令和 4年 第6回定例会(12月)令和4年第6回
岩国市議会定例会会議録(第5号)令和4年12月12日(月曜日
)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第5号)令和4年12月12日(月曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│ 件 名 │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1│会議録署名議員の指名 │ │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│一般質問 │ │└───┴───────────────────────────────────┴───┘
――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり
――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(28人) 1番 小 川 安 士 君 11番 広 中 信 夫 君 21番 石 原 真 君 2番 松 田 一 志 君 12番 細 見 正 行 君 22番 山 本 辰 哉 君 3番 長 岡 辰 久 君 13番 瀬 村 尚 央 君 23番 武 田 伊佐雄 君 4番 姫 野 敦 子 君 14番 桑 田 勝 弘 君 24番 松 川 卓 司 君 5番 中 村 恒 友 君 15番 中 村 豊 君 25番 片 岡 勝 則 君 6番 広 中 英 明 君 16番 野 本 真由美 君 26番 貴 船 斉 君 7番 重 岡 邦 昭 君 17番 奥 江 徳 成 君 27番 植 野 正 則 君 8番 川 口 隆 之 君 18番 藤 本 泰 也 君 28番 桑 原 敏 幸 君 9番 矢 野 匡 亮 君 19番 藤 重 建 治 君10番 丸 茂 郁 生 君 20番 石 本 崇 君
――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者 市長 福 田 良 彦 君 副市長 杉 岡 匡 君 教育長 守 山 敏 晴 君 水道事業管理者 辻 孝 弘 君 審議監 村 田 光 洋 君 総務部長 石 橋 誠 君 危機管理監 桝 原 裕 司 君 総合政策部長 國 廣 光 秋 君 基地政策担当部長 穴 水 辰 雄 君 市民生活部長 小 玉 陽 造 君
文化スポーツ担当部長 竹 原 直 美 君 環境部長 神 足 欣 男 君 健康福祉部長 木 原 眞 弓 君 保健担当部長 片 塰 智 惠 君
地域医療担当部長 山 田 真 也 君 産業振興部長 加 納 芳 史 君 農林水産担当部長 藏 田 敦 君 建設部長 内 坂 武 彦 君 都市開発部長 山 中 文 寿 君 由宇総合支所長 塩 中 京 子 君 周東総合支所長 中 原 健 登 君 錦総合支所長 的 場 敏 君 美和総合支所長 藤 野 修 二 君 会計管理者 村 上 さ ゆ り 君 教育次長 丸 川 浩 君 監査委員事務局長 村 重 政 司 君
農業委員会事務局長 有 馬 秀 樹 君
選挙管理委員会事務局長 藤 本 忠 夫 君 水道局次長 竹 嶋 勇 君 消防担当部長 冨 岡 英 文 君――
――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員 議会事務局長 鈴川芳智 庶務課長 岡田淳 議事課長 林孝造 議事調査班長 河村佳之 書記 石川貴規 書記 中西祐一郎
――――――――――――――――――――――――――――――午前10時 開議
○議長(桑原敏幸君) 所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりであります。
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△日程第1会議録署名議員の指名
○議長(桑原敏幸君) 日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、13番 瀬村尚央君、14番 桑田勝弘君、15番 中村 豊君を指名いたします。
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△日程第2一般質問
○議長(桑原敏幸君) 日程第2 12月9日に引き続き、一般質問を続行いたします。 10番 丸茂郁生君。
◆10番(丸茂郁生君) 皆さん、おはようございます。志政いわくにの丸茂郁生でございます。それでは通告に基づきまして、一般質問させていただきます。 第1点目、第3次岩国市
総合計画基本構想における都市基盤の整備について。(1)今後の方針についてですが、都市基盤施設には、一般的に道路・街路、鉄道、河川、上下水道、
エネルギー供給施設、通信施設などの産業基盤や学校、病院、公園などの公共施設があります。これらの市民生活に必要な都市基盤を整備していくことは、そこに住む方々のみならず、関係する地域の方々の多くが快適に暮らしていくために、重要な課題であると考えます。 昨今、多発する大規模な災害に備えた強靭なまちづくりを進めるに当たっても、防災力強化のための都市基盤の整備は、重要度を増しています。また、これからの時代、人口減少や少子高齢化という大きな転換期を迎えております。そういった中で、本市の都市基盤の整備を今後どのように進めていかれるのか、第3次岩国市
総合計画基本構想における都市基盤の整備について、今後の方針をお伺いいたします。 続いて第2点目、岩国市
高齢者保健福祉計画について。(1)
地域包括ケアシステムの深化・推進についてですが、我が国においては、少子高齢化が急速に進展している中、今後、大きく危惧されている2025年問題がもう目前に迫っています。2025年には、いわゆる団塊の世代約800万人が、75歳以上の後期高齢者となります。我が国の年齢別比率が劇的に変化して、国民の4人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎えます。この2025年問題とは、超高齢化社会が訪れることで、社会構造や体制が大きな分岐点を迎え、雇用や医療、福祉といった様々な分野へ多大な影響を及ぼすことが予想されることを指します。また、さらにその先には、
団塊ジュニア世代が65歳となる2040年問題があります。社会保障の担い手である労働人口が減っていくため、社会保障費の増大、不足が予想されるほか、医療、介護分野の整備や少子化対策も急務であると言えます。そういった中で、本市においても、高齢者の方々が可能な限り住み慣れた地域で、安心して生き生きと暮らせることを目指し、高齢者一人一人の状態やニーズに応じて、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく提供する、
地域包括ケアシステムの深化・推進に取り組んでいることは承知しております。 そこでまず、団塊世代が75歳以上となる2025年、そして
団塊ジュニア世代が65歳となる2040年の間、国が示す高齢者人口、高齢化率のピークと本市が迎える高齢者人口、高齢化率のピークは今後どのように推移していく状況であるのか。また、介護が必要な高齢者はどのくらい増大していくと推測できるのか、お尋ねいたします。 そしてまた、
地域包括ケアシステムの深化・推進を進めるに当たり、今後、懸念される課題について、本市としてどのような認識を持たれているのか、その課題解消に向けた取組をどのように進めていかれるのか、お伺いいたします。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 皆さん、おはようございます。それでは、丸茂議員御質問の第1点目の第3次岩国市
総合計画基本構想における都市基盤の整備についての(1)今後の方針についてお答えいたします。第3次岩国市総合計画につきましては、現在の第2次岩国市総合計画の計画期間が今年度までとなっていることから、計画期間を令和5年度から令和14年度までの10年間とし、昨年度から計画の策定に取り組んできたところであります。 計画の策定に当たっては、18歳以上の市民8,000人を対象とした意識調査などを実施し、広く市民の意向を把握してまいりました。この市民を対象とした意識調査において、岩国市がどのような町になるとよいかとの設問に対し、「住環境が整備され、暮らしやすい快適なまち」と回答した人が約38%であり、最も多いという結果となりました。こうした意見などを踏まえ、将来にわたり、市民生活に必要な都市機能や基盤を維持し、改善していくことで、継続して快適に暮らすことができる住環境を構築していくことが重要であると考えております。 また、住宅や商業、医療等の多様な都市機能がまとまった地域の形成を進めることで、様々な生活サービスを身近に受けられるようにするとともに、地域の実情や利用状況に応じた公共交通網を構築することにより、効率的かつ効果的な都市づくりを推進していくことが求められております。 こうした課題を踏まえ、生活道路については、地域内を安全で快適に移動できるように、自動車や歩行者等の安全性や利便性に配慮しつつ、地域の実情に応じた計画的な整備や改修を進めていくほか、適切な維持管理を行ってまいります。あわせて、橋梁などのインフラ施設についても、点検結果を基に緊急度を考慮しつつ、費用対効果の高い維持管理を行うことにより、施設の長寿命化を実現するとともに、維持管理コストの縮減や修繕費用の平準化を図っていくこととしております。 このほか、公共交通については、将来にわたり持続可能なものとするため、高齢化と人口減少に対応できる輸送体制の再構築や、誰もが安心して利用できる環境の整備などの事業を実施するとともに、利便性の向上や業務の効率化を推進するなど、より効果的な公共交通の在り方を検討していきます。 こうした結果を着実に実施していくことにより、議員御質問の本市における都市基盤の整備について推進し、併せて公共交通についても、安全・快適に移動できる体制や環境づくりに取り組んでまいります。市としましては、第3次総合計画の基本目標の一つに掲げる「地域資源を賢く使い、持続可能で快適に暮らせるまち」の実現を目指し、様々な施策に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎健康福祉部長(木原眞弓君) 第2点目の岩国市
高齢者保健福祉計画についての(1)
地域包括ケアシステムの深化・推進についてお答えします。本市は、令和3年3月に、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる令和7年と、
団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となる令和22年の2つの節目を見据えて、第8期岩国市
高齢者保健福祉計画を策定し、6項目の重点施策のうちの一つに包括的支援体制の深化・推進を掲げ、高齢者が安心して生活できる環境づくりのため、取り組んでいるところです。 初めに、国が示す高齢者人口と高齢化率のそれぞれのピークですが、令和4年版高齢社会白書によりますと、65歳以上の高齢者人口は、令和24年に3,935万人でピークを迎え、その後は減少に転じると推計されています。しかしながら、総人口は既に平成22年に1億2,806万人でピークを迎え、その後、減少過程に入っており、総人口に対し65歳以上の高齢者人口の占める割合である高齢化率は、当該白書の掲載最終年の令和47年まで上昇が続いており、国における高齢化率のピークは当該年以降になるのではないかと認識しています。 一方、本市における高齢者人口と高齢化率のそれぞれのピークですが、第8期岩国市
高齢者保健福祉計画策定に用いた人口推計データによりますと、本市の65歳以上の高齢者人口は、既に令和元年に4万6,887人でピークを迎え、減少に転じています。しかしながら、本市の総人口は昭和55年をピークに減少し続けているため、高齢化率は当該計画の掲載最終年の令和22年まで上昇が続いており、市における高齢化率のピークは当該年以降になるのではないかと認識しています。 次に、介護が必要な高齢者の人口推移ですが、介護の必要性は年齢が上がるにつれ上昇し、特に85歳を境に大きく上昇します。本市の令和4年9月末時点における、65歳以上の介護認定者数は、65歳以上人口4万6,474人に対し、9,147人の状況です。なお、当該計画においては、本市は65歳以上の介護認定者数のピークを迎えるのを令和12年で、介護認定者数を9,709人と推計しています。また、当該計画における85歳以上に年齢条件を絞った場合の介護認定者数は、令和17年に6,585人でピークを迎えると推計しています。 こうしたことから、本市では、介護が必要な高齢者のピークを、65歳以上の介護認定者数がピークを迎える令和12年から、85歳以上の介護認定者数がピークを迎える令和17年までの間と推計し、当該ピークにおいても安定した介護サービスの提供ができるよう、備える必要があると認識しています。 次に、本市の
地域包括ケアシステムの深化・推進の取組につきましては、平成28年度から医療・介護・福祉等の関係機関で構成する岩国市
地域包括ケア推進協議会を設置し、関係者から広く意見を聴くために専門部会や地域ケア会議等を開催し、本市の医療、介護、介護予防、生活支援、住まい及び認知症対策に関する様々な課題等について協議・検討しています。 また、本協議会で協議・検討した内容については、庁内関係部署で組織する
地域包括ケア推進本部会議で報告、審議され、本市の
地域包括ケアシステムについて情報共有しているところです。少子化の進行により、高齢者を支える人口が減少する一方で、高齢者自身が日々年齢を重ねるとともに、現役世代も年々高齢者へと移行していく状況です。こうした中で、高齢者の生活を支える担い手の確保や、医療や介護の多職種間の相互理解や連携の強化が重要な課題であると認識しているところです。 市としましては、今後も引き続き関係機関と連携し、高齢者が住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けられるよう、
地域包括ケアシステムの深化・推進に努めてまいりますので、よろしくお願いします。
◆10番(丸茂郁生君) それでは通告順に再質問させていただきます。 まず、第3次岩国市
総合計画基本構想における都市基盤の整備についての今後の方針についてでございますが、都市基盤の整備は本市全体の課題でありますが、今回は、高台団地に焦点を当ててお聞きしたいと思います。高台団地は、戸建て住宅が建ち並ぶ町並みであって、かつて山林等であった場所が都市化や高度経済成長による急激な人口増加と、住宅需要の高まりに伴って開発されております。高台団地の多くは、完成から30年から40年以上経過しており、人口減少や高齢化が一斉に進行しておりまして、様々な問題が顕著に現れています。 そこでまずお聞きしたいのが、本市には高台団地がどのぐらい存在しているのか、また、開発された時期の違いにより、どのような課題があるのか、お伺いいたします。
◎都市開発部長(山中文寿君) 議員御案内の高台団地ということですけれども、高台団地については、明確な定義がございません。そうしたことから、分類というのはしておりませんけれども、数えてみますと、市内には40近くあるのではないかと考えております。このうち昭和46年12月以降に開発された団地ですけれども、こちらは開発許可制度の基準に基づいて宅地開発が行われておりますので、ハード面の問題は比較的少ないのではないかと考えております。 一方で、それ以前に造成された団地ですけれども、これは10か所程度あるんじゃないかなというふうに思いますが、団地ごとに抱える問題は一様ではありませんけれども、道路、上下水道、用地、公園など何らかの問題を抱えている傾向が見受けられます。 また、高台団地の共通の課題としては、高齢化の進行に伴う高齢者の生活交通手段の確保ですとか、
地域コミュニティーの維持といったような課題も生じているのではないかと思っております。いずれにしましても、こうした様々な課題を行政とそこに住む住民が対話しながら進めていくことが、暮らしやすさにつながるのではないかと考えております。よろしくお願いします。
◆10番(丸茂郁生君) 私も様々な活動を通じて、あちこちの高台団地を見て回って感じたことが多くありましたし、地域の方々からも様々な御要望も頂いているところです。東光寺団地や桜地蔵団地、明生台団地などの高台団地のように、道路の幅員も狭くて、袋小路が非常に多い団地が多く存在しています。 そこでお聞きいたしますが、市道認定がなされていない私道についてですが、東光寺団地をはじめとした自治会の方々も道路の舗装を計画しておられますが、多額の費用がかかるために頭を悩ませておられます。これらの高台団地には、開発基準がなかったことで、編入要件に満たない構造となっている事情を酌み取った上で、幹線道路につながる利用車両が多い、通り抜けのための私道を市道認定するなどの行政の支援についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
◎建設部長(内坂武彦君) 行政からの支援等がないのかということですけれど、先ほど議員のほうから御案内いただきました平田地区の東光寺団地、室の木地区の桜地蔵団地、川西地区の明生台団地につきましては、いずれも開発許可制度以前に造成されている団地となっておりまして、当時は、市との協議がなされてないということから、現在の市道認定基準の要件を満たしておりません。 そのため、東光寺団地と桜地蔵団地の全路線と明生台団地の袋路状となっています一部の路線の道路につきましては、地元管理の私道となっているところです。このうち東光寺団地につきましては、団地内の通り抜け道路について市道へ編入して、維持管理を市へお願いしたい旨の要望を頂いているところでございますが、現在、用地の境界が未確定の状態のままとなっており、また、経年変化により施設の損傷が見られるということの課題もあって、現在のところ市道に編入できていないという状況になっているところでございます。 また、市内の高台団地には、ほかでも同様に市道編入を御要望いただいている団地が先ほどもありましたけれど、10か所程度ございます。それぞれ団地において、お住まいの方々の高齢化が進んで、こうした生活道路としての維持が難しくなってきていますという声も頂いているところでございます。こうした声は以前からも頂いておりまして、市道認定されておりません道路などにおきましても、これは5年以上一般の交通の用に供し、公的役割の高い道路につきましては、現在でも何らかの行政指導が必要ということの観点から、これは平成4年に岩国市
私道舗装等工事費補助金交付の制度を設けているところでございます。 要件を満たせば、舗装等にかかる標準工事費のうちの2分の1を、100万円を限度といたしまして、補助させていただくという制度でございます。また、道路を維持するために必要な工事の材料につきましても、3万円を限度として支給をする制度もありまして、いずれも年1回となっていますが、行政として今のところはそういった制度を設けていているところでございます。
◆10番(丸茂郁生君) 市道編入できない私道への支援制度があることはよく分かりました。ただ、
私道舗装等工事費補助金制度の拡充はできないのか、お伺いいたします。
◎建設部長(内坂武彦君) これまで、市道に編入するための要件を整えるために、先ほどの
私道舗装等工事費補助金制度を活用されている団地もございます。最近では萩原団地、観音団地、装束ニュータウンなどの市道へ編入する要件を満たして、現在市道認定している団地もございます。 一方で、先ほど議員が言われました通り抜けの団地内道路など、それぞれの団地で様々な課題がございまして、現在の支援制度ではまだまだ不十分という御意見も頂いているところです。市としても様々な御相談内容に応えられるよう、現在の制度の運用に当たりましても、柔軟な対応を心がけるようにしておるところでございまして、今年度からは、補助対象としていました舗装の打ち替えや側溝の補修などだけではなく、ガードレールやカーブミラー、橋の補修など、道路施設についても広く運用できるように、現行の制度の中でも対応させていただいているところでございます。
◆10番(丸茂郁生君) やはり、公道と公道を結ぶような通り抜けの団地内道路については、公的役割も高いと考えます。例なんですけれども、東京都小平市においては、私道の舗装費用の9割を市が負担する私道補助事業を実施しており、もう一つが神奈川県川崎市などにおいても、同様の高い補助率の助成制度を設けております。今後、高齢化が進めば、自治会だけで解決できる問題ではなくなることから、本市でもこういった制度の導入も必要と考えますが、いかがでしょうか。
◎建設部長(内坂武彦君) 今、議員のほうからおっしゃっていただきました通り抜けの団地内道路については、団地の方以外の方が公道のように利用されていることが本当に多くなっております。一方で、これまでに、現在の制度を利用・活用されまして、取り組まれた団地の経緯などもございますので、そういったことにも配慮しながら、今紹介いただきました他市の状況等を参考にさせていただいて、地域の課題が少しでも軽減できるよう、例えばメイン道路、通り抜けの道路とか、そういったものの対応についても、今後は他市事例を含めまして調査・研究といいますか、検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆10番(丸茂郁生君) それから、やはり高台団地から幹線道路につながる道路のあちこちで、やはり幅員が狭過ぎたり整備が整っておらず、車両の通行が大変難しい地域もあります。道路整備を今後も進めていただくよう要望しておきます。 次に、街区公園のトイレについてお伺いいたします。これは市内全域の公園で言えることではありますけれども、海土路団地の公園をはじめ、それぞれの高台団地の公園のトイレの水洗化がなされていない場所が多く、トイレを利用するのをためらわれ、不便を感じておられる方々も多いと聞いております。平地であれば、家に帰られる方もおられるかもしれませんけれども、急勾配の坂が多い高台団地では、そう簡単にはいきません。 トイレの整備がなされていないことで、公園での様々な催物も参加をためらう方々もおられると聞いております。地域のコミュニティーの向上のためにも、高台団地の公園トイレの水洗化を早期に進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎都市開発部長(山中文寿君) 御案内の海土路団地の公園、こういった公園については地域の皆様の身近な公園として、街区公園として開設しております。これは市内に242か所ございまして、そのうち96か所の公園にトイレを設けております。この公園のトイレへの水洗化につきましては、高台団地だから水洗化していないというわけではありません。トイレを設けた96か所の街区公園のうち、簡易水洗を含みまして74か所のトイレを今水洗化しているところでございます。 議員お尋ねのトイレの更新についてでありますけれども、水洗とかくみ取方式などのそういった処理方式、それからプレハブであったり鉄筋コンクリートなどのそういった構造形式、また、築年数、利用状況、地域性、こういったものを考慮しながら計画的に今進めているところでございます。いずれにしても、地域の実情を踏まえまして、地域の声を聞きながら、引き続き利用しやすい公園づくりに努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆10番(丸茂郁生君) やはり水洗化がなされていないと、子供たちも怖がって使えないということもお聞きしておりますので、早期の整備を要望しておきます。公園については、別の機会のときにまたゆっくり、いろいろとお聞きしていきたいと思っております。 それでは、今後も高齢者の方々は車の免許証を返納する方々が増え続け、移動手段を失い、特に急勾配が多い高台団地においては、生活に不便を感じられる方々があふれてしまうのではないかと危惧いたしております。高台団地における移動手段の確保について、今後どのような施策を考えておられるのか、お伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) まず65歳以上の高齢者の方の自動車運転免許証の自主返納の状況でございますけれど、岩国警察署管内におきましては、令和元年度からの状況になりますけれど、毎年大体870人程度の方が運転免許証を自主返納されているといった状況になっております。また本年8月に新たな地域公共交通計画、こちらを策定するに当たりまして実施いたしましたアンケート調査におきましては、自宅の立地状況についてもお聞きしておりまして、その中では少し坂を上った高台の団地に自宅が立地しているといった回答をされた方が、全体の約20%となりまして、一定数の方が高台団地のほうにお住まいの状況ということになっております。 このような状況を踏まえますと、市としましては、高台団地を含みます高齢者等の移動手段の今後の在り方について、検討する必要があるというふうに考えております。なお、現在、市として実施しております高齢者に対します交通施策でございますけれど、まずいわくにバスや生活交通バス、こちらが1乗車100円で御利用いただけます。高齢者等優待乗車証交付事業というのがございます。 また75歳以上の方で、運転免許をお持ちでない方が対象となります高齢者活き行きサポート事業、こちら500円のタクシー券ということで、年間48枚交付されるものでございますけれど、こういったものも実施しているところでございます。こういった制度を実施しておりますので、高台団地のお住まいの高齢者におかれましては、まずはこういった敬老優待乗車証によりまして路線バスを活用していただくとか、また運転免許を自主返納された高齢者におかれましては、高齢者活き行きサポート事業のタクシー券も利用していただけますので、自宅から目的地までの移動に活用していただけたらと思っております。 今後におきましては、こうした移動手段に加えまして、様々な用途などに対応できるよう、乗合タクシーをはじめとしました新たな移動手段につきましても検討を進めたいと考えておりまして、既存の公共交通のさらなる有効活用も併せて検討しながら、高台団地の高齢者も含めまして、多くの住民の方々に効率的で持続可能な移動手段を提供してまいりたいというふうに考えております。
◆10番(丸茂郁生君) 先般、お隣の9番 矢野議員からも御要望がありましたけれども、乗合タクシー事業よべるん、この施策を高台団地でも展開していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 議員御案内の乗合タクシー、愛称よべるんでございますけれど、こちらにつきましては、現在、小瀬地区、北河内地区におきまして、今年の10月から本格運行を開始したところでございまして、利用されている方々や地区の方々にも乗合タクシーが定着しつつありますことから、順調な滑り出しができたのではないかというふうに考えております。 議員御質問の、高台団地でも乗合タクシーを展開していくのかということでございますけれど、これまでも高台団地に限らず地区単位で実証運行を実施した後に、地区の方々と協議を進めまして、調整が整いましたら、路線バスから乗合タクシーへの移行というのを行っているところでございます。今後におきましても、高台団地に限定して乗合タクシーよべるんの導入を検討していくということではございませんで、一定の地区単位で地元の利用者の声をお聴きしながら、路線バスの利用状況を注視しまして、乗合タクシーを含めました新たな移動手段を検討していくことを予定しております。 また、先日も御答弁いたしましたように、乗合タクシーにつきましては運行する車両が一定数必要となりまして、地域によりましては交通事業者が保有されている車両が少ないといった状況もございまして、乗合タクシーを運行することが難しいといった状況も考えられます。こういったこともございますので、今後としましては、複数の新たな移動手段につきましても調査・研究を進めますとともに、どのような移動手段が高台団地の高齢者を含む、多くの住民の方々にとって効率的で持続可能であるかということにつきまして、地域の実情を踏まえて検討してまいりたいというふうに考えております。
◆10番(丸茂郁生君) 高台団地の高齢者の方々の移動手段の確保の整理、検討をしっかりと早期に進めていただきたいと思います。 それでは次の項目の岩国市
高齢者保健福祉計画についての
地域包括ケアシステムの深化・推進について再質問させていただきます。壇上からの御答弁で、国が示す高齢者人口と高齢化率のそれぞれのピークの時期と、本市におけるそれぞれのピークの時期には誤差があることが、よく分かりました。 そのような中で、岩国市
高齢者保健福祉計画の推計においては、65歳以上の介護認定者数は令和12年がピークであり、85歳以上の介護認定者数は令和17年でピークを迎えるということですので、国が示す2025年問題、2040年問題という懸念は理解しておりますが、本市においては、その令和12年から令和17年にかけての5年間、西暦でいえば2030年から2035年が大変な問題として危惧される年となってくるわけであります。 したがいまして、そこへ向けて今以上に新たな施策を展開し、この
地域包括ケアシステムをよりよく推進していくことが、結果的に高齢者の方々が安心して暮らせる社会を目指す上で、必要なこととなってくると考えております。また、そのような中で、今後迎える超高齢化社会を支えるための医療・福祉関係の人材不足が最も懸念される課題であると私は捉まえております。 そこで、今回は福祉関係の人材不足の解消を進めていくことを重点的にお聞きしていきたいと思います。まず介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーが現在でも不足しているというお話をお聞きしているところでありますが、今後さらにケアマネジャーの不足が深刻化していくと懸念されるため、人材確保は重要な課題であります。ケアマネジャーの人材確保に向けた支援施策を確立する必要があると考えますが、本市のお考えをお伺いいたします。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 議員御質問の介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーの人材確保に向けた支援制度ということですが、まず本市のケアマネジャーの現状ですが、在宅での介護保険サービスを利用する要介護者等の認定を受けられた方を担当する居宅介護支援事業所にいらっしゃるケアマネジャーは、本年12月1日現在で110人となっております。要介護認定を受けられた方が介護保険サービスを利用するためには、ケアプランと呼ばれる介護支援計画を作成する必要があります。 このケアプランはケアマネジャーに作成してもらうか、自己作成という方法もありますが、ほとんどの場合はケアマネジャーによってケアプランが作成されています。このケアプランを作成し、支援する中核であるケアマネジャーが受け持てる人数というのは基準により定められておりまして、要介護認定者数が増加すれば、ケアマネジャーの人数も多く必要となります。 また、核家族化など高齢者を取り巻く社会状況も影響して、業務の複雑化・多様化も影響し、現在もケアマネジャーにケアプランを作成するためにお願いをしたときに、快諾してもらえない場合もあるということは伺っております。要介護者等やその家族がケアプランの作成をスムーズに依頼するための工夫として、居宅介護支援事業所の御協力をいただいて、ケアマネジャーの空き情報を市のホームページに掲載したり、ケアマネジャー確保の対応として山口県市長会を通じて、国に対しケアマネジャーの処遇改善を行うよう要望などをしてまいりました。それに加えて、現在、市独自の事業として、ケアマネジャーを支援する事業を行うことを検討しているところです。
◆10番(丸茂郁生君) 人材確保に向けていろいろな施策を検討しておられるというところではありますけれども、このケアマネジャーは、ほかの資格と違って更新制度でありまして、山口県においては、研修を受けるためには山口市まで行かなければなりません。通常業務が逼迫してしまうという現実もあることから、緩和するための支援も必要と考えますが、いかがお考えでしょうか。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 議員御案内のとおり、ケアマネジャーは試験に合格した後、所定の研修を受講し、登録することになりますが、その有効期間は5年となっており、ケアマネジャーは5年に1度更新研修を受けることが介護保険法で定められております。更新研修は山口県においては山口市にあるセミナーパークで実施されておりますが、これがケアマネジャーの負担になっているということは承知しているところです。 しかしながら、更新研修等の介護支援専門員に係る法定研修は県が主催しており、多くの分野の講義や講師を必要とするなど、会場の変更・増設はままならないところです。市としましては、県に対して県東部での会場の増設、もしくは現在一部の内容で実施されております、動画配信などのオンラインでの研修での受講が継続、または拡大するよう要望してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
◆10番(丸茂郁生君) 更新のための研修が大変だということで、せっかく取得した資格を手放してしまう方々もおられるようです。今、コロナ禍ということもありまして、オンラインで研修を受けるということができるようになりましたので、これを継続してできるようにしていくことも、一つの施策ではないかなと思います。 ここで、ケアマネジャーになるための介護支援専門員実務研修受講試験の受験要項を端的にお答えいただきたいと思います。
◎保健担当部長(片塰智惠君) ケアマネジャーになるためには、介護支援専門員実務研修受講試験というのがあるんですが、それに合格した後に、その後の研修を修了し、登録する必要があります。議員お尋ねの介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格として、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、看護師、理学療法士、社会福祉士、介護福祉士等の保健医療福祉に係る国家資格保有者が、その法定資格に基づく業務もしくは所定の施設等での相談援助業務に、5年以上かつ900日以上従事することで受験資格を得られることとなっております。
◆10番(丸茂郁生君) 御答弁にありましたように、ケアマネジャーの資格を取得することができるのは、医師や歯科医師、薬剤師、保健師、看護師、理学療法士、社会福祉士、介護福祉士のように、国家資格などを保有している者などであります。大まかには、これらの資格を有する者でなければ、ケアマネジャーになることはできないということです。しかしながら、今現在、現場に従事するケアマネジャーの多くは、看護師や介護福祉士から資格を取得された方々であるのが現状であります。 したがって、現実問題として看護師や介護福祉士の人材が不足するということになれば、ケアマネジャーも不足するということになります。ここからは、さらに重要な介護人材の確保につながるのですが、今現在、介護人材の確保に向けた本市の取組として、どのような施策があるのかお伺いいたします。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 介護人材の確保に向けた当市の取組についての御質問ですが、当市では令和3年度から新卒介護福祉士就職支援給付金給付事業を行っております。これは介護福祉士の養成機関を卒業し、市内の介護保険サービス事業所に介護福祉士として新たに就職し、1年以上継続して勤務された方に対し、給付金として10万円を給付するというものです。
◆10番(丸茂郁生君) 介護人材確保のための施策を講じられているのは理解いたしましたが、御答弁にありました新卒介護福祉士就職支援給付金給付事業の実績をお答えいただきたいと思います。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 給付実績といたしましては、令和3年度に7人、令和4年度に今日までで6人の方に給付しておりまして、合計13人の新しい介護福祉士が岩国市内の介護保険サービス事業所に就職されたことになるというふうに認識しております。
◆10番(丸茂郁生君) 厚生労働省によると、全国で2019年度の介護職員数が約211万人であり、2025年度には、必要な介護職員は約243万人、約32万人の介護職員が不足するとされています。さらに2040年度には280万人の介護職員が必要と予測され、約69万人を追加で確保しなければならないとされています。 今現在も既に介護人材が不足し始めていますが、今後、本市を含め、本市を取り巻く周辺の自治体も同じ問題を抱えることになると思われることから、介護人材の奪い合いが起きることも懸念されると考えます。そのようなことから、介護人材確保のための一つとしてですが、新卒介護福祉士就職支援給付金給付事業施策の拡張並びに新たな支援策の構築が必要と考えます。 なぜなら、岩国YMCA国際医療福祉専門学校においては、今年度で専門課程を卒業する新卒の方々がおられなくなるからであります。専門課程を卒業した新卒の方々のみならず、働きながら介護福祉士の資格を取得された方々にも介護の仕事を継続的に続けていただくためには、給付金給付事業を拡張するか、または新たな施策を構築していく必要性を感じます。いかがお考えでしょうか。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 議員御案内のとおり、岩国YMCA国際医療福祉専門学校の介護福祉学科が本年度から募集を停止し、令和4年度末で廃止となることによりまして、市内での養成機関がなくなることとなります。しかしながら、新卒介護福祉士就職支援給付金給付事業は、養成機関を卒業して新しく介護福祉士として就職された方を対象としておりますので、養成機関を限定しているものではございません。今年度も周辺市町に所在する養成機関への訪問を行い、本事業の周知を行なったところです。 また、この新卒介護福祉士就職支援給付金給付事業は、令和3年度の支援制度創設当初から3年間実施した後に、事業の検証を行うことを予定しております。事業の効果や対象となる方の範囲も含めて事業内容の検証を行い、より効果的な制度となるよう検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
◆10番(丸茂郁生君) 3年後には、やはりこういった事業の見直しというか、そういったことをしっかりとしていただきたいと思います。 それから壇上からの御答弁にありました、本市の令和4年9月末時点における65歳以上の介護認定者数は9,147人となっており、当該計画によれば、令和12年には9,709人になるとあります。これはあくまで推計ではありますが、562人の介護認定者数が増えることになります。 この562人の介護認定者数が増えることを推測する中で、本市における市内各所の現在の入所、通所、訪問等のサービス提供体制で介護サービスを受けたい、また、介護が必要とされる方々の受皿がきちんと整えられるのかどうか。この先の介護認定者数がピークを迎える時期に、介護が必要とされる方々が適切な介護サービスを受けられなくなる可能性はないのかどうか、お伺いいたします。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 介護保険サービスの利用見込みや、それに係る施設の必要量などの試算は、3年ごとに策定している介護保険事業計画で推計しているところです。令和4年度は第8期介護保険事業計画の2年目に当たりますが、今年度は計画1年目の評価を行うとともに、令和6年度から8年度までの3年間を計画期間とする第9期の介護保険事業計画を策定するための準備を始めているところです。 令和3年度の評価では、介護施設サービス、居宅サービスのどちらにおいてもほぼ計画どおりに推移しており、現時点では介護サービスの不足は生じていない状態と考えられます。当該計画策定に当たり、高齢者のニーズ調査等のほかに、介護人材に係るアンケートを事業者に御協力をいただいて実施することとしておりますが、これらのアンケート調査の結果や高齢者人口の推計等を基に、介護を必要とされる方が介護サービスを受けられなくなることのないよう、しっかりと対策をしてまいりたいとも考えております。
◆10番(丸茂郁生君) 御答弁にありましたけれども、これはあくまでやはり推計なので、やはり高額な介護保険料を毎月支払ってきているのに、適切なサービスが受けられないということがないのかどうか、不安を感じるところであります。施設や事業所では定員基準があるわけですから、満床であれば在宅介護を余儀なくされ、その場合にも訪問介護サービスの人材もしっかり確保しなければ成り立ちません。 また、老朽化が進んだ医療・福祉系の施設や事業所では、今後、改築や改装を考えた際に、高齢者人口や介護認定者数の推移を見ながら、現在の規模を維持していくのか、縮小していくのか、どうしていくべきかを検討していかれるというお話もお聞きしております。併せて人材不足もかなり危惧されておられるということであります。介護が必要な方々の居場所を守るためにも、何らかの支援が必要となってくると考えますが、いかがでしょうか。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 今後の高齢者人口や介護を必要とされる方の人数の推移、介護サービスの必要量などについては、先ほども述べたように介護保険事業計画の中でお示しすることとなっております。介護事業所の人材不足に関しても、繰り返しになりますけれども、第9期介護保険事業計画の策定のための介護人材に関するアンケートなどにより、どのような施策が必要か、介護事業者の方の意見もお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。
◆10番(丸茂郁生君) 今、第9期に向けてアンケートなどもしていくということもありますし、岩国市
地域包括ケア推進協議会などでも広く意見を聴いておられると思いますが、次期
高齢者保健福祉計画の策定に向けて、さらに全市内を対象として、医療、福祉施設並びに医療、福祉に従事している関係者にアンケート調査を行い、今後どのようにすれば人材不足を補うことができるのか、また、今後の施設運営をどのように考えておられるのかなど、今後の課題をしっかり見据えて意見を聴く必要があると考えますが、いかがでしょうか。
◎保健担当部長(片塰智惠君) 先ほどから繰り返しになって申し訳ないんですが、第9期の介護保険事業計画を策定するための準備で、いろんなアンケート等の準備を始めているところです。当該計画策定にあたり、介護人材に関するアンケート、それから人材がどのように施設を移動していらっしゃるかとか、いろんな内容のアンケートをさせていただくことになっています。 また今後は、高齢者人口が増加して生産年齢人口が減少する中で、介護を必要とする方の支援の担い手として、介護の専門職だけに頼るのではなく、民間サービスの活用や地域での支え合い、支え手となる高齢者等の生きがいづくりも視野に入れた、地域包括ケアの推進に取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆10番(丸茂郁生君) しっかりと皆さんの御意見を――現場で従事されている方々の意見というのは大変重要でありますので、しっかりと御意見を聞いていただきたいと思います。 それでは最後に、市長にお伺いいたします。本市における今後の介護人材確保の観点から、岩国YMCA国際医療福祉専門学校の介護福祉学科がなくなってしまうことをどのように受け止めておられるでしょうか。この岩国YMCA国際医療福祉専門学校は、岩国市が誘致した学校であることから、市長の御見解をお伺いいたしたいと思います。
◎副市長(杉岡匡君) YMCAの介護福祉学科の募集が停止されるということでございますけれども、私どもといたしましても、やはりそういった部門の人材育成というのは大変重要な位置を占めているというようなことは認識をしております。しかしながらやはり、企業として、法人として、そういった全体の経営を見る中でそういった判断をされたというのもやむを得ない状況というのは、理解をするところです。 やはり今後、若い人たちが介護を目指していこうというふうに、そういう環境が整わないとなかなか難しいのかなというふうに私は思っております。そういった職場環境がこれまで以上に改善していかないと、自分の仕事として介護を目指していこうというふうな志というか、そういった若い人たちが目指していこうという気持ちが、なかなかほかのほうへ向いていってしまうんじゃないかなと、そういった意味で言えば、処遇の改善も重要な問題となってくるんじゃなかと思います。 私は以前、丸茂議員でしたかね、同じような感じの質問にお答えしたことがありますけれども、やはり働く場所がきちんと確保できないと、そういった仕事を目指していこうという、そういったところにたどり着かないだろうと思っております。なかなかこれは自治体で、それを整備していくのは難しい状況ですけれども、人を相手にする仕事はすごくやりがいもあるし、それなりに楽しいことが――つらいこともありますけれども、それを自分の将来の仕事にしていこうと、それができるんだという環境づくりが重要になってくると思います。 そのためにも、市としてどういったことができるか、それは限られたことしかできないかもしれませんけれども、そういった意味合いでは、やはり住民サービスの向上の中でいろんな創意工夫しながら、市としてできることはいつも頭の中に入れて、検討していきたいというふうに考えております。実際に超高齢化社会は目の前に来ていますので、市としていろんな検討はしてみたいなというふうに思っております。
◆10番(丸茂郁生君) 介護をしたい、介護の仕事を目指す方々がこれから増えていくためにも、やはりいろいろな教育とかいろんな面で考えていかなければならないと思います。高齢者の方々が安心して暮らせる社会を、しっかりつくっていただきたいと思います。 以上で終わります。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、10番 丸茂郁生君の一般質問を終了いたします。 13番 瀬村尚央君。
◆13番(瀬村尚央君) 皆さん、おはようございます。市政改革クラブの瀬村です。2期目を迎え、初めての質問となります。初心を忘れず新たな気持ちで、引き続き冷静かつ客観的に頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。 今回は、1、第3次岩国市総合計画について、2、装港小学校についての2点についてお伺いいたします。 まず1点目、第3次岩国市総合計画について。(1)第2次岩国市総合計画の振り返りについて。この計画は、2015年度から2022年度までの8か年における本市施策の大綱を示すものであり、言わば全実施計画のベースとなる最上位計画です。当時の計画を見ると、すごく今を見据えていたと思うような内容でございます。一方で、当時目標としていた将来像と現状では、やはり乖離する点があるなと感じました。そこで、第3次岩国市総合計画を策定するに当たり、第2次岩国市総合計画をどう振り返っているのかお伺いいたします。 (2)その振り返りを受けて、今回、第3次岩国市総合計画についてどのような考え方で策定したのか、お伺いいたします。 (3)行政組織改編について。市民からしても、組織が変われば多少の混乱もあるでしょうし、可能な限りシンプルかつ分かりやすいほうがよいと思います。次年度より組織体制を変更されるとのお話ですが、改変の必要性、また何のために改変する方針なのか、お示し下さい。 続いて大項目2、装港小学校について。(1)現状について。1期目の最初の質問も装港小学校のことについて触れ、最後の質問も装港小学校で終わりました。初めは、講堂の建て替えについて要望しておりましたが、その後、東小・中学校の改築等、様々な風景があり、気づけば統廃合の話が浮上し、話題になっております。前回の一般質問後にも、また話合いがあったと伺っております。恐らく、我々の選挙期間だったと思います。その点も踏まえて現状について、お伺いいたします。 以上で、壇上からの質問を終了いたします。
◎市長(福田良彦君) それでは、瀬村議員の第1点目の第3次岩国市総合計画についてお答えいたします。まず、第2次岩国市総合計画の振り返りについてでありますが、現在の第2次岩国市総合計画については平成26年度に策定したものでありまして、計画期間が平成27年度から今年度までとなっていることから、令和5年度から令和14年度までの10年間を計画期間とする、第3次岩国市総合計画の策定に取り組んできたところであります。 本市を取り巻く社会経済情勢は、人口減少・少子高齢化の急速な進行や高度情報化の進展に加え、経済のグローバル化、技術革新の進展など大きく変化しております。第3次総合計画の策定に当たっては、こうした変化も踏まえつつ、第2次総合計画の後期基本計画において、施策ごとに設定した主な取組や達成度を測る指標を基に評価・検証を行い、成果や進捗状況、課題等の整理をいたしました。 主な取組については、計画全体の中で347項目を掲げており、令和2年度の実績により検証を行ったところ、取組を達成し終えたや、進捗していると評価したものが295項目となり、全体の約85%の取組に進捗が見られております。 また、達成度を測る指標については145項目を設定し、その進行管理を行うことにより、着実な計画の推進を図っていくこととしており、令和2年度の実績としては、おおむね達成しているものも含み、達成している指標は96項目であり、全体の約66%となっております。なお、現時点で達成していない指標については、引き続き第3次総合計画においても設定するなど、達成に向けて取り組んでいくこととしております。 次に、第3次岩国市総合計画の考え方についてでありますが、本市には錦川をはじめとした豊かな自然があり、そうした環境で育まれてきた独自の歴史や伝統・文化が先人たちから受け継がれております。こうした地域の魅力や資源を活用しながら、市民憲章に掲げる岩国の輝かしい未来を創造し、次の世代へと引き継いでいく必要があります。その上で、多様化する市民や社会のニーズに対応し、地域の課題を解決し、また、まちづくりを進めるためには、行政だけでなく市民と一緒に、そして地域と一体となって取り組んでいくことが重要であります。 こうしたことから、「ともに」という言葉を使い、「ともに歩み、ともに創り、ともに輝く」というフレーズを将来像に用いております。また、現在の第2次総合計画においては、「活力あふれる交流のまち」を将来像に掲げ、市内における地域間の交流や、岩国錦帯橋空港などの交通利便性を生かした他都市との交流に取り組んでまいりました。あわせて、基地が所在する町という特性を生かし、外国人との多文化交流にも取り組んできており、本市独自の魅力となっております。 こうした考え方や取組を今後も継承し、さらに充実させていくことにより、にぎわいを創出し、活力に満ちた町をつくることが重要であることから、「交流とにぎわいのまち岩国」を掲げ、これらを合わせて本市の将来像を「ともに歩み、ともに創り、ともに輝く、交流とにぎわいのまち岩国」としています。 この将来像の実現に向けて第3次総合計画においては7つの基本目標を掲げ、将来の町の姿として定めた施策目標の実現に向けて取り組んでいくこととしております。まず、基本目標1の「市民一人一人がいきいきと暮らせるまち」においては、人材確保と医療・福祉サービスの維持を図るとともに、市民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応するほか、家庭の状況に応じた出産・子育て支援を実施してまいります。 基本目標2の「創意工夫に満ちた活力あふれる産業と観光のまち」においては、商工業や農林水産業の基盤整備を支援するとともに、交流人口や定住人口の拡大を図るため、岩国ブランドの構築やシティプロモーションの推進に取り組んでまいります。 基本目標3の「地域資源を賢く使い、持続可能で快適に暮らせるまち」においては、生活サービス機能等の集約により多様な都市機能の維持を図るほか、温室効果ガスの排出実質ゼロを目指す脱炭素社会の形成を推進してまいります。 基本目標4の「誰もが安心して安全に暮らせるまち」においては、災害に備えた基盤整備により減災を図るとともに、防犯対策や事故対策を推進し、米軍基地の安心・安全対策にも引き続き取り組んでまいります。 基本目標5の「豊かな心を育む教育文化のまち」においては、小・中一貫教育や教育内容の充実に取り組むとともに、文化や芸術、スポーツに親しむ機会の充実を図り、錦帯橋の世界遺産登録に向けた取組や国際交流の取組についても推進してまいります。 基本目標6の「多様性を尊重し、支えあいと協働で暮らしを支え、育むまち」においては、地域の課題を解決するための支援を実施し、市民の主体的な地域づくり活動を促進するほか、市民一人一人が多様性や人権を尊重するための意識の啓発を図ってまいります。 基本目標7の「時代やニーズに合った行政経営に取り組むまち」においては、時代の潮流や多様化する市民ニーズを捉え、デジタル技術を活用した市民サービスの向上を推進するとともに、業務の効率化や行財政改革にも取り組んでまいります。 これらの基本目標に基づき、引き続き、子育て支援や移住・定住の促進、
地域コミュニティーの維持、交流の促進によるにぎわいの創出などの施策を推進してまいります。また、デジタル技術の発展などによる社会情勢や経済構造の変化にも適切に対応し、市民生活の利便性の向上や、事業者の経済活動の促進に努め、本市の課題となっている人口減少の抑制や地域活力の向上に取り組んでまいります。 最後に、行政組織改編についてでありますが、組織機構の見直しについては、平成22年度以来、13年ぶりの大幅な見直しとなります。今回の見直しに当たっては、近年の社会経済情勢の変化や地域の実情などを踏まえ、第3次総合計画の主要施策の推進に適応した、そういった組織を構築するとともに、複雑・多様化する行政課題や行政ニーズに対して、より効率的かつ効果的に対応できる体制を構築することとしております。 総合計画の主要施策を進めていく上で、主な組織機構の見直しとしては、まず、持続可能な行政経営の実現として、総合政策部にデジタル推進課と施設経営課を新たに設置いたします。デジタル推進課については、現在のデジタル化を推進する部署と庁内の情報システムを管理する部署とを集約するもので、先月策定した岩国市デジタル化推進計画に基づき、行政サービスの効率化・省力化や市民サービスの向上に向けたデジタル技術の積極的な活用を図ります。施設経営課については、現在の公共施設マネジメントを推進する部署と市有財産を管理する部署とを集約するもので、今後の市民生活を支える公共サービスを提供するため、公共施設の質と量の最適化に向けた取組を推進します。 次に、文化・芸術、スポーツの振興として、新たに設置する文化スポーツ振興部においては、文化スポーツ課に加え、産業振興部から錦帯橋課を、教育委員会から文化財保護課を移管いたします。これにより、錦帯橋の世界遺産登録の推進や民俗芸能等をはじめとした文化・芸術の推進などを市長部局に集約することで、より効率的・効果的に施策を展開し、市の歴史や文化資源の整備・保存・活用を推進することとしております。 次に、「市民一人一人がいきいきと暮らせるまち」の実現として、現行の健康福祉部における生活保護や高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉などのいわゆる福祉事務所に関する部署については、福祉部に再編することとしております。また、健康増進や疾病予防などの公衆衛生や医療提供体制の構築などの地域医療に関する部署については、健康医療部に再編することとしております。 特に、国が来年度からこども家庭庁を創設することとしており、こども政策の理念として「こどもの視点、子育て当事者の視点に立った政策立案」や「こどもや家庭が抱える様々な複合する課題に対する、包括的な支援」などが掲げられております。こうしたこども政策の理念や、第3次総合計画に掲げる「誰もが安心して子供を産み育てることができる環境の整備を推進する」という方針を踏まえ、子供や家庭に関わる部門を集約していくとともに、市民の利用する窓口についても、より利便性が高まるように整備したいと考えております。 市としましては、来年度から新たな組織体制の下、総合計画に掲げる主要施策を着実に実施してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎教育長(守山敏晴君) 第2点目の装港小学校についての(1)現状についてお答えいたします。教育委員会では昨年度、装港小学校の今後の方向性としまして、東小学校に統合する方向が望ましいと判断し、現在、統合に向けて、保護者や学校関係者、地域の方と協議を進めているところです。保護者と学校運営協議会の委員への説明会に続き、地域の方への説明会を昨年11月からこれまでに3回実施いたしましたが、現在のところ統合の決定には至っていない状況です。 こうした状況の中、本年7月に実施いたしました地域の方への説明会の中で、一番の当事者である児童の保護者ともう一度話合いをしてもらいたいとの御要望を受け、10月に在校生及び未就学児の保護者の方を対象に、意見交換会を実施いたしました。意見交換会では、統合に賛成・反対、それぞれの御意見がありました。 賛成意見としましては、「中学生になってから東小学校区の生徒と一緒になっても、それから仲良くなるのが難しい子も多いので、小学生のときから一緒になったほうがよい」「少人数でクラス替えがないと、強い子と弱い子の関係がそのままずっと続いてしまう」「建て替えるとなると、グラウンドが使えなくなり、不自由な学校生活となってしまう」などの御意見がありました。 反対意見としましては、スクールバスの時間が早いことや、安全面に不安があるなどの御意見がありました。さらに、賛成・反対意見以外に、子供のためにも方向性を早く決めてもらいたいという御意見も多く頂いたところです。いずれも、子育てをする中で感じられたことや、御自身の実体験として、率直な御意見を頂くことができたと感じています。今後は、このたびの意見交換会での保護者の御意見を踏まえ、地域の方へ御説明する機会を設けていきたいと考えております。 今後も、保護者の方が統合する上で不安に思われていることをできるだけ解消しながら、保護者や地域の皆様から御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
◆13番(瀬村尚央君) それでは、自席より通告順に再質問をさせていただきます。まず端的に、第2次岩国市総合計画の中で、2022年には人口は大体12万7,000人になっていると予測されていたんですけれども、こちらほぼ的中していると思うんですが、こちらについてはどう考えておられますか。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 本市におきましても、人口減少と少子高齢化が進行しておりまして、このことに伴います影響は多岐にわたっておりまして、これらへの対応が喫緊にして最大の課題であるというふうに考えているところでございます。こうした状況を踏まえまして、総合計画や総合戦略に掲げます子育て支援や交流の活性化などの様々な施策を実施することによりまして、人口減少の抑制に取り組んできたところでございます。 こうした中で、まず本市における出生・死亡を要因としました人口の自然増減につきましては、減少幅が拡大しているといった状況でございますが、一方の転入・転出を要因といたします人口の社会増減につきましては、第1次まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定した平成27年と、令和3年を比較いたしますと、転出が転入を上回る社会減ではありますものの、減少幅が小さくなっているといった状況にございます。 また、年齢別の推移を見ましても、30歳以上の各階層のほとんどで減少幅が縮小しておりまして、いわゆる子育て世代の、中でも40歳から49歳までの階層におきましては転入が転出を上回るといった状況がございまして、社会減が改善しているといった状況でございます。そういったことで本市の取組に対する一定の成果が現れているというふうには考えております。 しかしながら、議員御指摘のとおり、令和2年の国勢調査における本市の人口につきましては、12万9,125人となっておりまして、これまでの推計に近い数値で推移しているといった状況でございまして、このことにつきましては、人口減少が推計を下回るほど抑制できていない、つまり施策の効果が直接的には現れていないとも取れまして、こうした人口減の状況を重く受け止めているところでございます。 今後におきましても、第3次総合計画に基づき様々な施策を講ずることにより、引き続き人口減少の抑制に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
◆13番(瀬村尚央君) 平成27年から令和3年で減少幅が小さくなっているということだったんですけれども、人口も減っているので、その影響も少なからずあるとは思うんですけれども、40歳から49歳までの階層で転入が転出を上回るなど、そういった効果というのはすごく出ているなと私自身も思います。第3次総合計画でも人口減少、少子高齢化がテーマの一つとなっております。今回は総合計画の質問なので、個別計画については伺いませんので、しっかりと今後も注視させていただきたいなと思っております。 それでは次の質問にまいります。市民満足度の向上を掲げていましたが、後期基本計画中の2018年から2022年度の市民満足度は、福祉、保健、医療を除き大幅に右肩下がりだったと捉えています。要因と分析についてどう考えているのか、お示しください。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 第2次総合計画におきましても、市民満足度の向上を目指して取り組んできた中で、分野別の市民満足度が全体として低下傾向である状況につきましては、現在のコロナ禍をはじめとした社会経済情勢の影響も一因としてあるのではないかというふうに考えているところでございます。ただ、各種取組の成果が市民の満足度を大きく押し上げるまでには至ってないという、厳しい結果であるとも受け止めております。 特に社会経済活動の低迷につきましては、本市におきましても、様々な影響を及ぼしていると考えておりまして、まずは活動の回復に向けまして、国や県と連携して取り組みますとともに、こうした市民満足度調査の結果を踏まえまして、満足度が相対的に低く、また重要度が特に高い項目を中心といたしまして、本市のまちづくりに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆13番(瀬村尚央君) コロナ禍の影響ということもございまして、各種取組の成果が市民の満足度を押し上げるまでに至っていないという御答弁だったんですけれども、そのコロナ禍においても、満足度の減少幅が小さかったり、ほぼ横ばいに耐えている項目もあったりすると思うんですけれども、新型コロナウイルスの影響だけで終わらず、そのあたりについては分析されているのか、具体的にどの分野とかではなくて、そのあたりの分析はされているのか、お伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) このたびの市民満足度調査でございますけれど、全体的な傾向は先ほど申しましたとおりでございますけれど、各分野・各項目につきまして、それぞれの所管で、こういった調査の結果でありますとか、そのことに至った分析というのはしておりまして、今後の施策に生かすこととしております。
◆13番(瀬村尚央君) 承知いたしました。第3次総合計画に盛り込んでいただければなと思います。 また、第2次岩国市総合計画の答弁で、全体の85%の取組に進捗が見られる一方、達成している指標は全体の約66%、計画に対して進捗達成度が、やはりコロナ禍ということもあると思うんですけれども、いささか低いかなと考えるのですが、そちらについてはどう考えられておられますか。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 総合計画におきます達成度を測る指標でございますけれど、こちらにつきましては施策の達成度を測るため、施策の項目ごとに目標値を設定いたしまして、毎年度、施策の達成状況について調査いたしまして、確認、検証などを行っているところでございます。 このたびの令和2年度の実績でございますけれど、こちらにつきましては、それぞれの項目の達成に取り組んできたところでございますけれど、取組自体は進捗しておりますものの、指標の達成度では一部の項目において、新型コロナ等の影響を受けて社会経済活動が低迷したことなどよりまして、目標とする実績を上げられなかった項目もございまして、結果としまして、全体で約66%という数字になったものと受け止めております。 第3次総合計画におきましても、達成度を測る指標を設定しておりますが、社会経済活動が戻りつつある状況を踏まえまして、引き続き進行管理を適切に行いながら、施策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
◆13番(瀬村尚央君) やはり第2次岩国市総合計画をしっかりと分析していただいて、第3次総合計画に盛り込んでいただければなと思うんですけれども、やはり前回コロナ禍の影響もあり達成できなかった――新型コロナの影響という要因ももちろんあるんですけれども、やはりその関連以外で取り組めなかった項目だとか、達成できなかった理由っていうのは必ずあると思いますので、市民満足度同様、こちらもしっかりと分析していただいて、次の総合計画に盛り込んでいただくよう、強く要望させていただきます。やはり掲げている以上は、市民満足度の向上及び総合計画の完遂に向けて、しっかり第3次総合計画を策定していただければと思うので、強く期待しています。 そこで、その第3次岩国市総合計画についての再質問に入ります。まずこの第3次岩国市総合計画の策定方法について、お伺いいたします。いつ頃から、どのようなスケジュールで、どのような方法で策定したのか、簡単にお示しください。
◎総合政策部長(國廣光秋君) このたびの第3次総合計画の策定状況といいますか、流れでございますけれど、まずこちらの策定に当たりましては、現在の計画の進捗状況を踏まえますとともに、検証作業を行った上で社会経済動向等の変化を勘案しながら、住民の意向とか意志を反映するため、市民アンケートでありますとかパブリックコメントを実施してきたところでございます。 あわせまして、民間の有識者でありますとか、各団体の代表者、公募市民などで構成されております総合計画検討会を開催いたしまして、その際の御意見を反映するとともに、また市内の高校生はじめとした市民の方からの提言なども参考にしつつ、最後には市長をトップといたしました庁内組織であります総合計画策定本部会議、こちらでの審議を経て策定したものということになっております。
◆13番(瀬村尚央君) ちょっと繰り返しになるんですけれども、いつ頃から、大体何年前とかでいいんですけれども、それから策定されたのか。またアンケートだとか有識者などの検討会、市民の提言などで策定されたということなんですけれども、現場の声、実際に住民への対応をしている市の職員からの吸い上げ、ボトムアップというのは反映されているのか、こちらの2点についてお伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 失礼いたしました。総合計画の策定作業につきましては、昨年、令和3年度から策定作業を進めておりまして、令和4年度までの2か年で策定をしてきたところでございます。また庁内の意見につきましては、当然ながら各課からの取組といいますか、そういったものを各課にヒアリングをしながら進めておりますので、当然各課のほうで考えられた取組というのが、こちらのほうに上がってきているといった状況でございます。
◆13番(瀬村尚央君) 承知いたしました。でしたら、ちょっとその第3次総合計画の内容について触れていきたいんですけれども、序論の第1章第2節の総合計画の役割についてお聞きいたします。第3次岩国市総合計画のテーマは、答弁でもございましたとおり、「ともに」というようなキーワードだと感じました。第2次の総合計画の際は、その役割に市民、NPO、事業者、行政等の多様な主体が協働によるまちづくりを進めていくための指針とありましたが、今回はそちらが削除されております。意図があればお示しください。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 総合計画の役割でございますけれど、こちらは大きくは2点ございまして、まず1点目といたしまして、本市のまちづくりの指針となります最上位計画としての役割がございます。そして2点目といたしまして、市民や、国や県などの行政機関などに対しまして、本市のまちづくりの方向性を示します意思表示としての役割がございます。 まず1点目のまちづくりの指針としての役割でございますけれど、こちらにつきましては、基本的には第2次総合計画から第3次総合計画に引き継いでおりますが、2点目の意思表示としての役割につきましては、第2次の総合計画におきましては、他の行政機関等に対して、まちづくりの方向性を示すものとしておりましたものを、第3次総合計画におきましては市民という言葉を新たに入れまして、市民や行政機関等に対してまちづくりの方向性を示すといった、市民へのメッセージをより強く強調するよう変更したところでございます。 その上で、協働によるまちづくりという方針も含めまして、広くまちづくりの指針として整理を行いましたことから、文面上におきましては、議員の言われるような記載はなくなりましたが、第2次総合計画と同様の趣旨を引き継いでいるというところでございます。 なお、協働によるまちづくりにつきましては、第3次総合計画におけます7つの基本目標のうち、基本目標6におきまして、「多様性を尊重し、支えあいと協働で暮らしを支え、育むまち」として定めております。また、第3次総合計画におきましては、将来像に「ともに」という言葉を使っておりまして、行政だけでなく市民と一緒に、地域と一体となって、地域課題の解決やまちづくりに取り組んでいくこととしておりますので、よろしくお願いします。
◆13番(瀬村尚央君) 確かに第2次では市民というワードがなかったので、非常にいいことだなと思います。一方で、やはり総合計画の役割と目標では違うので、基本目標に入れているから役割から削除していいものというものではないと私は思っていて、やはり最上位計画なので、整理したから記載がなくてもいいというような点はちょっとおかしいかなと思っておりまして、やはり総合計画の役割を職員一人一人が共通認識を持ち、仕事に取り組むべきであると思うのですが、そちらについてはどう思われますか。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 議員が言われますように、こちらの総合計画につきましては、役割について職員全てが共有いたしまして、一緒に取り組んでいくというのが大切と思います。文面上はこういった形になっておりますけれど、職員のほうにはこういった総合計画の意図というのは、しっかり浸透しているものと考えております。
◆13番(瀬村尚央君) やはり第2次から第3次に変わるに当たって、そういった不要な部分を削除したり、追加っていうのは必要だと思うんですけれども、簡単に削除するものではなくて、そういった責任というか思いを持って記載していただければなと思います。 続きまして、総合計画の趣旨に移りたいと思うんですけれども、本市を取り巻く諸情勢の変化に対応した施策を推進するためとあります。そのためにも、何度も繰り返しになるんですけれども、第2次岩国市総合計画の検証及び現状の岩国における分析が必要です。 基本構想で具体的な町の状態を明らかにするとありますが、第2章第1節の岩国市を取り巻く潮流を確認すると、基地政策以外は岩国市だけの課題ではなくて、全国に当てはまる一般的な課題だと思うのですが、こちらは岩国の課題に特化していないと思うんですけれども、そちらについてはどう考えておられますか。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 岩国市を取り巻く課題でございますけれど、こちらにつきましては、まず全国的な潮流といたしまして、人口減少でありますとか、高齢化に伴います社会保障費の増大、新型コロナの影響によります経済や働き方の大きな変化、災害に強い持続的な都市づくりの実現など、様々なことが全国的な潮流であり、岩国市においても当てはまるものでございます。こういったことで、基本的には本市独自のものも、個々のものでは掲げておるところでございますけれど、まずは大きい課題の方向性について、お示ししたところでございます。
◆13番(瀬村尚央君) 第2次岩国市総合計画では、全国の潮流と記載されていたんです。それであれば今回も合致すると思うんですけれども、今回あえて岩国市の潮流とされているので、やはりそこは全国的な潮流も、もちろん私も必要だとは考えますが、やはり岩国市の潮流と書いている以上は、そちらについて記載すべきだと提言させていただきます。 やはり、今後10年の岩国市における最上位計画でありますから、現状と課題を着実に正確に分析し、記載しておかなければなりません。潮流で記載されている全ての内容により、具体的根拠を詰めていただければなと思います。例えば、先ほどおっしゃられた地方移住に関する関心が高まっていると、全国の潮流でもあるんですけれども、やはりその具体的数値――岩国への関心は現状はこの程度ですとか、そういったデータがよりあれば、そういった現状課題になるのかなと、個人的には考えます。やはり計画は現状を確実に把握、分析し、目指すべき将来像とのギャップを埋めていくものと認識しております。 そこで本総合計画で、まず現状と将来像を明確にして、おのおのの個別計画でそのギャップを埋めていくと私は認識しております。そちらで確実な分析をという点で、ちょっと一つ例を挙げるんですけれども、分析が誤っているのではないかなと感じた点を指摘させていただきたいんですけれども、今回議案で頂いている資料の12ページなんですけれども、岩国市の特性、産業・観光において、高校生アンケートで「岩国市に働きたい企業や職業があるか」という問いに対する分析で、本市からの転出意向が定住意向――要は外に行きたいという、岩国市に住み続けるんじゃなくて、外に行きたいというような意向が上回っているというような文章があったんですけれども、こちらの回答を分析すると、「岩国市に働きたい働きたい企業や職業があるか」という問いに対して、「岩国市で働きたいが、働きたい企業、職業が見つかるか分からない」という回答が全体の7.5%ありました。 この選択肢が、定住意向に含まれていないのではないかなと思われますが、私の認識が正しければ、この回答は定住意向に含まれるため、この選択肢を追加すると、若干ではありますが、定住意向が転出意向を上回ります。やはりこれは第2次岩国市総合計画のつなぐというテーマの下、施策のたまものと私は考えております。話を戻しますが、何を言いたいかというと、この分析によって個別計画を検討していくのでありますから、やはり確実な分析をしないといけません。そのため、この例でいうと、以前より好評と伺っている、例えば市内企業情報マガジン、2年前ぐらいから策定していると思うんですけれど、すごい好評と聞いているんですけれど、そういった施策の強化などが必要だとか、やはり定住意向のほうが転出意向より上とか、やはりそういった結論から施策っていうのを考えていくべきだと考えるんですけれども、こちらについて何かお考えがあれば、御意見があれば、お伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) このたびのアンケート調査中で、高校卒業後は市外に移りたいと言われた方が、ほかにも多数いらっしゃいました。そういったことで、そういった高校生の方が市外に出られて、再度こちらの市内に戻ってこられるといった施策というのは、非常に重要であると考えております。具体的な施策につきましては、そういったことで、個々の総合計画のほうで定めておりまして、具体的には各課の取組のほうで進めていくということにしております。
◆13番(瀬村尚央君) 個別計画については、ちょっと私が例に挙げたので申し訳ないんですけれども、やはりそういったところは、今回総合計画なので関係なくて、やはり分析、こちらについては正しくされた上で、各所管と連携して施策を実施していただくよう、改めて再度そういった分析っていうのを再確認していただければなと思います。 やはり岩国市独自の課題を明確にしなければ、目標とする将来像も具体化できないと思います。やはり10年後、こちらは10年の総合計画となっておりますので、10年後に向けて我々は責任を負わなければなりません。ですので、この場ではこれ以上言及しませんが、しっかりと計画を策定していただくように強く要望させていただきます。 続いて、第3次総合計画の最後の質問なんですけれども、行政経営について市民意向でデジタル技術による各種手続の効率化など、行政サービスへの活用が期待されているとあり、市としてもスマートシティの実現とありましたが、現在、そのスマートシティの実現に向けて考えられている何か構想があれば、お伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) スマートシティに向けた取組でございますけれど、現在、本市におきましては、そういったデジタル化を推進するに当たりまして、岩国市デジタル化推進計画というのを策定いたしまして、そういったデジタル化に取り組むこととしております。その中におきましては、便利で質が高い市民サービスを提供するために、デジタル技術を活用しました行政サービスへの変革を進めるといったことで、行政手続のデジタル化でありますとか、キャッシュレス決済の導入、そういったものにまず取り組んでいくということで考えております。
◆13番(瀬村尚央君) ありがとうございます。そのまま(3)行政組織改編につながるんですけれども、次年度より、申し上げたデジタル改革担当部長を設置し、デジタル推進課と行政改革室が設置されます。市民満足度でも、常にやはり行政経営分野が低調であるため、施設経営課の設置は私としてもすごく評価するんですけれども、このデジタル推進課と行政改革室の2つなんですけれども、既存の電産部分とデジタル推進部門の2つ、そういった部門に分けるのも考えとしてはありだったのではないかなと思うのですけれども、こちらの意図があればお伺いいたします。
◎総務部長(石橋誠君) 議員が言われるように、これにつきましては、どういうやり方がいいかっていうのは、こちらのほうでもいろいろ考えました。そういった中で、デジタル化による行政改革を進めることで、まず市民サービスの向上、それから行政の効率化、その両面を進めていくためには、この2つの部署を統合する担当部長を設置して進めていくのが一番効率的だというふうに判断して、こういった形で提案させていただきました。
◆13番(瀬村尚央君) つまり行政改革室のほうで、今おっしゃられた市民サービスの向上・効率化、そういった方針を決めて、デジタル推進課でそのデジタルを用いて変えていくというような認識でよろしいですか。(発言する者あり)承知いたしました。 続いて都市開発部なんですけれども、こちらは6課のまま数に変更はありませんが、課に少し変更がありました。基本構想で目指す将来像で、にぎわい、コンパクトというワードがある中で、中心市街地に特化した課がなくなったんですけれども、こちらについて狙いをお聞かせください。
◎総務部長(石橋誠君) 都市開発部につきましては、これまでも主要プロジェクトの着実な推進を図るために、必要に応じて組織の見直しを行ってまいりました。今回の組織機構の見直しに当たりましては、中心市街地整備課が所管しておりますソフト部門とハード部門を分け、より効率的・効果的な推進体制を図ることとしております。これによりまして、ハード部門につきましては、都市開発部の都市拠点整備課において、中心市街地の核となる拠点施設整備や市街地整備等、都市機能の維持、集積などを行います。またソフト部分につきましては、産業振興部の商工振興課に一元化し、商店街等の魅力創出や活力、にぎわいの向上を実現する取組を図ることで、中心市街地の一層の活性化を推進していきたいと考えておりますので、よろしくお願いたします。
◆13番(瀬村尚央君) 簡単にハードとソフトで分けたというような御答弁だったんですけれども、やはり私自身も中心市街地の人から、そういった例えば補助金の話だとか、そういったことを受けたときに、商工振興課のほうに御案内したら、それは中心市街地整備課だよとか、以前はありましたので、やはりそのほうが私としてもすごい分かりやすくていいのかなと思いますので、すごく賛同させていただきます。 続いて大項目2の装港小学校について再質問いたします。学校の今後については、やはり保護者だけではなく、これから子供ができるかもしれない人、また引っ越してきた人など、装港地区にずっと住まわれる地域の人の理解も必要と考えますが、いかがでしょうか。
◎教育次長(丸川浩君) 議員がおっしゃるとおり、教育委員会としましても、現在学校に通われている在校生の保護者の方の御意見も大切でございますが、自分の子供がこれから長く学校生活を送ることになる、未就学児をお持ちの保護者の方をはじめ、これから子育てが始まる方の御意見も大切であると考えております。また、その保護者の親の世代をはじめとする地域の方々の御意見も、これまで地域や学校を支えていただいてきており、大切なものと考えております。地域の方の中には、様々な御意見をお持ちの方がおられるのは承知しております。今後もできるだけ皆様に御理解をいただけるよう、努めてまいります。
◆13番(瀬村尚央君) 同じ気持ちでよかったなというような感想なんですけれども、こちらの理解をいただけるよう努めてまいるというような御答弁だったんですけれども、具体的に今後どのように理解を進めていくか、今まで説明会もあったと思うんですけれども、何かその具体案があれば、お示しください。
◎教育次長(丸川浩君) 現在、地域の方々への説明会の開催時期は決定しておりませんが、できるだけ早い時期に地域住民全体を対象に説明会を開催してまいりたいと考えております。
◆13番(瀬村尚央君) やはり地域の人も、あれから説明会がなかったというようなところで、すごく懸念されておりましたので、あれから、もう今後行われないのかと。なので、今開催されるというところで、少し安心させていただいたところなんですけれども、ちょっとこちらで改めて問いたいんですけれども、教育委員会として、何をもってというか、装港小学校を東小学校に統合、いわゆる合併させるのが最適と考える要因について、お示しください。
◎教育次長(丸川浩君) 今回、開催しました保護者の意見交換会の中でも出ておったんですが、やはりお子さんが小中ギャップ解消にかなり切実な思いを持っておられるということもございました。まずは子供たちのために、どういったことが最適であるか、こういうことを第一に考えながら統合を考えていきたいというふうに思っております。
◆13番(瀬村尚央君) やはり小中ギャップというような御回答だったんですけれども、ちょっとこちらについては私もまだ勉強不足の点は否めないんですけれども、例えば市内で中洋小学校とか御庄小学校とか、中学校から装港小学校のようにほかの学校と統合される場所があると思うんですけれども、そういったほかの学校でもそういった小中ギャップ、具体的に言うと、言い方はあれですけれど、不登校になる子とか、そういったことが多いとか、そういったことはあるんでしょうか、実情として。
◎教育次長(丸川浩君) ちょっと多い少ないっていうのは、私も基準が分からなくて、よくお答えできないんですが、現実問題として、やはりその中学校に進学したことで、登校できなくなってしまうということはございます。
◆13番(瀬村尚央君) こちらも、先ほど第3次総合計画でも述べさせていただいたんですけれども、やはり統廃合というのはすごく慎重な、デリケートな問題だと思いますので、やはりそういった分析っていうのは必要となっております。なので、やはり時代の潮流、全国的に小中ギャップっていうのが話題になっているのは私も存じているんですけれども、じゃあそれが岩国市内でも当てはまっているのか、装港小学校から東中学校に行ったとき、過去何年、10年でもいいんですけれども、その統計として不登校が多いよとか、そういった具体的数値を持って表わさないと、やはり根拠としてはちょっと弱いのかなと思いますので、ほかの中洋小学校だったり、御庄小学校、また美和とかいろいろあると思うので、そういったまず小学校の分析、こちらについてしていただくよう強く要望させていただきたいのですが、いかがでしょうか。
◎教育次長(丸川浩君) 議員御指摘の不登校になった場合の要因の分析ということでございますが、不登校になる場合、この一点だけで不登校になるっていうケースは非常に少なく、やはり複数の原因が絡まって不登校になっているのが現実でございます。そういったところから、単純に分析は難しいと思いますが、やはりその辺は教育委員会としても分析する必要があるとは考えております。
◆13番(瀬村尚央君) 今の御答弁ですと、単純にその統廃合される学校、いわゆる小規模校から中学校に行くのが要因で不登校になっているとは、一概に言えないというような御答弁だったので、やはりそれが先ほど私が申し上げた教育委員会として装港小学校、東小学校に統合する最適な理由というところでは、ちょっと弱くなってしまうと個人的には思うんです。なのでやはりそこは強く意志を持ってというか、断言していただけるような分析、小中ギャップ以外でもいいんですけれども、やはりそういったものが必要なのではないかなと思います。 ですが、第3次岩国市総合計画にもありましたが、本市はSDGs実現に取り組んでおられます。SDGsは誰一人取り残さないということを原則としております。ちょっと私自身も常にさせていただいているんですけれども、装港小学校でいうと、強く反対されている保護者や地域の人もいらっしゃいます。私に個別に連絡してくださる方もいらっしゃいます。やはりこのSDGsとの整合性を鑑みると、やはり誰一人取り残さないという精神ですと、反対者がいると統合はなかなか難しいのではないかなと思うんですけれども、こちらについてはどう考えておられるか、お伺いいたします。
◎教育次長(丸川浩君) 最後の1人まで賛成の説明をきちんと丁寧にしていくかということでございますが、やはり全員に御賛同いただくのは難しいというふうに考えております。そうしたところから、おおむねの御理解が得られたかどうかは、教育委員会のほうで判断いたしまして、決定してまいりたいというふうに考えております。
◆13番(瀬村尚央君) やはり民主主義ですので、私自身も1人が反対していたら絶対駄目だとは思っておりません。ですが、やはりその反対されている方が、本当に子供のことを思って、すごく私に強く要望されている方がいらっしゃるのも現状であり、やはりそういった思いというのを無視して統合を進めるのは、私は絶対によくないと思っております。 なのでそういった話合いというのを小まめに、ひたすら納得していただけるように、もしかしたら納得されない方もいらっしゃるかもしれませんけれども、そういった話合いをもっとより密にしていただきたいと思っておりますが、次回の開催時期は現在決定していないというところだったんですけれども、ある程度、いつ頃かとか分かれば、お示しいただければなと思うんですけれども。
◎教育次長(丸川浩君) 申し訳ございませんが、まだ時期については未定となっております。よろしくお願いいたします。
◆13番(瀬村尚央君) 承知いたしました。今、装港地域は、先月、私も実行委員長を務めさせていただいている寺子屋で防災ピクニックという事業をやらせていただいて、小学生、また未就学児、地域の人、計60人弱集まって、和木の蜂ヶ峯総合公園、そちらが最大の津波のときの避難地域となっておりますので、そういった事業をやらせていただきました。 やはりそういったまとまりもある地域ですので、分断されることがないように、私はもう本当にそこだけを常に懸念しておりますので、そういったところを意識して、引き続き話合いに応じていただければなと強く要望いたします。 以上で、私の一般質問を終了いたします。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、13番 瀬村尚央君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午前11時52分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後 1時 再開
○副議長(植野正則君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 5番 中村恒友君。
◆5番(中村恒友君) 皆さん、こんにちは。午後一の眠りを誘う時間帯となりましたが、5番 市民の声をきく会の中村恒友でございます。へその緒を切っていただいて、この世に生を受けまして、初めての一般質問でございます。市民の声を守る、市民の命を守る。大きく2点の問題を取り上げて、質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、第1点目といたしまして、健康寿命日本一を目指してと題しまして、病気の対処療法と併せた予防する市民の生活習慣の改善の取組について発言させていただきます。新型コロナウイルスをはじめ、各種ウイルス、排気ガス、化学物質、これは薬剤を含みます。紫外線、農薬、食品添加物、そしてストレスなど、現代社会が抱える多くの要因で体内に活性酸素が発生いたします。このことから、血液が汚れ、血流が悪化し、循環器、呼吸器をはじめ消化器、脳神経系など、多くの疾病が人々を苦しめています。一昔前までは成人病と呼ばれていましたが、今では年齢を問わず脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、高血圧症など、生活習慣病と呼ばれています。 少し資料は古いのですが、国の令和2年度社会保障給付費総額は132兆2,211億円で、過去最高でございました。これは、国立社会保障・人口問題研究所の資料によるものでございます。このうち、年金が55兆6,336億円、医療が42兆7,193億円、残りの33兆8,682億円が福祉その他の給付費でございました。年金問題も、人口減少や支給額の2年連続減少、国民年金、基礎年金の保険料納付期間延長問題など、課題は山積しておりますが、今回は、医療費の問題を取り上げさせていただきました。 冒頭申し上げましたとおり、食品添加物・化学物質など、環境悪化から万病の元ともいわれる活性酸素が体内に強く発生し、血液が汚されていきます。これが起因して、アレルギー、アトピーの症状が出たり、過酸化脂質、プラークが血管内に蓄積され、血流障害を起こし、その部位に疾病を発症させます。当然、血圧や血糖値にも悪影響をもたらし、認知症をも誘発させてしまいます。結果として、現れてくる病気の対処療法も大事であることは言うまでもありませんが、その原因を究明・認識し、予防する生活習慣改善で免疫力を高め、自ら病気にならない健康管理に努めることが求められています。 世界中の全ての医療系薬剤のおよそ3割が、日本国内で投与されているという文献も目にしたことがございます。国民皆保険に異議を申し立てる気はさらさらございませんが、右肩上がりの医療費にブレーキをかける意味からも、今後ますます大切な課題であろうかと思われます。このたびの組織再編による健康医療部にも、大きな期待を寄せるところでもございます。御所見を賜り、地区内外の住民に周知を図ってまいりたいと思います。 次に2点目の災害時の避難場所の設置とその運営について質問させていただきます。まずもってさきの台風14号の襲来により被災されました皆様方に、心からお見舞い申し上げます。それから、岩国市御当局のお力添えを賜り、2級河川平田川のしゅんせつと護岸工事、とりわけ根巻きの補強工事を7年前から施工していただき、去る令和4年9月2日には、山口県により河川監視カメラの設置をしていただきました。心から感謝申し上げます。あとは、南桑、錦橋、臥龍橋観測所同様に、河川水位情報としてテレビ放映を待つばかりでございます。 さて、本題の早期避難場所開設による避難場所への避難者数の推移とその運営についてお伺いいたします。開設された早期避難場所によっては、避難者より従事する職員の数のほうが多い避難場所もございまして、かかる経費も集計すると多額なものとならざるを得ません。地域住民が避難場所として選択する避難場所でないと、開設の意味が薄く、より効果的な避難場所の選定と合理的な運営改善が求められるところでもございます。 そこで、避難場所の管理及び運営の一部を、地域の方々の応援をお願いするというのはいかがでございましょうか。そうすれば、少しずつでも避難の実効性が期待できるのではないでしょうか。安全面などの観点から、平田の岩国市総合体育館の利用度が高く、他をぬきんでています。施設管理者によっても運営が変わってくるのでしょうが、避難してこられた方にも、お元気な方にはその一部をお手伝いいただくのも、共助の精神を培ってもらえるよいきっかけとなると思われます。 早期避難場所以外の避難場所で、避難場所として開設されたり、されなかったりいたしますと、地域住民は戸惑ってしまいます。さきの台風14号、中心気圧930ヘクトパスカルのときには、中央図書館は開設されませんでしたが、その前、令和2年の台風10号、中心気圧955ヘクトパスカル襲来のときには開設されたという例もございます。警戒レベル4までに必ず避難というのが鉄則でございますが、数千世帯への避難指示に対しても、例えば灘地区での早期避難場所は灘供用会館の1か所で、収用可能な人員は400人でございます。これでは、正常性バイアスを助長させても仕方ないものと思われます。非常に難しい選択と判断でございますが、御見解をお伺いいたします。 次に(2)として、避難経路の確保について、お伺いとお願いいたします。災害時、避難指示が出されているが、避難経路が通行止めとなっていることが、大きな問題となっています。例えば、今回の台風14号襲来時、国道188号の黒磯町地内及び由宇町神東地内で、越波による通行止めで避難に支障が出ておりました。黒磯町地内では令和4年9月18日22時30分通行止め、翌9月19日14時解除。由宇町神東地内では9月19日4時通行止め、同日14時解除でございました。 そうしたことからも、系統連続性の高い藤生長野バイパスの早期開通が期待されるところでもございます。黒磯町地内の越波対策については、地域住民はおおむね10年以上も前から要望しておられたようですが、現在までかなうことはありませんでした。一日も早い対策を願うものであります。 以上、大きく2点の問題について、質問と要望をさせていただきました。よろしくお願いいたします。
◎市長(福田良彦君) それでは、中村恒友議員御質問の第1点目の健康寿命日本一を目指しての(1)市民の生活習慣の改善の取組についてお答えいたします。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間とされており、本市における令和2年度の健康寿命は、男性が79.79歳、女性が84.48歳であり、平成22年度の健康寿命と比較すると、男性では2.26歳、女性では0.75歳伸びている状況であります。 一方、本市の令和3年度の国民健康保険の疾病別医療費割合では、1位ががんなどの新生物、2位が循環器系の疾患となっており、生活習慣病に関わる医療費が全体の約45%を占めております。このような状況において、市民一人一人が生活習慣を改善し、健康づくりに主体的に取り組むことで、その人らしく、生き生きと豊かな人生を送ることができるよう、健康寿命を延伸するための取組がますます重要となっております。 本市におきましては、平成22年3月に、岩国市健康づくり計画いきいき・わくわく・にっこり岩国を策定し、健康づくりがまちづくりにつながるという考えの下、市民と市が協働しながら健康づくり活動を進めてまいりました。平成31年3月には、第2次岩国市健康づくり計画を策定し、食育の推進、生活習慣病予防の推進、こころの健康づくりの推進の3つの基本目標を掲げ、健康づくりを推進しているところであります。 計画の推進体制として、健康づくりに積極的に取り組んでいただいている地域の団体で構成された地域部会、医師会や歯科医師会、栄養士会など、健康づくりに関係のある職能団体と、地域部会の代表で構成された市民部会、健康づくり活動に協同し、協力していただく健康づくり協賛企業や協賛団体、そして、市関係者で構成する行政部会が、ネットワークを生かしながら、連携・協働する体制を取っております。 具体的な取組の内容としましては、食育の推進として、バランスの取れた食事の大切さを伝えるため、朝食レシピのリーフレットなど啓発媒体を作成し、食生活改善推進員や地域部会、協賛企業や協賛団体と連携し、啓発活動を行っております。生活習慣病予防の推進では、身体活動や運動を推進するための取組として、高校生の協力により作成した、岩国弁ラジオ体操のCD活用によるラジオ体操講習会の実施や、ウオーキングセミナーの開催など、地域で継続して運動に取り組める支援を行っています。また、「受けよう!健診」ののぼり旗を地域部会の方々と設置し、健診の受診を呼びかけるなど、地域部会を通じて市民の皆様と健康課題を共有し、食事や運動、心、健診などをテーマに、健康づくり活動を推進しているところであります。 第2次岩国市健康づくり計画の中間評価に当たり、今年度に実施したアンケート結果によりますと、1日30分以上の運動を週2回以上、1年以上継続している市民の割合が28.9%あり、平成30年度より5.3ポイントの増加が見られました。また、食育に関心を持っている市民の割合や、野菜料理を1日3皿以上摂取する市民の割合も増加するなど、少しずつですが市民一人一人の健康への意識が変わり、生活習慣が改善してきているものと考えています。 一方で、青年期・壮年期の男性において朝食を欠食している割合が高い、青年期では塩分の取り過ぎを気にしている割合が低いなどの課題もあり、今後もより一層、健康づくりの推進を図っていく必要があります。市民一人一人の豊かな人生を実現するためには、生き生きと生活を楽しめる体をつくり、わくわく弾む心で役割を持ち、にっこり笑顔で声をかけ合える仲間を増やすことが大切です。市としましては、今後も、関係機関と連携しながら、市民一人一人が主体的な健康づくりを行う取組を推進してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎危機管理監(桝原裕司君) 第2点目の災害時の避難場所の設置とその運営についての(1)早期避難場所への避難者数の推移とその運営についてお答えします。早期避難場所は、台風接近などに備えて、安全な時間帯に早めの避難を促すために開設する避難場所であり、市の指定避難場所のうち34か所を早期避難場所として指定しています。 早期避難場所において、平成30年以降で避難者数が多かったのは、各避難場所の最大避難者数の合計となりますが、平成30年7月豪雨が648人、平成30年台風12号が281人、令和2年7月豪雨が186人、令和2年台風10号が280人、令和3年8月豪雨が209人、令和4年台風14号が588人となっています。 また、市が開設した避難場所の運営については、市の職員が原則2人体制で、必要に応じて交代しながら行っていますが、避難者数については、避難場所によって大きくばらつきがあるのが現状です。このような状況の中、令和3年2月22日付で本市議会から避難所の在り方・運営体制について、「避難所の運営については、自助・共助の観点から、自治会・自主防災組織・消防団など関係団体の協力のもと、地域で自主的に管理・運営する体制の構築を促進すること」との御提言がなされました。 この御提言を踏まえ、自主防災組織に対して避難場所に関するアンケート調査を実施して、避難場所に関する考え方について確認を行い、その結果を受けて、現在、モデルケースとすべく、ある地域の自主防災組織と協議を始めています。また、中央図書館についてのお尋ねですが、中央図書館は早期避難場所として指定していないものの、令和2年台風10号の際に早期避難場所に加えて開設しました。これは、台風第10号が大型で非常に強い台風で、特別警報級の勢力まで発達して接近するおそれがあると予想され、避難者の増加に備える必要があると認められたことから、追加開設の避難場所の一つとして開設したものです。 一方、本年9月の台風14号の際は、気象庁や県の気象情報などを総合的に勘案して、まずは早期避難場所のみを開設し、必要に応じて追加開設を行うこととしていましたが、結果として、追加開設を行う状況に至らなかったものです。 今後とも、逃げ遅れゼロの実現を目指し、適時、適切な避難場所の開設と効率的な運営に努めていきますので、よろしくお願いします。
◎都市開発部長(山中文寿君) 第2点目の災害時の避難場所の設置とその運営についてのうち、(2)避難経路の確保についてお答えします。議員御案内の国道188号は、住民生活に密着し、地域の産業や経済を支える岩国・柳井地域における瀬戸内海沿岸唯一の主要幹線道路です。しかしながら、異常気象時の越波や交通事故により通行止めとなることがあり、本路線のほかに代替路線がないため、人流、物流の大きな課題となっています。 特に、海に面する黒磯町から青木町までの間と、由宇町の有家から神東までの間では、台風や高潮の影響により越波が発生し、道路利用者に危険が及ぶ可能性のある際には、通行規制を行うことができる事前通行規制区間に指定されています。議員御案内のとおり、本年9月の台風14号おいて、両区間とも事前通行規制が行われ、9月18日の22時30分から翌19日の14時までの15時間余り、本市の中心部と南部地域との道路ネットワークが遮断されました。 このように国道188号は災害に対して脆弱であることや、このほかにも交通渋滞等による交通事故の発生や、物流を阻害する交通集中といった課題も抱えていることから、市としましては、黒磯地区の高波対策について国に要望を行うほか、藤生長野バイパスの早期完成についても要望しているところです。こうしたことから、藤生長野バイパスは、国道188号のバイパスとして、藤生町から長野までの区間、延長7.6キロメートルについて、平成31年度に国により事業着手されました。現在、国において事業が鋭意進められており、毎年度、事業に必要な額が確保されていると聞いております。 具体的な進捗状況を申し上げますと、これまで各種調査や設計などが実施されており、昨年度は、バイパスに必要な用地の範囲や、既存の道路、水路等の機能復旧などについて、地権者や地域の皆様などから御意見を伺うための設計説明会が、各地区で開催されています。現在、各地区において、バイパス用地に必要となる範囲を示す仮幅ぐい及び土地境界を確定させるための仮境界ぐいを設置し、関係者立会いの下、現地確認作業を実施しております。引き続き、買収面積を算出するための用地測量と補償額算出のための用地調査を順実施していく予定です。 来年度以降は、用地測量、用地調査の成果を基に、事業に必要な土地の面積や補償対象となる物件の種類、数量等を地権者の皆様にお示しし、御確認を得た方から補償内容の説明を行っていくと聞いております。 藤生長野バイパスは、現在整備中の岩国・大竹道路につながる岩国南バイパスに接続し、本市の骨格となる道路ネットワークの一部を形成するとともに、交通の安全性向上と円滑化に寄与するほか、災害時等のダブルネットワークとしての役割を担うことから、議員御質問の避難経路の確保にもつながるものと考えております。 今後も事業の推進が図られ、早期に完成されるよう、関係する市町や経済団体とで構成する期成同盟会により、引き続き要望活動を実施してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◆5番(中村恒友君) ただいま丁重な御答弁を賜り、ありがとうございました。健康こそが市民の一番の宝物でございます。第3次岩国市総合計画第4ページの第2章、岩国市の状況と課題の中の第1節、岩国市を取り巻く潮流、健康・医療・福祉の中で高齢化に伴う社会保障の需要増大でも触れられていますが、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなど、運動する機会や社会的交流が減少しており、健康の維持・増進に関する施策の充実が求められています」というふうに記載されております。 本日も第三地域包括支援センター、田上センター長により、
地域包括ケアシステム会議が開催をされております。私も御案内を頂きましたが、出席はかないませんでした。コロナ禍においてマスクを着用する時間が長いため、体内に取り込む酸素量が不足しがちでございます。1日二、三回程度、きれいな
空気環境の中で深呼吸をされることをお勧めいたします。お示しいただきました内容をまずは自らが実践し、愛する妻や家族のため、そして地域の皆様のため、情報を共有して活動してまいりたいと思っております。 避難場所開設の選定及び運営に関しましては、地域住民が避難場所としてふさわしいと判断できる避難場所であるかどうか。そして風雨、河川の水位、高波・高潮、土砂災害危険度、緊急安全確保情報など、いろいろと課題を残しておりますが、避難経路の確保に関連して、9日、26番 貴船議員からも児童・生徒の安全な通学路の確保について御発言がございました。灘地区におきましても同様な案件がございまして、JR藤生駅西側の市道は、灘小・中学校、岩国総合高等学校の児童・生徒が通学路として利用されています。道路幅が狭く、車両も国道188号の渋滞回避のため、通勤時間帯には非常に多くの車がふくそうしておりまして、非常に危険な状況でございます。明13日午前7時から8時まで、学校関係者と連合自治会役員により「通学路につき徐行を願います」のプラカードを持って、周知を図ることとしております。当然主催者として、私も参加してまいります。局部的な改良でもよろしいかと思われますが、例えばJR丸子踏切の隅切り補正などが挙げられます。 しかしながら現在も災害現場において、早急な災害復旧に携わっておられる方々、それから災害に遭遇し、心折れそうな方々にしっかりと寄り添う気持ちを込めまして、今回の発言を終了させていただきます。ありがとうございました。
○副議長(植野正則君) 以上で、5番 中村恒友君の一般質問を終了いたします。 23番 武田伊佐雄君。
◆23番(武田伊佐雄君) 23番 憲政会の武田伊佐雄です。通告に従い、一般質問を行います。 1、児童・生徒・保護者が安心できる学校づくりについて。(1)部活動について伺います。本年6月の定例会において、24番議員から市内中学校部活動の在り方について質問があり、当時の状況について教育委員会より説明されましたが、まだ十分な実態把握がなされていませんでした。国が示しているスケジュールでは、教育委員会は令和5年度には休日の部活動について、地域移行する計画を立てることになっていると思います。 児童・生徒の学校生活は一日一日と過ぎていっておりますが、今後どのように部活動は存続していくのか、保護者からも不安の声が届いております。岩国市部活動改革推進協議会の進捗状況も併せ、児童・生徒・保護者の目線に立った情報提供がどのようになされているのか、お尋ねいたします。 (2)山口県教育委員会との連携について伺います。10月4日、県立高校の再編整備計画についての報道がありましたが、本市における内容について、いろいろと御意見、御質問を頂いております。中にはうわさが先行して、山口県教育委員会が示した素案とは異なる問合せもありました。そういった意味でも、適切な情報発信を行うことが市民の混乱を引き起こさない点において、大切ではないかと考えます。 特に高森みどり中学校の存続については、地元説明会でも十分な説明がなされたようではない報道を目にしております。本市において小・中一貫教育を推進している中で、中高一貫教育校の取組に変更がある場合、全く影響がないとは言い難いと考えるのですが、岩国市教育委員会と山口県教育委員会との間でどのような情報のやり取りがあったのか、お聞かせください。 2、防災・減災対策について。(1)防災・減災対策の推進を岩国市に求める決議について伺います。本年6月の定例会において、防災・減災対策の推進を岩国市に求める決議を全会一致で行いました。その中でも、私は4番目の急傾斜地等土砂災害対策についての検討がどのようになされているのか、気になっております。 具体的に申し上げますと、急傾斜地等土砂災害対策として、1つ、国・県の事業だけでなく、岩国市においても独自の支援制度を設けること。2つ、小規模急傾斜地崩壊対策事業における事業不採択の数が減少できるよう、予算の増額を図り、対象要件の緩和措置を設けること。3つ、山地災害の危険性が高い地域について、計画的・重点的に予防施設等の整備を進めるとともに、小規模治山事業について、現状に合わせた採択を行うこと。この部分の整備に向けて全力で取り組んでいただきたいと考えておりますので、その後の検討状況についてお尋ねいたします。 3、人口減少対策について。(1)市民満足度調査の結果について伺います。本市が抱えている様々な課題の原因の一つとして人口減少が挙げられることは、多くの方が同様に感じておられることと思います。人口減少には自然減、社会減がありますが、社会減の対策として市民満足度の向上は重要なことだと考えております。ところが、先日公表された市民満足度調査の結果の印象として、各項目の満足度の低さが私は目につきました。 それなのに総合満足度は50.3%で、本市の取組に満足している回答者が半数以上であるという評価は、少し違和感を持ちます。第3次岩国市総合計画(案)に対するパブリックコメントでも、市民満足度調査に関する表現に対して厳しい御意見が寄せられていたと思いますが、そのあたりも含めて、市の見解をお尋ねいたします。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、武田議員御質問の第3点目の人口減少対策についてお答えいたします。まず、(1)市民満足度調査の結果についてのア、調査結果の分析と今後の対策についてお答えいたします。市民満足度調査は、市の施策や事業に対する市民の満足度・重要度を調査することによって、今後の市政運営や岩国市総合計画の進行管理を行うとともに、市の様々な取組を進めていく際の基礎資料とすることを目的として、平成27年度から毎年度実施をしております。 調査項目は、総合計画の基本計画に掲げる施策目標に沿った31の取組項目とした上で、それぞれの項目に対して、市民の皆様方が感じる満足度と重要度について評価していただいています。評価は5段階で、1、満足しているまたは重要である、2、やや満足またはやや重要、3、どちらともいえない、4、あまり満足していないまたはあまり重要ではない、5、満足していないまたは重要でないとなっております。また、あわせて本市の取組全体に対する総合的な満足度や本市に対する愛着度についても5段階の評価を行っていただくとともに、自由記述欄として、市政やこの調査に関する御意見についても記入していただいております。この調査は、無作為に抽出した18歳以上の市民3,000人を調査対象としており、これまで多くの市民の皆様に御協力をいただいたところであります。今年度における市民満足度調査ですが、本年7月29日から8月12日までの15日間を調査期間として実施したところ、1,043人の方から回答をいただき、回収率は34.8%となっております。まず、総合満足度について、これまでの推移を申し上げますと、調査を開始した平成27年度の48%から、令和2年度の56.9%まで毎年上昇を続けてきましたが、令和3年度では56.5%と0.4ポイントの低下となりました。また、今年度におきましては50.3%と昨年度から6.2ポイント低下し、平成27年度に次いで低い総合満足度となりました。 次に、分野別の満足度の推移を申し上げますと、議員御指摘のとおり、平成30年度から、各分野においておおむね低下傾向が続いている状況にあり、また、項目ごとの満足度については、満足度が50%を超えている項目は、消防・救急体制の充実と子育て環境の充実の2項目のみとなっています。こうした状況を分析するため、総合満足度が大きく低下した今年度の調査結果について、項目ごとの満足度を昨年度と比較したところ、国際交流の推進と健康づくりの推進以外の総合満足度を含む、30項目が低下している状況にありました。 こうした状況から、総合満足度が大きく低下した要因は、個々の施策ではなく、全体として社会現象による影響が大きいのではないかと考えています。要因となる社会現象としましては、円安の進行等に伴う原油価格や物価の高騰により企業活動の悪化が顕在化していること、新型コロナウイルス感染症が令和2年度から全国的に感染の拡大を繰り返していることなどが考えられます。 こうした要因により、社会全体の停滞感が長期にわたることとなり、市民の生活感情が不安定となったことが、調査結果に影響を与えたのではないかと考えています。しかしながら、総合満足度が2年続けて低下していることや、分野別の満足度が低下している状況は、本市の人口減少対策をはじめとした様々な取組を進めていく上で、早急に対処すべき課題であると認識しているところであります。 こうした状況を踏まえ、今年度末の策定に向けて取り組んでいる第3次岩国市総合計画においては、満足度が相対的に低い項目も積極的に取り組むこととしております。満足度が相対的に低い項目としては、中心市街地の活性化、交通基盤の整備、米軍基地の安全対策などが挙げられ、今後一層力を入れて取り組んでいくこととしております。 中心市街地の活性化については、新たな核となる拠点施設の整備や市街地の整備等により、魅力ある商業空間や快適な生活空間を創出することで、中心市街地における集客力・ポテンシャルの向上を図ってまいります。交通基盤の整備については、高齢化と人口減少に対応できる輸送体制の再構築や、誰もが安心して利用できる環境の整備などの事業を実施するとともに、利便性の向上や業務の効率化を推進するなど、より効果的な公共交通の在り方を検討してまいります。 米軍基地の安全対策については、今後も市民生活に対する影響が軽減されるよう、騒音や治安の問題への適切な対応を行うなど、実効ある安心・安全対策を確保するとともに、基地周辺住民の不安解消や理解の促進を図るための取組を進めてまいります。このほかの満足度が低い項目についても、引き続き取り組んでいくことにより、質の高い行政サービスの提供を目指し、市民満足度の向上を図ってまいります。 さらに、こうした取組に加え、出産・子育ての希望をかなえる施策や移住・定住の促進に向けた施策などにより、人口減少対策に積極的に取り組んでまいります。市としましては、第3次総合計画の将来像であります、「ともに歩み、ともに創り、ともに輝く、交流とにぎわいのまち岩国」の実現に向け、様々な施策を展開し、人口減少の抑制に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎教育長(守山敏晴君) 第1点目の児童・生徒・保護者が安心できる学校づくりについての(1)部活動についてのア、地域移行に向けた計画についてお答えいたします。国の動きですが、本年6月に、運動部活動の地域移行に関する検討会議の提言がスポーツ庁に提出され、8月には、文化部活動の地域移行に関する検討会議の提言が文化庁に提出されました。国における改革の方向性としましては、休日の部活動から段階的に地域移行していくことを基本としており、平日の部活動移行についてはできるところから取り組んでいくことが示されました。また、令和5年度から令和7年度の3年間を改革集中期間として設定し、令和8年度から、休日の部活動の地域移行がスタートできるような計画となっております。あわせて、今年度中には今回提出された内容を盛り込んだ部活動の在り方に関する、総合的なガイドラインの改訂版が示されることとなっております。県の改革の方向性としましても、まずは休日からの段階的な地域移行を進めていくことを基本としており、国が示す方向性に準じたものになっております。さらに、改訂された国の部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを踏まえ、県推進計画を策定する予定になっております。本市におきましても、県推進計画に基づき示された方向性や環境等の整備、方策を参考にしながら、推進計画を策定し、実情に即した部活動改革を進めていくこととしております。 県推進計画が策定される前に、部活動改革に関して関係機関への周知、実態把握、本市の実情に応じた具体的な方向性を検討していくために、本年8月に岩国市中学生文化・スポーツ活動推進協議会を立ち上げ、この協議会を中心に話合いを進めているところです。今後は、来年1月に3回目の協議会を予定しており、12月末に実施予定の市内の部活動における現状把握に向けたアンケート調査結果を基に、今後の具体的な方向性について、検討・協議を行うこととしております。 次に、(2)山口県教育委員会との連携についてのア、中高一貫教育校についてですが、県教育委員会からは、第3期県立高校将来構想に基づき、県立高校再編整備計画前期実施計画の策定を進めているとの報告を受けております。また県教育委員会から、県立高校再編整備計画前期実施計画(素案)についてパブリックコメントを行い、広く県民から意見を求めるとともに、各地域で説明会を開催しながら、県民への周知を進めていると聞いております。 市教育委員会としましては、県の進める施策の下、市の独自性を生かしながら取組を進めているところであり、今後も岩国市の子供たちのために、中高一貫教育に関わる情報が適切に受けられるよう、県教育委員会に要望してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎建設部長(内坂武彦君) 第2点目の防災・減災対策についての(1)防災・減災対策の推進を岩国市に求める決議についてのア、予防保全型インフラメンテナンス等の検討についてお答えします。近年は、全国的に自然災害の頻発化、激甚化に見舞われており、本市においても平成30年7月豪雨などにより、甚大な被害が発生しました。こうしたことから、本年6月に、本市議会から国や山口県、市へ、防災・減災対策の推進を求める決議文が提出され、市については、防災・減災に向けた国土強靭化のための対策及び自助、共助及び公助が組み合わさった地域防災対策の強化を着実に推進するための御提言を頂きました。 その中で、議員御案内の予防保全型インフラメンテナンス等については、対策や対応などの検討を進めているところで、内容につきましては、まず河川の関係についての計画的なしゅんせつ・護岸工事については、令和3年度から令和7年度の予定で、緊急自然災害防止対策事業債を財源として、老朽化が進む河川の改修を始めており、しゅんせつにおいても、令和2年度から令和6年度の予定で、緊急浚渫推進事業債を財源として実施しており、予防保全につながる災害防止対策事業に取り組んでいます。 準用河川の整備計画の策定については、県では、管理する中小の2級河川について検討を始めていると伺っており、こうした動向を注視して、検討したいと考えています。また、老朽化した兼用護岸などの被災履歴のある現場や、梅雨、台風シーズンなどには、今後も河川パトロールを重点的に実施していきます。 次に、道路の関係についての、道路の冠水危険箇所の周知を徹底するための対策については、道路と鉄道が交差するアンダーパスは浸水危険箇所となっているため、注意喚起の看板や回転灯を設置しており、そのほかの冠水しやすい場所についても、集中豪雨時などにはパトロールを強化し、異常があった場合は、速やかな通行規制を行っています。 緊急輸送道路等の機能保全など国土強靭化の推進については、現在、橋梁や道路の舗装では、長寿命化修繕計画に基づき、国の道路メンテナンス事業補助制度や社会資本整備総合交付金制度を活用して、老朽化対策を進めております。今後も、緊急輸送道路等における橋梁の耐震補強など、国土強靭化に資する対策を進めてまいります。 最後に、急傾斜地の関係についての、急傾斜地等土砂災害対策や小規模急傾斜地の対策事業、小規模治山事業については、崖崩れによる災害からの人命を守るため、早期に事業が完了できるよう、補助事業者である県へ予算の確保を働きかけてまいります。また、市独自の支援制度や対象要件の緩和措置については、県におけるがけ崩れ対策事業の見解や県内の他市町の内容も参考にしながら、どのような対応ができるか調査・研究をしてまいりたいと考えています。 現在、国や県においては「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」として、橋梁やトンネルなどの道路施設などの耐震補強、老朽化対策を重点的に進めていますが、さらに対策を強化していただくよう、併せて防災・減災に係る新たな補助金の創設などについても、様々な機会を捉えて要望してまいります。 また市といたしましても、本年9月の台風14号による被害が大きかったことから、今月1日に、国と県へ台風14号における緊急要望書として、災害を未然に防止し、または軽減するための国土強靭化に資する対策を、さらに強力に推進していただきたい旨の要望書を提出したところです。 今後につきましても、御提言いただいた内容や趣旨を踏まえ、防災・減災対策の推進に向けた、インフラ施設の適正な維持管理、予防保全対策に努めてまいりますので、よろしくお願いします。
◆23番(武田伊佐雄君) それでは順不同で再質問を行います。まず、3の人口減少対策についての(1)市民満足度調査の結果について伺います。資料1の提示をお願いします。これは、市民満足度調査の結果の中から、分野別の経年変化をまとめたグラフを抜粋したものです。令和元年度と令和4年度を比較のために並べました。 左側のグラフを拡大してください。平成27年から令和元年の変化をまとめたグラフです。8項目のデータが並んでいるので分かりにくいですが、項目ごとにグラフの変化を見ると、一つ一つは僅かに若干右肩下がりに私には感じます。 次に、右側のグラフを拡大してください。これは平成30年から令和4年の変化をまとめたものですが、先ほどのグラフと比較すると右肩下がりの変化が大きいようにも見えます。とはいえ、グラフの縦軸の数値が異なりますので、見た目では単純には比較できないのではないかと考えております。資料を閉じてください。 何を指摘したいか申し上げますと、調査結果を踏まえた対策として、第3次岩国市総合計画に反映していくとの答弁でしたが、満足度低下の原因を社会的要因と分析しているあたり、このまま引き続きの下落傾向から改善できないのではないかと心配しております。先日、第2次岩国市総合計画の達成状況など御説明がありましたが、状況把握のために行われてきた満足度調査をどのように活用してきたのか、具体的な改善策についてこれまでの対応をお聞かせください。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 毎年度行っております市民満足度調査、こちらの結果につきましては、行政経営改革課で取りまとめた上で関係各課に周知しておりまして、今後の取組を進める上で役立てているところでございます。なお、各課への周知に当たりましては、各項目の結果を検証いたしますとともに、市民の方から寄せられました自由意見欄等も参考としました上で、質の高い行政サービスの提供に努めるよう周知しているところでございます。 なお、壇上での御答弁でございますけれど、こちらにおきましては、このたびの市民満足度調査の総合満足度が低下したことに対します全体としての傾向としまして、現下の社会現象の影響などが一因として考えられるといったことにつきまして、御説明させていただいたものでございます。当然ながら、個々の施策に対します評価でありますとか、その結果となりました要因につきましては、それぞれの施策において異なるものでございまして、その結果に対します詳細な分析でありますとか、そのことを受けての対策につきましては、それぞれの担当部署において適切に行っているところでございます。 こうした中、第2次総合計画におきましても、市民満足度調査の結果を踏まえまして、満足度が相対的に低く、重要度が特に高い項目につきましては、重点的に取り組んできたところでございます。つまりこれらの項目につきましては、事業の実施や継続が特に重要でありますが、まだ成果が十分でないといったことを表したものでございまして、このことに対しましては、市としましても、まちづくりにおきまして重要な施策として総合計画の基本計画に掲げ、個別の事業について優先して予算配分するなどして、重点的に実施しているところでございます。 こうしたことを進めるため、具体的には総合計画に基づきまして、施策や事業を計画的かつ効率的に実現するための計画でありますまちづくり実施計画の策定におきまして、市民満足度調査の結果も踏まえまして、重要度、緊急度、事業効果等を総合的に勘案しまして、優先順位の高い事業を選定することとしております。市としましても、今後もこうした手法を継続するとともに、第3次総合計画に掲げます取組を推進いたしまして、多くの市民の方に、本市に住んでよかったと、これからも住み続けたいと実感していただけるよう、まちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
◆23番(武田伊佐雄君) 確かに事業の改善を行い、市民生活に変化が生まれて、その満足を図るには、限られた時間の中では単純比較できないかもしれません。しかしその一方で忘れてならないのは、PDCAサイクルがうまく機能していないようならば、事業の達成目標の設定やアンケート調査の表現などに改善の余地があるのではないかと、設定の見直しを考えなければならないと思うのですが、そのあたりの見解を伺います。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 壇上でも市長が御答弁しましたように、現在、市で実施しておりますアンケート調査におきましては、まず一つ一つの施策につきまして個別に評価をしていただいた上で、最後に総合的な評価、つまり実際のトータルとしての住みやすさについて評価していただいているといったところでございます。こうした評価方法によりまして、市に対します総合的な評価を把握しますとともに、項目別の評価につきましても、市の様々な施策の企画立案に役立てているところでございます。 なお、項目別の評価の調査結果についての捉え方でございますけれど、こちらの個々の項目の満足度を占める割合のみをもって評価する方法、つまり一つ一つの項目について50%を超えた、超えないを見る方法といったこともございますが、別の見方としてお伝えいたしますと、調査項目としております31の取組、こちらにおきましては、個々のライフステージやライフワーク、いわゆる個人の年代や地域、生活環境などによりまして、各取組に対します個人の関心度というのは異なってくると考えられます。 例えば、スポーツ活動の推進につきましては、スポーツをされない方の関心は薄く、また農林水産業の推進におきましては、農林業の従事者以外は市の取組内容を身近に感じにくいといったことが考えられます。そのため個々の項目におきましては、どちらでもないといった回答の割合が高くなる傾向となりまして、そのために回答に占めます満足度の割合や、不満足度の割合が相対的に低くなるといった傾向になります。 そういったことで、項目ごとに満足度の割合と不満足度の割合、この2つの割合を比較してみますと、31項目中26の項目において、満足度の割合が不満足度の割合を超えておりまして、結果的に満足している方が多くなっているといった状況でございます。こうしたことから、個々の施策につきましても、おおむね一定の評価をいただいているのではないかと考えております。 また、項目別評価を先ほどの分野ごとにまとめた分野別評価におきましても、7分野中6分野において満足度が不満足度を超えているといった状況となっております。こうした状況にはありますが、今年度の総合満足度につきましては、前年度と比べて低下しているといった状況を受けまして、第3次総合計画に基づき、出産・子育ての希望をかなえる施策でありますとか、移住・定住の促進に向けた施策などによりまして、人口減少対策に積極的に取り組むこととさせていただいております。 こうした取組に対する市民の方の評価を把握する手法となります市民満足度調査につきましては、今後も引き続き継続していく必要があると考えております。その上で、調査を継続するに当たりましては、調査方法の継続性も考慮した上で、今以上に市の施策に対する正確な評価が把握できますよう、調査方法の改善も図ってまいりたいと考えております。
◆23番(武田伊佐雄君) 私個人的には、この総合的評価というのが、社会情勢を反映しているアンケートの内容じゃないかなと思っていまして、それぞれの個別の調査について、市民が、行政のほうが出している施策に対して向き合ったときに厳しい評価をしていただいているのではないかなと、私は受け止めております。 満足度の割合と不満足度の割合という言葉が出ましたが、そもそもその間にあるどちらともいえないという4割から6割近い回答に対して、やや満足に達していない状況、不満足度の割合に加算していないのは、行政側にとって甘い判断ではないかと思いますが、その点お尋ねします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) 先ほど御説明いたしました、どちらともいえないを除きました満足度の割合と不満足度の割合を比較した方法でございますけれど、こちらにつきましては、結果の捉え方の一つとしまして御紹介させていただいたものでございまして、その結果をもちまして、決して甘く判断したりとか、楽観視しているというものではございません。現在、調査結果につきましては、壇上でも市長が御説明しましたとおり、総合満足度につきましては2年続けて低下しているといったこと、また、分野別の満足度が徐々に低下しているといった状況に加えまして、最初に御指摘のありました満足度が50%に満たない項目が、31項目中29項目あることにつきましては、真摯に受け止めているところでございます。 こうしたことから、その評価を改善するため、質の高い行政サービスを提供するための分析等を各所属において行っているところでございます。今後も引き続き、市民満足度調査を継続してまいりますが、今以上の満足度の向上を図るため、様々な施策につきまして、企画立案の一層の取組を進めますとともに、市の施策に対しますより正確な評価が把握できますよう、これまでも都度見直し等を行ってきたところでございますけれど、調査方法のさらなる改善も図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆23番(武田伊佐雄君) 午前中、13番議員の質問を拝聴しておりましたが、PDCAの取組に対して、より一層の改善を求めるというのは同じかなと感じております。改善できるものは改善していただき、市民にとって満足度の高い町となり、転入の数字が転出の数字を超える未来を期待したいと思います。 次に、防災・減災対策について伺います。河川のしゅんせつや護岸工事など、これまでにも法的に整備されているものに対しては、計画的に災害防止対策に取り組まれている様子は分かりましたが、具体的に伺ってよろしいでしょうか。
◎建設部長(内坂武彦君) もう少し具体的に御説明させていただきます。まず河川の流れる断面を確保して、氾濫などを防ぐために行うしゅんせつについてですが、これは事前防災につながる大切な事業ということで、緊急浚渫推進事業債や単独市費を活用して、市内全域の河川で取り組んでいるところです。その中で、昨年度は、通津地区では長野川、藤河地区では多田川、南河内地区では保木川、周東地区では東中川、由宇地域では流田川、錦地域では尾川谷川など、計15河川のしゅんせつを実施しています。 今年度は、灘地区では麻生田川、由宇地域では水尻川、周東地域では下谷川など、計11河川のしゅんせつを実施しているところでございます。また、河川護岸の安全性を高めるために、緊急自然災害防止対策事業債や単独市費を活用して護岸工事などの河川改修事業を、昨年度は中浜川、二鹿谷川、行波川ほか36河川で実施しておりまして、今年度は恵美須川、田原上川、下谷川ほか11河川を実施しているところです。 次に、急傾斜地崩壊対策事業を実施している場所につきましては22か所、事業化を予定している箇所は10か所。また、事業を実施するために関係者で同意などの準備をしている箇所は14か所となっております。最後に治山事業のうち、市の事業となる小規模治山事業につきましては、令和3年度、令和4年度は各年度とも2か所実施しております。来年度以降の事業化を予定している箇所は、現時点では予定はございません。
◆23番(武田伊佐雄君) 既存の事業で対応可能なものについては善処されているようですが、市独自の施策として対応するための具体的な検討会議などは開かれたのか、お尋ねします。
◎建設部長(内坂武彦君) まず急傾斜地の予防保全につきましては、本来は急傾斜地の所有者、または被害を受けるおそれのある方などが自ら行うのが原則となっておりますけれど、個人で崩壊対策工事を行うことは専門的で、経済的にも負担が大きいことから難しい問題となっております。そのため、保全対象人家家屋数や崖の高さなど、一定の要件を満たす場所につきましては、県や市において急傾斜地崩壊対策事業を実施しておりますけれど、受益者が限られることから、事業費の一部は受益者の方々の負担が発生しているところです。 一方で要件を満たさない場所の方々からも、急傾斜地の崩壊対策の要望を頂いております。今年度は4件相談を受けまして、そのうち3件は要件に該当しております。1件は国有林であったことから対象外となっております。昨年度につきましては22件の相談を受けておりまして、そのうち19件が要件に該当しない場所となっております。 こうした場所でありましても危険な場所は多くありまして、現在の制度の要件の緩和を行い、対策しようとすれば、現在の制度であれば県からの補助が含まれていることと、県におけるがけ崩れ対策事業の見解などから、市の判断だけで緩和することは難しくなっているところです。そのため、現在の制度の対象とならない場所については、どのような支援ができるかを検討しているところで、例えば市が受益者から負担金を頂き、代行で事業を実施する。または急傾斜地の所有者、または被害を受けるおそれのある方などが、自ら行う工事に対して補助金を交付するなど、どのような方法が適当なのかを検討しております。 また保全対象人家戸数や崖の高さについても、一定の基準を設けることも必要になると考えておりまして、公益性の関係などに配慮しながらも、負担率の在り方などについても考えて進めることになると思います。現在、他市の事例を含めて、担当部署で検討しているところで、市が独自で支援する制度につきまして、横断的な検討会議の開催までには至っておりません。
◆23番(武田伊佐雄君) 市が独自で支援する制度について、横断的な検討会議の開催はできていないという御回答なので、まずは検討会議を開催しなければ議会の決議に対して向き合っていないと、私は受け止めざるを得ないのですが、いかがでしょうか。
◎建設部長(内坂武彦君) 市が独自で支援する制度につきましては、先ほど申し上げました内容など、どのようなことができるかなど、まずはそれぞれの関係部署がいろいろな地元の方から声を頂いていますので、そういったことをまとめて、その声に応えていくにはどのような対策が有効かなど、また公益性の関係に配慮しながら関係部署が連携して、今後は協議を行っていまいりたいと思っております。 また斜面の安全対策については専門的で分かりにくいことなどもございますので、相談を受ける際には、これまでと同様に丁寧な対応に心がけまして、対策の内容や専門業者の案内などを行いまして、少しでも安全になるように努めてまいりたいと考えております。
◆23番(武田伊佐雄君) 実現に向けては様々な課題が見えているようなのですが、やはり具体的に検討会議が開かれる状況というのは、お考えがあればお聞かせいただきたいんですが。
◎建設部長(内坂武彦君) そうした横断的な検討会議は、今年度中には関係部署を集めて始めたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆23番(武田伊佐雄君) 今年度中には開催したいという意向を聞きましたので、この件については承知しました。また今後とも注視してまいりますので、しっかりと御検討いただきたいと思います。 市民の命を守るという立場で質問してまいりましたが、崖崩れが起きやすい宅地には土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンに指定される場合がありますが、何か住宅などに対して補助する制度があるのか、お尋ねします。
◎都市開発部長(山中文寿君) レッドゾーンの区域内の住宅に対する補助についてのお尋ねでございますけれども、こちら2つの事業がございます。一つは土砂災害対策事業として、レッドゾーン内に存在する居室を有する既存建築物で、土砂災害に対する構造耐力上の安全性が不足している場合、外壁の改修、それから塀の設置等、建築基準法に適合する改修に必要な費用の一部を補助するという事業でございます。 もう一つが、崖地近接等危険住宅移転事業でございます。こちらはレッドゾーンの中にありまして、以前から既に建てられている危険な住宅、いわゆる既存不適格住宅でございますけれども、これを安全な場所への移転を促進させるというものでございまして、危険住宅の除去等に関する費用の一部補助と、それから移転先で新築する住宅の建設土地の取得に要する費用を借り入れた場合の利子相当額に対する補助がございます。なお利子補給への補助につきましては、移転先が岩国市内に限るというふうにしております。いずれにしても、このように要件とか限度額等もございますので、まずは御相談をいただけたらと考えております。
◆23番(武田伊佐雄君) レッドゾーン、イエローゾーンについては、また今後の検討も踏まえて、質問してみたいと思っております。 それでは最後に、児童・生徒・保護者が安心できる学校づくりについて。まずは部活動について伺います。壇上からの答弁で、令和5年度から令和7年度の3年間を改革集中期間とし、令和8年度からは休日の部活動の地域移行がスタートできるような計画という御説明でした。言い換えると、現在小学6年生の児童が中学校に進学し、在籍中に市内一斉、もしくは地域ごとに移行する予定で、現在3年生の児童が中学校に進学する頃には、新体制が確立されていると受け止めてよろしいのでしょうか。
◎教育次長(丸川浩君) 令和8年度には、現在行われている休日における学校部活動については、地域での活動に移行して行われることを目標に、計画を進めております。現在の小学校6年生が中学校へ入学してからの3年間については、現状行なわれている平日の学校部活動が継続される予定です。休日の活動については段階的に地域移行を進めるために、地域で活動する日を設定するなど、学校部活動と地域での活動の連携について、柔軟な対応ができる体制を整えるよう協議しています。
◆23番(武田伊佐雄君) これまで休日の部活動についての地域移行について話があったと思うんですけれど、今、平日の部活動について答弁ありましたが、できるところから取り組んでいくと先ほど壇上でも言われた平日についても、何か説明できる情報があるのか、お尋ねいたします。
◎教育次長(丸川浩君) 平日の部活動については、現状のまま継続される予定です。平日を含めた部活動の完全移行につきましては、今後の国の動向を注視しつつ、休日の部活動の地域移行の取組の進捗状況を踏まえ、検討を進めていくことになります。
◆23番(武田伊佐雄君) 平日については、まだちょっとめどが立っていないということですね。分かりました。 それでは、本年6月定例会の時点で把握されていなかった、中学生を受入れ可能な競技団体数と指導員の把握、教職員の部活動の意識調査、地域移行時の活動施設の把握について、その後の調査状況をお聞かせください。 また、岩国市中学生文化・スポーツ活動推進協議会を立ち上げられ、この協議会を中心に話合いを進められているようですが、どのようなスケジュールで協議会が進むのか、お示しください。併せて大会開催についての見直しは今後もないのか、お尋ねします。
◎教育次長(丸川浩君) 各競技団体や文化団体に向けてのアンケート調査につきましては、児童・生徒・教職員の実態を把握した上で実施する予定としております。児童・生徒と教職員の部活動の意識調査については準備が整ったところであり、12月中にアンケート調査を行う予定としております。 今後の協議会については、1月中に第3回目を予定しており、12月に実施する意識調査の結果を受けて、文化・スポーツ活動における地域での受皿及び指導者等について協議を進めるとともに、先ほど申し上げました各団体へのアンケート調査についての内容を検討し、2月から3月までの間に調査を実施していく予定にしております。 地域移行時の活動施設の把握については、活動する内容、人数、団体数など具体的な方向性が決まり次第、調査を行っていく予定です。さらに、3月中に予定している第4回目の協議会では、施設の確保、大会の在り方について検討し、来年度以降に保険制度や関連諸制度の見直しや、国や県が今後示す予定であるガイドラインや推進計画を受けて、岩国市の推進計画の策定に向けて協議を進めていく予定になっておりますので、協議会については継続していく予定です。 中学校体育連盟主催大会につきましては、開催される大会数は選手権大会、新人大会であり、見直しの予定はありません。しかし大会の在り方については、学校部活動と地域クラブ活動が両立する中で、公平・公正な大会機会を確保できるよう、複数校合同チームの取扱いも含め、参加登録の在り方について山口県中学校体育連盟で協議を進めているものと伺っております。
◆23番(武田伊佐雄君) では大体年度内を目安に、学校内の意向調査と、地域の受入情報の収集がされる予定ということで、受け止めました。決まってから家庭のほうに情報を提供するだけでなくて、やはりこういうスケジュールで教育委員会は考えている、そういった事前の情報提供というのも、しっかり意識してやっていただきたいと思います。 次に、山口県教育委員会との連携について伺います。県教育委員会が各地域で説明会を開催しながら、県民への周知を進めているとの御答弁でしたが、玖西地域では十分な説明がなされていないという声も聞きます。改めて、地元説明会の要望があるようですが、岩国市教育委員会としては地域の声を大切にするという点において、児童・生徒、保護者に寄り添った立場で、山口県教育委員会に再度地元説明会を開催していただくお願いをすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
◎教育次長(丸川浩君) 市教育委員会としましては、地域の声を大切にするという観点から、地元説明会の開催を要望する声があるということを県教育委員会に伝えるとともに、生徒、保護者、地域の方々に納得のいく話合いの場が必要であるということを伝えていきたいと考えております。
◆23番(武田伊佐雄君) 今の答弁は、地元の声を大切にする立場から、岩国市教育委員会として県教育委員会に要望すると受け止めてよろしいですね。
◎教育次長(丸川浩君) そのとおりでございます。
◆23番(武田伊佐雄君) 小・中一貫教育でも、中高一貫教育でも、選択に悩む時期は小学生だと思います。私の娘が小学5年生の冬、中学受験を考え、進学塾に相談したときに言われた「1年遅いです」の言葉は今でも覚えていますが、結果としては高森みどり中学校に進学して、充実した学生生活を過ごさせていただきました。 学校は部活や勉強だけではないと思いますが、適切な情報提供を行うことは、学校と家庭の信頼関係を築くのに欠かせない一つだと考えております。教育委員会におかれましては、しっかりと関係機関との連携を取っていただき、迅速な情報提供を行っていただくよう御尽力いただきたいと思います。学校に通っている児童・生徒たちの気持ちを第一に優先されることが、山口県の教育であることを願って、一般質問を終わります。
○副議長(植野正則君) 以上で、23番 武田伊佐雄君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後2時36分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後2時55分 再開
○議長(桑原敏幸君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 7番 重岡邦昭君。
◆7番(重岡邦昭君) 7番 市民クラブ・草の根 重岡邦昭。壇上からの一般質問をいたします。 まず、在日米軍再編計画についてお聞きいたします。 平成18年5月、日米安全保障協議委員会、2プラス2でロードマップ最終報告が示され、平成30年には厚木基地から空母艦載機60機の移転が完了しました。 極東最大級の基地となり、軍事拠点化する岩国市の環境は大きく変化をしております。 再編計画は、東アジアの平和と安定、抑止力の強化を目的としておりますが、一方、岩国市民の安心・安全対策や社会経済活動に大きな影響が出ていることも確かです。 東アジアの平和と安定、抑止力は重要なポイントだと思いますが、その前に、市民の民生安定のためにやるべきこと、つまり、目の前の山積する課題を解決することが問われております。ついては、次の項目についてお聞きいたします。 1点目、硫黄島での事前集中訓練、FCLP、CQの完全実施について、2点目、岩国米軍基地での警護訓練と国民保護法による避難訓練による市民の安全対策について、3点目、令和4年度から5年度に実施される騒音実態調査の現状と柱島3島を防音工事区域に指定することについて、4点目、岩国米軍基地滑走路移設に伴う5ヘクタール返還と昭和町藤生線改良工事について、合わせて4点お聞きいたします。 次に、岩国錦帯橋空港国際線就航についてお聞きいたします。 今後10年間に及ぶ岩国市のまちづくりとなる第3次岩国市総合計画が示されました。 残念ながら、明るい未来を想像できる具体的な形が示されておらず、これでは岩国市内外の起業家や若者たちが岩国に投資したいという期待感、高揚感を持つことができないのではないかと思います。 そこで、経済活動に刺激を与える策として、岩国錦帯橋空港国際線就航について提言することにいたしました。 岩国錦帯橋空港の役割は、言うまでもなくビジネス及び観光利用客の拡大、さらには企業誘致や新産業の創出など、地域振興策につながることに期待しているものでありますが、十分に活用できていないのが現状であろうと思います。 特に、企業誘致や新産業の創出など、地域振興を進めるためには、ぜひとも岩国錦帯橋空港国際線就航が必要不可欠と思いますが、市長の見解をお聞きいたします。 最後に、玖珂町の温水プール、グリーンオアシス継続に向けた取組についてお聞きいたします。 玖珂町にある焼却場施設が役割を終え、今年度に全てが解体され、周陽環境整備組合も令和5年3月31日をもって解散します。 岩国市、周南市、和木町の2市1町からなる一部組合で、財産分割協議が行われ、その結果、岩国市に約8,500万円の財産分与があったと聞いております。 ついては、解散後、岩国市に帰属される温水プール、グリーンオアシスの継続と8,500万円の取扱いについてお聞きいたします。 以上で、壇上からの一般質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、重岡議員御質問の第1点目の在日米軍再編計画についてお答えいたします。 まず、(1)硫黄島での事前集中訓練、FCLP、CQの完全実施についてでありますが、平成18年に示された再編実施のための日米ロードマップにおいて、米軍機の訓練の分散については、議員御案内のとおり、艦載機の移駐以降、米軍岩国基地において確実に実施されています。 本市においては、米軍岩国基地所属の海兵隊機が、1月、5月、8月にグアムなどへ、先月には新田原基地へ、また、空母艦載機が3月にグアムなどへ、それぞれ約10日から1か月の間、訓練移転が実施をされました。 こうした訓練移転により、本市における航空機騒音の軽減が図られており、国や米側が本市への負担軽減にしっかりと取り組んでいるものと認識をしているところであります。 こうした中、FCLPやFCLP終了後に洋上で行われるCQについては、艦載機の移駐後の平成30年と令和元年は、FCLPは硫黄島で、CQは岩国基地を拠点に九州沖の洋上の空母で実施されていました。 令和2年以降は、新型コロナウイルスの影響や天候不良、運用上の理由により、FCLPとCQが硫黄島とその付近の洋上で行われており、特に令和2年と本年は、FCLPとCQが一体的に硫黄島とその付近の洋上で実施され、不測の事態を除き、艦載機が岩国基地へ帰還することはありませんでした。 硫黄島とその付近の洋上においてFCLPとCQが行われたことにより、CQの実施の際の夜間の騒音や岩国基地への帰還に伴う航空機騒音が減少するなど、市民生活への影響が軽減されたところであります。 議員御提案の硫黄島での事前集中訓練、FCLP、CQの完全実施についてでございますが、本市では、令和3年以降、FCLPとCQの実施の連絡がなされた際には、岩国基地で実施をしないことや予備指定をしないことと併せて、CQについて硫黄島付近の洋上で実施するよう要請をしております。 また、山口県基地関係県市町連絡協議会や山口県の特別要望においても、岩国基地でのFCLPの禁止や予備指定除外の要望と併せて、FCLPの直前に行われる訓練や外来機の飛来による訓練などの集中的な飛行訓練について、岩国基地周辺での実施の緩和や訓練場所の分散など騒音軽減措置を実施すること、CQ実施時において、滑走路の時間外運用や夜間の離着陸を可能な限り控えるなど運用時間帯に関して配慮することなど、FCLPとCQの実施の際における騒音軽減措置の実施について要望をしているところであります。 市としましても、FCLPとCQの実施における騒音軽減措置は、市民の負担軽減に必要なものと考えており、引き続き、国に対して要望をしてまいります。 次に、岩国米軍基地での警護訓練と国民保護法による避難訓練による市民の安全対策についてでありますが、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練については、いわゆる国民保護法に基づき、国、都道府県、市町村が共同して実施するよう努めることとなっております。 平成30年6月以降は住民避難訓練の実施が見送られていましたが、本年に入って、北朝鮮から弾道ミサイル等が高い頻度で発射されていることなどを受け、今年度から再開されているところであります。 弾道ミサイルは、発射されて極めて短時間で日本に飛来することが予想されることから、まずは爆風や破片などから身を守るため、状況に応じた避難行動を取ることが重要となります。 したがって、訓練はこれを踏まえたものとなっており、防災行政無線などを通じて住民に情報を伝達し、近くの頑丈な建物に避難するなど、その場で短時間でできる避難行動を取ることを基本的な内容としております。 市としましては、国際的な緊張が高まっている中、緊急時の一人一人の適切な避難行動につなげるために、実施に当たっては、他の自治体における訓練の実施状況を参考にしながら、国や山口県と連携して、緊張感のある実効性の高いものとなるよう取り組んでまいります。 次に、令和4年度から5年度に実施される騒音実態調査の現状と柱島3島を防音工事区域に指定することについてでありますが、議員御承知のとおり、現在の第一種区域等については平成4年3月の最終告示から長期間経過をしており、また、滑走路の沖合移設や空母艦載機部隊の移駐が完了したことにより騒音状況が変化していることから、実態に即したものに見直すため、今年度から来年度にかけて、航空機騒音の現状を把握するための騒音度調査を国において実施することとしております。 現在、国において調査業務の契約が行われ、飛行騒音だけでなく地上騒音も含めた基礎データ調査や予測検証調査、経路調査、飛行回数調査、地上騒音の音源位置調査や継続時間調査が先月初旬より順次着手されているところであります。 こうした中、本市においては、国の騒音度調査の実施に際し、市民の皆様から寄せられた騒音苦情や上空飛行の目撃が多いエリアについての情報提供、自治会から寄せられた御意見を踏まえ、国と事務レベルでの協議や調整を重ねているところでございます。 また、議員御指摘の柱島3島から寄せられた騒音苦情や上空飛行についても、国に対し情報提供をしており、国において柱島3島における騒音度調査の実施に向けた検討を行っているものと認識をしております。 市としましては、国の騒音度調査は第一種区域等の指定に関する要領に基づき実施されると承知をしておりますが、柱島3島を含め、地元の意向も十分に尊重した上で本調査を行っていただきたいというふうに考えております。 また、年間のW値だけではなく、空母艦載機部隊の滞在時や外来機の飛来など、米軍の運用によって大きく影響を受けている騒音状況を踏まえ、地域の実情に即した見直しを行うよう、引き続き、国に対して要望をしてまいります。 最後に、岩国米軍基地滑走路移設に伴う5ヘクタール返還と昭和町藤生線改良工事についてでありますが、昭和町藤生線は、昭和町三丁目の国道2号昭和橋交差点南詰めから、川下地区、尾津地区を通り、藤生町一丁目の旧中国電力株式会社岩国発電所前までの延長7,570メートルの都市計画道路であります。 この道路は、昭和21年から始まった戦災復興の土地区画整理事業に合わせて、起点側の東地区から整備が始まり、平成20年までに岩国基地正門までの2,940メートルが供用開始されております。 現在、基地正門前から南側の門前川左岸までの約400メートル区間について、平成23年度から防衛省の補助事業により事業に着手しており、基地正門から南側の約50メートル区間の用地買収等を実施しています。 しかしながら、その約400メートル区間のうち約350メートルは基地内を通るルートとなっており、現在まで基地内への立入りができないことから、道路設計に必要な測量に着手できず、完成時期も未定となっております。 議員御質問の、基地内の道路用地を含む約5ヘクタールの用地返還については、これまでも防衛省を窓口として、平成8年度から要望を行っているところであります。 国からは「約5ヘクタールの提供区域の返還に向けて、岩国市の具体的な要望を踏まえ、米軍や関係機関と調整し、最大限努力をしていく」といった説明を受けております。 さらに、毎年夏頃に実施しております山口県基地関係県市町連絡協議会においても本件については要望しており、国からは「川下地区の地域振興を図る上で重要であると認識をしており、引き続き、岩国市の意向を伺いながら、米側と協議をしてまいる」といった説明も受けております。 本市では、新型コロナウイルス等の影響により米側との協議が思うように進捗していないのではないかとも認識をしておりますが、これまでも機会あるごとに国に対して協議の加速化を求めているところであります。 このため、これまで以上に、防衛省を窓口として、返還という選択肢だけでなく、共同使用も視野に入れ、協議、調整に努めるとともに、了解が得られ次第、道路整備のための測量などの現地調査に速やかに入れるよう準備を整えているところであります。 一方、基地正門前の国道189号との交差点では、この昭和町藤生線を整備するときに必要となります付け替え道路などの交通安全対策につながる事業を実施しております。 この事業区間の整備が進むことにより、川下地区内では、国道188号を補完する道路としての役割を担うため、基地周辺の渋滞が緩和されるとともに、緊急時における円滑な避難や救難活動を行うことができるようになり、地域の方々の安心・安全の確保と利便性の向上が図られます。 また、この区間の南側となる尾津地区や藤生地区までの道路を延伸すれば、東地区から藤生地区までの市街地一帯を補完するダブルネットワーク機能や産業面での効率的な物流ネットワークなどが期待できます。 市としましては、今回の事業区間が完成するめどが立った時点において、市内の幹線道路網の整備状況や交通状況、費用対効果などについて総合的に勘案し、事業化の必要性について検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎産業振興部長(加納芳史君) 2点目の岩国錦帯橋空港の利用拡大についての(1)岩国錦帯橋空港国際線就航についてお答えします。 岩国錦帯橋空港につきましては、日米合意の下で、平成24年12月に開港しており、現在では羽田線5便と沖縄線1便の合計6便が往復で運航しているところです。 運航先である羽田と那覇の2つの空港は海外とのハブ空港となっていることから、これらのハブ空港と90分から2時間程度の所要時間で直結していることは岩国錦帯橋空港の大きなメリットであり、また、市街地から非常に近くアクセスに大変優れているというところも有力なセールスポイントになっていると考えています。 企業誘致に関して申しますと、実際に進出した企業から「空港の優れたアクセス性や、空港、港湾、鉄道、高速道路等、様々な交通手段が整っていることは岩国市の大きな魅力である」との評価をいただいております。 企業との進出協定の締結数を見ましても、本市が合併した平成18年から開港までの6年間は3件であったものが、平成24年度の開港以降は34件となっており、空港開港の成果が確実に現れていると考えております。 また、観光面に関しましては、新型コロナウイルス感染症の影響前で申しますと、観光指標としております観光入込客数は、空港が開港した平成24年以降、暦年でおおむね320万人前後と、ほぼ横ばいで推移しています。 この間、平成25年に貸切バスの交替運転者の配置基準が改正され、観光バスは4,000台程度減少しています。これを入込客数に換算しますと、およそ12万人の減少になると推察されるところですが、実際にはほぼ横ばいであることから、この観光バスの減少分を食い止める一助として空港が寄与しているものと分析をしております。 議員御提言の国際線の就航につきましては、税関や出入国管理、検疫所等の施設的な課題があるほか、国土交通省や防衛省など各種関係機関との調整も必要であり、必ずしも容易に実現するものではないと認識していることから、まずは現在の路線を有効に活用し、定着させていくことが、現時点で最も重要であると考えております。 市としましては、羽田、沖縄というこれらのハブ空港に直結する岩国錦帯橋空港の利点を最大限に生かし、今後におきましても、多くの企業に活用していただくために、様々な機会を捉えてその利便性をPRするとともに、県東部における空の玄関口として、首都圏からの誘客はもちろんのこと、羽田、沖縄を経由してのインバウンド誘客も視野に入れながら、国内外に向けてしっかりと観光PRを行うことにより、空港のさらなる発展と利用促進に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎
文化スポーツ担当部長(竹原直美君) 第3点目の周陽環境整備組合解散後の取組についての(1)グリーンオアシス存続に向けた取組についてお答えします。 グリーンオアシスは、平成7年11月に、ごみ焼却施設である周陽環境整備センターを建設する際に、地元からの要望により整備された余熱利用温水プールで、本市、周南市、和木町で構成する一部事務組合、周陽環境整備組合の施設です。 周陽環境整備センターは、平成30年度末をもってごみの受入れを停止し、令和3年度に着手した解体工事が今年度中に完了する予定となっており、これに合わせ、令和5年3月31日に周陽環境整備組合は解散することとなっております。 周陽環境整備組合の解散に当たり、構成市町で協議した結果、組合の土地、建物、物品及び基金等の財産は岩国市が承継することとなり、グリーンオアシスは岩国市が引き継いで管理・運営を行うことになっております。 グリーンオアシスは、令和2年度から新型コロナウイルス感染症対策として入場制限を継続しており、年間利用者数は大幅に減少しているものの、これまでに地域住民の健康づくりやスポーツ推進に果たしてきた役割は大きいものと考えています。 今後、隣接する玖珂総合公園やスポーツ合宿誘致による一体利用等も含め、施設のPRを行い利用者の増加を図るとともに、地域の貴重な資源として地域振興策についても検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆7番(重岡邦昭君) それでは順不同で、まず、玖珂町の温水プール、グリーンオアシスの継続について再質問いたします。 周陽環境整備センター施設整備等基金、これはセンターの施設整備及び解体費に充てるため、周南市、岩国市、和木町が負担し、積み立ててきたものであると、今御説明がありました。 現在センターの解体が進んでおります。それに要した費用の残金が8,500万円だということであります。 確かに、センター施設整備と解体事業費のための基金ではありますが、このグリーンオアシスはセンターに附属する建物であり、残金はグリーンオアシスの継続に向けた改修費に充当するのが本筋ではないのかとも思います。 また、併せてお聞きしたいのは、やはり他の施設にこの8,500万円を流用することは、目的外使用ということになって、コンプライアンスに抵触するのではないか、そういうふうにも思うんですが、この2点についてお伺いいたします。
◎総合政策部長(國廣光秋君) こちらの周陽環境整備センター施設整備等基金でございますけれど、こちらの基金につきましては、周陽環境整備センターの施設整備及び解体費に必要な資金に充てるために、周陽環境整備組合を構成しております周南市、岩国市、和木町が負担金を支出しまして、組合のほうで積立てを行ってきたものでございます。 こちらにつきましては、最終的に周陽環境整備センターの解体事業に要する経費等に充当しました基金の残金、こちらが今のところ8,500万円程度になる見込みでございまして、こちらにつきましては、構成市町との協議におきまして、本市がこの基金の残金を引き継ぐということになっております。 その上で、この基金の残金につきましては、岩国市公共施設等総合管理基金に積み立てる予定としております。 こちらの公共施設等総合管理基金、この基金の活用方針になりますけれど、こちらの基金におきましては、現在策定を進めております岩国市公共施設個別施設計画に基づきます公共施設等の計画的な更新や除却等におきまして、他の財源がない場合に活用することとなっておりますが、このグリーンオアシスにおきましては、来年4月に本市が承継するといった予定でございますことから、現在のところ個別施設計画の対象施設とはなっておりません。 このため、このグリーンオアシスの方向性につきましては、今後、庁内協議を行いながら、グリーンオアシスが担うべき機能、いわゆるサービスでございますけれど、サービスと建物に係る今後の方向性を決定してまいりたいと考えております。 その上で、このたび本市が積み立てることになります基金の使い道につきましては、今後検討することになります個別施設計画におけるグリーンオアシスの方向性を踏まえて、検討していきたいと考えております。
◆7番(重岡邦昭君) 若干答弁のすれ違いがあるので、そこは指摘をしておきます。 私が申し上げたいのは、市当局のほうでは、来年、グリーンオアシスの施設を引き受けたとき、そこからもう一回考えていくということなんですが、先ほど言いましたように、この8,500万円というのは、やはり施設、センターの解体あるいは整備、そしてそれに附帯する今のグリーンオアシス、温水プール、ここに充当するのが本筋で、目的外の施設に利用するということは本来あってはならない、これはコンプライアンスに私は抵触するんだというふうに考えております。 それで、ここは先ほどの答弁とのすれ違いがあるので、これ以上の答弁はないと思うんで、そこはもう一遍、コンプライアンスに抵触しないのか確認をしておいてください。 それからもう一つ、2市1町で協議をしたときに、この8,500万円の使い道をグリーンオアシスに限定をして使ってくださいというような、周南市、和木町からの指摘はなかったのか、協議はなかったのか、ここを改めてお聞きしたいと思います。協議の中身です。
◎環境部長(神足欣男君) 今議員が言われたような、周南市、和木町からそういった指摘があったということは、お聞きしておりません。
◆7番(重岡邦昭君) 周南市も和木町も、岩国市を信頼されていたことからのことであろうというふうに思います。 したがって、先ほど言いましたように、本来のグリーンオアシスに使う8,500万円です。他の施設に流用するということは、私はコンプライアンスに抵触するものだというふうに思っておりますので、ここは慎重に対応されていかれることを切に要望しておきます。 それと、関連してお聞きしますが、グリーンオアシスはかなり老朽化が進んでおるわけです。今後、ボイラーやろ過ポンプ、館内空調機、受水槽などの改修費に約1億円必要になってくるとのことであります。8,500万円をグリーンオアシスに充当することを要望するんですが、今後さらに老朽化が進み、毎年改修費が積み上がっていくことも事実なわけです。 そこで確認なんですが、玖西地域のスポーツ振興、あるいは地域振興のため、このグリーンオアシスの継続ということは必ずやっていかなくてはならないんですが、この際、国の補助メニューを利用し、新規に建設するということも考えられるのではないかと。そうした視野を持って対応していくことも手ではないかと思うんですが、その点についてどういう考え方をお持ちか、お聞きをしたいと思います。
◎
文化スポーツ担当部長(竹原直美君) 今後、国の補助とかを使って、新設も含めてというお話でありますが、グリーンオアシスの大規模改修や今後の在り方につきましては、これまでの議会答弁でも、施設の利用状況の推移や施設全体の老朽化を勘案しながら検討していく旨、回答してきたところですけれど、この施設の充実とかも含めての国のメニューや研究につきましてはまだ実施していないという状況で、今後、この在り方を検討していく中での具体的な話になってくると思っています。 今後、スポーツ施設整備基本構想の改定の中で、岩国市公共施設個別施設計画との整合性を図りながら、そういったメニューも調査・研究していきたいと思っています。よろしくお願いします。
○議長(桑原敏幸君) まとめて副市長が。いろんな課にわたっておるんで。
◎副市長(杉岡匡君) まず、グリーンオアシスにつきましては、議員御承知のとおり、一部事務組合ということで運営をしてまいりましたが、2年前か3年前に、その維持管理を、岩国市単独で事業費を負担して運営してきている、既にそういった実績がございます。 ちょっと答弁を遡ってさせていただきますと、先ほどの基金の件につきましても、本来各自治体が集まって負担してきた中の基金ではございますけれども、岩国市が単独でその施設を維持管理していく、その内容については、岩国市が独自に一般財源を、要は、組合のほうに負担金としてお支払いをする、その中で運営をしてきているという状況がまずございますので、市といたしましては、やはり、基金の取扱いという、そういったことも含めて、検討しなければいけないと思っております。 また、施設の維持管理につきましては、先ほど言いました、岩国市が単独でそれを維持していこうという決断をしたわけでございますので、利用される住民の皆様方に、これまでどおり同じような形で利用ができるように維持していきたいという考えは持っております。そういう考えの下に運営をしていかなければいけないと思っております。 ただ、新しい施設となりますと、要はもうあそこにある必要性というのは……。もともと焼却施設があったのでそのそばになければいけない。ただ、今、その焼却施設は既にないわけでございますので、改めて一つのスポーツ施設として位置づけて、市の施設として位置づけた上で今後どうしていくべきか。これはまさに、これからスタートになるわけでございますので、そのあたりは御理解をいただきたいと思います。
◆7番(重岡邦昭君) さすが副市長。いいポイントで答弁されたと私も思っております。まさに、今のグリーンオアシス、老朽化しております。さらに維持管理費は高まっていきます。幾ら修繕費、改修費を積み上げても、さらに積み上がって大変な財政負担。これはもう間違いないところです。 したがって、私は、スポーツ振興、地域振興のためのこうした新たな温水プール、新規に建設してもいいんじゃないか。 そこでお聞きしたいのは、B&G財団。 これは、私、30年ぐらい前に由宇町で調査をし、進めた経緯があります。途中で公有地造成が頓挫をして、実現はしなかったんですが、これは皆さん知ってのように10割補助。今のB&G財団の現状、どのようになっておるのか、ちょっと知っている範囲でお聞かせ願いたいというふうに思います。
◎
文化スポーツ担当部長(竹原直美君) B&G財団の活動とか、それから補助メニューを分かる範囲でということなんですけれど、現在、社会ニーズに沿った新たな8つのミッションを策定して、例えば、青少年に対する自然体験、宿泊学習等の提供、そういった事業に取り組んでいらっしゃいます。 そして、その中の一つに、今言われたように、海洋センター・クラブにおける施設整備と機材配備という、そういったミッションというか、事業内容があるわけなんですけれど、ただ、これにつきましては、財団が建設したものに限っての修繕ということで、お話を聞くと、20年前から、新たに建設する事業というのは行っていないというようなお話でしたので、今議員から御提言があったんですけれど、財団のそういった事業は、今はないということなので難しいかなと思っています。
◆7番(重岡邦昭君) 私が調査をしたのは30年ぐらい前でしたので、大分取扱いが変わってきておるんでしょうね。であるならば、改めて、国の補助メニューの中から考えていくというところに絞られてきておるわけですが、ぜひとも、このグリーンオアシス、いろいろな形で、玖西地域のスポーツ振興、あるいは地域振興、こうしたものにしっかりと充てるために取り組んでいただきたい。 先ほどの副市長の答弁では、かなりの前向きな答弁であったというふうに捉えておりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 それから次に、在日米軍再編に関係する4点について再質問をいたします。 まず、国民保護法による避難訓練についてお聞きをしたいと思います。 今回は、柱島3島での避難訓練についてお聞きをしますが、Jアラートはミサイル攻撃を想定し発せられ、国民の生命を守るためのものであると認識をしております。 米軍岩国基地に近い柱島3島ですが、ミサイルは5分程度で着弾するものというふうに思われます。 米軍基地に迎撃システムもあるとは思いますが、全て迎撃できるかといえば難しいのではないか。海に囲まれた3島です。どのような避難訓練を想定されているのか、分かっている範囲でお知らせください。
◎危機管理監(桝原裕司君) 報道で知る限りですが、令和5年度には国民保護法に基づく住民避難訓練が島嶼部で予定されており、これは国の、離島避難をテーマにしたいとの意向に沿ったものとのことです。 本市において住民避難訓練が実施される場合には、訓練対象地域については、市としてはまずは対象を特定の地域に限定せず、柱島地区を含む市内全域としたいと考えており、共同実施者である国・県の意向を踏まえて候補地を絞り込み、その候補地の中で訓練実施の同意を得られた地域を最終的な訓練対象地域として選定したいと考えております。
◆7番(重岡邦昭君) 今、柱島も避難訓練の対象には考えておるということですので、これからの計画の中でしっかり県と共同して進めていただきたい、そのように思っております。 その中で、柱島での避難訓練も想定しているという、今、答弁がございましたが、実は、桑原議長に柱島での訓練を確認したところ、以前、柱島では自衛隊の訓練があったというふうにお聞きしております。何の目的で行われたのか、分かればお知らせいただいたらというふうに思います。
◎審議監(村田光洋君) 重岡議員のほうから先週このお話があった直後、関係機関、自衛隊、防衛省等に訓練実施の有無等について問合せを行っております。 しかし、現在、まだその確認ができてはいません。 ただ、並行して、柱島出張所を仲介して、柱島の関係者のほうにこの話を照会しましたら、岩国市漁協の柱島支店のほうから、「昭和58年頃、柱島島内で2日間程度、人命救助の訓練が行われた」「島内にテントを設営して宿泊し、その間は漁協のほうに漁をすることを控えるように」こういった記憶があるというお話でした。 なお、この訓練は住民参加型ではなくて、自衛隊単独の訓練だったという、こういうお話はいただいておりますけれど、オフィシャルな形での事実確認はまだできておりません。
◆7番(重岡邦昭君) また詳しく分かれば教えていただきたいと思います。 私がこうした話をしておるのは、御存じのように、柱島3島は高齢化率が八十数%、もう十数年もすれば無人島になるおそれがあります。いろんな対策を取らないと、本当に、柱島3島は滅亡してしまうんじゃないか。何らかの形で手を入れなくちゃならない。 そのために、自衛隊が一度でもこうした訓練をし、柱島3島を防衛上の重要な位置づけをしているんであれば、この柱島3島に対して、私は何らかの施設を造るということも、あるいはそうした施設を要望するのも、柱島3島をこれから継続していく一つの考え方ではないかというふうに考えております。 また引き続き、防衛省との交渉の中で、そうしたところも含めて、分かれば教えていただきたい、そのように思いますが、村田審議監、よろしいですね。
◎審議監(村田光洋君) 最近、重岡議員の柱島3島に対する強い思いというのは感じております。 それから、その上で、これまでもいろんなアイデアや御提案を頂いております。 この中でも、今回の御提案につきましては、非常に類を見ない斬新さで、大変驚いておりますが、いずれにしましても、島民の皆さんの御意向とか、あるいは自衛隊の考えとか、そういったこともありますので、今この場で私がその是非を申し上げることもできませんが、いずれにしましても、今日の御提案というのは、関係者には伝えておきたいというふうに思います。
◆7番(重岡邦昭君) ぜひともよろしくお願いいたします。 続いて、柱島3島の防音工事区域指定について質問をしておりますので、お伺いいたします。 今回の騒音実態調査で、防音工事の指定からこの柱島が除外されたならば、今後、恐らく柱島3島は防音工事区域に指定されないでしょう。だからこそ、私は今回、令和4年、令和5年の国による騒音実態調査、これに賭けているんです。由宇町の、当然、有家も神東も含めて、これに賭けています。これを外すと30年、40年先、もう絶対に新たな防音工事区域は設定されません。その思いは村田審議監も共有しておられると思います。 柱島の皆さんは、大戦中に沖合に戦艦陸奥が沈没した際、救助活動を懸命に行い、亡くなられた方々のお墓を建て供養を行っておられます。 また、黒島では日本海軍にゼロ戦1機を寄贈したと聞いております。国防に惜しみなく柱島3島の方々は協力されておるんです。 その柱島、今、大変生活維持に困窮しております。現在、柱島3島の皆さん、防音工事、水洗化、これを切に望んでおります。たくさんの事業もありますが、ここの2つを今一生懸命訴えられております。本当に待ったなしですよ。本当に、柱島3島を無人島にしないためには、防音工事区域、水洗化、待ったなしです。 国は、今こそ、柱島3島に対して恩返しをするときじゃないのかと、私はそう思います。これについて、市長、どのような御見解をお持ちなのか、お聞きをしたいと思います。
◎審議監(村田光洋君) 壇上での御答弁をしたように、今、令和4年度、令和5年度で第一種区域を設定するための騒音度調査を行っております。 柱島3島につきましては、これまで騒音予測コンターというのが国から示されており、これは残念ながらと言うべきかどうか分かりませんけれど、75Wには入っておりません。70Wに入っておりますので。今、住宅防音工事は、国の制度でいうと75W以上ですのでなかなか難しいかと思います。 ただ、この騒音度調査に当たっては、柱島3島にも騒音測定器を設置して、物理的にきちっと数値として取るようにお願いして、そのようにされておりますので、いずれ令和5年に結果を見て、また改めてその時点で、柱島3島に、市としてあるいは国として何ができるかということは考えていきたいというふうに考えております。
◆7番(重岡邦昭君) 今、確かに、柱島3島は70Wのコンターの中に入っております。75Wではありません。 しかしながら、先ほど市長が答弁されたように、騒音だけではなくて、運用を含めたトータルで考えていく。複合的な要素が現在は出てきておるわけです。昔の第一種防音工事区域に指定するのとは違った環境になっている。 ここをしっかりと、村田審議監、あなたの力で、がんがん防衛省をつついて実現していかないと、先ほど言いましたように、もう30年、40年、この機会を逃がすとまず無理です。まず無理。これはよく分かっておられると思います。 ぜひ、これからの村田審議監の頑張り――市長を抜きにしたらいけませんね。市長の頑張りに期待をしておきたいと思います。 それでは次に、5ヘクタールの返還について、昭和町藤生線が都市計画決定され、既に60年近く経過しております。 5ヘクタール返還については各会派で反対の意見は、私はないというふうに思っております。 それから、これも議長に確認したんですが、今まで議会で返還要求を行ったことはないということでございます。 ついては、市長に確認しますが、議会が返還要求をやるというふうになったとき、市長はそれをもって防衛省に対し、あるいは米軍に対し、返還あるいは共同使用について即刻訴え、早くこの昭和町藤生線、社会経済活動、防災・減災のために前に進める必要があると思うんですが、どうですか。我々が一致団結すれば、市長はその後押しとして背中を押すことになりますが、交渉して実現する可能性が高いんでしょうか。お聞きしたいと思います。
◎審議監(村田光洋君) これは、いわゆる5ヘクタールの返還、昭和町藤生線の道路も含めてですけれど、先日も御説明しましたように、平成8年から、当時の市長名で防衛施設庁長官に要望し、その後の経緯つきましては、この間もお話ししましたように、防衛省、国が、平成12年に、5ヘクタールの返還を見据えて公有水面埋立ての変更も行っております。 したがって、ペリースクールの解体まで約20年間我々は待っていたわけですので、令和2年ぐらいから更地になっておりますので、まさに令和5年から交渉を加速化して道路整備に向かいたいと思います。 したがって、議会の決議とかというお話ですが、議会に関して我々がどうこう申し上げる筋合いのものでもございませんが、今は、交渉は、そういうふうに遅滞なく――交渉の当事者は国であり、相手は米軍ですが、我々は国に対してきちんと節目節目にそういう要望もしていますし、今後、協議を加速化して、実現に向けて一歩ずつ進んでいくものというふうに考えております。
◆7番(重岡邦昭君) まさに、今、村田審議監、協議を加速しなければならない。もう10年遅いんですよね。これは、もう来年返還、あるいは共同使用を認めてもらわないと。 現在、昭和町藤生線、予算がついているんですよね、道路改良。どんどん毎年それを繰り越していくことになる。 したがって、市長部局と我々、車の両輪だとずっと言っておられる。その中で、議会が取りまとめをすれば、それが審議をさらに進める馬力となるんであれば、我々としては一生懸命頑張らないといけない。 議長。そこで、我々議会が一丸となって市長の後押しができるような、そうしたお取り計らいをこの場でお願いしておきたいというふうに思っております。
○議長(桑原敏幸君) 私は答弁できんので、市長がやります。
◎市長(福田良彦君) これまでも過去、自衛隊の残留の特別決議ということで、当時、全議員が一致団結して、共に要望した経緯もあります。 今回の5ヘクタールの返還もしくは共同使用等につきましても、しっかりと我々も早期に実現したい案件の一つでありますので、いろんなお考えがあると思いますが、議会も改選しておられますので、ぜひそういった大きなテーマにつきましては、議会の総意をもって一緒に繰り返して要望できたら、これは大きな力になるというふうに思っております。 そういった意味で、あらゆる課題等につきましては、執行部と議会が同じ方向を向いて、国、県に対して、力強く要望していくことは望んでおるところでありますので、ひとつ、皆さん方の御支援を、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思っております。
◆7番(重岡邦昭君) 議長、今、市長の声を聞かれたと思います。
○議長(桑原敏幸君) よう聞きました。
◆7番(重岡邦昭君) ぜひともお取り計らいのほど、よろしくお願いをしておきたいと思います。 本当、1年でも早くやりましょう、仕事を。 昭和町藤生線、大事な道路です。社会経済活動、どんどん進みますよ。お願いいたします。 それと、事前集中訓練、FCLP、CQの質問について、先ほど説明があったように、FCLP、CQについては硫黄島でやっているんですが、問題は事前集中訓練、これを岩国米軍基地の上空でやっているから、これに対して非常にうるさいという数値が出ております。 完全とは言いませんが、訓練移転をすることで、さらにこの事前集中訓練時における騒音被害を軽減していく、これはまさに、この米軍岩国基地の運用に対して、岩国市民の理解が得られる、進んでいく大きな要因の一つだと思っております。 今後、馬毛島でのFCLPの施設――これは宿舎があるようですけれども、したがって、そうした事前集中訓練についてもそうした配慮をする。そして、このロードマップによって、かなりの練習を移転したり、あるいはいろいろな軍人の移動もあったりと、かなり防衛省も米軍サイドも配慮はしているんですが、なかなか、ロードマップ等を読むといいことは書いてあるんですが、中身が実行されていない。 したがって、事前集中訓練も含めてしっかりと行えば、私は、かなりこの岩国市民、基地に対する運用について変わってくるのではないかと思いますので、これについてもお取り計らいのほど、よろしくお願いいたします。 それから、最後、3分ですけれども、加納部長。岩国錦帯橋空港、しっかりと頑張ってこられておるのは十分承知をしております。 しかし、企業誘致の効果があるのであれば、本来、社会経済活動が活発になっていなければならないわけですが、法人税とか所得税、消費税収入は横ばいになっておるし、土地の評価額についてもさほどの変動がありません。 人口減少は進んでおります。人口の推移も、資料を頂いておるんですが、時間の関係でちょっとはしょりますけれども、高校生の50%は市外に仕事を求め転出している。これが現状でございます。 このことからしても、岩国錦帯橋空港の機能が十分に活用できていない、私はそういうふうに思っております。 やはり、経済活動が停滞する岩国市に刺激を与えるには、岩国錦帯橋空港に国際線を就航させることではないかというふうに思います。私は、以前から、工業団地の造成あるいは製造業の誘致、これをしっかり訴えておりますが、宙に浮いてばかりです。こうした国際線を就航することによって、さらにこれが加速していく。そういうふうな思いで今回質問をさせていただきました。 そこで1点だけ。時間があまりないので。 先ほどは、その国際線就航について、厳しいというお考えは示されたけれども、やらない、求めないという答弁はなかったわけですが、場合によっては社会環境の中で、この岩国錦帯橋空港の国際線を求めていくというお考えは、どこかにはあるんですか。といいますのが、確かに難しいのは難しいです、米軍基地ですから。 しかしながら、那覇空港においては、陸・海・空の自衛隊、共同使用されております。にもかかわらず、ハブ空港として機能しておるわけです。ハードルは高いけれども、乗り越えるだけの意味は、私はあると思っております。 今後、国際線就航に向けての思いがあるかどうか、1点だけお聞かせください。
◎市長(福田良彦君) 今日は重岡議員のほうから、基地との共存の、そういったまちづくりをしっかり推進せよという、そういった趣旨にも聞こえてまいりますが、まさに米軍だけではなくて、防衛省、自衛隊、国土交通省、あらゆる機関との協議は必要でありますが、この岩国錦帯橋空港は10周年を迎えました。 今後10年、20年先の地域の活性化を見据えるならば、そういった増便とか新たな就航路線の開拓、こういったことは、国際的な町、岩国としての発展に大きな期待が寄せられますので、今すぐどうこう具体的にはなりませんが、そういったビジョンなりタイミングを見て、そういった国際線、また今の増便など新たな枠とか、そういったことは常に我々も視野に入れながら、アイデアを持ちながら、考えてまちづくりをしていきたいというふうに考えています。
◆7番(重岡邦昭君) ぜひお願いいたします。終わります。
○議長(桑原敏幸君) 以上で7番 重岡邦昭君の一般質問を終了いたします。 20番 石本 崇君。
◆20番(石本崇君) 志政いわくにの石本 崇でございます。通告に従い、一般質問を行います。 初めに、太陽光発電・風力発電についてお尋ねいたします。 (1)太陽光発電について。 現在、建設中の美和町のメガソーラーの建設における進捗状況についてお尋ねいたします。また、消火活動のための立入検査や協定書に基づいた事業地内の見学などについては、現状どうなっているのかお示しください。 次に、風力発電についてお尋ねいたします。 計画中の風力発電、(仮称)西中国ウインドファーム事業計画について、現在までの進捗状況をお示しください。 2点目、インクルーシブ社会について。 このインクルーシブという新しい概念。この概念に基づいたインクルーシブ社会へ向けての本市の取組、考え方、それぞれお示しください。 3点目、北朝鮮による拉致事件について、本市の取組についてお尋ねいたします。 この拉致事件については、最大の人権侵害であり、絶対に許すことのできない北朝鮮による犯罪であります。この事件が決して風化されないよう、国民一人一人が拉致被害者家族と思いを共有しなければならないと思いますが、本市はこの問題に対しどのように取り組んでいるのかお示しください。 最後に、地下建造物の建設についてお尋ねいたします。 昨年度の建設常任委員会でもお尋ねしましたが、あれから防衛省の方針やほかの議員方も質問をされたりと、ますます喫緊の課題となったと認識しておりますので、再度お尋ねいたします。 今後の公共施設の新設や建て替え時に、平時には本来の目的に使われ、有事の際には地下シェルターの役割を果たすような地下建造物の整備について、本市のお考えをお示しください。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、石本議員御質問の第2点目のインクルーシブ社会についての(1)本市の取組についてお答えいたします。 まず、インクルーシブ社会とは、性別や人種、民族や国籍、出身地や社会的地位、障害の有無など、個人が持っている属性によって排除されず、誰もが社会の構成員として分け隔てられず、地域で当たり前に存在し、生活することができる社会をいいます。 我が国においては、障害のある方は、教育、生活、労働などの場面で、障害のない方と異なる扱いを受けることが多く、特に生活場面においては、施設や病院など地域社会から隔てられた環境で生活を送らざるを得ない方も存在します。 近年、こうした障害者を社会から分離、排除している現状を社会全体が克服し、障害の有無にかかわらず、全ての人が公正に、共に暮らし、共に働き、共に学ぶことのできる地域社会の実現に向けた取組が必要とされております。 我が国においては、2006年の国連総会で障害者の権利に関する条約が採択された翌年に同条約に署名し、2014年に条約締結国となりました。 さらに国は、当該条約の採択趣旨に沿った障害者施策の推進を図るため、条例に定められる障害者の捉え方や我が国が目指すべき社会の姿を新たに明記するとともに、障害者施策の目的を明確化する観点から、平成23年に障害者基本法を改正しています。 この法改正を契機に、いわゆる、障害者虐待防止法、障害者総合支援法、障害者差別解消法など、障害者に関する法整備が進んでまいりました。 本市おきましては、3年間を計画期間とする岩国市障害者計画を作成しており、直近では、昨年3月に策定した計画に基づき、障害者福祉施策を総合的かつ計画的に推進をしています。 この計画では、「障害者が自立し、安心して生活しているまち」を基本理念に掲げ、「障害者の地域での自立に向けたサービスの充実」と「障害者の安心して暮らせる地域づくり」を基本目標として取り組んでいるところであります。 特に、障害のある方とない方が共に暮らす共生社会の実現には、障害のある方への直接支援のほか、障害者等が直面する社会的障壁の除去とともに、障害者や障害特性等に対する地域住民の理解が重要と考えます。 このため、本市は、昨年9月に岩国市手話言語条例を制定し、手話や聾者に対する正しい理解を広め、手話の普及や習得の機会の確保を図るなど、聾者を含む誰もが相互に助け合い、安心して暮らすことができる地域共生社会を目指すこととしたものであります。 平成29年度から令和元年度までの3年間は、架け橋プロジェクトと題しまして、研修・啓発を通じた地域住民への働きかけを目的として、住民参加型の障害者等の理解促進イベントを開催しました。 このイベントでは障害福祉施設等が製造する焼き菓子やエコ石けん等の販売、手話、要約筆記、点字の体験コーナー、子供向けの映画上映会などを催し、多くの市民の御参加をいただきました。 令和2年度と令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためイベントを中止したところでありますが、今年度は、学習障害の一種であります識字障害があることを公表されている落語家の柳家花緑氏を招いた講演会を、先月3日にシンフォニア岩国において開催いたしました。 人に対する多様化への理解が進む現代では、インクルーシブ社会の実現に多くの人が関心を持ってきていると認識をしております。 それと同時に、マイノリティーな存在に目を向け、多様性を包括し、互いに認め合うべきであるという考え方への理解についても、少しずつですが進んでいるものと考えております。 市としましては、インクルーシブ社会の実現に向けて、引き続き、障害者の自立や社会参加の促進、地域住民への理解の促進に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎美和総合支所長(藤野修二君) 第1点目の太陽光発電・風力発電についての(1)建設中の美和町太陽光発電についてお答えします。 現在、美和町で建設中の太陽光発電所につきましては、美和町秋掛及び阿賀地区の山林を太陽光発電所として整備する計画で、敷地面積約212ヘクタール、開発行為における林地開発に係る面積約117ヘクタールで、平成31年3月28日に、開発業者である合同会社東日本Solar13から山口県知事に林地開発許可申請書が提出され、令和元年8月28日付で許可、同年11月に事業着手されています。 この発電事業の工事の進捗状況につきまして、事業者から美和町太陽光工事通信という形で、定期的に説明を受けています。 本年10月末時点で土木工事が約98.5%進捗し、残す植栽工事やフェンス工事、場内管理道舗装工事は年内でほぼ完成すると伺っております。 ソーラーパネル設置工事につきましては、パネル設置のための架台のくい打ちが約96%、架台組立てが約81%、パネル本体の設置が約71%、変電設備等の電気工事が約28%、電気設備全体の進捗は約66%と説明を受けております。 9月定例会において答弁しましたとおり、台風14号に対する対策としてしっかりと対策を講じること、通過後の状況を報告することを求め、事業者側からは、事業地内で倒木や小規模な被災があった旨の報告を受けたところです。 その確認のため、市と事業者とで締結した環境保全等に関する協定書に基づき、10月14日に隣接自治会の代表者と共に、事業地内に立ち入り、事業者から調整池の機能の説明を受け、確認をしたところです。 また、事業所内で火災等が発生した場合、消火活動のために、太陽光パネルの設置状況及び場内管理道路の確認をする必要があることから、岩国地区消防組合のほうから、事業者側に現地確認の申出をし、来年1月頃に具体的な時期の調整をすると伺っております。 議員からの御依頼で、市が随行することを条件にした事業地内の見学申出につきましては、本年5月と10月にそれぞれ文書で申出をしましたところ、事業者側からは、「工事車両が頻繁に行き来することから、安全対策上の理由で御遠慮いただきたい」との回答を受けております。 工事も終盤を迎えていることから、市といたしましては、引き続き、地域住民からの苦情や相談に対して、山口県と連携を取りながら、寄り添った対応に心がけてまいりますので、よろしくお願いします。
◎環境部長(神足欣男君) 第1点目の太陽光発電・風力発電についての(2)計画中の風力発電についてお答えいたします。 議員御質問の風力発電事業、(仮称)西中国ウインドファーム事業は、事業者である電源開発株式会社により、周南市、岩国市及び島根県吉賀町の行政境部に、最大33基の風力発電機を設置する計画であり、その合計最大出力は14万1,900キロワットとされています。 事業の進捗状況については、現在、環境影響評価法、いわゆる、環境アセスメント法の第1段階である計画段階環境配慮書の手続まで終了しているところです。 また、本年9月定例会において、議員から地元住民への周知の重要性について御指摘いただいたことを受けまして、改めて地元住民への周知をしっかり行うよう、事業者へ申入れを行っているところであります。 今後の予定としましては、環境影響評価法の第2段階である環境影響評価方法書が、配慮書に対する意見を踏まえて提出されることになりますが、この手続の時期については、現段階では実施の時期は未定であり、少なくとも今年度中に実施される予定はないことを事業者に確認しております。 なお、環境影響評価方法書の提出後に、県知事から意見照会があった際には、まずは、さきの計画段階環境配慮書に対して、市長が提出した騒音や低周波音、水環境、動植物生態系、景観、廃棄物などに関し環境への影響をできるだけ回避、低減するよう検討することなどを述べた意見が適切に反映されているかを確認した上で、再度、市としての意見を述べていくことになります。 その後は、環境影響評価法の第3段階の手続である環境影響評価準備書の提出へと進んでいくことになりますが、この手続においても、配慮書や方法書の手続と同様に、事業者による公告・公表・縦覧や住民など一般からの意見聴取、そして、県知事からの市長への意見照会や県知事や大臣意見の事業者への提出などが行われます。 このように、今後、手続が進んでいくに従い、環境配慮の方法だけでなく、発電設備等の配置、規模及び構造といった事業の内容も、より具体的なものになっていくと考えております。 いずれにしましても、市といたしましては、引き続き、環境影響評価法の手続を通して、市民の安心と安全のため、市としての意見をしっかりと伝えるともに、関係する市や町、山口県などと連携し、適切に対応してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎総務部長(石橋誠君) 第3点目の北朝鮮による拉致事件についての(1)本市の取組についてお答えいたします。 平成14年に拉致被害者のうち5人の方々の祖国日本への帰国が実現してから、今年で20年を迎えました。 しかし、政府が認定する拉致被害者だけでも12人が今もなお母国の土を踏めずにおられ、その後の政府による帰国交渉も停滞している現状となっています。 我が国の拉致被害者は、政府が認定している17人に加え、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者は871人とされており、そのうち家族等の同意を得て公表された方は452人となっています。 山口県内におきましては、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が23人、そのうち家族等の同意を得て公表された方は、岩国市の2人を含む11人となっています。 拉致被害をめぐる現在の国の動向については、本年9月、日朝平壌宣言署名から20年を受けて、岸田首相は「痛恨の極みだ。解決を強く求める御家族の切迫感をしっかり政府として受け止めなければならない」「あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で行動をしていかなければならない」と語っています。 この拉致問題の解決のためには、この問題について国民の認識を深め、関心を持ち続けていくことが重要です。国においては、平成18年6月に、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律を施行、毎年12月10日から16日までを北朝鮮人権侵害問題啓発週間とすることとしています。 本市におきましても、この啓発週間に合わせ、毎年、岩国市役所1階ロビーにおいて、拉致問題啓発パネル展を開催しています。 今年のパネル展示においては、政府拉致問題対策本部からの資料展示のほか、昭和52年当時中学1年生だった横田めぐみさんが拉致された事件を題材に実写映画化された作品「めぐみへの誓い」の上映展示も併せて取り組むこととしています。 拉致問題は犯罪であり、拉致被害者の基本的人権、幸福に生きる権利を奪われた人権侵害が四十数年も続いています。一昨年には家族会元代表の横田 滋さんが亡くなられるなど、被害者の家族も高齢となっておりますが、拉致被害者の残された家族の方々は今も帰りを待ち続け、再会できるその日が来ることを願い続けておられます。 市といたしましては、北朝鮮当局による拉致事件につきましては、重要な人権問題の一つとして取組を継続しています。拉致問題を決して風化させないよう、一日も早い解決のためにも、引き続き、関係機関と連携しながら啓発活動に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎危機管理監(桝原裕司君) 第4点目の地下建造物の建設についての(1)本市の考え方についてお答えします。 本市においては、国民保護法に基づく避難施設として97か所が指定されており、そのうち地下施設は4か所、いずれも国道2号を横断する地下道で、具体的には、新港地下道、立石地下道、玖珂町の谷津地下道、玖珂町の阿山地下道となっています。 北朝鮮による弾道ミサイルの発射が繰り返される中、シェルターとして利用できる地下施設の整備は全国的な課題であることから、まずは国において十分に検討した上で、政策的、財政的に国と県が連携して進めることが重要であると考えています。 報道で知る限りですが、防衛省においては、自衛隊施設の新設や建て替えをする場合に、地域住民向けの地下シェルターとして活用できる強固な地下施設を備えた設計とする方向で検討しているとのことであり、こうした国の方針が定められていく中で、地方公共団体における整備の方向性、施設の規格、仕様等も示されてくるものと考えています。 その方向性等が示された場合には、市としましてはそれに基づき整備計画等の検討を行っていくことになると考えますが、その際には、議員御提案の公共施設の新設や建て替えの際に整備すること、また、平常時には施設本来の目的に使用して、緊急時には地下シェルターとして活用できるようにすることは、効率的で、適切な整備を進める上で必要となる検討事項であると認識しています。 今後とも、国・県などの動向を注視しながら、情報収集などの調査・研究に努めるなど、適切に対応していきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
◆20番(石本崇君) それでは、再質問をさせていただきます。 ちょっと順番を変えまして、一番最後から順々にやっていきたいと思いますので、壇上に答弁に来られて早々に申し訳ございませんが、再質問を、地下建造物の建設についてからさせていただきたいと思います。 壇上からのの御答弁の中で、地下施設が4か所、いずれも国道2号を横断する地下道で、具体的には、新港地下道、立石地下道、玖珂町の谷津地下道、玖珂町の阿山地下道となっておりますという御答弁でございましたが、まず、立石の地下道につきましては、ミサイルの前に、あれ、雨漏りがひどいんですよ。(笑声)これはもう、雨漏りを何とかまずはやってもらわないと、ちょっと、御答弁にしては弱いんじゃないかなと思うところ。 それと、もう一点ですが、私、今後の公共施設を新規建設する際にということでお尋ねしておりますので、今後考えられる公共施設、どういったものがあるか。これはもちろん県の事業も含めてでも結構でございますので、お答えできる範囲でよろしくお願いいたします。
◎都市開発部長(山中文寿君) 私のほうからは、国道2号の立石の地下道についてお答えいたします。(「答えんでもいいですよ」と呼ぶ者あり) いえ、国土交通省が、この地下道については管理をしてございます。岩国国道維持出張所のほうは、定期的に点検をしておりまして、道路構造物としての健全度は問題ないというふうには聞いておりますけれども、今、雨漏りということでございましたので、こういったことについても国道維持出張所のほうに情報提供をいたしまして、速やかな対応をお願いしていきたいと思っております。
○議長(桑原敏幸君) どなたが答弁する。先ほどの建物の予定。誰も立たんってことはないじゃろう。(笑声)誰。県、市含めて。
◎市長(福田良彦君) 今から大体予定している案件を申し上げますと、美和の新たな病院、美和病院と、そして、岩国の中央公民館の新規建て替え。こちらのほうは、今、貯留槽のほうの予定をしておりますが、これはあくまで水をため込むというものであります。そのほか、これは、今、県のほうへ要望をしておりますが、新たな武道館の建設が数年後には控えております。あとは、民間の再開発事業でありますが、市のほうにも大きく深く関わっております岩国駅前南地区の再開発の案件。あとは、黒磯地区のいこいと学びの交流テラス整備事業。 ほかにちょっと漏れているかもしれませんが、大きな案件は今それぐらいであります。
◆20番(石本崇君) すみません。御丁寧にお答えいただきまして、本当にありがとうございます。 答弁の中で「効率的で、適切な整備を進める上で必要となる検討事項であると認識しています」とおっしゃっているわけですから、今市長がおっしゃられた案件、全部ではないかもしれませんが、実際、私が質問で申し上げたように、平時は平時に沿った、建物の使用に沿った使い方で、有事になるとシェルター的な形の役割がなせるような地下型建造物というものが、実際、物理的にできるようなものなのでしょうか。まず、そこらあたりを確認させていただきたいと思います。
◎副市長(杉岡匡君) 先ほど市長のほうから、既に進行中の事業を幾つか御紹介させていただいたわけですけれども、既にそういった基本的な機能だとか目的だとか、そういったものはもう定まっている状況の中で、新たな機能を追加していくというのはなかなかちょっと難しい状況があるんじゃないかなというふうに思います。 一番分かりやすいのは、これから計画をつくって事業を進めていこうという中においては、そういった一つの機能を加えてはどうかというような考え方は、現実的にはあろうかと思います。 ですから、今進んでいる事業の中でそれを入れ込んでいくというのは、新たな――要は、コンセプトからもう一回やり直していく必要も出てこようかと思うので、そのあたりは、本当に一からつくり上げていこうというものについては、そういう考え方もあろうかと思います。
◆20番(石本崇君) つまり、先ほど何件か案を御提示くださったその建造物につきましては、なかなか難しいというような認識でよろしいですか。 ただし、今、刻々と世の中の状況というものが変わっておりまして、まさに、我が国を取り巻く状況は大変厳しいものがございますし、防衛省のほうも具体的にシェルターについて言及されておりますし、そこのあたりも、今後の動向というと問題があるかもしれませんが、そういったことをお考えになられて、平時にはその建物に沿った使い方をするということですから、地下貯留槽というのは難しいとは思いますけれども、例えば、駐車場なんかでもそうでしょうし、いろいろ検討ができると思います。 何といっても、これは我々や我々の子供、子孫の生命や安全を守るためですから、ぜひ、今こういう状況ということでしっかり認識していただきまして、もし御答弁いただけるようでしたら、お願いいたします。
◎市長(福田良彦君) これからの経済情勢の変化の中で、公がつくるどうこうはちょっと議論としては置いておきますが、今御案内のとおり、電気自動車の普及が、これから世界にどんどん加速化していくという流れがあるかと思います。 そういった中で、今、日本全国どこにでもあるガソリンスタンドでありますが、このガソリンスタンドの施設の地下には大きな燃料を貯蔵する空間があるわけでありますが、これが、今からガソリン車がどんどんEV車に替わっていくとなると、そのガソリンスタンドの貯蔵空間、ここを有効に活用できないかという、そういった議論もあるように聞いております。そこは平時と非常時、どう使い分けるかという、そういった議論もありますが、そこにいろんな業界の中から、利活用をしたらどうかという議論があるということは承知をしておりますので、そういった動向も注視をしてまいりたいなというふうに考えております。
◆20番(石本崇君) ぜひ、いろいろな方面から御検討を願えるとよろしいかと思います。 それでは、次の再質問に移らせていただきます。 順番からいうと北朝鮮の拉致なんですが、インクルーシブ社会について再質問。すみません。 壇上で市長から御答弁をいただきましたように、新しい概念ということで、現実に岩国市のほうとしても御支援いただいております、ふくろう公園での、障害のある子もない子も同じように遊具で遊べるような社会を目指して今取り組んでおるところでございますが、その中で、先ほどもありましたように、新しく建設される予定である黒磯地区いこいと学びの交流テラス、ここにつきまして、以前よりそこにインクルーシブ遊具、つまり、何度も申し上げますが、障害のある子も障害のない子も一緒に遊ぶことが可能な遊具を設置するということで伺っておりますが、現在のところの進捗状況について、少しお示しいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
◎都市開発部長(山中文寿君) 検討状況ということでございますけれども、現在、ここにおきましては、ランドスケープ設計のほうをやっております。その中で、駐車場とかトイレ、施設園路などの施設配置計画を踏まえて、遊具エリアの検討をしております。 先月、庁内関係課とともに、総合支援学校とか支援団体と意見交換を行っております。遊具の選定について、先生や保護者の目線から見た貴重な意見を頂いたところでございます。 今後も引き続き、総合支援学校とか支援団体等の御意見を頂きながら、安全で快適に楽しく過ごせる施設を検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(石本崇君) 承知しました。 それで、その前段階として、今、インクルーシブ社会に向けての取組のほうはいとした機運が――先般ニュースでも特集をやっておりました。岩国市での活動――手前みそみたいな言い方で大変恐縮なんですが、遊びと育ちのインクルーシブ架け橋会における岩国でのふくろう公園でのイベント等々を中心に、インクルーシブ社会についてということで特集がございました。やはり、先頭を切って県内でも走っているのは岩国市でございます。 そして、今までのそういったイベントを行うのみならず、岩国市にも身近なところにたくさん公園がございますので、一般の街区公園等々にもこういったインクルーシブ遊具を設置する予定があるやに伺っておりました。 そのことにつきましても、今現在どのような取組がなされているとか、進捗状況があるようでしたらお示しください。お願いします。
◎都市開発部長(山中文寿君) 今、議員御案内の街区公園でございますけれども、この街区公園全てに対応することは難しいと考えておりますけれども、子供たちが障害の有無を問わず遊ぶことのできる遊具のある公園というのは必要だと考えております。 現在本市では、街区公園については、老朽化した遊具の更新というのを長寿命化計画に沿って行っております。更新する遊具は地域等の皆様の御意見を伺いながら選定しております。 こうした機会を捉えまして、インクルーシブ遊具についても地域の皆様に御紹介しながら、御意見を伺いながら、できるところから進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
◆20番(石本崇君) これは、先ほどのインクルーシブ架け橋会のときに役員会を開催しまして、いろいろ反省点だとか改善点だとかを話し合う会合を何回か持ったときに、たまたま市長も予定が空いておりましたので、ぜひ市長をお招きしていろいろ問題について御意見を頂戴したいということで、そのときに、私の記憶違いかどうか分かりませんが、今せっかくああいうふうにインクルーシブという形で障害のある子もない子も一緒になって遊ぼうという機運がほうはいとして盛り上がっているところなので、やはりふくろう公園にもインクルーシブ遊具を――先ほどの街区公園の延長上のお話になりますが、設置したいだったか、されると言ったか、まあ同じ意味ですけれど、そのように伺ったような記憶があるんですが、一般質問の公の場でお答えいただけるようでしたら、ぜひそこらへんのところを。たくさんの子供たち、お母さん方、お父さん方もお待ちしておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
◎市長(福田良彦君) これまで、遊びと育ちのインクルーシブ架け橋会の主体によって、ふくろう公園で2回ほど大きな貸切りでのイベントもありまして、以前、役員会のほうにも、たまたま近くにおりましたので参加させていただいて、改めて保護者の方々とか関係者の方々の考え方とか意見を拝聴する機会がございました。 これまでは障害のある子、ない子で遊ぶところを分けながらという発想だったというふうに思うんですが、その後、よくよくインクルーシブ社会への実現に向けてのいろんな考え方や理念を学ぶうちに、逆に、そういった分け隔てなく一緒に遊べることが本来のインクルーシブ社会の在り方だということも、その場で改めて認識を深めさせていただきました。 これまでのいろんなやり取りの中で、今後、黒磯に整備するいこいと学びの交流テラスのほうに、そういったインクルーシブ遊具の設置はどうかというお話がありまして、そういった方向でいろいろ検討をしておったんですが、逆に、愛宕山のふくろう公園、そして黒磯の施設、そこで遊具を、愛宕山は愛宕山で障害のない子、黒磯は黒磯で逆にインクルーシブ遊具、それが果たしていいのか、分けることがいいのかというのもその場で思いましたものですから、逆に、今後、黒磯のほうにはもちろん障害ある 子供もない子供も一緒になって遊ぶことができる、いわゆる科学的な体験ができる遊具のほうがよろしいのかなというふうに今思っております。 あわせて、愛宕山のふくろう公園におきましては、今ある大きなフクロウをモチーフとした遊具、さらに、敷地も余裕がありますので、一体的に近くにインクルーシブ遊具を増設することが、よりこれまでの架け橋会の皆さん方の思いに即した整備なのかなという考えに今至っておりますので、今後そういった遊具の選定等も含めて、愛宕山のほうにインクルーシブ遊具の増設などを検討していきたい、あわせて、黒磯のほうには科学的な機能を持った遊具の設置を検討していきたいというふうに考えております。
◆20番(石本崇君) それでは、再質問のほう、少しまた順番を変えまして、風力発電についての再質問をさせていただきたいと思います。 壇上の御答弁で、「地元住民への周知の重要性について御指摘いただいたことを受けまして、改めて地元住民への周知をしっかり行うよう、事業者へ申入れを行っているところであります」ということでございました。 実は、先般12月8日付の中国新聞の記事でございますが、そちらのほうに、風力発電計画延期へと、山口・島根県境、工事量増加を見込むということで、そこの中にも、事業化の見通しは立っていないということで明記されておりますが、同社担当者が、これはどこの市になるのか、本当に失礼ですが、ちょっとよく分からないんですが、棗・本郷自治会などに説明したと。ちゃんと自治会へ説明がなされているのですが、例えば、岩国の錦町とか、そういったところのほうに説明会というのはやられなかったんですか。
◎環境部長(神足欣男君) 今議員から言われた説明会があった町は、島根県の吉賀町になります。開催経緯を吉賀町に確認したところ、自治会からの要望があって事業者からの説明があったとお聞きしております。 錦町につきましては、11月28日に自治会連合会の役員会があるということで、事業者のほうに、この機会に説明をされてはどうですかということを市のほうから連絡をしたんですけれども、ちょっと急な話でありまして、日程の調整がつかず、担当者のほうがお伺いすることはできないんですけれども、今回の延期になった経緯、これをまとめた資料をお送りするのでお配りしていただきたい。そして、またそこで疑義とか質問があれば、また改めてお伺いして説明をさせていただきたいともお聞きしております。
◆20番(石本崇君) 部長にお尋ねするのもお答えがなかなか難しいかもしれませんが、当然、錦町においても、事業者のほうから、こういう大幅な変更があるのなら説明をされるのが筋じゃないかと思うんですが、そこらあたりで再度要望を申し上げたいと思うんですが、いかがでありましょうか。
◎環境部長(神足欣男君) 議員御指摘のことは、ごもっともだと思っております。 私どもも、今後、引き続き、地元の方に正確な情報と丁寧な説明をしていただくように、事業者に再度申し入れたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(石本崇君) そこらあたり、正確な御説明ということで、これまでのいきさつ――広島県でもこういった事業は展開されようとして、計画倒れという言い方はちょっと失礼かもしれませんが、そういうふうになって、今回新たにまた西中国ウインドファーム事業ということで来られているんですが、説明も、例えば、健康被害は認められないとか――認められないというのは、今までの事業の中でそういった低周波だとか、いろいろなもろもろのことについて、一切周辺の方々に影響を与えたようなことはないというような答弁に終始されているんですが、実際、お話を伺うと幾つかあるわけですよね。 北海道のせたな町の風力発電事業においては、風車の影が人体にストレスを与えるという現象で、シャドーフリッカーというそうなんですが、この影響で昼間に運転が停止になったとか、あるいは、静岡県の東伊豆町と愛媛県の伊方町の風力発電事業におきましては、低周波の人的被害により夜間運転停止になっているとか、結構あるんですよね。 こういう事業が開始されてそういう人体の被害が出てくるというのは、非常に困ることですよね。それは大変お分かりになることだと思うんですが、自分のところの事業なんですから、電源開発の――失礼な言い方ですが、もう少し誠意のある御説明をしていただかないと、このままでは本当に大きな禍根を残すことになりますよ。 どこの事業でもそうですけれど、こういったことがあるのは、美和のメガソーラーでもそうなんですが、あれだけの環境破壊、自然を破壊しておきながら、説明については事後報告であったり、説明が曖昧であったり、いろいろなトラブルがやはり起きていますから、この風力発電の問題についてもしっかりと取り組んでいただかないと困ることだと思うんです。 地域の方々が望んでこの事業を誘致したわけでもありません。環境に優しいと言いながらあれだけの自然を破壊し、景観も損ないじゃ、本当にカーボンニュートラルといって事業の費用対効果があるのかといっても、これも疑問。いろいろ御指摘される方々もいらっしゃいます。 そういう分からないことだらけ、前代未聞の話の中で、説明が後手後手に回るというのは、これはちょっとおかしいんじゃないかと思うんですよね。 そこらあたり、きつく、先方のほうには申入れをしていただきたいと思いますので、そこらあたりのところはいかがでありますか。
◎錦総合支所長(的場敏君) 地元といたしましても、しっかりと説明をしていただくように、今後、要請してまいります。
◆20番(石本崇君) それから、前回の質問で、あそこの錦町の予定されている地域から手前の美川町のほうに、自衛隊の送信所があると。あの風車が建設されることによって、送信所の果たす機能が妨害されるのではないか、影響があるのではないかということでこちらから情報提供をさせていただいて、市側から、恐らく防衛省のほうにもお話しに上がったと思うんですが、そのことと今回のこの風力発電の大幅な事業変更というのは、関連性があるんでしょうか。そのことについて何かお聞きになっておりますでしょうか。
◎環境部長(神足欣男君) 今回の変更の理由は、先ほど議員がおっしゃられたとおりの諸事情によっての変更で、この防衛の関係が影響して今回の見直しがあったかどうかというところまではお聞きしておりません。申し訳ございません。
◆20番(石本崇君) これ、本来であれば、防衛省のホームページなんかにも告知されておりまして、計画の早い段階で、逆に事業者側が防衛省に相談に行かなければ、相談に来てくださいというふうに書いているんですけれども、結局、我々が指摘し、市議のほうから情報提供があったという形で、これもまた順番が違うというか、本当にそういった問題に誠意を持って取り組んでいただけるか、非常に不安なところがあります。このことも併せて、しっかりと申入れをしていただきたいと思います。 まだ地元でも知らない方がたくさんおられるやに伺っております。もちろん、こちらの中心部でも知らない方もたくさんおります。知らない間にこういった事業が着々と進んでいくというのは、これは本当に、大変問題があると思います。 今般もいろいろな方が岩国市
総合計画基本構想の質問をされておりましたが、その中にも豊かな自然との共存ということはちゃんとうたってあるわけです。あの今の美和町の現状、そして、これから計画されるというあの風力発電にしたって、もう相当な広さの森林を伐採し、自然環境を――破壊という言い方が適切かどうか分かりませんが、私に言わせれば破壊です。破壊していくというような現状であります。 まさに、第3次岩国市
総合計画基本構想に矛盾するのではないかと、このように思わざるを得ない。確かに国が推進するのかもしれないが、しかし、それはやはり場所を考えていただかないと。そういったところをしっかりと、
総合計画基本構想の策定ということでいろんな方々がお尋ねになりましたけれども、そういうことも含みおいていただいて、よくお考えになっていただきたいと思っております。 それでは、次の再質問に移ります。太陽光発電の再質問になります。 これまでの御答弁の中で、令和6年6月に工事が完了予定ということで言われておりましたが、壇上の御答弁の中で、消防署の立入検査が来年の早い時期というようなふうにお答えになりました。 私が申入れした事業地内見学にしても、今は造成工事の真っ盛り。そしてまた、月が替わって10月に申入れしたときは、パネルの設置工事が佳境に入っていると。かきょう、かきょうと。やはり中国の資本だから「華僑」と言うのかもしれませんが、これは字が違うんで。 これは全くもって誠意のある返事ではないです。誰が見たってそんなにたくさんの車が出入りしているわけでもない。そんな中で、なぜ事業地内の立入りをさせないのか。これは全く、協定書に書いてある合理的な理由というものが、こちらのほうから見ても見当たらないような状況なんです。 また話は戻りますが、令和6年6月という完成予定なのに、なぜ消防の立入りについては年明けの早い時期、それが検討されているのか。分かっている範囲で構いませんので、そのことについてお答えをいただきたいと思います。
◎美和総合支所長(藤野修二君) これまでの答弁の中で、本事業の完了予定については、山口県が林地開発許可をしている開発行為予定期間である令和6年6月30日、これを完了予定として答弁してまいりましたが、壇上で工事の進捗状況を説明しましたとおり、工事が完成間近であることから、改めて実際の完成時期につきまして事業者に聞き取りをいたしました。 事業者からは、来年の春頃に工事完了届を県に提出し、開発行為の内容に適合しているかどうかの確認を受ける予定であるという回答がありましたので、完成の時期ということは、来年の春頃というふうに私どもは認識をしております。 また、立入りの件なんですけれども、こちらにつきましては、議員からまたお申出がありましたら、再度事業者のほうに文書で申入れをしたいと思っております。
◆20番(石本崇君) えらい工事が前倒しで早く進んで、年間36億円の売上げを見込むわけですから、一月で大体3億円。一月早ければ3億円、1年早ければ36億円、そういった計算もあるのかもしれませんけれど。 しかし、あまりにも早い完成ということで、本当に、今、私も答弁を伺って驚いておるところでございますが、工事の完了届が県に提出された場合、先ほどから事業地内への見学、あるいは視察については、そういった工事の対策上できないという理由になっておりますので、工事が完成すれば断る理由もないから、ちゃんと事業地内に入れるというような認識でよろしいんでしょうか。
◎美和総合支所長(藤野修二君) 市と事業者とで環境保全等に関する協定というのを交わしておりまして、その中の第6条第1項に、甲または甲の指定する者として立入りができるかというようなところが書いてありまして、「本事業に支障がない限りこれに同意し、協力するものとする」というふうに取決めをしておりますので、市といたしましては、事業者に申入れをすることは可能というふうに考えておりますので、事業者に対して立入りの時期であったり、理由を協議してまいりたいと思っております。
◆20番(石本崇君) それでは、もう時間的に最後の再質問になろうと思いますが、美和町のメガソーラーについてでございますが、御答弁あったように、中国製のパネルを24万3,480枚、約25万枚設置する予定になっております。それは全て中国製、メーカーもトリナ・ソーラーということで伺っております。 実は先般、これはネットの情報なんですが、ちゃんと出どころも明記されておりますけれども、アメリカのメディア、具体的に言いますと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙電子版の8月9日。こちらについては、今アメリカでは、ウイグル強制労働防止法という法律に従って、このトリナ・ソーラーの製品の輸入が差し止められているそうであります。 つまりこれは、ウイグル人の強制労働によって太陽光パネルの心臓部といわれる、主にポリシリコンを製造しているという実態があるというふうにアメリカは踏んで、それで、アメリカでの輸入は今差止めになっている。 この岩国市は、在日米軍基地を擁する市であります。基地との共存を掲げている。つまり、アメリカとの関係も非常にポイントになる市なわけであります、市の特色として。そういう市で、約25万枚の中国産のトリナ・ソーラー。これがウイグル人の強制労働に関わっていると思われている。つまり、ウイグル人の血と涙と恨みが染みついているパネルです。そんなパネルで電気をつくってもらって生活したいと思いますか。 また、岩国市は昨年の9月、中国におけるウイグル人に対する人権侵害、こちらに抗議する意見書を全会一致で可決しております。つまり、我々の意見書が、本当に、軽く一蹴されたわけですよ。そんなもん関係ないと。 我々もこのたびまた改選がありました。民意というものを受けて、この議場に今立っておるわけです。 私も、この上海電力の問題――もうはっきり言います。上海電力ですよ。私、12月5日に行きました、丸の内に。上海電力日本の本社に。電話しても、回答できません、担当者はいませんと言いましたよ。だけれど、こっちも不退転の決意で臨みました。そしたらやっと、美和町のメガソーラーはうちが事業主であるということを認めました。 だから、これからは、なかなか担当部長も相手方に対して聞きにくいと思いますし、向こうも分からないことがあると思う。 私も、上海電力日本にこちらの連絡先を伝えました。そして、連絡がない場合は上海電力日本の社長の御自宅までお伺いして訴えさせていただくということを約束してまいりました。社長も、あれだけの会社の社長になれば、どこにお住まいかというのは合法的に調べる方法は幾らでもあるんです。これ脅しじゃないです。こっちも本気ですよ、それは。 それで、ちょっと質問が――質問がちょっと飛んだんですけれども、つまり、そういう状況に対して、市長、どのようにお感じになりますか。これは大変な、大きな問題だと思います。御答弁のほどよろしくお願いいたします。
◎市長(福田良彦君) 簡潔に申し上げますが、市議会の、中国のウイグル人に対する人権侵害問題に抗議する旨の意見書、全会一致の可決、しっかり覚えております。 また、国のほうで、経済安全保障担当の高市大臣のほうが、今、日本のほうで法整備がなかなか進んでいないという思いも聞いていますので、情報収集をしっかりとしていきたいというふうに考えております。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、20番 石本 崇君の一般質問を終了いたします。 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、明12月13日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(桑原敏幸君) 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。午後4時56分 散会
―――――――――――――――――――――――――――――― 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 岩国市議会議長 桑 原 敏 幸 岩国市議会副議長 植 野 正 則 岩国市議会議員 瀬 村 尚 央 岩国市議会議員 桑 田 勝 弘 岩国市議会議員 中 村 豊...