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  1. 広島県議会 1995-02-04
    平成7年2月定例会(第4日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    1995年02月17日:平成7年2月定例会(第4日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十二分開議 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員六十名であります。これより会議を開きます。  この場合、議席の一部変更を行います。変更後の議席は、別紙お手元へ配付のとおりといたします。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第一号議案         至第七十三 報第三号 3 ◯議長(檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、県第一号議案 平成七年度広島県一般会計予算から日程 第五十六、報第三号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  昨日に引き続いて質問を行います。箱上恵吾君。         【箱上恵吾君登壇】 4 ◯箱上恵吾君 公明広島県議会議員団の箱上恵吾でございます。会派を代表し、質問をいたします。  まず、質問に入ります前に、去る一月十七日未明に起きました阪神大震災は、死者、行方不明者が五千三百人を超え、多くの人的、物的被害をもたらす、まさに想像を絶する大災害でありました。亡くなられた方々並びに御遺族に対し、心から哀悼の意を表するとともに、多くの被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。  また、救援活動や災害復旧活動に日夜当たってくださっている関係者の皆様や、ボランティア活動をしてくださっている多くの方々に対し、最大の敬意を表するものであります。  公明広島県本部は、災害発生時の一月十七日、地震災害救援本部を設置し、広島県、広島市に対し、救援対策の実施と県民関係者の安否の確認を申し入れるとともに、支持者や地域の皆様に義援金の募金協力や救援物資の調達を依頼し、微力ではありますが、救援活動を現在なお続けさせていただいております。「兵庫県南部地震を救援する広島県民の会」の皆様へ協力し、一月中に集まった義援金二百万円につきましては、二月一日、直接、兵庫県庁へ届けさせていただきました。知事を初め関係者は、大変に感謝されておりました。御協力くださいました皆様に対し、この場をかりまして心から御礼を申し上げます。  質問の第一は、地震対策への対応についてであります。  さて、このたびの地震災害は全国どの地域で起きてもおかしくない活断層を原因としたものであり、この広島で起きていたらと思うと、全く他人事ではありません。県では、今回の阪神大震災を教訓として、早速、地震災害応急対策計画を見直されると伺っております。これの具体的な内容につきましては、今後、見直しの中で明らかになってくると思いますが、私は、当面の応急的な対策だけでなく、抜本的な対応もあわせて検討すべきであると考えております。そこで、二月八日、公明として発表いたしました「地震対策に関する緊急提言」を基本にしながら、項目を整理して検討すべき事項を提言しますので、これに対する県のお考えをお伺いいたします。  まず、大規模災害時の国の危機管理体制の整備についてであります。国の危機管理体制の整備についての課題は、一、常設の災害緊急対策本部の設置、二、自衛隊の災害緊急出動態勢の整備、三、国際緊急援助隊の国内における活用の三点であります。次に、地方自治体の危機管理体制の整備につきましては、一、地方自治体の権限の明確化、二、国、地方自治体及び企業等の連携体制の整備の二点であります。地震に強い都市づくりへの基本対策としては、一、地震予知観測体制の拡充、二、地震警戒区域の見直し、三、衛星通信、パソコンネットワークの整備、四、都市再開発で防災都市化の推進、五、避難道路、避難拠点の整備とオープンスペースの確保、六、防災拠点としての学校施設の整備、七、建築基準法、都市計画法など関係法律の総合的見直し、八、国の防災基本計画の見直し、九、地域防災計画の総合的見直しと防災マップの整備、十、地方自治体と自衛隊との共同防災訓練の推進、十一、二次災害の防止対策の強化、十二、液状化対策の推進、十三、大型消火飛行艇等の配備、十四、住民の防災意識の向上と防災訓練の実施、十五、学校における防災教育の徹底、十六、地域と企業の防災協力体制の整備、以上の十六項目であります。援護、救護体制の整備と防災ボランティアの効果的な活用につきましては、一、国、地方自治体、地域の広域救援協力体制の整備、二、災害救助法、薬事法など関係法を見直し、官民協力した救護体制の整備、三、災害救援ヘリコプター体制の整備、四、災害救助船の建造、五、在日外国人被災者への対策強化、六、義援金等の寄附に対する所得税控除の実現、七、防災ボランティアの育成と登録制度の整備、八、各大学、大学生等に対する防災ボランティアの要請、九、ボランティア団体に対する補助、十、公的ボランティア保険の創設、十一、外国からの支援受け入れ態勢の整備と激甚災害発生時における各種規制緩和、以上の十一項目であります。これらの抜本的な取り組みは、阪神大震災を教訓とし、「日本で一番住みやすい生活県」の柱ともなる緊急かつ最重点に取り組むべき課題であろうと思います。今回のような大災害への対応につきましては、もちろん地方自治体だけではできませんし、国、地方が一体となった対応が不可欠であり、全国知事会等を通じ国への具体的な要望事項として早急に取り組むべきものも多いと考えます。以上、公明としての提言につきまして県当局のお考えをお聞かせください。
     次に、一月三十一日に発表された讀売新聞による阪神大震災緊急電話世論調査を通しての知事のお考えをお聞きしたいのであります。この世論調査により、政府、地元自治体の救助・救援活動の問題点を聞いたところ、「首相や首相官邸の対応が鈍かった」が約半数の四八%を占め、次いで、「自治体の対応が混乱した」が二五%、「自衛隊の出動が遅かった」が二二%となっております。村山総理は、国会答弁の中で、今回の政府の対応を、現状の情勢に照らして最善の態勢であったと強調されましたが、国民の約半数は首相官邸の初動のおくれに強い不満を示しております。私も、この答弁をテレビを通して聞いておりましたが、心からの憤りを感じました。災害発生時に住民としては最も頼りにせざるを得ない自治体の対応に二五%という多くの人が不満を表明したことは、今回の被災地の自治体の対応を徹底的に分析し、広島県として大きな教訓としなければなりません。さらに、今回の災害発生時、担当職員の約二〇%しか任務につけなかったとか、縦割りになっている政府機関とその出先、特に防衛庁との連携の問題、他府県への援助要請の問題等、多くの問題点が指摘されているところであります。加えて、今回、被災各地で活躍してくださっているボランティアについても十分に活用されていないなど、受け入れ態勢の不備が指摘されております。今後、こうした人々の善意を被災者の救援活動などにどう役立てるか、大きな課題であろうかと思うのであります。讀売新聞のタイムリーな世論調査を通して、私なりに問題提起をしてみましたが、今回の阪神大震災の教訓を本県に生かす意味において、知事の御見解をお伺いしたいのであります。  質問の第二は、福祉問題についてであります。  その第一点は、乳幼児医療費の公費負担制度についてであります。我が会派は、かねてより、次代を担う乳幼児の健全育成や子供の減少への対策の観点から、乳幼児に対する医療費公費負担制度の拡充は欠かせないということを繰り返し主張してまいりました。折しも、昨年十月から健康保険法等の一部改正により、入院患者一日につき原則六百円という入院時食事療養費制度が創設され、入院を余儀なくされた乳幼児を抱える保護者にとって、かなりの負担増になっております。そのため、入院時食事療養費の創設への対応として、何らかの福祉的措置を求める声が多くの県民から寄せられており、実際に乳幼児を抱える保護者から、一日二、三百円ぐらいのミルクしか飲まないのに六百円の負担を強いられるのは納得がいかないなど、多くの方から御意見をいただいております。県当局も、これらを勘案され、福祉的措置として全国に先駆けて平成七年度から十五日以上の入院をした場合に月額一万円を支給するという療養援護金制度を創設されることとしておられます。しかし、私は、単に入院時の経済的負担の緩和だけではなく、これとあわせて、特に乳幼児に対する在宅福祉施策そのものを充実する必要があると思います。とりわけ、乳幼児医療費の助成は全国的にも全都道府県で実施しておりますが、何らかの形で一歳児以上にまで拡大している都道府県が大半であり、本県でも乳幼児医療費の公費負担対象年齢の拡大は欠かせません。そこで、乳幼児医療費の公費負担制度の拡充に対する基本的な考え方なり取り組み方針はどうなのか、県当局のお考えをお聞かせ願いたいのであります。  第二点は、働く女性の子育てと仕事の両立を支援し、子供の健全な育成を図るために極めて重要な役割を果たしている保育制度の充実強化についてお伺いいたします。近年、女性の社会進出は目覚ましく、さっそうと活躍される女性の姿を見ることも極めて自然なこととなりました。しかしながら、本当に女性が社会活動、とりわけ仕事と子育てが両立できる条件整備は整えられているのでしょうか。私の身近なところにも、小さい子供を保育所に預けて働き、仕事と子育てと家事に追われ、必死に頑張っておられるお母さんがたくさんおられます。これらのお母さん方から、朝早くから仕事に出かけなければならないこともあれば、残業や休日出勤を免れない場合が少なくないという声をよく聞きます。このような状況が続けば、残された選択は、仕事をやめるか、二人目、三人目の子供をこれ以上産まないことしかないのであります。御案内のように、一人の女性が一生の間に何人の子供を出産するかという合計特殊出生率も減少の一途をたどり、平成五年の合計特殊出生率は一・四六人と史上最低となっております。国においては、子供の減少に歯どめをかけるため、緊急に必要な対策として、エンゼルプランに先行する形で、いわゆる緊急保育対策五カ年計画を策定されたところであります。また、本県においても児童環境づくり推進プランが検討されておりますが、まだ最終的に取りまとめの段階に至っていないと伺っております。そこで、本県としても、仕事と子育ての両立に懸命に頑張っておられるお母さん方の支えになるような思い切った施策に緊急に取り組まなければならないと思います。とりわけ乳児保育や延長保育の充実、さらには一時保育、早朝保育や休日保育など、これまでの固定的な保育制度の殻を大きく打ち破るような思い切った保育サービスの充実が必要であると思いますが、県としての保育制度の充実強化に対する取り組み方針をお伺いしたいのであります。         【議長退席、副議長着席】  第三点は、高度専門医療施設についてであります。高度専門医療施設の早期整備については、昨年二月の定例会において請願の採択を行ったところであり、県としても、平成六年度に懇談会を設け、関係団体など各界の有識者から高度専門医療施設の必要性やあり方などについて意見を聞かれているところであります。我が会派といたしましても、高度専門医療機能の早期整備の必要性については、福岡議員等が繰り返し主張してまいりました。県としても、平成七年度には、緊急的な小児医療対策として県立広島病院内の母子総合医療センターの前倒し整備をされ、いよいよ高度専門医療施設の整備の検討に本格的に着手されることとなりました。検討委員会の設置により、整備する専門医療施設の対象疾患や設置形態、設置場所、さらには病床数を初めとする施設規模などの基本的事項を決定し、これらを整備基本構想としてまとめることとされております。この高度専門医療施設の整備に際して、対象疾患一つをとりましても、県民にはいろいろな意見や要望があります。私は、これらを県民が納得のいく形で早急に取りまとめられて、早期に整備されるよう強く要望しておきます。  第四点は、骨粗鬆症対策についてであります。骨粗鬆症は骨のカルシウム分が減少し、骨がもろくなる病気で、ほとんど自覚症状がなく、年をとるにつれて、特に女性に多く見られるのが特徴であります。発生頻度から推計した推定患者数は、いつ骨折しても不思議ではないほど骨がもろくなっている骨折予備軍も含めれば、全国で八百万人とも言われており、早期に抜本的な取り組みが必要と思われます。平成六年度から厚生省が骨粗鬆症の早期発見、早期治療を促進するためモデル的事業として取り組むこととしていますが、この骨密度測定には高額な測定機器が必要であり、一般の医療機関ではなかなか整備が難しいのが実情と伺っております。そこで、平成六年度の本県の骨粗鬆症対策への取り組み状況及び平成七年度の医療機器の整備を含めた事業計画はどうなのか、県当局のお考えをお聞かせ願いたいのであります。  第五点は、障害者の社会参加促進についてであります。本定例会に福祉のまちづくり条例案が提案されております。これには前文で、すべての人がみずからの意思で自由に行動し、社会参加できる町づくりをするということを明確に規定しております。私は、障害者が自由に行動し、社会参加できる町づくりを理念だけに終わらせるのではなく、現実のものとして進めるためには、行政がこれから取り組まなければならない課題はたくさんあると思います。そこで、本日は、それを一歩一歩進めていくために早急に取り組むべき課題であるガイドヘルパーに対する助成について提案してみたいと思います。県では、独力で外出や移動のできない障害者の方々の社会参加を促進するため、ガイドヘルパー等ネットワーク事業を実施しておられます。確かに、この制度により、家族などの介護者が容易に得られない障害者の方の旅行や通院などの移動が飛躍的に容易になったのは事実であります。しかしながら、このガイドヘルパー制度を利用する場合、ガイドヘルパー本人に対する謝礼、現在は一時間当たり六百九十円のようでありますが、これとガイドヘルパー分の交通費を障害者が負担することとなっております。我々の経済観念でも容易に想像できますが、例えば、国内旅行をしようと思い、ガイドヘルパーを依頼した場合に、JRなどにも一定の条件の場合に障害者の方と同伴者の方への運賃の割引制度がありますが、健常者の方が単独で旅行される場合に比して、それだけでも同等以上の負担を強いられるのであります。さらに、ガイドヘルパーへの謝礼が必要になれば、ガイドヘルパーを利用できる機会はおのずと限られてまいります。つまりは、みずからの意思で自由に社会参加することが困難になってしまうのであります。そこで、せっかく制度化されておりますガイドヘルパー制度により障害者の方々の社会参加を実際に促進するため、ガイドヘルパーの利用に対する助成制度を設けるべきであると考えますが、県当局のお考えをお聞かせ願いたいのであります。  質問の第三は、終戦五十周年という節目を迎えるに当たり、質問いたします。  まず、終戦のときにおける私の一家の体験を通してお伺いをしたいと思います。私は、戦後、満州から引き揚げてきた経験を持っております。私の父は、政府の奨励策のもとで、昭和十四年の春、満州に苦難の一歩を踏み出し、満州の各地で建築工事に従事しておりました。終戦直前の二年間は、旧ソ連との国境の田舎町でガソリンの代替として使用するアルコール製造工場の建築技師として働いておりました。終戦直前の八月初旬、当時私は六歳で、母と私、妹と弟の四人は、父と離れて田舎町の農安というところに住んでおりました。ところが、ソ連の突然の参戦により、国境が危険になったため、周りの日本人は既に引き揚げて南下中で、父も大変な苦労をして、やっと私たち家族のもとへたどりついてきました。そのとき、私たちの周りには約三十世帯の日本人家族が住んでいましたが、ソ連兵が農安の近くまで迫っているということで、各家庭に一台の馬車が用意され、荷物を積み込んで、夜の間に安全なところまで逃げなければならなくなったのであります。暗闇の中で、しかも、道は泥沼のようになっており、馬車が道に迷うこともしばしばで、思うようには進みませんでした。その夜の新京に着くまでの道のりは、まさに死の行軍でありました。途中で体の弱っていた人々が何人も亡くなり、埋葬することもできず、すべて馬車からほうり出された光景は、幼かった私の記憶にもしっかりと残っております。新京で日本人の経営していた旅館に入りましたが、中はすし詰め状態で、横になって休むこともできませんでした。この状態が一週間ぐらい続きました。新京も、外はソ連兵が歩き回る状況になっており、安全な場所ではなくなり、そのうち、満鉄社員が住んでいた家があいており、私たちは、そこに逃げ込みました。二カ月くらい経過し、十月に入ると非常に寒い時期になりました。そのころになると、北満に半強制的に開拓団として送り込まれていた日本人が続々と新京に入ってまいりました。聞いてみますと、逃げてくる途中で足手まといになる子供たちの多くは軍隊に殺され、辛うじて新京にたどり着いた人たちも、収容所では毎日のようにたくさんの人が死んでいきました。私は、毎朝のように、たくさんの日本人の死体を積んだ馬車が日本人墓地に向かって進んでいるのを見ておりました。この光景は死ぬまで忘れることができないでしょう。そして、ある人に聞いたことを今でも忘れることはできません。その人は、逃げてくる途中で、自分の手で自分の子供を殺したそうであります。子供が「お父さん、お父さん」と泣いた声が耳を離れないと、泣きながら話しておりました。その当時、自分の子供を死なせたくない人々が、自分の子供を中国人に預けたり、里子に出したりしたのが、戦後五十年たって中国残留孤児として日本へ肉親探しに来ておられる方々なのであります。私にとっても、決して他人事ではありません。幸いにして、私は帰国できましたが、私たちと同じような辛酸をなめた人々がまだまだたくさん残っておられるのであります。私たち家族にも、悲劇はありました。昭和二十年十月十二日、私の妹の容体が急に悪くなり、医者を訪ねて診てもらったら、急性肺炎にかかっておりました。当時は医薬品もなく、手を施すこともできないまま、妹は、その夜、帰らぬ人となってしまいました。その翌年六月ごろに、日本人引き揚げの話が耳に入り、父がまず行ったことは、埋葬していた妹の遺体を火葬にして遺骨にしたことであります。そして、引き揚げが間近になったころ、アワやコーリャンで飢えをしのぐ生活が続いたため、私は栄養失調になり、さらに、衛生状態の悪い生活が続いたため、母や父に続いて弟もチフスを患ってしまいました。私たち家族は病人がほとんどのため、引き揚げは、現在でも横浜港に停泊している氷川丸という病院船に乗船することになり、コルトウという港に移動することになりました。コルトウへの移動途中で、また、コルトウで氷川丸の入港を待つ間でも、たくさんの人が次々と亡くなっていきました。やっと氷川丸へ乗船しても、亡くなる人は後を絶たず、皆、海中へ葬られたのであります。日本に帰るまで、常に周りは地獄のようでありました。私たち家族四人が博多に上陸できたのは、昭和二十一年十月十五日でありました。そして、その翌日には、やっとのことで日本に帰ってきた私の弟が亡くなってしまいました。私の両親は、大陸から引き揚げの途中に二人の子供を亡くしてしまったわけであります。父は現在八十三歳となりましたが、「新京を出発して、やっと七十日後に博多に着くことができたが、この七十日間の苦しみが人生における最大の苦しみであった。」と今でも言っております。さきの大戦において、このような塗炭の苦しみを味わった人々は、日本じゅうに数え切れないほどおられます。原爆被爆者の方々はもちろんのこと、空襲で焼け出された人々、満州から引き揚げてきた人々など、筆舌に尽くしがたいほどの苦しみを経験してきた日本人はたくさんおります。戦後五十周年を迎えようとしている現在、国の政策に基づいて筆舌に耐えがたい辛酸をなめた外地からの引揚者や一般の戦争犠牲者についても国家補償があってしかるべきであると思いますが、これらの方々に対する国家補償はどうあるべきなのか、知事の御見解をお伺いしたいのであります。  次に、大久野島毒ガス関係廃棄物の処理問題についてであります。先日、県は、広島市南区の出島地区に埋設されていた有機砒素化合物が周辺土壌を汚染していたという大変ショッキングな事件を発表されました。しかも、その原因となった有機砒素化合物は、県が昭和四十八年に現在地に埋設処理したものであり、かつ、その汚染の疑いを持ったのは二年も前の平成五年三月の環境調査の結果であったとのことであります。私は、今回の埋設薬物の処理問題は、簡単に片づけられない大きな問題であると思います。その議論の前に、まず申し上げておきたいことは、県が公表する時期が遅過ぎたということであります。県が発表するまでのこの間、最も影響を受ける立場の地元住民に何の報告も情報提供もなかったのであります。これには、県当局は処理技術が科学的に確立していない段階で、いたずらに情報だけを提供し、住民の不安をあおるのは適当でないと判断したと言われております。しかしながら、解決法が見出せないから情報を知らせないという方針を貫いた社会は、とても安心して暮らせる社会ではないのであります。私たちは、すべての情報をオープンにし、その中から自分の生命、財産を守るチャンスが与えられなければなりません。そうでなければ、これ以外にもどんな危険がすぐ迫っているかわからないからであります。そこで、こういう住民の生命、身体に直接影響の及ぶ可能性のある事案については、今後は的確な情報の提供をされるよう強く申し入れておきます。  そして、本論に入りますが、それは最終的な解決となるための最終埋設処分地がまだ決まっていません。これには、搬出に伴う出島地区の住民はもとより、搬入先の関係自治体を初め、地元住民の理解と合意が得られるのが大前提であります。私は、最終的な処理そのものはできるだけ早く行う方が望ましいとは思いますが、地元合意を得る努力については決しておろそかにしたり、不十分なままの見切り発車はすべきでないと思います。そこで、今回、県が搬出なり最終処分地への搬入に際して、地元住民への説明はどのような方法で行い、どのようなスケジュールで合意を得ようとしておられるのか、県当局のお考えをお伺いしたいのであります。  また、関連して、現在、福山の日本化薬株式会社の土壌汚染について箕島地区へ閉塞するための土壌処理が行われておりますが、これについても、将来、今回の出島地区の汚染事案と同様なことが起こるのではないかと懸念されますが、いかがでありましょうか、お伺いしたいのであります。  第二点は、大久野島の毒ガス製造に伴う廃棄物処理の再調査についてであります。今回の出島地区の有機砒素化合物は、戦時中に旧日本陸軍が竹原市沖の大久野島で極秘に生産していた毒ガス原料であります。大久野島では、昭和二十一年から数年にわたって占領軍が毒ガス弾の焼却、土佐沖への船舶ごとの海底投棄、さらには防空壕への埋蔵などの処理を行ったのであります。このため、大久野島の防空壕や周辺の海域で魚網にかかるなどの騒動が続発し、厚生省や環境庁の発掘調査や掃海作業が行われたところであります。新聞報道によりますと、大久野島毒ガス資料館の館長は、戦後、国内外で遺棄、処理した毒ガス弾や原料の追跡調査をすべきだと発言されておりますが、私も、全く同感であります。戦後の毒ガス関連廃棄物の安全処理はまだ終結していないのであります。現に、この広島県内にも身近な脅威として存在をしております。先日、私のところに、戦後、占領軍の関連廃棄物処理に実際に従事していた一人の県民から、極めて衝撃的な一通の手紙が参りました。それは、戦後間もない昭和二十二年か二十三年のこと、薄着で作業をせざるを得ない極めて暑い夏の出来事で、極秘裏に招集をかけられ、任務の内容も何ら告げられることなく作業にかかり、佐伯郡宮島町の包が浦地区の防空壕からドラム缶を一回り小さくした、ずしりと重たい缶を四十本から五十本を船に積載するよう指示を受け、そこから三十キロメートルぐらい南下した瀬戸内海上に投棄したとのことであります。確かに、これだけでは投棄した正確な物質名は特定できませんが、瀬戸内海にも極秘裏に処理せざるを得なかった危険物質が投棄されているのであります。また、大久野島以外にも、県内の防空壕に埋設され、危険な防空壕があるのではないかという懸念もございます。県では、今回の出島地区のケース以外には、他の毒ガス弾や原料の埋設、海中投棄した地点も何も資料がなく、関知していないとのことでありますが、本当に資料がなく、わからないのなら、たとえ膨大な時間と費用を費やしてでも、本当に県民が安心して安全に生活できる環境づくりをするために、大久野島の毒ガス製造に伴う廃棄物処理の再調査を投棄海域や防空壕について徹底的に行うべきであると考えますが、県当局のお考えをお伺いしたいのであります。  質問の第四は、来年開催される「ひろしま国体」についてであります。戦後間もない昭和二十六年、広島で開催された第六回国民体育大会は、私にとっても感慨深いものがあります。当時、小学校六年生であった私は、マスゲームの演技者として広島国体に参加をいたしました。小学校の秋の運動会、全校児童の前で羨望の的となって模範演技を行い、学校を代表して国体に参加したのであります。国体開会式当日、全国から参加した一万二千人余の選手団や会場スタンドの観衆の注目を浴びながら、平和と復興を願い、整然とした中にも華やかに演技した思い出が、昨日のことのように脳裏をよぎります。半世紀近く経過した今日でも、当時のすばらしい体験が懐かしく思い出されるのであります。多くの児童生徒に、あの感激を残してやれないものでしょうか。昨年行われたアジア競技大会の集団演技には公立学校生徒の参加がありませんでした。疑問に感じたのは私だけでしょうか。そこで、集団演技における公立学校の参加について、まずお伺いします。  次に、特に観光シーズンとも重なり、大会成功のかぎを握ると思われる輸送、宿泊対策についてお伺いいたします。全国各地から集う約二万五千人の選手・監督を初めとする多くの人々を温かく迎え、友情と連帯の輪を全国に広げるため、県民の総力を結集して、本県にふさわしい大会にする必要があります。特に開会式には、選手、監督、マスゲーム出演者、一般入場者等合わせて八万人もの参加者が見込まれ、人数だけで見ると、アジア競技大会をはるかに超える、いまだかつてなかった一大イベントとなります。しかし、アジア競技大会、Jリーグでの交通混雑にも見られるように、広島広域公園への進入路は高陽沼田線の南北線一本だけであり、新交通システムはあるものの、交通混雑は予想もつかないほどの大渋滞を引き起こすのではないかと危惧しております。そこで、輸送手段、バス等の車両の確保、駐車場の確保等の問題も含め、どのような対応をされようとしているのか、輸送対策についてお伺いしたいのであります。  また、国体では、選手・監督を初め、大会関係者が各開催地の市町村で宿泊することとなっておりますが、秋季大会のある十月は修学旅行など観光シーズンでもあり、市町村によっては宿泊施設が不足するところもあると思われます。特に、選手には最良のコンディションで競技し、「広島はよかった」と言ってもらえるような快適な宿舎と満足される食事を提供する必要があります。宿舎の確保の見通しを含め、宿泊対策についてお伺いしたいのであります。  質問の第五は、開かれた県政の推進についてお伺いいたします。知事は、就任後、開かれた県政推進のため、広報広聴課を設置されるとともに、お好み焼き談義の開催、さらには知事室にファクスを設置されるなど、県民の皆様の声を広く聞くため、種々の取り組みを行っておられるところであります。ファクスについては、就任後、私的に設置されたもののほか、平成七年一月からは広報広聴課にも設置されております。これらが、名実ともに開かれた県政推進のために知事への意見伝達の窓口となり、それが幅広く県政に活用されておれば、なかなかすばらしいことであると思います。そこで、県民の方々から直接的に意見を聞くため、お好み焼き談義やファクスなど、これまで取り組まれてきた状況はどうか、また、今後は開かれた県政をどのように推進していこうとされておられるのか、知事にお尋ねしたいのであります。  最後に、私の地元、西区観音地区の活性化対策について質問をいたします。この地域につきましては、現在、広島市と県とで観音南地区周辺整備研究会が設置され、やっと将来計画の方向性について県、市間での共同研究が始まりました。この地域は、御案内のとおり、戦前から工業生産地域として造成され、三菱重工業広島造船所を中核として大変活気にあふれたところでありました。そして、県総合グランド、広島商科大学、広島県自動車運転免許試験場、広島県自動車学校、広島空港、山陽高校などが次々と整備され、一種独特な特性を持った地域でありました。しかし、現在では、広島空港は広島西飛行場となり、コミューター専用飛行場として位置づけがされておりますし、免許試験場は平成十年には佐伯区への全面移転が決定されております。また、三菱重工業地先には、現在、大型マリーナが建設中であります。この地域へ関係する道路計画を見ますと、広島南道路などが計画をされております。私は、この地域の利用計画につきましては県と市がまず整合性のある利用計画を早期に策定し、エリア内の関係者との合意、協力を求めながら、計画を早期に実行していただきたいのであります。この地域は、旧市内としては公有地が集積しているところであり、二十一世紀の広島市中心地域にとって重要な機能を果たす地域であると思っております。そこで、県、市が英知を集めて、県民にとって希望の持てる計画を早期に策定され、実行されていきますよう強く希望するものでありますが、県と広島市で現在設置されている観音南地区周辺整備研究会のこれまでの検討状況及び今後の方向性について現時点での見通しをお伺いしたいのであります。  以上で私の質問を終わらせていただきます。大変、御清聴ありがとうございました。(拍手) 5 ◯副議長(砂原克行君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 6 ◯知事(藤田雄山君) 箱上議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、地震対策の提言に対する県の考え方について御質問がございました。地震対策について多くの御提言をいただきました。いずれもごもっともな御提言であると考えております。国の危機管理体制の整備などについては、現在、国会等においていろいろと論議されており、実効ある結論を期待しております。地方として取り組むべき数点の御提案については、県の考え方を申し上げます。  まず、地方自治体の危機管理体制の整備についてであります。地方自治体の権限の明確化や国などとの連携体制の整備は、災害発生時に迅速かつ的確に対応していく上で極めて重要であります。幸い、本県では、これまでのところ、国等との関係で特に課題は抱えておりませんが、今後、必要とあれば速やかに協議、調整をしてまいります。  次に、地震に強い都市づくりについてであります。避難道路の整備や建築基準法の見直しなどは、今後の都市づくりに当たって都市防災化の観点から検討すべき課題であると思っております。今後、国から基準の見直しやその方策等が示されてくるものと思っておりますが、県として取り組めるものは前向きに実施し、県、市町村、県民が一体となって地震に強い都市づくりを目指してまいります。  次に、援護・救援体制の整備などについてであります。災害発生時における応急救助体制の迅速かつ広域的な整備が、いかに重要であるかを痛感しております。また、ボランティアが円滑に活動できるような条件づくりも検討すべき課題であると考えます。いずれにいたしましても、貴重な御提言でございますので、県として直ちに対応すべきものについては取り組みを始め、地震災害応急対策計画の見直しの中で生かすべきものは生かしてまいります。また、国に働きかけなければならないものにつきましては、知事会等を通じて要望してまいります。  次に、阪神大震災緊急電話世論調査についてのお尋ねがございました。だれもが予想していなかった大規模の地震が人口と都市機能が集中している神戸市などの直下で発生したこのたびの阪神大震災は、戦後最悪と言われる被害を引き起こしました。被災直後に私も神戸に入り、目を覆うばかりの惨状に遭遇し、もし、広島で発生していたら、本県では適切に対応できていたのだろうかと思わずにはおられませんでした。広島県の場合、自衛隊とは平素から連携を密にしており、年二回の防災訓練も合同で実施しております。広島市内の水量豊富な川は、場所によっては消防水利として使えます。また、災害時のヘリポート適地は、広島市内を例にとれば、基町の中央公園や太田川放水路など二十六カ所が想定されているなど、神戸市に比べれば条件的に恵まれているところもあると思います。しかしながら、一方では、本県においても、道路や橋梁が寸断されている中で、どの程度の災害対策要員が県庁にたどりつけるか、電話回線が不通の中で迅速かつ的確に情報が収集、伝達できるのか、あるいは、多数のボランティアの応援をいただいても、活動していただく場を適切に指示できるかなど、同様の問題を抱えていると思います。広島県では、このたび、地震災害応急対策計画を見直すことといたしましたが、見直しに当たっては、阪神大震災に学ぶ、そういった気持ちで取り組んでまいりたいと考えております。  次に、乳幼児医療費の公費負担制度についてのお尋ねがございました。乳児の傷病の早期発見及び早期治療は、乳児の健全な成長に必要なことであるとともに、乳児が御家族のもとで健やかに育つためにも、重要であると考えております。さらに、公費負担制度の拡充に当たりましては、市町村の意向も踏まえて、今まで慎重に対応してきたところでございます。しかしながら、子供の成長過程で、生後二年までが大切な期間と言われているため、来年度からは入院医療費について対象年齢をこれまでの一歳未満から二歳未満に拡大することとしております。また、保護者の経済的負担感の軽減を図るため、療養援護金の対象とすることとしており、これらを一連の施策、すなわち、「療養と在宅ケア」の促進として進めることにより、必要な医療を十分受けた上で早期に家庭に帰れるような体制の整備を目指すこととしております。  次に、保育制度の充実強化についてのお尋ねがございました。女性の就労等の社会参加と子育ての両立支援を図り、社会全体で子育てを支援していくため、保育所の果たす役割は極めて重要であると考えております。このため、乳児保育及び延長保育事業につきまして国の助成制度の積極的な導入を図りますとともに、過疎地域を多数有する本県の実態を踏まえまして、対象児童が一人であっても、市町村がこの事業に積極的に取り組めるよう、県単独で助成を行うこととしております。さらに、早朝保育や休日保育、また、緊急時等に預かる一時保育といった新しい保育ニーズに対応し、先駆的に取り組む民間保育所に対して助成する「すこやか保育支援事業」を創設することとしております。このように、国の制度の積極的な活用と、地域の実態に合うよう工夫した県単独事業により、今後とも保育制度の拡充強化に努めてまいります。  次に、外地からの引揚者及び一般戦災者に対する国家補償についてのお尋ねがございました。ただいまは、終戦時の混乱の中、引き揚げてこられた議員の辛酸をきわめた御体験を拝聴させていただき、改めて戦争の悲惨さと平和のたっとさを痛感いたしました。これまで、国においては、引揚者の方々に対しては引き揚げ時の応急援護、定着援護、給付金や特別交付金の支給等の措置が講じられてきました。その後、戦後処理に関しては総理府総務長官の私的諮問機関として設置された有識者から成る戦後処理問題懇談会から、昭和五十九年に、戦後処理に関しては慎重かつ公正に検討が加えられ、もはやこれ以上、国において措置すべきものはないと報告されております。しかしながら、さきの対戦におけるたっとい戦争犠牲者を銘記し、かつ、永遠の平和を祈念することを目的として、昭和六十三年七月に、国の出捐による平和祈念事業特別基金が設立され、平成三年九月から引揚者の心情に深く心をいたし、慰藉の念を示すため、内閣総理大臣名の書状贈呈事業を行ってきているところでございます。お尋ねの国家補償の問題に関しては、関係者からの要求に対して、国として今後どう対応されるのか、その動向を注意深く見守ってまいりたいと存じます。  次に、開かれた県政の推進についてのお尋ねがございました。私は、常々、県民にとって県庁が遠いところであってはならないと考えており、開かれた県政の推進に向けて、できる限り県民の声を直接伺い、県政に反映するよう努めております。こうした考えから、就任と同時に、知事室にファクスを設置し、これまで私あてにいただいた道路や住宅、福祉、医療など五百件を超える御意見が寄せられております。これらのうち、県として対応が可能なものは、その都度、関係部局に検討や対応を指示しております。例えば国民文化祭の誘致などは、こうした御提言によるものであり、現在、その実現に向けて取り組んでいるところでございます。さらに、本年一月からは広聴手段の拡充を図るため、新たに広報広聴課に専用のファクスを設置し、既に二十件余りの御意見が寄せられております。引き続き、県政に対する提言をいただきたいと存じます。また、お好み焼き談義につきましては、県政懇談会の一つとして、日ごろ直接お話しする機会のない地域の女性の方々と地域づくりに対する取り組みなどについて意見交換を行うため、県内各地で開催しております。なお、この県政懇談会では、県外で活躍されている本県ゆかりの方々や、県外から広島に赴任されている方々からも、広島県に対する印象や御意見を伺う懇談会をあわせて開催しております。これらの懇談会で直接皆様からいただいた御意見につきましては、県の部長以上で構成する幹部会議において検討するなど、積極的に施策への反映に努めております。このような県民の皆様の御意見を県政に反映し、皆様にわかりやすい形で県政を進めていくための広報広聴活動は、各部局の事業推進のあらゆる場面で積極的に展開されることが重要であり、今後とも、職員の意識啓発に努めるなど、開かれた県政に向けた取り組みを積み重ねてまいりたいと考えております。  次に、西区観音地区の活性化対策についてお尋ねがございました。観音地区につきましては、広島西飛行場及び観音マリーナを含む地域一帯の土地利用のあり方などについて、中長期的な観点から研究を行うため、昨年九月に県と広島市の実務レベルによる研究会を設置いたしました。研究の対象地域は、おおむね広島南道路予定区域の南側の地域としており、公有地を中心とした土地利用の方向性について検討を行っております。研究会においては、これまで観音南地区を取り巻く主要プロジェクト、すなわち、広島県自動車運転免許試験場の移転、観音マリーナの整備、広島南道路の整備計画の動向を踏まえつつ、当該地域の現状と課題について整理を行ってきております。地域全体の土地利用構想を検討するに当たり、前提として、広島市による市域全体の中でのこの地域の位置づけ、これからの広島南道路の整備に伴う移転代替地等新たな土地利用の必要性、観音マリーナ地区の今後の土地利用計画、県営総合グランドにおける駐車場の確保のあり方など、整備すべき課題があります。今後、本研究会において広島市及び関係部局による、これらの課題整理を踏まえつつ、この地域に導入すべき機能を中心に、土地利用の基本的な考え方をまとめてまいりたいと考えております。  このほかの御質問につきましては、担当説明員に答弁いたさせます。 7 ◯副議長(砂原克行君) 副知事久保信保君。         【副知事久保信保君登壇】 8 ◯副知事(久保信保君) ジフェニルアルシン酸の処理につきまして御答弁申し上げます。  まず、出島地区の処理についてでございます。ジフェニルアルシン酸の撤去処理につきましては、現在、処理委託先及び関係自治体との協議を行っている最中でございまして、協議が調い次第、撤去処理計画を定め、平成七年度のできる限り早い時期に撤去を開始したいと考えております。また、出島地区の関係住民の方々には、既に地元説明会を開催させていただいておりますが、今後とも意を尽くして対応したいと考えておりまして、処理計画が定まり次第、撤去工法や搬出方法を初め、安全対策などを十分に御説明をし、御理解を賜りたいと考えております。  関連いたしまして、福山地区の汚染土壌についてのお尋ねがございました。日本化薬株式会社の汚染土壌を処理するコンクリート槽は、平成六年十一月に国が定めた重金属等に係る土壌汚染調査対策指針に定める構造基準に適合したものでございまして、構造上、安全な設計となっております。コンクリート槽につきましては、沈下を防止するため、支持基盤まで地盤改良工事が行われております。コンクリート槽の内部には高密度ポリエチレン性の遮水シートを敷設し、徹底的に漏洩防止を図ることになっております。また、処理施設の周辺五カ所に観測井戸を設置いたしまして地下水の水質を測定するなど、汚染土壌を埋設した後も継続的に漏洩の有無を監視することとしております。こうしたことから、現在の処理計画でも万全の対策であると考えておりますが、このたびの阪神大震災や出島東公園の事例にかんがみまして、日本化薬株式会社に対し、一層の耐震力や耐久力と周辺環境監視の充実につきまして、改めて検討するように指示をいたしました。  次に、大久野島の毒ガスの処理についてでございます。一昨日も御答弁申し上げましたように、終戦の際、大久野島で処理された毒ガス弾などの処理は、占領軍及び日本国政府により実施された模様でございまして、現在、県にそれらの記録はございませんが、大久野島の防空壕に埋設処理されたものにつきましては、再度、調査をするよう環境庁に要請したいと存じます。ちなみに、昭和四十七年当時、環境庁の依頼により、本県が終戦時における毒ガス弾等の廃棄状況について調査しておりますが、これも一昨日御答弁いたしましたが、文献や竹原市の資料などをもとにして整理をしたものでございます。御指摘の瀬戸内海での投棄などにつきましては、この調査でも判明をしておらず、対応は極めて困難かとは存じますが、県といたしましても、県民生活の安全性を確保する立場から、どのような対応が可能であるか、関係省庁とも相談の上、対処してまいりたいと考えております。 9 ◯副議長(砂原克行君) 福祉保健部長中谷比呂樹君。         【福祉保健部長中谷比呂樹君登壇】 10 ◯福祉保健部長(中谷比呂樹君) 骨粗鬆症対策について御答弁申し上げます。  骨粗鬆症の予防としましては、カルシウム摂取を基本としたバランスのとれた食生活と適度な運動の実践が有効であり、若いときからの健康づくりとともに、早期発見と適切なケアを図ることが重要でございます。平成六年度においては、骨粗鬆症に対する正しい知識の普及及び予防のための健康教育に加え、県内三町において女性の健康づくり推進事業の中で骨密度測定検診モデル事業を実施しているところでございます。また、骨密度検診については、判定基準、フォロー体制等がいまだ十分確立されていない面もあるところから、骨密度検診検討懇談会を設置し、広島県における検診のあり方についての検討を行っているところでございます。  次に、平成七年度からの取り組みでございます。国の新ゴールドプランによって、四十歳、五十歳の節目の年に行う総合健康審査の検診項目に骨密度測定が追加されることとなりましたので、県といたしましても、市町村に対し、その普及を指導してまいりたいと考えております。また、骨密度測定機器の整備につきましては、昨年九月末現在、既に県内五十八の施設で整備されているところであり、県立広島病院におきましても、平成七年度末を目途に整備してまいりたいと思います。いずれにいたしましても、骨密度検診検討懇談会の意見も踏まえ、対人保健サービスの実施主体である市町村と協力して、骨粗鬆症対策の推進に努めてまいりたいと存じます。  次に、障害者の社会参加促進について御答弁申し上げます。ガイドヘルパーネットワーク事業につきましては、障害者の方々が社会参加をする上で大きな役割を果たしていることは御指摘のとおりでございます。この制度が障害者の方々にとって利用しやすくなるよう、県といたしましても支援をしてきたところであります。具体的には、ガイドセンターを運営する広島県身体障害者団体連合会に対して助成措置を講じており、さらに、最も利用者が多く、派遣料の高い手話通訳者につきましては、手当千七百円と利用者負担額六百九十円との差額を公費助成しております。これらの支援をさらに強化すべきとの御提案がございますが、利用者負担の原則、民間ボランティアとの関係など多くの問題がございますので、今後の課題として検討してまいりたいと考えます。 11 ◯副議長(砂原克行君) ひろしま国体局長皿谷邦彦君。         【ひろしま国体局長皿谷邦彦君登壇】 12 ◯ひろしま国体局長(皿谷邦彦君) まず、輸送対策について御答弁申し上げます。御指摘のとおり、秋季大会における輸送交通対策は大変重要な課題と考えております。開会式の参加者は約八万人と見込んでおりますが、このうち、各会場地の市町村に宿泊する選手・監督を初め、集団演技、式典音楽関係者、大会役員など合計しまして約三万九千人をバスや乗用車などで計画輸送することといたしております。このほかの一般観客など約四万一千人につきましては、アストラムラインで一万五千人を、残りの二万六千人の方につきましてはシャトルバスなどの利用を見込んでいるところでございます。現在のところ、選手・監督などの計画輸送に必要な車両は、バスが約七百台、乗用車などが約一千台と見込んでおります。また、このほか、一般観客用のシャトルバスが三百台程度必要になると考えております。必要な車両の確保につきましては、広島県バス協会など関係団体の協力を得て行いたいと考えております。また、これらバスなどの円滑な交通を確保いたしますための駐車場といたしましては、約十八ヘクタールが必要となりますが、現在、広島広域公園内で利用可能な駐車場は約三ヘクタールであり、公園周辺の開発用地や大学などの利用についても検討いたしまして、必要な駐車場を確保したいと考えております。いずれにいたしましても、マイカーによる来場の抑制や交通総量の削減を図りますとともに、各市町村、警察署などの関係機関と十分な連携を図りながら、各会場地から広島広域公園までの輸送計画の樹立と調整を行いまして、大会参加者の安全かつ円滑な輸送に万全を期す所存でございます。  次に、宿泊対策について御答弁申し上げます。秋季大会の参加者の宿泊につきましては、選手・監督約二万人を含めまして約三万六千人と想定いたしております。御指摘のように、十月は観光、修学旅行の時期とも重なりますことから、広島市などを中心とする観光地において宿泊施設が不足することも懸念されましたが、旅館組合などの御協力を得まして、国体用として必要な客室数につきましては、おおむね確保できる見通しとなりました。旅館、ホテルなどの施設が不足いたします山間部や沿岸島しょ部などの市町村におきましては、一般の家庭で選手を受け入れる、いわゆる民泊を導入いたします。また、その民泊も困難なところでは大型の客船を停泊させまして宿舎として利用するホテルシップを予定するなど、それぞれの地域の実態に即した取り組みが進められておりまして、宿舎の確保につきましては、おおむねめどが立ったものと考えております。今後は、衛生面や食事の内容、接遇、交通の便など、より具体的な問題について検討を重ねまして、宿泊対策につきまして万全を期す所存でございます。 13 ◯副議長(砂原克行君) 教育長寺脇 研君。         【教育長寺脇 研君登壇】 14 ◯教育長(寺脇 研君) 国民体育大会の開閉会式等における集団演技への公立学校の児童生徒の参加についてでございます。児童生徒が集団演技等の形で国体に参加するということは、生涯にわたって財産となる貴重な感動を体験するという点からも、大変有意義であると考えております。アジア競技大会では、組織委員会の一定の基準により参加校が選定されたもので、公立学校児童生徒の参加がございませんでしたが、ひろしま国体においては多くの児童生徒が参加していけるよう、関係部局と連携を図りながら取り組む所存でございます。 15 ◯副議長(砂原克行君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は二時から開きます。         午前十一時三十六分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後二時一分開議 16 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員五十七名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  この場合、諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                   平成7年2月17日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                   広  島  県  知  事                                        (財  政  課)            2月定例県議会の追加議案及び説明書について   平成7年2月定例県議会の追加議案及び説明書を別冊のとおり提出します。 17 ◯議長(檜山俊宏君) 別冊はお手元に配付してありますので、朗読は省略いたします。  お諮りいたします。ただいま報告の追加議案十七件を本日の日程に追加し、一括議題とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 18 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自追県第 一号議案         至追県第一七号議案 19 ◯議長(檜山俊宏君) この場合、知事から追加議案に対する提案理由の説明を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 20 ◯知事(藤田雄山君) ただいま追加提出いたしました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず補正予算についてであります。  国の補正予算に呼応したガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意対策として、圃場や農道などの農業農村基盤、また、造林や治山、道路、河川、港湾などの公共事業を中心に八十九億六千万円余を追加計上いたしました。  また、新ゴールドプランの前倒し実施のための国の補正予算に対応して、社会福祉法人や市町村等が行う社会福祉施設の整備等に対する補助金七億三千億円余を追加計上いたしました。  さらに、国の補正予算で計上された「ゼロ国債」などの国庫債務負担行為予算の配分を受けて、道路など公共事業に係る債務負担行為予算百億円余を追加計上しております。  次に、阪神大震災関連の対策として、広島県地震災害応急対策計画の見直しのための経費、消費生活モニター及び物価モニターによる生活関連物資の価格・需給動向調査費、毛布などの災害援助物資の補充対策費、医療救護や災害警備等のための職員の応援派遣経費など一億三千万円余を計上いたしております。  このほか、事業費の確定に伴う予算整理を行っております。  歳入予算については、県税収入が、法人関係税や県民税利子割を中心として、現計予算額を約百三十二億円上回る見通しとなっております。  地方交付税については、国の算定額のうち現計予算額を上回ることとなった百六十五億円余を追加しております。  また、県債については、公共事業債や減収補てん債などを追加することとし、約百七十八億円増額いたしました。  こうした歳入見通しの中で、今後の財政の健全化と財源の年度間調整を図るため、財政調整基金繰入金を百十二億円、大規模事業基金繰入金を百五億円、それぞれ減額いたしております。  さらに、今年度の決算見込みにおいて剰余が見込まれる三百七十五億円について、将来の公債費負担の増加に備えるため、減債基金への積み立てを行うことといたしました。  なお、本年度予算のうち、国の予算成立のおくれなどから、やむを得ず来年度に繰り越して実施する事業についての繰越明許費を計上いたしております。  以上の結果、一般会計補正額は七十五億九千四百万円の増額となり、本年度予算の累計額は一兆六百億円となりました。  また、特別会計は九会計で百三十億四千八百四十九万円の減額、企業会計は五会計で二百二十五億七千四百七十五万円の減額となっております。  予算以外の議案といたしましては、「広島県道路公社の定款の一部変更について」及び「有料道路の事業内容の変更の同意について」の議案二件を提出しております。  どうぞ慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。 21 ◯議長(檜山俊宏君) 引き続いて質問を行います。小島敏文君。         【小島敏文君登壇】 22 ◯小島敏文君 私は、自由民主党広島県議会議員団の小島敏文でございます。  阪神大震災の発生から、きょうでちょうど一カ月でございます。質問に入る前に、今回の地震によりまして犠牲となられました方々に心から御冥福とお見舞いを申し上げる次第でございます。一日も早い復興を心からお祈りを申し上げます。  さて、時あたかも、戦後五十周年、被爆五十年の節目の年であります。あの戦争から五十年、県民の皆様方は、さまざまな思いで歩み来た歳月を振り返っておられるものと存じます。県議会に籍を置く者の一人として、私は、先人の御努力と御功績をしのびつつ、次なる時代を、より確実なものとするための責務の重要性に改めて思いをいたしているものであります。この節目の当初県会におきまして、質問の機会をいただきましたことを、議長を初め、先輩、同僚議員各位に対し、心から感謝申し上げます。  さて、この五十年の間、産業の進展や各種社会基盤の整備など、本県は着実な歩みを進めてまいりました。しかしながら、現在、社会経済の仕組みや価値観は大きく方向転換をしようとしております。こうした中におきまして、県民の方々が豊かさを実感し、また、本県が二十一世紀に向け、さらに飛躍するためには、今までの見方や手法を抜本的に見直し、県政のダイナミックな展開を図っていく必要があると考えるものであります。このような観点から、私は、広島県が羽ばたくための二つの翼、すなわち、国際化施策の新たな展開と地域の活性化について質問をいたしたいと存じます。  まず、国際化についてお伺いいたします。冷戦体制のもと、日本は、ひたすら経済第一主義で、その国際的地位を高めてきたわけでございます。いわゆる一国平和主義、一国繁栄主義を志向し、冷戦体制の中での平和の配当を一方的に得てきたとも言えるのであります。しかしながら、この冷戦体制が崩壊した今日、国際的な視野での平和、繁栄主義を目指さない限り、平和の配当を得ることが困難なほど、国際環境は大きく変容してしまっているのであります。一国では解決できない地球的規模の環境破壊、民族紛争の多発、大量難民の発生、麻薬、エイズ、人口増加など、この国境のない、人類共通の危機である地球的な病理現象の解決のために、平和のコストの支払いを積極的に行うべきであると考えるのであります。この日本が行うべきコストの支払いについてはさまざまなものが考えられますが、私は、原子爆弾の投下という未曽有の惨禍を経験した広島にふさわしく、かつ、二十一世紀に向けて、本県が世界とともに歩み、発展を続けるあかしとして、以下、五点について質問をいたします。  一点目は、国連機関の誘致についてお伺いいたします。ここに一つの記録があります。平成三年十一月十四日に開かれました衆議院予算委員会の議事録であります。くしくも、両方とも私の恩師でございますが、衆議院議員の中山正暉代議士が、当時の宮澤内閣総理大臣に質問されたときのものであります。いわく、「日本は、核軍縮の国連機関を広島につくってはどうか。広島の方では、もう土地も全部用意して、そんなときがあったら、そうしようということで準備している。日本に原爆が落ちて、その惨禍の中から、これだけの立派な国をつくって、国連に協力するという形の国家をつくってきた。広島から総理が誕生したとき、タイミングがよいのではないか。」、これに対して、宮澤総理は、「東西の冷戦の終了によりまして核兵器についての軍縮の動きが早まっています。他方で、国連が中心となって、武器の輸出入について、これをモニターしようではないかという動きもあります。我が国が、そういう役割を引き受けることはやぶさかではありません。広島は、その意味で一種の説得力を持った、歴史に残る名前でもあると思います。他方で、原爆症等々の医療関係で広島がかなり世界的な貢献をいたしております。」と、このように答えておられるのであります。国連が誕生して五十年、冷戦体制の終えんで国連の改革論議が高まっております。我が国の安全保障常任理事国入りの問題など、国連を通じての貢献策が問われているわけで、我々は、いま一度、この宮澤総理の発言を拳々服膺する必要があるのではないでしょうか。
     現在、我が国には六つの国連機関がございます。国連大学本部、かつて本県にも国連大学誘致期成同盟会が組織され、誘致活動を行ったこともありますが、結局、東京の青山に設置をされました。横浜には木材機構、名古屋には地域開発センターといったぐあいでございます。最も新しいものといたしましては、神戸のWHO─世界保健機構の直轄研究所としてのWHO神戸センターでございます。つい、この一月に、ジュネーブの本部において設置が承認をされました。さて、広島への設置の可能性でございますが、昨年六月、中国経済連合会が打ち出した二〇一〇年の中国地方発展構想調査においても、広島大学大学院の国際協力研究科や広島市立大学の国際学部、現在整備中の広島国際協力センター、JICA広島国際センターなどと連携をしながら国連機関の誘致を図ることによって、広島をニューヨーク、ジュネーブ、ウィーンと並ぶ第四の国連都市として建設するよう提言がなされております。我が広島県は、この際、二十一世紀に向けて世界平和の実現と国際協力の推進に取り組むべく、思い切って国連機関の誘致を決断すべきと考えます。これは、現に我々が住み、なお子々孫々が住んでいく、この愛する郷土・広島県の歴史を築く一人一人として、ぜひ実現しなければならない課題、否、責務と考えます。知事の御所見をお伺いいたします。  次に、二点目はNGO、いわゆる非政府組織の国際協力機関、市民レベルでの海外協力団体とも言われておりますが、これへの支援について質問してみたいと存じます。先ほどの国家的なプロジェクトとは別に、地域や住民が自発的に国際社会、とりわけ発展途上国における災害、飢餓などの問題に対応する役割の重要性が高まっております。今回の阪神大震災でも、諸外国から援助が多数寄せられておりますが、その多くはボランティアによるものでありました。こうしたボランティア活動を、これからの本県の国際化施策にとって大切な視点の一つとしてとらえていくべきであります。幸い、本県では、昨年のアジア競技大会において外国から多くの人々を迎え、ボランティア活動を通じての交流を数多く積み重ねた実績を持っております。新しい時代に向けて、県民にはぐくまれた貴重な経験を財産として、国際化施策にリンクさせるシステムをつくり上げていくことが必要であると考えます。また、民間ボランティア活動への寄附には、他の公益法人などと違い、税額控除が行われないことや、事故があったときの補償の手だてが十分確立していないこと、あるいは身分保障や休暇制度の問題など、さまざまな隘路が指摘されているところであります。こうした課題に対し、国の施策を待つまでもなく、本県としても、できる限りの対応が必要であると考えます。県におかれては、新年度の予算で草の根国際貢献支援事業を計上され、NGO活動への助成等を行うこととされており、一定の評価をするものであります。そこで、さらに、こうしたNGO活動の基盤ともなる体制づくりや条件づくりに、今後どのように取り組もうとされているのか、御所見をお伺いいたします。  次に、三点目は、科学技術立県のための国際化施策についてお聞きいたします。県では、来年度から科学技術振興基金の造成に着手され、国際的な視野に立った研究について検討されると伺っております。私も、科学技術立県の確実な推進のため、県内の産・学・官にこだわらず、広く世界じゅうから人材を求めることの重要性を強く主張する者の一人でございます。そこで、具体的に一つの提案がございます。例えば、世界の研究者へ一定のテーマを与え、コンペ方式により基礎的な考え方を募ります。優秀なものには賞金を出し、広島県に招請して、県内の研究所で研究をしてもらう。そして、この中でよいものは買い取って、県内企業において事業化していくという方法をとってはいかがでしょうか。こうした世界の研究者の金の卵を県内に集め、今日的課題である地球環境問題、エネルギー問題、医療技術の開発、地域開発等々の研究に当たらせ、広島県を世界のインキュベーター─孵卵器とすることについてどのようにお考えか、お聞かせください。  質問の四点目は、こうした国際活動に積極的な役割を果たし、国際化の進展を促すコントロールタワーとしての県庁舎の場所、位置の見直しでございます。県庁舎そのものの総合移転を検討されてはいかがでしょうか。現在の庁舎は昭和三十一年に建設され、既に三十八年を経過いたしております。また、各部局の庁舎棟が分散しているという難点もこれあり、さらに、構造上、今後のOA化への対応は困難であるとも言われており、司令塔と言うには少しお粗末ではないかという気がいたしております。もう少し具体的に申しますと、現在、国においては、東京一極集中の弊害から首都の移転が真剣に検討をされております。本県では、県庁舎につきまして広島大学跡地への移転、東広島貨物ヤードへの移転、また、現在の場所での建てかえ等々、さまざまな論議がされているところであります。私は、あくまでも私見ではありますが、新空港も開港した今、広島市-東広島市-空港に至る、いわば広島中枢軸とでも言える部分の強化、そして、今後の県勢の活性化を考える上でも、例えば東広島市への総合移転も視野に入れて、真剣に検討すべき時期に来ていると考えるものであります。さらに、本会議で既に御指摘もありましたように、知事は、個人的意見とはいえ、県庁が軟弱な太田川のデルタに立地していることから、地震対策としても別の場所に移すことも考えなくてはならないと発言をされております。私も、全く同感であります。現庁舎の耐久性はあと二十年から三十年と言われております。そして、構想に十年、財源調達から移転完了までに十年を要するとするならば、今から検討に入っても、決して早過ぎることはないと思うのであります。そこで、知事の発言の本旨と公式な御見解をお聞かせください。  次に、質問の五点目は、国際化の進展に合わせた戦略拠点づくりでございます。とりわけ、県中央地域は、広島、備後、備北の三生活圏を連結する地域であり、また、広島空港を核として国際的機能を充実し、国内外の各地域との交流を促進する上での重要な戦略拠点地域として、現在、臨空都市圏プランや国際学園都市づくりなど数多くの主要プロジェクトが展開をされております。この中央地域を井げた状に囲む形で、中国縦貫道や広島浜田線、さらには山陽自動車道が開通しております。しかしながら、残る井げたの一辺である中国横断自動車道尾道松江線の三刀屋-尾道間については基本計画が策定されただけで、今後の整備見通しについては、いまだに明らかにされておりません。この路線は、平成十年に全線開通する本四連絡橋尾道今治ルートと直結する路線であり、中国四国地方の交流促進のためには最も実現性の高い路線であります。尾道松江線の早期整備のポテンシャルを高めるためには、沿線地域の開発と県中央地域の戦略拠点都市としての早期整備が強く求められているところであります。そこで、臨空都市圏の今後の整備方針についてお伺いしてみたいと存じます。平成四年三月、広島空港を中心とする三市十町を今後の本県の発展をリードする重要な地域として位置づけた臨空都市圏プランが策定されました。臨空都市圏は、広島中枢都市圏の機能を分担し、補完する役割を担う重要な戦略的拠点であると同時に、本県の均衡ある発展を図る観点からも、大いに期待が寄せられているところであります。臨空都市圏の中心ゾーンとして先導的に開発を進める地域である臨空タウンにおいては、民間の開発を含めて千六百七十ヘクタールに及ぶ大規模な開発整備が計画をされております。しかしながら、我が国のバブル経済の崩壊による設備投資意欲の減退、国内の市場拡大の見込み薄、また、円高に伴う生産活動の海外へのシフトなど、産業をめぐる環境の変化が、この臨空タウンにも深刻な影響を与えております。先日、まことに残念ながら、広島エアポートビレッジ事業の中核企業である西洋環境開発の撤退が発表されました。また、県営工業団地の分譲も思うに任せず、本年の分譲実績はわずか二件のみで、未分譲の土地は百二十ヘクタールに膨れ上がっております。しかしながら、新空港を核とした臨空都市圏の戦略的な整備は、二十一世紀の国際社会に向けて、本県の発展のために重要な施策の一つであります。バブル経済が崩壊したからといって、採算性のみから、県として安易に撤退するわけにはまいりません。長期的なスパンでの取り組みが必要であると考えますが、臨空都市圏の現状をどのように分析され、今後、どのように整備を継続して推進されようとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  関連して、広島空港を中心に放射状に延びる道路網の整備についてお伺いします。先般、質問が行われた広島中央フライトロードのほかにも、空港から放射状に延び、高速道路と結節する幾つかの道路網として東広島高田道路や東広島呉自動車道、また、中部台地を結ぶフルーツロードなどが構想されております。これらは広島空港へのアクセスであり、さらに臨空都市圏の戦略的整備にとっても欠くことのできない重要な課題となっております。この三路線の現在の進捗状況と今後の整備見通しについてお伺いいたします。  さて、ここまで国際化に係る施策という視点からさまざまな質問をしてまいりましたが、これらのことが実施される過程において、ある人は広島市域の拡大と見る人もいるでしょう。また、ある人は県土の均衡ある発展と見る人もいるでしょう。いずれにいたしましても、これらのことを確実に進展させることが、本県国際化の一層の進展と同時に、県勢の活性化につながると確信する次第であります。  それでは次に、質問の二番目の大きな柱である地域の活性化についてお聞きしたいと存じます。非常に厳しい見方をするならば、円高や景気の後退による産業の空洞化、設備投資の抑制は今後も継続するものと予測されており、もはや産業誘致や人口の増加にしがみついていることは、各市町村の目標にはなり得ないという指摘もございます。激しく変化する社会経済環境の中で、地域の視点から新しい目標をどうとらえ、実現していくのかという発想が、何よりも必要となってまいりました。新たな発想による、豊かで個性的な地域づくりを展望しながら、以下、過疎問題と農業の具体的な課題に焦点を絞って質問をしてみたいと存じます。  まず、過疎地域の活性化対策についてお伺いいたします。平成二十二年には本県過疎地域集落の五分の一に相当する約四百の集落が崩壊の危機を迎えるという深刻な予測がなされております。県内八十六市町村のうち、過疎地域の市町村数は五十二市町村、その面積は県土の六割を有するなど、過疎地域の占める位置は極めて重要なものがあります。また、過疎地域は水源涵養、県土保全など公益的役割を担う貴重な場であることも忘れてはなりません。こうした意味において、集落崩壊が急速に進みつつある本県過疎地域の活性化を図ることは、県土保全や県民生活向上のために欠くことができないものであります。過疎地域の活性化なくしては、県勢の活性化はございません。また、私は、自然や心の豊かさ、家庭や地域のぬくもりが再発見され、再認識されようとしている今こそ、過疎地域に価値を見出し、過疎地域のよさを生かした施策の展開が必要であると考えるものであります。そこで、後期の過疎対策が来年度から始まるのに当たり、過疎地域の現状をどのように認識され、今後の活性化にどのように取り組もうとされているのか、知事の御所見と決意のほどをお伺いいたします。  次に、過疎地域を語るとき、決して避けて通れないのが農業問題であります。とりわけ、農業を支える人材の確保は、重要な課題となっているところでございます。本県農業を支えていると言われる基幹的農業従事者は四万一千人余りですが、その多くは高齢者で、三十九歳以下の農業青年は七百三十一人、そのうち、新規就農青年は三十人というのが現実で、このままで推移すると、本県農業は衰退の一途をたどるのではないかと、非常な危機感を抱いているところであります。こうした中、一昨年来、中部台地の国営農地開発の入植者を全国向け就職情報誌で募集したところ、東は東京、西は鹿児島から数多くの問い合わせがあり、現地説明会に百四十人もの希望者が参加され、現在、この中から十五人の方々が就農のための準備中であると聞いております。農業の将来に一筋の光明を見出した思いがいたしております。このような事例を見るとき、新規就農者に対するさまざまな支援策が用意されているにもかかわらず、これまでは十分な周知徹底がなされていなかったのではないかと思えてなりません。農業内部における世代交代がままならない今日、行政を初め、農政関係者が一体となって、農業外に向けた幅広い就農促進を積極的に働きかけていくべきではないでしょうか。いま一度、県におかれましては推進体制や取り組みの再点検が必要であると考えます。また、農業の担い手を確保するためには、現実に他産業から見ても魅力のあるような、いわゆる「もうかる農業」をしてもらうことが一番肝要であります。このためには、例えばマーケティング手法の導入による商品の高付加価値化に対する支援など、新たな視点による行政の取り組みが必要であると考えます。知事は、就任以来、「日本で一番住みやすい生活県づくり」を県政の目標に掲げられ、これを支えるには産業の活性化が何よりも必要で、これの実現のため、おくれている第一次、第二次産業を中心とした人づくりを第一に考えたいと言っておられます。そこで、こうしたことも含め、第一次産業の中心産業である農業の人づくり、中でも農業の担い手の育成確保を今後どのように推進していこうとされているのか、お聞きいたします。  さらに、現在の農業を支えている担い手の中には、新鮮で安全な食料を供給するために、多額の投資をし、日夜、合理化と近代化に努力されている専業農家があります。これらの農家をウルグアイ・ラウンド農業合意実施に伴う厳しい国際競争に立ち向かえるよう条件整備し、意欲的な担い手として確立することも大切なことであります。このためには、これまで抱えてきた多額の負債を軽減する施策も必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。  最後に、社会経済情勢の変革期を迎え、新たな地域からの発想が求められている中で、今、最も大切なことは、県民みんなの英知の結集ということではないでしょうか。五十年という大きな節目の第一歩を踏み出すに当たり、このことを特に知事にお願いいたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 23 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 24 ◯知事(藤田雄山君) 小島議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、国連機関誘致についてのお尋ねがございました。世界情勢の変化に伴って、特に東西の冷戦終結後は、再び国連の役割に対する期待が高まっております。このような状況の中で、世界で初めて原子爆弾の被爆による惨禍を体験しました本県が、世界的な知名度、平和への取り組み、あるいは、開発途上国からの人材育成を初め、放射線被曝者医療協力や酸性雨対策研究協力など国際協力の面で本県の持っているノウハウや特性を生かしながら、世界の中の広島として、世界の恒久平和の実現と繁栄のために具体の貢献をしていくべきであると、私も思っております。その意味で、御提案のように、戦後五十周年という機会をとらえて、世界の平和と繁栄に貢献するため、国際機関の誘致に向けて努力いたしますことは、まことに意義深いことであり、平和の創出を掲げる本県の進むべき方向であると思っております。ただ、このようなプロジェクトの実現に当たっては、国連等国際機関との調整はもとより、国レベルでも積極的に取り組んでいただくことも必要かと考えております。また、経費負担等につきましても、例えば、ことし一月、設置が決定いたしました世界保健機構─WHOの神戸センターの場合には、向こう十年間の運営費などをすべて地元が負担すると聞き及んでおり、課題もあろうかと思います。したがいまして、今後、広島として医療や環境などのような分野で具体化できるか、関係者との連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。  続いて、NGOの支援についてお尋ねがございました。近年、環境問題を初めとして、地球的課題がクローズアップされる中で、地域や住民が直接、国際協力活動に携わり、こうした活動を通じて国際社会の平和と安定に貢献しようとする動きが高まってきております。また、開発途上国におきます援助ニーズは、ハードからソフトまで多様化してきており、その要請にこたえていきますためには、行政だけではなく、広く民間における人材、技術、ネットワークの活用が不可欠であります。御指摘のように、広島アジア競技大会を通じて県民にはぐくまれたボランティア活動の貴重な体験を継承し、さらに、民間団体の自主的、創造的な活動を盛り上げていくことが、本県における国際協力、貢献にとりましても重要であります。したがいまして、本県としても、県内のNGOをまず育てていくという観点から、NGOによる海外援助事業への助成、人材育成・研修事業への支援、広報・啓発の実施などを行うことといたしておりますが、あわせて、十分な活動ができるよう、行政とNGO等関係者との情報ネットワークを構築する中で、連携を密にしながら、官民一体となって推進してまいりたいと考えております。他方、より充実したNGO活動の促進を図るためには、御指摘のように、身分保障等解決しなければならない問題も多く、今後、国等関係機関と連携を図りながら、県としてどのような施策が実施できるか、研究してまいります。  次に、科学技術立県のための国際化施策についてお尋ねがございました。科学技術立県の確実な推進のために最も重要なことは、優秀な研究人材の集積でございます。御指摘のあった広く世界じゅうに優秀な人材を求めていくというお考えには、私も全く同感でございます。このため、先日も御答弁申しましたように、この平成七年度から科学技術振興基金の造成に着手するこことし、内外の著名な研究者の招聘等にも積極的に取り組むとともに、サイエンスパークに整備する広島県産業科学技術研究所や起業化支援施設等の研究拠点施設を利用していただきながら、基礎的、先導的な研究開発を推進してまいります。今後、こうした取り組みを継続的、計画的に実施し、その成果を内外に向けて発信することにより、将来、本県を世界から注目されるような研究拠点として発展させていきたいものだと考えております。その際、御提案のございましたコンペ方式による研究者の募集等につきましても、国の研究機関等に類似の例があり、参考にしながら、今後の研究課題として検討したいと考えております。  次に、県庁舎の移転についてのお尋ねがございました。県庁舎の建てかえの問題についてでございますが、現庁舎は昭和三十一年に完成し、既に三十八年を経過をいたしております。この間、県議会の議会棟調査特別委員会の中間報告を受け、昭和六十一年度に県庁舎整備調査を実施いたしました。その調査結果では、現庁舎は分散し、来庁者にとってわかりにくい、現庁舎、議会棟の規模は最近建設された他県の庁舎に比較して狭い、設備は全般的に老朽化しているという問題はあるものの、建物保存度は概して良好であり、三十年から四十年程度の耐久性があるという結果でございました。これを受け、老朽化した現庁舎の設備面の更新を年次的に行い、必要な補修・改善に努めてまいりました。しかしながら、それから十年近くが経過し、御指摘のとおり、急速なOA化の進展等に伴う施設の狭隘化、県民サービススペース、駐車場の不足等への対応が課題となっております。また、今回の地震を教訓として考えれば、地震に強い庁舎や災害対策の司令塔としての機能の整備が要請されているものと思われます。なお、私の発言の本旨についてお尋ねがございましたが、私といたしましては、大震災の直後のことでもあり、私たちに地震に対して備える気持ちが薄い面があるのではないかと、本県の現状を振り返りながら、いわば警鐘を鳴らす意味で申し上げたわけでございます。いずれにいたしましても、庁舎については十年、二十年先を見通しての対応が必要であり、新庁舎の建設ということになれば、時代の要請に応じた庁舎機能をどのように整備するか、財源をいかに確保するか、利便性を考えて建設場所をどこにするかなど多くの問題があり、何よりも県民の皆様のコンセンサスを得ることが前提となります。したがいまして、私は、近い将来、検討を始めるべき大きな課題であると考えております。  次に、臨空都市圏の今後の整備方針についてのお尋ねがございました。御案内のように、臨空都市圏は、空港を初め、山陽自動車道、山陽新幹線を備え、さらには、平成十年度に完成します本州四国連絡橋尾道今治ルートに近接するなど、日本でも有数の高速交通アクセスに恵まれた地域でございます。こうした優位性を活用して、各種都市機能を整備することにより、県土の一体的な発展を図ろうとするのが臨空都市圏整備の考え方でございます。このため、長期的な視点に立ち、空港支援、国際学術、産業・教育、スポーツ・リゾートなど各般に及ぶ整備方向を定めまして、住み、働き、憩うための骨格となる基盤整備を段階的に実施するとともに、広島中央フライトロードを初めとする道路や上下水道などのインフラ基盤の整備を進めているところでございます。ただいまのところ、これらの事業項目は、国、県、市町、民間を合計して二百五十に上っており、総じて順調に進んでおります。しかし、一面においては、御指摘のような事態も生じておりまして、これに対する必要な手当ては講じてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、臨空都市圏の整備は、本県が二十一世紀に向かって発展するためのかぎを握る主要プロジェクトの一つでございまして、緒についたばかりでございます。今後とも、国、市町などと緊密な連携を図りながら、各種基盤の整備や諸機能を着実に集積するよう努めてまいりたいと考えております。  次に、過疎地域の活性化対策についてのお尋ねがございました。本県の過疎地域は、依然として人口の減少が続くとともに、高齢化が著しく進行しております。加えて、農林水産業を取り巻く環境も厳しさを増しつつあり、一部においては集落の崩壊が危惧されるなど、非常に厳しい状況にあると認識しております。一方、御指摘のように、過疎地域が有する県土保全や水源涵養などの公益的役割を考えれば、都市との連携を図りながら、地域資源の活用による活性化を推進することは、真に豊かな県土構築の上から欠くことができないものと考えております。これまで、県においては、各種の過疎対策事業を実施し、交通網の整備や雇用の場の確保などに一定の成果を上げてまいりました。しかしながら、過疎地域の現状を見ますと、これまで以上に強力な対策を推進する必要があります。このため、平成七年度からの後期過疎地域活性化対策においては、前期計画に対して三四%増の八千百八十二億円の事業を計画し、上下水道などの生活環境の整備、農林水産物の生産・加工・販売促進など地域資源を活用した産業の振興、イベントや滞在施設の整備などによる都市との交流促進などを図ってまいる所存であります。あわせて、集落に着目した対策として、基幹集落再生モデル事業を初めとする県独自の施策を創設するなど、地域の実態に即した対策を積極的に実施してまいります。  次に、担い手の育成確保についてのお尋ねがございました。本県の農業従事者は減少の一途をたどり、農業・農村の維持発展を図っていくためには、担い手の育成確保は緊急課題であると認識しております。これまで、県といたしましては、若者が定住できる生活環境の整備を進めるとともに、農業技術大学校による養成教育、農業制度資金の融資、就農者の募集や研修、初期投資の軽減を図るためのリース方式の導入など、担い手確保に取り組んでまいりました。しかし、最近の新規就農青年数は年三十五人程度で推移し、非常に厳しい状況にありますが、傾向としては、農家の子弟が減少しているものの、都市に住む若者の農業への就業機運の高まりも見え始めております。したがいまして、今後は若者が就農しやすい各種条件を整備することにより、新しい潮流の中で、農家の子弟はもとより、農家以外からの新規就農者などの担い手の育成確保を図ることが一層重要となってきます。このため、広島県青年農業者育成センターを新たに設置し、就農を目指す人たちに対して、農地情報や農業技術、経営情報などの提供や、就農相談に応じる窓口の一元化と一貫した就農支援を行うこととしております。このたび、具体的な就農支援として新たに農家以外からの新規就農者に対する経営開始資金の創設、住居の移転等就農準備資金の創設、啓発・広報活動の強化などを行ってまいります。さらに、担い手を確保するためには、他産業並みの所得を確保することも重要であります。このため、生産から流通に至る農業所得を確保することとして、収益性の高い野菜、花を中心とした産地化の促進や地域の実態に即した流通加工施設、直販施設などの整備を進めてまいります。このような新規就農の総合対策を積極的に進め、担い手の育成確保に努めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より御答弁申し上げます。 25 ◯議長(檜山俊宏君) 土木建築部長岡村篤文君。         【土木建築部長岡村篤文君登壇】 26 ◯土木建築部長(岡村篤文君) 御答弁申し上げます。  まず、東広島高田道路の進捗状況と整備見通しについてでございます。東広島高田道路は、県北西部から広島空港へのアクセス道路となるとともに、県土の一体的発展を図る重要な幹線道路であり、昨年十二月、地域高規格道路の候補路線として指定を受けたところであります。このうち、山陽自動車道から東広島市造賀地区の国道三百七十五号までの区間につきましては、東広島呉自動車道に接続することとして、現在、概略ルートの検討を行っており、来年度には都市計画決定に向けて予備設計を行うこととしております。また、国道三百七十五号から中国自動車道までの区間につきましては、来年度から経過地や中国自動車道との接続位置の検討などの調査を実施していくこととしております。いずれにいたしましても、本路線は高速交通網の形成を図る上で重要な路線であり、早期に地域高規格道路の計画路線として指定を受け、事業化できるよう努力してまいります。  次に、東広島呉自動車道の進捗状況と整備見通しについてでございます。この自動車道は、山陽自動車道の東広島ジャンクションから呉市阿賀地区に至る全長約三十三キロメートルの高規格幹線道路でございまして、国の直轄事業として整備が進められているところであります。このうち、山陽自動車道東広島ジャンクションから東広島市馬木地区までの区間につきましては、現在、用地買収を進めており、約二〇%の用地を取得しております。この区間につきましては、平成十年代初めの供用を目標に事業を進めることとしております。これに続く東広島市馬木地区から呉市阿賀地区までの区間につきましては、圃場整備や工業団地などの開発事業に関連する区間の実施設計及び開発事業者との計画調整を終えるとともに、阿賀地区内において一般国道百八十五号との接続方法などの検討を進めているところであります。平成七年度には、特に地元から用地の買い取り要望が強い阿賀地区について建設省及び県の土地開発公社により用地の先行取得に着手することとしております。この道路は、広島中央テクノポリス圏域の幹線道路であり、呉市や島しょ部と広島空港を結ぶ重要な道路であることから、全線の早期完成が図られるよう、引き続き建設省に働きかけるとともに、県といたしましても関連道路の整備など事業の促進に協力してまいりたいと考えております。 27 ◯議長(檜山俊宏君) 農政部長町田 博君。         【農政部長町田 博君登壇】 28 ◯農政部長(町田 博君) 御答弁申し上げます。  フルーツロードの進捗状況と整備見通しについてでございます。フルーツロードは、世羅台地を中心とした県中央部から広島空港及び山陽自動車道へのアクセス道路であるとともに、広島中央フライトロードと接続させる広域的な基幹農道であります。この道路は、平成五年度から世羅町徳市と大和町下徳良の区間、総延長十一・四キロメートルで、農用地整備公団が整備を進めているところであります。本年度は世羅町黒渕から賀茂の区間五キロメートルの測量、設計を実施しますとともに、一部用地買収に着手されることとなっております。平成七年度は世羅町黒渕から青水の区間一・五キロメートルに着手いたしまして、平成十年度に完成することとなっております。この道路は、広島空港へのアクセスとなるだけでなく、都市との交流など地域の活性化を図るためにも重要な道路であることから、県といたしましても、引き続き、早期整備が図られますように国などに強く働きかけますとともに、地元と一体となって協力してまいりたいと考えております。  次に、専業農家対策についてであります。ウルグアイ・ラウンド農業合意によります農家への影響は非常に厳しいものがありまして、農家が意欲を持って農業経営に取り組むためには、農家負債の軽減対策などを積極的に推進する必要があると考えております。このため、低利の資金へ借りかえるための農家負担軽減支援特別資金を新たに創設しますとともに、経営再建に伴います負債整理のための資金を低利で貸し付ける措置などを講じることといたしております。さらに、土地改良負担金につきましても、償還金のピークを後年度に繰り延べます、いわゆる平準化事業に加えまして、新たに担い手育成支援事業を創設いたしまして、担い手の規模拡大に取り組む地区に対しまして償還金の利子助成を行うことといたしております。今後とも、農家の方々が意欲的に農業経営に取り組めるように、積極的に支援してまいりたいと考えております。 29 ◯議長(檜山俊宏君) 次回の本会議は二月二十日午前十時三十分から会議を開き、引き続いて質問を行います。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時五十九分散会 広島県議会...