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  1. 広島県議会 2015-02-05
    平成27年2月定例会(第5日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2015年02月19日:平成27年2月定例会(第5日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員五十七名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一号議案         至第七十一 報第三号 2 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十七年度広島県一般会計予算から日程第七十一、報第三号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。野村常雄君。         【野村常雄君登壇】 3 ◯野村常雄君 皆さん、おはようございます。自民会議の野村常雄でございます。今次定例会において質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に心から感謝を申し上げます。  前回は、中山間地域三兄弟の長男として質問させていただきましたが、今回は、中山間地域三兄弟の次男ということで、よろしくお願いします。  さて、本日は寒い中、また、雪の中、朝早くからたくさんの傍聴の方に来ていただきました。本当にありがとうございます。  御承知のとおり、山県郡は、国政選挙でも、あるいは地方選挙にあっても、常に投票率はトップクラスの優等生であります。これは、いかに山県郡の皆さん方が、自分のところについて真剣に考えているかということなのです。自分たちの思いを、少しでも政治の世界に伝えて反映していただければという思いが投票率にあらわれていると、私は思っています。本日、声をおかけしましたら、こんなにも多くの方が傍聴に来てくれました。理由は、さきの投票率にもあるように、いかに政治に関心が高いかということのあらわれであり、議場での真剣勝負を生で見たいといって、中には何度も来てくださった方もおります。  私は、これまで、定例会での一般質問や委員会などで、何度も質問させていただきましたが、終始一貫して、どのようにしたら中山間地域が活性化するのかという視点に立って、私なりの考えを提案し、努力してまいりました。  そして、今回も、今までと同じように中山間地域に暮らす者の現場の視点から質問いたしますので、地域のみんなが元気になるような、そして、さらに人口増につながるような答弁をお願いしまして、最初の質問に入りたいと思います。  最初の質問は、これまで代表質問でもありましたが、地方創生について、三点ほどお聞きしたいと思います。  昨年末につくられた国の長期ビジョンや総合戦略を読ませてもらったのですが、過疎化が進んで深刻になっている中山間地域の市町にとっては、本当に地方創生の恩恵が受けられるのかどうか、私はとても不安になるのです。  といいますのも、今回の二月補正予算に、地方創生先行型交付金事業として約十二億円の予算が組まれていますが、その内訳を見ると、明確に中山間地域へ落ちる予算は、約一五%の一億八千万円、それもほとんどが継続事業の財源の振りかえなのです。  せっかく、昨年十二月に中山間地域の振興計画をつくっていただいて、来年度から本格的に地方創生ができると私は思っていたのですが、これでは先が思いやられてなりません。  これまで、県が事業予算を考えるときは、常に費用対効果、いわゆるBバイCの考え方がついて回っていたため、人口が少ない中山間地域には、なかなか予算が配分されませんでしたが、地方創生を推進する時代に入っても、同じような考え方が続くのでしょうか。  これから、平成二十七年度に地方版の総合戦略を作成して、平成二十八年度から本格化する地方創生の交付金を獲得するために邁進されることと思いますが、地方分権を進めたい県として、この地方創生に関する交付金をどのような性格のものだと認識されているのか、お伺いします。  もう一点、地方創生に直接関連した質問をしますが、湯崎知事は、よく、都市圏の魅力づくりを行うことが都市と中山間地域との近接性を発揮して、中山間地域の活性化にも寄与するのだとおっしゃいますが、私は順序が逆ではないかと思うのです。先に中山間地域を活性化させることで、都市部に暮らす人たちへの食料の供給や、スポーツやレクリエーション、リフレッシュの場の提供、あるいは、若い人たちの転出が継続的にできるのではないでしょうか。逆に、中山間地域が廃れたら、都市部の人たちは頼るものがなくなって、やがて共倒れになるのが落ちだと思うのです。
     我々としては、人口減少による過疎化や高齢化に何とか歯どめをかけたい、市町の基幹産業である農林業を振興することで活性化に向けた突破口を見出したい、そのために地方創生のお金が活用できるのではないかと期待していたのですが、どうも路線が少しずれているような気がするのです。  そこで、昨年、中山間地域振興計画を作成した広島県として、地方創生の視点からどのように中山間地域対策に取り組むべきだと考えておられるのか、お伺いします。  ここで一つ、提案めいた質問をしたいと思うのですが、今後、団塊の世代が年をとって、介護が必要になりやすいと言われる七十五歳以上の後期高齢者の世代へと移行していく中で、この介護の問題をどう解決すべきか、問題となっているのは御承知のとおりです。  特に、需要が高まっている特別養護老人ホームの待機者は、全国で約五十二万人、広島県でも約二万人で、増加の一途をたどっているのです。  そこで、提案したいのですが、特に待機者が多い広島市などの特養の入所希望者を受け入れるために、中山間地域へ施設を設置するよう、県が主体になって誘導してみてはいかがでしょうか。  理由としては、こうです。一つ、土地代が高くて手狭な都市部と違って、安くて広々とした空間が確保できること、二つ、豊かな自然に恵まれて、景色だけでなく、空気や水もおいしく、長生きする環境が整っていること、三つ、住民票を施設がある住所地へ移転することによって、中山間地域の人口増につながること、施設で働く場所ができるため、中山間地域の雇用の場が確保できること、さらには、施設で消費する食料等を周辺の農家から供給するなど、農産物の販路拡大につながることなどが挙げられるのです。現に、中山間地域に施設があるところでは、百歳以上の人口比率が高いのです。中山間地域対策としても、いいこと尽くめではないでしょうか。  知事は、都市と中山間の近接性を訴えられますが、まさに、この特養の設置などは、そのメリットを生かす最たるものだと思うのです。そういうメリットが展望される中で、中山間地域対策の観点から、特別養護老人ホームの設置を誘導することについて、県として取り組む意欲はあるのかどうか、また、課題があるのなら、どういう問題があって、どうすれば克服できるのか、お伺いします。  質問の第三は、中山間地域での子育てに対する県の支援のあり方についてお伺いします。  広島県では、最近、自然減と社会減が同時に進行しているため、これまで重点施策として、双方の対策に取り組んでおられます。  ただ、このような傾向が、県内どこでも起こっているのかというと、実は、そうでもなくて、例えば北広島町では、近年、自然減が少なくなるだけでなく、社会増、つまり転入超過になっているのです。  平成二十五年度のデータを見てみますと、町の総人口は百五人減少していて、自然減は百七十七人ですが、その差の七十二人は社会増というわけでして、今年度も、先月末現在、百十二人の社会増となっています。  なぜ、そのような現象が起こっているのかというと、町では、早い時期から若者の定住促進対策を最重要課題に掲げて、町外から新しく来ていただける人は、もちろん大歓迎なのですが、やはり、ふるさとで育った若者が、そのまま暮らしていける、あるいは一度出ても戻ってきてくれる状況をつくるために総力を挙げて取り組んでいるのです。  また、働く場所と住む場所を比較した昼夜間の人口比率ですが、県内三十市区町のデータを見ると、北広島町は昼間のほうが約一千六百人多く、比率でも県内で広島市域を除けば最も高くなっているのです。  つまり、昼間の雇用の場を確保しているということなのです。昨年十二月末現在の広島県の有効求人倍率は、最近の雇用情勢が好転してきたことで一・四五倍となっていますが、北広島町の求人情報センターによりますと、それをはるかに上回る四・二九倍まで伸びているのです。  このように、若者の定住促進対策と雇用の場の確保を効率よく組み合わせて取り組めば、中山間地域といえども、社会増につながる糸口が、まだまだあると思うのです。  さらに、若者定住対策として取り組んでいるのが、子育てに対する支援策です。  乳幼児などへの医療費支援については、さきの生活福祉保健委員会でも何度か取り上げられましたが、私は、中山間地域の振興策としてとても有効な施策だと考えているのです。  御承知のとおり、本県では、就学前の乳幼児の医療費について市町とともに補助する制度がありますが、この就学前という年齢のラインをどこまで引き上げて、より安心して子供の成長や健康を支えていくのかということが、都道府県あるいは市町村で判断が分かれているのです。  都道府県レベルでは、広島県より入院の対象年齢を引き上げているのが二十三都道府県と半数近くもあり、特に人口減少に危機意識を持った地方の県では対象年齢が高くなっているのです。  また、広島県内では、安芸太田町が十八歳になる年度末まで支援しているのが最高でして、続いて十五歳まで支援しているのが、北広島町を初め、三次市、庄原市、安芸高田市などとなっています。  この十年間、広島県が何もしてこなかったのとは逆に、いずれの市町も、過疎化が進む中で、都会よりも子育て支援を手厚くすることにより若者世代を呼び込もうと、厳しい財政状況の中でやりくりして、県が実施している支援制度の上乗せを独自に行っているのです。  知事は、新聞に、地方創生の条件として、財源で地方を縛り、創意工夫に満ちた魅力ある地域づくりを阻害するような制度となってはならない、地方がそれぞれの地域にとって最適な施策を知恵を絞って推進していくことができるよう財源と権限を地方に移していくことが必要不可欠だと寄稿されていました。まさに、的を射た考え方だと思います。  もう一つ、子育て支援の例を言いますと、保育料の負担軽減があります。  北広島町では、保育所の待機児童数はもちろんゼロですが、入所児童が世帯の第三子以降であれば、町が全額負担して保育料もゼロにしているのです。  なぜ、ここまでやるのかというと、社会増に向けた取り組みはうまくいきだしたのですが、自然減への対策は、そう簡単に数字にあらわれるわけではないのです。  高齢化が進んでいる中山間地域では、亡くなる方の数もふえる一方なので、若い人が頑張って子供を産み育てることができる環境を整えなければ、どんなに努力しても自然減は抑え切れないのです。  だから、町が医療費の支援を行い、保育料の支援をしましょうということになるのです。  それに、このような子育て世代に係る負担の軽減をすることで都市部との賃金格差を埋めなければ、決して若者世代が中山間地域へ定住しようとは思わないのが本音のところなのです。  最近の景況感を見てみますと、円安の影響もあり、都市部に多い機械製造業などは、よいと答えている割合が高いのですが、中山間地域に多い木材・家具や食料品、繊維製品などの製造業では、いまだに悪いと答えている割合が高く、さらに賃金格差が広がっているのです。行政の支援でこのハンデを穴埋めしなければ、いつまでたっても若い世代はやってきてくれません。  ただ、これも、市町では財政の負担が許す範囲内でしかできないのが実情でして、何もかも活性化のためだからといって予算を割くわけにはいかないのです。財政規模が小さい市町にとって、負担を軽減させることでさまざまな取り組みが生まれて、より活性化につながることは御理解いただけると思います。  今次定例会で、待機児童が発生している市において早急に施設整備を行うとのことでしたが、同じように待機児童がゼロの市町に対しては、保育料の無料化など、より一層の子育て支援を進めるべきではないでしょうか。  また、医療費負担についても、本気で中山間地域対策を考えるのなら、まずは小学校卒業程度まで対象年齢を引き上げるよう、検討すべきだと思うのです。  ぜひとも、頑張っている中山間地域を支援する、中山間地域の子供をふやすため、県が支援するのだという、中山間地域振興の観点を含め、やる気がある市町に対して子育て支援を行う仕組みを、地方創生を絡めて、早急に検討していただきたいと思うのですが、県としてどのように対応していくつもりなのか、お伺いします。  次の質問は、小中学校の学校統廃合についてお聞きします。  先月、文部科学省から全国の知事や教育長宛てに通知が出されました。通知の題名は、公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引の策定についてというものです。手引によりますと、六学級以下の小学校や三学級以下の中学校では、統廃合するかどうか、速やかに検討するよう市町村に促しています。  そこで、山県郡の実情はといいますと、まず安芸太田町では、十校あった小学校が、平成二十年から二十一年にかけて七校へと再編されました。その後、平成二十五年十月には、新たな学校適正配置基本方針を作成して、平成三十年度までには、七校ある小学校を三校に、三校ある中学校を二校へ、それぞれ統合する方針を定めました。  次に、北広島町では、複式学級の解消を目指した適正配置実施計画を策定して、町内に十七校あった小学校は、昨年の春までに九校へと再編されました。  将来的に、小学校を統廃合したところで、それでも一学年が一学級以下になるものですから、また、さらなる統廃合を速やかに検討しなければならないのです。  一方、文科省では、平成二十七年度までのできるだけ早い時期に公立学校施設の耐震化を完了することを目標にして、国庫補助率のかさ上げなどを行いながら自治体にプレッシャーをかけています。  中山間地域の小規模校のよさとしては、地域に守られていること、暴力やいじめ、不登校などの問題行動が少ないこと、そして、地域に住み続けられる環境条件が整っていることなどが挙げられます。  そのことについて、市町が取り組むことはもちろんですが、本県においても、地方版の総合戦略において具体的な対策を位置づけて見解を示すべきです。最終的な責任は、市町にあることはわかっていますが、やはり、県が方向性を示すべきだと考えます。手引の中にも、広域の教育行政を担う都道府県は、域内全体の学校教育の充実発展に責任を持つ立場から、市町村のニーズや実情を踏まえた適切な指導・助言・援助を行うこととしています。  来年度は、小中学校にとって、耐震化の期限も含めて、いろいろな意味での区切りの平成二十七年度です。今、進められている地方創生の動き、そして文科省が策定した手引を踏まえて、県教育委員会としては、市町の小中学校の統廃合に対して、来年度、どのようなスタンスで対応していこうと考えているのか、お伺いします。  最後の質問になりますが、農林業の振興について、三点ほどお聞きしたいと思います。  御承知のとおり、中山間地域の基幹産業は農林業です。本県では、その農林業を振興するため、昨年十一月に、二〇二〇広島県農林水産業チャレンジプランの目標をより着実に実現していくことを目的に、具体的な取り組みを進めるアクションプログラムを策定されました。このアクションプログラムの農業編には、キャベツやレモンの次に、競争力のある米づくりとあります。この競争力とは、一体どういう意味なのでしょうか。  米づくりに関して、私はこれまでもいろいろ質問してきましたが、集落法人化を推進したり、農地中間管理機構などを活用した農地の集積などを行うといった施策を進めてきて、競争力というものがどのくらい培われたと思っておられるのでしょうか。  昨年の秋に、豊平のそばまつりに行ったときの話ですが、JAの方が、豊平産の精米を一キロ二百五十円で売っていたのです。その場に居合わせた知事も同じように驚かれたのですが、「えらい安いじゃないか」と言ったら、「安くしないと売れないのです」と言われるのです。  このような単なる安売り競争を行っているだけでは、たとえ合理化を図っていったとしても、中山間地域の農家は生活していけないのです。  平成三十年には、国の生産調整が廃止される方針のため、農家は、みずからの経営判断で市場戦略を考えていかなければならなくなるのです。  そのとき、広島県の農家がどれだけ生き残っていけると考えて、このアクションプラグラムを進めていこうと考えておられるのでしょうか。産業として自立できる農林水産業の確立という看板を掲げるのであれば、中山間地域の農家の米づくりでは、農地の集積以外に、どのような競争力を持って産業として自立していくのか、その真意についてお伺いします。  もう一つ、アクションプログラムの林業編の中には、競争力のある県産材の供給体制の構築と書いてあります。  こちらも競争力という表現を使っておりますが、県産材と一体何を競わせようと考えているのでしょうか。海外から持ち込まれる外材のことを指すのか、それとも国産材同士で競争し合うのでしょうか。  これまで、国産材は、どうしても搬出コストが高くなるので、流通コストを下げるために、林道整備を一生懸命やってきましたが、それだけでは限界があるため、企業では、さまざまな技術改良や経営努力を行ってきたのです。  一方で、周辺の県を見てみると、林業経営という視点では成功を収めているのです。なぜなら、徳島県や山口県などでは、県自体が山のことについてしっかり把握して管理を行っているからなのです。  月曜日の代表質問で、児玉議員から林業の質問がありました。その答弁に、地域が主体となった再生可能な森林資源の有効活用を図る取り組みが広がっていくことを期待しているとありましたが、地域任せにしておくのではなくて、県が責任を持って、森林を把握して適切な対応を推進しなければいけないと思うのですが、本県林業の競争力を高めていくために、どのように取り組んでいくおつもりなのか、お伺いします。  そして、最後は、農業・農村の持つ公益的機能の維持・発揮のために取り組んでいる多面的機能支払交付金についてお伺いします。  この交付金によって、農地の維持や管理のために多くの組織がその恩恵をこうむっておりまして、特に中山間地域の農業生産活動の継続には極めて有効な制度だと私は思っているのです。  ただ、交付金のメニューの中で、農業用施設の長寿命化を図るための活動に対する支援については、余りにも少額であると言わざるを得ません。この支援事業に関しては、地域の人が直接行うことが難しくて少し規模が大きい工事であったり、舗装工事などを建設業者へ発注することができるものですから、県が行った事前の聞き取り調査でも、非常に多くの要望があったと聞いています。  ところが、実態はというと、北広島町を例に挙げてみると、九十の組織が要望したものの、たった二つの組織しか交付を受けていないのです。  中山間地域の農道整備の現状はといいますと、例えば圃場整備が済んだところであっても、延長が短かったり、高収入が見込まれる農作物をつくることが難しいために、費用対効果が少ないとみなされて、単県事業の補助対象となりにくいのです。それに、急こう配の農道も多く、大雨が降れば洗い流されてしまい、砕石などによる補修で対応するなど、生産性のない作業を町が毎年のように繰り返しているのです。  このため、事前調査のときに多くの要望がなされたと思うのですが、県の担当に聞いてみると、国から広島県に宛てがう予算枠が少ないのが原因だということで、結局、いまだ多くの事業が手つかずになっているのです。  その予算枠が少ない要因の一つとして、今の交付金事業になる以前の事業に、農地・水・環境保全向上対策事業というのがあったのですが、その事業において、広島県は担い手要件を限定していたのです。  そして、その後の事業に切りかわるときに、対象を全県のいずれもオーケーということにしたのですが、結局、以前の予算枠を大きく超えることができないのが大きな理由ではないかとうわさされているのです。  だから、もっと交付金事業の予算を増加できるよう、県としてアピールしていただきたいのです。そうすれば、農業基盤が保全されるのですから、中山間地域の農業振興にも大きく寄与するし、過疎化対策としても効果があると思うのです。  山県郡は隣の島根県と接していますが、圃場の周りの道路を見ても、物すごく差をつけられているみたいで、大変悔しい思いをしているのは私だけではないと思うのです。何とか、おくれを取り戻して中山間地域を活性化させてほしいのです。  国では、この農業用施設の長寿命化を、積極的に進めているとも聞いていますので、ぜひとも、県として予算枠を大きく伸ばしていただきたいと思っているのですが、今後、この多面的機能支払交付金を活用して、どのように農業・農村の多面的機能の維持・発揮を進めていくつもりなのか、お伺いします。  私の質問は以上で終わりますが、最後に、県の中山間地域への姿勢について、一言申し上げたいと思います。  本気で中山間地域のためにやろうとしている事業なのか、たまたま中山間地域に関連していただけなのか、今回、各局長に一問一答で聞こうと思っていたのですが、なかなか本音のところは話しづらいだろうと思ってやめました。  中山間地域の市町は、合併して十年を経過しましたが、これまで普通交付税の特例を受けている間に、創意工夫を凝らして、若者の定住促進対策など過疎化や子育てに対する取り組みを行ってきました。そして、御紹介しました北広島町の例のように成果があらわれ始めてきたところもございます。  ただ、国からいただく交付税は、これから五年間かけて縮小していくのです。算定方法の見直しが行われたとはいえ、市町の財源が厳しくなるのにかわりありません。中山間地域の人口減少対策がうまくいかなければ、遅かれ早かれ、都市部への人や物資の供給も途絶えてしまって県全体が廃れてしまうのです。  知事からは、開会日の提案理由説明の際に、中山間地域の地域力強化などに創意工夫して取り組み、住んでみたい、住んでよかったと実感できるように頑張る、笑顔で幸せな生活を営むことができる中山間地域を目指すと宣言していただきました。  中山間地域の市町は、県の発展のために頑張っているのですから、県のほうも、中山間地域が果たしている役割というものをしっかりと理解した上で、ぜひとも、各部局が本気になって、集中的に予算配分していただくよう要請いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、地方創生に関する交付金への認識についての御質問でございます。  国におきましては、人口減少の克服と地方創生を確実に実現するため、昨年末にまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略を策定するとともに、平成二十七年度中に県と市町がそれぞれ策定する地方版総合戦略に対して、地域経済分析システムの整備による情報支援、小規模市町への人材派遣や相談窓口の選任による人的支援、地方版総合戦略の策定・実施に対する財政支援が行われることとなっております。  地方創生を実効あるものとするためには、国におきまして、地方分権の推進や東京一極集中の是正という構造的な問題を変えていくとともに、地方がみずからの責任と権限において地方創生に取り組み、国と地方の施策が両輪となって進めていくことが最も重要であると考えております。  この趣旨に沿って、国の財政支援として、地方がみずからの責任と権限において、自律的に創意工夫による地方創生に向けた取り組みが実行できるように、自由度の高い交付金が配分されることとなっていると認識しております。  また、地方創生に向けた県の役割としては、中山間地域を含む県内市町が、それぞれの地域が直面している課題を踏まえ、魅力ある地域づくりに取り組むことを後押しすると同時に、県と市町の取り組みを相互連携のもと、県全体で一体的に進めることにより、仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立するとともに、その好循環を支えるまちづくりを展開してまいりたいと考えております。  次に、地方創生の視点から見た中山間地域対策についてでございます。  人口減少や東京への一極集中が進む中にあって、人々の癒しの場となる豊かな自然環境や豊富な農産物に恵まれた中山間地域と高度なサービス機能を持ち、新鮮な農産物などの一大消費地となる都市部が、それぞれの特性を磨き、役割を共有し、補完した上で、相互に支え合うことによって県全体として発展していくことが重要であると考えております。  このため、本県では、現在、人口や経済活動が集中する広島都市圏において、広島市と連携して質の高い都市環境や都心の魅力向上を図るとともに、中山間地域におきましては、その価値を県民共有の財産として次の世代にしっかり引き継いでいくため、昨年末に中山間地域振興計画を策定し、今後、さまざまな施策を展開していくこととしております。  こうした中で、国の地方創生につきましては、地方が活力を取り戻し、人口減少を克服するため、人と仕事の好循環をつくり、東京圏から地方への新たな人の流れを生み出すこと、その好循環を支えるまちに活力を取り戻し、若い世代が安心して子供を産み育てられる地域環境をつくり出すことが、基本的なシナリオとして示されたところでございます。  そのシナリオは、本県の中山間地域振興計画に掲げます、中山間地域のよさに共鳴する若い世代を呼び込むこと、地域ならではの資源や魅力を再評価し、強みとして生かしながら新しい価値を生み出していくこと、地域に安心して住み続けられるよう、今ある暮らしを支えていくことなどと基本的な考えを同じくするものでございます。  このため、計画の初年度となります来年度は、国の地方創生に向けた政策とも連動しつつ、新たにUIターンの促進や地域を支える若手リーダーの育成・ネットワークづくりなどに重点的に取り組むこととしております。  また、地域特性を生かした観光や農林水産業の振興など産業面からの取り組みに重点を置いた上で、市町の未来創造計画につきましても、部局横断的なバックアップ体制のもとで目標達成に向けた取り組みを支援するとともに、地方創生を総合的に進めるために、これから市町において策定される地方版総合戦略につきましても積極的に支援してまいります。  こうした取り組みを通じて、中山間地域が若い世代にとっても希望を持って定住できる地域となるよう、将来を見据えた実効性ある施策を展開し、持続可能な中山間地域の実現を目指してまいります。  次に、中山間地域の子育て支援についてでございます。  本県の各市町の合計特殊出生率を見ますと、都市部に比べて中山間地域が高い傾向にあり、これは合計特殊出生率と強い相関関係があります三世代同居や共働き世帯の割合が高いなどの地域の特性に加えまして、市町の創意工夫による婚活や保育料の減免、乳幼児医療費の対象年齢の拡大などの子育ての取り組みが成果としてあらわれてきているものと認識しております。  しかしながら、出生数は減少していることから、県といたしましても、中山間地域から都市部への流出などによる女性人口の減少に歯どめをかけ、子供をふやすために、中山間地域の取り組みを支援していく必要があると考えております。  このため、来年度実施を予定しております結婚支援につきましては、中山間地域を初め、少子化対策に積極的に取り組む市町などとの協働により、地域のニーズに沿ったセミナー・交流会の開催や、地域で若者の婚活を応援する方をひろしま出会いサポーターズとして認証し、その活動を支援することとしております。  また、子育て支援といたしましては、身近な地域において、親子の交流や相談、一時預かりなどを行う支援拠点の設置運営に対する財政支援、子育て応援イクちゃんサービスの中国五県相互利用によるサービス提供エリアの拡大や、認可保育所のほか、児童の少ない地域での活用が期待される小規模保育や地域の実情に応じた病児・病後児保育の実施などに取り組んでまいります。  今後、こうした県の取り組みや支援との相乗効果がより発揮できるように、市町が地方創生に向けて、それぞれの地域ごとの課題や実情に応じて策定する総合戦略を踏まえた市町独自の子育て支援や少子化対策などの取り組みにつきまして、県が現在策定中のひろしまファミリー夢プランや今後策定する広島県版総合戦略を踏まえ、実効性のある広島県方式の少子化対策を進めてまいりたいと考えております。  なお、保育料や子供の医療費などの個人給付となる経済的支援につきましては、受益と負担の関係や安定的で持続的な制度として運営していくために、慎重に検討していく必要があると考えております。  次に、競争力のある米づくりについてでございます。  農業を取り巻く現状は、生産・販売の多様化や国際化の進展など大きく変化しており、戦後続いてきた農業政策が大きな転換期を迎えているところでございます。  米づくりにつきましては、消費の減少や米価下落など厳しい状況にあり、国の米政策の見直しに対応して、本県の水田農業を持続的に発展させていくためには、担い手育成や販売の両面から変革に取り組んでいく必要があると考えております。  担い手育成の面からは、現在、約三万戸の販売農家が中心となって主食用米の生産を担っております。今後の経営基盤の強化のためには、一定規模以上の専業化を促進するとともに、兼業農家等を巻き込んだ集落営農の法人化や組織化を進めていくことが急務でございます。こうした担い手に米の生産を重点化し、規模拡大を進めることにより、生産性の向上と生産コストの削減を図る必要がございます。  また、販売面からは、消費者等のニーズに応える米づくりに集中的に取り組むため、新品種導入による業務用米の供給拡大や高品質で食味のよいブランド米の推進、また、広島の酒を支える酒米の安定供給、そして、畜産の自給飼料の原料となります飼料用米の供給拡大などを推進する必要がございます。  これらの取り組みを計画的に推進するため、アクションプログラムにおきましては三年間の集中的な取り組みとして、主食用米と非主食用米の販売戦略、流通・生産体制を明記するとともに、担い手が将来の生活設計を描ける事業モデルを例示したところでありまして、今後、生産者、市町、関係団体と連携して、水田フル活用による競争力のある米づくりに取り組んでまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。
    6 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 7 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 中山間地域への特別養護老人ホームの設置誘導についてお答え申し上げます。  在宅生活の継続が困難な高齢者が入所するため、特別養護老人ホームの整備は重要であると考えており、現在策定中の第六期高齢者プランにおきまして、来年度から向こう三年間で、必要な特別養護老人ホームにつきまして計画的に整備することとしております。  特別養護老人ホームの整備計画につきましては、各市町が日常生活圏域ごとのニーズ調査などを踏まえて見込んだ必要数をもとに、市町と協議しながら策定に取り組んでいるところでございます。  御提案いただいた中山間地域に都市部の高齢者を対象とした特別養護老人ホームを整備することにつきましては、住みなれた地域に近い特別養護老人ホームに入居したいという高齢者の方々の思いもあることから、第六期高齢者プランにおきましては、市町からは、他の市町に整備したいという意向は示されておりません。  なお、特別養護老人ホームは、家族や長年交流のある友人が気軽に訪ねていける地域に整備することが望ましいと考えておりますが、今後、中山間地域への特別養護老人ホームの整備について、都市部の市町から要望がある場合には、整備に当たって課題となる、施設のある市町の高齢者が利用したときの保険料や市町財政への影響、介護職員の確保策などについても関係市町と協議しながら検討し、調整を図っていくなど、適切に対応してまいりたいと考えております。 8 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長寳来伸夫君。         【農林水産局長寳来伸夫君登壇】 9 ◯農林水産局長(寳来伸夫君) 二点について御答弁申し上げます。  まず、競争力のある県産材の供給体制の構築についてでございます。  本県の人工林につきましては、利用期に向かっておりますことから、森林の資源状況や立地条件などを踏まえ、今後は、長期的な観点から、持続的な林業の確立を目指す資源循環林と公益的機能の発揮を重視する環境貢献林に区分して、それぞれの目的に応じた森林整備を効果的かつ効率的に推進する必要があると考えております。  こうした中、十年後の主伐期を見据え、生産される木材の大半を占めます製材用材を中心に、トータルの利用による需要拡大と効率的な供給体制の構築により県産材の競争力の強化を図ることが喫緊の課題であることから、二〇二〇農林水産業チャレンジプラン・アクションプログラムにおきましては、資源循環林における基本的な取り組みを定めたところでございます。  具体的には、ヒノキが多い本県の資源特性を踏まえ、はり、桁、柱など外材等に対抗できる県産材製材品の販売ターゲットを設定するとともに、販売から生産までのコスト低減を図るため、協定取引による流通の効率化、作業工程の改善による生産性の向上、木質バイオマス燃料等への低質材の有効活用など、各事業主体の利益率向上に資する対策を積極的に導入することといたしております。  さらに、これらの取り組みを加速させるため、県産材の需要拡大や流通の効率化など、市町や森林組合の区域を超える広域的な課題につきましては県が主導し、境界確認などの地元調整や生産性の向上など現地に密着した課題につきましては地域が主体的に取り組んでいただくこととしております。  今後とも、県が総合的な推進役を担い、地域と連携して取り組むことによりまして、川上から川下に至る地域経済の好循環を目指してまいります。  次に、多面的機能支払交付金の活用等についてでございます。  水田を中心とした農業生産活動を継続していくためには、農地を適切に維持管理していくことが不可欠であると認識しております。  また、国では、多面的機能支払交付金と中山間地域等直接支払交付金をあわせて日本型直接支払制度として法制化し、安定的な財源を確保した上で推進することとされたところでございます。  こうしたことから、県では、アクションプログラムにおきましても、多面的機能支払や中山間地域等直接支払交付金を活用した農地の維持を推進することとしたところでございます。  多面的機能支払のうち農地維持支払につきましては、今年度から積極的に推進することとし、昨年度の九千ヘクタールから一万七千ヘクタールまで拡大したところであり、来年度におきましても、引き続き推進していくこととしております。  また、圃場整備が完了して三十年以上が経過した地区も多いことから、長寿命化対策といたしまして、老朽化した水利施設などを中心とする農業用施設の機能診断を実施した上で、保全計画を作成した地域を対象として支援することとし、平成二十七年度の当初予算に積極的な計上をしているところでございます。  予算の確保にあわせまして、効率的な農業用施設の維持管理方針の策定、地域における合意形成などを県、市町、地域が一体となって取り組み、制度を円滑に推進してまいりたいと考えております。 10 ◯議長(林 正夫君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 11 ◯教育長(下崎邦明君) 公立小中学校の統廃合についてお答えいたします。  国におきましては、昨年十二月末に策定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、今後の少子化のさらなる進展の中にあって、市町村が学校統合を検討する場合、また、小規模校の存続を選択する場合、そのいずれにおきましても、各市町村の実情に応じた活力ある学校づくりを実現できるよう、市町村の主体的な検討や具体的な取り組みをきめ細かく支援することが明確に示されたところでございます。  この総合戦略を踏まえ、各市町村の主体的な検討を支援する観点から、本年一月に公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引が策定されたものと受けとめております。  こうした市町村の主体的な取り組みを支援していくという国の姿勢は、これまで県教育委員会が進めてきた方向性と同じものであり、引き続き、市町の要望などをしっかりと把握して、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。 12 ◯野村常雄君 議長……。 13 ◯議長(林 正夫君) 再質問を許します。野村常雄君。 14 ◯野村常雄君 何点か、再質問させていただきます。  全般的に言いまして、最初にも言いましたけれども、本当に中山間地域が元気になるように本気で考えていただいているのかという気がいたします。そういう視点から、二、三話をさせていただきますが、例えば、島根県は働く女性の比率が全国ナンバーワンなのです。これが、どういうところに出てくるかというと、出産数も全国ナンバーワンなのです。  それから、転出超過なのですが、先般、知事は転出超過が減ったと言われましたが、中国地方で山口県に次いで、転出超過は、広島県は二番目に多い。ちなみに、広島県の二千六百三十九人に対して、岡山県はわずか三百八十二人で、まもなく転出超過ではなくなるという状況なのです。  それから、もう一つのデータで、移住するならどこがいいかということを調べたら、一位は山梨県なのです。三位が岡山県。岡山県が三位に選ばれた理由は、子育てしやすいからということなのです。ちなみに、十五位が山口県で十六位が広島県ということです。  この数字を述べたのはなぜかというと、やはり保育所対策とか幼児医療といったところがよそと比べておくれているというのも大きな原因にあると思うのです。  先般の常任委員会でもありましたが、この年齢を引き上げることによって五十億円という大金が要るので、ちゅうちょするという話がありましたが、現に、広島県の状況は先ほど言いましたように、田舎は必死なのです。それを県と同じレベルでとどめているのは、広島市を初め三市町にすぎないのです。  わずかその三市町のことを考えてやるのではなく、私が言うのは、やはりそういったところは、さらに、そのまま置いたとしても、そのほかについて、少なくとも小学校を卒業するまでに引き上げてもいいのではないか、これが本当の意味の過疎対策と私は思うのです。  同じ理由で、保育所の保育料についても、待機児童ゼロにするための努力はすばらしいものだと思います。  しかしながら、先ほども言いましたように、待機児童がゼロになっているところに同じ観点で費用を出すとしたら、その分は保育料の減免をやっていただければ、より住みやすいということです。  どうしてかというと、賃金格差がある中で田舎に住み続けるためには、まず一つは、女性の職場環境、そして、もう一つは子育てに対してコストが少なくて済むという大きくこの二つがないと、なかなか前に行かないのです。だから、そういった意味からいったときに、今の答弁ではなかなか納得いかないことがあります。  ただし、新年度予算はもう既に計画されて、今の医療費の問題も、就学前医療ということで発表されていますので、これを変えるということは難しいと思いますが、しかし、早急に広島県自体が考え方を変えていかないと、広島県は岡山県に追い越されて、だんだん取り残されていく懸念があると私は思います。  もう一度言います。中山間地域対策を今以上に考えていただきたいという視点でお願いしたいと思います。  ちょっと余分なことを言いますが、先ほど農林水産局長からもありましたが、我々が今一番困っているのは、山を皆伐し、それをチップにしていくということで、無制限に皆伐が進んでいるのです。下流域の住民は本当に土砂災害に対する不安を抱えております。  さらに、それが原因で、井戸水が枯渇するということもあるのです。  そういった意味においても、やはり広島県がもう、全体を見て、そういったものに対する許認可も含めてやっていただかないと、田舎が廃れるというところにつながると思います。  そういう意味において、もう一度、今の乳幼児医療費の問題、保育所の問題についてお伺いいたします。 15 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 16 ◯知事(湯崎英彦君) 私どもといたしましては、現在、少子化対策あるいは少子化の状況を分析していく中で、先ほどの答弁にもありましたように、地域によって出生率がそれぞれ異なることに大きく着目しております。概して言いますと、県北部の出生率が高く、都市部が低い、都市部の中でも大きな差がございますけれども、そういう状況がございます。  その要因は、先ほども答弁させていただいたところですが、いずれにしましても、地方創生に向けて、それぞれの市町でさまざまな子育て支援や少子化対策の取り組みが進められていくと認識しております。  県としても、現在ひろしまファミリー夢プランを策定しておりますし、今後、広島県版総合戦略も策定する予定でありますが、こういった中で、県と市町との施策の相乗効果がより発揮できるように、中山間地域の実情に応じた子育て支援に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 17 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十九分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時開議 18 ◯副議長(冨永健三君) 出席議員五十九名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。山下真澄君。         【山下真澄君登壇】 19 ◯山下真澄君 民主県政会の山下真澄でございます。任期中最後の定例会において質問の機会をいただき、議長並びに先輩、同僚議員の皆様に心から感謝を申し上げます。  さて、本年は原子爆弾による惨禍とアジア太平洋戦争の終結から七十年という節目の年であり、私たちは、改めて、核兵器の廃絶と恒久平和の確立を願うヒロシマの心を世界の人々に発信していく取り組みを強化していかなくてはなりません。  ところが、国においては、イスラム過激派によって日本人が殺害された事件を契機に、邦人救出のシステムを構築するためには憲法九条を改正しなくてはならないと主張する動きが一層加速しており、極めて憂慮すべき状況になっております。  今回のテロ事件について、国会では、今月四日と五日に集中審議が行われましたが、その中で、後藤健二さんが行方不明になったという情報は、昨年十一月一日の時点で政府に伝えられていたことが明らかにされました。激しい戦闘が続いており、イスラム過激派によって多くの外国人が拉致された中東の情勢を考えれば、後藤さんの生命が危険にさらされているということは誰でも容易に想像できたことであります。  ところが、安倍総理は先月十七日、訪問先のエジプトでイスラム国と戦う周辺各国を支援すると、激しい口調で演説されました。戦火を逃れてきた難民の支援について言及されたものでしょうが、戦闘相手である有志国連合に加担する敵対行為としてイスラム国側が受けとめたことは明らかであります。  この事実が物語っているように、集団的自衛権の行使とは紛争の当事国として参戦することであるというのが世界の共通認識であり、イスラム国が昨年八月の閣議決定を知っていたからこそ、敵国として対応してきたことも、また明白であります。  国際紛争は武力で解決するという指導者のありようが戦争を誘発し、国内外の人々に塗炭の苦しみと大きな犠牲を強いることは、過去の歴史だけでなく、中東やアフガニスタン、さらにウクライナの現状が証明しております。  知事におかれましては、二度と愚かな戦争をしてはならないという県民、とりわけ被爆者に思いをはせ、憲法九条の改悪と集団的自衛権を行使するための法整備、さらに非核三原則を破棄しようとする動きに歯どめをかける役割を果たしていただきますようお願いし、質問席に移ります。(質問用演壇に移動)  最初に、本年一月二十七日付で文部科学事務次官から全国の知事及び教育長に通知された公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引に係る問題について教育長にお尋ねしますので、答弁待機席へお願いいたします。 20 ◯副議長(冨永健三君) 教育長、答弁待機席へお願いします。 21 ◯山下真澄君(続) 事務次官通知で文部科学省は、都道府県教育委員会に対して域内の市町村教育委員会において手引が積極的に活用され、地域の実情に応じた活力ある学校づくりの検討・実施が適切に行われるよう必要な指導・助言または援助に取り組むように指示し、手引では組織的・計画的な指導・助言・援助を行うために地域の実態を十分に踏まえて、学校規模の適正化や小規模校を存置する場合の充実策等に関するガイドラインを策定することなど、具体的な支援策について例示しています。  そこで、手引で示された県教育委員会の役割をどのように受けとめ、具体的な支援策をどのようなスケジュールで策定されるお考えなのか、お伺いいたします。 22 ◯副議長(冨永健三君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 23 ◯教育長(下崎邦明君) 文部科学省が本年一月に策定しました公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引においては、都道府県教育委員会に期待される役割として、基準やガイドライン、手引などの作成、情報提供機能の強化、カリキュラム開発への支援、財政面・人事面での支援などが示されたところでございます。  これらの役割は、県内の学校教育の充実・発展に責任を持つ立場から、県教育委員会が、市町のニーズや実情を踏まえた適切な指導・助言・援助を行うことを期待したものと受けとめております。  県教育委員会といたしましては、これまでも、小中学校教育環境充実支援事業などにより市町が行う小中学校の適正配置への支援に努めてきたところであり、今後とも市町の検討状況や要望などをしっかりとお聞きし、必要な支援を検討してまいりたいと考えております。 24 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 25 ◯山下真澄君 今のお答えの中で、ガイドラインを策定するということについては、いつごろまでというお答えは直接にはありませんでしたけれども、恐らく策定していかれるのだろうと思いますから、そのことにかかわって、ガイドラインをつくるかどうかは別にしても、市町を指導・助言していただく際に、ぜひ大事にしていただきたいことが二点ございますので、そのことについてお聞きしたいと思います。  まず、適正規模にかかわる問題であります。  この適正規模について、手引の第二章では、学校規模の適正化を検討する際に考慮すべき点として、小規模校における学校運営上の課題が列記されております。  そして、六学級以下の小学校及び三学級以下の中学校については、学校統合等により適正規模に近づけることの適否を速やかに検討する必要があると明記されております。  この手引は、国として一定の方向に誘導するものではないと文部科学省は言いますけれども、小規模校では教育効果が上がらないので統廃合を進めるということに等しいと私は考えております。極めて問題であります。  そこで、手引に列記されている小規模校における学校運営上の課題、すなわち教育効果についてどのように認識しておられるか、お尋ねいたします。 26 ◯副議長(冨永健三君) 教育長下崎邦明君。 27 ◯教育長(下崎邦明君) 今回の手引には、小規模校のメリットとして、例えば、意見や感想を発表できる機会が多くなることや異年齢で学習活動を組みやすいことなどが示されております。  また、デメリットといたしまして、例えば、班活動やグループ分けに制約が生じることやクラブ活動や部活動の種類が限定されることなどが示されております。  教育委員会といたしましても、小規模校では、児童生徒の一人一人に目が届きやすく、きめ細かな指導が行いやすい反面、集団の中で多様な考え方に触れる機会や学び合いの機会、切磋琢磨する機会が少ないなどの課題があると捉えております。 28 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 29 ◯山下真澄君 今、教育長にお答えいただきました。そして手引にも、小規模校の問題点、私から言うと問題点のようなものは列記されております。切磋琢磨する機会が少ない、クラブ活動がなかなかうまくいかない。それから集団活動や行事もなかなか難しい、教育効果が下がる、さらにこんなふうにも書いてあります。上級生と下級生のコミュニケーションが少なくなる。それから、学習や進路選択の模範となる先輩が少ないなど、ずらっと列記されています。  これは、学校の現場あるいは地域の実情を知らない人が机の上で、予断を持って決めつけた誤った評価だと言わざるを得ません。  なぜかといいますと、切磋琢磨というのは人数が多かったら切磋琢磨できて、少なかったらできないという問題ではないと思います。児童生徒一人一人にどんなふうにして目的意識を持たせるか、そういう教育活動ができるかどうかという問題であります。  さらに、クラブ活動でも、私の卒業した中学校は、今、一学年一学級の規模になっております。  しかし、一学年一学級の規模である中学校からバレーボールのオリンピック選手が出ております。ほかにも県内で、学校行事を地域全体の行事として取り組んで、たくさんの成果を上げている学校もございます。  要は、教育の効果が上がるかどうかというのは、児童生徒の人数よりも指導のあり方、つまり質の問題だと私は思うのです。  したがって、学校規模にとらわれ過ぎると、いきなり統廃合にいってしまうということですから、公教育の方向を見誤ってしまうのではないかと思いますので、その点も十分考慮して、ガイドラインを作成するのであれば作成していただきたいと思います。  続いて、もう一つの問題は通学時間の問題であります。  通学時間が新しく手引には示されております。これは、従来は通学距離を基準にしていたものでありますけれども、実際問題として、統合によってスクールバス等を活用する実態も起きていますから、その場合の所要時間について、新たに文部科学省が基準を示されたものであります。  手引では、おおむね一時間以内を目安にした上で、市町村において地域の実情や児童生徒の実態に応じて、一時間以上や一時間以内に設定することの適否も含めて判断することが適当であるとされております。  小学生が一時間以上もバスに乗って学校へ行かなくてはならないという事態は、異常としか言いようがないというふうに私は思います。  そこで、手引で示された通学時間による考え方についてどのように評価しておられるのか、お尋ねいたします。
    30 ◯副議長(冨永健三君) 教育長下崎邦明君。 31 ◯教育長(下崎邦明君) 手引におきましては、小学校で四キロメートル以内、中学校で六キロメートル以内という、これまでの距離的な基準は引き続き妥当であるとしつつ、地域の実情や児童生徒の実態などを考慮するとともに、スクールバスの導入など通学手段が多様化している現状を踏まえて、おおむね一時間以内という時間的な目安が示されたものと受けとめております。 32 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 33 ◯山下真澄君 スクールバス等を使うという現状を踏まえてとおっしゃいました。  一九六二年ですから、もう五十年以上昔の話ですが、私は、それまで六つあった中学校が統合された学校へ入学しました。スクールバスで通学しました。  しかし、放課後は二回しかバスは出てくれません。したがって、同級生よりも早くクラブを終わらなくてはなりません。  さらに、その二便目にも乗りおくれることがしばしばありますので、乗りおくれると二十キロメートル近い距離を歩いて帰るということになりました。そんな経験を何度もしております。  さらに、記録的な豪雪に見舞われた中学校一年の三月は、学校は一カ月間臨時休校で、残りの期間は二十キロメートル近い雪道を歩いて通ったという経験をしております。  広島県でも県北地域には、たくさんの積雪がある地域もございます。このような地域で統廃合が強行されるということになれば、私が経験したことと同じような状況になるのではないかと思っております。  手引の中には、スクールバスの中で音声教材を流すとか図書館の司書の方に朗読してもらうことで、通学時間を有効に使ったらどうかということも例示されておりますけれども、果たして効果があるのか、いささか疑問だというふうに言わざるを得ません。これらのことは、統合によって遠距離通学になることを是とするために取ってつけた理屈というふうに言わざるを得ません。  したがって、ぜひ、ガイドライン策定に当たっては、この点についても十分考慮していただきたいと思います。  さて、昨年五月に開かれた政府の経済財政諮問会議で、少子化に対応した小中学校の統廃合を求める意見がありました。手引を出された背景には、この財政面からの圧力があったことは明らかだと私は思うのであります。  GDPに占める教育予算の割合がOECD諸国の中で最低水準という現実に課題意識を持たず、統廃合によってさらに削減しようという議論は言語道断だと言わざるを得ません。  統廃合の検討を迫られる小規模校の多くは、過疎の波にあらわれている地域にあります。したがって、地域社会の核である学校がなくなれば、子育て世代の若者の流出に拍車がかかって、ますます地域が疲弊していくことは明らかであります。  そこで、ガイドラインを策定するに当たっては、在校生がいる限りは存続を前提とした取り組みを進め、そして、市町に対しては、必要かつ十分な援助を行うことを基本に置いて策定していただきますように要望して、次の質問に移りたいと思います。  次に、障害者の雇用にかかわる問題についてお尋ねいたします。  広島労働局の集計によりますと、昨年六月一日現在で、障害者の雇用が義務づけられている県内の民間企業に雇用されている障害者は八千六百七人で、前年より三百七十五人増加したものの、全従業員の一・九%にとどまり、法定雇用率には届いておりません。  また、法定雇用率を達成していない企業は一千百二十三社で、過半数の五四・九%に上り、そのうち六百五十七社は一人も雇用していないという実態であります。  そこで、民間企業における障害者雇用の実態についてどのような問題意識を持ち、全ての企業において法定雇用率が達成されるために、県としてどのような取り組みをしてこられたのか、商工労働局長にお伺いいたします。 34 ◯副議長(冨永健三君) 商工労働局長寄谷純治君。         【商工労働局長寄谷純治君登壇】 35 ◯商工労働局長(寄谷純治君) 県内企業で働く障害者の方は年々増加し、障害者雇用は着実に進展しておりますものの、御指摘のとおり、依然として法定雇用率達成企業が全体の半数以下にとどまっておりますことから、障害者雇用をさらに促進していくことが重要であると認識いたしております。  このため、障害者雇用の機運を醸成いたしますとともに、企業への障害者雇用の進め方やノウハウの周知、障害者雇用に伴う企業の受け入れ態勢や施設の整備、企業と障害者の方々との就職のマッチングの促進などを図ることが課題であると考えております。  こうしたことから、県では、障害者雇用優良企業に対する知事表彰、啓発冊子の作成・配布、障害者雇用を促進するための低利融資、雇用労働情報サイトでございますわーくわくネットひろしまによります各種企業支援制度の情報提供、広島労働局と連携した障害者の合同就職面接会の開催などによりまして障害者雇用を推進しているところでございます。  今年度は、こうした取り組みに加えまして、企業が障害者雇用に取り組みやすくするため、障害者雇用に積極的に取り組み、収益性を確保している企業等の事例をビジネスモデルとして取りまとめたところでございまして、経済団体等と連携し、県内企業に紹介・説明いたしますとともに、必要に応じ専門家を派遣し助言を行うなど、企業の取り組みを支援しているところでございます。  今後とも、広島労働局や経済団体など関係機関と連携を図り、企業の理解促進と障害者雇用の拡大について積極的に取り組んでまいります。 36 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 37 ◯山下真澄君 さまざまな取り組みをしていただいているということは、私も承知しております。  まずは、全ての企業において法定雇用率が達成されるということが大前提でありますけれども、二〇一三年度、昨年度になりますが、障害者から公共職業安定所に職業紹介の申し込みがあったのは三千六百六十九件であります。  ところが、就職できた方は一千七百三十一人で四七%にとどまっておりまして、働ける場そのものがまだまだ少ないことを物語っております。  そこで、広島労働局や健康福祉局等と連携していただいて、企業において働く場が確保・創出できるような働きかけをぜひ強めていただきたいと思います。  さて、県内の公的機関における障害者の雇用状況を見てみますと、県内の市町においては、昨年の十一月末の時点で全て法定雇用率を達成されました。  ところが、県の機関である教育委員会と警察本部においては、現在も未達成という残念な状況であります。民間企業に対して範を示さなければならない県の機関がこのような状況では、障害者の雇用が進むはずはありません。  昨年三月に策定された県の障害者プランには、県職員及び教員の採用試験において身体障害者を対象とした試験を実施し、障害者の就労機会の拡充を図ることが掲げられております。  法定雇用率が達成されていない現状についてどのような問題意識を持ち、達成に向けてどのような取り組みをしようとされているのか、まず教育長にお尋ねいたします。 38 ◯副議長(冨永健三君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 39 ◯教育長(下崎邦明君) 教育委員会の法定雇用率は二・二%と定められておりますが、本県の雇用率は平成二十六年六月現在で二・〇%と、達成できていない状況にあり、大きな課題であると認識しております。  これは、教育委員会の職員の約九割を占めます教育職員につきまして、障害者の教員免許取得の割合が全国的に見ても極めて少なく、結果として採用者数も少ないという状況にあることが大きな要因であると考えております。  教育委員会といたしましては、これまで、障害のある職員の状況把握や、教員採用試験における障害者特別選考制度を設け、その周知などに努めるとともに、今年度からは、学校において事務補助などの業務を行う非常勤職員を雇用するなど、教育職員以外の障害者の採用にも取り組んできたところでございます。  今後とも、これらの取り組みを進めることにより法定雇用率の達成に努めてまいります。 40 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 41 ◯山下真澄君 同じ質問になりますけれども、警察本部も一人、まだ充足されていないということですので、警察本部長にもお尋ねしたいと思います。 42 ◯副議長(冨永健三君) 警察本部長宮園司史君。         【警察本部長宮園司史君登壇】 43 ◯警察本部長(宮園司史君) お答え申し上げます。  広島県警察における障害者の雇用者数は、本年二月一日現在で十三名であり、法定雇用率で定める人数を一名下回っている状況にございます。  これは、昨年度に一名の欠員が出た際に、身体に障害のある人を対象とした採用選考試験の公募を行いましたが、受験申込者が一名もいなかったため、採用に至らなかったものであります。  そのため、今年度は、より積極的な募集活動を推進した結果、採用試験に複数名の応募があり、そのうち一名の採用を内定したことで、本年四月一日には法定雇用率を達成する見込みとなっております。  ちなみに、今年度は従来の取り組みに加え、募集業務担当者が特別支援学校や障害者就業・生活支援センター、職業能力開発校等に直接足を運ぶとともに、県内の全ての大学や高校に受験案内を送付するなど、これまで以上に積極的な働きかけを行ってまいりましたが、県警察といたしましては、今後とも障害者の方々の自立及び社会参加の促進を図るため、引き続きこれらの取り組みを実施してまいりたいと考えております。 44 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 45 ◯山下真澄君 今、本部長に丁寧にお答えいただきました。細かい取り組みをしていただいており、敬意を表したいと思います。  教育委員会、警察本部だけではなくて、県全体もそうですが、法定雇用率を達成したら、それで事足りるということではなく、先ほど、求職の人数と実際に就職した人数を御紹介しましたけれども、法定雇用率をぐんと上回っても悪いことではないわけですから、その取り組みをぜひお願いしたいと思いますが、県において、直接雇用するということもありますけれども、それとあわせて、例えば県有施設の清掃業務などについて、障害者の暮らしをサポートしておられる社会福祉法人とかNPOに業務委託することで働く場が広がるということも考えられますので、知事を先頭に、全部局において、そんなことも考えていただくようにお願いしたいと思います。  次に、県職員の採用試験への点字試験の導入について人事委員会事務局長にお尋ねしますので、答弁待機席へお願いいたします。 46 ◯副議長(冨永健三君) 人事委員会事務局長、答弁待機席へお願いします。 47 ◯山下真澄君(続) 障害者の雇用の促進に関する法律では、障害者の働く権利を保障するための合理的配慮を行うことを事業主に義務づけております。この規定について、私は、職員として採用した障害者が働きやすい環境を整備することだけではなく、採用試験の方法を改善することにも援用されるものだと認識しております。  ところが、広島県は職員の採用試験において点字試験を導入しておらず、視覚障害者は受験する道さえ閉ざされております。日本一の住みやすい県を目指すと言われる知事の考えに違うものであり、大変残念であります。  そこで、来年度の採用試験から点字試験を導入すべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。 48 ◯副議長(冨永健三君) 人事委員会事務局長石井正朗君。         【人事委員会事務局長石井正朗君登壇】 49 ◯人事委員会事務局長(石井正朗君) 本県では、身体障害者の雇用機会の確保に向けて、身体に障害のある人を対象とした職員採用選考試験を実施しており、視覚障害者が受験する際には、これまでも本人からの申し出により、文字を拡大した試験問題の提供や拡大鏡の使用を認めるなどの配慮を行ってきたところでございます。  近年、情報通信技術の発達などにより音声読み上げソフトが普及するなど、視覚障害者の就労環境の整備が進んできており、また、このたび障害者の雇用の促進等に関する法律が改正され、事業主に対して採用や就労に際し、合理的配慮を行うよう義務づけられたところでございます。  こうしたことから、本県におきましても点字試験の導入が必要であると考えており、来年度からの実施に向けて任命権者と連携して検討してまいります。 50 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 51 ◯山下真澄君 点字試験は既に四十七都道府県中三十二都道府県で導入されております。ぜひ、来年度から実施できるように取り組みをお願いしたいと思います。  次に、公契約条例にかかわる問題について会計管理者にお尋ねいたします。  二〇〇六年に埼玉県ふじみ野市の市営プールで発生した子供の死亡事故から、業務委託の問題点が浮き彫りになりました。  委託料の引き下げによって利益が出ないと判断した受託業者が下請会社に業務を丸投げし、下請業者は人件費を削減するために監視に必要な人員を配置せず、安全管理マニュアルの作成や従業員に対する安全教育を怠ったことなどが事故を誘発したと指摘されました。  県内でも、廿日市市からアルカディアビレッジの管理運営を受託していた指定管理者が経営不能に陥って業務から撤退し、施設が一時閉鎖されるという事態が二〇一二年に発生しております。  このような事態が発生する原因について、県はどのように認識し、どのような点を改善する必要があると考えておられるのか、お尋ねいたします。 52 ◯副議長(冨永健三君) 会計管理者(兼)会計管理部長天野清彦君。         【会計管理者(兼)会計管理部長天野清彦君登壇】 53 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(天野清彦君) 公表されている資料等によれば、安全管理の徹底など発注者側の指導管理の不備などが原因であると認識いたしておりますが、契約価格の低下が一因であった可能性もあるものと考えております。  本県におきましては、適正な契約価格となるよう、予定価格の設定に当たりまして、単価表や積算資料等による算出、二者以上からの参考見積りの徴取などに取り組んでいるところでございます。  さらに、契約内容の確実な履行を確保するため、低入札価格調査制度や総合評価落札方式の活用の拡大も図っております。  今後も、こうした取り組みを継続するとともに、契約制度の内容や運用方法などについて不断の見直しを行い、契約の適正化に努めてまいりたいと考えております。 54 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 55 ◯山下真澄君 価格の低下ということを今おっしゃいました。県の業務においても、福山合同庁舎の清掃等を受託していた会社が、今月二日に破産の申し立てをしていたことが明らかになっております。  この福山合同庁舎の清掃業務だけを見ますと、三年契約で、一年当たりの契約金額は二百八十二万円であります。この二百八十二万円で必要な人件費と材料費を捻出して、さらに会社に利益が出るとは到底考えられません。  したがって、県の委託事業についても、ふじみ野市の場合と同じような問題が起きる可能性をはらんでいるという認識をぜひしておいていただきたいと思います。  さて、昨年の九月定例会で、公契約条例の制定に向けた取り組みについて質した我が会派の金口議員に対して、会計管理者は、労働関係を初めとした法令の遵守義務を契約書に盛り込むとともに、入札参加資格の取得要件に社会保険等の加入に係る誓約を追加したことなどを理由にして、条例の制定については、他の都道府県や国の動向も見ながら研究してまいりたいと答弁されるにとどまりました。  そこで、契約書に盛り込んでいる法令遵守義務が受託業者において確実に履行されているか否かをどのように確認しておられるのか、お尋ねいたします。 56 ◯副議長(冨永健三君) 会計管理者(兼)会計管理部長天野清彦君。 57 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(天野清彦君) 契約は当事者の合意により締結されるものであり、その合意に基づいた契約内容の誠実な履行が求められることから、法令の遵守についても誠実な履行が期待されるものと考え、契約書に明示したものでございます。  この法令遵守義務の確認につきましては、関係者からの申し出、国や他の自治体からの情報などに基づき、必要に応じて行っているところでございます。  今後は、さらなる効果的な確認方法の確立に向けて、来年度は、一部の契約を抽出いたしまして、社会保険への加入状況や労務費の実態などの調査を試行的に行うとともに、その試行結果や他県の取り組みも参考にしながら法令遵守事項の確認項目や確認方法、対象とする契約の範囲などについて検討してまいります。 58 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 59 ◯山下真澄君 九月定例会の答弁と随分違います。  労働関係を初めとした法令の遵守義務を契約書に盛り込むというふうに、九月には答弁されていました。  私は、県の委託契約の約款を見てみましたけれども、そこには、法令遵守業務について言及しているのは、第一条に「日本国の法令を遵守し」という十文字が書かれているだけです。具体的なことは何も書かれておりません。  ですから、労働関係を初めとした法令の遵守というふうに九月には答えられましたけれども、残念ながら実態はそうなっていないということであり、先ほど答弁で、新年度は抽出して細かな調査をしたいという御答弁がございましたので、それは了としますけれども、現場の実態をきちんと把握せずにお互いの信頼関係で成り立っているのだからということだけでは済まないのです。ふじみ野市の死亡事故があった場合も、お互いの信頼関係のもとでやっていたにもかかわらず事故が起きたのです。  ですから、そのことをきちんとやっていただきたいということを強くお願いしたいと思います。  それから、九月定例会で、会計管理者は、こんなことも答えられました。賃金等の労働条件は労使間で自主的に決められるものであり、公契約における賃金等の労働条件は国において制度設計を行うことが適当であると答弁されております。  しかし、公共事業や委託業務を発注する県は、その業務に実際携わる労働者にとっては間接雇用主であります。したがって、労働基準法第一条二項の規定から、労働関係の当事者としての努力義務があるわけであります。  さらに、公共サービス基本法第十一条には、国及び地方公共団体は安全かつ良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるようにするため、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保、その他の労働環境の整備に関し、必要な施策を講ずるよう努めるものとする努力義務が明記されております。  したがって、会計管理者がこれまで答弁されてきたことは、これらの法令に反していると言わざるを得ませんが、御所見をお伺いいたします。 60 ◯副議長(冨永健三君) 会計管理者(兼)会計管理部長天野清彦君。 61 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(天野清彦君) 自治体が発注いたします公共工事や業務委託におきましては、競争性、公正性、適正な履行及び品質の確保、さらに、法令で定められた労働条件の確保等が必要であると認識いたしております。  本県におきましては、これまでも適正な労働環境の整備に向けて、必要に応じて低入札価格調査制度や総合評価落札方式などの有効な活用を図るとともに、委託役務業務における共通契約約款の整備、契約時等における受託事業者の経営状況の確認、入札参加資格要件への社会保険の加入に係る誓約書の追加など、契約制度の見直しを行ってきたところでございます。  今後も、公契約の従事者の適正な労働環境の確保に向けまして、来年度試行的に行う調査の結果を踏まえ、引き続き現行の契約制度の見直しを行ってまいりたいと考えております。
    62 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 63 ◯山下真澄君 いろいろ述べられましたけれども、やはり会計管理者は現場の実情を知らないと言わざるを得ません。  これは私も経験していますが、例えば、官公庁の建物の清掃業務は県も市町もたくさん委託に出しております。  ところが、受託する業者がかわっても、現場で働いている人は同じ人というのがあちこちに例がございます。それは、会社からすれば正社員ではない、賃金も安い、しかし仕事は別の会社が受託したときからその建物の清掃をしているから仕事はよく知っている、だから一番使いやすいと、こうなっている。そうせざるを得ないのは、受注価格そのものが低いという最大の原因があります。  したがって、机上で書かれたような、取り組みますということではなくて、現場の実態をきちんと踏まえてやらないと事故は起きる、受託した会社は潰れて業務はストップするということがなかなかなくなりません。そして、官製ワーキングプアというような、役所にとっては極めて不名誉な言葉がなくなることもありません。  したがって、契約方法を改善していくという答弁にとどまるのではなく、ぜひ公契約条例を制定する方向で準備作業を進めていただきたい。そうしないと、これまでの答弁のようなことで済ませると問題が解決しないということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。  次に、県が広島朝鮮学園に対する私学振興補助金を交付しなくなった問題について、環境県民局長にお尋ねいたします。  一昨年の二月定例会前の記者会見で、知事は、平成二十五年度当初予算に広島朝鮮学園に対する私学振興補助金は計上しないことを表明されました。  そして、本会議では、環境県民局長が、平成二十四年度予算に広島朝鮮学園に対する補助金を計上したものの、執行できないと判断した理由として、朝鮮学校に高等学校等就学支援金制度を適用しないとした国の判断を踏まえ、総合的に判断したところ、県民の理解を得ることは極めて難しいと説明され、昨年三月の予算特別委員会においても、補助を再開すべきではないかと提起した私の質問に対して同趣旨の答弁をされました。  しかし、私は、県民の理解を得ることが難しいと言われる根拠がどこにあるのか、理解することはできません。いつ、どのような方法で調査されたかもお聞きしておりません。  そこで、何を根拠にして難しいという判断に至ったのか、お尋ねいたします。 64 ◯副議長(冨永健三君) 環境県民局長中山雅文君。         【環境県民局長中山雅文君登壇】 65 ◯環境県民局長(中山雅文君) 広島朝鮮学園を私学振興補助金の対象とすることにつきましては、平成二十四年二月定例会におきまして、国の朝鮮学校への高等学校等就学支援金制度の適用についての判断を踏まえつつ検討するという方針を示したところでございます。  こうした中、国におかれましては、慎重に審議を積み重ねた結果、平成二十四年十二月に、最終的に、朝鮮学校へ高等学校等就学支援金制度を適用しないとの判断が示されたところでございます。  県といたしましては、この国の判断を重く受けとめ、国内外の情勢を総合的に検討した上で、最終的に、県民の理解を得ることは極めて難しいと判断したところでございます。 66 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 67 ◯山下真澄君 昨年の予算特別委員会の答弁と全く同じですから、納得できるところはもうかけらもありません。  時間がありませんから、次の問いに行きますけれども、最後にまたお聞きしたいと思います。  さて、県が補助金を停止して、予算化したものを執行しなかったときも含めれば、これで三年になります。  その間、広島朝鮮学園では、教職員の賃金を一割カット、管理職の方は二割です。そして、ボーナスは全額カット、さらに、保護者の方も月額三千円以上を授業料にプラスして拠出することによって辛うじて運営されております。  しかし、それももう限界となっておりまして、新年度から授業料を引き上げざるを得ないという状況に陥っております。  こうした中、大きな負担に耐えられない保護者が子供を他の学校に転校させるという状況も生まれております。  一年後には在籍する児童生徒数が二百人を下回ることも予想され、学園を存続することさえ危ぶまれるという状況になっているわけであります。  このような学園の状況について、知事や局長は御存じなのでしょうか、また、学校がなくなるのではないかという大きな不安を抱えながら学んでいる子供たちの心情をどのように受けとめておられるのか、お尋ねいたします。 68 ◯副議長(冨永健三君) 環境県民局長中山雅文君。 69 ◯環境県民局長(中山雅文君) 広島朝鮮学園の運営状況につきましては、学校基本調査等により把握するとともに、学園関係者からお話を伺っており、授業料や保護者等からの寄附金を含め、財務状況についての報告を受けております。  なお、学園の在籍者数につきましては、少子化等の影響により長期的に減少しており、学園全体で、平成二十六年五月一日現在、二百十名となっております。  県として、学園に通われている児童や生徒、保護者の方々が不安を持たないような学校運営がなされることが必要であると考えております。 70 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 71 ◯山下真澄君 保護者や児童生徒が不安を持たないようにするためには、学園をきちんと運営できる、存続するために必要な援助するということなのです。  局長や知事が幾ら思いだけを述べても、実際に動かなかったら現実は変わりません。そのことを強く申し上げておきたいと思います。  そして、先ほども局長は答弁の中で、補助を停止した理由に、国が高等学校等就学支援金制度の対象外にしたということをおっしゃいました。  しかし、そのことについては、昨年八月の国連人種差別撤廃委員会が日本政府の報告書に対して出した最終見解の中で、この政府による高等学校等就学支援金制度からの除外、さらに自治体による朝鮮学校に対する補助金の凍結もしくは継続的な縮減について、強い懸念を示しています。国連の委員会が強い懸念を示すという表現をするのは、つまり是正しなさいという勧告であります。この勧告を受けた県も対象の一員であります。  そのことについて、県としてどのように受けとめていらっしゃるのか、お尋ねいたします。 72 ◯副議長(冨永健三君) 環境県民局長中山雅文君。 73 ◯環境県民局長(中山雅文君) 人種差別撤廃委員会におきまして、昨年八月二十八日に日本政府に対する最終見解が採択されたところでございます。  政府は、この最終見解に含まれる勧告について、法的拘束力を有するものではないが、その内容を十分に検討の上、適切に対処していきたいとしているところでございます。  特に、高等学校等就学支援金制度からの朝鮮学校の除外に係る勧告につきましては、日本政府の主張をよく理解してもらう必要があり、再度書面を提出するなど適切に対応していきたいと文部科学大臣が発言されているところでございます。  県といたしましては、国の動向を注視しながら適切に対処してまいりたいと考えております。 74 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 75 ◯山下真澄君 政府は、国連の委員会は勘違いをしていると反論していらっしゃることは私も承知しています。  しかし、それぞれの国が批准した国際条約というのは、加入した国々で守らなくてはならないという義務があることは局長も御承知のとおりであります。  したがって、その条約に違反しているということを強く指摘されているにもかかわらず、理屈をつけて免れようとするその態度は許されない、国際的に非難を浴びるものであります。  知事は、よくグローバルということをおっしゃいます。そのグローバル社会というのは多文化共生の社会であります。多文化共生の社会とは、民俗や国籍の違いを超えて、互いのアイデンティティーが尊重されなければならない社会であります。その観点を重視して、神奈川県では、朝鮮学園に在籍している子供の家庭に対する新たな就学援助の制度を創設しました。  知事におかれては、ぜひ、民族学校で学ぶ権利を保障するという立場に立って、具体的な施策を構築する取り組みを始めていただきたいということをお願いして、この質問を終わります。  最後に、鞆町の問題について、三点お聞きしようと思いましたが、もう時間がありませんので、一点だけお聞きしたいと思います。  県は、鞆の道路港湾整備に関して町なか交通の円滑な処理と高潮の浸水防止対策について具体案を提示されました。  この具体案について、とりわけ高潮による浸水の防止について県が提示した案は、県が提示した海岸保全施設の整備イメージに対して、大規模なコンクリート構造物で景観に大きな影響を与えるので、しっかりと調査して代替案も考えてもらいたいという申し入れがあったとお聞きしております。  私は、代替案は難しいのではないかというふうに考えますけれども、土木局長にお尋ねいたします。 76 ◯副議長(冨永健三君) 土木局長児玉好史君。         【土木局長児玉好史君登壇】 77 ◯土木局長(児玉好史君) お答えいたします。  鞆地区におきましては、過去に台風により、たび重なる浸水被害を受けてきたことや、地震による津波対策の必要性の観点から、高潮や津波に対して住民の皆様の生命・財産を守るため、海岸保全施設の整備を行う必要があると考えております。  この中で、江之浦から焚場間につきましては、海岸保全施設の整備イメージとして一般的な護岸型式をお示ししたところであり、高潮や津波から背後の住宅等を安全かつ確実に防護するためには、護岸型式が有効であると考えております。  一方で、高潮対策の必要性は認めつつも、十分な調査・検討を求める御意見もありますことから、引き続き住民の皆様の御意見を伺いつつ、湾内景観や文化財、さらには砂浜との一体感などに配慮しながら、具体的な構造型式などの計画検討を行ってまいりたいと考えております。 78 ◯副議長(冨永健三君) 山下真澄君。 79 ◯山下真澄君 地元の方は一日も早く安全なまちをつくってもらいたいという強い願いを持っていらっしゃいます。  さまざまな困難はあると思いますけれども、せっかく一歩踏み出したわけですから、知事を先頭に、一日も早く事業が完成できるように取り組んでいただきますようにお願いして終わります。ありがとうございました。(拍手) 80 ◯副議長(冨永健三君) 引き続いて質問を行います。城戸常太君。         【城戸常太君登壇】 81 ◯城戸常太君 皆さん、こんにちは。広志会の城戸常太でございます。  それでは、早速質問に入らせていただきます。  質問の第一は、ひろしま未来チャレンジビジョンの見直しと本県の創生について、三点質問いたします。  まず第一点目は、本県の創生に向けたチャレンジビジョンのあり方についてお伺いしたいと思います。  本県の目指すべき姿を定めたひろしま未来チャレンジビジョンは、湯崎知事就任後に速やかに検討を始められ、平成二十二年十月に策定されましたが、今年秋を目途に見直し作業が進められております。  一方、安倍政権の目玉政策である地方創生については、都道府県及び市町村は、遅くとも来年度中には地方版総合戦略を策定することとなっており、本県においては、チャレンジビジョンの見直しと本県版の総合戦略の策定が同時並行して進められることになります。  知事は、チャレンジビジョンに基づき本県がやってきたことが地方創生だという認識をお持ちのようですが、それならば、見直しや地方版の総合戦略を策定する前に、これまでの四年余りを総括して、掲げた目標に対してどのような成果があったのか、成果がなかった項目は何で、どうして成果がなかったのか、掲げた目標は正しかったのかなどを全て明らかにされたのでしょうか、私にはそのようには感じられないのであります。  また、地方創生については、国の地方創生の交付金の枠の中でできることをやっただけで、本県の創生にはならなかったということにならないよう、人口減少に歯どめをかけ、本県経済を活性化して県税収入を上げていかなければなりません。なぜなら、国がいつまでも本県が希望する額の交付金をくれるとは思えないからであります。  一方、県の来年度の当初予算を見ると、一般会計の予算額は九千九百八十二億円で、対前年度比五百三十九億円、五・七%の増ということで、報道では積極的な予算編成だということが言われておりますが、消費税率の引き上げに伴い、県をスルーして国から市町へ交付され、県行政の執行には関係のないものによる増加分が四百五十五億円、福祉医療関係費や公債費の増加による義務的経費が六十五億円の増など、実質は十九億円ほどしかふえておりません。  県行政の実際のボリュームはどのくらいで、どのように推移しているのかということを明らかにして、県民の皆さんにしっかりと伝えていかないと誤解が生じるのではないかと思いますが、今次定例会冒頭の知事の県政運営の考え方や来年度の施策・予算に関する説明を聞いていても、そうした説明はほとんどありませんでした。  県の予算は拡大基調で、どんどん新たな事業を実施するようになっているはずなのに、一向に景気や生活がよくならないのはどういうことかと県民の皆さんが思うようになってはいけませんので、来年度予算の実情を正しくアナウンスしていただきたいと思います。  また、来年度の県債残高は、過去最高の二兆三千五百七十八億円になる見込みです。このうち、後年度、全額交付税措置される臨時財政対策債等が一兆百三億円あるため、実質的な県債残高は一兆三千四百七十五億円で、平成二十三年度からの五年間で一千八百三十五億円縮減できる見込みであると県は説明されていますが、必要な交付税額を国が措置できないので不足分を賄うのが臨時財政対策債であり、この十年間で三倍以上になっております。  県は、臨財債は後で全額交付税措置されるので県の実質的な借金ではないとおっしゃり、国の借金にもカウントされておりません。誰の借金でもない宙ぶらりんなものをつくって実態を明らかにしないということに対して、将来の県政運営とその財政的な裏づけに危機感を覚えざるを得ません。  そこで、チャレンジビジョンの見直しに当たって、この四年余りの総括をどのように認識され、具体的な総括をいつまでに明らかにされるのか、お伺いいたします。  また、県財政の現状や将来的な見通しを明らかにした上で、人口減少に歯どめをかけ、本県経済を活性化して税収を上げるとともに、県内の地域格差を是正するための具体的な目指す姿を掲げ、その目指す姿に即した目標や指標を設定し、段階を踏んで毎年度どのように取り組んでいくのかがわかるようにするとともに、財源と人員を優先的に配分して取り組む施策はどのようなものかを盛り込むべきと考えますが、知事はチャレンジビジョンをどのように見直そうとされているのか、あわせてお伺いします。  二点目は、チャレンジビジョンの見直しに当たっての交通・物流基盤の位置づけについてお伺いいたします。  現在は、人や物が移動するのにかかる時間やコストをいかに削減していくかが求められていると私は思っております。企業においては、人件費や原材料費の削減は既に限界に来ており、物流コストをどれだけ削減できるかが、生き残り、成長していく鍵になっております。そのため、事業所を立地する場合においても、できるだけ物流コストがかからない場所を探し求めます。  こうした私の現状認識から本県を見た場合、人や物が移動するのに必要な基盤は、甚だ不十分であります。百十九万人都市の県庁所在地と空港は約五十キロメートルも離れ、直結する軌道系のアクセスもありませんし、自動車専用道路は一本だけで、常に定時性に不安を抱えている状況であります。  また、本県と日本海側を結ぶ自動車専用道路は長らく浜田自動車道しかなく、山陰地方の経済力を取り込める状態になっていませんでしたし、広島都市圏の自動車専用道路の整備も道半ばであります。  海運にしても、県が重点的に整備している広島港は、航路から奥まっているために物流業者から見ると都合のよい港とは言えません。もっと航路に近い場所に船の大型化へ対応した、集荷能力を拡大化した貿易港が必要だと私は思います。  地域間競争においても、人や物が移動するのに時間やコストがかからない地域が生き残っていく現代において、本県の立ちおくれた基盤整備を急がなければ、競争に敗れて最悪の展開を招きかねません。  ところが、来年度当初予算の公共事業の道路分を見てみると、今年度の当初予算の約九割となっており、その理由を尋ねると、中国横断自動車道尾道松江線と東広島・呉自動車道の二つの大きな国直轄事業が今年度で完了し、広島県の道路整備は一段落したと国が思っているからではないかということでありました。  それは、県が次の道路整備計画を国に働きかけてこなかったからで、地元から声が上がらないのに国が道路整備をしてくれるわけはないのであります。  道路は一つの例でありますが、企業は物流コストがなるべくかからないところを求め、生活者も通勤や通学など移動に時間やコストがかからないところを選びます。そうした企業や生活者のニーズや社会情勢の変化に合わせて交通・物流基盤は変わっていかなければならないのに、県には、本県の立ちおくれた状況に対する認識もなければ、現状を変える将来計画もないのであります。人々の暮らしや社会経済活動を支えるのが社会資本でありますから、人々の暮らしや社会経済情勢が時代とともに変化していくのに合わせて社会資本も変わっていかなければならないはずであり、社会資本整備に終わりはないのであります。  そこで、チャレンジビジョンの見直しに当たっては、目先の成果や財政状況にとらわれるのではなく、長期的な視野に立って、ぜひ、交通・物流基盤の整備を最優先課題としていただきたいと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。  三点目は、チャレンジビジョンの実現に向けた財政運営及び行政経営についてお伺いいたします。  チャレンジビジョンを実現するための基盤となるのが県の財政運営と行政経営であり、財政運営については平成二十二年十二月に策定された中期財政健全化計画に基づいて、行政経営については行政経営刷新計画に基づき行われているところであります。  この中期財政健全化計画において、一般財源ベースで、一般事業費は五年間で一〇%削減、公共事業費のうち補助公共事業費と単独建設事業費は五年間で二〇%、国直轄事業は一〇%を削減するという財政健全化策を定め、計画に沿った財政運営が行われているため、さまざまな施策展開が非常に窮屈になっております。  チャレンジビジョンを実現する基盤であるはずの財政健全化計画ですが、実際には、財政健全化計画のほうが上位計画の立場になって、健全化計画の範囲内でビジョンの施策を実施するような状況になっております。  また、行政経営刷新計画においても、一般行政部門の職員数を五年間で四百二十七人、九%の削減としながら、果たしてそれに見合う事務事業の削減や効率化ができているのか疑問を感じます。  一般財源を何年間で何割削減、職員数を何年間で何人削減という硬直的な財政運営や行政経営を行っていては、本県の創生は望めません。財政健全化や行政刷新は重要ですが、今はそれを一旦休止してでも、本県経済の発展と生活者である県民の皆さんが住みやすい広島県づくりに力を注ぐべきであり、そのことが将来の県税収入の増加につながると思いますが、次期財政健全化計画、次期行政経営刷新計画はどのような仕組みの計画にしようと考えておられるのか、知事にお伺いいたします。  質問の第二は、これまで私が述べてきたことが象徴的にあらわれている呉市に関することについて、四点質問いたします。  まず第一点目は、呉市のものづくりについてお伺いします。  平成二十三年度の経済活動別県内総生産のうち、製造業の総生産に占める割合を見ると、本県は二四%で、全国の一八・三%に比べると五・七ポイントも上回っており、数値の上でもものづくり県であることがはっきりとあらわれております。  続いて、県内の市町の状況を見てみますと、製造業の生産額が最も多いのは広島市で約六千七百四十七億円、次いで呉市で約四千百八十七億円、三番手は福山市で約三千三百九十三億円となっております。本県の製造業の生産額に占める割合は、広島市が二五・五%、呉市が一五・八%、福山市が一二・八%であります。  そこで、平成十三年度からの呉市の割合の推移を見ると、多少の浮き沈みはありますが、おおむね一五%前後を占めており、呉市は本県のものづくりを支える重要な存在であることは言うまでもありません。  呉市は、明治二十二年──一八八九年の海軍呉鎮守府の開設を契機に発展が始まり、最盛期の昭和十八年─一九四三年には人口が四十万人を超えましたが、敗戦による海軍の解体によってまちの存立基盤を失い、当時の人口も約十五万人に激減いたしました。  それからの戦後の復興は、旧軍用財産の活用を図ることで、造船、鉄鋼、機械、金属などの重厚長大型産業の拠点となり、昭和五十年には人口が二十四万二千人となり第二次のピークを迎えましたが、その後は重厚長大型産業の低迷などによって人口は減少し、平成十四年には約二十万人となりました。  近隣八町との合併によって平成十七年の国勢調査では二十五万人を超えましたが、平成二十二年の国勢調査では約一万一千人、率にして四・四%も減少しており、その後も人口減少に歯どめがかかっておりません。
     大規模な事業所を呉市に構える大手企業が四社もあり、いずれの企業もさまざまな部門や機能を持っているにもかかわらず、それを誘致することもできず、逆に、精密測定機器メーカーが工場を東広島市に移したり、造船会社が一部の機能を関西に移転することを検討するなど、県も呉市も企業任せ、成り行き任せにしてきたことが呉市の産業の停滞を招いているのではないかと私は疑いたくなります。  しかし、停滞しているとはいいながら、呉市に存在するものづくりの基盤や技術力は今なお非常に大きいものがあり、呉市のものづくりの発展なくして本県のものづくりの発展はないと思うのであります。  ものづくり県を自負する県としては、呉市のものづくりの発展を図るとともに、産業基盤や技術力を活用して本県全体のものづくりの発展を図るために主導的な役割を果たしていく必要があると思いますが、呉市のものづくりの現状をどのように認識し、本県全体のものづくりの発展のために期待する役割をどのように考え、県として今後どのように取り組んでいくのか、知事にお伺いいたします。  二点目は、呉市の交通・物流基盤の整備についてお伺いします。  私は、呉市の産業が停滞し、人口が減少している大きな要因は、鉄道、道路、港湾といった呉市と他地域を結ぶ交通・物流基盤が脆弱だからだと思っております。  平成二十年度から二十四年度までの広島県全体と呉市の製造品出荷額の上昇率を見ても、呉市はどの年度においても県全体を下回っておりますが、このことも製造品の生産や出荷を支える物流基盤が不十分だからだと思います。  JR呉線は単線、一般国道も市街地を除き片側一車線、自動車専用道路も片側一車線であります。百十九万人都市と二十四万人都市を結ぶ鉄道や道路すらもそうであります。  広島高速二号線の完成によって広島呉道路が山陽自動車道と直結したのは、わずか五年前、不便だった広島空港へのアクセスが東広島・呉自動車道の開通によって改善するのは、この三月であります。呉市のこうした交通基盤の状況が、人や物が動くのに時間やコストがかかる構造を招き、産業の停滞と人口の減少につながっていったものと思っております。  交通基盤の整備が地域経済に影響を及ぼす事例を申し上げますと、警固屋音戸バイパスができてから江田島地域の土地の売買価格が上昇傾向にありますし、東広島・呉自動車道が全通すれば広島空港までの定時性が高まることを見込んで、江田島市のある事業者は、海外への輸出を中心とする事業の立ち上げを検討し始めております。  そこで、私は、広島呉道路、警固屋音戸バイパス、東広島・呉自動車道を自動車専用道路で結べば、交通・物流にかかる時間やコストをさらに削減することができ、大手企業が集積し、本県におけるものづくりの拠点である機能をもっと引き出すことができると思います。  また、海運においても、瀬戸内海航路から奥まっている広島港から沖出しをして、地形を生かして港の整備費を抑制できる江田島市に国際貿易港を新設して、都市部では難しい二十四時間の営業を行えば、物流コストをより一層削減でき、競争力のある港を持つことができます。  そこで、呉市の交通・物流基盤の現状についてどのように認識し、今後、県としてどのように基盤整備に取り組んでいくのか、知事にお伺いいたします。  三点目は、呉市の島嶼部の振興についてお伺いします。  呉市の島嶼部である音戸、倉橋、下蒲刈、蒲刈、豊浜、豊の六地域は、市町村合併後の平成十七年度から平成二十五年度の八年間で、合わせて約五千人、一六%もの人口が減少しており、過疎化・高齢化が急激に進行しております。  県では、来年度、島嶼部を含めた中山間地域の価値に共鳴する人をふやすための情報発信を行ったり、サポーターを養成することを計画されていますが、そのようなことは市町に任せて、県は、これまでの発想にとらわれず、島嶼部が持続していくような仕組みづくりや基盤づくりを行うべきだと私は思うのです。  島嶼部が持続していくのに残された時間は、余りない状況です。地域活性化のきっかけをつくって周りに波及させ、地域産業として成り立たせることを今、スピード感を持ってやらなければ手おくれになります。  半島振興法の改正案が議員立法で今通常国会に提出されようとしていますが、改正案では、市町村が産業振興促進計画を策定し、国が認定した場合には、国の援助を拡充する仕組みが創設されようとしています。例えば、江能・倉橋島地域に広島かきの安定的な生産体制を構築するための人工種つけ専門施設の整備や園芸農業のハウスの集中的な整備を産業振興促進計画の仕組みを活用して行うことを県が地元に提案し、連携して取り組むなど、県だからできること、県がやることによって効果の上がることを見出して積極的に取り組んでいく必要があります。  また、県立高校は必ずしも都市部にある必要はありませんので、寮があって親から自立できる環境を整えた県立の中高一貫校を中山間地域に設置し、島嶼部では豊かな自然やマリンスポーツなどを生かして、山間部ではスキーなどのウインタースポーツの強化校など、特色のある学校づくりを行って都市部から生徒を呼び込むことも検討に値すると思います。  そこで、県は、呉市の島嶼部の現状と課題についてどのような認識を持ち、島嶼部の人々の暮らしを守り、地域振興を図るために必要なことは何で、今後どのように対応していこうと考えておられるのか、知事にお伺いいたします。  四点目は、呉市の医療機能の活用による本県の医療体制の強化についてお伺いします。  呉市には、七百床の病床を持つ呉医療センター中国がんセンター、四百四十床の呉共済病院、四百十床の中国労災病院、百五十床の済生会呉病院という四つの総合病院があり、民間の病院や診療所も多く、県内でも有数の医療機能が集積した地域であります。私は、この医療機能の集積を県民の皆さんに安全・安心を提供する資源として、もっと有効に活用するべきだと思っております。  本県では県内を七つの二次保健医療圏に分けていますが、患者の受診動向は二次保健医療圏とは関係なく、広島中央二次保健医療圏の東広島市や竹原市から呉二次保健医療圏の中国労災病院などに多くの患者が通っています。  今や二次保健医療圏は、基準病床数を設定する場合くらいしか意味をなさないのに、相変わらず二次保健医療圏単位で医療体制を考えておられますが、そうした発想をそろそろやめて、患者の受診動向や広域的な視点で物事を考えないと、せっかく医療機能が集積しているのに、呉市は人口が減っているから医療機能を維持・強化する必要はないだろうということになりかねません。  県では、広島市にある広島大学病院、県立広島病院、広島市民病院、広島赤十字・原爆病院の四つの基幹病院の機能分担と連携のあり方について何年もかけて検討しておられますが、広島市内の四基幹病院ばかりに目を向けるのではなく、高い集積を誇る呉市の医療機能を活用して新たに高度先進医療を担わせ、呉二次保健医療圏だけでなく県全体の医療体制の強化につなげてはどうかと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。  私の質問は以上ですが、締めくくりとして、知事を初め、執行部の皆さんに一点申し上げておきたいと思います。  まだ記憶に新しいベストセラーで、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書「二十一世紀の資本」に書かれていたことにヒントを得て、私なりに考えた我が国が抱える政策的課題の実現について申し上げます。  御存じのように、この著書はまさに世界を震撼させたベストセラーとなり、格差社会日本への警鐘とも受け取れるものであります。  私は、この本から、政策の実現には順序があり、順番を間違えてはいけないということを学びました。  例えば、我が国が抱える地方創生について申し上げれば、地方創生の政策ポイントは、地域格差をいかにして是正するかという点であります。  かつて栄えた古代ローマ帝国は、「ローマは一日にして成らず」と言われ、「全ての道はローマに通ず」とも言われました。これは、この国が社会資本の整備に最も力を注ぎ、道路網の整備に重点を置いたからだと言えます。  私の住む呉地域が、戦後一時期ではありますが陸の孤島と呼ばれた理由は、道路整備のおくれが地政学的にも大きな地域格差を生じたことに起因すると言えます。  逆に、身近な例でよいことを申しますと、平成二十五年三月の第二音戸大橋の開通は、江田島地域の土地の売買価格の上昇につながり、地域資産の価値を高めることにもなりました。これが地域格差を是正することであり、地方創生の大きな基盤づくりができたことになると私は考えます。  繰り返しになりますが、企業にとっても、物流コストをいかに下げるかが、生き残れるかどうかの鍵となる時代を迎えております。地方創生も同じで、人や物が動く時間が短縮され、コストを軽減できる地域をつくっていくかどうかが鍵になり、広島県は今、その最後のチャンスを迎えていると思います。  本県経済が発展し、県民の皆さんが住みやすい広島県を実現するための基盤づくりに、今こそ全力を傾注するときであります。知事を初め、執行部の皆さんには、そのことを深く御認識いただき、現状を恐れず、将来に向かって大きな一歩を踏み出していただくことをお願い申し上げて、私の提言をあわせた質問にかえさせていただきたいと思います。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 82 ◯副議長(冨永健三君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 83 ◯知事(湯崎英彦君) まず、本県の創生に向けたチャレンジビジョンのあり方についての御質問でございます。  ひろしま未来チャレンジビジョン策定後におきますこれまでの成果といたしましては、新たな経済成長分野では、総観光客数及び外国人観光客数、観光消費額は、いずれも二年連続で過去最高を更新し、総観光客数は六千百九万人、外国人観光客数は八十四万三千人、観光消費額は三千五百八十億円に上っています。首都圏のテレビや雑誌など全国規模のメディアに働きかけた結果、二百五十億円の増となった広告換算額、五百七十件を超える創業実績や医療関連分野における十社の新規参入、企業立地による三千人を超える新規雇用の創出、百億円を超える増となった農業産出額等もございます。  人づくり分野では、全国平均を上回る一・五七の合計特殊出生率や四・八%の男性の育児休暇取得率、四・三ポイント増となりました県内理工系大学等卒業者の県内就職率、人口百万人以上の政令市を抱える道府県の中ではトップであるとともに連続して全国平均を上回っている小中学校児童生徒の学力等が挙げられます。  安心な暮らしづくり分野では、人口十万人当たりで約十人増加となりました県内の医師数、将来の地域医療を担う医師を育成する累計六十九人のふるさと枠入学者、全てのがん検診において上昇している検診受診率、中国五県との広域連携も含めまして、七百四十一件に上るドクターヘリの出動等が挙げられます。  豊かな地域づくり分野では、条例に基づきます中山間地域振興計画の策定や未来創造計画の推進などにより、目標としております農業販売額や観光消費額が増加しており、中山間地域医療の確保に向けた延べ一万人を超える医師派遣等がございます。  行政経営では、中期財政健全化計画に基づき五年間で一千四百億円程度縮減する目標に対して、一千八百五十三億円を縮減する見込みとなった実質的な県債残高の縮減、行政経営刷新計画などに基づきます人件費マネジメントによる九十六億円の人件費の削減見込みなどがございます。  このように、さまざまな成果があらわれ始めており、これらを着実に次のステージにつなげる必要があると考えております。  なお、これらは毎年度発行しております主要施策の成果に関する説明書などにも整理されているところでございます。  一方で、チャレンジビジョン策定後、四年余りが経過し、社会経済の構造的な変化も出始めたことから、現在、チャレンジビジョンの見直しを進めているところでございます。  これまで、広島県総合計画審議会において、東京一極集中の加速化や新たな段階を迎える人口減少・少子高齢化など、将来を展望する上で特に考慮すべき情勢変化を踏まえた今後の取り組みの方向性や、領域単位での成果や課題について幅広く御意見をいただいてきたところでございます。  また、昨年末に、国において、まち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略が策定されたことを踏まえ、チャレンジビジョンの見直しと並行して、地方創生を実現するための具体的な取り組みや評価指標などを盛り込んだ広島県版総合戦略を策定することとしております。  今後、チャレンジビジョンと広島県版総合戦略の骨子案などを策定し、審議会や県議会で御審議いただきたいと考えておりますが、その際には、骨子案策定の根拠となりますワークや施策単位での取り組みの成果や課題の経年変化などについてもお示ししたいと考えております。  また、チャレンジビジョンの見直しのもとで、次期財政健全化計画や行政経営刷新計画を策定することとしていることから、その中で、県財政の現状や将来的な見通しについても明らかにしてまいりたいと考えております。  さらに、チャレンジビジョンの見直しや広島県版総合戦略の策定に当たりましては、人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小がさらに人口減少を加速させるという負のスパイラルに歯どめをかけることを目指し、将来の目指す姿や取り組みの方向、それらを達成するための今後五年間の具体的な取り組みや評価指標を盛り込み、毎年度、どういった取り組みに経営資源を集中させ、注力していくのかについてもお示ししてまいりたいと考えております。  次に、長期的な視野に立ちました交通・物流基盤整備についてでございます。  交通・物流基盤につきましては、ひろしま未来チャレンジビジョンを踏まえて策定いたしました社会資本分野の基本方針であります社会資本未来プランにおきまして、重点化方針として広域的な交流・連携基盤の強化を位置づけ、関連事業へ短期集中での戦略的な投資を続けてまいりました。  この結果、本年三月に、中国横断自動車道尾道松江線及び東広島・呉自動車道がともに全線開通し、これにより井桁状の高速道路ネットワークが完成するとともに、船舶の大型化等に対応した広島港廿日市地区や尾道糸崎港機織地区などの港湾整備も順調に進んでおり、広域的な交流連携や沿線地域の企業誘致を初めとする地域振興にも大きく寄与するものと考えております。  引き続き、井桁状高速道路ネットワークの強みを最大限発揮させる一般国道二号東広島・安芸バイパスや主要地方道福山沼隈線など広域道路ネットワークの整備に加えまして、国際物流の拠点となる広島港や福山港などの整備を進めてまいります。  ひろしま未来チャレンジビジョンは、現在、策定後の社会経済情勢の変化を初め、これまでの取り組みの成果や課題なども踏まえた見直しを進めているところでございますが、本県の経済成長を支える広域的な交流・連携基盤の強化につきましては、重要な課題として今後とも取り組んでまいりたいと考えております。  チャレンジビジョンの実現に向けた財政運営及び行政経営についての御質問でございます。  本県におきましては、ひろしま未来チャレンジビジョンにおける目指す姿の着実な実現に向け、人づくりや新たな経済成長などビジョンに掲げる四つの分野の好循環を生み出していくため、さまざまな施策展開を図ってまいりました。  これらの取り組みを経営資源の面から支える土台となりますのが、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立を目指す中期財政健全化計画と効率的な組織体制の整備、職員の業務能率の向上を目指す行政経営刷新計画でございます。  両計画に基づく人件費の削減や事務事業の見直し、公共事業等の縮減などに計画的に取り組んでまいりましたが、一方で、計画策定後の状況変化に伴う新たな課題に対しましては、毎年度の県政運営の基本方針の中で適切に対応することとしております。例えば、八月の豪雨災害に際しましては、目標とは別枠の措置として予算と人員を集中させるなど、必要な対応を行ったところでございます。  今後とも、ひろしま未来チャレンジビジョンに係る県勢発展につながる重要施策に対し、中長期的に重点投資を行っていくためには、引き続き、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立に向けた取り組みが不可欠でございます。  また、県民から求められる、より質の高い行政サービスをタイムリーに提供していくためには、施策推進の原動力となります職員の力を最大限に引き出すとともに、行政経営の基本原則である最少の経費で最大の効果を発揮するための行政改革を不断に進めることも重要であると認識しております。  次期両計画の策定に当たりましては、引き続き、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立、効率的な組織体制の整備、職員の業務能率の向上を念頭に、県民の信頼と負託に応え、地域の価値を高める質の高い行政サービスを提供できる県庁を目指してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 84 ◯副議長(冨永健三君) 商工労働局長寄谷純治君。         【商工労働局長寄谷純治君登壇】 85 ◯商工労働局長(寄谷純治君) 呉市のものづくりの現状と期待する役割及び今後の取り組みについて御答弁申し上げます。  呉市のものづくりは、戦後発展してきました造船、鉄鋼に加えまして、金属製品、一般機械などの幅広い業種の産業集積がございまして、平成二十三年の呉市の製造業の総生産額は、中国地方全体で上位にあるなど、全国有数のものづくり地域として位置づけられるものと考えております。  他方で、平成十七年の製造品出荷額等を基準といたしました平成二十四年までの伸び率の推移で見ますと、呉市の伸び率は県全体を下回っている状況もございます。  こうした中で、砥石業から切削技術を生かして業態転換を図り、半導体向け等の研削機器メーカーとして世界トップシェアとなった企業や、ボイラーや排煙処理システム等の環境装置の世界的企業が生まれるなど、新技術・新製品開発に取り組み、新たな成長を実現した企業もございます。  今後、呉市のものづくり産業の集積が、その付加価値を高め、発展することは、本県経済にも大きなインパクトを与えるものでございまして、企業がそのすぐれた技術や人材等を活用し、新たな成長を実現することによって、本県のものづくりを牽引していく、そうした役割を期待しているところでございます。  県といたしましても、そうしたものづくり産業の発展に資する施策に取り組んでいるところでございます。  まず、呉市のものづくりの担い手となります企業の裾野を拡大し、産業の新陳代謝が促進されるよう、昨年九月に、呉地域の行政、金融機関及び産業支援機関等により発足いたしました呉創業支援ネットワークと県のひろしま創業サポートセンターが連携し、呉地域を挙げて創業・第二創業、新事業展開支援を行う体制を構築しているところでございます。  また、昨年度から県が進めております、企業の持つ技術力や知的財産などを評価し、新事業の課題解決や資金調達につなげる技術・経営力評価制度につきましては、呉地域におきましては、地元金融機関が率先して取り組みを進められ、独自の融資制度も創設され、融資実績も上がってきているところでございます。  さらに、新分野・新事業展開につきましては、県が設置いたしましたひろしま航空機産業振興協議会に、IHIを初め、呉市から七社が参画されているほか、医療、環境、感性の各分野の研究会へも、呉市から、合わせて三十六社の企業に参画をいただいており、新分野進出に向けて継続的な支援を行っているところでございます。  技術支援の面では、呉市に立地しております県立西部工業技術センターが技術支援・技術指導などを行っておりますほか、同センター内に設置しておりますカーテクノロジー革新センターにおきましては、今年度から、技術開発の企画立案を支援するトライアルラボ運営事業なども実施しているところでございます。  さらには、この三月に全通いたします東広島・呉自動車道により、呉市から広島、東広島とトライアングルな構造で高速道路ネットワークが形成されますとともに、広域物流や広島空港へのアクセスが改善されることから、阿賀マリノポリス地区を初めとして、企業立地につきましても新たな可能性が広がっております。  県といたしましては、呉市とも連携いたしまして積極的な企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。  今後は、こうした取り組みが有機的に結びつき、呉地域のものづくりがさらに発展していきますよう、呉市を初め、企業の皆様方とも連携を密にしながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 86 ◯副議長(冨永健三君) 土木局長児玉好史君。         【土木局長児玉好史君登壇】 87 ◯土木局長(児玉好史君) 呉市の交通・物流基盤の整備についてお答えいたします。  呉市は、造船、鉄鋼、機械、金属、パルプ産業などのものづくり産業を中心に工業技術の集積が図られた県内屈指の工業都市であり、また、高次の医療環境や教育・文化などの都市機能も集積しております。  この呉市と、広島市、東広島市とを結ぶトライアングルネットワークを強化することで、地域の活性化に大きく寄与するものと考えております。  今年度末には東広島・呉自動車道が全線開通する予定であり、山陽自動車道や広島呉道路と一体となって広島、呉、東広島を結ぶ高速道路ネットワークが形成されることで、呉市の魅力がさらに高まり、新たな企業の進出や観光振興などによる地域の発展が期待されております。  今後は、呉市の強みである重要港湾呉港や、高速道路のトライアングルネットワークを最大限活用することを基本とし、市内の渋滞対策に大きな効果が期待できる一般国道百八十五号休山新道の四車線化や主要地方道呉環状線などの整備を促進し、交通・物流基盤の強化に取り組んでまいります。 88 ◯副議長(冨永健三君) 地域政策局長梅木敏明君。         【地域政策局長梅木敏明君登壇】 89 ◯地域政策局長(梅木敏明君) 呉市の島嶼部の振興についてお答えします。  呉市の島嶼部においては、海岸沿いに点在する集落を中心に若年層の人口減少が続き、高齢化率が四割を超えるとともに、農林水産業の担い手の不足や遊休農地の増加、日常生活に不可欠な交通手段の維持・確保など対応すべき多くの課題を抱えているものと認識しております。  一方で、この地域は、瀬戸内海国立公園に指定されている桂浜などの特別地域や、国の重要伝統的建造物群保存地区である御手洗地区など、第一級とも言える観光資源を有しており、安芸灘諸島連絡架橋や第二音戸大橋、また、東広島・呉自動車道の全線開通などを踏まえますと、アクセスの向上によって恵まれた資源を生かした今後の地域活性化が大いに期待される地域でもあります。  こうした中で、今後、島嶼部におきまして持続可能な地域づくりを進めていくためには、就業機会の創出や所得の向上を通じて地域の将来を担う若者の定着が図られるよう、産業対策を基本とした取り組みが不可欠であると考えております。  このため、今年度から、その一部に中山間地域を有する市において、新たに産業対策を中心とする未来創造計画の検討に着手したところであり、現在、呉市におきましても、島嶼部の主要産業である農業・漁業の活性化や、豊かな自然環境と地域の特色ある歴史・文化を生かした観光振興に向けて具体的な検討を進めているところでございます。  また、特色ある瀬戸内地魚のブランド化や広島かきの生産体制の強化など産業面からの県の取り組みに加え、地域特性を生かした地域の内外から選ばれる魅力ある学校づくりなど教育環境の充実につきましても、着実に推進してまいります。  さらに、現在、延長や拡充に向けて議論がなされている半島振興法に基づき、園芸農業や水産業など地域特性を踏まえた市町の産業振興対策について、国の支援措置も活用した実効ある取り組みが進められるよう支援してまいります。  今後とも、島嶼部が有する地域資源を強みとして積極的に生かし、さらに伸ばしていくという観点から、呉市とも連携し、持続可能な個性ある地域づくりに取り組んでまいります。 90 ◯副議長(冨永健三君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 91 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 呉市の医療機能の活用による本県の医療体制の強化についてお答え申し上げます。  呉市におきましては、四つの総合病院を中心といたしまして、高度な医療機能を有する医療機関が集積しております。  具体的には、このうち、呉医療センター、呉共済病院及び中国労災病院の三つの基幹病院ががん診療連携拠点病院として高度ながん医療を担っておりますとともに、救急医療体制におきましても、重篤な患者に対応する三次救急医療機関として、呉医療センターに救命救急センターが整備されております。また、呉医療センターと中国労災病院が地域周産期母子医療センターとして、ハイリスク分娩を担っていただいております。
     このように、呉市の基幹病院は、呉二次保健医療圏のみならず、全県的な医療機能を担っていただいております。  来年度は、団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる二〇二五年の医療需要を踏まえた医療提供体制のあるべき姿を描く地域医療構想を策定することとしており、全県レベルとあわせて、二次保健医療圏におきましても医療関係者や市町などによる協議の場を設けることとしております。  具体的な構想の検討は、今後、国から示されるガイドラインなども参考としながら行ってまいりますが、呉地域におきましても、周辺市町はもちろんのこと、全県的な医療機能を視野に入れて進めていくことになると考えております。 92 ◯井原 修君 議長、関連……。 93 ◯副議長(冨永健三君) 関連質問を許します。井原 修君。 94 ◯井原 修君 ただいまの質疑について関連質問させていただきます。  先ほどの城戸議員の質問に、臨財債を中心とする債権についての質問がありました。  もとより地方交付税法に基づく国からの拠出でありますが、拠出すべきものが足りないので、その分について、地方において臨時財政対策債という債権をもって充当するという施策がしばらく続いております。本県においておおよそ金額が一兆円をはるかに超えてきたということです。  しかしながら、先ほどお話もありましたように、これは当然のごとく国が後年度にその全額を負担するものだという認識のもと、いわゆる県の負担が負債ではないと認識されておりますが、国は直接的な借り入れではないために、みずからの正式な債務としては持っておりませんので、まさに宙に浮いたままになっている、隠れ借金に近いものになっているわけですが、そのことについては各地方においても、みずからの借金としてカウントすると、相当の財政的な負担の状態が見えてくるためなのかわかりませんけれども、そこに一切言及されていない。それは本県も同じでありますが、この問題について論議させていただく基本として、先般、三位一体改革という国の示した方針があります。  施策の中で、財政もあわせて組み入れながら三位一体において改革するという中で、地方に繰り出す財源が相当大幅な形で縮小される。また、最近では、直接の補助金から交付金に、結果としてその部分についての減額が見える。そして、現在に至っては、提案型で物事を処理する。提案できないところについては、全体としての財政の繰り出しが圧迫されるというようなさまざまな状況が起きています。  そこで、この臨時財政対策債なるものは、一義的には県が返済義務者であると思っています。県が第一義的な債務者でありますから、最終的な支払い義務者は一義的には県です。その上、これを国が返済時に交付税に必ず担保できるという保証は、決してないと私は思っています。  先ほど質問がありましたように、そのことをしっかりと見きわめるために、まず、この三位一体改革において国が示したやり方について、地方では、まさに国にだまされたという表現すらありました。  三位一体改革を通して見られた国のありようそのものが正しかったのかどうなのか、そして、この臨時財政対策債の償還時に国は必ず償還時の交付税に担保してもらえるというという認識があるのか、あわせてお尋ねしたいと思います。 95 ◯副議長(冨永健三君) 当局の答弁を求めます。総務局長鈴木 清君。         【総務局長鈴木 清君登壇】 96 ◯総務局長(鈴木 清君) お答えいたします。  まず、三位一体の改革に対する受けとめでございますが、三位一体改革は、三年間で国庫補助金が四兆七千億円削減されながら、国から地方への税源移譲は三兆円規模にとどまり、地方交付税も五兆一千億円削減されるなど、国の財政再建に軸足が置かれ、地方の裁量と責任の拡大という観点からは不十分であったと受けとめております。  また、臨時財政対策債についてでございますが、これにつきましては県の起債となっておりますが、臨時財政対策債の元利償還金につきましては、地方財政法や地方交付税法などの地方財政に関する制度の中で、確実に国から財源保障されていると認識しております。  政府も国会答弁によりまして、地方財政計画の策定、地方交付税の算定等を通じ確実に対応しており、また、今後とも対応していくと説明しているところでございます。  しかしながら、臨時財政対策債の残高が増加しているということは望ましい状況ではございませんので、県の施策提案や全国知事会の提案などを通じまして、償還財源の確実な措置について要請するとともに、地方で必要となる一般財源総額の確保や地方交付税の法定率の引き上げにより、臨時財政対策債等の特例措置に依存しない持続可能な制度の確立などを毎年度要請してきたところでございます。  なお、来年度に向けましては、全国知事会、また全国都道府県議会議長会を初めといたします地方六団体において要請を行ってきた結果、昭和四十一年以来、約五十年ぶりに地方交付税の法定率が見直され、地方交付税原資の充実が図られたところでございます。  今後とも、臨時財政対策債等の特例措置に依存しない持続可能な制度の確立に向け、要請を行ってまいりたいと考えております。 97 ◯井原 修君 議長、関連……。 98 ◯副議長(冨永健三君) 関連質問を許します。井原 修君。 99 ◯井原 修君 三位一体改革に対する評価をいただきましたが、まさに今、局長のおっしゃったとおりだと思っています。ただし、これについては、当初国は全ての意味で保証すると言ってきたわけです。ある意味では、地方に対して迷惑をかけない、一緒にやっていこうと言わんばかりの話でした。結果として六兆円が消えていくという、このことを称してだまされたと言ってきたのです。  今まさにこの国の臨時財政対策債という積み重なった借金に対し、我々はどう考えていくのか、どう対処していくのかが、多分問われているのだろうと思っています。  地方交付税法に基づいて積算されて決められる額に対して、国が財政的な繰り出しができないから、一時的に起債して、その肩がわりをしておいてくれということですが、まさに今、払うべきものが払えない人が、その借金を払うときに、またその上に足して払ってあげるというこの財政状況を、一般の形に見れば、今借金が払えないから出しておいてくれ、それを返すときには、全部まとめて払うということは、普通では考えられないと思っています。  先ほどもありました、財政と事業規模を明確に県民の方々に知っていただくために、まさに、消費税のつけかえによって、市町の部分について、四百五十五億円余りの金が予算に入っていく。九千九百億円余りの予算といいながら、それは正味の予算ではないわけで、予算編成上は、その数字を入れるべきものでありながらも、ちゃんとした説明をしていく、他の事業費、教育費も含めてそうであります。市町に対して移譲したものが、県の財政の中にまだ入っているものがありますし、事務事業の交付金もこの中に入ってきているはずでありますから、そこをしっかりと見きわめるために、県民にその姿を示すということであり、この臨時財政対策債は必ずや国から償還時に返ってくると認識されているならば、勘定上、勘定科目として未収をつくって、その全額を未収金で計上すべきです。これは国に対しての未収金です。それをしっかりと我々も認識しないといけないし、県民の方にもちゃんと認識してもわらないといけない。それによってお互いが、国も県も市も成り立つと認識していますが、このことについてどうお考えなのか、お答えいただきたいと思います。 100 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。総務局長鈴木 清君。         【総務局長鈴木 清君登壇】 101 ◯総務局長(鈴木 清君) お答えいたします。  県の財政状況について、正確に県民の皆さんに御認識いただくことが重要ではないかという御指摘かと思います。私どももそのような重要性については十分に認識しておりまして、県の財政状況が的確に御理解いただけるよう努力しているところでございます。  先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、臨時財政対策債は県の借金でございますので、県の借金としてお示しをしておりまして、予算等の資料あるいは財政状況を公表する際におきましても、県債残高の中には臨時財政対策債も含めて公表させていただいております。  一方で、中期財政健全化計画に基づく県債残高の縮減の取り組みを管理するための指標といたしまして、実質的な県債残高というものを追っていくことによって、その進捗を管理しているということでございます。  また、お話にありました四百五十五億円につきましても、予算の公表資料の中で市町への税交付金などによる影響が四百五十五億円あるということは、お示ししているところでございます。  今後とも、こういった県財政についての正確な御理解をいただけるように努力してまいりたいと考えております。 102 ◯副議長(冨永健三君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時五十九分散会 広島県議会...