保対策につきましては、土木部と農林水産部で構成する手入れ砂安定確保検討会議を設置し、いろいろな角度から確保策を検討してまいりました。これまでの主な検討項目といたしましては、東部沿岸地域の海砂の実態調査や海砂にかわる手入れ砂素材の検討、公共工事の砂の置きかえ等でありまして、今後も幅広く検討を加えることにいたしております。 そのうち、御質問のありました鳴門周辺の海砂の動向調査につきましては、専門機関に委託し、吉野川からの流出土砂の推定、海岸部の地形の年次変化、海岸・海底の砂及びれきの分布調査などを実施いたしまして、吉野川から出た砂が集積、離脱を繰り返しながら東部海岸を北上している実態がほぼ解明されております。本年度は、これまでの調査結果を踏まえ、砂の流れの末端部である鳴門海峡付近に砂どまり突堤を仮設し、潮流や波の力などによって移動する砂の数値シミュレーションを行い、堆積可能量を推定することにしております。これらの調査結果が明らかになった段階で、突堤の具体的な位置や構造が海岸保全施設や水産業、自然環境などにどのような影響を及ぼすか、さらには施設の経済性などにも検討を加え、砂の採取可能性について判断する必要があると考えております。 今後とも、地域農業の振興上、手入れ砂の重要性は十分に認識しておりますので、あらゆる努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。   (榊議員登壇) ◆二十三番(榊武夫君) 御答弁をいただきましたけれども、非常に時間が切迫をしておりますので、小さいものは除きまして、ちょっと私の考えも述べたいと思うわけでありますけれども、まず土木行政でございますけれども、私は、地場企業の育成という意味で、そうしてそれがやっぱりすべての人々なり、すべての企業に公平に恩恵をこうむれることができるという方向から、ひとつ要望をしておきたいと思うわけでありますけれども、いろいろ問題はありますけれども、委員会等の論議の中に移していきたいと思います。 そして、農業問題につきましても、今、ビニール問題について御説明がありましたけれども、現実にこの数字を見ますと、本当は四千八百トンの排出される廃ビニール系の廃棄物が、再生処理として六百トンが処理をされている、あとは埋め立てなり焼却と、こういうことでございますけれども、本当は埋め立てなり焼却というのは適正なる処理の中に入るかどうかということは非常に問題があります。そうしますと、やはり八分の一だけが再生処理をされているということでございますので、ここらあたりもやっぱり十分検討をされて、適正処理推進会議等もあるようでありますので、この中で本当に処理システムの確立をしていただきたいなと、こう思うわけであります。そのことがやはり本県の農業の環境整備の確立につながっていくと思いますので、ぜひともお願いを申し上げたいと思います。 時間もまいりましたので、小さい面でいろいろ御提案を申し上げたい点はあったわけでございますけれども、次の委員会に移すわけでございますけれども、もういよいよ最後でございます。理事者の皆さん方と議員各位のますますの御精進の上、新しい年を迎えられんことを心から期待をいたしまして、質問のすべてを終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(湊庄市君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後二時六分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後二時三十二分開議      出席議員計三十八名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     八  番     竹  内  資  浩 君     九  番     北  島  勝  也 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     十九 番     堺        廣 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十 番     元  木     宏 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十六番     中  谷  浩  治 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     木  内  信  恭 君     四十三番     日  下  久  次 君   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 二番・福山守君。   〔松本議員出席、阿川議員退席〕   (福山議員登壇) ◆二番(福山守君) きょうの質問は、非常に皆さん眠たい時間でございますので、寝ても結構ですけど、年に一回でございますので、ゆっくり聞いていただければありがたく思っております。 それでは、質問に入ってまいりたいと思っております。 今、日本の政治経済は大きく揺れ動いています。政治改革の問題、ガット・ウルグアイの問題、税制改革、また先の見えないトンネルに入った経済問題、本県に目を転じてみれば、どうでしょうか。来年オープンする関西新空港、平成十年春に完成する明石大橋、縦貫道・横断道などの高速交通網体系の整備、まさに百年に一度の大きな変革の時代に突入したのではないでしょうか。 このような状況の中で、多くの県民に期待をされた圓藤知事が誕生したわけですが、就任以来、はや二カ月が過ぎました。十一月には初議会があったわけですが、八十三万県民が新知事の一挙手一投足に注目し、また議会においても、いろいろな角度から県政についての質問がありました。 十一月に続いてのこの十二月議会でございますので、質問者である私の心境は、ミレーの「落穂拾い」の心境でございまして、昼にちょうど吉田先生と前で話をしておったら、「福ちゃん、あしたは僕だけど、僕の心境だよ」というから、「あしたは落ち穂拾いでなしに、落ち穂のない耕す心境でございます」というようなものでございまして、そういう形でございますので、私なりに視点・観点を変えまして、質問を重ねてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。 まず、新年度の予算編成についてお伺いいたします。 この問題につきましては、先月の十一月議会において原田先生の方から御質問がありました。そのときには、ヒアリングも済んでいない状況下での質問でしたので、その後、十一月二十二日から財政課ヒアリングが始まり、知事自身も、これまでに各部長から直接ヒアリングをされたと聞いておりますので、改めてお伺いいたします。 経済企画庁によると、バブル景気が下降に向かったのは九一年四月からであると言われております。今月で、この不況は三十二カ月目に入っているところでありますが、今なお、景気回復の見通しも立たずに、戦後最長の不況となった第二次オイルショックの三十六カ月を上回ることは確実だと言われております。 このような不況の中、県税収入の伸びも期待できず、また地方交付税においても、細川政府が景気浮揚対策の一環として考えている所得税減税の動きによっては、仮に五兆円減税ならば、所得税の三二%に充てられる地方交付税は一兆六千億の減額となり、本県への配分が全国の仮に一%といたしましても、百六十億円が減る計算になります。厳しい状況に直面している我が国の経済情勢のもと、国の財政は依然として構造的な厳しさが続いておるようでございます。各省庁の概算要求基準は、投資的経費については原則五%増とするものの、従来、措置されていた公共投資充実臨時特別措置や生活関連重点化枠などが全廃されるとともに、経常的経費については原則一〇%の削減となるそうであります。また、本県財政も、県税収入が二年連続で前年度決算額を下回る見込みであり、さらに来年度においても、税収は減少傾向を示しており、極めて厳しい状況にあるようでございます。 先月、圓藤知事は、十一月の初議会において知事説明の中で、次のように述べられております。「県民の皆様方の熱い御期待にこたえ、徳島県の発展とすべての県民の幸せのために、いかなる困難な事態に直面しても決してたじろぐことなく、活力あふれるフレッシュな徳島づくりに積極果敢に挑戦してまいる決意であります」私も、今のバブルがはじけた戦後最大になるであろう不況の中、県財政が大変厳しいことはよくわかっておるつもりでございます。しかし、県政にいっときの休みも許されませんし、まして一歩の後退もあってはなりません。 そこで、お伺いいたします。平成六年度当初予算編成に向け各部長からのヒアリングを受けられ、その中でも特に圓藤カラーとして打ち出したい事業、各部に指示された事業があれば、お聞かせいただきたいと思います。また、当初予算編成に向け、知事の決意のほどをお伺いしたいと思います。 次に、三〇〇〇日戦略についてお伺いいたします。 この三〇〇〇日戦略は、今さら言うまでもなく、明石大橋開通に合わせて、その受け皿として、県内の交通網と産業基盤を整備しようとしたものですが、この戦略を考えた時期はちょうど景気も上り調子のころでした。先ほど財政の質問の折にふれましたように、非常に厳しい財政状況の中、また折り返し点が過ぎた今、この事業について再点検、見直しなどを経て、適正なスクラップ・アンド・ビルドを行い、再構築すべく点検作業が進められていますが、この点検作業の過程でスクラップする事業として対象となるものが、現在、挙げられているのかどうか、また、新規事業として取り入れるべく検討されているのがあるならば、あわせてお伺いしたいと思います。 次に、徳島県政学会についてお伺いいたします。 この徳島県政学会は、私が仮に名づけたものでありますが、一つの提言としてお聞き願えればと思います。 本県を取り巻く環境は、皆様御存じのとおり、まさに百年に一度の大きな変革のときであります。圓藤知事は、先般の十一月議会における所信表明の中で、次のように述べられております。「私は、このような歴史の転換期とも言うべき重要な時期に、県政担当の重責を担わせていただきますことに感謝申し上げるとともに、身命をなげうって職務の遂行に邁進することをこの壇上でお誓いいたします。もとより、私一人の力は極めて微力であります。先日の職員への訓示でも申しましたが、一人の知恵よりも百人の知恵、百人の知恵よりも県庁職員四千五百人の知恵、さらに申し上げれば、県庁職員四千五百人よりも八十三万県民の知恵、すなわち県民すべてが一丸となって、ともに知恵を絞り、ともに汗を流し、郷土徳島の飛躍へ向かって翼を広げ、大きく羽ばたいてまいりたいと考えています。」と述べられています。 また、基本的政治姿勢の中で、このようにも述べられています。「県民に顔を向けた県政を進めることであります。県政は、県民のためのものであります。私は県民の幸せを常に念頭に置き、県民各界各層の幅広い声、意見を虚心に受けとめ、県民一人一人の心に触れ合い、県民とともに進める行政に努めてまいります。」しつこくてまことに申しわけないですけれど、もう一つ、「また、住む人が愛着と誇りの持てる個性と魅力ある県づくりのため、自立的な政策創造の仕組みづくり」と述べられています。 以上を聞いて私が思いますのには、知事は、これからの徳島県政は八十三万県民、各界各層の声を聞き、県民による政策づくりを進めるというふうに、私なりに理解をしたところであります。まさに、県民の県民による県民のための政治を進めようとすることであると思います。 さて、この県政学会ですが、県民総参加によって行うものです。いわゆる産業界、県及び市町村職員、学識経験者など各界各層の人々に、県政に関心のある方に県政に対する政策研究発表会をしていただくものです。県の職員の皆様も、企画、立案能力をさらに向上させることができますし、行政特有の縦割り意識をなくすことができます。さらには、若い人も通常の職場では発言権が余りなくても、思い切った発言をすることができます。 先般、私どもが徳大のある教授をお招きいたしまして、勉強会をいたしました。県政について本当に鋭い逆質問をされたり、また県政に対する本当にすばらしい考えを聞かされたところであります。しかし、その教授は一言、「私は県政に対して物が言える立場ではありませんから」と、そういうふうなことを申しておりました。今も耳に残っております。 産業界の人たちについても同じことが言えます。自分たちが実際に経験したこと、また仕事柄、県外や国外に出る機会が非常に多いわけですし、新しい知識の吸収、また政治に、行政に素人だからできる、頭からだめだという判断をしない発想、こういう産・官・学の方たちで、県政に対しての意見の提言をしたい方がいれば、一人で、またプロジェクトチームをつくり、企画、立案をして県政学会で発表していただくのです。そして、その中で取り入れるものがあれば、発表者と担当課が肉づけをして、県政の中に取り入れていくのです。 県勢発展のために、いろいろな政策が企画、立案されてきました。しかし中には、あの計画は東京で、あるいは大阪でつくられたのですよと、こういう言葉をよく耳にすることがあります。徳島のことは徳島の人たちが一番わかっていると思うのであります。 私は、この県政学会を将来の徳島のシンクタンクにしてはどうかと思っております。総合的な政策部会では、年に一回の大きなテーマを決めた研究発表をする、また、他方で教育文化部会、交通部会、また環境部会など県政にかかわる各部会をつくり、各自が自分の好きな部会に属して情報交換をしながら研究を進める、私は、この県政学会こそ、圓藤知事の求める県民総参加による政治の原点ではないかと思っております。 私自身も、まだこの県政学会についての細部の詰めはできてはおりません。しかし、この提言については、ぜひとも知事さんのお考えを素直な気持ちでお聞かせいただきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。 次に、高齢化問題に関連して御質問してまいりたいと思います。 人生八十年時代とも言われる今日、人口構造の高齢化と社会福祉の関係が改めて問い直されています。我が国の人口構造を見てみますと、出生率は低下しつつあり、今後もしばらくはこの傾向が続き、その後は緩やかな上昇へ転ずるとされています。全体としての死亡率も低下しており、このため総人口は、増加率は低下しても、絶対数では緩やかながら増加すると推測されております。その結果、人口構成においては六十五歳以上の高齢者が総人口に占める割合が増加し、二十一世紀の上四半期ごろには、我が国は今まで人類史上経験したことのない超高齢化社会となると考えられております。 当然、本県の状況はさらに激しく、寝たきり老人、ひとり暮らし老人、痴呆性老人などは急激に増加をしており、老人とその家族への福祉供給システムが大きな社会的課題として現実化してきております。圓藤知事も、本県の高齢化問題については、先般の議場においても、最重要項目の一つとして述べられていましたが、全国的に見て十年は進んでいると言われる本県の現状を、知事はどのように見ているのか、まずその認識をお伺いしたいと思います。 御答弁をいただきまして、再問させていただきます。   〔大西議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、平成六年度の当初予算編成に向けて、各部長からヒアリングを受けておるわけでございますが、当初予算編成に向けての決意のほどということでございます。 今議会の所信や、先ほど榊議員の御質問にもお答えいたしましたように、来年度の予算編成は、長期化する景気低迷によりまして、本県の一般財源の大宗を占める県税及び地方交付税の減収が見込まれることから、まことに厳しいものがございます。ただ、架橋新時代や高齢化社会の到来を間近に控えた今、厳しい財政状況ではありますが、将来のためには打つべき手は打っておかなければなりません。こうしたことから予算編成の早い段階から、私の意見や指示を行うことが必要であると考えまして、先月末から各部より聴取を行っているところでございます。まだ聴取のすべてが終わっている段階ではなく、また予算編成作業の途中でもありますので、基本的な考え方を申し述べることで、お許しをいただきたいと思います。 まず考え方でございますけれども、まず第一に、本県にとって必要な交流の基盤となる道路、港湾、空港など、陸・海・空の交通体系の整備を初めとする社会資本の整備を着実に推進することが何よりも重要だと考えております。 次に、そういうハード面のみならず、こういう財政の非常に厳しい時代でございますから、いわゆるソフト面を重視する視点で臨みたいと、このように思っております。従来のソフト事業についても、一層の活性化を図ってまいりたいと、このように考えております。 また、既存施設の活用と活性化はもとよりでございますけれども、新たに施設整備を行う場合にも、単体ではなく、できるだけ複合的な機能、あるいは広域的な利用が可能となるような整備というものに配慮する必要があるのではないかと、このように考えております。 さらに、それぞれの地域が持っている資源を生かし、みずからが知恵を絞ったもの、そして、自助努力を重ねていこうとする姿勢が貫かれているもの、そういうものにつきましては、その自発性を損なわないように配慮しながら、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。 こういったような基本的な考え方に基づきまして、これまでにない厳しい財政環境下ではありますが、私自身、陣頭に立って、予算獲得、財源確保に努めるとともに、二十一世紀に向けて、活力あふれる徳島新時代の実現に向けた当初予算とすべく努力してまいりたいと、このように考えております。御理解を賜りたいと思います。 それから三〇〇〇日戦略の再点検、見直し、それによりスクラップする事業とか、あるいは新規事業とかというようなことについてのお尋ねでございます。 三〇〇〇日の徳島戦略は、平成二年十一月の策定より三年を経過しておりまして、計画のより効果的な展開を図るため、中間年度である平成六年度を翌年に控えた本年四月から、総合的点検を行っているところでございます。現在、計画の各事業について進捗状況等を把握しているところでございまして、年内には中間報告をしたいと考えております。点検作業の状況から見ますと、経済状況の悪化や用地取得の困難性などによりまして、当初計画より大幅におくれている事業や、平成九年度までの完成が危ぶまれる状況に置かれている事業も幾つか出てきておるわけでございますが、今後、その推進方策や最終的な取り扱いについて、関係者と調整することとしているところでございます。 また、新規に計画に取り入れる事業につきましては、架橋効果の受け皿づくりとしての妥当性があるかということはもとよりでございますけれども、架橋までに残された期間等を勘案いたしますと、事業内容、事業期間等、現時点において相当な熟度が必要であると考えております。このような視点から、関係部局や市町村からのヒアリング等を行っているところでございまして、例えば、野外交流の郷ほか数事業が検討の対象となっているところでございます。 それから、徳島県政学会の設置についての御提案でございます。 私は、昨今の地方自治を取り巻く環境が、高齢化、情報化、価値観の多様化などによって大きな変貌を余儀なくされようとしていることを日ごろより強く感じておりました。そして、このような変化に対しましては、これまでのように国の政策の先導によって全国一律的に対応するのではなく、各自治体がそれぞれの地域における将来の課題を明確に見通し、政策化する、そして、主体的に地域づくりを図っていくことが強く求められていると考えているわけでございます。 私といたしましては、みずからの権限と責任のもとに、みずからが知恵を絞って、個性豊かな県行政を展開していくことを基本姿勢としておりまして、このため、県職員の資質の向上を図ることはもとよりでございますが、広く県民各界各層の幅広い声、意見を虚心に受けとめ、県民一人一人の心に触れ合い、県民とともに進める行政に努めてまいる所存でございます。 御提言のございました徳島県政学会につきましては、御趣旨のように、県民各界各層の方々から自由な発想により提案していただき、幅広い議論の上、それを政策として取り上げていくことをシステム化しようとするものでございまして、大変有意義なことだと考えております。したがいまして、今後どのような形で政策提言の場づくりをしていくかということにつきましては十分、研究・検討してまいりたいと考えております。 例えば、県政ボックスのようなものを設けまして、どなたでも御自由にそのボックスに意見を投稿していただくというようなことも、一般の県民から、やってみたいなというようなことも、私案でございますけど考えておりますし、それからあるいは、県政学会というようなことをもし進めるということになりますと、ある程度専門的な知識をお持ちの方々に絞る方がいいのではないかという気も、私個人いたしておりますけれども、いずれにいたしましても、県民各界各層の御意見を集約して、県勢発展につなげていくということが、今後何よりも重要であると考えているところでございます。 それから、高齢化問題についての本県の現状の認識についてお尋ねでございまして、本県における人口構造の高齢化は、近年の平均寿命の伸長や出生率の減少を反映して、急速に進行しておりまして、六十五歳以上の高齢者の総人口に占める比率が、平成五年三月末の住民基本台帳によりますと一七・〇%と、全国平均を大幅に上回っておるわけでございます。また、県下の各市町村の状況を見てまいりますと、山間部を中心とした三十三カ町村において、高齢化率が二〇%を超えておる、さらに三〇%を超えるところもあるなど、本県の高齢化の進展はまことに深刻な状況にあるわけでございます。 このような高齢化の進展は、今後増加すると予想されます寝たきり老人等に対する介護問題や、あるいは地域社会における活力の維持など、県民すべてにかかわる問題であると認識しております。このようなことから、施策の推進に当たりましては、単に高齢者福祉をどうするかというそれだけの分野にとどまらず、雇用や所得保障をどうするか、学習や社会参加の場をどうするか、あるいは、住宅とか生活環境をどう整えるかというような県政の各般において、総合的な施策を推進する必要があると認識をいたしておるところでございます。   〔大西議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (福山議員登壇) ◆二番(福山守君) それぞれ御答弁をいただきました。 財政問題については、県税及び地方交付税の減収が見込まれ、非常に厳しい財政状況の中での予算編成は大変な作業であると思いますが、県民の幸せのために最大限の努力をしていただき、二十一世紀に向けて、活力あふれる徳島新時代の実現に向かって頑張ってほしいと強く要望しておきます。 次に、三〇〇〇日戦略についてでありますが、点検作業の状況を見ると、経済状況の悪化や用地取得の困難性などにより、当初計画より大幅におくれている事業や、平成九年度までの完成が危ぶまれている事業が幾つかできておるようでございますが、早急に関係者と調整をして再構築をされますように、これも強く要望しておきます。 新規事業については、残された時間も少ないので、難しい点もあろうかと思いますけれども、最後まで御努力をお願いいたしまして、徳島県発展のために頑張っていただきたい。 さらに、県政学会でございますけれども、知事より、いろいろ御答弁いただきましたけれども、今後どのような形で政策提言の場づくりをしていくかについて十分研究・検討していただいて、先ほど知事が申されました県政ボックス、そういうのと併用するとか、どういう形でそのメンバーを構成するというのもあるでしょうけれども、私自身、この県民総参加の県政こそ、この言葉こそ、圓藤知事が求める政治のスタイル、圓藤カラーではないのかなと、かように思っております。今後十二分に御協議をしていただきまして、そして、現実化していくことを強く望みましてお願い申し上げます。 次に、高齢化の問題についてでございますが、私も、知事の御答弁を聞きまして、同じような認識を持っております。この高齢化問題は、幅の広い、奥の深い重要な県政の最大の課題ではなかろうかと思っております。そういう観点に入りまして、質問を続けてまいりたいと思っております。 先ほど知事の答弁の中でも入っておりましたけれども、少し徳島県の平成五年三月三十一日、一番新しい本県の市町村別の老年人口のパーセントをちょっと述べてみたいと思います。六十五歳以上で見ると、第一位が西祖谷山村の三一・三〇%、第二位が一宇村が三〇・八四%、第三位が上勝町で三〇・四二%、第四位が木屋平村の三〇・二七%、以上が三〇%を超えている町村です。二〇%を超えている町村は、何と本県五十市町村中三十三町村あります。全県平均では一七・〇%、ちなみに六十歳以上となりますと二四・〇%、今、出生と死亡数と、いわゆる自然増というのがほとんどゼロに近い状態でございますので、あと十五年いたしますと、四人に一人が六十五歳になると言われている数字が、それよりも早い状況で徳島に訪れるのではないかなと。 私は、平成二年度のデータを調べましたときに、当時、今から三年前のデータで、上勝町が二七%でトップでございまして、そのとき、五十市町村中二十四町村が二〇%を超えておったわけです。現在三十三町村、このたった三年間の間にこれだけふえて、三〇%の割合も四町村あると、非常に徳島県は厳しい状況にあるのではないかと、かように思っております。こういう観点が入りまして、高齢化問題について、さらに質問を続けてまいりたいと思います。 申すまでもなく、高齢化問題はさまざまな分野に及んでおります。また、さまざまな側面において、従来とは異質な幅の広い問題を呼び起こしております。例えば、定年退職後の期間が長期化することによる所得や生きがいの問題、社会的判断力が減退していく老人の財産保護の問題、健康管理、介護や医療の問題であり、そして、これら一つ一つが定年制の延長や適職の開発、社会保障や社会教育の充実という問題に、また生活環境の整備や詐欺的商法に絡む消費者保護といったところにまで及んでくるのであります。これからの高齢化問題は、単に高齢者の対応というところにとどまらず、既存の諸制度や各種の慣行の見直し、改革など、社会全体に焦点を当てなければ解決するのが難しい課題を多々内包しているのであります。 そもそも、この高齢化問題の原因は何か、また、それを防ぐためには何をすべきかを考えていくことが一番大事なことになると思います。原因としては、寿命の伸長と出生児数の減少の相関によるものであります。予防としては、子供が健やかに生まれ育つための環境づくりではないかと思います。すなわち、出生数をふやすことが高齢化率を下げる、これは当たり前のことですが、じゃあ、それのためには何をすべきかと申しますと、まずは乳幼児福祉の充実であり、安心して妊娠、そして出産できる環境づくりであります。もう一つの予防としては、地場産業の育成であり、企業誘致であると思います。いわゆる安定した職場を確保することにより、若者の県外流出が防がれる、若者が残れば、出生数をふやすことができる。 私は、思いつくままに高齢化問題について話しましたが、私が話したことを県庁内の組織のどこが担当かとなると、これはすべての部局につながってまいると思います。それだけ高齢化問題は幅が広く、また奥の深いものであると思います。それだけに、こうした問題は福祉生活部だけではなく、全庁的に取り組む必要がある課題であります。 今、この高齢化問題について他の府県はどのように対応しておるのか、中国、四国、近畿の十五府県を調べてまいりました。岡山県は知事直属の高齢化社会総合対策室をつくり、また三重県も、知事公室の政策課、京都府では長寿社会政策室、兵庫県は長寿社会政策局、広島県は長寿社会対策室をそれぞれつくり、高齢化社会に関する施策の総合的な企画、立案、調整に関することを推進しております。岡山県に例えれば、室には幹部職員の常勤三名しかいないそうですが、その人たちが県庁内における高齢化対策についての司令塔であり、シンクタンクであるわけです。 そこで、圓藤知事にお伺いいたしますが、各部にまたがる高齢化問題にかかわる事業を総合的に企画、立案、また管理をする知事直轄の組織としての高齢化対策室といったものが、今の徳島にはぜひ必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 また、高齢化問題は自助、互助、公助といった公私の役割分担、またそれぞれの優先順位などを検討する場として、また保健福祉行政、労働行政、教育行政、住宅行政などを含めた総合的な施策を検討する場として、行政だけでなく産業界、大学の有識者で組織する高齢者問題連絡会議ともいうべきものを設置すべきであると考えますが、いかがでしょうか。 高齢化問題を広く外部の意見を取り入れて議論するのは、非常に重要なことと思います。定年制、高齢者雇用などの問題に関連して、産業界からの知恵をかりたり、高齢化が進んでも経済社会が活力を失わないようにするためにはどうすればいいかを、学識経験者の意見を聞くなど、またそれについて先ほど私が提言申し上げた県庁内での組織とタイアップすることが、高齢化問題の解決の第一歩となるのではないでしょうか。 そこで、知事にお伺いいたします。産・官・学による高齢者問題連絡会議を設置すべきであると考えますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。 高齢化問題に関連いたしまして、引き続いて御質問いたします。 国においては、平成六年度予算概算要求の中で、高齢化福祉のゴールドプランに対応する事業として、少子化社会に向けての総合的な計画であるエンジェルプランを推進しております。近年、我が国の合計特殊出生率が、総人口の減少を招かないために必要とされる水準、約二・一を大きく下回り、平成四年には我が国の歴史始まって以来の一・五〇人となるなど、引き続き低下の傾向を強めて、出生率の低下が大きな社会問題となっております。また、本県におきましても一・五二で、全国と同様の傾向を示しております。ちなみに、十八歳未満の児童人口も、昭和二十五年の三十七万五千人が、平成二年には十八万八千人と、四十年間で半減しております。 このように子供の数の少ない少子社会では、都市化や核家族化の進行、女性の社会進出の増大など、子供と家庭を取り巻く環境の変化と相まって、子供の健やかな成長にさまざまな影響を及ぼすことが懸念されております。また、今後二十一世紀にかけて高齢化が急速に進むことが予想されている中で、このような過度の少子化は、我が国の経済社会に大きな影響を与えることが予想されております。 このような事態に対応するためには、かつてのような産めよ、ふやせよという短絡的なアプローチではなく、子供を産む、産まないといった個人の価値観に踏み込むことなく、出生率低下の背景となっている希望する子供の数が三人、現実の子供が二人といったギャップをいかに少なくしていくことではないかと思います。私は、昨年九月議会において、乳幼児のショートステイ、児童の延長保育の問題を質問いたしましたが、まさしく現在の社会の中で、安心して子供を産み育てる環境をどのようにしてつくるのか、そういう意味での今回の子育てと仕事の両立支援や母と子の保健医療施策の充実、強化などを盛り込んだエンジェルプランを、来年度事業の目玉の一つとして盛り込む必要があると考えますが、いかがでしょうか。また、県では少子対策を立て、これを推進しているように聞き及んでおりますが、現在、どのように取り組んでおられるのかも、あわせてお伺いいたします。 次に、児童に関連いたしまして、続いてお伺いいたします。 折しも来年には、家族に関する関心を高め、関連施策の推進を図ろうとする国際家族年を迎えようとしております。また、世界的視野から子供の健全育成を目指す児童の権利条約の批准に向けての論議も活発になっております。今こそ、伸びやかで生き生きとした子供と家庭を中心とする社会の再生を目指すべきであり、子供が成長する基盤である家族、家庭に対する社会的支援を強化し、男性にとっても、女性にとっても、安心して子供を産み育てられる社会、育児と就労が両立できる社会を築き上げていくことが求められております。また、同時に、このように子供と家庭に着目した社会を築いていくことは、国民一人一人が豊かさとゆとりを日々の生活の中で実感でき、多様な価値観を実現する機会が等しく与えられ、美しい生活環境のもとで、簡素なライフスタイルが確立された社会としての生活大国を目指す上でも重要であり、次代を担う子供を健やかに育てていくことは、二十一世紀に向けて最大の課題の一つであると考えます。 そこで、来年の国際家族年を契機として、今後、家族、家庭の問題にどのように取り組んでいくのかをお聞かせ願いたいと思います。 次に、教育問題についてお伺いいたします。 リカレント教育は、昭和四十八年のOECD報告書──このリカレント教育というものにつきましては、非常に聞きなれない言葉だと思いますけれども──そのOECD報告書の中に、「リカレント教育─生涯学習のための戦略」で広く提唱されたものであります。青少年期という人生の初期に集中していた教育を、個人の全生涯にわたって、労働、余暇などの他の諸活動と交互に行う形で分散させるものであり、いわゆる正規の教育制度と、あらゆる種類の成人教育施策を統合する教育システムの確立を目指す理念であるとされております。いわゆる社会人継続学習とも言われております。文部省では、既にこの教育システムを神奈川県、広島県など五カ所に置いて、産・官・学によるモデル地域を指定しております。しかし、いずれも学習コースの開設にとどまっており、本格的な継続学習推進組織ではないのが現状であります。 そこで、私が提言したいのは、徳島市内の大学と県当局、県下の市町村、経済界がタイアップした大規模なリカレント教育推進組織の設立であります。各大学で学習コースを設けるほか、生涯学習情報のデータベース構築、カリキュラムなどの総合紹介センター設立などの各事業を実施するものであります。生涯学習は、大学のほか経済団体や自治体、専門学校などでも実施されており、視野が急速に広がっております。また、働きながら博士号が取れるなど、学習条件の改善も最近は著しいものがあります。そこで、こうした動きに対応して、生涯学習の実施団体、対象、目的、レベル、カリキュラム、講師などの総合情報をデータベース化して一元管理する機関を設立し、そして、生涯教育を地域ぐるみで体系化することで、国家資格、学位修得など、受講生のニーズに合わせて学習メニューを提示、相談に応じられるようにし、生涯学習のメッカを目指すものです。生涯学習をさらに充実させるものとして、またそれを補完するものとして、伝統産業からハイテク産業に至る幅広い産業振興、地域づくりにつながるリカレント教育の導入を図ってはいかがでしょうか。教育長にお伺いいたします。 御答弁をいただきまして、まとめに入りたいと思います。   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、高齢化対策室の設置についての見解でございますが、超高齢化社会の到来を控えまして、県政の各般において、人口の高齢化の進展に適切に対処していくことが強く求められておるわけでございます。 このようなことから、昭和六十三年六月に、庁内における長寿社会対策の推進組織として、副知事を議長とし、知事部局、各部長及び教育長、県警察本部長を委員とする徳島県長寿社会対策推進会議というものを設置いたしまして、長寿社会対策について、関係部局相互の連携を図りながら、各種施策の推進を図ってまいったところでございます。 今後とも、人口の急速な高齢化に対処するためには、関係部局のより緊密な連携を図り、総合的かつ効果的に各施策を推進することが重要であると考えております。したがいまして、御質問の長寿社会対策の推進組織につきましては、現行の徳島県長寿社会対策推進会議のあり方も含めまして、総合的な施策を企画、推進するためにはどのような組織が望ましいのか、先生御提案の高齢化対策室というのも、一つの考え方だと思います。そういうことでございますので、他県の状況も勘案しながら、十分研究してまいりたいと、このように考えております。 また、高齢化問題について総合的な施策を検討する場として、産・官・学による仮称高齢者問題連絡会議というようなものを設置すべきという点についてでございますが、先ほども申しましたとおり、県政の推進に当たりましては、県民の幸せを常に念頭に置き、県民各界各層の幅広い声、意見を虚心に受けとめ、県民一人一人の心に触れ合い、県民とともに進めることを私の基本的な政治姿勢とするものでございます。 高齢化問題につきましては、特に総合的な取り組みが必要でございます。また、県民すべての課題であることから、広く県民各界各層の御意見を賜り、施策に反映することが特に必要であると考えているところでございます。したがいまして、御提言のありました総合的な施策を検討する場としての高齢者問題連絡会議のような場の設置について、その必要性を十分認識しているところでございますが、どのような形で政策提言の場づくりを行っていくかというようなことにつきまして、今後十分検討してまいりたいと、このように考えておりますので、御理解賜りたいと思います。   (古川福祉生活部長登壇) ◎福祉生活部長(古川文雄君) 児童問題の二点について御答弁申し上げます。 まず、国のエンジェルプランへの対応と少子対策への取り組みでございますが、国におきましては、エンジェルプランを平成六年度予算要求の重点事項としまして、児童家庭対策、いわゆる子供が健やかに生まれ育つ環境づくりの推進に積極的に取り組もうとしております。児童家庭対策は、本格的な高齢化社会を控えて重要な課題でありますので、国の動向を十分見きわめ、市町村とも連携しながら、きめ細かな保育サービスの提供や放課後児童対策の拡充など、子育てと仕事の両立支援、また児童館の整備など、地域における児童健全育成対策の充実などに取り組んでまいりたいと考えております。 また、県の少子対策への取り組みとしましては、本年八月に学識経験者や関係団体の代表者などで構成する徳島県児童環境づくり推進協議会を設置し、本年度末を目途に、子供と子育てにやさしい社会を実現するための児童環境づくり推進ビジョンを策定することとしております。 なお、次年度以降におきましては、このビジョンに基づきまして、協議会を推進母体として、行政を初め家庭や地域、企業など県民一体となった総合的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。 次に、国際家族年を契機とした家族、家庭の問題への取り組みでございますが、来年の国際家族年を契機としまして、従来からの民生児童委員に加えまして、地域における児童の問題を専門的に担当する主任児童委員を来年一月から新たに設置しまして、家族問題に対する取り組みの強化を図ってまいりたいと考えております。 また、平成六年度におきましては、国際家族年記念事業としまして、家族の意義を見直し、家族相互の触れ合いや男女共同参画意識の啓発、地域コミュニティーの再生など、二十一世紀に向けての家族や家庭、子供の健やかな成長とそれを支える社会のあり方などについて県民の理解と関心を高めるためのシンポジウムや各種イベントを開催するなど、児童家庭対策の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。   〔堺議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (近藤教育長登壇) ◎教育長(近藤通弘君) 私の方からは、生涯学習時代と言われておりますが、この内容をさらに充実されるものの一環として、リカレント教育の導入についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。 リカレント教育というのは、福山議員御指摘のように、私どもには耳なれない言葉でございますが、従来のように十八歳とか、あるいは二十二歳という一定の年齢で、すべての教育が終わりということではなくて、一たん社会人となった後も、働きながら、あるいは一定期間仕事を離れて教育を受けることができるようにしようという考えに基づくものでございます。 これが生まれてきた背景といたしましては、技術革新、産業構造の変化などが急速に進みましたために、社会人がもう一度大学などで専門的な知識や技術を学習する必要ができてきたことから提唱されたものでありますので、大学院、大学など、いわゆる高等教育機関を中心に行われる高度で専門的、かつ体系的な職業人を主な対象とする教育が大きなウエートを占めるものでございます。 現在、リカレント教育のはしりといたしまして、一部の大学、大学院等で、いわゆる社会人を別枠で合格をさす、社会人特別選考入試制度であるとか、あるいは社会人がリカレント教育が受けやすいように昼も夜も同じ講義を開催、昼夜開講制であるとか、あるいは研究生の受け入れ、自宅研究生であるとか公開講座等が行われておりますが、今後、このリカレント教育を本格的に行いますためには、中心的な役割を担う大学等の高等教育機関の側におきましては、社会人に対応した学習形態の多様化、弾力化、新たな教育プログラムや教育方法の開発など、社会人の受け入れシステムの整備が必要でございますし、また逆に、教育を受ける側にしましても、リカレント教育を受けるための休暇の制度の新設など、学習しやすい環境が整えられるなど、大学、産業界、行政などの関係機関がそれぞれの役割を明確にしながら、幅広い相互の連携、協力によりまして、いろんな条件の整備が行われて初めて実現されるものと考えております。 このためにも、国でも数年前から先導的なパイロット事業としてリカレント教育推進事業の実施を全国の五ブロックで委嘱をしまして、その実践研究を進めている段階でございます。私どもといたしましては、今後こうした国の成果や県内におけるニーズを十分に見きわめながら、ただいま御提案がございました県内の大学を中心に、行政、経済界が連携協力しまして、幅広く産業教育、地域づくりにつながるリカレント教育が進められますよう、今後十分に調査研究してまいりたいと考えております。   (福山議員登壇) ◆二番(福山守君) それぞれ御答弁をいただきました。 この高齢化問題については、私はハードの道路行政、ソフト問題の高齢化問題というふうに、本県にとっては本当に大きな問題であるという認識を持っています。そういう意味で、今回の高齢化対策室の設置、あるいは産・官・学による高齢者対策連絡会議を提言したわけでございますが、こういう組織の問題、特に県庁内の組織については、非常に難しい問題もあろうかと思います。しかし、今のこの時期には、私はぜひともそういう司令塔と申しますか、そういう専門的なエキスパートが必要ではなかろうかと思っておりますので、どうぞ今後、十分に御研究、御検討していただきたいなと、かように思っております。 それから、エンジェルプランでございますけれども、児童家庭対策は、高齢化問題に一番重要な施策であると、私は思うわけでございます。老人福祉がゴールドプランであるならば、高齢化問題の予防がこのエンジェルプランであると思うわけでございます。今、県が少子対策の取り組みをしておりますが、今後とも児童が健やかに育つ環境づくりに努めていただきたいと思っております。 次に、国際家族年についても、家族や家庭のつながりが希薄化してきたのではないかと言われている現在ですので、温かい家庭があって初めて子供の健やかな成長が望めるわけです。これを契機に、家族の意義を見直し、家族相互の触れ合いが十分できるような施策を十分にお願いいたします。 次に、リカレント教育についてでございますが、社会人継続学習、今、時代のニーズに乗っているのではないかなと、私は思うわけでございますけれども、今後、県内の大学を中心に、経済界、行政とも連携し、幅広く産業振興、地域づくりにつながるリカレント教育の推進を強く教育長に要望しておきたいと思っております。 いよいよ、残り時間三分となりました。 最後になりましたが、いよいよ十二月、師走となりました。何かと気ぜわしい昨今でございます。知事初め理事者の皆様方には、国体が終わりまして、身スポ、また十一月議会、さらにこの十二月議会が終わりましたら、本当に本県のために、予算獲得のために全力投球をしなきゃいけないわけでございますけれども、どうぞお体を御自愛されまして、そして、我々徳島県民がすばらしい平成六年度が迎えられますように、熱い御期待をお願いいたしまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。 御清聴どうもありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○議長(元木宏君) 議事の都合により、休憩いたします。      午後三時三十分休憩   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    午後三時五十四分開議      出席議員計三十二名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     森  本  尚  樹 君     二  番     福  山     守 君     三  番     西  沢  貴  朗 君     四  番     吉  田  忠  志 君     五  番     樫  本     孝 君     六  番     来  代  正  文 君     七  番     猿  瀧     勝 君     十一 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十二 番     長  尾  哲  見 君     十三 番     佐  藤  圭  甫 君     十四 番     児  島     勝 君     十五 番     川 真 田  哲  哉 君     十六 番     宮  城     覺 君     十七 番     北  岡  秀  二 君     十八 番     亀  井  俊  明 君     十九 番     堺        廣 君     二十 番     遠  藤  一  美 君     二十一番     原     秀  樹 君     二十二番     大  田     正 君     二十三番     榊     武  夫 君     二十五番     平  岡  一  美 君     二十六番     四  宮     肇 君     二十七番     近  藤  政  雄 君     二十八番     湊     庄  市 君     二十九番     木  村     正 君     三十一番     俵     徹 太 郎 君     三十三番     松  本     弘 君     三十四番     服  部  昭  子 君     三十五番     小  倉  祐  輔 君     三十七番     大  西     仁 君     三十八番     原  田  弘  也 君     四十一番     木  内  信  恭 君   ──────────────────────── ○副議長(湊庄市君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 十五番・川真田哲哉君。   〔竹内・北島・中谷・阿川・谷口・日下六議員出席、出席議員計三十八名となる〕   (川真田議員登壇) ◆十五番(川真田哲哉君) 自由民主党・県民会議の川真田哲哉であります。 現在、経済情勢は戦後最悪の不況と言われ、市民生活にもさまざまな影響が出ておりますが、このようなときにこそ、我々県政に携わる者は、八十三万県民の幸せを願って、寝食を忘れて懸命の努力を尽くさねばと、身の引き締まる思いで、今この壇上に立っております。 さて、圓藤知事は就任以来二カ月を経過いたしました。アメリカの大統領を初めヨーロッパの幾つかの国では、その地位についてから三カ月間は蜜月の期間、すなわちハネムーンとして猶予期間を与え、評論、批判はしないということが不文律で定着していると聞いております。これを圓藤県政に当てはめれば、就任されたのが十月五日でございますから、本格的な質疑討論は正月明け、いわゆる来年二月議会からとなるでありましょうが、日本人はせっかちであります。また定例議会も待ってくれません。まだ蜜月の期間ではありますが、それを念頭に置きながら、論議を進めてまいります。 去る十一月二十日、NHK徳島放送局開局六十周年記念特別番組「飛び出せ!とくしま二〇〇一」において、圓藤知事が本県の未来についていろいろと語られたことを、まず論題として取り上げてみたいと思います。 その一点は、地方分権に関する問題であります。私は、地方自治に参与する者として、いつも地方分権という言葉に疑問を抱くのであります。地方自治というのは、もともと天から与えられていた固有の権利であり、それを分権という中央から地方に分かち与えるかのように唱えることに、異議を申し立てたいのでありますが、それはこの際置いておき、議論に入りたいと思います。 知事も、さきの所信表明で、新しい地方への時代、その対応を基本政策の一つとして取り上げられ、その中で、地方分権に取り組む姿勢を打ち出されておりました。細川内閣でも、地方分権基本法の制定に取り組むべき検討が進められ、地方の時代への積極的な対応がなされようとしております。しかし、地方分権は私の見るところ、そう簡単にはまいりません。今、権力を手にしている中央官僚はもとより、国会議員の方々が地方分権にすぐ立ち上がるとは決して思えないし、賛成しても、総論賛成、各論反対になりかねません。また、それを受ける地方の側にも問題が多いと思うのであります。こうした状況の中で地方分権を進めていけば、国の方で今、持て余しているもの、どうでもよい事務処理だけを地方に移譲し、権力と財源は国がしっかりと握って、分権ではなく、分業のみになりはしないかと懸念するわけであります。いずれにいたしましても、地方分権をめぐる問題は、財源や権限の移譲といったことだけでなく、さまざまな課題を秘めており、単なるかけ声やムードが先行することなく、地方自身のしっかりした取り組みが不可欠であります。 徳島県でも、新しい時代に対応した行政運営のあり方を探るため、先ほど榊議員も論議されておりましたが、知事の強いリーダーシップのもと、長期的展望に立った地方分権推進検討委員会的なものを設置するよう、私からも提案いたします。 また、知事は、徳島の経済発展は必要であるが、是が非でも全国水準並みの所得をといったことを追い求めるのではなく、もっと住み心地のよい徳島をつくるべきである。大都市では所得水準が高くても物価は高い、いきおい消費支出も大となる。自然環境、住環境などトータルで考えていけば、徳島も決して悪い、またあるいはおくれているとは一概に言えないといった趣旨の発言をされておりました。しかし一方、県下の多くの町村では、高齢化、人口流出で地域ポテンシャルの低下を招き、ただでさえ低迷傾向にある地域産業に、新たな展開が見出せず、長期的な視野に立った地域づくりが軌道に乗らないため、地域に将来を見出せない若者が流出して、人口減、高齢化がより深刻化するといった悪循環から、後進性の進行を指摘する声がよく聞かれます。 このような地域においては、地域の現状をよく見きわめ、単に大都市との物の豊かさ、経済格差を比べるのではなく、地域独自の目的を立て、地域の特徴、そして個性を伸ばし、知事の言われるよう自助努力をして、小さくても心豊かに暮らしていける場をつくることが大切であり、それがまた、過疎化への歯どめになるのではないかと考えるところであります。衣食足りてという格言もありますが、物の豊かさから心の豊かさを求める時代に、地域づくりについても、従来のような経済優先の考えから発想の転換をしていくことも、また必要であろうと思います。 このようなことから、昭和五十八年より始まった新徳島県民運動は、それなりの成果を上げてきたことは承知いたしておりますが、発足以来十一年を経過し、ややマンネリ化した嫌いも見受けられますので、魅力ある地域づくりを支援していく組織として見直し、発展的に再編成して活発な活動を展開していくべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、新しい地方の時代へ向けて、市町村の振興についてお伺いをいたします。 知事は、十一月議会の所信表明の中で、基本政策の三つの柱として、交流の時代、共生の時代、そして新しい地方の時代への対応を掲げられました。とりわけ新しい地方の時代への対応は、本県のみならず、我が国を挙げて対応していかなければならない課題であると思われます。 御承知のとおり、我が国の行政システムは明治以来、西欧諸国に追いつけ追い越せを合い言葉に、強力な中央集権体制のもと、物事を画一的に処理してまいりました。また、戦後の新憲法にも、地方自治と題する一章が設けられ、形は整えられたものの、中央集権的傾向は強まりさえすれ、弱まることはなかったといっても過言ではないと思われます。もちろん、この中央集権的で画一的な行政システムも、ある時代には、国民生活に必要な最低限の行政サービスを等しく保障するという公平性や統一性の観点からは効果的なものであったと言えます。しかし、今、その結果はどうでしょう。地方を没個性にして、東京圏への一極集中や地域間格差の拡大など、国土の不均衡をも生じさせているのであります。 このような背景のもと、今、各方面から地方分権の必要性が唱えられ、また、さきの臨時行政改革推進審議会の最終答申におきましても、集権型行政システムから脱却し、分散型行政システムへ転換する必要があると指摘しております。今日のように複雑・多様化した行政ニーズに対応したきめ細かい行政サービスを提供するためには、中央の指導による画一的な行政では、もはや対応できるものではありません。地域の特色に応じた行政を、住民に身近な地方自治体みずからが考え、実施していかなければなりません。このようなことを考えるとき、今ほど基礎的な自治体である市町村の真価が問われるときはないのではないかと考えます。 そこで、知事さんにお伺いいたします。新しい地方の時代への対応をより確かなものにするために、地方分権の中心的担い手となる市町村の振興に、どのように取り組まれるのか。もちろん、市町村と申しましても、その規模に大小はあります。また、行政能力に大幅な格差もあります。住民の自治意識の高揚についても、今後取り組まなければなりません。また、財源などについても、国の制度改革を待たなければならないほど難問が山積みしていることは十分に承知しておりますが、地方分権の一方の担い手である市町村を包括する広域の自治体の長として、知事の市町村振興に対する基本的なお考えをお聞かせ願いたいのであります。 御答弁をいただき、次の質問に移らせていただきます。   〔平岡議員退席、出席議員計三十七名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) まず、新徳島県民運動を魅力ある地域づくりを支援していく組織として見直し、再編成して活動を支援すべきであるという点についてでございますが、昭和五十八年七月にスタートいたしました新徳島県民運動につきましては、新徳島県民運動推進協議会を組織母体にいたしまして、誇りある徳島づくりを目標に、特色ある郷土づくり、美しいまちづくり、たくましい体づくりの三本柱を具体的なテーマとして取り組んでまいっております。この間、県下では例えば花いっぱい運動とか、ユニークなイベントの開催とか、あるいは地元の資源を生かした新しい特産品づくりとか、伝統ある町並みの保存とかいった地域活性化のためのさまざまな活動が展開されてきておりまして、県内各地に根をおろした運動として、一定の成果を上げてきたと考えておるところでございます。ただ、この運動が発足した後、市町村がみずから考え、みずから行うふるさと創生事業がスタートいたしましたのを初め、その後、人口の高齢化が急速に進んでいるとか、あるいは生活の豊かさを求めて自然志向が強まってきているなど、この運動を取り巻く環境も大きく変わってきておるわけでございます。 こうした状況を踏まえまして、私といたしましては、これからの地域づくりは今ある地域資源をもとに、例えば人材とか地域資源、地場産業とかいったような地域特性を生かしながら、地域の人々の創意とチャレンジ精神をもって、新しい地方の時代にふさわしいまちづくり、村おこしを進めていくことが肝要であると考えている次第でございます。 したがいまして、新徳島県民運動につきましては、これまでの活動の成果、隘路等を総括いたしまして、それぞれの特色のある地域づくりを支援する観点から、この運動をより発展させるためにはどうすればいいかというような点につきまして、関係者の方々の意見、意向をお伺いしながら、十分検討してまいりたいと考えております。 それから、新しい地方の時代への対応として、分権の中心となる市町村振興にどう取り組むのかという点についてでございますが、市町村の振興につきましては、新しい地方の時代を考えますときに、御指摘のとおり、市町村が行政上最も基礎的で、住民に身近な行政体であることから、極めて重要な課題であると認識しております。 私、よく申しますのに、アジサイ県政ということを今までもずっと申してまいりました。アジサイの花というのが、小さな花びらがたくさん集まって、一つの大きな大輪を形成しておるわけでございます。例えば五十の小さな花びらが集まって、一つの大きなアジサイの大輪を形成しているとお考えいただけますれば、わかりやすいかと思いますが、大きな大輪が美しく輝くためには、それぞれの小さな、一つ一つのアジサイの小さな花が、それぞれに美しい自治の花を咲かせる、このことが大事なんだと私は思います。そういう意味におきまして、県は市町村の御支援をする、立派な小さな、しかし自治の営みをしていくために、その御支援をするというのが県としての立場だということは、十分認識をしておるところでございます。 地方分権を進めようとする場合、基礎的な自治体である市町村が、行財政能力を充実させ、地域の特色を生かして知恵を絞り、住民生活やまちづくりに関する多様な行政を自主的、自律的に担い得る主体として確立させるということがぜひとも必要でございまして、今後の市町村にとりまして必要なことは、一つは、これからの時代を担って地域づくりを進める情熱あふれる人材の確保・育成の問題、それから交通通信網の発達を踏まえた広域的な施設基盤整備の問題、地域住民の知恵を政策に吸収、反映できるような柔軟な経営感覚、こういうものが必要であるというふうに考えます。 議員も御指摘のとおり、本県の市町村は地形、地勢、規模並びに財政力などにおいてさまざまな差異がございます。そのため、振興に当たっては、近隣市町村の連携による効率的な施設を設置するなど、広域的な観点に立って諸施策を進めていくといった工夫を凝らす必要があるのではないかと、このように考えております。県といたしましては、これまでも進めてまいりました農林水産業の基盤整備や企業誘致などの産業振興や、就業の場の確保、交通通信体系の整備などの事業を継続することはもちろんでありますが、今後はこのような観点に立ち、市町村の支援を図ってまいりたいと、このように考えております。   〔中谷・大西・谷口三議員退席、出席議員計三十四名となる〕   (川真田議員登壇) ◆十五番(川真田哲哉君) 御答弁ありがとうございました。 地方の時代、それは我々地方にある者が待ち望む時代であります。しかし、それは一朝にしてなるものではなく、それに至る道は遠く、険しいものがあろうかと思われます。今後、我々自身の息の長いたゆまぬ努力が必要であり、県行政においても、千里の道も一歩からの発想を持って、適切な対応をお願い申し上げます。 それでは、道路問題についてお尋ねいたします。 徳島県の後進性を指摘する中で、まず取り上げられるのが道路であり、県民に対するいろいろなアンケートの中でも、道路整備を望む答えが第一となっております。知事におかれましても、交流の時代への対応という基本政策の中で、道路網整備に最大限の努力を傾注すると所信表明されております。しかしながら、本県の道路の整備状況をその指標となる道路改良率や道路舗装率で見てみますと、全国第四十三位、四十五位という低迷した位置にあり、また高速道路におきましても、いまだその供用がゼロメートルという状況にあります。しかし、この供用ゼロメートルにつきましては、四国縦貫自動車道脇─藍住間の供用におきまして、本年度末にはその汚名も返上できるように聞いております。 先ほども申し上げましたように、県民の生活に密着した国県道や市町村道の整備の状況は、大変厳しいものがあります。これらの道路整備を進めるに当たりまして、全路線の整備を早期に完成さすことが最終目標ではありますが、その整備には膨大な経費と年月が必要となってくると思われます。したがいまして、どういう路線をいつまでに、どのように整備するか、いかに効率よくその整備を行うかが重要な課題となってまいります。 そこで、知事にお尋ねいたします。今後における道路整備の方針をどのように立てられているかお聞かせ願いたいと思うのであります。また、その方針の中には当然、渋滞対策が含まれるものと思うのでありますが、その渋滞対策の一つとして、末広有料道路の延伸についての事業の進捗状況と今後の見通し、また短期的には末広有料道路を有効に活用するとされておりますが、その具体的な活用方法について、土木部長にお伺いいたします。 次に、本県のイメージアップ作戦についてであります。 地方の時代が叫ばれて久しいところでありますが、果たして、地方に若者が定住できるような魅力ある自治体づくりができているか、疑問を感じる一人であります。確かに、大分県大山町から始まった一村一品運動が全国的に展開されたり、最近においても、ふるさと創生事業により地域の活性化をみた自治体が多いと聞いております。しかし一方では、地方を売り出す手段が総花的、画一的になり過ぎて、かえって地方の個性が薄れ、また一時的なにわか観光地づくりに終わっている例もまれではありません。 このように、全国の人々に対して地方をいかに売り出していくかは、その地方にインパクトの強い個性、特性がないと非常に難しいものであり、またよいイメージを常に発信していかなければ、人々の脳裏に定着させることはできません。〇〇と聞けば徳島というイメージをさせることは、困難ではないかと思います。地域づくりは、定着するまで時間を要するものであります。長期的戦略で取り組まなければ、地域の人々に混乱を招くだけであり、逆にマイナスイメージにしかならないのであります。大分県の一村一品運動は、住民意識の転換を図り、過疎の村にいかにやる気を起こさせるかと人づくりよりスタートしたからこそ、地域おこしの創出、ひいては地域イメージの確立に成功したわけであります。 そこで、本県についてお伺いいたします。本年三月から、徳島県の魅力を積極的に県外に情報発信し、本県に対する信頼と共感の輪を広げていこうと、イメージアップ作戦を展開しているところでありますが、今まで、とかくPRの苦手な県と言われる中で、これからの地域間競争の時代において、県をPRすることは積極的に取り組まなければならない重要な施策であると、私自身も考えるところであります。 本年七月ごろに、何気なくテレビを見ていましたら、本県のコマーシャルが流れており、何か気恥ずかしい気持ちとともに、またぞくっとした興奮を覚えたことを今でも記憶いたしております。「素顔が元気 すっぴん徳島」、このキャッチフレーズに対しまして、発表して以来、新聞紙上を拝見しますと、賛否両論のさまざまな意見が掲載されております。しかしながら、私自身、これだけ反響が強かったということは、今までの徳島県にはなかったことであり、PR効果から考えた場合、成功ではなかったかと考える次第であります。これだけPRがはんらんする世の中で、目にとまったというか、耳に残ったということは、県民であるということを差し引いても、インパクトとしてかなり強かったのではないかと思います。 奥祖谷をバックにして、かわいらしい女の子が、「徳島は自然も人情もええもんがようけあるんじょ」という構成で、たったの十五秒であったのにもかかわらず、コマーシャル終了後も、好評な自治体コマーシャルとして、かなりのメディアに取り上げられたと聞いているところであります。 そこで、お伺いいたします。ことしの夏、近畿のテレビで、本県のイメージアップコマーシャルが放送されましたが、今後の事業を展開していく上で、近畿の方々が今回のコマーシャル、キャッチフレーズをどのように評価しているか、その反響はどうであったかをお伺いいたします。また、その反響を踏まえ、今後どのように事業展開をしていくのか、あわせてお伺いいたします。 御答弁をいただき、次の質問に移らせていただきます。   〔中谷・谷口両議員出席、近藤議員退席、出席議員計三十五名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事(圓藤寿穂君) 今後、県における道路整備の基本方針についてでございます。 関西国際空港の開港、明石海峡大橋の完成などによりまして、本県におきましては、生活圏や経済圏が従来とは比較にならないほど拡大し、人、物、情報、資本などの交流が著しく活発化すると考えられるわけでございます。このような環境の変化を積極的に受けとめ、その効果を県下一円に広げ、県勢発展に役立てるためには、道路整備が最優先の課題であると考えております。道路整備の基本方針として、まず交流の時代の象徴であり、本県道路網の骨格をなす四国縦貫自動車道及び四国横断自動車道の事業促進に向けまして、国、公団に対し、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。 また、これら高速道路の効果を県内各地域へ行き渡らせる道路として、一般国道十一号を初めとした国県道等幹線道路の整備を促進してまいります。さらに徳島市及びその周辺部における渋滞対策として、矢三応神橋など放射・環状道路網の整備をより一層促進するとともに、地域の振興を支援する道路や交通安全、災害対策面に配慮した安全で快適な道路整備もあわせて進めてまいりたいと考えているところでございます。 このような基本方針に沿って、全力を挙げて道路整備に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。   〔大西議員出席、出席議員計三十六名となる〕   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 末広有料道路の延伸道路につきましては、現在、都市計画決定の作業を急いでおり、今後できるだけ早く都市計画決定を行い、事業に着手してまいりたいと考えております。 しかしながら、末広有料道路の延伸道路を初めとする放射・環状道路の整備は、多大な事業費と期間を要することから、これらの完成は段階的とならざるを得ないものであります。このようなことから、放射・環状道路の整備という長期的な抜本対策に加えて、明石海峡大橋開通をにらんだ渋滞対策が必要となっており、先般、新渋滞対策プログラムが策定されたところであります。この中の重要な施策の一つとして、都市計画道路東吉野町北沖洲線や元町沖洲線の拡幅、吉野川大橋南詰の左折レーンの設置、末広有料道路新浜入り口付近の拡幅などを行うことにより、交通容量に余裕のある末広有料道路の積極的な有効活用を図ってまいりたいと考えております。   〔原田議員退席、出席議員計三十五名となる〕   (三好企画調整部長登壇) ◎企画調整部長(三好勝則君) イメージアップCM、キャッチフレーズの反響と、今後の事業展開についてお答えいたします。 イメージアップ作戦につきましては、三〇〇〇日の徳島戦略の事業としても取り上げておりまして、徳島から全国に向けて情報発信することにより、徳島を売り込み、本県の活性化に結びつけようとするものでございます。御質問のテレビCMにつきましては、徳島の豊かな自然をPRする奥祖谷かずら橋編と文化・スポーツが楽しい徳島をPRする文化の森総合公園編の二本を制作し、本年七月から九月中旬までの約三カ月間、近畿圏において放映をしたところでございます。 このCMの効果ということになりますと、すぐに具体的な効果を測定することは難しいわけではございますが、CM放映後、大阪市の中心街で簡単な街頭アンケート調査を実施しましたところ、「CMを見たことがある」という答えが七割を超えておりましたし、好感が持てるCMとの評価をいただいたところでございます。さらに、朝日新聞や毎日新聞の大阪本社版を初めとして、テレビ、雑誌などのマスメディアでこのCMが取り上げられ、「すっぴんで語る地方の文化」「素顔の徳島を印象づける」といった記事が掲載されたところでございます。また、「素顔が元気 すっぴん徳島」というキャッチフレーズにつきましても、よくないという批判的な御意見が二割程度ございましたが、少なくとも近畿圏においてはおおむね好意的に受け入れられたと考えているところでございます。 したがいまして、今後とも県外に向けて徳島の素顔の魅力をアピールし、本県のイメージアップを図り、観光客の誘致、県産品の販売等にも役立てるとともに、県内においても、イメージアップ作戦の趣旨や目的が県民の間に広く浸透するよう努めてまいる所存でございます。   〔原田議員出席、出席議員計三十六名となる〕   (川真田議員登壇) ◆十五番(川真田哲哉君) 御答弁ありがとうございました。 道路の建設は、地域の活性化を図るための社会基盤整備の中核をなすものであり、また道路渋滞対策は、時間的豊かさを求める時代のニーズにこたえるものとして大変必要であります。知事は、道路網整備に最大限の努力を傾注すると言われており、その成果に期待いたします。また、過去の議会でもたびたび論議を重ねてまいりましたが、国道三百十八号の容量不足、交通渋滞対策、周辺の交通量分散対策としての県道徳島鴨島線の延伸の板野川島線並びに都市計画道路牛島中央通線の早期着工について、改めて強く要請をしておきます。 イメージアップ作戦におきましても、お答えいただきました。これには画一的な手法はなく、地域の持つ個性とアイデアが勝負だと思います。今後、徳島県が元気な県になるか、単なるすっぴんになるかは、知事を筆頭に、我々県民の知恵と努力と根気にかかっていると思います。行政においても、頭をやわらかくし、永続的に積み上げていくことを、そしてそのお取り組みをお願いいたします。 では続いて、欲張って四項目の質問をさせていただきます。 まず、農業問題についてお尋ねいたします。 最近の農業を取り巻く環境は、たびたび論議されておりますように、就業人口の減少、高齢化、婦人化、後継者不足といった人的要因から、高速交通網の整備、輸送技術の進歩に伴う産地間競争の激化、自由化による外国との競争、冷夏、長雨といった自然条件との闘い、さらに加えて、日本の基礎的食糧である米が、部分開放とはいえ、自由化へ踏み出したこと、非常に厳しいものがあります。 こうした農業環境を乗り切り、競争に打ちかつためには、生産性を高め、コストを下げ、消費者ニーズに合ったよい品質のものや新品質を他に先駆けて開発し、市場へ提供することが必要であります。徳島県は京阪神という大市場への生鮮食料供給基地として重要な役割を担っており、関西国際空港の開港、明石海峡大橋の開通などによって、市場の発展が期待できる一方、四国の高速交通時代となって、後背地との競争も激化してくるものと思われます。 農業は、地域社会を維持していく上で重要な産業でありますが、それを維持、拡大していくには、将来に夢が持てる産業に改革、改善していくことが大変重要であります。県では、農政推進の基本的指針として、平成十二年を目標とした農業振興基本計画を平成三年に策定し、地域の実態に応じたさまざまな施策が進められておりますが、健全な農業経営、後継者づくりを推進するには、他産業並みの労働条件や所得の確保が重要課題であり、そのような視点からの農業振興策が欠かせないのではないでしょうか。国においても、昨年六月に「新しい食料、農業、農村政策の方向」いわゆる新政策プランを発表し、その具体施策として、農業経営基盤強化促進法と特定農山村法が施行されております。 そこで、本県の農業経営者育成等について、三点お伺いいたします。 まず一点は、農業の他産業並み所得、労働水準の確保を目指して、県はどのような手順で農政を進めるのか。活力ある農業経営者づくりへの誘導策を含めて、お聞かせ願いたいと存じます。 第二点は、農林省の新政策プランによりますと、望ましい経営対象として、稲作経営を中心に提示しており、それは稲作単一経営で十ないし二十ヘクタール、稲作プラス集約作物の複合経営で五ないし十ヘクタールと大規模で、県の実態にはそぐわない面があります。そこで、本県は二十一世紀を目指した基本計画の中で、国の施策を先取りする形で、経営形態別中核農家経営モデル指標を示しておりますが、これを見直すかどうかということであります。 第三点は、中山間地域の生産基盤や生活環境の整備、さらに新規有望作物の導入調査など、地域の実態に沿った対策を講じていられますが、いま一つ徹底普及していないように思われます。この対策をどう図っていくか、以上三点についてお伺いいたします。 次に、高度化、多様化する農林水産業の試験研究の充実についてお伺いいたします。 現在、工業の分野ではコンピューター、メカトロニクス、バイオテクノロジーなど、先端技術が鋭意開発され、未来を切り開きつつあります。我が県は農業県であり、林業、水産業も盛んに行われており、それらの技術の蓄積は十分あると思います。 そこで、日本をリードする農林水産業技術を徳島から発信するという意味から、他県とは一味違えて、先端技術と農林水産技術とを融合した新たな技術を開発する機構をつくることを提案いたします。省力化、生産性向上のためにも、農林水産業の分野において工業技術を取り入れる必要があり、新しい農林水産技術開発を行うといった方向で取り組むべきだと考えますが、現状の取り組み実態と将来計画について、農林水産部長のお考えを伺います。 次に、地元の桑村川、学島川の改修についてお伺いいたします。 県中央部の川島町と山川町は、その北側を流れる吉野川に、昔から密接な関係を持つとともに、その豊かな水の恩恵を受けながら、約二万人の人々が生活をしております。また、吉野川の洪水との闘いの繰り返しが、そのまま両町の歴史となっているほど、治水に対する関心度は非常に強いところであり、古くは十五世紀の中ごろから、治水事業の歴史が始まっております。その吉野川の支川である桑村川と学島川につきまして、吉野川の堤防構築に伴い、内水河川となっているところから、吉野川の水位の上昇時には締め切られ、また未改修部分も多いことが重なり、排水不良となり、毎年のように浸水被害を多発する河川となっております。 この浸水被害の軽減を図るため、吉野川との合流点には排水機場の建設や河川改修工事が順次進められておりますが、最近、平成二年九月に来襲した台風十九号では、川島排水機場のポンプをフル回転したにもかかわらず、排水機場上流一円が冠水し、人家に床上・床下浸水を起こすとともに、農作物が多大の被害をこうむっており、また桑村川と学島川の上流部では河道が狭いため、現在でも浸水被害が多発しております。 川島町、山川町は、国道百九十二号と百九十三号が通過しており、今後さらに地域開発が進むことが確実に予想されることから、この桑村川と学島川の上流部の河道整備の早期改修と、吉野川合流地点にある川島排水機場のポンプ増設が必要不可欠であります。地域住民の切なる願いである両河川の改修について、この現状と今後の方針について、土木部長にお伺いいたします。 最後に、一昨日未明、鴨島町で善良な市民に銃弾二発が撃ち込まれ、重傷を負うというショッキングな事件が発生いたしました。現場は、私の家からも数百メートルしか離れていない、ごく普通の住宅地域であります。私も、冒頭申し上げましたが、八十三万県民の幸せとは何でありましょうか。物心両面の豊かさももちろんでありますが、まず治安の維持、八十三万県民が枕を高くして寝ることができるということが、大前提であると思います。 国際問題ともなりましたアメリカでの留学生射殺事件のように、銃が比較的自由に入るアメリカとは異なり、日本では、銃刀類は所持することは法で禁じられております。同じ日に、佐古においても強盗未遂事件が発生しており、とかく年の瀬はこのような殺伐とした事件が多発しますが、今回のこの鴨島町での事件捜査の状況及びこの種の事件の再発防止の取り組み、さらに銃器取り締まりについて、県警本部長にお尋ねいたします。 御答弁をいただき、まとめをしたいと思います。   〔平岡議員出席、出席議員計三十七名となる〕   (安丸農林水産部長登壇) ◎農林水産部長(安丸徳広君) 農業の問題について、私の方からお答えをいたします。 第一点の農業経営者の育成策でございますけれども、お話の中にもありましたように、これからの農業経営を考えた場合に、所得あるいは労働内容の面で、他産業に従事している人に比べ、遜色のない農業経営であること、昔ながらの家計と経営が未分離なものではなく、しっかりとした合理的な経営管理が行われる農業経営であることが必要であるというふうに考えております。 そのためには、まず、今後、地域農業を担っていく望ましい経営体のあるべき姿を示すことが必要であります。このため新政策プランに基づいて制定されました農業経営基盤強化促進法により、市町村ごとに経営形態別に農業経営の基本的指標を策定することにいたしております。また、農業経営の近代化を図る手段として、個々の労働力や農地所有による経営の限界を打破する新しい経営の仕組みとして、ファームサービス事業体や組織経営体の育成指導に取り組んでまいります。そして、意欲的、計画的にこれら経営目標を達成しようとする経営者に対しましては、認定農業者制度により、農地集積の促進や資金融通などの面で重点的に支援してまいりたいと考えております。 経営指標についてでありますけれども、本県では、平成三年に徳島県農業の基本計画を策定いたしましたが、その中で、農業者が他産業並みの所得を確保できるモデルとして、野菜、畜産など、二十四類型の経営モデル指標を示しております。一方、新政策プランに基づき、前段申し上げましたように農業経営の基本的指標を新たに定めることになっておりますが、本県では、土地利用型の大規模経営にはなじめない点があるものの、両者の基本的考え方は同じものであると理解しておりますので、新しく定める基本的指標は、組織経営体の経営指標を含め、地域の実態を十分考慮に入れた、よりきめ細かな指標にしてまいりたいというふうに考えております。 次に、山間地域対策でございますけれども、中山間地域の農業振興につきましては、条件不利という実情に配慮した生産基盤や生活環境整備のための各種補助事業を実施してまいりましたが、中山間の特性を生かして、地理・気象条件等に適した新しい作物を早急に見出し、定着させるために、平成四年度から中山間地域新作物導入調査事業、また平成五年度からは中山間地域自然有機の里づくり事業を実施しているところであります。 これらの事業は、これまで当該地域になかった新しい品目や作型を取り入れ、地域における産地化の可能性を探り、普及定着を図るため、生産から経営、流通に至る総合的な調査を実施するもので、町村や農協、普及所等、関係者が一体となって取り組んでいるところであります。事業効果を発揮するにはある程度の期間が必要でありますが、県においては、農業改良普及所の最重点課題として、まず実験圃場を成功させ、これらをモデルとした新作物を取り入れた農業経営の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。 次に、農林水産技術分野における技術開発についてでございます。 御指摘のとおり、これからの農林水産業を考えますと、先端技術を取り入れることは必要不可欠なものとなっております。本県でも、農業試験場を初め農林水産関係研究機関では、時代の要請に即応した研究課題をいち早く取り上げ、バイオテクノロジーや鮮度保持技術などの研究開発に積極的に取り組み、カンショやイチゴのウイルスフリー化による増殖技術や、牛の受精卵移植技術などに取り組んでまいりました。 しかしながら、近年、バイオテクノロジー、ハイテク技術など、技術内容も極めて高度なものになっており、加えて関係者から期待される研究成果の内容も、省力化、機械化の研究など、ますます高度化、多様化したものとなっております。このため、ハウスでの無人防除機やラジコン利用によるヘリ防除、コンピューター制御による養液栽培、農薬に頼らない病害虫の防除資材など、工業分野で開発された機材、資材を農業分野に適用する新たな技術開発を行っているところであり、今後とも大いに推進してまいりたいと考えております。また、こうした先端技術に対応した試験研究施設や機器などを計画的に整備するとともに、研究員の資質向上などに努めてまいりたいと考えております。   (山中土木部長登壇) ◎土木部長(山中敦君) 河川の改修についてお答えいたします。 県管理の桑村川につきましては、吉野川合流点から約二キロメートルの河道改修を平成三年度までに完了させており、引き続き平成四年度から上流部の未改修区間一・五キロメートルを河川局部改良事業として着手し、現在、用地買収に向け、地元説明会を実施しているところであります。 次に、学島川につきましても、吉野川の合流点から約二・七キロメートルの河道改修を平成四年度までに完了させ、上流部につきましても、平成五年度から全体改修延長一・六キロメートルの小規模河川改修事業に着手し、現在、事業実施に向け、測量調査を実施しておるところでございます。 また、桑村川の川島排水機場のポンプの増設につきましては、直轄事業として施行されることから、建設省に対して、今後とも機会あるごとに要望してまいりたいと考えております。 桑村川、学島川につきましては、上流部の河川改修に着手したところでございますので、今後とも地元の皆様の御理解と御協力を得て、順次整備を進めてまいりたいと考えております。   (栗本警察本部長登壇) ◎警察本部長(栗本英雄君) お答えをいたします。 お尋ねの麻植郡鴨島町で一昨日発生いたしました殺人未遂事件につきましては、先生御指摘のとおり、銃器が使用されるという社会的反響の大きい重要な凶悪事件でありました。事件の早期解決を目指して、十分な捜査体制を確立するため、直ちに川島警察署に捜査本部を設置し、現在、百名以上の捜査員を動員いたしまして、強力な捜査を推進しているところであります。 現在までのところ、事件解決のための有力な手がかりの入手に至っておらない状況でありますが、この事件の特異性、また重要性にかんがみまして、私自身、昨日も現場に臨場いたしまして、状況を詳細に掌握いたしますとともに、捜査本部員に対しまして指示督励を行い、事件の早期解決を目指しているところでありますので、御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。 また、この事件は、けん銃が使用されるといった特異なものでありますことから、本件の捜査の推進と合わせまして、この種事件の再発防止が急務であると考えておるところでありまして、現在、歳末特別警戒を実施中の県下各署に対しまして、再度、指示をいたしまして、可能な限り多くの警察官、またパトカーなどを街頭に出し、この種凶悪事件の予防を重点とした防犯診断や警戒活動を強化しているところでございます。 さらに、けん銃等銃器に対する取り締まりにつきましては、けん銃等の銃器は薬物と並びまして、まさに治安の根幹にかかわる重要な問題であると認識しているところでございまして、県警といたしましても、既にこのけん銃の摘発を強化するために、昨年以降、県警内にけん銃摘発班を特別編成をいたしまして、現在、その取り締まりを強化しておるところでございます。一昨年より前の段階では、平均で数丁の押収でございましたが、昨年が十丁、弾四十四発、本年が既に七丁、弾三十八発の押収をみているところであります。その大半は暴力団関係者からの押収でございます。 今後とも、関係機関との連携を一層緊密に行うなどして、銃器等の取り締まりを強力に推進し、県民の方々が安心して生活できるよう、引き続き県警の総力を上げて努力してまいる所存でございますので、よろしくお願いいたします。   (川真田議員登壇) ◆十五番(川真田哲哉君) 各部長、本部長から御答弁をいただきました。 農業を取り巻く諸問題と、徳島県内の状況把握、将来予測を的確にされまして、希望の持てる産業としてリストラしていくことが、活力ある農業経営者づくり、後継者づくりに不可欠であり、ひいては、それが県土発展にもつながるものであります。また今後、農林水産業の分野における研究開発については、福山先生と同様、産・官・学一体となって、広い視野からの取り組みで、技術の徳島づくりを図っていただきたいと思います。 さらに、桑村川と学島川流域につきましては、今後さらに住宅団地等の地域開発が進むことも予想されますので、災害防止対策として川島排水機場のポンプの増設と、県管理区間の桑村川、学島川の河道改修が一日も早く完成できるよう、強く要望いたしておきます。 また、徳島南環状線、北環状線の建設促進に当たっては、飯尾川を初め河川の改修、排水対策が大変必要であり、それらにも鋭意取り組まれるよう要望いたしておきます。 最後の質問に対し、本部長から御答弁をいただきましたが、最前線において日夜治安の維持に当たられる警察官は、危険の伴う大変な任務でありますが、県民の幸せのために格段の御奮闘をお願いいたします。 これで、私のすべての質問を終わらせていただきますが、蜜月の期間でもあり、主として今後の県政のビジョンについてお伺いいたしましたが、次の機会には、きょうの質疑等を踏まえ、さまざまな角度から議論を深めてまいりたいと思います。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)   ──────────────────────── ○副議長(湊庄市君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ──────────────────────── ○副議長(湊庄市君) 本日は、これをもって散会いたします。      午後四時五十一分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...