【黙 祷】
6:
◯議長(
檜山俊宏君) 黙祷を終わります。御着席願います。
【着 席】
7:
◯議長(
檜山俊宏君) この場合、弔意を表するため、窪田泰三君から
発言を求められておりますので、これを許します。窪田泰三君。
【窪田泰三君登壇】
8:
◯窪田泰三君 ただいま議長から御報告がありましたとおり、砂原克行議員には、去る五月十二日、御家族の皆様を初め、多数の友人、知己の皆様方の願いもむなしく、七十歳を一期として、その生涯を終えられました。まことに哀惜の念にたえません。
私は、議長を初め、先輩、同僚議員のお許しを得まして、議員一同を代表して、ここに謹んで追悼の言葉をささげます。
砂原先生、あなたは剛毅闊達にして衆望厚く、卓抜なる識見と旺盛な実行力をもって常に貴重な役割を果たしてこられ、これからの
県政にとってなくてはならない大切な方でありました。先日まで、私たちとこの議場で席を同じくし、元気に御活躍されていた在りし日のあなたを思い浮かべますと、万感胸に迫るものがあります。
顧みますと、広島にとって忘れることのできない昭和二十年八月六日、一瞬にして市内の大半を焦土と化したあの日、当時、東京で建築学を勉強していたあなたは、帰省先の自宅で被爆され、奇跡的に一命を取りとめられました。そのみずからの被爆体験から、戦後の復興は何よりも建設事業が重要であることを自覚され、卒業後は地元広島で建設業界に身を投じ、責任者として寝食を忘れて被爆復興事業に尽くされた姿に、あなたの原点をうかがい知る思いがいたします。
戦後の動乱期を経て、高度経済成長から安定成長に移行した昭和五十年四月、政治家への志を立てられ、広島市から多数の人々の信望を担って広島県議
会議員に初当選され、以来、警察商工労働、建設の各常任委員会委員長、地方行
財政対策、普通会計決算、予算、企業会計決算の各特別委員会委員長を初め、数々の要職を歴任され、豊富な経験と卓越した識見とをもって、住民福祉の増進と県勢の発展に大きく貢献をされました。そして、永年にわたるすぐれた政治手腕と厚い信望により、平成六年七月、第八十四代広島県議会副議長に推挙され、
県政の中枢として、その大任を全うされたのであります。
この間のあなたの御功績は、枚挙にいとまがありません。中でも地域の振興・社会基盤整備のためには、ひたすらその情熱を傾けてこられました。特に、交通基盤整備においては、山陽自動車道を初めとする高速自動車道路の早期実現に向けて精力的に取り組まれたことは周知のとおりであります。また、とりわけ広島都市圏の交通対策については、一貫してその改善に全力で取り組まれ、祇園新道の建設、新交通システムの整備に力を尽くし、今日その成果は、地域住民はもとより、広く県民に称賛されているところであります。さらに、長年の懸案であった広島都市圏の自動車専用道路網の整備については、早くから指定都市高速道路の導入を提唱され、精力的に福岡市や名古屋市の先進都市を視察し、広島市との調整に心を砕かれ、その建設促進に心血を注いでこられました。そして今、広島高速道路公社が設立され、事業がスタートしようとしていることは、あなたの御尽力のたまものと言っても過言ではありません。
このほか、昭和五十年代前半の構造不況に際しては、国の施策に連動した不況対策を事あるごとに具体的に提言され、本県独自の事業転換対策や離職者対策を結実させ、地域産業の育成に努力されました。また、昭和五十六年から五十七年にかけて、本県は全国に先駆けて大胆な行
財政改革を推進しましたが、その際、広く県民の声に耳を傾け、議会内の意見の集約に努力を重ねられ、ついに困難な
改革を実行されました。これら御生前の幾多の御功績は、今後ますますその実を結び、長く伝えられることでありましょう。
思いますに、あなたは、天性とも言うべき直感力と優れた先見性を兼ね備え、「百万人といえども我往かん」という気概を持って物事を成し遂げていく政治家であったと思います。その残された功績に一貫して脈々と流れているものは、細やかさと大胆さを兼ね備えた進取の精神でありました。時あたかも、本県が二十一世紀に向かって大きく飛躍しようとする重要な時期にあって、あなたの御活躍に大きな期待が寄せられておりましたのに、余りにも突然に御逝去されるとは、まことに痛恨の極みであります。奥様や御子息様を初め、御遺族の方々の御心中に思いをいたしますとき、お慰めの言葉もありません。ここに生前の砂原先生の御功績をたたえ、その御遺徳をしのびながら、ひたすら御冥福をお祈り申し上げる次第であります。
今、我が国は、とうとうと流れる歴史の流れの中で大きな転換点を迎えており、広島
県政も新しい時代に向かって、突き破らなければならない数多くの課題に直面しております。私たちは、これら幾多の課題を乗り越え、
県政の発展に全力を傾注いたしますことを、ここに改めてお誓い申し上げ、追悼の言葉といたします。ひたすら、みたまの安らかならんことをお祈りします。さようなら。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
9:
◯議長(
檜山俊宏君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
平成9年6月23日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 課)
6月定例県議会の議案及び報告事項並びに
説明書について
平成9年6月定例県議会の議案及び報告事項並びに
説明書を別冊のとおり提出します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
平成9年6月23日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 課)
県が資本金の二分の一以上を出資等している法人の経営状況
説明書の提出について
地方自治法第243条の3第2項の規定により,県が資本金の二分の一以上を出資等している法人の経営状況
説明書を別冊のとおり提出します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
平成9年6月23日
広 島 県 議 会 議 長 殿
広 島 県 知 事
(財 政 課)
県有地信託の事務処理状況
説明書の提出について
地方自治法第243条の3第3項の規定により,県有地信託の事務処理状況
説明書を別冊のとおり提出します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
平成9年6月23日
各 議 員 殿
広島県議
会議長 檜 山 俊 宏
説明員の委任について
6月
定例会における
説明員として,
知事,教育委員会委員長及び公安委員会委員長等から別紙の者を委任した旨の通知があったので,お知らせする。
10:
◯議長(
檜山俊宏君) 別紙別冊はお手元に配付してありますので、朗読は省略いたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
第一 会期決定の件
11:
◯議長(
檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。六月
定例会の会期は、本日から七月一日までの九日間といたしたいと思いますが、さよう決するに御
異議ありませんか。
【「
異議なし」と言う者あり】
12:
◯議長(
檜山俊宏君) 御
異議なしと認めます。よって、会期は九日間と決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
第二
会議録署名者決定の件
13:
◯議長(
檜山俊宏君) 次は日程第二、
会議録署名者決定の件を議題といたします。
本件は、
会議規則第九十九条の規定により、議長から指名いたします。
吉 岡 広 小 路 君
小 出 雍 晃 君
面 迫 幸 雄 君
木 曽 真 理 行 君
以上四人の諸君にお願いいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自第 三 県第三七号議案
至第三十一 報第一二号
14:
◯議長(
檜山俊宏君) 次は日程第三、県第三七号議案 広島県税条例の一部を改正する条例案から日程第三十一、報第一二号 平成八年度広島県水道用水供給事業会計予算繰越計算書までの各案を一括上程議題といたします。
この場合、
知事から提案理由の
説明を求めます。
知事藤田雄山君。
【
知事藤田雄山君登壇】
15:
◯知事(
藤田雄山君) 六月定例県議会の開会に当たり、ただいま提出いたしました議案の
説明に先立ちまして、当面する
県政の課題などについて御報告申し上げます。
去る五月二十九日から、広島県とアメリカ合衆国ハワイ州との友好提携の締結のため、檜山県議
会議長を初めとする県議
会議員の方々や、経済界、教育関係、医療・福祉関係の方々など約三百名でハワイ州を訪問いたしました。
友好提携の調印式は、五月三十日午後三時からハワイ州下院議場で、州
知事や上下両院議長の
出席を得て行われました。
昨年六月、ハワイ州を訪問した際、移住から始まる両県州の長い交流の歴史をもとに、ハワイ州側から友好提携の提案があり、関係する方々と協議を重ねた結果、このたびの調印に至ったものであります。
今後は、広島県とハワイ州はもとより、日米両国の相互理解に向け、地域や県民レベルでの交流の促進を図り、青少年や女性団体を初め、医療・福祉や教育の分野など、新たな交流の歴史を開いてまいりたいと考えております。
次に、最近の
経済情勢についてでありますが、我が国の経済動向を見ますと、
設備投資は回復傾向にあります。また、消費税率の引き上げに伴う変動が見られるものの、
個人消費は緩やかな回復基調を示し、住宅建設も高い水準で推移するなど、堅調な需要動向を背景に生産も増加傾向にあり、景気は回復の動きを続けています。
県内経済については、公共投資や住宅建設が減少傾向にあるものの、
設備投資に底がたさが見られ、
個人消費も基調としては好調を持続しているなど、景気は緩やかな回復を続けています。しかし、本県は輸出依存度の高い業種が多いことから、為替相場の動向や影響について先行き不透明な状況もあり、今後とも、その動向を注視していく必要があると考えております。
次に、
県政をめぐる諸課題について申し上げます。
まず、本県の
財政状況についてであります。国においては、先般、目標数値を盛り込んだ
財政構造
改革の推進方策をまとめ、平成十年度の予算から厳しく歳出を削減することを決定いたしました。本県においても、税収の伸び悩みや基金の大幅な減少、経済対策などによる県債の大量発行に伴う公債費の急増など
財政環境が非常に厳しい状況となっていることについて、本年二月定例県議会において御議論をいただいたところであります。
その議論を受けまして、先般、平成十年度から平成十四年度までの五年間について、一定の条件を前提に、今後の歳入、歳出を推計した収支見通しを発表いたしました。今後、国が策定いたします地方
財政計画における財源対策が、段階的に縮減されていくという考え方を前提といたしますと、平成十年度には約六百億円の財源不足が見込まれ、その後拡大していく見通しであり、このままでは二十一世紀に向けての広島県長期総合計画を着実に実施することは困難であります。このため、先般、私を本部長といたします「
財政健全化対策本部」を設置し、今年秋を目途に
財政健全化計画を策定することといたしました。
計画の策定に当たっては、私を先頭に、県職員一丸となって、平成七年度に策定した行政システム改善推進計画に基づき、組織の見直しや職員定数の適正管理など内部努力を行うとともに、より一層の行
財政の効率化・
健全化を図るため、二十一世紀を見据えた新たな視点から、すべての事務事業を見直したいと考えております。今後、県民の皆様の御理解をいただきながら、慎重に、かつ勇断を持って
財政健全化対策に取り組んでまいります。
また、公共工事については、その執行をめぐる最近の状況や厳しい
財政事情を背景といたしまして、さまざまな指摘がなされております。既に国においては、公共工事のコストを平成十一年までに、少なくとも一〇%以上縮減する旨の行動指針を四月に閣議決定しております。このような状況の中で、効率的な公共工事の執行を通じて社会資本を着実に整備していくため、本県としても五月十九日に「広島県公共工事コスト縮減推進本部」を設置し、全庁が一体となってコスト縮減対策を推進することといたしました。コスト縮減のための具体的施策については、実施可能なものから順次着手しながら、今年度内には行動計画として取りまとめることとしております。
次に、社会福祉法人「幸伸会」の問題についてであります。このたびの不祥事は、公共性の高い社会福祉事業に対する県民の信頼を損なう、まことに遺憾なことと考えております。「幸伸会」に対しましては、社会福祉事業法に基づく厳正な措置を行い、改善に向けた指導を続けてまいりましたが、具体的な改善が認められないため、去る六月二日に、七月十五日から二カ月間を停止期間とする業務の全部停止命令を発動いたしました。今後も、具体的な改善措置がなされない場合は、法に基づき、毅然とした対応で臨む所存であります。
また、入所者の方々の他施設への移送につきましては、関係市町及び受け入れ施設と密接な連携をとりながら、万全を期してまいります。
次に、高速交通体系の整備についてであります。
まず、広島都市圏の自動車専用道路網の整備については、指定都市高速道路方式の導入が有効であると判断し、広島市と共同で「広島高速道路公社」を六月三日に設立したところであります。ネットワークを構成する路線のうち、広島南道路については、五月八日に広島市宇品以西の都市計画決定の告示を行ったことにより、海田町から廿日市市までの全ルートが都市計画決定されたこととなりました。さらに、六月九日には、安芸府中道路の都市計画決定を行いました。今後は、既に都市計画決定済みの府中仁保道路及び広島西風新都線を合わせた四路線について、事業許可を得た上で、早期整備に向けて積極的に取り組んでまいります。
次に、広島空港の航空ネットワークの拡充についてであります。広島空港の利用状況は好調に推移し、平成八年度の利用者は二百七十六万八千人に達しており、この夏には開港後の利用者が一千万人を超えるものと考えております。また、六月五日には念願のグアム線が開設され、国際線は五路線となりました。今後とも、旅客と貨物の両面での輸送力の拡充を図るとともに、集客圏の拡大や利便性の向上などの対策を講じ、広島空港が中国・四国地方の拠点空港として、さらに発展するよう努力してまいります。
次に、中山間地域活性化対策の推進についてであります。本年二月に策定いたしました「中山間地域活性化対策基本方針」の具体化に向けて、その推進体制を整えるとともに、その先導的な役割を果たす中山間地域活性化推進事業の実施について取り組んでいるところであります。また、中山間地域対策の実効性を確保するためには、各部局間の連携を十分に図り、真に必要な事業に重点的に投資していく必要があることから、市町村を初めとして、多くの皆様の御意見をお聞きしながら、本県中山間地域の活性化に取り組んでまいる所存であります。
福山市の中核市移行については、五月十三日の自治省からの内示を受けて、六月十三日に福山市長から県の同意を求める旨の申し入れがありました。県としては、地方分権を進める立場から大変喜ばしいことと考えており、平成十年四月を目指して中核市指定が円滑に行われますよう、最大限の支援を行ってまいります。福山市におかれては、県東部の中核都市としてふさわしい魅力あるまちづくりを進めるとともに、広域行政の推進に、さらに積極的に取り組まれることを期待しております。
次に、高校
教育改革の推進についてであります。去る四月十一日に開催されました教育委員会において、高校
教育改革の推進方針を決定し、これに基づく教育内容の充実や総合選抜制度の廃止など、平成十年度に実施する
改革の基本的内容も公表されたところであります。私といたしましても、これらの
改革の成果が着実に得られますよう、引き続き支援をしてまいります。
県庁舎の整備については、昨年度、県議会に設置されました「県庁舎等整備調査特別委員会」での御議論を踏まえまして、県民の皆様の御意見を幅広く集約するため、県内在住の各界の有識者などで構成する「県庁舎整備検討懇話会」を設置し、六月十九日に第一回目の懇話会を開催いたしました。今後、県庁舎のあるべき姿、立地、財源問題などについて、さまざまな観点から御検討いただきたいと考えております。
さて、今回提出いたしました議案は、広島県税条例の一部を改正する条例など条例案二件、その他の議案では、広島県公安委員会委員の任命の同意について及び工事請負契約の締結についての議案など二十件であります。
また、報告案件として、専決処分報告のほか、平成八年度繰越明許費等繰越計算書、県が資本金の二分の一以上を出資等している法人の経営状況
説明書などを提出いたしております。
どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。
16:
◯議長(
檜山俊宏君) お諮りいたします。明二十四日は、議案調査のため、本
会議は休会とするに御
異議ありませんか。
【「
異議なし」と言う者あり】
17:
◯議長(
檜山俊宏君) 御
異議なしと認めます。よって、さよう決します。
次回の本
会議は六月二十五日午前十時三十分から
会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午前十一時六分散会
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑
本文の先頭へ...