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  1. 広島県議会 2008-02-05
    平成20年2月定例会(第5日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2008年02月28日:平成20年2月定例会(第5日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十二分開議 ◯議長(林 正夫君) 出席議員六十四名であります。これより会議を開きます。         自第 一 県第一号議案         至第七十 報第五号 2 ◯議長(林 正夫君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成二十年度広島県一般会計予算から日程第七十、報第五号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。緒方直之君。         【緒方直之君登壇】 3 ◯緒方直之君 皆さん、おはようございます。私は、自由民主党広島県議会議員会の緒方直之でございます。今次定例会におきまして一般質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚各議員に心から感謝を申し上げます。  昨年の改選以来初めての一般質問となるわけでございますが、気持ちを新たに、この厳しい財政状況の中でどのようにすれば夢のある施策が実行できるのか、私自身しっかりと提言し、行動し、そして発信してまいりたいと思います。知事を初め、執行部の皆様には、わかりやすく明快な答弁をお願いいたしまして、早速質問に入らせていただきます。  まず、質問の第一は、市町村合併の現状と道州制に向けた取り組みについてお伺いいたします。  昨年十一月に、地方分権改革推進委員会が中間的な取りまとめを発表し、国と地方の税源配分の見直し、抜本的な権限移譲や関与の見直しなど、地方が求めている理念や検討の方向性が示されました。いよいよ第二期地方分権改革が始まろうとしておりますが、実際に、地方が示す改革の方向性に対して国の抵抗は激しく、地方分権、そして道州制実現への道のりはまだまだ厳しいと感じております。  また、県内の市町に目を転じますと、本県は全国一というスピードで市町村合併を進めてこられました。その中で、実際に私どもの会派でも合併した地域に足を運び、意見を伺ってみましたが、残念ながら、合併してよかったという声を聞かないのが実情であります。  昨年、旧上下町長さんが、合併して退職された首長へ全国アンケートをされておりますが、その結果によると、地域が悪い方向に変わったと回答された方が三六%で、余り変わっていないと回答された方の三一%を含めると、実に七〇%弱が合併の効果に疑問を持っておられるのです。  三位一体改革による地方交付税の大幅削減により、当初予定しなかった地方財政の悪化という影響は当然あると思いますが、合併によって発生するおそれのある負の部分と、そのために何を準備しなければならないのか、地域が主体的に解決するための人材確保の問題や組織づくりの準備に時間をかけなかったことも大きく影響しているのではないでしょうか。  そこで、知事は、合併してよかったという声が余り聞こえないのは何が原因であると感じておられるのか、そして、これまで進めてきた市町村合併の現状をどのように評価しておられるのか、お伺いいたします。  また、今からでも合併してよかったという声をふやしていく必要があると考えますが、そのために、今後どのように取り組まれようとしておられるのか、あわせてお伺いいたします。  道州制ビジョン懇談会などを中心に、この市町村合併の次は道州制の導入だとばかりに、全国でのシンポジウムを開催し、議論も活発化してきています。もちろん、私も道州制の導入自体に反対するものではありませんが、いま一度、この市町村合併の現状を真摯に受けとめ、今後の道州制に向けた取り組みにおいては、その反省を生かす視点、議論が必要であると思います。  州都や必要な社会基盤整備などの議論も必要ではありますが、私は、現在、地方に漂っているこの閉塞感を打開し、地域を活性化するために、将来、州が担うべき役割と権限は何なのか、そして、道州制の導入によって人々の暮らしがどう変わっていくのかという、県民にとってよりわかりやすい議論を展開していく必要があると考えます。  その上で、道州制導入における世論を高め、それをバックにして、地方分権や国の出先機関廃止などに抵抗を示す中央省庁に対しても、強い主張をぶつけていかなければならないと考えますが、道州制の実現に向けた今後の取り組みと知事の強い決意をお伺いいたします。  地方分権改革推進委員会の勧告は、来年度から順次出されようとしており、増田総務大臣は、新しい地方分権一括法案の国会提出を平成二十一年の秋には行う意向であると聞いています。かつて、活力ある地方を創造することが目的であったはずの三位一体改革は、地方への税源移譲と同時に地方交付税が大幅に削減され、結果として、地方が崩壊の危機に瀕しただけであったのです。
     今後、地方にとって本当に地域の自立と活性化につながらないと思えるような改革や、地方の現状を直視していない改革になると思われる場合には、広島県としても、執行部と議会とで連携を図っていただき、地方としての強い声を出していただくよう要望させていただきます。  続いて、質問の第二は、県内で導入されているPFI事業の効果についてお伺いいたします。  PFI事業は、御存じのとおり、民間の資金や経営ノウハウを活用して、事業コストの削減、質の高い行政サービスが提供できる制度であるという国の旗振りと、財政難に苦しむ地方自治体の現状とが相まって、全国的な広がりを見せました。この現象も、市町村合併の現状と同様のことが言えるのかもしれませんが、新しい制度がもてはやされ、メリット、デメリットについて、さしたる議論、分析がないまま、見切り発車的に全国で導入されていったように思われます。  そこで、PFI事業はどれだけの効果があったのか、また、改善すべき点は何なのかなどについても、実際に事業を行った関係者からのヒアリングを行い、検証していかなければならないと感じております。  内閣府によりますと、PFI事業は、昨年十月現在で二百九十件が全国各地で実施されているようですが、必ずしも成功とは言えないような状況があると聞いております。  例えば、滋賀県近江八幡市のPFI病院は、全国で初めて病院事業としてPFIが導入されたものでありますが、開院から昨年十二月末までの一年半で約二十四億円もの赤字を出し、資金繰りが悪化していると言われております。このまま放置すれば、約五十から七十億円の一時借入金が発生すると試算されており、財政再生団体に転落するおそれもあると伝えられております。建てかえ前の旧市民病院時代は、三十年間黒字経営であったにもかかわらずです。  調査によれば、PFI事業の導入に当たっての事業計画そのものの精査に甘さがあり、採算ラインを度外視した豪華な病院、また、赤字でも金融機関などから一時借入金で対応できるという安易な認識で建設を進めたことなどが指摘されております。  また、制度上の問題点としても、特別目的会社「PFI近江八幡」との契約について情報がほとんど公開されていないため、サービス内容が適切かどうかチェックできない点なども、あるいは、利用者から特定目的会社へサービス内容や不備について改善要望を伝えても、実際に自治体へ伝わりにくいなどの問題も浮き彫りになっております。実際に、本県の場合でも、そういう改善要望の声が届いていないのではないかという声もあるように聞いております。  既に本県においても、県営住宅、港湾施設などがPFI事業で整備されておりますし、また、県内の市町においても、呉市や大竹市などがPFI事業を導入しております。  そこで、県や市町で導入されてきたPFI事業は、当初予定していたような経費節減効果や質の高い行政サービスの提供といった効果が出ているのかどうか、また、今後のPFI事業の実施における課題をどのようにとらえ、そしてどう対応しようとされているのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第三は、カジノ・エンターテインメントについてであります。  皆さんは、カジノというとどのようなことを連想されますでしょうか。日本では、法律で賭博行為が禁止されており、青少年への悪影響、治安の悪化、暴力団などの犯罪組織の資金源というような、社会的に悪影響を及ぼすという悪いイメージを持たれる方が多いのではないかと思います。しかし、諸外国では、カジノにより不正を行ったり、のめり込むこと自体が罪悪とされているわけで、カジノ自体は、適正な管理のもとで行われる限りは、楽しみや気晴らしというエンターテインメントの一つとしてとらえられております。  ラスベガスに代表されるカジノ・エンターテインメントとは、老若男女を問わず家族で楽しむことができるテーマパーク、劇場、シネマコンプレックス、ショッピング・グルメモール、スポーツ施設、国際会議場、ホテルなどにカジノを含んだ複合施設を言います。最近は、カジノに勝ちに来るよりも、楽しい雰囲気の中で時間を過ごすことを目的に訪れる観光客がふえており、国際観光におけるグローバルスタンダードになりつつあるとも言われております。アジア諸国でも、近年、シンガポールがカジノ合法化を図り、また、中国の上海でも建設が検討されております。  我が自由民主党においても検討委員会が設けられ、我が国に適した法制度のあり方などが検討され、先日、カジノ導入に向けた基本方針が取りまとめられました。今後は、各党と協議を重ねた上で、カジノ合法化に向けた議員立法の提出を目指すと聞いております。  都市と地方の格差が拡大しつつあり、地方に漂う展望のなさ、閉塞感を打破するためには、何か夢のある構想が必要ではないかとも感じておりますが、私は、カジノを厳格な規制・管理のもとに置けば、その経済波及効果、雇用拡大に期待ができる、夢のある構想になり得るものと考えております。  かつて、東京都の石原知事がお台場にカジノ構想を掲げると、地域活性化策として全国各地でもカジノ構想が持ち上がり、一時的なブームとなりました。その際に、カジノを特区で実施できないかという提案もあったわけですが、警察庁、法務省などが、特区にはなじまず、法制度の整備が必要であるとの見解を示しておりました。この見解を受けて、カジノの推進に賛同する都道府県が研究会などを設置して、日本におけるカジノ像や法制度のあり方の検討などについていろいろ議論されてきました。  そのような中、私は、瀬戸内海をカジノ・エンターテインメントの場として活用できないかと考えております。全国的に見れば、東京、大阪などの大都市や、沖縄などの観光地と競争することになると思いますが、瀬戸内海という地域資源としての魅力や、カジノの大きな課題とされる保安対策、青少年への影響、騒音対策という面での優位性を考えれば、議論する余地は十分あると思うのであります。  カジノ・エンターテインメントは、国際観光振興策であると同時に、周辺地域の税収増や雇用増などの経済効果をもたらし、また、新たなエンターテインメント産業の創出にも大きく寄与するものと考えられます。もちろん、すぐにやる、やらないという結論を求めるのではなく、さまざまな観点から、いま一度、過去の議論も含めて、カジノ・エンターテインメントについて議論してもいいのではないかと考えるわけであります。  実は、広島県は、平成十六年に設置された地方自治体カジノ協議会にオブザーバーとして参加され、意見交換もされているようですが、その報告なども伺っておりません。オブザーバーとして参加されてどのような感想をお持ちなのか、カジノ・エンターテインメントのメリット、デメリットをどのようにとらえておられるのか、お伺いします。  また、先日、我が会派の下原議員が代表質問で、瀬戸内海沿岸の各県が連携した瀬戸内海の活用方策を質問されておりますが、私も、各県連携した取り組みの一つとして、カジノ・エンターテインメントについて議論するのもいいのではないかと思いますが、県としてどのように考えるか、あわせてお伺いいたします。  質問の第四は、新球場をキーワードに二点ほど質問させていただきます。  まず一点目は、広島駅周辺の交通渋滞対策についてであります。  先日、中本議員からも広島駅周辺の総合的な整備についての質問がありましたが、広島駅周辺は、新球場の建設に加え、広島駅南口や新幹線口の市街地再開発事業、二葉の里地区の開発計画など、新たなまちづくり、にぎわいづくりのための事業計画がメジロ押しであります。これからの新しい広島の顔として、どのようなものができ上がるか、県民の期待と夢が大きく膨らむわけでありますが、一方で、広島駅周辺の交通渋滞対策というところまで手が回っていないような気がします。  こちらのフリップをごらんください。(パネルを示す)後ろの方は小さくて申しわけないのですけれども、こちらが広島駅でございます。現在の広島駅を中心に、JR在来線口を通って新球場予定地へ向かう道路である駅前大州線、この赤い線です。そして、JR新幹線口─北口前を通る常盤橋若草線、さらに、広島駅の東の陸橋であります荒神陸橋と、西の陸橋であります駅西高架橋、紫のところです。ここは、いずれも朝晩の通勤時間帯に激しい渋滞が発生しております。また、広島駅と荒神陸橋の間に愛宕踏切という踏切があるのですが、ここが通称「あかずの踏切」と呼ばれ、地域住民が大変不自由しておられます。  このような状態で、今後、新球場が完成すれば、この駅前大州線や荒神陸橋は、さらなる混雑が予想されますし、また、新幹線口においても、若草地区に市街地再開発事業が進められており、ホテルや商業施設、マンションが建設されることとなっております。そうなってくると、当然こちらの常盤橋若草線もさらに混雑することが予想されるわけであります。  新球場の整備を契機に、広島駅周辺の開発が一気に進み始めたことは喜ばしいことなのですが、あわせて、広島駅周辺の交通渋滞解消に向けたビジョンを、広島市、広島県、その他関係者が連携して示していかないと、今後の市街地再開発事業などにも影響が出るのではないでしょうか。  広島市東部地区の交通渋滞解消を図るために進められるはずであった連続立体交差事業は、七年間事業を延伸したままの状態ですし、また、新球場の開幕が来年春の予定であるのに、新球場周辺の交通渋滞解消に向けた具体的な対策が見えていません。何より、昔からその周辺にお住まいの地域住民の方からの、この渋滞への不安の声を真摯に受けとめ、対応していかなくてはいけないと思うわけであります。  そこで、県として、新球場整備後の交通渋滞対策をどのように考えておられるのか、また、広島県と広島市が連携して渋滞対策についてのビジョンを発信する必要があると思いますが、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。  新球場にあわせた質問の二点目は、将来の広島県のスポーツ界を担うジュニア選手の育成・強化についてでございます。  広島東洋カープのホームグラウンドとなる新球場は、平成二十一年春の開幕に向けて着々と整備が進められ、県民の期待も日増しに高まっております。  だからこそ、この新球場が整備されてそれで終わりというのではもったいないと思うのであります。新球場で活躍するプロ野球選手に胸を躍らせ、将来、自分もこの球場で活躍するのだという夢を描く子供たちが、みずからの目標に向かってトレーニングを積み、レベルアップを図っていけるようなプログラムがあってこそ、将来のスポーツ王国広島を背負う子供たちへの新球場とあわせた真の贈り物として、意味あるものになるのではないでしょうか。  また、ことしは北京オリンピックが開催されますが、自分も将来オリンピックに出て活躍したいと目標を定めた子がいれば、それにこたえてあげられるようなジュニア選手の育成・強化プログラムを用意し、提供できるようにすべきであると考えます。  当然、将来、世界大会や全国大会ですばらしい成績を残せる選手を育成するためには、高いレベルの指導者を確保しなければならないこと、そして、相応の予算も必要となるとは思いますが、そういう養成プログラムを受けた子供たちが将来大人になって、また、本県において指導者として次の世代の夢をかなえていくという循環ができ上がれば、決して高い投資ではないと思います。  新球場が完成する来年を一つのタイミング、きっかけづくりとしてとらえ、ジュニア選手のための育成・強化プログラムのさらなる充実に力を入れていただきたいと考えますが、県としての今後の取り組みについてお伺いいたします。  質問の第五は、モンスターペアレント対策についてお伺いします。  まず一点目として、学校におけるモンスターペアレントへの対応と現場教員に対するサポート体制についてであります。  最近、学校において、例えば、校内で持ち込み違反である携帯電話を取り上げると、ならばその間の基本料金を日割りで負担しろと迫ったり、あるいは、学級通信や卒業アルバムに自分の子の写真が少ないと大げさに訴えるなど、自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者、いわゆるモンスターペアレントと呼ばれる保護者がふえていると言われております。このような保護者が目立ち始めたのは一九九〇年代後半からであると言われており、その多くは一九七〇年代後半から八〇年代前半の校内暴力が社会問題となった時代に学校生活を送り、教師への敬意も払わないまま大人になった人であることも要因の一つではないかと言われております。  モンスターペアレントに対し、学校が対応にてこずる理由としては、彼らが学校と対等な消費者としての立場と、まだ半人前である子供としての立場を使い分けるという行為にあると言えるのではないでしょうか。学校にクレームをつける際には消費者として振る舞い、そうしたクレームが学校にルール違反と認定されて退学や停学などの処分を出されそうになると、今度は半人前である子供への情状酌量を要求するといったような理不尽な使い分けであります。  クラスに一人でもこういう保護者が存在すると、担任の教員は、昼夜を問わずその保護者への対応に追われ、肉体的にも精神的にも消耗してしまいます。その結果、教員が他の児童生徒のために使う時間は減り、学校全体に悪影響が出ることもあります。  とりわけ、その対応が担任教員一人に押しつけられた場合にはさらに追い詰められることになり、最悪の場合、自殺に至ったケースも出ているようであります。  そこで、教育委員会では、最近ふえつつあると言われる、いわゆるモンスターペアレントをどのように認識し、どう対応すべきと考えておられるのか、また、担当教員に対する組織的なサポート体制についてはしっかりとしたものが必要であると考えますが、どのように考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。  二点目は、親学の勧めについてであります。  親学とは、既に親である方に限らず、これから親になる方に対しても、親とは何か、親に求められることは何かなど、親として学ぶべき大切なことを伝えるものです。決して、親とはこうすべきですよという方法論が目的ではなく、親としてのかかわり方、そして、心の伝え方がどうあるべきかを説くことにその本質があるように思っております。  かつて、教育再生会議が提言しようとした親学には否定論もあり、国民への教育観の押しつけとしてマイナスのバイアスがかかったようにも思われますが、私は、方向性自体は決して間違っていないと思っております。  この親学を普及・啓発させることが、親と子供の問題解決、そして、先ほど申し上げたモンスターペアレントと言われるような保護者の出現を防ぐための一つの方策ではないでしょうか。何か事件が起きるとすぐに学校が悪い、教師が悪いなどと、自分以外のだれかが悪いという発想で問題を学校に押しつけ、そして、校長などが謝罪会見するといったようなことが繰り返されても、根本的な問題は解決しません。  教育制度のあり方を真剣に議論し、制度を変えることは当然必要なことではありますが、それ以上に大切なことは、昨日の大井議員の言葉にもありましたが、私たち大人が変わること、特に、親が変わることであります。そのために、どのように考え、行動していくかが親学の出発点ではないでしょうか。  親が変わればその背中を見た子供が変わります。子供が変われば学校が変わります。何より親子、そして、先生も含めてみんなが変われば地域が変わると思います。私自身、子供を持つ父親として、この親学こそ今の時代に必要だと考えますが、家庭における親子の心のつながり、そして、親としてのあり方やかかわり方について、親学の勧めを通した普及・啓発を行うことにつきまして、教育長の認識をお伺いいたします。  以上で私の質問を終わりますが、今回は、現実的な質問とあわせ、夢に絡む質問もさせていただきました。それは、私たち大人がもっと夢を照れることなく語らなければ、子供だって夢を語れないと思ったからです。  幕末の志士、高杉晋作を御存じでしょうか。彼は、三次市、あるいは安芸高田市など、この広島県がルーツではないかということも言われているわけでありますが、その彼が時代に新しい風を吹かそうと活躍し、そして最期に詠んだ辞世の句が「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものは 心なりけり」であったと言われています。どんなときでも、心の持ちようで行動は変わります。行動が変われば、広島はさらに活性化し、おもしろくなると思います。私自身、生まれ育ったこの広島を、さらに誇りあるものへ変えていくような気概を持って努力してまいりたいと思います。  以上で、私の質問を終わらせていただきます。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 5 ◯知事(藤田雄山君) 緒方議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、市町村合併の現状と今後の取り組みについてお尋ねがございました。  合併の目的は、市町が将来にわたって住民に身近な行政サービスを持続的、効率的に提供するため、行財政体制を整備するとともに、広域的なまちづくりを実現することであり、今回の合併も、この目的に沿って進められたものと認識をいたしております。  合併が進められました結果、市町におきましては、行財政基盤の拡大や権限移譲等により住民サービスや利便性の向上が図られ、徐々にその効果が出ておりますが、一方で、三位一体改革の影響等による厳しい財政状況のため、合併建設計画を計画どおりに実施することが厳しくなっている団体が出ております。  こうした状況の中、現在、合併後の各市町は、県からの権限移譲を受けながら、総合的な行政主体としての基盤づくりを進めるなど、分権時代を担う基礎自治体の実現に向けた懸命の努力をされております。  県といたしましては、引き続き、人材育成や財政支援などを通じて、市町の自立した行財政体制の整備が図られますよう、合併後のフォローアップに取り組んでまいる所存でございます。  次に、道州制の実現に向けた今後の取り組みについてお尋ねがございました。  道州制は、住民に身近なサービスをできるだけ身近な地方公共団体において、自己完結的に提供することを基本とした自治制度の抜本的改革であり、実現に向けては、地方の自立を目指す我々の強い決意に加え、住民の皆様の広範な御支持が不可欠であると考えております。  こうした観点に立ち、まずは、県内における幅広い機運醸成に積極的に取り組む必要がありますことから、シンポジウムなどを継続的に開催するとともに、経済界や大学等とも連携し、できるだけ多くの方に関心を持っていただける機会を提供してまいりたいと考えております。  また、広報紙やホームページなどを通じて、道州制の導入が県民生活にどのような影響があるのか、導入によって地域がどのように変わるのかといった県民の皆様の身近な視点に立って、道州制の意義をわかりやすくお示ししてまいりたいと考えております。  導入に当たりましては、今後、中央省庁の抵抗など、乗り越えるべき大きな壁がございますが、県民の皆様と同じ思いに立ち、強い御支持をいただきながら、一丸となって道州制の実現に力を尽くしてまいる所存でございます。  次に、PFI事業の効果についてお尋ねがございました。  PFI事業につきましては、民間が有する資金やノウハウを活用するとともに、経営計画を十分に検証した上で、事業実施の判断を行う必要があると考えております。  現在、県で取り組んでおりますPFI事業は、すべてこの考え方に基づいて実施をしており、現時点では、当初予定どおりの経費節減効果が出ております。また、供用を開始している施設の維持管理面においても、県との契約で求めているサービス内容が適切に実施されていることを定期的に確認しております。  なお、県内の市町において実施されているPFI事業につきましては、いずれも市町の契約に沿って事業が進められており、市町からは特段の問題は生じていないと伺っております。しかしながら、PFI事業は、長期にわたる事業手法であるため、今後とも、当初予定どおりの効果が十分に得られているか、継続的に検証を行ってまいりたいと考えております。  次に、ジュニア選手の育成・強化対策についてのお尋ねがございました。  世界や全国で活躍できる選手の育成・強化のためには、ジュニア期から計画的、組織的に指導していくことが重要であると認識をいたしております。  各競技団体においては、発達段階に応じた育成プログラムに基づき、選手の発掘からトップアスリートの育成までの一貫した取り組みや、ジュニア指導者の研修会を実施しているところであり、県といたしましては、こうした取り組みを支援しているところでございます。  このような取り組みを一層推進するため、来年度は、ジュニア強化事業をさらに充実することとしており、すぐれた素質を有する選手をトップレベルの競技者、指導者へと育成していけるよう努めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 6 ◯議長(林 正夫君) 政策企画部長小中正治君。         【政策企画部長小中正治君登壇】 7 ◯政策企画部長(小中正治君) カジノ・エンターテインメントについてお答え申し上げます。  カジノ・エンターテインメントにつきましては、構造改革特区の創設などを背景に、自治体においても法整備などの議論が高まり、東京都や大阪府など五つの都府県が中心となって、平成十五年二月に地方自治体カジノ研究会が発足いたしました。その後、本県を含む十二府県が、情報収集などの観点から研究会にオブザーバーとして参加するとともに、日本におけるカジノのあり方などについて情報交換を行ってきたところであります。  研究会としては、平成十六年三月に、今後の検討課題や方向性について一定の研究報告を取りまとめるとともに、自治体による温度差もありましたことから、その後はこれまでに数回、担当者による情報交換などを行っております。  カジノは、観光客の誘致、観光産業の育成などの経済効果や雇用の増加、違法な賭博の排除といったプラスの効果が期待できる反面、青少年の健全育成や県民生活への影響の大きさといった懸念もあり、まずは、幅広い議論が必要であると認識しております。  したがいまして、今後、国による合法化の議論の動向も見きわめつつ、各方面の御意見をお伺いする中で、プラスの効果とマイナスの懸念の両面から研究してまいりたいと考えております。 8 ◯議長(林 正夫君) 都市部長岡崎修嗣君。         【都市部長岡崎修嗣君登壇】 9 ◯都市部長(岡崎修嗣君) 広島駅周辺の交通渋滞対策についてお答えします。  広島駅周辺の開発の促進や新球場利用者の利便性の向上を図るためには、この地域において適切な交通対策を講じることが重要であると認識しております。  新球場建設に伴う交通対策につきましては、道路管理者である広島市において、新球場南側の駅前大州線の四車線化や荒神交差点の改良に加え、段原方面からのアクセス道として、段原蟹屋線の整備を新球場オープンまでに行うこととしております。また、広島市は、公共交通機関の利用促進を図るため、広島駅等からの来場者の安全に配慮した歩行者空間の確保に努めることとしております。  県におきましても、広島駅周辺の再開発事業などによる新たな交通需要への対応につきましては、広島高速道路やそれに接続する幹線道路による交通の分散など、円滑化に向けた取り組みを着実に進めることが重要であると考えております。  引き続き、広島駅周辺の交通渋滞対策につきましては、広島市を初め、関係機関とのさらなる連携・協力を図ってまいります。 10 ◯議長(林 正夫君) 教育長榎田好一君。         【教育長榎田好一君登壇】 11 ◯教育長(榎田好一君) モンスターペアレント対策について、二つのお尋ねがございました。  まず、モンスターペアレントへの対応と現場教員に対するサポート体制についてです。  学校における保護者の苦情や要望に対しまして、その趣旨を受けとめ、必要に応じて、児童生徒への指導方法の見直しや学校体制の改善を図ることが大切であります。  しかしながら、保護者の非常識な要望や、恫喝や暴力による強要などの理不尽な要求に対しましては、毅然として拒否し、状況によっては警察への相談や通報を行うよう指導しているところであります。  また、こうした保護者への対応に当たりましては、担当者が一人で対応するのではなく、校長を中心とした組織的な学校体制のもとで行うよう指導しているところであります。  教育委員会といたしましては、学校が適切に保護者対応を行えるよう、保護者とのコミュニケーションのとり方や協力関係のつくり方など、具体的な事例に基づいた実践的な研修を実施しているところであります。また、学校での対応が困難な事例が生じた場合には、法的な問題への対応を含め、相談に応じる体制をとっているところであり、今後も引き続き、市町教育委員会や学校に対して必要な支援を行ってまいります。  次に、親学の勧めについてです。  親は、子供に基本的な生活習慣を身につけさせることや、自制心、自立心などを養う上で、重要な役割を担っております。一方で、教育モニターアンケートでは、子供との接し方がわからない、子育てに自信が持てないなどの悩みを持つ親の実態が見られます。  教育委員会におきましては、これまで、家庭教育の重要性について普及・啓発するフォーラムの開催や、子育ての参考となる情報を記載した家庭教育手帳の配布などを通して、家庭教育の充実を図ってまいりました。  来年度からは新たに、親の役割や責任を自覚し、自信を持って子育てに取り組むことができるよう、親の教育力を高める学習プログラムを活用した家庭教育応援プロジェクト事業を実施することとしております。この事業は、身近なエピソードをもとに、子育てについて学び合う参加型の出前講座を行うとともに、学習プログラムを活用できる講師を養成し、より多くの親が参加できるよう、学習機会の充実を図るものでございます。  今後とも、こうした取り組みを通して、親の教育力の向上を図り、家庭教育の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。 12 ◯緒方直之君 議長……。
    13 ◯議長(林 正夫君) 再質問を許します。緒方直之君。 14 ◯緒方直之君 カジノ・エンターテインメントについて、再質問をさせていただきたいと思います。  正直、この質問をつくっているときに、これは議場でやじが飛んできたりとかするのではないかとおびえながらつくった質問であったのですけれども、ただ、私は、ここに広島のこの現状を突破する可能性がもしかしたらあるかもしれないと、そういう思いを込めて、今回この質問をつくらせていただきました。  その中で、やはり私としては、こうしたカジノ・エンターテインメントの可能性について、この広島県のトップである知事御自身は、どのような感想をお持ちになっておられるのかについてお聞かせいただきたいというふうにも思いますし、もちろん、過去の記者会見でも、今後の法整備を踏まえてという御発言はされていらっしゃるのですけれども、今こうした動きがある中で、将来的には、国の動向を踏まえて、考えてもいいというお考えがあるのかどうか、それとも、はなからこんなものは広島にはそぐわない、難しいだろうという厳しい御認識をお持ちなのかどうかということも、もしおっしゃることが可能であれば、お伺いをしたいと思います。  そして、二点目は、私は、質問の中で、オブザーバーとして参加されてどのような感想を持っているかということで御質問をしました。今後、法のあり方を研究して、有識者等から意見を聞いてとかいうのではなく、オブザーバーとして参加したその生の声をもう少しお聞かせいただきたい。実際に、ほかの県から、温度差はあったというふうにございましたけれども、何とかやりたいという声もあったのか、あるいは、いや、もうこれは本当に厳しいですねという声もあったのか、そこら辺について聞きたかったので、オブザーバーとして参加されて、現場に出られた感想をもう少し詳しく教えていただければというふうに思います。  そして、三点目は、確かに、今後国の法整備等が進んでいって、では、カジノ、ゴーだと、行こうと、できるというふうになったときに、では、広島もそういうことをやっていこうかというのでは、私は、遅いのではないかという気がするわけでございます。こうした一大プロジェクト等が将来可能になったときには、それに向けて広島は、もう準備万端ですと。  この協議会には、中国地方から参加しているのは、オブザーバーとしてですけれども、広島県だけであります。参加していたのは、たしか広島県だけであったと思います。中国地方の中での連携を図る際に、広島がイニシアチブをとりたい。そのために広島県は、もう終わったのですけれども、協議会等にも参加して、情報収集等も行ってきたということが言えるのではないかと思います。  そういった意味では、県庁内に、本当に少人数でもいい、意見とかが言い合えるような委員会的なものができて、そして、将来それがPT─プロジェクトチームなどに進んでいくような発展性のあるもの、最初は少人数からでもいいので、有志を集めて、そうした議論が行える場所づくりも行っていただければというふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか。  以上、三点について、再質問を行わせていただきます。 15 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。政策企画部長小中正治君。         【政策企画部長小中正治君登壇】 16 ◯政策企画部長(小中正治君) まずは、研究会での議論でごさいますけれども、先ほども御答弁いたしましたように、観光客の誘致でございますとか、観光産業の育成など、経済効果や雇用の増加などの面において大変な効果があるということにつきましては、参加しておられる県の考え方としては一致しております。  一方で、先ほども御答弁いたしましたように、やはり、刑法上の犯罪ということで賭博につきましては位置づけをされておりますので、そういう点も含めまして、やはり、青少年の健全育成の問題とか、あるいは国民生活、県民生活への影響もかなりあるというような懸念の声も、その研究会の場では随分出てきてございます。そういうマイナスの面をどれくらいクリアできるかということが、大きな課題として研究会では指摘されたところでございます。  したがいまして、県といたしましては、先ほど議員からもございましたけれども、国の合法化の動き等も踏まえまして、まずは、刑法をどうクリアするかということがございますので、所管する省庁を明確にすることが必要であるのではないかと思っております。それとあわせまして、国の議論を踏まえ、各方面の御意見をお伺いする中で、プラス・マイナスの両面から研究してまいりたいと、このように考えております。 17 ◯議長(林 正夫君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十一分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時二分開議 18 ◯議長(林 正夫君) 出席議員五十九名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。砂原克規君。         【砂原克規君登壇】 19 ◯砂原克規君 皆さん、こんにちは。自由民主党広島県議会立志議員会の砂原克規でございます。  早速、質問に入らせていただきます。  さて、団塊の世代は、日本の社会経済の変動の中でこれを支え、大きく変えていきました。今、世代を超えて共感を呼んでいる映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の時代、昭和三十年代の貧しくとも心豊かな時代を経て、受験戦争を経験し、やがて企業という運命共同体の中で企業戦士として必死に働き、経済発展をもたらしてきました。  しかしながら、彼らの大量退職に直面する現在、少子・高齢化、人口構造の変化に伴い、医療・介護、そして社会保障制度など、国民の安全・安心にかかわる社会システム全般に制度疲労を起こしていることも事実であります。  また、税収の伸び悩みや過去の公共投資のツケなどは、国だけでなく、地方の財政に大きな負担をもたらしており、抜本的な制度改革、すなわち国と地方の事務事業、財源の枠組みを国に追従することなく、根本的に変える全国的な動きをする必要があります。  本県においては、知事を初め執行部において予算編成に大変苦慮されていることはよく理解しております。そうした中でも最善策を考え、県勢の発展や県民福祉の向上を目指し、予算編成をすることが求められております。  さて、本県財政が、毎年度、多額の財源不足が構造的に発生する状況になったため、平成九年に財政健全化計画を策定して以来、長年、財政の健全化に取り組んでまいりましたが、財政破綻の危険性は依然として抱えたままであります。現在は、財政健全化に向けた新たな具体化方策によって、平成十九年度から二十一年度までの財政健全化に向けて取り組んでおりますが、この計画では、昨年度実施した事務事業総点検による事務事業の廃止・縮小や大幅な公共事業のカットとともに、職員の給与カットも継続して行うとされていました。  今や財政問題は県民の周知するところであり、事務事業の見直しやカットについては、不承不承ではあるものの、一定の理解は得られてきていると考えます。  しかし、今回のさらなる財政健全化策も、一昨年の職員組合との交渉の結果、計画は当初から見直しを余儀なくされてしまいました。計画に掲げた県民サービスに直結する事業見直しは実施しておきながら、県の内部事情によって職員給与の削減計画を変更してしまったことは、県民の理解が得がたく、残念としか言いようがありません。さらに、今後、給与カットの見送りや圧縮による財源不足額を県当局の言うとおり削減できず、県民サービスにしわ寄せを行うようなことがあれば、県民の理解はさらに厳しくなっていくのではないでしょうか。  我々県議会に対しても、計画が簡単に覆されるようでは議会のチェック機能がきちんと働いていないのではないかと、厳しい御意見をいただいております。  本県財政の健全化は、県政の最重要課題であり、知事には、一度策定した具体化方策は必ずやり遂げるという強い姿勢を県民に示していただきたいのであります。  また、県民の理解を得るためには、県当局としては、並々ならぬ努力が求められており、財政健全化によって県民への行政サービスの低下が起こらないよう、職員一人一人が全力で職務に努め、県民の合意を取りつけていく必要があると思います。そのためにも、人件費の圧縮とさらなる行政効率の向上の両立を目指した県政運営を行っていく必要がありますが、その際は、行政効率向上のためとして、単なるアウトソーシングや指定管理者制度の導入といった代替策に走るのではなく、組織運営の原点に立ち返って、少数精鋭により労働効率の向上を図るシステムづくりを行っていただきたいと考えます。  以上、意見を述べさせていただき、質問に入ります。  質問の第一は、現行の地方交付税制度と財政再建についてであります。  地方交付税の目的とするところは、皆様御存じのとおり、地方自治体の財政力の格差によって財源が不均衡化し、自主的な運営に支障が出るのを是正するため、国が各自治体に対し財源を再配分することにより、必要な財源の確保を担保しようとするものであります。  しかし、実際は、広島県で必要な一般財源を、地方交付税や県税収入などだけで賄われてはおりません。必要な財源が地方交付税で補てんされているのであれば、このような財源不足は発生しないはずであります。  では、なぜ財源不足が発生するのでしょうか。水準以上の県民サービスを行っているのでしょうか。あるいは、人件費が多いのでしょうか。または、公債費が多いのでしょうか。  私は、本県が水準以上の県民サービスを行っているとは思いません。知事が掲げておられた「日本一住みやすい生活県広島」構想は、まだまだ道半ばであると思います。また、人件費の削減も長く取り組んでおられますし、県債は着実に返済していかなければなりません。  では、一体どうすればいいのでしょう。  今次定例会中の答弁において、今後の財政状況については、現行の地方財政制度のもとでは、国のスタンスに大きく左右されるというのが実情であり、その国の動き自体が、国の歳出・歳入一体改革など不透明な部分も多く、現段階で財政健全化の見通しを確定的に示すことが困難であるということについては理解いただきたいという答弁がありましたが、不透明な部分も多くというのは、まさに本音の部分と思います。  しかし、県は、ここ十年間にわたり、同じことを繰り返しているように思います。投資的経費を削り、人件費を削減し努力したものが、県の財政再建に使われるのではなく、すべて国の財政再建に振りかえられているように思います。このままでは、今後も同じ結果になると考えます。  今や、交付税制度は疲弊して、その悪い部分ばかりが目立ってきているのではないでしょうか。  地方分権の時代が到来しているのであれば、まさに地方から現行の交付税制度を変革していく声を出すときが来ていると思います。  現行の交付税制度の課題をどのように考え、また、全国知事会等で国に対してどのように働きかけていくお考えか、そして、この課題のある地方交付税制度のもとで、県として財政健全化を進めていくためにはどうすべきとお考えか、知事にお尋ねいたします。  質問の第二は、少子化対策と子育て支援についてであります。  少子化の進行に伴う人口構造の変化は、経済成長の鈍化、労働人口の減少による企業活力の低下、税制や社会保障制度の陳腐化など、多くのひずみを招いていると考えます。  さて、我が国が出生率の低下と子供の数が減少傾向にあることを問題と認識し、対策を検討し始めたのは、平成二年であります。  平成元年の合計特殊出生率は一・五七となり、ひのえうまという特殊な要因もあり過去最低であった昭和四十一年の一・五八を下回りました。これを一・五七ショックと言いますが、このことにより、国は、平成六年にエンゼルプランを策定し、計画期間の平成七年度から十一年度までの間に、子育て支援を夫婦だけでなく、職場、地域社会など社会全体で支えていく事業に取り組みました。  しかしながら、平成六年に一・五〇であった合計特殊出生率は、平成十一年には一・三四まで低下し、その成果は上がりませんでした。平成十一年十二月に、少子化対策推進基本方針を閣議決定し、平成十二年度から十六年度までを計画期間とした新エンゼルプランを策定して、さまざまな事業を実施しましたが、平成十六年は一・二九と、さらに出生率は低下し、またしても歯どめをかけることはできませんでした。  そして、平成十八年には新しい少子化対策の策定、また、昨年十二月には「子どもと家族を応援する日本」重点戦略も取りまとめました。その内容は、育児休業制度などの就業と育児の両立支援策と児童手当などの経済的支援策となっております。  今までの経緯を考えますと、国の施策だけに沿うのではなく、県としてもこの問題を真剣に受けとめ、県独自の施策も織り込み、少子化の流れを変えていく必要があると考えます。  こういった視点から、三点質問させていただきます。  一点目は、子供を産み育てる心づくりについてであります。  近年では、少子化の影響で一人っ子や兄弟の少ない家庭が多くあり、身近に赤ちゃんがいないために、自分の子供が生まれて初めて赤ちゃんに接するという親も多いと聞きます。大阪保健センターの母親調査によると、自分の子を持つまでに乳幼児の世話をしたことのない母親は、昭和五十六年の三九・三%から、平成十二年には六四・四%にまでふえており、子供との接触経験や育児経験が不足した母親が多くなっていると言います。  さらに、平成十五年の民間研究所の調査では、中高生の六六%が乳幼児と触れ合う機会がないと言い、また、子供が欲しくないと答えた中高生の八割が乳幼児と触れ合った体験のない生徒であったと言います。  核家族化し、また、少子化が進展したことにより、従来であれば家庭で経験できた乳幼児との触れ合いができる場がなくなっている現在では、児童生徒が乳幼児と触れ合う機会を提供することさえも必要となってきています。  早くから、赤ちゃんとの遊び方や泣いているときの対応など、触れ合い体験を積むことは、将来、親になったときの育児不安や児童虐待の予防にもつながると言います。幼稚園や保育園などでのボランティアや保育体験、乳幼児サークルなどで、乳幼児やその親との触れ合い活動を行ったり、対談することなどは、効果があると言われています。  また、道徳教育や総合的な学習の時間などを中心に、子供を産み育てることの喜びや意義、生命の尊厳、家庭の役割などについて、子供たちの成長段階に応じた教育を行うことも大切ではないでしょうか。  子供を産み育てることのすばらしさ、楽しさ、大切さを実感・理解させる教育を推進していくことが、少子化対策の一つになると考えますが、現在、学校教育現場において、こういった視点からどのような取り組みを実施されているのか、また、今後どのように展開されていくお考えなのか、教育長に伺います。  二点目は、経済的支援による少子化対策についてであります。  我が国だけでなく、ヨーロッパ諸国においても、少子化対策は、経済的支援と、就業と育児の両立支援を二本柱として実施しています。  フランスは、その中でも最も先進的な国で、家族政策に関してはさまざまな制度を導入しています。私は、以前にもフランス式の所得課税を家族の員数によって決めていく家族除数制度や、扶養控除額の引き上げによる減税措置など、子育て世帯に対して広島方式の支援策を考えてはいかがかと提言させていただきました。  これまでの答弁は、税制による少子化対策は、現行では国・地方を通じた共通の制度として検討されるべき課題であり、さまざまな機会を通じて、国に対して積極的に働きかけるというものでありました。  確かに、支援策を実現するためには、その財源の裏づけが必要であり、基本的には国を中心に行うべきものかもしれません。  折しも、国においては、税体系の根本的な改革について検討中であり、与党税制大綱においても、少子化対策などに要する費用を踏まえつつ税体系の抜本的改革を行うとしております。今こそ、子育て支援策の一つを税体系に織り込む絶好の機会ではないかと思います。  例えば、鳥取県においては、直系三世代の住宅取得に対する不動産取得税の軽減措置を行うなど、三世代による子育て環境の充実を図るといった独自の制度をこのたび創設されると聞いております。  今までの状況とは違い、国も本格的に少子化対策を推進している現在、本県において、新たな税制面での子育て支援策を独自で創設することを検討するお考えがあるのか、また、広島発の新たな子育て支援策を、税体系に織り込む働きかけを国に対して行うというお考えはあるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  三点目は、子育て支援としての幼稚園に対する私学助成費の県費継ぎ足し制度についてであります。  子供を産み育てることをためらわせる理由の一つに、経済的な負担の大きさがあり、本県においても、経済的支援策の一つとして、乳幼児医療費の公費負担などを実施しております。  内閣府が実施した少子化社会対策に関する子育て女性の意識調査において、具体的に実施してほしい経済的な支援としては、保育料または幼稚園費の軽減が七割弱で最も多く、続いて乳幼児の医療費の無料化、児童手当の金額の引き上げとなっております。  しかし、本県においては、事務事業総点検の名のもとに、県費継ぎ足しを平成十九年度から三年間で三〇%削減する決定を下しました。  私は、本県が少子化対策に全力を挙げて取り組むと言うのなら、この補助金を削減するというのではなく、逆に維持することによって保護者負担の軽減につなげていくことが本来の姿ではないかと考えるのであります。選択と集中とは、そういったことではないでしょうか。  国においても、昨年六月に閣議決定された骨太の方針二〇〇七で幼児教育の将来無償化の検討を打ち出しておりますし、本県が作成しました未来に輝くこども夢プランにおいても、子育てに伴う教育費などの経済的負担を軽減すると明記してあります。  補助金の削減をこのまま続けますと、少子化による園児数の減少と相まって、各幼稚園への補助額が減ることとなり、保護者負担額の増加につながる可能性があります。  国からの助成額等がふえている現在、県費継ぎ足し額を削減するのではなく、維持することが、少子化対策としての子育て支援策の充実につながると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  また、多くの親たちが望んでいる保護者負担の軽減について、県として、新たな支援策を考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第三は、企業の国際化・グローバル化に対応した広島空港のあり方についてであります。  産業構造の変化や経済活動のグローバル化の進展に伴い、国際航空貨物は拡大の一途をたどっております。アジアを中心として、国際分業の展開を図る企業は、今後も国際競争を勝ち抜くため、よりグローバルな最適調達・生産システムを追求していくと思われます。企業は、既に国内だけを相手にしていればいいという時代は終わり、全世界を相手にしたジャストインタイム納品の拡大、そして、物流面での輸送費用と在庫費用を合計したトータルコストをより重視する時代に入っており、今後も国際航空貨物輸送への選好が強まってくるのではないかと考えます。  県内には、世界戦略を持ってグローバルに展開する優秀な企業が数多く集積しております。そういった企業は、技術的にコアとなる部材を日本から、一般的な部材をアジア近隣諸国から調達して、アジアの工場で組み立て、完成品を日本国内に納品しています。また、先端産業分野を中心に、アジア諸国から部材を輸入して、それを組み立てて製品を輸出するといった構造も定着しつつあります。  現在、広島空港は、就航率向上を図るために高度計器着陸施設─CAT-IIIaを整備し、平成二十年度から運用開始する予定であり、空港機能がさらに高まってまいります。  広島空港は、国際定期線の誘致や東京便の利便性向上を志向することは当然ですが、これからは物流拠点空港も目指し、成田空港や関西空港へ圧倒的に流れている国際航空貨物を少しでも広島空港へシフトさせ、文字どおり広島経済の窓口となり得る物流機能を備え、広島空港の空と、広島港や福山港などの海とのツーウエーの機能強化を図っていくべきと考えます。  私は、今後、ますます拡大が見込まれるアジア近隣諸国との物流を踏まえ、空港に人・物・情報が集まり、それらが発展する基地として整備する国際エアカーゴ構想を策定してはいかがかと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  また、県内外の企業から利用される空港とするためには、中国横断自動車道尾道松江線や東広島呉道路、広島都市高速道路など、高規格道路のネットワークを早期に完成させることが求められています。  財政健全化の中で不透明な時代ではありますが、県勢を活性化させるためには、国際エアカーゴ構想など、将来に向けた構想・戦略を県民に明確に示すとともに、それに対応した基盤整備をおくらせることなく、最優先で取り組むべきと考えますが、あわせてお伺いいたします。  質問の第四は、広島市との連携についてであります。  一点目は、広島駅周辺の交通渋滞の解消のための道路整備についてであります。  本日の午前中に、緒方議員から、地図を交えてわかりやすく、新球場整備後の広島駅周辺の交通渋滞対策について質問がありましたが、これは広島市にとって重要な問題であり、重なるかもしれませんが、視点を変えて、私も質問させていただきたいと思います。  平成二十一年春には新球場が完成しますし、広島駅の周辺においても、それぞれの市街地再開発事業も動き出しました。さらには、広島駅北口では、二葉の里地区のまちづくり計画が検討されるとともに、平成二十四年度完成に向けて、広島高速五号線の整備も進められております。  広島駅周辺において、広島都市圏の機能強化に直結する大型事業が、いよいよ進み始めたと感じております。  しかし、これらの大規模事業が実現すれば、広島駅周辺の交通渋滞が一層深刻なものとなるのではないかと危惧しております。新球場の周辺整備も、午前中にもありましたが、しっかり頑張るという答弁でありましたけれども、現計画で果たして機能するのかと心配しております。  完成まであと一年しかないことをかんがみ、国土交通省、県、県警、市が連携して渋滞や駐車場対策について協議していただきたいと考えます。  また、広島駅西高架橋と広島駅北口前を通る都市計画道路常盤橋若草線についても、今でさえ駅利用者のバスやタクシー、マイカーの利用が多く、慢性的な交通渋滞を起こしているのに、広島高速五号線の出入り口が接続した場合、今以上の渋滞が懸念されます。せっかく広島高速五号線を利用して広島市内中心部に向かおうとしても、肝心のおり口で渋滞に巻き込まれ、広島市内中心部へ行くまでに時間がかかってしまっては意味がありません。  こうした問題を改善するために、例えば、広島高速五号線の出入り口交差点の立体交差化を早期に検討・着手するとか、広島駅周辺においてJRを挟んだ両地域を結ぶ道路の整備などを検討する必要があると考えます。  こうした道路整備を行うことで、広島都市圏の中枢拠点性の向上が図られるばかりか、プロ野球開催時の渋滞緩和にもつながると考えますが、広島駅周辺における道路整備について、現在の取り組み状況と、二葉の里地区など、新たな開発にどのように対応されるおつもりか、御所見を伺います。  二点目は、ユニタール広島事務所や広島市との連携についてであります。  国連機関の一つであるユニタール広島事務所は、アジア太平洋地域の開発途上国や紛争国の政府関係者、学識経験者、民間の代表者などを対象に、世界遺産の管理と保全、海洋と人間の安全保障、紛争終結後の復興などに関する研修を企画・実施しております。  これまでも、研修や国際会議等を開催し、諸外国からも多くの人々を招致し、また、県民向けの講演会も三十回を超えて開催されております。また、今後、組織改編を行い、広島事務所の役割強化、グローバル化を図り、機関としての影響力も増大する方針のようであります。  県は、平成十五年に策定したひろしま平和貢献構想に基づき、年間一億円を超える活動支援をし、この機関と連携を図っていることについて私も賛同するものであります。  ここで、さらに進めて、このユニタール主催の事業に絡めて、広島に来られた各国の人々と広島県民・市民が交流する事業を行い、広島をアピールしていけば、観光振興や国際交流の面からも、その効果は大きなものになるのではないでしょうか。
     過去にも、本会議で指摘があったように、広島市とユニタール、県との連携は、余りうまくいっていないようであります。これからは、ユニタールが拡大基調にあることを踏まえ、今まで以上に一致協力して支援し、その効果を引き出していくべきではないでしょうか。  県は、今後、ユニタールの活動をどのように支援し、その効果を引き出していこうとお考えなのか、また、広島市との連携も必要と考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  三点目は、広島西飛行場の今後のあり方についてであります。  広島西飛行場のあり方については、昭和六十一年に新空港の建設が決定されて以来、これまで長い間、さまざまな議論がなされてまいりました。現在の広島空港の開港に伴い、廃止を前提に議論されておりましたが、地元経済界や広島市などから機能存続について強い要望があり、県もその要望を受け入れ、県管理空港として、また、我が国初のコミューター専用空港として、平成五年に広島西飛行場として開港したのであります。その後、新潟や鳥取、南紀白浜、松山、高知など多くのコミューター路線が開設されましたが、航空事業者の採算の問題もあって、今は宮崎と鹿児島の二路線を残すのみであります。  この広島西飛行場については、広島市では、広島都市圏の重要な都市機能として位置づけられており、羽田空港拡張に伴う東京便の就航を目指しておられます。  一方、広島商工会議所においては、昨年六月に、東京便は広島空港に集約し、広島西飛行場については、将来の州都を目指した公営の州都便を実現すべきと提言されております。  私も、州都広島を目指すのであれば、都市に近接した広島西飛行場は大変魅力的であり、現機能は残すべきと考えますが、コミューターの現路線の利用者は年々減少傾向にあり、平成二十三年春に九州新幹線の全線開通が予定されていることを考えますと、コミューターの将来見通しは極めて厳しいものと言わざるを得ません。  また、広島市は、秋葉市長が昨年九月十八日の記者会見において、東京便に関する判断の時期的なめどについて質問を受け、羽田空港の第四滑走路次第によって、その枠が取れるかどうかという一つの節目として、準備を進めていくということを決めていたわけですから、そのとおりに今でも動いていますと述べられており、このことは市のホームページにも公表されています。  羽田空港の第四滑走路の供用開始は平成二十二年十月の予定ですが、実際の発着枠の配分は、それよりも早く行われることを考えますと、時間的な余裕は余りないと考えます。  私は、広島西飛行場の今後のあり方について、早期に広島市と協議し、広島市の政策決定を促す必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。また、県としても、広島西飛行場の将来像をどのようにするか決定すべき時期が来ていると考えますが、あわせてお伺いいたします。  終わりに、財政状況が厳しく、先行き不安な地方自治の時代が続いており、道州制という実態の確定しない新たな要素によって、県行政は非常に萎縮してきております。決算ベースのプライマリーバランスをとっていく施策は大事なことだとは思いますが、県民生活や県民福祉の向上をないがしろにしてはならないと思います。  知事及び当局は、常に県民目線で施策展開を図っていかれることを切にお願いいたし、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 20 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 21 ◯知事(藤田雄山君) 砂原議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、現行の地方交付税制度と財政再建についてお尋ねがございました。  地方交付税は、地方固有の財源であり、本来、地方が自主性を損なわずに標準的な行政サービスを提供するため、財源を保障する機能と財源を調整する機能を持つものでございます。   平成二十年度当初予算案におきましても、本県の地方交付税と地方交付税の振りかえである臨時財政対策債を合計いたしますと、一般財源総額の三割以上を占めるなど、財政運営上重要な財源となっております。  しかしながら、近年、県税が減収になっても、それを補うべき地方交付税が増額されないなど、財源保障機能が十分に機能していないこと、中でも、三位一体改革の名のもとに、一方的に地方交付税が大幅に削減されたことなどにより、本県や県内市町を初め、全国の多くの自治体は、厳しい財政運営を余儀なくされているのが実情でございます。  こうしたことから、地方の自立的・安定的な財政運営を図っていくためにも、十分な地方交付税総額の確保や地方交付税の財源保障、財源調整の両機能の回復などが図られることが重要であり、全国知事会等とも連携しつつ、引き続き、国に働きかけを行ってまいりたいと考えております。  その一方で、国・地方を通じた厳しい財政状況のもとで、本県としても、みずから取り組むことができる努力はすべて取り組むという姿勢が重要であり、歳出・歳入の徹底的な見直しを行うなどの財政健全化のための取り組みにつきまして、引き続き、全力を傾注してまいる所存でございます。  次に、税制面での新たな子育て支援策についてのお尋ねがございました。  少子化対策につきましては、地方公共団体が取り組む子育て支援策にとどまらず、税金や年金保険料等の負担軽減を含め、国・地方を通じた社会保障制度の全般にわたる抜本的な対策を講じていく必要があると認識をいたしております。また、国全体の施策として、一貫した長期・継続的な取り組みが必要であり、税体系を含む根幹にかかわる部分は、国全体の視点から制度を構築すべきと考えております。  このため、本県では、これまで主要事業提案などを通じて、海外の例も参考に、子供の多い家庭に対する所得税の軽減措置など、抜本的な税制の見直しを進めるよう提案してきたところでございます。  国におきましては、去る一月二十五日に社会保障国民会議を設置し、年金、医療、少子化問題など、今後の社会保障政策のあり方について幅広く検討を開始されており、今後は、これらの検討結果を踏まえ、政府税制調査会の場等において、国・地方を通じた税体系全体の議論がなされる予定となっております。  県といたしましては、こうした動向等も十分踏まえつつ、全国知事会とも連携を密にし、地方公共団体として、必要となる子育て支援策や地方税財源の充実強化につながる税体系の構築に向けて、国に対して積極的な働きかけを行うとともに、子育て家庭や次の世代の人々が安心と喜びを持って子育てができる広島県づくりに全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、企業の国際化・グローバル化に対応した広島空港のあり方についてのお尋ねがございました。  近年、本県産業のグローバル化の進展に伴い、広島市内に物流大手による国際航空貨物の集配拠点が開設されるなど、国際航空貨物のウエートは年々高まっております。  しかしながら、現在、広島空港の国際路線は、コンテナの搭載ができない小型機材による運航となっていることから、県内の国際航空貨物のほとんどは、関西、成田等の他空港を利用している状況にございます。  県といたしましては、今後、国際線の充実が進む広島空港を活用することにより、県内企業の物流コストの削減などの効果が期待できると考えております。  このため、今年度、中国地方を対象に行われている国際物流機能整備のための地方空港の活用方策調査に参画し、荷主企業、フォワーダーに対するニーズ調査や、広島空港の課題抽出などの検討を進めているところでございます。  今後、コンテナが搭載できる大型機材の就航を実現するため、旅客を含めた利用促進に努めるとともに、将来的な物流拠点空港としての可能性を探ってまいります。  また、空港の機能強化に向けた基盤整備につきましては、戦略的に取り組んでおり、来年度予算においても高速道路基盤などに重点配分し、引き続き、尾道松江線や東広島呉自動車道並びに広島高速道路など、幹線道路の早期整備に取り組んでまいります。  次に、広島西飛行場の今後のあり方についてお尋ねがございました。  県といたしましては、東京便などの定期便については、広島空港へ集約し増便を図ることが県民の皆様の利便性向上に有効であると考えております。  一方、広島西飛行場については、広島南道路の都市計画が橋梁方式へと変更されたことに伴い、滑走路を短縮する必要が生じるため、南道路の工事に影響を与えないように再編基本計画を策定しているところでございます。  こうした中で、広島市においては、広島西飛行場への東京便誘致を進めておりますが、羽田空港の再拡張事業は、平成二十二年十月の供用開始に向けて既に工事が本格化しており、再拡張後の運用に関しても具体化しつつあることから、東京便に関する見きわめをする時期が迫りつつあると考えております。  広島西飛行場の将来像を決める時期につきましては、羽田空港の再拡張や九州新幹線の全線開通などが重要な判断要素となると考えておりまして、県といたしましては、適切に対応してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 22 ◯議長(林 正夫君) 県民生活部長山本航三君。         【県民生活部長山本航三君登壇】 23 ◯県民生活部長(山本航三君) 幼稚園に対する私学助成についてお答えを申し上げます。  幼児教育は、子供の心身の健やかな成長を促す上で極めて重要なものであり、これまで本県の私立幼稚園は、幼児教育の振興に大きな役割を果たしてきたところでございます。  近年、家庭や地域の教育力が低下していることから、各幼稚園では、幼児期のさまざまな発達課題に対し的確な対応が求められており、県といたしましても、来年度、私立幼稚園連盟が取り組む実践的な研究について、新たに助成するとともに、教職員の研修事業等についても、引き続き支援することとしております。  一方で、平成二十年度の園児一人当たりの経常費助成の単価につきましては、昨年度の事務事業総点検に伴い、県の継ぎ足し額が減少いたしましたが、国庫補助金や地方交付税措置の増額があったことから、今年度に比べわずかながら増加しております。引き続き、私立幼稚園関係者の方々に御理解をいただくよう努めてまいりたいと考えております。  今後とも、幼児教育の充実を図るため、私立幼稚園関係者の方々と連携し、保護者負担の軽減と教育条件の整備・向上に努力してまいります。 24 ◯議長(林 正夫君) 土木部長大野宏之君。         【土木部長大野宏之君登壇】 25 ◯土木部長(大野宏之君) 広島駅周辺の交通渋滞解消のための道路整備についてお答えいたします。  広島都市圏の中枢拠点性の向上を図るためには、広域交通の結節点であり、新球場や市街地再開発事業など、新たな開発が進む広島駅周辺の道路整備の充実が重要な課題であると認識いたしております。  このため、JRを挟んだ両地域を結ぶ道路整備として、広島高速二号線並びに併設街路である都市計画道路矢賀大州線の整備が広島高速道路公社及び広島市において進められており、北部方面から新球場へのアクセス向上に寄与することとなります。  また、高速五号線が接続される広島駅新幹線口地区につきましても、都市計画道路常盤橋若草線の拡幅などを広島高速道路公社及び広島市において行い、交通の円滑化を図ることとしております。  さらに、新たな開発動向を踏まえた交通需要への対策につきましては、五号線出入り口周辺道路の機能強化など、さらなる対策が必要と考えております。  今後、国、県、広島市等で構成される広島周辺幹線道路網整備連絡協議会において検討を行うなど、広島駅周辺道路の機能強化・充実に向け、一層の連携・協力を図ってまいります。 26 ◯議長(林 正夫君) 総務部長松田浩樹君。         【総務部長松田浩樹君登壇】 27 ◯総務部長(松田浩樹君) 広島市と連携したユニタール広島事務所の支援についてお尋ねがございました。  ユニタール広島事務所は、中四国地方で唯一の国連機関であり、同事務所の活動への支援を通じまして、アジア太平洋地域の平和と安定に寄与する人材育成に貢献するとともに、広島都市圏の中枢性の向上や国際的ネットワークの拡大、平和のメッセージの世界への発信につながるものと考えております。  平成十五年の事務所開設以来、世界の約五十カ国から、外交官、NGO、学術機関の職員など、約千名を広島に招いて研修プログラムを実施してまいりましたほか、経済界を初め、幅広い参加者を対象とした講演会の開催なども行ってきているところでございまして、着実に成果を上げているものと考えております。  現在、ユニタール全体の組織改革の検討が進められていると伺っておりますけれども、広島事務所の役割の向上や人材育成機能の強化に向けて、引き続き、経済界等と連携して、研修プログラム実施や事務所運営への支援を行ってまいりたいと考えております。  その際、広島市に対しましても、財政面での支援の継続はもとより、ユニタールの活動の広報や市の平和関連事業のユニタールとの連携などについても、協力を求めてまいりたいと考えております。  また、このような支援にあわせまして、県民向け講演会の充実などによる講師や研修参加者と県民との交流機会の一層の拡充、あるいは、広島の人材、技術、施設を活用したプログラムの実施、こういったことなどにユニタール広島事務所と連携して取り組み、同事務所設置の効果を十分に引き出してまいりたいと考えております。 28 ◯議長(林 正夫君) 教育長榎田好一君。         【教育長榎田好一君登壇】 29 ◯教育長(榎田好一君) 子供を産み育てる心づくりについてのお尋ねがございました。  将来の親となる子供たちに、子供を産み育てることの意義や親の果たす役割などを学ばせることは、重要であると考えております。  現在、中学校の技術・家庭科や高等学校の家庭科において、家族や家庭生活のあり方を学ぶとともに、保育実習などを通して、乳幼児の発達や保育等について学習する取り組みを展開しているところでございます。また、総合的な学習の時間などにおいて、中学生、高校生が地域の保育所で、おもちゃづくりや絵本の読み聞かせを行うなど、幼児と触れ合う体験を行っております。これらの学習を通して、生徒は、子供と触れ合うことの喜びを実感するとともに、子供とのかかわり方を体験的に学んでおります。  次期学習指導要領においても、幼児との触れ合いなど体験を重視する方向で改訂が進められており、教育委員会といたしましては、学習指導要領の趣旨を踏まえて、子育ての意義についての理解を深め、実感できる学習活動が充実するよう指導してまいりたいと考えております。 30 ◯議長(林 正夫君) 引き続いて質問を行います。窪田泰三君。         【窪田泰三君登壇】 31 ◯窪田泰三君 自由民主党広島県議会良政議員会の窪田泰三でございます。  今次定例会における質問戦も中盤を過ぎ、さまざまな角度から活発な議論がなされてまいりましたが、どの質問も、将来の広島県を明るいものとしていこうという思いを込めたものであったと思います。私も、我が広島県の発展を祈念し、将来の広島県の姿を思い浮かべながら、何点か質問をしてまいります。知事を初め、当局におかれましては、積極的かつ前向きな御答弁がなされるよう期待をいたしまして、質問に入らせていただきます。  最初の質問は、地方分権改革の究極の姿と言われている道州制についてでございます。  一時期、道州制についての議論が大きく盛り上がり、活発な意見も交わされておりましたが、最近では、本当に道州制は実現するのかといった疑問の声も上がるようになってまいりました。  本県では、全国のトップランナーとして、分権型社会の構築に、知事を筆頭に取り組んでおられます。また、道州制の導入についてもシンポジウムを開催するなど、機運の醸成に努められております。  しかし、先般、地方分権改革推進委員会において、各省からの出先機関の見直しがすべてゼロ回答であったように、国の激しい抵抗により、今後の地方分権改革の実現も危ぶまれるような状況であります。  こうした中で、果たして国は、真の権限移譲による、自主性・自立性が確保された道州制の実現を図っていく気があるのか、知事のこれまでの国とのさまざまな機会を通しての実感をお尋ねいたします。  次に、道州制をにらんだ広域的組織の設置についてお伺いします。  道州制への移行をスムーズに進めていくためには、ブロック内の他県との連携強化を図っていくことが重要であることは、論を待ちません。  さきに開かれた道州制シンポジウムにおいても、北九州市立大学の矢田学長から、九州ブロックの取り組みについて報告がございました。「九州はひとつ」の理念のもと、経済界と九州知事会により、平成十五年に九州地域戦略会議を設置し、その中で、道州制の検討についても活発に議論がなされているとのことでございます。また、この戦略会議から派生し、平成十七年には九州観光機構が設立されるなど、九州が一体となった取り組みが具体の形として進められてきております。  一方、関西圏においては、圏域の二府七県四政令市と経済団体などにより、昨年七月、関西広域機構が設立されました。これは、圏域の各団体がともに考え、ともに行動することにより、広域連携の一層の強化と分権改革の推進を図ることを目的としております。そして、現在、この機構において、国からの権限移譲の受け皿となる関西広域連合の設置について、具体の検討がなされております。もはや、一極集中化した東京を追い越すことはできないが、首都機能が麻痺したとき、それにかわる機能が発揮できる関西になっていなければならないとの考えによるものですが、その積極的な取り組みに、私は感心をさせられました。  東北ブロックにおいても、昨年六月に東北観光推進機構が設立されるなど、各圏域で広域連携のための組織が設置されてきています。  振り返って、我が中国ブロックを見てみますと、確かにさまざまな協議会により会議はなされているようでございますが、ともに考えることはできても、ともに行動することには限界があると考えております。中国ブロックとしてのまとまりを考えたとき、北陸・信越のような地域と同様に、大変厳しい地域だと思います。  鳥取県では、鳥取自動車道の開通を機に、関西圏との関係強化を図るため、来年度、近畿ブロック知事会への加入、さらには、先ほどの関西広域機構への参画を予定されております。  これは、ひとえに中国ブロックとしてのまとまり、求心力がないからではないでしょうか。  中国ブロックがばらばらになってしまわないよう、関西広域機構のように、まずは、中国ブロックの行政の共通課題に、各県が連携して取り組むための中国ブロック機構を早急に設立する必要があるのではないでしょうか。そして、次の段階は、中国ブロック連合として、共通課題の解決に向けて実行していくこととなるのだと思います。  州都論やシンポジウムも必要でしょうが、これからは、道州制導入に向けた受け皿づくりが大事であります。その第一歩として、私の提案する中国ブロック機構の設立について、県のお考えをお伺いいたします。  質問の第二は、広島港の振興についてお尋ねしたいと思います。  まず一点目は、広島港の中枢性向上と利用促進についてであります。  これまで県は、平成十五年三月の広島港国際コンテナターミナルの供用開始にあわせ、港湾使用料の低減化と特別料金制を導入する一方、新規航路の直行便で広島港国際コンテナターミナルを利用する荷主に対して助成を行う海外定期航路誘致事業を展開するなど、ハード・ソフトの両面から広島港の機能強化に努めてこられました。  こうした中、広島港での平成十八年の国際コンテナ取扱量は、二十フィートコンテナに換算して十五万七千個と、全国で十二番目の取扱量となりました。中国・四国地方で唯一の中核国際港湾としての地位をしっかりと確保し、背後圏の産業を支える基盤として機能を果たしています。平成十九年のコンテナ取扱量については、上期のコンテナ取扱状況から推計すると、その目標は、ほぼ達成されると考えております。  しかしながら、香港、シンガポールを初めとする東南アジア諸港の取扱量の増大により、日本の港湾の相対的地位が低下する中で、スーパー中枢港湾ではなく中核国際港湾と位置づけられている広島港は、周辺ライバル港の後塵を拝することなく、どう生き残っていくかという大切な時期に来ております。  先般、北九州港のひびきコンテナターミナルを訪ねましたが、十数年前、日本海側唯一の水深十五メートル岸壁を擁する港湾として注目され、平成十七年に供用開始されましたが、港湾関連用地として埋め立てた土地も需要が少ないために企業用地として活用されようとしており、なかなか経営は厳しい状況にある印象を受けました。  このような状況の中で、県は、本県の活性化における広島港の役割についてどのように考えておられるのか、また、中国・四国地方唯一の中核国際港湾である広島港の中枢性を高めるため、どのような港湾振興策を講じていかれるのか、お伺いいたします。  質問の二点目は、港に親しめる回遊性のある遊歩道の整備についてであります。  現在、広島港においては、平成十六年の改正ソーラス条約及び国際船舶・港湾保安法に基づいて、港湾の保安対策が講じられています。国際港湾施設の保安確保のため、水域については、岸壁全面に必要最小限の制限区域を設定するとともに監視が行われ、また、陸域については、制限区域をフェンスゲートで囲い、警備員による出入り管理を行うことにより、関係者以外の立ち入りの制限及び監視カメラなどにより制限区域の監視が行われています。  宇品外貿地区においては、物々しい保安対策が実施され、様子が少し変わりましたが、一方では、平成十六年度から旅客船の係留施設、緑地、にぎわい施設といった施設を核に再編整備事業が進められてきました。  また、隣接する宇品中央地区は、臨海部の眺望性にすぐれていることや、既存の上屋・倉庫群といったポテンシャルを有しているため、にぎわいの場へ転換する要請がますます高まっています。  このように施設整備が着々と進む中、県民からは、宇品中央地区から出島地区へ向けてのウォーターフロントに散策などをする遊歩道がないし、港で釣り糸を垂れることができなくなったなどの声をよく聞きます。  もっと県民が港に親しめるように海と直接触れ合えるよう、宇品中央地区から出島地区へ向けてのウォーターフロントのにぎわい施設や緑地などを機能的に結び、遊歩道によって回遊性を高める必要があると感じています。
     港湾の保安対策が講じられる中、広島港において県民が港にもっと親しめる、回遊性のある遊歩道などの整備について、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いします。  質問の第三は、本県教育の振興対策についてであります。  我が国の近代教育制度が発足してから百三十年余り、この間、教育を取り巻く環境は著しく変化してまいりました。とりわけ戦後の教育は、教育基本法を根幹とし、新しい仕組みや先人の英知によって、我が国の教育水準を飛躍的に向上させ、今日の経済社会の発展に大きく寄与したところであります。  しかしながら、生活が豊かになる一方で、都市化や少子・高齢化、科学技術や高度情報化の進展、また、子供のモラル、学ぶ意欲や学力の低下、家庭や地域の教育力の低下などが指摘されるようになり、教育の基本理念をも含むさらなる改革が求められるに及んで、今や教育諸制度は大きな転換期を迎えております。  こうした中、一昨年には懸案の教育基本法の改正が行われ、次いで昨年はいわゆる教育改革関連三法が成立し、引き続き、具体的な制度設計や指針づくりに向けて、中央教育審議会や教育再生会議において議論が行われ、次第にその方向性が見えてきつつあります。  今後、本格的な知識基盤社会に向かい、国際的な競争も一層激しくなる中で、未来への先行投資である教育の重要性は、ますます高まってまいります。人々の知的活動や創造力を最大の資源とする我が国においても、また、地方においても教育に格段の力を注ぐ必要があります。  現在、国では、教育立国の実現を目指して、改正教育基本法で義務づけられた教育振興基本計画の策定を進めており、地方公共団体にもその策定が努力規定として位置づけられております。  本県では、既に「元気挑戦プラン」の第一の柱に、明日を拓く人づくりを掲げるとともに、全国的にも例を見ない人づくりビジョンの策定が、現在、最終段階にあります。しかし、これら既存の計画と、改正教育基本法にうたわれた本県における教育振興基本計画は、必ずしも同一ではないと、私は受けとめております。  本県の教育改革をさらに推し進めるためには、教育に特化した具体の行動計画を策定し、欧米諸国に比べても余りにも少ないと指摘されている教育投資についても、思い切った施策を展開していく必要があると考えます。  国の計画を踏まえ、これからの本県の活力を左右することになる、本県の教育振興基本計画をぜひとも策定すべきと考えますが、知事は、どのようにお考えか、お尋ねします。  二点目の質問は、保護者の教育費負担の公私間格差解消など、高校教育のあり方を検討する場の創設であります。  現在、国においても、教育バウチャー制度や高校の授業料無償化などが議論されておりますが、よくよく考えてみますと、福祉や医療の分野では、同じサービスに対する本人負担は、公立でも民間立でも基本的に同じであります。  御承知のように、私立高校の月々の納付金は、公立高校の三・五倍にもなっております。なぜ、教育だけが、とりわけ義務教育化している高校教育において、このような大きな格差があるのか、全く理解できないのであります。  本県の高校教育の質をさらに高めていくために、県立高校においても、平成十八年度から通学区域を全県一区とし進学者の学校選択の幅を広げ、公立対私立の間はもとより、公立対公立の間でもそれぞれの特色や教育の中身の面での競争を通じて、よりよい教育の提供に努めることになってきたところであります。  一方、県内の高校進学者数が、ピーク時の平成元年の六割にも満たない状況となり、学校の規模は平均的に縮小し、公私立ともに学校経営の効率は悪くなってきている状況下において、税金により経営が裏打ちされた公立高校と、そうでない私立高校とでは、経営上、歴然とした差が出ることになります。  こうした中で、平成二十年度予算案における私立高校に対する経常費助成は、事務事業の総点検の一環とはいえ、昨年に引き続き、生徒一人当たりの額は対前年比で縮減となっており、公私立間の格差は、縮小どころか、ますます拡大すると危惧します。  一昨年、二月定例会の本会議での質問の際にも述べさせていただきましたが、中山間地域の採算性が確保できない地域における学校はやむを得ないにしても、都市部を中心とした地域では、公立高校を地方独立行政法人化するなどして私学と同様に独立した経営により、魅力と個性にあふれる多様な教育が提供できる学校として生まれ変わっていくべきではないかと思います。  その際、学校を希望する生徒や保護者が、授業料格差で疎外されることなく、公立・私立いずれの学校も選択できるようにその格差の解消が不可欠であります。そういう意味では、教育バウチャー制度の実施により、公立・私立における生徒一人当たりに対する公費の投入を対等にして、学校間の競争を促し教育の質を高めることも、選択肢の一つであると考えます。  以上のことを踏まえて、本県の危機的な財政状況の中で、より投資効率がよく、かつ、県民の満足度が高い教育サービスの提供はいかにあるべきか、そのための条件整備として何が必要なのかなど、これらのことについて、公私立の役割分担や年度ごとの募集定員を協議している公私立高等学校連絡協議会という場ではなく、もっと県全体の大局的な見地から、制度改革を検討する協議の場を設けてほしいと念願いたします。知事の御見解をお伺いいたします。  三点目の質問は、専修学校教育の振興についてであります。  県内に八十七校ある専修学校は、職業教育、専門技術教育を行う教育機関として、本県教育の一翼を担っており、学生が実践的な職業能力や職業資格の取得を目指して学んでおり、かねてよりその多くは県内企業に就職し、本県の産業人材として活躍しております。  しかしながら、少子化の進展による大学全入時代の到来に加え、大学進学率の上昇に見られる大学志向の強まりなどにより、本県の専修学校の学生数は、今年度、一万四千五百八人と平成五年の二万三千八百五十人をピークに、大変な勢いで減少しています。  特に本県は、大学進学率が全国で第三位であり、全国平均の五〇%を大きく超え、五八%にも達し、専修学校生徒の数は、いわゆる札仙広福の都市間で比較した場合に、本県だけが大きな減少傾向を示しております。  専修学校は、学校教育法の上でも、第一条で定められた幼稚園、小・中・高等学校と異なり、経常費助成の制度もなく、しかも、その多くが私立で経営され、学生納付金を主たる財源としていることから、より一層、学生の減少が経営に直接的な打撃を与えます。  また、中四国地方における本県の中枢性の観点からも、専修学校という学びの場が質・量ともに多数存在することは、すぐれた産業人材を輩出するという機能に加え、専修学校で学ぶ学生が本県に集うという意味においても、地域の活力を大きく左右することになります。  このため、私は、県としても専修学校に対して、許認可という行政範囲を超えて、今後はもっと積極的かつ強力にかかわっていくことが必要であると考えます。  そこで、県としては、専修学校の意義をどうとらえ、今後、どのようにかかわっていかれようとしているのか、お伺いいたします。  質問の第四は、県民の安全と安心を支える警察体制の強化についてであります。  先日、猟銃の乱射による殺人事件が大きく報道されましたが、こういったニュースに触れるたびに、世界一安全と言われた日本の治安が揺らいでいるのではと危惧します。  かねてより、私は、こうした事態に適切に対処するためには、警察力の充実が必要不可欠であると思い、警察官の増員について、平成七年の九月定例会におきまして警察本部長に質問しました。広島県の治安を守るためには、果たして何人の警察官が必要なのか、そして、思い切った警察官の増員が必要ではないかとの提言をさせていただきました。これに対して、当時の武居本部長から、警察官一人当たりの業務負担を全国平均並みにするためには、千人の増員が必要である。広島県の良好な治安を確保するため、積極的に取り組むとの力強い答弁をお聞きしたことをはっきりと記憶しております。  この本部長答弁のとおり、警察本部はもちろん、藤田知事におかれましても、警察官増員に積極的に取り組んでいただき、さらに、我々広島県議会も、そのバックアップを行ってまいりました。  その結果として、この十二年間で、千名にほぼ近い八百十七名の大幅増員が実現しております。増員された警察官は、パトカーや交番、あるいは捜査部門へと配置することにより、パトロール活動や捜査力の強化を図られてきたものと理解しております。それゆえに、町中はともかく、住宅街においても、パトカーや警察官の姿を日に何回も見かけるようになってまいりました。地域住民の皆さんから、警察の犯罪防止に対する強い姿勢を感じ、安心だという声をよく聞きます。今後も、安全で安心な広島県を守っていくために、パトロールや捜査活動を、引き続き、しっかりやっていただきたいと思います。  さて、来年度予算に、広島市佐伯区内への警察署の建設用地取得の予算が計上されています。これによって、大都市、広島市における一区一警察署体制の導入に向けた警察署の計画的な整備がさらに進むことになります。  残された大きな課題は、広島東警察署の配置を見直し、南区における警察署の管轄区域を一本化し、広島南警察署の老朽化した庁舎の整備を行うことです。  中区に所在している広島東警察署については、管轄しております東区や安芸郡府中町からのアクセスが不便であることや、それらの地域で発生した事件・事故への迅速な対応が難しい状況にあります。  また、南区内には、東警察署と南警察署の二つの管轄区域が混在する状態であり、さらに、昭和三十九年に建築されて四十三年が経過している南警察署の庁舎は、狭隘で設備が古く、老朽化が著しく、職員の収容能力が限界で警察官をこれ以上配置することができず、地域の方々と協議していく場所もないなどの課題も依然として存在しています。  これらの課題を踏まえて、広島市における一区一警察署の実現に向けて、広島東警察署並びに南警察署の整備をどのように進められるのか、警察本部長にお伺いいたします。  最後の質問は、ことしの九月に広島市で開催されますG8議長サミットについてでございます。  ことし七月の洞爺湖サミットにあわせて、各国の下院議長による会議が開催され、日本初の開催地として広島が選ばれましたことは、大変に喜ばしいことでございます。  広島市では、市長を本部長に、先月、推進本部を設置され、市を挙げて準備に当たる体制を整えられたと聞いております。  一方、県でも、来年度当初予算に、県と広島市、経済界などで構成する協議会を設置し、機運醸成を行う経費を計上されております。会議そのものの準備などは、衆議院が中心となりますが、開催地として県と広島市がしっかりと連携し、諸準備に取り組んでいただきたいと思います。  この議長サミットに当たっては、各国の議長が集まられますが、同時に、各国からの報道機関も、この広島に多数来られることと思います。被爆地として平和のメッセージを全世界に発信していただきたいと思いますが、それだけではなく、広島の新鮮でおいしいもの、伝統文化、観光資源など、広島の魅力というものも、この機にしっかりとアピールしていただきたいと思っております。  全世界が注目するせっかくのチャンスであります。このG8議長サミットを活用した広島の魅力のアピールについて、県は積極的に取り組まれるお考えはないか、お伺いいたします。  国も地方も、財政状況は非常に厳しいものがあります。来年度の県の当初予算においても、乾いたぞうきんをさらに絞りつつ、藤田知事を初め職員が一丸となって、知恵と工夫によりつくり上げられたものと評価をしております。財政状況の厳しさは、なお続きますが、皆が一致団結し、強い思いを持って乗り越えていただくようお願いいたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 32 ◯議長(林 正夫君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 33 ◯知事(藤田雄山君) 窪田議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、道州制に係る国の取り組みに対する実感についてお尋ねがございました。  国におきましては、平成十八年二月の第二十八次地方制度調査会答申の中で、初めて道州制の導入が明記されたことを受けまして、昨年一月に政府の道州制ビジョン懇談会が設置され、現在、来月予定の中間取りまとめに向け、議論が重ねられているところでございます。  一方で、道州制に先駆けて、既に地方分権改革推進委員会におきまして本格的な議論が始まっている、各省庁の出先機関の抜本的な見直しにつきましては、現在、各省庁から、現行の組織体制を前提とした主張が繰り返し述べられているところでございます。  本県におきましても、これまで、市町への積極的な権限移譲を進める一方で、各省庁に対し制度改正や権限移譲、関与の撤廃など、さまざまな提案を積極的に行ってまいりましたが、いずれも各省庁の対応は厳しく、建設的な議論がなされる環境とは言いがたい状況にございます。  このような動きを勘案いたしますと、現在の第二期地方分権改革はもとより、その先の道州制までを見据えた大胆な地方分権への取り組みに対し、各省庁におきましては、極めて消極的な姿勢に終始していると言わざるを得ないのが実感でございます。  したがいまして、今後は、地方が一丸となって第二次改革の実現に向けて推進に努めますとともに、道州制の実現に向けては、各地域において一層活発な議論を展開し幅広く世論を喚起していく中で、国民的な支持を得ながら、国への働きかけを強めていくことが必要であるというふうに考えております。  次に、中国ブロック機構の設立についてお尋ねがございました。  道州制を展望し、国際競争力を有する自立した経済圏として、今後の中国ブロックの発展を図るためには、ブロック内の関係県が共通する課題について認識を共有し、連携した取り組みを進めていくことが極めて重要であると考えております。  こうした観点に立ち、これまで、中国地方知事会や中国地方開発促進協議会等においても、広域連携を大きなテーマとして幅広く調査研究や意見交換を行いますとともに、広域観光や過疎対策など、個別分野においても連携した取り組みを進めてきたところでございます。  また、現在、国土形成計画法に基づく中国圏の広域地方計画の策定に向けて、関係県だけでなく、国や広島市、経済界等とも連携しながら協議を重ねるなど、共同して作業を進めているところでございます。  さらに、来年度は、この計画の策定に伴い、現行の中国地方開発促進協議会を改組した上で、新たな推進体制を組織する一方、中国地方知事会と経済界の代表が一堂に会し、当地域が地域間競争に打ち勝ち、地域の特色を生かしながら、さらなる発展を遂げることを目的として、中国地域発展推進会議の設立に向けた取り組みを進めているところでございます。したがいまして、こういう場を通じて、今後、関係県や経済界等とも連携を深めながら、将来を見据えた中国地方の一体的な発展に向けて、取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、本県の活性化における広島港の役割と振興策についてお尋ねがございました。  日本全国に外航コンテナを扱う港が六十港以上ある中で、船会社が寄港地を選択し、集約する時代に入っていると認識をいたしております。  広島港は、中国・四国地方の中核国際港湾として、広島港から世界へを目標とし、背後圏と世界各国とを最適に結ぶグローバルゲートウエー機能を担うことが必要であると考えております。  これまで、広島港の中枢性を高めるために、ポートセールスや助成制度により航路誘致・拡充に取り組みますとともに、ターミナルの共同化による効率的な運営などを進めてまいりました。  その結果、県内輸出入貨物の県内港利用率は、十年前の二六%から五九%へと大きく上昇いたしました。  今後は、県外の輸出入貨物を広島港で中継する内航航路網を拡充するため、新たな助成制度を設けるなど、広域的な集荷促進に努めてまいりたいと考えております。  これらの施策を通じて、船会社に選ばれる港としてサービスの充実に努め、中国・四国地方の国際物流拠点として、広島県経済のさらなる発展に寄与してまいりたいと考えております。  次に、本県における教育振興基本計画の策定についてお尋ねがございました。  時代の大きな転換期にあって、元気な広島県を実現するためには、豊かな人間性と知識・技術を持ち、みずから考え、行動できる活力ある人材の育成が重要でございます。  このため、本県においては、平成十八年三月に策定した「元気挑戦プラン」において、人づくりを第一番目の柱に位置づけるとともに、さらに今年度、人づくりビジョンの策定を進めているところでございます。  一方、国では、教育振興基本計画の策定に向け、現在、中央教育審議会で目指すべき教育の姿として、義務教育修了までにすべての子供に自立して社会で生きていく基礎を育てること、社会を支え発展させるとともに、国際社会をリードする人材を育てることを掲げ、審議されているところであり、これは、本県の人づくりや教育改革の目指す方向でもあると考えております。  県の教育振興基本計画につきましては、国において間もなく策定される基本計画を勘案し、本県の「元気挑戦プラン」や人づくりビジョンなども踏まえ、今後の対応について検討してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 34 ◯議長(林 正夫君) 空港港湾部長塩崎正孝君。         【空港港湾部長塩崎正孝君登壇】 35 ◯空港港湾部長(塩崎正孝君) 広島港における回遊性のある遊歩道などの整備についてお答えいたします。  県民が水辺を自由に行き来し、海と直接触れ合え、その魅力を十分楽しめるように、広島港の宇品地区から出島地区へ向けてのウォーターフロントにおきましては、にぎわい施設や緑地、遊歩道等の全体計画を策定しており、それに基づき順次整備を行っております。  具体的には、宇品中央地区におきましては、広島市と共同で県営上屋を商業施設に利用転換し、人が交流する新たなにぎわい空間づくりを推進しています。宇品外貿地区におきましては、緑地の整備を行い、また、保安対策区域である宇品外貿埠頭は、旅客船の寄港や花火大会などのイベント開催時には県民に開放しております。  今後も引き続き、県民が港により親しめるよう、ニーズを踏まえ、港のにぎわいづくりに積極的に取り組んでまいります。 36 ◯議長(林 正夫君) 県民生活部長山本航三君。         【県民生活部長山本航三君登壇】 37 ◯県民生活部長(山本航三君) 二点についてお答えをいたします。  まず、高校教育の制度改革を検討する新たな協議の場の設置についてでございます。  県内の高校は、公立・私立とも、それぞれが特色ある学校づくりに努めながら公教育を担ってきたところでございます。  県といたしましては、私立学校の保護者負担の軽減を図るための助成を行ってきたところでございますが、関係者の方々から、私学助成の充実に向けた御要望をいただいているところでございます。  御指摘の、効率的で満足度の高い教育の提供のあり方につきましては、高校教育制度の基本にかかわるものでございますが、県といたしましても、これからの中長期的な生徒減少を踏まえ、真剣に考えていかなければならない課題であると認識しており、意見集約のあり方や手法など、これからの対応につきまして、国の動向も踏まえながら検討してまいります。  次に、専修学校教育の振興についてお答えをいたします。  専修学校は、実践的な職業教育や専門的な技術教育を行う教育機関として、多岐にわたる分野で即戦力となる人材を多数育成してまいりました。  しかしながら、現在、その生徒数は少子化の進展以上に減少するとともに、社会経済情勢の変化により、求められるニーズも刻々と変化してきていることから、大変厳しい環境に置かれているものと認識しております。  県ではこれまで、県内の専修学校等で構成する広島県専修学校各種学校連盟に対し、教職員の資質向上のための共同研修事業や、学校選択のための的確な情報提供活動を対象に助成をしてきたところでございます。  また、今後、若年未就業者の就業促進や中高校生を対象とした職業意識の形成など、新たな取り組みも始められようとしていることから、関係機関との連携を深めながら、効果的に実施されるよう支援を行ってまいりたいと考えております。  今後とも、連盟の取り組みに対して、引き続き、きめ細やかな支援を行い、本県の職業教育の推進に努めてまいります。 38 ◯議長(林 正夫君) 総務部長松田浩樹君。         【総務部長松田浩樹君登壇】 39 ◯総務部長(松田浩樹君) G8議長サミットを活用した広島の魅力のアピールについて御質問いただきました。  日本で初めて開催されますG8下院議長会議は、河野衆議院議長の強い思いにより、平和と軍縮に向けた議会の役割などを主要テーマに、世界最初の被爆地でございます、ここ広島において開催されることになったと伺っております。このことは、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を訴える本県にとりましても、大変意義深いものであると考えております。  この会議の成功に向けまして、県、市、経済界等で構成する協議会を設置し、歓迎機運を盛り上げ、おもてなしの心を持ってお迎えすることとしたいと考えております。  具体的な歓迎事業の内容につきましては、今後、協議会において検討されることとなりますが、衆議院の意向を十分に踏まえながら、本県の情報発信の機会としても十分に活用してまいりたいと考えております。 40 ◯議長(林 正夫君) 警察本部長飯島久司君。         【警察本部長飯島久司君登壇】 41 ◯警察本部長(飯島久司君) 一区一警察署の実現に向けた警察署の整備についてお答えをいたします。  だれもが安全・安心を実感できる広島県とするためには、県内における全刑法犯罪の半数を占める広島市の治安確保が不可欠であります。また、広島市西部地域におけます警察力の不足、行政区と警察署の不一致による不便性などを解消してほしいとの要望が県民の皆様から寄せられており、現在、一行政区一警察署体制の確立に向けて取り組んでいるところでございます。
     具体的には、まず佐伯区への警察署新設につきましては、平成二十年度でその用地の確保を図ることといたしております。また、広島東警察署の東区移転につきましては、事件・事故への対応や住民の利便性等を考慮した移転先用地の確保が課題となっております。  さらに、広島南警察署につきましては、老朽化が著しく、このままでは地震などの災害時における治安維持や救助活動の拠点としての役割に大きな支障が生じることも懸念され、加えて、警察署規模に応じた職員を収容できるよう、庁舎の建てかえを検討していく必要がございます。  今後、財政事情を見きわめながら、関係機関と必要な協議を行い、広島市の一行政区一警察署体制の早期実現に向け、努力してまいりたいと考えております。 42 ◯議長(林 正夫君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時三十六分散会 広島県議会...