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  1. 広島県議会 2016-12-03
    平成28年12月定例会(第3日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2016年12月08日:平成28年12月定例会(第3日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(宇田 伸君) 出席議員五十七名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一一四号議案         至第二十八 報第二〇号 2 ◯議長(宇田 伸君) これより日程に入ります。日程第一、県第一一四号議案 平成二十八年度広島県一般会計補正予算から日程第二十八、報第二〇号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。石津正啓君。         【石津正啓君登壇】 3 ◯石津正啓君 皆さん、おはようございます。公明党広島県議会議員団の石津正啓でございます。  公明党は、去る十一月十七日に結党五十二年を迎えました。半世紀以上にわたり公明党を支え、育ててくださった皆様の温かい御支援に対し、心から感謝と御礼を申し上げます。  公明党が掲げる中道の理念は、生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義です。世論が割れる問題に対して、どこまでも人間に焦点を当てて答えを示し、現場の声に耳を傾け、さまざまな意見を幅広く受けとめた政策を打ち出してまいりました。  これからも分断や対立を乗り越えて、地域に根差した議員ネットワークを生かし、多様な民意を的確に捉え、希望が行き渡る国や地域の実現に向けて今後も頑張ってまいります。  本日は、ことし一年の議員活動を通じ、今後の課題と感じたことなどを率直に質問したいと思います。湯崎知事を初め、執行部におかれましては明快な答弁をお願いいたしまして、最初の質問に入ります。  質問の第一は、核廃絶に向けた取り組みについて、二点お伺いします。  一点目は、政治指導者の広島訪問についてであります。  ことしは核兵器廃絶に向けて大きな一歩を記す重要な年となりました。米国のオバマ大統領が広島を訪れ、核兵器のない世界を追求する勇気を持たねばならないと訴えました。  オバマ大統領のみならず、これまで広島を訪れ被爆の実相に触れた方々は、ことごとく深い感銘、感慨を得て、その後の言動、政治行動に少なからず影響を与えているものと私は感じています。  そして、国際的に核廃絶に向けた機運が高まりを見せる中、十月に行われた国連総会の第一委員会では、二〇一七年に核兵器禁止条約の交渉を開始するとした決議を行いました。日本は、この決議に対し、核保有国と非保有国の対立を招き実質的な核廃絶が進まなくなりかねないという理由で反対しました。その上で、日本が主導する核廃絶に向け、全ての国に共同行動を呼びかける決議も採択されたことにも触れ、日本が核兵器のない世界を目指すという方向に変わりはありませんが、さらに核兵器廃絶の潮流を一層確かなものとするため、まずは、世界の政治的指導者や各界の指導者に広島、長崎の訪問を促し、被爆の実相に触れてもらうことの重要性がより一層増したと言えるのではないでしょうか。  そこで、政治指導者の広島訪問について、オバマ大統領は実現し、また、年明けに誕生する見込みとなった新大統領トランプ氏が広島を訪問すれば、アメリカ大統領が連続で被爆の実相に触れる意味は非常に大きく、核廃絶へ向けて世界に大きなインパクトを与えることとなりますが、その実現に向けた決意について知事にお伺いします。  二点目は、広島訪問を要請する知事の書簡に対する各国政治指導者の反応などについてお伺いします。  知事は、オバマ大統領訪問後の広島訪問をゴールではなくスタートとし、世界の政治指導者が被爆の実相に触れ、理解を深め、核兵器の廃絶に向けた決意を固めてもらうため、ことし七月、世界百九十カ国の政治指導者の広島訪問を要請する書簡を送付されました。広島の発信力を高めるため、非常に意義のある取り組みと受けとめております。
     そこで、送付先の国及びその政治指導者からはどのような反応や動きがあるのか、また、彼らの被爆地訪問の実現に向けては、強力な働きかけの継続が肝要でありますが、今後、どのような取り組みをされるお考えなのでしょうか、あわせて知事にお伺いします。  質問の第二は、地球温暖化対策を新たな経済成長につなげるための戦略についてお伺いします。  地球温暖化対策の新たな国際的枠組みであるパリ協定が先月四日に発効した後、初の会議となる国連気候変動枠組条約第二十二回締約国会議──COP22が、同七日からモロッコで開幕しました。協定が掲げる今世紀後半の温室効果ガス排出の実質ゼロ達成へ向け日本が世界をリードし、脱炭素社会の実現に向けた新出発に際し具体的な行動を通じて国際社会に貢献すべきだと私は考えます。  既に国は協定を踏まえ、地球温暖化対策計画を五月に閣議決定し、二〇五〇年までの排出量を現在に比べ八〇%削減する目標を示しています。国、地方、産業部門、民生部門ともに政策を総動員し、計画を着実に実行する必要があります。  何より、日本には世界トップクラスの省・再生エネルギー技術があり、最新技術を積極的に世界展開できるよう、国や県は産学官の取り組みや連携を後押しし、また、高度な技術を持つ中小企業の海外展開へのサポートも必要となります。福島県では、新産業創出を復興の柱に掲げ、再エネ大量導入に向けた水素技術の研究などが進んでおり、こうした例を参考に、本県でも二酸化炭素回収・貯留技術といった対策の切り札と期待される分野の技術開発へ注力することも重要ではないでしょうか。  そこで、パリ協定の発効を受け、脱炭素社会の実現に向けては県内の環境関連産業の育成や技術開発を促進し、そうした産業の集積を進めるなど、新たなイノベーションを起こしていくことが求められますが、我が県における新たな経済成長につなげるための戦略と取り組みについて知事にお伺いします。  質問の第三は、災害時の早期情報収集等についてお伺いします。  福山市では、六月二十二日夜からの雨で、福川、瀬戸川、猪之子川などの水位が急上昇し、堤防の決壊や排水ポンプの能力不足などにより浸水被害が発生したことは記憶に新しいところです。発災当初、福山市災害対策本部が住宅地図をもとに、浸水地域は計十二ヘクタール以上、約一千七百棟に上ると試算しましたが、現地調査の結果、最終的には六日後になって二百八十七件の浸水被害であったことが判明しました。  ここで明らかになったのは、情報収集力の不足であります。  滋賀県では、災害時に上空から被害状況を把握するため、ドローンの運用を開始しています。県庁と土木事務所にドローンを五機配備し、災害時に道路や河川の状況を把握するだけでなく、河川の堆砂状況など日常的な点検活動のほか、事業予定地の調査などにも利用されています。操縦に必要な技能は県独自の認定制度を設け、六十三名の県職員が取得し、あわせて安全利用マニュアルも策定しているとのことです。  また、ある民間企業では、携帯電話やスマートフォンに搭載されたカメラ、GPS、メールの三つの基本機能を利用して、災害時における現地の被災状況などの写真データを収集し、地図データ上に張りつけて見える化することのできる災害フォトシステムや、SNS上で発信されている目撃情報を収集・分析して災害の兆候や被災状況の把握の強化を図り、災害対策の高度化を支援するソフトを自治体向けのパッケージシステムとして提供しています。災害時の情報の収集や共有について、画像と位置情報で正確に把握し、迅速な意思決定につなげることができるツールとして非常に役立つのではないでしょうか。  そこで、まず、今回の福山の水害の対応について、どのような反省点があったのか、また、今後、ドローンの活用や情報収集ソフトの導入など、積極的な情報収集・分析力を向上させる必要があると考えますが、県としてどのような対策を検討されているのか、お伺いします。  今回の福山市の水害でも、過去の災害と同様、住民への避難勧告のタイミング、また、その情報伝達などの課題が顕在化しました。県ではハード・ソフト一体となった防災・減災対策に取り組んでおられますが、市町や地域における災害時のタイムラインの整備や自主防災組織の活性化や担い手の確保など、解決すべき課題は山積しておりますので、今後とも災害死ゼロへ向けた歩みを緩めることなく実現に向けて邁進していただくことを要望して、次の質問に移ります。  質問の第四は、障害者や高齢者福祉に関連して、二点お伺いします。  一点目は、地域の実情に合った総合的な福祉サービスの提供についてであります。  少子高齢化や人口減少が進む中、県民一人一人が持つ力を最大限に発揮し、希望に応じて活躍できる社会基盤を築き強固にすることが、今後の広島県の活力と持続的な成長を生み出す源泉であると考えます。  厚生労働省では昨年九月、福祉ニーズの多様化・複雑化、人口減少といった福祉分野を取り巻く課題に対応するため、新たな時代に対応した福祉の提供ビジョンを取りまとめました。その基本的な理念は、高齢者、障害者、児童等が集い、誰もが分け隔てなく支え合い、その人のニーズに応じた支援が受けられるという共生型社会の構築とされ、多世代交流・多機能型の福祉拠点による地域づくりの取り組みが地域の実情に応じてさらに広がることを期待するとされています。  この理念を先取りし実行している地域が北海道の当別町にあるということで、私はこの十月に視察をしてまいりました。当別町では地域福祉の拠点として福祉に関する情報を集約し、障害者、高齢者、子供に対して一体的にサービスを提供することを目指して、共生型地域オープンサロンという施設をNPOが主体となって運営しています。町内の北海道医療大学の学生や高齢者などのボランティアの支援を受け、障害者が子供たちや地域住民と交流しながら創作活動や就労訓練ができる環境を創出しています。施設内のコミュニティーカフェでは、障害者の方がドーナツやクッキーなどをつくり販売しており、私は障害者の方が入れてくれたコーヒーをいただきました。また、駄菓子屋コーナーも併設され、放課後に集まった子供たちが高齢者の方に将棋を習ったりと、世代や立場を超えた幅広い交流が当たり前に行われており、非常に興味深い視察となりました。  そこで、中山間地域を多く抱え、中小コミュニティーが散在する本県においてこそ、地域の実情に応じた共生型の多世代交流多機能型の福祉拠点による地域づくりの取り組みを推進すべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いします。  二点目は、障害者雇用と収入の確保についてお伺いします。  障害者の社会参加を促進し、障害者がその持てる能力を最大限に発揮することのできる社会を構築することは、全ての人が安心と生きがいを持って活躍できる共生社会の実現に通じます。  私は、先ほどの当別町とともに、北海道十勝平野の芽室町にある九神ファーム芽室を視察してまいりました。働いている人の中には、中学・高校と六年間ひきこもりだった発達障害の若者や三十二歳で初めて一般就労を果たしたという女性もいらっしゃいました。働くことによって一人一人が輝き、生きがいを持って働き自立しておられる姿に触れ、私はとても大きな感動を覚えたと同時に、このような場所をもっとふやすべきだと感じました。また、そこで働く方々のお話で共通していたことは、社会で必要とされること、自分の意思で労働することの喜びやその対価として適切な収入を得られること、そして、充実感あふれる生き生きと輝く姿でありました。  加工品の販売先は総菜のお店をチェーン展開している企業などで、このような安定した販売先、協力会社がなければ、こうした事業も成り立ちません。個々の障害者の特性について地域の皆さんが広く理解と認識を深めるとともに、行政機関や民間団体等が連携して適切なサポートを行うことによって、障害者が活躍できる舞台が整い、それが収入増にもつながった好事例ですが、今後もこうした取り組みが大きく広がることが期待されます。  そこで、障害者が地域で自立した生活を送るために必要な就労支援と就労の場の確保については、需要と供給のバランスが重要となりますが、その現状と課題をどう認識し、どのように取り組まれているのでしょうか、また、生活に必要な収入確保に直結する賃金向上に向けて、どのように取り組まれているのでしょうか、あわせてお伺いします。  質問の第五は、建設業の人材不足への対応など、二点お伺いします。  一点目は、新たな建設業の担い手づくりについてであります。  東日本大震災からの復興や東京オリンピック・パラリンピックに向けての建設需要の増加に伴い、建設業の人手不足と就業者の高齢化が顕在化しています。  建設業は地域のインフラ整備や老朽化対策、災害時における緊急対応や復旧事業において大きな役割を担っているのみならず、本県を初め、多くの中山間地域が存在する地方においては、地域経済の中核をなす重要な産業でもあります。その建設業が今後とも地域のまちづくりを担い続けるためには、若手人材の確保と育成が必要不可欠になっています。  建設業の就業者数は、一九九七年八月の七百万人をピークに減少に転じ、現在は五百万人を割り込んでいます。年齢構成は五十五歳以上が三四%、二十九歳以下が一一%と高齢化が進み、加えて、技能を持った職人らの人材不足、すなわち次世代への技術継承が困難となる事態の解消が大きな課題となっています。  国土交通省では、ことし十月、第一回建設産業政策会議を開き、建設業界で深刻化している職人や技術者などの人手不足を解消するための具体策の検討を始め、制度改正も視野に来年六月ごろに報告書をまとめるとしています。現状のままではインフラの整備や維持への悪影響も懸念されることから、若手を中心とした人材確保に向け、長時間労働、勤務環境の改善方策などが話し合われます。  一方、地方ではユニークな取り組みが始まっています。  群馬県沼田市では、一般社団法人利根沼田テクノアカデミーが、建設業に関して独自に開発したカリキュラムと教材により、三カ月という短期間で職業訓練を終了し即戦力の技能者を育成することで、建設業における技能者の確保と市内建設業への就職による若者の定着を図ることを目的とした取り組みを本年六月から開始しました。アカデミーには、海外研修生を含め、全国から一期生二十七人が集まったそうであります。これは、国の地方創生交付金を活用し廃校となった小学校を改修した教育訓練施設で、人材の確保・育成はもとより、地域活性化、遊休施設活用などを同時に達成し、地方創生を目指す取り組みとして全国的に注目されています。  そこで、本県における建設業の就業者数や人材不足の現状をどのように捉え、持続可能な建設業の維持・確保にどのように取り組まれるのか、お伺いします。特に、若年層の確保や技能習得に向けては、工業系高校や職業訓練校での取り組みのみならず、利根沼田テクノアカデミーのような地域に密着した多様な手法の導入を進めてはどうかと考えますが、あわせて御所見をお伺いします。  二点目は、建設業における女性の活躍促進等についてお伺いします。  女性の活躍促進が叫ばれる中、建設業もその例外ではありません。  公明党が推進し昨年八月に成立した女性活躍推進法に基づき、女性が働きやすい職場づくりに積極的に取り組む企業を国が認定し、「えるぼし」という愛称の認定マークの取得を推進する制度が広がりつつあります。  女性の活躍がイメージしにくい建設業界から、その「えるぼし」を取得した企業があります。東京に本社がある某大手ゼネコンでは、二〇〇八年から女性の総合職の採用を本格的に始め、入社二年目の女性社員を対象にフォローアップ研修を実施、勤務内容の総括や将来へのキャリアアップの道を意見交換する場を設け、離職防止に努めています。また、部下の私生活とキャリアを応援する上司──イクボスの考え方を積極的に導入し、社内でセミナーを定期的に開催し、上司や同僚の理解を深める取り組みがなされています。  先般、私は、会社を直接訪問し、お話を伺ってきました。例えば、労働時間の短縮においては、ホワイトカラーの女性のみならず現場監督を担う女性も当然対象であり、現場の職人さんはもとより、関係する下請け会社も含めた理解・協力があって初めて達成されることでもあり、困難を伴う取り組みではありますが、働き方改革の裾野を広げるという意味において、その波及効果は非常に大きなものがあるとお聞きしました。  この取り組みのように、下請けや協力企業を含めて実行できた例は、大企業だからできる、大企業でしかできないといった後ろ向きの発想を転換できた好事例ではないでしょうか。  そこで、法律では三百人以下の中小企業は努力義務であり、本県建設業においても大半はその範疇ではありますが、労働環境の改善は規模の大小にかかわらず、女性の活躍促進や人材の確保のため、また、建設業のイメージアップのためにも取り組むべき必須の課題であると考えますが、県の認識と、現在及び今後の具体的取り組みについてお伺いします。  若者や女性の観点から質問しましたが、私はあらゆる制度を活用した総合的な人材確保対策が必要と考えます。外国人技能実習生の受け入れ促進や高年齢者雇用開発特別奨励金の活用など、国土交通省、厚生労働省それぞれに支援制度がありますので、積極的な活用について、業者への紹介・啓発を含め、県の積極的な取り組みを要望しておきます。  質問の第六は、高齢ドライバーと認知症に関連して、二点お伺いします。  一点目は、高齢ドライバーの現状と運転免許センターの役割強化などについてであります。  十月二十八日、神奈川県横浜市の市道で軽トラックやバスなど計三台が衝突し、はずみで軽トラックが小学生の列に突っ込み、小学生が死亡するという痛ましい事故が発生しました。運転していたのは八十七歳の男性で、警察の調べに対し、現場までどこをどう走ったのか記憶にない旨の説明をしたそうですが、その後の捜査では、高速道路を何度も出入りし徘徊とも言える運転状況だったことが判明しています。  私も以前、自動車学校の教官として高齢者講習を行っておりましたが、自動車学校で指導・助言するにも限界があるということを痛感しておりました。  警察庁では、七十五歳以上の運転免許保有者のうち、二十九万から七十五万人が認知症の可能性があると推計し、また、二〇一四年のデータによると、七十五歳以上のドライバーによる死亡事故は四百七十一件、全体の一二・九%に上り、そのうち認知機能の衰えなど認知症が疑われるものは約四割を占めるなど、認知症等による交通事故を防止するための対策は、喫緊の課題でもあります。  そうした中、鳥取県や熊本県では運転免許センター内に看護師などの医療系専門職員を配置し、専門的な視点で病状の把握や相談などに当たり、高齢者御自身の状態の気づきの促しや、また、自主返納がふえるといった成果を上げています。高齢者の免許更新に際して、現在七十歳以上の方には高齢者講習、七十五歳以上の方には講習予備検査が行われていますが、二県の取り組みはその機能をより充実させることにつながっています。  そこで、高齢ドライバーの増加と認知症に起因する事故の現状をどのように認識し、また、そうした悲惨な交通事故を防止するため、免許更新における運転免許センターの役割とその強化の必要性についてどのように考えておられるのか、警察本部長にお伺いします。  二点目は、医療系専門職員の配置についてお伺いします。  運転免許の更新手続に際し、さきの二県のように医療や介護の専門的な視点を加えることは、非常に有意義な試みであると私は考えます。この体制整備に当たっては、平成二十六年度から消費税増税分を財源に各都道府県に設置された地域医療介護総合確保基金が活用できることとされ、警察庁からは、全国で医療系専門職員を配置した認知症の疑いのあるドライバーの相談体制を整備するために、同基金の積極的な活用を促す通知を出しています。  そこで、本県においても、この地域医療介護総合確保基金を活用するなど同様の取り組みを進めるべきであると考えますが、認識をお伺いします。  質問の第七は、高校受験の機会確保についてお伺いします。  ことし二月、神奈川県の中学三年生がインフルエンザで体調を崩したまま受験した高校入試で十分に力を発揮できなかったことを苦に自殺し、母親も後を追って命を絶ったと見られる事案が発生しました。  公明党としては、こうした悲劇を二度と起こさない取り組みを求める主張を文部科学省に行い、同省はことし十月十四日、高校入試の受験者がインフルエンザを初め、急病で体調不良の場合の対応として、別日程の追試験を設けるなど特段の配慮を行うよう、各都道府県教育委員会などに宛てて通知を出しました。通知では、追試の実施に加え、新型インフルエンザ流行など不測の事態も想定し、中学・高校間の連絡体制の構築や問い合わせ窓口の設置なども検討するよう求めています。  追試験が認められていたら防げていたのではないかとの指摘もあり、文部科学省がことし五月、高校を設置している都道府県や政令指定都市を対象に高校入試における体調不良者への対応を調査した結果、入試当日の別室対応がほとんどで、別日程の追試験を実施している自治体は七府県四政令市にとどまることが判明しました。  人生の節目を決める大事な受験を本当にたった一日で決めてしまってもいいのでしょうか、体調不良などで受験できない場合は、もっとチャンスがあってもいいのではないかと私は考えます。  そこで、こうした病気などの事例に対し、本県では現在、どのような対応をとっているのでしょうか、また、この文部科学省の通知を受け、本県においても次年度入試に向け早急に対応すべきであると考えますが、導入に向けた現在の検討状況及び導入時期について教育長にお伺いします。  私からの質問は以上でございますが、この一年間、私を支えていただいた多くの皆さんに感謝を申し上げ、来年も、歓喜と希望あふれる広島県となるように、先輩、同僚議員の皆様と一緒に頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(宇田 伸君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、政治指導者の広島訪問についてでございます。  核兵器廃絶に向けては各国の政治指導者に廃絶のための施策を実行していただく必要があり、そのためには、核兵器の非人道性について深く認識していただくことが重要となるため、広島・長崎を訪れ被爆の実相に直接触れることは、大変意義深いことであると考えております。とりわけ、世界最大の核兵器保有国の一つである米国の大統領が被爆地を訪れることの意義は大きく、実際に、ことし五月のオバマ大統領の広島訪問は、核兵器のない世界の実現に向けて、大きなインパクトを与えたと考えております。  今般、国連総会第一委員会で決議された核兵器禁止条約の対応におきましては、核軍縮のためのアプローチをめぐって核兵器国と非核兵器国の間の溝が一層明らかとなっており、これを乗り越えるため、政治指導者の被爆地訪問の重要性がさらに高まっていると考えております。  こうした状況の中、トランプ次期米国大統領の被爆地訪問が実現し、核兵器廃絶の重要性を認識していただければ、核兵器のない平和な世界に向けて世界に大きな希望を与えられると考えており、核兵器廃絶に向けて積極的に取り組んでいくためにも、大統領就任後、できるだけ早い時期に被爆地を訪問され核兵器の破壊の現実と被爆の実相に触れていただけるよう、あらゆる機会を捉え、強く働きかけてまいりたいと考えております。  次に、広島訪問を要請する書簡送付後の状況についてでございますが、オバマ大統領の被爆地広島訪問は、核兵器のない世界に向け、世界の注目を集める歴史的なものになったと考えております。  このため、本県におきましては、この機会を活用したいと考え、本年七月に、米国、日本、日本と国交のない北朝鮮を除く百九十の国連加盟国に対して政治指導者の広島訪問を要請する書簡を送付したところでございます。  書簡送付後、英国、キューバ、メキシコ、スペイン、ザンビアの五カ国から自国の政治指導者の被爆地訪問に努力する旨の返信をいただき、また、カザフスタン大統領のほか六カ国の国会議長や大臣に広島を訪問いただいたところでございます。  今後とも、NPT運用検討会議や国連軍縮会議、アジア太平洋核不拡散・核軍縮リーダーシップ・ネットワーク、いわゆるAPLN等の国際的ネットワーク会議など、さまざまな機会を捉えて政治指導者の被爆地訪問を働きかけ、広島が核兵器のない国際社会の実現に向けた取り組みの進展に貢献できるよう、全力で取り組んでまいります。  次に、地球温暖化対策を新たな経済成長につなげるための戦略についてでございます。  地球温暖化問題は人類共通の課題であり社会経済活動全般にも深くかかわることから、その解決に向けては対策と経済成長を両立しながら取り組むことが重要であると認識しております。  国においては、昨年のパリ協定を踏まえ、地球温暖化対策計画を策定するとともに、二〇五〇年を見据えた革新的技術戦略としてエネルギー環境イノベーション戦略を策定し、二酸化炭素の分離・回収等について研究開発を重点的・集中的に進めていくこととされております。  こうした国の動きの中、県といたしましては、石炭火力の発電効率の向上と二酸化炭素の分離・回収により二酸化炭素の排出を大幅に削減することを目指して、平成二十四年度から大崎上島町で実証実験の準備が進んでいる大崎クールジェンプロジェクトの推進を後押ししてきたところであり、将来的にはこのプロジェクトの成果が実用化され、国内はもとより、世界に展開されることが期待できると考えております。  また、県内には小水力発電機器の製造を行っている企業等もあり、こういった企業が市場拡大を図っていくことや、化石燃料の代替エネルギーの生産企業等の脱二酸化炭素社会に貢献する事業の誘致等も重要であると考えております。  今後、パリ協定の発効を契機として地球規模での温暖化対策の必要性が高まることを踏まえ、こうした取り組みを一層推進することにより、環境対策と経済成長の両立に向け、国との連携も図りながら取り組んでまいりたいと考えております。  次に、地域の実情に合った総合的な福祉サービスの提供についてでございます。  人口減少、少子・高齢化に伴い家族や地域社会が変容する中、誰もがサービスの支え手、受け手という区別なく、ともに支え合う共生型社会の構築という考え方は、非常に重要であるものと認識しております。  本県におきましては、住みなれた地域で安心して暮らし続けることができる広島県の実現を目指し、多様な主体が参画して高齢者を支える地域包括ケアシステムの構築を進めているところでございます。  このような取り組みを推進する中で、高齢者、障害者、子供などの多様な世代が交流する共生型の福祉拠点につきましては、施設内の雰囲気が和らぐこと、あるいは、利用者が居場所や役割を見出して自立につながること、また、将来を担う子供たちへの触れ合いの機会の創出につながることなどの点におきまして効果があるものと認識しております。  本県におきましても、介護保険事業所を活用し高齢者、障害者を同時に受け入れている事例や、多様な世代がともに生活することによりそれぞれの居場所や役割を見出す取り組みなど、地域の実情に応じた総合的な福祉サービスが展開されている事例もございます。  今後、地域包括ケアを推進していく観点からも、市町や事業者に対して先進事例について情報提供を行うことなどにより、地域の実情に応じた総合的な福祉拠点の設置促進を図るとともに、多様な主体が参画し世代を超えて地域住民がともに支え合う地域づくりを推進してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(宇田 伸君) 健康福祉局長菊間秀樹君。         【健康福祉局長菊間秀樹君登壇】 7 ◯健康福祉局長(菊間秀樹君) 障害者雇用と収入の確保につきまして、複数部局にわたるお尋ねでございますが、私が代表して答弁いたします。  障害者が社会を構成する一員として経済的に自立した生活を送るためには、能力や適性に応じた就労の場の確保が重要であると認識いたしております。  このため、これまで合同就職面接会の開催や、就業面と生活面の一体的な支援を行う障害者就業・生活支援センターの運営等に取り組んでおり、平成二十七年度の新規求職申込件数は十年前の一・六七倍の四千百九十八件、就職件数は十年前の二・〇五倍の二千三百九十件と、求職、就職件数とも増加し、就労が進展している状況にあります。  しかし、障害者につきましては、企業への就職率や賃金水準が低く、また、障害特性に応じた就職先の確保や職場へのきめ細かな定着支援などが課題となっております。  このため、障害者雇用企業等見学会を開催し、先進的な取り組み企業におけるノウハウや配慮すべき事項などを理解していただくとともに、あわせて、障害者雇用のポイント等についてまとめたひろしま障害者雇用ビジネスモデルについて、引き続き推奨してまいりたいと考えております。  また、広島県就労振興センターと連携した受注拡大、障害者優先調達の推進、ひろしまS1サミットの開催など、障害者就労施設等への支援を通じて生活に必要な収入につきましても確保できるよう取り組んでまいります。  続きまして、医療系専門職員の配置についてお答え申し上げます。  高齢者の運転による交通事故が増加し、特に認知症が疑われる人が関与する事故も発生している中、県では、警察本部など関係部局と連携し、安全運転の励行や免許証の自主返納の周知を図るため、市町への助言や老人クラブ等への協力要請などに取り組んでいるところでございます。  一方で、認知症の人が自分らしく地域で生活していくためには、認知症を早期に発見し、適切な医療・介護サービスにつなげていくことが重要であり、現在、市町と連携して認知症初期集中支援チームの設置促進などに取り組んでおります。  そうした観点からも、運転免許センターへの医療系専門職員の配置による状況把握や相談などの取り組みは、高齢者に認知機能の衰えを気づかせ、専門医療機関への治療につなげていくことなど一定の効果があると考えられますことから、警察本部と連携を図りながら対応を検討してまいりたいと考えております。 8 ◯議長(宇田 伸君) 土木建築局長三上幸三君。         【土木建築局長三上幸三君登壇】 9 ◯土木建築局長(三上幸三君) 新たな建設業の担い手づくりについてお答えいたします。  本県における建設産業従事者数は、平成七年度の十五万九千人をピークに、平成二十五年度時点では十万人へと減少するなど、全国と同様に従事者数の減少と高齢化が進展していることから、各地域における社会資本整備の担い手を将来にわたって確保しつづけていくことは重要な課題であると認識いたしております。  このため、本年三月に策定した広島県建設産業ビジョン二〇一六では、施策の柱の一つとして持続可能な建設産業を掲げ、人材の確保・育成に向けて、国や業界団体とも連携を図りながら取り組みを進めております。  具体的には、業界団体と共同での学生向け説明会や若手技術者との意見交換会の開催による新たな入職者の確保、社会保険未加入対策などの労働環境の改善、民間団体が運営する認定職業訓練校等の技術者、技能労働者教育への支援などを通じた人材の育成、講演会や現場見学会による建設産業への社会の理解促進や魅力発信などの幅広い取り組みを進めているところでございます。
     今後とも、業界団体と連携してこれらの取り組みの充実を図るとともに、御提案の廃校等の遊休資産の活用なども含め、国や全国の新たな取り組みも注視しながら、多様な手法による人材の確保・育成に取り組んでまいります。  次に、建設業における女性の活用促進等についてお答えいたします。  持続可能な建設産業を実現するためには、まずは、労働環境の改善を初めとした建設産業に入職する人材の確保・育成に向けた現在の取り組みを充実させていく必要があると考えておりますが、さらに、女性の活躍促進に向けた新たな取り組みも重要になっていると認識いたしております。  このため、今年度から、国と連携した経営者向けワークライフバランス等に関するセミナーの開催や学生向け説明会での女性技術者と女子学生との交流などの取り組みを開始したところでございます。  これらは、女性の活躍を促進していく上での第一歩であり、さらに、経営者の意識や従業員の働き方を改革する企業自身の取り組みや行政による支援等のさらなる取り組みが必要であると考えております。  こうした中、国においては、週休二日のモデル工事の試行や、産休・育休を取得しやすい環境整備のための入札契約手続の導入などの取り組みを開始しております。  県といたしましても、今後、業界団体や市町と十分に協議を重ねる中で成功事例の共有やみずからの意識改革も行うとともに、国の状況も踏まえた上で、本県の建設産業において女性の活躍を促進するために必要となるさらなる取り組みを幅広い観点から検討し、実施につなげてまいりたいと考えております。 10 ◯議長(宇田 伸君) 危機管理監土井 司君。         【危機管理監土井 司君登壇】 11 ◯危機管理監(土井 司君) 災害時の早期情報収集等についてお答えします。  災害時における応急対策の実施に当たりましては、迅速かつ正確な被害情報の収集が重要であると認識いたしております。  このため、本年六月の県東部を中心とした大雨の際にも、市町からの情報収集にあわせ、被害の全体像の早期把握に有効な防災ヘリコプターによる上空からの情報収集に努めたところでございます。  こうした中で、入手した情報をいかに迅速かつ確実に被災市町と共有するかが課題となったことから、改めて、各市町と情報共有の手順等について確認を行ったところでございます。  なお、ドローンにつきましては、平成二十六年八月広島土砂災害において民間企業に委託した事例があり、今後とも必要に応じて活用することとしております。  また、情報収集ソフトによる地図を活用した被害情報の収集や関係機関との共有につきましては、県防災情報システムのマップ機能を活用し、見える化を図っているところでございます。  一方、ソーシャルネットワークシステムを活用した情報収集につきましては、国土交通省において、民間企業と共同で開発されたシステムの実用化の可能性について、今後、地方整備局等の現場で検証を進められると聞いており、引き続き国の検証状況を注視してまいりたいと考えております。  県といたしましては、今後とも、平常時において実践的な訓練を繰り返し行うことで情報の収集・分析能力を高めつつ、災害発生時においては多様な手段でより迅速に正確な被害情報を収集し、市町としっかり連携して応急対策に取り組んでまいります。 12 ◯議長(宇田 伸君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 13 ◯教育長(下崎邦明君) 高校受験の機会確保についてお答えいたします。  現在、本県ではインフルエンザ等の病気による体調不良の受験者については、別室での受験や面接の順番を早めるなど特別な措置を行い、生徒の負担を可能な限り減らし、受験において十分に力が発揮できるよう配慮を行っているところでございます。  また、複数回受験することが可能となるように、一般入試の選抜IIに加え、推薦入試に当たる選抜I、二次募集となる選抜IIIを実施しているところでございます。  このようなことから、これまでも受験機会を確保するための措置は行っており、基本的には現行の対応を継続してまいりたいと考えております。  しかしながら、新型インフルエンザの流行等により相当数の生徒が受験できないことが見込まれるなど、学力検査の実施が困難となることが予測される場合に備えて、生徒に不利益が生じないよう準備をしてまいりたいと考えております。 14 ◯議長(宇田 伸君) 警察本部長名和振平君。         【警察本部長名和振平君登壇】 15 ◯警察本部長(名和振平君) 運転免許センターの役割強化等についてお答えいたします。  高齢者の運転免許保有者については、今後さらに増加することが予想されるところですが、認知機能の低下が高齢者による事故に相当の影響を及ぼしているものと考えられるところでございます。  このような背景を踏まえ、現行の認知機能検査や高齢者講習制度のあり方を見直し、七十五歳以上の高齢運転者の安全な運転を支援し適切な運転管理を行うため、道路交通法が改正され、来年三月に施行されることとなっております。  改正法の施行に伴い、認知症のおそれがある高齢運転者に対して実施することとなる適性検査等や高度化・合理化される高齢者講習を適正に実施するため、運転免許センターの役割はますます重要になるものと考えており、そのために必要な体制の確保について、現在、医療系専門職員の配置も含めて検討を進めているところでございます。  県警察といたしましては、引き続き、運転免許の更新の際の認知機能検査等により、高齢運転者に対して自己の記憶力・判断力の状況についての自覚を促すとともに、検査の結果に応じた高齢者講習を実施して引き続き安全運転を継続することができるよう支援するほか、自動車の運転に不安を有する高齢者等が自主的に運転免許を返納しやすい環境の整備に向けた取り組みを進めるなど、関係機関・団体と連携しながら高齢運転者による交通事故防止の取り組みを推進してまいります。 16 ◯議長(宇田 伸君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十三分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時開議 17 ◯議長(宇田 伸君) 出席議員六十二名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。城戸常太君。         【城戸常太君登壇】 18 ◯城戸常太君 こんにちは。自民党広島県議会広志会・つばさの城戸常太でございます。早速質問に入ります。  初めに、本県の創生に向けて、とりわけ課題が見受けられる地域づくりに向けた組織のあり方について、私なりの意見を述べつつ、知事のお考えをお伺いしたいと思います。  先月、県警が平成三十年度にも呉市音戸町にある音戸署を廃止し、呉署に統合する方針が報道を通じて打ち出されました。  かつて、この地域では八カ所あった駐在所が、五カ所になりました。このとき県警からは、警察官の人数がふえれば駐在をもとに戻すという説明を受けております。その後、都市部の住民の治安に対する不安や近年のサイバー犯罪、特殊詐欺などを理由に警察官は増員し続け、実に五百人以上もふえました。しかし、駐在がもとに戻るどころか、警察署廃止という全く逆の方向にかじが切られてしまったのです。  音戸署が管轄する音戸町や倉橋町の住民の方々からは、呉署から一時間近くもかかる場所にあることから、何かあったときにはすぐに現場に駆けつけてもらえるのか、警察の目が隅々まで行き届くのかといった不安の声が相次いでおります。私自身も、地元議員でありながら説明を受けたのは新聞発表の二日前であり、住民に責任ある説明もできないまま報道を通じて既成事実化され、こうした不安を地域の方々に残してしまったことが残念でなりません。  報道により、もう決まってしまったという諦めの気持ちとともに、住民の方々は大きな不安を抱いています。なぜなら、これまで音戸署が、安心な地域づくりの観点から、防犯パトロールや暴力追放青少年健全育成など、地域と密接な関係を保ちながら継続的に活動を行ってきた中核的な存在であったからであります。それが、住民の理解を得る間もなく、ある日突然、移転統合されると発表されたのです。  しかも、統合先の呉署にあっては重要案件を含む幾つもの未解決事件があり、それぞれ、その後の情報も捜査が続けられているのかさえ我々の耳にはほとんど入ってきません。また、暴力団の排除に向けた動きも今どういう状況にあるのか、地域の住民にほとんど情報が入らないような状態にある呉署に、地域の方々にとってこれまで身近であった音戸署が統合されることとなるのであります。  とりわけ中山間地域では人口減少や高齢化が著しく、また、世帯の小規模化や単独化も進んでおり、警察の存在は地域コミュニティーに密接にかかわってきます。例えば防犯活動一つをとっても、これまで警察署と自治会を通じた住民の方々との連携・協働のもとで継続的な活動が行われてきました。  現在では、防犯や交通安全に係る活動は、各地域の自治会組織の方々の努力によって成り立っています。それも、地元警察署と地域との密接なつながりによりできてきたことであり、音戸署が呉署に統合されると管轄する地域も広がり、これまで地域と警察が密接にかかわって活動してきた音戸署管内では、自治会との連携がとりにくくなるのではないかと懸念をいたしております。住民にとって、警察署が地元にあるということでなく、そこに誰かいること、人が存在することが大きな安心感につながっているのです。  今回の警察署の統合については、地域の声も聞かず、報道を通じて一方的に発表されており、これから議論をするのだとは聞いていますが、信用ができなくなっております。地域からの不信感は大きく、これからゼロからの丁寧な議論が行われなければなりません。  県政を進めるに当たっては、県民の声やニーズといった現場の情報をしっかりと吸い上げた上で、地域の将来をもっと県民起点で考えるべきであることをここで強く申し述べておきます。  さて、平成の大合併以降、地域を取り巻く環境は大きく変化してきており、広島県内ではほとんどの地域で行政の枠組みが大きく変わりました。こうした背景のもとで地域の将来を展望するとき、私は、そこに頼れる存在である人がいることが極めて重要な要素であると思うのです。  かねがね知事は地域づくりという大きなくくりの中で、その活力の原動力となるのは人であるという認識を示してこられました。それは、私も論を待たないところであります。とりわけ、合併による地域の広域化に伴い、県民一人一人の地域づくりへの主体的な取り組みは、これまで以上に重要性を増してきています。  こうした状況を踏まえると、今後の地域の活性化に向け取り組みの核となる地域リーダーの育成が急務であり、活力の原動力となる県民の主体的な活動を持続可能なものとして地域に根づかせていくことが、我々に課せられた重要な責務であると感じているところです。このため、県には多様な県民活動を効果的にサポートしていくことが求められていると思うのです。  しかし、地域づくりを支えるための県民活動を支援する県の組織に目を転じますと、組織が分散し十分に機能が発揮できない状態にあると感じます。例えば、知事部局だけをとっても、同質の役割や機能を持った組織が四つに分かれており、私としては、三つの点から現在の体制を疑問に思うのであります。  一点目は、組織のすみ分けが県民にわかりづらいということです。  知事部局では、地域政策局に中山間地域での地域づくりを支える中山間地域振興課と都市部でのまちづくりを支援する都市圏魅力づくり推進課があり、この二つの課は、対象地域によって組織が分かれております。これに加えて、地域への定住交流を進める地域力創造課もあり、これらの組織の役割の違いを理解するのが困難な状態になっております。  また、そもそも地域づくりのための人材育成や活動支援の組織を対象地域によって分ける意味があるのでしょうか。  そして、地域活性化の原動力となる県民活動を支援する県民活動課は、環境県民局にあり、さらに県民が学んだことを生かして地域づくりに取り組む活動を支援する生涯学習課は、知事部局とは独立した教育委員会に属しています。  私は、こうした組織の分散化が県民の混乱を招くとともに責任の所在を曖昧にしており、結果的に県民が必要とするサービスの提供に支障を来すことにつながっていないかという懸念を持っているのです。  二点目として、コストの問題があります。  限られた職員の効率的な配置を前提に厳しい定員管理が求められている一方で、このように分散した体制は同質なサービスを重複して提供することにつながり、職員数も過剰となるため、結果としてサービスの提供コストが高くなっているのではないかと思うのであります。  三点目は、情報の蓄積や共有化の問題です。  とりわけ多様化している県民の地域活動を効果的にサポートしていくためには、地域の働きを肌で感じるくらい深く地域に入っていくことが重要でありますが、組織を分散することで縦割りの壁ができ、地域情報の蓄積や共有が中途半端になった結果、地域全体の実態が把握しづらくなり、連携すべきことをそれぞれの組織がばらばらに取り組み、成果に結びつきにくい状況になっていると思うのです。また、このことが、リーダー養成においてもみずからの領域におけるリーダーにとどまり、その地域全体の状況を踏まえた取り組みに発展しにくくなっていると思っています。  地域づくりのかなめとも言える地域の人づくりを後押しする上で、県民がどこに相談に行けばよいのかさえわからないような組織で、本当に本県の創生につなげていくことができるのでしょうか。組織の効率化は、単に個々の行政部門の定数を削減することではなく、同じ目的を持った組織を一つにまとめ、柔軟に素早く総合的に対応することで生産性の向上を図るなど、より高いパフォーマンスを生み出せる体制をつくっていくことです。そのためには、サービスを受ける県民の立場に立って、あるべき体制を検討しなければなりません。  こうした観点から、まず、さきに申し上げた地域づくりのための知事部局の体制について、今の課という組織のくくりをなくし、例えば地域振興チームのような緩やかなまとまりの中で県民起点で担うべき機能ごとに担当を配置するなど、もっと柔軟な組織のあり方を検討すべきであると考えますが、知事の御所見をお伺いします。  また、これからの地域課題への総合的な対応を進めていくためには、例えば現在、地域において生涯学習のリーダー的役割を担っている社会教育主事に地方創生の専門性も身につけさせるといったことも必要であり、さまざまな地域の諸課題等に的確かつ総合的に対応するため、生涯学習の支援業務を教育委員会から知事部局に移管するといった思い切った発想も必要ではないかと考えますが、あわせて御所見をお伺いします。  教育委員会については独立した機関であり、一体化は難しいという考えもあるかもしれませんが、福岡県のように、時代の変化に伴って派生した諸課題に的確かつ総合的に対応するため、生涯学習行政を知事部局に移管している事例もあり、柔軟な発想で検討すべきだと考えます。  質問の第二は、県庁舎の建てかえと広島市中心部の再開発についてであります。  現在、県と広島市において広島市都心部の将来図や取り組みの方向性などを定める都心活性化プランの策定が進められています。その内容は、おおむね三十年後を見据えた、まちづくりに関係するさまざまな主体が共有すべき都心の将来像や取り組みの方向性を示すもので、個別の土地の具体的な利活用については考えないとお聞きしております。  しかし、広島市中心部の現状を見てみますと、バスセンターは老朽化して機能不全を起こし、タクシープールもない、地下街は中心部の紙屋町と八丁堀を結ぶことができず途中でとまり連続性がない、さらに県庁舎にもつながっていない、すぐにでも見直さなければならない状況であることは明らかです。  都心活性化プランを策定するのであれば、こうした課題を調査し、どこに問題があるのか、どのような手を打つべきなのかを考えなければ、絵に描いた餅にしかなりません。  そして、現在の県庁舎を見ますと、四万二千平方メートルの敷地に五万五千平方メートルの建物が建っております。容積率が四〇〇%ある中で、一三一%しか使っていないのです。広島市中心部の、これだけポテンシャルの高い巨大な敷地を高度利用もせず、また、有効活用しようともしていません。  九月定例会の一般質問で我が会派の井原議員がこの問題について質問いたしました。バスセンターや地下街を見直さなければならない時期に来ている広島市中心部のあり方を検討している今こそ、県庁舎を含めた都市機能を考えるべきではないかという質問に対し、経営戦略審議官が適時適切な時期に考えるという答弁をされました。  これだけ問題を抱える広島市中心部にあって、築六十年も経過した県庁舎を放っておくことが適時適切とはとても考えられません。しかも、お金をかけないというのではなく、七年間で三十億円も投じるというのです。  三十年後の広島都市圏のプランを描く、都心活性化プランにおいて、県庁舎のあり方を検討すらしない。さらに、耐震化により三十年も庁舎をもたせるということは、この庁舎については三十年間何も考えないということなのでしょうか。  九月議会で答弁をされた適時適切な時期とは、この三十年の中にあるのか、お伺いします。  また、県庁舎につきましては、平成七年の阪神・淡路大震災を契機に、そのあり方が検討され、県庁舎整備検討懇話会が、平成十年に、現庁舎の耐用年数や施設、整備等の老朽化の状況から見て遅くとも今後二十年以内に新たな県庁舎の整備が必要との提言を出され、平成十一年度に県庁舎整備基金が設けられたと記憶しております。すなわち、この時点で、県庁舎はもう長期間の使用に耐えられないので、二十年程度で改築あるいは移転が必要だということは共通認識であったはずです。その二十年が経過しようとしている今、さらにこの先、三十年もこの庁舎が利用できるとはとても考えられません。  当時、議論を尽くし二十年以内に新たな庁舎が必要だとした提言は、いつ、どのようにして見直されたのでしょうか。また、これだけさまざまな課題がある中、コンクリート強度の話しかお聞きしませんが、どのような検討をされ、三十億円もかけて耐震化することとされたのか、県庁舎の建てかえとの比較をされているのか、これまでの経緯についてお伺いいたします。  また、県庁舎敷地のポテンシャルは高く、広島都市圏の中枢拠点性の向上を図る上において極めて重要であるとの認識は、県としても何度も示されているとおりです。このままの状態で放置すると、札仙広福と言われた他県との比較においても、広島都市圏がさらに大きなおくれをとることにつながるのではないかと思うのです。  広島市内では、高層建築物が次々と建っています。広島市中心部の広大な県庁敷地の利活用を考える場合に、現在のようなもったいない使い方を一体誰がするのでしょうか。  範を示すべき県がこのまま利活用せずに放っておくことは、極めて不適切な状態だと考えますが、九月議会で答弁された適切な状態とは、どのようなものなのか、また、不適切であるのなら、直ちに改善するのが当然だと考えますが、知事の御所見をお伺いします。  次に、都心活性化プランの策定に当たっては、市民や事業者が主体的なまちづくりを行うような議論もされているようですが、官公庁が何もしないのに民間が動くとは到底思えません。  さらに、県庁舎を現在のまま耐震化し、しかも、あと三十年も使うということになれば、何十年も同じ車に乗り続けるのと同じで、修繕等にかかる経費が年々増加してしまい、要らぬところで財政を圧迫していくのは自明の理であります。現在でも時代おくれの庁舎であるため、毎年組織の見直しのたび、LAN回線や部屋の間仕切りなどに多くの経費と労力、時間を費やしている実態があります。  庁舎を新しくすれば、省エネ等でも効果を発揮し、ランニングコストを下げることもできるはずです。このような試算も行った上で県庁舎のあり方を判断すべきものと考えます。  イニシャルコスト、ランニングコストの比較などを行った上で、さらにはそれについて県民の意向も確認しつつ、都心活性化プランにおける広島市中心部のあり方の検討とあわせて、耐震化が本当によいのか、建てかえるべきなのか、早急に検討を行うべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。  次に、民間企業の力の活用についてお伺いします。  平成二十七年五月にオープンした東京都豊島区の新庁舎は、民間施設との複合とし、さまざまな財源の工夫を行った結果、一般財源の負担なしに四百三十五億円の費用を捻出して改築を成功させました。このほかの自治体でも、民間と共同、あるいは知恵をかりることで改築のコストダウンを図る事例が出てきています。  民間施設との複合が必ずしもよいのかはわからない面もありますが、耐震化をするよりも経費がかからない方法があるにもかかわらず、検討すらせず、三十億円以上もの経費をかけて、いつまでもつのかわからない庁舎を耐震化するのは、県民の方々を全く顧みない行為であります。  職員に考える力がないのであれば、西飛行場跡地の利用のように、民間の知恵をかりればよいのです。民営化、民間委託、民間資金に頼り、事業を進める方法としてコンペを多用している県として、みずから所有し使用する県庁舎こそ、広島市中心部のあり方とあわせ、そのあり方について民間の知恵をかりるべきではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。  民間の知恵をかりたとしても、建てかえと耐震化を比較した場合には、耐震化のほうが安価にできるという結論が出ることもあるかもしれません。しかし、その場合でも、県庁舎は経費だけをもって建てかえないと結論づけるべきものではないと考えます。県民の利便性や将来的な負担の軽減といったトータルで考えるべきなのです。  県では仕事も暮らしも欲張るということをひろしま未来チャレンジビジョンに掲げ、県民に欲張りなライフスタイルを呼びかけていますが、みずから所有するこの庁舎についてこそ、県民の利便性も、空間の有効活用も、経費の節減も、職員の仕事のしやすさや環境のよさもと欲張らないと説得力がありません。  これから県庁舎耐震化の設計をしていくと、三十億円ではとてもできないことが判明することも考えられます。六十年も経過した庁舎について、今後三十年も使用する前提で耐震化の設計を始める以前に庁舎の移転や改築を検討すべきことは、我が会派がこれまで言ってきたとおりであり、この耐震化にはとても賛同できるものではありません。  しかし、今のまま県庁舎耐震化に向けた設計等を進め、実際に必要な経費が見込みを大幅に上回ることが判明した後に初めて、改築や移転の検討を始めたのでは手おくれになりますので、直ちに多額の経費をかけずに移転や改築を行う検討を始めるべきであり、適時適切などという時期はとうに過ぎているということを申し上げて、次の質問に移ります。  質問の第三は、フレキシブルスクールの校舎建設に係る入札についてであります。  広島市が市立学校として整備を行うこの学校は、広島市周辺の県立高校と市立高校を再編して整備されることから、県、広島市の共同事業とされ、イニシャル・ランニングコストとも、県が半分を負担することとされております。この学校の校舎建設費について、広島市が行った入札の不調により九月定例会で約二億二千万円の補正予算案が提案され、我が会派は、これに反対いたしました。しかし、予算は可決され、先月、再設計した額よりも二億円以上低い額で落札されたところです。  その後、一回目の入札と補正後の入札の予定価格に関し、比較する資料をいただきました。当初、入札不調の最大の要因は、プレキャスト工法のスケールメリットを見込んでいたが思ったほど出なかったことだとお聞きしていましたが、当初の入札に係る設計価格と再入札の設計価格を比較すると、くい、鉄骨、内装、建具など全ての項目で差が生じています。一体、当初の設計価格は何だったのか、わずか二カ月、三カ月で全ての項目について設計価格が変わるということがあり得るのか、疑問はますます膨れ上がるばかりです。  公立学校の建設費については、当然、公として受けるべき品質を確保しなければならず、安ければよいという考え方では、安全面でも機能面でも大きな問題を抱えることになります。この事業では、適切な予算を計上しなかったために補正予算まで組まざるを得ませんでした。  教育現場では、社会の格差が広がる中で、学校の勉強についていけない子供がボランティアによる学習支援を受けるなど、本来公がすべきことができていない実態があります。結果として、本当に困っている県民のために必要な予算が確保できない状況が発生していると思うのです。このほか、グローバルリーダー育成校、県庁舎耐震化など、幾らかかるのかわからないまま進めることには大きな問題があると言わざるを得ません。  改めて、当初の積算の方法は県として正しかったと考えているのか、このような積算を行った広島市に対し、ペナルティーを科すことも含めて、これまでどのような対応をしてこられたのか、今後も県と広島市の共同事業では同様の対応をされるのか、御所見をお伺いします。  また、今回入札によって生じた予算との差額については必要がなかったわけですから、当然、県としては執行せず不用額になるものと考えますが、あわせてお伺いします。  冒頭に申し上げた音戸警察署と因島警察署の廃止のほか、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿のメキシコ誘致に向けた調整、グローバルリーダー育成校の設置場所など、県政に係る重要な情報が報道機関を通じていきなり決まったように公表されています。既成事実として世論が形成された後で、決まった後の報告をされるのでは、議会の意見は全く反映されないことになります。今の状況では、既成事実をつくって、議会には議論をさせないようにしていると言われても仕方がないのではないでしょうか。
     住民の代表である議会の意見は全く聞かず、検討委員会なるものを組織し一見議論したように見えるが、どのような検討がされて、なぜそうなったのかわからない素案ができ上がり、それが決まったこととして議会の委員会に提出され、執行部からの一方的な説明があるだけで、我々議員の疑問には答えない。このような広島県のやり方は、されるはずだった盛り土がされず、そのことについて、いつ、どこで、どのような議論をされ、誰が決めたのかわからない東京都の豊洲市場と同じ問題を抱えています。  執行部と議会がしっかりと議論し、よりよい結論を出して県政を進めていくことが、県民の負託に応えるということだと確信しております。今後、開かれた丁寧な県政運営が行われることを期待いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 19 ◯議長(宇田 伸君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 20 ◯知事(湯崎英彦君) まず、生涯学習に係る支援業務の知事部局への移管についての御質問でございます。  生涯学習は、社会教育や家庭教育、学校教育などにより生涯にわたり学び続け、自己の能力と可能性を最大限に高め、さまざまな人々と協働・協調しつつ、自己実現と社会貢献を図るために行うものであると認識しております。  このため、本県では、学校や公民館、図書館等の社会教育施設を初めとする学びの場を拠点として、地域を支える人材の育成に取り組んでいるところであり、教育委員会が生涯学習施策を所管することで、より効果が上がるものと考えております。  現在、県内各地で地方創生に向けた取り組みが進められており、さまざまな地域課題に的確に対応していくため、各担当部局におきましても、地域住民の主体的な活動につながるよう学習機会の提供を行っております。  私といたしましては、こうした取り組みが一層進むよう、教育委員会と緊密に連携を図り、全庁一体となって県民の生涯学習の振興に努めてまいります。  次に、県庁舎を含めた都市機能を考える適時適切な時期についての御質問がございました。  県庁舎の利活用につきましては、紙屋町・八丁堀地区における交通の結節点である広島バスセンターと近接しており、敷地のポテンシャルは高く、広島都市圏の中枢拠点性の向上を図る上において極めて重要であると考えております。  一方で、具体的な開発に当たりましては、長期的な都心部の目指す姿を共有しつつ、資金状況や建物の築年数など事情がそれぞれ異なる個々の土地や建物所有者との間で合意形成がなされ、効率的かつ効果的な土地利用によって広島市都心部の中枢拠点性の向上が図られる必要があると考えております。  したがいまして、おおむね三十年後を見据えて策定される都心活性化プランにおける広島市都心部の目指すべき姿を念頭に置いた検討が具体的に始まる時期に、県庁舎のあり方も含めて、改めて検討してまいりたいと考えております。  次に、都心活性化プランと早急な県庁舎建てかえの検討についてでございます。  都心活性化プランでは、本県の活力強化に不可欠な都市圏の魅力向上を図るため、おおむね三十年後を見据えて、広島市都心部の目指すべき姿や将来像、取り組みの方向性などを描くこととし、今年度の策定に向けて、広島市とともに検討を進めているところでございます。  また、県庁舎につきましては、大規模地震発生時の業務継続計画に基づく防災拠点としての維持を図るため、費用や施工期間の観点から、平成二十三年度から計画的に耐震化を進めているところでございます。  現庁舎につきましては、平成二十三年度に実施した耐用性能調査の結果、耐震改修期間を含め、三十年程度は使用可能でございますが、その後は何らかの対応が必要であると考えております。  このため、新たな県庁舎のあり方につきましては、都心活性化プランにおける広島市都心部の目指すべき姿を念頭に置いて、改めて検討する必要があると考えております。  次に、県庁舎の建てかえにおける民間企業等の力の活用についてでございます。  新たな県庁舎の整備につきましては、さまざまな意見が想定されることや多額の財源確保が必要であることなどから、県民の皆様の御理解をいただくことが重要であると考えております。  このため、今後の県庁舎のあり方につきましては、本県を取り巻く環境変化や民間を含めた広島市中心部の中枢拠点性向上に資する取り組みの動向などを踏まえつつ、議員御指摘の民間の資金や技術力などの活用も含め、多様な手法について、さまざまな観点から検討を進めていく必要があるものと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 21 ◯議長(宇田 伸君) 経営戦略審議官伊達英一君。         【経営戦略審議官伊達英一君登壇】 22 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) 地域づくりに向けた知事部局の体制についてお答えいたします。  チャレンジビジョンにおける豊かな地域づくりでは、地域の人々がその地域の魅力あふれる多彩な資源を生かして、県民が誇りと愛着を持ち県外の人々からも住んでみたいと評価されるような地域活動を支える人材育成などの取り組みを行うこととしております。  この地域づくりにかかわる施策を推進するため、地域政策局では、県内全市町に共通する移住・定住などを担当する地域力創造課、人口や経済活動が集中する県内の各都市圏の活性化を担当する都市圏魅力づくり推進課、県土の七割を占める中山間地域の振興を担当する中山間地域振興課の三つの課が連携して取り組んでいるところでございます。  また、環境県民局の県民活動課では、NPO法人など社会貢献活動団体の連携促進や青少年の健全育成を担当しております。教育委員会の生涯学習課では、公民館等における地域課題に対応した学習機会の提供への支援などを行っております。  このほかにも、地域の福祉活動を推進する健康福祉局の地域福祉課、観光地としての魅力づくりを推進する商工労働局観光課など、複数の組織が地域づくりに関連する施策を推進しております。  現在、これらの業務の推進に当たっては、各課が役割分担と連携をもって事業を推進しておりますが、より連携を密にすることによって全体としての地方創生を目指していく必要があると考えています。  したがいまして、県や市町の地方創生の動きを一層活性化させるため、昨年度設置しました知事部局だけではなく、教育委員会や警察本部も構成員とする地域創生推進チームを活用するなど、全庁が一体となり、さらなる連携を図るための仕組みについて検討を進めてまいりたいと考えております。 23 ◯議長(宇田 伸君) 総務局長山根健嗣君。         【総務局長山根健嗣君登壇】 24 ◯総務局長(山根健嗣君) 県庁舎を耐震化することにした経緯についてお答え申し上げます。  平成九年に設置されました県庁舎整備検討懇話会におきまして、県庁舎の整備のあり方について御議論いただき、平成十年に、現庁舎の残された耐用年数などから見まして、新たな県庁舎の整備が必要との御提言をいただいたところでございます。  この提言を受けまして、県庁舎整備基金を積み立ててまいりましたが、厳しい財政状況及び新たな地方制度の動向を見きわめる必要がありますことから、平成十六年度に積み立てを休止したところでございます。  こうした中、県庁舎につきましては、平成十八年度に現庁舎の今後の使用可能年数などを調査いたします耐用性能調査を実施したところ、その時点では少なくとも二十年は使用可能であるとの調査結果をいただきまして、委員会にも報告したところでございます。  さらに、過去に公表いたしました建てかえプランにおいて、現在地で建てかえた場合、東館を除いて五百五十億円の経費が見込まれたことなどを踏まえ、大規模地震発生時の業務継続計画の策定にあわせまして、平成二十三年度から耐震化を進めているところでございます。  この耐震化工事の着手に当たりましては、平成二十三年二月定例県議会において、まずは防災無線等のあります農林庁舎の耐震化に係る設計費などの予算を計上し、御議決をいただいているところでございます。  その後、平成二十五年度に農林庁舎の耐震化工事を行い、また、平成二十五年度から平成二十六年度にかけまして非常用発電機の整備を行い、現在に至っているということでございます。  もう一点、広島市中心部にあることを踏まえた県庁舎のあり方についてお答えいたします。  本庁舎敷地の現状につきましては、議員御指摘のとおり、決して高度利用とは言えない状況にございます。  このため、県庁舎につきましては、防災拠点としての維持を図るため、当面、耐震化を進める一方で、今後の県庁舎のあり方を検討する際には、広島市都心部の中枢拠点性の向上に資する取り組みの動向を踏まえつつ、庁舎の高層化などによる敷地の有効活用も含めた検討を行うことが適切であると考えております。 25 ◯議長(宇田 伸君) 都市建築技術審議官石岡輝久君。         【都市建築技術審議官石岡輝久君登壇】 26 ◯都市建築技術審議官(石岡輝久君) フレキシブルスクールに関する御質問のうち、今後の県と広島市の共同による建設事業についてお答え申し上げます。  このたびの広島市によるフレキシブルスクール建築工事の入札不調の事案におきましては、営繕部局による技術的なサポートが不十分であったことを踏まえまして、再入札に当たりましては、市の再設計金額について営繕部局による事前確認を行ったものでございます。  今後、このような共同事業がある場合には、設計当初から関係部局と密接に連携を図った上で技術的な観点から確認を行うなど、事業の円滑な執行に努めてまいりたいと考えております。 27 ◯議長(宇田 伸君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 28 ◯教育長(下崎邦明君) フレキシブルスクールの校舎建設に係る入札について、二点お答えいたします。  まず、フレキシブルスクールの校舎建設に係る広島市への対応についてでございます。  本年七月に広島市により入札が行われたフレキシブルスクールの建築工事につきましては、施設規模が極めて大きいことから、一定のスケールメリットが働くものとして積算を行ったと広島市から説明を伺っております。  入札結果を踏まえますと、県といたしましては、広島市が想定していたスケールメリットが結果的に過大な見込みであったものと認識いたしております。  今回の建築工事につきましては、設置者である広島市が入札事務を行ったものでありますが、県としても、入札予定価格の積算の考え方などを関係部局の協力も得て事前に確認することが十分でなかったと認識いたしております。  このため、再入札に当たりましては、広島市に対し予定価格の積算の考え方などについて事前に説明を求め、検証を行い、県としてもおおむね妥当であると判断したところでございます。  県といたしましては、今後とも、広島市と緊密に連携し、共同事業者としての役割と責任をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。  次に、フレキシブルスクールの校舎建設に係る不用額の取り扱いについてでございます。  フレキシブルスクールに係る予算につきましては、建築工事の再入札を行うに当たり、建築及び設備の工事費総額で四億四千万円余の増額が必要となりましたことから、九月定例会におきまして四億四千万円余の二分の一に相当する二億二千万円余の債務負担行為限度額の増額をお願いし、議決いただいたところでございます。  次年度以降の予算につきましては、今回の建築工事及び今後入札を予定しております設備工事に係る契約額等の合計を計上させていただきたいと考えております。  したがいまして、議決いただいております債務負担行為限度額と次年度以降の予算額との差額は不用となるものでございます。         【議長退席、副議長着席】 29 ◯副議長(高山博州君) 引き続いて質問を行います。宮崎康則君。         【宮崎康則君登壇】 30 ◯宮崎康則君 皆さん、こんにちは。自民議連、広島市佐伯区の宮崎康則でございます。  今次定例会において質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に心から感謝を申し上げます。  さて、我が国は自然災害に対して脆弱であり、毎年のように台風、豪雨、地震などによる被害が発生しています。本県においても、一昨年の広島市の土砂災害で多くのとうとい人命が失われ、また、ことし六月の豪雨では、福山市で堤防の決壊による冠水や住宅浸水、土砂崩れなど、大きな被害を出しました。被災地の一日も早い復旧を進めることはもちろんでありますが、改めて、防災・減災対策の重要性を痛感しているところであります。  一方で、ことし広島は、リオ五輪での本県出身選手のメダル獲得や「神ってる」カープの二十五年ぶりのリーグ優勝など、明るく元気の出るニュースにあふれ、多くの県民の皆様とともに喜びを分かち合うことができました。  今後も、このような明るい話題が続くよう願っておりますが、県勢のさらなる活性化、発展のためには、地方創生の推進や災害に強い県土づくりなどが不可欠であります。本日は広島の多岐にわたる諸課題について質問してまいりますので、県当局にはわかりやすい答弁をお願いいたしまして、最初の質問に入ります。  質問の第一は、最近話題に上らなくなった道州制についてお伺いします。  平成の大合併により、本県では八十六あった市町村が二十三市町に再編され、十年以上が経過いたしました。思い起こしますと、当時は国と県の強力な指導のもと、合併する自治体には手厚い財政支援を、一方で合併しない小規模な自治体には地方交付税の大幅な削減など、まさにアメとムチの政策のもとで、県内の多くの市町村では、地域の活性化のため、あるいは地域の生き残りをかけて合併をなし遂げられました。  多くの人は、この市町村合併の次には当然、都道府県合併や道州制が続くものと考え、そのためにも相当な痛みと覚悟を伴って合併を進めたはずなのに、道州制の議論は下火となり、実現に向けた動きは進まないまま現在に至っている状態であります。  こうした中、県では、昨年五月に取りまとめた道州制のあり方についての提言の中で、国から地方へ権限と財源の移譲を進め、将来的には地方分権型道州制を目指していくべきとされており、この機運を醸成するため、県民・国民の理解を深める取り組みを進めることとされております。このことに関して、一年前の決算特別委員会で質問した際の答弁では、地方分権型道州制の実現に向け、国に対する働きかけや県民、市町・経済団体など関係者の理解促進に努めるなど、着実な取り組みを推進するとのことでありました。  地方からの提案に基づいて、国から地方公共団体への事務・権限の移譲は進んでいるようですが、一方で、道州制に対する県民の理解の促進という面では、どのような取り組みが行われ、県民の理解は進んでいるのでしょうか。平成の大合併以前と比べると、急速な少子高齢化や人口減少、グローバル化の進展、自然災害の頻発による安全・安心への関心の高まりなど、社会経済情勢も行政課題も変わってきており、道州制への関心も低下したのかもしれません。  また、さきの市町村合併では、役場が支所に変わり、職員の数も大幅に減ったため、住民サービスが低下したという声も多く聞かれました。今後、さらに高齢化が進み、地域での医療・介護体制の確保、あるいは災害対応といった安全・安心を考えたとき、地域住民のために本当に道州制がよいのか、それとも今の都道府県の形のままの方がよいのか、私は、原点に返って考えなければならない時期に来ているのではないかと思うわけであります。  そこで、ひろしま未来チャレンジビジョンに掲げる安心な暮らしづくりなど、目指す姿を実現するために地方分権型道州制は必要であると考えておられるのでしょうか、また、道州制が必要であるならば、中国地方の県でも温度差がある中で、国、あるいは中国・四国地方の各県への働きかけや連携、さらには、県民や市町など関係者の理解促進をどのように図っていかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、中山間地域の振興についてであります。  国勢調査の結果によりますと、広島県の人口は平成七年をピークに減少しており、前回、平成二十二年の調査結果と比べても、二十三市町のうち人口が増加したのは広島市など四市二町のみで、残りの十七市町では人口が減少している状況です。人口が減少している市町の中には、呉市や尾道市などの都市部も含まれておりますが、減少率で見ますと、やはり中山間地域の市町における人口減少が深刻であることがわかります。  全国的に見ても本県の中山間地域における集落の小規模化、高齢化は急速に進んでいる中で、県では、将来に希望を持ち、安心して心豊かに、笑顔で幸せな生活を営むことができる中山間地域を目指して各種事業に取り組んでおられます。  昨年度は、地域の活力の原動力となる人材の育成に重点を置いて、若い世代のU・Iターンの促進や、地域を支えるリーダーの育成・ネットワークづくりの取り組みを推進された結果、県外からの移住世帯数の増加など成果を上げられたところです。今年度も、都市圏の若者と中山間地域とのマッチングを図るプロジェクトや、定住促進に向けた事業などを展開されており、また、来年の三月から十一月まで、中山間地域における多様な人材の交流とネットワークづくりを加速するための「ひろしま さとやま未来博二〇一七」が開催される予定です。  このさとやま未来博は、全国各地でまちづくりや地域の活性化を支援されている著名な方が監修されるとのことであり、事業の効果を大いに期待しているところであります。しかしながら、さとやま未来博で実施される事業を見ますと、中山間地域への共感と誘客促進のためのプロジェクトや、地域づくりに取り組む県民の多様な活動を支援など、博覧会という名称のイメージとは違い、何が行われるのかわかりにくいと感じています。  そこで、このさとやま未来博は、本県の中山間地域の振興にどのような効果が期待できるのか、また、さとやま未来博という名称に込められた思いと、県民に知ってもらい参加してもらうため、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。特に、約九カ月間にわたって実施されるさとやま未来博が、一過性のイベントに終わらないよう取り組みの効果が継続するような仕組みづくりが必要と考えますが、知事の御所見をお伺いします。  質問の第三は、定住促進の取り組み強化についてであります。  先ほども触れましたが、県外から本県に移住された世帯の数は増加しております。ふるさと回帰支援センターが発表した移住希望地域の都道府県ランキングでも、本県は、平成二十五年には二十位以内にも入っていなかったものが、平成二十七年には第六位と大きく順位を上げ、また、移住の実績も、平成二十五年度の五十世帯から平成二十七年度は百九世帯と倍増しているところです。  これは、広島の魅力などの情報発信や、県内市町と連携した空き家の掘り起こしなど移住の受け皿づくり、特に、東京に設置しているひろしま暮らしサポートセンターにおける移住希望者へのきめ細かなサポートなど、マッチングの取り組みが功を奏しているものと考えております。  しかしながら、今後、各県とも移住政策を強化していく中で、より多くの人に本県を選んでもらうためには、他県との誘致合戦、競争に勝たなければなりません。本県と同様、中山間地域の振興策や東京への移住支援窓口の設置などは多くの県が行っておりますが、私は、あともう一手、広島県独自の取り組みがあれば、さらに移住者をふやすことができるのではないかと考えています。  そこで、広島県の特性を生かした定住促進策を検討していただきたいと思いますが、本県への移住者増に向けた今後の取り組みについて知事にお伺いいたします。  質問の第四は、成年後見制度の利用促進についてであります。  本県では、安全・安心日本一を目指して「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動を推進しており、これまでの取り組みにより刑法犯の認知件数は十四年にわたって減少し続けるなど、着実に運動の成果を上げています。  一方で、高齢者を狙った特殊詐欺は後を絶たず、平成二十七年の県内の被害額は十二億円に上っております。特殊詐欺の手口は、巧妙化・多様化しており、気をつけていても、だまされてしまう場合もあると思いますが、被害に遭われた高齢者の中には、少なからず、認知症の方、あるいは認知症の疑いのある方がおられるのではないかと考えます。認知症の高齢者など、判断能力が不十分な方々の財産を管理し、詐欺や悪徳商法の被害に遭わないように支援する成年後見制度がありますが、この制度を利用していれば、被害を防げたケースも多いのではないかと思っています。  成年後見制度を利用する場合は、本人や親族などが家庭裁判所に申し立てを行い、どのような保護や支援が必要かなど、事情に応じて家庭裁判所が成年後見人等を選任することになっており、県は、この成年後見制度に関し、県民への普及・促進に取り組まれているとお聞きしています。しかしながら、認知症高齢者がふえ、同時に特殊詐欺の被害が深刻になっている現状を見ますと、成年後見制度はまだまだ知られていないのか、または、知っていても利用されていないのか、疑問に思っております。  そこで、成年後見制度について、本当にこの制度を必要とする人に必要な情報が届くよう、改めて周知徹底に努めていただきたいと思いますが、現在、県は制度の周知のほかにどのような関与をされているのか、また、今後、成年後見制度の利用促進に向けてどのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いします。  質問の第五は、障害者差別解消法施行後の対応状況についてであります。  本年四月一日、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法が施行されました。この法律によって、正当な理由がないのに障害を理由としてサービスの提供を拒否することが禁止されるなど、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向けた取り組みが一層促進されることとなりました。  本県においても、昨年度から対応準備を進められ、障害者団体や事業者団体等で構成される協議会を設置し、差別解消に向けた連携体制を構築されるとともに、講演会の開催や広報紙への掲載、会議や研修会での出前講座など、積極的に周知を図っておられます。また、本年四月からは、県の障害者支援課内に専門の相談員を配置して、障害を理由とする差別に関する相談に対応されるなど、取り組みを強化するとともに、県職員に対しても職員が適切に対応するための要領を制定し、遵守すべき服務規律の一つとして職員に周知されています。  しかし、県庁のような大きい組織であれば、担当部局があって、法律の意義や内容を理解して職員への周知を行うことも可能でありますが、県内全ての企業や事業所等において、対応指針に沿って同様の取り組みを行うことは難しいのではないかと思っております。  そこで、障害者差別解消法の施行から八カ月が経過しましたが、法律の施行によりどのような効果があったとお考えでしょうか。あわせて、取り組みを進める上での課題とそれへの対応策、また、今後も県民や事業所に対する周知が必要であると考えますが、取り組みの方針について知事にお伺いします。  質問の第六は、再犯防止に向けた就労支援等の取り組みについてであります。  非行や罪を犯した少年が再び非行や犯罪を繰り返さないためには、就職先の確保など、社会的な自立が必要であり、私は、これまで過去三回の本会議の質問において、こうした少年に対する就労支援策の実施の必要性について訴えてまいりました。  県においては、困難な状況にある子供・若者に対する支援策として、少年サポートセンターによる非行少年等の再非行防止の立ち直り支援などを実施されていますが、それだけでは十分とは言えず、さらなる積極的な支援が必要であると考えています。また、保護観察終了者のうち、無職であった人の再犯率は二六・一%と、職を持っている人の約三倍に上るという統計データもあり、保護観察の状態にある少年たちに対する取り組みの充実強化も求められています。
     これらの少年を就職に結びつけるためには、就労体験などを通じ、本人の就労への動機づけを行っていく必要がありますが、一方で、就労の受け皿となる協力雇用主の数はまだ十分とは言えず、この登録数をふやしていくことも重要な課題であると考えます。来年度からは、協力雇用主となった企業が建設工事等の入札参加資格において優位に扱われる制度の運用が開始されることとなっており、協力雇用主への登録数の増加も期待されるところですが、少しでも多くの企業に登録してもらえるよう取り組んでいく必要があります。  少年の再非行・再犯を防止するためには、働く側への就労支援と、受け入れ側である協力雇用主の登録数の増加に向けた取り組みなど、双方に対する支援が必要であると考えますが、具体的にどのように取り組んでいこうとされているのか、知事にお伺いいたします。  質問の第七は、土砂災害警戒区域等の指定に係る理解の促進についてであります。  一昨年の八月、広島市で多くのとうとい命が奪われた土砂災害により、多くの県民は自然災害の恐ろしさを身近に感じることとなり、特に、山の近くにお住まいの場合は、県が指定する土砂災害警戒区域等について関心を持たれた方が多いのではないでしょうか。  この警戒区域等の指定は、地域の住民にどこが危険な箇所で、土砂災害が発生するおそれがあるのかを認識してもらうためのもので、基礎調査を行った上で指定されています。危険な箇所であるにもかかわらず警戒区域等への指定がおくれれば、地域の住民は土砂災害の危険がある区域であることを認識できず、いざというときに適切な行動ができないおそれがあり、また、その区域内に新たに家を建てたり、宅地造成が行われてしまう可能性もあります。こうしたことから、県では、平成三十一年度末までに土砂災害警戒区域等の指定を完了させるべく取り組みを加速しているところであります。  その一方で、その地域に住んでおられる方や商売をされている方の一部には、土砂災害警戒区域等への指定について、反対される場合があるとお聞きしています。警戒区域等に指定されることで、土地の価格が下がったり、さまざまな規制がかかったり、また、地域のイメージが悪くなることなどを危惧されての反対であると思いますが、やはり、住民の生命、安全・安心を守るためには、反対される方たちに対して丁寧に説明し、理解していただいた上で、予定している平成三十一年度末までには指定の作業を完了する必要があると考えております。  そこで、土砂災害警戒区域等への指定に当たり、反対される方がいる区域を指定した例は、これまでにあったのでしょうか、あったとすれば、それはどのようなプロセスを経て指定されたのか、お伺いします。  また、今後、地域住民等から反対があった場合、どのようにして理解を得ながら指定を進めていかれるのか、さらには、予定どおり平成三十一年度末までに警戒区域等の指定は完了する見込みであるのか、あわせて知事にお伺いいたします。  質問の第八は、五日市埋立地の活用についてであります。  近年、急増している海外の大型クルーズ客船を広島に迎える玄関口となっている広島港五日市埠頭は、クルーズ客船の寄港時には、数多くの外国人観光客でにぎわっております。一帯は埋立地で、隣接する臨港道路廿日市草津線も今年度末の完成を目指して建設が進んでおりますし、また、東側の八幡川河口付近には、人口干潟や緑地など地域住民のための施設も整備されつつあります。  同じ埋立地の一角に五日市廃棄物処分場がありますが、この処分場は平成二十一年に廃棄物の受け入れを終了し、平成二十五年六月に埋め立てが竣功しています。その後、処分場が廃止されるためには、埋め立ての終了から少なくとも二年以上、廃棄物処理法の基準を満たす必要があり、その間も水質の監視を続けられ、本格的な公園・緑地整備については、処分場の廃止時期を見きわめながら、地元の意向も踏まえて検討されるとお聞きしておりました。  こうした中、現在、検討を進められている広島港湾計画の改定にあわせて、先月十六日に、学識経験者や港湾関係者、関係団体による第一回の広島港五日市・廿日市地区基本構想検討会が開催され、また、次回開催される第二回の検討会で、空間利用計画等について検討されることになっております。廃棄物処分場跡地を含む埋立地の利用計画もこの中で検討されることと思いますが、以前から指摘されておりますように、五日市地区には野球やソフトボール、サッカーなどができる場所が少ないことから、ここに球技ができるグラウンドを整備してほしいという声が地域住民から上がっております。  そこで、産業廃棄物処分場跡地には、野球やソフトボールなどができる広い多目的グラウンドを早期に整備していただきたいと思いますが、次回の広島港五日市・廿日市地区基本構想検討会も含めて、グラウンドの整備に向けてどのような検討が行われ、いつごろ完成する予定なのか、知事にお伺いいたします。  次に、乳幼児教育の質の向上に向けた取り組みについてお伺いします。  乳幼児期における教育・保育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培うとともに、その後の学校教育における生活や学習の基盤となる大変重要な役割を担っております。乳幼児期の教育や保育について改善・充実をしていく必要があることは言うまでもありませんが、私は、子供たちが乳幼児期に十分な愛情を受けて、いかに健やかに伸び伸びと育つかによって、子供たちの将来が決まってくると言っても過言ではないと考えております。  一方で、少子化や女性の社会進出が進むなど、地域社会や家庭等の環境が変化し、乳幼児期の教育等に対するニーズも多様化する中で、それを担う幼稚園、保育園、認定こども園が果たす役割は重要性を増しており、特に、子供たちと直接触れ合う教員や保育士等の資質の向上が課題となっています。  こうした中、県内の幼稚園や保育所等を対象に実施された調査の結果によりますと、ほとんど全ての教員等が資質向上に役立つ研修に参加したいと考えており、また、八割近い幼稚園等が園内研修の充実が必要であると考えているなど、教員等の資質向上に対するニーズは非常に高まっております。  しかしながら、幼稚園等の設置者には国立、公立、私立があり、それぞれ公共性と独自性を持った教育・保育が行われており、また、幼稚園等における研修の実施は設置者の判断に委ねられているため、実施状況に差が生じているのが現状であります。さらに、現場の教員等も日々多忙なことから、研修を受けるのは難しいという声を、とりわけ幼稚園の教員からよくお聞きします。  そこで、特に、県内の公立・私立の幼稚園における教員の資質向上に向けて、現在、どのような取り組みが行われており、どのような課題があると認識しておられるのか、お伺いいたします。  また、広島県教育に関する大綱の中では、関係する部局等が連携して、オール広島県で広島らしい取り組みを行っていくことが示されておりますが、それも踏まえて、乳幼児期の教育・保育の改善と充実に不可欠な教員等の資質向上を具体的にどのように図っていかれるのか、教育長にお伺いいたします。  次に、働き方改革の促進についてお伺いします。  国は、働き方改革を一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジと位置づけ、安倍首相を初め、関係大臣、有識者から成る働き方改革実現会議を開催するなど、まさに国を挙げて取り組まれています。例えば、厚生労働省では、働き方・休み方改善ポータルサイトを立ち上げ、企業が行っている取り組み事例をインターネットで公表し、これから取り組みを始めようとする企業等の参考にしてもらうなど、働き方改革の拡大に資する情報を提供しています。  本県においても、「仕事も暮らしも。欲張りなライフスタイルの実現」に向けて、多様な働き方ができる職場環境整備の推進や長時間労働の是正、有給休暇の取得促進など、企業における働き方改革の取り組みを促進することとしています。  こうした中、大手広告代理店の女性新入社員が長時間労働が原因で過労自殺に追い込まれた事案は、改めて、日本人の会社に対する高い帰属意識と、定年まで勤め上げるという日本型の雇用形態のマイナスの面について考えさせられました。  先月、厚生労働省による家宅捜索が入ったこの広告代理店では、深夜まで残業ができないよう夜十時に全館を消灯しておりますが、長時間労働を抑制するためには、この広告代理店一社のみならず、業界全体、さらには広告業務の依頼主も含めて、日本社会全体で取り組まなければ、理解も進まず実現は難しいと思います。あわせて、会社への帰属意識、あるいは終身雇用や年功序列といった日本型の雇用システムについても、諸外国の例を参考にしながら変えていく必要がありますが、勤勉で責任感が強い日本人の気質が外国人の職業観とは相入れない部分もあるため、息の長い取り組みになるのではないかと考えています。  働き方改革を促進するためには、職場の環境整備や長時間労働の是正などに加えて、仕事に対する意識改革も必要であると思いますが、そのためにはどのような取り組みが有効であるとお考えでしょうか、知事の御所見をお伺いいたします。  以上で質問を終わりますが、最後に一言申し上げます。  ある海外の調査会社によりますと、日本人は仕事に対する意欲が他国に比べて異様に低く、日本人は会社から仕事を押しつけられて嫌々働いている人が多いと分析しているそうです。ほとんどの人は、仕方なく残業をしているわけであり、労働者の側から長時間労働の解消や多様な勤務形態をつくるなどの改革はできませんので、使用者側が改革を進めていく必要があります。そういった意味で、現状では働き方改革ではなく、働かせ方改革と言ったほうが正しいと思いますが、そこから、労働者が働き方を選択できる働き方改革に移っていくであろうと考えます。  働く人にゆとりができ、生産性も向上する、真の働き方改革が一日も早く実現するよう念願いたしまして、私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 31 ◯副議長(高山博州君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 32 ◯知事(湯崎英彦君) まず、道州制に対する認識と今後の取り組みについての御質問でございます。  真の地方創生に向けましては、魅力ある地域づくりを目指し、地域みずからの発想と創意工夫のもとで直面している課題に取り組めるよう、国と地方の役割分担を抜本的に見直し、多様性、自立性を発揮できる権限を有する地方分権型道州制の実現を目指す必要がございます。  この地方分権型道州制を見据え、経済活動や住民の生活圏の広域化に伴う県境を越えた住民ニーズや行政課題に対応し、かつ、ひろしま未来チャレンジビジョンの目指す姿の実現に向けて、観光や地域産業の振興、防災、家畜防疫、医療、中山間振興などにおいて、複数県での広域連携を進めているところでございます。  御指摘の安心な暮らしづくりに関しましても、近年の大規模災害や県境を越えた医療ニーズなどに的確に対応するため、中国地方知事会に広域防災部会を設置し、支援受援マニュアルの作成や防災に係る人材育成を実施するとともに、ドクターヘリの相互乗り入れ、医療情報ネットワークの相互接続、救急医療などの医療提供体制の安定的な確保などの広域的な取り組みを強化いたしております。  一方、地域に密着した行政課題につきましては、市町と連携して、きめ細かに対応するなど、これらを両輪として住民サービスの向上に努めているところでございます。  道州制は、国のあり方そのものにかかわるものであり、その具体化に当たりましては、国や地方公共団体にとどまらず、幅広い国民的な議論が不可欠であることから、国に対し、本県単独はもとより、本県が参画する道州制推進知事・指定都市市長連合におきましても道州制推進基本法の早期制定を提案するとともに、県民や市町、経済界などの理解促進を目的に、経済団体と連携したシンポジウムを実施するなど、さまざまな機会を捉えて本県の考え方を発信してまいりました。  今後とも、地方分権型道州制の実現に向け、国からの権限移譲を積極的に進め、近隣県との広域連携の取り組みをさらに拡充させるなど、現行の都道府県制においてもできることを確実に実施するとともに、道半ばである県民の理解促進についても、引き続き、経済団体等と一層の連携を図りながら、着実に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、中山間地域の振興についてでございます。  「ひろしま さとやま未来博二〇一七」は、現在、中山間地域において広がりを見せ始めております若い世代の方々を中心とした未来へ向かう新しい地域づくりへの動きを、県内全域において大きなうねりにしていきたいという思いを名称に込めたものでございます。  この未来博においては、具体的には、中山間地域への共感を得るためのシンボルプロジェクトや、地域づくりに取り組まれる皆様の多様な活動を後押しするココロザシ応援プロジェクトなどを通じて、多様な人材による活動の輪を広げ、多くの方々が中山間地域の価値に共鳴するとともに、地域の未来を支える主体として意欲を持って活躍できるよう展開してまいる所存でございます。  来年春の開幕に向けましては、プロジェクトの認知度を高め、より多くの方々に参加いただくことが重要であると考えております。  このため、現在、さとやま未来博のコンセプト、中山間地域の多様な魅力を伝えるプロモーションビデオやポスター、リーフレット、PRバッジなどを作成するとともに、関係市町や民間団体に対し、これを活用したさまざまな機会における情報発信について協力を呼びかけているところでございます。  さらに、多くの方々に地域づくりの担い手として主体的にプロジェクトに参画していただけるよう、関係する全ての市町で個別相談会や実践講座などを開催し、これまでに約一千人の方に参加いただいたところでございます。  今後は、認知度の一層の向上に向けまして、インターネットやテレビ、新聞など、多様な媒体を活用した幅広い情報発信、シーズンごとのプロジェクトを紹介する公式ガイドブックの作成など、プロモーション活動をさらに強化してまいります。  その上で、今回の未来博を契機とした取り組みを一過性に終わらせないことが御指摘のとおり重要でございまして、終了後も参画された方々が意欲を持って主体的に取り組みを継続されるよう、並行して地域づくりに取り組む人や活動をつなぐプラットフォームを立ち上げ、これを基盤としつつ実践活動を側面的に支援することにより、さとやま未来博を契機とした地域づくりの大きなうねりが県全体に広がるよう努めてまいります。  次に、定住促進の取り組み強化についてでございます。  地方創生の取り組みが活発化する中で、東京のふるさと回帰支援センターに移住相談窓口を開設している都道府県は、平成二十六年の五県から現在は三十八道府県に増加するなど、全国の自治体が移住促進の取り組みを加速させております。  今後、地域間の競争が一層厳しくなると予想される中にありましては、本県の地域特性や強みを生かした取り組みを進めることがますます重要になると考えております。  本県はこれまで、メーンターゲットを人生のステップアップに挑戦しようとする比較的若い世代に設定し、本県の地理的特性である都市と自然の近接性を背景にしたライフスタイルの魅力を発信して、他地域との差別化を図り、他県に先駆けて相談者の情報のデータベース化や分析も行いながら移住者の取り込みを図ってきたところでございます。  一方で、本県の移住相談窓口での相談を経た移住者は着実に増加しているところでございますが、最近の動向としては、みずからの希望に沿った仕事があれば移住したいという、いわゆるサラリーマン層がふえてきており、今後もそうした方々がふえてくるものと認識いたしております。  こうした動向を踏まえまして、サラリーマン層に対しましては、本県には多彩で重層的な産業が集積し、さまざまな職種の求人があるといった仕事、収入の情報提供に加えて、経済団体などと連携した仕事のマッチングを強化してまいりたいと考えております。  あわせて、本県は欲張りなライフスタイルが実現できる移住先であるということを認識していただけるよう、住まいや教育、余暇など総合的な情報提供の充実を図ってまいりたいと考えております。  広島カープのリーグ優勝などによる全国的な本県への注目度の高まりを追い風として、引き続き、移住者のさらなる増加に向け、本県の特性を踏まえつつ、市町や企業等と連携しながら、効果的・効率的な施策を展開し、大きな成果が得られるよう取り組んでまいります。  次に、働き方改革の促進についての御質問でございます。  県民の皆様がそれぞれの欲張りなライフスタイルを実現していく上では、時間的ゆとりを創出していく必要があり、生活の中の重要な要素である仕事においては、長時間労働を前提としたこれまでの働き方を見直し、個人の置かれた状況やライフスタイルに応じた多様な働き方ができるよう、働き方改革の取り組みが不可欠であると考えております。  企業がこうした働き方改革を進める上での課題といたしましては、今年度実施した実態調査では、取り組み方法やノウハウの不足といった課題のほか、従業員や管理職の理解不足や意識改革を挙げる企業も多く、また、長時間労働が評価されるという意識や、周りが残っていると帰りにくい雰囲気があるなどの回答も見られ、改めて仕事に対する意識の問題も明らかになったところでございます。  企業内の意識改革に向けましては、まずは、経営者がみずから働き方改革に対する理解を深めることが必要不可欠であると考えております。  このため、働き方改革の必要性や働き方改革を進めた結果、業績や採用にプラスの効果が生じた優良事例をあらゆる機会を捉えて紹介するなど、経営者の意識に働きかけ、働き方改革が進むよう取り組んでまいります。  こうした取り組みを通じて、企業におきまして働き方改革に対する経営者の明確で強い方針が示され、従業員に共感されることにより、効率的で質の高い働き方に向けた従業員の意識改革も進んでいくものと考えております。  また、県民の皆様に対し、仕事を効率的に進めることにより時間を創出し、欲張りなライフスタイルを楽しんでいる方々を紹介することや、働き方改革推進・働く女性応援会議ひろしまを活用した機運醸成の取り組みなどにより、時間や場所にとらわれない多様な働き方への理解を深めるなど、ワークスタイルやライフスタイルの変革に対する共感を広げ、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県」を目指してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 33 ◯副議長(高山博州君) 健康福祉局長菊間秀樹君。         【健康福祉局長菊間秀樹君登壇】 34 ◯健康福祉局長(菊間秀樹君) 成年後見制度の利用促進についてお答え申し上げます。  成年後見制度は、認知症高齢者など判断能力が不十分な方々の財産や権利を保護するとともに、これらの方々を詐欺や悪徳商法等の被害から守る重要な手段であると認識いたしております。  しかしながら、家族形態の多様化などにより親族による成年後見が難しい高齢者や認知症高齢者等が増加する中にあっても利用者が伸びず、制度が十分に活用されていない状況が続いておりますことから、地域住民を対象としたセミナーの開催など、制度の普及啓発に取り組んでいるところでございます。  また、社会福祉協議会と連携し、日々の金銭管理を行う福祉サービス利用援助事業を実施しておりますが、その利用者が必要に応じ成年後見制度に適切に移行できるよう、切れ目のない一体的な支援の確保にも努めてきたところでございます。  さらに、制度の必要性が高まる中で、弁護士など専門職後見人の不足が予測されることから、市町社会福祉協議会が後見人となる法人後見の拡充や一般市民が後見人となる市民後見人の養成など、成年後見の担い手の確保・育成にも取り組んできたところでございます。  また、本年五月には、成年後見制度の利用の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、成年後見制度の利用の促進に関する法律が施行され、県は、国が策定する利用促進計画に基づき人材育成や市町への助言等に取り組むこととなっております。  今後も、こうした動きを踏まえながら、関係機関と連携し、制度の普及啓発や人材育成等に取り組み、認知症高齢者などが地域で安心して生活ができるよう、成年後見制度の利用の促進に努めてまいります。  次に、障害者差別解消法施行後の対応状況についてお答えいたします。  障害者差別解消法の本年四月からの円滑な施行に当たり、県においては、これまで啓発資料による県民への情報提供や障害者団体・経済団体等への説明に取り組んでおります。  この結果、例えば、白杖を持った視覚障害者の方が県民から声をかけられることが多くなった、また、県の相談窓口からの働きかけにより事業所内での差別事案が解決したなど、障害者差別解消法への制度理解は一定程度進みつつあると考えております。  一方で、相談窓口には、障害者からの不当な差別的取り扱いや合理的配慮の不提供に対する相談も寄せられており、さらなる法律の意義や内容についての理解促進が課題であると考えております。  このため、今後とも、あいサポート運動における出前講座の活用や、障害者差別解消支援地域協議会のメンバーである経済団体との連携等により、県民、企業等に対して積極的に普及啓発活動を展開してまいります。 35 ◯副議長(高山博州君) 環境県民局長森永智絵君。         【環境県民局長森永智絵君登壇】 36 ◯環境県民局長(森永智絵君) 再犯防止に向けた就労支援等の取り組みについてお答えいたします。  非行や罪を犯した少年が再犯等を繰り返すことなく社会復帰するためには、生活基盤を安定させる就労支援が極めて重要であると認識しております。  しかしながら、非行や罪を犯した少年のうち約二五%が保護観察開始時に無職であり、保護観察終了時においてもなお、その約四割が無職のままとなっております。  このため、今年度新たに国、県、更生保護団体等関係者による協議の場を設置し、それぞれの取り組み状況や実情を共有するとともに、課題や必要な対策等について議論を進めてまいりました。  その結果、働く側については、自分の適性やつきたい仕事がわからず、希望と採用職種とのミスマッチが起こりやすいこと、経験の不足等から働くことに対する一歩が踏み出せないことなどの課題があること、受け入れ側である協力雇用主については、非行や罪を犯した少年を雇用することへの不安、対象者への理解や育成方法に対する情報不足などから、実際の雇用は登録企業数の約一割程度となっており、これらを解消して就職率を向上させるためには、採用の前に実際の職場での就労体験を取り入れることが効果的であるという方向性が明らかになってきております。  こうした議論を踏まえ、現在、就労支援と協力雇用主の増加に向けて、国、県、更生保護団体等の連携による新たな就労体験事業を検討しているところであり、今後とも、再犯率の減少につながる無職者の解消のため、積極的かつ継続的に取り組んでまいりたいと考えております。 37 ◯副議長(高山博州君) 土木建築局長三上幸三君。         【土木建築局長三上幸三君登壇】 38 ◯土木建築局長(三上幸三君) 土砂災害警戒区域等の指定に係る理解の促進についてお答え申し上げます。  土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等への指定に当たりましては、基礎調査が終了した段階で速やかに結果を公表するとともに、指定に関する地元説明会におきましては、県、市町が同席した上で、土砂災害防止法の専任の担当者から地域住民等へ調査結果について説明するとともに、警戒避難体制の整備の進め方についてもあわせて説明しております。  地元説明会におきまして一部の住民から理解が得られないケースもございますが、調査結果や区域指定の妥当性に関しまして、国土交通省や学識経験者等の見解についても確認した上で、土砂災害警戒区域等の指定の重要性について、改めて地域住民等に丁寧に説明し理解していただくよう努めており、その結果、これまで反対があった箇所も含めまして区域指定を行ってきているところでございます。  また、基礎調査結果の公表や土砂災害警戒区域等の指定につきましては、おおむね昨年三月に策定した基礎調査実施計画どおりに進捗していることから、平成三十一年度末までに全県の区域指定を完了できる見込みであり、引き続き、地域住民等への丁寧な説明に努め、着実に指定が進捗するよう全力で取り組んでまいります。  続きまして、五日市埋立地の活用についてお答え申し上げます。  広島港五日市・廿日市地区の基本構想検討会におきましては、完成自動車や木材の取り扱い、大型クルーズ船の受け入れなど多様な機能が集積する当地区全体について、港湾計画改定に当たり必要なおおむね三十年後の将来像を検討することといたしております。  今後、港湾計画の改定に向けて、全体として高度な機能が発揮でき、調和のとれた港湾空間の形成を目指し、緑地を含む具体的な土地利用計画などの検討を進めてまいりたいと考えております。  五日市地区の廃棄物処分場跡地につきましては、先月十六日に開催いたしました第一回の基本構想検討会において、良好な港湾環境を創出し、レクリエーションなどを楽しむ場として将来像をお示ししたところであり、第二回においては、おおむね三十年後の空間利用計画や、その実現に向けた取り組み方針などについて検討を行うこととしてございます。  本格的な施設整備につきましては、今後、港湾計画改定の検討状況を見きわめながら、具体的な内容やスケジュールを広島市や地元の意向を踏まえて検討してまいります。  また、本格的な施設整備までの間におきましても、多目的グラウンドとして利用したいという地元の要請に応えるため、現在、広島市と管理運営面での調整を進めており、できるだけ早期に利用が可能となるよう努めてまいります。 39 ◯副議長(高山博州君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 40 ◯教育長(下崎邦明君) 乳幼児教育の質の向上に向けた取り組みについてお答えいたします。  乳幼児期における教育・保育は、生涯にわたる人格形成の基礎及び小学校以降の教育の基盤を培うものであり、県内全ての乳幼児に質の高い教育・保育を行うことが重要であると認識いたしております。
     こうしたことから、幼稚園教諭の資質を向上するため、公立幼稚園教諭の新規採用教員研修や教育課程に係る研修などを実施しており、その際には、私立幼稚園の教諭にも参加を呼びかけているところでございます。  また、私立幼稚園の教諭につきましては、公益財団法人広島県私立幼稚園連盟において、新採用教員研修会や上級教員研修会、副園長などを対象としたニューリーダー研修会などを実施しているところでございます。  昨年度、県内全ての国公私立幼稚園・保育所等を対象に実施いたしました調査結果からは、園外の研修会に参加しにくい状況があることや、園内研修の時間が確保されず、個々の園の現状に応じた研修が十分にできていないなどの課題があると考えております。  こうしたことから、幼児教育アドバイザーを幼稚園等に派遣し、園児の実態に応じた教育・保育の方法について助言を行ったり、園内研修の講師を務めたりしているところでございます。  教育委員会といたしましては、今年度策定を予定しております「遊び 学び 育つひろしまっ子」推進プランにおきまして、幼児教育アドバイザーによる訪問事業の充実や行政機関・関係団体との連携による研修の実施など、教員・保育士等の資質のさらなる向上に向けた施策を取りまとめ、関係部局と連携して、オール広島県で、県内全ての乳幼児に対する質の高い教育・保育が実現されるよう取り組んでまいります。 41 ◯副議長(高山博州君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時三十九分散会 広島県議会...