新見市議会 2024-03-01
令和6年3月定例会(第2号) 本文
2024年03月04日:令和6年3月定例会(第2号) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1 午前10時0分 開 議
◯議長(榎 日出男君) 皆さん大変御苦労さまでございます。
ただいまの出席15名でございます。これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は配信しておりますので、よろしく御協力のほどお願いをいたします。
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日程第1 一般質問(代表質問)
2 ◯議長(榎 日出男君) 日程第1、一般質問、代表質問を行います。
一般質問は、一問一答方式といたしております。代表質問の質問者は、発言許可の後、演壇に登壇いただき、通告の1項目ごとに順次質問願います。
なお、質問に対する答弁中は、質問席に御着席ください。また、再質問以降はそのまま質問席にて発言願います。議員の発言は答弁を含まず40分以内としております。再質問の回数は1項ごとに2回までといたします。
それでは、通告者一覧表に記載のとおり、質問を許します。
会派みんなのにいみを代表して、4番仲田芳人君の登壇を願います。4番仲田芳人君。
〔4番 仲田芳人君 登壇〕
3 ◯4番(仲田芳人君) 4番仲田芳人です。
2月28日、衝撃的な数値が発表されました。この春、
県立新見高校一般入試の出願者数であります。
新見高校普通科は、特別入学者選抜の合格内定者を除く44人の募集定員に対し、出願は僅か1人でありました。危機察知能力の高いネズミは、沈没前に船から逃げ出すそうであります。若者に新見は選ばれていない、行政の旗印や行政の動きが見えない、スピード感を感じない、全ての結果には原因があり、結果には責任があります。
それでは、会派みんなのにいみを代表して、通告に従い質問いたします。
1項目め、令和6年度市長の施政方針から、ヒト・モノ・カネの流れを変えることについて質問します。
今議会初日、施政方針において市長は、就任時から人口減少を抑制するため、ヒト・モノ・カネの流れを変える必要性を訴えてきたとした上で、取り組んでいる施策事業や成果を紹介し、新年度重点施策の内容などを説明されました。耳を傾けながら、本市にヒト・モノ・カネを呼び込むためのエンジンの力の弱さを思っていました。
そのことを踏まえ、1点目、観光におけるインバウンドの受入れについてであります。
観光については、稼げる地場産業の振興の中で、今年秋に県北一帯で開催の森の芸術祭への期待と観光客増加への取組を上げ、
シティプロモーション推進の項でも美容をキーワードにした新しい
観光コンテンツ企画を打ち出しました。しかしながら、外国人観光客の受入れ、インバウンドについては一言も言及がありませんでした。コロナの5類移行後、円安もあり
訪日外国人旅行者数は大幅に回復しており、ヒト・カネの大きな流れを呼び込んでいます。この流れは来年の大阪万博を控え、一層加速するものと予測できます。
そこで、1番、施政方針にはなぜ
外国人観光客受入れについての言及がないのですか。その理由と、インバウンドを取り込むことの意思の有無について考えを聞かせてください。爆買いという言葉が流行しましたが、インバウンドの消費する力はすさまじく、地域経済に影響を及ぼしています。指をくわえてみているだけではあまりにもったいない、積極的に布石すべきと考えます。
そこで、提案します。
新見市内には留学生やALT、企業の研修生など在住の外国人の方々が300人以上います。
2番、市内在住の外国人の力を借り、バスを仕立てて市内を巡り、新見の魅力をSNS発信してもらう事業を企画してはどうでしょう。風土や文化が異なれば、見立て方も違います。私たちでは気づかない、新見の魅力を見いだしてもらえる期待感があります。
訪日外国人旅行者の興味はコト、すなわち日本らしい体験に移っております。農山村の我が町にも、自慢の生活文化や自然や歴史などがあります。
3番、外国人の興味を引くコト探し、
コンテンツづくりを始めませんか。所感を聞かせてください。
さらに、誘客のためのPRであります。
4番目、インバウンドがどこの空港から日本の土地を踏み、どこに移動しているかを想定したPR戦略を立てる必要があると思いますが、所見を聞かせてください。
インバウンドの受入れと関連し、JR新見駅の
バリアフリー化についてお尋ねします。
丁寧な計画づくりが進んでいることに口を挟むつもりはありません。新見駅
周辺まちづくりの原初は駅舎の
バリアフリー化であったはずであります。高齢者や体の不自由な方が新見駅のホームに上がるのは大変だ、つらいという話であります。加えて、インバウンドの方はとても大きなキャリーバッグと共に移動します。今のままの新見駅では大変であります。
5番、新見駅舎の
バリアフリー化はいつできるのか、計画の進捗状況と見通しを示してください。
2点目、新見高校の魅力化についてであります。
施政方針では、高校の指定する資格取得に係る検定料の助成、部活動の支援や海外留学の助成などが打ち出されました。
1番、部活動の支援はどのような支援を想定していますか。高校生や保護者の声を聞いていると、部活動のやりたい競技があるか否かが進路を考える大きな要素となっていると伺われます。
2番、高校生がやりたい部活をつくる、市としてそれを支える考えがあるか所見をお聞かせください。
1項目めは以上であります。
4 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの仲田芳人君の1項目めの質問に対する市長の答弁を求めます。
5 ◯市長(戎 斉君) まず、1項目め、令和6年度市長施政方針からヒト・モノ・カネの流れを変えることについての1点目、観光におけるインバウンドの受入れについての1番目、外国人観光客の受入れについてでありますが、外国人観光客の受入れにつきましては、本市の観光振興を図る上で重要であると考えております。現状では、多言語対応の
本市公式観光サイトや英語版、繁体字版の
観光パンフレットを活用しながら県や民間団体等と連携した取組を行っているところであります。
次に、2番目、市内在住の外国人の力を借り、バスを仕立てて市内を巡り、新見の魅力をSNS発信してもらう事業を企画してはどうかでありますが、議員御提案の外国人を対象としたバスツアーにつきましては、外国人視点での新見の魅力発信につながる有効な手段であり、企画してまいりたいと考えております。
次に、3番目、外国人の魅力を引くコト探し、
コンテンツづくりを始めてみないかでありますが、外国人の興味を引くコト探し、
コンテンツづくりにつきましては、森の芸術祭晴れの国・岡山の開催に合わせ本市の自然や文化を巡るツアーを造成したいと考えております。ツアーの内容は、議員御提案の本市特有の自然や歴史に触れるものも想定しており、外国人観光客にも興味関心を持っていただけるものと考えております。
次に、4番目、インバウンドを想定したPR戦略でありますが、外国人観光客が本市を含む県内を観光する際、到着する空港につきましては、主に岡山桃太郎空港や関西国際空港であると考えております。また、到着後は、岡山城や後楽園、倉敷美観地区、県北においては蒜山や鶴山公園を訪問する観光客が多いものと想定をしております。このことから、県や高梁川流域連盟など関係機関と連携しながら効果的なPR事業の実施に努めているところであります。
次に、5番目、新見駅舎の
バリアフリー化に関する計画の進捗状況と見通しでありますが、新見駅の
バリアフリー化につきましては、令和4年9月に策定した新見駅
周辺まちづくり基本構想で重点施策の一つに掲げ、これまでもJR西日本と協議を重ねているところであります。完成時期などの見通しにつきましては現在JR西日本と協議中でありますので具体的にお示しすることはできませんが、できるだけ早期の完成を目指し、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
次に、2点目、新見高校の魅力化についての1番目、部活動の支援はどのような支援を想定しているかでありますが、本定例会に予算を提案しております
新見高校生徒部活動専門人材派遣事業につきましては、生徒が希望する指導者等を招聘し、レベルの高い指導を受けることにより技術の向上を図るとともに、部活動のさらなる魅力向上を目的としております。
次に、2番目、高校生がやりたい部活動をつくる、市としてそれを支える考えがあるかでありますが、高校における部活動の創設につきましては、まずは新見高校に認めていただき手続を踏む必要があります。高校生が希望する新たな部活動等につきましては、可能な範囲で支援してまいりたいと考えております。
以上です。
6 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。仲田芳人君。
7 ◯4番(仲田芳人君) 1点目の1番のインバウンドについて再質問します。
1番、インバウンドについて一言も言及がないのはなぜかというふうに質問をしておりますけども、答弁が入っておりません。御答弁ください。
2番目、本市のインバウンドの受入れの直近の実績を示してください。
さらに、3番、これまで
インバウンド誘客のための本市の事業と、それぞれの成果を答弁ください。
そして、4番、その成果と課題を踏まえて、本市の
インバウンド戦略はありますか。あれば示してください。なければ戦略策定の考えはあるか答弁をください。
1点目を全部続けてよろしいですか。
3番、
コンテンツづくりについてであります。
1番、森の芸術祭は、秋2か月間の開催であります。他の季節の
コンテンツづくりはしないのですか。答弁ください。
5番目、新見駅の
バリアフリー化についてであります。
昨年、同僚議員の質問への答弁とほぼ同じであります。ひどいです。
1番、JR西日本との協議は、昨年から進捗しているのですか。あわせて、交渉のネックは何ですか。答弁をください。
1点目は以上であります。
8 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
9 ◯市長(戎 斉君) まず、インバウンドについてでございますが、施政方針は、向こう1年間の市政運営に対する基本的な考え方や主要事業等の一端を示したものでございます。全ての施策を掲げることは困難でございます。
次に、受入れ実績についてでありますが、本市全体の外国人観光客の受入れ実績につきましては、把握いたしておりません。
次に、事業と成果についてでございますが、本年度は広域連携事業、高梁川流域連携として、台湾への高い影響力のあるインフルエンサーや
メディア関係者を対象とした市内の観光施設、満奇洞等を巡るツアーを実施しております。この内容を踏まえ、本年度中に外国人観光客の誘客を促すウェブ記事や雑誌記事の作成が予定されており、そのアクセス数や購読者数の分析結果に基づきまして外国人観光客の誘客を促す効果的な情報発信を実施してまいります。
次に、戦略策定についてでありますが、県が県観光連盟と共に策定しました
ポストコロナ期の観光振興の方向性を示す
ポストコロナ期に漕ぎ出す観光羅針盤に基づき、県や
各種団体等関係機関と連携しながら、外国人観光客の積極的な誘客に努めることとしております。
次に、
コンテンツづくりについてでありますが、森の芸術祭開催期間中に行いますツアー造成は一例でありまして、このほか今年度実施した新見市観光協会による岡山大学の留学生を対象としたモニターツアーや新見市国際交流協会による外国人を対象とした
市内バスツアーなどの成果を基に、ツアーの造成、販売が可能な新見市観光協会と連携し、
コンテンツ造成に取り組むこととしております。
次に、
バリアフリー化についてでありますが、新見駅の
バリアフリー化の必要性については、新見駅の所有者であるJR西日本も認識しているところであります。その中で大きな課題となっているのは、国の規定する平均利用者数に達していないことや、伯備線、姫新線及び芸備線の3線が乗り入れていることで複数のホームが存在することなど、検討すべき点が多くあることでございます。JRとは、利便性や経済性など様々なパターンを想定し、精力的に実務者間での協議を重ね、
バリアフリー化の方向性がおおむね共有されましたので、現在、具体化に向けてレイアウトや事業費などの検討を始めたところであります。引き続き新見駅が将来にわたって快適に利用できるよう、早期実現に向けて取り組んでまいります。
次に、部活動についてでありますが……。
10 ◯議長(榎 日出男君) まだ行っとらん。(「以上です」と市長戎君の声あり)
答弁いただきましたが、再々質問ございますか。仲田芳人君。
11 ◯4番(仲田芳人君) ちゃんと新見市は、インバウンドの計画があるにもかかわらず施政方針の中には上げられなかった、全てを上げるわけじゃないという話ですけども、私がこの問題を取り上げたのは、このインバウンドの効果が経済、いろんな面に大きく及ぼすという日本国中の事例を踏まえての上なんで、エンジンとして取り上げてほしかったなというふうに思いました。
コンテンツづくりについては様々な方法を取られながらやっていくということなんで、例えばヒントとして、ユネスコの
日本無形文化財遺産の中には和食も入ってますし、和紙もありますし、伝統建築の17のたくみの技も登録をされておりますんで、コトづくりには大きなヒントになるんじゃないかなと思います。
それから、次の
バリアフリー化についてでありますが、これも、1回目の答弁でここまで詳しく言っていただければ再質問をする必要も何もないんでありまして、具体的に共通認識ができたんで、次にステップが大きく前進するという認識をいたしました。
再々質問は以上であります。
次に行っていいですか、2点目に。
12 ◯議長(榎 日出男君) 答弁は要らんな。(「よろしいです」と4番仲田君の声あり)
2点目。(「2点目」と4番仲田君の声あり)2点目はまだ。
暫時休憩します。
午後10時21分 休 憩
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午前10時22分 開 議
13 ◯議長(榎 日出男君) 休憩を閉じ会議を再開いたします。仲田芳人君。
14 ◯4番(仲田芳人君) 1項目めの2点目2番、高校生のやりたい部活動をつくるについてであります。
1番、市は高校の部活動に対する市内の中学生や保護者の生の声を聞いていますか。
2番、その声を背景にして行政としてのアクションを起こす、可能な範囲で支援という答弁では行政の思いが見えませんし、先頭に立っているとは言えません。明日の新見高校を考える会長としての市長の所見を聞かせてください。
15 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
16 ◯市長(戎 斉君) それでは次に、部活動についてでありますが、現在の新見高校の部活動につきましては、令和6年から校地統合を見据えた部活動再編に当たり、新見高校が令和3年に市内全中学生にアンケートを実施され、その結果を基に総合的に判断されたものと考えております。本市といたしましては、第3次新見市総合計画の満足度などを調査する全中学生を対象とした本年度のアンケートの中で、「市外の高校に進学したい」を選択した生徒が希望する部活動を記入する設問を追加し、生徒の声を把握することとしております。
次に、市長の所見についてでありますが、先ほどもお答えしましたとおり部活動の新設につきましては、まず新見高校が判断するものと考えております。本市としましては、市民アンケートの結果などを踏まえ、新見高校への提案や支援などを行ってまいりたいと考えております。
以上です。
17 ◯議長(榎 日出男君) 再々質問ございますか。仲田芳人君。
18 ◯4番(仲田芳人君) 例えばですけども、市内の中学校には、生徒が高校でもこの競技を続けたいなら自分もその環境づくりに尽くすと情熱を燃やす先生もいらっしゃいます。生徒を中心に置き、できることを考え、改革の先頭に立つことが子供たちの心に響くのではないでしょうか。行政も負けない熱量を示す必要があるというふうに思うんですけども、市長どんなでしょう。もう一度答弁をください。
19 ◯議長(榎 日出男君) 再々質問については提言ということで申し合わせておりますが、いかがいたしましょうか。取り下げますか。仲田芳人君。
20 ◯4番(仲田芳人君) 申合せがあるなら、それに従います。
21 ◯議長(榎 日出男君) ほかに、2項目め。(「はい」と4番仲田君の声あり)
それでは、2項目めの質問に入ります。仲田芳人君。
22 ◯4番(仲田芳人君) それでは、2項目め、市長の政治姿勢、行政トップとしての考えについて質問します。
1点目、市長の
政治倫理条例制定についてであります。
新見市議会には、平成23年3月22日制定の
新見市議会議員政治倫理条例があります。この条例は、第4条、第5条で、政治倫理基準の遵守をうたっています。私たち議員は、選挙によって選ばれ、市民全体の代表として公正な態度で市政に関わることが当たり前に求められています。地方自治法や公職選挙法、政治資金規正法がありながら、市議会が条例を定めているのは、議員が自らを律しながら、議員の使命の達成を強く決意したからにほかなりません。
市長も同じく選挙によって選ばれています。市民全体の奉仕者として、市政に携わる権能と責務を自覚し、公正な態度と決定をもって市政執行に当たる使命があることは言うまでもありません。県内では瀬戸内市、総社市において市長等の政治倫理条例を定めておりますが、本市には、市長自らの行動を規制する条例は制定されておりません。市長、1番、本市でも市長の政治倫理条例を制定しませんか。所見を聞かせてください。
2点目、退職職員の再就職についてであります。
本市では、ここ5年間、毎年25人、29人の退職者があります。それぞれの方が、それぞれの考えに基づき、第2の人生を歩まれることをとやかく言うものではありません。個々人が有する優れた知見や経験、技術や特技を地域社会のために役立てることは、地域の発展のためにも有益なことと考えております。
繰り返しますが、公務員は全体の奉仕者であります。特定の利益を利することは断じて許されませんし、退職前に携わっていた業務の延長線上にある事業に、退職後に就くことも、人々の疑義を招きかねません。それらの観点から、地方公務員法は再就職への規制を定めております。
そこで、質問します。
1点目、1番、本市では、退職者の再就職に関わる法制上の規制等をどのように周知徹底していますか。横浜市は、自治体として職員の退職管理に関する条例を定めています。
2番、本市でも独自の規制を定める考えはありませんか。所見を聞かせてください。
2項目め、以上であります。
23 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの仲田芳人君の2項目めの質問に対する答弁を求めます。
24 ◯市長(戎 斉君) 次に、2項目め、市長の政治姿勢、行政組織トップとしての考えについての1点目、市長の
政治倫理条例制定についての1番目、本市でも市長の政治倫理条例を制定してはどうかでありますが、私は、市民全体の奉仕者として市政に携わる責務を深く自覚しております。また、市民の信頼に応えるためには、公正で開かれた市政を推進することが必要であると常々考え、職務に当たってまいりました。市長の政治倫理条例の制定につきましては、市長の責務や遵守するための仕組みなど検討すべき点も多くあることから、引き続き調査研究してまいりたいと考えております。
次に、2点目、退職職員の再就職についての1番目、本市では退職者の再就職に係る法制上の規制等をどのように周知徹底しているかでありますが、退職者の再就職につきましては、地方公務員法において退職した職員が退職後2年間は地方自治体に対し、契約等に関する働きかけを行うことを禁止する規定があります。そうした規定の周知につきましては、退職者が民間企業等に就職する際、必要に応じて個別に説明を行っております。
次に、2番目、本市独自の規制を定める考えはないかでありますが、退職後の職員の再就職につきましては、職員個人と再就職先との間で決定するものであります。また、職員の再就職に関する情報につきましても個別に把握できておりますので、現在のところ退職者の管理を目的とした条例等を定めることは考えておりません。
以上でございます。
25 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。仲田芳人君。
26 ◯4番(仲田芳人君) 2点目の退職職員の再就職の2番目についてでありますけども、地方公務員法には、元職員の職員への働きかけの規制はあるんですが、在職時代に制度をつくり、関係先に再就職することの規制は見当たりませんでした。
再質問です。グレーゾーンのままでいいのか明文化した基準を持つのか、もう一度答弁してください。
27 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
28 ◯市長(戎 斉君) 次に、退職職員の再就職についてでございますが、これまでは退職者が在職中の行為に対する見返りとして再就職を求めたというような事例はなく、職員の能力や経験が生かされるところへ再就職されたものであります。先ほどもお答えしましたとおり、退職者の管理を目的とした条例等を定めることは考えておらず、退職者の再就職に関し、個別に説明等が必要な場合におきましては適切に対応してまいりたいと考えております。
以上です。
29 ◯議長(榎 日出男君) 再々質問ございますか。仲田芳人君。
30 ◯4番(仲田芳人君) 分かったような分からんような答えでありましたけども、1点目の政治倫理の制定の話でありますけども、市長が自覚を十分にされてるというのはよく分かる話なんですけども、市長職というのは、議員もそうですけど誰が出るか分からないわけでして、自らの行動を、市長自身の行動をこれから出られる人も含めて律する条例をつくっておくことは、新見市民のためになると思います。そのことを申し添えておきます。
次に行きます。
31 ◯議長(榎 日出男君) それでは、3項目めの質問に入ります。4番仲田芳人君の登壇を願います。
32 ◯4番(仲田芳人君) 3項目めの人口減少対策について質問します。
1点目、昨年末公表の市町村別人口減少予測の受け止め方と分析対応についてであります。
昨年12月22日公表の国立社会保障・人口問題研究所の地域別将来推計人口によると、2050年新見市の人口は1万4,693人で、2020年の2万8,079人から47.7%減少し、ほぼ半減すると予測をしています。県内自治体の減少率を比べると、本市は高梁市、備前市に次ぎワースト3位でありました。
そこで、1番、本市のこの推計人口をどのように受け止めたか、所感を聞かせてください。
さらに、2番、今回の将来人口推計を分析の上で、令和6年度当初予算案に盛り込んだ改善対策点を聞かせてください。
2点目、新見市人口減少問題対策会議の復活についてであります。
2014年、消滅可能性都市の衝撃を与えた日本創成会議の将来人口予測の提起を受け、国のまち・ひと・しごと創生法に基づき、都道府県と市町村は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、人口減少問題に取り組んできました。その際、本市でも、産業界、行政、大学、金融機関、言論界として報道機関の代表者で人口減少問題対策会議を設置しました。人口減少対策は、地域の各界各層が総力を結集して取り組むべき最重要課題と考えます。地域の総力がそろっているこの会議を、1番、なぜこの会議を廃止したのですか。
そして、2番、今こそ復活すべきと考えますが、所見を聞かせてください。
3点目、地域への愛着心を醸成するための地域学(新見学)を始めてはどうかであります。
令和3年9月議会でも紹介しましたが、2010年から2015年の本市15歳から29歳の年齢階層別純移動数の時系列分析は、5年間で900人が転出し、転入がありません。進学や就職で一旦は市外に出ても何年か後にUターンする。Uターンできなくても、町の課題や目標を共有し、郷里に対し何がしかの行動する、そういう町と人のつながりを築く必要があると考えています。若者の転出一方の人口動態に手を打つことが、本市の人口減少対策の根本解決に当たるはずであります。
そこで、質問します。
1番、本市は、転出した若者とどのようなつながりをつくっていますか。具体的に聞かせてください。
私は40年来、市内外で様々なまちづくり活動に携わってきました。町の内外で多くの方々と出会い、たくさんの学びを得ながら、まちづくりとは何か、まちづくりの原理原則を見いだし、語り実践してきました。映像を御覧ください。
まちづくりの始まりは、町の地域資源を知ることであります。我が町にはすばらしい地域資源がたくさんあります。しかし、それらが町として十分に理解されていませんし、活用されているとは言えません。
滋賀県大津市には、「おおつ学」と呼ぶ地域学があります。滋賀大学社会連携研究センターの神部純一教授によると、「おおつ学」とは、大津に関する学習を通し、地域への関心を高め、地域を愛する心を育み、地域づくりに貢献する人を育てる事業と定義しています。地域のよさを知ると、その地域への愛着が生まれます。地域に愛着のある人は、その地域をもっとよくしようと課題解決型の活動をします。まちづくりの現場で出会った多くのまちづくり人に共通しています。
新見の歴史、文化、自然、地勢、産業、植生、風土などを活用方法と共に体系的に少し学ぶ、2番、本市でも、地域学、新見学を始めませんか。ここが、我がまちづくりのスタート点と考えます。
以上で3項目めはここで終わります。
33 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの仲田芳人君の3項目めの質問に対する答弁を求めます。
34 ◯市長(戎 斉君) 次に、3項目め、人口減少対策についての1点目、昨年末公表の市町村別人口減少予測の受け止め方と分析対応についての1番目、本市の将来推計人口に対する所感についてでありますが、国立社会保障・人口問題研究所が昨年12月に発表した令和2年国勢調査に基づく将来人口推計値は、平成27年国勢調査に基づく推計値から減少幅の改善が見られるものの、依然として厳しい状況であると認識しております。
次に、2番目、将来人口推計の分析とそれを踏まえた当初予算についてでありますが、前回の推計値と比較して出生率は改善しており、これまでの子育て施策に一定の効果があったものと考えております。一方で、依然として若者、特に若い女性の進学、就職に伴う市外への転出の傾向が見受けられます。こうしたことから、令和6年度当初予算におきましては、子育て支援のさらなる充実や若者の市内就職支援の強化を図っております。
次に、2点目、新見市人口減少問題対策会議の復活についての1番目、なぜこの会議を廃止したのかでありますが、人口減少問題対策会議につきましては、第1期新見市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定のため平成27年1月に設置されたもので、戦略内容に係る意見交換を行ったほか、総合戦略の基本目標、重要業績評価指数の達成状況を報告し、各事業の効果検証を行ったところであります。第1期新見市まち・ひと・しごと創生総合戦略の計画期間が令和元年度で終了し、第2期総合戦略は、第3次新見市総合計画と一体で策定しておりますので、人口減少問題対策会議で行っていた効果検証などは新見市総合計画等外部評価委員会が行っております。
次に、2番目、人口減少問題対策会議を今こそ復活すべきと考えるでありますが、人口減少問題について官民が連携して対策を検討し、推進していくことは重要であると考えております。人口減少問題対策会議は、先ほどお答えしましたとおり、第1期新見市まち・ひと・しごと創生総合戦略策定のために設立した組織でありますので、新たな官民連携の会議として実施内容を精査し、効果的な開催方法などを調査研究してまいりたいと考えております。
次に、3点目、地域への愛着心を醸成するため地域学(新見学)を始めてはどうかについての1番目、本市は転出した若者とどのようにつながりをつくっているかでありますが、市内高校や新見公立大学を卒業される際に、ふるさと市民募集のチラシを配布いたしまして登録を案内しております。ふるさと市民には、ふるさと市民証や名刺を交付するとともに市内施設の利用割引券を配布し、関係人口の創出に努めております。また、東京新見会や岡山県人会などを通じ、本市を離れたとしても、本市への愛着やつながりを持ち続け、応援していただけるように努めているところであります。
次に、2番目、本市でも地域学(新見学)を始めてみないかでありますが、本市はこれまでも、市民学習講座や公民館主催事業等様々な場面で社会教育を通して市民の資質や能力を高めることを目的に、地域の文化をはじめ、自然、風土等を学ぶ機会を設けております。これらの取組が地域への関心を高め、地域を愛する心を育み、地域づくりに貢献する人を育てることへとつながるものと考えております。今後もニーズを捉えながら、市民にとりまして魅力ある講座を提供してまいります。
以上です。
35 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。仲田芳人君。
36 ◯4番(仲田芳人君) 2点目の新見市人口減少問題対策会議復活についてであります。
対策会議の担っていた効果検証は総合計画の外部評価委員会が行っているとの答弁でありましたが、昨年の一般質問でも指摘したとおり、外部評価は前年度事業、1年遅れとなります。
そこで、検証よりも人口減少対策やアイデアと実行に軸足を移した人口減少対策会議として復活すべきと考えます。市長、改めて所見を聞かせてください。
3点目の地域学についてであります。
1番目の転出をした若者とのつながりづくりについてでありますが、答弁を聞いていても心が動きません。
1番、東京新見会や岡山県人会の20代の参加者数を開催した5年間でそれぞれ答弁ください。
2番、心を動かすのは、例えば季節の花や話題をはがきにしたため送る、あるいはアプリで結ぶ、その中でにーみんポイントを獲得できる仕組みをつくる方法もあります。
3番、双方向でなら、情報ボックスを設け、各地のまちづくり情報を寄せてもらう諜報活動隊と捉えることもできます。それぞれ所感を聞かせてください。
地域学の2番目についてでありますが、1番、市民学習講座、公民館主催事業での地域学講座の開催内容と実績を過去5年間の年度ごとに示してください。
以上です。
37 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの再質問に対する答弁を求めます。
38 ◯市長(戎 斉君) それでは、新見市人口減少問題対策会議復活についてでございます。
先ほどお答えしましたとおり、人口減少問題について官民が連携して対策を検討し、推進していくことは重要であると考えております。人口減少問題対策会議を単に復活させるのではなく、新たな組織の役割や構成などについて研究してまいりたいと考えております。
次に、参加者数についてでありますが、東京新見会及び岡山県人会の20代の参加者数につきましては、事務局に確認をしましたところ把握されていないということでありますが、本年度の東京新見会におきましては数名の若者が参加をされておりました。
次に、つながりについてでありますが、本市の情報発信ツールとして公式LINEを開設することとしており、情報発信や情報収集を行うことで多くの方とつながりを持てると考えております。
なお、にーみんポイントの付与につきましては、その手法などについて研究する必要があると考えております。
再質問2、3につきましては、併せてお答えをしております。
次に、開催内容と実績についてでございます。
市民学習講座及び公民館主催事業による地域の文化をはじめ、自然、風土等を学ぶ講座につきましては、平成30年度は神代和紙伝承教室など29件、参加者数が1,785人でございます。次に、令和元年度は石蟹山城歴史学習など32件、参加者数1,916人でございます。令和2年度は漆講座など32件、参加者数2,147人でございます。令和3年度は千屋牛牛追い教室など25件、参加者数1,069人でございます。令和4年度は大佐源流太鼓伝承教室など30件、参加者数1,055人でございます。
以上でございます。
39 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。仲田芳人君。
40 ◯4番(仲田芳人君) 人口減少対策会議は、私は今までどおりをやれと言うんじゃないんで、検証からアイデア出し、それを実行に移すというほうに軸足を移してぜひぜひやっていただきたいと思います。
それから、転出した若者とのつながりをつくる話ですけども、1日の夜TVニュースで報じられておりました、地震で被災をした輪島高校の卒業式の校長先生の式辞がとても印象に残ったんで、もう御存じかもしれませんけど紹介させてもらいます。
輪島に残るみんな、新しい町をつくろう。一旦輪島を離れるみんな、いつの日か帰っておいで。みんながびっくりするような町をつくって待っていますと語りかけました。市長、卒業式にはどんどん出ておられますんで、ぜひぜひ、こんなメッセージを出せるような卒業式の出席であってほしいなということを申し添えておきます。
次に移りたいと思いますけど。
41 ◯議長(榎 日出男君) それでは、4項目めの質問に入ります。4番仲田芳人君の登壇を願います。
42 ◯4番(仲田芳人君) 4項目め、新見市未来創造戦略8策についてであります。
社人研が公表した昨年末の地域別人口減少予測を見ながら、我が町はこのまま消滅に向かうのではと強い危機感を抱きました。同時に、我が町の特性や個性、強みを生かせばまだできることがあるかもと思いました。本市は、それらに特化し集中的なまちづくりを進め生き残るのか、漫然と時を重ね消滅に向かうのか、今その分岐点にあると強く感じました。そんな思いの中で、町の地域資源を活用し未来を切り開く、新見市の未来創造戦略8策を策定しました。
そこで、1点目、8策の提案に対し、それぞれ所見を聞かせてください。
1番、高瀬をスポーツ合宿のメッカ、西の菅平にしようであります。
神郷温泉は、サッカーやラグビーなどが合宿し、温泉周辺のロードは、日本陸連コースが展開し、湖畔マラソン大会やデュアスロン大会が開催されています。東西南北の交通が結節し、各地から集いやすい新見の特性を生かし、グラウンドの拡張、低酸素室や筋トレ施設の新設、宿泊棟の増設などの新しい投資を進め、各地の高校、大学、企業の合宿等の受入れ体制を整えてはどうでしょう。
2番、新見公立大学を高次に生かしたまちづくりをについてであります。
1学部3学科の新見公立大学には、770人余の学生が在籍しています。市外からの学生が大半を占め、新見に人を呼び込むかけがえのない高等教育機関であります。しかも、大学の自助努力により、優秀な人材を輩出し、実践的な教育、研究で高い評価を受けています。これらをさらに拡充するため、大学の研究強化と個性化を進めるため、寄附講座等を創設するなど、新しい投資を行ってはどうでしょう。
3番、個性ある自然を守り次代に伝えようについてであります。
新見の植生は、高石灰岩植物が自生し、南方系と北方系の植物が共存する特徴があります。植物学者の故前川文夫博士は、日本の植物分布を9区分した中で、阿哲地域、新見市を一つに数えました。それを保護し、学び、次世代に伝える拠点、里山の駅をつくってはどうでしょう。その拠点には、地域の産業や文化の進展を図るための機能、休憩や情報発信機能を備える。また、植物の種から苗を育てる技術を確立している先人の技術を学び、それを栽培、販売に発展させるため、中心人材として、地域おこし協力隊を特定テーマで募集してはどうでしょう。
4番、石灰を原材料にした高付加価値づくりをについてであります。
新見の重炭酸カルシウムは、白色度98%と純度が高く、石灰密度の高い世界屈指の石灰岩として高品質を誇り、業界は超微粒子の技術を有しています。石灰産業の構造的な課題は輸送コストにあり、原材料の近くで、付加価値を高め製品化する企業があれば、輸送の課題は一気に解決、解消するでしょう。
そこで、企業誘致活動をその1点に絞り展開する、あるいは大学、研究機関、市内企業に石灰の用途開発や新分野開拓の取組を誘導するための寄附や助成制度を創設してはどうでしょう。
5番、たたら製鉄再現操業で人を呼び込もうについてであります。
新見の現代のたたら製鉄は、30年余の歴史があり、明治以降途絶えていた銑押しの技術を復活させ、内外の高い評価を得ています。他地域でのたたら製鉄体験は、高額の参加費を徴収しています。たたらや刀剣は今ブームにあり、インバウンドも含め内外注目のコンテンツになる可能性を秘めています。町の新しい文化創造にもつながるたたらの灯をもう一度ともしてはどうでしょう。
6番、未来産業にかけようであります。
市内の企業で、太陽光発電パネルのリサイクル装置を研究開発し、国内外の注目を集めています。脱炭素社会の要請とともに、太陽光発電に伴う廃パネル問題が大きな課題となる中、同社の技術が脚光を浴びています。一つの企業誘致と考え、同社との産学連携を強化してはどうでしょう。市内のIT系の先進的な取組や技術も含めこれらを支援、強化することで成長産業に押し上げることは、次に続く企業や人材を輩出する土壌を耕すことになるはずであります。
7番、オーベルジュを創ろうについてであります。
オーベルジュとは、高級料理を提供し、宿泊できる施設のことであります。本市には、人々を和ませ、くつろがせ、癒やすことのできるすばらしい景観空間があり、自慢の食材ともてなしの心があります。これらを組み合わせ、高次元に発展された先は、オーベルジュしか思いつきません。高い料金でも人を呼ぶ価値を創り出し、提供する。A級食材を生かしたまちづくりの展開図の頂点としてはどうでしょう。
8番、もりの幼稚園を創ろうについてであります。
本市には、森林を中心とした豊かな自然があります。これを活用し、子供たちが自然から学ぶ、もりの幼稚園をつくってはどうでしょう。健康保育学科を有する新見公立大学があり、特色ある就学前教育は、他所から人を呼び込むコンテンツともなり、お試し保育等と組み合わせることができ、移住・定住に発展する可能性があります。
4項目めは以上であります。
43 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの仲田芳人君の4項目めの質問に対する答弁を求めます。
44 ◯市長(戎 斉君) 次に、4項目め、新見市未来創造戦略8策についての1点目、8策の提案の1番目、高瀬をスポーツ合宿のメッカ、西の菅平にしようについてでありますが、神郷温泉につきましては、現在、県内外から多くのスポーツ合宿での利用をいただいており、本年度は利用者の利便性向上を図るため、オートキャンプ場のトイレの改修工事や多目的芝生広場のフェンス設置工事を実施しているところであります。また、来年度は温泉施設の照明のLED化工事を計画するなど、引き続き施設環境の整備に努めながら、指定管理者とも連携し、スポーツ合宿を含め、施設利用者の増加に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、2番目、新見公立大学を高次に生かしたまちづくりをについてでありますが、新見公立大学は、本市が誇る高等教育機関であり、今後も優秀な人材を育てていく必要があることから、新たな取組に対する必要な支援につきましても大学と連携と協議をしながら行ってまいりたいと考えております。
次に、3番目、個性ある自然を守り次代に伝えようについてでありますが、本市には、草間台地や鯉が窪湿原などをはじめ、全国的に希少な植物が生息しております。これまでも、本市では自然に関する市民学習講座を開催しているほか、市民団体においては保全活動や観察会などが行われており、自然への関心はもとより、風土や文化への関心も高まっていると感じております。今後も、本市が誇る貴重な自然の保護や学習機会の創出、活用に向けた取組を推進してまいります。
次に、4番目、石灰を原材料にした高付加価値づくりについてであります。
豊富な埋蔵量を背景とした石灰産業は本市の基幹産業であり、市内には関連事業所が集積しております。議員御提案の石灰を原材料とした事業を展開する企業の誘致につきましては、本市の地域資源を活用する上で大変有効であると考えております。なお、平成30年、県営新見工業団地に誘致しました企業は、炭酸カルシウムを原材料とした製品を製造しており、昨年11月から操業を開始しております。
また、石灰の用途開発や新分野開発の取組の支援につきましては、市内商工団体をはじめ岡山県産業振興財団などに相談窓口が設置されているほか、新たな事業や分野に進出する事業者につきましては新見市創業・事業継承支援事業補助金などによる支援策を講じているところであります。
次に、5番目、たたら製鉄再現操業で人を呼び込もうについてでありますが、令和5年9月市議会定例会の一般質問でお答えしましたとおり、市として取り組んでおりましたたたら製鉄再現操業は令和4年度をもって一定の成果を得ることができ、事業を終了しております。今後は、本年度立ち上げました中世東寺領新見庄を生かしたまちづくり委員会の中で新見庄を総合的に学ぶ取組の一つとして、たたら製鉄の歴史についても学習をしていくこととしております。
次に、6番目、未来産業にかけてみようについてでありますが、先端技術を活用した高度なサービスの事業化は、本市としましても経済効果が見込まれるなど、有効であると考えております。議員御紹介の事業者が太陽光発電パネルのリサイクルを手がけておられることは承知しており、今後の事業展開を見守ってまいりたいと考えております。
次に、7番目、オーベルジュを創ろうについてでありますが、本市は千屋牛、ピオーネやワインといったA級食材をはじめ、豊かな自然を有しております。また、自然の中で訪れた人に癒やしを与え、A級食材を提供することができる宿泊施設として千屋温泉や神郷温泉といった施設が挙げられます。本市といたしましては、高級志向の観光客の要望にも対応できるA級食材を取り入れた様々なコンテンツの開発について、これら施設の指定管理者とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
次に、8番目、もりの幼稚園を創ろうについてでありますが、子供たちが自然から学ぶことは重要であると認識しており、本市の保育所、認定こども園などでは、自然の豊かさを感じられる環境を生かして自然を学ぶ機会も設けているところであります。御提案のもりの幼稚園につきましては、一つのアイデアとして承り、今後の参考にしてまいりたいと考えております。
以上です。
45 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。仲田芳人君。
46 ◯4番(仲田芳人君) 1番目のスポーツ合宿についてでありますけども、ある有名企業の女子陸上部から合宿の打診があったと聞きました。
そこで、1番、スポーツ合宿に何が必要か、まず調査から始めませんか。市長答弁ください。
3番目、自然を守り後世についてでありますけども、答弁漏れがあります。里山の駅について答弁ください。
2番目、この地域の自然の特徴、そのすばらしさを繰り返し語り示すため、行政の担うべき役割について答弁ください。
5番目、たたら製鉄再現操業についてであります。
1番、市長は昨年9月議会で、高瀬地域とたたら伝承会からの要望について、両会がたたら製鉄再現の継承に取り組まれることは、地域の活性化につながる非常に大事な取組と考えており、必要に応じて支援したいと答弁しましたが、今日のこの答弁との整合性を説明ください。
2番、既にある中世の歴史を生かしたまちづくり基金を拡充し、歴史特産物づくり、歴史中世ガイド養成、俳句、たたら製鉄、情報発信など、活動を活性化させてはどうでしょう。所見を聞かせてください。
6番目、未来産業にかけるについてであります。
今後の事業展開を見守りたいとの答弁でありましたが、見守る以外に行政にできることがあると思っています。
そこで、1番、地方創生の先駆け島根県海士町は、20年前、移住の若者の起業を支える海士ファンファンドを設立しました。町が前面に出ることで出資者の信用を獲得し、企業の懸案、資金等調達をバックアップしました。所感を聞かせてください。
2番、市報でこの企業の取組を特集することはできませんか。また、この企業と市が共催をして、脱炭素やリサイクルなどをテーマにシンポジウムを開催してはどうでしょう。それぞれ提案の可否を答弁ください。
7番目、オーベルジュについてであります。
A級食材を使った
コンテンツづくり、温泉も出ましたが、オーベルジュは大衆型というより、客単価がはるかに高い層を対象にした施設であります。まずは、実現に向け、研究してみてはどうでしょう。もう一度答弁ください。
再質問は以上です。
47 ◯議長(榎 日出男君) 再質問に対する答弁を求めます。
48 ◯市長(戎 斉君) それでは、スポーツ合宿についてでございますが、指定管理者とも連携し、スポーツ合宿で利用していただいている各種団体の方から施設環境の感想や要望について広くお聞きするなど、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
次に、行政の役割についてでございますが、本市にある希少な植物などが生息する自然を保護、保存、活用すること、また市民の皆様に学習機会を創出することであると考えており、現在様々な取組を行っているところであります。本市の自然を保存、活用する施設として鯉が窪湿原の管理施設や道の駅鯉が窪などがありますので、新たに議員御提案の里山の駅という拠点施設をつくることは考えていないところでございます。
次に、たたら製鉄再現操業についてであります。
令和5年9月市議会定例会の一般質問でお答えしましたとおり、たたら製鉄操業につきましては、地域の取組状況を見ながら必要に応じて支援していくこととしております。
次に、基金についてでありますが、中世東寺領新見庄を生かしたまちづくり委員会基金につきましては、中世東寺領新見庄を生かしたまちづくり委員会が所管しており、その活用につきましては本委員会の中で事業内容を検討しているところであります。本委員会では、観光による交流人口の創出と歴史的価値を後世に伝えていくことの両面から、新見庄の歴史を生かした取組を行っているところであります。今後も、歴史的財産を生かしたまちづくりを推進してまいります。
次に、未来産業にかけるについてでありますが、海士ファンバンクにつきましては、起業者に対する資金調達支援の一つの方法であると認識しております。本市といたしましては、議員御紹介の事業者において、今後、事業が具体化され、必要な支援などの協議があった際は既存の制度を含め、対応してまいりたいと考えております。
また、議員御提案の特定事業者の取組に特化した市報での特集などにつきましては適当でないと考えますが、脱炭素の推進につきましては積極的に取り組むこととしており、この観点での連携した取組は可能であると考えております。
次に、オーベルジュについてでありますが、高額な単価で千屋牛などのA級食材を提供し、宿泊可能な施設があることは、インバウンドを受け入れる上でも、本市にとっての強みになると考えております。商工関係団体などとも連携をいたしまして、民間での取組も含め、情報収集をしてまいりたいと考えております。
以上です。
49 ◯議長(榎 日出男君) 再々質問ございますか。仲田芳人君。
50 ◯4番(仲田芳人君) 自然を後世に残す点では、協力隊の募集とか種から苗を育てるというふうな話もあったんですけど、答弁がありませんでしたんで、またいずれかの日に聞かせていただければと思います。
たたらについては、昨年9月に全議員が加入いたしまして、全国初のたたら製鉄を応援する新見市議会議員連盟が設立をされております。たたら製鉄を応援しようという気持ちで、議会が気ぞろっておりますので、執行部も足並みをそろえていただきたいなという希望を持っております。
未来産業についてですけども、私は繰り返しこの町が古くから有しているのは集荷分散の機能だというふうに繰り返してきております。世界中から廃パネルを集めて、新しい価値をつくり出して、再び世界中に発信する、まさに集荷分散の現代未来版だというふうに思いますので、強力な取組を官民挙げて行われることを期待をいたします。
再々質問は以上であります。
51 ◯議長(榎 日出男君) しばらく休憩をいたします。
午前11時14分 休 憩
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午前11時25分 開 議
52 ◯議長(榎 日出男君) 休憩を終わり会議を再開いたします。
それでは、5項目めの質問に入ります。4番仲田芳人君。
53 ◯4番(仲田芳人君) 5項目めに、市民活動社会を築くことについて質問します。
1点目、市民活動の中間支援組織創設についてであります。
NPO法ができて四半世紀が過ぎました。各地で市民によるボランティアやNPOなど、非営利、公益的活動が年々活発になってきます。多くの自治体がその方向に向かう中、我が町は時間が止まったかのように、市民の公益的活動の扉は半開きのままであります。自治の心を持った市民の非営利、公益的活動の領域を広げ、それを促すことは、民間ならではの自由な発想や次代のネットワークによる課題解決に資することは無論、行政の手の届かない領域分野に手を差し伸べ、公共の新しい担い手になる期待もあります。市民活動社会を築くことこそが我が町を次代につなげることになると確信をしております。
本市議会総務消防常任委員会は1月、滋賀県守山市と草津市を行政視察しました。
守山市では、市民が主役のまちづくりをテーマに、森中高史市長から守山のまちづくりの講演を聴き、草津市では、市民と連携したまちづくりをテーマに、公益財団法人草津市コミュニティ事業団の中間支援組織の役割、運営などを学びました。市民活動社会を築くためには、市民団体の活動を支える仕組みとして中間支援組織が不可欠であります。各地の中間支援組織は、人や団体をつなぐ新しい資源やニーズや種を見つける、活動の支援や相談に応じ支える、情報を発する、まちづくりや専門分野などを学ぶ、交流や連携を促進する、集うなどの機能を有しています。草津市の事業団は、まちづくり相談コーディネート、情報誌やコミュニティFMなど情報発信、人、町の未来を創るカレッジ、大学との連携、まちづくり活動の助成や表彰、スキルアップ講座、市内に14あるまちづくり協議会のサポートなど多彩な事業を展開しています。
そこで、1番、我が町にも自治の心を育み助長するための仕組みとして、市民活動の中間支援組織をつくってはどうでしょう。本市の市民活動の現状とともに所見を聞かせてください。
2点目、本市の職員数は県内他市に比べ適正かについてであります。
本市の職員の皆さんの仕事は忙しそうに見えてなりません。時代とともに市民ニーズや時代の要請が多様化し、事業量が増えていることも想像しています。一方で、人口の減少や財政事情もあり、本市の職員数は適切かとの問いかけもしばしば耳にします。総務省の令和4年1月1日調査の全国市区町村別の人口1万人当たりの職員数統計によると、新見市の普通会計職員数の人口1万人当たりの人数は175.33人でした。高梁市の159.84人、美作市の154.91人、真庭市の140.94人をはるかに引き離し、人口に対し最も職員数の多い町となっております。
1番、なぜ他市に比べ職員数が多いのですか。分析を聞かせてください。
さらに、2番、本市の適正な職員数は何人と考えますか。
あわせて、3番、職員数の適正化に向け、定員管理計画はありますか。あれば、その基本的考え方を示してください。
3点目、各課の事務事業の棚卸し等の見直し、事業の市民委託についてであります。
企業は期を定め、商品や在庫を調べる棚卸しを行います。行政の各課には、長年積み上げてきた事務事業があります。行政サービスにも同様の棚卸し、定期的な見直しが必要と考えます。特に、職員数の適正化を求めれば、民間にできることは民間にの考えのとおり、市民団体にできる業務、事業を洗い出し、委託し、行政が身軽になる必要があると考えます。行政の棚卸しは、時代や市民のニーズに合致しているか、その担当でふさわしいか、統合できないか、民に出せないかの視点と思われます。
それを踏まえ、1番、本市事務事業の棚卸しをする考えはありませんか。
そして、2番、民間にできる事業は積極的に民間委託する考えはありませんか。そのことが本市の遅れている市民活動社会を築く近道と考えます。いかがでしょう。
54 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの仲田芳人君の5項目めの質問に対する市長の答弁を求めます。
55 ◯市長(戎 斉君) 次に、5項目め、市民活動社会を築くことについての1点目、市民活動の中間支援組織創設についての1番目、市民活動の中間支援組織をつくってはどうかでありますが、本市では現在、小規模多機能自治の考え方を基に、地域の課題を地域で共有し解決を図る地域運営組織の設立を進めております。現在21の組織が設立され、地域の特性に応じたまちづくりを行っており、その中で自治への関心も高まりつつあると感じております。
御提案の中間支援組織につきましては、人口規模や立地などの条件が異なるため、他市での取組が全て本市に当てはまるわけではありませんので、草津市のような中間支援組織の設立までは考えておらず、まずは地域運営組織同士の連携や相談体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
次に、2点目、本市の職員数は県内他市に比べ適正かについての1番目、なぜ他市に比べ職員数が多いのかでありますが、地理的条件や県からの権限移譲などの業務内容が他市とは異なることから単純に人口だけを基準にした比較はできませんが、人口1万人当たりの職員数を比べますと、本市は広大な市域などにより、保育教諭や消防職、土木職員などの職員が多くなっております。
次に、2番目、本市の適正な職員数は何人くらいと考えるかでありますが、本市の職員数は令和5年4月1日現在で527人でありますが、増加する業務量や様々な行政需要にも適切に対応しながら行政サービスのさらなる向上を図ることが求められる現状におきましては、現在の職員数程度は今後も必要であると考えております。
次に、3番目、職員数の適正化に向けた定員管理計画とその基本的考え方でありますが、職員数の適正化に向けた定員管理計画につきましては、本年度、令和14年度までを計画期間とする新見市職員定員管理計画を定めたところであります。同計画における職員定員管理の基本的な考え方でありますが、近年における行政サービスの高度化、多様化、複雑化への対応などにより、多くの部署でさらに業務量が増加する見込みであるものの、住民サービスを維持するためには、DXの推進や職員のスキルアップを図りながら、現在の職員数程度を維持していくよう考えております。
次に、3点目、各課の事務事業の棚卸し等の見直し、事業の市民委託についての1番目、本市事務事業の棚卸しをする考えについてでありますが、本市では毎年度、事務事業評価を実施しております。事務事業評価におきましては、行政活動の目的や達成目標の明確化、総合計画の効果的かつ効率的な推進並びに職員の意識改革を図ることを目的とし、年度ごとに着眼点を定め、実施しているところであります。今後も継続して事務事業評価を実施し、行政サービスの棚卸し、定期的な見直しを行ってまいりたいと考えております。
次に、2番目、民間にできる事業は積極的に民間委託する考えについてでありますが、本市では、官民連携の取組として地域運営組織の設立を推進しているほか、指定管理者制度の活用による施設管理、従来は直営で実施していた道路パトロール業務の外部委託などを行っているところであります。令和4年度に策定した新見市行財政改革大綱におきましても、官民連携や民間委託、地域協働などによる事務事業の実施可能性を調査研究し、業務を見直すこととしておりますので、引き続き官民連携の取組を推進してまいりたいと考えております。
以上です。
56 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。4番仲田芳人君。
57 ◯4番(仲田芳人君) 1点目の1番、中間支援組織創出についてであります。
小規模多機能自治は、小規模、多機能、自治の3つの言葉が複合した造語であります。残念ながら、本市は、自治の意識がまだまだと感じています。令和元年度総務省の地域運営組織の課題調査によると、80%以上が担い手不足と答え、次いでリーダー不足、事務局人材不足が各50%超でありました。
以上を踏まえ、1番、自治の意識を育て、地域づくりコーディネーターやファシリテーター、リーダーや事務局さんなど人材養成の求めに対し、本市の具体的な対応策を聞かせてください。
2点目、1番、職員数についてであります。
1番、面積の最大は真庭、新見には真庭や高梁のような公立病院もありません。支局は真庭6、高梁と新見4であります。権限移譲の件数比較も含め、本市職員が多いことの分析をもう一度聞かせてください。
2番目、職員数の適正数についてであります。
現在の職員数程度の維持ということでありますが、人口が減少する中、職員数を維持する必要がありますか。再度質問します。
3点目の2番目、事業の民間委託についてであります。
民間市民団体に委託できる事業を増やすことは、行政が身軽になり、かつ市民団体を育て、新しい公共の担い手づくりに直結すると思います。再度、積極的な民間委託について所見を聞かせてください。
58 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
59 ◯市長(戎 斉君) 次に、人材養成についてでありますが、令和2年度から実施している地域運営組織ネットワーク会議の中で、多くの地域運営組織から課題として、担い手不足や人材不足があるとの声がありました。こういった御意見に対応するため、地域運営組織ネットワーク会議におきまして、人材確保や人材育成をテーマに研修を行っております。今後も地域づくりのコーディネーターであるNPO法人などと連携を図りながら、あらゆる機会や手段を活用して人材育成を行ってまいりたいと考えております。
次に、職員数についてでありますが、議員が比較された職員数には公立病院などの職員は含まれておりません。令和4年4月の全職員数で比較すると、本市が528人、真庭市が747人、高梁市が610人となっております。県からの権限移譲に係る業務の比較につきましては、本市では216件、真庭市では145件、高梁市では129件となっております。その中でも県道16路線の維持管理や建築審査、障がい福祉サービス事業者や介護保険事業者の指定等の業務につきましては、本市のみが権限移譲を受けているものであります。
次に、職員の適正数についてでありますが、人口減少が進む状況におきましても行政サービスは高度化、多様化、複雑化しており、多くの部署で今後も業務量は増加する見込みであります。このように増加する業務に対応しつつ行政サービスの維持向上を図るため、現在の職員数程度が必要であると考えております。
次に、事業の民間委託についてでありますが、高度化、多様化している市民ニーズに対応した公共サービスの全てを行政が提供することは困難であることから、本市といたしましては、新見市行財政改革大綱に掲げておりますとおり、経費削減や市民サービスの向上が期待できる場合につきましては、民間委託を積極的に進めてまいりたいと考えております。
ただし、事務事業の中には市が役割を担うべきものが多くありますし、市民団体には様々な目的や形態がありますので、行政が行う事務を民間に委託することと市民団体活動を育てることは分けるべきだと考えているところでございます。
以上です。
60 ◯議長(榎 日出男君) 再々質問ございますか。4番仲田芳人君。
61 ◯4番(仲田芳人君) 中間支援組織の設立の件でありますけども、市は、答弁では草津市に非常にこだわっていられますけども、井原市には協働支援センターという中間支援組織がありますし、町によってはNPO法人がその役割を果たしてるのもあるんで、そのことも留意しながら取組を進めていただきたいなと思います。
以上です。
62 ◯議長(榎 日出男君) それでは、6項目めの質問に入ります。4番仲田芳人君。
63 ◯4番(仲田芳人君) 6項目め、地域づくり計画について質問します。
1点目、くじ引民主主義と呼ばれる取組についてであります。
守山市には、市政懇談会という制度がありました。無作為抽出で200人の市民に案内を出し、集まった市民でワークショップ形式の話合いを行っています。年6回、延べ169人が参加し、毎回話合いのテーマを変え、その声を施策や計画に反映しています。無作為抽出の市民が討議を行い、声を行政に、意思決定や施策に反映させる仕組みをくじ引民主主義と呼び、今各地に広がり注目を集めています。無作為抽出の市民はまちづくりの縮図であり、その中の意見から町全体の総意や傾向を探りたいとは武蔵野市のコメントでありました。守山市の市政懇談会と同様の市民参加の仕組みを本市でも取り組みませんか。所見を聞かせてください。(「議長、議長、時間が切れとる」と11番藤澤君の声あり)
64 ◯議長(榎 日出男君) はい。
40分が経過いたしました。これで仲田芳人君の……(「答弁があるがな」と11番藤澤君の声あり)
ただいまの仲田芳人君の質問に対する答弁を求めます。
65 ◯市長(戎 斉君) 次に、6項目め、地域計画づくりについての1点目、くじ引民主主義と呼ばれる取組についての1番目、守山市の市民懇談会と同様の市民参加の仕組みを本市でも取り組んではどうかでありますが、本市では、市民からの意見、提案を聞く場として、地域審議会やお出かけ市長室、無作為抽出による市民アンケートなど様々な機会を設けております。今後も市民の意見を市政に反映するため、市民の皆様に参画していただける手法を検討する中で、御提案の内容についても参考にしてまいりたいと考えております。
以上です。
66 ◯議長(榎 日出男君) これをもちまして会派みんなのにいみ仲田芳人君の代表質問を終わります。
お諮りいたします。代表質問はこれで打ち切りたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
67 ◯議長(榎 日出男君) 御異議なしと認めます。よって、代表質問はこれで打ち切ります。
────────────────────────
日程第2 一般質問(個人質問)
68 ◯議長(榎 日出男君) 日程第2に入ります。
一般質問の個人質問を行います。
個人質問の質問者は発言許可の後、質問席に登壇いただき、通告の1項目ごとに順次質問を願います。
なお、質問に対する答弁中は質問席に御着席ください。各議員の発言は、答弁を含まず30分以内としております。再質問の回数は制限しないものといたします。
それでは、通告者一覧表に記載のとおり質問を許します。
6番岡崎裕生君の登壇を願います。6番岡崎裕生君。
〔6番 岡崎裕生君 登壇〕
69 ◯6番(岡崎裕生君) 6番岡崎裕生です。
議長から発言のお許しをいただきましたので、令和6年3月代表質問に続く一般質問、個人質問の1番目として質問に入らせていただきます。
このたびは、3項目について質問いたします。
まず、1項目め、地震災害への備えについて質問いたします。
年が明けたばかりの元日の午後4時過ぎに、能登半島周辺を震源とする最大震度7、マグニチュード7.6の大地震が発生しました。波状的に頻繁に本震、余震が繰り返し、さらに低周波の地震であったことや半島という地形と砂地盤であったことが建築物の崩壊や道路のり面崩壊、大規模火災、湾岸の隆起など、被害を甚大にしたようです。被害に遭われた皆様と今もなお避難生活を続けられている方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
国内の地震災害では南海トラフがクローズアップされている中で起こった能登半島での大地震でした。石川県や各自治体の防災計画の見直しが間に合っていなかったことが、報道でも指摘をされております。
そこで、大地震とその被害や避難生活について、本市の大規模地震への備えについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。この後の一般質問で同僚議員からも同様の質問がありますので、重複内容を削って質問をさせていただきます。
1点目、災害支援についてお伺いします。
このたびの災害に際して、近隣自治体も緊急にプッシュ型の支援を決断し、実行に移されていたことが報道でも紹介されました。従来の要請を受けての支援ではなく、自治体としての判断で緊急に必要とされる物資支援を行われました。
そこで、1番目、本市でのプッシュ型の支援をはじめとして基本的な災害支援の方針についてお示しください。
2番目は、被災者の受入れについての方針についてです。
他の自治体の甚大な災害について、住宅を失った被災者の受入れと受入れ後の支援策について、どのようにお考えかお答えください。
2点目、地震災害に対する備えについて。
1番目、牛舎が崩壊し牛が下敷きになる被害や停電や断水で家畜の飲料水が途絶えてしまうなど、このたびの震災では農業施設でも大規模な被害が出ました。農業施設は耐震基準に該当しないものもたくさんあり、地震への備えも十分ではない施設も多いのではないかと思われますが、農業施設の地震に対する備えは十分でしょうか。本市ではどのように想定され対策をされているのかお示しください。
2番目、このたびの能登半島地震では、医療支援や介護支援が必要な方々の避難先が十分確保できなかったことが課題に挙げられています。この教訓を前提に、本市で同様な災害が起きた際の福祉避難所の在り方や医療支援体制についてお尋ねします。
高齢者や障がい者、医療支援が必要な方々に対して、福祉避難所の在り方や医療支援体制は十分なのでしょうか。
3番目として、震災に対して現在の新見市地域防災計画、震災対策編で十分対応できるか不安を感じていらっしゃる方もおられるのではないでしょうか。災害計画の見直しの状況と今後の見直し策を含め、防災計画の現状についてお答えください。
以上で1回目の質問を終わります。
70 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの岡崎裕生君の1項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
71 ◯総務部長(高瀬広視君) それでは、1項目め、地震災害への備えについての1点目、災害支援についての1番目、災害支援の基本的な方針はどのようなものかということでございます。
令和6年能登半島地震に対します本市の支援につきましては、地震発生後速やかに支援体制が取れるよう準備を整えるとともに、活力ある地方を創る首長の会を通じて被災地支援の意向を伝えたところでございます。その後、石川県内の調整を行っておられた小松市から現地の状況をお聞きし、被災地が求める要請に応じ、必要な物資を金沢市にある県の物資集積拠点に届けたものであります。災害支援に当たっては、適宜必要な支援を国、県やほかの自治体と連携し、行ってまいりたいと考えております。
次に、2番目、被災者の受入れについての方針はどのようなものかという御質問でございます。
被災者の受入れにつきまして、災害救助法が適用された市町村からの広域避難者に対しましては、市営住宅の提供、食品及び被服、寝具、その他生活必需品の支給などを行うこととなっております。
72 ◯産業部長(田辺仁志君) それでは、2点目、地震災害に対する備えについての1番目、農業施設の地震に対する備えは十分かというお尋ねでございまして、議員からは能登半島での牛舎の倒壊というお話がございましたので、畜舎のことについて答弁させていただきます。
畜舎の地震への備えにつきましては、令和4年4月1日に畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律、いわゆる畜舎特例法が施行され、畜舎の整備を行う際には事前に都道府県知事の認定を受け、避難経路の確保や耐震構造の基準により安全確保を行うこととなっております。本市といたしましても、畜産農家の皆様に対しまして、家畜を守るために必要な補強など、畜舎の適正な維持管理を行っていただくよう啓発してまいりたいと考えております。
以上です。
73 ◯福祉部長(古家孝之君) 続いて、2点目、2番目、福祉避難所の在り方や医療支援体制は十分かとの御質問で、本市において福祉避難所の確保、医療支援が十分に提供できない場合、県内市町村の支援体制はできているのかというような内容の御質問でございましたが、本市におきましては、岡山県及び県内各市町村の災害時相互応援協定を締結しており、大規模災害が発生し、福祉避難所の確保が十分でない場合には、被災市町村の要請に応じ、避難及び収容のための施設の提供を受けることができることとなっております。
また、医療支援につきましては、災害時に迅速かつ的確な医療救護活動が行えるよう、県において災害派遣医療チームDMATなどを派遣する体制が整備されておりますので、有事の際には県及び医師会など関係団体との連携を密にして対応してまいります。
以上です。
74 ◯総務部長(高瀬広視君) それでは、3番目、震災に対して、現在の防災計画、震災対策編で十分であるかということでございます。
新見市地域防災計画につきましては、上位計画であります国の防災基本計画及び岡山県地域防災計画の見直し等を踏まえ、基本的に毎年見直しを行っております。最近では、昨年3月に見直しを行い、避難所の変更などの修正を行っておるとこでございます。
現在の新見市地域防災計画、震災対策編では、直接本市に被害が発生する地震として県が想定している南海トラフの地震と鳥取県西部地震に対応できるよう、計画を策定しております。また、本計画に基づき、昨年11月には県との共催で地震を想定した総合防災訓練を実施し、対応能力の向上を図っているところでございます。
以上です。
75 ◯議長(榎 日出男君) しばらく休憩をいたします。
午前11時58分 休 憩
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午後1時0分 開 議
76 ◯議長(榎 日出男君) 休憩を終わり会議を再開いたします。
再質問ございますか。岡崎裕生君。
77 ◯6番(岡崎裕生君) 地震災害への備えについての1項目めの質問をしております。
1点目の1番目ですが、必要とされる物資等はもう緊急事態は想定できていると思いますので、一日でも早く、少しでも早く発生直後に送るという、そういうことも考えられたと思うんですが、そのあたりは検討されなかったのでしょうか。
78 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
79 ◯総務部長(高瀬広視君) このたびの災害におきましても、ほかの災害も同様でございますが、被災後、必要とされる物資につきましては、発生後の状況によりまして刻一刻と変わると認識しております。また、現地の受入れ態勢がきちんとしていないと、持っていっても置くところがない、配布する人がいない、そういう問題も発生するところでございます。それらの状況を確認しつつ、できるだけ早く今回は物資を届けたものでございます。いわゆるプッシュ型と言われます支援につきましても、現地と全く連絡を取らずに行くというのは考えられませんので、ある程度連絡を取った上で対応しているものと認識しております。
80 ◯議長(榎 日出男君) 岡崎裕生君。
81 ◯6番(岡崎裕生君) 今回の支援もプッシュ型支援の一つだというふうには理解はしております。
ただ、例えば下関市は、市長が、一秒でも苦しんでいる人を助けるのが行政の使命であるというメッセージと共に4日にもう送られていました。そういう形で市長メッセージと共に送ることで、多分、下関市民の皆さんは、我が町の支援物資が行ったんだなという、市民と一体となった支援になるというふうに私は思っております。そういう点から考えると、やはり市民と思いを一つにするための、例えば災害支援のガイドラインをつくっておいて、それを市民とあらかじめ共有するとかそういったことも考えられると思うんですが、いかがでしょうか。
82 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
83 ◯総務部長(高瀬広視君) 行政が行う人の支援と物資の支援につきましては、総務省で応急対策職員の派遣制度に基づいて行っているところでございまして、ガイドラインは策定されております。また、市民の方が主に参加するであろうボランティアにつきましては、現地ボランティアセンターが開設された際には、またそちらから情報が届くものと思いますので、改めてガイドラインの策定までは考えておりません。
以上です。
84 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか、岡崎裕生君。
85 ◯6番(岡崎裕生君) 先ほど申しましたように、本市が行う支援というのは市民の支援でもあります。ですので、自主防災会でありますとか防災関連の団体、それから市民の意向そういうものも酌み取って、ぜひ本市独自のガイドラインをつくっていただきたいというふうに求めておきます。
それから、被災者の受入れにつきましては、十分な住宅の提供であるとか必需品の提供等が行われるということです。これにつきましてもぜひ、さらなる支援制度を拡充していただき、受け入れる、これについても市民の皆さんも、ぜひ受け入れてあげたいという思いがあると思います。市民と一体となったそういう支援の受入れを、これも進めていただけたらというふうに思います。
2点目、1番目の畜舎についてですが、しっかり農家に広報していくというか、整備を求めていくというような形でありますが、やはり費用もかかりますので、こういったものに対する支援制度というのを確立してほしいというふうに思うんですが、それについてはいかがでしょうか。
86 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
87 ◯産業部長(田辺仁志君) 地震に対しての畜舎補強に対する支援制度についてのお尋ねでございました。
現在のところ、畜舎が被災した場合におきましては国や県においても支援事業はあるんですが、耐震補強に向けた支援策は国や県においてもない状況でございます。本市といたしましては、畜産農家の皆様に対しまして必要な補強など畜舎の適正な維持管理を行っていただくよう啓発を行うとともに、畜産農家の皆様におかれましては、畜舎の新築や増改築などを行う場合は、先ほど申し上げました畜舎特例法に基づく施工をお願いしたいと考えております。
以上です。
88 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
89 ◯6番(岡崎裕生君) そのあたりはしっかり農家さんにも伝えていただきたいというふうに思います。そういった強い建物を造るというのも、やはり農業の持続可能性を高めるということにもつながりますので、ぜひ支援制度も検討していただけたらというふうに思っております。
2番目につきましては、もう想定もされているので安心しておりますが、しっかり訓練であるとかそういったところでシミュレーションをしていただけたらと思います。
2点目の3番目につきましてですが、平成27年の同じ防災計画と比較してみましたが、変わっておりません。そうそう想定が変わるもんではないと思うんですが、このきりの大震災を機に、この教訓を生かすためにここでの見直しというのは考えられているのでしょうか。
90 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
91 ◯総務部長(高瀬広視君) 先ほどもお答えしましたが、本市の地域防災計画につきましては上位計画がございます。国の防災基本計画及び岡山県の地域防災計画でございます。本市の被害想定につきましても、岡山県が想定した被害想定をなぞっておるものでございまして、そちらの見直しが行われますと、それに合わせて本市の被害想定も見直すということでございます。
以上です。
92 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
93 ◯6番(岡崎裕生君) すいません。不勉強でそのあたりの仕組みが分かりませんが、本市独自でするということは想定はできないんでしょうか。
94 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
95 ◯総務部長(高瀬広視君) 県におきまして、様々な観点から被害想定がなされるものと思っております。そちらの被害想定と差があってはいけませんので、県の被害想定に合わせたものにしておるとこでございます。
以上です。
96 ◯議長(榎 日出男君) 岡崎裕生君。
97 ◯6番(岡崎裕生君) 災害対策基本法の42条で毎年見直しをするということになっておりますので、たとえ変更がない場合でも、検討した内容であるとかその結果をしっかり市民には知らせていただきたいというふうに思います。今回の地震についても、どういうふうな見直しをされるのかなというのが市民の関心だと思いますので、しっかり変更点をまとめてホームページに上げるとか、そういった形でしっかり変更点を市民に知らしめていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
98 ◯総務部長(高瀬広視君) 防災計画の変更につきましては、防災会議の席において変更の点であるとか内容を周知しておるとこでございます。それをもって、変更後の計画につきましてもホームページで周知しておるとこでございます。様々な場面で防災に対する意識の向上を図ってまいりたいと考えております。
以上です。
99 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
100 ◯6番(岡崎裕生君) できればその変更点については、この防災計画があるホームページのそのページに入れておいていただきたいというふうに求めておきます。
1項目めにつきましては、しっかりとこの今回の能登の大震災の教訓を検討、研究していただき、防災計画の十分な見直しを求めて、2項目めの項目に移ります。
2項目めは、新規就職者と市内経済についてお尋ねします。
総務省が発表した消費者物価指数は、去年1年間の平均で、天候による変動が大きい生鮮食料品を除いた指数が前年平均より3.1%上昇しました。また、昨年の実質賃金は前年度比2.5%の減でした。物価は上昇し賃金が下がる中、代表質問の答弁にもありましたように、本市でも若者の流出、特に若い女性の転出傾向に歯止めが利いていない状態であります。これは非常に憂うべき状況です。
そこで、若者の就職と市内の経済について質問させていただきます。
1番目、市内企業への新規就職希望者の状況について。
1番目、新卒者の本市就職者の年度ごとの推移についてと本年度の市内就職者の状況についてお示しください。
2番目、新規就職者確保に向けた本市の取組は十分であるのか、具体的な取組内容とその成果についての見解をお示しください。
2点目、若者の市内就職を促進させるためにも市内経済循環が向上しなくてはなりません。市内経済循環に対してどのような取組を行われているのかお尋ねします。
1番目、平均給与水準を引き上げることについて、課題をどう捉えられているのか、またこの点について本市のビジョンと具体的な政策展開について併せてお示しください。
2番目、新見市産業振興会議について、直近の開催回数と主な協議内容を含め、開催状況をお示しください。
2項目め、1回目の質問を終わります。
101 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの岡崎裕生君の2項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
102 ◯産業部長(田辺仁志君) それでは、2項目め、新規就職者と市内経済についての1点目、市内企業への新規就職の希望者の状況についてのお尋ねでございます。
まず、1番目で、新卒者の年度ごとの就職者数の推移をお答えさせていただきます。新見公立大学と市内に2つの高校がありますので、大学と高校に分けて説明をいたします。
新見公立大学における新卒者の市内就職状況につきましては、令和3年度が2人、令和4年度が1人、令和5年度が7人でございました。また、市内の高校につきましては、令和3年度が28人、令和4年度が19人、令和5年度が14人でございました。
次に、2番目、新規就職者確保に向けた本市の取組が十分かというお尋ねでございまして、その施策と成果についてのお尋ねでございました。
本市の取組につきましては、ふるさと定住支援金、IJUターン就職奨励金の交付や、新見市、高梁市、吉備中央町の3市町合同によりますハローワーク高梁管内合同就職フェアの開催、ウェブ版の企業ガイドであるニイミノシゴトでの企業PRのほか、IJUターン就職相談窓口を設置し、専門の相談員による就職に向けたアドバイスや相談対応などに取り組んでいるところでございます。
これらの取組の本年度の成果につきましては、1月末現在で、ふるさと定住支援金が26件、IJUターン就職奨励金52件の交付のほか、ハローワーク高梁管内合同就職フェア参加者の就職1件となっております。また、IJUターン就職相談窓口では117件の相談を受けておりまして、このうち4件の就職につながるなど一定の成果が現れているものと考えてございます。このほか各事業所におきましても、独自で雇用確保に取り組まれているところでございます。
次に、2点目、市内経済循環向上についての取組についての1番目、平均給与水準を引き上げることについて、それの課題をどう捉えているか、またこの点についての具体的政策展開についてのお尋ねでございました。
平均給与水準を引き上げることへの課題につきましては、それぞれの企業努力に加えまして、まずは市内経済を循環させることが重要であると考えております。市内経済の好循環や中小企業支援につきまして、本市におきましては、ICOCAを活用した地域活性化プロジェクトにより、市内経済の好循環に向けて取り組んでいるほか、資格取得費支援事業や中小企業支援事業などによる事業者支援を実施しているところでございます。
次に、2番目、新見市産業振興会議の開催状況についてのお尋ねでございました。
新見市産業振興会議につきましては、これまで5回開催し、本年度は2月14日に開催をしたところでございます。協議内容につきましては、下部組織であります幹事会がございますが、そこでの調査検討を踏まえ、キャリア教育における産官学連携をテーマとして、企業PR、小・中学生のふるさとキャリア教育、高校等卒業生への企業情報発信、就職奨励事業といった令和6年度の取組につきまして、委員の皆様から御意見を伺ったところでございます。
以上です。
103 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。岡崎裕生君。
104 ◯6番(岡崎裕生君) 1点目の新規の就職者についての問題ですが、人口減少の歯止めとなるのが、やはり若年層の労働の力になる若者たちだというふうに思っております。その人たちが市内に定住したくなる、市内に就職したくなるという、そういう状況づくりがこの施策の中に期待されております。本市に若者定住の魅力となるものがあるのか、さらには就職動機となる給与面や労働条件はどうなのか、そういったところが実は根本的な課題ではないかというふうに考えております。そういう課題について、本市では、誰がどのようなところでそういう要因分析をされているのかお示しください。
105 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
106 ◯産業部長(田辺仁志君) 就職に関する給与面等の課題につきましては、一義的には各事業者での取組に委ねるところであると考えております。
本市といたしましては、IJUターン就職相談員が市内事業所を訪問する中で情報収集に努めているところでございます。また、魅力がある地域としていくためにも、令和6年度では新規事業といたしまして、市内就職奨励事業など新たな事業にも取り組んでいくこととしております。
以上です。
107 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
108 ◯6番(岡崎裕生君) 2点目の質問とも関連するんですが、若い世代が就職しようとすれば、ある程度の給与水準が欲しい、それから労働条件としても週5日の勤務がいい、休日が欲しいという若い世代の要望というのもあると思うんですが、そのあたりの若い人たちの声を聞く機会とかそういうものはないでしょうか。
109 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
110 ◯産業部長(田辺仁志君) 関係機関とも連携を取りながら様々な意見を聴取してまいりたいと考えておりますし、若い世代の声もしっかりと聞いてまいりたいと考えています。
以上です。
111 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
112 ◯6番(岡崎裕生君) 給与面、労働条件につきましては、先ほど部長が答弁されたように各事業所の努力でということになるんですが、中小企業はいっぱいいっぱいで経営されている中でということで、やはり市としても、そのあたりが、いい循環が出るような施策というものをしっかりと進めていかなくてはいけないんではないかなというふうに思っております。
その一つが、先ほど説明のあった産業振興会議だというふうに思います。久しぶりに開催されたということですが、そこの中で、市内経済の好循環に向けて、例えば事業所に対して呼びかけるとかそういったあたりのそういう取組もあってしかるべきかなというふうには思うんですが、そういった形、私もちょっと産業振興会議の在り方というのがいま一つつかめてないところもあるんですが、しっかり産業振興会議を生かしていただいて、経済、給与面であるとか労働条件であるとかそういったものに対して問題提起ができるような会議であるというふうに私は思ってるんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
113 ◯議長(榎 日出男君) 答弁願います。
114 ◯産業部長(田辺仁志君) 産業振興会議の中では、商工団体でありますとか、それから中小企業の関係の皆様、それから大学の関係、それから金融機関、それから本市でも産業部とそれから教育部が加盟して意見交換等を行っておりますので、様々な分野でいろんなテーマを出しながら会議を進めてきておりますので、その中でも幹事会としましてテーマを具体化して、様々な施策に展開していきたいというふうに考えております。
以上です。
115 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
116 ◯6番(岡崎裕生君) 本市も加わって、商工団体も加わってるということでその上の上位の会議だというふうに思いますので、しっかりそのあたりで方針を発信していただいて、市内の給与面であるとか労働条件も含めて、しっかり給与水準が上がるようにそこでいろんな方策を検討していただきたいというふうに思っております。
さきに産業連関表のセミナーが行われております。その中でも、経済の市外流出傾向であるとか1次産業の課題というものが指摘されております。高齢化、人口減少という大きな課題の前に現状維持を続けていれば、10年後にはますます本市経済が沈滞化していくことが予想されます。ここで必要なのは、市内経済の改革ではないかというふうに私は思っております。私は次の3点の視点で改革をしたらというふうに考えております。
1つ目は、再生可能エネルギーや山林資源を市内循環させる。
2つ目は、1次産業の産物の高付加価値化による高収入化。
3つ目は、業種ごとの再編を含めた産業構造の改革。
これらの視点で、商工団体や市民を巻き込んで市内経済の改革を強く求めるものでありますが、市長の御所見をお聞かせください。
117 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
118 ◯市長(戎 斉君) 今、議員御指摘の第1次産業の振興を図るということは、本当に大きな課題でございます。そういう中で今、何点か御指摘をいただきました。
再生可能エネルギー等の循環ということで、私が思うには脱炭素社会への脱皮ということなのかなと思いますし、林業振興を図る上では、木材チップのバイオマス発電の振興というようなことも挙げられると思います。
それから、高付加価値による高収入という観点から申し上げますと、農業分野でいえば、ピオーネの工場に導入しております鮮度保持装置、それから色彩選別装置、こういったものによりましてピオーネの市場での価値が非常に高くなったということも聞いておりますので、高付加価値につながったものであろうというふうに思っております。
産業構造改革につきましては、非常に幅広い問題でございますので、今後、産業振興会議幹事会等の中で積極的な会議が進むことを期待をしているところでございます。
以上です。
119 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
120 ◯6番(岡崎裕生君) 市長の政策でもありますピオーネの鮮度保持、色彩選別、そういったものは今非常に有益な働きをしております。そのほかにも、新見の産材でまだまだ付加価値がつくようなものもありますので、そういったものもしっかり研究していかなくてはいけないというふうに思います。
それから、再生エネルギーとか山林資源につきましては、今、バイオマス発電とかバイオマスボイラーとかそういった形でいい循環もできているんですけど、今単体としてそこに出荷しているという形なんで、市内をもう少し大きい単位でくくって、市内循環ができるような1つのシステムというものを市でつくってもらえたら。これは、そういう視点での改革も必要ではないかなというふうに思います。
3番目に言った産業構造の改革ですが、これ非常に難しい問題ではあるとは思うんですが、こういったことを進めていかないと人口減少で各中小企業が残っていく、こういったことは非常に難しくなってくるんではないかというふうに思っております。市内でも、商工団体が独自の今経済ビジョンというのを策定しようというような動きもあります。ぜひ本市も、そういった商工団体の経済ビジョンに関わっていくべきではないかというふうに思いますが、市長、いかがでしょうか。
121 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
122 ◯市長(戎 斉君) 当然、新見市の経済振興につながる話でございますので、市も当然その中に参画をしてやっていかなきゃいけないという覚悟で進めてまいりたいと思います。
123 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
124 ◯6番(岡崎裕生君) 経済ビジョンでの連携をされるということで力強い答弁がありましたので、しっかりと経済の改革を進めていっていただきたいというふうに思います。
若者が住み続けたいというふうに思うのはやはり、まずは若者にとって魅力のあるまちづくり、それから先ほど言ったような市内企業の給与水準、労働条件の改善、こういったものがありますが、それはもうまちづくりでやらないといけない時代には今来ていると思います。ですから、私は経済改革という言葉を使わせていただきました。しっかりその改革を方針を持って進めていただくことを強く求めて、3項目めに移ります。
3項目めは、本市教育の成果と方針についてお伺いいたします。
教育は、基本的には子供の権利や発達、学びの保障であり、発達の保障であります。また一方で、本市における重要な人材育成であり、将来への重要な投資でもあります。それが、町の魅力となり、移住・定住者にとっての魅力にもつながります。
そこで、その鍵となる幼児教育とインクルーシブ教育、学力向上といった点について質問いたします。
1点目、幼児教育についてですが、1番目、幼児教育の意義と重要性についての本市教育委員会の見解をお尋ねいたします。
2番目、幼児の豊かで健全な発達を支援するために、本市として幼児教育に積極的に取り組まれていることと思います。幼児教育の現状における成果と教育の方針や、幼児教育体制といった幼児教育の体制についてお示しください。
2点目、インクルーシブ教育とは、国籍や人種、言語、差別、経済状況、宗教、障がいのあるなしにかかわらず全ての子供が共に学び合う教育のことです。インクルーシブ教育は、教育の幹の部分と捉えることができます。本市インクルーシブ教育はどのような方針で行われており、本市教育や地域社会に成果としての波及効果をどのようにもたらしているかを含め、インクルーシブ教育の成果と今後の方針についてお伺いいたします。
3点目、学力向上についてですが、毎年、全国学力・学習状況調査が行われています。どうしても点数で結果が出ますから、学校も教育委員会も結果に一喜一憂するのも仕方ありませんが、現場や教育委員会がこの結果をどのように解釈して教育施策に生かすのかという大人の読解力も試されているのではないでしょうか。
そこで、1番目、全国学力・学習状況調査についてどのような意義を持たれているのかお示しください。
2番目、学力向上に向けた取組とその成果、今後の方針についての見解をお示しください。
以上で3項目め、1回目の質問を終わります。
125 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの岡崎裕生君の3項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
126 ◯教育部長(山縣晴美君) 3項目め、本市教育の成果と方針についての1点目、幼児教育についての1番目、幼児教育の意義と重要性についての本市教育委員会の考え方についてお答えいたします。
幼児教育は、子供の健全な心身の発達を図り、生涯にわたる人格形成の基礎を培う時期であり、また学校教育の基礎を培う上でも大変重要な時期であると考えております。そのことから、令和3年度に本市福祉部と教育委員会が新見市保育・教育カリキュラムを共同で策定し、市内全ての就学前施設が統一して質の高い保育、教育を実施しております。
以上でございます。
127 ◯福祉部長(古家孝之君) 続いて、2番目、幼児教育の体制についての御質問でございますが、幼児教育の取組体制につきましては、先ほど教育部長の答弁にもありました新見市保育・教育カリキュラムの中で就学前教育の具体的な指針を示し、統一した教育を行うことで小学校へ円滑に接続できる体制を整えております。
以上です。
128 ◯教育長(正村政則君) 2点目のインクルーシブ教育の成果と今後の方針についてということですが、本市では、全ての子供が自身の可能性を伸ばし、主体性を持ち、積極的に社会に参画できる資質を備えた子供の育成をインクルーシブ教育の方針として掲げており、令和元年度に中心的な役割を担う組織として新見市特別支援教育推進センターを設置いたしました。推進センターは、就学前からの一貫した教育支援を行うため、市内の就学前施設や小・中学校に対する巡回相談、また教職員の指導力向上に向けた研修会の開催などを行っております。
インクルーシブ教育推進の成果として、教育推進センターが行う巡回相談や研修会により、就学前からの適切な支援の充実や小・中学校の授業改善が図られております。引き続き、障がいの有無にかかわらず、社会の中で誰もが個々の能力を最大限に発揮することができる共生社会の実現に向け、インクルーシブ教育を進めてまいります。
以上です。
129 ◯教育部長(山縣晴美君) 続きまして、3点目、学力向上についての1番目、全国学力・学習状況調査について市教育委員会はどう捉えているのかについてお答えいたします。
全国学力・学習状況調査につきましては、児童・生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教科指導の充実や学習状況の改善に役立てるための調査であると考えております。
続きまして、2番目、学力向上に向けた取組とその成果、今後の方針についてでございますが、学力向上の取組といたしましては、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、各校の担当者に向けた研修会や教育委員会による学校支援訪問等を行い、授業改善に努めております。この取組により、各校の課題が明確となり、より組織的な教育活動が図られ、児童・生徒の学習状況が改善していることが成果として挙げられると考えております。
今後の方針といたしましては、引き続き各校の授業改善に向けた支援を行っていくほか、教育現場では、児童・生徒が落ち着いた教育環境の中で主体的に学ぶ授業を行い、学力向上に努めてまいります。
以上でございます。
130 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。岡崎裕生君。
131 ◯6番(岡崎裕生君) 幼児教育の重要性についてお答えをいただきました。
中央教育審議会の中でも、幼児教育の重要性というのはこれまでも論議され続けております。発達の面から見ると、幼児は遊びの中で物や人と関わりながら自分を表現するようになってきます。そして、その中で好奇心が育まれ、知識の基礎が生まれ、自我も芽吹いてきます。幼児教育は、まさに義務教育で培う生きる力の基礎をそこで身につけていっているものと思われます。
このように幼児教育と義務教育は一連のものであり、一体的に考えるべきで、切れ目はないものと私は考えております。そのような理由から、本市でも幼児教育と義務教育の幼小中一貫体制というものを強く求めるところであります。
この一貫体制についてですが、幼児については福祉部、それから児童・生徒については教育部ということで、それぞれ粛々と教育並びにその他の事業をされています。この一貫教育を判断するのは、私は、市長ではないかというふうに思っております。市長が統括される中で、この2つのものを1つにまとめて一貫体制をつくる、そういうお考えは市長、ございませんでしょうか。
132 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
133 ◯市長(戎 斉君) 先ほど教育部長、それから福祉部長からそれぞれの分野や立場で答弁させていただきました。
その中で、新見市の保育・教育カリキュラムを共同で策定して、就学前施設が統一して同じ考え方で高い教育、保育をやっているということを申し上げました。引き続き子供たちの健全な育成につながるように、各部局が一緒になって、議員が言われるように相互に連携を図って統一した教育を引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上です。
134 ◯議長(榎 日出男君) 岡崎裕生君。
135 ◯6番(岡崎裕生君) 連携というのが一貫化に向けての動きなのか、それとも別々の場所で今の形でされるのかということになると、多分、市長の答弁は別々なところで連携を取りながらということだとは思うんですが、例えば小・中学校の先生方が幼児のゼロ歳からの発達を知ること、そして逆に保育、教育を行われている先生方が小・中学校の義務教育の目標を知ること、そしてそれが一体的になること、これが本当の切れ目のない一貫した教育だと、本市の教育だと私は思っております。
幼児教育でしっかり根を張り、それが小・中学校の義務教育へ移管していく。部局は2つありますが、子供は1人ですから、1人がその中で成長していくわけです。子供を中心としてその子供の発達支援をしっかり保障していくとなれば、私は、子育て支援課、それから教育部の合体の形を取った一貫化というものがぜひしてほしいというふうに思っておりますが、市長、いかがでしょうか。
136 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
137 ◯市長(戎 斉君) 考え方として、福祉部局と教育部局でそれぞれ教育を行ってるわけでございます。それぞれが情報を共有をして相互の連携を図って、統一した教育方針に基づいて新見市の教育を推進していこうということが基本的な考え方でございます。
138 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
139 ◯6番(岡崎裕生君) 端的に言いますが、同じ場所でそれをすれば簡単じゃないですか。
140 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
141 ◯市長(戎 斉君) 同じ場所で、例えば教育部局と福祉部局が一緒になって実務をすればいいということをおっしゃられてると思いますが、教育委員会それから福祉部、それぞれ教育の理念は一緒であってもやはりいろいろ各持分というもんがありますので、それぞれの組織の中で執務をやっているということでございますので、情報は共有して統一した教育に努めてまいりますけども、組織は教育委員会、それから福祉部局という形で現体制で進めていくのが一番ベターな考え方だというふうに思っております。
以上です。
142 ◯議長(榎 日出男君) 岡崎裕生君。
143 ◯6番(岡崎裕生君) これぞ縦割り行政じゃないですか。小中一貫教育をやられてるとこはたくさんありますよ。教育委員会の中に子育て支援課が入り、ゼロ歳から切れ目なく。一体化することによって、例えば子育て支援についても一元化、窓口も1つになります。事務効率も上がります。保護者の方も1つの窓口に行ったら保育のことも教育の関係のことも一遍に解決しますし、それが迅速なサービス、市民へのサービス提供にもつながってくるんじゃないでしょうか。検討される余地はないでしょうか。
144 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
145 ◯市長(戎 斉君) 組織の一元化ということの考え方でしょうか。
市民サービスとして、来られた市民の皆さんに、これは幼児教育です、これは学校教育ですとか、そういう分け方の指導というのはそれは不適切かもしれません。一元化した考え方で指導してあげるということが必要ですので、そういう考え方にのっとって進めてまいりたいというふうに思ってますし、組織の一元化ということにつきましては、今後、検討課題とさせていただきたいと思います。
146 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
147 ◯6番(岡崎裕生君) 平行線になってしまいますので、これはもう市長の政治的な判断だと思うので、そのあたりはしっかり考えていただきたいというふうに求めておきます。
続いて、インクルーシブ教育ですが、今、大体、学習障がい等含めて6.5%ぐらいの子供たちが教室の中に含まれているということです。ただ、文科省の発表の中にもありますが、まだまだ我が国では特別支援教育についての理解が進んでおりません。国の段階でも、まだ分離教育からインクルーシブ教育への過渡期であります。これはもう文部省のホームページでも、それは報告から読み取ることができます。
本市においては、国よりも先駆けてインクルーシブ教育についてしっかりと推進していっていただきたい。特に、先ほど答弁がありましたが、研修の充実であるとか、一部ではなく教員全体の特別支援教育の専門性の底上げというものがなされたら、本当に子供たちの発達であるとか、障がいであるとかそういった理解の中で、安心して子供たちが学ぶことができる。そういうふうな研修であるとか専門性向上っていうところにしっかり力を入れてほしいと思います。再度答弁をお願いいたします。
148 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
149 ◯教育長(正村政則君) ただいまの質問ですけれども、今後のインクルーシブ教育の推進につきましては、教職員の特別支援教育に対する正しい理解や指導体制などの検証を充実させ、教職員の専門性を高めてまいりたいと考えております。
以上です。
150 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
151 ◯6番(岡崎裕生君) しっかりと研修充実、専門性の向上を求めておきます。
学力向上についてですが、1つは学力向上について公表されてないと思うんで、これも求めておきますが、市民とオール新見として子供たちを育てていくという意味では、ホームページ等で今ある姿や課題はしっかりと市民と共有して、オール新見として子供を育てていってほしいということが1点あります。
それから、幹の部分の教育改革というのを行っていただきたいと思います。東京大学名誉教授の佐藤学先生の学びの共同体の学校づくりの理念、まさにそれが改革の道しるべとなります。学びの共同体は、子供の学びを尊重する取組を通して、子供の学力向上、不登校の減少、そういったものに結びついていきます。ぜひ、授業改革であるとか学校改革に向けて佐藤学先生の学びの共同体を取り入れていただきたいと思います。答弁をお願いします。
152 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
153 ◯教育部長(山縣晴美君) 学習状況調査のホームページ等への公表の件でございますが、学校別の結果については公表しておりませんが、各校の管理職、そして学力向上担当者と調査結果を共有し、改善に向けた取組に生かしております。また、学校ごとの詳しい分析については、保護者会、それから学校運営協議会等を通して情報共有を図っており、改善した取組についてお互いに周知を図っているところでございます。
また、学びの共同体の件でございますが、本市では地域で子供を育てる仕組みづくりとして、先ほど言いました全ての小・中学校に学校運営協議会を導入しておりまして、開かれた教育の充実を図っているところでございます。そうした学校運営協議会等を通じまして、地域と共に教育の質向上に向け、推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
154 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。岡崎裕生君。
155 ◯6番(岡崎裕生君) 教育改革を強く求めます。
以上です。
156 ◯議長(榎 日出男君) これをもちまして岡崎裕生君の一般質問を終わります。
次に、5番西川照雄君の登壇を願います。5番西川照雄君。
〔5番 西川照雄君 登壇〕
157 ◯5番(西川照雄君) 5番西川照雄です。
令和6年3月定例会一般質問を行います。通告に従いまして早速始めます。
新型コロナウイルス感染症の5類移行後、人々の社会経済活動が回復傾向にあると感じています。人々の活動の活発化は、地域経済活動を促す原動力です。地域経済活動の原動力は、その地域の維持のみならず、外部との結びつきを伴った発展をもたらします。ゆえに、人々の活動の活発化は、地域の維持発展に寄与するものであると考えます。そして、人々の活動を支えるのは、これは移動手段にほかなりません。それをいかに確保するのか、人口減少、超高齢社会のさなかにある本市において重要な課題と捉えます。
そこで、このたびの一般質問においては、移動手段の確保について、この1項目につきお尋ねします。
1点目、公共交通における各施策の運営はどのような状況にあるのかについてでございます。
現在、本市の公共交通としては、民間路線バス、市営バス、乗合タクシー、民間タクシーがあり、それぞれの事業所で地域の移動手段の確保に大いに貢献されています。これらの方々により支えられている本市の公共交通がどのような状況にあるのでしょうか。それぞれの移動手段における運営状況についてお尋ねします。
1番目、路線バスや市営バスについて、利用客数の推移はコロナ前と後とではどのような傾向が見られるのか。コロナ禍では移動制限や自粛もあり考察から省きますが、コロナの緊急事態宣言の前と5類移行の後では、コロナの影響を除いた人々の移動に関する数的変化が把握できると思われます。
そこで、この前後において、利用客数の推移はどのような傾向があるのかお尋ねします。
2番目、乗合タクシーについて、各地域の利用状況はどのようなもので、利用客層や利用地域に特徴などが見られるのかについてでございます。
乗合タクシーについては、段階を追って地域ごとに運行されています。これまで、千屋地域、哲西地域、神郷地域の実証運行から始められ、今現在では大佐地域において実証運行が進行中でございます。この乗合タクシーの各地域での利用状況についてお示しください。
3番目、タクシー券については昨年10月からの運用開始であったが、これまでの利用状況はどのようなものか、また利用割合を把握しているのかについてお尋ねします。
当初予算720万円の規模で400人を対象とした福祉目的の事業であると理解していますが、これまでの利用状況はどのようなものでしょうか。利用を希望する申請者に対し交付されていますが、実際のタクシー券使用実績は、これまでのところどの程度あるのでしょうか。タクシー券の配布枚数に対する使用実績をお示しください。
4番目、JR各駅の利用客数は、乗合タクシーの運行を開始した後、どのような状況にあるのかについてお尋ねします。
哲西地域のように複数年にわたって運行を継続している地域でないと比較が難しいことは理解しますが、他の地域において移動発着場所として駅の割合がどの程度あるのでしょうか。この点についてお示しください。
2点目に移ります。
2点目は、新見市地域公共交通計画についてお伺いします。
この計画は、暮らしを支え、利用しやすく、地域と共につくる地域公共交通を目指すことを基本目標に掲げ、上位計画との整合性を持った本市の交通政策の要でもあると思います。策定から1年を経過し、進捗状況など計画の中身について、以下お尋ねします。
1番目、乗合タクシーの導入計画について、令和9年度までに市内全域をカバーするようであるが、年度ごとの予定はどのように計画してるのかについてお尋ねします。
今年は哲多地域において実証運行が始まるものと認識しますが、新見地域においても導入の計画が予定されています。この乗合タクシーについて、地域をカバーする全体計画はどのようになっているのでしょうか。導入について、年度ごとの具体的な予定があればお示しください。
2番目、新見駅と新見公立大学とを結ぶ路線バスについて、利便性の向上を図ることが盛り込まれているが、具体的な施策としてどのようなことを計画するのかについてお尋ねします。
具体的に、雨天の通学時の輸送に課題があることが地域公共交通会議の場でも指摘されています。これに対し、利便性の向上を図る上で具体的、効果的な施策としてどのような計画があるのでしょうか。お示しください。
3番目、住民組織による無償移送サービス支援制度を令和6年度に創設する計画だが、具体的にはどのような内容の支援制度となるのか。また、協議会も設立することが計画されている。現在どのくらいの組織があるのか、この点についてお尋ねします。
平成29年度に公共交通空白地有償運送事業が導入されましたが、これとの比較から、支援の中身において、これはどのような違いがあるのでしょうか。支援制度の骨格について説明を求めます。また、組織化を進めている団体等が現在あるのか、この点についてもお示しください。
4番目、各地域において、行政、住民や運行事業者による連絡会議を開催し、意見交換の場を設けることが挙げられているが、令和5年度での実績はあるのか、この点をお尋ねします。
連絡会議は、地域公共交通会議の構成員により組織された会議体でしょうか。それとも、切り離された独立の組織体でしょうか。連絡会議の性格や役割はどのようなものでしょうか。併せてお示しください。
5番目、JRの利用促進について、沿線自治体や民間団体との連携の下、具体的な活動としてどのようなことを計画するのか、この点をお尋ねします。
利用促進は、利用してこそ直接的な効果があるものと考えますが、地域公共交通会議で提案する具体的な計画や、自治体としてできる具体の活動はどのようなことがおありでしょうか。また、沿線自治体や民間団体との連携において、どのような活動が計画できるのでしょうか。この点についてお尋ねします。
6番目、新見市地域公共交通計画では、次世代モビリティーサービスについて、今後の検討課題としては触れられてはいるが、基本目標の中に自動運転は盛り込まれていない。また、ライドシェアについては取り上げてもいません。これらはなぜ盛り込まれなかったのか、この点についてお尋ねします。
2018年3月に、新見市では自動運転実証実験を行っています。この実験から得られた結果をどのように分析したのでしょうか。その後、公共交通会議でどのような検討がなされたのでしょうか。そして、どのような経緯を経て、地域公共交通会議計画での議論に上らなくなったのか、その理由についてお示しください。
また、ライドシェアについて議論をされなかったのはどのような理由からでしょうか。
政府は、一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を送迎するライドシェアについて、タクシー会社の管理の下で地域などを限定し、今年4月から導入することを決めています。この動向について、会議では何も関心を示されなかったのでしょうか。本市においては、なぜ、地域公共交通会議での俎上に上らなかったのか、この点につき、理由をお示しください。
7番目、地域公共交通会議で利用者の意見をどのように反映させるのか、この点をお伺いします。
現在、地域公共交通会議では、利用者の立場からの意見を酌み上げるため、どのような体制が取られているのでしょうか。このことについてお尋ねします。
以上で1回目の質問を終わります。
158 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの西川照雄君の1項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
159 ◯福祉部長(古家孝之君) 1項目め、移動手段の確保について、1点目、公共交通における各施策の運営はどのような状況にあるのかの1番目、路線バスや市営バスについて、利用客数の推移はコロナ前と後でどのような傾向が見られるのかとの御質問にお答えいたします。
市街地循環バスら・くるっとの利用客数の推移につきましては、コロナ禍においてはコロナ前と比較して減少傾向にありましたが、コロナ後の令和5年5月にはコロナ前と同程度まで回復しております。また、その他の路線バスや市営バスにつきましては、予約型乗合タクシーの導入に伴い、路線を減便した影響もあるため、コロナ前の水準までは回復しておりません。
続いて、2番目です。
乗合タクシーの各地域の利用状況、利用客層や利用地域の特徴についての御質問でありますが、乗合タクシーの令和5年4月から12月までの利用状況、客層及び乗降場所につきましては地域ごとにお答えいたします。
まず、新見北部地域の利用状況につきましては、運行日数183日、利用者数1,748人となっております。客層は、65歳以上の高齢利用者1,043人、18歳以上65歳未満の一般利用者284人、小学校、中学生、高校生の学生利用者421人となっております。乗降場所といたしましては、交通結節点である上市地内の横見バス停及び新見千屋温泉での乗降者数が全体の半数以上を占めております。
次に、大佐地域の利用状況につきましては、運行日数40日、利用者数227人となっております。客層は、高齢利用者182人、学生利用者45人となっております。乗降場所といたしましては、医療機関、金融機関及び学校利用での乗降者数が全体の半数以上を占めております。
次に、神郷地域の利用状況につきましては、運行日数183日、利用者数2,146人となっております。客層は、高齢利用者1,255人、一般利用者239人、学生利用者566人、未就学児利用者86人となっております。乗降場所といたしましては、横見バス停、医療機関並びに学校利用での乗降者数が全体の半数以上を占めており、神代認定こども園と新郷保育所の園児交流などの利用もあります。
最後に、哲西地域の利用状況につきましては、運行日数182日、利用者数1,902人となっております。客層は、高齢利用者1,806人、一般利用者61人、学生利用者35人となっております。乗降場所といたしましては、きらめき広場・哲西及びその周辺施設での乗降者数が全体の半数以上を占めております。
続いて、3番目です。
タクシー券の利用状況と利用割合についての御質問でありますが、令和5年10月から令和6年1月までの利用実績につきましては、助成券を配布した400人のうち297人が利用されております。また、助成券につきましては、配布総枚数1万4,400枚のうち5,556枚が使用されており、使用率は38.6%となっております。
続いて、4番目、JR各駅の利用客数は乗合タクシーの運行を開始した後どのような状況にあるのかとの御質問でございますが、JR各駅の利用客数につきましては、公表数値が年単位となっており、乗合タクシーの運行期間と合致しない地域もあるため、乗合タクシー運行開始後の影響を正確に把握することは困難であります。乗合タクシーの利用状況のうち、駅の発着地別割合は、大佐地域が7.12%、神郷地域が6.29%、哲西地域が5.84%となっております。
次に、2点目の1番目、乗合タクシーの導入計画についての御質問でございますが、乗合タクシーの導入計画につきましては、令和6年度に哲多地域において実証運行を予定しております。新見南部及び東部地域におきましても、令和9年度までに順次導入できるよう調整してまいりたいと考えております。
続いて、2番目、新見駅と新見公立大学を結ぶ路線バスに関する具体的な施策についての御質問でありますが、新見駅と新見公立大学とを結ぶ路線につきましては、市全体の公共交通の再編を行う中で、路線バスや市街地循環バスの路線及び便数の再構築により利用者の向上を図ってまいりたいと考えております。
続いて、3番目、無償移送サービス支援制度の内容や公共交通空白地有償運送との違いなどに関する御質問でございますが、公共交通空白地有償運送支援事業補助金は、交通空白地においてNPO法人等が行う有償移送サービスに対して車両の購入費などの助成を行うものであります。無償移送サービス支援制度につきましては、買物や通院などの移送サービスを無償で行う住民組織に対してその経費の一部を助成することを想定しております。令和6年度に制度を創設することとしており、その後、組織の設立に向けて周知してまいりたいと考えております。
続いて、4番目、行政、住民や運行事業者による連絡会議の実績についての御質問でありますが、連絡会議につきましては、地域住民や運行事業者、行政による意見交換の場として、地域公共交通会議とは別に開催するものであります。令和5年度の実績といたしましては、乗合タクシーの説明会と合わせて実施し、延べ9会場で11回開催しております。
続いて、5番目、JRの利用促進について、沿線自治体などと連携し、どのような活動を計画するのかというような内容の御質問でありますが、沿線自治体と連携したJRの利用促進の具体的な活動につきましては、岡山県JR在来線利用促進協議会の姫新線ワーキングチームや芸備線利用促進検討会議において検討してまいりたいと考えております。また、民間団体と連携した具体的な活動につきましては、新見市鉄道利用促進協議会での取組や公募型鉄道利用促進事業の募集を計画をしております。
続いて、6番目、自動運転とライドシェアに関する御質問でありますが、自動運転につきましては、国土交通省が主体となって、道の駅鯉が窪を拠点とした自動運転サービス実証実験が平成30年3月11日から6日間実施されました。国からは、実証実験の課題整理や調整を行い、長期実験を経て社会実装する計画であったが、ビジネスモデルの確立は困難であるとの結論に至ったことなどにより事業を終了したと伺っており、今回の地域公共交通計画の基本目標には含まれておりません。
また、ライドシェアにつきましても、現在、国において制度設計に係る議論が行われておりますが、計画策定時には具体的な取組の想定が難しい段階であったことから、基本目標には含まれておりません。
最後に、7番目、地域公共交通会議で利用者の意見をどのように反映させるのかとの御質問でありますが、新見市地域公共交通会議では、市民代表の委員として6名の方を委嘱し、それぞれの地域から御意見をいただいているところであります。また、乗合タクシーなどを新規で導入する際には、事前の意見交換会や導入後のアンケート調査などを行い、利用者から御意見をいただいているところであります。
以上です。
160 ◯議長(榎 日出男君) しばらく休憩をいたします。
午後2時12分 休 憩
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午後2時20分 開 議
161 ◯議長(榎 日出男君) 休憩を終わり会議を再開いたします。
再質問ございますか。西川照雄君。
162 ◯5番(西川照雄君) 順次、再質問をしてまいります。
1点目の1番目について再質問をいたします。
路線バスそれから市営バスの傾向についてお尋ねしましたけども、コロナの影響を受けない平成29年度から令和元年度までの3か年で見ますと、路線バス、市営バスともこれは減少率が14.1%と同じなんです。この減少率との比較において、5類移行後の利用客数は今後どのような傾向になると予測されますでしょうか。先ほど答弁がありましたけども、路線バスについては同程度の回復傾向にあるが、市営バスについてはコロナ前までには回復してないということでございます。全体に見ると、バス利用による利用客は減少傾向にあるのかなというふうに思われますが、その要因をどのように分析されていますか。この点につき答弁願います。
163 ◯福祉部長(古家孝之君) コロナウイルス感染症の5類移行後のバスの利用客数の予測と、それから減少傾向の要因についての御質問ということでございますが、今後のバスの利用者数につきましては、乗合タクシーの導入や人口の減少を要因といたしまして減少傾向になるものと考えてございます。
以上です。
164 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
165 ◯5番(西川照雄君) 今後の傾向としては、乗合タクシー等の導入によって路線バス、市営バスについては減少傾向かなというふうに予測されるということでございます。
ただ、路線バス、市営バスについては、沿線の住民の方からこれがのうたら困るんじゃという声も賜っておりますので、そういったところでバランスの取れた施策を進めていただきたいと、ここはそのように申し上げます。
2番目の再質問をさせていただきます。
資料を見ますと、先ほどの丁寧な説明もありましたけども、小・中高校生の利用が一定程度あります。未就学児の利用もありますし、地域によれば未就学児を含めた利用者割合が3割に及ぶところもあります。こうした利用者のニーズは、制度の導入時にはあらかじめ予見されていたことでしょうか。予見できていたのであれば、制度の開始前に利用時間であるとか、利用日に関し考慮に入れた初期設定もできたものと考えますが、この点いかがですか。
166 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
167 ◯福祉部長(古家孝之君) ただいまの御質問にお答えをいたします。
小・中高生や未就学児の利用につきましては、乗合タクシー導入前の市営バスの利用実績からも一定数の利用は想定をしておりました。運行時間や運行日につきましては、実証運行の状況や市営バスの運行時間などを考慮して決定したものでございます。
以上です。
168 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
169 ◯5番(西川照雄君) あらかじめ予見できたということでしたので、その点にしますと利用時間ですとか利用日等も考慮が必要だったかなというふうに指摘しておきます。
関連の再々質問ですけども、利用者から土曜日とか日曜日、休日の利用や利用時間の拡大を求める声が多く寄せられております。これらの声については、どのように対処する方針でしょうか。乗合タクシーの導入が落ち着いた時点、すなわち計画があって令和9年度までこの導入を図られる予定だと思われますけども、一巡した時点で検討するのか、それとも随時地域公共交通会議に検討課題として議題に上げて適切に対応するのか。この点いかがですか。お尋ねします。
170 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
171 ◯福祉部長(古家孝之君) 土日、休日の運行や運行時間の拡大に対する方針はというような御質問でございますが、運行日や運行時間の拡大につきましては、運転手の確保などの課題もあることから、乗合タクシーの導入を計画している全ての地域において運行開始した後に検討してまいりたいと考えてございます。
以上です。
172 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
173 ◯5番(西川照雄君) 分かりました。一巡した段階で検討されるということです。理解しました。
3番目の再質問に移ります。
タクシー券についてでございます。
利用対象者数が利用希望者数に及ばないと予測しますけども、予算のくくりがあるための事業内容なのでこれは致し方がないと、このようにお考えでしょうか。
昨年、委員会で質問しましたら、試行的に行ってる制度であると、このように答弁が返りました。試行的に始めた際には申請者が多く、お手元に届かなかった方も実際おられます。申請希望者が多かった場合、これは早い者勝ちの不都合な結果を招きかねないと非常に危惧しておりますけども、その場合どのように対応される予定でしょうか。その対応方針についてお尋ねします。
174 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
175 ◯福祉部長(古家孝之君) 申請希望者が多かった場合にどのように対応するかとの内容の御質問でありますが、令和5年度の助成対象者の積算につきましては、対象者の1割程度とし400人としておりましたが、令和6年度につきましては、本市議会定例会に提出しております当初予算案におきまして600人分の事業費を計上しており、希望される方に行き届くものと考えております。
以上です。
176 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
177 ◯5番(西川照雄君) 令和6年度の予算に新たに2,160万円ですか、600人の方を対象とした予算を上程されてますけども、その場合においても希望者数、申請をしたいという方の数が非常に多いんではないかというふうに思われるわけですよ。そういった場合に受け取れんかったという方がかなり出るとは思うんですが、その場合どのように対応をされますか。再度お尋ねします。
178 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
179 ◯福祉部長(古家孝之君) 前回、今年度の事業を開始する際に400人という枠で募集をしたわけでございますが、そのときの状況によりますと、まだタクシーチケットが欲しいというような方が10人以下ぐらいの方からの問合せしかなかったというような状況から、現在の600人ぐらいの枠を設定すれば十分足りるんではないかというふうに考えてございまして、ただ現時点ではそういうふうに考えておりますけれども、厳しい状況、不足する状況にあるというようなことになった場合につきましては、その後の対応につきましてまた対応を検討していくというようなことになろうと思います。
以上です。
180 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
181 ◯5番(西川照雄君) そのような状況が恐らく来るかどうかはあれですけども、来るだろうと思われますんで、そのときに適切に対応していただきたいと、このように申し添えておきます。
次の再々質問です。
タクシー券が実際運用されておりますけども、利用時点での現場の課題としてはどのようなことを把握されていますか。この点につきお尋ねいたします。
182 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
183 ◯福祉部長(古家孝之君) 現在の現場の課題というような御質問でございますが、現在の利用時の課題といたしましては、タクシーの利用が集中したときに予約が取れない場合があるということを認識をしております。
以上です。
184 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
185 ◯5番(西川照雄君) 予約が集中したときに利用できないという現場の声がありますんで、それに対して適切に対応をしていただく方策を検討していただきたいと、このように強く申し上げておきますし、例えば別の課題として、チケットであるがゆえに業者も配布、受け取り、ある程度手数、手間がかかってるというようなことも聞いておりますので、こういった点も検討課題であるということを指摘しておきます。
次の点で質問させていただきます。
4番目のところでの再質問でございますけども、乗合タクシーが導入されました。乗合タクシーの導入は、JR各線の利用客数の増加に結びつく効果が上がってるというふうに分析ができますでしょうか。この点についてお尋ねします。
186 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
187 ◯福祉部長(古家孝之君) 乗合タクシーの効果が上がっているかというような御質問でございますが、乗合タクシーの発着地として駅が利用されておりまして、一定の効果はあるものと考えてございます。なお、芸備線の神代-東城間の乗車密度は、令和3年が80人、令和4年が89人と1割程度増加してございます。そうした増加要因の一つに乗合タクシーも考えられるだろうというふうに分析をしております。
以上です。
188 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
189 ◯5番(西川照雄君) 私の考えですけども、JRの利用促進のためには域内での移動の活発化がないとそこに結びつかないと思われますんで、乗合タクシーあるいは路線バス、市営バス、さらなる利便性の向上を図ることによってJRの利用にも結びつくのかなというふうに思われますので、殊に乗合タクシーについては、先ほども申し上げましたけども、利便性の向上を図るような施策を打っていただきたいと思います。
2点目の1番目について再質問をいたします。
先ほど来議題として上げておりますけども、乗合タクシーの導入計画でございます。今後の導入については、競合関係のある交通事業者との基本合意がなされたところから順次進めていくということで、このように理解してよろしいでしょうか。そして、この計画にも上がっておりますけども、いずれにしても令和9年度までには完了するという計画で進めるというこの方針に変わりはないでしょうか。お尋ねします。
190 ◯福祉部長(古家孝之君) 今後の導入につきましては、交通事業者との調整も当然必要となりますが、先ほどもお答えいたしましたとおり、計画している全ての地域において、令和9年度までに順次導入できるよう調整してまいりたいと考えてございます。
以上です。
191 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
192 ◯5番(西川照雄君) 利用者もあって、それから事業者もあって初めて成り立つ制度でございますので、できるだけコンセンサス、合意を得ながら、丁寧に説明しながら着実に進めていっていただきたいと思います。
続きまして、3番目の点についてです。
住民組織による無償移送サービスの点、このことについて再質問をします。
この制度としては、運行に係る経費を継続的に支援することになるのでしょうか。また、保険の負担などは、どのような仕組みをお考えですか。万が一、事故があった場合の責任の所在など、どのようになるのでしょうか。これらの点を詳しくお示しください。
193 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
194 ◯福祉部長(古家孝之君) 制度の内容のお問合せですけれども、助成の機関などの制度の内容につきましては、これから詳細について検討を進めるように考えてございますが、助成の対象としては、移送サービスの実施に必要な車両リース料、燃料代、人件費、保険料などを想定しております。
以上です。
195 ◯議長(榎 日出男君) もう一点ありゃあへなんだかったかな。
196 ◯福祉部長(古家孝之君) 答弁が漏れていたようでございますが、事故があった場合の責任の所在ということですけれども、先ほど説明させていただきました車両リース料、燃料代、人件費、保険料などを想定しておりまして、その保険の中身といいますか取扱い方につきましては、今後また詳細を詰めてまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
197 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
198 ◯5番(西川照雄君) 車両のリース料等を軸とした制度設計を現在考えていると、令和6年度中に制度設計を図るということと理解しました。ということは、この制度を利用したいと、今現在そういった類似のサービスを行ってるというような団体等もあって手を挙げるというようなことはあるんでしょうか。その点についてはいかがですか。
199 ◯議長(榎 日出男君) 答弁を求めます。
200 ◯福祉部長(古家孝之君) 現在、地域団体におきましてリース車両を使って送迎をされているというような事例があるということは認識しております。そうした団体について、これから新たに開始をしようと思っております無償移送サービス支援制度の対象になるかどうかっていうあたりも含めて今年度制度設計を進めてまいりたいと考えてございます。
以上です。
201 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
202 ◯5番(西川照雄君) 今年度新たな制度を設計するということでございますので、慎重に、そして丁寧な周知を同時に行って固めていっていただきたいと思います。
4番目の再質問に移ります。
連絡会議ということでございますけども、連絡会議と地域公共交通会議とは別建ての組織立ての役割がないと、利用者意見を反映する機能としての意味を持ち得ないと考えます。連絡会議で下りてくる内容としては、利用者に対する新たな取組についての理解の促しと、それから進行する現在の計画の意見把握がメインであって、将来的な枠組みを検討する場としての地域公共交通会議とは明確に異なると思いますが、この点はどのようにお考えですか。
203 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
204 ◯福祉部長(古家孝之君) 議員おっしゃるように、連絡会議と地域公共交通会議は異なると考えてございます。地域公共交通会議は、道路運送法や地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき公共交通計画などについて協議する場として設置されるものであり、連絡会議とは異なるものであると考えてございます。
以上です。
205 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
206 ◯5番(西川照雄君) 連絡会議と地域公共交通会議は別の役割があると思われますので、その点を考慮して連絡会議の中で利用者の意見を吸い上げる、そしてその得られた意見を会議の場に反映させるという仕組みをぜひここで構築していただきたいと、このように強く求めておきます。
次に移ります。
5番目の再質問ですけども、芸備線の利用促進で以前職員の実証利用がありましたが、これについての検証はなされたのでしょうか。分析の結果、日常利用についてどのような報告、提言がなされましたかお示しください。
ちなみに、姫新線沿線の兵庫県佐用町では、管内4市町で会議があった場合に移動にできるだけ鉄道を使うという、このような取組をしているということでございます。本市でもできるところから取り組んでみるお考えはおありですか。いかがですか。
207 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
208 ◯福祉部長(古家孝之君) 昨年度実施した市職員による鉄道利用の取組と、それから佐用町での取組についてというようなお尋ねでございます。
市職員による鉄道利用促進に向けた取組につきましては、令和4年7月から9月までの3か月間を利用促進期間として実施しております。期間中、JR沿線に居住する職員が延べ152回通勤しております。参加した職員からは、乗車中に読書など有意義に過ごせる、渋滞を気にする必要がない、車の運転と比較して身体的負担が少ないと感じたといった肯定的な意見があった一方で、一部には、車のほうが便利、ダイヤが合わないといった意見もありました。
利用促進期間の終了後も、市外出張での積極的な利用や定期的な利用を呼びかけており、毎月設定しているノーマイカーデーにおいて、温室効果ガスの排出削減などと併せてJRを含む公共交通機関の利用促進に取り組んでいるところであります。
また、御提案の市内移動でのJR利用につきましては、庁舎から駅までの距離やJRのダイヤの要因から移動時間の増大につながるなど、課題が多いものと考えております。
以上です。
209 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
210 ◯5番(西川照雄君) 実証実験に参加された職員の方の中には肯定的な御意見等もあるというふうに思われます。できるだけ事あるごとに利用するという姿勢で利用促進を図っていただきたいと、このように強く求めておきます。
6番目の点について再質問をします。
自動運転とライドシェアの件についてお尋ねしました。先ほどの答弁からすると、じゃあ本市の立場は自動運転、ライドシェアについて移動手段としては検討するに値しないと、このようなスタンスなのでしょうか。今後も地域公共交通会議において議論するものではないと、このような方針ですか。いかがですか。
211 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
212 ◯福祉部長(古家孝之君) ただいまの質問にお答えいたします。
自動運転やライドシェアにつきましては、バスやタクシーの運転手不足の解消と市民の移動手段の確保のための有効な手段であると認識しておりますが、現在のところ国の動向を注視する必要があるものと考えてございます。
以上です。
213 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
214 ◯5番(西川照雄君) 自動運転については、実証実験の段階でビジネスモデルへの見通しが立たないというような理由でございました。また、ライドシェアについては、計画を策定している段階ではまだ制度設計等をなされていないような状況であったと、国で。そのようなものであるから、これには取り上げることはできなかったということでございます。ただ、これらの制度につきましては、特に日進月歩で進んでいるということもありますので、動向を注視して、移動手段の確保についてベストチョイスができるような体制を整えておいていただきたいと、このように強く求めておきます。
7番目の点について再質問します。
これは地域公共交通会議での利用者の意見をどのように反映させるのかという点についてお尋ねしましたけども、先ほども申し上げましたけども、地域公共交通会議は、地域の実情に合わせたベストミックスを探る会議体ではないかというふうに思われます。その点、暮らしを支え、利用しやすく、地域を共に創るという地域公共交通会議の理念からすると、利用者の立場からの意見がいささか届きにくい状況にあるのではないかと思われます。
そこで、利用者代表などの委員の枠をもっと増やすことを提案しますが、このことについて執行部の御所見をお伺いします。
215 ◯福祉部長(古家孝之君) それでは、御質問にお答えをいたします。
現在、地域公共交通会議の委員は、公共交通事業者の代表3名、運転手が組織する団体の代表1名、市民または利用者の代表6名、学識経験者1名、市長の指名する者1名の12名で構成されており、公共交通の再編や地域公共交通計画などについて協議いただいているところでございます。
地域公共交通計画の策定や乗合タクシーなど新しい取組を実施する際には、意見交換会やアンケートを実施して利用者などの意見を伺ってることから、現時点で地域公共交通会議の委員の枠を拡大することは考えておりません。
以上です。
216 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
217 ◯5番(西川照雄君) 利用者の意見反映という部分では現在考えてないと答弁いただきました。分かりました。
次に移ります。
大きくまとめられました現在の計画は、その方向性として、移動ニーズに対して乗合タクシーがカバーする割合を大きくしてバス路線からの転換を図るという方針で進められていると、このように理解しますが、そのような理解でよろしいでしょうか。であるならば、この方針は利用者の声からなされたものなのか、それとも利用ニーズから判断して会議における検討から導き出された総意というものでの方針であったのか。この点についてはいかがですか。
218 ◯福祉部長(古家孝之君) それでは、御質問にお答えいたします。
地域公共交通計画では、市街地を除く地域に乗合タクシーを導入することで交通空白地域を削減することとしており、乗合タクシーの運行する時間帯は路線バスを休止することとしております。
乗合タクシーの導入につきましては、市営バスの利用状況や意見交換会、市民アンケートなどの意見を基に地域公共交通会議で協議いただき、決定したものでございます。
以上です。
219 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
220 ◯5番(西川照雄君) 答弁によりますと、様々な機会を捉えて総合的に判断した、そのような結果かなというふうに思われますが、いずれにしましても乗合タクシーを軸に進められているものと理解します。
では、乗合タクシーをまたがる地域間、エリアごとに今運行されてます。この地域間の移動についての課題をどのように捉えられて対応する方針であるのか。この点についてお尋ねします。
221 ◯福祉部長(古家孝之君) エリアをまたぐ移動についてということでございますが、乗合タクシーのエリアをまたぐ移動に関する要望は承知しておりますが、事業者の運行可能な範囲もあるため、全ての地域に導入した後に検討してまいりたいと考えてございます。
以上です。
222 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。西川照雄君。
223 ◯5番(西川照雄君) 様々な課題に対して対処、対応していかなければならないということが湧いて出てくるような状況でありますけども、いずれにしましても乗合タクシーが一巡した段階で検討をするということでありますと、そのことを受け止めますが、着実に安全に運行していただきたいと、このように強く求めておきます。
地域の移動手段は、行政、事業者、利用者が一体となって確保し、本気になって維持していかなければならない重要な課題であると思います。その意味で、地域公共交通会議では、次世代モビリティーなど技術革新を伴う分野の動向も注視して、広い視野で課題解決に向けた協議を進めていただくことを強く強く求めまして、一般質問を終わります。
224 ◯議長(榎 日出男君) これをもちまして西川照雄君の一般質問を終わります。
しばらく休憩いたします。
午後2時51分 休 憩
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午後3時5分 開 議
225 ◯議長(榎 日出男君) 休憩を終わり会議を再開いたします。
次に、14番橋本亨子君の登壇を求めます。14番橋本亨子君。
〔14番 橋本亨子君 登壇〕
226 ◯14番(橋本亨子君) 失礼いたします。続いて、一般質問をさせていただきます。
まず初めに、能登半島地震では、いまだに大変な状況が続いております。被災され亡くなられた方、被害に遭われた方々に心からの御冥福とお見舞いを申し上げます。発災直後から我が党独自に取り組んできた震災救援募金は、1月末までには1億円を超え、被災地にお届けをいたしました。そのほか、現地との連携もしながら、被災地の復興に向け共に力を合わせて頑張っているところです。一日も早い復興をと願う思いでいっぱいでございます。
さて、今回は3項目の質問を通告しております。
早速質問に入っていきたいと思います。
まず、1項目めでございますが、新見駅の利便性向上について質問をいたします。
JR芸備線の備後庄原駅から備中神代駅を対象とする芸備線再構築協議会が設置をされることとなりました。3月26日には第1回目の会議が予定されておりますが、それに伴い、2月14日に私どもでは独自に政府交渉を行いました。国土交通省に対して、国が主導している再構築協議会において沿線自治体と県の立場に立ち、維持存続する立場で協議を進めていただくようにと要請をし、6項目の内容で協議をいたしました。国は、あくまでも中立の立場であるということにとどまるもので深い議論にはならず、残念な思いをしたところでございますが、いずれにしても具体的な協議は今後行われる再構築協議会の場で踏み込んだ内容の議論が交わされることになると思います。維持存続に向けた立場で市長にはしっかりと臨んでいただきたいということをまず強く願うところでございます。
さて、芸備線については現在利用促進の取組を推進しているところでありますが、芸備線のみならず、駅を利用する方、高齢で足腰が弱ってきたという方や車椅子を利用される方、また大きな荷物を持って移動する方などが安全に安心して利用できるよう利便性を向上させていくことが重要だと、この駅の状況についての改善を強く望むところでございます。
まず、1点目でございますが、
バリアフリー化に向けての取組についてであります。
本日、同僚議員から質問がありました。駅舎の
バリアフリー化については、多くの市民の方が待ち望んでおられる状況でございます。午前中の同僚議員への答弁をお聞きいたしまして、もう少しお尋ねをしていきたいと思います。
利用者数について国が規定する人数に達していないことや伯備線、芸備線、姫新線の3線が乗り入れており課題があることなど、駅の現状からなかなかすんなりとは
バリアフリー化が実現しないという、こういう状況があるようでございますけれども、何といっても事業費の負担が大きな課題になってくるのではなかろうかと思っているところでございます。
市長からの答弁で、おおむね計画ができつつあるという、こういうことも示されたわけでございますが、まず1つ目に、
バリアフリー化の具体策の案というのはどのようなものかというのを示していただきたいと思います。2つ目に、
バリアフリー化の完成時期についてはいつ頃になるのか、今後の見通しを示してください。3つ目に、事業費の規模はどのぐらいになりそうなのか。この点についての見通しもお示しいただければと思います。
次に、2点目です。
みどりの券売機についてであります。
JR西日本会社は、駅の販売体制の見直しにより、みどりの券売機を設置して、オペレーターが操作をする遠隔券売機を明日3月5日には設置をするということでございますが、機器の設置に伴い、これまでの窓口の業務は終了してしまいます。みどりの券売機が設置された場合の影響はどのようなことが想定されるのか、お示しをいただきたいと思います。
3点目です。
券売機が設置されることにより、今後のJR西日本側の職員体制というのはどのようになっていくのか、お示しをいただきたいと思います。
以上で1項目め、1回目を終わります。
227 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの橋本亨子君の1項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
228 ◯建設部長(石倉洋祐君) それでは、1項目め、新見駅の利便性向上についての1点目、新見駅の
バリアフリー化の進捗状況についての御質問にお答えいたします。
まず、1番目ですけども、今検討している案についてでございますが、現在JRと本市がどういったレイアウトでデザインするかというのを検討しながら行っておるところでございますが、現在ジェイアール西日本コンサルタンツ岡山支店に委託をしまして、その事業化に向けた検討、それからそれに対する事業費がどのぐらいになるかというのを委託で行っているところでございます。ですので、どういった案になるかっていうのがここではお示しすることができないですが、そういう検討を行っているというところでございます。
それから、2番目、完了の時期ということでございますが、先ほど申し上げたとおり、現在いろんな案を想定して検討してる段階でございますので、今の時点では完成の時期がまだお示しすることができないというふうに考えております。
それから、3番目でございますが、事業費、事業規模でございますが、これもまた委託にて検討をしている段階でございまして、まだまだ事業費が算定できた段階ではございませんので、これもまたお示しすることができないと考えております。
以上です。
229 ◯福祉部長(古家孝之君) 続いて、2点目、みどりの券売機の設置による影響についての御質問についてお答えをいたします。
JR西日本岡山支社に確認したところ、既存の券売機に加えて新幹線特急券や定期券が購入できるみどりの券売機プラスが設置されることに伴い、3月4日をもってみどりの窓口の営業が終了されると伺ってございます。
影響ということでございますけれども、券売機の営業時間が4時半から23時で、従来のみどりの窓口より拡大しておりますし、券売機の操作方法が不明な場合は、駅員または機械画面のオペレーターに対応いただけると伺っておりますので、大きな影響はないというふうに考えてございます。
以上です。
すいません、続いて3点目です。
券売機設置によりJRの職員体制はどのようになるのかとの御質問でありますが、新見駅の職員体制につきましては、JR西日本岡山支社に確認したところ、今のところ変更する計画はないとのことでございました。
以上です。
230 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。橋本亨子君。
231 ◯14番(橋本亨子君) 1点目でございますけれども、現在委託している先、コンサルでの具体的な内容が示されるまでは中身については詳しく言えないという状況だということでございますけれども、どのくらいの時期にはあらかたの方針が出てくるようになるんでしょうか。そのあたりも、計画全体を進める上では、一応何年ぐらいにはというめどがあるんではなかろうかと思うんですが、それはいつ頃になりそうか、そこも示せませんでしょうか。その点を教えていただければと思います。
それから、その具体的内容が出てきた段階には、議会にも当然説明があろうかと思いますけれども、その場合これは所管委員会での議論をすることになっていくんでしょうか。その点どうでしょうか。再度お答えください。
232 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
233 ◯建設部長(石倉洋祐君) 議員言われましたとおり、ただいま委託をしているところでございます。これが2月に契約をいたしました。令和6年度中にはこの委託の成果が提示されるものと思っております。これをもちましてまた再度JRと協議をしていく、また事業費の検討をしていくということになると思います。
全体的なスケジュール感ということでございますが、現在のところそういったものが整い次第、JRとの協議も今後進めていきたいというふうに考えております。
以上です。(「議長」と14番橋本君の声あり)
234 ◯議長(榎 日出男君) まだある。はい、どうぞ。
235 ◯建設部長(石倉洋祐君) すいません。議会の所管委員会ということでございますが、これはJRの関係のことでございますが、今都市整備課がこの委託をしているところでございますので、現在のところ産業建設常任委員会での御報告かというふうに考えております。
以上です。
236 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
237 ◯14番(橋本亨子君) いずれにしても、大きな事業でございますが、今お話が出た中では、6年度中には先方からあらかたの計画が示され、その後さらにまた相手方、JRとの協議も必要になるということになれば、これはかなり数年がかりで完結に向けて進めていくということになるんでしょうか。2年、3年というわけにはいかないようなことでしょうか。5年、10年ぐらいの長いスパンを考えなければならないんでしょうか。そのあたりの今後の見通しをもう少し教えてください。
それから、都市整備課が担当だということだったんですが、何にしても大きな事業です。莫大な事業費もかかるでしょう。そうなりますと、議会全体にしっかり詳しい説明が私は必要だというふうに思いますが、その点のお考えを再度聞かせてください。
238 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
239 ◯建設部長(石倉洋祐君) 議員言われます、例えば本市がこのぐらいには
バリアフリー化を完成させたいとかということでございますけども、そのスケジュール感、目標といいましょうか、そういうことだと思うんですが、これはまだJR西日本さんとの合意の下、進めていくというような大前提になりますんで、その辺は本市の思いもございますが、JRさんとの協議を綿密に重ねながら、早期の実現に向けて検討していきたいというふうに考えております。
それから、議会への詳細な報告ということでございます。所管委員会でということになりますと、産業建設常任委員会かなというふうに今は考えております。
以上です。
240 ◯議長(榎 日出男君) 橋本亨子君。
241 ◯14番(橋本亨子君) 大体どのように進めるかということが少しではございますが見えた気がいたします。いずれにしても、時間がまだ相当かかることになりそうだということでございます。早急に実施ができるよう、
バリアフリー化が実現するようにとしっかり取り組んでください。
2点目のことでお尋ねをいたします。
みどりの券売機についてでございますが、これについては影響はないと考えているということでございましたけれども、お隣の高梁市では既に2年前にこの券売機が設置をしてあります。高梁市の利用状況について、この券売機が設置されたことによってどのようなことが起きているのか、それは部長、承知をしておられないということでしょうか。お伺いをいたしましたが、機器の操作が上手にできない人がおられるような状況もあるそうです。2年たってるんですよ、もう。オペレーターによる指示があるわけです。機械の操作がうまくいかないときにはオペレーターに頼って指示を受けながらということになるようですが、その内容についての理解がうまくできないといった方や、そして高梁でもみどりの券売機が設置はされているんだけれども、駅員の方がおられてもその駅員の方は手助けをしてくださらないという状況だそうです。結果として、電車に乗り遅れるという方が実際におられるそうです。そういった状況があると聞いているわけですが、御承知ないでしょうか。非常に不便なことが発生していると思ってるんですがいかがでしょうか。そういったことは想定しておられないんですか。その点、少しお考えを聞かせてください。
242 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
243 ◯福祉部長(古家孝之君) 今議員御説明ございました高梁駅の件につきましては、私は状況を詳しく把握してございませんし、それから高梁駅、新見駅、我々は新見駅になりますけれども、駅によっては対応が異なるというようなこともございますでしょうし、ぜひJR新見駅にお願いしたいのは、市民に丁寧に対応していただきたいということは伝えていきたいというふうに思ってございます。
以上です。
244 ◯議長(榎 日出男君) 橋本亨子君。
245 ◯14番(橋本亨子君) 駅員には丁寧な対応をしてほしいということをもちろんですが、その要望は届けていただきたいし、そうあっていただきたいと思うんです。基本的には、オペレーターの対応についても、JR西日本会社は5分から7分の待ち時間だというふうに言っておられるそうですが、実際は10分から15分も待つようになっているということで、先ほど操作がうまくできない、なかなかオペレーターの指示も理解しかねる、そういったことから不都合な状況が起きているということで、この券売機の設置によって大変不便なことが起きているというふうにも聞いているわけです。高梁市の状況は承知していないということだったんですが、実際にそういうことになっております。
この券売機については、買えない切符があるんじゃないでしょうか。その辺の対応がどうなっているのかというのは御存じでしょうか、教えてください。
246 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
247 ◯福祉部長(古家孝之君) みどりの券売機プラスでは、通常の乗車券に加えて新幹線の特急券それから定期券などが購入できるというふうに承知しておりまして、買えない乗車券があるということは認識しておりません。
以上です。
248 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
249 ◯14番(橋本亨子君) 私も、皆さんが御不便にならないようにと願う気持ちは同じなんですけれど、どういったことになるのかと気になりますのでいろいろ調査をいたしました。そうしますと、券売機で買えない切符は、団体乗車券やICカードの障害再発行など、こうした買えないものもあるというふうに聞いております。その場合、オペレーターに申告すれば、係員対応駅である倉敷までの無料乗車券が発行してもらえるという、そういうふうに聞いてるんです。だから、全ての切符が買えるということにはなっていないようです。
そして、駅に対しては今までよりも丁寧な対応を求めていくということが必要だと部長おっしゃったんですが、今までなら駅員の方がきちんと対応してくださっておりました、これはみどりの窓口の対応ですね。なんですが、今後はそうはいかないようにも聞いてるんです。駅員の方は、切符を買うときに機器の操作を分からない場合、尋ねれば教えてくださるというだけで、駅利用者の今までと同じような変わらない対応ができるということにはならないそうです。そういうことで、非常に利用者にとっては御不便な状況ができてくるのではないかと私は思っているんですけど、いかがでしょうか。
250 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
251 ◯福祉部長(古家孝之君) 私どもでは考えてございますのが、これから置かれるみどりの券売機プラスですけれども、機械の一番上あたりにモニターが出ます。そのモニターが表示されて案内をしていただけるわけなんですけれども、そしてその画面に現れるオペレーターの方がしっかりそこで操作の手伝いをしていただくことによって対人と同様のサービスになるんだろうというふうに認識をしております。
以上です。
252 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
253 ◯14番(橋本亨子君) 券売機で対人と同様の対応をしてくれるんじゃないかと、それは期待の意味を込めて言われたのかな。先ほど私が御指摘しましたように、JR側が言っているオペレーターと対応する時間の設定は、実際に機器の操作をした場合にはもっと時間がかかるというのが現状だということです。高梁市でも操作がうまくいかずに乗り遅れるということが起きてるんですが、そして駅員さんが券売機設置後もおられるのはおられるんですけれども、これまでと変わらない同じような対応ができない、もちろん窓口での販売もないわけです。そういう状況で、オペレーターとの操作がうまくできないということで不都合が起きる実態もあって心配が尽きないわけなんですが、例えば切符の対応ももちろんなんですけど、1点目で申し上げた
バリアフリー化が今まだ現在できていない状況です。そういう場合に、駅員の方がおられて、例えば高齢者の方や車椅子の方、大きな荷物を持った方など階段の上りおりをするというときに、以前なら駅員に申し出てください、車椅子を運んであげましょう、手助けをしてあげましょうというのがJRの姿勢だったと思いますし、当時の一般質問のやり取りも一定したことがあると思うんですけれども、駅員が対応してくれますよということだったんですが、今後それはどうなるんでしょうか。それについては御承知ないんですか。
254 ◯福祉部長(古家孝之君) そうした補助ができるかというようなことについては承知しておりません、今後については。
以上です。
255 ◯議長(榎 日出男君) 橋本亨子君。
256 ◯14番(橋本亨子君) 時間もございまして、このことばかりをあまりやり取りはできないんですが、市長に伺います。
券売機の設置のことについては、もちろん皆さんがJR側にも要望されて、機器が設置されることによって一定便利になる側面もあろうかとは思うんですが、御紹介したように、高梁市がみどりの券売機を設置していてもいろいろと不都合があって実際に困っているというのが、機器設置後の今2年がたってもまだそういう状況があるというふうに聞いてるんです。御高齢の方などは非常に困られるんではないかなというふうに思っております。そういった意味で、JR西日本側に対して
バリアフリー化を急ぐことはもちろんですが、まだできていない状況、機器の操作の問題等、それから駅利用者の方のサービスや安全が本当に守られる状況になっていかなければならないと思うんですが、私は、実際には駅職員の状況、窓口人数が減るということについては、駅の無人化に向けての布石を既にJRが打ってきているんじゃないかなという気がしてるんです。適正な要員を配置するようにと、それをJR側に要請をしていただきたいと思うんですが、この先もし無人化にでもなれば大変なことになります。市長、いかがですか、そうした要請をしてほしいと思いますが、お考えを聞かせてください。
257 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
258 ◯市長(戎 斉君) 新見駅の券売機の変更につきまして、先ほど来部長も答弁しておりますけども、職員体制等には変更はないというふうには聞いておりますけども、いずれにしましても利用者の皆さんに不利益になることがあってはいけませんので、不利益にならないように必要に応じて強く要望をしてはまいりたいというふうに考えております。
以上です。
259 ◯福祉部長(古家孝之君) 先ほど、JRの駅の職員が荷物を多く持った人、高齢者などの補助が今後行えないかというような御質問でございましたが、それにつきましては、今後も変更なくこれまでどおりのサービスが受けられるということでございます。
以上です。
260 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
261 ◯14番(橋本亨子君) 部長が今答弁くださって、今後もきちんとお困りの方には対応をしてくれるということだということなので少し安心はいたしましたが、市長には本当に利用者の利便性が低下しないよう、安心して御利用いただけるようにと要請をしていただきたいと思います。このことを申し上げまして、1項目めの質問は終わっていきたいと思います。
次に、2項目めの質問に入ります。
医療費助成制度の拡充についての質問をいたします。
昨年9月議会でも医療費助成制度の拡充を求める質問をいたしました。県の医療費助成制度の適用範囲を拡大し、精神障がい者を対象に加えるように県に要請をすることや、県が制度の改善をしない場合には市独自の制度を創設して実施するようにと求めていたわけですが、9月議会での部長答弁は、市独自での助成制度については現在のところ考えておりませんというもので大変残念に思っておりましたところ、その後検討され、賢明な判断をしていただきました。
新年度から、本市独自に精神障がい者の1級の方を対象に加えた新たな制度を創設するための予算が計上されました。市長の英断を評価するところです。しかしながら、せっかく取り組むのであれば、制度をより拡充して取り組んでいただきたいと私は思います。
お尋ねをいたします。
1点目、心身障害者医療費の助成対象に精神障がい者の1級のみを対象としたのはなぜか、そのお考えをお聞かせください。
2点目、65歳以降に障がい者認定を受けた方についてでありますが、2006年、平成18年10月に県の医療費公費負担制度が大きく後退したことで、65歳以上で新たに障がい者の認定を受けた方については、心身障害者医療費の助成を受けることができません。障がいを抱える方にとっては、大きな負担が求められることになっています。公費負担の適用をしていくよう改善することが必要だと思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。精神障がい者に対する医療費助成と同じようにこれも考えていただければと思うんですが、県がもちろん改善をしてくれるのが一番望ましいと思いますが、それがまだできないという場合であれば、市独自にでもこの取組をしていただきたい、そう思っております。いかがでしょうか。御答弁ください。
以上で1回目の質問を終わります。
262 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの橋本亨子君の2項目めに対する執行部の答弁を求めます。
263 ◯福祉部長(古家孝之君) 2項目め、医療費助成制度の拡充についての1点目、心身障害者医療費給付制度の助成対象に精神障害者保健福祉手帳1級所持者のみを対象としたのはなぜかとの御質問にお答えいたします。
精神障害者保健福祉手帳1級のみを対象に加えた理由につきましては、現在の新見市心身障害者医療費給付条例における給付対象者が身体障害者手帳1級、2級と療育手帳Aの所持者などであり、それと同程度の障がい等級が精神障害者保健福祉手帳では1級相当であるため、3障がいの公平性に配慮し、決定したものでございます。
続いて、2点目、65歳以降に障がい者認定を受けた方への公費負担の適用はできないかというような御質問でございますが、65歳以上の方が新たに障害者手帳を取得した場合、申請の上、後期高齢者医療制度の対象となり、心身障害者医療費助成制度と同程度の負担軽減が図られることから、公費負担の対象としておりません。
以上です。
264 ◯議長(榎 日出男君) 再質問ございますか。橋本亨子君。
265 ◯14番(橋本亨子君) 1点目についての回答は、3障がいの公平性ということをおっしゃられたんですが、昨年9月議会での手帳所持者の人数をお示しくださっておりますが、1級が12人、2級が102人、3級が32人ということで、この時点での状況ですが合計で146名ということでございました。
さて、部長、1級から3級についてのことでは、日常生活活動が著しく制限される状況だと思うんですね。身体機能が著しく制限されることに加えて、心臓や腎臓、呼吸器、膀胱、直腸、小腸、ヒト免疫不全ウイルスなどによる免疫そして肝臓機能障害などの内部障害もこういった方々は含む状況ではないかと思うんです。様々な困難を抱える方もおられる状況ではなかろうかと思うんです。せめて3級まで対象とするということで改善してほしいと思います。
議会にも要請に来られた団体の方が、1級が対象として独自での制度を市が取り組むというのは一歩前進で評価もするけれども本当に残念だということで御意見をお寄せくださいました。岡山県が再来年度から制度を拡充するという方向などもそれぞれの自治体にも伝わり始めていると思います、御承知と思いますが。そういったこともございます。市が独自にこんないい制度を新見市はやるんだよって市長が胸を張っておっしゃりたいのであれば、いま少し制度の内容を拡充して取り組んでほしいなと私は思うんです。1級対象ですと、来年度に向けての予算は僅か140万円なんです。ぜひ改善に取り組んでほしいと思います。
それから、続けてお尋ねしておきますが、2点目です。
65歳までに障がい者認定を受けた方は、基本は医療費が1割負担ですね。ですが、75歳の後期高齢者医療への移行をするまでの間、65歳を過ぎて74歳までの間は3割負担となってしまいます。10年間、長い間重い負担がかかることになるわけです。ぜひ改善して、安心して治療が受けられるようにしていただきたいと思うんですが、再度お考えをお聞かせください。
266 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
267 ◯福祉部長(古家孝之君) 65歳以上で障がい者になられた方につきましては後期高齢者医療制度の対象ということになりますけれども、今議員さんが後期高齢者の対象は3割負担というふうにおっしゃられましたが、単身世帯で200万円未満それから複数世帯で320万円未満の方は1割負担ということになりますので、多くの方は1割負担で収まるだろうと。所得が多い方は2割、3割負担になりますけれども、年金をもらわれているようなほとんどの方についてはその範囲内で収まるだろうということで1割負担、心身障害者医療も1割負担ということを言っておりますので、同程度の負担になろうかというふうに考えてございます。
以上です。
268 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
269 ◯14番(橋本亨子君) 1点目のところで答弁がないんですが、もう1回目にいただいた答弁以上には出ないということですか。
それと、それから今2点目でお尋ねをした65歳以降に障がい認定を受けられた方のことについてですが、後期高齢者医療保険制度に移行するまでの期間というのは医療費負担が増えるわけでしょう。ちょっと何か答弁が違ったような気がしたんですけれども、基本的に障がい者認定を受けた場合には1割負担なんですが、75歳からが後期高齢者医療保険制度に移行するわけだから、その間が負担増になるということで大変という話です。そこの答弁等がかみ合わないんですが、再度お願いします。
270 ◯福祉部長(古家孝之君) 通常、後期高齢者医療は75歳以上でございますけれども、身体障害者手帳を65歳以降に所持することによりまして、そこは特例といいますか、75歳にならなくても早めに後期高齢者医療制度に移行しますよというようなことでございますので、収入が多い方については負担が増加するかもしれませんけれども、ほとんどの方は1割負担でいけるだろうというふうに考えてございます。
以上です。
271 ◯議長(榎 日出男君) 橋本亨子君。
272 ◯14番(橋本亨子君) 特例での扱いがあるということなんですが、これは自然に1割負担で医療を受けられますよということではないんじゃないでしょうか。所得の状況でもちろん1割か2割か3割か区分がございます。ございますけれども、それについては何にもしないでそのままいけるんなら問題がございませんが、そこを手続とか申請だとか、面倒なことなしでちゃんと移行ができるようにしてほしいとも思いますが、その点はどうなってるんでしょうか。
273 ◯福祉部長(古家孝之君) 現在のところ、後期高齢者医療連合会に申請が必要になっております。
以上です。
274 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
275 ◯14番(橋本亨子君) 御高齢になったり、身体状況が弱った方については、その申請の手続っていうのはやっぱりハードルが1つできることになりますので、そこの改善はぜひしてほしいと思います。申請をせずにでもちゃんと安心できますよという環境はつくってほしいというふうに思います。それは要望しときます。今ここですぐに答えが出ないというふうにも思います。
いずれにしても、本当に県の制度が一歩前進するということもありますので、障害者医療費の公費負担の状況についての改善というのは、本市としても今以上にしっかりと取り組んでいただきたいということを強く求めておきまして、次の項目の質問に移ります。
3項目めの質問をいたします。
子供を産み育てるための環境整備の充実についての質問をいたします。
1点、産後ケア体制の充実へのお考えをお尋ねしていきたいと思います。
核家族化が進み、近年は妊娠から出産や育児に至る環境にも様々な状況への対応が求められるようになってきました。出産後、母親が産後鬱になる発症率は10%から15%と言われておりますが、通常の鬱病の罹患率3%から7%よりも多い状況です。父親の場合の発症率も10%前後あるそうですが、赤ちゃんの世話をする気がなくなったり、育児への自信をなくす状況が長期に及んだ場合は、楽しいはずの子育てが苦痛なものになってしまうと思います。産後ケア体制を充実させ、心身を癒やせる環境の整備や育児への不安を解消するための支援により、意欲的に子育てに向き合うことができるようにしていかなければならないと思います。来年度から産後ケア入院の対象児の拡大、利用料減免制度の導入を行うなど予算化されておりますが、拡充し取り組む内容をまず詳細にお示しください。
以上で1回目を終わります。
276 ◯議長(榎 日出男君) ただいまの橋本亨子君の3項目めの質問に対する執行部の答弁を求めます。
277 ◯福祉部長(古家孝之君) 産後ケア事業の充実についてどのように考えているかというような御質問でございます。
先ほど橋本議員の御説明にもありましたように、現在本市におきましては、産後ケア事業として産後ケア入院事業及び母乳・育児相談事業を市内産科医療機関において実施しております。産後ケア事業につきましては、市民の皆様が出産後も安心して子育てができるよう、来年度から利用条件の緩和や利用料金減免制度の導入、利用できる医療機関の拡充等事業の充実を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
278 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
279 ◯14番(橋本亨子君) 詳細な事業内容についてはまた委員会等で詳しく聞くほうがより理解ができるかなとは思うんですが、いずれにしてもこれまでの取組よりもさらに内容を充実をさせながらケア体制をしっかり取っていく、育児のサポートをするということで頑張っていただけるようでございます。
さて、それについて、このケアにつないでいくためには、自らが心身の変調に気づくことがまず必要ではございますが、周りにいる者が気づいてあげることも大切だと思います。そのための対策としては、どのような取組を行う考えでしょうか。その点と、それから制度の周知についてはどのように行っていくお考えなのか教えてください。
280 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
281 ◯福祉部長(古家孝之君) 周りの者が早く気づく手段といいますか、そうした取組につきましては、現在健康医療課が中心で行っております育児相談ですとか、そうしたところで実施を取り組んでいけるものと考えておりますし、それから周知の方法につきましても、当然市報、ホームページ、それから産科の医療機関、そうしたところでしっかりPRができればというふうに考えてございます。
以上です。
282 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
283 ◯14番(橋本亨子君) しっかりと周知が図られて、内容を皆さんがしっかり知ってくださって、これが本当に事業として効果を上げるように取り組んでほしいと思います。周知については、丁寧に繰り返し実施をしてほしいと思います。その点は強く要望しておきます。
さて、部長、もう時間がございませんので最後になりますが、全国的に産科が今減少傾向にあります。近いところでお産ができない事態なども起こっているわけですけれども、県内でも産科がないという自治体が増え始めておりまして、若い方々も本当に各地で不安な状況の声を聞いております。妊娠から出産そして産後の支援体制の充実に至るまで出産施設との連携を取っていくことが重要だと思いますが、その点については市内にある出産施設との連携もしっかり取っていただきながら、支援の拡充に向けて取り組んでいただきたいと思います。この点についてはどのようにお考えになりますでしょうか、御答弁をいただきたいと思います。できれば、市長からの御答弁もいただければというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
284 ◯議長(榎 日出男君) 答弁求めます。
285 ◯福祉部長(古家孝之君) 全国的に出生数の減少によりまして産科が閉鎖されているというような状況は把握しております。県内でも産科の経営が非常に厳しい状況でということはございまして、本市におきましても大きな課題の一つかなというふうに考えてございます。
いずれにしましても、産前産後の妊産婦が心身ともに健康で過ごして安心して子供を育てることができるよう、市内唯一の産科があるのはメディカルクリニックでございますが、そうしたところと意識を共有して連携しながら、産後ケア事業などの各種サービスの充実を図っていきたいというふうに考えております。
以上です。
286 ◯議長(榎 日出男君) 質問ございますか。橋本亨子君。
287 ◯14番(橋本亨子君) 市長からも御答弁いただければと申し上げたんですが、答弁いただけませんか。市長、いかがですか。
288 ◯市長(戎 斉君) 本市は、子育て支援の充実に努めているわけでございます。そういった中で、産後ケアそれから安心して子供を産める環境の整備というものは本当に喫緊の課題であるというふうに感じております。そういった中で、現在開業をされております医院とも連絡を密にして、できるだけの支援をして、安心・安全なまちづくりの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
以上です。
289 ◯議長(榎 日出男君) 橋本亨子君。
290 ◯14番(橋本亨子君) 本当に全国的にも県内でも子供が産める施設がなくなっている状況があり、不安な思いが広がる中でございます。ぜひ市内にありますこの施設については、十分な連携を取りながら皆さんの期待に応えていただけるようなものにとしていただければということを強く願っているところです。
以上、時間が参りましたので、その点を強く市長に申し上げまして、今回の一般質問を終わります。
291 ◯議長(榎 日出男君) これをもちまして橋本亨子君の一般質問を終わります。
お諮りいたします。本日の一般質問はこれで打ち切りたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
292 ◯議長(榎 日出男君) 御異議なしと認めます。よって、本日の一般質問はこれで打ち切ります。
明5日の本会議は午前10時に開きます。
以上で本日の日程は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。
午後3時53分 散 会
新見市議会
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