岩国市議会 2013-03-06
03月06日-02号
平成 25年 第1回定例会(3月)平成25年第1回
岩国市議会定例会会議録(第2号)平成25年3月6日(水曜日
)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第2号)平成25年3月6日(水曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│ 件 名 │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1
│会議録署名議員の指名 │ │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│一般質問 │ │└───┴───────────────────────────────────┴───┘
――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり
――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(32人) 1番 桑 田 勝 弘 君 12番 豊 中 俊 行 君 23番 武 田 正 之 君 2番 河 合 伸 治 君 13番 村 中 洋 君 24番 桑 原 敏 幸 君 3番 河 本 千代子 君 14番 姫 野 敦 子 君 25番 渡 吉 弘 君 4番 越 澤 二 代 君 15番 長 俊 明 君 26番 重 岡 邦 昭 君 5番 渡 辺 靖 志 君 16番 石 原 真 君 27番 田 村 順 玄 君 6番 貴 船 斉 君 17番 前 野 弘 明 君 28番 山 田 泰 之 君 7番 片 岡 勝 則 君 18番 細 見 正 行 君 29番 坪 田 恵 子 君 8番 藤 本 泰 也 君 19番 縄 田 忠 雄 君 30番 大 西 明 子 君 9番 片 山 原 司 君 20番 林 雅 之 君 31番 藤 重 建 治 君 10番 石 本 崇 君 21番 松 本 久 次 君 32番 渡 辺 和 彦 君 11番 植 野 正 則 君 22番 味 村 憲 征 君
――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者 市長 福 田 良 彦 君 副市長 白 木 勲 君 教育長 佐 倉 弘 之 甫 君
水道事業管理者 上 村 高 志 君 政策審議官 村 田 光 洋 君 総務部長 藤 井 章 裕 君
総合政策部長 中 岡 正 美 君
基地政策担当部長 杉 岡 匡 君 市民生活部長 赤 崎 忠 利 君 危機管理監 岩 﨑 伸 明 君 環境部長 松 林 達 也 君 健康福祉部長 廣 田 茂 基 君
地域医療担当部長 村 岡 一 男 君
産業振興部長 村 田 弘 君
農林水産担当部長 前 川 冨 美 男 君
都市建設部長 山 本 和 清 君
拠点整備担当部長 小 林 和 信 君
由宇総合支所長 山 本 昭 生 君
玖珂総合支所長 氏 木 一 行 君
本郷総合支所長 井 原 富 士 男 君
周東総合支所長 竹 森 英 雄 君
錦総合支所長 松 藤 幾 治 君
美川総合支所長 杉 山 良 彦 君
美和総合支所長 松 田 清 君 会計管理者 小 田 修 司 君 教育次長 多 谷 本 清 晴 君
監査委員事務局長 丸 茂 辰 夫 君
農業委員会事務局長 清 光 辰 夫 君
選挙管理委員会事務局長 河 原 義 生 君 交通局長 山 近 剛 君 水道局副局長 高 田 博 昭 君
消防担当部長 藤 本 博 己 君 環境部参事 吉 岡 孝 君
健康福祉部参事 藤 井 栄 子 君――
――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員 議会事務局長 松重和幸 庶務課長 樋谷正俊 議事課長 木原宏 議事調査班長 鈴川芳智 書記 林孝造 書記 村中俊一郎 書記 渡部多津哉
――――――――――――――――――――――――――――――午前9時59分 開議
○議長(武田正之君) 所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりであります。
――――――――――――――――――――――――――――――
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(武田正之君) 日程第1
会議録署名議員の指名をいたします。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、29番 坪田恵子さん、30番 大西明子さん、31番 藤重建治君を指名いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
△日程第2一般質問
○議長(武田正之君) 日程第2 これより一般質問を行います。 13番 村中 洋君。
◆13番(村中洋君) おはようございます。清風クラブの村中でございます。清風クラブを代表し、一般質問を行います。 3月末をもって退職を予定されている職員の皆様には、長年にわたり、市勢発展のために御尽力をいただきましたことに、心から感謝を申し上げます。これからも健康には十分留意されて、これまでの経験をもとに、引き続いての御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 昨年末には、
岩国錦帯橋空港の開港、そして、年明け早々には、
岩国商業高等学校の春の
選抜高校野球全国大会への出場が決まるなど、明るい話題に包まれたところでもあります。
岩国商業OBの一人として、皆さんと一緒になって声援してまいりたいと思います。引き続いて皆様からの御声援をよろしくお願いいたします。 それでは、通告に従い一般質問を行います。 まず、1項目めの
岩国錦帯橋空港について、お伺いいたします。 昨年12月13日の第1便出発は感慨深いものがあったと思います。これまで開港に向け、ハワイへの
チャーターフライトを初め、長年にわたり官民一体となって推進・努力されたことに、改めて敬意を表したいと思います。 市長も施政方針の中で「開港はゴールではなくスタート」と述べておられます。まさに今後は、安定した利用客の確保や利活用への取り組みが求められると思います。 2月半ば、「
山口宇部空港、視界良好」の見出しの新聞記事を目にしました。新聞報道によりますと、昨年4月からことし1月までの東京便の利用客数は、前年同期と比べ12.1%増とのことであります。また、航空会社が採算ラインを60ないし70%と位置づける利用率は59.0%であったとのことであります。開港間もない錦帯橋空港ではありますが、これまでの3カ月間の利用状況についてお伺いいたします。 また、県交通政策課の話として、東京便の場合、
ビジネス路線で
リーマンショックによる世界的な景気動向で利用が低迷したものの、景気が徐々に回復したことと、
観光キャンペーンの展開で首都圏からの観光利用がふえているのも、利用者数増加の要因と分析しているとのことでありました。
岩国錦帯橋空港の場合も、
山口宇部空港と同様に、周辺には多数の大企業が立地していること、錦帯橋を起点として、周辺には宮島や広島、さらには山口・湯田温泉など観光資源にも恵まれていることから、岩国市としても、さまざまなイベントの展開などPR活動をされ、観光客の誘致にも尽力されているものと思います。 また、市長は、施政方針の中で、地域産業の活性化にも大きく寄与するように取り組むということも述べておられます。開港を契機に利便性の向上は、各企業にとっても大きなメリットとなり、地元企業のさらなる発展や新たな企業誘致にもつながり、地域産業の活性化にも大きく寄与するものと思われます。 以上のことを踏まえ、今後の利活用への取り組みについてお伺いいたします。 また、東京への
ビジネス路線としての利用拡大の観点からすれば、広島市から周南市までの広範囲に大企業も存在することからしても、
ビジネス客確保に向けた取り組みは、利用促進に大きく寄与するものと思われます。 利用促進にもつながると思われる広島方面や柳井市・周南市方面からの
公共交通アクセスについてお伺いいたします。 次に、2項目めの
愛宕山運動施設について、お伺いいたします。 ことしは、
岩国商業高等学校の春の選抜大会の出場が決まり、明るい話題となっておりますが、聞くところによりますと、甲子園は27年ぶりであり、春の大会は初出場と伺っております。選手皆さんの御健闘を心から願うところでもあります。 現在、岩国市には市民球場はありますが、高校野球等の大きな大会の開催は厳しい現状にあることは、御案内のとおりであります。 そのような中で、米軍施設として、
愛宕山運動施設の計画が進められている状況にありますが、施設内の野球場については、当初、議会に対しても国からの説明がなされ、示された図面に対し、議会からもスタンドを備えた高校野球などの大きな大会にも対応できる施設を要望したと記憶しておりますが、当然のことながら、岩国市としても可能な限り市民への開放と、高校野球などの大きな大会にも利用できるような施設を国に対して強く要望してこられたところでもありますが、現時点で岩国市の要望に沿った野球場施設として示されているとは思いますが、いかがでしょうか。 そのような中、艦載機移駐の遅延が言われているところでもありますが、運動施設への影響などについてお伺いいたします。 次に、3項目めの道路網整備について、お伺いいたします。 広島県との県境、1級
河川小瀬川沿いに位置する
県道北中山岩国線は、市内幹線道路の関々バイパスに直結、市内から大竹、広島方面への通勤者を初め、国道2号の迂回路としても利用が増大している状況であります。 現在、接続地点から和木方面への整備については、ほぼ完了していると思いますが、小瀬方面への整備については始まったばかりのところであります。特に、広島方面の利用については、小瀬地区を経由、小瀬川の両国橋、大竹市油見トンネルを経由して、大竹市や広島方面へ向かうことになります。関々バイパスの開通に伴って交通量が著しく増大している状況にもあります。 利用者、地元住民にとって、交通安全の確保、利便性の向上に向けて一日も早い整備が望まれているところでもあります。 また、両国橋以北の状況についてでありますが、一部区間の2車線を除き、山沿いに沿った1車線でカーブも多く、道幅も狭いこと、特に夏場での草による見通しの悪化など、
交通安全確保の上でも早急な対策が必要であると思います。 また、片側は1級河川小瀬川という特徴のある道路であることから、夏場での除草や道路表面の維持管理については県対応、また、台風などによる小瀬川に起因する災害への対応や川沿いの除草などについては国対応というような、複雑な側面を持った道路でもあります。 そのような中で、私も活動の一環として、県内各市の有志議員とともに毎年実施している対県要望の項目の一つとして、
県道北中山岩国線の早期整備について、ことし1月にも例年どおり、山本県知事に直接要望書をお渡ししたところでもあります。 岩国市としても、引き続いてこの道路整備について強く要望していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 以上のことを踏まえて、
県道北中山岩国線両国橋周辺の現状と整備状況についてお伺いいたします。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 皆さん、おはようございます。それでは、村中議員御質問の第1点目の
岩国錦帯橋空港についてお答えいたします。 まず、(1)の開港3カ月後の利用状況についてでございますが、御承知のように、昨年12月13日、岩国市民の長年の夢であった
岩国錦帯橋空港が開港いたしました。おかげをもちまして、開港当初から空港は大勢の人でにぎわい、大盛況となっております。 議員御質問の利用状況についてでございますが、
全日本空輸株式会社によりますと、羽田―岩国間の月別の利用状況は、12月は旅客数が2万780人で搭乗率が80.9%、1月は2万5,331人で61.3%、2月は2万4,968人で66.1%と非常に好調な利用状況となっており、特に12月は開港月で格安チケットの販売などもあり、非常にたくさんの方が搭乗されました。 この搭乗率の評価につきましては、
全日本空輸株式会社によりますと、「全国的に1月から2月は、ビジネス・観光とも1年の中でも最も動きの少ない閑散期で、この時期に搭乗率が減少するのは全国的な傾向である。しかし、
岩国錦帯橋空港の同時期の搭乗率は、他の空港の羽田路線の搭乗率と比較すると高い搭乗率となっており、全日空の羽田路線の昨年1月の平均搭乗率が54.9%という中で、搭乗率が60%を超えている空港は35路線中3路線のみである。さらに、
岩国錦帯橋空港は、広島県西部地域の需要の掘り起こしにより、今後さらに搭乗率が高まるものと考えている」とのことでございました。 次に(2)利活用への取り組みについてでございますが、昨年から首都圏においては、
岩国錦帯橋空港利用促進協議会により、羽田空港での
岩国錦帯橋空港の
開港イベントの実施や、羽田空港内のコルトン広告における開港日の掲出などのPR活動を実施してまいりました。 また、地元においては、
岩国錦帯橋空港支援協議会により、開港周知のポスターの作成や各種イベントにおける
開港記念事業の実施、広島県西部地域も含めた新聞広告の掲出など、地元地域を中心とした機運盛り上げと精力的なPR活動を展開してまいりました。 新年度においても、引き続き首都圏や地元での新聞広告、テレビCMなどメディアによる周知や、多くの人が集まるイベント会場などでのPR活動を行うこととしております。 また、全日空国内線の飛行機の機体に、「岩国市」という自治体名の張りつけ広告を実施するとともに、張りつけを実施した機内の座席ポケットに岩国市紹介資料を設置することで、国内の多方面に岩国市をPRすることを考えております。 さらに、利用目的や改善点を把握するための
岩国錦帯橋空港利用者の
動態アンケート調査や、岩国市の地域資源を観光振興や地域ブランドとして、首都圏向けのPR事業に活用するための
地域資源調査の実施を検討し、
岩国商工会議所が実施している市内企業を対象とした
アンケート調査等とも連携を図るなど、継続的に空港の利用者を確保できるよう全日空や関係機関と協力して取り組んでいきたいと考えております。 産業面におきましては、
岩国錦帯橋空港開港に伴って、既存企業のさらなる投資を呼び込むとともに、新産業の創出や企業誘致、また、これに伴う新規雇用の創出、拡大の可能性も高まってくるものと期待しております。 事実、
帝人株式会社岩国事業所におかれましては、空港が開港されるのであればということで、平成20年度に
先端技術センターを建設しておられますし、本年度、本市に進出を決定されましたワ
タミ手づくりマーチャンダイジング株式会社や、新たに工場を増設された
帝人ファーマ株式会社岩国事業所におかれましても、空港開港が大きく貢献したものと考えております。 また、温暖な気候や地震リスクの少なさなどの地理的条件に加え、空港開港により、さらに陸、海、空の
交通アクセスの充実が図られることから、開港を契機とした引き合いも来ており、今後の企業進出に大いに期待をしているところでございます。 本市におきましては、沿岸部に、化学、繊維、パルプなどの
基礎素材型工業が集積し、
瀬戸内海臨海工業地帯の一翼を形成していることから、これらの既存産業に合わせた投資誘致を進めるとともに、限られた
企業立地用地ではございますが、状況に応じ、空港開港に伴い、創出・進展の可能性が高いとされる産業への情報発信に努めてまいります。 また、本年の1月28日に首都圏にて行われた「
岩国架け橋会in東京」においては、岩国市出身の企業人や、首都圏に本社がある岩国に関連する企業等と交流し、パンフレットの配付や
企業誘致PR用DVDの上映を行うなど、さらなる岩国市の活性化につなげるために、情報収集や本市の投資環境の情報発信をしてまいりました。 今後も、企業立地は地域活性化の鍵を握る雇用と所得を生み出す原動力と考え、
岩国錦帯橋空港を初めとする道路、鉄道、港湾などのインフラの整備状況などを企業誘致のセールスポイントとして、私みずから
トップセールスを行うなど、精力的に取り組んでまいる所存でございます。 最後に、公共交通によるアクセスについてでございますが、現在、市外からの
岩国錦帯橋空港へのバスの運行状況につきましては、広島方面はいわくに
バス株式会社が
広島バスセンターと岩国間を運行する高速バスのうち2便を
岩国錦帯橋空港に乗り入れております。 また、柳井・周南方面は、
防長交通株式会社が、実証実験運行として開港当初から徳山駅から玖珂インターなどを経由し空港までを結ぶ路線と、田布施・柳井方面から平生を経由し空港まで結ぶ計2路線を運行しており、それぞれ、航空機出発便の第2便と第4便、到着便の第1便と第3便に合わせて1日2往復の運行をしております。 今後も
岩国錦帯橋空港への
交通アクセスについて、利用者の方の利便性が向上するようしっかり取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎副市長(白木勲君) 第2点目の
愛宕山運動施設について、
空母艦載機移駐と施設整備の影響について、お答えいたします。 愛宕山用地につきましては、平成22年9月に、国から愛宕山用地における施設配置案の基本的な考え方として、在日米軍再編に関連した施設の用地として取得することが明らかにされました。 この中において、
運動施設エリアには、野球場、400メートルトラック等の運動施設を整備し、日米友好親善を目的に住民の利用も可能であること、
運動施設エリアへは、開門の間身分証のチェックなしに原則自由に立ち入ることができることなどが示されました。 この提示された施設配置案に対しまして、市議会や市民等の意見、要望等を踏まえ、平成22年11月には、運動施設等の整備についてとして、高校野球の公式競技が行える野球場や、400メートルトラックとサッカー場をあわせた陸上競技場、日米交流が十分可能な
コミュニティーセンター等の整備を国に要望いたしました。 その後、平成23年10月に、運動施設等の仕様について、国から市の要望を全て満たす回答が得られたことなどから、市議会や住民への説明を経て、愛宕山用地の施設配置案について全体として了としています。 さらに、昨年8月と9月には、国から
運動施設エリアを含む愛宕山用地の各施設の整備概要が示されております。 こうした中、去る1月25日、
左藤章防衛大臣政務官から、空母艦載機の岩国飛行場への移駐時期が3年程度おくれるとの説明がありましたが、運動施設等については、できるだけ早く完成するよう努力したい旨の回答をいただいております。 現在、国において基本設計を実施中であり、これに続く実施設計の発注手続を
公募型プロポーザル方式により進められており、来年度には造成工事に着手される予定と聞いています。 いずれにいたしましても、
運動施設エリアの各施設につきましては、市民の期待の大きい施設であることから、引き続き早期の整備を国に対して求めていきたいと考えているところであります。 最後に、
運動施設エリアの市民の利用につきましては、冒頭にも触れましたが、岩国市に特段の配慮として、これまで国が示しているとおり、開門の間は身分証のチェックなしで原則自由に立ち入ることができるものと考えており、利用に関する詳細については、今後、米側や国と調整していくこととなりますが、市民の利便性の向上につながるよう最大限努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
都市建設部長(山本和清君) 第3点目の道路網整備についての中の(1)
県道北中山岩国線両国橋周辺の現状と整備状況について、お答えいたします。 県の道路事業につきましては、岩国圏域における市街地の慢性的な渋滞の緩和や交通安全の確保、また市街地周辺部より中山間地域にかけては、厳しい地形条件などから幅員狭小、線形不良などの未改良区間の整備等に鋭意取り組んでおられるところであり、中でも、
県道北中山岩国線の両国橋付近におきましては、見通しが悪く、歩行者、車両にとって大変危険な状況であることに加え、現在、両国橋が老朽化によりその健全性も問題となっていることから、道路の拡幅と橋のかけかえが実施される計画となっております。 また、国の直轄管理の小瀬川につきましても、
河川整備方針において、平成17年の台風14号による大雨により多大な被害が発生した状況を踏まえ、沿川地域を洪水から防御するため、小瀬川の豊かな自然環境に配慮しながら、河積を増大させるなどの対策を施すため、両国橋付近の河道について、計画高水流量に対し流下能力が不足していることから、道路改良等に合わせ、河道の拡幅改修が実施される計画となっております。 議員御質問の
県道北中山岩国線の両国橋付近の
事業整備状況につきましては、事業区間が約350メーター、国が県の工事を受託し、本格的に今年度より工事に着手されておられます。 本事業の主な実施内容は、小瀬川の河道を山口県側へ約11メーター程度拡幅し、両国橋を約60メーター上流へかけかえ、当該区間の県道を現状幅員が6メーターに対し右折車線を含めると約14メーターに拡幅される計画となっております。 今年度事業につきましては、広島県側の下部工2基と山口県側の迂回路工事に取りかかり、新しい橋が平成27年度までに架橋され、前後の道路工事もそれに合わせて行われ、平成28年度の完成を目標に工事が進められると伺っております。 岩国市といたしましても、本事業が早期に整備されることが、地域の安心・安全に大きく貢献すると考えており、用地交渉等に対し早い段階から国や県と連携して取り組んでおります。 また、当事業に伴い拡幅改良される取りつけ市道は、地域の利便性や安全性が向上するだけでなく、緊急時における迅速な対応が可能になると考えております。 次に、本事業区間の上下流における道路未改良区間につきましては、昨年5月から7月にかけて行われた市内全小・中学校による通学路の安全点検の中で、小瀬小学校から県に対しまして、交通安全等に関する道路整備の要望がなされております。 岩国市といたしましても、
県道北中山岩国線は広島県に通じる大変重要な路線と認識しており、また、児童・生徒の通学時の安全確保が最も重要な課題であることから、学校や教育委員会を初め、地元関係者の方々と連携を密にとりながら、山口県に対し、機会あるごとに、未改良区間の早期事業化の要望を強く行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆13番(村中洋君) それでは、何点か再質問をさせていただきたいと思います。 まず、錦帯橋空港の利用状況についてに関連してお伺いしたいんですが、
山口宇部空港の例で言いますと、新聞等で
観光キャンペーンについてもしっかりやったと報じられておりますけれども、
岩国錦帯橋空港について、これまでもPRとか活動をされてはいるんですが、
観光キャンペーンに関連したことについて、何か計画あるいは予定があればお聞きしたいんですが。
◎
産業振興部長(村田弘君) 新聞報道の件でございますけれども、
山口宇部空港での利用が持ち直したというような記事が1月末ごろに出ておったのを記憶しておりますけれども、実はただいま、山口県観光連盟を中心に、全県下で
岩国錦帯橋空港開港記念の
観光キャンペーンを行っております。そういった一環として、宇部空港のほうも利用が上がったのではないかと考えております。この
観光キャンペーンでございますけれども、先ほど申しましたように、
岩国錦帯橋空港開港を契機とし、昨年11月から本年5月末までを期間として実施しております。県が行っておりますので、特に首都圏からの来県を目標としておりますけれども、冠として
岩国錦帯橋空港ということで実施しておりまして、空港利用のPRもしっかりとされてきております。 具体的に言いますと、このキャンペーンは、味わう、泊まる、楽しむということをキーワードといたしまして、歴史体験とか、地域資源を生かした観光メニューを提案していくというものでございまして、「おいでませ山口県」という県が設立した架空の企業に、岩国市出身の弘兼憲史さんの人気キャラクターである島耕作が社長に就任し、開港キャンペーンをプロデュースするという形で観光戦略を展開しているところでございます。 開港を冠にしておりますので、露出度が一番大きいということで、岩国への恩恵が一番大きいと考えております。
◆13番(村中洋君)
観光キャンペーンについてもいろいろな角度から検討されているように思いましたが、御承知のように、岩国市観光協会が岩国観光のキャンペーンを例年やっておいでになると思うんですが、一つの考え方として、市として上手にタイアップしながら、
観光キャンペーンに取り組まれたらいいのではないかと思います。 それでは、次に、岩国市内に旅行会社が何社かあると思うんですが、旅行会社と協同した利用者促進に向けた取り組み等についてお伺いします。
◎
産業振興部長(村田弘君) 旅行会社との情報交換の場を設けているかということでございますけれども、県単位等広域でやっている部分と、市でやっている部分の両方がございます。旅行会社・岩国市でインターネットを検索しますと、10程度の旅行会社がヒットするわけでございますけれども、県が主催する旅行会社等を集めた情報交換会があり、本年度は大阪での情報交換会に出席しているのと、中国ブロック観光情報交換会というのがございまして、本年度は東京で開催され、市も参加しております。 それから、市でやっている
観光キャンペーンですが、先ほど申しました岩国市の観光宣伝隊等もその範疇になるんですけれども、旅行会社のほうにも出向いて情報交換とかPRを行っております。 また、市内ということでございますと、個別の旅行会社との情報交換とは別に、岩国市観光推進協議会を昨年つくりまして、この中に地元の旅行会社とか、交通関係の皆さんに集まっていただいて情報交換を行っている状況でございます。
◆13番(村中洋君) 旅行会社との関連についてもう一点お伺いしてみたいと思うんですが、旅行会社ともいろいろ情報交換されている中で、例えば今回60%近い利用客がいるということなんですが、旅行会社から、大体どういった客層でまたどの地域の方が利用されているかといった情報を得られているのではと思うんですが、どうでしょうか。
◎
産業振興部長(村田弘君) 旅行会社からの情報ということでは、最近の動向という部分で情報交換の中でいろいろと聞いておりますが、具体的な数字としては、錦帯橋に訪れていただいた方に対して観光動態調査を行ったものがございまして、その中でどこから来られたとかといった情報はつかんでおります。 また、
岩国錦帯橋空港を利用される方につきましても、
岩国錦帯橋空港からの情報として、ツアー客も非常に多いということも聞いております。
◆13番(村中洋君) 旅行会社を通じて、いろんな情報収集が可能であり、また、それをもとにこれからの対策も打てるんじゃないかというふうに思います。 以前旅行会社の方から立ち話として聞いた話なんですが、開港直前は錦帯橋空港の場合基地があったりといういろんな要素の中で、旅行会社としてもなかなか情報を得にくい状況にあったということでした。今はそういったことは全く問題ないと旅行会社も言っておられたんですが、そういったことも含めて、旅行会社との連携をこれからも密にしていただいて、利用客の増進をひとつよろしくお願いしたいと思います。 それから、錦帯橋空港の施設内あるいは空港に向かう幹線道路等での表示についてお聞きしてみたいんですが、私どもは以前九州の福岡空港を利用したことがあるんですが、その中で感じたのが、空港施設内あるいは空港へ向かう幹線道路での道路表示が、例えば英語とかハングル語とか中国語といった、いろんな言葉で表示してあるのが目についたんですが、岩国の場合もぜひそういった取り組みが必要ではないかと思うところでありますが、その表示関係については、どういった見解をお持ちでしょうか。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 道路の案内表示につきましては、航空機のマークと
岩国錦帯橋空港という文字を漢字と英語で併記して、方向と距離を表示しております。「Airport」という英語表記で外国の方にも理解してもらえるものと考えております。 御指摘の英語以外の外国語の表記につきましては、今後、利用者の御意見等を参考にしながら検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆13番(村中洋君)
岩国錦帯橋空港の場合も、開港から日がたつごとに、海外からの利用者もふえる可能性があると思います。特に九州方面には、韓国の方や中国の方がたくさんおいでになると聞いておりますし、そういった方々が岩国にも向けて来るとか、岩国を経由して母国に帰るとか、そういったケースもいろいろ考えられると思いますので、表示についても状況を見ながらいろいろと検討していただけたらと思います。 それから、もう一点、展望デッキについてお伺いしたいと思うんですが、実はつい最近、松山のほうに出かける機会がありまして、松山空港をのぞいてみたんですが、展望デッキについては無料開放でした。 様子を見ていますと、展望デッキに上がられたお客さんの多くは、飛行機を利用して出発されるお客さんの見送りを目的としているようで、出発した飛行機に向かって手を振って見送りをされる姿だとお見受けしました。実は
岩国錦帯橋空港の開港のとき、私も同僚議員と展望デッキに上がってみたんですが、御承知のように入場料は100円です。一つのエピソードとして、係の方が私の顔を見て親切に「両替しましたか」とおっしゃってくれまして、「100円は持っています」と言ったところ、「いや、実は60歳以上の方は50円なんです」という答えがありました。要するに、100円ではだめなので両替してくださいということを親切に言っていただいて、私は50円で入ったんですが、同僚議員は100円で入ったわけです。 要するに、展望デッキに入るのに、現時点では有料となっているわけですけれども、利用するお客さんの多くが送迎を目的として上がっておられるケースが多いと思うんです。この
岩国錦帯橋空港がたくさんの方から愛着を持っていただけるように、個人的には無料にしてほしいと思うんですが、有料になっていることについて、当局としてはどういう感想をお持ちか、聞いてみます。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 展望デッキにつきましては、今、中学生以上が100円で、3歳から小学生、車椅子の方、それから60歳以上の方が50円となっております。 この無料化につきまして、岩国空港ビル株式会社のほうに伺いましたところ、駐機した航空機が目の前に見え、床面にライトアップの照明を設置しているなどの特徴もあり、ビル運営の一助にもなることから、料金を徴収させていただくことに御理解をいただきたいということでございましたので、よろしくお願いいたします。
◆13番(村中洋君) いろんな御事情等もあろうかとは思うんですが、いろんなところへ行きましても、無料開放ということで、送迎という立場からすると、自由に入っていけるのが好ましい。そういった意味からしても、今後の課題として、市としてもしっかり情報収集しながら無料化について考えていただけたらと思います。 それから、
公共交通アクセスについてお伺いしてみたいと思います。 周南市方面へのアクセスについての御答弁があったんですが、ビジネス客の利用促進という側面からすると、公共交通の利便性も大事なことかと思うんですが、出発便の第1便に合わせたバスついては、今のところないという答弁だったと思いますが、それで間違いないですか。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 議員の御指摘のとおりでございます。
◆13番(村中洋君) 時間帯からしても、
交通アクセスは非常に厳しい状況にあるかと思うんですが、ビジネス客という観点からすると、柳井・周南方面のいろんな企業の利用もあるわけで、そういったビジネス客の確保という面からも、今後
公共交通アクセスについていろんな角度から検討してみる余地があります。今回防長交通がいろいろ取り組んでおられると思うんですが、第1便のためのバス運行について検討された経緯があるんでしょうか。
◎
総合政策部長(中岡正美君) バス運行につきましては、業者のほうが自主的に行われたもので、こちらのほうからお願いした経緯はございません。 ただ、利用客の一番多い第1便とか第4便につきましては、今後、業者とも協議を行っていきたいと思います。
◆13番(村中洋君) 私もビジネスマンの経験がありまして、今後もビジネスマン向けのことも含めていろいろな角度から利便性の向上を図ってください。 周南方面からの利用客から、第1便について、交通の便が必ずしもよくないという声もちょっと聞いた記憶がありまして、そういったことを踏まえて検討してもらったらと思います。 それと、答弁の中にもあったんですが、企業誘致など企業に対する事業に積極的に取り組んでおられるということで、成功例もお答えになったと思うんです。企業にとって、ビジネスとしての利便性というのは間違いなくあると思うんです。もう一つは、ビジネスマンの立場として見たときに、自分の経験からの話ですが、昔は東京への出張は、1日の仕事を終えて、今はなき夜行に乗って東京に行って1日仕事して、また夜行で岩国に帰ってまた仕事という形で、ビジネスマンの立場としたら非常に大きな負担になっていました。 今回の空港開港によって日帰り出張ができるわけで、ビジネスマンにとったら非常に利便性がいい形になると思います。そういったことも含めてアピールをしていただけたらと思います。 それからもう一点、今回雪による欠航があったと聞いておりますけれども、そういった欠航便の問い合わせ先ですが、これは空港に聞いてもわかるんでしょうか。
○議長(武田正之君) どなたが答弁しますか。
◆13番(村中洋君) 質問の趣旨がわかりづらかったかもしれません。ホームページとか、いろいろ情報を得る手段はあるんでしょうが、ホームページが利用できない人が情報を得る方法が何かありますか。
◎
総合政策部長(中岡正美君) いろいろ道具はあると思われますが、それが使えない方もおられますので、ANAに直接お電話で確認されたほうがいいと思います。
◆13番(村中洋君) わかりました。民間空港についての利用促進等に、これからも行政としてしっかり取り組んでいくことをお願いしておきたいと思います。 次に、道路関係についてであります。
県道北中山岩国線ということで、現在、両国橋のかけかえを含めて工事がなされているわけであります。御答弁の中にもありましたけれども、この工事は国・県が行うということですが、市としても地元対応ということで周辺道路の整備とか用地交渉とか早い段階からいろいろな取り組みがなされていると思います。一つはこの用地交渉について、高齢化も進んで地域の方もそこそこの年になっておられるという背景があり、立ち退きの対象となった地域の方から、協力したいんだけれども、できるだけ早い時期に、元気なうちに話が進んでほしいという声も実はあるんです。工事のほうはしばらく先だとは思うんですが、こういった住民の声についても、市としてしっかり聞きながら県のほうに対してお願いしていただけたらと思うんですが、そういった立ち退き対象者の方の声について、市としてはどういう対応を考えておられますか。
◎
都市建設部長(山本和清君) 両国橋周辺の用地の件でございますけど、これにつきましては、平成21年7月14日に地元で説明会を開催し、それから、国・県と一緒になって用地の解決に向けて努力しているところでございます。 地域の皆様方からいろんな御意見や御協力をいただいて、今工事に進んでいるわけでございますけれど、我々も地域を一番に考え、用地交渉に当たっているという状況でございます。 国・県に言われないことは、市が代弁をして取り組んでいると、今はそのような状況で誠意を持って地元に入っております。 皆さんの御協力がないと進めていけませんので、これからも地域のお話をよく聞いて頑張っていきたいと考えております。
◆13番(村中洋君) ぜひ地元の声について市としても協力されるようお願いしておきます。 それから、
愛宕山運動施設についてお伺いします。 いろいろな施設の建設が進められているということでありますが、従来、運動公園B地区の野球場の計画があったように思いますが、この野球場の計画について、今時点でどういうふうな状況になっていますか。
◎
都市建設部長(山本和清君) 岩国運動公園のB地区15.2ヘクタールの件でございますけれど、この運動施設の件につきましては、愛宕山用地に今後野球場等が配置されますので、このB地区については施設配置の計画を見直す必要があるということで今取り組んでおります。 現在、対応しております内容につきましては、岩国市スポーツ施設整備基本構想の中でB地区の整備基本構想の原案を作成しております。その成果を踏まえて、今後このB地区につきましては、都市公園としての機能が果たせるよう内容について再検討を行っていきたいと取り組んでおるところでございます。
◆13番(村中洋君) 高校球児とか、利用者の立場からすると、大きな大会のできる野球場が非常に強く望まれているところでもあります。そういった中で、御答弁からすると、
愛宕山運動施設の整備が先行していく形になると思うんですが、今回予定されている野球場施設の概要について、詳しく教えていただけたらと思うんですが。
◎
拠点整備担当部長(小林和信君) 野球場についてでございますが、まず、大きさが両翼100メーター、センターが122メーター。これは硬式の公認野球場の基準を全て満たしているということになります。 そして、グラウンドでございますが、外野が天然芝、内野が土のグラウンドということになっております。そして、観客席ですが、内野席が椅子席の5,000人でございます。そして、外野席が芝生開放エリアで約3,000人程度ということで、合計は8,000人ということになっております。 そして、照明は内野が1,500ルクス、外野が800ルクスです。JIS基準により、硬式野球の公式競技の維持照度というものが決まっておりまして、これによりますと、内野が1,500ルクス以上、外野が800ルクス以上ということで、これも市が要望した高校野球の公式競技の基準を満たしております。 そして、甲子園の銀傘ほど大きなものではないと思うんですが、一部内野席に屋根がかかるということと、最後に、附帯施設でございますが、ダッグアウト、更衣室、シャワー室、事務室、放送室、倉庫、屋外ブルペン、スコアボード等を設置するという予定になっておりまして、このような形で整備されると考えております。
◆13番(村中洋君) 示していただいた野球場ですが、高校野球の開催等のできる、恵まれた球場にもなろうかと思います。御承知のように、岩国には公式野球のできる大きな球場がないのが現状でありまして、球児たちにとっても、市民にとってもこの野球場というのは長年の夢であると思われます。 そういった意味からしても、国に対し、市民に対して利便性の高い施設が整備されるよう、引き続いて強く要望していただきたいとお願いしまして、私の一般質問を終わります。
○議長(武田正之君) 以上で、13番 村中 洋君の一般質問を終了いたします。 28番 山田泰之君。
◆28番(山田泰之君) おはようございます。日本共産党の山田泰之です。日本共産党市議団を代表し、通告に基づいて質問を行います。 昨年の総選挙は、自民・公明両党が325議席を獲得、これは小選挙区制がつくり出した虚構の多数で、自公政権が復活する結果となりました。しかし、この結果は3年4カ月の民主党政権の失政への国民の怒りがもたらしたものであり、自民党首脳自身が認めているように、自民党への国民的期待が広がった結果とは言えません。 何よりも消費税を増税とする社会保障の一体改革では、自公民が増税連合をつくり、デフレ・大不況のもとで、増税が何をもたらすのか、また、憲法改正では自公と維新の会、みんなの党が改憲連合をつくり出そうとしていることは、平和を願う広範な国民の世論、アジア諸国民の世論との矛盾を引き起こさざるを得ないのではないでしょうか。 さらに、原発問題をどう解決していくのか、TPP問題や米軍基地問題、領土問題など、外交の諸懸案をどう解決していくのかが問われております。 また、政府は賃金削減相当分を地方交付税で削減することを含む2013年度予算を国会に提出いたしました。 そうした状況の中で、岩国市の平成25年度の施政方針について質問を行います。 まず最初に、行財政運営について、「定員管理の適正化、地方債発行の抑制など、将来負担の軽減に努めるとともに、「歳入の確保」「歳出の合理化」「効率的な事務事業の推進」など、更なる行財政改革に取り組み」「質の高い安定した行政サービスを継続していくため、強い信念と、斬新な発想を持って、行財政運営に当たってまいりたい」としています。 施政方針の結びでは、弱い立場の人たちを守っていくという優しさも必要であると考えていると表明しています。行財政改革について具体的にお聞きします。 次に、米軍再編についてお聞きします。 2006年の岩国市議会全員協議会における政府説明によると、空母艦載機の厚木基地からの岩国飛行場への移駐については、在日米軍再編のロードマップ最終報告により、2014年までに完了するとしていましたが、平成25年1月25日に説明のあった空母艦載機の厚木基地からの岩国飛行場への移駐の遅延は根拠が明らかになっておりません。 また、岩国市は、従来からの姿勢としてこれ以上の負担増は認められない、普天間基地移設の見通しが立たないうちに厚木基地の空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないとの基本スタンスで対応しているとのことですが、「これ以上」の「これ」とはどのような意味なのか、具体的にお聞きします。 岩国基地は、米軍の戦闘機等が次々と移駐することが明らかになっています。例えば、オスプレイは、ことしじゅうにもさらに12機米国から日本に配備され、岩国基地に分遣隊として配備される。さらにF-35ステルス戦闘機の配備など、岩国米軍基地は次々と強化されようとしています。 騒音軽減として滑走路を沖合に1キロ移設しましたが、騒音は移設以前よりひどくなっております。また、FCLP施設の予備飛行場にしないよう要望してきており、このことは評価するものの、地域の負担と協力に見合うだけの財政的支援を得られるように国と交渉するということは、なし崩し的に岩国にFCLPを押しつけてくれば、財政的支援を国と交渉するのではないかと市民は不安に思っております。市民の不安を解消することが求められています。明快な答弁を求めます。 次に、新しい歴史教科書の採択について、昨年4月から岩国市立の中学校で使われ出した歴史教科書は、全国的にもほとんど使われていない育鵬社のものです。一応検定に合格していますが、他社の教科書に比べ単純な間違いも格段に多く、また偏った記述も目立ちます。 また、日本共産党市議団が、議会ごとに教科書採択問題について質問を行っていますが、教育長の答弁は、文科省の検定に通っているという、この一点張りであります。 そこでお伺いいたしますが、岩国採択地区協議会における具体的な手続はどのようになっていたのでしょうか、お聞きします。 以上で、壇上での質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 山田議員御質問の第1点目の施政方針について、お答えいたします。 まず、行財政運営についてでございますが、施政方針で申し上げましたように、これまで、定員管理の適正化による職員数の削減、財政健全化計画に基づく地方債残高の縮減、赤字特別会計の早期健全化など、将来負担の軽減に努め、財政基盤の強化を図ってまいりました。 具体的な取り組みの実績を申し上げますと、まず、一般会計の職員数は、平成18年度の1,376人から平成25年度には1,096人となり、280人の減となる見込みでございます。 次に、一般会計の地方債残高は、平成18年度末においては約781億円でしたが、平成25年度末では約606億円となり、約175億円の減となる見込みでございます。 さらに、赤字特別会計については、公共下水道事業特別会計では、平成22年度に資金不足が解消され、市場事業特別会計も、平成24年度において資金不足が解消する見込みとなりました。 以上のように、財政健全化計画に掲げた目標を着実に推進できていると考えております。 また、簡素で効率的な行政運営を行っていくため、行政改革大綱とその実施計画である集中改革プランを策定し、計画的に行政改革に取り組んでまいりました。集中改革プランの着実な実行を図るため、毎年度、実施状況の検証と実施項目の見直しを行い、その結果をホームページにおいて公表しております。 平成23年度の取り組みについては、実施項目42項目のうち、計画に沿って実施できたものが26項目、財政効果額についても約18億円で、当初の計画額約4億円を約14億円上回る成果が上がっておりますが、全体としては、おおむね計画どおり実施できたものと考えているところでございます。 次に、今後の行財政改革の取り組みでございますが、歳入の確保については、収納率の向上、受益者負担の適正化、未利用財産の有効活用、国・県補助金等の効果的な活用、歳出の合理化については、負担金・補助金の見直し、特別会計の健全化、効率的な事務事業の推進については、公共施設の統廃合の推進、民営化や指定管理の推進などを考えております。 いずれにいたしましても、持続可能な財政運営を確立するためには、さらなる行財政改革を進めていく必要がありますので、よろしくお願いいたします。 次に、米軍再編についてでございますが、米軍再編につきましては、施政方針の中で、「米軍再編問題に対しては、「これ以上の負担増は認められない」「普天間基地移設の見通しが立たないうちに、厚木基地の空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」という県・市の基本スタンスを堅持していく」と改めて申し上げたところであります。 これ以上の負担増は認められないの意味でございますが、これまで議会等において、たびたび取り上げられ、また本議会の初日にも申し上げましたが、「これ以上」の「これ」とは、2006年の再編の実施のための日米ロードマップに記述されている岩国基地に係る事項を指しており、再編が実施される前、すなわち、現在の状態を指して、これと申し上げているものではございません。 また、念のために申し上げますが、施政方針でも申し上げたとおり、米軍再編に対しましては、市民の皆様の不安を一つ一つ払拭していくために、安心・安全に関する国との協議を継続している状況であり、空母艦載機の受け入れの判断は、こうした協議の先にあるものと認識しております。 これまで国から、米軍再編の目的は、抑止力の維持と沖縄を中心とする地元負担の軽減であり、個別の再編案は全体としてのパッケージであるとの説明を受けてきており、市といたしましても、この基本スタンスのもと、今後も対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 2点目の新しい歴史教科書の採択についての(1)育鵬社出版の教科書と他社出版の教科書との比較について、お答えいたします。 まず、議員御質問のそれぞれの事象についての教科書会社ごとの記述の違いについてお答えいたします。 採択の対象となった教科書は、全て文部科学省の検定に合格したもので、発行者ごとに言葉や事象についての記述の違いはありますが、これらは文部科学省が定める義務教育諸学校教科用図書検定基準を満たしており、教育基本法の理念や目標、新しい学習指導要領の趣旨・内容等が的確に反映されていると考えております。 次に、採択協議会のあり方についてお答えいたします。 これまでも御説明しておりますように、教科書採択につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律や文部科学省からの通知により、教科書検定制度のもとで種目ごとに発行されている教科書の中から、採択地区ごとに1種類の教科書を決定しております。 その際、県教育委員会の指導、助言のもと、教科書展示会を市内4カ所で開催し、それを市報や市役所の前の屋外大型映像装置で紹介するなど広く周知するとともに、適正かつ公正な採択の確保のため、調査研究や採択等において静ひつな環境を確保することにも努める必要があります。 その上で、岩国地区におきまして、山口県教科用図書岩国採択地区研究調査協議会を設け、教科の専門性を図るため、中学校教員による研究調査員会を設置し、種目ごとに全ての教科書の研究調査を行いました。 ここで編集の方針等、全体的な特徴をまとめるとともに、新学習指導要領の改訂に伴った、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させるための配慮、知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力を育むための配慮、言語活動を充実するための配慮という3点の観点から、具体的な例を取り上げて研究調査を行い、資料を作成しました。その資料が岩国採択地区協議会で報告され、協議を経た後、選定資料として岩国市・和木町各教育委員会に提出されました。 岩国市教育委員会では、提出された資料と教育委員のみずからの研究により、慎重審議を重ね、岩国市の中学生が、教育基本目標である豊かな心と生き抜く力を育み、国際社会を生きる日本人として学ぶのに適しており、自信と誇りを持って生き抜いていくために、ふさわしいと考えて採択しておりますので、よろしくお願いいたします。
◆28番(山田泰之君) それでは、順不同で再質問を行います。 最初に、今教育長が答弁された教育問題について、他社との比較の問題でお伺いいたしますけれども、その前に、学習指導要領にはどう記載されているかというのを、私のほうから読み上げますので、まず聞いてください。「昭和初期から第二次世界大戦の終結までの我が国の政治・外交の動き、中国などアジア諸国との関係、欧米諸国の動きに着目させて、経済の混乱と社会問題の発生、軍部の台頭から戦争までの経過を理解させるとともに、戦時下の国民の生活に着目させる。また、大戦が人類全体に惨禍を及ぼしたことを理解させる」と記載されているんですが、この新しい歴史教科書をきょうも持ってまいりましたが、例えば南京大虐殺、これは御存じでしょうか。まずそれをお聞きします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 知っております。ただ、この南京の事件につきましては、それぞれの教科書においても、さまざまな見解が書かれておりまして、また議論の中でも、当時の死者数といったことにおいても、まだ十分にわかっていないということで理解しております。
◆28番(山田泰之君) 一例を申し上げます。 今の南京大虐殺に関する教科書の全部は読みませんけれども、例えば、東京書籍と育鵬社を比較してみますと、東京書籍は南京事件として「女性や子どもなど、一般の人々や捕虜を含む多数の中国人を殺害した」と記載されており、「この事件は南京大虐殺として国際的に非難されましたが」ということで、側注として記載してあります。 私たちが今取り上げている育鵬社はどのように記載しているか。育鵬社は、「中国の軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)」、これを側注として書いてある。これだけの違いがあるんです。これについてはどう思いますか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 南京事件の取り扱いについてですが、私といたしましては、南京事件については、多くが戦争の犠牲者となったという痛ましい事件であったことについては、十分に認識しておるということでございますが、これについて、さまざまな議論があるということも承知しております。 ということで、それぞれの表現としては、東京書籍においても育鵬社においても違いはあるものの、そのような論点で議論があることを承知しているというところにおいて、痛ましい事件であると理解しているところでございます。
◆28番(山田泰之君) 今度は、豊臣秀吉の朝鮮侵略についての記述でありますが、清水書院は「7年間にわたる侵略を受けた朝鮮では、国土や文化財が荒らされ、産業が破壊され、一般民衆も含む多くの人命を奪われた」、このように記載されているんです。 育鵬社は、侵略だったと事実を覆い隠しておるだけです。具体的な記述が見当たりません。先ほどの答弁で国際社会に生きていく力と言われましたが、これでは国際社会でわからないです。それで、育鵬社の教科書を扱っている1年生の先生にお聞きしましたら、育鵬社であれば余り具体的なことを言うことができないと言われるんです。 例えば、帝国書院の書籍のようなことは、具体的に言われない。教科書に書いていないから。教育長は痛ましい事件であったと言われますが、それは世代が違うからですが、今の若い先生たちは、教科書に基づいて、子供に今の社会をどう教えようかと考えているんですが、書いていないことを教えるわけにはいかないと、こう言われるんです。教育長はどう思いますか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 壇上でも申し上げましたように、文部科学省の検定に合格しているということで、一教育長の私が個々の事実等について述べるということはいかがなものかと思っておりますが、社会の教員にとりましては、例えば、11月9日ですが、山口県中学校社会科教育研究大会岩国大会というのがございまして、山口県下の全ての社会科の教員が来て、さまざまな研究協議をしました。 そうした中で、岩国市の社会科の教員がどのように取り組んだかというところをお聞きすると、その研究テーマに基づいて、それぞれの学校で教材研究、授業研究をしていく中で、校長の許可を得て、他の学校の授業にも参加しながら、お互いに意見交換をしながら、社会科の教育が充実するように取り組んだというふうに聞いておりますし、私も学校訪問の中でスムーズに展開されているというふうに認識しております。特に混乱はないということでございます。
◆28番(山田泰之君) ああだこうだと言われますが、現場の先生方は、そのような、小学校から中学校の純粋な子供たちに、そういう歴史的な具体的なことを教えることは非常に難しい。教科書から外れるのは難しいと、こういうことを言っておられます。 それはそれとして、次に、私は情報公開条例にのっとって、教科書採択の流れについての資料をいただきました。これを見て教育長にお聞きしたいことがあるんですが、教育委員会会議が平成23年7月20日、7月27日、8月1日と3回開かれておりますが、いただいた資料によりますと、これらが全て第9回教育委員会会議となっております。日にちがそれぞれ違うのになぜ全部第9回となっているんですか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 質問の意味が、私もちょっと理解できないんですが。(「もう一度言います」と呼ぶ者あり)もう少し説明をお願いできますか。
◆28番(山田泰之君) これによりますと、平成23年第9回教育委員会会議会議録非公開と書いてありまして、開催日時が平成23年7月20日、9時から16時35分、同じく平成23年7月27日、水曜日ですが、9時から12時まで。平成23年8月1日、月曜日、10時30分から12時。これが一区切りになっているんですが、なぜこの三つが第9回教育委員会会議になるんですか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) その質問に対してどう答えたらいいかちょっと迷っているところでございますが、こうしたことについては、国・県の指導助言のもとに、岩国市の教科書採択の中で取り組んできたということでございまして、私の答えとしては、法にのっとってやったということで考えております。
◆28番(山田泰之君) わけのわからんことを言ってもらったのでは困るんです。全然日にちが違うのに、なぜ全て第9回になるんですか。日にちが3回で、会議が三つとも皆違うんです。情報公開条例の手続により私がいただいた資料によると、そのように記載されておるんです。わからんという返事では困るんです。教育委員会の運営をこんなにしてもらっては困る。 岩国市教育委員会会議規則の第17条で会議録記載事項が定められており、第8号で「質問又は討論をした者の氏名及びその要旨」、第9号で「採決の方法及びその結果」を記載しなければならないと書いてあると思うんですが、それで間違いないですね。
◎教育次長(多谷本清晴君) 規則上はそうなっていると思います。
◆28番(山田泰之君) この会議録にはそういったことが全然書いてないじゃないですか。ですから、私が今聞いているんです。 ではお聞きします。教育長が先ほど言いました第9回の教育委員会会議ですが、平成23年8月1日の10時30分から12時まで何をやられておられましたか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 今その資料をここに持ち合わせてございません。恐らくで答えたのでは失礼に当たりますので、申しわけありません。
◆28番(山田泰之君) この資料に実際書いていないから、私はお聞きしたんです。情報公開条例でいただいた資料に何も記載していない。会議録を残していないんだから、教育長も答弁できないんです。事務担当者にお聞きしましても、そのときどうやったかよくわからないということでした。だから、後から調べるとわかると思いますが、資料はないんです。 ではもう一つお聞きしますけれども、8月1日に教育委員会会議が開かれているのに、同じ日の9時から12時に、第4回山口県教科用図書岩国採択地区研究調査協議会が開かれておりますが、教育長はこのとき何をされたんですか。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 私には、答弁としてどの辺を引き出されたいのかよくわからないのですが、公開できるところと非公開のところがあるので、今ここにその資料がございませんので、公開できるところにおいては、開示請求でやれると考えておりますので、その辺で御理解をお願いします。
◆28番(山田泰之君) 教育長、これは全部墨で消していない。流れを全部くださいということでいただいたんですから。全部公開されているんです。いただいた資料に日にちが載っておるわけです。だが、何をしたかというのは書いていない。 先ほど教育委員会会議規則では、氏名その他の内容も記載しなければならないと規定されているにもかかわらず書いていない。ですから、私は聞いているんです。 だから、帰って調べられても書いていないのだから出てこないのです。同じ日に、教育委員会会議と岩国採択地区研究調査協議会を同時にやられておりますが、これはどうなんですか。どのようにして教科書採択をされたんですか。教育長はその理由を今おわかりでないと言うんですから、私はこれ以上質問するのは非常に困難です。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 私が今ここで答えられることは、県教委からの助言によりまして、教科書採択の意思形成の過程においては、他からの圧力、思想等が入らないように、静ひつな環境のもとでやるということで、非公開のことにおいては非公開でありますし、公開ができるところにおいては公開するし、開示請求によって……(「これでは質問ができん」と呼ぶ者あり)それができるということであります。
◆28番(山田泰之君) そういう答弁では、私はこれ以上質問はできません。事前に通告し、この資料をいただいたときに事務担当者ともお話ししたんですが、これ以上の資料はないということですから、今の教育長の答弁では、私はこれ以上質問を続けることはできません。
○議長(武田正之君) 28番 山田君は質問を続けることができないとおっしゃるのですけれども、(「この件については」と呼ぶ者あり)教育長は質問の趣旨がわかっておられるんでしょうか。質問の趣旨が、教育長が受けとめておられることと若干相違があるのではないかと思っております。教育長答えられますか。(「時間をとめてください」と呼ぶ者あり)
◎教育長(佐倉弘之甫君) 公開できるものがないということで御理解ください。
◆28番(山田泰之君) 公開できないんだったら墨を塗ればいいんです。ですから、ちょっと時間をとめてください。
○議長(武田正之君) ここで暫時休憩いたします。午前11時30分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午前11時45分 再開
○議長(武田正之君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。
◎教育次長(多谷本清晴君) 本会議を中断し、時間を費やしましたことをおわび申し上げます。 先ほど山田議員からの御質問の中で、教育委員会会議に三日開催日があって、一つの教育委員会会議でというのがございました。それにつきましては、継続の審議があったということで3回行っております。 もう一つ、発言者等の氏名の記載がないということでございますが、これにつきましては、教育委員会会議において秘密会ということにしておりますので記載を外しております。
◆28番(山田泰之君) 教育委員会会議規則にそういう規定がないのです。ですからこれは委員長の裁量でやられたんであればそうなると思います。次にもう一点、8月1日に教育委員会会議が開かれておりますが、同じ時間帯に岩国採択地区研究調査協議会も開かれておりますが、教育長はどちらにどういう形で出席されたんですか。
◎教育次長(多谷本清晴君) こちらの研究調査協議会と委員会ということでございますが、これにつきましては、研究調査協議会は当初9時から12時ということで時間を設定しておりましたが、早く終わりましたので、教育長はその後教育委員会会議に出席しております。
◆28番(山田泰之君) まだすっきりしませんが、時間がありませんので、次に入りたいと思います。行財政運営について、定員管理の適正化、効率的な事務事業を推進するため、強い信念と斬新な発想を持って行財政運営を行うと述べておりますが、私はこの行政改革が果たして自治体の活性化になるんであろうかと思います。また、市民の暮らしにとって、福祉や教育に支援することになるのか。仕事の進め方やコスト比較論や効率主義で評価されるようになっては、要するに成果がコストで評価できない公務員労働者の質の問題、継続性の維持の問題、そして専門的役割が捨て去られるんではないかという危惧があるんです。 答弁でありましたように、定員管理の適正化による職員数の削減について、平成18年度──市町村合併時の1,376人から25年度では1,096人で280人の減と答弁がありました。 定員管理適正化計画については、類似団体と比較して適正な定員を定めると考えておられるようですが、岩国市の人口は14万3,800人余り、面積は873.85平方キロメートル。こういう広大な面積を有する岩国市の行政は単純に類似団体と比較することでいいのかどうか。私は数字だけで行うのはいかがと思うんですが、その点についていかがお考えでしょうか。
◎総務部長(藤井章裕君) 現在、職員の定員管理の適正化計画を定め、その実施に向けて鋭意努めているところでございますけれど、今議員がおっしゃいました目標数値につきましては、御指摘のとおり、類似団体の職員数を参考にいたしております。 これは総務省の定員管理調査における全国類似団体のうち、今後も合理化が推進される合併自治体の職員数──いろんな団体があるわけなんですが、その中でも合併した自治体を抽出し絞り込んだ中での、岩国市における職員数を目標としているものでございます。 また、その中には特殊要因として、他市にはないような部署──当市には必要な部署というのも当然勘案した中で数字をこしらえているものでございます。したがいまして、面積の大きなところとか、合併数というのも、自治体によっていろいろと状況はありましょうけれど、そうした分も修正値等を加えながら、今の数字を出しているところでございます。
◆28番(山田泰之君) 合併以来たびたび集中改革プラン等で、適正化、財政健全化その他の施策も含めずっとやられてきました。 昨年12月の総務常任委員会でも私が指摘いたしましたけれども、そういう形でずっとやられた結果、冬の寒いときに職員が朝3時過ぎまで仕事をしている事例があるんです。職員課長もそれを把握していると言われましたけれども、昼の3時じゃない、明け方の3時過ぎです。そしてその職員は、また朝8時半にちゃんと出勤しているわけです。いつ寝るんだろうかと、こういう事例がたまたま1件あったというわけではないんです。ほかの部署でもそういうものはある。 こういうように、類似団体と比較して若干修正するにしても、余りにも酷なことじゃないかと思います。私が実際にそういう事例を見ていますし、12月の総務常任委員会でも課長がそのことをお認めになりました。 今ここにおられる皆さんが全部そうとは限らないけれども、私に言わせたら、適正化という言葉はいいけれども中身は合理化です。職員が足らないから、賃金を抑えた上に、仕事はいっぱいやらざるを得ないわけで、私はそんな酷なことはやるべきではないと思うんですが、いかがでしょうか。
◎総務部長(藤井章裕君) 普通交付税の一本算定が開始される平成33年度以降の時点のことをにらみ合わせた上で、市といたしましては、財政の健全化、財政基盤の確保が喫緊な課題となっていると認識しているところでございます。そうした中で、自治体にとっては常に効率的な財政運営を行うことを念頭に取り組んでいかなければならない。したがいまして、これから先のいつの時代においても、職員の定員の適正化の管理を念頭に入れていかなくてはいけないと思っております。 ただ、議員がおっしゃいましたように、深夜まで仕事をしている職員がいることも事実でございます。そうした中で、職員課サイドといたしましても、残業時間が月に30時間を超える職員がどれぐらいいるかとか、また、60時間を超える職員がどれぐらいいるかという数字的なものは把握しております。また、各所属長におきましても、部長会議等を通じ、各課の職員の残業がどのような状況にあるかを周知しております。所属長においては、その事業配分を考え、メンタルや、疲労的なものも考えた上での対応をとってくれるように言って、市として臨んでいるところでございます。 職員課のほうといたしましても、長時間の残業がある職員については、メンタルヘルス、精神面への相談等、また、これは本人の意思ではなく、職員課のほうが職員を呼んだ形で事情聴取を行うなど、対応をとっているところでございます。
◆28番(山田泰之君) 職員と言われますが、この席におられる方々も、残業手当もつかないのに、夜の3時過ぎまで仕事をする。泣くに泣かれない話なんです。課長もそういう立場になって、残業手当もつかない。市民生活に影響が出るようなことがあってはならないから、夜を徹して仕事をするわけです。市長もこういうことを頭に入れて、無理のないような計画をちゃんとつくっていくべきです。 それから、先ほど一本算定のことを言われましたが、これはもう合併のときからわかっていたことです。今さら一本算定がどうのこうのと言って、さらに厳しい適正化をやるのではなく、合併したときからわかっていたわけですから、そのあたりも踏まえて、ちゃんとやっていかないといけない。それから、私も先ほど市長の言葉を引用して言いましたけれども、優しさをつくっていくべき問題においても、職員みずからが体を壊しながらやっているわけです。 これでは相矛盾することが起こってくるんではないかと思うんですが、そのあたりはどのようにお考えですか。
◎総務部長(藤井章裕君) 合併前から、一本算定が行われるということを想定した中で、行財政改革、計画等がつくられているものと思っております。 また、その中にも、そうした事態に対応するために職員の削減計画が盛り込まれております。そうした中で、私どもは適正管理を行っているところでございますが、今後時間外勤務がふえ続ける事態になりましたら、適正配置、効率的な行財政運営ということで、新たな手法として当然取り組まなくてはいけないところもあります。職員が減る中でいかにして市民サービスを低下させないかという視点からも、当然のことながら、例えば、施設の統廃合、民営化、委託化ということもあわせて取り組んでいく必要があろうかと考えているところでございます。
◆28番(山田泰之君) 今後の財政運営について、税金は住民に役立つように使うべきだと思うし、市民の要求や要望を実現するためにも、そういう立場でやっていただきたい。 弱い立場の人たちを守っていくことについて、これは今すぐどうかというのはわかりませんが、どういう考え方をお持ちでしょうか。 というのが、一例としてある生活保護受給者である70歳と65歳の夫婦の話をしますけれども、保護費で生活するほかないんですが、この寒いときにガス代が高くてお風呂に入れない。一月に1回しか入らないというんです。夏はどうしているんですかと聞いたら、シャワーで済むからとの答えです。そこまで節約して何とかしたいというわけです。こういう人たちもおられるし、言いにくいことをもう一例ほど言いますけれども、二度ほど経験した話です。私がこの下の食堂である日食事をとっておりましたら、私の前に座って定食を食べておられた私と同じぐらいの年齢のある御婦人が、食事を半分ほど残されてパックへ詰めて帰られる。私の目の前でしたから、おうちに犬がいるんですかと聞いたら、いや、主人が寝ていますからと答えられました。 それから、ある男性は、ラップを出して、それに包んで帰られる。そういう方もおられる。そういった生活に本当に苦しんでおられる方々をどう救済していくかということも大事なことなんです。 ですから、市長の言う弱い立場に立つ人たちを守っていくことが、どういうぐあいに施策として生かされていくのか、希望なり展望なりがあればお示しください。
◎総務部長(藤井章裕君) 市が歳出予算を組んでいる中で、義務的経費と言われるものがございます。地方公共団体の歳出のうち極めて硬直性が強い経費であって、支出については義務を負っているような経費でございます。人件費、扶助費、公債費、この三つを主に義務的経費と言います。 そうした中で、今議員がおっしゃいましたように、扶助費というのは、社会保障制度の一環として福祉施策の根幹をなす経費でございます。個々の事例を出されましたけど、それをどこまで救済できるか、また、支援ができるかというのは、それぞれに判断していく必要があろうかと思います。この扶助費が年々ふえ続けていく中で、社会保障の施策として実行していくためには、当然、人件費についても切り込んでいかなくてはいけない。先ほど言いましたけど、人件費を扶助費に回すということも、職員の定員管理の適正化を進めていくということにもつながっていこうかと思います。そうした視点から私どもは、職員の適正管理に努めていきたいと考えているところでございます。
◆28番(山田泰之君) 時間がありませんから、総務常任委員会でもこれについてはいろいろとやっていきたいと思います。 最後になりますが、米軍再編の問題についてお聞きしたいと思います。1月25日に防衛大臣政務官が来岩して、厚木基地からの空母艦載機の移駐時期の遅延の説明を受けたとありますが、どういうことで遅延になるのか具体的にわかればお示しください。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 1月25日に左藤政務官が来られました。そのときの3年おくれるという具体的な内容でございますけれども、基地の中で行っている工事の工程を全体的に見直した結果、大規模な玉突き工事等によりまして、3年程度おくれるという説明を受けております。
◆28番(山田泰之君) 在日米軍再編のロードマップが最初に示されたのは2006年だったと思いますけれども、その中では2014年までに完了するとあったんです。それが、いろんなことでおくれているからと。どういう問題がどうおくれているのでしょうか。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 具体的にということでございますけれども、岩国飛行場内の家族住宅等の建設に伴う大規模な玉突き工事の現状を踏まえて、日米間で施設整備の全体工程を見直したという説明でございました。
◆28番(山田泰之君) 結局、米軍再編がおくれておるのは、岩国基地だけの問題ではない。例えば、アメリカの会計検査院の報告でも、米軍再編見直しについて議会も予算を否決している。グアムに建設することについて、ノーのサインを出しているんです。アメリカの財政的な事情でできないと言っている。 グアムはどういう状況かということは、私は昨年グアムの現地の人といろいろお話しする機会がありましたので、お聞きしましたら、港とか、水の問題とか、電気の問題とか、道路の問題とか、いろいろあって環境破壊につながるということです。それで米政府も環境問題でオーケーしないんだと。お聞きしたら、グアムからはアメリカの国会議員は選出されていないそうでありますが、地元のそういう反発があって、実際に工事が進まない。用地確保すらもできないというのが現状だということです。 それから、もう一つは、沖縄の辺野古の問題です。1月27日に沖縄の全市町村の首長、その代理、また、議会議長、県会議員、そろって百五十数名が東京で集会を開かれ、安倍総理のところにも建白書を持って行かれたということです。市長は、その建白書をお読みになったことがありますか。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 今の2点、グアムの件と辺野古の件でございますけれども、まず、グアムへの移転のおくれについては、私どものほうは情報として、3月からの国防費の強制削減が回避されなければおくれる可能性があるというような報道にも接しておりますし、海兵隊の第一陣を受け入れる前に、道路や上下水道、電力を整備しなければならないという現地の知事の御発言も目にしております。 ただ、山田議員の今の御発言の中に、私にはグアムの移転がなくなったという意味合いで受け取れるような部分がございましたけれども、グアムの移転がなくなったということではなく、二、三年のおくれが生じるというような記事が出ております。 それから今、辺野古の関連で、1月28日付で安倍総理大臣に出された建白書につきましては、その内容について承知しております。
◆28番(山田泰之君) きのうのオスプレイの申し入れのときには、杉岡部長は知らなかったということで、それから勉強されたんだと思いますが、結局、沖縄にオスプレイは要らないということが書いてある。アメリカに持って帰れということになっているんです。これが沖縄の総意だということです。 この欠陥機のオスプレイですが、一昨日はイエロールートでやると言っていましたが、昨日はオレンジルートでやると言っている。このようなオスプレイが、分遣隊として岩国から飛び立っていくんです。今ごろ来ているかもわかりませんけれども、日本の空を我が物顔で訓練する。これが正常な飛行機なら、若干ニュアンスが違うんですが、欠陥機――未亡人製造機とも言われるような大変な航空機なんです。 これが岩国を拠点にしてやる。12月議会で言いましたが、分遣隊が訓練を実施する。今回は三日ほどですが、市長答弁でも毎月二、三日から2週間程度とありました。私は、分遣隊がここにいるということで、今後ますますエスカレートしてくると思います。これについて、岩国市としてこれ以上の機能強化が認められないという立場であるならば、オスプレイも即座に帰ってくださいということが言えるんではないかと思いますが、そういうような御意思はないですか。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) オスプレイに対する御質問でございますけれども、オスプレイの飛行に当たって、国のほうが政府として安全確認をされたと私どものほうにも説明があり、また、全員協議会の中でも政府のほうから御説明をされたとおりであります。 私どものほうは決して欠陥機というような認識を持っているわけではございませんけれども、議員御懸念の飛行に関して住民の方々が不安を持っていらっしゃることは事実でございますので、私どものほうは今回始まります訓練につきましても、県を主体としております2市2町の協議会を活用して、お互いが情報共有しながら飛行の状況を把握した上で、今後の対応をとっていこうと考えております。 先ほどおっしゃいましたが、オスプレイを持って帰れというような考えを持ち合わせているものではございませんので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
◆28番(山田泰之君) 御理解はできません。 日米合同委員会とか、その他でいろいろ言われますが、全てアメリカの言いなりになっているではありませんか。岩国でもあれだけ訓練した。市街地上空は飛ばないとはっきり言い切っていたのを、合同委員会に行けば、そういうことはありませんでしたと。アメリカ側がそう言っているからそうではないんだと。全てそうなっているんです。ですから、日本政府もしっかりしてもらわないと困るんです。 一言つけ加えますけれども、前防衛大臣の森本敏さんが防衛大臣になる前、ある民放のテレビへ出て、どう言ったか御存じですか。御存じないでしょう。これはちゃんと記録に残っていますが、こう言われたんです。「オスプレイなんか、あんな危険なものはだめだ」と。彼は防衛大臣になる前にこうはっきりと言ってるんです。テレビでかなり大きな声で、あんなもの日本に持ってきたら困る、だめだと言っていた人が、大臣になったら途端に人が変わったように、自分から乗って、安全だ、安全だとしきりに言い張る。今、アメリカの言いなりに動いているんです。 それから、森本敏さんは、初めは割と専門的に勉強していて、民放テレビに出て危ないとはっきり断言していた。そういう人でさえそうなので、やっぱり相当な圧力があるんでしょう。 ですから、そういう圧力に負けないで、やっぱり岩国にこんな危険なオスプレイは要らないんだと、そういう立場に立つ。岩国市に今このことが求められているんじゃないか。 近隣の県とか市町村が大変な関心を持って──珍しいから関心を持つのではなしに、危ないから飛んでもらっては困るということで関心を持っているわけですから、岩国市もそういう立場で毅然とした態度をとって政府にはっきり物を言う。私はこのことが今求められていると思いますが、いかがですか。
○議長(武田正之君) 発言時間がなくなりましたので、以上で28番 山田泰之君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後0時17分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後1時15分 再開
○議長(武田正之君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 17番 前野弘明君。
◆17番(前野弘明君) 本日は、緑色のネクタイをさせていただきました。意味があるんでございます。 お昼休みの時間が長くならないように引き締まった議論にしたいと思います。 まずは、国内外で災害や紛争、テロの犠牲になられた方々の御冥福と御回復をお祈りしたいと思います。 また、いまだ復興途中の東日本被災地に思いをはせつつ、日本の国と地方のあり方について考えるときを持ちたく、この場に立ちました。 また、このたび市役所を退職される方々に対しては、長年の御苦労に感謝いたします。今後はこれまでの経験を生かされ、市勢繁栄のために御助言をいただければと思います。 それでは、市政クラブを代表しまして代表質問をいたします。 政治家の命は政策であり、それを支える政治哲学と言われます。 なぜなら、社会の発展を願うなら、市民にとって、よりよい構想企画と骨のある責任感の強い指導者が選ばれれば、大義に立った政策は引き継がれ、夢は実現できるからであります。 指導者がかわるたびに変化する方針のもとでは、将来の夢も描けないばかりか、政治に期待しなくなり、そのうち無関心が蔓延することになります。 そうなってくると、政治機構が形骸化し、町も衰退化するでありましょう。 5年前、市民の期待を一身に受けて市長の座につかれ、「いわくに丸」の操縦を始められました福田市長であったわけであります。 あのとき、私たちが気づいたことは、ポピュリズムというお化けに踊らされてはいけないということ、正しい情報を見抜く力を養わねばならないということ、感情に任せないで冷静になること、争いは極力避けるように、お互い納得のいくまで議論することではないでしょうか。 2期目を迎えた市長は、いよいよその持ち前を十分に生かし、今回も新年度予算が編成されたことでありましょう。 このたびは、市民の声の中で、福田市長だからこそできる政策実現についての議論をいたしたく質問に立ちました。 さて、冒頭にこの議論の基盤になっている点についてお尋ねしたいと思います。 今回の施政方針でも、「夢現」という造語がありますが、夢を実現するということでしょう。夢の原点となる、発想の原点といいますか、市長が常に気をつけておられること、構想を立てるときに大事なこと、これだけは守らなければならないこと、やってはいけないことなど、どのようなことがあるのでしょうか。御披露いただければと思います。 次に、国家百年の大計は教育にありと言います。この教育の現場が大変でございます。 教師や生徒の自殺が問題に上がってまいりました。江戸時代、日本に来た外国人が見たのは、世界で一番明るい子供たちでございました。教育現場の復興に取りかかることは喫緊の重要課題でございます。 そこで、岩国市の教育について、体罰、いじめ、家庭教育の充実、道徳教育の取り組み、地域の偉人にかかわる学習等についてお答えください。 さらに、アベノミクスで、まずは経済再生、円安株高とよい動きになっておりますが、岩国市はどのような効果があらわれているのか、または予想されるのかについてお尋ねしたいと思います。 それから、空港開港の影響につきましては、他の議員の質問で回答されたこともありますので、割愛いたします。 最後に、日本復興にとって最後のチャンスとも言える、岸家の維新完遂の使命を受けた安倍内閣が誕生したわけでございますが、連動して、岩国もあるべき方向性をもって発進すべきだというふうに考えます。 国全体としては、2020年五輪誘致がいよいよ節目となるでありましょう。その7年間で地方のあり方も確立できるよう、都市核形成のための市民共有の認識が必要と考えます。その点におけるビジョンがありますでしょうか。 関連し、文化芸術創造都市宣言の進捗状況についてお尋ねいたします。 また、幅広く交流が始まるためにも、情報のインフラ整備、特に来訪者という観点に立ったものが必要ですが、その取り組みはあるのか、お答えください。 再開発という観点から、駅周辺や
岩国医療センター跡地等についての計画について、お尋ねします。 以上で、壇上での質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 前野議員御質問の第1点目の政策発想の原点についての中の(1)常時配慮していることについて、お答えいたします。 私が、市長2期目のスタートを切り、早くも1年が経過いたしました。岩国市のみならず日本さらには世界全体の社会経済情勢が激変している中、本市のかじ取りはますます難しくなると思われます。 その中で、市政運営の責任の重さを痛感し、身が引き締まる思いとともに、岩国を夢と希望と活力に満ちあふれるまちに再生したいという強い決意を持って、さまざまな課題に積極的に取り組んでおります。 また、最近のニュースなどでは、人の心や体を傷つけるような悲惨な事件などが多いように感じており、人間社会のゆがみが大きくなっているのではないかと憂慮しているところでございます。 私は、岩国市の通津に生まれました。家の周りは、一面ハス田で、きれいな水や甘い水に蛍が呼び寄せられ、どこにでもカエルや昆虫たちがいて、そこらじゅうには草花が咲き誇るかけがえのない自然環境に恵まれておりました。 幼いころは、近所の仲間──上級生、下級生が入りまじって、泥んこになりながら、野山を駆け回り、クワガタやカブトムシをとり、吹き渡る風の音に耳を傾け、小川に群れる魚を追い、海で泳ぎ、魚釣りなどをしておりました。また、地域のお祭りや行事に参加し、人と人とのつながりの中で育ってきました。 この豊かな自然に触れ、命あるもののすばらしさに感動し、どんな生き物にも必ず訪れる死に心が傷つき、また多くの危険についても身をもって学びながら、命の大切さ、思いやりの心、人に迷惑をかけてはいけないということを心に刻みながら過ごしておりました。そうした中で強く生き抜いていく力が身についてきたのだと感謝もしております。 私は、未来ある子供たちに、「厳しい現実の中で、現実を見据えつつ、たとえどんな困難な状況にあっても、未来を諦めず、勇気を持って積極的に乗り越え、明日の夢へつなげていってほしい。そして、未知への挑戦には、危険は多いけれども、いろんなことに果敢に挑戦し、たとえ失敗しても、再度チャレンジする強い精神を持ってほしい」とメッセージを送りたいと思っております。 また、他人の痛みや命の大切さを身につけるには、自然の中から学ぶことが多く、豊かな自然こそが、子供たちにとって最高の教師であると考えているところであります。 そのためにも、岩国市は豊かな自然と共生し、活力と交流にあふれる都市となって発展していかなければならないと考えております。 私が子供のころ、夜には美しい月や輝く星々を眺め、宇宙に心をはせながら、月にはウサギが、火星には火星人がいて、遠い星から宇宙人がやってくるのではないかと想像し、夢やロマンとともに冒険心を駆り立てられました。 また、現状を打破することも勇気がいる冒険です。想像力は、大きな夢につながり、本当にやるべきことが見え、大きな行動エネルギーになっていきます。 未知の世界に勇気を持って臨み、自分を追い込んでいかなければならないと考え、中学校では生徒会長になり、その後もあらゆることにチャレンジ精神を持って、少しずつ確実に行動力を身につけるよう努力してまいりました。 その後、私は、高校、大学を卒業し、国会議員の秘書、岩国市議会議員、山口県議会議員、衆議院議員を経て、現在の岩国市長となり、早いもので6年目となっております。 私は、ふるさと政治家を自負しておりますが、もともと政治的な地盤、看板のないゼロからのたたき上げであります。また、子育て世代、未来への責任を持つ世代の首長として、輝ける未来に向けて進路を誤らないように熟慮し、夢とビジョンを市民の皆様に提示し、それに向かって行動していくという有言実行のもとで、しっかりと政策責任を担っていかなければならないと考えております。 そして、地域住民の暮らし、地域経済や文化の発展を支えていき、市民目線から地域の個性を生かして、しっかりと住民福祉の向上を図ってまいります。 議員御質問の、常日ごろから配慮していることにつきましては、未来に残る岩国の豊かな自然を守りながら、地域をよりよくしていくために、今何をすべきか深く考え、判断し、決断していく強さを持つと同時に、弱い立場の人たちを守っていくという優しさも必要であると考えているところでございます。 また、地域の人々のさまざまな声を聞き、その思いや課題をどうにかならないのかと真剣に考え、志を高く持ちながらも、現実をしっかりと直視し、現実的、具体的な成果を出すことが、責任ある政治であると考えております。 そのためにも、夢を夢のまま終わらせることなく、課題を課題のままにしておくことのないよう、ふるさと岩国のさらなる飛躍を目指してまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 2点目の教育問題についての(1)体罰やいじめについてお答えします。 体罰については、昨年末、大阪市において高校生の自殺事案が発生し、大きな社会問題となっているところです。 体罰は、児童・生徒の人間としての尊厳や自尊心を著しく傷つける行為であるとともに、教育の根幹をなす教職員と児童・生徒との信頼関係を損なう行為であり、絶対にあってはならないことです。 各学校においては、これまでも管理職による指導や校内研修を行い、根絶に向けて取り組んできているところでございます。現在、学校においてはさきの大阪市の事案を受けて、改めて教職員一人一人が、研修資料等を通じて、これまでの事案において体罰が発生した状況や背景、個人としての心得、組織としての取り組みのあり方などを確認し、体罰や行き過ぎた指導等に陥ることなく、児童・生徒の信頼関係を基盤とした適切な生徒指導に全力で取り組もうとしているところです。 教育委員会といたしましても、児童・生徒の心に寄り添った粘り強い指導に努めるとともに、体罰を起こさない、起こさせない学校づくりを推進していくことが重要であると考えております。 いじめの防止については、全ての学校、教職員がみずからの問題として切実に受けとめ、徹底して取り組むべき重要な課題であると捉えております。 いじめは、人間として絶対に許されないとの強い認識を持ち、どのような社会にあってもいじめは許されない、いじめる側が悪いという明快な一事を毅然とした態度で行き渡らせる必要があると考えております。 いじめをなくすため、まずは日ごろから個に応じたわかりやすい授業を行うとともに、深い児童・生徒理解に立ち、生徒指導の充実を図り、児童・生徒が楽しく学びつつ、生き生きとした学校生活を送れるようにしていくことが重要であると思います。 また、いじめへの対応については、早期発見、早期対応を旨とした対応の充実を図る必要があり、関係機関との連携を図りつつ、問題を抱える児童・生徒一人一人に応じた指導・支援を積極的に進めていく必要があります。 現在各学校においては、アンケートを1週間に1回実施し、早期発見・早期対応を心がけ、児童・生徒一人一人の悩みや相談に親身に対応できる教育相談体制を整備し、いじめ根絶に向けて学校組織を挙げて取り組んでいるところです。 さらに、学校教育活動全体を通して、お互いを思いやり、尊重し、生命や人権を大切にする態度を育成し、友情のとうとさや信頼の醸成、生きることのすばらしさや喜び等について適切に指導することが大切であると考えております。特に、道徳教育、心の教育を通して、指導の充実を図ってまいりたいと考えております。 今後も、体罰やいじめ根絶に向けた取り組みの充実を図るとともに、保護者の理解と協力を得て、学校・家庭との連携強化も推進してまいりたいと考えております。 次に、(2)家庭教育の充実についてお答えします。 学校教育を充実させる上で、家庭教育との連携は、とりわけ重要なものと考えており、学校におきましては、年間を通して家庭へのさまざまな働きかけを行っているところでございます。 学校だより等の配付物では、子供の生活習慣や学習習慣づくり、被害防止等に関する情報提供や啓発を継続的に行っております。 PTA活動では、学校の教育活動の支援だけでなく、保護者同士の情報交換の場としての役割や、子育てに関する悩みの解決の場としての役割を果たしております。 その他といたしましては、一日入学や、参観日等の機会を利用した、家庭教育、性教育、食育等の内容についての専門家による講演会やワークショップ等の実施や、家庭学習の手引きの作成・配付にも取り組んでおります。 家庭と学校とが同一歩調で子供を教え、育てていくための取り組みにつきまして、今後も努力してまいりたいと考えております。 次に、(3)道徳教育の取り組みについてお答えします。 道徳教育は、道徳の時間をかなめとして、学校の教育活動全体を通じて行うものです。したがって、道徳の時間はもとより、各教科、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じ、児童・生徒の発達の段階を考慮して、各小・中学校では行われています。 具体的には、道徳の時間は、文部科学省作成の指導資料、読み物資料の活用、また、先人の伝記、自然、伝統と文化、スポーツなどを題材とし、児童・生徒が感動を覚えるような魅力的な教材の開発や活用等を通して、創意工夫ある指導を心がけています。 その際、例えば登場人物への共感を中心としたり、感動を大事にしたり、迷いや葛藤を大切にしたりした授業展開にすることで、児童・生徒の考えを深める話し合いを設定するようにしています。 各教科等の体験活動の中での心の動きと道徳の時間における指導とが響き合うようにもしています。中には、他人への優しさに気づかせる江戸しぐさを取り上げる授業も見られます。 また、各学校では、道徳の時間の授業を公開したり、保護者や地域の人々の積極的な参加や協力を得たりすることで、家庭や地域社会との共通理解を深め、相互の連携を図るように努めているところです。 そこで、各学校においては、道徳教育の全体計画に具体性を持たせ、より活用しやすいものとするために、各教科等の道徳性の育成に関して、内容及び時期を含めた計画を作成し、取り組んでおります。 今後も、学校教育活動全体で行う道徳教育を推進していきたいと考えております。 次に、(4)地域の偉人に関する学習についてお答えします。 地域の偉人を取り上げた学習につきましては、9月議会でもお答えしたとおり、岩国市の社会科副読本「わたしたちの岩国」や、岩国中央ロータリークラブ作成の「岩国の歴史と文化」等を幅広く活用しながら進めているところでございます。 また、9月議会でお答えした「わたしたちの岩国」への東澤瀉の掲載につきましても、現在準備を進めているところでございます。 さまざまな地域の偉人についての学習を通して、子供たちが夢や目標を持って、主体的に社会に参画していけるよう、今後も教育活動を充実していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
産業振興部長(村田弘君) 第3点目の地域経済についての(1)アベノミクスの影響についてお答えいたします。 議員御指摘のアベノミクスは、昨年12月に誕生した安倍晋三内閣の安倍とエコノミクスとをかけ合わせた造語で、日本経済再生に向けた緊急経済政策のことであり、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という3本の矢で構成され、長期のデフレを脱却し、実質GDP押し上げ効果は2%程度、雇用創出効果は60万人程度を見込んでいます。 このような中、本年2月の政府の月例経済報告によると、我が国の景気は、当面、一部に弱さは残るものの、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、マインドの改善にも支えられ、次第に景気回復へ向かうことが期待されております。 また、内閣府が本年2月27日に発表した2月の地域経済動向で、全国11地域全ての景況判断を昨年11月の前回調査から上方修正しており、全地域の上方修正は、ITバブル崩壊後の景気回復局面にあった平成14年5月調査以来ということです。 市内につきましては、岩国市内中小企業経営動向調査によりますと、回復傾向にあるも、いまだ景気の先行きが見えない状況が続いています。 このような情勢の中、現在緊急経済対策を先取りした形で期待への機運が高まっており、日本がデフレから脱却し緩やかな物価上昇に転じることを期待はしていますが、本市といたしましては、いまだに厳しい状況が続いており、今後の緊急経済対策が与える影響の動向を注視しながら国や県と連携を図り、施政方針でも申し上げましたとおり、夢を形にしていくための五つの基本方針を軸として、今後の地域経済の活性化に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 第4点目の政策実現についてのうち、(1)長期戦略への対応について及び(2)文化芸術創造都市宣言についてお答えいたします。 まず、(1)長期戦略への対応についてでございますが、長期戦略への対応といたしまして、本市を取り巻く内外の諸情勢の変化を踏まえ、本市が目指す将来の姿と、その実現のための施策を示す岩国市総合計画を策定しております。 この計画は、総合的かつ計画的な行政運営の指針として位置づけられた岩国市の最上位の計画であり、現在の計画は合併時の新市建設計画を基本に策定したもので、計画期間は平成20年度から平成29年度までの10年間としており、この計画に基づき、本市のまちづくりを推進してきたところでございます。 しかしながら、社会情勢等が大きく変化している中、中山間地域の振興や基地政策など、現計画では現状を網羅することが難しくなってきていることから、平成25年度において、岩国市総合計画を新たに策定することとしております。 策定に当たりましては、長期的なビジョンのもと長期戦略の礎となる計画とし、実施に当たりましては、中長期的な財政見通しをもって、重要度、緊急度及び事業効果等を勘案しながら、計画的、効率的に今後のまちづくりを推進していきたいと考えております。 次に、(2)文化芸術創造都市宣言についてでございますが、市長が施政方針において申し上げましたように、心豊かで潤いのある市民生活や個性豊かで活力に満ちた地域社会を実現するには、地域で伝承されてきた郷土芸能や無形民俗文化財、伝承技術などの文化財を守り、発展・継承させていくことが大変重要であります。 本年4月には、国の重要無形民俗文化財に指定されております「岩国行波の神舞」が公開されます。特に7年目ごとに行われる願舞は12座の舞で構成され、全ての舞を舞い終わるまで15時間に及ぶ内容で、多くの観客が訪れるものと期待されています。 本市には、このほかにも地域の方々による長年の継承により引き継がれてきた、多種多様の伝統芸能がございます。 昨年12月13日には
岩国錦帯橋空港も開港し、首都圏との交流も始まっており、岩国市の伝統芸能や文化財をより多くの人に知っていただく絶好のチャンスでもあります。 一方、こうした地域文化を保存・継承していくためには、地域文化を担う人材や伝承者を育成し、また、次世代を担う若年層を対象にした文化芸術活動を支援していく取り組みも必要です。 これまで、文化芸術の振興に関しましては、主に教育委員会で計画的に進めておりますが、今後は教育委員会だけでなく庁内各部署とも連携を強化し、文化芸術の振興や伝統芸能・文化財等の保存継承のための人材や地域のネットワークを広げるとともに、岩国市の誇れる文化伝統芸能、文化財、食文化等の情報発信を進めるなど、宣言に向けて積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎総務部長(藤井章裕君) 第4点目の政策実現についての(3)インフラ整備(情報)についてお答えします。 今日、情報通信技術の目覚ましい進歩による高度情報化は、豊かな社会の形成に貢献するものとして大きな期待が寄せられており、市といたしましても、情報インフラの整備は非常に重要な課題であると認識しております。 そこで、平成17年の新市建設計画の最重点プロジェクトでは、情報通信基盤の整備を推進し、人、もの、情報の活発な交流による地域づくりを進めることとし、平成19年の岩国市総合計画におきましても「誰もが高度情報通信社会の恩恵を享受できるよう情報通信ネットワークを市内全域に整備する」こととしております。 これらの計画に基づき、平成18年には地域イントラネット、平成22年には離島を除く市内全域のケーブルテレビ網の整備を完了いたしております。 この整備によりまして、地上デジタルテレビの難視聴問題は解決し、ブロードバンドゼロも解消することができ、さらには、地域イントラネットの芯線を携帯電話事業者に貸し出すことで、市内18カ所で不感解消を図ることができました。 しかしながら、現時点でもまだ十数カ所の不感地区がありますので、これらの解消に向けて携帯電話事業者に要望をしているところでございます。 岩国市では、これまで全市民に高度情報通信社会の恩恵を享受していただくことに主眼を置いて、情報インフラの整備をしてまいりましたが、さらに、無線の技術を活用すれば、誰にでも同様の恩恵を受けていただくことができます。 特に、携帯電話の進化は目覚ましく、メール、インターネット、カメラ、おサイフケータイ、ワンセグ、現在では、スマートホンも普及し、ナビ機能も付加されております。 また、最近では、高速大容量通信が可能なLTEのサービスが開始されており、整備が進めばエリア内のどこでも高速通信が可能になります。 今後におきましては、岩国市民のみならず広く岩国市に来られた方の利便性をも視野に入れ、不感地域の解消だけではなく、市内全域へのLTE整備等、さらに充実した情報インフラの実現を目指してまいりたいと考えております。 そのため、地域イントラネット芯線の貸し出し、中継局用地の貸し出し等、できる限りの協力をしながら、携帯電話事業者等への要望を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
拠点整備担当部長(小林和信君) 第4点目の政策実現についてのうち、(4)再開発(駅前・医療センター跡地)についてお答えします。 まず、岩国総合庁舎跡地についてですが、平成8年11月に、県民文化ホール等の建設に係る市有地と、県有地の土地交換契約により取得し、平成9年4月以降、麻里布臨時駐車場として使用しておりました。その後、平成12年3月に策定された旧中心市街地商業等活性化基本計画においても、官民一体となって地域活性化のためにつながる施設の整備など有効活用を検討するとしており、TMO等でも検討されましたが、経済情勢等により実施に至っておりませんでした。 また、平成19年から取り組んでおります中心市街地活性化基本計画の中でも、市の中心部のまとまった土地であるという立地状況から、岩国駅前地区の活性化のための事業として位置づけ、アンケート調査やアイデア募集も実施いたしました。さらに、平成22年12月に、商工会議所、まちづくり会社、市、事業者、地域住民の代表者等で構成する中心市街地活性化協議会から、総合庁舎跡地の活用に対する意見書が提出されました。 こうしたことから、平成22年12月に政策調整会議を開催し、当該用地については、民間に売却し、民間の活力導入により活用を図ることとし、イベント時に地域住民が活用できる1,000平方メートル以上の空き地を確保すること、一般貸し出し可能な100人以上収容可能な会議室を確保する等の条件を付して、総合評価方式による募集を行った結果、平成23年5月に医療法人新生会・社会福祉法人錦福祉会・株式会社西京銀行の3社による共同応募者に決定し、現在事業が進んでおります。 次に、岩国駅前東西両街区の進捗状況についてですが、両街区では、岩国駅周辺整備事業を契機とした周辺の活性化に資するよう、民間事業者で再開発ビルの検討が行われております。 このうち岩国駅東口では、平成22年7月に地元有志により株式会社いきいき東が設立され、再開発の検討が継続的に行われ、平成24年6月には、地権者や入居者、地元自治会、商工連盟等をメンバーに加えて、岩国駅前東地区まちづくり協議会が設置され、駅前のまちづくり全体の視点から、さらなる計画検討が行われております。 また西口では、平成22年4月に岩国駅前南地区市街地再開発準備組合が設立され、再開発の検討が継続的に行われ、平成24年11月には事業協力者との協定を締結され、さらなる計画検討が行われております。 両街区の検討に当たっては、適切な規模、資金計画となるよう、今年度、岩国市まちなみデザイン推進事業補助金を活用され、平成25年2月には一旦計画案を取りまとめたものの、事業実現への課題が多く、今後も引き続き検討がなされるものと聞いております。 市といたしましては、岩国駅周辺の活性化が図られるよう、これまで同様に両街区からの要請に応じた技術的助言や指導等を行ってまいりたいと考えております。 最後に、医療センター跡地における今後の利用についてですが、平成19年11月の岩国医療センター移転に伴う県・市・医療センターの3者協議において、市及び医療センターは、現病院用地について引き続き民間に売却する努力を行い、それが困難である場合には、医療センターが更地にした後、市はまちづくりの一環として行う公共施設の事業用地として取得する旨の合意をしております。 こうしたことから、現在、市と医療センターが協力しながら、売却処分に向けて鋭意努力しているところでございます。 また、市におきましては、跡地の処理方針を検討するために、平成22年8月から庁内にプロジェクトチームを組織し、地元要望等を鑑みながら、さまざまな見地から検討を行っているところでございます。 特に跡地への医療施設の誘致については、昨年12月議会で請願が全会一致で採択されており、市としても全力で取り組むべきものと考えております。 今後もプロジェクトチームにおいて、あらゆる可能性について広く検討しつつ、引き続き市と医療センターが協力しながら、早期に売却処分できるよう全力で取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆17番(前野弘明君) それでは、再質問に入りたいと思います。 全般的に同じ課題が流れておりますので、順番が前後するかもしれませんが、お許しください。 さて、まず文化芸術創造都市宣言についてですが、人は芸術とかを通じて一緒に活動する中で交流が深まり、その中で新しい信頼基盤、価値観が生まれてくる。そこから、まちづくりの力となっていくと思うんです。 それがゆえに、文化は本当に大事なんだと言われるのだと思います。そういう意味で文化芸術創造都市宣言には、非常にいい方向性があると思っております。 そこで、最近、これに関して市長から職員に出された指示がありましたら、お願いしたいと思います。――なければいいです。ただいまお答えになりましたように、強力に進めていくということですので、この方針に従って、具体的な指示が出せるように執行部の皆さんにしっかり頑張っていただきたいと思います。要望しておきます。 それから、再開発という観点から質問したいと思います。 再開発というのは、どういう人たちを取り込んで、どのように町を復興させ、盛んにさせるかということでございますから、ターゲットがあるわけです。例えば、駅前のYMCAを誘致するときは、若者をターゲットにしたと思うんです。ところが、今回の総合庁舎跡地には違う観点が入っているわけですが、その整合性において、この地域をどういうふうにしたいという思いがあるから、こういう方向になったのか、答えられますか。
◎
産業振興部長(村田弘君) 岩国総合庁舎跡地の整備計画につきましては、中心市街地の活性化ということでるる検討される中で、岩国総合庁舎跡地活用事業審査委員会というものができまして、その中で岩国商店街及び岩国YMCAと連携を密にして──特に、岩国YMCAの卒業生の雇用といった部分を密に配慮することというようなことで、審査会が答申書を出されまして、附帯意見としてありますように、事業展開して売り払ったものでございます。 この総合庁舎の跡地でございますけれども、現在建設中で、新たな雇用が100人程度見込まれるということでございます。特別養護老人ホームの1階には地域交流センターが設けられまして、ボランティア活動であるとか、市民の生涯学習等を支援する場になるということで、幅広い市民の交流を促進するという意味で、中心市街地の活性化にもつながっていくと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆17番(前野弘明君) 再開発といえば、実は私自身が貸しビル会社の一員で、六本木のあたりをうろちょろし、いろいろと活動しておりました。あのあたりが再開発されましたが、再開発というのは、大きなレベルで考えるべき内容だと思うんです。 そういう意味で、総合庁舎の跡地を使って、全体の計画をきちんと立てて、着実に駅前を変えていくということであってほしいと思うし、その方針でいっているのかと思っていたわけでございますが、そういうふうに決まりました。決まったことは仕方がないにしても、これを踏まえて、次の手を打たなくてはいけないことになります。 ですから、岩国にとって、岩国駅前がこれからどういうふうになるのかと思いますときに、大変厳しい状況になってくる可能性が高いと思います。 以前申し上げましたが、これからは南岩国のほうにだんだんシフトしていくことが必要になってまいります。そういう中で、南岩国の駅前地区は区画整理がまだ残っていると思うんですが、これから再開発という観点から再考されるのかどうかお尋ねしたいと思います。
◎
都市建設部長(山本和清君) 南岩国駅前地区の件でございますけれど、ここにつきましては、南岩国駅前地区の土地区画整理事業の網かけがまだ現在残っているところでございます。 それに伴い、この地域を今後どういう形にしていこうと考えているのかでございますけれど、議員の御指摘のとおり、地域を支える商業地や教育施設も立地し、今月24日には岩国医療センターの開院も控えておるところでございます。また、南岩国駅を中心とした周辺地域の交通の結節機能も有している状況ではございます。ただ、こういった状況ではございますけれど、都市計画サイドとしましては、現在、周辺地域の生活拠点を担う地域ということで、都市拠点ではなく、生活拠点と考えておるところでございます。
◆17番(前野弘明君) 生活拠点ということでやられるなら、具体的展開をぜひ待っておりますが、地域の方々の中には、再開発のようなことをそろそろ考えたほうがいいと思っている方もいらっしゃいます。 特に、医療センターが移りまして、これから愛宕山と南岩国とを一体化した形での開発を考えなくてはいけない。もう既にやっていなくてはいけないところでございますが、それをしなくてはいけないということではないでしょうか。担当者におかれましては、その辺をしっかり見据えながらお願いしたいわけです。今までいろいろと開発等の計画を立てる場合に、いろんな方々の御意見をいただいておられるのは非常にいいことだと思うんですが、ここで先ほどの情報インフラの質疑ともかかわりが出てくるんです。私がなぜそういう質問をしたかといいますと、実は、来訪者──岩国に来られる方々の観点から、何が欲しいのか、どうなってほしいのかという観点、それが要るんではないかと思うんです。そういうことが計画にしっかりと盛り込まれていくことが大切なのではないかと思います。 自分たちの思いで町がこういうふうになっていけばいいというだけではなく、例えば商品というのは、買う人のためにあるわけでございますので、同じように、岩国に来られる人のために何ができるのかというホスピタリティーの発想の面から、ちゃんとした計画を立てていかなくてはいけないと思っております。これからそういう考え方をしっかり組み入れてほしいと思っておりますが、これは要望にとどめておきます。次からいろんなことをやる場合に、その辺からチェックさせていただこうと思います。 それから、市長が冒頭で本当にいいことを言われました。人の心や体を傷つけるような悲惨な事件を見て、非常に悲しまれたとおっしゃったと思うんですが、実は、私自身がいつも気をつけなくてはいけないと思っていることですが、人の心をじゅうりんしてはならない、真剣に考えている人たちのことをないがしろにしてはいけないと思います。それから、あとは綱紀の問題が大事だとか、自分の欲望に溺れることがないように、しっかり気をつけなくてはいけないと私は思っております。 いろんなことがあったと思うんですが、そういう観点から、職員の中にもいろいろと苦労して、いろんなことに取り組んでいる方がいると思います。そういう方たちの苦労をしっかりとねぎらってあげて、それを次の肥やしにできるようにしてほしい。ちゃんとした方向性を持った都市計画やいろんなものが全て積み重なっていって、初めて岩国というものができ上がると思います。今回退職される方々が残した足跡をしっかり積み重ねて、岩国の将来が約束されるような行政をしていただきたいと思いますので、その辺をよろしくお願いしたいと思います。私は市長ならできると思っています。 福田市長は若い市長でございます。ですから、一貫して言いましたように、長い長期計画を立てることができます。基盤をしっかり築いていただいて、次へつないでいただくことができると思っております。 そういう中で、今アベノミクスの話が出てまいりましたけれども、安倍総理が誕生しました。なぜ誕生したのかといえば、私はこれはやはり必然性があったと思います。 日本の政治は、聖徳太子から和をもってとうとしとなすということで始まり、それからずっと今に至っておりますが、大和心があって、そして、武士道など、いろんなものを通じて、それらが江戸時代にしっかりと花咲きます。それが江戸しぐさとか、いろんなものにあらわれていって、日本社会を、本当に平和な社会に築き上げました。 ところが、今度は外敵があらわれ、西洋列強から守らなくてはいけないということで外向きになって維新が起きました。その維新は、当時は西洋列強に対するものでしたけれども、今度は新しい維新がまた始まろうとしております。ハートランドやリムランドの話もいたしましたが、ハートランドからやってくる新しい夷狄であるということなんです。そういうものに対してどういうふうにしていこうかということです。それに必要なのが、アジア地域での日本と韓国、そしてASEANといった国とのつながりだと思うんです。 それが、岸元首相の一つの方向性だったんです。その上に自由民主党ができて、ずっと今までの戦後の政治が続きました。だけど、日本とアジア地域の安定のために本当に真剣に考えている、そういう人たちは余りたくさんいなかったと思いますが、本当に大事な人として岸家の系統であられる安倍総理が誕生したわけでございます。 そうすると、こういうときは、いわゆる本当の維新が今もう一度始まろうとしている。だから、維新の会とかができたんだと思うんですが、それを本当に完結させるには、やっぱり山口県が責任を持ってやらなくてはいけない。山口県の一員である岩国市がどういうふうにしてそれを支えることができるかというのは、すごく大事なところなんです。だから、今本当に出発点に立って、今から7年後のちょうど2020年に五輪が招致されると思いますが――まだわかりませんが、招致されるとありがたいのですが、これを一つの契機に、日本の方向性を今からしっかり考え、しかも行動していくことが大事だと思っております。ですから、きょうの質問があるわけです。 それから、大きく言えば、最後には、何はさておき人材育成が一番基本だと思います。役所の中でも人材育成が基本であるし、地域の人材育成が基本であるし、それをやったところが勝ち残れると思います。形のないものかもしれないけど、非常に大きな宝であり、これをどうやって積むことができるかが市政の大きな課題だと思います。 そこで、最終的に聖徳太子が出られて1600年たつ2100年に、本当に日本の大きな使命が完遂されるような方向に行くと私は勝手に思っているわけでございますが、どうかそうなるように祈念してやみません。日本が平和を目指す国家として、これから先、しっかりと活躍できる世界の舞台が今始まろうとしております。ジャパニゼーションという言葉がしっかり飛び交っており、ジャパン・イズ・クールと言われています。日本の生き方が本当に大変いい生き方だと、武士とはすごいと、そういうことが言われています。そういった意味で、長いスパンで物事を考えながら、しっかりこの岩国を操縦していただきたいと思います。 そういう観点から、福田市長の感想なりをいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◎市長(福田良彦君) 前野議員のきょうのグリーンのネクタイの意味を知りたいと思っておりましたけれども──今国難であるからこそ、国のリーダーとして安倍総理が誕生されたものと思っております。まさに今三本の矢を打って、いろんな効果も目に見えてきておりますが、経済的な効果を含めて、国民にその効果が速やかに広くあらわれることを我々も期待しております。そういう中で、昔から山口こそが維新胎動の地であります。岩国市も国益などいろんなことを考え、私は今市長として、岩国市民の福祉向上のために、やるべきことを決断し、判断し、しっかりと実行に移してまいりたいといった思いで、これからも市政運営をしっかりと担っていきたいと考えております。
◆17番(前野弘明君) きょうの質問は長期戦略に立っての考え方だと言いましたけれども、市民がみんな手を携えて、信頼関係を持って、岩国をどうしようかと考えることができる。また、ここはその象徴的な場です。いろんな意見があっていいでしょう。万機公論に決すべしという言葉があるように、こうやって岩国ができたんだということを、これから本当に残さなくてはいけない。歴史に残るこれからの1ページ1ページ、一歩一歩が大事な歩みだと私は思っておりますので、皆さんと一緒にこの町をよくしていきたい。そして、福田市長が本当にこの市を象徴し、新しい方向性を持って歩まれることを祈念します。新しいということで、若い芽が出てきた緑のネクタイでございます。 ということで、市長はいろいろと4年間苦労されて、次の4年の2年目となりました。そういうことで、市長の新しい──本当に市長独自の政策ができるときが始まっているんだと思いますので、それをしっかり大事にしていただきたいと思います。 それから、くれぐれも苦労した職員には声をかけてあげてください。そして、しっかりその意見を取り入れていただきたいと申し上げまして、以上できょうの私の質問を終わりたいと思います。
○議長(武田正之君) 以上で、17番 前野弘明君の一般質問を終了いたします。 26番 重岡邦昭君。
◆26番(重岡邦昭君) 26番 市民クラブ 重岡邦昭。壇上からの代表質問を行います。 今回の質問の趣旨は、元気な岩国を目指し、山口県東部の中核都市として発展し、次世代に夢と希望を与える町となっていくための取り組みについてお尋ねするものでございます。 そうした意味では、この岩国市には明るい材料と不安な材料とが両方あるわけでございます。明るい材料としては、空の玄関である錦帯橋空港が開港しております。そして、これから始まるわけですが、陸の玄関である岩国駅の橋上化、周辺整備事業、駅前再開発。そして、岩国市民の命を守る拠点として愛宕山に岩国医療センターが開院し、防災センター等が設置されるということになっております。 これらの明るい材料をしっかり活用し、岩国市の活性化に努めていかなければならないのは当然でございますけれども、一方では不安材料もあるわけでございます。今回の私の質問は、まさにこの不安材料を一つ一つ払拭して、いかにして元気な岩国をつくっていくのかを問うものでございます。 それでは通告に従い質問をいたします。 まず初めに、私は空母艦載機の移転に対しましては反対いたします。また、オスプレイの低空飛行訓練についても反対してまいります。しかし、国がどうしても強引にやってしまうというのであれば、安心・安全対策を担保していかなければならない。このことも私の仕事であろうと思っております。 それでは1点目、平成26年――3年延期されたようですが、空母艦載機移転についてお尋ねいたします。いまだに硫黄島にかわるタッチ・アンド・ゴーを行う陸上空母ができておりません。候補地も決まっておりません。したがって、この岩国基地で行うのではないかという不安を持っております。国はやらないと言っておりますが、米軍にしてみれば安全保障上どうしても必要な訓練だということで、オスプレイ同様、強行に訓練を行ってしまうのではないかという思いをしております。したがって、私は陸上空母が完成するまでは艦載機の先行移転を認めないということを提案したいと思いますが、このことについてお伺いいたします。 市長は、普天間基地の移転の見通しが立たない間は、空母艦載機の先行移転を認めない。さらに、今以上の岩国基地の機能強化についても認めない。これを何度も繰り返し言っておられます。陸上空母もパッケージの一つと考えておりますが、空母艦載機の移転についての対応についてお尋ねいたします。 そして、オスプレイについてお尋ねいたします。 市長が反対する中、強引に陸揚げし、試験飛行を行い、今では全国7ルートにおいて低空飛行訓練を行うとしております。私は決して日米同盟を否定するものではございませんが、この日米同盟で多くの岩国市民が大きな負担を感じるようでは、何のための日米同盟なのかということを指摘しているものでございます。ことし12機配備され合計24機、今後、嘉手納基地に十数機配備され合計40機近いオスプレイが、全国7ルートにおいて低空飛行訓練を実施するということが言われております。これはまさしく岩国基地の機能強化につながっていると思います。きょうから本土で始まる低空飛行訓練の問題とあわせて、オスプレイの今後の対応についてお尋ねいたします。 2点目に、財政問題と安心・安全対策についてお尋ねいたします。 この岩国市には、900億円近い借金を抱える財政事情がございます。また、今後一本算定によってさらに毎年約50億円という交付金がカットされ、さらに財政が圧迫されるという状況になっております。しかし、元気な岩国を創出するためには、思い切った財政出動を実施する必要があると考えております。また、反面財政健全化にも努めていかなければならない、そうとも思っております。 そうしたはざまの中で、いかに元気な岩国を目指し、取り組んでいくのか、まさにこれを問うものでございます。 そして、この岩国市は米軍基地を抱えている以上、毎年、安心・安全対策をしっかり実施していかなければならない、そういう地域でもございます。 しかしながら、本来の税収の2分の1とも3分の1とも言われる基地交付金でございます。これではしっかりとした安心・安全対策ができない、また、実施されてこなかった、そうした現実があると思います。 今後一本算定により大きく交付金がカットされる中、安心・安全対策ができなくなる状況に陥ります。ついては、基地交付金について今後どのように国と協議をされるのかお尋ねいたします。 かつ、米軍再編交付金は10年間――あと3年で打ち切られるというふうに思っておりますが、3年後に米軍基地がなくなるのであれば、あえてこの質問をする必要もないわけですが、基地は継続するわけでございます。したがって、毎年安心・安全対策はやっていかなければなりません。それができなくなってくるわけでございます。そうしますと、今まで米軍基地の運用に協力してきた岩国市民の感情に変化が出てくると、私はそのように思っております。これもまた一本算定によって大きく交付金がカットされる中、安心・安全対策のため、再編交付金について国とどのように対応されていくのかお尋ねいたします。 次に、岩国市教育委員会いじめ対策についてお尋ねいたします。 私は、元気な岩国と元気な岩国っ子を育むというのは、同じ意味に捉えております。今回でいじめ対策は3回連続の質問となりました。1回目は大津市のいじめ問題を受けて、岩国市教育委員会としての対応についてお聞きいたしました。2回目は具体的ないじめ対策とその運用についてお尋ねいたしました。今回はまさに具体的ないじめ対策と運用について、それが風化せずいかにして継続的に取り組まれるのかということを問うものでございます。 以上、壇上からの代表質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 重岡議員御質問の第1点目の在日米軍再編についての中の(2)財政問題と安心・安全対策についてお答えいたします。 これまで、定員管理の適正化による職員数の削減や、財政健全化計画に基づく地方債残高の縮減などについて取り組み、財政基盤の強化に努めてまいりました。しかしながら、議員御指摘のとおり、平成28年度から普通交付税等の合併支援措置が段階的に縮減され、一本算定となる平成33年度以降は非常に厳しい財政運営となることが見込まれます。 こうした厳しい財政見通しではありますが、基地の運用において、住民の皆様が安心して安全に暮らせる環境を確保するための対策や、住民福祉の向上及び地域の発展のための施策については、継続して実施することが必要であると考えております。 また、こうした安心・安全対策を実施するに当たって、国有提供施設等所在市助成交付金及び再編交付金は重要な財源でございます。 これまでも、国有提供施設等所在市助成交付金につきましては、固定資産税の代替財源の性格を有するものではありますが、その資産価格に対する交付率は0.5%前後であり、固定資産税率1.4%と比較すると約4割にとどまっているため、国家予算の増額も含めて、毎年国に対して全国基地協議会などの全国組織を通じて要望を行っているほか、岩国市独自で総務省及び財務省に対して交付金増額の要望活動を行っております。 また、再編交付金につきましても、昨年8月、山口県基地関係県市町連絡協議会において、基地周辺自治体の実情に応じた交付金の増額を行うとともに、再編に伴う地元負担が長期間継続することを考慮し、終了年度以降も引き続き交付を継続するよう要望を行っております。 市といたしましても、今後とも地域の負担と協力に見合う財政的支援を国から得られるよう、あらゆる努力をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 第1点目の在日米軍再編についての(1)空母艦載機とオスプレイについてお答えいたします。 まず、米軍再編につきましては、施政方針の中で、これ以上の負担増は認められない、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、厚木基地の空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないという県・市の基本スタンスを堅持していくと、改めて申し上げたところでございます。 恒常的なFCLP施設の検討状況につきましては、去る1月25日、左藤防衛大臣政務官が空母艦載機の移駐の遅延について説明された際、市長から改めて確認したところであります。 それに対する政務官からの説明でございますが、現在、南西地域における防衛態勢の充実のための自衛隊施設を整備するとともに、その施設においてFCLPを行うことについて検討を進めており、施設の整備場所として馬毛島はその地理的要因や土地面積が十分確保できることなどから検討の対象であると考えている。現在、自衛隊の具体的な利用計画を検討するとともに、FCLPの運用所要を満たし得るか否かを米側と協議を行っているところであり、また検討の一環として、土地所有者の考えを伺っているところである。本件は、我が国の安全保障上の重要な課題であると認識しており、できるだけ早期に実現できるよう、地元の御意見に十分配慮しつつ、検討を進めてまいるとのことでございました。 加えて、恒常的なFCLP施設に関しましては、3年前になりますが、平成22年2月23日付の文書において、政府としては、岩国飛行場及びその近郊を恒常的施設の整備場所とする考えはないとの方針が明確にされているところでございます。 こうしたことから、市といたしましては、恒常的なFCLP施設が岩国飛行場及びその近郊に整備されることはないものと認識しているところでございますが、今後も、選定状況に係る国の動向を見守ってまいりたいと考えております。 次に、オスプレイについてお答えいたします。 先日、2月28日午後、オスプレイの飛来に関する情報提供が中国四国防衛局からあり、まさに本日からでありますが、3月6日から8日までの三日間、3機のオスプレイが沖縄から岩国飛行場に飛来し、低空飛行訓練等を実施するというものでございました。 これに対しまして、市といたしまして、日米合同委員会の合意事項の遵守と積極的な情報提供を求めるとともに、市民の安心・安全を確保する立場で、飛行の状況を注視し、問題のある飛行があった場合には、山口県基地関係市町連絡協議会で実施しているモニタリングにより、関係自治体と情報を共有し、適切に対処してまいりたいと考えております。 オスプレイの岩国基地での運用が基地機能強化に当たらないのかとの御質問でございますが、基地機能強化につきましては、航空機騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化する状態が生じるかどうかを基本に判断しております。オスプレイに関する環境レビューでは、MV-22は、沖縄の普天間飛行場に配備されている老朽化したCH-46Eヘリコプターを換装するものである。また、普天間飛行場に配備されるものの、中隊の一部――2から6機でございますが、毎月二、三日の間、日本本土のキャンプ富士及び岩国飛行場に展開すると記述されており、国からも同様の説明を受けてきたところであります。 こうした記述や説明から、市といたしましても、普天間飛行場に配備されたオスプレイが岩国飛行場に短期展開されることはあるものと認識しており、今回の飛来につきましても、環境レビューの記述に沿った運用の一つであると考えております。また、これまでも、CH-46Eヘリコプターが普天間飛行場から岩国飛行場へ一時的に展開してきたところであります。 オスプレイについては、岩国飛行場への恒常的な配備ではないことから、基地機能の変更には該当しない一時的な運用の範囲内であり、基地機能強化には当たらないと考えております。 これ以上の負担増は認められないとした基本スタンスに反していないかといった点については、この基本スタンスは米軍再編に対するものであり、オスプレイの運用に対してのものではございません。 基地機能強化にはならないとはいえ、オスプレイの飛来、運用によって、住民に不安感があることは事実であり、先ほども申し上げましたとおり、市民の安心・安全を守る立場から、今後も、飛行の状況を注視していくとともに、日米合同委員会の合意事項の遵守と積極的な情報提供を求めてまいります。 また、低空飛行訓練に関しましては、オスプレイに限りませんが、住民に不安や危険を及ぼすような訓練は行われてはならないと考えており、渉外知事会を通じて、重大な事故につながるおそれのある訓練については、地域住民の不安を解消するため、訓練の実態を国において明らかにするとともに、こうした飛行が行われないよう措置することについて要望してきているところでありますので、よろしくお願いいたします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 第2点目の岩国市教育委員会についての(1)いじめ対策についてお答えします。 教育委員会としましては、いじめは児童・生徒の心身の健全な発達に重大な影響を及ぼし、不登校や自殺などを引き起こす背景ともなる深刻な問題であると認識しており、どの子供にも、どの学校にも起こり得るという強い危機感を持ち、全ての学校、教職員とともにいじめ対策に取り組んでおります。 教職員に対しては、いじめ問題への適切な対応、望ましい人間関係づくりや教育相談に関する研修を定期的に実施することによって指導力の向上を図っております。その中で、教職員一人一人が、個に応じたわかりやすい授業を行うとともに、共感的理解と受容的態度で接することで、児童・生徒が楽しく学びつつ、生き生きとした学校生活を送れるようにしていくことが重要であると考えております。 また、児童・生徒に対しては、命のとうとさと人を思いやる心の大切さについて、道徳教育や特別活動などを通じて、体験的に理解させ、豊かな心を育んでまいりたいと考えております。 いじめの問題につきましては、早期発見、早期対応が重要です。深刻なレベルに達する前に、周囲にいる大人が適切なかかわり合いや対応を行うことが大切となります。そこで、いじめの兆候をいち早く把握するため、教師と児童・生徒が触れ合う時間をふやし、信頼関係を日常的に築くことや、児童・生徒の生活実態をきめ細かく把握することなど、いじめを見つけるための積極的な取り組みを各学校に指導してきております。 特に、本年度から市内全ての小・中学校でいじめに関するアンケートを週1回実施し、全ての訴えに対して個別相談を行っており、実際に発見した事例もございました。 今後とも教育委員会といたしましては、これらの取り組みを風化させることなく、さまざまな機会を通して、学校に対しいじめ対策の適切な指導や支援を継続して行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆26番(重岡邦昭君) 順不同で再質問を行いたいと思います。 まず、教育委員会いじめ対策についてですが、国もいじめ対策について、いじめは絶対にあってはならないという強い思いの中、抜本的な対処法を示しているところでございます。 具体的ないじめ防止策としては、道徳の授業をふやしたり、いじめ早期発見のためアンケート等の実施を定期的に行ったり、いじめが犯罪であると認識された場合は警察との連携を強めるなど、本格的な指導が始まったと思っております。 教育長の答弁も、それに沿った対応であろうというふうに思っております。 今回の私の質問は、具体的ないじめ対策と運用が風化することなく、いかにして継続的に取り組まれるのかをお尋ねしているところですが、そのための対策としては、単に対処法をマニュアルどおりに伝達するのではなく、大事なことはいじめは絶対に許さないという教育委員会と教育長の強い信念を、学校現場、児童・生徒、保護者に伝える行動力──行動を起こすということであろうと思いますが、この点について、どのようにお考えなのかお伺いいたします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 以前申しましたように、まず1点目は、いじめについて正しい認識を徹底したいということでございます。2点目として、いじめられている児童・生徒を絶対に守るという強い姿勢を持つということでございます。3点目として、加害児童・生徒への指導の徹底をしたい。4点目として、いじめの早期発見、早期対応。5点目として、いじめの防止教育の強化をしたいということで、この5点を強力に進めてまいりたいということでございます。私といたしましては、教育長、教育委員会、それから学校と一緒になって、教師が児童・生徒の状況をきめ細かく観察して、その動静を把握する。そして、いじめの兆候があれば、総力を挙げて全容を解明し、被害者の安心・安全を確保する措置を迅速に講ずることが必要ということで、先ほど、行動をとおっしゃられましたが、できる限り学校にも出向いたり、あるいは担当主事を学校に派遣して、きめ細かに状況を聞いて指導していくことを、これからも心がけていきたいということでございます。
◆26番(重岡邦昭君) いじめの対処法については、私も教育長と大体同じ考えであるわけですが、教育委員会、教育長という、教育界をリードする立場の方が、もっと強い姿勢を見せるということが、いじめを防止する一番の大きな鍵であると、私は前々から言っております。そのためには、マニュアル化されたものを現場に通達するのではなく、いろんな行動──行動にもいろいろな意味がありますけれども、私の言う行動とは、今、教育長が指摘されたように、何よりも教育委員会、教育長のみずからの行動力を問うておるわけでございます。大変御無礼なんですけれども、私のほうから提案として言わせていただければ、教育委員が、教育長を含め5人おられるわけでございます。その方々が学期ごとに──3学期あるわけですが、学校現場の教職員の方、あるいは児童・生徒、あるいは保護者を一堂に集めて、理念として大変すばらしい先ほどの5点の行動について、周知徹底をする。教育委員のみずからの言葉で伝えていく、これが私は一番大事であろうと思います。そうしますと年間15校しか回れませんけれども、それをサイクルで毎年行っていくと、教育委員会と現場がもっと近くなる。そういう行動をとる中で、私はいじめが一つでも解消していく、最悪の事態もなくなっていくと思いますけれども、もう一度お答えいただけたらと思います。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 本当にありがたい提案、ありがとうございます。私以外の教育委員4名でございますが、非常勤ということもありまして、学校のほうに定期的に必ず訪問するというのは、これからちょっと協議をしていかないとならないかと思っております。他の教育委員におかれましても、大変意欲的に活動しておられますし、できるだけ学校を訪問したいという姿勢でおります。調べてみますと、訪問回数は延べ60回ぐらいとなっております。そして、今は卒業式のシーズンでございますが、高等学校、幼・保、小学校、中学校、全部手分けをして行っておりますし、さまざまなイベント──先般の野球の激励壮行会等にも参加しておりますし、その他、音楽祭、運動会、小・中学校の研究発表会、校内授業研修会、参観日等といったところにも行っております。
◆26番(重岡邦昭君) 教育長や教育委員の皆さんは、確かにいろんな行事に顔を出しておられます。きょうは体罰のことは言いませんけれども、特にいじめ問題、これは5年、10年で、自殺という最悪の事態が起こる件数は確かにそう多くはないでしょう。しかしながら、私が先ほど申し上げたようなことを繰り返すことによって、一つでも大事な命が助かる。教育委員、教育長の行動──現場の子供たちの顔を見て、教職員の顔を見て、保護者の顔を見て伝えていく。ひな壇に座って、顔を知ってもらうというのではなく、本当の意味で教育委員と教育長が汗を垂らして、これはいけないんだという強いメッセージを発していただきたい。 しかし、きょうの教育長の答弁は、それに近い意味で、メッセージを発して行動力を高めていきたいという思いは伝わってまいりましたので、風化することなく、継続的に取り組んでいくということを肝に銘じていただいて、今後も子供たちの命を守っていただけたらと思っております。 それでは、米軍再編についてお尋ねいたします。 基本的で繰り返しとなるお尋ねですが、今以上の基地機能強化については認めないと市長は言っております。きょうも午前中にそういう回答がございましたが、この根拠についてもう一度お示しください。 また、オスプレイの低空飛行訓練の中心的役割を担ったことについて、基地機能強化になっていないということについても、もう一度お尋ねしたいと思います。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) まず1点目ですが、今以上という御発言がありましたけれども、これについては、これ以上という言い方で発言させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。 壇上でも御答弁申し上げましたとおり、これ以上とは、再編実施のための日米のロードマップに記述されているもの以上のことを指しておりまして、今現在の状況以上ということで申し上げているものではありません。あくまでも、ロードマップに記述されている岩国基地関連の中身を指して表現させていただいているものでございます。 あと、オスプレイの低空飛行訓練と基地機能強化の件でございますけれども、私どものほうは、オスプレイに関しましては、あくまでもCH-46Eというヘリコプターの代替機という形で換装されている──今現在、まさにCH-46が現役を引退しまして、オスプレイに切りかわっているところでありますけれども、そういった意味合いで捉えております。 また、基地機能強化という考え方につきましても、これまでも議会の中で何度か出てきておりますけれども、いわゆる機数がふえたりといったものではなく、あくまでも周辺住民に対してどういった影響が出てくるかを考えて、基地機能強化に当たるかどうかを判断させていただくというふうに考えております。
◆26番(重岡邦昭君) 私は今重大な発言をされたと認識しました。これ以上の基地機能強化というのが、空母艦載機59機の移転したその時点を指したと、今聞き及びました。それを突っ込んで考えたときに、今まで艦載機を容認していないという話の中で、今の回答でしたら、空母艦載機は容認したというふうに解釈されるおそれがあります。これについてどのように考えられるのか。 そうしますと、もう一つ矛盾が出てくるわけです。要するに、普天間基地の見通しが立たない間は艦載機の先行移転を認めないということとの整合性が崩れてくるわけです。恐らく私の言っている意味をわかっておられるとは思いますが、要するに、59機は認めたんだと──認めたんだという表現はおかしいかもしれませんが、艦載機59機は認めたんだと。例えばパッケージ論のこれ以上のことをすれば──オスプレイは違っても、そこからがこれ以上の基地機能の負担になるんだという捉え方からすれば、艦載機は認めますよという意味なんです。そうしますと、普天間基地の見通しが立たない間は艦載機の先行移転を認めない。この二つの矛盾が出てくるわけなんです。私の伝え方がまずいかもわかりませんが、大方の意味をわかっていただけたらと思います。 こうしたことから、防衛省、国のほうに岩国の対応の問題が見てとれる。私はこういう言い方をしているんですが、岩国市は見やすい。したがって、地域の安心・安全対策の協議に影響してきているんだと私は考えているわけです。 そうした矛盾と整合性の問題と、国との交渉段階にある安心・安全対策──ほとんど前へ進んでおりませんけれども、安心・安全対策の協議の中でこうした対応の問題が出てきていないのかを危惧しておりますが、お答えください。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 今、容認しているんではないかということでございましたけれども、まず厚木の艦載機の移駐の件につきましては、今現在、まさにさまざまな協議を実施しているところであります。私どものほうは、国防政策に協力するという立場にありながらも、艦載機の移駐の件に関しましては、今現在容認しているという立場ではなく、さまざまな協議を進めていく中で、市民の皆様方が納得できる中身を実現するために協議をしている最中にあります。 ですから、愛宕山の用地の売却にしても、これから始まるであろう米軍住宅の建設に関しましても、そういったさまざまな事業は進んでまいりますけれども、市といたしましては、現在国とそういったことで協議を継続している中で、先ほども壇上で御答弁したかと思いますけれども、さまざまな協議の先にあるものだというふうに考えております。 それと、普天間基地の見通しが立たない間、艦載機につきましても、KC-130の空中給油機の移駐につきましても、認められないというスタンスは維持しております。これにつきましても、先ほど矛盾があるという御発言がありましたけれども、米軍再編の中で、私どものほうは空母艦載機につきましても、全体の中でパッケージとして、沖縄の基地負担の軽減につながるものだという理解のもとに対応しているところでありますので、よろしくお願いいたします。
◆26番(重岡邦昭君) 私は、国との交渉事というのは非常にナイーブなものだと思っております。今の質問をしたのは、これ以上の基地機能強化についての反対をあえて説明する必要はなかったんだということを、私は申し上げたかったからでございます。それを今言われた以上、国との問題において整合性をしっかりととっておかないと、今後の安心・安全対策の交渉にも影響が出てくると私は考えております。 それからもう一点基本的なことですが、普天間基地の見通しが立たない間は艦載機の先行移転を認めない。これは先ほどから何遍も言っておりますが、こうした考え方の根拠についてお示しいただけたらと思います。今の質問をしたのは、普天間基地の見通しが立たない間の艦載機の先行移転を認めない、これをずっと言っておられるわけです。恐らくパッケージだからパッケージどおりにやってください。切り離して、艦載機だけやるのはいけませんよと、こういう言い方でしょう。 そこで、私が今の質問をしたのは、陸上空母もパッケージの中に入っているわけでございます。先ほど馬毛島の話を出されましたけれども、確かに候補地としては聞いております。しかしながら、種子島、屋久島は1市3町だと思いますが、全ての首長が反対して、住民も署名活動をしておられます。馬毛島はほとんど──99%が民間の土地かもしれませんので、はい、そうですかと、国があそこを買えるような状況ではないと思っているんです。つまり、私は、この岩国基地でタッチ・アンド・ゴーをやってもらいたくない。先ほど住民の負担がふえる、それを基地機能強化の一環と考えているというふうにも言われました。だから、国はやらないと言っているけど、米軍からしてみれば、安全保障上どうしても必要な訓練だとすれば、オスプレイ同様、強行にこの岩国基地でやってしまう。これに対して国は物を言えない立場でございます。まさに基地機能強化にならない、住民の負担にならないことの前提策のために、市長が言う普天間基地の見通しが立たないということと、あわせて陸上空母ができるまでは、艦載機の先行移駐を認めない、この二つをセットで示したほうが、市民の安心・安全も今後キープできるし、安心・安全対策の協議にのってきたときに、いい協議ができるんだと言えると思います。 先ほど言われましたように、パッケージに示されたことを認めるということは、その言い方から、艦載機をある程度認めていってもいいんだというのが、もう国に伝わっているはずなんです。だから、そこはもう一遍、その言い回しを変えながら、あえて陸上空母についても艦載機の先行移駐を認めないという点に、岩国市の権益を守る鍵が眠っていると指摘したいんですけれど、どうでしょうか。
◎政策審議官(村田光洋君) まず、基地政策の基本方針ですが、これは再編問題というよりも、福田市政になりまして、平成20年に施政方針で皆さんにお示ししております。その後もずっとこれを継続しておりますが、まず、基地政策の基本方針は、基地機能が変更される際には、その影響により周辺環境が現状より悪化することとなる場合及び十分な安心・安全対策が講じられると認められない場合は、これを容認できない。 それからもう一つ。激しい騒音をもたらすNLPについては、岩国基地での実施は容認できない。この二つが基地政策の基本方針です。 特に、再編問題に関しましては、これに加えて、先ほど申し上げました二つ、これ以上の負担増は認めないということと、普天間基地の見通しが立たないうちに空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない、この基本スタンスで、今、国と安心・安全対策や地域振興策を議論しているということでございますので、もちろん容認しているわけではございません。また、御懸念のFCLP、NLPにつきましても、これはもう岩国市の基本スタンスとして、NLPは容認できないという姿勢ですので、これは国にも十分伝わっておりますし、今の状況につきましては、先ほど壇上で部長が言いましたような状況でございますので、よろしく御理解お願いしたいと思います。
◆26番(重岡邦昭君) 今の基地政策については、私はもう十二分に市の考え方を承知しているつもりでございます。その中で、私の個人的な心配事を申し上げたまででございます。私は反対をしておりますが、国が強引にやるのであれば、しっかりとした安心・安全対策というものをつくっていかなければならない、これが私の一方での仕事でございます。私の取り越し苦労に終わればありがたいわけでございますが、43項目の完全実施を目指して、しっかりと取り組んでいただけたらと考えております。 それから、まだ基本的なことでございますが、沖縄県の負担を全国で分かち合うことの意味を国が履き違えているのではないかと、これは私もこの議場で2度も3度も同じことを言っております。それは、あくまでも沖縄県の負担を全国で分かち合うという意味であって、岩国が一極集中的に受けるという意味のつもりで言ったわけではございません。 しかしながら、今回のオスプレイへの対応を見てみれば、今後1年間、毎月1回、イエロー、オレンジ、ブラウン、いろんなルートで、トータル40機近いオスプレイが繰り返し低空飛行訓練を行いますけれども、その全てで拠点になり中心的な役割を果たすのが、この岩国というふうに考えたわけです。 先ほど部長は、恒常的なものにはつながっていないと、また、住民が大きな負担を感じていくという変化はないというふうに答えられましたが、私は全国で分かち合わなければならないという意味を、国は誤解しているのではないかと思います。私もこれを言った後、少し言葉が足らなかったなという思いはしているわけですが、今後の岩国基地の機能強化プラス岩国市民の大きな負担を考えたときに、全国で分かち合うということの意味をもう一度国にはっきり伝えておく必要があると私は思います。そうしないと、沖縄県は米軍基地の75%という負担をしており、間違いなく普天間は県外ということを知事も言っておられるわけでございますから、そこをはっきりさせておかないと、今はオスプレイの一部でございますが、今後さらにこの岩国基地が大きくなっていくのではないかという懸念を、私は持っております。このことについて、どのように国と再度詳しく真意を伝えていくおつもりがあるのかお尋ねいたします。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 議員がおっしゃいます中身は、これまでの岩国市の対応に対して、国のほうは、何でもかんでも岩国市に持っていけばいいというお考えになるのではないかという御懸念だろうと思いますけれども、私どものほうは、先ほど審議官が申しましたとおり、基地や米軍再編に関する基本的なスタンスを堅持しながら、国と協議を進めている最中であります。 また、沖縄の負担、普天間基地の負担につきましても、過去SACO合意によりまして、既に岩国市長はKC-130の負担について表明している段階にあります。まさに、沖縄に所在する基地負担というものを岩国市は先行して負担しているという考え方を持っておりますし、また全国的に今の沖縄の問題を考える時期にまさに来ていると思いますけれども、そうだからといって岩国市が何でもかんでも受け入れできるかといえば、決してそういうことではありません。岩国市のスタンスは、国のほうにも十分説明してまいっておりますし、今後ともそのスタンスを堅持しながら、国と協議してまいる所存でありますので、よろしくお願いいたします。
◆26番(重岡邦昭君) まさに、今のお答えが岩国市の命運を分ける大きなポイントとなる考え方だと思いますので、国との対応につきましては、そこはひとつよろしくお願いできたらと思います。 また、私は今回のような安心・安全対策について、はっきり言って、国の対応については、数十年前から疑問を抱いております。そうしたことも艦載機の反対につながっている一つの理由になっております。それはなぜかといいますと、由宇町において、平成9年に安心・安全対策8項目要望を行っておりますが、ほとんど手つかずでございます。なぜ由宇町が8項目要求しなければならなかったのか、その要因と8項目の内容と進捗率について、まずはお示しください。そのことで、私がなぜ現在のような行動をとっているのかの一端もおわかりになるとは思いますが、お示しいただけたらと思います。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 合併する前の平成10年に当時の由宇町で行った8項目要望について、まずその内容を申し上げますと、住宅防音工事区域の拡大ということで、神東、有家地区への拡大を要望されております。現状につきましては、現在もそのエリアの拡大はされておりません。 それから、告示後住宅の全てを対象としてほしいという要望も出されておりますが、これも現時点では実現されておりません。 それと、NHKの受信料や電話料の免除や軽減措置を求められておりますが、これも実施されておりません。 民生安定施設に対する助成措置拡大ということで、要望もされております。実際には個別具体的な中身は出ておりませんけれども、調べましたところ、資料によりますと総合運動公園ということで、その事業が採択されているという記述がございました。 それと、あと由宇町本町を調整交付金対象地域とすることにつきましては、環境整備法上は困難である。 海上飛行の徹底と運用時間を21時までとすること。これにつきましては、米側のほうにその都度要望してまいるということになっておりますが、これも現実には実施されておりません。 それと、姫子島弾薬処理に伴う騒音、振動対策。これにつきましても、米側のほうにその要望を伝えてまいりたいという回答になっております。 最後に沖合移設事業の早期完成ということがありますけれども、これにつきましては、御承知のとおり、平成22年度に完成いたしております。
◆26番(重岡邦昭君) その要望が結果的に艦載機を呼び込むことになったんですが、そのほかについては全くできていないわけでございます。これは、SACO合意でKC-130空中給油機12機の受け入れが条件であったことに対して、国は地元に配慮し最大限尊重し、対応するとしていたわけですが、16年経過した今、残念ながらほとんど手がついておりません。艦載機移転に対しての安心・安全対策43項目も、由宇町の安心・安全対策8項目同様、厚木基地の負担を受け入れたものの、実施されない。そうなっていくことを心配して、改めて今確認をしていただいたところです。 今、要望している重点要望の自衛隊の残留、飛行時間の制限、防音工事の拡大、こうしたことは、国の責任としてやっていただかなければならない。私が今、8項目を要望したその意味を確認していただいて、国のほうに対してそれを盾にして、43項目が完全実施になるのかということを徹底的に交渉材料として使っていただけたらと考えております。 それから、私が今回安心・安全対策のことでお聞きしたかったのは、愛宕山に米軍住宅ができたことによって、県道のほうに突き抜ける道が途中で途絶えたわけです。今、岩国医療センターや防災センターが建つわけですが、人の命を守るための救急車、消防車が遠回りしなくてはならない。そういう現状にあるわけですが、ついては、安心・安全対策のための岩国南バイパスと愛宕山との接続道、これについてどうなっているのか、また岩国南バイパスに関し、来年度の予算、事業内容についてお示しください。
◎
拠点整備担当部長(小林和信君) 議員御質問の愛宕山のまちづくりと南バイパスですが、御存じのように、愛宕山まちづくり区域の地下を、今、南バイパスがトンネルで通過しております。そして、南バイパスと愛宕山のまちづくり区域を接続しアクセス道路をつけるということになりましたら、御案内のように高低差がかなりございます。直近につけるということが一番近回りということになろうかと思いますが、これによりますと、約30メートルから35メートルぐらいの高低差がございまして、そうすると、今のバイパスから開発区域に持っていくときに、道路に縦方向の勾配があるんですが、これがまず抑えられないことにはきつい勾配になってしまうということになります。そのため、救急車両等緊急車両が通るということになりますと、ルートにもよりますが、基準どおりでまずつくっていかないとかなり難しくなってくる。そうすると、距離を離して勾配を稼ぐことが必要ですが、現在、本線である南バイパスが地域高規格道路という扱いになっておりまして、これに交差点を取りつけるときに本線自体の道路勾配が2.5%以下の緩勾配のところにつけなさいということになりまして、これは御案内のように、現在、平田のナフコのところからぐっと上がって、トンネルに向かっておりますので……。
○議長(武田正之君) 26番 重岡邦昭君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後3時15分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後3時39分 再開
○議長(武田正之君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 31番 藤重建治君。
◆31番(藤重建治君) 31番議員、憲政会の藤重建治であります。どうぞよろしくお願いいたします。 さきの12月議会に続きまして2回目となります、はえある代表質問を行わせていただくことになりました。今回は4項目の質問を携えての登壇であります。四つの項目と申しますと少し欲張り過ぎたかなと思うわけでありますが、我々市会議員にとりましては、この一般質問でいただく60分間が、年4回の定例会における唯一の晴れ舞台でもあります。 また、一年の計は元旦にありと言われておりますが、行政においては、一年度の計は3月議会にありということで、新年度となります25年度に向けて、市長や執行部の皆さんに、我が憲政会の思いをぶつけてみたいと思います。 それでは、通告に従って質問をさせていただきます。 1番、岩国市総合計画における幹線道路網の整備についての(1)岩国玖西連絡幹線道路――仮称でございますが、この整備についてであります。 本市の総合計画の基本計画には、現状と課題の項目のところに、岩国大竹道路、南バイパス、岩国玖西連絡幹線道路、柳井玖珂道路などが、主要幹線道路網として整備が望まれていると記載してございます。 今回は、特に、実質国道2号のバイパスとなっております県道岩国玖珂線、通称欽明路道路と呼んでおりますが、これにかわる新たな連絡幹線道路の整備についてのお尋ねになります。 先月、私どもが住んでおります玖西盆地、玖珂・周東地域に、この岩国西バイパス建設促進民間期成同盟会が設立されました。設立総会には市長にもお越しいただき、また、我が岩国市議会議員の皆さん全員の方に当期成同盟会の顧問に御就任いただいているところであります。地元議員の一人として、この場をおかりして厚くお礼を申し上げる次第であります。 さて、天下の国道2号であります。その名のとおり、日本国のナンバーツーの国道でもあるわけであります。この日本国の基軸をなす国道2号で、山口県下でもいまだ整備がなされていない、あるいはおくれている。岩国市を横断する国道──周南市旧熊毛町から岩国を横断し和木町までが整備されていないのであります。 こうした中、玖西地域と岩国中心部を結ぶ連絡道路として、先ほど申し上げましたが、県道岩国玖珂線──通称欽明路道路が実質国道2号のバイパス的な役割を果たしております。 そこで、議長の許可をいただいておりますので、皆さんにこのパネルをごらんいただきたいのですが、私の高感度カメラで写してまいりました。こちらが玖珂と柱野を結ぶ欽明路道路であります。昭和47年、私がまだ26歳のころ、その当時の道路構造令でできた道路であります。そして、こちらが岩国南バイパスの、ちょうど愛宕山の下を通っておる幹線道路のトンネルであります。違いが一目瞭然です。同じ時間帯に、私の同じカメラで写した写真であります。昼と夜の違いほどあります。また、左側車線の側道を見ると、昔の構造令と現在の構造令との明らかな違いがわかるわけであります。 また、オープンな箇所の写真も見ていただければと思います。こちらが柱野付近の株式会社うかいやのところ──ちょっと玖珂寄りの欽明路道路であります。オープンでありますから、先ほどのトンネルの中ほど閉塞感はないんですが、こちらのパネル──新しくできた牛野谷付近の県道でございますか、幅員もしっかりあり、さらに左側の実線から歩道の縁石までの幅も十分確保してあって、高齢者の方、女性の方、運転未熟の方でも、何とか自信を持って走れる様子と比較して、皆さんに見ていただきました。 そうした中、
岩国錦帯橋空港へ、また今月24日に開院する岩国医療センターへのアクセス道路としても、玖西地域の住民ならず、周南市以東の県東部の皆さんの利用する道路としても、ぜひとも整備が急がれると思います。市長の御所見をお伺いいたします。 次に、大きな数字の2項目めでありますが、
岩国錦帯橋空港利活用の推進についての(1)新年度予算における取り組みについてであります。 市長は、常々、空港開港はゴールではなく、地域活性化へ向けての新たなスタートであると言われております。新年度予算に
岩国錦帯橋空港利用促進事業として3,500万円が旅費等として計上されております。24年度とは違う新規事業としての計上でありますが、その事業の内容、取り組み等についてお尋ねいたします。 続きまして、3、玖珂・周東総合支所の統合についての(1)建設候補地の選定等、新年度予算における取り組みについてお尋ねいたします。後ほど再質問をしっかりさせていただこうと思うわけでありますが、この玖西盆地、玖西は一つという我々の長い間の思いを成就させるためには、総合支所を統合するという一つのチャンスであるこの時期を逃してはなりません。ぜひとも担当部署の皆さんの、この玖西盆地への思い入れを確認したいと思うわけであります。 最後に、4の公用車の安全運転対策についての(1)地方公務員法と公用車の運転に係る交通事故についてであります。 公務員も、また、選挙を経て選出される国会議員、我々地方公共団体の議員、そしてまた首長も、それぞれの関係する法律で、失職する定めがございます。この質問では、市の職員は公用車で事故を起こした場合、もしかしたら失職するかもしれないとの認識を持って公用車を運転しておられるかどうか。また、公用車の使用伺を許可した命令権者は、そのことを踏まえて公用車の使用を許可しておられるのかのお尋ねであります。 地方公務員法では、職員が禁錮以上の刑に処せられたときには、同法第16条と第28条において、条例に特別の定めがある場合のほかは、その職を失うと記載してあります。命令権者として、平素の公務遂行に当たっての公用車の運転に係る安全運転対策の周知が、職員を失職させるかもしれないという認識を持ってなされているのかをお尋ねいたします。 以上で壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 藤重議員御質問の3点目の玖珂・周東総合支所の統合についての(1)建設候補地の選定等、新年度の取り組みについてお答えいたします。 玖珂・周東総合支所の統合につきましては、平成23年2月に策定した総合支所等整備方針において、平成27年度末までに玖珂町と周東町を所管区域とする総合支所庁舎を新たに整備し、平成28年度から総合支所の業務を集約する。なお、新たな総合支所の位置については、地域審議会の中間地点での建設をとの意見を踏まえ、平成23年度末をめどに決定するとしています。 同方針策定以降、現総合支所の中間地点周辺を中心として、新たな総合支所建設地について、複数の地点を調査、検討してまいりました。しかし、いずれの地点も道路や雨水排水等さまざまな課題や問題があり、現時点では建設地を決定することができておりません。 こうした状況につきましては、昨年11月に開催された玖珂、周東それぞれの地域審議会で報告するとともに、早期に建設地を選定することが困難な状況であることから、新たな総合支所が建設されるまでの間、現総合支所を改修し活用することを検討項目の一つに加えたい。ただし、統合を断念するものではなく、総合支所建設地の調査、検討は引き続き行うと説明いたしました。 こうした状況を受け、現総合支所の改修計画の策定及び建設候補地選定に必要となる経費を来年度予算に計上したところでございます。 ただ、現庁舎を改修して利用することを決定しているわけではなく、庁舎としての利用計画、将来的な利用計画、改修経費など、さまざまな観点から調査を依頼し、あわせて、新たな総合支所建設候補地について、専門家の視点から意見を求め、提出される成果品の内容を十分に検討し、市としての今後の方向性を見出したいと考えております。 仮に、現庁舎を改修することとなった場合でも、新たな総合支所が建設され、両総合支所が統合された際には、コミュニティー施設等として有効活用を図ることができるような改修計画とし、予算の無駄遣いとの批判を受けることのないよう対応したいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◎
都市建設部長(山本和清君) 第1点目の岩国市総合計画における幹線道路網の整備についてのうち、(1)岩国玖西連絡幹線道路の整備についてお答えいたします。 本市の総合計画では、道路網の整備により、市内外の移動が快適にできることを施策目標の一つとして掲げており、その基本方針では、都市核・地域核の移動、地域核間の移動を支える国道・県道など、主要幹線道路の整備を促進するとしており、幹線道路の整備促進に取り組んでいるところでございます。 議員御質問の、岩国市中心部と玖西地域を結ぶ連絡道路である岩国玖西連絡幹線道路につきましても、主要幹線道路網の計画・要望路線の一つとして総合計画に位置づけております。 一方、現道である県道岩国玖珂線――通称欽明路道路は、国道2号のバイパス的な役割を果たしているにもかかわらず、朝夕を中心に渋滞が発生しており、市民生活に支障を来しています。 そのため、この渋滞につきましては、早急に解消する必要があり、また、緊急時・災害時のダブルネットワークとしても寄与するため、国及び県に対して、岩国玖西連絡幹線道路の早期整備を要望しているところでございます。 このような状況の中、議員御案内のとおり、2月5日に岩国西バイパス建設促進民間期成同盟会が、新たに設立されたところでございます。 民間期成同盟会におかれましては、地元の機運を盛り上げ、行政の要望活動を民間の立場からも後押しすることにより、
岩国錦帯橋空港・岩国医療センターへのアクセス向上や、市内中心部と玖西地区との産業・経済・文化の密接な交流を促進する岩国西バイパス、すなわち、岩国玖西連絡幹線道路の早期実現に向けて取り組まれると伺っております。 2月19日には、その活動の一環といたしまして、市長宛てに岩国西バイパス建設促進に関する要望をいただいているところでございます。 市といたしましても、民間期成同盟会からいただきました要望を踏まえ、引き続き、関係機関とも連携し、岩国玖西連絡幹線道路の早期実現に向けて、国や県に対して要望活動を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 第2点目の空港利活用の推進についての(1)新年度予算における取り組みについてお答えします。
岩国錦帯橋空港の利活用の推進につきましては、昨年より、首都圏においては、
岩国錦帯橋空港利用促進協議会により、羽田空港での
岩国錦帯橋空港の
開港イベントの実施や、羽田空港内の電照広告による開港日の掲出などのPR活動を実施してまいりました。 また、地元においては、
岩国錦帯橋空港支援協議会により、開港周知のポスターの作成や各種イベントにおける
開港記念事業の実施、広島県西部地域も含めた新聞広告の掲出など、地元地域を中心とした機運盛り上げと精力的なPR活動を展開してまいりました。 新年度におきましても、引き続き、首都圏や地元での新聞広告、テレビCMなどメディアによる周知や多くの人が集まるイベント会場などでのPRを行うとともに、新たに、全日空の国内線の飛行機の機体に、岩国市という自治体名を張りつけ、この張りつけをした機内の座席ポケットに岩国市の紹介資料を設置することで、国内の多方面に岩国市をPRしたいと考えています。 さらに、
岩国錦帯橋空港利用者の利用目的や改善点を把握するための、
岩国錦帯橋空港利用者の
動態アンケート調査や、岩国市の地域資源を観光振興や地域ブランドとして、首都圏向けのPR事業に活用するための
地域資源調査を実施したいと考えております。 これらの事業を観光施策と絡めて、
岩国錦帯橋空港の効果的なPRを行っていき、より多くの観光客の方が岩国に訪れていただけるよう、引き続き努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎総務部長(藤井章裕君) 第4点目の公用車の安全運転対策についての中の(1)地方公務員法と公用車の運転に係る交通事故についてお答えいたします。 地方公務員法では、職員が禁錮以上の刑に処せられた場合には、条例に特別な定めがある場合を除くほかは、その職を失うこととなっており、昨年、県内において公務中の交通死亡事故によって禁錮刑が確定したことで、地方公務員が失職したことは、新聞報道等でも存じているところです。 公務において、市民と市職員の安全と財産が損なわれることはあってはならないことであり、職員の安全運転対策を十分講じる必要があると考えております。 本市においての公用車における公務中の事故につきましては、議会への報告も行っておりますとおり、毎年5件程度発生しており、合併当時に比べると件数的には減少傾向にあります。 そのほとんどが、後退時の安全確認不足や駐車及び停車車両への注意不足など、運転者の不注意による事故であり、幸いにして大きな人身事故にまで及んだ事案は多くはありませんが、公用車による公務中の交通事故防止は、職員として取り組む重要な課題と認識しております。 このような状況への対応策として、年数回、部長会議において、綱紀の粛正及び服務規程の確保に係る通知により、交通安全に留意することを幹部職員の中で共有するとともに、あわせて各所属長から所属職員へ、安全運転に対する自覚の注意喚起を行っております。 また、職員の交通安全教育として、岩国警察署交通課職員を講師に迎え、全職員を対象にした交通安全研修を本庁・総合支所・環境事業所等で実施しており、昨年度、今年度とも600名以上の職員が受講し、交通安全への認識を深めているところです。 この講習の中では、山口県内における交通事故の発生状況や飲酒運転に伴う事故の事例の紹介がなされ、とりわけ岩国署管内で起きた事故事例が画像として多く取り上げられていることから、職員が交通事故をより身近に起こり得る問題として捉えることができる内容となっております。 各所属個別の取り組みといたしましては、運転免許証の有効期限や条件等の定期的な内容確認を実施している部署や、公用車使用前に所属長が職員の健康状態の確認・交通安全指導などを実施している部署もあり、これらの取り組みを含めたさまざまな取り組みを全職場へ拡大することで、さらなる交通安全の周知徹底を図る必要があると考えております。 さらには、事故を未然に防止するための職員の意識改革以外の取り組みとして、集中管理車を初めとした公用車の運転前、運転後に、車両のふぐあい等の車両点検を公用車メンテナンスシートに基づき記載し、何らかの異常を発見したときには速やかに対応できるよう、ハード面における事故防止策も講じているところであります。 いずれにいたしましても、職員一人一人が交通事故の重大性を認識し、市民の信頼が損なわれることのないよう、安全運転管理者や副安全運転管理者が中心となり、引き続き安全運転対策に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆31番(藤重建治君) それでは、自席のほうから順不同で再質問をさせていただきます。まず、4の項目、公用車の安全運転対策についてでありますが、ただいま総務部長のほうから、るる平素の職員に対する安全運転の意識づけに取り組んでおられる旨、御説明をいただきました。頑張っておられる──当然のことといえばそれまででございますが、地方都市岩国、また周辺部では、私も含めて車抜きでの生活が考えられない状態になっております。また、公務を執行する上で、公用車で職務を遂行しに現地に赴く、会議に参加する、これも一般的な状況ではないかと思います。 そうした中で、過失とはいえ、どのような状況でも、いつか誰かが事故を起こす可能性があるというのは否定できないわけであります。市長部局の職員のみならず、教育委員会、水道局、あるいは消防の関係でも、車を運転する限りは、事故というものがついて回るわけであります。そして、不幸にして職員が過失により、過失傷害、あるいは過失致死という事故を発生させた結果、禁錮以上の刑が確定した場合には、地公法第16条、第28条で、特別の定めがない限り、その職を失うという状況であります。 そうした中で、職員も出張命令を受け、では、どうして行こうかと考えた場合、例えば、周東総合支所へ本庁から赴くのに、岩徳線を使うか、あるいは複数以上の職員で行くのであれば公用車を使う。その公用車の使用については、伺い制だと聞いております。直属の上司に使ってもいいとの許可をいただいて、出張に赴くわけでありますが、例えば3人で出張するときに、誰が運転するのか。この辺はもう若い職員の仕事という感じで行うのかもしれません。そうした中で、先ほど申しましたように、万が一禁錮以上の刑が確定したとき、法にあります「条例に特別の定がある場合」のその条例が、職員の救済措置になろうかと思います。岩国市職員の分限に関する条例でありますが、時間の配分の関係でこちらから読ませていただきますと、第7条に「任命権者は、過失による公務上の事故又は通勤途上の交通事故に係る罪により禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を猶予された職員について」──要するに執行猶予がつかないとこの条例の適用にも該当しないわけでありますが、「情状を考慮して特に必要があると認めるときは、その職を失わないものとすることができる」とあり、そして第2項で「前項の規定によりその職を失わなかった職員は、その刑の執行猶予の言渡しを取り消されたときは、その職を失う」とあります。 この条例にある「情状を考慮して」というのは、どのような状態を言われるのかお尋ねいたします。
◎総務部長(藤井章裕君) 確かに、この条例では「情状を考慮して特に必要があると認めるとき」という表現がされております。この特に必要があるということの判断というのは、なかなか難しいところがありますが、よその事例等を参考にいたしますと、禁錮刑──禁錮刑は重大な過失がある場合と解釈しておりますが、過失犯のように当人への非難が比較的薄いもので、意図的なものではないと判断できるようなものでしたら、そういうことも考慮していかなくてはいけないでしょうし、これまでの処分歴──たび重なる処分が行われている職員については、そういう履歴があるかどうかも勘案しなくてはいけないし、また、被害者となられた方の心情──中には被害者の方が申し出ることによって、禁錮刑が取り消されるというような事例もあるようでございます。そうしたことがありますので、被害者の心情等をいろいろ総合的に判断して決定することになろうかと思います。
◆31番(藤重建治君) 情状を考慮するとおっしゃいましたが、ちょっと余談になりますが、岩国市職員の採用試験は、運転免許証を持っているという条件つきではないと思っております。免許を持っていらっしゃらない方も当然いらっしゃる。ただ、偶然免許証を持っていて、運転もできる。公用車を利用して公務を遂行するときに、こういう出来事に遭遇したというのは、一つの不幸と言えば不幸なんですが、可能な限り、特に重大な過失がない場合は、この情状を考慮するというシステムをしっかりと構築していただきたいわけであります。そして、事故が起き禁錮以上の刑になったけれど、執行猶予つきである場合に、今の分限条例にあります、職を失わせないようにするかどうかの判断をする決定機関はどのような構成メンバーでしょうか。また、この決定会議等に職員組合も入っておりますか。
◎総務部長(藤井章裕君) 懲戒処分等を含めまして、いろんな状況調査や判断をしていく組織といたしましては、岩国市職員懲戒委員会がございます。メンバーは副市長がトップで、総務部長、
総合政策部長、教育次長、職員課長及び任命権者が定める4名ということで、現在は職員組合のほうから委員4名を出していただいております。
◆31番(藤重建治君) 使用者側と職員サイドの組合側からも会議に参加しておられるということであれば、ちょっと安心でありますが、私といたしましたら、直属の上司である課長なり部長もぜひその場に参加し──いろいろ考えますに、その部下の過失により直属の課長、部長も訓告なりの処分を受ける可能性がある。だから、なかなか難しい部分がありますが、さりとて、こればかりは、いつ、誰が、どのような立場でなるかわからないわけであります。失礼ですが、総務部長の部下の方がその立場になられて、そういう状態になるケースもあるわけですが、いずれにいたしましても、特に重大な過失がないときには、職員の身分を救済できるようなシステムを、しっかりと構築していただければと思います。 続きまして、玖珂・周東総合支所の統合についての再質問でございますが、先ほど壇上からも御説明がございました。2年程度おくれております。壇上から私も質問で述べさせていただきましたが、総合支所統合について、地元の人たちの間には、今のままでもいいのではないかという意見も正直ございます。しかしながら、以前から玖西は一つという合い言葉のもとに、一体感の醸成を図るべく、いろんな取り組みがなされておりますが、このたびの行財政改革、組織改革で、総合支所の統合に向けては、2011年度までには用地を選定するという取り組みが、現在おくれているという状況でございます。今年度の予算編成の概要説明にもございましたが、再確認させていただくわけでございます。私も12月議会で、しっかりと大所高所から意見をいただけるコンサルに発注したらどうかという提案もさせていただきまして、それに向けての予算計上であろうかと思うわけです。説明文書を読んでも、また先ほどの市長の御説明からも、改築の言葉が、現在の玖珂・周東の両総合支所、そして、昭和30年代後半に建てられた古い庁舎、そして築後30年ぐらいの増築された庁舎がある。その新しいほうをいかに利活用するかを念頭に、コンサルに発注すると言われています。しかし、統合する新庁舎の建設候補地を選定する作業を断念しているのではないと、はっきりと明言いただいておりますから、それはそれでいいのかもしれません。ところで、今度、コンサルに出されるのは、どのような条件──市の思いを付して発注されるのか。また、候補地選定業務をAというコンサルに出し、改修を検討する業務をBというコンサルに出されるのか、あるいは両方あわせて一つのコンサルに発注されるのか、そこのところを確認させてください。
◎総務部長(藤井章裕君) まず、今回、予算のほうに計上させていただいております委託料の内訳といたしましては、委託業者のほうに成果を望む部分になりますけど、大きく分けて2点ございます。1点目として、現庁舎を活用した場合の改修計画の策定をしてほしいということ。庁舎としてどのような利用が可能であるか。それは総合支所としての活用の仕方も検討していただかなくてはいけませんし、また、今度新しい庁舎ができたときに残りの施設をどのように多目的に活用できるかというようなことを提案してもらいたいというものと、2点目は、新たな総合支所の位置について、建設候補地の提案を求めたいと思っております。 したがいまして、現況調査等を十分にやっていただく中で、地域の評価というようなものを求めていきたいと思っております。 また、委託の発注の仕方ということでございますが、基本的にこうした業務というのは、コンサルタント業を営んでいる業者に発注することになろうかと思います。両案件とも、内容が計画策定等に係るものでございますから、同一の業者を選んでいきたいと考えております。
◆31番(藤重建治君) 3月定例会が始まる前に新年度の予算の説明をいただく中で、予算概要の説明では、その辺の部分がちょっとファジーに記載されておりまして、選定業務等が見えてこなかったもので、地元議員としていかがなものかということで、いろいろ協議もさせていただきました。もう一度お尋ねしますが、総合支所は地域振興策の拠点施設となりますが、この委託業務の中で、新たな総合支所をどのように活用して玖西地域を活性化していくかという点について、意見を求められる予定があるのかをお伺いします。
◎総務部長(藤井章裕君) 玖西地域のまちづくりにつきましては、御存じのように現在、総合計画や都市計画マスタープラン等によって、その地域の位置づけ、方向性が記載されているかと思います。 そうした中で、このたびの候補地の提案に係る場所等につきましては、協議の中でコンサルタントに数点提案していただくようにしておりますが、提案理由の中でそういう点が含まれることになるかとは思いますけど、基本的にこの予算の中では、おっしゃられたようなまちづくり計画的なものは、頭には入れることはできましても、業務としての発注は難しいものがあろうかと思っております。
◆31番(藤重建治君) 岩国市より3年先行して合併した周南市では、現在木村市長のもとで、老朽化した公共施設を用途廃止、あるいは民間に譲渡することなどを盛り込んだ、公共施設再配置計画案を示されました。周南市の公共施設再配置計画に関する調査特別委員会、委員長は古谷委員長ですが、新聞記事によりますと、周南市は計画案の見直しを決定し、委員会で報告しました。新聞記事にもあるんですが、なぜかと言いますと、総合計画との整合性が図られておらず、地域ごとのまちづくりの方向性が見えないまま、再配置計画案を示されたのが問題であったと。まちづくり指針となる市総合計画しか示されておらず、各論的な計画──地域の特性に応じしっかりとした計画を地域に示すべきではないかということなんですが、アバウトならアバウトでも構いません。このチャンスに、できれば総合支所統合を──現在は玖珂・周東の両地域審議会の、中心部あたりならいいのではないかという、これこそアバウトな提案が今座礁し、とまっているわけでございます。 そうした中で、コンサルに発注された場合に、コンサルは第1案としては、中心部あたりを指定してくると思いますし、また2案として、例えば、現在の周東総合支所の土地を活用した新総合支所建設、あるいは現在の玖珂総合支所の場所を選定して、ここを地域の拠点にしようという──どうなるかわかりませんけれども、そういった提案が出てくる可能性が十分あろうかと思うわけであります。ですから、改築計画をどうこうというよりは、総合支所をどこにつくるのか。中心部か。中心部になったときに、現在の両総合支所の新しい施設──増築した分を、どのように利活用していくのか。そして、隣接施設ですが、周東なら中央公民館、玖珂なら現在の総合支所庁舎よりは非常に耐震性に劣る公民館があるわけであります。総務部総務課で所管されて、予算を執行されてもそれでいいんですが、隣接する小学校等との関連性もありますので、教育委員会も含め、要するに大きなキャンパスにグランドデザインを描いていただく必要性があろうかと私は思いますが、いかがでしょうか。お答えください。
◎総務部長(藤井章裕君) いろんな視点からの御質問でございますが、まず、総合支所の設置の考え方について、それぞれの総合支所を検討する場合、また、新たに検討する場合というような御意見もありました。市長のほうも答弁いたしましたように、地域審議会におきましては、現在ある総合支所を改修するというのも、一つの検討の中に加えたいというような形で言っております。そうした中で言ったことについては、ここでどうするということはなかなか言えませんし、また地域のほうに戻していくという手順を踏まなければいけないと思っております。 今、ほかの施設との関連性も言われましたけれど、私どものほうが考えておりますのは、玖珂総合支所の中にあるような耐震性が乏しいであろうと想定される建物につきましては、もうこれは改修しない。比較的建設後の経過年数が少ない建物──玖珂の総合支所で24年程度経過、周東総合支所で22年程度と31年程度経過と、まだ先々の耐用年数があろうと思われる建物について、再利用していく計画をつくりたいということでございます。 したがいまして、今回の新年度の予算でまず活用ができるかどうかを検討し、活用ができるということになれば、どういう施設としてなのかについて、いろんな案が出てくる。その中での検討になろうかと思っています。
◆31番(藤重建治君) 私は、コンサルタントに業務発注するのであれば、まず第一に候補地選定を最優先に委託され、その結果中心部になっても、あるいは玖珂、周東どちらかの現庁舎の場所になっても、利活用するための改築の案というのは付随的に出てくるものだと認識しております。総合支所の位置も見えてきませんが、この活用策、地域づくりというものが、そもそも総合支所を統合して、これを拠点施設として地域づくりをし、玖西地域を活性化していくという地域の将来像が住民に見えてこないわけです。先ほど言いましたが、まちづくりのグランドデザイン、マスタープランがないわけであります。地域住民がどうなるんだろうかという状態で夢を持てずにいるのであります。多くの人が合併後の今の現状に失望感を抱いていることも一つの原因であろうかとも思いますが、これを打開するために、ぜひここは、総合計画の見直しに合わせて、ソフト、ハードの両面にわたって、短期、中期、長期的な玖西地域のマスタープランが欲しい。これをつくることが地域住民の不安の払拭につながり、地域のあすを語り、夢を語ることができるのではないかと思います。今は夢が見れないんです。総合支所の建設はこのプランの核となる部分でありまして、まちづくりを総合的に行う中で実現していかなくてはならないと思っております。 だから、コンサルへの委託発注について、まずは候補地選定の1本に絞っていただく。ひょっとしたら、周東の今の場所、玖珂の今の場所になってくるかもしれない。新しく両方の中間地点につくるのであれば、残ったところをどうするのかという問題が付随して出てこようかと思うんです。けれども、どうも今回の予算の概要説明は、まず増築された部分を改築したい。そして、利活用を図りたい。それをコンサルに発注したいという言葉のやりとりでございます。文書のつくり方には好みがあろうかと思うんですが、それでもやはり総合支所統合への思いは確認しております。とにかく総合支所を統一したい。候補地を決定したい。それがたとえ真ん中であろうが、どちらかにずれようが、それはまた我々でしっかりとその必要性を訴えていくときが来ようかと思うわけでございます。そして、いつも申しておりますが、コンサルへのこの業務委託とあわせて、各種団体に向けての取り組みや、統合に向けた地域の一体感の醸成へ向けてのいろんな取り組みも、同時進行すべきであろうかと思うわけであります。表現が悪くておわび申し上げますが、12月議会で、総務課の片手間で云々という表現をして大変申しわけなかったんですが、玖西地域から見たら本当に大きなプロジェクトだと私は捉えております。そのあたりを踏まえて、新しい部署なり、あるいは都市計画課や拠点整備推進課あたりに、このプロジェクトを担っていただくようなお考えはございませんか。
◎総務部長(藤井章裕君) 御存じのとおり、市の所有するこうした物件につきましては、公共施設と公用施設というような分類がされております。庁舎というのは基本的に事務を行う施設ということで公用施設ということになっております。そうした中で、その事情等が一番わかるのは市の職員であります。そうしたことを考えますと、そうした施設をどのようにしたらいいかというのは、市のほうで責任を持ってやる必要があろうかと思います。そうした中で、市民の声というのはいろいろ耳に入っております。現庁舎におきましても、こうであったらいいというような声も入っております。施設をつくる上での財産として活用してまいりたいと思っております。 また、都市計画課等に担当させてはとの御意見もありましたが、都市建設部サイド等各部署とも連携して、いろんな課題等を解消するために取り組んでいく必要はあろうかと思います。現に、プロジェクトチームをつくりまして、岩国市の抱える諸課題について、方向性を出していくことをやっておりますので、そういう入り方を考えていきたいと思っております。
◆31番(藤重建治君) るる議論いたしまして、平行線という部分があろうかと思います。行政財産ということで、職員が一番承知しておるということでございますが、それぞれ地域には住民がおり、毎日そこを利活用しております。その利便性向上、あるいはそこを拠点としたまちづくりについては、地域住民は職員以上に熟知していると私は思います。どういうものが欲しいかというのは、やはり住民本位で決めるべきです。それをどのような形で提供するかを決めるのが、行政であろうかと私は思います。またこれからもしっかりと議論をしてまいりたいと思います。 続きまして、2番の空港利活用の推進について、新年度予算における取り組みでございます。 新規事業として3,500万円の予算を計上しておられます。取り組み等、これもるる壇上から御説明をいただきました。24年度は空港開港準備室ということで、いろんなセレモニー等があり、職員の方は大変お疲れであったかと思います。今後は準備室をどういう組織にして、空港の利活用を推進されるおつもりでしょうか。
◎総務部長(藤井章裕君) 確かに、空港が開港してもう数カ月が過ぎようとしております。そうした中で、この空港の利活用を進めていくためには、どうした部署がいいか。利用されることによって、市行政において、どのようなメリットがあるかというようなことを総合的に勘案した部署の配置を検討中でございます。
◆31番(藤重建治君) 先ほどの庁舎の建設位置とも似たような話になりますが、利用者の目線、あるいは民間企業の目線で、こういうものはしっかりと幅を広げて頑張っていただきたい。ゴールではなくスタートであると市長も言っておられます。12月、1月、2月、3月と4カ月程度たったわけでございますが、今のところ、安倍内閣と一緒でロケットスタートができておるわけですが、これを持続可能な交通手段として、関東圏域で周知していくには、170万円の普通旅費で果たして足りるかどうか。あるいは逆に東京からこちらへお客を招いて、さきの「架け橋会in東京」が「in岩国」になるような、民間企業目線での取り組みをしっかりと行っていただけたらと思います。これについても我々もまたしっかりと注視いたしますし、可能な限りの応援もしてまいりたいと思います。 最後に、先ほど壇上で写真も見ていただきました、岩国玖西連絡幹線道路の整備でございます。山陽自動車道の熊毛─岩国間の1日当たりの通過車両がどの程度か、御説明いただけませんか。
◎
都市建設部長(山本和清君) 山陽自動車道の熊毛─岩国間の交通量ということでございますけど、これにつきましては、岩国─玖珂間、それから玖珂─熊毛間の交通センサスの調査の資料となっております。岩国─玖珂間につきましては2万8,528台、玖珂─熊毛間につきましては2万7,645台となっておるとこでございます。
◆31番(藤重建治君) 国交省の交通センサスあたりで調べてみますと、欽明路道路は1日24時間で2万3,000台、そして山陽道が2万7,000から2万9,000台ということで、万が一山陽道で雪や事故により通行どめがあったときには、通行量が平素の倍になるわけでありますが、何としてでもできるだけ早い時期にという思いがしております。 そうした中で、市長に最後にお尋ねでございますが、南バイパス南伸の計画決定も急がれます。昔のことわざに、二兎を追う者は一兎をも得ずとありますが、二兎を追わなければ二兎を得ることもできないわけであります。先般の一般質問で、若干要望事項が形骸化していたかもしれないという市長のお言葉がございましたが、建設に向けての強い思いをぜひお聞かせいただければと思いますが、お願いいたします。
◎市長(福田良彦君) 幹線道路の要望については、地元の地域の声というのが非常に重要であります。先ほど写真等でお示ししていただいたように、現状については認識しております。こういった中で、市としても、県に対しましては、玖西連絡幹線道路については要望してきておりますが、一部形骸化されているという答弁だったとの御指摘がありますが、今、岩国とすれば、岩国大竹道路、南バイパス南伸、そしてこの玖西連絡幹線道路について、地元の方から要望がございました。これについても、事あるごとに山本知事のほうにもお話をさせていただいております。その現状について、我々も理解しておりますし、期成同盟会も設立されましたので、今後、歩調を合わせながら県に対して市としても要望してまいりたいと考えております。
◆31番(藤重建治君) どうぞよろしくお願いします。終わります。
○議長(武田正之君) 以上で、31番 藤重建治君の一般質問を終了いたします。 6番 貴船 斉君。
◆6番(貴船斉君) 6番 新和会 貴船 斉でございます。質問に先立ちまして、本年3月31日をもちまして、晴れて定年退職を迎えられる職員の皆様方に感謝の意とともに御慰労を申し上げます。長年にわたり市政に携わってこられ、本当に御苦労さまでございました。今後は、健康に留意され、岩国市を中心から一歩距離を置いた客観的な見方で見守っていただきたいとお願いいたします。それとともに、市民の皆さんから、退職されたけどさすがですねといった声が出るように、岩国市の職員であったという誇りと自覚を持って、地域の中で活躍していただきたいと思います。 それでは、新和会を代表いたしまして、通告に基づき一般質問を行います。 1点目、開港後の
岩国錦帯橋空港の利活用について。その1、利用状況と今後の課題について。その2、「
岩国架け橋会in東京」の成果と次回開催について。 2点目、基地を抱えるまちとしての諸課題について。その1、基地交付金について。その2、空母艦載機の移駐時期の遅延による財政やまちづくりへの影響について。 以上について、市長のお考えを伺います。 まず、
岩国錦帯橋空港についてお伺いいたします。 開港後、本日で84日目となります。12月13日の第1便が朝日の中、真っ青な空に飛び立っていく光景は忘れることができません。開港後の利用状況については好調であると聞いていますが、市民から寄せられる声の中には、今後の利用状況を心配されるものがあります。我らの岩国市の空港の利用状況が気になるのは当然です。空港再開の是非についての議論がされていた時期に、どうせ赤字経営に陥るのだからということで、少しでもリスクを伴う事業はせず、何もしないで安全運転を唱える再開反対の人たちのキャッチフレーズが、市民の間にかなり浸透していたことを今さらながら実感しております。 空港再開の意義は申し上げるまでもありませんが、岩国市にとっても県東部地域にとっても大きな意味を持つことは間違いありません。市民の心配を払拭し、この空港を育てていくためには、行政としてもさまざまな仕掛けが必要ですが、東京を隣に感じることができるようになった今、我らの空港をみんなで盛り上げて、将来的には増便ができるような状況をつくり出そうという、市民全体が前向きな姿勢で臨むことが一番大事なことだと考えます。利用状況と今後の課題についてお伺いいたします。 そのような中、1月28日「
岩国架け橋会in東京」が開催されました。私たち新和会も参加いたしました。東京在住の岩国出身者や岩国ゆかりの方々が大勢参加され、とても意義ある会でございました。岩国出身東京在住の方たちに、岩国の真ん中にある空港に、飛行機で一飛びで帰郷してみたいという気持ちをかき立てるには、十分な効果があったのではないでしょうか。また、今回の「第1回架け橋会in東京」は、首都圏から岩国への誘客は、岩国出身者への呼びかけから輪を広げていくという一つの効果的なPR活動であると思いますので、ぜひとも次回の開催を望みます。 そこで、
岩国錦帯橋空港の開港後の利用状況と、大きな期待を背負って誕生したこの空港をフルに利活用して、岩国のためになるよう生かすにはどうすればよいと考えているか。また、「
岩国架け橋会in東京」を商工会議所、観光協会とともに主催した岩国市としては、その効果と次回開催の意思があるかをお尋ねいたします。 2点目、基地を抱えるまちとしての諸課題について、その1、基地交付金についてお尋ねします。基地交付金とは、区域内に米軍や自衛隊の施設がある市町村に対して、本来、私有地であれば固定資産税を課税できるが、それができないために、市税収入となるべき固定資産税の代替的措置として国から交付される使途に制限のない交付金で、国有提供施設等所在市町村助成交付金と施設等所在市町村調整交付金の2種類があり、24年度は岩国市へは17億1,233万円が交付されております。この交付金は、法律が制定された昭和32年以来、岩国市の貴重な一般財源として算入されております。その総額は55年間で約520億円に上ります。この岩国市への交付金額は、基地を抱え、国防政策に協力し、長い間さまざまな問題に直面し、現在も米軍再編に翻弄されている状況を考えれば、少額過ぎると考えます。国の予算と交付対象の市町村とのバランスといった点もありますが、岩国の受けている負担に対しての適正な金額であるとはとても思えません。この交付金を増額することを国に強く要望することについてお伺いいたします。 基地を抱えるまちとしての諸課題についてのその2、
空母艦載機移駐時期の遅延による財政やまちづくりへの影響についてですが、
空母艦載機移駐時期の遅延が再編交付金等に及ぼす影響についてお尋ねいたします。
空母艦載機移駐が3年程度延期され、移駐完了は2014年から2017年になるであろうと言われております。再編交付金ですが、平成19年に制定され、10年間の時限立法である再編特措法に基づいており、現在39市町村が交付対象となっています。岩国市が決められた期限内に交付を受ける金額は149億5,000万円となっておりますが、移駐時期の延期による交付金額の総額の変更はないけれども、既に交付済みの5年分を除いた残額を8年での交付になるため、単年度の交付金は減額になり、24年度比4.8%減の10億4,898万円になると聞いています。現在、岩国市では再編交付金事業が26事業ありますが、これに影響はないのでしょうか。交付金を増額することについて、また、10年の時限立法でありますが、その期間の延長について国へ要望することについて、どのようにお考えかお伺いいたします。 以上で壇上よりの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 貴船議員御質問の第2点目の基地を抱えるまちとしての諸課題についてお答えいたします。 まず、基地交付金についてでございますが、基地交付金は、米軍や自衛隊が使用する施設が市町村の区域内に広大な面積を占め、かつ、これらの施設が所在することによって市町村の財政に著しい影響を与えている状況を考慮して、固定資産税の代替的性格を基本としながら、これらの施設が所在することによる市町村の財政需要に対処するための財政補給金としての性格も有する、使途の制限のない一般財源として交付される交付金でございます。 基地内の資産に係る交付金といたしましては、米軍や自衛隊が使用している固定資産を対象とした国有提供施設等所在市町村助成交付金と、米軍資産を対象とした施設等所在市町村調整交付金があり、この二つが一般的に基地交付金と言われております。 平成24年度の交付金の国家予算は、助成交付金267億4,000万円、調整交付金68億円の計335億4,000万円で、交付対象となっている298団体で、対象資産の価格や資産の種類、用途、市町村の財政状況などにより案分され、交付されております。 なお、この国家予算につきましては、これまで3年ごとに見直しが行われており、平成25年度につきましては、10億円が増額される見込みでございます。 岩国市への交付実績でございますが、平成21年度に、基地沖合移設による提供土地の増加などにより約1億円増加した後は、毎年微増となっておりましたが、平成24年度は17億1,233万3,000円と、前年度と比較して約4,900万円増額しています。 増額要因といたしましては、平成23年度中に下士官宿舎や郵便局、倉庫など比較的大きな施設が完成し、追加提供されるなど、基地内施設の新設・整備が行われていることにより、他の基地交付金対象自治体と比較して、相対的に資産価格の割合が増加したためと推測されます。 また、今後につきましては、土地価格の下落は続くものの、しばらくは基地内の施設整備が続くと考えられるため、建物や工作物に係る資産価格については、増加していくものと見込んでおります。 一方、売却により防衛省所管の国有地となった、愛宕山の東地区約31ヘクタール、西地区約45ヘクタールの、合わせて約76ヘクタールの固定資産に係る基地交付金の見込みにつきましては、交付額の増加につながることはほぼ確実であると見られるものの、交付の対象となるのは、米軍への提供土地として告示されるなど一連の手続を経た後となることから、その時期や増加額につきましては、実際に施設として提供されていない現状では、推測することは困難でございます。 なお、基地交付金につきましては、固定資産税の代替財源の性格を有するものの、その資産価格に対する交付率は0.5%前後であり、固定資産税率1.4%と比較すると約4割程度にとどまっているため、国家予算の増額を含めて、全国基地協議会などの全国組織を通じて国に対する要望を行っているほか、毎年、岩国市独自で総務省及び財務省に対して、基地交付金が固定資産税の代替財源として十分に機能するよう要望を行っており、今後も引き続き、あらゆる機会を捉えて、国に対し強く要望していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、(2)の空母艦載機の移駐時期の遅延による財政やまちづくりへの影響についてでございますが、施政方針でも申し上げましたが、去る1月25日、左藤防衛大臣政務官から、空母艦載機の岩国飛行場への移駐時期が3年程度おくれるとの説明がございました。 また、再編交付金につきましては、再編交付金は再編の実施に向けた進捗状況等に応じ交付するものであり、岩国飛行場への空母艦載機の移駐等の進捗状況に応じ、適切に対処してまいると説明を受けたところです。 再編交付金は、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法に基づき、交付されるものでございます。 制度上、岩国飛行場の場合、3年の遅延に伴い、再編の終了年度が当初の予定である平成30年度から平成33年度に延長されることになりますが、交付額につきましては、再編の最終年度までに交付される合計額は変わらないことから、平成25年度以降、1年ごとの交付額が平準化され、減額されることになります。 御質問の財政やまちづくり実施計画への影響でございますが、平成24年12月に策定した、平成25年度から平成27年度までの3カ年のまちづくり実施計画につきましては、平成27年度に合併後10年目という節目を迎えることから、やるべきことはやっていくというスタンスで、五つの重点施策を中心に事業選定を行っております。 その後、平成25年度当初予算におきましても、このまちづくり実施計画に登載した事業をもとに、投資政策的経費の編成作業を進めておりました。 しかしながら、空母艦載機の移駐時期の延期に伴いまして、急遽交付額を見直したところでございます。 これによりまして、交付見込み額を、約12億8,000万円から約10億5,000万円へと変更し、これに合わせて、再編関連特別事業費の調整を行っております。 再編交付金の増額・延長につきましては、昨年8月、山口県基地関係県市町連絡協議会において、基地周辺自治体の実情に応じた交付金の増額を行うとともに、再編に伴う地元負担が長期間継続することを考慮し、終了年度以降も引き続き交付を継続するよう、要望を行ったところでございます。 市といたしまして、3年遅延した状況も踏まえつつ、地元の負担や実情に応じて、再編交付金が充実されるよう、今後も関係自治体と連携を図り、国に働きかけてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎副市長(白木勲君) 第1点目の開港後の
岩国錦帯橋空港の利活用についてお答えいたします。 まず(1)利用状況と今後の課題についてでありますが、御承知のように、昨年12月13日、岩国市民の長年の夢、そして岩国市の産業振興や観光振興の起爆剤となり得る
岩国錦帯橋空港が開港いたしました。 東京への日帰り可能な運航ダイヤや、全日空、利用促進協議会など関係機関のPR活動や関係者の尽力により、開港当初から空港は大勢の人でにぎわい、予想を上回る大盛況となりました。 御質問の利用状況につきましては、全日空によりますと航空機の搭乗者について、月別の利用実績は12月が旅客数2万780人、搭乗率が80.9%。1月、2万5,331人、61.3%。2月、2万4,968人、66.1%と非常に好調な利用状況となっております。 12月はチケットの販売に関して新規就航記念として、旅割という割引運賃において、破格の値段が設定されたことなどもあり、空港開港とあわせて大きな反響を呼び、13日という月の半ばからのスタートにもかかわらず、2万人を超える多くの方が搭乗されました。 また、年末年始──これは12月21日から1月6日でありますが──におきましては、旅客数、1万8,658人、搭乗率81.2%と、非常に高い利用状況でした。 この搭乗率の評価につきましては、全日空によりますと、全国的に1月から2月はビジネス、観光とも1年の中でも最も動きの少ない時期である閑散期で、この時期に搭乗率が減少するのは全国的な傾向。しかしながら、
岩国錦帯橋空港の同時期の搭乗率は、他の空港の羽田路線の搭乗率と比較すると高い搭乗率となっており、全日空の羽田路線の昨年1月の平均搭乗率が54.9%という中で、搭乗率が60%を超えている空港は35路線中3路線のみである。さらに、
岩国錦帯橋空港は広島県西部地域の需用の掘り起こしにより、今後さらに搭乗率が高まるものと考えているとのことでありました。 市といたしましては、現在のところ好調な利用状況でありますが、搭乗率の評価については、運用開始後の期間が短く、現時点で確定的に述べることはできませんが、いずれにいたしましても、今後とも好調な利用状況の堅持に努めていきたいと思っております。 そのためにも、新年度においては、引き続き首都圏や地元での新聞広告、テレビCMなどのメディアによる周知や、多くの人々が集まるイベント会場などでのPRを実施してまいります。 また、全日空の国内線の飛行機の機体に、岩国市という自治体名の張りつけ広告を実施し、張りつけを実施した機内の座席ポケットに岩国市紹介資料を設置することで、国内の多方面に岩国市をPRすることを考えております。 さらに、
岩国錦帯橋空港利用者の利用目的や改善点を把握するための、
岩国錦帯橋空港利用者の
動態アンケート調査や、岩国市の地域資源を観光振興や地域ブランドとして、首都圏向けのPR事業に活用するための
地域資源調査の実施を検討し、
岩国商工会議所が実施している市内企業を対象とした
アンケート調査等とも連携を図るなど、今後も高い搭乗率を保てるよう全日空や関係機関と協力して取り組んでまいりたいと考えているところであります。 次に、(2)「
岩国架け橋会in東京」の成果と次回開催についてお答えいたします。
岩国錦帯橋空港は、3,500万人の東京都市圏と岩国を直接結び、年間35万人の利用客が見込まれております。 これは、岩国市にとって大きく飛躍するチャンスであり、都市間競争に打ち勝つ起爆剤として、さらには岩国地域の魅力を全国に向けて発信する空の駅として大きな役割を担い、地域の活性化に大きく寄与するものと期待しているところであります。 御承知のとおり、運航は岩国-羽田間の1日4往復8便で、所要時間は約90分、時間帯は早朝から最終便まで利便性の高いダイヤとなっており、東京都市圏との距離が一気に短縮されることから、市民間交流や経済交流の活性化が見込まれるとともに、観光都市岩国の集客にも大きく寄与するものと考えています。 本年1月には、
岩国錦帯橋空港開港記念として、岩国市、
岩国商工会議所及び岩国市観光協会の共催により「第1回
岩国架け橋会in東京」が東京で開催されました。 この会は、
岩国錦帯橋空港を育て、役立て、活性化を進めるために、東京都市圏に居住されている岩国市の出身者や岩国にゆかりのある多くの方々との交流を図る、文字通りかけ橋として企画されたもので、167名という大勢の方に御参加をいただき、岩国からも85名が
岩国錦帯橋空港を利用して会場に駆けつけ、首都圏在住の方たちと交流が行われ、大いに盛り上がったところであります。 会場では、
岩国錦帯橋空港の紹介ビデオや
岩国錦帯橋空港開港までの商工会議所青年部を中心とした再開運動のビデオが上映され、また、岩国市の観光宣伝隊による観光PRや企業誘致のビデオも上映されました。 参加された方々の中には、名誉市民の廣中平祐氏や全日空の伊東社長などもおられ、会場内は
岩国錦帯橋空港開港を契機とした今後の岩国発展の期待感で膨らみ、東京都市圏の皆様には、首都圏と岩国を結ぶかけ橋となって、御尽力いただくようお願いし、大盛況のうちに終了した次第であります。 参加された方々から、こうした機会を設けることは、今後の岩国市の観光振興、産業振興につながる大きな効果があると好評をいただいたところであり、こうした声を踏まえ、次回の開催につきましては、関係団体とも協議し、前向きに取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆6番(貴船斉君) それでは、順番に再質問をしたいと思います。 まず、錦帯橋空港についてですけれども、錦帯橋空港がスタートしてからいろいろな問題が浮かび上がってきた──想定外の問題といったものがたくさんあると思いますけれども、それらについては、当局もまだ対応の段階であるとは思いますし、数点については後日、同僚議員から質問が予定されておりますので、私からは、市当局におかれては、好調な搭乗率を維持するため可能な限りの柔軟な対応をしていただきますことを要望いたしておきます。 それから、架け橋会の次回開催につきましては、ただいま副市長からの御答弁で、前向きに対応していきたい、検討していきたいとの御答弁をいただきましたので、期待しております。ぜひ次回も開催していただきたいと思います。 それで今、岩国で、架け橋会を定期的にやっておりますけれども、その架け橋会に東京の方が飛行機を利用してやってきていただけるような状況がつくり出せればというふうに思います。 次に、錦帯橋空港ですが、私はけさも錦帯橋空港に行ったんです。飛行機には乗っておりませんで、見送りに行ったんですが、結構乗られる方が多いみたいで、家から近いし、とても便利なんです。これは余談ですが、私の家から車で5分で行きます。ですけれども、5月5日のフレンドシップデー当日は、多分歩いていかないといけないと思うんです。それで、きょうは恒例の5月5日の日米フレンドシップデー当日の、錦帯橋空港へのアクセス道路確保について伺いたいと思います。25万人と言われる集客力を誇る岩国一番のイベントに、ことしはさらにヨーロッパから民間のアクロバット飛行チーム、ブライトリング・ジェットチームというチームが参加するとの報道がありました。国際的にも高水準のチームで、ファンがたくさんいるということです。私も先日、インターネットでブライトリング・ジェットチームがどんなものか見たんですが、航空ファンではない私も、それを見ると胸がわくわくするようなすごいプロチームです。それで、やっぱりこういうものが来ますと、例年以上の来場者が予想されます。さらに自衛隊のブルーインパルスがことし来るかどうかわかりませんが、本日、ただいま訓練のために岩国基地に飛来している……(「まだ」と呼ぶ者あり)まだですか。飛来する予定です。また、もしオスプレイの展示などが同時に実施されるとなると、例年を上回る激しい交通渋滞が起きることが予想されます。 そのような中、
岩国錦帯橋空港利用者の空港へのアクセス確保は可能なのか、関係機関との連携はどのように進めておられるのかお尋ねいたします。
◎
基地政策担当部長(杉岡匡君) 5月5日の日米親善デーの件につきましては、先般、基地側からも、今年度の実施について発表があり、また、あわせて今年度につきましては、基地内での工事がある関係から、例年どおりの駐車場が確保できないということで、基地側も基地の中での駐車場を確保できないという説明がございまして、その後、市のほうでもさまざまな角度から協議を重ねている状況にあります。先ほど御案内がありましたように、何分、多くの方々の来場が予想されます。昨年度も、御承知のとおり、大変な渋滞を起こしておりまして、基地の中に入れないということも現実的に起こっているわけでございますので、現在、関係機関と協議を重ねている状況でございます。まさに進行中ということでございますので、具体的な対応については、今後、関係機関と協議して、対応策を詰めてまいりたいと考えております。
◆6番(貴船斉君) 今、関係機関との協議を進めておられるということですけれども、せっかくの岩国最大のイベントで、錦帯橋空港PRにも絶好の機会であるというふうに思っております。これが交通渋滞による混乱のために、空港利用者のみならず、岩国市民からも不評を買うようでは、岩国市の名が廃ります。あと2カ月足らずで万全の対策を立てていただくように望みたいと思います。 それで、市としては5月5日に向けて、
岩国錦帯橋空港のPR活動など予定しておられるかどうかお伺いします。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 錦帯橋空港のPRにつきましては、あらゆる面において積極的にやっていきたいと考えておりますので、このたびもどんどんPRしていきたいと思います。
◆6番(貴船斉君) どんどんPRをしていきたいということなので、ぜひ具体的で効果的なPRをしていただきたいと思います。 錦帯橋空港開港1周年記念行事として、ハワイへの
チャーターフライト事業が予定されておりまして、岩国市も事業費補助金として300万円を予算化しております。報道もされておりましたけれども、それについて、空港の開港までに過去4回、ハワイへの
チャーターフライトをやっておりますので、市民の関心はかなり高いわけです。私は、この事業の概要や実施予定日とか募集人員などについての報道を見ていないんですけれども、具体的な内容についてお伺いしたいと思います。また、市としては300万円の補助金のほかに、どのような形でかかわっていくおつもりかお伺いしたいと思います。
◎政策審議官(村田光洋君) 今、議員御紹介のとおり、平成4年、平成8年、平成11年、平成19年と、過去4回の
チャーターフライトを、岩国ハワイ
チャーターフライト実行委員会が実施しております。昨年の開港以来、その記念事業としてこういった
チャーターフライトを実施してはという声が、民間の方を中心に高まって、それとあわせてお隣の周防大島町でも──実は、周防大島町とハワイのカウアイ島が姉妹島提携をしておりまして、これの50周年ということで、今回、岩国ハワイ
チャーターフライトの第5回目をやろうという機運が高まりまして、先月26日に、事務局を商工会議所として、その実行委員会が設立されたと聞いております。 内容は、先ほど言いましたような記念事業で、ハワイと相互交流をして、民間空港の利用促進も図って、一層の日米交流につなげたいという実施目的でございます。 実施スケジュールは、今現在聞いておりますのは、案といたしまして、ことしの10月9日から14日の4泊6日という予定でございます。参加募集人員は約300人ということで、今現在、関係機関と調整に入った段階と聞いております。 今後、航空会社とか機種とか旅行会社といったところが決まって、なるべく早い時期に運賃等も決めて、参加の募集をしたいと聞いております。 なお、市といたしましても、この計画は岩国市民はもとより、多数のハワイ移民を送り出している周防大島町や、広島県等の周辺住民の方々も非常に熱望しているというふうに承知しております。また、先ほど申し上げました相互交流と利用促進を図り、一層の日米親善を深めるものとなると考えており、強力に支援してまいりたいと考えております。 予算の関係もございますが、防衛省、外務省、国交省、それから米側等、いろんな関係機関との調整もございますので、市としてしっかりサポートしていきたいと考えております。
◆6番(貴船斉君)
チャーターフライトが成功するといいなと思っています。10月9日から10月14日までで、300名、行き先はハワイへということでしたけれども、市として強力に支援したいということをおっしゃられました。大変いいことだと思います。費用がどのくらいかかるかということなんですが、わかりますか。(「まだ」と呼ぶ者あり)まだ決まってないですね。先ほどの架け橋会もありましたけれども、これは日米の交流ということになりますので、こちらからチャーター便でハワイへ行くのと、今度は逆にハワイからこっちへ来ていただくというのも考えてみたらいいのではないかと思います。それはまた今からのことですけれども、何かありましたらお願いします。
◎市長(福田良彦君) 今回、
チャーターフライトは5回目です。市のほうでは7月、8月にエベレットに高校生を派遣しておりますが、これとは別に、今回、12月に
チャーターフライトとあわせて、周防大島町と合同で、市内の中学生を対象に、ホームステイ体験をしながら、現地の方々と交流することを予定しているところでありまして、そういったことも通じながら、いろんな青少年の国際交流活動も展開してまいりたいと思っていますし、また、今回、現地の県人会の方々とも交流したいと思っております。そういった中で、今後空港を利用して日本、そして岩国に訪れてもらえるような輪が広がっていけばと思っています。 それと、先ほど架け橋会の質問がございましたので、関連で答弁させてもらいますが、5月5日のフレンドシップデーはもちろんでありますが、その前に4月7日に7年に1度の行波の神舞がございまして、これについて、A4のチラシができ上がりました。そこで、東京での架け橋会に御出席いただいた関東方面の方々に、お礼状と一緒にその行波の神舞のチラシを同封させていただきました。この7年に1度の行波の神舞について、東京在住の方もぜひ空港を利用してお帰りになられたらどうかということです。せっかくできた御縁でありますので、いろんな情報を発信してまいりたいと考えております。
◆6番(貴船斉君) 空港開港で夢がどんどん広がっていく感じの御答弁をいただきました。岩国としても、空港を最大限に利活用してほしいし、空港が盛り上がるように、私どもも一生懸命支援していきたいというふうに思います。 それで、ただいま市長のほうから御答弁もありましたけれども、架け橋会in東京に出席された東京在住の皆さん方に行波の神舞のパンフレットを送られたわけですが、岩国出身の東京の在住の方はたくさんおられると思うんです。今回の架け橋会in東京は167人ということでしたけれども、丸が二つぐらい多いぐらいたくさんおられると思うんです。 何を言いたいかというと、東京に岩国市の東京事務所を置いたらどうかと思っているんです。去年、二井知事のときに、市長と一緒に上京した折に、山口県の東京事務所に行ったんですけれども、岩国の事務所が要るなと思いました。今回、空港が開港してから、特に強く思っております。空港の利用促進、基地問題などありますので、岩国市として首都圏へのPRや国への要望、交渉について、東京とのかかわりはますます重要となっております。東京に岩国市の事務所を設置して、国の行財政情報の収集活動、企業誘致活動など、さまざまな活動の拠点とすることについて、検討するお考えはないかお伺いしたいと思います。
◎副市長(白木勲君) 確かに、東京事務所を設置すれば、中央官庁等、関係諸機関との連絡が極めて緊密になって、行政運営の円滑な推進につながっていくことはわかってはおりますが、先ほど貴船議員がおっしゃいましたように、山口県の東京事務所がございまして、今までも山口県や県の東京事務所と協力し合いながら、有効に活用して、成果も上げてきております。もう一点、ここ数年ですけれども、岩国市から国交省に職員を派遣している状況もございまして、詳細な情報も得ております。したがいまして、現時点で岩国市の東京事務所の設置は考えておりません。今までどおり県と連携しながら、より効果的な運用に努めてまいりたいと思っております。
◆6番(貴船斉君) 県や県の東京事務所と連携をとり、国交省に職員も派遣しておりますということでした。東京が近くなって、必要なとき、1時間半あれば飛行機で行けるから事務所なんか要らないという考え方もあるかとは思いますけれども、こういった時期であればこそ、岩国からの情報発信の拠点としての岩国市東京事務所設置の効果は十分にあるのではないかと思います。また、岩国市の本気度というのを周囲に発信する絶好の機会ではないかと思いますので、検討していただきたいと思います。 それでは、基地交付金について伺います。 簡単に言いますと、335億円という国家予算を、交付対象の298団体で分け合っているということで、岩国市分だけの増額というのはなかなか困難であるということでしょう。先日の議会初日の質疑で、大西議員も負担に見合う金額ではないと、もっと頑張れというふうな意味のことを言っておられましたけれども、私も全く同意見でございます。平成24年度は、対前年度比が4,900万円の増で、今後も増加が見込めるとのことですけれども、答弁が難しいかもしれませんが、愛宕山の4分の3部分は、基地交付金にどのくらい反映されるのでしょうか。
◎
総合政策部長(中岡正美君) 前回、滑走路等でふえたときは、大体10ヘクタールで1,000万円ぐらい増額になっておりますので、76ヘクタールでしたら7,600万円という感じでございます。
◆6番(貴船斉君) 7,600万円ぐらいはあるんではないかということですが、今のは公式な金額ではありませんので、大体このぐらいになるんじゃないかという
総合政策部長のひとり言みたいなものだと思って聞いておきます。財務省に登録しないと認められないんだと思うので、手続的な面がありますので、その時期はまだちょっと先になるかとは思います。ちょっと横道にそれるんですけれども、岩国市のホームページで防衛施設周辺整備事業等実績表が出るんです。これなんですけど、これを見れば、防衛省関係の補助金、交付金──今はもうないSACO関連とか、再編交付金とか、そういうのが出ていて一目瞭然なんです。これをもとに計算すると、国有提供施設等所在市町村助成交付金と施設等所在市町村調整交付金は、合計で520億円ぐらいいただいている。防衛省からのほかの補助金とか交付金を全部合わせて、今までどのぐらい岩国市がもらっているかというのがここに載っており、1,000億円は超えているんです。金額はいいんですけど、申し上げたいのは、これが平成22年度までしか出てないんです。今はもう25年度です。ほかにもちょっと古い情報がそのまま載っているのがあったんですけれども、もう少し気をつけて小まめに更新していただきたいと思います。
◎政策審議官(村田光洋君) 基地関連のいろんな資料といたしましては、「基地と岩国」という冊子を5年に1回発行しております。そのすき間を埋めるために、毎年更新データ集というのを発行しております。今、議員がお示しになった資料はその一部ですが、中にはいろんな資料がありまして、適宜──例えば再編問題と岩国市の取り組み、事件、事故、騒音データ、それはわかった段階でホームページにもアップしますし、紙に更新データ集として印刷して、必要がある方にはお配りしているという状況でございます。 今の事業費の実績表なんですが、今、私が手元に持っているのは、この1月に作成したものですが、それは平成23年度末のものがトータルで載っております。今、ちょっとホームページのほうがどのようになっているのか、承知していないんですけれど、(「ホームページはこれです」と呼ぶ者あり)リンクさせるように、早急に改善したいと思います。
◆6番(貴船斉君) 厚木からの艦載機の移駐が3年程度おくれる。岩国についての事業が3年おくれるということですけれども、これはもう以前から言っておりますけれども、再編のパッケージの中の一つとして、ロードマップにも載っております岩国の海上自衛隊の件ですが、残留するかどうかというのも最後にならないとわからない。決定が3年延びるということですか。
◎市長(福田良彦君) 海上自衛隊の残留については、先般も左藤防衛大臣政務官が来られたときにも、もうこれは速やかに結論を出していただきたいということをお話しさせてもらいました。これまでも大臣、副大臣、大臣政務官等が来られた折には、かなり前向きで残留についての詰めの段階に来ているというふうに私は受けとめておりますので、艦載機が3年遅延することによってこれもおくれるといった認識は私にはございません。喫緊のうちに結論が出るものというふうに私は考えております。
◆6番(貴船斉君) 今、市長がおくれることはないだろうとおっしゃいました。現在、日本は周辺国との領土問題に端を発して、外交上、安全保障上大変微妙で不安定な状態になっております。日本の安全を確保するためには、日米同盟の強化による米軍の抑止力を期待しないといけないんですけれども、それと同時に、自衛隊の抑止力というのは、かなり大きなものがあると思います。今この時期に海上自衛隊が厚木に移駐するか岩国に残留するか、まだ決まってない不安定な状況が続くということは、日本の抑止力を損なうものだと思いますので、できるだけ早く残留について決めていただきたいと思います。 福田市長は、米軍再編問題による激しい対立で混乱のきわみの中、選挙を勝ち抜き、市長になられました。今、2期目の2年目を迎えておられます。大変エネルギッシュに動いておられます。昨年、2期目の選挙を終えて、再編問題も一段落し、これから腰を落ちつけて、福田流のまちづくりをといった矢先に、オスプレイの陸揚げという問題が起こりまして、その対応に追われました。岩国はそういう土地なので、しようがないと言えばそれまでですけれども、対外的なこと──基地問題について、かなりのエネルギーも時間も割かれるということで、なかなか腰を落ちつけて福田流の市政ができなかった。でも、今年度は施政方針にも述べておられますけれども、落ちついた市政を遂行できると期待しております。 昨年末の政権交代によりまして、安倍政権が誕生いたしました。安倍総理大臣、岸信夫衆議院議員、山本知事、福田市長、岩国にとってこれ以上の強固な政治的なラインはありません。岩国のためにも、強い気持ちで力強く前進していっていただきたいと思います。 きょうの私の質問である交付金の増額についても、国に対してこれまでに倍して強く要望していただきたいと思います。 最後に、平成25年度の市政に臨むに当たって、市長の決意をお聞かせいただければと思います。
◎市長(福田良彦君) 2期目をスタートして1年が経過したわけでありますが、新年度予算についても諮っていただいております。今回、やはり基地問題──きょうもオスプレイが飛来しておるようでありますが、いろんな基地問題については、いろいろな主義主張があろうかと思っております。しかしながら、そういった中で、いろんな意見を聞きながら、技術的、また具体的ないろんな対策をしっかりと講じれるように、国としっかりと協議していきたいと思っておりますし、いろんな大きな事業も残っております。そして、各地域には、まだまだ生活に密着した本当に小さな問題から深刻な問題まで横たわっておりますので、そういったこともしっかりと目を配ってやっていきたいと思っております。 また、貴船議員から、きょうは基地交付金についての御質問で、固定資産税の代替財源としては十分でないので、増額をしっかりと要望し、また再編交付金については延長をしっかり要望していこうというお言葉をいただきました。これについては、大西議員からも、また重岡議員からも同様の趣旨の声をいただいて、方向性が非常に定まってきたかと思っております。これは適切な措置として、しっかりと声として言っていくべき課題であります。よって、いろんな主義主張はあったとしても、岩国市として、これは国に対してしっかりと言うべきことであります。これは決してあめとむちとか、そういったものではなく、市としての言うべき財源として、我々は議会の方々の応援をしっかりいただいて、私独自でも基地協議会なりでそういった要望はしっかりとやっていきたい。それをもって、いろんな住民サービス、福祉向上に充てて、本当に活力ある岩国をつくっていきたいという思いでこれからも頑張っていきたいという所存ですので、これからもよろしくお願いいたします。
◆6番(貴船斉君) ありがとうございました。これで私の一般質問を終わります。
○議長(武田正之君) 以上で、6番 貴船 斉君の一般質問を終了いたします。 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、明3月7日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(武田正之君) 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。午後5時40分 散会
―――――――――――――――――――――――――――――― 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 岩国市議会議長 武 田 正 之 岩国市議会議員 坪 田 恵 子 岩国市議会議員 大 西 明 子 岩国市議会議員 藤 重 建 治...