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  1. 広島県議会 2006-09-02
    平成18年9月定例会(第2日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2006年09月25日:平成18年9月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十三分開議 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十二名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 3 ◯議長(新田篤実君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                  平成18年9月25日  広島県議会議長殿                                  広  島  県  知  事                                      (財 政 室)           9月定例県議会の追加議案及び説明書について  平成18年9月定例県議会の追加議案及び説明書を,別冊のとおり提出します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   平成18年9月22日  広島県議会議長 新 田 篤 実 殿                                   広島県人事委員会委員長 丸 山  明           条例案に係る意見について
     平成18年9月21日付けで,地方公務員法第5条第2項の規定に基づく意見を求められた次の条例案については, 適当と考えます。  県第97号議案 特別職等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例案中職員に関する部分 4 ◯議長(新田篤実君) 別冊はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。  お諮りいたします。ただいま報告の追加議案を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 5 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第九五号議案         至第三十六 報第二〇号               追県第一八号議案 6 ◯議長(新田篤実君) これより日程に入ります。日程第一、県第九五号議案 平成十八年度広島県一般会計補正予算から日程第三十六、報第二〇号 損害賠償額の決定についてまでの各案並びに追加議案を一括上程議題といたします。  この場合、知事から追加議案に対する提案理由の説明を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 7 ◯知事(藤田雄山君) ただいま追加提出いたしました議案は、県を相手とする行政処分取り消し等請求事件について控訴するための議案であります。  どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。 8 ◯議長(新田篤実君) これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。下原康充君。         【下原康充君登壇】 9 ◯下原康充君 おはようございます。私は、自由民主党広島県議会議員会の下原康充でございます。今次定例会の一番の質問の栄誉を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に感謝申し上げます。  まず最初に、台風第十三号の接近による豪雨によりお亡くなりになられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族や被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。また、県水道送水トンネルの崩落事故による断水により大変な影響を受けられました呉市及び江田島市の皆様にも心からお見舞い申し上げます。  これらの事態により、県民の安全で平穏な生活を維持するためには、電気、水道、ガス、交通などの基本的ライフラインの確保が重要であり、危機管理体制の充実が肝要であるという教訓を得たわけですから、県議会としても重要な課題として積極的に取り組む必要があると考えています。  今月六日には、秋篠宮家に悠仁親王殿下が誕生され、皇室にとって四十一年ぶりの親王誕生であり、健やかな成長をお祈りするものであります。少子化による人口減少が懸念される今日、国民の間に、子を産み、育てる喜びをとうとぶ機運が大いに盛り上がることも期待できる慶事であり、心からお祝いを申し上げます。  県は、広島県型の行財政改革や市町村合併・分権改革の積極的な推進など、さまざまな取り組みをされてきましたが、果たしてその成果はいかほどであったのか、県民のもとに成果は届いたのでしょうか。「秋風に虫も涼しき声になり」とならないよう、知事の御奮闘を期待して私の質問に入ります。  質問の第一は、九月補正予算の方針についてであります。  本県の経済情勢は、長引く不況を克服し、緩やかな回復が続いております。こうした明るい状況を背景に、今年度の県税収入は、当初予算に比べ、百億円程度の増収が見込まれております。本来であれば、こうした財源的な余裕を多少なりとも反映した積極的な補正予算を期待したところでありましたが、内容的には、極めて小粒な内容にとどまっているという感じがいたしてなりません。厳しい財政状況が続いているということは理解しておりますが、その中でも、きらりと光る攻めの事業が打ち出されなかったものかと残念に思うのであります。  まず、九月補正予算の編成に当たり、何を目玉として、どのような考え方で予算を組まれたのか、お伺いをいたします。  次に、災害の早期復旧について伺います。  今年度も、既に、七月の梅雨前線豪雨による庄原市など県北を中心とした、河川・道路の崩壊など多くの被害が発生し、また、先日は台風第十三号の接近による豪雨により消防団員一人が殉職され、新聞記者一人が行方不明となられたのを初め、広島市北部や安芸高田市、安芸太田町など県北を中心として、道路・河川の崩壊、はんらんや土砂崩れなどにより甚大な被害が発生いたしました。  今回の豪雨は、台風からの湿った空気の塊──湿舌が秋雨前線を刺激し、多量の雨を局地的に降らせたことにより、降り始めから三百ミリを超え、時間雨量七十五ミリを記録した地域も出る豪雨となりました。県西北部においては、昨年に続く災害であり、防災対策の充実が強く望まれるところであります。道路、河川、海岸堤防などの施設は、一度建設したからといって、永久的にその機能を維持できるわけではなく、適切な管理、補修によって初めて可能となります。トータルコストを考えると、被災後に復旧するよりも、事前に防災対策を十分に施すことが効率的であり、そうした考え方が重要だと考えます。  今回の災害復旧事業費などの補正は、七月梅雨前線豪雨災害への対応や緊急度が高い防災工事に対し、約三十三億円の予算が提案されております。県の総合計画における重要な柱の一つが、県民の暮らしの安心を守ることであることを思えば、被災箇所の復旧は、最優先で対応されるべき課題であります。  梅雨前線豪雨災害については、このたびの補正予算で対応されていますが、今回発生した台風第十三号災害の早期復旧のための追加補正などについてどのようなお考えか、知事にお伺いします。  三点目は、今後の県政運営について伺います。  先月、県が公表した平成二十三年度までの五年間の財政収支見通しによると、景気回復により県税収入の増加が期待されておりますが、それに伴う地方交付税の減少や、公債費、福祉医療関係費の増加などにより収支が悪化し、来年度以降、財源不足額は六百億円を超えて推移する予測となっております。  県では、平成九年に財政健全化計画を策定し、単独公共事業の半減に取り組んだほか、平成十二年には中期財政運営方針、平成十六年には第二次の方針を策定し、財政健全化に取り組んでこられましたが、具体的な方策が見えにくかったように思います。この間、公共事業や各種補助金の削減など、血のにじむような努力が続けられてきました。しかしながら、これまでの取り組みの結果が、なぜ、財源不足額の改善につながらないのでしょうか。今回の試算を見ると、今までの努力は一体何だったのか、成果は得られたのでしょうか。  平成十七年度末の県債残高は、一般会計ベースで約一兆八千億円と、歳出総額の二倍近くまで膨れ上がっており、また、平成七年度末には八千五百四億円であった県債残高が、ほぼ毎年一千億円ずつ増加し、十年間で二倍以上にも伸びているのであります。もちろん、これは財源不足を県債で補ってきたことが大きな要因でありますが、これまでの財政運営の考え方に問題があったのではないでしょうか。県の財政運営は、これまで県債に頼り過ぎていなかったか、むしろ自主財源である県税の収入拡大を最大の目的とした運営が必要だったのであります。東京都のように交付税不交付団体となることはかなわないまでも、努力をすることは必要であり、足腰の強い財政運営を目指すのであれば、税収の拡大が最も効果的であります。確かに、全国的な景気回復から最近は税収が伸びておりますが、これまでの反省として、県内経済の活力を高め、税収増を図るという基本的戦略がもっと必要であったのではないでしょうか。そうすれば、県債の借り入れ抑制、償還の促進も多少なりとも進んだはずであります。  知事は、今年度の当初予算の説明に当たり、早く財務体質を改善して、反転攻勢に出たいという願いを込めた予算であると説明されました。新たな具体化方策の策定に当たっては、知事の言われる反転攻勢を具現化する明るい展望が見えるものになると期待するものでありますが、税収増を図るため、県内経済を活性化させる取り組みを進めるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いします。  質問の第二は、広島県の大型プロジェクトについてであります。  これまで長い時間をかけて検討してきた広島県の中枢性を確保するための大規模プロジェクトの実施が、厳しい状況にあると知事から説明があり、大変残念に思っているところであります。  そこで、まず、エルミタージュ美術館の必要性について伺います。  知事は、今次定例会において、エルミタージュ美術館分館設置について、ことし開催した企画展をさまざまな視点から総合的に検証した結果、施設に関する初期投資や運営費に多額の経費を要するため、事業を継続的に運営していくことは難しい状況にあると説明されました。  芸術文化とは、人々の創造性をはぐくみ、心豊かな社会を形成するものであり、これまで培われてきた芸術文化を継承・発展させ、新たな芸術文化を創造していくことが、我々、今を生きる者の務めであると考えます。  芸術文化といった分野は経営的には成り立ちにくいものであり、お金で買えるものでもありません。むしろ、過度に経営を意識すれば商業主義に陥り、本当の意味での芸術文化をはぐくむことにはならないと思います。  知事は、郵便貯金ホールの購入を決断されましたが、経営面だけの検討ではなく、芸術文化は本県の中枢機能維持のために必要であるとして、高く評価されたと理解しています。また、経営の厳しい広島交響楽団に多額の補助を行っているのも、同様の考え方によると思います。しかし、なぜ、エルミタージュ美術館については、施設への初期投資や運営費にこだわり、事業の継続が難しいとされるのでしょうか。経費を縮減する方策を検討し、その上で一定の負担は公が負ってでも本県の中枢性を確保するといった決断が必要ではないでしょうか。  分館設置の目的は、二百五十万点に及ぶ世界の宝とも言える貴重なコレクションに直接接することができることであり、県にとって必要なものか、さらに言えば、我が国にとって必要か、世界的にも認知度の高い広島だからこそ設置できる施設ではないかという視点からも議論がなされるべきものであり、また、広島空港を通じた海外からの来訪者も期待できるものと思います。  芸術文化の分野での費用と効果額の関係は、費用は建設運営などのコストであり、効果額は入場料などの収益と県民への芸術文化的な波及効果、中枢性であり、収支の議論にのみ振り回されることなく、芸術文化に対する県としての崇高な理念が必要と考えますが、分館設置の本県としての必要性についてどのように考えておられるのか、知事にお伺いします。  二点目は、広島空港アクセス鉄道について伺います。  この問題につきましては、平成元年度に調査・検討を開始して以来、リニア鉄道から在来線型鉄道への方針転換もありましたが、その検討に余りにも長い年月が費やされ、これまで九億円近い経費が投入されてまいりました。  さきの六月定例会においても、我が会派の松井議員が質問を行い、ことし五月の知事によるJRへの要請を具体のスタートとし、スピード感を持って積極的に取り組まれる必要があると指摘いたしましたが、知事のお答えは、できるだけ早く事業が実現できるよう全力で取り組むということでありました。しかし、ここへ来て、JR西日本からは、ダイヤへの影響や新幹線と航空機との競合による損益面での判断などから、山陽本線の利用を拒む回答がなされ、今後、JR西日本の協力を得ることが極めて困難な状況となったということであります。  採算性確保のためには、山陽本線の活用が重要となりますが、なぜ今ごろになって、そのような基本的な問題が理由となるのか、全く理解できません。五月の知事の要請は、何の意味もなかったということです。六月定例会での積極答弁のわずか三カ月後に、このような事態に陥ったことは、余りに突然であり、長い間待ち望んでいた県民も戸惑うばかりであります。  これまで費やしてきた時間と経費の膨大さを考えれば、県の責任は非常に重いものがあります。事業の実現に当たっては、時代をつかむタイミングとスピードが必要であり、かつてのがんセンター構想の凍結を見てもわかるように、いたずらな引き伸ばしは、決して事業の実現にはつながりません。こうした姿勢が、本県の発展を阻害してきたのではないかと思うのであります。  スピード感やコスト意識を常に強調され、事業推進のリーダーである知事として、今回の事態の責任をどのように考えておられるのでしょうか。また、事業推進の可能性について速やかに判断したいということでありますが、このような状況となった今、知事の判断をどうされるのか、知事の明確な答弁を求めます。  質問の第三は、農林水産業、農山漁村の振興についてであります。  我が国は、古来から豊葦原瑞穂の国と言われており、環境的にも地勢的にも日本の最も望ましい姿として、これからもそうあるべきと思っております。  私たち日本人は、森林の民、つまり生かされている民族であります。自然と共生しながら、森羅万象に畏敬の念を抱き、家族を単位に集合しながら、国に家を構えて国家となったのであります。一方、世界の多くは、砂漠の民、生きる民であり、宗教、民族、思想あるいは経済等の利害により集合してできた国、ステーツなのであります。したがって、我が国の将来を決め、存亡を決す要因として農は極めて大事なものであります。世界の先進国の例を見ると、その多くは、さきの大戦以降、自給率の向上に努力し、農業を振興させてまいりました。何ゆえに我が国においてなし得なかったのか、このようなことを思いながら、農林水産業に関して何点か質問します。  まず、森林環境税について伺います。  県は、森林環境税の導入も含め、森林の公益的機能の維持・保全のための方策や財源確保などについて本格的に検討するため、県庁内組織──県民参加の森づくり事業検討会議を設置され、検討に入られました。  これまで一般質問などを通じて、森林の維持・保全のための新税導入について、我が会派の多くの議員が再三提案してまいりましたが、知事は、国の環境税の動向を踏まえながら慎重に検討すると答弁され続けてこられました。  御承知のように、中国圏内のうち、森林環境税を導入していないのは広島県だけであり、少し遅い感はあるものの、やっと我々の森林づくりに対する思いが通じたものと、このたびの知事の判断を受けとめております。  森林・林業を取り巻く環境は、採算性の悪化などから、森林所有者の林業への意欲が減退し、彼らの自助努力だけで適切に森林整備を進めることは困難な状況になるとともに、かつて生活の中で広く活用されていた里山林等は、人の手が入ることなく放置されています。そもそも森林の持つ効用や恩恵は、森林所有者や山村地域のみならず、県民全体が享受しているものであり、森林の果たしている役割や働きについて、広く県民のコンセンサスを図り、県民が一体となった取り組みを促進する仕組みづくりが急務であると考えております。  平成十七年度に県が実施した県政世論調査によると、本県の森林は、行政、森林所有者だけでなく、広く県民全体で担うべきであると回答した人が最も多くなっておりました。地域別の調査を見ると、備北地域などの中山間地域に住む方々と同様に、都市圏の人々も、森林は県民全体で守り、育てるべきだとの意識が強いという結果が出ており、森林の持つ公益的機能の維持、発揮のために、県民の協力は得られるものと考えております。  このため、すべての県民に広く薄く税などの負担を求め、その負担を通じて、森林の役割や重要性に対する認識を高めるとともに、多様な主体が参画しつつ、県民一体となって森林の保全や整備を進める必要があります。  つきましては、森林環境税を検討するに当たっての基本的な考え方を知事にお伺いいたします。  国は、攻めの農業の実現に向けた改革の加速を掲げており、平成十九年度から農政の一大改革として経営所得安定対策を実施しようとしております。一方、県は、農業経営の集約による大規模・企業的農業経営体、つまり担い手の育成と、農業施策を担い手に集中するという国と同様な方針を示しています。  しかし、我が県のように中山間地域を多く抱える県にとっては、攻めの農業ばかりでは解決できない課題も多くあります。  私は、平成十六年九月定例会において農業協同組合に関して質問し、農協を中心とした農業団体に、いかに県という行政体が積極的に関与し、支援できるかを問いただしました。農業従事者の減少・高齢化、耕作放棄地の増大など、我が国農業が危機的状況にあることは承知のとおりであります。特に、これまで小規模零細農家が担ってきた、中山間地域の農業地帯における持続可能な農業経営体の確保と地域の維持は、広島県が早急に取り組むべき大きな課題であります。  そこで二点目は、小規模農家の位置づけについて伺います。  いかに集落法人の設立を推進しようとも、参加しない、できない農家が存在しています。しかし、県の考えでは、そのような農家は、小規模農家、自給的農家と位置づけられ、農業施策の対象外とされています。多くは、農業経営に着目すると赤字でありますが、それを覚悟で先祖伝来の農地を維持し、地域を守るため農業を営んでおり、ひいては我が国の水資源や環境を守ることに寄与していると思うのであります。その上、少子高齢化により、次代を担う後継者の確保は困難となり、農地は次第に荒れつつあります。農業を効率的生産という一面だけでとらえるのではなく、総合的に把握し、判断する必要があるのではないでしょうか。  兼業農家は、トラクター、コンバインなど総額数百万円以上の機械投資を行い、農業を続けています。そうした現実に対して、県は必ず、法人化して効率化を図らなければいけないと指導するでしょう。しかし、広島県の小規模農家の農畜産物販売額を見ると、米で九割、野菜で五割、果樹で四分の三以上、全体では五割近くを担っています。視点を変えてみると、小規模農家も広島県農業の立派な担い手ではないでしょうか。農村地域に家があり、兼業農業を営める職場が確保でき、子供たちの教育や医療などの生活に必要な環境が一定程度整っていれば、兼業農業は継続されるのではないでしょうか。もちろん、機械投資の効率化を図る取り組みは必要と考えますが、地域によってはこうした農業形態も、農業・農村のあり方として認めてよいと考えますが、知事の御所見をお伺いします。  三点目は、集落法人の経営についてであります。  県は、持続可能な経営体として集落農場型農業生産法人──集落法人を設立し、農業施策を担い手に集中するとしています。広島県は、全国に先駆けて集落法人の設立を推進し、現在の設立数七十七は全国一であります。集落法人の経営状況を見ると、多くは黒字でありますが、設立時には営農機械や施設への多額の投資が必要であり、農林金融公庫や農協などから多額の借り入れを行っています。県内の平均的集落法人は、経営面積三十ヘクタール弱、組合員四十から五十名であり、金融機関からの借り入れは、平均で一千万円を超えており、法人によっては役員の連帯保証をつけている例もあります。集落法人は、中山間地域等直接支払いの受け皿となり、直払いの収入や、麦、大豆に対する各種交付金が経営の前提となっている法人も多く、これら直払いや交付金がいつまで存続するか不透明な状況で、積極経営か、安定経営かなど、経営方針については意見が分かれるところであり、将来の経営へ不安を抱く組合員も多いと聞いております。万が一集落法人が破綻した場合、金融機関からの借り入れは返済できるのでしょうか。法人の資産の多くは機械や施設であり、それら資産が借入額を賄うことができるかどうか疑問であります。そうした事態が続発した場合、全国一の集落法人数を抱える広島県は、全国一の農業崩壊県となってしまうのではないかと危惧をしております。  設立された集落法人、連帯保証した役員や出資者である農家は存続できるのか。また、貸し出した農協などは、不良債権を抱えることにならないでしょうか。そうした危惧を県はどのように認識され、また、集落法人設立を推進してきた県として、法人の健全経営、破綻防止にどのように取り組まれようとしているのか、知事にお伺いします。  私は、以前から減反政策には疑問を持っており、間違った政策ではないかと考えています。さらに、農業や農村を荒廃させた一因であったとも思っております。こうした政策が続けば、いずれ小規模農家と呼ばれる地域の担い手は、農業から撤退を余儀なくされ、活力も失われてしまうと危惧しております。また、県内には、平成十六年に四万四千五百ヘクタールの水田がありましたが、実際に作付されているのは三万四千五百ヘクタール、約七七%であります。したがって、農村にはまだまだ潜在的生産能力があると言えます。  そこで四点目は、食料自給率の向上について伺います。  私は、農業の振興度合いは食料自給率に如実に反映すると思っています。本県は、平成十二年に策定された広島県新農林水産業・農山漁村活性化行動計画において、カロリーベースの県内食料自給率の目標を掲げ、平成十年が二三%であったものを、平成二十二年には二六%に引き上げるとされていました。しかし、平成十八年度にこの計画を見直され、その際、カロリーベースの数値を参考にしつつ、生産額ベースの自給率を基本目標とするとされ、カロリーベースの目標は放棄されたかの印象を受けております。  私は、人が生きていくための食料は、できるだけ国内、県内で生産することが望ましいと考えており、したがって、生きるためのカロリーをベースとする自給率が基本であると考えています。例えば、牛肉一キログラムを生産するためには十一キロの穀物が、豚肉ならば七キロ、鶏肉なら四キロが飼料として必要であり、その多くは輸入に頼っています。日本の飼料自給率は二四%ですから、国産肉と言えども、四分の三は外国産と言わざるを得ない状況です。また、我が国が輸入している農産物の生産に必要な農地面積は、国内農地の二・五倍に相当する千二百万ヘクタールであります。このような状態は、健全で安全な国家とは言えないと考えます。  県が、生産額ベースの自給率を基本目標とされた考えを伺うとともに、さきに述べた潜在生産能力を目覚めさせ、活用することで、カロリーベースの自給率を向上できると考えますが、県の取り組みを知事にお伺いします。  農林水産業関係の質問の最後に、我が国の農のあるべき姿について伺います。  私は、議員として県政に携わる一方で、第二種兼業農家を営みながら農村に住まいを置く者としての視点で農業や農村を見ており、そういった視点からの取り組みや思いを述べてまいりました。  広島県の農業施策は、業、なりわい、つまり経営という断面だけで見ようとしており、農業や農村の全体像を見失いかけているのではないかと感じております。  農村には、長い時間をかけて育てられた豊かな文化があり、これは、農村の生活と農業が渾然一体となって築いてきたものであります。中山間地域の産業文化の中心は、何といっても農であります。農業を振興させ、農村を活気づけることは、広島県にとっても大変重要であります。県内に五百八十集落近くあるとされる限界集落や、自治機能が低下しつつある集落の課題解決は、なりわい対策だけでは対応し切れないのは明らかであります。関連施策との連携による振興策を望むところであります。  そこで、広島県のこれからの農が、いかにあるべきかについて、知事にお伺いいたします。  最後に、藤田知事後援会問題についてお伺いします。  これまで多くの議員が貴重な時間を使い、この問題について質問し、また、議会としても調査会を設置し、真相究明に努力してまいりましたが、いまだその全容は明らかにされず、知事の説明責任も果たされたとは言いがたい状況であります。  知事は、三月の予算特別委員会で表明されたとおり、七月末に個人後援会、自民党藤友支部、地域政策懇話会の三つの資金団体を解散され、残った資金約四千万円を県政懇話会へ寄附されました。しかし、このことは、県民が求める真相究明にはほど遠く、単に残った資金を知事が代表を務める資金管理団体へ移したにすぎません。多額の使途不明金の解明をすることなくして、三つの団体を解散されたことは、使途不明金、疑惑の資金の出し入れを闇に葬ることであり、県民の目をそらすために行われたと思われても仕方ありません。  知事は、三団体を解散されるまでの四カ月間に使途の解明に努力されたのか、使途を明らかにされる考えはないのか、伺います。  また、県政懇話会のみ残され、三団体に残った資金を寄附されましたが、なぜ、県政懇話会のみを残されたのかについてお伺いいたします。  冒頭で申し上げましたように、我が国民は、森林の民、生かされている民族であります。我が国そのものが農の世界であり、我が国のもととなるのが農であり、根幹をなすものと認識をしています。つまり、農が滅べば国がなくなるということであります。  少子・高齢化の時代を迎えた今日ですが、それでも、日本は約一億二千七百万人の人口を擁し、農地面積は約四百七十万ヘクタールであります。産業や社会の構造が変遷し、科学技術が発達したにせよ、幾度の苦難を乗り越え、農村は今日まで農地や農を営々と守り続けてまいりました。太閤検地以来、農地と人口は一貫して増加し続け、江戸時代の農地面積は約三百万ヘクタール、人口は三千万人と言われており、当時、一人当たり十アールあった農地が、現在は、その四割となっております。本来であれば、食料確保のため、農地の効率的利用を進めるべきところが、なぜ、我が国の農業が衰退しなければならなかったのでしょうか。疑問に思うのは、私だけではないはずであります。  いよいよ明日二十六日は、臨時国会が召集され、新内閣総理大臣の選挙が行われます。どなたが総理大臣になられるかわかりませんが、仮に我が自由民主党の安倍晋三総裁が新総理となった場合、すぐさま臨時国会において教育基本法を改正し、続く通常国会において教員免許制度の改革、三年をめどに道州制への移行の指針を策定し、五年をめどに新憲法の制定に取り組むと言明されております。国の礎をなすものの一つに教育があり、教育なくしては国もあり得ません。国が教育基本法の改正をされるならば、我が県においても、教育県ひろしまにふさわしい本県独自の教育基本条例を制定すべきではないかと考えています。  いずれにしても、私ども県政に携わる者は、将来を思い、積極的に行動しなくてはならないと思っています。  第二十六航空戦隊司令官、提督有馬正文海軍中将は、その戦況から片道攻撃を提唱し、「自分みずから必殺の特攻となってその範を示す。願わくは志ある後輩、我に続き、この危急存亡に当たり、護国の大任を果たされんことを望む」と残して、アメリカ第三十八機動部隊に突入しました。神風特別攻撃隊編成の五日前でありました。このことを美化するつもりはありませんが、みずからの信念に基づき一身を賭してその範を示し、行動されたことは、言うなれば未曾有の危機に瀕している本県が、困難に打ち勝つ強いリーダーシップを必要としている状態と似ているのではないでしょうか。  藤田知事におかれましては、その強いリーダーシップを存分に発揮され、広島県政史上に残る御活躍を切に希望して、私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 10 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 11 ◯知事(藤田雄山君) 下原議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、エルミタージュ美術館分館設置の必要性についてお尋ねがございました。  エルミタージュ美術館の分館設置を含む国際的芸術文化交流のあり方につきましては、県民の皆様に、世界トップレベルの芸術作品に触れていただくとともに、広域的な集客による本県の新たな魅力づくりに向けた取り組みの中で、これまで検討を進めてまいりました。  こうした中、企画展のアンケート調査結果や類似の企画展の開催状況等も勘案しつつ、県内外の方々の評価や費用対効果、事業実施上のエルミタージュ美術館との連携など、さまざまな視点から検証を実施し、総合的に検討したところでございます。  作品展につきましては、県立美術館において巡回展として海外美術展が開催されておりますが、主な展覧会では、いずれも来館者の評価は高く、開催収支も多くの展覧会で余剰金が生じるなど経済合理性も高くなっております。  したがいまして、県といたしましては、分館の誘致は見送ることとし、今後は、これまでと同様に、適宜、エルミタージュ美術館展を含む海外美術の巡回展を、県立美術館で開催することといたします。
     次に、広島空港アクセス鉄道についてお尋ねがございました。  広島空港への軌道系アクセスについては、鉄道事業として成り立つ計画案を取りまとめるため、平成十二年度以降、約二億四千万円の経費を用いて調査を行い、あわせて事業の実現の前提となるJR西日本の協力を求めてきたものであり、この事業を進める上で必要な期間と経費であったと考えております。  本県の中枢拠点性を向上させるため、どうしても事業の実現を図りたいとの思いから、五月には、直接JR西日本の社長に要請するなど、粘り強く取り組んでまいりましたが、最終的には県からの要請には協力できない旨の回答がございました。  このため、山陽本線に接続しない別線として整備する場合についても検討いたしましたが、大幅な赤字経営を強いられることが予想され、現時点では、鉄道事業として実施できないと判断いたしました。  このような事情を考慮し、空港への軌道系アクセスの整備は、一時見送ることといたします。  次に、森林環境税についてお尋ねがございました。  本県の森林は県土の七割を占め、木材生産や土砂災害防止など、安全で豊かな県民生活を支える重要な役割を担っております。  しかしながら、木材価格の低迷や県民のライフスタイルの変化などにより、杉、ヒノキの人工林を初め、アカマツや広葉樹を中心とした里山林などでも手入れが不十分となり、荒廃した森林が増加する状況にございます。  こうした中、森林所有者の取り組みだけでは、森林の持つ多面的機能の維持・保全を図ることが困難な状況になっており、広く県民の皆様の理解と参加を得ながら、健全な森林づくりを推進することが必要であると考えております。  このため、県民全体で森林を守り育てるという意識の醸成を図るとともに、森林の整備・保全に関する県独自の取り組みを進める必要があることから、関係部局で組織する検討会議を設置したところでございます。  今後は、この検討会議において、森林の持つ多面的機能の維持・保全を図るための方策や、新税の導入も含めた財源確保の仕組みなどについて、検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、私の後援会問題についてお尋ねがございました。  私の後援会の政治資金収支報告書記載問題につきましては、私自身、極めて重く、厳粛に受けとめております。  これまで、訴訟記録の閲覧請求を行うとともに、元事務局長との面談を重ねるなど、事実解明に向けて取り組んでまいりました。  今後、閲覧請求した訴訟記録が明らかになることから、これをもとに、できるだけ早期に事実解明ができるよう、努力してまいりたいと考えております。  また、今後、二度とこのような問題が起こることがないよう、本年七月末、政治資金パーティーを主催した藤田雄山後援会及び企業献金の受け皿となっておりました自由民主党広島県藤友支部など三つの政治団体を解散したところでございます。  なお、政治家としての活動に最小限必要な団体として、県政懇話会を存続させたところでございます。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 12 ◯議長(新田篤実君) 総務部長城納一昭君。         【総務部長城納一昭君登壇】 13 ◯総務部長(城納一昭君) 三点についてお答え申し上げます。  まず、九月補正予算編成の考え方についてでございます。  本県の財政状況は、今後五年間の財政収支見通しの結果によりますと、平成十九年度以降、県税収入の増加が見込まれるものの、それに伴う地方交付税の減少や、福祉医療関係費の増加などにより、財源不足額が六百億円台の規模で推移するという極めて厳しい状況にございます。  九月補正予算編成に当たりましては、このような厳しい財政状況を踏まえ、本年七月の梅雨前線による豪雨災害の復旧事業や、県民生活の安全・安心の確保に不可欠な災害関連・防災対策など、緊急に対応することが必要な事業を厳選し、補正予算案を計上いたしました。  今後とも、予断を許さない厳しい財政運営が続くものと認識いたしており、このたびの財政収支見通しの結果や、国における地方財政対策の議論の動向等を注視しつつ、引き続き、財政健全化の取り組みを進めてまいります。  次に、災害の早期復旧についてでございます。  去る九月十六日からの台風第十三号の接近に伴う秋雨前線は、県北西部を中心に記録的な大雨をもたらし、河川のはんらん、土石流などにより、多大な被害が発生いたしました。  このたびの災害により犠牲となられた方に対しまして、哀悼の意を表しますとともに、被害を受けられた皆様に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。  県といたしましては、被災後、速やかに幹線道路や二次災害のおそれのある箇所を中心に、応急復旧工事を実施しているところでございますが、県管理の道路十カ所で、依然として交通規制が行われるなど、このたびの台風被害は、県民生活に多大な影響を与えております。  このため、現在、復旧工事等に必要な補正予算案の追加提出の準備を進めており、今後、一日も早い災害復旧に向け、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。  次に、今後の県政運営についてでございます。  県民福祉の向上と県勢の持続的な発展を図るためには、その財源となる県税収入の確保は、極めて重要な課題であると認識をいたしております。税収が増加するためには、本県の人口や企業の数が増加するとともに、県民や企業の経済活動が活発化することが必要でございます。そのために、県として取り組むべき施策の方向は、「元気挑戦プラン」の四本の柱の一つに掲げております人々や企業を引きつける求心力のある新たな活力づくりを目指すことと考えております。  このため、極めて厳しい財政状況のもと、計画的な財政健全化に取り組む中でも、本県の活力づくりにつながる新産業創造や中枢拠点性強化などの施策に予算を重点配分していくことが必要であると考えております。  こうしたことを通じて、元気な広島県の実現に努めつつ、持続可能な財政構造の構築に取り組んでまいります。 14 ◯議長(新田篤実君) 農林水産部長妹尾幸太郎君。         【農林水産部長妹尾幸太郎君登壇】 15 ◯農林水産部長(妹尾幸太郎君) 四点につきましてお答えいたします。  まず、小規模農家の位置づけについてでございます。  土地条件に恵まれない本県では、これまで、小規模農家が多くの地域の農業を支えてまいりましたが、現状の小規模のままでは生産性の向上やコスト削減に限界があり、担い手の減少と高齢化が急速に進む中、次世代への農業生産の継承が困難になってまいります。  このため、効率的で生産性の高い経営を行うことのできる、集落法人や企業的個別経営体などの担い手が中心となりました、足腰の強い農業構造に転換していくことが重要であります。  こうした取り組みにより、地域農業の核となる担い手と、兼業農家や高齢農家が、農地や労働力などにおいて相互に補完・連携する活力ある地域農業の再編が図られ、小規模農家が地域社会の一員としての役割を担うことが可能になると考えております。  次に、集落法人の健全経営等への取り組みについてでございます。  現状の小規模な個別経営では、機械設備への投資などで大半の経営が赤字となっておりますが、集落法人に移行することにより、農地の集積による大幅な経費削減や労働時間の短縮などが図られます。また、現在のほとんどの集落法人は稲作主体の経営でございますが、今後予想されます米価の下落による収益の低下などに対応した収益性の高い園芸作物の導入など、集落ぐるみでの経営の高度化も可能となります。  このような集落法人の経営の高度化には、一定程度の投資が必要となりますが、県といたしましては、JAや市町と密接に連携し、役割分担をする中で、過剰投資や不良債務のない健全で安定した経営が図られるよう、適切な指導・助言を行い、集落法人が自立した経営体となるように支援してまいります。  次に、食料自給率についてでございます。  カロリーベースの食料自給率を向上させるためには、米、麦、大豆など、広い農地面積を必要とする穀物の生産拡大が必要でございますが、土地条件に恵まれない本県では限界があると考えています。  一方、本県の農業地域は、広島市を初めとする大消費地に近接しており、収益性の高い野菜や果樹などを有利に生産・販売し得る条件に恵まれております。  こうした本県農業の立地特性を踏まえ、水稲から、より付加価値が高く、農地の高度利用が可能となる農畜産物への転換を促進しております。  このような取り組みが、安全・安心で新鮮な農畜産物の安定的な生産供給につながるものと考えており、その成果をわかりやすくあらわすために、生産額ベースの食料自給率を重視し、基本目標としております。  次に、広島県の農のあるべき姿についてでございます。  本県の農村では、高度経済成長期以降、一貫して都市部への人口流出が続いております。この間、多くの地域で兼業農家を中心とした農業生産が行われてきましたが、農業従事者の高齢化比率は七五%に達するとともに、一戸当たりの平均農業所得は三十四万円、平均経営規模も約八十アールと、零細な状況でございます。  このような農業構造のままで推移すると、これまで地域農業の中心となってきた昭和一けた世代のリタイアを契機に、農業の衰退や耕作放棄地の拡大のみにとどまらず、集落機能や農林地の公益的機能の低下さえも懸念されます。  このような状況の中で、本県の農村の将来展望を開くためには、次の世代を担う若者たちに、魅力とやりがいのある収益性の高い農業への転換を進めることが不可欠であると考えております。  こうした取り組みによりまして、農業所得が向上し、地域での就業の場が確保され、農村が活力に満ち、県土保全、環境保全などの公益的機能も維持・発揮される望ましい農村が形成されるものと考えております。 16 ◯議長(新田篤実君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十七分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時三分開議 17 ◯議長(新田篤実君) 出席議員五十七名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。佐々木弘司君。         【佐々木弘司君登壇】 18 ◯佐々木弘司君 自由民主党広島県議会刷新議員会の佐々木弘司でございます。今次定例県議会において発言の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げます。  まずは、このたび、台風第十三号の影響がもたらした豪雨による被害を受けられた皆様方にお見舞いを申し上げますとともに、職務を果たそうとして、とうとい命を失われた方に対しまして、心から哀悼の意を表します。  また、県用水事業に係る水道送水施設事故により、長期に断水という厳しい状況を経験することとなられた呉市及び江田島市の皆さん、さらには活動に大きな影響を受けられた各企業の方々に対しましてお見舞いを申し上げます。  一方、今月六日、皇室として四十一年ぶりとなる男のお子様、悠仁様の御誕生は、暗いニュースの多い昨今、ひときわおめでたい出来事として皆様とともにお喜びを申し上げるものであります。  質問の第一は、地方分権改革の推進についてであります。  平成七年の地方分権推進法の施行により、明治以降続いてきた、いわゆる上意下達の国と地方自治体の関係、中央集権の体制は、大きな転換期を迎え、平成十二年には地方分権一括法が施行されるなど、その歩みは確実に進んでおります。  さらに、平成十四年からの三位一体改革では、地方の権限と責任を大幅に拡大する方向で断行されたもので、平成十六年度以降、約四兆七千億円の国庫補助負担金の廃止・縮減や、約三兆円の税源移譲、約五兆一千億円の交付税抑制が決定されました。しかし、国から地方への税財源移譲は実現しましたが、地方が求めた国庫補助負担金の廃止と、それに見合う税財源移譲に対し、国では多くの国庫補助負担金について、廃止ではなく、補助率・負担率の削減や交付金化を行ったため、依然として、国にその財源や配分権限が残る結果となり、また、十分な税財源移譲もなされておらず、地方の裁量権の拡大につながったとは言えません。地方分権の推進は、いまだ道半ばといえ、真の地方分権を推進するためには、これまでの改革は、その規模、内容とも不十分なもので、平成十九年度以降、引き続き、第二期改革として、地方財政の自立につながる取り組みがさらに重要になると言えます。  このことから、全国知事会や都道府県議会議長会を初めとする地方六団体では、去る六月七日、地方分権の推進に関する意見書を内閣と国に提出するなど、精力的な取り組みがなされております。これらを反映し、七月に閣議決定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六では、地方分権改革に向け、関係法令の一括見直しが記述され、新たな地方分権一括法制定の方向が明確化されました。総務省では、三年以内の法案提出を目指すとも伺っています。  一方、これまでの改革により都市部と地方で財政力の格差が拡大したことなどから、一部の地方自治体には慎重論を唱える声もあると聞きます。  道州制の成功にも、地方分権に対するきちんとした認識をみんなが共有することが重要でありますし、我々議員を含め、今度こそ真の地方分権を確かなものとするため、一丸となって対応すべきものと考えております。  第二期の地方分権改革へ向けては、知事にも大きな役割を果たしていただきたいと思うのですが、知事は、このことについてどのように考え、取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。  質問の第二は、中枢拠点機能の強化についてであります。  地方分権の推進への取り組みとあわせ、道州制の導入についてが議論されております。私が委員長を務めます拠点機能強化対策特別委員会に参考人でお招きした櫟本先生は、道州制の導入は、一般に思うよりもことのほか早く実現するであろうとおっしゃられています。また、地方制度調査会において本年二月二十八日、その導入を適当とする道州制のあり方に関する答申が出され、自由民主党安倍総裁も、総裁選に臨み、任期となる三年間で道州制の骨格を決めたいという意向を表明されました。  さて、この道州制議論の中で身近に語られることに、州都がどこになるのかという問題があります。感情的には、皆、おらが県へという思いでしょうが、これまでとは格段に広い地域を所管し、その地域を単位として、みずからの力で州という自治体を経営していくには、それにふさわしい機能と可能性を備えた都市が州都として選ばれていくべきでありますし、結果的にそのような選択がなされると私は考えております。  そこで、広島県、広島市を振り返ってみますと、確かに、広島県は中国四国地方で最大の県ですし、広島市は最大の都市であります。しかし、櫟本先生もおっしゃいましたが、広島市は確かに州都として第一候補ではありますが、それに全く異論がないというほど確たるものではないと、私自身も感じております。これまでの評価にあぐらをかかず、州都として本当に州全体のためになる力を持つ必要がありますし、州都となることは、また、州全体に対し、その責任を負うことであります。そして、そのために必要なことは、中枢拠点機能の強化を急ぐべきことであると思うのであります。  そこで、第一に、広島空港アクセス鉄道の整備についてであります。  空港へのアクセス交通の定時性の確保が、中枢拠点機能の強化の重要なポイントになることには疑いありませんし、拠点機能強化対策特別委員会においても、いろいろと議論が交わされました。しかし、知事は、午前中の本会議における質問に対し、検討を進めてきた白市駅におけるJR山陽本線への接続・乗り入れの計画について、再三の協議やJR西日本の社長に対する知事みずからの協力要請にもかかわらず、JR西日本の協力を得ることは極めて困難な状況から、大幅な赤字経営を強いられることが予想される現時点では、一時見送りという判断をされました。  この問題に関して、確かに県の歩みは決して早いとは映らなかったのですが、それも、計画を何とか成功させようと緻密な努力を重ねられたゆえのものであったと考えますと、まさに苦渋の決断を下されたと言えます。  今月七日、我が会派の吉井議員が委員長を務める総務委員会の県内調査において、本事業について、直接、JR西日本側と意見交換の場を持ったのですが、この場においても、やはり、現計画によりJR西日本の協力を得ることは、非常に難しいという印象を強くしたとのことであり、ある程度予想はできたこととはいえ、今にして思いますと、民営化されたJRにおいては、広島─東京間における飛行機と新幹線との競合など経営上の問題から、地域の発展に配慮する余裕はなく、民営化の弊害の壁が思いのほか高かったことがまことに残念に思われます。  一方、現在の計画を見送ることになりますと、主として山陽自動車道に頼らざるを得ない現在の広島空港へのアクセスについて、降雪や事故など万が一の事態に備え、一刻も早く、ソフト面も含めた確実な代替アクセス手段を確立し、中枢拠点性の向上や空港利用の促進に努めることが必要となります。  ついては、代替アクセス手段の確立に向け、最大限の努力をいただくよう要望いたします。  次に、文化面における中枢拠点機能の強化についてであります。  中枢拠点機能として、文化という面が非常に大きなウエートを占めることについては、論を待たないと思います。  このことから、知事は、日本郵政公社による郵便貯金ホール廃止の方針決定に対し、七月末、早々にホール購入を決断されました。また、これは既に表明されている広島市の新球場建設に対する県としての支援の必要性とあわせて、まことに御英断であると評価するところであります。  同様に、県では、エルミタージュ美術館の分館設置についても、長年検討を続けてこられました。確かに、世界的な美術館の分館設置は、都市の魅力として、県外を含め、人を呼び寄せる大きな要因の一つになると思いましたが、多額の経費をかけ、分館を設置し、維持していくことが、現在、財政的にも厳しい中で、単独の県として果たして適切かどうか、また、将来的に都市の魅力として人を呼び続けていくことができるのか、他県での例を出すまでもなく、私自身も疑問を覚えているところであります。  しかし、けさほどの知事の答弁では、分館設置を見送るとのことで、現状を総合的に分析・検討され、将来を見据えて出された決断として評価するものであります。  一方、広島県では、既に、巨額の費用を投じて立派な美術館を建設されております。歴史的経緯を持つ縮景園と隣接し、なおかつ都心部に位置するという絶好のロケーションも備えております。今後、このハードをどのように生かし、単なる展示会場というだけではなく、いかに拠点機能として人々を引きつける魅力にしていくのかが重要であると思うのです。  県立美術館の活用も含め、文化面における中枢拠点機能の強化について、どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。  その三点目は、都市型サービス産業の集積についてであります。  さまざまな産業集積は、都市における中枢拠点機能として必要不可欠なものでありますが、中でも、他地域に多様なサービスを提供できるような都市型サービス産業の集積は重要な課題となります。  すなわち、広島市が州都として、中国地方あるいは四国地方も含め、サービスが提供できるような産業集積を図り、東京に頼らなくても広島で満足されるようなサービスを提供できるだけの機能を備えることが必要であると言えます。  県においても、同様の考えから、今年度の新規事業として、都市型サービス産業集積促進事業をスタートされています。都市型サービス産業の集積・活性化に係る具体的な事業展開は来年度以降とされ、今年度は、広島市とともに事業プランを検討されることになっていますが、その成果は、一日も早く現実のものとなることが期待されるところであります。  そこで、都市型サービス産業集積促進事業における現在の取り組み状況と今後の展開見通しについて、お伺いいたします。  その四点目、最後は、拠点機能の根幹となる道路の整備についてであります。  中でも、広島高速道路の整備は、他の圏域から州都への進入をいかに容易にするかを左右する重要な事業であります。また、海外と本県を文字どおり結ぶ玄関口として、その機能強化を図っている広島港や広島空港の利用促進にもかかわるものですし、産業活動そのものにも重大な影響を与えると言えます。  広島市域の渋滞による経済損失については、これまでに語り尽くされていますが、海田から西風新都インターチェンジまで一時間かかるという話など、産業活動に対する影響の大きさを改めて考えさせられるものであります。  高速一号線安芸府中道路の延伸区間については、来月十六日に供用開始されますし、高速二号線府中仁保道路も、着実にでき上がっていく橋脚を見ると、順調に工事も進んでいるとほっとするのですが、気になるところは、高速三号線広島南道路と五号線の東部線の状況であります。  広島南道路については、先日、江波地区の用地測量に入る話も報道されていましたが、広島市施行の太田川放水路渡河部の橋梁部分は、これから都市計画決定の変更手続に入るとのことですし、東部線も、主に用地買収を進めている状況で、まだまだ不確定要素が多くあると言えます。  平成二十五年度の全線ネットワーク完成に全力を尽くす旨の御答弁はありますが、まだ七年余りもかかるのかという思いとともに、この二路線が、本当に期限内に完成できるのかという不安もよぎります。
     そこで、広島南道路及び東部線整備の現状と見通しについて、まずお伺いいたします。  道路整備に関して、もう一点は、中国横断自動車道尾道松江線についてであります。  本路線は、道路公団の民営化に伴い、国の新直轄方式による整備へと移行しました。今年度は、総予算四百十四億円、そのうち、広島県分に三百三十億円が充てられ、大々的に事業が推進されていますが、道路特定財源の一般財源化の問題や公共事業費抑制の流れの中で、今後も引き続き十分な予算が得られるのか、不安も覚えるところであります。  しかし、この尾道松江線は、将来の道州制を見据えた場合も、南北軸の根幹をなすものであり、州都広島市にとっては、既に整備された東西軸の高速道路と相まって、市内へ人、物を導く重要な路線であります。  そこで、尾道松江線整備の現状と今後の見通し、さらに、早期整備に向けた県としての取り組みの決意について、あわせてお伺いいたします。  質問の第三は、森林環境税の導入についてお伺いいたします。  「森は海の恋人、森が消えれば海も死ぬ」、これは、森林の水質保全機能、生態系保護機能を如実にあらわした言葉であります。  森に降った雨は、木を育て、川となります。川は田畑を潤し、農作物を育て、海に注ぎ、豊かな海をつくります。やがては、蒸発した海水は、再び雨となって森に戻っていきます。この循環は、これからも未来へ続き、長い歴史の中で私たち日本人の生活や文化そのものを支えてきました。この輪のどこが途切れてもリズムは崩れ、私たちの豊かな生活を脅かす事態へとつながります。  広島県の森林面積は六十一万ヘクタール、県土の七割を超え、そのうち約二十万ヘクタールが人工林ですが、森と我々の生活の関係が希薄になり、安価な輸入材により国内の林業経営が厳しくなっている結果として、森の管理が十分に行われず荒れている現状を考えると、早急に森を守る取り組みを行うことが喫緊の課題であると言えます。  今、この循環の輪が森で切れてしまうことを危惧するのは、私だけではありません。地球温暖化や異常気象の発生、昨今のゲリラ的降雨と、それに伴う土砂災害の頻発など、現在抱えている環境問題も、その一因は、世界的規模による森林の荒廃や消滅にあると言えます。地球環境を維持し、その中で人々が豊かに生活していくためには、この循環の輪をきちんと未来へ引き継いでいくことが重要なのであります。  私も以前、森林の保全や整備を図る新税の導入を質問したところ、県から、その導入の可能性も含め、幅広く検討する旨の御回答をいただきました。先般、県では、関係部局で構成する県民参加の森づくり事業検討会議を設置し、森林環境税の導入も含め、森林の持つ多面的な機能の維持・保全に必要な方策、財源などの検討に入られましたが、その前向きな姿勢は評価できると考えています。  一方、県民に広く負担をお願いする新税の創設に当たっては、これを導入する目的や徴収された税の使い道について、十分に説明し、広く意見も聞き、理解が得られた上で、導入が図られなければなりません。  そこで、いわゆる森林環境税の導入に当たり、どのような検討を行い、どのような手続で進めようとされているのか、知事にお伺いします。  さて、私は、以前に、河川博物館・科学館の整備についてお願いいたしましたが、それも、この循環の理念を、川上・川下、山間部・都市部の隔てなく人々が理解し、未来への遺産を引き継いでもらう手だてとしたいからであります。  そこで、新税の検討に当たっては、森と人々の生活のつながりに対する県民意識を育てるためにも、啓発などへの活用も御検討いただきたいことを要望いたします。  さて、このたびの台風第十三号の接近に伴う豪雨は、県内北西部を中心に、再び甚大な被害をもたらしましたが、その根本には、森林の荒廃が大きく影響していると思います。昨年に引き続き、大きな被害を受けました広島市安佐北区や佐伯区などの被害地域の方々からは、同じような箇所での被害に対し、河川の堆積土砂も原因の一つになっているという指摘もありますが、今後も予想される台風などの豪雨に、大きな不安を持って日々送られています。  住民の安全と安心の確保に向け、二次的災害の防止と被災箇所の早期復旧による日常生活の回復に、全力を挙げて取り組んでいただくよう、あわせて要望しておきます。  質問の第四は、このたびの水道送水施設の事故についてであります。  呉市と江田島市で、最大三万二千世帯、七万二千人が断水の被害を受け、企業活動にも大きな損害を与える結果となったことは、まことに残念なことでありました。  しかし、自衛隊を初めとする給水支援やボランティアの援助活動に加え、被害者でもある呉市からの分水により、江田島市の全面給水が早く再開できたことは、このような状況において、心温まる思いでした。支援に携わられた皆様に、いま一度、心から感謝を申し上げる次第でございます。  さて、私たちは、今回、蛇口をひねれば当たり前に水が出るありがたさを改めて認識することになりました。県の用水事業は、多くの島々を抱える本県において、水源に乏しく、しばしば渇水による水不足で困っていた島しょ部に、先輩たちが技術的にも苦労しながら安定的な水の供給を可能にしたもので、大きな感謝を受けております。しかし、これほど重要であるからこそ、万が一の事故を防ぐために、日々の点検・維持管理が、また重要になってくると言えます。  今回の断水を振り返りますと、送水トンネルにおける点検が十分でなかったことに加え、ライフラインである水道に、万が一の代替となる対策が確保されていなかったという点が指摘されます。県に対しては、何よりも、点検方法と万が一における対策の早急な確立が求められているわけですが、今回の事故を教訓に、どのように対策の検討をされているのか、まずお伺いいたします。  一方、呉市における老朽送水管の破裂もいまだ記憶に新しいところですが、全国の水道事業者にとって、戦後から高度成長期にかけて整備した管路など老朽施設の更新が課題となっています。広島県も、延長四百キロメートルを超える管路のうち、三十六キロメートルの更新に、十年間で約百三十億円を要すると見込まれており、財政的にも疲弊する多くの自治体にとって、水道事業者だけで更新を進めることは、今後、非常に大きな負担となることと考えられます。  水は、文字どおり生命線であり、その供給に、地域による格差があってはならないと考えるのですが、水の安定的な供給に係る施設の更新や、万が一における対策の確保に対する国の支援について、県ではどのようにお考えなのか、あわせてお伺いいたします。  質問の最後は、新規成長産業の集積に向けた企業誘致の展開についてであります。  県営産業団地への企業誘致は、この二年間、続けて二十ヘクタールを超える立地協定を締結し、今年も、大竹工業団地で約二十一ヘクタールの分譲契約が結ばれるなど、最近の県の企業誘致は順調に進んでいると思っております。  さらに、例えば、急速に市場が拡大する携帯電話の開発・製造を見ると、過去に誘致した企業が相互に連携し、東広島市のシャープを研究開発・製造の拠点に、エルピーダメモリや大日本印刷、日東電工などの大型工場から、先端技術による高度な部品を供給する体制が形成され、携帯電話産業の集積が進むという成功例も生まれております。  県では、当初、これほど携帯電話関連産業の集積が進むという予測はなかったと思いますが、誘致の基本方針には、成長性のある企業、先端的な電気・電子関連企業の誘致が明確にされております。その結果、立地した企業が、当初生産していた製品から、時代や経済環境の要請に対応する最先端の製品の生産へと予想以上にうまく転換し、県経済の発展に貢献しているのであります。育ちそうな苗を植え、それが次々と大きな花を咲かせていくということが重要であります。そういう苗を常に植えていくことが県の役割であると思うのであります。  折しも、国では、四月に廃止された国主導の工業再配置促進法にかえ、地域間格差を是正するために、地方主導による企業誘致の支援制度を創設する新たな法律を検討しており、今後一層、各県の企業誘致に弾みがつくとともに、県のリーダーシップも求められることとなります。  県では、五月に産業集積促進戦略本部を設置し、全庁横断的な推進体制による機動的対応で、成長性の高い企業の誘致に取り組まれていますが、ぜひとも、将来を見据え、県経済の支えとなる企業を誘致してほしいと思うのであります。  そこで、県では、国における企業立地政策の動向も踏まえ、今後、どのように企業誘致を展開していくのか、お伺いいたします。  最後に、知事の個人後援会等に係る政治資金規正法違反事件についてであります。  これにつきましては、既に判決も確定しておりますが、肝心の真相は、まだ明らかになっていない状況にあります。知事にあっては、関係する三つの政治団体を解散されるなどの対応もとられていますが、真相解明への足がかりがない中で、現在は、知事、議会の調査会、それぞれが閲覧を請求している事件の訴訟記録が、一日でも早く開示されることが望まれるところであります。  知事におかれましては、引き続き、真相の究明に努め、県政に対する県民の信頼の回復に当たられることを要望し、私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 19 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 20 ◯知事(藤田雄山君) 佐々木議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、地方分権改革の推進についてお尋ねがございました。  地方分権改革は、市町村合併の進展や社会経済環境の変化などを踏まえ、住民に身近な行政を、できるだけ身近な地方公共団体において処理することを基本として行われるべきものと考えております。  こうした観点に立ち、これまでも改革の推進に向けて、全国知事会等と連携した国への提案を行ってきたほか、県の主要事業提案や地域再生制度等を活用し、権限移譲のための制度の見直しなど、具体的な内容を含んだ県独自の提案を行ってきたところでございます。  今後は、こうした取り組みを継続する一方で、第二期地方分権改革の推進に向け、その手続や方法を定める、いわゆる推進法の早期法制化を図る必要があると考えており、先般、地方六団体において、国に対して早期制定を求める提言を行ったところでございます。  引き続き、国と地方の役割分担や税財源配分の見直しなどによる真の地方分権の実現に向け、全国知事会等とも連携を図りながら、国に対して積極的な提言を行ってまいりたいと考えております。  次に、文化面における中枢拠点機能の強化についてお尋ねがございました。  経済・文化活動の広域化やグローバル化などが進展する中で、本県が中枢拠点性を発揮していくためには、産業や都市基盤の強化などの高次都市機能の整備に加え、人々を引きつける魅力や求心力を持った文化機能の強化が重要な課題でございます。  このため、広島県の国際的知名度や既存の集積を生かし、集客力のある文化的イベントの開催、並びに本県の歴史や文化における魅力の再発見などに取り組んでいく必要があると考えております。  とりわけ県立美術館は、リニューアルオープン以来、都市型美術館としての特性を生かし、すぐれた展覧会を開催するなど、全国的にも高い評価を受けているところでございます。  今後とも、この県立美術館の有効活用を図るなど、県内外からより多くの人々を引きつける本県の文化・芸術面における拠点機能の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  続きまして、森林環境税の導入についてのお尋ねがございました。  近年、森林の持つ公益的機能の低下が懸念されており、本県の森林を県民共通の財産として守り、次世代に引き継いでいくためには、広く県民の理解を得ながら、森林の整備・保全に関する県独自の取り組みを進めていく必要があることから、関係部局で組織する検討会議を設置したところでございます。  この検討会議では、山間部のみならず、都市を含めた県全体に森林の持つ機能を波及させるため、人工林や里山林の整備・保全、都市緑化などの対策や、新税導入も含めた財源確保の仕組みなどを主な検討事項といたしております。  また、有識者により構成するひろしまの森づくり検討会におきましても、新税導入のあり方を含め、県民が森林づくりに参画できるための仕組みづくりについて議論していただくことといたしております。  この検討会の御意見を参考にするとともに、市町、関係団体の御意見をお聞きするほか、パブリックコメントを実施するなど、広く県民の皆様から御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、水道送水施設の事故についてお尋ねがございました。  県民の皆様の生活を支えるライフラインである水道水や、企業の生産活動に不可欠な工業用水を安定的に供給することは、水道事業における最も重要な使命であると認識をいたしております。  このため、現在、県営水道におきましては、ライフラインの強化を図るため、水道施設の耐震化や送水管のループ化を進めるとともに、昨年度策定いたしました管路更新計画に基づいて、送水管の計画的な更新を図っているところでございます。  しかしながら、今回の事故を教訓として、施設の管理に万全を尽くすことはもとより、トンネルの点検や送水のあり方を、どのように確立していくかが喫緊の課題であると考えております。  このため、来月上旬に事故調査委員会を設置し、事故原因の解明とともに、最新の技術を導入したトンネルの点検のあり方についても検討を行うこととしております。  また、より安心できるセーフティーネットを構築する観点から、送水管の複線化やループ化、非常時における市町の自己水源の活用など、安定給水に向けた取り組みについて、今後、関係者と協議を進めてまいります。  一方、これらの施設の整備や更新については、多額の経費を要することから、中国地方知事会等を通じて、国に対し、財源の確保についての提案を行っており、引き続き、その取り組みを進めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 21 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長三島裕三君。         【商工労働部長三島裕三君登壇】 22 ◯商工労働部長(三島裕三君) 二点についてお答えいたします。  まず、都市型サービス産業の集積についてでございます。  広島都市圏における都市型サービス産業の活性化を図るためには、産業支援サービス業や情報通信業の集積促進が重要であることから、広島市と共同で、中国経済産業局、広島商工会議所などで構成する検討会を設置し、調査を進めているところでございます。  現在、東京都や福岡県など集積先進地の事例調査のほか、事業者の交流機会の拡大やレベルアップ等の観点から、広島都市圏におけるサービス産業事業者を対象とした個別ヒアリングやアンケート調査を順次実施し、課題の抽出や支援ニーズの把握に努めているところでございます。  今後、こうした調査の結果や検討会での意見などを踏まえ、都市型サービス産業の担い手の育成やネットワーク形成の促進につながる事業プランを策定してまいりたいと考えております。  次に、新規成長産業の集積に向けた企業誘致の展開についてでございます。  近年、製造業を中心に国内への大規模な設備投資が展開されている中で、本県産業への波及効果の大きい先端的な企業誘致を推進するため、産業集積促進戦略本部を設置し、全庁的に取り組んでいるところでございます。  現在、戦略本部の中に、大規模な用地の確保や許認可、エネルギー供給などに係る課題整理や事前調整を行う部会を設置し、具体的な検討を進めております。  また、成長性の高い企業を約五十社リストアップし、順次、企業訪問を行って、立地に係るニーズや意向の把握に努めております。  こうした中、国においても、地方の自発的な取り組みを支援する観点から、地域の創意工夫や特色を生かした自治体の施策に対し、交付金や税の優遇措置などにより後押しをする方向で検討を始めたと聞いております。  県といたしましては、この新たな国の動きも踏まえながら、本県が有する多様な産業やすぐれた技術の集積という資源を十分に生かして、引き続き、積極的な企業誘致活動を展開し、今後の県経済を支える新規成長産業の集積促進に全力で取り組んでまいります。 23 ◯議長(新田篤実君) 土木部長高野匡裕君。         【土木部長高野匡裕君登壇】 24 ◯土木部長(高野匡裕君) 二点につきましてお答えいたします。  まず、広島南道路及び東部線の整備についてでございます。  広島高速道路の整備につきましては、県、広島市、広島高速道路公社の合意に基づき、本年二月に整備計画を変更し、広島高速道路公社により、鋭意、事業促進が図られております。  広島南道路につきましては、用地買収は、宇品地区、吉島地区でほぼ完了し、本年度より江波地区の用地買収に本格着手することとされております。工事は、宇品から吉島までの区間について、高架部の平成二十一年度完成を目指して促進が図られております。  また、広島市が事業主体となった太田川放水路渡河部につきましては、平成十九年度に都市計画変更を行い、速やかに事業着手する予定と伺っております。  東部線につきましては、用地買収は概ね八割の進捗状況となっており、引き続き、その促進を図ることとし、平成二十四年度の完成を目指しております。  今後とも、国や広島市、広島高速道路公社と十分連携を図りながら、太田川放水路渡河部を含めた広島高速道路ネットワークの平成二十五年度完成に向けて、全力を尽くしてまいる所存でございます。  次に、中国横断自動車道尾道松江線の整備についてお答えいたします。  尾道松江線の整備につきましては、尾道ジャンクションから甲山インターチェンジまでの区間については、用地買収をほぼ完了し、全面的に工事が進められております。  また、甲山インターチェンジから県境までの区間については、全区間にわたり用地買収に着手しており、概ね四割の進捗状況となっております。  さらに、用地買収が完了した箇所のうち、埋蔵文化財が確認された箇所については、発掘調査が進められるとともに、一部工事にも着手されております。  国においては、多額の事業費となることから、コスト縮減の取り組みを進めていると伺っております。県としましても、必要な予算の確保に努めるとともに、国から受託した用地買収や文化財調査などの促進を図ってまいります。  尾道松江線は、広域的な高速交通ネットワークを形成し、地域の活性化を図る上で重要な路線であり、引き続き、国を初め、島根県や沿線自治体とも連携を図り、早期の全線供用が実現されるよう努力してまいります。 25 ◯議長(新田篤実君) 引き続いて質問を行います。大曽根哲夫君。         【大曽根哲夫君登壇】 26 ◯大曽根哲夫君 皆さん、こんにちは。民主県政会の大曽根でございます。  まず最初に、台風十三号災害により犠牲となられました方に対しまして、衷心より哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。  一方、久々の明るいニュース、四十一年ぶりの皇位継承資格者である悠仁親王殿下の御誕生を心からお喜び申し上げ、御丈夫でお健やかにお育ちになることを心からお祈り申し上げます。  さて、あす、戦後三番目の長期政権となった小泉政権が幕をおろします。郵政民営化、三位一体の改革など、小泉政権が手がけてきた痛みを伴う改革は、地方行政や地方に暮らす人々の生活にさまざまな影響を与えました。例えば、三位一体改革により、国から地方自治体への歳出は約七兆円も削減され、地方自治体の財政は、その結果、大変厳しいものとなっております。また、定率減税の縮減や介護保険料の引き上げなどによる国民負担の増加は、総額で八兆八千億円、一世帯当たり約十八万円にもなり、低所得者層や年金生活者の生活を脅かしています。  これからの県政の方向としては、弱者への思いやりの気持ちを持って、県民一人一人の痛みを和らげる努力が求められています。藤田知事には、県民の視点に立った政策により、明るい兆しが見え始めた元気な広島県を早期に実現されることを強く要望して質問に入ります。  質問の第一は、州都広島の実現に向けた県と広島市の協力関係についてであります。  政令市広島は本県の県都であり、今後の発展のかぎを握る重要な役割を担っております。県と市の間には、広島都市高速道路のネットワークを初め、東広島バイパス・安芸バイパスの整備、JR山陽本線・呉線の連続立体交差事業のほか、新球場の建設、西飛行場の問題など、県のバックアップや協力し合わなければできない事業、課題が山積しております。これら事業を進め、課題を解決するためには、県と市のトップの協力体制が必要不可欠であります。  平成二年の九月定例会での私の一般質問がきっかけともなって、平成三年五月には、県と市のトップ会談を毎年三回、定期的に開催するという覚書が交わされました。そしてまた、平成十五年三月には、公式の会談は年二回、非公式のものは必要に応じて開催するという新合意もできておりますが、平成十六年の五月以降、県と市のトップ会談は、わずか一回しか開催されておりません。  今回の郵便貯金ホールの取得問題につきましても、知事が早期に意思決定をされたことは高く評価しておりますが、県と市のトップ会談が決断の事前になかったことは大変残念であります。  このことについて、知事は、八月四日の記者会見で、今回のようなことは市長とのトップ会談できちんと申し入れがあるべきだと思うと語っています。私も全く同感です。後日、私は、秋葉市長の気持ちを聞く機会がありました。市長は、今回の件は、自分が直接知事にお願いに行く気でいたそうであります。最終的には、副知事・助役会談となりましたが、その経緯については、私は知るよしがありません。ただ、今回の件で、知事も市長もトップレベルの会談で決着をつけなければという強い意志があったということ、これがわかったということが何よりも大きな成果でありました。
     平成十六年の五月、南道路の太田川放水路の渡河部をトンネルか橋梁かに決めるトップ会談の直前に、知事がわざわざ広島市役所へ足を運び、市長に橋梁方式を説得し、市長もその提案を受け入れ、急転直下、方針転換したことがありました。最後の最後まで自分の主張を通した知事、苦渋の中にも逆転の大英断を下した市長、まさに、トップの仕事とはこういうものだという見本であったと思います。  トップ会談は、県と市の共通する重要課題について、ベクトルを合わすための大切な場であります。しかし、公式的な会談だけでなく、県と市の意思疎通を図るために、お二人が気軽く、ちょっと、ちょっとと声をかけ合い、話し合う関係もぜひつくってほしいと思います。  知事と市長が、県と政令市の壁を取り払い、一生懸命協力し合って努力する姿が、県民、市民に見えれば、もっと県全体が明るくなり、県民、市民のやる気も出てきます。そうなれば、広島県と広島市は、全国の県と政令市のモデルケースになることは間違いありません。  そこで、知事は、州都広島にふさわしい都市圏を形成するため、県の役割と責任をどのように認識し、トップ同士の話し合いをどう進め、市との協力関係を構築されようと考えておられるのか、知事にお伺いいたします。  質問の第二は、財政健全化に向けた取り組みについてであります。  ことしの六月、炭鉱の町として栄えた北海道の夕張市が、約六百億円の債務を抱えて、財政再建団体への移行を表明しました。これは、会計操作による赤字隠しを続けてきた結果でありますが、行き詰まりの背景には、膨大な借金、税収減、地方交付税の削減など、各地の自治体に共通した課題があります。  そこで、財政健全化に向けた取り組みについて、三点質問いたします。  一点目は、財政健全化に向けた本県の取り組みについてであります。  本県では、先月、平成十九年度から五年間の財政収支見通しを明らかにしました。この収支見通しによると、景気の回復を反映して、県税収入は増加が見込まれるものの、地方交付税の減少や福祉医療関係費などの歳出が増加するため、財源不足額は、五年連続で毎年六百億円を超えるということであります。このため、年内には、平成十九年度 から三年間を計画期間とする財政健全化に向けた新たな具体化方策を策定されると伺っております。  国は、財政健全化度を示す新しい指標として導入した実質公債費比率や、借金を除いた基礎的な収入だけで通常の行政経費を賄えているかどうかを示す基礎的財政収支など、自治体の財政状況をさまざまな指標を使って公表しておりますが、広島県の財政状況は総合的に見てどういうレベルにあるのか、そして、どうしたら現状を改善できるのかということを、県民にわかりやすく説明する中で、財政改革に取り組んでいく必要があると思います。  そこで、まず、依然として大幅な収支不足が見込まれる中で、財政の健全化にいかに取り組んでいくのか、知事の決意をお伺いいたします。  二点目は、資金調達の市場化等が財政運営に与える影響についてであります。  国においては、自治体の破産が現実的なものになったことから、破綻法制の整備を進める一方で、公募債の発行条件を、自治体が横並びで決定する方式から、金融機関との個別交渉で決定する方式に改めるなど、資金調達の市場化を進めるとともに、財政運営の一層の自主・自律性の確立を求めております。  今後、資金調達の市場化が進み、金融機関が自治体の債務の負担能力を厳格に審査するようになれば、信用力が低い自治体については、公募債の発行に際し、貸出金利が上乗せされることも予想されます。加えて、日銀のゼロ金利政策の解除が将来的な長期金利のアップにつながると、地方債に依存する自治体の財政運営にさらに影響を与える可能性もあります。  本県では、毎年約千六百億円の県債を発行しておりますが、こうした制度改正や金利の上昇が与える影響を十分に考慮した上で、財政の健全化に取り組む必要があります。  そこで、県では、公募債発行に係る制度改正やゼロ金利政策の解除が将来の財政運営に与える影響をどう認識し、どう対応されようとしているのか、お伺いします。  三点目は、県内各市町の財政状況についてであります。  本県は、平成十三年度に八十六あった市町村が二十三市町へと再編され、合併が日本一進んだ県となっております。平成の大合併の議論の中では、合併特例債などの国と県の財政支援などが大きな推進力となり、新たな市町は希望に満ちて出発しました。  しかしながら、少子高齢化や人口減少の流れは、過疎地域を抱える多くの市町に重くのしかかっており、財政難の自治体が増加する可能性もあります。さらに、人口と面積を基本に割り振る新型交付税が導入されれば、財政状況は、さらに深刻になると思います。  総務省は、先月、実質公債費比率の状況を公表しました。この比率が一八%以上になると、新たな地方債を発行する際に県の許可が必要となりますが、全国的には、地方圏ほどこの比率が高く、厳しい財政状況となっております。  本県では、三次市、庄原市、安芸太田町、北広島町、世羅町、神石高原町の六市町がこれに該当しておりますが、県は、これら市町の財政状況をどのように分析しているのか、あわせて、今後の県の役割についてお伺いいたします。  質問の第三は、ライフライン、すなわち県民生活に重大な影響を持つ生命線の確保に関連して、八月二十五日に発生した県営水道の送水トンネル崩落事故と、広島空港への軌道系アクセス一時見送りに伴う東広島・安芸バイパスの建設促進についてお伺いいたします。  まず、県営水道の送水トンネルの崩落事故についてであります。  今回の断水は、ピークで呉市と江田島市の合計で約三万二千世帯、七万二千人に影響し、工業用水の長期にわたる停止は、生産活動にも重大な影響を及ぼしました。  この断水により多大な御労苦をおかけした地域の皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、給水活動やボランティアに御尽力いただいた各方面の方々に深く敬意と感謝を申し上げます。  さて、ことし三月、当時の広島県企業局は、県営水道の中期経営計画を策定しました。それによると、冒頭の記述から、事業開始後三十年が経過し、水道施設の老朽化が進んでいるとの自覚があったことがわかります。また、具体的に老朽化した管路への対応など、これまで以上に施設の維持管理と、その計画的な更新が重要との認識を示しております。この矢先、今回の崩落事故に至ったのであります。  知事は、駆けつけた崩落現場で、テレビのインタビューに、平成十四年に管路の点検を計画したが、ユーザーとの調整が不調で実施できなかったと答えられました。県としては、有効な解決策を見出せず安全点検を怠ったツケが、今回の事故を招いたことになったわけですが、送水管が一本しかない場合には、この問題が常について回ります。  ライフラインの確保を考えたとき、予備の送水管をもう一本持つ必要があるのではないかと思いますし、場合によっては、県内や県境を越えた相互配水体制をセーフティーネットとして準備すべきと考えます。  また、断水発生からの初動時には、準備も情報も不足する中で、現場は手持ち機材と人力に頼って給水拠点を設営し、市民への給水を一刻も早く開始しなければなりません。  そこで、まず、今回の十日間を超える広域的な断水を教訓にして、今後、初動態勢を含めて、どのように対応していくのか、知事にお伺いいたします。  次に、交通という視点で、事故発生時のライフラインの確保に関連して、東広島バイパス及び安芸バイパスの整備についてお伺いします。  東広島バイパス及び安芸バイパスは、広島空港へのアクセス道路として山陽自動車道を補完する機能を有するなど、広島都市圏の中枢性の向上に欠かせない重要な路線であります。  ことしの三月二十五日には、東広島バイパスのうち、中野インターチェンジから海田東インターチェンジの間、二・七キロメートルが開通しました。おおむね十年後の全線開通を目指す両バイパスでは、初の供用区間となります。今回の開通に当たり特筆すべきことは、無料化の方針が確定的になったことであります。これまで、道路建設のスピードアップのために有料道路事業で進められてきましたが、道路公団民営化の動きの中で、この路線は、無料化へと方針転換しました。これで、東広島バイパス、安芸バイパス、西条バイパスが無料で連結することになり、文字どおり、バイパス効果の発揮が期待されます。  先ほど、知事は、午前中の質問に、軌道系アクセスについて一時見送りすると答えられましたが、そうしますと、空港へのアクセスは、事実上、山陽自動車道一本に限られたことになります。事故などに伴う渋滞や通行規制に対応するためには、実質的なダブルトラック、すなわち二大路線となり得る東広島・安芸バイパスの完成時期を、現在の予定以上に早める必要があります。  そこで、県は、こうした状況の変化を受け、東広島バイパス・安芸バイパスの必要性をどう認識し、国に対して早期整備を働きかけていくのか、現在の事業進捗状況を今後の整備見通しとあわせてお伺いいたします。  質問の第四は、医療体制の整備について、二点お伺いします。  一点目は、がん診療連携拠点病院を活用したがん医療の推進についてであります。  県立広島病院は、ことし七月、県内で初となる化学療法を専門とする臨床腫瘍科を設置されました。このオープン式典で、国立がんセンターの土屋病院長は、がん患者の多くは成人で、ほかの疾病を併発している人が多く、総合病院としての機能を生かしながらがん治療ができるメリットに言及されていました。また、国立がんセンター中央病院と協定を結び、今後は、がん診療への指導や助言、スタッフの研修受け入れなどの支援を受け、がん診療の拠点として機能を高めることとされております。  私は、独立型の病院ではなく総合病院の中にがん専門科を設置した、この広島方式を高く評価します。本県においても、独立した専門病院としてがんセンターの設置を検討した時期があり、当時、それを中止することに対して大きな落胆と厳しい批判がありました。しかし、今振り返ってみますと、時代にマッチした先見性のある判断であったと思います。  ところで、がん医療体制の整備については、ことし八月に、県立広島病院を初め県内十病院が、がん診療連携拠点病院に指定され、質の高いがん診療を提供する体制が整いつつあります。  そこで、まず、県は、新たに指定されたがん診療連携拠点病院を活用して、がん医療をどのように進めていかれるのか、お伺いします。  二点目は、産婦人科、小児科の医師不足についてであります。  最近の新聞でもよく報道されていますとおり、医療の地域間の偏在や、産婦人科、小児科などの特定診療科における医師不足は、深刻な問題となっております。  現在、広島県においては、庄原市、大竹市、江田島市など三市六町で分娩できる病院がない状況が続いております。  公的な機関は、民間にはできない、本当に県民が困っている問題に対処する必要があります。官から民という流れだけではなく、民間ができないことを官がやるということが官の責任であり、義務だと思います。  そこで、産婦人科、小児科の医師不足など、地域医療が抱える問題を早期に解決するため、県としてどう取り組まれるのか、お伺いいたします。  質問の第五は、本県産業の将来展望と活性化について、二点お伺いいたします。  一点目は、新たな成長産業への進出促進についてであります。  本県では、重厚長大であった産業構造の転換を目指して、電気機械産業など先端分野の企業誘致に積極的に取り組んできました。この結果、広島エルピーダメモリやシャープなど大型設備投資が相次ぎ、電気機械産業の県内製造品出荷額が飛躍的に増加するなど、バランスのとれた産業構造に転換しつつあります。  県では、先端産業をターゲットとした企業誘致をさらに進めるため、ことし五月に、広島県産業集積促進戦略本部を設置されております。  また、今次定例会においては、広島テクノプラザが設置する電子機器用電磁波測定検査施設に対する予算の補正を提案するなど、新たな産業づくりに向けた支援策を講じられており、私は、こうした県の積極的な取り組みを評価しております。  一方、経済のグローバル化が進展する中で、本県産業が国際競争力を高めていくためには、今まで本県で培ってきた技術を最大限に生かし、ものづくりのさらなる高付加価値化を進めていくことが必要であると思います。  私は、先日、本県の重厚長大産業を支えてきた三菱重工業広島製作所が大きく変貌しているのを見て感心いたしました。かつての柱だった造船技術を生かして、航空機や宇宙産業など新たなハイテク分野に乗り出し、今では、名古屋に次いで、三菱重工業の航空機事業の有力な拠点に成長しているのであります。  特に、航空機関連産業は、今後二十年間に、世界規模で二百兆円の需要が見込まれており、将来、広島が西日本の大きな拠点として成長するためには、地元における部品の供給体制の整備がかぎを握っていると言われています。お隣の岡山県では、鋳造や機械加工などを得意とする中小企業がウイングウィン岡山を設立し、現在、二十五社が参加して、航空機関連部品の共同受注に成果を上げているそうであります。  本県においても、産業構造の転換をより確実なものとし、その裾野を広げていくためには、既存産業の技術やノウハウを生かしながら、新たな成長産業への進出が欠かせないと思います。  そこで、県では、本県産業の現状をどのように認識し、新たな成長産業への進出促進のため、どう対応されようとしているのか、知事にお伺いします。  二点目は、ものづくり教育の現状と課題についてであります。  本県の企業は、近年の景気の回復に加えて、団塊の世代が定年退職年齢を迎える、いわゆる二〇〇七年問題を控えていることもあり、採用枠を積極的に拡大しております。しかし、その一方で、子供たちの理科離れ、大学生の理工科離れが指摘され、製造業を希望する若者が減り続けていると言われております。  この要因としては、若年期において、ものづくり体験に乏しいこと、ものづくりの現場を見る機会が少ないこと、また、そのために技能に対する関心が低いことなどが考えられております。  広島工業大学の茂里学長も、先月の広島経済レポートで、「理系大学を目指す受験生の減少は、日本のものづくりにとって非常に危惧される状況にある。これを解決するためには、企業や行政も参画して、子供の時分からものづくりの楽しさや大切さを学ぶことができる場をつくることが必要である。」と述べられております。  国においては、深刻化する小学生の理科離れ対策として、民間企業の技術者OBなどを小学校に配置し、授業の中で、実社会で培った技術や知識を独自の実験を通じて披露し、子供たちの科学技術への関心を高める試みを、来年度から新たに実施される予定です。  ものづくりを通した学習は、子供たちのみずから学び、みずから考える力や、よりよく問題を解決する能力など、生きる力を育成することに結びつくものであり、また、望ましい勤労観や職業観の形成にもつながることが期待されております。  私は、これからも引き続き、ものづくりで豊かさを維持していくためには、将来に向け、ものづくり人材を育成するための教育を、今こそ真剣に考える時期だと思います。  そこで、本県では、ものづくり教育の現状と課題をどう認識し、実践的な取り組みをされようとしているのか、教育長にお伺いします。  最後に、地域課題に関連して、だれにでも親しめる川づくりについてお伺いします。  平成九年に河川法が改正されて以来、川は、治水や利水だけではなく、暮らしの視点から見直され、障害者や高齢者など、だれもが安心して親しめる護岸づくりがされるようになりました。元広島女子大学助教授の太田先生は、平成十年の中国論壇で、「車いすで行ける川づくりを」と題して、全国の先進事例を紹介しながら、川を障害者や高齢者の福祉、交流の場として活用する必要性を訴えております。  私は、平成五年六月定例会で、障害者や高齢者など、すべての県民が、快適、安心して生活できるまちづくりの必要性を指摘し、福祉のまちづくり条例の制定のきっかけをつくりましたが、福祉の視点でのまちづくりの考え方は、太田先生と同じであります。  私の地元を流れる瀬野川では、河川敷に遊歩道を設置し親水性を高める、河川環境整備事業が広島市によって実施されており、今年度からは、最後の区間となる才野瀬橋から備中橋間の工事に入っております。完成区間については、きれいな遊歩道や広場が整備され、多くの市民がジョギングなどを楽しんでいます。大変立派なものができたと評価しておりますが、一方で、高齢者の方々から、遊歩道へ降りるためのスロープの傾斜がきつく、介助者がいても、車いすでの昇り降りは大変難しいという意見をいただいております。だれにでも親しめる川づくりを実現するためにも、県内のそのほかの河川敷も含め、ぜひとも改善することが必要であると思います。  私は、だれにでも親しめる川づくりにまず必要なことは、河川の関係者だけではなく、自治体、住民、福祉関係者がともに話し合い、考え合う場づくりだと思います。  そこで、県は、だれもが親しめる川づくりが地域にもたらす効果をどのように認識し、今後の川づくり事業にどう取り組んでいかれるのか、お伺いします。  最後に、知事の後援会問題について申し上げます。  この問題につきましては、午前中の質問に対して、知事は、今後、閲覧請求している訴訟記録が明らかになることから、これをもとに、できるだけ早期に事実解明ができるよう努力していきたいと言われました。これは、今回の後援会問題で、知事が一貫して主張されてきたことであり、この問題を真摯に受けとめ、県民に誠実に答えようとしているあかしと考えます。  私は、知事が、一日も早くけじめをつけて、県政の責任者として、今、県が抱える多くの諸課題に対し、気持ちを新たに立ち向かっていただくことも県民への責任の示し方だと考えます。  したがって、知事におかれては、当初の約束どおり、あらゆる手段を尽くして真相解明に努め、県民が募らせている知事に対する疑心と、県政に対する不信を一刻も早く払拭されるよう、強く要請いたします。  以上を申し上げまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 27 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 28 ◯知事(藤田雄山君) 大曽根議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、州都広島の実現に向けた県と広島市の協力関係についてお尋ねがございました。  来るべき道州制において、本県が中心的な役割を担っていくためには、広島都市圏における中枢拠点性の向上に向けた取り組みの強化が必要であると考えておりまして、広島市の積極的な取り組みが何よりも期待されるところでございます。  県といたしましても、広島都市圏の充実強化は、中国地方の発展に不可欠なことから、高次都市機能の強化などについて、広島市を初めとする都市圏内の各自治体や経済団体などとの連携・協力体制の構築に努めております。  特に、広島市とは、連携・協力して解決に取り組むべき課題について、これまでも適宜、適切な時期に市長との意見交換を初め、解決に向けた実務的な話し合いを行ってきたところでございます。  今後も、県・市幹部職員による協議を行うこととあわせ、私自身も、広島市との連携・協力に努めてまいりたいと考えております。  次に、財政健全化に向けた本県の取り組みについてお尋ねがございました。  本県財政の危機的状況を乗り越えるため、平成十六年十一月に、平成十七年度から平成二十一年度までを計画期間とする第二次中期財政運営方針を策定し、財政改革の基本的な方向を明らかにいたしました。  また、それに先立ち、平成十六年度から平成十八年度までを集中対策期間とする財政健全化に向けた具体化方策を策定し、これらに基づいて、持続可能な財政構造の構築に向けた取り組みを進めてまいりました。  しかしながら、この間、三位一体改革の影響や福祉医療関係費の大幅な増加があったことなどにより、本県財政は、依然、危機的な状況に直面しております。財政指標で見ても、例えば、実質公債費比率は、平成十七年度決算までの過去三カ年度平均が一六%となっており、都道府県の中で高い方から十番目に位置することや、平成十七年度決算ベースでのプライマリーバランスがマイナス二百二十六億円に上るなど、厳しい財政環境に置かれております。  このような状況から、現在実施している事務事業の総点検を通じて、年内をめどに、財政健全化に向けた新たな具体化方策を取りまとめ、計画的かつ着実に財政健全化の取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、県営水道送水トンネル崩落事故についてお尋ねがございました。  今回の送水トンネル崩落事故により県民生活や企業活動に重大な影響を及ぼしたこととなり、皆様方に対し、多大な御不便と御迷惑をおかけいたしました。  今回の事故を教訓として、今後、このようなことのないよう、トンネルの点検のあり方などについて、事故調査委員会を設置して検討を進めることといたしております。  さらに、より安心なセーフティーネットを構築するため、引き続き、送水管のループ化を進めるとともに、今後、複線化等を含めた送水のあり方について、関係する自治体や企業とともに検討を行ってまいります。  また、今回の事故に際し、以前の水道施設や井戸などが活用されたことを踏まえ、水道事業者等との緊密な連携を図り、災害時等に利用可能な施設の現状を具体的に把握するとともに、緊急時の水源が確保されるよう、広域支援体制の整備に努めてまいります。  今後とも、水道に関するマニュアルの充実、被害を想定した各種訓練等を通じて、事故発生の初動段階から県・市町等が一体となって対応できるよう、危機管理体制の強化を図ってまいります。  次に、新たな成長産業への進出促進についてお尋ねがございました。  これまで本県経済を牽引してきた自動車や鉄鋼などに加え、先端的な分野の電気機械が、新規立地などにより、新たな基幹産業としての地位を確立し、本県産業はバランスのとれた産業構造に変わってきたと認識しております。  一方、国においては、本年六月、新経済成長戦略を策定し、今後、世界をリードする新産業分野として、情報家電、ロボット、次世代航空機などを示すと同時に、これらの分野に対して、すぐれた部品や新素材を供給する産業などを重点的に支援する方針を打ち出しております。  こうした新産業分野は、本県産業にとって大きなビジネスチャンスを有する分野でもありますが、こうした分野への参入に当たっては、県内産業の一層の技術の高度化、高付加価値化が不可欠でございます。  このため、国の施策の動向も見ながら、自動車関連産業や機械・金属関連産業など、既存産業のさらなる技術の向上を図り、県勢の発展を支える新たな成長産業の基盤づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。
    29 ◯議長(新田篤実君) 総務部長城納一昭君。         【総務部長城納一昭君登壇】 30 ◯総務部長(城納一昭君) 資金調達の市場化等が財政運営に与える影響についてお答え申し上げます。  市場公募地方債の発行条件につきましては、従来、発行団体が横並びで条件決定を行う方式がとられてきましたが、先般、この方式を見直し、それぞれの団体が借入先とみずから交渉をして、自主的に条件を決定することが望ましいと国の見解が示されました。  これに伴い、今後、市場において、各団体の信用力や発行額等を反映して、個別に条件決定がなされるため、財政指標の悪化している団体は、他の団体に比べ高い利率になるなど、発行条件が悪化する可能性がございます。  また、本年七月にゼロ金利政策が解除された際、日本銀行からは、極めて低い金利水準による緩和的な金融環境が維持される可能性が高いとの考えが示されておりますが、今後、仮に金利が上昇する事態になれば、本県財政への影響が予想されます。  こうしたことから、今後の県債発行に当たりましては、他団体の動向を見きわめるとともに、今後の金利動向を注視しつつ、資金調達の市場化等の環境変化に適切に対応できる体制整備に努めてまいりたいと考えております。 31 ◯議長(新田篤実君) 地域振興部長石原照彦君。         【地域振興部長石原照彦君登壇】 32 ◯地域振興部長(石原照彦君) 県内各市町の財政状況についてお答えいたします。  県内市町では、平成十六年度からの三年間の三位一体改革によりまして、歳入面におきまして、地方交付税と臨時財政対策債が約六百億円削減されております。一方、歳出面を見ますと、義務的経費が大幅に増加し、平成十七年度の経常収支比率の平均が九二・六%まで上昇するなど、全般的に財政状況が悪化しております。  このような状況の中で、御指摘のありました六団体につきましては、実質公債費比率が非常に高いだけではなく、経常収支比率の平均を見てみますと、危険ラインとも言えます九五%を超えております。また、平成十四年度と十七年度の合併の前後の年を比較いたしますと、地方税、地方交付税ともに減少するなど、非常に厳しい財政状況になってございます。  これらの団体にありましては、一つは、今後の財政見通しに十分留意していただきたいということがございます。二つ目は、合併建設計画によりますまちづくりなどが円滑に実施できますように、行財政改革のために策定いたしました集中改革プランを着実に実施していただきたいこと、それから、三つ目といたしまして、将来の公債費負担の適正化を図るための計画の策定などを通じまして、財政健全化に向けた取り組みが極めて重要になってまいります。  県といたしましても、必要な助言を行いながら、こうした市町の厳しい財政の状況を踏まえまして、今後、地方交付税を初めといたします一般財源総額が確保されますように最大限の努力をしてまいります。 33 ◯議長(新田篤実君) 土木部長高野匡裕君。         【土木部長高野匡裕君登壇】 34 ◯土木部長(高野匡裕君) 二点につきましてお答えいたします。  まず、東広島バイパス及び安芸バイパスの整備についてでございます。  東広島バイパス及び安芸バイパスにつきましては、国において、平成二十年代の暫定二車線供用に向け、鋭意、事業が進められております。  東広島バイパスにつきましては、用地買収がほぼ完了し、全線で工事の促進が図られております。  安芸バイパスにつきましては、東広島市域では用地買収がほぼ完了し、大山トンネルが本年十一月に貫通する予定となるなど、工事の促進が図られております。また、広島市域では用地買収がおおむね五割の進捗となっております。両バイパスとも、現道の渋滞解消はもとより、広島空港へのアクセス道路である山陽自動車道を補完する重要な路線であります。県といたしましても、引き続き、早期供用開始に向けて、関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えております。  次に、だれにでも親しめる川づくりについてお答えいたします。  河川空間は、地域の人々に憩いの場やコミュニティーの場を提供するとともに、子供たちにとっては、川にすむ生物の観察や水遊びが行えるなど、自然と触れ合う場としての機能を果たしているものと認識しております。  このように、川が持つ多彩な機能や効果を発揮していくためには、治水機能の確保を図りつつ、だれでもが親しめる川づくりが必要であると考えております。  県といたしましては、今後、河川に遊歩道や広場を計画するに当たっては、市町や地域の御意見はもとより、学校や福祉関係者など川を利用される皆さんとの連携を図るなど、地域の人々が親しみやすい川づくりに努めてまいります。 35 ◯議長(新田篤実君) 福祉保健部長迫井正深君。         【福祉保健部長迫井正深君登壇】 36 ◯福祉保健部長(迫井正深君) 二点につきましてお答えいたします。  まず、がん診療連携拠点病院を活用したがん医療の推進についてでございます。  県民だれもが安心して質の高いがん医療を受けられる体制を確保するため、県立広島病院を初め、県内の十医療機関が、がん診療連携拠点病院として、このたび国の指定を受けたところでございます。  これらのがん連携拠点病院は、各二次保健医療圏において、高度ながん診療の提供体制を整備し、地域の病院や診療所などと連携した医療の提供、地域のかかりつけ医などを対象とした研修の実施や症例検討会の開催、相談支援センターの設置による医療情報の提供や療養上の相談体制の確保などを通じて、地域におけるがん医療の向上を図ることとしております。  さらに、これらのがん連携拠点病院の指導的役割を担う広島大学病院は、他のがん連携拠点病院の医療従事者に対する研修、診療支援、情報交換を行うなど、がん連携拠点病院間の密接な連携を図ることとしております。  県といたしましては、今後、がん連携拠点病院を中心として、がん医療ネットワークの充実を図るとともに、今年度、外部有識者等によるがん対策推進協議会を設置し、がん患者の視点に立った総合的かつ効果的ながん対策の推進に取り組んでまいります。  次に、産婦人科、小児科の医師不足についてでございます。  本県の公的医療機関は、採算面などにおいて、民間の参入が期待できない中山間地域等の医療の確保に重要な役割を果たしており、県では、これまで、これらの医療機関を有する自治体等に対して、政策的な観点から支援を行ってまいりました。  しかしながら、産婦人科等の特定診療科では、病院勤務医の厳しい勤務環境などから、これらの診療科を志す若手医師が減少傾向にあり、加えて、初期臨床研修の義務化を機に、中山間地域では医師不足が特に顕著となっております。  このため、県では、当面の対策として、今年度から、産婦人科、小児科等を志す医科大学生に対する奨学金制度の運用や、県立広島病院と地域の産科医療機関との連携づくりを行う周産期医療オープン化モデル事業などを実施しているところであります。  さらに、広島県地域保健対策協議会において、モデル事業を踏まえた各圏域への普及、都市部における医療資源の集約化・重点化による医師の地域偏在の緩和などの方策について検討しており、今後、検討結果を踏まえて、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  また、医師の不足する分野における診療報酬のあり方など、国の責任において対応すべき課題について、引き続き、知事会などを通じて、国に対し強く要望してまいります。 37 ◯議長(新田篤実君) 教育長関 靖直君。         【教育長関 靖直君登壇】 38 ◯教育長(関 靖直君) ものづくり教育の現状と課題についてお答え申し上げます。  本県のものづくり産業を支えるすぐれた技術・技能を継承し発展させていくためには、次代を担う子供たちに、科学的なものの見方や考え方を育てるとともに、ものづくりへの興味・関心を高めることが大切であると考えております。  現在、県内三地区二十四校の小中学校が、「理数大好きスクール」の指定を受け、科学の楽しさに触れるため、ミニロボットの製作などを行っており、また、中学校では職場体験などを通して、ものづくりのすばらしさを味わわせる取り組みを行っております。  高等学校におきましては、最先端の科学や技術に触れるために大学教授等を招いて授業を実施する、研究機関の実験施設等を見学する、現代のたくみである「ひろしまマイスター」の高度な技能に触れるなど、各学校が創意工夫を生かした取り組みを展開しております。  さらに、放課後や週末に公民館等を利用して市町が実施する、地域子ども教室における科学実験教室等を推進するとともに、広島県こども夢基金による、地域の特性を生かしたものづくり体験への支援などを行っているところであります。  県教育委員会といたしましては、今後とも、理科や数学等の基礎的・基本的な学習内容の確実な定着を図るとともに、大学や企業、また、すぐれた知識・技術を持つ地域の方々の力を十分に生かし、科学やものづくりについての教育の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。 39 ◯議長(新田篤実君) この場合、お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、追県第一八号議案 控訴の提起については急施を要しますので、この際、質疑を終結し、委員会への審査の付託を省略して、直ちに本会議において議決するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 40 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。  それでは、直ちに採決いたします。追県第一八号議案 控訴の提起については、原案のとおり可決するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 41 ◯議長(新田篤実君) 起立総員であります。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。  明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時四十一分散会 広島県議会...