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  1. 広島県議会 2016-02-04
    平成28年2月定例会(第4日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2016年02月24日:平成28年2月定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(平田修己君) 出席議員六十一名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一号議案         至第八十七 報 第 四 号 2 ◯議長(平田修己君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十八年度広島県一般会計予算から日程第八十七、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。宮本新八君。         【宮本新八君登壇】 3 ◯宮本新八君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会広志会・つばさの宮本新八です。昨年、八年ぶりに県議会に復帰いたしました。御支援をいただきました皆様にお礼を申し上げますとともに、会派を代表して質問させていただきます。  今後の五年間に向けて新たに見直されたひろしま未来チャレンジビジョンに基づく最初の当初予算が、今議会において提案されたところであります。  議会としては、この予算案を十分に審査し、適切なチェック機能を果たしていくことが求められるわけですが、議会における当初予算審議の手続については、執行部が議会に向けて予算要求状況を説明する政調ヒアリングと呼ばれる機会において、事前に十分練られ、精査された各事業の狙いや事業内容、効果、そして、それを実現するための予算案の具体的な根拠等について説明があり、そして、それに県民の代表である議会が意見を申し述べ、必要であれば予算案の修正等が行われるということもありました。  しかしながら、近年、執行部の議会に対する予算説明の仕方が非常に形骸化してしまっており、政調ヒアリングにおいても、ヒアリングとは名ばかりで、議会の意見を聞くというよりは、効果を一方的にアナウンスするだけであり、しかも、こちらが質問しても、事業内容や予算の根拠も十分に説明できないといった施策が非常に多くなってきていると感じております。  また、ヒアリングの際に、国の財源との調整がついていない公共事業や広島市との調整事業を初め、多いときには半分以上の事業が調整中として項目のみで、その内容が説明されないこともあります。  これらの事業は、例年一月下旬ごろになってから、調整が終わった後に説明があるのですが、それでも事業内容等が十分に詰められていないばかりか、その時点では、もはや議会の意見が反映できない時期になっているのです。  以前は議会のやりとりを踏まえ、知事の予算査定が一旦おりた事業についても、その内容を見直す復活折衝などが認められていましたが、そのような機会は、今はありません。  また、知事に対して、議会から予算事業内容への要請や注文を伝える予算要望の場が設けられていますが、これも、その時期や行われ方が全く形骸化しており、執行部に議会の要請を真摯に受けとめる体制があるとは感じられないのであります。  以上、予算審議の手続について申し上げてきましたが、本日は、長期的な展望に立った県政運営のあり方と地域力強化が求められる中山間地域の課題等について質問してまいります。  まずは、長期的な展望に立った県政運営のあり方についてであります。  今回の当初予算案全体を通して見ると、現在の県政運営は、県として本来果たすべき役割の認識や長期的な視点に立った施策の展望が十分にないまま行われていると強く感じます。  また、議会と事前に十分な協議もないまま、その時々の課題への、その場しのぎとしかとれない事業が、実に多く上程されているようです。  例を挙げれば、ひろしまレポート作成は、平和推進への県の関与について国や広島市との役割分担が曖昧なまま続けられ、また、ひろしま平和発信コンサートについては、広島市も同様の事業を行っているにもかかわらず、なぜ県も行うのか、また、県として平和貢献の機運を盛り上げることにどのようにつながるのか、理解できません。
     そして、広島市東部地区連続立体交差事業や鞆地区の道路港湾整備事業においては、長年の地元住民の協力のもとで協議を続けてきた経緯を顧みず、財源不足や地元との調整不足を理由に、方針を二転三転させているのであります。  広島高速道路の整備についても、五号線の事業がようやく動き出しましたが、将来の円滑な都市交通網の形成のためには、五号線と四号線、さらには四号線と三号線とをつなぐ路線を計画し、最終的には環状化を果たし、均一料金で運営するところまで考えていくべきであります。  さらには、公共施設の事業運営権を民間事業者に売却する、いわゆるコンセッション方式についても、その効果やリスクの検証が十分でないまま、県民の命を守る水道事業や広島空港の運営事業への導入が検討されているのであります。ライフラインは行政が守るべき最大の事業ではないでしょうか。  このほか、長期的なリスク負担が整理されないまま新規事業に着手した土地造成事業、少子化対策には直結せず、民業圧迫の懸念もある出会い・結婚支援こいのわ事業、県の役割がきちんと説明できないまま料理コンクールを継続する食の魅力向上事業など、本来、県として責任を持つべき施策とは言えない、極めて短絡的な施策が非常に多く見受けられます。  以下、現在の県政運営について、このような疑問のある主な事業を取り上げてお伺いいたします。  第一点は、グローバルリーダー育成校の設置についてであります。  我々は、本県における学びの変革を先導的に実践する試み自体を否定してはいません。しかしながら、その目的達成のために新たな公立学校を設置することや育成する生徒像と教育内容の関係、教員の育成・確保策等の具体的な取り組みに係る議論がまだまだ不十分なまま、設置年度ありきの進め方が拙速なのではないかと指摘しているのであります。  この学校施設の設計費用等の予算は、長期的には本県の人づくりに大きく貢献する事業でありながら、開校年度ありきの仕事の進め方になっており、また、冒頭に申し上げた近年の執行部の予算編成の進め方が不適切かつ議会軽視ともとれるやり方に変わってきていることの、最も顕著な例であると受けとめています。  また、学校施設の基本設計・実施設計等の費用が予算案として上程されていますが、候補地が定まらないままでは設計そのものが成り立たないことは誰が聞いても明らかなことであり、予算の適否について判定できるわけがないのであります。教育委員会は、設置基準に合致する最大限の規模で積算したと釈明していますが、そのような仮の予算案を計上するなどということがあり得るのでしょうか。設置場所の選定基準として、開校後の地域との連携が重要視されていますが、予定場所が基準に適っているかどうかの判定すら議会は放棄してしまうことになるのです。  要するに、この予算案は、設置場所について執行部が議会に白紙委任することを求めているに等しい議案であります。議会の審議ルールをないがしろにする、県民無視の行いと言わなければなりません。  教育委員会は、このような予算要求のやり方について、みずから異例中の異例と弁明しております。その異例が容認される理由として、他県の計画に埋没しないよう全国に先駆けて進めることを知事が目指しており、それには平成三十年開校が必要であるとしています。  そもそも、目的と手段を取り違えているのではないでしょうか。これではまるで、学校をつくること自体が目的になってしまっているようにしか思えません。この学校の設置は、そもそも学びの変革を実践する場をつくる手段にすぎないはずです。ところが、県教委の説明は、どこよりも早く自分たちの考えるグローバルリーダー育成校を設置すること、ただこの一点にこだわっており、これでは、きちんとした順番を踏んだ上で周到に用意されるべき教育施策となるとは思えません。しわ寄せが及ぶのは、全てこの学校で学ぶ子供たちです。  重ねて申し上げますが、学校の設置場所の白紙委任を求めているような議案を審査の対象として議案上程すること自体、極めてゆゆしき問題であります。グローバルリーダー育成校は、全国で初めて設置した学校としてではなく、将来の日本、世界を担うことができる人材育成が行われる学校として名をはせるべきであります。  そこで、教員の資質や数を確保できる見通し等がない状態で拙速に設置年度を決定し、学習環境を左右する設置場所が未定のまま、場所の白紙委任に等しい架空の設計費が予算案とされている状態にあるため、議案の適否を判断できないことについて、設置権者である知事の認識をお伺いします。  また、この学校の設置は、本県の今後の教育に大きな影響を与える重要事業であるからこそ、必要な準備に要する時間は十分に取るべきであり、平成三十年四月の開校とされている現在の設置スケジュールを撤回し、新たなスケジュールに組み直し、議会に示した上で進めるべきであると考えますが、今後の対応についてあわせてお伺いいたします。  第二点は、県庁舎の改修事業のあり方についてお伺いします。  県庁舎の耐震改修に係る実施設計予算案が計上され、その内容は、完成から六十年が経過する本館、南館、議事堂の耐震補強に加え、これらを含む六庁舎の浸水対策と、北館と農林庁舎の液状化対策を行うものとなっております。  平成十八年度に行われた耐用性能調査の結果によると、平成三十七年度までは現状のままで使用可能であるとされました。したがって、当時は建てかえの必要性やその費用の議論までは行われておらず、その後、現在に至るまで、長期的な観点から建てかえを含む庁舎の再配置か、このまま耐震化を進めるのかの議論がないまま、平成二十二年度に現在の耐震化方針に転換しています。  我々としては、このまま、なし崩し的に耐震化を進めていくことについては多くの疑問があると考えております。  まず、県庁舎の耐震化等の工事を全部行った場合の事業費は、おおよそ三十億円と試算されていますが、この試算は平成二十四年の見積額を基準としており、その後の資材及び人件費の値上がり等の事情が考慮されていません。  また、耐震化工事を行う際、庁舎内部の配管等の設備の修理や機材の老朽化に対応した修復工事をあわせて進めた場合は、さらに何十億円かかるか見当もつかない可能性があるとのことです。  さらに言えば、今回、一たび耐震化工事を行えば、その後三十年はもつと説明されていますが、その根拠も全く不明確であります。  また、先行して何億円もの耐震改修工事を行ったわずか二年後に、方針転換して新たな庁舎を百七十億円かけて建設した例も県内にはあるのです。同じような轍を踏まないためにも、今の耐震改修工事計画の経済合理性を十分検証すべきなのであります。  さらに、留意すべき点として、この県庁舎の問題は、広島市の中心市街地である基町・紙屋町エリアのにぎわいをどうするのかという中心市街地の活性化の課題でもあることです。  現在の県庁舎は紙屋町の一等地に立地しているにもかかわらず、東館以外は三階から六階の低層階の建物が並び立つ、余りにももったいない使い方になっています。老朽化したバスセンターの再編、地下街の活性化など、基町・紙屋町エリアの都市機能の再編の枠組みに県庁舎自身も含まれるのであります。  仮に、現在の庁舎を集約して高層化すれば、余ったフロアを民間に貸し出すなどの有効活用も図られ、また、地上の余った土地もこのエリアの再編構想にも活用できます。さらには、地下街に直結することでさらなる利便性の向上を図る可能性も残されています。  防災拠点としての県庁舎の耐震性を高めること自体は確かに急がれますが、その手法は適正な費用対効果の検証等によって選択されるべきであり、また同時に、広島の中心市街地のグランドデザインを描き、将来のまちづくりの観点から議論されるべき問題でもあるのです。  そこで、県庁舎の耐震改修作業に係る経費は、耐震調査の結果の説明や分析が不十分なまま、合理的な根拠がない概算費用で見積もられている状態であり、耐震改修事業予算の適否が判断できない状況に置かれていることについて、知事の認識をお伺いいたします。  第三点は、広島市東部地区連続立体交差事業についてお伺いします。  この事業についても、平成五年の事業採択以来、長期にわたって地元市町やその住民と協力しながら進めてきた方針を、財源不足を理由に、ここ数年の見直し議論だけで変更してしまっており、このような進め方については非常に懸念しております。  船越地区において現計画どおり高架を求める住民運動が高まりを見せる中、昨年十二月、広島市議会に請願が提出され、続いて先月二十二日には二万七千人を超える地元の署名も提出されました。  危険な踏切を除去する目的の事業において、事業費不足により踏切を残す計画に変えてしまっていることや、現計画の説明に納得して事業協力した約束が裏切られたことに対する疑念や失望の声は、共同事業者としての広島県も真摯に受けとめなくてはいけないものであります。  我々としては、このような安全面の確保や政治的・道義的責任が追及されることはもちろんですが、同時に、そもそも高架を短縮せざるを得ないとする説明が財政的に合理的かどうかという点からも疑問を持っております。  船越地区の鉄道高架を見送る理由として一番大きな要因は、同地区で呉線が山陽本線をまたぐ、いわゆる乗り越し構造の移設が非常に多額につき、費用対効果が出ないこととされています。  しかしながら、この乗り越し構造を、現計画にある海田市駅以外の場所に移設する案について具体的に検討されたのか、また、そもそも乗り越さなくても済む構造、つまり、広島駅の構内において線路の割り振りを変更し、現在の山陽本線の線路から呉線に分岐する線路につくり変えることによって乗り越しを不要にする案は検討されたのでしょうか。広島駅の東側には、広大な貨物ヤード跡地があるのです。そのような試算を伴う客観的な比較検討結果が示されないままでは、船越地区で高架化できないという県と広島市の主張は、地元には伝わらないのであります。  この事業の隠れた問題として、広島駅以外の場所で乗り越し構造を維持することが大前提となっていて、県も広島市も、その前提を見直す交渉をJRにできていないことがあります。  さらに、鉄道を高架化する事業において、これほど短い区間において線路を一旦地上におろし、再び持ち上げるなどの例は、全国どこを見ても見当たりません。このような変則的な構造の高架鉄道が将来にわたって安全に運行できる見込みについて、JRは本当に検証できているのかも不安であります。  広島県と広島市は、この事業の重要な関係者であるJRと、鉄道高架の技術的な安全面・費用面に関する忌憚のない意見交換が本当にできているのか、また、我々議会としても、JRの認識を直接聞く機会を持つことも必要なのではないかと考えています。  そこで、船越地区を高架化することが財政的に困難であるとする理由と明確な根拠について、共同事業者の県としてどのように理解しているのか、JRとの協議状況も含め、改めて具体的な説明を求めます。  四点目として、県営水道事業の民営化についてお伺いします。  今年度、県は持続可能な水道事業の実現に向け、水道事業の新たな形態について検討を行った結果、民間会社に給水事業や管路の更新等の運営権を売却する、いわゆるコンセッション方式が有効であるとの報告をまとめました。  主に経営の効率化の観点から、民間会社が行う形態が将来に持続可能であるとしていますが、利益を生む必要がある民間会社とその必要がない行政とでは、同じ仕事をするのにどちらが安くできるかといえば行政なのです。  民間に任せれば何でも効率的になるという論理そのものが前提として間違っており、行政として当たり前の効率的な仕事をするところから始めるべきなのです。  また、従来のPFIや利用料金制の指定管理者制度など、複数の公民連携の形との比較検討も行われていますが、最初からコンセッション方式を採用する場合の課題分析になっており、制度導入を前提とせず県による事業継続がいかに可能かという検討がされていないのであります。  最も大きな課題は、水の安定供給は行政が確保すべきライフラインの中で最も重要なものの一つであり、そのような事業の運営権を民間会社に売却してしまうことについて、県は余りにも安易に考えているのではないかという点です。  水の安定供給と水質確保については、仮に赤字になった場合、一般会計から税金で補填してでも担保すべき性格の事業であり、安全の確保より経営効率を優先してはいけないのであります。  水道事業の運営権を売却する相手方として、現在、指定管理委託している水みらい広島が予定されているようですが、この会社に対する県のコントロールもわずか三五%の出資にとどまっています。  水道事故時の対応の不安はもとより、収益が悪化したとき、水道料金の値上げや水質保全の低下、さらには事業撤退の可能性まで、民間企業ならではのリスクが想定されます。将来、この会社が県の水道事業を責任を持って継続していくことをどのように保証できるのか、不透明な状態であります。  県としては、県民の安全にかかわる仕事を任せる会社に対しては、きちんと監督が届く仕組みでなければなりません。万が一事故が起こったとき、事業を民間に任せていたとの言い訳は、県はできないのであります。  どうしても直営でできなければ、公共部門であり水道事業のノウハウのある広島市水道局に委託する方法も、最後にはあると思います。  そこで、このような水道事業の公共性・重要性に照らしたとき、コンセッション方式の導入は、たとえ経営効率にはすぐれていても、水道事業にだけは馴染まないため、絶対に行うべきではないと考えますが、知事の認識をお伺いします。  次に、防災・減災対策に取り組む県の責務についてお伺いします。  一点目は、防災・減災に資する社会資本の整備についてであります。  本県の長きにわたる財政健全化の取り組みの結果、公共事業費の規模は、平成十二年度比で約三分の一以下となるなど大きく縮小されてきました。この間、本来必要とされた社会資本の維持・更新が十分に行われず、産業活動や県民の生活に不便や危険を強いる状態が長年続いてきております。  平成二十三年から取り組まれてきた現行の中期財政健全化計画の成果として、実質的な県債残高が目標以上に削減されたと報告されておりますが、それだけ必要な公共投資が抑制されてきたことにほかならないのであります。  来年度からの新たな中期財政運営方針においては、向こう五年間、公共事業費は一般財源ベースで平成二十七年度の水準を維持することとされていますが、それでは、この水準が必要な社会資本整備の額を満たしているのかといえば、そうではないのです。これでは地域を守っていけないという地域の声は大きく、特に、防災・減災対策の公共事業費をどのように確保していくのかは、今後の大きな問題であります。  防災・減災とは、災害が起きてから直すのではなく、事前に施設整備することで災害の発生そのものを防いだり、被災の程度を減らすというものです。  土砂災害危険箇所数が全国一多いとされている本県では、その危険な箇所を減らしていくことこそが防災対策であり、土砂災害を防止する施設整備事業費が全国一多くて当たり前なのであります。  県は、土砂災害警戒区域等の指定による注意喚起や開発規制、また、「みんなで減災」県民総ぐるみ運動として早目の避難を奨励していますが、こうした災害の発生を前提にした対策よりも、行政として本来問われることは、災害の発生そのものを抑止する施設整備にどれだけ力を注いだかということであります。  本県の防災・減災対策に資する社会資本整備は、順次、計画的に進めていると説明されていますが、何をどれだけ整備するという計画そのものが曖昧です。  私は、中長期的に必要となる防災・減災施設の整備規模を具体的に明らかにし、計画的に予算措置していくロードマップを示す必要があると考えています。また、それらの整備事業を着実に進めるために、計画的に設計のストックを準備しておくなど、工事を円滑に発注し続けることができる体制を整えることも必要となっています。  県民の安全・安心を確保するための防災・減災対策について必要となる予算額を、その他の事業の通常予算枠にしわ寄せすることなく、さらに別枠で措置する必要があると考えます。  そこで、今後、中長期的に必要となる防災施設整備の規模を明確にし、そのために必要な投資計画を具体的に策定すること、また、そのために必要な公共事業費を政策的経費全体の中で優先的に確保することについてどう認識し、どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。  二点目として、地域の建設業者の適正な確保についてお伺いします。  地域の建設業者は、大雪時の除雪やがけ崩れ時の土石の除去など災害時対応の重要な担い手であり、また、道路や河川の草刈り、しゅんせつなど、地域の防災・減災機能の維持にも貢献しております。  県内には、建設業が主要な産業の一つであり、結果的に多くの人の雇用が建設産業に依存している地域もたくさんあります。  しかしながら、県の財政健全化の手段として、長きにわたって公共事業が削減された結果、地域の建設産業は疲弊し、軒並み厳しい経営環境に追い込まれています。本県における建設業許可業者は、ピーク時の四分の三以下に減少しておりますが、中山間地域における減少は特に顕著です。一時期の、公共事業全てが悪であるかのような論調のあおりを一番受けたのは中山間地域なのであります。中山間地域には公共事業は必要ないということかと地元の県民からは厳しい声が寄せられているのです。  地域の防災機能を維持していくには、地元建設業者の経営の安定を図ることが不可欠であり、そこに、県発注の公共工事の役割があることを改めて認識すべきです。  公共工事の入札・契約制度は、以前の最低制限価格方式から、現在では総合評価落札方式が主流となっています。  しかしながら、この総合評価落札方式は、地域の建設事業者が受注する中小の工事では技術力の差がつきにくく、外からきた業者が落札するケースが多いこと、また、元請業者の業績が加点される成績評価制度のもとでは、地域の業者が生き残れるような工事の受注が困難となっていることに課題があります。  価格競争だけではない公平な仕組みと言いながら、実質、地元の中小の建設業者が落札できない制度では意味がないのであります。  県は、中小規模の建設事業者が受注できるよう、分割発注や発注時期の平準化、また、地元優先の評価方式の採用など受注機会の増大に努めた制度改革を続けていますが、抜本的な解決にはなってはいません。  そこで、例えば、複数の事業者がジョイントして上位の格付業者の参入枠に応札できるような仕組みに変えたり、地域に精通した建設業者同士が連携して包括的に受注できる共同受注制度を導入するなど、大胆な制度改革が必要であります。  そこで、中山間地域における公共事業の役割と必要性についてどのように認識しているのか改めて伺うとともに、防災・減災対策を支える地域の建設業の担い手を適正に確保するには、例に挙げたような入札契約制度の改正など、中小の建設業者の受注機会の拡大につながる具体的な対策をさらに進めることが必要であると考えますが、当局の認識と今後の取り組み方針についてお伺いいたします。  次に、地域力強化につながる今後の政策課題についてであります。  東京一極集中を是正し地方創生を提唱する国の方針に呼応して、本県においてもさまざまな取り組みが始まっています。  本県においても、圧倒的に広島市へ人口やインフラが一極集中しているという類似した状況があり、県内における地方たる中山間地域の創生を図っていく見方が必要であります。  以下、中山間地域に係る課題を質問してまいります。  まずは、二次保健医療圏の医療体制の充実についてお伺いいたします。  第一点は、地域の実情に応じた病床転換についてであります。  地域医療構想の策定が本県においても進められており、在宅医療へと転換していく国の方針に倣い、二次保健医療圏ごとに将来の必要病床数の推計値に合わせた病床転換を進めようとされています。  慢性期の病床転換が計画どおり進められれば、結果的に三千六百床以上が減少することになりますが、自宅で看護や介護を必要とする人が急増し、家族の介護等のために退職せざるを得ない状況が懸念されることから、深夜でも訪問診療・訪問看護の対応ができる体制を整えていくことが不可欠であります。  二次保健医療圏の中でも、とりわけ中山間地域においては、そのような二十四時間態勢の病院、診療所、訪問看護ステーションなどは、まだまだ数少ないのであります。  また、回復期の病床をふやしていくことについても、中山間地域には規模の小さく経営の厳しい医療機関が多いことから対応が難しく、逆に削減を求められている慢性期の病床については、高齢者も多い地域事情から一定の数を抱えざるを得ないと思われます。  さらに、各二次保健医療圏単位での病床転換に当たっては、特に山間部や島嶼部など中山間地域における病院や病床数の偏在にも配慮する必要があります。  そこで、特に中山間地域の二次保健医療圏における病床転換については、地域医療構想の推計値に基づく構想推進を画一的に行うことなく、それぞれの地域事情に応じた弾力的な対応が求められると考えていますが、どのような方針で取り組んでいくのか、お伺いいたします。  二点目は、医師の確保についてであります。  県内の医療施設に従事する医師の数は、平成二十六年度の医師・歯科医師・薬剤師調査によれば、二年間で、全体で百五十三名もふえており、そのうち百十二名は広島市における増加であります。  ところが、広島市と同じ二次保健医療圏に属する安芸高田市は三名、安芸太田町は一名のそれぞれの増、北広島町は逆に三名の減となっています。医師数が増加した医療圏においても、中山間地域では全くふえていないのが実態であるのです。  中山間地域においては、配置された医師が臨時措置であってすぐ異動してしまったり、医師が高齢化により診療機関を閉じてしまう地域もあるなど、医師を初めとする医療従事者の安定確保は急務となっています。  中山間地域における医師の就労環境が厳しいのであれば、それを行政が補い、政策的に定着させる方向にもっていく必要があります。  医師の偏在がこのように顕著である中山間地域において、あるべき医療・介護体制の提供を続けていくために、今後、医師の確保について具体的にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。  次に、定住促進につながる空き家対策についてお伺いします。  総務省が行う住宅・土地統計調査によれば、平成二十五年の広島県の空き家率は県全体で一五・九%と、全国平均の一三・五%を大きく上回っております。  中でも空き家率が二〇%以上の市町は、北広島町を初め、江田島市、呉市、世羅町と、いずれも島嶼部を多く抱えたり山間部に位置する中山間地域であり、都市部にも増して空き家問題は深刻であります。  中山間地域における空き家対策は、地方創生の時代に定住促進の環境整備を進めていくためにも重要な対策の一つなのであります。  平成二十六年に空き家対策の特別措置法が成立して以降、市町による空き家対策の権限が格段に強化されたところですが、現場ではまだまだ課題があり、対策が求められているところであります。  例えば、市町が空き家の撤去を代執行しても、一件数百万円はするとも言われる費用を負担力のない持ち主から強制的に回収することが難しいのであります。また、税金による撤去が進むと、かえって空き家を放置しておいたほうが行政が始末してくれるという逆のインセンティブが働く心配もあります。  さらに、特定空き家等に分類する判断基準が複雑かつ専門性が高いため、職員の資質が伴わなかったり人員を割けない市町では、実質的に認定が進まないことも懸念されます。  県としては、このような市町に対しては、積極的に人的・技術的支援が必要ではないかと思います。
     一方で、空き家の数は、今後の人口減少により、ますますふえていくことから、危険な空き家となる前に積極的に他の用途に転用していくなど、空き家の発生自体を抑える施策への取り組みも重要になってくると思われます。このことは、老朽化した空き家の取り壊しによる廃材発生も防ぐことになり、環境保全にも寄与するのであります。  県としては、中山間地域など空き家率の高い地域にはそれに応じて対策を強化するなど、地域の実情に応じた弾力的な取り組みがあってよいと思います。  今後、特に空き家率の高い中山間地域においては、空き家を放置させない施策や市町による空き家撤去の代執行を実効性のあるものにする支援を検討してはどうかと思いますが、御所見をお伺します。  また、将来の空き家の発生自体を抑えるため、既存住宅の転用やリフォームを促すなど、人口減少時代に見合った住宅政策を県として強く促していくべきだと考えますが、どのような取り組みが可能か、あわせてお伺いいたします。  以上で質問は終わりますが、時間の関係で取り上げられなかった課題は、まだまだたくさんあります。  今定例会に提出されたグローバルリーダー育成校の設置予算案につきましては、事実上、設置場所の白紙委任を求めている議案としか言いようがなく、改めて怒りを禁じ得ません。  このような議案の体をなしていないものを提出され、審議できない状況に置かれている県議会の状況を危ぶむ声も聞かれますが、議案として提出されてしまった以上、私としては、議会として毅然として執行部と向かい合い、是々非々の議論を行う姿勢だけは崩してはならないと改めて感じているところであります。  本県の執行部と議会がきちんとした段取りで予算審議を行うことによりそれぞれの責任を果たしていくことが、県民の負託に応えることになります。今の予算審議のやり方をぜひ見直すべきであると申し述べ、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、グローバルリーダー育成校の設置についての御質問でございます。  グローバルリーダー育成校につきましては、平成二十六年の広島版「学びの変革」アクション・プラン検討に係る有識者との意見交換会以来、二年近くにわたり、教育委員会において多くの有識者等の意見も聴取しながら検討が行われてまいりました。そして、その内容につきましては、文教委員会を中心に御議論をいただいてきたものと承知しております。  これまでの御議論を踏まえた上で、先般、教育委員会会議において、設置場所の選定基準を含む基本構想が策定されたところであり、これに基づいてグローバルリーダー育成校関連の予算を計上したものでございます。  このうち、学校施設の設計費につきましては、他の学校と同様、生徒数をもとに標準的な面積規模を算出し、積算しているところであり、今回の予算案につきましては、これを含め、学びの変革を総合的に推進していくための予算を計上しているところであります。  私といたしましては、グローバル化の進展などにより、さまざまな課題が複雑化・高度化する中で、ますます社会は先行き不透明な状況になっており、児童生徒には、こうした社会をたくましく生きていく資質・能力を身につけることが求められることから、全県的な学びの変革の実現を図っていくことは、喫緊の課題であると認識いたしております。  そのためには、県全体の取り組みを牽引する学校であるグローバルリーダー育成校が必要であることから、平成三十年度の開校を最短の目標として掲げたものであり、今後、関係者との調整を精力的に進めるなど、できるだけ早期の開校に向けて取り組んでいく必要があると考えております。  私といたしましても、こうした教育委員会の取り組みをしっかりと支援してまいります。  次に、県庁舎の改修事業のあり方についての御質問でございます。  県庁舎のあり方につきましては、本県を取り巻く環境変化や財政状況の見通しなどを踏まえつつ、県庁舎整備基金の活用も含め、検討を行ってきたところでございます。  こうした中、県庁舎につきましては、現庁舎の今後の使用可能年数などを調査する耐用性能調査を実施し、その結果を踏まえ、費用や施工期間の観点から防災拠点としての維持を図るため、耐震化を進めることといたしました。  このため、平成二十三年度当初予算におきまして議会に十分に御説明させていただき、さまざまな議論を重ねた上で、防災無線等のある農林庁舎の耐震化に係る設計費などの予算を計上し、御議決いただいたところでございます。  平成二十八年度から行う本館等の耐震化事業費につきましては、平成二十四年度に実施した県庁舎耐震化支援業務の結果をもとに、現時点では概算で約三十億円を見込んでおりますが、今後、実施設計において、耐震補強の内容などの詳細を詰めた上で実勢価格を反映するなど、より実態に即したものにしてまいります。  また、あわせまして、必要に応じ、更新時期の到来した設備の改修などの効率的な実施についても検討してまいります。  さらに、今後の県庁舎のあり方につきましては、本県を取り巻く環境変化や広島市都心部の中枢拠点性の向上に資する取り組みの動向を踏まえつつ、当面、県庁舎の耐震化を進め、適切な時期に改めて検討を進めていく必要があると考えております。  次に、県営水道事業の民営化についての御質問でございます。  水道は、住民の日常生活に欠かせない重要なライフラインであり、安全で安心な水を将来にわたって供給していくことは、県の責務であると考えております。  一方、県営水道事業は、人口減少等に伴い給水収益が減少を続ける中で、今後、老朽化した施設や管路の更新が大量に生じるなど厳しい状況が見込まれており、公共性を確保しつつ、さらなる経営の効率化が求められているところでございます。  また、技術職員の退職や高齢化も進んでおり、こうした課題に適切に対応するため、県といたしましては、これまで、民間も含めた外部資源を活用した経営基盤の強化を図ってきたところでございます。  このたびの公共施設等運営権の活用検討は、こうした課題認識のもと行ったものであり、今後とも、経営環境の変化に対応した運営形態等について慎重かつ柔軟に検討し、引き続き安心・安全な水を安定的に供給できるよう万全を期してまいります。  次に、防災・減災対策に資する社会資本整備についてでございます。  本県では、ひろしま未来チャレンジビジョンが目指す安全・安心な県土づくりを実現するため、社会資本未来プランに基づき策定した事業別整備計画により、計画的に防災・減災対策を推進してまいりました。  こうした中、平成二十六年八月の大規模土砂災害を受け、県民の皆様が、安全に安心して暮らせる県土づくりの重要性を改めて認識したところであり、平成二十七年十月に改定いたしましたひろしま未来チャレンジビジョンにおきましては、県民の安心な暮らしづくりを支えるため、ソフト対策とハード対策とが一体となった防災・減災対策の充実強化に取り組むこととしております。  社会資本未来プランの見直しにおきましても、防災・減災対策の充実強化の加速化に取り組むこととしており、重点的な経営資源の配分を行っているところでございます。  これを踏まえ、河川や砂防などの次期事業別整備計画策定に当たりましては、計画期間である平成三十二年度までの投資予定額及び整備目標を明確にした上で、土砂災害対策、緊急輸送道路の整備、堤防や護岸の耐震化などに積極的に取り組むこととし、防災・減災に資する社会資本整備を強力に進めていくこととしております。  一方で、施設整備に当たって設定している水準を超える大規模災害も発生し得ることから、県民一人一人が、命を守るための適切な避難行動をとることができるようになることが最も重要であると考えております。  このため、広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動行動計画に基づき、県民の皆様に災害から命を守るための行動やふだんから災害に備えるための行動をとっていただくことができるよう、災害死ゼロを新たな目標とする県民総ぐるみ運動の展開に取り組むこととしたところでございます。  今後も、県民、自主防災組織、事業者、行政等が一層連携いたしまして、ハード・ソフトが一体となった総合的な防災対策を進め、災害に強い広島県の実現に向けて取り組んでまいります。  次に、地域の実情に応じた病床転換についての御質問でございます。  地域医療構想では、二次医療圏ごとにあるべき医療・介護提供体制の姿を示すとともに、平成三十七年に必要となる病床数を、レセプトデータなど実際の受療動向に基づきまして推計いたしております。  ただし、病床区分ごとの推計値のうち、慢性期の必要病床数につきましては、全国一律に都道府県格差の解消などの要素を加えて推計されたものでありますことから、構想策定に当たりまして、本県独自に療養病床の実態調査を実施したところでございます。  その結果、家族の介護力を初め、さまざまな状況が明らかになったことから、特に療養病床の転換に当たりましては、中山間地域における在宅医療を支えるサービス提供の状況を含め、弾力的な対応が必要であると考えております。  県といたしましては、将来的な医療のあるべき姿を実現するという地域医療構想の基本的な考え方に基づき、保健医療計画とひろしま高齢者プランの同時改定を見据えて、二年間をかけ、地域の意見を踏まえながら医療と介護、住まいの提供体制について一体的に検討してまいりたいと考えております。  あわせて、検討結果につきましては国に提案するなど在宅医療等の充実を図り、住みなれた地域で暮らし続けることができる広島県の実現に取り組んでまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(平田修己君) 都市建築技術審議官石岡輝久君。         【都市建築技術審議官石岡輝久君登壇】 7 ◯都市建築技術審議官(石岡輝久君) 私のほうから二項目についてお答えします。  まず、広島市東部地区連続立体交差事業についてでございます。  広島市東部地区連続立体交差事業につきましては、昨今の公共事業を取り巻く環境の中では、県、広島市ともに、当初の計画で事業実施した場合、事業の長期化などさまざまな課題が生じるため、鉄道の技術的な基準により安全性にも配慮しながら見直し検討に取り組んでいるところでございます。  この中で、広島駅構内での路線の振りかえや貨物ヤード付近などでの乗り越しは、天神川駅において新たなホームの設置など駅の構造を大幅に変更する必要が生じ、また、仮に乗り越しを行わず鉄道の平面交差で対応する場合は、現行の運行ダイヤの維持、鉄道運行の利便性・安全性などに課題が生じるため、実施困難と考えております。  なお、船越地区において乗り越しを行いながら高架化を行う案につきましては、当初の計画に比べ八千平方メートル程度の追加の用地買収が必要となり、全体工期が大幅に長期化する上、市域の事業費が当初計画を上回ることなどから、広島市におきましても困難と判断されているところであります。  県といたしましても、事業の長期化は、府中町や広島市南区で現在進められている土地区画整理事業の大幅な遅延や事業費増加を招くなど、地域住民の負担を増加させるものと考えております。  今後とも、JR西日本と鉄道の安全運行を前提とした見直し案の作成に向け協議・調整を進め、できるだけ早期に事業効果が発現できるよう取り組んでまいります。  次に、定住促進につながる空き家対策についてでございます。  空き家は、中山間地域に限らず適正な管理がなされていないと防災、衛生、景観などに悪影響を及ぼしますが、一方で、積極的な利活用を進めることによって有用な資産になり得るものと考えております。  このため、県といたしましては、県、全市町、関係団体で構成する広島県空き家対策推進協議会を設立し、所有者からの相談に対応するひろしま空き家の窓口の設置や、空き家の発生抑制や適正管理などの具体的な対策事例を示した広島県空き家対策対応指針の策定など、地域の実情に応じた空き家対策に取り組んでいるところでございます。  このうち、空き家を放置させない施策につきましては、老朽空き家対策を実施するために市町による特定空き家の認定が円滑に行えるよう、今後、基本的な判断基準や運用を示すなど、技術的支援を行ってまいります。  また、空き家の利活用につきましては、県が専門家による空き家活用推進チームを市町へ派遣して空き家バンクへの登録を促進するとともに、移住希望者などのニーズに応じた実践的なアドバイスを行っているところであり、今回、これらの取り組みを促進するため、空き家バンク制度による空き家の有効活用の情報発信などに要する費用を二月補正予算に計上することとしております。  さらに、ひろしま住まいづくりコンクールにおいて、良好な改修や空き家再生の事例を紹介することにより、既存住宅の利活用を促すなど、良好な住宅のストックに努めているところでございます。  今後とも、市町と連携して空き家対策に取り組み、定住促進につながる空き家の利活用が進むよう市町への支援や情報発信に努めてまいります。 8 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。         【土木建築局長児玉好史君登壇】 9 ◯土木建築局長(児玉好史君) 地域の建設業者の適正な確保についてお答えいたします。  公共事業は、社会資本の整備を通じて、県民生活の安全・安心の確保や本県経済の発展を促すなど重要な役割を果たしており、特に中山間地域では、生活交通の確保や地域振興を支えるインフラ整備など、地域住民が自立した生活を行うための重要な役割を果たしていると認識いたしております。  その担い手としての地域の建設事業者は、道路や防災施設の整備のほか、除雪や災害発生時の緊急対応など、県民の安全・安心を確保する上で重要な役割を果たしていると認識いたしております。  しかしながら、建設産業は、従事者の高齢化や新規就労者の減少に加え、地域によりましては厳しい経営環境に直面しており、将来的には社会資本整備の担い手の空白地帯が発生することも懸念されております。  このため、現在見直しを行っております社会資本未来プランにおきまして、公共事業の担い手の確保を施策の一つに掲げて取り組むこととしており、その関連計画として、広島県建設産業ビジョン二〇一六を策定しているところでございます。  このビジョンにおきましては、将来にわたって地域における社会資本整備の担い手が確保され続けるよう、確かな競争力を発揮する建設産業、地域を支える建設産業、持続可能な建設産業の三つの取り組み分野において、入札契約制度の改正など公共事業に係る市場環境整備を中心とした具体的な取り組みを進めていくことといたしております。  地域を支える建設産業の取り組み分野におきましては、災害時の応急復旧や道路の維持管理などの担い手を確保するため、道路や河川などの維持修繕業務についての複数年契約や地域ごとの一括契約の試行、地域で必要な施工能力を確保するための事業者の協業化などの導入検討など、地域維持業務に係る制度整備や地域状況に応じた運用に取り組んでまいります。 10 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 11 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 中山間地域における医師の確保についてお答え申し上げます。  本県の中山間地域における医師数は、平成二十六年の国の調査で四百六十四人であり、人口当たりで県平均を大きく下回っていることから、この数を増加させることが喫緊の課題であると認識しております。  こうしたことから、県におきましては、地域偏在の解消に向けた重点的な取り組みといたしまして、まず、自治医科大学卒業医師を中山間地域の公的医療機関に配置しており、来年度は二十名を派遣する予定でございます。  次に、広島大学ふるさと枠や岡山大学地域枠の卒業医師につきましては、臨床研修修了後七年間のうち四年間を中山間地域の公的医療機関で従事することとなっておりまして、十年後には、臨床研修修了後の医師が百名を超え、そのうち約七十名が中山間地域で従事することとなっております。  あわせて、卒業生の地域医療マインドが醸成されますよう、広島大学に寄附講座を設置し、中山間地域の医療現場におけるセミナー等を実施しております。  また、中山間地域の医師の定着を図るため、研修等に参加する場合に代診医を派遣する制度やICTを活用し専門的な症例の相談ができる体制につきまして、備北では三次中央病院、芸北では安佐市民病院を拠点として構築してまいりたいと考えております。  こうした取り組みによりまして、県内どこに住んでも安心して必要な医療・介護サービスが受けられるよう地域医療体制の構築に努めてまいります。 12 ◯議長(平田修己君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時三十二分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 13 ◯議長(平田修己君) 出席議員五十八名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 14 ◯議長(平田修己君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                    平成28年2月24日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                    広  島  県  知  事                                       (財 政 課)            2月定例県議会の追加議案及び説明書について   平成28年2月定例県議会の追加議案及び説明書を,別冊のとおり提出します。 15 ◯議長(平田修己君) 別冊はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。  お諮りいたします。ただいま報告の追加議案十五件を本日の日程に追加し、一括議題とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 16 ◯議長(平田修己君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自追県第一号議案         至追県第一五号議案 17 ◯議長(平田修己君) この場合、知事から追加議案に対する提案理由の説明を求めます。知事湯崎英彦君。
            【知事湯崎英彦君登壇】 18 ◯知事(湯崎英彦君) ただいま追加提出いたしました議案につきまして、その概要を御説明いたします。  まず、平成二十七年度の一般会計補正予算案の概要を申し上げます。  国においては、誰もが、家庭、職場、地域で生きがいを持って充実した生活を送ることができる一億総活躍社会の実現を目指し、投資の促進や生産性革命の実現、結婚、妊娠、子育て支援の充実などを内容とする緊急対策と、農林水産業の体質強化等のTPP対策を打ち出したところでございます。  こうした対策は、イノベーションの創出や女性の活躍促進など、人口減少を克服し、成長力を確保する地方創生に取り組む本県施策の方向性に合致するものでございます。  このため、本県といたしましては、国の対策を活用し、平成二十八年度当初予算と一体的に、災害に強いまちづくりや地方創生に向けた取り組みなどに前倒しで取り組むこととし、八十二億五千五百二万円を追加計上しております。  一方で、社会保障関係費など事業費の確定に伴い、減額の対応を行うとともに、公共事業につきましても、国の認証などによる事業費の確定に伴う減額を行うなど、百六十億二千九百七万円の減額の整理を行うこととしております。  また、本年度予算のうち、やむを得ず翌年度に繰り越して実施する事業について、繰越明許費を計上しております。  以上の結果、一般会計につきましては、七十七億七千四百四万円の減額となり、本年度予算の累計額は一兆三億八千四百十六万円となります。  また、特別会計補正予算案は、十会計で三十億六百九十二万円の減額、企業会計補正予算案は、四会計で十九億五千六百八十万円の増額となっております。  どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう、よろしくお願いいたします。 19 ◯議長(平田修己君) 引き続いて質問を行います。緒方直之君。         【緒方直之君登壇】 20 ◯緒方直之君 皆さん、こんにちは。自由民主党広島県議会議員連盟の緒方直之でございます。今次定例会におきまして、これまでの代表質問に続き、トップバッターとして一般質問の機会を与えていただきました議長を初め、先輩、同僚議員各位に感謝申し上げます。  私は、昨年四月の統一地方選挙におきまして、ふるさと東区の皆様の温かい御支援をいただき、四期目の当選をさせていただきました。干支が一回りしたこれまでの三期十二年を振り返り、初心を思い出しながら、新しい気持ちで県政発展に取り組んでまいります。本日は、これまでに取り上げたことのない問題、早急に取り組むべき課題、そしてまた、かなえたい夢も含め質問させていただきます。当局におかれましては、明快でわかりやすく、そして、少しゆっくりとした答弁をお願いいたしまして、早速質問に入らせていただきます。  質問の第一は、子供の貧困対策における市や町との連携についてであります。  今、子供の貧困率は年々悪化しており、厚労省の調査によりますと、子供の六人に一人、約三百万人が貧困状態にあると言われております。  貧困ラインとは、国民所得の中央値の半額を基準にしておりますが、その額は百二十二万円ほどであります。中でもひとり親家庭における貧困率は五四・六%と、二人に一人を超えています。そうした状況を鑑み、この本会議においてもさまざまな質問がなされ、執行部からは、公営住宅への入居の優先的取り扱い、職業紹介や相談対応などに取り組むといった答弁がなされました。そのこと自体はこれまで以上に推進していただきたいと思うわけですが、私は、教育を初め、生活保護などさまざまな相談業務や窓口対応を通じて、子供やその家族に触れる機会の多い各市や町こそ、子供の貧困対策の最前線であるのではないかと思います。  だからこそ、県と市や町での連携体制が大切になってくるのであります。子供の貧困対策に関する県の思い、施策はきちんと伝わり、同時に、市や町の取り組みを県は把握できているのでしょうか。いまいち、それらが伝わってこないのであります。この問題は、緊密な連携のもと、スピード感を持って、総合的かつ有効に進められることが求められています。  そこで、子供の貧困対策についてこれまで県と市や町の連携をどのようにとってこられたのか、もしそれが十分でないのであれば、今後どのようにして連携を構築していかれるのか、お伺いいたします。  質問の第二は、ビッグデータの活用について、二点お伺いいたします。  ビッグデータとは、コンピュータや通信機器などが仕事や暮らしに広く利用されることにより蓄積されていくさまざまなデータの集積体のことをいいます。  コンビニエンスストアの購買情報、カーナビの走行記録、医療機関の電子カルテなど、世界で一年間に生み出されるデータは、平成二十三年に一・八兆ギガバイトであったのが、平成三十二年には四十兆ギガバイトと二十二倍余りに膨れあがると予想されており、もはや実感できる範囲を超えた世界であります。  一方、こうしたビッグデータをうまく活用していく方策として、国の地域経済分析システムというものが整備されました。  このシステムは、通称RESASと呼ばれ、例えば観光分野では、携帯電話の位置情報を利用して観光客をうまく周遊させるためにはどのような案内をすればよいかなど、具体的な観光戦略の立案に役立てることができます。また、将来的な小学校の数や病院数などのシミュレーションも可能となります。  このように、RESASを活用することで、経験や勘に加え、新たなデータ等に基づく客観的で中立的な政策決定が可能となるものであり、このたびの二月補正予算に、県内の市や町、企業、学校等での利用促進を図る事業が計上されております。  さらに、一月二十九日には、本県が国際交流・ビッグデータ活用特区として国家戦略特区に指定されたところでありますが、そこでまず、今後、さまざまな分野でのビッグデータの活用が求められる中、このたびのこの特区で具体的にどのような取り組みをされるのか、お伺いいたします。  二点目は、感性工学の取り組みによる本県産業の振興についてであります。  感性工学とは、人間が持つ感性、イメージをものづくりに生かしていく取り組みであり、例えば、上品である、わくわくする、心地よいといった消費者が感じる感性を数値化し、商品開発に反映させるための研究分野であります。  実は、広島県は、長町三生広島大学名誉教授がこの感性工学を確立した地であり、広島大学やマツダなどで研究や製品開発が行われています。  県では、これらの取り組みをオール広島の体制で支援されると伺っております。まさに広島県がビッグデータをどのように料理していくかが問われており、この転機を生かし、成功へと導かれることを期待しているところであります。  そこで、このビッグデータの活用による感性工学の取り組みが、将来の本県産業の振興にどうつながると考えておられるのか、この取り組みを県民の皆様に認識していただくという意味からも、御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、動物愛護の取り組みについて、二点お伺いいたします。  一点目は、動物愛護センターの再整備についてであります。  私は、昨年九月、三原市にある広島県動物愛護センターに伺い、小さな命を守ろうと懸命に頑張っておられる職員の方々やボランティアでトリミングに来られている方々とお会いし、お話を伺いました。  当センターは、昭和五十五年に設置され、当時は野良犬、野良猫対策が中心で、殺処分数は二万頭を超えておりました。その後、減少したとはいえ、まだ年間三千八百頭もの殺処分がなされており、このまま動物愛護センターが、動物殺処分センターであってはいけないと感じております。そして、今後は犬や猫が幸せに暮らせ、新たな飼い主に引き取られ、生かされていく動物保護・譲渡センターへと方向転換する重要性を強く感じているのであります。  しかしながら、当センターは建築後三十数年を経過して老朽化も進み、機能的にも限界であり、アクセスも決してよいとは言えない環境にあります。  このような中、今年度、動物愛護センターあり方検討会が設置され、当センターを県中央部に移転させ、犬・猫の譲渡施設としての機能を充実させるとともに、家族連れが憩える場所にもしてはどうかといった議論がなされていると伺っております。  また、ボランティア団体への譲渡や飼い主への返還は、平成二十六年度は二千八百十四頭で、前年度より九百八頭ふえており、動物愛護への県民の関心は以前より高まっているのではないでしょうか。  今朝の新聞報道でも神石高原町のNPO団体が県内殺処分ゼロを目標に、これまで約五百六十頭を保護し、うち二百九十頭を飼い主に返還・譲渡し、さらに、災害救助犬やセラピー犬の育成も手がけていることが紹介されています。ちなみに、平成二十六年の広島市の大規模土砂災害において活躍した災害救助犬、夢之丞はここで訓練されたそうであります。そして、こういった機運は広島県だけの話ではなく、例えば、秋田県では今後、八億四千万円の整備費をかけて大規模な動物愛護施設を建設する方針を打ち出しておられます。  そこで、動物愛護の機運が高まりつつある今こそ、動物の殺処分から保護・譲渡への転換を目指し、動物愛護センターの再整備に取り組まれるべきと考えますが、現在の施設に対する評価と再整備に向けた具体的な見通しを、機能面での転換も含め、お伺いいたします。  二点目は、幼い子犬や子猫の譲渡制限についてであります。  皆さんは、幼い子犬や子猫の販売にある制限があることを御存知でしょうか。それは出生後五十六日間は犬猫の販売をしてはいけないということであります。  これは、幼い子犬や子猫が人になれる前に販売することにより、後々、吠え癖や噛み癖等の問題行動を起こす可能性が高まることから、一定期間の販売規制をかけるものであります。  生後二カ月の子犬は人間で言うと既に三歳児、生後一カ月でも一歳児に当たると言われ、生後間もない子犬や子猫がどのような環境で育てられるのかは、その後の一生に大きな意味を持つのであります。  さらに、一定期間を待たずに母親から離されると、免疫力が低下し、将来病気にかかりやすくなるとも言われています。つまり、目先を優先してしまうと、将来、飼い切れなくなって放棄するといった負の連鎖につながるのであります。ペット先進国と言われるドイツやイギリス、イタリアなどではこの五十六日のルールは厳しく守られています。  しかし、日本では、法律に経過措置が設けられており、本年八月末までは四十五日とされているなど、段階的移行が認められており、現時点ではこの五十六日になっておりません。  こうした中、札幌市において、生後五十六日までは親と一緒に飼育することを飼い主の努力義務とする条例が、この二月市議会に提案され、採決はまだ先ですが、報道などでは可決の見込みであると言われております。  こうした飼育放棄そのものの解消を目指す取り組みは大変すばらしいことだと思いますし、本県においても必要なのではないでしょうか。確かに、幼い子犬、子猫は大変かわいく、せっかく飼うのであればより小さいほうがよいと思われるかもしれません。しかし、先程申し上げたように、たった十日程度の違いでも子犬や子猫にとって大きな意味を持つのであります。  そこで、飼育放棄の根本原因の一つを解決することはもちろん、福祉向上の観点からも、幼過ぎる子犬や子猫の譲渡がもたらす弊害について県民に対し周知を図ってはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。  さらに、本県においても、都道府県においては初となる幼い子犬や子猫の譲渡制限の努力義務を含めた動物愛護に関する条例の検討をすべきと思いますが、あわせて御所見をお伺いいたします。  さて、次の質問に参りたいと思います。  最近、LGBTという言葉をよく見かけます。  LGBTのLは女性同性愛者を意味するレズビアン、Gは男性同性愛者を示すゲイ、Bは両性愛者を示すバイセクシュアル、Tは性同一性障害など心と体の性が一致しなかったりする人などを指すトランスジェンダーの人を示し、総じて性的マイノリティーなどとも言われます。  こうした方々への言われなき偏見や差別などをなくしていくとともに、一方で慎重に考えなくてはいけない課題もあると思いますので、今回はこのことについて、三点お伺いいたします。  一点目は、LGBTの方に対する思い、支援や県民への啓発等についてであります。  昨年四月に、大手広告代理店が全国のおよそ七万人を対象に行った調査では、七・六%の方がLGBTなどの性的マイノリティーであるという調査結果が出ており、十三人に一人というこの数字は、学校や職場の仲間として、あるいは家族として、性的マイノリティーの方が私たちの周りに当たり前に生活していることを示しています。しかも、差別や偏見を恐れてカミングアウトしていない人も多いと思われ、可視化されていないのが実情です。  私は、先日、性的マイノリティーの方々や支援団体の方ともお会いし、お話を伺ってまいりました。  その中で感じたことを要約すると、まず、そうした方々は決してなりたくてなったわけではないということでした。  物心ついたときから何か自分自身に違和感を覚えながらも、その悩みを誰にも打ち明けることもできず、殻に閉じこもるしかなかったわけであります。中には親友だと思い勇気を持って相談したところ、翌日にはクラス中に広まり、からかわれ、いじめられ、そこから不登校になったり、さらには自傷行為に走った人もいるそうです。教師が何気なく放った冗談でも、当事者には矢のように突き刺さったこともあると伺いました。  そして、それは大人になってからも職場ではもちろん、親にも言えず、人としての幸せになりたい気持ちを封印して生きていかねばならないわけであります。嘘をつき続けていかねばならないこと、また、演じて生きていかねばならないことは大変苦しいものだと思います。  そこで、まず、こうした状況の中で暮らしていらっしゃることについてどのようにお感じになられるのか、LGBTの方々へのメッセージとなるような知事の思いをお伺いいたします。  その上で、県としてこれまでLGBTの方々に対する支援並びに県民への啓発について何に取り組んでこられたのか、そして今後はどのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。  また、県と支援団体との協働や支援団体へのサポートをどうしていくのかということについてもあわせてお伺いいたします。  さて、こうしたLGBTがクローズアップされるきっかけともなった、いわゆるパートナーシップ条例が昨年四月一日に東京都渋谷区で施行され、同性カップルに対するパートナーシップ証明書の発行が開始されました。  この条例が規定するものについては私も賛同いたしておりますが、一方で日本国憲法第二十四条において、婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立すると明記されており、同性カップルの、いわば婚姻関係を認めるようなこの制度は、伝統的な家族観で構成されている地域の共同体の中では混乱を招くおそれがあり、また、北海道大学の谷口博名誉教授が制度上の問題点を指摘するなど、拙速かつ行き過ぎではないかと懸念しています。  性的マイノリティーの方々が、住居を借りる際や病院での付き添いなど、生活のさまざまな場面で感じる不便さについて個別に対応を考えていくことは重要であると思いますが、平等と多様性を包含しながらも我が国が守っていくべき制度というものについて熟慮すべきものであると考えます。  さらに申し上げるならば、LGBTの方々自身も、こうした権利ありきで要望されているわけでは決してなく、ただただ、性的マイノリティーへの正しい理解と、そして偏見や差別的取り扱いの解消を求めておられるのであります。  そこで、この渋谷区のパートナーシップ条例について知事はどのように感じておられるのか、お伺いいたします。  最後に、この問題について教育の見地から質問いたします。  これまで私が申し上げてきたこのような状況を変えていくためには、子供のときから教育で変えていくべきこともあると思います。当事者意識を持ち、また、子供たちにこうしたナイーブな問題をどう教えていくべきなのか。実際に学校現場には性的マイノリティーの子供がいます。先ほども触れましたが、そうした子供たちは、六八%が小・中・高校でいじめられたことがあり、三二%が自殺を考えたことがあり、さらに二二%が実際にみずからを傷つけたことがあるという痛ましいデータもあります。  昨日の日下議員の性同一性障害の児童生徒に対する対応に関する質問に対し、相談しやすい体制整備を図るといった御答弁がありましたけれども、詳細な言及がなされず、私はいま一つ明確なイメージができませんでした。  性同一性障害以外の性的マイノリティーを含む多様性に対する正しい理解を進めるための教育は、本県ではまだ十分なされていないように感じます。  そこで、この性的多様性について、学校で子供たちに対しどのように取り組んでいかれるのか、それと同時に、これまでそうしたことを習ったことがない親に対しても何かしらの周知は必要になってくると思いますが、その対策についてもあわせてお伺いいたします。  この性的マイノリティーの問題については、多くの御意見もあると思います。私自身、こうして論じてはおりますけれども、では自分の子供がそうだったらどうだろうかと真剣に考えます。  我が自民党でも、先月、この問題に取り組むプロジェクトチームが立ち上がりました。  その中で、提案者の稲田朋美政調会長は、「個人は生まれつきさまざまな特徴を備えています。そのことを理由としてその人が社会的不利益や差別を受けることがあってはなりません。保守政治家と位置づけられる私ですが、LGBTへの偏見をなくす政策をとるべきと考えています。」と発言されました。  私も全く同意見であり、こうした人々も含め、誰もが幸せに暮らせる広島県となることを願い、次の質問に移ります。  質問の第五は、暮らしをエンジョイを実現するための海釣り公園の整備について、二点お伺いいたします。  県では昨年十月に改定したひろしま未来チャレンジビジョンにおいて、今後の目指す姿として、新たに「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県 仕事も暮らしも。欲張りなライフスタイルの実現」を掲げられました。  その仕事でチャレンジについては商工労働局の所管する事業を初め多数見受けられますが、それに対し、暮らしをエンジョイの部分においては特に真新しい施策も見当たらず、余り重点が置かれていないのではないかと感じております。  仕事と暮らしのいずれも欲張りに実現するという視点には共感いたしますが、我々働く世代は暮らしをエンジョイと言われても、なかなかエンジョイする余裕もない、手段も少ない、そして何よりそうした雰囲気になっていない中で、そうした施策・事業が見受けられないというのは非常に残念であります。これではせっかくのキャッチコピーも、前半部分しかイメージできないのであります。  そこで、県民の皆様にもわかりやすく実感していただくために、知事が認識されている暮らしをエンジョイとはどのようなものなのか、具体的なイメージをお伺いいたします。  二点目として、暮らしをエンジョイするため、一つ提案したいと思います。  それは、海釣り公園の整備についてであります。  釣りは、子供から高齢者まで、世代や性別を問わず手軽にできるレジャーでもあり、一人でも、また、仲間とも、そして夫婦や親子でも楽しむことができます。また、季節ごとにさまざまな魚種を狙って釣り糸を垂らし、釣れた魚をおいしくいただくといった楽しみもあります。特に広島県は、平成二十三年の調査によれば、釣り人口比率が一二・二%であり、全国第二位の釣り好きの県でもあります。  そのような中、昨年四月には、広島経済同友会がベイサイドビーチ坂に海釣り公園を建設することを提言され、私も注目しております。  現在、全国には多くの海釣り公園がありますが、広島県は釣り人口も多く瀬戸内海という恵まれた環境にありながら、そういった施設は十分ではありません。  一方、お隣の山口県では、光市にフィッシングパーク光という海釣り公園が建設されています。  先日、私は実際にここに行ってきたわけですが、人々がおしゃべりをしながら釣りを楽しまれ、また、その日はアジやアイナメ、そして大きなマダイなどが釣れており、まさに暮らしをエンジョイされておりました。手ぶらで行っても大丈夫とのことで、休日には親子連れも多く来られるそうで、また、広島からも釣り人が訪れるそうであります。先日は静岡県からも海釣り公園の検討のため視察に来られていたそうで、二億円ほどで建設されたこの施設は、決して新しくはないものの、皆さんに愛されていることを肌で感じました。桟橋から見える室積海岸はすばらしい景色でしたが、本県にも世界に誇れる瀬戸内のすばらしい夕日があります。  ぜひ、こういった施設を広島県に整備していただきたいと願います。近悦遠来という言葉が示すように、まずは広島県民のために施設を整備し人々が楽しむことで、きっと遠方からも人々がやってくることとなり、観光振興にもつながることが期待されます。  そこで、広島県民が暮らしをエンジョイを実現し、さらに観光振興はもとより、何より地域にとっての産業振興やにぎわいの創出に資することも期待されるこの海釣り公園をぜひ整備すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。  その上で、広島経済同友会の提言をどのように受けとめられたか、また、海釣り公園の実現に向けたハードルは何で、それをどのようにすれば解決することができるのか、お伺いいたします。  質問の第六は、都市部における鳥獣被害対策についてであります。  都市部における鳥獣被害は、中山間地域と比べると格段に少ないと思われますが、広島市内においてもイノシシや鹿が出没しており、我が東区でも福田、馬木、上温品地域はもとより、各地で被害報告が上がっております。民家の目の前にイノシシがあらわれても、彼らはまるで銃が使えないことを見越したかのように悠々と歩き回ったりしております。都市部であっても、中山間地域であっても、被害を受けた人の気持ちは同じです。  しかしながら、都市部では銃器の使用は認められず、わなによる捕獲についても、その免許を持っている人は少なく、現状では打つ手がない状況にあります。しかし、私は、いずれは地域で対応することができるよう、県として抜本的な対策を講じる必要があると考えております。短期的に目の前の駆除を行っていくことと、長期的に地域でそうした駆除が行える人を育てていくことの二本立てが必要となるのではないでしょうか。  こうした中、既存の制度として捕獲隊という制度があり、本県の第十一次鳥獣保護管理事業計画にも有効な方策として位置づけられております。  捕獲隊とは、狩猟免許を持たない人にかわって狩猟免許を持った人たちが市や町の要請により捕獲する制度で、この場合、狩猟免許を持たない人が免許所持者の指示のもとで捕獲作業をすることも可能であります。また、捕獲隊の編成に当たっては、狩猟人口の減少、高齢化等に対応した捕獲体制を早急に確立する必要があることから、新たな担い手を育成する取り組みもあわせて推進することとされております。  さらに、昨年三月の広島県環境審議会自然環境部会では、ニホンジカについて委員から、積極的に捕獲をふやすには捕獲隊の充実が必要ではないか、さらなる捕獲を進めるためには何らかの手だてを考えてみてはどうかなどの発言もなされております。  そこで、本県の、特に都市部を中心とした捕獲隊の取り組みの現状と課題、さらに新たな捕獲の担い手による有害鳥獣の捕獲も視野に入れた今後の取り組みについてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
     質問の最後は、国家に関する段階的教育の必要性についてであります。  ことしの夏、本県では全国高等学校総合文化祭と全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイが開催されます。  本県の生徒たちが活躍することを心から願うと同時に、各場面において全国の生徒たちの模範となるべく国旗に一礼し、国歌を大きな声で歌ってほしいと願うものであります。  申し上げるまでもなく、国旗と国歌は国にとってなくてはならないものであり、国の象徴として大切に扱われ、国民の間に定着することを通じて国民のアイデンティティーの証として重要な役割を果たすものであります。同様の問題として、北方領土を初めとする領土領海問題があり、子供たちが我が国の領土領海を正しく理解することは極めて重要であります。  私は、教育の中で特に大事なものについては、何度も何度も繰り返し教えていくことが必要だと思っています。  実際、読み書き計算などについては、基本的なこととして何度も教えているのではないでしょうか。  そして、教育には絶対に忘れてはいけないことや身にしみ込ませるよう学ばせておく必要があるものもあると考えます。それがまさに国旗国歌、領土領海、我が国や広島の歴史や地域の伝統行事にほかならないのであります。  これらの問題については、学習指導要領の中で、小学校からの発達段階に応じて指導することとされていることはお聞きしておりますが、現在、大人でも、例えば領土領海に係る国境等を正しく知らないという人たちが一部に見られます。  そこで、疑問に思いますのが、段階的な教育が果たして効果的になされているのかという点であります。  特に、本県ではグローバル人材の育成に力を入れていこうとされておりますが、世界に出て他国の人たちと接するのであれば、なおさら理解しておくべきことがあるのではないでしょうか。  そこで、先ほどの国旗国歌や、領土領海などについて、私は子供たちの理解はまだまだ不十分ではないかと思いますが、子供たちの習熟度をどのように認識されているのでしょうか、読み書きと同様に習熟度をはかる手だてはあるのでしょうか、もしそれがないのであれば、何かしら手だてが必要なのではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。  また、こうした国家に関する大切なことを小学生、中学生、高校生と発達段階に応じ、繰り返し教えていく段階的教育のさらなる徹底を図る必要があると考えますが、現状で十分なのかどうかも含め、御所見をお伺いいたします。  以上となりますが、今回も、さまざまな質問をさせていただきました。  我が広島県は、秩序の中に進歩を求める誇りある県だと思っております。古きを訪ね新しきをつくり出す中、いつかこうなったらいいな、いつかこうしたものができたらいいな、そうした思いの、そのいつかに期限をつければ、それは約束へと変わるのであります。一つでも多くの県民の夢や願いが約束へと変わっていく本県であることを願い、十三回目の一般質問を終わります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 21 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 22 ◯知事(湯崎英彦君) まず、国際交流・ビッグデータ活用特区の取り組みについての御質問でございます。  ビッグデータにつきましては、製造業における加工から流通までの品質管理や高齢者に適した予防・医療・介護の一体的な提供といった新たな産業やサービスの創出、少子・高齢化による人口減少がもたらす労働力不足の問題の解決など、さまざまな分野における経済活動での利活用が期待できると考えております。  国におきましても、いわゆるIoTやビッグデータ等の到来を第四次産業革命とも呼ぶべき大変革と位置づけ、既存の競争環境を激変させ得る脅威でもある反面、さまざまな課題の解決にもつながる可能性を秘めたものであるとして、民間による時機を逃さぬ的確な投資と、国としてそれを促し加速するためのルール整備を行っていくこととされております。  こうした中、今般指定されました国際交流・ビッグデータ活用特区におきましては、こうしたビッグデータ等を活用したイノベーションの創出を加速させるよう、各種の規制の緩和等を提案いたしております。  具体的には、データの収集や共有を円滑にするための個人情報保護に関する規制の緩和、データの分析・活用を行う高度外国人材を受け入れるための在留資格に関する規制の緩和、さらには、それらをビジネスにつなげるために雇用労働相談センター等の起業・創業を促進する仕組みの構築などでございます。  今後、内閣府や関係省庁、民間事業者等と協議の上、具体的な事項を盛り込んだ区域計画を策定することとしており、この国家戦略特区を通じて県内にイノベーションが連続的に生まれる環境を構築し、付加価値の高い新たな産業やサービスの創出につなげてまいりたいと考えております。  次に、LGBTの方に対する思いや支援、県民への啓発等についての御質問でございます。  本県では、ひろしま未来チャレンジビジョンで目指す多様な主体の社会参画に向け、県民が人権尊重の意識を高め、互いに人として尊重し合う社会づくりに取り組んでいるところでございます。  今日のグローバル社会におきましては、一人一人の違いが新たな価値の創造と活力を生むものであり、とりわけ経済分野では多様性を尊重する活動がイノベーションを生む源泉であるとも認識いたしております。  また、LGBTの方々が、性的マイノリティーであるというだけで無理解と偏見にさらされるような状況は許されることではなく、全ての多様な主体が一人一人の価値観に基づいて活躍できる広島県を実現してまいりたいと考えております。  このため、県民向けの人権啓発リーフレットや行政、企業等の人権研修担当者向けの研修会などを通じまして、LGBTに対する理解を深める啓発を行ってきたところでございます。  今後は、生活上のさまざまな悩みに関する相談機能を強化するとともに、当事者やその家族などが安心して暮らしていくための支援に取り組んでいる団体の皆様とも情報交換を図りながら、より効果的な啓発に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、渋谷区の条例に対する考え方についてでございます。  渋谷区の男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例でございますが、この趣旨は、行政、住民及び事業者がそれぞれの責務を果たし、協働して、性的マイノリティーを含む多様な個人を尊重し、豊かで安心して生活できる成熟した地域社会の実現を図ることであり、人として互いに尊重し合う社会づくりを目指す本県の取り組みと同じ趣旨であると考えております。  また、パートナーシップ証明書でございますけれども、この証明書は法律婚と同等の効果を有するものではないと認識いたしておりまして、LGBTの方々がさまざまな場面で感じる不便さや偏見、差別的な扱いをできる限り解消する一つの方策としてとり行われているものであると理解しております。  次に、暮らしをエンジョイの具体的なイメージについてでございます。  チャレンジビジョンの目指す姿であります仕事も暮らしも充実させる欲張りなライフスタイルというのは、仕事か暮らしのどちらかを優先させる、いわゆるゼロサムではなく、その両方を高いレベルでバランスさせるというものでございます。  一方で、仕事も暮らしも両方欲張るというのは無理ではないかと感じられる方もおられると思いますが、本県が目指しているのは、そういった方々に頑張れ、頑張れと強要するといった趣旨ではなく、さまざまな状況にある県民の皆様一人一人が、それぞれに仕事にも暮らしにも希望を持ち、その希望をかなえられる社会をつくるものでございます。  このような考えから、県民の皆様が暮らしをエンジョイできるよう、イノベーションが持続的に生まれる環境の整備や質の高い働き方を追求できる働き方改革などにより、労働生産性を上げて雇用の確保や所得の向上につなげる取り組みを推進してまいります。  そして、これらの取り組みを通じて県民の皆様の暮らしにゆとりが生まれることにより、家族との時間や旅行、スポーツ、習い事、婚活など暮らしをエンジョイするためのさまざまな活動、これはそれぞれの県民の皆様によって異なってくると考えておりますが、そういった活動に取り組むことができると考えております。  こうした暮らしをエンジョイに対するイメージや価値観は、さまざまな分野や範囲、さらには精神的あるいは物質的な豊かさなど千差万別でございますので、まずは、県民の皆様方にイメージして語っていただくことが重要であると考えております。  そのため、県民の皆様とのコミュニケーションを通じまして、これまでの取り組みによりあらわれてきた成果や変化を実感していただいた上で、暮らしをエンジョイに対するイメージを把握し、施策や事業に落とし込んでまいりたいと考えているところでございます。  今後も県民の皆様一人一人が、仕事や暮らしに対して抱く希望をかなえられると感じることができ、さらには、それを欲張りに追求できるような二十一世紀の新しいライフスタイルの実現に向けて取り組んでまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 23 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 24 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 私から、三点お答え申し上げます。  まず、子供の貧困対策における市や町との連携についてでございます。  子供の将来がその生まれ育った環境に左右されることのないよう、子供の貧困対策を推進していくことが重要な課題であると認識しております。  そのため、県では、昨年三月に策定いたしましたひろしまファミリー夢プランにおきまして広島県子どもの貧困対策計画を位置づけまして、子供等に対する教育・生活・就労・経済的支援を推進しているところでございます。  施策の実施に当たりましては、住民に身近な市町と密接に連携し、実態に応じた支援を行っていくことが重要であることから、これまでも会議等における県の施策の説明ということに加えまして、施策に対する市町の意向調査ですとか、市町が配置している母子・父子自立支援員の研修の場を活用した意見交換やニーズ把握などによりまして、県からは市町への情報提供、市町からは現場の実態を踏まえた提案をいただくなど、連携を密にした対応を行ってきているところでございます。  こうした取り組みの成果といたしまして、母子・父子自立支援員からの専門的な知識を習得したいという御要望にお応えしまして、今年度から研修の日数と内容を拡充し、社会保険労務士による就労支援のアドバイス、また、ファイナンシャルプランナーによるひとり親家庭のマネープランの作成支援などの専門的な内容も取り入れたところでございます。  このほか、市町の教育委員会や小中学校に配置されておりますスクールソーシャルワーカーの研修におきまして、新たに子供の貧困対策に関する制度を周知し、活用の促進を図るなど、教育分野とも連携して取り組んでおります。  さらに、平成二十八年度からは、新たに相談窓口のワンストップ化など相談体制の充実を図る市町への助成を行うこととしております。  引き続き、県と市町、さらには福祉、教育、労働などの幅広い分野の連携を重層的・総合的に推進し、全ての子供が心身ともに健やかに夢と希望を持って成長していける広島県を目指してまいります。  続きまして、動物愛護センターの再整備についてでございます。  動物愛護センターは、野良犬や野良猫が非常に多かった昭和五十五年に開所しており、多数の犬猫を効率的に収容・管理する施設となっておりますが、返還や譲渡の促進に十分対応できる施設とはなっておりません。  県といたしましても、現在、動物の命を大切にする機運が高まっており、終生飼養や適正飼養の普及・啓発とともに、犬猫の返還や譲渡を促進していくことができる施設に転換していく必要があると考えております。  このため、今年度、動物愛護センターのあり方について検討し、返還・譲渡が促進できる施設、命のことが学べる施設、人が集まる施設など、あるべき姿やその機能について整理したところでございます。  来年度は、動物愛護センターに必要な機能やその実現性に係るニーズ調査を開始いたしますとともに、引き続き、動物愛護管理推進計画に基づき、引き取り数や殺処分数の大幅な削減に努め、それらの結果を踏まえ、あり方検討会において再整備について検討を進めてまいります。  三点目は、幼い子犬や子猫の譲渡制限についてでございます。  県といたしましても、犬及び猫におきましては、生後一定の期間、親、兄弟などとともに飼育することが、問題行動を生じさせないためにも大変重要なことと認識しております。  このため、本県といたしましては、県民の皆様に対しまして、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準に基づいて、譲渡時の講習会、しつけの講習会やホームページなどのさまざまな機会を活用して周知徹底に努めているところでございます。  また、一般飼い主を含めた幼い子犬や子猫の譲渡制限に係る条例の検討につきましては、まずは、法で義務づけられている販売事業者への規制が適切に履行されているか確認した上で、社会一般への理解や浸透状況を勘案しながら、国の動向や他の自治体の取り組み状況も参考にし、今後、研究してまいりたいと考えております。  本県といたしましては、引き続き、販売事業者等に対しまして、法の遵守を徹底させるよう、一層の指導に取り組みますとともに、県民の皆様に対しましても、譲渡制限の周知や啓発に努めてまいりたいと考えております。 25 ◯議長(平田修己君) 商工労働局長寄谷純治君。 26 ◯商工労働局長(寄谷純治君) 感性工学の取り組みによる本県産業の振興について御答弁申し上げます。  グローバル化が進展する中、本県産業が新興国との厳しい競争に打ち勝ち、持続的な成長を実現していくためには、単なる価格競争に陥ることなく、新たな付加価値を有した競争力のある商品やサービスを開発していくことが重要でございます。  このため、県では、その商品やサービスが本来持つ機能に加えまして、人間が感じる使いやすさ、心地よさなどの曖昧な価値、いわゆる感性価値をデータなどによりできる限り可視化し、新しい付加価値として備えた商品・サービスを開発する取り組みに対しまして広島大学や公益財団法人ちゅうごく産業創造センターなどとも連携して支援を進めているところでございます。  また、広島大学及びマツダを初めとする県内企業が連携して、脳の反応を計測することで感性を可視化する研究も進んでいるところでございまして、今般の国家戦略特区の指定によってこうした研究をさらに加速し、将来的にはその研究成果も活用しながら感性工学による商品やサービスの開発を支援していきたいと考えております。  こうした感性価値は、単なる価格や性能を超え、消費者の五感に直接訴えかけて新たな価値軸を提供するものでございまして、今後とも引き続き、広島がその先進の地となって、県内企業が感性工学により商品の価値を高め、より収益性の高い事業展開が可能となるよう取り組んでまいりたいと考えております。 27 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。         【土木建築局長児玉好史君登壇】 28 ◯土木建築局長(児玉好史君) 海釣り公園の整備についてお答えいたします。  平成二十七年十月に改定いたしましたひろしま未来チャレンジビジョンでは、新たに「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県」を目指す姿として設定し、県民一人一人が主役の新しいライフスタイルの実現を応援していくこととしております。  海釣り施設など海に親しむことができる環境を整備することは、県民を初め多くの人々が訪れ、憩い、楽しめる、活気とにぎわいのある魅力的な空間を創出するための手法の一つとして重要であると認識いたしております。  これまで、広島港宇品地区や観音地区を初め県内の港湾などにおいて、安全に海釣りができるよう既存施設の一部改良などに取り組んでまいりましたが、海釣り施設を整備する場合には、既存施設の利用者や漁業関係者との事前調整、釣り人の安全確保などの対策を講じる必要がございます。  昨年四月に、広島経済同友会から提言をいただきました海釣り公園の建設につきましては、海水浴場であるベイサイドビーチ坂の課題であります年間を通じたにぎわいの創出が期待できることからも意義のある提言と考えており、事業主体や管理運営手法などの課題について、地元坂町や安芸商工会などの関係者と検討を進めているところでございます。 29 ◯議長(平田修己君) 環境県民局長森永智絵君。         【環境県民局長森永智絵君登壇】 30 ◯環境県民局長(森永智絵君) 都市部における鳥獣被害対策についてお答えいたします。  鳥獣被害は都市部においても山際の住宅地周辺などで発生しており、広島市の鳥獣被害防止計画によりますと、市内全域でイノシシ、鹿による農作物被害や住宅地への出没が増加しているとされております。  こうした中、鳥獣被害対策として、市町が銃やわななどの免許資格を持つ狩猟者を捕獲隊として編成し、住民からの要請に応じて捕獲を進めていますが、被害の軽減にはつながっていない状況にあります。  この理由といたしましては、都市部では農業被害とかかわりが薄いことから狩猟免許取得者の捕獲隊への加入割合が低く、例えば広島市では全県平均と比べ一〇ポイント程度低い一五・六%となるなど、複数の捕獲要請に迅速に対応できる体制が不十分であることが挙げられます。  このため、県では、これまで新規狩猟免許取得等への支援により狩猟者の確保・育成を図ってまいりましたが、今後は、免許更新の場などで狩猟者の社会的な役割について啓発を図り、捕獲隊への加入促進も進めてまいります。  さらに、鳥獣被害対策を効果的・継続的に実施していくためには、市町の捕獲隊の活動を狩猟免許を持たない地域住民が支援するなど、地域も一体となった捕獲対策が有効であると考えており、県といたしましては、その仕組みづくりについて、市町や地域住民等の意見をお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。 31 ◯議長(平田修己君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 32 ◯教育長(下崎邦明君) 二点についてお答え申し上げます。  まず、性的多様性に関する教育についてでございます。  いわゆる性的マイノリティーに係る児童生徒につきましては、学校生活を送る上で特別な支援が必要であり、個別の事案に応じ、児童生徒の心情等に配慮した対応が必要であると認識いたしております。  このため、各学校におきましては、個別の状況に応じ、服装の変更や更衣室・トイレ使用時の配慮等を行うとともに、児童生徒が相談しやすい環境を整え、児童生徒の思いをしっかりと聞き、それを踏まえて、きめ細かな対応が行われるよう指導しているところでございます。  また、保護者に対しましても、子供の悩みや不安を見過ごしてしまうということのないよう、性的多様性についての理解を深めていただくことが重要であることから、PTAや関係機関と連携し、啓発を行う必要があると考えております。  教育委員会といたしましては、引き続き、性的マイノリティーに係る児童生徒の支援について、教職員研修を通して教職員の意識啓発や指導力の向上を図るとともに、発達段階に応じて児童生徒が性的多様性について正しい認識が持てるよう、関係機関と連携し指導資料や学習教材を作成することを検討してまいります。  次に、国家に関する段階的教育の必要性についてでございます。  グローバル化が進展する中、学習指導要領では、社会科や道徳に国を愛する心情・態度の育成が目標として示されており、我が国の将来を担う児童生徒が国旗や国歌を尊重し、我が国の領土や領海などについて正しく理解することは大変重要であると考えております。  各学校では、国旗国歌につきましては、社会科、音楽科、道徳、学校行事などの教育活動において、小学校段階から繰り返し指導しております。  また、領土や領海などにつきましては、社会科などにおいて、地図帳、資料集、県教育委員会が作成して県内全ての公立学校に配付した日本全図などを活用し、学習指導要領にのっとって指導しているところでございます。  これらの指導の評価につきましては、例えば、音楽の授業において歌詞や旋律を正しく歌うことができるか、社会科などでは我が国の領土や領海を正しく理解しているかなど、実技や筆記などによって行っております。  また、国を愛する心情・態度が育っているかどうかにつきましては、例えば、児童生徒の作文や発言、儀式的行事における態度などを継続的に見ているところでございます。  国を愛する心情・態度の育成につきましては、例えば、国旗国歌を尊重する態度は、各学校の卒業式や入学式における児童生徒の歌声や式に臨む態度などからおおむね定着しつつあるものの、学校内外のさまざまな場面においては十分とは言えない状況もあると考えております。  こうしたことから、教育委員会といたしましては、児童生徒がさまざまな場面で日本や広島の歴史や文化について胸を張って語られるよう、教科や総合的な学習の時間などにおいて児童生徒が主体的な学習をさらに進めるための指導の充実を図ってまいります。 33 ◯緒方直之君 議長……。
    34 ◯議長(平田修己君) 再質問を許します。緒方直之君。 35 ◯緒方直之君 丁寧な御答弁をいただいたと感じております。理解はいたしましたけれども、もう少しだけお伺いしたいことがございますので、再質問させていただきたいと思います。  項目を出すときにちょうど教育長の御答弁があったものですから、教育のことに関しては再質問はいたしませんけれども、国歌を大きな声で歌うことについては段階的に定着しているということでございました。これは各議員の皆さんもそうだと思いますが、小学校、中学校、高校の卒業式に行くと、小学生が一番大きな声で国歌を歌っていると思います。思春期なのかもしれませんが、だんだん声が小さくなっているように思いますので、そういったところはもう一度見ていただければと感じております。  再質問におきまして、二点ほどお伺いさせていただきたいと思います。  まず一点目は、健康福祉局長からございました動物愛護におきます幼い子犬や子猫の譲渡制限について、まず大切なことは法律を遵守しているかどうかを確認していくことだという御答弁でございました。確かにそのとおりでございますし、それについて異議はございませんが、しかし大切なことは、私がこの質問で申し上げたことは、この八週規制、つまり五十六日をしっかり守っていくように指導すべきではないかということでございました。  確かに法律の附帯決議の中では、質問でも申し上げましたが、四十五日あるいは四十九日というものが認められているわけです。法律を遵守しているかを確認したときには、例えば、それが四十九日であっても法律違反にはならない。けれども、それが子犬や子猫の命にとってどうかということが大切なわけであって、札幌の条例も結局、法律の上書きまでを視野に入れて、罰則規定はないけれども、努力義務を目指した条例改正になっていることがみそではないかと思っているところであります。  実は、既に調べておりまして、犬猫販売業者数は広島県内で四百十一業者だと認識しております。何日間飼育・飼養しているのかという業者のデータも挙がっておりまして、例えば四百十一業者の中の四百八業者が計画などを提出しています。飼養日数五十六日の業者は八十六業者、実際には四十五日の飼養日数が一番多く二百七十五業者、不明が二十四業者あります。確認したいことは、県として法律を遵守しているかどうかについて取り組んでいくということは、例えば、提出していない三業者に対して指導していくこと、不明の二十四業者に状況を確認することでよしとするのか。私が申し上げたいのは、それよりさらに一歩踏み込んで、どうかこの五十六日を努力義務として県としても応援していくので取り組もうではないかという姿勢をお見せすることではないかと思うのですが、これについての御所見をお願いいたします。  もう一点は、釣り公園についてということで、どきどきわくわくしながら答弁を聞いていたのですけれども、これについて今、宇品等一部の釣り場を改良してやっているということでした。ありがたかったのは、経済同友会の提言に対し意義あるものと捉えているという答弁があったことについては、今後前向きに取り組んでいただけるものと理解しておりますが、一点、ハードルとなるものについて、例えば、管理運営をどこがするのか、危険性・安全性については、逆に海釣り公園を整備することで安全性は高まる、今整備されていると言われた宇品のほうがまだ安全対策ができていないところがあるように私は感じております。  また、管理については、光市では漁業協同組合に運営を任せてうまくいっている、そして、これまで二十年間以上事故は一回も起きていないと聞いており、ハードルはクリアできるのではないかと思いますが、再度、意気込みをお聞きしたいと思っております。 36 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 37 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) お答え申し上げます。  現在、法律上四十九日となっている譲渡制限について、五十六日を目指していくということが大切ではないかというお尋ねだと存じます。  この法律では、現在法律上は五十六日となっておりますものを当面の間四十九日と読みかえるという規定でございますが、法律上、法の施行後五年以内に検討するということでございます。すなわち、法の精神としまして、現在は四十九日であるけれども、法律が制定をされた平成二十四年から五年以内に五十六日という本則を目指すということでございます。  私ども、その法の趣旨を考えますれば、法として規制ができるのは四十九日ということでございますけれども、目指す姿というのはやはり五十六日ということが、法が一定の時期を見据えて考えていることでございます。私どもも、この法にのっとって、将来的に五十六日ということを念頭に置き、進めていくことが基本なのではないかと考えております。 38 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。         【土木建築局長児玉好史君登壇】 39 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  海釣り公園の御提案をいただいた件につきましては、この提案そのものにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、意義のある提言と考えております。  一般的に、海釣り公園を整備する場合の検討すべき課題として、安全性、あるいは既存の利用者あるいは漁業関係者との調整、そして、新たに一定の整備をするとなれば、事業主体あるいは管理運営手法といったことも検討が必要と考えております。  現在、具体的な利用の方法から始まり、今申し上げたような課題についても、地元坂町、そして安芸商工会などの関係者と協議を進めておりますので、先進の事例もよく踏まえた上で、検討を精力的に進めてまいりたいと考えております。 40 ◯議長(平田修己君) 傍聴者の入れかえを行いますので、このまましばらくお待ち願います。         【傍聴者入退場を待つ】 41 ◯議長(平田修己君) 引き続いて質問を行います。鷹廣 純君。         【鷹廣 純君登壇】 42 ◯鷹廣 純君 皆さん、こんにちは。広島市安佐南区から初当選しました民主県政会の鷹廣 純です。この二月定例会で一般質問の機会を与えていただきました議長を初め、先輩、同僚議員の皆様に感謝申し上げます。  私は、県庁職員として十六年間、主に農業振興業務に携わりました。そして、選挙に当たっては、多くの地域の皆様に支えていただきました。働く者の立場で、また、地域で暮らしている皆さんの立場で議会活動をしていく決意でございます。当局の皆様には真摯な答弁をお願いし、質問に入ります。質問は一問一答方式により行いますので、質問席に移ります。(質問用演壇に移動)  質問の第一は、広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動について、二点伺います。  二〇一四年八月二十日、大規模な土砂災害が広島市北部を襲いました。私は、直ちに自転車で被害の状況を見て回りましたが、八木・緑井はもとより、広いエリアで道路に土砂が堆積し、河川の護岸が壊れ、山の至るところが崩れていました。今、被災地を見てみますと、復旧・復興が進められ、被災直後の惨状からは随分様子が変わっているところもあります。地元住民の皆様方の御努力に敬意を表するとともに、行政を初め、関係者の取り組みに感謝申し上げます。  それでは、質問させていただきますが、私は、災害発生直後、いても立ってもいられなくなり、安佐南区総合福祉センターに設置された災害ボランティアセンターのスタッフに加わり、また、現場での土砂撤去のボランティアにも参加しました。その際の経験も踏まえて、災害死ゼロに向けた取り組みと災害が起こった後の対応について質問します。  一点目は、広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動行動計画の取り組みについてであります。県は、「みんなで減災」県民総ぐるみ運動行動計画を二〇一五年十月に策定されました。  行動計画を見てみますと、湯崎知事の巻頭言のタイトルに、「災害死ゼロを目指して 減災のキーパーソンはあなたです」とあるように、いざというときは自分の身は自分で守ること、すなわち、県民一人一人がみずからの命を守るために適切な行動をとることが重要です。  そして、そのための知識を、地域や企業あるいは学校などさまざまな場所や機会を通じて、どのように普及していくかが課題であると思います。二〇一六年──平成二十八年度当初予算にも、県民総ぐるみ運動推進事業が計上されており、県民の防災意識の醸成を高める取り組みや自主防災組織の育成強化の取り組みが示されています。住まいが急傾斜地に近いなど、防災に関心の高い方であれば、みずから情報を求めてホームページを検索したり防災訓練に参加されたりすると思いますが、目指すところは県民一人一人の総ぐるみ運動です。県民一人一人にどのようにアプローチしていくのか、都市部や中山間地域などさまざまな地域特性を踏まえ、また、子供から高齢者まで幅広い年齢層の県民それぞれに対してどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いします。 43 ◯議長(平田修己君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 44 ◯知事(湯崎英彦君) 県民総ぐるみ運動を着実に進め、身の周りの災害危険箇所を知ることなど、五つの行動目標の達成を図るためには、地域特性はもとより、年齢層や生活形態などにも応じた的確かつ多様なアプローチにより、県民一人一人へ運動を浸透させていくことが極めて重要であると認識いたしております。  このため、地域の防災活動などに参加する機会の少ない高齢者など、主に在宅されている方々に対しましては、テレビやラジオ等を通じた定期的な広報や各放送局の気象予報士等に委嘱しておりますみんなで減災推進大使の活動などにより、日常生活の中で災害の危険性や防災情報などの周知が図られるよう、知る取り組みを集中的に実施しているところでございます。  また、児童生徒に対しましては、学校におきまして一斉防災教室や避難訓練を実施するなど、児童生徒の発達段階に応じてみずからの命を守り抜く力が育まれるよう、防災教育を進めているところでございます。  さらに、企業等で働いておられる従業員の方々に対しましては、新たに、市町や経済団体等とも連携しながら、企業がこの運動へ主体的に参画いただけるよう経営者に働きかけるとともに、企業が行う従業員に対する知る取り組みの支援などを行っていくこととしております。  あわせまして、地域の防災力の要であります自主防災組織に対しては、防災リーダーの養成や自主防災アドバイザーの派遣、また、自主防災組織活性化マニュアルの活用などを通じまして活動の活性化を図ることにより、より多くの住民を巻き込んだ防災活動が地域の状況に応じて展開されるよう取り組んでいるところでございます。  今後とも、こうした取り組みを強力に進めますとともに、県民の防災・減災に関する意識調査を毎年度実施をいたしまして、取り組みの見直しなどにしっかりと反映させながら、県民、自主防災組織、事業者、行政等が一体となって災害死ゼロを目指してまいります。 45 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 46 ◯鷹廣 純君 情報が伝わりにくい高齢者や家庭におられる方々に対しては、自主防災組織を活用するということでありますけれども、防災リーダーには、防災の知識などを身につけるだけでなく、地域コミュニティーのリーダーとして地域を巻き込んで取り組んでいくような姿が理想だと思いますが、非常に負担も大きいものであると思われます。  防災リーダーが地域で活動する際に、防災リーダー任せにせず、地域一体の取り組みに行政もしっかりフォローできるよう一層の配慮を要請します。  次に、災害が起こった後の市民の助け合いの体制、いわゆる災害ボランティアの仕組みづくりについてお伺いします。  道路や河川が被災した場合は行政が対応しますが、個人の財産である住居などが被災した場合、家屋に流入した土砂の撤去などは、残念ながら、現行法では、その所有者が行うことが原則であります。  したがって、所有者個人や親戚、友人、御近所で助け合って作業を行うことになるのですが、被災の状況によっては非常に大変で、先の見えない作業が延々と続く場合もあります。  そうした場合、災害ボランティアの力が大きな助けになることを私は実際の経験を通して知りました。ボランティアは、それぞれの個々人の自発的な行動として行われますが、多くの方が参加することで、大きな力になり、復旧・復興に向けての大きな原動力ともなります。  個々人のボランティアを災害ボランティアセンターを通してうまく組織化して動かす仕組み、さらに、行政と連携する仕組みをつくることが重要と考えています。  八・二〇土砂災害でも多くのボランティアに駆けつけていただき、多いときには、安佐南区の災害ボランティアセンターだけで一日二千名を超える方が集まり、センターの運営は大変混乱いたしました。  災害ボランティアセンターでは、被災者の作業ニーズの把握、そのニーズに合わせたボランティアの調整、そしてスコップなど機材の貸し出し、現地への案内などを行う必要もあります。  あわせて被災地には、私設のボランティアセンターも複数設置されましたので、そういったセンター同士の横の連携も必要となりました。安佐南区及び安佐北区の社会福祉協議会が設置した災害ボランティアセンターでは、主にこういった調整業務などを行ったわけですが、それを行うスタッフは、一部、社会福祉協議会の職員がおられたものの、あとは関係団体から派遣された方々で、大部分がボランティアでした。そして相当の混乱を来たしたわけです。こうした経験を踏まえると、災害発生時におけるボランティアセンターの効率的な運営を確保するための仕組みを、平時から広域的につくっておく必要があると思いますが、御所見をお伺いします。 47 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 48 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 一昨年の広島市八・二〇豪雨災害では、延べ四万四千人もの多くのボランティアの方々が、家屋に流入した土砂かき活動などに御支援をいただきました。多くの皆様方に、改めて感謝を申し上げる次第でございます。  発災時、県社協は県からの情報提供を受け、各市町社協、関係機関・関係団体等へ情報発信や職員の派遣調整を行うなど、安佐南区・安佐北区社協が設置しました災害ボランティアセンターの運営を支援したところでございます。  しかしながら、非常に多くのボランティアの方々にお集まりいただく中、受付に長時間を要したことですとか、あるいは被災者ニーズの把握など、センター運営上の課題に加えまして、関係機関・団体との情報共有や連携などが不十分であったという課題も認識しております。  こうした課題に対しまして、ボランティアセンターの運営能力を向上させるため、災害を経験した他県のボランティア団体の実体験やノウハウ等を反映した災害発生時シミュレーション訓練などによりまして、災害ボランティアセンターの運営要員の養成、被災者ニーズ班の編成やニーズ把握スキルの向上に取り組んでおります。  また、関係機関・団体との連携強化のため、県外を含むNPO法人や関係機関・団体で構成します広島県被災者生活サポートボラネット推進会議におきまして各機関の役割を明確化いたしますとともに、それぞれの団体が、人、物、金、情報などを、どの時期に、どのように支援していくのか、より実践に即した活動内容について協議し、その共有化に取り組んでいるところでございます。  こうしたことを通じまして、幅広い関係団体との連携を含め、災害ボランティアセンターの効率的・効果的な運営ができる体制づくりに努めてまいります。 49 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 50 ◯鷹廣 純君 近年、日本列島各地において大地震や洪水、土砂災害などが相次いでおります。広島県においても、これからも豪雨災害が起こることも十分想定されるところであり、地震で言えば、南海トラフ地震など広範なエリアで大きな被害が出ることも想定されます。  そうした大規模災害における救援から復興に至る過程では、多くの支援者、ボランティアの参画が欠かせません。ぜひ、災害ボランティアセンターが円滑かつ効率的に活動できるための仕組みづくりを要請いたします。  質問の第二は、保育サービスの提供体制について、二点質問いたします。  一点目は、待機児童の解消に向けた取り組みについてです。  一九九五年に厚生労働省が初めて保育所の待機児童を公表して、二十年が経過しました。このころから、待機児童は全国的に大きな問題となり、国、地方自治体ともに取り組みを進めてこられました。広島県においても保育所等の整備を進め、保育所等の定員を四月一日現在で比べると、二〇一三年は六万二千三十六人、二〇一四年は六万二千八百八十九人、二〇一五年には六万六千百四十三人と、大きく受け入れ枠をふやしてきました。  これにより、四月一日時点での待機児童数は、二〇一三年は三百七十二人、二〇一四年は四百四十七人、二〇一五年は六十六人と、ここに来て施設の整備等による定員増加が入所希望の増加に追いついてきており、イタチごっこの距離が縮まってきたように思います。  昨年三月に策定されたひろしまファミリー夢プランでは、二〇一九年度までの保育等の量の見込みを取りまとめておりますが、これによると、三歳未満の保育のニーズは、引き続き増加するものの、三歳以上については、二〇一五年度以降、毎年下がっていくこととされており、全体で見ると、既に保育ニーズはピークを迎えていると分析されているようです。  一方、過去三年間の四月一日現在の入所児童数は、毎年一千人から一千二百人程度増加してきており、また、今、県が進めている少子化対策や女性の活躍促進が進めば、新たな保育ニーズが発生することも考えられます。年度途中からの待機児童も一定数発生していますが、まずは四月当初における待機児童ゼロを達成できる見込みはどうなのか、また、現状において地域別や年齢別の保育の需要見込みをどのように分析し、施設の整備など定員確保をどのように進めていこうとしているのか、御所見をお伺いします。 51 ◯議長(平田修己君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 52 ◯知事(湯崎英彦君) 待機児童につきましては、平成二十七年四月一日現在、全国で約二万三千人余が発生し、五年ぶりに増加した中で、本県では、御指摘のありましたとおり、六十六人となり、前年の四百四十七人から大きく減少に転じたところでございます。近年、四月一日の待機児童は広島市で発生していることを踏まえ、昨年度、県と市で、局長レベルの待機児童解消対策会議を立ち上げ、平成二十八年四月一日待機児童ゼロを目標として、連携し、施設整備や保育士確保に加え、保育所の新設や認可外保育施設の認可化等を進めた結果、平成二十七年度中に、約七百人の受け入れ枠を確保する見込みとなっており、想定どおりでありますれば、今年四月の待機児童ゼロが達成できるのではないかと考えております。  次に、保育の需要見込みにつきましては、今年度スタートいたしました子ども・子育て支援新制度において、市町が保護者等のニーズ調査等により算出した需要見込みに基づいて、平成三十一年度までの必要な保育サービスの確保に努めているところでございます。  需要については、地域的には大きなばらつきはなく、総じて平成二十九年度には必要な保育の量が確保できる見込みとなっており、また、年齢的には三歳児以上の保育ニーズは減少傾向にある一方で、三歳未満児については経年的に増加する見込みであると把握いたしております。  県といたしましては、市町計画の着実な実施の支援、また、ニーズの高い三歳未満児を対象とする事業所内保育や小規模保育等の地域型保育の推進など、市町と連携し、地域の実情に応じてハードとソフトを柔軟に組み合わせ、必要な受け入れ枠を確保したいと考えております。 53 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 54 ◯鷹廣 純君 定数確保が見えているということでございますけれども、少子化対策や女性の活躍促進の成果が上がっていけば、入所希望はふえてきます。逆に、少子化対策や女性の活躍促進をしっかりと進めようと思えば、余裕のある保育所の受け入れ態勢の確保が必要であると思います。そういったところを見きわめながら、まずは四月当初の待機児童ゼロにするというところを、ぜひ優先的に取り組んでいただきたいと思います。  二点目は、保育士の確保に向けた取り組みについてです。  先ほどお伺いしたように、保育所等の整備は急ピッチで進められています。しかし、そこで働いていただく保育士の確保ができず、児童が定員まで入所できないといった事態が生じています。  このため、保育士確保も全国的な課題となっています。保育士の確保が困難な背景としては、勤務労働条件が厳しいことがあります。  二〇一五年の調査によると、保育士の賃金の月額は平均二十一万三千円で、全産業の平均の三十万四千円を大きく下回っております。  また、勤続年数は平均七・六年と短く、全産業の平均十二・一年より大きく下回っていることからも、厳しい労働実態がうかがえます。厚生労働省職業安定局が行った保育士資格を有しながら保育士としての就職を希望しない求職者に対する意識調査では、保育士への就業を希望しない理由として、賃金が希望と合わないが四七・五%と多くの方が理由として挙げています。次いで、他職種への興味四三・一%、責任の重さ・事故への不安四〇%、以下自身の健康・体力への不安、休暇が少ない・取りにくい、就業時間が希望と合わないなどとなっており、勤務労働条件の悪さが大きな要因となっています。  こういった状況の中で保育士の確保をしていくわけですが、待機数の多いゼロ歳児から二歳児を見るためには、配置基準により、より多くの保育士の確保が必要となります。  さらに、現在、広島県の保育士の求人倍率は三倍を超えており、より一層保育士の確保が困難になっています。  そこで、お伺いします。県の二〇一六年──平成二十八年度当初予算では、多様な保育サービス充実事業において、保育士人材バンクによるマッチングや就職説明会の開催、保育士資格等取得への支援あるいは保育補助者雇用への助成などに取り組むこととされていますが、本県の保育士不足は、保育の現場においてどのような影響を及ぼしているのか、その現状や課題をどのように分析し、これらの施策によりどの程度保育士不足を解消していけるとお考えなのか、お伺いします。 55 ◯議長(平田修己君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 56 ◯知事(湯崎英彦君) 保育士不足は、待機児童発生の一つの要因ともなっており、また、現場の保育士の長時間労働や事務の増加といった負担増を生じさせ、さらなる離職につながっていると考えられるなど、保育現場に深刻な影響を及ぼしていると認識いたしております。  保育士不足の主な原因といたしましては、専門職でありながら給与が少ないことで定着しないこと、一旦離職すると、ブランクがあることでの不安などから再就職をちゅうちょする人が少なくないこと、より多くの保育士の配置が必要な三歳未満児のニーズが増加していることなどが考えられることから、就業継続や復職支援として、さまざまな施策を実施しているところでございます。  今後の保育士不足についてでございますが、当面、平成二十八年度では、新卒者と離職者を勘案すると、約六百人の確保が必要と試算されることから、保育士試験の実施回数を年一回から二回にふやすことにより約百人の増加を図るほか、保育士人材バンクのマッチング方法の見直しや新たな人材の掘り起こしによる約三百人、就職説明会の開催による六十人など、合わせ約六百人を確保する見込みといたしております。  加えまして、保育補助者の雇い上げに対する助成による保育士の就業環境の改善、また、約七%の保育士等の給与の単価アップ分の保育所運営費への上乗せなども実施することとしており、これらの施策の効果を分析した上で、引き続き、離職防止・復職支援により保育士不足の解消を図り、いつでも安心して子供を預けて働くことができる保育環境を実現してまいりたいと考えております。 57 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 58 ◯鷹廣 純君 さまざまな取り組みをしていただいているのはよくわかりました。しかし、これらの取り組みは、一時的には保育士確保につながるかもしれませんが、長期的に安心して保育士の皆さんに働いていただくには、やはり保育現場の思い切った勤務労働条件の改善が不可欠だと思います。  答弁の中に、七%の保育士運営費助成の上乗せということがありましたけれども、物価が上昇し、また、昨年の春闘の影響を受けて、国から来るお金がふえていると理解しております。ただ、実質勤務労働条件改善に当たるのは三%だと思いますけれども、これではまだまだ足りないのではないかと思います。ぜひ、国へのさらなる働きかけをしていただきたいと思います。  また、広島県の保育士の求人倍率が近隣県よりも突出して高い状況から見ても、保育士の雇用のミスマッチ解消に向けた処遇改善につながる助成制度なりを県独自で創設するなど、突っ込んだ対策が必要ではないかと思います。前向きな検討を要請します。  質問の第三は、広島湾岸トレイルについてお伺いします。  時々マスコミにも取り上げられますが、聞きなれない方も多くおられると思いますので、若干説明いたします。健康と自然指向のライフスタイルへの関心が高まる中で、歩くからさらに歩く旅へとニーズは進化しています。ロングトレイルは、登山道や林道、集落の道を結んで長距離のルートを整備したものです。ロングトレイルは欧米で盛んでありますが、国内でも十のトレイルが整備されており、広島湾岸トレイルも含め整備中のトレイルも多数あります。  広島湾岸トレイルは、呉市を出発点とし、広島市の東の山々を通って北は広島市安佐北区の白木山や冠山などを経由し、南に下って、一昨年土砂災害がありました広島市安佐南区の阿武山、武田山、そして帰着点の広島市西区、佐伯区の鈴ケ峯までつなぎます。さらに延伸ルートとして、宮島の弥山や江田島を結びます。  来月末ごろの全通予定となっていますが、その時点で二百五十キロメートルの日本一の長距離ロングトレイルになります。日本山岳会広島支部ロングトレイル研究会が中心となって、地元自治体や、地域で森づくりや里山づくり、環境保全の活動をされているNPOなどの団体等と連携し、標識の設置やガイドマップ作成、危険箇所への対策を進めているところであり、間もなくトレイルの開発、維持管理、運営を行う広島湾岸トレイル協議会が、関係団体を中心に設置される予定となっています。  ロングトレイルは、自然環境の適正利用による観光活性化が目標の一つであり、地域社会の進行や発展への貢献が期待されています。多くの人々を引きつける魅力的なトレイルとなれば、国内のみならず、ロングトレイルが盛んな欧米からの観光客誘致にも生かせると思われます。
     県は、昨年十月に改定したひろしま未来チャレンジビジョンで、目指す姿を実現していくための視点として、都市と自然の近接ライフを掲げています。複数市町にまたがって観光振興や環境保全、地域の活性化などにつながる新たなこの取り組みに、県としても積極的にかかわってはどうかと思いますが、御所見をお伺いします。 59 ◯議長(平田修己君) 商工労働局長寄谷純治君。         【商工労働局長寄谷純治君登壇】 60 ◯商工労働局長(寄谷純治君) 自然体験型観光のニーズが高まっている中で、県内の美しい山々や海の景観、特色ある文化・歴史などの魅力が体感できます広島湾岸トレイルは、都市と豊かな自然が近接した本県ならではの、自然環境を活用した観光資源の一つになるものと考えております。  近年、韓国から県北エリアへのトレッキングツアーがふえつつある中で、本県におきましては、こうした地域の特色を生かした自然体験型観光を推進するため、トレッキングにつきましては、専門ガイドの育成、体験型プログラムの造成、そして、ホームページでの情報発信などに取り組んでいるところでございます。  ロングトレイルなどの自然体験型観光は、外国人観光客の増加のほか、県内広域周遊の促進や滞在時間の延長などの効果が期待されるところであり、広島湾岸トレイルにつきましては、本県の体験型メニューの一つとして、市町等とも連携し、周辺の観光資源も含めた商品造成の取り組みや積極的な情報発信などに努めてまいりたいと考えております。 61 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 62 ◯鷹廣 純君 湯崎知事は、一期目の選挙に出られたとき、海の道構想を政策の一つに掲げられました。  私は、当時、農業振興の業務をしていましたが、なぜ、山の道構想を打ち出して中山間地域の振興に取り組まないのかと単純に思いました。実際には、中山間地域のこともさまざま取り組んでおられますけれども、もっと強いメッセージを発信していただければと感じております。  今回の私の質問は、都市近郊の里山のことでありますけれども、いろいろな広がりがある取り組みだと思っております。ぜひ、積極的なかかわりをお願いいたします。  最後の項目に移ります。  今年度、六月補正に続いて、来年度当初予算で、水道事業における公共施設等運営権活用検討事業が計上されています。生きる上で一番大事なライフラインである水にかかわることですので、慎重な検討を要請する立場から、今年度の調査結果である県営水道事業における公共施設等運営権活用検討調査報告書や来年度予定している検討調査の内容について、少し細かく質問させていただきます。  企業局は、経営形態・事業運営を再構築し経営基盤の強化を図るためとして、水道事業のうち管路や施設の維持管理の業務について県と水ing株式会社が出資して設立した株式会社水みらい広島に、二〇一三年四月から指定管理者にして管理運営を委任しています。今行われています検討調査は、管路及び施設の維持管理に続いて、老朽化した管路、施設などの更新についても公共施設等運営権という制度が活用できないか、検討・調査しているものです。  一言で言いますと、水道事業について県の関与を最大限減らし、民の役割を大きくする検討をしているということになります。  まず一点目ですが、現在の水道事業の状況を押さえておく必要があると思います。  公共施設等運営権の設定は、県が出資している関係もあり、株式会社水みらい広島に対して行うことが想定されますが、現在、株式会社水みらい広島がどのように維持管理の業務を行っているのかを検証することは、大変重要なことであります。調査報告書によりますと、株式会社水みらい広島みずからによるセルフモニタリングと企業局によるモニタリング監視・監督により、企業局と同レベルのサービス水準が確保されていると報告されています。  しかし、現在、企業局から株式会社水みらい広島に管理ノウハウを技術移転するために多くの企業局職員が株式会社水みらい広島に出向しているところであり、サービス水準が維持されているのは当然であって、セルフモニタリング等の仕組みによってサービス水準が確保されていると考えるのは早計ではないかと思いますが、どのように検討・調査されたのか、伺います。 63 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。         【企業局長沖田清治君登壇】 64 ◯企業局長(沖田清治君) 株式会社水みらい広島は、水道事業を取り巻く厳しい経営環境に対応するため、県と民間双方が有するノウハウや技術力を生かし、水道技術を継承しつつ専門性を高め、県営水道の管理運営業務の充実を図ることを目的の一つとして設立したものでございます。  県営水道に指定管理者制度を導入して三年目でございますが、業務の実施状況につきましては、県と株式会社水みらい広島のそれぞれが、毎月、運転監視操作業務、水質管理業務、施設管理・点検業務など十四項目について業務の履行状況や水準を確認し評価するモニタリングを実施しており、今日まで適切に実施されていることを確認いたしております。また、この間、民間職員の育成や技術の継承も着実に進んでおり、県からの派遣職員も計画どおり縮小しているところでございます。  引き続き、適切なモニタリングの実施により水道事業運営の透明性を高めますとともに、危機管理対応等を含め、より一層の技術の継承を進めてまいります。 65 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 66 ◯鷹廣 純君 私としては、サービス水準が確保されているのは、まだ企業局から多くの職員が派遣されている面が大きいと思っています。株式会社水みらい広島が水道事業の運営権を受けられるだけの経験やノウハウをこの三年間で蓄積されたのかに大いに不安があります。そこはしっかりと検証してほしいと思います。  次に、調査報告書の中の公共施設等運営権の活用検討について伺います。  メリットとして、運営権者が行えば、標準仕様より合理的な施設構造を設計したり、新技術の導入をすることが期待できるといったことが挙げられています。標準仕様と異なる構造設計や新技術について、安全・安心の確保のために技術的なチェックをしておく必要があると思いますが、安心面から見てどのような検討を行ったのか、お伺いします。 67 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。 68 ◯企業局長(沖田清治君) 公共施設等運営権につきましては、平成二十三年度のいわゆるPFI法の改正で新たに設けられた制度でありますことから、今回の調査におきましては、まず、そのメリットや運用上の課題を中心に検討をいたしております。  このため、今回の調査における更新コストの削減に係る検討につきましては、安全面等から技術的な検証を行ったものではなく、あくまで一般論として期待できる効果をまとめたものでございます。  仮に今後、公共施設等運営権を活用する場合には、県が必要と考える更新工事等の要求水準を示すことになりますが、それに対する民間事業者からの新技術や工法などの具体的な提案につきましては、安全・安心確保の観点はもとより、技術的な実現可能性も審査する必要があるものと考えております。 69 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 70 ◯鷹廣 純君 民間ノウハウを利用することにより、新技術を導入したりすることはよいことではありますが、一方で、新たなリスクも生まれます。チェックしたり、対応する仕組みを整備すれば、また時間とコストもかかります。これらのことを総合的に考慮しながら検討していく必要があると思います。  次に、公共施設等運営権の活用についての有効性について伺います。  調査報告書に記載されているVFM──バリュー・フォー・マネーを出すためには、更新投資を三から二〇%削減しなければならないと試算しています。  しかし、調査報告書にまとめられている民間事業者へのヒアリングの結果では、工業用水道事業についてはユーザーの撤退リスクがあるなど運営権の活用は難しいのではないか、また、金融機関からは、適切な料金改定の仕組みが必要ではないか、さらに、更新投資の削減の可能性としては、ヒアリングした民間事業者によって五から二〇%と幅があり、運営権者で施設のダウンサイジングができなければ更新投資のコスト削減効果は限定的になるのではないかとの意見があったとされています。  これらの意見を踏まえると、有効性があると結論づけられた運営権の活用の実現可能性は、必ずしも高くはないのではないかと考えています。どのような観点から有効性があると判断されたのか、お伺いします。 71 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。 72 ◯企業局長(沖田清治君) 県営水道事業は、人口減少等に伴い給水収益が減少を続ける中で、今後、老朽化した施設や管路の更新が大量に生じる見込みであり、必要な更新工事を行いつつ可能な限りコストを削減することが大きな経営課題と認識いたしております。  この更新投資の抑制という課題に対しまして、公共施設等運営権につきましては、発注手法の工夫による工事コストの縮減や発注手続の簡素化などによる民間の創意工夫が期待できること、一定の前提条件のもとではございますが、更新投資額の削減率によりましてはバリュー・フォー・マネーが出ると試算されたことから、有効性があると考えられるという結果になったものでございます。  一方で、公共施設等運営権を活用するためには、更新投資額の削減の実現性のほかにも、公共ガバナンスの確保など、その他の課題もありますことから、来年度も、こうした課題につきまして引き続き検討していく必要があると考えております。 73 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 74 ◯鷹廣 純君 VFMを出すために、無理に更新投資を削減すれば、安全・安心を犠牲にすることにもつながります。慎重かつ丁寧な検討を要請します。  最後の質問になりますが、来年度の事業で公共ガバナンスの確保のための方策を検討することとされています。  公共施設等運営権を設定すると、将来的には企業局や県に水道事業の専門技術者が少なくなると想定されるため、発注する立場の企業局、県からは事業運営のノウハウが失われていくこととなります。  独立した監視機関の設置なども検討されているようですが、将来にわたって運営権者の適正な事業運営や安全・安心を確保する仕組みを、技術面を含めてどのように構築していこうとされているのか、お伺いします。 75 ◯議長(平田修己君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 76 ◯知事(湯崎英彦君) 水道の安全・安心を確保することは、県の重要な責務であると認識しており、そのためには、さまざまな仕組みでそれを担保していく必要がございます。  このため、仮に公共施設等運営権を活用する場合には、まず、条例で必要な給水サービス等に係る基準を定め、運営権者に対し、これを遵守させます。  また、契約書で要求水準の達成度について自己評価を義務づけるとともに、企業局も定期的にモニタリングを実施し、必要に応じ業務改善指示を行うとともに、運営権の取り消しも視野に必要な対策をとってまいります。  加えまして、第三者による評価の観点から、運営権者の事業運営に対する監督権限などを付与された独立監視機関の設立や機能につきましても検討してまいります。こうした運営権者の技術面も含めた適正な事業運営のチェックや、万一運営権者が撤退した場合等に備えるためにも、県において水道運営に係るノウハウを維持していくことが重要になると考えております。  今後とも、こうした仕組みを検討することで水道の安全・安心を確保するとともに、適正な事業運営に努めてまいります。 77 ◯議長(平田修己君) 鷹廣 純君。 78 ◯鷹廣 純君 技術面でのノウハウを県にも引き続き維持していくといったような答弁もありましたけれども、将来的には、運営権を設定すれば企業局なり県に専門的技術者が少なくなるということが想定されます。  その中で、いかに維持していくかというのは非常に難しい問題であるというふうにも思います。  企業局では、安全・安心な水を確保するために慎重に水道事業を進めていただいていると思っています。そのために、コストがかかったり時間がかかったりする部分はどうしてもあると思います。命にかかわる水のことであります。コスト削減重視に偏る余り、または民間手法の導入自体が目的化するなどして、安全・安心がないがしろにされるようなことがあってはなりません。  検討内容を詳しく県民や議会にも示していただき、結論ありきではない慎重な検討・調査を重ねて要請し、私からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 79 ◯議長(平田修己君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時三分散会 広島県議会...