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  1. 広島県議会 2003-12-02
    平成15年12月定例会(第2日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2003年12月09日:平成15年12月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十四名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 3 ◯議長(新田篤実君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                   平成15年12月9日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                   広  島  県  知  事                                       (財 政 室)            12月定例県議会の追加議案及び説明書について   平成15年12月定例県議会の追加議案及び説明書を別冊のとおり提出します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   平成15年12月4日  広島県議会議長 新 田 篤 実 殿                                   広島県人事委員会委員長 丸 山  明            条例案に係る意見ついて
      平成15年12月4日付けで,地方公務員法第5条第2項の規定に基づく意見を求められた次の条例案については,  適当と考えます。   県第113号議案 一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例案 4 ◯議長(新田篤実君) 別冊はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。  ただいま報告いたしました議案中、追県第二一号議案から追県第二六号議案までの六件は、いずれも職員に関する条例でありますので、地方公務員法の規定に基づき、人事委員会の意見を求めておりますので、御了知願います。  お諮りいたします。ただいま報告の追加議案六件を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 5 ◯議長(新田篤実君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第一〇七号議案         至第二十九 報第 二 五 号         自     追県第二一号議案         至     追県第二六号議案 6 ◯議長(新田篤実君) これより日程に入ります。日程第一、県第一〇七号議案 平成十五年度広島県一般会計補正予算から日程第二十九、報第二五号 損害賠償額の決定についてまでの各案並びに追加議案六件を一括上程議題といたします。  この場合、知事から追加議案に対する提案理由の説明を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 7 ◯知事(藤田雄山君) ただいま追加提案いたしました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  本県の危機的な財政状況及び現下の経済情勢等への配慮から、県議会議長より県議会議員の報酬の減額を拡大するとの申し出を受けまして、現在の減額措置の期間を三カ月延長するとともに、平成十六年四月一日から三年間、減額を拡大する特例措置を講ずることといたします。また、特別職の職員等の給料につきましても、同様に減額を拡大する特例措置を講ずることといたします。  職員の給与につきましては、去る十月二日に行われた人事委員会の勧告の趣旨を尊重し、給料月額を平均一・一%引き下げるとともに、期末手当の支給割合を〇・二五月分削減する措置などを講ずることといたします。また、昇給期間の延長措置の復元を行った上で、平成十六年四月一日から三年間、職員の給与の減額を行う特例措置を設けることといたします。  次に、国家公務員退職手当法の一部改正に伴い、職員の退職手当について国家公務員に準じた改正を行うことといたします。  以上、条例は、職員の給与の特例に関する条例案など六件であります。  どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。 8 ◯議長(新田篤実君) これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。砂原克規君。         【砂原克規君登壇】 9 ◯砂原克規君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会議員会の砂原克規でございます。今次定例会において最初の質問者として機会を与えていただき、先輩、同僚議員各位に御礼申し上げます。ありがとうございます。  さて、県政は今、財政の問題を契機に大きな別れ道に来ていると思います。県民福祉の維持・向上と県勢の発展を図るために進むべき針路がどの方向なのか、私は、今後の施策展開、財政運営のあり方などを中心に精力的に議論を展開したいと存じます。知事を初め、執行部の明快な御答弁をお願いして早速質問に入ります。  我が自民党議員会は、去る十月初め、九月定例県議会での議論を踏まえて、五項目から成る県政運営に関する緊急要望書を知事に提出し、県勢の発展を図る施策及び行財政改革の推進を強く要請したところであります。すなわち、九月補正予算で積み残した単独公共事業の確実な実施、集中投資期間を設定した取り組み強化などによる「元気な広島県づくり」の積極的推進、社会経済情勢に対応した公共事業、雇用対策事業の推進、組織機構、職員数、給与制度の見直しなどによる内部管理経費の大幅な削減及び歳入確保の強化の五項目であります。この緊急要望の考え方に基づき、具体的な対応について数点質問いたします。  質問の第一は、藤田県政十年間の総括についてであります。  藤田知事が平成五年に就任されて十年間が過ぎました。この間、「日本一住みやすい生活県ひろしま」を掲げ、中山間地域対策を初めとして、全県一律の活性化に取り組んでこられました。その結果は、地域が著しく発展したわけでもなく、都市部が活性化したわけでもありません。県全体が大きく地盤沈下しただけではないでしょうか。  例えば、長期総合計画及びそれを補完する県政中期ビジョンに基づく第四期実施計画を策定中でありますが、この前提として広島県の現状について報告がされております。それを見ますと、人口、県内総生産、工業出荷額等、何を取り上げても全国平均との格差が拡大しているのであります。工業出荷額は、知事就任当時は八兆三千億円あったにもかかわらず、平成十三年には六兆八千億円に減少しております。バブル崩壊以降の長期景気低迷があったとはいうものの、二〇%の減少は全国平均と比較しても大きな低下となっているのであります。人口の社会減が増大し、キリンビール、三菱重工、マツダや、最近ではJTなど、ものづくり産業が縮小あるいは他県に移動し、支店経済が活力を失い、地盤沈下していく今日の姿に私は強い危機感を抱かざるを得ないのであります。こうなってしまった原因は、一体どこにあったのでしょうか。  藤田県政十年間の結論として、こうした結果が出ている理由について政策に問題があったのではないかと考えざるを得ないのであります。特に、各施策が県内の産業、経済に活力をもたらすハード、ソフトを有機的につないで効果を高めるシステムづくりになっていなかったのではないかと思うのであります。それが、県税収入の減少という形で県財政にはね返ってきているのではないでしょうか。  知事は、この十年間の取り組みについてどのように総括しておられるのでしょうか。藤田県政十年間の先にあったものは今日の閉塞感に覆われた本県の姿であったことについて、どのようにとらえておられるのか、今後への教訓を含め、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、本県経済の現状認識と今後の対応についてであります。  我が国の経済は、大変に厳しい暗たんたるデフレ不況の中をさまよってきました。ここに来て、わずかながらも少しずつ明るさが見られるとの観測が出されるようになってきました。先月の政府月例経済報告は、景気は持ち直しているという基調判断を示し、景気は上向きの動きが続くものと見込まれるとしています。しかし、依然として完全失業率は高水準で、雇用情勢は厳しい状況が続いており、今後、景気の持ち直しから改善、回復へ着実に上昇していくということは国民共通の願いであり、国の的確な経済政策を強く望むものであります。  一方、本県経済は、全体としては持ち直しつつあるとの見方がありますが、雇用情勢もなお厳しい状態が続いており、全国と比べて、まだまだ明るさが見えてこないといった状況であります。  本県では、国に呼応して、昨年度まで毎年のように経済・雇用対策の補正予算を措置してきましたが、今次定例会では、経済・雇用情勢に対応する補正予算の提案はありません。私は、本県経済は依然として厳しい状況が続いており、我が会派が要請したように、経済・雇用情勢に対応した施策を機動的に追加していくことは焦眉の急であると考えます。国において、補正予算編成の動きはまだ見られませんが、国の動きとは関係なく、本県で必要な施策を主体的に県民のために実施すべきであることは、言うまでもないことです。本県経済の現状についての認識、及びこれに対応するため、今年度の補正予算の追加について知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、財政健全化の取り組みについてであります。  県では、分権改革推進プログラムの一環として、厳しい財政状況、多額の財源不足を改善するため、新たな中期財政運営方針の策定に向けて検討を進められております。そして、去る十月末に審議会の中間報告を受け、分権改革推進本部において「事務事業の見直し及び行財政改革に係る基本方針」を決定されております。この基本方針のうち、財政健全化の取り組みについて我が会派の提案を交えて質問いたします。  基本方針においては、短期的には財政再建準用団体となるおそれを回避することを目的に、来年度、平成十六年度から三年間を集中対策期間として、財源不足額の三百五十億円の圧縮を目標に設定して集中的な取り組みを行うこととしております。  そこで、まず第一点は、今日の財政状況に陥った原因と、それを踏まえた対応についてであります。  県では、平成十一年当時、恒常的な財源不足が五百億円から六百五十億円に上る見通しであることから、現在の中期財政運営方針を策定し、それを根拠として公共事業の計画的削減など緊縮予算を編成し、県民に我慢、協力を求め、財政健全化対策を実施してきたのであります。  一方で、そこには県民に対する約束があったのであります。この中期財政運営方針には、平成十六年度までの五年間に財政健全化対策に取り組み、十七年度以降は財源不足は縮小する見込みであり、引き続き財政健全化対策を実施することにより、一千億円程度の追加事業を行い得る財源を確保できることとなると記載されております。一千億円の追加事業、つまり、将来の追加投資を約束する中で、公共事業の計画的削減など県民に我慢、協力を求めたものであります。ところが、計画どおり県民は我慢したにもかかわらず、財政状況はよくなるどころか、今後の財源不足は七百億円と拡大し、来年度からさらに厳しく予算を抑制する方向になっております。これは、一体どういうことなのでしょうか。一千億円の追加事業の約束はどうなったのでしょうか。こうした事態を招いた原因はどこにあるのでしょう。単に税収見込みが大幅に低下したからという理由で済ませることはできないのであります。  このたびの基本方針に、先ほど申し上げたように、今後の対策について、その分野、目標額が示されておりますが、今申し上げた原因についてどのように考えておられるのか、また、それを踏まえた対策となっているのか、知事の御見解をお伺いいたします。  その第二点は、健全化対策の年次計画についてであります。基本方針によれば、三年間の集中対策期間において三百五十億円の効果を上げることを目標とし、人件費、公共事業、一般事業の三分野における歳出削減などを行うこととされておりますが、三年間の年次計画についてはどう考えておられるのでしょうか。  冒頭申し上げた我が会派の緊急要望には、集中投資期間を設けて、元気な広島県づくりを強力に推進することを掲げております。平成十六年度、十七年度の二年間を集中投資期間として、人件費等内部管理経費を徹底的に抑制する内部努力を行いながら、施策に要する経費の全体規模は縮小せず維持することを提案いたします。  平成十六年度、十七年度は、藤田知事三期目の残りの二年でもありますが、この二年間は県政中期ビジョンの総仕上げの二年であるとともに、市町村合併が本格的に行われる二年であること、さらに、本県が早期に明るさを取り戻していくための重要な二年であると認識するからであります。  わずかではありますが、我が国経済にも明るい兆しが見られるということは先ほど申し上げたとおりであり、本県にも、それを引き寄せるために財政のすべてを縮小していくのではなく、施策・事業の全体規模は維持し、効果的な施策を選択して集中していくことが重要であります。そうすることによって効果のある施策・事業を前倒しして早期に実施することとなり、経済効果を高めていくことができるのであります。財政が厳しいからこそ早期に集中投資を行い、県税収入の増加を図ることが得策であります。そして、三年目以降の対策は、結果としてあらわれる県税収入の動向によって再度検討すればよいと思うのであります。  今日の財政状況を招いた原因を究明し、県民に勇気を与える積極的な対応が今こそ求められていると考えます。内部努力を徹底的に行うことに異論はないのであれば、今年度末の基金残高は、そうした取り組みを可能とするだけの残高が残っているのであります。これからの三年間を毎年毎年、緊縮予算を組み、県民に我慢を求めるだけで過ごすのは、余りにも無為無策の選択であると思います。知事は、十六年度から三年間の年次計画についてどのようにお考えか、我が会派の提案を取り入れていただきたいのでありますが、御答弁をお願いいたします。  次に、経費区分の目標効果額が割り当てられている理由についてお尋ねいたします。  仮に三年間の全体目標額を決める必要はあるとしても、それを経費別に枠をはめて割り当てる必要はないと思うのであります。経費別に削減額を割り当てると、選択と集中を進める上での一つの制約になってしまいます。むしろ全体目標だけの方が、本当の意味で必要な施策に財源を集中できることは理の当然であります。それにもかかわらず、そうした割り当てが行われているのはなぜなのでしょうか。  後ほど質問いたしますが、今回の健全化対策には人件費の抑制として職員の給与減額措置が含まれております。行政内部の努力として職員の給与の減額措置を行われることは評価しております。しかし、考え方としては、給与の減額だけを行うことはできないという考え方があり、それに支配されている結果、普通建設事業費等の削減とか事務事業の見直しといった経費区分を設け、そこに目標額を割り当てているということになってはいないかと思うのであります。それによって職員団体を説得しているのではないかと思うのであります。  私が指摘したいのは、このことであります。内部努力を行うための前提条件として、普通建設事業など県民に対する施策の削減が当然だ、元気な広島県づくりよりも職員の給料の方が大切であるともとれるこの考え方は本末転倒の考え方であり、県民感情に照らして考えても、とても理解できるものではありません。経費区分ごとに目標効果額を割り当てている理由についてお伺いいたします。  質問の第四は、第四期実施計画についてであります。  知事は、財政の健全化と元気な広島県づくりの両方とも追求するとのことでありますが、それならば、毎年毎年、緊縮財政を続けていくのではなく、先ほど提案した集中投資期間の設定が有効であることを重ねて申し上げたいと思います。  元気な広島県づくりを進める第四期実施計画について、先月、基本的な考え方が示されました。その内容は、これまでの最重点五分野を継続し、新たな緊急課題三項目、次の時代への活力プロジェクト二項目を追加し、積極的な取り組み姿勢が感じられるものと思います。しかし、残念ながら、示されたのは考え方のみで、全体の事業規模が示されておらず、緊縮財政路線のもとで果たしてどれだけのものが実際に予算化されるのか、不透明であります。財政健全化に向けての取り組みの具体化案には、第四期実施計画に必要な財源を確保すると明記されていますが、第四期実施計画は、二年間の計画として必要な財源はどの程度の規模を想定されているのか、お伺いします。  質問の第五は、健全化対策に関連して職員の給与見直しについてお伺いします。  その第一は、一般職職員の給与の減額措置についてであります。  このたびの給与の減額措置については、財政健全化対策を検討される中で、我が会派の十月の緊急要望項目である給与制度見直しなどによる内部管理経費の大幅な削減という提案を受けて、具体的に内部努力を進めようとする取り組みとして一定の評価をしております。その減額措置の内容を見ると、指定職は一〇%、部長・総室長級は七%、室長級五%、その他の職員三%とそれぞれ異なるカット率とされております。そこで、まず、この給与減額措置について、目的、カット率の考え方、効果額についてお伺いします。  第二に、昇給延伸措置の復元について伺います。  給与の減額措置、給与のカットを行う一方で、平成十一年四月から実施している昇給期間の十二カ月の延長措置について復元をされるということになっております。これは、一体どういうことなのでしょうか。この十二カ月昇給延伸措置は、我が自民党議員会が五年前の平成十年十一月に知事に緊急提言したことを受けて実施されたものであります。平成十年当時、危機的な財政状況の中、ラスパイレス指数全国七位、予算に占める人件費の割合も三三・二%と高くなっている問題などが議論された結果、県民の理解が得られる給与水準に近づけるために実施されたものであると私は理解しております。そして、この昇給延伸措置は、給与のカットと異なり、復元しない限り、退職手当までその影響が及ぶものであり、財政的には経費の節減効果も大きい措置であったはずであります。この延伸措置をなぜ今回復元するのか、私には理解できません。せっかく給与の減額措置を講じても、その効果がほとんどなくなってしまうのではないでしょうか。今回、この措置を復元される理由及び復元による影響額についてお伺いします。  質問の第六は、産業再生の取り組みの強化についてであります。  県財政は今や危機的な状況にあり、その原因の一つに、当局は予想を超える県税収入の落ち込みを掲げておられますが、財政再建の第一には、税収減の最大の要因である法人二税の回復を図るための対策を強力に推し進めることが求められるべきであります。すなわち、産業の再生であります。  知事は、平成五年に就任されて以来、産業の再生を重点施策の一つに掲げ、積極的に取り組んでこられました。確かに施策の重点化が図られ、厳しい財政環境の中で産業の再生対策予算は増額ないし維持されてきましたが、本県産業の現状を見るとき、施策が具体的な成果に結びついていないと言わざるを得ません。これまでの施策と成果を点検し、実効の上がる対策を強力に行っていくことが今、強く求められているのであります。  中小企業の経営を安定させるため資金を貸し付ける県費預託融資制度は、平成十三年度には約百八十五億円、十四年度には予算のほぼ半分の約二百四十五億円もの予算が使われないまま余ってしまうという状況でありました。これは、貸し渋り以外の何物でもないと思います。  また、産業再生の一環としてベンチャーや新産業の創出を提唱され支援しておられますが、ベンチャー企業支援融資の実績は三年間で九億円にすぎないといったことは、施策が効果を発揮していない一例であります。  また、信用保証については、代位弁済の増加により全国的に信用保証協会の経営は厳しくなっており、資金繰りに苦しむ中小企業の金融円滑化を図るためにも、保証協会の積極姿勢と県の支援が求められております。その中で、本県と産業規模が近い群馬県の信用保証協会は赤字決算であります。企業立地の動向や雇用情勢では全国トップクラスであるにもかかわらず、赤字となった理由が多少のリスクを恐れず保証を実行したということにあるとすれば、それも一つの政策判断であります。赤字を是とするわけではありませんが、その向こうに企業の再生という明確な目的があれば、時にはこうした大胆な取り組みも必要なことであると思います。  先ほど提案申し上げた二年間の集中投資期間において、産業の再生に必死の覚悟で取り組んでいただきたい、そのために何をしなければならないのか、これまでの成果と反省を踏まえ、今後の方策について知事の御所見をお伺いします。  次に、産業再生の一つとして手を入れなければいけない建設業の今後の方向性についてお伺いします。  最初に、本県の建設業の状況を示すデータを申し上げてみたいと思います。まず、建設事業の需要と供給の関係についてですが、平成十四年度は、平成五年度に比べ、建設業許可業者数はほぼ同数で推移していますが、県内の建設投資額は五五%と、半分近くまで減っています。次に、この建設投資額のうち公共投資額が約半分を占めている、この公共投資額の動きを見ますと、投資総額は十年前の六割であり、大幅な減となっております。さらに、倒産件数を見ると、昨年度の県内の倒産件数は全体で四百十二件、うち建設業は百四十三件で約三五%を占めています。この数字は、統計上、建設業に区分されている業種分についてのみの数値でありますので、建設事業に関連する例えばメーカーや資材加工業、運輸、測量設計業などもありますので、これを加えると、実に多くの方々がこの不況の中であえぎ、将来に不安を抱いておられるという実態が見えてくるのであります。建設投資が今後も先細りする方向であることは自明であり、建設業を取り巻く厳しい状況を踏まえると、建設業としての経営は成り立たないのではないかと危惧されるのであります。このままでは経営が成り立たず、さらに県内各地で廃業という悲しい事態が頻繁に発生し、地域の経済と雇用の維持に大きな影響を及ぼすことを危惧するものであります。特に地域の重要産業である中山間地域での影響が懸念されるのであります。この影響の大きさを考えますと、建設業の再生をぜひとも実現しなければなりません。そのためには、建設業者も建設業のみに固執するのではなく、新しい分野への進出や技術開発など、新しい取り組みに果敢にチャレンジすることが大切であります。しかし、資金面や人材、ノウハウなどに不安を抱え、思い切って踏み出せないのが現実だろうと考えます。  そこで、建設産業の再生に向けた建設業や建設関連業者の新たな取り組みに対する本県の支援の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。  質問の第七は、私学助成の充実強化についてであります。  本県産業の再生を図るためには、すぐれた人材の育成と確保が重要であります。本県産業界にあすの広島を担う人材を送り出し、また、優秀な人材を本県に招くため、教育施策を実施することは本県産業の再生に大きな力となるものと考えられます。安心して教育を受けられる県づくりは、支店経済という性格の強い本県にとって欠くことのできない要素であり、それがひいては人口の増加にもつながっていくと思います。  中高一貫教育校の新設等、新たな試みをなされることについて一定の評価をするものでありますが、公立学校現場には、なかなか改革が浸透していかないのが実態であります。現在の広島県の教育を支えているのは私学と言っても過言ではないのであります。こうした中で県が示された財政健全化の具体化方策によれば、私学振興補助金についても、平成十八年度までの三年間で、十五年度当初予算比五%の削減対象となっておりますが、それではますます私学の経営が苦しくなっていくのが実情であります。また、授業料の値上げさえ躊躇される現在の学校や生徒を取り巻く経営環境に照らせば、私学振興補助金の削減は、教育条件の維持・向上と保護者の負担の軽減を図り、私立学校の経営の健全化を高めるという私立学校振興助成法の目的を阻害するものであり、新たな「教育県ひろしま」の創造にも逆行するものであると考えます。  二十一世紀の広島県を担う人材を育成する観点から、公立学校教育と相まって本県公教育の発展に大きく貢献している私立学校に対する助成は一層充実していくべきものと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  最後に、議員報酬の減額措置について我が会派の意見を申し上げます。  我々自民党議員会は、このたびの議員報酬の減額措置については、議長、副議長及び県議会議員、いずれも減額割合を一律二〇%とすることを提案いたします。厳しい財政状況の中、今、本県では本格化する市町村合併の支援を初め、活力ある元気な広島県づくりを目指す施策に財源を集中しなくてはなりません。そのため、行政の内部努力を徹底的に進めなければならないことは言うまでもなく、職員の給与の減額も行われます。また、我々県議会もこれまで八・一%の減額を行っておりますが、さらに財政事情が悪化し、財政危機宣言が出されるという非常事態となったのであります。こうした経緯を踏まえるとき、我々県議会も、これまで以上の大幅な削減を行い、襟を正し、最大限の努力、協力を行う姿勢を示すべきであります。県民の皆様を初め、議員各位、各会派の御理解をいただいて実現を目指していきたいと考えております。  さて、平成十五年も残すところわずかであります。来る平成十六年は、デフレ経済からの脱却、本格化する市町村合併への支援、第四次長期総合計画並びに県政中期ビジョンの総仕上げ、分権改革推進プログラムの策定と、まさに県政の力量が問われる年になります。申すまでもなく、これらはひとり県だけでできるわけではありません。県民、地域企業、市町村の理解と協力、協働の中で実現するものであります。中でも県人口の三分の一が集中する広島市の持つ意味が重要であります。折しも、広島市は厳しい財政難から、市のみならず、県全体の発展にとっても重要な公共事業の見直しを行っております。また、民間頼みの商業施設を備えた複合型オープン球場という東広島駅貨物ヤード跡地の活用策が夢と消えました。こうしたときこそ、広島市への県の助言、協力が必要であります。広島市からの要請を待つまでもなく積極的な働きかけを行い、良好な協働関係を築いていただきたいものであります。  藤田知事の力強い政策の推進により、県民にとって明るい年になりますことを祈願いたしまして私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 10 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 11 ◯知事(藤田雄山君) 砂原議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、県政十年間の総括についてお尋ねがございました。  私が、県民の皆様から負託を受け、初めて県政をおあずかりしてから今日までの十年間は、二十一世紀の幕あけを挟んで、まさに世界規模で世界経済の枠組みが大きく、かつ急激に変化を続けた時代であります。この時代の転換期にあって、私は常に活力ある県勢と豊かな県民生活の実現のために、全力で県政運営に取り組んでまいりました。平成七年には十年間の県政運営の指針となる第四次長期総合計画を策定し、産業構造の改革、教育改革、防災体制の強化、広域交流基盤の整備、行財政改革など、生活県ひろしまの基礎づくりと枠組みづくりを進めてまいりました。  しかし、その間も社会経済システムの変化が加速を続け、もはや右肩上がりの経済成長が見込めないこと、あるいは予想より早く人口減少社会が到来することが明らかになってまいりました。また、本県の強みでもある製造業が時代の変化による打撃をより強く受け、さまざまな分野での影響が顕在化してきたことも事実であります。このため、県政の目標をいま一度明確に掲げ、時代の変化にひるむことなく果敢に挑戦しようと、平成十二年に県政中期ビジョンを策定いたしました。以来三年間、このビジョンのもとにストックを生かすソフト施策の推進や強みの再生などを基本に据え、活力、安心、自治の三つの重点プログラムを中心に、二〇一〇年の元気な広島県の実現に向け施策の展開を図ってまいりました。これまで積極的に取り組んできた企業立地の効果などにより新たな産業の集積が始まり、また、広域交流基盤の整備の進捗などにより人の交流が活発化するなど、新しい活力の芽も見え始めてきたと考えております。  しかし一方で、新規成長産業の育成、産業を担う人材の育成、子育て世代、若者世代の流出への歯どめなどの課題や交流のさらなる拡大にも引き続き取り組む必要があると認識しております。このため、現在策定を進めております県政中期ビジョン第四期実施計画では、産業、教育、子育てなどの重点五分野に引き続き集中的に取り組みたいと考えております。また、次世代の人材育成や国際観光の振興を初めとする海外との交流拡大による産業振興など本県の将来の活力につながる施策、さらには食の安全・安心、SARSなどの感染症対策、犯罪対策など緊急課題への対応にも重点的に取り組んでまいります。  県民一人一人や企業が安全・安心な環境の中で伸びやかに活動し、地域が生き生きと輝く社会、これがビジョンに描く元気な広島県の姿であります。引き続き、その実現に向けて全力を傾注して県政運営に当たってまいる所存でございます。  次に、本県経済の現状認識と今後の対応についてお尋ねがございました。  本県経済の動向につきましては、個人消費が全体としては弱目の動きとなっておりますが、生産活動は鉄鋼や自動車、自動車関連の工作機械などの輸出が増加していることに加えて、電気機械はカメラつき携帯電話等の需要拡大から増産体制にあるなど、生産は増加基調にございます。また、県内中小企業においては、いまだ厳しい状況の中にはありますものの、こうした堅調な生産活動に支えられて緩やかながら改善の方向が見受けられます。  一方、雇用情勢は、有効求人倍率が五年十カ月ぶりに〇・八倍台となり、常用雇用者数も三カ月連続で前年を上回るなど、一部の指標で改善の動きが見られています。こうしたことから県内景気は輸出関連産業を中心に持ち直しつつあるものと認識しております。  補正予算につきましては、本県の危機的な財政状況等を考えると、当初予算編成後に真に対応が必要になった緊急性のある事業に限定して措置するというのが原則であると考えております。  次に、今日の財政状況の原因とその対策についてお尋ねがございました。  現行の中期財政運営方針では、経済成長率を内閣総理大臣の諮問機関である経済戦略会議が公表した経済再生シナリオと停滞シナリオの平均値を用いて、年度ごとに〇・五%から一・七五%と見込んでおりました。しかしながら、近年の経済成長がかつて経験のないマイナス成長となったこと、本県の税収構造が法人二税に大きく依存しているため景気の影響を強く受けたことなどを反映して県税収入が大幅に減少いたしました。また、県税収入が減少したにもかかわらず、その減少を補うべき地方交付税が増加しなかったことなどにより歳入が見込みを大きく下回り、このことが財政悪化の大きな要因になったと考えております。このため、歳出抑制による財源不足額の早期解消、県債の発行抑制、年度間調整の機能を持つ基金の一定程度の確保など抜本的な財政改革に積極的に取り組む必要があります。そうした取り組みにより、税収変動にも弾力的に対応できる財政構造への転換を図っていく必要があると考えております。その具体策として行財政改革の基本方針を策定し、財政健全化に向けた具体化方策を取りまとめたものであります。今後三年間の集中対策期間において、すべての分野における抜本的な歳出削減を計画的かつ着実に実施し、県財政の早期健全化、持続可能な財政構造の構築に取り組んでまいる所存でございます。  次に、産業再生の今後の取り組みについてお尋ねがございました。  長期にわたり景気低迷が続くなど厳しい経済状況の中にあって、産業再生に向けて新たな産業づくりや本県の発展を支えてきた産業の活性化に取り組んでまいりました。その結果、世界的な技術力を有するリーディング企業の立地や広島TLOの設立、中小企業の共同研究による新製品の開発など、さまざまな分野において産業活性化に向けた新たな動きが進んでいるところであります。今後は、こうした動きをさらに加速させ、新しい市場を創出する、より付加価値の高い製品開発や、変化する市場ニーズに迅速に対応する新たな分野への事業展開などが課題と考えております。  また、特に中小企業に対しましては、資金面や販路開拓など個々の企業の経営課題に応じた支援が必要であります。このため、産業科学技術研究所や工業技術センターにおける研究開発、技術支援の強化、中小企業・ベンチャー総合支援センターにおける販路開拓の支援強化、企業ニーズに対応した金融支援制度の検討や、積極的かつ弾力的な保証を促進するための信用保証協会への支援・指導などを重点的に進めてまいります。今後とも、県内企業の意欲ある取り組みを積極的に支援し、本県産業の活性化を最重要課題として全力を挙げて取り組んでまいります。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 12 ◯議長(新田篤実君) 総務企画部長横田真二君。         【総務企画部長横田真二君登壇】 13 ◯総務企画部長(横田真二君) 私から四点のお尋ねについてお答え申し上げます。  まず、健全化対策の年次計画についてでございます。
     本県では、これまで必要な施策に対する予算を可能な限り措置すべく、財源不足を基金の取り崩しと財政健全化債の発行により補てんし、何とか予算編成を行ってまいりました。しかしながら、このまま財政改革を実施しなければ平成十七年度には予算編成が不可能となるという危機的な状況に立ち至り、もはや財政改革は待ったなしの課題となっております。このような危機的な状況を踏まえまして、県としては財政健全化の具体化方策を策定し、今後三年間の集中対策期間において持続可能な財政基盤を構築すべく、すべての分野における抜本的な歳出削減を早期から計画的かつ着実に行うことにより、責任を持って県財政の早期健全化に取り組むこととしたところでございます。  このような危機的な財政状況の中で、平成十六年度、十七年度の二カ年、施策に要する経費の全体規模を維持し集中投資を行うということは、財政健全化への取り組みがそれだけおくれ、その負担を先送りすることとなるものと考えております。そのことによりまして、将来大幅な予算削減が必要となり、県民生活や地域経済活動等に多大な影響が生じるおそれがございます。また、三位一体改革の中で地方交付税の削減など不安定要素もございます。こうしたことを考えますと、財政の健全化は早期かつ計画的に行っていく必要があると考えております。  なお、平成十六年度からの三年間の集中対策期間におきます抜本的な財政改革に取り組む中でも一層の選択と集中を徹底し、県政中期ビジョンが描く元気な広島県の実現に資する合併支援、産業再生などの諸施策に重点的に取り組んでまいります。  続きまして、経費区分別の目標効果額についてでございます。  平成十八年度の目標効果額三百五十億円を達成するためには、すべての分野におきまして例外を設けることなく、抜本的な歳出削減に取り組む必要がございます。このため、現行の中期財政運営方針と同様の経費区分を設定しまして、この区分ごとに目標効果額を掲げ、計画的かつ着実に実行していくこととしたものでございます。目標効果額の設定に当たりましては、まず、行政内部の努力で実施できることは、人件費の抑制を初め、事務経費など徹底した歳出削減を可能な限り実施することといたしております。  施策の見直しにつきましては、全般的な見直しを行うことといたしております。  普通建設事業につきましては、その財源として一般財源に加え起債が充当されますことから、現在の財政硬直化の要因ともなっております公債費の将来の負担を抑制するために起債を含めた目標設定を行う必要がございます。また、国におきましても公共事業について個別の要求基準を設けていることや、地方財政計画におきましても投資的経費とその他の一般行政費は区分して整理されていることなどから、計画的かつ着実に実施していくため、起債を財源としないその他施策とは区分して目標効果額を設定しているところでございます。  このような経費区分ごとの目標を設けて、計画的かつ着実に抜本的な財政健全化に取り組みながらも、その区分の中でもさらなる選択と集中を行ってまいりたいと考えております。  続きまして、職員の給与の減額措置についてでございます。  このたびの職員給与の減額措置につきましては、抜本的な歳出削減の取り組みの中で、内部管理経費の一つであります人件費を削減するため、これまでの昇給延伸措置にかえて新たに実施するものでございます。職員給与の減額幅は、一般職員の三%から指定職の一〇%までの四段階としておりますが、これはそれぞれの職員の職責や他県での給与減額措置の実施動向等を総合的に勘案して決定しております。なお、この効果額につきましては、一般財源で年間約五十一億円を見込んでおります。  最後に、昇給延伸措置の復元についてでございます。  平成十一年度に実施しました昇給延伸措置は、緊急かつ臨時的な財源対策として実施したものではありますが、管理職に比べ若手職員に、より重い負担を強いることなど給与制度上の問題点があることに加えまして、五年間の実施の間に職員間での不均衡がさらに増大しているなどの課題がございまして、人事委員会からも速やかに復元措置を講じるよう要請されていたところでございます。このたびの財政健全化に向けた具体化方策を実施する中で新たな給与の削減措置を行うに当たっては、こうした点を踏まえまして、昇給延伸措置を復元した上で新たな抑制策に切りかえることとしたものでございます。なお、この復元措置による必要額は、一般財源で年間約三十七億円を見込んでおります。 14 ◯議長(新田篤実君) 政策企画局長中川日出男君。         【政策企画局長中川日出男君登壇】 15 ◯政策企画局長(中川日出男君) 第四期実施計画の規模についてお答え申し上げます。  県政中期ビジョン第四期実施計画につきましては、施策の基本的な枠組みと重点的に取り組む分野を策定の基本的な考えとしてお示ししたところでございます。計画に盛り込む具体的な施策や事業につきましては、現在、この考えに沿って、平成十六年度当初予算の編成と同時並行して検討を進めているところでございます。したがいまして、その計画の規模につきましては、新年度予算とあわせてお示ししたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 16 ◯議長(新田篤実君) 土木建築部長吉野清文君。         【土木建築部長吉野清文君登壇】 17 ◯土木建築部長(吉野清文君) 建設業の今後の方向性についてお答え申し上げます。  建設投資が減少傾向にあり、建設産業はかつてない厳しい経営と雇用環境にあります。建設産業は、安全で快適な県土づくりを推進する上で、また、地域の経済と雇用を維持する上で重要な産業であると認識いたしております。建設産業を再生させるためには、建設業者みずからが自己責任、自助努力により企業の再編や新分野への進出などに取り組んでいただくことが必要であると考えております。県といたしましては、これまでこうした建設業者の自助努力を支援するため、合併等を促進するための合併等支援制度の創設、建設業者団体の自主計画である建設産業の再生に向けたアクションプランの策定に当たっての助言、企業の再編や新分野への進出などを促すための出前講座などに取り組んでまいりました。今後は、広島県産業・雇用対策本部において全庁的な連携を図りながら、融資、雇用、職業訓練などの支援制度のより一層の周知、新分野進出などにかかわる情報提供や助言を行う相談窓口の設置など、可能なものから速やかに実施してまいりたいと考えております。 18 ◯議長(新田篤実君) 環境生活部長竹本一壽君。         【環境生活部長竹本一壽君登壇】 19 ◯環境生活部長(竹本一壽君) 私学助成の充実強化についてお答えいたします。  私学教育の振興は、県政中期ビジョンの重点プログラムである新たな「教育県ひろしま」の創造における重要な施策の一つであります。私立学校が果たしている役割は極めて重要であると認識しており、建学の精神に基づく特色ある教育の支援などを図るため、これまでも私学助成の充実に努めてきたところでございます。この結果、私学助成につきましては、全国的に見ましても一定の水準を確保していると考えております。  一方、県の厳しい財政状況の中、健全な財政基盤を早期に確立するため、財政健全化の方策について県として基本方針を取りまとめ、その具体化方策をお示ししたところでございます。  今後の私学助成につきましては、こうした状況を踏まえつつ、一つは、生徒数の著しい減少と私立学校を取り巻く急激な環境の変化、また、厳しい経済状況のもとでの保護者負担の問題なども勘案しながら検討していく必要があると考えております。 20 ◯議長(新田篤実君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は二時から開きます。         午前十一時二十九分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後二時一分開議 21 ◯議長(新田篤実君) 出席議員六十三名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。松岡宏道君。         【松岡宏道君登壇】 22 ◯松岡宏道君 自由民主党広島県議会刷新議員会の松岡宏道でございます。  今次定例会におきまして質問の機会を与えていただき、議長を初め、先輩、同僚議員各位に心より感謝を申し上げます。  さて、今日の地方自治の現状に目を向けますと、時代の変化の波が次々と沸き上がり、大きなうねりとなって押し寄せてきているように感じます。景気・雇用、分権、福祉、教育など取り組むべき課題が山積しております。二百八十七万県民の進むべき方向を知事はどのように考えておられるのか、そのリーダーシップに我々は大いに期待するものであります。  私は、県行政が直面する緊急の課題として、県財政、市町村合併、障害者福祉、教育問題などについて質問をいたします。県政の目指す方向を県民に明確に示していただくことを期待いたしまして、質問に入ります。  質問の第一は、来年度当初予算の編成についてであります。  最初に三位一体改革についてお伺いしますが、昨日、全国知事会会長が、三位一体改革の項目である税源移譲の税目として、たばこ税ではなく基幹税での移譲を緊急要望したとの報道がありました。このように税源移譲を含む税源配分の見直し、国庫補助負担金の改革、地方交付税の改革を内容とする三位一体改革は現在、全国の自治体がその帰趨を最も注視している国の動きであり、本県にあっても予算編成に当たり、当然考慮すべきものだと考えております。この三位一体改革の一環として、先般、小泉総理大臣は、平成十六年度予算において一兆円を目指して国庫補助負担金の廃止・縮減を行うほか、税源移譲についても十六年度に確実に行うので、国庫補助負担金所管大臣において、この方針に従って改革案の取りまとめを行うよう指示されたところであります。これは三位一体改革が示された、いわゆる骨太方針二〇〇三において国庫補助負担金の改革として平成十八年度までの三年間でおおむね四兆円程度を目途に廃止・縮減するとされたことに基づくものであり、本県の来年度当初予算の編成に大きく影響すると見込まれるものであります。  この小泉総理の指示に従って国の関係省庁は改革案を取りまとめ、現在、政府において、この取り扱いを協議しているところですが、その主な内容として、厚生労働省は生活保護費負担金等の負担割合を引き下げる案を提示し、文部科学省は教職員の退職手当等に係る経費を義務教育費国庫負担金の対象から除外する案を提示しています。本来、三位一体改革の趣旨は地方公共団体の自由度を増すことにあったはずですが、単なる地方への負担転嫁ではないかと全国知事会などから反対の声が上がっており、私は大いに危惧するものであります。その廃止・縮減の内容によっては、本県財政にも大きな影響を与えると考えていますが、知事は現状をどのように把握され、今後どのような対応を考えておられるのか、お伺いいたします。  次に、予算編成の前提としての本県財政の健全化に向けた取り組みについてお伺いいたします。  県では、分権改革推進審議会の中間報告を受けて、行財政改革に係る基本方針案を示され、県議会の分権改革推進特別委員会等での質疑を経て分権改革推進本部において基本方針を決定されました。この基本方針では、来年度、平成十六年度から三年間を集中対策期間として、予測される財源不足額七百億円の半分、三百五十億円を圧縮することとなっております。また、その後に示されたその具体化案によれば、三年間で千五百人を上回る職員数の削減や公共事業の二〇%削減を行うこととされています。この基本方針については、本県財政の危機的状況を考えると、やむを得ないものと我が会派は考えております。  知事におかれては、まず最初の具体的な行動として職員給与の見直し、一般職員を含めた給与カットを実施することを先日決定されたところでありますが、取り組みに対する知事の強い決意のあらわれとして評価をいたします。これに関連しまして、知事は、本日の会議の冒頭に特別職等の給与、報酬の減額措置を行うための条例改正案を提案されました。県議会議員については一二・五%の報酬カットが示されております。そもそも議員報酬については、平成十一年からカットを継続しており、当初は五%でありましたが、翌年、特別職報酬等審議会が答申した約三%の引き上げを見送っており、既に実質で八・一%の削減となっております。今回の提案はそれをさらに減額するものであり、この結果、議員報酬の全国順位は現在の十三位から三十三位程度に下がることが見込まれています。国勢調査人口、財政規模、県内総生産などの指標から本県の県勢順位が十二位程度であること、知事の給与についても現在の十四位が減額後は三十四位程度になることなどを考慮すれば、この減額率は妥当なものと我が会派は考えます。  報酬減額措置に対する意見を申し上げた上で、以下、我が会派として財政健全化の取り組みを推進する観点から数点、質問いたします。  まず最初は、財政収支見通し及び目標効果額の毎年度の見直しについてであります。  現在の危機的な財政状況に至った原因については、平成十二年度以降の健全化対策を進める前提となった財政収支見通しのうち、県税収入の見込みが実際には大きく異なる結果となったことが挙げられています。すなわち、この間の県税収入をプラスの伸び率で計算した上で財源不足額を算出し、その対策を講じたものであるが、対策は計画に沿って実施したものの、前提となる県税収入が大きく見込みを下回ったことにより、結果として財源不足は解消されず、今日の財政危機に至っているということであります。  この種の経験が今から始まる財政改革に生かされているのでしょうか。今後の財源不足は七百億円とされていますが、その前提となる県税収入は十五年度当初予算と同額が見込まれています。理屈の上では県税収入が十五年度当初予算額を下回ることになれば、現在の財政収支見通しを再検討する必要が生じます。さらに、財政収支見通しの作成に当たっては、現行の地方財政制度を前提にしているということであり、先ほど触れた三位一体改革などの影響については考慮されておりません。間もなく国の予算案が固まり、その中で三位一体改革についてもある程度の形が見えてきますので、本県の来年度当初予算編成についてはもとより、その後も毎年、県の予算編成時期は国の予算案決定の後ですから、三位一体改革を含め、地方財政制度の改革も織り込んだ予算が編成できるはずであると思います。したがって、私は、今回の基本方針や具体化案について、県税収入や地方財政制度改革の動きなど、常にその時点その時点の状況に合わせるために、まずは、この年末ないし年明けに、そして、その後は毎年見直しをしていくことが必要であると考えますが、どのように対応されるのか、お伺いいたします。  財政健全化に向けた取り組みとして、次に、三年間の集中対策期間における目標効果額の考え方についてお伺いいたします。  今後の県財政の財源不足は、平成二十年度の七百十五億円をピークに七百億円程度が恒常的に発生すると説明されております。基本方針では、この財源不足の早期解消を目指すべきとしながらも、三年間の集中対策期間では目標効果額を半分の三百五十億円とされており、残りの三百五十億円の財源不足についてはいつまでにどう解消していくのか記載されておらず、平成十九年度以降の対策は平成十八年度に見直すという表現にとどまっており、具体的には示されていないのであります。三年間で三百五十億円の改善を行うことも決して容易なことではなく、これまでの計画を上回る職員数の削減や一般職員を含めた給与カットなどによる厳しい人件費の抑制を初めとして、公共事業の二〇%削減や一般事業の三〇%削減などの施策の見直し、これらは大変に厳しい内容であると思います。知事はある程度の時間をかけて進めていかれる方針のようでありますけれども、その理由について明快に説明をしていただきたいのであります。なぜ半分の三百五十億円なのか、残る三百五十億円はいつまでにどうするのか、御見解をお伺いいたします。  第三点目は、来年度当初予算の方向性についてであります。  来年度、平成十六年度は財政改革の集中対策期間の初年度であると同時に、県政中期ビジョンに基づく第四期実施計画の初年度でもあります。その平成十六年度当初予算について知事は既に各部局に編成方針を通知されておりますが、その方針においては各部局の予算要求についてマイナスシーリングの率が示されているものもあれば、公共事業など別途定めることとされて要求限度が保留されているものもあります。知事は、財政改革の初年度に当たり、三百五十億円の目標効果額のうち、どの程度の取り組みを初年度に行われるのか、その規模と対策ごとの内訳、削減率などについて現時点でのお考えをお伺いいたします。  また、第四期実施計画の初年度として、どの程度の財源をどういった分野に投入されるお考えなのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第二は、市町村合併等の推進に関連して、第二十七次地方制度調査会の答申についての県の考え方についてお伺いいたします。第二十七次地方制度調査会の今後の地方自治制度のあり方に関する答申が、先月発表されました。  そこで、この答申のうち、まず平成十七年四月以降の合併推進についての答申に関してお伺いいたします。答申によれば、現行の合併特例法の期限である平成十七年三月三十一日までに市町村が合併の議決を経て都道府県に合併の申請を行い、一年後の平成十八年三月三十一日までに合併したものについては現行の財政支援措置等を講じる経過規定を設けることが適当とされています。このことは合併特例法の実質一年の延長になるという受けとめ方がなされ、法期限までの合併に向けて真剣に取り組んでいる市町村の姿勢に水を差すのではないか、また、なぜ今になってこのようなことになるのかといった不満の声も聞かれます。このことについて知事はどのように受けとめ、また、国に対して、県内の市町村に対してどのように対応されるのか、お伺いいたします。  次は、平成十七年四月以降の新法による合併推進についてであります。  現行の合併特例法のもとで合併に至らなかったが、なお合併を行うことが期待される市町村を対象として、都道府県が合併に関する構想を策定し、勧告やあっせんを実施すべきとされております。現行の合併特例法に比べ、さらに県の役割が重くなると考えられますが、このことについて知事はどのように考えておられるのか、本県においては合併が大きく進展する見通しでありますが、この構想の対象となる市町村の有無の見通しを含めてお尋ねいたします。  三点目は、都道府県合併についてであります。  地制調の答申において、都道府県の自主的合併の手続について整備を検討すべきであり、道州制の導入については次の地方制度調査会において議論を進めるとされております。市町村合併の次に来るものとして、知事がこれまで何度も言及されていた都道府県合併がより現実的になってきたと感じております。市町村合併の進展により市町村の規模、能力が拡大し、その数が大幅に減少することに伴い、都道府県の役割やあり方も見直しが求められており、次は都道府県の規模、能力を拡大する都道府県合併を実現させ、そして道州制へと進んでいくことを知事は展望されております。市町村合併の先進県としての本県の経験は都道府県合併にも生かされるものであると思いますが、その一方で、同一の生活圏、経済圏にあり、住民に密着した性格の基礎自治体である市町村の合併と、ある程度離れた距離にあって広域的な中間政府である県の合併とでは異なる課題も多いのではないかと思われます。  そこで、この自主的な都道府県合併について今後どのような方針で取り組んでいかれるのか、取り組みの時間軸、スケジュール感も含め、知事のお考えをお伺いいたします。  質問の第三は、障害者施策の推進についてであります。最初にお断りをいたしますが、私としては障害者という言葉は障害がある人という表現にすべきものと思いますが、法律的にも、また行政的にも障害者という言葉が多く使われることから、この場においてはあえてこの言葉を使わせていただきます。  そこで質問ですが、第一は、新たな障害者プランの策定についてであります。  平成十二年度の社会福祉事業法の改正、介護保険制度の導入、さらには本年四月からの支援費制度への移行などの法制度の諸改革に加え、情報通信技術の発達、長引く不況による雇用状況の悪化など、障害者を取り巻く社会環境は大きく変化しております。とりわけ支援費制度への移行は、障害者の自己決定を尊重し、利用者本意のサービスの提供を基本として、事業者との対等な関係で障害者みずからがサービスを選択し、契約によりサービスを利用する仕組みとしたものであり、非常に画期的な変革でありました。こうした状況を踏まえ、県においては、現在の障害者施策推進の基本となる、平成六年策定の障害者に関する第二次長期行動計画と、その重点実施計画である平成十年策定の障害者プランの見直しを行い、平成十六年度を初めとする新たな障害者プランの策定を進めているところであり、先般、その中間報告が示されたところであります。それによれば、計画の基本的考え方としてリハビリテーションとノーマライゼーションの理念のもと、県民一人一人が相互に人格と個性を尊重して支え合う共生社会の実現を目指すとされております。私自身、そうした方向性は正しいものであり、その実現に向けて努力すべきだと考えております。  ただ、一口に障害者と言っても、その障害の種別は異なっており、大別して身体障害者、知的障害者、精神障害者、そして難病患者に分かれます。本県には平成十五年四月現在で身体障害者は約十一万人、知的障害者は約一万五千人、精神障害者は約一万人、難病患者は延べ約一万一千人の方がそれぞれおられますが、そうした方々の障害の種別に応じた施策の展開が図られてこそ、本当の意味での障害者福祉なのだろうと思います。  このたびの中間報告では、身体障害者、知的障害者、精神障害者、さらには難病患者といった障害の種別ごとの基本的な考え方なり施策の方向性は明確に示されておりません。今後、そうした点は最終報告の中で示されるのかもしれませんが、それぞれの障害者についての基本的な考え方や施策の方向性を知事は現時点でどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  次に、障害者の雇用促進についてお伺いいたします。  さきに述べた県の中間報告では、障害者の社会参加を一層促進させることとして、従来の施設に偏った処遇から地域生活重視の姿勢へと方針の転換が図られております。私は、その方向性は妥当であると思いますが、この実現のためには、地域における福祉サービスの一層の充実はもちろん、地域での受け入れ体制として住居など生活の場の確保、就労・活動の場の確保、所得の確保などの整備を推進することが必要であります。とりわけ、就労の場の確保と所得の確保は重要であり、これを抜きにして障害者が地域で安心した生活を送ることはできません。  内閣府が平成十三年に実施した障害者に関する世論調査においても、約六割の人が障害者への支援策として障害者の雇用促進を望んでいるという結果が出ております。そこで、県内の民間企業における平成十四年六月での障害者の雇用状況を見てみると、実雇用率が一・六三%と、法定雇用率である一・八%を下回る状況であり、さらに半数以上の企業は法定雇用率が未達成の状況であります。本県の一般企業における障害者の雇用はまだまだ不十分と言わざるを得ない状況であります。他県においては、例えば大阪府における知的障害者の就労支援のための検討会の設置、千葉県における障害者就業支援キャリアセンターの設置、埼玉県における県庁での重度知的障害者の職場実習の取り組みなど、障害者の雇用促進に向けてさまざまな施策を実施しております。  こうした状況にあって、知事は、本県の障害者の雇用状況をどのように認識され、企業における障害者の雇用をいかに進めていこうとされるのか、お伺いいたします。  三点目は、障害者の授産施設等における経営基盤の強化という観点からお伺いいたします。  一般企業への就労が困難な障害者の就労の場として授産施設や作業所がありますが、ここでの収入はいわゆる工賃ですが、月平均で一万円程度であるという厳しい実態があります。長引く不況により障害者の一般企業への雇用が非常に厳しい中、障害者の多くはこうした施設を就労の場として利用しているという状況にあって、私は、障害者が地域において安心して生活するためには、これらの施設の経営基盤の強化を図り、少しでも多くの収入を得られるようにすることが今後の課題であると考えております。一例として、クロネコヤマトで有名なヤマト運輸の小倉昌男元会長は現在、ヤマト福祉財団の理事長をしておられますが、みずからの著書「福祉を変える経営」の中で、作業所等の収入の低さを痛感し、経営基盤強化のため、作業所等の運営者を対象として収入の向上のための経営セミナーを開催するほか、みずから実践して障害者への十分な収入保障の場として「スワンベーカリー」というパンの製造販売会社を起業したという事例を述べられております。本県の三原市にもチェーン店がありますので御存じの方もおられるとは思いますが、障害者の十分な収入確保には、こうした企業などの有志の方々の尽力抜きには実現できないのが現実であります。  支援費制度への移行によって障害者の自己選択、自己決定の精神が法制度上も大きく取り入れられました。これに伴い、障害者が地域において自立して生活できる体制の必要性が叫ばれております。しかしながら、障害者が真に自立して地域生活を送るためには十分な収入の確保は欠かせない要件であります。多くの障害者が就労の場として利用している授産施設、作業所等において経営基盤の強化を図り収入の確保に努めることは、障害者の生活向上とともに社会参加の意欲を高めることにも通じると思います。知事は、これについて実態をどのように認識され、また、対策等を考えておられるのか、お伺いいたします。  質問の第四は、教員の資質・指導力の向上についてであります。  初めに、資質と能力を備えた教員の確保・育成についてお伺いします。  本県では、今、平成十年の文部省の異例の是正指導を教訓として、新たな「教育県ひろしま」の創造に向けて県民を挙げての取り組みが進められております。この取り組みを実効あるものとする重要なかぎの一つは、子供の教育に直接携わる教員にあると思うのであります。「教育の原点は教師にあり」と言われますが、まさに正鵠を射た言葉であります。教育は全人格の完成を目指すという崇高な目的と、限りなく連続的な営みであるという日常性の両面を持ち合わせており、高いレベルの社会人、公務員としての資質と能力、識見と専門性、さらには豊かな人間性と深い教育愛、強い使命感と責任感が教員に求められるゆえんであります。このため、公立学校の教員については特別の法体系が整備されているとともに、採用も特に選考という形で職務遂行の能力を有するか否かを個別的に判定して実施されているのであります。しかしながら、飲酒運転等の交通違反などさまざまな事由により懲戒処分される教員は後を絶たず、一方では指導力不足教員に認定される教員がいることも、今や全国共通の課題となっております。このため、教員志望の大学生を活用する試みや採用に当たっての人物重視、さらには管理職の降格制度の導入など、さまざまな取り組みが始まっております。  広島県においても、これまで教員の採用や研修の工夫・改善や人事評価制度の導入、さらには来年度からのエキスパート教員制度や主幹制度の試行、管理職人事に当たってのやる気の重視などの施策を検討されています。とりわけ、本県では文部省是正指導を踏まえ、教員の資質・指導力の向上とともに、さらなる意識改革が求められております。すべての教員がみずからの職責を全うし、新たな「教育県ひろしま」を実現していくためには、教員の養成に始まり、免許、採用、研修、給与・任用制度などが有機的に連関して適正に運用されることが必要であると考えます。  教育に対する意欲と情熱を備え、使命感と責任感に燃えた資質と能力のある教員をいかにして確保し育てていくのか、今後に向けた決意を含めて教育長の御所見をお伺いいたします。  次に、指導力不足教員対策についてお伺いいたします。  昨年二月の中央教育審議会の答申では、現段階では実現はしていませんが、教員免許の更新制度という重要な検討が行われています。私は、この教員免許の更新制度については積極的に検討し、実現を図るべきものと考えておりますが、答申は、同時に教員免許の更新制導入以前の問題として分限制度を有効に機能させていくこと、また、指導力不足教員等に対する人事管理システムを早急に構築することを求めております。本県においては、平成十三年度からの三年間に実人員で四十七名の教員が指導力不足教員に認定されるとともに、研修を経て職務に復帰した教員も十三名いるなど、積極的な取り組みが進められているところであります。もとより学校現場との乖離がないことを前提とすれば、教員の条件つき採用制度や人事考課制度、分限制度等を的確に運用することにより指導力不足として認定される教員の数がより少なくなる方が、また、復帰に要する期間はより短期間の方が望ましいものであります。しかしながら、今年度、指導力不足教員として認定された二十五名の中には、平成十三年度からの研修継続者が二名、昨年度からの研修継続者が十名いるのであります。指導力不足教員に係る研修は、あくまで教員として当然の学校教育において授業を行い、児童生徒を指導するなどのことが当たり前にできるようにするためのものであり、加えて研修期間中の授業等をカバーするために代替教員も措置されていることから、研修経費のほかに給与費も二人分が必要になっております。したがいまして、その運用に当たっても、公務能率の維持及びその適正な運営の確保という重要な命題を忘れてはならないのであります。指導力不足教員に対する人事管理システムが分限処分の的確な運用を阻害するようなことはあってはならないことであり、その研修期間についても、おのずと限界があってしかるべきであると考えますが、研修期間の上限設定を含め、指導力不足教員に対する研修等について教育長の御所見をお伺いいたします。  午前中の本会議で、藤田知事が就任してからの十年間は県全体が大きく地盤沈下しただけで、藤田県政の政策に問題があったと考えざるを得ないとの指摘がありました。過去三回の知事選挙で藤田知事を推薦してきた自由民主党としては自己批判ともとられかねない主張であり、残念であります。今日の財政危機を招いた責任の一端は県議会にもあり、今我々が考えなければならないのは議会と知事が協力して直面する本県の課題に取り組んでいくことではないでしょうか。本県にあっては、現在、県経済の再生や行財政改革を初めとするさまざまな課題を抱え、県政そのものが困難な重要な局面を迎えております。こうした厳しいときであるからこそ、知事や我々県議会議員を初めとする県職員一人一人が高い理想を掲げ、強い使命感と固い決意を持って県民の願いにこたえるべく、全力を尽くしてこの難局に当たっていくことが大切であります。そうした我々の姿勢を県民は熱い期待と厳しい目で見詰めていることを常に忘れてはならないと思います。  新しい未来の創造に向け、来る年が希望あふれる年であることを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 23 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 24 ◯知事(藤田雄山君) 松岡議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、三位一体改革についてお尋ねがございました。  三位一体の改革については、地方分権時代にふさわしい地方税財政基盤の確立という目的を基本に、歳入歳出両面において真に地方の自由度の拡大を図る改革でなければなりません。しかしながら、今回、廃止・縮減が検討されている国庫補助負担金のうち、義務教育費国庫負担金の中で退職手当のみを国庫負担対象から外す措置や生活保護費負担金等の補助負担率を単に引き下げるという内容は、地方の自由度の拡大を目指すものではなく、地方への負担転嫁につながる改革であり、これまでも本県の主要事業提案や全国知事会としても到底容認できるものではないと主張してきたところでございます。  今後、政府の平成十六年度予算編成において明らかにされる国庫補助負担金の廃止・縮減の内容や、それに伴う財源措置のあり方によっては、本県の財政運営は大変厳しいものになることが予想されます。このため、本県といたしましては、地方からの意見を十分に反映させた三位一体の改革を目指し、国庫補助負担金改革については地方の自主性を高める観点から見直すこと、税源移譲については個人住民税や地方消費税などの基幹税を中心に移譲すること、地方への負担転嫁とならないよう、廃止後も引き続き地方で実施する必要のある事業についてはその所要額を十分確保することなど、引き続き、全国知事会とも連携を図りながら国に対して強く要望してまいります。  次に、集中対策期間における目標効果額の考え方についてお尋ねがございました。  このたびの財政改革は、国の管理下に置かれる財政再建準用団体に転落し、急激に県民サービスを低下させざるを得ないという状況を避けるため、徹底した歳出削減など財政健全化に向けた主体的な取り組みを行うものであります。一方、極めて厳しい財政環境の中にあっても、本県が持続的に発展を遂げるためには、抜本的な財政健全化の取り組みと並行して県政中期ビジョンに掲げる元気な広島県の実現に取り組まなければならないと考えております。こうした観点から可能な限り早期の財政健全化を実現するための第一段階として、予算編成を可能とし、財政再建準用団体となるおそれを回避すること、プライマリーバランスの黒字化により県債残高をふやさないことを目的として、当面平成十八年度までを集中対策期間に設定し、財源不足額を三百五十億円圧縮するという厳しい目標を設定したものでございます。また、平成十九年度以降の対策につきましては、今後の経済情勢や三位一体改革などの動向を踏まえて平成十八年度に再度検討することとし、その中で残りの財源不足額の早期解消を図っていきたいと考えております。  次に、第二十七次地方制度調査会の答申に係る考え方について御質問がございました。  政府は、これまで市町村合併支援本部や国会答弁において、法律の延長はしないとの方針を明らかにしてまいりました。この方針のもと、県内の各市町村においては法期限までの合併を目指し真摯な取り組みが進められており、現在大詰めを迎えているところでございます。これまでの市町村長を初めとした各地域の方々の御努力に対し、改めて敬意を表するものであります。  今回、合併特例法の経過規定を置くことが適当であるとの地方制度調査会の答申が出されましたが、これまでの市町村の取り組みに水を差し、今後の合併推進に支障を来すことがあってはならないと考えております。今後の法案作成に当たっては、この経過規定が実質的な法律の延長とならないよう慎重な検討が必要であり、私自身、八月と先月の二度にわたり直接、総務大臣に強く要請してきたところでございます。今後とも、現在の合併特例法の趣旨にのっとっり、期限内の合併を目指して進められております市町村の取り組みに対しましては引き続き最大限の支援をしてまいります。  次に、自主的な都道府県の合併についてお尋ねがございました。  地方分権時代において基礎自治体が住民に身近な行政を自立的に処理することが求められる一方で、都道府県は基幹的なインフラ整備、県内経済の活性化や環境の保全などの広域的な課題に対応する能力を高めていくことが求められております。このため、都道府県が広域自治体としてその役割を十分発揮するためには、まず、府や県の合併を実現し、将来の道州制の導入も視野に入れながら国からの権限移譲の受け皿にふさわしい規模と能力を備えることが必要と考えております。こうした府や県の合併を進めるためには、地理的、歴史的、文化的な諸条件を踏まえ、経済圏の広がりや広域交通網などを勘案し、その枠組みを定めることや国の動向も考慮した慎重な議論が必要であると考えております。今後、広島県分権改革推進審議会などの議論も踏まえて、道州制の導入も視野に入れた府や県の合併のあり方やその枠組みについて検討を進め、実現に向けて、国や近隣の各県など関係各方面とも議論を深めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 25 ◯議長(新田篤実君) 総務企画部長横田真二君。         【総務企画部長横田真二君登壇】 26 ◯総務企画部長(横田真二君) 私から二点のお尋ねについてお答え申し上げます。   まず、財政収支見通しと目標効果額の見直しについてでございます。  現行の中期財政運営方針では、経済成長率を内閣総理大臣の諮問機関である経済戦略会議が公表しました経済再生シナリオと停滞シナリオの平均値を用いまして、年度ごとに〇・五%から一・七五%のプラスの成長を見込んでおりました。しかしながら、実際には見込みを大きく下回り、マイナス基調の経済成長となりました。こうした経緯を踏まえ、今回、財政収支見通しの作成に当たりましては、平成十五年二月に財務省が行いました平成十五年度予算の後年度歳出歳入への影響試算の二つのパターンのうち、低い方の経済成長率ゼロをもとに推計を行ったところでございます。  また、三位一体改革の影響につきましては、廃止する国庫補助負担金や移譲される税目等について具体的な内容が示されず本県財政に及ぼす影響等の把握が困難なため、今回の財政収支見通しは現行の地方財政制度を前提として行いました。
     こうした経済情勢の変化や三位一体改革の動向など本県財政を取り巻く環境は先行き不透明な面が多いために、これらの動きを常に注視していくとともに、予想を大きく超える状況の変化が生じた場合には迅速かつ適切に対応していく必要があると考えております。  いずれにいたしましても、集中対策期間中における削減目標につきましては、内部管理経費のうち可能なものは前倒しをすることも含めまして、計画的かつ着実に実施してまいります。  二点目の平成十六年度当初予算の方向性についてでございます。  平成十六年度当初予算編成は、健全な財政基盤の確立に道筋をつけていくための第一歩であると考えております。初年度の平成十六年度は、三年後の目標効果額三百五十億円の約半分に当たります百八十億円を目標として歳出削減などに取り組みたいと考えております。  具体的な内訳でございますが、人件費の抑制につきましては職員数の削減や給与見直しにより約八十五億円を、施設管理経費や事務経費などの内部管理経費は一〇%以上の削減を目標としまして約十五億円を、普通建設事業につきましては公共事業など投資的経費は計画的に七%削減を行うなど約五十億円を、事務事業の見直しにつきましては一般的な補助金やその他の施策につきまして一〇%削減を行うなど約二十億円の効果額をそれぞれ目標としたいと考えております。また、歳入につきましても十億円の増額を目標として収入未済額の縮減、財産売り払い収入の確保などに努めることにしております。  また、現在、平成十六年度当初予算の編成作業中でありまして、具体的な額を申し上げる段階にはございませんが、既存の事務事業をゼロベースから見直しますなど、一層の歳出抑制により捻出した財源を元気な広島県づくりの実現に向けて産業再生、教育改革などの最重点五分野や安全・安心の確保など緊急課題への対応、あるいは人材育成、海外との交流など本県の将来の活力につながるプロジェクトなどに重点配分してまいりたいと考えております。 27 ◯議長(新田篤実君) 地域振興部長玉川博幸君。         【地域振興部長玉川博幸君登壇】 28 ◯地域振興部長(玉川博幸君) 新しい法律によります市町村合併支援についてお答え申し上げます。  今回の地方制度調査会の答申では、新しい法律において、さらに強力に合併を進めるため、知事の役割を強化する方策が盛り込まれております。今後、法案が具体的に検討されることとなりますが、合併はあくまでも市町村の自主的な判断に基づいて進められるべきであり、新たな合併推進の手法については慎重に検討すべきであると考えております。  現在、本県では県内ほとんどの地域において市町村合併の協議が進められており、合併特例法の期限でございます十七年春には、過去八十六あった市町村の数が三分の一程度になる見込みとなっております。当面、新しい法律による合併を想定するのではなく、現在取り組みを進めております市町村に対し支援を行い、現行法の期限までに一つでも多くの地域で合併を実現することが重要であると考えております。 29 ◯議長(新田篤実君) 福祉保健部長新木一弘君。         【福祉保健部長新木一弘君登壇】 30 ◯福祉保健部長(新木一弘君) 障害者施策関連につきまして、二点についてお答え申し上げます。  まず、新たな障害者プランの策定についてでございます。  新しい障害者プランの中間報告におきましては、保健、医療、福祉の分野にとどまらず、教育、雇用・就業、生活環境など障害者の社会生活全般にわたる体系としております。具体的な施策につきましては、障害種別や特性に応じた検討を行っており、その基本的な考え方や方向性といたしましては、身体障害者については社会活動を制限している諸要因を除去するため、建築物、公共交通機関などのバリアフリー化や社会参加や就業機会の拡大を図るための情報格差の解消、知的障害者については対人関係、環境変化への対応や意思決定が困難な場合があるため、コミュニケーションの力を高める訓練など専門的な支援と権利擁護、精神障害については適切な医療の提供や社会的入院の解消が必要であるため、相談体制の充実、精神疾患の早期発見・治療体制の充実、社会復帰対策等の充実などを中心に施策を推進してまいりたいと考えております。また、難病患者については治療方法が確立されておらず長期の療養が必要であるため、医療機関の連携体制の構築、相談支援体制の整備、在宅サービスの充実に努めるとともに、引き続き医療費の助成を行ってまいりたいと考えております。障害者プランの最終報告においては障害種別や特性に配慮した事業の展開やその達成すべき目標を明らかにし、重点的に施策を実施してまいりたいと考えております。  次に、授産施設等の経営基盤の強化についてであります。  授産施設や小規模作業所は一般企業に近い経営を目指す施設から社会参加の性格が強い施設まで多様なものとなっており、現状の工賃につきましても、こうした状況を反映して相当な幅があり、平均すると一万円程度となっております。障害者の就労目的は、地域において自立した生活を営むため、あるいは積極的に社会に参加するためなど、さまざまであると考えていますが、いずれにしても、より高い工賃を得るためには施設の授産活動を支援し経営基盤を強化することが重要であります。このため、平成十三年度から、紙屋町地下街の福祉公共スペース・ふれあいプラザにおける共同販売への支援や緊急雇用創出基金を活用して授産施設等に経営アドバイザー等を派遣し、経営上の課題に対する助言を行うなどの支援に努めてきたところでございます。今後とも、共同販売など施設と施設との連携した取り組みを促進するとともに、収益率の高い授産事業の開発、技術習得のための一般企業との連携など、経営基盤を一層強化するための支援のあり方について検討してまいります。 31 ◯議長(新田篤実君) 商工労働部長藤井秀幸君。         【商工労働部長藤井秀幸君登壇】 32 ◯商工労働部長(藤井秀幸君) 障害者の雇用促進についてお答え申し上げます。  障害者を取り巻く雇用環境は、企業における雇用率が法定雇用率を下回るとともに、県内のハローワークでは約四千七百人の障害者が職を求めており、非常に厳しい状況にあります。このため、県としては、国が行う事業主への指導や助成などの施策と連携を図りながら、障害者の就業機会を確保するための啓発や職業能力の開発などに取り組んでおります。具体的には、就業機会を確保するため、毎年、約百五十社の県内の主要企業を訪問し、優良雇用の事例集を活用して障害者雇用の要請を行うとともに、九月にはハローワークと共催して就職面接会を県内二カ所で開催いたしました。また、障害者雇用に関する情報は県のホームページを通じまして迅速に提供しております。職業能力の開発については、広島障害者職業能力開発校などにおける職業訓練や民間への委託訓練を行い、就職に結びつくよう努めているところでございます。さらに、在宅での就業を希望する障害者を対象とした研修も実施しております。今後も、引き続き障害者の職業的自立の促進を目指して、広島労働局や関係団体と連携して障害者の雇用促進に取り組んでまいります。 33 ◯議長(新田篤実君) 教育長常盤 豊君。         【教育長常盤 豊君登壇】 34 ◯教育長(常盤 豊君) まず、資質と能力を備えた教員の確保と育成についてお答え申し上げます。  本県が目指す新たな「教育県ひろしま」の創造を進めるためには、その原動力となる教職員の資質、意欲、指導力の向上を図るための採用、研修、評価、処遇の一体的な人事管理システムの構築が重要であると考えております。  まず第一に、教職員の資質についてでございますが、高い資質を持った教職員を採用するため、面接を重視した選考を行うとともに、採用後の三年目には全員を民間企業に派遣する研修を実施するなど、社会人としての基本的な資質の育成に努めているところであります。  第二に、教職員の意欲の向上を図るため、採用選考においては自己アピールを書かせ受験者の意欲を評価するとともに、特に来年度の人事異動においては意欲を重視した人事異動や管理職任用を行うこととしております。  また、本年度から導入した人事評価制度においても、自己申告による目標管理を導入し、各自が学校目標の達成に向けて意欲的に取り組む仕組みづくりをしたところであります。  第三は、教職員の指導力の向上です。このため、今年度から十年経験者研修を実施するなど、教職員のライフステージに応じた計画的な研修を充実するとともに、来年度からは主幹制度、エキスパート教員制度を導入し、教職員一人一人がその能力を十分発揮できるシステムを整備することとしております。また、その一方で、指導力が不足する教員に対しては指導力の回復を目指す研修を実施し、その結果によって所要の対応をするシステムを実施しているところでございます。今後とも、人事管理システムのより一体的な運用により、教職員の資質、意欲、指導力の向上を図ってまいりたいと考えております。  次に、指導力不足等教員対策についてお答え申し上げます。  指導力不足等教員に対する研修については、個々の対象者の指導力の不足状況に応じて研修を計画しており、一年間が終了してもなお課題が残った者については、その不足部分を補うための研修メニューを作成し継続しているところでございます。研修期間については、指導力不足等教員の取り扱いに関する要綱では上限を設けておりませんが、この研修の趣旨、目的に照らして三年が一つのめどになると考えております。現在、研修が引き続き三年目に入っている者が二名おりますが、教育センター等におけるこれまでの研修の効果、模擬授業の様子や研修態度、さらには、一定期間、学校に戻してみての状況観察などを踏まえ、仮に教員としての適格性に欠けると判断される場合には分限免職など厳正な対処をしていくよう考えております。 35 ◯議長(新田篤実君) 引き続いて質問を行います。田川寿一君。         【田川寿一君登壇】 36 ◯田川寿一君 公明党・県民会議の田川寿一でございます。去る四月に実施されました県議会議員選挙におきまして広島市西区より当選をさせていただきました。真心からの御支援をお寄せいただきました皆様への感謝の念を忘れることなく、県政発展のため努力してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。また、このたび行われました衆議院総選挙は「マニフェスト選挙」と呼ばれましたが、県民の多くの皆様から公明党のマニフェストに対しまして高い評価を賜りました。御支援、御声援をいただきました皆様に心から感謝申し上げますとともに、その御期待にこたえるため、私たちは絶えず生活者の視点に立ち、地域に根を張った政策とその実現に向けて全力を尽くしていくことをお誓い申し上げます。  質問に先立ちまして、現在の国際情勢に対する公明党の考え方を述べさせていただきます。政府は、本日午後の閣議において自衛隊のイラク派遣の基本計画を正式決定することとしております。我が党といたしましては、この基本計画について、自衛隊を出すという国家意思を内外に示すことには反対しないという立場をとっておりますが、派遣の具体的内容を定める実施要綱の策定に当たっては、派遣時期など運用面においては慎重を期すべきであることに加え、小泉首相が国民への説明責任を果たすことにつきまして強く要望してまいりたいと考えております。  さて、私は、この四半世紀、教育現場におりまして、学校がみずから学校を変えられない現実をつぶさに見てまいりました。今、教育委員会が進めておられる是正指導や教育改革は、まさにそうした学校を変える取り組みであると思いますが、外形的な改革に終わらせず、その内実化とともに、真の人間教育ができる学校の創造、人間教育者の育成を目指してほしいと願うものであります。本日は、そうした思いも込め、質問させていただきます。  質問の第一は、第四期実施計画の策定に当たり、今後の県の重点施策分野における市町村の役割について知事にお尋ねします。  県の長期総合計画と県政中期ビジョンの総仕上げの年となる十六、十七年度における施策の実施計画である第四期実施計画の骨子について、先日の常任委員会等でその検討状況が報告されました。施策推進の基本的考え方として、活力、安心、自治を元気な広島県を実現するための三つの柱とし、引き続き、産業再生、教育改革、子育て支援、環境創造、分権推進の最重点五分野の施策に集中的に取り組むとともに、食の安全・安心確保対策、健康、危機管理対策、減らそう犯罪など、新たな、かつ緊急に対応すべき施策や、県の将来の活力につながる次代の人材育成、アジアを初めとする海外との交流拡大等にも積極的に取り組むこととされております。  私ども公明党の政策綱領・マニフェストにおいては、内政の施策面では、安心・はつらつ社会の構築を図るために、一、経済・雇用の再生、二、子育てを安心してできる体制の確立、三、持続可能で安心できる社会保障制度の構築、四、地域・家庭連携による学校サポート体制で安心して学べる教育の推進、五、食の安全・安心の確立、六、安全・快適なまちづくり、七、環境施策の充実といった七つの分野を掲げておりますが、このたびの第四期実施計画における施策の基本的方向性についてはおおむね合致していると評価しており、ぜひともその方向性を発揮できる施策の具体化を期待するものであります。  しかしながら、一方で、県の財政状況は悪化の一途をたどっており、財政健全化を図りながら施策の財源を捻出していかなければならない状況にあります。加えて、地方分権についても合併特例法の十七年三月末の法期限を間近に控え、その動きは加速化しており、新しい地方分権型社会の具体化が急がれておりますが、その行方はいまだ混沌とした状況にあります。  去る十一月十三日、国の第二十七次地方制度調査会において今後の地方自治制度のあり方に関する答申がまとめられました。答申では、一層厳しさを増す環境、住民ニーズの多様化の中で市町村合併の早期の実現が質的にも量的にも高度化、増大する事務を適切かつ効率的に処理することを求められている基礎自治体としての体制整備を構築する上で不可欠との認識に立ち、合併特例法終了後も新たな法制定によりさらに合併を促進すべきとの考え方を示しております。  他県に比較した場合、本県における合併の推進状況は進んでいるものとは言えますが、分権型社会の構築に向け、県、市町村ともに非常に厳しい行財政環境のもとで多様な住民ニーズに的確に対応していかなければならないという本来の課題は、本県においてもいささかも予断を許さない厳しいものであると私は考えます。  広島県における分権型社会のあり方については、十七年度からの五年間を計画期間とする分権システム推進、行政システム改革、中期財政運営方針から成る分権改革推進プログラムを策定することとしていますが、九月定例会において知事御自身表明されましたように、市町村合併の急速な進展と危機的な財政状況を踏まえますと、プログラム策定の中途においても、十六年度からの予算、組織に反映できるものは前倒しして実施する必要があります。こうしたことから国の施策に応じた合併推進の取り組みに加え、第四期実施計画の策定に当たっては実施計画の各施策分野において県と市町村のあるべき役割分担を基本に据えた検討を行っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。特に第四期実施計画は、平成十七年三月の合併特例法期限後の初年度を含む計画であり、加えて十八年度以降の新たな県の長期総合計画を策定する上での施策基盤を指し示すものとして、非常に重要なものであると考えます。  これまでの検討状況とともに、第四期実施計画の策定に当たり、それぞれの重点施策分野における市町村に期待する役割をどのように考えておられるのか、知事の基本的認識と施策方針を伺います。  次に、本県のあすを背負って立つ子供たちの健やかな成長と発達のため、子供たちを取り巻く諸施策を中心に質問いたします。  まず、教育改革関係の諸施策について、四点質問いたします。教育現場の立場からの視点と教育改革を積極的に進めていくための提言も含め質問いたしますので、どうぞよろしくお願いします。  まず、基礎・基本学力の定着推進について二点伺います。  県教育委員会は、小中学校における児童生徒の基礎学力の確実な定着を目指し、平成十四年度から、小学校五年生を対象に国語と算数、中学校二年生を対象に国語、数学、英語の合わせて五教科について基礎学力状況の調査を実施しています。  先般、十五年度の調査結果について報告がありました。この基礎・基本定着状況の調査の実施に当たり、県教育委員会は施策の目標として、調査をする全教科において平成十七年度までに通過率六〇%、つまり百点満点で六十点を超える得点を上げる児童生徒の割合を八割以上にすることを掲げています。県全体の平均点について、十四、十五年度の調査結果をこの観点から見ますと、十四年度調査では全五教科のうち通過率六〇%を超える児童生徒の割合が八割以上であったのは中学校の国語一教科のみでありましたが、十五年度には四教科においてその割合が上昇し、二教科において八割以上の割合となっているなど、全体として基礎学力の定着が進んでいる様子がうかがわれますが、一部の教科においては平均点が逆に下がるなどといった課題も生じています。  調査結果については、各学校において保護者に対し平均通過率を公表する体制をとられており、このように県内共通の調査によって各学校、そして、各児童生徒の学力状況が把握できるようになったことについては評価いたしますが、問題は、その結果明らかになった個々の課題を各学校がいかに克服する取り組みを実施するかであります。重要なことは、基礎・基本定着状況調査によって明らかになった学校ごとの個別の課題に対し、教職員が一丸となって独自の対策を練り、取り組みを展開することであります。県教育委員会では、基礎・基本定着状況調査の実施に当たり、児童生徒の生活習慣や家庭での学習状況、また、学校での学習状況、指導方法等の関係についてもアンケート調査を実施しており、アンケート調査結果と定着状況調査の相関関係の分析などもあわせて提示し、生活習慣指導や授業改善などのさまざまな視点からの検討材料も各学校に提示し、各学校の実情に応じた取り組みを支援していると聞いております。  そこで、十四年度の調査結果を踏まえた指導・支援により、新たに、例えば少人数指導や習熟度別指導などの実施数がどのくらい増加し、授業以外におけるドリル学習や個別指導などの取り組みが具体的にどの程度、各学校現場において実施されるようになったのか、学校における取り組みの具体的成果についてまず伺います。  また、私は、これまでの具体的成果を取りまとめ明らかにすることにより、参考となる改善策を教育委員会が示すことも各学校の一層の取り組みを喚起する上で有効であるし、また、学校がそれぞれの改善点を踏まえて実態に合わせた学力向上策を公表し、他校においても参考にするなどの取り組みの循環・連鎖を生み出す工夫も必要ではないかと考えます。これまでの指導、支援による各学校の取り組み状況と今回の定着状況調査結果の分析も踏まえて、今後さらに各学校の授業改善に対する自主的な取り組みを喚起するためにどのように対応しようとしているのか、教育長の所見を伺います。  二点目に、教員の資質向上についてお伺いします。  私は、教育改革の成否を握るかぎは、まさにその推進役としての教員の資質向上にあると考えております。イギリスのある教育学者は、「凡庸な教師はただしゃべる。よい教師は説明する。すぐれた教師はみずからやってみせる。そして、偉大な教師は心に火をつける。」と言っています。心に火をつけるどころか、小さな炎を消してしまう教師がいてはなりません。とりわけ、昨年実施した義務教育に関する県民意識調査では、学校教育に対して不満であると回答した人の割合は小学校で四六・二%、中学校で五五・四%とおおむね半数を占めており、さらに、今後、教育委員会に特に力を入れてもらいたい事項として、教職員の資質・指導力の向上と指摘した人が全体の七五%という高い率となっているなど、県民の学校運営に対するまなざしはいまだに厳しく、そういった意味でも教員全体の資質の向上を図る研修は非常に重要であると考えます。  本県では、県立教育センターで行われている研修について、これまで専門研修内容の見直しとあわせ、本年度からは新たに十年経験者研修や個々の学校での学校運営上の教育課題に対処するためのサテライト研修を設けるなど、職能成長に応じた研修体制の充実に取り組んでおり、研修希望者数は年々増加傾向にあると聞いております。  このような現場の教育課題に対応した研修がさらに充実されることを希望いたしますが、私は、こうした研修にも参加せず、みずからの教授力の向上や生徒の進路に対する責任感が欠如しているなど、教育公務員たる自覚のない教員への対応をどうするかが大きな課題であると考えています。かつて私のいた教育現場でも、教科研究会にも教科外研究会にも参加せず、休暇をとる教員が少なからずおりました。学級崩壊は四十代、五十代のベテラン教師のクラスで多いとも言われております。年数だけ重ねた教師ではいけません。しっかりと研修をし、よい授業をしてほしいと願うのは私ばかりではないと思います。  そこで、こうした教員にみずからの意欲と使命感を喚起する方策はないものかと思案するわけですけれども、例えば東京都が実施しているような、すべての教員が個々の育成プランに応じた研修計画をキャリアプランとして作成することを義務づけるなど、教員みずからの計画的な研修の取り組みを進めることも一つの方法であると思います。県教育委員会として、さらなる教員の資質向上に向けた取り組みをどう考えておられるのか、教育長の所見を伺います。  次に、業務改善提案制度の創設についてお伺いします。  本県の教育現場では、本年度になってからも教職員による学校諸費等の横領事件やセクハラなどの不祥事による処分が相次いでおり、本県教育に対する県民の信頼を著しく損なっております。こうした不祥事に対しての県教育委員会の対応としては、その都度、通達を出して再発防止を呼びかけているものの、これだけでは実効性が十分ではないと言わざるを得ません。  そこで、提案ですが、業務改善提案制度を創設されてはどうかと考えます。和歌山県の教育委員会では、教職員の意見を吸い上げ教育行政に反映させる事務改善・施策提言と、法令違反行為などについての内部告発による適正化という二つの制度を新たに設け本年七月から実施しており、県民からも肯定的に受けとめられていると聞きます。  不祥事による業績悪化で雪印食品が解散に追い込まれるなど、企業では内部告発への適切な対応は組織の存続にかかわるとの認識が急速に高まっており、このことは地方自治体や教育現場でも同様であります。本県でも県内の二万数千人に及ぶ教職員から自由に教育施策や業務改善が提案されることに加え、学校現場での法令違反を初めとする不正な問題について、通報者を保護し不利益をこうむらないような仕組みをつくることで不正の早期発見や予防にもつながると考えます。また、開かれた学校づくりという観点からも、悪いこともよいことも表に出し、透明性の高い風通しのよい学校づくりをすることがよりよい教育現場をつくり、ひいては県民の学校経営に対する信頼性を高めることにもつながると考えます。さらに、こうした仕組みによって教職員の創造的な思考や行政に対する参加意識の高揚も図られるのではないでしょうか。  そこで、和歌山県のような業務改善提案制度の創設について本県でも取り組まれる意向はないか、教育長に伺います。  次に、特別支援教育への対応についてお伺いします。  長崎市の幼児誘拐殺害事件では、加害者の少年はアスペルガー症候群と診断されました。アスペルガー症候群は、二十年前から国内外で研究が進められている自閉症の一つですが、一般的には余り知られていないのではないかと思います。アスペルガー症候群は、知的発達におくれはありませんが、対人関係を結ぶ能力に欠け、その原因は個々の情報をまとめて全体の関係性を把握する脳の働きに障害があると言われております。その症状の特徴として視覚や聴覚が敏感で人と目を合わせられないとか、音程のずれが苦痛で合唱に参加できないといったものや、形やものの認識において特定の刺激に過敏な傾向があり、文章を読むと漢字の字形に見入って内容を理解することに注意が向かない、あるいは、ひとり言に聞こえるような独特の話し方などで彼らは変わり者とか反抗的と誤解されがちです。  日本では、一般的にはこのアスペルガー症候群は余り知られておらず、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されたり、障害に対して無関心な人からは厳しく叱責される、いじめに遭うなど、本人も親もつらい思いをしています。一方で、物事の細部に関心を持ち、その特性を才能として花開かせる人もいます。例えば数学界のノーベル賞と言われるフィールズ賞を三十八歳の若さで授賞したボーチャーズは、みずからがアスペルガー症候群であることを明らかにしています。こうした子供たちは、早いうちから、その症状や特性を認識され適正な指導がされれば、コミュニケーション能力をつけ能力を生かす機会を得ることができます。しかしながら、現在、こうした新たな障害に対する教員の基礎的な理解、ひいては指導上のノウハウが十分とは言いがたい状況にあると思います。  そこで、LD、ADHD、高機能自閉症などについて正しい理解による的確な指導のもとにその症状の軽減を図り、個々人の能力を伸ばしていく観点から、これらの障害に対する理解促進、指導力向上のための教員研修を早急に実施すべきであると考えます。  文部科学省では、今後の障害児教育のあり方について障害のある子供が通常学級に在籍した上で必要に応じて指導を受ける特別支援教室を設置するなど、その充実に向けた制度化を検討しています。この特別支援教育が制度化されれば、すべての教職員が軽度発達障害の子供と向かい合うことになります。このため、一部の教員が選択する専門研修としてではなく、すべての教員が正しい理解と指導ノウハウを習得するための研修や支援システムの構築が急務だと考えますが、教育長の所見を伺います。  次に、環境教育の推進についてお伺いします。  我が国では、長年の懸案であった環境保全活動・環境教育推進法が本年十月に施行され、環境教育が新たな段階を迎えようとしております。  私たち公明党は、党の重点政策にも環境教育の推進を掲げ、まさに環境の党として、これまで国会、地方議会を通じて環境教育の振興に力を入れて取り組んでまいりました。このたびの環境保全・環境教育推進法の法制化作業においても与党内の議論を常にリードしてまいりましたが、環境省によると、恒久的な環境教育推進法としては世界でも画期的な法律ということであります。  環境保全活動・環境教育推進法は、社会を構成する多様な主体がそれぞれ適切な役割を果たすことを基本理念とし、国、自治体はもとより、国民、民間団体等が互いに協力しながら、一体となって環境教育の基盤整備に努める責務をうたっております。我々が目指す循環型社会の構築のためにその基盤となるのは、一人一人の環境意識の高まりとその自覚に基づいた行動をいかに普遍化していくかであり、そのためには環境教育、環境学習を県民、事業者、学校など各主体が連携して推進していくことが必要となってまいります。  とりわけ、学校における環境教育は、多様化、深刻化する環境問題に主体的に対応できる次世代の県民を育成していく点で、その果たすべき役割は重要であります。環境問題への意識が高まりつつある現在、小中学校では総合的な学習の時間を活用し環境学習に取り組むところもふえてきているところでありますが、問題は、担当する教員自身の環境問題への理解度の違いや各学校の環境教育に対する取り組み姿勢などにより、子供たちへの教育内容に温度差が生じてはいないかということであります。このたびの環境保全活動・環境教育推進法の趣旨を踏まえますと、子供たちの基礎的な社会性を教育していく場である小中学校教育において、環境保全活動はこれからの社会を維持していく上で基本的なルールであり、社会の構成員たる者の責務であることの基本認識を、環境の大事さとすばらしさとともに、しっかりとひとしく子供たちに理解させる必要があると考えます。このため、子供たちみずからの体験を通じて自然の営みや恵みのすばらしさを学ぶ体験学習の機会提供や環境教育内容の一層の充実・拡充に向け、学校教員に対する環境教育をテーマとした研修機会を拡大し、教員自身の意識啓発、ひいては授業内容の充実を図るなど、学校現場においてよりよい環境教育が行われるための取り組みを推進していくことが必要と考えますが、教育長の所見を伺います。  次に、学校周辺の治安対策の取り組みについて質問します。  大阪府池田市の小学校における児童殺傷事件についてはまだ記憶に新しいところですが、こうした事件を踏まえて、学校現場では不審者対策に万全を期すためのさまざまな対策を講じています。しかしながら、ことしに入って全国的に小中高校生の女子が連れ去られるなどの事件が相次いでおり、本県においても、先般、呉の女子高生が逮捕監禁された事件が発生するなど、子供が犯罪の被害に遭うことについては社会的な不安が絶えない状況です。特に女の子を持つ家庭では、我が子がいつ拉致されるのではないかと不安を抱いておられるのではないかと推察いたします。  現在、県警では、緊急雇用創出基金を活用して犯罪多発地域において防犯パトロールを実施するなど、安全で安心なまちづくりの実現に向けた取り組みを積極的に展開されているところですが、子供たちが安全に学校生活を送れるということは保護者である県民にとって非常に重要なことであり、昨今のような犯罪の発生状況を踏まえれば、学校における取り組みのみならず、警察としても、これまで以上に学校とも連携し、学校周辺の治安対策に力を入れていくべきではないかと考えます。  そこで、現在、県民の関心が高まっている学校周辺の治安対策について今後どのような取り組みを展開する方針であるのか、警察本部長に伺います。  最後に、外見からはなかなか判断のつかない障害であるため、その問題が理解されにくいオストメイトの方々に対応するトイレの整備促進について質問いたします。  さまざまな病気や障害などが原因で腹部につくられた便や尿の排泄口のことを人工肛門、人工膀胱と言い、総称してストーマとも言います。このストーマがある人々、仲間がオストメイトと呼ばれ、有名な俳優さんもおられます。オストメイトの方々は全国で九万二千人おられると言われ、直腸がんや膀胱がんの増加や高齢化等を反映し、その比率は、ここ数年間で倍増していると言われております。また、はっきりとしたデータはありませんけれども、身体障害者手帳の交付数から県内には約三千人の方がいるのではないかと推測されます。  オストメイトの方々の大きな悩みに、特に外出の際、トイレに困るということがあります。オストメイトの皆さんは腹部にパウチ等の汚物をためる袋状の装具をつけています。この装具がいっぱいになると、近くのトイレを探してパウチにたまった汚物を捨て、パウチを水で洗い、再び装着するかパウチを交換します。その際、下半身を洗ったり、時には服を着がえる必要もあると聞いております。これがもしパウチが外れるとか破れる等のトラブルがあった場合は上半身も汚れてしまいます。そうなると、全身のシャワーや着がえが必要となりますし、広いスペースが必要であり長い時間がかかります。こうしたトラブルなどへの不安から長時間の外出がはばかられ、家の中に閉じこもりがちの方も多いと伺っております。外出に対して臆病になったり、トイレの心配をしたりしながら生活しているオストメイトの方々が安心して生活できる社会の実現こそが真のノーマライゼーションではないかと考えます。  大阪府では、今年度から福祉のまちづくり条例により、一定の用途・規模の建物についてオストメイト対応トイレの整備に努めるよう義務づけたところであります。そこで、オストメイトの方々に対する社会的理解が進み始めた今、本県においてもその現状を十分に把握し、オストメイト対応トイレの積極的・計画的な整備を推進していただきたいと考えますけれども、県当局の所見を伺います。本日は日本オストミー協会の方も傍聴席にお見えになっておられますので、県当局の前向きな答弁をお願いいたします。  なお、本日、追加提案がございました我々議員を含む特別職等の給与の減額措置につきましては、現在の厳しい財政状況の中で知事みずから報酬削減に取り組まれている状況にかんがみ、我々公明党・県民会議といたしましても妥当なものであるとの考えを表明いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 37 ◯議長(新田篤実君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 38 ◯知事(藤田雄山君) 田川議員の御質問にお答えをいたします。  県の重点施策分野における市町村の役割についてお尋ねがございました。  第四期実施計画については、県政中期ビジョンの目標である元気な広島県の実現に向け、産業、教育、子育て、環境、分権の五つの重点分野を基本に、現在、予算編成作業とも連携して具体的な施策や事業の検討を行っているところでございます。このビジョンが目指す元気な広島県づくりは、単に県だけでなし得るものではなく、市町村、民間企業、県民の皆様など、さまざまな方々と連携・分担して進めていかなければならないものと考えております。特に市町村については、住民に身近なサービスを総合的に担う基礎自治体として、これまで以上に地域の活性化や住民福祉の向上に自主的、主体的に取り組んでいただく必要があると考えております。重点五分野においても、子育てを支援する保健・福祉サービスの充実や地域の環境の保全など住民にかかわりの深い施策は、国や県の財政支援も活用して、市町村で地域の実情に応じ主体的に施策が展開されることを期待しております。  第四期実施計画は、県政中期ビジョンの総仕上げとなる計画でございます。元気な広島県の実現に向けて着実に施策を推進していく実効性あるプログラムにしたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 39 ◯議長(新田篤実君) 都市局長坂本孝之君。         【都市局長坂本孝之君登壇】 40 ◯都市局長(坂本孝之君) オストメイト対応のトイレ対策についてお答え申し上げます。  ストーマを装着されているオストメイトの正確な人数は把握しておりませんが、膀胱、直腸機能障害による身体障害者手帳を所持されている方々は、平成七年から平成十四年までの八年間で一・四倍に増加し、現在約三千人となっており、今後さらに増加するのではないかと考えております。オストメイトの方々が外出されたときに利用しやすいトイレの必要性は高くなっていると認識しております。こうしたことから、広島港宇品旅客ターミナルや広島国際フェリーポートにオストメイトの方々に対応できるトイレを整備してまいりました。また、千代田町と三和町で建設中の道の駅においても整備しているところでございます。  しかしながら、県内の既設の公共施設や民間の集客施設においてはほとんど整備されていない状況にあり、その早期整備を図る必要があると考えております。今後、県といたしましては、一定規模以上の公共施設においては積極的に整備するとともに、民間施設においてもその取り組みがなされるよう、広島県福祉のまちづくり条例に基づく整備基準の見直しを行い、普及・啓発に取り組んでまいります。 41 ◯議長(新田篤実君) 教育長常盤 豊君。         【教育長常盤 豊君登壇】 42 ◯教育長(常盤 豊君) 教育問題について、六点お尋ねをいただきました。  まず第一点、基礎・基本学力の定着に関して学校における取り組みの具体的成果についてお答えを申し上げます。  まず、計算や漢字の繰り返し学習につきましては、小学校ではほとんどすべての学校が、中学校では約八割の学校が実施しております。理解や習熟の程度に応じた指導も、旧学習指導要領の最終年度である平成十三年度と本年度を比較いたしますと、小学校では三五%が七七%に、中学校でも三八%が七八%になるなど、増加しております。また、児童生徒に対するアンケート調査の結果を見ますと、「授業がよくわかる」あるいは「これまで学習したことについてもっと学んでみたいことがある」と答えた児童生徒が昨年と比べて増加しております。  本県では、基礎・基本定着状況調査の実施、そして、各市町村や各学校ごとの結果の公表の取り組みを全国に先駆けて行っておりますが、このことによりまして各学校の意識は大きく変化し、それぞれの学校の課題に応じた指導改善が進められております。そして、その結果として、本年度の調査においてはすべての教科において通過率三〇%未満の児童生徒の数が減少し、また、通過率のばらつきの大きさを示す標準偏差が縮小するなど、基礎・基本の定着が進んだものと考えております。
     次に、さらなる授業改善の取り組みについてお答えを申し上げます。  御指摘のとおり、各学校が学力向上策を公表してお互いがそれを参考にするなど、競い合い、またはともに学び合いながら指導改善を進めることが重要であると考えております。昨年度、福山市や尾道市等の各学校では、この調査結果を踏まえて作成した指導改善計画をホームページで公表いたしましたが、本年度はさらに多くの学校が同様の取り組みをしております。また、高田・山県郡におきましては中学校数学の教育研究グループが研修会を開き、具体的な事例を持ち寄って協議をしたり教材を共有化したりするなどして、その結果、両郡内のほとんどの中学校で県平均通過率を上回るという成果を上げたところでございます。  県教育委員会といたしましては、本年度の調査報告書には成果を上げている学校の改善計画や市や町の教育委員会の取り組み事例を掲載するなどして、各学校における自主的な授業改善の取り組みの支援を進めているところでございます。今後は、すぐれた学習指導案や教材・教具をホームページで紹介したり、先進校が研修会で実践報告したりするなどして、各学校における授業改善が一層進むよう支援していく所存でございます。  次に、教員の資質向上についてお答えを申し上げます。  教育センターにおける専門研修の応募率は、平成十年度は三一・三%でしたが、平成十五年度には六四・一%と大幅に増加するなど、研修に積極的に取り組む機運が高まってきております。その一方で、研修に消極的な教員がいることも事実であり、教員一人一人の研修の受講実績を的確に把握するとともに、校長の指導・助言のもとに計画的に研修を受講させる必要があると考えております。このため、本年度、新たな人事評価制度の一環として自己申告による目標管理のシステムを導入しましたが、その中で個々の教員が研究・研修についての各年度ごとの目標を申告する仕組みとしております。今後とも、この仕組みを通じて研修への意欲を高めるとともに、計画的に研修を受講するよう指導してまいります。また、教員が長期的な視点に立って自分の将来像を描きながら自分の能力を計画的に伸ばしていくためには、御指摘のキャリアプランの作成が有効な方法であると考えております。当面、本年度から実施しております十年経験者研修の対象者に対し、研修終了後に今後の十年程度を見通した資質・能力の向上計画を作成させるよう検討しているところでございます。  次に、業務改善提案制度の創設についてでございます。  御指摘のように、本県の教育現場で不祥事が後を絶たないことはまことに残念でございます。再発防止のために、管理職員を初めとする職員一人一人の意識の改革が重要であると考えております。これまで本県では、平成十年に当時の文部省の是正指導を受け、中立性と公開性を二本柱と位置づけ是正に取り組んでまいりました。特に公開性については、「学校へ行こう週間」の実施による積極的な情報公開や教育長ホームページへの意見の広場の開設により、広く本県教育に対する意見を求めるなど、県民総参加による教育改革を進めているところでございます。今後、教育改革を一層確かなものとするためには、学校現場の実情や課題をきめ細かく把握した上での施策立案や事務処理がますます重要となってまいります。このため、これまでの取り組みを発展的に見直す中で、さらに事務執行の適正化を進めてまいりたいと考えております。  次に、特別支援教育への対応についてでございます。  小中学校においては障害児学級に在籍している知的障害、肢体不自由等の児童生徒への指導のほか、学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症等の児童生徒への対応が新たな課題となっております。こうした障害の原因や判断基準は明確ではございませんが、学習障害児等に対する指導方法としてスモールステップによる指導や、自信をつけさせたり、やる気を持たせることができる指導などが大きな効果を上げたことが報告されております。本県においても、これまで学習障害等を正しく理解し適切な指導をするため、啓発資料の配布や専門講座の開設などを行ってまいりましたが、今後は、より詳しい指導資料を県内全校に配布したりホームページに掲載するほか、初任者研修等での研修の機会を拡充し、より一層の理解・啓発の推進に努めてまいります。  また、支援体制については、本県では、平成十三年度から国の委嘱を受け、東広島市の小学校三校において学習障害の研究を進めてきました。その結果、校内委員会の設置など支援体制を整えることで児童生徒の実態を早期かつ的確に把握し、適切な指導ができるという成果が出ております。今年度からは東広島市及び黒瀬町の全小中学校三十五校に対象校を拡大するとともに、学習障害以外にも対象を広げ、教育、福祉、医療が一体となった総合的な支援体制の整備を図るためのモデル事業を実施しているところでございます。今後は、このモデル事業の成果や国における研究及び施策の動向を踏まえながら支援体制の整備を図ってまいります。  最後に、環境教育の推進についてお答えを申し上げます。  学校教育における環境教育は、現在、理科や総合的な学習の時間などを中心に多くの学校で行われております。県教育委員会では、こうした学校の取り組みを支援するために、総合的な学習の時間の充実を図るための指導資料などを作成、配布してまいりました。また、関係部局とも協力し、環境学習指導者ハンドブックなども作成しております。また、教員の指導力向上のために初任者研修や県立教育センターのサテライト研修において、環境学習に関する講座を実施しております。県内では、例えば大朝町立大朝小学校においては町が取り組む循環型社会を目指した菜の花エコプロジェクトと連携した環境学習を行うなど、特色ある取り組みも行われております。しかし一方では、空き缶回収や美化活動などの単なる体験にとどまっている状況も見受けられます。  県教育委員会といたしましては、このたび施行された、いわゆる環境教育推進法の趣旨を踏まえ、各学校の環境学習の充実を図るために、すぐれた取り組みをホームページで紹介するとともに、関係部局と連携し、研修の充実を図ることを検討してまいりたいと考えております。 43 ◯議長(新田篤実君) 警察本部長内山田邦夫君。         【警察本部長内山田邦夫君登壇】 44 ◯警察本部長(内山田邦夫君) 学校周辺の治安対策に関する御質問にお答えいたします。  議員御指摘のとおり、最近、子供が被害者となる事件が全国的に発生しており、子供を取り巻く環境は、昔と違って厳しいものとなっております。次世代を担う子供たちが安心して生活できる安全な社会をつくることは我々大人の責任であり、県民を挙げて取り組むべき重要課題であると認識しております。子供たちの安全を確保するための取り組みは、警察だけでなし得るものではなく、学校等の教育機関、保護者の方々などが相互に連携して初めて達成できるものと考えております。  その中で、警察としましては、登下校時の通学路における交通事故防止のための監視・誘導活動や重点警らのほかに、教育委員会や学校などと連携して子供たちに対する犯罪被害防止教室の開催、教員等に対する犯罪被害防止研修及び危機管理研修の実施、効果的な犯罪情報の発信などを実施しているところであります。また、昨年度の国費補助を得て、広島市西区庚午中学校区に子供緊急通報装置を整備し、さらに来年度も整備すべく検討しているほか、緊急雇用対策による防犯支援パトロール要員の学校周辺配置などについても継続して取り組んでいきたいと考えております。  今後の方針としましては、「減らそう犯罪」ひろしまアクション・プランに明記してありますとおり、県、市町村、県民等の連携のもとに安全な学校づくりと子供を守る取り組みを推進してまいりたいと考えております。 45 ◯議長(新田篤実君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時四十分散会 広島県議会...