1番目、子供を取り巻く環境整備として。
1点目、放課後・土曜日・長期休暇の
サポート体制として。
全国で
少子化対策が叫ばれている中、新年度から様々な施策を考えている自治体が増えております。重点施策の内容は様々ですけれども、今一番望まれている
少子化対策は、
経済的支援と働きながら子育てしやすい環境整備だと思っております。
経済的支援に関しましては、児童手当の支給要件が小学修了までに拡大されますが、こういった一時的なものではなく、長期的な
経済的支援でなければ、少子化の歯止めにはならないと思っております。
以前、新聞のコラムに、「将来に対して大きな生きる不安を感じるとき、人は子供を産まない」という文章を目にしたことがあります。今まで以上に、女性の社会進出が進んでいく現実を、シッカリと把握していく必要があると思っております。特に、働いておられる保護者の方の意見は、学童保育の対象から外れる小学4年生からいきなり自宅で一人でお留守番をさせなければならない不安、土曜日・長期休暇に安心して預けられる場所ということが最大の課題のようでした。
ここで、こうした課題に対し、教育現場における
少子化対策として、特色ある取組みを既に実践されている自治体がありますので、御紹介してみます。テレビでも放映されましたけれども、福岡県穂波町の
子ども学び塾、横浜市のふれあい
スクール事業等、全国には、放課後の学校開放、土曜日・長期休暇の楽しい企画を、保護者の方、PTA、学校関係者、地域の方々と一緒になって取り組んでおられる事例がたくさんあります。小学1年から3年までの
学童保育事業と別枠での取組みになりますので、子供達にとって、異なった年齢の友達との関わり、遊びの工夫やルール等、成長する上で非常に意味のある事業だと感じております。光市
教育委員会としては、こうした取組みに対してどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
また、昨年4月に始まりました
次世代育成支援行動計画も、既に1年がたとうとしております。すくすく
メール事業等、新しい内容も新年度予算に上げられておりますが、病後児保育、
チャイベビステーション、
ファミリーサポートセンター等々の利用しやすい改善内容など、PR部分も含め、光市としては、今後、どう取り組まれようとしておられるのか、お答えください。
2点目、子供の安全対策として。
様々な子供を取り巻く事件・事故が多発する中で、
教育委員会では、いち早く、昨年末には緊急に通学路の安全点検が行われました。さらに危機感を持った安全対策に力を入れられていこうと思われていますが、今後の取組みとして、学校内での活動に地域力を取り入れることこそ、真の安全対策につながるのではないかと思っております。具体的な学校の対策をお伺いいたしたいと思います。
また、地域からは、各地で自主的な見守り隊が発足し、活動されておられますが、本当にありがたいことだと感じております。その活動をさらに効果的に実践していくためには、人通りの少ない危険箇所に対する対応、見守り隊と一目で分かる服装、見守り隊の地域間の連携等、細かいことではありますけれども、非常に重要であると考えています。新年度予算に
子ども安全ボランティア事業として予算が上げられておりますが、このような課題に対して当局はどう対応されようとしているのか、お答えください。
2番目、市民と一緒に取り組む環境対策として。
1点目、専門職員の充実と市民啓発に向けた取組み。
容器包装リサイクル法、
自動車リサイクル法等々、様々な法律が制定され、循環型社会の体制が確立されようとしております。しかし、残念ながら、各自治体で集められるゴミの搬入量は依然増加を止めることができず、各自治体で負担する埋立処理場及び施設の延命、
可燃ゴミ処理施設の延命に向け、各自治体も必死に対応していかなければなりません。なぜなら、膨大な管理運営費と処理費用に、緊縮財政の時代、どう対応できるのか、急務の課題であるからです。生産者や消費者の問題を語る前に、とにかくゴミを減らしていくための対策が喫緊の課題であろうと考えております。
ことし、平成20年4月に稼働予定の
リサイクルセンターに向け、新たに変わる分別や収集方法にも対応していくために、ゴミの適正処理の確立、排出ルールの徹底及び排出マナーの向上を図るため、指導員として専門職員を配置し、市内340余りある自治会に対する指導や市民啓発を実施することが緊急の課題ではないかと考えております。当局の具体的なお取組みをお伺いいたします。
2点目、ゴミの
校内分別処理を試み、循環社会を体験できるシステムをつくろう。
これは、使い捨てが当たり前になってしまった今、「もったいない」という言葉を、もう一度、私達大人がシッカリと子供達に教えていかなければならないと思い、ここに提案させていただきました。家庭に帰れば、子供は先生だと思います。大きな分別処理機をつけるという発想だけでなく、学校でできる、小さな頃から習慣付けという気持ちでの取組みは必要だと思っております。例えば子供自身によるゴミの分別化推進や生ゴミによる堆肥づくりの体験学習、そして、各学年用の手作り絵本や副読本など、様々なことが考えられるでしょう。もちろん保護者や地域の皆さんに協力していただきながら進める必要があり、これこそ、学校に地域力を入れていただける大切な分野だと考えます。当局の御見解をお伺いいたします。
3番目、海岸の防災対策について。
室積海岸の深刻な砂の浸食に、長期的な対策を願う。
白砂青松を誇る海岸と言われている室積では、毎年砂の浸食がひどく、地元の皆さんは、長年の深刻な問題として、心を痛めておられます。
先日、
室積海岸地域に住まれる4つの自治会の方々の集まりがありました。もちろん自主的な会合ではありますが、真剣に海岸保全に取り組まれておられる地域の方々です。そこでは、自然景観を残しつつ、毎年行われる砂の搬入という応急処置で海岸保全を計画するのではなく、長期的な対策を具体的に進めてほしいという声がほとんどでありました。海岸清掃や松林の植栽、周辺の清掃等、自主的な活動を長年やっておられる地域でもあり、具体的な対策を心待ちにされておられます。
平成18年度策定されます総合計画の中に、専門的な立場から再度調査していただき、以前から問題とされております国立公園内の私有地問題に対する用地買収や大規模な養浜工事、漁業権問題等々、今までの課題を解決でき、一歩でも前進できるような、具体的かつ長期的な計画を策定し、県や国にシッカリとお願いしていただきたいと思っております。今後の取組み等を踏まえ、お答えいただきたいと思います。
以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。
◯議長(市川 熙君)
吉田教育長。
◯教育長(吉田 師郎君) 御質問の1番目の子供を取り巻く環境整備についてお答えを申し上げます。
まず、1点目の放課後・土曜日・長期休暇の
サポート体制についてであります。
ただいま、教育現場における
少子化対策としての特色のある事業について御紹介をいただきました。とりわけ福岡県穂波町の
子ども学び塾の取組みは、全国的にも極めて先進的な事例でありますが、先般、2月25日から26日にかけて、山口県
セミナーパークで山口県
ひとづくり財団が開催した人づくり・
地域づくりセミナーにおいて、穂波町から取組みの事例発表があり、私どもの生涯学習課職員も参加し、意見交換を行ったところであります。
この取組みは、町内の学校施設や公民館を利用して、土曜日や放課後、夏休みに、学校の管理職教員や地域の指導者が講師となって開催されているものでありますが、学校施設の開放、学社連携に対する教職員の理解、学校と公民館との協力体制など、事業の実施に当たっては、困難な面や課題があるといった報告もありました。
また、この取組みは、御紹介のあった横浜市のふれあいスクールと同じように、文部科学省による、平成16年度から18年度、3年間の補助事業であります
地域子ども教室推進事業を活用して実施されているものでありますが、来年度で文科省の補助事業が終了した後、どのように実施するのかといった問題や課題も残されているところです。
本市におきましても、この
地域子ども教室事業は、室積公民館を実施場所として、放課後や土曜日などを中心に、年間を通して約200回開催されている
室積木遣り太鼓保存会の取組み、また、島田公民館においては、子どもの
居場所づくり実行委員会の設置により、
島田小学校の施設を活用した
パソコン学習をはじめとした、年間40回に及ぶ取組みが展開されているところですが、議員御提起のような学童保育的な実施内容、あるいは学童保育を補完するような取組みではございません。
お尋ねのような、従来の
学童保育事業とは別枠の、中学年から高学年を対象とした事業の実施につきましては、学童保育を所管する福祉保健部との意見調整をはじめとして、施設の開放をお願いする小・中学校、また地域教育や学校外活動の場となる公民館の理解と協力が必要となりますし、さらには、補助事業による財源的な裏付けがなくなるなど、このようなクリアすべき課題や問題点などについて、今後、関係機関や
社会教育関係団体などとの議論を深めてまいりたいと考えております。
次に、2点目の子供の安全対策についてでございますが、これまでも、各学校で安全対策を講じてまいりましたが、昨今の痛ましい事件の発生からも、学校だけでなく、地域力を学校に取り入れることで真の安全対策につながるという議員御指摘は、私も全く同感でございます。これまでも、開かれた学校づくりの視点から、地域の方に、ゲストティーチャーとして学習活動の支援をいただいたり、登下校の見守りをしていただいたりと、様々な教育活動に御支援をいただいているところでございます。今後は、学校、家庭、地域が一層の連携を図りながら、さらに、学校という場所及び活動を開くことによって、地域の方と児童・生徒の輪が広がり、お互いを知ることで、児童・生徒にとっても、地域の方に見守っていただけるという安心感、さらには郷土愛も深まるものと考えております。
また、関係機関とも連携し、自分の体は自分で守る的確な判断力や行動力を身につけるなど、
自己指導能力も高める指導を強化するとともに、地域の方と仲よくなる、大きな声は身を守るなどの面から、
あいさつ運動の徹底も一層推進してまいりたいと考えております。
次に、
子ども安全ボランティア事業についてでございますが、主な3つのパトロールを考えております。議員仰せのとおり、一人で下校する通学路や見通しの悪い通学路、また人通りの少ない場所など、危険箇所に対する対応など、きめ細かい対策が求められていることから、子供を一人で下校させないために、一緒に通学路を歩きながら安全を確保する
下校パトロール、散歩をしながら、「お帰り」の声掛けとともに、安全を見守る
散歩パトロール、子供の帰りを庭先で迎えながら子供の安全を見守るお
帰りパトロールを計画しております。
登録者の方には、この活動が一目で分かるように、帽子や腕章を配付できますよう、予算計上し、議員の皆様に審議をお願いしているところであります。
以上、御理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
◯議長(市川 熙君)
岡村福祉保健部長。
◯福祉保健部長(岡村 峻司君) それでは、御質問の1番目、放課後・土曜日・長期休暇の
サポート体制の2点目についてお答えをいたします。
光市の子育て支援は、平成17年3月に策定いたしました光市
次世代育成支援行動計画に基づき実施しているところであり、御承知のとおり、平成17年5月に病後
児保育事業、7月には
ファミリーサポートセンター事業を開始し、また、
御手洗保育園において食育の推進事業を試験的に実施するなど、計画の早期達成に向けて、初年度より積極的に取り組んでおります。
平成18年度におきましても、すくすくメール事業として、3歳未満のお子さんの誕生日に合わせ、
お祝いカードと、平成13年度に作成し好評でありました
子育て総合情報紙「チャイベビ」をさらにパワーアップしたものを作成、これを一緒にお届けすることで、子育てに役立てていただきたいと願うとともに、市や周囲の多くの関係者も、保護者の皆様とともに、お子さんの成長を見守っていることを御承知いただきたいという趣旨で、行うこととしております。
また、平成18年度においては、既存の事業につきましても、市民の皆様が利用しやすいよう、積極的にこれを見直すことといたしました。病後
児保育事業では、様々な御意見をいただいたことを踏まえ、
事業実施者と調整を行い、開所時間・対象時間の拡大、事前診察の簡素化等、より利用しやすい体制に改善することといたしました。
チャイベビステーションにつきましても、平成17年5月に、開所時間の拡大等、一定の改善を行ったところですが、平成18年度からは土曜日も開所し、勤務等で利用できない保護者とそのお子さんも利用しやすいよう、体制を整えることといたしました。時間の関係で、平成18年度事業の全てをPRさせていただくことはできませんが、市民の皆様に御承知いただけるよう、周知に努めたいと考えております。
また、
福祉行政全般にも言えることでございますが、
子育て支援策においては、新たに有効な施策を展開することが重要であるのは言うまでもございませんが、申し上げたような既存の施設、事業を改善していくことにより、支援策の充実を図りながら、そこから新たな形での支援策が生み出される可能性も常に追求していくことが必要であると考えており、今後もきめ細やかな
子育て支援策の構築に努めてまいりたいと思います。御理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 私も、今までに、
少子化対策の問題に対して具体的に質問させていただきましたけれども、今回、なぜ放課後・土曜日・長期休暇の
サポート体制の質問をさせていただいたかと申しますと、子供が生まれて就学して、1年生から3年生までは意外と
サポート体制があります。保育園や幼稚園、一時保育というか、いろんな形で、延長保育もしていただいたり、学校に入るまでのサポートというのは意外と充実しております。しかしながら、小学校に入った途端に、サンホームが1年生から3年生までと。今、女性の社会進出が進んでいる中で、どちらかが、お父さんかお母さんがですね、親御さん、おじいちゃん・おばあちゃんが迎えにいかなきゃいけない。そういう仕事を持った御家族が、小学校4年生からじゃあどうするのかという、本当に……。でも、何もないから、我慢して、子供に言い聞かせるしかないという保護者の方の意見が非常に多いのに私は驚かされました。そこで、様々なテレビ報道なんかもありましたので、今回、質問の中に入れさせていただいたんですけれども。
お隣の下松市さんなんかはサンホームの方が小学校4年生までという、ちょっと枠を拡大されているところも若干あるやに聞いておりますけれども、そういった中で、今、光市においても、教育長さんが言われました
地域子ども教室推進事業、平成16年、17年、18年、3カ年事業として、今、室積と島田でやっておられますけれども、非常にありがたい事業だと思っております。しかしながら、それも不定期であり、光市内の全部にこれが行き渡っているわけでもございません。その中で、喫緊の課題として、そういった低学年、最低でも小学校6年生まで、小学生の間までは何とか子供を安心して預ける、それを、連日ではない、選択できるような、そういった
サポート体制がないだろうかという声が非常に多くあります。その中で、この平成16年、17年、18年度の3カ年事業ですけれども、今後、19年度以降に、せっかく定着してきたこの事業が光市内にどう反映されるのか。これを、まず1点、聞きたいと思います。
そして、こういう事業を行うに当たり、予算がないというのはもちろん周知のことでございます。しかしながら、先日の新聞にも、「続々と
誕生子ども基金」という記事を目にいたしました。この中には、住民から寄附を募って
子ども基金をつくる自治体が登場したと。前から、この
子ども基金というのは、各学校単位でも行っておられるところがあります。その校長先生の裁量でこういう
子ども基金というのを学校単位でもやっておられるところもありますし、今、自治体がこの
子ども基金というものに注目を浴びているということでございます。だからといって、今までの既存のそういう交付事業が削除されて、こういったものが補充されるという意味ではなくて、別枠で、足りない部分を市民の方に寄附を募って、子供達のためにこういうサポートや支援を推進しようということでございます。
この2点に関して、まず、教育長さん、御答弁いただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君)
吉田教育長。
◯教育長(吉田 師郎君) それでは、再質問にお答えを申し上げたいと思います。
本市で、先ほど私の方が御紹介を申し上げました室積と島田の事業につきましての成果を光市内でどう反映するかということで、まず1点ではなかろうかと思います。
私どもとしたら、平成19年度以降、事業への補助が打ち切られる、今のところ、やや不透明な点もありますが、そういう認識をしております。しかしながら、せっかくある成果を上げていただいておりますし、先ほども議員さんが評価をしていただきましたので、この事業につきましては、叶う範囲で、両団体につきましては継続をお願いしてまいりたいと、このように思っております。
そういうものが継続をしていただきましたら、また3年間の成果が自然とそれぞれの公民館に、地区にわたりまして、自分の公民館でも……。今までも、いろんな公民館で
サポート体制は組んでいただいております。独自のものをですね。これで反映をしていただきまして、いい形になっていけばと感じております。
それから、
子ども基金と関連しまして、市民への寄附をどうこうということでございますけれども、これにつきましては、私どもで十分いろんな形で協議しなければいけないことではなかろうかと思いますので、研究課題並びに検討課題とさせていただけたらと思います。
以上、よろしく御理解いただけたらと思います。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 確定的な御答弁がいただけなかったのが非常に残念なんですけれども、
少子化対策、今、本当に喫緊の課題だと思っています。そして、市長がいつも言われる
おっぱい都市宣言のまちだと、御挨拶の中にもそういうふうなお話がありますけれども、私は、ハード面を充実しろと言っているわけではございません。ソフト面の充実を何らかの形でやっていただかなければ、今、本当に女性の社会進出が現実になってきて、働きながら子育てをしなければならない御家庭がたくさんある。これはもう教育長さんもよく御存じだと思いますけれども、今、学校現場やいろんなところで置かれている子供達の安全対策等々、昔だったら、勝手に家に帰って、親が帰るのを待っとればいいと。それが普通なんじゃないかって、そう皆さん思われるかもしれませんが、今の時代、帰ることすら安全を見極めなければならない現実に、やはり手を差し伸べてやる、そういったソフト事業というのは、私は、教育現場がもっと垣根を取り払ってやっていただかなければならない問題だと思っております。
調査課題として研究しなければならないという御答弁ですけれども、もう少しですね。二学期制も、山口県初めてで、光市が一斉導入するわけですから、それだけ手腕を振るわれた
吉田教育長が、これでもう一踏ん張り、こういったところで手腕を振るっていただけるものと思って、私はこれを提案させていただきました。山口県下で初めてのこういった
子ども基金を、子供達のために創設する。そして、予算以外に、市民の皆さんと一緒になってこういったサービスを確立する。選択制の下です。もちろん、義務とか権利とか、そういう問題ではございません。そういったことに対して、もう少し明快な御答弁をいただきたいというところが1点。
そして、平成16年、17年、18年度、今、
室積小学校と
島田小学校、地域の皆さんや協力があって、非常に有意義な会議になっております。その中には、
木遣り太鼓保存会だけでなく、絵本の読み聞かせや、今読書離れが進んでいる子供達のために、島田の方でもそういったものが取り組まれております。しかし、残念ながら、それが島田と室積だけ。光市にはたくさんの小学校が。今、11ですよね、小学校。そして、中学校、5つあります。そういった子供達はどうなるのでしょうか。やはり平等に義務教育を受ける権利としては、
吉田教育長、平成19年度から幅を広げて、お金がかかるというのではなくて、どういうふうにしたらできるか、そういう御答弁をいただきたいと思っております。
済いません、2点、お答えいただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君)
吉田教育長。
◯教育長(吉田 師郎君) それでは、お答えを申し上げたいと思います。
大変お褒めのお言葉もいただいたので、お答えづらいところもございますけれども、まず、
子ども基金の創設等でございますけれども、先ほども申し上げましたように、研究すべき課題もやはり多いと思いますので、総合的に判断しなければいけませんので、こういう地域の教育力を学校に入れてと、そして子供を健全に育成すると、小学校、特に中・高学年のものに対しましての御配慮については痛切に感じておりますので、選択肢の一つとして研究課題とさせていただきたいと思います。
それから、島田中学校、
室積小学校、小・中学校を中心でございますけれども、今やっていることを、実際にお金がかかるかも分からないけれども、全ての学校で取り組むことは可能ではなかろうかという御指摘もございました。これにつきましても、確かにお金がかからないような部分もあるかも分かりませんので、その辺につきましては、各小学校とも連携を十分とってまいりたいと思っております。
以上、よろしく御理解いただけたらと思います。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君)
吉田教育長が真剣に協議、検討してくださるという言葉を信じ、1年後にはある一定のお答えがまたいただけるのではないかなということを期待して、教育長さんの質問は終わらせていただきますけれども、もう一つの
次世代育成支援行動計画の、福祉保健部長さんに質問させていただきますけれども、1年間、本当にいろんな事業をしていただきました。今までになかった病後児保育が始まり、そして
チャイベビステーションがスタートし、食育に向けても非常に専門的な観点から取り組んでいただき、
ファミリーサポートセンター、そして
チャイベビステーションの拡大、時間の拡大ということで、今、1年たちまして、来年度、平成18年度から様々な利用が拡大されるということで、本当に心から感謝申し上げたいと思っております。そして、さらに1年1年、その時代に合ったいろんなサービス、自己責任の下で保護者もこれを利用していかなければならないんですけれども、皆さんと一緒に子供を育てるという意味で、1年ごとに、こういった事業の取組み、見直しを、今後ともやっていただけたらと思っております。
そして、1点、私、残念なんですけれども、
ファミリーサポートセンターや病後児保育、こんなにすばらしい事業が始められているにも拘わらず、若い世代のお母さんがほとんど知らないんですね。先日も何人かの保護者の方とお話しする機会があって、このことを御存じの方が1人もいないという、これは現実です、部長さん。まだまだ周知徹底されていない。まだ1年に満たない事業ですので、仕方ないかもしれませんが、えっ、こんな事業があるんだったら、もっと早く知っておけばよかった、また、私達の友達に少しでも言っていただけたら、そういうことを、お話を皆さんに広めたいという方がほとんどでございました。ぜひそういった周知徹底、広報やいろいろなところで目につくこともあると思いますが、今回は、すくすくメール事業で、出産された新生児のお母様・お父様に限って、その御世帯に限って、そういったいろんな事業の御案内があるということで、その方だけではなく、今使える様々な方達を通してそれが周知徹底できるような御検討、今どのようにお考えなのか、その1点をお聞かせいただけたらと思います。
◯議長(市川 熙君)
岡村福祉保健部長。
◯福祉保健部長(岡村 峻司君) 御質問をいただきました。
昨年、
次世代育成支援行動計画を策定いたしました。1年たちまして、近く、この支援行動計画の策定に関わっていただきました皆様方にお集まりをいただきまして、この1年間の経過を報告する中で、今後に向けて、さらにまた検討を加えてまいりたいというふうに、この件に関しては、そういうふうに考えております。
また、様々な施策、制度の周知がまだ不十分ではないかというお尋ねでございます。1年間通してやってまいりまして、福祉保健部といたしましても、周知の徹底に努めたつもりではありますが、今御意見のように、まだ不足している部分は、期間も浅いせいもありまして、不十分さが確かにあるのではないかというふうに感じます。したがいまして、今後、さらに周知徹底を図ってまいりたい。
先ほど御紹介いただきましたように、すくすくメールにつきましても、3歳未満児まで、毎年のように、各家庭にこういった情報紙をお送りいたしまして、制度の状況、概要というものを周知を図ってまいりたいという効果はあると思います。
また、様々な諸団体の活動の中でも、こういった周知を図ってまいりたい。御提案のように、様々な関わりを持っていただいている団体があります。そのことを通して、より深く広く浸透しますように努めてまいりたいと思います。よろしく御理解いただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 福祉保健部長さんの方には、
次世代育成支援行動計画の中に教育部門もかなり入っておりますけれども、
教育委員会と福祉部門の垣根を取り払って、連携をした、今の時代に合った、光市なりのそういう事業が改善されていくように、強く要望しておきます。
そして、子供の安全対策の件ですけれども、本当に地域の方々の温かい見守り隊が発足し、皆さんと連携をとれた、各自治会単位のそういった横の連携もシッカリとこちらの方がサポートしていただきながら、生き目の利く、本当に子供の安全が、対策が叫ばれているものが、こちらがキチンとフォローできるような体制づくりを今後とも検討していただきたいと強く要望しておきます。
以上でこの項は終わります。
◯議長(市川 熙君) 高光環境市民部長。
◯環境市民部長(高光 之夫君) それでは、2番目の1点目、専門職員の充実と市民啓発に向けた取組みについてお答え申し上げます。
議員仰せのように、また先行議員にもお答え申し上げましたように、今後ますます厳しい財政運営が続く中、ゴミ減量化は、避けて通れない、緊急かつ重要な課題であり、こうしたことから、現在、周南東部環境施設組合におきましては、ゴミの減量化と再資源化を図る
リサイクルセンターの建設が進められているところでございます。
さらに、ゴミの減量化や分別を徹底するためには、市民の理解と協力が不可欠であり、ハード面の整備と併せ、ソフト面におけるより一層の施策の充実を図り、ゴミ問題に対する市民の意識啓発に努める必要があると考えております。このため、本年度は、ゴミの年間収集日程表と併せ、ゴミの正しい分け方・出し方の啓発用チラシを全戸配布するとともに、ゴミ減量等推進委員さんとの意見交換会や、さらには小学校や自治会を対象にした出前講座の開催など、市民啓発や環境教育の実践に努めてきたところでございます。
また、
リサイクルセンター完成後は、分別の種類がさらに細分化されることが想定され、市民の皆様には、ゴミの分別排出について、これまで以上の協力をお願いすることになります。このため、今後は、ゴミ減量等推進委員会議や出前講座等の活用を図りながら、自治会や各種団体を単位としたきめ細かい説明会の開催や市民に分かりやすいパンフレットの作成など、啓発方法に工夫を凝らすとともに、こうした体制の確立について検討してまいりたいと、このように考えております。
以上、よろしく御理解いただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 岡部教育次長。
◯教育次長(岡部 敏雄君) お尋ねの2番目の2点目、ゴミの
校内分別処理を試み、循環社会を体験できるシステムをつくろうについてお答えを申し上げます。
2004年に環境分野の活動家としては史上初のノーベル平和賞を受賞されたケニアのワンガリ・マータイ女史は、昨年来日されたとき、日本の「もったいない」という言葉に大変感動を受け、「この言葉は、消費削減、再使用、資源再利用、修理、いわゆるリデュース、リユース、リサイクル、リペアの4つのRを一言で表している。この言葉を環境保護の合言葉として世界に広めたい」と言われ、私達が忘れている日本の良き習慣を再認識させてくださいました。
議員仰せのように、子供達に物の大切さを教え、未来につながる循環社会の形成は、私達大人の使命であると考え、各学校では、環境事業課の御協力をいただき、小学4年生の社会科や総合的な学習の時間に出前講座を開催し、ゴミの分別の方法やその必要性について学んでおりますし、校内でも、給食の際に出ますパンの包装や牛乳の蓋などの分別も指導し、意識を高めるよう努力しているところでございます。また、小学3年生から使用しております社会科副読本の『光市のすがた』にも、ゴミ処理について、複数ページで触れております。
今後とも、各家庭や関係各課とも連携をとりながら、また地域の御協力もいただきながら、子供達にゴミ分別の習慣が身につくよう、議員仰せの体験学習も踏まえ、その意識が地域に広がる取組みを指導してまいりたいと考えております。御理解いただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) ゴミ分別に関して、私は、今回ですね……。さらなる分別が市民の皆様に周知されなければならない現実があります。今の分別はまだまだ、一様に皆さんできますけれども、今、様々なゴミが出ています。新商品が出て、一体これは何になるんだろうか、埋立てになるのか、それとも資源になるのか、何になるのか、正直分からないものもたくさん出ております。その中で、市民の人に周知徹底する。各自治会を回る、公民館を回る、いろんな活動を今からされると思うんですけれども、専門的なスタッフがそれに関わらなければ、片手間にこれを周知徹底するような事業はできないと思っています。専門的な職員をキチンと。その自治会に説明するだけの時間、もうあと稼働するまでに何年もないわけですから、平成20年4月に稼働ですから、せめて19年度末には、全ての自治会を回り、皆さんがある程度周知徹底する、そういったものが把握できる現状がつくられていなければならないと思っております。そういった職員対応、専門的なそういった対応をどのようにされようとしているのか、そこを1点と。
そして、今、多様化している中で、この山口県下では下関市が作っておられると思いますけれども、50音別の調べられる本があるんですね、ゴミに対する。普通、ゴミカレンダーとか、ゴミの分別のカラー写真がありますけれども、それではなくて、例えば50音順に、自分が分からない商品を索引して、それは資源ゴミなのか、可燃ゴミなのか、埋立ゴミなのか、そういったものが書かれて、分かりやすい本が、別冊ですけれども、できております。そういったものの取組みはどう考えておられるのか。
非常にこれは大切な分野だと思いますので、その2点をお伺いしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 高光環境市民部長。
◯環境市民部長(高光 之夫君) 再度の御質問をいただきました。今後、さらなる分別の中で、普及・啓発する上においての庁内での専門的な職員の位置付けということでございます。
先ほどから御答弁で申し上げておりますように、分別数を増やすと一口に申しましても、その実施につきましては、市民への周知や協力要請など、大変な困難が想定されるところであります。現在、所管におきまして、いろいろな啓発方法を模索しているというのが実情でございます。
なお、この実施につきましては、自治会の数からしてもお分かりのように、
リサイクルセンターの稼働までは職員の膨大なエネルギーと熱意を要します。そうしたことから、指導員としての専門家、これは無理にしても、それに耐え得る職員と体制が必要となってくるというふうに思っております。
それと、もう1点、啓発方法についていろいろ御指摘をいただきました。先ほど申しました各自治会等を回っての啓発する上においては、いろいろその資料といいますか、パンフレットといいますか、そういったものを、市民に分かりやすいもの、これを作っていく必要があろうかというふうに思っております。そうした部分で、各家庭で分かりやすいもの、今議員がおっしゃられたようなゴミ事典的なもの、こういったことも視点に置きながら、啓発パンフレットあるいは啓発用ビデオ、こういったことも通じまして、より効果を高めるものを今所管の方で模索しているということで、御理解いただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 簡単に市民に周知徹底といいましても、そんなにたやすいものではないと思います。私は、まずは市の職員、そして私達議員もですけれども、市の職員、議員が先頭に立って、何を聞かれても、ある一定の分別のことが分かるというぐらいの、そういった意識で取り組んでいかなければ、ただ環境市民部の環境事業課がやることではございません。市民の周知として、職員をどういうふうに士気を高めるかということと、できる限り専門的なスタッフを配置していただきながら、市民の各自治会に周知徹底していただけるような、そういう説明会、これはぜひお願いしたいと思っています。そして、職員の皆さんだけではできないところを、地域のサポーター、そして各自治会にお願いした、そういったきめ細かい指導ができる人を養成する。こういうことも非常に大切になってくるのではないかと思っています。そういった計画もございますでしょうか。
今、環境美化のそういった人達との連携をとりながらと言いましたけれども、各自治会に1人ないし2人、ゴミのスペシャリストですか、そういったものを指導していく、そういったことも、私は非常に大切になってくるかと思っております。
そして、平成19年12月には全て終了して、その後に試行期間、4月にやるまでの試行期間というのが、やはり公民館単位でやらなければならない問題だと思っておりますので、その2点をお伺いいたします。
◯議長(市川 熙君) 高光環境市民部長。
◯環境市民部長(高光 之夫君) いろいろな啓発方法について御提案をいただきました。
まず、市民に対する一連の啓発する上においての、市民からの協力要請という位置付けも御指摘にあったのかと思います。行政から一方的に市民に指導するというのではなくて、徹底する上においては、地域に指導者をお願いいたしまして、身近な立場で指導していただく方法、これが一番いいのかなと思っております。そうした観点から、市内に273人今おられますが、ゴミ減量等推進委員さん、これのリーダーとしての支援、あるいは環境ボランティアとして活動しておられる市民団体の支援、さらには、これは行政側の分野になりますが、出前講座の範囲の拡大と、こういったことを、今、私ども、想定して、いろいろ考えておるところでございます。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) ぜひ、細かいことではございますけれども、まず、市民の方の協力なしには、このゴミ減量対策、進んでいかないと思いますので、良い
リサイクルセンターもこれから稼働される予定でございますので、そういった生き目の利く指導方法をお願いできたらと思っております。
そして、もう一つ、学校内にゴミ分別のそういったシステムをつくろうというのは、やはり子供の頃からそういった習慣、そういったものが少しでもできれば。今回も分別がかなり複雑になります。そういったものも、子供達が学校の中でできる範囲で、みんなが一生懸命頑張ってそういうふうな指導をしていくことによって、身近に、体でそういう循環型社会の構築ができるのではないか。そういった地域力を、まず学校に植えていただきたい。
先日も、臨床心理士の先生がおっしゃっておりましたけれども、今からの学校は、保護者と学校だけではいけない。その中に、レフェリー役の地域、そういった方がどんどん入ってこなければ、学校はもうパンクしてしまう。そういうお話も聞いたことがあります。
こういった環境問題に対する循環型社会の習慣付けという意味で、ゴミの分別だけでも結構です。生ゴミの処理の問題、これは大がかりないろんな問題があろうかと思いますが、少しずつでも、このゴミの分別、ゴミをこういうふうに仕分けなければならない、そういう習慣を学校の生活の中に、地域の方々、そして保護者の皆さんの協力も得ながら、ぜひ取り組んでいただきたいと思っております。
以前、私、副読本や絵本のこともお話ししたと思うんですけれども、これは小学校・中学校だけでなく、保育園や幼稚園、子供達、一生懸命こういったところを取り組んでくれると思いますので、そういったもう少し就学前の子供達にもこういった呼び掛け、協力は可能であると思っております。そういった点について、1点、お伺いしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 岡部教育次長。
◯教育次長(岡部 敏雄君) 再質問をいただきました。お答えいたします。
まさに、ゴミ問題に関する意識付け、これは、できるだけ早い時期にそういった体験を通してゴミに対する意識付けを付けることは、必要だと思います。先ほどもお答えいたしましたが、本市では、小学4年生を対象に、他所管でありますが、環境部門の方の応援をいただきまして、実際にパッカー車を学校に持ち込みまして、子供達にゴミの分別をじかにやっていただく。それと、光市のゴミの排出量、そういったものを子供達に示して、できるだけ早い時期からゴミになじんでいくというような活動も行っているところでございます。また、総合的な学習の時間というのがありまして、この中で、各学校でいろいろゴミ問題について研究、勉強していただいております。
一つ御紹介申し上げますと、
室積小学校の例でございますが、ゴミの実態調査、分別方法、ゴミの行方、さらには自分達にできるリサイクル、どんなものができるんだろうか、そういったものを学習いたしております。また、平素の学校におけるゴミの分別につきましては、各教室に、可燃ゴミ、不燃ゴミ用の箱を用意いたしまして、子供達が自らゴミの分別を行うというようなシステムづくりもつくっております。また、週に二度、給食後に全校でそのゴミを集めていただきまして、各学級からそれぞれ分別されて運ばれてきたゴミを学校全体で分別し、可燃ゴミの中でも、資源化できるもの、新聞であるとか、あるいは段ボールであるとか、そういったものさらに分別いたしまして、資源化処理をいたしておるという状況でございます。
以上、取組みを御紹介させていただきましたが、今後とも、さらにこれが全校に広がるように指導してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 分別が複雑化するときを機に、小学校低学年の子供、そして保育園・幼稚園、その小さい子供から一緒に、園の先生達にも協力していただきながら、小学校の先生、そして中学校の先生、もちろんそこには地域力というものが必要になってきますので、全体で、光市が環境に非常に先進的に取り組んでいるまちであるということも一つの大切な取組みであると思っておりますので、ぜひ前向きに、子供達、小さい頃から習慣付けられるような取組みを、この機会にぜひお願いしておきたいと思っております。
以上でこの項を終わります。
◯議長(市川 熙君) 田村経済部長。
◯経済部長(田村 省悟君) それでは、御質問の3番目、海岸の防災対策についてのお尋ねにお答え申し上げます。
本市の白砂青松の室積海岸は、森林浴の森100選、日本の渚100選、日本の白砂青松100選にも選定された、私達光市民にとってかけがえのない財産であります。こうした財産を守り育てるため、地域の皆様方が自主的な取組みをしておられることに対しまして、市といたしましても、感謝の気持ちを申し上げますとともに、深く敬意を払うものでございます。
さて、近年では、異常気象とも思われるほど、台風来襲の増加や規模の大型化により、砂浜は、通常の対策では困難な規模での浸食被害を受けているとともに、冬季波浪などによっても、毎年のように浸食を受けているところでございます。市といたしましては、海浜の保全対策として、養浜工による砂の搬入や防浪編柵工の補修等を継続して実施しておりますが、恒久的な対策としては多額の予算を必要といたしますことから、現在のところ、長期的な対策整備の方向性を確定するには至っていないところでございます。
自然海岸として、整備の手法の一つといたしまして、虹ケ浜海岸において、山口県事業で、平成7年度から透水層材料を再利用した自然勾配の試験施行も行われましたが、満足いく結果が得られなかったところでございます。また、室積海岸におきましても、平成11年度の可能性調査や平成13年度の基本計画策定の調査業務を行い、養浜工をはじめとする保全対策、盛土の堤防や擬木柵による越波対策及び自然海浜勾配による消波対策など、様々な整備について研究、検討を行ってまいりました。
そうした中、室積海岸の白砂青松は、ふるさと光を形成する貴重な役割を担っており、原風景を次世代に引き継ぐことが私達に課せられた責務であると考え、今後、こうした美しい自然環境と景観を保全しながら、経済的で効果的な整備手法を模索するため、さらに検討を行うとともに、国、県に対しましても積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
また、これから策定をされます光市総合計画の中でも、どのような位置付けができるかにつきましても鋭意検討をしてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 再質問を部長さんにするのは大変申しわけなく思っておりますけれども、再質問は市長さんにお願いしたいと思っています。
1年以上前にこの質問、同じ形ではございますけれども、質問させていただきました。この地域だけではない。今、温暖化によって潮位が上がり、いろんな防災対策が叫ばれている中で、この砂の浸食というのは、話し出したら、光海軍工廠の時代からのそういう話をしていかなければならない。もう60年以上も前の、そういった地形的な変化がもたらす問題を解決するためにはどうしたらいいか。地元の人達と光市の皆さんも一生懸命、今まで、試行錯誤しながら、この計画を取り組んでいただいたことに対し、心から感謝申し上げたいと思いますけれども、残念ながら、毎年来る強烈な台風におびえ、そして、いつか自分の家がなくなるのではないかという、こういった危機感を持った地域の方でもあります。虹ケ浜もそうですけれども、特に室積の砂の浸食、深刻です。長期的なそういったものが今までなかなかできなかった理由、それも十分承知しておりますけれども、市長さん、年々こういったものにお金をかけて、それが流されてしまうことを考えれば、多額の費用がかかっても、長期的な、そういった事業をすることによって食い止められるのであれば、専門的な立場でもう一度、総合計画が策定される前に、私はぜひそういった真剣な協議を、ゼロからでも結構です、スタートしていただきたい。
そして、こういった事業は、専門的な知識が必要です。やはり職員の専門性というものも必要になってきますし、そういった職員を育成していただきたい。室積海岸だけではありません。様々なそういった海岸の防災対策に対して、やはり専門的な知識がなければ、なかなか奥深く突っ込めていけないのではないかと思っております。
そういった問題に対して、御答弁が非常に苦しいとは思いますが、しかしながら、多額な費用がかかっても、毎年多くの費用をかけることを考えれば、ペイできるのではないか。もちろん単市でできることではありません。国、県にお願いしていかなければならないんでしょうが、そういった思いも込めて、市長さんに御答弁いただけたらと思っております。
◯議長(市川 熙君) 末岡市長。
◯市長(末岡 泰義君) 私どもの答弁があと5分を残すだけになりましたので、さらに再質問をいただくと苦しいかと思いますけれど、ひとつ私のこの問題に対する考え方を述べておきたいなと思います。
本当に難しい問題であります。今、専門家と言われましたけど、海岸工学というような学問なんですが、この第一人者であれ、この国土の海岸を守ることが不可能な状況であります。試行錯誤、試験がもう繰り返し行われています。一番最新のデータ、研究の過程は、海岸の沖に、今までのような離岸堤、消波ブロック、潜堤、そういうものでも守れないというのがだんだん分かってきまして、先ほどの自然海、透水性の海浜工法も、個々の海岸によって全部違います。したがいまして、最近一番研究が進んでいるのが、リーフ構想というような、珊瑚礁が。沖から大きな波が来ても、珊瑚礁の一番中心に、海岸に来るまでに波が消えていくという現象を研究していらっしゃる方が、鳥取県の鳥取大の教授におられます。この方が皆生温泉で実験をしておられるのを、昨年、私も見にいきました。しかし、50メートルで幅が40メートルぐらいのことですが、何百億円ですね。そういうものが本当に現実に可能なのかどうなのか。
非常にこの海岸を守るということは難しいですね。今、私ども、ですから、海岸の中に何かをつくって波を消して、そういう砂の流出を防ぐということがいいのか、私自身は、むしろ人間が海岸に近づき過ぎて、生命、財産、身体というものを危険にさらす前は、そういうものを後に引っ込むという知恵もあるのかなと。その両面を今模索をして、国等にも働きかけをして、あの海岸線から南側の土地なんか、試験を、国の力によって、国立公園でありますから、買い取っていただいて、安全・安心を保つような施策ができないか、こんなことの働きかけも、ここ2年ぐらいやってきましたけど、なかなか国の予算等で、今のところ、いい返事がございません。
しかし、海の中にまたそういうようなものを、構築物を造るとなると、なおかつ巨大な費用が要るというのも事実であります。この辺の行ったり来たりで、私自身も迷いがしているんですが、しかし、私に課せられた課題というのは、今議員もおっしゃいますように、とにかく、自然、原風景を守りながら、また景観を守りながら、その海岸の背後で生活する私どもの生命、財産、身体を守るという、こういうような3つの側面を、2つといいましょうかね、そんな大きなことを私ども課題にかけられているわけでありまして、したがいまして、今、鳥取大の先生にも相談をいたしておるところでありますが、現実、瀬戸内海というまた干満の差、非常に難しい問題があるようでございます。そんなこともちょっと、引き続き研究していきたいと思います。
先達て、地元で、議員先ほど御説明ありました関係者の皆さんの御意見だとか、逐一報告も聞いておるところでございます。いろんなことを研究しながら、また、私自身も皆さんともそういうことお話ししながら、具体的な対策が講じられるような間の御理解、どのような工法で、どのような形でやっていくのか、そんなこともやっていきたいと。ただ、願わくば、身体、生命、財産に、そうした間に現実に被害が起こらないことを願わずにはいられないというのが、私の現在の心境であります。御理解をいただければと。徹底してそういう研究を、引き続けてやっていきたいなと思っています。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) 非常に大きな課題を持った計画ですけれども、パブリックコメント制度も今からどんどん活用されると思いますけれども、今までは、地域の皆さんとのコミュニケーション、これが非常に足りなかったように思っています。今回のこういった全体の地域の皆さんとの会合の中でも、中には、今まで知らなかったことをこうやって理解させていただいて本当にありがたかったと、知らなかったこともたくさんあって、こういう場を設けていろいろ聞かせていただけることができた、こういうことに感謝をしていただいている住民の方もいらっしゃいます。本当にありがたいことだと思います。
そして、これからは、海岸保全の様々なところで、市民協働型のそういった取組みをしていかなければならない現実があります。松の植栽や、そして海岸保全に関わる様々な市民の力を、お金をかけずに、市民の力でやっていただかなければならない問題がたくさんある地域でもございますので、ぜひパブリックコメント制度も併せ、そして市民の皆さんに説明をして、一緒に、共に考える機会というものをシッカリつくっていただきたい。そうすることこそ、本当の市民協働型のまちづくりの一環になるのではないかと思っています。
市長さんの今の御答弁で納得したわけではないんですけれども、大きな課題を残したまま、私達も、地域の皆さんも、ことしの台風がどうなるのか、光市全体の方がそう思っておられる。一部ではございますが、そういった防災面に対する対策、なかなか難しいとは思いますが、引き続き、今言われました専門的な立場で再度調査して、研究して、総合計画の中に取り組んでいただけるような、市民の人に説明していただけるような、納得はしていただけなくても、説明をしていただける、そういう機会を多く持っていただきたい。その中で総合計画を取り組んでいただきたいということを強くお願いしておきたいと思います。
あと1分あります。市長さん、何かございましたら御答弁をお願いします。
◯議長(市川 熙君) 末岡市長。
◯市長(末岡 泰義君) 1分でありますけど、まさしくおっしゃるとおりであります。したがいまして、先達てから松も植えていただく中に、環境省の広島県の国立公園の事務所の保護官を御案内しております。それから、県の周南の農林部長さん方も御案内をして、一緒になって、今そういうことをやっております。
もう一つは、国立公園と都市協議会というのがございます。これの総会を光市でことし引き受けることにしております。それはなぜかというと、このような実態をやはり国の皆さんや県の皆さん、関係者の皆さんに、現実、現場を見ていただきたいというのが私の願いでございます。そのようなことを通しながら理解を深めながら、いろんな対策も講じることにつなげていけばいいがなと思っています。
時間がなくなりました。よろしく御理解をお願いします。
◯議長(市川 熙君) 磯部議員。
◯10番(磯部 登志恵君) ありがとうございました。
まずは、百聞は一見にしかず。まず現地を見ていただくという取組みをしていただくという、非常にありがたい御答弁をいただきました。前向きに一歩ずつ前進していただけるよう強くお願いし、私の全ての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
◯議長(市川 熙君) ここで暫時休憩いたします。再開は振鈴をもってお知らせいたします。
午前11時11分休憩
……………………………………………………………………………
午前11時20分再開
◯議長(市川 熙君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。森重明美議員。
◯1番(森重 明美君) まちづくりの構想を形づくっていくということは非常に労力が要ることだなということを最近非常に感じますし、先ほど先行議員さんが女性議員さんでしたので、女性の視点でつくっていくまちづくりに関しましては、大いに重ねて訴えていきたいというふうに思っております。
いずれにしましても、新生「光市」のために、やはり現場を第一に考えながら、皆様とともに新しいまちづくりを頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
一番最初に、まちを挙げて取り組む青少年の健全育成対策についてでございます。
青少年健全育成市民会議。
合併から1年以上が過ぎ、様々なまちづくり計画が一挙に動き出しています。新しいまちづくりを進めるに当たっての大きな柱の一つは市民とともに歩むパートナーシップのまちづくりであり、その基本的な考え方を示す光市市民活動推進のための基本方針もまとめられております。今後の厳しい財政事情の中で、公共サービスだけでは対応が困難な課題や問題は山積をしており、その一つには青少年の健全育成問題があります。
教育機関、行政対応や家庭だけでは防ぎようのない昨今の児童の連れ去り、殺傷事件や、最近のキレる子の問題等、子供を取り巻く環境は、誰もこのままでよいとは思っていませんし、その改善のために何かできることをしていきたいとの参加意識を持つ市民は多くおられます。現在、校区ごとのPTAや地区単位のボランティアなどによる自主的な活動が活発化してきたことは、まちづくりの新しい動きとも言えますが、光市全体が心を一つにして取り組む青少年健全育成となるためには、次代を担う青少年の健やかな育成を市政の最重要課題の一つと位置付け、青少年施策を総合的に推進していく要の部分が必要だと思います。現在、光青少年センターでは、青少年の健全育成のため、様々な活動が展開をされています。この市民団体から成る青少年を育成する市民会議の設置には、どういう目的があり、目的達成のために主にどのような活動がなされているのか、お尋ねをいたします。
次に、適応指導教室でございますが、光市は、いち早い取組みとして、青少年の悩み事・相談事に対応する電話相談窓口を昭和54年から、また、面談式の教育相談は昭和62年頃から始めておられます。その先見性と取組みの早さは評価に値しますが、その事業を時代の変化の中に的確に順応させつつ、事業そのものを進化させていく点においては、取組課題が残るように思います。子供も親も、相談は受けたものの、すぐに解決できる問題ばかりではなく、干渉し過ぎても放任し過ぎてもいけない難しさの中、現実には、十分な支援が行き届かずに、家庭にい続けるというのが実情です。現在、光市内の不登校児童・生徒数、また保健室登校数の実態をお尋ねいたします。
学校に行きたくても行けない、学校になじめない子達の心の居場所、また不登校の子供達を重層的に支援する施設として、近隣の自治体には、10年以上前から適応指導教室などが設置されていますが、光市の
教育委員会にはこのあたりの支援をどのようにお考えになっているのか、お尋ねをいたします。
特に、子供の心の問題は、この10年、20年前とは随分変わってきており、学校現場における不登校、いじめ等は、年々、その要因や形が変わってきていると思われますが、ヤングテレホン等の相談内容から危惧される最近の子供の問題の新たな傾向性、実態とはどのようなものだとお考えかを、お尋ねをいたします。
次に、行革大綱より市民参加の推進。
男女共同参画基本計画の策定についてお尋ねをいたします。
光市総合計画策定に関する市民アンケートの結果を見てみますと、男女共同参画の推進に関する光市民の意識は非常に低いことがうかがえます。この結果要因の一つには、男女共同参画に対する誤解や偏見等がなかなか市民意識の中から抜け切れないという実態があります。この意識変革を行うためには、なぜ今男女共同参画社会なのかという疑問に明確な裏付けと必要性が認識されなければなりません。
この度、新しいまちづくりの中で、光市の男女共同参画基本計画が策定されるということは、その策定過程において、男女共同参画への意識の啓発・醸成運動が期待をできます。そして、男女が共に対等なパートナーとして、お互いに助け合える生活形態をつくるために、また、未来に育ちゆく子供達にとって、心豊かな家庭づくり、まちづくりであるためにも、男女が新しい時代の中で柔軟な意識変革をしていくべきときであるというふうに思っております。計画策定に当たり、市民の意見を聴くとともに、審議会等への諮問も必要だと思いますが、会の構成をはじめ、年間のスケジュール構想をお尋ねいたします。
光市は、平成10年に、目標年次を2010年とするひかり女性プランをまとめておられますが、これは国や県の基本計画以前に作成されており、市独自であのプランをまとめられたことは非常にすごいことだというふうに感じます。この度の基本計画の作成に当たっては、ひかり女性プランの見直しをしつつ、国の示す第2次男女共同参画基本計画をベースにされるのかと思いますが、この度の第2次では、これまでの11の重点目標に追加目標が入りまして、新たな取組みを必要とする分野における男女共同参画の推進がプラスされ、12の項目となっております。この新たな目標に対しては、どう計画に反映をさせようとされているのか、お尋ねをいたします。
また、今回のもう一つのポイントに、男女共同参画社会を推進するために重要なジェンダーの定義が明確にされ、教育現場を含めて、分かりやすい広報啓発活動を進める方法が示されています。ジェンダー(文化的・社会的な性差)に関しては、一部では誤解や誤用による行き過ぎた非常識な解釈が見られ、現場が非常に混乱に陥ったという事実もございます。このような誤解の解消に努め、分かりやすい広報活動を進める必要がありますが、市のお考えをお尋ねいたします。
最後に、光市総合計画策定の前提(案)より。
「子育てに優しいまち」の有位性と可能性とはについて質問をいたします。
総合計画策定の前提案には、光市の有位性と可能性を示し、計画づくりの土台とすべき情報が提供されています。その中の子育てに関する今後の発展性については、このようにあります。「本市では、全国でも先進的な
おっぱい都市宣言を柱として、母乳育児にとどまらず、健やかな子供を産み育て、いつまでも安心して暮らせるまちづくりを進めています。今後の少子化社会において、先進的な子育てモデル都市として発展できる大きな可能性を有しています」と描かれております。
この度の予算編成の中でも、食育やすくすくメール事業など、漸進的な取組みが感じられますが、光市に生まれてくる子供達、また、現在、光市の未来を支えてくれる子供達を一生懸命育ててくれている若いお父さん・お母さんに対して、どのような子育てに優しいまちを目指しておられるのか、お尋ねをいたします。
以上で壇上での質問を終わります。
◯議長(市川 熙君)
吉田教育長。
◯教育長(吉田 師郎君) 御質問の1番目のまちを挙げて取り組む青少年の健全育成対策についてお答えを申し上げます。
まず、1点目は、青少年健全育成市民会議についてであります。
お尋ねの光市青少年健全育成市民会議は、旧光市の光市の青少年を育成する市民会議と旧大和町の大和町青少年育成町民会議が平成17年4月1日に合併して、新しい組織として発足しております。
まず、市民会議の設置目的につきましては、市民会議の会則第1条で、「この会議は、心身ともに健全な青少年の育成が全ての市民の連帯責任であることを認識し、青少年自らが社会との関わりを自覚するとともに、次代の担い手としてふさわしい自立した個人としての自己を確立できるよう、市民の総意を結集して青少年の健全育成を推進することを目的とする」と定義されておりまして、市内の12公民館単位に設置されました地区会議を中心として、家庭、学校、地域、事業所の連携による青少年の健全育成を図るために設置された市民団体であります。
次に、主要な活動についてでありますが、具体的な活動内容の一例を申し上げますと、自治会単位により地域のふれあいや環境美化活動を行うさわやか早朝クリーン、各地区会議による
あいさつ運動の推進、中学校生徒と市長が語り合う市長と語ろう青少年のつどいの開催、さらには、街頭での補導活動や子供の見守り活動など、幅広い活動を活発に展開しているところであります。
また、本年2月25日に開催の合併後初の光市青少年健全育成市民大会では、子供を標的にした悲惨な事件が相次いで発生している現状から、子供の安全対策、とりわけ登下校時の安全確保が求められていますことから、今回は「安全・安心のまちづくり」をテーマとして、小・中学校、高校の児童・生徒からの優秀作文の発表、見守り活動や防犯パトロールなどに関する事例発表を行っていただき、子供達の安全確保や青少年の健全育成に関する意思統一や意識啓発の場として、多くの社会教育・青少年健全育成団体関係者の参加を得て、開催したところであります。
いずれにいたしましても、市民会議では、設置目的の達成のため、これら様々な活動や事業を展開しているところでございます。
お尋ねの2点目、適応指導教室についてでございます。
まず、光市の不登校児童・生徒数、保健室登校数の実態についてでございます。
毎年、年度末に実施する文科省「児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」で各校の実態が明らかになりますが、平成17年度2学期末において、小学校3名、中学校17名の20名で、また、保健室登校も若干名おります。平成16年度の40名より随分少なくなると予測しております。
次に、適応指導教室設置を含めた
教育委員会としての支援についてでございます。
本市におきましては、議員御指摘のとおり、適応指導教室を設置しておりません。しかしながら、不登校及び集団不適応にある児童・生徒の将来の社会的自立に向け、学習意欲の向上や学校復帰のきっかけづくりなど、一人ひとりの状況に応じた支援を行うことを目的に、今年度から光市学習指導支援員派遣事業を実施しております。具体的には、支援希望のある不登校児童・生徒の家庭に出向き、学習指導を行いながら、学校復帰へ向けての教育相談を行ったり、支援希望のある学校については、別室登校の児童・生徒への学習支援及び配慮を要する学級の支援を行ったりしております。
支援御の状況ですが、全ての支援において状況は好転しておりますが、
教育委員会といたしましても、今後、本事業を一層充実させるとともに、既存の教育施設等の連携を深め、一人ひとりを大切にしたきめ細かい指導を行い、1人でも多くの不登校児童・生徒の学校復帰へ向けて尽力する所存でございます。
最後に、ヤングテレホン等による教育相談の最近の内容、傾向、実態についてお答えを申し上げます。
まず、面接による教育相談は、現在、診療カウンセラーの河内山迪男先生の指導の下に、専門家による教育相談として、幼稚園・保育園、小・中学校、高校の児童・生徒と教職員、保護者を対象に、年10回実施しております。相談内容としましては、不登校及び不登校傾向、情緒・問題行動についての相談が依然として多い状況でありますが、相談者は、以前は中学生が大半を占めておりましたが、最近は、小学校の低学年を含めて、小学生の相談が増えてきております。原因についても、学校生活や人間関係だけでなく、生育過程や家庭環境の影響も大いにあるのではないかと考えています。最近の傾向として、父親同伴の相談が、少しずつではありますが、増加している状況にあります。父親の存在が浮上してくる場合は、解決の糸口が早いように思われます。また、今後は、父子家庭における教育相談も増えることが予測されております。
次に、電話による教育相談ですが、ヤングテレホンとして、青少年を対象に受け付けております。相談内容は、以前は小・中学生の不登校の相談が多かったのですが、最近では、自分の性格や交友関係あるいは進路が大半を占めております。相談者の共通点は、指示待ちの性格の傾向が多い、人との接し方で悩んでいる、自己嫌悪に陥っている、話し相手を求めているができないことなどが多くあります。その他、性に対する悩みや不安の相談も多くなってきておりますが、電話をかけてくる人は、長期にわたってかけてこられる傾向がございます。その他、家庭内暴力で相談をされる母親が多く、こういった状況においても、父親の積極的な対応が求められているところでございます。
以上、御理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
◯議長(市川 熙君) 森重議員。
◯1番(森重 明美君) それでは、いろいろお答えをいただきましたけども、まず、青少年健全育成市民会議でございますけども、この度、青少年健全育成市民会議が
あいさつ運動等をされていることは、これはとても皆さん周知しておられまして、非常にその効果もいろんなところで出てきておりまして、子供達が非常に挨拶をよくするようになった、また、帰ってきたら、お年寄りに自分の方から「ただいま」というふうに声を掛けて、うれしいことですというふうな地域の声もいろいろ聴いております。
また、青少年育成国民会議のスタートの背景というのは、昭和41年に遡っておりますけれども、その当時、青少年の非行が、戦後第2のピークと言われましたほどに、非常に氾濫をいたしまして、大人の犯罪率よりも青少年の犯罪率の方が高くなったという、そういう時代背景がございまして、そのときに、余り非行だ非行だと、最近の子供はいけないいけないと言うんじゃなくて、21世紀にどのような子供を育てていくかというのを真剣に、国民運動に取り組んでいこうじゃないかという、そういうふうな背景がございます。そのときに、これは子供達をいかに育成するかということでなくて、子供達を指導する大人の側がいかに変わっていこうかという、これがテーマでした。非常にこれは、今のこの時代にも、今再びの思いで、子供達のいろんな問題に立ち上がっていかなければいけないということもございまして、このテーマを掲げさせてもらいました。
また、今進めておりますまちづくりの大きな柱の一つは市民との協働ということで、やはり市民が参画していく。それを考えると、この青少年健全育成市民会議の存在というのは、やはり注目をせざるを得ないという一つの団体でございます。市内の各種の市民団体、また市民の皆さんが結集をしておられる場所です。この市民の力を市民とともに歩むパートナーシップのまちづくりのためにいかに活かしていくのかというのは、これは、課題であり、一つの大きなキーワードになるところではないかなというふうに考えます。
青少年問題に市を挙げて取り組むという流れをつくるためには、どこかで、市民団体と行政の間に一本のパイプを通していかなければいけないというふうに思います。今、青少年センターにこういういろいろ団体があるということすら、市民は、知らない人が多いです。今、「青少年の健全育成」という言葉がひとり歩きしていますけれども、実態として、じゃあそれは何なのかという認識は非常に薄いように思います。
周南市は、合併を機に、青少年の健全育成を市を挙げて取り組んでいこう、これは今の課題なんだということを、重要課題として位置付けております。そして、市役所内に元気こども課を設置いたしまして、そこに全ての子供に対する相談窓口を一本化させまして、市民の力である青少年健全育成市民会議を移管いたしました。今までは教育所管でありましたけれども、このような大胆な構造改革をしておられる。そういうふうなところから、いろんな流れが出てくるように思います。市役所に市民の団体が置かれたということは、そこから、各地域、各団体と、連結が生まれてくるわけです。また、市役所の中に行政のよきパートナーとして活躍をする民間のデスクが用意されたというふうな感じがあります。市役所が近くなる。やはり市民のための市役所であるというふうな感覚が、市民の方にもわいてきますし、それを機に、市民が市役所に出入りをする。そういうふうな関係性が生まれてきて、一つの大きな協働という流れが始まってくるのではないかというふうに感じます。
光市においても、民間活力がたくさん立ち上がっておりまして、見守りボランティア、たくさんあります。けれども、この見守りボランティアをしたいなと思いましても、それをどこに尋ねていいのかな、
教育委員会かな、青少年センターかな、いや、公民館かもしれないなというふうに、非常に窓口が分かりにくいという実態もございます。誰もが分かるように、子供の問題はここという、そういう一つの一本化されたもの、そして、市民とのつながりが、窓口の一本化ができるような、そういうまちづくりを基本的に、土台として、していく必要があるというふうに思います。このあたりを、ちょっと市長さんの方にお考えをお聞きしたいと思います。やはりまちづくりの方からの質問ですので、それをお願いしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 末岡市長。
◯市長(末岡 泰義君) 本当に、今お聞きしながら、ついついひとり言を助役の方に向かって言ったところでありまして、ぜひ今のような、おっしゃるようなこと他、地域づくりだとか、いろんな問題等も含めまして、将来、早い時期に、機構改革をやって、そういうものの整理が要るなと思いますね。地域づくりといいながら、片一方では、そういう地域づくりの最たるような活動が教育の現場のみのところで行われていたり、公民館ということも、公民館の設置条例に基づいてできていますけれど、こことの関係だとか、全く同感でありまして、今回の新年度の予算のときにも、行政の内部でもそういうような話が出たところであります。今のようなことも十分踏まえまして、これからさらに、地域づくり、共創・協働、そのようなものがシッカリとこの光市に、もう既に他の市よりか活発な活動があるわけでありますから、そういうものをキチンと整理をして、もっと効果が上がるような、そういうような機構にぜひしていきたいと思っておるところでございます。御理解をいただければと思います。
◯議長(市川 熙君) 森重議員。
◯1番(森重 明美君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。
また、先ほど教育長もおっしゃられましたように、この設置目的が、「心身ともに健全な青少年の育成が全ての市民の連帯責任であることを認識し」というふうにあります。青少年の問題は、教育所管だけでもなく、福祉の問題でもなく、みんな、ここに住む私達市民全員の連帯責任なんだということをもう一遍、合併と同時に、打っていく必要があるというふうに思います。ですから、いずれにせよ、今、光市においても、子供の問題に対する市民の意識は非常に高まってきていますし、いかに市民の力をここで総力にしていくかというのは、今、こういうときが大事だというふうに思います。
また、いろんな市民団体、ボランティアができましても、その中心、核となるものは、これは行政でなければ、地域格差が生まれてきます。どんどん積極的にされるリーダーがいるところはバーッと育っていきますし、活発でないところは、いつまでたっても見守りすらないという、そういう格差が生まれます。ここはやっぱり行政がシッカリ関わっていきながら、中心の核となっていく役目があるのではないかというふうに思います。ぜひ期待したいと思います。
次に、適応指導教室、お答えいただきました。現在、小・中合わせて20名のそういう子供達が実際にいるということで、この数は、ちょっとした間、しばらくちょっと不登校で、また元気に登校する、そういうふうな子供も中にいるというふうにも思いますけども、今、光市は、4月から二学期制の導入を控えておりまして、新たな取組みに向けてのエネルギーが非常にそちらに向いているというふうに思います。けども、依然と多いこの不登校やいじめの問題は、現在の子供達が大人社会に向けて発信しているSOS信号であるというふうに、真摯に、丁寧に向かい合っていく必要があると思います。二学期制導入の中であっても、やはりここは、意識をシッカリ持っていっていただきたいというところでございます。
先ほど教育長の話にもありましたけども、いろいろ傾向性はどんどん変わってきております。低年齢化もしてきていますし、父子という、お母さんと子供じゃなくて、今度は父親と子供というふうな問題、また性の問題等も、いろいろございます。そういう時代の変化や傾向を的確に肌身で感じて、子供から学んでいこうという、そのためにも、光市はこういう公的な施設を持たなければいけないというふうに私は思います。今、教育長さん、学習指導支援事業で家庭訪問をされて、先生が2名昨年から入っておられて、いろいろ努力をされて、それなりの効果が上がっているというふうに思いますし、父母に対してのいろいろな指導も行われているということは、それはすばらしいことだというふうに思いますけども、やはり公的な施設。子供には、学校に行きたくても行けないけども、学校で教育を受ける、学ぶ権利というのがありますから。学校には行けない、何らかの事情で学校には行けないけども、ここだったら来られるというですね。学校とは別の施設であれば行かれるんだという子が1人でもいれば、これはやっぱり行政として、そういう受け皿、また重層的な支援をもっていかなければ絶対にいけないと思います。これはやはり、幾ら新しい教育制度が進んでいっても、子供の心の問題が置き去りになったまま進んでいったのでは何もならないというふうに思いますので、ぜひこのあたりは御検討をいただきたい。また、いろいろ教育開発研究所の方の紀要の中にもこういう提案も上がっておりましたので、そういう意味で、ぜひ検討していただきたいと思います。
私は、近隣のこのような施設にこの間視察に行きましたけども、10人ぐらいの子供達がその日は卓球をしておりまして、先生も一緒になって汗を流しておられました。もしこの子達がここに来ていなかったら、きっと家にずっといて、体を動かすこともなく、笑うこともなく、ジッとそのまま引きこもってしまうのかなという、そういうパターンもあるかもしれませんけども、ここだったら来られるという子供達が、そこで元気にそういうふうに子供らしく、いろいろ同じ悩みを持つ子供達と触れ合って、次へのステップを踏み出そうとしているという、その実態には、帰りは、これはちょっと考えていただきたいというふうな思いがいたしました。
また、今回、私は、ここに青少年健全育成市民会議と一緒に1、2というふうに項目を挙げましたのは、こういうところにもぜひ市民の力……。市民会議の中には、教育関係のOBの方も、すばらしい方もたくさんいらっしゃいますけども、そういう方達がまたこういう施設にも何らかの形で関わっていけるような体制づくり、後方的支援をやはり、これは、プロであり、カウンセラーであり、学校の先生の関係になるかもしれませんけども、いろんな触れ合いを通して子供達はどこで目覚めていくかもしれないということがありますので、ここにもぜひそういう市民の力を活用していただければというふうに思います。この項はここで終わります。
◯議長(市川 熙君) 杉村政策企画部長。
◯政策企画部長(杉村 博三君) それでは、2番目の行革大綱より市民参加の推進、男女共同参画基本計画の策定についてお答え申し上げます。
まず、1点目の計画策定に当たっての組織体制及びスケジュールについての御質問でございますが、計画策定に当たりましては、市民の皆さんの御意見や御提言をいただく場が必要と考えておりますことから、学識経験者や警察、女性活動団体関係者、市民代表等で構成する男女共同参画懇話会を設置することとしており、年度内には第1回目の会議を開催したいと考えております。
委員数は15名以内とし、意見等をバランスよく反映させるため、男女構成につきましては、ほぼ同数にしたいと考えております。
さらに、庁内におきましても、関係課の職員による庁内組織を設置し、計画案について検討を行うこととしております。
また、広く市民の意識を把握するため、5月には市民アンケート調査を実施するとともに、計画案についてのパブリックコメントの実施も予定しております。こうした機会を通して市民意識の把握に努め、平成19年3月の計画策定に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
次に、2点目の新たな目標の計画への反映についての御質問でございますが、議員仰せのように、昨年12月国において策定された第2次男女共同参画基本計画において、科学技術、防災、災害復興など、新たに取組みを必要とする分野における男女共同参画の推進を加えた12項目の重点目標が掲げられているところでございます。
本市における基本計画の策定に当たりましては、国の基本計画との整合を図りつつ、関係機関や関係部署との連携の下、現状分析等を加えながら、新たな課題に対応できる、また、新市にふさわしい、真の男女共同参画社会の実現に寄与できるような計画にしたいと考えております。
次に、3点目のジェンダーに関しての誤解の解消についての御質問でございますが、国の第1次基本計画では、社会的性差、いわゆるジェンダーの用語の説明も不十分であったことから、一部において誤った解釈がなされるなど、混乱を招く一因ともなりました。このため、第2次基本計画において、「ジェンダーフリー」という用語を使用して性差を否定したり日本の伝統文化を否定したりすることは、国民が求める男女共同参画社会とは異なることが明記され、誤解の解消に努めるため、広報啓発活動を進めることとされております。
こうした12の方向性を踏まえ、本市におきましても、社会的性差、いわゆるジェンダーの視点の定義について、誤解の解消を図るため、今後設置を予定しております男女共同参画懇話会での御意見を賜りながら、計画に反映し、男女共同参画社会の円滑な形成に向けた普及・啓発活動を進めてまいりたいと考えております。
以上、よろしくお願いいたします。
◯議長(市川 熙君) 森重議員。
◯1番(森重 明美君) この度、新たな12項目にはいろいろ、防災計画、また観光とか、そういう部分にも大いに女性の視点、策定部分から関わっていこうという重点目標が追加をされております。
私は、きのう、消防署の方にお聞きしまして、防災計画はもう既にでき上がってきていると。また、まちづくり市民会議の中の人員の構成を見てみますと、まち活性化、特に観光等がある部会が、女性がちょっと少ないかなというふうなことを、いろいろ資料見まして、感じました。これは、今からこの基本計画を立てていく中で、さらに意識が出てくるものというふうに思いますので、今後、期待をしていきたいと思いますけども、この男女共同参画社会、言葉だけは非常にこれも定着をしておるんですけども、実態が実に分かりにくいんですね。私達がこういうふうに議会で提言する場合も、本当に広範囲にわたってますから、非常に難しいというふうに思います。また、これを女性が言いますと、男性が拒否反応を起こすというのがあり、入らないというところがありますので、これは、若い男性議員さん達もぜひ提言をしていっていただきたい。
今回、近隣の議会では、男性議員がこの男女共同参画についてとうとうと、全部述べるというふうな市もございました。そういうことが本当にまちづくりの中で大切だなというふうに思います。
この「男女共同参画」という言葉に対して、非常に男性も女性ももろ手を挙げて賛成という、そういうふうな現状でない中で、この基本計画を作っていくということは、なぜ今男女共同参画社会が大事なのかということを、市民の皆さんに分かりやすく訴えて、また共感していただく、これが非常に大きな目的の一つでございます。最も大切なところですので、この辺をみんな力を合わせてやっていきたいと思います。
これからアンケート等による実態調査もされるように伺いましたけれども、平成10年度に作られておりますひかり女性プラン、これ、早くからされていらっしゃるので、すばらしいと思いましたけども、その頃に比べまして、女性の就業状況、パートも含めまして、また、共働きに対する男女の考え方は、この10年で随分変わってきております。このあたりは、男女共同参画を今から進めていく上で、その基本の裏付けになる部分です。どうして男女共同参画なのかというのは、この女性の就労状況というのは、先ほど先行議員さんも言われておりましたけども、女性はほとんどが今働いております。こういう社会環境、また機構が変わってきた中で、新たなこういう視点というのは、まちづくりに欠かせない部分であるということを私達は学んでいきたいというふうに思います。
人口減少社会も突入いたしまして、どこから男女共同参画を訴えていくかといいますと、女性の労働人口、女性の労働力がいかに大事になってくるかというあたりからこの問題に入ってくるのが一番分かりやすいと思います。人口減少社会、併せて少子・高齢化、そういう現状の中で、労働人口の問題が必ず出てくる。そして、女性が働く。働き手が増えなければ、国の制度が支えられないという、そこで初めて女性は、これからもうほとんどの女性が働きます。
今、高校生達の世代は、家に帰って、お母さん、みんな働いてますから、今度、自分達が結婚して家にいるというふうな考えはないんですね。全部働くという、これ、当たり前のリズムに、そういう認識でこれから人生を生きていきますので、それに対するまちづくり、また将来像というものが、とても大事になってくるというふうに思います。
女性がどんどん働くようになります。働く意欲があり、また、資格等を持ちまして、そういう能力がある女性がどんどん働いて、税を納める。そのことによって、女性は、社会での役割分担というか、そういう役割も果たしていくわけです。ですから、今まで女性がやっていた家庭内の介護、教育、子育て、そういうふうな分野も、やはり男女で支え合っていくという仕組みづくりが、どうしても、必然的に大切になってくるという、この辺のところをぜひ計画の中で訴えていただければ、市民の皆さんは本当に納得されると思います。
また、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉がございますけども、今の時代に、男性の働き方を本当に見直していこうじゃないかという、これは、男女共同参画の大きなテーマです。リストラ等で男性も働き過ぎて、帰ってきたらもう寝るだけという生活が実態としてあるわけですけども、それで子供とゆっくり接する時間もない。こんな中で、子供達に良い環境があるわけがないわけですね。ですから、子育てとこの男女共同参画社会というのは両輪ですから、必ずこの部分も訴えていかなければいけないという問題になってきます。納得をしていただけると思うんですね。ぜひ頑張っていただきたいと思います。そういう意味で、男性の働き方を見直す意味でも、このような基本的な暮らしの構造改革、きょうは改革改革になりますけども、そういう改革を目指して、男女共同参画を進めていっていただきたいと思います。
いずれにしましても、説得力のあるビジョンを示して、正しい認識をしてもらえるように、誘導というんですかね、リーダーシップを切っていくことが、この基本計画を作る中でも大切だと思いますので、また私達も、女性も3人おりますし、いろんな意味で提言をし、また協力できるところは声を出していきたいというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
以上で終わります。
◯議長(市川 熙君)
岡村福祉保健部長。
◯福祉保健部長(岡村 峻司君) それでは、森重議員さんの御質問の3番目の「子育てに優しいまち」の有位性と可能性とはについてお答えいたします。
おっぱい都市宣言は、光市の母乳授乳率が全国的にも非常に高いことに着目したところからスタートしたものであり、母乳が乳児の生育に大切なものであるという科学的な根拠に基づくものから、新しい
おっぱい都市宣言は、授乳の際に母が子を抱きしめる行為自体が子供の健やかな成長に大きく影響するものであり、そして、これを周囲の大人達が温かく見守り、さらには地域社会全体で子育てを支援していくことの必要性・重要性に対する認識の高まりが生み出したものでございます。この輪の広がりの理念の根底には常に人と人とのふれあいがあり、行政が行う施策にも、人の温もり、においが感じられるものでなければならないと考えております。
次世代育成支援行動計画の基本理念の一つにも「地域が優しく見守り、子供と子育てを社会全体で支えるまち」と掲げており、子育てに対する金銭的な援助の有効性を否定するものではございませんが、地域の人々が温かい心で子育てを支えていくことが最も大切なことであり、光市において、こうした土壌が既に母乳授乳率の高さになって表れていたということが有位性であると考えます。
こうしたことを踏まえ、平成18年度予算においても、食育のさらなる推進やすくすくメール事業の実施等、人の力を頼りにした事業を積極的に展開してまいります。
また、食育を推進していく上で、光市には非常に恵まれた自然環境があることも、一つの有位性であると思います。
本年度、
御手洗保育園で、「生産と食卓の連携」「食材収集」「地産地消」「食文化継承」といったテーマの下に、食育を試験的に実施しておりますが、子供、保護者を問わず、食に関心を抱く最も有効な手段は、食の材料が身近にあることであり、その意味で、光市はすばらしい環境を提供してくれております。
平成18年度においては、食育に関して、「生産・食卓連携」をテーマに絞り、市内保育園で行う菜園活動に対する補助を行うことを計画しておりますが、保護者と子供が一緒に農作物を作り上げ、食の大切さや喜びを実感していただければと願っております。
今後、こうした光市の有位性を活用しながら、人の力を糧として、子育てに優しいまちづくりに努めてまいりたいと考えております。御理解いただきますようお願いいたします。
◯議長(市川 熙君) 森重議員。
◯1番(森重 明美君) ありがとうございました。
おっぱい冊子、また食育等、福祉行政部門におかれましては、これまで様々な事業展開をしていただきましたし、本当に模索をしていただいているという、そういう感じがします。本当に考えていただいている。
この「子育てに優しいまちづくり」というテーマは、今、大変な環境の中で子供達が育っている中で、その育つ子供達や、また子育て家庭に、光市がまちとして何をしてあげることが一番いいのかということを模索しながら、子供の視点に立ってつくり上げていく中にしか、温かみというのはですね。市長も言われております。施政方針の中で市長は、この度、かなりのページ数にわたられて、子育ての部分を熱く語られておりますけども、その温かい子育て支援というのは、今言われましたように、模索をして、その中からつくり出していくというものでなければ、ただ施策がこういうふうに来たからそれをやるというのでは、心が響かないというふうに思います。
光市の子育て施策は非常に、この何年間、次世代育成を通しまして充実をしてまいりまして、どこの他市に比べましても引けをとらないというふうなところまでレベルは来ているというふうに思います。あとは、特色をいかに出していくかということで、これが、やはりこれからの検討課題になると思います。
食育の流れは、また今年度も続けていただいております。あと一つ、所管を変えて申しわけないのですけども、教育開発研究所でも、この度、食育の検討というのが、給食センターの等もありまして、検討されるということをお聞きしましたので、時間がありますので、これをちょっと詳しく教えていただけたらというふうに思いますけども、食育、福祉部門がやりまして、またこれは一貫した食育として、光市で子供達に一貫してこの食育を提供していただくということで、一つまた特色付けをこれからしていっていただきたいというふうに思います。小さいときに身につけた食育は、生涯を通して食知識となり、健康寿命の土台というふうになりますから、やはり大きな力を支援したことになるのではないかというふうに思います。
昨年
御手洗保育園が取り組まれました食育も、私達は、実際に現地に行って、いろいろ先生等のお話も聞かせていただきまして、食育通信もかなり出されておりましたけども、やはり先生方の取組姿勢がすばらしかったというふうに思います。親にこの食育を教えてくださいといっても、親自体が分からないものですから、それはできないけども、この園に通っている間に全部分かっていることは教えてあげよう、伝えていこうという、そういう姿勢が、子供のみならず、親の食育にも広がっていったという実態もございます。このように、人の思いが関わるような施策を支援していただきたいというふうに思います。
また、もう1点は、先進的な取組みとして外から注目をされているのは、
おっぱい都市宣言です。市長もあらゆるところで「光市は
おっぱい都市宣言のまちです」と言われておりますけれども、これまでの母乳育児をベースにしたものに、新たな文言が加わりまして、「おっぱいという胸のぬくもりの中で、子どもをしっかりと抱き、愛しみ」という言葉が入りました。この言葉は非常に、おっぱい育児はふれあい子育てであるという中から、今私達が何をしていかなければいけないかという、凝縮されて、こういう言葉がここにあるというふうに思います。この言葉をこれから、どのように模索して、形にしていくかというのが、光市の特色ある子育てをいかに今からつくり上げていくかということになると思います。光市は、この
おっぱい都市宣言をしたということは、子育て支援に対して指標を立てたわけですから。今、どこの自治体も、この問題は何とかしていかなければいけないと思いつつ、何をしていいか分からないというときに、光市は、この
おっぱい都市宣言をこのように、時代にふさわしいものにやり変えたわけですね。これを非常に注目をされております。やはりそこがすばらしい。これからですけども、まず指標を明確にしたというところは、非常に先進的であり、ここはやっぱり大いに全国的に発信していけるところではないかというふうに思います。
それでは、時間が大分残っております。市長、いろんな思いをこちらの施政方針で語っていただきましたけども、子育てに関する様々な思い等を、これからの光市の有位性、また可能性、子育てに関するものに対して、コメントがございましたら十分にお話しください。よろしくお願いします。
◯議長(市川 熙君) 末岡市長。
◯市長(末岡 泰義君) 御指名が来るかなと思いながら聞いていましたけど、
おっぱい都市宣言に関わる問題なんですけど、有位性ということであれば、もう一度整理しますと、いろんなことで新しい
おっぱい都市宣言を皆さんに採択をしていただいたわけでありますが、海・山・川に抱かれたまち、海・山・川、これがやっぱり私は、何といっても、一番の子供を育てていく上での有位性だと思うんですね。こういうような海も山も川もすばらしいものがあるという、そういう、動物で言って失礼でございますけど、巣作りというのを動物がやるときには、やっぱり環境を選ぶそうでありまして、子供を産み育て、さらに定住させていく。老後まで本当にここに住んでよかったなあと思うようなまちをつくっていくためには、やっぱりそういうことにつながるんだと思います。したがいまして、海・山・川に抱かれた、そんな背景がもう光市にはあるわけでありますから、そこでシッカリ子供をつくって、産んで、育てて、定住していく、こういうものにすばらしいまちがおっぱい宣言のまちだと、このように認識をしているところなんです。
そして、子供をつくり産むというところになると、これは、事業管理者がおられますからちょっと、私正確なあれかどうか分かりませんが、産むということでは、産科の病院が、光市にはすばらしい病院があるわけですね。我が光市も含めて、そして、そこで、この間調べてみましたら、70%が市外から、今、子供を産むために光市の病院にわざわざ来ておられるという実態が現実にあるわけですね。これもすごい有位性ですよね。そして、育てるということについては、保育園だとか、私ども、一生懸命いろんなことをやっていますけれど、小児科という、開業医も含めて、小児科医がこの人口の中に結構おられるんですね。6〜7人ですかね。ちょっと間違いがあるかも分かりません。それぐらいおられるんですね。小児科医がいなくなるまちというのが最近話題になるのに、そういうような人がいらっしゃる。そういう意味では、子供をつくって育てるというような、そういうものは、まさしく有位性ではなかろうかなという思いがします。
そういうものに、安全・安心だとか、教育環境だとか、保育環境、働き場所を確保して、福祉が充実していけば、これが本当の
おっぱい都市宣言のまち・光市ということに私はつながっていくんだと思いますので、シッカリとした今議員さんの仰せのようなことについて努力をしていきたいと思いますが、一つだけ最後に申し上げて回答としたいと思いますが、これは、福祉の面で、おっぱい、子育てとかいうようなものを考えてきましたね。でも、さっきから言われるように、そうじゃありませんね。福祉だけでなくて、教育、経済、都市基盤という都市を考えれば建設、市民部、全てが関わって初めて、
おっぱい都市宣言のまちというものがつくり上げられていくものと思います。そういう総合政策を今から私ども内部で、プロジェクトなり、そういうネットワーク化をしていこうというのが、ことしのこの問題の課題にしておりますので、先ほどからの御提案等も含めて、シッカリと踏まえていきたいと思いますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。
◯議長(市川 熙君)
吉田教育長。
◯教育長(吉田 師郎君) それでは、森重議員さんから御質問をいただきました。教育開発研究所における学校給食の食育に関する研究でございますけれども、現在、議員の皆様に御審議いただくということで予算計上している教育開発研究所の中のものが、これが議決を得ましたら私ども取り組みたいと今考えております段階で、私の構想と申しますか、そういうものでお話をお聞きいただけたらと。まだ決定事項ではございませんので、そういうところでお願いをしたいと思います。
部会の名称は、今、学校給食検討部会と仮称を考えております。設置の期間は、新年度の5月から12月を目途に考えたらと思っております。
なお、調査研究でございますけれども、確かに先ほど議員さんおっしゃいましたように、近年における食生活を巡る環境が大変大きく変化しております。子供に対する食育というものは、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼしますし、生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎であると思っております。そこで、私どもとしましては、食育に対する基本的な考え方、それから学校給食の在り方、並びに、先行議員さんの御質問にも少しお答えを申し上げましたけれども、学校給食施設整備の関連もございますので、その方向性につきまして、基礎研究ではございますけれども、それから、学校給食でございますので、市民の方々、保護者の方々のある程度のお気持ちを反映する、子供の気持ちも一緒でございますけれども、そういうものを反映するということで、アンケートの実施が不可欠ではなかろうかなと、このような構想を持っておりまして、メンバーは、もし議決をいただけましたら、10名程度で構成をしてまいりたいと、このように考えておる段階でございます。
以上、御理解いただけたらと思います。
◯議長(市川 熙君) 森重議員。
◯1番(森重 明美君) ありがとうございました。
栄養教諭制度等も進んできておりますし、福祉、教育が一貫してこの食育に、光市の特色ある子育て支援として、こういう施策を今後育てていかれますように期待したいと思います。
また、文科省の検討会でデータが出ておりますように、キレる子の問題等にもこの食育というのは非常に大きく関わってきているという現代的な課題ですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
また、有位性ある、可能性あるまちづくりということで、今市長言われましたように、子供を産み育てる環境、すばらしい環境の下にある、また医療も整っているということで、また、不妊治療の制度なんかも、今回、非常に内容が変わってきて、充実してまいりますけども、光市も、県にならって、この不妊治療の、特定診療ですね、援助をされております。こういうことも大いにPRされながら、ぜひとも、有位性を活かしながら、また子育ての総合政策を考えていただきながら、すばらしい子育ての支援のまちを築いていっていただきたいというふうにお願いいたしまして、私の全ての質問を終わります。どうもありがとうございました。
◯議長(市川 熙君) ここで暫時休憩いたします。再開は振鈴をもってお知らせいたします。
午後0時18分休憩
……………………………………………………………………………
午後1時16分再開
◯副議長(山本 光正君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。守田議員。
◯11番(守田 勉君) 午後の眠たい時期に、皆さん、つまらない質問ですけど、ちょっと耳をかしていただければと思います。
私の質問は、予算全体の中で問題点があるというものを指摘しようかなと思ったんですけども、地元の新聞でかなり詳しい問題提起がされております。これ、新聞読んでいただければかなり分かると思うんですけど、地元の新聞がこれだけ財政問題についてページをとっているということは、光市全体の財政状況が非常に厳しいというような状況にあると思いますので、この点につきまして、執行部の考え方をお尋ねします。壇上に立つのも久しぶり、1年過ぎになりますけど、この間に、今までは執行部を追及しとったんですけど、人間が丸くなりまして、難しい質問はいたしませんので、御答弁をよろしくお願いいたします。
では、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
固定資産税についてであります。
固定資産税は、平成18年度では市税のうち40.1%を占める、重要な税であります。また、市民に最も関心のある市税ではなかろうかと思っております。本年度は3年に一度の評価替えの時期ですが、県の地価調査では、光市の平均下落率は、平成15年度、住宅地マイナス6.2%、商業地マイナス15.6%。平成16年度におきましては、住宅地が5.8%、商業地は8.5%、平成17年度では、住宅地が3.5%、商業地が5.0%のマイナスです。平成18年度、本年度も、引き続き下落傾向にあると思われます。これを単純化して加算したとしても、住宅地ではマイナス15.5%、商業地ではマイナス24.15%の地価下落ですが、市民の中には、地価下落なのに、なぜ固定資産税が下がらないかと思う人が多いと思います。
国は、税の負担調整の名の下、物価の上昇で固定資産税を重くしないような形で、今まで処理をしてまいりました。しかし、この10年間は、地価の下落という経済の中で、地価が下落したにも拘わらず固定資産税が上がるという現象も見られ、住民を納得させることはなかなか困難となっております。そんな中、平成18年度において、この負担調整率を廃止する方向であると聞いております。平成18年度の固定資産税の体系はどのようになるのかをお尋ねします。
次に、平成18年度の固定資産税は上がる傾向にあるのか、または下がる傾向にあるのか、お尋ねします。
次に、商業地の固定資産税の減額制度についてであります。
商業地等につきましては、条例により、今まで一律に課税標準額を評価額の70%としていた制度を、平成16年度の税制改革により、市町村の判断でこれをさらに60%から70%の範囲で引き下げることが可能となり、全国では、5市が採用しております。これは、全国的に見ても商業地の地価下落が続く中、下落率が高く、負担調整を行っても住宅地と比較して重い税負担となっていると思われているからであります。
当市の商業地、国道188号線沿いの評価額は、その背後地の住宅地の価格、つまり市場価格でありますけど、よりも低い価格で取引される事例もあり、商業地が住宅地よりも価格が安いという現象を引き起こしております。これは、商業地が下松市の大型店舗を中心に形成され、光市の商業地への投資を減少させているからにほかなりません。光市の浅江、光井、室積地域の商業店舗も減少してきており、光市の活性化を負うべき小売商業の衰退は著しいものがあります。各店舗の固定資産税を少しでも軽くして活性化を図ることも、現状では必要な施策となるのではないかと思います。光商工会議所よりの商業地域の固定資産税の減額制度の採用要望に対し、当市はどのように対応されたのか、お尋ねいたします。
また、この制度を採用した場合における固定資産税、都市計画税の減額額はどの程度になるのか、お尋ねいたします。
次に、室積地域の下水道整備計画についてであります。
本年度下水道会計予算を見ますと、市からの繰入金として12億円が予定されております。苦しい財政状況の下でのこの繰入金の額は、市が引き続き下水道整備を進めていくという意志の表れではないかと思いますので、評価しております。
平成17年末の光市の下水道整備状況を見ますと、市全体で63.8%となっておりますが、室積地域の整備状況は26.3%程度です。この数字から見ますと、下水道認可地域のうち、室積を除いた地域の整備状況は7割から8割となり、浅江地域、島田地域、光井地域の下水道はほぼ整備された状況にあると思われます。室積地域が、これから先、優良な住宅地として評価されるためにも、一刻も早い下水道の整備が望まれます。本年度の室積地域の下水道整備状況はどのようになっているのか、お尋ねいたします。投資額及び下水道管の整備状況、特に、室積池ノ原地域は浄化槽も設置できないという状況が長年続いておりますが、この地域での下水道整備計画はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
次に、下水道料金値上げ案についてであります。
本会議におきまして、執行部より、下水道使用料改定案が上程されており、その内容として、標準世帯使用料25立方メートルの月使用料3,450円が3,700円(250円増)で、約7.2%の改正率。実質値上げとなっております。これも、下水道料金収支計画案、平成13年度から平成84年度までの72年間の計画案に基づき、3年に一度の見直し作業を行い、今回の提案となったものであると思います。下水道会計は火の車で、一般財源からの大幅な繰入金で事業を実施していることは十分理解することでありますが、光市の水道料金は県内で2番目か3番目、現時点では分かりませんが、かなり上位に位置しております。これからさらなる値上げをするには、市民に納得のいく説明なしではできないことだと思っております。
今回の7.2%の値上げはかなり大幅なものと思っておりましたら、県内の他市では、20%も値上げをするところも見られる現状であります。
私は常々、光市の下水道料金は少しぐらい高くても、上水は低料金で良質なので、我慢してもらいたいと市民に説得することがありますが、これも少々危うくなってまいりました。当局は3年前の計画的な料金改正と言っておりますが、執行部は下水道料金の値上げを防止するどのような施策を行っているか、お尋ねをいたします。
次に、上水道料金値上げの可能性についてであります。
光市民は、低料金、県内で2番目に低い料金でありますけども、良質な飲料水に恵まれて生活しております。市内に住んでいれば、これが当然と思いがちですが、他市、特に大都市に行きますと、生水はカルキ臭くて飲めたものではありません。このときに、光市に生まれ育ってよかったと感じる一場面でもあります。丸々23年間も料金の値上げなしにやってきたということは、光市の水道局の努力があったからだと思われます。しかし、1、光市水道第4次拡張事業、平成12年度より平成25年、総事業費37億2,700万円、2、大和町と合併により、大和地域の下水道管整備事業、総事業7億5,000万円程度、平成18年より平成20年、さらには各家庭の清水装置普及による水需要の減少、さらには二大企業による水道水需要の大幅な減少等により、低料金で良質な水が飲めるという光市の市政に対する満足度が危うくなりつつあるのではないでしょうか。
平成18年度の光市水道事業会計予算によれば、収益的収支及び支出で、収入として、水道事業収益8億7,600万円、支出として、水道事業費用9億1,000万円、不足額3,400万円となり、これを見ただけでも、収入が不足であり、平成17年度では、病院会計より9月1日に1億5,000万円融資してもらっております。これで銀行から借りる利息より75万円ほど安いということの説明ですが、私にとっては、これは非常に心もとない感じがいたしますが、これから先、水道料金の値上げなしにやっていけるのか、お尋ねいたします。
次に、冠山総合公園の第2期工事についてであります。
冠山総合公園は、周南都市計画の中での都市公園地域として認定され、諸施策のある中で、バブルのときにいろいろな壮大な計画案があったということは、議員の皆さん御存じだと思いますけども、そういう中で、平成14年2月一部供用開始から4年が経過し、2月の梅まつりには多くの人々が来園し、光市の観光政策に一定の成果を果たしてきたことは疑う余地はありませんが、直接市民が公園として利用するには、不足する面があるかと思われます。市民より、大型遊具施設や子供達が自由に遊び回れる芝生のある公園、さらには四季折々見られる立木の植栽及び散歩道の整備等々の要望が現れるのも、その一環ではないかと思われます。市長も施政方針の中で「市民ニーズを踏まえた次期整備計画の策定を進めている」と述べられておりますが、先の市民の要望等を考慮して行われるのか、お尋ねいたします。
次に、市職員の退職金の支払いについてであります。
私が質問を予定した後、地元新聞が、「5年間の退職金の支払いについて」という見出しで、「平成17年度より21年度までの5年間、計85人、総額21億6,000万円」の見出しをつけて、厳しい財政状況を指摘しておりました。
退職金問題は、市職員の中では10年前からも予測できたことであり、何ら目新しいことではありません。退職給与引当金制度も利用せず、財政調整基金も本年度13億円を取り崩し、平成18年度末の基金は6億円程度と予測されております。これでは、この5年間の退職給与の支払いを賄うことができず、退職金の支払いは不可能となり、退職手当さえ国からの借金によらなければならなくなりつつあります。このような現状に基づいて、これから先の財政運営をどのようにしていくのか、少々心配になりましたので、お尋ねいたします。
以上、壇上よりの質問を終わります。
◯副議長(山本 光正君) 大久保総務部長。
◯総務部長(大久保 宏也君) それでは、御質問の1番目、固定資産税についての1点目、住宅地の地価下落と負担調整についてお答えを申し上げます。
議員仰せのとおり、固定資産税は市税総額の40.1%、都市計画税と合わせますと約46.2%を占める基幹税目であり、行政サービスを提供する上で非常に重要な財源であると考えております。
まず、平成18年度の基本的な課税方式でございます。
平成18年度税制改正では、納税者にとって負担調整措置が理解しにくいことや、地域や土地によって負担水準に格差があり、不公平感があることなどから、負担水準のバラツキを是正していくために、その方式を大きく見直される予定でございます。商業地等で具体的に申し上げますと、これまでは前年度の課税標準額に一定の割合を乗じておりましたけども、負担水準が20%に満たないときは、課税標準額を評価額の20%まで引き上げ、負担水準が20%から60%の位置にある土地は、評価額の60%を上限に、当該年度評価額の5%を前年度課税標準額に加算し、負担水準が60%から70%の土地については、前年度課税標準額を据置き、負担水準が70%を超える土地については、当該年度評価額の70%まで引き下げる措置が設けられるなど、納税者にとって分かりやすい方式に改正される予定でございます。
なお、全体的には、当初予算ベースで申し上げますと、前年度対比マイナスになるものと見込んでおります。
次に、地価の下落によって土地の評価額が下がっているのに税額が上がる理由でございますけども、具体的には、負担水準の均衡化を重視することを基本的な考え方として、負担水準が高い土地は税負担を引き下げたり据え置いたりする一方、負担水準が低い土地はなだからに税負担を引き上げていく仕組みとなっております。したがって、地価の動向に関わりなく全ての土地の税額が上がっているわけではなく、税額が上がっているのは、もともと負担水準が低い土地に限られております。このように、現在は、税負担の公平を図るために、そのバラツキを是正している過程にあることから、税負担の動きと地価動向が一致しない場合、つまり、地価が下落していても税額が上がるという場合も生じているわけでございます。
一方、こうした皆さんの中には、逆に、職域中心の生活が長かったために、地域活動について余り情報をお持ちでない方や、参加したいがその方法がよく分からないといった方もおられるやに認識をしております。そこで、こうした方々にスムーズに地域での活動に参加していただくため、今年度は市民活動体験講座を実施することとしておりますし、昨年よりホームページ上に開設をいたしております市民活動に関する団体や活動などの情報提供や掲示板コーナーなどの利用促進に努めることといたしております。
高齢者の皆さんが持つ貴重な知識やこうした経験を活用した地域のコミュニティ活動やNPOなどのテーマ型の市民活動の活性化のためのシステムづくりなどについて、さらに研究してみたいとも考えておるところであります。
何より、高齢者の方々自身が地域の中でいつまでも元気に活動できる、生涯現役社会の実現に向けた仕組みづくりが重要であると思っております。これからの社会におきまして、高齢者の皆さんは今後のまちづくりの中心的な担い手だと考えておりまして、活躍できる環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、本市を取り巻く行財政環境は厳しく、先行き不透明な状況でありますけど、この度策定した行政改革大綱や財政健全化計画に基づきまして、引き続き、健全で安定した行財政基盤の確立に努めるとともに、高齢者の皆さんを含めた全ての市民の皆さんの力を結集して、将来の光市を築いていくことができたらなと、そのように考えておるところでございます。御理解、御支援をお願いいたしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) 御答弁、ありがとうございました。
新年度予算の編成を見てみますと、税収につきましては、先ほど市長さんの御答弁にございましたように、上がったものもあれば下がったものもあるということで、概ね昨年と変わりはないというふうに思っております。しかしながら、三位一体の改革などの影響で、交付金、つまり国からいただけるお金が大幅に削減されております。この財源不足を市の貯金とも言えます財政調整基金などで繰り入れて、やっと予算が組めたという、非常に厳しい予算編成ではなかったかと思っております。繰入金で何とか今回予算が組めておりますけども、税収が落ち込めば、たちまち予算が組めないという状況、非常に厳しい状況であると思います。先ほど申しましたように、向こう5年間で25億円強もの財源不足が生じるという財源予測もされております。このまま何もしないでおけば、財政再建団体に陥るということになると思います。そうならないために、行革を進めて、財政の健全化に取り組むということだと思います。
それでは、その深刻な財政を再建するためには、一言で言えば、収入を増やして支出を減らす、これに尽きるだろうと思うんですけども、税収がどんどん上がるうちはいいんですけども、この税収といいますのは、減税の影響、あるいは景気の低迷の影響など、そういった外的要因というのが非常に大きいと思います。特に、光市の税収構造を見てみますと、税収に占める法人税の割合というのが、他市に比べて非常に高い自治体でございます。ということは、景気の影響、これを非常に受けやすい自治体であるということが言えると思います。最近は景気も上向きであり、税収環境もよくなってきているようでありますが、しかしながら、変わりやすい厳しい経済状況の中、この状況がずっと続くということも考えられないと思います。
民間企業では、こうした経営環境に対応するために、企業の再構築・再編、あるいは合併、外注、そういった、まさに生き残りをかけた取組みをしているわけでございます。こうした企業の統廃合あるいは分社化といった問題というのは、決して目新しいことではないと思います。この光市におきましても、再編の取組みがなされております企業もございます。こういった企業の再編という問題が地域経済に及ぼす影響、あるいは行政に及ぼす影響といったことについてはどのようなことが考えられるかということについて、再度お尋ねをしてみたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 大久保総務部長。
◯総務部長(大久保 宏也君) ただいま、企業の再編に伴ってどういった影響があるかといった御質問をいただきました。
特に、税収環境で申しますと、法人市民税への影響が考えられます。特に、法人市民税の中でも、いわゆる従業員割によって計算されます法人割に対する影響が大きいのではなかろうかなと思っております。ただ、再編の中身によって、これは変わってまいります。一般的に、例えば分社化によって光市の従業員数が大幅に減った場合、これは、その企業の全従業員に対する割合で法人税割が計算をされますので、そういったことを前提に考えますと、法人税割への影響が、かなり大きなものがあるのではなかろうかなと。直接的な影響としましては、そういった税収に対する影響が当然考えられると思います。
もちろん、それ以外に、地域経済に対する影響等も、当然、これは考えられると思っております。
以上でございます。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) 企業の再構築・再編という問題に関しては、行政として手の打ちどころがないといいますか、どうしようもないというのは、もう十分理解しております。しかしながら、こういった取組みというのが行政に少なからず影響を与えているのは間違いないと思います。ただ何もしないで見ておくのも能がないかなという思いで、こういうことを申し上げたわけです。企業の再編によって、今まであった企業がなくなる場合もあれば、縮小される、なくなるあるいは縮小される自治体もあれば、この再編によって、今あった企業が大きくなる自治体もあるわけですね。この差はどこにあるかということも、いろいろ先進事例なんかも参考にしていただいて、いろんなケースを想定して対応していただきたいということをお願いしまして、この項は終わりたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 大久保総務部長。
◯総務部長(大久保 宏也君) それでは、御質問2番目の定員適正化計画についての1点目、行政職員の種類について、まず、お答えを申し上げます。
議員仰せのとおり、新たなまちづくりに踏み出した本市におきましては、合併効果を最大限に活かした行財政改革を推進し、自立した行財政基盤を確立することが、緊急かつ重要な課題となっております。このため、市民ニーズの多様化・高度化などによる行政需要の増大と相まって、今まで以上に定員管理の一層の適正化を推進することが重要な課題であると考えております。
まず、お尋ねの1点目、行政職員の種類でございますけども、定員適正化計画の起点であります平成17年7月1日現在におきまして、周南東部環境施設組合や土地開発公社、財団法人山口県下水道公社などへの派遣・出向等の正規職員が12名で、地方公務員法に規定されている定年退職に伴う再任用職員が5名、嘱託職員が34名、パート職員を含む臨時職員数が196名でございます。
なお、この臨時職員数には、病院、水道等の公営企業関係職員は含まれておりません。
また、削減目標である44名の職員につきましては、向こう5カ年で定年退職となる正規職員85名を対象としており、定年退職に伴う職員採用を約半数の41名にとどめることにより、44名の削減を行おうとするものでございます。
次に、2点目の職員削減に関する各部署との調整についてでございますけども、定年退職予定者の現状の配置職場を念頭に置きながら、事務事業の見直し、組織の簡素・合理化、外部委託等の推進、再任用制度などの多様な任用制度の活用、指定管理者制度やITの活用などを推進することにより、定員減が予想される要因を考慮したもので、部署別の職員数の年次別推移計画等は、削減目標数の検討の際、内部の基礎資料として作成をいたしております。
また、関係部署との職員削減に関する調整につきましては、毎年実施をいたしております人事組織に関する各部長とのヒアリングを基本に、調整に努めております。
次に、3点目の人員配置の基準についてでございますけども、基本的には、各部署ごとに固定的な事務事業がありますので、職員配置数が大きく変化することは余りありませんけども、地方公共団体を取り巻く社会情勢の変化や多様化する市民ニーズに的確に対応するため、その時々で最適と考えられる組織編成、人員配置を機動的・弾力的に行うことといたしております。
また、職員削減に伴い、市民サービスの低下が生じてはなりません。事務事業の見直しやITの活用、組織の簡素・合理化、民間能力の活用など、機動的・効率的な事務執行ができるよう配慮する一方、職員一人ひとりの意識改革と能力開発、組織の活性化を図るため、策定中である光市人材育成計画に基づき、時代の変化に対応できる人材の育成を計画的に展開することなどにより、市民サービスの低下を招かないよう努めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、行政組織の減量化が求められている中で、今後におきましても、限りある組織、人的資源を最大限に活用し、効率的で適正な適材適所の人員配置に努めてまいりたいと考えております。
以上、よろしく御理解賜りたいと存じます。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) ありがとうございました。
今回の計画の5年間で職員44名の削減、この44名は正規の職員が対象ということでございます。行政に携わる職員さん、先ほど部長さんの御答弁にもございましたように、派遣職員、あるいは再任用職員、あるいは嘱託・パート、いろいろおられるわけでございますが、正規の職員さんが削減されても、正規の職員さん以外の方が増えれば、全体としては、行政に携わる職員さんは変わらないということも十分考えられると思います。この5年間で職員44名の削減の影響額が12億1,000万円というふうに試算をされておられますが、この5年間で退職される職員さん、85名おられます。この85名の中には、再任用制度、あるいは嘱託といった形で、この市役所に残られる方が何人かおられると思います。こういった職員さんの人件費等はこの影響額の中に入っているかどうかということであります。
今回、財政健全化計画に取り組む背景を見てみますと、先ほど申しますように、何もしなければ財政再建団体に陥る、何とかしなくてはということで取り組まれると思います。この財政健全化計画の取組みの中でも、定員管理の適正化というのは行革の柱となる取組みであり、この影響額も、25億円の半分、12億円が定員適正化の影響額でございます。この定員管理の適正化の影響額が大きいだけに、いろんなケースを考えて試算をしていかなくてはいけないというふうに思っております。そこで、お尋ねしますが、今回の職員さん44名の削減の影響額、この12億1,000万円の中には、退職後に役所に残られる方々の影響額も考慮した額なのかということを、再度お尋ねをしたいと思います。
ちょっと誤解があるといけませんので申し添えますが、決して、退職後再任用で残られるのがいけないとか、そういうことを言っているのではございませんので、ここは誤解のないようにお願いをいたします。
それから、人員配置についてですけども、民間企業では、適正人員という概念が非常に定着しております。製造コストに占める人件費の割合が高いというのが、恐らく一番の理由であろうかと思います。では、適正人員というものをどういうふうにして出すかといいますと、一つの物を作る工程があるとしますと、その工程というのは幾つかの作業に分かれるわけですけども、その一つひとつの作業に何時間何分かかるということを一つひとつ計算して、それでもって、この工程では1日幾つ物を作らないといけないから、何人人が要るというふうなことで、この適正人員というものを出しております。また、この適正人員が確保できない場合には、この工程のこの部分を機械化すれば、何とか適正人員に足らなくてもできるというふうなことで対応をしております。もちろん、作業人員を削減する場合も、先ほど申しましたような考え方を、全く同じことでございます。当然、人員が削減されたからといって、決して生産量を落とすようなことはいたしません。
このような手法がそのまま行政に適応できるとは私も思っておりませんけども、このような考え方というのは、市役所であれ、必要な考え方ではないかと思っております。これから人員削減に取り組む中、適正人員ということについてはどういうふうに考えていくのかということを、再度お尋ねをしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 大久保総務部長。
◯総務部長(大久保 宏也君) 2点について再質問をいただきました。
1点目は、退職に伴ってパートあるいは再任用の職員の人件費は入っているのかといったお尋ねでございます。これは、算入をいたしておりません。この原因は、現在において、その辺の動向がまだ明確につかみかねるといった状況がございます。ただ、基本的な考え方といたしまして、正規職員の半数程度は欠員が生じても補充しないといった基本的な考え方に基づいてこの計画を作っております。したがいまして、定年退職者を前提として作っておりますけども、現実的には、例えば早期退職者も恐らく相当数出るのではなかろうかなということも考えられますし、あるいは、新たな行政需要が今からどうなっていくのか。あるいは、国の財政制度なり、交付税制度を含めたその辺の改革が今からどうなっていくのか。あるいは、現在もう既に議論されておりますけど、公務員制度そのものが大きく今から変わっていこうとしております。そういった問題もございます。そういったことを踏まえますと、5カ年先の見通しを数字の上で全て明らかにすることは、現状では困難な状況にございます。とはいいながら、先ほど申しましたような基本的な考え方に基づいて推計をして、この度、策定をいたしております。
もちろん、今後の状況の変化によりましては、この計画の見直しもやっていきたいと思っておりますし、今、半数程度の欠員、不補充といったことで考えておりますけど、結果的には、さらにそれ以上の削減を行うことも、全体的な見直しの中で、可能性としては、そういうこともあり得るかもしれません。そういったことも含めて、今後、その辺は柔軟に、実態を踏まえて対応していきたいというふうに考えております。
それから、適正人員についての考え方でございますけども、これは、やはり市民サービスということでございますので、当然、固定化されたサービスがまずございます。したがいまして、それほど大きな変動というのはなかなか難しい面がございますけども、先ほど来申し上げておりますように、民間でできるものは民間に、あるいは市民でできるものは市民に、それから、限られた同じ予算の中で、より効率的な使い方はないかと、そういったことを含めながら、また、その人員の配置につきましても、正規職員で全てやるのではなくて、再任用なり、あるいは臨時・嘱託等で対応する場合も想定をしながら、その時々で最も効率的かつ堅実な方法を踏まえて人員配置をしていくことが必要ではなかろうかなというように思っております。
以上でございます。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) 今回の影響額は44名の削減数だけで試算されたということでございますが、そうしますと、向こう5年間で退職を迎えられる85名の方々については、市役所には再雇用はないということが大前提になると思います。前提どおりになれば、影響額の12億1,000万円、変わりはないと思いますが、そうならなかった場合、削減の影響額12億1,000万円というのも、少し額が変わってくるのではないかなと思います。そうしますと、今回の財政健全化計画は、最初から大きな前提の下にある計画じゃないかという思いがします。これから、放っておけば財政再建団体に陥るという状況下での計画にしたら、少し甘いと言ったら語弊がありますけども、もう少しシビアな計画を作っていただきたかったというのが私の気持ちでございます。
定数管理の適正化、先ほど申しましたように、影響額が大きいだけに、もう少しいろんなケースを考えて試算をしていただきたかったというわけでございます。先ほど申し上げましたように、正規の職員さんが減ったとしても、再雇用の職員さん、あるいは派遣職員さん、その他の職員さんを採れば、トータルでは、行政に携わる職員さんが変わらない、むしろ増えることだって考えられると思います。ですから、職員の定数、あるいは職員数を見るときには、全ての職員さん、全体として何人おられるのか、その数に無駄はないのか、人件費に対する効果、効率の良い仕事ができているシステムになっているのか、こういったことを一つひとつ検証していく必要があるのではないかなと思います。
この定員管理の適正化ということについては、今後は、それぞれの種類といいますか、部門の職員さんについて、定数、何人必要だということを決めて取り組んでいかなければならない問題ではないかなというふうに考えておりますけども、そのあたりのところ、ちょっと御答弁、お考えございましたら、再度お尋ねをしたいと思います。
それと、もう1点ですが、先ほど、民間企業では、人員が削減されたからといって、生産量を決して落とすようなことはないというふうに申し上げましたけども、行政の方々も、人員が削減されたからといって、これは当然、市役所の職員さん方もいろいろ知恵を出して取り組まれるとは思いますけども、サービスが低下することがないように、いろんな取組みをお願いしたいと、これは要望にしておきます。
1点だけお願いします。
◯議長(市川 熙君) 末岡市長。
◯市長(末岡 泰義君) 私の方から、ちょっと誤解が、ちょっと聞き間違えたかも分かりませんが、正規の職員を退職に基づいて半分ほど雇用して、さらに新規をあれして、無補充にしていこうということで、削減をやっていきます。それから、不正規の、正規だから不正規と表現しますけど、不正規の方というのは、定数があるわけじゃございませんから、必要に応じてこれはやっていくんですから。ですから、再任用という形が、これも、定まったものがあるわけじゃありません、その場所がですね。天下りというようなことではないわけでございますから。したがいまして、それは、必要に応じてそういうものを充てていきますので、あくまでも正規職員が原因していく、そういうものについて、適正化計画を出していっておるわけであります。したがいまして、その状況に応じまして、先ほど総務部長が言いましたように、必要な部署については必要な対応をしなきゃいかんけれど、不必要なことについて、そこを定数化して不正規の職員を採用していくということではございませんので、誤解がないようにお願いしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) ちょっと私の言い方がまずかったかもしれませんけども、私が言いたかったことは、44名を削減した影響額が12億1,000万円、これは、この5年間で退職を迎えられる85名の方々が市役所に全く残られないということが前提になっているということです。この中の何人かの方が残られれば、それに人件費がかかるわけですから、12億1,000万円から何がしかの影響額を引かないと、実際の真の影響額というのは出ないということが私は言いたかったんです。違いますかね。
それと、先ほど部長さん、途中で計画の見直しもあるというふうに言われましたけども、計画の見直しということは、当然、チェックも必要でしょうし、そういったことがあったチェックの結果、見直しということになるだろうと思うんですけども、チェックはどの部署の方がどれぐらいの頻度でされるのかということ、この1点だけお尋ねいたします。
◯議長(市川 熙君) 大久保総務部長。
◯総務部長(大久保 宏也君) 計画の見直しについてでございますけども、これはやはり行革推進室がございますので、基本的には中心となりながら、総務なり財政サイド、ともにチェックをしていくという体制で対応したいと思っております。
◯議長(市川 熙君) 田中病院局管理部長。
◯病院局管理部長(田中 修君) それでは、医療行政についての御質問の1点目、6つの案の選定方針についてのお尋ねにお答えをいたします。
昨年12月に、環境民生委員会におきまして、病院事業の将来的な在り方を示す資料として、6つの案を提出しておりますが、その選定方針は、有識者会議の委員の皆様方からの意見も踏まえ、市民に必要とされる医療機能が確保され、市民の負担がより少ないものを基本と考えておるところでございます。
御質問の2点目、絞込みした案と理由についてでございますが、先行議員にもお答えをしたとおりでございまして、それ以上のものはございませんので、答弁は控えさせていただきます。
最終的には、6番目のケースである、大和総合病院を慢性期病院として、光総合病院を移転新築して、急性期医療を集約する、を目標として、今後取り組んでまいりたいと考えております。
3点目の今後の予定についてでございますが、御承知のとおり、現在、医療行政は目まぐるしく制度改正などが行われており、今回の改正も、療養病床を巡り、大幅な改正がなされようとしております。そのため、ケース6案については、あくまでも目標を示したものであり、詳細な計画につきましては、次年度以降、実施計画を策定していく中で、医療施策の方向性等を見極めながら、修正を含めて、検討してまいりたいと考えております。
4点目のソフト面の取組みについてでありますが、中期経営計画の中で、患者本位の医療、中核病院としての質の高い医療、経営基盤の確立の3つの基本方針を定め、その取組みを示しております。例えば、医療情報提供の充実、クリニカルパスの実践の向上、物品管理のSPD導入、民間への業務委託の推進、職員の意識改革などのソフト面につきましても、先の議会で議員からお尋ねのありました医療機能評価の受診、認定も含んで、取り組んでまいりたいと考えております。
以上、御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) ありがとうございました。
この病院の問題、合併後の大きな懸案事項の一つでありました。合併協議会の場でもいろいろ議論され、また、この議会におきましても、多くの議員が取り上げております。
先日、将来の方向性を示す6つの案が一部の新聞報道に取り上げられたときも、市民の方々から、これから病院はどうなるのかといった問合せが数多く寄せられました。この病院に対する市民の関心の高さを示すものであり、それだけに、慎重の上にも慎重に議論して、できるだけ早く結論を出さなくてはならないというふうに思っておりました。
今、市民の皆様方が一番この問題で知りたいことは、光総合病院はこれからどうなるのか、あるいは大和総合病院がこれからどうなるのか、それはいつ頃なるのかと、こういったことではないかと思います。先ほどの御答弁では、将来の方向性については、6つの考え方の中の6番目、つまり、大和総合病院を慢性期病院として、光総合病院を移転新築して急性期医療を集約する、という案を目標にして取り組まれるということでございます。私は、大きく一歩前進したなというふうに思っております。
ただ、目標時期については、明確な御答弁がなかったのではないかなというふうに思っております。これから実施計画を策定されるわけですが、この実施計画というのは、何を、いつまでに、どうするということを、一つひとつ具体的に計画していくのが実施計画だろうと思います。ということは、実施計画を作るに当たっては、目標を何にするか、それと、目標の時期をいつにするか、この2つのことが、私は最低の条件だろうと思います。将来の目標についてはある程度明確にされておりますが、期限が明確になっていないということは、実施計画を作る作業の上にも、支障といいますか、少なからず影響するだろうと思います。策定に影響するということは、取組みが遅れたり、あるいは無駄な取組みがなされる可能性も、私はあるのではないかなと思います。もちろん目標の時期ですから、それは、いろんな状況、外的な状況によって前後することは十分理解しておりますが、計画を策定する上においては、ある程度明確にしないと、計画の策定ができないのではないかなというふうに思います。
先日、先行議員さんの御答弁の中に、計画は、5年先の平成21年を計画の目標とするというふうにありましたけども、この実施計画の策定は5年後を目標とされるのかどうか、再度お尋ねをしたいと思います。
それと、もう1点、将来の目標とする形になるまでには、5年という目標はありますけども、これが5年先になるのか、あるいは10年先になるのか、これはもうそのときになってみないと分からないと思いますが、そうなりますと、この光市に200床以上の総合病院が2つあるという今の状況は何も変わらないと思います。この間にも、やらなくてはならないこと、できること、そういったことはたくさんあると思いますが、そういった2つある上での効率的な病院運営を目指しての取組みについては、今後はどういうふうにされるのかということをお尋ねしたいと思います。
◯議長(市川 熙君) 田中病院局管理部長。
◯病院局管理部長(田中 修君) 目標の時期というあたりの御質問、1点目でございましたが、この6の方向性というものを示し、それを実現する、実行していくというところでの5カ年というふうなところが今回の計画の中の中身でございまして、もちろんそれは目標とするものであって、時期、あるいは何をというあたりの、何をの部分が今回明らかになって、時期の部分がキチッと明確になっていない。そのあたりにつきましては、投資コストの面ですとか、債務面のことですとか、また大きくは、御承知のように、医療の制度改正・改革といいますものが目まぐるしく変化をしてきております。現に、療養病床自体も、全国で32万床ありますものが、15万床に国の方は減していきたいというふうなことも言っておりますようなものも最近に出てきた話でございまして、要は目まぐるしく変化をしておりますものに対応していかなきゃならないというところで、2点目の御質問にも関係をするかと思いますが、このまんまで推移をしたのではタイミングを逸してしまうとか、よい方向に進めるのに遅れてしまうとかというふうなところも出てまいろうかと思いますので、5カ年という辺の実施計画というものを練る中で、いろんな方々の意見調整等もしながら、伸び縮みというふうなところも出てくるのではないかと。柔軟性を持っての対応をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
◯議長(市川 熙君) 松本議員。
◯14番(松本 修二君) ありがとうございました。
この病院事業には、一般会計から両病院に毎年多額の繰出金を出しております。これは一定の基準に基づいて出しておりますので、別に問題があるというものではないと思います。しかしながら、それでなくても厳しい市の財政を圧迫していることには間違いございません。今のこのままの状態がいつまで続くのか、あるいは、これに市の財政がいつまで耐えられるのか、ということを考えると、今、病院事業に関して言えば、早急にやらなくてはならないことというのは、早急に実施計画を策定して、その実現に向けて取り組むというのが一つと、それから、今できること、やらなくてはならないこと、これを明確にして取り組むということが、私は一番大切なことではないかなというふうに思っております。
それから、ソフト面の改革に関連することですけども、先ほど申し上げましたように、数ある病院の中から光市の総合病院を選んでいただく、それから、入院患者さんの半数近くが市外の病院を利用している、こういった状況を謙虚に踏まえて、信頼される病院を目指して、ハード面あるいはソフト面、両面の改革をお願いいたしまして、私の質問を全て終わります。ありがとうございました。
───────────・────・────────────
◯議長(市川 熙君) この際、お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、延会し、明日に議事を継続いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(市川 熙君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会いたすことに決しました。
本日はこれにて延会いたします。
大変お疲れでございました。
午後4時8分延会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
光市議会議長 市 川 熙
光市議会副議長 山 本 光 正
光市議会議員 阿 部 克 己
光市議会議員 松 本 修 二...