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  1. 広島県議会 1993-02-01
    平成5年2月定例会(第1日) 本文


    取得元: 広島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-05
    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 平成5年2月定例会(第1日) 本文 1993-02-26 文書発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言単文選択全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者表示切り替え 全 16 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 2 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 3 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 4 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 5 : ◯宮本新八選択 6 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 7 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 8 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 9 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 10 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 11 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 12 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 13 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 14 : ◯知事竹下虎之助君) 選択 15 : ◯議長檜山俊宏君) 選択 16 : ◯議長檜山俊宏君) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1:         午前十時三十一分開会・開議 ◯議長檜山俊宏君) これより二月定例会を開会いたします。  出席議員六十七名であります。これより会議を開きます。  この場合、議席の一部変更並びに指定を行います。新しい議席は、お手元ヘ配付いたしておりますとおり、変更並びに指定いたします。  この場合、知事行政委員会の長並びに説明員出席を求めるに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 2: ◯議長檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに出席を要求いたします。         【知事行政委員会委員長並びに各説明員出席】 3: ◯議長檜山俊宏君) 一言ごあいさつを申し上げます。  本日、二月定例会が招集されましたところ、議員各位には極めて御健勝にて御参集を賜り、県政進展のため、まことに御同慶にたえません。  このたび、皇太子徳仁親王殿下小和田雅子さんの御婚約が決定し、ここに改めて県民の皆様とともに心からお喜びを申し上げます。私も祝意を表するため、県議会を代表して、賀詞を奉呈いたしたところであります。  さて、世界は今、まれに見る歴史的な変革期を迎えており、新たな国際秩序の構築に向けて大きく変動しております。このような中で、アメリカ合衆国においては、「変革と再生」を旗印に四十六歳のクリントン新大統領が誕生いたしました。この若きリーダーによる今後の日米関係、特に経済摩擦問題やアジア戦略の見直しなどについて、我が国としても主体性を持って、この変革の時代に対処していく必要があると存じます。宮澤総理施政方針演説で「変革実行」を標榜し、当面の指針として積極的な国際貢献生活大国づくり景気浮揚対策政治改革の実現を強調されましたが、これらの施策を強力に推進され、一日も早い景気回復と国民の政治への信頼の回復を切に望むものであります。  本県においても、経済情勢は国と同様、厳しい調整局面が続いており、県税収入の大幅な落ち込みから財政環境は非常に厳しい状況にありますが、景気浮揚対策を初めとする諸施策に積極的に取り組み、県民の期待に的確にこたえていく必要があると存じます。  そのような中で、本県にとって初の国家的イベントであります「アジア競技大会広島」の開催まで残すところ五百八十日余りとなってまいりました。私どもは、先般、「Last六〇〇Days 熱くなれアジア競技大会広島」を開催し、この大会機運盛り上げを図ったところでありますが、今後は、さらにソフト面の充実に一層配慮するとともに、最後の諸準備に全力を傾注しなければなりません。また、ポスト・アジア競技大会を視野に入れ、引き続き、臨空都市圏整備特定重要港湾広島港の機能強化など、国際化インフラ整備高次都市機能整備長寿社会に対応した定住基盤の確立、個性豊かな人づくり本県産業高度化・高付加価値化などの諸施策を積極的に推進し、間近に迫った二十一世紀に向けて、より豊かで住みよい広島県の構築を目指していく必要があります。そのために、我々県議会といたしましても、幅広く多角的に論議を重ね、積極的かつ効果的な提言を行ってまいりたいと存じます。  今次定例会には、平成五年度予算を初め、広島県中山間ふるさと・水と土の保全基金条例案など、合わせて四十七件の議案が提出されておりますが、いずれも県政の当面する重要議案であります。会期もかなり長期にわたりますので、何とぞ、各位におかれましては、御自愛の上、慎重御審議を賜り、もって県民の負託にこたえられますよう念願いたす次第であります。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 4: ◯議長檜山俊宏君) この際、先般行われました県議会議員の補欠選挙で御当選になりました宮本新八君を御紹介いたします。         【宮本新八君登壇】 5: ◯宮本新八君 ただいま御紹介にあずかりました宮本新八でございます。先般行われました山県郡補欠選挙におきまして当選をさせていただき、県議会の一員に加えさせていただきました。  何分にも浅学非才でございます。先輩議員の皆様方の御指導と執行部の皆様の御協力を賜りまして、県勢発展のために全力を尽くす決意でございます。どうか、皆様の御指導と御鞭撻を心よりお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
                 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 6: ◯議長檜山俊宏君) 諸般の報告がありますので、書記をして朗読いたさせます。         【書 記 朗 読】                                   財  第  3 6  号                                   平成5年2月26日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                   広  島  県  知  事                                     (財  政  課)            2月定例県議会の議案及び報告事項並びに説明書について   平成5年2月定例県議会の議案及び報告事項並びに説明書を別冊のとおり提出します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   財  第  3 7  号                                   平成5年2月26日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                   広  島  県  知  事                                     (財  政  課)            請願の処理の経過及び結果について(報告)   請願の処理の経過及び結果の報告に関する条例に基づいて,さきに受理した請願の処理の経過及び結果を別冊のと  おり報告します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   平成5年2月26日  広 島 県 議 会 議 長 殿                                   広島県教育委員会委員長            請願の処理の経過及び結果について(報告)   このことについて,請願の処理の経過及び結果の報告に関する条例の規定に基づき,別冊のとおり報告します。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                   議 報 第  1  号                                   平成5年2月26日  各  議  員  殿                                   広島県議会議長 檜 山 俊 宏            説明員の委任について   2月定例会における説明員として,知事,教育委員会委員長及び公安委員会委員長等から別紙の者を委任した旨の  通知があったので,お知らせする。 7: ◯議長檜山俊宏君) 別紙別冊はお手元に配付してありますので、朗読は省略いたします。  ただいま報告いたしました議案中、県第二三号議案は職員に関する条例でありますので、地方公務員法の規定に基づき、人事委員会の意見を求めておりますので、御了知願います。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         第一 会期決定の件 8: ◯議長檜山俊宏君) これより日程に入ります。日程第一、会期決定の件を議題といたします。  お諮りいたします。二月定例会の会期は、本日から三月二十五日までの二十八日間といたしたいと思いますが、さよう決するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 9: ◯議長檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、会期は二十八日間と決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         第二 会議録署名者決定の件 10: ◯議長檜山俊宏君) 次は日程第二、会議録署名者決定の件を議題といたします。  本件は、会議規則第九十九条の規定により、議長より指名いたします。                             八   谷   泰   央  君                             平   田       晃  君                             田   中   信   一  君                             石   田       明  君  以上四人の諸君にお願いいたします。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         第三 常任委員会委員及び特別委員会委員選任承認の件 11: ◯議長檜山俊宏君) 次は日程第三、常任委員会委員及び特別委員会委員選任承認の件を議題といたします。  本件につきましては、去る十二月二十八日、宮本新八君を、委員会条例第五条第一項ただし書きの規定により、建設委員会委員及び長寿社会対策特別委員会委員に指名いたしましたので、御報告いたします。  なお、本件につきましては議会の承認を得ることになっておりますので、この場合、お諮りいたします。  本件は、議長の指名のとおり承認するに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 12: ◯議長檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、本件は議長の指名のとおり承認するに決しました。              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         自第  四 県第一号議案         至第五十二 報第二号 13: ◯議長檜山俊宏君) 次は日程第四、県第一号議案 平成五年度広島県一般会計予算より日程第五十二、報第二号 損害賠償額の決定についてまでの各案を一括上程議題といたします。  この場合、知事より提案理由の説明を求めます。知事竹下虎之助君。         【知事竹下虎之助君登壇】 14: ◯知事竹下虎之助君) 平成五年度の当初予算を初め、諸議案を提出するに当たり、その概要を御説明申し上げますとともに、最近の諸情勢の報告と県政の運営に関する私の所信を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様の御理解を得たいと存じます。  初めに、県政を取り巻く最近の諸情勢について御報告申し上げます。  国際情勢につきましては、戦後世界を構築してきたさまざまな体制の変革が急激に進んでおり、民族自立の動きなどに伴う混乱が見受けられる中、国際連合を中心とした平和実現への努力が続けられております。また、世界経済は、ウルグアイ・ラウンドでの農業交渉が大詰めを迎えているほか、ECの市場統合、北米自由貿易圏の成立など、国際社会のボーダーレス化の潮流の中で新たな展開が見られます。  激動と変革の時代にあって、国際社会における我が国の役割はますます重要性を高めており、地方においても、こうした潮流を的確にとらえ、国際協力や国際貢献の推進、国際協調型の経済構造の構築など、世界を視野に入れた積極的な施策の展開が求められております。  国内経済につきましては、景気の低迷が続いており、資産デフレやストック調整などの要因から、急速な景気回復は当面望めないという見方が一般的であります。  県内経済も、公共投資が高水準で推移し、住宅投資も着実に回復しているものの、個人消費が所得環境の悪化等から一段と減退し、設備投資も最終需要の不振や収益悪化を反映して全般的に慎重な状況にあり、厳しい調整局面が続いております。  このような情勢を踏まえ、まず、当面する県政の重要課題について申し述べたいと存じます。  第一は、いわゆるポスト・アジア大会への対応であります。平成五年度は、広島県発展計画の実施計画である新事業推進プランの最終年度となります。このため、ハード・ソフト両面で重点事業の総仕上げを行うとともに、アジア競技大会以降の二十一世紀に向けた新たな施策の展開に取り組むべき時期にあると考えております。  国においては、四全総の総合点検に着手するとともに、公共投資基本計画や生活大国五ヵ年計画に基づく施策が推進され、また、いわゆる地方拠点都市整備法やふるさとづくり事業の拡大などによる地域活性化への取り組みが進められております。  また、東京圏への一極集中が進む中で、各地方においては環日本海経済圏構想や第二国土軸構想などの新たな構想が提案されており、中国・四国地方においても、こうした動きに呼応して新しい地域政策の展開が求められております。  本県が、新たな時代の変化に対応していくためには、二十一世紀に向けた県土のグランドデザインを提示し、そのプロジェクトを実行に移していくことが必要であります。このため、本年度策定する「21ひろしまビジョン」を土台として新たな長期総合計画の策定に着手することとし、総合開発審議会等の場を通じて県民の意向を反映させながら、計画の取りまとめを行ってまいりたいと考えております。  第二は、真に豊かな県民生活の実現であります。昨年六月には、生活大国五ヵ年計画が策定され、自然環境と調和し、生活の質の向上に重点を置いた社会資本整備の推進が図られることとなったところであります。  本県においても、高齢化、少子化、女性の社会進出、ライフスタイルの変化が進む中で、真に豊かな社会づくりに向けて生活者・消費者の視点に立った施策が求められております。県民一人一人が生涯を通じて豊かさやゆとりを実感できる地域社会の実現を図るため、住宅、上下水道、公園など生活関連施設の整備を促進するとともに、文化、スポーツ、レクリエーション、生涯学習の充実など長期的な視点に立った取り組みを進めてまいります。また、地球環境問題への積極的な対応を図るとともに、景観保全、アメニティー対策、防災対策など、安全で快適な県土づくりを進めてまいります。  第三は、景気への配慮であります。昨年来、補正予算を柱とする総合経済対策の執行に全力を挙げて取り組んでおりますが、このたびの予算編成においても、厳しい財政環境の中で景気浮揚に資するため、公共事業及び単独事業を積極的に計上するとともに、中小企業の経営安定や住宅建設に対する金融支援の拡充、教育文化施設の整備の推進などを図ったところであります。今後とも、県内経済の動向を注視しながら、機動的な景気対策を講じてまいりたいと存じます。  次に、来年度の県政運営に当たっての基本的な考え方を申し述べたいと存じます。  第一点は、世界に開かれた広島づくりについてであります。人、物、情報が地球的規模で行き交い、国際間の相互依存が高まる中、国際化の波は地方へも及んでおります。このような状況の中で、本県も、その特性を生かしながら、国際社会に対し積極的な協力や貢献を行うことが求められております。このため、歴史や文化、経済などの面でかかわりの深いアジア地域を中心に、産業、環境、教育などの各分野において国際協力を一層推進することとし、こうした取り組みを基礎にして、広く世界との交流を深めてまいります。  また、広島が世界に開かれた交流拠点として発展していくため、海外との窓口として新広島空港や特定重要港湾広島港の機能強化高度化を図るとともに、国際的な物流、情報の拠点機能の整備を推進してまいります。  さらに、県民や県内企業の海外活動、広島における外国人の生活や活動を支援するための基盤整備を進めるとともに、情報提供や交流ネットワークづくりに努めてまいります。  第二点は、活力に満ちた交流圏づくりについてであります。今後、国際化の一層の進展や国土構造の変化に対応し、県土の均衡ある発展を実現していくためには、地域発展の核となる拠点都市の機能強化を図りながら、県内各地域が相互に有機的に結ばれ、他県や海外ともつながる、いわば交流ネットワーク型の県土整備を進め、広域拠点性の向上を図っていく必要があります。  まず、交通ネットワークについては、中国・四国地方の拠点的な施設となる新広島空港や広島港の整備を図るとともに、新たに策定した広島県道路整備計画に基づく道路網の整備や鉄道輸送力の強化を図ります。  また、広島、備後、備北各都市圏での高次都市機能の強化や県中央部の臨空都市圏の整備、高速交通網の結節点などにおける産業・経済拠点の整備を進めます。  さらに、中国・四国地方や他のブロック圏との多様な交流・連携の促進を図るため、瀬戸内海や中国山地の共同利活用など隣県等との広域連携施策を推進してまいります。  第三点は、あたたかい地域社会づくりについてであります。平成五年度は、住民に最も身近な市町村において高齢者等への福祉サービスが一元的に提供される制度改革のスタートの年であります。地域社会において、福祉・保健医療が連携し施策の総合的推進が図られるよう、市町村の支援などに努めてまいります。  また、障害者の完全参加と平等の理念のもとに、障害者の社会参加を促進するため、就労対策、生きがい対策のほか、人に優しいまちづくりの推進に努めます。  来年度から新たなスタートとなる第二次ふるさとづくり事業に呼応して、市町村に対し積極的な支援を行うとともに、中山間地域や島しょ地域などの活性化と定住促進を図るための施策を推進するほか、都市と農山漁村などの地域間交流を促進してまいります。  さらに、環境問題への地球的規模での取り組みが求められており、実践的な活動を多角的に展開してまいります。  第四点は、未来を拓く人づくりについてであります。本県が、二十一世紀に向けてさらに発展していくためには、これを支える人材の育成確保が重要であります。このため、国際化、情報化、高齢化など急速な社会経済情勢の変化に対応できる個性豊かな人づくりを目指した学校教育の展開や、高等教育機能の拡充強化を図るとともに、国際協力、産業技術、保健・福祉等、時代のニーズに対応した人材育成機能の強化に努めてまいります。  また、多様化する県民の学習意欲にこたえることができる環境の整備とともに、青少年の健全育成、女性対策、体育の振興などについても、引き続き積極的に取り組んでまいります。  第五点は、豊かさを育む産業づくりについてであります。本県産業は、経済の国際化や技術革新、ソフト化・サービス化への対応とともに、地球環境問題やエネルギー問題など、新たな課題への取り組みが求められております。  こうした中で、本県産業の安定的な発展のため、技術の高度化、資源・エネルギー対策を進め、産・学・官のネットワークによる技術交流の拠点形成を図るとともに、地域内発型企業を育成し、科学技術立県の推進に努めてまいります。  農林水産業については、「新しい食料・農業・農村政策の方向」に対応して、規模拡大や集団化による構造・経営対策、担い手の確保対策のほか、環境保全型農林業の推進を図ります。  また、新品種・新技術の開発と普及、特にバイオテクノロジーなどの先端技術に対する取り組みを重点的に進め、高付加価値化・高品質化を推進してまいります。  なお、昨年御議決を賜りました福祉保健センターの設置を初めとする地方機関の再編整備につきましては、本年四月から実施に移すこととなりますが、所期の目的に沿って有効に機能するよう努力してまいります。  次に、平成五年度の当初予算案について、その概要を御説明申し上げます。  国の来年度の予算案は、総額の伸び率が〇・二%と昭和六十二年度以来の低い伸びとなっておりますが、政策的経費である一般歳出の伸び率は三・一%で、特に公共事業費の伸び率は四・八%となっております。  本県の主要プロジェクトについては、新広島空港を初めとする高速交通網の整備アジア競技大会に向けた基盤整備等の予算がほぼ要求どおり認められました。これらは、県議会の皆様を初め、関係各位の御支援のたまものであり、厚くお礼を申し上げます。
     なお、来年度の地方財政計画については、地方税のうち道府県税が四・二%の減、また、地方交付税も一・六%の減となる一方で、投資的経費の伸び率は九・五%を確保し、総額では二・八%の伸びとなっております。  本県の財政見通しも、地方財政計画と同様に税収の減が見込まれ非常に厳しい状況にあるため、既存事業の効果と必要性の再検討、市町村及び民間との役割分担の明確化など事務事業の徹底した見直しを行い、事業数を約一割削減し、三十八億円余の経費節減を図りました。  あわせて、施策の一層の重点化を図り必要な事業を推進するため、財源として地域総合整備事業債などの有利な起債を大幅に増額するとともに、これまで積み立ててきた基金を積極的に活用することといたしました。  この結果、一般会計の予算規模は前年度に比べ三・〇%の伸びとなりましたが、このうち建設事業は一二・五%、特に単独建設事業は一四・八%の伸びを確保いたしました。  以下、その主な内容について御説明いたします。  第一に、世界に開かれた広島づくりについて申し上げます。  世界への空の玄関となる新広島空港の建設につきましては、滑走路、誘導路の舗装工事や無線・照明施設などの整備も順調に進んでおり、一日も早い開港を期待しているところであります。滑走路の三千メートル化につきましても、早期に実現が図られるよう引き続き努力してまいります。  新空港アクセス対策については、開港時の主要なアクセス手段となるリムジンバスや鉄道とこれに連絡するシャトルバスの運行確保を図るとともに、軌道系アクセスについても、在来線延伸とリニア鉄道について、事業費や採算性などの精査や沿線開発調査を進めてまいります。  なお、新空港周辺地域については、新広島空港臨空都市圏プランに基づき、臨空オフィスの造成や駐車場の整備を進めるとともに、フォーリン・アクセス・ゾーン整備に向けた検討を引き続き実施いたします。  特定重要港湾広島港については、アジア競技大会以降の基盤づくりの柱の一つとして重点的に整備してまいります。新しい海の玄関となる宇品内港地区、物流拠点として整備する五日市地区、本格的なマリーナの建設を行う観音地区を初め、廿日市地区、坂地区などで既に事業に着手しております。今後、宇品地区の埠頭用地の高度利用及び出島地区の事業化を進め、二十一世紀の国際港湾都市を目指して、我が国の産業、経済を支える主要な港として、また、梅田大橋のライトアップなど人が集まり楽しめる港として整備を推進してまいります。  次に、国際協力については、企業、各種団体などと協力してアジア諸国を中心とする開発途上国の人材育成、技術協力を促進することとし、広島国際協力センター(仮称)については、研修施設の基本設計や用地造成等の準備を行うほか、特に日本語・日本文化研修の実施などソフト面整備を図ります。技術研修生については、農林業、工業、環境など幅広い分野にわたり受け入れを行うほか、企業や商工会など民間の受け入れ事業を支援し、その拡充を図ってまいります。また、(財)ひろしま国際センターが留学生や在広外国人などを対象に実施する情報提供や相談活動、日本語教室等を充実するとともに、四川省の緑の長城の造成に引き続き協力してまいります。  なお、海外事務所の運営などを通じて県内企業等の海外との経済交流を総合的に支援する組織として、市町村、経済団体等と一体となって広島県国際経済交流協会を設立することといたしました。  あと一年余りに迫った広島アジア競技大会については、組織委員会への支援を一層強化するとともに、東京において一年前イベントを実施するなど、幅広く機運の醸成を図ってまいります。  第二に、活力に満ちた交流圏づくりについて申し上げます。  まず、本県の広域拠点性の向上についてであります。  道路網の整備については、来年度には、山陽自動車道の県内全線開通と中国自動車道の全線四車線化が図られる見通しであり、新広島空港の開港とあわせて県内の高速交通体系が概成することとなります。また、本州四国連絡橋の新尾道大橋が新規着工されるとともに、東広島呉自動車道が国直轄事業として施工されることとなり、整備促進に弾みがつくものと考えております。  県管理の国道及び県道については、昭和六十一年度に策定した広島県新県道整備計画を社会情勢の変化に応じて見直し、新たに国道も含めた広島県道路整備計画を策定いたしました。西暦二〇〇〇年となる平成十二年度を目標年次とし、高速道路、市町村道、農林道と整合させながら、交流ネットワーク型県土づくりを目指して計画的な整備を図ってまいります。  このほか、安芸灘諸島連絡架橋の建設促進を図るとともに、広島湾架橋についても基礎調査に着手いたします。  現広島空港については、県が管理するコミューター・小型機専用飛行場として整備することとし、所要の体制の整備を図ることといたしました。  産業・流通拠点の整備については、中国自動車道千代田インターチェンジ、山陽自動車道尾道インターチェンジ周辺地域において流通団地を整備するとともに、広島市比治山周辺地区において産業支援機能の集積を促進するため、県有地等の高度利用方策の具体的調査に着手いたします。  また、貨物の輸送方式をトラック中心から船舶や鉄道などへ転換していく、いわゆるモーダルシフトに対応し、港湾の内貿雑貨輸送機能の強化を図るための調査を行います。  高次都市機能の強化については、広島都市圏における都市機能の整備の課題と方向について調査を行うとともに、広島駅前地区等の市街地再開発事業や紙屋町地下街の整備を積極的に支援するほか、広島市東部の山陽本線、呉線の連続立体交差事業に着手いたします。  備後新都市開発整備事業については、来年度から地域振興整備公団により事業計画調査が実施されることとなりました。なお、地方拠点都市整備法に基づく地域指定の早期実現のため、引き続き努力してまいります。  他県との広域連携施策の展開については、国際経済交流や中国山地整備などの分野において島根県との共同事業を進めるほか、瀬戸内海と西瀬戸自動車道を生かした愛媛県との交流や定期航空路が開設された宮城県との交流も積極的に行ってまいります。  第三に、あたたかい地域社会づくりについて申し上げます。  まず、長寿社会への対応についてであります。  本年四月から実施される特別養護老人ホーム等への入所措置権の町村移譲については、事務が円滑に遂行されるよう、引き続き指導に努めるとともに、福祉保健センターにおいて広域的な入所調整などを行ってまいります。  さらに、高齢者がいつでも、どこでも、だれでも、必要とする保健福祉サービスを利用できる体制を整備するため、県及び市町村において老人保健福祉計画を策定いたします。  また、要介護老人とその介護者のニーズにこたえるため、高齢者保健福祉推進十ヵ年戦略に呼応して、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイ事業の拡充に努めるとともに、特別養護老人ホームや老人保健施設等の整備を推進してまいります。  次に、福祉・保健医療の充実についてであります。  心身障害者福祉対策については、障害者に関する第二次長期行動計画を策定するとともに、昭和五十七年度制定の福祉のまちづくり環境整備要綱を見直すほか、心身障害者等の就労促進事業に対する助成を拡充するなど、障害者の社会参加のための総合的な施策を推進してまいります。  県立社会福祉施設の整備については、重度身体障害者更生援護施設「あけぼの寮」の改築が完了いたします。引き続き、身体障害者福祉センターの整備を進め、リハビリテーション機能の一層の充実を図ることとしております。  児童福祉対策については、児童が健やかに生まれ育つための環境づくりの推進や保育所地域子育てモデル事業など児童健全育成対策の拡充に努めるほか、広島学園の寮舎の改築に着手いたします。  保健医療対策については、骨髄バンクへの骨髄提供者の登録を促進するとともに、腎臓移植の推進を図るため腎臓バンクの設立に対して支援してまいります。  近年、大きな社会問題となっているエイズ対策については、エイズ対策推進会議を新たに設置し、官民一体となった対策を進めるとともに、福祉保健センターや健康福祉センターにおける検査・相談体制の充実、正しい知識の普及など総合的なエイズ予防対策を展開してまいります。  看護職員の確保・定着対策については、養成施設の整備や運営費の助成を大幅に拡充するとともに、ナースセンター事業や院内保育所運営費補助事業などの施策を総合的に実施します。  原爆被爆者対策については、本年七月に改築が完了する予定の舟入むつみ園において、新たにデイサービスやショートステイ事業を実施するなど、入所者の処遇改善や在宅被爆者の援護対策の充実強化を図ります。  毒ガス障害者対策については、大久野島毒ガス資料館研修センターの建設に対し助成を行い、毒ガス障害の啓発に努めます。  同和対策につきましては、地対財特法を最大限に活用して生活環境の整備を初め、対象地域住民の就業・教育等の向上に努めるとともに、啓発活動を充実強化し、県民の人権意識の高揚と同和問題の早期解決に努めてまいります。  特色ある地域づくりについては、国の施策に呼応し、これまでの第一期事業にかわり第二期のふるさとづくり事業に取り組むこととし、新たに市町村の広域共同連携まちづくり事業を支援するとともに、市町村振興資金貸付制度を拡充いたしました。また、江能地域や備北地域においてふるさと市町村圏基金を造成するなど、ソフト事業についてもきめ細かく支援してまいります。  中山間地域対策については、引き続き、農山漁村パイロット事業を実施するとともに、集落機能の維持と環境保全に資するため、新たに中山間ふるさと・水と土の保全基金の造成や中山間地域環境保全対策事業を実施するほか、ふるさと農道緊急整備事業、ふるさと林道緊急整備事業を活用して定住環境の整備を推進します。また、若者定住対策として住宅建設資金の低利融資制度を創設いたします。  次に、地球環境問題については、県民、事業者、行政のそれぞれの役割とその行動指針を明らかにする地球環境保全行動計画を策定し、広島県地球環境問題連絡会議を通じて、官民一体となって取り組んでまいります。具体的には、産業廃棄物の適正処理やごみ減量化対策を推進するとともに、新たに、ごみ処理施設から出る余熱などを活用する設備や排ガスなどの高度処理を促進する設備に助成するほか、流域下水道を初め公共下水道や農業集落排水処理施設の整備など、地域の実情に応じた事業を積極的に実施してまいります。また、ふるさとの川モデル事業など潤いのある水辺空間づくりを推進してまいります。  さらに、希少野生生物の保護対策を推進するほか、自然環境の保全のため、公益的機能の高いブナ林等の公有地化を推進してまいります。また、先進的な研究開発への支援や環境教育モデル校の指定などを積極的に展開してまいります。  次は、ゆとりある社会づくりについてであります。  労働時間の短縮に伴い、県民の余暇活動の需要増大に対応するためには、スポーツ・レクリエーション施設等の整備が必要になります。このため、サイクリングロードや日本庭園などを備えた中央森林公園、陸上競技場や健康スポーツセンターなどを備えたびんご広域運動公園を今秋開園いたします。また、自然公園、みどりふれあいの森等を整備するほか、県民の森については宿泊研修機能を持った公園センターの建設に着手いたします。  文化の振興については、広島県文化振興ビジョンに基づき、市町村が共同で行う芸術文化鑑賞事業への助成や広島交響楽団の支援強化を図ります。また、県民が誇れる芸術文化の拠点施設として県立美術館の建設を進めるとともに、頼山陽史跡資料館(仮称)の整備に着手するほか、埋蔵文化財センターの機能の充実について調査検討を行います。  また、県民の安全で平穏な生活環境を守るため、暴力団対策、交通安全対策を強化するとともに、拡声機による暴騒音を規制するほか、警察署や派出・駐在所などの計画的整備と派出所不在時応対システムの導入など、より地域に密着した警察活動を展開してまいります。  第四に、未来を拓く人づくりについて申し上げます。  まず、人材育成機能の強化についてであります。  本年三月に初めて卒業生を送り出す広島県立大学において、より高度で専門的な知識を有する人材を養成するため、大学院の設置について基本構想を策定いたします。  広島女子大学の再編整備については、国際化、高齢化、情報化社会に対応できる人材を養成するため、平成七年度の改組開学を目指して新校舎の建設に着手いたします。  保健福祉短期大学については、既に用地造成に着手しておりますが、今後、校舎等を整備するとともに、教員や実習施設の確保に努め、平成七年四月の開学を目指して諸準備を進めてまいります。  また、情報化社会への対応や社会福祉人材の育成を目指す福山平成大学(仮称)の設置について助成措置を講じることといたしました。  次に、学校教育においては、特色ある学校づくりを推進するため、新しいタイプの学科の設置や高校入試制度の改善検討を行うとともに、新設高校のあり方についても引き続き検討してまいります。また、児童生徒の個性を生かす教育を推進するため、教職員定数の改善を図るとともに、進路別、習熟度別授業等を推進します。このほか、教職員の研修についても、実践的な指導力の向上を図るため、教育センター研修を充実するとともに、自己開発研修や企業への派遣研修などを積極的に推進します。  県立学校の施設整備については、新学科設置のための施設や体育施設、職業教育施設、学校環境などの整備に積極的に取り組んでまいります。  私立学校の振興については、保護者負担の軽減と教育条件の整備向上を図るために助成を拡充いたします。  生涯学習の推進については、県立生涯学習センターを拠点として、学習情報の提供や指導者養成などを行ってまいります。  青少年の健全育成については、新しい青少年対策を構築するための基礎調査に着手するとともに、青少年育成広島県民会議の基金造成を支援してまいります。  女性対策については、広島県女性プランに基づいて、男女共同参画型社会の実現に努めるとともに、エソール広島の女性大学事業を充実いたします。  体育・スポーツの振興については、本県スポーツ振興の拠点となる県立総合体育館が完成するほか、総合的な競技力の向上を図るため、関係団体が行う選手強化を支援してまいります。また、第五十一回国民体育大会「ひろしま国体」の開催が近く正式決定の運びとなっており、競技施設の整備、競技役員の養成など開催準備に努めてまいります。  最後に、豊かさを育む産業づくりについて申し上げます。  まず、科学技術立県の推進についてであります。科学技術分野における本県の中枢性を向上させるため、引き続き科学技術振興会議を開催し、科学技術振興の基本方針を策定いたします。  また、産業技術の高度化を図るため、広島テクノプラザの先端技術共同研究センターなどにおいて電子関連技術などの大型研究に取り組みます。また、本年四月に新築移転する西部工業技術センターにおいて中国三県の産・学・官による新素材関連の共同研究を推進するほか、国の醸造試験所との交流を推進するための協議を開始いたします。  研究開発型の中小企業に対して低廉な価格で施設を提供し起業化を促進するシステムづくりに着手するとともに、県内の自動車関連中小企業に対しては、特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法に基づく支援事業などを実施いたします。  商業・流通対策については、魅力ある商店街をつくるため、アーケードなどの施設整備に対し助成するとともに、卸売業者の活性化事業を支援いたします。  工業団地については、整備を進めている十地区について引き続き造成工事を行うとともに、新たに福山西など三地区の開発に着手いたします。  中小企業の勤労者に対する福祉の向上については、勤労者福祉プランに基づく施策を計画的に推進するとともに、地域中小企業集団に対して助成を継続するほか、育児休業制度の円滑な導入・定着を図るため、事業主に対する融資を引き続き行ってまいります。  また、日系人労働者対策については、日系人労働者対策会議を開催するとともに、市町村が設置する日系人地域サービスセンターへの助成の拡充や労働相談コーナーの増設、ポルトガル語やスペイン語によるラジオ放送等の支援対策を強化してまいります。  次は、新たな農林水産業の展開についてであります。  二十一世紀を展望した新しい農業への転換を図るため、農家の規模拡大や農地の集団化を促進するとともに、水稲育苗施設等の共同利用による低コスト農業や果樹、野菜、花卉等の高付加価値型農業を展開いたします。  水産業については、広島型の海洋牧場を木江町、豊浜町などマリンピア芸南海域において造成いたします。  林業については、生産性の高い林業を確立するため、林道網の整備、間伐の促進、キノコなどの特用林産物の振興を図るとともに、流域単位で連携のとれた水源林の整備を促進するほか、松くい虫対策にも積極的に取り組んでまいります。  また、バイオテクノロジー研究の充実強化を図るため、ひろしまバイオ研究所(仮称)の設置を検討いたします。  試験研究については、生物工学研究所における二〇〇一年育種計画や栽培漁業センターにおける三倍体カギの量産技術開発を推進します。なお、油木肉用牛改良センターにおいて確立した受精卵移植技術を活用し、来年度から畜産農家に対して受精卵の供給を開始いたします。  担い手・後継者対策については、本年秋に完成する農業者大学校にバイオ技術コースを新設するほか、併設する農業交流センターにおいて、中国四川省やASEAN諸国の農業者の研修を開始いたします。また、林業後継者やオペレーターの育成確保と高性能林業機械の整備を促進してまいります。  以上の施策を中心に予算編成を行いました結果、平成五年度の一般会計予算は九千七百三十二億円となりました。  この財源の主なものとしては、県税二千九百二十五億円、地方交付税千六百六十五億円、国庫支出金二千五十八億円、基金繰入金八百五十一億円、県債九百十一億円などを充当しております。  また、特別会計は十三会計で九百七十八億円、企業会計は五会計で九百二億円となっています。  予算以外の議案としては、広島県中山間ふるさと・水と土の保全基金条例など条例案十六件、その他の議案では工事請負契約の締結についての議案など十二件を提出いたしております。  なお、専決処分報告二件についても、あわせて提出いたしております。  どうぞ、慎重に御審議いただいた上、適切な御議決をくださるよう希望いたします。 15: ◯議長檜山俊宏君) お諮りいたします。三月一日及び二日は、議案調査のため、本会議は休会とするに御異議ありませんか。         【「異議なし」と言う者あり】 16: ◯議長檜山俊宏君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。  次回の本会議は三月三日午前十時三十分より会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午前十一時二十七分散会 発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...