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  1. 広島県議会 2016-02-03
    平成28年2月定例会(第3日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2016年02月23日:平成28年2月定例会(第3日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(平田修己君) 出席議員六十名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一号議案         至第八十七 報 第 四 号 2 ◯議長(平田修己君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十八年度広島県一般会計予算から日程第八十七、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。松浦幸男君。         【松浦幸男君登壇】 3 ◯松浦幸男君 自由民主党広島県議会議員会の松浦幸男でございます。早速質問に入らせていただきます。  まず、県民の安心な暮らしづくりのために必要な予算の確保についてお伺いしたいと思います。  本県の財政状況は大変厳しいということで、前回の中期財政健全化計画では、公共事業を大幅に削減してきました。その上、度重なる補助公共事業の認証減により、県民の安全を守るために必要な公共事業は、大きなおくれを生じてしまいました。平成二十六年八・二〇土砂災害も、こうした中で起こったわけであります。あの土砂災害のような被害をもたらすことは、二度とあってはなりません。  県では、昨年十二月に新しい中期財政運営方針を出されました。新たな方針では、高齢化の進展等による社会保障関係費の増加や高い水準で推移する公債費などにより、毎年度、百から百六十億円程度の歳入・歳出の調整が必要となる上、土地造成事業会計及び港湾特別整備事業費特別会計の中の臨海土地造成事業の資金不足に対応するための計画的な基金を、平成三十一年から毎年三十五億円積み立てることにしています。  しかし、視点を変えて見ますと、県の借金に当たる県債の残高は、二兆三千億円余りとなっていますけれども、一方で、本県のプライマリーバランスは、決算ベースで五年連続黒字となっております。都道府県別の財政力指数を見ても、よいほうから数えて十三番目となっているのです。  さらに、県では、二兆三千億円余りの県債残高のうち、地方交付税法に基づき全額が交付税で措置されることになっている臨時財政対策債等を除いた一兆三千億円余りが実質的な県債残高だと説明されています。  そうであれば、なおさら、県民の安全・安心を守るために必要な予算については、もっと確保する必要があるはずです。  県が今、本当にしなければいけないこと、後々、あのときにやっていてよかったと思えるお金の使い方をして県民に財産を残すことこそ、県が行うべき本来の仕事のはずであります。  県は毎年、財政状況が厳しいと言っていますが、国や他の自治体と比較しても十分体力はありますし、県民の安全・安心を守るのは県としての大きな役割であり、知事も、ひろしま未来チャレンジビジョンに掲げる四つの政策分野に安全な暮らしづくりを位置づけ、取り組まれているわけですから、必要な経費はきちんと確保すべきであります。  県では、今年度から、災害死ゼロを目標に掲げ、広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動を展開されていますが、目標達成のためには、ソフト事業だけでなく、これまで以上にハード整備も加速していく必要があるはずです。  さらに申し上げますと、県が本当にしなければいけない事業とはどのようなものがあるか、防衛や外交、義務教育の機会均等などは国が責任を持って行うべき仕事であります。  県としてしなくてはならないのは、県民の生命と財産を守ることはもちろんですけれども、県内の市町との調整を図ること、すなわち、市町間を行き来できる県道整備や高速道路の整備などのインフラ整備が大きな仕事です。  こうした本来の県の業務にお金をかけず、知事はこれまで投資ファンドに四十億円以上の血税を出資し、東京のブランドショップなるものの運営にも毎年一億円以上の県費を投じておられます。
     さらに、先着順のため一部の人への配布にとどまる観光ガイドブックの発行を含めて、観光プロモーションにおおむね毎年二億円という多額の税金を使っているわけです。  このような効果があるのかないのかわからない事業を来年度も引き続き行うとされていますが、このようなことにお金をかけるのであれば、県民の安全・安心のために、もっと予算を使うことができるのではないかと思うのです。  さらには、県が所有している広大な広島西飛行場跡地の活用方策まで民間に丸投げされようとしています。  最近の県のすることを見ていますと、どうも、本来、県としてしなければいけないことはせずに、県が別にしなくてもよいようなことばかりではないかと思うのは、私だけではないと思います。  こうした観点から、知事がこれまでどのような政治的判断をされてきたのかを見ますと、例えば、先般、見直し案が出された広島市東部地区連続立体交差事業があります。  この広島市東部地区連続立体交差事業は、向洋駅周辺地区及び海田市駅周辺地区において、都市計画道路網、駅前広場、公園等の都市基盤の整備がおくれているとともに、JRの線路によって市街地が分断され、日常生活や商業活動に支障を来している状況を改善するため、地元住民が早期着工・完成を夢見てきた事業です。  この事業に当たっては、平成五年の採択以降、二十年を超える長い歳月をかけて関係自治体や住民との合意形成を図り、用地買収を進めるなど、地元の理解を得ながら進めてきました。  ところが、平成二十六年二月定例会において、県は突然、地元の合意のないまま、お金がないことを理由にして事業見直しに向けた調査費を計上し、予算案を提案されました。この予算案に我が会派は反対しましたが、結局、賛成多数で可決されたわけであります。  その後、この事業は、当初案どおりではないものの、町との合意を受け、海田町の区間を高架化するという計画案の見直しが行われましたが、広島市安芸区の船越地区では高架化が見送られ、住民の理解を得られておりません。  過去に地域の方々を含め多くの方々が苦労し、これだけ長い歳月をかけて合意形成してきた事業を、少しお金がないからといって簡単に変更してもよいのでしょうか。  このようなことを踏まえて、住民の安全確保と生活上の不便さを解消するため、一体的なまちづくりを進めるための当事業について、我が会派は一貫して、当初の計画どおり進めるべきであると訴えてまいりました。  福山市鞆地区の架橋計画見直しもしかり、何十年も前に方向性を出していた架橋計画をトンネル案に方向転換したため、事業は全く進まなくなってしまいました。  福山市鞆地区は、古い町並みを残しながら車の円滑な通行に支障を来す箇所の改善を図る必要があり、さまざまな賛否の意見がある中で、昭和五十八年に、鞆地区の活性化や生活環境の整備に最も効果が高いと評価された架橋計画が港湾計画に位置づけられました。その後、賛成派、反対派の間で紆余曲折がありましたが、架橋計画は地元で多くの支持を集め、三十年を超える長い年月をかけて調整され、架橋計画は着手に移ると考えられていました。ところが、知事は、平成二十四年にあっさりと架橋計画を断念され、山側トンネルとする方針を出されたわけであります。  広島市東部地区連続立体交差事業同様、長年、先人が苦労しながら調整してきた事業を、地元の意向に反してあっさり変更してしまったのです。  このようなことが許されていいのでしょうか。さらには、一学年五十人程度しかおらず、一部の生徒のエリート教育を進めるグローバルリーダー育成校の設置を目指し、多額の経費を投入しようとされています。  この学校では、中学校は日本人生徒のみでスタートするようですが、高校からは外国人生徒を受け入れる予定とされております。外国人の教育のために多額の県民の税金を投じようとされているのです。  一方で、県民の安全・安心のための事業費が不足しているのは、土砂災害対策だけではありません。例えば、県内で設置希望が数百に及ぶ信号機の設置費用は、来年度予算案においては年間わずか九基分です。  また、事故や災害が起こったときに、地域の安全・安心を守る拠点となるべき交番や駐在所の建てかえも一向に進んでおりません。  明らかに、予算を確保すべき優先順位が違うのではないかと思うのです。安全・安心のための予算は、先送りすべきでありません。被害が生じたときに、もっとやっておけばと思っても遅いのです。だからこそ、多額の経費を投じて学校の耐震化を最優先されたのではないでしょうか。  今、県民の安全・安心のために投資を行うこと、おくれているインフラ整備を行うことは、将来、県民に財産を残すことになるわけです。  現在の予算の配分を見直し、もっと重点的に配分を行うべきと考えますが、知事の御所見をお伺いします。  次に、将来を見据えた公共事業等のあり方についてであります。  県では、現在、サッカースタジアムの建設を旧広島市民球場跡地と広島みなと公園に絞って検討されている一方で、観音の広島西飛行場跡地の利活用の方法を民間に丸投げしようとされています。  サッカースタジアムの候補地については、広島みなと公園が優位とのことでありますけれども、物流拠点に対する交通対策などについて課題があり、現在、交通状況の調査が行われていると伺っております。広島みなと公園については、公共交通機関がバスと市内電車のみとなり、交通アクセスに問題があるとともに、駐車場も新たに設置する必要があるとのことです。  さらには、港湾物流業者から、渋滞による物流への影響を懸念し、スタジアムがみなと公園にできたら広島港を使わないと言う荷主が多く、物流のことを知らずに考えているのではないかといった反対の声が相次いでいるとも聞いております。  旧広島市民球場跡地については、都市公園法上の制約や安全確保の観点から、多機能化・複合開発に課題があるということです。  一方で、観音の広島西飛行場跡地は、現在、軌道系のアクセスはありませんが、広大な敷地があり、駐車場にも困りません。サッカースタジアムをつくるのであれば、将来の広島都市圏の機能強化を考え、ここに整備すべきではないかと思います。  先般、広島市がアストラムラインの延伸計画を発表されました。  アストラムラインを運営する広島高速交通株式会社には、広島市が全体の半分以上となる五十一億円を出資しております。ここに広島県も五十億円程度出資し、観音まで延伸するよう働きかけてはいかがでしょうか。  財源は、今のままでは一体いつ建てられるかわからない県庁舎の整備基金百五十億円があります。  また、財源を探すならひろしまイノベーション推進機構の出資金もあります。設立から五年目を迎える中で、民間が出資することにした額を合わせて、出資総額の半分以上に上る六十億円が使われておりません。  一方、県庁舎整備基金を取り崩すと、県庁舎の建てかえはどうなるのかという懸念が残るわけでありますけれども、今、将来の広島都市圏のために県のお金を費やすのですから、今後いつ建てかえるかわからないけれども、県庁舎については、二百八十万県民のうちの百二十万人、約四割の人が市内に居住されているわけであります。そういう意味で、建てかえのときには、広島市としても応分の負担をここで出していただくという考えもあります。先に資金繰りをまちづくりのためにお手伝いするということであります。  今、県と広島市は、首長同士の会談も頻繁に行われておりますけれども、せっかく連携して事業をされるのであれば、これくらい先を見据えた大きなことを考えられてはいかがでしょうか。  このような、将来を見据えた事業展開についてどのようにお考えか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、グローバルリーダー育成校の設置についてお伺いいたします。  この学校は、現段階で設置場所が未定でありますが、設計に係る予算案が今次定例会に提案されています。  知事は、昨年十二月定例会において、平成三十年度の開校を目標に検討・準備を進めると答弁されました。  この学校の設置にどの程度のお金をかけるのか、頑張っている私立学校への支援をもっとすべきといった観点からさらに検討する必要がありますが、学びの変革を進めていくということは重要なことであり、国際社会で活躍する人材を育成するこのような学校の設置等について、県が検討していくことが必要だと思うのです。  本県の教育は、校長を中心とした学校の組織体制が確立されず、教育内容においても、卒業式や入学式で国旗掲揚・国歌斉唱が実施されない、道徳の授業がまともにされていない、授業時数が標準に大きく足りていないなど多くの課題を抱えて、平成十年五月に当時の文部省から異例の是正指導を受けました。是正指導を受けるに至った教育の立て直しは急務であり、県議会としても全面的にバックアップを行い、県教育委員会は改革を進められ、今では学校の組織体制が確立され、国旗掲揚や国歌斉唱も正常に実施できるようになりました。  一方で、精神疾患を抱える教員が全国と比較しても非常に多くなっているほか、暴力やわいせつ、さらには飲酒運転などで処分を受ける教員が後を絶たないといった大きな課題が出ています。  グローバルリーダー育成校の設置は、優先順位を考えると最優先で行うべきものなのか、もっと先にすべきことがあるのではないかと甚だ疑問に思うわけです。  県は、平成十六年に、東広島市に広島中・高等学校を開校しました。この学校は、まだ通学が六学区であった当時、全県一円を通学区域とする県内のリーディングスクールとして設置され、文部省是正指導から本県教育が立ち直っていく、いわばシンボルとして本県の公立学校教育を牽引してまいりました。  リーディングスクールの役割は、その学校で実践した教育を他の学校での教育に生かすことであり、今回検討されているグローバルリーダー育成校の役割として教育委員会が訴えられていることと全く同じわけでありますけれども、実際に、広島中・高等学校では、生徒募集や進路実績などにおいて大きな成果を上げております。この成果が全県に広がっていけば、本県の教育水準は、教育委員会の目標とする広島で学んでよかったと思える日本一の教育県に大きく近づくと思うのです。  しかし、現状は、幾つかの学校で難関大学等への進学実績が上がっているなどの成果はありますけれども、志願倍率や進路実績に関して、広島中・高等学校の成果が全県に広がっているとは言いがたい状況にあります。  グローバルリーダー育成校設置の検討を進めることに反対するわけではありませんが、設置場所を含め、決まっていないことが多過ぎるこの学校の設置よりも、まずは、既に成果が出ている広島中・高等学校のノウハウを全県に広げることが第一優先であるべきだと考えるわけであります。  併設型中高一貫教育校を県内数カ所に設置し、そこを拠点にして、県全体を引き上げていくほうが確実に効果が見込まれるし、全県の教育を引き上げるスピードも早いのではないでしょうか。それが県の役割だと思いますし、教育委員会におかれましても、議会の場で、そういった考え方をたびたび表明されてきたと認識しております。  議会も応援し、多額の経費をかけて設置したせっかく効果が出ている広島中・高等学校の成果を広げないままで、新しいものを思いつきのようにするのは余りよくない方法だと思います。広島中・高等学校の成果を全県に広げることができなければ、グローバルリーダー育成校についても成果を全県的に広げることなど期待できません。  また、平成二十六年十二月に策定された広島版「学びの変革」アクション・プランにおいても、他地域における併設型中高一貫教育校については複数設置を検討することとされており、これについて教育長は、広島中・高等学校の成果を踏まえて具体的な構想をできる限り早期にまとめると本会議で答弁されています。  これまでの経緯を踏まえ、グローバルリーダー育成校の設置よりも、この併設型中高一貫教育校の設置こそ急ぐべき問題であると思うのですが、教育長の所見をお伺いいたします。  また、昨年十二月に平成三十年度の開校を目指してグローバルリーダー育成校の設置に向けて最大限支援すると答弁された知事に、併設型中高一貫教育校の設置に向けた支援も最大限に行われる考えがあるのか、お伺いします。  グローバルリーダー育成校について、広島県の公教育を引き上げていくための手法としては、優先順位が問題であることは申し上げたとおりでありますが、この学校は、どの場所に設置するかも決めずに、設計費の予算案が提案されています。このような予算要求がなされること自体いかがなものかと思うわけであります。  検討されるのはよいことです。まず、土地についても購入や寄付を受ける方法のほか、県有地を活用する方法もあります。建物についても、廃校等になった既存の校舎を活用するという手法もあります。  こうした設置に当たっての基本中の基本となる事項をまず決めた上で設計を始めなければ、議会において何をもってこの予算を可とするのか、審議のしようがないと思うわけです。また、設置するにしても、できるだけお金のかからない方法を考えるべきです。そうしなければ、先ほど申し上げましたように、県民のために本当に必要なお金の使い方なのかと、県民が疑念を抱くことになると思うのです。  場所の検討に当たっては、小中学校を含め、廃校となった校舎が県内にはたくさんあります。四十五億円もの建設費を見込んでいますが、まずは、こうした既存校舎の活用を考えることが必要ではないでしょうか。設置場所を市町から公募するような話もお聞きしましたし、実際に設置を希望する市町から要望もあったようですが、まずは、既存施設を候補に考えるべきです。そうすれば、この建物の設計費一つを取っても、大幅に少なくてすむはずです。  どこに設置するか決めていないのですから、まずは、こうした基本的なことを詰めた上で、幾ら費用が必要なのか積算し、予算を提案すべきではないでしょうか。  また、県内には私立学校もたくさんある中で、あえて県立でされるというのであれば、県内三キャンパスで運営する県立大学と連携する必要があります。  県立大学では、今まさに、大学改革を目指した新たな取り組みを検討されており、その中で、高度人材を継続的に輩出する教育環境を構築する新たな学部等の設置を検討されております。  この高度人材の育成についても、グローバル化に対応することがコンセプトとされており、高校と連携して継続的にイノベーションを創造できる人材や課題解決に向けて実行できる人材を輩出する方向性を出されています。同じ県で進めるプロジェクトですから、これまで同じ方向を出しながら、なぜ、グローバルリーダー育成校とセットで検討することが考えられないのでしょうか。  大学の三キャンパスのいずれかを活用して中・高・大学まで一貫した教育を行うことによって、より高度な人材育成を目指せることは明らかであります。  グローバルリーダー育成校は海外からの生徒も受け入れる計画とされていますが、海外からこの学校に入ろうと思った生徒にこの学校にどのようなイメージを持っていただきたいと思っておられるのか、国際的には著名な平和都市広島から世界に羽ばたく学校で、しかも海外から一定数の生徒を集める学校と聞くと、きっと交通の利便性も高い広島市内をイメージすると思うのです。そういう意味では、宇品にある県立広島大学の広島キャンパスを活用するのが一番です。  現在は、公立大学を運営する法人が附属校を設置できないようになっていますけれども、他県からの要望で、文部科学省が見直す方向で動いております。グローバルリーダー育成校を設置するのであれば、期間がまだあるわけですから、国の改革を先取りして設置するこの学校の位置づけを考えると、このような方法は十分可能です。大学までを見据えて設置を検討する必要があると思うのです。  また、敷地面積が足りない、どうしても豊かな自然のある場所でなければいけないというのであれば、庄原キャンパスを活用するのも一つであります。  そうすれば、多様な主体が連携して中山間地域の振興に取り組み豊かで持続可能な中山間地域を実現するため平成二十五年に策定した中山間地域振興条例の趣旨にも合致します。中山間地域活性化の目玉となることは間違いありません。  さらに申し上げれば、県立大学とあわせて設置すれば、校舎も既存のものが活用でき、無理をせずとも完成までの期間を短縮できる上、校長は大学までを兼任し、大学の教員が中・高校の生徒に教えることも可能となります。このような大学、さらには新しい中・高等学校の大幅な効率化を図ることが可能になるのです。  外国から来ていただく優秀な教員に、中・高・大学の全てで指導していただくということもできます。県立広島大学は各キャンパスに地域連携センターを置いており、地域の支援という意味でも申し分ないのではないでしょうか。  教育委員会が先日決定されたグローバルリーダー育成校の基本構想の中にある設置場所の基準となる地域の支援、質の高い資源、豊かな学習環境と敷地、少ないコストで全てを満たすものと考えます。  グローバルリーダー育成校を設置するのであれば、このようによいことづくめの県立大学の見直しとあわせた検討を最優先すべきだと考えます。  このような検討をされるお考えはあるのかないのか、一体なぜされないのか、知事の御所見をお伺いします。  また、グローバルリーダー育成校を設置するに当たって、県民の理解を得ることができるかを、まず第一に考えなければなりません。  既に進学実績が上がっている広島中・高等学校の成果を全県的に広げるために県内数カ所に併設型中高一貫教育校を設置するのであれば、地元の方にも理解が得られるのですが、今回、検討しているグローバルリーダー育成校について、教育委員会は、これまでの東大や京大、難関校を目指すような学校ではなく、全国あるいは世界のどこにもない学校だと説明されています。  では、生徒は卒業した後は一体どうなるのでしょうか。子供を学校に預ける保護者にとって、卒業後の進路は最大の関心事です。  今や、どの高校でもホームページなどに卒業後の進路状況を掲載し、それが目標に対してどうなったかということは、分析されている時代です。どのような教育を行い、どのような生徒を育成するかということはもちろんですけれども、卒業後の進路目標は必要なものです。  そして、どのような教育を行って進路目標を実現するかということが県民にわからなければ、生徒は集まらないと思いますし、入学した生徒がいざ卒業するときに大学への進学が難しいといった状況になれば、県民を欺いたことになるのではないかと思うわけです。  国が平成十六年に法曹の質を維持しつつ人口拡大の要請に応えるため、法科大学院を設置されました。  しかし、現実を見ると、司法試験合格率が一〇%台の大学院が並び、一人も受からなかった大学院もあるなど、当初の目標に遠く及ばないのが現状です。結果、入学者数は年々減少し、募集停止するところも出て、最大七十四あった大学院は五十四まで減ってしまいました。グローバルリーダー育成校が同じようにならないことを願うばかりです。  正確な目標は、学校ができていない今、答えることは難しいかもしれませんが、多くの税金を投じてされようとするわけですから、卒業後の進路についてのイメージがなくてはなりません。  多数の外国人生徒を受け入れ、国際バカロレアプログラムなどを導入して、新たな取り組みをされるこの学校を卒業した生徒はどのような進路が考えられるのか、また、学校を卒業した生徒の進路がどのような状況になれば、この学校は成果を上げたと言えるとお考えなのか、教育長の御所見をお伺いいたします。  最後に、グローバルリーダー育成校が外国人留学生に対して果たすべき役割と、国からの支援についてお伺いいたします。  グローバルリーダー育成校は、一定規模の外国人生徒を受け入れ、国際機関と連携しながら課題発見・解決型のカリキュラムを開発し、多様性の中で新しい時代に向け世界で活躍する人材を育成する学校であり、これまで我が国の教育の流れを大きく変える学校です。  このように、突き抜けた教育により世界で活躍する人材を育成するのは、本来、国のやるべき業務です。これまで東京大学や京都大学を初めとする高等教育機関で国がやってきたことだと思うのです。  それでも、県がこのような学校の設置に取り組むというのであれば、国としっかりと連携し国の改革の方向性と足並みをそろえてやっていかなければなりません。この学校を設置・運営することは、いわば国がやるべき業務を広島県が肩代わりしていることにもなり、国との連携、国からの支援が大切です。  また、こうした視点から、諸外国から生徒を集め、社会で活躍する人材を育成するということを考えたときに、国内の生徒に対して教育を行う意味と、海外から留学してきた生徒に対して教育を行う意味は、おのずと違いがあるのではないかと思います。  多様性の中で国際機関と連携して用意した質の高い教育を受けるのは、日本人でも外国人でも同じでよいと思います。国内の生徒は、国内外で活躍する人材の育成を目指して行えばよいわけです。  しかし、海外から留学してきた生徒への教育は、そのほかにも、例えば、その生徒が将来自国に帰り要職について、日本とのパイプ役として、外交、貿易など両国の関係を強化するような仕組みをつくる役割があると思うのです。  実際、アフリカや中東では、国の要職についている多くの人が少年期にヨーロッパで留学経験を積まれております。  グローバルリーダー育成校が海外から留学生を受け入れる理由は、国際社会で活躍する日本人を育成するためだけでなく、海外からの留学生が帰国後に、我が国、県とのパイプ役になるような役割を担うこともなくてはならない項目だと思います。  広島県は、カナダやオーストラリア、メキシコなどと教育に関する協定を結ばれており、こうした地域から留学生を受け入れるかもしれませんけれども、もっと広い視野で考える必要があるのではないかと思います。  例えば、日本のODAの拠出金は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスに次ぐ、世界第五位であります。海外からの留学生の募集も、拠出金に見合ってお願いするといったこともできないものかといった視点からも、国の後押し、支援が重要だと思います。  そこで、グローバルリーダー育成校が外国人留学生に対して果たす役割をどのように考え、どのように取り組もうとされているのか、また、国のやるべき業務を肩代わりするとも言えることですから、この学校の設置に関して国はどのようにお考えになり、どのような支援をお考えなのか、教育長にお伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、県民の安心な暮らしづくりのために必要な予算の確保について御答弁申し上げます。  予算編成に当たりましては、ひろしま未来チャレンジビジョンにおける目指す姿の着実な実現に向け、毎年度、県政運営の基本方針を策定し、基本的な方向性と重点的に取り組む内容をお示ししております。  県政運営の基本方針二〇一六では、前年度に引き続き、災害に強いまちづくり、地方創生、広島の使命の三つの柱に重点的に取り組むこととしております。  この基本方針では、地方創生において、安心な暮らしづくりに関して、信頼できる医療・介護提供体制の構築、環境負荷の少ない社会を支える仕組みづくりの推進などに取り組むほか、特に災害に強いまちづくりにおいては、被災された方々の生活再建と早期災害復旧復興、ハード・ソフトが一体となった防災・減災対策、減災に向けた県民総ぐるみ運動の展開に重点的に取り組むことといたしております。  なお、公共事業費につきましては、社会資本未来プランに基づく計画的な社会資本整備を進めるとともに、インフラ老朽化対策などを着実に推進するため、一般財源ベースで平成二十七年度と同額を確保いたしたところでございます。  その上で、平成二十六年八月の広島市における大規模土砂災害の被災地において緊急に行う砂防事業等や土砂災害警戒区域等の指定を加速化し、平成三十一年度までに完了するために必要となる基礎調査費につきましては、別枠により必要な予算を確保したところでございます。  今後もチャレンジビジョンの安心な暮らしづくりに将来像を掲げておりますとおり、自然災害や医療・介護、福祉など県民生活に直結した課題について、さまざまな主体と連携して、社会全体でその課題解決に取り組み、全ての県民が安心して生活し幸せを実感できる環境を着実に実現してまいりたいと考えております。  次に、将来を見据えた公共事業等のあり方についての御質問でございます。
     広島市は、人口、産業、都市基盤などあらゆる面で県内最大の集積地であり、これらの集積を生かして中枢拠点機能を発揮し、その効果を広域に波及させることにより、県全体、さらには中国地方全体の自立的発展を牽引する重要な役割を担っているものと認識いたしております。  今後、人口減少や東京一極集中が進む中、本県が厳しい地域間競争に打ち勝ち、さらに発展していくためには、引き続き、中枢拠点性の強化に向けた都市基盤等を整備するとともに、イノベーションによる経済成長の実現に向けて人や企業を引きつける都心部の魅力づくりを戦略的に進めていく必要がございます。  このため、県といたしましては、これまで新しい市民球場建設への支援や旧広島郵便貯金ホールの取得などを行ってきたところであり、広島高速道路や広島港などの交通・物流基盤の整備やJR広島駅周辺の市街地再開発への支援など、広く波及効果のある都市基盤の整備に取り組んでおります。  また、中長期的な視点で、広島市都心部の目指すべき姿や将来像、その具体化に向けた施策等を示す仮称「都心活性化プラン」について、広島市と連携し来年度の策定に向けて検討を進めているところでございます。  お尋ねのサッカースタジアムにつきましては、現在、広島市、広島商工会議所とともに、旧広島市民球場跡地と広島みなと公園を候補地として、宇品地区の交通課題の解決策に関する検討や二カ所における実現可能性調査を行っているところであり、また、アストラムラインの延伸や県庁舎につきましては、県と広島市の適切な役割分担を踏まえつつ、現在の形で進めているものでございます。  今後とも、県と政令指定都市である広島市が良好なパートナーシップを築き、適切な役割分担のもと、国内外から多様な人材などを引きつける魅力ある都市として、その中枢拠点性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、併設型中高一貫教育校設置に向けた支援についての御質問でございます。  このほど策定いたしました教育に関する大綱におきまして、今後ますます変化・複雑化する社会のニーズに応じた多様で厚みのある人材層の形成に向け、より一層の学校の特色づくりの推進や教育の質的向上など県立学校の体制整備を早急に進めていくこととしたところでございます。  併設型中高一貫教育校につきましては、平成十六年に開校した広島中学校・高等学校が本県教育全体を牽引する役割を果たしており、その成果を広めるため、地域の新しい学びの拠点として新たに設置することは必要であると考えております。  私といたしましては、生徒一人一人の個性、能力をさらに伸ばし、生かしていくことができるよう、教育委員会において検討が進められている特色ある県立学校の体制整備の取り組みを、しっかりと支援してまいりたいと考えております。  次に、県立大学の見直しと合わせたグローバルリーダー育成校設置の検討についての御質問でございます。  グローバルリーダー育成校は、世界各国から生徒を受け入れた上で世界の新たなモデルとなるような教育の創造を目指す学校であり、生徒の進路についても多様な進学先が考えられることから、一つの特定の大学との強い連携・接続以上に、国内外のさまざまな大学や国際機関なども含め、多様性あふれるネットワークを構築していくことがより重要であると考えております。  このため、県立広島大学と併設することは想定しておりませんが、一方で、現在検討しております高等教育機能の強化とグローバルリーダー育成校とは教育の方向性など共通する点もあることから、今後、可能な部分につきましては、議員御指摘のように、両者の連携を図る必要があると考えております。  いずれにいたしましても、グローバルリーダー育成校の設置場所は、今後、教育委員会におきまして丁寧な調査・検討が行われた上で決定されるものと理解しております。 6 ◯議長(平田修己君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 7 ◯教育長(下崎邦明君) 三点についてお答えいたします。  まず、併設型中高一貫教育校の設置についてでございます。  今後の県立高等学校のあり方につきましては、平成二十六年二月に策定した基本計画において、長期的かつ全県的な視野に立った基本的な考え方を示したところであり、さらに、平成二十六年十二月には、グローバル化する二十一世紀の社会を生き抜くための新しい教育モデルの構築を目指し、広島版「学びの変革」アクション・プランを策定したところでございます。  その中で、本県のさらなる成長や持続的な発展に向け、多様で厚みのある人材層を形成していくため、全ての子供たちの学びを支える体制を整えていくこととしており、併設型中高一貫教育校につきましても、鋭意検討を進めているところでございます。  一方、グローバルリーダー育成校につきましては、現在進めています学びの変革を先導的に実践する学校であることから、全国に先んじて学びの変革に取り組んでいる本県が、まさに全国に先駆けて創設してまいりたいと考えております。  教育委員会といたしましては、今後の県立高等学校の在り方に係る基本計画や広島版「学びの変革」アクション・プランに基づき、併設型中高一貫教育校の設置も含め、県立学校の体制整備を早急に進めてまいります。  次に、グローバルリーダー育成校の成果の考え方についてでございます。  グローバルリーダー育成校では、育成すべき人材像として、グローバルな視野を持ちながら国際社会、地域社会の持続的な平和と発展を牽引できる人材を考えており、卒業後の進路につきましては、このような人材の育成に取り組んでいる国内外の大学などを想定しているところでございます。  この学校の成果を図る上では、どの大学に何人が進学したということ以上に、まず、生徒たちが卒業時に、国際社会、地域社会の持続的な平和と発展に向け具体的なみずからの将来像を描けているかどうか、みずからが選択した進路が、その将来像の実現にどのようにつながるのかについて、自分自身の言葉で明確に語ることができているかどうかということが重要であると考えております。  このため、この学校では、いかにして難関大学に進学させるかという観点ではなく、生徒たちが目指すみずからの将来像にいかにして近づけていくかという観点から進路指導を行い、生徒が希望した進路を実現させられたかどうかを評価していく必要があると考えております。  次に、グローバルリーダー育成校が外国人留学生に対して果たすべき役割等についてでございます。  グローバルリーダー育成校では、学習環境、教育内容を貫くコンセプトとして多様性の拡大を掲げており、この実現に向けてOECDやアジア・ソサエティーなどの国際ネットワークを最大限活用し、世界のさまざまな国から高い志を持つ多くの留学生を受け入れてまいりたいと考えております。  グローバルリーダー育成校において育成すべき人材像は、グローバルな視野を持ちながら国際社会、地域社会の持続的な平和と発展を牽引できる人材であり、このことは、留学生を含めた全ての生徒に共通するものでございます。  この学校では、全寮制という環境のもと、例えば地域の方々と協働し地域が抱える現実の課題の解決に取り組むプロジェクト学習や本県の魅力を感じられるさまざまな体験学習など、本県に強い愛着を持ってもらえるような活動を充実してまいりたいと考えており、その結果、留学生が広島の生徒たちと強いきずなを形成し、将来、世界と広島を結ぶかけ橋として活躍いただけることが期待されます。  このような取り組みは、国における教育改革や地方創生の方向性とも軌を一にするものであり、国に対しましても、この学校の意義やコンセプトについてしっかりと説明した上で、財政面・制度面いずれの面でも、さまざまな支援が得られるよう積極的に働きかけてまいります。 8 ◯議長(平田修己君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十一分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 9 ◯議長(平田修己君) 出席議員五十八名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。日下美香君。         【日下美香君登壇】 10 ◯日下美香君 皆様、こんにちは。公明党広島県議会議員団の日下美香でございます。このたび質問の機会をいただき、より本質的な本県の課題につきまして、真剣に向き合うことができましたことに感謝を申し上げたいと思います。  さて、この春、主要国首脳会議、伊勢志摩サミットに先立ち、外相会合が被爆地広島で開催されます。その意義は極めて大きく、核兵器廃絶への強い願いとともに、その取り組みが一層加速されるよう期待しております。  また、国内に目を転じますと、安倍政権は昨年九月、一億総活躍社会に向けた取り組みを示しましたが、私たち公明党は、一億総活躍社会というのは多様性を認める社会がその基盤となり、全ての人が自己実現できる社会、すなわち誰も置き去りにしない社会のことであると考えます。社会的に弱い立場にある方たちにこそしっかり目を向けていくべきであり、人口減少の時代だからこそ全ての人が安心して持てる力を発揮できるよう、知恵を出し合い、意識を変えていくべきだと思います。  本日は、こうした視点で質問させていただきますので、知事を初め、当局の希望の持てる、わかりやすい答弁を期待し、早速質問に入ります。  質問の第一は、県民一人一人が活躍できる社会に向けた県政運営についてでございます。  本県が目指す将来像を県民の皆様と共有するために策定しているひろしま未来チャレンジビジョンにつきましては、策定からこれまでの間に大きく変化する社会経済環境を踏まえ、本県では昨年十月に発展的な見直しが行われました。  このたび見直しが行われたビジョンでは、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県」という新たなスローガンのもと、仕事と家庭のいずれか一方を優先することなく、仕事と暮らしのいずれも諦めない欲張りなライフスタイルの実現を新たに目指すこととしています。  県民の一人一人が主役となる広島らしい新しいライフスタイルとして、欲張りなライフスタイルという目指すべき姿を提案されましたが、この目指すライフスタイルが全ての県民にとって現実感のある将来像となっているのか、いま一度考えてみる必要があるのではないかと思います。  先進的な取り組みが目を引く一方、より生きにくさを抱える方々への下支えをしてボトムアップしていく政策は、まだまだ不十分だと思います。  一部のトップを引っ張る中で、全体は本当に引っ張り上げられるのでしょうか。もし、本当に社会的に弱い立場にある人たちにとって、仕事でも家庭でも満足感が得られる欲張りなライフスタイルというものを実現していこうとするならば、県からの十分な支援があって初めて成り立つものではないでしょうか。欲張るどころか、ささやかな当たり前の暮らしさえも困難な環境に置かれた人たちへの基盤づくりは、最優先にされるべきです。  そして、そうした人たちが安心して暮らせる姿があってこそ、県外からの移住を考える人からも選んでもらえる広島県になるのではないかと思います。  来年度の県政を方向づける県政運営の基本方針二〇一六を見ますと、広島市土砂災害の被災者に対する復旧・復興の取り組みのほかには、日々の生活に不安を感じている人々を見据えた大きな柱となる施策は設けられていないように感じています。  そこで、県民一人一人が輝き、主役となることができる社会を実現するため、障害者やひとり親世帯などの社会的に困難を抱える方々に対して、どのような施策を講じることで、欲張りなライフスタイルに変革していこうとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、男女共同参画基本計画の策定についてでございます。  昨年末、国において、第四次男女共同参画基本計画が策定され、また、本県においても、来年度以降、平成三十二年度までを推進期間とする次期基本計画の検討が進んでいるところです。  男女共同参画とは、男女の人権が尊重され、社会の対等な構成員として、みずからの意思に基づき社会のあらゆる分野で活動に参加できる社会、性別による差別を受けない社会を目指すという考え方であり、そのような社会の実現は、多様な人間が生きる上での基本であると思います。  国においては、昨年から女性の活躍を政策の柱の一つに挙げていますが、それはあくまでも手段であり、目的は男女共同参画社会の実現であることを見据えた上で取り組みを進めていくべきだと考えます。  また、男女共同参画という考え方のほかに、男性と女性は性が異なる以上、社会的な役割も違い、産んで育てて家庭を守るのが女性の役割であり、その家族を支えていくためにしっかり働いて稼ぐことが男性の役割であるという考え方があります。こうした考え方は、男女特性論と呼ばれますが、どちらがよいかという問題ではありません。  現在放映中の朝の連続テレビ小説では、主人公あさが、当時は珍しい女性の実業家として、また、女子教育に取り組むパイオニアとして、さまざまな反対に遭いながらも前を向いて進む姿に励まされる人は多いと思います。  平成十一年に男女共同参画社会基本法が成立してから十六年がたちましたが、男女の格差を指標化したジェンダーギャップ指数における昨年の日本の順位は、百四十五カ国中百一位と先進国の中で最も低い現状にあります。  これは、教育や健康面での指数は高いものの、女性の経済・政治分野への進出が極めて低いことが低位に沈む原因となっています。  日本は欧米先進国に比べると、性別による役割分担意識が極めて高い国です。我が国では、男女共同参画社会の理念よりも、男女特性論が家庭、地域、企業にしっかり根を張り、多くの女性が自分らしく生きていきたいと思いつつも、いまだその夢や志を断念せざるを得ない環境にあるのが現実です。  女性、男性という理由でその生き方を固定される社会は、男女どちらにとっても生きにくさを感じるため、自分らしく多様な生き方を選択していける社会にしていこうということが男女共同参画社会の理念であります。  今月五日、都道府県知事宛てに内閣府男女共同参画局長から、その取り組みの推進についての文書が出されました。その中で、地方公共団体の長にはリーダーシップを発揮することを求め、また、県には市町に対する推進体制の整備・強化に向けた働きかけや助言等の支援を行うことを求めております。  県庁全体でも、全ての所属で意識改革をしながら、各々の施策に幅広く男女共同参画の視点を生かしていくことが極めて重要になってくると思います。  県民一人一人が主役の新しいライフスタイルをつくり出すという将来像を実現していくため、男女共同参画の視点をどのように生かし、県政に取り組もうとされているのか、知事にお伺いいたします。  次に、女性が、活躍できる環境整備についてお伺いいたします。  十数年前、私は一冊の本のタイトルにとても衝撃を受けました。そのタイトルは、「女たちの静かな革命」であります。この本は、日本経済新聞社が、女性が直面する諸問題を切り口に日本社会を改めて考え直すというものでした。  本の前書きには、このようにあります。「二十一世紀の日本は、本格的な少子・高齢化の時代を迎えますが、結婚しない女性の増加や晩婚化、そして長寿化と、その先導役は言うまでもなく女性です。労働力としても、また、消費や投資、社会の担い手としても女性の比重は必然的に高まってきます。」「経済力をつけ、多様な生き方を選び始めた女性の動きを取り込む経済社会システムに移行することが、日本の停滞を破り再生の活力を引き出す源泉になります。」とありました。  昨年、企業などに女性の登用を促す女性活躍推進法が成立し、働く女性を応援していこうという機運が高まっていますが、約二十年前に出版されたこの本の前書きで指摘していることは、今まさに国が取り組みを進めている女性の活躍推進の考え方そのものでありました。  しかし、現実は、遅々として変革が進んでおらず、男女雇用機会均等法の制定からも三十年以上たちますが、今なお、採用、配置、育成などで男女間の実質的格差が残っています。特に、管理職に占める女性の割合は依然として低いままで、本県職員の課長以上の割合も六・二%という状況です。議場をぐるりと見渡しても、言わずもがなであります。  さらに、我が国では、いわゆるM字カーブと呼ばれる女性の就労実態があり、出産や子育てにより仕事を辞める人が約六割おられ、再び働くことを約九割も希望しながら、多くの方が働くことへの一歩を踏み出せていない現状であります。  このたびの第四次男女共同参画基本計画のポイントは、働き方改革です。  高度経済成長の中、これまでの日本を支えてきたのは、長時間労働や転勤ありきの男性中心型労働慣行でありますが、その中で女性が仕事を続けていくのは、大変な努力が求められます。多くの女性は、このようなシステムにある就労から離れるか、あるいは非婚・晩婚・晩産などの選択をするしかなく、さきに紹介した本では、このような女性たちの行動を女たちの静かな革命として世に問い、今の社会を変革していく必要性を明快に示していました。  女性に経済を押し上げていく推進力としての役割を期待するのであれば、社会全体として強い意志を持って変革に取り組まなければこのような流れはやむことがないと、大変危惧しています。  安心して働き続けられる、安心して産み育てられると女性自身がそう実感する社会になったとき、初めてその流れが変わるのではないかと思いますが、今後、社会環境の整備に向け、どのように取り組まれようとしているのか、知事にお伺いいたします。  このような女性の活躍推進に取り組むことと同時に、その対極にある女性の貧困の固定化や子供への連鎖、ひとり親への支援、DVや性犯罪、マタハラなどの課題にどう向き合い、どう改善していくのかという取り組みをあわせて進めていくことも重要です。  本県を初めとする地方公共団体では、今、婚活支援が盛り上がりを見せていますが、その一方で、結婚した三組に一組は離婚しているのが現状です。離婚は、結婚と同様に極めてプライベートな問題ではありますが、そこにいる子供の環境については、次世代育成として社会全体での支援が必要です。父と子でも、母と子でも、ひとり親と表現しますが、離婚した時に子供を引き取る割合は圧倒的に母親が多いことから、あえてシングルマザーとして対策を進めている自治体もあります。  一番の課題は、シングルマザーの就業率は八〇・六%と、ほとんどの女性が働いているにもかかわらず、その平均年間収入は百八十一万円と、極めて低いことであります。父子の平均収入と比べても約半分程度にすぎないとの報告がございます。シングルマザーは非正規労働のケースが多いため、ダブルワーク、トリプルワークで懸命に働いても収入が少なく、心身を悪くしたり子供と接する時間が不足したりと、またそれが不安の連鎖にもつながっています。  女性の活躍推進が叫ばれる中にあっても、特に小さなお子さんを持つシングルマザーほど、保育園の課題を含め、働きにくさを感じています。  さらに、子供の貧困率は一六・三%で六人に一人と言われておりますが、本県の就学援助を受ける子供は二二%で、四、五人に一人と全国より高い状況にあります。また、ひとり親家庭に限ると、全国データでは五四・六%となり、まさに、シングルマザーの二人に一人が貧困状態にあるということは、直視しなければならない課題です。  今後、国も、こうした状況の深刻さから児童扶養手当を増額させ、ひとり親家庭の保育料を軽減させるなど、その取り組みを加速させています。  昨年、我が会派では、東京の豊島区でのひとり親支援の取り組みについて調査をしてまいりました。豊島区では、子育て世代に妊娠中から切れ目のない支援を行うため、昨年五月、子育てインフォメーションを区役所内に開設し、相談者に対して、子育て情報や窓口の紹介、各種手続などを案内するとともに、相談内容に応じて、母子・父子自立支援員にもつないでいます。さらに、本当に支援を必要とされる人に情報が届いていないことから、今後はひとり親を支援するインターネットサイトを立ち上げ、このサイトからの情報提供にも力を入れていきたいとのことでありました。  さらに東京都では、独自の支援策として、受験生チャレンジ支援貸付事業に取り組んでいます。この事業は、一定所得以下の世帯の子供たちを支援するため、中学三年生と高校三年生を対象に、学習塾などの費用や高校、大学などの受験費用について無利子で貸し付けを行い、高校、大学などに入学した場合には返済が免除されるというものであります。貸し付けの際に相談される内容は年々多くなり、児童虐待、子供の貧困も相関関係にあることから、ひとり親の抱える問題は一つではなく、複雑に絡み合っている状況がかいま見えました。  ひとり親への支援については、他県での先進事例も参考にしながら、総合的に、かつ早急にその取り組みを充実させていくべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  一方で、安心して女性が活躍できる社会を推進するためにも、ドメスティックバイオレンス、いわゆるDVに係る対策は大変重要です。  女性から男性への暴力もDVと言いますが、全国の配偶者暴力相談支援センターでは女性からの相談が九割以上と、被害者は圧倒的に女性が多いのが実情です。警察や相談センターなどへのDVの相談は年々増加し、本県でも一年間で四千件余りとなっていますが、潜在的にはもっと多いのではないかと思います。  また、子供の前での配偶者間の暴力は面前DVと言われ、暴力を目の当たりにした子供たちへの心理的影響ははかり知れません。面前DVなどによる児童虐待については、先週、広島県警と県医師会との間で、児童虐待の防止や早期発見につなげるための連携協定が結ばれたところでありますが、あわせて、DVにつきましても同様の取り組みが行われることを期待しています。  このDVと児童虐待を比べてみますと、いずれも家庭内で行われるため、わかりにくさという点では同様ですが、DVは一度好きになった者同士が一緒になったという前提があるため、より他人が介入しにくい問題となっています。しかも、その多くは、問題が発覚したときには、被害者は心身ともに相当なダメージを受けており、回復しにくい状況にもあります。  こうした深刻な状況に陥る前に、なるべく早く、もしかしたらこれはDVかもしれないと、当事者にも、周囲にも気づいてもらうことが大切です。そのためにも、どのような行為がDVなのか県民の皆様にも広く知っていただくための本気の啓発活動が大切です。  間口を拡げ、垣根を低くし、少しでも早く相談できる体制は、早期の解決が期待でき、結果として、深刻な一時保護を減らすことにもつながります。  そして、現実に被害にさらされ不安を感じている人には、積極的に一時保護を行い身の安全を確保し自立につなげていく被害者へのケアを充実していくことが最も重要です。  女性の人権を侵害することは絶対に許さないという本県全体の機運を高めていただきたいと思います。  このたびの配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する基本計画の第三次計画の策定に当たり、今後どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。  DVは、結婚した大人だけに起こる問題ではなく、恋人同士の間でも起こります。これは、デートDVと呼ばれており、実際、内閣府が平成二十六年に行ったDVに関する調査によると、交際相手がいた女性の五人に一人が被害を受けており、DVにつながりかねないストーカー被害も増加しております。  若年層への啓発は、子供たちを将来の加害者にも被害者にもさせないためには、より重要と考えます。婚活を積極的に支援する本県としても、若いうちにこうした知識を学ぶ機会は大切です。  そこで、学校現場においても、デートDVの防止に向けて、今後積極的に啓発に取り組んでいくべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。  次に、性犯罪被害者等ワンストップ支援センターについては、昨日も質問があったところでありますが、私も、平成二十四年の予算特別委員会、また、平成二十六年の定例会などで繰り返し、その設置の必要性を語り、求めてきた一人として、このたび、本県が性犯罪の被害者への支援に一歩踏み出したことは評価したいと思いますし、今後の展開に期待したいと思います。  改めて申し上げますが、性犯罪被害者等ワンストップ支援センターとは、性犯罪の被害者に被害直後から、医療や相談、カウンセリング、捜査などの総合的な支援を可能な限り一カ所で提供する場であり、現在二十五都道府県で設置・運営されています。  広島県警の把握する県内での犯罪が減少する傾向にある中で、性犯罪は過去五年以上、二百件前後で推移しており、その発生状況は大きく変わってはいません。性犯罪は、被害者の回復が最も困難になる卑劣な犯罪であり、被害を届ける人は二割未満にとどまるとの国の調査結果から推察しますと、県内では、毎年一千人前後の女性が被害を受けている実情にあると言います。しかも、被害者が勇気を出して家族や警察、支援団体などに相談する場合、何度もつらい体験を打ち明けなければならないため、精神的な負担はさらに大きくなります。  このため、関係機関と連携しながら、性犯罪に特化して取り組む公的機関を設置することは、喫緊の課題でありました。内閣府も関係団体も病院を拠点にするのが望ましいとしているように、本県でも、今後は病院に本格的にセンター機能を持たせ設置することが、被害者にとって最も利用しやすいのではないかと思います。加えて、被害を受けたときには速やかにこのセンターに連絡し相談するように周知を図るとともに、被害の相談に対し適切な対応ができるように支援員の育成が急がれます。  そこで、このたび設置を検討している性犯罪被害者等ワンストップ支援センターについて、今後どのような相談環境を整備し、特に被害者からの相談に寄り添う支援員をどのように育成しようとしているのか、知事にお伺いいたします。
     次に、性同一性障害への認識と対応についてお伺いいたします。  今国会では、性的少数者、いわゆるLGBTへの差別を禁止する法案の提出が検討されています。一部、少子化を助長するという意見もあるようですが、全くのお門違いであると声を大にして申し上げておきたいと思います。  東京では、同性カップルに証明書を発行することなどを定めた、いわゆる同性パートナーシップ条例が制定され、世間の注目を集めるなど、性的少数者への権利保障の動きが加速しています。その背景には、多様性のある社会を認めようという我が国の意識の変化が伺えます。  心と体の性が一致しない人のことを性同一性障害といいますが、昨年四月には文部科学省から全国の学校に対し、「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細やかな対応の実施等について」という通知が行われました。これは、そうした課題を抱える児童生徒が学校生活において支障を感じないよう、服装や施設利用に関する配慮や相談体制の充実を求めたものです。  性の問題は、ちょうど思春期に悩み始め、家族にも友人にもなかなか相談しにくいため、やっと打ち明けられる人は全体の一割程度とも言われております。性同一性障害への悩みを抱えることで不登校やいじめの被害につながるケースもあり、三人に一人は不登校経験者と言われています。平成二十五年に文部科学省が行った実態調査によると、性同一性障害にある児童生徒は全国に約六百人いますが、隠しておきたい心理も働くことから、潜在的にはもっと多く存在すると思われます。  いかなる理由であっても、いじめや差別を許さないという適切な生徒指導や人権教育などを推進することが、悩みや不安を抱える児童生徒に対する支援の土台になります。学校においては教師への研修等をしっかり行い、日ごろより児童生徒が相談しやすい環境を整えていくことが大切です。また、最初に相談を受けた教師だけで抱え込むことなく、学校全体でサポートする体制も必要です。  こうした性同一性障害の児童生徒について、学校現場において、その現状をどのように認識し、文部科学省からの通知を踏まえ、どのように対応されているのか、教育長にお伺いします。  また、大人になって、こうした性別の違和感に悩む人もいます。このような人に対しても、性同一性障害に理解の深い医療関係者や当事者団体などと連携しながら適切な対応につなげていけるような体制づくりも必要ではないかと思います。さらに、子供たちに、学校現場において相談体制を確保しておくことが何より大切ではありますが、児童生徒の中には、学校で相談しにくいと感じる子もいると思います。このため、学校での相談体制を構築するとともに、学校以外にも相談機関を用意しておくことは、悩みを抱える子供たちにとっても、自分の性別に違和感を持つ人たちにとっても、大変心強いものであると思います。  そこで、性同一性障害に悩む人に対しては、現在どのような相談体制をとり、また、今後、その機能を充実させるなど、どのように取り組みを進めていこうとされているのか、お伺いいたします。  質問の第三は、若者の自殺対策についてお伺いいたします。  平成二十六年中、本県で自殺のために亡くなった人は五百四十三人おり、五年前の六百六十八人から減少傾向にありますが、その数は交通事故で亡くなった人のおよそ五倍という見過ごすことのできない高い水準にあります。年齢層別で五年前の状況と比較してみますと、四十代、五十代の中高年層は二百三十九人から百五十七人と大きく減少した一方で、特に、二十代、三十代の若年層については、自殺が死亡原因の一位という状況にあります。毎年、県内の数多くの若い人たちが、みずからそのとうとい命を絶っているということは、本当に悲しくつらい現実であります。  先進七カ国を見ても、このような状況になっているのは我が国だけであり、若者を大切にしない国には、未来はありません。  自殺を考える要因としては、健康問題や家庭問題、経済問題などさまざまなものがありますが、自殺はその多くが防ぐことができる社会的な問題であると世界保健機構で言われているように、社会の努力により避けることのできる課題であると国際的に認識されています。  我が県では、平成二十八年度からの五年間の計画として、いのち支える広島プランの策定を進めており、目指す姿として、生きる命が日本一充実している県を掲げています。  そこで、自殺者を減らしていくための本県での取り組みのうち、特に前途ある若者に対して今後どのように取り組むことで未然防止を図ろうとしているのか、お伺いいたします。  質問の第四は、有権者となる若者への意識啓発についてお伺いいたします。  選挙権年齢を現在の二十歳以上から十八歳以上に引き下げる改正公職選挙法が昨年六月に成立し、この夏に行われる参議院選挙からいよいよ投票が実施される予定となっています。このたび十八歳選挙権が実現したことで、新たに有権者となる未成年者は全国に約二百四十万人おり、これは全有権者の二%に当たります。未来を担う若者の声をより多く届けられる扉が開いたことで、政治に携わる私たちにとっては、この貴重な若者からの声を真摯に受けとめ、今後の政策に反映させていかなければならないと思います。  この選挙制度の改正を受け、昨年、会派としても、大学内での期日前投票所設置に向けた取り組みを求める要望を行ったところ、学生の政治への参加意識を向上させる効果が期待できるものであり、先進事例を伝えて実施を呼びかけたいとの決意をいただいたところであります。  また、現代の若者は、社会の成熟化に伴い政治に対する関心が薄れていると言われていますが、少子・高齢化の進展を初め、非正規雇用者の増大や平和や環境、福祉の問題など、自分自身の人生に直接かかわるさまざまな社会問題を十分理解した上で、若いうちから政治に関心を向けていくことを促していかなければならないと思います。特に、これまで選挙権年齢が二十歳以上であったときは、成人式を迎えることで選挙権を得ることを実感していましたが、選挙権年齢が十八歳以上になる今日、そのような社会的な通過儀礼がないため、何となく選挙権を得たという感覚を持つ若者も多くなるのではないでしょうか。  若者の政治への関心を高めるためには、政治にかかわっている私たちから、政治が若者の未来にいかに直結しているのか直接対話をしていくことが必要ですが、その一方で、選挙制度を管理する行政からも、若者に対して何らかのアプローチが必要ではないかと思います。  このように、初めて選挙権を得る若者に対しては、これまで以上に有権者になることへの自覚を促す啓発活動を工夫して取り組む必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。  質問の第五は、本県の教育について、二点お伺いいたします。  昨年、第五十二回全国聾学校卓球大会において、県立広島南特別支援学校の男子チームが、団体戦、個人戦のいずれも優勝し、このたび、四連覇の快挙を成し遂げました。本県にとりましても大変うれしいニュースであり、この成果は生徒の皆さんを初め、かかわって来られた関係者の皆様の努力の賜物であると、心から誇りに思います。  特別支援教育は、平成十九年の学校教育法の改正により、障害のある一人一人の児童生徒の自立や社会参加を促進するため、より細やかで適切な指導を行うこととなったものであります。  特別支援学校では、小学部から高等部まで、一つの学校の中でさまざまな障害のある子供たちが一緒に教育を受けているのが実情です。また、どうしても重い障害の子供に目が向いて、軽い障害の子供にはなかなか手がかけられないという側面があるため、もう少しきめ細かいサポートができれば社会で自立できると思われる子供たちもいることから、さらなる後押しが必要であると思います。  本県での特別支援学校卒業生の就職率は、かつては約一〇%と全国でも最低レベルでありました。このため、平成十九年の私の一般質問で、軽度の知的障害のある生徒を対象にして職業的自立を目指した教育が必要であり、高等特別支援学校を設置すべきであると訴えたところ、執行部からは、具体的な方策について検討していきたいとの答弁がございました。  その後、本県では、財政上の課題もあり、この学校の設置を見送り、職業的自立へのコースや認定資格制度などを設けることで、企業の就職率はおよそ三〇%までになりました。しかし、いまだ三人に一人が就職できるかどうかの状況であり、将来への不安をお持ちの保護者や生徒が多いのが現状です。  先ごろ、高校生の就職率が九〇%を超えたことが報道されていましたが、子供たちが社会で働いて自立できるということは、障害の有無にかかわらず親として最大の願いではないでしょうか。  少子化と言われる中にあって特別支援学校の生徒は年々ふえており、そのニーズは高まっています。  他県においては、高等特別支援学校の就職率はほぼ一〇〇%に近い状況であり、廃校になった学校を高等特別支援学校に再利用するところもあります。我が県も、平成三十年に開校予定のフレキシブルスクールの設置に伴い、県立西高等学校の跡地の活用は十分に考えられます。  知的障害のある生徒を対象に職業教育に特化した学科やコースのみで構成される単独設置の高等特別支援学校は、既に全国で四十校ありますが、本県ではまだ設置されておりません。一方で、このたび、教育委員会で進めている学びの変革に係る説明では、グローバルリーダー育成校の設置に対して、全国に先駆けてと何度も強調しておられます。  世界を目指す教育に力を入れることは否定しませんが、その前に本県の子供たちに対して学びを保障し自立の基盤を整えることは、県の責務ではないでしょうか。  高等特別支援学校の設置は特別支援教育の前進につながると思いますが、この学校の設置について教育長の御所見をお伺いいたします。  次に、県立広島大学の今後のあり方についてお伺いいたします。  本県における人口減少や大学進学時における転出超過に対応するとともに、グローバル化の進展などを背景とする人材育成への社会的な要請に応えるため、県が設置する大学の今後のあり方について検討が進められています。  現在、県立広島大学には、広島市南区と庄原、三原という三つのキャンパスに四つの学部と一つの専攻科、そして大学院やこの春開校する経営専門職大学院が設置されています。特に、三原キャンパスにある助産学専攻科は、助産師を輩出する貴重な人材育成機関として地域からも大変喜ばれていると聞いており、少子化に歯どめをかけなければならないこの時代にあって、さらに機能を拡充すべき部門であると思います。  歴史をさかのぼれば、元々、この大学は県内の公で唯一の女子大学であり女子教育の先駆けでもありました。男女共同参画の視点をしっかり学び、今後求められる時代のオピニオンリーダーを生み出していける大学であっていただきたいと思います。  また、少子化が進み、どこの大学も学生の獲得が大変な中で若者から選ばれる大学になるためには、思い切った取り組みも必要です。  このたび公表された最終まとめ案の中では、学生に対するインセンティブを確保するため、卒業後一定期間以上の県内就職を前提とした奨学金制度の導入などについて、その必要性がうたわれています。経済的格差が広がる中で子供たちが夢をかなえる前提として、学生が安心して学業に専念できる環境を確保することは最も重要であると思います。そして、県内企業と連携して、地元で就職する学生とのマッチングをふやしていく取り組みも大切であると考えます。  そこで、県立広島大学においては、数ある大学の中で若者たちから選ばれる学校となるために、今後どのような大学となることを目指し、どのような変革に取り組もうとされているのか、お伺いいたします。  最後に、一言申し上げます。  このたび、聴覚障害の方たちに情報提供する施設として、やっと本県にも、聴覚障害センターが設置となり、耳の不自由な方にとって大切な拠点が整います。  政治は、こうした異なる環境に置かれた人たちへの想像力が必要であり、より多様な当事者の声を伺い、政策に反映させていくことが大切であると思います。未来を見つめるまなざしとともに、今ここで暮らしている人たちを大切に、誰も置き去りにしない社会の実現に向けての社会構造のイノベーションもダイナミックに展開していただきたいと思います。  一人一人が、それぞれの場所で力を発揮していけるように本県の変革を心から期待いたしまして、質問を終わります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 11 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 12 ◯知事(湯崎英彦君) まず、県民一人一人が活躍できる社会に向けた県政運営についての御質問でございます。  ひろしま未来チャレンジビジョンでは、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県 仕事も暮らしも 欲張りなライフスタイルの実現」を目指す姿として掲げております。この目指す姿は、国が掲げております一億総活躍社会とも方向性を同じくするものであり、障害のある方やひとり親家庭などさまざまな状況にあっても、県民一人一人が個人として仕事にも暮らしにも希望を持っていただき、その希望をかなえられる社会に近づけていくことでございます。  このため、チャレンジビジョンの安心な暮らしづくり分野におきましては、支援が必要な人が地域で安心して生活できる環境が整っていることを目指す姿としており、社会的に弱い立場にある方に対しましては、それぞれの実情に合わせて、自立や社会参加などに向けた支援を、機を逸することなく重層的に実施する必要があると考えております。  例えば、障害のある方に対しては、社会を構成する一員として、その人格と個性が尊重されるよう、経済的自立に向けた就労支援やグループホームなどの住まいの場の確保、福祉サービスを提供する施設の整備などに、市町や関係団体と一体となって取り組んでおります。  また、ひとり親家庭に対しては、自立して安定した生活が送れるよう、職業紹介などの就労支援や貸付金などの経済的支援、子供に対する学習支援などに総合的に取り組んでおります。  こうした現場に立脚した現実的な取り組みを着実に進めることで、県民一人一人の安心感が醸成され、将来の見通しが確かなものになり、誰もが希望を持ち、その能力を発揮することが仕事と暮らしのどちらも諦めることなく追求できる欲張りなライフスタイルの実現につながるものと考えております。  今後とも、社会的に弱い立場にある方々に対して的確な支援を行い、県民一人一人が活躍できる社会の実現に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。  次に、男女共同参画の視点を踏まえた県の施策についてでございます。  本県では、男女共同参画基本計画を策定し、誰もがその個性と能力を十分に発揮して、あらゆる分野に参画できる社会の実現を目指し、さまざまな取り組みを進めているところでございます。  現在策定中の第四次基本計画は、本県における男女共同参画を総合的に推進する指針であるとともに、市町において策定される男女共同参画計画の指針ともなるものでございます。この第四次基本計画では、環境づくり、人づくり、安心づくりの三つの基本的視点を定め、具体的な施策を推進することとしております。  主な施策といたしましては、環境づくりにおいては、誰もがその能力を発揮し、仕事と生活の充実を図りながら働き続けることができる環境の整備を目指し、職場における女性の活躍促進などに取り組んでまいります。  人づくりでは、さまざまな立場にある人に、男女共同参画に対する理解を深めていただくための啓発を継続して進めてまいりたいと考えております。安心づくりでは、暴力を受けられた女性やひとり親家庭などが自立し安心して暮らすことができる環境の整備を目指し、DV防止対策などに取り組んでまいります。  こうした取り組みの推進は男性も女性も、仕事と暮らしのどちらも諦めず、追求することができる社会の実現を目指す、ひろしま未来チャレンジビジョンの実現にもつながるものであると考えております。  このため、市町や企業等においても、この男女共同参画の視点での取り組みが拡大していくよう、広島県としてのリーダーシップや役割をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。  次に、女性が活躍できる環境整備についてでございます。  さまざまな職場において女性の活躍が進むことは、女性がその能力を十分に発揮でき、自己実現を可能とするとともに、社会の多様性と活力を高め、地域経済の発展にもつながることから、極めて重要であると認識しております。  本県では、これまで女性の就業継続や再就職支援に向けて、就業継続を支援する研修会や奨励金の支給、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定支援、わーくわくママサポートコーナーによる相談窓口の設置など、さまざまな施策に取り組んでまいりました。  こうした取り組みにより、就業率が上昇傾向にあるものの、女性が限られた職務に配置され、管理職に占める女性の割合も依然として低い水準にあり、さらなる取り組みが必要であると考えております。  そのため、本県では、これまでの取り組みに加え、今後、県内企業における女性管理職登用に関する実態調査を行い、女性のキャリア形成に向けた課題を分析するとともに、効果的なアプローチ手法を検討してまいります。また、女性の活躍には、男女ともに長時間労働の是正や適切な休暇取得の促進が欠かせないため、今後は働き方改革にも注力していくこととし、県内企業における働き方改革の取り組み状況を把握した上で、個々の企業の状況に応じた効果的な支援策を講じてまいりたいと考えております。  こうした取り組みを働く女性応援隊ひろしまやイクボス同盟ひろしまとも連携しまして、官民一体となって取り組むことにより、女性がその力を最大限発揮できる環境を整備し、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ」を実現する女性の働きやすさ日本一の広島県を目指してまいります。  次に、ひとり親への総合的な支援についての御質問でございます。  ひとり親は、子育てと生計の担い手という二つの役割を一人で担うことになり、生活のさまざまな場面で負担や制約があり、とりわけ母子家庭においては、不安定な就業環境に置かれている方が多いなど、経済的にも厳しい状況にあるものと認識しております。  このため、親と子に対しまして、他県の状況も参考にしながら、必要な支援をトータルで実施できるよう努めているところでございます。具体的には、ひとり親が子育てをしながら安定した生活が送れるよう、母子家庭等就業自立支援センターにおける職業紹介や相談対応などの就労支援、養育費の確保相談や福祉資金の貸付等による経済的支援、生活支援としての公営住宅への入居の優先的な取り扱いなどを実施しております。  さらに、子供に対しては、福岡県の取り組みを参考に、ボランティアを活用した学習支援に取り組んでいるところでございます。  こうした取り組みを加速させ、平成二十八年度から新たにひとり親に対する就職に有利な資格の取得を促進するための貸付事業、相談窓口のワンストップ化など、相談体制の充実を図る市町に対する助成事業を行うとともに、子供に対する支援としては、学習支援事業の実施箇所の拡大に加え、食事の提供を含めた子供の居場所づくり事業を行うこととしております。  今後とも、他県等の取り組みを参考にしながら、親と子の双方の視点に立った総合的な支援をスピード感を持って推進することによって、ひとり親家庭が安心して自立した生活を送れるよう進めてまいります。  次に、性犯罪被害者等ワンストップ支援センターについてでございます。  本県で発生しております性犯罪等の被害者の約八割が、誰にも相談することができず潜在化していると考えられ、性犯罪被害者等ワンストップ支援センターを設置することで、性犯罪被害等に特化した被害者が安心して相談できる環境を整えることは、極めて重要であると認識いたしております。  この相談環境の整備に当たりましては、電話や面接による対応のみならず、被害直後の治療や検査など、医療行為としてのケアも被害の深刻化を防止する上で不可欠なものと考えております。このため、来年度の試行においては、中心となる病院を定めるとともに、複数の病院とも連携した形態で実施し、その効果や課題を検証してまいります。  また、被害者の相談を直接受ける支援員につきましては、医療福祉や刑事手続に関する専門知識のみならず、二次被害を与える言動についての十分な理解や被害者等との信頼関係を構築する能力などが必要であると考えております。このため、来年度は性犯罪被害等に特化した支援員の養成研修に取り組むとともに、日常的なOJTや困難事案へのサポートのため、支援センター内に経験豊富なスーパーバイザーを配置して、被害者の相談に適切に対応できる体制を構築してまいります。  こうした取り組みにより、ひろしま未来チャレンジビジョンの安心な暮らしづくりにつながるよう、性犯罪被害者等にとって最も利用しやすい相談環境の整備を進めてまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 13 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 14 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 私から二点お答え申し上げます。  まず、第三次DV防止基本計画の策定についてでございます。  DVは、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であり、いかなる理由があるとも決して許されるものではございません。ひろしま未来チャレンジビジョンにおきましても、DVの問題は、人づくり及び安心な暮らしづくりの二つの分野に位置づけており、解決すべき重大かつ喫緊の課題であると認識しております。  計画の策定に当たりましては、有識者等で構成する検討会を立ち上げ、議論していただいているところでございますが、DVの発生防止に向けた若い世代への啓発が必要であること、相談件数は増加傾向にありますものの、女性の約四分の一がDVの被害を受けたことがあるとの調査結果を踏まえますと、相談できずに悩んでいるケースが多いと想定されること、相談後の心身ともに自立できるまでのサポート体制が不十分であることなどが課題として挙げられております。  引き続き、幅広い観点から十分に検討した上で、実情を踏まえた実効性のある計画を策定し、女性がDVに苦しむことなく、生き生きと安心して生活できる広島県の実現に向けて取り組んでまいります。  続きまして、若者の自殺対策についてでございます。  平成二十二年に策定いたしました第一次計画に基づき、県・市町が一体となって自殺対策に取り組んでまいりましたが、二十代、三十代の働く世代においては、依然として死亡原因の第一位であり、十代以下の若い人たちについても深刻な課題であると認識しております。  現在、第二次計画となるいのち支える広島プランを策定し、引き続き効果的な自殺対策に取り組むこととしており、このうち若年層に対しましては、十代以下の若い人たちの心のケアを行うための教育相談推進事業、スクールカウンセラー配置事業、ひきこもり相談支援センター運営事業の実施ですとか、二点目、うつ病・勤務問題の解消を行うための職場のストレスチェックを活用したメンタルヘルスの推進、命を支える仕組みの整備のための教職員を含めたゲートキーパーや精神科医、支援コーディネーター、市町など、関係者との密接な連携による支援体制の構築などを推進していくこととしております。  特に、若年層の中でも女性に多く見られる自殺未遂者への対応としましては、広島大学の救命救急センターで実施しております、搬送後直ちに精神科医と連携し退院後も継続して相談支援を行う自殺未遂者介入事業が、自殺の再企図を大幅に減少させる効果があったことから、他の救命救急センターへも拡充してまいります。  このような取り組みを通じて自殺に至る各段階に応じた支援を実施しながら、若年層の自殺対策の一層の推進に取り組んでまいります。 15 ◯議長(平田修己君) 環境県民局長森永智絵君。         【環境県民局長森永智絵君登壇】 16 ◯環境県民局長(森永智絵君) 私から二点お答え申し上げます。  まず、性同一性障害の方への相談体制についてでございます。  性同一性障害の方は、社会の中で偏見の目にさらされたり、職場で昇進を妨げられたり、学校生活でいじめを受けるなど社会生活に支障を来す状況に置かれていると認識しております。  性同一性障害の方が抱える心の健康や保健、医療などの悩みにつきましては、市町の保健センターや県の保健所が窓口となっており、特に専門的な相談につきましては、診察も含め、県立総合精神保健センターで対応しております。  また、広島県女性総合センターでは、性別にかかわらず生活上のさまざまな悩みに関する相談に対応することとしておりますが、これまで相談が寄せられていないことから、今後、相談窓口として御利用いただけるよう、積極的に周知を図るとともに、相談員の性同一性障害に対する知識を深めるなど、相談機能の強化を図ってまいります。  さらに、労働問題や人権問題などの専門的な相談に関しましては、労働局や法務局などの相談窓口との連携の強化に努めることで、性同一性障害の方の相談に対し、より適切に対応してまいります。  次に、県立広島大学の今後のあり方についてでございます。
     県立広島大学におきましては、地域に根差した県民から信頼される大学を基本理念として、医療・福祉や環境、バイオ、国際文化など、さまざまな分野で企業や地域社会において活躍できる実践力のある人材の育成に取り組んでおります。  具体的には、県内企業の支援を得て、学生みずからが商品企画を実践するプロジェクト演習の実施や市町等との地域課題研究等を百件以上実施し、商標登録や特許取得に結びつく成果も満たしているところでございます。  また、授業料を半額免除する対象を拡大するなど、厳しい経済環境にある学生の就学支援にも取り組んでおります。  さらに、学生の就職につきましては、合同就職懇談会の開催や教員による県内企業の訪問などにより、昨年三月の就職率九八・八%のうち、県内就職が約六割と一定の成果を上げております。  一方、グローバル化の進展に対応できる実践力ある人材の育成が課題であると考えており、座学による一方的な講義形式から、ディスカッションやディベートを中心とするアクティブラーニングへの移行を加速させていくほか、学生の海外留学を積極的に支援するとともに海外留学生の受け入れを促進し、学内におけるグローバル環境の構築に一層努めてまいります。  現在、県立広島大学におきましては、学部等の見直しを行っているところであり、県における高等教育機能の強化に向けた検討状況を踏まえてさらなる大学改革を進めることにより、地域社会や企業からより一層評価され、多くの若者から選ばれる魅力的な県立大学を目指してまいります。 17 ◯議長(平田修己君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 18 ◯教育長(下崎邦明君) 三点についてお答えいたします。  まず、学校現場におけるデートDV防止に向けた取り組みについてでございます。  いわゆるデートDVは、殴る、蹴るといった身体的暴力だけでなく、精神的、性的暴力や金銭強要などの形としてあらわれており、大変深刻な問題であると認識いたしております。このため、デートDVに係る教師用指導資料等を作成し、基本的な考え方や指導の留意点、トラブルの事例等を示し、児童生徒が加害者にも被害者にもならないよう、その防止に取り組んでいるところでございます。  教育委員会といたしましては、引き続き、生徒指導主事研修等を通して教職員の意識啓発や指導力の向上を図るとともに、関係機関等と連携し児童生徒向けの学習資料の作成を検討するなど、デートDVの防止に努めてまいります。  次に、学校における性同一性障害の児童生徒への認識と対応についてでございます。  学校が把握している性同一性障害の事例は全国で約六百件と報告されていますが、みずからの性に違和感を持ち、不安や悩みを抱えている児童生徒はこの件数以上にいるものと認識しております。  教育委員会といたしましては、文部科学省の通知を踏まえ、各学校におきまして児童生徒が相談しやすい環境を整え、実情を把握した上で関係医療機関とも連携するなど、きめ細かな対応が行われるよう、市町教育委員会及び県立学校に対し指導しているところでございます。また、保健主事研修や生徒指導主事研修等において、性同一性障害に係る児童生徒の心情に十分配慮した適切な対応について徹底を図っているところでございます。  性同一性障害に係る児童生徒の支援につきましては、各学校におきまして最初に相談を受けたものだけで抱え込むことなく、教育相談担当者等を中心に情報を共有し組織的に対応することで適切な配慮が行われるよう、引き続き指導してまいります。  次に、高等特別支援学校の設置についてでございます。  本県におきましては、これまで、特別支援学校高等部への職業コースの設置、就職を支援するジョブ・サポート・ティーチャーによる就職先企業の開拓、技能検定の開発・普及などにより、特別支援学校高等部卒業者の就職率はおおむね全国水準に達し、とりわけ職業コースにおける就職率は九〇%を超えている状況でございます。一方で、生徒の就職先の内訳を見ますと、清掃や製造現場における補助的業務が多い状況にあり、雇用数の拡大はいずれ限界を迎えることが予想されるところでございます。  このため、今後は、職業に関する専門学科を置く高等学校と連携したり、企業実習をさらに充実させたりするなど、生徒の持つ特性を最大限に生かすことができる、より実践的で専門的な職業教育を行うことなどにより、障害のある生徒の自立と社会参加をさらに進めていく必要があると考えております。  教育委員会といたしましては、職業に関する専門学科を置く高等学校との連携方策や企業の立地条件なども勘案しつつ、引き続き、高等特別支援学校の設置について検討してまいりたいと考えております。 19 ◯議長(平田修己君) 選挙管理委員会事務局長來山 哲君。         【選挙管理委員会事務局長來山 哲君登壇】 20 ◯選挙管理委員会事務局長(來山 哲君) 有権者となる若者への意識啓発についてお答え申し上げます。  選挙権年齢の引き下げは七十年ぶりとなる有権者の拡大であり、多くの若者が政治に参加することで民主主義そのものの価値を高めることにもつながっていくものと期待されております。  県選挙管理委員会では、これまでも若者への啓発の工夫といたしまして、市町の選挙管理委員会と連携しながら選挙の出前講座を実施してきましたが、昨年度は、全国に先駆けて、高校生向けの選挙啓発テキストを作成して、小学校から高校までの全校種のテキストを整備し、一貫した啓発活動に取り組める体制を整えたところでございます。  さらに、今年度は選挙権年齢の引き下げに備え、市町の選挙管理委員会や教育委員会、学校と連携しながら五十を超える高校などで選挙の出前講座を行ったところでございます。  また、大学などへの期日前投票所の設置につきましても、投票の利便性の向上や学生などへの啓発効果も見込まれることから、市町の選挙管理委員会に対し積極的な取り組みを働きかけており、現在五カ所において設置が予定されているところでございます。  加えて、これまで成人式で配布していた選挙のしおりを十八歳になり選挙人名簿に登録された時点で本人に送付するなど、選挙権を得た実感につながる対応を市町の選挙管理委員会に働きかけているところでございます。  引き続き、こうした取り組みを通じ、若者が国や社会の問題をみずからの問題として考え判断する有権者としての自覚を促していくとともに、来るべき参議院選挙に向けた啓発も創意工夫しながら行うなど、若者の投票参加が一層拡大するよう積極的に取り組んでまいります。 21 ◯議長(平田修己君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時九分散会 広島県議会...