ツイート シェア
  1. 広島県議会 1999-02-07
    平成11年2月定例会(第7日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    1999年02月23日:平成11年2月定例会(第7日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十四分開議 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員五十八名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第一号議案         至第 八十 報第四号 3 ◯議長(檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成十一年度広島県一般会計予算から日程第八十、報第四号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。道上 侑君。         【道上 侑君登壇】 4 ◯道上 侑君 私は、自由民主党広島県議会議員団の道上でございます。今次定例会におきまして質問の機会を与えていただき、議長を初め、議員の皆さん方に心から感謝を申し上げます。  私は、今日、県政の中で最も重要な課題地域は農山漁村だと思うのであります。つきましては、これらに関する諸問題を中心に質問をさせていただきます。中山間地域が果たす県土の保全や水源涵養などの公益的機能は、県民の生命、財産や豊かな暮らしを守る役割を果たしているのであります。この重要な役割を次の世代に引き継ぐことが、今、我々に課せられた使命でもあります。しかしながら、この地域は過疎化、高齢化などの多くの課題を抱えており、その解決に向けた県当局の積極的な対応に期待し、質問に入らせていただきます。  質問の第一は、今なお人口流出などが続く過疎対策についてでありますが、過疎対策ほど古くて、かつ今日的な行政課題はないと私は考えております。昭和四十五年に過疎地域対策緊急措置法が制定され、今日まで三十年近くが経過をしようといたしております。また、昭和四十四年に制定された第二次全国総合開発計画にも、既に過密過疎問題や地域格差の解消が挙げられております。それ以来、現在まで三つの特別措置法の制定が行われ、また、国、地方を挙げて全国で五十兆円に上る過疎対策事業を実施いたしてまいりました。しかし、残念ながら、いまだ根本的な解決の糸口を見出せないばかりか、かえって新たな課題を抱えるに至っているのであります。現在も、全国の過疎地域市町村において、平成二年から七年の間には五%近くの人口減少となり、特に二十歳から二十四歳代の人口は一貫して四〇%前後の流出が続いております。この結果、高齢化の進行が深刻化しており、六十五歳以上の人口が、現在既に四人に一人の割合にも上っております。さらに、国土庁の資料によりますと、二〇一五年には、この構成比が三人に一人に跳ね上がろうと予測されているのであります。また、この同じ二〇一五年には、日本全体の高齢者比率が現在の過疎地域の割合と同じ四人に一人になるとも予測されております。今日の過疎地域は、十五年から二十年後の日本社会である、私はこう考えるのであります。そこで、知事にお伺いいたしますが、今日まで実施されてきた過疎対策についての成果と課題をお聞かせいただきたいのであります。  次に、過疎地域活性化特別措置法後の新たな過疎対策についてであります。過疎対策がまだまだ重要な問題を抱える中で、平成十一年度末には、現行の過疎地域活性化特別措置法が失効しようとしております。過疎が抱える現状とその延長線上にある我が国の将来を考えると、新規立法措置と過疎対策の一層の充実が不可欠であります。しかし、一方で大都市地域の財政難が深刻化したことなどを背景に、都市と地方をめぐって財源配分や政策のあり方を見直すべきだとする議論が出始めております。都市と過疎地域や中山間地域は、車の両輪のように双方の活性化がなければ県、ひいては国全体の豊かな発展を望むことはできないのであります。とりわけ、五十四と多くの過疎市町村を抱える我が県にとって、過疎対策は県勢活性化の鍵を握る政策であります。本県議会の九月定例会におきましても、過疎地域振興のための法的措置についての意見書を採択したところであります。新たな過疎対策の立法措置に向けて、過疎地域の代表県としても、積極的な取り組みを展開していく必要があると考えますが、新たな過疎対策法の制定に向けての基本的な考え方について知事はどのようにお考えか、御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、平成九年、専管組織を設置され、知事が重点課題として取り組まれております中山間地域対策についてお伺いいたします。豊かな自然や日本固有の風土と伝統を守り続け、農林水産業の担い手である中山間地域が、集落単位で次第に崩壊していくさまは美しい日本のそのものが失われていくことであります。しかも、一度失われると、それを復元することはほぼ不可能に近いと思えるのであります。地域社会の構成単位として集落を崩壊から守っていくことが、三十年前から変わらず過疎地域や中山間地域対策の基本であると私は考えております。知事は、平成九年に打ち出された集落・生活拠点整備モデル事業は、その目標がこの集落と役場などのある基幹的集落とを一体かつ計画的に整備するための対策を、県と市町村が連携して進めようというものでありました。中山間地域対策の基本的な問題に立ち返るという大きな意義を感じ、この新しい事業に対し、市町村や地域住民から大きな期待が寄せられたところであります。しかし、平成十年度に選定されたモデル地区は、五地区のうち四地区が共同申請による広域連携型となっており、集落対策というよりも、広域行政の推進という色彩を強く感じております。中山間地域の市町村が置かれている財政の現状や行政需要を考えると、事業の共同化・広域化は避けて通れない課題であるとは思いますが、集落対策という視点が薄れてきたのではないかと危惧されるのであります。また、平成十一年度から、このモデル地区について新たな地域選定が休止されました。県の施策では重点項目に挙げられながら、具体的な事業や県の体制は少しずつ後退しているのではないかと懸念する声が出始めております。ついては、中山間地域活性化対策に対する今後の推進方策を明らかにしていただきたいのであります。  二点目は、中山間地域における福祉の推進についてであります。まず、中山間地域の在宅福祉サービスについてお伺いいたします。先般、県が公表されました平成十年度在宅高齢者基本調査によりますと、中山間地域の市町村の大半が、在宅で過ごされる高齢者の割合が人口の二五%を超え、そのうち三十六町村が既に三〇%を超える状態になっております。今後、ますます中山間地域の高齢化は進展するとともに、在宅の高齢者は増加をし、地域における福祉ニーズや介護ニーズは増大するものと考えます。このような中、平成十二年四月から在宅介護に重点を置く介護保険制度が導入されますが、中山間地域では介護従事者の不足が懸念されるとともに、在宅福祉サービス分野への民間事業者の参入の見込みも余り望めません。県では、こうした状況を勘案され、モデル事業して、三次市と双三郡、庄原市と比婆郡の二つの地域において農協による在宅福祉サービスを実施されているところであります。知事の積極的な支援を大いに評価するところでありますが、今後、このモデル事業の成果をどのように活用されようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、社会福祉協議会に対する支援についてお伺いいたします。私は、今後の少子・高齢社会における多様な福祉ニーズを中山間地域において、公益的な立場から中心的に担っていかなければならないのは、地域の社会福祉協議会ではないかと考えております。社会福祉協議会は、福祉サービスの拠点、ボランティア活動の拠点、高齢者や障害者の生きがい活動の拠点、そして子育て支援の拠点として、中山間地域なればこそ、きめ細かく住民ニーズをくみ取った活動が可能なのであります。このような中、今年度から県内十カ所の社会福祉協議会で実施されている「地域ふれあいサロン」は、新たな社会福祉協議会の事業展開のあり方を示す先鞭となるものであります。その成果に大いに期待するものでありますが、そこで、中山間地域における地域福祉の担い手として、今後、重要な役割を果たすべき社会福祉協議会に対し、県としてどのような支援を考えておられるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、中山間地域を初めとする地域社会の活性化に向けた公共事業の執行についてであります。県経済の活性化を図るため、昨年来、大型の経済対策が講じられ、平成十年度の公共事業の最終予算額は三千六百億円に上っております。これは、県内七十三町村の当初予算を合計した額を四百億円も上回る規模であります。この予算が、県内景気の浮揚に効果を発揮することを期待いたしているのでありますが、しかし、具体的に予算の内容を見ますと、補助公共事業の予算のみが大幅に増額され、単独公共事業予算のみが低く抑えられていることは残念であります。特に、補正予算編成に当たって、事業促進効果の高い事業や大規模事業など、県の将来発展に資する事業を中心に予算が組まれており、補助公共の事業発注が、どうしても都市部や沿岸部に集中しかねません。経済対策は、県内各地にあまねく効果が及んで、初めて実効が上がるものであります。地域に密着し、県内企業の受注確保に直接結びつくよう公共事業の執行に対する配慮を望む声が強く寄せられているのであります。また、単独事業は、地域からきめ細かい事業要望にこたえるとともに、補助公共事業を補完し、事業効果を高めようという役割も果たすものでありますが、平成十一年度当初予算においては、二年連続で一〇%の削減が行われております。財政状況が厳しい中、効率的財政運営のために、国の補助金を最大限活用するという考え方も理解できますが、中山間地域など県内各地域の経済活性化を図るためには、単独公共事業費の確保や補助公共事業費の配分の工夫が必要であると考えます。そこで、平成十一年度の公共事業の執行に当たって、県内各地域の経済活性化を図るため、どのように進められようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
     中山間地域問題の最後に、中山間地域研究センターについてであります。中山間地域がさまざまな課題を抱える中、この課題を解決するためには行政、研究機関、大学、企業など連携をいたし、総合的な調査研究体制の整備が必要であると考えております。現在、本県では、県立の三大学の連携ビジョンを検討されていますが、幸い教育研究機関の連携として中山間地域対策にも重点的に取り組まれると聞いており、この検討を通して県立大学を中心とする中山間地域研究センターの整備が、一日も早く実現されるよう強く要望をいたします。  次に、農林水産業対策についてお尋ねをいたします。いよいよ二十一世紀の農業の進路を決める新しい基本法が、今国会で成立する見通しとなっております。その原案であります農政改革大綱は、今までの生産拡大やコスト低減の一辺倒から、農業・農村の持つ公益的、多面的機能を評価し、その支援への大転換が示されております。また、努力目標として、自給率の策定も力強く思っております。この基本法が、一刻も早く制定され、農業の衰退に歯どめをかけ、農業再生のたいまつとなることを期待をいたし、質問に入らせていただきます。  質問の第一は、農地の維持・保全対策についてであります。農村地域、とりわけ中山間地域は、生産、自然、景観、文化など貴重な地域資源を有しており、地域住民のみならず都市住民に対しても、欠くことのできない多様な機能を担っております。しかし、過疎化・高齢化の進行による担い手の減少などにより、中山間地域の主要な資源である農地は、県が予想した以上に荒廃、減少を続けてまいっております。最近では、圃場整備が行われた水田においても、管理が行き届かず荒廃している状況が一部で見受けられるようになってまいっておりますが、このことは、広島県農水産業発展構想において、平成十二年の農地面積を六万七千八百ヘクタールと見込んでいましたが、既に平成九年において、これを一千三百ヘクタールも下回る六万六千五百ヘクタールまで減少いたしてまいっているのであります。県は、棚田地域水と土保全基金を造成し、棚田の保全対策なども実施していますが、現状の金利では大きな効果が見込めません。今後、さらに農地の荒廃が進行すれば、食料生産や県土・自然環境の保全などに重大な影響を及ぼすと考えます。ついては、こうした農地の荒廃や減少に歯どめをかけ、維持・保全することは、農村地域、都市地域双方の住民にとって重要な課題であると思いますが、農地の維持・保全対策について知事の御所見をお伺いいたしたいのであります。  質問の第二は、広島牛の生産振興対策についてであります。本県は、古くから肉用牛の生産県で、県北を中心に熱心に改良、飼育に努力を積み重ねておられます。しかしながら、平成三年から輸入自由化、また、これに続くガット交渉では、関税率五〇%が三八・五%まで順次引き下げられることにより、低価格の輸入牛肉は平成九年度、国内消費の六四%を占めるに至り、国内産和牛肉の低迷につながっております。こうした和牛肉の低迷は、子牛価格にも反映され、輸入自由化が始まった当時、一頭四十四万円したものが、現在は三十二万円前後で推移しております。この子牛価格は、全国の主要家畜市場の中でも下位に位置し、他県の肥育農家に貢献するばかりであり、生産者は広島牛の将来に大きな不安を抱いております。広島牛の特徴は、発育増体がよく、性質温順で飼育しやすいのでありますが、高級肉とされるきめ細かな脂肪の入りがいま一歩であることです。広島牛の特徴を残し、より高品質の広島牛をつくることが大切と考えます。県は、輸入自由化以降、バイオ技術等の先端技術を活用して肉質の改良に力を入れておられますが、その現状と今後の改良の方向について知事の御所見をお伺いいたしたいのであります。  質問の第三は、環境保全型農業の推進についてであります。農業の営みが公益的・多面的機能を発揮し、そしてこれにつながっていることが評価されつつあります。反面、農業の生産活動は、化学肥料や農薬の不適切な使用、家畜ふん尿の不適切な処理などにより農業用水の汚染、河川・湖沼等の富栄養化、地下水の汚染など、環境に対して負荷を与えているという報告もあります。先日、世界の食糧問題をテーマとしたNHKの特集番組を見ていますと、インドパンジャブ州の農地の現状を紹介しておりました。この地方は、一九六〇年代に、アメリカの支援を受けまして「緑の改革」と言われた食糧増産に取り組み、多くの化学肥料とかんがいによって二倍の収益を得ることができたのでありますが、その結果は、化学肥料に含まれる成分のうち、作物に必要な成分のみが吸収され、残った塩分は塩類集積という現象によって固形化し、作物は二度と栽培できない不毛の地と化したと、こういっておりました。幸い、我が国は、降雨量も多く、また水質浄化や保水機能を有する水田が多く、畑作中心の国に比べ農業に由来する環境への負荷が見えにくい状況であります。しかし、県民の健康や安全志向、環境保護意識の高まりなどから、環境にやさしい農業の実現が求められております。環境保全型農業を進めるには、生産コストの上昇につながるという問題点のあることも承知しておりますが、今後の農業が進むべき方向でもあると考えます。ついては、環境保全型農業の推進に対する知事の御所見をお伺いいたしたいのでございます。  さらに、環境保全型農業を進めるに当たって、使用済みプラスチックの適正処理対策等についてお尋ねします。ダイオキシン問題などを発端とする農業における使用済みプラスチックの適正な処理が求められているところでありますが、消費者ニーズに対応して多種多様で高品質な農産物を安定的に供給するためには、ハウスなどの農業用プラスチック資材の利用は、欠かせないものばかりであります。しかし、生産現場においては、毎年、県内で一千トン程度の使用済みプラスチックが排出されており、生産者は、倉庫や農地の一部に堆積するなど、処理に困っているのが現状でありますが、京都府では、大阪府能勢町の農地から国の基準値を超えるダイオキシンが検出され、周辺農作物の価格の急落した事態を危惧して、農協中央会を中心に、全県を挙げて使用済みプラスチックの回収に乗り出しております。本県では、一部の農協において使用済みプラスチックの回収を実施しているところもあり、非常に好評を得ていると聞いております。農業者がハウス施設栽培などのプラスチックを活用した収益性の高い農業に安心して取り組むには、使用済みプラスチックの適正な処理対策を早急に進めることが重要であると考えますが、御所見のほどをお伺いいたしたいと思うのでございます。  質問の第四は、漁場環境対策についてであります。本県海域は、大小の島や瀬戸、屈曲に富んだ海岸線や瀬戸内海でも有数の藻場を有し、西瀬戸地域の魚介類の宝庫でもあります。しかし、広島湾などの漁場環境を見ますと、沿岸地域の都市化や産業活動の活発化、干潟の消失などの海域環境の悪化から、毎年のように赤潮が発生する海となっているのでございますが、水産試験場の調査では、植物プランクトンの一種である珪藻等の良性プランクトンにかわり、魚介類に有害な悪玉プランクトンが見られるようになったとの報告もあります。平成四年には、麻痺性貝毒によりアサリやカキ養殖業に大きな損害を与えました。さらに昨年は、ヘテロカプサ赤潮により広島湾周辺ではカキのへい死率が九〇%を超える海域もあり、過去に例を見ない被害が発生をいたしております。一方、イワシなどの資源減少が著しく、また、カキにおいては生育のおくれが見られ、漁場全体の生産力の衰退が見受けられます。このような海の生態系の変化や生物の生育環境の悪化は、漁場機能の低下につながる深刻な問題と考えられます。漁場環境の改善や修復には時間を要し、また技術的な課題も解決しなければなりませんが、次世代に豊かな自然環境と海の幸を残すことは、我々の使命と考えます。今後、漁場機能を回復させるために、漁場創生対策にどのように取り組もうとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第五は、広島カキの生産振興対策についてお伺いいたします。先ほど申し上げましたように、漁場の悪化から、広島を代表するカキにも近年いろいろな問題が発生しております。カキの生産量は、昭和六十二年の三万二千トンをピークに年々減少し、全国のシェアも、生産量で七〇%から六〇%に低下し、宮城県や岡山県などの他県産に追い迫られております。さらに、来シーズンからは、韓国産カキも生食用での輸入が解禁されるなど、広島カキとしてのブランドの地位が脅かされようとしております。一方、生産現場においては、漁場の環境変化や生育のおくれに伴う養殖期間の長期化、貝毒、新型赤潮の発生など、長いカキ養殖の歴史の中で経験したことのない事象に遭遇いたしております。特に、昨年夏に発生したヘテロカプサ赤潮では、三十億円から四十億円という過去最悪の被害が見込まれ、カキ養殖業者は厳しい状況に追い込まれております。広島カキは、戦後、沖合でのいかだ養殖などの技術開発により生産を伸ばしてきましたが、今後とも広島カキの名声を確保し、地域産業として維持発展させるためには、県として確たる将来展望を示し、生産者を強力に指導する必要があると考えます。今後の広島カキの振興方策、さらに緊急の課題であるヘテロカプサ赤潮の問題などにどのように対応されようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第六は、漁協の基盤強化についてであります。平成九年度の本県の沿岸漁業の報告書によりますと、生産量、生産額の減少、高齢化の進展など、漁業環境は依然として厳しい現状にあります。一方、漁業生産活動を支える漁協の経営環境は、金融の自由化、水産物の流通形態の多様化などから、厳しい運営状況にあると考えます。漁協は、経済事業や信用事業を通じて組合員の福祉の向上を担うとともに、漁業資源増大のための栽培漁業の資源管理型漁業の推進主体でもあります。また、漁場利用の面では、漁業権の管理や年々増加する遊漁者との調整など重要な業務を持っております。平成七年の国勢調査によりますと、漁村を抱える島しょ部の人口減少率が著しく、こうした地域においては漁業の活性化が何よりも必要であると考えます。このためには、漁協が漁協たる機能を十分に発揮し、地域の中核となることが重要であり、漁協の合併や事業の統合を推進し、厳しい漁業環境や急速に変化する世界経済情勢に迅速に対応できるよう、漁協の基盤強化と体質改善を図る必要があると考えますが、どのようにお考えか、御所見をお伺いいたしたいと思います。  最後になりましたが、来る二十一世紀には、都市部と中山間地域の格差が解消され、発展を続ける広島県の姿が見られることを念願いたしながら、私の質問を終わりたいと思います。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 6 ◯知事(藤田雄山君) 道上議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、過疎対策の成果と課題についてのお尋ねがございました。昭和四十五年の過疎地域対策緊急措置法以来、三次にわたる立法措置に基づいて、財政、税制などの総合的な支援措置により過疎対策に取り組んでまいりました。その結果、昭和四十五年度から平成九年度までの二十八年間の県と市町村を合わせた総投資額は、交通通信体系の整備、産業振興対策などで約二兆三百億円に及んでおります。昭和四十五年から平成七年度までの社会資本の整備率で見ますと、例えば市町村道改良率は七・一%から四三・七%に、圃場整備率では五・五%から六一・六%へと大幅に向上するなど、産業・生活基盤の整備が推進され、都市部との格差は着実に縮小しているところでございます。また、それぞれの地域課題の解決に向け、自主的かつ地域資源を生かした特色ある地域づくりへの取り組みも確実に芽生えているなど、一定の成果が得られているものと考えております。一方、本県過疎地域の平成七年の人口指標では、若年者比率は全国三十三位の低位にあり、高齢者比率では全国三位となるなど、少子化、高齢化やこれに伴う地域活力の減退が進行いたしております。さらに、下水処理施設などの生活環境整備、公共交通の維持確保、保健・医療・福祉の充実、産業の育成など、今後とも解決すべき多くの課題が残されているものと認識をいたしております。  次に、新たな過疎対策法制定に向けた基本的な考え方についてのお尋ねがございました。本県の過疎地域が抱えている課題を解決するためには、これまでの過疎対策を踏まえ、引き続き地域の活性化に積極的に取り組んでいく必要がございます。とりわけ、国全体が人口減少、高齢化社会へ移行する中で、価値観の多様化、地域資源の再評価や政策評価などへの対応がより一層求められており、今後は、新たな視点に立った政策展開が必要であると考えております。このため、一つ目は、地方分権型社会の到来を見据えた自立的な町づくりを誘導する財政支援、二つ目は、広域連携による効率的かつ重点的な地域政策の導入、三つ目は、過疎地域と都市地域との機能分担と連携、あるいは多様なライフスタイルを実現する新しい空間としての地域整備などを新たな地域対策の基本として、県、市町村が一体となって取り組む必要があると考えております。昨年十一月には、中四国各県の県、市町村の代表者とともに国に対し新規立法の要請活動を展開したところであり、今後も国の動向を見ながら各県及び市町村との連携を密にし、新規立法の実現に向けて積極的に関係機関に働きかけてまいりたいと存じます。  次に、今後の中山間地域活性化対策についてのお尋ねがございました。本県の中山間地域の現状は、先ほど述べましたように、早急に解決すべき多くの課題が残されており、今後とも中山間地域活性化対策基本方針に基づき、快適で安心できる暮らしを実現し、活力ある地域産業の新たな展開を図るなど、活性化対策を一つ一つ着実に具体化していく必要があると認識をいたしております。一方、新しい全国総合開発計画の中で、中山間地域を中心とした多自然居住地域が二十一世紀の国土のフロンティアとして位置づけられておりますように、本県の中山間地域も豊かな自然環境に恵まれた潤いと安らぎに満ちた空間であり、県民の自然志向、環境志向の高まる中で、多様なライフスタイルを実現できる新たな空間としての地域づくりを積極的に進めていく必要がございます。このため、地域資源を活用した体験型交流のネットワークの形成や、市町村の情報発信拠点として設置される「ひろしま夢ぷらざ」の活用など、新たな視点からの交流、定住対策に積極的に取り組み、中山間地域の果たす公益的な役割について広く県民の理解を深め、都市との共生関係を構築することも施策の柱の一つとして位置づけ、地域の活性化を図ってまいります。また、来年度の新規事業として創設いたします広域的地域づくり重点支援事業などを通じて、地域の共通する課題の解決に取り組むとともに、集落における日常生活の利便性の向上や保健・医療・福祉の総合的な支援システムづくりなど、活力ある地域づくりへの取り組みに対して、ソフト、ハード両面から引き続き支援をしてまいります。今後とも、中山間地域に住む方々が、安心して生き生きと暮らすことのできる地域社会を構築するために全力を尽くしてまいる所存でございます。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁いたさせます。 7 ◯議長(檜山俊宏君) 副知事久保信保君。         【副知事久保信保君登壇】 8 ◯副知事(久保信保君) 新年度の公共事業の執行について御答弁申し上げます。  平成十一年度の公共事業につきましては、財源措置の有利な補助公共事業を積極的に導入し、補助、単独合わせまして前年とほぼ同規模の事業費を確保することにしております。単独公共事業は、御指摘のように、補助公共事業を補完し、一体となって事業効果を高めます一方で、補助公共事業で採択にならない維持修繕や地域のきめ細かい要望にこたえるものでございます。このため、一カ所当たりの事業費は、補助公共事業と比較して小さく、結果として県内中小業者の受注機会や地域の雇用の確保につながるものと考えております。ただ、御承知のように本県の財政環境は、現在、極めて厳しいものがございまして、一昨年秋に策定をいたしました財政健全化計画におきましては、単独公共事業を平成十年度から五カ年で半減することにしておりますが、後退を続ける県内景気に配慮し、来年度の単独公共事業につきましては、できる限りの措置をしたつもりでございます。また、補助公共事業につきましては、農林水産分野の大半はもちろんのこと、土木建築分野におきましても、その五割程度が中山間地域において執行される予定でございまして、単独公共事業と合わせて当面の景気の下支え、ひいては景気浮揚に相当程度の効果が期待できるのではないかと思っております。公共事業の執行に当たりましては、今後の補助公共事業の認証状況に留意しながら、地域バランスなどにも配慮して、県内各地域で事業執行の効果があらわれるように実施してまいる所存でございます。 9 ◯議長(檜山俊宏君) 福祉保健部長谷口 隆君。         【福祉保健部長谷口 隆君登壇】 10 ◯福祉保健部長(谷口 隆君) 二点、御答弁申し上げます。  中山間地域の在宅福祉サービスについてでございますが、中山間地域での介護サービス基盤の充実を図るとともに、民間事業者の参入を促進するため、昨年十月から備北地域におきまして、二十四時間対応も含めたホームヘルプサービスを利用者との契約という介護保険と同じ方式でモデル的に実施をしているところであります。現在、四十名程度の方がこのサービスを利用されておりまして、利用者も着実にふえてきております。来年度も、引き続き事業の拡充を行いまして、十二年度からの介護保険に備えてサービス基盤の一層の充実を図ることといたしております。また、このモデル事業を通じて得られた経営分析結果や利用者アンケート結果、降雪時の対応など、さまざまな経営に関する情報につきましては、本年四月に中間まとめを行いまして、市町村や他の民間事業者に提供し、利用しやすいサービスの普及に努めますとともに、民間事業者の介護サービス分野への参入促進を図ってまいります。  次に、社会福祉協議会に対する支援についてでございます。市町村社会福祉協議会は、地域福祉の中核的な推進役として幅広い生活支援を行っており、現在、県としては住民組織やボランティア組織の主体性に基づく活動の場づくり及び体制づくりのためのふれあいのまちづくり事業、市町村ボランティアセンター活動事業などの事業に対して支援を行っております。今年度からは、新たに地域ふれあいサロン事業を県が支援しておりますが、これからの市町村社会福祉協議会のあり方を示す取り組みとして大いに期待をしているところであり、今後は、中山間地域におきましても活動拠点をふやすなど、引き続き地域福祉の充実に努めてまいります。また、平成十二年度から導入される介護保険制度のもとでは、他の民間事業者との競合ということも想定されますため、市町村社会福祉協議会では、経営感覚に富んだ組織への脱皮を図るべく努力されていると聞いており、県としてもできる限りの協力をしてまいりたいと考えております。 11 ◯議長(檜山俊宏君) 農林水産部長中尾昭弘君。         【農林水産部長中尾昭弘君登壇】 12 ◯農林水産部長(中尾昭弘君) 七点につきましてお答え申し上げます。  まず、農地の維持・保全対策についてでございます。農地は、農業生産基盤としての役割だけでなく、環境保全や水資源の涵養などの公益的機能を果たしており、その適正な管理を図ることが必要であると考えております。このため、担い手農地の利用集積を図り、経営規模の拡大による生産性の高い農業経営を育成するとともに、地域の実情に応じて地域農業集団や市町村農業公社などの多様な担い手による農地管理を進めているところであります。また、中山間地域など条件不利地域を対象に、御指摘の、棚田地域水と土保全基金のほか、棚田等の簡易な基盤整備等を行うとともに、市町村農業公社等による農作業受委託を促進するなどの施策を行っているところであります。国におきましては、農政改革大綱の中で農地の保全管理に対する直接支払い制度などが検討されており、今後、県としても農地の公益的機能に着目した適正な保全管理対策を積極的に進めてまいります。  次に、広島牛の生産振興対策についてでございます。広島牛の肉質は、コクと風味に富んでおりますが、脂肪交雑が劣るとのことから、その長所を生かしつつ肉質を改良することを基本方針に、全国の優秀な精液を導入して種雄牛造成を行っているところであります。また、造成期間短縮のための分割卵検定や検定方法を、農家と同じ肥育期間に改めるなどの改善を進めているところでありますが、本県で優秀な種雄牛が造成されるまでの対策として、来年度は、家畜改良事業団などが所有する優秀精液を確保し、農家に供給することにしております。なお、今年度、農林委員会の現地調査を契機に、宮城県から優秀な種雄牛「茂勝」の精液を譲り受けており、これを用いて造成を行うことにしております。今後とも、優秀な種雄牛の造成に積極的に取り組み、広島牛の改良を進めてまいります。  次に、環境保全型農業の推進についてでございます。近年、環境問題や食品の安全性に関する社会的関心が高まっており、県としては、広島県環境保全型農業推進方針に基づきまして、農薬、化学肥料などを極力抑制した農法の指導に努めており、堆肥製造施設の整備や有機物の投入などによる土づくりを推進しているところであります。これらの取り組みなどにより、現在、県内ではアイガモや天敵などを利用した農法で米や野菜などの栽培を行っているところが七十五地区ございます。これらの地区では、生産者が消費者の要望にこたえた農産物を直接販売するなど、独自に工夫した取り組みが行われております。環境保全型農業は、持続性の高い農業生産方式であり、今後とも、市町村段階での推進方針の策定に当たり、助成措置を講ずるなど地域での推進を図ってまいります。また、農薬や化学肥料を大幅に減らすことは、多くの労力を要することにもなりますが、農産物に付加価値が加わるという効果も期待できるので、本県農業振興の一つの方向として地域でも取り組みを進めてまいります。  次に、使用済みの農業用プラスチックの適正処理対策につきましてお答えいたします。使用済みの農業用プラスチックの処理方法については、農業団体及び商社などで構成している広島県農業用廃プラスチック適正処理推進協議会におきまして、鋭意検討を行っているところでございます。この協議会では、農業者への啓発や使用済みの農業用プラスチックの回収処理システムなどにつきまして検討しており、本協議会の検討結果に基づき、適正な処理対策を行っていくことにしております。また、処理対策の推進に当たりましては、生産者が適正処理についての認識を持つことが重要であることから、ガイドブックや啓発パンフレットを作成し配付することとしております。  次に、漁場環境対策についてでございます。本県海域は、豊富な水産資源の供給の場として高い価値を持っておりますが、近年、藻場や干潟の減少、海底環境の悪化、さらに新型赤潮の発生などにより、漁場生産機能の低下が顕著となっており、漁場環境の修復・創生が緊急かつ重要な課題と考えております。このため、藻場、干潟の造成や湧昇流漁礁の設置など漁場基盤の整備を推進するとともに、赤潮や酸素欠乏の発生を防止するため、海底清掃や海底耕うんの実施、新たな底質改良技術の開発を推進してまいります。また、栽培漁業センターの施設の増設により、マダイなどの種苗放流尾数を増大してまいります。以上のような施策の推進によりまして、本県の漁場環境の再生と漁場機能の修復を図り、豊かな海づくりに取り組んでまいりたいと考えております。  次に、広島カキの生産振興対策についてでございます。カキ養殖は、広島を代表する漁業であり、全国一の生産量となっていますが、近年、赤潮、貝毒などの問題が生じ、生産量、生産額ともに減少しております。その背景には、過密養殖、養殖期間の長期化及び漁場環境の悪化等の問題があります。このため、当面のヘテロカプサ赤潮対策としては、赤潮発生機構の解明や底質環境の改善などを進めてまいります。また、カキ養殖方法を抜本的に改善するため、現在、合意が得られている養殖いかだの三割削減、養殖期間の短縮、養殖漁場の底質改善等を漁業者とともに進めてまいりたいと考えております。このような対策を講じることにより、広島らしい身入りのよい高品質で安全なカキづくりの実現に取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、漁協の基盤強化についてでございます。本県の漁協の経営基盤強化につきましては、広島県漁協事業基盤強化基本方針に基づき、県信漁連への信用事業統合や漁協の合併を指導しているところでございます。その結果、漁協合併につきましては平成七年の一件にとどまっておりますが、信用事業統合につきましては現在まで三十九漁協が県信漁連へ統合しております。平成十年度に漁協合併助成法が合併促進法に改正されたことを受けまして、本年度末には、県漁連が合併基本計画を策定し、漁協合併をより積極的に推進することとしております。今後は、漁協関係団体、関係市町と緊密な連携の中で漁協の財務内容の改善を図りつつ、合併を強力に推進し、漁協の経営基盤強化を図ってまいりたいと考えております。 13 ◯議長(檜山俊宏君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十六分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時三十三分開議 14 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員六十三名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。林 正夫君。         【林 正夫君登壇】 15 ◯林 正夫君 自由民主党広島県議会議員団の林 正夫でございます。本日まで、六日間にわたりまして、さまざまな角度から議論が行われ、私の質問で本定例会の質問も最後となりました。同時にまた、議員任期四年の本会議における質問の締めくくりとなるわけで、感慨深いものがあります。  さて、今次定例会に提案されております平成十一年度当初予算は、対前年比マイナス〇・一%となっており、当初予算が前年度を下回るのは昭和五十八年以来のことですから、私の四期十六年の県議会経験の中では初めてのことであります。この十六年の間に、例えば、昭和六十年のプラザ合意による急激な円高不況、平成七年には一ドルが八十円を切るという超円高、そしてバブル経済崩壊直後の平成不況も経験をいたしました。いずれ劣らず厳しい地方財政環境ではありましたが、県の当初予算が前年を下回る事態には至っておりません。この平成十一年度予算の伸び率は、今、我々を取り巻く情勢が、まさに戦後最悪と評されるほどに厳しいものであると、私は受けとめております。  このような厳しい財政環境にあって、県民の気持ちも、企業マインドも冷え込む一方であります。この局面を打開するため、私は、前向きな一層の努力が必要であると考えております。昨年、小渕総理大臣がタイの通貨危機に端を発する経済不安に揺れるアジア諸国を訪問した際、「日本とアジアの経済成長力を信じている、将来展望は明るい、元気を出して前向きに進もう、これから、私のことをミスターオプティミスト、ミスター楽天家と呼んでほしい」とのコメントは、経済危機にあえぐアジアの国々と同時に日本が同じ悩みを分かち合うとの一服の清涼剤として、好評だったようであります。国も地方も厳しい時代には、地方自治体の真価が問われる時代でもあります。都道府県や市町村の政策によって地域の活力や元気に格差が生じる、まさしく地域間競争の時代であります。私は、世紀末を目前にして今日の厳しい現実を踏まえ、元気の出る広島県に向け、できる限りの努力をいたしたいと思っております。こうした観点から、多くの課題が山積いたしておりますが、私見を交えながら二、三質問をいたします。  まず、質問の第一は、広島が元気になっていくための最初の課題として、地方分権への対応についてお伺いいたします。この通常国会に、地方分権の関係法令の改正案が提出される段階を迎えております。国から地方に権限がどこまで移譲されるのか、あるいは国と地方の税財源の抜本的な見直しなど、まだまだ検討を重ねる課題は数多く残されておりますが、ともあれ我が国の新しいシステムとして、いよいよ現実に動き始めることになります。今までの地方行政は、国の規制と補助金によって守られてきた、いわば護送船団方式でありました。しかし、これからはみずからの責任で、みずから考え、みずから行動する本来の地方自治の時代になるわけであります。これは、県と市町村の関係においても同様であり、地域住民に一番身近な市町村に権限と財源を与え、自立した行政主体にしていくことが地方分権の最終の目標であります。元気な広島県をつくり出すためには、まず元気な市町村をつくり出す必要があり、県の積極的な役割が期待されるところであります。私は、第一に、地方分権の導入段階においては、県がリーダーシップをとって市町村の行財政基盤の充実強化を図っていくことが必要であると考えます。市町村合併の促進などの広域行政基盤の整備や市町村職員を初めとする人材育成、あるいは市町村の行財政改革も不可欠でありましょう。二つ目は、地域住民の立場に立った県から市町村への事務や権限の移譲が必要であると考えます。現在検討されている地方自治法の改正案においても、都道府県から市町村へ地域の実情に応じて事務の移譲を推進するため、条例によって知事の権限を市町村にゆだねる制度が盛り込まれると伺っております。県民福祉の向上のためには、どの機関でどの事務が行われるのが最善かという観点で、県や市町村の事務と権限のあり方を再検討する必要があると考えます。三つ目は、県が市町村の行財政改革を適切にリードしていく姿勢が必要となります。例えば、児童生徒数の減少に伴う学校や保育所の統廃合など痛みを伴う行革を市町村が進める場合、県が基本的方針を明確に示すことによって、あつれきを和らげることも可能と考えられます。これを実現していくために、広島県独自の地方分権にも取り組んでいく必要があると考えますが、知事の考えをお伺いいたします。  質問の第二は、本県産業の活性化についてお伺いをいたします。私は、これからの本県の自律的な発展を支えていくのは、少数の大企業ばかりではなく、活力とアイデアのあるベンチャー企業や中小企業ではないかと期待をするものであります。先日、ある生命保険会社の調査リポートが発表をされました。これによりますと、現在、日本の企業が抱える潜在失業者は四百四十万人に上り、リストラでこの余剰人員が解雇された場合には、失業率が現在の四・三%から一〇・七%と、二けた台にはね上がるという非常にショッキングな内容でありました。この数値は、アメリカの四・三%をはるかに超えており、非常な驚きを覚えたのでありました。さらに、このリポートでは、失業者をふやさずに雇用調整を行うためには、消費刺激策の実施や新規産業の創出などが必要であるとしております。最近五年間の中小企業の雇用増加数は、アメリカでは千二百万人であるのに対し、我が国はわずかその六分の一の二百万人であることを考えますと、私も中小企業、ベンチャー企業の活性化が不可欠であると考えるのであります。このため、国においては、日本経済の活力を取り戻し、雇用機会を創出するための産業再生計画を一月末に閣議決定をいたしました。この産業再生計画の考え方は、これまでの中小企業政策を見直し、二十一世紀に向けた新たな理念に基づく政策を打ち出すための準備をしております。すなわち、これまでの中小企業対策は事業者全体を救済、保護するというものが中心でありました。しかし、企業を取り巻く社会経済環境は大きく変化をしてきております。最近の新聞を見ますと、日立、東芝、三菱など、かつて規模と総合力を誇っていた大企業が大規模なリストラを行う一方で、従業者が数十人に満たない中小企業が、いわゆるニッチ部分で非常に業績を伸ばしている記事が目にとまります。本県は、これまで、ものづくり県として世界的にも有名なナンバーワンの企業がたくさん立地して、豊かな県土を築いてまいりました。そこで、中小企業の開業率を高め、新規産業創出やベンチャー企業の育成を強化し、二十一世紀の広島県を託せる企業にまで育てるような政策を打ち出していくべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  次は、二十一世紀の基幹産業として期待されております観光の振興についてお伺いをいたします。本県における最近五年間の入り込み観光客の総数は一億七千万人で、これは日本総人口の約一・四倍であります。私は、県民が元気になるには、人が交流し、地域がにぎわうことが重要であると考えます。これを実現させ、さらに人の交流を通じて幅広い視野の広がりを持つ産業を活性化させるには、観光がキーワードになると思います。単純に比較するのは適当ではないかもしれませんが、広島県の農林水産業の占める生産額は約一千二百億円であります。それに比べて、観光の消費額は約二千五百億円で、農林水産業の約二倍となっており、観光によってもたらされる経済効果は大なるものがあります。したがいまして、これから本県経済の活性化を図っていく上で、政策効果の高さから見れば、観光の占めるウエートがいかに重要なものであるか、我々はしっかりと認識を持つべきであると思うのであります。そして、知事の言われる五十年先を見据えた本県のグランドデザインを描いていく上において、今こそ観光の振興に腰を据えて、重点的に取り組んでいく必要があると考えますが、今後の観光振興についてどのようなお考えを持っておられるのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、県民の元気を導くスポーツの振興についてお伺いいたします。私は、三年前のひろしま男子駅伝初回大会で、地元広島がゴール直前の劇的な大逆転で初代王者に輝き、広島県民が燃え上がった情景がいまだに忘れ得ず、いつまでも心に残っております。スポーツは、私たちに感激や活気を呼び起こしてくれます。まさに、スポーツこそ元気の源でもあります。本県では、平成六年にはアジア競技大会が、そして八年には国民体育大会というように、国際的、また、全国的規模のスポーツ競技大会が相次いで開催をされました。いずれの大会も成功裏に終わり、県民の盛り上がりとともに、内外からも多数の人々が訪れるなど、スポーツを通して本県は大いに活気を呈したところでありました。特に、四十五年ぶりに本県で開催された国体では、選手強化策が実を結び、優勝に向けての熱気が一気に高まり、念願の総合優勝を果たしましたが、それ以降、選手強化費予算の減少とともに成績も十位台を維持しているものの、徐々に成績が落ちてきているのであります。競技スポーツについては、国体を契機に企業の協力など、競技力向上のための下地ができ、また競技施設も整備されたのであります。私は、せっかくのそうした基盤を有効に活用し、競技力の維持向上を図り、五年後には国体の成績が五位以内に入ってほしいものと願うものであります。県財政も逼迫しておりますが、競技力が低下することのないよう積極的な対応をされるべきだと考えますが、スポーツに対する知事の御所見をお伺いいたします。不況のときほど、スポーツでの明るい話題が必要なのであります。プロサッカーのサンフレッチェ、野球のカープにも頑張ってもらい、優勝争いを演じる中で、地元ファンがこれに大いに盛り上がり、不況も吹き飛ばすことを期待したいと思います。  最後は、中枢性の後退を危ぶむ声の強い広島都市圏の話題についてであります。この問題は、広島市が政令市に移行して以来、この十五年、時代は変わろうとも、広島都市圏のさらなる整備が中国・四国ブロックにおける広島県の発展に欠くことのできない大きな課題として扱われてまいりました。今、時代は東京など大都市を中心とした発展から、地方、各ブロックの中核中枢都市を中心とした発展軸にシフトをしております。今期定例会においても、広島都市圏の問題、広島市との連携強化、広島西飛行場の問題、大規模未利用地の利用方法、広島都市圏の交通渋滞解消策、中核国際港湾広島港の整備拡充など、山積する多くのプロジェクトについて今後の方針などが問いただされたところであります。これまでも、この問題は県議会の本会議、予算委員会や毎月開催される常任委員会、また、民間の方々を交えての委員会、協議会を通じて、機会あるごとにさまざまな議論がされてまいりました。その議論が行われるたびごとに、プロジェクトについて時代の要請の強弱はありましたが、その背景にある広島都市圏の発展なくして広島県の将来はないとの気持ちは、だれしも同じであったと思います。長き懸案であった広島市域の高速自動車道の着工など、県と市の協力により、その思いが実ったプロジェクトも多くありますが、他の地方の中枢都市に比べ、基盤整備のおくれは、だれの目から見ても歴然としております。私も、その幾つかの場に参加をさせていただく機会がありました。議論は活発ですが、実行まで至らないものが多くあります。参加するたびにじくじたる思い、多くの皆さんの負託を得ながら実行まで至らなかった多くのプロジェクトに、自分の力の至らなさを覚えたことは一度や二度ではありません。プランから実行に移れない原因は、多くあると思います。この最大の原因の一つは、広島県と広島市が同じビジョンに立って協力できなかったことにあると思います。広島県全体の発展を考え、広域的な観点から広島都市圏の発展、整備を目指す広島県、広島市域で完結のみを目指す広島市、この戦略の差こそ両者の協力を阻んできた最大の要因であると考えます。広島市のヒンターランドの狭さを多くの人が指摘をいたします。よく比較される札幌、仙台、福岡に比べ、広がりを持たなかった広島、広島県は空港と大学を県の中央部に配置し、県全体の発展を目指しました。広島市が市域の中で完結する戦略を持ったことは、市域をあずかる市として仕方ない選択だったかもわかりません。しかしながら、もう議論の時間はないのであります。地域間競争の厳しさが増していく中で、中国地方の中枢拠点を担い続ける責務を持つ広島都市圏の大規模プロジェクトの早期実現は、広島県の発展を希求する市民、県民の最大の願いだと信じます。くしくも、本日、広島市は新しい市長を迎え、秋葉広島市政が出発をいたします。広島市民のみならず、広島県政にとっても、今後の市政運営の動向は重要なかぎを握るものであります。知事には、新市長とこれまで以上にお話をしていただき、光り輝く広島都市圏をつくっていただくよう強く要望を申し上げておきます。  いよいよ、来るべき四月十一日は統一地方選挙であります。多大なる御功績を残され、今期で御勇退をなさる先輩の諸先生におかれましては、今後の御健勝、御多幸をお祈りいたしますと同時に、引き続き県政に打って出られる皆様におかれましては、私も含め、めでたく県民の皆様の負託を得られ、再びこの議場でお会いできますよう心からお祈りを申し上げます。思えば、私のこの四期十六年は短くもあり、大変長くもありました。とりわけ、後半の八年はバブル経済崩壊後の、まさに激動の時代、国も地方も、産業も行財政も大きく変わりました。そして世紀末を目前に控え、新しい二十一世紀をどのように迎え、どのように暮らし、次世代に何を引き継ぐことができるか、現下の本県の体力を考えますと、先行き大変心配をいたしております。願わくは、県民の英知と努力を結集して、一日も早くこの難局を乗り越え、力強い本県経済を構築し、元気のある二十一世紀を迎えたいものであります。  話は変わりますが、オイルショック後の大不況で、県財政が赤字決算となった昭和五十年、広島カープは長年の悲願であったリーグ初優勝をいたしました。不景気で、話題はいつも物不足対策と景気浮揚対策に集中し、本県産業の構造転換のきっかけとなったころでもあります。暗い世相の中、カープのおかげで、街も、人も、デパートも大変にぎやかでした。まさに「カープ、カープ」で、県民は一つになったのであります。念願の国体総合優勝、男子駅伝での輝かしい逆転優勝、いつの時代もスポーツの栄光は人々の心を支え、明るい希望を与えてくれます。そして、トップをきわめることはどんなに難しいことか、その困難さゆえに多くの人の心をとらえるものであります。長引く停滞の中、カープもサンフレッチェも、そして広島県のスポーツ競技力も、もっともっと力と技を鍛え、県民に明るい話題と力を与えていただきたいものであります。  スポーツといえば昨年の六月、サッカーのワールドカップがフランスで開催をされました。日本から応援に駆けつけたサポーターは一万人とも二万人とも言われました。この大会に参加した大会関係者のお話によりますと、「試合前のセレモニーで日の丸の旗が掲揚し始めると、期せずして一万数千人の日本人サポーターから君が代の大合唱が始まり、スタジアムいっぱいに響きわたったのであります。試合は負けましたが、外国であんなに力強い我が国の国歌を聞くことができ、うれしくて涙が出ました」と、その感激を語ってくれたのであります。その後で、「愛国心の強い外国では、自国の国歌を歌うのは当然のことではあるのですが」と、つけ加えておりました。日の丸、君が代が日本の国旗、国歌であり、文部省が指導し、長年にわたり県議会がこれを厳しく指摘しても、きちんと実現しない本県の実態を見るにつけ、このお話にはまことにびっくりした次第であります。間もなく卒業式を迎えますが、国旗・国歌についてどのように取り組んでおられますのか、教育長にお伺いをいたします。スポーツの世界で国民や県民が一つになり、国旗と国歌が当然に受け入れられる広島県を、少なくとも今世紀に確立していただきたいものであります。  以上、幾つかの希望を申し上げ、知事並びに理事者関係各位の御発展を祈念し、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 16 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 17 ◯知事(藤田雄山君) 林議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、地方分権への対応についてのお尋ねがございました。元気な広島県づくりには、元気な市町村づくりが必要なことは、私も全く同感でございます。地方分権については、これを真に実効あるものにしていくため、国における諸制度の改革と相まって、自治体自身の主体的な取り組みが必要でございます。県と市町村の関係については、対等・協力関係のもと、適切な役割分担を図りながら、それぞれが自主性、自立性を発揮して行政を推進していくことが基本と考えます。その上に立って、市町村の自主性、自立性を高める観点から、広域行政の推進など市町村の行財政基盤整備への支援、さらに県から市町村への権限移譲などについて、県としても独自の取り組みを積極的に進めていく必要があると考えております。このため、国の制度改革の動向や本県の実情を踏まえながら、県の地方分権推進計画や新たな行政システム改善推進計画の中で、こうした課題について具体的に検討してまいります。また、分権型社会の実現に向けた意識啓発や機運醸成を図るため、行政、民間団体、住民の方々による懇談会を開催するとともに、市町村が広域行政を具体的に進めるための協議会の設置を支援するなど、県、市町村、住民一体となった地方自治新時代の構築に努力してまいります。  次に、中小企業などの育成についてのお尋ねがございました。経済のグローバル化の進展や成熟化など、我が国は時代の大きな転換期に直面しており、戦後の発展を支えてきた社会経済システムも行き詰まりを見せております。こうした時代にあって、本県産業の活性化を図るためには、環境やニーズの変化に的確かつ機動的に対応できる創造的な中小・ベンチャー企業の果たす役割が大変重要になってくるものと考えます。このため、本県の中小企業対策は、従来の施策を着実に推進するとともに、創造的な事業活動を促進するなどの助成制度や研究開発のための支援など、意欲や能力のある中小・ベンチャー企業の支援策に重点を移しつつ、総合的に施策を展開することといたしております。また、国におきましては、新たに、すぐれた技術を持つ中小・ベンチャー企業に対して技術開発から事業化までの一貫した総合的な支援を行う制度を創設されたところであります。県におきましても、従来の施策の強化を十分に行うとともに、新規創業、新分野展開を活発化するための支援方策や総合的な支援体制の整備に努めることにより、二十一世紀の本県経済をリードする活力ある企業群を育成してまいりたいと考えております。  次に、観光振興についてのお尋ねがございました。観光産業は、歴史的な文化財やテーマパークなど核となる観光施設を中心に、旅行業や輸送業、宿泊業などの関連産業、さらには出版、印刷業といった支援産業など、幅広い産業群によって構成をされる総合産業でございます。我が国におきましては、観光消費の総額が二十兆円に達し、幅広い産業分野に関連する雇用は約四百万人にも及ぶと推計されており、大交流時代と言われる二十一世紀のリーディング産業として大きな期待が寄せらているところであります。こうしたことから、本県におきましても、観光を産業振興や地域活性化の戦略的手段としてとらえ、十年後の観光客倍増を目指す「ひろしま観光HOT七〇〇〇」をスローガンに、広島県観光振興プランの策定作業を進めているところでございます。今後は、このプランに基づき、瀬戸内海から中国山地にわたる個性豊かな資源を生かして、官民一体となった施策を総合的に展開していくことにより、新たな交流の時代にふさわしい魅力あふれる観光交流県広島の形成に取り組んでまいります。  次に、スポーツの振興についてのお尋ねがございました。議員御指摘のとおり、本県出身選手の国内外における活躍、国体を初めとする全国規模の競技大会での上位入賞、あるいはカープやサンフレッチェといったプロ球団の優勝など、スポーツにおける好成績は県民に感激や感動を与えるものであり、活力の源でもございます。しかしながら、平成八年に開催されました「ひろしま国体」を境に、厳しい財政状況から、国体選手強化費予算を漸減せざるを得ないという苦渋の選択については、御理解を賜りたいと存じます。近年の国体における本県選手団の総合的な競技力を見るとき、ジュニア層の育成強化が最も重要な課題と思われます。ジュニア層におけるスポーツ振興は、青少年の健全育成にもつながることから、ジュニア育成に係る予算につきましては、一定枠を維持確保したところであり、継続的なジュニア強化に取り組んでまいりたいと考えております。あわせて、選手強化の一翼を担っている県内の実業団チームを有する企業などに対しましても、広島県企業スポーツ振興協議会を通じ協力を依頼するなど、青年の部の強化を図ってまいりたいと考えております。また、このような観点から、全国都道府県対抗男子駅伝競争大会を本県に誘致し、ジュニア層や青年の強化を図っているところでもございます。こうした取り組みによりまして、国体で常に入賞できるよう、体育・スポーツ関係団体と連携し、競技スポーツの一層の振興を図ってまいる所存でございます。 18 ◯議長(檜山俊宏君) 教育長辰野裕一君。         【教育長辰野裕一君登壇】 19 ◯教育長(辰野裕一君) お答え申し上げます。  卒業式、入学式における国旗及び国歌の取り扱いにつきましては、二月十六日の本会議でお答えし、また、昨日、教育委員長から答弁がありましたとおり、学習指導要領の定めに従って、県下のすべての学校において、このことが適正に実施されるよう、現在、取り組みを進めているところでございます。このことは、先般の本会議でも申し上げましたとおり、是正指導の実施についての県民に対するあかしであり、信頼される公教育を確立するための基盤であると考えているところであり、今後とも教育委員会の総力を挙げて取り組んでまいりたいと存じております。 20 ◯多賀五朗君 議長、関連……。 21 ◯議長(檜山俊宏君) 関連質問を許します。多賀五朗君。 22 ◯多賀五朗君 ただいま林議員の国旗・国歌の質問に関連して質問を行います。  県立学校を初め、県内小中学校も間近に卒業式を控えておりますが、日の丸、君が代の一〇〇%実施に向けて県教委が鋭意取り組んでおられることは承知しております。我が自由民主党県議団も挙げて応援し、熱望しているところでございます。私は、その根拠とする慣習法上とか、あるいは学習指導要領によるとかのほかに、日本の文化論からも一〇〇%実施を強く求めているものでございます。ついては、各支部長あるいは各分会長あてに、広教組は二月十八日付をもって、また、広高教組は二月十九日付をもって教育長不信任の署名を行い、抗議のはがきを出すべく、広教組指示第四十六号、高教組指示第四十八号で、全教職員にその反対の運動を求めております。特に、その内容を見ると、国旗・国歌を強制するとか、あるいは辰野教育長を名指しで非難するなど、読むにたえない文面がございます。一例を読み上げますと、「私たち教職員は、ここに至って辰野なる人物を広島県の教育長として信任することは、人間としての自分を抹殺され、みずから教職員の人間としての存在を否定されてしまう、すなわち自殺行為であることを深く自覚的に認識する、さらに、暴力あるいはうそつきに対しては、毅然として立ち、不服従することが私たちの良心であり誇りである」云々、「ここに署名をもって、辰野教育長への不信任の意を表明するものである」、実はこんな文面がございます。これに対して、教育長はどんな感想をお持ちでございますか。私どもは、この文面を読んで大変悲憤慷慨している一人でございます。これに関連しまして、こういうふうな文面、あるいは広教組、あるいは高教組が取り組んでいる運動に対して、今後どのような対応を考えておられますか、率直な御意見なり御感想を御答弁お願いいたしたいと思います。以上です。 23 ◯議長(檜山俊宏君) 教育長辰野裕一君。         【教育長辰野裕一君登壇】 24 ◯教育長(辰野裕一君) お答え申し上げます。  私は、教育行政の一翼を担う者として、本県の公教育が県民の信託にこたえ、法令やルールにのっとり、教育の中立性を確保しつつ、適正に実施されるようにする責任を有しております。今、御指摘のようなことにつきましては、職員団体の方々がどのようなお考えで行われているかは承知しておりませんが、私といたしましては、みずからの職責を遂行していくに当たっては、一身上の毀誉褒貶を顧みることなく、信頼される公教育の確立に向けて、今後とも微力を尽くしてまいりたいと存じます。 25 ◯河野省三君 議長、関連……。 26 ◯議長(檜山俊宏君) 関連質問を許します。河野省三君。 27 ◯河野省三君 林議員の国旗・国歌の問題に関連して、私も質問をしてみたいと思います。  まず、この国旗・国歌の議論をする前に確認をしておかなければならないことが二つあります。その第一は、文部省が学習指導要領で、卒業式、入学式においては国旗を掲げ、国歌を斉唱することを義務づけているわけでありますが、この学習指導要領は法的な位置づけを持っているということでございます。一方で、今、多賀議員が申しました辰野教育長不信任署名、これをやっている教職員団体の教員は、この採用時においては憲法、法律、条例、規則を遵守しますという誓約書を入れている人たちであります。この二つのことを踏まえた上で、国旗・国歌を掲揚し斉唱するかという議論を起こさないと、何が何だか混乱をしてしまうわけでございます。例えば、この不信任署名の通達の文書の中にもこういうことがあります。「今日、日の丸、君が代強制をめぐる一定程度の整理は、現場の混乱を回避しようとの願いを実現するために、莫大なエネルギーを費やしてきた」、こういう文章があるわけであります。これは、法律の位置づけのあるものを、対等な立場で法律を守ろうとする勢力と守るまいという勢力が妥協してできた文章だと、私は思います。こんなことは、教育現場であってはならない。教育現場であろうとも、やはり治外法権の場所ではありません。法律を守ることは、校長も教職員も当然のこととして受け入れなければならないわけであります。  いろいろな混乱はありますけれども、教育長、法律を守る責任があなたにはあります。今もおっしゃったとおりでございます。正しいことを正しいと言い続ける勇気を持っていただきたい。得てして、今まで広島県教育の中で、今日までこのように混乱をしてきたゆえんは、正しいことを正しいと言い切れなかった、あるいは、その正しいことをやろうとすることに体を張れなかったことが、私は、今日の教育界の混乱をもたらしていると思います。どうか、法律を守るには毅然としてやっていただきたい、心からお願いをいたします。もし万一、卒業式、入学式において混乱が生じるようなことがあれば、警察にもお願いして、やはり法律を守るために一体的に行動をやってほしい、心からお願いをいたしたいと思います。教育長の再び決意のほどをお伺いいたします。 28 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。教育長辰野裕一君。         【教育長辰野裕一君登壇】 29 ◯教育長(辰野裕一君) 卒業式、入学式における国旗及び国歌の扱いにつきましては、是正指導の一環として行われるものでありまして、ただいま御指摘にありましたように、公教育が法令のルールにのっとって行われるという当然のことを当然のこととして実現しようとする、その一環として行われるものであります。この是正指導後初めて行われる卒業式が、今春の卒業式でございますけれども、この卒業式における国旗・国歌の取り扱いは、県民、国民、今、まさに注視のもとにあると言っても過言ではないと思います。これらの卒業式、入学式における取り扱いが法令のルールにのっとって、かつ、これらの儀式にふさわしい雰囲気のうちに適正に実施されるよう、関係機関とも連携を図りつつ、教育委員会の総力を挙げて、引き続き取り組んでまいりたいと存じます。 30 ◯議長(檜山俊宏君) これをもって質問を終結いたします。  お諮りいたします。ただいま上程中の議案中、県第五九号議案 広島県監査委員の選任の同意については、この際、委員会への審査の付託を省略し、直ちに本会議において議決するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 31 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。  それでは、県第五九号議案 広島県監査委員の選任の同意についてを採決いたします。本案は、原案に同意するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 32 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、本案は原案に同意するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         予算特別委員会の設置 33 ◯議長(檜山俊宏君) 次にお諮りいたします。ただいま上程中の議案中、県第一号議案 平成十一年度広島県一般会計予算から県第一八号議案 平成十一年度広島県電気事業会計予算までの各案は、十八人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 34 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         予算特別委員会委員の選任 35 ◯議長(檜山俊宏君) それでは、ただいまの決定により、直ちに委員会条例第五条の規定に基づき、予算特別委員会委員の選任を行います。  まず、選任する委員の氏名を書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                         予算特別委員会委員
                                 竹   鶴   寿   夫  君                              辻       恒   雄  君                              岡   崎   哲   夫  君                              中   津   信   義  君                              佐 々 木   弘   司  君                              坪   川   禮   巳  君                              山   木   靖   雄  君                              松   浦   幸   男  君                              宇   田       伸  君                              小   島   敏   文  君                              住   川   征   一  君                              中   田       選  君                              蒲   原   敏   博  君                              面   迫   幸   雄  君                              滝   口   次   郎  君                              安   井   耕   造  君                              大   山   広   司  君                              河   原   実   俊  君 36 ◯議長(檜山俊宏君) お諮りいたします。ただいま朗読いたしました十八人の諸君を、予算特別委員会委員に指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 37 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、予算特別委員会委員は指名のとおり選任するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         予算特別委員会委員長並びに副委員長の選任 38 ◯議長(檜山俊宏君) 続いて、委員会条例第七条の規定に基づき、予算特別委員会委員長並びに副委員長の選任を行います。  お諮りいたします。                         委員長に                              滝   口   次   郎  君                         副委員長は二人とし、副委員長に                              面   迫   幸   雄  君                              坪   川   禮   巳  君  を指名するに賛成の諸君は御起立願います。         【賛成者起立】 39 ◯議長(檜山俊宏君) 起立多数であります。よって、予算特別委員会委員長並びに副委員長は、いずれも指名のとおり選任するに決しました。  この場合、予算特別委員長を御紹介いたします。滝口次郎君。         【滝口次郎君登壇】 40 ◯滝口次郎君 ただいま予算特別委員長に御選任をいただきまして、まことに光栄に存じますとともに、その責任の重大さを痛感いたしております。  平成十一年度の当初予算案は、一般会計が十六年ぶりに前年度を下回るなど、極めて厳しい状況の中で編成されたものでありますが、特別会計、企業会計を合わせた十八会計全体で一兆四千億円を超える規模に達しております。新年度は、当面の重要課題である景気対策に配慮しながら、本県が二十一世紀においてさらなる飛躍を遂げるための基盤整備を着実に実行するため、施策の重点的、効率的な展開を図るとともに、財政健全化に、より一層取り組むことが強く要請されております。本委員会に課せられた使命はまことに重大でありますが、審査に万全を尽くし、責任を全うする所存であります。  皆様方の温かい御指導と御協力をお願い申し上げまして、就任のごあいさつといたします。(拍手) 41 ◯議長(檜山俊宏君) その他の各案については、それぞれ所管の常任委員会へ審査を付託いたします。議案付託表は後刻お手元に配付いたします。  お諮りいたします。明二十四日から三月九日までは、委員会審査等のため、本会議は休会とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 42 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。  次回の本会議は三月十日午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後一時五十五分散会 広島県議会...