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  1. 広島県議会 2004-09-04
    平成16年9月定例会(第4日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2004年09月29日:平成16年9月定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十四名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第九〇号議案         至第四十八 報第 二〇 号 3 ◯議長(新田篤実君) これより日程に入ります。日程第一、県第九〇号議案 平成十六年度広島県一般会計補正予算から日程第四十八、報第二〇号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。小林秀矩君。         【小林秀矩君登壇】 4 ◯小林秀矩君 皆さん、おはようございます。私は、庄原市選出の自由民主党広島県議会良政議員会の小林秀矩でございます。  初めに、台風十六号、十八号で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。また、きょうも二十一号が接近しておりまして、県民の皆様には十分注意をしていただくように、そして大事がないように心から祈るばかりであります。  県知事におかれましては、みずからいち早く被災地を視察され、国に対してその状況を説明し、早期の災害復旧を要請されており、私は、その積極的な姿勢を高く評価しているところであります。被災された皆さんが一刻も早く通常の生活に戻ることができるように、知事を先頭に、執行部が一丸となって早急に災害復旧を進めていただくことを強く要望して、質問に入りたいと思います。  質問の第一は、分権改革の推進についてであります。  初めに、合併市町村への支援について伺います。  明治維新、そして戦後改革に次ぐ第三の改革とも言われる地方分権改革が推進され、その一環として、平成十七年三月末を目標に進められてきた平成の市町村合併も、いよいよ大詰めの段階を迎えております。県内では、それぞれの市町村の真剣な取り組みにより、これまで十三地域で合併が実現または間近となっており、今次定例会ではさらに五地域の合併議案が提出されているところであります。  合併の実現は、終わりではなく、始まりであると言われております。新たなまちづくりや行政体制の強化など、合併市町村は休むことなく日々懸命の努力を重ねています。合併に至るまでには、地域によって程度の差こそあれ、多くの課題があり、そして何よりも自分たちの町の今後について大きな不安があったのです。その不安をどのようにして乗り越えてきたのか、地域の生き残りのために合併を迫られたという消極的な面もあるでしょうが、それだけではなく、合併によって新たなまちづくりを進めることに大きな希望や期待を抱いて、最初の一歩を踏み出していったのではないでしょうか。市町村建設計画によるまちづくりの推進、そこに明るい未来を見出すことによって不安を乗り越えてきたのであります。それだけに、建設計画を着実に実施していくことは、合併市町村の最大の課題であると同時に、最大の願いでもあります。  これまでに市町村建設計画は、県内全体では約一兆七千億円の事業が計画され、そのうち、県事業は約七千億円となっており、そして、今後もさらに増加してまいります。しかし、三位一体改革の今年度、そして来年度以降の影響によって、県財政はより一層厳しい状況になることが予想されております。そういった中で、市町村建設計画に掲げられた県事業は本当に実施できるのかといった新たな心配の声も上がっています。この不安を解消するためには、いかなることがあってもこの計画を確実に実施するという明確な知事の答弁をいただきたいのでありますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
     分権改革の二点目は、道州制のデザインについてであります。  市町村合併の次は、都道府県の再編であると言われております。合併によって行政体制が整備され、住民に最も身近な自治体として市町村の役割が強化されてくると、市町村と国との中間にある都道府県の役割も必然的に変わらざるを得ない。そして、それは都道府県の姿をも変えていく。その姿として考えられるのは、道州制ということであります。私も、あるべき姿は道州制であると考えております。  国においては、道州制について地方制度調査会などで検討が始まっておりますが、地方分権の時代でありますから、国に任せてその検討結果を待つばかりでなく、積極的に地方の意見を発信していく必要があります。  その点では、本県においては昨年七月、分権改革推進審議会を設置し、今後の県のあり方を諮問され、その結果、先月、都道府県のあり方について検討の方向性を示した中間報告が提出されたことは、その第一歩として大変意義があることだと考えております。  中間報告の主な内容として、第一に、都道府県にかわる新たな広域自治体として早期に道州制を目指すべきであるということ、第二は、国の地方機関に関連する事務事業は、一部を除き道州に移譲・移管すべきであるということ、第三に、本県がかかわる道州制の区域として、中国五県による中国州が適当であるということが挙げられると思います。  この中間報告は審議会の意見でありますが、知事の諮問を受けて検討された結果でありますから、恐らく最終的にも県の方針になるものと受けとめております。しかしながら、今後、中間報告に示された道州制を実現していく上で、先ほど申し上げた三点それぞれについて大きな課題があるのではないかと思われます。  一つは、現在の広島県を廃止することについて、県民の合意をどのように形成していくのかという問題、同時に、岡山県は既に中四国州を提唱し、その実現をアピールされており、州の区域について行政間の合意、県民の合意をどのように調整し形成していくのかという問題、そして、国の地方機関からの事務の移譲をどのように実現していくのかという問題、いずれもが大きなハードルのように思えます。さらに、州都広島をどのようにして実現するかという課題もあります。進むべき時代の方向は道州制であり、こうした課題に積極的に取り組み、目標に向かって堂々と進んでいかなくてはなりません。私としても、議員として身を削る思いの中で、真剣に取り組んでいく覚悟であります。  そこで、お伺いいたします。県では、審議会の報告を受けて、本年度、分権システム推進計画を策定される予定だと聞いておりますが、この中間報告について、県ではどのように評価し、どのような道州制のデザインを描いておられるのでしょうか、また、課題解決の道筋やタイムスケジュールなどについてはどのように考え、道州制の実現は何年後を想定しておられるのか、将来に広がる知事の展望をあわせてお聞かせください。  質問の第二は、総合的な少子化対策の推進についてであります。  厚生労働省の調査によれば、昨年一年間に生まれた赤ちゃんは約百十三万人で、過去最も少なく、一人の女性が生涯に産む子供は一・二九人と過去最低の出生率を記録しました。昭和四十六年をピークに、年々予想を上回る速さで出生率の低下が進んでおります。このような急激な少子化の進行は、労働力の減少や消費の低迷など経済の衰退を招き、社会保障制度など将来の社会システムの構築にも極めて深刻な影響を与えるものであり、従来の取り組みに加え、国・地方公共団体などが一体となってもう一段の対策を進める必要があります。  こうした観点から政府は、この六月に少子化社会対策大綱を閣議決定しました。この大綱は、子育て支援を国の最優先課題と位置づけ、そのためのさまざまな対策が示されており、今後、数値目標など具体的な実施計画を定めて、その推進に取り組むこととしております。国が本腰を入れて少子化対策に取り組む姿勢を示したものとして評価するものでありますが、一口に少子化対策と言っても非常に幅広い対策が必要であります。この大綱においても、児童福祉の分野はもちろん、保健・医療、教育、労働環境、青少年対策など多くの分野にまたがる取り組みが示されております。少子化対策は、各種の関連する事業が統一された方向性のもとに総合的に連携して実施されてこそ、本当に実効ある結果が得られるのだろうと思います。本県においても、関係するさまざまな部署において少子化対策が実施されておりますが、その基本的な政策の策定や事業の実施はどのように図られるのでしょうか。国においては、そうした調整や事業の推進を内閣府の少子化社会対策会議が行っております。各種の分野にまたがる幅広い少子化対策のためには、県においても、各関係部署の少子化対策を総合的に実施していく、そうした横断的な組織がぜひとも必要なのだと思います。  そこで、県の少子化対策の推進について、県はどのように認識して統一的な政策を策定し、そして実施していくのか、高い見地に立った知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、県の農業政策についてであります。  ことし七月には、日本農業の最大の課題であるWTO農業交渉において枠組み合意が採択されました。これから来年の十二月に香港で開催される閣僚会議に向けて、具体的な関税の引き下げ率などを決めていかなければなりません。そもそも今回の枠組み合意では、米など重要品目の関税削減に一定の配慮が示されたものの、関税率に一律の上限を設けることなどは先送りされており、各国の異なる思惑を抱えたまま、これから具体化するという決戦を迎え、まさに我が国にとって正念場になることは間違いありません。  思えば、なぜ我が国の食料自給率はここまで低下したのでしょうか。かつては八割以上を占めていた自給率は年々減少し、ここ数年は四割台で推移しております。一方、ヨーロッパ、特にイギリスでは、一九七〇年代には四割程度であった自給率を、現在では七割台まで高めることに成功しております。その要因は、農家への所得保障、担い手確保のための就農助成など、さまざまな農業政策を実現させてきたからであります。そして、農業は食料の確保に加え、国土・環境の保全と地域社会の活性化という多面的な機能を持つ産業として多くの国民の合意を得ているという背景があるからであります。これから厳しい局面を迎えるWTO農業交渉を成功させるためにも、国・県を問わず、確固たる農業政策の柱を築くという気概を持っていただきたいと思うのであります。  ことし八月には、十年先を見通した農政改革の指針づくりを進めている農林水産省の食料・農業・農村政策審議会企画部会が中間報告をまとめたところであります。この内容で最も注目すべきことは、農地制度の中で株式会社に対し、農地賃貸は容認するが、農地の取得まで認めるかは賛否両論を併記したところであります。私は、将来にわたる農業の担い手は、現在の食料・農業・農村基本法が前提としている家族経営と、地域に根差した農業者を基礎とする農業生産法人を基本とすべきであり、株式会社の農地取得は認めるべきではないと考えております。これまで株式会社の農業参入については、平成十三年の改正農地法で株式会社形態を追加した農業生産法人制度がスタートし、既に多くの株式会社が農業生産法人になっております。また、昨年の構造改革特別区域法のもとで、農業生産法人以外の一般株式会社による農業経営などが進んでいるところであります。このように、農業を本気でやろうという法人に対して、決して農業分野が門戸を閉ざしているわけではありません。むしろ多様な担い手の確保と育成に向けて、地域農業との調和を含め、踏み込んだ改革も進められているのであります。  その中で県は、売れる米づくりやブランド化など、農業が自立するための政策を進めているのであります。しかし、株式会社、特に大資本や海外資本が参入した場合は、根こそぎ農地は買収され、地域の農業は壊滅してしまいます。地域となじみのない企業では、経営が悪化した場合には、農地を投げ出して産業廃棄物処理場に転用するなどの危険性があるとの指摘もなされております。  これから三月に向けて最終報告が出されるまで、さまざまな意見や要望活動が行われることと思いますが、県として中山間地域の農業の活性化や農地の環境保全、そして農業の自立の観点から、株式会社の農業への参入をどのように考えているのか、意気込みのある知事の答弁をお伺いいたします。  質問の第四は、建設業の経営革新についてであります。  長引く不況の中で建設投資は減少し、多くの建設業者は打撃を受けております。特に中山間地域における建設業者にとっては、民間の投資が見込めないことから、公共投資の縮減が大きな痛手となっているのであります。  景気全体では回復の兆しが見えるものの、建設業界においては、市場規模が縮小する中で激しい競争が繰り広げられ、利益の低下を招き、そして多くの企業が従業員を減らし、ついには倒産するという悪しき連鎖が続いていくのではないかと懸念されるのであります。  このような中で、国は、建設産業構造改善推進プログラムをまとめ、建設業者の経営基盤の強化を目的とし、新分野への進出などの経営革新を推進することを方向性として打ち出したところであります。  本県の一万四千を超える建設業者は、これまで地域の基幹産業としての多くの働く場を提供してまいりました。これらの業者が新たな分野に進出し、経営を続けていくことができるか否かは、地域の再生にもかかわる重要な問題なのであります。  県では、既に建設業者団体がみずから策定する建設産業の再生に向けたプランづくりの支援や、県庁全体での支援策のPR、さらには経営革新の必要性について、意識改革に取り組まれているところであります。しかし、中小の建設業者には、まだまだそういった意識が十分には伝わっていないのが現状ではないかと思います。そして、異業種という新たな海へこぎ出していく不安を払うことができないのであります。もっと経営革新への啓発や支援を促進していかなければなりません。そのためには、これまでの新分野への進出や事業展開の状況はどうなっているのか、また、今後一層の新分野進出を促進するためにはどのような取り組みが必要なのかを分析し、さらに効果的な措置を取り入れなければなりません。苦悩する建設業者の再生に向けた経営革新の課題と今後の支援について、明快な知事の見解をお伺いいたします。  質問の第五は、産学官連携による技術移転の促進についてであります。  県の重点課題である産業の再生のためには、ものづくりの企業が世界に通用する技術力を持てるように、地域全体の力を合わせて技術革新を支援する体制を整えることが重要だと考えます。それには、技術や情報の宝庫である大学の資源を最大限に活用することが有効であり、大学側においても独立行政法人化の流れの中で研究成果を知的財産として社会に生かそうという意欲が育っているところであります。  こうした企業と大学とを行政が橋渡しする産学官の連携の仕組みとして、県では広島TLOを昨年設立し、運営されているところであります。国の承認を受けたのが全国で三十六番目であり、決して早い取り組みではなかったのでありますが、今後の活躍を期待したいと思っております。  このTLOは、うまく機能すれば知的財産権を活用した効果的な産学官連携のモデルとなるのであります。つまり、大学の研究成果を特許などの知的財産権として確立し、円滑に企業に技術移転する、それによって事業化した成果の一部を大学にも配分し、次の研究開発に役立てるという、まさに成果が循環していくシステムなのであります。  既に広島TLOでは、この八月に、広島県立大学の研究成果を県内企業に技術移転するための契約を結ぶという実績も生まれております。しかしながら、今後の展開を考えると、幾つかの課題があると思うのであります。その一つが、企業の参加をふやすためのPRの促進であります。産業界に十分な事業説明を行って、積極的に企業の参加を募り、より多くの技術開発に役立ててもらう必要があります。そのためには、企業にとって価値がある技術情報を数多く提供しなければなりません。技術革新のために役立つ特許などの技術情報については、全国のTLOともネットワークを結び、幅広い情報の中から最適な選択ができるようにしていただきたいと思います。  次に、技術移転を受けた企業の事業化への支援であります。  せっかくの技術も、製品や商品に成長させなければ意味がありません。この事業化のプロセスには、多くの困難が伴うので、きめ細かい支援が求められます。そのためには、広島TLOが所属する産業支援機関であるひろしま産業振興機構の全面的な協力が欠かせないのであります。  さらに、国からの補助期間も限られているので、財政的に自立ができるように、技術移転契約からの成果をふやすなど、積極的な運営が必要だという課題もあります。  今後とも、広島TLOは大学と企業とのコーディネート役として、技術移転と情報の活発な流れを築き、産業界を支援していかなければなりません。産業の再生に向けて、広島TLOが企業の技術革新のためにいかに貢献していくのか、知事の熱い決意をお伺いいたします。  質問の最後は、新県立大学の開学準備についてであります。  本県では、地域に根差した県民から信頼される大学を創造するため、県立三大学を統合の上、一大学三キャンパス方式により新しい県立大学を設置することとし、来年四月の開学に向けて準備が精力的に進められているところであります。今年七月には大学設置が認可され、十一月には大学院についても認可される見通しであると伺っております。  この新県立大学の基本理念については、昨年九月に策定された基本構想において、教育や研究、そして地域貢献活動を積極的に推進し、実践力のある人材の育成や地域に根差した高度な研究、そして大学資源の地域への提供を実現して、存在価値を県民に示すことであると述べられております。  しかしながら、開学まで六カ月余りとなり学生募集の期限も迫っているにもかかわらず、具体的にどのような大学が整備されるのかについて、県民に十分な説明がされているとは思えないのであります。  三つのキャンパスではそれぞれ、先月、高校生や保護者に大学を公開するオープンキャンパスが実施されたと聞いておりますが、多くの参加者があったのでしょうか。もちろん、大学の設置認可や県の設置管理条例が整備されるまでは周知に一定の制約があることは承知しております。しかしながら、限られた条件・期間の中であっても、県民への説明責任を果たしていくことは、行政としての責務であります。県民に信頼される魅力ある県立大学をつくるためには、なおさら、新たな教育内容を初めとして、学内組織や施設整備、あるいは地域貢献策などについて具体的にどのような大学を整備しようとしているのか、可能な限り県民にわかりやすく説明することが重要であると考えますが、知事の明快な御所見をお伺いいたします。  また、今年度から、地域において確実に実施される必要のある事務事業のうち、一定の事業を効率的・効果的に行わせるために、地方公共団体として地方独立行政法人を設立することが可能となりました。大学の設置及び管理もその対象業務となっており、行政サービスの向上や行政改革の推進などの観点から有効な手法であるため、秋田県では今年度から、東京都や大阪府などでも来年度以降、公立大学に対して地方独立行政法人の制度が導入されるとのことであります。  本県の県立大学においても、大学運営の活性化や効率化を一層図るためにも、早期にこの制度を導入する方向で具体的な検討を積極的に進めるべきであると考えますが、今後のスケジュールを含めて、知事の構想をあわせてお伺いいたします。  最後になりましたが、混迷する経済や厳しい県財政の中で最もなすべきことは、県民の皆様に対して将来への不安がない環境をつくり出していくことであると思います。我々良政議員会としても、そのために一生懸命取り組んでいく所存であります。知事におかれましても、県民に勇気と希望が持てる、そしてわかりやすい政策を打ち出し、力強く推進されることを心から願って質問を終わります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 6 ◯知事(藤田雄山君) 小林議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、合併市町村への支援についてお尋ねがございました。  市町村建設計画は、首長・議会はもとより、住民、法定協議会委員等多くの関係者により真摯な議論と協議を積み重ね、県への協議を経て決定された計画であります。この計画は、合併後の市町の将来像を示す新しいまちづくりの指針であり、県事業の実施は重要な役割を担うものと認識いたしております。  県財政は非常に厳しい状況でございますが、さらなる選択と集中を図りながら、市町村建設計画に掲載された県事業が着実に実施できるよう、全力を尽くしてまいる所存でございます。  次に、道州制のデザインについてお尋ねがございました。  広島県分権改革推進審議会の中間報告にございます道州制は、広域自治体として、国の地方支分部局から大幅な権限の移譲・移管を受けて、地域の自主性を踏まえた総合的かつ広域的な行政の実現を目指すものであり、分権型社会にふさわしい地方自治制度の御提案をいただいたものと受けとめております。  また、道州の区域のあり方についても、地理的、歴史的、文化的な諸条件を踏まえつつ、社会的・経済的なつながりなどを勘案した上で中国地方が適当とされており、尊重すべきものと考えております。  しかし、道州制の実現に向けては、県民や行政間の合意、道州へ移譲・移管すべき事務・権限等に係る国との調整及び基礎自治体との役割分担など、解決すべき多くの課題がございます。県民や行政間の合意については、本県だけでなく、関係県を含めた各界における幅広い議論を経てコンセンサスの形成を図っていく必要がございます。このため、道州制の仕組みや内容など、十分な情報提供に努め、関係各方面の御理解や御協力をいただきながら進めていきたいと考えております。  一方で、将来の道州制を見据え、都道府県の事務・権限のうち、基礎自治体に移譲できるものは移譲し、基礎自治体が地域の行政を、主体的、総合的に行える体制整備を図ることが重要でございます。  こうした課題に取り組みつつ、第二十八次地方制度調査会の議論や北海道の道州制特区の取り組み状況などを参考にし、中国地方知事会や全国知事会の場などにおいて、道州制に向けた機運醸成を図っていくとともに、国に対して早期に制度化されるよう、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、総合的な少子化対策の推進についてお尋ねがございました。  急速な少子化の進展は、労働力人口の減少や経済成長率の低下、また、子供の健全な成長への悪影響など、我が国の社会・経済に広く深刻な影響を与えるものであり、国民的議論を踏まえた抜本的な対策が必要な課題であると認識いたしております。  県におきましても、平成十二年度から十六年度までの五年間を計画期間とする「こども夢プラン21」を策定し、きめ細かな保育サービスの充実や乳幼児医療費の公費負担の対象年齢の拡大など、少子化対策の着実な推進に努めてまいったところでございます。  国においては、依然として続く少子化の流れを変えるため、平成十五年七月に成立した次世代育成支援対策推進法で、国や地方公共団体、企業等が一体となって、今後十年間、集中的かつ計画的な少子化対策を推進することとされました。  県としては、この法律に基づく行動計画を今年度で終期を迎える「こども夢プラン21」の次期計画として位置づけ、すべての子供と子育て家庭を、行政、職場、学校、地域など県民挙げてみんなで支える社会の実現に向けて計画策定に取り組んでまいりたいと考えております。  計画策定に当たりましては、子育て当事者や企業団体などの関係者から成る子育てにやさしい広島推進協議会を設置し、幅広く御意見を伺いながら、全庁的な横断組織である少子・高齢化対策推進本部において総合的な対策を検討してまいります。  今後とも、国、市町村、企業等と十分に連携を図り、総合的かつ効果的な少子化対策に県を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、新県立大学の具体像とその周知についてお尋ねがございました。  県におきましては、来年四月の県立広島大学の開学に向け、現在、設置準備委員会を中心として基本構想の具体化を進めているところでございます。主な内容としては、経営分野、環境・バイオ分野の強化、保健医療分野と福祉分野との総合化など、学部・学科の再編整備による新たな強みの創出、夜間や土曜日の授業実施、一年制課程の導入など大学院への社会人の積極的な受け入れ、産学官連携を初めとする地域貢献を総合的に推進する体制の構築、学長のリーダーシップのもとでの機動的な大学運営の実施などの方策を推進することといたしております。  新大学の概要につきましては、設置認可前におきましても、県のホームページなどを活用して、基本構想や入学試験案内などの情報提供を行うとともに、学校訪問や大学説明会への参加などを通じて、可能な限り県民の皆様への周知に努めてきたところでございます。  今後は、開学に向けて、大学案内の配布や大学独自のホームページの開設、県の広報媒体の活用などにより、新大学の全体像について県民の皆様に、より具体的にわかりやすくお示しをしてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 7 ◯議長(新田篤実君) 農林水産部長中川日出男君。         【農林水産部長中川日出男君登壇】 8 ◯農林水産部長(中川日出男君) 株式会社の農業への参入についてお答え申し上げます。  過疎・高齢化が進む本県中山間地域の活性化を図るためには、産業として自立できる農業の確立を図るとともに、多様な担い手の育成・確保が重要な課題でございます。このため、経営規模の拡大や農業経営の法人化などに努めてまいりましたが、今後は、民間企業の持つ経営力・技術力などを活用することも必要でございます。  本県におきましても、近年、食品会社や建設会社などが出資した農業生産法人が設立されるなど、民間企業が農業に参入する事例がふえております。  こうした民間企業の参入によりまして、担い手不足の解消とともに、新たな雇用の創出や企業の持つノウハウを活用した農業経営の効率化・安定化が図られるなど、地域農業に新たな活力を生み出しております。  現在、国におきましては、株式会社等による農業経営について、農地の権利取得など農地制度のあり方が検討されております。本県といたしましては、優良農地の保全・有効活用を十分図る中で民間企業の農業経営の参入を促進すべきであると考えております。 9 ◯議長(新田篤実君) 土木建築部長田原克尚君。         【土木建築部長田原克尚君登壇】 10 ◯土木建築部長(田原克尚君) 建設業の経営革新につきましてお答えします。  建設産業をめぐる厳しい状況を克服するためには、建設業者みずからが新分野進出などの経営革新に取り組んでいただくことがまず必要であろうと考えております。  しかしながら、多くの建設業者は、知識やノウハウの不足、さらには、これまでの経営姿勢を払拭することに対する不安などから、経営革新に踏み出せない状況にございます。このため、今年度は、相談窓口の設置など、これまでの取り組みに加えまして、建設業者のさまざまな具体的ニーズに応じた実務的な個別指導や、モデル的な取り組みとして市町村や建設業者団体と協同し、新分野進出へ向けた具体的な指導・助言を行うなど、実情に即した取り組みを行っております。  さらに、こうした取り組みに加え、去る九月十四日には、新分野進出に対する認識をより深めていただくことを目的として、新分野進出講演会及び県内建設業者の事例発表会を開催したところでございます。  今後とも、建設業者の方々の御意見を十分お聞きしながら、可能な支援策から速やかに実施してまいりたいと考えております。 11 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 12 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 産学官連携による技術移転の促進についてお答え申し上げます。  広島TLOは、昨年十月の本格的な活動開始以来、既に十一件の特許を出願し、四件の技術移転契約を結ぶなど、徐々に技術移転の実績を上げてきているところでございます。  こうした中で、技術移転をより一層促進するため、企業が求める研究シーズの発掘に努めているほか、県内企業の選択肢を広げるため、他県のTLOが保有する特許情報の活用に向けた取り組みを進めております。  技術移転後の事業化につきましては、財団法人ひろしま産業振興機構を中心とした産業支援機関との連携のもとに、起業化の段階から販路開拓までの各段階に応じた各種の支援事業を活用するなど、きめ細かい支援を行ってまいります。また、このような技術移転活動や事業化支援活動を着実に進め、具体的な成果を数多く上げることによって、企業会員数と特許使用料収入の増加を図り、TLOの財政基盤を確立したいと考えております。  今後とも、県内大学や全国のTLOと連携しながら、積極的に技術移転活動を推進し、総合的な事業化支援を通じて県内のものづくり企業の技術革新を支援し、競争力の強化を図ってまいります。 13 ◯議長(新田篤実君) 環境生活部長吉村幸子君。         【環境生活部長吉村幸子君登壇】 14 ◯環境生活部長(吉村幸子君) 新県立大学の開設準備に関しまして、地方独立行政法人制度の導入についてお答えいたします。  本年四月に地方独立行政法人法が施行され、公立大学の独立行政法人化への道が開かれたところでございます。  公立大学の独立行政法人制度につきましては、大学みずからの責任のもとで柔軟に教育研究活動を展開し、より競争的な環境の中で、地域の要請にこたえ、その機能を十分に発揮することを目的とするものであり、自主的かつ効率的な大学運営を進めていく上で有効な手段になるものと考えております。このため、来年四月に開学いたします県立広島大学に独立行政法人制度を導入する場合の具体的なメリットやデメリットなどについて、近々、専門家や大学関係者などの御意見も伺い、早期にその方向性を明らかにしたいと考えております。 15 ◯議長(新田篤実君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は二時から開きます。         午前十一時十九分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後二時一分開議 16 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。河井案里君。         【河井案里君登壇】 17 ◯河井案里君 皆さん、こんにちは。自由民主党広島県議会議員会の河合案里です。
     台風が接近しているということでございますが、県民の皆様にはくれぐれも安全で無事でいられますよう、心からお祈りを申し上げます。  一年半前に初めて議席をいただいたときより一貫して、私は、政治家には政策によって県民の皆様に夢を与え、希望をもたらす役割があると思っております。しかし、政治家が本当にそのような役割を背負っているのならば、この一年半を振り返り、議会人である私たちは皆、県民の皆様におわびをしなければならないかもしれません。ここ一年余りの間に、この権威ある広島県議会で、県民に夢をもたらすためのどのようなことが決められてきたでしょう。私が初めてこの議場に足を踏み入れたときと比べ、何が動き始めたでしょうか。残念ながら、何も動いていない、何も決まっていないのです。私はきょう、ある大きな危機感を持ってお伺いいたします。未来への投資について、現在、何一つ結論が出せないということは、ひょっとして未来像そのものが存在しないからではないか。確かにそれぞれの具体的な案件は決断の難しいさまざまな背景を抱えているのかもしれません。しかし、枝葉末節な事情のすべてさえも包括して描かれるべき未来の広島県の姿はどこに見えるのでしょう。  本日私がお伺いしますのは、十年後、二十年後の広島県をつくるための足場をどのように整えていくかという問題です。すなわち、都市基盤整備の問題について、道州制に向けた産業政策について、バイオテクノロジーの振興について、フリーター及び若年無業者対策について、NPO法人等への資金的な支援について、そして、小児救急電話相談事業についてお伺いいたします。  質問の第一は、都市基盤整備の問題についてです。  広島県が発展するためには、広島が企業や消費者から選ばれる地域、すなわち投資される対象でなければなりません。県内では依然として建設業者を中心に、多くの中小企業が倒産しております。おそらくここにおられるすべての同僚議員の皆さんが、地元を歩けば、仕事がなく、あすにもつぶれるかもしれないという企業経営者の声を耳にされているのではないかと思います。国内、県内とも、経済は回復基調にあると言われておりますが、それならば、なぜ私たちの身近な企業、商店の経営者の皆さんは今なお苦しんでおられるのでしょうか。  一方で、景気がいいのは都会ばかりという現状があります。今、東京では、幾つものビルが建設され、幾つものまちが新しくつくられています。県内の企業、県民がいかに汗して働いても、稼いだお金は結局、東京を初めとする大都市に投資されてしまっているのです。資金が県内に還流しないのは、残念ながら、今の広島県が投資対象としての魅力を失ってしまっているからです。  広島県は政令指定都市を抱えています。日本を代表する大企業や国は、中国地方の足場として、ここ広島に支店や出先機関を置いてきました。地場の企業としても、日本有数の大企業、優良企業がたくさんあります。人口も多く、平均的な購買力も高い。他の地方都市にとってこうしたポテンシャルの数々はのどから手が出るほど欲しいはずです。しかし、これらの好条件は、なぜか広島では生殺し同然に捨て置かれており、他の地方都市と同じように、資金や企業が逃げていってしまっています。明治製菓やキリンビール、祗園の三菱重工業などの工場の閉鎖は皆さんも記憶に新しいことでしょう。厳しい競争の中、海外へ生産拠点を移す大企業のトレンドもありますが、県行政として最も問題とすべきなのは、広島の工場や支店を畳んで国内の他の地域に機能を集約してしまう企業が多いということです。  不景気なのは、日本じゅうどこでも同じはずなのに、投資家、企業家は、今まで広島で培ったものをすべて捨てて他の地域に行ってしまったのです。残念ながら、企業にとっては、今や広島に位置することがコストになってしまっているように思います。そのコストを生み出している原因、それは中途半端なままに終わっている基盤整備なのではないでしょうか。市場経済に対しては、私たちはなすすべはありません。神の見えざる手が需要と供給の均衡を導き出すのをじっと見守るほかはない。けれど、都市基盤整備は市場経済ではないのです。それは、政策的な意思とビジョンさえあれば完成に向かうものなのです。政治的リーダーシップによって、本来防げたはずの資金の流出を結局引き起こしてしまったのであれば、本当に悔しいことです。知事にも、この悔しさを共有していただきたい。  例えば、南道路に始まる広島高速道路の問題、広島西飛行場の問題、広島空港アクセスの問題、県庁舎整備の問題、さらに言えば広島大学本部跡地の問題など、冒頭で述べましたように、この一年余りをとってみても、何一つ決定されていない。このようなことは、民間企業ではあり得ないことです。国による道州制の議論の行方が見定まらないうちにはまだ決定できないといった説明もなさいますが、いまだ税源移譲の結論すら見えない状況であるのに、道州制の方向が明らかになるまでに一体、あとどれほどの時間がかかるのでしょうか。そのときまで、現在の案件には答えが出されないのでしょうか。道州制は、我が国における壮大な実験なのであり、むしろ現場である自治体の自発的な行動によって、国における議論を先導していくべきです。県の意思決定のスピードは、民間企業の経済活動をキャッチアップできていません。もともとあったものが広島を見限って出ていったということの責任は非常に重いものだと私は考えます。こうした実情をかんがみて、知事は、基盤整備に係る決定がおくれてきた原因はどこにあるとお考えなのか、お伺いいたします。  知事が、都市計画・基盤整備計画の策定に取りかかられたとき、恐らく知事の胸の中には輝きに満ちた広島の未来像が描かれていたのではありませんか。県民は、まだ知事の描かれた広島の未来を信じ、夢を抱いているのです。  そこで、質問の第二点目としてお伺いをいたしますが、当初、都市基盤を整えることによって、知事は広島をどう発展させようと考えておられたのでしょうか。当初の理念と比べ、現在、知事の持っておられる理念は残念ながら小さくなってきてしまっているように私たちには受けとめられますが、現在、知事が都市基盤整備をどのような理念で進めていこうとしておられるのか、一体、基盤整備計画のうち、どの計画を中止にし、どの計画に力を入れていかれるおつもりか、あわせてお聞きいたします。  質問の第二は、道州制に向けた産業政策の構想についてです。  道州制が中国五県によって形成されるか、四国まで含めるのか、まだいろいろな可能性があるにしろ、中国地方全体が一つの経済圏となることは間違いないであろうと考えられます。道州制後を見据えますと、中国五県全体が広域的なネットワークを結び、各地域の産業特性を生かしながら地域が活性化していく方策を考えなければなりません。中国地方の各県には、産業構造や技術の集積などにそれぞれ特色があります。大学や試験研究機関、産業支援機関も各地に点在していますし、産学官連携などの産業政策についても温度差があることでしょう。さらに、お互いの交流を進めるには、交通ネットワークなどの産業基盤の整備も必要となります。地域の特色を生かしながら、広域的な一つの経済圏を目指していくためには、中国五県が連携を強め、中国エリア全体として課題を共有していく取り組みを今から始めるべきではないでしょうか。  道州制に向けた産業政策の構想について、これからどのように取り組み、展開していこうとされるのか、知事のお考えをお伺いいたします。  質問の第三は、バイオテクノロジーの振興についてお伺いいたします。  二十一世紀は「生命科学の世紀」とも言われ、バイオテクノロジーは国家戦略の一つと位置づけられております。県においても、広島大学を中心とした研究は非常に優秀な成績を上げておられます。特に生物が本来持っている再生機能を解明し、人間の病気の治療に役立てようという吉里プロジェクトは、新薬の開発に大きく寄与する傑出した研究成果を上げており、既に新事業も立ち上がっております。  今後とも、産業科学技術研究所などを中心として、生命科学の先端的な産学官共同研究を進め、バイオテクノロジーが広島県の基幹産業の一つとなるよう力を入れていただきたいと思いますが、国内を見ると、東京、千葉、横浜を中心とした首都圏や、大阪、神戸といった関西圏など、既にバイオ関連産業の集積が進んでいる地域があります。ぜひとも、そのような先行地域に負けないバイオ関連産業を育て、集積をさせ、広島県を生命科学の拠点としていただきたい。  そこで、これまで県が推進してきたバイオテクノロジーの研究成果と、関連産業への波及効果をどのようにとらえておられますか。さらに、今後どのような戦略を持って研究開発を進め、産業化へのプロセスを強化していかれるのか、お伺いいたします。  質問の第四は、フリーター及び若年無業者対策についてです。  先日、労働経済白書において大変衝撃的な数字が発表されました。定職につかない、いわゆるフリーターは二百十七万人、若年層で、学校にも行かず、就職もしていない無業者は五十二万人に上るとの報告です。二〇〇四年に成人を迎えた人口が約百五十万人ですから、その数がいかに多いかということがおわかりになるでしょう。  これらの若者がどのような問題を抱えているかは、これからの分析を待たねばなりません。しかし、一つ言えることは、彼らは何らかの理由で働く意欲を持てなかったということです。日本企業は特に年齢制限に厳しいですから、働く意欲に目覚めたときには、年齢的に社会から受け入れられず、結果として彼らは将来への展望を失ってしまいます。このフリーター・無業者問題への対策として、一つには、教育の改善・充実があります。若者はなぜ意欲を失ってしまったのか、私たちの豊かな社会構造と現在の教育とがどこかでかみ合わなくなってきてしまったのではないかとも考えられます。  今、広島県でも、例えば高校の教育課程の中に職場体験や実習を組み込むなど、職業への自覚を持たせ、将来の進路の選択につながるような取り組みがされております。しかしながら、それらの取り組みは、お仕着せでなく、生徒自身が心から興味を持って参加できるものでなければなりません。現在の教育全般に言えることですが、若者が意欲をなくしてしまった大きな理由の一つは、これまでの教育課程において、子供たちが自発的な意思を持って取り組むことのできる機会が余りに少ないためではないかと考えられます。教育長は、子供たちに意欲を持たせる教育ということについてどのようなお考えをお持ちなのでしょうか、お伺いいたします。  無業者対策に係る教育問題としては、これまで戦後の日本が一貫して取り組んできた優秀な子供を育てるという以外の面が要求されているように考えます。すなわち、ドロップアウトをした子供たちをどのように救済するかということです。失敗した者でも、意欲さえあれば何度でも門戸を開いてもらえる、そういう社会を私たちはつくるべきではないでしょうか。幼いときのつまずきで、いわゆる落ちこぼれになってしまった若者をどのように救済していくか、教育長の御所見をお伺いいたします。  無業者対策に係る教育の問題として、最後に放課後教育についてお伺いをいたします。  アメリカでは、ボストンやシカゴといった大都市を中心に、市民による放課後NPOと呼ばれる団体が、ふだんの学校教育ではできないさまざまなプログラムを用意し、放課後の子供たちの居場所をつくっています。例えば、ボストンのあるNPO団体では、裁判官の協力を得て、年に数回、実際の裁判所を使い、子供による模擬裁判を行っています。こうした放課後教育の取り組みにより、アメリカでは、少年犯罪が激減するなどの大きな成果が上がっていると言います。子供のうちから本物に触れさせてやること、地域の住民が子供たちの先生となること、そして、放課後を子供が職業に触れることのできる場とすることなど、アメリカの例には参考にすべき点がたくさんあります。  日本で行われている職業意識を育てる取り組みは、現在では、ほとんどの場合、高校に入ってから行われますが、小中学生といった幼いころから大人が仕事をしている姿を見せてやることが望ましいのではないでしょうか。  我が国においても、今年度から、文部科学省の委託事業として、地域子ども教室推進事業が実施されており、県内でも九十カ所の教室が開かれているとお伺いしておりますが、子供の居場所をつくるという目的だけではなく、意欲を持った子供を育てるということを第一義的な目的としてほしいと思います。それとともに、この地域の大人たちの持つ教育力によって子供を育てるという取り組みをぜひとも成功させていただきたいと強く望んでおります。新たな「教育県ひろしま」の創造を目指している本県であればこそ、こうした事業を通じて、子供たちにはみずからの可能性に目覚めてほしいと思います。子供たちが意欲あふれる若者として成長できるよう、国の委託事業だけではなく、県としても独自の仕組みづくりや支援を行い、放課後の教育改革を行っていただきたいと考えるのですが、教育長の御所見をお伺いいたします。  無業者問題への対策として考えられる第二点目は、就職支援です。  就職への意欲が出てきた若者にとって最も厄介なのは、人生の空白部分、つまり学校を卒業してから就職活動を始めるまでの本人が無業であった期間を、履歴書に何も記入することができないという現実的な問題にあると思われます。  広島県では、ことしの六月に、ひろしま若者しごと館を開設しました。国の関係機関と連携して、若者の就業を支援するワンストップセンターとして、就職に関する情報や職場体験の機会の提供など、幅広い就業支援サービスを行っておられます。  しかし、履歴書の空白部分を持った若者たちにとっては、一般的な就業支援だけでは補えない部分があるのではないでしょうか。若者のそうした不安や悩みに対してどのように対応していこうとされるのでしょうか、御所見をお伺いいたします。  第三点目の対策は、職業能力の開発です。  基礎的な能力の足りない若者には、能力を身につけるための教育訓練の機会が必要です。今後は、生涯学習を目的としたコミュニティースクールの設立など、経済界と協力して若者の可能性を開いていく方策を考えていかなければなりません。  国では、今年度より、日本版デュアルシステムを始められました。これは、学校での職業訓練と企業での実習を併用させるもので、ドイツのシステムを参考としています。全国の二十三都道府県の高等技術専門校でも導入され始めました。本県でも、専修学校での導入や高等学校でのモデル事業がスタートしていますが、高等技術専門校ではまだ導入されておりません。デュアルシステムは、若者の実践的な能力を高めるのに非常に有効だと思われます。ぜひとも、本県の高等技術専門校でも企業と連携し、デュアルシステムを早急に導入し、若者に多くの就業の機会を提供していただきたいと考えますが、高等技術専門校へのデュアルシステムの導入について御所見をお伺いいたします。  最後に、社会的引きこもりの問題についてお伺いします。  人間関係に自信をなくし、社会とのつながりを失い、アルバイトもできない状態に陥っている、このような社会的引きこもりとも言える人々には、仕事というよりも、まず社会に踏み出せるように支援することが必要だと思います。心の問題を抱えながら、どこにも相談にも行けず、行き場をなくしてしまった若者の心の中にまで入る親身になった相談やカウンセリングが求められています。  県では、引きこもり対策として、平成十三年度から三年間、モデル事業を実施しました。この成果をもとに、今年度からどのように効果ある支援を実施されているのか、お伺いいたします。  若者は、未来をつくる人々ですから、彼らが希望や意欲を持つことのできない社会は、未来の光を失ってしまったも同然です。フリーター・無業者問題の原因は極めて多岐にわたっており、原因の数と同じく多岐にわたる対策が必要だと考えます。知事におかれましては、ぜひとも部局横断的な対応をしていただきたいと心よりお願いをいたします。  質問の第五は、NPO法人やボランティア団体などに対する資金的な支援についてお伺いいたします。  私は、昨年十二月の質問でも、NPO法人の育成と支援についてお伺いし、NPO法人が行政サービスの一端を担うことにより、行財政改革と住民が主役となった地方自治を実現に向かわせるだろうと、その可能性について申し上げました。しかしながら、実際に活動しているNPO法人からは、組織形態としては法人となっても、一般の金融機関からの融資を受けにくいとの声を聞きます。多くのNPO法人が資金不足により、活動を継続・発展させていくのが困難な状況にあるのです。  そこで、私は、県が中心となったコミュニティーファンドの形成を提案いたします。コミュニティーファンドは、地域再生本部による地域再生のためのプログラムにも取り上げられていますし、コミュニティーファンドを活用したNPO法人などへの支援について、既に実施や検討をされている自治体もあります。広島県でも、県みずからが出資してファンドを設立されてはいかがだろうかと提案いたします。それをきっかけにして、地域の住民や企業からの出資なども募ることができれば、官民共同の地域密着型ファンドの形成を期待できるのではないかと思います。  ファンドを適正に運営するためには、御検討いただくことも多々あるとは思います。しかし、今後の行政運営の中では、NPO法人やボランティア団体など、住民の自主的組織の役割はますます大きくなるでしょうし、その組織や財務内容を強化することは避けて通れない問題となると考えます。  県によるコミュニティーファンドの形成も含め、NPO法人やボランティア団体に対する支援について知事のお考えをお伺いいたします。  質問の最後は、小児救急医療に係る電話相談事業についてお伺いします。  広島県では、平成十四年九月から、全国で初の試みとして、医療機関が休診になる土曜・日曜・祝祭日及び年末年始の準夜帯に、小児科医の協力を得て電話相談事業を実施しています。これは、保護者からの相談を小児科医が電話で受け、軽症・重症を見きわめた上で、必要と判断した場合に医療機関への受診を勧めるものです。  平成十四年に相談を開始してから、本年八月までの集計で、一日平均約十八件と高い利用実績を上げております。乳幼児の体調が変化すると、保護者は大きな心配と混乱を感じます。この電話相談事業は、そうした保護者の不安を解消するものです。実際に、利用者の八割は医師によって軽度と判断され、夜間に救急病院へ行かずに済んだというデータもあります。利用者の満足度も高く、九〇%以上が、今後も小児救急電話相談を利用したいと考えているとの調査結果もあります。  この事業を発展、拡充することにより、夜間の救急病院の混乱を防げると期待され、広島県での実績をもとに、今年度からは全国の自治体でもこの電話相談事業が展開されております。  しかしながら、平成十四年度には六十人の小児科医の協力のもとに始まったこの事業も、現在では四十五人の体制に縮小してしまっています。この数字は、事業に携わる小児科医の苦労を反映していると言えます。実際に相手の症状が見えないままに判断を下すことは、通常の診断以上に負担が大きいといった現場の声を私も直接伺っております。  この事業は、全国的には、まだ緒についたばかりですが、実施して三年目に入る広島県では、既にこの事業を制度として安定的に継続できるかどうか危ぶむ声も起きております。広島県で始まり、その実績が認められて全国に広がった事業ですし、中山間地を多く抱える広島県においては、この電話相談事業は特に有益であると考えられます。ぜひとも充実させていただきたいと思うのですが、この事業の継続について知事はどのようにお考えなのでしょうか、お伺いいたします。  現場に実際に携わる小児科医の負担を減らすため、協力できる医師の増員、あるいは看護師の活用などの方策も考えられると思います。そうした点を含め、この事業に協力している小児科医の労働環境の整備についてはどのように取り組もうとしておられるのでしょうか、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。  最後に、この事業の背景には、近年の核家族化によって家庭における看護力が低下しているという実情があります。子供の体調の変化に対し、若い両親だけで、ほかに頼る人がいなければ、すぐに医療機関に駆け込んでしまうのもやむを得ません。家庭の持つ看護力を強化するため、こういった若い世代が医療や保健に関し、日常的に相談できる体制の整備や知識の普及を図るべきだと考えますが、その点について、お考えをお伺いいたします。  さて、私は、十年、二十年、さらには五十年後の県民が、現在の広島県政をどのように評価するだろうかと考えます。大きな決断の数々を先送りしている状況を後の世の人々は何と評するでしょう。私たちは、この広島県議会で長い間、決断の重要性について話し合ってまいりました。今回の定例会においても、多くの先輩、同僚議員の皆さんがそのことについて述べられました。しかし、物事を成功に導くためには、何はともあれ決断が必要だということは、だれもがわかることであり、県の最高意思決定機関である議会において、そのような自明の理を議論の題材とせざるを得ない私たちの状況はまことに憂慮すべきことです。私たちは、再びこの議会に権威を取り戻さなければならない、そのためには、私たちの描くビジョンを、その言葉どおり、目に見える、すなわち現実に実行しているものとして形にあらわさなければなりません。理想を描くことは簡単なことかもしれませんが、それを実行するのは非常に大きな苦難が伴います。知事のリーダーシップのもと、執行部、そして議会が力を合わせ、その苦難を乗り切ってまいるよう心より念願いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 18 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 19 ◯知事(藤田雄山君) 河井議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、都市基盤整備に係る意思決定についてお尋ねがございました。  私は、魅力にあふれ、内外の人々や企業から選ばれる元気な広島県を実現するためには、高速道路を初めとした道路網の整備や空港・港湾の整備、工業用水の確保など、産業活動を支える基盤整備が不可欠であると考え、これまで積極的に取り組んでまいりました。この間、国・地方を通じた厳しい財政状況や地元自治体との調整等に時間を要したものもあり、当初の計画どおりの進捗を確保できないものもございましたが、全体としては着実に推進してきたものと考えております。  こうした中で、バブル崩壊後の長期にわたる景気の低迷や基盤整備のおくれなどによって、工場を閉鎖し、広島市内から撤退した民間企業もございました。しかし、一方で、県内全体で見ますと、広島エルピーダメモリやシャープ、日東電工など、県と地元自治体との連携のもとに先端企業の大規模な立地が進んでおります。また、キリンビール工場の跡地には中四国地方最大の複合商業施設・ダイヤモンドシティソレイユが新しく立地するなど、大型商業施設等の立地も相次いでおります。  こうした明るい兆しを確かなものとするため、引き続き、地元自治体と緊密な連携を図りながら、産業活動を支える効果的な基盤整備を着実に推進し、内外の人々や企業から選ばれる元気な広島県の実現に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。  次に、都市基盤整備に係る私の理念についてお尋ねがございました。  平成十二年に策定した県政中期ビジョンでは、元気な広島県づくりに向け、空港・港湾の整備によるグローバルゲートウエイ機能の強化、しまなみ海道や中国横断自動車道の整備による広域交流圏の形成、県内の圏域を結ぶ交通ネットワークの整備による広域的な生活圏の形成などを目指し、重点的に基盤整備に取り組んでまいりました。  しかしながら、バブル経済崩壊後の長期にわたる景気低迷や三位一体改革等の影響から、本県はかつてない厳しい財政環境に置かれており、すべての分野において選択と集中が求められております。このため、これからの基盤整備に当たっては、産業活動を支える物流基盤を中心としたインフラ整備や市町村合併後のまちづくりを支援する交通ネットワークの整備、さらに、将来の道州制等を視野に入れた本県の中枢拠点性の強化を図るための基盤整備などの分野に一層の重点化や集中化を図っていくことが重要であると考えております。  今後とも、本県を取り巻く環境の変化や県民ニーズ等を十分に踏まえながら、地元自治体と連携を図る中で計画的な整備の促進に努めてまいります。  次に、道州制に向けた産業政策の構想についてお尋ねがございました。  高速交通ネットワークや情報通信技術の飛躍的発展により、経済のグローバル化が進展する中で、産業政策については現在の都道府県の枠にとどまらず、広域的な視点から取り組んでいくことが重要であると認識いたしております。  こうした中、現在、中国地方知事会においては、広域連携検討会を設置して、公設試験研究機関の相互連携など広域連携が可能なものから取り組みを進めております。  また、観光面につきましても、内外からの観光客の誘致を図るため、中国地方の各県などと共同して広域観光の推進に積極的に取り組んでいるところでございます。  今後は、道州制への移行も視野に入れて、経済団体との連携を図りながら、産業政策について中国五県の共通課題認識の醸成を図るとともに、広域連携事業についての提案を行うなど、協力体制の構築に努力してまいりたいと考えております。  次に、バイオテクノロジー関連産業の振興についてのお尋ねがございました。  本県では、これまで産業科学技術研究所を中心として、産学官連携のもと、成長が見込まれ、県内産業への波及効果が高いバイオテクノロジーの研究開発を戦略的に進めてまいりました。また、平成十四年度には、本県のこれまでの研究実績と取り組みが高い評価を受け、国の知的クラスター創成事業の実施地域に選定され、現在、研究機関と企業が結集して世界的に見てもオンリーワンと言える研究開発を進めているところでございます。  こうした取り組みの中から、ヒト肝細胞を持つ実験用マウスの開発などに成功し、それらの研究成果をもとに既にベンチャー企業が二社設立され、事業を始めております。さらに、研究成果の事業化のため、ベンチャー企業事業化支援補助金などの各種の支援を行った結果、再生医療や医療機器の分野の大学発ベンチャーが数社生まれてきたほか、食品分野での新製品が開発されるなど、研究成果の産業界への波及効果もあらわれております。  今後とも、こうした取り組みを重ねて、先行地域に負けないバイオ関連産業の集積を促進し、次世代産業の創出と県内産業の競争力強化を図ってまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 20 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 21 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 二点についてお答え申し上げます。  まず、無業期間を持った若者に対する就業支援についてでございます。  県としましては、学校卒業後、就業経験がなく、不安や悩みを持つ若者に対して、一般的な求人情報の提供や職業紹介などの支援だけでは就職に結びつけることは困難であると考えております。このため、ひろしま若者しごと館では、専門の職員が個別にカウンセリングを行い、それぞれの職業的興味や能力等に適した職業の助言を行うほか、職業能力開発を進めるなどのキャリアコンサルティングを積極的に行っております。さらに、しごと館に来ることが困難な若者に対して、メールや電話による相談のほか、今後は、キャリアコンサルティングを中心に、地域に出向いてサービスを提供する一日若者しごと館を実施することとしております。  若者の就業に対するニーズは、その意欲や経験等によって異なりますが、教育機関はもとより、国などの関係機関と一体となって、あらゆるニーズにきめ細かに対応し、若者が早期に職業的自立を図られるよう努めてまいります。  次に、高等技術専門校におけるデュアルシステムの導入についてでございます。  日本版デュアルシステムは、国の若年者自立・挑戦プランの柱となっている施策であり、若者の職業意識を高めるだけでなく、企業ニーズに即応した技術・技能の習得や訓練終了後の正規雇用への円滑な移行など、さまざまな効果が期待できます。  現在、高等技術専門校でのデュアルシステムの実施に向け、企業訪問等により、この制度の説明や協力をお願いするなど、実効性を高めるための取り組みを進めているところでございます。企業が求める人材の確保・育成の観点からも、国を初めとする関係機関との協議を行い、早期導入を図ってまいりたいと考えております。 22 ◯議長(新田篤実君) 福祉保健部長新木一弘君。         【福祉保健部長新木一弘君登壇】 23 ◯福祉保健部長(新木一弘君) 引きこもり対策及び小児救急電話相談についての四点の御質問にお答え申し上げます。  まず、引きこもり対策についてであります。  さまざまな要因によって社会的な参加の場面が狭まり、自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態、いわゆる引きこもりについては、その状態を解消し、社会参加を促進することが重要であると認識しております。このため、平成十三年度から三年間、モデル事業を行い、本人や家族への支援方策について検討した結果、第一に、複雑で多様な背景を抱えていることから、地域の関係機関が連携して、専門的な相談や事例の検討を行うことが必要である、第二に、問題が表面化しにくく、家族が孤立しがちなため、家族への支援が必要である、第三に、社会における正しい理解が必ずしも十分でないことから、一層の普及啓発が必要であるなどの課題が明らかになりました。  このような課題を踏まえ、今年度から、各保健所において、本人や家族を対象とした相談や家族教室の実施、市町村、学校等を加えた事例検討会の開催、市町村、学校教職員等を対象とした研修会の開催などを行っております。  また、県総合精神保健福祉センターにおいては、より専門的な観点からの相談や助言、研修を行うとともに、引きこもりが社会において正しく理解されるよう、普及啓発などを行っております。今後とも、地域の関係機関と十分に連携を図り、本人及び家族に対する支援に取り組んでまいります。  次に、小児救急電話相談事業の継続についてであります。  この事業につきましては、保護者等の育児不安の軽減や患者の夜間集中の緩和などを目的に、県内の経験豊富な小児科医の協力を得て、平成十四年度から三年間のモデル事業として実施しております。相談件数につきましては、事業を開始した平成十四年九月からの二年間で約四千件と、多くの方々に利用いただいており、また、利用者に対するアンケート調査によると、約八割の方が相談結果に満足されているなど、高い評価を得ております。  また、相談した保護者の対応は、翌日に受診するなど、緊急には受診しなかった者が全体の約八割を占めていること、さらに、今後も本事業を利用したい者が九割であることから、この事業は保護者の育児不安の軽減に大きく寄与しており、小児救急医療体制を補完する重要な事業であると認識しております。今後の事業の実施方法につきましては、現在、県地域保健対策協議会において検討していただいております。  次に、小児救急電話相談事業に従事する小児科医の負担軽減についてであります。  相談に応じる医師にとっては、相手が見えない電話相談であることから、子供を直接診察できないため、正確な症状がつかみにくい、保護者との意思疎通がとりにくいなど、精神的な負担が大きいものとなっております。  また、直接診察するよりも、電話相談では一件当たりの相談時間が長期化しており、その結果、開設時間帯は相談が途切れない状況が続くことも、このモデル事業を通じて明らかになってきました。今後の事業の検討に当たりましては、小児科医が相談に応じているという保護者の安心感の確保と、小児科医の負担軽減の両面について十分に配慮する必要があると考えております。  現在、県地域保健対策協議会において、これまでの成果や課題を踏まえて、看護師の協力など小児科医の負担軽減を図ることを含めて、事業の実施方法について協議を進めていただいており、その結果をもとに今後の対応について検討してまいります。  次に、家庭における看護力の強化についてであります。  子供の医療や保健に関する日常的な相談や知識の普及につきましては、住民に身近な市町村において育児相談や育児学級、乳幼児健診等の場を活用して実施されているところであり、県は専門的な立場から市町村保健師への研修などの支援をしております。  また、ひろしまこども夢財団において、乳幼児の病気や発育、栄養などの相談に看護職が応ずる赤ちゃん電話相談事業を行うとともに、子供の病気や子育てに関する情報を音声やファクス、インターネットで二十四時間提供するすこやかキッズ・テレファクス・サービスを実施しております。
     県といたしましては、若い世代の保護者が子供の医療や保健に関する正しい知識を持つことは大変重要であると認識しております。今後とも、関係機関と連携しながら、その普及に努めてまいります。 24 ◯議長(新田篤実君) 環境生活部長吉村幸子君。         【環境生活部長吉村幸子君登壇】 25 ◯環境生活部長(吉村幸子君) NPO法人等に対します資金的な支援についてお答えいたします。  NPO法人やボランティア団体等が公益を担っていく新たな原動力として、より幅広い分野において活発な活動ができる環境を整備していく必要がございます。このためには、財政面を初めとして、活動基盤の強化が大きな課題となっており、県では、平成十三年度にNPOの財政基盤の強化について検討を行ったところです。  その結果を踏まえ、NPOに関する県民への情報提供や人材育成、また、財務に関する研修など、活動の活性化と基盤整備の支援に取り組んでまいりました。  さらに、今年度からは、県民のNPO活動への参加促進と、NPOと行政・企業のパートナーシップの構築を図ることを目的といたしまして、県民参加型のNPOフォーラムを開催するなど、自主的な活動の育成に努めているところです。今後とも、御提案いただきましたコミュニティーファンドを含め、NPOの財政基盤の確立のための方策について検討を行うなど、自主的・自立的な活動の基盤づくりを支援してまいります。 26 ◯議長(新田篤実君) 教育長関 靖直君。         【教育長関 靖直君登壇】 27 ◯教育長(関 靖直君) 三点についてお答え申し上げます。  まず、子供に意欲を持たせる教育についてお答え申し上げます。  次世代を担う若者が、明確な目的意識と意欲を持って就職し、職業的に自立していくことは、若者本人の自己実現はもとより、産業や地域の活力維持にとっても重要であります。そのため、働くことの意義や職業についての理解を深めさせ、しっかりとした目的意識を持って主体的に進路選択できる力を身につけさせるキャリア教育を進めていくことが大切であると考えております。  現在、本県の小中学校では、例えば、総合的な学習の時間等で実施する企業見学や職業体験等を通して、児童生徒に勤労のとうとさや生産の喜びを体得させるとともに、みずからの将来について考える機会を設けるなど、児童生徒の意欲を喚起する学習活動を展開しているところです。また、高等学校におけるインターンシップの実施に当たっても、自分の夢や希望をもとにライフプランを描くことに始まり、生徒自身が希望する体験先の企業等の情報を収集・分析したり、ひろしまマイスターなどの職業人から仕事への誇りや働くことの喜びについてお話を伺うなど、生徒が意欲的に取り組めるよう工夫しているところでございます。  教育委員会としては、今後も、このような取り組みを通して、児童生徒一人一人が、自己のよさや可能性に気づき、夢や希望を持ち、その実現に向けて意欲的に取り組んでいくことができるよう、キャリア教育の推進に努めてまいりたいと考えております。  次に、意欲ある子供に門戸を開く教育についてお答え申し上げます。  本県における高等学校への進学率は九七%を超えており、生徒の能力・適性、興味・関心等が多様化しております。したがって、各高等学校においては、特色ある学校づくりを一層推進するとともに、生徒一人一人への指導方法を工夫するなどして、魅力ある学校とすることが重要であると考えております。  一方、何らかの理由でやむなく高等学校を中途退学した場合において、再度、高等学校教育を受ける意欲を有する者に対しては、再入学制度により、学力検査を実施せずに退学した学校に復学できる機会を制度化しております。  また、平成十五年度から定時制課程、通信制課程の三校で秋季入学制度を順次導入し、翌年の四月まで待つことなく入学可能とするなど、高等学校への門戸を開いているところでございます。今後とも、基礎・基本の徹底や高等学校の特色づくりを推進するとともに、単位制などの柔軟な教育システムを活用することにより、多様な生徒の進路希望にこたえてまいりたいと考えております。  次に、放課後教育についてお答え申し上げます。  心豊かで意欲を持った子供をはぐくんでいくためには、さまざまな体験活動の場の充実とともに、地域の教育力を結集するなど、社会全体で取り組んでいくことが重要であります。このため、県教育委員会では、国の地域子ども教室推進事業等の施策も積極的に取り入れ、放課後や週末におけるスポーツ・文化活動、地域住民との交流活動等を行う子供の居場所づくりを、市町村等と連携しながら今年度から三年間で県内全域に広げていくこととしております。その中で、例えば世代を超えた触れ合いを通して地域の伝統を継承する活動や、青少年がみずから企画運営する多様な野外活動などが行われております。また、県独自の仕組みとしましては、広島県体験活動ボランティア活動支援センターにおいて、ボランティアの養成や指導者の登録、紹介等のコーディネートを行うとともに、生涯学習情報提供システム「ひろしままなびネット」により、それらの情報を県内に広めるなどの支援策を講じているところであります。さらに、多くの県民の皆様からの募金で運営をしております広島県こども夢基金事業により県内の体験活動の場の拡充を図っております。  県教育委員会としては、子供たちの知・徳・体のよりよいバランスの上に立った生きる力を身につけさせるため、本年度から全県で実施している「食べる・遊ぶ・読む」キャンペーンとも連動させながら、学校、家庭、地域が一体となった取り組みの充実に努めてまいります。 28 ◯議長(新田篤実君) 引き続いて質問を行います。蒲原敏博君。         【蒲原敏博君登壇】 29 ◯蒲原敏博君 県民連合会派の蒲原敏博でございます。  河井案里先生の言によれば、私も失格議員の一人かもしれませんが、気持ちをしっかり取り戻して、早速質問に入らせていただきます。  最初の質問は、地方分権改革の推進についてであります。  県では、平成十一年十一月に策定した広島県市町村分権システム推進計画に基づいて、市町村合併の推進を初め、その後も取り組みが積極的に進められております。今回の「平成の大合併」は、来年三月で一定の区切りを迎えますが、県内の基礎自治体は八十六から二十九自治体になる見込みで、おのずと基礎自治体の規模や能力は高まってまいります。  こうした市町村合併に伴って、県のあるべき姿も当然変わってまいります。住民サービスを確保しながら、効率的な行政を展開するという観点から、分権改革推進審議会が設けられ、議論されていますが、これまでの議論を受けて、さきの九月十六日の分権改革推進審議会小委員会において、県から基礎自治体への事務事業の移譲及び現在の七地域事務所を三ないし四カ所へ再編するというたたき台が明らかにされました。  そこで、今後の県の分権改革の進め方について、三点ほど御質問いたします。  その一点目は、基礎自治体への事務事業の移譲についてであります。  先ほども述べましたように、県内の基礎自治体は、合併により規模・能力が大きくなります。また、その管轄するエリアも広がることにより、一定程度県からの事務事業を移譲していく必要があります。基礎自治体が住民に身近なところで行政サービスを展開し、県は補完的立場に可能な限り徹していくことは当然の成り行きであります。しかしながら、既に合併した市町村や来年三月を目途に合併する市町村とも、合併という大きな事業を乗り越えるために大変な努力とエネルギーを使い、そのため、窓口業務など住民サービスがかなり混乱している基礎自治体も少なからずあると聞き及んでいます。  したがって、県の姿勢としては、拙速に走らず、市町村合併をした基礎自治体の規模・能力に応じて、順次、事務事業の移譲を図るべきではないかと思います。合併したら、すぐさま一律に事務事業の移譲を進めることは押しつけとなり、結果として、住民サービスの低下にもつながりかねないと思います。市町村の関係者からも、県がスリム化するだけの分権改革では困る、財源措置を含め、市町村の状況に応じて丁寧に進めてほしいとの声を聞いております。  今後、県として、合併した基礎自治体の能力・体力をどのように見きわめ、その規模に応じ、押しつけでない事務事業の移譲をどのように進めていこうとされているのか、知事にお尋ねをいたします。  二点目の質問は、地域事務所の三ないし四カ所への再編についてであります。  平成十三年度の組織フラット化と本庁・地方機関の組織再編により、縦割り行政を是正する目的を持って総合事務所として七つの地域事務所が設置をされ、現在に至っております。わずか三年が経過をし、四年目を迎えたところであります。  このたびの分権改革による県組織の再編は、基礎自治体への事務・権限の移譲を進めるとともに、事務事業をできるだけ本庁に集約し、地域事務所は将来的には現地事務所にすると聞いております。  そこで、このたびの地域事務所再編及び本庁集約、現地事務所化の方針を打ち出すに当たって、県は十三年度の組織再編の理念であった地域事務所における縦割り行政を是正する総合行政の展開について、どのような総括をされたのでしょうか、お伺いをいたします。  また、鳴り物入りで設置をされた地域事務所は、これまでの縦割り行政の弊害をなくして総合調整機能を高めることが大きなねらいであったはずです。地域社会が変わっていく中で、青少年の非行問題を初め、児童虐待防止、「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動などの実効を上げるためには、市町村はもとより、学校、警察、医療機関、保健所、民間団体などの連携強化が重要で、ますます県行政の総合調整機能の必要性は高まってきていると考えます。七地域事務所を統合・廃止して事務事業を本庁に集約すれば、それこそ縦割り行政を強化することになり、地域事務所設置の理念と全く逆の方向を目指すものだと言わざるを得ません。地域における総合調整機能、広域行政支援機能、危機管理機能及び県民サービスの機能は極めて現地性と関連する機能であり、将来的な本庁集約、現地事務所化で対応できるものなのか、さらには県民サービスの利便性をどのように担保していくつもりなのか、あわせてお尋ねをいたします。  三点目の質問は、県組織の再編の方向性についてであります。  市町村合併に伴う県組織の再編について、広島県を除く中国地方四県を初め、全国の状況を見てみますと、地域の事務所数は半分程度に統合・縮小していくものの、その機能は本庁の権限あるいは予算をできるだけ地方機関の事務所へ移していく方向にあります。それに伴い、本庁の機能は、県全域の企画・立案・調整に係る機能へと集約されています。つまり、県庁内の分権を進めることで二重行政を是正していく方向にあると考えています。  本県の組織再編は、道州制を見据えた県組織の再編としながら、他県とは異なった考え方で進められているように思えてなりません。中国地方五県での組織再編の整合性に欠けるのではないかと危惧しております。このたびの組織再編の理念と方向性について知事の明快な御答弁をお願いいたします。  次の質問は、災害復旧についてであります。  台風二十一号が本日午後、広島県に最も接近し、その影響も大変心配しているところであります。  さて、先般、二度にわたる台風十六号と十八号の被害を受けられた被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。一日も早い災害復旧を強く願うものでございます。  早速九月十四日には、担当の委員会で、被害の大きかった被災地の現地調査をして、改めて台風の恐ろしさを痛感すると同時に、被災者の声を直接聞くことができました。  中でも、全半壊十七棟、床上・床下浸水四百三十九棟の被害が出た呉市西部の天応地区の被害は深刻で、延長六十五メートルにわたる護岸が完全に倒壊し、その近辺五十八メートルは倒壊や亀裂が生じ、護岸沿いの市道も九十五メートルにわたって流失しております。  その天応地区で住宅が全壊した方が、平成三年の十九号台風でも被害を受け、家屋を建て直していたというお話を聞いて、台風のもたらす高潮被害はいつも同じようなところが被災するといった実情があるのではないかと痛感しているところでございます。  一方、広島市内においても同様に、平成三年の十九号台風、平成十一年の十八号台風、そして今回の十八号台風で商工センター地区、南観音地区、江波地区及び宇品・元宇品地区の住民は三度、浸水や道路の冠水などの高潮被害を受けておられます。  こういった状況から、被災した公共施設に対して、県の対応は、災害復旧工事による原形復旧にこだわり過ぎて、改良を加えた災害関連事業などの未然防止対策が不十分であるために、たびたび同じ地区での被災につながっているのではないかと考えています。早期の災害復旧とあわせて災害関連事業を行い、災害を未然に防止すべきだと考えますが、県の御見解をお伺いいたします。  台風によって被害を受けられた方々は、一刻も早い復旧によって安心した生活を取り戻すことを強く望んでおられるのが実情であります。家屋が全半壊した呉市天応地区の方々も、護岸工事が済まないことには、家屋の建て直しや修繕に着手できないといった切実な声も聞き及んでおり、早期復旧への期待が寄せられております。  早期着手の例としては、十八号台風の高波の影響で、広島市内を流れる本川の海に近い箇所の護岸が一部崩壊しましたが、国土交通省中国地方整備局は、台風が通過した九月七日の夜から、直ちに緊急災害復旧工事として取りかかり、着工当日には日付が変わった午前二時過ぎまで工事が行われるなど、昼夜を問わず復旧工事が進められております。  そこで、県では、災害復旧工事の際、どのような被災箇所を優先的に着手しているのか、早期着手の基準を含め、災害復旧工事の着手に対する県のお考えをお聞かせください。  次に、港湾特別整備事業費特別会計についてお伺いいたします。  広島県は、特定重要港湾一港、重要港湾三港を抱え、年間船舶乗降客数が全国ランキング十位以内に入る港が四港もあります。県は、港湾整備の長期計画として、大交流時代を支えるための港湾の充実強化を目指し、県内二十九港の整備を進めていますが、その中でも、特定重要港湾に指定されている広島港の整備は、広島ポートルネッサンス21事業ほか、国際港湾都市の建設に向けた拠点港の整備として多額の事業予算を組んでいます。  港湾整備事業は、県の起債事業として特別会計を設置していますが、十四ある特別会計の中でも、公債管理等を除く事業費特別会計では最も予算規模が大きいもので、平成十六年度では百七十五億円余りが計上されています。国や市中銀行からの借金によって調達した資金で港湾を整備して、港湾施設の使用料や土地造成の売却収入で借金の返済を図ろうとするものであります。  ところが、バブル崩壊後の土地の下落や景気低迷の中で、資金の回収は思うに任せず、現状のままでは平成十八年度には資金ショートの可能性があると指摘されています。  本来ならば、二十年から三十年の間に一つ行うべき大事業を、この十年間の間に何と一気に四件もの大事業に着手したことがその要因であることは明らかです。規模や採算性の検討が十分でないままに広島港の埋め立てを計画し、大切な瀬戸内海の自然を破壊するなど、バブルに浮かれた発想で将来の景気動向の見通しもなく事業着手したその責任は極めて重いと言わざるを得ません。さすがにこれでは大変だということで、県は港湾特別整備事業費特別会計健全化計画を平成十四年度に策定し、引き続き事業の見直しと資金不足への対応策について検討を進めているようですが、その検討状況と今後の見通しについてお伺いいたします。  質問の第四は、指定管理者制度の導入と県出資法人の今後について質問をいたします。  指定管理者制度は、いよいよ来年の四月から実施されます。この制度は、公共の施設の管理運営を民間企業への参入の機会を持たせる制度で、昨年、地方自治法が改正されて実施できるようになったものです。そのねらいは、経費節減や民間運営による施設利用の活性化などの効果が期待されています。要するに、民間との競争の中で、お役所的な非効率経営を正して、運営コストを従来方式に比べて大幅に縮減を目指すものと言われています。既に県も、来年四月からのこの制度の導入に向けて準備が進められ、この定例会にも、来年四月から十四の施設において指定管理者制度を導入するため、債務負担行為予算が計上されています。  そこで、この制度が導入されることによって、出資法人で働く職員の今後について、雇用不安がございます。県の出資法人については、統合や廃止などの見直し検討作業が進められていますが、現在でも五十三の法人があり、これらの法人では、県からの出向者と県職員退職者を除いた、いわゆるプロパーと呼ばれる職員が千五百五十四人も働いておられます。これらの県出資法人は、県行政の補完・代行を目的に、県の責任のもと、人的・財政的支援を受けて設置されたものでございます。  例えば、県福祉事業団は、県立社会福祉施設の管理・運営を行わせるため設立した一〇〇%県出資の法人で、県の人的関与もあり、県行政の一端を担ってきたと言っても過言ではありません。確かに、県も今日の財政危機の中にあって、過去十年、毎年のように過酷な定数削減を強行しています。さらに県は、平成十七年度末までに、全国トップを切って、すべての現業職の廃止を断行します。しかしながら、県の職員はどのようなリストラ、合理化が強行されましても、全体の職員数の中で退職者と採用者のバランスをとりながら定数を削減することができます。  一方、指定管理者制度が導入され、民間との競争に打ち勝つため、受注しようとする県の出資法人が従来の委託費より大幅にダウンした経費で管理・運営を余儀なくされたとき、その管理者が真っ先にやることは、そこで働く職員を減らすことと賃金の大幅な削減であることは目に見えています。整理解雇される職員が出てくることも予想されます。プロパー職員の方々は一体どうすればいいのか、心配は深刻です。失業率が依然として高どまりしている中で、首を切られても再就職の道は厳しく、県として、これらのプロパー職員の方々の働く職場を確保することは、設置の経緯を振り返ってみれば当然の責任ではないかと思います。余剰となるかもしれないプロパー職員については、県が一定の基本方針を定め、再就職のあっせんなどを含め、その処遇について、県が責任を持って最大限配慮すべきだと考えますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。  次の質問は、広島大学本部跡地購入問題についてお伺いいたします。  広島市中心部に位置する広島大学本部跡地六・九ヘクタールの購入問題については、今次定例会においても一昨日からの一般質問の中でさまざまな議論がなされてきました。県と広島市が、広島都市圏の将来のことを考え、貴重な土地として乱開発されるのは好ましくないという共通の認識のもと、お互いに協力し合って、現段階で土地の活用策が定まらなくても、土地は確保しておくべきではないかと私は考えております。  ここで、活用策について、私なりの意見を強いて申し上げれば、県立子供病院を設置して、深刻化する少子化対策に活用できないだろうかと考えております。我が国の一年間に生まれる赤ちゃんの数は、昭和四十八年、一九七三年以降減少傾向が続いており、平成十五年で当時の五四%と、約半数にまで減少しています。また、国立社会保障・人口問題研究所の推計などからも明らかなように、本県においても間違いなく人口は減少していきます。これまで国や県などで喫緊の課題として少子化対策に取り組んでいますが、これといった成果はあらわれていません。今日でも乳幼児の死亡率は増加傾向にあり、生まれた子供たちを大切に育てることは政治の責任だと思います。こういった現状を打開する一つの手段として、子供専門病院の設置は極めて有効な選択だと考えます。  私見を申し述べましたが、活用策については、将来の県政の課題解決に向け、多角的な検討を行い、じっくり合意形成していけばいいと思います。何よりも今やらなければならないことは、県が土地の先行取得についてどのような判断をされるかだと思います。独立行政法人国立大学財務・経営センターへの土地取得についての回答期限が迫っている現在、この定例会で土地の先行取得について県の方針が示されるべきであります。知事は、この広島大学本部跡地を広島市中心部の保全すべき貴重な土地であると認識しておられ、跡地購入問題について、県は、広島市への協力的な立場をとるのみでなく、県が責任を持って主導的な立場で対応すべき問題ではないかと考えます。  広島市は、現在開会中の市議会で、先行取得は難しい状況にあると消極姿勢を示していますが、正式に広島市が財政的な理由で買えないと言われた場合、県としては、すんなり引き下がるおつもりなのでしょうか。広島市の対応次第で、県として保全すべきと考えている土地の先行取得をあきらめてしまうおつもりなのでしょうか、知事の率直なお考えをお伺いいたします。  質問の第六は、県教育委員会の基本姿勢についてお伺いいたします。  ことし四月、イラクで三人の日本人が人質となり、政府を初め、多くの皆さん方の御努力のおかげで、全員無事解放されるという事件がありました。このとき、広島でテレビの司会を長く務め、三年前に広島選挙区から立候補して初当選された参議院議員が、国会の決算委員会の質問の中でこの人質問題を取り上げ、次のような質問をしておられます。「人質の中には、自衛隊のイラク派遣に公然と反対していた人もいるらしい。そんな反政府、反日的分子のために数十億円もの血税を用いることは、強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない。」と発言しています。テレビの司会者だったころのこの参議院議員は、弱い立場の多くの庶民の味方に立つ、正義感あふれる社会正義派として人気を博していました。そのような方がこんな発言を国会審議の中で堂々とされたと聞いて、私は耳を疑いたくなりました。自衛隊の派遣に反対を主張する人間はみんな反日だと決めつけ、そのような人々に、国はお金を使って助ける必要はなく、放っておけばよいと、国会の場で堂々と主張されているのであります。  イラクの今後について、国民の皆さんが心配をされ、自衛隊の派遣についても賛否があるのはごく当然で、日本が世界の多くの国々から信頼を勝ち取るためにも、日本の進む方向について、異なる意見を尊重しながら意見を闘わせることは極めて重要なことだと思います。時の政府と違う考え方を持つ人々を反日と決めつけ、排除するようなことを発言して何ら恥じることなく、人質になった三人に対して、反国家的な利敵行為とまで発言しています。終戦からやがて六十年を迎えようとする被爆県広島の代表として、また、良識の府と言われる参議院議員としてのこの発言に、私は強い憤りと深い失望を覚えます。  この発言に対して、直後から、東京にあるこの議員の事務所には、ファクスなど三千件もの抗議が殺到したということを新聞報道で知りました。  抗議のファクスなどのうち、一部については教師が勤務中にファクスを送信しているのではないかとして、この議員の事務所が、文部科学省や広島県教育委員会に調査を依頼し、届いたファクスを渡したという記事が九月二十五日の全国紙の朝刊の一面に大きく報道されました。その新聞報道によりますと、広島県教育委員会は、五月下旬、抗議文から送信が疑われた約八十校の校長に、勤務時間中のファクス使用状況や教員らが抗議文を送っていないかを調べるよう通知し、ファクスの送信履歴の調査も指示したということであります。これが事実だとすれば、一国会議員の事務所からの威圧的とも思える調査依頼を、何のためらいもなく真に受けて調査をするという県教育委員会の無神経、無節操ぶりに驚くばかりであります。文部科学省からの指令で調査をしなければならなかったというのであれば、もはや調査は政治的圧力以外の何物でもなく、論外と言わざるを得ません。  広島県教育委員会が平成十年五月に文部省の是正指導を受けた最大の課題は、特定の政党や団体組織からの教育への介入を厳しく戒め、教育への不当な介入を排除することであったはずです。今こそ、児童生徒の学力の向上や問題行動の解消に向けて教育委員会と教師が一丸となって努力しなければならないときに、なぜ、このような教育現場で苦労している教師の情熱や信頼を失わせ、対立をあおるようなことを平気でされるのか、理解に苦しむところでございます。もっと児童生徒に目を向けた真摯な教育行政を心から願うものでございます。このたびの調査がどのような経緯のもとに実施されることになったのか、その真意について、着任早々の教育長にお伺いいたします。  質問の最後は、沖縄の米軍ヘリ墜落事故を受け、本県における米軍基地周辺の安全対策についてお伺いいたします。  去る八月十三日、沖縄県宜野湾市の住宅密集地にある沖縄国際大学構内に米軍の大型輸送ヘリコプターが墜落・炎上した事故は、近くに岩国基地や県内にも米軍基地を持つ広島県民にとっても人ごとではありません。一歩間違って住宅に墜落していたとしたら、それこそ大惨事になったと思うとぞっといたします。しかも、ヘリ墜落後は、米軍によって県警の現場検証も拒否されるばかりか、大学の正門前の市道も米軍によって封鎖され、治外法権的に日本の主権が侵害されています。  これに対して、日本政府は、アメリカ政府に対し何一つ抗議しないばかりか、米軍の対応を容認し、県警や消防の事故捜査に歯どめをかけたのであれば、沖縄復帰前の占領統治下と少しも変わらず、日本はこれで主権国家だと言えるのかと情けなくなりました。米軍は、抗議もしない小泉対米従属政権をあざ笑うかのように、事故機と同じ機種の飛行再開を、事故から十日後に強行するありさまです。  日米地位協定の見直しを求める意見書が広島県議会で採択をされたのは平成十五年九月の議会ですが、広島の県北部を中心に、相も変わらず強行される米軍戦闘機の超低空飛行は一向におさまる気配はなく、最近では、広島市内を夜間、轟音をとどろかせて飛行するのが報告されており、アメリカ軍の傍若無人ぶりに強い憤りを覚えます。  日本政府は、日本国民の生命と財産を守るためにアメリカ軍の駐留を許していると主張していますが、今回の事故の対応を見ていると、日本国民の命と財産を脅かす米軍の基地は、もはや必要ではないと強く感じるところでございます。  そこで、お尋ねをいたします。今回の沖縄における米軍ヘリ墜落事故を知事はどのように受けとめ、広島における基地周辺の安全対策についてどのように対応されるおつもりか、お伺いいたします。  以上で私の質問は終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 30 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 31 ◯知事(藤田雄山君) 蒲原議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、基礎自治体への事務事業の移譲についてお尋ねがございました。  市町村合併によって、基礎自治体の規模や能力が拡大することを踏まえ、住民に身近な行政を基礎自治体で自主的、総合的に実施できるよう、県から大幅な事務・権限の移譲を行う方針で検討を進め、基礎自治体の御意見もお聞きした上で、このたび、移譲項目の取りまとめを行ったところでございます。今後は、円滑に移譲を進めていくために、透明性の高い移譲事務交付金の制度の創設など、適切な財源措置、専門職員の派遣、基礎自治体の職員の研修などの人的支援、事務分野ごとの移譲時期の設定などといった課題の整理を行い、本年の秋には分権システム推進計画を策定することといたしております。  また、合併の時期や基礎自治体の規模・能力もさまざまであることから、計画策定後は移譲先の基礎自治体の状況に応じて、個別に移譲スケジュール等を含む移譲の具体化プログラムを策定することとしており、基礎自治体と協議しながら計画的かつ円滑な移譲に努めてまいりたいと考えております。  次に、県組織の再編の方向性についてお尋ねがございました。  本年秋に策定する予定の第二次行政システム改革推進計画のねらいは、国・都道府県・基礎自治体の役割分担を大きく見直す地方分権改革の流れの中で、市町村合併や基礎自治体への事務・権限移譲が進展した後の新しい県の姿をにらみながら、県行政全般にわたり抜本的に見直しを行っていく点にございます。分権型社会においては、基礎自治体は、地域における総合的な行政主体として、住民に身近な行政サービスを自己完結的に処理していく一方で、県は基礎的自治体では担えない、より広域的な事務などを担っていくものと考えております。  こうした理念のもと、県の業務のうち、住民に身近な行政サービスはできる限り基礎自治体へ移譲し、基礎自治体が主体的、総合的に実施していくことが重要であると考えております。また、引き続き県が行う必要のある業務については、現地性、専門性、広域性など業務の性質に応じ、本庁と地方機関の役割を見直す必要があると考えております。  こうした観点から、広島型の分権システムを目指し、権限移譲の進展や基礎自治体の体制整備の状況を踏まえながら、地方機関を含む県組織の再編を進めてまいりたいと考えております。  次に、災害の未然防止対策についてお尋ねがございました。  このたびの台風第十六号と台風第十八号で観測された潮位や瞬間最大風速は、いずれも過去に経験のない規模のものであり、県内各地に多大な浸水被害をもたらし、また、県管理の護岸のみならず、呉市や広島市管理の護岸についても崩壊被害をもたらしました。  被災箇所のうち、二次災害のおそれのある箇所や県民の生命・財産へ著しい影響を及ぼすおそれのある箇所につきましては早急に応急復旧を実施してまいります。また、被災の原因を究明するため、早急に詳細な調査を行うことといたしております。  今後、その調査結果を踏まえ、被災箇所の本格的な災害復旧事業の実施に当たりましては、必要に応じて護岸の構造形式や施工方法について見直しを行うとともに、護岸のかさ上げや消波ブロックの新設などの改良が必要な箇所につきましては、災害関連事業を実施するなど、再度の災害の未然防止に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。  次に、広島大学本部跡地購入問題についてのお尋ねがございました。  広島大学本部跡地の利活用につきましては、将来の広島都市圏の都市機能強化の方向を見据えるとともに、旧理学部一号館の問題や、既に整備されている都市公園との関連などの課題もございます。このため、土地の取り扱いについては、基本的にはまちづくりや都市計画についての役割を担う広島市が中心となる中で、県としてはどのような協力ができるのかといった観点から協議・検討すべきものと考えております。  したがいまして、これまで土地を取得するとした場合においても、県・市の連携・協力ということを前提に検討してきたところであり、お尋ねの県単独での取得については容易なことではないと考えております。  いずれにいたしましても、現時点では、広島市からの最終的な結論を伺っておりませんので、引き続きこのような考え方のもとで広島市との協議を進め、回答期限までには県としての最終的な判断を行いたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 32 ◯議長(新田篤実君) 総務企画部長横田真二君。
            【総務企画部長横田真二君登壇】 33 ◯総務企画部長(横田真二君) 三点についてお答え申し上げます。  まず、地域事務所の再編についてでございます。  地域事務所は、総合行政の展開、市町村の広域行政の推進、個性豊かな地域づくり、事務処理の効率化を目的といたしまして、平成十三年に設置いたしました。  これまでの間、市町村合併の推進や地域発展プランの策定、市町村、教育委員会、警察と一体となった地域課題への取り組み、部局をまたがる危機管理事案等への対応など、従来の単独事務所では困難であった総合調整機能を発揮し、一定の成果を上げてまいりました。  しかしながら、分権型社会の進展に伴い、将来的には地域における総合行政や地域づくりは基礎自治体が担っていくものと考えており、これに伴い、地域事務所が果たす役割も変わっていくものと考えております。  こうした中、法改正を伴うものも含め、さらに権限移譲が進展し、基礎自治体が自己完結的に処理できるようになるまでの間は、権限移譲の円滑な推進などを行うため、地域事務所の総合事務所制を維持していく必要があるものと考えております。  今後の地域事務所のあり方につきましては、分権改革推進審議会や議会の御意見も伺いながら、本年秋に策定いたします第二次行政システム改革推進計画におきまして、基本的な方向を明らかにしてまいりたいと考えております。  続きまして、指定管理者制度の導入についてでございます。  指定管理者制度導入後は、民間事業者も含めまして、公の施設としての設置目的を、より効果的、効率的に発揮することができる者を、議会の議決を経て管理者に選定することとなります。このため、現在、管理運営を受託している県出資法人におきましては、さらなる経営の効率化やサービスの充実に向け、全力で取り組んでいるところでございますが、県出資法人が指定を受けられないといった事態も想定されるところでございます。  その場合の法人職員の処遇につきましては、第一義的には雇用者である法人において、法人内部での配置転換などによる雇用継続や再就職のあっせん、退職手当の支給などに取り組む必要があると考えております。  こうした取り組みにつきましては、県といたしましても設立にかかわった者として真摯に対応すべき重要な問題であるというふうに認識いたしておりまして、県出資法人の設立経緯や出資状況など県の関与の度合いに応じ、最大限の支援を行ってまいりたいと考えております。  最後に、沖縄の米軍ヘリ墜落事故を受けた安全対策等についてでございます。  今回の沖縄におきます米軍ヘリ墜落事故につきましては、基地の周辺住民を巻き込む重大な事故につながりかねないものであるだけではなく、基地を抱える他の自治体の住民へも大きな不安を与えるものであり、極めて遺憾であります。  本県でも、米軍機による低空飛行訓練が依然として続きますとともに、本年四月には、米軍ヘリコプター機による不時着事故が発生しており、地域住民に大きな不安と生活への支障をもたらしている現状がございます。このため、これまでもたび重ねて米海兵隊岩国航空基地司令官や駐日アメリカ大使等に対して抗議と要請を行ってまいりました。このたびの沖縄での事故につきましても、八月二十日に米軍基地を抱える都道県で構成する渉外知事会を通じまして、内閣総理大臣を初め、国の関係機関の長や駐日アメリカ大使、在日米軍司令官に対して、事故原因の徹底究明、再発防止、同型機の飛行停止を緊急に要請したところでございます。  今後とも、県民の生活を守り、その不安の解消と安全確保を図るため、米軍機の低空飛行訓練の中止を初め、基地の運用に当たっては、安全確保に細心の配慮を行うよう、駐日アメリカ大使を初め、外務省など関係方面へ粘り強く働きかけてまいります。 34 ◯議長(新田篤実君) 土木建築部長田原克尚君。         【土木建築部長田原克尚君登壇】 35 ◯土木建築部長(田原克尚君) 災害復旧工事の早期着手に対する考え方につきましてお答えします。  このたびの大型台風により、公共土木施設において、沿岸部では護岸や港湾施設などが崩壊し、内陸部では斜面崩壊に伴い道路網が寸断されるなど、大きな被害を受けました。  被災箇所の復旧につきましては、県民の生命・財産の保護を最優先に、孤立集落の解消を図る道路や日常生活を支える水道施設、生活航路となっている浮き桟橋などのライフラインの確保に向けて直ちに復旧工事に着手したところであります。  また、道路や護岸などの被災施設のうち、二次災害のおそれがあるなど、緊急性の高い箇所についても復旧工事に既に着手しております。それ以外の災害箇所につきましては、国の災害査定後、速やかに復旧工事に着手し、来年の出水期及び台風時期までには被災箇所のすべての復旧が完了するよう努力してまいります。引き続き、県民生活の安全・安心を確保し、地域住民の日常生活に支障を来さないよう、全力を挙げて取り組んでまいります。 36 ◯議長(新田篤実君) 空港港湾局長佐藤孝夫君。         【空港港湾局長佐藤孝夫君登壇】 37 ◯空港港湾局長(佐藤孝夫君) 港湾特別整備事業費特別会計の健全化についてお答え申し上げます。  港湾特別整備事業費特別会計では、港湾施設整備事業と臨海土地造成事業を実施しており、それぞれの事業ごとに収支を均衡させることが強く求められているため、平成十四年度に港湾特別会計健全化計画を策定し、健全化に取り組んでいるところでございます。  港湾施設整備事業につきましては、収入源であります使用料の増収策として、取扱貨物量の増加を図ることとし、使用料の低減化や各種規制の緩和、新規航路の誘致などを積極的に行っております。さらに、事業費を年度ごとに平準化するとともに、事業コストの縮減にも努めておりまして、今後は、港湾施設の耐用年数に対応した県債の償還期間の見直しなどにも取り組むこととしております。  一方、臨海土地造成事業につきましては、完成した土地の早期売却が何よりも重要でありまして、現在、県を挙げて企業等への分譲活動に精力的に取り組んでいるところでございます。これにより、臨海部において造成済みの土地四十七ヘクタールにつきましては、廿日市地区などを中心に、既に約七割の土地を売却している状況でございます。今後は、現在造成中の事業のうち、造成期間が十年を超えるものについて県債の償還期間の延長を実施することとしております。  これらの施策を着実に実施することによりまして、港湾特別会計の収支を短期的にはもちろんのこと、長期的な観点からも均衡させるよう、今後とも適切な運営に努めてまいります。 38 ◯議長(新田篤実君) 教育長関 靖直君。         【教育長関 靖直君登壇】 39 ◯教育長(関 靖直君) 勤務時間中の抗議ファクス使用状況調査等についてお答え申し上げます。  教育委員会では、これまでも、文部省是正指導を踏まえて職員の服務管理の徹底を図るとともに、服務義務違反の可能性がある事案については、必要な調査を行い、指導・是正を行ってきたところです。  御指摘の事案については、本年五月に参議院議員から、職員団体の学校分会が勤務時間中に抗議のファクスを送っているのではないかとの情報提供等がありました。  この抗議行為が、学校のファクスを使用したり、勤務時間中に行われた場合には、職務専念義務違反等に該当するおそれがあることから、服務監督権者である教育委員会の権限と役割に基づき必要な調査等を行ったものです。  その結果、学校のファクスは一切使用されていなかった一方、一部の学校で勤務時間中に当該行為が行われていた可能性があることが判明しました。このため、当該校の教職員に対して、服務義務を遵守し、教育公務員として自覚ある行為を行うよう、校長から指導したところであり、今後とも、服務管理の徹底に努めてまいります。 40 ◯蒲原敏博君 議長……。 41 ◯議長(新田篤実君) 再質問を許します。蒲原敏博君。 42 ◯蒲原敏博君 ただいまの教育長の答弁を聞いておりましたが、教育長は私の質問の真意がよくわかっていないのではないでしょうか。そんなことを聞いているのではないのです。これまで県の教育委員会は、文部省の是正指導を受けて、例えば解放同盟や教職員組合をやり玉に上げて、その介入を厳しく排除してきた、そういう是正指導の六年間であったわけですが、文部科学省とか特定の議員などの政治的圧力に屈して、今回のような犯人探しをするようなことをいつまでもやっていたのでは、決して広島県の教育はよくならないのではないか、そういう思いで質問をしたのです。  もっと教師を信頼して、教育が目指す本来の姿を見失うことなく、毅然とした姿勢で教育行政をこれからも進めていただきたい、そういう思いを申し上げたので、そんな、調査がどうなったか、こうなったかということも、それは説明としてはいいですが、しかし、一番大切なことをあなたは忘れていらっしゃるのではないかという思いで、重ねて教育長の御所見をお伺いしたいと思います。 43 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。教育長関 靖直君。         【教育長関 靖直君登壇】 44 ◯教育長(関 靖直君) お答え申し上げます。  教職員の服務規律の確保は服務監督権者である教育委員会の役割であり、服務義務違反等のおそれのある行為については、個々の事案に応じて必要な調査を行い、指導・是正を図ることが必要です。  今回の抗議行為に関する調査については、提供された抗議ファクスの情報をもとに、その送信記録から、教育委員会として職務専念義務違反等のおそれがあるものと判断し、教育委員会の権限と役割に基づいて該当の約八十校を調査したものであります。  これまでも、県民の方々から提供を受けた情報をもとに、服務義務違反等のおそれがあるなどと個別に判断したものについては、教育委員会の権限と役割に基づいて調査を実施しております。  教職員が、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、職務に専念していくことは、県民に信頼される学校づくりの基本であります。このたびの事案については、このような職務専念義務違反等の服務の観点から調査を行ったものであり、今後とも、服務の管理の徹底に努めてまいる所存であります。 45 ◯議長(新田篤実君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時四十七分散会 広島県議会...