ツイート シェア
  1. 広島県議会 2011-12-06
    2011-12-06 平成23年文教委員会 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-05
    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 平成23年文教委員会 本文 2011-12-06 文書発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言単文選択全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者表示切り替え 全 24 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : ◯質疑(瀧本委員選択 2 : ◯答弁教職員課長選択 3 : ◯質疑(瀧本委員選択 4 : ◯答弁教職員課長選択 5 : ◯質疑(瀧本委員選択 6 : ◯答弁教職員課長選択 7 : ◯要望質疑(瀧本委員選択 8 : ◯答弁指導第三課長選択 9 : ◯要望(瀧本委員選択 10 : ◯意見質疑渡壁委員選択 11 : ◯答弁教育次長選択 12 : ◯質疑渡壁委員選択 13 : ◯答弁教育次長選択 14 : ◯意見渡壁委員選択 15 : ◯質疑石橋委員選択 16 : ◯答弁指導第一課長選択 17 : ◯意見質疑石橋委員選択 18 : ◯答弁教育長選択 19 : ◯意見要望石橋委員選択 20 : ◯質疑渡壁委員選択 21 : ◯答弁学校経営課長選択 22 : ◯質疑渡壁委員選択 23 : ◯答弁(特別支援教育課長選択 24 : ◯意見渡壁委員) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 7 会議の概要  (1) 開会  午前10時33分  (2) 記録署名委員の指名        砂 原 克 規        冨 永 健 三  (3) 当局説明   1) 管理部長が報告事項(1)について、別紙資料1により説明した。   2) 学校経営課長が報告事項(2)について、別紙資料2により説明した。  (4) 質疑・応答 ◯質疑(瀧本委員) 先週土曜日の中国新聞に、民間の調査によると、来年度から中学校で完全実施される新学習指導要領に対し、主幹教諭と教務主任の約87%が多忙化の加速が不安だと答えたという記事が出ておりました。  教員の多忙化による負担を軽減することにつきましては、この委員会におきましても7月19日に私から質問させていただいたところでございます。その際、本年1月より業務改善プロジェクトを立ち上げて、どのように業務改善を行っていくのかを検討しているところであるという答弁をいただいております。これに対して私のほうから、今後の途中経過につきましても、以後質問させていただくと申し上げたところでございます。  そこで、現在のプロジェクトの進捗状況について、何がどのように検討が進んでいるのか、お伺いいたします。 2: ◯答弁教職員課長) 7月の委員会でも御報告いたしましたとおり、本年教育委員会事務局内に設置いたしました業務改善プロジェクトチームは、事務局での取り組みと業務改善協力校での取り組みの二本柱で取り組んでいるところでございます。  その進捗状況について申し上げますと、まず、1つ目の柱の業務改善協力校での取り組みにつきましては、9月27日付で県内の7校を協力校に指定し、11月までにすべての協力校の教職員全員を対象としたアンケート調査を行いました。また、各校3名から4名程度の教職員に御協力をいただき、事務局職員による業務監察を行ったところでございます。こうした取り組みの中から見えてきた課題といたしましては、例えば会議については、開始時間や終了時間が守られていないことや、資料が事前に配付されておらず、資料の説明に時間がかかるなどの課題や、また、業務の割り振りについては、校務の分担のバランスが悪く、特定の教員に過重な負担がかかっているケースなどがございました。  今後は、こうした課題を整理いたしまして、より実効性、実現の可能性のあるものとなるよう調整した上で、改善案の試行を協力校にお願いし、効果が見込まれるようであれば、学校や市町教育委員会に改善策を提案いたしまして、全県に普及させていきたいと考えております。  次に、もう一つの柱でございます事務局での取り組みでございます。例えば県立学校に設置しておりますパソコンの動きが遅く、そのことが業務の効率化を阻んでいるという声がございますことから、利用している回線種別ごとに県立学校の3校を抽出し、パソコンのメモリー増設による処理速度等の検証を行うことを計画いたしております。また、毎週、教務主任に提出する週案の作成が、教員にとって非常に負担になっているという声がございますことから、今年度、業務改善協力校において、学校ごとの課題に応じた改善策の提案を行い、その結果を踏まえ、改善策の普及を図ること、また、これらの取り組み以外につきましても鋭意検討を進めており、可能なものから実施してまいりたいと考えております。 3: ◯質疑(瀧本委員) 今、それぞれ協力校、さらには事務局で取り組みをされているという御回答をいただきました。まだ検討段階とのことですので、実施が来年度以降になると思うのです。先ほど来、お話をさせていただいております新聞記事の内容ですけれども、中学校の新学習指導要領の完全実施が来年度からということでございます。そういった中で、先ほどの課長の回答の中にもありました特定の人に業務が集中している事例も含めて、主幹教諭、教務主任の87%が多忙化の加速が不安であると答えられております。そこで、特定の方に負担がかからないようにするために県教委としてどのようにとらえているのか、御所見をお伺いいたします。 4: ◯答弁教職員課長) 先ほど業務改善プロジェクトチームの進捗状況について御説明させていただきましたけれども、その成果がまだ学校になかなか普及できていないということで、教職員が不安を持っている状況であろうと考えております。けれども、先ほど申しましたとおりプロジェクトチームにおいて、教職員の負担軽減をどうやっていくかということを検討し、早急に取り組みができるものについてはやっておりますので、その成果の普及等も含め、学校のほうにこの状況を説明してまいりたいと考えております。 5: ◯質疑(瀧本委員) 先ほども言いましたけれども、中学校において新学習指導要領が実施されるということなのですが、これまでの業務に輪をかけて、教務主任を含めて多くの教員に負荷がかかってくると思うわけでございます。来年度完全実施される新学習指導要領の負担部分といいますか、さらにふえていく部分も踏まえて学校現場の教員の負担軽減を現段階でどのように図っていこうと考えておられるのか、続いてお伺いいたします。 6: ◯答弁教職員課長) 新学習指導要領が完全実施されるということで、国語、社会、外国語あるいは保健体育の授業時数が増加するということは、確かにございます。しかしながら、これに伴う定数あるいは学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の改正は、計画はあるものの現段階ではなされておらず、財源のない中で定数増がなかなか難しいと考えてございます。そういう中でプロジェクトチームにおきまして、閉じるものはしっかり閉じ、閉じてはいけないものはしっかりと守っていく、そういった中で何ができるかということを今検討しているところでございます。新学習指導要領の導入ということにつきましても、教員の配置の工夫といったことも含め、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
    7: ◯要望質疑(瀧本委員) 今、いろいろプロジェクトチームを立ち上げて検討し、しっかり実施していくということでしたけれども、教員への過大な負担が続けば、7月19日の委員会で私から最後のほうに申し上げました病気休職、特に精神疾患の問題も出てまいります。教員の皆さんは子供の教育に直接かかわるものでございますので、教員が病気休職で休み、また担任が途中でかわったりすると、子供たち、さらには保護者の皆さんも非常に不安になると思います。そういった意味では、ぜひとも業務改善プロジェクトチームでしっかり検討していただき、早急に対応していただきますように強く要望させていただきます。  先般11月8日、9日の2日間にわたりまして、全国学校給食研究協議大会が広島市で開催されたとお聞きしました。この大会の概要と、大会においてどのような議論がなされ、どのような成果が得られたのか、お伺いいたします。 8: ◯答弁指導第三課長) この大会は、「「生きる力」をはぐくむ食育の推進と学校給食の充実」をテーマにいたしまして、学校栄養職員、栄養教諭を対象に学校給食のあり方について研究協議を行うとともに、学校給食関係者の資質の向上を図ることを目的として開催したものでございます。  大会の概要についてですが、大会の1日目に、全体会を開催いたしまして、学校給食功労者に対する文部科学大臣表彰の表彰式、さらには広島市立皆実小学校において学校全体で食育に取り組む実践発表、さらには子供のときからの食育の重要性についての特別講演を行ったところでございます。また、大会2日目には、9つのテーマごとに分科会を開催いたしまして、学校給食を活用した家庭への食育の普及方策、地場産物を活用した学校給食など、食に関する指導や学校給食の充実を図るための活発な議論がなされたところでございます。さらに、参加者の昼食として広島県の学校給食に取り入れている地場産物や郷土料理を紹介した弁当を用意したところでございます。  大会の成果でございますが、郷土愛や感謝の心をはぐくむ本県の学校給食の現状を県民に発信できたこと、さらには全教育活動を通して行う食育のあり方について研究を深めることができたなど、学校給食関係者の資質の向上において成果があったととらえております。 9: ◯要望(瀧本委員) 食育は子供の健やかな成長を図るためには重要な課題であり、これを推進するための全国規模の大会が広島市で開催され、貴重な講演であるとか実践発表、さらには各分科会が開催されたとのことでした。そこで、御説明をいただいたような成果が上がったということで、個人的には参加してみたかったという思いがございます。  こういった全国大会等が開催されるのはそんなに多くあるものではないと思います。この文教委員会でいろいろ実践されていることについて、私どもに情報をいただいているわけなのですけれども、あわせてこういった全国規模の勉強会、研究会についての情報を御提供いただければ幸いでございます。少々皆様方には手間がかかることになるかもしれませんけれども、ぜひとも情報提供をくださいますよう要望して終わります。 10: ◯意見質疑渡壁委員) まず、瀧本委員の質問の関連でございますが、教員は確かに多忙だと思いますし、物理的な話ももちろんあるのですけれども、学校の先生に聞くと、忙しくても自分がやりがいを感じていたら、余り忙しいと思わないのです。昔も忙しかったけれども、多忙だとは思わなかったというお話を学校の先生から聞いたことがあり、それはそうだと思いました。教育現場のやりがいというのは何によってできるかというと、教育に対する自由度、どこまで許されるのかという点があると思うのです。指導要領のカリキュラムがあるのだから、それはやらなくてはいけないのですが、そのカリキュラムに完全に沿ってできる人間は1人もおりません。人間は弱いところをいっぱい持っているわけで、そのカリキュラムを個々人に合わせてやることが大切なのです。一般的な意味で指導要領は大切ですけれども、それをこなしているだけでは機械的になってしまい、生きた世界の話ではなくなってしまいます。個々人に合わせて、ある程度自由に教える側面が大切だと思うのです。  昔、亀井郁夫氏が文教委員会委員長をしているときでしょうか、高等学校へ300万円ずつ自由に使えるお金を渡してはどうかと私は提案しました。校長の権限強化といっても、お金がなくて県教委へ相談しなくては何もできないようでは、校長の主導でやることはできないと思うのです。私の記憶では、裁量権を持たせるということで300万円を各学校へ配ったのではないかと思います。これは今もやっているのかわかりませんけれども、昔そういうことをやりました。  ここからは県教委の許しがなければできません、ここからは学校独自でやってもいいですよという形で責任範囲を明確にしないと、この多忙を解消することはできないのではないでしょうか。一から十まで県教委が監視していなければ気が済まないという話では、報告書を書くほうも大変ですし、また何か言われるのではないかと思っていると、自由度が全く失われてしまいます。ある程度の自由度がなかったら、教育というのは成り立たないのではないでしょうか。  子供が置かれている状況はそれぞれ全部違うのだから、指導要領を守っているだけではうまくいかないと思うのです。一般的な事務も大切ですし、それを無視しなさいと言っているわけではありません。それを発展させることが大切なので、役割分担というか、ここまでは自分たちでやって報告は必要ない、ここから先は報告が必要ですよというような形で、最後のまとめのところでよかったことや悪かったことを報告していただいて、県教委として教育をこれからどうしていくかを考える仕組みに変えないといけないと思います。一から十まで県教委へ報告させるようでは、県の教育委員会が学校の先生を信用していないということです。先生もどうしたら県教委の気に入るような報告が書けるかということが主になってしまい、いいことにならないと思うのです。そういう役割分担ということは考えていないのですか。  それは会社でも同じで、各個々人の社員がやる気を起こすようなことをせずに、一方的に社長の命令だけを聞いていればいいような会社は成果が出ないのです。やる気を起こすようなことを考える必要があると思うのです。やる気を落としていなければ、給料をもらわない残業でも進んでするわけです。その場合はかえってしんどいとは思わないことになるわけで、そういう職場づくりをしないといけないと思うのです。そういう基本的なことを忘れてやると、この忙しさは解消しないと思います。  これは子供についても言えることですが、まずはその子のよさを認め、信用してあげることが大切なのです。学校の先生がやっていることを見てください。弱いところ、できないところを一生懸命責めて、この点が悪い、これを勉強しなさいと、できないことを一生懸命やらそうとするわけです。できることを伸ばしてやることも大切なので、そちらへ視点を当ててもらえば、できない子もできるようになるのです。自分の得意なこと、ゴルフばかりしている石川遼が英語をぺらぺらしゃべっているということもありますし、なぜかということを考えてもらいたいと思います。昆虫ばかり研究していた博士が一流の論文を書くようになるわけです。そういうよさを伸ばすことにも視点を置いて、それぞれの自主性を認めてやることが社会のあらゆるところで大切なのです。昔、島田洋七のがばいばあちゃんの話をしたことがあるけれども、1つのクラスが全員優秀で、同じように文部省の指導要領どおりにいって、全員東京大学で、全員総理大臣になったら国民はいなくなる、それでは社会を維持できないのです。  残念ながら日本はそういう歴史を持っているのです。今、韓国がまさしく日本と同じようになっていて、親がお金をかけて大変な教育をしています。この間、中国に行きましたけれども、中国もまさにそうなっていて、親は子供の教育に必死です。いずれそういう国は皆だめになります。だから、よさを伸ばす、社会のさまざまな部分を支えてくれる人間をつくるという観点に立たないと、画一的になってしまいます。優秀な人が要らないというのではありませんし、それも大切なのですけれども、ほかの部分を支える人も要るわけです。それも立派な人間の生き方なのです。  我々の会派で西城紫水高校に行きましたところ、高等学校を廃止しないようにしてほしいということはわかりました。しかし、教育の内容は東京のいい大学へ行かせることばかりねらっているので、これでは生徒が残らないこととなり、いずれ廃止になります。皆さん、なぜ地域へ残って頑張るような人間を育てるという点に目を当てないのですか、そうしなければ、いずれ学校はなくなりますと申し上げました。それが今、学校が次から次へと閉鎖されていく道順になっているわけで、教育の中身が関係しているのです。  だから、今言ったような分担をすることをよく考えてください。余り私ばかり演説してはいけませんし、その辺はどのようにしようと思っているのか、お答えください。 11: ◯答弁教育次長) 委員が御指摘のとおり、我々としても、昨年ぐらいから特に気を使ってきたのは、やらされている感じで教員が動いているようでは、いい内容の教育はできないということです。そうした中で、教育委員会と学校の関係もそうですし、校長と教員との関係もそうですけれども、これまでは法規、法令にのっとって組織的に仕事をすることを重点的にやってきましたので、トップダウンの動き方が非常に多い側面があったと思います。  現在、当たり前のことを当たり前にできるようになっておりますので、これからは他県を超えたすぐれた取り組みをやっていこうではないか、目標を持った今においては、一人一人の職員が本来持っている創造力とか自主性を引き出すことをやっていかないと他県よりすぐれた取り組みにはならないと考えており、そのように県立学校長会議、市町教育長会議などでも話をさせていただきました。  また、報告書のたぐいについては、我々としては簡潔でいいと申し上げていますけれども、教員の方はまじめで、過去につくられたような分厚いものをつくらなければいけないと思っている方も多々おられます。我々として、報告として知るべきこととしては、他校に参考になるポイントがわかればいいのですが、そういったものを口で言うだけではなかなか意識も変わってきませんので……。 12: ◯質疑渡壁委員) 今も長い報告をもらっているのですか。そんなものを読んでいたら、一生がすぐに終わってしまいます。 13: ◯答弁教育次長) ですから、こういうレベルでいいのだというものを、少し目に見える形でお示しして、簡素化、要点を絞ったものにする働きかけをしていきたいと考えております。 14: ◯意見渡壁委員) 県の教育委員会の各課長も、そういうことができれば楽になるのです。楽になれば考えることが十分できるようになるのです。各学校の校長もじっくり考えるようになるし、教員もじっくり考えて子供に対応するようになるのです。そういうことを目指すことが大切です。それが多忙を解消する近道だと思うのです。  その一方で、県教委が一つの意思で動かなければならないという要請もありますから、報告書をなしにするわけにはいきませんが、長い報告をいただいて、それを読む必要があるのでしょうか。一々読んでいたら人生が幾つあっても足りないですし、全部読むことはできません。今言ったように簡単なもので、要点だけでよいこととしなくてはいけません。お互いに意思疎通ができていなければ、県の教育委員会が一つの方向へ向いて進むことができないので、それは大切なのですけれども、みんなが助け合い、役割分担をして責任をそれぞれの場で背負って立つことにすれば、みんなの荷物は軽くなると思うのです。  今、報告書が長くなるのは、どうしたら県教委に気に入られるのか、怒られるのではないかという思いで書いているからどうしてもいい文章ができず、長い報告になるのです。くどくど長くなれば、読んでもおもしろくないし、参考にもならない報告書になるのです。お互い楽になるように徹底して努めてもらえば、意思疎通もできるし、教育委員会全体がスムーズに流れるようになると思います。一番大事なことを忘れないようにやっていただければと思います。 15: ◯質疑石橋委員) 教科書採択の問題が最近また出始め、きょうの産経新聞で石川県の小松市、能美市、川北町の3市町について、採択基準の問題が出ていました。この前も石川県の加賀市ですか、圧力がかけられていたということです。その前は、沖縄県の八重山地区の教科書採択で圧力がかかったという疑念が非常に強いということで、採択委員会で決定されたものが突き返されたということが実際にありました。採択委員あるいは教育委員の皆さんからの発言も、圧力をかけられたものであったということです。例えば、教育委員会事務局からは、教育委員はその発言は重く、発言に対してすべての責任をとらなければいけないということにされております。これを見ると、事務局主導型で決定されることとなり、教育委員は、本来自分の責務があるにもかかわらず、自信を持てないのです。事務局の流れで覆されているという事実があるのです。特に八重山地区については、石垣市と与那国町は育鵬社の教科書を採択したけれども、竹富町は東京書籍を採択したということで、3つの採択地区が割れたわけです。広域で決めるものが2つに割れたため、県教委が入って調整し、最終的に東京書籍に決まりました。沖縄県の教育委員会に対して国は指導をしているわけですから、国が入ってきて、2つの意見は没にしたということです。例えば広島県ではそういうことはあるわけがないと思いますけれども、県教委の立場として、この問題についてどのように解釈されますか。意見を聞かせてください。 16: ◯答弁指導第一課長) 今、委員からお話がありました石川県、沖縄県の件について、私も報道等で承知しています。教科書採択につきましては、やはり公正、適正に行われることが第一だと思っております。ですので、県としましては、報道されているような採択はございませんし、今後もそういう疑念を招くようなことにならないよう努めてまいりたいと考えております。 17: ◯意見質疑石橋委員) 以前から言うように、採択が終わった後にこういう問題が出てくるわけです。つまり、採択中はどういう採択が行われ、どういう決定がなされているかを全然知らされていないのです。現在のような情報公開の時代に、なぜこのような密室で、圧力がかかるような状況をつくっているのでしょうか。しかもきょう出ております石川県の川北町は、5人の委員のうち3人がいわゆる領土問題、あるいは自虐史観等を含めて育鵬社をするべきではないかということでした。その中で教育長と教育委員長がそれに反対をして、改めてその協議をしたということです。その3人の委員は圧力をかけられて、最終的にもう一度審議会を再開したときに、だれも一言も物が言えずに、結局ほかの出版社に決まったのです。それが決定されたときは、全会一致ということになるわけです。しかし、採択の過程ではそれぞれの意見がしっかり出ていて、多数決をすれば3人の意見が通っていたはずなのです。そういうことが横浜市でもあったわけです。  そういうことがあるので、本来あるべき見えるような形で、やるべきだと思います。もうこれは前からずっと私は思っているのですが、その疑念はなかった、あり得ないと言うけれども、あけてみなければわからないではないですか。広島県でもないとは言い切れないのです。それぞれの意見が表に出て、当然いろいろな意見があっていいわけです。それが多数決の中ではっきり見える形で採択されれば、我々も、県民もわかりやすいのです。それがないということは本当に不思議ですし、こういう問題も後になって起こってきます。実は昔、廿日市市でもあったのです。廿日市市教育委員の1人が育鵬社を随分言ったことがありました。そのときも採決はとらなかったのですが、全会一致で他の教科書になっておりました。後でその委員から聞いたところ、自分は反対を主張していたと言っておりました。それならそれではっきり4対1の採決をすればいいのです。そういうことをせずに全会一致で少数意見、多数意見が消されてしまうという事実があるわけです。  このことについて、私は非常に危機感を感じております。こういう問題は恐らくほかにもあると思います。こういう問題が出てきた以上、私がお願いするのは、もう一度採択方法について検討するべきではないかということです。こういうことがないように、見えるようにしなくてはいけないと、これを見るたびに思うのですけれども、教育長、どのように思われますか。 18: ◯答弁教育長) 採択にかかわっては、公正公平、厳格にやることが大前提ですので、それを担保するためにもしっかり情報公開をしていかなくてはいけないと思っております。公開するという観点が非常に大事でありますけれども、もう1点、我々が気にしなければならないことは、意見が外部によって左右されることがあってはいけませんので、そういう圧力がかからないように、静ひつな環境の中で行うことにも配慮しなければならない。そういう中で今までは、決定の場面を非公開で進めてきたということがございます。  今委員が言われましたいろいろな状況もありますので、どういう形で今後進めていけば公正公平で、しかも静ひつな環境の中で決定が行われるかということについてはしっかり検討していきたいと考えております。 19: ◯意見要望石橋委員) 私が言っているのは、その公正公平が守れないから、どうするのかということです。今これから考えていくということですけれども、こういうことがあるのです。育鵬社を推薦した委員は、いわゆる自虐史観で表記されているところはないか、あるいは日本人として知らなければならない領土問題がきちんと書いてあるか、そういう内容の教科書を選ぶべきではないかということでした。ところが、それに反対した教育長と教育委員長は、採択の考え方を総合的に判断して、学校現場に説明できる教科書にしなさいということでした。そういう判断をあなたも前回私に言ったのです。採択基準の問題になりますが、それが教育指導要領、学習指導要領に合致した判断の仕方なのか、あるいは教育基本法でうたっている精神に合致した採択の仕方なのか、当然そのあたりも見直さなければならないと思います。  あなたが言うように当然静ひつな中でやらなければいけないけれども、圧力がかかってこういう問題が出たのですから、オープンにしたほうがいいのではないかと思います。水面下で、しかも教育委員会事務局が教育委員に対して圧力をかけているのです。こんなばかなことが、公正公平と言えるのでしょうか。それならば、だれから圧力がかかってきましたと言えるような環境をつくったほうが、よっぽど公正公平ではないですか。委員が皆きゅうきゅうとしています。我々は知らないけれども、教育委員の3氏、選定委員のところへ同じような内容のファクスが非常に多く来るとのことで、これが公平と言えますか。  この問題はこれから先も続くもので、消えていない状態ですから、今後こういうことがないように、慎重に扱っていただきたいということを要望しておきます。 20: ◯質疑渡壁委員) さっき報告があったのですけれども、子供全体の数は減っているのに、特別支援学校の生徒数が物すごくふえているのは、どういうわけなのでしょうか。 21: ◯答弁学校経営課長) 今御指摘の特別支援学校の在籍者数につきましては、平成11年度が最も人数が少なかった状況がございまして、県全体で1,154人という状況でした。平成23年度でございますが、2,162人という状況でございます。とりわけ知的障害のある児童生徒数がこの11年以降ふえてきてございます。これは広島県固有の状況ではなく、全国的な状況がこのような形になってございます。  私どもが考えておりますその背景にございますのは、特別支援学校における教育に対する保護者の信頼が高まってきているということがあるのではないかと思っております。 22: ◯質疑渡壁委員) ひどく簡単です。信頼が高まったから、特別支援学校にどんどん行くようになったということですか。障害を持つ子がふえているからということではないですか。どちらなのですか。障害を持つ子がふえたから、特別支援学校の生徒がふえていると私は思うのです。 23: ◯答弁(特別支援教育課長) 障害のある子供がふえているのも原因ではないかという御指摘だったと思います。特別支援学校だけではなく、小学校、中学校の特別支援学級で教育を受ける児童生徒の数もふえております。したがいまして、障害のある児童生徒はふえています。さらに中学校から、あるいは高等学校から特別支援学校に入学する生徒もふえている状況でございます。 24: ◯意見渡壁委員) 教育委員会の仕事ではないと思うのですが、この特別支援学校を充実したものにしようということならいいと思うのです。教育委員会はそれを一生懸命やる以外にないのですけれども、特別支援学校へ行かなくても済むようにするため、担当の部署でどうしたらいいのかを考え、社会全体がそれを減らすための努力をしなければいけません。これがどんどんふえていくことは、日本の社会にとって大変な問題ではないかと思うのです。まさに今、そういう時点に来ていると私は思うのです。だから、教育委員会のほうからも担当部署へ、それを減らすために努力しなさいと言うことが大切だと思います。簡単にいくとは思わないのですが、例えば生まれてくるときに障害を持つということが機会としては一番多いと思うのです。市民病院、県病院を視察したことがありますが、昔は1,200グラム以下で生まれた子供は大体死産になっていたのです。今は300グラムで生まれても生かすことができるのです。医学の発達も大分影響していると思いますが、そういう状況で生まれてこないようにする、例えば母体保護……(「それは難しい」と言う者あり)いやいや、それは難しいことではない、母体保護について、どういうことをやっていくかということも大切なのです。教育委員会の側から、そういうことをして母体を保護するということ、若い方に私はよく言うのですが、おなかに子供がいるときには、生まれてくる子供の一生を抱えているのだから、そのとき少々悪口を言われても、遠慮せずに絶対無理はしないようにしなさいと申し上げるのです。そういったことも教育委員会から提起してやってもらうことがいいと思うのです。今のままでは、このグラフを見てもすさまじい勢いでどんどんふえているので、おかしいことになってしまうと思います。  (5) 閉会  午前11時30分 発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...