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  1. 広島県議会 2010-09-04
    平成22年9月定例会(第4日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2010年09月29日:平成22年9月定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員五十八名であります。これより会議を開きます。         自第 一 県第七三号議案         至第十五 報第 一八 号 2 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第七三号議案 平成二十二年度広島県一般会計補正予算から日程第十五、報第一八号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。窪田泰久君。         【窪田泰久君登壇】 3 ◯窪田泰久君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会良政議員会・未来会議の窪田泰久でございます。  昨年十一月の県議会補欠選挙におきまして、広島市南区選挙区から本当に多くの皆様方の御支援により初当選させていただきました。  今次定例会において質問の機会を与えてくださった議長を初め、議員各位に対して、心より厚く御礼を申し上げます。また、私にとっては本会議場での初の一般質問となりますので、ただいま大変緊張しております。どうか、多少の失敗は許していただき、温かい目で見守っていただければというふうに思っております。  さて、当選直後の十二月定例会において、父の遺志を受け継ぎ、明るく、そして活力ある広島県づくりを目指すとともに、県民の皆様方の声をしっかりとこの県議会の場へとお届けするとごあいさつを申し上げました。この初心を忘れることなく、県民の皆様の立場に立って、精いっぱい頑張っていきたいと思っております。  きょうは、この思いを込めて質問させていただきますので、知事を初め、当局におかれては、県民の皆様に対してわかりやすく、誠意ある御答弁をお願いいたしまして、質問に入らせていただきます。  まず、質問の第一は、豪雨災害対策についてであります。  一点目は、被災農家への復興支援についてお伺いいたします。  被災地では、今なお、土砂や流木の撤去作業が続けられておりますが、一日も早く住民の平穏な日常生活を取り戻すためにも、災害復旧事業を早期に実施する必要があります。  災害復旧事業を実施するに当たっては、河川、道路、砂防などの公共土木施設については、復旧にかかる費用の全額を、国、県、地元市町が負担して事業を行います。しかし、農地などの農業関係の災害復旧については、その土地が私有地であることから、復旧費の一部を土地の所有者である被災農家が負担する必要があります。  今回の農地等に係る災害が激甚災害に指定され、被災農家の復旧費の負担割合が軽減されたものの、負担がゼロになるわけではありません。住んでいた家が損壊、あるいは濁流に押し流され、帰るところもなく、田畑を失い、収入のめどが立たない被災農家にとって、復旧費の負担は並大抵のことではありません。  庄原市では、今回の災害については、復旧費の市負担割合をかさ上げし、農家負担を軽減する支援策を講じたとお聞きしました。  被災農家は、今後の農業の再開のめどが立たないことに不安を感じていると思います。県として、農家の災害復旧費の負担を軽減する助成など、被災農家の復興を支援するための方策を検討する必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  二点目は、七月豪雨災害における対応の検証についてであります。
     さきの七月臨時会の自由民主党広島県議会刷新議員会・県民会議の松岡議員の質疑の中で、今回の集中豪雨における県の対応について、災害対策本部の立ち上げ時期などに課題があったのではないか、県と市町の間の情報伝達や県民への情報提供が必ずしも十分ではなかったのではないかとの指摘がありました。  それに対して、知事は、このような点も踏まえ、今回の対応について、いま一度検証を行い、見直すべき点は見直し、防災対策の一層の充実強化に努めると答弁されました。  ことしは異常な猛暑で、雨も少なく、あの豪雨災害以降、大きな災害は発生していませんが、大気が不安定な気象状況が続き、いつ七月のようなゲリラ豪雨が発生してもおかしくない状況です。  これまで経験したことのないゲリラ豪雨による災害が発生しております。災害は待ってくれません。災害は、いつ、どこで、どのような状態で起こるかわかりません。県民の安全・安心を確保するためにも、早期に検証を完了し、災害対応の見直しを行う必要があると考えます。  災害から二カ月しかたっていないので、まだ十分に検証できていないかもしれませんが、先ほど申し上げたように、災害は待ってくれません。災害は、いつ、どこで、どのような状態で起こるかわかりません。  県民の命を守る立場として、現在の検証状況や災害対応の見直しなど、今後の具体的な取り組みについてお伺いいたします。  次に、観光振興について、二点質問させていただきます。  一点目は、広島県の観光エキスパートの育成についてであります。  本県が進めていこうとしている観光立県の実現、そして、それを具体化するひろしま観光立県推進基本計画の推進のためには、県内の大学などに観光学部の設置が必要だと考えており、この基本計画の中にも観光学部・学科の設置検討が位置づけられております。  観光学とは、学際的な学問です。学際的な学問とは、経営学、経済学、哲学、心理学、地理、環境などいろいろな分野にまたがる学問で、観光をありとあらゆる方向から読み解く学問でもあると言われております。  日本では、学問的にまだ体系化されていない分野ではありますが、観光産業の発展のためには学問としての体系化が必要であり、これまで発展を遂げてきた産業は、すべて学問的な裏づけがあるのではないかと考えます。  私は、本年三月の予算特別委員会において、県内の大学などに観光学部の設置を呼びかけ、できる限り早期に県の支援体制を整備し、将来に向け、きちんと時間をかけて観光の専門家を育てる必要があると訴えました。  これに対して、知事は、観光の専門人材の育成は極めて重要であると認識しており、本県の観光関連産業を担う人材を育成する教育の拡充については、早急に検討を進めてまいりたいとの答弁をなされました。  学部の設置には相当の時間がかかると聞いておりますので、できるだけ早く検討に着手し、早期の実現を強く要望いたします。  県では、今年度、観光関連産業従事者を対象としたセミナーを開催し、観光マネジメントを行う人材を育成する事業を、国が作成したカリキュラムに基づき実施されております。  広島県の観光立県の推進を図るためには、特に、広島県ないしは瀬戸内海を知り尽くした広島県の観光エキスパートを育てていく必要があります。  広島県の観光エキスパートを育てるためには、県独自のカリキュラムを作成し、国のカリキュラムとあわせた人材育成事業の実施が必要ではないかと考えますが、今後の本県の観光関連産業を担う人材を育成する教育の拡充について、どのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。  二点目は、外国人観光客の誘致促進についてであります。  本県では、ひろしま観光立県推進基本計画に観光立県ひろしまを実現していくための四つの基本方針を定め、県、市町、観光産業、観光関係団体、県民等が協働して施策を展開しておられます。  外国人観光客の誘致促進は、基本方針の国際観光のさらなる推進を総合的かつ計画的に講じる施策の一つであり、今年度も関係の主要事業を積極的に行っておられますことについては高く評価しております。  日本政府観光局の資料によると、平成二十一年の一年間に日本を訪れた外国人観光客の数を国籍や地域別で見ると、一位が韓国、二位が台湾、三位が中国の順になっており、アジアからの観光客が全体の約七割を占めております。  一方、昨年一年間に広島県を訪れた外国人観光客は、県の観光課の資料では、欧米からの観光客が全体の約五割を占め、アジアからの観光客は二割弱にとどまっております。欧米からの観光客が多い理由としては、宮島と原爆ドームを有する広島県が、自然遺産や文化遺産を好む欧米人の観光ニーズに合致していることが考えられます。  しかし、近年のデータによると、三年前の平成十九年は韓国が二位、二年前の平成二十年では中国が二位というように、傾向として広島県にも東アジアからの需要が非常に高まっていると聞いております。  アジア、特に中国を中心とした東アジアからの観光客については、中国などの目覚ましい経済発展や、ことし七月に実施されました中国人個人観光査証の取得条件の緩和等により、今後、増加することが予想されております。地域経済活性化への効果も期待されていることから、国を初め、各県が東アジアからの観光客誘致に力を入れております。  一方で、このたびの中国人ビザ緩和は、不法就労や不法滞在等を増す要因ともなり得ることから、国内の治安の悪化が懸念されております。中国人富裕層の旺盛な購買力に期待して誘致を促進していくことも大切ですが、同時に、県民の生活の安全対策も考えていかなければなりません。  また、先月、尖閣諸島付近で発生した海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件に関連して、日中関係に問題が生じており、引き続き、動向を注視していく必要があると考えます。  広島県も、ことし五月に、台湾個人旅行者誘致促進事業としてタレント取材ツアーを実施しました。そのメニューとして、しまなみ海道サイクリング体験を取り入れたのも、今、台湾でサイクリングがブームになっていることをねらったものであると思います。  今後、外国人観光客の誘致に当たっては、こうした地域や国ごとのニーズを把握し、十分考慮しながら、観光地広島の魅力を効果的かつ積極的にPRし、着実に外国人観光客の増加に向けて取り組んでいただきたいと考えております。  知事は、先日の新聞報道によると、新聞社が行った十年後の将来予測調査において、県内への外国人観光客は倍増すると答えられているようですが、どのような考え方に基づいてこのような回答をされているのか、また、知事が回答されたように、十年後に外国人観光客を倍増させるためには、特に、中国を中心とした東アジアから県内への外国人観光客の誘致が欠かせないと考えますが、今後、どのように具体的に取り組んでいこうとされているのか、あわせて知事にお伺いいたします。  次は、環境問題についてであります。  農産物や畜産物の生産には大量の水が必要であり、国内で消費する食料の約六割を輸入に頼っている日本は、同時に大量の水資源輸入大国でもあると言えます。  このように考えた場合、世界じゅうで起こる水不足問題は、日本の食料事情に大変な影響を与えると言っても過言ではありません。  ことし四月に、広島県議会ASEAN研究会のメンバーとともに、シンガポールのニューウォーターと呼ばれる水循環政策を推進する施設を視察してまいりました。国によって抱える水事情というのは大きく違いますが、通常の下水処理した水にさらに高度な浄化処理を施し、飲料可能な水へと再生する新しい技術に大変驚きました。また、この排水再利用技術は、海水を淡水化する技術よりも省エネルギーで低コストであるということもお聞きしました。  広島県としても、県民全体で枯渇する水資源を真剣に考え、循環型社会へと変えていくような取り組みが必要であると、改めて実感したところでございます。  そこで、質問の第三は、環境負荷の低減についてであります。  一点目は、排水処理新技術実用化プロジェクトについてお伺いいたします。  今年度、環境関連技術の掘り起こしにより、エコビジネスの振興を図るための事業として、環境・新エネルギー関連産業創出支援事業が実施されております。そのうちの一つに、排水処理新技術実用化プロジェクトがあります。  これは、瀬戸内海への排水のうち、汚濁物質や汚泥の排出量が大きい業種に対し、バイオマスによる汚濁物質削減等の新技術の導入促進を図るための事業であります。この新技術は、費用対効果が高く、排水処理過程で発生する新エネルギーの活用が期待されるものと聞いております。  この技術が実用化されると、排水中の汚濁物質が削減されるとともに、メタンなどのバイオマス燃料が回収され、地球環境の保全に役立ちます。  この技術は、エコビジネスにもつながっていくと期待しておりますが、実用化とその普及に向け、現在、具体的にどのように展開しておられるのか、お伺いいたします。  二点目は、河川の底質浄化対策についてであります。  広島市内の太田川水系における底質浄化については、平成十七年度から、中国電力グループ、広島大学、国土交通省の提携により、従来の主流であった浄化剤をヘドロの中に拡散させる方法よりもはるかに環境負荷の少ない技術開発が行われております。この技術は、火力発電所から発生した石炭灰を粒状に加工・リサイクルしたものを用いた浸透柱を砂の層に届くまで埋めるものです。これにより、ヘドロの中に水の循環とともに酸素が供給され、生物が生息するようになり、堆積した泥質が改善されるものです。旧太田川、通称本川において実証実験が行われ、景観や土壌に改善が見られるなど、一定の成果が確認されております。  国は、その結果を踏まえ、平成二十年度から旧太田川、通称本川の基町地区において、親水性を考慮した底質改善の工事を実施する中で、その効果を発揮・維持するのに最適な施工方法を確立するため、石炭灰の柱の配置やメンテナンス等について引き続き検討を行っておられます。  県においては、国の検討状況を踏まえ、技術開発を行った中国電力や広島大学の指導を受け、猿猴川の広島駅前や京橋川の稲荷橋付近において試験施工を行い、それぞれの河川の状況に応じた適切な工法を検討される予定であると聞いております。  私が住んでおります広島市南区にある猿猴川や京橋川のほとりは、市民の憩いの場となっており、特に、土曜日・日曜日の午後や平日の夕方になるとたくさんの市民や観光客の方などが訪れます。川辺にあるオープンカフェなどは、大変なにぎわいが出てきております。  また、川辺における祭りや地域住民による行事などが数多く開催されております。こうした行事は、地域の人たちの触れ合いの場であると同時に、環境保全を考えた取り組みとして行われているものも多いのです。もう一度、昔のようなきれいな川にしたいという思い、水が透き通り、多様な生物が生存できる川にしたいという願い、こうした強い気持ちを持つ、河川の清掃活動に取り組む多くのボランティア団体がいます。  このようなボランティア団体への補助制度として、広島県でもアダプト制度というものがありますが、これは、地域ボランティア団体の環境への強い気持ちを大きく後押しする制度であり、大変評価されるべきものであると思います。  私自身も、こうした活動に取り組んだ経験から、目覚ましい経済発展と引きかえに失われていった水環境保全の意識を県民全体で高めていく必要があると強く実感したところでございます。環境と成長が相反するものではなく、互いが両立できるような新しい社会へと変わっていかなければなりません。  河川のヘドロの堆積による水質の悪化は、市民の水辺の楽しみや都市観光の舞台づくりにも大きな影響を与えると思いますので、引き続き、河川の底質浄化に積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、猿猴川や京橋川に適した底質浄化工法の検討状況と、今後の県管理の河川の底質浄化対策についてどのように取り組もうとしておられるのか、お伺いいたします。  質問の第四は、次代を担う子供・子育て支援についてであります。  一点目は、安心こども基金についてお伺いいたします。  広島県では、子供の幸せを第一に考えて、子育てを男女がともに担い、分かち合う基本姿勢のもとで、「みんなで育てるこども夢プラン」をことし三月に策定し、積極的に子育て支援策を展開されております。  これは、夢や希望を持ち挑戦する意欲に満ちた子供をみんなで育てることを目指す姿とした、子育て応援メッセージが発信できる内容となっております。  このプランに基づき重点的に実施されている、次代を担う子ども・子育て支援事業は、国から交付された子育て支援対策特例交付金を原資に、平成二十年度末に設置された安心こども基金を活用して、平成二十一年度と平成二十二年度の二年間で、緊急的かつ重点的に、保育所等の整備やすべての子供・家庭への支援を実施するものであります。  この事業の財源となっている安心こども基金については、平成二十六年度まで実施予定の、母子家庭の母親の資格取得に対する支援を目的とした高等技能訓練促進費等事業などを除き、ほとんどの事業が平成二十二年度までの実施期限となっており、今年度がこの基金の実質の最終年度となっております。  この基金の平成二十二年度末における残額の見込みは、今年度の六月補正や九月補正要求額を加味すると、残りが九億九千七百万円余になると聞いております。高等技能訓練促進費等事業の平成二十三年度から平成二十六年度までの執行見込み額を差し引いたとしても、基金事業が終了する平成二十六年度末において執行できないお金が発生するのではないかと考えます。  せっかく国から交付していただいたお金を有効に活用できず、返還するようなことになったら、とても残念なことであり、県の次代を担う子供・子育て支援に対する姿勢を疑わざるを得なくなってしまいます。  もし執行残が発生したら、淡々と国へ残金を返還するのではなく、国の採択要件や補助率などが厳しくて事業者が使いづらかったのか、または県の周知が不足していたのかなど、執行できなかった原因を究明し、国への制度改正の働きかけや県の執行体制の見直しなどの検討を行う必要があるのではないかと考えますが、基金事業が終了する平成二十六年度末における基金残額の見込みは幾らなのか、また、基金の残額が発生した原因と今後の対応についてお伺いいたします。  最後の質問は、新たな子育て支援対策についてであります。  次代を担う子ども・子育て支援事業については、ほぼ一〇〇%、安心こども基金の繰り入れによって事業を行っていますが、先ほど申し上げたように、この基金は、一部の事業を除き、平成二十二年までの実施期限となっており、来年度以降、新たな基金制度が創設される見通しは立っていないとお聞きしております。  本県では、次世代育成支援対策の総合的な計画として、本年三月に策定した「みんなで育てるこども夢プラン」において、目標年度を平成二十六年度と定め、今後五年間の次世代育成支援の取り組みを具体的に示しています。「子育てするならわがまちで」とみんなが誇れる広島県をプランの目指す姿として、さまざまな重点施策を展開し始めたばかりですが、これらの施策を行うための財源確保ができていないようでは、せっかくのプランも絵に書いたもちのようになってしまうのではないかと心配しております。  現在、この安心こども基金を活用して、待機児童の解消に向けた保育所の緊急整備や、子育てバリアフリー化を推進するための公共交通機関の駅や県の所管する施設などへの子供対応型トイレの設置など、積極的にハード事業を実施され、おおむね計画どおり事業は進んでいると聞いております。今のところ、平成二十二年度で基金が終了しても、このハード事業については特段問題はないかと考えられます。  一方、ことしの六月補正で予算措置した、カープとサンフレッチェの試合に親子を招待して、親子連れでも観戦しやすい環境を整え、子育て真っ最中のお父さん、お母さんにリフレッシュして元気になってもらい、子育ての楽しさを実感していただく事業を初め、保育の資質向上のための保育職員への研修や地域の実情に応じた子育て支援を行う市町への支援などの多くのソフト事業は、一度始めたからには、財源がなくなるからといって簡単にやめることは難しいのではないかと思います。  子供が夢を持ち、子育てに喜びが持てるよう、みんなで応援する社会を構築するためには、引き続き、子育て支援対策を積極的に進めていく必要があると考えますが、安心こども基金が終了した後、これらのソフト事業については、財源を理由にすべての事業を廃止してしまうのか、また、来年度以降の新たな子育て支援対策について、どのように取り組んでいこうとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  最後に、私の思うところを述べさせていただきます。  今次定例会では、これまで多くの議論がありましたが、それはすべて、本県が将来に向けて飛躍するためには今何をすべきかを問うものでありました。  まだまだ厳しい経済状況、雇用情勢、逼迫した財政状況の中での県政運営を余儀なくされると思います。限られた広島県予算を最大限に生かし切るためには、知恵を絞って、工夫を凝らしていかなければならないのではないでしょうか。  広島県では、全国よりも速いテンポで高齢化や生産年齢人口の減少が進むと見られ、ほとんどの市町で高齢化率が軒並み三〇%に達すると言われており、こうした人口減社会はすぐそこまで来ております。  また、多くの県内産業で需要の減少という問題や、供給サイドから見ると、生産年齢人口の減少による労働力不足という問題に直面しております。  こうした中、行政が県内企業と一体となって取り組まなければならない課題として、地域社会全体での育児への取り組み、技術革新・生産性の向上、適正な労働力の確保、シルバーマーケットの開拓等が強く求められております。  どんな時代であっても、未来は、私たちみずからが切り開いてつくっていくものでございます。目の前には大きくかたい岩が立ちはだかっているかもしれませんし、頭上をはるかに超えるような草木が覆い茂っているかもしれません。どんなに険しい道であっても、私たち一人一人が未来へと着実に歩を進めていると実感できるような広島県であり続けなければならないと思います。  そのためには、将来の広島県のあるべき姿をしっかりとイメージして、県職員が一丸となって取り組むことが重要であり、こういったときこそ、決して萎縮することなく、県職員としての自覚と誇りを持ち、知事を先頭に職務に専念していただきますようお願い申し上げますとともに、私も、微力ではありますが、皆様とともに一緒に力を合わせて、目標に向けて取り組んでまいりたいと思います。  以上で私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、豪雨災害における対応の検証についての御質問でございます。  七月の豪雨災害対応におきまして、課題として指摘を受けました県民への情報提供、県と市町の間の情報伝達及び災害対策本部の設置時期について検証を行ってまいりました。  まず、県民の皆様への情報提供につきましては、県民向けの防災情報提供サイトである防災Webにおいて、緊急ニュース欄の活用が不十分であり、県民に危険度の高まりを知らせる情報発信に課題がございました。  そのため、土砂災害警戒情報や洪水予報など、緊急ニュース欄に掲載すべき情報を明確にして、危険度の高まりをわかりやすく県民の皆様に御提供することといたしました。引き続き、提供する情報の改善に努めてまいりたいと考えております。  次に、県と市町との間の情報伝達につきましては、人の被害や住家の被害などの優先順位の高い情報について早期に把握できなかったことや、市町における応急対策を優先したため、県の被害情報の収集と確認に時間を要したことが課題でございました。  そのため、再度、県が収集を行う情報の優先順位を市町に周知徹底するとともに、今後は、必要に応じ、県職員を市町の災害対策本部へ連絡員として派遣いたしまして、現場の情報を迅速に収集してまいりたいと考えております。  最後に、災害対策本部の設置時期につきましては、累積雨量等の数値や避難勧告の状況、具体的な被害状況などを踏まえて総合的に判断しておりまして、適切な対応であったと考えておりますけれども、今後は、県民の皆様への注意喚起や安心の観点にも配慮した上で、本部設置の時期を判断してまいりたいと考えております。  このような検証結果を踏まえた改善に取り組みますとともに、他の課題についても、市町等と連携して、さらなる改善を加えるなど、今後とも防災対策の一層の充実強化を図ってまいりたいと考えております。  次に、観光エキスパートの育成についての御質問でございます。  観光産業が、二十一世紀のリーディング産業として飛躍的な成長が期待される中で、本県の観光振興を図る上においては、地域特性を踏まえた経営戦略やマーケティング、ブランド開発などの知識を有する人材の育成が極めて重要な課題であると認識しております。  このため、今年度、試験的な取り組みとして、県立広島大学と連携いたしまして、国のモデルカリキュラムに加えて、本県観光の地域課題に係る講座などを盛り込んだ、より実践的な内容のセミナーを開設したところでございます。  このセミナーに対しましては、観光関連の事業者や団体、市町などから定員を大幅に上回る応募があるなど、ニーズの高さを再認識したところでございまして、引き続き、講座内容等の充実を図ってまいりたいと考えております。  今後、この事業で得られた成果や県内大学における動向等を踏まえながら、将来の本県の観光産業を担う高度専門人材の育成につきまして、さらに検討を進めてまいりたいと思っております。  次に、外国人観光客の誘致促進についてでございます。  本県の外国人観光客につきましては、ここ五年間で見ても、欧米を中心に五割近い伸びを示しておりますほか、今後、中国を初めとする東アジアの国々からの大幅な増加が見込まれていることなどから、明確なビジョンを持って戦略的な取り組みを進めることにより、十年後の倍増は達成可能であると考えております。  その戦略の視点としては、海の道構想などを通じた近隣県を含む地域全体の魅力の強化、そしてブランド化、二つの世界遺産を初めとする個々の観光資源のブラッシュアップ、中国を初めとして、東アジアをターゲットとしたプロモーションの強化等に重点を置きまして、積極的にインバウンド対策を推進してまいりたいと考えております。  次に、今後の子育て支援対策に関する御質問でございます。  県では、平成二十六年度までを計画期間とする「みんなで育てるこども夢プラン」に基づきまして、社会全体で子育てを応援する機運の醸成、そして、男女が仕事と子育てを両立できる環境づくり、子育ての不安や負担を軽減する仕組みづくりを最重要課題として、一昨年度交付されました安心こども基金も活用して、ハード・ソフト両面にわたる取り組みをきめ細かく実施しております。  具体的には、保育所の新設などを積極的に推進し、この二年間で五十一カ所を整備するほか、新たに、女性医師の就労促進や男性の育児休業取得の促進、子育てバリアフリーの推進、市町における子育て支援の充実などの子育て環境の整備に取り組んでいるところでございます。  これらの事業については、ハード事業も含め、より充実した施策として再構築するため、いわゆるPDCAサイクルを回していきたいと思っております。  来年度以降におきましても、新規事業を含めて、引き続き、現在子育てをしている家庭やこれから子育てをしたいと考えている家庭の多様なニーズにこたえるため、保育サービスの充実や子育てしやすい環境づくりなどに重点的に取り組み、「子育てするならわがまちで」と県内外から選ばれる広島県づくりを進めてまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。         【農林水産局長冨永嘉文君登壇】 7 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) 被災農家への復興支援についてお答え申し上げます。
     今回の豪雨により被災した農地や農業用施設の被害額は、県内で四十億円近くに達しており、特に庄原市においては、農地や水路に大量の土砂や流木が流れ込み、一部には来年の作付が危ぶまれるような状況が生じております。  こうした状況に対しましては、農家の皆さんが農業の再開に見通しを持っていただくことが重要であると考えており、災害査定が完了した箇所から速やかに工事に着手することとしております。  また、県といたしましても、強く要望してまいりました激甚災害の指定を受け、市町や農家等の負担が軽減されることになりましたことから、一層の事業促進が図られるものと考えております。  今後とも、被災された農家の方々の立場に立ちまして、融資制度の有効活用や工事コストの縮減など、さらなる負担の軽減を念頭に置き、災害復旧事業への支援を通じて、一日も早い復興に全力で取り組んでまいります。 8 ◯議長(林 正夫君) 環境県民局長抹香尊文君。         【環境県民局長抹香尊文君登壇】 9 ◯環境県民局長(抹香尊文君) 排水処理新技術実用化プロジェクトについてお答えいたします。  このプロジェクトにつきましては、今年度、工場排水中の有機物や汚泥をバイオマスとして利用する排水処理技術の確立に向けまして、第一段階であります実証試験を実施しております。  具体的には、現在、県内の環境関連企業が有する技術を活用いたしまして、汚泥を微生物が利用しやすいように溶解させる前処理試験を行っております。  さらには、溶解した汚泥と排水からメタンガスを効率的に発生させる発酵試験を行うこととしております。  技術の実用化に当たりましては、メタン発酵の長期間にわたる安定性の確保や効率的なメタン発酵を阻害する物質の排除、さらには環境を改善する効果と投資効果の両立などの課題が出てきております。  今後は、実証試験の成果を踏まえまして、排水処理技術の早期の実用化に向け、課題解決に努めてまいります。 10 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。         【土木局長高垣広徳君登壇】 11 ◯土木局長(高垣広徳君) 河川の底質浄化対策についてお答え申し上げます。  太田川における底質浄化につきましては、国において、平成十七年度より石炭灰のリサイクル材を用いた河川底質改善の実証実験が行われ、一定の改善効果が確認されております。  県におきましても、国の実証実験を踏まえ、本年度から京橋川の稲荷橋付近におきまして、同一工法で実証実験を行う予定でございます。  引き続き、技術開発を行いました大学及び民間事業者と連携しながら、底質・水質の改善効果につきまして評価を行ってまいりたいと考えております。  さらに、国の実証実験及び京橋川の評価を踏まえまして、猿猴川の底質浄化対策につきましても検討を行い、今後とも、水の都ひろしまにふさわしい河川環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 12 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長佐々木昌弘君。         【健康福祉局長佐々木昌弘君登壇】 13 ◯健康福祉局長(佐々木昌弘君) 安心こども基金についてお答えいたします。  安心こども基金には、厚生労働省所管分の五十三億六千万円と文部科学省所管分の三億円分の総額五十六億六千万円を積み立てており、それぞれは、制度上、経費の配分の変更はできないこととなっております。  このうち、厚生労働省所管分につきましては、保育所などの整備や市町のニーズに対応した子育て支援策を対象として、現時点では、予算計上分及び今後平成二十六年度までの執行予定分を除くと、五千万円余の残額が生じると見込まれております。この分につきましては、今年度末が期限となっておりますので、時間的な制約はございますが、効果的な活用を検討し、全額執行を目指して努力してまいります。  次に、文部科学省所管分ですが、認定こども園における幼稚園分の施設等の整備を対象としております。  しかしながら、事業実施に当たっては市町の負担が条件となっており、さらには、幼稚園側にも多額の負担が必要になるなど、全国的にもニーズが低い状況となっており、本県においても、現行の制度のままであれば約一億七千万円の残額が発生することになります。  県といたしましては、現在、国において基金の事業実施期限の延長等が検討されておりますことから、全国知事会とも連携し、期限延長に加え、基金の積み増しや補助要件の緩和などの制度改善に向けて、引き続き、国に対し要望を行ってまいります。 14 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時十六分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時二分開議 15 ◯議長(林 正夫君) 出席議員五十五名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。高木昭夫君。         【高木昭夫君登壇】 16 ◯高木昭夫君 皆さん、こんにちは。自由民主党広島県議会刷新議員会・県民会議の高木昭夫でございます。発言の機会をいただきました議長、先輩、同僚議員に心から感謝を申し上げます。  最近、やたらと毅然という言葉を耳にいたしますが、意味を辞書で引いてみますと、相手の言いなりというのはどの辞書にも出ておりませんでした。  毅然は毅然でありますから、毅然と対応していただかなければ国益を損なうことになります。国民の一人として、政府におかれては真に毅然とした対応をお願いしたいと思います。  湯崎知事におかれましても、県民の安心・安全のため、毅然とした県政運営を行っていただきますようお願いいたします。  それでは対面式発言席に移らせていただきます。(質問用演壇に移動)  それでは質問に入ります。最初に、これまでの県政の成果と課題についてということで、事業仕分けについてまずお聞きしたいと思いますが、事業仕分けを傍聴した率直な感想からまず申し上げたいと思います。  一言で言えば、弱者に厳しい、血の通っていない議論が多く、財政至上主義、お金だけの議論であったと思います。  私は、これまでも事業仕分けということについての疑問を感じておりましたが、今回、三日間傍聴した結果、この事業仕分けを実施する意味や効果に対する疑問がより大きくなりました。  そもそも、提案者である知事みずからが、みずから提案した事業について、みずからの指示で仕分けをするという自己矛盾をはらんでおります。  そこで、事業仕分け自体の存在にかかわる根本的な疑問、また具体的なやり方などを中心にお尋ねしていきたいと思います。  最初に、今回の具体的な仕分け人の選定はだれがどのようにされたのか、また、仕分けの事業選定について、だれが選定されたのか、経営戦略審議官にお尋ねいたします。 17 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。経営戦略審議官田邉昌彦君。         【経営戦略審議官田邉昌彦君登壇】 18 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) 事業仕分けの人選につきましては、まず、地域特性や本県の意思を踏まえて評価していただくという点で県民委員に、また、他団体の事例などに一定の見識を有しているという点で外部委員に、それぞれ参加をお願いしたところでございます。  具体的には、県民委員につきましては、地域づくりや企業経営などの専門的知見を有する有識者の方々を県で選定するとともに、新たに公募により県民委員も募ったところでございます。  また、外部委員につきましては、事業仕分けの趣旨を理解し、他の自治体において仕分けの経験を積まれた方々を構想日本から推薦していただきまして、協議の上で県において決定しました。  また、対象事業につきましては、長期的に継続実施しているものや、事業費が大きく、一般財源の割合が高いものなどを中心に、県において選定したところでございます。 19 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 20 ◯高木昭夫君 県民委員の方でありますが、一人は知事選に立候補された方がおられます。次の選挙に利用されるのではないかという心配もあります。  また、各種審議会の委員である方も何名かおられました。この方々は、そもそも事業を組み立てるときに参加されており、自分がかかわった事業を改めて仕分けするということは、私は矛盾だと思いますが、これらの委員がおられることについて、審議官の見解をお伺いします。 21 ◯議長(林 正夫君) 経営戦略審議官田邉昌彦君。 22 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) まず一点目の、公募委員につきましては、県政に参画する意欲を持っておられる方々で、事業仕分けの作業に時間的都合がつく方ということで、まず公募を行いまして、公募いただいた九十数名の中から、一日研修を積んだ上で、さらに公募の意思を確認しまして、五十五名の方が残られました。その中からくじで選んだものでございます。したがいまして、ひとしく意欲のある県民の方々から公平な形で選ばせていただきました。  また、県の他の委員を務めておられる方々が、今回、県民委員として参画いただいていることも事実でありますけれども、基本的には、この事業仕分けというのは、県の事業における検証をさまざまな視点から行っていただくということであります。  審議会の委員として参画いただいたときには、県政の政策の立案であったろうかと思いますけれども、また視点を変えまして、その事業を実施する過程において、どういう課題があるかということについて意見を賜りたいということで、県民委員をお願いいたしました。 23 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 24 ◯高木昭夫君 よくわかりませんでしたが、次へ行きます。  次に、仕分け人に県外在住者が多いということについて、昨日、佐藤議員から質問がございました。それに対する知事の答弁は、県外の方が三名、県内が四名でバランスをとったとおっしゃっていましたが、私が聞いておりますと、発言の量でいえば、県外八割、県内二割であったというふうに思います。  知事は、常々現場主義を掲げ、みずから県内各市町を実際に回って、頻繁に現場視察を行い、市町の意見に耳を傾けておられます。こうした県民視点を大切にしている知事であれば、むしろ事業仕分け人についても現場実態に詳しい県内在住者を中心に選定すべきではないかと思いますが、改めて審議官の思いをお聞かせください。 25 ◯議長(林 正夫君) 経営戦略審議官田邉昌彦君。 26 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) 事業仕分けのねらいそのものは、幅広い観点から事業を客観的に見直して、課題を洗い出していただくことにあると考えております。  こうしたことを踏まえますと、広島県に暮らし、さまざまな実情を把握している方々の意見が重要であることは論をまたないと思いますけれども、また一方で、他の自治体の例なども踏まえた観点から幅広く御指摘をいただくことも重要であると、必要であると考えております。  こうしたことから、県民委員だけではなく、外部委員にも参加をいただくことによりまして、さまざまな視点から、県が行っている事業を多角的に評価していただくことにしたものでございます。 27 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 28 ◯高木昭夫君 現在の地方自治体が非常に疲弊してきたことの最大の原因は、三位一体の改革にあるのではないかと私は思っております。その仕込みをしたのが構想日本ではないかと考えます。  袋に入っていたパンフレットにも、三位一体の改革は我々が行いましたというふうに書いてあります。現在の県の状況を考えれば、そういった構想日本の人たちがこの仕分けに参画することが果たして県にとってプラスになるのかと思いますが、いかがでしょうか。 29 ◯議長(林 正夫君) 経営戦略審議官田邉昌彦君。 30 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) 三位一体をめぐる地方財政の問題は極めて大きな問題でありまして、またそれなりの議論が必要であろうかと思っておりますけれども、一方で、各自治体において実施している事業について、それをより改善すべきである、不断の見直しを行うべきであるという点は、三位一体改革とは別の、財政問題とは別として、各自治体において取り組んでいくべき課題であるというふうに考えております。  その各事業を見直す過程において、構想日本において事業仕分けの経験を積んでおられまして、幅広い観点からその手法で見直しの実績を上げておられるということを勘案して、今回、構想日本の御支援をいただいたところでございます。 31 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 32 ◯高木昭夫君 構想日本がそういう技術を積んでいるというふうにおっしゃいましたが、では、事業仕分けの議論の進め方についてお尋ねいたします。  今回の事業仕分けを傍聴して、私の率直な感想を申し上げますと、議論が極めて乱暴であるということであります。実際、傍聴しておりますと、説明者の説明内容を全く無視し、個人的主観をとうとうと述べておられる方もありました。また、議論の中では改善すべきという意見を全く言っていないにもかかわらず、手を挙げたら要改善となるなど、議論と仕分け結果が全く結びついていない仕分け人の方もおられました。  また、事業が不要と判定した人でも、理由を聞かれると、私は事業自体には反対ではないという回答もあり、一体どういう考え方で判定を行っているのか、全く理解に苦しむケースも何件かあったと思います。  さらに、漁業経営安定対策事業でありますが、不要が二、国・広域が一、市町が一、要改善が一、現行どおりが一となったにもかかわらず、班としての仕分け結果は不要ということになりました。このケースは、どうしてこういう結論になるのかということが全くわかりません。  このほかにも、コーディネーターが調整役としての立場を忘れ、ほとんどみずからが発言し、議論をみずからの考えに沿うよう誘導したケースがあったと私は感じました。  問題なのは、このような混乱した議論が公開され、さらに、新聞などでは議論の過程が掲載されるわけではなく、結果だけが発表されるため、多くの県民にあらぬ誤解を与え、ひいては不信感につながっていくのではないかと考えます。  不要という判定をされますと、一般的に仕分け人は正義の味方のようなイメージでとらえられているため、無関係な人は拍手喝采を送りますが、仕分けられた当事者には大変大きな心理的なダメージが与えられます。施策立案における選択肢を狭めることにもなりかねません。特に、今回は補助事業が対象となっているため、なおさらであります。  事業仕分けを傍聴した際の問題点を指摘申し上げましたが、三十分という短い時間で乱暴な議論をし、無理やり多数決を行ってまで結論を出す必要性が果たしてあるのか、その点を経営戦略審議官にお伺いします。 33 ◯議長(林 正夫君) 経営戦略審議官田邉昌彦君。 34 ◯経営戦略審議官(田邉昌彦君) 事業仕分けにつきまして、まず申し上げておかなければいけないのは、最も肝要なことは議論の中で示されたさまざまな意見や率直な指摘をしっかりと業務の見直しに生かしていくことであると、これが最も重要であるということをまず申し上げなければいけないと思います。  その意見や指摘を三十分という時間の中でどう引き出すかということが、事業仕分けの一つの手法として確立されているものだと考えております。  したがいまして、その審議の過程において、各委員の事業に対する基本的な考え方を確認して、それぞれの意見がどういう認識のもとで出されたかということを把握することも一方においては重要であると考えております。  そして、我々とすれば、その認識と出された意見をあわせて、過程における指摘あるいは意見と考えて、その指摘に沿った見直しを行っていかなければならない、そのための一つの手法が事業仕分けであると考えております。 35 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 36 ◯高木昭夫君 理屈はいろいろあろうと思いますが、仕分けられる側の立場も県民であります。仕分け人の方はすぐに県民目線とおっしゃいますが、仕分けられる側も県民だと私は思います。  例えば、離島航路の問題が出ました。市町で行えということでありましたが、大崎上島町の財政力指数は〇・四一でありまして、これはすなわち、即廃止という結論と同じことであります。いわゆる、対岸から見て、向こうに住んでいる人の顔が見えていない人の意見だと私には思えます。  また、道路橋梁維持管理費についても議論がありましたが、道路や橋を間引けという話がありました。全部を維持管理するのはこれから先無理だ、間引いたらどうですかという、これこそむちゃくちゃな議論でありまして、橋の向こうにも人がいるわけです。猿やイノシシだけがいるわけではないのでありますから、このような乱暴な議論をする方が仕分け人におられること自体が問題だと私は思います。  そういうことで、次の質問に行きます。引き続き事業仕分けでありますが、行政の透明化についてお尋ねします。  知事は、事業仕分けの目的の一つとして行政の透明化を掲げ、事業仕分けを公開しているのでありますが、果たしてこれが行政の透明化につながるのか疑問であります。  私は、本当の意味での透明化は、政策決定の最終判断に至る議論を公開することではないかと思います。  国も事業仕分けを行い、さんざん騒ぎましたが、結局、政策決定の場面では全くオープンな議論がなされないまま、いつの間にか事業仕分け結果を無視した政策決定が多くなされたと感じます。  知事が、透明化を図られると言われるのであれば、むしろ、今後、事業仕分けの対応方針を決定するための具体的な議論を行う場を公開し、さらには、予算編成を行うための内部的な議論をオープンにし、事業仕分けやパブリックコメントなど、政策決定に至るまでのさまざまな意見をどういう形で反映したのか、あるいは反映しなかったのか、きちんと県民に説明を果たすことであると思います。  そうした過程を全く公開せず、事業仕分けだけを公開するのであれば、時勢に乗ったパフォーマンスと非難されても仕方がないと思いますが、この点について総務局長の所見をお伺いします。 37 ◯議長(林 正夫君) 総務局長藤井雅文君。         【総務局長藤井雅文君登壇】 38 ◯総務局長(藤井雅文君) 事業仕分けにおきましては、公開の場において、外部の客観的な視点により事業を点検することから、行政評価の透明性を高める上で有効な方法の一つであると考えております。  こうした中、このたびの事業仕分けにおいて得られたさまざまな指摘や意見に加え、議会において実施される事業成果の検証の提言などに留意の上、それぞれの対応方針について決定してまいりたいと考えております。
     その検討過程そのものにつきましては、事業の内容や性格、利害関係者が多数いらっしゃることなどを踏まえますと、公開で行うことは難しいものと考えておりますが、決定に至るまでの段階で、県の考え方を関係者にお示しすることとし、議論してまいりたいと考えております。  こうした取り組みを通じまして、県政運営の透明性のさらなる向上を図り、よりよい県民サービスの提供につながりますよう努めてまいりたいと考えております。 39 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 40 ◯高木昭夫君 透明性についてもいろいろな議論はあろうと思います。事業仕分けだけを公開するということは非常にいびつな形だと私は思っておりますので、もう一度しっかりと検討していただくようにお願いしておきたいと思います。  最後に、知事にお尋ねいたしますが、先ほど、今回の事業仕分けにおける議論が乱暴であると申し上げました。切り口は全く一緒であります。多分、マニュアルどおりだというふうに思います。もし私にさせていただければ、もうちょっと厳しくできると思います。費用対効果についても、本当にあるのかという疑問を感じます。  いずれにいたしましても、知事のコメントが新聞に出ておりましたが、今回の仕分けで目的や成果があやふやな事業が浮き彫りになったということでありました。  私は、この発言はいかがなものかと思います。今年度の予算として計上している以上、知事としては、目的も明確で、成果も期待できるものとして、責任を持って我々に提案されたのであろうと思います。少なくとも、目的があやふやであることがわかったと今さら言われても、それならば、どうして提案されたのかということになりかねません。  いずれにしても、昨年、ことしと事業仕分けを実施し、来年度予算は事業仕分けの結果も一部反映されるということになるわけであります。したがって、知事としては、自信と責任を持った上で我々に提案し、県民に説明責任を果たされようとしているのだから、先ほど申し上げた費用対効果の点も含め、来年度以降においては、こういう形の事業仕分けを実施する必要性は極めて乏しいと思いますが、来年度における対応方針及び知事のコメントに対する真意をお聞かせいただきたいと思います。 41 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 42 ◯知事(湯崎英彦君) まず、私のコメントについてでございますけれども、長年続いている事業がかなりございます。そういったものの中では、当初の目的と現在行っている事業、この目的が環境変化によって必ずしも従来どおりの、適切でないというようなこともございます。  しかしながら、それでは、すぐにそれを一度に中止するということも、なかなか現実としては難しい、まさに、おっしゃったような血の通った事業推進をするためには、十分な検討も必要であるということでございます。  ただ、そういう中で、まさに直接これに関与していない人々の目から見た場合に、事業の目的があやふやではないかという厳しい指摘も受けるところでございます。  そういったことを私として申し上げたということが、私の真意でございます。  それで、来年度の事業仕分けについてでございますけれども、この事業仕分けというものは、公開の場で、今申し上げたような外部の客観的な視点、しがらみのないという視点も含めた客観的な視点で事業を点検して、さまざまな視点から無駄を排除するということ、それから、行政評価の透明性や行政内部における意識改革の推進を図るということをねらいとしております。  こうした観点から申し上げますと、この仕分けを通じまして、財政ということだけではなく、県の役割の再評価、あるいは業務の実施方法、効率的であるか、効果的であるかといったような点からの改善など、職員一人一人が問題意識を高めて、全庁一体となって改革に向けた意欲を共有していくということも非常に重要なことであろうと思っております。  来年度以降の実施については、今後、この仕分けも踏まえた事務事業全般にわたる見直しを行ってまいりますので、それを行った上で、ただいま申し上げたこの仕分けの原点に立ち返って、どうしていくか、そのあり方を検討していきたいと考えております。 43 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 44 ◯高木昭夫君 予算を提案されるわけでありますから、ぜひ知事はその中身をしっかりと検証した上で、我々議会のほうにも提示していただきたいと思います。  冒頭、毅然とした県政運営を行ってほしいと申し上げましたが、広島弁で言う「いちがいもん」にならないよう、ひとつよろしくお願いして、この質問を終わります。  次に、試験研究機関の統合の成果と今後の方向についてお尋ねいたします。  まず、設置目的と評価についてでありますが、県立試験研究機関の設置目的は何なのか、その成果をどのような視点で評価されるべきと考えておられるのか、また、多様化・複雑化する県民及び県内産業のニーズにこたえ、複数の分野にまたがる横断・融合的研究を実施できる体制を構築するとして、八つの技術センターを一つに統合されました。その結果、どのような統合の成果が出ているのか、具体的な例を挙げて御答弁をお願いします。 45 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。         【企画振興局長中山雅文君登壇】 46 ◯企画振興局長(中山雅文君) 県立試験研究機関の設置目的は、県民及び県内産業の役に立つ研究開発と研究成果を核とした的確で質の高い技術支援を通して、産業活力の強化と県民生活の安全・安心の実現を図ることでございます。  その研究成果の評価につきましては、県民や県内企業等のニーズに対応しているか、開発した技術に有効性や優位性があるか、技術の実用化が早期に図られ、県内産業の振興や県民生活の安全・安心に貢献しているかといったことが視点として重要であると考えております。  こうした視点を踏まえ、統合により多様な技術分野を生かした効果の高い研究への取り組みがさらに推進できるものと考えております。  例えば、高齢化社会に対応したやわらか食材の製造技術として食品工業技術センターで取り組んでいる凍結含浸技術の研究においては、農業や水産など、異なる技術分野の研究員によるプロジェクトチームにより、医療食、介護食への活用促進や魚介類等を対象とした技術の応用を進めているところでございます。  また、農業技術センターにおいては、水耕ネギの栽培ハウスの高さを低く抑えることによるコストの大幅な低減と、ハウス内の通路をなくし、全面水耕ベッドとすることによりネギの収量増加を図るとともに、作業システムの効率化などについて工業技術センターと共同で開発を行い、現在、普及に向けた実証試験に取り組んでいるところでございます。 47 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 48 ◯高木昭夫君 成果があるとおっしゃいましたが、試験研究と行政の連携についてもお伺いしたいと思います。試験研究と行政の連携がしっかりしていなければ施策の成果は上がらないと思いますが、どのように考えておられるのか、所見を伺います。 49 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 50 ◯企画振興局長(中山雅文君) 試験研究機関は、産業活力の強化や県民生活の安全・安心の実現を目指していることから、関係各局の行政施策と連携を図り、地域ニーズに即した実用的な技術開発に取り組んでおります。そういったことが必要であると考えております。 51 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 52 ◯高木昭夫君 いろいろときちんと連携をしながら行っていくということであろうと思いますが、具体的に育種研究の位置づけについてお尋ねしたいと思います。  消費者にとって魅力のある新品種を生み出し、ブランド化することが、売れるものをつくるための最も近道で、産地間競争を勝ち抜く切り札になるとも思っております。  しかし、本県では、育種研究は片隅に追いやられている状況であります。  例えば、酒米の育種についても、費用対効果が低いという理由から、広島県は平成二十年度から廃止されたと聞いております。ところが、東京都、沖縄県、鹿児島県を除くすべての道府県が新品種開発競争に参入し、種苗法による権利保護のため、自県独自品種の囲い込み、他県への権利移譲はしなくなっています。このことは、広島県酒造業界の発展を阻害することにもなります。  三大銘醸地と言われるおいしい広島の酒、私も大好きな広島の酒、これを守り、育てるためにも、酒米の育種研究を再開し、あわせて種々の育種研究を重点研究分野に改めて位置づけ、積極的な取り組みを行うべきであると考えますが、所見をお伺いします。 53 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 54 ◯企画振興局長(中山雅文君) 重点研究分野につきましては、本県の厳しい財政状況から、人材や予算などの限られた経営資源を有効に活用するため、総合技術研究所の応用的・実用的な研究開発により、早期に高い支援効果が期待できる分野に重点化を図るものでございます。  そのため、基礎研究など長期にわたって相当な規模の経営資源を投下する必要があるものや、国の試験研究機関などとの役割分担の観点から、県で研究開発を行う必要性の少ないものなどは除いているところでございます。  こうした方針により、原則として、育種につきましては重点研究分野とはしていないところでございます。  なお、このような重点研究分野に該当しない育種などの技術領域につきましては、引き続き、技術指導などによる支援を行ってまいりたいと考えております。 55 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 56 ◯高木昭夫君 酒米の育種を行っていない三都県については、東京は田んぼがありません。沖縄は泡盛、鹿児島はしょうちゅうでありまして、酒をつくっていない。それ以外の道府県はすべて行っているわけであります。  広島県でつくっております山田錦は非常に倒れやすい稲であります。これを倒れないようにするという技術もぜひ研究していただきたい。倒れないことによっての品質の保証というものもできてくる。  これは、育種を行わないとできていかないと思うのですが、では、実証試験とか指導でそれができると判断されているのでしょうか、お尋ねします。 57 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 58 ◯企画振興局長(中山雅文君) 先ほども御答弁申し上げましたが、さまざまな育種研究がございます。  今、県で対応している育種で申しますと、例えば、広島牛、日本一の生産量を誇るレモン、それからカキでございます。こういったものは、産業としての基盤が充実しておりますし、最初にお答え申し上げましたように、予算や人材といった経営資源を重点的、集中的に投下するという意味では、やはり広島県の産業の活力に直結するような産業に重点的に投資していきたいという思いがあって、こういう重点研究分野を外部評価を受けながら選択したところでございます。  そうした中で、御質問がございました酒米については、現在、広島県で開発した、例えば八反錦といったものが活用されておりますので、そういったものについて、技術指導を伴いながら、酒造のほうに反映させていただきたいと考えております。 59 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 60 ◯高木昭夫君 いいお酒は、いい米といい水があって初めてできるのだと思います。  広島の酒造業界も非常に厳しい状況にある中で、新しい品種も全く出てこないということでは、業界としても厳しい、また、集落法人等が酒米をつくっておられますが、非常にびくびくしながら、天候を見ながらつくっておられるという状況があるわけでありますので、ぜひ、新しい、倒れにくい、また味のいい酒米をつくるという努力をどうしても行っていただきたいと思いますし、このことは農商工連携にもつながると思います。  もう一回、決意を聞かせていただきたいのですが。 61 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 62 ◯企画振興局長(中山雅文君) 酒造メーカー等の産業界の声も聞きながら対応してまいりたいと考えております。 63 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 64 ◯高木昭夫君 最後に、統合の見直しについて知事にお尋ねしたいと思いますが、知事は「湯崎英彦の宝さがし」ということで、県内各地の魅力あるものを見つけ出し、地域の活性化につなげようとしておられます。  しかし、宝は下を向いてうろうろ歩いていればどこかでぶつかってある、落ちているというものではないと私は思います。みずからがつくり出すものだと考えます。  試験研究の力を引き出し、本県産業の振興に結びつける宝をつくり出すための試験研究機関のあるべき姿について、統合見直しを含め、知事の所見をお伺いします。 65 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 66 ◯知事(湯崎英彦君) 試験研究機関のあり方に関する経緯から若干述べさせていただきますけれども、平成十五年十一月に、県の研究開発等の推進方策審議などを行う広島県研究開発推進会議から、厳しい財政状況の中で全方位的な投資ができなくなっており、本県の産業集積を生かす戦略的な方向づけを行うこと、分野を横断した取り組みや行政との連携による総合的な問題解決などが必要であることという提言を受けたところでございます。  この提言を踏まえて、県民や県内産業に対する貢献度の高い、スリムで効率的な試験研究機関を目指しまして、平成十九年度に総合技術研究所の設置をするなど、組織体制の見直しや重点投資の仕組みづくり、試験研究基盤の整備などに取り組んできたところでございます。  こうした取り組みの中で、とりわけ組織横断的な事業としては、先ほど中山局長の答弁にございました凍結含浸プロジェクトなどのほか、超音波等を利用した水耕栽培作物の病害を防除する技術の開発も始めております。  統合後三年を経過したところで、こういった成果が出始めている中で、この統合の効果を評価するためには、いましばらく時間を要すると考えているところでございます。 67 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 68 ◯高木昭夫君 功罪がいろいろとあろうかというふうに思います。  先ほども酒米の質問をいたしました。本来であれば農林水産局長にお答えいただきたいと思いますが、そうもいかないといった弊害もあるというふうに思います。  実際には、畜産技術センターと農業技術センターの連携すらほとんどできていないという実態を私は目の当たりにしました。そういったことから、本当にどのやり方が広島県の産業活性化につながっていくのか、もう一度よくよく検討していただくようお願いして、次の質問に移ります。  次に、県民全体の安全・安心のための諸課題ということで、災害対策についてお尋ねしたいと思います。  土砂災害対策及び設計基準ということについて質問を予定しておりましたが、昨日の自民党広志会の児玉議員からの質問と重複いたしますので、省略いたします。災害に強い広島県の県土づくりを全力で取り組んでいただくことを、この場で改めてお願いしておきます。  災害防止について、一点だけ質問いたします。  近年では、たび重なるゲリラ豪雨の発生、台風の大型化などにより、これまでの常識を超える降雨量となっております。さらに、都市化の拡大などとあわせ、河川の水位上昇は想像を超えるものとなっております。  このような状況の中、県内各所の県管理河川では、予算不足、処分場不足などにより今も大量の土砂が河川に堆積しており、さらなる被害の拡大を招くおそれがありますが、早急な対策が必要であると考えます。今後の撤去作業の見通しについてお尋ねいたします。 69 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。         【土木局長高垣広徳君登壇】 70 ◯土木局長(高垣広徳君) 河川内に堆積する土砂につきましては、流水を阻害し、越水等による浸水被害を発生させるおそれがあるため、定期的に河川の状態を把握いたしまして、適切に土砂の撤去を行う必要があります。  今回の豪雨後の対応につきましても、今後の出水で人家等への被害を与えるおそれのある箇所につきまして、災害復旧事業の応急工事等により、緊急的に堆積土砂の撤去を行っているところでございます。  今後とも、今回補正提案しております河川緊急防災対策事業等によりまして、土砂の堆積状況等に応じ、危険度の高い箇所から土砂の撤去を実施してまいりたいと考えております。 71 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 72 ◯高木昭夫君 まさに、堤防を越水しますと甚大な被害が及ぶ、多少の予算では済まない話になろうかと思います。予算があるかないかという問題ではなく、人命にかかわる話でありますので、ぜひとも行っていかなければいけない事業だと思います。予算をきっちりと確保して行っていただきたいと思います。  例え話がありました。コップにやかんで水を入れますとすぐにあふれますが、ふろにやかんで水を入れてもいつまでたってもオーバーしません。川も同じだというふうにおっしゃいました。小さな川ほど、あっという間にあふれるということがあります。そういったことを考えれば、県管理の大きい河川がしっかりと土砂を除いていないと、支流の市町の管理の河川からオーバーフローして地域が水浸しになるというようなこともあり得ると思います。  こういったことから、各所で要望がたくさん上がっていると思いますけれども、総額でどれだけあるのかというのは今聞いてもわからないと思いますが、これから先、どの程度本腰を入れて行われるのか、もう一度お尋ねします。 73 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。 74 ◯土木局長(高垣広徳君) 河川整備について、抜本的な対策というのは、改良復旧を行いまして、議員御指摘のように河道断面を大きくするということが非常に大きな課題ではあります。  限られた財政状況の中で、その次善の策として、堆積した土砂を速やかに撤去していくということが安全・安心に結びつくと考えております。  いずれにしましても、維持修繕をしっかり行いながら、改良についても計画的に取り組んでいきたいと思っております。 75 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 76 ◯高木昭夫君 計画的というのがくせ者でございますが、しっかりとお願いいたします。  次に、住宅用火災警報器の普及についてお尋ねいたします。  これまでの取り組み状況と現状についてであります。  住宅火災により平成十五年以降連続して全国で千人を超える方々が亡くなっておりますが、死者の約六割は高齢者、また同じく六割が逃げおくれによるものであります。  我が国では、平成十六年に消防法が改正され、住宅用火災警報器の設置が義務づけられ、既存住宅でも平成二十三年五月末までに設置することが必要となっております。  私も、消防団員として、住宅火災の悲惨な状況を何度も目の当たりにしておりますが、火災警報器の設置が一日も早く完了し、住宅火災による死傷者が減少することを願っております。  そこでまず、本県では、これまで住宅用火災警報器の普及促進にどのように取り組んできたのか、そして、現在の設置状況はどうなのか、お伺いいたします。 77 ◯議長(林 正夫君) 危機管理監石井正朗君。         【危機管理監石井正朗君登壇】
    78 ◯危機管理監(石井正朗君) 県といたしましては、これまで新聞広告の活用や県のホームページによる広報、県庁正面玄関への啓発用懸垂幕の掲示などにより、広く県民へ普及啓発を行ってきたところでございます。  また、普及促進に当たっては、消防事務を担う市町の役割が大変重要となりますことから、啓発用パネルの消防本部への貸し出しや、普及率向上に効果のあった全国の先進的な事例を市町に情報提供するなど、普及率向上に向けた取り組みを支援してきたところでございます。  市町においても、住宅用火災警報器設置促進連絡会を設置し、各消防本部における取り組みについての情報交換を初め、県内一斉の街頭キャンペーンやチラシ配布の実施など、普及促進に向けた取り組みが進められております。  県内の設置状況につきましては、消防庁が実施した推計によりますと、平成二十二年六月現在で四九・六%となっております。 79 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 80 ◯高木昭夫君 設置率がまだ五〇%を切っているという状況でありますが、義務化まで残すところ八カ月余りであります。今のペースでこの残りの五〇%が本当に達成できるのかということでありますが、その見通しについて県の見解をお伺いしたいと思います。  また、期限までに設置されなかった場合、その住宅への対応はどのように考えているのか、お尋ねいたします。 81 ◯議長(林 正夫君) 危機管理監石井正朗君。 82 ◯危機管理監(石井正朗君) 今年度に入り、設置義務化の期限が近づいたことから、市町や消防本部において、広報誌への掲載や個別訪問の実施など住民に対する周知活動が強化されるとともに、火災警報器の共同購入の実施や高齢者世帯への取りつけ支援などの取り組みも積極的に進められているところであり、普及率については相当程度向上するものと見込んでおります。  県といたしましては、引き続き、市町に対し全国の先進事例などの情報提供を行うとともに、全国火災予防運動などの機会をとらえて、市町や消防本部と連携し、県民に対する一層の普及啓発に努めてまいります。  この火災警報器の設置促進につきましては、法改正に伴います全国的な共通の課題でございますので、広報の充実につきまして、都道府県消防防災・危機管理部局長会などを通じまして、国に強く要望してまいりたいと考えております。 83 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 84 ◯高木昭夫君 法律で義務づけられているわけでありまして、先進事例に学ぶというレベルの時期はとうの昔に過ぎているのだろうと思います。市町によっては、補助を設けるとか、いろいろなやり方をしておられますが、県としても、やり切るのだという姿勢を示すためにも、口だけでは多分だめだと思います。もう一度、県として何らかの、口だけではない手だてはないのかということについてお尋ねします。 85 ◯議長(林 正夫君) 危機管理監石井正朗君。 86 ◯危機管理監(石井正朗君) 全国の状況を見ますと、条例化が既に済んだ地域を見ましても六八・四%という状況であり、まだ普及啓発が不十分という状況がございまして、一〇〇%になっていないという状況がございます。国のほうにも要望してまいりますが、我々も、市町と連携しながら、しっかりと普及啓発に努めてまいりたいと考えております。 87 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 88 ◯高木昭夫君 啓発だけで物事がいけばだれも苦慮しないと思いますが、この程度にします。  今月二十四日、知事も出席されましたが、県民文化センターでひろしま防災講演会がありました。講師である関西大学の河田教授からは、日本全国どこも、活断層がわかっているだけで二千本、隠れたものが八千本、合わせて一万本もあり、地震の被害からだれも逃れることはできないということでありました。  また、広島県は風化花崗岩、いわゆる真砂土でできておりまして、雨が降ればどこでも土砂災害が起こり、安全な場所は一カ所もない、二百年崩れていないから安全だというのは間違いだ、二百年崩れていないから一番危ないというふうに思えとおっしゃいました。  地震や土砂災害のときは、建物でいえば二階が安全ということでありますが、火災や階段での事故を考えますと一階のほうが安全であります。  したがって、どちらにいても安全は担保されないのであります。だからこそ、住宅の耐震化の早期実施、そして火災報知器の完全設置が必要であります。市町と協力され、広島県として指導力を発揮して早急な対策を行っていただくよう重ねてお願いし、この質問を終わります。  次に、環境保全についてお尋ねいたします。  現在、不要となりました家電や農機具などを無人の回収所などで集め、持って帰って、屋根もないところで解体している業者が数多くあらわれております。  家電に使われておりますフロンガスや、農機具に残っているエンジンオイルやバッテリー廃液の処理がどのように行われているのか全くわからず、屋根のないところで作業をしているケースも多いことから、雨天時の流出による環境汚染が懸念されます。  こうした実態をどのように把握・認識し、どのような対応をとっているのか、お尋ねいたします。 89 ◯議長(林 正夫君) 環境県民局長抹香尊文君。         【環境県民局長抹香尊文君登壇】 90 ◯環境県民局長(抹香尊文君) 家庭等で不要となった家電製品や農機具などを買い取り、または無償で引き取り、集積・保管している事業者は、公安委員会から古物商の許可を得て営業しているのが実態であります。  これらの事業者は、家電製品等を有価物、いわゆる中古品として取り扱っており、一部の事業者では解体作業も行われている状況であります。  そうした中、御指摘のような環境汚染に対する懸念も考えられることから、去る五月下旬、東広島市と県の厚生環境事務所が合同で、一部事業者に対して立入調査を実施したところでございます。  現状では、環境汚染の状況は確認することができませんでしたが、県といたしましては、今後とも、周辺住民の不安解消に向け、市町と連携し、引き続き、実態の把握に努めてまいります。 91 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 92 ◯高木昭夫君 五月下旬に現地調査を行われたということでありますが、天候はどうだったのか、雨の日に行かれたのかどうか、お尋ねします。 93 ◯議長(林 正夫君) 環境県民局長抹香尊文君。 94 ◯環境県民局長(抹香尊文君) 日時までは十分に把握しておりません。 95 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 96 ◯高木昭夫君 屋根がないところで解体作業をしていますから、多分オイル等を一滴残らず回収しているとはとても思えませんので、地面に流れて出ていると思います。雨の日に行けば、どこに流れていっているかがはっきりします。晴れた日に行ったのでは全くわからないと思います。ぜひとも、雨が降る日に行くという指導をしていただきたいと思います。  そういった状況に対して、地元住民の方は非常に心配しておられます。騒音の問題も含めて、非常に困った問題だと思います。  そこで、県としての規制の検討についてお尋ねしたいと思いますが、現行法では対応できないのでやむを得ないと放置し、問題が発生してから慌てて対策を検討するということでは、住民の方々から見れば対応が甘かったということで非難されることになりかねません。  排水処理施設の設置を義務づけるとか、場所の基準を定める、最低でも屋根のある場所でするということについて、県として規制を検討していくべきと考えますが、所見をお伺いします。 97 ◯議長(林 正夫君) 環境県民局長抹香尊文君。 98 ◯環境県民局長(抹香尊文君) 環境汚染の未然防止の観点で、新たな条例により事業者に対して規制等を課するには、住民の生活環境に重大な支障が生じるおそれが極めて高い状況にあることが必要であると考えております。  しかしながら、これまでの市町からの情報や先般の東広島市との合同で行いました立入調査によりますと、現状では、新たな規制を設ける状況には至っていないものと考えております。  今後とも、市町と連携し、事業者の実態把握に努めまして、住民の生活環境に重大な支障が生じないよう、必要に応じ、迅速かつ適切に事業者指導等を行ってまいります。 99 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 100 ◯高木昭夫君 重大ということがどの程度なのか私にはわかりませんが、そこに住んでおられる人から見れば、かなり重大な問題だということであります。晴れた日に行ったのでは実態はわからないわけであります。雨の日に行けば、屋根がないわけですから、その敷地から水は必ずどこかへ流れ出ています。その中に有害物質があるかを検査すればすぐに判明するわけでありますから、ぜひ、そのことを県としても市町と協力して実施していただくように、改めてお願いしておきます。  次に、私の地元でございますが、処分場にされている農地があります。この農地は、農地法による許可を受けず、無断で農地転用し、不要品・廃品回収物の解体場所として利用している事例であると聞いております。こうした違反転用に対し、県としても毅然とした対応が必要であると思いますが、いかがでしょうか。 101 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。         【農林水産局長冨永嘉文君登壇】 102 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) 違反転用に対しましては、農地法により、違反転用者への事情聴取、それから口頭指導、文書勧告を行い、勧告に従わない場合は原状回復命令を、さらに、命令に従わない場合は告発、行政代執行を行うこととされております。  この農地転用に係る権限は全市町に移譲しておりますことから、県といたしましても、案件が適正に処理されるよう、引き続き、東広島市に対して助言してまいります。 103 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 104 ◯高木昭夫君 こういうものを放置すれば、次から次に同じような状況が起きてきます。一つ引っ込めば、相手は一つ押してくるというのが今の社会であります。どんなに小さな面積であっても、違反は違反でありますので、きちんと対応していただきたいと思います。  最初に申し上げましたように、毅然というのは、相手の言いなりという意味ではないと私は思っておりますので、県としても、権限移譲したからもう知らないということではなく、主体的に対応していただきたい。全県的に起きている問題でありますので、そうしないと、市町だけが単独で行動するというのはなかなか難しいと思います。ぜひ、全県的な取り組みとして、この問題に環境県民局とあわせてしっかりと対応していただいて、住民の皆さんの安心・安全確保に県として最大の努力をしていただくようにお願いして、この質問を終わります。  次に、農業に関する諸課題についてお尋ねしたいと思います。  猛烈に暑かった夏もようやく過ぎ去り、農村では、今、稲刈りの真っただ中であります。本来、収穫の喜びを実感するところでありますが、ことしは、どの農業者も米価の下落に複雑な気持ちであります。  国は、米の戸別所得補償制度の導入により生産調整が円滑に進み、米価は従来よりも安定する、また、仮に価格が下落しても農業の経営を下支えできるとの見解を示しております。しかし、現在も米価は下落を続けており、県産コシヒカリの一等米仮渡し価格は、一袋三十キロが五千三百円、昨年より千二百円、一八・五%の減となっております。  今後、一層米価が下落することは明らかであり、財政負担が大幅に増大し、制度自体が立ち行かなくなるのではないかと、ほとんどの農業者が懸念しております。  米価下落が現実になりつつある中、米の戸別所得補償を行うことで、果たして広島県の稲作農業、ひいては農業・農村を守ることができるのか、また、政府はこのことをもってEPAやFTAを締結する方向に向かっていると報道がなされており、農業者は大きな不安を感じておりますが、知事はどのような見解を持っておられるのか、お伺いいたします。 105 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 106 ◯知事(湯崎英彦君) 本県では、稲作から収益性の高い園芸作物等への転換を進めておりますけれども、稲作は依然として高いウエートを占めている現状にございます。  こうした中で、今年度から始まりました戸別所得補償モデル対策におきましては、米価の下落時においても一定の所得は補償されますが、本県では、多くの農家の経営規模が小さく、生産費が全国平均を上回っていることから、全国一律の補償単価では有効な所得補償とならないのではないかと懸念しておりまして、今後、農業経営への影響を注視してまいりたいと考えております。 107 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 108 ◯高木昭夫君 広島県農業にとって、稲作というのはまさに生命線であろうと思います。幾ら中山間地域対策等をいろいろと行ってみたところで、稲作が継続できなければ、集落の維持ということすら不可能になっていくということであります。その根幹が米価であると思います。昔の食管制度まで戻せとは言いませんが、今の制度でこのままいきますと、ことしは戸別所得補償で何とか維持できるとは思いますが、来年、再来年となっていけば、下がった米価を基準にした補てんという形になっていきますので、農家の手取り所得はどんどん減っていくということになっていきます。  ただでさえ生産が合わない農業を、先祖伝来の土地であるということから自助努力で頑張っておられる農家の皆さんにいつまで続けていただけるのかと、本当に私も心配であります。  県としても、米価について注意深く見ていただいて、適宜、国のほうに申し入れをしていただくようにお願いして、次の質問に移ります。  次に、中山間地域等直接支払事業であります。この事業はことしで三期目に入りましたが、農地や水路の保全、耕作放棄地の防止、営農の効率化などに加え、集落協定の締結を通じ集落機能の向上にも寄与するなど、中山間地域等の活性化になくてはならない大事な事業となっております。  改めて、この事業の目的をどのように認識し、その果たしている役割をどのように評価しているのか、農林水産局長の所見をお伺いします。 109 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。         【農林水産局長冨永嘉文君登壇】 110 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) この事業は、中山間地域と平地の地形条件の差によって生じる生産費の差額を補てんすると同時に、中山間地域において、農業生産の維持を図りながら、洪水や土壌浸食の防止など、農地の持つ多面的機能を確保することを目的としております。  その主な評価としては、この多面的機能が確保されたことのほか、地域での共同活動や話し合いが活発に行われることによりまして、地域が活性化してきたことや集落法人の設立が促進されたことなど、大きな事業効果があったと考えております。 111 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 112 ◯高木昭夫君 今、局長が言われたように、非常に効果の高い事業であると認識しております。  一点、島嶼部における取り組みについてお尋ねしたいと思いますが、愛媛県では交付面積一万六千ヘクタールのうち畑が八割近くを占めておりまして、愛媛県に大きな畑があるということは考えられないことから、島嶼部の樹園地を中心に取り組んでおられるというふうに推測されます。  ところが、広島県は、畑がわずか五%の取り組みであります。愛媛県と広島県の差がどうして起きているのか、このことについてお尋ねしたいと思います。  また、島嶼部の法人化を進めるためにも、この事業の実施率を上げていくことが有効であると考えますが、どのように取り組んでいこうとされているのか、お尋ねいたします。 113 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。 114 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) 愛媛県では、交付面積一万六千百三十三ヘクタールのうち、畑が一万二千六百二十七ヘクタール、率にして七八・三%でございますが、愛媛県に確認いたしましたところ、このうち畑の樹園地は六割から七割であるというふうに伺っております。  こうした愛媛県の取り組みでございますけれども、愛媛県では、本県でも取り組んでおりますような集落を単位とした協定締結だけではなく、かんきつの出荷組合が主体となって、出荷組合の集荷対象地域全域を単位といたしまして協定締結に取り組んでいると伺っております。これが、結果として、島嶼部における高い協定締結率に結びついているというふうに思っております。  この手法でございますけれども、御案内のように、今年度から始まりました第三期対策では、協定締結の要件が緩和されまして、点在する小規模農地を含めることが可能になっております。  こうしたことも踏まえまして、これまでのような集落単位での取り組みに加えて、どのような実施体制で行うのかという課題はございますけれども、広域的な地域を単位とした協定締結に取り組むことによりまして、島嶼部における事業範囲の拡大が図られるよう、市町や農協と連携してまいりたいと考えております。 115 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 116 ◯高木昭夫君 ことしの渇水で島嶼部のかんきつ農家の方は非常に疲弊されていると伺っております。そういったことから、この制度にも積極的に取り組んでいただくよう要望しておきます。  次に、農地・水・環境保全向上対策についてお尋ねいたします。  まず、この事業に対する評価について、局長はどのようにお考えか、お尋ねいたします。 117 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。 118 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) この事業の評価といたしましては、この事業は、草刈りや水路の補修などにより農地や農業用施設が良好に維持管理されるという役割を有しておりまして、このことが永続的な農業生産活動につながっていくものと考えております。 119 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 120 ◯高木昭夫君 中山間地域の直接支払と農地・水・環境保全向上対策とで取り扱いが異なっていることについて、局長はどのようにお考えでしょうか。 121 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。 122 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) この両事業は、草刈りなどの共同活動内容が対象となるなど、類似した点はございますけれども、中山間地域等直接支払事業は、中山間地域と平地の地形条件の差によって生じる生産費の差額を補てんする制度であり、一方、農地・水・環境保全向上対策は、農地や農業用水を保全するための取り組みを支援する事業であり、永続的な農業生産活動に取り組む地域において、より有効に機能すると考えております。 123 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 124 ◯高木昭夫君 国は、土地改良事業のあり方について、建設から維持管理にシフトするとともに、維持管理については、農地・水・環境保全向上対策事業を活用することによって地域が担う役割をふやすとの方針を示しておられます。とすれば、担い手要件を設けているがゆえに、この事業の実施率が低い本県は、今後、土地改良施設の管理に支障を来し、他県に大きくおくれをとることにもなります。  そこで、土地改良施設の管理における国の方針、そして地域全体での管理を行わざるを得ない状況について、どのような見解を持っておられるか、農林水産局長にお尋ねいたします。 125 ◯議長(林 正夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。 126 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) 今回、国が示している方針は、集落を農地・農業用水等の資源の保全管理活動を行う主体として位置づけるものであり、集落が営農活動に密着した施設の補修などを主体的に行うことは、地域の実情に応じた効果的・効率的な事業実施につながるものと考えております。  また、農業用施設は地域全体として機能するものであり、維持管理も集落法人等の担い手が核となって、地域全体で一体的に行われることが望ましいと考えております。 127 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。
    128 ◯高木昭夫君 今年度の予算から国において農村整備費が大幅に減額されました。その穴埋めとして、農地・水・環境保全向上対策で長寿命化を行えば、四千四百円のところを八千八百円払おうというところまで来ている状況だと私は認識しております。  そのようなことを考えれば、現在、広島県が行っている担い手要件というものをいつまでも続けることが妥当なのかということに非常な疑問を感じております。  また、集落法人化のすそ野を広げるためにも、担い手要件を廃止して、国の制度設計どおり普通のやり方に再度見直していくべきと考えますが、全国最低水準にある本県の取り組み状況について、知事の所見をお伺いします。 129 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 130 ◯知事(湯崎英彦君) 担い手要件の廃止についてでございますが、本事業は農地や農業用水などの地域資源を良好な状態で保全し、地域農業を支えるために有効な施策であると考えているところでございます。  県としては、引き続き、担い手が中心となった力強い農業構造の確立を取り組みの基本ととらえております。  今後も、産業として自立できる農林水産業の確立のために、この事業がさらに有効に活用されるよう、国の制度改正も十分に見きわめつつ、検討してまいりたいと考えているところでございます。 131 ◯議長(林 正夫君) 高木昭夫君。 132 ◯高木昭夫君 多分、私と認識が違うのだと思いますが、農地・水・環境保全向上対策は、集落の多面的機能といいますか、水路、道路といったハード部分を守っていくことであって、それと産業の活性化とか担い手中心といったことは直接的には結びつかないと私は思います。  全地域を対象にすることによって、先ほど申し上げましたように、国が農村整備費を減額したことに対する穴埋め措置としての機能があるのだと思っております。こういった制度であるということをしっかりと踏まえていただいて、次期対策に向かって、県としてしっかりとした状況をつくっていただくようにお願いしておきます。  最後に、意見を申し上げます。  事業仕分けで取り上げられた事業の中に、公社造林事業、県営林事業特別会計、県有林事業がありました。この三つの事業を合わせて約六百億円の借り入れがあります。また、広島県土地造成事業会計では、累積欠損が百七十億円、企業債残高が三百四十三億円、未清算金などを合わせますと約四百億円の負債があります。これらの事業を合わせただけでも一千億円の負債となります。  昨日の児玉議員の質問にもありました県有地信託事業の隠れた負債もあるということを考えますと、広島県の財政状況は見かけ以上に大変厳しい状況であると思います。  知事におかれては、民間での経営経験を生かし、困難を乗り越え、真の健全経営を目指し、懸命の努力をされんことを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 133 ◯議長(林 正夫君) このまま、しばらくお待ちください。         【傍聴者入退場を待つ】 134 ◯議長(林 正夫君) 引き続いて質問を行います。岩下智伸君。         【岩下智伸君登壇】 135 ◯岩下智伸君 皆さん、こんにちは。広島県議会民主県政会、府中、海田、熊野、坂の四町の安芸郡選出の岩下智伸でございます。今次九月定例会で通算三度目の質問の機会を与えていただきました。議長を初め、先輩議員、そして同僚議員の皆さんに心より感謝を申し上げます。  本会議も質問三日目、しかも午後二番目という、皆様には大変お疲れのことと思いますが、いましばらく御辛抱をお願いしたいと思います。  このたびは、一問一答方式で行いますので、それでは早速移らせていただきます。(質問用演壇へ移動)  まず、県の財政収支見通し等についてお伺いいたします。  先月、県が発表した平成二十三年度から十年間の財政収支見通しでは、従来の推計方法を見直し、新たに、行政改革推進債や退職手当債について現行制度の発行限度額が歳入に計上されました。これは、これまで継続的に発行してきた行政改革推進債や退職手当債も歳入に計上することで、財政健全化の取り組みの目安となる要調整額について、より精度の高い数値を示すためであると聞いております。  また、臨時財政対策債について、平成二十二年度の一千八十五億円が、平成二十三年度以降も同程度の措置があるものとして試算計上されています。  今後の財政収支見通しについて、悲観的な予測をあえて立てて、県民の不安につながるようなことがあってはなりませんが、今回発表された収支見通しは借金に依存した予測に立っていると感じます。  臨時財政対策債は、国から地方自治体に分配する地方交付税の不足分を臨時的に地方自治体に借金させ、借金返済時に地方交付税として地方自治体に返すという趣旨のものであり、交付税措置対象の起債として、理論上、返済額の一〇〇%が地方交付税で措置されることになっております。  財政収支見通しの基本的な考え方の中で、地方交付税制度を初めとする地方財政制度は、国の動向に大きく左右されることから、先行きが不透明な面もありますがと述べているとおり、臨時財政対策債は後追いで地方交付税措置されるものであり、三位一体改革のときを見てもわかるように、将来にわたって一〇〇%交付税措置される保証があるとは言えないのではないでしょうか。  今年度、平成二十三年度以降を対象とする中期財政健全化計画を策定することとしており、今後、この財政収支見通し等を踏まえ、財政健全化策等について検討を進めることとなっております。借金を減らす方向で将来推計を行うべきではないかと思います。  今回の財政収支見通しでは、プライマリーバランスではなく、将来負担比率という形に変わっておりますけれども、地方債の減少という目標を明確に指し示す必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 136 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 137 ◯知事(湯崎英彦君) 現在策定中でございます平成二十三年度からの中期財政健全化計画におきましては、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立に向けて、経常収支比率や将来負担比率の抑制などを中期的な目標に設定した上で、財政健全化に向けた取り組みを進めていく必要があると考えております。  その際、この二つの比率の動向はいずれも地方債の発行に強く影響を受けることから、臨時財政対策債を除く実質的な地方債残高の縮減についても、目標の一つとして掲げたいと考えております。  なお、臨時財政対策債は、交付税の一部を地方債に振りかえて地方に割り当てられているものでございまして、地方が主体的にこれを抑制することは困難である上に、その償還費用は後年度において全額交付税措置とされるものでありますから、他の地方債とは性格が異なるものと考えております。  一方で、県債には変わりはございませんので、今後の県政運営に当たりましては、臨時財政対策債の残高にも十分留意する必要があると考えているところでございます。 138 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 139 ◯岩下智伸君 いろいろ考え方等あると思いますので、引き続き、地方債残高をどうやって下げていくかということはやはり重要なことだと思います。  知事は、本定例会の提案理由説明の中で、国において来年度予算の編成作業が進められており、地方財政を自主的かつ安定的に運営できるよう、地方交付税の増額や必要な一般財源総額の確保などについて引き続き国に提案していくと述べられています。また、一括交付金制度の創設や高齢者医療制度の見直しなど、新たな仕組みの具体的な制度設計に当たっては、地方の意見を十分反映するよう、国に強く働きかけていくと述べられました。  さきにも述べましたが、地方交付税制度を初めとする地方財政制度は、国の動向に大きく左右されることから、先行きが不透明な面があるという状況の中、国に対し、具体的にどのような働きかけを行っていこうと考えておられるのか、知事にお伺いいたします。 140 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 141 ◯知事(湯崎英彦君) 議員御指摘のとおり、現行においては、県の歳入・歳出両面にわたって国の地方財政制度に係る方針に大きく影響を受ける状況にございます。  こうした状況を踏まえて、地方交付税の法定率の引き上げなどによる地方交付税等の総額確保や一括交付金化に当たっての地方の財源総額の確保、高齢者医療制度の見直しなど、新たな仕組みの制度設計に係る地方の意見の反映などについて、本年六月に、県選出国会議員等に対し本県独自の提案をいたしました。  また、八月には、全国知事会などとも連携をしながら、総務大臣などへの要請活動を行ったところでございます。  また、来年度の国の予算編成に向けて、本県独自の提案、あるいは全国知事会などとも連携した要請活動を行うこととしておりまして、地方財政に大きな影響を及ぼす可能性がある高齢者医療制度の改革など、地方負担に関する項目についても強く訴えかけてまいりたいと思っております。  今後とも、あらゆる手段を通じまして、地方の主体性が発揮できる、地方の税財源の充実強化などについて国に強く働きかけてまいる所存でございます。 142 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 143 ◯岩下智伸君 今後、中期財政健全化計画に基づいて、財政健全化に向けて取り組んでいくことになりますが、平成二十二年度当初予算において、財源不足への対策として、公債費の平準化により九十九億円を捻出しました。これは、当面の負担をしのいでいるだけで、負担の先送りになっているのではないかと思えるのです。  今後、財政健全化に取り組むに当たって、このような当面をしのぐ対策ではなく、真に健全化に結びつくような対策をとっていく必要があると考えるのですが、知事の御所見を伺います。 144 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 145 ◯知事(湯崎英彦君) 平成二十三年度からの中期財政健全化計画は、広島県の底力を引き出し、新たな活力を創出するための施策を推進していく上での財政面での基盤づくりの計画として策定することとしております。  このため、計画策定に当たりましては、毎年度の収支だけではなく、政策的経費に財源を振り向けることを可能とするための経常収支比率の抑制や、負債を管理していく上での一つの目安となる将来負担比率を抑制していくことが重要であると考えているところでございます。  こうしたことを踏まえて、課題を先送りすることなく、経常的経費の削減、県債発行の抑制など、将来負担を見据えた政策的経費の見直しといった財政健全化策を講じることとしております。  なお、可能なものから直ちに取りかかるという姿勢のもと、低金利の状況の中で負担を大きくふやすことなく行える償還期間の延長といった取り組みも今年度行ったところでございますが、中期財政健全化計画においても、あらゆる分野において、計画的かつ着実に、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 146 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 147 ◯岩下智伸君 財政健全化に対する取り組みというのは、広島県だけでなく日本全国に共通することだと思います。  そこで、知事が経営に携わった経験をベースに、広島県の財政健全化をしっかりと行っていただくように期待して、次の質問に移りたいと思います。  次は、広島エアポートビレッジ開発株式会社問題に関連した質問をさせていただきます。  昨年より民事再生法を申請していた広島エアポートビレッジ開発株式会社の再建策が、債権者の同意を受けた上で無事九月より実施され、よかったと安堵しているところです。  今九月定例会冒頭、知事からの提案理由説明の中でもこの件について言及があり、出資金や貸付金を放棄することに至ったことについてのおわびの言葉があったことは承知しております。しかし、今回の破綻に至った経緯をしっかりと検証し、同様な問題が発生しないようにする再発防止に関するコメントはありませんでした。起こってしまったことを検証し、再発しない対策を議論し確認していくことも、県当局と我々県議会に課せられた課題であると考えるところです。  県は、広島エアポートビレッジ開発株式会社の運営について、その時々の経済情勢にかんがみ、その当時の最適な対応策をとってきたが、リーマンショックによる未曾有の経済危機により預託金の返済が予想を超えてふえたために、民事再生手続に入らざるを得なかったとの立場であると聞いています。  しかし、リーマンショックがなかったら本当に存続できていたのか。私は、議会に報告された広島エアポートビレッジ開発株式会社の損益収支等の推移などに目を通してみて、世界的に景気のよかったリーマンショック前の平成十八年度でも未処分欠損金は前年に比べて膨らんでおり、資本金額の五十七億円に近い五十二億円弱にも達していたことや、徐々に改善されて減少はしていますが一億円強の営業赤字が毎年生じ続けていた点を考えると、疑問に感じるところはあります。  広島エアポートビレッジ開発株式会社は、平成元年の庭園空港都市の創造と題する計画によって事業を開始され、民間活力を使った事業で、いわゆる第三セクターでした。  経緯を検証していくと、幾つかの経営的なポイントがあったと思われます。  第一が、当初計画の立案時、第二に、三セクの中心会社である株式会社西洋環境開発が不動産バブルの崩壊に伴う経営悪化で撤退を決めて、広島空港ビルディング株式会社に経営権が移動し、県が無利子融資三十億円を実施したとき、第三に、経営悪化を受けて経営改善計画を策定し、広島県からの増資を実施したときがあると思われます。  当初計画は、ホテル事業とゴルフ事業に限ると、全体で百二十億円程度に上る総投資を各界から募る自己資本と資金調達で補い、運用するという前提で進められました。無利子の預託金を考慮しても、当時の借入金の利息が平成元年の政府債の利率が六・二%であったことを考えると、年間五億円程度の金利負担があり、減価償却費は三億円から四億円程度であり、計画による収入予測が二十億円、実際の営業費用は十億円前後であったことからすると、すべて計画どおりに事業が遂行されて初めて収支均衡になるものであったと理解されます。  しかし、客室稼働率が当初五割程度、その後七割前後のホテルや、計画の七割程度の入場者数と八割の個人売り上げしかないゴルフ場では、民間経営で見てもかなり厳しい状況になり、それぞれの経営に熟知した経営者でないとなかなか黒字化は難しかったのではないかと感じます。  また、計画策定以降は、バブル崩壊が発生し、景気浮揚のための経済対策が行われていた局面で、事業中止の困難性はよく理解でき、事業継続は苦渋の決断であったと思えるところです。  それだけに、計画時点でのリスク対応が課題であるように感じられるところです。  県議会として、経営をチェックする立場から見ると、これまで提供された情報は一貫性に課題があるように感じます。主な情報提供は経営状況の説明書によるものですが、例えば、重要な情報であるホテルの売り上げ、稼働率やゴルフ場の売り上げ、利用者数の報告は平成十年度までは記載がありますが、平成十一年報告については記載がなくなっております。書式の変更に伴うもののようです。議会側で見ると、偶然かもしれませんが、平成十一年の統一地方選挙が実施された直後の報告からという点を考えていく必要があると思うところです。ばらつきのある情報では、事業の遂行状況を安定して検証することはなかなか難しいと感じます。  そこで、今決算でも提出されていますが、県が資本金の二分の一以上を出資などしている法人の経営状況説明書のような、内容について最低限のものが規定されている、詳しいものが必要ではなかったかと考えるわけです。  法令上は、出資が二分の一以下である広島エアポートビレッジ開発株式会社は説明書の作成義務はないわけですが、同じく県が出資している広島空港ビルディング株式会社からの間接出資を加えると、全額では七五%、出資割合で案分すると五五%を超えており、今回の問題を契機として、広島県独自のルールを考えてみてはどうかと考えるのですが、当局の見解をお尋ねします。 148 ◯議長(林 正夫君) 総務局長藤井雅文君。         【総務局長藤井雅文君登壇】 149 ◯総務局長(藤井雅文君) 出資法人に関する経営状況の報告につきましては、県民への説明責任を果たす観点から重要であると考えております。  このため、地方自治法により議会に報告することとされております法人についての経営状況説明書に加え、県独自の措置として、出資金等の額が二分の一未満であっても、一億円以上の法人につきましては財務状況等を取りまとめた経営状況説明資料を作成し、各常任委員会において説明しているところでございます。  社会経済情勢が大きく変化する中で、法人の事業を継続的に検証していくためには、出資法人の運営に関する情報や出資者としての県の関与に関する情報の開示を充実させ、これまで以上に県民の皆様への説明責任を果たしていくことが必要であると考えております。  このため、県としましては、法人の運営において重要な事項はできるだけ開示していくという考えのもと、経営状況説明資料の内容の充実など、情報開示のあり方について検討してまいりたいと考えております。 150 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 151 ◯岩下智伸君 局長が言われることはよくわかるのですけれども、実際に、今、運用していて起きていることを、今、御指摘申し上げました。要は、経営状況の説明書を出している、そのとおりですけれども、説明の内容がばらついているのです。ばらついているということに関して、どのようにお考えなのでしょうか。 152 ◯議長(林 正夫君) 総務局長藤井雅文君。 153 ◯総務局長(藤井雅文君) 経営状況説明資料を各常任委員会において毎年度御報告しているわけですけれども、やはり、法人の運営において重要な事項はできるだけ開示する、それで、継続して開示していく状況であれば開示していくという形になるかと思います。そのような観点で、どのような情報開示のあり方がよろしいのか、引き続き検討してまいりたいと思います。 154 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 155 ◯岩下智伸君 詳しい議論をここでするつもりはございません。まず今までの質問の中で、キーワードはまずばらつきがあったということだと思います。  次の質問に移ります。  今回の経緯をいろいろ調査して私自身発見したことですが、県からの補助金について、広島エアポートビレッジ開発株式会社に関する平成十七年度包括外部監査結果報告書の記載内容と、県議会総務委員会に毎年六月に提出されている広島エアポートビレッジ開発株式会社の経営状況説明資料に記載のある金額が、平成五年度から平成十一年度までと平成十四年度について異なっていますが、どちらの数字が正しいのか、お尋ねします。  また、平成十七年度以降については外部監査報告書に記載されていないことから、それ以降について、決算数値との整合性はとれているのか、お尋ねします。 156 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。         【企画振興局長中山雅文君登壇】 157 ◯企画振興局長(中山雅文君) 県は、これまで広島県出資法人指導・調整要綱に基づき、毎年、広島エアポートビレッジ開発株式会社の決算関係書類などを確認の上、経営状況説明資料に取りまとめ、これを議会に報告してまいりました。  御指摘の経営状況説明資料と平成十七年度の包括外部監査結果報告書に記載された補助金の額の違いにつきましては、平成五年度のホテル及び平成八年度のゴルフ場の開業に際し、総合保養地域整備法に基づくリゾート地域整備促進助成金として不動産取得税の十分の九を交付したこと、また、平成十四年度には、県立施設のフォレストヒルズガーデンの利用料金の減免に関する負担金を交付したことから、経営状況説明資料の補助金等の欄には、これを通常の事業補助金に加えて計上いたしております。  一方、平成十七年度の包括外部監査結果報告書には通常の事業補助金のみが計上され、これらの助成金等が含まれていないために、額に差がございます。  なお、平成十七年度以降の同社の決算につきましても、適切に経営状況説明資料に取りまとめ、議会に報告してきたところでございます。 158 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 159 ◯岩下智伸君 外部監査をされた方にお尋ねするわけにはいかないので、外部監査に書かれている数字はそれぞれ正しかったという理解でよろしいのでしょうか。お答えの中でよく理解できませんでした。お尋ねします。 160 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 161 ◯企画振興局長(中山雅文君) 数字自体はどちらも正しかったと思っております。 162 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。
    163 ◯岩下智伸君 ということは、外部監査で見られた内容と実際に実施された補助金の内容は若干違いがあると理解されるのですけれども、正しいでしょうか。 164 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 165 ◯企画振興局長(中山雅文君) 先ほども御説明申し上げましたが、県の経営状況説明資料にはすべての補助金が記載してあります。  包括外部監査結果報告書に記載されている補助金は、包括外部監査人が監査をするための補助金といいますか、空港周辺の活性化のための補助金についてだけを記載して、それをチェックされているために、額に差が出ているものと考えております。 166 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 167 ◯岩下智伸君 よく理解できないのですが、監査をされる方に資料を提供するのは、当然、県の当局のほうですよね。そうすると、その説明の中に補助金の内容が含まれていなかったというふうに聞こえるのですけれども、いかがでしょうか。 168 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。 169 ◯企画振興局長(中山雅文君) 包括外部監査というのは、包括外部監査人が独立で調査を行いますので、調査報告書の結果等について、私どもは知り得ておりません。  包括外部監査人から請求があった資料については、HAVのほうからきちんと提出しております。その中で、包括外部監査人が、要するに、通常出している事業補助金の中身についてチェックしたいので、それを調べられて報告された、特に、今のリゾートの関係の補助金等については、チェックされていなかったのではないか。  これは、私が行ったわけではありませんので、包括外部監査人の判断だと考えております。 170 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 171 ◯岩下智伸君 どうも、監査をする上でいろいろな問題点があるように感じるのですけれども、細かい話をしてもしようがないので、次の質問に移ります。  広島エアポートビレッジ開発株式会社については、昨年度中に、再建に向けて資本の減資を決定し、裁判所へ再生計画案を提出したところであります。  この広島エアポートビレッジ開発株式会社の株券の評価について、県と県出資の法人では年度末決算での取り扱いが異なっているというふうに認識しています。すなわち、県の決算書では投入資本額面どおりとなっており、一方、広島空港ビルディング株式会社の決算では株式の評価減を特別損失として処理されています。  このように時価会計の処理との違いがあるものと思われますが、見解をお伺いします。 172 ◯議長(林 正夫君) 会計管理者(兼)会計管理部長糸山幸一君。         【会計管理者(兼)会計管理部長糸山幸一君登壇】 173 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(糸山幸一君) 県の決算につきましては、地方自治法等の法令に基づき調製しているところであり、有価証券である株券は購入価格あるいは券面額により整理することが求められております。  このため、県が保有する広島エアポートビレッジ開発株式会社の株券につきましては、購入価格により決算処理をしたところでございます。  一方、広島空港ビルディング株式会社につきましては、広島エアポートビレッジ開発株式会社において、平成十七年度の決算から固定資産の減損に係る会計基準が適用され、その固定資産の評価額が著しく減額されたため、保有する株券の帳簿価格を必要な都度減額する会計処理が行われているところでございます。  こうした、決算調製の根拠となる法律等の違いから、株券の取り扱いについて相違が起きているものと認識いたしております。 174 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 175 ◯岩下智伸君 広島空港ビルディング開発株式会社は平成十七年度に減資されたのですが、その後、平成二十一年度でもやはり減資されたと建設委員会では説明を受けましたけれども、そういうことではないでしょうか。 176 ◯議長(林 正夫君) 会計管理者(兼)会計管理部長糸山幸一君。 177 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(糸山幸一君) 確かに減資された事実はございますけれども、先ほど申しましたように、県の行う決算につきましては、地方自治法の規定に基づき購入価格で決算処理するというルールで行っておりますので、決算数値は以前と同じ数字を書いているところでございます。 178 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 179 ◯岩下智伸君 ちょっと質問を誤解されたようです。  広島空港ビルディング株式会社が、広島エアポートビレッジ開発株式会社の株式について、平成十七年度の段階で一回目の減資評価をして、その後、平成二十一年度末については、今回の民事再生法の申請に従って、再度、評価の見直しを行ったと私は聞いておりますが、いかがでしょうか。 180 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長中山雅文君。         【企画振興局長中山雅文君登壇】 181 ◯企画振興局長(中山雅文君) 今の広島空港ビルディング株式会社の減資の件でございますが、平成十七年度及びその後の平成二十一年度について、会計士の指摘を受けて評価減を行われたとお伺いしております。 182 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 183 ◯岩下智伸君 ここで言いたかったのは、関連会社の情報の問題です。県の中でしっかりと共有されているのでしょうか。広島空港ビルディング株式会社は恐らく土木局の担当ではないかと思います。それから、広島エアポートビレッジ開発株式会社は恐らく企画振興局の担当だと思います。  それぞれ、いろいろな情報があって仕事をされているわけですけれども、本当に情報の共有化ができているのかと疑問に思うところです。それを指摘して、次の質問に入りたいと思います。  続いて、監査委員にお尋ねします。  監査意見書には、今回の広島エアポートビレッジ開発株式会社の問題に関連して、公有財産の項目の中で、「平成二十二年八月三十一日付で同社が全株式を無償取得したため県の株式は消滅した。」との記載があるだけであり、平成二十一年度末時点で民事再生法の申請中の事実についての表現はありません。  記載不要と判断された理由をお尋ねします。 184 ◯議長(林 正夫君) 代表監査委員加賀美和正君。         【代表監査委員加賀美和正君登壇】 185 ◯代表監査委員(加賀美和正君) 監査意見書の記載についてお答えいたします。  平成二十一年度広島県歳入歳出決算審査意見書に掲載しております公有財産については、知事から審査に付された資料等に基づき、平成二十一年度中の公有財産の増減及び年度末現在高について審査し、その状況を記載しているものでございます。  広島エアポートビレッジ開発株式会社につきましても、同様に、平成二十一年度末の現在高を記載しております。  しかしながら、同社につきましては、決算審査意見書公表時の九月時点におきまして、県は既にその株式を保有していないことが明らかになりました。同社につきましては、るる経緯がございましたので、対応について検討しました結果、八月三十一日付で株式が消滅した旨の記載で足りると判断いたしまして、公有財産に係る表の欄外に、民事再生手続による再生計画に基づき、平成二十二年八月三十一日付で同社が全株式を無償取得したため、県の株式は消滅した旨、記載したところでございます。 186 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 187 ◯岩下智伸君 そういうふうな考え方に基づいて意見書を作成されたということはわかりました。  そこで、お尋ねします。県所有の他の類似物件については、監査の立場から、その価値が大きく損なわれている、もしくはおそれのあるものについて検証されたと考えるわけですけれども、そういった問題点はなかったのでしょうか、お尋ねします。 188 ◯議長(林 正夫君) 代表監査委員加賀美和正君。 189 ◯代表監査委員(加賀美和正君) 類似物件の検証についてお答えします。  監査委員には、付与されました監査権限というものがございますけれども、これは法令で定められておりまして、その範囲内で監査を行っているところでございます。  広島エアポートビレッジ開発株式会社のような出資法人について申し上げますと、その対象は出資比率が四分の一以上の法人に限られております。  ちなみに、県が保有する株式は八十億円余りありますけれども、十四社の合計額でございます。県の出資比率が四分の一以上の法人は、その中で同社を含めまして六社となっているところでございます。  また、監査権限の範囲も、地方自治法第百九十九条第七項に基づいて、出資に係るものの出納その他の事務の執行とされておりまして、金銭または物品の出し入れ、その他これに関連する事務に限定されているところでございます。  このため、県所有の株式の価値など各法人の経営内容につきましては、監査の権限が及んでいないところでございます。御理解いただければと思います。 190 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 191 ◯岩下智伸君 今のお答えを聞きますと、ないかどうかわからないということですね。わかりました。  平成二十年度から新会計制度の導入により、県全体の財政経営状況を明らかにすることを目的として、連結決算の報告が行われることになっています。先ほど来指摘したような矛盾点は解消されると聞いていたのですけれども、広島県は、他県に先駆けて模範となるような、より民間の連結決算に近づけるような取り組みを進めることが大切ではないかと思います。  経営経験のある知事としてはどう考えておられるのか、お伺いします。 192 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 193 ◯知事(湯崎英彦君) 新地方公会計制度でございますけれども、議員御承知のとおり、民間の会計におきましては売り上げというものがございまして、売り上げに対応するコストという形での費用計上が行われることとなっております。  公会計におきましては、この売り上げに対応する概念がございませんので、民間の企業会計とはおのずと異なる点がございます。  これまで、県としましては、平成十年度から、企業会計に準じた手法によって県のバランスシートあるいは行政コスト計算書を作成して公表してまいっておりますけれども、平成十六年度決算からは、県出資法人を含む連結バランスシートを作成しております。  さらに、よりわかりやすい財務情報を提供するために、平成二十年度の決算からは、新地方公会計制度に基づいて資産評価を導入するとともに、キャッシュフローを明らかにする資金収支計算書などを加えた、連結ベースにおける財務書類四表を作成して、公表をしているところでございます。  この財務書類について、一部、時価評価が売却可能資産に限られていることや発生主義会計が導入されていないことなど、改善すべき点があると考えております。今後、そうした点について、民間の決算にできるだけ近づけるよう取り組んでまいりたいと考えております。  こうした取り組みを進めて、より実態に即した精度の高い財務情報を提供することにより、県民の皆様への説明責任を果たすとともに、財務書類から得られる情報をもとに、財政健全化に向けた戦略的な取り組みをより一層進めてまいりたいと考えております。 194 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 195 ◯岩下智伸君 大分安心しました。  ただ、私が言いたいことは、法律ができたのでいろいろな連結の情報を出そうとしている、法律に従って出すというのは、言ってみれば、だれもしなくてはいけないからしているということです。  やはり、広島県の価値を高めるためには、そういうことに関して、先ほど知事も述べられたように、いろいろな自治体の財政と民間の会社は違うのです。そのとおりなのです。けれども、その違いをどういうふうに考えて、広島県はこう評価した、そういうふうな形で連結決算を出しているといった情報を発信することによって、広島県は一生懸命頑張っているのだと、そういった評価を外部の方にしていただけるといったことが広島県の評価の上昇につながって、いろいろな、例えば、金利を伴う県債の発行のときにより有利な条件にも結びつけられるといったようなことにつなげていければと思いますし、そういったことに関しては、湯崎知事もよく御理解いただけると思いますので、頑張っていただきたいと思って、次の質問に移ります。  こうしたことを踏まえた上で、今後、広島県として外郭団体の経営をどういうふうに監視していくかというのは留意していかなければならないことではないかと、先ほど来の質問でわかっていただけたと思います。  第一に、どこまで広島県として経営に関与していくのか、第二に、もし県が関与した場合に、一度始めた事業はどうやってフォローし、評価し、問題発生を食いとめるのかといったことが主要な二点だと思います。  これらの点で、現在、準備が進められている広島版「産業革新機構」では、投資を行うかどうかをプロでない人々に任せることにしていないだろうかと心配しておりますし、また、途中で事業の遂行状況を検証する何らかの物差しを事前に決めていないとリスクへの対応ができないのではないかといったことも心配しております。  今回の問題の再発防止の観点から、経営経験のある知事の見解をお聞かせいただきたいと思います。 196 ◯議長(林 正夫君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 197 ◯知事(湯崎英彦君) 広島版「産業革新機構」の行う投資につきましては、客観性、そして中立性を確保した上で、専門的な観点から判断するということが非常に重要だと考えております。  このためには、企業の経営状況や事業の成長性を見きわめる十分な実績や能力を有する専門人材を確保するとともに、その執行責任を明確にした体制を構築したいと考えております。  また、県としても、投資事業に係る成果指標に基づく評価や投資先企業の売り上げ増加、雇用拡大といった投資効果についても厳しく検証を行う必要があると考えております。 198 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 199 ◯岩下智伸君 優良な事業であれば、ほうっておいても銀行からの融資も受けられます。県が関与せざるを得なくなるのは、よりリスクに近いものになる危険性もはらんでいると思います。そういったときに、今回の教訓をうまく生かせられるようなことを考えていただければとお願いして、次の質問に移りたいと思います。  次は、広島駅周辺地区のバリアフリー化についてお伺いします。  広島県の陸の玄関である広島駅周辺については、マツダ・ズームズーム・スタジアム広島の完成や、広島駅北口の二葉の里土地区画整理事業について国土交通省の認可が出され、順調に進んでいることから、新たに生まれ変わりつつある駅周辺と言えるのではないでしょうか。  先日の新聞報道では、駅前の路面電車の経路変更が議論されているとも報じられています。今後、広島駅南口BブロックやCブロックの再開発事業に係る計画が策定中であり、これらの一連の計画が進んでいくと、新たなにぎわいが生まれ、都市の活性化につながっていくものと期待しています。  また、高齢化が一層進んでくることから、広島駅周辺についても、高齢者や障害者を含むすべての生活者が快適に暮らすことができるユニバーサルデザインの考え方を踏まえたバリアフリー化を進めていると広島市のホームページにあり、期待しているところであります。  しかし、広島駅周辺地区のバリアフリー基本構想自体は、政令市である広島市が主体となって作成されており、危惧するのは、他の市町の住民の意見の反映ができる形になっているかという点であります。広島駅は、JRや路線バス、路面電車など、公共交通機関のほぼすべてが集中した交通の要衝であることから、広島市に限らず、県内外から人の流れ、車の流れがあり、さまざまなニーズがあることが容易に想像できるところでもあるからであります。  しかるに、広島駅周辺の再開発事業の進め方を見ると、事業箇所が広島市であることから、広島市民と同様に利用する他の市町の住民の意見や要望を聞き取りにくい仕組みになっているのではないかと危惧しております。  また、新バリアフリー法が平成十八年十二月に成立し、全国各地でバリアフリーに向けてさまざまな取り組みが行われております。しかし、広島市のバリアフリー基本構想は旧法のもとで作成されたものであり、重点的にバリアフリー化を進める経路の選定などについて、旧来の手法がとられたままになっているように感じます。  基本構想は広島市が策定することになっていますけれども、広島県として、広域的な見地から積極的に働きかけていくことが必要と思われますが、県当局の見解をお尋ねします。 200 ◯議長(林 正夫君) 都市局長中川道弘君。         【都市局長中川道弘君登壇】 201 ◯都市局長(中川道弘君) 広島駅周辺のバリアフリー化につきましては、広島市が、平成十四年に、目標年度を平成二十二年度としたJR広島駅周辺地区交通バリアフリー基本構想を策定しております。  この基本構想の策定に当たりましては、交通事業者や道路管理者、県公安委員会等を構成員とした連絡調整会議を設置して検討するとともに、利用者の意見が反映されるよう、駅利用者や高齢者、身体障害者等へのアンケート調査などを実施したところでございます。  この構想に基づく対策は既に完了しているところでございますが、広島駅周辺につきましては、二葉の里地区や駅前広場の再整備など新たな開発が予定されていることから、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえ、バリアフリー化を推進していくことが重要であると認識しております。  県といたしましては、二葉の里地区まちづくり推進協議会などの場を通じまして、バリアフリー化が推進されますよう、広島市に対して働きかけてまいります。 202 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 203 ◯岩下智伸君 進んでいるようなのですけれども、気になることがあります。  JR西日本の支社の前にバス停がございます。ひさしがあって、ベンチがついています。今度、二葉の里の再開発事業が実施された後、そこはどうなるのですかとお尋ねしたところ、バス停は移動しますというお答えでした。  そこで、新しいきれいなひさしとベンチが整って、いいことになるのですかとお尋ねしたところ、そこは指定地域ではないのでそういうふうにはならないというお答えでした。  それで、私が思ったのは、二葉の里地区、それから広島駅南口のBブロック、Cブロックをそれぞれ行っていくわけですけれども、それが完成した、十年後ぐらいだと思いますけれども、そのときに広島駅におりた他県から来られた方が、広島はいいところだと感じていただけるのでしょうか。また、広島駅を毎日利用されている県民の方々が、広島に住んでよかったというふうに感じていただけるのだろうかと非常に不安になったわけなのです。  そういう意味で、しっかりと、県として、広島市のほうにそういった考え方の統一性といいますか、そういった意見を言うなり何なりの行動が必要だと考えるのですけれども、いかがお考えでしょうか。
    204 ◯議長(林 正夫君) 都市局長中川道弘君。 205 ◯都市局長(中川道弘君) 先ほどのバス停につきましては、確かに議員のおっしゃるとおり、バス事業者が整備主体となります。特定道路に指定されれば義務が生じますが、それ以外は要望という形になると思います。  それから、まちづくりにつきましては、やはり広島市がやはり主体となって行うものでございます。いろいろな他の意見があると思いますが、それは意見を伝えていくという形にしかならないと思いますけれども、広島市に窓口を持っている県として、いろいろな意見を伝えてまいりたいと思います。 206 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 207 ◯岩下智伸君 オリンピックをしようとしたら、そういったことはきれいになるのではないかと期待するところもあるわけですけれども、それはどうなるかわからないことですので、広島市のほうにいろいろな他の市町の意見をしっかり伝えていただくようにお願いして、次の質問に移りたいと思います。  次は、広島市東部地区連続立体交差事業についてお伺いいたします。  広島都市圏の一翼を担っている広島市東部地区についてであります。  この地域は、昨今、大型商業施設の開業やJR天神川駅の新設、そして、マツダスタジアムの建設と広島高速二号線の開通により、地域住民の生活環境は大きく変化を遂げています。  さまざまな課題がある中で、この地域では、県・市共同で行われる広島市東部地区連続立体交差事業と各市町で実施される土地区画整理事業や県道広島海田線の四車線化の都市計画があります。  しかも、周辺では、天神川駅の新設、大型商業施設の開業による渋滞などが日常的に発生しており、広島高速二号線全線の供用開始による大洲インターチェンジ、府中インターチェンジで出入りする交通の増加や、マツダスタジアムのゲーム開催時にはさらに交通量の著しい増加による混乱が発生しています。これらの解決策として期待されているのが、広島市東部地区連続立体交差事業と土地区画整理事業ではないかと考えています。  現在、この地域の交通はJRによって分断され、ラッシュ時には長い遮断を抱える踏切があります。  一帯では、毎日三万人程度の歩行者、自転車と五万台程度の自動車が影響を受けている状況です。  こういった問題は早急に改善していく必要がありますが、JR路線の高架化を実現する広島市東部地区連続立体交差事業は、財政的な事情により、当初の平成二十七年度完成予定から平成三十四年度完成予定へと変更されております。  しかし、一体となって同時に進められている土地区画整理事業については、府中町のように工事が既に開始されているところもあり、最近では、いつになったら鉄道本体の工事が始まるのか、早くできないのかといった声を聞いております。  事業計画では、平成二十五年度から工事の着工が予定されておりますが、残すところ三年となりました。そろそろ、周辺住民の方々へ工事の内容などについて御理解を得るための事前説明などが必要な時期ではないかと考えます。  そこで、広島市東部地区連続立体交差事業の進捗状況と着工に向けての見通しをお尋ねします。 208 ◯議長(林 正夫君) 都市局長中川道弘君。 209 ◯都市局長(中川道弘君) 広島都市圏東部における地域拠点性の向上と安全で機能的な市街地の整備を図る目的で、県と広島市が共同で連続立体交差事業を実施するとともに、この事業と一体となって、広島市、府中町、海田町がそれぞれ土地区画整理事業を進めております。  事業の進捗状況につきましては、平成二十一年度末で、県と広島市を合わせ、全体で用地面積の約八割を取得しております。今年度も、引き続き、土地区画整理事業の区域内にあります仮設線路敷としての必要な用地も含めて、鋭意用地取得を進めているところでございます。  さらに、今年度は、コスト縮減策等の検討を行うとともに、来年度以降、JR西日本株式会社へ鉄道詳細設計を業務委託するための準備を進めてまいります。  地元説明につきましては、工事着手を七年間延伸した平成十八年度末に行っておりますが、その後、事業についてはおおむね計画どおり進んでおり、工事内容についての地元説明は、詳細設計において工事工程などが決まった後に予定しております。  鉄道本体の工事は、着工から完成まで約十年の長期にわたり、毎年、多額の事業費を要することから、公共事業に対する国の動向を注視するとともに、関係市町と十分に連絡調整を図りながら事業に取り組んでまいります。 210 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 211 ◯岩下智伸君 国の予算の動向がわからないので、正直なところよくわからないというお答えだったと思いますけれども、それ以外については予定どおり進捗しているという理解で正しいでしょうか。 212 ◯議長(林 正夫君) 都市局長中川道弘君。 213 ◯都市局長(中川道弘君) 現在まで、区画整理を含めてそれぞれの事業主体がおりますが、計画どおり進んでいると思っております。 214 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 215 ◯岩下智伸君 次の質問に移りたいと思います。  次は、広島熊野道路について質問させていただきます。  新政権の新しい政策で、高速道路の無料化実験がことしの六月以来始まっております。  広島県でも、広島呉道路や浜田道の無料化が実施され、広島呉道路では、六、七月実績で、無料化前と比べて交通量が約二倍になったとのことであります。かわりに、一般道である国道三十一号では、交通量が平日では五八%と半分になっております。  その結果、仁保インターチェンジの交通渋滞が大きくなり、利用者の不満の声が出たり、交通量のふえた広島呉道路周辺での交通騒音への苦情が高まっております。  利便性の高い道路が無料になることの影響は非常に大きいわけであり、実験から無料化実施への移行に当たっては、十分な対策が求められると考えます。  さて、この経験から、開業後二十年を迎え、平成三十二年度まで有料予定の広島熊野道路についてお伺いします。  現在、熊野町側から広島市矢野方面への交通は、広島熊野道路と主要地方道矢野安浦線の二本の道路が主なものとなっています。無料化されると、その利便性の高さから広島熊野道路に利用が集中し、さばき切れない交通量が発生するのではないかと危惧しております。  まさに、さきの広島呉道路の無料化実験はよい実例を教えてくれていると考えます。  そこで、お尋ねします。無料開放時の対応策は既に計画されているのでしょうか。仮にないとすれば、対応策は政令市である広島市との共同作業となり、協議結論を得るまでに時間がかかると考えます。もし、道路の新設や拡幅などが必要になる場合、さらなる時間を要するものと思われます。早急な検討の開始が必要と考えますが、土木局長にお尋ねします。 216 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。         【土木局長高垣広徳君登壇】 217 ◯土木局長(高垣広徳君) 当初計画における平成三十二年度の無料開放時には、東広島・安芸バイパスや東広島呉自動車道を初めとする広域ネットワークが形成され、広島熊野道路を含めた周辺道路の交通の流れは大きく変わることが想定されます。  このため、対応策等につきましては、今後、無料開放後の周辺道路の交通量推計を行い、対策を講じる必要がある場合には、関係機関と調整してまいりたいと考えております。 218 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 219 ◯岩下智伸君 まだ実際はできていないということだと思うのですけれども、先ほども申しましたように、もし何らかの対策を打とうとすれば大分時間がかかると思うわけです。特に、広島市側の矢野駅前が恐らく大変なことになると思いますし、生活道路でもあるわけですので、そういったことについては早急な話し合いの場が必要ではないかと考えるところです。  さて、現在、建設費を通行料収入で返済していると聞いております。建設費は八十一億円で、現在までの通行料収入の累計額は前年度末で百十七億円強、その結果、平成二十一年度末では借入金の残額が十億三千八百万円余、県からの出資金が二十四億七千五百万円余を残すのみと聞いております。  平成三十二年度には返済は完了する見通しと聞いていますが、一方で、通行料収入の一割を損失補てん引当金として積み立てているとも聞いております。このままいくと、返済完了時には約十七億円程度が積み立てられているということになると予測されています。この道路整備に当たっては、受益者負担の原則にのっとり、有料化を続けていると理解もしています。  しかし、二十年の長きにわたり負担してきた利用者の目で見ると、東広島呉道路や警固屋バイパスの無料化との違いへの不公平感が広がっております。県の出資金は、いわば県民全体からの税金であり、さきの東広島呉道路の無料化は税金ですべて賄われるという先例から見ると、同等とも言えるその出資金は返済しないという考え方もあるのではないかと考えております。  もし、その考え方をとれば、広島熊野道路は、今年度末に損失補てん引当金を使って借入金を全額返済し、残金四億円余を広島県への返却とするということになり、無料開放が早期に可能ではないかと考えるわけですけれども、どう考えられるのか、お尋ねいたします。 220 ◯議長(林 正夫君) 土木局長高垣広徳君。 221 ◯土木局長(高垣広徳君) 現時点におきます償還計画では、県からの出資金を除く借入金の返還については、先ほど十億円とおっしゃいましたけれども、これは平成二十五年度に完了する見込みとなっております。  また、県からの二十四億円余の出資金でございますけれども、これにつきましては、平成二十五年度から償還を開始いたしまして、当初計画どおり、平成三十二年度に完了する見込みになってございます。  御指摘の、損失補てん金引当金を清算時に償還金として活用することにより早期に無料開放するということは、これは実は可能ではございます。  ただ、一方で、損失補てん引当金は、無料開放に伴う管理施設の撤去やその時点における大規模補修の費用にも充てる必要がございます。  今後、利用交通量の低下に伴う料金収入の減少や自動料金収受機等の維持更新費用などが見込まれておりますことから、無料開放の時期につきましては、それらを見きわめた上で適切に判断する必要があると考えております。 222 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君。 223 ◯岩下智伸君 東広島呉道路を利用されている方、警固屋バイパスをこれから利用される方、それと二十年にわたって有料で広島熊野道路を利用された方には格差が随分あると思うのです。その辺をまずよく考えていただきたいということと、それから、先ほどもお話が出ましたけれども、料金所の機器が老朽化するので更新しなくてはいけない、恐らく数億円かかるのではないかということも小耳に挟んでおります。  一体何のためにそういった投資をするのか、もう考えられないです。もうこの際、無料化に向けてぜひ検討していただきたい。わざわざ料金を徴収するために、皆さんの通行料の収入を数億円も使うことがないようにお願いしたいと思います。  次の質問に移ります。  続きまして、教育問題について質問させていただきますので、教育委員会委員長、お願いいたします。 224 ◯議長(林 正夫君) 教育委員会委員長、答弁待機席へお願いいたします。 225 ◯岩下智伸君(続) それでは、県立高校の専門学科における国際科の今後の位置づけについてお伺いいたします。  今月の教育委員会会議の中で、県立高校の入学募集定員が協議されました。全体で十九クラスの減となり、少子化の進展で、県全体の中学卒業見込み数の減少に伴う措置であるとの説明でございました。その中に、県立安芸府中高校の国際科の募集定員削減が織り込まれており、他の普通科クラスの削減とは違う面を持っているのではと考え、質問を行っていきます。  平成十三年に出された、県立高等学校における教育改革の推進についての答申の中に、高校教育改革の基本的方向性に関する記述があり、特色ある学校づくりの推進の中で国際化に対応した豊かな国際感覚の育成、地域に根差した学校づくりの推進、望ましい職業観、勤労意識などの涵養を目標として考慮する必要があるとされております。  また、専門高校・専門学科に対する記述の中に、高度情報化及び国際化が進展する社会などに対応した新しいタイプの専門学科の設置を検討する必要があるとあります。  さらに、平成二十年に作成された、平成二十一年度から平成二十五年度までの県立高等学校再編整備基本計画では、普通科と併設する専門学科については、併設する普通科の教育内容の一部へ組み入れるなど、必要な見直しを行うとあります。  今回、国際科募集定員の半減という事態に当たり、これらの答申・計画を受けて必要な討議が行われるのではと期待していましたが、当日傍聴した教育委員会議では、報告の中でも特に触れられることはなく、そういった委員間の議論を聞くこともできなかったことは残念なことでした。  従来から十分な議論が尽くされていると思いますので、県立高校の国際科について、今後どのような方向へ持っていかれようとされているのか、教育委員会委員長にお尋ねいたします。 226 ◯議長(林 正夫君) 教育委員会委員長平田克明君。         【教育委員会委員長平田克明君登壇】 227 ◯教育委員会委員長(平田克明君) 安芸府中高等学校の国際科につきましては、グローバル化が進んでいく中で、国際社会に貢献できる人材育成が必要とされていることや、帰国生徒や留学生など、さまざまな文化や価値観を持った生徒が増加していますことから、平成三年に設置したものでございます。  この学科では、英語漬けの合宿、日本文化の紹介や異文化の体験を英語で発表するスピーチコンテスト、テレビ会議システムを活用した国内外の高校生との意見交換、留学生の受け入れなど、特徴的な取り組みを実施しているところでございます。  国際科の入学定員につきましては、二学級で募集を行ってまいりましたが、平成二十年度から三年連続で三十人近い定員割れが生じていることや周辺地域の中学三年生が大きく減少していることから、平成二十三年度の入学定員を一学級減としたものでございます。  私の会社では、最近増加しております外国人観光客の対応や輸出の商談会の人材として、英会話や中国語の堪能な人材を採用いたしております。  このように、経済のグローバル化が進展し、県内の企業でビジネスをする場合におきましても国際的な感覚が求められる時代であり、グローバル化に対応した人材育成が重要であると実感しております。  教育委員会といたしましては、今後の国際科のあり方を含め、本県のグローバル化に対応した教育のあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。 228 ◯議長(林 正夫君) 岩下智伸君に申し上げます。発言時間を超過いたしております。 229 ◯岩下智伸君 これで質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手) 230 ◯議長(林 正夫君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時三十分散会 広島県議会...