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  1. 広島県議会 1994-12-02
    平成6年12月定例会(第2日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-08-07
    1994年12月12日:平成6年12月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十一分開議 ◯議長(檜山俊宏君) 出席議員六十一名であります。これより会議を開きます。  この場合、知事、行政委員会の長並びに説明員の出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事、行政委員会委員長並びに各説明員出席】              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 3 ◯議長(檜山俊宏君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                   平成6年12月8日  広島県議会議長 檜 山 俊 宏 殿                                 広島県人事委員会委員長 宮 田 信 夫             条例案に係る意見について   平成6年12月8日付け広島県第161号をもって、地方公務員法第5条第2項の規定に基づく意見を求められた次の  条例案については、適当と考えます。   県第86号議案 職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案   県第87号議案 市町村立学校職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例案              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   平成6年12月12日  広 島 県 議 会 議 長 殿
                                      広  島  県  知  事                                     (財  政  課)             12月定例県議会の追加議案及び説明書について   平成6年12月定例県議会の追加議案及び説明書を別冊のとおり提出します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 4 ◯議長(檜山俊宏君) 別冊はお手元に配付してありますので、朗読は省略いたします。   お諮りいたします。ただいま報告の追加議案を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 5 ◯議長(檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  一 県第八四号議案         至第二十一 報 第二〇号                 追県第一七号議案 6 ◯議長(檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、県第八四号議案 平成六年度広島県一般会計補正予算から日程第二十一、報第二〇号 損害賠償額の決定についてまでの各案並びに追加議案を一括上程議題といたします。  この場合、知事から追加議案に対する提案理由の説明を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 7 ◯知事(藤田雄山君) ただいま追加提出いたしました議案は、地方税法の一部改正に基づき、法人格の付与を受ける一定の政党または政治団体を、公益法人等の範囲に含めるための広島県税条例の一部を改正する条例についての議案であります。どうぞ、適切な御議決をくださるよう希望いたします。 8 ◯議長(檜山俊宏君) これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。竹田浩二君。         【竹田浩二君登壇】 9 ◯竹田浩二君 県民の皆様方の御協力によりまして、アジア大会が成功裏に終わりました。ポスト・アジア大会ということが盛んに言われております。私は、先輩、同僚の先生方のおかげさまで、アジア大会が終わって最初の質問をこの本会議でさせていただくことになりました。また、広島県と宮城県との比較がされることが多くなりました。そこで、私は、我が県と宮城県とを比較対照する中で、ポスト・アジア大会──アジア大会が終わってのこれからの県政の方向について考えてみたいと思うのであります。ポスト・アジア大会に思いをめぐらす以上、その前に、まずアジア大会をどのように評価するのか、そして、大会の成果を今後どのように生かすのかということについて考えてみなくてはなりません。アジア大会を目指して、我が県は、この十年余り、競技施設の整備や新空港、山陽高速道の建設などに努めてまいりました。また、大会開催に際してはアジア各国・地域の人々と県民との交流やボランティアの活躍といった成果がありました。他方、初めての首都以外での大会であるがゆえに、力不足が指摘されたり、また、大会のために福祉などの政策が若干おろそかにされたのではないかという声もあります。そこで、知事にお聞きします。アジア大会を終えて、アジア大会をどのように評価されているのでしょうか、また、大会の成果を県政に今後どのように生かすおつもりなのでしょうか。  それでは次に、広島県と宮城県との比較について考えてみたいと思います。我が県と宮城県とが比較されることは最近のことであります。我が県は瀬戸内に位置する、いわば先進的に発展した県であり、他方、東北地方の宮城県は後発的であったからであります。以前には我が県と宮城県との比較対照など思い及ばなかったのであります。しかし、現に宮城県を訪れてビルの林立する仙台駅に立ち、地下鉄に乗り、また、東北大学を初めとする大学教育の充実を見てください。すると、我が県は宮城県に追い抜かれるのではないかという危惧をだれしも持つのであります。ところで、我が県と宮城県との違いは一体何でありましょうか。いろいろな違いのうち、私の気づいた二、三の点を挙げますと、一つには、我が県が国際平和都市を抱えているということであります。二つには、我が県にスポーツや文化のイベントに対する県民の大きなエネルギーがあるということであります。このことはプロ野球球団やサッカーのJリーグチーム、そして交響楽団を持っているといったようなことでもわかるのであります。これらの二つは、これからも生かされるべき点でありましょう。他方、劣っているところは、中国四国ブロックの中心県としての吸引力が弱いという点であります。そこでまず、我が県の一番目の特質、国際平和都市を抱えているという点について考えてみたいと思います。私は、これまでも、我が県こそ、世界への平和の発信県だと思っておりました。しかし、アジア大会を契機として、ますますその感を深くいたしました。戦火の覚めやらぬカンボジアから二十年ぶりに参加した男子マラソンのト・リトヤ選手。彼は平和公園に参拝し、こう語りました。「ポル・ポト時代に父親や親類を虐殺された。今は食べるのに精いっぱいだが、ゴールの感動を糧に頑張ります。」、あふれる涙をぬぐおうともせず、平和のとうとさを語ったテレビ画面でのあの姿は、忘れることのできない印象的なものでした。今も戦火や貧困に苦しむアジアの国々、廃嘘から立ち上がり、世界一の平和と繁栄の国をつくり上げた日本、この二つの事実を比較するとき、今は過去のことを論ずるよりも、今なし得ること、しなければならないことを実行することの方の大切さを思うのであります。イギリスの歴史学者ウェルズの書いた「世界史概観」という本があります。英語版で世界じゅうで一番よく売れている世界史の本です。この書物は西欧人の立場から書かれた、まさに世界史概観でありますから、朝鮮半島もタイもフィリピンも、この本には一度もあらわれてきません。中国のことについては何回か書かれていますが、それ以外では東アジア、東南アジアの国々では日本だけが一度だけ顔を出します。それはいつだと皆さん思われるでしょうか。そうです、明治維新であります。白色人種以外で初めて近代化に成功した、あの社会経済改革です。これから千年、二千年たっても、なお欧米の世界史の教科書にも残る、我が国が世界に誇るべき歴史的偉業であります。いま一つ、世界の歴史に長きにわたって燦然と輝く日本民族の誇りがあります。何でありましょうか。それは原爆や空襲によって廃嘘となった国土の中から立ち上がって、世界一の平和と自由と繁栄の国をつくり上げた、この半世紀であります。後の世の人は、この時代のことを恐らく昭和維新と呼ぶでありましよう。この昭和維新の成果を、人類の誇るべき成果としてアジアの人々に共有してもらうように努力すること、このことが我が国の、とりわけ我が県の歴史的使命だと私は考えるのであります。そこで、知事にお聞きします。我が県の国際交流は、これまで中国の四川省が中心となっていました。しかし、今申し上げました我が国、我が県のアジア地域での重みを考えますとき、今後はアジアの国々と広く交流を行っていくことが必要ではないでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。  また、これまでは留学生などを受け入れるといったような分野が中心となっていました。しかし、民間レベルでは、タイで図書館建設を支援している我が県の団体があるなど、さまざまな活動が既に芽生えています。アジアの平和と繁栄に積極的に貢献するためには、もう一歩進めて、こうした民間の海外援助団体を支援するなど、出ていく国際貢献に寄与することも求められているのではないでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。  ところで、国際交流に関連して忘れてならないのは、広島空港の機能の拡充についてであります。広島空港が国際化時代に対応する中国四国地方の拠点空港として昨年十月に開港して以来、一年余りが経過しました。ソウルや香港やシンガポールなどへの国際線は、旧空港の二倍の乗客ということで、順調に伸びております。しかし、広島県の国際化を促進するためには、広島空港の滑走路を延長することによって就航可能な範囲を拡大し、できる限り多くの国際定期路線を開設することが必要であります。そこで、知事にお聞きします。滑走路を三千メートルにするための事業費が運輸省の来年度予算概算要求に盛り込まれましたが、その整備見通しはいかがでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。  また、空港の機能を最大限に発揮させるためには、空港に至るアクセスの充実を図ることが不可欠であります。広島空港の軌道系アクセスについて、先日も軌道系アクセス調査研究委員会が開かれました。軌道系アクセスの将来展望について知事のお考えをお聞かせください。  それでは次に、我が県の二番目の特質、イベントに対する県民のエネルギーが強いということについて考えてみたいと思います。我が県は、カープやサンフレッチェや広島交響楽団に見られますように、スポーツや文化のイベントに対する大変なエネルギーがあります。また、国際平和県としてのイベントもあります。イベントだけではという声があります。確かに、イベントだけでは十分ではありません。しかし、イベントに強いという我が県の特質は、今後も生かすべきであります。二年後の平成八年には国体があります。また、二〇〇二年にはサッカーのワールドカップを、さらにはオリンピックをという声すら聞こえてきます。そのほか、平成七年の全国植樹祭を初めとして、さまざまなビッグイベントが相次いで計画されようとしています。ここでは時間の関係上、国体に限って知事にお聞きします。国体は、県民が生涯を通じてスポーツに親しみ、健康づくりにいそしむ絶好の機会であります。また、アジア大会の貴重な経験を生かせると思います。ひろしま国体をどのような大会にしたいというおつもりでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。  それでは、我が県の三番目の特質、中国四国地方の中枢県としての求心力が弱いということについて、しばらく考えてみたいと思います。東北地方の地図を思い浮かべてみてください。仙台と南の福島は平野で続いております。北の岩手県の一関や盛岡とも平野で続いております。西隣の山形は、山脈に隔てられているとはいえ、その間、快速電車で五十分であります。東北地方は宮城県を中心とする地形になっているのであります。しかるに、我が広島県はどうでありましょうか。西隣の山口県は福岡を向いております。東隣の岡山県は大阪を向いております。北隣の島根県とは中国山地によって遠く遮られております。そして、南隣の愛媛県は海のかなたにあるのであります。自然の地理的条件は、我が県をして中国四国地方の中心県たらしめないのであります。しかし、時代は変わりました。現代の土木工学は、山脈を貫く高速道路、海原を越える大橋を建設することを可能にしたのです。自然の地理的条件を人間の工学的条件によって克服することが可能になったのです。この可能性を現実のものとするのは、すなわち、人間の決意のみであります。島根県へは中国山地を貫通する高速道路を建設すればいいのです。愛媛県へは海原を越える大橋を建設すればいいのです。少なくとも島根県と愛媛県は、そして山口県の東部と岡山県の西部は、時には我が県を中心として回る、そういった中枢性を持たなくてはならないのであります。そうすれば、アジア大会のとき指摘された後背地人口の少なさという我が県の弱点は克服できるのです。それでは、中枢性を高めるにはどうすればよいのでありましょうか。それには、まず交通網の整備があります。山口県東部と広島地域とを結ぶ広島岩国道路の大竹市から岩国市までへの延伸、岡山県西部と福山地域とを結ぶ鉄道・井原線の早期完成、地域連携軸構想の一環としての島根県-広島県-愛媛県を結ぶ高速道や尾道-今治間の大橋の早期完成や、広島から松山までの第四の瀬戸内海大橋の実現などであります。それに、ビッグイベントを開催するための大規模施設の建設が、中枢性を高めるためには必要であります。とりわけ、施設の足りない福山地域での大規模施設建設が、岡山県西部への影響力を持つために、ぜひとも必要であります。福山地域におけるイベントのための大規模施設については、同僚の佐藤県議に後日詳しく御質問いただきます。ここでは、島根-広島-愛媛、これら地域の連携軸構想の推進のため、高速道路や尾道-今治間の架橋や第四の架橋についてどのように取り組もうとされているのか、知事のお考えをお聞かせください。  これから数分間お話しすることは、答弁は要りません。ポスト・アジア大会における私の夢です。答弁の要らない夢とはいえ、知事の若干の感想をいただければ、大変ありがたいと思います。中国四国地方の地図を思い浮かべてください。まず、広島県の地図を頭に描いてほしいのです。西に第一の都市・広島市があります。東に第二の都市・福山市があります。その間、大きく離れております。岡山県など大多数の県と違います。主要都市が東西に遠く分かれているということは、県をまとめていくという点では弱点でした。しかし、高速交通網によって隣県に影響を持ち得るという、これからの時代には利点であります。東端の福山から岡山県西部へ、西の広島から山口県東部へ県の勢力範囲を広げられるからであります。ところで、尾道の向こうには南に今治があります。また、北に松江があります。そして、尾道の後ろには東部の拠点都市・福山が控えております。福山の向こうには倉敷があります。他方、呉の向こうには南に松山があります。そして、呉の後ろには県都広島が控えております。広島の向こうには、北に浜田があり、西に徳山があります。これらの都市と都市を大橋や高速道で結ぶなら、福山・尾道地域は、岡山県西部、島根県東部、愛媛県東部に影響力を持つことができます。また、広島・呉地域は、山口県東部、島根県西部、愛媛県西部に影響力を持つことができます。しかし、隣県に勢力を及ぼすためには、隣県に通ずる高速交通網だけでは足りません。例えば、このままでは、尾道今治線、尾道松江線が開通した暁には、尾道は単なる通過交通点になるおそれがあります。それを避けるためには、拠点都市に他を引きつけるエネルギー──観光や商業やイベントなどに係るエネルギーがなくてはなりません。この点について考えますと、広島地域は、アジア大会を契機に、かなり整備されたのではないかと思います。しかし、尾道や福山は、またまだです。尾道だけの力では通過交通点になるおそれがあります。福山だけですと、これ以上強力な拠点性を持ち得ません。尾道と福山が中心となって新しい都市を、例えば備南市をつくればいいのてす。合併に時間がかかるようでしたら、県が備南地域を一体に考えて、広域行政をやればいいのです。そして、例えばカープやサンフレッチェの試合も五回に一回は備南市で開くことのできるような整備をするのです。隣県からは高速交通網を通って備南市や広島市にサンフレッチェの試合を見に来ます。サンフレッチェを観戦に来てもらえば、観光にもショッピングにも来てもらえるようになります。もちろん、備南市の場合には観光地やショッピング街の整備もまだ要ります。島根県も、山口県も、岡山県も、愛媛県も、隣県すべてをサンフレッチェファンで埋めるのです。そして、精神的、経済的に何らかの一体感を持てるようになったら、この五県にまたがるサンフレッチェ王国を背景に、国際平和都市・広島にオリンピックを誘致するのです。拠点都市・広島市と備南市とのちょうど中間に位置する国際空港には、世界各国からジェット機が発着します。ここに、まさに広島県は、広島空港と広島市と備南市とを核としての中国四国地方にそびえる雄県となったのであります。そして、知事は名実ともに雄県の雄山知事になられたわけであります。以上がポスト・アジア大会における私の夢です。私の考えには至らないところがいろいろあろうかと思います。ただ、高速交通時代のこれからは、広島県の地図以外に、中国四国地方の地図も知事室に張っていただいで、我が県を名実ともに中国四国地方の中心県にするためにどうしたらいいかということを常にお考えいただきたいと思うのであります。  それでは、質問を続けます。次に、これは我が県の特質とは直接関係ありませんが、ポスト・アジア大会における新しいもう一つの流れがあります。それは規制緩和であります。ところで、我が県で実施している規制の一つに、土地取引に係る監視区域制度があります。これは、平成元年、地価の高騰を抑えるために一定の監視区域について、著しく高い価格での土地取引を是正指導するために設けられた制度であります。しかし、県内の地価は三年連続して下落しております。監視区域の指定を解除してもよい時期に来たのではないかと思います。知事のお考えをお聞かせください。  「古きを温ねて新しきを知る」、これまでポスト・アジア大会における新しい政策について考えてきました。しかし、従来からの政策を着実に実行することが、これまた大切であります。従来からの政策にはさまざまな政策がありますが、ここでは三つのことについて質問いたします。  一つは、福祉に係る政策についてであります。二つは、建設に係る政策についてであります。三つは、教育に係る政策についてであります。  第一点の福祉に関する問題について質問します。それは、高齢者などの入院給食費の公費負担の問題であります。ことし十月一日から健康保険法などの改正に伴い、入院した場合の給食費の一部が患者負担となりました。ところで、我が県では昭和四十六年から高齢者や重度障害者、乳児、母子家庭について、その医療費の一部を助成するという、いわゆる福祉医療公費負担制度を実施してきたのであります。しかし、今回、この制度改正に合わせて、この福祉医療公費負担制度を改められ、給食費については公費で負担しないことになりました。国の制度が変わったとはいえ、高齢者などの経済的負担の軽減を図るという制度本来の趣旨からすれば、給食費の患者負担の導入は県民に理解されにくい面があろうかと思います。また、給食費の公費負担を継続する県もあると聞いております。法が既に改正された以上、給食費の公費負担制度の復活は困難であると考えますが、これまでこの制度の対象となっていた方々に対する何らかの配慮も必要ではないかと思います。知事のお考えをお聞かせください。  第二点は、建設に係る問題についてであります。福山沼隈地域の中で道路の渋滞箇所が幾つかあります。その中でも、国道二号福山-松永間、県道加茂福山線横尾交差点、それに福山沼隈線水呑大橋交差点などの渋滞は著しい状況にあります。それぞれ現在バイパス工事が進められておりますが、工事の整備状況と今後の見通しについてお聞きします。  第三の教育問題について質問します。教育問題には、学校の管理体制、教職員の資質の向上などの多くの課題があります。しかし、ここでは高校入試の単独選抜制への移行についてお聞きします。総合選抜制は、例えば福山市の場合ですと、昭和五十一年に導入されましたが、さまざまな弊害が目立つようになっております。その一つは、市内の中学生の多くが、入試が容易であることに安心して学習意欲を減退させ、その結果、全体的な学力の低下を来したということであります。そして、その二つは、それぞれの学校の特色がなくなってきたということであります。これら以上に見過ごしてはならないのは、子供たちから学校選択の自由を奪ってしまったということであります。サッカーで活躍したい子が、必ずしも葦陽高校に行けないのです。ラグビーで全国に名をはせたい子が、確実には誠之館高校に行けないのです。これは、まさしく憲法で保障されている自由、人権の侵害であります。果たせるかな、昨年入試制度改善検討会議が行ったアンケート調査において、多数の生徒、保護者が総合選抜制の廃止もしくは改善を求めるという結果が出ました。こうした状況の中で、入試制度改善検討会議は昨年十一月、教育長に単独選抜制への移行が望ましいという答申をしたのです。後は、教育長のこの答申を断行する決意と、これを支える知事の勇気とが求められているのみであります。そこで、あえて知事にお聞きします。知事は、昨年の十二月県会において、教育問題の先頭に立つ決意を表明されました。知事は、そうした決意のもと、総合選抜制度の改善にどう取り組まれるおつもりなのでありましょうか。  次に、教育長にお聞きします。教育長は、さきの九月県会において総合選抜制度の改善について早急に結論を出すと答弁されました。総合選抜制度の改善について、今後の時間的なスケジュールと手順についてお聞かせください。  以上、ポスト・アジア大会をにらみながら、ハードの政策について、あるいはソフトの政策について、そしてまた、新しい政策について、あるいは従来からの政策について見てまいりました。いずれも必要な政策でありますが、また、時代の推移とともに、その比重や内容が変わっていくものでありましょう。他方、我が県の財政は厳しい状況にあります。県税収入も、長引く不況のため、三年連続して前年度を下回りました。また、数次にわたる経済対策の実施により、借金である県債の発行額も過去最高を記録するとともに、貯金である基金残高も最高時の二千億円から六百億円に減少しました。我が県は、こうした厳しい財政環境にあって、しかも、先ほどお話ししたような多くの政策課題を抱えております。こうした状況のもと、どのような方針で来年度予算を編成されようとしているのでしょうか、知事のお考えをお聞かせください。  二度目の予算編成に、本当の藤田カラーを出せるという点からいえば最初の予算編成に、知事は今、着手されようとしています。知事就任後一年を経過されたわけであります。わずか一年で、あなたの公約のすべてが達成されたとは思いません。しかし、一年を振り返り、知事御自身がこの一年をどのように評価されているのでしょうか、また、この一年の経験を踏まえ、今後どのように県政に取り組んでいかれるおつもりなのでしょうか、知事の感想なり、抱負なりをお聞かせください。  以上で私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 10 ◯議長(檜山俊宏君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 11 ◯知事(藤田雄山君) 竹田議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、アジア競技大会の評価についてのお尋ねがございました。今回のアジア競技大会は史上最大規模の大会でありましたが、県民の皆様の心温まる御支援、御協力により、地方都市でなし遂げられたことや、空港、高速道路等の社会基盤が整備されたことが最大の成果であったと考えております。また、競技の面では、地元選手を初め、日本勢の活躍や数多くの感動的なシーンが見られたことなどから、スポーツに対する県民の関心も一層強まったのではないかと考えております。大会の実施運営につきましては、いろいろな御意見もあろうかと思いますが、大会期間を中心に、県民とアジアの方々との自主的で具体的な交流が数多く持たれるなど、アジア各国・地域との友好親善とアジア理解といった面でも多くの成果が見られました。こうしたことにより、地方の国際化の進展に弾みがつくものと確信をしているところでございます。県といたしましては、大会による広島の知名度アップを生かして、アジア各国・地域との交流や協力を一層推進すること、大会で培われた大会運営のノウハウ等を全国植樹祭やひろしま国体など今後の大規模イベントに継承していくこと、こうしたことを通じて交流人口の拡大を図っていくとともに、これまで整備してきた社会基盤の積極的な活用による広島の拠点性の向上を図ることなど、アジア競技大会の成果や蓄積を生かした施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。  次に、今後の国際交流や国際協力の方向についてのお尋ねがございました。本県では、これまで中国四川省との交流が中心となっておりましたが、新空港の開港やアジア競技大会の開催等を契機に、四川省以外の国や地域との交流のニーズも一段と高まっております。したがいまして、今後は、アジア、太平洋地域などの本県と歴史的、経済社会的につながりの深い地域や、今後、交流拡大が期待される地域などと、相手国のニーズ等を踏まえながら、多角的、多元的な交流へと展開を図っていきたいと考えております。  次に、御質問のございました出ていく国際貢献でございますが、平和の祭典であるアジア競技大会に参加したカンボジアなどの復興途上にある国の人々にとって、廃嘘の中から立ち上がった広島の姿を見ていただいたことは、少なからず励みと勇気をもたらしたことと思っております。これまで本県は、国際化施策の柱の一つに位置づけております人づくりの観点から、留学生や技術研修員の受け入れを積極的に行ってきたところであります。そのような中で、今後、より一層国際貢献を推進するためには、御指摘のように、NGOなどの民間組織の国際的活動が重要でありますことから、県といたしましても、アジア競技大会で得たアジアの人々との貴重な交流体験などを財産としながら、草の根レベルで国際協力活動を担う人材や活動団体の支援策を検討してまいりたいと考えております。  次に、広島空港の滑走路の延長についてのお尋ねがございました。この滑走路三千メートル化につきましては、御指摘のように、運輸省の平成七年度予算概算要求に盛り込まれており、現在、地元との調整を図りながら、予算成立に向けて大蔵省などの関係機関に積極的に要望活動を実施しているところでございます。この事業が認められた場合、平成七年度は環境アセスメントや設置告示等の手続を経て事業着手され、工事期間としては、他空港の事例から七年程度かかるものと思われます。県といたしましては、今後とも、この事業を支援するため、工事用道路や空港周辺の環境対策等を実施するとともに、滑走路三干メートルにふさわしい長距離国際定期路線の開設に向けて努力してまいります。  次に、広島空港の機能充実のためのアクセス対策についてお尋ねがございました。高速交通機関としての航空機の機能を十分に生かすため、高速性、定時性、大量輸送性にすぐれた軌道系アクセスが近年注目をされているところでございます。広島空港におきましても、平成五年度から山陽本線白市駅からの延伸についての調査を行い、本年度は、主としてリニア鉄道につきまして広島市内から空港までの全線について調査を行っているところでございます。先週、第二回目の軌道系アクセス調査研究委員会が開催され、リニア鉄道の事業費、採算性や沿線地域開発などの検討が行われましたが、現在、調査の中間報告を取りまとめ中でございます。今後、この中間報告に基づきまして、議会、広島市を初めとする沿線市町、経済界など各方面の御意見を十分にお聞きしながら、軌道系アクセスについて検討してまいりたいと考えております。  次に、ひろしま国体の開催についてのお尋ねがございました。第五十一回国民体育大会ひろしま国体は、昭和二十六年の第六回大会以来、半世紀近くを経て広島で開催される国体でございます。原爆の惨禍から立ち上がり、立派に復興し、二十一世紀に向けて躍動する広島の姿を全国にアピールするとともに、県民の皆様にもいろいろな形で参加していただき、希望に満ちた、平和のたっとさを実感できる大会にしたいと考えております。また、全国から来県される大会参加者に対して、本県の伝統文化や豊かな自然などを紹介し、広島に対する理解を深めていただくとともに、県民一人一人が親切で温かい心のこもったもてなしを行い、友情と連携の輪が全国に広がる大会となるように努めてまいります。さらに、この大会を契機として、県民の体育・スポーツの振興、地域文化の発展を図るとともに、二十一世紀に向けて地域に根差した明るく住みよい躍動する広島づくりを推進したいと考えております。いずれにいたしましても、大会に参加されました選手の皆様はもとより、広島県民にとっても意義深い、いい国体だったといつまでも語り継がれるような大会になるよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、島根-広島-愛媛を結ぶ地域連携軸構想の推進についてのお尋ねがございました。御案内のように、本年六月に発表された第四次全国総合開発計画の総合的点検報告において地域連携軸構想が提唱されております。本県といたしましても、この構想に対応し、南北方向の島根-広島-愛媛にとどまらず、高知までを結ぶ連携軸を形成するため、関係三県と広島市で推進連絡会を設置して取り組みを進めております。おかげさまで、本年度国土庁が実施する事例調査対象十地域の一つに採択されました。現在、国土庁と四県一市が共同で調査を始めたところでございます。また、共同調査以外にも、連絡会として独自に調査研究を行うことといたしております。調査研究に当たっては、第一に、日本海から大平洋に至る新たな交流圏の形成、第二に、各都市圏相互の都市機能、産業技術、文化、国際交流などの機能分担による経済社会活動の活性化と交通基盤の整備の促進、第三に、中山間地域や島しょ部の都市との連携、支援機能の充実などによる再生と活性化、第四に、東側の鳥取-岡山-香川-高知ルートとの環状型連携軸の形成による中四国地方の広域的かつ一体的な交流圏の確立など、幅広い観点から検討を進めることといたしております。お尋ねの尾道-今治間の架橋につきましては、平成十年度の全通を目指して関係機関が協力して推進をしております。さらに、高速道路や広島から松山までの第四架橋につきましては、地域連携軸の調査研究を進める中で、新しい交流圏の形成に必要となる交通基盤について明らかにしてまいりたいと考えております。  次に、中四国に関する議員の御提言について、私自身の感想でございますが、広島県の発展方向性については同感でございます。中四国における広島県の拠点性の強化を考える場合には、県の東西にある広島、福山などの主要な都市の連携はもとより、瀬戸内の十字路である尾道が単なる通過都市にならないよう、南北方向の交流連携を強める必要がございます。このため、現在、福山、尾道を一体的にとらえた備後地方の広域行政の展開については、福山、尾道を含む三市六町を一体とした地方拠点都市地域により拠点性強化に取り組んでおります。いずれにいたしましても、今後の広域行政のあり方につきましては、議員御指摘の点も含め、さらに検討し、勉強をしてまいりたいと存じます。  次に、土地取引の監視区域制度の解除についてのお尋ねがございました。御指摘のとおり、県といたしましては、広島市周辺や福山市を初めとする九市二十四町において監視区域を指定しております。これらの区域内の地価動向や土地取引状況を見ますと、地価は総じて下落傾向で推移をしておりますし、県が価格の引き下げ指導を行った件数の割合も低下をしてまいりました。また、本年三月に行った緩和措置によって届け出が不要になった三百平方メートル未満の土地取引の実態を調査したところ、取引価格はおおむね健全に推移しているとの結果が得られました。さらに、金利は低い水準で推移しておりますが、地価は下落を続けており、地価高騰期とは異なり、現在では金利などの動向と地価との相関関係は崩れてきております。このようなことを総合的に勘案いたしますと、当分の間、地価が急激に上昇するとは考えられず、また、このたび広島県土地利用審査会からも同趣旨の御意見をいただきましたので、監視区域については解除すべき時期に来たと判断しております。つきましては、再指定の必要が生じた場合には改めて速やかに対処することを前提として、関係市町村長の意見聴取など手続に入りたいと考えております。解除の実施時期につきましては、相互に密接に影響し合っております広島市とその周辺地域の間で違いが生じることは望ましくないため、広島市との調整がつき次第、同一歩調で実施したいと考えております。  次に、高齢者などの入院給食費の公費負担の問題についてお尋ねがございました。福祉医療費公費負担制度における入院時食事療養費につきましては、給付の基本となる健康保険法等の改正により新たな負担が求められたため、法改正の趣旨に沿い、自己負担をお願いしたところであります。しかしながら、これまで福祉医療費公費負担制度の対象となっておられる重度障害者、母子家庭、乳児の中には長期の入院を余儀なくされている方もおられ、特別な福祉的配慮が必要であるということは御指摘のとおりであります。県民の健康と福祉の向上を図ることは重要な課題であると認識しておりまして、具体の対応を行う必要があると考えております。したがって、今回の法律改正の趣旨を踏まえながら、この機会をとらえ、広範な見地から制度の周辺を見直し、例えば障害や疾病で入院している方々への福祉的援護、在宅障害者の方への疾病の早期発見、早期治療の促進、母子家庭の方や乳児の医療の確保・充実など、新たな支援策の検討を始めているところであります。具体的な施策は、市町村等との協議や調整も必要でございますので、なお若干の時間をいただき、二月定例議会で御審議いただきたいと考えております。  次に、総合選抜制度の改善についてのお尋ねがございました。「日本で一番住みやすい生活県ひろしま」を実現するためにも、個性豊かな人づくりが重要な課題であると認識しており、その意味からも、教育は県政の最重要課題の一つであると考えております。中でも高等学校の入試制度の改善、とりわけ総合選抜制度の改善は、本県教育のあり方を論ずる際、避けて通れない問題であると思っております。このため、教育委員会におかれても、入試制度改善検討会議の答申を踏まえ、今後とも入試制度の改善に取り組んでいかれると承知をしております。総合選抜制度の改善につきましては、個々具体の改善実施案につきましては教育委員会において鋭意検討を進められているところであり、私といたしましては、その実効が上がるよう諸条件の整備に最大限の努力をいたしますとともに、関係者の意見を聞きながら、入試制度改善を初めとする教育改革に向けて全面的に支援を続けてまいりたいと存じます。  次に、平成七年度の予算編成方針についてのお尋ねがございました。当面の課題でありましたアジア競技大会も終わり、来年は新長期総合計画の初年度として、本県の二十一世紀のさらなる発展を見通した施策への取り組みを始める節目の年であると考えております。しかしながら、御指摘のように、本県財政は、これまでにない極めて厳しい状況にございます。このため、平成七年度の予算編成に当たっては、社会経済情勢の変化を踏まえ、徹底した事務事業の見直しによる経費の節減合理化を行うとともに、これまで以上の事業の重点化や計画的な推進が必要であると考えております。こうした考えのもとで、今後の本県発展のための施策については積極的に取り組むこととし、そのための財源として百億円規模の新規・重点化枠を設け、対応することとしております。これから来年度の予算編成の本格的な作業に取りかかるところでありますが、当面の対策として植樹祭、国体への対応や農産物輸入自由化対策などに取り組むほか、今後、広島県のさらなる発展に必要となる県民生活を支える社会基盤や社会資本の整備、高齢化、国際化などに対応した社会システムづくり、県経済の活性化のための産業の振興などを中心に、限られた財源を効率的に配分した予算編成を行ってまいりたいと考えております。  知事就任一年の評価についてお尋ねがございました。御指摘のように、私は、「生活県ひろしまづくり」など五つの公約を掲げ、県民の皆様の信任をいただき、知事に就任をいたしました。これらの公約の中でも、県経済の活性化のための総合経済対策を初め、緊急に着手すべきものは既に今年度予算の中で反映させるなど、この一年間、着実に推進をしてきたつもりでございます。また、あらゆる機会をとらえて、県民の皆様や市町村長さんなどから幅広く御意見をお聞きしてまいりました。これら貴重な御意見は、私の公約とともに、現在策定中の次期長期総合計画に反映させてまいりたいと考えております。新しい計画におきましては、生活と産業が、いわば車の両輪として支え合いながら躍進する二十一世紀の広島像を打ち出していきたいと考えているところでございます。今後とも、「日本で一番住みやすい生活県ひろしま」を目指して、豊かな県民生活づくりと、これを支える産業づくりに向けた各種施策の推進に全力を尽くす所存でございますので、県議会の皆様におかれましては、よろしく御協力をお願い申し上げます。  残余の御質問につきましては、説明員をして答弁を申し上げます。 12 ◯議長(檜山俊宏君) 土木建築部長岡村篤文君。         【土木建築部長岡村篤文君登壇】 13 ◯土木建築部長(岡村篤文君) 御答弁申し上げます。  まず、福山市西部の渋滞対策についてでございます。福山市西部赤坂地区の交通混雑を解消するため、現在、建設省において赤坂バイパスの整備が進められております。このバイパス事業の進捗状況につきましては、用地は既に全体の約九三%を取得しておりまして、工事につきましては土工部及び高架橋の工事が現在鋭意進められているところでございます。また、来年度には赤坂第一トンネル及び赤坂第二トンネルに着手することとなっておりまして、平成九年度までに暫定二車線で完成予定となっております。この道路は、備後都市圏と岡山県西部の笠岡、倉敷地区との連携を強化する重要な路線であり、県といたしましては一日も早く完成するよう関係機関へ働きかけを進めてまいりたいと考えております。  次に、一般県道加茂福山線横尾交差点の渋滞解消についてでございます。御指摘の横尾交差点の渋滞対策につきましては、現在、県道福山上下線から大渡橋までの約二・一キロメートルの区間を県道加茂福山線のバイパス事業として整備を進めているところであります。このうち、県道福山上下線から森脇橋までの約〇・九キロメートルの区間につきましては街路事業で整備しております。用地につきましては約九割を取得し、工事につきましては本年度から土工工事に着手するとともに、森脇橋の下部工事にも着手する予定にしております。また、森脇橋から大渡橋までのトンネルを含む約一・ニキロメートルの区間につきましては、道路改良事業と橋梁整備事業により整備を進めております。現在、約六割の用地を取得しておりまして、工事につきましては大渡橋及びトンネルの工事を進めているところでございます。今後の整備見通しについてでございますが、一部用地買収の困難な地区がございますが、地元の協力を得まして早期に用地を取得し、平成七年度末の完成を目指して、今後とも最大限の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、福山沼隈線水呑大橋交差点の渋滞解消についてでございます。本路線は、昨年策定いたしました広域道路整備基本計画におきまして交流促進型道路として位置づけておりまして、福山地方拠点都市地域内の連携の強化を図る重要な路線と考えております。このうち、特に交通量の多い水呑大橋付近の渋滞を解消するため、草戸大橋西側からグリーンライン入り口付近までの約二・ニキロメートルの区間につきまして、昨年、バイパス事業に着手いたしました。現在、地元関係者に対し事業計画の説明を行い、現地立入測量について協議を進めているところでございます。今後、関係者の理解を得ながら事業の推進を図り、早期整備に努めてまいりたいと考えております。 14 ◯議長(檜山俊宏君) 教育長寺脇 研君。         【教育長寺脇 研君登壇】 15 ◯教育長(寺脇 研君) 総合選抜制度の改善の今後のスケジュールと手順につきまして御答弁申し上げます。現在、本県の高等学校教育のあり方全般について検討を進めているところでございますが、お尋ねの入試制度の改善につきましては、入試制度改善検討会議から一定の方向性が示されているところでございます。総合選抜制度の具体的な改善に当たりましては、学校の特色づくりにあわせて、総合学科の設置や単位制の導入など改善へ向けての条件づくりが必要であると考えております。このため、現在、各学区ごと、各学校ごとに条件づくりのための調査研究を行っており、今年度中にその結果を分析、整理してまいりたいと思っております。これに基づきまして、それぞれの地域における必要な諸条件を明らかにし、その後、関係者の意見もお聞きしながら、できるだけ早い時期に総合選抜制度の具体的な改善方針についてお示ししたいと考えております。 16 ◯議長(檜山俊宏君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は二時から開きます。         午前十一時三十一分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後二時一分開議 17 ◯副議長(砂原克行君) 出席議員六十名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。堀友頼一君。         【堀友頼一君登壇】 18 ◯堀友頼一君 私は、自由民主党改革議員団の堀友頼一であります。本年最後の定例会におきまして質問の機会を与えていただきましたことを心から感謝申し上げます。  私は、行財政、教育問題を初め、森林保全対策、干ばつ・渇水対策、さらには国際家族年、障害者対策、環境問題、最後に地方港湾の整備について質問をいたしますので、知事並びに関係当局の積極的な御答弁をお願いいたします。  質問の第一は、行財政問題であります。  第一点は、来年度の予算編成と行財政の見直しについてお伺いします。バブル経済崩壊を境に低迷を続け、企業の設備投資の抑制基調あるいは個人消費の伸び悩み等から、依然として景気の回復がおくれていることは、御案内のとおりであります。このような情勢のもとで、国におきましては、過去、公共投資等の拡大を目的とした総合経済対策を決定するなど、景気の回復に努めてきたわけでありますが、国際経済の変動の中で、さらに円高は進み、近来にない深刻な状態が続いているところであります。本県におきましても積極的な公共投資によって活性化を図ってきたところでありますが、不況が長期化する中で労働市場は冷え、就職状況も一層厳しさを増しております。新年度の予算の編成作業も既に始まっておりますが、今日のこの経済不況の中で、県税収入は平成四年度、五年度と続いて約二百億円減収となり、当然、来年度の歳入面における税収の落ち込みも予測され、また、平成三年度末に約二千億円あった積立基金も平成六年度末には約六百億円となり、三年度末の三分の一以下になる見込みであります。今後の財政運営は、一層深刻な問題となってくると思うのであります。このようなことを考えますと、諸課題が山積する中で健全な予算編成ができるのか危惧するものでありますが、今後の財政運営を含め、来年度の予算編成の見通しについてお伺いします。  次に、今後、ある程度景気が回復したとしても、バブル期の税収にまで戻ることは期待できない。また、交付税にしても伸びは期待できない。となると、二十一世紀を目指した確固たる広島の基盤をつくるためには、小手先の見直しだけでは対応できないのではないかと思われます。広島県は、昭和五十八年、全国に先駆けて行財政改革を実施され、おかげで新空港を初めとする県土基盤の整備がなされ、アジア大会も立派に行うことができたのであります。こうした厳しい財政環境の中で、本県が二十一世紀に向けてさらなる躍進をし、次期長期計画に盛り込まれる新たな行政施策等を着実に実施するためには、このたび、もう一度、行財政全体の見直しに取り組む必要があるのではないかと思います。知事も、こうした状況に配慮され、十月二十四日に行政システム改善推進本部を設置するとともに、民間有識者から意見を聞くため懇話会を置かれたと聞いております。そこで、この推進本部で今後どのような取り組みを行おうとしているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  第二点は、県職員の給与問題についてお伺いします。人事院は、本年八月、国会及び内閣に対し、一般職国家公務員の給与について一・一八%の引き上げをするよう勧告を行いました。本県におきましても、去る十月五日、県知事並びに県議会議長に対し、給与改定の勧告がなされ、これに基づき所要の改定がなされることになります。公務員が憲法で保障されている団体交渉権やストライキ権等の労働基本権が制約されていることから、これらの代償措置としての勧告の持つ意味からいえば、また当然と考えるのであります。そこで、給与レベルでありますが、地方公務員の給与は国家公務員の給与に準ずるのが原則と言われております。これを比較する方法として、ラスパイレス指数があります。かつて、地方公務員の給与が国家公務員をはるかに上回り、これが地方自治体の財政硬直化の大きな要因となり、これの改善のため、職員定数や給与引き上げを抑制するなど努力した結果、今日においては相当是正されておりますが、県職員の給与実態を見ますと、人事委員会の報告に示されておりますように、国家公務員を一〇〇とした場合の指数は一〇四・三となっております。私は、地方で有能な人材を確保するためには、必ずしも国家公務員と同レベルでなければならないとは思いませんが、本県の現在の給与水準についてどのように認識され、今後の適正化についてどのような方針で対処されようとしているのか、お伺いします。  質問の第二は、教育問題についてであります。高校中途退学対策についてお伺いいたします。向学心に燃え進学した高校を中退する生徒が依然として多い傾向にあります。昨今、文部省における調査では、高校中退者が全国では十万人余、広島県におきましても約二千人と言われております。つまり、大規模校二校分の生徒が一年間で中途退学をしているわけであり、まことに深刻な問題と言わざるを得ません。中退の主な理由として、進路変更が最も多く、次いで学校生活への不適応、家庭の事情、学力のおくれ、問題行動となっておりますが、私は、生徒たちを退学に追い込む実態というものは複雑で、何よりも問われるのは学校のあり方だと思います。高校等への進学率が九七・五%にも達し、生徒の能力、関心、適性などが多様化している中で、学校側が旧態依然とした画一的な教育課程や学習等のままでは、本質的な問題の解決はできないと思うのであります。すなわち、中学校段階での進路指導の改善や中退者の復学や転入、編入の希望を積極的に受け入れて、「開かれた学校」づくりを推進し、あわせて、学校のみでは解決できない問題も多く、教師と連携した家庭や地域を含めた縦割りを排した総合的な解決策を講じる必要があろうかと存じます。今日のこの問題に係る実態と、その解決策について教育長の御所見をお伺いします。  質問の第三は、森林保全対策についてお伺いいたします。  第一点は、松くい虫被害跡地の回復についてであります。広島県は全国一の松林を有しております。この松林は、木材生産等を供給する経済的機能とともに、県土の保全、緑のダムの役割など公益的機能をあわせ持ち、これが総合的なかかわりの中で大きな役割を果たしておりまして、県民生活にとって極めて重要な資源であります。しかしながら、依然として松くい虫被害は高い水準にあり、温暖な沿岸島しょ部から次第に内陸部へと拡大し、今や県内全域に及ほうとしております。こういった事態に対し、毎年、重要な松林を中心にした薬剤の空中散布の実施あるいは伐倒駆除等による懸命な防除努力にもかかわらず、その被害は拡大傾向にあり、まことに残念であります。とりわけ芸南地方は県内で最も被害率が高く、松枯れによる森林荒廃が広がっており、風光明媚とうたわれた瀬戸内海の景観は大きく失われているのであります。もとより、県内全域に発生している被害の早期終息に向け、的確な防除や被害の蔓延防止に努めるとともに、今後とも松くい虫被害対策の一層の徹底を図ることが必要と考えますが、被害跡地に対し、景観の回復、県土保全のため、積極的な樹種転換を展開し、森林の早期回復を図ることが、健全で活力のある豊かな森林の再生につながるものと存じます。来年は中央森林公園におきまして全国植樹祭が開催されますが、これを契機に中長期的かつ抜本的な対策を講じる必要を痛感する次第でありますが、知事の御所見をお伺いいたします。  第二点は、林野火災の予防についてであります。この夏は、西日本を中心にして記録的な少雨によります渇水の中、県内各地で林野火災が多発しました。私の地元である竹原市で八月に発生した林野火災は、折からの異常乾燥と台風十四号による強風という最悪の気象条件が重なり、三百七十八ヘクタールに及ぶ山林を焼失し、近年では昭和五十三年の江田島町、五十四年の倉橋町に次ぐ三番目の大火となりました。この間、盆休みを返上し、必死の鎮圧活動に当たられた消防、自衛隊、警察、行政の関係者の方々や、いち早く丁寧な激励とお見舞い、さらには、火災跡地の復旧につきまして迅速な御支援や適切な御指導をいただきました方々に深く敬意と感謝を申し上げる次第でございます。  このように、林野火災は一たん発生すると、祖先から営々と育ててきた貴重な森林資源が短時間に焼失してしまい、その回復には長い歳月が必要で、多大の労力、資金を費やすことになります。本県は、沿岸島しょ部を中心に、温暖少雨という瀬戸内海型気候に属することから、全国的に見て林野火災の多発県で、最近五年間の発生件数は全国第一位という不名誉な記録になっております。造林等による森林資源の維持増進と同時に、県民の貴重な財産を守る意味から、林野火災による森林資源の焼失を防止することも重要と思いますが、まず火災を起こさないことが基本であります。県として、今後、林野火災の予防対策にどのように取り組もうとされているのか、御所見をお伺いいたします。  質問の第四は、干ばつ・渇水対策についてであります。本年は、全国的に梅雨期からの降雨量が極端に少なく、本県においても、主要ダムの貯水量が異常に低下したこと等により、多くの市町村で厳しい給水制限を実施するなど、県民生活に大きな影響を及ぼすとともに、農作物等に甚大な被害が生じたところであります。このため、県では渇水対策本部及び農作物等干ばつ対策会議を設けられ、県民生活の安定のため各般の対策を講じられるとともに、九月補正予算においても所要額を計上され、緊急対策を講じられたところであります。地球の温暖化は今後とも続くと予測され、干ばつ・渇水等が生じるおそれがあります。しかしながら、内陸部の市町村では安定的な水源がなく、井戸や沢水に頼り、すぐに渇水に陥りやすいために、安定的な水源を得ようと小規模生活ダム建設の要望が強いわけですが、それには多額の地元負担金と地元交渉に長期間を要するため、なかなか建設は進みません。このたびの干ばつ・渇水を教訓として、どのように中長期的な水資源の確保及び安定供給のために取り組もうとされるのか、お伺いいたします。  また、今後、このまま雨が少ないようであれば、冬期の渇水により、来年度の農作物への被害も懸念されます。とりわけ中山間地域の中心作物である米について田植え時期の渇水が懸念され、そのための対策を講ずることが急務となっています。そこで、私は農業用水確保の一つの対策として、老朽化が進んでいるため池の整備をもっと図るべきだと考えております。これら、ため池の価値を見直し、これを改修すれば、比較的安い経費で、農業用水のみならず、多目的にも利用できると思います。このたび、県が県内四十一ヵ所のため池を調査したところによりますと、十一月末の平均貯水率は二三%にとどまっております。これら、ため池の整備についても、あわせてお伺いいたします。  質問の第五は、国際家族年を省みて質問をいたします。本年は、国連が定めた国際家族年でありました。現在、世界に目を広げると、戦争あるいは凶悪犯罪のためにその被害者となった家族や、人口増によって食糧不足に悩む家族等、さまざまな悲劇が起こっております。その反面、日本のように物質に恵まれた反面、出生率が極度に低い少子化の不安を抱える国もあります。家族とは一体何か、その受けとめ方は各国の事情や家族のあり方によって違うでありましょうが、少子化社会をテーマとする我が国では、今や出生率は史上最低の記録となる見込みであります。出生率が下がるということは、高齢化が一層進み、社会が活力を失っていくことを意味するものであります。その背景には、日本の家族社会の大きな変化があると思われます。かつての社会は「男は仕事、女は家事」と役割を分担しておりましたが、女性の権利意識が高まって社会進出が盛んになってまいりました。かつて、「国際婦人年」は男女雇用機会均等法などの関連法が整備されましたが、「国際家族年」である本年は、国における法整備はありませんでした。このような中で、今日の核家族時代に家族との団らんを大切にしたいと考える人は毎年ふえております。せっかくの国際家族年であるこの一年間、この家族年をどのようにとらえ、どのように県政の中に生かしてこられたのか、さらに、将来の具体的方策もあわせてお尋ねいたします。  質問の第六は、障害者の授産施設、小規模作業所における生産活動についてであります。昨今の不況の中におきまして、企業における障害者の雇用は極めて厳しいものがあり、新規採用はもとより、雇用の継続、拡大も困難な状況がうかがわれます。また、企業に就職することができず、授産施設や作業所で働いている障害者は、一層困難な状態に置かれており、注文の取りつけから販路の確保に大変苦労されていると聞いております。たとえ、計画的に授産施設が整備され、地域に作業所が設置されても、利用する障害者が日々、そこで作業しながら生活訓練するためには、ふさわしい仕事の内容と量が確保されなければなりません。また、作業の結果、できた製品が販売できるルートも、あわせて確立される必要があります。このような状況になりますと、障害者の方が本当に生きがいを持って社会の一員として活動していると言えるのではないかと思います。そのためには、施設や作業所が自主的な努力をされることが基本でありますが、生産や販売に関しては素人の場合が多い上に、作業も健常者と同じようにはできないなど、いろいろ難しい問題もあります。このため、六月には授産施設と作業所が合同で仕事の注文や生産、販売を行うため、広島県授産事業振興センターが発足したところであり、施設や作業所の運営の安定及び利用者の就労の励みになるものと期待しているところであります。先般、「障害者に関する第二次広島県長期行動計画」が策定されたところでありまして、この中で知事は、「完全参加と平等」の理念を実現するため、長期的な視点に立って、総合的かつ効率的な障害者施策を推進するとともに、この計画を「日本で一番住みやすい生活県ひろしま」を目指す跳躍台として施策の一層の充実に努めると、カ強く述べられているところであります。そこで、知事のこのような方針のもとに、県や市町村としても、障害者が生きがいを持って就労できるよう、仕事や販売について支援、協力できることもあろうかと思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。  質問の第七は、環境問題であります。近年、環境汚染として大きくクローズアップされている酸性雨対策についてお尋ねいたします。酸性雨は、工場や自動車から大気中に排出された汚染物質の硫黄酸化物、窒素酸化物が溶け込んで地上に降る酸性の雨、また、霧であることは御案内のとおりであります。北欧や米国、カナダでは、森林が枯れたり魚が死滅するなど、生態系に深刻な影響を及ぼしております。我が国におきましては、昭和四十年代後半、東京などで目や皮膚の痛みを訴える被害が出たことから、酸性雨が注目され始めました。広島県においても、広島市、庄原市で酸性を示すPHが測定され、沿岸部から内陸部へと県内全域に酸性雨が認められております。この発生メカニズムは、はっきり解明されておりませんが、少なくとも工場や自動車などの排出ガスが影響しているのは間違いないようであります。また、酸性雨は、大気中の汚染物質が広域的に移動して発生するとも言われ、この点、中国、韓国の工業化の影響を無視することもできないと思います。いずれにしても、この酸性雨問題は、将来の森林被害、動植物等の生態系に与える影響が懸念される深刻な問題であります。そこで、お尋ねいたしますが、本県における観測体制と今日までの実態、さらに酸性雨に対する研究、対策について御所見をお伺いいたします。  質問の第八は、地方港湾の整備についてであります。港湾施設は、古くから人や物あるいは情報の輸送手段として整備され、港の発展とともに、その地域の産業も発展してきました。このため、海と陸との接点であり、海という広い開発空間を持つ港湾の整備は、都市活動全体の中でとらまえていかなければなりません。すなわち、港湾の役割は、地場産業の振興を物流面から支えたり、独自の歴史や文化、観光資源を生かした産業、住民生活、交流、レクリエーションの場の提供など、港湾の整備を通して地域の活性化を図ることが期待されるのであります。そこで、地方港湾竹原港は、昭和四十六年、貿易港として指定を受け、物流の拠点として竹原市の産業・経済活動の活性化に大きく寄与してまいりました。竹原市は、昨年新広島空港が開港となり、「海と空のインタークロスシティー」として新しい街づくりが始まっており、今後、中四国の物流拠点として、経済活動はますます盛んになることが予想されるのであります。かかる視点から、竹原港の抜本的な港湾整備を急ぐ必要があろうかと存じます。県当局もその必要性を認識され、検討されているやに伺っておりますが、その全体像についてお伺いをいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 19 ◯副議長(砂原克行君) 当局の答弁を求めます。知事藤田雄山君。         【知事藤田雄山君登壇】 20 ◯知事(藤田雄山君) 堀友議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、来年度の予算編成についてお尋ねがございました。御指摘のように、本県財政は、平成四年度以降の県税収入の落ち込みなどにより、これまでにない深刻な状況となっております。このため、本年六月に広島県緊急財政対策本部を設置し、事務事業の徹底見直しなど健全財政の維持・確保に努めているところであります。財政運営上、最も注目しております県税について、本年十月末の調定額は、前年同期と比較して九六・三%となっており、このうち大宗を占めます法人事業税は、前年同期比八六・九%と大きく落ち込んでおり、三年連統して前年度を下回ることがほぼ確実となっております。今後の財政見通しにつきましては、景気が回復の兆しを見せているものの、県税収入や地方交付税の大幅な増収は期待できないこと、また、年度間の財源調整を果たす基金残高もわずかとなることなど、極めて厳しい財政状況が続くものと考えております。七年度の予算編成につきましては、これから本格的な作業に取りかかるところでありますが、今後の県税収入や国が策定する地方財政計画などの動向を注視しながら、財源の確保に努めるとともに、これまで以上の徹底した施策の重点化と経費の節減合理化に努めてまいりたいと考えております。  次に、行財政の見直しについての御質問でございました。今日、厳しい財政環境の中で、本県においても、本格的な高齢化社会の到来を間近に控え、情報化・国際化の進展、生活の質や環境への関心の高まりなど、社会経済情勢の変化や二十一世紀に向けての新たな行政課題への対応などが求められているところであり、施策の重点化とともに、なお一層、簡素で効率的な行財政運営に努める必要があると考えております。こうしたことから、国全体の流れであります地方分権型行政システムへの転換、行政の情報化、生活者重視の行政など、時代の変化に対応した行政システムの実現や効率的で効果的な行財政運営の確保を目的とした県行政全般にわたる改善を全庁を挙げて推進するため、行政システム改善推進本部を設置したわけでございます。推進本部としての今後の取り組みでございますが、懇話会の御意見を拝聴しながら、許認可手続の明確化、簡素化や県と市町村間の事務処理方法の改善、職員定数の計画的管理などにつきまして検討を行い、それぞれ具体的な改善方策を取りまとめまして可能なものから実施に移してまいりたいと考えております。  次に、松くい虫の被害跡地の回復についてお尋ねがございました。松くい虫の被害によって国土保全や水資源の涵養等、公益的機能の低下した松林については、早期に樹種転換等を行い、森林機能の回復を図ることが重要であることは御指摘のとおりでございます。県といたしましては、公益的機能の低下した保安林については治山事業により防災機能に配慮しながら、肥料木を混植してヒノキやクヌギなどへの転換に努めるとともに、それ以外の森林については造林事業によって杉やヒノキあるいはクヌギ、コナラなど広葉樹の植栽を進めております。また、自然の力により樹種転換が可能な森林については、自然の植生による森林の再生にゆだねたいと思っております。今後とも、松くい虫被害跡地の森林については、治山事業や造林事業を積極的に導入しつつ、あらゆる手段、技術を活用して公益的機能の回復を図ってまいりたいと考えております。  次に、林野火災の予防についてのお尋ねがございました。御指摘のとおり、本年は竹原市、三原市や因島市等で連続して大規模な林野火災が発生し、大きな被害を出しており、県民に対する予防意識の啓発の必要性を痛感しているところでございます。本県では、従来から三月初旬の林野火災予防運動週間の設定、テレビ、ラジオ、広報紙等による呼びかけや、特に火災発生の危険度の高い地域については、予防立て看板、標識の設置を行い、さらに森林レンジャーによるパトロールにより入山者に対する呼びかけなど、意識を啓発し、林野火災の防止を図ってきたところであります。今後は、竹原市等の大規模林野火災の発生を教訓として、来年の林野火災予防運動週間に向けて林野火災防止に関するシンポジウムを開催するとともに、県民一人一人が火災は絶対起こさないという意識を常日ごろから持ってもらうよう、市町村や消防本部、森林組合等と連携をして県民の意識啓発を図り、林野火災の防止に努めてまいりたいと考えております。また、林野火災の拡大防止対策として、消火活動の迅速な対応や延焼を防止するための防火線林道等の整備を図ってまいりたいと考えております。  次に、中長期的な水資源の確保及び安定供給についてお尋ねがございました。県は、平成十七年度を目標とした都市用水にかかわる広島県長期水需給計画を平成三年度に策定したところでございます。この中で、平成十七年度の県全体としての水の需給量は、現在建設中のダムによりバランスがとれ、安定供給ができるものと考えております。しかし、局地的には水源不足や水源の不安定な地域があることから、地下水の開発や小規模生活ダム等の建設により安定した水源の確保に努めてまいりたいと考えております。ただ、これらのダムの建設計画は十年に一度の渇水に対応できるものであり、このたびのような異常渇水に対しては不十分であります。したがって、現在、水源のネットワーク化や下水処理水の再利用、雨水の有効利用による節水型社会システムの構築など、検討を行っているところであり、できる限り早期にその結果を取りまとめ、中長期的視野に立った総合的な渇水対策に取り組んでまいりたいと考えております。  また、河川上流域の水源林対策につきましては、平成六年度から始まる第五期保安林整備計画に基づき、水質の保全、水量の確保を目的とした水源涵養保安林、干害防備保安林の指定を促進し、治山事業により荒廃した森林の造成や整備を行うなど、水源涵養機能の増進に努めていくこととしております。  次に、ため池の整備についてのお尋ねがございました。県内のため池は、水田に用水が不要となる十月以降になっても引き続き降雨が少なく、貯水量の回復がおくれており、来年の水稲作付が懸念されているところであります。広島地方気象台発表の来年二月までの降水量見通しによりますと、平年並み以上の雨量が予想されていますが、例年、冬は雨量が少ないため、可能な限り貯水量を確保するように、市町村などへため池の適正な管理を指導しております。今後、引き続き降雨が少ない場合、その状況を見ながら対応について検討してまいりたいと考えております。県内の老朽ため池につきましては、昭和六十一年度から平成七年度までの二千ヵ所の整備計画に対して千四百五十九ヵ所を実施してきたところでありますが、依然として老朽化が進み、整備を必要とするものが多くございます。加えて、今年の干ばつを契機としてため池の重要性が再認識されたところでもあります。このため、ため池の改修について国に対して予算の拡大を要望するとともに、県単独事業をあわせ実施することなどにより、一層推進してまいります。また、老朽ため池の改修にあわせて、貯水容量の増加を図るため、掘削などによる整備についても検討してまいりたいと考えております。  次に、国際家族年についてのお尋ねがございました。国際家族年は、各国それぞれの経済、社会、文化の状況に応じた家族の姿と家族問題への対策をいま一度考えるきっかけとすることを趣旨として、一九八九年の国連総会で決議されたものであり、まことに時宜を得たものであると考えております。本県におきましても、都市化の進展等に伴い、核家族化が進行し、子育てを取り巻く家庭環境や社会環境が大きく変化をしてきております。このことが、家庭における子供の養育機能の低下をもたらすなど、少子化の一つの背景をなしているものと思われます。県といたしましては、本年の国際家族年は人々が安心して家庭を築き、子供を産み、育てることができる環境づくりについて社会全体で考える絶好の機会であったと理解をしております。このため、本年一月に民間団体及び行政機関から成る広島県児童環境づくり推進協議会を設置し、具体的なプランづくりに着手したところでございます。加えて、十一月には「国際家族年記念広島県民の集い」を開催するなど、各種事業を積極的に行ったほか、国際家族年の趣旨等について県民の皆様に啓発をしてまいりました。また、将来の県政への反映でありますが、社会参加と子育ての両立支援対策や子育て家庭の経済的支援対策など、各種の関係施策を、現在策定中の第四次広島県長期総合計画に盛り込み、国際家族年のみならず、息の長い施策として、引き続き推進してまいりたいと考えております。  次に、障害者の授産施設、小規模作業所における生産活動についてのお尋ねがございました。授産施設や小規模作業所は、障害者の就労の場として極めて重要であり、その育成を図ってまいりたいと思っておりますが、近年の経済情勢の中、仕事の受注や製品販売などの面で非常に厳しい状況に置かれていることも、御指摘のとおりでございます。県といたしましては、障害者の方々の仕事の確保や製品販売を促進するため、県が実施するイベントへの販売コーナーの設置、民間が実施する各種イベントにおける販売コーナー設置についての働きかけ、県立施設への展示コーナーの設置など、支援・協力について早急に検討してまいりたいと考えております。また、市町村にも同様な支援・協力を要請してまいりたいと考えております。
     残余の御質問につきましては、説明員から御答弁申し上げます。 21 ◯副議長(砂原克行君) 総務部長株丹達也君。         【総務部長株丹達也君登壇】 22 ◯総務部長(株丹達也君) 御答弁申し上げます。  県職員の給与問題についてでございます。地方公務員と国家公務員の給与水準を比較いたします場合、通常、ラスパイレス方式による比較が行われております。本県の行政職職員のラスパイレス指数につきましては、御指摘のとおり、国家公務員を一〇〇といたしました場合、一〇四・三となっております。職員の給与の決定に当たりましては、地方公務員法によりまして、生計費、国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与、その他の事情を考慮して定めることとされておりまして、民間給与の実態調査を基本といたします人事委員会の勧告を受けまして、国及び他の地方公共団体の状況等を総合的に勘案をし、その取り扱いを決定しているところでございます。先般、国において公表されました平成五年度のラスパイレス指数の状況によりますと、全国の都道府県のラスパイレス指数の平均値が一〇四・〇となっております。本県の指数の近年の状況につきましては、おおむね全国平均に近いところで推移をしているというふうに考えております。今後とも、人事委員会の給与に関する報告及び勧告を踏まえまして、適正な給与水準が維持できるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。 23 ◯副議長(砂原克行君) 県民生活部長陣内秀人君。         【県民生活部長陣内秀人君登壇】 24 ◯県民生活部長(陣内秀人君) 酸性雨対策につきまして御答弁を申し上げます。  まず、観測体制についてお尋ねがございました。本県では市街化地域につきましては昭和五十九年度から広島県庁と庄原合同庁舎の屋上で定期的に採取をいたしました雨水のPH等の測定を始めました。そして、平成四年度からは観測地点を呉市、三原市、福山市、大竹市を加えた六地点にふやし、調査を行ってきております。また、森林地域につきましても、平成二年度から県内二十八ヵ所で調査を行っております。こうした調査結果によりますと、県内の過去十年間における雨のPHの年平均値は四・四から五・三と、やや弱い酸性となっておりまして、全国の年平均値の四・四から五・八と同程度の状況にございます。  また、酸性雨に関する研究でございますが、保健環境センターや県立林業試験場において土壌や樹木への影響に関する研究などを進めております。これまでのところ、特段の影響は認められておりませんが、将来的には状況が悪化することも懸念されますので、引き続き、調査研究を進めていく必要があると考えております。  次に、対策についてのお尋ねがございました。酸性雨の主な原因物質は硫黄酸化物や窒素酸化物であると言われております。したがいまして、大気汚染対策の一環として従来から取り組んでおります、これら原因物質の排出規制を今後とも実施をしてまいります。また、環境庁では、硫黄酸化物などが季節風によりアジア大陸から運ばれてきている可能性も指摘しており、広域的に取り組む必要があります。このため、国の関係機関とも連携を密にしながら、今後とも中国四川省や東南アジア各国などに対する技術協力や研修生の受け入れなどの環境国際協力を行ってまいりたいと考えております。 25 ◯副議長(砂原克行君) 空港港湾局長鈴木博史君。         【空港港湾局長鈴木博史君登壇】 26 ◯空港港湾局長(鈴木博史君) 地方港湾竹原港の整備について御答弁申し上げます。  県中南部地域の物流拠点であります竹原港の整備につきましては、県としても重要な課題であると認識しております。このため、昨年度、竹原市と協力いたしまして竹原港の長期的な開発構想につきまして、中四国を結ぶ物流拠点を強化するための物流フェリーターミナルの整備、周辺島しょ部との連携を強化するための旅客フェリーターミナルの整備、海洋レクリエーションのためのマリーナ等の整備などの検討を行っております。本年度は、この成果を踏まえ、ふるさと港湾整備計画調査の中で、事業の優先順位や実現可能性等の面から具体的な整備計画の検討を行っており、平成八年度から始まります第九次港湾整備五ヵ年計画に反映させていきたいと考えております。 27 ◯副議長(砂原克行君) 教育長寺脇 研君。         【教育長寺脇 研君登壇】 28 ◯教育長(寺脇 研君) 高校中途退学対策について御答弁申し上げます。  平成五年度の公立、私立高等学校等の中途退学者率は、前年度同様、一・六%でございまして、依然として厳しい状況にございます。これら中途退学の背景といたしましては、平成五年度に実施をいたしました県立高等学校中途退学者実態調査によりますと、周りのみんなが行くから高校に進学した者が五二・二%あるなど、高校進学に際しての目的意識の希薄さがあると思われます。そのため、中学校では本人の興味、関心、希望等を重視した、偏差値に依存しない進路指導の推進に努めるとともに、高校進学そのものの意義についても十分考えが深められるよう、将来の人生までも視野に入れた、いわゆる生き方の進路指導を充実させているところでございます。また、高等学校では、それぞれの学校がその特色をアピールするため、体験入学などを積極的に実施するとともに、高等学校と中学校とが連携を密にするための生徒指導連携推進事業等の取り組みを進めております。県教育委員会といたしましても、これらをより一層充実したものとするため、進路指導担当者研修の実施や進路指導資料の改定などにより、支援を行っているところでございます。なお、こうした進路指導面での強化に加えまして、今後は多様な生徒の興味、関心や適性などに対応するため、多様な科目を開設するなど、生徒の選択を中心とした教育課程の編成やわかりやすい授業づくりのための指導方法の工夫など、高校の特色づくりに努めてまいりたいと存じます。  また、単位制の導入等により、中退者の復学や転入、編入につきましても配慮できますよう検討を進めたいと考えております。これらのことにより、高等学校に入学したすべての生徒が生き生きと充実感を持って学校生活を送ることができるような高等学校教育の実現を図りたいと考えております。 29 ◯副議長(砂原克行君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後三時散会 広島県議会...