7:
◯質疑(
金口委員) 具体的にどうなのかということは、今聞いた内容ではよくわかりません。その500m2を超える準耐火構造の木造建築物というのは、例えばこんなものがありますというものがあれば御紹介いただきたいと思います。
8:
◯答弁(
林業課長) 500m2を超えるものが頭に出てこないのですが、具体的にこの中大規模建築物というのが何かというと、明確な線はないのですが、建築基準法に基づくと、木質構造設計を必要とする建築物の中に500m2超えというものがございます。つまり、500m2を超えた場合は木質の構造計算をしないといけないことになっておりますので、一般の住宅とは違うスキルが必要ということだと思います。
9:
◯質疑(
金口委員) よくわかりません。せっかく説明資料として出されているのですから、もう少し答えられるようにしておいていただければ、我々も理解しやすいのではないかと思います。
もう一つは、これまでの平成26~27年度のひろしま木造建築塾の開催については、当然県費を使ってやっていると思います。この後、協議会が平成28年7月に設立され、事務局が林業課になっておりますけれども、ここへもまた県費を入れられるのでしょうか。
10:
◯答弁(
林業課長) 今回の協議会の中で林業課が事務局を担うことにしましたのは、設立直後では建築物の木造・木質化といった情報や総会などの事務的な運営体制がまだ十分ではないということでしたので、自立的に活動できるまでは県が事務局を担うということにしております。予算については、例えば会議室を使う場合などで若干の事務費は発生するかもしれませんが、それぐらいの予算で実現していくと考えております。
11:
◯答弁(
林業振興部長) 一連のお話が出ましたので、少し整理させていただきたいと思います。
まず、このひろしま木造建築塾ですが、木造建築塾のみならず、県産材住宅促進事業もセットで行っておりまして、どういうスキームになっているかといいますと、県内の木材事業で一番多いものが住宅です。そして、その住宅の部分につきましては、ひろしま森づくり県民税等を活用させていただき、県産材の住宅に補助する形で取り組んでおります。
これにつきましては、昨年度で、8,000m3ぐらいの県産材が使われたという実績を得ております。
そして、木造住宅ではないところにも、まだすき間がございます。この部分にも県産材が使われる政策が必要ということで、このひろしま木造建築塾を立ち上げました。いわゆる住宅ではなくて、集会所、保育所、社会福祉施設に対して設計してもらうように建築士を育てたというものです。
資料に、500m2の準耐火構造の木造建築物とありますが、これはずばり言いますと保育所です。保育所を木造建築で設計したものがことしは一つでき上がっておりますので、こういったものを今回の塾修了生に見ていただいて、こういう設計ができるということを肌で実感していただき、また新たな設計をしていただくということをもくろんでいるものです。
そして、今回、事務局を林業課としたことにつきましては、予算化はしておりません。林業課のもともとの所掌だと思っておりますので、情報交換等の場を職員の職務として遂行すると考えております。
12:
◯要望(
金口委員) 昨年度に県産材8,000m3を住宅で使ったということでありますので、まだまだ使えるだけの未了な部分を有効に使っていただいて、林業は今、なかなかお金にするのに困っている方もたくさんいらっしゃるわけですから、ぜひ道を開いていただければと思います。もう一つは、この協議会は、県を事務局としているから心配ないわけでありますけれども、最終的に林業課が手を引いて民間に全てをお任せするということになったときに、こういった協議会が続いていくのかという点も心配なので、そこはきちんと育成していくように頑張っていただきたいと思います。
13:
◯質疑(
田川委員) 県内調査では、神石高原町の和牛繁殖経営の視察をさせていただきまして、和牛の繁殖がなかなか大変だということがよくわかりました。私も県内調査の後に酪農経営について勉強させていただきました。もっといろいろな取り組みが要るのではないかということで、質問させていただきたいと思います。
アメリカ大統領選挙で、不透明な部分はありますけれども、大統領候補者が、TPPについては余り積極的ではないと言われております。大筋合意はしておりますが、このTPPが実行されますと、バターや脱脂粉乳について、乳牛輸入額というものが設定され、輸入量が生乳換算で6年目に7万トンになると言われており、外国産の安い乳製品の輸入によって、日本の酪農経営が大きな影響を受けるのではないかと懸念されております。
そうした中で、県の取り組みを調べてみますと、昨年から実施されているようですけれども、広島市佐伯区、三原市、安芸高田市、庄原市の民間4牧場で、牛乳をとるために飼っているメスの約7割に和牛を産ませる経営法を試行してもらっていると伺っております。もちろん一方で乳牛も一定量産ませる必要があるのですけれども、和牛を産ませるというのは、勉強したところ、性判別精液を導入しますと、メスの和牛が9割以上の高い確率で生まれるということで、雄牛、雌牛の効率的な振り分けが可能になるということです。ただ、この精液は一般の精液よりもやや高いということですが、これを県が無償で提供するという政策モデルだと伺っております。
これを1年間取り組んでこられたわけですけれども、このモデルの4牧場の成果はどうだったのか、それから今後どういうふうに拡大試行されていくのか、あわせてお伺いしたいと思います。
14:
◯答弁(
畜産課長) 酪肉複合推進モデル事業として、昨年度に実施させていただいております。また本年度についても継続して行っているものでございまして、委員から御指摘のとおり、4つの牧場をモデルに、まず雌牛を効率的に生産することができる精液の性判別精液が実用化されました。それをいち早く取り込みたいということで県で入手して、4つの牧場で実証しようと取り組んだものでございます。
まず、この4つの牧場には、乳用牛が159頭飼われており、それにまずは雌牛の性判別精液を、延べ111頭に対して人工授精を実施しました。そのうち34頭について受胎しており、率にして31%になっております。製造元によると、標準的な受胎率は、一般よりやや低い40%ということでございましたので、我々とすれば40%を目指してやりましたが、結果は31%ということでした。一般的には若い雌牛はよく受胎し、高齢の雌牛は受胎しにくいということがあるのですが、今までの受胎率の実績のわかった牛なので、高齢の雌牛にかなりやっています。また、農家の新技術の改善を図っていこうということで行っております。なお、先ほど申し上げましたように、目的は和牛なので、111頭で34頭を確保した後に和牛の受精卵移殖を、同じ農家の延べ62頭にしていただきました。62頭についての受胎は全て判明しておりませんけれども、和牛の生産増で所得の向上を図ろうとしたものでございます。
本年度についてでございますが、先ほど言いました、性判別精液の受胎についてやや課題があったと思っており、具体的な対策を講じた上で、引き続き4つの農場のうち3つについて継続して改善技術を盛り込んだ上で実施していくことで取り組んでおります。改善内容につきましては、受精卵の改良型を移殖する器具を導入させていただいて、その技術であるとかホルモンなどいろいろな薬剤の補助的な投与ということを、あわせて農家に提示しながら指導してまいりたいと考えています。
15:
◯要望(
田川委員) 今の話を聞くと、受胎率をさらに上げることが課題だということがわかりました。受胎率が上がれば経営面でもプラスになるのではないかと思いますけれども、酪農農家が和牛生産と両立して、新たな経営モデルをつくることができれば非常にすばらしいことだと思いますので、試行錯誤はあると思いますけれども、いろいろ研究をしていただいて、この手法が早く拡大するようにしていただき、酪農農家の安定的な経営のために今後も努力していただきたいと思います。
16:
◯質疑(
松岡委員) 先ほど
金口委員が言われた
質疑の中の確認ですが、建築塾をされた2年間の中で、例えば民間の建築士の木造建築に対する専門性をさらに高めていくということでしょうけれども、公共的なことをやっていく行政の立場から見たときに、県で言えばこういう建築士を抱えているのは営繕課なのかと思ったのです。そうしたときに、木造建築をさらに普及啓発していくという観点に立った立場ですから、営繕課はこれにどのようにかかわっているのか、それだけ確認させてください。
17:
◯答弁(
林業課長) ひろしま木造建築塾を最初に立ち上げるときには、建築部門の関係ですので、営繕課にきちんと相談し、木造建築塾への参加を促しながら、実際に参加もしていただいていると思います。
18:
◯質疑(
松岡委員) そうならば、農林水産局の思いは営繕課もしっかり受け取っていただいているということだと思います。
大崎上島町に建設されるGL校に関して6者による設計のプレゼンテーションがありました。そのプレゼンに、農林水産局として行かれた方はいらっしゃいますか。
行かれなかったことをどうこう言うわけではないのですけれども、私は公開のプレゼンですから行ってみました。社名は一切出ない中で、県内の建築企業と恐らく全国規模の企業で共同企業体を組んで、6共同企業体からプレゼンがありました。私も全ては聞いていないのですけれども、4者ほど聞いた中で1~2、木造の構造という説明がありました。その中で、会社はどこかわかりませんけれども、県産材を使っていきたいと思いつつも、県産材に限らず、中国5県を県内産という捉え方もしているというようなプレゼンをした会社がありました。そこが採用されるかどうかわかりませんけれども、それと同時に、国産材、外国材も含めて総合的に考えていきたいという
発言をされた会社もありました。
私はそれをどうこう言うことはないのですけれども、これまで2年間研修をして、先ほどの木造建築協議会を立ち上げ、県産材の利用促進を図っていくという立場から見たときに、しっかり県産材を使っていくのは当然のこととして連携協力がされていると認識しています。しかしながら、公開プレゼンの場でそういう
発言をされたということになりますと、県教育委員会主体の事業でありますけれども、設計は営繕課仕切りなのですから、農林水産局の県産材利用促進という思いがどれだけ県教育委員会あるいは営繕課に伝わっているのかという懸念が生じました。
私が申し上げたいことは、これから選考委員の方々が選考されて、事業者が決まるのでしょうけれども、選考過程で選ばれる前段階から公開でやられたわけですから、やはり農林水産局の立場からしっかり伝えていただきたいと思いますが、コメントをいただければと思います。
19:
◯答弁(
林業振興部長) 委員から御指摘の話については、以前から一つの問題となっており、平成23年以降には、公共建築物を木造化するという法律がございまして、基本は、県庁のみならず市町も含めて公共建築物は木造化する方針で動いております。そこで、先ほども出ましたように、準耐火とか耐火とかというものは少し除かれていく仕組みになっておりまして、除かれない部分について徹底的に木造化する方針で行っております。
関連で申し上げますと、2月定例会の際に、県内一円の成果がどうだったのか、市町のデータも含めて御報告する機会がございます。昨年の状況ですと、やはり設計段階で県産材や国産材を使うということを組んでおかないと、途中からはなかなか入り込めないということは、非常に身にしみてわかっておりました。一方、今回のGL校のように非常に大きなものは、予算制約の部分もございます。県産材のみで調達できない部材も現実にございます。それを無理やり集めますと、すごく高額になるのも事実でございますので、そのあたりのバランスをとりながら、最終的には設計積算されると思っております。
ただ今の委員のお言葉を踏まえまして、引き続き我々もみずからの営繕等もありますが、市町の指導もきちんと進めていきたいと思っております。
20:
◯要望(
松岡委員) その考えで進めていただきたいのですけれども、GL校は、県教育委員会の学校として、県内外で非常に注目度合が高いと思っています。そこで、そのような県産材の利用は当たり前にあるわけですから、それがどの程度使われているのかも注目の対象になります。そして、それを、
林業振興部長が言われたように、全て県産材でとなると予算の問題があります。予算の関係は、本来なら県教育委員会が考えるべき話で、今言われた設計の段階で入っていないとなかなか難しいわけでありますから、そこを農林水産局側が余り考えずに押し込んでいくという立場で、利用促進についてしっかりと伝えて、最低限これぐらい県産材を使っていくのだというところを仕込んでいただきたいと思います。
21:
◯質疑(
山崎委員) 私が持っている資料には県産材消費拡大支援事業の補助金について、県産材の使用量に応じて補助しますとなっており、補助金が上限なしと書いてある。住宅に補助するのではなくて、住宅建築会社に補助金を支給しますと書いてあって金額も高い。全部を県産材でつくったら、全部に補助が出るのですか。
22:
◯答弁(
林業課長) 平成26年度までは施主に対して補助金を出しておりましたが、昨年度より、補助の対象を施主からハウスメーカーに切りかえています。これは、施主に補助金を出すよりもハウスメーカーに出して、いわゆる裾野を広げるという意味で制度をつくったためです。使用する部材に応じて補助するという意味で、無制限にもらえるという意味ではございません。
23:
◯答弁(
林業振興部長) 家1棟に使われる木材は、幾ら使っても20~30m3というボリュームの上限がもともとありますので、そこまで県産材を使われる際には、規定の広島県産材であれば、1m3当たり幾らの単価でお出ししますという話で、1,000万円も2,000万円も膨らむという性質はもともとございません。使われた分だけは率でお支払いしますという概要のものです。文章の中で、1,000万円、2,000万円と幾らでも補助が出るように見えてしまった部分は反省いたします。次の機会には適切に書きたいと思います。
24:
◯質疑(
山崎委員) 周りの住宅は幾らでできるのか知らないが、田舎に行くと、ほとんど全部が県産材の大きな家がありますが、そのときには幾ら補助金が出るのでしょうか。4,000万円くらいかかるところがあるでしょう。
25:
◯答弁(
林業振興部長) 家自体は大きくなることはあるのですが、家の中に使われております木材のm3数で言いますと、実はそんなに大きくないのです。一般的な住宅では、部材の代金が家全体の1~2割までいかないくらいが木材の代金ですので、豪邸に見えましても木材の代金が占めている部分はそこまでございません。
26:
◯質疑(
山崎委員) 補助額が1m3当たり3,500~8,500円と書いてありますが、製材したら全部に補助金が出るのですか。
27:
◯答弁(
林業課長) 今回の補助対象の部材が、例えば柱、土台、はりと部材を限定しており、先ほど説明したように家の中の全部を対象にしているわけではございませんので、家が大きくなったからといって、数量が倍になることはございません。
(5) 閉会 午前11時16分
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...