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  1. 広島県議会 2015-09-03
    平成27年9月定例会(第3日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2015年09月25日:平成27年9月定例会(第3日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(平田修己君) 出席議員六十一名であります。これより会議を開きます。         自第 一 県第七八号議案         至第十八 報第 一九 号 2 ◯議長(平田修己君) これより日程に入ります。日程第一、県第七八号議案 平成二十七年度広島県一般会計補正予算から日程第十八、報第一九号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。下西幸雄君。         【下西幸雄君登壇】 3 ◯下西幸雄君 皆さん、おはようございます。この春の統一地方選挙におきまして、呉市選挙区より出馬させていただきまして初当選させていただきました、公明党広島県議会議員団の下西幸雄でございます。今議会におきまして、初の登壇をさせていただき、質問させていただく機会をいただき、まことにありがとうございます。  最初に、このたびの関東・東北豪雨災害においてお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈りいたすとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。被災地域の一日も早い復旧と復興を心より御祈念申し上げます。  それでは、ただいまより、本日の一番最初の質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  初めに、県庁舎の整備計画についてお伺いいたします。  本県の県庁舎は、その大部分が一九五六年に新築され、来年には鉄筋コンクリート造における標準的な耐用年数とされる六十年を迎えます。  特に、本館、南館、議会棟などは耐震の指標であるIs値において、各建物の最小値が〇・三から〇・四という厳しい数値が示され、震度六強の地震で倒壊する危険性があると言われていることから、これまでも再三にわたって建てかえが論議されております。  また、一九九九年には、県庁舎整備基金としまして十年間で三百億円を積み立てる計画が示されましたが、財政難のあおりを受け、計画どおりに積み立てられずに、現在は百五十五億円にとどまっております。  二〇〇六年度には、鉄筋コンクリートの劣化等を調査する耐用性能調査が行われ、あと二十年は耐えられるという結果が発表されていましたが、既に十年近くが経過しようとしています。  昨年十二月には、これまで建設された県有施設が大量に更新時期を迎えることを踏まえて、これらの施設の全体を把握した上で、計画的に更新や統廃合、長寿命化に取り組むという広島県公共施設等マネジメント方策を策定され、この中でも本庁舎については二〇一七年度末までに今後十年間の個別施設について計画すると定められております。私としては、もっとスピード感を持って取り組むべきではないかと思っております。  今後発生が予想される南海トラフ巨大地震では、県が一昨年に取りまとめた調査報告書によると、最大で震度六強という大きな揺れが発生し、県内での死者は一万五千人、負傷者二万二千人余りの人的被害とともに、液状化や津波などで七万棟近くの建物が全壊することが想定されていることからも、本庁舎の耐震化への対応のおくれに大きな危機感を抱いております。  そこで、東日本大震災以降、多くの自治体が庁舎の建てかえや補強工事を進める中で、なぜ本県では県政の中心である本庁舎が危険な建物として放置されてきたのか、また、今後、本庁舎の整備に向けてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。  次に、大規模災害発生時における県災害対策本部の機能確保についてお伺いいたします。  災害発生時にその応急対処に当たる県災害対策本部の事務局は、本庁舎の中でも耐震性を有する北館の危機管理センターに設置されております。
     広島県地域防災計画によると、県災害対策本部の構成は、知事による本部長のもと、部局長による本部員会議が設置され、そのもとに事務局と各部局職員による実施部が設置されます。大規模災害が発生した際には、対策を検討する本部員会議での活動のみならず、実施部による情報収集や関係機関との連絡、必要な物資の調達など、活動に全庁が一丸となって取り組む必要があると思いますが、これらの活動全てを危機管理センターで行うことはできないため、各部局の執行部において災害対策に携わらざるを得ないという状況にあります。  しかし、執務室のある本館や南館などがIs値〇・三から〇・四の危険建物という現状では、大規模地震の発生で県災害対策本部が機能不全に陥る可能性は十分あり得るのではないかと、大変に懸念をいたしているところでございます。  大規模地震などの災害が発生した場合、県災害対策本部の機能を確保するため、知事以下、県の組織全体が耐震化された一つの建物の中で、迅速に連携できるよう備えておく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。  庁舎問題の最後の質問といたしまして、庁舎整備の財源についてお伺いいたします。  最初の質問でも申しましたが、県では将来の県庁舎建設の財源を確保するため、これまで百五十五億円を積み立てられていると伺っております。  これまで財政健全化計画を着実に遂行されてきたとはいえ、防災・災害復興拠点としての充実を図る観点からも、庁舎整備に向けた財源確保は喫緊の課題であり、財政に支障を来さないように配慮しながらも、改めて整備の必要性を明らかにした上で、計画的に積み立てていく方針を改めて打ち出す必要があると考えております。  県庁舎の安全性の確保という放置できない喫緊の課題に対しまして、県では、その財源をどのように確保しようと考えているのか、お伺いいたします。  次に、高齢者を取り巻く諸課題について、何点かお伺いいたします。  まず一点目として、幸せな老後への支援についてお伺いします。  本年六月、日本創成会議は東京圏高齢化危機回避戦略を発表し、中でも特にクローズアップされたのが高齢者の地方移住についてであります。  このことは、より多くの国民が幸せな老後を送るため、国全体でどうしていくべきかということが真剣に議論され始めたことを示すものであると認識いたしております。  そうした議論は、現在地方創生に集約されており、東京一極集中を是正し、地方への人の流れをつくることにより、地方における仕事や人の好循環を生み出し、豊かな地域づくりに結びつけようとするものであります。  しかしながら、都会から地方へ移住が進められようとする一方で、地方にはこれまでも高齢者を初め、多くの人々が暮らしていることから、今後さらに高齢化が進む中、これまで地方を支えてきた人々に対しては、移住してくる人々以上に幸せな老後を送る支援策について十分に考える必要があると思います。  そこで、県は、幸せな老後というものをどのように暮らしていくことだと捉えているのか、また、県民の幸せな老後を支えていくために、今後の人口推計や今後の社会経済情勢の見通しなどを踏まえて、どのように取り組まれようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、高齢者が安心できる医療提供体制の確保についてお伺いします。  高齢化の進展に伴い医療への需要増が予想される中、安心して医療サービスが受けられるということも、幸せな老後を送る上で欠かせない要因であります。  こうした中、政府は本年六月、限られた医療資源を有効に活用し、必要なサービスを確保するため、二〇二五年の時点で適正と考える病床数を推計し、現状より最大で二十万床少ない病床数となる推計値を公表いたしました。この数値は人口推計や診療報酬明細書をもとに、将来の需要を満たす病床数を推計したものであり、都道県別では本県を含む四十一の道府県で将来的に人口に比べて病床数が過剰になるとされており、特に本県においては、およそ一七%のベッドが過剰となると推計されたものであります。  また、昨年六月に成立した医療介護総合確保推進法により、都道府県で今後策定される地域医療構想においては、複数の市町から成る二次医療圏を基本に十年後の医療需要が推計され、高度急性期、急性期、回復期、慢性期という四つの状態に応じて必要な病床数が定められていることになります。この病床数の再編については、医療の提供者側から見ると、病院経営に直接絡む問題であることから、構想策定に至るまでの間、医療関係者との調整が難航することも予想されますが、計画策定に携わる県としては、実効性のある構想となるよう合意形成に向けて粘り強く取り組む必要があります。  また、医療を受ける県民側から見ると、六月に政府が示した病床数や今後県が取り組む病床の再編の結果、病気になった際に行き場を失うことにつながるのではないかという不安や懸念が生じることは、決してあってはならないことであります。  そこで、本県は地域医療構想を策定するに当たり、現在提供されている医療体制と将来の医療需要とのギャップを解消するため、どのように医療機能の再編を進めようとされているのか、また、県内の高齢者が入院する必要が生じたときも、不安を与えることがないよう、病床数など医療提供体制をどのように確保しようとされているのか、お伺いいたします。  次に、孫育ての促進による子育ての支援についてお伺いいたします。  高齢になっても積極的に社会活動へ参画していくことは、本人の健康づくりや生きがいづくりだけでなく、労働力不足の解消や地域活性化など、社会に幅広く効果がもたらされています。  広島労働局の調査によりますと、就業者五十人を超える規模の企業における六十歳以上の県内労働者は過去最高の六万四千人となるなど、定年後も会社で働き続ける人は右肩上がりの状況でございます。  その一方で、家族の間でも高齢者の力が必要とされてきており、特に共働きの家庭の増加もあり、孫の子育て、言わば孫育てを手伝ったことのある祖父母は、昨年の民間調査によると全体の六割から七割に上っています。  高齢化とともに社会的課題となっている少子化に歯どめをかけるためにも、また、これまで子育てに携わってきた高齢の女性の経験を生かすためにも、孫育てにかかわる祖父母を支援していくことは本県にとっても有益だと考えます。  ただ、さきに述べたとおり、仕事を持つ高齢者がふえてきており、仕事の都合で孫育てがしにくいという人も出てきていることから、他県の企業や自治体では、この孫育てに対する支援を始める動きが出てきており、例えば、ある銀行では孫育てのための休暇制度を導入したほか、お隣の岡山県では、孫育て休暇を取得させる企業への助成金制度を創設して後押しを行っております。  このような他県における事例を踏まえ、本県でも祖父母の子育ての知恵や経験を生かして孫育てを促進していくことも、少子化対策の一環として必要な取り組みと考えますが、御所見をお伺いいたします。  高齢者を取り巻く諸課題の最後に、祖父母等とのつながりに着目した地方移住の促進についてお伺いいたします。  従来、田舎暮らしを希望する地方回帰の動きは退職後のシニア世代が中心でしたが、最近では二十代の若者や三十代、四十代の子育て世代にも広がっております。  農村政策を専門とする明治大学の小田切教授の調査によりますと、若者における田園回帰のエネルギーは高まってきており、親世代を飛び越えて孫が移住するというUターンならぬ孫ターンという現象が生まれてきていると分析いたしております。孫ターンは孫である若者にとって、生まれ故郷ではなくとも祖父母を通じて仕事なども探しやすく、地元にも溶け込みやすいという魅力があります。  また、東京にあるふるさと回帰支援センターの利用者は、二〇〇八年には全体のおよそ七割が五十代でしたけれども、近年は子育て世代が増加し、昨年は、逆に四十代以下が半数以上を占める状態に変わってきております。  これは、豊かな自然の中で遊び、育ち、親に子育てを手伝ってもらえるということで、地方移住を考え、実践する人がふえているのではないかと考えられます。  このような若者や子育て世代の地方回帰の動きを踏まえて、本県に暮らす祖父母や親とのつながりを持つ若者や子育て世代を狙った移住促進策に取り組むことで、現在そして将来の子育て世代を本県に呼び寄せられるのではと考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。  次に、保険や医療、介護をめぐる諸課題について、何点かお伺いいたします。  その一点目として、国民健康保険の都道府県への移管についてお伺いいたします。  本年五月、国民健康保険などの医療保険制度の財政基盤を強化するため、国民健康保険の財政運営の主体を市町村から都道府県に移管することや負担の公平化を図ることなどを盛り込んだ医療保険制度改革関連法案が賛成多数で可決・成立いたしました。  国民健康保険制度は、本来、第一次産業や自営業の人向けの制度ですが、被保険者の年齢構成では六十五歳から七十四歳までの高齢者が全体の約三割を占めていることから、医療費の水準は高く、また、近年は失業者や非正規労働者がおよそ八割を占めていることから、被保険者の保険料の負担は大変に重くなるとともに、運営主体である市町村においても、その多くが構造的な赤字体質に陥っています。  そのため、政府は、二〇一八年度から運営主体を市町村から都道府県に移管するとともに、財源は国からの交付金等と市町村における所得水準や医療水準に基づいた納付金を市町村から都道府県に納めることで、その解決を図ろうといたしております。  しかし、今回の改革では、将来的な安定財源のめどが国から示されておらず、財政難の抜本的な解決策が示されていないことが大きな課題となっております。  また、被保険者が負担する保険料については、市町の間で格差が生じており、本県でも一・六倍もの差があることから、二〇一八年度の移管を機に、今後その格差を解消させる平準化に向けた対策が取られることが想定されます。  ただ、この対策により被保険者の負担が急増したり、医療費抑制のための医療サービスの質の低下などの事態はあってはならないと思っております。  そこで、国民健康保険の市町からの円滑な移管に向け、財政運営の主体となる県として、保険料の平準化への対応を初めとする移管に伴う課題をどのように認識し、今後どのように取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。  二点目といたしまして、国民健康保険の健全運営に向けた市町との連携についてお伺いします。  国民健康保険制度での赤字体質を改善するためには、これまでは、運営主体を担ってきた市町においては、保険料の滞納の解消や医療費の適正化などに取り組まれてきました。  しかし、運営主体が二〇一八年に市町から県に移管されることで、これまでのような市町の取り組みが、多少なりとも弱まる可能性も考えられるのではなかろうかと思います。  そこで、県への移管後において、国民健康保険の収支を改善し、県民が適切な医療を受けられる制度となるよう、引き続き市町でも保険料の収納率向上や医療費適正化に向けて積極的に取り組まれるよう後押しする方策も必要であると考えますが、これに対する御所見をお願いいたします。  三点目といたしまして、データヘルスの全県への展開についてお伺いいたします。  市町における医療費適正化に向けた代表事例として、呉市が取り組んできたデータヘルスの取り組みがございます。  この取り組みは、レセプトや健康診断の情報を電子データ化し、分析・活用するものであり、例えば、分析データを活用し、新薬を服用している人に対してジェネリック医薬品への切りかえを勧めることで、呉市では二〇一三年薬剤費を一億四千万円以上削減することができました。  また、糖尿病患者のうち、データ抽出による人工透析の導入前の段階である患者に対して、教材の配付や減塩メニュー等の料理教室、そして看護師による面接・電話指導などを行うことで、二〇一〇年から二〇一三年の間で指導が行われた二百六十五人のうち、透析に移行した者は全くいませんでした。  また、呉市全体の人工透析患者数を見ても、二〇一〇年からの百五十六人から二〇一三年には百十一人に減少しており、人工透析の一人当たりの医療費が年間およそ五百万円にも上ることを考えると、呉市の医療費適正化に大きく貢献いたしているところでございます。  データヘルスの取り組みは、医療費を抑えるのみでなく、地域住民の健康寿命の延伸、介護費用の縮減、あるいは指導業務に携わる看護師等の雇用創出などの効果ももたらしており、今や呉市モデルとして、国としても広く普及を図る段階に来ております。  このような全国から注目される糖尿病への対策など、データヘルスの取り組みを、県医師会など関連機関とも調整を図りながら県内全市町に普及させることも、県の医療行政における重要な責務と考えますが、このような全県的な普及に向けた取り組みについて御所見をお伺いいたします。  保険や医療、介護をめぐる諸課題の最後といたしまして、経口維持支援の取り組み強化についてお伺いいたします。  日々の暮らしの中で食事をすることを楽しみにしている人は数多くいらっしゃいますが、口から物を食べられることの大切さについて常に意識している人は、そう多くないのではないでしょうか。  人間は年をとるとともに、食べ物を噛んだり飲み込んだりする機能が徐々に低下し、病気により静脈栄養などに頼るとその機能は瞬く間に衰えてきます。このような機能が損なわれないように口腔ケアで予防したり、機能が損なわれた人に対して再び口から食べられるように摂食・嚥下リハビリなどを行う経口維持支援について、医療・介護の分野の間で関心が高まっております。  しかし、食べ物をうまく飲み込めない人は誤嚥性肺炎や窒息を起こす可能性があるため、食事の内容や分量、姿勢や呼吸、口腔衛生の状態などを細かく見て、慎重に支援を行う必要があります。  このため、適切な技術や知識を持つ専門家が支援するとともに、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士など要支援者にかかわるスタッフが常に情報を共有できる体制が必要となります。  このため、このようなさまざまな職種が協働して適切な支援を積極的に行えるよう、今年四月の介護報酬改定において、重点項目として口腔・栄養管理への取り組みを掲げ、チーム支援に取り組めるよう、経口維持加算等について改めて改善が図られたところでございます。  経口維持支援は、誤嚥性肺炎や摂食障害、胃ろうへの移行の防止につながり、ひいては体力や病気への抵抗力も向上するため、医療費や介護費用の削減効果も期待できますが、その一方で、厚労省の調査によると二〇一三年における経口維持管理加算の算定率は三%にも満たない状況にあり、全国的にも取り組みが広がっているとは言えないのが実態でございます。  そこで、口腔ケアや摂食・嚥下リハビリなどの経口維持支援が誰でも在宅や施設で広く受けられるよう、県として一層の取り組みを強化する必要があると考えますが、御所見をお願いいたします。  次に、被爆建物の保存・活用についてお伺いいたします。  本年八月六日、七十回目となる原爆の日を迎えました。  真夏の日差しのもと平和祈念式典には過去最多の百カ国からの代表者が参列し、改めて原爆で失われたとうとい命を悼み、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けた大きな祈りに包まれました。  この式典で、安倍首相から九月の国連総会における新たな核兵器廃絶決議案を提出することが表明され、核兵器のない世界に向け、新たな歩みを進めていく決意が示されました。  また、先月下旬に広島で開催された国連軍縮会議では、アメリカのペリー元国防長官が多くの人々が広島に訪れることの重要性を強く訴えかけられており、被爆の実相に触れることで核兵器廃絶につなげようという機運の高まりが感じられます。  その一方で、被爆地では、被爆者の高齢化という厳しい現実に直面しております。被爆体験を風化させないためには、語り部の育成などの取り組みとともに、原爆の惨禍を今に伝える被爆建物を保存する取り組みもまた必要ではないかと思います。  被爆建物としては、世界文化遺産である原爆ドームが有名ですが、広島市はそれ以外にも八十五の建物を登録しています。  しかし、そのいずれもが老朽化しており、かつては百三カ所もあったものが、一部を保存したものを含めると、これまで十七カ所がその姿を消しております。  今後も、世界から指導者を初めとする多くの人々が広島を訪れ、被爆の実相に触れることを考えると、被爆建物の保存意義は極めて大きく、保存は喫緊の課題であります。国は、来年度から新たに被爆建物の保存に財政支援を行うこととしており、来年度概算要求でも四千万円が計上されております。  県では、今月放送されたNHKドラマでも取り上げられた旧広島陸軍被服支廠と南区宇品海岸にたたずむ旧広島港湾事務所という二つの被爆建物を所有しており、これらの保存に向けた具体的な方策を早急に決定する必要がございます。  また、二施設の保存に当たっては、県で予算化するとともに、民間からの寄附を募ったり、公共施設として活用することなど、検討する必要があると考えております。  我が会派が七月に視察した石川県では、戦前からのレンガ建物を歴史博物館に活用されており、活用事例の一つとして参考になると感じました。  そこで、県が所有する被爆建物について、世界平和のために貢献する県の責務を踏まえ、今後どのように保存・活用されるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、私の地元であります呉地域の課題について、二点お伺いいたします。  一点目は、東広島・呉自動車道の阿賀インターチェンジにおける立体交差化についてであります。  東広島・呉自動車道については、平成二十四年四月に黒瀬インターチェンジから阿賀インターチェンジまで暫定二車線で供用され、今年三月には馬木インターチェンジから黒瀬インターチェンジ間の工事の完了により全線が開通したところであり、山陽自動車道まで接続したことで、広島空港へのアクセスの改善など、呉市などの沿線地域においては多大な整備効果が出ているところでもあります。  しかしながら、この全線開通に伴う交通量の増加により、阿賀インターチェンジの出入り口ではこれまで以上に混雑してきており、せっかくの全線開通が交通渋滞の激化につながったのでは、沿線地域における整備効果も半減するのではと懸念いたしております。  このような状況を受け、地元では、五月に広島県トラック協会呉支部が立体交差化について呉市に要望書を提出するなど、その対策を望む声は高まっております。  この立体交差化については、国道百八十五号休山新道の四車線化の完成後に調整するとされていますけれども、私といたしましては、阿賀インターチェンジでの渋滞状況を見ると、休山新道の四車線化の完成を待たずに立体交差化に向けた一日も早い工事着工が必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。  地域課題の二点目といたしまして、主要地方道であります呉平谷線の整備についてお伺いいたします。  主要地方道呉平谷線は、呉市の中央地区から昭和地区を経て熊野町に至る幹線道路でございますが、片側一車線の対面通行になっているために、日常的に朝夕の交通渋滞が発生しているほか、大雨災害時には法面崩壊に伴う交通規制なども生じており、市民生活や経済活動に深刻な影響を及ぼしております。  このため、県では、日常的な渋滞を緩和するため、二〇〇四年度から上二河町から焼山此原町までの間に別ルートの二車線道路を新たに設ける工事に着手していますが、いまだ完成のめどは立っていません。地元住民も早期の完成を願い、これまで県や呉市への要望活動に取り組まれているところでもあります。  私も、この主要地方道呉平谷線の未整備区間について早期完成を強く望むところでありますが、完成に向けた県の取り組み状況と今後の見通しについてお伺いいたします。  私の質問は、以上でございます。私は、一九九一年から呉市議会議員を務めさせていただきましたが県議会議員としては、まだ半年足らずであります。  今後とも、諸先輩の御指導、御鞭撻を賜りながら、また、誠実さとスピード感のある行動を心がけながら、全力を尽くして県政に取り組んでまいります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、幸せな老後への支援についての御質問にお答え申し上げます。  高齢者の皆様ができるだけ自立した生活を続け、これまでの経験や知識を生かし、地域を支える一員として健やかで心豊かに生活ができ、医療や介護が必要になっても、可能な限り住みなれた地域で自分らしく生きられることが幸せな老後につながると考えております。  しかしながら、今後、本県におきましても、生産年齢人口の割合が減少し高齢者の人口が増加することが予測されていることから、県民の実質所得が低下し、地域における社会経済活動に深刻な影響が及ぶのではないかとの懸念もございます。  こうしたことを踏まえ、ひろしま未来チャレンジビジョンに基づく施策を総合的に推進することとしており、特に高齢者が社会の一員として活躍し、自分らしく輝き続けることができる環境づくりを進めるとともに、住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域全体で支え合う地域包括ケア体制の構築を加速しているところでございます。  このような取り組みを進めることにより、県民の方々に幸せを実感していただけるだけでなく、東京圏を初めとした県外の高齢者から選ばれる広島県にもつながっていくものと考えております。  本県の高齢者を取り巻く環境はこれからも大きく変動することがあると考えますが、ひろしま未来チャレンジビジョンをPDCAサイクルを回しながら着実に進め、全ての高齢者が幸せな老後を送ることができるよう取り組んでまいります。  次に、高齢者が安心できる医療提供体制の確保についての御質問でございます。  医療は、県民の皆様が安全・安心な生活を送る上で、欠かすことのできないインフラであると認識いたしております。  団塊の世代の方々が七十五歳以上となります二〇二五年に向けましては、確実に医療・介護需要の増加が見込まれているところであります。そのため、限りある医療資源をより一層有効に活用することが必要であることから、高度急性期から回復期、慢性期、そして在宅までの医療機能の分化と連携による、切れ目がなく質の高い地域完結型の医療提供体制の構築を目指して、地域医療構想の策定に取り組んでいるところでございます。  地域医療構想の策定に当たりましては、地域の実情に基づいた丁寧な議論が必要であることから、現在、県内七つの二次保健医療圏において、医療・介護関係者や医療保険者、また、市町等で構成する地域医療構想調整会議を設置して協議を進めております。この調整会議では、将来必要となるであろう医療需要を推計するとともに、不足する医療機能を確保する方策や病状が急変したときに適切な入院治療を提供する仕組みなど、二〇二五年のあるべき医療提供体制の検討を行っているところでございます。  なお、特に慢性期医療や在宅医療については介護サービスとも密接に関係することから、地域包括ケア体制の整備と一体的に推進してまいりたいと考えております。
     これらの取り組みを通じまして、高齢者の方々を初め、県民の皆様ができる限り住みなれた地域で安心して医療を受けることのできる体制の実現に努めてまいります。  国民健康保険の都道府県への移管についてでございます。  平成三十年度からの新たな国民健康保険制度は、県が国保の財政の運営主体となり国保運営について中心的な役割を担い、制度の安定化を図るとともに、市町は被保険者の実情を把握した上で、地域住民と身近な関係の中、保険料の決定や賦課徴収、データヘルスなどの保健事業等、地域におけるきめ細かい事業を行うなど、県と市町が共同で国保の運営を行うこととなっております。  具体的には、標準的な住民負担の見える化を図り、保険料の平準化を進めることにより、住民負担の格差解消を図るため、県が市町ごとの医療費水準や所得水準等を考慮して各市町の納付金を定めるとともに、標準保険料率を示し、その際、現行の保険料水準が急激に変化することのないよう国において必要な緩和措置を講じるものとされております。  また、市町が担う事務につきましては、国が開発する標準事務処理システムの活用や、県が定める統一的な国保運営方針により、効率化・標準化等を推進することとされております。  なお、新たな国保制度の詳細につきましては、現在、国と地方の協議の場である国保基盤強化協議会事務レベルワーキングにおきまして検討が行われているところでございます。  本県といたしましては、保険料の平準化による負担の公平化や市町が担う事務の効率化・標準化等の推進が重要な課題であると認識しており、今後、市町と保険料のあり方や国保運営方針の内容について検討していく必要があると考えております。  こうしたことから、国と地方の協議における議論の動向も踏まえながら、県内全市町が参画しております広島県国民健康保険広域化等連携会議や、本年八月、県と県市長会、町村会が共同で立ち上げました広島県国民健康保険の県単位化推進協議会などを活用しまして、市町とともに検討を重ね、新たな国保制度への円滑な移行を目指してまいりたいと考えております。  なお、新たな制度への移行後も急速な高齢化が進む中、将来にわたる国保の持続可能な運営を確保するという観点から、今後の医療費の増加に耐え得るさらなる継続的な財政措置が講じられる必要があるものと認識しており、引き続き国に対して要望してまいりたいと考えております。  次に、被爆建物の保存・活用についての御質問でございます。  県が所有しております旧広島陸軍被服支廠と旧広島港湾事務所は、竣工後百年以上を経過する日本近代建築初期の建物であり、また、被爆の痕跡を今日に伝える貴重な建物であると認識しております。  このうち旧広島陸軍被服支廠は、これまでその活用につきまして検討を行った結果、不特定多数の方々が利用する場合、施設の規模が大きいということもあり、耐震対策を含めた改修に多額の費用を要することや、もともと倉庫であり建物内部の構造上、レイアウト面で制約があるなどの課題がございます。  また、旧広島港湾事務所につきましては、老朽化が進む木造の建築物であり、現在の姿を残しつつ建物を補強することが困難であるという課題がございます。  このため、保存・活用策につきましては、引き続き建物の改修に係るコストや手法、建物に係る課題を総合的に判断して、また、国の補助制度の動向も見きわめながら慎重に検討していく必要があると考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(平田修己君) 総務局長山根健嗣君。         【総務局長山根健嗣君登壇】 7 ◯総務局長(山根健嗣君) それでは、二点についてお答えいたします。  まずは、本庁舎の整備に向けたこれまでの取り組みと今後の対応についてでございます。  県庁舎のあり方につきしては、地方分権改革の動向や本県の財政状況の見通しなどを踏まえつつ、県庁舎整備基金の活用も含め、検討を行ってきたところでございます。  こうした中、県庁舎につきましては、現庁舎の今後の使用可能年数などを調査する耐用性能調査を実施し、その結果を踏まえ、費用や施工期間の観点から、防災拠点としての維持を図るため耐震化を進めることといたしました。  この考えに基づきまして、災害対策本部の事務局となる危機管理センターのある北館は耐震性を有していることから、平成二十五年度に非常用発電機の改修工事を行ったところでございます。  さらに、防災行政無線、情報システム等が集積している農林庁舎につきましては、平成二十五年度に耐震補強工事を行い、昨年度、非常用発電機の新設工事を行ったところでございます。  今後、耐震補強が必要な本館、南館、議事堂につきましては、効率的・合理的な工事方法及び実施時期等について、引き続き十分な検討を行ってまいりたいと考えております。  続きまして、庁舎整備の財源についてでございます。  県庁舎整備につきましては、多額の経費を要しますことから、その財源の確保についても中長期的な視点で検討していく必要がございます。その主要な財源である県庁舎整備基金につきましては、現在、積み立てを休止しておりますが、これは、新たな県庁舎の整備について地方分権改革の動向を見きわめた上で対応する必要があること、また、休止した当時、国の三位一体改革の影響などによって本県財政が極めて厳しい状況となったことなどによるものでございます。  また、現在においても、地方分権改革の動向が不透明である中、県庁舎整備の財源につきましては、本県の財政状況の見通しなどを踏まえながら、県庁舎のあり方とあわせまして慎重に検討してまいりたいと考えております。 8 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 9 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 私から、四点お答え申し上げます。  まず、孫育ての促進による子育て支援についてでございます。  核家族化や共働き家庭の増加など、近年の子育てを取り巻く環境の変化が著しい中、祖父母世代による子育て支援は、育児の援助・相談が受けられる、安心して仕事ができる、さまざまな体験が子供の育ちを促すなどの観点から有益なものと考えております。  このため、本県では、昨年度、豊富な知識と経験を持つ祖父母世代に孫や地域の子供たちの子育てサポートを実践していただくきっかけとしてもらうために、知っておいていただきたい最近の子育て事情を盛り込んだ「じぃじ・ばぁばのための孫育て応援ブック」を策定し、公民館等を通じまして広く配布したところでございます。  引き続き、こうした取り組みを推進するとともに、他県や民間の事例の成果も踏まえながら、祖父母世代の子育てへの積極的な参画を促す方策を検討してまいります。  次に、国民健康保険の健全運営に向けた市町との連携についてでございます。  平成二十五年度における県内各市町の国保保険料の収納率は、最高が九八%、最低が八七%でございます。また、各市町の一人当たりの医療費は、最高が四十八万円、最低が三十五万円となっており、大きな格差が生じております。  本県におきましても、保険料収納率の向上や医療費の適正化の推進による格差の是正は重要な課題と認識しており、保険者規模別の収納率目標を定めた国保広域化等支援方針に基づきまして、各市町の収納率向上のための取り組みを支援するとともに、医療費の高い市町が国保財政安定化計画を策定する場合には、医療費の適正化の観点から指導・助言を行ってきたところでございます。  このたびの制度改正では、新たに県が定めます国保運営方針におきまして、保険料徴収の適正な実施に関する事項や医療費適正化に関する事項等を位置づけることとされております。  さらに、収納率向上や医療費の適正化等に向けた自治体の取り組みを財政的に支援いたします保険者努力支援制度が創設されることとなっており、現在、国において市町の取り組みに対する評価指標を初め、具体的な算定方法などの検討が行われているところでございます。  県といたしましては、平成三十年度から県が国保財政の運営主体となることを踏まえて、こうした新たな制度も活用しながら、これらの課題について市町とともに取り組んでまいります。  三点目は、データヘルスの全県への展開についてでございます。  レセプトや健康診断等のデータを活用し、地域の健康課題に応じた効率的・効果的な保健事業を実施するデータヘルスは、県民の健康の保持・増進に効果的な手法であると認識しております。  特に、呉市において取り組まれている疾病の重症化を予防する新しい手法は、全県的に展開すべき好事例であると考えております。このようなデータヘルスの取り組みを推進していくために市町が策定するデータヘルス計画は、県内では平成二十六年度に五市が策定し、今年度中にはさらに十五市町が策定する予定でございます。引き続き、県内全ての市町で計画が策定されるよう必要な支援を行ってまいります。  今後、各市町がデータヘルス計画に基づく保健事業を円滑に実施していくためには、地域の医療機関などの関係機関との連携、保健指導等の専門知識を持つ人材の確保、県民の健康づくりに関するインセンティブの強化などが課題であると認識しております。  県では、こうした課題を踏まえまして、本県が独自に開発いたしました医療・介護・保健の総合分析システムを活用した情報の提供とともに、県医師会を初め、関係機関とも連携し、市町が円滑に事業を実施できる環境づくりを検討することにより、全県的なデータヘルスの普及を推進してまいります。  四点目は、経口維持支援の取り組み強化についてでございます。  生涯を通じて食事や会話を楽しみながら健康で生き生きと暮らすためには、歯と口腔の健康や摂食・嚥下機能の維持は欠かせないものであり、加齢に伴う経口維持支援の取り組みは重要であると認識しております。  本県の介護施設における経口維持加算等の算定率につきましては、平成二十五年度では三・二%でございましたが、今回の報酬改定にあわせて介護保険事業者に働きかけた結果、現時点では七・二%に増加しており、今後、さらなる働きかけを行ってまいります。  また、在宅における口腔ケアの充実を図るため、県では県歯科医師会と連携して取り組みを進めており、具体的には、人材育成といたしまして、在宅での歯科診療や口腔ケアを実施する歯科医師や歯科衛生士の養成研修、医療や介護などの多職種が連携するための研修、また、地域の拠点づくりといたしまして、歯科診療を必要とする方からの相談受け付けや訪問診療を行うための機器の貸し出し等を行う在宅歯科医療連携室の整備などを支援しております。  さらに、歯科医師や歯科衛生士を対象とした摂食・嚥下機能訓練研修につきましても、平成二十七年九月補正予算案に計上いたしております。  これらとあわせまして、平成二十八年には広島口腔保健センターが広島市東区二葉の里に移転整備される予定であり、地域のかかりつけ歯科医では対応が困難な患者の治療を行うなど、県全体の拠点としての機能強化が図られるものと考えております。  一方、地域における予防の取り組みといたしましては、市町の介護予防教室などにおきまして、歯科衛生士、栄養士、言語聴覚士などの専門職種がかかわる取り組みを支援し、体制強化を図っているところでございます。  県といたしましては、誰でも在宅や施設で経口維持支援が広く受けられるよう、こうした取り組みを引き続き進めてまいります。 10 ◯議長(平田修己君) 地域政策局長竹中正博君。         【地域政策局長竹中正博君登壇】 11 ◯地域政策局長(竹中正博君) 祖父母等とのつながりに着目した地方移住の促進についてお答えいたします。  地方移住の形態を表現する際、いわゆるUIJターンに加え、Rターンという言葉が使われるようになっております。これは、祖父母等とのつながりも含め、自分のルーツ、Rはこのルーツの頭文字でございます。このルーツのある地域へ回帰するという意味で地方移住の新たな潮流になると言われる識者もおられます。  昨年度、本県が東京に開設しましたひろしま暮らしサポートセンターに来訪された相談者の中にも、実際に祖父母や親戚とのつながりを考慮して移住先を検討されている方がおられ、今後の施策を進めていく上では考慮すべき動向であると認識しております。  一方で、来訪者の移住の動機を見てみますと、自分の新たな可能性に挑戦してみたい、子育てなどの環境のよいところで暮らしたいなど、さまざまでございます。  このため、今後の移住・定住施策の推進に当たりましては、年齢階層や移住の動機、祖父母等とのつながりも含めた移住先についての希望など、さまざまな視点で移住希望者を類型化し、その類型ごとに最適なアプローチを行うことが重要であると考えております。  本県は、人生のステップアップに挑戦しようとしている比較的若い世代をメーンターゲットに置き、都市と自然の近接性を背景に実現できるライフスタイルの魅力を発信し、移住者の取り込みを図っているところでございます。  今後の施策展開に当たりましては、祖父母等とのつながりを考慮して移住先を選択する人の動向など、移住を取り巻く潮流を的確に捉えるとともに、どのような属性の人が、どんな動機で、どんな暮らしの実現を求めて移住を検討しているのかという点をしっかりと分析し、その結果を踏まえて、例えば、活発に活動している東京広島県人会のネットワークを使って情報発信するなど、より大きな成果が得られるよう取り組んでまいります。 12 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。         【土木建築局長児玉好史君登壇】 13 ◯土木建築局長(児玉好史君) 二点についてお答えいたします。  まず、東広島・呉自動車道阿賀インターチェンジの立体交差化についてでございます。  ことし三月の東広島・呉自動車道の全線開通により、呉市と東広島間の所要時間が短縮され、利便性の向上と物流の効率化が図られたことから、本路線を利用する交通量が増加したところでございます。  一方で、本路線の交通量の増加に伴い、阿賀インターチェンジ出入り口付近の先小倉交差点では、流入する交通が集中し、渋滞が拡大しております。  東広島・呉自動車道の整備効果を最大限に発揮し、呉市と東広島市の連携をさらに深めるためには、一般国道百八十五号休山新道の四車線化に加えて、阿賀インターチェンジの立体化が必要であると認識いたしております。  こうしたことから、平成二十九年度に予定されている休山新道の四車線化の確実な完成を図るとともに、阿賀インターチェンジの立体化にも早期に着手されるよう国へ強く働きかけてまいります。  次に、主要地方道呉平谷線の整備促進についてでございます。  主要地方道呉平谷線につきましては、呉市中心部と安芸郡熊野町を連絡する主要な幹線道路であり、緊急輸送道路にも位置づけられている重要な路線でございます。  本路線は、通勤時間帯における慢性的な渋滞が発生しており、また、時間雨量四十ミリメートル以上で事前通行規制を余儀なくされる上、豪雨による法面崩壊で通行どめも危惧される状態にあり、早期に整備を行う必要があると認識いたしております。  そのため、呉市上二河町から焼山此原町の約二・四キロメートルのバイパス区間について、平成十六年度から整備を行っており、現在、上二河地区の用地買収や焼山此原地区の工事を促進しているところでございます。本区間は急峻な地形の上、トンネルや橋梁といった大規模構造物が大半であり、多大な事業費が必要であることから、暫定二車線で工事を進めているところでございます。引き続き、用地買収を進め、早期完成を目指して着実な整備を行ってまいりたいと考えております。 14 ◯議長(平田修己君) 危機管理監土井 司君。         【危機管理監土井 司君登壇】 15 ◯危機管理監(土井 司君) 大規模災害発生時における県災害対策本部の機能確保についてお答えします。  大規模な災害が発生し、県みずからが被災した場合であっても、災害対策本部が機能不全に陥ることなく迅速かつ的確に災害に対応できるよう、あらかじめ備えておくことが重要であると認識いたしております。  このため、県では、災害対策本部の業務などの非常時に優先的に実施する業務と、そのために必要な人員、執務スペース等の確保方策を定めた大規模地震時の業務継続計画を策定しております。  この計画において、本館や南館が倒壊等により利用できない場合は、耐震性能が確保されている北館や東館などの庁舎で業務を継続することとしております。  また、現在、南海トラフ地震に伴う津波により庁舎が浸水した場合でも執務スペースが確保できるよう、計画の見直し作業を進めているところでございます。  今後とも、万が一大規模災害が発生した場合においても迅速かつ的確に対応するため、災害対策本部の機能の確保に努めてまいります。 16 ◯議長(平田修己君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十九分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 17 ◯議長(平田修己君) 出席議員六十名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。砂原克規君。         【砂原克規君登壇】 18 ◯砂原克規君 皆様、お疲れ様でございます。広志会の砂原克規でございます。早速、質問に入ります。  今定例会において、これから五年間の県政運営にかかわるひろしま未来チャレンジビジョンが提案されています。私が所属している総務委員会において、このビジョン案の集中審議がされておりますが、なぜか釈然としないのであります。これが本当にビジョンと言えるのでしょうか。  確かに、具体的な諸施策は、これからも各部局で具体的に作成され、その財源や人員の裏づけも中期財政健全化計画、行政経営刷新計画として提案されるのでしょう。また、社会資本未来プランなどの分野別計画という形で示されるのでしょう。  しかしながら、広島県がこれから将来に向けての五年間をどのように動かしていこうとしているのか、方向性が全く見えてこないのであります。見えない理由を、具体的な個別案件を通して探っていきたいと思います。質問は、一問一答方式で行います。(質問用演壇に移動)  最初は、コンセッション方式による広島空港の民営化について土木建築局長に伺います。  広島空港の民営化について、その可能性の検討・調査のための予算案が提案されています。広島空港の民営化検討については昨年も行われていますが、その調査結果の議会への報告はどうなっているのか、伺います。 19 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。         【土木建築局長児玉好史君登壇】 20 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  昨年度の調査・検討につきましては、広島空港のポテンシャルや航空ネットワーク形成の方向性、また、それを実現するための課題等を整理し、広島空港の中四国地方における中枢拠点性を高める上で必要な事項と、そのために空港経営改革が有効であるかどうかという観点に主眼を置いた調査・検討業務でございました。  国が提唱しております空港経営改革とは、航空系事業と非航空系事業の経営一体化及び空港運営の民営化を行うものであり、民営化につきましては、さらなる検討を行う必要があることから、建設委員会など議会への正式な報告は行っておりませんでした。
    21 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 22 ◯砂原克規君 いただいて見たら、非常に精査してある資料で、この資料があれば今回私は質問しなくて済んだのかなと思うのですが、一応出ていないということで、このことについて質問させていただきます。  二年も続けて民営化に係る調査・検討を行おうとしておられますけれども、そもそも何のために広島空港の民営化を検討されるのでしょうか、伺います。 23 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 24 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  本県が、今後も中四国地方発展の先導役として中枢拠点性を高めていくためには、産業振興や観光振興などに不可欠な広域的な交通・物流基盤であります広島空港の拠点性を高めることが重要であり、その実現に向けてあらゆる調査・検討を行うことが必要であると考えております。  そのためには、空港全体の経営についてさまざまな角度から検討する必要があり、国の提唱する空港経営改革も選択肢の一つであると考えております。 25 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 26 ◯砂原克規君 広島空港の施設運営というのは、具体的にどのように分かれていて、それぞれ誰が運営しているのか、伺います。 27 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 28 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  国管理空港であります広島空港におきましては、国が航空機の安全な運航を行うための管制や滑走路等の空港基本施設を、広島空港ビルディング株式会社が空港ターミナルビルをそれぞれ管理運営しております。また、駐車場につきましては、国、県、民間事業者がそれぞれ所有する施設の管理運営を行っております。 29 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 30 ◯砂原克規君 国と県がメーンであるということで、そこのところのそれぞれの年間収支というのはどうなっているのか、伺います。 31 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 32 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  国土交通省が発表しました平成二十五年度の広島空港の収支状況によりますと、国が管理運営を行っている滑走路などの使用による航空系事業は、営業収益が十一億三千六百万円、営業費用が十三億八千二百万円、営業損益はマイナス二億四千六百万円となっております。  また、広島空港ビルディング株式会社が管理運営を行っておりますターミナルビルと国が管理運営を行っている国営駐車場の非航空系事業は、売上高は二十四億七千八百万円、営業費用は二十一億七千二百万円、営業損益はプラス三億六百万円となっております。  なお、県が管理運営を行っております県営駐車場事業の平成二十五年度の収支状況は、営業収益は一億七百万円、営業費用は三千百万円、営業損益はプラス七千六百万円となっております。 33 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 34 ◯砂原克規君 今答弁を分けて言われたのですけれども、国が担う施設運営については、結局黒字ですか、赤字ですか。 35 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 36 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  国が管理運営を行っております航空系事業につきましては、いわゆる赤字でございます。 37 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 38 ◯砂原克規君 国が担う施設運営が赤字ということなのですが、国はなぜ広島空港の民営化を県に対して提唱するのか、また、県はその点についてどのように考えているのか、伺います。 39 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 40 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  先ほども申し上げましたが、国が提唱している空港経営改革とは、航空系事業と非航空系事業の経営の一体化及び空港運営の民営化を行うものでございます。国の説明によりますと、滑走路とターミナルビルを単一の空港運営主体が一体的に運営することにより、民間の経営ノウハウによって航空系、非航空系それぞれの収入をふやすとともに、費用の軽減を図ることで経営の効率化が期待できることが挙げられております。  また、航空会社との調整を一元的・機動的に行うことで航空ネットワークの拡充等を通じた利用者の利便性の向上が図られることが期待されるため、国は空港経営改革を推進しているところでございます。  県といたしましては、広島空港が中四国地方における中枢拠点性を高め、地域の活性化に寄与することが重要であると考えており、国が進める空港経営改革につきましては、その一つの選択肢として、今後詳細な検討が必要であると認識しております。 41 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 42 ◯砂原克規君 国の赤字を、なぜこちら側がかぶってまでやらなければならないのかと思うわけです。国がみずから運営する部分について、国が経営改善を行って黒字化を目指すことが先ではないかと思うわけです。  話を変えまして、この説明を聞いたときに、県は民営化のメリットについて、一般論としてということなのですが、次の三つを挙げておられます。一つは発着料が安くなる、二つ目にチケットが安くなる、三つ目に空港が二十四時間利用できるようになると言われています。  たとえ一般論だとしても、本当に民営化するとこのようなことができると県はお考えでしょうか。 43 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 44 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  国におきましては、一般論として、経営一体化、民営化により、民間のノウハウによる収益力の改善や、これを原資とした空港使用料の引き下げ等による戦略的な路線誘致、航空会社や旅客ニーズに的確に対応した施設の利便性向上などのメリットがあるとしております。  その中で、空港使用料につきましては、国の管理空港では、原則として全国一律で定められておりますが、民間事業者が空港運営会社になった場合には自由に設定できることとなり、民間事業者の経営努力により空港使用料の引き下げも期待できるものと考えております。  また、仮に、空港使用料が引き下げられた場合には、航空会社の経費削減につながることから、航空運賃の引き下げにつながる可能性もあると考えております。  一方、空港の運用時間の延長につきましては、経営一体化、民営化により直ちに実現するものではなく、騒音など空港周辺の環境対策やアクセスの確保など解決すべき諸課題につきましては、空港の運営主体にかかわらず、県を初めとする行政が主体となって取り組むものと認識いたしております。 45 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 46 ◯砂原克規君 今の答弁について、一つずつ聞いてみますが、空港運営権を落札する業者というのは、最も高い応札をした業者が取るわけであります。そうした場合、その落札業者がそんなに簡単にみずからの経営収支を悪化させるような着陸料の値下げを本当にするのかどうか、私はなかなかしないと思うのですが、その辺のところを再度お伺いします。 47 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 48 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  やや重複いたしますけれども、空港使用料につきましては、原則といたしまして、国の管理空港では全国一律で定められておりますけれども、これが民間事業者が空港運営会社となった場合には自由に設定できることとなり、民間事業者の経営努力により引き下げも期待できるものと考えているところでございます。 49 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 50 ◯砂原克規君 希望的観測というもので、民間企業は下げないのです。そして、少し業績が悪くなったら逆に上げるのです。だから、こういうのは本当に絵空事だと思うわけです。  それと、もう一つ、チケットが安くなると言っていますけれども、この航空運賃を決めるのは空港の管理者ですか、僕は航空会社ではないかと思うのですが、その辺はどうでしょうか。 51 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 52 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  先ほど、空港使用料の引き下げが期待できると申し上げましたけれども、仮に空港使用料が引き下げられた場合には、議員がおっしゃるように航空会社の経費削減につながることから、航空運賃の引き下げにつながる可能性もあると考えております。 53 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 54 ◯砂原克規君 航空会社がチケット料金を下げるのは、競争があって、他のところの空港のお客様をこちらへとろうというような意思があったときに初めて下がってくる、もしくは搭乗者数が自分がイメージしていたよりももっとふえていったときには安くなる可能性はありますけれども、今の答弁だと空港民営化が本当に意味があるのかと思うわけです。  それと、二十四時間営業の部分は今おっしゃったとおりで、これは民営化したからできるといった代物ではなく、地域との課題というものを解決するためには、どうしても官がいないとできないことでありまして、これが民営化のメリットになるとは、私は思いません。  そして、今るる言ってきましたけれども、空港運営の収支という視点で言えば、わざわざ国の赤字を取り込んでまで民営化する必要はないと感じるのですけれども、また同じ質問になりますが、民営化の検討は本当に今回必要なのでしょうか、伺います。 55 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 56 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  本県が、今後も中四国地方の発展の先導役として中枢拠点性を確保していく上で、広域的な交通・物流基盤である広島空港の拠点性を高めることが重要であります。経営一体化、民営化により空港利用の活性化を図る空港経営改革は、そのための選択肢の一つとなり得るものと考えており、その検討を行うことは必要であると認識いたしております。 57 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 58 ◯砂原克規君 別の話も聞いているのですけれども、この空港の国が扱っている部分が黒字化した場合、今ではプール制になっているので他空港の赤字のところに回してしていくのだ、だから広島空港が黒字化になったら、民営化しておけばその黒字部分も広島空港のために使えるから民営化のほうがいいのだと聞いているわけです。  そこで、聞いてみたいのですけれども、広島空港クラスで、年間どれくらいの搭乗者数がいれば、国の部分の運営収支が黒字になるのか、伺います。 59 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 60 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  空港経営全体で申し上げると、単年度では黒字となっておりますけれども、長期的な採算性につきましては、今年度の調査・検討業務の中で、関係者とも調整の上、詳細な検討をしていくこととしております。  なお、採算性確保に必要な具体的な搭乗者数につきましても、あわせて検討していく必要があると考えております。 61 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 62 ◯砂原克規君 僕が聞いているのは、大体三百万人ぐらいが損益分岐点だと聞いているのですけれども、何が言いたいかというと、本当に三百万人以上の搭乗者数を確保することができるのかということと、それが、今後永続的にずっと確保できていくのか、本当にそれができるのだろうかということについて県はどのようにお考えか、お伺いします。 63 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 64 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  先ほどの御質問の回答の中で、空港経営全体で見れば単年度では黒字と申し上げました。しかしながら、これが長期的に見た場合にどのようになるのかといったことは、将来のことでありますので、いろいろな条件によりまして異なってまいるわけであります。したがいまして、今年度の調査・検討業務の中でこのあたりについてしっかりと調査を行い、検討していくこととしております。 65 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 66 ◯砂原克規君 今の話を聞いたら、もう民営化が前提のように聞こえるのですけれども、そうではなくて、国の部分で本当に三百万人の損益分岐点について頑張ってやれるのかということを聞きたかったのですけれども、次に参ります。  次は、民営化のデメリットとして、これも一般論として言われているのですが、空港の安全性の確保に問題があるのではないかと言われております。この安全性について、県は、誰がどのように担保しようと考えておられるのか、伺います。 67 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 68 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  空港運営を民営化した場合におきましても、管制業務につきましては、引き続き国が行うこととなっております。一方、民営化後の滑走路等の空港基本施設及びターミナルビルの運営につきましては運営事業者が行うこととなり、これらの施設の安全性の確保につきましても運営事業者が行うこととなります。  国土交通省では、民営化した場合の運営事業者に対して、国際標準に基づく空港の保安基準を遵守させるため、いわゆる民活空港運営法に基づく空港保安管理規程の策定を義務づけ、規程に従った空港管理を実施させると伺っております。  また、業務実施状況を確実に把握するために、実施契約におきまして運営事業者みずからのセルフモニタリングを義務づけるとともに、国も空港管理の安全性について定期検査を行うこととされており、万が一空港管理の安全性に影響を与えるようなおそれがある場合には、民活空港運営法に基づき、空港保安管理規程の変更命令等を行うこととしております。  国土交通省からは、これらの措置を通じて、運営事業者による空港の安全な管理運営に万全を期すこととしていると伺っております。 69 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 70 ◯砂原克規君 今言われた部分については納得するのですが、僕がもう一つ非常に懸念しているところがあって、運営者が突然倒産した、もしくは民事再生になったというときに、すぐ機能停止してしまいます。そうなった場合に、運営を即座に代行する業者が用意できるのか、これはやはりノウハウ等があってなかなかできないと考えるわけです。  このような民事再生や倒産が起こった場合、どのように考えておられるのでしょうか。 71 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 72 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  民間委託する場合のリスクのうち、大きなものとして空港運営事業からの撤退が考えられますが、事業継続が困難となった場合においても、国土交通省が民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する基本方針におきまして、空港運営が中断することがないよう、国または国が指定する第三者が事業を円滑に継承することとされております。  また、空港ごとに策定される実施方針において、これを担保する規定が盛り込まれているところでございます。既に手続が進んでいる仙台空港の実施契約書案におきましても同様に事業継承の規定があり、空港運営権の継続性については、国土交通省が万全を期して対応されていると認識いたしております。  本県といたしましては、仮に空港経営改革を行うとした場合におきましても、こうした課題を解決しないまま空港経営改革を進めることはなく、広島空港の運営が安定して行われるよう、当然のことながら必要な対応をしていくこととなります。 73 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 74 ◯砂原克規君 国土交通省のほうはそういうふうに言っておられるというけれども、例えばの話、すぐに人を張りつけるということはそう簡単にできない、ましてある程度熟練していないといけない人たちもいるわけですから、そういったことを考えたときに、安全性に対する不安というものを民営化で本当に払拭できるのかと感じるのですが、その辺はどういうふうにお考えですか。 75 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 76 ◯土木建築局長(児玉好史君) 先ほど申し上げましたように、民間に委託する場合のリスクの中で、何らかの形での事業撤退ということが非常に大きいものでございます。現在、先ほど御説明いたしましたとおり、そういった場合の対策について制度的にはこれを準備することとしております。仮に、今この空港経営改革を行うとした場合でございますけれども、これはしっかりと確実にこの制度が発動するようなことを行ってまいりたいと考えております。 77 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 78 ◯砂原克規君 わかりました。  それでは、次に、また原点に戻って、広島空港の活性化というのは何のために行うのか、伺います。 79 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 80 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  本県が、今後も中四国地方の発展の先導役として中枢拠点性を高めていくためには、産業振興あるいは観光振興などに不可欠な広域的な交通・物流基盤であります広島空港の拠点性を高めることが重要と考えております。 81 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 82 ◯砂原克規君 では、そのためには、今の広島空港のどういった機能を強化しないといけないとお考えでしょうか、伺います。
    83 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 84 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  広島空港の拠点性を高めていくためには、国際線・国内線のさらなる路線網の充実や広域的な集客能力の強化、さらには空港アクセスの改善が主な課題であると認識しております。 85 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 86 ◯砂原克規君 それでは、その機能を強化するために、どのような対策を講じようと考えておられるのか、伺います。 87 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 88 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  広島空港の機能強化の対策でありますが、まず、国際線の拡充につきましては、インバウンド及びアウトバウンドの需要が見込まれる東アジア、東南アジアからの路線誘致に取り組んでいるところでございます。その成果の一例として、本年八月から香港ドラゴン航空が香港線に就航するとともに、本年十月からは香港エクスプレス航空が就航する予定となっております。  また、国内線の拡充につきましては、航空会社に対して、基幹路線である東京線増便の働きかけを行うとともに、需要の高い路線における機材の大型化について要請を行い、さらに地方空港間路線の誘致などを進めているところでございます。  加えて、尾道松江線の全線開通の機会を捉えた山陰地方でのプロモーション活動などにより広域的な集客能力の強化を図るとともに、アクセス対策につきましては、リムジンバスの代替ルートの開発やJR白市駅のバリアフリー化などに取り組んでいるところでございます。 89 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 90 ◯砂原克規君 今言われた強化対策はとても大きな課題であり、コストもかかるわけです。空港を民営化することで、それらの対策に対応できるかというと、私は対応できないと考えるのですが、その辺のお考えを伺います。 91 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 92 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  広島空港の機能強化のうち、路線誘致につきましては民間事業者のノウハウや機動性を生かした対応が可能であると考えておりますが、知事等によるトップセールスも必要であることから、官民が連携して取り組んでいく必要があると認識いたしております。  また、広域的な集客能力の強化や空港アクセスの改善につきましては、民間事業者の努力だけでは限界がありますことから、引き続き行政が主導していく必要があると考えております。 93 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 94 ◯砂原克規君 先ほどの対策の中に、インバウンドを強化するというお話もありました。インバウンドを強化するとなりますと、やはり広島県の魅力づくりというものが必要だと思います。現在ある広島の強みを広報することは民営化でも十分できると思いますが、それ以上の新たな県としての魅力づくりといったものは、今もお話がありましたけれども、民営化した民間業者だけでは絶対にできないと思うのです。インバウンドなどを強化するのでも、これは民営化ではできないと思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。 95 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 96 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  広島空港の拠点性を高めるためには、広島県の魅力を向上させ、インバウンドの強化を図ることなどによって広島空港の需要を喚起することが重要であり、魅力的な観光地づくり等を進める上では、広域的な行政間の連携など、行政が主体となったさまざまな取り組みを実施していく必要があると考えております。 97 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 98 ◯砂原克規君 私も全く同じ考え方で、だからそういうことが整った段階で空港の民営化を考えればいい。まだそれができていないのだから、ある程度めどがついたときに初めて、この民営化についてしっかり検討すればいいのではないかというのが私の考えであります。  さて、空港民営化の問題を取り上げたのは、空港の活性化に向けた県全体でのビジョンがないのに、単に空港を民営化しようとすると感じたからであります。戦術あれど戦略なし、木を見て森を見ずの状況ではないかと感じたわけであります。  広島空港は、本県における空の玄関であります。広島県全土を家として例えたら、どういった家を建てるのか、洋風の家なのか、和風の家なのか、あるいは鉄筋コンクリート造のビルなのか、それによって玄関の門構えも変わってくるわけです。広島県をどういった県にしていくか、それによって玄関である広島空港はどういったものにすべきか、また、どういった機能を強化していくべきかと考えるべきではないでしょうか。  先ほどからもお話がありましたが、広島県が中四国の拠点を目指すのであれば、滑走路の長さや本数、そして航空機の待機場であるエプロンの数、航空機の発着時間の延長、そして国際便をふやすのであれば、税関の拡充や円滑性を高めるなどいろいろな課題があると私は感じています。  それとともに、例えば周辺にホテルをつくるなど空港周辺の活性化も必要でしょうし、現在の広島空港に最も欠けている定時性の課題、空港アクセスをどうするのかということも、しっかり考えていかないといけないと思います。  また、福岡空港や関空からのお客様を引っ張ってくるといった魅力づくりもしていかないといけないと思います。広島県全体を見据えた上で、つまり戦略に基づいて、空港がどうあるべきか、戦術をどうするかということを考えるべきではないか、そこが今回の案件については十分研究されていないのではないかということを申し述べて、次の質問に入ります。  次は、道路整備の今後の方向性について伺います。  今、空港のことを話しましたけれども、道路というものは非常に大事なものであります。空港と都市を結ぶ、そして企業団地と都市との連携、または製品を運ぶために必要な幹線道路と高速ネットワークとの連携、道路が果たす役割というのは非常に大事だと考えています。  そこで、現在実施されている広島県の道路整備計画の課題はどこにあるのでしょうか、伺います。 99 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 100 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  現在、本県では広島県道路整備計画二〇一一に基づきまして、計画的かつ着実な整備を推進しているところであり、平成二十七年三月には中国横断自動車道尾道松江線と東広島・呉自動車道が全線開通し、本県の強みとなる井桁状の高速道路ネットワークが完成したところでございます。  また、こうした広域的な道路の整備に加え、緊急輸送道路の機能強化など災害に強い道路ネットワークの構築、歩道整備などによる安心できる道路空間の形成、さらには道路ストックの急激な老朽化に対応するため、アセットマネジメントの推進などに取り組んでまいりました。  ひろしま未来チャレンジビジョンが目指す県土の将来像を実現するため、完成した井桁状高速道路ネットワークと相まって、県内企業の産業活動や観光・地域間交流を支える道路整備、防災・減災対策及び戦略的な維持管理などを引き続き推進していく必要があると考えております。 101 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 102 ◯砂原克規君 今回の見直しによって次期道路整備計画が出てきますが、その策定方針は、今のようなことを含んだものになっているのでしょうか、伺います。 103 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 104 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  次期道路整備計画には、一般国道二号東広島・安芸バイパス等の直轄国道バイパスの整備促進、法面の防災対策や橋梁の耐震補強等の防災・減災対策の推進、本格的な施設更新時代に対応するための戦略的な維持管理の展開などを位置づけていく必要があると認識いたしております。  具体的には、現在見直し中であります社会資本未来プランとの整合を図りながら、今後の整備方針等を決定し、市町の意見を伺った上で次期道路整備計画を策定してまいりたいと考えております。 105 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 106 ◯砂原克規君 例えば、高速道路ネットワークは井桁状に完成することができたと言っておられますけれども、新たな高速道路ネットワークの構想はあるのでしょうか、伺います。 107 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 108 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  本県の高速道路ネットワークは、国が高規格幹線道路として定めております中国縦貫自動車道、山陽自動車道及び広島岩国道路を横軸とし、また、中国横断自動車道広島浜田線、尾道松江線、西瀬戸自動車道及び東広島・呉自動車道などを縦軸として構成されております。  ことし三月には、中国横断自動車道尾道松江線と東広島・呉自動車道が暫定二車線で全線開通し、本県の井桁状の高速道路ネットワークが完成したところでございます。  今後は、国などにおきまして、交通量の増加に応じて四車線化などの機能強化が図られるものと考えております。 109 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 110 ◯砂原克規君 同様に、広島都市高速道路も、広島高速五号線が完成することによって、環状とはなっていませんが、現在の姿で一応完成形となってしまうとお考えでしょうか、また、新たに都市高速ネットワークの整備に着手する計画はあるのでしょうか、伺います。 111 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 112 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  広島高速道路につきましては、既に供用中の広島高速一号線から四号線と、現在整備を進めております広島高速五号線の計五路線を整備計画に位置づけ、広島高速道路公社において事業が進められているところでございます。  広島高速四号線の延伸による山陽自動車道への接続などの基本計画路線を初めとする将来計画路線の事業化につきましては、将来交通量や採算性の確保などを見きわめながら、国や広島市、広島高速道路公社と調整してまいりたいと考えております。 113 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 114 ◯砂原克規君 それでは、今度は、井桁状の高速道路ネットワークと県内の拠点をつなぐ幹線道路ネットワークについてはどのようにお考えでしょうか、伺います。 115 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 116 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  本県におきましては、ことし三月に井桁状の高速道路ネットワークが完成したところであり、さらなる経済成長と観光振興等につなげるためには、これに加え、直轄国道バイパスを初めとする幹線道路の整備促進が必要であると考えております。  このため、次期道路整備計画においては、これらの整備について計画期間内に完成する箇所を明確にした上で、重点的に整備を進めてまいります。 117 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 118 ◯砂原克規君 そのほかにも、合併後のまちづくりを支えるための道路の整備計画、そして中山間地域のための、例えば農業の六次産業化が進展したときにおける中山間地と消費地を結ぶ物流ルート等、道路の需要というのはたくさんあると思うのですが、その辺についてもちゃんと考えておられるのでしょうか。 119 ◯議長(平田修己君) 土木建築局長児玉好史君。 120 ◯土木建築局長(児玉好史君) お答えいたします。  合併した市町が持続可能なまちとして発展していくためには、新市町の中心地と旧市町の中心地を連絡する道路など、合併後のまちづくりを支える道路整備は重要であると認識しております。  また、これまでも新たな経済成長と豊かな地域づくりを支えるために広域交通ネットワークの確立など物流機能の強化に重点的に取り組んでまいりました。  先ほども申し上げましたとおり、井桁状の高速道路ネットワークが完成したところでございます。引き続き、産業活動を支えるとともに、新たな地域の基幹産業の創出に寄与する物流基盤の強化に積極的に努めてまいりたいと考えております。 121 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 122 ◯砂原克規君 道路への要望というのは非常にたくさんあるのです。私は政令市の議員ですから言わせてもらいますと、例えば、広島高速四号線と山陽自動車道の接続とか、それから、東部線二期とか南北線とか、いっぱい要望はあるわけです。こういったものを欲張って国に対して取りに行かないといけない。尾道松江線、東広島・呉自動車道が終わったらもう次はちょこちょこやっていこうかというのではなくて、もっとちょうだいというビジョンを持って国に要求していかないとお金は取れないと思うのです。  きのうの平本議員の質問に対して、知事の答弁を聞いていますと、八五・二%と比較して九一・三%にふえたからよかったと言われるのですけれども、これは、平成二十四年度は八三・二%、平成二十五年度が八一・五%、平成二十六年度が八五・二%、これを幾ら掛け合わせても一にはならないのです。ということは、平成二十三年度よりも取っているお金は減っているということなのです。これでは、ちゃんとした道路もなかなかつくれない。尾道松江線は直轄ですけれども、例えば指定都市高速道路のお金も、ちょっと違うお金ではあるけれども、こういうものもビジョンをつくってどんどん要求していかないと、認証減というのは、いつまでたっても続いていく。それは、国は言いますよ。東北やオリンピックがあるから地方にお金はあげられない。では広島がそれを甘んじて受けるのか。しっかりとしたビジョンを持って、国に対してお金をくださいと要求していかないと、それも貪欲に要求していかないと、道路はこれからよくならないと思いますので、ビジョン策定においてはその辺をしっかり考えていただきたいということを要望しておきます。  続いて、土地造成事業について伺います。  土地造成事業は、平成の初頭までは、つくれば売れるといった状況で好調に分譲が行われ、企業局も利益を上げていたと聞いております。その後、分譲不振に陥り、現在は土地造成事業会計の損失が莫大な金額になっていると伺います。  そこで、まず、企業局長に伺いますが、今までの土地造成事業の目的はそもそも何であったか、伺います。 123 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。         【企業局長沖田清治君登壇】 124 ◯企業局長(沖田清治君) 土地造成事業は、企業誘致施策の目的でございます産業集積の促進や産業構造の多様化による地域経済の活性化、雇用の創出・維持による県民生活の充実、税収の確保など地方財政基盤の強化などを実現するため、その受け皿となる産業団地を整備する役割を担ってきたものと考えております。 125 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 126 ◯砂原克規君 過去の土地造成事業において成功と失敗があったと思うのですが、その辺はどのように総括されているのでしょうか。 127 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治史君。 128 ◯企業局長(沖田清治君) 土地造成事業会計につきましては、多額の赤字を抱えているほか、債務超過に陥るなど、非常に厳しい経営状況となっております。  その原因といたしましては、景気低迷に加えまして、産業団地が企業ニーズに十分対応できていなかったことなどによりまして売却期間が長期化し、支払利息が想定以上に膨らんだこと、バブル経済の崩壊以降、分譲価格を引き下げざるを得ず、売却収入では造成原価が回収できなかったことなどが主な要因であったと考えております。  一方で、立地企業によります雇用の創出や県経済の活性化、さらには県税収入の増加など多くの効果が生じていることが検証されたところであり、今後、さらに県勢の発展や活力ある地域づくりを推進するためには、企業誘致施策並びに産業団地の造成は、引き続き重要な役割を果たしていくものと認識いたしております。 129 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 130 ◯砂原克規君 しっかりと総括されているというのがわかりましたので、何問かはしょりますけれども、土地造成事業会計は、今非常に経営難に陥っているということを言われましたが、このような状況のもとで、県は新たな土地造成事業に着手するお考えはあるのでしょうか、伺います。 131 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。 132 ◯企業局長(沖田清治君) 近年の景気回復などを背景に、県内の企業立地は好調に推移しておりまして、県営産業団地に加えまして市町の産業団地や民間遊休地を含めましても、企業の引き合い等に十分応えられない状況となっておりまして、産業用地の早期確保が必要であると考えております。  土地造成事業会計につきましては、極めて厳しい経営状況となっておりますが、本県の産業を先導する、あるいは雇用の受け皿となる企業を誘致し県経済の活性化を図るためには、産業団地の整備は重要な施策であると認識しております。  今後、新たな産業団地を整備する場合には、雇用の創出や確保を最も重視するなど、産業施策の効果も踏まえた評価や、産業団地ごとに見込まれる県税収入等を含めた県全体での採算性による評価を取り入れるとともに、地元市町からも応分の負担を求め、事業リスクを分散するなど、新たな考え方により進めていくことが重要であるとの認識をお示ししたところでございます。  新たな土地造成事業への着手につきましては、こうした考え方により事業の評価を行った上で、県議会の皆様や県民の皆様に丁寧に説明し、理解をいただきながら進めてまいりたいと考えております。 133 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 134 ◯砂原克規君 市町にも負担を求めるということでございますが、なかなか市町もしんどいのではないかと思うわけです。過去において失敗した土地分譲事業については、先ほど総括にもありましたけれども、造成土地への道路アクセスが悪かったり、団地内道路の取りつけの悪さや、団地の水量が不十分である、また、雇用がなかなかおぼつかないといったような団地そのものの企画のまずさや物理的な瑕疵のほかに、その団地そのものが企業のニーズに合っていなかったものも多々あったように感じております。  企業局は、今言われたように、新たな造成を行うに当たって企業ニーズをどのように考えていかれるのか、伺います。 135 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。 136 ◯企業局長(沖田清治君) 今後、新たな産業団地を整備する場合には、商工労働局の企業誘致施策と緊密な連携を図りますとともに、企業ニーズを的確に踏まえて進めていくことが重要であると認識いたしております。  具体的には、産業団地へのアクセスの観点から、販売先・取引先等との近接性や交通・物流の利便性を踏まえますとともに、通信インフラ等の規格、工業用水の規模、区画割りなど、企業の求める条件を備えた産業団地とする必要があると考えております。 137 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 138 ◯砂原克規君 今後、土地造成事業を行うに当たっては、商工労働局と連携し、企業のニーズ、ウォンツといったようなものを見きわめて造成事業に着手することが重要だと私も思います。また、もう一点、先ほども述べたように、団地へのアクセス道路も重要な要素になります。  そこで、企業誘致を行う商工労働局と企業局との連携、そして道路整備を行う土木建築局と企業局との連携についてはどのようにお考えになっているのか、企業局長に伺います。 139 ◯議長(平田修己君) 企業局長沖田清治君。
    140 ◯企業局長(沖田清治君) 先ほど申しましたように、商工労働局につきましては、現在、企業誘致担当の職員を企業局の併任といたしまして情報共有のための定例会議を開催するなど、連携を図って企業の誘致等に取り組んでいるところでございまして、今後、新たな産業団地を整備する場合におきましても、早期に分譲が進むよう、より一層連携を強化して企業ニーズの的確な把握に努めた上で進めてまいりたいと思います。  もう一点、交通・物流の利便性を踏まえると先ほど申し上げましたが、そういった点から産業団地から幹線道路等へのアクセス道路の整備が進むよう、土木建築局や地元市町とも連携・協力して取り組んでまいりたいと考えております。 141 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 142 ◯砂原克規君 ちょっと質問をはしょります。  まとめとして、今までの土地造成がうまくいかなかった理由というのは、やはり商工労働局とか土木建築局とかとの連携が十分になされていなかったと感じるわけであります。  つまり、戦術である団地造成が戦略のないまま行われてしまったために売れ残ってしまったというふうに考えております。  しかし、現在も土地造成に係る企業の需要は確かにありますし、ものづくり県としての本県は、やはり今後も積極的に企業を誘致する活動を行っていく必要があると思うので頑張ってほしいと思いますが、こういった土地造成の関係部局が連携してこういうものを進めていくべきである。企業局、それから商工労働局、そして道路、その際、それ以外にもひろしま未来チャレンジビジョンに基づき関係部局を束ねていくのは、やはり経営戦略審議官であると私は思っておりますので、その辺のところもよく頭に入れて、この土地造成事業については携わっていただきたいと要望しておきます。  続きまして、広島県の目指すビジョンについてお伺いします。  ひろしま未来チャレンジビジョンについて経営戦略審議官にお伺いします。  チャレンジビジョンを考えるに当たって、前提となる最大の視点は、やはり人口であると考えますが、県はこの点についてはどのようにお考えか、経営戦略審議官に伺います。 143 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。         【経営戦略審議官伊達英一君登壇】 144 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) お答えいたします。  チャレンジビジョンの改定案におきましては、人口減少問題を最も重要な課題と位置づけまして、将来展望をお示しした上で、四つの政策分野を相互に連関させた施策を展開することとしております。 145 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 146 ◯砂原克規君 このチャレンジビジョンを読みますと、人口減少への対応は一刻の猶予も許さない喫緊の課題であると捉える必要があると書かれていますが、そういう認識で間違いないのでしょうか、伺います。 147 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。 148 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) 本県の人口は、平成十年をピークに減少しておりまして、合計特殊出生率は上昇傾向にあるものの、今後十年間に起こる人口再生産力の低下や高齢者人口の減少が重なり、これまで以上の速度で人口が減少していくことが懸念されます。  また、人口減少に有効な手だてが講じられない場合は、生産年齢人口の減少による経済活動の縮小、高齢世帯の増加による社会保障費負担の増大など、県民生活への影響があると認識いたしております。  こうしたことを踏まえまして、人口減少への対応は一刻の猶予もならない喫緊の課題と捉えております。 149 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 150 ◯砂原克規君 今回のこのひろしま未来チャレンジビジョンの改定版では、人口減少が喫緊の課題であるといいながら、具体的には広島県の人口規模をどれくらいにしようということを示しておられません。県民の希望が実現した場合の将来展望という形で人口規模を示しておられるようですが、これが県が考えている将来の人口規模ということでしょうか、伺います。 151 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。 152 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) チャレンジビジョンの改定案では、人口が現状のまま推移した場合の県民生活への影響を明らかにするとともに、子供を持ちたい、広島に住み続けたいという県民の希望がかなった場合の人口規模を、将来展望として初めてお示ししたところでございます。 153 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 154 ◯砂原克規君 昨日も同じような質問がありましたけれども、そのときにも、目指すべき将来の人口というものを目標としないと言っておられます。県民の希望をかなえる施策を打てばよいという発想ですけれども、これでは余りにも受動的過ぎるのではないかと私は考えます。県としては県民の希望を踏まえつつ、やはり人口規模はこうあるべきだという姿をビジョンとして県民に示すべきだと私は思うわけであります。それでなければ、このひろしま未来チャレンジビジョンは要らないと思うのですが、この点についてはどうお考えでしょうか。 155 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。 156 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) 人口ビジョンでお示ししているとおり、人口の将来展望は、国の長期ビジョンの考え方と同様に、結婚や出産・子育てなど個人の考え方や価値観が尊重されることを大前提とし、人口そのものを目標といたしておりません。  チャレンジビジョンの改定に当たりましては、県民の定住や出生に関する希望について県独自で意識調査を行いまして、この結果を前提とした試算により人口の将来展望をお示ししており、県民の希望を実現することで、このチャレンジビジョンの目標として取り組んでまいりたいと考えております。 157 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 158 ◯砂原克規君 だから、そんなものだったらビジョンは要らないではないかと私は言っているわけであって、そもそもこのビジョンというのは、法令でつくらないといけないことになっているのですか、伺います。 159 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。 160 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) 地方自治法の規定では、都道府県においては総合計画は任意といいますか、法で義務づけられておりません。 161 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 162 ◯砂原克規君 そのとおりですよね。今、市町も義務づけられていない。ということであれば、県として必要だからつくっているわけでしょうから、このひろしま未来チャレンジビジョンは、本県の未来に向けてのバイブルにしていかないといけないと思うのです。だから、県としての方向性を明確に打ち出してこそ、初めてビジョンであると考えているのです。  ここら辺で、またわからないなと思ったところを指摘しますと、このビジョンを見ますと人口の自然動態については県民の希望が実現した場合、合計特殊出生率で将来の展望を説明しています。それにもかかわらず、目標を達成するための少子化対策の施策目標においては、合計特殊出生率という言葉を一切使っていない。そして、有配偶者率という言葉で説明されています。なぜ、合計特殊出生率でないのでしょうか、その辺の理由を伺います。 163 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 164 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) お答えいたします。  少子化対策の目指すところは出生数の増加でございますが、出生数の増加の指標となる合計特殊出生率を目標とすることは、直接的に女性が子供を産む数をふやすことを目指すこととなり、さまざまな事情で子供を持てない夫婦もおられる実態を踏まえまして、合計特殊出生率と強い相関関係がある有配偶者率の向上を目標として設定したところでございます。 165 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 166 ◯砂原克規君 この答弁も健康福祉局長が出てこられましたけれども、本来は経営戦略審議官に答えてほしかった。つまり何が言いたいかというと、これを読んでいると、県民が望んでいる施策を打ったら有配偶者率が上がってきて、有配偶者率が上がってきたら合計特殊出生率が上がって、県民希望出生率が達成されると言っているのです。そういう考え方だろうと私は認識しているのですけれども、何を言っているのかわからないのです。それだったら他県のように、合計特殊出生率をこれぐらいにして、人口規模をこれぐらいにするのだというふうにビジョンとしてうたうべきではないかと思うわけです。  それと、県が幾ら人口ビジョンをうたっても、県と連携して施策を行う市町がこれを理解して県のビジョンに歩調を合わせないと実現は難しいのではないかと私は考えております。ひろしま未来チャレンジビジョンにおいて、本県自身が将来において目指す人口規模を前提として諸施策を打っていくと説明したほうが、施策の方向性、施策相互の連動性がより明確になり、市町としても県の方向性が理解しやすいと考えております。市町のビジョンとのすり合わせはどのように行っていこうと考えているのか、伺います。 167 ◯議長(平田修己君) 地域政策局長竹中正博君。         【地域政策局長竹中正博君登壇】 168 ◯地域政策局長(竹中正博君) お答えいたします。  ひろしま未来チャレンジビジョンに基づく取り組みを着実に実施し、成果に結びつけていくためには、市町との連携が重要であると考えております。  このため、ビジョンやその実施計画となる総合戦略の策定に当たりましては、県と市町のトップが出席する県・市町共同会議において、検討中の素案を示した上で意見交換を行うとともに、節目では、市町企画担当課長会議などを開催し、策定の状況等について説明を行うなど、県と市町が課題認識を共有し、歩調を合わせて人口問題の克服や地域経済の活性化など、直面する課題に取り組んでいけるよう努めてきたところでございます。  各市町における総合戦略につきましては、市町の自主的な取り組みを基本としながら、引き続きその策定状況を把握し、必要に応じてノウハウ・情報の提供や県の施策との調整を行ってまいります。  さらに、今後、県のビジョンの実行を図っていく中でも、市町との積極的な情報・意見交換を通じて、一層密接な協力関係を構築し、地域の活性化をともに推進してまいりたいと考えております。 169 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 170 ◯砂原克規君 そうですよね。だから結局は県のビジョンがバイブルとして市町にしっかり伝わっていくということがとても大事である。そのためには、やはり具体的な数値目標みたいなものがきちんとないと、なかなかそこら辺が市町の理解を得られないのではないかと私は考えておりますので、やはりビジョンにおいては人口問題は重要な問題であるわけですから、きちんと合計特殊出生率でこうあるべきだというような感じで、人口はこの年にこれくらいが目指すところだというふうに言うことが必要だろうと思っています。  例えば、今の話で、乳幼児医療の公費負担というものがありますけれども、これは今就学前まで県がやっています。これに市町が継ぎ足しして、今運営しています。こういったものを県が子育て支援のための重要な施策であると打ち出して、小学校まで県が面倒を見ましょう、それで今までの市町の継ぎ足し部分は、市町の少子化対策とか、子育て支援とか、公費負担のさらなる上乗せとか、そういった形にやってはどうですかというように県がリーダーシップをとっていけば、市町も県が本気で少子化対策を考えていると認識してくれるのではないかと私は考えております。  この問題については最後ですが、地方分権が進んで、県の権限が次々と市町へ移譲されていっております。このたびも呉市が中核市へ移行することに関する議案が上程されています。このことを考えても、県としての明確なビジョンのもと、しっかりとした県政の指針を市町に対して打ち出さないと、県はリーダーシップをとっていけないのではないでしょうか。  県行政の今後のあり方を占う意味でも、このチャレンジビジョンは、もっと明確なものでなければならないと考えますが、お考えを伺います。 171 ◯議長(平田修己君) 経営戦略審議官伊達英一君。         【経営戦略審議官伊達英一君登壇】 172 ◯経営戦略審議官(伊達英一君) ひろしま未来チャレンジビジョンの見直しに当たりまして、基本理念をもとに、県民の皆様と一緒に目指す姿として、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県」を掲げております。この目指す姿は、県民の皆様と一緒に、広島らしい新たなライフスタイルをつくり出していくという今後の県政の大きな方向性をお示ししたものでございます。  さらに、目指す姿を実現するために、四つの政策分野における将来像に加え、各施策領域においても目指す姿や取り組みの方向などを掲げてお示ししているところでございます。  これら、チャレンジビジョンで掲げる目指す姿などにつきまして、市町を初め、個人、企業、団体など全ての県民と共有を図り、連携・協働しながら取り組んでまいりたいと考えております。 173 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 174 ◯砂原克規君 山に登るのに、どの道を選ぶのか、どの道を選んでもいいのです。ただ、山に登るのだ、どこに登るのだという目標があれば、それに対する対策は比較的打っていけるけれども、何となく登っていっていたら、どんなことに遭遇するかわからないわけです。だから、こういったビジョンというのは、目標をしっかりと掲げて、この道を県は行くのだ、みんなついてきてくれというふうな、しっかりとしたバイブルになってほしいということを要望しておきます。  それでは、最後に、本県の国際化についてお伺いします。  広島県は、国際平和・軍縮に関する事業を積極的に展開しておられます。  また、先進主要国首脳会議─サミット外相会合が広島市で開催される機会を捉え、広島の魅力を紹介する活動を支援する事業も予算案として計上されております。  さらに、海外の企業の誘致活動やグローバル人材の育成、高校生の海外留学の支援等についても積極的に推進されております。  ここで、知事にお伺いします。このような事業を通じて、知事は本県の国際化を目指すというビジョンをお持ちなのでしょうか、伺います。 175 ◯議長(平田修己君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 176 ◯知事(湯崎英彦君) 議員御指摘のようなさまざまな施策を含む施策によって、グローバル化への的確な対応を図ろうとしているところでございます。 177 ◯議長(平田修己君) 砂原克規君。 178 ◯砂原克規君 私は、ひろしま未来チャレンジビジョンの中に広島県の国際化を目指すというお考えがあるということについては大賛成であります。しかし、国際化を目指したと思われる今までの諸施策は外へ向けての発信が多く、県自体の国際化にはつながっていないような気がします。  二年前、私は海外行政視察でイタリアのトリノ市に行ってきました。一九六〇年に万国博覧会を開催したトリノ市は、その施設を万博終了後にどのように活用するのか検討した上で、国連機関の誘致を目指しました。国連機関への活動を支援するため経済界と連携して基金を立ち上げ、また、万博会場跡地は全て一ドルで貸し付けるということを提案しました。その結果、ILO──国際労働機関を誘致することに成功しました。今では、ITC─ILO、つまり、ILOの職員を研修する機関となって世界中の多くの国から人々が集まって研修を行っているそうです。  また、そのほかにも、国連システム・スタッフ・カレッジという国連職員の教育訓練機関を誘致したり、国連地域間犯罪司法研究所の誘致にも成功しています。  広島県も、こういったトリノ市の方式を利用されたらどうか、そして、ユニタール以外にも国連大学や国連システム・スタッフ・カレッジのような、人がたくさん集う機関の誘致に取り組んだらいかがかという質問をしようと思っておりましたけれども、時間がなくなりましたので、そういうことを検討してくださいという要望に変えて、私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 179 ◯議長(平田修己君) 引き続き質問を行います。高木昭夫君。         【高木昭夫君登壇】 180 ◯高木昭夫君 皆様、お疲れ様でございます。自民議連の高木でございます。今次定例会におきまして質問の機会を与えていただきました平田議長を初め、先輩、同僚議員に心から感謝を申し上げます。  日本列島は今、実りの秋を迎え、小金色の稲穂が重そうに頭をたれ、あぜには彼岸花が真っ赤な花を咲かせています。かつてマルコポーロが黄金の国ジパングと言った、まさにその景色が全国津々浦々に今広がっています。私は、この世界に冠たる日本の原風景を未来に残したい、瑞穂の国と言われたこの国の水田農業を守りたい、その一心で今回も質問させていただきます。答弁者の皆様には、それぞれ日本人としてのみずからの魂に恥じることのない答弁をされることを期待し、質問に入ります。  最初の質問は、農業をめぐる諸課題について、七項目お尋ねいたします。  最初に、農業関連分野における補助公共予算の認証状況についてお伺いします。  農業関連施策の多くは国の補助金や交付金を活用して実施しておりますが、特に補助公共事業に係る県の予算額に対する認証額の状況は、県が当初予定しておりましたとおりに事業を遂行できるかどうかという点において大変重要な指標となるものであります。  平成二十七年度当初予算における農林水産局関係の認証状況については、前年度比で予算が増額された中、認証額も全体としてはプラスとなっています。  しかし、農業農村整備事業については、予算額そのものが前年度の四十三億円余から一〇%マイナスの三十八億円余に減少したことに加え、認証率についても前年度とほぼ同水準の七五・九%にとどまり、認証額は予算額を九億三千万円余り下回るなど、二年連続の大幅な認証減となっています。農業農村整備事業は、農業生産に必要な水田や畑の大区画化など基盤の整備のほか、水路、農道、ため池といった農業用施設の整備を行うなど、まさしく農村地域の産業の持続的発展に必要不可欠な事業であるとともに、生活環境の改善や水源涵養など多面的機能の発揮など、文字どおり農業・農村基礎となる事業であります。  私は、この事業は農業の振興や活性化のための中核的な事業と考えており、この認証額がマイナスとなるということは、県の農業施策にとって死活的な問題であると認識しております。  県は、産業として自立できる農林水産業の確立を最も重要な目標として、二〇二〇広島県農林水産業チャレンジプランを策定するとともに、その目標をより着実に実現していくためのアクションプログラムを策定しています。当初予算の編成に当たっては、このアクションプログラムに基づき、さまざまな取り組みを事業化しているものと思いますが、その実施に当たっては、まずは必要な補助公共予算が十分に確保されておくことが大前提であると考えています。  二年連続で大幅な認証減が続く本県の農業農村整備事業について、県はどのように分析し、今後の予算確保に向けてどのような手段を講じていく方針なのか、知事にお伺いいたします。  平成二十六年度の認証率七二・三%、おしい広島県、平成二十七年度七五・九%、泣ける広島県、平成二十八年度、ポツダム宣言受諾、無条件降伏、カンパイ広島県ということにはならないようにしっかりと努力していただくことを要望しておきます。  次に、国の概算要求への対応についてお伺いします。  先日、国の平成二十八年度予算における各省庁の概算要求額が公表されましたが、一般会計に係るその総額は、過去最大の百二兆四千億円余となり、二年連続で百兆円の大台を超えることとなりました。  このうち農林水産省の要求額は二兆六千億円余と、今年度当初予算の二兆三千億円余から一四・八%、三千億円余の大幅増の要求となっております。このうち、公共事業は一八・七%増の七千億円余を占めており、また、中でも農業農村整備事業は二二・五%増の三千億円余と特に要求額が増加しており、ここ数年の低空飛行を思えば、非常に心強く感じているところであります。  また、国産農畜産物の安定供給や輸出拡大のため、生産から流通までの共同利用施設の整備等を支援する強い農業づくり交付金については、今年度当初予算の二百三十一億円から、約五割増の三百四十五億円が要求されています。  国は六月に閣議決定された日本再興戦略改訂二〇一五において、農林水産業を医療・介護や観光産業とともに、地域に密着した産業であると同時に、地域における雇用を支える産業でもある、稼ぐ力を強化し、一人でも多くの人に働く場を提供する地域の基幹産業へ脱却させていかなければならないと整理しており、農林水産省の概算要求にもその方針があらわれているものと考えております。  一方、本県におきましては、厳しい財政状況を背景に、特に公共事業予算については長年にわたり抑制傾向が続いています。  農林水産局所管の事業予算の中でも、特に農業費、農地費などの農業関連予算については、私が県議会議員に初めてならせていただきました平成十九年度以降、大幅に減少しており、決算ベースで見ると、平成二十六年度は対十八年度比で五三・七%とほぼ半減している状況であります。力のなさをつくづく感じております。  そこで、お伺いしますが、県は中長期的視点での農業関連事業予算の適正な規模をどのように考え、現状において必要な予算の水準を確保できていると認識しておられるのでしょうか、また、国の日本再興戦略や農林水産省の概算要求を踏まえ、今後どのような方針で予算確保を行っていくのか、あわせて知事にお伺いいたします。  次に、農林水産省との人事交流についてお伺いいたします。  国では、平成二十六年六月に閣議決定された採用昇任等基本方針において、地方公共団体との人事交流などに関する指針として、相互理解の促進及び広い視野を有する人材の育成の観点から、相互・対等交流を原則として、交流ポストの固定化による弊害の排除に配慮しつつ、地方公共団体との人事交流を進めると整理しており、国から地方公共団体への出向者は、ここ十数年、一千六百人程度で安定的に推移しております。  また、県の立場からすれば、専門的な知識を持ち経験豊かな国の職員が県庁においてともに働くことで、県庁職員の育成が図られるとともに、国との人脈が形成されることにより迅速で正確な情報の把握につながるなど、メリットがあるものと考えています。
     このような観点から、本県においても国の省庁との人事交流を継続的に行っており、現在も局長級を初め、貴重な人材の派遣を受け、幹部職員として県行政の推進に大変重要な役割を担っていただいているところであります。  しかしながら、農林水産局における農林水産省との人事交流については、林業分野においては継続的に行われているようでありますが、農業分野においては、平成十七年度の部長級の受け入れを最後に人事交流が行われておりません。  また、県職員の農林水産省への派遣についても、少なくとも平成以降は行われていないようですが、県職員の派遣についても、幅広い視野を有する人材を育成するなど、職員のスキルアップの観点から大変有効ではないかと考えています。  同じ公共部門である土木建築局を初め、他の部局においては継続的に人事交流が行われているようですが、なぜ、農業部門において、近年人事交流が途絶えているのでしょうか、また、人事交流がないことによる情報不足などにより、本県の農業政策には目に見えない不利益があるのではないかと私は考えておりますが、あわせて知事の所見をお伺いいたします。  次に、農地中間管理事業についてお伺いします。  農地中間管理事業は、効率的かつ安定的な農業経営を営む、いわゆる担い手への農地集積を図り、経営規模の拡大や新規参入の促進のほか、未活用農用地の有効活用などを目的として平成二十五年度に創設されました。  具体的には、農地中間管理機構という組織が農地を借り受け、まとまりのある形で農地を利用できるようにした上で担い手に貸し付けるというもので、国は、今後十年間で担い手の農地利用が全農地の八割を占める農業構造の実現という目標を立てており、本県では、平成二十六年四月から事業が開始されています。  農業の生産性を高め、競争力を強化していくには、担い手への農地集積と集約化をスピードアップし、生産コストを削減していく必要があり、そのためには当該事業は大変有効なツールであるものと大いに期待しているところですが、これまでの借り受けや貸し付けの実績は計画を大きく下回って推移しています。  事業の推進に当たって、農地の出し手に対しては機構集積協力金などの支援制度が設けられていますが、受け手に対しては直接の支援がなく、制度活用のメリットが少ないことが、当該事業による集積が進まない最大の要因ではないかと考えています。実績が目標を下回っている状況は、全国的にも同様であることから、国は日本再興戦略改訂二〇一五において、農地中間管理事業については、都道府県別の実績の見える化を徹底し、高い実績を上げた都道府県には施策面で配慮するという方針を示しました。具体的には、実績を上げた都道府県には、農業振興関連予算の配分を優遇する方向であるとの報道もあるようです。  県は、このたびのチャレンジビジョンの改定において、農地中間管理事業などを活用した担い手への農地集積の拡大や土壌改良などの基盤整備を進めることとされていますが、国の方針も踏まえ、農地中間管理事業を活用した農地集積のさらなる推進に向け、どのような取り組みを行っていくつもりであるのか、受け手に対する支援制度の必要性とあわせて知事の所見をお伺いします。  次に、新規就農者の確保及び育成についてお伺いします。  先日、国は平成二十六年度新規就農者調査の結果を公表しました。これによると、新規就農者数は五万七千六百五十人で、前年に比べ約七千人の増加となっていますが、その要因としては、五十歳未満の若い世代が二一・九%と大幅に増加し、全体の四割を占めるまでにふえてきたことが挙げられています。  一方、本県の新規就農者については、全国よりも若手が多く、平成二十六年度は全体では百六十人とほぼ前年並みですが、五十歳未満の世代が八八・一%で、特に二十歳代は前年の五十二人から六十七人に増加し、全体の四一・八%を占めている状況であり、将来の広島の農業を考える上でまことに心強いものと思っています。  県では、新規就農者の確保や育成に向けて、経営の不安定な就農初期段階などにおいて一定の所得を確保するための新規就農者育成交付金事業を平成二十四年度から実施しており、その成果などがあらわれてきているものと思いますが、目標としている新規就農者二百人には、平成二十四年度を除き届いていません。  また、新規就農者の中には一定の割合で離農される方もあり、若手の新規就農者が多い七市町を対象とした本県の調査によると、過去三年間の離農率は、個人就農では五%ですが、法人就農では三二%とおよそ三人に一人は離農しているという実態にあります。農業は、自然と向き合い、人が生きていく上で最も大切な食料をつくる、大変夢のある、また、やりがいのある仕事であります。  しかしながら、自然が相手であり、かつ市場経済の中で安定した農業経営を行っていくのは長く農業に携わってきた人にとっても難しいことだと思います。新規就農すればそれで終わりではなく、その後も持続的かつ安定的な農業経営が行えるよう、県として一定のフォローが必要ではないかと思います。  そこで、お伺いしますが、県は新規就農者の確保と育成に向け、どのようなことに重点を置いているのでしょうか、また、離農者を減らすためのフォロー体制の構築など具体的な取り組みの必要性について、どのように認識しているのか、あわせて知事にお伺いします。  次に、競争力のある米づくりへの取り組みについてお伺いします。  我が国農業における基幹作物である米は、長く供給過剰が続いており、その生産を抑制するため、昭和四十年代から減反と言われる生産調整が始まりました。この生産調整は、さまざまな制度変更を経て今日まで継続されてきましたが、平成十六年度から採用された、販売実績に基づき生産数量目標を配分する現行方式の導入以降初めて、作付面積が目標を達成する見込みとなったと、先般報道されたところです。  この生産調整は平成二十九年度までとされているため、約五十年間続いた減反政策は廃止されることとなりますが、主食用米の消費量の減少傾向は続いており、需給バランスが安定的に推移するかどうかは予断を許さない状況であります。  国では、農林水産業・地域の活力創造プランにおいて、食料自給率や自給力の向上を図るため、直接支払交付金による飼料用米、麦、大豆など戦略作物の本格導入を進め、水田のフル活用を図ることとしています。本県農業においても、米の安定的な生産体制の確保に向けて、さらなる取り組みが必要ではないかと強く感じているところであります。  そこで、お伺いしますが、本県の生産数量目標の達成状況はどのようになっているのでしょうか、また、米価の回復には、需給バランスの安定に加え、需要の動向に素早く対応できる米づくりが重要となりますが、アクションプログラムに位置づけている競争力のある米づくりをどのように進めていくこととしているのでしょうか、主食用米の需要低下に対応した、飼料用米を初めとする非主食用米生産の本格化などの状況も踏まえ、県としての今後の取り組みの方向性について、あわせて知事の所見をお伺いいたします。  また、県内では集落法人などの担い手への農地集積が進んでいるとはいえ、水田の多くは個別の小規模零細農家が耕作し、生産基盤の基礎である農地を維持しているのが現状であります。  この大多数の個別農家による米づくりを県としてどのように評価しておられるのでしょうか、また、それを持続可能なものにしていくことが、県土保全の面からも必要であると考えますが、この点についてどのように認識し、具体的にどのような取り組みを考えておられるのか、あわせて知事にお伺いします。  次に、農協の合併問題についてお伺いします。  政府の農協改革の方針を受け、組織などの改革案を検討していた広島県農業協同組合中央会は、平成二十七年三月に改革プランを公表しました。この改革プランは、営農・経済改革、地域づくり改革、組織・JA運営改革の三本柱で構成されていますが、このうち組織・JA運営改革については、平成二十三年に整理されていた県内の十三農協を三つから四つに集約する構想に加え、一つに統合する案についても今後検討していくこととして整理されました。  県内の農協の合併については、平成十八年の庄原農協以降進んでいませんが、今後、中央会は各農協と協議し、新たな合併構想を検討していくこととなりました。  本県の農協が一つに統合されると、組合員数約四十二万人という全国最大規模の農協が誕生することとなりますが、組合員にとっては、合併により施設の統廃合などが進められ、利用施設が遠くなるなどの懸念もあり、その意向を十分に考慮する必要があると考えており、私としては今後の検討の推移を見守っていきたいと思っております。  この統合問題について、知事は七月に開催された島根・広島交流会議の席上において、農業振興策について意見を述べた際、広島県の農協を一つに統合するよう後押ししたい旨の発言をされたと伺っています。  また、その後の記者会見においても、統合問題に係る質問に対し、一日も早い一農協への統合を実現していただきたいと発言されています。  農協は、公的な役割も担ってはおりますが、あくまで民間組織であり、その運営や組織体制のあり方について、農業政策を所管する県行政の長たる知事が発言されることは、その自主的な運営に対して大きな影響を及ぼすのではないかと考えています。  そこで、知事にお伺いしますが、県はこの統合問題において、県の役割をどのように認識した上で、いかなる課題認識や将来展望に基づき統合を推進しようとされているのでしょうか、また、一農協への統合を推進するのであれば、そのために県としてはどのような支援を考えておられるのか、あわせてお伺いします。  質問の二つ目は、介護保険制度の安定的な運営についてであります。  まず、介護保険制度における介護報酬の改定の影響などについてお伺いします。  平成十二年に始まった介護保険制度は今年で十五年を迎え、この間、全国におけるサービスの利用者は、百四十九万人から昨年四月時点で四百九十二万人と約三・三倍に増加し、本県においても十三万一千人と、スタート時の二・九倍となっています。  このように、多くの県民が、介護保険制度によって介護が必要な状態になっても、自宅あるいは施設において必要なサービスが受けられる体制が整備されているということは大変すばらしいことであると思います。  しかし、一方で、サービスの利用者数は当初の制度設計を超えて増加しており、介護保険制度を長期的かつ安定的に持続させるために、国はさまざまな制度改正を行ってきております。  特に、平成二十七年度の改正においては、特別養護老人ホームの入所基準の重点化や一定以上の所得や資産のある利用者の自己負担の引き上げなどが実施され、多くの利用者に影響が及んでいるところであります。  また、三年おきに改定される介護報酬についても、マイナス二・二七%の改定となりましたが、これには介護職員の賃金を改善するための処遇改善加算のプラス一・六五%が含まれていることから、基本的な報酬の減はマイナス四・四八%と過去最大となっています。  この処遇改善加算の算定要件は介護職に限定されているため、加算のみに対応した賃上げを行えば、他の職種とのバランスを欠くこととなります。介護はさまざまな職種が協働して行うものであり、円滑なサービス提供や施設運営に向けて、収益が減少する中で施設全体での賃上げを選択せざるを得ないなど、事業者は大変厳しい運営を迫られていると聞いております。  また、今回の介護報酬改定で追加された項目の多くは、主に認知症や介護度の高い高齢者の積極的な受け入れを評価するもので、大手事業者では対応できても人員が不足する小規模事業者では難しく、マイナス改定の影響をより強く受けることが予想されています。  この結果、小規模事業者が経営難に陥るようなことになれば、大手事業者のサービスが行き届かない中山間地域などにおいては、必要なサービスの提供が困難になるのではないかと危惧しているところであります。  ついては、安定的な介護保険制度の運営に向け、県としては、今回の介護報酬の改定を含め、国の制度改正の方向性をどのように認識し、特に中小規模の介護事業者のサービスの安定的な供給確保に向けて、今後どのような取り組みが必要と考えておられるのか、お伺いいたします。  続いて、介護職員の確保についてお伺いします。  先ほどもお話ししたとおり、介護保険は急速に利用者をふやしていますが、そのサービスを提供する介護職員も同様に増加し、全国では、平成十二年度から平成二十五年度までの十三年間で、五十五万人から百七十一万人と約三倍に増加しました。  介護職については、社会的に意義があるとかやりがいがあるという肯定的なイメージがある一方で、夜勤などがありきつい、あるいは給与水準が低い、将来に不安があるなどマイナスイメージが広まっており、人手不足感が強く、有効求人倍率は常に全産業平均を大きく上回る水準で推移しています。  近年、他の産業分野と比べて低い傾向にある介護職員の賃金水準を改善するため、介護報酬制度の中で処遇改善加算が導入されているところですが、依然として介護職員の不足感は強く、都市部では職員が定数に満たないことから、入居者の受け入れを停止したり、施設の一部を閉鎖するなどの対応を余儀なくされる事業所もあると伺っています。  厚生労働省の将来推計によると、団塊の世代が全て七十五歳以上の後期高齢者となる平成三十七年には、全国で約三十八万人の需給ギャップが生じる見込みであり、本県においても約七千人の需給ギャップが生じると見込まれています。  ついては、県は、介護職員の不足が見込まれることについてどのように認識し、今後、職員の確保や育成に向け、どのように取り組んでいくつもりであるのか、知事の所見をお伺いします。  最後に、小中学校の統廃合についてお伺いします。  先般、国が行った全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。この調査は、義務教育水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育指導の充実などに役立てるため実施されているものであります。  本県の調査結果については、中学校の理科については平均正答率が全国平均を若干下回っているものの、小学校を含め、その他の全ての教科で全国平均を上回っており、学校現場の先生方を初め、関係者の御努力の成果によるものと敬意を表する次第であります。  また、県内各市町の結果を見ますと、特に中学校では広島市や福山市など都市部で県平均を下回る傾向にあり、小規模な町では平均を上回るところが多いという結果となっております。  ところで、国においては、一人一人の資質や能力を伸ばすには一定の集団規模の確保が望ましいとして、複式学級となっている小規模校などについて、適正規模、適正配置の考え方を示しています。しかしながら、この調査結果を見ると、必ずしも一定の集団規模の確保が、児童の基礎学力の伸長につながっていないのではないかという懸念を抱かざるを得ません。  また、特に中山間地域の小規模校は、地域のコミュニティーの中心として、学校の中だけではなく地域の中でさまざまな人と触れ合い、つながりながら学習していくことで、地域に対する愛着を深め、地域に貢献しようという意欲を持つ人材が育っていくことも期待できるのではないかと思っています。  学校は、子供やその保護者のための施設であるとともに、地域で共有する公共財産であります。統廃合により学校が閉鎖されると、その地域の活力は大きく減退し、人口減少、過疎化に拍車がかかることは、県内だけでなく全国で見られる現象であります。けさほどの質問で出ましたRターンも小学校がない地域では可能性がゼロだと思います。  県として、全国学力・学習状況調査の結果と学校規模との関係をどのように受けとめておられるのでしょうか、また、中山間地域振興条例を制定し、中山間地域の活性化を進める県としては、地域における小中学校の役割も踏まえ、学校の統廃合についての基本的な方針を示す必要があるのではないかと考えておりますが、あわせて教育長の御所見をお伺いします。  以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 181 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 182 ◯知事(湯崎英彦君) 農業関連分野に係る国の概算要求への対応についての御質問でございます。  農業関連事業予算の中で重要な役割を担います農業・農村整備事業につきましては、厳しい財政状況の中、財政健全化計画を踏まえた上で、これまで財源的に有利な補助公共事業や国の補正予算などを最大限活用し、計画的に事業量を確保してまいりました。  こうした取り組みによりまして、農業生産の基盤となります圃場やかんがい排水の整備、また、農村の生活環境として集落排水の整備などを中心に進めてきた結果、圃場整備につきましては、整備が必要な農地の約九割に当たる二万七千ヘクタールが完了したほか、集落排水につきましても、予定地区についてはほぼ完了するなど、必要な事業については、おおむね計画が達成されているものと考えております。  一方で、産業として自立できる農林水産業を確立するためには、農地中間管理事業を活用した担い手への農地集積や集約化、また、汎用化、県民の安全・安心を確保するためのため池の補修・耐震対策、また、老朽化している農業用水利施設の機能保全対策などが重要であると認識しております。  このため、国の骨太の方針に農業・農村整備事業について一層推進することが明記されたことや、平成二十八年度概算要求におきまして大幅な増額要求がなされましたことから、この機を逃さず要望活動を強化するなどの取り組みを全力で進めてまいります。  次に、新規就農者の確保及び育成についてでございます。  本県農業の持続的発展を図るためには、経営発展意欲の高い、若い新規就農者を確保・育成することが重要であると考えております。  このため、就農希望者向けのセミナーや就農相談、県立農業技術大学校における最新の園芸施設の導入などを実施しているところでございますが、年間二百名の目標に対し、百六十名程度で推移している状況にございます。こうした状況につきましては、農業に魅力を感じている若者は多いものの、将来の生活設計を描くための十分な所得確保や生産を安定させるための技術習得などに不安があることが大きな要因と考えております。  就農形態別に見てみますと、個別経営におきましては、流通や販売面を含む実践的な経営スキルの習得が十分でないため、離農率は低いものの、経営安定に時間を要しているという課題がございます。  法人就農におきましては、経営者のマネジメント能力が不足している法人において、OJTなど人材育成機能が不十分であることや、労務・就業規則や給与体系などの雇用条件が十分に整っていないことから、離農する割合が高くなっていると考えております。  これらの課題を解決し、新規就農者の確保・育成を進めていくためには、生産技術や販売・経営スキルの習得、就農段階から経営発展段階につながる経営計画の作成、雇用就農者の人材育成のための法人のマネジメント能力の向上、経営発展が可能な優良な農地の取得など、生産から販売まで一貫した人材育成システムの構築が重要であり、その仕組みについて市町、JAなどと検討しているところでございます。  こうしたシステムの構築を円滑に進めるため、品目ごとに将来の生活設計が描けるよう適正規模の経営モデルを示すとともに、今年度から、農業技術指導所におきましては、経営体ごとに担当する普及指導員を定め、新規就農者や経営発展を目指す意欲ある担い手を集中的に支援しているところでございます。  また、就農後の経営発展やOJTができる法人の経営者のスキル向上のため、ひろしま農業経営者学校の充実や経営や販売に関する専門家派遣の強化を実施することといたしております。  こうした取り組みによりまして、新規就農者が確実に定着し、本県農業の将来を担う人材となるよう支援してまいります。  次に、農協の統合問題についてでございます。  本県農業の現状につきましては、小規模な経営体が多く、担い手の高齢化が進行するなど、危機的な状況にあると認識しており、農業がより魅力のある産業になるよう構造改革を進めているところでございます。その実現は、関係機関・団体が一体となって推進する必要があり、特に、農協に期待されている役割は大変大きいものと考えております。  現在、JAグループでは、自主的な改革として、組織体制の見直しとあわせ、研修から就農、生産、販売までの一貫した支援体制の整備など、県内全域を一つの農場として捉え、広域での生産・流通体制の構築について検討が行われているところでございます。  また、先月改正された農協法におきましては、農協は農業所得の増大に最大限配慮すべきであると明確に示され、農協の保有する経営資源を有効に活用し、担い手育成や生産拡大などの取り組みを強化していくことが求められております。  こうした状況を踏まえ、JAグループ全体の力を結集して、人材の育成や確保、財務基盤の強化を図り、地域農協の範囲を超えた競争力のある産地形成など、農業振興や地域の活性化に積極的に取り組んでいただき、若い担い手の育成や農業産出額の拡大など、産業として自立できる農業の確立を強力に進めていただきたいと考えております。農協の統合は、あくまでも農協の自主的な判断によるものと認識いたしておりますが、今後、JAグループにおいて農協のあるべき姿を十分に御議論いただき、新たな組織体制や事業などについて早急に具体化していただきたいと強く期待しているところでございます。  県といたしましても、アクションプログラムの早期実現に向け、新規就農者育成の仕組みづくりなど、JAグループとの連携をより一層強化し、地域農業を牽引する力強い経営体が農業生産の大部分を担う生産構造への転換に全力で取り組んでまいりたいと考えております。  次に、介護職員の確保についての御質問でございます。  高齢化がさらに進行する中、二〇二五年には約七千人の需給ギャップが生じると推計されており、地域包括ケアシステムを構築するためには、必要となる介護職員の不足を着実に解消していくことが重要な問題と認識いたしております。  このため、介護人材の確保・育成・定着を図るために行政、事業者などから成る協議会を本県として独自に設置し、参入促進として、介護職の魅力ややりがいなどの理解促進とイメージアップを図るための啓発、資質の向上として、介護職員の初任者育成研修や管理者等へのマネジメント研修などの取り組みを行っております。  また、今年度から、地域医療介護総合確保基金を活用いたしまして、参入促進として、住民により身近な地域での人材確保推進組織の立ち上げによる地域の関係者が主体となった合同求人面談会や就職支援セミナーなどの実施、また、就業環境の改善として、魅力ある職場づくりのための自己点検ツールの提供、さらには就業環境の改善に取り組む優良な事業所を可視化する魅力ある福祉・介護の職場宣言ひろしまの実施などにも取り組んでおります。  さらに、資質の向上として、市町において、すぐれた介護技術や能力を適正に評価して、職員のモチベーションやスキル向上に結びつけるキャリア段位制度への支援にも新たに取り組んでまいります。  今後とも、市町や関係機関、団体等と一体となりまして、これらの取り組みを強力かつ効果的に進めることにより、必要となる介護職員を確保・育成し、高齢者が安心して暮らせるよう努めてまいります。  その他の御質問につきましては担当説明員より答弁させていただきます。 183 ◯議長(平田修己君) 農林水産局長寳来伸夫君。         【農林水産局長寳来伸夫君登壇】 184 ◯農林水産局長(寳来伸夫君) 農業分野について、四点お答えいたします。  まず一点目は、農業関連分野に係る補助公共予算の認証状況についてでございます。  平成二十七年度の農業農村整備事業につきましては、国の予算配分が補助事業に比べ国直轄事業に優先配分されたことや国の予算が微増にとどまる中で、補助事業に対する要望が多いことから、全国的に要望額が確保できていない状況でございます。  こうした中、今回の概算要求におきまして、農業農村整備事業関係予算について、対前年比一二八%、一千億円の大幅な増額要求がなされております。本県が必要とする公共予算を確保するためには、まずは国全体の予算総額が確保されることが必要であることから、あらゆる機会を通じ国への要望活動に取り組んでいるところでございます。  また、本県に対する配分の増額に向けまして、県が重点的に推進しております大規模農業団地整備などについて積極的に要望いたしますとともに、さらには概算要求後の状況変化に対応するため、農林水産省との意見交換などを通じて情報収集を行い、国の重点化方針や動向を分析することといたしております。  今後とも、こうした取り組みを進めることによりまして、補助公共予算の確保に全力で取り組んでまいります。  次に、農地中間管理事業についてでございます。  農地中間管理事業につきましては、昨年度、担い手からの農地の借り受け希望面積は二千七十六ヘクタールに対しまして、貸し付け希望面積は、その四分の一程度の五百十九ヘクタールにとどまっており、貸し付け希望農地が圧倒的に少ない状況にあったことから、出し手となる農家への対応策や担い手と農地のマッチングの強化が必要であると考えております。  国におきましても、農地台帳システムの整備、所有者が特定できない遊休農地を利用する場合の手続の簡素化などの貸し付け希望農地を増加させる対策が図られております。  本県におきましては、昨年度の結果を検証し、改善・強化策といたしまして、各市町における集落点検を行った上での重点地区の設定、農地所有者の意向把握、地域の実情に精通したコーディネーターの増員によるマッチングの強化などにより、出し手となる農家が農地中間管理機構に農地を貸し付ける取り組みを積極的に進めているところでございます。  こうした取り組みの強化により、今年度は一千ヘクタール程度の貸し付けを見込んでおり、このたび、機構集積協力金の補正予算を計上したところでございます。引き続き、さらなる集積に向け、市町など関係機関と連携して取り組んでまいります。
     なお、受け手となる担い手につきましては、農地中間管理機構を通じた農地の集積・集約化により、規模拡大や分散錯圃の解消が図られ、生産性が高まることによりまして、経営発展につながるものと考えております。  次に、競争力のある米づくりへの取り組みについてでございます。  二十七年産米の生産調整につきましては、従来の生産数量目標に加え、民間在庫を減らすため、さらに生産を抑制する自主的取り組み参考値が示されたところでございます。  本県におきましては、主食用米の需給バランスの安定を図るため、飼料用米やWCS用稲などの非主食用米への転換を進めた結果、主食用米の作付面積は、自主的取り組み参考値の二万四千四百五十ヘクタールを若干下回る見込みでございます。主食用米につきましては、こうした生産調整による需給環境の改善に加え、これまで以上に消費者のニーズに応える売れる米づくりを進める必要がございます。  このため、アクションプログラムでは、需要が拡大しているレストランや弁当など、業務用向けの供給を拡大するとともに、酒米や特別栽培米、高品質で食味のよいブランド米などの米づくりを推進することといたしております。  こうした地域の特色を生かした米の販売につきましては、JA全農ひろしまにおきましても、生産者と実需者との結びつきを強化し、契約取引を拡大することにより販売単価の向上に取り組むこととされております。  一方、非主食用米につきましては、飼料用米やWCS用稲などの用途に適した品種を導入し、生産の省力化に加え、集荷、流通の効率化により生産コストの低減を図り、実需者のニーズに対応してまいります。  今後も主食用米の需給動向を注視しながら非主食用米の計画的な生産拡大を図ることにより、需要に応じた生産が進むよう、市町、農業団体と連携して、競争力のある米づくりに一体的に取り組んでまいります。  最後に、個別農家による米づくりへの取り組みについてでございます。  本県の稲作につきましては、その多くを小規模零細農家が担っている状況であり、こうした個別農家や地域の取り組みによって水田の多面的機能が発揮されていると認識しております。  しかしながら、米価の下落により農業経営は不安定な状況になっていることから、収入減少の一部を補填するナラシ対策への加入促進や、農業の多面的機能維持のための地域活動などを支援する日本型直接支払制度の活用などを推進しているところでございます。  直近では、ナラシ対策の加入面積が三千七百ヘクタールから五千ヘクタールに、多面的機能支払の取り組み面積が九千ヘクタールから一万六千四百ヘクタールに拡大しております。  さらに、米政策の見直しに対応し、持続的な農業経営を行うために、こうした取り組みをさらに発展させ、農地中間管理事業を活用した農地の集積などにより、生産効率を高められる一定規模以上の経営体の育成や集落法人への移行を推進してまいります。  また、園芸作物を取り入れた複合経営や六次産業化などを組み合わせた経営の多角化などを支援することによりまして、さらなる経営の発展につなげてまいりたいと考えております。 185 ◯議長(平田修己君) 総務局長山根健嗣君。         【総務局長山根健嗣君登壇】 186 ◯総務局長(山根健嗣君) 農林水産省との人事交流についてお答えいたします。  国との人事交流につきましては、県行政が直面する課題の解決に求められる高度かつ専門的な能力を発揮できる人材の確保、また、多様な視点を有する職員を得て組織に刺激を与えることができるといった観点から、必要に応じて実施しているところでございます。  一方で、幹部職員の登用に当たりましては、地域のきめ細かな行政課題を熟知し、多様化・高度化する県民ニーズに的確に対応できる県職員を計画的に育成し配置していく必要もございます。  こうした観点も含めた人事配置を行っていく中で、あくまで結果として、平成十八年度以降、農林水産省との人事交流は行っておりません。  なお、県職員の派遣につきましては、人材育成の観点から、平成十三年度以降、延べ二十四名の農業職等の職員を民間企業等には継続的に派遣しているところでございます。  このように、近年では農林水産省との人事交流は行っておりませんが、国との人事交流につきましては、今後、県行政のより効果的な推進という観点も踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。  また、国の農業関連施策における情報収集につきましては、農林水産局において、東京事務所を通じた情報収集のほか、さまざまな機会を捉えまして農林水産省や中国四国農政局幹部への情報の把握に努めているところでございます。  今後とも、農林水産局において、より一層国との緊密な連携を図り、さらなる情報収集に努めてまいります。 187 ◯議長(平田修己君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 188 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 介護報酬のマイナス改定の影響等についての御質問にお答え申し上げます。  国の平成二十七年度介護報酬改定におきましては、報酬全体で二・二七%のマイナス改定となっており、これは介護保険制度を継続的かつ安定的に運営していくという観点からのものであると認識しておりますが、個々の介護事業者にとっては厳しい部分もあると受けとめております。  一方で、今回の改定では、中重度の要介護者や認知症高齢者への対応の強化、介護人材確保対策推進のための加算の創設や人材配置などについての基準の緩和など、経営面にも配慮されたところでございます。  このため、県では、介護事業者に対しまして、これらの加算の活用を促していきますとともに、人材の確保・定着の取り組み、小規模事業所に対する合同研修、個別事業所への出前講座の実施などの支援を行っているところであり、引き続き、これらの取り組みを通じまして、安定的に介護サービスを提供できる体制を確保してまいります。  また、介護職員処遇改善加算につきましては、介護職員以外の職員への適用を国に働きかけているところでございますが、介護保険制度の改正に当たっては、地方の意見等を十分に反映するよう国に対して要望してまいりたいと考えております。 189 ◯議長(平田修己君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 190 ◯教育長(下崎邦明君) 小中学校の統廃合問題についてお答えいたします。  全国学力・学習状況調査の結果と学校規模との関係についてでございますが、本県の全国学力・学習状況調査の結果を見ますと、学校ごとの平均正答率は、学校の規模にかかわらず高い学校も低い学校もあることから、学校の規模のみをもって全国学力・学習状況調査の結果との間に明確な関連性があるとまでは言いがたいものと考えております。  次に、学校の統廃合についての基本的な方針を示すことについてでございますが、国におきましては、市町村が学校統合や小規模校の存続を検討する場合には、児童生徒が集団の中で切磋琢磨しつつ学習し社会性を高めるために、一定の規模を確保することが望ましいとする一方で、学校がなくなることによる地域コミュニティーの衰退が懸念されることから、各市町村の実情に応じた活力ある学校づくりを進めることが必要だとされているところでございます。  こうしたことから、学校の統廃合につきましては、県が一律に方針を示すのではなく、設置者である各市町がそれぞれの地域の実情を踏まえ、保護者や地域などとしっかり議論し、主体的に判断をいただくことが望ましいものと考えております。  教育委員会といたしましては、今後とも、市町の主体的な検討や具体的な取り組みをしっかりとお聞きし、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。 191 ◯高木昭夫君 議長……。 192 ◯議長(平田修己君) 再質問を許します。高木昭夫君。 193 ◯高木昭夫君 農林水産省との人事交流について再質問したいと思います。  本当はしたくなかったのですが、一つは、交流がないことによる目に見えない不利益があるのではないかとお尋ねしたわけですが、これに対する答弁がなかったような気がいたします。  それから、民間と交流しているということですが、民間とはどこでしょうか、たぶん関連した団体とか何かではないかと思うのです。  それはいいのですけれども、具体的にお尋ねしますが、強い農業づくり交付金というのがあるわけですけれども、これは点数制になっていまして、全国各県から要望が上がっていく。国としては点数に基づいて決めるという建前があるそうでございますが、例えば隣の島根県に農林水産省から課長が来られていて、その方が直接担当される補助事業と広島県が出す事業が同じ点数だった場合に、どちらが採択されると思いますか、局長にお尋ねします。 194 ◯議長(平田修己君) 当局の答弁を求めます。農林水産局長寳来伸夫君。         【農林水産局長寳来伸夫君登壇】 195 ◯農林水産局長(寳来伸夫君) 農林水産省との人事交流の例として、強い農業づくり交付金の話が出ました。議員がお話しされましたように、あの事業についてはポイント制になっております。いろいろな条件があって、三十点が満点です。それと、ほかに県が一つだけ事業を選んで県のポイントというのを二点加算できるということがございます。  今年度につきまして、県としては満点の三十点のものについては基本的に満点だから認証になるだろうということで、個別経営体への補助金で三十点のものがあって、それより低い、広域的に波及効果のあるものが二十七点で、それに県のポイントを付して二十九点をつけて臨んだわけですが、強い農業づくり交付金は、先ほど議員が質問の中でおっしゃいましたように、大幅な増額が要求されているように非常に今ニーズが高いということもございます。今回の分で申しますと、満点の上にさらに県のポイントをつけた分でないと通っていないというようなことがございました。  この七月に国のほうに行った際に、満点で通らないようなものは制度的におかしいのではないかということ、それと県がまず一番に押した意向が反映されていないということを強く申し入れました。どちらにしても県の意向が尊重できるような形も含めて、そのポイントが高どまりでずっと来ていますので、そこも改善するというようなことがございました。そのように、予算を確保する上で、県が私を中心にやっていることが万全とは言いませんが、そういう形でいろいろ考えてやっているという状況がございます。  それから、今、情報交換とか情報収集ということがございましたが、農林水産省のほうで、今回組織改革が出てきております。今まで広島、福山に地域センターという形で国のいろいろな施策を直接的に国が担当する部署がございましたが、このたび制度が変わりまして、地方参事官という形で都道府県庁所在地に、広島県の農業を強くしていくということで、ある意味、県なり農業団体、直接の農業者との意見交換を十分して、そこの意見なり要望等を本省等に伝えるという仕組みが整いまして、この十月一日から広島市に地方参事官が赴任されるということでございますので、そういうものも含めて十分にいろいろなことを活用して、交流が必要なくなるような実績を上げてまいりたいと思っております。 196 ◯議長(平田修己君) 次回の本会議は、九月二十八日午前十時三十分から会議を開き、引き続いて質問を行います。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時十四分散会 広島県議会...