広島県議会 2004-09-01
平成16年9月定例会(第1日) 本文
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 室)
平成15年度広島県歳入歳出決算の認定について
地方自治法第233条第3項の規定により,平成15年度広島県歳入歳出決算の認定を得るため,監査委員の審査
意見を付して,別冊のとおり提出します。
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平成16年9月21日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 室)
平成15年度広島県基金の運用状況について
地方自治法第241条第5項の規定により,平成15年度の次の基金運用状況を監査委員の審査意見を付して,別
冊のとおり提出します。
1 広島県市町村振興基金
2 広島県土地開発基金
3 民間社会福祉事業振興基金
4 広島県みどりと景観の基金
5 広島県美術品等取得基金
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平成16年9月21日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 室)
平成15年度広島県公営企業決算の認定について
地方公営企業法第30条第4項の規定により,平成15年度広島県公営企業決算の認定を得るため,監査委員の審
査意見を付して,別冊のとおり提出します。
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平成16年9月21日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(
文書法制室)
県が資本金の二分の一以上を出資等している法人の経営状況説明書の提出について
地方自治法第243条の3第2項の規定により,県が資本金の二分の一以上を出資等している法人の経営状況説明
書を,別冊のとおり提出します。
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平成16年9月21日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 室)
請願の処理の経過及び結果について
このことについて,請願の処理の経過及び結果の報告に関する条例の規定に基づき,別冊のとおり報告します。
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平成16年9月21日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(環境政策室)
広島県環境基本条例に基づく年次報告書等の提出について
広島県環境基本条例第8条の規定により,平成15年度の環境の現状及び環境の保全に関して講じた施策に関する
報告並びに平成16年度において講じようとする環境の保全に関する施策について,別冊のとおり提出します。
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平成16年9月21日
各 議 員 殿
広島県議会議長 新 田 篤 実
説明員の委任について
9月
定例会における説明員として,知事,教育委員会委員長及び公安委員会委員長等から別紙の者を委任した旨の
通知があったので,お知らせする。
3:
◯議長(
新田篤実君) 別紙別冊はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。
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第一 会期決定の件
4:
◯議長(
新田篤実君) これより日程に入ります。日程第一、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。九月
定例会の会期は、本日から十月六日までの十六日間といたしたいと思いますが、さよう決するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
5:
◯議長(
新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、会期は十六日間と決しました。
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第二 会議録署名者決定の件
6:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第二、会議録署名者決定の件を議題といたします。
本件は、会議規則第九十九条の規定により、議長から指名いたします。
岡 崎 哲 夫 君
中 本 隆 志 君
宮 本 新 八 君
田 辺 直 史 君
以上四人の諸君にお願いいたします。
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第三 常任委員会委員選任の件
7:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第三、常任委員会委員選任の件を議題といたします。委員会条例第五条の規定により、直ちに選任を行います。
まず、部属と氏名を書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
総務委員会委員
杉 西 加 代 子 君
川 上 征 矢 君
砂 原 克 規 君
竹 鶴 寿 夫 君
浅 野 洋 二 君
芝 清 君
宮 本 新 八 君
松 浦 幸 男 君
多 賀 五 朗 君
神 川 正 紀 君
間 所 了 君
中 村 良 三 君
生活福祉保健委員会委員
河 井 案 里 君
東 保 幸 君
児 玉 浩 君
天 満 祥 典 君
中 本 隆 志 君
沖 井 修 君
宇 田 伸 君
平 浩 介 君
田 辺 直 史 君
奥 原 信 也 君
新 田 篤 実
河 原 実 俊 君
農林委員会委員
吉 井 清 介 君
小 林 秀 矩 君
栗 原 俊 二 君
藤 井 正 已 君
下 原 康 充 君
門 田 峻 徳 君
冨 野 井 利 明 君
山 崎 正 博 君
林 正 夫 君
石 田 幹 雄 君
大 山 広 司 君
木 曽 真 理 行 君
建設委員会委員
高 山 博 州 君
武 田 正 晴 君
安 木 和 男 君
宮 政 利 君
木 山 耕 三 君
坪 川 禮 巳 君
城 戸 常 太 君
山 木 靖 雄 君
檜 山 俊 宏 君
窪 田 泰 三 君
平 田 修 己 君
蒲 原 敏 博 君
文教委員会委員
緒 方 直 之 君
安 井 裕 典 君
日 下 美 香 君
杉 原 秀 明 君
松 岡 宏 道 君
中 津 信 義 君
辻 恒 雄 君
石 橋 良 三 君
大 曽 根 哲 夫 君
山 田 利 明 君
渡 壁 正 徳 君
警察商工労働委員会委員
大 井 哲 郎 君
田 川 寿 一 君
高 橋 雅 洋 君
藏 田 義 雄 君
中 原 好 治 君
松 井 直 資 君
岡 崎 哲 夫 君
冨 永 健 三 君
佐 々 木 弘 司 君
小 島 敏 文 君
小 島 逸 雄 君
8:
◯議長(
新田篤実君) お諮りいたします。各常任委員は、ただいま朗読のとおり指名するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
9:
◯議長(
新田篤実君) 起立総員であります。よって、各常任委員は指名のとおり選任するに決しました。
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第四 常任委員会委員長及び副委員長選任の件
10:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第四、常任委員会委員長及び副委員長選任の件を議題といたします。委員会条例第七条の規定により、直ちに選任を行います。
まず、委員長についてお諮りいたします。
総務委員会委員長に
浅 野 洋 二 君
生活福祉保健委員会委員長に
児 玉 浩 君
農林委員会委員長に
藤 井 正 已 君
建設委員会委員長に
木 山 耕 三 君
文教委員会委員長に
松 岡 宏 道 君
警察商工労働委員会委員長に
小 島 逸 雄 君
以上の諸君を、それぞれの委員長に指名するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
11:
◯議長(
新田篤実君) 起立総員であります。よって、各委員長は指名のとおり選任するに決しました。
続いて、副委員長についてお諮りいたします。
総務委員会副委員長に
杉 西 加 代 子 君
生活福祉保健委員会副委員長に
東 保 幸 君
農林委員会副委員長に
栗 原 俊 二 君
建設委員会副委員長に
武 田 正 晴 君
文教委員会副委員長に
杉 原 秀 明 君
警察商工労働委員会副委員長に
大 井 哲 郎 君
以上の諸君を、それぞれの副委員長に指名するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
12:
◯議長(
新田篤実君) 起立総員であります。よって、各副委員長は指名のとおり選任するに決しました。
この場合、新任の委員長を代表して、警察商工労働委員長の
発言を許します。小島逸雄君。
【小島逸雄君登壇】
13:
◯小島逸雄君 ただいま選任をいただきました各常任委員会の委員長、副委員長を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。
私ども一同、御選任をいただき、まことに光栄に存じますとともに、その責任の重大さを痛感しているところでございます。景気は回復しつつあるとはいえ、本県を取り巻く社会経済情勢は、依然として厳しいものがあります。議長を初め、先輩、同僚議員並びに知事部局、行政委員会など、関係各位の御協力をいただきながら、活力ある広島県を構築するため、最善を尽くす所存でございます。
何とぞ、皆様方の御協力と御支援を賜りますよう、心からお願いを申し上げまして、簡単ではございますが、就任のごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
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第五 議会運営委員会委員選任の件
14:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第五、議会運営委員会委員選任の件を議題といたします。
15:
◯石田幹雄君 議長、議事進行……。
16:
◯議長(
新田篤実君) 議事進行の
発言を許します。石田幹雄君。
17:
◯石田幹雄君 議会運営委員会のあり方について、要望・意見を述べさせていただきます。
議会運営委員会の委員選任に当たって、先日の九月十七日でありますが、議会運営委員会を傍聴させていただきました。少数会派として議運のあり方に強く疑問と不安を覚えましたので、簡単に要望・意見を申し上げてみたいと思っております。
一つは、議運に配慮を欠いた今回の議長の行動について、議長の経過説明、浅野副委員長の核心を突いた指摘に対する取り扱い、石橋委員の議会の慣例の全面見直しへの先送り、議長三原則論があたかも議会の原理・原則のように扱われていること、議運としての統一見解の有無、六月二十二日以降、臨時議会を開くための取り組み、副議長不信任決議可決に対する取り扱い等々、開かれた県議会を標榜し、透明性、公平・公正な議会運営を担保する法定機関として、主体的に議長、副議長、交渉会派にどうアクションを起こされたのか、その結果、議長、副議長はどのように対応されたのか、全くと言っていいほど我々少数会派には途上の経過がわからないわけであります。これで開かれた県議会と言えるのか、こんなことでは、スムーズで公正・公平な議会運営は担保されないことは明白である。議長サイドに偏った議運のリードが今日的トラブルを大きくしていることを思うと、私は、議会制民主主義のあり方に疑念や危惧の念を持たざるを得ないのであります。
よって、この三カ月間の取り組み経過と結果を反省していただいて、少数会派の意見の尊重と反映、慣例の全面見直しなど、議運のあり方について改善に向けた取り組みを強く要望いたしまして、議事進行といたします。(拍手する者あり)
18:
◯議長(
新田篤実君) ただいまの石田議員の御意見につきましては、要望として受けとめさせていただきます。
議事を進めます。委員会条例第五条の規定により、直ちに選任を行います。
選任する委員の氏名を書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
議会運営委員会委員
大 井 哲 郎 君
田 川 寿 一 君
高 山 博 州 君
下 原 康 充 君
宮 政 利 君
川 上 征 矢 君
冨 永 健 三 君
芝 清 君
宮 本 新 八 君
坪 川 禮 巳 君
小 島 敏 文 君
平 田 修 己 君
19:
◯議長(
新田篤実君) お諮りいたします。議会運営委員は、ただいま朗読のとおり指名するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
20:
◯議長(
新田篤実君) 起立総員であります。よって、議会運営委員は指名のとおり選任するに決しました。
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第六 議会運営委員会委員長及び副委員長選任の件
21:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第六、議会運営委員会委員長及び副委員長選任の件を議題といたします。委員会条例第七条の規定により、直ちに選任を行います。
お諮りいたします。
委員長に
平 田 修 己 君
副委員長に
川 上 征 矢 君
を指名するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
22:
◯議長(
新田篤実君) 起立多数であります。よって、議会運営委員長及び副委員長は指名のとおり選任するに決しました。
この場合、議会運営委員長を御紹介いたします。平田修己君。
【平田修己君登壇】
23: ◯平田修己君 ただいま、議会運営委員会委員長に御選任いただきました。まことに光栄に存じますとともに、その職責の重大さを痛感しているところでございます。
御承知のとおり、本委員会は、議会の円滑な運営と各会派の連絡調整を図るため設置されたものでありまして、私といたしましては、委員各位並びに各会派の御協力をいただきながら、円満かつ効率的な議会運営実現のため、最善を尽くす所存でございます。
何とぞ、皆様方の御協力と御支援を賜りますよう、心からお願い申し上げまして、まことに簡単ではございますが、就任のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
24:
◯議長(
新田篤実君) この場合、常任委員会並びに議会運営委員会の議会閉会中の調査についてお諮りいたします。地方自治法第百九条並びに第百九条の二の規定に基づき、お手元に配付しております調査事件を各常任委員会並びに議会運営委員会へそれぞれ付託し、調査終了まで議会閉会中の継続審査とするに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
25:
◯議長(
新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
26:
◯議長(
新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。
【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】
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自第 七 県第九〇号議案
至第五十四 報第 二〇 号
27:
◯議長(
新田篤実君) 次は日程第七、県第九〇号議案 平成十六年度広島県一般会計補正予算から日程第五十四、報第二〇号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。
この場合、知事から提案理由の説明を求めます。知事藤田雄山君。
【知事藤田雄山君登壇】
28: ◯知事(藤田雄山君) 九月定例県議会の開会に当たり、ただいま提出いたしました議案の説明に先立ちまして、当面する県政の課題などについて御報告申し上げます。
まず、今月十四日に県議会議員二十三名の皆様から、台風第十六号、第十八号の被害に係る災害復旧などを付議事件とする地方自治法第百一条に基づく広島県議会臨時会の招集請求がありました。既に九月定例県議会の招集を告示していたことなどを踏まえ、このたび請求のありました付議事件につきましては、今次
定例会において審議いただきたく、請求に基づく臨時会の招集は行わないことといたしました。
次に、台風災害への対応についてであります。
去る八月三十日から三十一日にかけて本県を襲った台風第十六号は、記録的な高潮により七千六百十六棟に上る住家浸水被害をもたらしました。
さらに、一週間後の九月七日には、台風第十八号が広島市内において観測史上最高の最大瞬間風速六十・二メートルを記録し、激しい風と高波により、沿岸・島しょ部を中心に、死者五名、負傷者百四十名、住宅の被害一万五千五百十九棟に上るなど、多大な被害をもたらしました。
両台風による被害総額は、河川、道路、港湾施設などの公共土木施設を初め、農地、農業用施設や農作物など、県、市町村合わせて約百九十八億円に達しています。
このたびの災害により犠牲となられました方々に対しまして衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。
県としましては、台風に備え、早期に災害対策本部を設置し、早目の避難の徹底など、人命の安全確保を最優先に災害対策に努めたところであります。特に住宅の被害の大きい呉市、倉橋町に対しては、災害救助法及び被災者生活再建支援法を適用し、迅速かつ円滑な応急対策や被災者の支援に努めたところであります。
また、今月十六日には、県議会の御協力を得て、県選出国会議員を初め、関係機関へ災害特例措置の適用、災害査定の早期実施などについて強く要望いたしました。
現在、被災者支援や復旧工事に一日も早く取り組むため、補正予算案の追加提出の準備を進めております。
今後とも災害の早期復旧に全力を挙げて取り組むとともに、引き続き高潮対策事業など、災害に強い県土づくりに向け、必要な対策に取り組んでまいります。
次に、最近の経済情勢についてであります。
我が国経済は、原油価格の動向が内外経済に与える影響等に留意する必要があるものの、堅調に回復している状況にあります。
また、県内経済においても、引き続き、輸出、生産が好調に推移している中で、個人消費にも持ち直しの動きが見られ、設備投資が増加しているなど、県内景気は全体として回復している状況にあります。
こうした中、製造業の国内回帰などを反映して、企業の設備投資が拡大する傾向が見られることから、企業誘致の促進による県内産業のさらなる活性化を図るため、大型設備投資の誘引に向けた支援策の拡充や、立地企業に土地、建物を賃貸するリース業者等への分譲など、新たな企業立地促進策を取りまとめ、速やかに実施したいと考えております。
また、スイス・ツーク州を中心とした欧州企業との連携促進の取り組みにより、先月二十五日に、スイスの医療機器メーカーの日本現地法人が広島大学霞キャンパス内に設立されたところであります。
さらに、産学官の連携による新産業の創造を目指し、昨年四月に設立しました広島TLOの活動を通じ、大学の研究成果の産業界への移転も着実に進みつつあります。
このような施策を総合的に推進し、新たな産業づくりや企業競争力の強化に取り組むことにより、景気回復の足取りをより確かなものとしてまいります。
次に、雇用動向につきましては、六月の有効求人倍率が一・〇一倍と、平成五年六月以来、十一年ぶりに一倍を超えるなど、改善傾向にあるものの、依然として求人・求職者間において雇用のミスマッチが続いております。
このため、六月一日に開設したひろしま若者しごと館において、大学生や高校生の就職支援活動を引き続き積極的に展開してまいります。また、県立高等学校二校において、企業の実務と教育を連結した人材育成に関する調査研究事業を実施するなど、若年者の就業支援や雇用のミスマッチの解消に努めてまいります。
次に、観光振興と航空ネットワークの拡充についてであります。
今年度から、二十年ぶりとなる大型観光キャンペーンを官民一体となって展開しており、この十一月を重点期間と位置づけ、全国の旅行エージェントを招聘する全国宣伝販売促進会議を開催するとともに、JRと連携し、全国千四百の主要駅にポスターを掲出するなどの観光PRを展開いたします。
また、六月にソウルで開催された国際観光展に引き続いて、十月下旬には釜山で開催される国際観光展への出展を行い、商談会を開催するなど、海外からの観光客の誘致に努めてまいります。こうした機会を通じて、本県の観光の魅力を積極的に発信し、観光産業の振興を図ってまいります。
広島空港の国際航空ネットワークの拡充につきましては、六月の広島-台北線の新規就航に引き続き、七月には広島-ソウル線が週八便から週十便へ増便されました。また、グアムへの新規路線につきましては、早期に就航が実現するよう、さらなる努力を行ってまいります。今後とも、国際航空路線の維持・拡充により、広島空港の中国・四国地方における拠点性の向上に取り組んでまいります。
次に、分権改革の推進についてであります。
まず、三位一体の改革につきましては、先月二十四日に全国知事会など地方六団体から内閣総理大臣に対して、国と地方の協議機関の設置などを前提条件として、平成十七年度及び十八年度に三兆二千億円程度の国庫補助負担金を廃止し、三兆円程度の税源移譲を一体的に行うことなどを内容とする改革案が提出されました。
今後、国において、三位一体の改革の全体像が検討されることになりますが、誠意をもって地方六団体と協議を進め、地方分権改革の本旨にかなった改革が着実に推進されるよう、全国知事会等と連携し、国に対し引き続き要請してまいります。
一方、本県では、現在、分権改革や行財政改革のあり方を示す「広島県分権改革推進プログラム」の策定を進めております。広島県分権改革推進審議会からは、昨年十月の基礎自治体への事務・権限の移譲等を内容とする中間報告に引き続き、先月十二日には、都道府県のあり方に関して、早期に道州制に移行すべきこと、その区域は中国地方が適当であることなどを内容とする中間報告をいただきました。これらの報告を踏まえ、現在、分権プログラムの最終的な取りまとめに鋭意取り組んでおり、本年秋には、国、県、基礎自治体の役割分担や将来の県のあり方について県としての考え方を示すとともに、行財政改革の取り組み方針について明らかにしてまいります。
財政改革につきましては、昨年十二月に財政健全化に向けた具体化方策を策定いたしましたが、本年度の地方交付税の大幅な削減などにより、この財政健全化の取り組みは重大な影響を受けることとなりました。
こうした状況を踏まえ、現時点における今後五年間の財政収支見通しを試算したところ、現行の具体化方策を着実に進めたとしても、来年度の予算編成が極めて困難となるという非常に厳しい結果となりました。このため、本年秋に示される三位一体の改革の全体像、地方財政計画の見通しなどを注視しながら具体化方策の見直しを行うなど、早急に財政健全化に向け、取り組んでまいります。
次に、広島高速道路の整備につきましては、太田川渡河部について、広島市の公共事業により橋梁方式で整備するという見直し案で、国等の関係者と調整を図ることに合意いたしました。今後とも引き続き、全線ネットワークの平成二十五年度完成を目指してまいります。
次に、教育改革についてであります。
まず、学力向上対策につきましては、公立小・中学校における基礎学力の定着状況調査の速報を先般公表したところであります。平成十四年度に全校で調査を開始して以来、基礎・基本の定着が着実に進んでいるとの結果が出ております。引き続き、授業改善や指導方法の工夫・改善などを通じ、基礎学力の一層の定着に取り組んでまいります。
また、去る七月二十八日から八月二十四日に、中国五県共催で開催した全国高等学校総合体育大会は、各地で熱戦が繰り広げられ、盛況のうちに終了しました。大会開催に御尽力いただいた地元市町を初め、関係団体の皆様に対し、厚く御礼を申し上げます。本県選手は、過去最高の入賞数という成績を上げたところであり、今後のジュニア選手のさらなる活躍を期待するとともに、スポーツの振興により一層努めてまいります。
また、来る十月二十九日から三十一日までの三日間にわたり、「第十四回全国産業教育フェア広島大会」を広島市、福山市及び東広島市の三都市で開催することとしております。全国の専門高校等の生徒による産業教育の成果発表の場であるこの大会を通じ、今後の産業教育のあり方を探るとともに、その振興を図ってまいりたいと考えております。
本年四月に設置認可申請を行いました県立広島大学につきましては、七月二十七日付で文部科学大臣から認可されましたので、今次
定例会に県立広島大学設置及び管理条例案を提出しております。
大学院につきましては、去る六月三十日に文部科学大臣に対して設置認可申請を行ったところであります。引き続き、来年四月の開学に向けた諸準備を着実に進めてまいります。
次に、県民生活の安心・安全についてであります。
まず、「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動につきましては、犯罪件数を平成十五年から三年間で三割減少させるという具体的な数値目標を掲げ、県民、事業者、行政、警察などが一体となって展開しているところであります。これまでのさまざまな取り組みにより犯罪件数全体は減少傾向にあり、今後とも、犯罪情勢の推移を踏まえながら、関係機関・団体等との連携を一層強め、より重点的、効果的にこの運動を推進してまいります。
また、食品に対する消費者の信頼を確保するため、「安心広島ブランド」認証制度を八月一日に創設いたしました。生産、加工、流通、販売の各段階における食品情報を追跡できるトレーサビリティーシステムを導入している農林水産物や、農薬などの使用を通常の五割以下に抑えて栽培された特別栽培農産物を認証することにより、本県の農林水産物への信頼確保と生産振興を図ってまいります。
また、今月一日に、がん患者等の療養生活の質の向上を図るため、県立広島病院に広島県緩和ケア支援センターを開所いたしました。今後、県内における緩和ケアの推進の拠点として質の高い診療を行うとともに、情報提供、総合相談、専門研修等を通じ、患者や家族のニーズに応じたケアサービスを、住みなれた地域で利用できる体制づくりを支援してまいりたいと考えております。
最後に、広島県・四川省友好提携二十周年記念事業についてであります。
去る八月末に、四川省政府訪問団等を迎えて、記念式典、レセプションなどを開催いたしました。また、十月には、本県から四川省へ、県民の皆様を初め、県議会や経済界などから成る訪問団の派遣を計画しております。これらを契機に、企業や民間団体ベースでの交流が一層拡大することを期待しております。
次に、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
まず、補正予算案についてであります。
先ほど申し上げましたとおり、本県財政は極めて厳しい状況に置かれていることから、当初予算編成後、緊急の対応が必要となった事業を厳選し、所要の予算を計上することといたしました。
補助公共事業・直轄負担金につきましては、砂防事業や尾道松江線に係る負担金などの追加及び現時点における認証見込額の整理により、三億四千九百万円余を増額しております。
また、緊急に対応すべき事業に要する経費として、単独公共事業十七億四千四百万円余を追加計上しております。
雇用対策につきましては、広島県緊急雇用創出基金を活用し、就業機会の創出を図ることとしております。
また、知事部局所管の空き宿舎を有効活用し、警察宿舎として使用するための改修経費、施設管理の効率化を図る指定管理者制度の来年度からの導入に伴い、公の施設の維持管理業務を指定管理者に委託するための債務負担行為予算及び水道用水供給事業の浄水場における夜間・休日の運転監視業務等を民間に委託するための債務負担行為予算などを計上しております。
なお、前年度からの繰越金については、地方財政法の規定に基づき、財政調整基金に積み立てることとしております。
以上の結果、一般会計の歳入歳出補正予算額は三十四億七千百万円余となり、本年度予算の累計額は一兆二百七十五億円余となります。この財源といたしましては、繰越金九億七千九百万円余、緊急雇用創出基金一億八千五百万円余、県債二十八億二千二百万円などを充当しております。
予算以外の議案といたしましては、広島県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例など条例案十二件、人事案件として、広島県教育委員会委員の任命の同意についての議案など四件、その他の議案では、工事請負契約の締結についての議案など二十一件のほか、平成十五年度一般会計、特別会計及び企業会計の決算認定議案を提出しております。
あわせて、専決処分報告や基金運用状況報告書などを提出しております。
どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。
29:
◯議長(
新田篤実君) お諮りいたします。明二十二日及び二十四日は、議案調査のため、本会議は休会とするに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
30:
◯議長(
新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
次回の本会議は九月二十七日午前十時三十分から会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午前十一時十七分散会
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...