岩国市議会 > 2010-09-08 >
09月04日-02号

  • "岩国医療センター跡地"(1/2)
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  1. 岩国市議会 2010-09-08
    09月04日-02号


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    平成 22年 第3回定例会(9月)平成22年第3回岩国市議会定例会会議録(第2号)平成22年9月8日(水曜日)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第2号)平成22年9月8日(水曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│       件                   名       │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1│会議録署名議員の指名                         │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│一般質問                               │   │└───┴───────────────────────────────────┴───┘――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(32人)   1番 河 合 伸 治 君  13番 田 村 順 玄 君  24番 桑 原 敏 幸 君   2番 河 本 千代子 君  14番 重 岡 邦 昭 君  25番 村 中   洋 君   3番 越 澤 二 代 君  15番 野 口   進 君  26番 石 原   真 君   4番 井 上 昭 治 君  16番 渡   吉 弘 君  27番 姫 野 敦 子 君   5番 片 山 原 司 君  17番 縄 田 忠 雄 君  29番 山 田 泰 之 君   6番 石 本   崇 君  18番 前 野 弘 明 君  30番 古 谷 清 子 君   7番 藤 重 建 治 君  19番 阿 部 秀 樹 君  31番 大 西 明 子 君   8番 松 本 久 次 君  20番 細 見 正 行 君  32番 藤 本 博 司 君   9番 藤 本 泰 也 君  21番 林   雅 之 君  33番 武 田 正 之 君  10番 貴 船   斉 君  22番 味 村 憲 征 君  34番 高 田 和 博 君  12番 中 塚 一 廣 君  23番 西 村 幸 博 君  ――――――――――――――――――――――――――――――欠席議員(1人)28番 藤 井 哲 史 君――――――――――――――――――――――――――――――欠員(1人)――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者       市長             福 田 良 彦 君       副市長            白 木 勲 君       教育長            佐 倉 弘 之 甫 君       水道事業管理者        上 村 高 志 君       都市整備審議官        新 階 寛 恭 君       総務部長           山 塚 静 生 君       総合政策部長         藤 井 章 裕 君       基地政策担当部長       村 田 光 洋 君       民間空港推進担当部長     高 嶋 信 行 君       市民生活部長         赤 崎 忠 利 君       危機管理監          村 中 達 郎 君       環境部長           松 林 達 也 君       健康福祉部長         廣 田 茂 基 君       病院管理担当部長       小 畑 晴 正 君       産業振興部長         小 川 博 史 君       都市建設部長         木 村 泰 博 君       由宇総合支所長        村 田 弘 君       玖珂総合支所長        服 部 久 成 君       本郷総合支所長        山 田 敬 裕 君       周東総合支所長        山 根 俊 郎 君       錦総合支所長         桂 富 義 君       美川総合支所長        杉 山 良 彦 君       美和総合支所長        松 田 清 君       会計管理者          安 田 昭 博 君       教育次長           前 川 冨 美 男 君       監査委員事務局長       丸 茂 辰 夫 君       農業委員会事務局長      氏 木 一 行 君       選挙管理委員会事務局長    竹 森 英 雄 君       交通局長           浦 前 宏 君       水道局次長          藤 本 廣 義 君       消防担当部長         野 上 悦 生 君       総合政策部参事        森 本 米 生 君       健康福祉部参事        藤 井 栄 子 君       健康福祉部参事        村 岡 一 男 君       産業振興部参事        大 中 講 治 君――――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員       議会事務局長         松重和幸       議事課長           木原宏       庶務課長原田淳議事課長補佐  中津朝実       書記             林孝造       書記             村中俊一郎       書記             嶋原健――――――――――――――――――――――――――――――午前10時 開議 ○議長(桑原敏幸君)  皆さん、おはようございます。所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておりますとおり行いたいと存じます。 議事日程に入ります前に、去る9月4日に急逝されました故宗正久明氏の御逝去を悼み、深く哀悼の意を表するとともに、ここに御冥福を祈り、謹んで黙祷をささげたいと存じます。 皆さん、御起立をお願いいたします。黙祷。  〔黙祷〕 ○議長(桑原敏幸君)  黙祷を終わります。御着席願います。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第1会議録署名議員の指名 ○議長(桑原敏幸君)  日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、15番 野口 進君、17番 縄田忠雄君、18番 前野弘明君を指名いたします。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第2一般質問 ○議長(桑原敏幸君)  日程第2 これより一般質問を行います。 15番 野口 進君。 ◆15番(野口進君)  皆さん、おはようございます。15番 市民クラブの野口 進でございます。きょうは、7年半の岩国市議会議員活動の集大成という気持ちで、これから市民クラブを代表して、壇上より通告に従い一般質問を行います。 ことしの夏は記録的な猛暑となり、6月から8月までの平均気温は、気象庁が統計を開始した1898年以降、113年間で第1位の高い記録だったそうです。 各地で熱中症の症状を訴える人が連日、救急車で搬送されるニュースを聞き、この異常気象をどこかでとめないと大変なことになると思ったのは、私だけではないと思います。 9月に入ってからも、まだまだ暑さが続いているようです。これから皆さん、大変な時期になろうかと思います。体調管理には十分気をつけてください。 それでは、質問に入ります。 1点目、岩国市の未来についての1、愛宕山地域開発事業の未来についてお尋ねいたします。 愛宕山地域開発事業は、県東部地域の振興を目的とし、愛宕山地域に、開発面積102.2ヘクタール、住宅計画約1,500戸、計画人口約5,600人の良質な宅地開発を行い、その工事に伴って生じる開発残土は、岩国基地沖合移設事業に必要な埋め立て用土砂として活用するという、まさに岩国市にとって一石二鳥の未来に夢を描くような計画でありました。 しかし、近年の地価の下落や住宅需要の低迷などから、このまま愛宕山の宅地開発を進めても、大幅な収支不足となり、県や市の財政に大きな影響を及ぼすということから、県と市はこの事業の中止を決めました。 ちょうどそのころ、平成17年10月29日、「日米同盟:未来のための変革と再編」、いわゆる中間報告が日米間で合意され、さらに平成18年5月1日、日米安全保障協議委員会において「再編実施のための日米のロードマップ」、いわゆる最終報告が合意され、厚木基地から岩国基地への米空母艦載機の移駐が明記され、その移駐に伴う軍人・家族約4,000人の住宅が必要であることから、この愛宕山地域開発事業の米軍住宅化の話が出てきました。 国は今年度、愛宕山の買い取り予算199億円を計上いたしました。確かに、国にこの土地を買ってもらえば、今までこの事業にかかった費用のほとんどは返済できるかもしれません。しかし、全額が返済できるわけでもなく、手元に借金が残るばかりか、岩国市の将来の発展に最も大切な土地を岩国市は手放すことになります。 現在、愛宕山は、その4分の1をまちづくりエリアとして、医療センターの移転や防災機能を備えた多目的広場が計画されています。今月3日、榛葉防衛副大臣が来岩され、市長、正副議長に、この愛宕山の残りの4分の3についての施設配置計画案を説明されました。そして、昨日には再度、榛葉防衛副大臣が来岩され、全員協議会の場で愛宕山の施設配置計画案の説明を行い、我々議員の質疑に答えていただきました。 このような状況の中、当局の見解と今後の計画についてどのようなお考えがあるか、お聞かせください。 2点目の岩国市の未来についての2、まちづくりの未来についてお尋ねいたします。 岩国市の歴史をたどると、万葉集にまでさかのぼります。岩国という名前は、万葉集にも見られるように、古くから山陽道の交通の要衝として栄えた町です。その後、吉川広家公が治める岩国領6万石の城下町として発展してきました。明治維新後、瀬戸内海に面した臨海部に各種の工場が建設され、瀬戸内工業地域として発展もしてきました。昭和15年4月1日には、玖珂郡岩国町、麻里布町、川下村、愛宕村、灘村が合併し、岩国市となりました。その後、昭和30年4月1日には、昭和の大合併により、玖珂郡小瀬村、藤河村、御庄村、北河内村、南河内村、師木野村及び通津村を編入し、さらに平成18年3月20日には、平成の大合併により、旧岩国市、玖珂町、周東町、由宇町、美和町、錦町、美川町、本郷村が合併し、現在の岩国市となりました。 このような歴史をたどりながら岩国市は、山口県東部の中核都市として発展を遂げてきました。平成17年に策定された新市建設計画では、新市の将来像として「豊かな自然と都市が共生した活力と交流にあふれる県東部の中核都市」とあります。新しい岩国市に市民みんなが期待をし、夢を持っていましたが、合併後5年目になっても、なかなか計画どおりにいっていないのが現状です。 しかし、これからの5年間は少し様子が違うと私は思います。愛宕山に医療センターが移転され、道路網や人の流れが変わってきます。また、民間空港が再開されれば、その効果も未知数です。岩国駅舎の建てかえも計画され、それに伴って、駅周辺の中心市街地の活性化も考えていかなければなりません。 このように、岩国市の将来像は、これから5年間でほぼ決まってしまうのではないかと私は思います。そこで、当局にお聞きしますが、これらの大きな変化を踏まえつつ、岩国市の将来像をどのように考え、計画、実行していこうとされているのかをお示しください。 3点目、岩国市の未来についての3、教育の未来についてお尋ねいたします。 私は、議員になって以来、ライフワークとして教育問題に取り組んでまいりました。それは、自分自身が学校教育の現場に出ていたときに、子供たちと接する中で、子供の可能性は無限であるということを肌で感じたからです。子供たちに正しく教育をすれば、その可能性を最大限に伸ばすことができるでしょう。しかし、一歩間違えれば、その子の人生にもかかわる、そういったものが教育であります。 私は、一般質問の中で、子供たちを取り巻く学校環境の問題や教職員のメンタルケアの問題、命の大切さや体験学習の必要性、学校給食や食育について、クラブ活動や国体についてなど、たくさんの質問をしてまいりました。 今、教育は大きな変革期を迎えています。平成18年12月、約60年ぶりに教育基本法が改正されました。また、新たに、8年前に実施されたばかりの学習指導要領が新学習指導要領となり、来年度から小学校が、再来年からは中学校が完全実施となります。これは、ゆとり教育による学力低下の問題だけでなく、年々深刻さを増す凶悪犯罪の低年齢化やひきこもりの増加、自殺や精神疾患など、さまざまな要因が考えられます。 このような大変な時期に、新教育長が就任されました。ぜひとも、これらの課題に果敢に取り組んでいただき、子供たちの未来を明るく豊かなものにしていただくために、岩国市の教育の現状とこれからの取り組みについてお聞かせください。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  皆さん、おはようございます。まず、御答弁の前に、このたび、我々同志であります宗正議員、そして昨日、我々の大先輩であります貴舩元市長が御逝去されたわけでございます。これまでの御功績に心から敬意と感謝を表するとともに、心から哀悼の意を表する次第でございます。本当にありがとうございました。 それでは、野口議員の御質問に御答弁させていただきます。 まず、第1点目の岩国市の未来についてのうちの2、まちづくりの未来についてお答えいたします。 本市におきましては、合併後の岩国市のまちづくりの指針として、新市が目指す将来の市民生活や地域社会の姿と、その実現のための施策を市民にわかりやすく示すため、新市建設計画を基本に第1次岩国市総合計画を策定しているところでございます。 本計画は、基本構想、基本計画、実施計画の3部門で構成されておりまして、基本構想は、本市の目指すべき将来像や具体的な町の状態を明らかにし、これらの達成のために必要な施策の大綱を示すものでありまして、計画期間は平成20年度から平成29年度までの10年間としております。 基本計画は、この基本構想に基づき、施策の大綱を具体化するとともに、施策目標を達成するために必要な179の施策・事業の概要と取り組み時期を示すとともに、施策・事業の実施によって、市民の満足度などをどのように向上させたいかを示した成果指標というものを設定しております。 また、実施計画は、基本計画に基づき、施策・事業を計画的かつ効率的に実施するための具体的な計画でありまして、優先度や財政状況に応じ、毎年度重要施策の見直しを行いながら3カ年の計画を策定していくこととしております。 本市の目指す将来の町の姿としては、基本構想に掲げておりますように、本市の持つ山・川・海に恵まれた自然環境を生かし、都市と農山漁村が共生した一体的な圏域を形成し、市内の交流を活性化して均衡ある発展を図るとともに、隣接いたします広島都市圏と連携しながら山口県東部の中核都市を目指すこととしております。 本市が目標とする将来像は、「豊かな自然と都市が共生した活力と交流にあふれる県東部の中核都市-自然・活力・交流のまちづくり-」としており、今後もこの将来像が実現できるよう努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  第1点目の岩国市の未来についての中の1、愛宕山地域開発事業の未来についてにお答えします。 愛宕山は市の中心に位置しており、市の活性化に重要な役割を担うものであると認識しております。 愛宕山用地の4分の1の区域につきましては、議員御承知のとおり、医療センター移転や消防移転、また防災機能を備えた多目的広場を核とする医療・防災拠点としてのまちづくりを行うこととして、現在、市におきましても、医療センターの平成24年度開院を予定とする移転スケジュールに合わせたインフラ整備に取り組んでいるところでございます。 防災機能を備えた多目的広場につきましては、これまで御説明してきましたとおり、平常時の利用といたしましては、子供から青少年、御年配の方まで、世代を問わずに集うことができる「夢広場」と呼べる空間に仕上げるよう考えておりまして、現時点におきましては、有効な整備手法を検討しているところであります。また、国との間でも必要な事務調整を行っている状況でございます。 一方、愛宕山用地の4分の3の区域につきましては、さきの再編の説明会を終えた後、愛宕山の施設利用計画について政府のしかるべき方が本市、市議会、また地元住民に対して説明されるようお願いしていたところ、議員御案内のとおり、3日には榛葉防衛副大臣から市長及び正副議長に対して施設配置案の説明をしていただき、7日には市議会全員協議会において市議会議員の方々に説明していただいたところでございます。 この施設配置案は、本年2月に開催されました岩国市におけるフォーラムや4月の地元説明会等においての愛宕山用地の活用案についての市民のさまざまな意見を踏まえて、それらの意見を可能な限り反映した案であるということでございました。 施設の利用面については、市民の利便性の観点から、運動エリアへは、岩国市には特段の取り扱いとして、身分証等のチェックなしで原則自由に立ち入ることができ、また、フェンスについては、有刺鉄線のないネットフェンスや格子フェンスなどの普通のフェンスが設置される予定であること、さらに、家族住宅については、全体の4分の3を岩国基地内に整備し、残りの4分の1のみ愛宕山用地に整備することなど、評価できる部分もございました。 他方、運動施設の具体的な規模等は調整中とのことでありまして、市としても、これから調整しなければならないこともあると考えております。 また、現基地内へ整備される全体の4分の3の家族住宅については、その具体的な配置等は、今後、米側と調整後に示されることとされております。 今後は、現在調整中ですが、国による地元説明会を早期に開催する予定としており、地元住民はもとより市民の理解を得るよう求めているところでございます。 国の示す土地利用計画案に対しましては、市民の意見に今後とも耳を傾け、市議会とも御相談の上、県とも協議しながら、市としての対応方針を固めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  (3)の教育の未来についてお答えします。 現在、岩国市教育委員会におきましては、平成19年度に策定した岩国市教育基本計画によって、社会・自然環境の変化に対応した岩国を担う人づくり、活力ある人材を育てるための教育の充実、義務・生涯教育を支える環境の整備、家庭・地域の教育力の向上を進めております。本計画の基本目標を「豊かな心と生き抜く力を育む」とし、教育委員会内の関係機関が一体となって取り組んでいるところでございます。 この取り組みをより充実したものにするためには、「信頼」をキーワードにした教育活動を進めることが肝要と考えています。教育委員会といたしましては、この「信頼」をより強固なものにするために、基本計画の方針にも述べておりますように、地域に開かれた学校づくりを第一に、各学校に対して、その実践を求めてまいりました。 参観日や学校公開など、開かれた学校づくりを進めることももちろんですが、今、学校で一番大切な「開く」は人の心を「開く」ことだと考え、教職員に対して日常的な授業公開を勧めているところです。この、心を「開く」ことにより、周りの人の意見を聞き、自分の考えを周囲に伝えるという双方のかかわりが可能になり、より強い信頼関係が生まれてくるものと考えております。 加えて、「開く」活動をより数値的にとらえるために、評価活動を重視した取り組みも進めてまいりました。学校現場での評価につきましては、教職員が行う自己評価、学校評議員や保護者などが行う学校関係者評価があります。平成19年に改正された学校教育法により、それぞれ公表と教育委員会への報告が求められており、市内全学校での取り組みを進めております。また、児童や生徒が授業について評価する授業評価についても、積極的な取り組みをお願いしているところです。 さらに、学校運営にかかわる意見を地域に求めるコミュニティ・スクールへの取り組みも進めております。平成19年度から美和中学校が、今年度からは由宇中学校が取り組みを始めます。今後、市内の各学校へ広げていくことを考えております。 これら学校現場での教育活動は、教育委員会内の点検・評価に反映させております。年度ごとにそれぞれの事業についての取り組み状況を評価するとともに、次年度に向けて方向性を示しているところです。加えて、評価結果をまとめ議会に提出するとともに、市民の皆さんにも公表を行っております。 教育委員会といたしましては、学校現場や教育委員会内で実施しているこれらの評価活動で醸成された「信頼」を基盤にして、すべての教育活動が充実したものになるように、今後とも支援を続けていきたいと考えております。 現在の教育基本計画は、平成23年度までの取り組みであります。来年度に向け、それぞれの事業の推進を目指すとともに、細部にわたる評価・検討を行い、新しい教育計画に生かしていこうと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。 ◆15番(野口進君)  それでは、順を追って再質問をさせていただきます。 まず、第1点目の愛宕山開発事業の未来についてお尋ねをいたします。 昨日、それと3日に榛葉副大臣が岩国に来られ、3日には市長並びに正副議長、きのうは私たちに、大変丁寧に説明をしていただきました。このことにつきましては、内容はとりあえず置いておいて、あの榛葉副大臣の態度には、本当に私も見習うべきところがあるなというふうに感心をいたしました。 そこで、この案は3日に私も見たんですが、福田市長がこの案を初めて見られて、一体どのような感想を持たれたかというのを、ちょっとまず最初にお聞かせ願えたらと思います。 ◎市長(福田良彦君)  まず、私も、野口議員と同様に、こういった大きな問題について、榛葉副大臣は決して逃げることなく、責任感を持って我々に説明をしていただいたという、そういった姿勢に対しては敬意を表するところであります。 中身について私も説明を受けました。その中身につきましては、これまでの一連の市民の方々のさまざまな意見を限りなくそこに集約したという説明がございました。一定の評価ができる部分もあったわけでありますが、まだまだ未知数といいますか、十分な説明がない部分もありましたので、今後の協議が必要だなというふうな印象を受けたわけであります。 そういった中で、まず、野口議員が壇上のほうで、4分の3の岩国の大切な土地を手放すということはいかがかというお話がございましたが、これについては、これまでの赤字解消の部分を含めて、そういった買い取りを要望してきたところであります。もちろん御承知と思いますが、前市長におかれましては、それをすべて県にお任せをしておったという部分がございます。私は、岩国市の意向もしっかりそこに反映できるように、市民の声が反映できるようにということで、今日に至っております。 それがあってこそ、昨日のような、防衛副大臣が来られて、議場にて説明がなされたというふうに私は理解をさせていただいております。 ◆15番(野口進君)  壇上で申し上げましたとおり、この愛宕山の土地は、岩国にとっては本当にど真ん中の一番優良な土地であります。これを国に売る。国に売って、岩国が自由にまちづくりができるんであれば、これは本当に夢のような話で一番いいんですが、提示された案は決してそうではないということなので、これについては、これから市民の皆さんにしっかりと説明していただきながら、私たちも細部にわたってきちんと調査をし、またこれに対応していきたいというふうに思っております。 私は今回、この愛宕山についてはかなり大きなテーマで質問をさせてもらっています。ですから、きのうの説明でいろいろと細かいところは出てきたんですが、それはまた同僚の議員にお任せをしたいというふうに思います。 ただ1点、私が申し上げたいのは、やはり今回の案は、確かに岩国市の意向をしっかりと聞いて、全国に例のないことも多々ありました。チェックがないとか、自由使用できるといったことについては確かにびっくりするようなこともありました。しかし、それが59機を受け入れる前提となってはやはりいけないというふうに私は思っておりますので、その辺についてはしっかりと今後説明をすると、きのうも断言をされましたので、なるべく早いうちに、地元の方、また近隣の自治会の方に説明をしっかりして、それをまた市の当局のほうもしっかり調整をしていただきながら、市民の声を、一人でも多くの方の声をしっかり聞いていただければというふうに思っております。 それでは、2点目のまちづくりの未来について再質問をさせていただきます。 これもかなり大きなテーマです。私も、岩国市のまちづくりについては、今まで一般質問の中で少し細かいところから質問させていただいた経緯もあります。 しかし、壇上でも申し上げましたとおり、岩国市は今後の5年間で本当に大変革をいたします。合併のときにも、私は同様のことを申し上げました。合併をして、これを機会に岩国市が変われる、そういった仕事を私はさせていただきたいということで議員選に出た経緯もございます。 しかし、5年目になり、岩国市のさまざまな調整は、未調整のところもたくさんございます。そういったことを勘案しながら、これから空港や駅舎、また、さっきも申し上げました愛宕山についても、それぞれ関連性のあるまちづくりをぜひともしていただきたいというふうに思っておりますが、まず最初に、6月議会から答弁をいただいております新階審議官ですが、私、今回、新階審議官に質問をするのは初めてなんですが、新階審議官が来られた最も重要な役割というのを、少し御説明をしていただきたいというふうに思います。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  ただいまの御質問にお答え申し上げます。 岩国市のまちづくりに関することについて重要な課題がたくさんありますから、それを解決して実現していくということが私の役割だと思っております。 ◆15番(野口進君)  その重要な課題というのがお聞きをしたいところで、実は、私も一般の市民から議員になりまして、議会の中でさまざまな質問をしてくる中で一番困ったのは、こういうふうにしたら町がよくなるんじゃないのか、こうしたらもっと市民が住みよい町になるのではないかというのを、さんざん執行部の方とお話をすることもあったんですが、そうする中で、やはり行政というのは縦割りでございます。ですから、例えば観光地に行くのに道路をやっぱり何とかしないといけないねという話をすると、それはやはり道路課になろうと。では、観光のほうはというと観光振興課、そういった形で、やはり縦割りになっております。 私も、最初のうちは、じゃあ1人ずつ関係部署から出して、専門のそういったプロジェクトチームをつくってやったらどうなのかというようなことも提案をさせていただきましたが、なかなかそういったことも難しいというのも、私もよくわかっております。 今回、新階審議官が来られたのは、そういったことを一括してできるポジションにあるのかなというふうに私は思うんですが、先ほどのさまざまな課題ということをもう少し詳しくお聞かせ願えたらと思います。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  先ほど議員から、空港ですとか駅周辺整備ですとか愛宕山あるいは中心市街地活性化、こういったお話がありましたが、それは要素としてそれぞれ大きな課題だと思っていますけれども、半年近く私がおりまして、岩国に関して課題と感じたことが大きく2つあります。 岩国にはさまざまな資源があります。例えば錦帯橋ですとか新幹線あるいは基地、さらには民間空港、そういったもの、それらについてプラス面――恩恵ということと、それからマイナス面――弊害ということ、それぞれあろうかと思います。今、岩国はマイナス面も大きいというふうに私は感じています。 それからもう一つは、さまざまな意味で、つなぐということが不十分だと思っています。人の物理的移動ですとか、あるいは素材とか資源、コンテンツの関連づけ、意味づけということ、それから情報提供とPRということ、それから人の活動など、それぞれについてつなぐということが、今、岩国には足りないと思っています。 例えば、1点目の資源ということですと、錦帯橋があるのが当たり前というふうになっていて、もっとその資源の価値を考えると、全市民的な保全、利活用、PRの努力、機運というものが必要ですけれども、それが圧倒的に不足しているとか、新幹線にしても、現に乗り継ぎの利便性が不十分でして、せっかくの利用者を遠ざけているとか、民間空港についても、これからですけれども、例え利用率が100%になったとしても、単に通過交通で終わってしまうという可能性もあります。 ですから、本当に皆さんがその資源の価値を引き出して、その恩恵、すなわちその波及効果が得られるように、周到にビジョンを立てることが必要だと思っています。 2点目のつなぐということなんですが、これは私なりの考えなんですけれども、まず交通手段を連携させていくということが必要だと思います。岩国では、空港、港湾、新幹線、鉄道、道路など、全国でもたぐいまれな交通手段、階層的なネットワークがあるということは私もびっくりしています。ですから、きちんとその交通手段を連携していくと、その連携の選択の可能性をふやしていくということが必要だと思います。そういう意味での駅周辺整備ということで、これは5年から10年のスパンでやっていくべきことというふうに思っています。それから、バイパス整備などですと、これは本当に長い期間で、10年、20年といったスパンで取り組んでいくべきものというふうに思っています。 それから、資源などの関連づけ、その意味づけということで、これは錦帯橋あるいはその周辺の歴史的町並みなど、きちんとそのメッセージを対外的に伝えられるような、例えば観光の取り組みなども、町並み保存などは5年ぐらいのスパンでやっていくべきものですし、きちんとやっていくとなると、さらに20年、30年かけてしっかり取り組んでいくべきと思っています。 そのほか、交通手段だとか資源だとかというものを実際に土地利用に波及させていく、交通と土地利用をつないでいくということも必要でして、そのための中心市街地の活性化の取り組み、これも駅と並行して、5年、10年という間にはしっかりやっていくべきものと思っています。 そのほか、情報提供、情報をつなぐということです。それから、人々のまちづくり活動、これもほかの市に比べると、まだまだ岩国市は改善すべきところがあると思います。人をつなぐということ、これも短期的なものから30年、さらには50年、100年というふうにずっとやっていくべきものと思っておりまして、そういう意味で、いろいろな意味でつないでいくこと、そのための短期・中期・長期の取り組みをしっかりつくっていくと。そのために、私に与えられた市のポジションを生かして、横断的に課題解決に取り組んでいくということが、これから必要なことだと思っております。 長くなりまして済みません。 ◆15番(野口進君)  ありがとうございました。今お伺いをいたしまして、私の中にかなりイメージが具体的にわいてきました。 そもそも、合併でかなり大きな町になった――岩国市は当時、県下で最大の行政面積を誇る自治体になりました。 そのときに、多極ネットワーク型都市構造としてそれぞれの町をつないでいく、そういったことをやる。それはネットであるとか道路であるとか、いろんなものでつなぐと。私はこれを合併の委員をやりながら見たときに、大変すばらしい考え――これだけ広い行政面積をフルに生かして、観光、また第1次産業並びに岩国の中心市街地、これらすべてが連携をしてまちづくりをすれば、本当にいい町になるなというふうに思っておりましたが、やはりこれだけたくさんの町が一緒になると、なかなか思うようにそれが進まないなというふうに今は思っております。  しかし今、新階審議官に御答弁をいただきましたことを聞くと、私が常々思っておりました横断的な話というのが、新階審議官のところでかなり具体的なものとなって進んでいくというふうに、私は認識をいたしました。 ですから、そこでひとつ、私からのまちづくりに対する要望ですが、新階審議官がいる間の岩国市のまちづくり、これが非常に大切です。このまちづくりの指標、先ほども言われましたが、短期・中期・長期の岩国のビジョンをしっかりと立てていただいて、岩国の市民が、それに向かってみんなが一致団結して、そのまちづくりに取り組んでいけると、そういった体制をぜひともつくっていただきたいということを私から御要望いたしたいと思います。 最後になりますが、3点目の岩国市の未来についての教育の未来について再質問をさせていただきます。 今回、新しく教育長が就任されました。くしくも、私の大先輩の佐倉先生と、この議場で私とこういったお話をするという機会が与えられようとは夢にも思っておりませんでしたが、内心、私は、佐倉先生に岩国の教育をこれから担っていっていただけるということで、安心をいたしておるところもあります。 しかしここは、私が1番の、トップバッターの質問者でありますので、まず最初に、佐倉先生が就任をしたその思いを、岩国市の教育をどういうふうにしていきたいのかというところを、少し時間をとってお話をいただければと思います。よろしくお願いします。 ○議長(桑原敏幸君)  20分あります。(笑声) ◎教育長(佐倉弘之甫君)  ありがとうございました。野口議員には、私が新教育長になって、こういう場で教育長としての思いを述べさせていただく機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。感謝申し上げます。 私は、岩国の育ちでございまして、岩国市が大好きでございまして、その岩国で教育の充実・発展のために皆様とともに仕事ができることを心から喜んでおります。同時に、教育長という重責を担い、現在も身の引き締まる思いがしているところでございます。 6月28日に教育長に就任したわけですが、磯野前教育長と引き継ぎをしまして、余りに膨大な内容に私も唖然といたしまして、困惑の顔をしておりましたら、前教育長が、「佐倉さん、教育は心です。心で行うものですから、誠意を持って行えば大丈夫ですよ」と励まされましたが、私はこの言葉を大切にしていきたいというふうに思っております。 私は、教諭、それから教頭、校長と歴任をしてまいりましたが、一貫して教育という仕事は、子供の未来を見通した仕事で、将来を託された仕事であるということから、教育現場やさまざまな教育施設において、何より子供たちに寄り添った配慮のある教育活動が展開できるように、それぞれの立場で常に教育的な視点に立って業務を遂行していくことが、殊のほか大切というふうに考えております。 そして、教育現場と行政、保護者、地域社会が、健やかな子供を育てるという明確な目標をしっかり共有して取り組むことにより、岩国市教育基本計画の中にあります「豊かな心と生き抜く力を育む」、生き抜く力というのは、生きる力よりはもっと、やっぱり強い思いを持っておるというふうに私も受け取っておりまして、生き抜く力を育む――目標を達成できる可能性が大いに膨らむというふうに考えておるところでございます。 そのためには、3つほど掲げております。「チャレンジする勇気」ということで、勇気ということに関してはリスクを負いますが、勇気を持って実践してみたい。それから、「豊かな発想」というのは2点目ですが、創意工夫をするということで豊かな発想をしていきたい。それから、「実践力」ということで、行動力をつけて、フットワーク軽く現場に出向きながら、実態を把握しながら取り組んでまいりたいというふうに思って、そういうことを意識して努力することが重要であるというふうにとらえております。 しかし、現在のように混迷をきわめる世の中において教育業務に携わるということは、決して楽な仕事ではないというふうにも思っておりますが、この「楽」という字を読みかえると、「楽しく」とも読めるわけで、子供たちの未来を託すとか、子供たちの将来がどんなふうになるのかなということを思いながら教育に取り組むことによって、「楽しみ」がふえるんではないかというふうに理解もしております。 とは申しましても、平成22年度は既にスタートしております。本年度につきましては、この流れをとめることなく、沼化しないように、取り組みを継続したいと考えております。 懸案事項も多々あり、確かに現実は前途多難ですが、山口県の教育は「一人ひとりの夢の実現」ですし、市長は「夢をかたちに!」ということでテーマを掲げ、市政に取り組んでおられることから、夢のある町にしか夢のある子供は育たないということを肝に銘じて、これからも責務を全うしたいというふうに考えておりますので、どうか議員の皆様方におかれましても、さまざまな叱咤激励を含めまして、御支援のほど、よろしくお願いいたします。
    ◆15番(野口進君)  ありがとうございました。ぴったり5分で終わっていただきましてありがとうございます。 今、佐倉先生にはまだまだ及びませんが、私も若干子供たちとかかわっております。そういったところで、私も日々感じていることは、これはつい先日テレビでもありましたが、今の学校教育は、まずは否定から始まっているというふうに言った方がおられます。私も同感でありまして、私も学校にいたときに、さまざまなことを子供たちとやろうと思うと、必ずストップがかかっていました。今思えば、かなり無謀なこともやっていたのかなというふうに思うんですが、今の学校現場を見ると、これを象徴するように、精神疾患の先生方の人数がかなりふえてきております。これは先生方の精神的なストレスが年々大きくなってきているのが原因ではないかというふうに私は思っております。 これについて学校現場でもっと大胆に――確かにけがをさせたり、子供たちが怖がってトラウマになったりということがあってはなりませんが、可能性を伸ばすためには、体験並びに自分たちが本当に考えて、先ほどの生き抜く力ではありませんが、そういったことを身につけさせるためには、ある程度のリスクを背負いながらやることも必要なのではないかというふうに私は思ってますが、その辺については、どのような御見解をお持ちでしょうか。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  私も同感ですが、時代は流れておりますし、さまざまな人権感覚も必要と思っておりますので、その辺はバランスよくやる必要があるというふうに考えております。 ただ、私も新教育長となりまして、先般、初任者研修の中の一環として、岩国市内に13名の初任者がいるわけですが、教育長室に来ていただきまして、3時間ぐらい、私としてはできるだけ言葉のキャッチボールをしたかったわけですが、教育長室ということもあり、私と話すということで、結果的には私の一方的な話になってしまったわけですが、その中で私が初任者に言ったことは、子供たちはすべての人の宝であるけど、私たちにとっては初任者は宝であるということで、1年目は、私も振り返ったときに、大変な思いをしながら教員生活をした思いがあって、この1年目を初任者研修を含めながら、一人前の教師として取り組ませることが、先ほど議員が言われましたように、教員としてのいろんな資質を獲得できるし、しかもクリアできていって、子供たちの教育を進めることができるというふうに考えております。ということで、初任者研修についてはそういう形でしたということで、先ほど議員が言われましたように、全く同感でございます。 ◆15番(野口進君)  前教育長の磯野さんにおかれましても、時間があれば学校に出向いて、いろいろな意見を聞いておられました。私も時間があればお話を伺って、本当の今の学校現場の状況をお聞きしながら、私も微力ではありますが、岩国の教育問題に少しでも貢献できればというふうに思って、いろんな質問も今までさせていただきました。 佐倉教育長におかれましても、私もハンドボール、佐倉先生もハンドボールということで、軽快なフットワークをしっかりと使っていただいて、決してフェイントを使うことのないように、しっかりと軽快なフットワークで各学校を回っていただいて、教育現場をしっかり見ていただいて、私から一言、僣越ですが申し上げたいのは、岩国モデル、岩国スタイル――岩国の教育はこうだというのを、ぜひとも全国に発信をしていただきたい。文科省が決めたこと、また県が決めたことをやるだけではなくて、岩国の子供たちはここが違うなというぐらいの、大胆な改革をぜひともしていただいて、今後ますます岩国の子供たちが全国に羽ばたいて、またできることなら岩国に帰って、一員としてまちづくりに参加をしていただきたいという思いです。 最後になりますが、思えば7年半前、私が議場で一般質問させていただいたのは、今はない旧庁舎の議場でありました。議場に初めて入ったときには、その歴史を感じ、重厚な雰囲気に、私は神聖な思いさえ感じました。 その議場で、私がまず最初に言った言葉は、「議員になって、その重責をひしひしと感じている。しかし、私は常に市民とともにあるということを決して忘れない」ということを壇上で申し上げたことが、今でも鮮明に頭に残っております。この言葉は私の政治信条でもあり、私の心の中に何があろうとも必ず、ぶれずに筋を通しているつもりです。 この岩国市は、本当に大変な時期であります。私が今回取り上げました「未来」というテーマは、これからの岩国市、皆さんと一緒に考えていきたい――私は違った視点から、またこの岩国市を見てまいります。これから10年先、20年先、岩国市が本当にいい町になるように、これからも皆さんとともに私は頑張ってまいりたいとお誓いを申し上げます。 大変ありがとうございました。以上で終わります。(拍手) ○議長(桑原敏幸君)  以上で、15番 野口 進君の一般質問を終了いたします。 19番 阿部秀樹君。 ◆19番(阿部秀樹君)  19番 阿部でございます。市政クラブを代表いたしまして質問をさせていただきます。 まず質問に入る前に、きょう宗正さんのところに花が置いてあります。そしてまた、貴舩さんも亡くなりました。いつもお二人の(発言する者あり)失礼いたしました。貴舩前市長でございます。大変失礼いたしました。お亡くなりになられまして、いつも二人とも笑顔が絶えない、いつも優しく接してくれる方でございました。非常に寂しい気持ちでいっぱいでございますけれども、御冥福を心よりお祈りいたしたいと思います。 特に宗正さんとは、20年近く前に商工会の青年部長をお互いにやった仲でありまして、当時、宗正さんは美和町でサンチャロウまつりを成功させて、美和の人たちに喜んでいただいて、そして明るい町にしたいんだということを常々語っておられました。私のほうは、周東町で食肉フェアのほうに当たりまして、お互いが協力をしながら、しっかり町を発展させていこうという気持ちでやっておりました。 そしてまた、今回、民間空港ができますけれども、その民間空港のことに関しましても、岩国商工会議所の青年部が立ち上げまして、岩国地域商工青年サミットというのを開催して、これに玖珂郡の町村の青年部長も参加いたしまして、岩国に民間空港をつくろうということで、一生懸命に協力しながらやっておりました。もう20年近くも前のことでありますけれども、そういった仲間がいなくなったというのは、非常に残念で寂しい気持ちでいっぱいであります。 でも、残された我々が逆にこれからしっかりと、その遺志を引き継いで頑張ってやっていかなきゃいけないというふうに思っているところでございます。 さて、昨日、榛葉防衛副大臣がこちらに来られて、愛宕山の買い取りについての説明をされました。自分の支持する政党とは違う政党の民主党からの副大臣でございますけども、真摯な態度、一生懸命に解決していこうという姿勢というのは、私たちも見習わなきゃいけないところがあるなというふうに感心をさせられたところであります。 きのうも申し上げましたけども、地元の国会議員である平岡さんが、もう少し積極的に前に出てきていただいて、岩国市発展のために、福田市長と協力をしてやっていただきたいなというのは、私の正直な気持ちであります。 先月の8月15日に岩国市の麻里布の慰霊祭がありました。その場に福田市長も来られておられましたし、平岡衆議院議員も来られておりました。そのときに、お二人に声をかけさせていただいたのは、選挙でいろいろと今まで政党の違いもあって、いろんな思いがあるとは思いますけれども、岩国市の発展のためには、お二方がぜひ協力をして政治を進めていただきたい。特に岩国市は今、大事な局面を迎えているということで、発展をするためには、お二人の協力関係が必要だということで、ぜひよろしくお願いしますということで、福田市長と平岡衆議院議員にお話をさせていただきました。 それがあったにもかかわらず、今回、平岡さんが表に出てきてお話をしていただけない。自分と同じ政党の副大臣が来ているにもかかわらず、ノーコメントだというようなことであったというのは、非常に残念であります。ぜひ平岡衆議院議員におかれましては、もしお話を聞いたら、前向きに行動をとっていただきたいなというふうに思っているところでございます。 それでは、通告に従いまして一般質問のほうに入らせていただきます。 まず第1点目でございますけども、米軍再編に関する国との直接交渉について、6月の定例議会の一般質問におきましても、この質問をさせていただきましたけれども、進捗状況、内容について、もう少し掘り下げてお聞きしたいと。先般、ちょっと時間が足りなくて、最後のほうはあやふやに終わってしまいましたので、きょうは改めて国との交渉、今後進めていく内容について、市長のほうにお聞きしたいと思います。 そのうち第1点目は、米軍家族住宅と愛宕山用地についてでございます。これは、きのう説明を受けたばかりでありますけれども、この件について、説明を受けて、これからどういった形で交渉事――足らないところ、市民が思っていることと結構違っている、もう少し、これではいけないなというところがあったと思います。そういったところを、これからどういうふうに埋めていくのかということについてお聞きしたいと思います。 2点目に、岩国医療センター(国病)の跡地の利用計画であります。これに関しましては、私のほうは、あそこに国立の医大もしくは看護大をつくっていただきたいということを、前に提案をさせていただいておりますけれども、こういったことをぜひ前向きに考えていただきたいということで、再度質問させていただきます。 3番目に、岩国空港再開に伴うアクセス道路の整備についてであります。これも同じように、民間空港はできるけども、交通の、特に自動車でのアクセス道が全くできてない。きのうもお話が出ておりましたけども、自分の家から空港まで短時間で乗り入れができるということが、空港を再開するときの最大の条件であります。そういった大事なことが抜けていては、民間空港を再開しても、なかなか民間空港を利用される方がたくさんふえるとは考えにくいところになります。こういうことについて、アクセス道の計画をこれからどういうふうに埋めていくかということをお聞きしたいと思います。 続きまして4番目に、海上自衛隊の残留についてでございます。これは岩国市議会、それから岩国市民全員が、岩国の海上自衛隊に残留して残っていただきたい、今までどおり、岩国市民としておっていただきたいという気持ちを持っておりますので、この件に関して、現在の進捗状況についてお聞きしたいと思います。 それから5番目に、艦載機移駐による恒常的訓練施設についてということで、これは自民党政権時代に、岩国市周辺にはつくらないということをお約束をしていただいておりますけれども、これから移駐の計画がどんどん進んでくるに従って、これがまだ確定してないということで、ひょっとすると、我々の近いところに、岩国の近いところにできるんではないかという不安も払拭できておりませんので、この件について、国からどういった流れが起きているのかということを、今わかっている範囲内で結構ですので、お聞きしたいと思います。 それから6番目に、防音対策事業についてでありますけども、これにつきましても地元の川下地区、東地区、それから最近は新港、それから由宇地区あたりで昔から騒音被害に遭っている方がたくさんいらっしゃいます。それから、その中でもまた特に、事業所を構えていらっしゃる方は、仕事時間中に電話をかけても受けても、まともに話ができないというようなことが以前から言われておりました。この事業所については、防音の対象になっておりません。ということで、この辺のところの改善が必要だと思われます。 それから7番目は、ちょっと大きな話でありますけども、日米地位協定の見直しについてであります。これは戦後ずっと、事件・事故があるたびに、日米地位協定によって日本国民と米軍人とで少し差別をされているような感覚が、いまだに国民の中にあるようであります。長い時間がたった中で、一部は見直しをしなきゃいけない、そういった時期に来ているんではないかと思います。これは我々のほうからお願いをして、どうこうなるというようなことじゃございませんので、岩国市も要望する、それから全国の関係者の方、関係地域の方も含めて、政府を動かして米側と協議をしていく、一部見直しをしなきゃいけないという機運を盛り上げていくべきだろうと思います。そういった意味で、ぜひ市長には立ち上がっていただきたいなと思っているところでございます。 ということで、以上7点について、米軍再編に関して国と直接交渉していただきたいということで、質問をまずは1点目、させていただきます。 第2点目でございますけども、スポーツ振興についてということで、スポーツ振興のうち、まず、岩国市スポーツ施設の専用化についてということでお話をさせていただきます。 現在、各スポーツ施設、グラウンド、それから体育館等、スポーツ施設はたくさんあります。ほとんどのところが多目的であります。多目的ということは、何の競技をそこでやってもいいですよと。いろんな方が来られて、パブリックということになりますけれども、ただし、競技をしていく上で弊害も、中には出てきています。 その弊害というのは、以前もありましたが、申し上げたことがあると思うんですけども、新港でグラウンドを使っている。サッカーが結構使ってたりしてたんですが、サッカーとソフトボールが使っておりました。芝を植えました。植えたけれども、ソフトボールのほうが、芝の上でやるのはどうもやりにくいということで、またそこに砂をまいて、一たんできた芝を埋めるようなことをして使用しているというようなことがありました。 どちらにも使う権利がありますし、言い分はあります。そういった問題が出たときに、ここのグラウンドはこういったスポーツに使う、こちらのグラウンドはこのスポーツに使うというふうに、ある程度グラウンドの使用目的を決めて、スポーツによって分けて、ここのグラウンドとあちらのグラウンドと、それぞれ分けて競技ごとに特化してやっていくということが今必要ではないかなというふうに思いますので、そういったところで御意見をお聞きしたいと思います。 それと少しかぶるところがありますけれども、施設整備についてでありますが、これからたくさんスポーツ施設を開設していくということは、非常に難しい状況にあることは、よく存じております。その中で、今回も非常に懸念されるのは、夏場、熱中症になる方が非常に多いということであります。 先般も8月の終わりに、実は周東のある体育館で大会を開きました。私も参加をいたしましたけども、非常に炎天下の中で、体育館の中でやって、たまたまロビーに近いところの部屋がエアコンがきかないということで、非常に暑い中でやって、1試合やるごとにペットボトルの水を1本飲まなきゃいけないというぐらい汗をかいて、朝から晩までやりました。 地球環境も変わってきておりますし、そういった熱中症対策も含めて、エアコンを中につけたりとか、それから屋根のほうに耐熱用のものを持ってくるとか、そういった対策をして設備のほうに手を入れてやらないと、これから、夏場は特に熱中症で倒れて、救急車で搬送されるというようなことも起きてくることが想定されます。ということで、そういったことも含めて、施設の整備強化を図っていかなきゃいけないというふうに思いますので、市の見解を聞きたいと思います。 以上で、壇上からの質問を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。 ◎市長(福田良彦君)  阿部議員御質問の第1点目の米軍再編に関する国との直接交渉についてお答えいたします。 まず、1点目の米軍家族住宅と愛宕山用地についてでございますが、愛宕山用地での施設の利用面につきましては、市民の利便性の観点から、運動施設エリアへは、岩国市には特段の取り扱いとして、身分証等のチェックなしで、原則自由に立ち入りができること、また、フェンスについては、有刺鉄線のないネットフェンスや格子フェンスなどの普通のフェンスが設置される予定であること、さらに家族住宅については、全体の4分の3を岩国基地内に整備し、残りの4分の1のみを愛宕山用地に整備することなど、評価できる部分もあったところでございます。  一方、運動施設の具体的な規模等は調整中とのことであり、市としてもこれから国等と調整していかなければならないと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、この問題については、今後、地元住民に対して国から説明していただく予定でありまして、議会の御意見や市民の声に耳を傾け、県とも協議をし、方針を固めていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、2点目の岩国医療センター跡地利用についてでございますが、議員御指摘の医療センター移転後の跡地利用につきましては、民間売却の可能性も含め、市において土地利用のあり方について検討することとしておりまして、本年8月に、都市整備審議官をチーフとする、部長級で構成した岩国医療センター跡地対策検討プロジェクトチームを立ち上げたところでございます。本プロジェクトチームにおきましては、各部局が枠を超えて連携し、知恵を出し合いながら跡地対策を検討することとしており、本格的な取り組みを開始したところでございます。 議員御提案の大学の誘致等につきましても、民間売却等の選択肢の一つと考えておりますことから、このプロジェクトチームの中で検討してまいりたいと考えております。 次に、3点目の岩国空港再開に伴うアクセス道の整備についてでございますが、空港へのアクセス道路の整備につきましては、現在、国土交通省において岩国大竹道路の用地取得を進めていただいておりまして、山口県におきましては、県道門前線については、今年度中に供用開始を目指し、鋭意建設をしていただいているところでございます。 また、岩国玖西連絡幹線道路計画や岩国南バイパス南伸計画を早期に実現していただくよう、国に要望しておりますが、今年度の国の道路予算では、原則として新規事業は行わないとする方針が出されているため、事業採択は大変厳しい状況となっております。 しかしながら、今後、岩国空港を軸とする地域振興を図るためには、道路網の整備は欠かせないものであり、米軍再編に係る地域振興策にも盛り込み、機会あるたびに要望しているところでございますが、今後も国や県と連携し、着実に進めてまいりたいと考えております。 次に、4点目の海上自衛隊の残留についてでございますが、海上自衛隊の残留につきましては、これまでも国に対し、あらゆる機会を通じて要望してきているところでありますが、今後も、市議会の決議や市民の皆様の声を踏まえ、海上自衛隊の岩国残留について特段の措置が講じられるよう強く要望してまいります。 次に、5点目の艦載機移駐による恒常的訓練施設についてでございますが、FCLPの恒常的訓練施設につきましては、現時点におきまして、国から、「できるだけ早い時期に選定すべく、現在、日米間で協議を行っているところである」と伺っております。 本年2月、岩国飛行場及びその近郊を恒常的施設の整備場所としないことを、国に対して、文書により明確にするよう要望いたしましたが、防衛大臣からの文書回答において、そのような考えはないと明確に示されたことから、岩国飛行場及びその近郊を恒常的施設の整備場所とすることはないものと考えております。 次に、6点目の防音対策事業についてでございますが、防音対策事業につきましては、43項目の岩国基地に係る安心・安全対策において、住宅防音工事の拡充を国に要望しております。現在、防音工事の対象区域の拡大と、いわゆる告示後住宅を対象とすることを中心に国と協議を行っておりますが、議員御質問の事業所についても、安心・安全対策の一環として、防音工事の補助対象区域を事務所や店舗等に拡大することを要望しており、これにつきましても鋭意努力してまいりたいと考えております。 最後に、7点目の日米地位協定の見直しについてでございますが、平成18年の米軍再編合意により、米軍と自衛隊の役割・任務・能力に係る相互の協力関係が進んでいく中、日米地位協定については、締結後50年も見直しが行われておらず、見直す時期に来ており、昨年9月の連立政権における政策合意においても、改定を提起することが盛り込まれております。 市といたしましても、岩国基地に係る安心・安全対策において要望を行うとともに、渉外知事会を通じても、基地をめぐる諸問題の解決を図るために、見直し作業に着手するよう要望を行っております。 先日、8月27日でございましたが、嘉手納基地の三市町連絡協議会(北谷町・沖縄市・嘉手納町)の各首長と意見交換する機会がございましたが、その際にも、日米地位協定が話題になり、各首長とも見直しの必要性を述べられておられました。 この問題は、政府間による交渉となるものであり、相手があることでございますので、相当の困難を伴うものと思いますが、米軍基地の所在する自治体の共通の問題として、今後も粘り強く国に働きかけてまいりたいと考えております。 以上の問題につきまして、直接交渉であるか否かにかかわらず、国を動かし、市の要望を受け入れてもらうことが大切であります。私もこれまでみずから交渉を行ってまいりましたが、引き続きそうした姿勢で臨むことはもちろん、市議会や県とも連携をするなど、課題に応じた最善の方法を選択しながら、国と交渉してまいりたいと考えております。 今後とも、市民の安心・安全の確保に全力を傾注し、多くの市民の方々に納得のいくような結果を出すべく努力してまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  第2点目のスポーツ振興についての中の(1)岩国市スポーツ施設の専用化についてお答えします。 岩国市内に設置する屋外運動施設につきましては、テニス、アーチェリー、相撲などの種目を除き、その多くが、各種大会やレクリエーション競技などにも利用できる多目的施設であります。現在、これらの施設は多目的広場と称され、グラウンドや運動広場など大小合わせて27カ所あり、多くのスポーツ活動に御利用いただいております。 議員御指摘のように、競技種目により、施設の適否があり、サッカー、ホッケー、ラグビーなどのように、芝生化されたグラウンドに適するもの、野球、ソフトボールなどのように、全面芝生化グラウンドでは、必ずしも適しているとは言えないものもあります。しかし、本市におきましては、全面芝生化した施設は数少なく、今後、芝生化されたグラウンドで行われる競技スポーツの振興を図る上にも、多目的広場の一部芝生化も施設利用者との調整を図りつつ、検討していく必要があろうかと思います。 こうしたことから、各種目の利用実態や各施設の地理的状況等も十分に調査するなど、それぞれの種目における施設の専用化について、岩国市体育協会等関係団体とも積極的に協議を行い、議員御指摘のように、競技種目に応じた優先利用について検討を行い、スポーツ施設の効率的な利用に努めてまいる所存でございます。 次に、(2)スポーツ施設の整備ついてにつきましても、以上の点を踏まえ、地域利用の実態に即した施設整備、とりわけ大きく2種目に分かれます、土のグラウンド及び芝生のグラウンド化の適否の判断を行い、適切な施設整備に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。 ◆19番(阿部秀樹君)  それでは、再質問させていただきます。 まず順序をかえて、スポーツ振興のほうから先に再質問させていただきます。 今、誠意ある回答をいただきましてありがとうございます。それぞれの競技で、種目でそれぞれやっている中で、お互いがバッティングをして、思うように競技ができなかったりということで、利用者のほうも困ったことがちょくちょく出ているようでありますので、早急にお願いをしたいと思います。 先ほど壇上のほうから申し上げましたけれども、今の暑さ対策といいますか、夏場、本当に体育館の中というのは、想像を絶する温度まで上がります。そういった中でも大会が開かれたり、練習をしたりというときには、いや応なしに悪条件の中でやっていかなきゃいけません。このままいきますと、地球温暖化のせいもありまして、体育館の中で熱中症で倒れる方が続出するということが予測されます。 そうした中で、新たに施設を整備するというのは非常に難しい状況だと思いますので、そうではなしに、施設の設備の充実というところに少し着眼点を置いていただいて、特に夏場の炎天下の中で、特に屋根への照りつけがひどいと。それから、中にエアコンがないということで、室内の温度も恐らく35度から40度ぐらいまで上がるんじゃないかと思うんです。会場の中、体育館をあけてできる競技と、それから風が競技に影響する場合には体育館を閉め切ってやらなきゃいけない競技とがあるわけであります。閉め切ってやる競技のときは地獄であります。 そういったことを考えると、有料でも――当然有料になると思いますけども、エアコンの整備――先月の末に体育館で私が試合をやりましたとき、たまたまスポットクーラーを借りて1機だけつけたんですが、それをつけただけでも、その周りは涼しくなるんです。ということは、体育館全体に幾つか設置をして、そういった練習、試合をやるときに必要な方には、それを貸し出して有料とするという形にすれば、かなり熱中症は防げる。設備的にもそんなにお金はかからないということでありますので、そういった検討――屋根と、今言いましたスポットクーラーとを、一番いいのは全体にエアコンつけることが望ましいんでしょうけど、これは膨大なお金がかかりますし、使用するときにもかなり電気代等もかかりますので、そういったことを含めて、低価格で皆さん方が快適にスポーツができる環境というものは必要だと思います。 今度は屋外のほうですけども、屋外も休憩するところに日陰を、グラウンドの中に必ずどこか休憩する日陰の場所を設置するということも、私は必要だろうと思うんです。そういった暑さ対策といいますか、そういったことを積極的に、お金をできるだけかけずにやっていただきたいと思いますが、その辺の今後の建設といいますか、前向きな考え方はございますでしょうか、お聞きいたします。 ◎教育次長(前川冨美男君)  それでは、お答えをいたします。 今、議員御提案の件でございますが、非常に大事な御提案だというふうに思います。これは御存じのように、教育委員会は、学校も含めて今、熱中症対策に取り組まなければならない状況でございますので、しっかり他の関係団体とも協議しながら検討してまいりたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 ◆19番(阿部秀樹君)  今、学校の話も出ましたけども、これから温暖化が進むにつれて小学校――今高校あたりは室内にエアコンをつけているところが出ています。これはPTAがやったりということで、学校が直接じゃございませんけれども、そういった形で進めているところがあります。 これからの時代は、必ずすべての小・中・高――学校にもエアコンを設置しなきゃいけない時代がすぐにやってくると思います。そうした中で積極的に、今申し上げた、お金をかけずに、利用者側も支払う金額が少なくて済むようなシステムを、ぜひつくり上げていっていただきたいというふうにお願いをいたしておきます。 米軍再編に関する国との直接交渉についてのほうに入らせていただきます。 昨日の、榛葉防衛副大臣が来られたときの愛宕山用地の内容について、福田市長を初め執行部の皆さん方、水面下で、非常に市の要望、市民の要望を聞き入れて、的確に私は配置をしていただいていたというふうに思っております。頑張ってやっていただいた成果は、私は出ているとは思いますが、設備の内容、一つずつ、それから仕様の内容についても、いろいろ質問していくうちに、どうも国側のほうがまだまだ市民の要望に的確にこたえていただいてない部分があろうかと思います。 野球場についても、あの絵の中で見ると陸上競技場だというふうに私も思ってたんですが、どちらも、野球グラウンドと陸上競技ができるグラウンドが何か整備されるような雰囲気で絵にかいてありました。その後に、防衛省側のお話で、そんなに予算がありませんというような言い方をされましたんで、恐らく簡単に考えてるのかなというふうに思ったところであります。 これから交渉を進めていく上で、市民が今どういったものを要望しているのかということになると、最終的には野球場、公式の試合ができて、観客席もあってというようなものをほとんどの方が想像されていると思います。今の市民球場ではどうも、野球のグラウンドにちょっと観客席があるというような雰囲気で、なかなかそれじゃ物足りない。高校野球もあそこでは地域の大会も開かれないというような感じで、甲子園の予選も岩国球場でやりたいねと言っていただけるような、そういった施設をつくっていただきたいというのは、市民の要望だろうと思います。陸上競技場にしてもそうであります。そういった正直な意見が市民の方の意見だろうと思います。 愛宕山用地というのは、岩国市民にとっては非常に目立つところにありますので、ここに米軍の関係施設ができるということに、いまだに懸念を持ってらっしゃる方もおられます。そういった方を納得させていくためには、市長が一生懸命に進められてきた今の原案をより確かなものにしていただいて、我々市民が望むような施設整備を、しっかりとこれからも要望していただきたいなというふうに思うところです。 そうすると、市民のほとんどの方が、いろいろとあったけれども、米側と協力しながら国を守っていくということで、ああいった施設もつくってくれたから愛宕山用地の最終的な決着ができたねというふうに言っていただけるように努力していただきたいというふうに思うところであります。 あと何点かお聞かせいただきたいところがございますので、よろしくお願いします。岩国空港の再開に伴うアクセス道の整備でございますが、これも進んでいるようで、はっきりと空港の再開までに、高速道路からのアクセスでしっかりと空港まで行くという形ではございません。家から空港までじかに車で何分で行けるかというのが勝負だろうと思います。 これは早くつくっていただかないと、「空港はできた。予測では、たくさんの人が利用してくれるだろう」というのは、大体空港をつくるときには、みんないい予測はするものでありますが、ただし利便性がないということになると、新幹線のほうへ走ってしまうということは、当然予測されます。 ということになりますと、最初はANAにも岩国は将来性のある空港ですよと言っていただいていますけども、何年かするとお客さんが少なくなって、岩国での操業は難しいなと、岩国空港を利用することは難しい、こちらも飛ばせないというようなことは、数年後には起きてくる可能性もあります。 ということを考えると、時間はないわけであります。これからの交渉の一つとして、こういったことを何年までにやってくれるかというのは必要だろうかと思いますが、その辺の見解はいかがでございましょうか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  私のほうから空港アクセスのことについてお答えをさせてもらいます。 これは6月にも阿部議員のほうから御質問いただいておるところでございますが、この周辺で事業推進とアクセスに関する推進としましては今、県道の門前線、これが欽明路バイパスから開通していくというのが、今年度には開通するという予定でありまして、6月にもお答えしましたように、阿部議員のほうから――周東のほうから空港までのアクセスとしましては、欽明路を通って188号に出る、そのルートが完成するということぐらいしか、現段階では進捗が図られないと考えております。 ◆19番(阿部秀樹君)  今の計画でいくと、空港再開までには完璧なアクセス道はできてないということで、渋滞に巻き込まれて時間どおりに空港に着けないということになると、これは非常にダメージが大きいというふうに私は思います。ということで、これはしっかりと国に要望する課題の一つとしてとらえておくべきだろうと思います。 開港までに、少なくとも高速道路を通ってこられて、空港まで時間が短い、例えば岩国のインターから10分ぐらいで空港のほうに着けるようなアクセス道というのは、私は必要だと思います。本来は、高速道から直接入る有料道といいますか、そういうものが必要なぐらいだと思うんですよ。そういうのがなくて、一般道を通って入らなきゃいけない、バイパスを通って入らなきゃいけない状況になると、時間が必ずかかります。 そうすると、家から1時間かかってしまうような空港であれば、近いところに行きます。ということで、岩国から逆に広島空港のほうへ行ってしまうことがあったり、それから、もう新幹線を使ったほうがいいやということになって、お客さんが思ったほど来てくれない。旅客業が成り立たないということもありますので、アクセス道は早急な対応が求められると思いますので、十分認識のほうをしておいていただきたいと思います。 それと、ちょっと話がもとに戻って大変申しわけないんですが、愛宕山用地のところで、米軍家族住宅を建設しなきゃいけませんけれども、きのうの議員からの質問の中でも、どうも地元企業が受け入れられる状況、仕事を受けられる環境がまだ整備できてないというか、非常に難しいような話に私は聞こえました。 せっかくの低層の住宅ですので、地元企業も参入して、地元の方が仕事ができる環境を整備しなきゃいけません。それでないと、せっかく低層にしてということになっても意味がありません。きのうの防衛省の答弁によりますと、どうも今までの話と重複するような形で、いかにも何か、地元も受けられそうな感じでありますが、ここはきのう私も申し上げましたけれども、防衛省はどうしても一括で大手企業のほうへ工事を発注するというのが、なかなか体質的に直っていないというところもあります。それを打破するためには、やはりこれからの協議がかなり必要になってくると思いますが、その辺の考え方はいかがでございましょうか。 ◎副市長(白木勲君)  御指摘のとおりでございまして、今までも、国の事業において地元企業が極めて優先的に恩恵をこうむっているかといえば、なかなかそうでない部分も多々ございます。 きのうも、防衛のほうの答弁の中に、総合評価型で、地元企業を下請とかいろいろな場合に採用する場合については、その評価点を上げるというふうな工夫はされておるようではございますが、長年岩国市民がいろいろと負担を強いられてきた状況の中でのいろいろな工事でございますので、今から施設整備等の協議をするに当たっては、地元企業優先的に発注していただくように強力に申し入れをしていきたいというふうに考えております。 ◆19番(阿部秀樹君)  今の案件につきましては、非常にハードルが高いと私は思います。 やはり今、防衛省が国民全体から結構たたかれているというか、クレームが出ているところがあります。それは何かというと、防衛省の発注に関して、どうも特定の大手の企業に発注したりということで、結構クレームが出ています。それを少し逃れるようにするために、いろんな規則的なものを決めていっていますけど、まだ完璧でない。 今回は、特に全国も注目しておりますので、これが地元の方が受けられるような発注形態にできるかどうかというのは、これは国とのかなり協議といいますか、争いになるぐらいのことになろうかと思います。 もう一つ、私のほうが心配なのは、地元はどうしても小さな事業体が多いということで、地元がみんな受けるときにできるのかといったときに、そこに少しまた逆に、地元のひ弱さといいますか、そういったものがあります。 これは私の勝手な意見かもしれませんけれども、やはり地元は地元でしっかりとみんなが協力をして一つの事業体を、私はこれはいい機会ですのでつくり上げるべきだろうと思うんです。いつも市長に、頼む、国に言うてくれっていうようなことばかりではなしに、事業者側も、お互いをけなし合うようなことがあってはならず、逆に岩国市の建築業界がみんな協力をして、国の事業をみんなで受けるんだというような気概を持って、協力体制をつくるということも私は大事だろうと思います。それをすることによって、大手の企業と対等に渡り合うという、そういう組織をこれからつくっていくことが、逆に今度は事業者のほうも求められているんではないかというふうに思っているところであります。 そういったことを、じゃあだれがそれを言って進めていくかということになると、なかなか難しいところがございますけれども、私は、今回、市長がリーダーシップをとって、そういった話しかけも建築業界にしていただけたらなというふうに思っているところでありますが、いかがでしょうか。 ◎市長(福田良彦君)  まさに昨日、今回の再編計画の案を防衛副大臣のほうから示されて、阿部議員のほうからも、体育施設等については十分なスペックを今回調整すること、さらには、仕事についても地元に優先発注すること等の御意見を出されたというふうに思っています。 そういった御意見を踏まえまして、国としては、まず地元に出せるようないろんな施策をさらに研究していくという防衛側の説明がございました。あわせて、やはり地元としても、しっかりとその受け皿を構築することが非常に重要であるというふうに、同じ認識を持たせていただいております。 きのう、全員協議会が終わった後に、長野会頭のほうといろんなやりとりをさせていただきました。商工会議所が中心になるか、またいろんな建築業界、土木業界の方々も一緒になって、地元としても早急にそういった受け皿づくりを研究してもらいたいという話は、私のほうからさせていただきました。 今後また、阿部議員からのそういった御指摘を十分踏まえて、地元もしっかりと汗をかいていくこと、準備をしていくことが大事だという認識で取り組んでまいりたいと考えております。 ◆19番(阿部秀樹君)  あと、それぞれ個々に上げれば切りがないほど上げておりますので、7点の項目以外にも、まだ岩国市として国に要望しなきゃいけないことも当然たくさんあります。 今、同僚の議員からもぜひ言ってくれということだったんですが、やはり国防に関して協力をしている岩国市であるという状況の中で、やはり市民にもわかりやすい形でということになると、きょう申し上げたいろいろな懸案事項がありますけれども、それにプラス、やはり数値で、しっかりと金額で、10年間、5年間、ある程度スパンを決めて、国のほうが岩国市に対して、国防にこれだけの協力をしたということで、やはりこういった交付金の上乗せとか、そういった形ではっきり、投資をする金額を示してくれというようなことも、私は要望の中に入れるべきではないかなというふうに思うわけでありますけれども、その辺のところはいかがでございましょうか。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  あめとむちではなく、地元の負担に、地元の貢献にこたえるべく、国が地元に対してそういった措置をするというのは当然のことだというふうに考えております。 数値的に示すという――今までいただいた基地に関する例えば補助金とか交付金とか、そういったものの積み上げのデータは持っておりますが、これからどれだけそれが入ってくるかということに関しましては、再編交付金につきましては一応市のほうで試算をして、現状では134億円というふうに試算しておりますが、議員が今おっしゃられましたようなことを考えまして、具体的な数字は今ここで申し上げられませんが、地元のそういった貢献とか負担とか、そういったものに十分こたえるように、国としてしっかりやっていただくということを申し上げてまいりたいと、このように考えております。 ◆19番(阿部秀樹君)  ある政治をやっていらっしゃる方が、岩国で保守の方ですけれども、ある選挙で、国のほうが4,000億円ぐらいは出してもらってもいいし、やってくれるよというような話をしたとか、しないとかという話が実はありまして、そういった話が出るぐらい、やはり地元の方たちというのは、常日ごろから、やはり米軍基地があって、いろいろなことに悩まされて、それだけのことを国にしていただいても結構じゃないかというような意識を皆さんが持っています。 今、沖縄で、辺野古周辺につくるということでいろいろと議論されていますけれども、なかなか前に進みませんけれども、沖縄は沖縄で、岩国とは違った苦しみを味わっているということで、私のほうから見ていると、沖縄にはかなり国のほうは手厚い感じでいろんな支援をしていますけれども、岩国のほうは、どうも市民の方が割と優しい方が多いようでありまして、ほとんどが米軍基地に関しては国に協力しなきゃという気持ちが強くて、余りひどいことを申し上げる方が少ないようであります。 そういった中で逆に、岩国市民は優しいから沖縄ほど支援しなくても大丈夫だよという考え方では、せっかく国に対して、国家・国民のために岩国市民が国防に協力しているにもかかわらず、はっきりと岩国市民が、国のほうもしっかりやっていただいているねというふうに思えるほどのことをやってもらったという感じは、ほとんど見受けられません。 ということで、国とのこれからの交渉というのは、岩国市民の要望をはっきりと表で伝えていくべきだろうと思います。今までは市長のほうも、市民から聞いた要望事、議会から出た話の取りまとめをされて国と水面下で、一生懸命に、ここまでやってもらわんと困るということで交渉されてきました。 私は、これからの交渉事は、市民の要望がわかりやすいようにはっきり、先ほど私が申し上げましたことも踏まえて、表で、公式な協議をマスコミも入れてやるべきだろうと思うんです。そうすることで、国のほうもしっかりと、逃げるんではなしに、正面から岩国市と協議をして、そして最終的に岩国市が、岩国市民が納得する形で、この米軍再編の決着をつけていただきたいという気持ちを私は持っていますけれども、市長のほうはどういったお考えでこれから交渉を進めていくかということをお聞きしたいと思います。 ◎市長(福田良彦君)  これまで、岩国市民は国防に理解を示しながら協力をしてきたという中で、そういった正当な措置として、さまざまな補助金、交付金等の要望についてはさせてもらいたいというふうに考えておりますし、これまでもそういったスタンスで国との交渉に臨んできたつもりであります。 議員の御指摘のように再編交付金等もございますが、この139億円も、決してそういった大きな負担の措置として適正な額というふうには、私は考えておりません。そういった再編交付金の増額等もしっかりと防衛省のほうには話をさせていただいておりますし、また昨日も、総務省所管でございますが、基地交付金についての増額等についても、私なりに、総務省のほうにもいろんな要望、働きかけはさせていただいております。 そういった正当な措置として、今後、岩国市民に対して、協力してきた、そういった姿勢について、昨日も副大臣のほうが明確に言われましたが、「安心・安全、地域振興に対しては真摯に対応していく」という御発言がございました。そういったことを踏まえて、我々もしっかりと市民を代表して、これは声を大にして要望していきたいというふうに考えております。 ◆19番(阿部秀樹君)  やはり交渉事というのは、味方をどれだけつけて、岩国市民のために優位に国と交渉を進めていくかということが、現実の課題としてあるわけであります。そういったときにやはり、水面下で表に出せない話も当然あるとは思います。ありますが、はっきりとわかりやすい形で、市民にも、これとこれとこれをこういうふうにこれから国に要望してまいりますよと、市民の方にも御協力ください、それからマスコミの方も入れて、これだけのことを要望して、岩国市はそれを国のほうにしっかりと受けていただかないと、市民が納得していただく形にはならないんだということで、マスコミの方にも協力をしていただいて、公の場で堂々と協議を進めていくべきだろうというふうに思いますので、ぜひ、これからの国と協議というのは、水面下でやらなきゃいけない部分も当然私はあると思います。あるとは思いますけれども、わかりやすい形で市民に公表して、それから国民にも公表した形で、正当な形でしっかりと国との協議をしていただきたいというふうに要望をいたしておきます。 いろいろと福田市長には今まで厳しい質問をしたこともたくさんありました。でも、岩国市が発展するため、そしてまた、今岩国市が抱えている財政状況を考えると行財政改革もやらなきゃいけないということで、非常に厳しい質問をすることが多かったと思います。でも、最終的には、これは岩国市民にとってプラスになることだろうと思って、今まで質問させていただきました。 福田市長のほうも、愛宕山用地の今回の国側の提案に見るように、しっかりと国と協議をされて、市民が納得する形で決着を図ろうというのがよくわかりますし、その努力に対しまして、私は非常に敬意と感謝を申し上げるところであります。これからも、しっかりと健康に留意をされまして、岩国市民の代表として国との交渉に当たっていただきたいと思います。 来月は、ここにおります市議会の議員も選挙を迎えます。勇退される方、それからまた来月の選挙で新たに挑戦をされる方、たくさんいらっしゃいます。また、違う道を歩む者もおります。みんなが岩国市を思って、政治の世界で頑張っていることに変わりはないと思います。 私は、周東の町議会から岩国市議会の中に入って、今になって考えてみて一番びっくりしたことは、すばらしいなと思ったことなんですけれども、岩国市議会においては、ある程度の年齢にいくと、自分のほうから勇退をするというのはほとんど暗黙の了解なのかなと思うところもあるんですけれども、ある程度の年齢にいくと勇退をされて、新しい方に、後進に道を譲るということをやっています。 今回も何人か勇退されますけれども、やはり責任の持てる世代の方がこの議会の場に立って、国に対して、いろいろ考え方、政治的な思想は違いますけれども、その中で岩国市のためになるということで、それぞれが議論をされているということで、岩国市議会のこの場にいさせていただいて、非常にいい経験をさせていただいたなというふうに思っております。 私もきょうの一般質問で最後になりますけれども、これから福田市長と幹部職員の皆さん方を初め市職員全員で、岩国市の発展のために、これからも御尽力いただきたいと思います。 そしてまた、ここの議員席に座っている皆さん方にも、岩国市の発展のために、いろんな立場でこれからも御尽力いただければなと思います。 長い間、この場に立たせていただきまして大変ありがとうございました。 以上で、一般質問を終わります。(拍手) ○議長(桑原敏幸君)  以上で、19番 阿部秀樹君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午前11時49分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後 1時    再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開し一般質問を続行いたします。 10番 貴船 斉君。 ◆10番(貴船斉君)  皆さん、こんにちは。創政会の貴船 斉でございます。創政会を代表して一般質問を行います。 質問に先立ちまして、去る9月4日に亡くなられました宗正久明氏に心から哀悼の意を表したいと思います。宗正氏の死去に伴い、我が会派は3人となりましたが、氏の遺志を引き継ぎ、残りの任期、3人で4人分の活動をいたしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 なお、10月31日の任期満了をもって勇退される同僚議員には、長期間にわたる議員活動、御苦労さまでございました。御慰労申し上げますとともに、心より敬意を表します。 それでは、通告に従い一般質問を行います。 1点目、岩国基地に係る諸問題について、今回は、去る5月29日に1キロメートル沖合に移設され運用開始された新滑走路を利用している航空機の騒音状況とそれに関する問題について数点お伺いいたします。 岩国基地に係る諸問題について、その1、新滑走路運用開始後の航空機騒音の状況と今後についてのうち、ア、騒音測定値の現状についてお伺いいたします。現在、自動騒音測定器は、防衛省設置のもの、山口県設置のもの、岩国市設置のもの、合計29カ所であると聞いております。新滑走路が運用開始されてから3カ月経過しています。それぞれの地点での騒音測定値が公表されていると思いますけれども、5月までと6月以降の測定値についてお伺いいたします。とともに、岩国市として、その結果をどのように評価しているのかをお伺いいたします。 イ、防音工事区域の拡充について、一昨年と昨年の住宅防音工事の実施実績の推移と防音工事区域の線引きが、滑走路が沖合に移設されたことにより変更されることがあるのか。また、区域内の防音工事の内容について変更される可能性があるのか。もしあるのであれば、そのことに対する岩国市としての対応についてお伺いいたします。 ウ、岩国市による測定器の増設について考えているか、お伺いいたします。 エ、滑走路の運用時間短縮について、現在までの交渉の状況についてお伺いいたします。 岩国基地に係る諸問題についての2点目、市内業者を利用することについて、ア、岩国基地へ納入する青果物の地元調達について、岩国基地内のカミサリーストアで販売されている青果物が地元岩国市から納入されなくなった状況については昨年の一般質問でも説明し、市長から、納入が再開されるべく努力したいとの答弁をいただきましたが、その後どのようになっているのか、お伺いいたします。 次に、水害対策についてお伺いいたします。 7月の大雨による浸水被害の状況について、去る7月13日から15日にかけての大雨では、市内各地で土砂崩れ、浸水や道路冠水の被害がありました。降水量や被害の状況、対応について、また今後の対策についてお伺いいたします。 以上で、壇上よりの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  貴船議員御質問の第1点目の岩国基地に係る諸問題についてのうち、新滑走路運用開始後の航空機騒音の状況と今後についてお答えいたします。 まず、騒音測定値の現状についてでございますが、岩国基地周辺における航空機騒音の実態を把握するため、本市では、昭和51年1月から航空機騒音測定器を設置し、騒音測定を開始いたしました。現在は、市内において、常時測定点5地点と移動測定点2地点で騒音測定を実施しております。 また、国においては、基地内4地点を含め12地点、山口県が4地点において常時測定を行っております。 本年5月29日に新滑走路が運用開始されましたが、騒音状況については、本年6月のW値と過去3年間における6月のW値平均を比較いたしますと、旧滑走路北側では16.4、旧滑走路南側では20.2、数値が減少していることが確認されました。 騒音状況の評価につきましては、全体としてW値については大幅に減少しているものの、測定期間が短いことから、確定的に述べることは困難であり、今後も測定を継続し、騒音状況の把握に努めてまいりたいと考えております。 次に、防音工事区域の拡充についてでございますが、住宅防音工事に関する制度の拡充につきましては、安心・安全対策についての要望の中でも市民に大きな関心のある事項であるとの認識のもと、機会あるごとに、国に対して要望を行っております。安心・安全対策における具体的な要望内容といたしましては、住宅防音工事について、対象区域の指定値を75Wから70Wに引き下げること、区域指定後の新築・改築住宅も対象とすること、補助対象施設を事務所・店舗等に拡大することといった項目が主なものでございます。本年8月11日に開催されました岩国基地に関する協議会におきましても、中国四国防衛局長に対し、住宅防音工事の拡充について要望を行ったところでございます。 一昨年と昨年の住宅防音工事の実施実績については、平成20年度は実施世帯数が332世帯、事業費が11億800万円、平成21年度は実施世帯数が383世帯、事業費が10億8,800万円であると伺っております。 また、住宅防音工事区域の範囲が滑走路移設後に変更されることがあるのかとの御質問でございますが、現在の住宅防音工事区域については、新滑走路の運用により物理的な騒音の範囲も変わってくることから、対象区域や面積が変わってまいります。平成7年に公表されました岩国飛行場滑走路移設に伴う埋立事業に係る環境影響評価書によりますと、現在の防音工事対象区域は約1,600ヘクタールでありますが、沖合移設後は、防音工事対象区域は約300ヘクタールに減少するとされております。そうしたことから、これまで対象となっていた区域が見直しにより対象から外れるといった場合も想定されます。 区域の見直しにつきましては、国において行われるものと承知をしておりますが、見直しの時期等については、国は「新滑走路における騒音の状況を踏まえ、適切に対応していく」とされております。関係する住民の皆さんには国から適時お知らせがなされるものと思っておりますが、市といたしましても、必要な情報の提供を国に求めてまいりたいと考えております。 そして、岩国基地に関する協議会における市からの要望に対し、国からは、「住宅防音工事は、航空機騒音に係る重点施策として、非常に厳しい財政事情ではあるが、さらなる促進に努力をする。住宅防音工事対象区域の拡大については、市の強い要望を踏まえ、防衛省本省と協議をしてまいりたい」との回答がございました。市といたしましては、住宅防音工事対象区域の拡大及び告示後住宅への対象拡大は、制度上の問題ではあるものの、全国一律で検討するのではなく、本市における早期の実施について、引き続き強く要望してまいりたいと考えております。  次に、岩国市における測定器の増設についてでございますが、岩国基地に関する協議会において、市からは国に対して航空機騒音測定器の増設要望を行い、国は、昨年3月に装束町及び青木町にそれぞれ1基、本年3月には一文字終末処理場内に1基の合計3基の騒音測定器を増設されました。また、新滑走路両端付近の2カ所にも騒音測定器を増設し、新滑走路における運用が開始された本年5月29日から測定を開始されたところであり、国においては、現在12地点において騒音測定を実施されております。これにより、市内における国・県・市の騒音測定地点は合計で21地点となっております。 なお、本市におきましては、自治会等から要望があれば、市の移動騒音測定器で騒音測定を実施し、実態把握に努めているところでございます。 市といたしましては、基地に起因するさまざまな問題点は、国が十分に把握し、国の責任において対応策を検討すべきであると考えております。 国のデータを検証するためにも、市が騒音測定器を増設すべきとの御提案でございますが、先ほども御答弁申し上げましたように、市内における国・県・市の騒音測定地点は合計で21地点となっており、直ちに市において騒音測定器を増設する考えはございませんが、今後の状況を見守ってまいりたいと考えております。 次に、滑走路の運用時間短縮についてでございますが、現在、岩国基地における滑走路の運用時間は、岩国日米協議会での確認事項として、午前6時30分から午後11時までとなっております。他の米軍基地の一部においては、航空機の運用時間は午前6時から午後10時までということが、日米合同委員会で合意をされております。 滑走路の運用時間を午後11時から午後10時に短縮することにつきましては、市議会においても全会一致で決議されているところでございます。 岩国日米協議会での確認事項は、本市と現地米軍との間の問題の解決を図るため、市、国、県及び現地米軍を構成員として昭和46年の協議会設置以降、平成3年までの間に協議会の場において協議をされ、合意された項目を整理したものでございます。 こうしたことから、市としては、米軍の運用等に関しては、日米両国政府間で正式な協議を行った上で、明確化することを要望しております。本年8月11日に開催されました岩国基地に関する協議会においても、中国四国防衛局長に対し要望を行いましたが、国からは、「米軍の運用にかかわることから、非常に厳しいものがあるとは思うが、岩国市の強い要望を踏まえ、本省と調整してまいりたい」との回答がありました。 基地周辺で生活する市民が、安心して安全に暮らすことができる環境を確保するためにも、滑走路の運用時間の短縮については、安心・安全対策の最重点項目として位置づけており、市の要望が早期に実現されるよう、国に対し強く要望してまいりたいと考えております。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  第1点目の岩国基地に係る諸問題についての中の(2)市内業者を利用することについてお答えします。 岩国基地内における食料品の仕入れに関しましては、昨年の3月議会においても御質問いただき、そのときの答弁において、平成12年2月、基地司令官に対し「米軍岩国基地内での青果物について、岩国市場から調達してほしい」との要望を行い、基地からは、「青果物の調達については、岩国市及び近郊の契約業者から納入されていたが、調達方法が平成9年10月に変更されたため、納入品目の不足分のみを地元調達している」との説明がありましたことを申し上げたところでございます。 市といたしましては、現時点におきましても、こうした状況は変わっていないものと認識しておりますが、食料品等の物資の調達に関し、広く業者を入札に参加させ、安い物を購入するという趣旨は理解できるものの、やはり地元との関係においても、また岩国市近郊の青果物への理解を深めていただく上においても、市内業者から調達していただくことが望ましいと考えております。 これまでも、機会あるごとに、基地側に対し柔軟な対応を求めてまいりましたが、引き続き、こうした地元の思いを伝えてまいりたいと考えております。 ◎危機管理監(村中達郎君)  第2点目の水害対策についての中の1、7月の大雨による浸水被害の状況についてにお答えします。 本年7月の梅雨前線の影響に伴う大雨で、山口県各地で河川がはんらんし、山陽小野田市や下関市で、水害など大きな被害をもたらしました。 岩国市においても、7月13日深夜から強い雨が断続的に降り、14日午前8時から11時までに、岩国土木建築事務所の雨量計が83ミリを記録する集中豪雨に見舞われ、市内各地で床下浸水や道路の冠水などの浸水被害が発生いたしました。その詳細につきましては、住家の床下浸水による被害が岩国2件、錦見7件、川西4件、山手町1件、室の木町1件、麻里布町1件、中津町2件、車町6件、牛野谷町4件、門前町4件、玖珂町5件、周東町16件の合わせて53件となっております。 続きまして、2、今後の対策についてにお答えします。 突然、狭い地域に短時間に多量な雨が降るゲリラ豪雨の件数がふえています。こうしたゲリラ豪雨に対しましては、予測が難しいことから注意報や警報などが間に合わないことが多く、ふだんからの準備や心構えが大切だと考えています。いざゲリラ豪雨が降り始めたらどうすれがいいのかを日ごろから考えておき、いざというときに備えておく必要があります。 市といたしましては、市内各地で結成されています自主防災組織等の防災訓練や講習会などでゲリラ豪雨の啓発に努めるとともに、要援護者対策にも努め、被害防止を図ってまいりたいと考えております。さらに、市民の防災に対する関心を維持していくため、市ホームページ及び広報いわくにへの防災情報の掲載、防災メールへの加入促進なども行っています。また、個人や商店などへの浸水対策として、6月と9月に災害時に防災機関が使用する土とり場を市民に開放し、各自で土のうをつくって持って帰ってもらっておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆10番(貴船斉君)  それでは、順不同で再質問を行いたいと思います。 水害対策についてでございますけれども、平成17年の台風14号のような大災害は別といたしまして、昨年もことしも7月の同じような時期に、同様の局地的な短時間の大雨による浸水被害が発生しております。御答弁にありましたように、ことし7月の大雨による床下浸水被害が市内で53件発生しています。 一定量の大雨が降ると、必ずと言っていいほど、浸水、冠水が発生する場所があります。そのことは把握されているはずですけれども、そのような地区住民と災害発生時の対応について、ふだんから検討することなどが必要であると考えます。自主防災組織などの防災訓練や講習会などでゲリラ豪雨の啓発に努めたいと答弁の中にありましたけれども、その防災訓練や講習会などの実施実績についてお伺いいたしたいと思います。 ◎危機管理監(村中達郎君)  件数は、今ちょっと手元に資料を持っておりませんが、市内各地でやっております。先日も御庄で行いました。それで、今年度につきましては、南桑とか北河内とか川西などでやっております。 ◆10番(貴船斉君)  防災訓練はもちろん必要ですけれども、ゲリラ豪雨への対策というか、ふだんからゲリラ豪雨が起こったときにはどうすればいいのかということはもちろんですけれども、その豪雨による浸水被害、冠水被害をちょっとでも防ぐ手段があるのではないかというふうに思いますので、そのことについて地区住民と細かいコミュニケーションをとって、自治会はもちろんですけれども、自主防災組織なども通じて、行政と地区住民との連携した予防について真剣に考えていただきたいというふうに思います。 9月1日号の広報いわくにを読みまして、防災の日特集として、台風、またその他の豪雨についての情報収集についての記事が掲載されておりました。災害への備えについての大変よい特集記事だというふうに思いました。市民の情報源については、その中で、ほとんどがパソコンや携帯電話を利用してのものとなっております。高齢者の独居あるいは二人暮らしの世帯が多い現状を考えますと、情報伝達手段は、パソコンや携帯電話の取り扱いになれていない高齢者の方、また取り扱いができない方が多いということですので、やはりテレビではないかと思います。アイ・キャンを含め、テレビで詳しい防災情報を流すことについて検討していただきたいと思いますけども、岩国市としてそのようなお考えがあるかということをお伺いしたいと思います。 ◎危機管理監(村中達郎君)  アイ・キャンにつきましては、現在でも大雨が間近に迫った場合、あるいは台風が迫った場合につきましては、放送していただくようにお願いしております。それからまた、今後ともアイ・キャンそれから他の報道機関にもお願いして、災害を未然に防ぐために、大雨が降りそうな場合、台風その他の災害が起こりそうな場合については、報道機関に報道資料を提供し、市民に広報していただくつもりでおりますので、よろしくお願いいたします。 ◆10番(貴船斉君)  報道機関などに台風の情報などを渡して、流してということですけども、一刻を争うような情報でございますのでスムーズに、これもやはりふだんからの訓練で、正確で正しい情報をいかに早くテレビで流せるかということ、それが生命の安心・安全につながると思いますので、その辺を留意してやっていただきたいと思います。 それから、災害が発生したときに、また発生のおそれがあるとき――外で大雨が降っていると、水がどんどんふえている。それから、先日の大雨のときもありましたけれども、家庭内での下水の逆流などがあったときには、若い人だったらいいんですけども、先ほども申しましたように、高齢者の独居、二人暮らしというときには、対応の仕方がわからないので、どうしてもまず市役所に電話する、担当課に電話する。もちろん危機管理課、下水道課、河川課、道路課には電話が入ると思いますけども、先日の大雨のときに市役所にかかってきた電話については、本数とか内容とか、その辺がもしわかれば。 ◎危機管理監(村中達郎君)  件数については、今ちょっと手元に持っておりませんが、避難したいが体が不自由で避難所に行くのが難しいとか、それからいつごろからひどくなるのかとか、そういったような質問があります。それで、市民からの電話につきましては、親切丁寧に対応するようにしておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆10番(貴船斉君)  電話の本数についてもお伺いしたかったんですけども、今、村中危機管理監がおっしゃいましたけども、市民からの問い合わせなどについての電話の対応は親切丁寧に行っているというふうなお話がありましたけども、その逆の話も私は耳にしておりますので、そういう電話をかけるということは、さっきも言いましたけども、自分ではどうしようもないから市に頼るというところがありますので、そのときに親切丁寧でない対応をされると、市民としては大変不安に思いますので、その辺の制度の確立をマニュアル化するというか、マニュアル化することがいいかどうかわかりませんけども、とにかく市の職員には、市民に対して親切丁寧に対応していただきたいというふうに思います。 それでは次に、航空機騒音についての再質問に移りたいと思います。 新滑走路運用後、W値は大幅に減少していると言えますが、まだ確定であるとは言えないという内容の答弁でした。個人的には、航空機騒音については、回数も、感じるうるささも、少なくなったと感じていますけれども、基地政策課に6月以降、市民からの苦情件数、5月までと苦情件数に変化があるかどうか、その辺を。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  お答えします。 ただいま具体的な数字は持っておりませんが、確かに5月29日に新滑走路にされてから苦情件数は、体感として電話がかかってくるのも少ないし、また夜の守衛室での受け付けも、びっくりするぐらい減っております。 ◆10番(貴船斉君)  苦情件数はびっくりするぐらい減っているということでございまして、数字が欲しかったんですけど、びっくりするぐらい減っているということですけれども、確かに1キロ沖合に出た効果というのは、今のところあるというふうに思いますけども、問題は艦載機移駐後、航空機が59機ふえた場合に、ふえたとしたら、要するに艦載機移駐後を今から想定しておかなければならないというふうに思います。W値も騒音発生回数も増加するかもしれないということも考えておかなきゃならないと思います。 その上で、住宅防音工事区域についてですけれども、「現在のところ、W値が下がれば、住宅防音工事の線引きが変更になり、対象区域が大幅に減少するかもしれない。でも、それは国の決めることで、いつになるかはわからない。しかし、市としては住宅防音工事区域の拡大と告示後住宅への対象拡大については、早期実施に向けて国に強く要望していきたい」という答弁であったというふうに思います。 でも、先ほども申しましたけども、今は1キロ沖合に出て、従来の航空機数で1キロメートル沖合に出た、その効果が今はあらわれていますけども、先ほども言いましたけども、問題は、艦載機の移駐後を想定しておかなければならないということです。新滑走路運用後の騒音軽減ということが確定されれば、国の制度にのっとれば区域が狭くなるけども、艦載機移駐後の騒音状況を見なければ、確定というわけにはいかないということだと思います。ですから、今、騒音が減った、じゃあ区域を狭くしてということにはなりませんよということですね。だから、ここ数年は、艦載機が移駐してくるまでの間は、しばらくは今の騒音の状況が続くんではないかというふうに思いますけども、ここ数年というか、来年度、再来年度ぐらいは防音工事区域や防音工事予算の大幅な変更はないと。今までと大体――さっきの答弁でありましたように、20年度と21年度については、実績についてはほぼ同じようでしたけども、あと一、二年はこの予算について、区域も大幅な変更はないというふうに考えていいんでしょうか。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  お答えします。 滑走路移設事業は約2,500億円かけて実施しました。厳密に言いますと、市長の答弁もありましたように、それ以前は1,600ヘクタールの75W以上の影響の区域があったのが、滑走路建設事業が完成した後は300ヘクタールに減る。空母艦載機が仮に移駐してくることになれば、それがまた500ヘクタールにバックするという、そういうことになっとるわけですけど、厳密に言いますと、そういう事業が行われて音源が沖に来ましたので、75Wの区域というのは騒音度調査をやって一たん下げて、それからまた新たな負担が来れば、またそれは騒音度調査をやって、またそれを見直すというのが、機械的にいうと、そういう手続になると思いますけど、先ほど御答弁しましたように、騒音コンターの見直しをするのかという質問に対しましては、状況を見ながら考えてまいるということでありますので、その時期についても、まだ具体的に承知しておりません。 ですから、1年後なのか2年後なのか、あるいは2014年という空母艦載機の移駐時期がありますので、その後に一括してコンターの見直しをやられるのか、その辺については、まだ具体的な情報は得ておりません。 ◆10番(貴船斉君)  今、部長のほうから御答弁がありましたけども、その防音工事の区域の線引きの変更や予算については、今のところ情報がないと、いつになるかわからないということでしたが、何年か後には必ず、狭くなるにしろ、広くなるにしろ、今までどおりにしろ、とにかく変更があるわけですから、そのときは、今おっしゃいましたけども、とにかく国がやることなので、今のところ情報はないということですね。 国の情報ということは、要するに国の騒音測定器の数値に基づいた情報で、住宅防音区域の線引きなどについて、国が決定するわけです。私が申し上げたいのは、国の騒音測定器の設置場所が今市内に12カ所、市外――阿多田島とか大島とか廿日市とか、あのあたりも全部含めると、多分20カ所あると思うんですけども、その20カ所の情報によって住宅防音工事区域の線引きを多分国が言ってくると思うんです。 私が言いたいのは、岩国市の騒音測定器が今5カ所なんです。市内では国の騒音測定器が12カ所あります。岩国市は5カ所しかありません。県は4カ所あります。岩国市独自の騒音測定についての情報を得るための箇所数としては、いかにも少ないような気がするんです。岩国市独自の情報を持っていなきゃいけないと思うんですけども、いざ線引きのときに、国の情報量に押し切られないだけの岩国市独自の――国の情報を検証するというのがありましたけども、検証するための独自の情報を持っていなきゃいけないと。そのためには騒音測定器を増設するべきではないかというふうに思いますけども、測定器の増設について、お考えをもう一度。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  まず今、国・県・市で合計21カ所、騒音測定器をつけて常時測定しています。これは、日常の騒音の状態を把握しております。 今、議員が言われましたコンターの見直し、この際には、要因としましては、基地の運用というか状況に重大な変化がある場合、例えば新たな騒音を発生する航空機が配備されたり、あるいは基地そのものに重大な変更がある場合、例えば今、沖合移設事業があって、基地そのものが、音源が沖に出るといった、こういう状態が発生したときに、コンターの見直しということが起こります。 その際には、今ある騒音の測定器を使って行うのではなく、1年ぐらいかけて、市内全域を、影響のある範囲を50メーターメッシュぐらいで切って、それぞれ騒音測定器を置いてはかって、調査をして、75の線を引いてコンターを作成します。これは国の告示行為ですので、国がおやりになって、それを情報提供して、市のほうもそれを十分検証して、結果的に告示されてコンターが確定するという、こういうことになっておりますので、騒音のコンターを作成する際には、国から示された線というものは、その時点ではまた、今の騒音測定器ではなくて、別のまた手法で、市のほうもそのコンターが正しいかどうかということを十分検証していきたいと思っております。 ◆10番(貴船斉君)  今、部長のほうから御答弁がありましたけども、市としては騒音測定器ではなくて、別の方法でというふうに言われましたけども、別の方法というのはどんなのかわかりませんけれども、とにかく国の出した情報を検証するための測定の方法はあるということですね。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  国がそのときに1年間程度かけて、恐らく騒音度測定、騒音度調査をやられますので、そのデータを市のほうで、それが正しいかどうかを十分検証したいと思います。 それから、今あるのは、通常の日常的な航空機の運用の状態を、国の騒音測定器のデータと市のデータを比較検討するために置いておりますので、それは日常的に国のデータなり県のデータと比較して見ておりますが、それがすぐ騒音のコンターに直結する、コンターの見直しに直結するものではないと、それはまた別の手法で、今ある騒音測定器じゃなくて、1年間かけて、先ほど言いました、もっと間隔を小さく切って、国がきちんと調査しますので、それはまた出た段階で、くどいようですが、市のほうできちんと検証して、正しいかどうかは判断してまいりたいと、そう思います。 ◆10番(貴船斉君)  よくわかりました。次に、滑走路の運用時間の短縮についてですけども、滑走路の運用時間については、岩国の安心・安全対策上、重要な課題であるというふうに市長が御答弁されました。現在は、午前6時半から午後11時までというふうになっております。これを、午後11時までを午後10時までにと短縮の要望をしています。私どももしております。岩国市としてもしております。 答弁では、「8月11日に開催された岩国基地に関する協議会においても、中国四国防衛局長に要望を行いましたが、米軍の運用にかかわることなので、非常に厳しいものがある」ということです。ですが、米軍の運用全体については、日米安保に基づいておりますので、両国政府間で正式な協議を行わなければならないということですけれども、答弁の中のちょっと前段に、滑走路の運用時間は岩国日米協議会での確認事項であるというふうにありました。ということは、岩国日米協議会というのは、今は動いていないというふうにちょっとお聞きしましたけども、運用時間については、日米協議会にかわるもので岩国基地に関する協議会というのがありますけども、それが日米協議会にかわるものとなっているのか、かわりと考えていいのかどうかというのを、ちょっと先にお伺いしたいと思います。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  岩国基地に関する協議会といいますのは、岩国市と県と国との3者で、岩国市の安心・安全対策を中心に協議を重ねております。先ほど前段でありました、岩国日米協議会ですが、これは昭和46年に発足しておりまして、これは現地レベルの米軍も入った現地の協議会で、先ほど運用時間のこともございましたが、日米協議会での確認事項で、地元と岩国基地との関係で、法的根拠のないローカルルールということでございますが、運用時間も日米協議会のほうで決まっております。 これは、他県では日米合同委員会に基づいて運用時間などが決まっておりますが、岩国市は厳密に言うと法的な根拠のないローカルルールですが、実質的には他県と同等の役割をこれまで果たしてきており、同等の拘束力があるものというふうに考えております。 ちなみに、運用時間の短縮のこともありましたけど、これは議会でも全会一致で時間の短縮ということがございまして、安心・安全を中心にした岩国基地に関する協議会のほうで今、これも議論していると、そういう状況でございます。 ◆10番(貴船斉君)  今、部長の答弁にありましたけど、今は岩国基地に関する協議会の中での協議で決められるということですか。決められるというか、そういう協議もするということですね。 私がことし同僚議員と行きまして、横須賀の在日米海軍司令官と会談した際に、米海軍司令官がおっしゃったのは、中塚議員も議会で発言されましたけども、運用時間帯の決定については、基本的に地元自治体と各基地との協議によるものであるというふうなことをおっしゃっておられます。ということは運用全般については、日米合同委員会ということになると思いますけども、運用時間については地元自治体と各基地の司令官の協議によるということなので、とにかく岩国市が頑張って交渉すれば時間の短縮は可能なのではないかというふうに思いますけども、もちろん市長も今、一生懸命交渉されていると思いますけども、市長のお考えを伺いたいと思います。 ◎市長(福田良彦君)  現地基地司令官に新しくスチュワート司令官が着任されまして、先般、着任のそういった祝いの会のときにも、若干お話をさせてもらっておりますが、また改めて私のほうからも、そういった現地司令官との話の中で、そういった時間帯の短縮について、私みずからも働きかけはしてまいりたいというふうに考えております。 ◆10番(貴船斉君)  ぜひ市長には、時間帯1時間短縮ということを目指して、スチュワート司令官とお話をして、交渉して、勝ち取っていただきたいというふうに思います。 それでは最後に、市内業者を利用するということ、岩国基地へ納入する青果物の地元調達についてでございますけども、これは先ほど御答弁もありました。私も昨年、一般質問の場でお願いもしましたし、現状を御報告申し上げましたけども、今まで岩国市の中央卸売市場から青果物が納入されていたわけですけども、御答弁にはありましたけれども、あるときを境に、全く納入されなくなったということなんです。これはいろいろな政治的なこととかがあるのだろうと思いますけども、今は横須賀からまとめて日本全国の米軍基地のそういう青果を販売しているところに、日本全国にセンター方式で配送されているということなんです。岩国の市場からも年間、大した金額ではないんですけども、2,000万円から3,000万円ぐらいの青果物が納入されていたのですけども、それが今ゼロになってしまっているということなんです。 ここで、御答弁にありましたけども、入札によってより安い物を購入したいという気持ちはわかるけどもと書いてありましたけども、入札にも参加させていただいてないと。入札にも参加できてないという状況なんです。それと、地元に野菜、青果物を取り扱う岩国市営の市場があると。そこを通してなぜ納入ができないか。今までできていたのに、なぜできないのか。その辺を従来の、何年か前に納入していた状態にぜひ戻してほしいと。 それは岩国市に対する振興策にも通じると思いますので、岩国市として十分に検討して、検証して、従来どおりになるように頑張ってやっていただきたいというふうに思いますけども、市長、前の議会のときにも答弁いただいたんですけども、もう一度お願いいたします。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  岩国市の地域振興策で、地場産業の育成ということも上げております。そういったことで、広い範囲で青果物のことも視野に入れて、地場産業の育成ということで、国にしっかり求めてまいりたいと考えております。 ◆10番(貴船斉君)  前回と同じような答弁ですけども、市場としたら、この間も言いましたけども、岩国市場、あそこは一番騒音がひどいんです。資料を見ていただいたらわかると思いますけども、一番うるさいのはどこかというと、もちろん滑走路の北と南の端ですけども、その次にうるさいのは岩国市場が一番うるさい。そこが一番、騒音の迷惑をこうむっているところなんです。そこがこういうふうな仕打ちを受けるということは、ちょっと私としたら、みんなも納得できない。岩国市場関係者としたら、これは納得できないということなんで、そういう声が上がっていますので、その辺についてもう一度御答弁を、市長、お願いいたします。 ◎市長(福田良彦君)  今までやれていた仕組みができなくなったということは、やはり何らかの原因があるんだと思いますが、その辺の改善をしっかりと求めてまいりたいと思っていますし、そのことが議員御指摘のように、市場の活性化につながるというふうに思っておりますので、これもしっかりと、私からも、いろんなチャンネルを通じて、改善策を講じるように強く要請をしてまいりたいというふうに考えています。 ◆10番(貴船斉君)  ありがとうございます。これで終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、10番 貴船 斉君の一般質問を終了いたします。 4番 井上昭治君。 ◆4番(井上昭治君)  皆さん、こんにちは。質問に入る前に、9月4日にお亡くなりになりました故宗正久明議員の御冥福を心からお祈り申し上げます。宗正議員のにこやかな笑顔に、何人も引きつける何かを感じたのは、私だけではないと思います。今も11番議席に笑顔で座っているように感じるものであります。 それでは、公明党議員団を代表して、議員最後の一般質問をいたします。 最初に、米軍再編における諸問題についてお聞きします。 民主党政権になって、迷走を続けていた沖縄普天間基地移転の候補地が名護市の辺野古沖に決定しました。この地は、前政権のときに決まっていた場所であります。普天間飛行場の代替施設に関する報告書では、V字型滑走路にI字型滑走路の2本立てで配置及び工法案が示されました。 県外移転を主張していた民主党政権は、沖縄県民をだます結果となり、また、普天間基地から空中給油機を受け入れる岩国市も翻弄され、現政権には怒りを感じるものであります。 米軍再編は、普天間基地移転や艦載機の岩国移転を含むパッケージとなっていることは御承知と思います。普天間移駐が迷走している中で艦載機の岩国移駐は早々に閣議決定されました。59機の移駐と約4,000名の人員が岩国市に移転してくる予定になっています。市民の中では、安心して安全な生活を求める声が日々高まっております。 岩国市民の生活を守るために、安心・安全対策の取り組みをしているとお聞きしました。米兵及び米軍関係者の事件や事故が発生していることは残念に思います。市民が安心して安全に生活できる環境づくりをしなくてはなりません。現在の取り組みと協議内容をお聞きします。 次に、愛宕山地域開発計画における諸問題についてお聞きします。 199億円の予算を今年度計上している愛宕山地域開発用地の施設配置案が3日に国から示されました。愛宕山地域全体の施設配置計画で全貌が見えるようになったことになります。市民が早く完成することを待ち望んでいる岩国医療センターを含む4分の1の進捗状況と9月3日に国から提示された4分の3の地域の野球場、サッカー場等や米軍家族住宅を含む施設配置計画について市長の見解をお聞きします。 最後に、中心市街地活性化についてお聞きします。 この質問は、ことし3月に同僚議員の河本議員が質問しています。再度お聞きします。 平成20年12月にプロジェクト会議等による協議を経て、中心市街地活性化基本計画の素案を策定して公表しました。その後、新たな基本計画は、国の認定が必要とされることになり、国と認定申請の事前協議をしたが、その結果、計画について熟度が低いと指摘を受けました。平成21年度に各事業の熟度を上げながら素案を修正して基本計画案を策定して再度、ことしの2月末に国と改めて認定申請のための事前協議をしましたが、また幾つかの指摘を受けたために、基本計画案の修正に向けた事前協議を続けているところとお聞きしました。国との事前協議後の進捗状況についてお聞きします。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  井上議員御質問の第2点目のまちづくりについての1、中心市街地活性化の進捗状況についてお答えをいたします。 議員御案内のように、本市の中心市街地活性化基本計画は、平成19年度に岩国市中心市街地活性化協議会を立ち上げ、策定作業に入っているところでございます。 しかし、本年2月26日、国との事前協議において、基本計画の認定を受けるためには、岩国駅周辺整備事業だけではなく、新たに集客・にぎわいを誘導する事業の具体化が必要であるとの指摘を受けたところでございます。 こうした状況を踏まえ、本年4月に今後の方向性について検討した結果、基本計画の熟度を上げるため、岩国市中心市街地活性化協議会と情報の共有化を図りながら、引き続き議論を行っていくとともに、活性化へつながる事業を具体的に計画に登載できるよう、事業主体等との連携を図りながら、中心市街地活性化基本計画を見直すことといたしました。そして、5月の岩国市中心市街地活性化協議会及び7月の同協議会のワーキンググループ会議において、国との事前協議の結果を踏まえたこのような方針について、共通認識を持ったところでございます。 現在、市といたしましては基本計画案の中に、市街地の整備改善の項目として、東西自由通路の設置、岩国駅舎のバリアフリー化、東西駅前広場の再整備を行う岩国駅周辺整備事業や総合庁舎跡地活用事業、岩国駅前南地区及び東地区における地元の取り組みなどを盛り込むとともに、商業の活性化の項目として、街なか情報発信ステーションの設置事業や空き店舗活用事業、そして各種のイベント事業などを盛り込む予定としております。 中心市街地の活性化は、合併後の本市におきまして重要な施策の一つとして位置づけておりますので、活性化につながる各事業の進捗状況の推移を勘案しながら、来年ごろには中心市街地活性化基本計画を策定し、可能ならば国の認定を受け、各種事業を推進してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 ◎副市長(白木勲君)  第1点目の米軍再編について、1、米軍再編における諸問題についてお答えをいたします。 まず、治安対策の強化につきましては、国に提出した米軍岩国基地に係る安心・安全対策についての要望書において防犯対策の強化、米軍構成員等の規律の保持、事件・事故の被害者への適切な対応等について要望を行っているところでございます。 そうした中、要望事項である街頭緊急通報システムの設置につきましては、防衛省の交付金を活用して昨年度、基地正門付近から川下出張所までの区間に7基を設置し、運用を開始したところであり、川下地区における防犯灯の整備更新につきましても、昨年度396基を完了し、今年度は441基を整備する予定となっております。 また、米軍岩国基地においては、米軍構成員が我が国に赴任した際、我が国の道路交通法、道路事情、基地周辺の地理、文化等に係る講習、現地体験講習等を実施するほか、年2回、飲酒運転禁止、事件・事故防止に係る安全講習等を実施するとともに、外出制限や基地外での飲酒の制限措置を講じているところでありますが、国といたしましても、引き続き講習等の充実・徹底を米側に求めるなど、必要な措置をとることといたしております。 また、在日米海兵隊は、平成16年6月から、リバティーカードプログラム、いわゆる米軍人の外出にかかわる基地の方針を実施いたしておりまして、岩国基地でも導入されております。当初は三等軍曹以下の隊員の夜間外出を規制するものでありましたが、本年6月からは、適切な行動を実践していない全階級の軍人、もしくは部隊長が初期観察期間が必要であるとみなす者に対象者を拡大し、また、20歳未満の隊員の飲酒を防止するため、本市内の飲食店ではカードを提示すること等が決められております。 こうした取り組みの中、残念ながら、ことしに入り、米軍による麻薬事件や器物破損事件及び自動車運転過失傷害、道路交通法違反といった事件が発生しているところであります。 昨日も痛ましい死亡事故の報告がございました。亡くなられました方の御冥福を心からお祈りを申し上げます。本件事故につきましては、本日、県と市において、米側及び国に対し、交通事故防止に向けた隊員・軍属に対する教育の一層の徹底に万全を期し、再発の防止を強く要望したところであります。このような事件・事故は、基地周辺住民の不安を増大させ、米軍に対する不信感にもつながることから、米軍及び国に対し、岩国基地における綱紀の保持及び隊員教育の一層の徹底について万全を期し、再発防止に努めるよう強く重ねて要請を行っていきたいと考えております。 中国四国防衛局におかれましては、平成20年から、岩国基地の米軍構成員に対し、基地問題の現状、事件・事故等が地域に及ぼす影響等について説明を実施されております。また、市長も昨年11月に基地に赴き、市民の安心・安全の観点から説明を行ったところであり、ことしも秋に開催される米軍主催のセーフティーブリーフィングにおいて説明を行う予定といたしております。さらに、安心・安全なまちづくりを推進するため、みずからの地域はみずからが守るという連携意識のもと、昨年から、市民と米軍・国・県・市が協力して防犯活動を進めることを目的として、安心・安全共同パトロールを実施しております。 岩国警察署管内の全刑法犯に占める米軍人等の件数の割合は、平成19年が0.23%、平成20年が0.09%、平成21年が0.21%。また、交通事故に関しましては、人身事故及び物損事故を含めての発生件数の割合は、平成19年が0.83%、平成20年が1.22%、平成21年が0.96%となっており、それぞれ全体から見れば非常に低い割合となってはおりますが、市といたしましては、こうした割合がゼロ%になるよう、また、市民が安心して安全に暮らせる環境を確保するために、引き続き治安対策の強化に向けて全力を傾注してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  第1点目の米軍再編についての中の(2)愛宕山地域開発計画における諸問題についてにお答えいたします。 まず、岩国医療センター等の進捗状況についてでございますが、岩国医療センターの進捗状況につきましては、移転新築整備工事基本・実施設計、工事監理業務が順調に進んでおりまして、開発許可申請に向けて必要な本市との調整、協議を含めた所要の手続等を進めておられるところでございます。この造成工事につきましては、先月2日に入札公告し、今月10日には入札を行い、業者決定する予定と聞いております。また、病棟本館の設計についても順調に進んでおりまして、先日、具体的な南北からの鳥瞰図など数枚いただき、説明を伺ったところでございます。そのうちの一つがこちらでございます。今後、開発許可申請を済まされた後に開発工事に着手するとともに建築工事の発注手続に取りかかり、平成24年度の医療センターの開院に向けて順調に進捗していると聞いております。 医療センターに併設する予定の調剤薬局用地等の利用につきましては、今後、関係機関の意向を確認しながら調整を図る予定でおります。 また、次に、4分の1区域におけるその他の事業の進捗状況についてでございますが、まずインフラ整備の状況については、医療センター部分の排水施設は先月末完成し、開発申請を待つ状況となっております。幹線道路や上下水道につきましては、実施設計を終えており、引き続き順次工事発注を進め、市道につきましては実施設計業務を進めておりますので、インフラの整備におきましても医療センターの平成24年度開院に向けた移転スケジュールに合わせた整備工程に沿って順調に進捗しております。 一方、医療・防災拠点のまちづくりとしての、防災機能の役割を担う消防施設の移転や防災機能を備えた多目的広場については、現在有効な整備手法を検討しているところであり、国との間でも必要な事務調整を行っている状況でございます。 また、灘海園の移転については、7月30日付で山口県社会福祉事業団と県住宅供給公社との間で用地の売買契約が行われており、医療センターとの同時移転に向けて着実に進捗していると聞いております。 以上が、4分の1のまちづくり区域の状況でございます。 次に、国の愛宕山用地における施設配置案についてでございますが、さきの再編の説明会を終えた後、愛宕山の施設利用計画について政府のしかるべき方が本市、市議会、また地元住民に対して説明されるようお願いしていたところ、議員御案内のとおり、3日には榛葉防衛副大臣から市長及び正副議長に対して施設配置案の説明をしていただき、7日には市議会全員協議会において市議会議員の方々に御説明していただいたところでございます。 この施設配置案は、本年2月に開催されたフォーラムや4月の地元説明会等においての愛宕山用地の活用案についての市民のさまざまな意見を踏まえて、それらの意見を可能な限り反映した案であるとのことでございました。 愛宕山用地での施設の利用面につきましては、市民の利便性の観点から、運動施設エリアへは、岩国市には特段の取り扱いとして身分証等のチェックなしで、原則自由に立ち入りができ、また、フェンスについては、有刺鉄線のないネットフェンスや格子フェンスなどの普通のフェンスが設置される予定であること、さらに家族住宅については、全体の4分の3を岩国基地内に整備し、残りの4分の1のみ愛宕山用地に整備することなど、評価できる部分もあったところであります。 他方、運動施設の具体的な規模等は調整中とのことであり、市としてもこれから国等と調整しなければならないこともあると考えているところであります。 いずれにいたしましても、この問題については、今後地元住民に対しても国から説明していただく予定であり、議会の御意見や市民の声にも耳を傾け、県とも協議し、方針を固めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆4番(井上昭治君)  それでは、順不同になりますが、再質問をさせていただきます。 最初に、愛宕山地域開発の再質問でございますが、今そこに医療センターの完成予定図があります。写真で、すばらしい内容のものの状況でありますが、ヘリポートも屋上にできて、この岩国市の広範囲な地域の方々の安心面、安全面をこの目でしっかりと確かめることができたと安心している次第でございます。早期に、すばらしいこの医療センターを着実に今から完成に向けて実施していっていただきたいという願いであります。現状を聞きますと、一歩一歩着実な状況で行っておりますが、24年度中ということでありますので、当初は6月、それから12月、また24年度中という状況で、スケジュールがずっとおくれていっている現実があるわけですが、24年度中に必ず完成するという形で考えてよろしいのか、そのあたりをお聞きします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  ただいま聞いている限りでは、24年度中に全力で取り組むというふうに聞いております。24年度と思っております。よろしくお願いします。 ◆4番(井上昭治君)  じゃあ24年度中ということで、その辺も、25年の3月という形になりますので、それよりも早く、できるだけ早くこういう医療センターの完成というものを願う次第であります。よろしくお願いします。 続きまして、4分の3についてであります。 昨日も、全員協議会で施設配置計画案というものの説明がありまして、それに対する質疑をさせていただきました。そういう中におきまして、今後、施設配置に関することに対して具体的なことは岩国市と協議をするという答弁内容がありました。そういうことからしまして、本市として施設に関しての具体案というか、そういうものを実質的に今持っているのか、また、ない現状であれば、今後それに対する取り組みをどのように考えているのかお聞きしたいんですが。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  先日の説明会で、日米間で調整というのは、利用面についての調整と、あとは施設の中身についての2種類があると思います。施設の中身についても、いろいろ御意見をいただきましたように、野球場の規格とかそういった面がいろいろあると思いますので、そのあたりはこれから国等と調整していく必要があると思っております。 ◆4番(井上昭治君)  ということは、説明を受けたこの施設配置案は、そのままの状況の配置案で一応受けとめるという形のとらえ方でよろしいんでしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  この案全体がいいかどうかについては、市民の皆様の御意見とか、まだまだ聞いていく必要があると思いますので、その上での方針の判断になっていくかと思います。個別の具体の施設の部分については、それはそれで協議は続けていく必要はあると思っております。 ◆4番(井上昭治君)  審議官が今言われましたように、今から説明会を国のほうで開くという現実があるわけですが、そうすると、今の市民の声というものを受けとめるときに、それを今度国と協議する、その中において、市としては受けとめる体制というか、そういうことに対して、国が説明をしているさまざまな声というものを、どのように市として判断をしていかれるのでしょうか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  今、審議官のほうがお答えしましたけど、まず具体的な規模等については、まだ国のほうの中でも調整中ということでございますので、それを踏まえながら地元に今から説明会が入ってくるわけでございまして、地元の意見を聞きながら、最終的に我々の判断する上では、例えばプロジェクトみたいなものを設けてその中で検討するとか、それを踏まえながら市の方針と、県とも協議しなければいけませんので、そういう総合的なものができたときに初めて方向性が決まるんではないかというふうに思っています。 ◆4番(井上昭治君)  県知事は、岩国市が4分の3の施設配置案に関して、それを了解すれば、それに対しては了解するということを既に述べられているんです。ということは、主体的に判断をする状況は岩国市になると思うんです。その岩国市が、そういう市民の声、今から国が説明していく中でさまざまな声というものが出たときにそれを、今の配置計画に関する案というものはある程度の、コンクリートじゃないですけども、決められたものを市としては、これを受けとめるのかと言ったらさっき受けとめると言ったんですが、このとおりの現実な配置案で実質的にもう進めていきますよというものが必要になってくると思うんです。あらゆる市民の声があります。だから、施設の具体的なことに対してはいろいろな声があると思うんです。だけど、配置案、全体の考えというのは、もう市としては、今のこの案で、ある程度もう認めていくという、そういう考えを持っているということでよろしいんでしょうか。 ◎市長(福田良彦君)  今回示された配置計画案につきましては、まだ示されて日も間もないこともございます。そういった中で昨日市議会のほうで説明され、今後市民の方々に説明されるわけでありまして、そういった中で、いろんな貴重な御意見も昨日も出されました。今後もそういった予定をされておるわけでございますので、そういったトータルの市民の皆さん方の声を聞きながら、私は、今回の配置計画はある程度市民のさまざまな意見を反映している、評価できる部分もあるというふうに感じてはおりますが、一方で、施設の具体的なスペックの問題とかグレードの問題につきましては、まだまだ協議をする必要があるというふうに感じておりました。そういった中で、これからの協議の部分が多いわけでありますが、国としても今年度199億円の予算をこの買い取りにつけているという、そういった時間的制約の中で、今後私もそういった時間の中で、皆様の声を限りなく反映させる案として、国と協議をして、市としての方針を固めてまいりたいというふうに考えております。 ◆4番(井上昭治君)  大体市長のお考えはわかりました。要するに、後は具体的なそういう声というものを聞いて取り組むとすれば、そういう一つ一つの施設の内容的な、具体的な案という形のものが、大いに協議の一つの主体性になってくるという形で判断をさせていただきます。 そこで一つ、総合公園等に行きますと、高齢者の方々、また多くの方々、市民がウオーキング、歩いている状況がかなりあります。そういうことからしまして、これは私の一つの考え方を提案しているんですが、例えば、この施設配置計画の中の部分的な状況の中で、例えばコミュニティーセンターがあるような地域、または野球場の地域とか、そういうところでもウオーキングができるような、そういう施設というか、そういうものを考えられることも必要ではないかなとは思うんですが、その提案に対してはいかがでしょうか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  昨日も榛葉防衛副大臣がおっしゃられていました、市民が散策できるような形ということをおっしゃっていましたので、そこを今の井上議員提案のことも今後具体的――まだこの図面が提示されて今からどうなるかということはあるんですが、この図面の中で考えてみますと、そういうことも視野に入れていくべきではないかというふうには思っています。 ◆4番(井上昭治君)  ぜひ、そういう声が出るということもありますので、そのあたりもよく考えていただければと思います。 さらに、ウオーキングするというのは、アメリカの方々も結構歩いている、また走っている、そういう現実をよく見ます。交流という面に関しても、一つは大きな要素にもなるんではないかと思いますし、そのあたりもよく考えていただければと思います。 そして、実はこのフェンスの関係ですが、フェンスが2メートルということで言われておりました。一つの取り上げですが、これが池子の状態です。私どもが中に入りまして、中から外を見たときの状況です。これは京急急行が通っていまして、そのフェンス外には市民が住んでいる。そこのところは1メーターぐらいのフェンスがずっとあるんですね。すべてそういう1メーターフェンスでずっと囲っていっている現実があります。それで、あとこれはソフトボールをするところなんですよ。ソフトボールコートなんです。ソフトボールコートのすぐ横にも1メーターぐらいのフェンス。フェンスは、ソフトボール等のあれはすごく立派なのがありますけども、こういう中において、岩国のこの愛宕山のフェンスが2メーターというのは、きのう質問すればよかったんでしょうけども、やはり何で2メーターになるのかなと僕は不思議でたまらなかったんです。やはり1メーターっていうフェンスの、こういう状況で考えられてもいいのではないかと思うんですが、そのあたりは市長、どうでしょうか。 ◎市長(福田良彦君)  私が説明するのが的確かどうかわかりませんが、私の認識は、西側の家族住宅のほうが恐らくフェンスが2メーター、有刺鉄線のない普通のフェンスが2メーターだというふうに理解をしておりまして、こちらのスポーツ施設については、まだ調整中だというふうに理解をしておりますので、恐らく議員が今示されたような1メートル程度の普通のフェンスだというふうに認識をしております。 ◆4番(井上昭治君)  じゃあちょっと私の認識がうがち過ぎてたのかしれませんが、1メーターという形のもとで考えていきます。 それと、今回、先ほど午前中もありました阿部議員のほうからも、こういう地元企業の優先発注ということであります。本当にこういう施設ができる現状になりまして、全国の企業、また大手ゼネコン等が群がってここで事業をしていくという方向性が多いわけでありますが、そういう中で、きのうの説明の中では、やっぱり阿部議員も指摘しておりましたけど、評価制度というものに対しては非常に厳しい、そういう現実があるんです。地元企業の方に聞きますと、現実的に地元の方が防衛のほうの入札関係で行く場合においても、その評価制度で、実際的に評価をされている現実から見ても、非常に地元が入ってくるのは難しいんだと。そういう中で、ゼネコンが取ったとしても、その下請に入るのも難しいと。いよいよどうなのかというと、孫の孫のまだ下だと。それも価格をたたかれて、そして最低の価格の中で、これだったらどうだっていう、そういう現実の中の仕事しかないという声もよく聞きます。そういうことを考えますと、やはりもう少し岩国独自のそういう契約ができるような防衛との制度というか、仕組みづくりをしなければいけないんじゃないかと思うんです。 実は、市長が国会議員のときに、たしか防衛委員会だったですか、私は傍聴に行きました。前市長が参考人招致でそこで発言したときに、千歳市長が米軍再編の訓練分散で受け入れをするときに、そこの地域の防衛局長と協定書を結んでいるんだということを発言したのがあるんです。私がすぐ資料を請求してみますと、米軍再編で訓練分散で6カ所ぐらいあるんですが、その6カ所全部の地域が防衛局長とその協定書を結んでいるんです。協定書の内容というものを見ると、安心・安全対策とかあるんですが、そういうような協定書を結ぶことができるということが、そのときにはっきりとわかったんです。だから、それからすると、今回の愛宕山のこういう事業に対しても、岩国市が中国四国防衛局長と協定書を結んで、そして、岩国市の企業を優先発注するというような内容的なものまで取り組む、そういう突っ込んだ折衝、そういう協定書の取り組み、そういうものも一つの研究する課題でもありますけど、やっていくこともできるんではないかと思うんですが、そういうことに対して、市長の御見解をお聞きします。 ◎市長(福田良彦君)  衆議院時代、安全保障委員会のときに、山口千歳市長の御発言だというふうに記憶させていただいていますが、実際、今、中国四国防衛局のほうで総合評価型を導入しておりますけど、これも独自の岩国市とのいろんな調整の結果、会議所の御意見も踏まえまして導入した制度でございます。まだまだ改善すべき点も議員御指摘のようにあるわけでございますので、そこもしっかりと改善をしながら、そして、もう一方で、そういった独自の地元業者への協定書等、優先的に発注できるような仕組みについては、しっかりと先例市の取り組みも踏まえて協議をしていきたいというふうに思っております。 ◆4番(井上昭治君)  ぜひそういう研究をしていただいて、しっかりと取り組んでいただくことを要望しておきます。 次に、米軍再編の再質問になりますけども、先ほど安心・安全の面について御答弁いただきました。非常に残念な結果が昨日あったということであります。そのことで、やっぱり市民としては、もうちょっとしっかりしてよという声が大半ではないかと思います。きょう申し入れをしたということで、毎回同じ繰り返しの申し込みという形になるわけでありますけれども、そこで、毎回同じようなことになるかと思うんですが、そのあたりを徹底的に米軍と話し合いを持っていって、していただければと思います。 それで、米軍再編で、本市は地域振興に対する要望もしているわけであります。その中で、幹線道路網の整備、それと川下地区の都市基盤の整備、さらには中心市街地の活性化対策とか、愛宕山地域開発に関する公共施設の整備とか、産業振興等に関する施設の実施などという、重要課題の中の5つぐらいの要望を提出しております。そういう中で、幹線道路網の整備について、重複するところもあるかと思いますけども、現在の進捗状況、今後の取り組みについてお聞きします。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  米軍再編に係る地域振興の要望ということで、5項目17事案で要望しております。そのうちで、今御指摘のことは幹線道路網の整備ということでありますけど、そこに要望しております岩国柳井間地域高規格道路につきましてでございますが、現在国におきましては、新規路線については凍結ということと、今年度の予算におきましても、路線数で2割減、そして事業ベースでも2割減というかなり厳しい状況がございますけど、この地域振興を要望することによって、できるだけ着実にその事業が推進できますように、地域振興の中で防衛のほうに要望しているのが現状でございます。 それと、国道2号バイパス、これは玖西から岩国中心部への連絡道路の整備でございます。玖西連絡幹線道路なんですけど、これにつきましても今、岩国柳井間地域高規格道路と同じような状況でございます。 外郭環状道路の未整備区間でございます。特に平田バイパスから御庄へ抜ける、新幹線に抜ける道路についてでございますけど、これも今年6月に大西議員に御質問いただいておりますけど、県におきましても新規路線については現在着工しない、国体が終わるまではということで言われていますけど、こういうなかなか進まない道路につきまして、米軍再編に係る地域振興として要望して一つ一つ、少しでも熟度を上げるような形で要望活動を重ねていくということが、今与えられたことではないかというふうに考えております。 ◆4番(井上昭治君)  岩国柳井間地域高規格道路に関しては、同僚の河本議員がまた別途質問しますので、そのあたりは詳しく質疑すると思いますので、よろしくお願いします。 岩国市の幹線道路に関して、本当に今の現実の状況から見ると、阿部議員も言われてましたけども、民間空港の再開をしたときにおいても、南の地域から来る現実においても、道路網が不備であるとなかなか厳しい現実もあるわけです。なぜこれがこういうぐあいに進まないのか、私はどうも疑問に思うわけでありますけども、こういう道路網の整備が進まない原因というか、ネックは何でしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  お答えします。 私のこの半年弱の感想になるかもしれませんけども、岩国市は山口県の東側にあるということで、広島との県境にあります。そういう地理的な条件とか、あとは山岳地帯が多いというようなこともあって、なかなかネットワークとしてこれまで結びにくかったということもあるんではないかと思います。それから、政策的にもっと道路について整備促進を図っていくという努力も、これまでもっと必要だったのかもしれませんけれども、いろんなことがあってインフラ整備がおくれているのではないかというふうに思っております。 ◆4番(井上昭治君)  審議官の苦しい答弁ですけども、審議官、午前中だったですか、結ぶということでよく言われていますが、審議官を大いに頼りにしているという現実がありますので、しっかりとそのあたりの取り組みをぜひお願い申し上げます。 もう一つ、この米軍再編に絡んでの地域振興について、川下地区のほうで都市基盤整備というのがあるわけですが、川下地区まちづくり計画案というのが要望されていると思いますが、その御見解と今後の取り組みについてお聞きします。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  川下につきましても、地域振興策ということで要望させていただいております。本年7月4日に、川下地区の住民が主体となって住民総意の川下地区のまちづくり計画が出されておりますので、直近の地元の総意として要望内容を図面に示されたと思っております。まちづくりを全体とする上で、これまでのまちづくりでやろうとしているのは区画整理の網がかかっていて、地域の方から都市基盤がおくれているというようなことがありましたので、今後は、地元からいただいたまちづくり計画を今度は我々の計画として、区画整理にかわる新しいまちづくり計画をつくっていって、着実なまちづくりを進めていくというのがスケジュールになってくるんだろうと思っています。 ◆4番(井上昭治君)  わかりました。理解をいたします。 それと、米軍再編に関して、先ほど愛宕山のことで言いましたが、基地内に今米軍の、要するにアメリカ合衆国側から発注している事業が、これも二、三十億円というような現実の状況で発注されています。今、地元企業がそこに入ることがなかなかできない現実があります。これはなぜかというと、先ほど貴船議員が言いました野菜類の問題もあるんですが、神奈川県の横須賀の米海軍のほうで全部発注をするわけです。そこに大手ゼネコン数社がもう既におるわけです。そういう状況の中にあると、やっぱり岩国基地の中で、二、三十億円の合衆国が発注しているそういう工事というものを――例えば今、中にある施設をもうリフォームしなきゃいけない、1つが5億円ぐらいのリフォームが幾つも出ているんです。だけど、地元企業はそこに全然、入札もできないという現実もある。そういう現実がありますから、やはりこれは、市長が横須賀のほうに出向いて、先ほどもありましたが、しっかりとこういう事業に対しても地元の企業が入札できて、それで事業を展開できるように、やはりトップセールスとしてそこを訴えていくことが必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎市長(福田良彦君)  この問題につきましては、先ほどの貴船議員と同様の趣旨であろうというふうに認識しておりますので、まずは私なりのトップセールスをするために、現地の司令官、さらには井上議員御指摘のように、横須賀のほうに出向いて、そういった上級幹部の方々との面会、そして、そこでの強い地元の要望、意見を言う機会を積極的につくってまいりたいというふうに考えます。 ◆4番(井上昭治君)  ぜひ取り組みをしっかりとお願い申し上げます。 最後になりますけれども、中心市街地活性化の再質問をさせていただきます。 中心市街地活性化基本計画を来年度に策定していくという状況であると思うんですが、国の認定を受けるという方向性であると思うんです。それで、国の最終認定期日というものが決まっているのではないかと思うんですけども、この基本計画の認定、それは来年のいつごろを想定しているのかお聞きします。 ◎産業振興部長(小川博史君)  来年のいつごろを目途としているかということなのですが、現時点では、来年のいつごろかをはっきりと申し上げられる段階ではございません。今年度は計画内容についてできるだけ熟度を上げていきたいと。そして来年にはその認定のメリット、つまり事業を計画に登載していくことによって国の補助の対象になるというところでございます。そのための熟度を上げたいと。登載をしていく各事業について、それぞれの進捗度が違いますので、そのあたりで各事業の立ち上げの熟度を見ながら、必要に応じてそれが申請できる段階にまで熟度が上がれば、申請をかけていきたいというふうに考えております。 ◆4番(井上昭治君)  熟度を上げるという現実でございまして、そういう中で、中心市街地活性化で課題となっている中心市街地があって、それで一応この熟度を上げなさいという、集客力を高めるために具体的な内容的なものをしっかり取り組みなさいという中の一つに、総合庁舎跡地の活用というものもあると思うんです。その総合庁舎跡地の中で、9月1日付の市報で市民から広くアイデアを募集している状況でありますけども、これは、国の先ほどの熟度という計画案の指摘と市民からのアイデアとの兼ね合いというか、そういうことに対する活用の方法、それはどういう形で考えられているんでしょうか。 ◎産業振興部長(小川博史君)  総合庁舎跡地の活用自体は、もちろん中心市街地の活性化――中心市街地の中の主要な、かなりの面積を持った土地でございますから、その中で暮らしとかにぎわいとか、そういったものを求めて今度活用策を探ろうということで、実は――御承知のとおり9月1日に市報掲載、ホームページ掲載ということで、いろんなアイデアを広く市民の皆さん方に求めさせていただいたということでございます。この活用策は今後、いただいたもので参考になるものがあれば、中心市街地活性化協議会いわゆる法定協の中で十分に検討させていただきたいというふうに今では思っております。 ◆4番(井上昭治君)  わかりました。 それと今、中心市街地活性化の取り組みを進める中で、例えば、駅周辺事業とか、それから東地区、そういうところでそれぞれ部分的に取り組みをされているところがありますね。それの現状と今後の方針をちょっとお聞きします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  駅周辺整備事業ですとか、今御指摘のありました東の再開発、南地区の再開発もあると思いますけども、それらは連動して動いていくものと思っております。 今の状況なんですけれども、駅周辺整備事業につきましては、岩国市都市交通戦略協議会というものを昨年から設置しておりまして、これまで4回ほど検討を行っております。その中で、公共交通と自動車のバランスのとれた交通体系のあり方というものを検討しております。駅周辺整備についても、駅前広場の東西のバランスの考え方ですとか自由通路の考え方、それから駅舎のあり方についても検討しているところです。これから鉄道事業者などと具体の協議を進めていこうというふうに考えている段階であります。 それから、東の再開発については、株式会社が7月8日に地元の有志によって設立されております。その設立の際に、再開発事業を念頭に置きながら、専門的知識を有する職員等の技術的援助をお願いしたいという要望を会社から私のほうにいただいておりまして、実際にその技術的支援などを行っているという状況でございます。具体の事業スキームの検討などは目下行われているというふうに聞いておりますけども、これから具体の検討に入っていっているものというふうに聞いております。よろしくお願いします。 ◆4番(井上昭治君)  駅周辺事業と駅前南地区の関係、それから東地区、今御答弁をそれぞれいただきました。中心市街地は大きな地域で、その中で部分的にそれぞれの事業が展開していっていることになるわけですが、そうすると今、部分的に事業が展開していることを、今度は中心市街地として、一つは連動性というか、それはどういう形になるんでしょうか。その辺をちょっとお聞きします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  中心市街地活性化の観点から考えると、駅周辺整備というのは、その効果が及ぶもの、つまり駅周辺整備というのは広域的な交通の観点から市として取り組むべきものと。その成果、効果は中心市街地活性化にも及んでいくという関係にあると思っています。中心市街地活性化のほうでも土地利用、例えば空き店舗の活用ですとか、そういったものというのは、駅周辺整備の効果をしっかり受けとめられるように、地元の方も中心となって取り組んでいく、そういう取り組みを市としてもサポートしていく、そこを後方支援していくという関係にあると思っております。 ◆4番(井上昭治君)  そういう中で、先ほどありました鉄道事業者、要するに一番大きな問題というか、やはり今の岩国駅のこの状況は非常に問題があるわけですが、交通戦略協議会の前回4回目の会議のときも、このJRの駅の関係が、どうするのかという形のもとでお話があったと思いますが、この岩国駅というのは、計画が今、案というか、そういうものがあるとは思うんですが、どういうような案が今出ているんでしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  駅の形というか、形態というか、位置、形についてはいろんなパターンがあると思っていまして、現状の駅の形でいいのか、それとも大胆に場所を変えたほうがいいのか、自由通路との関係もあると思います。何パターンかあって、まだどれというふうに絞り切れている段階ではありません。鉄道事業者との協議、交渉の中で、事業費等の問題もありますので、そういう中で、効率的、効果的な形というのが徐々に絞り込まれていくというふうに思っております。よろしくお願いします。 ◆4番(井上昭治君)  何パターンかあるということでありますけども、鉄道事業者との交渉というのは本当に大変な力が要る現実ではないかと思うんです。それぞれの予算の関係もありますので、今から大きな取り組みになると思います。これが、一つは中心市街地の、国交省のほうに出せば中心市街地は駅の中心じゃないよと言われたという形があったというのをちょっと聞きましたけども、やっぱりこの駅というのが、私どもから見ましても一番大事な中心になるという形であります。そこで、2年後に民間空港が再開されるわけでありますけども、この駅がそれまでに、例えば自由通路でパターンが決まって、完成すればいいんですけれども、完成をしない現実の状況が大いに考えられるわけです。そうすると、民間空港が再開することになれば、どうしても今の駅を利用して飛行機に乗るという、搭乗する状況が多くなります。今の駅舎の状況から考えると本当に厳しい現実にあります。その一つはバリアフリーの関係になってくると思います。そうなると、新たな駅ができ上がるまでの今の現実の駅に対してはどのように、バリアフリー関係とか、そういうものに対しての取り組みを考えているのでしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  確かに駅周辺整備を行っていくのは、全体では長い時間がかかると思います。ただ、短期、中期、長期を考えたときに、例えばバリアフリーにしてみれば、すべて整備ができ上がるまで待っていいというわけではないと思っています。駅の形態との兼ね合いで、どういう段階で整備をしていくかというのは非常に難しいところではあるんですけれども、2年後に――24年度に民間空港ができるという現実もありますので、短期で、特にバリアフリーについてはできることをやっていくという方向で検討していくのが大事だと思っています。よろしくお願いします。 ◆4番(井上昭治君)  それも審議官の腕の見せどころでございますから、しっかりとそのあたりの取り組みをよろしくお願い申し上げます。 最後に、実は私事になりますけども、平成11年5月から議員になりまして、錦川災害により質問のできないときがありましたが、あとは毎回の定例議会で連続して一般質問をさせていただきました。今定例会で議員生活は最後となります。本当に市民の皆さんに支援をいただきまして、感謝申し上げるところでございます。そしてさらに、私が何もわからない中、市長初め執行部の皆さんには本当に真摯に対応していただき感謝申し上げます。ありがとうございました。 以上で終わります。(拍手) ○議長(桑原敏幸君)  以上で、4番 井上昭治君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後2時52分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後3時15分 再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 6番 石本 崇君。 ◆6番(石本崇君)  政和会 石本 崇でございます。質問に先立ちまして、先般、お亡くなりました同僚議員の宗正議員の御冥福を心よりお祈り申し上げます。 それでは、通告に従い、会派を代表して一般質問を行います。 初めに、米軍再編について、(1)今後の取り組みについてお尋ねします。 昨日、榛葉防衛副大臣ほか防衛省の方々が来岩し、市議会全員協議会において国の愛宕山用地における施設配置計画が示されましたが、この計画案については、従来からの米軍再編に係る安心・安全対策や地域振興策なども十分に協議し、そられも含めて総合的に考えて判断すべきと考えますが、いかがでありましょうか。市長の見解をお尋ねいたします。 次に、入札制度について、(1)低入札の問題についてお尋ねします。 昨今の公共投資の減少等に伴う建設業の競争激化により、ダンピング受注、低入札が増加する中で、建設工事の品質確保に懸念が生じているとして、政府全体として公共建設工事の品質確保への取り組みがなされているところですが、本市においても、一般競争入札では依然として低入札が増加しており、市内業者が疲弊していると聞いております。 そこでお尋ねをいたしますが、本市における低入札の実態についてまずお示しください。また、山口県では、先般6月1日付で調査基準価格の見直しを行っており、従来の建築工事の予定価格に対する調査基準価格の割合が上がったと聞いておりますが、本市も速やかに県と同じ見直しを行うべきと考えますが、いかがでありましょうか。お答えください。 最後に、防災対策について、(1)大雨による防災対策の取り組みについてお尋ねをします。 近年は、我々の想像を絶するような大雨、いわゆるゲリラ豪雨に見舞われることが少なくありません。ゲリラ豪雨に見舞われた際、岩国市で最も人通りの多い駅前付近、商店や料飲店の集中する地域での浸水や、以前より取りざたされている、私も平成15年の12月議会で質問を行っておりますが、室の木川周辺の冠水対策の進捗状況についてお示しください。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  石本議員御質問の第3点目の防災対策についての大雨による防災の取り組みについてお答えをいたします。 本年7月10日からの梅雨前線に伴う大雨により、山陽小野田市や下関市で、河川のはんらん等が発生し、大きな被害をもたらしました。本市におきましても、住家の床下浸水による被害が53件、土砂災害による被害が34件発生し、市内各所で道路が土砂崩れや冠水のため通行どめになるなどの被害が発生いたしました。また、昨年も7月21日からの梅雨前線に伴う大雨により、岩国駅周辺において床上浸水26件、床下浸水30件の住家への被害が発生をいたしました。この要因といたしましては、下水道の計画降雨量を上回る短時間の集中豪雨であったため、一時的に施設の処理能力を超えたことによるものでございます。 防災対策につきましては、これまで災害対策基本法や地域防災計画等に基づいて、公共機関を中心に行われてまいりましたが、被害を最小限度にとどめるには、公共機関による防災対策の充実はもとより、市民みずからが防災対策の主体であることを認識し、日ごろから災害について備え、適切な対応をとることが極めて重要でございます。 このことから、自助、共助、公助を基本として、市民、市及び防災関係機関が、それぞれの役割と責任のもとに相互に連携・協働して防災対策を着実に行う必要がございます。 自助としては、洪水ハザードマップを配布し、災害が起こる危険性のある箇所及びその周辺にお住まいの方々に、あらかじめ状況を知っていただき、大雨などいざというときに備えるための参考としていただいております。また、広報紙において6月と9月には防災に関する啓発を図るとともに、防災メール等の加入の促進に努めております。さらに、個人での浸水対策として、防災機関が使用する土とり場を、災害時に土のうを必要とする市民のために一般開放し、各自で土のうをつくり、持ち帰っていただいております。 次に、共助としては、自主防災組織の育成強化のため、避難等の訓練や講習会等を実施しております。現在、市内全域において、連合自治会単位での自主防災組織が結成済みでございます。 市としては、昨年の災害発生を踏まえ、初動体制の強化などのため、今年度から市の防災体制の大幅な見直しを図っております。災害時または災害が発生する恐れがあるとき、すべての市職員が災害用務に従事することを軸に、通常業務を縮小して、危険を把握し速やかに住民を避難させることを最優先とする災害用務に全力で取り組んでいるところでございます。また、災害発生時には、危機管理課及び秘書広報課の職員と本庁近郊に居住する職員で組織する緊急初動班が直ちに出務し、災害対策本部の組織機構がそれぞれ迅速に機能するよう潤滑油的な役割を担い、初動体制におくれがないように対応することとしております。 最近は、ゲリラ豪雨などの異常気象が、異常ではなくなってきております。気象予報の精度、気象レーダーの性能も向上してまいりましたが、突然に発生する豪雨などを予期するのは非常に困難だと言われております。本市におきましても今後、いつ、どこで豪雨や土砂災害に見舞われるとも限りません。今後同様の豪雨等が発生した場合、災害が発生する可能性のある箇所を、可能な限り迅速に把握するとともに、早目の避難勧告や市民への広報等に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 次に、本市の市街地における雨水は、地形的特性から各所のポンプ場により排水をしており、室の木川についても下流においてポンプ排水をしております。室の木川は延長約2.7キロメートル、流域面積約0.8平方キロメートルの、市が管理をする普通河川でございます。議員御案内のとおり、現状の室の木地区における冠水対策といたしましては、通水阻害となる土砂のしゅんせつやスクリーンの清掃等を適宜実施し、また、梅雨時期から台風シーズン終了までの間は、仮設ポンプを常時設置し、浸水に備えております。 今後の室の木地区の冠水対策としましては、室の木川の通水能力の向上を図るための有効な整備手法を確立するため、基本計画の策定等についても検討してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、流域住民の市民の皆様の安心・安全の確保のため浸水対策に努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  第1点目の米軍再編についてにお答えいたします。 (1)今後の取り組みについてでございますが、さきの再編の説明会を終えた後、愛宕山の施設利用計画について政府のしかるべき方が本市、市議会、また地元住民に対して説明されるようお願いをしていたところ、議員御案内のとおり、3日には榛葉防衛副大臣から市長及び正副議長に対して施設配置案の説明をしていただき、7日には市議会全員協議会において市議会議員の方々に説明していただいたところでございます。 この施設配置案は、本年2月に開催された岩国市におけるフォーラムや4月の地元説明会等においての愛宕山用地の活用案についての市民のさまざまな意見を踏まえて、それらの意見を可能な限り反映した案であるとのことでございました。 施設の利用面については、市民の利便性の観点から、運動施設エリアへは、岩国市には特段の取り扱いとして身分証等のチェックなしで、原則自由に立ち入りができ、また、フェンスについては、有刺鉄線のないネットフェンスや格子フェンスなどの普通のフェンスが設置される予定であること、さらに、家族住宅については、全体の4分の3を岩国基地内に整備し、残りの4分の1のみ愛宕山用地に整備することなど評価できる部分もございました。 他方、運動施設の具体的な規模等は調整中とのことであり、市としてもこれから国等と調整しなければならないこともあると考えているところでございます。 いずれにいたしましても、この問題については、今後、地元住民に対しても国から説明していただく予定であり、議会の御意見や市民の声にも耳を傾け、県とも協議し方針を固めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎総務部長(山塚静生君)  第2点目の入札制度についての(1)低入札の問題についてお答えをいたします。 公共工事における低入札の問題は、工事の品質確保への支障、下請へのしわ寄せ、安全対策の不徹底などの弊害が懸念されることでございます。こうしたことから、多くの地方公共団体では低入札となった場合、入札価格について契約の内容に適合した履行がなされるか調査を行い判断することとしております。 岩国市の低入札価格調査実施要領は、平成21年4月1日に山口県低入札価格調査実施要領を参考に、調査基準価格の引き上げや数値的判断基準を見直す全部改正を行いました。これに基づき平成21年度に競争入札を実施いたしました291件中124件の低入札案件について調査を実施いたしました。平成22年4月1日には、山口県に準じてさらなる調査基準価格の引き上げ等、要領の一部改正を行いましたが、本年度におきましても9月1日現在で入札を実施いたしました83件中50件が低入札案件となっている状況でございます。建築工事につきましては、御指摘のありましたとおり本年6月1日付で山口県が調査基準価格の見直しを実施しております。この見直しの内容は、建築工事の調査基準価格の設定を、従来土木工事に0.9を乗じた額としておりましたが、土木工事の算定式のうち現場管理費に乗じる値の0.8を0.7とし、かわって直接工事費の額を10分の1減じ、現場管理費にその減じた額を加える、などというものでございます。これにより予定価格に対する調査基準価格の割合が、従来の建築工事における約80%から約85%に上がると見込まれております。 岩国市におきましては、4月1日に改正を行ったばかりでございまして、混乱を避けるため見送っておりましたが、10月1日付を目標といたしまして、県と同様の見直しを実施したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆6番(石本崇君)  それでは、順不同で再質問をさせていただきます。 初めに、防災対策についての大雨による防災の取り組みについて再質問をさせていただきます。壇上から御答弁がありましたとおり、非常に鋭意努力されている様子がうかがえましたが、私も質問した、例えば、岩国駅前の浸水、これは人通りの多い岩国駅周辺の商店及び料飲店、そこらあたりの地域、これは商店や料飲店などは常時人が住んでおりませんゆえ、突然のこういったゲリラ豪雨、災害に見舞われた場合の初動体制と対応、これについていま一度、どのように取り組まれるおつもりなのかということをお示しいただきたいと思います。 ◎危機管理監(村中達郎君)  特に駅前につきましては、貸し店舗とか、それから、自宅がほかにあるということで夜間とか休みの日にはわからないということがありますので、昨年から駅前の3つの商店街ですが、こちらと話しまして、大きな被害が発生する恐れがある場合につきましては、商店街の役員の方に御連絡して、それから連絡網で連絡していただいて、商品などがぬれて売り物にならないということがないようにすると。ちょっと高いところに上げてもらうとか、動かすとか、そういったこともやっております。 それから、今のは店舗に水が入った場合でございますが、店舗に水が入らないようにするために現在やっておりますのは、先ほどの答弁でも申し上げましたが、工事用の残土を一文字の処理場のところに持っていきまして、先ほども申し上げましたが、6月と9月に処理場のほうで土のうとかスコップを市のほうで用意いたしまして、個人とか商店に土のう袋をつくっていただくという事業をやっております。 それから、私どもも商店街の役員会へお邪魔しまして、いろいろ対策についても少しお話をしております。 それから、駅前地区の5つの連合自治会を回って、土のう袋のこととか、それから、浸水対策についてお話をしたりということはしております。 それから、災害などにつきましては、市民の方がアイ・キャンを見て即座に情報を入手できるということで、アイ・キャンのほうに気象状況などを提供するとか、被害状況を提供するとか、それで、アイ・キャンで放送していただくとか、そういったような取り組みを行っております。 それと、災害時には避難に時間がかかる高齢者とか小さな子供、それから、妊婦、障害者の方への対策としまして、自治会とか自主防災組織を通じて要援護者対策にも取り組んでおります。これは、援護を必要とする方の名簿づくりをしていただいて、そういう方が早く避難できるようにするということなんですが、そのようなことをしております。 ◆6番(石本崇君)  いろいろとお取り組みはなされているようでございますけれども、そもそもこういった商店や料飲店、これらが集中する地域、これはお客様であるとか、いろいろ通行人も数多く参ります。基本的にいろいろ対策はされてはおられるようですが、何といってもここは交流人口も多く、岩国市の顔と言っても過言ではないと思っております。そういうところが、大雨が降ることによって冠水したりするということは非常に恥ずかしいことではないかなと思うわけです。 先日も、榛葉防衛副大臣が来られて、岩国市は国防に協力的だと。国を守る、日本を守る、ひいては、極東アジアの平和と安定に寄与する市である。これだけ大きなことを担う市でありながら、大雨が降ると、その市の中心である、顔である、象徴的な部分が大雨によって冠水するというのは、これはちょっとさまにならないというか、絵にならないような様子であります。 御答弁の中にもありましたように、原因がはっきりわかっておるのであれば、一時的に施設の処理能力を超えるような雨が降ればどうしても対応できないというのであれば、その能力を上げるような取り組みについて、当局はどのようにお考えになっているか。ぜひとも、こういったゲリラ豪雨に対して、絶対にそういうような冠水、浸水がないんだ、そういう災害に強いまちづくり、まずは岩国市の象徴的な地域である、そういった駅前の中心部分について、しっかりと取り組んでほしいと思っているところですが、当局はどのようにお考えか、御見解を求めます。
    ◎環境部長(松林達也君)  施設の問題でございますので、下水道のほうからお答えさせていただきます。 先ほどからゲリラ豪雨のことが取り上げられておりますが、近年、全国的に下水道施設の整備基準を大幅に上回る集中豪雨によりまして浸水被害が発生しておりまして、岩国市も同様な状況になっております。 議員御承知のとおり、下水道施設の整備につきましては、下水道事業の認可計画に基づきまして、ポンプの能力であるとか、あるいは管渠の関係、こうしたものの整備を行ってきたところでございます。 本市におきましては、昭和26年に一文字処理区の事業認可を受けまして、時間雨量43ミリの降雨に対応すべく施設整備を行ってきたところでございます。ポンプ能力のアップ、あるいは管径を大きくするとか、抜本的な対策はとれないかという御質問でございますけれども、この問題につきましては、下水道の根幹にかかわる大きな問題でございます。したがって、今後、根本的に下水道計画を見直して、新たにポンプ場の設置あるいは改修であるとか管渠を布設するということになりますと、相当期間要することにもなりますし、また、膨大な事業費が見込まれるところでございます。 したがって、現実的には極めて困難な状況にあるというふうに考えておりますけれども、いずれにいたしましても今後、市民の安心・安全を確保するという観点から、何らかの方策はないか検討をしてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆6番(石本崇君)  ぜひともあきらめずに方策を考えていただきたい。財源ということであれば、合併特例債も相当残っておりますから、ここに投入したからといって、反対したり、文句を言ったりするような市民は一人もいないと、私は思っております。ぜひとも岩国の中心、岩国の顔でありますから、まずはこちらに取り組んでいただいて、地元の議員がいないからかもしれませんけれども――いらっしゃるのかいらっしゃらないのかわかりませんが、地元の議員になりかわりまして申し上げたいと思いますが、それこそ議員全員が声を大きくして、皆さんお世話になるわけですから、駅前の中心市街地は。だから、地域の問題としてとらえずに、全員の問題として、ぜひともこちらに力を集中して、そういった災害が起こらないように、まずは取り組んでいただきたいと考えております。 それでは、次の再質問に移らせていただきます。 2点目の入札制度について、低入札の問題について若干再質問をさせていただきます。 壇上から御答弁がありましたとおり、建築工事において県並みに、6月1日以降の県の調査基準価格の設定に合わせる努力をするということでございますけれども、その場合、建築工事というふうに一口でおっしゃっておりますが、具体的にこの建築工事というものはどういった工事が該当するのか、御答弁を求めるところでございます。お願いいたします。 ◎総務部長(山塚静生君)  ここで言います建築工事等といいますと、いわゆる建築工事のほかに、国土交通省の建築歩掛り等で算定いたしますところの、いわゆる営繕設備工事としての電気設備工事あるいは機械設備工事などが対象でございます。 ◆6番(石本崇君)  ちょっと細かな数字的な質問をするんで恐縮ですけれども、従来、低入札になった場合は、低入札価格調査実施における数値的判断基準というのを本市においては設けておりまして、いただいている資料には3つほど細かく書かれてございます。平成22年4月1日に改正されたということで、そこの部分は赤色で示されておりますが、特に県と比べても、岩国市は進歩的と申しますか、非常にいい基準を設けているなと思うのが、「各工事金額は設計金額の50%以上であるか」、そこに平成22年4月1日改正ということで、「100万円未満は除く」というふうにございます。もちろんこれは1,000万円未満の工事については該当しないわけでございますが、そのうちの「各工事金額は設計金額の50%以上であるか」というところは、「100万円未満は除く」ということになってます。県はこのようなことは設けてないと思いますが、このたび、もし県に合わせるということになれば、ここの部分も県と合わせて、県と同じようにこの部分をなくすのかというお尋ねなんですが、いかがでありましょうか。 ◎総務部長(山塚静生君)  今回岩国市で10月に一応考えております改正につきましては、県が6月1日で改正いたしました調査基準価格の引き上げについて、これについて同様の見直しを行うということでございますが、今議員のほうからお話がございました、岩国市独自で行っております、いわゆる数値的判断の緩和措置等につきましては、今回の改正におきましても、そのまま継続をしたいというふうに思っております。 ◆6番(石本崇君)  それでは、壇上から私もお尋ねしたとおり、市内の業者は大変今疲弊しておるというところでございます。これを10月1日付を目標にというんじゃなくて、ぜひとも10月1日から県並みに引き上げていただきたいと。そして、まさに御答弁でおっしゃったように、業者の混乱を避けるためにも、周知の徹底をしていただきたいところでありますが、そのあたりについてはいかがでありましょうか。 ◎総務部長(山塚静生君)  現在10月1日付で改正できるような形で準備を進めております。これをぜひ10月1日付で行いたいというふうに考えております。もちろん改正いたしました場合には、きちんと業者の皆さんに周知をさせていただくというふうに考えております。 ◆6番(石本崇君)  それでは、最後の再質問。米軍再編について、今後の取り組みについての再質問をさせていただきます。 再質問の前に、済みません、私が壇上からお尋ねしたのは、つまり昨日国のほうがお示しになられました愛宕山用地における施設配置計画について、単にその計画案だけを見てよしとするのか否とするのか、受け入れるのか、受け入れないのかという判断をするのではなくて、従来からずっと米軍再編の問題が上がってきたときに協議をされてきた安心・安全対策だとか、地域振興策についてだとか、こちらのほうを1つずつクリアしていって、最終的に愛宕山の問題にたどり着くと。もう愛宕山の件を認めてしまえば、愛宕山の米軍家族住宅の話になるわけですから、当然そこは最終的な話になってしまうわけです。ですから、そうじゃなくて、平たい言い方でいえば、前の橋から渡ってきてもらいたいわけです。つまりそういった部分を含めて、総合的に判断をしていただきたいという質問だったんですが、壇上からの御答弁では、そこのところが少し抜けておったような気がいたしますので、もう一度そこらあたりについて明快な御答弁をいただきたいと思います。 ◎市長(福田良彦君)  今回の配置計画案が示されたわけでありますけど、市としましては、これまでも具体的に地域の安心・安全対策、地域振興策を確保すべく協議を行ってきております。具体的には、滑走路の運用時間の短縮や住宅防音工事の拡充等、そういった騒音対策、そして、基地周辺地域の地域振興策をどうするかといった問題、こういった問題については、これまでも継続的に協議をしてきておりまして、今回の愛宕山の問題、つまり配置計画につきましては、そういったものもその中の1つというふうにとらえておりますので、今後、こうしたことをトータルとして、再編自体を判断していきたいというふうに考えておりますので、石本議員と同じ考えだというふうに理解させていただきます。 ◆6番(石本崇君)  それであるならば、安心して再質問に移れると思いますので、これからまた再質問させていただきます。 昨日も私が申し上げましたとおり、地元の平岡代議士、これは内閣の一員であり、地元選出の代議士であります。平岡代議士に投票した投票しないは別として、もう選挙結果が出て、地元の代議士として御活躍なんでありますし、喜ばしいことに、内閣府の副大臣として、内閣の一員として頑張っておられるわけですから、これは、榛葉防衛副大臣もおっしゃったように、この愛宕山の用地の施設計画についてはもちろん承知していると。そして、当然理解してもらうものということで明快な答弁をされました。であるならば、やはり平岡代議士には、このたびの愛宕山の問題についても説明責任があると、このように認識しておるわけです。そして、きのうもお尋ねしたわけでありますけれども、今後、住民説明会をするのであれば、ぜひとも平岡代議士に来ていただいて、きちっとそこらあたりの説明をしていただきたい。これは、民主党の公約でもあります、政治主導ということで民主党が言っておるわけですから、こういうときに官僚に丸投げするんではなくて、必ず政治家が来て説明するのが筋であろうと私は思っております。どうか、平岡代議士にも住民説明会に出席してもらうよう市当局から強い要望をしていただきたいと思っているんですが、そこらあたりのお考えはいかがでしょうか。 ◎副市長(白木勲君)  平岡代議士のお考えもございましょうとは思いますが、岩国市のほうからも、説明会等の御案内等は申し上げたいというふうに思います。 ○議長(桑原敏幸君)  もう一度。 ◎副市長(白木勲君)  住民説明会等の日程について、いつどこであるというふうな具体的なことを含めて、平岡代議士にも御案内をしたいというふうに思います。 ◆6番(石本崇君)  御案内されるのは結構なんですけど、相手はいやしくも内閣の一員であり、いいですか、与党の代議士なんです。どう考えても説明責任があるじゃありませんか。ましてや、民主党は、何回も言いますが、政治主導と言っているんです。まさしく政治主導であるならば、官僚ばっかりに荷物を背負わせて説明させるんじゃなくて、住民説明会というのが一番重要なポイントじゃないかと私は思っております。であるならば、政治主導であるならば、やはり地元に代議士もいらっしゃって、内閣の一員である平岡代議士がおられるんですから、当然そこのところは強く要望していただいて、説明をされる義務があると私は思っているんですが、いま一度そこらあたりの御答弁をいただきたいと思います。 ◎副市長(白木勲君)  今のような考え方があることも含めて、平岡代議士には出席していただくような案内はいたしたいというふうに思います。(「議事進行」と呼ぶ者あり) ◆6番(石本崇君)  ぜひとも強く御要望していただきたいと思います。 それから、これは御答弁は結構ですが、このたび10月に市議会議員の改選がありまして、民主党公認の議員もいらっしゃいますし、今度、県会議員選にも民主党の公認の議員も出られるでしょう。当然民主党の公認というからには、この件をきっちりと住民、市民に説明し、選挙に臨んでもらうのが筋であると思ってます。それが公認というものの意味であり、公認の持つ重みであると、このように思っております。これは答弁は結構です。 次の質問に移らせていただきます。 結局のところ、何ら安心・安全対策、地域振興策も従来から進展してないわけです。決まったものといえば、楠の公園の整備だとか、スーパー防犯灯の設置だとか、そのぐらいしかまだ決まっていないわけで、岩国市の今までの負担を考えると、とても見合うようなものではございません。ですから、先ほど福田市長も総合的に考えたいとおっしゃるのであれば、はっきりと、岩国市の負担に見合うような地域振興策、安心・安全対策が得られなければ、この米軍再編は容認できないということを、いま一度強く申し入れてほしいと思いますが、そこらあたりはいかがでしょうか。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  お答えします。今、安心・安全対策と地域振興策を確保すべく協議しております。具体的には、安心・安全対策では、先ほど申し上げました滑走路の運用時間の短縮とか、住宅防音工事の拡充がございます。地域振興策では、基地周辺住民の都市基盤の改善とか、そういったこともあります。さらには、特別要望として、海上自衛隊の残留もございます。こういったものが、確かに残念なことでありますが、今の段階で具体的な成果は得られておりません。 先ほど市長も申し上げましたように、もちろん米軍家族住宅の問題もそうですが、こうしたものをトータルで考えて再編を判断すべきという、こういう考え方も先ほど申し上げました。 したがって、今議員がおっしゃられるように、こういったものを確保し、できなければ、一つの方向性が出ないものと、こういうふうに考えております。 ○議長(桑原敏幸君)  重岡議員、今は石本議員の一般質問ですので、議事進行につきましては取り上げることはできません。御了承ください。 ◆6番(石本崇君)  本日からの一般質問、また昨日の全員協議会を聞いておりましても、ほぼ全員の議員から、このたびの米軍再編にかかわる工事については、地元、すなわち市内に本店、本社がある業者に発注を最優先、それから、自衛隊の残留についても、もちろん2度の決議を行っておりますので、こちらもほとんどというか、全員の議員が賛成であろうと思います。すなわち、我々は地域の住民、市民の代表でありますので、この2つが出たということは、最低でもこの2つを国が認めてくれない場合には容認はできません、このぐらいの強いことを申し入れても、私はいいんじゃないかと思っております。あくまでも、交渉のカードを持っているのは我々のほうです。決して国がカードを持っているんじゃなくて、我々が幾らでも切れるカードを持っています。ですから、強い姿勢で、最低でも先ほど申し上げました地元の発注最優先、市内に本店、本社がある業者に発注を最優先、それから、自衛隊の残留は必ずしてくれと、それが認められないのであれば、米軍再編は容認できませんと、これぐらいのことは――これぐらいというか、これは必ず国のほうに交渉として突きつけていただきたい、条件として突きつけていただきたいと思いますが、いかがでありましょうか。 ◎基地政策担当部長(村田光洋君)  再編問題につきましては、御承知のように、閣議決定により政府の意思が決定されたことから、これを今後踏まえて対応していく必要があるということは確かでございます。 他方、地元の事情といたしまして、今言われました地域振興とか、いろいろございますが、特に議会で全会一致で決議されました運用時間の短縮とか、あるいは海自の残留、こういったことはもう市も十分その重みを受けとめておりますので、いろいろな協議の場所では、議員が今おっしゃいましたのに近いことを、国に申し上げて厳しく交渉しておりますので、よろしくお願いします。 ◆6番(石本崇君)  一番重要なのは、こういった移駐だとか、施設が完了してからがやはり本当に大切になってくる。すなわち基地の安定的な運用に協力がなければ、幾ら移駐ができたところで基地が本当に存在意義として、基地の存在意義がそのまま発揮できるかということは非常に疑問な点でございます。ですから、そういった意味でもカードは我々が握っているわけです。今までは、岩国市は本当に国防協力都市宣言だとか、いろいろやっていましたけれども、もしこのまま国が岩国市の要望や思いを受け取らずに、そのまま移駐を強行してくるならば、岩国は日本一非協力的な町になる。愛憎は裏表でありますから、非常に基地に対して協力する気持ちがあった町かもしれませんが、それだけに思いも大きいわけで、その思いが届かないようであれば、当然の帰結として、岩国市は沖縄に伍する、沖縄以上の反基地の町になる可能性もあると、そうなってしまえば幾ら移駐を進めてきてもどうしようもない。そのようなカードを我々が持っているわけですから、しっかりとそういったところで交渉していただきたいと思います。昨日、共産党さんも、愛宕山以外であれば、米軍基地の中に住宅を建てれば、艦載機を移駐してもいいというような発言も、質問もされていました。当然、艦載機が移駐してこなければ米軍家族住宅は必要ないわけで、基地の中に建てればいいというようなこともおっしゃった。共産党さんでさえ既にもう半分あきらめかけてきているわけです。しかし、本当にここで岩国市がしっかりと、本当の意味での国防協力都市としてやっていくんであれば、そこは国と本当に強力な交渉を推進していくべきであろうと、私は思っております。これからが本当の戦いになってくると思いますが、そこらあたりで、福田市長の本当に固い決意をいま一度お聞きしたいと思います。 ◎市長(福田良彦君)  私は、市長に就任して以来一貫して、ここは決してぶれてないと思うんですが、まず再編の理解というものが、やはり石本議員が言われるような安心・安全対策、地域振興、そして、今回のこの愛宕山配置計画もその中の一つでありますので、しっかりそういったものを――もちろん海上自衛隊の残留についても特別要望として言っておりますけど、こういったものにしっかりと真摯に国が対応すること、この先に再編についての理解を得られるというふうに私は思っておりますし、そういったスタンスで国に対しては本当に皆さん方の声を集約して、しっかりと言うべきことを言っていくというスタンスには変わりはございませんので、これから非常に厳しい、またハードルの高い問題も残っておりますけど、しっかりとその辺は国のほうと交渉してまいりたいというふうに考えております。 ◆6番(石本崇君)  終わります。(「議事進行」と呼ぶ者あり) ◆14番(重岡邦昭君)  途中で、石本さん、申しわけなかった。 それから、私の10日にやる質問も、今の石本さんが言われたことと同感の思いで聞いておりまして…… ○議長(桑原敏幸君)  重岡議員、議事進行は私に対する要望ですから、自分の意見じゃないですから。(「ちょっと今前置きをしたんですけど。実は、今度の、先ほど平岡さんを呼ぶとおっしゃったことなんで、実は防衛省が次の説明会をやるのか……」と呼ぶ者あり)重岡議員、議事進行とちょっと違いますよ。(「ちょっと待って」と呼ぶ者あり)議事進行じゃないですよ、それは。(「ちょっと待って、要するに」と呼ぶ者あり)議事進行は何ですか。(「議事進行、要するに、まず一つ、平岡代議士に案内をかけると、執行部が今、副市長がおっしゃった。それは、職権があるのかないんかと私は言っている。乱用じゃないかと言っているんですよ」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)ちょっとそれは……、(「要するに、市が説明会を開催するんであれば意味はわかる。だけど中国四国防衛局が御案内をかけるわけでしょう」と呼ぶ者あり)あのね、それはちょっと次元が違います。(「次元が違うわけじゃない。私はこの議場の中の……」と呼ぶ者あり)石本議員に対する答弁で当局が答えたわけですからね。(「その答弁の内容がおかしいから言っているわけなんです」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)それは議事進行とは違いますよ。(「現に今の問題は職権を乱用しとると思うよ」と呼ぶ者あり)これは、いいですか、石本議員の一般質問に対する答弁ですから、ですから石本議員の質問がそりゃあおかしいとかいうのと全く一緒になりますんで、答弁ですからそれは。(「そうじゃないちゃ」と呼ぶ者あり)当局が答弁したわけですから。(「この議場で問題があれば指摘をする必要があるんですよ」と呼ぶ者あり)問題ないと思いますが。(「いやいや、そりゃあ、なってるよ、ちょっと調べて、局長。局長、調べてよ」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)そりゃあ全く問題ないと思いますよ。(発言する者あり)(「問題発言だから言っているんよ」と呼ぶ者あり)結局副市長の答弁がおかしいと言うわけですか。(「そういうこと」と呼ぶ者あり)おかしゅうない……、(「それを議長が整理をできんかった、そのまま進んだから、私が言っているんよ」と呼ぶ者あり)私は整理をする必要ないと思いますよ。(「いやいや、とんでもないこと。権限がない者が何で案内をかけるんですか」と呼ぶ者あり)案内ですから。強制じゃありませんよ。(「そうじゃない。そこが大事なところ」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)(「ちょっと局長、整理をして」と呼ぶ者あり) 一応、ここで石本議員の一般質問が終わりましたんで、ここで暫時休憩いたします。午後4時 4分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後4時20分 再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 22番 味村憲征君。 ◆22番(味村憲征君)  一般質問に先立ち、憲政クラブを代表いたしまして、さきに逝去されました岩国市議会の宗正久明先生に、御生前に対し、これまでの御功績、心から御冥福をお祈りいたします。また、岩国市元市長及び岩国市医療センター医師会病院名誉院長である貴舩悦光先生におかれましても、御逝去に対し、これまでの御功績に対して心から御冥福をお祈り申し上げます。 では、9月議会の代表質問を演壇から行います。 私の議会での一般質問は、通算連続43回になりました。通告に従いまして質問します。 1点目、愛宕山用地の活用についてお伺いします。 1番目、愛宕山用地の4分の1の区域を岩国市のまちづくりとして活用することになっています。既に移転が決まっている岩国医療センターの進捗度についてお伺いします。さらに、灘海園、消防署、防災公園の進捗状況についてもお伺いします。 2番目として、残りの4分の3の区域について昨日、防衛副大臣から御説明がありました米軍施設の活用・配置の中で、特徴についてお伺いします。 2点目、高齢者の居住環境についてお伺いします。 最近、借家住まいの高齢者がふえています。高齢者から、退職後の住宅の不安をよく聞きます。現在住んでいる借家の高い家賃は、退職後の年金のみの収入では生活が苦しく、将来が不安である。安心して居住できる住宅、特に単身の高齢者が安心して入居できるための市営住宅の供給を、当局は積極的に取り組むべきだと思いますが、市の施策についてお伺いします。 3点目、1番目として、岩国港開港200周年に向けての岩国市の事業計画案についてお伺いします。2番目として、今回103の重要港湾の中から直轄港湾整備事業の選択と集中のため、重点港湾の43港の指定がありました。福田市長の多大なる御尽力の結果、岩国港が重点港湾の指定を受けることができました。そこで、今後の岩国市の対応についてお伺いします。 4点目、自転車事故について、最近の状況についてお伺いします。 自転車は、交通安全対策上、歩行者とともに交通弱者として事故の被害者と位置づけられ、保護されてきました。しかし近年、自転車利用者が交通事故加害者になるケースが多発しています。自転車は免許も要らず、手軽で快適な乗り物ですが、一たん運転を誤れば凶器ともなり、重大事故にもつながります。全国的には自転車と歩行者の事故が10年間で3.7倍にふえています。さらに、自転車側への高額賠償も相次いでいます。そこで、岩国署管内での自転車事故の状況と自転車事故防止のための安全対策の取り組みについてお伺いします。 以上、演壇からは終わります。 ◎市長(福田良彦君)  味村議員御質問の第3点目の岩国港開港200周年に向けてについてお答えをいたします。 まず、事業計画案についてでございますが、本年6月定例会において、味村議員のほうから岩国港開港200周年を記念して、多くの市民の皆様に岩国港をより広く深く理解していただけるような記念事業を実施してほしい趣旨の質問がございました。現在、記念事業を実施するための事業主体として、既存の港湾関係団体であります「岩国港海の日協賛会」及び「岩国港活性化委員会」を母体とした実行委員会を立ち上げることとし、構成メンバーとして、委員、顧問、幹事等の就任の御了解をいただく手続を行っているところでございまして、今月中には設立できるものと思っております。 開港200周年の事業計画案についてでございますが、この実行委員会が設立され次第、具体的な企画、立案、経費等の検討、調査を行い、実施可能な事業の選択をし、詳細な事業設計のもとに必要な経費についても検討してまいりたいと考えております。 記念事業のコンセプトといたしましては、1年間を通じて行う事業、季節性を持った事業、メーンとなる事業等で構成をし、市民の皆様に海や岩国港に親しんでいただきながら、岩国港の発展の経緯、現状、将来像を広く伝えていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、2点目の、重点港湾の指定に対して市の対応についてでございますが、岩国港はその背後に木材、紙パルプ産業を初め、岩国大竹石油コンビナートに代表される石油化学工業や、繊維製品製造業等の企業群が立地し、これらの企業の発展を支える物流の拠点として地域経済の振興と発展に大きく貢献してきたところでございます。 こうした中、本港における港湾取り扱い貨物の主な主力製品でございますが、原油の移入量680万トン、これは全国第2位でございます。それと、化学工業品の移出量24万トン、全国第4位、そして、木材チップの輸入量147万トン、全国第6位となっており、全国取り扱い貨物量においても重要港湾中上位の24位に位置しております。 このたび、国土交通省におかれましては、直轄港湾整備事業の選択と集中のもと、基本的には1県に1港は拠点港をつくるという方針とされたことから、岩国港活性化委員会として、急遽7月30日に、国に対し岩国港を重点港湾に指定していただくよう、要望活動を行ったところでございます。 その結果、重要港湾103港のうち、新規の直轄港湾整備事業の着手対象とする43港に、山口県内から岩国港及び宇部港が選定されました。 この岩国港が重点港湾に指定されたことにより、継続事業である岩国臨港道路整備事業はもとより、今後は岩国港が国の直轄事業の対象港となり、地域の産業経済を支える拠点として、岩国港の利用状況を踏まえた新たな港湾整備が必要な場合は、事業採択が認められることとなります。 岩国港の機能強化による活性化を図ることが、ひいては我が国の経済的な国際競争力の向上にもつながるものであり、最近の船舶の大型化やコンテナ貨物の増大等に対応するためには、港湾の物流システムの高度化を含めたさらなるインフラ整備が必要不可欠であります。 岩国港が重点港湾の指定を受けたことは、これからの岩国港整備において大変意義深いものと考え、港湾管理者である山口県と歩調を合わせ取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  第1点目の愛宕山用地の活用についてにお答えいたします。 まず、(1)岩国医療センター等の進捗度についてでございますが、岩国医療センターの進捗状況につきましては、移転新築整備工事基本・実施設計、工事監理業務が順調に進んでおりまして、開発許可申請に向けて必要な本市との調整、協議を含めた所要の手続等を進めておられるところでございます。この造成工事につきましては、先月2日に入札公告し、今月10日に入札を行い、業者決定する予定と聞いております。また、病棟本館の設計についても順調に進んでおりまして、先日、具体的な南北からの鳥瞰図など数枚をいただき、説明を伺ったところでございます。今後、開発許可申請を済まされた後に開発工事に着手されるとともに、建築工事の発注手続に取りかかられ、平成24年度の医療センターの開院に向けて順調に進捗していると聞いております。 医療センターに併設する予定の調剤薬局用地等の利用につきましては、今後、関係機関の意向を確認しながら調整を図る予定でございます。 次に、4分の1区域におけるその他の事業の進捗状況についてでございますが、まずインフラ整備の状況については、医療センター部分の排水施設は先月末完成し、開発申請を待つ状況となっております。幹線道路や上下水道につきましては、実施設計を終えており、引き続き順次工事発注を進め、市道につきましては実施設計業務を進めておりますので、インフラの整備におきましても医療センターの平成24年度開院に向けた移転スケジュールに合わせた整備工程に沿って順調に進捗しております。 一方、医療・防災拠点のまちづくりとしての、防災機能の役割を担う消防施設の移転や防災機能を備えた多目的広場については、有効な整備手法を検討しているところでございまして、国との間でも必要な事務調整を行っている状況でございます。 また、灘海園の移転については、7月30日付で山口県社会福祉事業団と県住宅供給公社との間で用地の売買契約が行われており、医療センターとの同時期移転に向けて着実に進捗していると聞いております。 以上が、4分の1のまちづくり区域の状況でございます。 次に、(2)米軍施設の活用・配置についてでございますが、さきの再編の説明会を終えた後、愛宕山の施設利用計画について政府のしかるべき方が本市、市議会、また地元住民に対して説明されるようお願いしていたところ、議員御案内のとおり、3日には榛葉防衛副大臣から市長及び正副議長に対して施設配置案の説明をしていただき、7日には市議会全員協議会において市議会議員の方々に説明していただいたところでございます。 この施設配置案は、本年2月に開催されたフォーラムや4月の地元説明会等においての愛宕山用地の活用案についての市民のさまざまな意見を踏まえて、それらの意見を可能な限り反映した案であるとのことでございました。 愛宕山用地での施設の利用面につきましては、市民の利便性の観点から、運動施設エリアへは、岩国市には特段の取り扱いとして身分証等のチェックなしで、原則自由に立ち入りができ、また、フェンスについては、有刺鉄線のないネットフェンスや格子フェンスなどの普通のフェンスが設置される予定であること、さらに家族住宅については、全体の4分の3を岩国基地内に整備し、残りの4分の1のみ愛宕山用地に整備することなど、評価できる部分もあったところであります。 他方、運動施設の具体的な規模等は調整中とのことであり、市としてもこれから国等と調整しなければならないこともあると考えているところでございます。 いずれにいたしましても、この問題については、今後、地元住民に対しても国から説明していただく予定であり、議会の御意見や市民の声にも耳を傾け、県とも協議し、方針を固めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎副市長(白木勲君)  第2点目の高齢者の居住環境について、1、安心して居住できる住宅についてお答えいたします。 超高齢社会を迎え、医療、介護、福祉サービス需要の増大する中、議員御指摘のように、年金収入のみの高齢者困窮世帯も多く、生活の場としての住まいを確保することが課題となってきております。 この住まいの確保につきましては、公営住宅法の趣旨にのっとり、住宅に困窮される低額所得者に対し、市営住宅を供給しているところであります。 この市営住宅における取り組みといたしましては、平成20年4月の募集から、黒磯団地及び通津北団地について、単身高齢者等の入居が可能となるよう入居要件を緩和し、現在では、市営住宅及び単独定住住宅のうち松山団地を初め38団地577戸を高齢者の単身入居可能住宅として取り扱っており、これは全募集対象住宅の約31%となっております。 本年6月末時点において、市営住宅に入居中の単身高齢者は388世帯となっております。今後、高齢化の進展に伴い高齢者の入居希望者は増加するものと思われますので、市といたしましても市営住宅における新たな施策が必要であると考えております。 具体的な施策といたしましては、今後予定いたしております市営住宅の建てかえ事業において、これまでのような画一的な住宅を建設していくのではなく、需要動向を見ながら、単身高齢者にも配慮した住宅を適切に供給していきたいと考えております。 また現在、国会におきましても、本年度中に公営住宅法の改正が予定され、入居者の資格条件のうち、同居親族条件の廃止が見込まれており、これを受け、本市の条例におきましても、単身高齢者等に配慮した見直しを図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎市民生活部長(赤崎忠利君)  第4点目の自転車事故についての(1)事故防止についてお答えします。 まず、自転車が関係した事故の状況ですが、平成21年中の岩国署管内での発生状況を見ますと、114名の方が負傷され、1名の方が亡くなっておられます。交通事故全体の死傷者の約12%が自転車が関係した事故であり、自転車に関係した死傷者のうち約27%が高齢者、10%が高校生となっており、さまざまな用途で幅広い年齢の方々に利用されている状況を示しております。 県下では、自転車が被害者となった場合にも、35%程度は自転車側に安全不確認、前方不注意など何らかの違反が見られ、発生の時間帯は8時から9時、17時から18時に多く、登下校・通勤時に多発している傾向にあります。 それぞれの学校でも独自に交通指導等を実施しておりますが、高校生の事故発生率が相対的に高いことから、市内の全高校に対し安全教育の徹底と自転車事故に関する啓発のチラシを配布依頼したところであります。 また、幼児や児童を対象に、年間170回程度の交通安全教室を開催するなど、交通安全啓発に努めているところですが、近年では、高速走行に特化した自転車や電動アシスト自転車など多様な商品が流通していること、エコ、健康増進などを目的に利用者が拡大し、いつ被害者または加害者になるかもしれない状況にあるという認識が希薄になっているのではないかという印象を受けます。 自転車は、道路交通法では軽車両と位置づけされ、さまざまな規則、ルールがあることが意外に知られておりません。例えば、自転車道を除き通常車道の左側を走行するということになっておりますが、それが危険である場合には、歩行者の安全を確認した上で歩道の車道寄りを走行できるなどは、その一例と思います。 市民一人一人の交通ルールの正確な認識と交通安全意識の向上が重要であり、より一層の啓発活動を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。 ◆22番(味村憲征君)  順序を追って再質問をさせていただきます。 まず、愛宕山用地の活用の中で、岩国市のまちづくり、特にそこに出ています岩国医療センターのことについて少しお伺いします。 今、答弁の中に、灘海園の移転は、もう7月30日付で、山口県社会福祉事業団と県住宅供給公社との間で用地の売買契約が行われたというふうに答弁がありましたけども、この岩国医療センターは、予定によりますと、先月の2日に入札公告をし、10日に入札を行う、そして、業者を選定すると答弁がありましたけど、この医療センターの用地についての扱いはどのようになっておりますかお伺いします。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  お答えします。 愛宕山の医療センターが移転する用地につきましては、現在は、山口県住宅供給公社4.9ヘクタールと岩国市の所有2.1ヘクタールとなっております。 ◆22番(味村憲征君)  今、県公社と市が持っている土地と言われたんですけども、売買契約がまだされてないということで、この造成工事の入札が行われるというふうに、あるいは開発許可申請を行うと言っておられるんですけども、山口県及び岩国市の土地のまま医療センターが開発をするということでしょうか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  そのとおりでございます。今、愛宕山15ヘクタールにつきましては、県の住宅供給公社より、まちづくりをするということで岩国市がまちづくりをする目的を持って借地をしておりますので、その中で加工等の許可という形で取り組む形になろうかと思います。 ◆22番(味村憲征君)  そういう場合は、地籍とか、大体この辺までが医療センターの土地ですよとか、そういうことは要らないで開発申請というものはできるものなんですか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  おっしゃるとおり、面積等きっちりしたものをつくって開発申請になります。 ◆22番(味村憲征君)  その土地の扱いはどうなっているんですか。借地で借地料を今からもう既にもらうということなんですか。それとも、どういう形態で医療センターに開発――医療センターのほうが造成のお金を出すんだと思いますから、ですから、簡単に言えば人様の土地を今から造成するということですから、それなりの契約があると思うんですけど。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  まさしくそのとおりでございまして、今から医療センターが開発するわけなんですけど、15ヘクタールについては、全体を今岩国市が管理しておりますので、その管理の中で土地の使用――使用というか、加工の同意をしながら、開発申請していくというような取り組みをしております。 ◆22番(味村憲征君)  私は、岩国市が管理しとるんなら、岩国市と契約すべきだと思うんですけど、契約はされていますか。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  まだ契約はしておりません。これから協議書を交わすということにしております。 ◆22番(味村憲征君)  まあ、この辺にしときましょう。そこの辺をはっきりしないと、いつの間にか造成したというんじゃあちょっと困りますんでね。 次に、ドクターヘリのヘリポートを以前は下につくるということで、今は屋上ということだったんですけど、その広さも大分あいとると思うんですけども、まだこのまちづくりの中に構想として入ってないものは、ほかにどういうものを考えていらっしゃいますか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  もともとへリポートにする予定にしていた1,000平米の土地を含む部分については今、調剤薬局等を予定しておりますけども、それと隣接する形になると思いますが、その部分の用途については、これから関係機関の御意向を聞いて方針を決めていきたいと思っております。 ◆22番(味村憲征君)  それは、何か公募をしたり、あるいは何らかのコンサルなんかを入れて今から考える、あるいは市民に問いかけをして用途を考えるということでしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  まず医療センターの機能を優先するということで、医療センターと相談しながら、広く意見を聞くやり方なども、これから相談させていただきたいというふうに思っております。 ◆22番(味村憲征君)  せっかく医療センターをつくるわけですから、やはりそれに関連した、医療センターではできないものをぜひ、先日も議会の請願にもありました透析のクリニックだとか、あるいは患者さんの家族がちょっと住む、ホテルまではいかないんですが、簡易宿泊所だとか、どうしてもこれだけの規模の病院ができると必要なもの、歯医者さんとか、そういう医療センターのほうの案がたくさんあると思いますので、ぜひともその辺を酌み取って、関連のあるものに使っていただきたいと思います。 次に、きのう副大臣も来られて、質問もさせていただいたんですけど、米軍住宅がこの愛宕山に270戸程度できるということで、当然これだけの住宅ができますと、今の図面でいきますと国道188号の渋滞がさらに増すんではないかと考えられます。 そこで、都市計画決定をされています、昭和町藤生線を愛宕山米軍用地関連事業として国に要望することについてお伺いします。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  まさしく先ほど御質問いただきました地域振興策、幹線道路の一環ではあろうと思います。環状道路として先ほどお話ししましたように、この昭和町藤生線につきましても環状道路の一環をなしております。そうは言いましても、すぐに完成することはなかなかできませんが、議員の御指摘にありますように、まず門前川左岸までは早急に取りつけたい、そこにはこれまでやってきた山陽本線の下を通っている道ができておりますので、まずはそこまでは早い段階で当面はやっていきたいというふうには思っております。 ◆22番(味村憲征君)  当面というのは、事業計画を早急に申請するというか、つくるということですか、事業開始の。 ◎都市建設部長(木村泰博君)  今、国のほうに対しまして、地域振興策の一環としてそういう要望も行っておりますので、その一環として、まずそういう一番早い段階でできる取り組みについては、国のほうにお願いをしていきたいということでございます。 ◆22番(味村憲征君)  この昭和町藤生線というのは、昭和町三丁目から藤生町一丁目まで。それで、これは事業開始が昭和47年ごろで、既に開通しているのが、国道189号線の岩国基地正門前と東洋紡の前と中電の前と、これだけ飛び飛びでできているわけです。それで、先ほど出た振興策でこれをやるんではなくて、これはいわゆる愛宕山に米軍住宅ができたならば、明らかに我々市民に交通渋滞という新たな負担をかけるということですから、振興策以上にこれを防衛省の一つのパックで、今度の愛宕山の用地の活用とパックで、国に防衛省に要請・要望というか、していく必要があるんじゃないんでしょうか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  地域振興策として、バイパスの整備を初めいろいろ要望させていただいておりますけれども、その中で、費用対効果の面、それから交通渋滞の解消の効果とかをよく見ながら、必要な部分について、地域振興策として上げるのか、それ以外のやり方があるのかも含めて、よく考えて対応していきたいというように思っております。 ◆22番(味村憲征君)  そうなんです。要するに、地域振興の一環としては、費用対効果とかいう問題がありますけども、副大臣が来られて、米軍住宅を270戸程度つくるということを明言されて帰ったわけですから、そのための道路は――もちろんそれは直接基地の中に入る道をつくられても結構です。だけど、当然我々市道なり県道なり国道を使っていくんならば、できるだけ市民に迷惑のかからないような道をさらにつくるという気構えで、振興策ではなくて、つくるんだから当然これだけの道はつくってほしい。 そして、基地の前の土地の問題がまだある、ペリースクール。それだったらもう藤生のほうからどんどんやってくると、それをやるんだというために防衛省に申し入れをすると、これはパックでやってくれという気持ちはないですか。 ◎都市整備審議官(新階寛恭君)  防衛省に対する地域振興策のトータルのパッケージの中として考えていきたいと思っています。 ◆22番(味村憲征君)  行政の方は御存じですけど、これはいわゆる昭和町藤生線という前は海土路五本松線といって、随分歴史のある計画です。四十七、八年といったら私が大学を出たころ、ですからぜひとも早急につくって、いわゆる防衛省に、今の時期しか私はできないと思いますんで、よろしくお願いします。 次に、愛宕山用地に米軍住宅を270戸程度建設するという説明が先日もありましたけども、先ほどから、同僚議員から地域振興として地元発注をすべきだという話が出たり、あるいは防衛省としてはいわゆる総合評価で加点をしよるんだという話が出てました。しかしながら、この方法ではやはり限界があると思うんです。やはり我々が負担を強いられる可能性がある。その場合はこの岩国市だけではなく、いわゆる再編交付金を出しているこの地域に対して、本店――支店ではなくて本店のみ、もっと大きなものは別なんですけど、いわゆる住宅だけは、本店があるというような条件を、特段あるいは特別に、あるいは特区みたいに措置をしていただくという考えも強く言うべきです。また、大きな問題として、米軍発注ということになりますと、これは英語で皆書かんといけん。できる方もいらっしゃいますけども、住宅をされる方には基本的にとても大変な作業になるんです。ですから、こういうものも英語ではなくて、岩国市内のどこかがしっかりと窓口になって入札に入れるとか、あるいは国のランクのABCではなくて、岩国市のランクでぜひ発注ができるよう特段の要望をすべきだと思うんです。そして、いわゆる地元の新しい発注システムをつくることによって岩国市ふるさと産業振興条例が生きるような形にしていただきたいと思いますが、その点についてお伺いします。 ◎副市長(白木勲君)  今言われましたように、去年の9月に市議会におきまして、議員提出議案で、ふるさと産業振興条例というのが可決されております。それを読みますと、目的にも、地産地消の推進によって、「ふるさと産業を育成し、もって活力ある本市の経済社会の形成及び市民生活の向上に寄与する」というふうなことも書いてありますし、基本的施策の中に、「建設工事、物品等の発注に当たり、事業者の地域社会への貢献の状況、市の施策への協力の状況等に配慮して市内事業者の受注機会の確保を図るとともに、市産品等の活用を図ること」というふうなことも規定されております。それに基づいて、市並びに市民も取り組みをしておるわけでございます。 国においては、今は本店、支店、営業所があるものについては加算点をするというふうな総合評価もされておりますが、今御指摘がありましたように、通常の工事とはちょっと実情も違います。岩国市民がずっと負担を強いられてきたということもございますので、味村議員が言われますような形も、私どももとにかく地元業者が最優先で、これが受注できるようにというふうなことは常々考えておりますので、防衛省に対しまして、本店というものに限定ができるかどうかは別にして、そういった気持ちで、地元業者発注に向けて懸命な努力をしていきたいというふうに考えております。 ◆22番(味村憲征君)  我々議員のほうも、以前、在日米軍再編に係る決議というのもしまして、その中には、「新たなまちづくりに役立てられ、住民の福祉の増進に資することができれば、基地の負担を補うのみならず、それ以上の成果も期待される」というふうに書いております。ですから、やはり国のほうもそれにこたえていただきたい。また、以前は、保守系会派が22人ぐらいおったんですか、以前に出したチラシにも、現実の負担に対して少しでも地元発注をすべきだということも出しています。ですから、ぜひとも強い――強いというか、チャンスです、こういう特別な形での発注システムをつくらないと、以前からある中では、だれにでもできるというような形にどうしてもなりますんで、ここに全国でも大きな負担を強いさせようとしていますんで、ぜひともその辺は厳しい対応を国にしていただきたいと思います。 次に、自転車事故についてちょっとお伺いします。 2007年に道路交通法が改正されて、自転車の車道走行ルールが厳格化されています。自転車の法的ルールは交通マナーという言葉で軽く扱われていませんか。自転車が加害者にならないためにも、マナーという言葉はこれからは使わないで、法令遵守という言葉で教育する必要があると思いますが、先ほどいろいろな立場で啓発、教育をしていると言われてましたけども、この法令遵守という立場でこれから交通安全の教育をしていくべきだと思いますけども、その点はいかがでしょうか。 ◎市民生活部長(赤崎忠利君)  御指摘いただきましたとおり、自転車事故が多くなったということで、平成19年6月に道路交通法が改正されて、20年6月1日から施行されております。これまでより自転車の利用のルールが明確化されまして、罰則規定も設けられておりますんで、啓発活動に当たりましては、法令遵守ということも強調して実施していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。 ◆22番(味村憲征君)  先ほど答弁の中で、自転車が被害者となった場合が35%程度あると。そして、自転車側にもたくさんの違反があった。また、事故全体の死傷者の12%に自転車が関係していると。その中で、死傷者の約27%が高齢者、そして、10%が高校生となっております。 それでお伺いしますけど、自転車には保険がかかっている場合とかかってない場合があります。車の場合は強制保険がありますんで、全部かかってます。そして、事故が起きたために、これが莫大なものになったりして、加害者も払えない、被害者も賠償されないというケースがたくさん起きてきています。 それで、ちょっと教育長にお伺いしますけども、今高校生と言われ、かなりのパーセンテージがあったんです。10%は高校生の事故があると。佐倉教育長におかれましては、今までの高校の教育に多く力を入れてこられたと思うんですけども、自転車事故について、教育長として、高校教諭としての現役時代に御指導なり、特に力を入れたことがありますでしょうか。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  私は、十二、三年前までが高校の教員でございまして、それ以後は、行政に携わったり、さまざまなことをやっておりましたので、現在、高校生の自転車に関する交通安全指導については、市内の各高等学校がどのようにやっているかは存じ上げておりません。 ただ、岩国商業高校が移転をしたとき、昭和50年ごろは、牛野谷の周りは大変交通事情が悪いというか、坂が多いので、ヘルメットをつけるということで、10年近く踏ん張っておったわけですが、やはり他の学校のほうが、高校生にヘルメットをつけさせるのがなかなか大変だということでやめたという経験がございます。 ただ、自転車にかかわる安全指導につきましては、小・中学校において、校長会議等を通じまして、児童・生徒の交通安全指導及び自転車通学生についての点検や事故防止等については、各学校でやられておりますが、議員のいろんな懸念がございますので、いま一度、各学校において再度徹底するように指示をしたいと、そのように考えております。 ◆22番(味村憲征君)  教育長の立場として、小・中学校に対する今からの方向性を出していただきましたけども、小・中学生の自転車の保有のことについて、どのぐらい持って乗っているか、あるいは通学しているかということについて、教育委員会として把握をしていらっしゃいますか。 ◎教育次長(前川冨美男君)  議員の御質問の自転車通学の件については、台数についてはまだ把握をしておりません。ただし、今学校は――小学校は通学を認めておりませんので、中学校17校のうち11校が通学することを認めております。この分は、もうそのほとんどが年1回総点検をするときに、交通安全の指導もすると。そのときに保険のほうもお話をするそうですが、これは任意でございますので、入る入らないというのは個人に任せられているというふうに聞いております。 ◆22番(味村憲征君)  今、保険の話が出ましたけど、いわゆるTSマークです。任意だといいながら、許可する一つの条件として、ちょっと値段が高いかもわからんですけど、1年間で手数料が1,000円から2,000円ですけど、これをやはり条件として通学者には義務づけるというぐらい教育を徹底していかないと、許可をしていかないと、先ほど話したように、もうかなりの数の子供たちが、さっきは高校生でしたけどもあります。そして、その事故が、先ほどの答弁の中にもありましたように、いわゆる高速走行だとか、あるいは電動アシスト、市中にもそんな自転車がたくさんあります。これが事故を起こして今一番問題なのが、自転車が保険未加入のため被害者に賠償が及ばないケースも生じており、保険における安全網の構築の重要性が物すごく求められています、車以上に。強制でないですから、任意であるというよりは、逆にこのTSマークが通学のための一つの条件だというぐらいにするお気持ちはありませんか。 ◎教育次長(前川冨美男君)  今、味村議員御指摘の、強制のお話がございました。これは非常に大事だと先ほどから思いますので、御提案でございますので、しっかり各学校とも相談をして検討してまいりたいというふうに思います。 ◆22番(味村憲征君)  教育長、就任早々ですけど、今の答弁ですけど、さらに踏み込んだ気持ちはありませんか。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  私の答弁といたしましては、先ほど申しましたように、各小・中学校を管理する校長、教頭等の会議の中で、事故防止については徹底するということで当面対応していきたいというように思います。 ◆22番(味村憲征君)  いや、今お聞きしたのは、TSマークを条件にしていくべきじゃないかと。やっぱり自転車はある面では、先ほど私も演壇でも話したように、凶器にもなるわけです。そして、これだけ事故が起きて、そして今は、マナーの時代から、もう既に交通違反という時代に自転車は入っておるわけです。まだまだ皆さんは、自転車はマナーだと思ってらっしゃる方はいるかもわかりません。歩道では、自転車の通行可でない限り、そこはできないという状況にもあるわけです。ですから、これをやっぱり徹底するためには、こういう保険に入ることによって、保険会社からいろんな情報が個人に来ます。ですから、ぜひとも通学にこの条件を入れて、原則としてでもいいですから入れていただきたいというふうに思うんですが、再度お伺いします、教育長。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  今ここでTSマークについてやり切りますよということは、すぐに私として言えませんが、議員の思いをしっかり持って各学校に申し上げ、検討してもらうということで、私どもの教育委員会内でも、この件については検討してまいりたいというように思っております。 ◆22番(味村憲征君)  終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、22番 味村憲征君の一般質問を終了いたします。 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、明9月9日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。午後5時10分 散会 ――――――――――――――――――――――――――――――  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。                         岩国市議会議長  桑 原 敏 幸                         岩国市議会議員  野 口   進                         岩国市議会議員  縄 田 忠 雄                         岩国市議会議員  前 野 弘 明...