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  1. 広島県議会 2004-06-02
    平成16年6月定例会(第2日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2004年06月16日:平成16年6月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(新田篤実君) 出席議員五十八名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第六〇号議案         至第四十一 報第一六号 3 ◯議長(新田篤実君) これより日程に入ります。日程第一、県第六〇号議案 平成十六年度広島県一般会計補正予算から日程第四十一、報第一六号 平成十五年度広島県水道用水供給事業会計予算繰越計算書までの各案を一括上程議題といたします。  これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。藏田義雄君。         【藏田義雄君登壇】 4 ◯藏田義雄君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会議員会の藏田義雄でございます。今次定例会におきまして最初の質問者として質問の機会をいただきましたことを、議長を初め、先輩、同僚の議員各位に感謝を申し上げます。  本日は、当面する県政の重要課題について質問をいたします。知事を初め、執行部のあすの広島県が見える明快で積極的な答弁を期待しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  質問の第一は、広島高速道路の早期整備について、特に広島南道路の問題についてお伺いいたします。  言うまでもなく、広島高速道路の整備は、慢性的な交通渋滞により非常に支障を来しておりまして、県民・市民の日常の生活や、広域都市圏の物流、業務活動などの抜本的な改善を図るものであり、広島都市圏の高規格な都市基盤としての極めて重要なものであります。  物流の面一つをとってみても、例えば広島県ではこれまで約四千四百億円もの事業費を投入し、海の拠点として整備が進められてまいりました宇品港も、昨年三月に出島において念願のマイナス十四メートルの岸壁を擁する国際コンテナターミナルの供用が開始をされ、コンテナ取扱量も非常に伸びてきております。しかし、巨費を投じて広島港に整備した機能を最大限に生かし、その拠点性を強化するためには、物流道路の整備、すなわち広島高速道路ネットワークの早期完成が不可欠であり、産業界はもとより、県民・市民の期待は非常に高まっております。  この広島高速道路については、昨年来、整備プログラムの見直しが遅々として進まない中、先月、広島市がようやく、本来管理者としての市の案を提案されました。広島市においてここまで時間を要されたのも、長い間議論をされてきた、いわゆる広島南道路の太田川放水路の渡河部の工法選定に当たり、いろいろと検討を重ねられたゆえであろうと思いますが、これについては、早期整備が第一命題であるとの判断から、市として三百億円の追加負担も決意され、都市計画決定の行われている沈埋トンネルとする考えをあらわされました。  これに対して、早期整備に向けて、今度は県の決断が見られるものと非常に期待をしておりましたが、五月末に開催されました知事・市長によるトップ会談の結果は、再び橋梁案を広島市が持ち帰る、再検討という結論になっております。事ここに至り、結論の先送りといったこれまでと同じ過ちを繰り返すことは避けなければなりません。今、県民・市民から求められているのは、広島高速道路の早期完成、一刻も早い全線ネットワークの完成でございます。社会経済情勢が厳しいときだからこそ、そして、地域間競争に勝ち抜き、広島県が元気であるためには、広島都市圏の機能強化の基礎となる広島高速道路の早期完成はどうしても最低限必要な条件であります。整備がおくれればおくれるだけ、その一日一日は経済的損失の積み重ねであろうかと思います。広島市で再検討されておりますが、八月中旬には国の来年度概算要求も控えており、これに間に合うように、県・広島市で結論を出していただきたいと強く要請をいたします。  そこで、知事としては、この問題の結論をいつまでに決着させるお考えなのか、そのためにどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
     質問の第二は、緊急物流基盤等整備事業についてであります。  本県の産業を再生し、競争力を強化するためには、企業の積極的な活動を支える道路などの基盤を産業界のニーズにこたえて早期に整備していくことが必要であろうかと思います。本県では、平成十一年度から、ものづくり広島リノベーション事業によって、県内各地の企業や商工団体などの意見を聞き、行政に対する要望を把握し、特に十三年度からは、緊急かつ重点的に整備する必要のある物流基盤については、特別に予算措置を講じて整備を促進してこられました。この緊急物流基盤等整備事業によって、今年度の計画を含めて、四年間で工業団地へのアクセス道路など三十カ所のうち十六カ所が整備を完了し、産業界からも高い評価を受けております。  しかし、この事業は緊急的な措置という理由で、十四カ所も完成しない事業があるにもかかわらず、今年度で終了する予定だとお聞きしております。来年度以降、整備途中の箇所や新たなニーズについて特別な予算措置をせず、通常の道路予算の中で整備していくということでは、なかなか産業界の期待どおりには整備が進まないのではないでしょうか。なぜなら、道路整備を所管する土木建築部では、都市部の都市渋滞対策や中山間地域の活性化など、多くの要請の中から優先順位をつけて整備をされておりますが、産業再生という要請を必ずしも優先できていないというのが本音であります。それでは産業界の落胆と失望が大きいのではないでしょうか。  ものづくり広島リノベーション事業によって収集した産業界の要望を、単に担当部局に伝えて既存の事業で対応するという形ではなく、蓄積した要望を分析し、現地調査も行い、県の重点課題である産業再生のための政策として強く推進していくという姿勢を明確にすべきであります。具体的には、本県の持続的な発展を支える産業基盤整備を促進するため、産業政策として重要な物流基盤の整備について特別に予算措置を行う緊急物流基盤等整備事業を、来年度以降も継続していただくことを強く要請いたします。  部局を横断する課題でありますから、知事を本部長として、本県産業の競争力の強化を推進する広島県産業・雇用対策本部において、産業政策を担当する商工労働部と道路整備を担当する土木建築部とが一致協力して取り組むことができるよう、事業の継続について知事の決断を期待しております。  そこで、緊急物流基盤等整備事業について、これまでの成果と評価、今後の方針について、産業再生への決意あふれる答弁をお願いいたします。  質問の第三は、広島大学本部跡地の利活用問題についてであります。  広大本部跡地の利活用については、広島市の「遊創の杜」構想、県においてはがんセンター、そして県庁舎の移転候補地など、これまでさまざまな検討が行われてまいりました。現時点では、県庁舎の候補地ということが第一にあるわけでありますが、結果として、今日まで確たる結論が得られていないことについては大変残念に思われるのであります。  そうした中で、土地の所有者である国立大学財務・経営センターから、本年四月、県及び広島市に対して、今年度中の取得の有無について照会があり、今月末を期限として回答を求められるという事態になっております。  県庁舎の移転については、道州制等の新たな地方制度の議論の動向や経済情勢を踏まえて慎重に検討をする、現在の庁舎も使える以上は急ぐことはないということで結論は先送りされてきましたが、本県では、その間も継続して財務・経営センターと協議をしていたはずですから、県の方針についても当然センターは理解をしていたはずだと思われます。なぜ突然に、また、極めて短期間での回答を求められるといった事態になったのでしょうか。  それはさておいても、県庁舎整備の問題は、平成八年度の県庁舎等整備調査特別委員会での議論を初め、以降、定例会本会議では毎回のように、また、常任委員会、特別委員会においても活発に議論を重ねてきた、まさに県政の重要課題であります。照会が来たことを公表されてわずか一カ月余りの短期間に結論を出すことができるのでしょうか。  また、先月の定例記者会見で、知事は突然、広大跡地の取得には県は否定的とも受け取れる個人的見解を示され、さらに広島市長とのトップ会談においても、「理学部一号館を崩さないと難しい、乱開発から守るため、広島市で主体的に考えてもらえれば県は最大限協力する。」と、県庁舎移転の可能性を否定するような発言をなされております。我々議員には何の説明もないまま、知事の発言ばかりが先行することについては、まことに遺憾に思っているところであります。  そこで、広大跡地の利活用問題については、まず最初に県が網をかけております県庁舎の移転問題について、議会を含め、しっかりと議論をして結論を出すべきであると思います。その他の利活用方策の検討は、順序として、その後の話でよいと思います。また、センターは今月末の回答を求めておりますが、期限を延期することが今は必要ではないかと思っております。検討の手順も含め、今後の対応方針についてお伺いいたします。  質問の第四は、合併市町村への事務権限移譲の推進についてであります。  県内では、多くの地域で市町村合併の取り組みが進んでおります。合併の目指すところは、時代の変化に対応して行財政の効率化を進めることもありますが、それを通じて自治体の体質強化を図り、新たなまちづくり、その地域が主体的、自主的にまちづくりを進めていくことが必要であると思います。合併をしていくことによって、町村が市になり、市が特例市に、特例市が中核市に、中核市が政令市になる、そういったことで事務権限が拡大していく、それにより主体的、自主的なまちづくりができるようになる、それが一番わかりやすい一つの形であろうと私は思います。  こうした観点から県内の合併の状況を見ますと、複数の町村が一緒になって新たに市になる地域もございますが、合併をしても町のままという地域もございます。また、合併により、市から特例市に、あるいは中核市になるというケースはなく、現在の市は、周辺の町村と合併をしても行政の区域が拡大しただけの、その事務権限は大きく変わらないというのが現状であります。これは合併によって人口が飛躍的に増加するというケースが少ないためでありますが、そのことについては、本県は地理的、歴史的条件などから町村数が非常に多く、その人口規模も比較的小さかったという現実がありまして、やむを得ないであろうと思っております。しかし、本県においても、合併によって体制を整備し、力をつけて、まちづくりを進めていく、そのためには、合併の前と後では、市・町の権限と責任が大幅に拡大していくことが重要ではないかと思います。  法律等の縛りがあり、地域の自由になることばかりではないと思いますが、人口の規模によって画一的に権限と責任が決定されるのではなく、地域のその自治体の意思、意欲によってそのことが実現されるようなことがあってもよいと思われます。そういった意味で、今後、事務権限の移譲が積極的に行われる必要が私はあると思います。  県内でも、合併に対して消極的な意見も聞かれております。合併をしても何も変わらない、現在と事務権限は同じである、あるいは、県からの権限移譲も具体の中身はまだ全然わからないということを伺っております。合併を推進するに当たって、国や県が、合併すればこのように事務権限が拡大され、地方分権の目指す主体的なまちづくりができるよと、そういったビジョンが示されていればという意見も聞かれているのであります。  本県では、現在、分権改革推進プログラムとして、分権システム推進計画の策定に取り組んでおられますが、ぜひとも具体的な事務権限の移譲を掲げて、今後の市・町の進むべきビジョンを示していただきたいと思うのでありますが、合併市・町に対する事務権限移譲の推進について今後の方針をお伺いいたします。  質問の五番目は、農業問題についてであります。  私は、農業を語るとき、いつも頭の中にあるのは、あの池田勇人先生の言葉であります。本県の出身で、総理大臣を務められました池田勇人先生は、「日本は農者の国である。農を忘れるべからず。」と言われております。今の時代に改めて身にしみる思いであります。そういう思いで、しっかりこの思いを込めて質問をさせていただきます。  その第一は、集落農場型農業生産法人への支援についてであります。  米政策の改革では、水田農業の担い手として、認定農業者と農業生産法人のほか、本県が積極的に進めております集落型経営体、つまり集落農場型農業生産法人が認められたところであります。この集落法人は、一般的に耕作地が一定の集団になっているところから、作業ロスが非常に少なく効率的な作業ができること、農業用機械の能力を最大限活用できることから投資額を削減できること、また、団地化により生産性の高い転作に取り組めるなど、多くのメリットがある一方、個人経営から組織による経営へ大きく転換されるため、経営ノウハウの習得や経営方針の一貫性などに課題があるとの指摘をいただいております。私の地元、東広島市に平成元年に設立されました「重兼農場」を初め、昨年新たに設立されました「ファームイースト造賀」を含め、五つの法人がさまざまな先進的な取り組みを展開しており、全国から行政関係者や農業関係者が多く視察に訪れ、これらの集落法人のあり方が、今、非常に熱く語られているところであります。  本年度から、県は、集落法人の設立時の支援だけでなく、設立後の支援も実施することにしておられますが、特に重要なのは、法人間の連携強化ではないかと考えております。例えば複数の法人で水稲以外の作物をつくった場合、加工施設や集出荷施設を一カ所に集約し、各法人が共同で利用すれば大幅なコストダウンの可能性も出てくるのではなかろうか、また、法人間の作目選定の幅も広がり、高付加価値型農業の展開が非常に可能になってくるのではないでしょうか。また、集落法人は兼業農家が多いことから、農業技術のノウハウはもとより、農業経営に対する人材が不足する傾向にあることから、JA等農業団体による支援体制の整備は喫緊の課題であると考えております。  つきましては、法人設立後の支援について、法人間の連携、さらに支援体制の構築について、今後どのように進めていかれるのか、知事にお伺いいたします。  二点目は、集落法人の育成とともに重要な主業農家の育成についてであります。  本県の新農林水産業・農山漁村活性化行動計画によりますと、農業の施策重点化を図る経営体といたしまして、耕地面積のうち約三割を集落法人、約一割を個別経営体で担うこととしております。全国的には、この個別経営体の中核となるのが、所得の五割以上を農業関係が占める主業農家でありますが、全国的に見ても、平成十二年度には約八十二万戸あったものが、平成十五年度は約四十五万戸に減少しております。また、現在、野菜や果実、酪農、畜産などの部門では、この中核的な主業農家が生産額の七割以上を占めているにもかかわらず、稲作では四割に満たない状況になってきております。さらに、長年にわたり我が国の農業を支えてきた昭和一けた世代の高齢化により、離農あるいは自給的農業経営への切りかえが急速に進む時期となっております。このため、これら昭和一けた生まれの人々の知恵を受け継ぎ、農地を可能な限り企業的個別経営体に集約していく対策を整えなければ、営々と築いてこられた本県の農業、生産基盤が内部崩壊しかねない状況に私はなっているのではないかと思います。  つきましては、集落法人とともに、今後の農業の重要な担い手となる企業的個別経営体の育成強化についてどのような方針で臨まれるのか、知事の基本的な考え方についてお伺いいたします。  農業問題の三点目は、中山間地域等直接支払制度の評価と今後の方針についてであります。  この制度は、農業生産条件の不利な面を直接補正するため、平成十二年度からスタートいたし、これまで本県における目標面積約二万二千ヘクタールに対して八割以上で協定が締結され、用水路、ため池などの農業用施設の維持管理や鳥獣被害対策などを通じた耕作放棄地の抑制の取り組みのほか、担い手組織との連携及び作業委託等により持続的な農業経営に向けた取り組みなど、地域の活性化に極めて大きな役割を果たしてきたところであります。  しかし、平成十二年度にこの制度が創設され五年を経過したことから、本年度末で見直しをすると伺っております。  このため、国においては、来年三月に策定される農政の中長期的指針であります、食料・農業・農村基本計画の見直しにあわせて、今後の直接支払制度の方針を決定することとされておりますが、一方では、財政再建を優先する財務省などでは、廃止も含めて大幅な縮小を検討しているとのことで、中山間地域の方々は非常に大きな不安を抱えておられます。  私は、そもそも環境の保全と持続的な農業経営は一体であると考えております。農の恵みは、その土地の四季折々の環境からの恵みであり、人々が森や大地の恵みを享受しやすいように自然環境に働きかけ、農のある生活環境を築き上げてきたのであります。このため、棚田は、人間が森を切り開いてつくった人工の風景ではありますが、だれもそれを自然破壊だとは思っておりません。むしろ美しい自然の典型として賞賛をされております。先人たちのたゆまない努力により築き上げられたこの棚田こそが、農業と環境の調和した原風景なのではないでしょうか。そして、この制度こそが、この棚田を含め、本県の農地の保全と農業の持続的経営、さらに集落機能の維持に大きな役割を果たしてきたことは、だれもが認めるところであると思います。  先日、前農林水産大臣を初め、自民党の視察団が本県の直接支払事業の活用状況を調査されました。大変感心をして帰られました。そして、この制度こそは、ぜひとも継続をしていかなければならないというしっかりとした御意見をいただきました。  現在、WTO農業交渉において、農産物の関税上限の設定や大幅削減などが議論をされておりますが、この直接支払制度は保護削減の対象とはならない緑の政策といたしまして、ヨーロッパ、そしてEUなどでも高く評価をされ、以前から実施されているところであります。先ほども申し上げましたが、この事業は本年度末に見直しをするということから、新たな制度の創設、見直し継続、制度の廃止など、さまざまな検討が国においてなされておりますが、過疎・高齢化による担い手不足に悩む中山間地域において農業の多面的機能を維持するためにも、また、農産物自由化の流れの中、食料自給率の向上を目指すためにも、制度の継続は極めて重要な課題であると考えております。  つきましては、本県における中山間地域等直接支払制度のこれまでの実績を踏まえ、どのように評価しておられるのか、また、制度見直しに対する本県の基本的な考え方及び継続実施に向けての取り組みについて、知事にお伺いいたします。  質問の第六は、地球環境を守る森林を整備・保全していくための新税の導入についてであります。  この問題につきましては、我が会派の先輩、同僚議員が何度もこれまで質問をされております。私は、この一年間、農林委員会のお世話をさせていただく中で、取り組むべき課題として特に強く感じたものであります。  我が国の年平均気温は、この百年間で〇・九度上昇しております。今後、何も対策を講じなければ、百年後には平均気温が一度から三度程度高くなると推測されております。この地球温暖化は、人類の生存基盤にかかわる深刻な環境問題であり、環境保全については地球規模で考え、地域から行動を起こすことの大切さが指摘されております。  本県では、昨年度末、地球温暖化対策の地域計画が策定され、目標を掲げて二酸化炭素排出量の削減に取り組むこととなっておりますが、森林は植林や適正な管理によって永続的に維持することが可能で、光合成により大気中の二酸化炭素を吸収するため、地球温暖化対策に非常に有効であり、本県の森林が二酸化炭素吸収源として果たす役割もますます重要になってくると考えております。  しかし、森林の重要性が叫ばれる一方で、林業は一段と厳しい状況に直面しておりまして、森林所有者のみならず、森林整備法人等が管理する森林についても、その大半が育成途上にありながら、厳しい財政事情の中、適切な整備が進んでいないのが実態ではないでしょうか。  地球温暖化防止のための二酸化炭素削減は、避けて通れない人類共通の課題でありますが、その解決において大きな役割を果たす森林の整備・保全を進めるための財源は、一体どこに求めるのでしょうか。また、地球規模の課題に取り組むその一翼を、県民一人一人が直接担うという仕組みづくりを通じて、県民の理解と前向きな協力を一層促進していくことが私は必要であると思っております。国において温暖化対策税が検討されておりますが、地方は地方として、みずから考えていかなければならないと思っております。  このため、高知県を初め、近隣の岡山県、鳥取県では、森林整備を目的とした新税が既に導入されるなど、他県では、そのほとんどが導入に向けた検討を進めております。本県はこのままで果たしてよいのでしょうか。知事は、常々、安心・安全で豊かな県民生活の実現を目指すと言われておりますが、中四国地方最大の森林面積を有する県であります広島県が、ただひとり取り残されているような感がしてなりません。本年度当初予算に、ひろしまの森再生検討事業が措置されましたが、森林は適切に管理されて初めて、さまざまな公益的機能を維持・発揮するものであり、県民が共有するかけがえのない財産とすることがしっかりと県民の共通理解となり、それを県民一人一人が支えていく仕組みとして、新税の導入に向けて大きな期待を寄せております。県土保全や水源涵養、温暖化防止など、森林の果たしている役割を考えれば、その使い方をきちんと説明することにより、新税導入への理解は、他県の例から見ても、私は得られると思っております。  森林の荒廃が叫ばれる中、広島県の森林を将来どうやって守っていくのか、今やらなければいつやるのか、そしてまた、これをだれがやるのか、もっと真剣に考え、子供たちの未来のためにも早く検討すべきと考えております。  そこで、県民の環境保全に対する意識を高め、県民自身が森林を守り育てる仕組みとして、新たな財源確保にもつながる新税の創設について知事の御所見をお伺いいたします。  質問の最後は、福山市鞆地区における埋め立て・架橋事業についてであります。  この事業は、交通混雑を緩和し、また、防災上の不安を解消していく道路整備とともに、引き継いできた伝統文化を次の世代に継承していくという責任を果たし、貴重な歴史や景観を生かしたまちづくりの推進にもつながる事業でございますが、昨年九月、埋立免許申請に必要な関係者全員の排水同意の取得について見通しが立たない状況となり、現在はストップをしている状況であります。関係者のほとんどが同意をしているはずですから、私としては何とかならないものかと、本当にそういった気持ちでいっぱいでございます。  そうした中で、先日、地元有権者の九六%に当たる四千人余りの署名を添えて、県及び福山市に対して、事業の早期実現を強く願う要望書も提出されております。これを受けて、事業の推進に向けて全体的な合意を形成していく福山市の取り組みが期待されておりますが、県においても、福山市と十分協議をしていただいて、積極的な取り組みをお願いしたいと思っております。  また、排水同意の問題につきましては、一〇〇%の同意がなくても、法解釈によれば事業着手できる可能性があるとのコメントも伺っておりますが、この法解釈の可能性についてもぜひ追求していただき、そして、事業の早期着手を目指していただきたいのであります。事業の推進に向けた今後の取り組みについてお伺いいたします。  さて、先日、半導体メーカーのエルピーダメモリが、東広島市に世界最大規模の生産工場を建設することが決定いたしました。また、県営高屋東工業団地に、三井農林の新工場の立地が決定をしていただきました。これらは、本県の企業誘致の取り組みの大きな成果であり、本県の活力の再生にも非常に大きな弾みになるものと確信をいたしております。関係各位の皆様方の御努力、御尽力に対して、心より敬意を表します。  県政には課題が山積しておりますが、今やらなければならないことをしっかりと考えていただき、県民の負託にこたえていただくことを切に要望いたしまして、私の質問を終わります。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 6 ◯知事(藤田雄山君) 藏田議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、広島南道路についてお尋ねがございました。  広島高速道路は、都市高速の高速性、定時性の強化を図る自動車専用道路として、広島都市圏の活性化のために非常に重要な事業と考えております。  五月三十一日の広島市長とのトップ会談において、広島高速道路の整備については全線ネットワークの平成二十五年度完成を目指すこと、太田川放水路渡河部の構造については、早期整備を前提に、再度広島市において検討し、早急に結論を出すことで合意をいたしました。  平成二十五年の全線ネットワーク完成を前提にいたしますと、太田川放水路渡河部については、平成十七年度には調査設計業務等に着手する必要があると考えておりまして、広島市におかれましては、早期に結論を出されるものと考えております。  いずれにいたしましても、広島高速道路は、広島都市圏の拠点機能の強化を図るため、欠くことのできないものであり、広島市や広島高速道路公社と十分連携を図りながら、全線ネットワークの早期整備が確保されるよう努力してまいります。  次に、広大本部跡地の利活用問題についてお尋ねがございました。  県庁舎の整備につきましては、移転整備の前提となる現在地の新たなにぎわいの創出が現時点では見込めず、現段階での移転整備は困難な状況にあると考えております。  また、現在、市町村合併後の都道府県のあり方をめぐり、都道府県再編の議論が急速に高まっているため、県庁舎整備につきましては、その機能・規模、さらには立地場所につきましても、こうした議論の動向や経済情勢等を踏まえて慎重に検討する必要があると考えております。  そうした中、広島大学本部跡地の取り扱いにつきましては、先日の広島市長とのトップ会談において、県・市協力して協議していくことを確認したところであり、現在、協議を進めているところでございます。  広島大学本部跡地は、広島市中心部の貴重な未利用都市空間であり、また、県庁舎の移転候補地の一つでもありますので、その活用方針を検討するに当たっては、関係者との議論を深めていく必要がございます。そのためには、一定の検討期間が必要となることから、今後、回答期限の延長を申し入れることも視野に入れ、広島市や国立大学財務・経営センターとも十分協議しながら、適切な対応をしてまいりたいと考えております。  次に、合併市町村への事務権限移譲の推進についてお尋ねがございました。  合併によって広域化した基礎自治体は、総合的な行政主体として、現在県が担っている事務や権限の多くを担い、住民に身近な事務は自己完結的に処理できるようになるべきであると考えております。  このため、昨年十月に取りまとめた事務事業の見直し及び行財政改革に係る基本方針及び本年三月に取りまとめた分権システム推進計画の骨格において、基礎自治体への大幅な事務・権限の移譲を行うことを盛り込み、福祉や地域づくり、まちづくりに関する権限など、具体的な権限の検討例を掲げたところでございます。  今後、基礎自治体の御意見をお伺いしながら、移譲する事務や権限の全容を整理し、秋を目途に取りまとめる分権システム推進計画には、具体的な移譲項目や、そのために必要な方策、移譲のスケジュールなどを盛り込み、平成十七年度から平成二十一年度の計画期間において、基礎自治体への大幅な事務・権限の移譲を進めてまいります。  次に、中山間地域等直接支払制度についてのお尋ねがございました。  この制度は、平成十二年度に創設され、本県においては昨年度までに県内五十七市町村において積極的に取り組まれております。  その主な成果として、集落の将来についての話し合いや集落ぐるみの取り組みが活発に行われ、地域が活性化してきたこと、農作業の共同化や集落法人の設立などにより効率的な農業経営が促進され、耕作放棄地の防止が図られたこと、都市住民との交流や環境保全への取り組みが拡大したことなど、大きな効果があったと考えております。  こうしたことから、この制度は、中山間地域の農業・農村の活性化に極めて有効な施策と考えておりまして、平成十七年度以降も継続実施するとともに、地域の特性に応じた取り組みができるよう、さらに制度の充実強化を図ることが必要であると考えております。  このため、県といたしましては、中国地方知事会として、制度の継続と充実強化について、去る六月二日に緊急提案したところであり、今後とも、あらゆる機会をとらえて国に強く働きかけてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 7 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 8 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 緊急物流基盤等整備事業についてお答え申し上げます。  緊急物流基盤等整備事業は、県内企業のニーズを踏まえ、産業団地へのアクセス道路や大型車の通行に対応できる道路、橋梁など、緊急的な重点投資により短期間に事業効果があらわれるものについて、平成十三年度から実施してきたところでございます。  この事業につきましては、本年度で終期を迎えるため、これまでの取り組みにつきまして、企業への調査等を通じ、その成果や課題などを検証することとしております。  平成十七年度以降の対応につきましては、そうした成果や課題などについて十分な検証を行い、その結果も踏まえた上で、本県産業の活性化に向け、幅広い視点から全庁的に鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 9 ◯議長(新田篤実君) 農林水産部長中川日出男君。         【農林水産部長中川日出男君登壇】 10 ◯農林水産部長(中川日出男君) 三点についてお答え申し上げます。  まず、集落農場型農業生産法人への支援についてでございます。  本県では、零細な農業構造を抜本的に改善し、土地利用型農業の再構築を図るため、集落農場型農業生産法人の育成を推進しております。これまでに五十九の集落法人が設立され、従来の個別経営と比較し、一定の経営改善が図られているところでございます。  一方、新たな米政策やWTO農業交渉の進展に伴う国内外を通じた産地間競争の激化に対応するためには、集落法人の一層の収益向上が重要と考えております。  このため、低コスト米の生産や売れる米づくりを推進するとともに、園芸作物や農産加工の導入による経営高度化への支援を充実してまいります。また、機械などの共同利用による設備投資の抑制や生産量の拡大による販売力強化など、集落法人が相互に連携した取り組みを推進してまいります。さらには、法人運営が円滑に行えるよう、経理面の支援などを強化するとともに、農協など地域の関係者と役割分担を図りながら、行政と農業団体が一体となった支援体制を構築することとしております。  こうした取り組みを通じ、地域農業の担い手としての集落法人の設立をさらに進めるとともに、その経営体質がより一層強化されるよう、積極的に支援してまいります。  次に、企業的個別経営体の育成・強化についてでございます。  土地利用型農業の再構築や特色ある産地づくりを進めるためには、集落法人などの組織経営体とともに、企業的個別経営体の育成を図ることが重要でございます。このため、個々の経営体については、規模拡大を図るための農地集積を促進するとともに、低利融資や経営診断など、経営安定に対する支援を講じているところでございます。  今後は、行政、農業団体、生産者が一体となった農産物のブランド化や産地間の連携による安定供給体制の確立などを行い、産地の核となる企業的個別経営体の育成を支援してまいります。  こうした集落法人や企業的個別経営体に対する重点的な支援を通じまして、本県農業の生産基盤を維持し、持続的で安定的な農業経営体制の構築を図ってまいります。  最後に、森林を整備・保全していくための新税の創設についてでございます。  森林は、安全で豊かな県民生活を支える大切な役割を担っており、広く県民の理解と参加を得ながら森林づくりを推進することは重要な課題であります。  このため、本年度、学識経験者や各種団体の代表者で構成いたします検討会の開催等を通じまして、新たな間伐対策や里山の整備方策など、本県の森林整備や保全のあり方について、幅広く検討してまいります。  森林の整備などを目的とした新税につきましては、その公益的機能の効用の及ぶ範囲が一つの都道府県域にとどまらず、広域的なものでありますことから、本来、全国レベルの制度として導入すべきと考えており、引き続き国に強く要望してまいります。 11 ◯議長(新田篤実君) 空港港湾局長佐藤孝夫君。         【空港港湾局長佐藤孝夫君登壇】 12 ◯空港港湾局長(佐藤孝夫君) 福山市鞆地区の埋め立て・架橋事業の推進についてお答えいたします。
     鞆地区道路港湾整備事業につきましては、地域の交通混雑の緩和や生活環境の改善、さらには観光資源の活用を図るために必要な事業であるとの認識は変わっておりません。  このたび、再度、鞆地区の多くの住民から事業促進についての要望書をいただきましたが、いまだ埋立免許申請に必要な関係者全員の排水同意の取得ができない状況であります。  本事業は、県及び福山市との共同事業であり、その目的は鞆地区のまちづくりにかかわることでありますことから、県といたしましては、引き続き福山市と十分協議しながら対応してまいります。 13 ◯藏田義雄君 議長……。 14 ◯議長(新田篤実君) 再質問を許します。藏田義雄君。 15 ◯藏田義雄君 先ほどの質問の中で、広大本部跡地の利活用問題について質問させていただきましたが、知事は、県と市が協力をして協議をして進めると、そしてまた、関係機関と協議しながら、適切な対応をするというお答えをいただいたのですが、そうはいいながらも、もう随分と日にちがたちまして、知事は、個人的に、あるいは本人としてどういうお考えで進めようとされているのか、その辺を少しお聞きしたいのです。知事自身の個人的なお考えでよろしいですから。私は、やはり知事のお考えが出ないと前へ進まないと思っておりますから、よろしく。 16 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 17 ◯知事(藤田雄山君) 私の個人的考えということでございますけれども、広島大学本部跡地というのは、宇品、比治山から平和公園、紙屋町、八丁堀、さらには縮景園と、広島市の動線をつないでいく上で非常に貴重な未利用空地でありまして、ここが乱開発された場合には取り返しがつかないことになる。したがいまして、利用目的が決まっていなくても、保全すべき土地ではないかというふうに考えているところでございます。 18 ◯藏田義雄君 議長、再々質問。 19 ◯議長(新田篤実君) 再々質問を許します。藏田義雄君。 20 ◯藏田義雄君 なぜこういうことをお聞きしなければならないかといいますと、議会の方にもそういうお話が全く届いていないということがありまして、私たちはやはりそういうことを真剣に議論をしていかなければならないという議員の中からの声を私が出させていただきましたので、どうぞそこも踏まえていただきまして、これからの慎重なる討論をよろしくお願いします。ということで、要望とさせていただきます。 21 ◯議長(新田篤実君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は二時から開きます。         午前十一時二十一分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後二時二分開議 22 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。中本隆志君。         【中本隆志君登壇】 23 ◯中本隆志君 皆さん、こんにちは。私は、自由民主党広島県議会刷新議員会の中本隆志でございます。今次定例会におきまして質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に心より感謝を申し上げます。  さて、我が自由民主党広島県議会刷新議員会が結成され一年余りが過ぎました。この間、議論する県議会、責任を持つ県議会、気概のある県議会、この三点を会派の基本姿勢として、開かれた議会を目指して県議会の改革に取り組んできたところでございます。そして、その結果、今では、県議会の活性化及び改革に関する検討委員会の設置、本会議のインターネット中継や県議会定例会後の議長記者会見の実施など、一定の成果が得られているところであります。しかしながら、こうした取り組みも、開かれた議会の実現にはまだまだ道半ばの状態であり、今後も引き続き、より一層の県政の推進に努める必要があると私は考えます。  本日は、そうした決意も新たに、五点ほどの質問をさせていただきたいと思いますので、当局の積極的かつ明快な御答弁をお願いいたしまして、早速質問に入ります。  質問の第一は、広島都市圏の整備についてであります。  現在、全国で市町村の合併が大きく進展しておりますが、その次には、必ず都道府県の再編、道州制の導入といった時代がやってくると言われております。このため、本県の拠点機能の整備に当たっては、こうした動きをしっかりと見据えて着実に推進していく必要があり、特に本県が中四国地方の雄県としての機能を今後とも十分に発揮していくためには、中でもとりわけ広島都市圏のあり方が重要な要素になってくると考えております。  そこで、まず最初に、広島大学本部跡地の利活用問題についてお伺いいたします。  先般、独立行政法人国立大学財務・経営センターから、県及び広島市に対し、広大本部跡地について、本年度中の取得の意思についての照会があり、今月末を期限として回答を求められております。  この問題は、県が広大本部跡地を県庁舎の移転候補地としていることや、また、跡地の利活用策として広島市に「遊創の杜」構想があることなどによって少し複雑になっているように思いますが、それを整理して考えていくとき、当然、県としてとるべき道は明らかになってくると思うのであります。  そこで、広大本部跡地に係る課題について、県庁舎の移転候補地という観点と、跡地の利活用という観点の二点からお伺いいたします。  まず、移転候補地ということについてですが、これはあくまで県庁舎の移転が前提になりますが、皆様も御承知のとおり、昨年、県庁舎移転後の跡地全体について、一括しての売却・活用は現時点では困難であり、にぎわいの創出も難しいとの調査結果が出ております。さらに、現在地は県内からの路線が集まるバスセンターに近接し、交通アクセスにも恵まれており、国から地方への権限移譲や道州制の導入という動きを見込んだ場合においても、国の合同庁舎から極めて近い距離にあるなどといった優位性があり、県庁舎の立地場所とすれば大変すぐれていると考えます。  したがって、この際、県庁舎の建てかえ場所を現在地とすることに決定し、広大本部跡地は県庁舎の移転候補地から外すことが妥当であると考えますが、いかがでしょうか。  県庁舎の整備については、検討懇話会で検討が始まって以来、既に七年が経過しております。県庁舎の建てかえ場所は、広島都市圏の都市機能の整備に大きな影響を及ぼすものであり、早急に結論を出すべきものと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、広大本部跡地の利活用という課題についてでありますが、これは、地域のまちづくりをどう考えるかという観点から言いますと、第一義的には、広島市が中心となって考えるべき問題であると思います。  ただ、その場合、県には、市町村のまちづくりに対する助言や協力、あるいは連携といった一般的な役割があるほか、当該地は広大で利便性もよく、その利活用については、広島市だけにとどまらず、広島都市圏の発展や県勢の発展にも大きくかかわる問題であり、県としても特に積極的に協力をしていく必要があると思いますが、知事はどのようにお考えでしょうか、御所見をお伺いいたします。  次に、広島南道路の整備につきまして、一言意見を述べさせていただきます。  広島都市圏の発展を考えるとき、高速道路網の整備は非常に重要であります。このため、県・広島市が共同で出資・設立した広島高速道路公社において、現在、鋭意整備が進められているところであります。しかしながら、この整備計画について、計画交通量の減少から、投資可能額が減少するとの見通しが広島高速道路公社から示され、昨年度から整備プログラムの見直しに着手されておりましたが、このたび、見直しに対する広島市としての意見がやっと出されるに至ったところであります。  特に長年、橋かトンネルかで議論されてきた太田川放水路渡河部の工法に対し、広島市の意見は、市として三百億円の追加負担をしてでも、早期完成という視点から、都市計画決定の変更を要しないトンネル方式とするものでありました。これを受けた県の結論も先月中には出されるものと期待しましたが、先般のトップ会談において、またしても、橋かトンネルかの検討を広島市が持ち帰る結果となったのは、皆様御承知のことでございます。  このたびの見直しでは、用地取得や工事の進捗状況などから、高速道路網の全線完成が現計画の平成二十一年度から平成二十五年度に延長されると聞いております。この期に及んで橋かトンネルかの議論を不毛に続けることは、この四年が五年にも六年にも延びることを危惧させます。私たちは、一日も早い全線ネットワークの完成を望んでいるのであります。  県として、将来を見据え、広島高速道路網の早期完成に向けて一刻も早く整備プログラムの見直しを完了し、前進のための一歩を踏み出すよう強く要望いたします。  次に、広島西飛行場のあり方についてお伺いいたします。  南道路の太田川放水路渡河部の工法検討とあわせ、長年議論されているのが広島西飛行場の問題であります。  この飛行場は、二十一世紀に向けて広島の中枢性を確保し、都市機能の強化を図るため、経済界を含め、広島県と広島市を挙げて、国に対して存続の要請を行い、平成五年の広島空港開港と同時に、全国初の都市間コミューター専用飛行場としてスタートしたものであります。  御承知のとおり、最盛時には九路線が就航していたものが、昨年秋からは新潟、宮崎、鹿児島の三路線となり、新潟及び宮崎路線の運航主体であるジェイ・エアの本社機能の名古屋移転も懸念され、さらには、運営上の赤字に対する県・広島市の支出が年間約五億円にも上るなどの現状があり、その機能維持に関して、まさに広島西飛行場は逆風の中に立たされていると言っていいのではないかと思います。  しかしながら、そもそも飛行場として存続するに至った経緯を踏まえるとき、道州制の議論や州都の検討が今後さらに活発になってくる状況の中で、広島市内に空港機能を有するという事実は、将来の航空ネットワークの拡充を通じて都市機能の飛躍的な向上への可能性を秘めるものであり、中国・四国地方の中枢たる地位を確固たるものとし、ひいては州都選定につながる重要なファクターとして、これから大いに重みを増してくるものと考えるのであります。  財源議論を中心とする目先の議論のみで廃止することは、将来に向けて取り返しのつかない結果を招くことにもなりかねません。一度失われたものは、二度とは得られないのであります。飛行場の存続は、一広島市だけの問題ではなく、県みずからが問題として主体的に取り組んでいくべきものだと思います。集客圏の狭さは当初から想定されたことであり、それを補うコミューターの魅力を積極的にアピールしていくべきだと考えます。  折しも、県においては本年度から大型観光キャンペーンを実施されるということであり、これらとのタイアップも含め、いま一度利用の促進を図っていただきたいと思いますが、広島西飛行場の振興に対する肝心の県の思いが余り見えてこないのも事実であります。  ついては、知事は、広島西飛行場を広島都市圏の機能としてどのように位置づけ、活用しようとされているのでしょうか、御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、魅力ある広島県の創造という観点から、広島空港及び広島港における国際線の展開についてお伺いいたします。  まず、広島空港についてでございますが、我が会派の山木議員がさきの二月定例会で質問しました広島-台北線は、この六月二日にめでたく就航に至ったところであります。  この路線開設に向けて、県は、平成二年のチャーター便の初就航から十年余り、重点誘致路線に位置づけて努力してこられ、これまでに八百五十四便を運航するという実績の積み重ねが実を結んだものであり、大変喜ばしく思うとともに、本路線の今後の利用促進に向け、大きな期待を寄せるものであります。  しかしながら、他の国際定期路線の現状を見ますと、同時多発テロやイラク戦争、さらにはSARSの影響などにより、香港、シンガポール、ホノルルの三路線は運休されたままであり、就航中の大連・北京線、上海線、大連・ハルビン線、ソウル線の四路線も利用者が大きく落ち込んだ状況にあります。  一方、広島港におきましては、平成十四年十月に竣工したばかりの広島国際フェリーポートに寄港しておりました広島-釜山間を運航する県内唯一の国際定期フェリー「ウンハ」の運航休止という悲しい報道が先般、突然に伝えられたのであります。就航からわずか一年八カ月という非常に短い期間の運航でありました。  そもそも国際航空路や国際航路において、既設路線の維持や新規路線の開設には、より多くの安定した需要が確保されることが必要であり、その点に関して、私は、広島県からの旅行者の増加を目指すアウトバウンド対策とともに、海外からの旅行者の増加を目指すインバウンド対策も重要であると思います。  例えば外国人観光客の受け入れについて、日本の国際ランキングは三十三位と低迷しておりますが、さらにその日本において、本県は十一位であり、広島という世界的に知名度の高い本県としては非常に寂しい限りであります。しかも、本県を訪れる外国人観光客の国別内訳を見ますと、欧米に比べて、定期便を結んでいる中国や台湾を含むアジアからは非常に少ない状態であります。  私は、海外の方に、まずは広島を訪れていただき、よさを知ってもらう、そうした取り組みが、広島へのリピーターをふやし、海外への窓口となる空港や港湾の利用者を増加させ、ひいては本県の国際観光の推進にもつながるのだと考えております。この点に関して、広島県空港振興協議会では、今年度から、空港利用の促進を図るため、アウトバウンド対策として、学校等に直接、経費の一部を助成する海外修学旅行等促進事業を実施されておりますが、私は、インバウンド対策として、同様の手法を使われることも有効であると思いますが、いかがでしょうか。  ついては、広島空港の利用促進策として、インバウンド対策を含む需要拡大に向け、どのように取り組んでいこうとされるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  また、新たな航空路線の開設には、通常、長い期間の取り組みが必要で、それだけに、しっかりとした展望が求められるわけでありますが、台湾路線が就航した今、知事は新規国際航空路線の開設について、どこを重点路線として取り組もうとされているのでしょうか。現在運休されている三路線の再開に向けた取り組みも含め、お伺いいたします。  さらに、広島港の国際航路に関して、広島-釜山間国際定期フェリーの就航を契機として、広島国際フェリーポートを新たに整備したところでありますが、この定期フェリーの運休が長期にわたれば、こうした取り組みもすべてむだなものとなる可能性があります。  ついては、この運休に対して、県は今後どのような対応をなさろうとされるのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第三は、中小企業金融対策についてであります。  新たな事業に乗り出そうとするベンチャー企業や積極的に経営の再建に取り組んでいる中小企業に対して円滑に資金を供給することは、意欲ある企業を育成し、産業を活性化する上で重要な課題であります。  しかしながら、日本の金融機関は、企業への融資の際に、リスク分散の観点から、企業の代表者が保証人になることはもちろん、企業関係者以外の者までも第三者保証人として求めるなど、アメリカと比較して、融資条件を厳しく設定しがちであり、企業に余りにも大きな負担を求めることから、なかなか日本ではベンチャー企業が育ちにくいとされております。  こうした点を背景として、企業代表者の負担軽減を図るため、この四月から新しい融資制度として、県、信用保証協会、金融機関の三者の連携により無担保スピード保証融資の運用が開始されました。この制度は、名前のとおり、無担保で第三者の保証も必要とせず、短い審査期間で運転資金を融資するものであり、中小企業への大きな支援になるものと期待しております。この融資制度は、福岡県に次いで全国で二番目の試みだと聞いておりますが、福岡県では早くも取扱金融機関を県外にも広げ、融資条件の緩和や融資枠の拡大によって利用者の利便性を高めようとしていると聞いております。  本県も、制度の運用が開始されて二カ月余りが過ぎましたが、無担保スピード保証融資の申し込みや融資件数、融資額などの利用状況はどのようになっているのでしょうか。  また、この融資制度は、無担保で第三者保証も必要とせず、融資を受ける企業にとっては非常によい制度ですが、その反面、融資を行う県、信用保証協会、金融機関にとっては、融資が不良債権化しやすく、極めてリスクの高い制度であるとも言えます。融資に係る審査期間も、従来の融資制度よりもかなり短期間で行うとのことですから、企業の将来性の見きわめもなかなか難しいと思われます。融資に当たり、どういった仕組みで保証審査をするのか、また、将来性の見きわめをどのように行うのか、あわせて知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第四は、安全で安心できる生活の確保について、三点お尋ねいたします。  最初は、警察執行体制の整備についてであります。  近年、増加傾向にあった本県の刑法犯認知件数が、昨年、約一割減少しましたが、これは、県民、事業者、行政等が一体となって取り組んできた「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動の成果だと思っております。  しかしながら、この県民運動の目標である認知件数三割削減を達成するには、なお一層の取り組み強化が必要であり、安全・安心な生活を確保し、犯罪に対する県民の不安を解消するためには、県民、行政などが連携して、地域住民の防犯意識を育て、犯罪が起こりにくいまちづくりを進めると同時に、犯罪を抑止するための警察活動の充実が重要であります。犯罪の多くは、ひったくりなどの街頭犯罪や住宅に侵入する窃盗など、住民に身近な犯罪であり、パトロールなどの街頭活動や犯罪多発地域での取り締まりの強化など、地域の警察活動の充実によって、大部分の犯罪は抑止できるのではないでしょうか。  全国の地方警察官一万人の増員計画において、本県では、ことしを含むこれまでの三年間で三百六十名の増員が措置されました。しかしながら、人口比からすれば、本県警察官の数は全国平均に比べてまだまだ少ない状況であり、治安に対する住民不安が増加する中において、地域のパトロール強化や捜査力のさらなる拡充に向け、現場の警察官の一層の充実が必要であり、今後も警察官の増員は続ける必要があると思います。  現在、住民の安全を守るべき交番は、県内に百五十六カ所ありますが、そのうち、交番勤務員の不在が常態化する空き交番は全体の約四五%の七十交番に上っております。このように、全体の約半数の交番が空き交番の状態で、果たして十分な防犯体制の維持が望めるのでしょうか。仮に空き交番が解消すれば、刑法犯の認知件数は今以上に減少するのではないでしょうか。  そこで、警察本部長にお伺いいたしますが、これまでも警察官の増員措置が図られてまいりましたが、それを、例えば空き交番の解消など、現場警察官の充実に向けてどのように活用されているのか、今後の増員計画に対する考えとあわせてお答えください。  次に、暴力団対策として、県営住宅からの暴力団員の排除についてお伺いいたします。  これに関しては、本定例会に、県営住宅設置及び管理条例の一部改正として提案がなされておりますが、都道府県では初めての取り組みであるとのことであり、まさに広島方式としてその成果に大きな期待を寄せるものであります。  そもそも県営住宅は、公共の福祉のために税金で建設したものであり、反社会的であると認定される暴力団員の入居を拒むことは、市民感情や社会通念からして当然のことであります。  また、昨今、アパートなどでの暴力団員の立てこもりや発砲などの事件が発生し、県営住宅の入居者に無用の不安を抱かせる結果が生じており、そうした不安を除去する意味からも、県営住宅への暴力団員の排除の措置は必要であると思います。  このたびの県の条例改正に合わせ、広島、呉、福山の各市においてもそれぞれ市営住宅について同様の条例改正を行うとのことでありますが、県内には、このほかにも市町村が設置した多くの公営住宅があり、この改正がより実効性のあるものとなるよう、今後、県として同様の措置を他の市町村にも波及させることも大切ではないかと考えます。今回の条例改正による県営住宅からの暴力団員排除は、実際の施行に当たっては困難も多いとは思いますが、警察本部とも協力して、ぜひともなし遂げていただきたいと思うわけでございます。  そこで、この条例改正に当たり、その実施には、知事として不退転の決意が必要だと思われますが、その決意のほどをお伺いいたします。  また、県内市町村の公営住宅における条例改正の実施についても、今後どのように取り組まれようとしておられるのか、あわせてお伺いいたします。  次に、災害に強い県土づくりとして、急傾斜地崩壊対策の推進についてお伺いいたします。  御存じのとおり、本県は崩壊を起こしやすい真砂土が広く分布する上、山々が海岸線まで迫り平坦地が少ないことから、多くの急傾斜地を抱えており、平成十四年度の調査では、県内に急傾斜地崩壊危険箇所は二万千九百四十三カ所もあるという結果になっています。このうち、県が危険区域として指定し、急傾斜地崩壊対策事業を実施してきた箇所は千八百二十九カ所にも上り、箇所数としてはいずれも日本一となっております。  この事業の実施において、そのほとんどの場合、工事の受益者は対象となるがけ下の居住者であり、本来のがけの所有者と異なっている上、特に都市部では権利関係に厳しく、工事の実施調整が難航するとか、地形上、現地に大型機械が入りにくいなどの施工上の制約が往々にしてあるといった困難な事情が多いということは理解しております。  しかしながら、一度災害が起こると、多くのとうとい人命や大切な財産が奪われることを考えますと、早急に一カ所でも多くの事業を実施され、一刻も早く県民の方々の不安を取り除くことは、県行政にとって当然の責務であると考えます。  そこで、現在、国においては、平成十五年度に社会資本整備重点計画を定め、急傾斜地崩壊対策事業について、今後、平成十九年度までに全国で約十万戸の住宅を保全する計画とされておりますが、人家等への被害が想定されない箇所もある中で、県として早急に対策が必要な箇所は一体どれくらいで、今後、それらについて具体的にどのように取り組んでいかれようとしているのでしょうか、知事の御所見をお伺いいたします。  最後の質問は、児童生徒の体力・運動能力の向上についてであります。  本県においては、知・徳・体の調和のとれた人間の育成を目標として、教育改革を積極的に推進するとともに、学力向上や豊かな心の育成など、さまざまな施策が展開されているところでございます。  ここ数年、こうした取り組みの成果が徐々にあらわれてきており、大いに評価するものでありますが、残念なことに、児童生徒の体力・運動能力には依然深刻な実態があります。現代っ子は、親が子供時代であった三十年前と比較して、確かに体格はよくなっていますが、五十メートル走など、体力・運動能力は逆に低下傾向にあるという全国調査の結果が出ている中で、本県では実に六四・一%の種目が全国平均を下回っているのであります。今後もこうした低下傾向が続くことは、単に子供たちの運動面のみならず、健康や意欲、気力の低下などの悪影響が懸念されるとともに、将来的には社会全体の活力の喪失を招くことも危惧されるところであります。  このため、中央教育審議会においても、外遊びとスポーツを勧めるとともに、体を動かすための動機づけ、学校や社会体育施設の芝生化などによる施設・設備の充実、自然体験活動の奨励などに、学校、家庭、地域社会が連携して取り組むことを提言しております。このような現状を深刻に受けとめ、関係者が連携して本県の児童生徒の体力・運動能力の向上に向けて目標を高く掲げ、より具体的で、より実効性のある取り組みを早急に進める必要があると考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。  私の質問は以上でございますが、いずれも県民の不安や心配を代弁したものであります。現在、本県は逼迫した財政状況下にあって、こうしたさまざまな課題を抱え、まさに県政そのものが困難で重要な局面を迎えております。  しかしながら、私は、県行政に携わる者一人一人の英知と努力を結集すれば、本県の明るい未来は必ずや開かれるものと確信しております。  そうした意味からも、今後とも知事には、魅力あふれる元気な広島県の創造に向け、断固たる決意を持って、毅然たる旗振りをお願いする次第であります。そして、そうした知事を県行政に携わる者全員が一丸となって支え、この難局に当たっていくことが今最も求められているのであり、知事の強いリーダーシップのもと、魅力あふれる元気な広島県の到来を念願いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 24 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 25 ◯知事(藤田雄山君) 中本議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、県庁舎の建てかえ場所についてお尋ねがございました。  現在、市町村合併後の都道府県のあり方をめぐって都道府県再編の議論が急速に高まっており、本年三月に設置された国の第二十八次地方制度調査会においても、道州制のあり方についての本格的な議論が進められております。したがいまして、新庁舎の整備につきましては、このような議論の動向を十分に踏まえながら、本県が新たな地方分権時代において中枢的な役割を担うにふさわしい庁舎となるよう、その機能規模、さらには立地場所についても、今後の経済情勢を見据えながら慎重に検討してまいりたいと考えております。  次に、広島大学本部跡地の利活用についてお尋ねがございました。  広大本部跡地につきましては、広島市中心部の貴重な未利用都市空間であることから、先日の広島市長とのトップ会談においても、県・市協力して取り扱いを協議していくことを確認したところでございます。  今後、活用方針を検討するに当たりましては、これまでの経緯も踏まえつつ、まちづくりや都市計画について役割を担う広島市と連携しながら取り組んでいく必要があると考えておりまして、県といたしましても、広大本部跡地の利活用についてできる限りの協力を行ってまいりたいと考えております。  次に、広島西飛行場のあり方についてお尋ねがございました。
     広島西飛行場は、広島空港整備に当たり、コミューター及び小型機専用飛行場として設置し、これまで広島県空港振興協議会を通じて、官民一体となってコミューター路線の利用促進に努めてまいりました。  しかしながら、最近の利用者は年間十万人程度と低迷するとともに、就航路線は三路線を残すのみとなり、厳しい利用状況となっております。  これからの広島西飛行場のあり方につきましては、広島空港整備の経緯や、これまでの利用状況、航空業界を取り巻く情勢の変化を踏まえて、県・市間で協議すべき課題であると考えております。  次に、県営住宅等からの暴力団員の排除についてお尋ねがございました。  暴力団員による不当な行為を防止し、安全で住みやすい地域社会を築くことは、官民一体となって取り組むべき重要な課題の一つであると考えております。このような認識のもと、県といたしましては、「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動や公共工事等からの暴力団排除を進めているところでございます。  今回提案いたしました県営住宅から暴力団員を排除するための条例の一部改正は、全国でも初めての取り組みであり、今後、警察本部等とも密接な連携を図ることにより、その実効性の確保に努め、安全で安心な住みやすい広島県の実現に向けて努力してまいります。  また、県内すべての基礎自治体に対し、今回の条例改正の趣旨について理解を求めるため、説明会を開催するなど、全県的な取り組みとなるよう積極的に働きかけてまいる所存でございます。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 26 ◯議長(新田篤実君) 空港港湾局長佐藤孝夫君。         【空港港湾局長佐藤孝夫君登壇】 27 ◯空港港湾局長(佐藤孝夫君) 広島空港及び広島港における国際線の展開についての三点の御質問にお答えいたします。  初めに、広島空港の利用促進策についてであります。  広島空港の国際線の利用促進につきましては、広島県や周辺県からの航空需要を喚起するアウトバウンド対策、これと、海外からの訪日客の広島空港利用の増加を図るインバウンド対策、これをあわせて実施することが重要だと認識しております。  最近の国際線の航空需要ですが、回復基調にあり、今後とも、中国・四国地方からの広域集客を中心としたアウトバウンド対策を進めてまいります。また、インバウンド対策につきましては、広島、山口、愛媛三県が共同で本年度から創設いたしました、瀬戸内地域を周遊する海外からの団体旅行を支援する事業制度も活用しながら、広島空港の利用を促進してまいりたいと考えております。  次に、広島空港における新規国際航空路線の開設についてであります。  今後の新規路線誘致といたしましては、従来から重点的に取り組んでおりますタイとグアムの二路線を中心に進めてまいりたいと考えております。特にグアム線は、航空会社、グアム政府、旅行会社などと連携を図りながら、プログラムチャーター便の運航を拡大し、定期便の就航につなげてまいります。  また、運休路線につきましては、当面、チャーター便を運航しながら、需要の喚起と利用実績を積み重ね、運航再開につなげてまいりたいと考えております。  次に、広島-釜山間国際定期フェリーに係る今後の対応についてであります。  広島と釜山を結ぶ国際定期フェリーについては、七月から運休する旨の報道がありましたが、釜関フェリー株式会社に対し確認したところ、旅行代理店へ通知を行ったことは事実であるが、運休についてはまだ正式に決定しておらず、現在、社内で検討中とのことでございました。  釜関フェリー株式会社から、六月下旬までには県に対して何らかの協議がなされるものと考えており、協議の申し入れがあれば、今後の対応について双方で十分調整してまいりたいと考えております。 28 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 29 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 無担保スピード保証融資についてお答え申し上げます。  無担保スピード保証融資の利用状況につきましては、四月、五月の二カ月間に正式な申し込みがあった件数は七百三件でありますが、保証承諾に至ったものは六百八十三件、金額にして約四十三億円となっております。  また、この制度における保証審査の仕組みにつきましては、中小企業庁を中心に構築されたCRDという審査システムを利用しております。これは、申込企業の決算書の財務データなどを入力することにより、その企業の信用力を客観的に評価できるシステムであり、審査期間が短縮できることから、タイムリーな融資が可能となります。  一方、将来性の見きわめにつきましては、このシステムにより、全国の約百四十万件にも上る膨大な財務データをもとに、近い将来の経営見通しなどを客観的に判断できることになっております。  今後とも、信用保証協会や取扱金融機関と連携して、より一層の利用促進に努めますとともに、中小企業の資金需要に迅速に対応してまいります。 30 ◯議長(新田篤実君) 土木建築部長田原克尚君。         【土木建築部長田原克尚君登壇】 31 ◯土木建築部長(田原克尚君) 急傾斜地崩壊対策事業の推進についてお答えいたします。  本県の急傾斜地崩壊危険箇所は約二万二千カ所ございます。このうち、自然がけで、急傾斜地法により補助公共事業等で対応が可能な箇所は約五千七百カ所ございます。現在までに整備が完了している箇所は約千八百カ所、整備率にして約三二%と低い水準にとどまっております。  未整備箇所につきましては、重要交通網や病院などの要介護支援者関連施設を保全対象区域に含む箇所など、重要度や事業効果の高い箇所から整備することといたしております。  平成十五年度から平成十九年度までの五カ年間におきましては、箇所数で約二百カ所、人家戸数で約三千七百戸の保全を目標に計画的に整備を図ることといたしております。今後とも、こうしたハード対策に加え、土砂災害警戒区域等の指定などのソフト対策もあわせて進め、安全で安心な県土づくりに努めてまいりたいと考えております。 32 ◯議長(新田篤実君) 教育長常盤 豊君。         【教育長常盤 豊君登壇】 33 ◯教育長(常盤 豊君) 児童生徒の体力・運動能力の向上についてお答えを申し上げます。  本県の児童生徒の体力・運動能力は、全国調査と比較すると、多くの種目で下回っており、効果的な向上策が求められていると認識しております。  当面の目標としては、平成十七年度には調査実施種目数の五〇%において全国平均以上を目指し、将来的にはすべての種目で上回ることを目標に取り組んでおります。そのため、昨年度から、県内の公立小学校の五年生全員を対象として体力・運動能力調査を実施するとともに、各小学校で核となる推進リーダー養成の研修会を開催するなどの支援を行っているところでございます。  こうした中で、例えばスポーツテストを土曜日に親子で実施し、家族とともにスポーツに親しむ態度や運動習慣を身につける活動など、学校ごとに特色ある取り組みが行われ始めておりますので、このような実践例を公表し、県全体で共有したいと考えております。  また、昨年度の各種調査結果から、体力や学力は基本的な生活習慣の定着と深いかかわりがあることがわかっております。このため、本年三月から、「食べる 遊ぶ 読む」キャンペーンを実施し、学校はもとより、家庭や地域の方々に対して、子供たちの生活習慣の確立の重要性を訴えているところでございます。体力・運動能力の向上は、県教育委員会が取り組んでいる知・徳・体の基礎・基本をはぐくむ教育改革の柱の一つでもありますので、引き続き、取り組みを充実させてまいります。 34 ◯議長(新田篤実君) 警察本部長内山田邦夫君。         【警察本部長内山田邦夫君登壇】 35 ◯警察本部長(内山田邦夫君) 警察執行体制の整備についての御質問にお答えいたします。  平成十四、十五年度の警察官増員分二百八十名につきましては、必要な基礎研修を終え次第、順次、一線への配置を進めているところであります。また、平成十六年度の増員分八十名については、本年度中に予定どおり採用することとしております。今後、順次増員効果があらわれてまいりますので、より安全・安心な県民生活の確保に向けた体制強化を図ることとしております。  また、空き交番対策を含めた交番機能の強化につきましては、治安対策上も重要なものと考え、本年度から三カ年で百人余りの地域警察官の増強を計画しており、空き交番解消や地域警察活動の充実により犯罪の減少に資する体制の強化を図ってまいります。  現在の治安情勢を見ますと、刑法犯の発生件数は鈍化しているものの、依然高い水準で推移しており、また、凶悪犯罪や組織犯罪の増加等、犯罪が質的に悪化していることなどから、県民が真に安全・安心を実感できるにはほど遠い状況であり、まだまだ体制の強化が必要と考えております。  警察官増員計画につきましては、平成十七年度の国への主要事業提案に盛り込み、先般、六月三日には知事が警察庁長官と面談し、強く要望していただいたところであり、今後も一人でも多くの警察官の増員を確保できるように、引き続き関係省庁等へ強く要望してまいります。 36 ◯議長(新田篤実君) 引き続いて質問を行います。安木和男君。         【安木和男君登壇】 37 ◯安木和男君 皆さん、こんにちは。公明党・県民会議の安木和男です。  昨年四月の統一地方選挙で、多くの県民の皆様の御支援のおかげをもちまして呉市選挙区で初当選させていただき、伝統ある広島県議会議員の一人にしていただきました。県民の声を代弁するとの使命を持って一生懸命頑張ってまいりますので、諸先輩の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。  私は、これまで呉市内の民間企業で三十年余り、会社員として勤務してまいりました。その意味では、地に足のついた生活者、まじめな庶民そのものであると思っております。私個人はさておきましても、庶民の声にこそ生活の真実があります。私は、どこまでも公明党議員らしく、現場第一主義で県民の声に率直に耳を傾け、多くの県民の皆様に喜ばれる元気な広島県構築のため、藤田県政を支える一人として頑張ってまいります。  本日は、県議会議員として初めての一般質問をさせていただきますので、知事を初め、当局の誠意ある答弁をお願いしたいと思います。  質問の第一は、県内産業の再生についてであります。  まず、中小企業への支援に対する基本的な知事の考え方についてお伺いいたします。  国内の景気は予断を許さないものの、輸出関連、設備投資などが堅調に推移するとともに、国内総生産や企業収益は増加し、企業倒産や完全失業率が減少するなど、着実に回復に向かっております。  また、本県の経済情勢について見ると、鉄鋼、自動車及び造船の主要産業は堅調に推移するとともに、企業の景況感も改善の動きが続いており、企業倒産が前年を下回るなど、県内経済は持ち直しの動きが続いていると言えます。ただし、輸出主導、大企業製造業主導と言われる今回の景気回復の中で、県内の中小企業の経営環境は依然として厳しい状況にあり、まだまだ景気回復の明るさは伝わってきません。本県経済が力強い回復を遂げ、多くの県民が景気の持ち直しを実感できるためには、県内の事業所数の九九%以上を占める中小企業の活性化は必要不可欠なものであります。今こそ総力を挙げて中小企業に対する支援を行い、景気回復の流れに乗せていくべきときだと考えます。  そこで、まず、県内の景気状況、とりわけ中小企業の実情をどのようにとらえ、どのように支援していこうとしておられるのか、中小企業への支援に対する知事の基本的な考え方についてお伺いいたします。  二点目は、中小の建設業者に対する支援についてであります。  私は、この四月から五月にかけて、呉市を中心に百社余りの中小零細企業を直接訪問いたしました。経営者の方々からいろいろなお話を伺う中で、景気回復の風などみじんも吹いていないというお話が大部分でありました。鉄鋼材料等の材料費が高騰しており、材料費を含む金額で受注すると、受注金額そのものが抑えられているので、仕事があっても赤字になってしまうという鉄工所も多くありました。中でも、今最も厳しい状況にあるのは建設業、とりわけ土木建築業を営んでいる方々です。発注件数が少なく、入札に参加しても受注できない、社員をリストラした、来月知り合いの同業者が倒産する、小さなリフォームの仕事でしのいでいる等々、実に厳しい現実に直面した生の声を聞いてまいりました。このような状況に至った要因といたしましては、公共事業が減少傾向にあることが第一に挙げられると思いますが、それだけでなく、元請となる大手のゼネコンが専属的な関係にある下請に対して、一方的に非常に厳しい価格で発注してくるという状況もあると聞いております。  現在の国内景気の回復基調は、従来からとられてきた公共事業などの財政出動に頼るのではなく、規制緩和や税制改正、予算配分の重点化などの改革により民需を増大させることに重点を置いている点に好ましい特徴があると言われています。本県においても同様に、公共事業の全体事業費を抑制しながら、選択と集中により県内産業の再生を目指して事業を展開しております。しかし、その渦中で、県内の土木建築業者は生きるか死ぬかの苦しみにあえいでおります。今後、土木建築業者が再びその活力を取り戻していくためには、厳しい環境の中でそれぞれの企業みずからが経営努力を積み重ねていくことが必要であることは言うまでもありません。しかしながら、将来的に民間投資や公共事業の増加が見込めない中で、特に旧来から受け身の経営手法を余儀なくされてきた中小の土木建築業者の取り組みに対しては、行政が積極的に支援を行っていくべきであると考えます。  そこで、県内の建設産業の再生に向けて、新分野進出への支援も含め、中小の建設業者の取り組みに対してどのような対策をとっていくのか、知事のお考えを伺います。  三点目は、中小企業に対する資金供給の支援についてであります。  現在、県が行っている県費預託融資制度を利用するためには、ほとんどの場合、広島県信用保証協会の審査を受ける必要があります。ところが、この制度の対象となる中小企業の経営者の中には、信用保証協会の審査が厳しく、融資が受けられないという声があります。信用保証協会としては、代位弁済がふえないよう、経営状況の厳しい中小企業に対する貸付に当たってはおのずと審査が厳しくなるものと思います。しかしながら、この預託融資制度は、資金調達に支障を来している中小企業に必要とする資金を円滑に供給しようとするものであり、余りに厳格な貸付審査を行うことは、制度の趣旨を損なうことになるのではないでしょうか。この貸付審査は、もっと柔軟に、もっと緩和して、リスクが従来よりも大きくなるとしても、景気回復の軌道に入り始めた今こそ、思い切った運用を図るべきだと考えます。  県では、今年度から、新たな資金供給の枠組みとして、無担保スピード保証融資を創設するとともに、県費預託融資制度の対象要件の拡充など制度面の強化を行っておられます。  そこで、中小企業への資金供給の円滑化に向けて、これらの新たな制度導入等により期待される効果と、運用面における信用保証協会の柔軟な対応について、知事の御所見を伺います。  四点目は、広島TLOの今後の活動についてであります。  国内産業、特に製造業の躍進のためには、高付加価値の製品をつくって、成長する韓国、中国などのアジア諸国、そして欧米との競争に勝っていくしかないと思われます。世界の市場に通用する製品を製造するオンリーワン、ナンバーワン企業を育成していくため、大学で開発された技術などが広島TLOを媒介として紹介され、地元企業に生かされていくことはすばらしいことだと思います。また、大学だけでなく、県の工業技術センターにも優秀な技術者がいます。高性能の設備も設置され、地元企業に密着した技術指導や研究開発を推進しています。しかし、残念ながら、工業技術センターの持つ特許が企業の需要とマッチし、十分に活用されているとは言えないのが現状であります。そのような現状を踏まえ、これまで以上に産学官の共同による技術力の民間への還元を図っていくため、広島TLOには大学だけでなく、工業技術センターの特許もより積極的に企業へ紹介していただきたいと思います。  現在の景気改善の動きは、北京オリンピックや上海万博を控えた中国特需の影響が強いと言われ、数年たつと中国の経済成長も沈静化すると言っている経営者もおられます。「ものづくり県ひろしま」がものづくりで生きていくためには、技術開発の一層の促進は急務であると思います。  そこで、地域産業の振興に重要な役割を果たすべき広島TLOの今後の活動について、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、本県の観光振興についてお伺いいたします。  一点目は、観光産業の振興についてであります。  観光産業はIT産業と並び、七十五兆円の市場が予測される一大産業と言われています。また、幅広い産業が関連する総合産業であることから、観光産業を振興することは、さまざまな産業の雇用を拡大させていくことにつながるものであります。  私は、この春、奈良県に行って、東大寺二月堂のお水取りの観光客の多さ、春日大社の鹿と遊ぶ人の多さ、教科書で見た奈良国立博物館の仏像や埴輪等歴史の数々に圧倒される思いがいたしました。また、タクシーの運転手さんが奈良の各地の行事や歴史を話してくれるなど、ソフト面における観光客の受け入れ体制も整備されています。  本県にも、国立公園の瀬戸内海には朝鮮通信使の歴史や島から島へとつながる美しい眺望があり、また、厳島神社、原爆ドームの二つの世界文化遺産など、全国に誇れる観光資源があります。  今年度から、観光県としての認知度向上に向けて二十年ぶりの大型観光キャンペーンが展開されますが、どのようなキャンペーンを実施し、それをどのように本県の観光産業の振興につなげていこうとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  二点目は、国際観光の推進についてであります。  我が国の外国人旅行者受け入れ者数は平成十三年で四百七十七万人であり、世界で三十五位、アジア諸国の中でも九位に甘んじております。このため、国においては、観光立国担当大臣や局長級の観光審議官を任命して体制を整備するとともに、平成二十二年には外国人旅行者数を一千万人に倍増させることを目標とする「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を展開するなど、国を挙げて観光産業への取り組みを拡大しようとしております。  本県においても、国の施策と呼応しながら、東アジアを主要ターゲットとして、国際観光地ひろしまの知名度アップやブランド化を図り、外国人観光客数を平成十四年の三十七万人から、平成十七年には四十八万人に三割増加させることを目標に、誘客促進に取り組むこととされています。ぜひ三割増加と言わず、三倍増加を目指すとか、大きな目標を掲げて取り組んでいただきたいと考えます。  海外からの観光客を継続的に受け入れ、かつ、その数を増加させるためには、多様な観光ニーズに対応するとともに、二度、三度と訪れたくなるような多彩な魅力を提供していかなければなりません。そのためには、他県とも連携した広域的なネットワークを形成することにより、常に新しい魅力をつくり出し、情報発信し続けていく必要があると考えますが、今後の国際観光の推進に向けた取り組みについて知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、高齢化社会への対応についてお伺いいたします。  一点目は、介護予防の取り組みについてであります。  介護保険制度が始まった平成十二年四月から平成十五年十二月までの間に、六十五歳以上の高齢者が約一二%増加していることに対して、要介護者は全体で約七〇%増加しており、かつ、軽度の要介護者の重度化が進んでいます。認定者数の増加は、介護保険の給付費の増加をもたらし、このまま推移すると、将来的に国民にとって保険料負担が大きな重圧となる可能性があります。  従来は、主に脳卒中や骨折などの急激な生活機能の低下に対する予防を目的として、さまざまな施策が行われてきました。また、できないことをしてあげるという考えから、歩行が不安定であるとして車いすを提供することによって、つくられた歩行不能が生じてしまうことも指摘されるようになっています。そのような中で、現在は、心身を使わないことによって心身の機能が低下する生活不活発病とも言える状態が軽度の要介護者に多く、この予防が今後の介護予防の最大のかぎであると言われています。今こそ要介護者の増加や重度化を防ぐため、介護予防の充実を図らなければなりません。  そこで、高齢者が、より長く元気な高齢者として生きていき、より社会に参加できるようにするための介護予防について、どのような姿勢で取り組んでいかれようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  二点目は、介護予防のための拠点整備についてであります。  本来、介護サービスは、高齢者の生活機能、身体機能の維持・改善が目的であるにもかかわらず、軽度の要介護者の重度化が急増していることは、結果として、身体機能の改善に結びついていないことが大きな要因と言わざるを得ません。最近、医療用トレーニングマシンを使った高齢者の筋力トレーニング、いわゆるパワーリハビリが話題になっており、介護予防に効果があるとして各地で注目されています。先日、みつぎ総合病院に行ってまいりましたが、このような先駆的な取り組みを実施しておりました。現在、県内に設置されている総合スポーツセンターは、老若男女ともに活用できるものですが、より高齢者、介護予防に重点を置いたサービス拠点を、高齢者の身近な場所に整備してはどうでしょうか。  公明党では、先ごろ介護予防十カ年戦略を策定いたしました。これを七月に予定される参議院選挙の公明党マニフェストの柱の一つとして挙げているところです。ここでその概要を紹介させていただきますと、六十五歳以上の高齢者人口に占める要介護者比率を、現在の一五・五%から、向こう十年間で一〇%以下に引き下げることを目標とし、一、介護保険における新しい介護サービスの創設、二、歩いていける場所に介護予防サービス拠点を整備、三、筋力トレーニングなど介護予防プログラムの開発と設備の整備、四、総合型地域スポーツクラブの推進と高齢者健康メニューの追加、五、高齢者リハビリテーションの見直しと充実、六、介護予防連絡協議会の設置など市町村の取り組み強化などを掲げています。具体的には、新しい介護サービスとして、要支援者、要介護一になるおそれのある虚弱な高齢者を対象として、歩いていける身近な場所で筋力トレーニングなどのリハビリが受けられるよう、平成二十年度までに中学校区に一カ所程度、平成二十三年度までに小学校区に一カ所程度、介護予防サービス拠点を整備することを提案しています。  私は、老化予防の大事な対策として、そのサービス拠点に、囲碁、将棋などの文化活動を通じて頭の老化を予防する憩いの場も併置してもよいのではないかと考えます。  既に介護予防事業を実施し、成果を上げている自治体もあると聞いております。本県においても、市町村等と連携しながら、ぜひこうした介護予防サービス拠点の整備を計画的に進めていくべきであると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  介護保険制度に関連して、一点申し上げさせていただきます。  がんの治療などで、手術後、リンパ浮腫などにより手や足がむくむ症状の方々がおられます。この方々に対する介護用衣服は、通常の衣服と比べると非常に高額なものであります。例えば、下着一つでも五千円から六千円、ストッキングも数千円、テーピングも七千円など、経済的な負担が大きいものとなっており、保険適用ができないものかとの声があります。衣食住という言葉にあらわされるように、衣服は生活の基本となるものであり、介護用品として必需品であります。手すりや移動用のリフトは福祉用具として保険適用が認められているにもかかわらず、衣服に要する経費は保険が適用されないのが現状であります。  介護保険制度は、施行後五年を目途として制度全般に関して検討し、必要な見直し等の措置を講ずるものとされています。さらに、その検討に当たっては、地方公共団体その他の関係者から提出される意見を十分に考慮しなければならないものとされています。  このため、平成十七年に予定される制度の見直しに当たっては、こうした介護衣服の保険適用を国に働きかけていただくよう要望しておきます。  三点目は、高齢者が生き生きと活躍できる舞台の創出についてであります。  我が国における急速な少子・高齢社会の到来は、年金問題や人口減少による労働力不足など、あらゆる問題の中でも特に重要な問題とされ、少子化に対して子育て支援対策の充実などの対策も実施されています。  そんな中で、作家で元経済企画庁長官の堺屋太一氏は、このようなことを言っています。「団塊の世代が五十代後半から六十代になると、六十代前後のマーケットは爆発的に広がるでしょう。高齢社会はにぎにぎしい消費社会で、これこそ新しい文化が花咲く世の中だと思うのです。日本は高齢化文化のファーストランナーなのです」と。  また、今年度の国民生活白書の中でも、福祉、教育、環境などの分野で、NPOなどを通じ、高齢者の地域活動が広がっている実態が取り上げられています。白書では、行政には対応できない住民サービスを補っているとして、三十二の具体的な活動事例を紹介しながらNPOの重要性を指摘するとともに、今後、知識や経験を持つ団塊の世代らが、退職後、積極的に地域で活動し、若い世代を手助けするよう提言しています。  高齢者が元気で張り合いのある人生を送れる社会、高齢者が生きがいを持って過ごすことができる社会をつくり上げていくことは、二十一世紀の時代を生きる我々の責務であります。高齢者がこれまでのキャリアを通じて得た経験や知識は、地域社会の活力を生み出していくための非常に重要な財産であり、地域づくりの観点から、行政としても高齢者の社会参画を積極的に支援していくべきであると思います。  明るく活力ある高齢社会に向けて、地域で高齢者が生き生きと活躍できる舞台を創出していくために、県はどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見を伺います。
     質問の第四は、瀬戸内海の環境再生についてお伺いいたします。  県では、今年度からさまざまな分野に関連する横断的な研究課題の一つとして、水産試験場を初めとする五つの県立試験研究機関が共同で広島湾流域の環境再生を目指し、アマモ場の再生に関する技術開発の研究を実施していると聞いております。アマモ場の再生は、窒素や燐の吸収、光合成による海水への酸素の供給といった水質浄化や底質改善につながるとともに、小魚が生息しやすくなり、これをえさとする多くの魚介類が集まる漁場や産卵の場となるため、環境再生、漁業振興の両面で大きな効果が期待されています。研究に当たっては、現にアマモが自生している地域において取り組まれている方策や各地でなされているさまざまな環境再生の試みを参考にすることも大切なことであると考えます。  瀬戸内海の環境は、危機的な状況であることは改めて申し上げるまでもないと思います。先日、瀬戸内海のアサリが激減しているとの報道がありました。全国的な回復基調と反して、前年比七七%減という過去最大の落ち込みを記録したとのことですが、これも瀬戸内海の生態系全体のバランスが崩れていることの結果であろうと思います。  瀬戸内海の環境を再生していくためには、さまざまな課題に一つずつ取り組んでいく必要があると思いますが、まず、広島湾のアマモ場の再生について、どのような研究方法で取り組んでいこうとするのか、お伺いいたします。  質問の第五は、県庁舎の災害対応機能の強化についてお伺いいたします。  県庁舎の整備については、市町村合併後の地方制度の議論や都道府県再編、道州制の動向を十分に踏まえながら、その機能・規模、立地場所について慎重に検討されるとのことであります。しかしながら、そもそも県庁舎整備が県の重要課題として検討されるに至ったのは、阪神・淡路大震災を教訓に、大規模地震が発生した場合、災害対応の司令塔の役割を果たすべき県庁舎の耐震性が疑問視されたことが端緒ではなかったのでしょうか。  平成七年に実施した県庁舎の耐震性診断の結果、現在の県庁舎のうち、農林庁舎、北館、東館を除いて、昭和三十一年に建設された本館、南館、議会棟、税務庁舎は耐震性に問題があるとの指摘を受けております。将来さまざまな検討課題を整理した結果として県庁舎を整備するとしても、計画に着手してから完成するまでは相当な年数を要するものと予想されますが、その間、この県庁舎は、いつ襲ってくるかわからない大規模地震に耐えられると言えるのでしょうか。  「災害は忘れたころにやってくる」と言います。いざというときに、県の中枢拠点であり、防災司令塔でもある県庁舎がその役割を担うことができるように、予想される大規模地震に耐えられる構造とする必要最低限の補強工事など、県庁舎の災害対応機能の強化は喫緊の課題であると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第六は、行財政改革の推進についてお伺いします。  一点目は、県職員の退職時特別昇給制度の見直しについてであります。  国の人事院においては、国家公務員の俸給が退職時に一号俸アップし、退職金を割り増しするのはお手盛りではないかとの指摘を受け、平成十六年五月一日からこの特別昇給制度を廃止しています。中国地方においても、山口県、鳥取県がそれに倣い、県職員の退職金について、退職時一号給アップの廃止を表明したと報道されています。  本県においても、四月五日に行われた記者会見において知事が、「国が見直すのであれば、県としても人事委員会等と調整し見直すべきである」と明言されました。  現在、税金のむだ遣いに対する県民の怒りは頂点に達していると言えます。県行政を推進していくために必要な予算は、きちんと措置する必要があります。しかし、県民が見ておかしいと思うものは、やはりおかしいのであります。県民が役所内のお手盛りとも感じるような制度は、速やかに廃止していただきたい。  この退職時特別昇給制度の見直しについて、現在どのような検討をされているのか、お伺いいたします。  二点目は、IP電話──インターネット・プロトコル電話の活用についてであります。  現在、県庁と地方機関の間の通話については、防災無線のほかに、電話回線を利用しております。この本庁と地方機関との内線電話は、大量データ送信が可能なインターネット回線利用のIP電話に切りかえることにより、通信費用の節減を図ることができます。  既に実施している兵庫県西宮市における通信コストの節約効果は、年間八百万円を超えると報道されております。既存の枠組みにとらわれない抜本的な財政改革が課題とされている現在、このような取り組みからどんどん着手していくべきであると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  最後に、私の地元である呉地域における第一の課題である道路網整備についてお伺いいたします。  呉市は、今年度末に周辺六町との合併を行うこととしておりますが、合併後は、旧市域の二倍の面積を有する基礎自治体となります。そのような中で、拠点都市間を結ぶ高規格幹線道路であり、呉市民すべてが一日も早い進展を願っている東広島呉自動車道の郷原インターチェンジから阿賀インターチェンジに至る区間、また、瀬戸内海国立公園の山と海を結ぶ広域観光ネットワークの形成に資する郷原野呂山線、さらには南北交通の軸となる国道四百八十七号警固屋音戸バイパス、これらの広域的な交通網の整備は、合併後の呉市域の発展に欠かせないものであり、積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、これまでの整備状況と今後の見通しについてお伺いいたします。  また、主要地方道呉平谷線は、市民生活の生命線とも言える重要な路線であります。しかし、現状は、朝夕の時間帯に渋滞が著しく、また、平成十二年には大雨で土砂が崩れて通行不能となり、焼山地域で暮らしている三万五千人の生活に大変深刻な影響を与えることとなりました。ぜひとも早期整備をしていただきたいと思いますが、この呉平谷線上二河-焼山此原区間の整備見通しについてもあわせてお伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴、大変ありがとうございました。(拍手) 38 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 39 ◯知事(藤田雄山君) 安木議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、中小企業への支援に対する基本的な考え方についてお尋ねがございました。  県内の景況は、輸出、生産が好調に推移しているほか、個人消費も横ばい圏内の動きになるなど、緩やかに回復をいたしております。  こうした中で、中小企業においては、自動車部品や電気機械などの業種で売上高の増加などの改善傾向が見られますが、一方で、原材料等の高騰により収益が圧迫されるなど、依然として厳しい経営環境にあると受けとめております。  このため、中小企業の当面する資金需要にこたえる無担保スピード保証融資を新設したほか、県費預託融資制度の対象要件等を拡充・緩和するなど、金融面からの支援を強化いたしております。  また、中期的な視野に立って、ベンチャー企業や中小企業の意欲ある取り組みに対しては、製品の高付加価値化に向けた研究開発や新たな販路の開拓、環境変化に対応した経営革新への取り組みなど、個々の企業の経営課題に応じた支援を行っているところでございます。  今後とも、景気動向に十分に注意を払いながら、本県の中小企業が経済環境の変化に柔軟に対応できるよう、企業体質の一層の強化に向けて積極的に取り組んでまいります。  次に、観光産業の振興についてお尋ねがございました。  本県におきましては、観光産業の振興や交流人口の増大による地域の活性化を図るため、官民一体となって二十年ぶりとなる大型観光キャンペーンを展開いたします。この観光キャンペーンでは、本年十一月と来年十月から十二月を重点集客期間とし、JR各社とタイアップのもとに、「ええじゃん広島県」をキャッチフレーズに本県の多彩な観光資源の魅力を全国に発信してまいります。  具体的には、瀬戸内海の豊かな歴史や景観を結ぶ周遊ルートの開発や神楽に代表される伝統芸能の紹介、さらには県内各市町村の特色を生かしたイベントの実施など、観光資源の魅力づけやルートづくりを進めてまいります。  また、広報宣伝活動としては、全国のJR駅へのポスター掲出や観光番組の放映、本県ゆかりの著名人に観光特使として御協力いただくなど、さまざまな手法により本県の魅力を全国に周知いたします。  さらに、本年十一月に全国各地から旅行会社等の商品企画担当者約四百名を招請して販売促進会議を開催し、本県向け旅行商品の開発を積極的に働きかけることといたしております。  こうした取り組みを通じ、入込観光客の増加と、観光交流県広島の認知度を高め、すそ野の広い観光産業の振興を図ってまいりたいと考えております。  次に、明るく活力ある高齢社会に向けた取り組みについてお尋ねがございました。  団塊世代の高齢化を目前に控え、高齢者が長年培ってきた豊かな経験と知識を生かし、積極的に地域づくりに参画するための環境づくりは、重要な課題であると認識いたしております。  このため、県におきましては、平成十四年度から高齢者のためのホームページを開設し、イベントや生涯学習の情報の発信やネット上での情報交流の機会の提供に努めているところでございます。  また、従来から高齢者健康福祉大学校などにおいて、老人クラブ、ボランティア、自治会などで指導的役割を果たす人材の育成に取り組んでいるところでございます。  さらに、平成十五年度からは、高齢者が地域の課題について研修や体験学習を行う高齢者地域づくり活動促進事業を実施するなど、活動の場を広げるための仕組みづくりを支援しております。  今後とも、市町村や関係団体とも十分連携を図りながら、こうした社会参加の環境整備を進めることにより、高齢者が元気で生きがいを持って地域づくりに積極的に参画できる、ゆとりある明るい長寿社会の実現に努めてまいりたいと考えております。  次に、県職員の退職時特別昇給制度の見直しについてお尋ねがございました。  現在、厳しい行財政改革が求められている状況の中で、退職時特別昇給制度につきましては、県民の皆様の御理解が得がたいものではないかと考えております。  職員には、財政健全化のため、給与減額による負担を求めているところではございますが、国家公務員における制度廃止などの状況等も踏まえ、今年度内の制度廃止に向けて関係機関等との協議・調整を進めてまいる所存でございます。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 40 ◯議長(新田篤実君) 土木建築部長田原克尚君。         【土木建築部長田原克尚君登壇】 41 ◯土木建築部長(田原克尚君) 私の方からは二点お答えいたします。  まず、中小の建設業者に対する支援についてでございます。  市町村合併の進展や国を挙げての公共事業の抑制など、建設産業をめぐる環境は極めて厳しいものがございます。県といたしましては、これまで建設業者の新分野への進出など建設産業再生への取り組みを支援するため、相談窓口の設置、主な支援制度を掲載したリーフレットの配布やホームページへの掲載、建設産業再生のための講習会の開催などを行ってまいりました。  今後は、これまでの取り組みに加えまして、今年度から新たに創設したアドバイザー派遣など、新たなビジネス展開を図るための制度も活用しながら、建設業者のさまざまな具体的ニーズに応じた実務的な個別指導や、モデル的な取り組みといたしまして、公共事業への依存度が高い中山間地域の建設業者を対象に、市町村や建設業者団体と協同して新分野進出に向けた具体的な指導・助言を行うなど、実情に即した取り組みを行うこととしております。  今後とも、中小の建設業者の産業再生への取り組みに対し、引き続き支援を行ってまいります。  次に、呉地域における道路網整備についてでございます。複数部局にわたるお尋ねでございますが、私が代表して答弁をいたします。  まず、国土交通省が整備を進めております東広島呉自動車道の郷原インターチェンジから阿賀インターチェンジの間、約八・七キロメートルにつきましては、用地買収をおおむね完了し、平成二十年代前半の供用を目指し、横路トンネルなどの工事が鋭意進められているところでございます。引き続き、早期完成に向けて国土交通省などの関係機関に働きかけてまいります。  次に、一般国道四百八十七号警固屋音戸バイパスにつきましては、呉市及び音戸町で用地買収並びに工事を進めております。今年度は、引き続き用地買収を進めるとともに、新たに警固屋トンネルの工事に着手する予定です。  また、主要地方道呉平谷線につきましては、上二河から焼山此原間の約二・四キロメートルについて、国の新規事業採択が認められたところです。今年度は地質調査等を実施するとともに、用地買収にも着手する予定です。この二路線につきましては、新道路整備計画の計画期間でございます平成二十二年度までの完成を目指して、引き続き整備促進を図ることとしております。  次に、林道郷原野呂山線につきましては、全体計画延長約七・八キロメートルのうち、平成十五年度末で約四・七キロメートルが完了しております。今年度は、橋梁工事を含め、三工区合わせて一・二キロメートルの区間において工事を行うこととしており、平成十九年度の完成を目指して引き続き整備を進めてまいります。  厳しい財政状況ではありますが、これらの道路の整備につきましては、地域間の連携強化を図るなど、呉市の一体的発展にとりまして重要な課題であると認識しております。早期完成を目指し、事業の促進に努めてまいります。 42 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 43 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 三点についてお答え申し上げます。  まず、中小企業に対する資金供給の支援についてでございます。  このたび創設した無担保スピード保証融資は、中小企業の資金調達の選択肢の拡大に資するものであり、担保や第三者保証人に依存することなく、迅速な保証承諾により機動的な融資が可能になるものと考えております。この制度は、県、信用保証協会、金融機関の三者が連携した新たな資金供給の仕組みであり、取扱金融機関の地域中小企業の支援強化につながることも期待しております。  また、県費預託融資制度につきましても、金融機関や中小企業のニーズに合わせて、貸出利率の引き下げや貸し出し要件の緩和など、制度の見直しを行ったところでございます。  一方、信用保証協会に対しては、引き続き経営基盤を強化するための出捐金を交付するとともに、代位弁済に伴う損失の一部を補てんするなどにより、保証協会が積極的かつ柔軟な保証運用ができるよう支援することとしております。  依然として厳しい経営環境にある中小企業の実態を踏まえて、今後とも信用保証協会に対しては、個々の企業の実情に応じた柔軟できめ細かな対応を要請してまいります。  次に、広島TLOの今後の活動についてでございます。  広島TLOは、県内企業のものづくりの高付加価値化を支援するため、財団法人ひろしま産業振興機構に配置された特許流通アドバイザーと一体となって、大学や工業技術センターで生み出されたすぐれた技術の掘り起こしと企業への技術移転に努めているところでございます。  現在、広島TLOが特許出願したものと、大学みずから出願したもの、合わせて二十六件の技術移転に取り組んでおります。その結果、去る六月三日には、移転第一号として、補助人工心臓に関連する技術のライセンス契約を県内中小企業と締結したところでございます。  また、工業技術センターの食品関係の特許について、特許流通アドバイザーが現在、県内中小企業と技術移転のための交渉を進めております。  今後とも、広島TLOを中心として、大学や工業技術センターの知的財産を積極的に企業へ紹介し、技術移転を進めることにより、本県製造業の国際競争力の強化を図ってまいります。  次に、国際観光の推進についてでございます。  国際観光の推進につきましては、国際定期航空路線の就航などを契機として、今後、観光客の増加が期待できるアジア地域を中心として、マスメディアや国際観光展を活用した広報・宣伝、海外の旅行会社の招請や視察の受け入れなど、取り組みの強化を図ってまいりました。しかしながら、本県の知名度は、欧米と比べると、アジア地域ではなお低い状況にあり、さらなる努力が必要であると考えております。  このため、世界文化遺産の厳島神社を初め、瀬戸内海の多島美や町並み、地域ではぐくまれた伝統芸能や食文化、産業など、本県特有の観光資源をマスメディアなどを活用して積極的に情報発信してまいります。  あわせて、広域的で多彩な魅力ある旅行商品の開発を進めるため、広島、山口、愛媛三県で構成する瀬戸内国際観光テーマ地区推進協議会など中国・四国の関係県と一体となった国内外の旅行会社への働きかけや支援を強化いたします。  今後とも、国の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」や関係県などとの広域的な連携のもと、国際観光の推進に積極的に取り組んでまいります。 44 ◯議長(新田篤実君) 福祉保健部長新木一弘君。         【福祉保健部長新木一弘君登壇】 45 ◯福祉保健部長(新木一弘君) 介護予防に関する二つの御質問についてお答え申し上げます。  まず、介護予防の取り組みについてであります。  要介護者の増加や重症化を防ぐためには、高齢者の自立と生活の質の確保を図り、社会参加を促進することが重要な課題であると認識しております。このため、県といたしましては、介護予防を高齢者プランにおける重点的な施策の一つとして位置づけ、市町村事業への助成や人材育成、情報提供などに積極的に取り組んでいるところです。  一方、国においては、現在、介護保険制度の見直しが行われており、その中でも、介護予防の重要性を踏まえ、そのあり方が検討されております。  県といたしましては、こうした国の動向も踏まえながら、市町村と連携し、介護予防事業の一層の充実に努めてまいります。  次に、介護予防のための拠点整備についてです。  介護予防事業は、地域のニーズや実情に応じ、市町村においてさまざまな事業が実施されてきております。中でも、近年、専門スタッフの指導に基づく高齢者筋力向上トレーニングの予防効果が高いことが注目されていることから、平成十五年度から補助事業のメニューに追加いたしました。平成十六年度では、十三の市町村が地域の保健福祉サービスの提供施設である保健センターや老人福祉センター等の施設を活用し、この事業を実施する予定であります。  県といたしましては、これら既存施設を有効に活用しながら、この事業がより多くの市町村で実施されるよう、効果的な事例の紹介や人材育成の支援を行うなど、引き続き普及に努めてまいります。 46 ◯議長(新田篤実君) 政策企画局長城納一昭君。         【政策企画局長城納一昭君登壇】 47 ◯政策企画局長(城納一昭君) 瀬戸内海の環境再生についてお答え申し上げます。  瀬戸内海の環境を再生するためには、近年、大きく減少しているアマモを再生していくことが重要であり、平成十六年度から三カ年で、水産試験場など五つの試験研究機関が協力して、広島湾の環境再生を図るための横断的な研究プロジェクトに取り組んでおります。  具体的には、農業系や工業系などの試験研究機関が蓄積している専門的技術や知識を活用しながら、アマモの苗を人工的に安定して生産する技術や生産した苗を海底に定着させる技術、さらにアマモの定着状況を上空から的確に把握する技術などを開発することといたしております。  こうした研究を効果的に進めるため、大学を初め、関連の試験研究機関や民間企業と連携するとともに、情報交換や技術交流を推進するための研究会を今年度設立することといたしております。  また、現在、新たに水産試験場に整備中の、藻場や干潟など海洋環境に関する実験棟も最大限に活用して、アマモの効果的な再生に向けた研究開発を一層推進してまいります。 48 ◯議長(新田篤実君) 総務企画部長横田真二君。         【総務企画部長横田真二君登壇】 49 ◯総務企画部長(横田真二君) 二点の御質問についてお答え申し上げます。  まず、県庁舎の災害対応機能の強化についてでございます。  県庁舎につきましては、防災拠点機能、とりわけ災害時の司令塔としての機能が重要であると考えております。現在の県庁舎は、平成十三年三月に発生いたしました芸予地震の際に、広島市中心部がおおむね震度五の揺れであった中で、窓ガラスの破損や内壁のクラックの発生等の被害が生じましたものの、構造体には影響がなく、防災拠点機能を果たしたところでございます。  しかしながら、今後起こり得るであろう大規模な地震を想定すれば、それに対応し得る防災拠点機能を備えた新しい庁舎の整備が必要であると考えております。
     新しい庁舎の整備までの間の対応につきましては、本館、南館等の防災拠点機能が万が一被害をこうむった場合に備えて、現行の耐震基準を満たしております東館の六階に災害対策本部の代替機能を確保しますなどの措置を講じているところでございます。  今後とも、防災拠点機能を確保するため、庁舎の状況に応じて必要な措置を講じてまいりたいと考えております。  次に、IP電話の活用についてでございます。  インターネット技術を活用しましたIP電話を導入しますと、一般加入電話を利用することに比較いたしまして通信コストが削減されます。しかしながら、IP電話につきましては、それに対応するネットワーク機器の設置費用などの初期費用が必要となりますことから、現在は、本庁と地方機関との間、または地方機関相互の間では、通信コストがかからない防災無線を利用しております。  なお、本庁と東京事務所との間では、初期経費に比較して通信コストの削減効果が大きいため、平成十四年三月からIP電話を導入しているところでございます。  このため、現状におきましては、災害時にも十分対応できる防災無線を職員が積極的に活用するよう努めているところでありまして、このことによって通信コストの削減を図ってまいりたいと考えております。今後、急速に進展されることが予想されますIP電話につきましては、費用対効果を検証しまして、その導入の検討を行ってまいります。 50 ◯議長(新田篤実君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時四十分散会 広島県議会...