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  1. 広島県議会 2002-09-05
    平成14年9月定例会(第5日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    2002年09月27日:平成14年9月定例会(第5日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十二分開議 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員五十七名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第七四号議案         至第二十六 報 第一九 号 3 ◯議長(檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、県第七四号議案 平成十四年度広島県一般会計補正予算から日程第二十六、報第一九号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。冨野井利明君。         【冨野井利明君登壇】 4 ◯冨野井利明君 私は、自由民主党広島県議会議員会の冨野井でございます。質問の機会をいただきましたことを議長を初め、議員各位に深く感謝しながら質問に入ります。  さて、今次定例県議会本会議の質問も、いよいよ本日で終わりとなりました。私は、初めに、今、国・地方を通じて最大の課題であります行財政改革と政治、政策のあり方について知事の御見解をお尋ねしたいと思います。そして、この質問を基調として、中山間地域対策、農業対策、芸術・文化の振興についてお尋ねいたします。  質問の第一は、行財政改革と政治、政策のあり方についてであります。  その一点目は、政治の理念、政策の基本における評価の基準についてお伺いいたします。  国・地方を通じて約六百九十兆円と言われる債務残高の中にあって、厳しい行財政改革は私も当然のことと認識はしているものでありますが、その検討の基本がすべて投資に対する効果・効率で評価されるべきものかどうか、改革の方向と政治の理念や政策のありようなどについて疑念を感じているものであります。国土・県土の均衡ある発展を図り、人々はどこに住んでも、そこに住むことの幸せを感じられる条件や環境を整備していくことが政治の要諦であると私は考えるのであります。しかしながら、最近においては行財政改革の理念や基本の方向が多面的となり、利便性の高いところに人々が集中し、過疎と過密は必然的に起こる問題であって、それを政治が均衡あるものに安定させていこうとするのではなく、農山村問題といえども、市場原理的な思想で考えるべきという論理が急激に大きくなりつつある現状の動向を容認することはできないと思うのであります。三年以上にわたる国土審議会の調査・審議を経て、平成十年三月に閣議決定された第五次全国総合開発計画においても、中山間地域等で地域社会の維持が困難となりつつあること等に対応して、国土の均衡ある発展を図るという基本方向のもとで地域特性を十分踏まえた効果的投資を推進する必要があると述べられております。  そこで、知事にお尋ねしたいのは、政治の理念、政策の基本は、このように常に効果・効率、市場原理的なものを評価の基準として判断されるべきものかどうかということであります。既に知事は、道路関係四公団の民営化、事業凍結等の問題についても、地方の実情を無視した方向づけであり、地方の切り捨てにつながるものであるといった趣旨のアピールを中四国サミットでも提案されて、私どもも意を強くしているところであり、重ねてお尋ねすることは若干執拗な感もありますが、県民が住みやすさを実感できる県土の整備、広島県づくりへの理念、政策の基本的な考え方について御見解をお伺いいたします。  二点目は、行政の民営化への動向についてお尋ねいたします。  行財政改革を源流とする時代の流れは、官から民への移行、すなわち規制緩和、廃止等による行政の体質改善と経済の活性化をねらいとして進む方向にあります。確かに現状における行政の守備範囲は広がり、ここまで行政が対応しなければならないのかという疑問の生じる事務事業も数多く目につくところであります。民間は、経営改革や体質改善について大胆かつ率直に実行できる特性を持つところであり、民間への移行による効果も大きく期待されるものであります。ただ、行政の役割と民間の役割については、双方がよって立つ基準がもともと対極にあるものであり、考えられるもののすべてを一方的に民営移管ということもできないと思いますし、効果・効率・採算性いかんにかかわらず、政治・政策として行政が取り組まなくてはならないものもあると思います。一方で、移管された民間でも社会的使命と責任の中で取り組まれるべきことも多いと思います。
     そこで、知事にお伺いしたいのは、今後、県行政の持つ事務事業の中で民営化への移行、民間委託といったことが次々と出てくると思うのでありますが、行政としての取り組みから外すことのできないもの、また、民間に移行した方がより効率的で期待できるものといった、大別して官民の分担の基準はどのようにあるべきか、また、官民双方の持ち味、特性等を生かしながら公共的、社会的要請にこたえていくといったことについて、重視されるべき要件にはどのようなことが挙げられるのか、あわせて御見解をお伺いいたします。  質問の第二は、中山間地域対策についてであります。  知事は、平成九年、県政の重要な政策の一つとして中山間地域振興対策を打ち出され、従来の過疎対策などとは異なる手法をもとに、モデル地域の選定と各種事業への取り組みの支援を推進されました。担当部局も、専任の中山間地域対策総室の設置などによる組織と、各関係部局を横断する、いわゆる全庁的な組織によって県政の中で幅の広い実効性のある取り組みで推進されたところであります。そして、結果として、すぐれた成果が見られたところであります。  ここで、その至近の例を引用して、政治・政策の検証が決して単純な数字の上での効果・効率で評価されるべきでないことを前提として主張しながら、質問したいと思います。  地域的な事例となりますが、双三郡作木村であります。県北・島根県境に位置する作木村は、地理的にも地形的にも典型的な過疎農山村でありました。農林業は低迷し、活力は年々失われ、生活を維持することも次第に困難さを増していたのであります。村の中から若者が消える、家が消える、そして集落が消えるといった崩壊の進む中で、過疎・高齢化の代表的な村として、ついには限界集落とまで評せられる状況になっていたのであります。その作木村が、平成九年、集落・生活拠点整備モデル事業の実施地域に選定され、これを起爆として大きく飛躍・発展することになったのであります。もちろん、モデル指定のみでなく、これによって県の各部局が積極的に支援に取り組んだことも効果を増大させたことにつながったのであります。まず、村自体がこれを契機に大きな意識改革のもとに、事業面でも村全体の道路交通の条件整備に取り組み、老人ホームの開設、パソコンを使った在宅健康管理システムを軸とした高齢者福祉対策、長い間の懸案でありました小学校の統合を核とした教育の充実、多彩な作目を導入した農畜産業の振興等が一斉に精力的に取り組まれ、限られた期間内に成果が出されたのであります。中でも、「中国太郎」と呼ばれ、常に水害と恐怖の対象でありました江の川の水を逆手にとったカヌー公園などが実現して、広く都市住民からも注目と利用が集まるほどとなり、「元気村作木」として見事によみがえったのであります。そして、住民は、ここに生きてよかった、暮らしやすさ、住みやさすを次第に実感しながら作木村を支えているのであります。これを見るときに、「日本一住みやすい県づくり」の施策の光る一端を見る感を深くするものであります。一つの政策がもたらした住民の意識改革、村の再生、そして県政への信頼の高まりなど、何で、どのように評価すべきものでありましょうか。単純に費用対効果、効率のみで算定評価できるものではないと思うのであります。  そこで、今後の問題でありますが、まだまだ県内には、このような中山間地域対策を渇望し、期待する地域が数多く存在し、課題を抱えたまま苦悩しているのであります。特に、市町村合併を前にして、末端神経とも例えられるこれらの地域への対策は、近い将来打ち切りになるのではないかと、関係地域の住民も町村も、ともに深刻な思いを抱えております。このような情勢を踏まえ、第一次は六年間と比較的短い期間でありましたが、ぜひ、いま一度、規模や内容は変わるとしても、集落・生活拠点整備モデル事業を復活、施策化されて、低迷する地域、集落の活力を呼び起こしていただきたいと思うのでありますが、いかがでありましょうか。今後の中山間地域振興方策の方向について知事の御所見をお伺いいたします。  同じような視点から質問の第三として、農業問題についてお尋ねいたします。  その一点目は、米政策の転換への対応についてであります。  「日本農業を国際社会の中においても生き残れるような足腰の強いものに改革しなければならない」とした昭和三十六年の農業基本法以来、このことは我が国の農業にとっても、農政にとっても宿業的な課題でありました。県内においても、集団化、法人化などによる規模拡大や一億円産地の育成、地産地消の活動など成果が定着し始めたところもありますが、まだまだ点としての存在であり、広島県農業として論ずる段階には至っていないところであります。こうした状況をどのように打開し、次の時代の広島県農業を構築していくべきか、これまでも機会あるごとに問いただし、意見を述べてまいりましたが、二十一世紀においても農業は持続的に、発展的に継続されていかなければならないとされながらも、現実は、引き続き低迷もしくは後退の傾向にあることを憂慮しているものであります。特に、昨今の農業をめぐる状況変化の中には、四十年余り続けられました米の生産調整を大転換し、過剰生産の抑制ということではなく、需要量を生産するという方式が今、国・農業団体ともに検討されているということが伝えられております。新しい施策に対してはどのような対応が必要となるのか、可能な限り早急に県としての対応と対策を打ち出す必要を感じるものでありますが、どのようなお考えをお持ちなのか、お伺いいたします。  農業問題の二点目は、農産物の安全性と生産コストについてであります。  最近における食料の輸入拡大の中で看過できないものに安全性の問題があります。国内の生産者には安全性第一の農業生産が要求され、生産者、消費者ともに顔の見える存在と信頼の中で身近な食の安全性と安定性が強く求められているのであります。質的には安全性について追求され、価格面では輸入農産物と同じ競争を要求される中にあって、農業者の戸惑いは大きくなってきておりますが、安全性とコスト面について農業者はどのような理解と認識を持って農業の現状と将来を見据えていけばよいのか、この矛盾したはざまでどう将来へ向かって腰を据えればよいのか、消費者の理解と認識をどう深めていくのか、その対策もあわせて御見解をお伺いいたします。  質問の最後は、国際的芸術文化拠点の整備についてであります。  昨年十二月、国は、文化芸術が人間に多くの恵沢をもたらすものであることにかんがみ、その振興に国全体として取り組むため、文化芸術振興基本法が制定されたところであります。この法律には、基本理念として、文化芸術活動を行う者の自主性・創造性の尊重、加えて文化芸術の鑑賞機会の整備や文化芸術に係る国際的な交流及び貢献の推進を図っていかなければならないことなどが高らかにうたわれております。そういった国の動きの中にあって、本県でも国際的な芸術文化の拠点づくりを目指し、広島の国際拠点性を高め、芸術・文化を通して広く世界の国々の平和と友好に貢献するという国際的芸術文化拠点整備構想が提言されました。その拠点性を高める一つの方策として、世界三大美術館の一つとして国際的にも高い評価を持つ美術品を収蔵するロシア・サンクトペテルブルグにあるエルミタージュ美術館の分館を誘致する計画を推進されようとしております。このことについては、県では既に実務協議などが始められているところであり、今ここで殊さらに質問する考えはありませんが、分館誘致に当たっての基本的なことについて、一点お尋ねいたします。  今、基本法が制定され、これまで国内では余り声高に語られなかった芸術・文化の振興が国民的な関心事となったことには、いろんな背景があると思いますが、その一つとしては、人類の文明の行方はどうなるのかといったことがあると考えます。つまり、急成長を遂げた経済は爛熟の時代に入り、やがては精神的荒廃の時代に入るのではないか、そうした人の命や人間としての尊厳が軽んじられていく時代風潮に対する深い憂慮が背景にあるのではないかと思うのであります。すぐれた芸術・文化に触れることは人間の感性を磨き、豊かな人間性をはぐくむことであり、金銭に換算できないものがあるとともに、それはそのまま県政の重要課題である教育の再建や自然環境保全等の施策の基調にもつながるものであると思います。広島県が芸術・文化、教育、環境、平和といった将来の課題に対する取り組みの先頭に立つことは、広島が国際的にも芸術・文化、平和の拠点として世界から尊敬され、信頼を寄せられることにつながると考えるものであります。  そこで、知事にお伺いいたします。芸術・文化を論ずるときにも、効果・効率、採算性といったことがまず最初の問題となるべきでありましょうか、すぐれた芸術・文化を育てることと採算性などについて、どのように整合を図り、どのような兼ね合いのもとに分館誘致問題に取り組まれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 6 ◯知事(藤田雄山君) 冨野井議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、政治の理念、政策の基本的考え方についてお尋ねがございました。  戦後、我が国の国土計画は昭和三十七年に策定された第一次全国総合開発計画以来、国土の均衡ある発展を基本的な考え方に据えてまいりました。この目標を実現するため、福祉や公共事業を初めとした多くの施策について国がその仕組みや基準を定め、国庫補助負担金などにより財源手当てを行いながら、全国一律の行政サービスの確保を目指してまいりました。しかし、このシステムは、一方で地方自治体が独自に地域経営に取り組んでいく意欲を弱め、国に依存するという体質を強めることとなりました。また、全国どこでも同じような施策や画一的な施設がつくられていったということも否定できません。このため、昨年六月に閣議決定された、いわゆる骨太方針では、個性ある地域の競争という考えが示されております。すなわち均衡ある発展の本来の考え方を生かすためにも、個性ある地域の発展、知恵と工夫の競争による地域の活性化を重視する方向へと転換していくことが求められているという考えであります。国による地方に対する広範な関与をなくし、地方が真に自立し、それぞれの地域の個性と特色を十分に発揮すること、また、お互いが知恵と工夫によって豊かな地域をつくっていくことが地方分権社会の実現と活力ある地域社会の創造につながるものであると、私も認識いたしております。しかしながら、地域がそれぞれ競い合い、発展を遂げていくためには、その前提として、高速道路など基幹的な社会資本の整備やナショナルミニマムの確保は国の責任において行われるべきであります。このため、現在国で議論されている道路特定財源や高速道路などの見直し、地方の実情を無視した地方交付税の縮減といった意見に対して、地方から毅然とした姿勢で反論していくとともに、三大都市圏へ人・もの・情報などが過度に集中することを是正していかなければなりません。国土の根幹をなす社会資本が国の責任において整備され、その上で地域や個性と特色を生かして知恵と工夫を競っていくことが二十一世紀の我が国の発展を支え、また、「日本で一番住みやすい生活県ひろしま」の実現につながるものと確信しており、その推進に全力で取り組んでまいります。  次に、中山間地域対策についてお尋ねがございました。  中山間地域の活性化を図り、そこに住む人が生き生きと暮らし、活力に満ちた豊かさが実感できる地域社会を実現することは、本県の将来を築くために欠かせない最重要課題の一つと認識いたしております。このため、これまでも集落・生活拠点整備モデル事業を初め、さまざまな事業を実施し、道路や上下水道、住宅、文化・教育施設などの生活基盤の整備、保健・医療・福祉施設や商業施設などの集積による中心集落の機能強化、観光交流拠点施設の整備や複数市町村の連携による交流のための広域ネットワークづくりなど、定住や交流促進のための環境整備を進めてまいりました。こうしたこれまでの中山間地域対策を通じて生まれた成果が、今後他の地域にも波及し、中山間地域全体に展開されることが重要であり、そのためには、ある程度長期的観点に立って取り組むことも必要ではないかと考えております。現在、県内の大半の地域において十年後の地域の将来を見据えた新しいまちづくり計画の策定が市町村合併の取り組みの中で進められております。県といたしましては、各地域における新しい計画づくりを通じて中山間地域の活性化が図られるよう積極的に支援してまいります。  次に、エルミタージュ美術館の分館誘致についてお尋ねがございました。  文化芸術振興基本法は、文化芸術の振興に関し、地域特性に応じた施策を実施する地方自治体の責務を定めており、御提言をいただいた国際的芸術文化拠点整備構想は、まさにこの理念に沿ったものであると理解いたしております。また、文化芸術の振興施策は本来採算性になじみにくい側面はございますが、行政が施策を実施する上では最小の経費で最大の効果を上げるための努力を免れるものではないと考えております。エルミタージュ美術館分館の整備につきましては、提言にもございましたように、広域的な集客が期待できること、言葉や民族を超えた相互理解と交流の場を提供すること、次世代を担う子供たちの豊かな人間性を育成することなど、サービスの対価として算定しがたい政策目的が想定されるのも事実であり、私の訪問時にも、ロシア側から今回のプロジェクトは世界平和の推進に寄与するものであるとの姿勢も示されました。したがいまして、費用対効果にあわせて、御指摘のように芸術・文化の振興、教育、国際理解、平和の推進といった観点も考慮し、判断してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 7 ◯議長(檜山俊宏君) 総務企画部長阪本博臣君。         【総務企画部長阪本博臣君登壇】 8 ◯総務企画部長(阪本博臣君) 行政の民営化についてお答えいたします。  国においては、安価で良質なサービスの提供を確保するために、民間でできるものは民間にゆだねるという基本原則を掲げて規制改革等に取り組まれております。県においても、基本的には民間で市場が形成され、供給可能な事業は民間にゆだねるべきものと考えておりますが、地域間の公平性やナショナルミニマムの確保などの観点から、引き続き行政が責任を持つべき事業もございます。具体的には、社会資本の整備などのように採算性のみにとらわれないで長期的かつ総合的な視点に立つべき事業については、民間委託やPFIなど効率的な執行方法にも配慮しながら、今後とも行政が中心となって担うべきものと考えております。一方、効率性等の観点から民間に移行すべき事業についても、その事業の公共的側面については民間においても十分に確保されるべきものと考えております。また、引き続き行政で担う事業についても、これまで以上に事業執行における効率性や透明性の確保が重要であると考えております。今後とも、こうした点に十分留意しながら行政と民間のよりよいパートナーシップを実現し、県民本位の効率的な行政を推進してまいります。 9 ◯議長(檜山俊宏君) 農林水産部長金丸康夫君。         【農林水産部長金丸康夫君登壇】 10 ◯農林水産部長(金丸康夫君) 米政策の転換への対応についてお答えいたします。  現在、国においては、米の生産調整を転作面積から生産数量の調整に移行させ、需要に見合った生産を行うための抜本的な米政策の見直しが検討されております。この見直しが実施されると、これまで以上に消費者が求める安くておいしい米づくりへの対応が重要となります。一方、本県の稲作経営は生産条件の不利な水田が多く、規模が零細なことに加え、高齢化による担い手不足が進行するなど、生産性の向上には多くの課題を抱えております。このため、県としては引き続き、生産性の高い集落農場型農業生産法人の育成・強化や適地適作による高品質米の生産拡大に努めるとともに、直まき栽培や植えつけ間隔を広くした栽培方法などの普及による生産コストの削減、大豆、麦、飼料用稲等の転作作物の定着拡大などを積極的に推進し、水田農業経営の確立を図ってまいります。  次に、農産物の安全性と生産コストについてお答えいたします。  消費者の食に対する安全志向が高まる中で農産物の安全性を確保するため、農薬の安全使用基準を遵守した生産を指導しております。生産者がこの基準を遵守することにより、消費者に安全な農産物が提供できるとともに、効率的な農薬の使用による生産コストの低減に加え、農作業の省力化にもつながっております。今後さらに関係機関と連携して、農薬の使用時期や回数など適正な使用について指導を徹底してまいります。  また、消費者に対しては、安全・安心な県内農産物に関する正しい理解が深められるよう、生産者名や栽培に関する情報の提供など生産者と消費者との連携を図ってまいります。なお、より付加価値の高い無農薬栽培や減農薬栽培に取り組む農家も増加してきており、このような栽培に積極的に取り組む農家には技術面での支援を強化してまいります。 11 ◯議長(檜山俊宏君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時七分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時二分開議 12 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員五十七名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。松浦幸男君。         【松浦幸男君登壇】 13 ◯松浦幸男君 自由民主党広島県議会議員会の松浦幸男でございます。今次定例会におきまして質問の機会を与えていただきましたことを心から感謝申し上げます。  それでは、早速質問に入らせていただきます。  質問の第一は、中小企業の金融の円滑化についてであります。  金融システムの信頼回復が、我が国経済にとって最重要課題となっておりますが、来年四月以降のペイオフ解禁を控えて健全化に向けた一層の努力が求められております。しかし、不良債権の処理や金融機関の自己資本比率を高めるなどの取り組みの過程で金融機関は融資先の選別を進めており、とりわけ中小企業に対しては貸し渋りや貸しはがしと言われる現象、企業の信用力に応じた金利の引き上げが行われるなど、資金供給は滞っており、中小企業は厳しい資金繰りが続いているのであります。一時は二百六十兆円を超えていた中小企業向け貸し出し残高が今では二百兆円割れ寸前となり、急速に減少しております。中小企業は、地域の経済的活力の源泉であります。健全で意欲のある中小企業を守り、育てていくためにも、中小企業への金融の円滑化を図ることは喫緊の課題であります。成長する企業もあれば、市場から退場を余儀なくされる企業もあるのは世の常でありますが、高い技術力を持って存在感を示す企業や順調に利益を出している企業までが画一的な基準によってその将来を否定されるようなことは極力食いとめなければなりません。金融システムの安定は国の真摯な取り組みによらなければなりませんが、中小企業に対するまさにセーフティーネットとなる金融支援は、県にとっても重要な責務であります。低利で使いやすい制度の構築はもとより、当面の厳しい状況においては必要な資金が確実に供給されるよう努めなければなりません。そこで、貸し渋りや貸しはがしなどにより現実に資金調達に苦しんでいる中小企業に対し、具体的にどのような支援をしていくのか、お尋ねいたします。  金融に関する二点目の質問は、設備資金の活用促進についてであります。  中小企業の設備資金の動向を信用保証協会の保証承諾状況で見ますと、平成元年から十三年度にかけて運転資金については、全国ベースで件数は一・三倍、金額で一・四倍に増加しているのに対して、設備資金は件数で二八%の減、金額では三五%減少しているのであります。バブル崩壊以降の長引く不況と先行き不安が解消されない中で、全体的には設備投資に対して消極的になっているわけでありますが、日銀の調査によれば、今年度の設備投資計画は、製造業のうち大企業では前年度比八・九%減であるのに対して、中小企業では一七・四%と大幅に減少しているのであります。経営の見通しがなかなか立ちがたい状況の中で設備投資が進まないことは、十分に理解できるところでありますが、一方で、近年我が国の国際競争力が低下している背景の一つに、設備機械の更新が進まないことがあると言われております。海外との競争にさらされ、厳しい経営環境ではありますが、設備投資の停滞は一層の競争力低下を招き、本県産業の再生の機会を奪うことにならないかと懸念するのであります。中小企業の経営状況や将来性を十分見きわめながら、設備投資を積極的に支援していくことが必要ではないでしょうか。金融機関の中には企業が購入した機械を担保に融資し、保証人をとらない仕組みを設けたところもありますが、こうした新しいスキームを工夫してはいかがかと思います。そういったことについて御検討いただき、設備資金の活用が進むよう対策を講じるべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  第二の質問は、即効性のある研究開発の推進についてであります。  本県産業の技術力を向上させ、持続的な成長・発展を図っていくためには、科学技術の振興が欠かすことのできないものであるとの認識から、平成十年に産業科学技術研究所を整備し、中長期的な観点に立った基礎的・先導的な研究開発に取り組んでこられたところであります。研究所設立から四年を経過し、再生医療分野の研究などで日本のみならず世界をリードする研究成果も生まれてきており、本県産業の新しい一面を開拓するのではと、県民の期待も高まっております。もとより、こうした息の長い研究に取り組む必要はありますが、現下の情勢を見れば、昨年策定された緊急産業・雇用対策において平成十六年度末までの約三年間で三万人の雇用機会を確保するという目標を掲げられたように、雇用創出と新たな産業づくりについて具体的な成果が急がれているのであります。研究開発も事業化に直結する即効性のあるテーマに取り組むことが求められております。経済産業省の来年度予算の概算要求を見ましても、研究開発のスタンスは基礎から応用へとシフトしており、何より即効性重視の姿勢がうかがわれるのであります。また、本県においても、TLOの設立に向けた検討が始まっておりますが、大学の基礎的な研究から生み出された成果を企業に円滑に移転する仕組みが整いつつある今、産業科学技術研究所におきましても、より実用化に軸足を置いた研究を推進することが今日的な使命と考えます。産業科学技術研究所における研究開発のあり方について知事はどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。  質問の第三は、ベンチャー企業の育成と新たな産業の創出についてであります。  経済に活力を生むのは、新たな産業・企業の絶えざる創出であります。海外に移転したり、産業構造の転換が進み、空洞化した部分にかわるものとして、ベンチャー企業の育成と新産業の創出が求められております。ベンチャー企業の育成については、平成八年に公的投資事業組合を設立したほか、融資制度や助成制度などにより積極的に取り組まれているところでありますが、ベンチャー企業にとって一つの目標が株式の公開であるとすれば、その点では本県のベンチャー育成対策は道半ばと言わざるを得ません。米国のように個人投資家がベンチャー企業を支えるという風土を持たない我が国においては、一定の成功事例を積み重ねるまでは官が積極的な役割を果たすことが必要であり、リスクを伴う投資についても、県民の理解を求めながら公的資金の活用をより一層進めていくべきだと考えます。また、ベンチャー企業の育成に当たっては、こうした資金面での支援とともに、販路開拓・マーケティングの支援が重要であります。商社や証券会社等の機関投資家とベンチャー企業の出会いの場として、昨年度開設した「ひろしまベンチャー交流サロン」は、この二つの面での支援を通じてベンチャー企業を育てていこうとするものであり、着実に成果も出つつあると聞いております。今後、より大きな成果につなげていくためにベンチャー企業の育成にどう取り組もうとされているのか、これからの施策の展開についてもお伺いいたします。  次に、環境関連産業の育成対策についてお伺いいたします。  新たに創出すべき産業の分野としては、IT、医療・福祉、生活文化、バイオテクノロジーなど多くの分野が候補に挙げられておりますが、中でも、環境関連産業に今大きな注目が集まっております。例えば、世界的には地球温暖化防止が大きな課題となっており、日本もこの六月に批准した京都議定書の発効が目前となる中、二酸化炭素の排出権を取引する動きが活発化するなど、二酸化炭素の削減につながる技術は大きなビジネスチャンスを生むと言われております。また、我が国では廃棄物の削減が急務となっており、リサイクルや減量化への取り組みが家庭や企業にも求められております。こうした分野での技術開発やビジネスプランの創造は環境問題への社会的な要請にこたえるとともに、産業として将来大きな位置を占めることが期待されているのであります。今年度創設した「ひろしま産業創生研究補助金」では、情報や医療・福祉、環境など六分野を対象としておりましたが、採択された十三件のうち、実に八件が環境をテーマとした研究であり、企業の関心の強さと力の入れようがうかがえる結果となっております。そこで、知事は本県における環境関連産業の育成についてどのように取り組まれようとしているのか、お伺いいたします。  質問の第四は、企業誘致の推進と産業人材の育成対策についてであります。  本県産業の再生を図る上で、企業誘致は重要な施策の柱であり、知事もこれまで積極的に取り組む姿勢を示してこられました。しかし、企業誘致を取り巻く状況は厳しさを増しております。我が国全体の工場立地件数がピーク時の四分の一に減少する中、本県では平成十二年度に企業立地優遇制度や県営産業団地の分譲促進策を大幅に拡充し、企業立地が大きく進みました。しかし、その後、他県でも手厚い優遇策を講じてきたため、その効果は一時的なものにとどまろうとしております。優遇制度の充実については、より魅力的なものとなるよう、さらなる見直しをしていかなければなりませんが、制度の優位性を他県と争うのは際限がありません。優遇制度のみに頼るのではなく、本県の特性や本来持っている魅力自体を高めていく努力や企業誘致の方法に工夫を凝らし効果的な活動を行うことが、一方で必要であると考えます。昨年、外国企業の誘致方策の調査で訪れた横浜市では、優遇制度は月並みでありましたが、立地から操業後の事業展開に至るまで、来日する役職員の住居のあっせんや事業活動に伴う関係機関などの調整や手続についてきめ細かく相談や支援に応じることで立地企業から大きな信頼を得ていることに、企業誘致の一つのあり方を見る思いでありました。広島県には広島県らしい、また、誘致する企業に応じた誘致の方法があるのではないかという思いを強くいたしました。また、企業誘致はこれまで、電気機械器具製造業や研究機能など、どちらかといえば本県にとって集積の少ない部分を補い、産業構造を変えていく手段として大きな役割を担ってきました。しかし、空洞化が進み、もはや国内に立地する産業が限られる状況のもとで、どんな業種が立地の可能性が高いのかを見きわめる時期に来ているように感じます。本県の立地環境に合った企業をターゲットにするという視点も加味すれば実績も上がるものと考えます。そこで、知事はどのような戦略で企業誘致に取り組もうとされているのか、御所見をお伺いいたします。  さて、企業誘致を推進する上で、魅力ある環境をつくることが重要であることは言うまでもありません。それは、既に県内にある事業所についても同様であります。このため、平成十一年から「ものづくり広島リノベーション事業」を実施し、県内企業のさまざまなニーズを吸い上げ施策に反映させるよう努められているところでありますが、企業からの要望内容を見ますと、道路や港湾など物流基盤の整備に関するものが多いほか、人材育成や教育に関するものが目立っております。これは、企業が将来に向かって事業活動を支える人材の確保に不安を抱くと同時に、強い関心を持っているからではないかと考えます。  そこで、産業人材の育成対策について伺います。明治期、そして戦後の奇跡と言われた日本の高度経済成長を支えたのは、勤勉で優秀な労働力でありました。しかし、それが今崩れつつあります。この春、県内の高等学校卒業者の就職率は八四・四%で、統計をとり始めて以来の最低を記録しました。来春卒業予定者の採用選考が既に始まっておりますが、昨年以上に厳しい状況であります。景気の低迷と雇用情勢悪化が背景にあることは申すまでもありませんが、企業が高校卒業者では戦力不足と判断している面があるのではないでしょうか。かつての日経連が実施した高校新卒者の採用に関するアンケート調査によりますと、高卒者のコミュニケーション能力に不満を持つ企業は三割強、基本的な生活態度、言葉遣い、マナーでは四割もの企業が不満を持っているという結果が出ております。また、企業は内部で時間をかけて人材を養成することよりも、即戦力となる人材を採用する方向に変わりつつあり、大学卒等の高学歴人材に採用をシフトさせております。このようなことから、企業は高校採用の枠を狭め、二〇〇二年七月末時点における全国の高校生への求人は十一万五千人余りと、十年前に比べて十分の一以下に激減しているのであります。また、高校卒業後、いわゆるフリーターや全く職業につかないことに対して、生徒自身の抵抗感が小さくなっていることも指摘されております。こうした傾向が強まれば、近い将来、人材が枯渇していくことが懸念されるのであります。人材のないところに企業の成り立っていく道理はありません。将来の産業人材の育成に行政としても本気で取り組む必要があります。高等学校においても、卒業生の就職率を向上させ、県内企業に人材を供給していくためには、能力アップや職業観の育成、より高い専門的能力の獲得に力を入れなければなりません。学校内だけで限界があれば、大学や職業能力開発機関と連携した取り組みがあってもいいと考えます。高等学校における産業人材の育成対策にどう取り組まれるのか、教育長にお尋ねいたします。  また、事業主等がその従業員に職業訓練を行う施設として認定職業訓練校があります。最近の訓練実績を見ますと、訓練期間はおおむね六カ月以下の比較的短期のものは訓練生の数がほぼ横ばいでありますが、主に高等学校の新規学卒者を対象に一ないし二年かけて行う普通課程訓練は、この二年間で約四割も訓練生が減少しているのであります。このため、中には三十年以上続いた訓練校を休校したところもあると聞いております。こうした背景には長引く不況による新規採用の抑制、企業に時間をかけて訓練を行う資金的、人的余裕がなくなっていることなどがあると考えますが、職種に特有の技能や技術を継承し、必要な人材を確保する上で、認定職業訓練校の役割は大きなものがあります。そこで、県は認定職業訓練校の支援に今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。  次に、中心市街地活性化対策についてでありますけれども、店舗の大型化・郊外化など商業の構造が大きく変化し、これまで商業活動の中心であった市街地において後継者難から空き店舗が増加するなど、商業機能の空洞化が進んでおります。こうした状況を受けて、平成十一年七月に中心市街地の活性化を総合的かつ一体的に推進することを目的として中心市街地活性化法が施行され、ちょうど四年が経過いたしております。この間の取り組みを見ますと、県内の市を中心に活性化基本計画の策定を進め、今年度に計画策定を予定しているものを含めると、十市六町となっております。しかし、実際の事業計画とも言えるタウン・マネジメント・オーガニゼーション構想を作成し、まちづくり機関であるTMOを整備しているのは五市三町にとどまっており、なおかつ活性化のためのハード及びソフトの事業を具体的に実施していく段階まではなかなか進んでいないのが現状であります。活性化対策が進まない理由としては、有効な対策が見つけがたいことや事業の中心となる商工会議所や商店街にとって事業費の負担が大きいこと、市町村も財政状況が厳しく負担能力に限りがあることなどから、思い切った対策が打てないでいるというのが実情であると思われます。しかし、中心市街地における商業の空洞化は地域全体の活力低下をもたらす要因ともなることから、何より、個々の商店や商店街が魅力ある店づくり、商店街づくりによる集客力を高める努力をすると同時に、市町村を含めた地域全体での積極的な取り組みが求められているのであります。そして、中心市街地の商業活性化は県内市町村に共通する課題であります。県は、TMO及び市町村の積極的な取り組みをどのように促し、支援していこうとされているのか、お伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 14 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 15 ◯知事(藤田雄山君) 松浦議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、産業科学技術研究所における研究開発のあり方についてお尋ねがございました。  産業科学技術研究所は、産業の高度化と新産業創出のための産学官による共同研究の拠点として、基礎的・先導的な課題に取り組んでまいりました。本年度、文部科学省で採択された知的クラスター創成事業におきましても、将来の新しい産業の集積を目標にライフサイエンス分野での研究開発を進めていくことといたしております。一方で、国際競争の激化や雇用労働情勢など本県を取り巻く厳しい状況を考慮いたしますと、産学官連携の推進により、実用化に軸足を置いた研究開発に取り組むことが重要であると考えております。このため、今年度から科学技術振興基金を活用し、即効性のある新たな研究開発プロジェクトを開始することといたしました。公募の結果、早期の事業化が期待され、地元企業の多数の参画が得られました自動車関連分野と環境関連分野の二つのテーマが採択されたところでございます。今後とも、本県の将来を見据えた中・長期的な視点からの研究開発を進めるとともに、時代の要請に応じた即効性の高い研究開発にも積極的に取り組んでまいります。  次に、ベンチャー企業の育成についてのお尋ねがございました。  本県産業の再生を図るためには、新市場や成長分野に果敢にチャレンジするベンチャー企業の育成が重要であると認識いたしております。これまで、公的資金による研究開発支援や投資・融資あるいは事業パートナーとの出会いの場である「ひろしまベンチャー交流サロン」の開催など、企業の成長段階に応じた各種の支援を行ってまいりました。こうした中で将来性のあるベンチャー企業も育ってきておりますが、長期にわたる景気の低迷や株式市況の悪化などを反映し、株式公開などには至っていないのが現状でございます。今後は、成長が見込まれ、意欲のあるベンチャー企業に対して重点的な支援を行い、新産業創出の起爆剤となるような成功事例を生み出すことが必要でございます。このため、中小企業・ベンチャー総合支援センターにおいて有望な企業を抽出し、各分野の専門家が中心となって技術・経営からマーケティングに至るまでの計画的かつ一貫した支援を行うこととしております。また、ベンチャー企業に対するさまざまな支援活動や個人投資家の資金を活用する投資企業の設立など民間の新たな動きもあり、これらとも連携しながらベンチャー企業の育成に努めてまいりたいと考えております。  次に、企業誘致戦略についてのお尋ねがございました。  本県では、これまで経済変動に柔軟に対応できる産業構造を構築するため、企業立地優遇制度などの拡充を図りながら、先端技術産業や試験研究施設などの誘致に積極的に取り組んでまいりました。こうした中で最近ではエルピーダ・メモリ、シャープ三原工場、日東電工の実用技術研究所などの立地をいただきましたが、景気の低迷や企業活動の国際化により、企業の投資環境は依然として厳しい状況にございます。  今後の企業誘致の戦略といたしましては、地元企業の幅広いものづくり技術の集積、知的クラスター創成事業など産学官の連携による共同研究開発の進展、ビジネスマッチング事業による国内外の技術シーズの導入促進などの本県のすぐれた立地環境を生かして企業誘致を進めることが重要であると認識いたしております。具体的には、環境や福祉関連などの新規成長産業、産学連携による研究成果を活用し、事業化を図るもの、あるいは技術シーズによる業務提携などをもとに事業展開するものなど、研究開発型企業やベンチャー企業を中心とした誘致活動を展開してまいります。また、企業ニーズへの対応はワンストップサービスの強化などきめ細かい支援が重要であることから、市町村との連携を強化し、県を挙げて新産業の創出につながる企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 16 ◯議長(檜山俊宏君) 商工労働部長玉川博幸君。         【商工労働部長玉川博幸君登壇】 17 ◯商工労働部長(玉川博幸君) 五点についてお答えいたします。  まず、中小企業に対する金融支援についてお答えを申し上げます。  中小企業を取り巻く資金調達環境が依然として厳しい状況の中で、金融面でのセーフティーネット対策の充実は重要な課題であると考えております。このため、県費預託融資制度において売り上げが減少している中小企業を対象に、引き続き償還期間の延長措置を実施いたしますとともに、緊急経営基盤強化資金の融資対象要件を緩和したところでございます。また、健全に営んでいるにもかかわらず、御指摘の、いわゆる貸しはがしにより借入先金融機関の変更を余儀なくされた中小企業につきましても、経営環境変化対策資金の融資対象として追加するなど制度を充実いたしました。さらに、信用保証協会と金融機関に対しましては、県費預託融資制度の利用の促進と個々の企業の実情に応じた弾力的できめ細かな対応を要請したところでございます。今後とも、これらの融資制度の積極的な活用を図り、健全で意欲のある中小企業の金融の円滑化に努めてまいります。  次に、中小企業に対する設備資金の活用促進についてでございます。  景気の低迷が続く中で中小企業の設備投資意欲は依然として低調であり、県費預託融資制度等の設備資金の利用が減少しております。このため、本年度、県費預託融資制度について、貸出利率を引き下げ、融資限度額を拡大いたしました。また、高度化資金貸付制度においても貸出利率の大幅な引き下げを行い、利用の促進を図ったところでございます。さらに、小規模企業者等設備導入資金につきましては、昨年度から設備貸与制度のリース料の引き下げや担保基準の見直しを行うなど、利用条件を緩和しております。機械設備など動産への担保設定につきましては、高度化資金貸し付けや信用保証協会の信用保証においても実施した例はございますが、担保管理など実効面から十分な機能を発揮できないという問題もあり、その活用は進んでおりません。融資制度の見直しについて、現在さまざまな観点から検討を進めており、今後とも中小企業の設備資金の活用を促進するため、積極的なPRに努めますとともに、制度の改善を図ってまいりたいと考えております。  次に、環境関連産業の育成についてお答えいたします。  近年、環境保全に向けた技術開発や環境調和型製品が幅広い分野で求められており、環境関連産業の育成は本県経済の活性化にとって極めて重要であると考えております。このため、環境関連産業の創出に向けた推進協議会を設立し、参加企業による共同研究を推進するほか、育成プログラムを取りまとめ、資金、技術、販路など各企業が抱える課題に対応することとしております。また、未利用エネルギーの活用に向けた研究テーマにも取り組んでまいります。具体には、ひろしま産業創生研究補助金の活用や企業から提案されましたテーマに基づく技術交流会の実施、環境機器展への共同出展などを行い、事業化に向けた課題の解決を図ることとしております。さらに、福山市箕沖地区をモデル地域として未利用エネルギーを活用した地域熱供給システムのビジョンを策定し、エネルギー分野における多様な事業化研究を推進してまいります。今後とも、国や関係機関等と連携を深めながら環境関連産業の育成に向けて積極的な取り組みを進めたいと考えております。  次に、認定職業訓練校の支援についてでございます。  事業主が雇用している労働者に対して行う認定職業訓練には、新規学卒の採用者を対象に基礎的な知識・技能を習得させる普通課程と、在職者の技能向上を目的とする短期課程がございます。本県には認定職業訓練校が現在四十九校あり、その多くは中小企業事業主が単独または共同で運営されております。これらの訓練校では溶接やクレーン操作等の造船関連や、とび、かわら、塗装等の建設関連のほか、和裁、園芸などの訓練がなされており、産業を支える労働者の育成に大きな役割を果たしております。しかしながら、企業が景気の低迷により採用を控えていることや、有資格者等の即戦力となる人材を求める傾向があることなどから、訓練生の数が減少しており、現在、建設関連を中心に十五校が休校しております。こうした中小企業事業主などが行う認定職業訓練に対しては、従来から運営費の助成や訓練給付金による支援を行っております。今後は、認定職業訓練校相互の連携強化に努めますとともに、公共職業訓練校の職員の派遣や技能情報の提供などにより認定職業訓練校の支援に取り組んでまいります。  最後に、中心市街地の活性化についてお答えを申し上げます。  中心市街地の活性化につきましては、中心市街地活性化法に基づきまして、まず市町村が基本計画を作成し、次にまちづくり機関でございますTMO等が事業構想や具体的な事業計画を作成することとなっております。県では、市町村やTMO等に対応する総合的な窓口として関係部局で構成する連絡協議会を設置し、基本計画や事業計画の作成に関する助言などを行っております。また、TMOや商店街が行うカラー舗装、街路灯の整備、関係者の合意形成、空き店舗の活用などハード・ソフト両面にわたる事業への助成など、さまざまな取り組みに対して支援を行っているところでございます。今後とも、市町村やTMO等が行う基本計画等の作成・見直しや具体の事業実施に関し、各種支援制度や先進事例の情報提供など適切な助言を行い、地域の創意工夫を生かした事業展開が図られますよう積極的な支援に努めてまいります。 18 ◯議長(檜山俊宏君) 教育長常盤 豊君。         【教育長常盤 豊君登壇】 19 ◯教育長(常盤 豊君) 高等学校における人材育成についてお答え申し上げます。  高等学校において本県の産業を支える優秀な人材を育成するためには、産業界の意見を十分に聞きながら、その要望も踏まえて教育を行っていくことが必要であると考えております。文部科学省の設置した就職問題に関する検討会議が一昨年、全国の企業六百五社を対象に行った調査によりますと、高校教育に対する要望として多くの企業が挙げたものに、「意欲態度や職業観の育成」あるいは「協調性やコミュニケーション能力の育成」があります。また、同じ調査において、高校を卒業して就職した者が高校時代にもっとやっておけばよかったと思う事柄としては、「職業科目の勉強や職業資格の取得」、「自分がやりたい職業を見つけること」、「社会人としての言葉遣いやマナー」などが挙げられております。こうした点については、本県の産業界からもほぼ同様の指摘がなされております。こうしたことから産業人材の育成に当たっては、まず高等学校在学中にしっかりとした職業観を育成することが重要であります。そして、そのためには生徒が実際の職場で現実の仕事を体験する、いわゆるインターンシップが有効であると考えております。今後、就職を希望する生徒全員がインターンシップに参加するよう学校を指導するとともに、受け入れ企業の情報をインターネット上で学校に提供いたします。  次に、基本的な生活態度やコミュニケーション能力でありますが、この点については、あいさつ指導の徹底、言葉の教育の充実を最重要課題の一つとして位置づけ、小中高校を問わず指導の充実を求めております。特に就職を目指す高校生に対しては、社会人としての言葉遣いやマナーなどの指導を徹底してまいります。さらに、専門的な職業能力の育成については、来年度から高等学校でも新学習指導要領が実施されますので、それを契機に資格取得に直結した科目や実習科目を多く取り入れるなど、教育課程を改善いたします。さらに、大学等学校外の機関の教育力の活用については、例えば、現在、西条農業高等学校が広島大学や広島工業大学との間で行っている連携の事例などを一つのモデルとして、他の学校の取り組みを促進してまいります。また、専門高校の拠点化や総合技術高校などの新しいタイプの専門高校を設置することについても、県立高等学校の再編整備とあわせて、今後順次進めてまいります。 20 ◯議長(檜山俊宏君) 引き続いて質問を行います。山田利明君。         【山田利明君登壇】 21 ◯山田利明君 自由民主党広島県議会議員会の山田利明でございます。今次定例会も四日間にわたりいろいろな角度から県政の抱える主要な課題について質疑が展開されてまいりましたが、締めくくりの質問といたしまして、私は、あえていま一度、広島県の中枢性の向上を強く訴えたいと思うのであります。  我々は今、明治維新、戦後改革に続く第三の改革──「新世紀維新」と呼ばれる歴史的転換期のただ中にあって、構造改革の嵐が吹き荒れる荒波の中をこぎ進んでいます。しかし、今から百年以上前の明治維新の時代を生き抜いた先人たちは、現在とは比較にならない未知と不安の中で新しい日本を築いてきたに違いありません。彼らは、みずからの視点に立って事象を取捨選択し、新しい国家の目標を掲げ、これを達成していったのですが、そのしたたかさ、強さ、先見性は我々が今最も必要としているものかもしれません。第二の改革である戦後改革の時代、新しい広島県を導かれた大原知事は初めて県の長期総合計画「生産県の道」を策定され、その基本目標として掲げられた「消費県より生産県へ」、「県民所得の五〇%増加」は、本県発展の礎となりました。そして、「新世紀維新」という節目の今、大原知事のお孫さんである藤田知事が県政のかじ取り役を担われているところでありますが、本県が中四国の発展をリードするかなめの役割を果たしていくことができるよう、そのリーダーシップに強く期待したいと思っております。  去る六月に策定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二」では、経済活性化戦略のうち地域力戦略について、大都市が国際競争力を持ち、地方では個性ある発展を遂げるよう各地域の潜在的な経済力を最大限に発揮させ、知恵と工夫の競争により地域経済を活性化するものとされています。そのための四つの柱として構造改革特区の導入や国際競争力のある大都市の再生、特色ある地方都市の再生、地域産業の活性化が挙げられており、八月末に全国自治体などから提出された構造改革特区の提案は、地方分権時代における新たな地域間競争の幕あけと言うべきものと思います。広島は、中国・四国地方における広域国際交流圏や高次都市機能の集積拠点である「中枢拠点都市圏」として位置づけられ、長きにわたり、国土政策の観点からブロックの拠点にふさわしいグローバルゲートとしての空港・港湾、ブロック内外との連携を強化する高速道路の重点投資が行われてまいりました。市町村合併の進展の先に実現するであろう道州制が目前に迫った今、国土政策の枠組みの中で重点投資が行われてきた広島は、果たして中四国州の州都にふさわしい機能を十分備えているのかが問われるのではないでしょうか。ここで私が問題提起したいのは、これまで重点投資の対象であったことに我々は安穏として、これにこたえていくための地域における仕組みづくりを十分行ってきたと言えるのか、地方分権時代における真の意味での地域間競争に抗していく気構えが本当にあるのかということであります。  そこで、質問の第一は、構造改革のもとでの道路網整備についてであります。  今、構造改革の嵐の中で、国は従来の道路整備の方針を抜本的に見直そうとしており、道路関係四公団の民営化推進委員会の中間整理では、民営化の実現前に高速道路の施行命令の全面執行について凍結・規格の見直しを含む再検討を行うとされており、県内の施行命令区間における事業の実施も危ぶまれる状況が出てまいりました。中四国ブロックにおける広島の州都機能強化のためには、中四国地域連携軸の一部をなす中国横断自動車道尾道松江線の早期整備は重要な意義があります。尾道松江線は既に全線に施行命令が出されているところであり、その整備により、中枢都市広島市からの二時間交通圏、広島空港からの二時間交通圏が松江、出雲方面に拡大されるなど、州都機能強化のための交通ネットワークを形成する上で欠かすことのできない重要な路線と位置づけられます。さらに、しまなみ海道と連携して本県東部地域における振興を図る地域連携軸として、沿線地域においてはインターチェンジ周辺を中心に県民公園や農業公園などを初めとする観光・交流施設などの整備を計画的に進めているほか、重要港湾福山港や尾道糸崎港の国際港湾物流機能との連携・活用を目指した物流拠点施設の整備も着々と進んでおります。地方自治体の地域活性化にかける悲願達成のためにも、また、広島の州都機能強化の上からも、本路線の整備が凍結されることなど、あってはならないことと考えます。構造改革という厳しい情勢のもと公共投資の削減が続く中で、尾道松江線を初めとする高規格幹線道路、さらには地域高規格道路から幹線道路、地域幹線道路などに至るまで人・もの・情報が行き交う道路ネットワークを目指して策定された広島県新道路整備計画の実現に向けて、今後どのような方針で臨まれようとしているのか、御所見をお伺いします。  質問の第二は、中四国ブロックの地域拠点空港である広島空港の今後の展開であります。
     広島空港は、新しい全国総合開発計画において中四国のグローバルゲートに位置づけられ、広島の州都機能を形成する上でも欠かすことのできない中四国ブロックの拠点空港であります。平成十二年度には滑走路三千メートル化が完成し、国内線九路線、国際線六路線が就航しておりましたが、昨年度は鹿児島線が運休し、今年度下期からは宮崎線、石垣線が運休予定となり、国内線は六路線の就航のみとなってしまいました。この要因は、広島西飛行場から同一路線が就航したことによる運休であり、結果的に広島空港の国内航空ネットワークの弱体化、ひいては国内航空ネットワークを活用した国際線におけるリージョナルハブ機能の弱体化を招いております。また、西飛行場の利用者は毎年度十万人程度と低迷し、運営収支は毎年度四億円から五億円の赤字を出し、それを県と広島市が折半して補てんしている状況にある中、広島市は九月定例会において、広島西飛行場のあり方に大きな影響を持つ広島南道路建設について、沈埋方式が橋梁方式より事業費が少なくなったと答弁されています。広島都市圏の活性化を考える上での最大の課題に対し、沈埋方式が望ましいという方向を示され、都市交通網の整備の面では一歩前進したのではないかと思うとともに、出島の国際海上コンテナターミナルとのアクセス道路としてなど、広島都市圏にぜひとも必要となる一般街路部の整備も視野に入れて早期の整備を図ることを強く要望するところであります。一方、広島空港については、国がみずから設置・管理する第二種空港である広島空港を第七次空港整備七カ年計画において中四国唯一の地域拠点空港とし、全国総合開発計画にも中四国ブロックのグローバルゲートとして位置づけ、滑走路の三千メートル化など拠点空港にふさわしい重点投資に取り組んでいます。念願であったCATa・計器着陸装置の高度化についても来年度事業化の概算要求がされております。私が問題提起したいのは、このような国の重点投資をむだにしないため、これにこたえていくための地域の仕組みづくりが十分できているのかということであります。広島空港開港十年目を迎え、いま一度、広島空港と広島西飛行場の機能分担について再検討することが必要と考えますが、知事の御見解をお伺いします。  質問の第三は、中核国際港湾広島港の振興についてであります。  広島港は中四国では唯一の中核国際港湾に位置づけられており、中枢国際港湾である東京、大阪、神戸、博多港などを補完する国際海上コンテナターミナルを配置する港湾として、その振興・整備が図られてまいりました。いよいよ来年三月には出島地区に中四国ブロックでは初めてのマイナス十四メートル岸壁を備えた国際海上コンテナターミルが供用開始される予定であります。ようやく最新鋭のコンテナターミナルの整備によって中核国際港湾としての態様が整ってきたところでありますが、今後は、ポートサービス機能の強化のため、港湾利用コストの低廉化を図るとともに、CIQ体制を一層充実し、港湾間の激化する競争に打ち勝っていかねばなりません。その第一弾として、来年三月の供用開始に合わせて広島港の港湾使用料を低減化するとともに、五年間の期限限定で、さらに減免措置を行うこととされたのは、港湾利用のトータルコストを低減化する上で適切なものであり、英断であると高く評価しております。今回の措置によって、広島港は博多、神戸、水島、徳山下松港における使用料を下回ることになり、今後のポートセールスの成果に大いに期待するところであります。港間の競争は、すなわち地域間競争であります。港湾のハード・ソフト両面からの利用しやすさが競争力となるのであります。使用料減免以外の面で今後どのような港湾競争力の強化を進めようとしているのか、お伺いいたします。  質問の第四は、県庁舎の整備についてであります。  中四国ブロックの州都機能のあり方について述べてまいりましたが、県庁舎は将来的には州政府庁舎となる可能性を有しているとの前提に立った上で検討を進めることも必要かと考えます。知事は二月定例会において、県庁舎を移転整備して現在地に今まで以上のにぎわいが創出できれば、広島市中心部の活性化や経済効果が期待できるから、現時点では広島大学本部跡地が有力であるとの一定の方針を示されたところであります。県庁舎の移転整備に伴う広島市中心部における新たな高次都市機能の集積は、中四国ブロック全体に提供し得る広域的なサービス機能の強化につながり、中枢機能の向上に結びつくものでありますが、何より県庁舎そのものが将来の州政府庁舎へと発展していく可能性があることから、構想から実行へと思い切って踏み出す時期に来ているのではないでしょうか。そこで、現在地の活用方策の検討など県庁舎の移転整備に向けた現在の取り組み状況についてお伺いいたします。  質問の最後は、教育問題についてであります。  本県の中枢性の向上を図り、「元気な広島県」を実現するのも、それをなすのは人であり、究極的には人材の育成、すなわち教育の再生が肝要であります。先般、国立教育政策研究所の調査に、教員の八割が教育改革のペースが速過ぎて、じっくりと取り組む余裕をなくしていると考えているとのことでしたが、これで改革が停滞しているとすればゆゆしきことであります。教育改革に待ったはないのであります。今自覚しなければならないのは、教育の転換期、大改革期であり、これまで以上に教員の力量の真価が問われているのだということであります。辰野前教育長は、平成十年の文部省の是正指導を教育改革断行の好機として積年の課題に積極果敢に挑み、是正の徹底と教育改革に邁進されました。昨年七月に本県教育のかじ取りを引き継がれた常盤教育長は、県民総参加の教育改革や本県教育改革の象徴となる併設型中高一貫教育校の開校準備など、是正から改革へと積極的な取り組みを進められております。こうした本県教育の再生に向けた改革の歩みをとめてはなりません。新たな「教育県ひろしま」の創造に向け、さらに前進しなくてはならないと考えますが、教育長の決意のほどをお伺いいたします。  質問の終わりに当たり、本定例会において展開された空港周辺の施設整備のあり方に関する質問について、私の思いを述べたいと思います。  この質問について、思い出すのが五十年前の広島における平和大通り建設に関して、途方もない事業費や広大な土地を要すること、また、平和に対する思いなどさまざまな論議があったことを思い起こさせました。当時、平和大通りの幅員を百メートルとするか、五十メートルとするかで市議会、市民の間で相当な論争があったのですが、結局百メートルとされ、現在、百万都市広島にふさわしい都市の骨格が形成されたのであります。この選択が正しかったことは万人が認めるところではないでしょうか。このように、大規模プロジェクトは五十年、百年の大計で考えるべきであり、空港を含めた周辺地域全体におけるにぎわいや魅力の創出のためのプロジェクトも同様であると考えます。このたびのフォレストヒルズガーデンの整備は、空港周辺を取り巻くさまざまな環境変化の中で試行錯誤を重ね、多くの方の知恵を集めた創意工夫の結集と聞いております。民間整備の断念から公設に、管理運営者への備品整備、アメリカチームのコンセプトの導入など新たな手法によって整備されたこの施設は、拠点空港である広島空港に新たな魅力を生み出したいと、不確実な事態にあって、このプロジェクトに取り組んだ人々の時代の扉を開く勇気によってなし遂げられたプロジェクトであります。このプロジェクトこそがあすの広島を創造するために不可欠との思いで進めていても、将来が見きわめにくい時代であり、さまざまな論議が出ることも承知しております。しかし、建設中ならともかく、四月に完成し、既に二万人の県民の方々に喜んで利用していただいている施設であり、我々議会も、このプロジェクトを何年にもわたり予算審議し、決算審査もし、認定しているのであります。私も、長い議員生活の中、この問題に関して本定例会におけるいささかのむなしさを感じたものであります。空港周辺整備が今後の県政を左右する重要なプロジェクトであることを否定する議員はおられないでしょう。我々議会に籍を置く者は、「木を見て森を見ない」、このような狭い視野にとらわれてはならず、大局的見地に立って、この施設が所期の目的を達成できるよう責任を持って育てることが今最も求められているのではないでしょうか。活力ある、あすの広島を願いつつ質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 22 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 23 ◯知事(藤田雄山君) 山田議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、広島県新道路整備計画の実現についてお尋ねがございました。  安全で安心して暮らすことができる元気な広島県を実現するとともに、本県の中枢性の向上を図るためには、尾道松江線などの地域内外を連携する高規格道路や都市部の渋滞対策、市町村合併を支援する道路など道路網の整備が極めて重要な課題と認識いたしております。このため、平成十二年度に平成二十二年度を目標年次とする広島県新道路整備計画を策定し、道路網の整備を計画的に推進しているところでございます。現在、国においては今後の高速道路の整備について凍結を含めて再検討することなど、地方の実情や意見を踏まえない議論が進められており、極めて遺憾なものと考えております。また、本年度の公共投資関連予算の対前年度比一〇%削減に引き続き、来年度予算においても三%の削減方針が示されるなど、道路整備をめぐる環境は極めて厳しい状況にございます。このため、政府を初め各方面に、国の責任による尾道松江線など高速道路の早期整備や地方の道路財源の確保などについて私自身先頭に立って、あるいは知事会等で連携して緊急アピール等を行ってきたところでございます。今後とも、あらゆる機会をとらえて関係機関に働きかけるとともに、厳しい財政状況の中ではありますが、新道路整備計画に基づき、「選択と集中」による効果的な道路整備を進め、広島空港二時間圏域や高速インター二十分交通圏域の拡大などを図り、元気な広島県の基礎づくりに努めてまいります。  次に、広島空港と広島西飛行場の機能分担についてお尋ねがございました。  県といたしましては、これまで広島空港は国際線や国内の主要幹線が就航する中四国の地域拠点空港として、広島西飛行場は中四国などの近距離を中心とするコミューターが就航する飛行場として、それぞれ機能分担が図られるよう取り組んでまいりました。しかしながら、開港十周年を迎えようとしている現在、広島西飛行場については、年間の利用者が十万人程度と低迷するとともに、就航路線が広島空港と同一路線にシフトする傾向が顕著になってきております。一方、現在、広島市においては広島西飛行場の現機能の維持を前提として、広島南道路・太田川渡河部の工法の検討がなされております。こうした状況を踏まえますと、今後、広島市からこの問題についての考え方が示された段階で詳細に内容を伺い、南道路の工法検討などとあわせ、両空港の機能分担のあり方について検討してまいりたいと考えております。  次に、県庁舎の移転整備に向けた取り組み状況についてお尋ねがございました。  県庁舎の整備につきましては、現在、広島大学本部跡地への移転整備の前提となる諸課題の解決に取り組んでいるところでございます。まず、課題の一つであります現在地の売却及び活用による新たなにぎわいの創出につきましては、その可能性を見きわめるため、現在地の開発プロジェクト案を公募したいと考えております。この公募に当たっては、都市型集客機能や先端的業務機能等の集積により新たなにぎわいを創出する具体的な提案を広く民間に求めるとともに、できるだけ幅広い提案を得るため、現在地売却のほか、土地の証券化などの提案も対象としたいと考えております。また、旧理学部一号館の撤去や東千田公園の移設などの課題につきましては、いずれも県と広島市が協調して取り組むべき課題であり、その解決に向け、広島市と連携をとりながら協議・調整を行っております。今後とも、県庁舎の移転整備に向けてさまざまな課題解決に努力してまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 24 ◯議長(檜山俊宏君) 空港港湾局長須野原 豊君。         【空港港湾局長須野原 豊君登壇】 25 ◯空港港湾局長(須野原 豊君) 広島港の競争力強化についての御質問にお答えいたします。  港湾の競争力を強化するためには、ハード・ソフト両面から使いやすい港づくりの施策を総合的に推進する必要があると考えております。このため、港湾使用料の低減化とともに、水先人、タグボートの配置基準の見直しなどの規制緩和、入出港手続の簡素化に向けた電子申請システムの拡充、迅速な通関手続のためのCIQ体制の充実などを進め、これまで以上に積極的なポートセールス活動を行うこととしております。特にポートセールスにつきましては、県内の主要荷主に対しまして、輸送コストの低減化や輸送時間の短縮など県内港利用の優位性を提案し、広島港利用貨物の増加に努めていくこととしております。また、船会社に対しましては、貨物集荷の可能性を具体的に示しながら、東南アジアや中国航路などの誘致に向けた取り組みを強化してまいります。さらに、今後は物流や貿易に精通した人材の育成や組織体制の強化とともに、貨物集荷や航路誘致のための新たな施策の構築などが必要と考えております。こうした施策を着実に推進し、名実ともに中核国際港湾にふさわしい広島港を目指してまいります。 26 ◯議長(檜山俊宏君) 教育長常盤 豊君。         【教育長常盤 豊君登壇】 27 ◯教育長(常盤 豊君) 新たな「教育県ひろしま」の創造についてお答え申し上げます。  今年度は、小中学校において新学習指導要領が実施され、教科書が新しくなる、総合的な学習が本格的に始まる、通知表もいわゆる絶対評価になる、また、完全学校週五日制のもとで教員や子供たちの生活スタイルも変わるなど、教育の一大転換期にあります。これらの変化に対して、改革のペースが速いと受けとめる向きもあるようですが、改革の基本的な内容は既に平成十年度に告示された新学習指導要領で示されていたものであり、このことを見越して組織的・計画的に準備を進めてきた学校では、変化に着実に対応しております。こうした学校では、むしろ改革が意欲的な教育実践を行っていく上での原動力となっておりますので、やはり改革を進め、校長を中心とした組織運営体制を整備していくことが急務であると考えております。  また、本県では、この三年間に他県に例のない是正指導に取り組んできましたが、それに区切りがつくと間もなく、さらに今度は改革が始まったととらえている向きもあるようです。しかしながら、是正と改革とはそのように断絶した別個のものではありません。是正指導の基本的な考え方はそのまま教育改革にも通じるものであります。例えば、先般実施した基礎・基本定着状況調査について、結果の公表や授業の改善計画の作成を各学校に求めています。これは、教育改革の施策ではありますが、一方で私たちが是正指導の過程で重視してきた学校運営の公開性や組織力を重視する取り組みの延長線上にあるものであります。このように両者は密接に関連しますので、今後とも、是正指導で学んだものを大いに生かしながら教育改革を進めてまいりたいと考えております。  そして、今、教育改革を進める上で私たちが何よりも大切にしなければならないのは、改革の機運であります。短期間で是正をなし遂げつつある本県教育界の力や勢いをとどめることなく、新たな「教育県ひろしま」の創造へとつなげていかなければなりません。教育委員会といたしましては、是正指導の徹底、教育改革の推進に今後とも邁進する決意であります。その実現のためには、「ひろしま教育の日」を初めとして県民総参加の取り組みが不可欠であると考えておりますので、引き続き県民の皆様の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 28 ◯議長(檜山俊宏君) これをもって質問を終結いたします。  お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、県第九四号議案 広島県教育委員会委員の任命の同意については、この際、委員会への審査の付託を省略し、直ちに本会議において議決するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 29 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。  それでは、県第九四号議案 広島県教育委員会委員の任命の同意についてを採決いたします。本案は、原案に同意するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 30 ◯議長(檜山俊宏君) 起立総員であります。よって、本案は原案に同意するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         普通会計決算特別委員会の設置 31 ◯議長(檜山俊宏君) 次に、お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、平成十三年度広島県歳入歳出決算認定の件については、委員十五人をもって構成する普通会計決算特別委員会を設置し、これに審査を付託の上、議会閉会中の継続審査とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 32 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         普通会計決算特別委員会委員の選任 33 ◯議長(檜山俊宏君) それでは、ただいまの決定により、直ちに委員会条例第五条の規定に基づき、普通会計決算特別委員会委員の選任を行います。  まず、選任する委員の氏名を書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                        普通会計決算特別委員会委員                              児   玉       浩  君                              岡   本   信 一 郎  君                              中   本   隆   志  君                              浅   野   洋   二  君                              芝           清  君                              辻       恒   雄  君                              道   上       侑  君                              沖   井       修  君                              城   戸   常   太  君                              多   賀   五   朗  君                              林       正   夫  君                              窪   田   泰   三  君                              大   山   広   司  君                              蒲   原   敏   博  君                              木   曽   真 理 行  君 34 ◯議長(檜山俊宏君) お諮りいたします。ただいま朗読いたしました十五人の諸君を、普通会計決算特別委員会委員に指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 35 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、普通会計決算特別委員会委員は、指名のとおり選任するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         普通会計決算委員会委員長並びに副委員長の選任 36 ◯議長(檜山俊宏君) 続いて、委員会条例第七条の規定に基づき、普通会計決算特別委員会委員長並びに副委員長の選任を行います。  お諮りいたします。                        委員長に                              窪   田   泰   三  君                        副委員長は二人とし、副委員長に                              多   賀   五   朗  君                              中   本   隆   志  君 を指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 37 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、普通会計決算特別委員会委員長並びに副委員長は、いずれも指名のとおり選任するに決しました。  この場合、普通会計決算特別委員長を御紹介いたします。窪田泰三君。         【窪田泰三君登壇】 38 ◯窪田泰三君 ただいま、普通会計決算特別委員長に御選任をいただきまして、まことに光栄に存じますとともに、その責任の重大さを痛感いたしております。  御承知のように、平成十三年度の一般会計及び特別会計の歳出決算額は一兆三千六百億円余となっておりますが、県当局におかれましては、極めて厳しい財政状況の中、財源の重点配分、経費の節減・合理化に努めながら、事業の効率的執行に取り組まれたところでございます。  こうした予算執行や行政効果等につきまして、委員各位並びに関係当局の御協力を賜りながら、審査に万全を尽くし、今後の県政に反映できるよう精力的に職務を遂行する所存でございます。関係各位の格段の御支援をお願い申し上げまして、まことに簡単ではございますが、就任のごあいさつとさせていただきます。(拍手)              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         企業会計決算特別委員会の設置 39 ◯議長(檜山俊宏君) 続いて、お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、平成十三年度広島県公営企業決算認定の件については、委員十五人をもって構成する企業会計決算特別委員会を設置し、これに審査を付託の上、議会閉会中の継続審査とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 40 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         企業会計決算特別委員会委員の選任 41 ◯議長(檜山俊宏君) それでは、ただいまの決定により、直ちに委員会条例第五条の規定に基づき、企業会計決算特別委員会委員の選任を行います。  まず、選任する委員の氏名を書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                        企業会計決算特別委員会委員                              下   原   康   充  君                              宮       政   利  君                              門   田   峻   徳  君                              砂   原   克   規  君                              坪   川   禮   巳  君                              田   辺   直   史  君
                                 犬   童   英   徳  君                              平   末   富   彦  君                              神   川   正   紀  君                              石   田   幹   雄  君                              山   尾   英   三  君                              箱   上   恵   吾  君                              平   田   修   己  君                              新   田   篤   実  君                              安   井   耕   造  君 42 ◯議長(檜山俊宏君) お諮りいたします。ただいま朗読いたしました十五人の諸君を、企業会計決算特別委員会委員に指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 43 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、企業会計決算特別委員会委員は、指名のとおり選任するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         企業会計決算特別委員会委員長並びに副委員長の選任 44 ◯議長(檜山俊宏君) 続いて、委員会条例第七条の規定に基づき、企業会計決算特別委員会委員長並びに副委員長の選任を行います。  お諮りいたします。                        委員長に                              平   田   修   己  君                        副委員長に                              宮       政   利  君 を指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 45 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、企業会計決算特別委員会委員長並びに副委員長は、いずれも指名のとおり選任するに決しました。  この場合、企業会計決算特別委員長を御紹介いたします。平田修己君。         【平田修己君登壇】 46 ◯平田修己君 ただいま、企業会計決算特別委員長に御選任をいただきまして、まことに光栄に存じますとともに、その責任の重大さを痛感いたしております。  御承知のとおり、病院事業、土地造成事業など五事業から成る本県の公営企業は、公共性と経済性を原則としてその経営が図られているところであります。経営を取り巻く環境は大変厳しくなっております。  委員各位並びに関係当局の御協力のもとに、審査に万全を尽くしてまいる所存であります。今後の公営企業経営に反映できるよう精力的にその職務を遂行いたす所存でもございます。関係各位の温かい御指導と御協力をお願い申し上げ、まことに簡単ではございますが、就任のごあいさつといたします。(拍手) 47 ◯議長(檜山俊宏君) その他の各案については、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。議案付託表は後刻お手元に配付いたします。  この場合、お諮りいたします。九月三十日から十月二日までは、委員会審査のため、本会議は休会とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 48 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。  次回の本会議は十月三日午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時二十一分散会 広島県議会...