7:
◯要望(
杉西委員) 上半期の公共事業の執行
状況が資料として提出されておりますが、資料を要求させていただきたいと思います。次回でもよろしいですが、この各件の落札率について、わかりやすい資料にして提供していただきたいと思います。
(平成21年度上半期公共事業における落札率について資料要求があり、委員会に諮って要求することに決定し、次回までに執行部が資料作成をすることとなった。)
8:
◯質疑(
犬童委員) 鞆の浦埋立・架橋工事について、前回、私は判決をきっかけにして、県ももう一度謙虚な気持ちになって、見直した方がいいのではないかと申し上げました。しかし、藤田知事は置き土産として、このことは裁判所でさらに争うということで正式な手続をとられたわけです。それなりの理由はあると思いますが、地域の皆さんが理解しなかったらこの事業というのは進んでいきませんし、よりよいものにならないと思います。これはどの地域においてもそうだと思います。特に、鞆の場合には歴史的、文化的な遺産を抱えているということで、県の方も苦慮されていると思います。しかし、この判決で、日本全国から関心を集めているということも含めて、私はインフラ
整備という側面からではなく、もう一度、国民全体の文化的な遺産という側面から再検討していくべきだと強く思っております。
議会の中で控訴に対して反対であるという声も余り聞こえない気もしていますが、私は、今回控訴の手続をされた知事の方針には少し疑問を持っています。鞆の浦にも再三足を運んでみましたけれども、私は地域の皆さんの思いや、歴史的な建築物や全体としての景観というものは大事にしていかなければ、後になってまずかったからまたその橋を取り除くというわけにはいかないですし、埋め立てたら50年、100年は続くわけで、もとに戻ることは絶対ないわけです。したがって、私は今回とられた手続きの真意が、どうも意地になっているという感じがしています。それ以外の方法がないのであればいいのですが、意地になってどうしてもこれはやっていくのだという知事の判断だと思います。職員の皆さんもそういう意見ではないかと思いますが、その辺はどう考えて今回の対応になったのか、お聞かせ願いたいと思います。
9:
◯答弁(
港湾管理課長) 鞆のまちづくりの推進につきましては、鞆の多数の住民の皆様が長年にわたって実現を願っておられたものと考えておりまして、今回の控訴はこの思いを重く受けとめた結果であると御理解いただきたいと思います。
もちろん、今の鞆の
整備事業について、さまざまな意見があることにつきましては十分承知しておりますし、景観の重要性についても認識しておりますけれども、まず1点目として、今の福山市長が、鞆のまちづくりの事業の推進を公約として立候補され、当選されているということ、それから、これは平成19年9月でございますが、福山市議会で事業促進の請願が採択されていること、あわせて事前に福山市に意見をお諮りした件について、同じく福山市議会が異議なしと回答されているという点がございます。法定の民主的な手続の選挙によって選ばれた市長や議会の皆様がそういう意思を示されているということは、我々県としても非常に重いものがあるのではないかと考えておりますし、今の福山地域、鞆地域の皆様の意思としてもこの点について多く賛成の意向が示されていると考えております。
その点から見ますと、今回の第一審の判決は、原告適格の認定、それから事業の妥当性に対する個別的な判断を具体的に示されずに、一刀両断のもとで必要性が認められないというような判断をされておりますので、我々は鞆地区の住民の皆さんの多数の意見を踏まえた上で、承服できないのでさらに上級審で判断をいただきたいと考えた次第でございます。
10:
◯要望・
質疑(
犬童委員) 鞆のどのくらいの方が賛成し、反対したのか、県は過半数が賛成されたという言い方で、反対の側の人は、大多数の人が反対しているのだと言います。言葉のあやだと思いますが、お互いの主張はこの面でもはっきりしていないと思います。確かに福山市長や市議会が決議をされているのは私も知っておりますけれども、お互いの意見が合わないときは裁判に訴えて、そこで争点として争った上で、最後は国の認めた裁判官が一定の方針を出しました。したがって、私はそういう意味で、ただ力で押しまくるというだけでは意は達しませんし、公の法で認められた裁判所において一定の判断がされたところは、やはり尊重していく必要があるのではないかと思います。
私は鞆の浦を歩いているときいつも、歴史的な建造物の整理をもう少しきちんとすべきではないかと思います。例えば酒店とか、個人的なところはみずから
整備をされている。しかし、公のところはなかなか
整備されないで放置されている。したがって、私はもう少し県と市が力を合わせて、もちろん国の支援を得ながら、まち全体で歴史的な建物の復元を図るとか全体をきちんと
整備をした上で、それからどうしようかというように、2段階に分けてインフラの問題は検討すべきではないかと思います。歩くたびに、これはもっと
整備するものがたくさんあるのではないか、また、いろいろおくれているという実感を持ちます。それから、トンネル案にしても一刀両断にそれはだめだということでもないと思います。私は、お互いが理解し合った方が早期にインフラの
整備もできますし、そうした方が解決は早いのではないかと思います。最高裁まで行って判断を求めるのであれば何年もかかりますし、県、福山市サイドが自分たちの主張だけを頑固に主張するだけで物事が解決すればいいのですが、それでは解決しないと思います。県庁内部においても、来月から新しい知事が来るわけですから、新しい知事とも議論して、過去はこうだからこれで行かなければだめですというような発想ではなく、過去の経緯はこうですが、新知事としてはどう思いますかといったことを含めて、私は方針転換をする大事なチャンスだと思います。その点をとらえて、一から考え直していただくよう、要望しておきたいと思います。
次に、新政権が来年度から新規公共事業はストップすると言っています。新規というのは全くゼロなのか、あるいは一定の5区間だったらそのうちの別の区間を新規と認めるのかわかりませんが、こういう動きに対する広島県への影響をどのように考えているのかについて、局長に伺います。
11:
◯答弁(
土木局長) 今、新政権が来年度概算要求の方針を出していますが、新規のもの、例えば道路事業を例に挙げますと、来年度のいわゆる公共補助の新規については認めないということで、来年度に新規で上げている箇所についてはこれを公共事業としては認めていただけないという状態でございます。これは、我々として新規で予定したものができないということになってしまいますので、非常に地域に与える影響も大きいと考えております。どのようにしていくかということは今後考えたいと思いますが、できるだけ地域の方が困らないようにいろいろ知恵を出していきたいと思っております。詳細につきましては、今後検討していくということで御理解いただきたいと思います。
12:
◯質疑(
犬童委員) まだ固まっていないのかもしれませんが、具体的な規模として、広島県で考えている新規の事業は何件ぐらいで、どれぐらいの額になりそうなのでしょうか。
13:
◯答弁(
土木局長) 来年度事業の話ですから、新規をどれぐらいやるとか、その辺については我々も予算の確保を含めて既に検討はしているところでございます。ただ、そのうちの補助分とか、例えば道路でいえば交付金事業になりますし、交付金事業の新規がどうなるかというのは、まだはっきりしたお話はできませんし、まだ詳細が決まらないということがありますので、今後国とも相談しながら詰めていきたいと考えております。
14:
◯意見・
質疑(
犬童委員) 地域にとっては、非常に敏感な問題だと思います。私の地元呉でも、第2音戸大橋や東広島呉道路などがありますが、非常に注目し、心配しております。後2~3年で完成するというところなので、心配するような問題ではないと思いたいのですが、見通しとしてはどうなのでしょうか。国の方針からすると、全く影響がないことはないのではないかと心配しております。これは、我々議会も含めて、こういった問題にどう対応するかの議論を深めていって、新しい知事が誕生されたらその知事とも議論しながら、地域の将来性を守っていくという意味からも、おくらせてよいものはおくらせればよいですが、必要性があるからやっているわけですから、その点は十分取り組んでいく必要があるのではないかと思っております。これについては、また議論していきたいと思っております。
もう
一つは、以前からお願いしていますが、
河川の問題です。先ほど質問が出ましたが、私の近所にも黒瀬川がありますし、その他の川も歩いて見てきましたけれども、例えば朝晩の散歩やいろいろ水に親しむ場所については、その
親水性を高めていこうということを県は以前から提案されて、重点的な予算づけをしたり、地元の市町と協力したり、あるいは住民組織と協力して、いろいろな美化運動や
親水性になじむような
護岸整備をするとされています。
しかし、今の
状況を見ていますと、維持管理費が非常に少なく、あるいは県の単独事業費が少ないということも含めて、少しルーズになってきているのではないかと心配しています。私は、2,700キロメートルという長い延長をすべてやれとは言いませんが、少なくとも危険なところや県民が
親水性に馴染むようなところは予算を確保し、きちんとやってもらいたいと思います。今までみんなが親しんできたところが段々荒れてきているように思いますので、現在の非常に予算が限られた中であっても、具体的に今後こうしていくという考え方を伺いたいと思います。
15:
◯答弁(
河川課長) 先般もお話しさせていただいたと思いますけれども、今言われましたように、2,700キロメートル、両岸で5,400キロメートルの川を現在管理しています。
親水性の
護岸、あるいは維持修繕、先ほど申し上げました嵩上げ、あるいは草刈りなどいろいろな要望が出てきている
状況でございます。これまでずっと申しておりますが、厳しい財政
状況の中でございます。各事務所へも地元の方から要望が上がってきていると思いますけれども、その中で、安全・安心の観点からやはり緊急性の高いものから順次行っているのが現状でございます。
16:
◯要望(
犬童委員)
県内のボランティアの中には
河川の調査をして、水生生物を守っていこうという運動もあちこちにあります。皆さんは真剣で、毎年地域の
河川のいろいろな生物を調査されている人もいらっしゃいます。また、一方で、木の生えている中州に鳥がたくさんいるので、野鳥保護の立場から、木を切り倒したら野鳥が逃げるではないかと、おしかりになる方も中にはおられます。それも一定の理解はできますが、余りにも土砂が堆積して、背丈の高い雑草や樹木が生えているというところは私の近所にも多くありますが、毎年はできなくとも5年に1回とか、時期を見計らって、私は中州の撤去であるとか、樹木の伐採であるとか、そして一方だけに水が寄らないように安全
対策をするなどしていただきたいと思います。私は地域を歩いていて、随分予算がないのだなと感じておりますが、ぜひ、もう少し地域や区間を限定してでも、安全
対策と
親水性対策をきちんと行っていただきたいと思います。
(5) 閉会 午前11時16分
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑
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