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  1. 広島県議会 2010-02-03
    平成22年2月定例会(第3日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2010年02月23日:平成22年2月定例会(第3日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十四名であります。これより会議を開きます。         自第  一 県第一号議案         至第五十八 報第 四 号 2 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十二年度広島県一般会計予算から日程第五十八、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。杉西加代子君。         【杉西加代子君登壇】 3 ◯杉西加代子君 皆様、おはようございます。自由民主党広島県議会議員会の杉西加代子でございます。今次定例会におきまして代表質問の機会を与えていただきまして、皆様に心から感謝申し上げます。  きょうは、私の地元から多くの方が傍聴に見えております。湯崎知事の生のお姿を拝見し、また、力強い答弁を生の声で聞かせていただいて、広島県のあすに希望を感じて帰りたいと思っておられます。県民は、新知事に大きな期待を寄せております。どうぞ県民が安心できるような前向きな答弁をお願いいたしまして、質問に入らせていただきます。  さて、我が国の経済は、世界的な経済危機のあらしをひとまず乗り切り、平成二十二年度は国内総生産の実質成長率が三年ぶりにプラスに転じる見込みであり、景気は緩やかに回復していくだろうと予想されております。しかし、その先行きは、雇用情勢の一層の悪化や円高、デフレなどの影響により、予断を許さない状況にございます。  また、我が国は、本格的な人口減少と急激な高齢化というこれまでに経験したことのない領域に足を踏み入れており、こうした経済の急激な変動や社会構造の大きな変化の中で、目指すべき国の姿が見えにくくなっております。そのために、国民の間には強い強い閉塞感が漂っております。  本県も、景気低迷からの脱却や一向によくならない県財政の立て直し、また、地域間競争を勝ち抜くための中枢拠点性の強化や、人口減少・高齢化により疲弊する中山間地域の活性化など、多くの困難な課題に直面しており、県民は、将来への不安を非常に高めております。  このような状況を打開するためには、経済・雇用対策により当面の景気回復を図る一方で、将来の発展を見据えた取り組みが必要でございます。将来にわたって、雇用をつくりつつ、豊かで質の高い県民生活を維持していくためには、持続的な経済成長の実現が不可欠であり、県内の既存産業の強化に加え、新たな産業の育成により、成長のパイを確実にふやしていく必要があります。  そこで、質問の第一は、本県の成長戦略の必要性についてお伺いいたします。  県財政は依然として厳しい状況でございますが、将来にわたって成長を維持していくためには、イノベーションによる新たな成長の芽となる産業への投資が必要でございます。本県には、ものづくりのすぐれた技術や人材の集積などがございますが、その強みを生かしながら、従来の産業分野の枠にとらわれず、本県経済を牽引する新たな成長産業をつくり出すことが、経済基盤の強化につながります。  近年、環境を初め、観光、福祉・介護などの分野が、新たな成長産業として重要性を増しており、これらを本県産業の新たな柱に育てていくことが必要でございます。  本県には、環境浄化やリサイクル技術に加え、水素、太陽光、また、バイオマスといった新エネルギーやLED関連技術の集積も進んでおり、環境・エネルギー産業が大きく発展する可能性がございます。こうした中から、新たな成長の芽となるすぐれた技術を持つ企業をいち早く発掘し、それをしっかり支援することが、地域間競争を勝ち抜くポイントだと思います。  また、観光産業はすそ野の広い産業であり、経済効果や雇用創出効果が高く、地域経済の活性化にもつながります。本県には二つの世界遺産、瀬戸内海の多島美、そして、温泉・スキーなど四季を通して楽しめる魅力ある観光資源がたくさんあり、経済成長が著しいアジアの観光客を取り込むことができれば、観光産業も、今後、大きく成長が見込める分野でございます。  このため、観光立県に向けて、さまざまな観光基盤の整備を進めるとともに、広域的な交通・物流基盤の整備促進やグローバルゲートウエー機能の強化を図り、本県の魅力をさらに高めていく必要がございます。  少子・高齢化や経済のグローバル化などにより国内市場は縮小傾向にあり、国内産業を支える雇用労働環境は大きく変化しております。こうした中で、今後、新興国の需要を取り込むとともに、新たな成長エンジンとなる産業を重点的に支援し、県内産業の成長力の強化や底上げを図ることが、人や企業を引きつける魅力となり、ひいては選ばれる県として、中枢拠点性を高めることができるのでございます。
     今、県に求められているのは、グローバル化の進展とともに少子・高齢化や人口減少が進む社会にあっても持続的な経済成長を実現していくことであり、そのための明確かつ説得力のあるビジョンを県民に示すことではないでしょうか。  そこで、本県経済の持続的な発展に向けて、中長期的な視点に立ち、将来を見据えた産業振興のあり方や将来への投資につながる技術開発支援の方向性を示す成長戦略を策定する必要があると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、平成二十二年度当初予算案についてお伺いいたします。  本県経済は、生産面では、一部の業種に持ち直しの動きは見られるものの、経済危機以前の水準に比べれば遠く及ばず、中山間地域の中小企業を中心に回復の足取りはいまだ重く、引き続き厳しい状況が続いております。  一刻も早く景気低迷から脱却し、経済を本格的な回復軌道に乗せることが、今の行政の至上命題であり、国と地方自治体は、財源と政策を集中して景気回復を目指さなければなりません。  しかし、鳩山政権では、子ども手当や高校授業料の無償化を初め、家計への刺激での内需拡大により経済成長を目指そうとしていますが、財政支出による家計支援を幾ら手厚くしても、雇用や賃金など将来への不安があれば、消費にはつながらないと疑問の声も上がっております。  また、「コンクリートから人へ」をスローガンに、来年度の公共事業費を前年度比一八・三%も大幅に削減したことも、消費が上向かない中で、景気対策として即効性があり波及効果も高い公共事業費を削減することは、景気下押しの要因となり、特に、基幹産業に乏しい中山間地域の経済にとっては大きな打撃となることは間違いございません。  さらに、温室効果ガスの削減について、平成二年比で二五%削減という中期目標を掲げられましたが、これにより産業界が過度の負担を強いられることになれば、業種によっては生産拠点を海外に移転せざるを得なくなり、多くの雇用が失われるおそれがあるとの批判もございます。  このように、国の行っていることは、企業を疲弊させ競争力を低下させるとともに、業績悪化により国民の雇用不安を大きくさせており、どこが命を守る予算なのかと厳しい評価を受けております。  国が当てにならない状況であれば、県が、独自の経済・雇用対策を切れ目なく、かつ大胆に実施し、県民生活や県内企業の経営を守っていかなければ、景気はどんどん悪化し、地域経済は崩壊してしまいます。  今、最も必要な対策は、雇用をつくり出す企業の業績拡大を後押しする政策であり、それにより雇用を創出しなければ根本的な解決にはなりません。県内産業を守るとともに、県内の経済活動を活発にすることが、雇用の安定、県民生活の向上につながり、また、それが財政再建への近道でもあるわけでございます。  来年度は、景気低迷から脱することができるのか、あるいは、このまま低迷から抜け出せず、より深刻な事態に陥るのか、その岐路に立っていると言っても過言ではございません。そういう意味でも、一月補正予算に続く当初予算でどれだけ大胆な経済・雇用対策が打ち出せるかが非常に重要になってまいります。  そこで、まず、平成二十二年度当初予算案における公共事業関係予算の規模についてお伺いしたいと思います。  知事は、一月臨時会において、本県の経済状況は依然として厳しく、急速に景気回復を望める状況にはないとの認識を示され、今後、県内各地域に幅広く効果が及ぶよう、地域に密着した社会インフラ整備などの対策を迅速かつ切れ目なく講じていくことが肝要であると述べられました。  また、平成二十二年度当初予算では、一月補正予算を含め、これまでの対策とあわせて一体的に効果が出るよう、地域経済の活性化や雇用創出のための施策などに積極的に取り組むとも答弁されております。  そこで、平成二十二年度当初予算のうち、経済・雇用対策の柱である公共事業関係予算を前年度と比較してみますと、国の補助公共事業と国直轄事業が合わせて二四%の減少となったものの、単独公共事業については前年度並みの水準が辛うじて確保されており、一定の評価はできますが、前年度には生活安全施設の緊急補修として三十億円、また、市町が実施する地域基盤の整備を支援する元気づくり緊急交付金に十五億円、合わせて四十五億円が通常の公共事業予算とは別に県独自の財政出動として計上されておりましたが、来年度にはこれにかわるものは見当たりません。また、県単独の普通建設事業費も、前年度に比べ三十五億円も減少しております。  知事は、一般会計の予算総額は、国の地方財政計画の伸びを〇・三ポイント上回る規模を確保した、また、一般歳出ベースでは前年度より八十四億円増加していると胸を張っていらっしゃいますが、それは、職員給与費が四十一億円、福祉医療関係費が六十二億円、合わせて百三億円も増加しており、予算規模を押し上げているからであり、これを差し引けば、予算総額は地方財政計画の伸びを大きく下回り、一般歳出も減っているのです。一見、積極的な予算を組んだように見えますが、実態は、人件費などの増加で規模が膨らんでいるだけで、県民のための独自の投資などがふえているわけではないのです。  景気対策の息切れから、今後、景気が失速し、二番底に陥る懸念がある中で、前年度の規模を下回る水準で、果たして今の危機が乗り切れるのでしょうか。企業や個人が萎縮して投資や消費が低迷するときは、行政が需要を積極的につくっていかなければ景気回復は望めないのです。  本県では、財政健全化のために、事務事業の見直しを何度も行い、県民サービスに切り込み、給与や報酬もカットするなど、県民にも職員にも痛みを強いてまいりました。こうした血のにじむような努力を続けてきたのは、厳しい財政状況にあっても、必要な施策に少しでも多くの財源を振り向けるためなのです。広島市への福祉医療費公費負担の補助の廃止を決めたのも、こうした財政健全化の取り組みの一つなのです。  しかし、知事は、就任早々、一般職員の給与カットを中止し、先月の広島市長との会談では、あっさりと福祉医療費公費負担の廃止を白紙撤回するなど、これまでの財政健全化の効果を消し去っておられます。その一方で、公共事業などに十分な予算措置が必要であるにもかかわらず、前年度を下回る予算措置しかされないのでは、到底、県民の理解は得られるものではありません。  積極的な予算を組もうとしたものの、財源が足らず、知事の宝探しならぬ財源探しの旅に出て、道に迷われているのであれば、当面、給与カットを復活されてはいかがでしょうか。  知事の就任以来、目立つのは経済財政会議の立ち上げや事業仕分けなど、外部の有識者に頼るマネジメント手法のみで、喫緊の課題である経済・雇用対策についてはアピールが足りないと思います。給与カットを復活すれば八十億円の財源が生まれ、これを使って大胆な経済・雇用対策を実施すれば、県民にも納得できる対策となるのではないでしょうか。  地域経済の回復や雇用創出に大きく影響する公共事業関係予算は、経済・雇用対策のかなめでございます。それなのに、県独自の財政出動もなく、その額が前年度を下回る規模であることについて、今の本県の厳しい経済状況から見て十分であると考えていらっしゃるのか、また、これで県内の景気回復が望めると考えていらっしゃるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  さて、ただいまも申し上げましたが、一般職員の給与カットの中止は、来年度の予算編成に大きな影響を及ぼしていると思いますので、二点目は、当初予算案における職員給与費についてお伺いいたします。  知事は、さきの十二月定例会で、職員の士気を高めるためとの理由で一般職員の給与カットを中止されました。我が会派は、このような厳しい社会状況の中、県民の理解が到底得られるものではないと猛反対いたしましたが、残念ながら可決されてしまいました。  その後も、多くの県民から、知事の判断に疑問の声が上がっており、私は、今でも給与カットの中止は実施すべきではなかったと考えておりますが、知事が、職員の士気の向上を理由に給与カットを中止すると言うのであれば、それがどのように県民サービスの向上につながっているのか、そのメリットを説明する必要がございます。  職員の士気の向上というのは抽象的な理由でございますが、少なくとも、職員のやる気がアップするということであれば、その分、労働生産性が高まるということでございます。もしそうであれば、職員一人一人が処理する事務量がふえるはずで、それだけ人員削減が可能となるはずです。  来年度の当初予算では、二千六百九十億円の職員給与費が計上されておりますが、知事のおっしゃる給与カットの中止による職員の士気の向上は、この予算にどのように反映され、県民サービスの向上が図られるのか、お伺いいたします。  質問の第三は、県内産業の育成・強化についてお伺いいたします。  本県経済が疲弊する中、とりわけ深刻な状況にあるのが建設業です。建設業は、地域経済を支える重要な産業であり、雇用の大きな受け皿となっているほか、災害時の対応や除雪、河川・港湾の維持など、さまざまな地域貢献を行っております。特に、過疎に苦しむ中山間地域においては、人口減少に一定の歯どめをかけるとともに、地域社会の維持に大きな役割を果たしてまいりました。  しかし、建設業者は、長年にわたる公共事業予算の削減により仕事が激減していることに加え、小さくなったパイを赤字覚悟でとり合う低価格入札の横行により、受注しても適正な利益が得られず、どんどん倒産・廃業に追い込まれているのが現実でございます。  低価格の受注は、手抜き工事や安全対策の不徹底、下請業者や労働者へのしわ寄せなど多くの弊害が指摘されております。また、優良な建設業者の弱体化にもつながり、地域経済や集落の維持に大きな影響を与えることにもなります。  我が会派では、県内産業の育成・強化という観点から、一貫して、地域において重要な役割を果たす建設業を守るための入札制度の改善を求めてまいりました。こうした我々の指摘により、県は、昨年四月に、設計金額一億円未満の工事について、予定価格の約七五%であった最低制限価格を、工事の種類によって七八%から八四%まで引き上げましたが、県内産業の育成・強化という課題を改善するまでには至っておらず、さらなる見直しが必要です。  また、一般競争入札の拡大を推し進めたことで、多くの地元中小建設業者が受注機会を失い、地域経済の衰退につながっているという状況もあり、地域の工事は地域の業者が受注できるように地域要件の見直しも必要でございます。  新潟県では、中小企業者の受注機会の増大を県の責務と規定する条例を制定し、中小企業者を守ろうとする確固たる意志のもと、最低制限価格を予定価格の九〇%としているほか、小規模な工事を地域保全型工事と位置づけ、地域に貢献している企業の受注機会を確保したり、きめ細かな設計単価の見直しや厳しいダンピング対策、また、総合評価方式などの対策がとられており、本県も見習うべき部分が多いと思っております。  また、佐賀県や長崎県などにおいても、最低制限価格を九〇%程度に設定するなど、県内業者を守るという理念のもと、トップである知事の英断により、他県よりもはるかに高い独自の見直しが行われております。  本県の来年度予算案では、建設業者が新分野へ進出するための支援策が強化されておりますが、今の経済状況では、他の分野でも仕事が減り経営環境が厳しくなっている中で、新規参入を図るのは難しいのが現実でございます。また、建設業者の経営が悪化してへとへとになった状態では、多少の補助金を出しても、ふなれな新分野への業種転換が進むとは思えません。新分野への進出に対する支援ももちろん大切なことではございますが、その前に、本業である建設業で経営が成り立つように、県として支援するのが先決ではないでしょうか。普通建設事業費がピーク時の三分の一にまで減少する中、受注する仕事の一つ一つが黒字にならなければ経営は成り立ちません。今、緊急の経済・雇用対策として実施されている仕事を受注しても、赤字になるようではその効果が薄れてしまいます。また、せっかく県が発注する工事も、地元の業者が受注できなければ地域経済の活性化につながらず、何のための対策かわからなくなります。  このまま建設業者の倒産が続けば、県全体の経済がより一層衰退するとともに雇用の場も失われていくのは明らかであり、特に、中山間地域では、地域自体の存続が難しくなるおそれさえもございます。  県は、建設業者のこの危機的状況を真摯に受けとめ、公共工事の発注により地域経済の活性化や地元業者の育成・強化を図るために、また、緊急の経済・雇用対策の一環と位置づけて、早急に思い切った入札制度のさらなる見直しを図るべきだと思います。  本県経済は厳しい状況が続き、県内企業が疲弊する中、県内企業を救い守る役割が、今、知事に求められておりますが、入札制度の見直しによる地域経済に貢献する県内建設業者の育成・強化について、どのように考えていらっしゃるのか、御所見をお伺いいたします。  質問の第四は、広島空港のあり方検討についてお伺いいたします。  近年、空港間の競争が厳しくなる中で、広島空港が中国・四国地方の拠点空港としての機能を発揮し、本県の発展に寄与するためには、国内外の路線の拡充により利用者の増加を図ることが何より必要でございます。  しかし、本県には広島空港と広島西飛行場の二つの空港があり、機能が分散しているのが現状です。広島西飛行場については、広島空港の開港後は廃止し、その機能を広島空港に集約するはずでございましたが、東京便の復活という夢を追い求める広島市に妥協し、これまで存続してまいりました。  その間、維持管理に毎年六億円もの赤字を出し続け、これまでに百十億円を超える累積赤字となっており、県財政が厳しい中、この赤字補てんが県政運営や県民生活に大きく影響を与えてきたことは言うまでもございません。  空港機能を広島空港に集約すべきだということは、だれの目にも明らかで、集約が進めば二重投資が避けられるとともに、広域からの集客も進み、広島空港の活性化にもつながります。  先日の知事と広島市長のトップ会談では、結局、広島市長の判断にゆだねる形になってしまいましたが、このままずるずると決断が引き延ばされることのないよう、毅然とした対応をされることを強く要望しておきます。  さて、本県のグローバルゲートウエーである広島空港は、滑走路の三千メートル化や高度計器着陸施設の整備など、拠点空港としてふさわしい機能が整備され、平成十九年の乗降客数は三百三十三万人と、中国・四国地方の空港では最も多くなっております。  しかし、広島空港は、開港以前からアクセスの脆弱性が指摘されており、平成元年に軌道系アクセスの調査・検討を開始して以来、リニア鉄道構想、また、JR延伸構想で実に十八年にも及ぶ検討が続けられ、予備設計や環境調査など、八億八千万円の費用を費やしてまいりました。しかし、決断の先送りを続けた結果、リニア鉄道もJRの延伸も、いずれも頓挫し、結局、実現には至りませんでした。  現在、広島空港へのアクセスは自動車やバスなどの道路系が主体であり、積雪や事故などによる交通規制や渋滞による運行の不確実性が大きな課題となっております。昨年は、高速道路料金が土日・祝日千円になったことで、大型連休期間中などは山陽自動車道の渋滞や交通事故の発生によるリムジンバスのおくれや運休、また、この冬は雪の影響などによりたびたび通行どめになるなど、改めてアクセスの脆弱性が露呈し、軌道系アクセスの必要性がクローズアップされております。  広島空港は、本県の中枢性を高め、中国・四国地方の発展を牽引していくための重要な基盤として整備され、本県の顔としての役割が期待されております。また、広島空港は本県の将来の発展を左右する重要な役割を担っており、単なる駅とは重要性が違うのです。だからこそ、これまで、空港を核として、その周辺を学術研究産業が集積する、本県の発展をリードする重要な地域と位置づけて開発・整備を進めてきたわけでございます。天候や交通事情に大きく左右される空港では、本県の将来の発展は望めません。空港アクセスは、本県の生命線なのです。  知事は、観光に対しては特別強い思い入れを持たれ、来年度、観光振興予算を前年度に比べ倍増されております。  また、「瀬戸内 海の道一兆円構想」の策定費として五千万円もの予算をつぎ込まれておりますが、海外からの観光客の誘致や広域的な地域間交流の推進を図ろうとするのであれば、その玄関口となる空港・港湾を初めとする交通基盤の機能強化は避けて通れない大きな問題でございます。幾ら海外からの観光客を呼び込むために観光ルートを開発しても、その出入口のアクセスで定時性が確保されないようでは、到底、観光振興など実現しないと思うのです。  また、人や物の移動が麻痺すれば、多くのビジネスチャンスを失うおそれもあり、本県経済の地盤沈下にもつながりかねません。  広島空港へのアクセスについては、長い間決断できないまま放置されてまいりましたが、最初からあきらめて、あれもだめ、これもだめというのでは、何も前には進まず、問題は解決いたしません。  例えばでございますが、大阪府の橋下知事は、伊丹空港を廃止し、その売却益を財源に、大阪中心部と関空をリニア鉄道で結ぶ独自案を展開しておられますが、こうした明快なビジョンとスピード感ある対応が県民に夢を与えるのです。  これまでのように検討だけを延々と続け、結局、何もしないということを繰り返していたのでは、本県の衰退は目に見えております。  本県の将来の発展を考えたとき、また、産業振興や観光振興を図る上で空港の重要性を再認識し、広島空港のアクセスはどうあるべきか、また、備えるべき機能は何なのか、いま一度根本的に検討すべきであり、本県の持続的な経済成長の実現に向けた成長戦略の一環として、広島空港のあり方検討を実施すべきであると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の最後は、本県のさらなる教育改革に向けた知事の決意についてお伺いいたします。  昨年の二月定例会で、我が会派の石橋議員は、六十年ぶりの教育基本法の改正や、本県教育が是正指導を受けてから十年の節目に当たり、これまでの本県の教育再生に向けた歴史的事実を振り返り、教育の政治的中立の重要性やさらなる教育改革の推進の必要性について主張されました。  それからわずか一年が経過した今、再び、荒廃した教育が復活するのではないかと思わせる動きが、政権交代した国において次々とあらわれてきております。  例えば、山梨県教職員組合出身で民主党の幹部である輿石参議院議員は、日教組との会合で教育の政治的中立はあり得ないと公言してはばからず、その後も同様の発言を繰り返し、教育の政治的中立の確保を目指す教育基本法を真っ向から否定しております。  また、先月、山形市で開催された日教組の研修会では、これまで、文部科学省からは大臣のメッセージが寄せられるだけでしたが、今回は政務官が省内の幹部の政治家として実に五十九年ぶりに出席したほか、その集会において日教組の委員長は、政治の壁が低くなり社会的パートナーとして認知された今、私たちは公教育の中心にいる、また、現政権は私たちと共通認識を示していると述べるなど、民主党の有力支持団体の一つである日教組と文部科学省の関係が政権交代により極めて近くなったことを印象づける集会となりました。  そのほか、教員免許更新制の見直しや全国学力テストの縮小、また、道徳性をはぐくむ上で有効な「心のノート」の全児童生徒への配布の中止など、日教組が主張する教育政策と極めて似通った政策が、早速、国で議論され始め、近年の教育改革路線が一気に後退する懸念が出ております。  こうした動きが、真に政治的中立の上に立った議論がなされて見直しが行われるというのであればともかく、そうでないのであれば、我が国の教育再生にとって極めて危険な事態であると言わざるを得ません。  我が国では、六十年ぶりに教育基本法が改正され、教育再生会議や中央教育審議会での議論を踏まえ、教育制度の改正、学習指導要領の改訂が行われ、ようやく教育再生に向けた取り組みが緒についたばかりの中で、まさに輿石氏の、教育の政治的中立はあり得ないという発言が現実味を帯びてきたと言えるのではないでしょうか。  こうした国の動きは、本県が進めてきた教育改革の基軸である教育の政治的中立性を脅かし、教育現場の混乱や不安に乗じて、本県教育の荒廃原因である日教組の主張が再び持ち込まれ、かつての混乱した状態に逆戻りするのではないかと、大いに危惧しております。  本県の学校現場では、一時期に比べれば平穏そうにも見えますが、教職員組合の発行する会報には、いまだに日の丸・君が代・元号への反対を掲げて活動を続けているのが現状でございます。  今、本県教育は、基礎・基本定着状況調査や全国学力テストの結果を見ましても、小学校・中学校の学力はおおむね定着しつつあり、大学進学実績を見ても、国公立大学の現役合格者が大きく伸びております。多くの県民は、「教育県ひろしま」の復活を徐々に実感し始め、さらなる教育改革の推進に大きな大きな期待を寄せております。  知事は、さきの十二月定例会で、本県のこれまでの改革の流れは決して後退させてはならないと答弁されましたが、こうした知事の揺るぎない教育に対する姿勢を、教育現場はさることながら、県民が安心できるようにしっかりとアピールしていかなければなりません。  それが、教育現場、そして個々の教員が、鳩山政権の教育議論に惑わされることなく、今ある教育基本法の理念の実現に向けて懸命に取り組む環境をつくり出すのだと思います。  荒廃した本県教育をここまで再生させたのは、多くの人たちの血のにじむような努力や大きな犠牲がたくさんあったからであり、こうした取り組みが、国旗・国歌法の制定、そして、教育基本法の改正を初めとする国の教育再生への大きな引き金、あるいは原動力となったと言っても過言ではございません。  本県は、広島高等師範学校を中心として我が国の教育をリードしてきたという歴史を持っておりますが、本県のさらなる教育改革への取り組みにより、再び、我が国の教育をリードし、今の鳩山政権の教育政策を正し、そして、教育改革を正しい方向に導いていくことが、本県に課せられた使命であると思います。  そこで、知事は、今の国の教育政策の方向性をどのように考えていらっしゃるのか、また、本県のさらなる教育改革の推進に向けた知事の揺るぎない決意を改めてお伺いしたいと思います。  さて、本県は今、多くの課題を抱え、将来を見通せない状況にございますが、執行部と議会とが英知を出し合って、こうした状況を打ち破り、県民が将来に夢と希望を持てる、活力ある広島県をつくっていかねばなりません。  このため、我々は議会としてチェック機能を発揮し、県民の代弁者としてその声を県政に届け、県民の負託にこたえていくことが使命であると肝に銘じておりますので、知事には、外部の有識者の意見だけでなく、議会の意見にも十分耳を傾け、県民の声をしっかりと受けとめて県政運営を行っていただきたい、このことを切にお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。皆様、御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、本県経済の成長戦略の策定に関する御質問でございます。  少子・高齢化や経済のグローバル化が一層進展していく中で、本県経済が持続的に成長していくためには、イノベーションを通じて新たな産業の芽や新たな企業をはぐくむとともに、既存産業の中長期的な競争力の向上を図ることが重要であると考えております。  このため、平成二十二年度予算におきましては、環境・新エネルギー関連産業の研究開発拠点の整備やカーエレクトロニクスの推進、広島版産業革新機構の設立準備などに取り組むこととしております。  また、本県が持つ、世界に誇れるものづくり技術の集積や恵まれた自然環境などの強みを最大限に活用し、環境・新エネルギーを初めとする次世代成長分野や戦略的な観光振興に挑戦するなど、県として、将来を見据えた成長の道筋を示していく必要もあると考えております。  このため、来年度、次期総合計画として、十年後を見据えて作成する広島県のビジョンと連動いたしまして、本県産業の持続的な発展に向けて、今後進むべき方向性などをまとめる新たな産業振興ビジョンを策定することとしております。  このビジョンの策定に当たりましては、県内外の専門家や企業の皆様からも幅広く御意見を伺いながら、目まぐるしく変化する世界経済や市場動向にも本県の独自性を踏まえつつ的確に対応できるよう、検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、公共事業関係予算の規模についての御質問でございます。  公共事業は、道路や空港、港湾事業などの物流・産業基盤の整備を通して産業活動を支えております。また、地域の活力をつくり出して、今後、新たな経済成長を図っていく上でも、重要な役割を果たしていると考えております。  このため、一月補正予算におきましては、橋梁の耐震化や補修工事を初めとする地域生活基盤の整備として総額四十二億円の県単独事業を実施することとしたほか、二月補正予算案においても、観光地の環境整備など総額十一億円の県単独事業を実施することとしております。  また、平成二十二年度当初予算案におきましては、補助公共事業が国の公共事業予算の縮減に伴い大幅な減少となっておりますが、県独自の判断で実施する単独公共事業につきましては、極めて厳しい財政状況の中、前年度並みの予算を確保したところでございます。  加えて、依然として厳しい経済・雇用情勢を踏まえ、平成二十一年度補正予算と一体的で切れ目ない緊急経済・雇用対策に取り組むこととし、一月補正予算、そして二月補正予算案を含め、昨年度を大幅に上回る六百七十二億円の予算を確保したところでございます。  こうした予算につきましては、事業効果の早期発現が図られるよう、可能な限り早期事業執行に努めることにより、県内の景気回復に寄与してまいりたいと考えております。  次に、職員給与費に関する御質問でございます。  給与抑制措置につきましては、臨時特例とされながらも、平成十一年度から長きにわたって実施してきたこと、また、現在行っている抑制措置については、条例上、今年度末が一つの区切りであるということ、平成二十二年度に人件費のあり方を含めた財政運営の抜本的見直しを行うこと等を踏まえて、来年度の給与抑制措置をそのまま継続することは適切ではないと判断したところでございます。  したがいまして、御指摘にございましたけれども、職員の士気を高めることを目的として来年度の給与抑制措置を行わないとしたものではございません。  新年度予算案における職員給与費につきましては、給与抑制措置の見直しによる影響はございますが、一方で、人事委員会勧告に伴う期末勤勉手当の引き下げ、そして、職員数削減などによって、できる限り抑制を行ったところであり、共済費の負担増の影響を除きますと、昨年度比五億円の減となっております。  引き続き、定員管理を適正に行うことなどによって効率的に質の高い行政サービスを県民の皆様に提供できることができるよう、体制整備に努めてまいりたいと考えております。  また、平成二十三年度以降の人件費のあり方につきましては、中期財政健全化計画を検討する中で、十分検討してまいりたいと考えております。  次に、広島空港のあり方検討についての御質問でございます。  本県が、今後も、中四国地方発展の先導役として中枢拠点性を高めていくためには、広域的な交通・物流基盤の整備の促進など、グローバルゲートウエー機能の強化が不可欠であると考えております。  とりわけ広島空港は、東京、札幌、仙台、那覇など国内主要空港との航空ネットワークや、全国で第六位の国際航空路線網を有する中四国地方の拠点空港としての役割を果たしておりまして、産業振興や観光振興など、広域的な交流連携の促進のために一層の機能強化を図ることが重要であると認識しております。  このため、これまでも、東京線のシャトル便化に向けた路線の多頻度化、成田空港や近隣の国際ハブ空港との路線網の充実など多様な航空ネットワークの形成、CAT-IIIbを初めとする輸送安定性の確保、高速道路網の整備、空港アクセス情報提供システムの充実、さらにはリムジンバス欠便などの各種課題に対する官民一体の対策会議の設置などアクセス利便性の向上、空港ターミナルにおける歩行者動線の改善やバリアフリー化など利用者の快適性の向上、こういったあらゆる視点から、利用者の利便性向上に向けた取り組みを進めているところでございます。  今後は、本県の持続的な経済成長に資するため、こうした取り組みをさらに推進し、広島空港のグローバルゲートウエー機能を一層強化してまいります。
     次に、本県のさらなる教育改革に向けた決意に関する御質問でございます。  知識社会において最も重要な資産は人材であって、国における教育施策も、人材の育成に向けて質の高い教育を目指しているものと認識しております。私も、人はすべての力の源泉であって、その力を最大限に引き出す教育の役割は極めて大きいと考えており、人づくりを、私の政策目標の中でも最も重要なものと位置づけております。  このため、平成二十二年度当初予算案におきましても、豊かな心と学力向上を目指した総合力を培うためのさまざまな施策を効果的に実施していくこととしております。  本県教育は、是正指導以降、教育の中立性と公開性を柱に、県民総ぐるみによるさまざまな改革・改善への取り組みにより、県民の負託にこたえる公教育の基盤が整いつつあります。  私といたしましては、是正措置以降の成果と課題を踏まえながら、これまで築いてきた教育改革の取り組みを後退させることは許されないものと考えており、引き続き、県議会を初め、県民の皆様の御理解と御協力をいただきながら全力で取り組む決意でございます。  その他の御質問については、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(林 正夫君) 土木局長大野宏之君。         【土木局長大野宏之君登壇】 7 ◯土木局長(大野宏之君) 入札制度の見直しによる県内産業の育成・強化についてお答えいたします。  建設業は、地域の経済と雇用を支える主要な産業であるとともに、除雪や災害発生時の緊急対応を担うなど、県民の安全・安心を確保する上で重要な役割を果たしていると認識いたしております。  このため、適切な地域要件の設定や路線管理、除雪などの実績を評価する総合評価方式により、地域の建設業者の受注機会の確保に配慮しているところでございます。  最低制限価格につきましては、昨年四月に見直しを行ったところであり、本年度の入札におきましては、低価格入札の減少など一定の効果が生じております。こうしたことから、さらなる最低制限価格の見直しにつきましては、県発注工事における安全や品質確保の観点から、今後の施工状況などを踏まえつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。  今後とも、建設業を取り巻く厳しい経営環境を踏まえ、一般競争入札における地域要件の見直しなどを検討し、公共施設の維持管理や災害対応を担う地域の優良な建設業者の育成・強化を図ってまいりたいと考えております。 8 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十四分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 9 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十二名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。門田峻徳君。         【門田峻徳君登壇】 10 ◯門田峻徳君 自由民主党広島県議会広志議員会・フォーラム広島の門田峻徳でございます。  きょうは多くの県民の方が来られております。新しい知事の顔を直接見、耳にしたいという強い関心のあらわれであります。知事の歯切れよい清新な答弁を期待しております。  会派を代表して質問させていただきますが、本日は新しい知事の基本姿勢を中心にお伺いいたします。  さて、湯崎知事は、初めて一年間の予算編成をされました。四十代半ばの若さがそうさせるのでしょうか、あらゆる分野にわたって、果敢に積極的に挑戦されております。過日の知事説明にもよくあらわれております。  その姿勢に好感を覚え、頑張れとエールを送りたい。しかし、その反面、すべてに網羅的になり、もう一歩踏み込みが欲しいとも感じております。  そこで申します。かつて、同志社大学を創立した新島襄は、弱冠四十六歳で明治半ばに亡くなりました。最後に彼は言いました。どうぞ学生を大切にしてください。そして、儻不羈な人を育ててください。人づくり、あるいは教育の基本について述べたものです。その意味することを知事になぞらえて言いますと、県民を大事にしてください。これは、コンシェンス──良心の問題でございます。  次に、儻不羈、この儻という字なのですが、にんべんに周囲の周をまず書いて、儻はにんべんに自民党とか民主党など政党の党、しかも、古い昔の字を書いて「てきとう」と読みます。この意味は、頭脳明晰で才気にあふれるという意味です。不羈というのは、不可能の不、羈というのは、馬を手綱で制御しますが、その手綱の意味なのです。ですから、不羈というのは手綱に制御されない、つまりぶれないという意味です。儻不羈というのはそういう意味で、頭脳明晰で才気あふれてぶれない、そういう人を育ててほしいと、新島襄は言い残しております。  しかも、この言葉は明治時代の隆昌機運の真っただ中、大隈重信、あるいは福沢諭吉も使っております。こういう言葉を私は思い浮かべました。知事に限らず、我々議員にも言えることだろうと思います。  湯崎知事が、これから四年間は広島県のリーダーです。そこでは、知事としての社会的責任を果たさなければなりません。厳しい決断と勇気が問われることになります。  第二次大戦を挟んで、白洲正子、白洲次郎という夫婦がいました。正子は、能や骨とうに通じた随筆家であります。次郎は、吉田茂の側近で、日米平和条約締結にも活躍しました。また、彼はケンブリッジ大学に学び、イギリスの騎士道、あるいは日本の武士道も身につけ、プリンシプル──原理・原則を大事にした男でございます。その白洲次郎は、「社会的に地位ある者には社会的責任がある。」こういう言い方をしております。知事も、広島県のトップリーダーとしてその社会的責任があるのだということを、私はお訴えしたいと思います。  さて、湯崎知事は、そもそもなぜ広島県知事になりたいと思われたのか、そこにはそれなりの思い入れやこだわりがあったはずであります。私としては、その点に一番の関心があります。単に山があるから登ろうかといったたぐいのものではなく、広島県の現状に対するじくじたる思いや自分でこのような広島県にしたいと思う理想像や夢があって知事選への出馬を決断されたと思っております。その強い思い入れやこだわりこそ、知事のすべての施策の判断基準でなくてはなりません。そのこだわりがあってこそ、県民はついてくるのです。それを阻む条件に対しては、あらゆる努力を払って克服されなければなりません。まさに、儻不羈でなければなりません。  したがって、まずは、質問の第一として、知事のこだわる広島県の将来像をお伺いしなければなりません。  知事は、選挙中に掲げられた公約を実現するため、経営戦略推進とか、産業革新とか、海の道などといった新たなプロジェクト・チーム組織を次々と立ち上げられ、また、平成二十二年度当初予算案においても、「瀬戸内 海の道一兆円構想」を初め、いろいろな構想策定経費を計上しておられますが、何をどのように進めていこうとされているのか、そこにどのようなこだわりがあるのかといったことが、私にはいま一つ見えてきません。  例えば、「瀬戸内 海の道一兆円構想」にしても、商工労働局が現在進めている観光立県推進事業や国際観光推進事業とは別に構想する意味はどこにあるのか、また、産業ビジョンを策定すると言われても、湯崎知事が何にこだわっておられるのか、どのような将来を描いておられるのか、見えてきません。  例えば、福岡県のように、水素エネルギー社会を世界に先駆けて実現するという具体的でわかりやすい将来像が掲げられ、その実現のためにどう行動するかということで、水素タウン構想やモデル地区で社会実験をするといった取り組みが出てくるのです。  また、県民の豊かさや暮らしやすさという観点においても、地域によってそれぞれ考え方も異なります。豊かさとは、単に県民所得の向上を図ることだけではなく、例えば、沖縄県の県民所得は低いけれども、独自の生活文化に対する県民の満足度は高く、また、その生活文化が地域資源と密接に関連し、二カ所で居住するあこがれの地としての魅力が高まり、県外からの流入人口が増加しております。つまり、独自の生活文化を守ることが個性ある地域をつくるという考えもありますし、それが県民の暮らしやすさにつながるということもあるのです。  いろいろな構想やビジョンをつくりたいと思われる気持ちは理解できますが、その前に、過去に取り組んできた計画や構想について十分に議論し、それに足りない視点や新しいコンセプトを固めてから動き出さなければいけません。そうしないと、でき上がったものは、国の成長戦略に合わせて新たな産業創出の考え方を書き加えることはあっても、これまでの計画や今まで取り組んできた施策と大差ないものになりかねません。それではいけません。過去を踏まえた議論をする中で、新しい知事のこだわりや思いが感じられるものがなければならないのであります。  知事は、個性ある豊かな地域づくりを推進していきたいと、たびたび発言されておりますが、そこにどのようなこだわりや思いを持っておられるのか、私にはよく見えてきません。  改めてお伺いいたしたいのですが、知事は、広島県の個性や豊かさという観点において、どのような思いやこだわりを持って県政に取り組んでいきたいと考えておられるのか、その思い描く広島県の将来像とともにお伺いいたします。  次に、知事に就任された今、その思いや夢を今度はどうやって実現していくかということが問われます。  今では、地域を見る目も変わり、広島県の底力を引き出すための宝がどこに眠っているかということに関心が移られたことと思います。しかし、心にとめておいていただきたいのは、知事の抱く思いや夢、こだわりに対して、県民が共感し、知事の後をついてこなければ、その思いは実現できないということであります。  知事が主張される県民起点に立った行政とは、県民目線で広島県が持つ宝や力を発揮すると同時に、県として取り組んでいることが正しい方向にあるのかどうか、間違っていないのかどうかを県民に問いながら進めていくことが必要であります。  したがって、課長以下、職員の給与カットを元の水準に戻したことで八十一億円の負担増につながったことや、後に述べますが、今回の県と広島市の会談結果についても県民はどう思っているのか、アンケートなどで問いかけるなどして、県民の声を十分聞いていただきたいと思っております。  私あてにこのようなはがきが来ました。「前略ごめんください。広島県の予算をテレビで見て愕然としました。二兆円の借金、大不況の中、県職員の給料アップ、今どき全国どこの府県を探してもこんなところはありません。大阪や宮崎の知事も先頭に立って経費の節減に努力しておられます。借金をしてマニフェストを実行するのは、だれでもできます。県は大幅な財政の健全化を図るべきです。」云々と。こういう手紙をちょうだいしております。  そういった観点からも、広島県の宝探しの一環として、知事みずからが県内各地を訪問し、地域の方々と懇談することを始められたことは、大変よいことであります。現在までに、北広島町と三原市で現地を視察され、また、地域の方々と懇談されたわけですが、今後とも、できるだけ精力的に県内各地を訪問していただき、地域の方々の生の声を聞いて、地域が置かれている現状や課題などを把握していただきたいと考えます。  そこで、知事は、これまで現地を視察され、また、地域の方々の意見を聞かれて、県内地域の現状にどのような感想を持たれたのか、また、広島の底力を引き出すための宝は見つかりそうですか、お伺いいたします。  次の質問は、行政に求められる継続性についてであります。  知事は、一月末に行われた秋葉広島市長との会談で、藤田前知事が事務事業見直しによって決定された政令市に対する福祉医療費補助金の廃止方針を撤回されるとともに、広島西飛行場のあり方については、広島市に一年間の検討猶予を与え、定期便が就航する限り、県は財政支出を続けることを合意されました。これによって、県の広島西飛行場費は年間約二億五千万円が必要となります。  この会談は、県と広島市が連携して行政を円滑に進める上において、長い間、県と広島市が棚上げしていた懸案が処理されたと評価するマスコミの論調もありました。確かに、これまでの懸案事項について意見交換が行われ、前に進み始めたという点においては、県にとってもプラスに思えるのかもしれません。  しかし、その一方で、大半が広島市長の言われるままとなり、前知事が取り組んできた事務事業見直しをどう考えればいいのか、強い疑問を感じずにはいられません。特に福祉医療費補助金については、これまで県は、福祉における政令市の権能は広島県と同格であり、地方交付税算定の基礎となる基準財政需要額もその権能に見合う算定がされていることから、政令市への福祉医療費補助金を廃止するという考え方を堅持してこられましたし、我々県議会もその考え方に納得して予算案を議決してきたわけであります。  今回の補助金削減方針を白紙に戻されたことは、県のこれまでの考え方を撤回したということなのか、仮に、考え方を変えていないと言われるのであれば、簡単に白紙に戻すことは許されるものではありません。  また、今回の会談では、平成二十一年度と平成二十二年度の補助金を平成十九年度の水準に戻すことを決められたようです。その結果、県は、年間二億六千万円もの追加財源が必要となります。さらに、平成二十三年度以降はどうするのか、その整理をいつまでにするのかをあわせて決めておいていただかなければ、広島市長のリードされるままの単なる先送りで、県にとって何ら得るものがなかったと言わざるを得ないのであります。  そこで、知事にお伺いいたしますが、今回の福祉医療費補助金を白紙に戻されたのは、これまで県が説明してきた福祉に対する政令市の権能についての考え方を改めたということなのか、特に、平成二十三年度以降は、いつまでにどのように整理しようとされているのか、あわせてお伺いいたします。  また、知事は、平成二十一年度予算を見直すことを了解されましたが、この予算は、本来、藤田前知事によって編成された予算であります。前知事の政令市に対する福祉医療費補助金の廃止方針や広島西飛行場の廃止方針は、行政の役割分担や事業効果の観点から事務事業の見直しによって決断されたものでありました。前知事の、一刻も早く県の財政健全化を果たし、将来の広島県のために必要な地域振興プロジェクトなどへ集中投資が図れる財政環境を整えたいと思うがゆえの苦しい決断であったと私は思っております。  そうした前知事の思いによって編成され、県議会が納得して議決した平成二十一年度予算であったことをなぜ考慮していただけなかったのか、同じ見直すのであれば、湯崎知事自身が編成する平成二十二年度から見直したいという主張をしていただきたかったという思いがしているのは、私だけではありません。  知事はどのような考えで、あえてさかのぼってまで平成二十一年度予算の見直しを決断されたのか、その真意をお伺いいたします。  知事は、これまで前知事が十年間にわたって行財政改革として取り組んできた職員給与のカットを中止し、課長職以下職員の給与水準を復活させることを決断されました。また、先ほども質問しましたが、県がこれまで主張してきた政令市に対する福祉医療費補助金の削減方針を撤回されております。  このほか、福山の鞆の浦の架橋問題は、これまで県が進めてきた架橋計画を一たんリセットして、そもそも論に立ち戻って議論すると言われております。  すべての案件とは申しませんが、知事が新しくなったからといって、行政としての継続性を全く考慮しないかのような決断が妥当なのか、また、今後の県政運営にどのような影響が出てくるのかといったことについて、私は不安を感じております。  これまで県が周囲に対して説明してきた考え方や理論は一体何であったのか、我々議会も県執行部の考えを理解し、応援してきたものもあるわけです。  また、知事は、県は単に政令市だけではなく、県内二十三市町を束ねる広域行政体としての立場もあることを認識していただく必要があります。  県が進めている権限・事務の移譲における交付金の算定は、市町としては、実際の持ち出しの七割程度にしかすぎないと、県の一方的な算出方法に不満を持っている市町もあるわけです。そのような中で、財政的に豊かな政令市に対して、県はなぜそれほど譲歩するのかといった批判もあることを十分認識していただきたいのであります。  新知事として、長い間の懸案を処理したいという思いを持っておられることは理解いたしますが、その一方で、行政の継続性を考慮されないかのような先送りの対応は、県民や市町の信頼性を揺るがすことにはならないのか。  県知事として、行政に求められる継続性についてどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。  質問の第三は、経済・雇用対策についてであります。  総務省が発表した昨年の全国消費者物価指数は、前年比で一・三%低下し、平成十七年以来四年ぶりにマイナスとなり、デフレ傾向が一層鮮明になってきたと言われております。このまま景気低迷が長引けば、消費者の買い控えや低価格志向が一層強まり、それがさらなる企業収益の減少と賃金の引き下げやリストラにつながり、一段の景気悪化を招くのではないかと懸念されております。  県内経済を見ても、輸出に一部持ち直しの動きが見られるものの、設備投資が大幅に減少し、また、雇用情勢は有効求人倍率が依然として〇・五倍台で推移するなど、厳しい状況にあります。  したがって、県として、引き続き効果的な経済・雇用対策が求められているのであります。  知事は、既に一月臨時会で緊急経済・雇用対策予算を提案されております。平成二十二年度当初予算は、新知事として、新たな視点や創意工夫が盛り込まれた経済・雇用対策予算となったものと思いますが、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。  また、さきの一月臨時会では、我が会派の児玉議員から、基金の多くが平成二十三年度までに執行しないと国に返還する必要があることから、今後の基金事業の進捗見通しをお伺いしたところ、知事から、平成二十二年度は二百億円を超える規模の増額を図りたいという答弁もありました。ねらいどおりのものとなったのか、今回の緊急経済・雇用対策予算の規模や基金事業の進捗見通しをどのようにとらまえておられるのか、あわせてお伺いいたします。  現時点では、緊急的な取り組みもやむを得ませんが、いつまでもこのような緊急予算が組めるわけではありません。  他方で、中長期的な視点に立って、地域産業の振興や雇用の拡大を図る必要があります。  知事は、環境・エネルギー、介護福祉などの新規成長産業分野におけるベンチャー企業への重点的な支援や瀬戸内を舞台とした観光産業の育成を視野に入れておられるのかもわかりませんが、私としては、それと並行して、農林水産業であれ建設業であれ、各地域を支える既存産業である多くの中小企業に対しても、今後とも地域の雇用を支え、持続的に経営できるよう、しっかりと支援していただきたいのであります。  一例を挙げます。地域の中小のものづくり産業は、経済のグローバル化の進展により、海外に打ち勝つだけの高い生産性や製品の高付加価値を生み出すための技術力を持つ企業でないと生き残れない状況になりつつあります。しかし、多くの中小企業は、この長引く不況の影響によって厳しい経営環境を強いられ、今後の技術革新のための研究開発や技術人材の育成などに対する投資余力はますます低下してきております。金融機関から融資を受けるにしても、金融機関から求められる経営革新計画には、今後の持続的な経営につながる技術革新や製品開発が求められるわけで、そこに高いハードルがあるのです。  したがって、融資を受けられるようになる前段として、中小企業の技術革新を促すための支援、研究開発や技術人材育成への側面的な支援などに力を入れていただきたい。それこそが行政の役割であります。  そのためには、例えば、東広島市にある県出資法人の広島テクノプラザが、新技術、新製品開発に対する試験研究のための研究室や機器の貸し出しなどを行っておりますが、私としては、県内に一カ所だけでは物足りないように思っておりますので、地域産業の集積や特性を踏まえ、現在ある各試験研究機関に研究棟を整備し、中小企業に研究室として貸し出すような取り組みが必要ではないかとも思いますし、また、試験研究機関の技術支援機能もさらなる強化が必要ではないかと思っております。  そこで、既存産業の技術革新を促すために、産業分野を特定することなく、多くの分野に対応できるようにしていただきたい。県として、具体的にどのように取り組む必要があるとお考えなのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第四は、事業仕分けについてであります。  鳴り物入りで昨年十二月末に実施された事業仕分けでは、一億四千万円の歳出削減と二億円の歳入確保が図られたのであります。決して多いとは言えません。また、それに関連して内部見直しされたものを含めると、約九億三千万円の歳出削減と約二十九億三千万円の歳入確保を図ったと聞いております。  今回の事業仕分けは、時間的余裕がない中で試行的に二十事業を選定して実施したという以外、さしたる説明をされたように思いません。  そこで、改めてお伺いいたしますが、来年度の事業仕分けの選定基準はどうされるのか、明確にしていただきたいと思います。来年度の事業仕分け対象事業は百事業と聞いておりますが、来年度は時間的余裕がある中でなぜ百事業だけなのか、また、その対象事業をどのような基準によって振り分けようとしておられるのか、お伺いいたします。  私は、知事部局等が外部の視点を入れながら事業仕分けを実施することを否定するつもりはありません。また、議会は議会として、みずからの権能において、例えば、決算特別委員会等で事業仕分けを実施していくべきだとも思っております。  しかし、今回の事業仕分け対象類似事業として見直された特別会計や基金の滞留資金などは、県議会の決算特別委員会などでも再三指摘してきておりますし、また、農業技術大学校の運営についても、過去、監査委員からも指摘されております。今回の事業仕分け評価者の意見や指摘を踏まえた知事部局等の検証や横断的な見直しに比べて、県議会の決算特別委員会等に対する知事部局等の対応は不十分であるように思えてなりません。  知事は、予算主義から成果主義への転換を図ると言われておりますが、そうであるならば、決算特別委員会において事業成果が十分検証できるようにすべきではないかと考えますが、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。  あわせて、予算編成段階における県議会への事業説明や予算説明などにおいて、詳細な資料の提供によって十分に説明していただくよう要望しておきます。  今回の事業仕分けと内部見直しによって生み出された二十九億円は、年度中途の災害等に備えるために財政調整基金に積み立てるという説明がありましたが、派手に実施された事業仕分けの結果として生み出された財源が、最終的に予備的経費として積み立てられただけというのは、余りにも物足りません。私には、目的もなく事業仕分けをした結果、財源の使い道がなかったからとりあえず貯金しておきますと言われているようにしか思えません。  行政の無駄の徹底的な排除という考えは理解いたしますが、どれだけ財源を捻出すべきかの目標がないまま事業仕分けが実施されれば、最終的に事業を検証する財政当局側の判断は、甘くもなれば厳しくもなるというあいまいさをもたらすのではないでしょうか。  私は、知事に、今後、毎年四百億円を超える財源不足が見込まれる中で公約を実現しなければならないことに、こだわりを持っていただきたい。厳しい財政状況だから公約が実現できなかったという言いわけだけはしていただきたくないのです。そのためにも、今回積み立てられた二十九億円が一体どこに使われたのかわからなくなってしまうのは、納得できません。  さきの提案説明で、平成二十二年度は計画と検討のラッシュという言葉がありましたが、当初予算案には、知事の公約を実現するための準備とも言える各種の構想策定経費が計上されております。  例えば、「瀬戸内 海の道一兆円構想」を策定するために五千万円の予算が計上されており、この予算自体も過去の計画策定費と比べて破格に高額な予算でありますが、問題なのは、これらの構想の後ろに必要となる事業財源がどのぐらいなのかを、概算でも予想しておかなければならないということです。  この四年間でこれだけの財源が必要になる、だから事業仕分けで確保した財源をこのように使う、あるいは、あとこれだけ足りないので他の事業をさらに見直して圧縮するといった手順を踏んだ上で、公約実現に当たるべきではないかと考えます。そうしないと、今まで積み立てられた基金が、単に食いつぶされるだけで終わってしまいかねないのであります。  そこで、知事は、公約実現のための財源確保やその手順についてどのように考えておられるのか、また、今回生み出された財源の二十九億円は、公約実現のための財源として別立てで整理し活用するという明確さやこだわりが必要ではないかと思いますが、この二十九億円の活用方策についてどのように考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第五は、今後の行財政運営のあり方についてであります。  知事は、平成二十二年度に中期財政運営計画を策定すると言われておりますが、単に既存の制度や枠組みにとらわれることなく、新しい発想による幅広い検討をしていただきたい。  例えば、知事は、職員給与カットを中止し、課長以下、職員の給与水準を復活させることを決断されましたが、十年も続くカットは異常なことだと発言されるのであれば、現在の職員の給与水準をどのように思われているのか、また、厳しい財政状況の中で、今後の公務員のあり方や給与水準、給与体系などがどうあるべきなのか、その思いを語っていただかなければなりません。  今後の人件費のあり方を平成二十二年度に中期財政健全化計画を策定する中で検討すると答弁されるだけでは、県民に対して余りに不親切です。どのような視点で見直しを検討するのか、そのためにどのような調査、行動をしていくのかという説明が必要であります。  「瀬戸内 海の道一兆円構想」などには多額の予算が計上されながら、職員の人件費のあり方を抜本的に検討するための調査費は必要ないのか、経済財政会議で外部の方の意見を聞くこと以外、内部検討だけでいいのかといった疑問も感じております。  これまで藤田前知事が十年にも及ぶ行財政改革に取り組んでこられたにもかかわらず、財政健全化の道筋をつけることができなかったことは、現在の制度の延長線では既に限界に来ているとも言えます。抜本的、革命的な対応が必要になってきているということです。そのためには、地方公務員法や人事委員会制度などについて、県から国に対して積極的に改正や見直しを求めていく行動が必要であります。  そこで、知事にお伺いいたしますが、平成二十二年度に中期財政運営計画を策定するに当たり、持続的な行財政運営のあり方を模索するためには、法律や制度の改正も含めて、どのような視点を持って検討する必要があると考えておられるのか、今後の取り組みとあわせてお伺いいたします。  質問の最後は、人づくりについてであります。
     知事は、今後の県政運営の基本理念として五つの挑戦を掲げておられます。とりわけ、その一番手に掲げられているのが、人づくりへの挑戦であり、さきの十二月定例会でも、広島県の発展を支える人材を育成していくという力強い答弁がありました。  その答弁からすると、平成二十二年度当初予算案で計上されている人づくりへの挑戦のための事業は、私としては余りにも物足りないのであります。新規事業として掲げられる「瀬戸内絵画教室」、「子ども夢スポーツ応援事業」は、子供の健全育成や瀬戸内を将来世代へ継承するなどの観点から、積極的に取り組んでいただきたい事業ではありますが、事業期間は二ないし三年という短期間であり、人づくりへの取り組みとしては、もう少し長期的視点に立った事業展開が必要であります。  そこで、平成二十二年度当初予算案における人づくり予算を総括してお伺いしたいのですが、知事の人づくりへの挑戦に向けた思いがどのように反映されているのか、お伺いいたします。  本県では、県民一人一人が個人として自立し、互いに支え合い、社会の一員としての役割を意識して、みずから考え行動できるような人づくりが社会に広がっていくことを願い、自立し、支え合い、社会に広がる人づくりを理念とした広島県人づくりビジョンを平成二十年三月につくっておりますが、具体的にどのように機能しているのか、私にはまだ見えてきません。  一言で人づくりとは言いますが、この人づくり、人材育成というものは、いつの時代でも、世界のどの国でも目標とされ、とりわけ現代社会においては、人々の持つ価値判断というものも人それぞれであります。  人々が夢と希望を持ちながら生き生きとして暮らせる地域を目指すとともに、その地域の将来と活性化を背負っていく人材を育てる地域社会の創造が欠かせないのであります。そのためには、家庭、地域、企業、そして教育関係者等、あらゆる人が連携し、これから地域に求められる人材とはどういった人材なのか、そのために、それぞれが果たす役割は何なのか、そうした地域のあらゆる人々の力を結集し、長期的視点に立った息の長い取り組みが必要であります。すなわち、ハウツー──方法をどうするかであります。しかし、教育分野であれ、産業分野であれ、それぞれが単に人材の必要性を主張しただけで終わっているのが現状であります。  二百八十七万広島県民の人づくりをどうしていくのか、知事をトップとした横断的なプロジェクト組織を設置することも必要だと思いますし、また、外部の方々が横断的に集まり議論できる場として、例えば、地域に商工会議所があるように、人づくり組織の象徴として、あえて言えば仮称「教育会議所」とか、仮称「広島県人づくり推進機構」なる組織があっていいのではないでしょうか。それぞれの分野の関係者が抱える課題を、人づくりというキーワードで横断的に集まって議論する場が必要なのであります。  まずは、そうした環境づくりのために、知事が先頭に立って積極的にリードすることが必要であります。  知事が、事業仕分けの指摘を踏まえて廃止することとされた、広島県の広報誌「すこぶる広島」がここにあります。(冊子を示す)この第七十七号の中で、湯崎知事は、挑戦心とスピード感、新しい広島県をつくりたいと、対談形式で述べられております。その中に、人づくりについてこのように語っておられます。「将来にわたって広島県の発展を支える人材の確保のためには、県全体でその必要性に関する意識を高め、総合的な取り組みを進めることが重要であり、また、じっくり腰を据えて取りかかることも必要です。人づくりは私の政策目標の中でも最も重要なものです。だからこそ、私はその取り組みを、あせらず、じっくりと、しかし着実に進めたいと思います。」このように「すこぶる広島」の中に書かれております。  私も、知事と同様、県全体でその必要性に関する意識を高め、総合的な取り組みを進めることが重要だと感じております。  そこで、広島県の将来を担う人づくりを推進するため、行政や教育関係者のみならず、家庭、地域、企業などが横断的に集まって総合的に議論する組織を創設していただきたいと考えますが、知事はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  以上ですが、知事に最後に申し上げます。どこまでも儻不羈です。丹田、すなわちへその下に力がなければなりません。知事の御努力に期待して、私の質問を終わります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 11 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 12 ◯知事(湯崎英彦君) まず、個性ある豊かな地域づくりに関する御質問でございます。  豊かさのとらえ方は、個人によって違いがあると思いますけれども、特定の豊かさに関する考えを行政が提示して県民の皆様に押しつけるというようなことは、余り適切ではないというふうに考えております。むしろ、豊かさを感じることができる条件として、それぞれの地域の皆様、ないしはさまざまな活動分野に携わる方々が、それぞれ将来に向けて明るい希望を持てることが大切ではないかと考えております。  本県は、全国平均を上回る速度で人口減少あるいは高齢化が進展しており、県民の皆様の希望を生み出していくためには、行政としてはいろいろな分野で活性化を図っていくことが重要であり、そのためには、本県が有するさまざまな強み、すなわち力や宝、これをベースに、さらにそれを伸ばしていくことが最も近道であると考えております。  私は、本県の豊かな自然環境や世界遺産、蓄積された技術などはもとより、例えば、医療分野における行政、医師会、医療機関の間での協力関係といった仕組みも大きな力や宝の一つであると考えております。  それぞれの地域において、それぞれの力や宝を磨いていくことが地域の個性となり、特色ある豊かさにつながっていくものと考えております。  例えば、世界に誇る瀬戸内の景色や文化は島嶼部などでの大きな強みであり、個性ある豊かな地域づくりにつながることであると同時に、広島県全体にもその波及効果が期待できるものと考えております。  県内の各地域において、地域の人々がそれらの力や宝を磨き発揮することによって、きょうよりもあす、そしてあすよりもあさってに、明るい希望を持ち豊かさを実感できる個性ある地域づくりに取り組んでいくべきであるというのが、私の基本的な考えでございます。  次に、広島県の宝探しについての御質問でございます。  私は、行政運営の基本方針として、県民起点と現場主義を徹底することを掲げ、知事就任後、まず、県民の皆様と直接対話する県政知事懇談「湯崎英彦の宝さがし」に着手いたしました。これまでに北広島町及び三原市を訪問し、参加者からは、自然や地域資源等を活用した観光振興や、農業を初めとした産業の活性化、福祉施設の充実など、県政全般について幅広く御意見をいただきました。  それぞれの地域において、過疎・高齢化や産業活性化への対応等、さまざまな課題がある中で、地域の力や宝を活用し、地域づくりのために尽力されている方々の熱い思いや姿に直接触れることができ、大変心強く感じました。  瀬戸内海の多島美や神楽など、自然や伝統文化等の地域資源はもちろんでありますし、それぞれの地域で地道な取り組みをされているたくさんの人材も本県の宝であると、改めて実感しました。  今後、県内各地域においても、たくさんの力や宝を見出すことができると確信を強めたところです。  引き続き、平成二十二年度末までに、できる限り県内すべての市町において懇談等を実施し、現場の意見や地域の宝、課題の把握に努め、県政に生かしてまいります。  次に、行政の継続性に関する御質問でございます。  行政運営に当たりましては、県政に対する使命感を職員が共有し、これまで先人たちが築き上げてきた広島県の力や宝を生かしながら、県民ニーズに即したよい政策はさらに伸ばし、効果が上がらないものは果敢に変えていくという信念を持って、首尾一貫して取り組むことが、まさに行政の継続性であると考えております。  こうした観点から、県民起点に立って真の県民ニーズを把握し、社会経済情勢の変化を的確にとらえ、より多くの県民の将来の利益につながると判断される場合には、従来の考え方にとらわれることなく勇気を持って変革に挑戦してまいりたいと考えております。  その際、多くの関係者に多大な影響を与える場合もあるかもしれませんけれども、そのような場合には、しっかりと説明を行い、その理由や得られる効果についてもきちんとお示しした上で、利害が対立する方々とも十分に対話しながら、行政に対する信頼を損なうことがないように留意しながら行動してまいりたいと考えております。  次に、緊急経済・雇用対策に関する御質問でございます。  依然として厳しい経済・雇用情勢を踏まえ、早期に県民の皆様の不安解消を図るとともに、その暮らしを守るため、平成二十一年度補正予算と一体的で切れ目ない緊急経済・雇用対策に取り組むこととし、昨年度を大幅に上回る総額六百七十二億円の予算を措置したところでございます。  緊急経済・雇用対策の実施に当たりましては、まずは雇用機会の創出を図る必要があることから、雇用基金を活用した三千五百人を超える新たな雇用を創出するほか、継続的な雇用につながる職業訓練を大幅に拡充することが最重要課題であるという認識のもと、三千人を超える過去最大規模の職業訓練を実施するなど、積極的に雇用対策を講じることとしております。  特に、高校生の就職率が大幅に低下することが見込まれることから、就職専門員を配置するとともに、未就職卒業者等を対象に、企業での就業体験を組み合わせた研修を実施してまいります。  また、離職者の就業と福祉・介護分野の人材不足の解消、これをともに実現する観点から、面接会の開催や職場体験の実施など、相談・情報提供体制の強化、ホームヘルパー養成研修の拡充や介護福祉士の資格取得の支援、福祉サービス事業者が実施する介護職員の処遇改善の取り組みの支援など、きっかけづくりから職場定着に至るまでの一貫した対策を講じてまいります。  経済対策といたしましては、地域経済の活性化と県内企業の下支えにより新たな経済成長を目指すという観点から、緊急対応融資の要件緩和と融資枠の拡大を図り、厳しい経営環境にある中小企業の資金需要にこたえることとしております。  また、県民の皆様の暮らしを守る観点から、県立学校施設の耐震化や、待機児童数を上回る定員を確保するため、二十三カ所の民間保育所の整備への支援などを進めるほか、教育費負担の軽減を図るため、本県独自施策として、経済的理由により学資負担が困難な方に対し授業料減免補助を拡充することとしております。  緊急経済・雇用対策のために造成した緊急雇用対策基金を初めとする十四の基金につきましては、こうした事業に最大限活用することとし、今年度の執行見込み額の約二倍の規模となる総額二百六十四億円の基金事業を実施することとしております。  現在も、依然として有効求人倍率が低水準で推移しておりますほか、今後の経済動向についても決して楽観できない状況にございます。  このため、基金事業を初めとする緊急経済・雇用対策につきましては、可能な限り早期事業執行に努め、事業効果の早期発現が図られるよう、市町を初め、関係者と十分連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。  次に、公約実現のための財源確保に関する御質問でございます。  私は、マニフェストに掲げた政策を実現するため、まずは基本的な構想を練り上げ、そして事業化に向けた基盤を整備することとし、このための組織体制を整えるとともに、財源的な裏づけについても検討を進めてまいりたいと考えております。  このため、先月、産業革新プロジェクト・チームと海の道プロジェクト・チームを立ち上げて、平成二十二年度には瀬戸内への国内外からの誘客促進に向けた具体的な方策を盛り込んだ「瀬戸内 海の道一兆円構想」を策定するほか、新たな産業を育成する仕組みを構築する広島版産業革新機構の設立準備を進めることとしております。  また、十年後を見据えたビジョンとして次期総合計画を策定するとともに、計画を推進するための組織や財源の裏づけとなる中期財政健全化計画や行政システム計画を策定することとしております。これらの計画策定を通じ、マニフェストに掲げた政策を実現するための手順や必要となる財源のほか、その財源を捻出するための方策についても検討を進めることとしております。  なお、現在の財源調整的基金の残高は、ピーク時の約八十分の一の水準にあり、機動的に財政出動を行える状況にはなっておりません。このたびは、少なくとも、年度途中の災害対応などに適切に備える必要もあることから、二十九億円を積み立てたものであります。  しかしながら、今後、政策的に財政需要が生じ、緊急的に財源措置を要する場合には、その活用も検討する必要があると考えております。  次に、今後の行財政運営のあり方に関する御質問でございます。  地方公務員の給与につきましては、労働基本権制約の代償措置として人事委員会勧告制度が設けられておりまして、基本的にはこれを尊重すべきものと考えております。  こうした制度のもと、現在の職員の給与水準を定める給料表は、国、それから他の地方公共団体、そして民間企業等との均衡を図り、議会の議決を経て定められているところでございます。  こうした中、現在、国においては、労働基本権や給与勧告のあり方について抜本的な見直しが検討されているところでございまして、県としても、この動向については注視してまいりたいと考えております。  その上で、平成二十二年度に人件費のあり方について検討することとしておりますけれども、議会で議決されております給与のあり方を見直すとすれば、相当に慎重な検討が必要であると認識しておりまして、経済財政会議における専門的な御意見なども踏まえながら、定員管理や給与のあり方など、人事管理制度の見直しや適正な運用について検討してまいりたいと考えております。  次に、人づくりへの挑戦についての御質問でございます。  人づくりは、経済、医療、福祉、教育など、あらゆる分野の基盤を築くものであり、今後、広島県がさらなる発展の道を進むためには欠かすことのできないものでございます。  確かな学力が人づくりの基礎となることは言うまでもありませんけれども、私は、それのみを目的とするのではなく、社会に貢献できる人を育てることが目的であると考えております。  さらに、人を育てるだけでなく、外部から人を集めること、あるいは育った人、集まった人が広島県に定着することも人づくりの一環であると考えております。したがって、人づくりに必要な施策は多岐にわたりますけれども、平成二十二年度は、特に、総合力を培う人づくりに重点的に取り組むことといたしました。  具体的には、自然環境での生活やスポーツイベントなど、さまざまな体験活動を通じた豊かな心と健やかな体の育成や、自立心や創造力などの起業家精神を持ち、地域社会や産業の活性化に貢献できる実践力のある人材、ものづくり産業を担う人材などの育成に取り組むこととしております。  このように、人づくりの重要性にかんがみまして、実現可能なものから取り組みを進めることとしておりますけれども、将来を担う広島県の人材を生み出すためには、中長期的な視野での施策展開が不可欠でありますので、新たな総合計画の検討の中で、人が集まり、育ち、生きる広島県の姿をお示ししたいと考えております。  その他の御質問については、担当説明員から答弁させていただきます。 13 ◯議長(林 正夫君) 健康福祉局長佐々木昌弘君。         【健康福祉局長佐々木昌弘君登壇】 14 ◯健康福祉局長(佐々木昌弘君) 福祉医療費補助金につきまして、二点お答えいたします。  まず、平成二十三年度以降の広島市に対する福祉医療費補助金についてでございます。  福祉医療費公費負担事業を含め、福祉分野における施策につきましては、県と政令市である広島市が同等の権能を有しているという基本的な考え方に変わりはございませんが、現段階で、県と広島市が合意することは困難であることなどを総合的に判断し、一たん白紙に戻すこととしたものでございます。  平成二十三年度以降の取り扱いにつきましては、財政状況の見通しや歳出の抑制のあり方を考えていく中で十分に検討してまいります。  次に、平成二十一年度予算の広島市に対する福祉医療費補助金についてでございます。  県は、昨年、広島市に対しまして、平成二十一年度から平成二十三年度までの福祉医療費の補助率を引き下げる提案を行ったところであり、これに対応する形で平成二十一年度予算を編成したところでございます。  一方、広島市では、従来の補助率での歳入予算を編成したことから、これまで県と広島市の間で真摯に交渉を継続してまいりました。しかしながら、意見の隔たりは大きく、最終的な判断を要する二月補正のぎりぎりの段階において、さまざまな要素を勘案した上で、このたび県の提案を白紙に戻すこととしたため、平成二十一年度の補助率に変更が生じたものでございます。 15 ◯議長(林 正夫君) 商工労働局長光本和臣君。         【商工労働局長光本和臣君登壇】 16 ◯商工労働局長(光本和臣君) 既存産業の技術革新の促進について御答弁申し上げます。  近年の厳しい経済環境の中で本県経済が持続的に発展していくためには、新たな産業の創出や集積を促進するとともに、本県の基幹産業でございますものづくり分野における生産性の向上や、新たな成長分野への進出を促進することが重要であるというふうに考えております。  このため、本県の基幹産業であり、すそ野の広い、自動車関連分野のエレクトロニクス化に向けた研究開発や人材育成を推進するとともに、製品開発を行う上で不可欠となっておりますEMC対策等の技術者養成研修を実施いたしております。  来年度は、成長が期待されますLED関連産業の振興に向けまして、東部工業技術センターの中に、製品企画から評価まで一貫してできる開放試験室を整備いたしまして、LED等の開発支援体制を構築してまいります。  また、産業科学技術研究所に低炭素技術研究・活用センターを設置し、効率の高い生産技術の開発等を産学官が一体となって推進するとともに、総合技術研究所においては、ものづくり基盤技術の高度化を図るため、金型加工技術の高精度化や生産性の向上に取り組んでまいります。  こうした取り組みは、県の企業訪問等によるここ数年の調査結果を踏まえた、まさに企業の皆様方のニーズに沿ったものでございまして、今後とも技術革新等に熱心な中小企業の皆様方を支援することで、個性あふれる企業が挑戦と変革を続ける、魅力あふれる産業拠点を形成してまいります。 17 ◯議長(林 正夫君) 総務局長藤井雅文君。         【総務局長藤井雅文君登壇】 18 ◯総務局長(藤井雅文君) 事業仕分けの対象事業についての御質問にお答え申し上げます。  昨年末の事業仕分けにつきましては、その成果を平成二十二年度当初予算に反映する必要があり、また、時間的な制約もあったことから、県が直接または委託により実施している事業などを選定するとともに、事業数も二十事業に絞り込み、試行的に実施したものであります。  事業仕分けを行った事業につきましては、仕分け作業における指摘や意見を踏まえまして、県みずから見直しを行い、平成二十二年度当初予算に可能な限り反映させることといたしました。  加えて、仕分け対象事業に類似する事業につきましては、これまで県独自で行ってきた事業見直しとあわせて、事業仕分けの視点などを踏まえまして、広く横断的に検証を行い、一定の効果を上げたところであります。  事業仕分けを効果的に実施するためには、仕分け委員に事業内容を十分に理解していただくこと、一事業当たり三十分程度は確保し、掘り下げた議論を集中的に行う必要があることから、平成二十二年度の事業仕分けにつきましては、事前準備や当日の仕分けに要する作業量と時間を考えまして、百事業程度を対象として検討したいと考えております。  また、この百事業の中には、類似した事業を有するものも相当数あることから、事業仕分けを実施することによりまして、これら類似事業を初め、他の事業にも見直しの結果を反映することが可能であると考えているところであります。  また、事業仕分けの対象事業につきましては、県が直接実施している事業のみならず、補助金なども含めたすべての事業の中から、長期的に継続実施しているもの、事業のより効果的・効率的執行が求められるもの、事業費が大きくかつ一般財源の割合が高いものを念頭に置いて選定を進めてまいりたいと考えております。  平成二十二年度においても、事業仕分けの実施により得られた指摘や意見を踏まえまして、仕分け対象事業の見直しはもとより、他の事業についても、県みずから広く横断的に検証を行うことによりまして、仕分けの効果を波及させてまいりたいと考えております。 19 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長妹尾幸太郎君。         【企画振興局長妹尾幸太郎君登壇】 20 ◯企画振興局長(妹尾幸太郎君) 人づくりの推進に向けた横断的な組織の創設についてお尋ねがございました。  複数部局にわたるお尋ねでございますが、私から代表して答弁させていただきます。  人づくりには、行政だけではなく、学校、家庭、企業、NPO、地域などさまざまな主体がそれぞれの役割を果たし、力を合わせ、県全体で総合的な取り組みを進める必要があると認識いたしております。  このため、人づくりビジョンの策定に当たりましては、さまざまな分野の方々に参画いただき、平成二十年度及び平成二十一年度において新たな施策に取り組んできたところでございます。  さらに、県庁内でも、各局横断的な推進体制のもとで、長期的な視点に立った総合的な施策展開を図る必要があり、新年度から、人づくり担当の政策監を配置することとし、人づくり施策全般の最適化に向けた取り組みを進めていきたいと考えております。  また、現在、各地域で行われている取り組みが連携し、ネットワーク化され、広がりを持つような施策の検討も行ってまいりたいと思っております。 21 ◯議長(林 正夫君) 会計管理者(兼)会計管理部長清水秀樹君。         【会計管理者(兼)会計管理部長清水秀樹君登壇】 22 ◯会計管理者(兼)会計管理部長(清水秀樹君) 決算特別委員会における事業成果の検証についてお答え申し上げます。  決算特別委員会におきましては、前年度予算の執行結果であります決算について、集中的に審査していただいているところであります。  決算の審査に当たりましては、決算書や主要施策の成果に関する説明書などにより、決算数値の審査はもとより、事業の成果に関しましてもさまざまな御意見をいただいているところでございます。
     こうした県議会の御意見をさらに施策に生かすとともに、成果主義の観点から費用対効果の十分な検証を行い、行政の無駄を徹底的に排除していくことが非常に重要なことと考えております。  このため、決算特別委員会におきまして、事業の成果について十分議論され、その結果を予算の編成に反映させることができますよう、説明内容や説明資料を今まで以上に充実してまいりたいと考えております。 23 ◯門田峻徳君 議長……。 24 ◯議長(林 正夫君) 再質問を許します。門田峻徳君。 25 ◯門田峻徳君 先ほど、知事から豊かさについて御説明、御答弁をいただきました。各地域にそれぞれの持ち味、よさがあり、それを引き出す、本当にそうだと思います。しかし、それだけで終わったのでは、各地域がそれぞれにそれぞれのことに取り組むということで終わってしまいます。  それをあえて、知事としては、一点集中主義といいますか、一つの目標をあえて県民に示す、例えば、広島県の歴史を振り返ってみても、大原知事のときには生産県構想だとか、あるいは藤田知事のときには日本一住みやすい広島県づくりとか、そういう言い方がありました。  先ほど、私が質問の中で言いました福岡県の水素のエネルギーもそうですが、県民にわかりやすい一つのそういうものを提案できないか。例えば、私の言い方が不適切かもわかりませんが、広島駅で、新幹線に乗るのか、山陽本線に乗るのか、芸備線に乗るのか、可部線に乗るのか、あるいは駅前に出て市電に乗るのか、県民がそれぞれです。やはり方向性を持たせてあげないとわかりにくい。非常に能力の高い県民の方々が、それぞれのよさを引き出すというのは大変素晴らしいことなのですけれども、現実には、やはり、知事として目標を提示すべきではないか、そのような思いでお尋ねしたわけでございます。今、知事がそこまで目標を集約できるのか、そういう意味でお答えを願いたいと思います。  それから、もう一点、人づくりのことでございます。今もお答えがありましたが、平成二十二年度、横断的なことを考えて、人づくり担当の政策監も設けるとおっしゃいました。  しかし、県のトップがかわろうとかわるまいと、恒久的、継続的に広島県の教育を考える、あるいは広島県の人づくりを考える、私は例え話として、商工会議所になぞらえて仮称「教育会議所」という言い方もしましたが、そういう組織が県庁外にあってもいいのではないかという意味で、そこまで考えた組織づくりをするのか、お尋ねしたいと思います。 26 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 27 ◯知事(湯崎英彦君) ただいまの御質問の、目標を示すという点でございますけれども、御趣旨としましては、先ほどの生産県構想であるとか、あるいはアメリカでいえば、ケネディ大統領が月へ行こうと言ったことに近いお話、御趣旨というふうに理解いたしました。  私としては、現在、非常に価値観が多様化している中で唯一の目標で示すというのは、なかなか難しい時代かというふうに考えております。他方、この目標が余り抽象的になりますと、これがまたなかなか理解が難しいものになると考えております。  そういったことから、私としては、今、五つの挑戦を掲げておりまして、人づくり、経済成長、豊かな暮らし、地域主権、行政刷新という形で出ております。行政刷新というのは行政の内部のものでございます。  こういった中での一つ一つのことについて、例えば、経済成長であれば海の道一兆円構想といった具体的なものを打ち出して、そこに県民の皆様の力が集まるようにしていきたいというふうに考えております。 28 ◯議長(林 正夫君) 企画振興局長妹尾幸太郎君。         【企画振興局長妹尾幸太郎君登壇】 29 ◯企画振興局長(妹尾幸太郎君) 人づくりについて、恒久的な、あるいは継続的な民間の組織も必要なのではないかという御質問ですけれども、人づくりのネットワーク化につきましては、人づくりビジョンにおきまして、その必要性についてはうたっているところでございます。  これにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、例えば、一つの試みでございますが、現在、設置いたしております経済財政会議で、どういった形を検討したらいいかというようなことも含めて、まず検討を始めたいというふうに考えているところでございます。 30 ◯議長(林 正夫君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時十四分散会 広島県議会...