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  1. 広島県議会 2010-02-02
    平成22年2月定例会(第2日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2010年02月22日:平成22年2月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十一名であります。これより会議を開きます。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 2 ◯議長(林 正夫君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                    平成22年2月19日  広島県議会議長 林   正 夫 殿                                    広島県人事委員会委員長 高升 五十雄            条例案に係る意見について   平成22年2月17日付けで,地方公務員法第5条第2項の規定により意見を求められた条例案について,本人事  委員会の意見を述べます。   県第19号議案 職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案  については,適当と考えます。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第一号議案         至第五十八 報第 四 号 3 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十二年度広島県一般会計予算から日程第五十八、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。松岡宏道君。         【松岡宏道君登壇】 4 ◯松岡宏道君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会刷新議員会・県民会議の松岡宏道でございます。湯崎新知事が初めて編成された当初予算を審議する二月定例会の冒頭におきまして、最初の質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に心より感謝を申し上げます。
     湯崎知事にとりましては、みずからの政策の実現に向けた本格的な当初予算編成は、今回が初めてであります。今回の予算は、知事みずからも、新たな挑戦に向けた仕込みと基盤づくり予算と位置づけられているとおり、どちらかといえば、いわゆる湯崎カラーは、就任して間もない段階での編成作業ということから、まだ具体的に出ていないというのが私自身の率直な感想であります。  ただ、知事の任期は四年間でありますから、来年度はじっくりと腰を据え、将来の広島県の姿を描きながら、湯崎カラーを前面に出し、県民に希望と安心を与える政策を積極的に実施していただきたいと思います。  さて、質問に入る前に知事に申し上げておきたいと思います。  藤田前知事が、広島県のあるべき姿を模索されながら、将来の道州制を想定して積極的に進めてこられた市町村合併や権限移譲については、確かに、さまざまな論評、そして功罪の声もあり、検証することも必要でありますが、基本的な方向性は間違いではなかったと思っております。  ただ、残念ながら、国と地方の抜本的な役割分担による権限や税財源の移譲については、ほとんど達成されておりませんし、今後に残された重要かつ最も困難な課題であります。新政権は、地域主権の確立と言葉をかえ、より積極的な姿勢を打ち出しておりますが、具体的な道筋は明らかになっておりません。そもそも、地方分権の推進に関する国会の決議があったのは、平成五年宮澤内閣のときであり、それから十五年以上が経過しましたが、根本的な構造は全くと言っていいほど変わっておりません。  それほど頑強な抵抗勢力が、新政権にかわったとしても、そうやすやすと軍門に下るとは到底思えないのであります。  本県における今回の予算規模は九千三百六十三億円で、一兆円に近い規模でありますが、人件費や公債費、その他の義務的経費を除けば、知事みずからの裁量で使える予算は、せいぜい五百億円程度しかないと思います。  緊急経済・雇用対策についても、その財源の多くは国費に頼らざるを得ない状況であるため、使途も国に制限され、地方みずからの意思で必要な事業に活用することはできません。  事業仕分けも、国と違って裁量権が大幅に制限された状況は、どれだけの意味があるのかということにもなります。  そうした状況を打破し、知事の掲げられる挑戦を本当に生かすためには、地域がみずからの責任において地域のことを決定する権限、すなわち地方をみずから経営するための基本的なガバナンスを持つこと、そのための抜本的な改革がどうしても必要なのであります。  私は、知事に我々の思いを共有していただき、ぜひとも国と闘うという強い姿勢をアピールしていただきたい。そして、行動力のある知事でありますから、より高度な戦略を持って、県民、国民を味方につけるための行動を早急に起こしていただきたいと思うのであります。  知事も、挑戦の一つに豊かな地域づくりへの取り組みと地域主権確立への挑戦は掲げられております。しかし、残念ながら今回の知事説明の中では、地域主権の確立についてはわずかしか触れられておりません。  私としましては、知事も就任されてまだ八十日余りでありますけれども、ぜひとも地方の実態について、より認識を深めていただきたい。そして、政権がかわったとしても、真の地方分権改革を進める手綱を決して緩めるわけにはいかない、そうした思いの中で知事にあえて申し上げた次第であります。  それでは、質問に入らせていただきます。  質問の第一は、当初予算編成の考え方についてであります。  知事は、政策理念に、新たな活力を生むためのさまざまな挑戦を掲げておられます。  一つ目は、教育の充実や起業家の育成を目指す人づくりへの挑戦、二つ目は、中小・中堅企業の経営を支援する新たな経済成長への挑戦、三つ目は、医療・福祉サービスの強化など安心な暮らしづくりへの挑戦であります。四つ目は、山間部や島嶼部の産業振興を図る豊かな地域づくりと真の地域主権の確立への挑戦、そして五つ目は、事業の無駄排除など行政運営刷新への挑戦といった五つの挑戦であります。  昨今、経済や政治情勢などが大きく変わり、日本が発展するか、衰退するかの分岐点を迎える中で、危機をチャンスに切りかえ、新しい時代に向かって挑戦していく姿勢は大変重要であり、県民一丸となって果敢に臨んでいくことが必要であります。  こうした状況の中で、十六年続いた藤田県政から湯崎県政へバトンタッチされたわけでありますが、財政健全化対策、少子・高齢化対策、過疎対策などの本県が抱える重要な課題は継続しております。  また、厳しい財政状況の中においても、明るく活力のある広島県の実現に向け、次代の本県の発展や県民の安全・安心につながる施策については、これまでどおり大胆な措置を講じる必要があります。  特に、成長分野へのシフトによる産業の再構築、少子化政策などの重点施策を推進するとともに、現在の厳しい経済・雇用情勢から考えますと、地域経済や県民生活に配慮した多くの施策を機動的に実施していく必要があります。  我が会派では、こうした観点から、昨年、湯崎知事に平成二十二年度の当初予算編成に関する要望を提出したところであります。  平成二十二年度は、湯崎知事が編成する初めての当初予算であり、多くの県民が期待と希望を抱き、その編成内容に注目しております。予算編成作業は、国の予算編成のおくれなどを受け、非常に時間のない中で当たられ、知事みずからが深夜まで執行部と協議された日が多くあったと聞いており、知事の意欲と熱意を評価するものであります。  今次定例会に提案された平成二十二年度一般会計当初予算は、対前年度比九九・八%の九千三百六十三億円と、ほぼ前年並みの予算規模を確保されております。  財政健全化の取り組みのもと、歳入が伸び悩む中で、内部管理経費の削減努力の徹底や、新たな視点となる事業仕分けによる施策の見直しに取り組まれる一方で、我が会派から要望した積極的な公共事業予算も措置されており、苦心の跡が感じられます。  そこで、初めての当初予算編成を終えられて、どのような感想をお持ちか、まずお伺いします。  また、広島県に生まれ、育ち、住み、働いてよかったと思える広島県の実現に向け、知事の掲げる五つの挑戦の中に、どのような具体的な成果をもたらす、どのような仕込みをされたのか、県民へのアピールポイントをあわせてお伺いいたします。  質問の第二は、地方分権改革の推進についてであります。  昨年発足した鳩山政権が最重要課題に掲げる地域主権改革の取り組みが、いよいよことしから本格的に動き始めようとしております。全国知事会からも強く要望していた国と地方の協議の場を設置する法案や、国が法令で地方の仕事を縛る義務づけ・枠づけの見直しなどを盛り込んだ地域主権推進一括法案が国会で議論されようとしております。  しかしながら、自治体側が要望していた百四項目のうち、地方分権改革推進委員会の勧告どおりに見直したのは三十六項目にとどまっており、声高々に政治主導と言われていた民主党政権においても、分権への中央省庁の抵抗は根強いことが浮き彫りになっております。  地方分権ではなく地域主権と、より踏み込んだかに思えるスローガンを掲げる鳩山政権の改革姿勢からはほど遠い内容であり、不十分な見直しと言わざるを得ないのであります。  分権改革論議は、後継組織として設置された、閣僚と地方代表らによる地域主権戦略会議に引き継がれることとなり、原口総務大臣が、平成二十五年夏までの三年半で政権が取り組む改革スケジュールを示しておりますが、これを見ると、かけ声どおりに地域主権が進むのかと早くも疑問を感じるのであります。  一方、県では、昨年十一月に、広島県総合計画審議会から今後の地方分権改革の理念と方向に関する提言を受けております。今後の取り組みの方向として、基礎自治体の自立支援、新たな広域自治体への変革、また、道州制実現に向けた取り組みを記しております。  県ではこれまで、広島型分権改革を積極的に推進し、市町村合併並びに権限移譲と道州制に向けた基礎づくりを推進してきましたが、私は、分権型社会を実現するために、一向に進まない国の地方分権改革をただ待つのではなく、広域課題に地域が主体的に対応できる現実的な仕組みづくりに向けた動きが必要であると考えます。  こうした動きは、大阪、京都、滋賀、兵庫、和歌山、鳥取、徳島の二府五県で見られ、府県の枠組みを超えて広域行政に取り組む関西広域連合が、ことしの秋にも総務省の許可を経て発足の見通しであります。  複数の都道府県で構成する広域連合は、全国で初めてとなり、分権型社会への実現に向けた具体的な動きとして、広島県においても、このような動きを模索する必要があるのではないかと考えます。  広域連合組織を広島県が強力なリーダーシップを発揮して立ち上げ、国と対峙する軸で議論を進めることにより、分権型社会が実現した際に、いち早く対応できるこのような体制づくりも必要と考えます。また、このような行動を起こすことで、県民に見える形で広島県の分権改革を理解してもらうことも必要ではないでしょうか。  例えば、島根県と連携を図りながら、国道五十四号や江の川などの複数県にまたがる道路や河川を一元的に管理することにより、交通渋滞の緩和や地域産業の活性化につなげるなど、道路や河川を取り巻く地域一帯における諸課題に積極的に取り組んではどうでしょうか。  真の分権型社会の実現へ向けて、このような具体的な取り組みへの挑戦はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。  質問の第三は、経済財政会議の位置づけについてであります。  これまで、県の総合計画は、県議会議員も委員となっている広島県総合計画審議会で議論し、県はその答申を受け、住みよい広島県づくりに取り組んできました。  また、昨年は、この審議会で、真の分権型社会にふさわしい行政体制の構築を目指す分権改革推進計画と、分権時代に応じた県の事務事業の見直しを計画する行政システム改革推進計画並びに中期財政運営方針の三つの計画、いわゆる分権改革推進プログラムを議論し、広島県政の運営方針を決定する予定でありました。  つまり、これまで県の進むべき方向を示す広島県総合計画と、その計画の裏づけとなる人やお金の計画である分権改革推進プログラムが広島県総合計画審議会で一体的に議論され、策定されることで、総合計画の実施が現実的なものになることが期待されておりました。  こうした中、十六年ぶりの新知事の誕生により、先月、外部有識者が県財政の健全化方針や県の活性化方策などについて提言する広島県経済財政会議が設置されました。県では、今後、経済財政会議で議論した内容を、中期財政健全化計画並びに行政システム改革推進計画に反映させる予定であります。  官僚を経験し、みずからベンチャー企業を起こすなど、官民それぞれの立場での政策形成のプロセスを熟知されている知事ならではのスタイルであると思います。  地方財政や経済に詳しい県内外の研究者や企業経営者など、八人の委員によって議論を進めるこの会議には、毎年四百億円を超える財源不足が見込まれている現状をいかに打破するアイデアが出されるのか、また、それをどのように反映させるのか、県民も注視しております。  今後は、総合計画審議会と経済財政会議のそれぞれの議論が並行して展開されることとなりますが、大胆かつ多角的な視点を持つ意見が期待される経済財政会議には、どのような位置づけや役割を求めておられるのか、また、総合計画審議会と経済財政会議をどのように両立させ、新たな県政運営を図っていこうとされているのか、お伺いいたします。  質問の第四は、広島版産業革新機構についてであります。  知事のマニフェストの柱である、新たな経済成長への挑戦、起業家精神あふれる広島県づくりに向けて、広島版産業革新機構を具体化するプロジェクト・チームが先月設置されました。  湯崎知事は選挙中に、これまでの経済・雇用対策が成果を上げているかとの問いに対し、取り組みが成果を上げていないと厳しい評価をされており、この状況を打破するために、企業や団体などを含めた県民が変化を感じることのできる、こうした前向きな施策の展開を大いに期待するものであります。  これまでも、県ではベンチャー企業等を育成するため、平成八年から平成十七年度までに、合計十六億円余となる四つのファンドを設立してきました。しかし、出資を行いながら、残念にも倒産した企業もあるようでありますが、一方で株式上場を果たした企業もあり、一号ファンドでは約一億五千万円の分配利益を得ております。  こうしたファンドの造成は、行政が行うからには、投資目的がもうけではなく政策誘導に寄与するものでなければならず、かといって損失ばかりでは、県民の税金が無駄になるため、許されないことであります。  平成二十三年度に設立を目指す広島版産業革新機構は、昨年、国が八百二十億円を出資して立ち上げた産業革新機構を参考にして、県内企業を資金や技術・人材、マーケティングの面から多角的に支援するため、百億円規模のファンドによる、企業への投資を行う組織であると聞いております。  企業のニーズ調査を踏まえて、詳細はこれから決まるものでありますが、ファンドの原資は、これまで県が出資したファンドからすると、金融機関等からの出資とあわせ、一部には県民の税金を投入して形成されるものと想定されます。  知事みずからの経験が生かされる分野であり、期待も大きいものがありますが、単なる投資ではなく、本県が有する産業資源の可能性を最大限に引き出し、新しい産業の成長を後押しするファンドが造成されるものと理解しております。  こうした点を踏まえ、県内産業の活性化が図られることを望むものでありますが、これまで立ち上げたファンドにはない、どのような工夫により、本県の新たな経済成長への挑戦を進めようとされているのか、お伺いいたします。  質問の第五は、中山間地域対策についてであります。  過疎地域の人々が安心して、より快適に暮らせる地域となるために、四月一日に施行される見通しの拡充された延長過疎法のスタートを歓迎するものであります。知事には、新たな決意を持って、積極的な取り組みを期待しております。  さて、最初の過疎法が施行された昭和四十五年以降、国の過疎対策事業には約八十兆円の公費が投入され、交通基盤や下水道施設など、ハード面での生活環境の施設整備が進んだ地域は多くありますが、期待に反し、過疎化に歯どめがかかった地域は少なく、この法律が十分機能してきたとは言えない現実があります。  また、自治体が過疎債などへの依存を深める弊害も指摘されていることから、過疎法が持続可能な地域づくりに結びついているかどうかを含め、過疎対策の検証が求められるのであります。  それだけに、延長過疎法による対策は、過疎地域が国土保全や水源涵養、食料供給など多様な側面から果たす役割を改めて県民に理解を求め、厳しい財政状況の中で限られた財源をどのように有効に使い、自立につながる取り組みとしていくのか、成果が求められます。  県においては、これまでも生活者の視点に立ち、ソフト施策を中心として先導的に取り組んできた成果を踏まえ、安心して暮らせ、働く場所のある農山村、地域づくりに向け、さらに実効性ある総合的な対策が期待されております。  そこで、現行法におけるこれまでの中山間地域対策の総括と、延長過疎法の施行を見据えて、どのような視点で対策を講じていこうとされているのか、お伺いいたします。  質問の第六は、瀬戸内海の環境問題についてであります。  瀬戸内海は、温暖な気候と資源に恵まれ、古くから人間の生活、文化と密接な関係を持ち、自然の恵みを提供してきました。  また、世界的にも比類なき多島美や白砂青松で例えられる海岸線の美しい景観は、多くの人々の心を和ます広島県の宝でもあります。  例えば、平成十九年五月に瀬戸内海を通過したハワイの航海カヌー「ホクレア」のクルーは、瀬戸内海の風景はまるで夢の中のようで、航海の感動は単なる大自然の美という表現では言いあらわせないと、瀬戸内海の美を表現しております。  このすばらしい瀬戸内海は、国内外から多くの観光客を受け入れており、また、これから、知事のマニフェストである海の道一兆円構想が花開く舞台として脚光を浴びる地域であります。  一方、近年、瀬戸内海の環境が破壊されつつあります。  水生生物の育成場である藻場・干潟などの浅瀬の減少などにより生態系は大きく影響を受け、また、世界的な気候の変動が原因と思われる海水温の変化により瀬戸内海でも南洋の生物が捕獲されるニュースも耳にしております。  こうした中、閉鎖性海域の環境問題を総合的に解決するために、国際的・学際的な連携を図ることを目的として、平成二年に第一回世界閉鎖性海域環境保全会議、通称「エメックス会議」が神戸で開催されております。現在も各地で活動が続いており、閉鎖性海域の沿岸及びその後背圏域の統合的な管理や共有責任の重要性を、エメックス会議宣言として全世界に発信しております。  我が会派では、昨年三月に兵庫県議会を訪問して熱心な活動状況などをお伺いし、改めて瀬戸内海の多様な自然と人間が共生する持続的発展が可能な社会の構築が重要であるか、再認識したところでもあります。  広島県では、これまでも、他に先駆けた海砂採取の全面禁止や、環境保全のための代償措置として五日市沖の人工干潟の造成など、環境に配慮した独自の動きもされておりますが、瀬戸内海の持つ本来の魅力をもっと引き出すためには、瀬戸内海を宝とする各自治体が独自の取り組みで満足するのではなく、環境に配慮した広域的な取り組みが必要ではないでしょうか。  まさに、「瀬戸内 海の道一兆円構想」を策定しようとしている広島県にとっても大切な宝となる瀬戸内海でありますが、現在の環境をどのように認識し、今後、どのように他県と連携した環境対策を講じていこうとされているのか、お伺いいたします。  質問の第七は、教育問題についてであります。  一点目は、全国学力テストへの福山市の対応についてお伺いいたします。  平成十九年度から実施されている全国学力・学習状況調査は、各教育委員会、学校等が、全国的な状況との関係において、みずからの教育及び教育施策の成果と課題を把握するものであります。各学校が、各児童生徒の学力や学習状況を把握し、児童生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てる手段の一つで、結果の公表について賛否はありますが、有意義なものと考えます。  政府の行政刷新会議は、この全国学力・学習状況調査を、事業仕分け作業の結果、小中学校で行われている全国学力テストと全国体力テストの規模を縮小し、予算を削減するよう求め、文部科学省はこの全国学力テストについて、平成二十二年度から抽出調査に切りかえる方針としております。  各地方自治体は、対象から外れた学校も、希望すれば問題が文科省から提供されるため、採点や集計は各学校などで行い、国の調査結果には反映されませんが、学力把握と授業改善のため、希望利用を呼びかけておりました。その結果、県内の二十二の市町では、抽出対象にならなかった学校でも実施する意向であると聞きますが、気になるのが、福山市だけが不参加を表明していることであります。市町によっては、採点や結果の分析費用を予算化して業者に委託するのか、各学校で採点や分析を行うのかなど、対応はさまざまでありますが、現在のところ、唯一、福山市のみが参加しないとされていることは非常に残念に思います。  各学校における授業改善に向け、すべての学校での学力の状況把握に、前向きに取り組む市町が多い中で、福山市は不参加の理由を、自己採点で信憑性に欠け、教職員に新たな採点義務を課してまで実施しないと報道されておりますが、授業改善を願い、学力の定着を願っている保護者が理解するとは到底思えないのであります。  また、福山市の教育委員会は、昨年二月に、平成二十三年度までを実施期間とする福山市学校教育ビジョンを策定しており、この中で、全国水準の学校教育を目指し、全国学力・学習状況調査の結果を活用して、指導上の課題と改善点を明らかにするとうたっていたにもかかわらず、不参加を表明していることは、授業改善に支障を来すのではないかと心配しております。  あくまで、全国学力テストの実施に係る一つの事例にすぎませんが、平成十年に、学校運営上不適正な実態があるとの指摘がなされ、教育内容及び学校管理運営について是正指導を受けたのが、県教育委員会と福山市教育委員会であったことを思い出させるものであり、また、昨年は、部落解放研究全国集会が福山市で開催されたという事実もあります。  私は、決して各市町間で教育格差が生じることがあってはならないし、かなめである県教育委員会は、全県への気配りが欠かせないと考えます。  そこで、任意とはいえ、福山市だけが全国学力テストの利用に手を挙げなかったことに関して、各市町を指導・助言する立場にある教育長のお考えをお伺いいたします。  二点目は、教育改革に向けた決意についてであります。  全国学力テストへの福山市の対応も気になりますが、もう一つ気になるニュースに、日本教職員組合を支持母体に持つ民主党政権となって初めての教育研究全国集会に、文部科学省の政務官が出席したということがあります。昭和二十六年に第一回大会が開催されたときに、当時の政務官が出席して以来、実に五十九年ぶりの出来事とのことであります。  広島県が是正指導を受けるに至った根底にどのような団体の存在があったのかを考えれば、広島県がこれまで懸命に築き上げてきた教育再生の道にひずみが生じるのではないかと危惧しているのは、私だけではないと思います。  また、教育の政治的中立性が言われている中で、先週は、北海道教職員組合側から民主党の国会議員に不正な資金提供をした疑いがあるとして、組合事務所が札幌地検から捜索を受けたことは、皆さんも驚かれたことと思います。  是正指導から十年を経て、本県の教育改革の成果がようやくあらわれ始めており、これまでの教育改革に向けた道筋が決してぶれることのないように、今後も揺るぎないものとして確立していかなければなりません。  昨年十二月には、我が会派の吉井議員から教育改革の推進に向けた知事の決意をお聞きしました。これに対して、知事は、是正指導以降、本県では、教育の中立性と公開性を柱に、県民総ぐるみでさまざまな改革・改善に取り組んできた結果、現在では、県民の負託にこたえる公教育の基盤が整いつつあること、また、知・徳・体のすべての面で成果が出ており、これまで築いてきた教育改革の流れをとめることはあってはならないと考えていると、力強い答弁をされておりますが、県の教育改革が揺るぎないものと言えるのは、当然に県と全市町が教育改革への決意を同じくする中で、初めて教育再生がなし得るのであります。  そこで、本県教育の基本方針や体制が、政権交代があったこのような時期にぶれることがあってはならないと考えますが、福山市における教育改革の現状をどのように認識されているのかを踏まえ、知事の教育改革に向けた決意を改めてお伺いいたします。  三点目は、小規模校の連携についてであります。  県内の中学校卒業者数の急激な減少によって、生徒数の減少が著しい高校では、教育活動や学校運営等にさまざまな問題が生じることが懸念されております。  教育改革を進めるに当たっては、こうした少子化への対応も避けて通ることのできない重要な課題と考えます。  県では、平成二十一年度から平成二十五年度を期間とする県立高等学校再編整備基本計画に沿って再編が進められております。  この再編整備を実施するに当たっては、地域における魅力ある学校とするため、現在の学校のよさや特色を生かしていくことも念頭に置いて検討し、学校や地域の関係者の方々の意見を聞きながら新しい学校づくりに理解と協力を得ることが必要であります。  新年度には、再編整備に向けた施策の一つとして、小規模県立高校の教育活動の充実を図るため、教員が相互の学校に出向いて授業を行うことや、生徒が相互に出向いて合同で部活動を実施すること、また、合同で体育祭などの学校行事を実施する小規模県立高校間の連携推進事業が提案されております。  それぞれの高校は、長年にわたって伝統と校風を築いてきており、地域に貢献する人材の育成にも資する重要な存在であります。  しかし一方で、将来に向かっては、生徒が学習意欲や進路希望に応じて充実した教育を受けられるようにすることが求められていることから、小規模県立高校間の連携推進事業も必要なものと理解しております。  そこで、この連携推進事業は、一学年が三クラス以下となる小規模の二十六校すべてに対応する予算としておりますが、何よりさまざまな事情を抱える地元に対し、事前の説明やきめ細やかな配慮が必要でありますが、どのような進め方を考えておられるのか、お伺いいたします。
     四点目は、高校の授業料無償化への対応についてであります。  政権交代によって、いよいよ高校の授業料無償化が目の前に迫ってきました。義務教育並みに授業料を国が負担するのは国際的な常識であり、経済協力開発機構加盟国では、大学の無償化政策も既に広がりつつあります。  日本においても、進学率が九八%ある高校教育そのものが、半ば義務教育として受けとめられていることも事実であります。しかし、高校教育とはみずからの能力と特性に応じて、どこの高校が適しているか等を総合的に勘案しながら、みずからの意思と責任によって選択して入学していくのが、高校の特徴の一つではないでしょうか。  つまり、みずからの一歩を踏み出すことによって、さまざまな体験を通して受ける高校教育は、言いかえれば、より積極的な能動的教育と言えるのであります。このことは、学校教育法第五十条で、「高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。」とうたわれております。高校は、多様化した生徒の実態や社会の変化に対応して、特色ある学校や学科の設置、また、教育課程の柔軟な編成など、これまでさまざまな制度改革や施策が進められてきたのであります。  私は、高校の授業料無償化という言葉が、公立はただという誤解につながり、義務教育であれば受けて当たり前、してもらう権利があるといった風潮が広がりを見せ、教材費や修学旅行費などを払わない、いわゆるモンスターペアレントに拍車がかかりかねないということも懸念しているのであります。  確かに、高校の授業料無償化が、現在の厳しい経済状況において保護者の経済的負担を軽減することは理解します。しかしながら、少子化による児童生徒数の減少によって大学全入時代が到来し、大学生の学力低下が各方面から言われている中において、小中学校の義務教育とは違う、高校教育の果たす役割がどうあるべきなのか、議論がないまま、国民的な教育機関などと呼ばれ、高校の授業料の無償化が先行することが、さきに例を挙げた誤解を招き、問題が生じることにならないかと憂慮しております。  そこで、高校の授業料の無償化に対する課題をどのように認識し、どのような対応をされるのか、お伺いいたします。  五点目は、監督者研修への対応についてであります。  広島県の平成二十年度の公立学校教職員の懲戒処分件数は四十六件で、職務命令違反、体罰、わいせつやセクハラの順で件数が多く、全国と発生率を比較すると全国平均の約三倍近いという異常な率となっており、極めて遺憾に思います。  たとえ一部の者によるとはいえ、教職員の飲酒運転、わいせつ行為、セクハラ、体罰などの不祥事が後を絶たないことは決して許されることではありません。  教職員は、全体の奉仕者として子供の教育に直接当たるために勤務すべき義務を負っています。したがって、勤務時間の内外を問わず、職員の行為が、全体の信用を傷つけ、または全体の不名誉となる場合は、教育に対する地域・保護者の信託、信頼を裏切ることは言うまでもありません。  そもそも、学校の教職員は、児童生徒の教育に携わり、その人格形成に大きな影響を与えることから、一般の公務員に求められる以上の使命感や人間性、倫理観、人権感覚が求められることになります。  とりわけ、その教職員を管理・監督する管理職は、より高い倫理観が求められており、みずからの使命と職責を自覚し、服務規律や言動行動の厳正確保に努めなければなりません。つまり、教職員による非違行為を未然に防止するためには、公教育を担う教職員であるという自覚、教職員を管理・監督する管理職であるという自覚を持ち、個々の管理職・教職員が、これまでに発生した不祥事を他人事とせず、自分のこととして真摯に受けとめる必要があるのであります。  教育委員会は、教職員によるわいせつ事件など、悪質な不祥事が後を絶たない事態を受け、昨年六月、学識経験者や警察関係者、精神科医、保護者代表たちを委員とする不祥事根絶対策専門家会議を設置しております。その会議からの提言は、不祥事根絶に向けた取り組みとして、規範意識を高めるための研修の改善や、教職員の変化に気づいて周囲が対応し、相談できる体制の拡充、また、不祥事防止委員会の校内設置を内容としたものでありました。  教育委員会は提言を真摯に受けとめ、内容の周知徹底を図り、こうした取り組みによって不祥事の根絶を期待するものであります。  また、不祥事の発生は、原因者に非があることは当然でありますが、現場の監督者である校長の資質にも課題があるのではないかと考えます。  そこで、監督者に対する研修などは、どのように図られてきたのか、不祥事発生の状況が高水準で推移していることから改善が必要であると考えますが、今後の対応をお伺いいたします。  質問の第八は、福祉医療費補助の考え方についてであります。  先月二十七日に広島県と広島市のトップ会談で、これまで重要案件であった広島西飛行場、福祉医療費補助率、出島処分場負担金の三つの問題について、合意が得られたと報じられております。  長年にわたりトップ会談が行われず、調整が難航していた案件であり、今後の広島県と広島市の連携の強化が図られることを期待するものであります。  その中の一つである福祉医療費補助については、広島市が政令指定都市であり、県と同等の権限を持つことから、重度心身障害者医療や乳幼児医療などに係る県からの補助率を他の市町に比べ、平成十九年度から段階的に引き下げ、平成二十四年度以降は廃止するという案をもって調整が続けられていた案件でありました。  具体的に、乳幼児医療について見ますと、平成十九年度分については県が二分の一を補助し、平成二十年度は三分の一とすることで合意し、平成二十一年度以降は改めて協議となっておりました。  こうした経過を経て、平成二十一年度に係る予算は、ようやく先般の会談で、平成十九年度と同様に広島市の言い分をのむ形で決着し、県が二億六千万円の財源を確保せざるを得ない状況となっております。  新聞等では、西飛行場、福祉医療費、出島の三つの問題がセットで議論され、県と市がお互いに譲歩した形で決着したような書き方をされておりますが、補助率に関する考え方が年度年度で見直しされており、何か広島市との駆け引き材料に使われているように見えて仕方ないのであります。  これまで、藤田前知事が財政健全化に苦労して取り組む中で県の方針を示し、協議を続けてきたものですが、湯崎知事は一度白紙に戻し、今後については改めて検討するとされております。  確かに、県と市が対立しているかのような印象を持たれることは、あらゆる面で誤解を招く原因となるため、早急かつ円満な解決策を求めるものでありますが、余りに市の主張が通っており、今後の行方がどうなるのか、憂慮しております。  そこで、今回の市との決着において、福祉医療費について言えば、なぜ、今回も県が譲歩し、県と同等の権能を持つ広島市分を負担することにしたのでしょうか。福祉医療費補助に対する県の基本的な考え方と、今回、白紙とされた理由をお伺いいたします。  以上でありますが、湯崎知事には、何事にも挑戦する姿勢を前面に打ち出していただき、強いリーダーシップを発揮していただくとともに、広島県のトップセールスマンとしての活躍を御期待申し上げて、私の質問を終了させていただきたいと思います。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 6 ◯知事(湯崎英彦君) それでは、ただいまの御質問について、まず、当初予算案の編成の考え方についてお答え申し上げます。  私は、知事就任当初から、広島県の底力を最大限に引き出し、あらゆる分野で新たな活力を創出するためのさまざまな挑戦を行うことを政策理念の柱に据えております。  平成二十二年度当初予算案につきましては、就任後約二カ月半と大変短い期間の中で、この政策理念を可能な限り具体化することを目指して、全庁一丸となって編成したものでございます。  このたび、予算案として取りまとめるに至り、私は改めて、県民の皆様の生活や将来への不安を取り除いて、豊かな暮らしを実現したいという思いを、より一層強くしたところでございます。  こうした観点から、私の政策理念の実現に向けて、平成二十二年度から直ちに取り組むべきものや、事業化に向けた道筋を示す必要があるものを積極的に予算に盛り込んだところでございます。  具体的には、学力向上と豊かな心をはぐくむ取り組みの双方をバランスよく進め、子供の総合的な人格形成を図るため、広島県の豊かな自然環境を生かした集団宿泊体験活動のモデル的な実施のほか、広島県科学オリンピックの開催やものづくり産業を担う人材を育成する事業に新たに取り組むこととしております。  また、新たな産業を育成する仕組みを構築する広島版産業革新機構の設立準備を進めるほか、瀬戸内への国内外からの誘客促進に向けた具体的な方策を盛り込んだ「瀬戸内 海の道一兆円構想」の策定、そして、瀬戸内の観光拠点機能の向上と周遊ルートの確立を図るため、JRと連携した観光キャンペーンを展開するなど、戦略的な観光振興に取り組んでまいります。  さらに、初期救急医療を担う急患センターや二次救急医療のコントロール機能を担う医療機関の整備を行うとともに、地域救命救急センターの新たな整備などを通じて、救急医療体制の充実強化を図るなど、合計四十一の重点事業に四十七億円の予算を配分したところでございます。  一方で、こうした事業がしっかりとした成果を上げるために、経営戦略機能の強化など組織体制の整備、組織として持てる力を最大限発揮するための共通の価値観や行動指針となる広島県のミッションステートメントの策定、コスト意識を徹底する成果主義の徹底など、県内部の改革と組織体制づくりも進めることとしております。  あわせて、組織や財源の裏づけとなる中期財政健全化計画、行政システム計画を策定してマニフェストの実現に向けた基盤づくりを進めてまいります。  また、この来年度の当初予算案を総体的に申し上げますと、当面、直面しております緊急経済・雇用対策や重点施策等にめり張りをつけた財源措置をしっかりと行うと同時に、実質的な県債残高は平成二十二年度末に百四十六億円縮減する見込みになっているほか、財源調整的基金に二十九億円の貯金を積み立てることを可能にするなど、この三つの成果を同時にねらった、非常に意欲的な予算であるというふうに考えております。  今後、できるだけ早期に具体的な成果に結びついていくことが最も重要な課題であると認識しておりまして、広島県に生まれ、育ち、住み、働いてよかったと心から思える広島県づくりを目指して、積極的に取り組んでまいる所存でございます。  次に、地方分権改革の推進についてでございます。  現在、政府は、地域主権改革を内閣の最重要課題の一つとして位置づけて、地域主権戦略会議を設置し、本年夏の改革大綱の決定に向けて検討を進めておりますが、その改革の具体的内容は、いまだ不透明であると言えると考えております。  特に、民主党がマニフェストで掲げた国の出先機関の原則廃止につきましても、現在の改革工程表案では出先機関改革というふうに記載されるなど、後退した表現となっております。  こういった真の地域主権改革の実現に向けた政府の取り組みは、予断を許さない状況にあると考えておりまして、今後とも、その動向をよく注視していくことが必要だと考えます。  私は、少子・高齢化や人口減少の急速な進行、国・地方を通じた危機的な財政状況の中で、今後とも、我が国がその実力を発揮していくためには、それぞれの地域が多様性の中から生み出す競争力を国全体の成長につなげていく必要があると考えております。  そのためには、地方分権改革はまさに待ったなしの状況であると認識しております。とりわけ、広域的な産業政策や社会資本整備など、経済・産業のブロックごとに住民や企業のニーズを踏まえた実効性の高い施策を実施することは、改革の重要な柱でございまして、現在の都道府県の枠組みでは限界があるというふうに考えております。  このため、本県におきましても、広域自治体の再編のあり方などについて、本格的な検討を改めて始めたところでございます。  こうした議論は、これまで主に行政分野をその対象としてきたところでございますが、私自身としては、行政にとどまらず、産業や社会経済も視野に入れて検討を行う必要があると考えております。  新年度に設置いたします経営戦略審議官のもとで、国と地方の役割分担の抜本的な見直し、国、広域自治体及び基礎自治体のあるべき姿などについて、できるだけ早期に取りまとめて、国等にも積極的に発信、提案してまいりたいと思っております。  また、御指摘いただきました、都道府県を越える広域的な諸課題に対する広域連合や関係県との連携強化などについても、検討すべき課題として十分認識しておりまして、関係県と幅広い議論を行って、実現できるものから具体化に向けた検討を進めてまいります。  私は、これらの取り組みの積み重ねが、将来の広域自治体の再編に最終的にはつながっていくものというふうに考えております。  次に、経済財政会議の位置づけについてでございます。  まず、昨年度から設置しております総合計画審議会につきましてでございますが、こちらは、十年後を見据えた広島県のビジョンという大きな県の絵姿を、大所高所に立って御審議いただきたいというふうに考えております。  一方で、御質問の経済財政会議につきましては、毎年度の県政運営の基本方針など、ビジョンにかかわる戦略や、その推進基盤となる財政運営や組織のあり方などについて、幅広く御意見や御提言をいただくために設置したものでございます。  これらは、専門的かつ技術的な内容を多く含むものでございますので、県内外から、地方行財政や財務管理、経営マネジメントなどの専門家、企業経営に直接携わっておられる方々に参画をお願いしたところでございます。  この二つの会議における御議論を踏まえまして、県として、具体的な計画の内容をしっかりと検討し、今後の県政発展に結実させてまいりたいと思っております。  次に、広島版産業革新機構についての御質問でございます。  国の産業革新機構は、成長性があるものの、十分な経営資源を投入できない事業への支援や、特定事業と他社の同一事業を統合して、組み合わせにより新たな技術革新が期待できる事業への支援などを行おうとするものでございます。  平成二十三年度の早い時期の設立を目指しております広島版の産業革新機構は、この国の機構を参考に、新たに投資ファンドを設立して、地域の力と宝を大きく育て、新たな産業を育成する仕組みを構築しようとするものでございます。  このファンドは、これまで県が出資した四つのファンドと異なりまして、県内企業の中から将来性のある企業を厳選することで、支援対象を絞り、集中的かつ大規模な投資を行うこと、また、民間企業と同様に成果に見合った対価を得ることができるインセンティブが働く給与体系のもと、豊富な支援実績を有する人材を新たに招聘すること、そして、投資した企業の経営へ積極的に関与すること、こういった運用面での違いがございます。  新年度からは、国が設立した産業革新機構へ職員を派遣しまして、具体的な支援方法などを実地に学ばせるとともに、県内企業のニーズ調査や金融、法律、会計等の専門家へのヒアリングを行った上で、本県に必要なファンドの規模や機能のあり方について検討を進めてまいります。  こうした検討によりまして、広島版産業革新機構が本県産業の活性化に向けて十分に機能するよう、着実に取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、中山間地域対策に関する御質問でございます。  これまで、本県においては、過疎法やさまざまな財政支援策を通じ、中山間地域の振興策を講じてきたところであり、道路や河川を初め、社会基盤整備も一定の水準を確保するに至っております。  一方、こうしたハード対策とは別に、医療や地域交通の確保といった面で、本県独自の施策を展開してきたところでもございます。  しかしながら、四十年間にわたるこのような過疎対策をもってしても、人口減少、少子・高齢化に歯どめがかからず、地域社会の崩壊も懸念されるなど、極めて深刻な状況に置かれているものと認識しております。  このような状況の中で、本年度末で法の期限切れとなる過疎地域自立促進特別措置法が、地域医療、生活交通、集落の維持・活性化など、ソフト施策への支援制度が新たに盛り込まれまして、六年延長という内容で今次国会に提出される見込みとなっております。  一方、中山間地域の根本的な課題解決に向けましては、若者が定着でき、地域経済を持続可能とする産業基盤の確立が極めて重要であり、とりわけ農林水産業について、産業として自立できる構造転換を早期に進めることが不可欠であると認識しております。  このため、今後の取り組みといたしましては、農林水産業の構造転換を促進するとともに、観光産業を初めとする地域産業の活性化を図るなど、産業を軸として地域の構造を変えることに、より重点を置いた中山間地域対策を進めてまいりたいと考えております。  この一環として、来年度から、過疎地域の未来創造支援事業に取り組み、地域の将来を見据え、住民が一体となって行う魅力ある地域づくりに向けた未来創造計画の策定と、それを実行に移す重点プロジェクトの推進を支援してまいります。  こうした取り組みを、県と市町等が一体となって進めることによりまして、中山間地域が住みやすく個性ある豊かな地域となるよう全力で取り組んでまいります。  次に、教育改革に向けた決意に関する御質問でございます。  平成十年の文部省是正指導以降、県の教育委員会は、法令等の遵守を通して教育の中立性、そして公開性を確保するとともに、組織的な学校運営の実現などの教育改革に取り組んできたと認識しております。  この結果、現在では、全体として、県民の負託にこたえる公教育の基盤が整いつつあり、知・徳・体すべての面において一定の成果が出てきているものと受けとめております。  福山市教育委員会におきましても、県教育委員会と同様に是正指導を受けて着実な取り組みを進め、一定の改善が見られているところでございますけれども、引き続き、教育改革を推進していくためにも、すべての関係者がいま一度、原点に立ち返って人づくりに取り組む必要があると考えております。  私としては、これまでの流れをとめることなく、その成果を一層確かなものとするため、すべての市町と一体となって、さらなる教育改革の推進に全力で取り組んでまいります。  福祉医療費補助の考え方に関する御質問でございます。  福祉医療費公費負担事業を含めて、福祉分野における施策については、県と政令市である広島市が同等の権能を有しているという基本的な考えに変わりはございません。  今回、広島市に対する提案を一たん白紙に戻しましたのは、この問題に関する県と市の意見の隔たりは依然として非常に大きく、現段階で合意することは困難であること、また、今年度の額を確定させる二月補正の時期が目前に迫っていたこと、したがって、この際、提案を撤回した上で、改めて協議を行うほうが適切であることなどを総合的に判断したものでございます。  今後の取り扱いにつきましては、財政状況の見通しや歳出の抑制のあり方を考えていく中で、十分に検討していきたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 7 ◯議長(林 正夫君) 環境県民局長平田光章君。         【環境県民局長平田光章君登壇】 8 ◯環境県民局長(平田光章君) 瀬戸内海の環境問題についてお答え申し上げます。  美しく恵み豊かな瀬戸内海の環境を守るため、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、関係府県が瀬戸内海の環境の保全に関する計画を策定し、水質汚濁の防止、自然環境の保全、藻場・干潟の保全等に総合的・計画的に取り組んできたところでございます。  その結果、一定の水質改善が図られてまいりましたが、海域の環境基準達成率は依然として低い水準で推移いたしております。  また、埋め立て等による自然海岸や藻場・干潟の喪失、漁獲量の減少及び海ごみ問題の顕在化など、新たな課題が生じております。  このため、瀬戸内海に関係する府県市で構成いたします瀬戸内海環境保全知事・市長会議などを通じ、住民参加型の普及啓発活動や海域の調査研究など広域的な取り組みを進めますとともに、失われた自然環境の保全と再生に向けた新たな法整備が行われるよう、国への要望等を行っております。  今後、より一層、国や関係する府県と連携を図り、豊かで美しい瀬戸内海を未来の子供たちに残せるよう、取り組みに努めてまいります。 9 ◯議長(林 正夫君) 教育長榎田好一君。         【教育長榎田好一君登壇】 10 ◯教育長(榎田好一君) 教育問題について、四つのお尋ねがございました。  まず、全国学力テストへの福山市の対応についてです。  これまでの全国学力・学習状況調査は、全員を対象としたものであり、すべての学校が児童生徒一人一人の課題を的確に把握できることから、本県では、その課題を踏まえた授業改善を進めることにより、児童生徒の基礎学力の定着が着実に進んできております。  来年度は、国の調査が抽出調査となることから、抽出校以外の学校でも調査を効果的に実施できるよう、調査結果の集計・分析を支援するためのパソコンソフトを作成・配布する費用を、平成二十二年度当初予算に計上したところでございます。  しかし、福山市においては、抽出校以外の調査への参加を見送るという判断がなされたところであり、抽出校以外の学校では、児童生徒一人一人の学力の状況が、これまでと同様には的確に把握できないのではないかと考えております。  このため、県教育委員会といたしましては、福山市に対して、児童生徒一人一人の状況を的確に把握する方策を工夫し、各学校の授業改善を着実に進めていくよう指導してまいります。
     次に、小規模校の連携についてです。  来年度から取り組むこととしている県立高等学校間の連携につきましては、一学年三学級以下の小規模校の教育活動の充実を図るため、現在の校地校舎をそのまま活用して、生徒が互いに切磋琢磨できる環境を整えようとするものでございます。  この学校間の連携のねらいにつきましては、これまで関係市町や学校関係者に説明し、その連携のあり方について意見を伺ってまいりました。  そこで出された意見を踏まえて、連携先となる学校や具体的な連携内容について、幾つかの案を作成し、重ねて関係市町などの意見を伺っているところでございます。  教育委員会といたしましては、関係者の意見を十分に伺いながら、各学校の置かれている状況などを勘案しつつ、準備が整ったところから順次、学校間の連携を実施してまいりたいと考えております。  次に、高等学校の授業料無償化への対応についてです。  公立高等学校の授業料無償化は、高等学校で学ぶ意思のある生徒が安心して勉学に打ち込めるよう、経済的負担の軽減を図り、教育の機会均等に寄与することを目的として、授業料を徴収しないこととするものでございます。  高等学校は義務教育ではなく、公立高等学校への入学は、入学者選抜により、その教育を受けるに足る能力・適性などを判定して校長が許可するものであることにつきましては、これまでと変わるものではございません。  今回の授業料無償化によって、高校教育がすべて無償であるかのような誤解が生まれ、そのことにより学校運営に影響が生じないよう、教育委員会といたしましては、十分に周知し、各学校が生徒や保護者に適切に対応できるよう指導してまいります。  次に、監督者研修への対応についてです。  教職員による不祥事を防止するためには、個々の教職員が規範意識を常に高く維持することはもちろんのこと、組織としての学校が不祥事を起こさない体制を整えていくことが必要であり、校長を初めとする管理職の果たす役割が重要であると認識しております。  このため、不祥事の実例をもとにした研修資料を活用するなどして、県立学校長会議などにおける指導や、新任の管理職を対象とした研修を実施し、服務規律の確保に向けた管理職の認識を高めるとともに、不祥事防止に関する指導力の向上に努めているところでございます。  また、不祥事根絶対策専門家会議の提言におきましては、不祥事を許さない学校の組織風土・文化を確立していくため、校長による適切な対応がなされるよう、管理職研修の見直しが必要であるとされております。  この提言を踏まえ、教育委員会といたしましては、管理職研修の見直しを行い、各校において体罰などの具体的な場面を想定した疑似体験などを取り入れた実践的な研修が行われるよう指導してまいりたいと考えております。 11 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時三十八分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 12 ◯副議長(大曽根哲夫君) 出席議員六十一名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。犬童英徳君。         【犬童英徳君登壇】 13 ◯犬童英徳君 広島県議会民主県政会の犬童です。民主県政会を代表し、湯崎知事の今後四年間の県政基本方針、提出されました平成二十二年度広島県予算案と本県重点課題について質問いたします。  質問に先立ち、一言ごあいさつを申し上げます。  三十歳で呉市議会議員として地方政治に携わって以来、これまで三十五年の長きにわたって御支援、御協力いただきました支援者の皆さん、同僚議員各位に心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。  さて、二百八十七万広島県民の注目も、新知事への期待から具体的な県政運営や施策へと移行しつつあります。長過ぎた前知事時代から、清新な知事への交代は大きな期待を持って迎えられたのです。就任早々、前知事が未解決のまま先送りした広島西飛行場問題、鞆の浦埋立・架橋計画などへの積極的な取り組みは、清新で、行動的で、現場主義の新知事への期待と評価を高めています。もちろん、これからが、知事が県民の期待にどのようにこたえられるかが注目されています。  いささか危惧していることがあります。日がたつに従いまして、県執行部のこれまでの経過説明もあってか、前知事時代の方針に逆戻りさせられつつあるのではないかということです。初心を忘れず、初志貫徹を期待しております。  私たち民主県政会は、二月定例県議会に向け、先月、常設している三つの研究チームに分かれ、宮崎、鹿児島、沖縄、屋久島地域を訪問、地産地消、伝統産業を生かした地域おこし、若者の定住対策、豊かな自然を生かした農林漁業の振興、沖縄の基地問題などの政務調査に赴きました。その調査結果も踏まえながら、質問と県政への提言をいたしたいと思います。  さて、このたび提出されました新年度予算案は、一般会計九千三百六十三億円、特別会計二千七百二十七億円、企業会計五百四十八億円、三会計総額一兆二千六百四十億円であります。一般会計は、対前年比〇・二%減となっています。  その重要課題として、緊急経済・雇用対策の推進を挙げておられます。平成二十一年度は、一月補正、二月補正が行われました。切れ目のない対策を推進するため、当初予算として六百十二億円を計上、総額六百七十二億円の十五カ月予算として積極的な取り組みが打ち出されています。  この緊急経済・雇用対策のうち、当初予算分の内訳は、雇用対策に百三十億円、地域経済活性化対策に二百二十億円、地域生活基盤の整備に百六十三億円、暮らしの安心緊急確保対策に九十九億円であります。新政権の施策に呼応する施策も多く含まれており、また、民主県政会の政策・要望に沿った施策も多く、評価するものであります。  しかし、一方、平成二十二年度当初予算全体の歳入面に目を向けますと、法人二税の大幅な落ち込みが見込まれています。したがって、県税等収入は平成二十一年度の一三%、四百九十八億円減に引き続いて、平成二十二年度も三百九十八億円、一二%の減を見込まざるを得ないのです。減少する財源を補うために、前年度に比較して県債の発行額は二〇・九%、三百十一億円増の千七百九十七億円としています。県債残高は、平成二十二年度末で二兆千百四十六億円、財源調整的基金残高はわずか五十四億円となり、県政史上最大の借金残高、最悪の財政状況ともなっています。  県財政の実態は財政健全化にはほど遠く、さらなる取り組み、行財政改革を強く求めておきたいと思います。  まず第一の質問は、知事の政治姿勢並びに政治と金に対する基本姿勢、道州制についてであります。  中央政界にあっては、政治と金の問題が国民の厳しい批判を受けています。私どもは、新連立政権を支持し、大いに期待する立場ですが、しかし、事政治と金の問題は正すべきは正し、説明責任を果たさなければ、国民の信頼回復は得られません。新政権と与党の自浄努力と説明責任を強く求めるものであります。  まず第一は、前知事が四期務められ、県民の多くから知事の多選に対する批判が起きました。どんなに有能な首長でも、長きは効より弊害が大きいと言われます。長くて三期とも言われ、多くの知事が公約実現に取り組む期間を当初から明確にしています。  湯崎知事は、知事に就任されたばかりであります。知事多選に対してのお考え、みずからの公約実現の期間をどう設定されているか、お伺いいたします。  また、昨年の県知事選挙は、さきの藤田後援会事件の教訓もあり、候補者五人によってクリーンな選挙が行われたと言えます。湯崎知事、中央政界の現状やみずからの県知事選挙を振り返られ、政治と金、清潔な政治に対する知事の基本姿勢について、あわせてお伺いいたします。  第二は、前知事が積極的に取り組まれた道州制についてであります。  これまで、本県では、道州制も視野に置きながら、全国に先駆けた市町村合併、権限移譲、県の出先機関の統廃合が推進されました。しかし、政権交代によって、道州制は遠のいたのではないでしょうか。政府の懇談会も廃止が打ち出されています。地方自治体のすべてに大きな影響を及ぼすことは間違いありません。  そこで、地域主権、住民自治の立場からも、拙速な道州制論議は見直すべきだと思います。湯崎知事の道州制に対する基本姿勢、本県の対応についてお伺いいたします。  さて、何といいましても、広島県政最大の課題は、経済・雇用対策、格差・貧困の解消など、県民の暮らし擁護にあります。  そこで、第二の質問は、広島の底力、広島県民の底力を引き出す最重点課題である経済・産業対策として知事が立ち上げられました、広島版産業革新機構についてであります。  重厚長大型産業の多かった広島県にあって、電子産業、情報機器産業の進出を進め、不況に強い産業構造づくりを進めてきました。しかし、今日の世界的不況に対しては、まだまだ脆弱さが指摘されるなど、本県の産業構造、ものづくり、技術・研究の問題点・課題も多く指摘されています。  こうした中、広島版産業革新機構への期待は大きいと思います。新年度予算案に広島版産業革新機構設立準備事業、産業振興ビジョン策定事業、ものづくり基盤技術高度化事業などが具体的に組み込まれ、知事の意欲が感じられます。本県内には注目される新技術開発、新規産業が多くあります。私ども民主県政会の政策と一致するもので、強く期待するものです。  そこで、知事は、本県の経済・雇用情勢の再生に向け、本県の産業構造はどこに問題を抱えているのか、いかにあるべきとお考えなのか、改めてお聞きします。  また、この産業革新機構において実現可能な具体的方針と具体的支援策をスピーディーに打ち出し、官民挙げて取り組む体制を速やかに整えることが大切です。それに向けた具体的な構想について、お伺いいたします。  質問の第三は、雇用対策に係る具体的緊急課題と取り組みについてであります。  その第一の質問は、この春の高校卒業者に対する就職対策であります。  本県高校卒業予定者の就職決定状況は、一月末現在で八二・九%と、昨年同期に比較して五・五%落ち込んでいます。本県高校卒業予定者の就職未内定者は一月末現在で五百四十八名です。このままでは、この子たちは社会人として希望あふれる門出を迎えることができません。  高校卒業予定者の就職対策として、ジョブサポートティーチャー十一人に加え、民間企業の人事担当経験者による就職支援専門員十三名等の予算づけがなされています。  しかし、知事、事態は非常に厳しいと言えます。教育委員会のみならず、全庁を挙げた緊急の取り組みが必要なのではないでしょうか。  そこで、三つの提案をさせていただきます。  まず第一の提案は、この春退職する県幹部職員の天下りの中止と、再就職受け入れ予定企業に対する高校卒業予定者採用の緊急要請であります。  現在、約五百名程度の元県幹部職員が、県の公共事業や許認可権にかかわるなどの事業所へ再就職、いわゆる天下っているのです。再就職が禁止されているわけではありません。しかし、県の事務事業、公共事業等のかかわりが深い事業所へ、これまでのつながりで再就職することが既得権化しているとは言えないでしょうか。  この春の高校卒業予定者や若者の就職がどん底の厳しさにあるのをよそ目に、県幹部職員だけが優遇されることに、国民・県民の理解は決して得られないと思います。  この春の幹部職員の再就職について、予定者数を明らかにされるとともに、受け入れる企業への中止要請、高校卒業予定者の採用要請を行うべき緊急事態と思います。知事の決断を強く求め、御所見をお伺いします。  第二の提案は、地元商工団体との連携の強化です。  山形県では、商工団体・企業との一年を通した連携が功を奏し、不況下でも、一月末現在で八六・五%の高卒内定率を誇っています。本県においても、例年の形式的、型どおりの申し入れでなく、もう一歩踏み込んだ協議や実践を一年を通して持たれるべきと思います。  第三の提案は、昨年末、宮城県が、高校卒業予定者の採用を内定した事業主に対し、内定者一人当たり十五万円の就職促進奨励金制度を設け、百人程度の奨励金枠をつくりました。一月末現在で、新たに百八十三社から三百五十九人分の求人が寄せられ、一定の効果を上げています。本県においても、緊急対策として同様の制度をつくり、産業界に協力を求めるべきではないかと思います。  そこで、以上のような地元商工団体との連携強化など、この春の高校卒業予定者の就職未定者に対する緊急的な雇用対策の現状と今後の取り組みについて、知事のお考えをお伺いいたします。  雇用対策にかかわる第二の質問は、労働者がみずから事業を起こし、協同で働く、労働者協同組合──ワーカーズコープの拡大支援についてであります。  雇用問題は、高齢者や女性、障害者には特に厳しいものがあります。リストラされた人、障害を持った人、リタイアされた人や女性たち、労働者が集まって、みずから出資し、協同で経営し、みずから働く労働者協同組合──ワーカーズコープが全国各地で結成されています。  全国百三十事業者で、就労者一万千二百十七名が希望を持って働いています。また、そこに集う高齢者協同組合員は三万六千百五十一名に上っています。これらの皆さんが取り組まれている事業は、介護・福祉、総合建物管理、環境緑化リサイクルなど多岐にわたっております。  日本労働者協同組合──ワーカーズコープ連合会を結成し、総事業高は二百五十七億円に上る実績を上げています。広島県内にあっても、五事業所が誕生、百二十名が働いています。  このワーカーズコープをさらに広めるために、組合を支える協同労働の協同組合法の早期制定を求める運動が盛んです。法律の制定を目指し、坂口力元厚生労働大臣を会長に、超党派の議員連盟も平成二十年二月に結成されています。なお、この法案は今通常国会に上程される見通しで、与野党問わず支持が集まっているところです。  また、自治体議会の意見書決議も全国で七百二十五議会に上っています。都道府県議会でも東京、京都、山口など四十七都道府県中二十六の議会が決議しています。県内にあっても広島市、呉市、三原市などの議会が決議いたしております。広島県議会での決議が強く求められています。  そこで、雇用状況の悪化が続く広島県としても、労働者がみずから出資、経営、働く労働者協同組合──ワーカーズコープの設立や活動を積極的に支援し、皆さんが利活用できる制度の整備、法制定を求め、政府に働きかけるべきと思います。また、県独自の支援策も強く求めるものです。知事の御所見をお伺いいたします。  雇用対策にかかわる第三の質問は、産直市場等にかかわる今後の振興策についてであります。  県内各地域で取り組まれ、広い意味での地域雇用創出に大きく効果を上げています、村おこしや朝市、青空市場、道の駅等のさらなる振興についてであります。  市町、JA、農業法人、隣組で取り組まれている産直市場等は、広島観光事典によりますと、県内では平成十九年度で約百五十カ所に及びます。掲載されていない場所も多く、その実態は、倍以上の五百カ所に及ぶと私は思います。  恐らく一カ所で数名から百名を超える生産者、販売者がかかわり、総員では一万人以上の人の働く場の創出につながっていると言っても過言ではありません。  地産地消、グリーンツーリズム、農山漁村の活性化、生きがい対策として大きな位置を占めています。中山間地域への企業誘致は進まず、むしろ企業の撤退が行われている現状です。ない物ねだりをするよりも、その地域に根づいている農林漁業の生産物や加工品、伝統工芸品、文化をいかに生かすかが、地域おこしや地域の雇用創出、元気づくりにつながっているのです。  三次きん菜館、福富町のしゃくなげ館、福富ダムに隣接の湖畔の里、JA芸南ふれあい市、大芝朝市など、私もよく利用します。責任者やリーダーの皆さんのお話を聞きまして、その情熱と意気込みに圧倒されます。何といいましても、情熱を持ったリーダーとスタッフ、地域生産者の意欲と団結、自治体やJAの息の長い支援があると思います。  最近は、全国の自治体が、このような住民の活動に積極的な支援を打ち出し、観光振興にも貢献しているのです。足元を見詰めた産業育成、雇用創出の動きなのです。  本県における産直市場等の実情を、どの程度掌握されているのでしょうか。  また、産直市場等に係る今後の振興策として、リーダーの養成やブランド品の育成、農業法人の活性化など、具体的支援策を求めるものですが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第四は、道路と地域活性化をめぐる課題についてです。  その第一の質問は、国の高速道路無料化と県政への影響についてであります。  国は高速道路無料化の社会実験計画を具体的に公表し、六月から実施される予定となりました。本県内においてもクレアライン──広島呉道路と浜田自動車道の無料化の社会実験が行われることになります。私は、基本的に支持するものでありますが、高速道路無料化の効果をめぐる国民の意見は大きく分かれているのも事実であります。  この春、広島高速二号線と三号線の一部が供用開始されます。呉から山陽自動車道までに要する時間は半減し、呉地域の発展・活性化、交流促進に大いに生かせると期待しています。  湯崎知事が山陽自動車道の渋滞緩和のために国土交通省に陳情されていた広島自動車道と中国自動車道の無料化の社会実験は見送られましたが、今後の課題として期待したいと思います。  ただし、高速道路の開通や無料化による都市間競争の激化、ストロー現象による地方都市、農山漁村衰退の例は枚挙にいとまがありません。魅力ある都市、中山間地、島嶼部づくりに一層取り組む必要に迫られています。  そこで、高速道路無料化への知事の考え方、本県の今後の施策への影響、この機会を生かした活性化対策についてお伺いいたします。  道路にかかわる第二の質問は、広島県道路公社が管理しています有料の尾道大橋、広島熊野道路、安芸灘大橋の早期無料化の課題についてです。  国における有料道路のあり方の抜本的な見直しに伴い、本県にあっても、地域住民の生活道路である三つの有料道路についての見直し、無料化に向けての検討がなされる時期に来たと思います。  県内各地で県道の整備が行われていますが、すべて無料です。一部の地域住民の生活道路だけ有料を続けるねらいは何なのでしょうか。現在、総事業費六百四十億円で建設されています空港大橋を初め、市町村合併に伴って県内各地で整備されている幹線道路も無料であります。採算がとれるから有料、採算の見通しがないから無料では地域住民は納得できません。  安芸灘諸島連絡架橋は、愛媛県岡村島まで完成し、地域住民の長年の願いが実現し、喜ばれています。しかし、安芸灘諸島の入り口の安芸灘大橋が有料であることが、観光、通勤・通学、農水産物の輸送など、地域発展の大きな障害となっています。  ましてや、東広島呉道路、第二音戸大橋、豊島大橋は無料で、その上、国がクレアラインの無料化の社会実験を発表しています。有料は、この三つの道路のみです。これで住民の納得は得られるでしょうか。どうすれば三つの有料道路や橋を早期に無料化できるか、せっかく大金をつぎ込み整備した安芸灘諸島連絡架橋等を地域の発展、本県の発展に生かせるかなどの考えに立つべきです。三つの有料道路無料化に必要な費用は、約百二十億円と聞いています。知恵を出せば解決できる額です。知事の決断次第です。  知事は、県内の大きな部分を占める中山間地域や島嶼部の再生・活性化に取り組むことを公約とされています。その象徴的な地域課題、試金石として、道路や橋の無料化による具体的な取り組みが必要なのではないでしょうか。  また、私ども民主県政会の安芸灘大橋等の三つの有料道路早期無料化の申し入れに、当局から、交通量・採算性の再検証を行うとの回答をもらっています。早期無料化は、呉市選出の県議会議員及び呉市長もそろって申し入れています。  安芸灘大橋、広島熊野道路、尾道大橋の早期無料化について、一歩踏み込んだ知事の方針を求めるものです。知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第五は、「瀬戸内 海の道一兆円構想」への取り組みについてです。  新年度予算案の中で五千万円の予算が計上され、知事のやる気が前面に出て高く評価するものです。私は、実現に向けた取り組みを期待しています。  壮大な構想実現には、資源や産業、文化など、瀬戸内海の魅力や国内外との交流・観光などの徹底的な調査・検討が必要です。シンクタンクに依存するのではなく、実効性のある構想でなくてはなりません。調査・構想づくりに予算を惜しんでは、後からかえって事業費の無駄な投資や効果不十分となりかねません。一兆円を目指す事業に、わずか五千万円で十分な調査・研究・検討ができるのかと少々心配しております。新空港へのアクセスの検討は、八億八千四百万円の調査研究費を使ったのであります。  本県は、かつて海と島の博覧会を開催した経験もあります。豊かな自然も、海や島の資源も、ほかに類を見ないすばらしいものです。しかしながら、高度経済成長期を通じて、瀬戸内海沿岸部の府県や都市は工業の発展に力を注ぎ、瀬戸内の自然を生かした観光や産業の育成・活性化に目を向けた取り組みが、いささか不十分であったと言えます。工業一辺倒への反省がなされるとともに、今、環境や観光、健康に大きく目が向けられる時代を迎え、瀬戸内の出番が来たと言えます。  「瀬戸内 海の道一兆円構想」は時宜を得た構想であります。経済・雇用問題への閉塞感を打ち破り、県民に大きな希望をもたらすものです。このすばらしい自然景観、地中海の約二十五倍の単位面積当たりの漁獲量、島でのかんきつ栽培、歴史・文化を一体的に豊かに創造し、活用しなければなりません。  また、瀬戸内沿岸の各県や都市、国との連携、国内外からのアクセス、瀬戸内の景勝地や観光地をめぐる航路の確保、観光セールスなどへの取り組みなど、地域住民も一体となった取り組みが欠かせません。難航している鞆の浦問題も、この構想づくりと一体で解決できると私は思います。真っ白いキャンバスに新しい絵を描いてほしいと思います。  お隣の中国の海外観光は、年間四千万人であります。そのうち、わずか百万人が日本へ旅行しているようです。広島を含めた中国・四国、瀬戸内への旅行は少なく、主に北海道、東北、東京の人気があるようです。このことは、まだまだ、広島、瀬戸内への旅行客の増加に向けた可能性があるということでもあります。  平成二十二年度中に構想の検討、プランづくりを進められるとのことですが、これら大構想への取り組み、瀬戸内海の魅力も含め、知事の考え方を改めてお伺いします。  質問の第六は、県職員の人材有効活用とモチベーションの向上等についてであります。
     新年度の一般会計九千三百六十三億円に占める人件費は三千九十三億円、歳出のちょうど三分の一に当たる三三・〇%であり、最大のウエートを占めております。  平成二十一年四月一日現在では、本県の知事部局等の職員数は六千五百五十九名、教育委員会職員数二万七百六名です。合計二万七千二百六十五名であります。これら職員の底力の発揮、モチベーションの向上が必要なのではないでしょうか。まさに、人的投資、約三千百億円が県政最大の人的財産であります。  十一年にわたる給与カットをやめ、正常な形に新年度から復元された知事の決断を支持するものであります。もちろん、厳しい批判も県議会内外から寄せられております。私のところにも手紙等で寄せられております。  公共事業の見直し、大幅縮減が進み、公共事業による景気誘導策には財政状況から限度があります。しかし、県職員は、この閉塞感を打ち破り、新たな広島県の発展が図られる大きな人的財産です。職員のやる気、モチベーションを高め、各部署や一人一人が新たな目標を持ち、目標に向かって行動すれば、展望も開かれます。県民も勇気づけられると確信します。湯崎知事も、そこに期待され、給与のカット復元を決断されたと思います。県職員の皆さんも、広島県の厳しい現状を県民の先頭に立って打破し、牽引車になってほしいのです。今度は、県職員の皆さんがこたえる番です。そのためにも、各部署、各自での仕事の見直しに、いま一度取り組むことをまず提案します。  このたびの予算案の説明に当たって、事業見直しで三十七億円、事業仕分け等で九億三千万円の改善ができたとされていますが、さらなる取り組みが求められております。県議会としても、独自に事業仕分け等の実施を検討することになっています。  湯崎知事、平成二十二年度も継続して、各自、各部署で数量的目標を持って、改善すべき事務・業務を洗い出し、事務分掌の徹底的な見直しをさらに行うべきと思います。県財政健全化の視点もあわせて、御所見をお伺いします。  また、県職員各自が、所属を離れた自由な視点から、県勢活性化のための提案を積極的かつ自主的に意見具申できる仕組みを整えるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  さらに、県民視点での県行政の実現に向け、県職員が地域や県民の足元まで出かけ、県民との協同、ボランティア活動等に積極的に取り組む必要があるのではないでしょうか。  一部の人に偏ったボランティア活動を県職員全体に広め、県民との交流拡大を図ってこそ、県政や県職員への理解も信頼も深まると思います。いわば、地域へ飛び出せ県職員が求められているのです。優秀な資質を持った職員として採用されながら、庁舎内に閉じこもり、机上のプランに終始しているようでは、県民視点の感覚を養うことはできません。せっかくの能力を県行政に十分生かすことはできません。県内各地域のイベント、荒れたままの山林、ミカンの収穫ができない農家、田植えや野菜づくり、シャッター通りになっている商店街など、実体験を兼ねて出向けば、県職員に対する見方も変わり、信頼も今以上に深まると思います。また、政策立案に大きな収穫となるのです。もちろん、手弁当です。  中山間地域の町村の職員が、地域のさまざまな地域活性化やイベント、農産物のブランド化、コミュニティーづくりの先頭に、休日や昼夜を分かたず奮闘する姿が多く報道されています。地域づくりの先頭に立つのは、県や市町の職員だと私は思います。  県民視点での県行政に向けた一歩として、県職員のボランティア活動の現状への認識、そして、今後の地域へ飛び出せ県職員の実現への取り組みについてどのようにお考えか、あわせて知事にお伺いいたします。  質問の第七は、環境対策、特にエコ社会の実現を目指しての新エネルギー開発・普及への取り組みについてであります。  太陽熱、バイオマス、風力などを活用した新エネルギー開発に向け、国や自治体、民間企業での取り組みが急速に進められています。地球環境・新エネルギー対策特別委員会で堺市、京都市のバイオマス燃料製造工場、堺市の太陽光を活用したメガソーラー計画について視察調査をさせていただきました。  国においては、新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法に基づき、国を挙げた取り組みを進めています。  本県にあっても、広島大学と産業技術総合研究所の連携・協力でバイオマス利用を基軸とする循環型エネルギー・環境社会構築を目指したプロジェクトが進められています。庄原市では、庄原市バイオマスタウン構想、福山市にあっては、広島県と福山市の協力を受けた中国電力によるメガソーラーの建設が平成二十二年度から始められる予定です。中国地方を日本のバイオマスの中心にしようとの目的で、広島大学を中核とする中国地域バイオマス利用研究会も発足しています。  また、中国山地の森林で発生する間伐材、あるいは製材工場の残材、建設廃材等を活用した木質バイオマスの効率的供給システムの構築も、本県における実現可能な分野だと思います。  広島県では、地理的特性からバイオマス、太陽光、太陽熱が主体になると思われます。もちろん、今後の展開次第では、新しい技術の開発で新分野が進むことも十分考えられます。本県の新技術開発、新規産業の育成の面からも、この分野への取り組みを強力に進める必要があるのではないでしょうか。  新エネルギー開発・普及における本県の現況と今後の取り組み、今後目指す目標値、知事の取り組む決意、取り組まれる体制についてお伺いいたします。  質問の第八は、本県教育についてであります。  中山間地域や島嶼部の過疎に歯どめをかける施策が強く求められています。しかし、一方では、地域に生きる最大の条件である教育の確保と整備がないがしろにされ、小中高等学校の統廃合が続き、子供や子育て世代、若者が住めなくなっているのです。  かつて、豊高校が廃校されるとき、当時の豊町の町長や議会、住民を挙げて豊高校募集停止への反対、存続を、何回となく知事、教育委員会、県議会に陳情されました。そのとき、「高校が廃止されれば、島に残る子供がいなくなる。ミカンづくりの後継者も、漁業の後継者も、年寄りの面倒を見てくれる人材もいなくなる。広島のブランド、大長ミカンと言うけれども、やがて消滅するから見ていなさい。」と激しく抗議されたのは、今も耳にこびりついています。既に、地域によっては、ミカン園の五〇%ないし七〇%は荒廃したままとなっています。一キロ七円のジュース用ではなく、れっきとした大長ミカンとして売れるものは全体の三〇%程度です。その後の現状は、当時危惧したとおりとなっています。教育ローンで、子供を遠くのまちの学校に通わせ、そのまままちに就職させ、島に残された年寄りたちは、高齢と闘いながら、教育ローンの残りを少ない年金から支払い続けているのが実情です。  小中高等学校の統廃合でなく、地域に生き、子育てができる教育条件の確保と整備、小規模校の存続こそが、地域再生への切り札です。本県は、過疎地域の豊かな地域づくりを支援する取り組みの中で、地域教育の充実などを挙げておられます。地域教育の充実の重点は、学校間連携等による教育の充実とされています。  教育費の削減、画一的教育が教育の目標ではありません。特に、県立高等学校再編整備基本計画に示された一学年一学級あるいは二学級の県立高校の統廃合が、地域の子供たち、保護者、住民に大きな不安を与えることは御承知のとおりです。  学校間の連携を進める新たな方向も打ち出されています。県立高校の再編整備基本計画の全面的見直し、小規模校の存続への決意を知事に厳しく問い、御所見をお伺いします。  質問の第九は、被爆県広島の知事としての、核廃絶と平和への取り組みについてです。  オバマ大統領の決意を待つまでもなく、世界で初めて核被爆の惨禍に見舞われた我が広島県民は、被爆から今日まで六十五年、ただひたすらに、世界に向けて長崎県民とともに核兵器の完全廃絶を訴えてまいりました。今なお原爆の後遺症に苦しむ県民も多くおられます。  私は、藤田前知事とは一致できない面も多々ありましたが、事平和問題では、核兵器廃絶、岩国基地での米軍低空飛行訓練中止、米軍戦闘機の夜間離着陸訓練基地建設反対に勇気を持って取り組まれたことは、率直に評価しています。  今、アメリカとロシアの戦略核兵器を制限する第一次戦略兵器削減条約──START1の後継条約の締結交渉が、三月から四月の締結を目指し、大詰めを迎えています。  また、五月には、国連本部で開かれる核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議も控え、広島、長崎を初め、世界じゅうの人々から大きな期待が寄せられています。  世界で最初の原爆の惨禍を体験した広島県の知事として、平和への取り組みを広島市や長崎県、長崎市と協同して行う大切な時期と言えます。  湯崎知事の、平和、核兵器廃絶、被爆者援護に係る基本姿勢をお伺いいたします。  また、アメリカやロシア、そして核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議への働きかけや具体的な要請について、知事の決意をお伺いします。  質問の最後は、広島のオリンピック誘致への積極的な協力と取り組みであります。  複数都市での立候補は難しいとの日本オリンピック委員会の見解もあって、長崎市が立候補都市としては辞退され、広島市単独開催が検討されています。  当初、この招致表明には、少し唐突な感じがし、できるわけがないとの意見が多く出されました。一方、多くの市民、県民、自治体が招致活動に理解と協力を表明しています。その理由は、何もかも行き詰まった閉塞感を打ち破って、夢を見、前向きに行動したいからではないでしょうか。  関西と福岡に挟まれ、地盤沈下が著しい広島、中四国地域の再生・活性化につなげられる、大きな夢を持ちたいのではないでしょうか。広島もオリンピック招致に手を挙げられるとの驚きと自信は、これからのまちづくりの視野を広げたと思います。  核廃絶・平和へのメッセージを送る広島の役割をも再認識させたことは確かです。アジア大会の経験もあります。  広島県としても、協力支援にもっと踏み込み、「瀬戸内 海の道一兆円構想」とオリンピックを一体に取り組み、閉塞感を打ち破って、世界に開かれた広島、瀬戸内地域の飛躍に向けた未来への冒険、活力ある産業の育成・活性化に向けて、県民に夢を与えるチャンスでもあります。  案ずるよりも産むがやすしです。オリンピック招致について、積極的に取り組む価値があると私は思います。県による支援策や国への協力要請など、知事の御所見をお伺いします。  以上で、私の代表質問を終わりますが、知事、執行部の誠意ある答弁を求めます。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 14 ◯副議長(大曽根哲夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 15 ◯知事(湯崎英彦君) まず、御質問の私の政治姿勢について御回答申し上げます。  私は、マニフェストにおきまして、県政運営の透明化としがらみの遮断を掲げまして、多選自粛、政治資金の収支や交際費の全面的な公開、着実な県政運営の実施などを県民の皆様に訴えてまいりました。  まず、知事としての在任期間でございますが、多選自粛というのは私の基本的な考え方でございます。多選の弊害が起こる要因といたしまして、議案の議会への提出権、予算の調整・執行権、人事権、許認可権など、幅広い権限が知事に集中しておりまして、在任期間が長期にわたることによって、意思決定や組織の硬直化など、弊害が起きやすくなることが指摘されております。  そういったことも踏まえて、長期にわたる多選は適切でないと、私自身考えております。  お尋ねの、いつまでに公約を実現するかということにつきましては、まず、与えられたこの四年間の任期の中で、できる限りマニフェストに盛り込まれた事業の具体化を図ってまいりたいと考えております。  このため、来年度の予算として、新たな挑戦のための仕込みと基盤づくりに取り組むとともに、すぐに実行すべきもの、実行可能なものとして、四十一の重点事業を掲げ、早期に着手してまいります。  次に、政治と金の問題でございます。  私は、県民の皆様から不信を招くことがないよう、政治家としての倫理観に基づき、自分自身に対して厳しく臨むという姿勢を貫いてまいりたいと考えております。  先般の広島県知事選挙でも、これは全県にわたる選挙でございまして、ポスターの掲示、事務所の維持、それだけでも相当な金額がやはりかかってまいります。しかしながら、私としては、こういった政治に必要な金というのを、透明なお金のもとで運営をすべきであると考えております。そういう意味で、政治資金の収支の公開というのは非常に大事なことだと考えておりまして、これについては、まだ、私の選挙事務所ないしは後援会事務所での会計が完全に取りまとめておりませんけれども、取りまとめ次第、公開してまいりたいと考えております。  そして、県政の運営に当たりましては、すべての行政の目的が広島県民のためにあるという真の県民起点を基本にしまして、積極的な情報公開を行って、行政の透明性も高めながら公平・公正な広島県政を築いてまいる所存です。  次に、道州制に対する基本姿勢に関する御質問でございます。  現在の政府の考え方としましては、当分の間、現行の都道府県の枠組みを基本として、基礎自治体を重視した地域主権改革を進めるというもので、道州制の導入は将来的な検討課題としております。  私は、現在、我が国は、その実力を最大限に引き出していかなければならない状況にあると考えておりまして、そのためには、地域がそれぞれの特性と実情のもとで、多様性の中から競争力を生み出す新たな仕組みを構築することが必要であると考えております。  また、国と地方の役割分担の抜本的な見直しを行い、原則として、国の役割は外交・防衛など国家の存立に関する事務等に限定し、その他内政に関する事務の権限と財源は大幅に地方へ移譲することにより、できるだけ住民に近く、効率的な事業執行が可能となる仕組みを構築することが必要であると考えております。  そのためには、現行の都道府県の枠組みだけでは不十分でありまして、広域自治体のあり方の見直し、ないしは再編というものは不可避であると認識しております。  こうした議論は、これまで主に行政分野をその対象としてきておりますけれども、私としては、行政にとどまらず、産業や社会経済をも視野に入れて検討を行う必要があるというふうに考えておりまして、新年度のできるだけ早い時期に、新たな広域自治体のあるべき姿について、県としての考えを取りまとめてまいりたいと思っております。  次に、広島版産業革新機構に関する御質問でございます。  本県産業は、これまでの取り組みにより、全体としてバランスのとれた産業構造への転換が図られつつございますけれども、欧米市場を中心とした自動車産業など輸出型産業に大きく依存しているため、経済のグローバル化による国際競争の激化、あるいはこのたびの世界的な不況など、急激な経済環境の変化に大きな影響を受ける構造となっております。  本県経済が将来にわたり持続的に成長していくためには、イノベーションを通じて、新たな産業の芽や新たな企業をはぐくむことが重要でありまして、成長性が高く、地域経済への波及効果が期待できる産業、あるいは国際競争力のある産業の育成に向けて、重点的な支援を行っていくことが不可欠であるというふうに考えております。  平成二十三年度の早い時期に設立を目指しております広島版産業革新機構は、まさに、こうした将来の成長の芽となる企業の事業活動を支援することを目的としております。今後、この機構の設立に向けて具体的な検討を行うことになりますけれども、主要な項目としては、ファンド運営に必要な人材の確保、資金調達の方法、対象事業の考え方や組織形態、技術、人材、マーケティング等の面からの多角的な支援方法、こういった点であると考えております。  特に、ファンド運営に実績を有する人材は、金融面のみならず、さまざまな企業の支援ということに通じた人材である必要がございますが、我が国では限られているというのが実情でございまして、私自身の人脈もフルに活用しながら人材の招聘に当たってまいりたいと思います。  その他の項目につきましても、国の産業革新機構の御助言もいただきながら、産業革新プロジェクト・チームにおいて早急に検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、「瀬戸内 海の道一兆円構想」に関する御質問でございます。  今日、人々の関心が、物質的な豊かさから、環境、観光、健康などの日常の暮らしや感性に訴えかける豊かさに移り変わる中で、瀬戸内は、まさに、本来持っております多面的な魅力をアピールする絶好の時代を迎えているというふうに私も考えております。  瀬戸内海は、朝鮮通信使が、鞆の浦の景色を「日東第一形勝」と称賛し、百年以上前に訪れたドイツ人の地理学者が、その優美な景観を世界に比類なきものであると絶賛した史実もございます。  瀬戸内海の地域資源を見ますと、穏やかな気候、波静かな海域、現代アートにもマッチする多島美、風光明媚な自然環境・景観と二つの世界遺産、あるいは北前船や朝鮮通信使が往来した港町に今も残る文化・歴史、そして伝統行事、さらには、カキや塩、お酒、海産物、かんきつ類を初めとした農産物など、非常にたくさんのものがございまして、決して他の地域に引けをとらない宝ばかりだと考えております。  しかし、一方で、エーゲ海やハワイ、カリブ海といった世界じゅうの人々を引きつける地域ほどには認知されていないということも事実でございます。  また、実際に訪れてみますと、例えば、アクセスが不十分であったり、食事や宿泊、トイレ、案内などが必ずしも十分とは言えないという現状もございます。  今後、こうした足りない要素を再検証して、瀬戸内の多くの宝、一つ一つをどのように磨き上げ、発信すれば世界じゅうの人々の感性に訴えることができるかということを探りながら、瀬戸内海が全世界の人々に認知され、一度は訪れてみたい場所として選ばれるよう取り組んでまいりたいと考えております。  また、観光を初めとする地域産業のすそ野を広げて付加価値を高める取り組みにより、山間部や島嶼部の暮らしを守るために必要な働く場、そして、生きがいの創出にもつなげてまいりたいと考えております。  「瀬戸内 海の道一兆円構想」については、こうした認識を踏まえて、市町や地域の方々の御意見も伺いながら、具体性のある実践的な内容に仕上げていく必要がございます。そのための必要な調査・検討を進めてまいります。その上で、施策展開の方向性や情報発信のあり方、新たな地域資源の発掘やネットワーク化を盛り込みながら、年内にも構想を取りまとめてまいりたいと考えております。  このように、これからの一年を具体的な事業実施に向けた基礎づくりの年と位置づけて、こうしたステップを経て、積極的な取り組みを進めてまいります。  次に、県立高校の再編整備基本計画の見直しに関する御質問でございます。  県立高等学校につきましては、すべての学校が、生徒・保護者を初め、地域の方々から信頼され、地域のニーズに合った教育活動を展開し、魅力と活力ある学校をつくっていくことが重要であると考えております。  現在、教育委員会で進めております県立高等学校再編整備基本計画は、地域に根差した魅力と活力のある学校づくりを目指しているものと認識しております。  したがいまして、今後の小規模校のあり方につきましても、地域のニーズを踏まえるとともに、生徒にとって、より魅力のある教育環境を整えるという観点からも、慎重に検討していくことが必要であると考えております。  次に、核廃絶と平和への取り組みに関する御質問でございます。  人類最初の原子爆弾の惨禍を経験した県といたしまして、本県が世界平和の実現に向けて果たすべき役割は極めて大きいものがあると考えております。  私は、広島県の知事として、世界の平和への貢献や被爆者援護に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  平和のための貢献としましては、まず、核兵器の廃絶を目指すことが不可欠であります。  また、同時に、地域紛争や自然災害からの復興など、平和に対するあらゆる障害を取り除いていく努力が大事であると私は考えております。  今後、破壊と復興の経験をあわせ持つ広島こそが、国際社会の平和と安定のための貢献に向け、積極的な姿勢を示すべきであるという考えのもと、取り組みを進めてまいりたいと思っております。  核兵器不拡散条約につきましては、ことしが五年に一度の運用検討会議の年であることから、核兵器保有五カ国の首脳や日本政府に対し、核兵器廃絶への取り組みを要請することとしております。  また、本日から開催の日本APEC広島高級実務者会合に先立ちまして、昨日、参加者の皆様に対して核兵器廃絶を要請したところでございまして、本年四月の、世界各国の元首脳が集まるインターアクション・カウンシルなど、あらゆる機会を通じまして世界平和の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。  次に、オリンピック招致への取り組みに関する御質問でございます。  オリンピックの招致は、夢のある挑戦であるとともに、世界の恒久平和実現につながる意義深いものと認識しており、昨年十二月から招致検討委員会へ参加しているところでございます。  今月十一日の第三回委員会におきまして、広島市から開催基本方針案が示され、広島市を中心としたオリンピック開催に向けた検討の第一歩が始まったと考えております。  しかしながら、今回の基本方針案では、競技施設や交通アクセスの整備など、重要な課題につきましては具体的な提示がなされておりません。  今後、広島市におかれては、招致検討委員会にこれらの課題、そして、その対応案を早急に御提示いただいて、各自治体が具体的にどのような協力をできるか、議論を深める必要があると考えます。そのことが、県民の皆様のオリンピック招致に対する理解の促進にもつながると考えております。  県としては、招致の実現に向けて、国等への協力要請など、可能な範囲でしっかりと協力させていただきたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より御回答させていただきます。 16 ◯副議長(大曽根哲夫君) 総務局長藤井雅文君。         【総務局長藤井雅文君登壇】 17 ◯総務局長(藤井雅文君) 二点につきましてお答え申し上げます。  一点目は、県幹部職員の再就職についての御質問にお答え申し上げます。  幹部職員の再就職につきましては、これまでの知識や経験に対する企業のニーズなどもあることから、退職予定者に対しまして、個別の相談に応じたり、求人情報の提供などを行っているところであります。  今年度末の退職者につきましては、再就職決定後に職員からの報告を求めまして、取りまとめた上で公表することとしております。
     引き続き、県民の皆様の信頼を損なうことのないよう、適切な県職員の退職管理に努めてまいりたいと思います。  続きまして、県職員の人材有効活用等についての御質問にお答え申し上げます。  県行政の推進に当たりましては、最少の経費で最大の効果が発揮できますよう、不断の取り組みを行う必要があると考えております。  このため、新年度予算の編成におきましても、事業仕分けを試行的に実施したほか、同様の観点に立って、事業全般にわたりまして、できる限りの見直しを行ったところでございます。  今後とも、厳しい財政状況などを踏まえまして、事業仕分けを初めとして事務事業見直しを行うなど、コスト意識のさらなる徹底を図ってまいりたいと考えております。  また、職員提案制度につきましては、本県でも取り組みを行ったことがございますが、職員からの政策提案や職場内の風通しの改善は、組織運営の刷新に有効であると考えておりまして、その効果的な実施に向けた検討を進めてまいります。  次に、県職員のボランティア活動の状況につきまして、その現状については把握できておりませんが、日々の業務や私生活でのさまざまな活動を通じまして、真の県民ニーズを酌み取り、それを政策として具体化していくことは重要であると考えております。  今後とも、こうした取り組みを通じまして、県職員の人材育成とモチベーションの向上などに、引き続き努めてまいりたいと考えております。 18 ◯副議長(大曽根哲夫君) 商工労働局長光本和臣君。         【商工労働局長光本和臣君登壇】 19 ◯商工労働局長(光本和臣君) 雇用対策につきまして二点お尋ねがございました。  まず、就職未内定のまま卒業される方々に対する対策でございます。  厳しい経済・雇用情勢の中で、本県の将来の産業の担い手となります高校生の就職状況の改善は、喫緊の課題であるというふうに考えております。  このため、数次にわたりまして、経済団体への要請活動を実施いたしますとともに、求人開拓員によります求人情報の収集、掘り起こし、高等学校就職支援専門員の配置、就職面接会の開催など、さまざまな取り組みを実施してまいりました。  こうした取り組みの結果、県教育委員会の取りまとめによりますと、昨年十二月末現在での高校生の就職内定率が前年に比べ八・三ポイント下回っておりましたものが、この一月末現在では五・五ポイントまで改善してきたところでございます。  しかしながら、現下の極めて厳しい雇用情勢から見ますと、三月末までに就職先が決まらない高校生も相当数に上るものと考えられます。  このため、引き続き、求人開拓などに全力で取り組みますとともに、未就職のまま高等学校を卒業される方を対象といたしまして、企業での就業体験と研修を組み合わせた人材育成型の事業等を実施いたしまして、職業能力の向上や受け入れ先企業での正規雇用につなげてまいりたいと考えております。  今後とも、こうした取り組みに加えまして、雇用奨励金制度等を設けております国と連携いたしまして、雇用の確保に努めるとともに、今春、高等学校を卒業される方が希望を持って社会人としてスタートを切ることができますよう、全力を挙げて支援をしてまいりたいと考えております。  次に、労働者協同組合への支援についてでございます。  労働者がみずから出資し、協同で経営し、みずから働く労働者協同組合の制度は、自発的な就労機会の創出につながりますことから、多様な働き方の一つであるというふうに考えられます。  この協同労働による働き方を支援するための法案が、今通常国会に提出される動きがあると伺っておりますが、現時点では、法制度の仕組みや国、地方公共団体の役割などについて、十分明らかとなっておりません。  県といたしましては、現下の厳しい雇用情勢に対応した緊急経済・雇用対策に引き続き取り組みますとともに、国の動向を注視いたしまして、法制度の内容を見きわめながら、必要に応じて県の役割に応じた取り組みを検討してまいりたいというふうに考えております。 20 ◯副議長(大曽根哲夫君) 農林水産局長冨永嘉文君。         【農林水産局長冨永嘉文君登壇】 21 ◯農林水産局長(冨永嘉文君) 産直市場等の振興策についてお答え申し上げます。  県内には、地域の活性化を図る目的で、五百を超える産直市場が設置されておりまして、土曜、日曜のみ開かれている小規模なものから、スーパーマーケットの一角を利用した売り場、さらには、三次きん菜館などのように、一億円以上の売り上げがある大規模な施設まで、多種多様な形態により展開されております。  これらの産直市場の設置・運営につきましては、個人、グループ、集落法人など、生産者みずからが行っているもののほか、市町やJAが中心となっているものなど、それぞれの地域が主体となって取り組まれているところです。  県といたしましては、市町やJAと連携し、県民の皆様に、新鮮で安全・安心な県内産農産物を安定的に供給できますよう、引き続き、農業の構造改革に取り組むとともに、来年度は、ひろしま地産地消推進協議会を通じまして、主な産直市場を掲載した地産地消マップの作成や県内産農産物の積極的なPRを行うなど、産直市場の支援に努めてまいりたいと考えております。  こうした取り組みを通じまして、農業の活性化、県内産農産物のブランド化、さらには雇用創出につなげてまいりたいと考えております。 22 ◯副議長(大曽根哲夫君) 土木局長大野宏之君。         【土木局長大野宏之君登壇】 23 ◯土木局長(大野宏之君) 二点についてお答えいたします。  まず、国の高速道路無料化についてでございます。  複数の局にわたるお尋ねでございますが、私が代表して答弁いたします。  高速道路の無料化により、物流コストの軽減や産業活動の活性化が期待されるとともに、地域間交流が活発化し、地域の活性化などに大きな効果があるものと考えております。  一方、区間によっては、高速道路の高速性や定時性が失われるおそれがあることや、競合する公共交通機関への影響などが懸念されます。  こうしたことから、高速道路を一律に無料化することについては、慎重に検討を進めていく必要があると考えております。  また、中山間地域におきましては、都市との交流や定住の促進、観光振興などの取り組みを積極的に進めていく必要があり、高速道路の無料化は、これらの施策に大きな効果があるものと考えております。  こうした考えのもと、高速道路の無料化社会実験を契機として、観光客誘致を促進するため、体験型観光メニューの企画やPR活動に取り組むとともに、冬期においては、スキー、温泉、グルメなどの魅力を発信するキャンペーンを実施してまいります。  次に、安芸灘大橋等の早期無料化についてでございます。  本県の道路公社が管理している有料道路は、安芸灘大橋、広島熊野道路、尾道大橋の三つであり、その有料道路事業費の総額は約二百十八億円でございます。  この三つの道路の無料化のためには、平成二十年度末現在で未償還となっている約百二十億円を負担する必要がございます。しかしながら、本県の財政状況は厳しく、これらを負担する財源もないことから、現時点での無料化は困難であると考えております。  なお、尾道大橋は、平成二十五年三月末には料金徴収期間が満了し、四月からは無料となる予定でございます。  ほかの二つの道路につきましても、維持管理費等の一層の経費縮減に努め、一日も早い無料開放を目指してまいります。 24 ◯副議長(大曽根哲夫君) 環境県民局長平田光章君。         【環境県民局長平田光章君登壇】 25 ◯環境県民局長(平田光章君) 新エネルギー開発・普及への取り組みについてお答え申し上げます。  新エネルギーにつきましては、石油等の化石燃料にかわる環境への負荷の少ないエネルギーとして、その開発・普及への取り組みが重要であると考えております。  このため、県の地域新エネルギービジョンに基づき、バイオマス発電、太陽光発電などの地域特性に応じた新エネルギーを導入するとともに、新たな環境関連技術の創出に向けて、研究開発などへの支援や人材育成に取り組んできたところでございます。  来年度は、これらに加えて、新しい処理技術により、工場排水中の有機物をバイオマス燃料として有効利用するための実証実験や木質バイオマスの安定的な供給を促進し、間伐材等を加工する民間事業者の施設等の整備を支援することといたしております。  また、今後の新エネルギーの導入目標値につきましては、来年度、次期地球温暖化防止地域計画を策定する中で検討することといたしております。  こうした取り組みを、産学官が連携して進めることにより、地球温暖化防止とともに本県の地域経済の活性化につながるよう、新エネルギーの開発・普及に取り組んでまいりたいと考えております。 26 ◯犬童英徳君 議長……。 27 ◯副議長(大曽根哲夫君) 再質問を許します。犬童英徳君。 28 ◯犬童英徳君 それでは、二点について再質問を行いたいと思います。  まず、高等学校統廃合問題について、今、知事から答弁がありました。  知事の答弁は、一体どのくらいこの実態について掌握され、そして、みずから検討されたのか疑念を持つような答弁であったというふうに思っております。  県教委が繰り返してきている、これまでの、いわゆる決められた路線の実施だけが念頭にあったのではないか。みずから、県知事選挙を通じ、最近は宝探しを通じて地方を回っている知事として、過疎地域や中山間地域等の教育の実情を十分把握されていると、私は思っております。  少なくとも、あなたが知事になられて、この過疎地域の教育条件をいかに守っていくのか、財政的な問題もあるのでしょうけれども、しかし、そのことをきちんとあなたの県政の大きな柱にしていかなければ、過疎地域は廃村になりますし、子供たち、あるいは子育て世代は、田舎には住めないことになるわけでありまして、私は、もっと知事の前向きな答弁を期待したいと思っております。  県教委のこれまでの考え方を、ただ踏襲するということであってはならないと思います。  改めて、地域をいかに守るかという視点に立った教育環境の確保について、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  二つ目は、有料道路の無料化の問題です。  今、土木局長から従来と同じ答弁がなされました。  恐らく、そういう答弁に終始するだろうということは考えておりましたけれども、知事として、あなたの中山間地域を活性化していく、守っていく、生活の基本的な部分をしっかり確保していくという考えに立てば、この三つの有料道路について、もう少し違ったとらえ方が必要ではないかというふうに思っております。  百二十億円という金は、ただの金ではありません。しかし、考えようによっては、工夫できる金額だと思っているのです。そのほかに、無駄な予算もたくさんあるわけでありまして、そういうところを削って、この地域に住む人たちの暮らしを支えていく。  私が住んでいる近くに安芸灘大橋がありますけれども、全くの生活道路です。この橋を渡らなければ、海を泳ぐしかない。みんな年寄りですから、泳ぐこともできない。そのような中で、もう十年も通行料を払っている。これから、交通量やその他の問題を見直して、早急に無料化に向けて取り組んでいくという考え方が、知事の公約実現に向けても必要だと思っております。この問題について、知事の答弁がなかったので、改めて答弁を求めます。 29 ◯副議長(大曽根哲夫君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 30 ◯知事(湯崎英彦君) ただいま議員御指摘のとおり、私も地域に行って小規模校を拝見させていただく機会もございました。  そういった中で、それぞれの学校の特色を生かした活性化、教育環境の充実を図るということは非常に大事なことであると、私自身、認識しております。  そういう中で、来年度から取り組むことにしております小規模県立高校の連携については、小規模校の教育環境の充実を図ることを目的として実施するものでございます。  これによって、中山間地域の小規模校の魅力づくりが進むことと、地域の活性化にも最終的にはつながるものと、私自身、期待しております。  こうして教育委員会が取り組んでいるところでございますが、私としては、よく相談しながら進めてまいりたいというふうに考えております。  もう一問については、担当の説明員より御回答させていただきます。 31 ◯副議長(大曽根哲夫君) 土木局長大野宏之君。         【土木局長大野宏之君登壇】 32 ◯土木局長(大野宏之君) 安芸灘大橋等の早期無料化につきまして再質問にお答えいたします。  地域の皆様の御要望は十分承知いたしておりますが、必要な財源が確保できない以上、現時点での無料化は難しいと考えております。  今後とも、さらなるコスト縮減を図りながら、これらの有料道路を一日でも早く無料開放できるよう努めてまいります。 33 ◯副議長(大曽根哲夫君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時十八分散会 広島県議会...