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  1. 広島県議会 2012-12-04
    平成24年12月定例会(第4日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2012年12月12日:平成24年12月定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十二分開議 ◯副議長(中本隆志君) 出席議員五十五名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第九五号議案         至第三十八 報第二四号 2 ◯副議長(中本隆志君) これより日程に入ります。日程第一、県第九五号議案 平成二十四年度広島県一般会計補正予算から日程第三十八、報第二四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。山下智之君。         【山下智之君登壇】 3 ◯山下智之君 皆さん、おはようございます。自民党広島県議会議員団・県民会議の山下智之でございます。今次定例会に質問の機会を与えていただき、皆様に感謝を申し上げます。早速質問に入らせていただきます。  最初は、国際平和拠点ひろしま構想の今後の取り組みについてお伺いします。  昨年十月、国際平和実現のために本県が果たすべき使命と役割を取りまとめた国際平和拠点ひろしま構想が策定されました。この構想では、核兵器廃絶、復興・平和構築、新たな安全保障体制の構築の三つの課題と平和のための理論構築・研究集積、人材育成と研究活動を通じた平和創造・構築活動の支援、創造的なアイデアの創出とメッセージの発信という三つの行動を組み合わせるアプローチをもとに、行動計画が提案されています。  知事は、昨年、国連本部を訪問され、また、今回、国連欧州本部などを訪問し、世界に向け、その輪を着実に広げようとされております。私も今回、欧州訪問に同行させていただき、さまざまな方々のお話をお伺いする中で、本県がこうした取り組みを行う意義を再認識いたしました。しかし、これまでも世界のあらゆる人たちが国際平和を願い、取り組まれておりますが、実現に至っておりません。実現のためには、これからも長い年月を要することは確かでありますが、一歩ずつ着実に前進していく必要があると考えます。また、国レベルでは核兵器による抑止力を肯定する発言が相次ぎ、国内においても、国際平和への理解が十分であると言いがたい状況であることから、今後の道のりの険しさを懸念します。  こうした状況を踏まえ、この構想実現に向け取り組んでいく中で、まずは、具体的かつ明確な目標を設定し、取り組む必要があると思いますが、知事の御所見をお伺いします。  次は、社会的弱者の虐待への対応について、何点かお伺いします。  昨日、我が会派の伊藤議員もお伺いしましたが、府中町で小学五年生の女児が、母親からしつけと称した暴行を受け死亡した事件が発生しました。まことに心痛む事件であり、ここで改めて、亡くなられた児童の御冥福をお祈りいたします。  本県では、二年前にも福山市で幼児が虐待により死亡した事件が発生しており、こうした痛ましい事件が二度と起こらないよう、不退転の決意で再発防止に向けて取り組む必要があります。  今回の事件に至るまでには、実際に虐待があったために一度は児童養護施設で保護されていた状況を考えますと、未然に防げたのではないかと残念でなりません。虐待を受けた児童を家庭に帰すのは、親子関係を再構築する第一歩でありますが、虐待は再発リスクが高いと言われており、母子が再び同居する場合には、こども家庭センターだけでなく、市町や学校、地域など社会全体で支えていく必要があると思います。  現在、検証委員会を設置し、年度内には虐待防止に向けた報告をまとめ、県に提出することとされておりますが、現在でも県下のどこかで虐待が発生しているわけですから、現状で最善策を講じる必要があります。県と市町の調整を行うため、児童福祉司の資格を持つ市町・県連携アドバイザーを各児童相談所に配置するなど、先進的な取り組みを実施している兵庫県のある担当者は、児童虐待にはどれだけ備えても足りない中、市町との連携に活路を見出すしかないと話されております。  このことを踏まえますと、例えば、厚生労働省の手引には、現在、子供を家庭復帰させた後は、市町や学校、児童相談所などで構成する要保護児童対策地域協議会を活用するよう求めておりますが、この協議会で、市町担当者を含め家庭復帰の判断を行うことや市町との実務者会議を定期的に開催するなどの運営方法については、報告書を待たずとも改善すべき点があると考えます。  そこで、今回の事件を教訓に、現在の市町などとの連携のあり方を早急に見直し、改善することが必要ではないかと思いますが、御所見を伺います。  次は、学校における虐待に関する教育についてであります。
     先ほども述べましたが、こうした事件を未然に防ぐためには、社会全体で支えていく必要があると思います。その一つとして、学校における虐待に関する教育の実施があると考えます。  児童虐待は幾つかの要因によって起きるとされておりますが、その要因の一つに、子供のときに虐待を受けた親が我が子にも虐待を行うことが挙げられております。こうした負の連鎖を断ち切るため、高校では、両親が協力して子育てすることの必要性などを教え、また、小学校では、虐待への認識を深め、受けたときの対応などを教えることができれば、実際に虐待を受けている児童たちの反応を酌み取り、早期発見にもつながるのではないか、そうすれば、今回のような痛ましい事件を未然に防止することができるのではないかと考えます。  こうした悲惨な事件を再び起こさないためにも、学校において虐待などに関する教育を行う必要があると考えますが、御所見を伺います。  次は、高齢者虐待についてお伺いします。  高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律が平成十八年四月に施行され、六年が経過しました。本県では、平成二十三年度の高齢者虐待の状況として、社会福祉施設内と家庭内での虐待数などが公表されておりますが、特に家庭内に関する事項を見てみますと、虐待数は四百八件と前年度からは減少しておりますが、相談件数は三千六十七件もあります。これは平成十八年度の約千六百件と比べ約二倍の件数であり、このことは、潜在的な問題として広がりつつある現状のあらわれではないでしょうか。  高齢者虐待の場合、虐待を受けた本人や発見者からの通報は、まず市町の地域包括支援センターなどに届けられ、市町が相談や指導に当たることとされており、県の役割は、高齢者虐待防止への理解を求める普及活動や複雑・困難な事例について助言や支援などを行うこととされております。しかし、急速な勢いで高齢化社会が進み、高齢者介護においても施設から在宅へという流れの中、介護者にかかる負担が重くなり、特に、家庭など閉ざされた環境で生じる心理的虐待などは他人には発見されがたいことから、その対応には困難さが増すものと考えます。  こうしたことを踏まえますと、今後、高齢者虐待に関する相談件数などは増加し、複雑化するため、これまで以上に県の役割が重要になってくると考えます。そのため、市町職員の人材育成や高度な相談に対応する専門機関の設置など、県の役割は今後ますます重要になると考えます。  そこで、こうした現状を踏まえ、今後、県の役割について検討していく必要があると考えますが、御所見をお伺いします。  次は、障害者虐待についてお伺いします。  本年十月より、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律、いわゆる障害者虐待防止法が施行されました。この法律が成立した背景には、平成十六年、知的障害者施設の職員による身体的虐待が行われた福岡カリタスの家事件など、障害者への虐待が後を絶たない状況がありました。昨年、本県でも三原市の社会福祉施設で性的虐待や経済的な虐待が発生したことは、記憶に新しいところであります。  この法律では、障害者への虐待に気づいたときは、一般の方々にも市町や県への通報義務が課せられております。ことし十月、県では、法律の施行に伴い、広島県障害者権利擁護センターを設置し、体制を整備され、大いに期待するところでありますが、障害者への虐待の発見は、本人からの情報もあるでしょうが、その特性を考えますと、特に周辺からの情報が重要であります。まずは、一般の方々にこの法律の趣旨や内容について十分理解してもらうことが必要であると考えます。しかし、現在、この法律が県民に十分に周知されているとは言いがたい状況であります。  そこで、障害者虐待防止法が施行されたことについて、県民への啓発活動の取り組み状況と今後の取り組みについてお伺いします。  次は、総合的な相談窓口の設置についてお伺いいたします。  これまで、児童虐待、高齢者虐待、障害者虐待について質問してまいりました。このほかにも、夫婦や恋人など近親者間の暴力行為であるドメスティック・バイオレンスなどがあり、虐待といいましても、その形態は多種多様に及んでおります。  現在、虐待の窓口は、子供、高齢者、障害者、それぞれの行政の縦割りで窓口が分散しており、虐待を発見した方からすると、総合的な窓口があれば相談部署を探す手間が省けること、また、県民への周知徹底が図られることなどが期待でき、その結果、虐待の早期発見や未然防止にもつながっていくのではないかと考えます。その総合的な窓口には、各分野の専門的職員を配置し、虐待に対応した相談や指導、助言を行い問題解決までを図る、二十四時間・三百六十五日対応のワンストップサービスの実施が理想でありますが、実現性を重視するなら、一定の知識を有した方々がまず対応し、専門的な段階になるとこども家庭センターなどに引き継いでくれる、そんな窓口の設置であっても、その効果は十分発揮できるのではないかと考えます。  そこで、こうした総合相談窓口の設置について所見をお伺いいたします。  次は、生涯にわたる健康づくりについて、三点お伺いします。  ことし四月七日の世界保健デーのテーマは高齢化と健康で、「健康であってこその人生」をスローガンとして各地でキャンペーンが展開されましたが、果たして、本県の高齢者は健康に生き生きと暮らされているのでしょうか。  本県県民の平均寿命は、男女ともに全国平均を上回っておりますが、日常生活に制限のない期間、いわゆる健康寿命は、男女とも全国平均を下回っております。この健康寿命と平均寿命の差が日常生活に制限のある期間、すなわち健康上の問題で生活に不自由を感じている期間ということになりますが、本県は平成二十二年、この期間の平均が、男性で九・七五年と全国ワースト十位、女性については十四・五五年で全国ワースト一位となっております。最も短い群馬県の十・六一年と比べると、不自由な生活が四年間も長いのです。たとえ長生きしても、体が思うように動かない期間が長いのでは、生活の質が高いとは言えません。  健康寿命は、国民生活基礎調査の質問に対する回答と生命表をもとに算出する方法が一般的でありますが、本人の主観が反映されるという点で、他の客観的なデータより最も県民感情に近いデータであると思います。広島に生まれ、育ち、住んでよかったと思える広島県を目指すのであれば、人生最期のときまで、介護を必要とせず、はつらつと暮らせる県であってほしいものです。県においては、今年度、広島県健康増進計画「健康ひろしま21」の改定作業を進めておりますが、県民の特性の分析なしに対策を打つことはできないと思います。  そこで、まず、本県ではなぜ健康寿命が短く、日常生活に制限のある期間が長いのか、その要因をどのように分析しておられるのか、お伺いします。  次に、健康寿命に関して、認知症対策についてお伺いします。  平成二十二年の国民生活基礎調査によれば、介護が必要となった主な原因の一位は、脳卒中二四・一%で、第二位は認知症が二〇・五%を占めております。認知症は、最初の症状は軽くても徐々に進行して、幻覚や妄想、徘回の症状が見られるようになります。病状が進行すればするほど介護も困難になり、家族は精神的、肉体的、金銭的なストレスと闘い、疲れ切ってしまうのです。先ほど述べましたが、こうした状況が高齢者虐待につながるのではないかと懸念しています。  県の推計では、県内の認知症高齢者は、平成二十二年が六万五千人で、平成三十二年には九万四千人と、十年間で約一・四倍増加すると予測しております。現在の医療では、特に我が国で主流となっているアルツハイマー型認知症を予防することは不可能であると言われております。しかしながら、年をとるに従って認知機能の低下が見られる軽度認知障害と呼ばれる症状の高齢者はアルツハイマー型へ移行する確率が著しく高いことがわかっており、この高齢者に対して運動や趣味に関するさまざまなアプローチを行うことによって、認知症発症の時期をおくらせたり認知機能の低下を抑制することができることが明らかになっております。つまり、認知症のリスクがある高齢者を早期に発見することが重要になってくるのであります。  県では、高齢者が日ごろ通っているかかりつけ医に気軽に認知症の相談ができるよう、平成二十二年から、物忘れ・認知症相談医、いわゆるオレンジドクターを認定し、ホームページで公表しておりますが、市町によってオレンジドクターの数にばらつきがあったり、一般にまだ取り組みが知られていないため、早期発見につながっていないのではないかという声も聞かれます。  そこで、オレンジドクターのこれまでの成果と課題並びに認知症リスク高齢者の早期発見に向けた今後の取り組みについてお伺いします。  先ほど申し上げた国民生活基礎調査によりますと、介護が必要となった主な原因として、第一位は脳卒中の二四・一%で、骨折や転倒、関節疾患といった運動器疾患も一七%と大きなウエートを占めております。年をとるとともに、筋力の低下や関節・脊髄の病気、骨粗鬆症などによって運動器の機能が衰え、要介護や寝たきりになってしまうリスクの高い状態をロコモティブシンドローム、運動器症候群と言いますが、メタボリック・シンドロームと並ぶ深刻な社会問題として、近年、注目されている概念です。  メタボの原因が内臓脂肪の蓄積であるのに対し、ロコモティブシンドロームは運動機能の低下が原因で起こるものです。歩行速度が速い高齢者ほど生活機能を維持しやすく、余命も長いことが知られております。片足立ちで靴下がはけなくなったとか家の中でつまずいたり滑ったりするといった状態が続くようであれば、ロコモティブシンドロームのリスクが高い、すなわち、将来、要介護になる可能性が高いと言われております。そうならないためには、ロコモティブトレーニングと言われる家庭で簡単に実践できる運動を続けることで、症状の進行を防ぐことができるそうです。そうした身近なところから、ロコモティブシンドロームの予防を始めていく必要があると思います。  ロコモティブシンドロームの予防の重要性が認知されれば、一人一人の運動器の健康が保たれ、介護が必要となる県民の割合を減少させることが期待できると思いますが、ロコモティブシンドロームという言葉や概念は、まだなじみが少なく、広く知られておりません。  そこで、県においては、ロコモティブシンドロームの認知度を高め、そのリスクを低減するため、どのような取り組みをしていこうとされるのか、お伺いします。  次は、消防機能の広域化の推進についてお伺いいたします。  近年、各地で発生する災害が大規模化し、要介護者や高齢者など社会的弱者がまずは犠牲となる現状への対応や、また、急速な高齢化を背景として救急搬送が増加しており、住民の生命、身体及び財産を守るという消防の責務は、ますます重要なものとなっております。  一方、消防の現状を見てみますと、小規模な消防本部では、消防車や救急車の出動体制、職員の確保、機材の整備などの面において、必ずしも十分な消防体制とは言えない状況であることから、国は平成十八年に消防組織法を改正し、広域化の指針の中で、管轄人口三十万人以上の規模を一つの目標とし、消防の広域化を図る消防本部の再編を打ち出しました。  現在、本県では十三本部ありますが、管内人口が十万人未満のいわゆる小規模な消防本部は六本部で、うち四本部は人口三万人前後であり、国が目標とする規模の本部数は二本部のみで、消防の体制及び確立を図るためには広域化を進めていく必要があります。このため、平成二十年三月、県では広島県消防広域化推進計画を策定し、将来的にはさらなる広域化を課題とした上で、県内の十三消防本部を生活圏域や医療圏域との不整合が解消できるよう、五ブロックとする再編に向けた取り組みを進めております。  消防機能の一元化は、重複的な投資が回避され、少ない経費で、より質の高い消防・救急サービスの提供が可能となること、また、消防施設・設備の計画的な整備を行い、地域総合防災力の強化が図られることから、極めて重要であると考えます。一部市町間では業務委託による広域化が見受けられるようですが、消防本部間での組織体制や装備に差異があること、また、財政負担の増加に対する危惧などの理由から、広域化そのものは進んでいない状況であります。県は、これら諸課題の解消に向け積極的な支援を行い、広域化を加速させ、最終的には一元化すべきではないかと考えます。  そこで、消防本部の広域化に向けた取り組み状況と一元化することの是非について、知事に御所見をお伺いします。  次は、公立学校教員の病気休職等に伴う代替教員の適切配置についてお伺いします。  現在、公立学校の教員が病気休職などで長期間休むこととなった場合、児童生徒の教育に支障が生じないよう、必要に応じて臨時的任用等の代替教員が配置されておりますが、先日、廿日市市内の小学校の保護者の方から、次のようなお話を聞きました。ある学級では、担任の教員が一学期の途中で病気休暇になり、その代替として臨時的任用の教員が配置されました。しかし、この代替教員は一学期限りでかわり、二学期からは別の臨時的任用の代替教員が配置され、さらには、十二月から、また別の代替教員が配置されたとのことでありました。  担任の教員が病気休職等で長期間不在となるため、代替教員が配置されることはやむを得ないことであるとは思いますが、今回のように、わずか一年の間に四回も教員が交代すれば、そのたびに時間をかけ教員との信頼関係を築く必要があること、また、教員がかわれば指導方法も変わることなども考えますと、児童に対して多大な影響を与えるとともに、保護者の理解を得ることは難しいのではないかと考えます。  このような事例が発生した背景には、臨時的任用や再任用などの代替措置に係る制度の問題もあると聞いておりますが、代替教員の配置に際して、まずは児童への影響が生じないよう、適切な配慮を行うべきであると考えます。また、こうした事例は特別な事例として発生しているのではなく、まだ他にも同様なケースがあると聞いており、日常的に発生しているのであれば、教育行政が責任を持って改善すべきものであると考えます。  そこで、こうした事例が児童生徒に与える影響についてどのように認識し、また、今後どのように改善を図っていかれるのか、教育長にお伺いします。  次は、私立学校施設の耐震化を促進するための支援についてお伺いします。  知事は、財政が非常に厳しい状況にある中、児童生徒の安全を早期に確保するため、全国でも最下位クラスであった県立学校施設の耐震化率を平成二十七年度末までの五年間で一〇〇%に達成することを昨年六月に英断されました。現在、この目標の達成に向けて関係部局一丸となった取り組みを進めており、また、この耐震化を完成させるためには、総額三百八十億円程度の予算を投入される見込みであると聞いております。  一方、本県においては、私立高等学校に通う生徒は約三割にも達していることを考えますと、私立学校が公教育の一翼を担っていることも確かであります。しかしながら、本県における私立学校施設の耐震化率を見てみますと、平成二十三年四月現在では六二%と、全国三十八位と下位にあり、これは中国五県では、島根県と岡山県に次いで三位という状況であります。  このような中、本県を除く中国四県では、私立学校施設の耐震化を促進するために、国の補助に加え、県単独の補助制度を設けております。本県では、施設の耐震化診断に対する補助制度はあるものの、残念ながら、肝心の耐震化工事に対する補助制度はありません。私立学校に在籍する児童生徒も県民であり、その安全を確保することは当然であると考えます。  そこで、公立学校施設の耐震化の推進とあわせ、私立学校においても生徒の安全を確保する必要があると考えますが、本県における私立学校施設の耐震化に対する現状の認識と今後の対応について、知事の御所見をお伺いします。  次は、地域課題について、二点お伺いします。  まず、広島高速道路の次期計画についてお伺いします。  「ひろしま未来チャレンジビジョン」が目指す県土の将来像を実現するための重要な基礎インフラである道路については、現在、本県の基幹道路となる中国横断自動車道尾道松江線や東広島・呉自動車道が、平成二十六年度完成を目指し整備が進められております。これらは単に一路線だけの整備効果があるだけではなく、本県道路網のネットワークを構築することにより、その相乗効果が大いに期待されるところであります。同時に、産業や人口が集積する広島都市圏の高次都市機能の強化を図っていくことも重要な課題であり、この課題解消のためには、山陽自動車道と広島高速四号線の接続が不可欠であると考えております。  また、県内には主要渋滞ポイントが五十八カ所あり、県内産業活動などに多大な影響を及ぼしていることから、早急な対策が必要でありますが、広島都市圏の西部については、この接続によりその多くが解消されるのであります。さらに言えば、この接続により山陽自動車道と広島高速道路とのネットワークが形成されることは、高速道路全体の利便性や定時性の向上にもつながっていくことになるのです。山陽自動車道と広島高速四号線の接続距離は、直線で結べば約七百メートルと極めて短く、現在の状況は、まさにおしい広島県と言わざるを得ません。  この接続計画は、現在の広島高速道路の基本計画には位置づけておりますが、平成二十五年度までを期限とする整備計画には入っておらず、ルートも確定していないことから、都市計画の決定も行われておりません。現整備計画が平成二十五年度までであることなどを踏まえると、最終的な判断をすべき時期に来ているのではないかと考えます。  そこで、広島高速道路の次期計画について、特に山陽自動車道と広島高速四号線の接続について御所見をお伺いします。  二点目は、宮島口の整備についてお伺いします。  平成二十三年九月に県が策定した広島圏都市計画区域の整備、開発及び保全の方針では、廿日市、大竹市のエリアは、広島中枢拠点の役割を分担する拠点として、商業分野などの都市機能の集積、強化を図るとともに、世界文化遺産のある宮島を中心とし、玄関口である宮島口までの地域において交通の結節点機能強化などを行い、国際観光交流ゾーンの形成を図ることとしております。  これまで宮島口は一般海域として管理され、統一的な開発が進まない状況でありましたが、昨年、厳島港と一体の港として県管理の港湾区域に指定し、県が岸壁や公共桟橋、旅客ターミナルなどの整備を行うことを可能としたこと、また、周辺の道路整備事業と連携して進めるため、西部建設事務所廿日市支所に厳島港整備課を新たに創設されたことは、まことに頼もしい限りであります。  昨年、宮島の観光客は過去最高の三百六十四万人にも上り、今年度は渋滞対策の社会実験の実施などの効果により四百万人を超えるのではないかと期待されるところでありますが、今後さらに観光客の増加を目指すためには、これらの整備が不可欠であります。  そこで、県が廿日市市と連携を強化して取り組むこととしている公共桟橋などの早期完成に向けた現在の状況と今後の取り組みについてお伺いします。  以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯副議長(中本隆志君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、国際平和拠点ひろしま構想の今後の取り組みについての御質問でございます。  本県では、国際平和拠点ひろしま構想の推進のために、本年十月に、国際平和拠点ひろしま構想推進委員会での議論を踏まえて、国際平和拠点ひろしま構想推進ガイドラインを策定いたしました。このガイドラインでは、核兵器廃絶への信念と復興への確信と未来への希望という広島の二つのシンボル性をもとに、構想を具体化していく今後の取り組みの方向性を示しております。  構想に掲げます核兵器廃絶や平和構築は、本県だけではなし遂げることのできない大きな目標であり、核兵器廃絶では、広島からの核兵器廃絶のメッセージの継続的発信と世界の核軍縮・不拡散のプロセス進展のための働きかけを、また、平和構築では、復興・平和構築のための人材育成、復興・平和構築のための研究集積及び平和の対話の場の提供を関係機関・団体と連携して取り組む具体的な目標としております。  このたび、議会団の皆様とともに訪問した欧州の国連機関等において、この目標と取り組みについて御説明し、理解と賛同をいただいたところでございます。  今後とも、ガイドラインで定めた目標の達成に向けて、議会の皆様方の御理解を得ながら、具体的な取り組みを一歩ずつ着実に進めてまいりたいと考えております。  次に、消防機能の広域化推進についての御質問でございます。  本県といたしましては、平成二十年三月に策定いたしました広島県消防広域化推進計画に基づいて、これまで広域化に向けて、国の財政支援策や広域化の必要性の説明、県中東部地域ブロックの広域化調査検討会への参加などの取り組みに加えて、市町や消防本部の広域化に対する考え方についてのヒアリング、県西部地域ブロックでの意見交換会の開催などに取り組んできたところでございます。  しかしながら、市町等におきましては、広域化によります消防署、また、出張所等の再編や再配置に伴う住民サービスの低下であるとか、また、広域化に伴う財政負担の増加に対する危惧などから、広域化に向けた機運が高まっておらず、平成二十一年四月に県中南部地域ブロックの東広島市消防局と竹原広域消防本部による広域化を行った後においては、新たな消防の広域化は進んでいないという現状でございます。  本年四月における全国の状況におきましても、平成十八年の消防組織法の改正後に広域化を実現した消防本部は十本部にとどまっており、消防の一元化につきましては、検討しておりました十二県のいずれにおいても進んでいないという状況がございます。  こうした中で、国の指針で定められた広域化の実現期限が平成二十五年三月に到来いたしますことから、国の消防審議会において、今後の消防の広域化のあり方について議論されて、本年九月に、広域化の評価及び広域化の継続の必要性、広域化の実現期限の五年程度の延長、また、具体的な広域化の取り組みの方向性などを内容とする中間答申が示されたところであります。  本県としては、この中間答申を踏まえた制度改正や財政支援などの国の動向に注視しながら、まずは、本県の消防広域化推進計画で定めた五ブロックによる広域化を推進することとしており、一元化につきましても、こうした取り組みの動向を踏まえながら対応してまいりたいと考えております。  次に、私立学校施設の耐震化促進についての御質問でございます。  学校施設につきましては、児童生徒等が一日の大半を過ごす活動の場であり、非常災害時には地域住民の応急避難場所としての役割も果たすことから、その安全性の確保は極めて重要であり、私立学校におきましても、耐震化を促進する必要があると考えております。  私立学校施設の耐震化につきましては、設置者である学校法人において取り組まれているところでございますが、財政的な事情や今後の改築計画等から、これまで耐震化工事が十分に進んでいない状況にあると認識しております。  このため、国の施設整備補助制度や県単独の利子補給事業に加えて、さらに一層耐震化を促進するため、今年度から、私立学校施設の耐震診断経費への補助を始めたところであります。  今後、耐震診断の進捗状況や東日本大震災後の私立学校の意向等を踏まえまして、私立学校の耐震化を促進するための効果的な対策について検討してまいりたいと考えているところでございます。  宮島口の整備促進についての御質問でございます。  宮島口は、世界文化遺産である宮島の玄関口として交通結節機能の強化などが必要であり、その整備は、「瀬戸内 海の道構想」の戦略テーマの一つである「船と航路とみなと賑わい」の柱となるものであります。このため、これまで廿日市市長を会長とする宮島口みなとづくり推進協議会において、今後の宮島口の将来像を描いた、宮島口みなとづくり整備計画が策定され、快適でにぎわいのある港の実現を図ることとされております。  これを踏まえて、県としては、宮島口に新たなフェリー桟橋や旅客ターミナル、海辺空間となる緑地などの整備を計画し、廿日市市と連携しながら地元関係者との協議を鋭意進めており、今年度中に埋め立て免許の出願を行って、早期の事業着手を目指したいと考えているところでございます。  今後は、宮島口の整備に加えて、宮島側のビジター桟橋の整備を進めるとともに、引き続き、宮島口周辺の渋滞対策を初めとするアクセス強化に取り組むなど、ハード・ソフト両面から魅力向上に向けた施策を積極的に進めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯副議長(中本隆志君) 健康福祉局長佐々木昌弘君。         【健康福祉局長佐々木昌弘君登壇】 7 ◯健康福祉局長(佐々木昌弘君) 社会的弱者の虐待への対応について四点、生涯にわたる健康づくりについて三点、お答えいたします。  まず、府中町で発生した児童虐待事件を踏まえた対応についてですが、虐待発生のリスクがある家庭につきましては、地域で家庭を見守るネットワーク組織である市町の要保護児童対策地域協議会、略して要対協と言われておりますが、この要対協による支援を着実に行っていくことが虐待防止に有効であることから、専門機関である県のこども家庭センターと住民に身近な市町との連携が極めて重要でございます。具体的には、市町は、見守りが必要な家庭の状況把握と必要なサービス提供による支援など、きめ細かな対応を行い、県のこども家庭センターは、市町への助言、指導や困難・重篤な事案の対応を行うなど、協力・連携して虐待防止対策に取り組んでいるところでございます。  今回の事案の発生後、これまで市町等とのより緊密な連携を図るため、措置解除により児童が家庭復帰する際に、要対協へ見守りを要請し確実に引き継ぐことや、文書による連絡の徹底、関係する保育所、幼稚園、学校への個別連絡、要対協の活性化に向けた働きかけ、医療機関、警察と県こども家庭センターの情報共有のあり方の検討などの取り組みを行ってまいりました。  今後は、要対協の体制整備や機能の向上などを支援するとともに、これまで以上に、市町や保育所、幼稚園、学校、医療機関、民生委員・児童委員、警察などの関係機関との連携を強め、社会全体で配慮が必要な児童や家庭を見守る強固な仕組みを構築し、児童虐待の防止を図ってまいります。  次に、高齢者虐待防止における県の役割についてお答えいたします。  高齢者の家庭内虐待の相談件数は、窓口の周知が進んだこともあり、平成十八年度の千五百七十九件から、昨年、平成二十三年度には三千六十七件に増加しております。今後数年で認知症患者数の増加幅がピークを迎え、その十年後には高齢者数がピークになるという量的な要因に加え、高齢者のみの世帯が増加するなど、高齢者の暮らしの状況の変化という要因から、高齢者虐待の防止、早期発見、早期対応の体制整備は、ますます重要になると考えております。  高齢者虐待は、市町において、介護サービス事業者、民生委員、警察等の関係機関とネットワークを築きながら相談・対応し、県といたしましては、これら市町の取り組みを支援する役割分担から、県民への普及啓発、行政や事業者の人材育成、財産管理が必要となるような専門的な事例への対応・支援に取り組んでおります。具体的には、県の地域包括ケア推進センターにおきまして、市町の職員や市町が設置する地域包括支援センターの職員等に対する実践的な虐待防止研修を年三回実施するとともに、市町の要請に応じて、弁護士、社会福祉士といった専門家を派遣し、困難事例への対応・支援などを行っているところでございます。  今後、市町だけではなく、医療機関や介護保険事業所、民生委員など、高齢者に接する機会が多い機関等との連携を推進することにより、さらに重層的な高齢者虐待の防止策に向けた体制が構築できると考えられることから、県といたしましては、これらの方々、機関への働きかけも推進していきたいと考えております。  次に、障害者虐待防止法施行の周知についてお答えいたします。  本年十月の障害者虐待防止法の施行に合わせ、県内におきましては、主に企業における虐待の通報を受け付ける県の障害者権利擁護センター、企業のほか、家庭や施設における虐待の通報を受け付ける各市町の障害者虐待防止センターが設置されたところでございます。法律の趣旨や通報窓口の周知は、虐待の防止や早期発見において極めて重要であることから、法施行前の本年四月から、民生委員・児童委員、就労支援機関の職員、保育所長など虐待を発見しやすい立場にある関係者の研修等に順次出向いて説明を行ったところであり、教職員や医師に対しては、県教育委員会や県医師会を通じて周知を図っているところでございます。  また、県民には、新聞やテレビ等の活用、県のホームページへの掲載及び県立図書館と連携した権利擁護に関するテーマ展示展等を通じた広報を行うとともに、障害者虐待の通報先等を記載した人権だよりを、市町を通じて配布したところでございます。  今後、県民へ一層の周知を図るため、これまで行った啓発活動について三月までに調査を実施し、その検証結果を踏まえて、障害者を支える県民である、あいサポーターの養成研修等の内容を改善するとともに、市町や関係機関等に対しても、さらなる広報の具体的助言を行い、引き続き、障害者虐待防止法の周知に取り組んでまいります。  次に、虐待における総合相談窓口の設置についてお答えいたします。  児童、高齢者、障害者に対する虐待及び配偶者からの虐待、いわゆるDVについては、それぞれの法律に基づき個別に対応するだけではなく、議員御指摘のとおり、通告時に窓口を迷うことがないような仕組みづくりが必要であると考えております。  このため、県におきましては、全国的にも先駆的な取り組みとして、これらを横断的に検討する場である広島県虐待等防止連絡会議を本年三月に設置し、有識者や市町職員に議論していただくとともに、会議のテーマに応じて、参考人や厚生労働省職員からの意見聴取等に取り組んでおります。  また、迅速できめ細かな対応を行うためには、県民により身近な市町で相談窓口を設置することが望ましいと考えており、現在、このような横断的な取り組みを行っておられる市町は、福山市、府中市、安芸高田市、安芸太田町となっており、そのほか、廿日市市など七市町において準備が進められているところでございます。  県といたしましては、今後さらに市町の総合窓口の設置が促進されるよう、それぞれの現状を踏まえた上で、市町と連携を図りながら検討、対応してまいります。
     次に、健康寿命が短い要因についてお答えいたします。  今回、六月に国が示した健康寿命は、幾つかある健康寿命の算定方法の中で、平成二十二年の国民生活基礎調査において、あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますかとの問いに関する主観的なデータに基づく算定によるものでございます。  一方、県では、本年九月に国から示された健康寿命の算定方法の指針に基づき、健康寿命を介護保険の情報から客観的に算定したところ、本県の健康寿命は、男性七十八・三八年、女性八十三・五三年であり、先ほどの主観的なデータによる算出結果である男性七十・二二年、女性七十二・四九年と大きな差がございました。  現在、主観的データによる健康寿命が短い要因や主観的データと客観的データの乖離について分析を進めており、その結果は、来年度からの十カ年計画である健康ひろしま21に反映させるとともに、健康寿命をこの計画の中心課題と位置づけたいと考えております。  具体的には、主観的データを改善させるため、社会における相互信頼の水準や相互扶助の状況をあらわすソーシャルキャピタルの値が高い地域では主観的な健康感が高くなるとのデータもあることから、ボランティア活動やサロンの充実など、地域のつながりの強化に取り組みます。客観的データの改善につきましては、特定健診の受診率向上による生活習慣病の早期発見、また、早期治療を行うための糖尿病クリティカルパス実施地域の増加や認知症疾患医療センターの整備、また、予防として、食塩摂取量の低減、運動習慣の定着、たばこ対策などに取り組みます。これらの取り組みを通じて、県民が医療や介護を必要とすることなく、かつ、心から健康を実感できる広島県づくりを進めてまいります。  次に、認知症リスク高齢者の早期発見についてお答えいたします。  認知症は、重症化の防止や介護負担軽減の観点から、早期受診が極めて重要であるため、認知症に係る医療面での相談窓口として、これまで九百五十八名のオレンジドクターを認定してきたところであり、その数は全国で三番目に多く、高齢者人口十万人当たり百三十八人で、全国平均の八十一人を大きく上回っております。オレンジドクターは、高齢者の日常的な健康管理を行う中で、認知症に関して早期段階での発見・気づきや専門医療機関等への受診誘導などの役割を担っておりますが、早期受診につながる早期発見を加速する取り組み、また、オレンジドクター受診後の医療・介護ネットワークづくりが課題と認識しております。  県といたしましては、早期発見につきましては、理解促進イベントや広報資料等を活用した本人や家族によるセルフチェックの促進、また、認知症のある人や家族を見守る応援者である認知症サポーターの養成、ケアマネジャーなど介護職員への研修により認知症に気づく身近なキーパーソンをふやすことにより、軽度の段階での受診促進に取り組んでまいります。  また、医療・介護のネットワークづくりにつきましては、適切なケアを提供し、家族等の負担を軽減するため、医療と介護関係者が患者情報を共有する認知症地域連携パスを活用した連携強化、介護との連携を見据えた専門医療機関である認知症疾患医療センター等の二次医療圏ごとの整備を進めることにより、地域で円滑に生活ができるよう取り組んでまいります。  次に、ロコモティブシンドロームについてお答えいたします。  ロコモティブシンドロームは、平成二十二年の国民生活基礎調査による介護が必要となった原因、先ほど議員が御紹介いただいた原因ですが、その第三位となっており、健康寿命を延ばすためには、その予防が重要であると認識しております。  このため、現在策定を進めております次期健康ひろしま21において目標を設定し、予防効果があるとされている運動を中心とした取り組みを推進したいと考えております。具体的には、県民の健康づくりを支援するひろしま健康づくり県民運動推進会議を活用し、その普及啓発を行うとともに、県民が無理なく継続して運動に取り組めるよう、メディアを活用した手軽な運動や体操の推奨、県内百二十五の日常生活圏域ごとに、三十分程度のウオーキングコースの設定などの取り組みを進めてまいります。  なお、ロコモティブシンドロームを提唱した日本整形外科学会の学術総会が、来年五月に本県で広島大学の越智教授を会長として開催されますが、特別講演、シンポジウム、公開講座を行うなど、ロコモティブシンドロームに関して重点的に取り組みを行う予定と聞いております。県といたしましても、県民の公開講座への参加を呼びかけるなど、支援してまいりたいと考えております。  こうした取り組みを通じて県民の運動習慣の定着を図ることにより、ロコモティブシンドロームを予防し、介護が必要となる方を減少させ、健康寿命の延伸に努めてまいります。 8 ◯副議長(中本隆志君) 土木局長高垣広徳君。         【土木局長高垣広徳君登壇】 9 ◯土木局長(高垣広徳君) 広島高速道路の次期計画についてお答えいたします。  広島高速道路につきましては、現在の整備計画に位置づけられております高速三号線や事業再開の判断をいたしました高速五号線の整備に全力で取り組むこととしてございます。  基本計画に位置づけられている高速四号線の延伸による山陽自動車道との接続につきましては、都市内の自動車専用道路のネットワークを形成する上で重要であるという認識を持っております。  一方、この延伸区間を整備計画に位置づけるためには、ルートや構造を検討し、都市計画決定の手続を行うとともに、採算性などにつきまして十分な検討が必要でございます。  今後とも、広島都市圏の交通状況を踏まえながら、延伸区間が整備計画に位置づけられるよう関係機関と調整してまいります。 10 ◯副議長(中本隆志君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 11 ◯教育長(下崎邦明君) 二点についてお答え申し上げます。  まず、学校における虐待などに関する教育についてでございます。  児童虐待防止において、学校は虐待を発見しやすい立場にあることから、児童虐待の早期発見に努めることが求められており、虐待の疑いがある場合には児童相談所等に速やかに通告することが法律によって定められております。こうした役割に加え、学校においては、道徳の時間を初め、全教育活動を通じて自尊感情や思いやり、生命や人権を大切にする心を育てる指導を行っております。  また、子供たちが将来家庭を持ち、親になることを見据えて、高等学校の家庭科では、子供を産み育てることの意義や子育てにおける親や家族の役割を学ぶとともに、保育実習などにおいては、乳幼児と直接触れ合う体験をすることにより、子育ての喜びを実感できるような取り組みを行っております。  教育委員会といたしましては、今後とも、各学校がこうした取り組みを進めていくとともに、福祉機関と連携し、虐待の早期発見・早期対応に努めるよう指導してまいります。  次に、公立学校教員の病気休職等に伴う代替教員の適切配置についてでございます。  教員が病気等で休暇に入る場合は、代替教員の確保に努めているところでありますが、短期での任用を希望する教員しか見つからない場合もあり、やむを得ず担任が年度の途中で交代することがございます。こうした状況は、児童生徒にとっては、学習指導面や心情面等から見て望ましくないものと認識しております。  このため、今後は、年度の途中でやむを得ず担任が交代する必要が生じた場合には、できる限りその後に交代が生じないよう、臨時的任用職員のデータベースをさらに充実させるなど、より一層の人材確保に努めるとともに、任用に関する制度の見直しについても検討してまいりたいと考えております。 12 ◯副議長(中本隆志君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十九分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 13 ◯議長(林 正夫君) 出席議員五十五名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。芝 清君。         【芝 清君登壇】 14 ◯芝 清君 皆さん、こんにちは。民主県政会の芝 清でございます。議長から発言のお許しをいただきましたので、早速質問に入らせていただきます。  湯崎知事の任期も、残りあと一年を切りました。思い起こせば、あっという間の三年間だったと思います。この間、知事は率先して、県内外から海外に至るまでトップセールスを行い、数多くのマスメディアに登場してこられました。知事の顔が売れることで、広島の知名度も上がってきました。この三年間で、日本国じゅうの人たちが広島県のさまざまな取り組みに関心が高まりました。あとは、いかに成果へつながっていくかということだろうと思います。知事の行動力にまずは敬意を表して、質問に入らせていただきます。  ところで、来年度予算の編成に向けて、今、協議の真っ最中だとは思いますが、平成二十五年度予算はこの三年間の湯崎知事の総括的なものでもありますから、知事の思いや決意があらわれるものでなくてはなりません。そういう意味で、私は新年度予算に大いに期待しているところであります。私からは、将来に向けて広島県が抱えている課題について六項目ほど質問させていただきます。  最初の質問は、人づくり施策の推進についてであります。  広島県の人口は、平成十一年以降、減少に転じてしまい、さらに、平成十七年以降は出生数から死亡数を引いた自然動態もマイナスに転じたため、転入者よりも転出者が上回ってしまう社会減を自然増でカバーできなくなっています。特に、本県における社会減の原因は、二十歳代の若者が就職や就学を理由に大幅な転出超過になっていることが挙げられますが、このまま若年層の転出が進んでしまうと、二十年後には、現在よりも生産年齢人口が約二割減少する計算になってしまいます。  一方、人口減少が進む日本の中で、首都圏などの人口が集中する大都市とは別に、二つの県の人口がふえ続けています。その一つは出生率の高い沖縄県、そしてもう一つは滋賀県であります。滋賀県は、全国的に見て出生率が特別高いわけではありませんが、大阪や京都などの大都市などへのアクセスのよさ、また、安くて広い住宅用地などが確保できることが増加の要因の一つとして挙げられています。そのほかにも、立命館大学などの七つの大学が滋賀県内に設立・移転したことや、京都や大阪などの大企業が滋賀県に進出し、雇用が創出されたことも人口の増加につながったそうであります。ただ、そのような滋賀県においても、人口構成比を見ると、社会増を中心に依存しているため、少子高齢化は着実に進んでいます。本県は、合計特殊出生率が、全国と比べても、また、滋賀県と比べても高いという特徴がある中で、社会増を実現している滋賀県のよいところをうまく吸収し、効果的な施策を展開できれば、将来に向けた生産年齢人口の減少に歯どめがかけられるのではないでしょうか。  「ひろしま未来チャレンジビジョン」の中の人が集まり定着する環境整備という領域には、県内高等教育機関の魅力向上と県内産業の担い手となる人材の集積・定着という目標を掲げておられますが、それと連動した形で安定した雇用を十分に確保しなければ、社会増を達成するための車の両輪になっているとは言いがたいと思います。  そこで、人口減少が続く本県における社会増に向けて、どのような目標を立てて、どのような効果的な取り組みを行っているのか、今後の展開策も含めて知事にお伺いします。  それから、もう一点、人づくり施策の中で、女性の社会参画についてお伺いしたいと思いますが、少子・高齢化に伴って生産年齢人口が減少している中で、労働力人口を高める対策として女性の社会参画の促進が挙げられます。  本県においても、ビジョンの中で、男女があらゆる分野でともに参画でき、責任も分かち合う社会づくりを目標に掲げておられますが、具体的な数字として、どれだけ成果が出てきているのでしょうか。  先日、テレビでノルウェーの取り組みを報道していました。その中身を紹介しながら次の質問に入らせていただきたいと思います。  ことしの十月にIMF──国際通貨基金が、日本の経済を立て直すには女性をもっと活躍させるべきだという緊急リポートを発表しました。日本は、出産や育児で仕事をやめる女性が六割以上、女性の企業幹部もごくわずかです。先進国の中でも突出して女性が活躍しにくい国だそうであります。もし、働く女性の割合をG7の他の国々並みに引き上げたら、国民一人当たりのGDPは五%上昇し、さらに北欧並みにまで引き上げたら、プラス五%さらに上昇するそうです。  そこで、女性の社会参画を模範として挙げられたのがノルウェーなのです。ノルウェーの民間企業の取締役のうち四四・二%が女性で、世界の中でも群を抜いています。これは取締役クオーター制とも呼ばれ、会社法で女性を四〇%以上にするよう規制しているからです。この規制を守れない企業に対しては罰則があり、違反した場合は株式会社登録を取り消されるそうです。この法律のおかげで、各企業は女性の役員をいや応もなくふやさなければならなくなったのですが、女性のほうも取締役に必要な訓練を積むなど、意欲的に役員を目指しているそうであります。今では、このノルウェーの試みは世界に広がりつつあります。  ただ、そうなると、日本人は、出生率が低下するのではないかと考えがちですが、ノルウェーの合計特殊出生率は、この二十年で一・八から二・〇前後を維持しています。日本の合計特殊出生率は一・三九ですから、かなり高い数字になります。  この数字を実現させているもう一つの特徴が、ノルウェーの子育て支援策で、父親を子育てに巻き込むための制度を確立していることにあります。父親のための出産休暇、母親と分割して取得できる育児休暇、パパ・クオーターと呼ばれる育児休暇の父親への割り当て、そして勤務時間の短縮──タイムコントの四つがその制度であります。中でも、パパ・クオーター制度と呼ばれる画期的な制度は、育児休暇のうち最低十二週間は父親が取得しなければ、その期間の休暇が無効となり、母親がかわって取ることができないというものです。  この場合、また日本人は、休暇中や休暇後のことを心配するかもしれませんが、育児休暇中は四十七週間であれば一〇〇%の給料を国が保障し、復職後も男女とも休暇前の職に戻れるそうであります。こうした長い育児休業と充実した保育園のおかげで、ノルウェーの働く女性の数は、ヨーロッパ各国の中でも最も多くなっているのです。  もちろん、育児休業をすべての働く人が取れるようにするためには、それなりの財源が必要です。しかし、子供にとって最高の環境と、両親ともに、特に女性がキャリアを続けられる環境とが確保され、少子・高齢化社会の改善につながるのであれば、ある程度の支出は必要なのではないでしょうか。また、これにより経済が活性化すれば、当然のことながら税収もふえてきます。  国内では、三次市が全国に先駆けて、六年前にパパ・クオーター制度を導入し、最長二カ月間の育児休暇の取得を義務づけています。男女がともに仕事にも子育てにも充実できる環境整備を推進するため、まずは県において、女性の社会参画を推進する先導的な制度を導入するとともに、県内企業への波及効果を高めるための支援策を講じるべきだと思います。  そこで、みずから育児休暇を取得された知事の御所見を伺います。  質問の第二は、がん対策日本一に向けた取り組みについてであります。  知事は、選挙時に掲げたマニフェストを実行するため、就任時から、がん対策日本一の実現という高い目標に取り組んでおられます。先般、常任委員会に配付、説明された「ひろしま未来チャレンジビジョン」の推進施策の点検結果を拝見させていただきますと、十一ほどあるワークのうち、今年度は一項目を除いて順調またはおおむね順調とされており、難しい課題であるにもかかわらず、努力している姿がうかがわれました。  そもそも、知事が掲げる日本一とは何かということを考えてみますと、やはり、どこよりも受診率を高めることで、早期発見・早期治療につなげることが求められていると思います。ただ、がん検診には経費と時間がかかるとか、もし検診に行ってがんだったらどうしようという不安にも駆られるため、受診率を高めるのはなかなか容易なことではありません。広島県労働委員会委員の小松節子さんが社長を務めておられる、東広島市の株式会社メンテックワールドでは、社長みずからの乳がん体験から、女子社員と男子社員の配偶者の乳がん検診を義務づけておられます。経費はもちろん会社が負担されています。  県では、県民にインパクトを与えるため、がん検診の啓発キャラクターとしてデーモン閣下を起用し、お茶の間に笑いと話題を提供され、普及啓発を積極的に推進してこられました。それはそれでいいのですが、働き盛りの世代の受診を進めるためには、やはり、検診に行きやすい環境をつくるなど、あらゆる手を尽くさなければ、日本一にはなり得ないと思います。他の自治体の取り組みを見ても、福井県では、来年度からインターネットによるがん検診の二十四時間予約システムをスタートさせることとしており、また、福岡県では、がん検診を推進する企業の登録制度を始めておられます。  がん検診の受診率の向上は、本人のためだけでなく、究極的には、がんによる死亡率を低下させ、長寿県としてのイメージアップにつながることになるのです。今の本県の主な取り組みは、普及啓発など検診への働きかけになっていますが、受診率向上のためには、必要に応じて、経費や時間への対策に積極的に取り組む企業への支援があってもよいと私は思います。  そこで、県として今後どのような施策を展開して、受診率を高めるための環境づくりに取り組むおつもりなのか、知事にお伺いいたします。  質問の第三は、国際平和拠点ひろしま構想の推進についてであります。  昨年十月に国際平和拠点ひろしま構想を策定された後、知事は、翌十一月にニューヨークの国連本部で、潘基文事務総長に構想への協力と理解を求め、国連の人材やネットワークを生かした支援を取りつけました。  また、訪米中に政府関係者や平和、安全保障問題に取り組む団体を支援する財団も訪れ、世界から人材や研究成果、資金を集める仕組みづくりを提唱する構想の実現に一歩近づけられました。  そして、先般は、スイス・ジュネーブの国連欧州本部やユニタール本部などを訪問し、来年の広島開催を目指す核軍縮を多国間の専門家たちで協議する円卓会議や復興・平和構築の人材育成に被爆地が取り組む意義をアピールし、賛同や協力を得るとともに、来年夏に国連欧州本部長の広島訪問を導かれました。わずか一年余りという期間の間に、これだけの人脈づくりを行ってきた湯崎知事の世界平和への熱意にも敬意を表したいと思います。  広島のことを余りよく知らない人から見れば、なぜ地方自治体がここまで国際問題に取り組むのかとか、なぜ広島県が先導役を果たすのかといった意見もありますが、さきの欧州訪問に私も同行させていただきましたが、先方とのやりとりを見聞きするうちに、知事の取り組みは決して間違ったものではないと確信をいたした次第でございます。  構想が策定されてまだ時がたっておらず、関係機関などへのPRが主なものでありますが、来年度には、円卓会議や世界に音楽で平和を訴えるワールド・ピース・コンサートなども控えております。広島市との役割分担を果たしながら、協力関係を築き上げ、県民を巻き込んだ取り組みが展開できるよう、早急に構想を実現するための具体的な行動計画が必要と思いますが、現在の構想の推進に向けた取り組み状況と、来年度に向けた知事の意気込みについてお伺いいたします。  質問の第四は、岡山県との連携についてであります。  先月、新しい岡山県知事に伊原木隆太氏が決まりました。企業経営者からの転身で、四十歳代の若さといえば、どうしても湯崎知事とイメージが重なってしまいます。また、湯崎知事とはアメリカのスタンフォード大学への留学当時からの友人であるといいますから、ますます頼もしい限りであります。  岡山県とは、山陽の隣県として、本来であればいい意味でのライバルであるはずなのですが、どちらかというと、道州制の州都を初めとした地方分権改革の主導権争いを行うなど、相入れない関係になっていることが多かったような気がします。  しかしながら、最近では、国の出先機関の仕事を引き受けるための受け皿となる特定広域連合の設立に向けた動きを皮切りに、先般、ドクターヘリの相互乗り入れを行う方針を決定するなど、県境を越えた連携の動きが活発になってきており、ようやくいい流れが生まれてきたのではないかとほっとしているところです。  報道によりますと、伊原木知事は当選後に、広島と岡山が共有している瀬戸内海を活用した観光客誘致や特産品のPRなど、一緒にできることは行おうと話したと伺っております。「瀬戸内 海の道構想」は、先ほどのがん対策や国際平和拠点構想とともに、知事が就任するときから訴えてきた政策でありますから、是が非でも実現させなければなりません。  また、海の道構想のほかにも、これからの中国地方の発展のため、県境を越えて連携する案件は少なくはないでしょう。そのためにも、中国五県による連携はもちろんのこと、一昨年から実施しておられる両県知事会議も活用しながら、より一層の親交を深めていく必要があると思います。  そこで、今後想定される岡山県との連携の内容と、その実現に向けた取り組みについてどのようにお考えなのか、知事にお伺いいたします。  質問の第五は、小規模校の個性や特徴づくりに向けた取り組みについてであります。  ことしの文教委員会では、野村委員長の熱意のおかげで、小規模校に関して、県内調査では加計高等学校芸北分校、県外調査では北海道のおといねっぷ美術工芸高等学校や置戸高等学校などを視察いたしました。いずれの高等学校も地域と密着した活動を行う学校で、個性あふれる取り組みを行い、生徒も生き生きと勉学に励んでいたのが印象的でした。  本県の小規模校と称されている県立高等学校も、いずれも地元にとって核となる施設になっていますから、いざ廃校となると、地域の反発は当然であります。最近では、小規模校の募集停止も鳴りを潜め、県教育委員会では熱心に学校間の連携事業を行っておられますが、画一的な取り組みではその学校の特徴が発揮されず、生徒にとっても、地域にとっても、魅力づくりにはなり得ません。  また、ホームページには、高等学校の再編整備を進めるため、入学状況などの数字を公表していますが、どうも県教育委員会としては数字をそろえたいという方向に向き過ぎているのではないでしょうか。本来、その学校にしかない個性や特徴がなければ、いつまでたっても学校の活性化にはつながりません。  芸北分校が、農業やスキー、神楽など、地域から有形・無形の支援を受けるように、おといねっぷ高校が北海道で唯一の工芸科の専門高校であるように、そして、置戸高校が同じく北海道で唯一の福祉科の専門高校であるように、それぞれの高校が地域の特性を生かした個性を発揮すれば、時間はかかるかもしれませんが、自然と子供たちは集まってきます。そうすれば、置戸高校のように、介護福祉士の国家試験一〇〇%合格、進路決定も早々と一〇〇%達成ということにつながって、明確に目標を持った生徒が育っていくのです。  以前、会派で視察に行きました島根県の隠岐島にある隠岐島前高校もそうでした。進学から就職まで丁寧な指導を行うことが評価され、県外からも人が集まり、生徒数が増加しています。  現在、県教育委員会では、地域の特性と社会のニーズに対応した高等学校を整備するため、今後の本県の高等学校教育のあり方について議論を深めておられますが、これからの小規模校の個性や特徴づくりに向けて、どのように取り組むおつもりなのか、教育長にお伺いいたします。  最後の質問は、行政組織の検証と改善に向けた取り組みについてであります。  静岡県では、今年度、事業仕分けの手法を活用して県教育委員会の改革に乗り出しています。事の発端は、教員の不祥事や学校活動での事故、高校生の犯罪などが相次いだことだそうです。静岡県知事は、教育行政それ自体に原因があるとして、行政についての事業のプロと県民の代表者によってチェックしてもらい、県民の前で組織の仕分けをするのがふさわしいと判断されたようです。  とかく教育行政というものは、その実態が見えにくく、意思決定の過程が不透明なため、教育委員がこのような事件や事故をどうとらえ、その意見を事務局がどう取り入れているのか、なかなかわかりにくいと言われています。滋賀県大津市の中学生の自殺問題への対応を見ても、教育委員会が何を考えて行動しているのか、改めて課題が浮き彫りになっています。  本来、教育委員会は、地方自治法などで設置を定められている行政委員会で、教育の中立性・安定性から、県の場合では知事から独立した機関となっていますが、一方で、知事は予算権や教育委員の任命権を持っています。そういう意味では、これまで見えにくかった教育行政の実態が明らかにできる場があれば、知事との連携や学校との関係を含めて、県民にもっと教育の顔として理解が深まるかもしれません。  また、教育というものは結果が出るまでに時間がかかるため、一貫した方針のもとで安定して行わなければなりませんが、事業仕分けという手段によって、現行制度内で対応可能な改善策も出てくるかもしれません。  静岡県は、平成二十一年度から毎年事業仕分けを実施しておりまして、三年間で合計二百四十七の事業を対象に仕分けを行い、行政の無駄を省くことで、三十六億六千万円もの財源を捻出したそうであります。  一方、広島県はというと、事業仕分けをわずか二回で終了し、昨年度から事業レビューと称して外部の委員から施策の点検を行っておられますが、二年目となる今回の事業レビューは、来場者が六十二名と、動画のアクセス件数とともに昨年の実績を大きく下回り、既に県民の関心も薄れてしまったのではないかとささやかれています。当初はその手法に疑義が生じた事業仕分けではありますが、「継続は力なり」と申しますように、無駄を洗い出す仕分けの手法を活用して、こつこつと成果に結びつけたほうがよいと私は思います。  県庁と県民の距離感を縮めて、県民の信頼と負託にこたえるためにも、事業に限らず、このような県民にわかりにくい行政組織の改善策があってもいいのではないでしょうか。湯崎知事は、この三年間、日本一強い県庁をつくるため、戦略的な体制の確立や組織パフォーマンスの向上の観点から、県庁改革を断行してこられました。来年度は任期の仕上げの年として、その体制の検証を行うとともに、さらなる進化に向けて、教育委員会など既存の行政組織の改善に向けた事業仕分けを行うべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  私の質問は以上ですが、「ひろしま未来チャレンジビジョン」は、おおむね十年後を展望したもので、その内容は、本県が直面している課題や問題などに対して有効な手だてが講じられない場合に予測される将来を明らかにした上で、県民みんなで目指す姿を描き、これを実現する取り組みの方向や戦略を示したものであります。県民の支持が要ることは当然でありますが、十年先を見据えて知事がつくったビジョンなのであれば、進化させた広島県政の続きの四年間を、知事は責任を持ってかじ取りをする義務があると私は思います。  時代の変化は思いのほか速く、この四年間という知事の任期の間に、ビジョンの中で当初設定していた現状というものも大きく変化しているものが多いと思います。次の四年間も責任を持たれるのであれば、固定した枠にとらわれず、みずから策定したビジョンを遠慮なく変革していただくよう要請いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 15 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 16 ◯知事(湯崎英彦君) まず、人口減少に対する取り組みについての御質問でございます。  人口減少は、生産年齢人口の減少により経済活動が縮小するなど、県民生活に広範かつ深刻な影響を与える課題であると認識しております。「ひろしま未来チャレンジビジョン」におきましても、今後の施策を検討するに当たって、踏まえるべき重要な変化の一つと位置づけているところでございます。  人口減少への対応につきましては、早急に取り組む対策と中長期に取り組む対策の両面が必要であると考えており、このうち早急に取り組む対策としては、本県の社会減の四分の三を占め、平成二十三年度で千六百五十一人に上る二十歳代の若者の人口減少に歯どめをかける必要があると考えております。このため、若者の社会減対策といたしまして、県外大学を卒業した学生のU・Iターン就職者数を、平成二十一年の二千三百五十六人から、平成二十六年には二千五百五十六人へ二百人増加させることを目標とし、本県出身者が多く在籍する関西の三大学とU・Iターン就職支援等に関する協定を締結し、各大学のキャンパス内で県内企業の合同説明会を開催しているほか、関東、関西の大学と県内企業の交流会を開催し、県内企業への就職促進を図っております。  また、県内理工系大学の卒業生の県内就職率を、平成二十二年度の三四・一%から平成二十六年度には四〇%に向上させ、県内定着を約百十人ふやすということを目標に、地元企業の技術者による出前講座の開催や県内でのインターンシップを実施し、県内企業への就職を促進する取り組みを進めております。これらの取り組みによりまして、二十歳代の若者の社会減を約二割減少させるということを目指しております。  こうした当面の対策に加えて、中長期的な対策として、人が集まり、定着するための魅力ある雇用を継続して創出することが必要であり、雇用の受け皿の創出に向けて、新たな産業の育成や農林水産業のイノベーションなどの産業振興対策にも取り組むとともに、人材が集まる魅力ある地域環境の創造に向けて、都市の活性化と中山間地域の振興対策の総合的な推進にも取り組んでおります。
     引き続き、こうした短期、そして中長期の視点に立った対策を講じることにより、若者世代の県内への定着を図り、人口の社会減に歯どめをかけ、本県の活性化を目指してまいりたいと考えております。  次に、女性の社会参画を推進する制度についてでございます。  少子・高齢化による労働力人口の減少が進む中、本県経済の活性化のためには、女性の社会参画を推進することが喫緊の課題となっております。このため、県としては、男女がともに仕事と家庭を両立できる環境づくりを進めるため、事業主や男性の意識啓発、女性の継続就業や再就職の支援、待機児童解消に向けた保育所の整備等に取り組んでまいりました。特に先導的な取り組みといたしまして、全国で初めて、国のマザーズハローワークと県の相談窓口を一体化した「しごとプラザ マザーズひろしま」を本年三月に設置し、女性に対するきめ細かい再就職支援を進めております。  また、男性の育児休業にスポットを当て、育メン休暇促進キャンペーンやいきいきパパの育休奨励金の支給等に取り組む中で、私自身の育児休暇の取得により内外から注目を集めたこともあって、本県における男性の育児休業取得率は全国平均を大きく上回るなど、機運醸成は着実に進んでいると感じております。  しかしながら、現状におきまして、例えば、仕事と家庭の両立に向けた一般事業主行動計画の策定については昨年度末で四・六%にとどまるなど、引き続き、企業を初め、社会の意識を変えるための継続的な取り組みが必要であると認識しており、今後とも女性の社会参画の推進に向け、幅広く積極的に取り組んでまいります。  次に、国際平和拠点ひろしま構想の推進についての御質問でございます。  本県では、昨年十月に、核兵器のない平和な国際社会の実現に向けた広島の使命と役割を国際平和拠点ひろしま構想として取りまとめ、本年度、構想推進委員会を設置し、広島市や関係団体等と連携して、構想を推進するための事業に取り組んでおります。本年九月には国際平和フォーラムひろしまを開催したほか、広島の復興プロセスを研究する事業などに着手しているところでございます。  また、本年十月には、構想推進委員会での議論を踏まえて、構想の具体化に向けた取り組みの方向性を整理した国際平和拠点ひろしま構想推進ガイドラインを策定いたしました。ガイドラインでは、構想を具体化していくために、核兵器廃絶への信念と復興への確信と未来への希望という広島の二つのシンボル性をもとに、核兵器廃絶のためのアピール、国際社会への働きかけと復興・平和構築のための人材育成、研究、対話の促進に包括的に取り組むこととしております。  十月末から、議会団の皆様とともに国連欧州本部やユニタール本部など多くの関係機関を訪問し、広島の平和への取り組みについて説明と協力要請を行ったところ、トカエフ国連欧州本部長からは、来年、広島を訪問したいとの発言があるなど、幅広い理解と積極的な支援の表明を得たところでございます。  来年度は、ガイドラインに沿って、核兵器廃絶の協議のためのラウンドテーブルの開催や平和構築のための人材育成、平和のメッセージ発信のためのワールド・ピース・コンサートなど、さまざまな平和のための取り組みを進めてまいります。  私は、被爆地の知事として、広島から世界へ向けた平和のための取り組みを進め、広島を国際平和の拠点としていきたいと考えております。このような取り組みは十年、二十年という息の長いものであり、今後、議会の皆様方の御理解をいただきながら、一歩一歩着実に構想の具体化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、岡山県との連携についての御質問でございます。  岡山・広島両県は、福山、井原・笠岡地域を中心といたしまして、両県相互に、日々一万人を超える通勤・通学者があるなど、県境を越えた経済圏・生活文化圏として、さまざまな交流が行われております。  また、中国山地と瀬戸内海の二つの大きな資源を共有するとともに、自動車関連産業や化学、鉄鋼などの製造業の集積など、同じような産業構造のもとで、共通する強みと課題を持っていると認識しております。  こうしたことから、両県が共通の課題やその解決に向けた方策等について協議し、将来のお互いの発展に向けて連携した取り組みを進めていくということが重要であると考え、一昨年、私から当時の石井知事に呼びかけまして、岡山・広島両県知事会議を開催することといたしました。この会議で、これまでも福山港と水島港が連携した国際バルク戦略港湾の取り組みや、救急医療など医療提供体制に係る広域的連携などについても協議を行うとともに、事業担当課においても共同で検討を行ってまいりました。  この十一月に、岡山県において伊原木新知事が就任されましたが、引き続き、この知事会議を初めとして、さまざまな機会を通じて両県の連携をしっかりと図り、共通の財産である瀬戸内海を生かした海の道構想などの地域のブランド化戦略の推進や、福山、井原・笠岡地域における医療の広域連携などの取り組みなどを進めていくことが重要であると考えております。  今後とも、地域が抱えております共通の課題解決と地域全体としてのさらなる活性化に向けて、岡山県と一層連携して取り組んでまいりたいと考えております。  次に、行政組織の検証と改善に向けた取り組みについての御質問でございます。  行政組織の改革は、時代の変化や県政に求められる課題を常に新しい物差しで的確にとらえ、不断の検証を通じてパフォーマンスの向上につなげていくべきものであると考えております。こうした認識のもとで、私は就任直後に、まず、県民起点、現場主義などの三つの視座を職員に提示するとともに、組織運営の原点でもある広島県職員の行動理念を全職員参加のもとで策定いたしました。  また、これに沿って、平成二十二年度に、外部の意見も伺いながら、中期的な組織運営の指針として行政経営刷新計画を策定し、従来の枠組みにとらわれることなく、県庁の仕事のあり方や組織体制の見直しを行ってまいりました。具体的には、各局における機動的かつ円滑な施策実施に向けた戦略スタッフの配置、また、重点施策に対する縦割りを排除した局横断的なプロジェクト・チームの配置、迅速な意思決定や施策のスピード感を念頭に置いた組織階層の簡素化、本庁・地方機関を通じた現場機能の強化に向けた政策監の配置など、より生産性の高い組織を目指した体制の見直しを行ってきたところでございます。  こうした見直しは、今後も緩むことなく継続的に取り組んでいくべきものと考えております。その場合、外から見てわかりやすく、無駄のない、簡素で効率的な組織をつくるという点では、外部の意見や指摘などを参考にし、見直しに生かすことも有効な手法の一つであり、今後、見直しの対象や内容に応じて効果的な方法を広く検討してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 17 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長佐々木昌弘君。         【健康福祉局長佐々木昌弘君登壇】 18 ◯健康福祉局長(佐々木昌弘君) がん対策日本一に向けた取り組みについてお答えいたします。  がん検診の受診率向上につきましては、検診に無関心な方々に対する普及啓発、対象者へのきめ細やかな個別受診勧奨といった、ターゲットを明確にした取り組みを行った上で、それに応じた受診しやすい環境づくりを推進しております。このうち、職域につきましては、現在、従業員総数約一万人となる十二の企業と県との間で締結しておりますがん検診推進に関する協定や、官民協働の「がん検診へ行こうよ」推進会議の活動を通じて、それぞれの実情に応じた取り組みを促進し、さらに、七月には知事みずからが広島商工会議所の総会に出向いて、プレゼンテーションや依頼をするなど、積極的な働きかけを行っております。  一方で、がん検診受診率は全国的にも伸び悩んでいる状況にあります。そこで、先月、厚生労働省が主催する都道府県がん計画策定担当者研修に、最もすぐれた自治体の事例として本県のがん対策課長が招聘され講演を行った際に、がん検診の効果的な取り組みの情報共有を全国に呼びかけたところでございます。  県といたしましては、がん検診受診による早期発見・早期治療は、結果として医療費の抑制にもつながることから、直接の受益者となる企業と医療保険者に対して、がん検診の受診促進に、さらに主体的かつ積極的に取り組んでいただきたいと考えております。このため、今後は先進的な活動を実施する企業を評価し、広く周知することなども検討し、自主的な取り組みを促進してまいります。  さらに、本人が検診受診の必要性を自覚するような調査研究についても、広島県地域保健対策協議会、いわゆる地対協などにおいて取り組むことを検討しております。  これらを含め、現在策定中の次期がん対策推進計画に盛り込み、働く世代の受診しやすい環境づくりを進めてまいりたいと考えております。 19 ◯議長(林 正夫君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 20 ◯教育長(下崎邦明君) 小規模校の個性や特徴づくりに向けた取り組みについてお答えいたします。  本県におきましては、一学年一から三学級規模の高等学校の多くが中山間地域に所在しており、当該地域の中学校卒業者数も減少する傾向にある中で、特色ある学校づくりを推進し、多くの生徒の確保に努めているところでございます。  平成二十二年度からは、教育環境を充実させる観点から、学校間の連携事業の取り組みや地域の特性を生かした学校独自の取り組みなどにより、学校が活性化し、地域の中学校からの入学者数やその割合が増加している高等学校もあるところでございます。  今後の県立高等学校のあり方につきましては、検討協議会において議論が行われているところでございますが、その中で、中山間地域に所在する学校について、地域の自然や伝統文化を生かして、都市部とは異なる魅力づくりを進めることが大事であるなどの意見が出されているところでございます。  教育委員会といたしましては、引き続き、学校間の連携事業の推進や学校独自の取り組みの支援を進めるとともに、来年三月に検討協議会からいただく提言を参考にして、中山間地域の学校を含めた高等学校のあり方について検討してまいります。 21 ◯議長(林 正夫君) 引き続いて質問を行います。平 浩介君。         【平 浩介君登壇】 22 ◯平 浩介君 自民会議の平 浩介でございます。質問の機会を与えていただき、感謝いたします。  衆議院議員選挙のさなかに行われている十二月定例会の質問も最後となりました。今回の総選挙では、エネルギー政策を初めとする重要な争点が幾つかありますが、そうした中、地方分権に関しては、自由民主党が道州制基本法の早期成立を唱え、日本維新の会のように中央集権打破を強く主張する勢力もあるなど、各政党は、それぞれ何らかの形で地方分権に触れています。しかし、残念ながら、地方分権は国民の間でさほど大きな争点とはなっていないようであります。地方分権は長い間議論されてきたテーマであり、地方分権そのものを否定する政党は見受けられませんが、その割には余り進捗が見られないというのが実態ではないかと考えます。  なぜ地方分権はなかなか進まないのか。果たして、肝心の住民は地方分権を望んでいるのか。我々議会を含め、地方分権を標榜する地方自治体の関係者は、本当に地方分権を実現する覚悟があるのか。私は、四半世紀以上にわたって広島県議会に在籍し、その間、地方分権の推進を追い求めてきましたが、以上のようなことを最近よく感じます。  地方分権が進まない理由の一つに、中央省庁や国会議員の抵抗がまず挙げられますが、分権を主張する地方側にも問題があると考えます。本日は、そのことを意識しながら質問していきたいと思います。一問一答方式で行いますので、質問用演壇に移ります。(質問用演壇に移動)  まず最初に、税に関してお尋ねいたします。  「代表なくして課税なし」、これはアメリカの独立戦争のとき言われた言葉であります。選挙で選ばれる住民の代表、すなわち議員は、本来、税を決めるために存在しているとも言えます。先般も、消費税を増税する法案をめぐって国会で激論が闘わされ、民主党はそのあおりで分裂してしまいました。税を決めることは、まさに政治の根底にかかわる重大事ですが、殊に、増税となると国民に負担増を求めることから、簡単にはいかず、混乱するのが常であります。  本来、地方自治においても、税を決めることは、その根幹をなすべきものなのでしょうが、今の我が国の税制では、地方税の骨格までほとんど国が決めてくれるので、県議会で県税をめぐって、かんかんがくがくの議論が行われることはほとんどありません。最近、県議会で議論になったのは、森づくり県民税、防災のための個人県民税均等割の特例、そして、いわゆる産廃税ぐらいです。  かつて、売上税や消費税の導入をめぐって県議会での議論が紛糾したこともありましたが、今回の消費税増税においては、三党合意があったためか、本県議会での激論は特にありませんでした。現行の消費税では、五%のうち一%は地方消費税に、一・一八%は地方交付税に充てられ、合わせると二・一八%が地方分であります。消費税が一〇%に引き上げられると、地方消費税は一%から二・二%に、消費税に係る地方交付税は一・一八%から一・五二%にふえ、合計すれば三・七二%が地方に配分されることになります。つまり、地方分は二・一八%から三・七二%へと、一・五四%の増となるわけですが、地方議会で党が分裂するほどの大激論がなくても配分はふえるという、地方にはありがたい仕組みになっているのであります。  消費税増税に伴う地方への配分割合については、国と地方との間でかなりのやりとりがあって、何とか結論が得られたわけですが、増税そのものに地方側が汗をかくということはほとんどありませんでした。  そこで、消費税増税に至るまでの過程で地方側が果たした役割を含め、このたびの消費税増税について、知事はどのように評価されているのか、お伺いいたします。 23 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 24 ◯知事(湯崎英彦君) このたびの消費税増税につきましては、今後、国、地方を通じて社会保障負担が毎年度一兆円程度増加するという見込みの中で、避けて通れないものであると考えており、全国知事会におきましても、経済状況の好転を前提としつつ、消費税増税を支持しているところでございます。  また、社会保障制度は、全国レベルのセーフティーネットである国の制度のみならず、地方公共団体が地域の実情に応じて実施する地方単独事業との双方で機能しているものであり、こうした観点も踏まえ、これまでも全国知事会において、消費税・地方消費税の引き上げを含む税制の抜本改革を国に提言してまいりました。  社会保障制度に代表されますように、具体的な事業実施は地方公共団体が担っているとはいえ、事業内容から財源手当てとその配分まで、国に権限と財源が集中しているという現状では、地方が税制を含め制度設計に関与できる余地はほとんどないというのが実情であって、今回の消費税率の引き上げに当たりましても、国と地方の税率配分についてのみ、国と地方の協議の場で検討がなされたにとどまっております。  このため、国と地方の権限と財源を抜本的に見直す地方分権改革の推進について、全国知事会などの場でしっかりと議論し、地方が力を合わせて取り組んでいかなければならないと改めて認識しております。 25 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 26 ◯平 浩介君 今の消費税についてでありますけれども、全額地方税化すべしと主張している政党も今ございます。一方では、消費税は多段階での課税でありますから、納税地あるいは最終消費地と税収の帰属地が必ずしも一致していないということから、地方税とするには重大な難点があるということを指摘することもあります。いずれにしても、消費税というのは景気に左右されない安定的な財源でありますので、国、地方とも確保したい財源でありますけれども、これは国民の消費生活に非常に影響が大きい税でありますので、さまざまな角度から今後とも議論が必要である、そのように考えております。  続きまして、税に関して、次は、車体課税についてお尋ねしていきたいと思います。  消費税の引き上げに伴いまして、自動車の購入意欲が阻害される可能性があることなどから、国において、自動車取得税、自動車重量税の廃止が検討されています。地方税である自動車取得税は、消費税との二重課税が指摘されており、消費税引き上げ時に廃止すべきとの意見もあります。仮に自動車取得税を存続したまま消費税が一〇%まで引き上げられれば、自家用自動車購入時の税負担は購入価格の一五%となり、自動車の販売に大きな影響が出ると指摘されています。  そうした中、広島県は、自動車が本県の基幹産業であることから、地方への代替財源を確保した上で、自動車取得税、自動車重量税を廃止すべきとの意見を表明しています。これに対し、地方税である自動車取得税は、地方自治体の貴重な財源であるとともに、消費税とは課税根拠が異なり、二重課税との主張は当たらず、廃止すべきではないとの反論があります。また、自動車重量税は国税ですが、その税収の三分の一は市町村への譲与分に充てられ、その廃止は地方財政に大きな影響があるとの懸念もあります。そうしたことから、全国知事会は、本県の意見と異なり、自動車取得税については堅持すべきとしており、自動車重量税については自動車税と一体化し、環境自動車税を創設すべきと提案しています。  自動車産業の盛んな地方自治体は本県と同様の意見を持っているようであり、広島県の主張は十分理解できるところでありますが、問題は、いかにして代替財源を確保するかであります。自動車取得税は、地方税法上、「地方団体が課するものとする」と規定されている法定税であり、その税率は地方団体が独自に定めることができない一定税率となっています。すなわち、自動車取得税は、地方税でありながら地方は何も決める権限がない税なのであります。それゆえ、県とすれば国に要望するしか方法がないため、地方への代替財源を確保した上でという条件のもとに、廃止を求めることになります。  ただ、国に廃止を求めるからには、県としても、このような方法で代替財源が確保できるではないかという提案をするぐらいの気構えを持つべきではないでしょうか。厳しい財政状況下、代替財源の確保は簡単ではないと思いますが、代替財源確保の具体的方策について、県として何かお考えがあるのか、お尋ねいたします。 27 ◯議長(林 正夫君) 商工労働局長津山直登君。         【商工労働局長津山直登君登壇】 28 ◯商工労働局長(津山直登君) 自動車取得税及び自動車重量税を存続したまま消費税が引き上げられますと、国内の自動車販売に致命的な打撃をもたらし、自動車産業が最大の基幹産業でございます本県経済にも深刻な影響を及ぼすことが懸念されるため、同様の状況にある他県とも連携いたしまして、消費税の引き上げに合わせて、両税の廃止を国に対して強く要請してきたところでございます。  一方で、両税は市町村を初めとする地方にとって貴重な財源であり、廃止に当たっては代替財源の確保が大前提であると認識しております。  代替財源の確保については、国、地方の税財政全体を見据え、幅広い視点からの議論を行うことが必要と考えておりますが、全国知事会においては、自動車取得税は堅持との立場が大勢を占めており、また、両税の廃止を求める他県の中にも、代替財源は国が責任を持って検討すべきであるとの慎重な声もあります。  本県といたしましては、引き続き、両税廃止の必要性についてのコンセンサスを広げていく取り組みを行いつつ、国における議論の状況等を注視しながら、代替財源の確保の具体的方策についても、地方での連携強化を図る中で検討を進めてまいりたいと考えております。 29 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 30 ◯平 浩介君 自動車取得税廃止に反対している自治体が、どうしても廃止するのなら代替財源は確保しないと困りますと言うのはわかるのですが、廃止を主張する広島県が、代替財源も国で考えてくれというのは、ちょっと虫がいいような気もするわけで、このことを聞いたわけであります。  取得税の話はこの辺にしまして、この自動車取得税を初め、地方税には多くの税目があるわけでありますけれども、先ほど述べましたように、県議会で税率を議論する機会が少ないというのが実態であります。例えば、個人県民税の所得割というのは四%の税率と定められていますが、私の知る限り、この税率について本県議会で議論されたことはありません。行政用語になりますが、個人県民税の税率は標準税率であり、必ずしも四%でなくてはならないというものではありません。議会で議決すれば、税率を上げることも下げることもできるのであり、必要な事業の予算確保のため、個人県民税の税率を上げることは理論上可能であります。しかしながら、そのような議論が県議会で皆無に等しいのはなぜでしょうか。  現在、個人県民税所得割の超過課税を実施しているのは神奈川県のみであり、その内容は、水源環境保全税の〇・〇二五%という、税率としてはわずかなものであります。その他の県は四%の横並びであり、やはり自分の県だけが他県より税率が高くなるのは、知事、議会とも抵抗があるのだと思います。  一方で、元総務大臣の片山善博氏は、新聞紙上で次のように述べておられます。「地方自治とは、つまるところ税を決めることなのです。住民のためにどういう事業をするか、そのお金をみんなでどう負担するかを決める作業が自治の原点です。この事業をやるにはこれだけのお金が必要なので、地方税を上げていいですかと問い、住民がイエスと言えばやる。ノーと言えばやらない。税率を最終的に決めるのは地方議会ですが、今の地方税は硬直的で、一番重要であるはずの税を決める仕事を事実上免除されている。」、これは片山氏の持論でありますが、我々地方議会の議員は、片山氏のおっしゃる自治の原点に思いが余り至っていないのではないかと私は感じるのであります。  皮肉な言い方をいたしますと、今の地方議会は、最もしんどい税の議論を余りやらなくていいという、地方議員にはありがたい状況になっているのであります。しかしながら、これでは真の地方分権は根づかないと考えます。  地域の自主性、自立性を高め、本来あるべき地方自治を確立するためには、地方みずからが責任を持って行政サービスと税負担のバランス判断をするよう、地方税制を抜本的に改革する意気込みと覚悟が地方側に必要と思いますが、地方分権の確立という観点から、このことについてどのようにお考えになるか、知事にお伺いいたします。 31 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 32 ◯知事(湯崎英彦君) 地方分権改革が目指すものは、国と地方の役割を再定義して、権限と財源の配分の最適化を図ることで地域が多様性の中から競争力を生み出し、国全体の成長につなげていく国づくりであると考えております。  そのためには、地域がみずからの特色と資源を生かして独自の制度を設けるとともに、そのための財源も独自に決定していくことが不可欠であると認識しております。  しかし、現実には、現在の中央集権体制のもとで、さまざまな制度設計が政府において行われて、そのための財源確保と地方への配分も政府が決定しているという状況にございます。  こうしたことから、全国知事会においてまとめた道州制に関する基本的考え方においても、道州が地域の特性に応じ自己決定と自己責任のもとで政策展開できるよう、国と地方の役割分担に応じた自主性、自立性の高い地方税財政制度を構築しなければならないとの考えを示しております。私も、引き続きこの姿勢で、政府に対し地方分権改革の推進を働きかけてまいりたいと考えております。 33 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 34 ◯平 浩介君 一括交付金というのがありますが、これは、将来は税財源移譲で対応すべきという意見がありますように、税に関しては、国と地方では税財源の移譲というのがよく議論になります。もちろん、この問題は重要な論点でありますが、それだけでなく、今、知事もおっしゃいました、私も述べましたが、歳入がどうしても不足する場合は、負担増を受け入れることにより行政サービスの水準が維持されることを選ぶのか、あるいは、税負担はふえないが行政サービスが低下するのは受忍しますといった決断を要する場面がもっと出てこないと、真の地方分権は実現しない、そんな考えを持っていることを再度述べておきたいと思います。  それでは続きまして、新たな広域自治体についてお尋ねいたします。  今年度予算の中に、新たな広域自治体の将来像を取りまとめるという事業があります。六月定例会の本会議で、知事は、新たな広域自治体について道州制に近いものと答えられました。この答弁で、知事が目指そうとされる広域自治体の具体像が以前よりは見えてきた気もしますが、その後、当局から事業の進捗状況を聞いても、依然として、どのような自治体をイメージすればいいのかよくわからないというのが率直な思いであります。  新たな広域自治体としては、連邦制、道州制、都道府県合併、広域連合等が挙げられますが、道州制に近いものということは、連邦制や都道府県合併は想定されないと考えます。今、中国地方で進められている特定広域連合も、将来において実現を目指す新たな広域自治体につながる過渡的なものととらえたほうがよさそうであります。となると、残されるのは道州制となるわけですが、道州制に近いものという表現では、どこが道州制と違うのか、ひょっとすると、それは今まで主張されたことのない新たな形態なのかという疑問が生じるのであります。  道州制については、本県が平成十六年十一月に取りまとめた分権改革推進計画において詳しく述べられています。私は、その際、広島県分権改革推進審議会の委員として道州制の議論に携わりました。このときの議論を少し紹介しますと、当初、県は、新たな広域自治体のあり方としては、むしろ県同士の合併を提示していました。私は、それに対し、県同士の合併は合併相手をどう選ぶかが難しく、かえって頓挫するのではないか、広域自治体を考えるなら、思い切って道州制を検討するほうがいいと主張しました。  その後、第二十七次地方制度調査会で道州制が議論されることが伝わってきて、それを機に、県の審議会においても道州制の検討に大きくかじを切ることになり、その後の広島県版道州制とも言える取りまとめにつながっていったのであります。  地方制度調査会での議論がきっかけになったわけでありますが、本県の審議会、特に小委員会における道州制議論は多岐にわたり、さまざまな検討を経た後、国の地方制度調査会に先んじて広島県版道州制がまとめられたのであります。国においては、平成十八年二月に、第二十八次地方制度調査会から道州制のあり方に関する答申が提出されましたが、広島県版道州制は、この地方制度調査会での議論においても参考にされたと聞いております。  分権改革推進計画に記述されている道州制に関する部分を読み返してみますと、関係した一人として、自画自賛のそしりを受けるかもしれませんが、実によくできていると私は思います。新たな広域自治体というのは、国のあり方を根本から変えるという大きなテーマでありますから、道州制という表現を安易に使ってこなかった知事の姿勢はよく理解できるものですが、今年度取りまとめられる新たな広域自治体は、広島県版道州制とどのように異なるものなのでしょうか、お尋ねいたします。 35 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 36 ◯知事(湯崎英彦君) 平議員にこれを申し上げるのはもう不要かと思いますが、本県が平成十六年十一月にまとめました分権改革推進計画では、都道府県再編のあり方を、広域連合、都道府県合併、道州制、連邦制に分類した上で、できるだけ早い時期に自治的道州制を目指すべきであるとされております。  現在検討を進めております新たな広域自治体のあり方では、この自治的道州制に近いものであると認識しております。すなわち、道州制は、我が国の統治機構全体を改革して、国と道州と基礎自治体の三層構造に再編して、地方が真に自立する行財政制度を確立するものであると考えておりますが、現段階では、この道州制という言葉の具体的な定義について、国と地方の間で明確な考えが共有されていない、あるいは提唱する者によってばらばらであるということから、あえて道州制という言葉を使わないということにしております。加えて、何よりも、道州制について国民的な理解を得るに至っていないという点もあろうかと考えております。  このため、改めて、現在の中央集権体制や首都圏一極集中と地域格差の拡大の悪循環など、我が国が直面しております現状と問題点を検証した上で、目指すべき国の形とそれを支える新たな広域自治体の姿について検討を行っているところでございます。  また、並行しまして、この検討内容を全国知事会におきます日本のグランドデザインや道州制に関する基本的考え方の議論や検討に反映させることとしておりまして、知事会などを通して、国への働きかけの強化と、国民的な理解を広げていく取り組みにもつなげてまいりたいと考えているところでございます。 37 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 38 ◯平 浩介君 知事がおっしゃいますように、道州制に関してはいろいろな考え方があるのは事実でありますけれども、第二十八次地方制度調査会が道州制について取りまとめしたときに、総務省の幹部の方から、今回のこの制度調査会の議論というのは、いろいろな見方がある道州制について、一つの具体的な制度設計を示すことにそのねらいがあると述べられました。  今回の選挙も、各党が道州制と言っておりますが、大体、国民の間では道州制というイメージができていると私は思うのです。そうした中で、自治的道州制に近いものとおっしゃいましたが、近いというのは私にとっては非常にわかりにくいのです。  ちょっと例が悪いですが、例えば、ミカンに近いものと言われたら、これはハッサクとかオレンジとか、ある程度想像できるのですが、リンゴに近いものと言われたら、えっ、何かなと、ナシが近いのかとかそんな感じで、私は、この「道州制に近い」という表現をお使いになると、何かリンゴに近いというような感じがしまして、何で道州制でないのかなという気がしまして、広い意味では、知事のおっしゃるのは道州制の一形態と考えていいのではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか、再度お尋ねします。
    39 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 40 ◯知事(湯崎英彦君) いずれかの段階で、ミカンかリンゴかはっきりしたいと思っておりますが、現時点で、この道州制のネーミングを与えるということが、政治的な意味も含めて余り適時ではないのかなとも考えておりまして、いずれかのタイミングで、その必要に応じて明確な定義を与えたいと私も考えております。 41 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 42 ◯平 浩介君 私がこの質問をしましたのは、知事に道州制というのを明言してほしいという意味ではないのです。私は、道州制については、先ほど言いましたように、推進する立場で議論してきたのですけれども、最近、道州制というのは本当に国民、県民が望んでいる形態なのかという確信が持てないときがあるのです。ですから、ちょっと道州制には最近懐疑的な思いがありまして、何としても知事、道州制と言ってくださいという気持ちはないのですけれども、私が、なぜこのことを聞いたかといいますと、県政運営の基本方針二〇一三は案ですけれども、これを拝見していますと、その中に、平成二十四年度に取りまとめを予定している新たな広域自治体のあり方を踏まえ、広域自治体の役割、機能について広く議論を深めると、次年度もやっていくというのが明記されておりまして、これは案の段階ですけれども、その場合の広域自治体は何なのかなというのがやっぱりわからないと、どう進めていくのかというのが私は非常に気になるものですから、知事もいずれかはっきりさせるとおっしゃいましたが、広域自治体というのは非常に抽象的な表現でありますので、このことを言っているというのがわかるようなネーミング、私は道州制と言われてもいいと思うのですが、それを早くお示しいただいたほうが、今後の議論がわかりやすくなると思います。  次の質問に移りたいと思います。次は、県から市町への権限移譲に関してであります。  広島県は、他県に先駆けて県から市町への権限移譲を進めてきました。私も、先ほど触れた分権改革推進審議会委員としてこの検討に参画しました。住民に身近な行政サービスは、できる限り住民に身近な基礎自治体、すなわち市町で行うのが望ましいというのがその基本的な考え方であり、当時は、県はなくなってもいいくらいの勢いで市町への権限移譲の議論を進めました。今から振り返ると少々勢いがあり過ぎた感もあります。  五年間の権限移譲の実施を経て、県においてその検証を行っていますが、それによると、市町で完結したサービス提供については、住民や市町から評価されているなど一定の成果が上がっており、さまざまな課題が残っていながらも、市町への権限移譲という流れは間違っていなかったと私は受けとめております。その権限移譲について、県と市町との役割分担において気になる点を二点ほど質問いたします。  まず、福祉業務に関してであります。  本県では、福祉は住民に身近な行政サービスの代表的なものであることから、本来は県の役割である福祉事務所の業務を町に移譲してきました。唯一残っていた府中町も、平成二十六年四月から福祉事務所を設置する方向になり、これで県内すべての町が福祉事務所を持つこととなります。現時点で、全市町村で福祉事務所を設置しているのは島根県だけであり、本県の権限移譲の進捗を示す事例であると思います。  一方で、次のような懸念を持ちます。それは、福祉業務について、実務を扱う経験を持つ県職員が減っていくことであります。その具体例として、生活保護行政が挙げられます。  生活保護業務は市町の福祉事務所において行われますが、県も、広島市以外の市町に対しては指導・助言という役割があります。府中町が福祉事務所を設置した後は、生活保護の現場業務を扱う県職員がいなくなることになります。現場を知らない職員が市町を指導するというのは、何かと不都合を生じさせるおそれがありますが、この問題をどう認識されているのか、また、それへの対策をどのように検討されているのか、お伺いいたします。 43 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長佐々木昌弘君。         【健康福祉局長佐々木昌弘君登壇】 44 ◯健康福祉局長(佐々木昌弘君) 生活保護についての県の主な役割は、市町が設置する福祉事務所が実施機関として適切な生活保護事務を施行できるよう、事務指導監査、いわばバックアップを行うことでございます。県といたしましては、これまでも市町のケースワーカーや査察指導員に対して研修を行うとともに、市町の担当課長会議の開催等を通じて市町の課題を把握し、厚生労働省とも連携を図りながら事務指導監査を行ってまいりました。  府中町に生活保護事務が移管されれば、さらに現場事務の経験のない県職員がふえていくことにはなりますが、経験を有する職員からのノウハウの継承や研修内容の拡充など能力の維持・向上に努めるとともに、議員御指摘のとおり、唯一の先例であるお隣島根県とも情報交換しながら、引き続き、市町において生活保護が適切に実施されるよう取り組んでまいります。 45 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 46 ◯平 浩介君 ぜひ、現場を大事にしてほしいと思います。  続いて、県と市町との役割分担の二点目の質問に移ります。生活道路に位置づけられる県道の整備についてであります。  本年四月、京都府亀岡市で、登校中の児童と引率の保護者の列へ軽自動車が突っ込み、三名が死亡、七名が重軽傷という痛ましい事故がありました。無免許の少年の居眠り運転という暴走によるものでありましたが、事故が起こった京都府の府道は、車がやっとすれ違うことができるほどの道幅ながら、国道九号の抜け道になっているため、交通量は少なくないという道路でありました。このような道路は住宅密集地に存在しているため、危険性が指摘されていても、思うように改良工事が進まない問題を抱えており、広島県内にも同様の県道は少なからず存在しています。  道路整備における県の役割は、幹線道路のネットワークづくりに主眼が置かれています。生活道路の整備は本来、基礎自治体、すなわち市町の役割かもしれません。こうしたことから、本県は一部の県道について、市町に管理権限受け入れの意向があれば移譲するという考えを明らかにしています。しかしながら、この方針を受け入れたのは三次市のみであり、いまだ多くの生活道路は県が管理しています。生活道路は、家屋の立ち退きや用地買収などに手間がかかり、地味で派手さのない事業でありますが、県道の中にも整備すべき生活道路は多く残されています。  公共事業費が削減され、道路関係予算が限られていることはわかりますけれども、それにしても生活道路の位置づけである県道の整備がややおろそかになっている感があります。なぜ、県道の管理権限の移譲が進まないのでありましょうか。また、移譲が難しいのであれば、いま一度、県内で整備を要する生活道路を点検し、その整備にもっと力点を置かれてはいかがでしょうか、御見解をお尋ねします。 47 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。         【土木局長高垣広徳君登壇】 48 ◯土木局長(高垣広徳君) 本県における権限移譲の方針といたしまして、市町に移譲の可能な事務・権限を整理し提示する、その中で、市町の主体的な選択に基づく移譲を実施してきたということであります。  県道の管理権限の移譲につきましては、受け入れ側となる市町から、専門職員の不足あるいは予算の確保が不安であるというようなことの課題が寄せられておりまして、このようなことが背景となり、進んでいないものと考えております。  こうした中で、生活道路を含めました道路整備につきましては、広島県道路整備計画二〇一一におきまして、安心できる道路空間の形成、地域の自立や活力を支える道路の整備を施策の柱として位置づけまして、計画的に進めているところであります。  さらに、当面の交通課題に対しましては、計画の位置づけのない箇所におきましても、市町等の地域の意見を踏まえながら、道路再生改良事業あるいは交通安全事業等によりまして局部的な改良を実施しているところでございます。  今後とも、県民ニーズを十分踏まえながら、生活道路を含む道路整備を推進してまいりたいと考えております。 49 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 50 ◯平 浩介君 この問題も、結局のところはやっぱり、財源が、市町への権限移譲も含めて出てくるわけですけれども、優先順位をどう考えるかということにおいて、生活道路の整備について、もう少し優先順位を上げていくほうがいいのではないかと私は思っています。意見を申し述べておきます。  それでは、最後に、県立高校の学力向上対策についてお尋ねしますので、教育長には答弁待機席に御移動いただきたいと思います。 51 ◯議長(林 正夫君) 教育長、答弁待機席へお願いします。 52 ◯平 浩介君(続) かつて、本県の県立高校から、東京大学、京都大学の入学試験に現役で合格した生徒が一人もいないという年がありました。今では、この春、県立広島高校から、過年度卒業生を含め、東京大学一名、京都大学七名の合格者を出したのを初め、県立高校から難関校への合格者も珍しくなくなっています。  私は、平成十一年六月定例会の本会議において、当時、民間の調査で大学入試センターの結果が全国四十位あたりと指摘されるなど、低迷していた本県高校の学力不振について質問したことがあります。その際、辰野教育長は、「本県の県立高等学校において、生徒の教科学力を高める取り組みが必ずしも十分でなかったと率直に反省しなければならないと考えております。いわゆる難関校への挑戦をも含め、生徒の進学への希望を可能な限りかなえることができるように努めることも、県立高等学校の果たすべき重要な役割の一つであると考えており、今後、各学校の取り組みについても、積極的に支援してまいりたい」と答弁されました。  今日、この答弁内容を聞いて、特別なものを感じる人は少ないと思いますが、当時としては画期的なものでありました。辰野教育長の言葉をかりますと、それまでは、学校間格差を生じさせないため、教育内容、時間割などを画一化する傾向があり、さらに、受験競争をあおるとの考え方から、教科学力を最大限に伸長するという取り組みが十分に行えていなかったのであります。この答弁を境に、県教育委員会は県立高校の学力向上対策に真剣に取り組み始め、この間、多くの成果をおさめられました。多くの生徒が進路希望を実現できるようになったことは、評価すべきと考えております。  ただ一方で、ここ数年の県立高校からの大学進学状況を見ますと、全体としては横ばいとなっており、高校によっては低下傾向も見られます。特に、難関校への進学は頭打ちになっております。  そこで、まず、県立高校の学力の現状をどのようにとらえておられるのか、教育長にお尋ねします。 53 ◯議長(林 正夫君) 教育長下崎邦明君。         【教育長下崎邦明君登壇】 54 ◯教育長(下崎邦明君) 県立高等学校の学力向上につきましては、いわゆる難関大学への入学を目指してトップリーダーハイスクールを指定するなど高等学校学力向上対策事業を進めてきた結果、大学入試センター試験の全国平均点以上の得点者数が、平成十二年度と比べ倍増するなどの大きな成果がございました。  しかし、ここ数年は、大学入試センター試験で七百点以上の高得点者の数や全国平均点以上の得点者数が伸び悩んでいる状況にあると受けとめております。 55 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 56 ◯平 浩介君 今、教育長から現状についてお話がありましたが、新たな方策というのを考えるべき時期に来ているのではないかと思います。  そこで、学力向上に関連して、これは最後の質問になりますけれども、併設型県立中高一貫校整備についてお伺いしたいと思います。  このことにつきましては、私は今までに何度か質問しまして、その中で、県立広島中・高等学校の成果を踏まえて、さらに県内の他地域で併設型の中高一貫校を設置してはどうかと主張してきました。前回の榎田教育長の答弁は、県立広島中・高等学校のどのような取り組みが成果に寄与したのか、各地域における高等学校とのバランス、中学校教育に与える影響などを十分に検証した上で検討してまいりたいというものでありました。横ばい状況にある県立高校の学力をさらに引き上げていくには、併設型中高一貫校の設置が有力な方策であると私は考えます。  現在、県教育委員会においては、本年四月に、広島県における今後の高等学校教育の在り方を検討する協議会を設置し、有識者による議論が進められており、来年度にはそれを受けて、今後の県立高等学校のあり方に係る計画を策定するとお聞きしております。その中で、以前にも指摘しましたが、県東部、県西部、県北部への併設型県立中高一貫校の設置をぜひ具体化していただきたいと思いますが、教育長の御所見をお尋ねいたします。 57 ◯議長(林 正夫君) 教育長下崎邦明君。 58 ◯教育長(下崎邦明君) 四月に設置いたしました今後の高等学校教育の在り方を検討する協議会におきましては、これまでに六回の会議を開催し、現在、中間まとめについての審議が行われているところでございます。併設型中高一貫教育校につきましては、この検討協議会において議論が行われ、委員からは、広島中・高等学校の成果を踏まえ、他地域への設置を検討してはどうか、新設ではなく既存の学校をベースとした設置を検討してはどうか、私立の中高一貫教育校の配置状況を考慮すべきではないかなど、さまざまな意見が出されているところでございます。  新たな併設型中高一貫教育校の設置につきましては、地域からの設置要望があることを踏まえ、検討協議会から来年三月にいただく提言を参考にいたしまして、今後の県立高等学校のあり方に係る計画を策定するに当たり、検討してまいりたいと考えております。 59 ◯議長(林 正夫君) 平 浩介君。 60 ◯平 浩介君 ちょうど計画を来年策定されるという時期でありますし、今の教育長の御答弁は、今までより少しは前向きになってきつつあるのかと思います。ぜひとも具体化を図っていただきたいと思います。  以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。(拍手) 61 ◯議長(林 正夫君) これをもって質問を終結いたします。  お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、県第一二三号議案 広島県公害審査会委員の任命の同意について並びに県第一二四号議案 広島県収用委員会委員及び予備委員の任命の同意について、以上二件については、この際、委員会への審査の付託を省略し、直ちに本会議において議決するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 62 ◯議長(林 正夫君) 御異議なしと認めます。  それでは、まず県第一二三号議案 広島県公害審査会委員の任命の同意についてを採決いたします。本案は原案に同意するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 63 ◯議長(林 正夫君) 起立総員であります。よって、本案は原案に同意するに決しました。  次は、県第一二四号議案 広島県収用委員会委員及び予備委員の任命の同意についてを採決いたします。本案は原案に同意するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 64 ◯議長(林 正夫君) 起立総員であります。よって、本案は原案に同意するに決しました。  その他の各案については、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。議案付託表は後刻お手元に配付いたします。  お諮りいたします。明十三日、十四日及び十七日は、委員会審査のため、本会議は休会とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 65 ◯議長(林 正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。  次回の本会議は十二月十八日午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時三十六分散会 広島県議会...