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  1. 広島県議会 2014-02-03
    平成26年2月定例会(第3日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2014年02月26日:平成26年2月定例会(第3日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十三名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一号議案         至第六十五 報第 四 号 2 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十六年度広島県一般会計予算から日程第六十五、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。岡崎哲夫君。         【岡崎哲夫君登壇】 3 ◯岡崎哲夫君 皆さん、おはようございます。自民党広島県議会議員会の岡崎哲夫でございます。久しぶりの質問となりましたが、初心に返り、謙虚な姿勢で質問させていただきますので、知事を初め、執行部の皆様には誠意ある答弁をお願いします。  さて、自民党が政権を奪還して一年余りが経過しましたが、安倍総理は、内政・外交上の懸案事項にも積極的に取り組み、国民の期待にこたえて、総理としてのリーダーシップを遺憾なく発揮されております。  我が党は、経済、教育、外交、暮らしの四つの再生を通じて日本を取り戻すというスローガンを掲げておりますが、地域社会に生きる我々にとって、日本を取り戻すとは、ふるさとを取り戻すということであります。  今後、首都圏を含めて、すべての都道府県で高齢化が進むものと見込まれ、地方においては、少子・高齢化どころか、人口減少によって、三十年後には高齢者さえもいなくなり破綻するという警鐘を鳴らし、これを防ぐには、地方に資源を投入し最後のとりでにすべきだという有識者の意見もあります。地方から資源や人材が大都市に供給され、国の成長を牽引するという二十世紀型の経済構造がもはや期待できず、逆に、地方にこそ資源や人材を投入しなければ、国全体が破綻の道をたどるという指摘であります。本県においても、このまま手をこまねいていると、取り返しのつかない事態になりかねません。  さて、こうした社会経済情勢の中で、湯崎知事は、昨年十一月に二期目の当選を果たされたわけでありますが、二期目の湯崎県政に求められるのは、はっきりとした目に見える成果であります。  湯崎知事は、就任以来、あらゆるマスメディアを使って、県政全体のPRについても、これまでとはけた違いの予算を使って情報発信の強化に努めてこられました。  しかし、私が危惧しているのは、広報すること自体が県行政の目的になってしまい、結局、情報発信やイベント開催の後に何が残っているかということであります。行政にとって目立つ花火を派手に打ち上げることも必要ではありますが、行政本来の役割は、民間ではできない地域経済の活性化や産業振興を図るための物流インフラ整備、そして、災害対策や耐震化に向けた公共施設の整備、さらには、市場原理に任せては立ち行かない中山間地域の産業支援、中小企業の金融支援等々、これら地味ではありますが、県の底力を強化する地に足のついた政策を地道に取り組んでいくことが必要であると思います。  こうした観点も踏まえ、何点か質問させていただきます。  質問の第一は、地域経済の活性化について、二点お伺いします。  初めに、中小企業対策についてであります。  皆様御承知のように、日本の歴史上、屈指の名君とも言われている上杉鷹山は、九州の小藩である日向高鍋藩から名門上杉家に養子に入り、米沢藩主として二十万両の借金を返済し、豊かな土地に再生させました。アメリカのジョン・F・ケネディ大統領も、鷹山のすぐれた経済能力と公益への献身を称賛したと言われています。鷹山は、倹約だけでは限界があると考え、みずから農地や山林に分け入り、身分を超えて、領民と一体となって米沢藩の生産力を飛躍的に向上させたのです。  このように、抜本的な改革には、出るを制するのはもちろん、入るをはかることが最も重要で、統治者には上杉鷹山のようにみずから汗をかき、民間活力を喚起する戦略や人づくりの戦略を率先して進める覚悟が必要であります。  湯崎知事も、新しい広島県づくりに尽力される中で、新たな経済成長とそれを支える人づくりを政策の柱に据え、来年度予算においても、イノベーションが生まれる最適環境をつくるためのさまざまな施策が並べられております。これらの施策を見ますと、言葉が踊っている割には、結局、どこの県でも思いつくような小粒なものばかりで、いま一つ本県がトップに立とうとする覚悟が感じられません。
     さらに、地域経済を支えている中小企業自体の基礎体力が弱っているようでは、イノベーションどころではないのであります。アベノミクスによる景気回復の効果は大手企業に色濃く出ており、県内の中小企業等の皆さんに笑顔と元気が戻ってきて初めて、景気回復が本物になったと言えるのであります。  したがって、県政最大の課題は、アベノミクス効果を県内中小企業の皆さんにあまねく及ばせ、その波及速度を上げていくことであり、そのためには、国の施策とあわせて、本県の産業構造に合った本県独自の産業活性化への戦略が必要です。このため、イノベーション創出とともに、県内の中小企業の底上げを網羅的に図っていく必要があります。  しかし、平成二十六年度当初予算施策を見ても、日常の中小企業対策において、その独自性や戦略・戦術が感じられません。例えば、国の成長戦略では、中小企業、中小零細企業者をターゲットにしたものづくり支援金を設け、設備投資の支援策を充実させており、大変な競争率で、県内でも三百近い企業が認証されているとのことです。中小企業支援策を充実させ、企業の基礎体力の底上げを図っていかないとイノベーション創出にはつながらないと思います。  活力ある経済を実現させるためには、設備投資を促すなど、産業基盤を高めていくことが必要であると考えますが、県内中小企業を取り巻く経営環境についての課題認識と今後の中小企業対策の基本的戦略についてお伺いします。  二点目の質問は、地域活性化総合特区についてであります。  本県も、鳴り物入りで特区の担当を置かれ、平成二十三年に、尾道地域医療連携推進特区と環境観光モデル都市づくり推進特区が指定されたところであります。  私も、地域経済の活性化という観点から、規制緩和等を活用した経済活動の見直しは大変重要であると考えております。三年前に指定されたことはお伺いしましたが、その後、実行段階に入ってから、目に見える成果が出ているのか、当時の目標は達成されているのか、十分に示されているとは言えない状況で、何か尻すぼみになっている感がいたします。  お隣の岡山県では、水島コンビナート国際競争力強化ビジョンを産官が一体となって策定し、本県と同時期に地域活性化総合特区の第一次指定として、ハイパー・アンド・グリーンイノベーション水島コンビナート総合特区に指定されております。この特区では、規制緩和の提案項目は各企業の要望に基づいて作成されており、その結果、特区内で、新車回送時の後部ナンバープレートの取りつけ免除など、省令や通達の改正を伴う六項目の規制緩和が実現され、各企業にとって操業環境の向上や競争力強化などの効果が発揮されると受けとめられております。  税制上の支援、財政上の支援、金融上の支援に加え、法律改正まで含めた規制緩和を一体的かつ戦略的に行うことが総合特区制度の本来のねらいであるとすれば、本県の特区の内容はいささかインパクト不足ではないかと思います。  さらに言えば、新たに国が制度化した国家戦略特区についても、既に提案は締め切られておりますが、県として大胆な提案を検討すべきではなかったのかと、残念に感じているところであります。  そこで、既に指定されている総合特区について、現在どのように取り組まれ、どんな成果が出ているのか、また、今後、地域経済活性化の観点から、国家戦略特区を含めた特区制度に対し、どのように対応されようとしているのか、お伺いいたします。  次に、六次産業化についてお伺いします。  県土面積の約七割を占める中山間地域を維持・発展させることは、本県の重要課題であります。  昨年、本県では、中山間地域振興条例を制定し、来年度に向けて、各分野の具体的な振興にかかわる総合計画を策定されているとお聞きしております。  私は、その中でも最も大切なことは、この地域の中核産業であります農林水産業を産業として自立できる農林水産業に再生させることであると思っております。つまり、強い農林水産業と安定した雇用が地域社会の土台であり、社会のエネルギーを生む源であります。そして、その産業と雇用が新たな人の定住・定着を促し、地域の活力の好循環をつくっていくことにつながると考えております。  そのためには、生産者による生産から販売までが一体となった六次産業化を促進し、生産者一戸当たりの所得向上を図ることが喫緊の課題であります。  国の経済計算調べによれば、平成二十三年度の我が国の農林水産業の国内生産額は約十一兆円ですが、その原料をもとにした食品関連産業としての国内生産額は約百兆円にも達するビッグビジネスとなっています。つまり、生産者から出荷された農林水産物が、加工や流通、外食などの経路を経て最終消費者の口に入るまでに、約十倍の付加価値が生まれているということです。同時に、大変不公平な生産者と販売加工業者との付加価値分配率となっていることを如実にあわらしております。  したがって、本県の農林水産業を自立できる産業に再生するためには、生産者が自力で加工・販売し、二次、三次産業で生まれている付加価値を取り込んでいくことが何より必要であると思います。国でも、平成二十三年三月に六次産業化法が施行され、本県でも局内に販売推進課を設け、加工品を含めた県農水産物の販売力強化に取り組まれております。  これまでにも、国、県でガット・ウルグアイ・ラウンド対策として加工場の整備などに取り組んできましたが、ほとんどが今では休眠状態か取り壊されております。その要因は、生産者に販売や経営のノウハウがなく、販売ルートの確保も困難で、業務需要に対応できる生産体制が整っていないことが挙げられます。業務需要に対応するためには、消費者に均質的、安定的に商品の販売を行うため、一定の時間に一定の品質・規格のものを一定の価格で一定量供給することが生産者に求められていますが、こうした生産体制や商品に合った多様な販売先や販売チャンネルを確保することは、県内の一農家、一集落法人などでは困難であります。  また、農家が販売先を多様化する段階で、従来の農協等の販売先とのあつれきや、生産と販売のミスマッチによる在庫リスクなど、過渡期においては大きなハードルがあります。  さらに、巨大な川下の大型店と対峙し価格決定権を持つには、ある程度の販売基盤とともに経営ノウハウを持った組織が必要です。  こうしたことから、以前、私は、決算特別委員会で、地域単位で五十億円程度の売り上げ規模による販売会社の設立を提案しましたが、これをもう一歩進めて、民間のバイヤー等を活用し、農家が川下への販売ルートを確立するまでの間、時限的に、全県的な農林水産物の販売会社を第三セクター方式で設立し、他県に先駆けてダイナミックな広島版六次産業化を推進することが、本県の農林水産業のイノベーションを起こすことになると思います。幸い、本県にはイノベーション推進機構がありますので、このファンドを活用して、生産農家と官民一体の、例えば、仮称、広島県農水産販売会社を設立し、県内全域の農林水産物を価格決定権を持って適切な価格で提供するとともに、農家に対しては、適地適作の生産指導を通じて、本県の現在の農業生産額約一千億円を、二千億円、三千億円へ伸ばすことで魅力ある産業に転換し、農林水産業の再生を図っていく必要があります。  そこで、本県の農林水産業の競争力強化のためには、販売力強化に向けた全県的な取り組みが必要であると思いますが、今後どのように六次産業化による農林水産業の競争力強化を図っていくのか、お伺いいたします。  次に、公共事業についてお伺いします。  本県の今年度の土木公共事業のうち、補助公共事業費は三百九十九億円の予算要望額に対して、国からの配分、すなわち認証額は三百二十五億円、八一・五%にとどまりました。平成二十四年度の二月補正予算と合わせた十五カ月予算で見ても、五百三十六億円の要望に対して四百四十八億円、八三・六%となっています。  この国からの減額配分については、県の説明によると、全国的に直轄事業への優先的配分や災害発生地域への重点配分などにより本県予算の配分が減額されたとのことでありました。  しかしながら、他県の状況を見ますと、確かに災害発生県には重点的に予算配分されているようではありますが、災害がなくとも多くの配分を受けた県もあるようです。  さらに、本県の平成二十四年度当初予算でも、補助公共事業は対前年度比八三%程度の認証率になっており、補助公共事業費の国からの認証額は、ここ数年八〇%強で推移しております。  先日、本県の平成二十六年度当初予算案が発表されました。中でも土木公共事業は、二月補正予算と合わせた対前年度当初予算との比較では、補助公共事業費等九七・六%、単独公共事業一〇九・二%となっており、補助と単独を合わせると一〇〇・七%で、辛うじて前年度並みの予算を確保しています。  当初予算要求案では、補助公共事業費については、国の予算編成状況を踏まえて、最大限確保することを掲げられていますが、予算の比較対象も前年度当初予算ではなく、減額配分された後の認証額との比較になっています。  ちなみに、土木公共事業のうち、補助公共事業費の平成二十六年度当初予算については、対前年比八三・六%、認証比較で一〇二・五%となっており、これをもって一定の事業量を確保しているとのことですが、言いかえると、国からの配分が毎年減額されていく中で、その減額された配分額を基準に当該年度の予算額を評価しているということであります。これでは、予算確保の観点で積極的な姿勢が見えないばかりか、予算が減少し続けていくことを容認しているようにも受け取れます。  県の財政当局は、中期財政健全化計画で、公共事業にかかわる県債発行を抑制し、公債費負担を軽減することとし、公共事業の計画的な縮減を図られ、その効果もあって、平成二十六年度当初予算では、実質県債の残高の縮減が一年前倒しで達成する見込みとのことであります。  四月の消費税率引き上げで景気を腰折れさせないためにも、公共事業の事業量の確保とともに早期の執行を行っていくことが必要ですので、アベノミクスによる経済対策が追い風のこの時期に、真の経済対策として、中期財政健全化計画の弾力的な運用による経済対策を打ち出すべきではないでしょうか。  そこで、まず、認証減という結果が数年続く中、これまで国の公共事業費の予算確保に向けてどのように努力して取り組んできたのか、お伺いいたします。  また、公共事業の計画的な事業量の確保に向けて、中期財政健全化計画の弾力的な運用を図ることが必要であると考えますが、今後どう取り組んでいくのか、お伺いいたします。  次に、公共事業に対する取り組み姿勢についてお伺いします。  福山市鞆地区の埋め立て架橋計画は、知事が計画を撤回し、山側トンネルを建設する方針に転換して既に一年半以上が経過しましたが、架橋推進派住民の理解もまだ得られず、生活に不便な山側トンネル案については、事業実施のめどは全く立っていません。  一方、都市基盤整備の基幹と位置づけられている広島市東部地区連続立体交差事業は、既に四万人を超える署名が集まり、約九割の用地買収が進むなど、地元の合意形成が十分に図られているにもかかわらず、事業内容を見直して、JR高架区間の短縮を検討するという方針転換を行うことは、今後のまちづくりに期待し、県を信じて協力してきた多くの住民の信頼を裏切る行為と言われても仕方がありません。  また、当該事業は、県議会において、事業の調査段階から現在に至るまで、予算案など四十二の議案を既に議決し、関係事業に取り組まれてきたところですが、これまでの議決を踏まえると、このたびの方針転換についてはどのように説明責任を果たしていくのか、今回の対応は議会軽視と言わざるを得ません。我々議員の向こう側に県民が存在することを忘れないでいただきたいと思います。  両計画とも、早急に、だれもが納得する理由や判断材料を提示するなどして、県民や我々議会へしっかりと説明する責任があると思いますし、これまで長期にわたり住民との合意形成を図ってきた事案を簡単に翻すような判断を行っていては、事業推進どころか、県民の信頼と負託をなくしてしまいます。  知事は、この二期目の在任中に真摯に取り組むべきであると考えますが、これら主要な公共事業に対する取り組み姿勢について、知事の考えをお聞かせください。  次に、観光振興について、二点お伺いします。  一点目の質問は、長期的な誘客増に向けた観光施策等についてであります。  前にも述べましたが、知事は、就任以来、さまざまなメディアを活用した情報発信にはかなり力を注いでおられます。中でも、「おしい広島県」という自虐的なキャッチフレーズによるキャンペーンは、大手検索サイトのヤフーなど、全国的にも話題になったところであります。県によりますと、このキャンペーンにかけた宣伝広告費約一億八千万円に対し、宣伝効果額は約十八億円ということであります。  ただ、その一方で、こうした情報発信によって、実際に本県に何がもたらされたかということであります。  平成二十四年における本県の総観光客数は五千八百九十三万人と過去最高を記録いたしましたが、大河ドラマ「平清盛」の影響も大きい上、県内の有料観光施設で来場者が百万人を超えたのは、厳島神社と平和記念資料館の二カ所のみであります。これは、こうした情報発信による波及効果が県全体には及んでいないということでありますが、一方で、情報発信だけでは一定の限界があるというあかしでもあります。幾ら情報発信にすぐれていても、こうした観光客誘致はどこの地域も力を入れていますので、中身、いわゆる観光商品に本当の魅力、競争力がなければリピーターも期待できません。  また、観光客を呼び込むためには、宿泊施設や交通インフラ等の観光インフラの整備が極めて重要でありますが、とりわけ空の玄関口である広島空港のアクセスの脆弱さは相変わらずで、平成十四年度の三百四十四万人をピークに利用客は減少し続け、昨年度は二百六十五万人となっております。こうした中、一昨年、岩国錦帯橋空港が開港したため、さらに利用率の低下が問題になっているのであります。  こうしたインフラの整備は、行政本来の重要な役割であると思うのですが、残念ながら不十分であり、観光面のニーズを踏まえたインフラ整備について、関係局が連携を図りながら地道に取り組んでいただきたいと思います。  そこで、持続的に誘客をふやすための観光施策やその基盤となる観光インフラの整備について、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。  二点目の質問は、観光振興の観点から、知事が目玉として掲げられた「瀬戸内 海の道構想」についてお伺いいたします。  これは、瀬戸内海をブランド化するとともに、観光客をふやし、二〇二〇年までに県内の観光関連消費額を六千億円、波及効果を含め一兆円を目指すという壮大な構想でありますが、いまだに具体的な成果が見えているとは言えない状況であります。残念ながら、昨年の観光関連消費額は三千三百五十六億円にすぎません。  また、「瀬戸内 海の道構想」に関連して、ことしの三月から愛媛県と共催で、「瀬戸内しまのわ二〇一四」が開催されますが、これも全体的に地域のイベントの寄せ集めとなっており、小粒の感がぬぐえません。私自身、こうしたイベントを否定するものではありませんし、うまく活用すれば、県の活性化にも大きく寄与する可能性もあります。  しかし、やる以上、それが単なる打ち上げ花火に終わらないような仕掛け、永続的な効果を生み出す仕掛け、そして、国内外に大きな波及効果が期待できるような、何かインパクトがある仕掛けも必要であると思います。今のところ、イベントの目玉がサイクリング大会というのでは、いささか寂しい気がしており、このままでは一兆円を目指す構想が本当に実現できるのか、懸念されるところであります。  そもそもこの構想は、本県が長年にわたって取り組んできた瀬戸内海振興策の集大成であったはずであります。沿岸地域や島嶼部のソフト・ハードの基盤整備はもとより、海と山をつないだ中山間地域振興、インバウンド観光の推進も視野に入れた壮大なビジョンでありました。  こうした中、瀬戸内ブランドを売り込もうというのであれば、二〇二〇年に東京で開催が決定した夏のオリンピックに照準を合わせた大きな仕掛けが考えられないかと思うのであります。これから、国全体が東京オリンピック開催に向けて動き出します。東京のインフラ整備も進みますが、当然、地方においてもさまざまな動きが始まり、地域間競争は強まります。もともと広島には、平和都市広島という、既に国際的な知名度もあり、加えて「瀬戸内 海の道構想」も大変タイムリーな本県のアイデンティティーになってくると思います。  今度の東京オリンピック開催による経済波及効果は、直接的なものだけで、二〇二〇年までに約三兆円と試算されておりますが、実際には、直接効果以上に付随効果をどれだけ大きくし、各地域の発展につなげていくかが重要であることは言うまでもありません。  その際、その付随効果として特に注目されるのが、イメージアップと政策的な振興策の相乗効果を通じた観光需要の高まり、そして、オリンピック開催を触媒とするインフラ整備の加速化と民間投資の活性化を通じた都市力の強化であります。このうち、観光需要については、過去のオリンピック開催国では、多くのケースで開催決定後に海外からの旅行客が長期的に増加する傾向にあります。  「瀬戸内 海の道構想」の目標達成年度二〇二〇年が、偶然とはいえ、東京オリンピック開催年と同じであります。今回のオリンピック開催を契機として、「瀬戸内 海の道構想」実現のための大胆かつ戦略的なプランが必要であります。当然ながら、観光客だけをターゲットにするのではなく、ビジネス客や国際会議等の誘致も含めた持続的に外国人旅行者を拡大するための仕組み、例えば、すべては二〇二〇年東京オリンピックのために、オール・フォー・二〇二〇年東京五輪と銘打った取り組みを、他県、市町とも連携しながら早急に実施に移すべきであり、それが「瀬戸内 海の道構想」の実現への近道であると思います。  こうした東京オリンピック開催契機の観点も含め、「瀬戸内 海の道構想」に係る来年度以降の具体的な取り組みについてお伺いいたします。  次に、知事が、新たな経済成長と同様に取り組みの重点分野に位置づけられている人づくりについてお伺いいたします。  IT化の進展などを背景に、これまで蓄積された本県の産業技術がさらに高度化され、新たな知識や技術を基盤とする産業構造を構築していくためには、それをリードしていく人材が必要であり、広い意味で、人は重要な社会インフラであると言えます。こうした観点からも、人づくりを重点分野とされていることについては、私自身も十分理解できます。  皆さんも御承知だと思いますが、小泉元総理の国会演説で有名になった米百俵の精神があります。明治初期、戊辰戦争によって厳しい窮乏の中にあった長岡藩に、救援のため米百俵が届けられました。この当時、長岡藩の藩政を担う役職にあった小林虎三郎は、この米百俵を当座しのぎのために使うのではなく、米を売り払い、それを元手に、将来の長岡や日本を背負って立つ人材を育成する学校を設立したのであります。  国が興るのも、町が栄えるのも、ことごとく人にある。食えないからこそ学校を建て、人物を養成するというこの虎三郎の精神は、「百年の計は人を育てるにあり」という故事とも通じる、まさに人づくりの原点であろうと思います。  このように、人づくりは、中長期的な将来の方向性を見据え、ある程度時間をかけながら、また、一貫性を持ち、腰を据えて進めていく必要があります。  本県も、こうした観点から、平成二十年に、おおむね十年程度を想定した人づくりビジョンを策定し、人づくりの理念、目標、取り組みを明らかにしたところであります。確かに、前知事時代のビジョンではありますが、本来、中長期的な視点で取り組むべき人づくりの理念がころころ変わるようでは、いかがなものかという気がいたします。  一方で、現在の人づくりに関する施策を見ますと、体系的にどう整理されているのか、以前の人づくりビジョンとの整合性はどう図られているのか、はっきりしておりません。  さらに、教育委員会においては、人づくりの進むべき方向性について、専門的な知見を有する方々から意見を伺うための懇談会を開催し、議論されることになっていますが、開催回数は四回のみであり、やや中途半端であり、一体どんな成果を上げようとしているのか、よくわかりません。  あらゆる分野での力の源泉は人であり、イノベーションを生み出すのも多様な人材の集積があってこそであります。  このため、人づくりについては、県全体として総括的かつ体系的に取り組む必要があると考えますが、教育委員会も含め、さまざまな局で実施されようとしている人づくりのための施策を、一つの理念に向け、どういう形でコントロールしておられるのか、また、以前の人づくりビジョンと現在の人づくりに向けた施策との整合性はどう図っておられるのか、御所見をお伺いいたします。  最後の質問は、私の地元、府中市の発展のかぎを握っている主要地方道府中松永線、通称府中南北道路の早期整備についてお尋ねします。  この道路は、府中市街地から山陽自動車道にアクセスする重要な幹線道路となっています。府中市は、ものづくりのまちとして、機械金属工業を初め、繊維、家具、食品など、多種多様な地場産業が集積しています。  ところが、府中市は、島嶼部を除いた県内の市の中で高速道路のインターチェンジのない唯一の市で、製造業において物流インフラがないことは大変大きなデメリットとなっています。したがって、この地域の経済活性化を図る上での課題は物流コストの低減であり、せっかくよいものを安くつくっても、物流コストが高くなれば、その努力は水泡に帰することになります。  この南北道路を早期に整備を図ることは、地域経済の発展には不可欠であります。  平成十七年に、県は、この道路を都市計画決定の上、事業着手し、延長一千九百八十メートルを四区間に分けて整備する計画で、そのうちの一区間四百七十メートルを府中市が担当し、地元でも商工会議所等が南北道路促進協議会を設置するなど、市を挙げて早期整備に取り組んでいます。  しかし、県実施の区間においては、事業着手から五年が経過しても用地買収に手間取り、毎年の予算が執行されず、工事の進捗は非常におくれています。府中市の事業区間は、平成二十三年度から工事に着手し、来年度完成する予定です。  このように、府中市の事業区間では、住民の反対もある中で計画どおり順調に進んでいます。県の事業区間で、とりわけ扇橋は老朽化が進み、狭隘で大型車の離合も困難であり、朝夕の通勤ラッシュ時に大変混雑し、一番のボトルネックとなっています。一刻も早く整備しないと、府中市の産業は衰退してしまいます。  ぜひ、地元の悲痛な声にこたえて、県としても年次計画をしっかり立て、気合を入れて、文字どおり選択と集中で早期完成させていただきたいと思います。  そこで、府中南北道路の今後の完成に向けての意気込みと、本事業の整備見通し、とりわけ扇橋のかけかえについてお伺いしたします。  これで私の質問を終わりますが、本県の新たな発展に向けて、知事が積極的なリーダーシップを発揮することが期待されており、県民生活を支える社会資本の整備に、スピード感を持って細心の努力を傾注していただくことをお願いいたします。  さて、この場をおかりして、私も知事に負けないように、地元のPRをさせていただきたいと思います。  来る三月二十二日、二十三日の二日間、府中市で、県内では初めての開催となりますが、御当地グルメによるまちおこしの祭典「二〇一四関西・中国・四国B─1グランプリin府中」が開催されます。当日は、地元の備後府中焼きや津山ホルモンうどんを初めとする十五団体や、昨年十一月の全国大会で一位となった福島県浪江町の「なみえ焼きそば」などのゲスト団体の参加もあります。二日間で十万人の来場者を予定していますので、地域自慢のグルメを味わっていただくとともに、府中市の町並みや地場商品の魅力にも触れて楽しんでいただけるよう準備しておりますので、議員諸兄の方々にも、ぜひ御来場されますよう、お願い申し上げます。  最後に、昨日の高山議員の質問にあやかって、先人の言葉を紹介いたします。「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」、御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、今後の中小企業対策等についての御質問でございます。  本県の中小企業は、事業者数九九・八%、雇用者数の約八割を占めており、独自の技術やノウハウによって新たな分野に挑戦する企業も数多くあり、例えば、新しい発想により全国的な市場を開拓した企業や、長年の製品改良の末、世界のトップシェアを獲得した企業、広島の食文化とともに海外への進出を行っている企業など、本県経済の活性化に大きな役割を担っております。  中小企業の経営環境につきましては、県内の景気が全体として緩やかに回復しておりますが、業種や企業規模によるばらつきがあり、また、原材料費などの高どまりや四月からの消費税率の引き上げなど、先行きが不透明な部分もあることから、依然として厳しい状況にあるものと認識しております。  また、今後、人口減少に伴う国内市場の縮小や経済のグローバル化が進む中で、県内の中小企業が持続的に発展していくためには、イノベーションを通じて付加価値の高い商品やサービスを生み出し、新たな市場を創出していくことが必要であり、多様な人材や付加価値を生み出す研究開発力、新事業展開のための資金確保など、経営資源を強化していくことが重要であると考えております。  このため、県では、ものづくりを中心とした事業化・製品化につながる研究や試作品開発等に対する支援、全国トップレベルの専門家チームによる新商品開発や販路拡大等への集中支援、さまざまな業種での多様な創業や第二創業など、新たな事業展開を効果的に生み出すための支援体制の強化、イノベーションを生み出す人材やグローバル化に対応した人材の育成・確保など、企業の体力強化を図るとともに、新たな付加価値を生み出すための支援を行い、新商品の開発や販路開拓等による売上高の増加などの成果を上げているところでございます。  また、事業規模の拡大等、さまざまな企業ニーズに応じた低利な融資や、中小企業の技術力や経営力に対する評価書の発行による金融機関からの円滑な融資の実現などにより、企業の設備投資等に向けた取り組みについても支援しているところでございます。  今後とも、県内の中小企業の実態やニーズなども踏まえながら、こうした取り組みをさらに強力に進めることにより県内産業全体を底上げし、中小企業の経営基盤と成長力の強化に全力で取り組んでまいります。  次に、公共事業量の確保に向けた中期財政健全化計画の運用についての御質問でございます。  中期財政健全化計画におきましては、臨時財政対策債などを除く実質的な県債残高を、平成二十三年度から平成二十七年度までの五年間で一千四百億円程度縮減することを目標としておりましたが、今回、平成二十六年度末までの四年間で一千四百七十三億円縮減できる見込みとなり、一年前倒しで目標を実現できる見通しが立ったところでございます。  計画に基づく県債残高の縮減につきましては、補助公共事業を五年間で二〇%削減するなど、計画的な見直しを行う一方、県立学校耐震化については、平成二十七年度の耐震化率一〇〇%を目指して重点実施するなど、集中的に取り組んでいるところでございます。  このように、公共事業等に関する県債発行はおおむね計画どおり推移しておりますが、経費の節減や歳入確保によるその他の県債発行の抑制により、目標の前倒しが実現する見通しとなったところでございます。  平成二十七年度までの中期財政健全化計画期間中の公共事業の事業量につきましては、広域的な交流・連携基盤の強化のための幹線道路の整備や防災・減災対策のための高潮対策など、必要な事業量の確保に努めるとともに、国の経済対策に呼応した補正予算を編成するなど、機動的・弾力的に取り組んでまいりたいと考えております。  なお、県債残高の縮減については目標達成する見込みとなったものの、会計基準の見直しにより土地造成事業会計の債務超過が明らかになるなど、今後の財政運営が懸念されることから、これらの課題や今後の必要なインフラ整備等を含め、中長期的な対応が可能な次の財政健全化計画づくりを進めていく必要があると考えております。  次に、主要な公共事業に対する取り組み姿勢についてでございます。  鞆地区道路港湾整備事業につきましては、生活も景観も両立するものとして、私自身、総合的に判断し、鞆地区の地域振興に関する県の方針をお示しした後、埋め立て架橋推進派住民の方々と意見交換を行うなど、計画の見直しに対する理解が得られるよう、これまで懸命に努めてまいりました。  一方、鞆のまちづくりにつきましては、待ったなしの状況であることから、平成二十六年度におきましては、町なか交通の処理方策や防災対策、まちづくり基金について、福山市と連携し調査・検討に着手するなど、現状においてすぐにでも取り組まなければならない鞆地区の生活利便性の向上や安心・安全の確保に向け、住民の皆様の御意見も十分踏まえながら、着実に進めてまいりたいと考えております。
     今後も引き続き、鞆地区の再生、活性化を図るため、地元住民の皆様の思いを十分酌みながら、できるだけ速やかに進めていけるよう、県として責任を持って取り組んでまいります。  広島市東部地区連続立体交差事業は、広島都市圏東部地域の交通の円滑化や市街地分断の解消を図るものであり、まちづくりの観点から進めてきた事業でございます。  しかしながら、当事業は、広島県施行区域においては、既に投資済みの用地補償費など約七十億円を除いても、いまだ約五百十億円を超える多額の事業費が見込まれており、昨今の公共事業を取り巻く環境の中では、事業の大幅な長期化や他の事業や他の地域への影響を避けることができないなど、さまざまな課題が生じるため、見直し検討を行っているところでございます。  現在お示ししている見直し案では、鉄道高架区間が短縮されるものの、買収済み用地を活用した都市計画道路の整備などによって、当初の事業目的である都市内交通の円滑化や市街地の一体化などが大幅に進展するものと考えております。  県といたしましては、この事業に求められる効果をできるだけ早期に発現することが重要であると考えており、引き続き、関係する皆様方の御意見を伺いながら、県民及び県議会への説明責任をしっかりと果たし、早期に事業が推進できるよう取り組んでまいります。  次に、長期的な誘客増に向けた観光施策等についてでございます。  本県の観光振興に向けて、国内外からの観光客誘致を継続的に進めていくためには、効果的な観光情報の発信とともに、本県の有する魅力的な観光素材をブラッシュアップし、国内外から高い評価を受ける観光地として育て上げていくことが重要であると認識しております。  このため、県内各地の観光資源を、その特色や潜在力によって、宮島など世界文化遺産を初めとする全国的にも知名度があり、強い集客力を有する観光地、また、ワイナリーなど近隣県等にはある程度の知名度があり、県内周遊の拠点となる観光地、そして、各地における四季折々の伝統的な祭りや行事など、地域固有の資源を有するものの、県内周辺からの集客にとどまる地域の三つに分類いたしまして、それぞれをブラッシュアップすることで観光地の付加価値向上を図り、観光地の集客力を高める取り組みを進めているところでございます。  こうした取り組みを進めることによりまして、強い集客力を有する観光地の来訪者を県内周遊の拠点となる観光地につなげ、さらには地域固有の資源を有する地域にも展開してまいりたいと考えております。  具体的には、これらの観光地を花、神楽、ワインなどの自然や文化芸術、あるいは食といった本県ならではのテーマ性やストーリー性のある周遊ルートで結び、観光客の県内周遊を促進させ、全県的な観光振興を図ることとしております。  こうした取り組みに加え、多くの方々が快適に広島を訪れ、各地域の観光地を周遊してもらうためには、広島空港やJRの主要駅などの交通結節点からのアクセス改善や、県内の各地域を周遊するための交通ネットワーク整備、観光客がストレスなく移動できる案内標識の充実など、観光インフラの整備も不可欠であると考えております。  このため、社会資本未来プランにおきまして、集客・交流機能の強化とブランド力向上を社会資本整備の重点化方針の一つとして掲げ、広島空港のアクセス性向上のための東広島・安芸バイパスや東広島・呉自動車道などの整備、JR白市駅の利便性向上策、高速道路と観光資源をつなぐネットワーク化の促進や観光地周辺の道路整備、厳島港宮島口地区の港湾施設整備などを計画的かつ重点的に進めているところでございます。  また、案内標識につきましては、とりわけ外国人旅行者が快適・円滑な移動を確保する上で極めて重要なものであることから、外国人旅行者にわかりやすいものとなるよう英語表記の改善など、現在、関係者とともに改善方法等の検討を進めております。  これらの取り組みを進めるに当たりましては、国や市町、関係事業者と一体となって進める必要がございます。御指摘のございましたB─1グランプリといったような地域の努力、県も応援しながら進めたいと思っております。観光客の声や課題を共有しながら、より効果的な観光振興施策を展開し、将来にわたって国内外から多くの人が来訪する観光地づくりを推進してまいります。  次に、人づくり施策の推進についての御質問でございます。  平成十九年度に策定いたしました広島県人づくりビジョンでは、その目標として、活力ある人づくりと人を活かす社会づくりの二つを掲げ、乳幼児期、学校教育期、成人期のライフステージに応じて、幼児教育を充実するための実践研究や学校教育における知・徳・体の基礎・基本の定着、産業人材の育成・確保などに取り組んでまいりました。  また、私の知事就任後におきましても、人が経済、医療、福祉、教育など、あらゆる分野の力の源泉であるとの考え方に立ち、ひろしま未来チャレンジビジョンに掲げます四つの政策分野のうち、人づくりを県政の最重要政策分野の一つに位置づけ、重点的に取り組みを進めております。  具体的には、人づくりビジョンの理念を踏襲しつつ、当面する最重要課題をイノベーション創出を担う人材の集積・育成と位置づけて、そのための多様な人材の集積やイノベーション人材を輩出するための学校教育、さらに、こうした人材集積を後押しする環境づくりに、特に重点的に取り組むこととしております。  その主な取り組みとしては、イノベーションの原動力となる高度で多彩な産業人材の育成を図るため、中小企業の社員の研修・派遣などを支援する取り組み、グローバル化に対応でき、マネジメント力を身につけた人材を育成するため、県内の複数大学と産業界等の連携による教育プログラムの開発・実施を支援する取り組み、女性が安心して仕事と子育てを両立しやすい環境の整備や、大都市圏にはない広島らしい地域特性を生かした生活スタイルの構築など、多くの人に、家族で住むなら広島と思っていただけるようなファミリー・フレンドリーな魅力創造に向けた取り組みなどを実施することとしており、これにより、多様な人材の集積や育成をより一層加速させてまいりたいと考えております。  また、これらの取り組みを進めるに当たりましては、人づくり施策の中でも特に重要な学校教育を担う教育委員会を初め、関係部局の横ぐしを刺した施策の推進が不可欠であると考えており、経営戦略審議官組織に人づくり施策を担当する政策監を配置し、各部局の施策相互の連携と調整を図りながら取り組みを進めているところでございます。  今後も、全庁を挙げて人づくりに取り組み、広島県を支える人材の育成・定着を図ってまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(林 正夫君) 経営戦略審議官田邉昌彦君。         【経営戦略審議官田邉昌彦君登壇】 7 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) 地域活性化総合特区の取り組みについてお答えいたします。  まず、尾道地域医療連携推進特区についてでございますが、この特区ではインターネットを使って地域の中核病院とかかりつけ医、薬局、介護施設との間で、医療と介護情報を共有するネットワークづくり、そして、同じくインターネットを使った医師による遠隔診療や薬剤師の服薬指導の仕組みづくりに取り組んでおります。  現在、このネットワークには、尾道市、三原市と福山市の松永・沼隈地区で、病院、診療所、薬局など百二十二機関と約二千二百名の患者の方に参加いただいて、地域医療の質の確保・向上と効率性を高めることを目指す取り組みを進めております。  また、遠隔診療や服薬指導につきましては、薬剤師でなければ在宅患者に薬を届けることができないという薬事法の規制緩和について、現在、国と協議を進めております。同時に、現行規制の中でのモデル事業として、国と調整を図りながら、診療所、薬局を合わせて十一機関で、現在、約百名の在宅患者の見守り事業などを実施しているところでございます。  次に、環境観光モデル都市づくり推進特区では、太陽光発電と電気自動車を組み合わせて、地域の中で電力を効率的に利用する地域完結型のエネルギーマネジメントシステムの構築と、県内企業の先進的な環境技術を観光資源に生かす産業観光など、環境をテーマとした観光振興に取り組んでいるところでございます。  このうち、エネルギーマネジメントシステムでは、電気事業法の技術基準の規制について、国と協議を行った上で、電気自動車から住宅への給電実証や、海上の船舶から陸上への給電実証などについて、計画どおり事業に取り組んでおり、また、このうち、太陽光発電と電気自動車を組み合わせた実証モデルを尾道市と連携して、昨年八月、百島に導入したところでございます。  また、先進的な環境技術をテーマとした産業観光では、福山市と連携を図りながら、環境技術や施設を観光資源として提供していただける地元企業の掘り起こしを行うとともに、モニターツアーの実施や県外の学校への修学旅行の誘致に取り組んでおります。  また、さらに今年度、福山市において、特色ある環境学習や環境観光を推進するための次世代エネルギーパーク基本計画の策定が進められており、県もこの計画検討に参加し、引き続き、計画の推進も支援してまいりたいと考えております。  今後も、この二つの特区が県内の地域活性化に貢献するとともに、医療、エネルギーといった全国的な課題解決の先進的なモデルとなるよう、引き続き、地元自治体とも連携して、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。  また、国家戦略特区につきましても、今後想定されます追加の提案募集に向け、県内企業へのヒアリング調査を実施し、新たな規制緩和のアイデアや具体的なプロジェクトの掘り起こしに、現在取り組んでいるところでございます。  引き続き、国家戦略特区や構造改革特区などの制度を積極的に活用し、本県の産業競争力の強化、あるいは地域の活力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。 8 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長寳来伸夫君。         【農林水産局長寳来伸夫君登壇】 9 ◯農林水産局長(寳来伸夫君) 六次産業化による農林水産業の競争力の強化についてお答えいたします。  ライフスタイルの多様化に伴い、家庭での調理・食事の減少や外食・中食・加工食品の増加など、農林水産物を取り巻く消費や流通の形態は大きく変化しており、従来の市場出荷だけでは消費者ニーズに対応できなくなっております。  このため、チャレンジプランにおきましては、量販店や加工・業務用などの実需者ニーズに対応した生産・供給体制の構築に取り組むこととしておりますが、個々の生産者と実需者の小規模な契約取引にとどまっているのが現状でございます。小規模な経営や産地の多い本県において、今後さらにこの取り組みを拡大していくためには、産地と実需者、産地間の連携を取り結ぶ中間事業者の役割が特に重要になるものと認識しております。  一方、JAグループにおきましては、これまでの市場出荷に加えまして、川下の多様な需要に対応する直接販売や契約取引などに県域で取り組もうとされており、県といたしましては、こうした動きと連携し、生産者サイドが付加価値を得られる取り組みを支援してまいりたいと考えております。  まず、手始めとして、カット野菜などの加工・業務用に対応したキャベツの周年安定供給体制を構築するため、栽培実績のある担い手の生産拡大、供給量の少ない夏場における作付の推進など、県内全域での産地の育成・拡大に取り組み、定時・定量・定品質・定価格の四定に対応した生産・供給体制への転換を図ってまいります。  県といたしましては、生産現場とマーケット双方の多様性をコーディネートし、マーケットインに基づいた生産、物流、販売を一体的に実施する仕組みの構築に取り組み、農林水産業の競争力の強化を図ってまいります。 10 ◯議長(林 正夫君) 土木局長岩佐哲也君。         【土木局長岩佐哲也君登壇】 11 ◯土木局長(岩佐哲也君) 二点についてお答えいたします。  まず、国の公共事業費の予算確保に向けた取り組みについてでございます。  平成二十五年度の公共事業費の当初予算におきましては、政権交代により国の予算編成状況が不透明な状況の中で、国土強靭化策などにより公共事業費が伸びていくことを期待し、補助公共事業費について積極的な予算編成を行ったところでございます。この予算に対する認証額を確保するため、国に対して、国の重点化方針に沿った要望を行ったところでございます。  しかしながら、国の公共事業の伸び率は、地域自主戦略交付金の廃止等の特殊要因を除き、前年度の九六%であり、さらに、国直轄事業に重点配分されたことから、全国の補助公共事業への配分は前年度の九四%となりました。本県の補助公共事業費認証額も前年度の九四%であり、全国平均は確保したものの、本県の当初予算に対しては大幅な減となっており、このことについては重く受けとめているところでございます。  こうした状況の中ではございますが、年度途中で顕在化した防災・減災対策やインフラ老朽化対策などについては、九月補正での単独公共事業により機動的に追加対応を行っており、その影響は最小限にとどまっているものと認識しております。  平成二十六年度の予算編成に当たりましては、情報収集を強化し、国の重点化方針等の動向を十分に把握した上で、あらゆる機会をとらえて効果的な要望に努めてきたところであり、今度とも、確実な予算の確保に向けて国土交通省等への積極的な働きかけを実施してまいります。  次に、府中南北道路の早期整備についてでございます。  府中南北道路は、産業が集積する府中市中心部と、広域交通拠点である山陽自動車道福山西インターチェンジを連絡する主要地方道府中松永線の一部として、今後の府中市の物流の骨格となる重要な幹線道路でございます。  しかしながら、道路幅員は五メートル前後と狭く、特に扇橋付近においては大型車両の離合が困難な状況となっており、まずは扇橋のかけかえを進める必要があると考えております。  このため、平成十七年度から、扇橋を含む七百二十メートルの区間について道路事業として着手し、府中市と連携して用地買収に努めてまいりましたが、一部の地域で協力が得られないことから、平成二十五年度末の用地進捗率につきましては約五〇%となっております。  今後も引き続き、府中市と連携し、事業に対する理解を得ながら、この区間の用地買収を粘り強く進め、扇橋の早期工事着手に努めるとともに、この区間に続く四百五十メートルの区間につきましても、来年度、街路事業として新規着手するなど、事業の推進に全力で取り組んでまいります。 12 ◯議長(林 正夫君) 商工労働局長寄谷純治君。         【商工労働局長寄谷純治君登壇】 13 ◯商工労働局長(寄谷純治君) 「瀬戸内 海の道構想」の推進について御答弁申し上げます。  「瀬戸内 海の道構想」の目標年次でございます二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定いたしましたことは、海外に瀬戸内のすばらしさをアピールし、一人でも多くの方々に瀬戸内に訪れていただく絶好の機会になると考えております。  「瀬戸内 海の道構想」につきましては、今後、七つの戦略テーマごとの事業計画に沿って、地域の実情等に合わせた推進体制のもとで、地域資産の発掘やブラッシュアップ、観光プログラムの開発等を推進することとしており、その中で、オリンピック・パラリンピックをターゲットとし、外国人旅行者のニーズに合った観光メニューや東京からのアクセスを考慮した周遊ルートの開発、おもてなしの充実などに取り組んでまいりたいと考えております。  具体的には、オリンピック・パラリンピック開催決定を契機といたしまして国が行いますプロモーションに連携し、瀬戸内の魅力を発信するほか、サイクリングやカヌー、カヤックなどのスポーツ、欧米にも人気があるアートやクルージングなどを組み込んだ滞在型周遊ルートの開発等を進めるとともに、外国人向け案内表示やガイドなど、訪れた旅行者の満足度向上のための案内機能を瀬戸内七県で統一的に提供することなどに取り組んでまいりたいと考えております。  こうした取り組みによりまして、オリンピック・パラリンピックの開催前後の観光客の増加を図り、構想の推進を加速させるよう、瀬戸内七県や関係市町、民間企業等と一丸となって全力で取り組んでまいります。 14 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時三十八分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時開議 15 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十一名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。安木和男君。         【安木和男君登壇】 16 ◯安木和男君 皆様、こんにちは。公明党広島県議会議員団の安木和男です。会派を代表して質問させていただきます。  まず、このたびの記録的豪雪により犠牲になられた皆様の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われ、厳しい生活を余儀なくされた皆様に心からお見舞い申し上げます。  一方、ソチオリンピックでは、胸を打つ多くの感動的なドラマが展開されました。ひろしま観光大使であり、スノーボード銀メダリストの竹内智香選手、また、フィギュアスケートの町田 樹選手など、広島ゆかりの選手の奮闘ぶりにも大いに励まされたところです。  さて、公明党は、本年十一月に結党満五十周年を迎えます。「大衆とともに」との立党精神を胸に、どこまでも現場第一主義で、社会の変化やあらゆる課題に対し、現場の声や小さな声もしっかりと受けとめ、今後も全力で奔走してまいる所存です。  では、早速質問に入りますが、県当局の真摯な御答弁をお願いいたします。  質問の第一は、平成二十六年度県政運営の基本姿勢についてです。  景気回復の実感を県内一円に及ぼしていくことが、来年度の県政運営の最大テーマであると思います。本年のキーワードは実感であると言われており、県政運営の基本方針二〇一四においても、県民主体で成果を実感できる県政運営が政策の基本姿勢としてうたわれています。  その中で、政策の基本方向として、ダイナミックな事業環境、多様な人材集積、社会で活躍する人材を育てる学校教育、ファミリー・フレンドリーな魅力創造の四つの視点からイノベーションが生まれる最適環境をつくることとし、広島の強みを生かし、生活基盤を強化する取り組みにより、魅力ある豊かな広島県を実現することとされています。いずれも重要な要素であると思います。  そこで、知事は、一期目四年間の中で、ひろしま未来チャレンジビジョンを策定、推進され、三つの視点の一つに成果主義を挙げてこられました。二期目の本年、最初の予算編成に当たり、県民主体で成果を実感できる県政運営を基本姿勢に挙げられていますが、県民が実感できる成果とは、具体的にどのようなものを考えておられるのでしょうか。  来年度予算案の施策が具体的にどのような成果を上げ、その結果、県民に身近な暮らしや雇用、経済活動等がどのような状態になることを想定されているのか。例えば、中小企業の経営者にとっての業績や雇用環境、中山間地域に暮らす方々にとっての生活交通や医療福祉サービスの提供水準、働く高齢者や女性にとっての仕事と家庭の両立支援など、こうした施策の対象がどのようになったら県民主体で成果を実感できる状態になると考え、予算編成されたのか、知事の御所見をお伺いします。  質問の第二は、核兵器廃絶への取り組みについてであります。  この四月の十一日、十二日には、軍縮・不拡散イニシアチブ、いわゆるNPDIの外相会合が広島市で開催されます。NPDIは、日本とオーストラリアが主導して発足した核兵器を持たない十二カ国から成る国際会議であり、来年、二〇一五年のNPT──核兵器不拡散条約運用検討会議に向けて、重要な時期での広島開催です。安倍総理も岸田外務大臣も、NPDI外相会合で、日本が核軍縮への具体的な提案を打ち出したいと述べています。  公明党では、世界の核廃絶への流れを大きく加速させるべく、二〇一五年に核保有国の指導者等による広島、長崎での核廃絶サミット開催をと訴えてきました。県議会においても、毎回のように公明党議員が質問し、知事から、広島市と連携した前向きな答弁をいただいているところです。  かつて冷戦時代に、米ソの抜き差しならない対立が互いの危機意識を高め、保有国の間での核攻撃による徹底抗戦が危惧されたような事態は、現在は、実際には考えにくくなっています。深刻な対立が存在したからこそ危険だった時代から、深刻な対立が抜け落ち、核兵器が存在し続けているからこそ危険という時代へと移り変わったと言われております。  現在、核兵器は使うことのできない兵器ということが世界の常識となってきました。あのシリアの化学兵器を国連安全保障理事会で迅速に廃棄するように求め、おくれてはいるものの実行に移されているように、絶対悪の核兵器を廃絶していく世界の流れをつくる上で、被爆国日本、被爆県広島、被爆地広島の使命の大きさは、世界のだれもが認めるところです。  知事は、広島市長とともに、この四月下旬より、翌年のNPT運用検討会議のための準備委員会が行われるニューヨークに向かわれ、参加されるとともに、サイドイベントを実施して核廃絶へのアピールをされると伺っています。重要な準備委員会の場にみずから出席されるという知事の取り組みに敬意を表するものです。  同時に、このたびのNPDI外相会合については、多くの県民、市民にその意義を周知し、広島の声を世界に向けて大きく発信していく場となるような取り組みが必要であると考えますが、広島市と連携して、県としてどのような取り組みをされようとしているのか、お伺いします。  質問の第三は、防災・減災対策の推進について、三点お伺いします。  公明党が掲げる防災・減災ニューディールの主張も反映した防災・減災に資する国土強靱化基本法が昨年十二月に成立しました。巨大地震などの大規模災害が発生した場合、壊滅的な被害を免れるための政策大綱が決定され、防災・減災の取り組みが本格的にスタートしました。  今後は、政策大綱をもとに、施策の指針となる国土強靱化基本計画をことし五月をめどに策定する予定となっており、それらにのっとり、都道府県や市町村では国土強靱化に関し、地域の状況に応じた施策を策定し実施する責務が定められています。  そこで、まず、国土の総点検による脆弱性評価の実施です。人命救助や復旧・復興に欠かせない道路や橋などのインフラの多くは、山梨県の中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故のように老朽化が指摘されています。基本法での最大の特徴は、大規模な自然災害が発生したとき、このような起きてはならない最悪の事態を回避するため、日本各地の災害対策でどこが課題なのかを洗い出す脆弱性評価の実施です。国と自治体が管理するインフラは、二〇〇八年度末時点で、二メートル以上の橋が約六十七万、道路約百十九万キロメートル、トンネル八千五百三十四カ所、水道約六十万キロメートル、下水道約四十二万キロメートルなどと膨大な数に上ります。原則、これらすべてのインフラの総点検を行い、脆弱性評価を行って、優先順位の高い順から重点的に対策を進めることを考えています。  そこで、今後、国の基本計画に沿った施策を実施するわけですが、道路、トンネル、橋、港湾、水道、下水道等の老朽インフラの総点検を、県としてどのように進めていかれるのか、お伺いします。  また、コンクリートの内部鉄筋の腐食などは非破壊検査で内部検査したり、道路空洞部はマイクロ波で探知したりと、さまざまな検査技術も必要になるかと思いますが、これらの新しい技術を取り入れた検査方法についてはどのように考えておられるかも、あわせてお伺いします。  さらに、総点検後に、その結果を踏まえて行うインフラの維持管理や更新の作業についてはどのように進めていかれるのか、お聞かせください。  次に、男女双方の視点からの地域防災対策の推進についてです。  防災・減災対策は、ハード面だけでなく、ソフト対策も重要です。「釜石の奇跡」で有名な群馬大学の片田教授は、国土強靭化で行うハード対策を超える災害は必ずあります。その対策を超える部分をどうするかという議論を強化していかなければ、本当の意味で強靭化にはなりません。国民の強靭化に向けたソフト面対策も具体的政策体系の中に盛り込んでほしいと述べておられます。大規模自然災害は必ず起こると決めて、どう備えるかという取り組みが重要です。  静岡県では、一九七六年の東海地震説発表後、直ちに大規模地震対策が始まり、以来三十八年、東海地震は起きていませんが、この間に極めて充実した防災・減災対策が進んでいます。昨年十一月に発表した静岡県地震・津波対策アクションプログラム二〇一三では、百六十二の具体的アクションについて、目標指標、数値目標、実績、達成時期、担当部課が明示されています。  今回、新たにアクションプログラムに入った項目の中に、男女共同参画の視点からの防災対策の推進があります。これに基づき、男女共同参画の視点からの防災手引書が作成され、防災にかかわるすべての行政職員へ渡され、ダイジェスト版を地域防災の担い手である多くの県民に渡されました。その中に、私たちは災害に遭った人々を被災者と一くくりにしがちですが、被災した人々の多様性を考慮せずに、だれに対しても同じ支援を提供して皆平等という発想では、必要な支援を得られない人がつくり出されることになります。男女のニーズの違いや人の多様性の視点を取り込んで防災体制を築くことが、被害を可能な限り小さくとどめ、困難を減らすことにつながりますと記載されています。ダイジェスト版では、多様な人たちが地域活動に参画していますか、防災体制に男女双方の視点を取り入れていますか、方針を決定する場に男女がともにかかわっていますかと呼びかけています。  国土強靭化基本法でも、女性、高齢者、子供、障害者等の視点を重視した被災者への支援体制の整備が明記されていますが、いわゆる災害弱者に配慮した施策は、女性の視点がないと出てこないとも言われています。  男女双方の視点、特に女性の視点からの地域防災対策の推進について、本県でもしっかり進めていただきたいと思いますが、御所見を伺います。
     次に、災害時における水の確保対策についてです。  東日本大震災では、ライフラインである水道が絶たれ、飲料水を含めた水を確保することの重要性が改めて浮き彫りになりました。南海トラフ巨大地震等による広島県地震被害想定結果によると、地震直後の断水人口は約百七万人で、断水率四〇%とされています。一日後で約百五万人、一週間後でも約八十九万人の断水人口が予測されています。  災害時に応急的に飲料水を確保する取り組みとして、東京都や横浜市などでは、消火活動に必要な水を供給するための設備である消火栓を活用する取り組みが検討されています。路面などに設置されている消火栓は地下の水道管に直結しています。ふだんは消火活動に使われますが、簡易な蛇口のついた仮設の給水装置を接続すれば、その場で水道水を出すことができます。消火栓は通常、百ないし二百メートル間隔で整備されているため、水道管の破損がない限り、状況に応じて身近な場所で給水できるという大きな利点があります。  市町の水道局等水道事業者と消防部局との連携が必要ですが、東京都では、防災計画に消火栓を活用した応急給水の実施を盛り込み、平成二十五年度に五百セットの仮設給水装置を整備し、順次拡充を進めているようです。  本県においても、一部の市町で導入されているようですが、まだまだ不十分な状況ではないでしょうか。災害時における水の確保対策として、県内各自治会が仮設給水装置を利用できるよう、また、防災訓練時に実地使用するなどして災害に備えてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。  質問の第四は、地域包括ケアシステムについてです。  二〇〇〇年に介護保険制度がスタートして以来、介護施設、在宅サービスはふえ、事業者の車が町じゅうを行き交う光景は日常的なものとなりました。  一方、日本は、世界に類を見ないスピードで少子化・超高齢社会に突入しています。二〇一二年に一千五百十一万人だった七十五歳以上の後期高齢者人口は、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には二千百七十九万人と、約六百七十万人も増加する見通しです。要介護者も飛躍的にふえていきます。年金も医療費も介護費も増大してきます。  政府の社会保障制度改革国民会議は、その報告書の中で、現在の、給付は高齢世代中心、負担は現役世代中心の構造を見直し、すべての世代を支援対象とし、すべての世代がその能力に応じて支え合う全世代型の社会保障を二十一世紀日本モデルと定義しました。このままでは、増大する要介護者等の受け皿となる医療施設、介護施設も対応し切れなくなります。  このたびの介護保険制度改革の目指す方向性で大きな柱となるのが、高齢者が住み慣れた地域や自宅で安心して暮らし続けられるように、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築です。このシステムの構築に当たっては、二十四時間対応の定期巡回・随時対応の介護・看護サービスや、小規模多機能型サービスの普及、認知症高齢者に対する初期段階からの適切な対応や、配食、見守り、掃除、買い物、外出・通院支援など、きめ細かい生活支援サービスをどう充実させるか、在宅医療と介護の連携推進などが必要です。  県では、地域包括ケア推進事業として、地域包括ケア実施市町数を平成二十六年度に全二十三市町にし、平成二十九年度を最終目標に、二十三市町、百二十五日常生活圏域に拡大する目標で進めようとしています。  先日、約四十年前に公立みつぎ総合病院で在宅ケアによる寝たきりゼロ作戦を始め、国の地域包括ケアシステム構築までの基をつくられ、現在、広島県地域包括ケア推進センター長である山口昇先生を会派で訪ね、この制度について種々伺いました。  一律なケアシステムではなく、都市部、島嶼部、中山間地域等、地域に即した独自のコミュニティーごとのケアシステムが構築される必要がある等のお話でした。その中で、課題として、医師としては種々の症状を診察できることが大事であり、総合診療医が重要であること、看護師、介護福祉士とともに、予防に重点を置いた健康管理のための保健師の確保が大事であること、また、使命感がないとできない仕事ですが、給与等の処遇の改善も重要であることも伺いました。  そこで、改めて、県としては、今後、それぞれの地域の実情に合わせた地域包括ケアシステムの構築へどのように取り組まれるのか、総合診療医の増加と確保、保健師、看護師、介護福祉士等の人材の確保や処遇改善への取り組みについてもどのように考えておられるか、お伺いします。  質問の第五は、救急搬送の迅速化について伺います。  一一九番通報で駆けつけた救急車から、受け入れ可能病院を探して、救急隊が電話をかけ続けている実態があります。救急車で搬送される人の数が増加しており、全国では二〇〇〇年に三百九十九・七万人だったのが、二〇一〇年では四百九十七・九万人となっています。また、一一九番通報から病院搬送までの時間が毎年伸びており、全国平均では、一九九九年に二十七・一分だったのが、二〇一〇年では三十七・四分となり、過去最長となっています。この傾向は、全国のどの地域も類似の傾向となっており、今後も搬送人数の拡大、時間のおくれは広がっていくと思われます。高齢化の進展により救急搬送の対象者がふえていることが大きな原因です。救急病院では、特定病院に集中することがあり、救急医になりたがらない人がふえているという実態もあります。  そのような中、佐賀県では、この対策のため、県の担当者が一一九番通報を受けて出動する救急車に同乗して、搬送に時間がかかる課題は何かを調査、さらに救命救急センターで医師に密着し、病院側の課題についても調査しました。その中から、現場と病院との情報共有に課題があることが明らかになり、情報通信技術、いわゆるICTを活用して、現場でのリアルタイムな情報共有の実現を図ることとしました。  大き過ぎるモバイルパソコンや小さ過ぎるスマートフォンでは入力に時間がかかることから、タブレット型端末iPadを導入し、県内すべての救急車に配備し、新しい救急医療情報システム「99さがネット」を二〇一一年度からスタートさせたとのことです。現場の状況を関係者全員で情報共有できるシステムが構築され、「今受け入れできる病院はどこか」、「どこで救急搬送が発生したか」、「他の病院の受け入れ状況は」などの情報を医療機関、救急車で見ることができます。  類似の取り組みは、他の自治体でも一部行われていますが、「99さがネット」のよさは、緊迫した救急現場に県担当者が同行し、その一分一秒を争う現場でiPadを見たり、搬送後、データ入力したりすることが可能かどうか検討を重ね、操作を極めてシンプルにした点にあると思います。これにより佐賀県では、一一九番通報から病院搬送までの時間が初めて短縮されました。  広島県でも、現場の救急隊が搬送先選定困難時に、携帯電話を活用して複数の医療機関に対して一斉に受け入れ要請する「こまっTEL」などのシステムが一部地域で使われていますが、搬送時間の短縮という点ではまだ不十分な状況です。佐賀方式を流用する県もふえており、広島県としても佐賀方式を参考に、タブレット活用による救急搬送の迅速化を検討していただきたいと思いますが、御所見を伺います。  質問の第六は、空き家対策についてです。  急速な少子・高齢化と核家族化が進む中、独居高齢者がふえており、死後にその人の持ち家に住む人がいないなどの理由で空き家が急増しています。平成二十年度の総務省統計局の調査によると、全国の空き家は七百五十七万戸で、空き家率は一三・一%と過去最高の割合となりました。  広島県でも、平成二十年度で空き家数約十九万八千三百戸、空き家率一四・六%で、全国平均を上回り、全国十五位の状況です。このうち、賃貸・売却用や別荘などを除いた、放置されるおそれのある空き家は約八万四千六百戸であり、住宅総数に対する割合は全国十八位です。  空き家が増加すると、景観の悪化、火災発生の誘発、防災や防犯機能の低下が危惧されます。また、ごみの不法投棄や悪臭の発生など、環境衛生面でも懸念されます。  このような空き家問題に対しては、都市部、木造密集地、農村地域など、各地域の状況に応じた対策が必要になっています。  これに対して、全国の多くの自治体で空き家条例を制定するなど対策に乗り出しており、中国地方でもことしの四月で二十八市町村が、広島県では現在、三次市、呉市、四月から大崎上島町で空き家対策の条例が施行されます。所有者にごみなどの回収や撤去を指導し、応じない場合は名前や住所を公表したりしますが、所有者が亡くなっていて、相続人を調査するだけでも多くの時間を要したりします。空き家の除却費を補助することで撤去を求めたり、一定条件のもとで自治体への寄附で受け入れて、自治体で除却して地域の憩いの場や駐輪場にしたり、また、売却希望の所有者から物件の提供を求め、空き家バンクに登録して入居希望者に提供したりと、各自治体で種々の対策がなされています。  しかし、住宅を更地にした場合の固定資産税の上昇の課題など、自治体だけの対応では限界があるということで、現在、与党の中でも空き家問題の改善を目指して、法制化に向けた本格的議論が始まっています。  基本的な取り組み主体は市町であろうかと思いますが、地域に共通する課題として空き家対策の必要性が高まる中、県としても、環境衛生、景観、防災、防犯等のさまざまな観点から、市町と連携した全県的な支援策を検討すべきではないかと思いますが、御所見を伺います。  質問の第七は、生活交通の支援・充実について伺います。  高齢や病気で運転が難しくなる人がふえる一方、地方では人口減少でバス路線の廃止も進んでいます。車がなければ通院や買い物に困るため、新たな足の確保に独自の取り組みをする地域がふえています。地域の乗り合いタクシーやデマンドタクシー、小型の生活バスなどのいわゆる生活交通の支援です。  平成十九年二月の一般質問、平成二十年二月の代表質問でも取り上げましたが、重ねて質問したいと思います。  地域住民とタクシー会社などの交通事業者、行政の三者の協議によって運行されるケースが多いのですが、運営はなかなか大変で、県や市町からの補助を受けても赤字続きで頭を抱えています。  県内でも取り組んでいる地域がふえてきましたが、超高齢化社会を考えると、ニーズはもっとふえていくと思います。過疎地域や都市部の高齢化した団地や坂道沿いの住宅など、バスの通らない地域では、このままでは高齢者はいよいよ交通弱者となって孤立してしまいます。乗り合いタクシーが運行されると、乗車される高齢者には、病院や買い物に出かける回数がふえ、また、一回の料金が二百円、三百円程度なのでタクシー代より安く、大変喜ばれるわけです。民間タクシーとの競合についてはすみ分けが必要かもしれませんが、高齢者の日常生活の負担を考えると安い乗り合いタクシーが望まれるのはやむを得ないと思います。  県下全域でますます高齢化が進む中、地域の生活交通の充実について、県としてどのように現状を認識され、今後どのように市町と連携して取り組まれようとしているか、お伺いします。  質問の第八は、中小企業事業者への支援について伺います。  県では、新たなビジネスで広島県の経済を強くしようと、湯崎知事が県政運営の柱の一つに据えるイノベーション関連事業に取り組んでいます。公益財団法人ひろしま産業振興機構に設置したひろしま創業サポートセンターが本年度実施した創業・第二創業等を目指す起業家支援のセミナーは好評で、十回の予定を二十二回に拡充し、延べ約八百人が受講する見込みとのことです。  こうした創業支援により、今年度の創業件数は目標の三百件に届く見通しであり、景気が上向き、起業意欲も高く、時宜を得た事業だと評価しています。来年度も継続して創業希望者をサポートする創業環境整備促進事業や中小企業イノベーション促進支援事業、さらに、広島県中小・ベンチャー企業成長支援事業などが予定されています。  また、国においても、景気を本格的な回復軌道に乗せるため、成長戦略を着実に進める産業競争力強化の柱の一つが地域での創業支援であり、地域で中小企業・小規模事業者の経営相談や創業支援をワンストップで行うよろず支援拠点を全国四十七カ所に整備しようとしています。そのモデルとされているのが、静岡県富士市の産業支援センターf─Bizです。  先日、会派で、カリスマ企業支援家と言われる小出センター長を訪ねました。f─Bizは、二〇〇八年に産業支援施設として富士市が開設し、施設の立ち上げと運営を民間委託した珍しい試みです。市立中央図書館の一角にあり、資料等は図書館の書籍が参照できるようになっています。中小企業・小規模事業者の経営相談や創業・起業相談のワンストップ支援施設ですが、来場相談件数はふえ続け、二〇一二年度は二千四百八十八人、一日平均約十件にもなっています。  小出センター長は、相談件数の増加の秘訣について、地域の中小企業者や創業を志す人にとって魅力ある存在でなければ相談件数はふえない。魅力とは結果を出すことだと断言しています。相談は、売り上げをどう伸ばすかが圧倒的に多く、しっかりと声を聞いてアドバイスしているとのことです。国の設置しようとするよろず支援拠点をひろしま産業振興機構とうまく組み合わせて、県内中小企業事業者への強力なバックアップができるように取り組んでいただきたいと思います。ポイントは、相談に応じる人で決まります。  ひろしま産業振興機構でも、今までも優秀なコーディネーターの方を中心に事業を進めてこられましたが、現在の中小企業事業者への支援状況と、今後、県としてさらなる支援の強化をどのように進められるのか、また、国が進めるよろず支援拠点について、県として国と連携してどのように取り組まれるのか、お伺いします。  質問の第九は、児童養護施設等を退所した児童に対するアフターケア事業についてお尋ねします。  児童虐待相談件数は依然として増加傾向にあり、こうした状況を背景に、児童虐待を受けた子供たちが児童養護施設等に入所する割合もふえています。広島県内では、平成二十五年三月一日時点の児童養護施設数は十二カ所、入所児童数は六百七十四人となっていますが、このうち、虐待を受けていた児童の数は三百四人と、およそ五割程度となっています。  入所児童は、一般家庭の児童に比べ、両親の経済的・精神的支援が期待できない状況であり、施設を退所した後の自立生活が非常に厳しくなる場合があります。従来から、児童養護施設等は、退所した児童への相談支援等を行うことになっていますが、限られた職員数で、現に入所している児童一人一人が抱える問題が複雑・多様化している中で、入所児童に対する処遇を優先せざるを得ない状況にあり、個々の施設単独で退所後児童のアフターケアを行うには限界があると思われます。児童養護施設等を退所した児童は、地域社会において自立生活を送る際には、さまざまな生活、就業上の問題を抱えながら、みずからの努力で生活基盤を築いていかねばなりません。  大分県の設置した児童アフターケアセンターおおいたでは、中学生、退所を控えた高校生、既に退所している十八歳以上の者を含めた子供に対して、子供と一緒に考え行動するという姿勢で、生活や就業に対する相談に応じるとともに、社会に出ても困らないようなキャリア教育、ソーシャルスキルトレーニングの実施や、子供が相互に意見交換や情報交換の行える場の提供を行い、社会的自立の促進を図っています。相談は、来所、電話、メールに応じるとともに、必要に応じて家庭、施設等を訪問しています。  また、栃木県では、知事を先頭にアフターケア事業の重要性を訴え、児童養護施設や自立援助ホームなど、社会的養護を担う事業者が集結して、組織化して、とちぎユースアフターケア事業協同組合を設立しました。本人の責任によらず人生のチャンスを奪われた子供たちへの支援に対し、一般県民の方から三千万円の寄附があり、それを原資に、さらに県民からの寄附も募りながらアフターケア事業を進めています。  そこで、広島県における退所児童等アフターケア事業の現在の課題についてお伺いします。  また、今後、一段と支援の拡大を検討していただきたいと思いますが、あわせて御所見を伺います。  質問の最後は、戦没者のための国立追悼施設について、知事の所感を伺いたいと思います。  公明党山口代表は、安倍総理の靖国参拝を受けて記者団にこう語っています。  靖国神社をめぐるいろいろな考え方が、国内にも国際社会からもある。遺族の思い、A級戦犯が合祀されていることに対する批判の解決、国民だれしも世界の人々が望ましいと思う戦没者に対する慰霊という三つの条件を満たす場が今存在しないことが問題になっている。直ちに国立追悼施設をつくることにコンセンサスが得られていないのが実情だと思うが、コンセンサスをつくることに政治がもっと努力する必要があるのではないか。  また、知事は、一月の記者会見の中で、総理の靖国参拝について、論評する立場にはないと思っているが、現実として外交に大きな影響が出ているということはあると思う。そういった外交的な影響については、やはり慎重に検討していく必要があるのではないかと述べておられます。  現実に、中国や韓国へ進出している県内企業の支援や観光交流に係る施策にも影響があると思われますので、このことについて取り上げたいと思います。  靖国神社は、一八六九年に東京招魂社として創建され、十年後に靖国神社と社号を改称しました。一八七四年の台湾出兵から海外派兵における戦死者の合祀を開始し、その後、一八九五年に明治天皇が参拝して以来、次第に権威を高め、日露戦争後には、日本の戦没者祭祀の中心施設として決定的地位を確立していきます。やがて、国のために戦火に散った英霊を祭る施設として、日本軍国主義の象徴、国家神道の柱となっていきます。  そして、さきの大戦を経て、いわゆる東京裁判でA級戦犯とされた東條英機元首相等十四名が一九七八年に合祀されますが、この問題が一躍注目されるようになったのは、一九八五年、中曽根首相が公式参拝を行ったときからです。このとき、中国、韓国、シンガポール、イギリス、ソ連、米国などからも、批判や懸念がメディアを中心に続出しました。国内では、A級戦犯合祀の段階で論争が起きましたが、中国等は、それ自体は問題視していないようであったのが、日本の首相が参拝するということが、A級戦犯が主導した戦争を正当化することになると強く反発したわけです。  中曽根首相は、中国の批判を受け、後藤田官房長官が、日本がサンフランシスコ講和条約で東京裁判の判決を受諾している旨を確認し、以来、首相が参拝を繰り返さなかったのは、こうした経緯から中国の主張は無視できないと自覚されたからであろうと言われています。  中曽根内閣は、靖国神社にA級戦犯の分祀を働きかけますが、靖国神社は、一たん神として祭ったものを外すことはできないという趣旨で断ります。  次に、A級戦犯の遺族がまとまって合祀の取り下げを申し出ようとしましたが、一部の遺族の反対で頓挫します。  政府が強引に分祀しようとすれば、靖国神社は現在、東京都知事に認可された単一の宗教法人であり、そこに政治介入することは、政教分離の憲法原則に違反することになります。  小泉首相が参拝を繰り返し、日中首脳会談が困難になっていたときには、中曽根元首相が改めて、A級戦犯分祀による解決を主張しましたが、強い反対もあり、決着がつかないまま現在に至っています。  遺族の思いが大切ですが、約二百五十万柱の合祀の中に、朝鮮出身者、台湾出身者など数万人も合祀されており、旧植民地出身者の遺族からの強い合祀取り下げ要求に対し、靖国神社は、日本の兵隊として亡くなったのだから、遺族の申し出で取り下げるわけにはいかないと断っています。  また、他宗教の遺族からの合祀取り下げの申し出も拒否しているのが実情です。そのように、合祀を取り下げたい遺族も多数いるということです。  一方、首相の参拝は政教分離違反ではないかという疑義から訴訟が次々に起こされており、違憲判断を含む確定判決は多数ありますが、明確な合憲判断は一つもありません。  靖国神社を非宗教的な特殊法人にしようとすれば、神道形式で祭事を行っている靖国神社は靖国神社ではなくなります。こうした困難の中から、なおかつ国家的な戦没者追悼のため、内外の人々がわだかまりなく追悼の誠をささげることのことできる無宗教の国立戦没者追悼施設の声が高まり、小泉政権時代、総理の意向を受けて、福田康夫官房長官の私的諮問機関で検討され、二〇〇二年に、国を挙げて追悼、平和祈念を行うための国立の無宗教の恒久的施設が必要であるとの報告書が提出されたわけです。その後、進展しないまま現在に至っています。  思いますに、靖国神社は、合祀取り下げを求める内外の遺族の要求に応じるのが本当ではないでしょうか。それぞれの仕方で追悼したいという遺族の権利と信教の自由を侵害しないことが大事ではないかと思います。応じることができれば、それにより靖国神社は、そこに祭られたいと遺族が願う戦死者だけを祭る一宗教法人として位置づけられると思います。  そして、新たな無宗教の国立戦没者追悼施設は、二度と戦争を起こさないという不戦の誓いの場であることが重要です。戦争を起こし、そのために亡くなった英霊を追悼する場になれば、無宗教であれ、第二の靖国になってしまいます。断じて戦争を起こさないという不戦の誓いと戦没者追悼の場として、内外のだれもがわだかまりなく追悼できる新たな国立追悼施設として設置すべきではないかと考えます。  国立追悼施設の設置について、直接論評される立場にないことは承知していますが、不戦の誓いや平和の祈念、戦没者の追悼を行うための場が必要ではないか、また、国がそうした場として施設を設置すべきではないかという考えについて、どのような感想をお持ちでしょうか。国際平和拠点ひろしま構想を通じて、平和で安定した国際社会の実現を目指す広島県として、知事の御所感を伺いたいと思います。  以上で質問を終わりますが、最後に、一言、要望を申し上げます。  福山市鞆地区の道路港湾整備事業と広島市東部地区連続立体交差事業の課題については、当初の事業案を大幅に変更しようとする案だけに、関係市町や地域住民の御理解を得られるのかどうか、その御意見に十分耳を傾け、現場の状況をよく見られて、丁寧な説明を尽くされるよう、知事に重ねて要望いたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 17 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 18 ◯知事(湯崎英彦君) まず、県民主体で成果を実感できる予算編成についての御質問でございます。  平成二十六年度は、チャレンジビジョンの中盤を迎える重要な時期であり、見え始めてきた変化の兆しをより確かなものにしながら、成長への好循環に道筋をつけていく必要があると考えております。  こうした認識のもとで、予算編成過程におきましては、これまでの取り組みを通じて生まれつつある新たな価値をより幅広く拡大していく観点から、県民の皆様と共有する取り組みの成果目標や、その達成に向けた手段などについて、徹底した議論を行ってまいりました。  例えば、活力ある経済を実現するためには、多様な創業や新事業展開を促す必要があり、創業については、その目標を三百件とした上で、意欲的にチャレンジしようとする方にとっての創業しやすい環境づくり、チャレンジ意欲を持つ方をさらにふやすための多様な人材が集まる場づくり、多様な人材の知恵を集め、分野を越えて連携、協力するためのネットワークづくりなど、意欲ある方々のチャレンジや活躍をサポートし、みずからの力で新しい展望を見出していただくことを目指しております。  また、新事業展開を促進するため、ものづくりを中心とした県内中小企業に対し、売上高の倍増を目標として専門家による集中支援や円滑な資金調達に向けた支援を行い、収益の増加や新たなビジネスにつなげていただくことを目指しております。  また、県民が、どこに住んでも将来にわたって安心して暮らしていただくためには、信頼される医療や福祉の充実が不可欠であり、すべての市町で医療や介護、生活支援等のサービスが一体的に受けられる地域包括ケア体制を構築することとし、地域の主体的な取り組みを応援し、高齢者を含め、地域に住む方々が生涯にわたり安心して生活していける環境を目指した取り組みを進めてまいります。  さらに、女性の主体的な社会参画を促すためには、仕事と子育てを容易に両立できる環境づくりが必要であり、待機児童ゼロを目標に施設整備への支援や保育人材の確保などに取り組むほか、子育て世代の女性に対する就職活動の後押しなど、女性の働きやすさ日本一を目指した環境整備を進め、新たな可能性の中で生き生きと働き、活躍していただくことを目指しております。  一方で、取り組みの目標を達成し確実に成果を上げていくためには、県民ニーズや現場のさまざまな環境変化等を踏まえた上で、こうした県の施策とその意義を身近なもの、生活の向上につながるものとして、広く県民の皆様に受けとめていただく必要がございます。  このため、施策推進に当たりましては、各事業局はもとより、私自身も県民の皆様の活動や生活の実態など現場の情報を把握しながら、さまざまな機会をとらえて県の考え方や取り組みをお示しし、皆様とともに目指す姿を共有した見える県政にも力を入れてまいりたいと考えております。  その上で、何よりも大切なことは、県政の主役である県民の皆様が主体となって新たなことに積極的に挑戦していただき、日常生活の中で達成感や充実感を感じていただくことでございます。  こうした観点に立って、私といたしましては、あらゆる取り組みの原動力となる県民一人一人のチャレンジを応援し、一歩前へ踏み出そうとする力を結集させることにより施策が着実に成果に結びつき、皆様が未来への夢や希望を実感できる県政運営を目指してまいりたいと考えております。  次に、核兵器廃絶への取り組みについてでございます。  NPDIは、その発足を主導いたしました日本を初めとする非核兵器国十二カ国により、核軍縮・不拡散に関する創造的な政策を提案し、実現するという重要な取り組みであり、今回、その外相会合が広島で開催されることを、被爆地の知事として極めて意義深いことであると思っております。  県といたしましても、この外相会合での議論が実りあるものとなり、国際社会における核兵器廃絶に向けた取り組みがより一層進展することを期待しているところであり、昨年七月に広島市や地元経済界等とともに設置いたしましたNPDI外相会合支援推進協議会によって、会議の成功に向け、できる限りの支援を行いたいと考えております。  具体的には、広島市内に歓迎バナーを掲出するなど、地元の歓迎気運の醸成を図るとともに、外相会合に合わせて、県民、市民向けに核兵器の非人道性に焦点を当てた核軍縮シンポジウムを開催するほか、各国外相と被爆者等との意見交換の場を設けることなどに取り組んでまいります。  こうした取り組みによりまして、核軍縮・不拡散に向けた国際的な枠組みであるNPDIの活動を被爆地広島が一丸となって後押しするとともに、私自身、四月下旬にニューヨークで開催されますNPT運用検討会議準備委員会に広島市長とともに参加するなどの取り組みもあわせて、核兵器廃絶を願う広島の思いを広く世界に発信してまいりたいと考えております。  次に、地域包括ケアシステムの構築についてでございます。  地域の多様な特性に応じて地域包括ケアを構築するために、平成二十六年度までに、各市町においてモデルとなる連携体制を構築し、必要な基盤や人材を確保しながら、平成二十九年度までに、県内百二十五の日常生活圏域ごとにシステムを実現させたいと考えているところでございます。  このため、県といたしましては、これまでに、医師会と連携して地域のリーダーとなる医師等の育成をするとともに、市町の地域包括ケアシステム構築のためのロードマップの作成に向けて、先進事例の提供や市町職員の研修を行ってきたところでございます。  さらに、今後は、レセプト情報等の分析システムの活用や日常生活圏域へのヒアリングを通じて、地域包括ケアシステムの達成目標を作成し、市町の取り組みを評価、共有できる仕組みを構築してまいりたいと考えております。  地域包括ケアを担う医師の確保に向けましては、今般、診療報酬改定により主治医機能が新たに点数化されたところでございますが、県といたしましては、大学や医師会等と連携して、身近で総合的な医療を提供する、いわゆるプライマリ・ケア医の育成・確保に努めてまいりたいと考えております。  また、看護協会や福祉・介護関係団体等と連携いたしまして、離職防止や復職支援のための相談・研修の実施等により看護・福祉・介護職の確保・定着を図るとともに、介護報酬等を活用した処遇や就業環境の改善を促進してまいります。  今後とも、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるように、市町、関係団体等と連携し、地域包括ケアシステムの構築を目指してまいりたいと考えております。  次に、中小企業事業者への支援についてでございます。  県内の中小企業は、事業所や従業員数において大きなウエートを占めているところでありまして、新技術や新製品の開発により新分野に事業展開する企業も多いことから、中小企業事業者への支援は極めて重要な課題であると認識しております。  このため、県では、公益財団法人ひろしま産業振興機構を中核的支援機関として、他の中小企業支援機関とも連携を図りながら、中小企業事業者の創業の段階から成長段階に至るまで、きめ細かい支援を行っているところでございます。  まず、創業段階の支援では、今年度から創業サポートセンターを設置し、商工会議所等と共催で創業準備のための多彩なセミナーを開催するとともに、中小企業診断士や弁護士等の六十七人の専門家を創業サポーターとして委嘱いたしまして、創業前の事業計画の立案を初め、商品の価格設定や販路開拓の相談など、創業後のフォローまで継続的な支援を行っております。  また、成長段階の支援では、昨年度から、販路開拓や生産管理等のトップレベルの専門家集団がチームとなって一年間支援を行うという、全国的に見てもユニークなチーム型支援を行っており、販路開拓先への営業活動の指導による売り上げの拡大や、工場レイアウトの改善による生産の効率化などの成果が出始めております。
     さらに、中小企業事業者には、どこへ相談したらいいかわからないという方や、相談内容が十分整理されていない方もいらっしゃることから、そうした悩みをワンストップで受けとめて対応する体制も整備したところでございます。  今後は、こうした取り組みによって中小企業事業者の利便性の向上や効果的な相談体制を着実に進めるとともに、定期的に中小企業事業者の声をお聞きしながら、よりニーズに合った支援対応を図ってまいりたいと考えております。  一方、来年度から、全国四十七都道府県に国が設置する予定のよろず支援拠点でございますが、各拠点に中小企業支援のコーディネーターとアシスタントを配置して、総合的・先進的アドバイスを行うほか、支援チームの組成支援などを行うこととしております。  この制度の詳細につきましては、不明な部分もまだございますけれども、県といたしましては、国とも緊密に連携しつつ、本制度と県の産業振興機構の支援機能を一体的に組み合わせることなどにより、一層効果的な中小企業支援を進めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、戦没者のための国立追悼施設についての御質問でございます。  戦没者を追悼する新たな国立施設の建設については、論評する立場にございませんけれども、さまざまな意見があるということは承知しております。国際平和拠点ひろしま構想を掲げて、平和で安定した国際社会の実現を目指している本県といたしましては、今日の平和と繁栄が多くの戦没者のとうとい犠牲と御遺族の御労苦の上に築かれていることを深くかみしめて、そのとうとさへの思いを引き継いでいくことが大切であると考えているところでございます。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 19 ◯議長(林 正夫君) 土木局長岩佐哲也君。         【土木局長岩佐哲也君登壇】 20 ◯土木局長(岩佐哲也君) 老朽インフラの総点検についてお答えいたします。  本県では、平成十七年度に策定した公共土木施設維持管理基本計画に基づき、橋梁を初めとする主要な施設について定期点検等を実施し、把握した損傷状況や健全度の評価結果を含む施設のデータベース化を終了したところであり、その他の施設についても、順次拡大する計画としております。  引き続き、必要な施設点検を着実に実施するとともに、総点検に関する国の動向も注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。  また、これらの点検において、施設の状況をより的確かつ効率的に把握する上で、新たな検査機器や新技術の導入は非常に有効と考えております。  このため、平成二十六年度から新たに取り組むインフラ老朽化対策推進事業の一環として、点検、診断に係る技術や施設の長寿命化に資する技術を募集、登録する制度を創設することといたしました。こうした取り組みを通じて、新しい技術や他分野の技術を積極的に活用することにより、インフラ老朽化による維持管理費の増大に対応した維持管理の効率化やコストの縮減を図ってまいりたいと考えております。  さらに、インフラの維持管理や更新につきましては、現在、橋梁を初め、トンネル、堤防、護岸、港湾などの主要な二十六種類の施設について、点検結果に基づいた修繕計画の策定や見直しを始めるとともに、これらの施設ごとの修繕計画を統括する維持管理計画の策定を進めているところでございます。  今後も、国土強靭化に関する動向を注視しつつ、策定中の維持管理計画等に基づく必要な維持管理経費などを確保するため、国の補助制度も十分活用しながら、新たな制度拡充について、引き続き、要請を行うとともに、県民の安全で快適な生活を確保するため、計画的な維持管理、更新を進めてまいります。 21 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長笠松淳也君。         【健康福祉局長笠松淳也君登壇】 22 ◯健康福祉局長(笠松淳也君) 三点お答え申し上げます。  まず、災害時における水の確保対策についてでございます。  水道は、県民生活や経済活動に欠かせないライフラインであり、災害時におきましても、水の確保は極めて重要であると認識しております。  このため、水道事業の事業者である市町は、災害時の断水に備えて、給水車や応急給水拠点等に加え、消火栓を活用した仮設給水装置を整備しているところでございます。この仮設給水装置は、現在、県内の五つの市において約百三十台が所有されており、災害時の有効な応急給水施設の一つとして、水道施設の復旧が長期化する場合や給水拠点から遠隔の地域などでの活用が考えられております。  県といたしましては、市町に対しまして、先進事例に関する情報を提供いたしますとともに、それぞれの実情に合った仮設給水施設の整備や活用方法の検討が進みますよう、さらには、地域における防災訓練に取り入れるなどして、災害時に生かされますよう助言してまいりたいと考えております。  今後とも、関係機関、各種団体と連携し、災害時の水の確保に取り組んでまいりたいと考えております。  続きまして、救急搬送の迅速化についてでございます。  本県では、救急搬送の迅速化を図るために、平成九年度から全国に先駆けて、インターネットを活用して救急患者の搬送を支援する救急医療情報システムを運用し、平成十九年八月からは、「こまっTEL」の機能を追加したところでございます。  しかしながら、高齢化の進展などに伴いまして救急搬送人員が増加する中で、一一九番通報から病院搬送までの時間は、平成二十四年の平均で三十六・六分と、十年前に比べて十・五分長くなっておりまして、搬送時間全体の十分な短縮には結びついていない状況でございます。  こうした中、本県におきましては、来年度、救急医療情報システムの更新を控えておりまして、佐賀県など他県のシステムを調査するとともに、県担当者を救急車に同乗させるなど、救急搬送の実態の把握に努めているところでございます。  システムの更新に当たりましては、搬送困難時の一斉送信機能など、本県のシステムの長所を生かしながら、他県の例も参考にしながら、救急患者の状態や救急病院の受け入れ状況を関係者全員で共有する機能の導入など、救急搬送の迅速化に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、児童養護施設等を退所した児童へのアフターケア事業の拡大についてでございます。  児童養護施設を退所した児童のアフターケアにつきましては、各施設におきまして、これまで退所後の児童の相談に親身に対応していただくなど、積極的に取り組んでいただいているものと認識しております。  一方で、本県では、自立援助ホームなどの退所児童等の支援を専門に行う施設が不足している中で、児童養護施設では限られた人員体制で入所から退所後まで対応していただいているといった課題がございます。  このため、本年度から、児童養護施設等退所児童サポート事業を開始いたしまして、退所後の児童の支援を行う専任職員の配置に必要な経費を助成しますとともに、退所後の児童の受け皿についても、アフターケアを行う事業所の設置を、児童福祉に実績のある社会福祉法人等に働きかけているところでございます。  また、国におきましては、児童養護施設における養育の単位を六人から八人程度にグループ化して処遇する、施設の小規模化を推進しております。これによりまして、職員の配置基準が現行の児童五・五人に一人から、おおむね四人に一人に引き上げられ、家庭的な環境のもと、児童に対する自立支援やアフターケアを含む総合的な支援の強化が図られますことから、県といたしましては、小規模化の早期実現に向けて、施設に対しまして、整備計画の策定支援や施設整備等の財政的支援を行ってまいります。 23 ◯議長(林 正夫君) 都市技術審議官児玉好史君。         【都市技術審議官児玉好史君登壇】 24 ◯都市技術審議官(児玉好史君) 空き家対策の取り組みについてお答えします。  人口減少や少子・高齢化の中で、県内でも空き家が増加しており、適正な管理が行われずに放置された場合には、景観や環境の悪化、防災・防犯上の問題などがあると認識しております。  空き家対策につきましては、まちづくりや地域活性化の観点から市町が主体的に取り組んでおり、県は、情報提供や技術的な助言などにより市町を支援していくことが必要であると考えております。  この一つとして、県におきましては、県・市町間の意見交換の場を設定し、それぞれの市町の課題や取り組み状況について情報共有を図るとともに、空き家所有者からの一元的な相談窓口の設置などの対策について、市町とともに検討を始めたところでございます。  一方、国におきましては、空き家対策に関する法制化に向けて、国、県、市町村の役割分担や空き家所有者に対する市町村の指導権限の明確化などについて議論されていると承知しております。  県といたしましては、この法制化の動向も踏まえながら、引き続き、市町と連携して空き家対策に取り組んでまいります。 25 ◯議長(林 正夫君) 地域政策局長梅木敏明君。         【地域政策局長梅木敏明君登壇】 26 ◯地域政策局長(梅木敏明君) 生活交通の支援充実について御答弁申し上げます。  モータリゼーションの進展や少子・高齢化などによる利用者の減少に伴い、民間バス路線の廃止・縮小が進み、市町によるバスの代替運行に係る財政負担が増加する中において、持続可能な交通手段として、地域の生活交通を維持・確保していくことは重要な課題であると認識しております。  このため、県といたしましては、平成十九年度に市町運行路線の再編やデマンド交通の導入を促進するため、県独自の補助制度を創設したところでございます。  また、平成二十五年度からは、市町に限らず、新たに住民自治組織等が運行するデマンド交通も補助対象とし、現在、この県の補助制度を活用したデマンド交通は、九市町七十九系統で運行が行われております。  今後、とりわけこうしたデマンド交通の導入を促進するためには、地域の実情に応じた、より一層利用しやすい運行形態とするともに、それを支えようとする住民の意識を醸成していくことが重要であると考えております。  このため、県といたしましては、引き続き、市町、交通事業者、住民などによる市町交通会議に参画し、デマンド交通の先進事例を紹介するなど、意識醸成に努めるとともに、必要な助言や財政支援を行い、地域の実情にきめ細かく対応した暮らしに不可欠な生活交通の維持・確保に努めてまいります。 27 ◯議長(林 正夫君) 危機管理監本瓦 靖君。         【危機管理監本瓦 靖君登壇】 28 ◯危機管理監(本瓦 靖君) 男女双方の視点からの地域防災対策の推進についてお答えいたします。  全国各地において大規模な自然災害が頻発し、また、南海トラフ地震など大規模地震の発生も危惧される中、県、市町はもとより、県民、事業者、自主防災組織、災害ボランティア等が減災の視点に立ち、男女双方の視点にも配慮しながら、それぞれの役割を果たし、相互に連携した防災対策に取り組んでいくことが重要であると認識しております。  そのため、県の地域防災計画に、避難所運営への女性の参画の推進、女性や子育て家庭のニーズに配慮した避難所運営、男女、高齢者等によるニーズの違いなどにも配慮した物資の調達・供給、防災関係機関による家庭や家族単位での防災に関する普及啓発などを盛り込んでおります。その計画に基づき、自主防災組織の女性防災リーダーが企画段階から参画した避難所運営訓練や防災訓練、また、女性消防団員が、日ごろから子供や地域住民を対象とした防災や火災予防、応急手当の普及指導などの具体的な取り組みが進められているところでございます。  今後、このような取り組みを全県に広めることにより、地域防災計画の実効を高め、万一、災害が発生した場合においても、男女双方の視点に配慮した防災対策が行われるよう取り組んでまいります。 29 ◯議長(林 正夫君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時十一分散会 広島県議会...