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12月16日-07号

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  1. 岡山市議会 1991-12-16
    12月16日-07号


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    平成 3年12月定例会    平成3年12月定例岡山市議会    議 事 日 程  第7号       12月16日(月)午前10時開議第1 個人質問 甲第242号議案~甲第280号議案    …………………………………会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第242号議案~甲第280号議案(質疑)    ──────〇──────出席議員(53人)        1番  片 岡 五百樹君        2番  辻 野 喬 雄君        3番  田 畑 賢 司君        4番  崎 本 敏 子君        5番  藤 沢 和 弥君        6番  小 川 晴 雄君        7番  伏 見 昇 男君        8番  板 野 和 昭君        9番  大 橋 英 雄君        10番  奥 野 三四志君        11番  佐々木 清 巳君        12番  石 原 奐 治君        13番  垣 下 文 正君        14番  堀 川   進君        15番  寺 田 明 生君        16番  則 武 伸一郎君        17番  高 津 利 明君        18番  井 村 嘉 久君        19番  羽 場 頼三郎君        20番  鈴 木 邦 彦君        21番  浅 野 卓 志君        22番  貝 原 信三郎君        23番  片 山   仁君        24番  土 肥 啓 利君        25番  宮 武   博君        26番  梶 原 昌 一君        27番  有 井 靖 和君        28番  河 合 和 成君        29番  定 政 猛 男君        30番  華 房 美 衛君        31番  串 田   務君        32番  楠 木 忠 司君        33番  寺 田 和 子君        34番  近 藤   昭君        35番  藤 岡 康 博君        36番  宮 川 日 吉君        37番  太 田   稔君        38番  磯 村   博君        39番  川 田 敏 幸君        40番  山 田 録二郎君        42番  亀 井   章君        43番  小 林   勉君        44番  吉 田 政 司君        45番  景 山 貢 明君        46番  山 田   勇君        47番  福 原 弘 子君        48番  新 谷 盈 智君        49番  苦 水 重 徳君        50番  内 田 宏 哉君        51番  高 木 悦 夫君        52番  小 橋 留 男君        53番  藤 原   貢君        54番  花 岡   薫君    …………………………………欠席議員(1人)        41番  脇 本 一 郎君    ─────────────説明のため出席した者   市     長  安 宅 敬 祐君   助     役  森 末   京君   助     役  高 島   進君   収  入  役  有 本   正君   総 務 局 長  槌 田 邦 夫君   財 政 局 長  長 江   哲君   民 生 局 長  藤 原 忠 男君   経 済 局 長  平 松 章 弘君   建 設 局 長  春 田   巌君   下 水 道 局 長  西 口 泰 夫君   西大寺支所 長  原 田 知 義君   参     与  山 本   宏君   参     与  菱 川 公 資君   参     与  天 久 嘉 弘君   参     与  原   欣 士君   参     与  井 上   仁君   参     与  角 田 貞 男君  水  道  局   水道事業管理者  黒 田 智 昭君  消  防  局   消 防 局 長  加賀谷 益 治君  教 育 委 員 会   委  員  長  平 松   掟君   教  育  長  奥 山   桂君  選挙管理委員会   委  員  長  服 部 忠 文君  監 査 委 員   委     員  三 宅   襄君  農 業 委 員 会   会     長  小 若 敬 二君    ─────────────出席した議会事務局職員   局     長  中 川 和 彦君   次     長  中 村 清 司君   総 務 課 長  小 坂 夏 彦君   議 事 課 長  長 尾 栄二郎君   調 査 課 長  塩 見 山 治君   議 事 課 主 幹  岡 田 登志男君   記 録 係 長  最 相 初 音君   主     任  佐 藤   武君    午前10時14分開議 ○議長(花岡薫君) 皆さん御苦労でございます。 これより12月定例市議会第7日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は41名であります。    ───────────── ○議長(花岡薫君) 会議録署名議員に板野君,佐々木君のお二人を指名いたします。    ───────────── ○議長(花岡薫君) 本日の議事日程個人質問並びに甲第242号議案から甲第280号議案までの39件の議案についてであります。    ──────〇────── △日程第1 個人質問(甲第242号議案~甲第280号議案)    ───────────── ○議長(花岡薫君) 日程に入ります。 日程第1は個人質問並びに甲第242号議案平成3年度岡山市一般会計補正予算(第4号)について以下39件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして寺田明生君。   〔15番寺田明生君登壇,拍手〕 ◆15番(寺田明生君) おはようございます。いよいよこの1991年ももう大詰めというところでございますし,本当にもう皆さんも同じようにお感じでございましょうけれども,もう今日の歴史の流れというものはもう目を見張るほどの速さ,個々人が予想することを大きく超えるような形で次から次へ世界が激しく動いておりますけれども,ことしは何といっても圧巻は70年続いたソビエト共産党の消滅と,それからこのソ連邦の事実上の崩壊というのが,これはもうこの人類史にとっても大変大きな特筆されるべき事件ではなかったかなというふうに考えております。そういうものを基盤にしながら,ちょっときょうはもう個人質問も残り少なくなってきておりますので,この歴史観を皆さんと一緒に考えてみたらと思いまして,それで登壇させていただきました。 まず,通告の順序を1番と2番を入れかえまして,国際交流姉妹都市縁組みについてというところから考えてみたいと思います。 ちょうど今から2年前,1989年,マルタ島でブッシュ大統領ゴルバチョフ大統領が会いまして,今までは対立と競争という関係にあった両国の関係を,これからは連帯と協調と,協力し合って世界平和をつくり上げていこうという,こういう大きな話し合いが行われたわけです。これを称してマスコミなどは「ヤルタからマルタへ」というようなとらえ方をし,しかも,それは55年体制の終えんだという,そういうとらえ方をいたしておりました。しかしながら,今日のソビエト連邦の崩壊,あるいはソビエト共産党の消滅と,そういうものを,2年たった今日そういうことが起こったわけですけれども,そういう流れの中でとらえてみますと,まさにこれは単なる55年体制の終えんということではなくて,第2次世界大戦後につくり上げられた枠組みの終えんということではなくして,私はちょうどこの1989年からさかのぼること200年,1789年,これは私たちは中学校,高校の教科書の中でフランス革命の年号を,火縄くすぶるバスチーユと,そういうごろ合わせで覚えたわけですけれども,1789年にフランス革命を契機として近代市民社会がスタートしたわけですね。このドラクロアの,もう議員の皆さんもフランスに行かれてルーブル美術館でごらんになった方も多いと思いますけれども,「民衆を導く自由の女神」という,女性の人が赤い旗を持って,そして豊満な胸をですね,堂々と突き出して民衆の先頭に立っているあの絵ですけれども,あのバスチーユ牢獄フランス市民たちが襲ったところから近代市民革命が始まったわけです。そして,それと同時に資本主義もそこから大きく成長していくという歴史的な過程をたどるわけですけれども,それに対して,資本主義に対して社会主義というものが挑戦をしていくという,そういう歴史の過程というものが,この200年間の歴史であったわけですけれども。したがいまして,今回の大きなこの歴史の出来事というのを資本主義が勝って社会主義が敗れたんだというふうにとらえるということは誤っていると思います。資本主義も実はアダム・スミスではありませんけれども,予定調和理論というのがありまして,見えざる手によってうまく自由競争をやっていけば世の中はうまくいんだと,したがって政府も小さな政府でいいんだと,夜警国家でいいんだという物の考え方でやってきたわけですけれども,いろんなこの大きな矛盾をどんどんどんどん露呈してくると。それに対して社会主義というものが挑戦をした。その社会主義の挑戦を受けて,資本主義もいろんな形で修正され,あるいは混合経済と言われるものが今日確立されているわけですけれども,社会主義の挑戦を受けた資本主義が大きく変わって,そして社会主義の役割が一応終わったんだという,そういうとらえ方をすべきだというふうに思います。 そして,西ヨーロッパにおいては,このつい四,五日前でしたか,ECが経済的な統合だけではなくしてですね,政治的な統合までやっていこうということで基本的な確認が行われました。今そういう大きな歴史の転換によって世界というものが新たな枠組み,1つの崩壊の中から新たな枠組みをつくり上げていこうとし,そういう時代の中で先駆けてEC諸国が,そういう国家主権部分的放棄による,いわば国々の連合というようなものをつくり上げていっている。恐らくソ連における各共和国の連合というふうなものも,そういう方向に動いていくんじゃなかろうか。すなわち世界はいろんな形でブロック化がこれから行われていく。そうすると,日本というのは一体どういうところにですね,軸足を置いてこれからやっていかなければいけないのかということを改めて考え直す。環太平洋の中にこの軸足を置いて,これからの日本を運営していくのか,あるいはまたアジアの中に軸足を置いてやっていくのか,そういう歴史的な選択を迫られている。 しかも,それだけではありません。世界の中の経済大国となっている日本は,政治的にも大きな役割をこれから果たすことを世界から期待されているわけです。しかしながら,その世界の中における日本のこの政治的,経済的な役割を果たしていく際に,どうしてもやっぱりくびきとなるものは,第2次世界大戦においてアジア,なかんずく東南アジア,あるいは極東アジアにおける日本の非人道的な行動,これに対するはっきりとしたその反省というものがいまだになされていない。そのことが極めて大きな足かせになってくる可能性があるんじゃないか。そういう意味でも私はやはりその東南アジア,あるいはこの極東アジアの中で,中国,韓国といいますか,朝鮮半島,あるいは中国大陸,そういうところでこの日本がなしてきたことに対してやっぱり倫理的なといいますか,道徳的な徹底した反省というものがまずなければならないんじゃなかろうか。東南アジア,あるいは中国に対して,あるいは朝鮮半島に対しては,私どもは戦後もう50年がたとうとしておりますけれども,まだ執行猶予中といいますか,あるいは謹慎中というような状態にあると。これを一日も早くやっぱり解くことが必要だと。 で,これは国はですね,既にその不幸な時代があったとか,まるで他人事のような表現ですけれども,それで遺憾であったとかというような言葉で一応のこの反省を示しているようにはなっていますけれども,やはり実際にこの日本と中国,あるいは朝鮮半島,あるいは被害を与えた東南アジア皆さん方との間の本当の執行猶予が解けるのは,やはりその国の市民と私どもの市民との本当のその交流というものが内実化していくことによってそれはなされるんじゃなかろうか。しかも,今外交権を持っております外務省ですら,もう一元化外交の時代は終わったと。民間外交あるいは自治体外交,そういうものを総合的にとらえながら外交というものはやっていかなきゃいけないという,そういうことを外務省の方でも言っている時代です。したがいまして,私たち地方自治体がいろんな国の都市の自治体との間で姉妹都市縁組みというものをしてですね,そして,その中で真のその民衆の交わりをする中から和解と,それから協力というふうなものをつくり上げていかなければいけない時代だし,またそういう役割を私たちの自治体も,あるいはその自治体で生きている市民も住民も,そういう役割を担っている時代だというふうに私は考えます。 したがいまして,こういう考え方を基盤にして市長にお尋ねしたいわけですけれども,今日の大きな歴史の流れを安宅市長の今日史の史観としてどのようにお考えになっていらっしゃるか。私の考えとよく似てるのか,それとも全然違うとらえ方をしているのか,そういう点をひとつお聞かせいただきたい。 第2番目はですね,まあいろんな考え方がありますけれども,恐らくブロック化ということもありますし,そしてまたアメリカとのその大きな経済摩擦というものもありますけれども,日本は一体その軸足を今後どこに置いてやっていくことが,どういう選択をしたらいいのかというふうなことについて,私はやはりアジアだと思いますし,アジアの中ではやっぱり中国,韓国,日本,シンガポール,こういうところがやはり大きなこのリーダーシップを発揮していかなきゃいけない国々だと思いますが,市長はどのようにお考えでしょうかということ。 それから3番目にはですね,こういう国々の中でも非常に大きな被害といいますか,罪をですね,原罪を依然として日本が抱えているこの中国,韓国という,朝鮮半島という2つの国がありますけれども,この国に対して中国は今,洛陽市に姉妹都市を持っておりますけれども,韓国にこの姉妹都市を持っていないというのは片手落ちであると同時に,やはり歴史の選択としても誤りじゃなかろうかと。幸いにして私たちの議会においても,さきの政友会の代表質問の中にもありましたように,韓国との姉妹都市をという提案がありましたが,そういう機運も徐々に高まっているようでございます。 そしてまた,その質問の中にも指摘がありましたけれども,韓国も地方自治が始まりましたので,地方自治の,自治体の議員による勉強会といいますか,議員連盟をつくろうかという動きについても,かなり積極的な意見も出てきております。そういう中でぜひ韓国との姉妹都市,これはやるんだというふうなことをですね,基本的な方向性をぜひ示していただきたいといいますか,お考えを聞かせていただきたいと,このように思う次第です。 さて続きまして,ごみの非常事態宣言をどうとらえるべきかということです。 この11月1日に出されましたごみの非常事態宣言,これに対しては賛否両論,あるいはまたいろんなその批判もいろいろと起こっておりますけれども,このごみの非常事態宣言が評価されるか,あるいは批判されるか,非難されるかというこの分かれ目というのは,この非常事態宣言を契機として一体どのようにごみ行政を今後ドラスチックに転換していき,積極的にやっていくのかという岡山市のこの姿勢にかかっているというふうに思います。だから,したがいましてごみの非常事態宣言を今どうだというふうに評価することは必ずしも適当な時期ではないというふうに私は考えます。 さて,そこでこの非常事態宣言の意義でございますけれども,これまでごみ後進国であった岡山市が,この非常事態宣言を契機として,あらゆる手法を総動員することによって,ごみ先進国として岡山市が変わっていく。その契機になれば,これはごみ非常事態宣言というのは極めてですね,大きな意義を持つということになるんではないかと思います。 一方,市民にあってはですね,これまでごみとして生活,あるいは事業の中から排出されていた廃棄物,これに対するそのつき合い方,ごみに対する考え方をですね,市民も大きく転換していただく契機にするということによって,またその意義は一層深まるのではないかというふうに思うわけであります。 さて,そこでこの非常事態宣言の意義と位置づけについて市長はどのようにお考えになっているかということをまず最初にお尋ねいたします。 それから,もう少し立ち入りまして,このごみの分別収集の問題ですけれども,これは多くの議員の皆さんが今回代表質問でも,あるいはまた個人質問でも指摘されたわけですけれども,私はですね,市民の皆さんというのは,市長というんか,市当局が思っている以上に,ごみに対しては非常に敏感で進んだ考え方というふうなものを持っていらっしゃるんじゃないか。したがって,思い切ってですね,市民の皆さんに今の燃えるごみ,燃えないごみ,粗大ごみという,こういう3分別ということではなくしてですね,もっとリサイクルの観点を大きく取り入れた分別収集の方法を提案し協力していくことは,もう機は熟しているんじゃないかなというふうに思いますので,思い切って5分別収集ぐらいにですね,お願いするというようなことをやってみたら十分受け入れてもらえる時期だと考えますが,この分別収集の方法についてですね,再検討をなさっていらっしゃるかどうかということをお尋ねいたします。 それから,今最終処分地が非常に大きな問題になっておりますけれども,この最終処分地へ運ぶごみの減量化のために中間処理場構想をお持ちのようでありますけれども,この構想にぜひですね,民活の発想を大きく取り入れてはどうかということを御提案申し上げたいと思います。 と申しますのは,例えば私の友人に岡山県のプラスチック業界の組合の重鎮をしているのがおりますけれども,彼の言葉によればですね,非常にプラスチック業界そのものも排出されたプラスチックですね,ごみとなったプラスチック,廃プラの処理に大変な費用をかけていると,だから仮にこれがプラスにならなくてもゼロになるような,あるいは少しでもその費用が小さくなるようなことであれば,のためだったら相当大きなですね,億単位の資本を投資しても投下してもよいというような意向を持っているということですけれども,これはですね,プラスチック業界に限らず,ごみを大量に出す業界にあっては,そういう切実な問題意識というものを持ってるんじゃないかというふうに思います。 で,もう片一方ではですね,このごみの処理方法について今非常に技術革新も進んでおりまして,私が一度この場から皆さんに御紹介をしました例えばプラスチックの油化,プラスチックというのは石油からつくるわけだから,じゃあ石油からつくったものは石油に戻せるんじゃないかという,そういう発想のもとにいろんな研究がなされておりました。それで,私が紹介いたしましたときには,実は塩化ビニールと,それから普通の一般のプラスチックとですね,塩ビと一般のプラスチックとがなかなか分けることが難しいということが1つのネックになって,それで油化する過程で塩ビが毒ガスを発生するからどうも実用化が難しいという,そういうことがあったわけですけれども,この塩ビとそれからプラスチックとその他のプラスチックとその精製過程の中で,比重差を使って分けて油化していくという,そういう技術がもう既に開発されて,今尼崎の方に実験プラントとして運転されてるという,そういうこともあるそうでございます。これは岡山市のごみ基本構想のお手伝いをしたオーストランドというシンクタンク会社がありますけれども,そこの社長さんがおっしゃっておられましたが。そういうですね,いわばごみ処理に関する最先端の考え方をどんどん取り入れると同時に,その中間処理場自体がですね,1つのこの経済的に見てもプラスマイナス・ゼロになるぐらいな形でですね,運営していく方法を,その民活を取り入れてやっていったらどうかというふうなことを提案したいというふうに思います。 そのお考えをお聞きしたいわけですけれども,あわせてですね,民活という意味では,ごみに対してお金を出すというふうなことについては,必ずしももう市民の皆さんは嫌がってないというのか,コンセンサスが十分にできてる,事業主の間ではできているという話を聞きます。そこでぜひですね,このリサイクル運動をいろんな角度から支えていくためには実際にやっぱりお金も要りますし,報奨金のようなものも要るわけですから,どんどん見境なくお金をつぎ込んでいけば,ごみはますます高くなっていくわけですから,かなり多額の基金を,リサイクル基金と言われるようなものを市が中心になってつくり上げていったらどうかと。 先日,ある銀行の,かなり大きな銀行ですけれども,T銀行といっておきましょうか,の支店長さんと話をする機会がありましたけれども,それはもし岡山市がリサイクル基金を出すというふうなことであれば,銀行業界においてもですね,各社といいますか,各銀行1,000万単位ぐらいでお金を出すことぐらいは,もうそれはすぐ行内でもコンセンサスが得られるというふうなお話をしていらっしゃいました。銀行に限らず,ごみ問題に非常に関心とそれから苦労をしている企業というものは,かなり積極的にお金も出してくるんじゃないかなというふうに思いますので,ぜひかなり大型のですね,リサイクル基金というものを市が音頭をとって,市ももちろん基金を,呼び水として基金を出してですね,この基金運営によって市民のさまざまな自由なリサイクル運動を支えていくもとにしたらどうかということも御提案すると同時に,市長のお考えをお聞きしたいというふうに思います。 実は,今度私ども議員の視察,海外都市視察の話が今5月に話題に上っておりますけれども,その中でドイツに行ったときにはですね,ぜひごみ問題について勉強したいという意向も,この前の相談会のときに出ておりましたけれども。ドイツというのは昨年,日本のリサイクル,かご抜けになっている,かご抜けじゃない,何抜けだ,しり抜けの方がいいのか。しり抜けになってるリサイクル法とは違いましてですね,かなり徹底したリサイクル法が去年成立しました。それはどういうことかといいますと,ごみを出す企業に対してはですね,最終的には回収責任を徹底的に課すということで,それを1995年までに90%それを達成しなきゃいかんと。それを達成できなかったら,さらに大きな賦課を企業に課していくという強い姿勢での法律です。 そういう法律ができ上がった背景というのは,聞いてみますと,ドイツというのは森の都というふうに言われておりますけれども,土壌がアルカリ土壌なんだそうです,国土の大半が。酸性雨が降りますとですね,ちょうどこの辺でいえば松くい虫に遭った松のようにですね,もう4本に1本ぐらいは森の木が枯れてくるという,そういう割合で,したがって非常に環境問題については全市民がですね,企業も含めて全市民が極めて危機感と,肌身でそういうようなものを感じられる環境にあるためにですね,そういうことが可能だったんだと。日本は酸性土壌が多いんで,なかなかそういうわけにはいかんというふうな話もあるようでございますけれども,こういう先進国の考え方,いずれにしましても地球を汚していることは間違いないわけですから,ぜひ勉強してきたいなというふうに思っておりますが。そのドイツでですね,1週間,1週間じゃなかった,法施行後半年の間で紙パックなんか全部なくなってしまって,今スーパーからなくなってしまって瓶にかわっていって,瓶は完全に回収されているというふうな状態になっているそうでございまして,ことしの5月にごみ問題を中心とした,廃棄物問題を中心とした世界の環境会議がドイツで行われるそうでございますけれども。ぜひそこら辺の成果というふうなものもこれからの岡山市政のごみ行政の中にですね,取り入れていっていただきたいということを,これはお願いをいたしておきます。 さて最後に,開票区の統合など選挙の民主化と合理化ということで書いておりますけれども,これは1点だけぜひお尋ねしておきたいと思います。 今議会でもたしか出ておりましたようですけれども,非常に岡山市の開票作業というものは御存じのようにおくれていると,時間が長くかかると,結果が出るまでに。で,投票の秘密が完全に守られることももちろん非常に大切な選挙の民主化の1つのポイントでございますけれども,もう一つはやっぱり投票した結果をですね,市民の皆さんに1分1秒でも──どこかで聞いた言葉ですが──早くお伝えするということも,これはさらに積極的に民主化を内実化させることとして非常に大切なことだというふうに思います。 去る4月の選挙でも私たちの第3開票区でも本当に遅くなりました。票もなかなか出ないので,これはもうおっこちるんじゃないかと私自身随分心配もしたようなこともあったわけですけれども。ぜひですね,これを1カ所にですね,開票を集中すると同時に,いろんな最近のですね,ハイテクの技術を取り入れて開票作業を合理化していくということを思い切ってやっていただきたいと。そういう研究ももう随分進んでいらっしゃるようですけれども,その研究の進みぐあいと,それからぜひ開票区の集中というふうなことについては,一日も早く実行していただきたいということをお願いし,お尋ねをしまして,第1回目の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 寺田議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 最初に,今の歴史的な変化をどうとらえるかということでございますが,ことしほど我々世界の動きから目を離すことができない年はなかったというふうに,もう本当に大きな変革が起こっておると,まさに実感をしております。で,今や東西という言葉がもう今や消えつつあるという状況でございますが,しかし,まだ南北問題,そして南南問題といったものは依然としてありますし,また地域紛争,あるいは宗教,民族の対立といったようなものにつきましても,これはまたこれからどんどんいろんなところで出てくることであるというふうに思っております。 資本主義のとらえ方につきましては,いろんなとらえ方がありますが,確かに資本主義が勝って社会主義が負けたというんじゃなくて,資本主義そのものが社会主義からいろんな挑戦を受ける中で自己変革を遂げて,今,昔で言われている資本主義というようなものから新しい資本主義に変わってきているというようなこともあるんじゃないかと思います。 しかし,その資本主義にも限界がありまして,あのアダム・スミスの予定調和では解決できない問題も多々出ております。それは典型的には地球環境の保護という問題でございます。CO2が異常にふえておりますし,またオゾン層が破壊されておるといったような事柄は,やはり資本主義,つまり競争原理,自由な競争原理だけでは解決できないという問題があるというふうに考えております。 その中で,日本がまたどういうこれから選択をしていかなければならないか。これはやはりこれから一生懸命考えていかなければならないと思いますし,世界の中でこれだけの経済大国として大きな存在を持っております。経済的な支援のみならず人的支援,これもいろいろな形でしていかなければならないと思いますが,ただその人的支援のやり方については,やはり国民のコンセンサスといったものが何よりも大切であると考えております。 その中でも特にアジアの中での日本の役割といったものは,まだまだ小さいといったようなものがありますし,環太平洋の中での日本と,日米というものを基軸にしまして,やはりブロック化とかいうことはなかなか昔のいうブロック化ではないかもしれませんが,アジアの中における日本の役割といったものを,さらに一層の向上といったものが,これからのアジアの中での日本の位置づけといったものを考える意味で大きな考え方を占めてくると考えております。 その中でも韓国との問題ですが,これは私自身が余り勉強しておりませんので,何とも言えませんが,2年前の盧泰愚大統領の国会での演説がありました。繰り返し読ませていただきましたが,韓国はまだまだ対日貿易は大きな赤字国であります。そういった赤字要因を抱えている国が,もっともっと日本に対して,これは貿易の自由化というか,いろんな貿易のいろんな面での障害を排除してほしいといった強い要望がなされております。現実に岡山のいろんな企業も韓国ではいろんな企業活動をしておりますが,最近時々撤退して帰ってくるといったようなことがございますが,これも韓国の方が率直に反省されておりますし,その中には適正な健全な労働運動といったようなものではなくて,少し過激になって,そういったことで少し嫌気が差して,だんだんと撤退されておるといったような状態もあるようでございます。 また,やはり一番問題になっておりますのは,やはり韓国がもう一つ民主化といったような問題で,さらにもう一つ飛躍していただかなければいけないという問題があろうかと思います。地方自治制度もようやく来年度,来年には公選による首長というものも韓国で誕生されるようでございますが,そういった動きも見守っていきたいと思いますが。しかし大きく言いますと,今まではそうはいっても近くて遠い国であったと思いますが,大統領のおっしゃるように近くて近い国にしなければいけない。お互いに努力をしなければいけないと考えております。 次に,ごみの非常事態宣言をどうとらえるかということでございますが,この非常事態宣言を出しました背景につきましては,さきに新和クラブの石原議員の代表質問にもお答えしましたとおりですが,ごみが非常に急増しているということを背景にしまして,これが第1点でございますが,年末年始を控えてごみ量が急増するということが予想されたことがあります。それから,8月ごろからごみの減量化,資源化については,市民,事業所に広報でとか,いろんな手段でお願いをしておりまして,これはこれで一定の効果を上げていたところですが,さらに一層のごみの減量化,資源化を市民,事業所に訴える必要に迫られたことがございます。そして,その背景にはやはり松ケ鼻の最終処分地の埋め立てが予想を上回っておりまして,埋立地の寿命が短くなったことが挙げられます。その上に加えて岡南環境センターの1炉が定期点検に入ったこと,さらにこの後にも炉の点検が定期的に予想されておりまして,これではもう今までは対症療法でやっておったんですが,これでは追いつかないということが判明したことなどが,このやむなく非常事態宣言を出させていただいたわけであります。 その後,市民の皆様からごみ問題に対する叱咤激励,さまざまな御忠告や御提言等数多くいただき,市民の皆様のごみに対する認識の高まりを感じているところでございます。 議員御指摘のように,この機をとらえまして資源の有効利用,あるいはエネルギーの節約といった観点,さらには我々の消費生活の見直し,さらには地球環境保護のために我々も足元から行動を起こさなければならないという観点から,意識の変革をする必要があるんじゃないかと。そういうことからごみの資源化,減量化の効果を上げてまいりますとともに,ひいては最終的にはリサイクル社会の構築に向けて市民,事業所,行政とが一体となって推進してまいりたいと考えておるところでございます。 次に,ごみの中継中間処理施設の構想ですが,この中継中間処理施設の建設計画につきましては,ごみの資源化を図るリサイクルセンターの性格を持っております。と同時に,減量化を図ることによって埋立地の延命化にも資するということがあります。さらには,ごみ処理の効率化にもこれは資するということから,このごみの中継中間処理施設の構想については早急に建設を進めていく必要がありまして,そのために現在基本計画の策定に鋭意取り組んでおります。この中で管理運営の方式についても検討いたすことを考えております。 次に,リサイクル基金の設置についてですが,このリサイクル基金につきましては,どのような目的で,あるいはどういう組織で,そしてどういう基金の集め方をするかということがございます。 基本的には議員御指摘のような市民運動の応援システムを確立するというために使うというようなことですが,いろんな御指摘の趣旨も踏まえ,また先進都市の調査もして研究してまいりたいと考えております。 なお,その他の御質問につきましては助役並びに担当から順次御答弁させていただきます。 ◎助役(森末京君) 国際交流に関連いたしまして市長答弁を補足させていただきたいと思います。 韓国の都市との都市縁組みにつきましてというお尋ねでございます。 先般,政友会を代表しての宮川議員の御質問にお答えいたしましたところでございますけれども,何と申しましても我が国と韓国とは最も近い隣国といたしまして歴史的,文化的に強いきずなで結ばれておるところでございまして,友好親善交流の促進に努めることは大変意義深いことと考えておるところでございます。 特に,本年6月の岡山─ソウル間の国際定期航空便の就航によりまして,岡山と韓国との交流がますます広がろうとしておるところでございまして,市民レベルでの相互交流の機運が盛り上がるものではないかと考えておるところでございます。 今後ともこれらの状況を見きわめながら,さらには市内の国際交流団体とも十分協議し検討してまいりたいというふうに考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ◎選挙管理委員会事務局長(江尻堅君) 開票区の統合などによる開票の迅速化についての御質問にお答えいたします。 選挙の開票につきましては,正確性と同時に迅速性も求められております。選挙管理委員会といたしましては,従来から開票の結果を可能な限り速やかに市民にお伝えすべく努力をしてまいってきたところでございます。現在,開票事務の一層の合理化,迅速化のためにOA化などの調査研究をいたしているところであります。 また,開票区の統合につきましては,選挙の基本原則である投票の秘密保持の一層の促進とともに,開票の迅速化と経費の節減などが期待できるものと考えております。 したがいまして,現在局内で調査検討いたしており,今後関係機関等と協議を重ねながら具体化に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ◎参与(井上仁君) 5分別についてのお尋ねがございました。 ただいまごみ減量化資源化研究会におきまして,今後の収集方策について検討しておるところでございまして,その御提言をいただきながら十分検討してまいりたいと考えております。   〔15番寺田明生君登壇〕 ◆15番(寺田明生君) 再質問させていただきます。1点だけ。 中間処理場に民活利用と,管理運営方法については検討していきたいというお答えだったわけですけれども,もう少し具体的に,私の提案したその中核というのは,民活利用の可能性も含めての検討なのか,それは頭から考えていないのか,そこら辺のことがもう一つはっきりしませんので,そこだけはっきりさせていただきたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 寺田議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。 御指摘のごみの中継中間処理施設の民間導入による第三セクター方式の検討ですが,これは私どもも現在具体的に最終的な考え方までには至っておりません。しかし,この性格が基本的にはそこで,持ってきた粗大ごみとか,あるいは家電製品などの非常に処理困難物を粉砕をしまして,その中から鉄のようなものは磁石で取るというようなことから,いろんなことを考えておるわけですが,ただこれもですね,広島なんかを見ますとですね,かなり採算がとれていないというような,現実には手作業でかなり人手をとって,鉄なんかは自動的にいくんですが,あとはかなりどっといろんな混合物を集めてきて,それをさらに手作業で仕分けするという,本当にこの民間活用ができるかどうかというのが,現在ではちょっと疑問には思っております。ただ,一部どうしても再生資源業者にどうしてもお願いをしなければいけないという部分はあります。そういう意味では,できるだけ民間活用をしたいという考えは持っておりますけれども,果たして採算性の点につきましてはどうかなというようなところがありますんで,基本的には市直営のものを考えておりますが,できるところについては,第三セクターで成り立つようなところにおいては,できるだけ第三セクター方式を入れたいというようなことで検討をいたしております。 ○議長(花岡薫君) 次は,順序に従いまして吉田君。   〔44番吉田政司君登壇,拍手〕 ◆44番(吉田政司君) おはようございます。 まず,質問に入る前に,去る9月の28日から10月7日まで洛陽市と我が岡山市の姉妹都市縁組10周年記念の市民訪中団に参加していただきましたお礼と簡単に御報告をさせていただきます。 大変貴重な経験をさせていただき感謝しております。一度は行ってみたいのが中国でありまして,万里の長城,敦煌とシルクロード,兵馬俑,揚子江,黄河など,その雄大な大地は限りないあこがれでありました。また,一昨年の天安門事件など国際情勢の中でも興味が尽きないのであります。 今回は上海経由で洛陽,西安,北京の10日間の旅でありました。素朴な町洛陽のボタン祭りでは,4月のわずか10日間で300万人が訪れるというボタン公園がありました。そして,三国志で有名な忠義の士関羽を祭った関林は私にとって最も思い出深いものでありました。また,シルクロードの東の出発点である西安の城郭,今世紀最大の発見,発掘と言われる秦の始皇帝の兵馬俑,万里の長城,どれをとってもその雄大さにただただ圧倒されるばかりでありました。 また,この雄大な遺跡も時の絶対君主の絶大な権力のあかしであったわけでありますが,それが現在では財政上,貿易上,外貨獲得のための観光地となっている,この歴史の皮肉を感ぜざるを得ませんでした。 特に印象に残ったことといいますと,最終日に人民大会堂で故岡崎嘉平太さんの御子息の彬さんのスピーチでありました。それは戦後,日中の民間貿易が再開された20数年前の故周恩来総理のお話でありました。要約しますと,日本と中国は5,000年の歴史があった。元来お隣同士の国というものは非常に仲が悪いのが通例であると。しかし,日中の歴史は近代の50年を除けば,あとは4,950年は友好の歴史であった。この長い友好の歴史を見れば,このわずか50年の不幸にとらわれず,再び友好の歴史を再開しようというものでありました。これは故周恩来総理のお話であります。この大地の国中国が育てた大人の言といいますか,その境涯の高さに感慨を深くしたものでありました。 日本はあの悲惨な太平洋戦争によってアジア太平洋諸国に多大な苦痛を与えたことを心からおわびし,この過去の歴史を厳しく反省し,再び同じ過ちを繰り返すことのないよう自覚と決意を新たにしなければなりません。 世界情勢が激変する現在,これは先ほど寺田議員がるる解説つきでございましたけども,再び国連中心主義で地球から戦争の悲惨をなくし,平和な世界を構築できる可能性が出てきた今日,一国平和主義に陥ることなく,同じ地球人の自覚に立って進んで平和構築のかじ取りを日本がする責務があると強く感じた次第であります。 ともあれ訪中を通して,かつて迷惑をかけた国をこの目で見ることができたことに感謝するとともに,特に内心非常に複雑な思いであったと思いますけれども,にっこり笑って手を振ってくださった中国の方,そういったものを見ますと本当にこれから何らかの貢献をしなければならないということを強く感じた次第であります。 以上簡単でございますが,御報告といたします。 それでは,通告に従いまして質問をさせていただきます。 まず1番目は「都市問題に本格的取り組みを」でございます。 先般11月に市民意識調査が発表されました。その調査では,1位が高齢者対策,次2位は下水道の整備,3位が魅力ある街並みの整備,5位が公園・緑地の整備,6位が幹線道路の整備,8位が生活道路の整備となっております。行政施策の優先度では,相変わらず都市基盤整備が上位10傑のうちでも大きな地位を占めております。 ちなみに,平成元年の調査を見ましても,さほど変わっておりませんし,さらに生活環境の満足度では,満足度の最も低いものがスポーツ施設となっております。この議会でも下水道の普及に関する質問も絶えませんし,下水道は幹線水路の整備など多少期待が持てるようになりましたが,都市計画道路は幹線など幹線道路の整備は100年はかかるということでありますが,都市計画道路が一体いつから市制200周年記念事業にかわってしまったのかと質問をしたいくらいでございます。スポーツ広場に至っては,もう可能性すらないのでしょうか。これほど経済成長を遂げた我が国の都市基盤整備がなぜできなかったのでありましょうか。 そこでまず1番目に,当局はこの調査を一体どのようにとらえ活用されているのでしょうか,まずお伺いいたします。 次に,これらの課題や見通しがなかなか市民に見えてこない。こういう現状を見るにつけまして,当局はこれらの問題に対して解決を放棄してしまったのでありましょうか。市民の要望を聞くだけで,その展望を示されないことは大変に遺憾なことであります。ここで,この都市基盤整備の総合的な整備に対して一体何がネックになっているのか。現在ある法令上の限界があるのか,財政的な問題があるのか,市民の合意のとりにくい課題があるのか,やはり最近問題になっております土地の問題が大きなネックになっているのか,こういった問題を具体的に総合的にまず整理をしていただきたいと思います。 3番目,次にこれらの問題を抜本的に解決するためには,いわゆる既存の体制,既存の考えでは到底解決がつくものではないことは,これはだれにでもわかることであります。さりとて全く不可能である,そんなことは夢物語で,たわ言であると簡単に片づけていいのでありましょうか。やはりお役所仕事と言われるように,既存の法令から帰納的に考える手法では,もはや解決は困難ではないかと思います。そこで演繹的に発想する方法が必要ではないかと考えます。となれば,そのようなことができる体制,もしくは機構,部署が要ると思います。 私もかねてより若手のシンクタンクを提案してまいっておりますけれども,それは今申し上げましたように既存の体制では若手の柔軟な発想が殺されてしまっている。また,やる気もそがれてしまっている。こういった現状をかんがみまして,1つ,新たな発想の開発。2つ,その人材の育成。人材の開拓の意味を込めまして提案してきていましたけれども,なかなか実現の可能性は薄いようであります。 そこで,今回は人材育成のみではなくですね,さらに自由で思い切った検討ができるような組織として,仮称岡山市都市問題総合研究所,ちょっとオーバーでありますけども,こういったものを提案したいのであります。 既に東京都など大都市ではこれらの研究所が設置されております。たかが60万都市の岡山市になどと言わないで,広く今度は人材を全国に求めて,既存の概念に煩わされることなく,思い切った研究提言ができるシンクタンクを提案したいのであります。 出雲市などでも今全国から視察が殺到して困るくらい既存の発想の殻を破ったことを実施しております。この岡山市にできない理由などはないはずであります。あるとすれば,このようなことに取り組もうとしない石頭があるということであります。 繰り返しになりますが,市民が最も強く要望することに対していかに対応してくれるのか,市は。いろいろ理屈をつけて実行が困難なことはもう聞きたくないと。要するにこの市民の要望に市長はどのようにこたえるのか,そこがお聞きしたいわけで,このような提案をしております。前向きな答弁をお願いいたします。 次は,生涯教育と公民館のあり方についてでございます。 先日,我が市も市立商業,工業高等学校が,二十以上の一般社会人にも面接,作文で入学ができるという,いわゆる生涯教育制度の一環としての新しい門を開きました。生涯教育が言われて久しいわけでありますが,ここでもう一度この問題を確認しておきたいと思います。 生涯学習,生涯教育ということは言うまでもなく一生涯にわたる教育のことであります。これらの背景には,平均寿命が延びて人生が長くなったこと,また科学技術の進歩によって変動の激しい社会,変化の多い時代になったこと,そして国際関係が緊密化したことなどが挙げられると思います。長い人生では学校で学んだことはいつまでも通用するとは限りませんし,さらにその根底には人間というものは本質的に一生にわたって学び成長していく存在ということを忘れてはなりません。このために学習の場を提供することは,いつでもどこでもだれもが学習したいと決意し,あるいはその必要性を感じたときに直ちに学習ができる。それが可能な社会のシステムをつくっていくことが大切となっております。 この生涯教育の場といたしまして,言うまでもなく公民館などはその典型的な場であります。その設置目的を見ましても「実際生活に即する教育,学術及び文化に関する各種の事業を行い,もって市民の教養の向上,健康の増進,情操の純化を図り,生活文化の振興,社会福祉の増進に寄与することを目的とする。」となっております。 これをもとにして,現在の公民館活動を見ておりますと若干の疑問がわいてまいります。もちろん各館,各地区館創意工夫を凝らして一生懸命取り組んでいらっしゃることは知っております。そのような中で,これはいかがなものかなと思うものも少なくありません。 1,そこで聞くところによりますと,講座の中にはそれが商売の場になっているものもあるやに聞いておりますけれども,いかがでしょうか,お伺いいたします。 2,またこれら1度開いた講座が,あたかも既得権のようにやり,講座全体の硬直化を招いていないか。例えば,一定の期間などの設定を設けて各講座が惰性に流れないように講座の活性化をするべきではないか,お伺いいたします。 3,公民館活動におきましては,企画が1つの勝負どころであると思います。そこで運営委員会などもできるだけ多くの方の意見が反映されますよう,例えば青年とかヤングミセスとかの参画など考慮しないと,年配の有力者だけでは,どうしても考えが偏って,斬新な企画が出てこないとも聞いております。この点はいかがでありましょうか。 4,そのような事情だけではないでしょうが,とかく青年また男性の参加が少ないようであります。この辺の対策はいかがでしょうか。現場でも大変苦労してやっておりますけれども,ぜひ中央の方で企画の成功例などの情報提供の体制を整備してはいかがでしょうか,お伺いいたします。 5,学校の週5日制移行による地域の受け皿づくりが課題になっております。この議会でも取り上げられております。公民館などでもぜひ積極的な対策を講じるべきではないかと思いますが,お伺いいたします。 6,中央公民館の今後の整備と各地区館の整備はどうなっているか,お伺いいたします。 3,次に市民参加についてお伺いいたします。 市民の参加といいますのは,今回のごみ非常事態宣言に見られますように,これからは行政に何らかの形で市民の協力といいますか,本格的な市民参加の行政の必要が出てきているわけであります。今議会でもこのごみの問題にまつわる諸課題が指摘されているところであります。そこで私はこの市民の行政への協力といいますか,行政への市民参加について若干お伺いをいたします。 例えば,各学区へごみの集積場の設置を依頼されたのでありますが,これが現場では大変混乱といいますか,物議を醸しております。今,町内ではごみステーション,集会所など土地の確保にかかわる問題は大変苦労しているわけでありますが,そこへもってきて一片の通知でいとも簡単にですね,集積場の依頼をしてくる。学区のどのあたりが学区全体から見て公平な場所になるか,地元で調整してほしいと,そうであればよくわかるんでありますが,その最も困難な土地の問題まで学区,すなわち市民に一緒に押しつけてしまう。それがやむを得ないのなら学校でもよろしいと,全くこれは安易な発想であるとしか言いようがありません。本来なら市長みずからが地元に来てお願いするのが筋であると思いますが,それもないまま建築基準の問題など課題を抱えたまま市民に押しつける。このような表現もいたし方ないと思いますけれども,そんなお願いを今回市はしたのであります。緊急事態なのだから協力は当然であるかのごとき今回の措置は,やはり問題であると言わざるを得ません。分別収集など,さらに市民の協力をお願いするかもしれないというこのときに,大変まずいスタートをしてしまったと思います。市民は皆ごみの問題には真剣に考えております,受けとめております。それに水を差しかねない措置は十分に反省をされるべきであります。 ではこの種の市民協力をするのであるのならですね,まず行政と市民の役割を明確に,分担を明確にするべきであります。集積場の設置などは,例えば用水の上の設置基準を緩和するとか川の上とか,また公園の中の建物の基準を緩和するとか,その辺の努力は本来行政がしておくべきで,その上でどの辺がよろしいでしょうかということで地元に投げかける。これくらいの準備をするのが非常事態なのでありますから当然であると思いますけれども,いかがでしょうか。この役割分担ということを含めて今回の措置はどうであったのかの御所見をお伺いいたします。 次に,役割ということの次には,これは市民へのお願いの仕方の問題があります。ごみの出し方1つとっても大変難しいものであります。例えば,こんな話を伺いました。ごみステーションでごみの出し方が悪い学生がおりまして,それを近所の主婦の方が注意されたそうです。「ごみの出し方もわからないの」と注意したそうであります。それに対して「そんなこと言ったって,ごみの出し方なんかわからないですよ」と。それで,その婦人の方が,「あなた市政だよりを見ていないの」という対話になったそうであります。すると「町内会に入っていないので市政だよりは配布されておりません。だから見ていません。だからわかりません」というのがこの学生の答えだったそうであります。 このような出来事からさまざまなことがわかりますが,その学生の社会に対する姿勢にももちろん問題はありますけれども,こういった周知徹底の方法としての市政だよりの配布というものが問題になろうかと思います。 先ほど申し上げましたように,ごみの出し方1つにしても正確な出し方が市民にわかってもらっていないと,その後たちまち収集という段階で支障を来すわけであります。できるだけ簡単な方法がよいわけでありますけれども,少なくとも現在より複雑化するであろう,そういう可能性を考えるとき,市民の方への周知徹底,このためにはこの市政だよりが大変大きな位置を意味を占めてまいります。その意味で,この市政だよりのきちっとした配布ができていないと困るわけであります。 そこでお伺いしますが,町内会の未加入者などへの周知徹底はどのようにしておられるのか。とかくこのような未徹底の方が問題を起こしているということもございますので,御所見をお伺いいたします。 3番目,現在市民への配布物は大方町内会を通じて行われているわけでありますけれども,いわゆる市民と役所,このつながりといいますか,このコミュニケーションはいろいろな形があります。税金とか年金とか国保とか直接個人的なものはダイレクトメールなどでありましょうし,しかし,そのほかの配布物とか公共事業の地元への協力など,かなり多くの部分が町内会を介して行われているものもございます。この市役所と市個人の間に存在する集団であるいわゆる町内会というのは日本独自のものであるようです。この町内会が果たして市民のニーズを吸い上げ,また市役所の考えを理解してもらうための媒介の場になり得るのかということに対して私も若干疑問を持っております。 御存じのようにこの町内会,いわゆる地縁によって結びつくこういった集団といいますのは,江戸時代の五人組,もっとさかのぼりますと古代の五保の制に求められると言われております。この五保の制というのは,中国の先例に倣って律令制とともに整備されたものでありまして,約100人くらいが五保というものを形成しまして,その警察の任に当たらせたというのが出発であります。これが江戸時代になりますと,一般のそういった犯罪の取り締まりに加えて,浪人とかキリシタンの抑圧に利用されていったのであります。治安維持の義務が強化されますと,構成員が多過ぎますとなかなか責任がとれないということで,そこで五人組という小単位の制度にかわっていきまして,そしていわゆる連座制による処罰もこの住民組織によって強化していったのであります。 この五人組も単なる抑圧の道具ではなく,いい面もありまして,社会秩序を保持する訓練の場,生活保障の機構としても働いておりまして,日本人が治安に関しても生活に関しても比較的のんきなのは,この封建時代の安定の記憶が長かったと指摘する学者もおります。 これが明治に至りまして神社信仰というものをこの制度の中に組み入れまして,人民と国家を結びつける機関として位置づけられました。そう言われております。そして,これが戦後廃止されて今日に至っているというのが町内会の歴史であります。そこには歴史的な弊害をいまだなお引きずってるものも数多くありますし,こういった未整備の状態であります。 また,自治体の側からは町内会の協力は行政効率上必要なものであると思います。が,町内会の位置づけは,現在まだあいまいになったままではなかろうかと思います。さらに,この町内会という存在は,新たなコミュニティーの場として期待もされているところでありますけれども,西洋の契約社会の概念の薄い我が国では,なかなかそれにこたえることも難しいようであります。むしろこの地縁による人々のつながりはもう薄くなってきていると,このように思います。町内会長のなり手がいないとか,いわゆる地の人間と新しく家を建ててきた人の間のあつれきの問題,現場では町内会長は大変苦労されております。このような状況の中で,行政の下部組織ではありませんこの町内会に,いたずらに行政の諸課題を押しつけるのは新たな問題を引き起こすことは必定でありましょう。それで大切なこのごみの問題の解決をおくらせるようであれば,これは市長の責任は重いと言わざるを得ません。 そこで,このような状況の中で今後市民の協力を仰ぎ市民参加を進めるためにはどのように対処されるのかをお伺いいたしまして,1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 吉田議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 都市問題でございますが,都市基盤の総合的な整備に対して何がネックになっているのかと,あるいはそのシンクタンクの設置についてどう考えるかと,こういう御質問でございますが,議員御指摘のいろいろな都市基盤のうちで都市計画道路,幹線街路につきましては,平成2年度末で95路線,計画延長307キロメートル,うち整備済みの延長が139キロメートルでございまして,整備率は45%となっております。その整備はもちろん都市交通の円滑化を図ることからも交通環境の向上を図ることからも急務であると考えております。 そのネックは何かということでございますが,基本的にはもう財政の財源の確保ということですが,ちなみに岡山市の財政状況は御案内のとおりですが,平成2年度の決算統計,普通会計ベースで申し上げますと,歳出の状況を見ますと,歳出合計が1,616億9,900万円で,そのうち投資的経費,普通建設事業費に対しましては469億6,500万円,全体の29%,約30%を投入しまして都市基盤整備に努めておるわけでございます。この中でいわゆる街路,都市下水路,区画整理,公園整備に関する経費を支出しているわけでございます。 こういったことから考えますと,まず施策事業を円滑に,都市基盤を総合的に進めていくためには,その基礎となる財政基盤の充実強化が不可欠であります。 そのためには,まずやはりいろんな意味での補助金の確保に全力を注ぐ必要がございますが,そのほかには自主財源の確保に努めるということが必要でございます。 また,今後ともあらゆる機会を通して,国,県に対し税源配分の是正,補助率の引き上げ,補助枠の拡大等,制度の改善を要請してまいりたいと考えております。 また,市民合意ということでございますが,都市づくりは市民の意思と信託に基づいて,市民と行政の協働により進められるということは言うまでもありません。しかしながら,道路を整備するにいたしましても,土地区画整理事業や市街地再開発事業を進めるにいたしましても,地価の問題,土地の権利関係の調整,また地権者や地区全体の合意形成の問題などが複雑に絡み合っておりまして,市民のコンセンサスを得ることが最近なかなか難しいのが実情でございます。 その中でも例えば廃棄物処理施設は迷惑施設のイメージがありまして敬遠される施設でございまして,その整備がおくれておりまして,市民の皆様方に大変な御迷惑をおかけしております。早急に議会並びに市民の御協力を得まして整備をしていかなければならないと考えております。 いずれにいたしましても,先ほども申し上げましたが,各種施策の事業,とりわけ都市基盤の整備を総合的に進めていくためには,財源の確保,土地の取得,市民のコンセンサスが基本であると考えております。 そして,先ほどのように必ずしも多額の財源を投入できるわけではないわけでございますが,限られた財源の中で最少の経費で最大の効果をモットーに,緊急性,必要性,公平性などを勘案しながら,施策事業の選択と実施に努めてまいりたいと考えております。 また,変化していく社会の中で市民の暮らしの豊かさを確保していくため,また議員御指摘の都市問題を解決していくためには,新しい発想と視点のもとに施策事業を企画立案,実施するなど,まちづくりの直接の担い手である職員一人一人の意識改革も含めて取り組みを支える体制づくりも必要であると考えております。 御提案のシンクタンクの設置についてでございますが,産・学・官,そして市民の英知とエネルギーが結集され,また御指摘の人材の開拓,発想の開発に大きな推進力となるものと認識しておりますが,今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。 それから次に,市民参加のあり方の中で町内会についての御質問がございましたが,住みよいまちづくりを進めるためには,地域住民の方々に御協力をいただき役割分担をしていただくことが,ぜひとも必要でございます。御協力をお願いするに当たりましては,その内容等について十分御説明し御理解をいただくことが何よりも必要でございます。 そして,町内会は地域における大多数の方が加入されている組織でありまして,御理解と御協力が不可欠でありますので,今後ともあらゆる方法を通じて緊密な連携を図り御理解をいただきながら,住みよいまちづくりを進めていきたいと考えております。 なお,その他の御質問につきましては担当から順次御答弁させていただきます。 ◎参与(山本宏君) 市民意識調査をどのようにとらえ活用されているかというお尋ねでございますが,市民の声に耳を傾け,市民とともに歩む市民が主役のまちづくりを進めるに当たり,市政に対する市民の関心,要望,意向等を的確に把握し,市政運営の参考にするため2年に1回市民意識調査を実施いたしております。 その結果につきましては,全庁内に配布しておりまして,関係部局において事業を企画立案する上で活用されるようお願いしているところでありまして,十分に活用されているものと考えております。 次に,町内会未加入世帯への広報紙の配布についてでございます。 広報紙は全市民の皆様に読んでいただくものですが,その配布につきましては現在各町内会長さんにお願いをいたしているところでございます。 お尋ねの町内会未加入世帯の方につきましては,町内会へ加入されるようお願いもいたしておりますが,加入されない方につきましては,マンション,アパート等で10世帯以上まとまり,管理人,またはそれらの世帯の中から代表者を決めていただいた場合,その代表者の方に配布をお願いをいたしております。 また,公共施設の待合室には閲覧用の広報紙を,また住民課,各支所,出張所,市民サービスコーナーなどには,持ち帰り用の広報紙を配布し,市民の皆さんの目に触れる機会を増すよう工夫を重ねているところでございますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。
    ◎参与(井上仁君) 市民参加のあり方についてのうち,集積用の用地選定では地元は混乱しているという御質問でございます。 去る11月1日の非常事態宣言に伴いまして,危機的状態を乗り切る方策の1つといたしまして,資源化物を回収するための集積施設を小学校区に1カ所設置することとし,設置場所の選定等を町内会長さんにお願いしているところであります。 施設建設に当たりましては,十分説明をし,町内会長等地元の御協力を得て,利便性や効率性等を勘案し建設すべきであると考えておりますが,このたびは非常事態ということで緊急を要したため,そうした点に配慮が十分できていなかったことは十分反省をいたしております。 ◎教育長(奥山桂君) 生涯学習に関連しました一連のお尋ねにお答えを申し上げます。 まず,公民館活動につきまして,その講座が講師の商売の場になっているのではないか,あるいはまた硬直化しておるのではないかというような趣旨のお尋ねでございます。 御指摘のものは,私どもが自主講座と呼んでいるものでございます。主として趣味,特技的なものを中心に,生活に潤いをもたらすような内容,花道とか茶道とかいうようなものでございますが,を幅広く設定をしているわけでございます。この中には比較的長期間継続する内容の講座や,受講生の要望もあって同一講師が長期間務めることもございます。そのため講師の取り組み姿勢に問題が生じるというようなことも考えられますので,各館の運営委員会に諮って毎年講師選定の見直しをしておるところでございますが,なお御指摘の趣旨も踏まえまして,今後より慎重に対応してまいりたいと考えます。 次は,地区公民館の運営委員会の構成メンバーについてのお尋ねでございます。 この運営委員会は,地域住民の学習要求を的確に把握し,公民館活動に反映するために設けております地区館長の諮問機関でございます。おおむね地元各種団体の代表者によって構成されているわけでありまして,そのため中高齢者の層が多くなっておるわけでございます。今後は御指摘の趣旨も踏まえまして,幅広く各層の意見がいただけるよう配慮していきたいと考えます。 次は,公民館の利用者に男性や,それから若い人が少ないと,そういうことについて中央公民館がもっと働きかけるべきでないかというようなお尋ねでございます。 公民館の利用者が女性や高齢者に多く,男性や若年者層に少ないことは,全国の公民館に共通したところでありまして,それなりの努力はしているところでございますが,実効が上がっていないのが実情でございます。 平成元年度に実施しました生涯学習に関する市民意識調査によりますと,若年層は身近なところでの学習や活動の機会を求めており,スポーツに関すること,職業上の知識,技能に関することに関心を寄せております。このような点も踏まえまして,今後とも若年層を含めた各年齢層の住民の学習要求にこたえるよう地区館へ働きかけていきたいと考えます。 次は,学校の5日制への対応,公民館としての対応についてのお尋ねでございます。 公民館は,老若男女を問わず,だれにでも開かれた生涯学習施設でございまして,青少年の健全育成を目指した事業にも取り組んでおります。人づくりを問い直す委員会の第1次提言では,子供たちの人づくりにとって自立が重要であるというふうに述べられております。自立を育てるためには,学校,家庭,地域の役割を明確にすることが必要であり,現在人づくりを問い直す委員会で具体的方策が検討されております。公民館としても,この観点に立って,その役割を検討してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 最後は,今後の公民館の整備計画についてのお尋ねでございます。 現在進めております第4次公民館整備計画に基づく地区公民館の整備が完了いたしました時点での残された諸課題にどう対応していくかが今後の整備計画の中心になると考えております。その主なものとしましては,公民館未整備地区の問題,それから支所に併設しておる公民館の独立の問題,それから狭隘な館や老朽しておる館の増改築の問題,それから中央公民館の施設整備と機能の見直しの問題,そういう問題が考えられると思っております。 以上でございます。   〔44番吉田政司君登壇〕 ◆44番(吉田政司君) 再質問させていただきます。 市長が財政上の数字を上げていただきまして御説明がありまして,財政の財源の確保の問題,また土地の確保の問題,住民のコンセンサスの問題,確かに難しい問題であります。要は私がきょうお聞きしたかったのはですね,難しいんですということをお聞きしてるんじゃない。これは難しいに決まってまして,これはこんだけ議員の方がですね,いろんな角度から提案していきながら検討しているわけでありますけども,なかなかその辺にこう見えてこないと。それを御質問してますので,そういった意欲,これ非常に抽象的な質問になってしまいけども,市民が先の見えてきそうなその辺をですね,すぐ解決策を提示してくださいと言ってるんではありませんので,問題点を整理して,その先が見える形で,そういったものを示してほしいと。その例えば例として先ほどたまたまといいますか,研究所ということを言いましたけれども,これを頑張っていけば見えてくるかもしれない。そういったことをお聞きしたいんでありまして,できないことは,もうそれは今さらわかっておりますので確認する必要はないと思います。そういったその思いというものをまたお聞きしたいし,また当然先ほどございました十分検討したいというふうにございましたけれども,ぜひ本当に十二分に検討していただきたいと思います,研究所の方は。 それから,町内会の問題でございますけども,加入されるようお願いしているという御答弁でありましたけれども,市役所のだれがそういった未加入者の方にお願いしたことがあるのか,ちょっとそれを具体的にお聞かせいただきたいと思います。 結局,そういったもの全部町内会へおりてきてですね,町内会長とか,町内それぞれ役員の方が御苦労されているわけでありまして,先ほどから申し上げています,同じ協力するにしても役割というものを明確にして,これは当然市民個人が義務としてやるべき問題と行政がやるべき問題を区分しないといけないと。しかも先ほど申し上げましたように,町内会というのは非常に弱体化してきているわけでありまして,そして町内会長,役員みんな本当に今大変な中頑張ってらっしゃるわけです。そこに新しいお荷物をですね投げるなということを言いたいわけです。その辺をぜひよく理解して,それこそ御理解をしていただきませんと,市民の協力もなかなか前へ進まないということになってまいります。むしろ,そういったことから言いますと,最近ではボランティア,例えば報奨金制度を利用しての回収団体とか,こういった団体は明らかに意思を明確に持って行動してる,そういう団体であります。これは町内会をカバーしていく新たな動きになっておりますけども,こういったものに対してお願いもしていくとか,そういったボランティア活動を育成していくとか助成していくとかということで,現実にこうやって意識をしている方々にもしっかり目を向けてですね,やっていかないと,ただ通り一遍の御回答をいただいておりましてもですね,何にも話は前に進まない。そういったことを申し上げたいし,それをどうお考えになっているのか,再度の御答弁をお願いいたします。 以上です。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 吉田議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。 この都市基盤の整備,いろいろなネックがありまして,先ほど3点,財源の問題,土地の取得の問題,コンセンサスの問題,それぞれ難しい問題があることはわかってるが,解決の方法を見せてもらわないとですね,これ何ともならないというようなことでございます。 財源の確保につきましては,先ほど御答弁申し上げましたように,これは何よりも補助事業が多うございますから,できるだけこれ国へ対して,もうすぐまた予算の概算要求が最終の年末折衝を控えておりますが,これも最大限努力をしていきたいと思います。 それから,最近住民のコンセンサスと土地の取得で一番問題になってるのは,結局代替地の取得の要望が多いといった点でございまして,これは先般,不動産業界とお話をしまして,そして公共用地の代替地の先行取得のための1つの情報ネットワークをつくったところでございます。これは,ようやく不動産業界と協定を結びました。これをこれから,まだ現在今まではそこのところでかなりネックがあったと,しかし今度はこういったことを利用しまして,代替地が欲しいといったような人たちが多うございますので,その代替地が欲しいと言った人が,いかなる,どういったところにどういう条件の,どういう値段の土地が欲しいといったようなところまで,現実には不動産業界の方の総合力,情報を提供していただく。そういうことで1つのネットワークができましたんで,こういったことを活用して計画的にやっていきたい。計画性という点では,この平成4年,5年,6年の中期計画の中でも具体的に路線を指定しまして,これは何年度,何年度というふうなことで1つの中期計画,あるいは長期計画を市民の皆さんにお示しすることは,これはどうしても大切なことであると考えております。 ◎参与(山本宏君) 町内会へ未加入の方々の加入についての具体的な取り組みというお尋ねでございますが,具体的に申し上げますと,まず先ほど広報紙の問題が出てきたわけでございますが,例えば広報紙が来ないというようなことのお問い合わせがあったときには,それは,こういうことで町内会を通じて配布しているので,ぜひ町内会に御加入をいただきたいというようなこともお願いしているわけでございます。 また,そのほか我々自治振興課には相談とか要望とかでいろいろお見えになるわけでございますが,その中で町内会に加入していらっしゃらないために起きているような問題もあるわけでございまして,そのような場合も,やはりぜひ町内会に御加入していただければ,こういうふうないろんな方法がございますというようなことを御説明する中で,加入方について御依頼を申し上げているわけでございます。 ただ,それにつきましても不十分な点がまだあろうかと思いますので,今後とも加入の依頼方について一層の努力をしてまいりたいと,このように考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。   〔44番吉田政司君登壇〕 ◆44番(吉田政司君) 済みません,再々やらしてもらいます。 市長の代替地の制度等は県もこの夏から取り入れてやってますし,そういったことも聞きたいんですけども,もっと根本的にですね,それを聞いてるわけですから,そういうアイデアなんかも先ほど申し上げましたような総合研究所をつくればですね……,まだまだ十分に全国の情報がわかってません。それわかれば意外と今簡単に解決する問題もあるかもしれません。けど,もっと抜本的にしないと,市民の要望は広がっていくばかりでありますので,よりこたえられないんじゃないかということで聞いてますから,その辺もぜひお願いします。 ぜひ中期・長期計画等も含めましてですね,そういった見えるもの,私が聞いてるのは,そのまだ前のどう取り組んでいくかという,その姿勢をお聞きしてますのでね,言いわけがましい答弁はやめていただきたいと思います。 それから,先ほどの今度はごみの問題でありますけども,問い合わせがあったらお答えすると,受け身ですよね,それは。新しい市民参加,市民協力を本格的にお願いせにゃいかん事態なったわけですから。そういうときに対してですね,受け身でですね,だめじゃないですか。例えば,町内会とこれまた相談することになると思いますけども,今1部幾らで配布してるわけですから,全部入ってなくても配ってくださいとかですね,そういうお願いをするとか,そういう具体的なことをですね,聞いたことに対して言いわけみたいにですね,無理やり答弁をつくっていただかんで結構です。その辺のことが我々聞きたいわけですから。それがないから多分みんな怒ってるんじゃないかと思いますので,ぜひそういった受け身の姿勢でなくて,先ほど申し上げたように役割をまず明確にしてですね,これはお願いしますと。これは本当にお願いしますということが,そうなればきちっと力を込めてですね,お願いもできると思います。それをあいまいにしてるからですね,何か言われたらうろうろしながらですねしなければいけない。これは本当にお願いせにゃいかん事態になってるわけですから,その辺のまず姿勢を最後にお聞きしたいと思います。 以上です。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 吉田議員の再々質問に対しまして御答弁申し上げます。 都市基盤整備の根本的な解決策という,これが本当にあれば一番これは私も欲しいんですが,抜本的というほどのことではありませんけれども,やはり今までかなり都市の交通対策にしましても,あるいは区画整理にしましても街路にしましても,本当におくれておるというのが岡山市の現状でございます。 計画的にやってはいるということですが,かなりいわゆる先を見通した計画がなかつたという基本的な反省がございます。街路で今までの進捗状況からすると,あとの55%についてももう100年になるじゃないかというようなことも御指摘のとおりでございます。したがいまして,これはできるだけの財源の再配分ということを含めまして,今度の平成4年,5年,6年,そして現在の長期計画についても具体的な見直しを図ってまいりたいと考えております。 ◎参与(山本宏君) 町内会への加入につきましては,我々努力いたしておるところでございますが,今後さらに議員御指摘の趣旨を踏まえまして,より一層加入していただくよう努力してまいりたいと考えております。 なお,その役割分担についてのお尋ねでございますが,この行政との役割分担につきましては,先ほど市長の方からも御答弁申し上げましたとおり,その御協力いただくことにつきまして十分御理解を得るような努力をした上で,あらゆる方法を通じて連絡をとりながら進めてまいりたいと,このように考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ○議長(花岡薫君) 午後1時まで休憩します。    午前11時53分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後1時11分開議 ○議長(花岡薫君) 午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして苦水君。   〔49番苦水重徳君登壇,拍手〕 ◆49番(苦水重徳君) 師走も月半ば,議員諸兄並びに当局におかれましては何かと御多忙の中,しばらく時間をいただき質問をさせていただきますので,よろしく御清聴お願い申し上げます。 世界に目を転じますと,69年間世界の一翼を担っていた共産主義が行き詰まり,ソビエト連邦国の解体等で揺れ動いております。また,国内に目を移せば,農業問題,PKO,宮沢総理のいわゆるリクルート3点セット等,年末を控えて気ぜわしい年末,平成3年が今暮れようとしております。経済成長期からバブル経済で見られるように,今後の経済状況は冷え込んでいくことは必定であります。 そして,当市を振り返ってみると,一昨日の山陽新聞時事せんりゅうに「チボリ談義しているうちにゴミは山」「チボリ談義しているうちにゴミは山」──この1句にすべてが含まれているように思える。この一言をかみしめ,反省に立って,せめて心の触れ合う市政に,そして平成3年度へ力強く旅立ちしていこうではありませんか。 前置きはそのくらいにいたしまして,私の質問の第1は,市長の政治姿勢についてであります。 1,諸行事のあり方についてでございます。 行事と申しましても,多種多様ありますが,例えば幼・小・中学校の校舎,体育館,プール等の竣工式,落成式,福祉を中心とした行事,そして文化,体育等で年間数多くの公式行事がなされておりますが,昨今特に感じたことを列挙し,市長のお考えを聞こうとするものであります。 すなわち10月15日第2藤田小の体育館の落成式,10月22日浮田小,10月28日足守中等の学校施設の竣工式が行われておりますが,建造物は年度末にはでき上がり既に使用されている事実,半年以上も経過して落成式とは笑止千万であります。子供たちにとれば感激もなくなり,大人の人たちのためにやっているんだろうかと感ずるものではないでしょうか。 また,牧石小のプールは9月下旬に完工となっておりますが,式典は11月6日,晩秋,否初冬と言ってもよい時期にプールの水はひときわ青く冷たく,そして落ち葉がちらほら浮いている中で厳かに完工式。絵にもならなければ出席した児童諸君はどのように感じたでありましょうか。この際大人のエゴを取り払い,春は春,夏は夏の時点に行うべきと提言いたしますが,どういうものでしょうか。 次いで,市長に申し上げたいことは,11月3日の岡山城再建25周年の記念行事であります。 この岡山城,烏城公園は,旧池田藩所有のものでありましたが,後楽園は県に,烏城公園は岡山市に,そして観光のメーン岡山城はI工業KK等の篤志家の方々に支えられ今日に及び,そして25周年が行われたのであります。そして,池田家を初め衆・参両議員,県会議長出席のもとに開催されたものであります。主催者は市長であります。案内した御本人はどうしたことでしょうか。また,緑化推進大会が開催されました。この催し物も市長が主役で,緑化推進を協力してくださっている数多くのボランティアの方々の出席,県・市議会議員,そして各連合町内会役員,婦人会,最寄りの小学校の生徒も駆けつけ,緑を守ろうと仕事も顧みず集まってくださった人々を思うとき,主催者の市長はと口惜しく思ったのは私一人ではないのではないかと思います。 市長においても,いろいろと行事の重複があったと思いますが,人を招いて欠席とは言語道断であると思います。ゆえに今後は自分のスケジュールと諸行事をよく見きわめ,公僕の精神を遺憾なく発揮されますよう要望しておきます。市長の御所見をお述べください。 2,ポスト瀬戸大橋の観光事業は。 既にチボリも遠のき昔話となり,花開いても倉敷となり,岡山市の観光に伴う業者の落胆ぶりは目を覆うほどでございます。中でもホテル,旅館業者の方々,増築,改築の計画も断念,運送業者,旅客業者も計画変更を余儀なくされ,バブル経済で全国的に冷え込んでいる昨今,岡山はなお一層冷え込み,冬の陣さながらであります。 そこで,私は観光事業に対する姿勢をお尋ねいたしましたが,抽象的で具体案が示されておりません。来年2月当初予算に向けて具体策,もしくは平成4年度の課題として調査費等の計上の予定があれば,お示しください。 3,スポーツ振興対策についてであります。 健全なる肉体に健全なる精神が宿るということは皆様周知のとおりであります。青少年の非行化,登校拒否児の多きを数える昨今,これらの防止の上からもスポーツ振興は重大,重要な位置を占めると私は考えるのであります。今ここに私は岡山県の国民体育大会総合成績調べを見るときに,62年度天皇杯は35位,皇后杯は39位。63年度は38位,26位。元年度は28位,26位。2年度は20位,23位。3年度は30位,24位。47団体中の成績でございます。天皇杯は20位が最高,皇后杯は22位を低迷しているのが我が岡山県勢であります。 なぜ上位に食い込めないのか。いい成績は残せないのか。反面,国体開催県は優勝もしくは上位入賞を果たしている現況を見るとき,私なりの分析でありますが,1,住民,県民の盛り上がり,2,指導者の意欲,選手団の団結と決意,3,早期に計画,取り組み等がなされるゆえと思われるが,最も重要なことは,スポーツ振興費のかさ上げも重要なポイントを占めていることは否めません。 そこで健全育成の一環,教育の延長上にある市子連とかスポーツ少年団等,これらにたぐいする団体に補助金,もしくは助成金等を増額するよう特に要望するが,市長の御所見をお述べください。 あわせて,ボランティア活動で一生懸命指導に当たってくださっている父兄にも市長から感謝状等を授与すべきと思うが,どのように思われるか,お知らせください。 4,東古松用地の計画は。 この用地は一部を第3事業所で利用し,大半は職員の方々の駐車場として利用,今日に及んでおります。この用地の位置は,本庁,水道局,中消防署の隣地にあり,行政発展の一翼として利用価値大なるものがあります。過去,岡崎,松本両市長時代にも利用計画が多々取りざたされてまいりましたが,いまだに宝の持ち腐れとなっております。安宅市長はどのようにお考え,どのように取り組まれていかれるのか,御所見をお述べください。 5,専決処分についてであります。 平成3年1月18日報第1号が発せられ,12月3日で報60号と数え,専決処分として議会に報告がなされております。そもそもこの専決処分は,地方自治法第180条議会の委任による専決処分にのっとりされているものであり,違法性はないものの,この60の案件を分析してみますと,まず第1番目は契約(金額,工期)の変更が25件と群を抜き,次に交通事故が13件となっております。 そこでお尋ねいたしますが,この契約変更はどういうわけで行われたのか,その要因はどこにあるのかを御報告お願いいたします。 また,交通事故でありますが,この13件は加害者と被害者の割合はどのようになっておるのか,お知らせください。 また,被害者であれ加害者であれ,民間人は住所,氏名,年齢等が表記され,市職員側は一切示されておりません。個人のプライバシーについて厳しい今日,どうとらえておられるのか,御答弁ください。 第2番目は,岡山市中央公民館への提言であります。 現中央公民館は小橋町に位置し,昭和22年8月20日竣工されたものであり,市民60万の文化向上の中央拠点として大きい役割を果たしてきたところであります。しかし,老朽化の感はぬぐえません。そして,近隣公共施設を比較する場合,古い建物,骨董的評価を受ける建物となってしまいました。利用状況を見ますと,利用人員約8万人,利用回数2,590回となり,利用人員ではトップの座にありますが,利用回数を見るとトップは西大寺の3,371回,北公民館の3,088回,岡南公民館の3,025回に次いで4番目に位置し,中央とは名のみで,実質を見るとき,これでよいのかと頭をかしげたくなる状況であります。 また,びっくりすることは,「駐車場はありませんので,自動車の御来場は御遠慮ください」との断り書きでございます。もちろんバス,電車,自転車,徒歩で来てくださいとのことでありましょうが,マイカー時代の今日,駐車場なしの建物は時代おくれであり,中央公民館の働きはなされないと思います。 そこで私の提言でありますが,現中央公民館を地区公民館に位置づけし,他所に新築移転すべきと提言するが,当局のお考えをお述べください。 第3番目は,岡山市総合文化体育館の駐車場についてであります。 総合文化体育館の北側駐車場は,都市計画街路岡南線の道路敷であります。近い将来,東方面の用地買収等が進められ,逐次実現に向けて進められてくると予想されます。そこで早目に駐車場用地の確保が必要であります。ちまたのうわさでは,体育館周辺にある大蔵省財務部管理の用地があり,過去買収すべく動いたが,中途で挫折したと伺っておりますが,なぜだめだったのかお教えください。 そこで私の言いたいことは,財務部のこの用地買収を再度進めていくべきと思うが,そのお考えは。 そしてその用地買収が望めないのであれば,まだまだ空閑土地が多くあります。今のうちに駐車場用地確保に全力を挙げるよう要望するが,市長のお考えをお教えください。 第4番目は,清算事業団用地についてであります。 市長は,この用地について今定例議会の趣旨説明,議員質問の答弁の中で「市議会とも十分話し合うとともに,国,県,国鉄清算事業団とも協議のうえ,都市計画決定等の過去の経過を踏まえて検討し,適切に対処したいと考えております。」と述べておられますが,そこでお尋ねいたしますが,1,市議会と十分に話し合うとは,いつ,どこで,だれと話し合うつもりか,具体的にお示しください。 2,国,県とはどういうことで協議されるのか,また清算事業団といつどのようなことを協議されるのか,お教えください。 既にチボリは過去のものとなり,岡操用地がどうなるか,市議会,市民の注目となっております。ちまたでもいろいろと話題に上っているのも事実であります。そこで用地買収するかしないかは論外として,市民の方々の御意見を申し上げ,市長の御所見を願うものであります。 もし買収すると仮定した場合,都計の網がかぶされ,公園以外の建設は望めません。現在この用地が250億円,周辺区画整理に10年間で140億円,道路整備26億円,JR新駅負担金5億円で,計421億円と聞いておりますが,その上に公園建設費を含むと500億以上という膨大な資金が要ります。そして,この建設にのみとどまらず,毎年それに伴う維持管理が必要となっております。 卑近な例を示せば,津島運動公園は平成3年度予算で3億3,600万,後楽園が3億700万円となっております。いずれも入園料,建造物の使用料が歳入としてあります。ゆえにすべてがマイナスばかりではありません。この岡操跡地を公園とする場合はマイナスばかりで,維持管理費も3億円前後は入用と思います。これらのことを考えるとき,当市にとって大きい荷物となりかねないと思うが,市長はこの点どのように分析されておられますか。 反面,この施設をあきらめ,この500億円をよそに投入する覚悟があるならば,例えば福祉区6カ所に500億を配分し,それぞれの地域に特徴のある施設を市民の考えで市民の手で盛り上げ,地域発展に寄与すべきと思うが,その考えについてどう思われますか。 また,500億予算投入は本市において後にも先にもない大事業であります。ゆえに市長はもう一度アンケートでもとって市民の方々の考えを掌握すべきと思うが,いかがなものでございましょうか。 以上第1回目の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 苦水議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 最初に,市長の政治姿勢の中で,主催者として案内した行事に欠席するということは言語道断ではないかと,こういう御質疑でございます。 市が主催する諸行事には極力出席するよう心がけているところでありますが,一時期に多くの行事が開催されるときは,時間的に重複する場合もあり,その調整に苦慮しているところであります。そのような事情から,心ならずも出席できないことがあり,議員の皆様を初め多くの関係者の方々に大変申しわけなく思っております。 今後におきましては,議員御指摘の趣旨も踏まえ,十分心してまいりたいと考えております。 次に,ポスト瀬戸大橋の観光事業でございますが,ハード面につきましては,吉備路ゾーンにおける備中足守の町並み保存整備事業を引き続いて具体的に推進をしていきたいと考えております。また,造山古墳,高松城址周辺の整備など,個々のゾーンの魅力アップに鋭意努めてまいりたいと考えております。 それから,カルチャーゾーンにおきましても,このゾーンの特色である文化の薫りのするまちづくりとして,郷土にゆかりのある文化人の足跡を顕彰する文化の小径整備事業を引き続き予定をしております。 また,出石町並びに西大寺門前町の町並み整備につきましても,鋭意検討いたしてまいりたいと考えております。 それから,ソフト面につきましては,観光宣伝事業の広域化を図ってまいりたいと考えております。 北海道,沖縄での宣伝活動並びに物産展の開催や広範な観光ルートの形成に伴い,各自治体との共同による国内外への観光宣伝などに努めてまいりたいと考えております。 さらに,コンベンションシティーを目指し,受け入れ体制の整備などに努めてまいる必要があると考えております。 次に,スポーツの振興対策についての御質問でございますが,青少年の健全育成を進める上で地域の役割として,子供たちが活躍できる場として,またよりよい社会人となるための実践を通して学ぶ場として,子供会,スポーツ少年団の果たす役割は極めて大きいものがあります。これらの団体の活動を支援し,充実を図ることは,ジュニア層の競技力の向上にもつながるものと考えております。これらの団体への助成金の増額につきましては,財政的に厳しい状況の中ではありますが,来年度予算を編成する中で検討してまいりたいと考えております。 次に,子供会,スポーツ少年団の活動は,指導者のボランティアとしての活動に負うところが大きく,献身的に指導に当たっていただいております指導者の方の表彰を行うことは,功績をたたえるのみならず,市民のスポーツ活動に対する評価を高め。スポーツ振興にも寄与するものと考えます。 これまでにも長年にわたり子供会及びスポーツ少年団の育成指導に当たっておられる指導者の方に感謝状,表彰状を贈り,その功績をたたえておるところでございますが,今後とも御指摘の趣旨も踏まえ,顕彰の充実を図ってまいりたいと考えております。 次に,岡山操車場跡地につきましてですが,今後どうするかにつきましては,これまでに御答弁申し上げましたように,市議会の御意見をお聞きしながら,また国,県などと協議しながら一定の方向を出さなければならないと考えております。 今議会の論議も踏まえまして,できるだけ早い時期に岡山市としての基本的な方向を出す必要がありますので,議会と相談しながら特別委員会,常任委員会,あるいは代表者会議などの場を通じて話し合ってまいりたいと考えております。 また,国,県,清算事業団とは都市計画決定されている経過などを踏まえ,跡地をどうするかということを初め,都市計画の変更の範囲,有利な財源調達方法など,あらゆる角度から協議していく必要があると考えております。 それから,岡山市が公園を建設すれば500億円余りも見込まれて,維持管理費が要るし,大きな荷物になりかねないが,こういう御質問でございますが,これは先ほど申し上げましたが,この跡地をどうするかということにつきまして一定の方向を出す中で,有利な財源が確保できるかどうかは,事業規模や整備期間をどの程度に考えるかということも非常に大きな要素になりますが,これらを踏まえて岡山市の財政にどの程度影響するのかを試算する必要があると考えております。 それから,大きな施設よりは市内6地区に配分して,特徴のある施設を考えたらどうかとの御質問でございますが,公共施設はその施設の性格,目的により限られた地域の方々の利用を主目的とするものも必要ですし,また広い範囲の方々の利用を主目的とするものも必要であると考えております。 岡山操車場跡地の場合は,これまでにもお答えしましたように,市街地に,都心部に隣接をしておりまして,またまとまった広さを持つ貴重な都市空間であると認識しております。 その利用のあり方は,議員のようなお考えも確かにあると思いますが,このまとまった広さを持つ貴重な都市空間につきまして,岡山市民が全国に誇り得るようなものを考えていく必要があると考えておりますが,その具体化につきましては,先ほど申し上げましたように,市議会の御意見をお聞きしながら,また国,県などとも協議を重ねながら煮詰めていきたいと考えております。 再度市民の意見を掌握すべきだと思うがどうかという御質問についてでございますが,この点は先般楠木議員にお答えいたしましたように,岡山操車場跡地を取得すべきかどうか,またその利用は基本的にどうかにつきましては,市議会と論議を深めた上決めることだと考えておりまして,現在のところ調査会や懇談会に諮問するとか,市民のアンケート調査などは考えておりませんので,御理解を賜りたいと存じます。 なお,その他の御質問につきましては,担当から順次御答弁さしていただきます。 ◎総務局長(槌田邦夫君) 専決処分についてでございます。 まず,平成3年の交通事故に係る専決処分の報告件数13件のうち,加害者,被害者の内訳はどうかというお尋ねでございます。 報告事例のうち,市の過失割合が10割のものが5件,9割のものが2件,8割のものが3件,6割から7割のものが3件という結果になっております。 また,加害者,被害者の区別なく,民間人は住所,氏名が表記されているが,市職員は一切表記されていないという点についてでございます。 市職員の公務執行中の交通事故につきましては,法律上その損害賠償責任を負う主体は地方公共団体である市ということになっております。したがいまして,法律上の手続に係る専決処分の報告においては,だれに対して損害賠償責任を負うのかを示すことが必要であるため,議員御指摘のような当事者の表示をさせていただいたものであります。どうぞ御理解のほどお願いいたします。 ◎財政局長(長江哲君) 2点についてお答えをさせていただきます。 まず,東古松用地につきましては,現在具体的な計画はございませんが,将来を展望いたしました有効利用を考えていきたいというふうに思っております。 それから次に,専決処分についてでございますが,契約の変更につきましては,御指摘のとおり25件ありますが,このうち工事請負契約に関するもの24件,工事等委託契約に関するもの1件となっております。 工事請負契約24件の内訳は,工期の変更が15件,契約金額の変更が6件,工期と契約金額,いずれもの変更が3件となっております。また,工事等委託契約の変更1件につきましては,契約金額の変更でございます。 工期の変更につきましては,建築関係の工事が多く,近接する他工事との工程調整や埋蔵文化財の発掘調査に日時を要したことなどが主な原因となっとります。 また,契約金額の変更につきましては,土木関係工事が多く,地下水の異常浸出に伴うものや,仮設道等の施行工事の追加,あるいは施工基面の軟弱化に伴い地盤を強化したことなどが主なものでございます。 個々の工事ごとに変更の原因は異なっておりますが,工事の設計,仕様を厳重にチェックし,施行に当たりましては工程管理,あるいは現場を厳しく監督するなど,関係課と連絡を密にいたしまして,極力変更の生じることのないよう今後努力をしてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(春田巌君) 岡山市総合文化体育館の駐車場についてでございますが,浦安総合体育館周辺の大蔵省財務部所管用地の取得が挫折した理由は何か,再度買収を進めていくべきではないか,また周辺での駐車場用地の確保はということでございますが,浦安総合公園の駐車場用地につきましては,現在公園敷地内の駐車場と暫定施設として消防訓練跡地並びに都市計画道路岡南線予定地を駐車場として使用いたしております。また,現在整備を進めている第2期地区に別途駐車場を整備する予定でございます。 駐車場の利用については,通常の利用には問題ございませんが,各種の大会やイベント等を開催する際には,公共の交通機関を利用するようお願いするとともに,第2期整備地区の空地を臨時駐車場として利用し,活用しているものでございます。しかし,第2期整備地区の空地は,近く整備を開始することとなりますので,大会開催時の駐車場不足への対応が必要となるわけでございます。 このような状況から,再三にわたり財務部に対しまして,未利用の国有地払い下げをお願いしてまいりましたが,現段階では国有財産中央審議会の答申によりまして,駐車場としての処分はしないとの方針が示されたと聞いておるわけでございます。したがいまして,国有地の払い下げは現状では困難と思料されます。 浦安総合公園の駐車場用地確保につきましては,重要な課題と認識をいたしておりますので,今後公園区域内の変更を伴う問題もございまして,県,国及び地元関係者の皆様方とも協議をしながら,駐車場用地確保に鋭意努力してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) まず最初のお尋ねは,学校施設の竣工式が完工日からずれておることについてのお尋ねでございます。 学校施設の竣工式につきましては,学校が地元の方々と相談をしながら進めているものでございますが,御指摘のように完工から式典までの間が相当経過している場合があるのも事実でございます。こうした実情につきましては,学校行事や関係者の日程調整等の都合からそうなっておりますが,今後御提言の趣旨を踏まえて,関係者ともども適切な時期にやれるよう努めてまいりたいと考えますので,御理解をいただきたいと思います。 次は中央公民館の新築移転についてのお尋ねでございます。 御指摘のとおり,駐車場が狭いため,利用者にとって不便であるなど,中央公民館としての機能を十分果たしていない面もありますので,総合的な教育センター構想との関連も十分考慮した上で検討をしていきたいと考えておるところでございます。 以上でございます。   〔49番苦水重徳君登壇〕 ◆49番(苦水重徳君) 市長さん,年末になればお歳暮,年始はお年玉と,これが世の習いでございます。しかし,議員においては虚礼廃止ということもございまして,出さず,もらわず,また有権者の方からは督促せず,ということわざがございますが,これに倣った関係上か,私の質問に対しての答弁は実りなきものになってしまっておるように思うわけでございますので,再度再質問並びに御要望,また気づいた点について一言申し上げたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。 すなわち,第1の市長の政治姿勢についての諸行事のことでございますが,「良薬口に苦し」ということもございまして,私も苦口をきいたわけでございますけれども,よくよく日程については調整もし,そして60万市民の要望にこたえるべく,立派な市長として頑張っていただきたいと思います。 私も,岡崎市長,松本市長,安宅市長と,このようにお仕えもし,またおつき合いをしてまいりましたけれども,安宅市長におかれましては,どちらかといえば現代っ子という感は免れません。ゆえに,私が時に触れ,折に触れ,大久保彦左衛門みたいに苦口をきくので,ひとつ勘弁してやってもらいたいと思います。 それから教育長さん,諸行事においては,例えば入学式とか卒業式とか,一度にやってる行事がございますが,それに合わせてやっぱり竣工式とか落成式とかいうものもあわせて一斉にやったらいいんじゃないかと,このように思います。もちろん来賓も必要でございますけれども,市長部局,また教育委員会,また議会等も手分けして参加できるんじゃないかと,このように思いますので,極力そのように考えていただいたらと,このように思います。 それから市長さん,ポスト瀬戸大橋の観光事業でございますけれども,今微に入り細に入り御説明を聞きましたけれども,これは岡崎市長,松本市長が言っていらっしゃったのをそのまま踏襲しているような感じがしてならないわけでございます。私は市民がチボリノーと,このように判断し,また市長もチボリノーと,このように決断を下されたんではないかという背景から考えてみると,やはりチボリにかわるもの,あるいは安宅は安宅らしいというものをここで示すべきではないかと,このように思うわけでございますが,もう一度市長の御所見をお願いしたいと思います。 それから,スポーツ振興対策についてでございますけれども,私が最も嫌な言葉でございました検討という言葉でございました。検討という言葉は逃げ口上でありまして,私からいえば,できるならできる,できないならできないと,潔く言ってもらいたいと思います。 それから,東古松用地の計画も,有効利用ということで,いっつも同じ答弁しか返ってきてないんです。岡崎さんのときも松本さんのときも,せめて安宅さんぐらいになったら変わるんかと思ったら,やっぱり同じ答弁しか返ってきとらんですね。これもね,お役所だからいいようなもんで,これ民間の土地で民間人がやっとったらね,10数年も検討します,検討しますと,有効利用を図るために頑張ってまいります,というだけでは終わらないと思うんですよ。そういう意味から,私はここへ中央公民館とか,あるいは保健所等も考え合わせて前向きの姿勢で有効利用を図っていただきたいと申し上げておきたいと思います。 それから,総合文化体育館の場合も,やや前向きのような御答弁でございましたけれども,泥棒を捕まえてそれから縄をなうということにならないように,早く早く手を打って,そしてかけがえのない用地を確保していただきたいと思います。 それから市長,清算事業団の用地の分について,私は1つは,市議会と十分に話し合うとは,いつ,どこでと,こういう,「いつ」これを答弁漏れしておったように思いますので,「いつ」ということを言っておいてもらいたいと思います。 私が特に注意しておきたいことは,ごみ非常事態宣言でも議会抜きであなたはやっていらっしゃった。それから,同僚議員がきょうもいぶかって言われたわけでございますけれども,この「市民のひろば」においてこの1年間の記録,思い出に残る行事が掲載されておりましたけれども,この4月に行われた市会議員の選挙は10大ニュース,ビッグニュースに入ってないのかいうことなんですね。 市長,これはね,悪く言えば議会を軽視してるということですよ。無視してるということですよ。もう少し慎重に,議会と両輪のごとくと,こういうようにね,絶えず言っていらっしゃいますし,議長も,両輪のごとくいかにゃいけませんと,こういう就任のあいさつをされてますんですよ。それをあなたたちだけが勝手にやるんならやってもよろしいよ。だけれども,私たちは黙っておりません。これもちょっと言い過ぎかもわかりませんけれども,やっぱり市長,私の言うことを謙虚に受けとめてですね,そして平成4年度へ向けて頑張っていただきたいと,心より念ずるものでございます。お年玉か,あるいはお歳暮か,私はくれえとは言いませんけれども,せめて市民の代表の,また市民の皆様方によりよきいい御答弁をいただきまして,私の質問を終わらしていただきます。 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 苦水議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。 諸行事の出席につきまして,本当にこれからはよく心していかなければならないと考えております。あのときもちょっと暦をめくってみましてですね,たしか老人福祉大会とですね,緑化推進と,こう重なっておったりしましたり,何度かそういうことがありました。(「南消防署もくりゃせなんだが」と呼ぶ者あり)そのときも,まことに申しわけないことになっとりますが,今後とも確かに議員御指摘のように60万市民の期待にこたえるという意味でも,よくいろんな行事の調整につきましては十分配意してまいりたいと考えております。 それから,ポスト瀬戸大橋の観光対策でございますが,先般,これいろんな地域別に考えなきゃいけないわけですが,西大寺の方ではですね,先般の西大寺地域振興ビジョンの中でかなり西大寺らしいひとつ,あそこも町並み保存というのはまだ検討中なんですが,あそこにはいい歴史が,文化が眠っておると,まだ発掘されてないというようなことで,そういったことにつきましては,今後とも西大寺の活性化の中で観光対策をしっかり位置づけていきたいと考えております。 それから,岡山市がやはりシンフォニーホールで見られるように,文化のまちづくりもしておりますが,あの一角がシンフォニーホールと,それから市民会館,内山下小学校の体育館等も含めますとですね,総合福祉会館もありますし,一つのコンベンションをつくるには,するにはふさわしいと。コンベンションは御存じのように総会があり,分科会があり,また総会があって,そういうふうなものになってるわけです。まだまだ施設の点では足りないんですけれども,ある人によれば,あれぐらい一つのいろんな行事ができる会館が集まっとるところは,東京にも例がないんじゃないかと。確かに東京もいろいろ大きな施設はあるけれども,新宿とか渋谷とか,あるいは東京駅前とか,分散しているというような意味では,岡山もああいうものをもっと育てていくという意味で,もっと施設をさらに充実しなきゃいけませんが,コンベンションシティーということで人を集めるという工夫がもっとあっていいんではないかと考えております。 それから,スポーツの振興で,イエスかノーかを聞いてるんであって,検討というのはどっちを言っているかわからないということでございますが,スポーツの振興は私もかねてから私自身もいろいろスポーツ少年の方を教えたりしておりますんで,どうしてもやっぱりジュニアを育成しないとですね,やっぱり将来につながらないということで,これは積極的な振興を図るという中で,財政的な面では来年度予算の中でひとつ検討さしていただきたいと考えております。 それから,岡山操車場跡地での市議会と話をすると言うが,いつかということですが,これは今議会もまだまだ本会議質問が続行中でございますし,いろいろな御質問が各会派から出されておりますし,それも十分踏まえまして,さらに委員会審議がございますし,閉会中の審査ということもございます。また,随時いろんな,これは言い過ぎになったら申しわけないんですけれども,チボリというものがどうなるのかということもありますし,そういった議会とのいろんな場というものがありまして,その中で私どももいろんな国,県の協議を踏まえて検討した中で,先ほど申し上げましたような財政に対するどの程度の影響があるかといったものを具体的に試算したものをお示しをして,具体的に検討すると,そういう意味では今からでもと,こう考えてるわけでございます。 それから,まことにこれは一言も申し開きの余地がなくて,10大ニュースの中に統一地方選挙が入ってないということにつきましては,本当に昨日出て,もう回収のしようがないというようなことですが,私自身はまさに10大ニュースのトップであろうと考えておりましたんですが,どうも抜けておりまして,まことに申しわけありません。本当におわびを申し上げます。 ◎財政局長(長江哲君) 東古松用地につきまして再質問をいただきましたが,東古松の用地につきましては,市の中心地,重要な位置にあるということは十分認識をいたしておりますので,今後その線に沿って対処してまいりたいと思います。 ◎建設局長(春田巌君) 総合文化体育館の駐車場を早く手を打たなければということでございます。駐車場用地の確保につきましては,地元の御協力,地権者の御協力等が要るわけでございますので,今後積極的に努力してまいりたいと考えております。 ○議長(花岡薫君) 次は,順序に従いまして寺田和子君。   〔33番寺田和子君登壇,拍手〕 ◆33番(寺田和子君) 連日の御審議でお疲れでございます。通告に従いまして,できるだけ簡単に行わせていただきますので,よろしくお願いをいたします。 まず1点目の女性と人権についてであります。 私はこれまででも女性を取り巻くさまざまな施策について質問させていただきました。女性みずからが学び,一人の人間として真の意味の自立に向けて努力をしなければいけないことはまだ多くあります。常に私も自分自身を振り返りながら,だれにとってもよりよい社会であるようにと願いながら質問をさせていただきます。 このたびの議会で多くの議員が触れられました男性職員2人の不祥事件を耳にしたとき,加害者への激しい怒りとともに,この種の事件の難しさを思い,女性の一人として言い知れぬ深い悲しみに胸がふさがれる思いでありました。 男性中心社会の現状では,まだ女性の立場は弱く,女性の側に落ち度がなくても好奇の目で見られるという二重の傷つき方をいたします。正当性を主張すればするほど,理解されるよりは被害を受けた側が裁かれるのがこの事件の特徴であります。この矛盾を女性は身をもって知っていますので,口を閉ざし,泣き寝入りをするしかありません。それにつけ込んで,男性側は罪の意識を持たず,甘えを助長させました。発覚したのは運が悪かっただけだという共犯者の構造をつくってきたのであります。これが女性の長い悲しい差別の歴史でした。 戦前の大日本国憲法には,平等の一般的な条項も,性差別禁止の条文もありませんでしたから,性差別があっても憲法違反の問題は生じませんでした。つまり,日常生活の性差別はある意味で当たり前のことでした。けれども,現在の日本国憲法は14条1項に,御承知のように一般的な平等原則を規定し,差別をしてはならない事項として性別を挙げています。しかしながら,憲法に規定されても,長い間の慣習や意識がすぐに変わりはしませんでした。つまり,女性が肉体的,生理的に弱者であるということを理由に,男性と女性を差別して扱うことは合理的だと,つい最近まで思われていました。ところが,諸外国の例,あるいは性差別に関する問題意識が深まるにつれて,国連婦人10年の中で1979年に女子差別撤廃条例が採択され,あるいはアメリカ連邦最高裁判所の判例の動向などにより,法の面でも合理的な区別は構わないが,不合理な区別は差別であるとの解釈がなされるようになり,やっと日本でも女性にとって明るい光が見えるようになってきたところであります。 その例として,遺産相続や別姓結婚等,少しずつ見直されていることは御承知のとおりであります。 先日,男女雇用均等法が施行されて5年が経過したことを踏まえ,女性労働問題研究会というところが,民間企業の男女差別の実態調査結果を発表いたしました。女性の働ける職域や昇進のチャンスはふえたけれども,男女の賃金格差は余り変化しないという状況が明らかになりました。この中で,新たな問題として浮かび上がってきているセクシュアルハラスメント,セクハラの質問もなされており,約7割の女性が何らかのセクハラ被害を受けていると答えていました。 ちょっとその内容に触れてみますと,嫌らしい目つきで見られた10.8%,体にさわられた27.6%,ヌード写真を見せられた14.2%,卑わいな言葉をかけられた12.5%,女の子とか,おばさんとか呼ばれる50%,きょうは生理とか,まだ産むのとか言われる13.4%,お酒の席でお酌の強要をされる12.5%,不倫などのうわさを流された3.4%,性的関係を求められた3.4%等であります。 このほど第2東京弁護士会は,セクハラが人権侵害であることを日本人の意識に浸透させるには特別の法が必要であると,セクハラ防止法試案を発表いたしております。男性の方は,何もそこまでしなくてもと思っているかもしれませんが,難しいことを言おうとしているのではありません。合理性に基づいた区別は差別でないと思っていますし,男性と女性は互いに愛し合う存在であることを……しているわけでもありません。女性の中にも,まだ男性上司や同僚たちに悪く思われたくないからと我慢をしている人も多くいますが,セクハラの判断基準は,女性が嫌がることはしないというだけのことであります。人間としてのエチケットや社会的ルールに反してまで嫌がることを続けるのは,気持ちの底に女性をべっ視しているか,あるいは性的対象としてしか見ていないからであります。 性は変えることができません。女性に生まれたということだけで,女性を見下すのでなく,働く仲間として,人生のよきパートナーとして,個性を尊重し,相手を思いやる表現方法を見出してほしいのであります。女性にとって今後重要な課題は,性にかかわる差別であると既に言われております。セクハラが民間企業だけに存在し,公的機関には全く存在しないとは考えられません。今回の審議がどのような基準でなされたのか明らかではありませんが,他のどんな事例よりも厳正な審査がされねばならないと思っております。今後のことも考え合わせると,このたびの結論は不公平であり,甘過ぎる処罰だと思っております。 市長がこの議会の当初にも申されました綱紀粛正というこの通達だけで,解決できる問題ではありません。もっともっと根が深いがために,長期的施策も必要であります。これらのことを踏まえて質問に入らせていただきます。 男女共同社会を目指す岡山市行動計画の中に,啓発事業として職員への研修が明記されておりますが,この実施状況と今後の方針をお示しください。 パートや嘱託も含む女性職員は個有の悩みを抱えております。これらの相談窓口はどのようになっているのでしょうか。 3点目として,予想されますセクハラへの対応,この今後の方針をお聞きいたしたいと思います。 4点目は,パートや嘱託も含めた女性職員のいる職場,つまり出張所等です──のトイレや更衣室の現状をお示しください。 そして最後に,各種審議会に女性の登用を推進しておりますが,いまだ女性のいない委員会もあります。委員の選考基準の見直しが求められておりますが,その後の経過をお尋ねいたしたいと思います。 以上数点明快な御答弁をお願いいたします。 次の項,消費行政についてでございます。 1人当たりの国民所得が最高水準と言われても,生活に豊かさやゆとりの実感はありません。その反動でしょうか,せめて少しでも豊かな気分をと,目先の充足感を求めて欲望を募らせ,この欲望をターゲットに膨大な情報があふれております。ところが,正しい知識や選択能力を培う教育はなされておらず,さまざまなトラブルが発生していることは御承知のとおりであります。バブル経済の消滅による不動産取引のトラブル,高齢者を食いものにするインチキ商法,若者の電話Q2やクレジット破産,訪問販売に街頭のキャッチセール,そして輸入製品のはんらんと,さまざまな分野にわたり消費者行政の重要性が増しております。 さらに,行政機構的に見ても,さまざまな市の施策を遂行する直接の部署を除けば,多くの市民と接し,賢い市民を育て,土壌をつくったりするセクションは消費生活課しかありません。 このたびのごみ非常事態宣言を例にとってみますと,不用品活用銀行が昭和50年から,青果物包装に関する協定が昭和52年から施行されており,もっと長期的にビジョンを持って,積極的施策がとられていたならば,リサイクルプラスチックごみの減少がなされていたはずであります。 私は先般堺市に視察に行ってまいりました。また,神戸市の施策も少しばかり調査をいたしました。さらには,主な都市の消費生活に関する予算も調査してみました。それらの調査の結果を踏まえますと,単に正しい情報を伝えるとか,買い物がしやすくなるといった消費者行政の末端の施策の推進ではなく,市政全般にわたって行政の受け皿としての市民を育てるという姿勢がうかがわれ,大変うらやましく思いました。このような視点に立ち,以下数点質問をさせていただきます。 まず1点目,多様化した生活の中で賢い消費者を育てる岡山市のスタンスをお示しください。 2点目,市民からの相談にはどのように対応しているのですか,現状をお示しください。 3点目,資格を持った消費者相談員の設置が早急に必要と考えますが,御所見をお聞かせください。 4点目,現状では相談窓口が明確でありません。消費者110番のようなものを設置してはと考えておりますが,いかがでございましょうか。 5点目,現在全国に288カ所も設置されている消費者への情報提供や苦情処理,商品テスト等を行う消費生活センターが岡山市にも必要と思いますが,御所見はいかがでございますか。新しく分庁舎も建てかえられます。その一角に設置するお考えはありませんかどうか,お尋ねをいたします。 6点目,若い人の被害が多発をいたしております。未然に防ぐ意味からも,岡山市が行っております成人式にせめてパンフレットでも配布してはと思っております。御所見をお聞かせください。 7点目は高齢者についてであります。 高齢者,特にひとり暮らしの高齢者の方への啓蒙は大変重要性を増しております。豊田商事事件の例を見るまでもなく,多くの被害に遭われた高齢者のことを思うにつけ,この対応も急がれておりますが,どのようにされておられますか,現状と今後の展望をお聞かせ願いたいと思います。 8点目は,「豊かさの中での環境を考える」というテーマで,天満屋1階のサテスタ前で行われましたことしの消費生活展は,10月24日から28日まででした。ごみ非常事態発令直前にもかかわらず,数点のパネル表示であり,せっかくのよい機会でしたのに,市民への訴える力は弱く,環境事業部との連携はどのようにされていたのでしょうか,お聞かせを願いたいと思います。 さらに,現状の展示という,そしてさらには少しばかりの商品販売という,この消費生活展は見直すときに来ていると思いますが,御所見をお聞かせいただきたいと思います。 次の古紙利用,再生紙利用については,多くの議員が質問なされましたので私は割愛をさせていただきますが,まだまだ市民の方には単にごみ非常事態宣言,ごみを出さないという,そのことだけではなくて,もっと広い意味で再生紙も利用していくという方策を探っていかないといけないと思います。日本製紙業界の方々は,3年後の目標を再生紙利用55%という目標を掲げて頑張っていらっしゃいます。まだまだ俗に言うバージンパルプの使用が多いわけです。岡山市の売り上げ推移を見ましても,今はまだバージンパルプの方がふえているというふうな状況であります。そういうことを考え合わせますと,今後岡山市においてさらに再生紙利用ということも進めていっていただきたいというふうに考えておりますので「市民のひろば」等へ適切な記事の掲載をお願いをしておきたいと思います。 最後の,小学校,中学校での集団レントゲン撮影についてに入らせていただきます。 私は去る9月議会にもこの問題に触れさせていただきました。放射線が人体に有害であることはもう申すまでもありません。ところが,エックス線による集団検診を行っているのは日本だけであります。医療水準がほぼ同じだと言われているイギリスと比較してみますと,医療被曝がイギリス25ミリレム,日本160ミリレムと数倍の開きがあり,世界保健機構──WHOからは1964年以降エックス線間接撮影は検診効果が低く,無用な被曝はやめるべきだと再三勧告をいただいております。成長期にある子供たちへの影響が大きいことは申すまでもありません。 文部省はこのほど小学校1年生全員に義務づけていた心臓疾患発見のためのエックス線検査を中止する方針を打ち出しました。検診を実施するかどうかは,各学校に任せられることになったわけでありますが,岡山市としてはどのようになされるのか,教育長の御所見をお尋ねいたしたいと思います。 さらに,2点目といたしまして,陽転者へ間接撮影をいたしておりますが,被曝量のさらに少ない直接撮影にすべきだと考えておりますが,この点の御所見もお聞かせいただきたいというふうに思います。 再質問,時間たっぷり残っておりますけれど,できるだけいたしたくありませんので,簡潔な御答弁をお願いいたしたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 寺田議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 男女共同社会を目指した職員研修の現状と取り組みということでございますが,御承知のとおり昨年度,男女共同社会を目指した岡山市女性行動計画を策定したところでございます。女性の社会進出が目覚ましい今日,この計画を着実に進めていくためには,男女平等意識の醸成や,女性が社会参加しやすい条件整備をすることが重要でございます。しかしながら,今日男性に比較して女性の地位や立場は十分な社会的な評価がなされていないのが現状でございます。 そこで,市民啓発の推進のためには,職員の意識高揚が先決であるという認識から,行動計画のスタートを機に,本年2月1日に女性職員を対象に「期待される女性職業人と職場づくり」というテーマで教養講座を開催いたしました。また,来年2月18日にも女性問題についての教養講座をを全職員対象に開催する予定としております。今後ともいろいろな機会をとらえて,これはもう男性,女性問わずでございますが,女性の人権の尊重と機会の均等など,男女平等意識の高揚に努めてまいりたいと考えております。 次に,今回のセクハラ問題というか,女性に対する嫌がらせの問題への対応についてのお尋ねでございますが,これはまず何よりも男性職員の側に女性職員に対する人権の尊重と理解を高めなければならないという課題があると考えております。こうした課題の克服に向けて,研修等による意識の高揚を図るとともに,これは御指摘のように,女性の側になかなか思っていても言えないというような実態もございますし,逆に男性の方にも気がつかないでやってるというようなこともかなりあるのではないかと考えますので,御指摘の女性職員のための相談窓口といったようなものも,これは特にこの人というわけではなくて,本来はそれぞれの課長なり課長補佐というものが,そういったことにならなきゃいけないんですが,それではなかなか解決できないと,相談できないというような面がありますので,当面それは総括しまして人事課,あるいは女性児童課がタイアップして対応してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと考えております。 次に,消費者を育てる岡山市政のスタンスというお尋ねでございます。 我が国の経済は順調に発展しましたが,市民一人一人の生活は,議員御指摘のように物の豊かさはあっても決して生活の豊かさやゆとりを実感できるとは言えないという状況でございます。最近では経済の持続的拡大と技術革新により商品が大量に生産され,複雑な流通機構を通じて消費されてきました。それに伴い,欠陥商品や消費者に不安を抱かせるような商品が出回ったり,訪問販売など契約にまつわるトラブルも増加するなど,消費者被害が増大してまいっております。 このため,本市としましては,このように消費者を取り巻く経済環境,生活環境の大きな変化などを受けまして,市民の消費者としての利益を擁護することを念頭に置きまして,消費生活の安定と向上に努め,市民の消費生活に的確に,かつ迅速に対応するよう啓発,教育,調査,相談と,消費者行政を幅広く推進してまいりたいと考えております。 なお,その他の御質問につきましては,担当から順次御答弁さしていただきます。 ◎総務局長(槌田邦夫君) 女性の人権について,特に出先機関の支所,出張所の女性用トイレ及び更衣室はどうなっているかというお尋ねでございます。 11支所,3出張所のトイレ及び女子職員更衣室の状況についてでありますが,まずトイレにつきましては,14施設中8施設が男女別トイレになっており,あとの6カ所は男女共同でございます。また,更衣室につきましては,14施設のうち12施設が女性専用更衣室を備えており,残る2施設は会議室等を代用している状況でございます。 御指摘の未整備箇所のトイレ,更衣室については,スペース等,条件整備ができるものについて逐次整備してまいりたいというふうに考えておりますので,御理解願います。 以上でございます。 ◎参与(山本宏君) 再生紙利用の「市民のひろば」への掲載の件でございますが,これにつきましては,今後掲載をしてまいりますので,御理解を賜りたいと思います。 ◎民生局長(藤原忠男君) 女性の人権に関連いたしまして,審議会等の委員の選考の問題についてでございますが,男女の視点がひとしく反映された政策決定が行われるためには,各種審議会等に男女の共同参加が必要でございます。本市においても,各種審議会等への女性の登用促進を重点目標に掲げ,選考基準の見直しを含め,積極的に女性委員を登用するよう努めているところでございます。本年は4月11日及び8月12日に岡山市女性問題対策推進会議合同分科会を開催いたしまして,強く要請したところでございます。さらに,12月に入りまして全庁的に重ねて文書で依頼をしたところでございます。 なお,平成3年度には新設された審議会にあっては,現在集計中ではございますが,女性の積極的な登用が見られているところでございまして,今後とも女性委員の登用に努めてまいりたいと考えております。 次に,消費者行政に関連いたしまして,消費者相談の対応はどのようにしてきたかというお尋ねでございます。 消費者相談につきましては,通常の相談については課の職員で取り扱っております。また,毎月第3金曜日に福祉文化会館におきまして,「くらしの相談日」を設けております。専門的な相談につきましては,県の消費生活センターにお願いいたしております。また,先物取引などの専門分野につきましては,中四国農政局など,その内容によりましてそれぞれの専門の機関に御相談申し上げ,紹介をいたしておるところでございます。 次に,消費相談員の設置についてのお尋ねでございます。 消費者を取り巻く経済環境は大きく変化し,消費者相談についても非常に複雑になっております。特に契約のトラブル等につきましては,専門的な知識も必要としています。このため,有資格者である専門の相談員を設置している県の消費生活センターにお願いをいたしまして,問題解決に御協力いただいておるところでございます。 現在,市に持ちかけられる相談の内容は,年々専門知識を必要とするものが多くなっております。したがいまして,消費生活専任の相談員の配置につきましては,県,市の関連,それから他都市の実態等の関連を含めまして調査して,配置についても検討を進めていきたいと考えております。 次に,消費者110番の設置をというお尋ねでございますが,消費生活に関する専任の相談員の配置を含めまして,この110番設置についても検討してまいりたいと考えております。 次に,消費生活センターの設置についてのお尋ねでございます。 消費者の問題解決に当たるためには,専門の相談員を配置し,また消費者サービスのあり方について検討が必要と考えております。 相談業務を核として消費者への情報提供を初めとする啓発活動,消費生活の安定を図るための基礎調査,それから消費者教育,豊かな生活への指針となる情報ルームの設定などが考えられ,これらが総合的に機能し,しかも消費者が気軽に利用し,学習できる拠点施設の設置は必要と考えております。 今後,他都市の状況,あるいは国,県,市の役割分担など,いろいろ調査いたしまして,これをまとめて検討してまいりたいと考えております。 設置場所について新分庁舎への御提言がございましたけれども,何と申しましても消費者である市民が利用しやすい施設であること,また交通利便のよいことなどを考慮して,今後調査検討してまいりたいと思います。 次に,新成人への啓発,また高齢者への啓発はどのようにしてきたかということでございますが,新成人への啓発,高齢者への啓発は,消費生活展などのイベント事業を通じまして,パネル展示やパンフレットの配布などを行い,実施してまいりました。 消費者として経験の浅い若者,また高齢者が正しい知識を持ち,自立した消費者として現在の複雑な経済社会で自信を持って生活できるよう,今後は階層を考え,効果的な啓発を実施するよう努めていきたいと考えております。 御提言のありました成人式にパンフレットを配布するという御提言でございますけれども,関係部局とも協議してまいりたいと考えております。 次に,消費生活展についてでございます。 消費生活展はその年の暮らしの中から特に消費者が深い関心を持つ問題をテーマに選んで実施しております。会場ではパネルによる啓発を初め,テーマに沿った実物展示や消費者相談コーナーなどを設けて,消費者としての意識の向上に役立て,また消費者として少しでも社会に貢献できる行動につながるよう啓発を行っております。 前年度は湾岸戦争の紛争があったことから,石油と生活のかかわりをテーマに取り上げ,ことしは地球環境の悪化から,環境問題を取り上げて開催いたしました。 御質問のごみ問題の啓発につきましては,環境事業部と連携して,パネルでごみの分別,リサイクル,省資源などについて啓発も行ったわけでございますが,特に食料品のトレー,パックについては強い関心が寄せられたところでございます。今後も創意工夫をして啓発に努めてまいりたいと考えております。 また,消費生活展の実施方法につきましても,より多くの皆さんから意見をお聞きして,アイデアに富み,盛り上がりのある消費生活展を今後実施してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 小・中学生のレントゲン集団検診についてのお尋ねでございます。 この集団検診の今後のあり方につきましては,御指摘にもありましたように文部省の諮問機関であります保健体育審議会学校保健分科審議会におきまして,本年11月に見直しの報告がなされております。これによりますと,X線検査のリスクとメリット両面からの検討がなされまして,その結果,小学校第1学年に対する間接撮影の実施義務をなくすることが望ましいとされておりまして,平成4年度から改正の予定と聞いております。今後,これらの動向を見守りながら,あわせて医師会等の指導を受けながら対応してまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。   〔33番寺田和子君登壇〕 ◆33番(寺田和子君) 再質問させていただきますが,それぞれ御答弁をいただいたわけでありますけれども,もう全体的にやさしい答弁ですね。近ごろは質問がやさしいから,やっぱり答弁もやさしいのかなあという感じがするんですが。 まず1点目の女性と人権です。 このことについて,一体この議会でも多くの議員が触れられましたけれども,どのようにしていくんだろうと,綱紀粛正という言葉だけでは市民には伝わってまいりません。市としてのどういうこれからの方針をとるのかなあと,そういうことをお尋ねしたいと思って質問の項を起こしたわけでありますけれども,やはりまだひとつ見えてこない。 特に,この今回の事件を聞いて私感じましたことは,最初に聞いた市民,あるいは市当局の皆さん方が,憤りを感じた人というのが一体どのくらいいたんだろうか。結構皆さんの中には,もっと上手にやればよかったのにとか,大したことでないとか,女性の側にも問題があったんではないか,そういうふうな空気が多かったわけであります。つまり,この破廉恥な行為というものを部分的に容認をしようとしている。そういう風潮があったわけでありますね。これがやっぱり,とりもなおさず共犯構造をつくってきた。そういう人たちすべてが私は言葉はきついですけど共犯者であるというふうに思っているわけです。このような土壌を変えていくということが,この事件を契機にしてのこれからの岡山市のとるべき方向であろうというふうに思うわけです。 このことについて,確かに明確な答弁というのは非常にしにくいのかもしれないんですけれど,けれどもやっぱりもっと中期的な,あるいは長期的な施策というものがあっていいと思うわけですね。来年2月に職員を対象に研修をされるということ,これは大変ありがたいことです。この中できっちりと,単にだれかのいい話を聞くということだけではなくて,その中でできれば職員の方からの本当に歯にきぬを着せぬ率直な現場の報告等もくみ上げていただきたいというふうに思います。それをもとに,一体どうであるかという方策をきっちりと立てていただきたいというふうに思います。 つまり,男性,日本の言葉の中には男性言葉,女言葉という言葉があるわけですが,なかなか女性に対する男性の表現というものが的確な表現言葉が育ってきておりません。そういう原因もあるとは思いますけれども,やはり相手をきっちりと人間として認めた表現方法,あるいは接し方というものを男性みずからがつくり上げていただきたいというふうに思っております。 それから,トイレ,更衣室の件ですが,更衣室,私も調査をいたしていただいたわけですが,高松などは物置きを代用しているということでありまして,これはもう早急に,その予算がどうのとかこうとかということではなくてね,総務局長,きっちりやってください,早急に。こういうことをきっちりと市民の広場なりで公表をして,岡山市は今回の事件を契機にこういうことをきっちりやりましたという形でこたえていただきたいんです。これは,単に更衣室ということだけではなくてね,さっきの件も含めまして,積極的なものはどうか,これは岡山市の女性だけじゃあなくて,あっちこっちの女性から今回の件について私のところへも問い合わせがありました。つまり,今はこの種の問題に対して非常に関心が高いですから,単に何カ月の処分と,何カ月の減俸と,それだけで済ませているということでは決して済まされない問題でありますので,さらにの御答弁をお願いしたいと思います。 それから,審議会の女性委員登用ということで12月7日付で何だか余りにも日が近過ぎて,ちょっとあれなんですけど,民生局長が各局長あてに女性を登用するようにと通達を出されております。これはこれで結構でございますけれど,ただ書面だけの通達ではなかなか浸透していかないと思いますので,今後もよろしくお願いをしたいというふうに思います。特に,同一人物がまだまだ重なっております。いつぞや,私もこの場で女性の人材リストをつくっていただくようにお願いをいたしましたが,それらも含めて,さらには積極的な取り組みをお願いいたしておきたいと思います。 そして消費生活課です。相談員の配置を検討するということ。つまり,これはもう来年度の予算で調査費でもつけてきっちりと検討されるということですか。それとも今までの議会答弁の繰り返しておる,単に検討をしますということなのか,その辺のところをもう少し明確にお願いをしたいと思います。 生活展というのは,私も行ってまいったんですけれど,実はあそこでアンケートをこのたびもされております。どんな内容か御存じでしょうかね。そのアンケートというのが,フロンガスについてのことと石けん使用についてでした。本当にごみ非常事態宣言のたった3日前に終わるその生活展のアンケートが,フロンガスも確かに大事です。このような悠長な状態でいいんだろうかということを私は感じたわけですね。ですから,もう少しこの生活展,せっかくいい試みですけれども,民生局長さんお答えになられましたが,どういうお気持ちで答えられたんだろうと,お聞きしながら思っておりました。恥ずべきものではない,これでいいんだということを思いながらお答えになられたのか,あるいは,いや今のままではとても誇り得ることにはなっていないから改善を早急にするというお気持ちでお答えになられたのか,その辺のところをお聞かせください。 教育長,X線ということは,ああいう結果が出ましたので,岡山市においては4月から中止をされるということになろうかというふうに思いますけれども,一体このレントゲンの集団検診が,9年間ですか,行われてきたわけです。そういう期間だけこういうこのレントゲン検診をしてきた。しかも,岡山市の子供の健康ということは,以前から問題にされていながら,やはり文部省の通達がないと取りやめができない。岡山市の子供たちの健康というものを文部省に預けてしまっていいんだろうかということを私は感じております。今後,今子供を取り巻く環境はさまざまなことができておりますが,文部省の意向に従うということではなくて,岡山市が引っ張っていくんだと。これをこのレントゲン検診を例えば岡山市において1年前,2年前に中止をしていたならば,さらにもっと早く動きができていたというふうに確信をするわけです。その辺についても教育長,ちょっとお聞かせを願いたいと思います。 それから,市長,神戸は消費行政随分進んでおります。ユニークな事業として神戸賞というのを設定されているわけですね。この神戸賞というのが14回目になっているわけですが,いろいろな研究をされた方に神戸が神戸賞という形で贈っております。その消費行政にかかわることですが,さまざまな問題を取り上げております。例えば,製造物責任の経済学というのを書かれた方もありますし,市民が燃えたごみのリサイクル,あるいは消費者信用法の研究,それから製造物責任,クレジット法の理論と実際というふうな形で,きっちりと市民の中にもその研究をしてください,それに対して助成をしますというふうな形でしているわけですね。この神戸で行われる消費者問題神戸会議というのは,もう全国の人たちが注目をしておりまして,ことしも3,500人からの方が集った大きな大会になっております。こういうものをね,岡山市でやれないことはないと思うんですね。ちょうど交通の便もよろしいし,中核都市としての拠点整備はこれからという,そういう時期に岡山市で消費者問題の会議を開くと,ユニークな事業ではないかというふうに思っておりますので,市長の御所見をお聞かせいただきたいというふうに思います。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 寺田議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。 女性と人権の問題,確かに非常に極めて時代的だというか,重要な意味を持つようになってきたというふうに感じておりまして,これは市役所だけでなくて,岡山市全体として,各事業所,家庭においてもすべてにわたって言えることではないかと思っておりますし,とりわけ女性がますます社会進出をしていく,その中で男性と伍していく中で,本当に女性が自分の能力を認めてほしいと。能力で評価してほしいということの中から,そういう希望がある中でこういう不祥事が起こったということにつきましては,非常に重大なことであると認識をいたしております。中・長期的な観点から立って,とにかくこの問題に取り組んでほしいと。御指摘のようにこれからの男女共同社会の中で,女性の社会進出の環境づくり,社会参加しやすい場づくりのためにも,これからも全力で投球してまいりたいと考えております。 二,三,既にどちらかというと日本に進出してきた外国の会社あたりがもう既に先見的な試みをされておるように聞いております。日本IBMとか,いろんな形のところで既に先見的な試みがされておりますので,そういったことを見まして,先ほどの来年2月の研修は評価していただきましたが,これからもいろんなそういった先駆的な取り組みをされている企業,あるいはアメリカではもっと徹底しておりまして,男性と女性を全く区別しないというふうな方向にどんどん進んでいるようでございますが,そういったことにも十分注目をして,岡山市で取り入れることができるものがあれば,積極的に取り入れていきたいと考えております。 それから,神戸賞の制定についてどうかという御質問でございますが,神戸が非常に消費者教育に熱心であり,既にこれは神戸生協を中心に長い伝統の歴史があるということですが,今ぐらい,ある意味では先ほどのごみの問題に関連した御質問にも指摘がありましたように,単にごみの問題というんではなくて,我々の消費生活の態度というか,考え方の問題にも至るものでございます。今ほど新しい消費者教育が重要な時期はある意味ではないと考えております。 ところが,世の中は非常に進歩が早くて,最初の御質問にもございましたように,カード社会が私どもの周りには既に浸透しておりまして,見えない,見えざるところでいろんなお金が動く,いつの間にかある日突然破算宣告というふうな事態にもなりかねないといった事態もよく認識をいたしております。 神戸賞を直ちに制定するというふうな,似たようなものを直ちにというわけではありませんが,こういった消費者教育を市全体を挙げて取り組んでいくということを来年度施策で強く出してまいりたいと考えております。 ◎総務局長(槌田邦夫君) 再度の御指摘でございます。我々とすれば,できるだけ早い機会にやらせていただきたいというふうに考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ◎民生局長(藤原忠男君) まず,女性の審議会等への登用の問題でございますが,今後とも積極的にこの問題については取り組んでまいりたいと思います。 最近の審議会,新しくできました審議会の中では,ちょっとピックアップしてみますと登用率が大体31.何%というような状況でございます。 次に,相談員の設置につきましてのことでございますが,早急に調査検討してまいりたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。 それから,生活展の問題でございますが,これは改善に向けまして見直しは必要であると思っておりますので,よろしくお願い申し上げたいと思います。 ◎教育長(奥山桂君) 子供の健康の問題を文部省に任せてしもうとっていいのかという御指摘でございますが,私どもとしてもそんなふうには実は思っておりません。御案内かとも思いますが,これは私どもとすれば医師会とよく相談をしながらやっておるわけでありますが,学校保健法にはありませんけれども,心電図とか心音図の検査も我々としては必要だということで取り入れておるわけでございまして,このレントゲンの問題につきましても,実は御案内かと思いますが,リスクがあると同時にメリットの面もあったりするもんですから,これも医師会とも相談をしながらきておるということでございまして,文部省に任せきりでいいのかということ,そんなつもりでおるわけじゃあございませんので,御理解をいただきたいと思います。 ○議長(花岡薫君) 午後3時10分まで休憩します。    午後2時50分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後3時18分開議 ○議長(花岡薫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして定政君。   〔29番定政猛男君登壇,拍手〕 ◆29番(定政猛男君) 失礼いたします。 お疲れのところをしばらく時間をかしていただきたいと思いますので。 位置指定道路について,市職員の綱紀粛正について,この2つにつきまして市側の姿勢を聞いていきたいと思います。 まず第1に,位置指定道路についてでございますけれども,この問題は非常に複雑でございまして,前から言いますと,いろいろな議員さんが関係しておられるということでございますので,私なりにそのことについての立場をとりながらこの問題の解決を図っていかなきゃあならないというように思っておりますので,しばらく私の見解を聞いていただきたいと思います。 私,日ごろより市民からの数々の行政相談を受けているわけでございますけれども,そのうちの一つに,どうしても私の脳にこびりついて気になり続けているのが大和町一丁目248の6ほか位置指定道路の一部廃止問題であります。 この処分は昭和63年1月23日付で執行されていますが,その前年より不動産業者の一部廃止計画を察知した地元民が市当局に対し廃止反対の詳しい説明をしても市側は聞き入れられずに,そこで住民側から陳情が出され,とうとう寺田明生議員が請願を引き受けて本会議で質問し,結果的に継続審議となり,結果は審議未了となり,年を明けて処分されたわけでございます。 そのときの寺田議員の質問の概略について判断したとき,私としましては,そんなばかな処分ができるはずがないと思い込んでいましたので,その後の経過に気がつかずにおりましたところ,ふとしたことからその道路の廃止処分は執行され,位置指定道路の中間部分が廃止され,マンション用地となっていることを,そして地元住民等の訴えにより裁判になっていることを知りました。 これが平成元年秋のことでありますが,地元民は大変怒っており,それも無理はなく,承諾を必要とする関係権利者が17人もおるのに,不動産業者とその金融機関との2人だけの承諾で,他はすべてボイコットされているのでございます。 これを説明すると,位置指定道路の認定を受けるときは,この道路に2メートル以上接道する地権者及び建物の所有者及びそれらの土地,建物の債権者全部の承諾を必要とし,実印と印鑑証明書,土地謄本を必要とし,廃止の場合もこれに準ずる対応が必要だと,そのようなことになっておるのでございます。念のため,市の市道はこのようになされております。それなのに,この場合はそれに市が加担し,片棒を担いでいるではありませんか。 私も位置指定道路に関しては多少知識がありますので,このようなやり方は違法だと感じ,早速12月議会で,位置指定道路というのは始点と終点があります。設定については,その間の始点と終点のですね,始点と終点の間の関係権利者,すなわち土地所有者,建物所有者及びその土地,建物の債権者の全員の承諾が要るのではないかと質問したところ,時の参与浅野幸雄氏が答えて,指定を受けようとする道路の敷地となる土地の所有者及びその土地またはその土地にある建物を持っておる者は,位置指定を受けるときには権利を有する者の承諾を要するという答弁があり,廃止の場合はそれに準ずる手続を必要とするということでした。これが位置指定道路の設定及び廃止の場合の手続でございます。 要するに,位置指定を受けるときには始点と終点の間の道路を必要とする権利者の建物も含めて,また債権者も含めて,とにかくその道路の周辺の土地についての権利を有する者が全部承諾がなければ位置指定道路が認定されないということでございますので,逆の場合もそれに準ずると今申し上げましたけども,そういうことになっておるのでございますが,その一部のところを廃止する場合には,廃止するところだけでいいというようなことにはなっておらないので,そのような指導がなされておらないわけでございますけども,この場合には一部の廃止の場合には,その廃止する部分だけの権利者でいいということでございますが,また後で説明いたしますけれども,このようなことの中で問題が起こり,今現在裁判になっているわけでございます。 その廃止した道路部分を含めて,今道路の周辺の用地を込めて7階建てのマンションを建てる計画が進んでおるわけでございます。それで,今地元民から,またそれについての建築確認をおろすことをやめてほしいという請願の依頼を受けました。 今まで知らなかった詳しい事情を聞くと,これはまさに市当局の市民不在の行政としか思えません。地元住民の行動もエゴイズムによる行動ではないと確信いたしました。これは,社会正義の問題であり,人権にかかわります。公序良俗に違反し,民権を踏みにじる重大問題をはらんでいると私はとらえております。こんなことに泣き寝入りしてうやむやにするようでは,民主主義が成り立ちません。 そういうわけで,ここには当時の大もめの事件を御存じの議員方も大勢いらっしゃいますし,また新しい事情を全く知られない方もおられますので,これから詳しく皆様に聞いていただき,市当局をただしてみたいと思います。 今お手元に現地説明図をお配りいたしましたので,ごらんになりながらお聞きくださればありがたいと思います。 その事件の道路は,大和町一丁目248-6ほかに昭和37年3月30日付で位置の指定を受けていた道路でございます。 一応位置指定道路についての知識を簡単に先に申し上げましたけれども,もう少しそれについての補足をいたしますと,民間において私有財産である土地を有効に利用せんとする場合,工場などのように広い土地を一括に使用するにはどうということはありませんけれども,住宅用地を開発しようというときには,奥へ奥へ広い土地ですと,どうしても道路を切り込んでいかなければなりません。ところが,これだけではその道の沿線に建物を建てることができません。特定行政庁に申請して,その道路の位置の確認を受けて始めて建築基準法上の道路と認められ,それに間口が2メートル以上接する土地であれば建築確認がおりるようになっておるのでございます。これがいわゆる建築基準法第42条1項5号道路でございます。これが位置指定道路でございます。 ここで強調したいのは,位置指定道路はただ単なる私道と比べますと,公共性を持つ度合いが高い道路とみなされるところに意味があります。 大和町の5号道路というのは,この建築基準法の42条1項5号という意味ではなしに,たまたまこの大和町のこの位置指定道路は位置指定番号が5号ということでございますので,念のために申し上げますが,42条1項5号道路になっておるという意味ではございます。言い方を変えましたら位置指定道路だという,それで番号が5号だということでございます。 そこで思いますのは,こういう宅地はこの道路あっての宅地であり,また道路を創設した者もこれを百も承知で,道路部分はこれら宅地分の通行地役権を甘んじて受ける合意がなされていることは疑いの余地がありません。第一合意がないのに当局の許可はおりません。ところが,こういう宅地群は分譲会社でなくても大和町のようにもともとの地主さんが分割売却される場合もあり,年とともに売却がふえ,家もだんだんふえ,道路も分割所有されたり,前に述べたように17人の関係者に増加しているわけでございます。内訳は道路分と宅地を所有している者7人,道路分の所有者が4人,沿道の建物所有者が3人,抵当権設定金融機関が3つの銀行となっております。 それを計画平面図をごらんください。二重斜線部分を,二重斜線を引いてございますその部分が買収した不動産業者が南と北の用地に含めてマンション用地とすべく道路の一部廃止を計画し,市がこれに手をかしたというわけでございます。 市は,ふだんの行政で厳しく指導し,こういう場合関係者全員の実印による承諾を求め,印鑑証明,土地謄本を確認し,100%の合意を確認した上で申請を受理していたものを,大和町の場合,なぜ不動産業者だけの承諾で,他の15人の地権者の不承諾を無視して処分したのでしょうか。理由を説明していただきたいと思います。 また,今でもこういう方針でやっているのでしょうか。廃止部分だけの関係者承諾で許可しているのか。 昭和62年5月26日付岡建指第70号市長回答書がここにありますが,これは地元民よりの質問に文書で回答しており,そこには,廃止部分の関係権利者の承諾をもって足ります,一部分の土地の所有及び道の所有になっておる者が廃止を申請し,その人だけの廃止で廃止ができるんだと,廃止の申請で廃止ができるんだと,こういうようにうたっているわけでございますが,一体これはどういうことでしょうか。 私は,今全市にわたって調査をいたしましたけれども,一部ここにそのことについての妹尾及び長岡近辺の地図がございますけれども,この大和町に似たような状態,完全に同じというんではございませんけど,似たような状態のところは市内には10カ所や20カ所じゃなくあるわけでございますが,こういうところが一部の所有の人の申請によって位置指定道路が廃止されるということになると,これは市内に大混乱が起こるんじゃあなかろうかなと,こう思うわけでございます。そういうことになったときに,岡山市の行政は対応できるのかどうか非常に心配な点が起こってくるわけでございます。廃止部分に原告らの所有権がないから承諾は要らないと言っているそうでございますけれども,この位置指定道路というのは全員合意の上で成り立っているのは御存じのはずだと思うのでございますけども,市当局はその点についてどのように考えておるんだろうかということでございます。 位置指定道路あっての宅地であり,通行地役権のない宅地はない。では,通行地役権を設定しておかないとだめなのか。通行地役権を設定しなかったらですね,道路位置指定の道路については安心してですね,頼っておれないのかと。このような位置指定道路について通行地役権を設定しておるのが岡山市にはどのくらいあるんだろうかと思うのでございます。全国的に見ても,位置指定道路をつくって,その上に通行地役権を設定している例は非常に少ないのではないかと思うのでございますけども,そのことについて市当局の調査をお聞きしたいんでございます。どの程度調査しておられるか。 第一,通行地役権が設定と記されていないと効力がないということでございますけれども,登記をしていなくても公共性の高い位置指定道路の場合は,この黙示の通行地役権,黙示の通行地役権があるというのが我が国の民法であると思うのでございます。このように見ると,浅野参与の答弁が間違っていること,また逃げることは不可能ではないかと思っておるわけでございます。 ここでもう一度事の発端を調べてみると,この間の事情,市当局の市民不在の姿勢が浮かび上がってまいります。 昭和61年11月ごろ建築指導課が不動産業者に対して,大和町一丁目位置指定道路第5号の一部廃止計画について廃止部分の承諾で足りるという内諾を与えたことでございます。不動産業者は,すかさず道路部分を含めた用地を買いつけ,62年1月20日には決済しております。市は内諾を与えたばかりに,尻に火がついたわけでございます。市は市民の追及に対して説明がつきません。大体これは民法上の問題なのに,市は建築基準法で逃げようとしています。建築基準法は建築物の敷地,構造,設備及び用途に関する基準を定め,国民の生命,健康及び財産の保護を図る,そして公共の福祉の増進に資するのが目的でございます。それがどうでしょう。市のすることはことごとく反対です。その上,建築基準法を勘違いして民事に介入し,裁断してしまったのでございます。道路の地目が田だから,分筆していないから,家が建っていないから,農道がかんでいるから,完成していないから等々の理屈をつけて強引に一部廃止のことが合法的だと言い張ったわけでございます。 最後に問題点があります。事の始まりが以上でしたが,昭和62年9月議会で寺田議員の質問に答えた市長代理中山彰参与の発言を議事録で分析しましたところ,これがすべてうそと誤まりで構成されているということがわかりました。それは,地元民のたび重なる訴えに耳をかさず,業者の言い分を一方的に取り上げる,または町内からの連絡を曲解して,都合のいいように利用したためでございます。これで議会を説得し,廃止処分への流れを決めたことが重大問題だというわけでございます。要するに,市民の行政に対する不信感ははかり知れません。私はこのような不幸を救いたいと思っております。市と市民を救わないといけないと,このような感じでございます。間違いは潔く改めるのが人間の値打ちでございます。どこまでも突っ張っていったらどうなるか考えてみてください。 その意味でも,大和町一丁目における高層マンション計画は幸い県会議員の渡辺慎一氏と施主工務店が話し合い,一時留保されている折から,市当局におかれても建築確認を留保していただきたいと願うわけでございます。 最後にお尋ねいたしますけれども,この大和町一丁目のような状態で位置指定道路を廃止した実例が岡山市にあるのかないのか。また,全国的にはどうか。廃止の手続は大和町と同じ手続で廃止しているかどうかをお知らせいただきたいと思います。 これで位置指定道路の問題について概略質問いたしましたけれども,これについての御答弁をお願いいたします。 続きまして,市職員の綱紀粛正について申し上げます。 まず,市職員の市所有自動車の交通事故でありますが,1990年と1991年11月までの事故件数は,私の調べたところでは合計28件あったということでございますが,その中1件は市営の立体駐車場内で作業中の脚立に接触したという事故でありますので,これを除くと27件であります。この事故件数は岡山県内及び全国的に見て岡山市の発生状況はどのような位置づけになっておるのか。 事故内容を見ると,市側が全面的に悪い10割の加害責任があるのが48%,9割が15%,8割が30%,6割が7%で,市側の責任が重い事故ばかりであります。交通事故が心のたるみの原因だとは一概には言えないけれども,事故の起こるたびに適切な処置をしておれば,こんなにも内容の悪い交通事故が起こるとは思えない。岡山市役所の人事管理に問題があると思われる。交通事故による責任について懲罰を加えることはいささか抵抗があるが,岡山市側に80%以上の事故責任がある場合には懲罰を加えてもよいのではないか。少なくとも市有自動車を運転する以上,細心の注意を払い,安全運転に心がけ,無事故を期する心構えが必要であり,さすれば岡山市の現状のような自動車事故にはならないと思います。市職員の心のゆるみと言って過言ではないと思うが,市長の見解はどうでございましょうか。 また,有井議員から指摘のあったように,1987年度から1990年度の4年間の不祥事に係る人数と内容は,懲戒免職1人,罪状は恐喝未遂。諭旨免職1人,罪状は休憩時間内のひき逃げ。停職5カ月1人,飲酒運転で検問から逃走。安宅市長に変わってからは,減給2カ月1人,罪状はけんかによる傷害。停職6カ月2人,罪状は今回の不祥事。以上の状態は他市と比較してどのように評価できるのか。 また,この他に岡山市で発生した不祥事についても懲罰が軽過ぎるという市民の声が高いことは,市当局が反省しなければならないことと考えておりますが,過去10年間くらいの不祥事を反省したとき,綱紀粛正が十分ということができるのかどうか,これをまた考え,これについての考えをお聞かせいただきたいと思うのでございます。 私は,まず第1に幹部職員に綱紀粛正の姿勢が不足しているのではないかと疑わざるを得ないのでございます。自覚を促すための研修はないのよりもましだとか,平常の対応が大切だとかいうことがございますけども,平常の対応が大切であると思います。市有自動車の運転の仕方の悪い事業所の車がときどき目に入るが,このような車のチェックはどのようになされているのか。事故が起こったときの管理職の啓蒙の仕方はどのように対応がなされているのか。 今回の不祥事について綱紀粛正の面で問題がある。今回の不詳事の人事課の事件内容把握には問題があると思います。人事課が事件を知ったのは11月11日夜,匿名の者から電話ということでございますけども,この人事課が把握したときには,当事者の間で示談が交わされていたということでございますので,真相を聞くことについては非常に難しい状態にあったということでございます。このようなことを知らなかったということでございますけれども,それと事故の起こった前後の関係とか,故意であったとか,故意言うんか計画的であったとか,偶発的な事故であったとかいうことについての確認を十分してないというところに問題がございます。その辺のところが問題でございまして,偶発的ならば処分は適当だったと。しかし,計画的だったら処分は軽過ぎたと。そこのところの把握はどのようになされたのかいうことをひとつお聞きかせいただきたいと思います。 時間がございませんので,最初の質問は終わらせていただきますが,もう1分しかございませんので,言いっぱなしになりましたけども,よろしく。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 定政議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 市職員の綱紀粛正についてのお尋ねでございますが,今回の不祥事につきましては,この本会議において各会派の代表質問に対しましてお答えしましたように,不祥事が発生した場合に,当事者の事情聴取を初めとして,事件が行われた背景を含めて事実関係を十分に,事実の解明を十分に行いまして,客観的な情勢,事実をもって把握をしまして,公正厳正な処分を行ったということでございます。 これからの市としての綱紀粛正のあり方ということにつきましては,公務員は御指摘のとおり常日ごろから全体の奉仕者であるという自覚を持ち,市民福祉の向上のため職務を遂行することが何よりも肝要でございます。 不祥事につきましては,処分をすればそれで終わりということではなくて,処分は厳正,公正に行うとともに,その再発防止に取り組まなければならないものであります。 今回の不祥事発生の背景には,管理体制の不十分さがあったと認識いたしており,全庁的に管理体制を再点検し,市民に信頼される管理体制の整備を図るとともに,職員の研修の充実にも努め,基本となる職員倫理の高揚に全力を挙げて取り組み,一日も早く市民の信頼を回復したいと考えております。御理解をいただきたいと存じます。 なお,その他の御質問につきましては,担当から順次御答弁させていただきます。 ◎総務局長(槌田邦夫君) 市職員の綱紀の粛正について一連のお尋ねに回答いたします。 市職員の交通事故件数は県内及び他都市に比べどのような位置づけか。市職員の心のゆるみを防ぐため,80%以上の事故責任があるときは懲罰を加えてよいのではないかというお尋ねでございます。 公用車における交通事故発生件数のうち,県内各市に比較しますと,公用車両の保有台数,交通事情の違いもありますが,11月末現在で岡山市は17件で倉敷市の27件に次いで多いという結果となっております。また,人口50万以上との市のうち把握できた状況で比較しますと,例えば堺市及び千葉市においては,平成3年度は既に60件を超える件数となっており,他の市ではほぼ岡山市並みの件数となっているようでございます。 また,運転者に対してペナルティーはということですが,市長部局の場合,先般の代表質疑で亀井議員にお答えしておりますように,交通事故を起こし,加害者となった職員については,再発防止のために所属長から注意を喚起するだけでなく,例外なく交通事故処理等委員会に出席を求めまして,厳重に注意し反省を求めているところでございます。 次に,有井議員から指摘のあった1987年度から1990年度の4年間の不祥事の状況を他都市と比較してどのように評価できるのかというお尋ねでございます。 全国的な状況を見ますと懲戒免職及び停職という重い処分については,昭和58年度及び59年度がピークであり,昭和60年度以降は減少しており,岡山市においても同様の傾向をたどっており,先般の代表質疑で有井議員にお答えしておりますように,昭和62年度及び63年度の2カ年はゼロであります。平成元年及び平成2年度各1件で,本年度は御指滴のように2件となっており,昭和62年度以降では現在までに合計4件となっております。 これを類似都市と比較してみますと,千葉市では昭和62年度以降で懲戒免職,停職は10件,堺市では8件,熊本市では3件という状態ですので,岡山市が必ずしも発生件数の多い市とは言えないと判断いたしておるところでございます。 それから,幹部職員に綱紀粛正の姿勢が不足している。平常の心がけが大切である。また,市有自動車の運転の仕方が悪いのがときどき目につく,チェックはどうやっておるのかというお尋ねでございます。 公務員は常日ごろから全体の奉仕者であるという自覚を持ち,市民福祉向上のため職務を遂行することが肝要であり,公用車の運転に当たっても率先して安全運転を心がけなければならないことは申すまでもありません。 御指摘のマナーの悪い運転については,朝の点検始業時に注意を喚起いたしてもおり,そのチェックの方法ですが,市民等から具体的な情報があれば,その所属長を通じて厳しく注意いたしておるのが現状です。 いずれにいたしましても,御指摘にあるように日常の心がけが重要でありますので,通達等で徹底とともに,今回始めて全庁的な取り組みの年末年始交通安全運動を通じてさらに徹底を図ってまいりたいと考えております。 それから次に,事故が起こったときの管理職の啓蒙の仕方はどのように対応がなされておるかというお尋ねです。 事故防止については,日ごろから全体的には部局長会議,課長会議,通知通達等で注意を喚起しているところでございますが,各職場ではそれを受けて所属長を初めとした管理職員を中心に職場会議等において所属職員全員への徹底が図られているというふうに把握しております。 それから,人事課が直接関係している幹部から事情聴取したとき,どのような報告がなされたのか祥しい説明を聞かせていただきたいというお尋ねでございます。 人事課が不祥事を知った翌日に,関係部課長から事情聴取をしましたが,そこでは9月25日に出先事務所において勤務時間内の午後5時前に,他の職員が室内にいない中で,男性職員2名がそこに派遣されている女性1名に対して冗談が過ぎた程度の行為をいたし,女性が静かにしておいてほしいという意向もあって,10月22日に部長から当事者の関係者に口頭での厳重注意をしているが,人事課へは報告をしていない旨の説明があったわけでございます。 以上でございます。 ◎参与(角田貞男君) 大和町の道路位置制の問題に関連をいたしまして数点のお尋ねがあったわけでございます。他の者の同意もなしに,全員の同意なしにできるのかという,また今後の処理方針についてはどうかというようなお話と,それから通行地役権を設定しておかなければならないのか。市内にはどのくらいあるのかと。また,登記をしていなくても黙示の通行地役権があるのではないかというようなお尋ねと,大和町の同様の実例はあるのか,市内にはどうか,全国的にはどうか,というような一連のお尋ねがあったわけでございますが,順不同になるかとも思いますけれども,御答弁をさせていただきます、 まず,道路位置指定の廃止につきましては,その道路敷地上の所有権,その他の権利を持っておられます権利者の承諾を必要とするものでございます。その他の方々の承諾は必要といたしませんので,御理解をいただきたいと存じます。(発言する者あり)そうです。一部廃止をする,その廃止をする部分でございます。 それから,今後類似のケースが出た場合には,市はどのような方針で処理をするのかということでございますけれども,指定道路の一部廃止につきましては,申請されました内容が建築基準法並びに岡山市建築基準法施行細則第17条の規定に合致をいたしておりますれば適法に処理をしてまいりたいと,このように考えておるところでございます。 それから,位置指定をした道路の性格的なお話もあったわけでございますけれども,道路位置指定は土地を建築物の敷地として利用するために私人が築造するものでございまして,市道認定されました道路のように,いわゆる一般公共の用に供する道路とは性格が異なっているものでございます。 また,通行権につきましては,その道路部分の所有者の,土地所有者の方々の承諾があれば通行できるわけでございますけれども,法的に言いますれば通行地役権の設定登記ということが必要になろうかと,このように考えておるところでございます。 それから,他の事例でございますけれども,同様の事例はさい東町一丁目地内に類似の事例がございます。これにつきましては,大和町同様の取り扱いをして処理をされておるところでございます。 また,市内ではどうかというお話でございますけれども,実例的には実在すると思いますけれども,件数は調査をいたしておりませんので不明でございます。 また,全国的な事例についても,調査をいたしかねておりますのでわかりませんが,やはり例はあるというように予測がされておるところでございます。 以上でございます。   〔29番定政猛男君登壇〕 ◆29番(定政猛男君) 時間的な対応が悪かったために再質問が十分できませんけども,今このお配りしとる図面によって,このグリーンに塗ってあるところが位置指定道路でございますが,これが5号です。この一部を廃止,斜線を引いたところを廃止するんですけども,廃止するとですね,この右側の土地を持っておる人がこの左側の土地を持っておる人のところへ……,残念でございますけれども,また続きをこの次の議会でもやらせてもらいます。きょうはこれで。失礼しました。(拍手) ○議長(花岡薫君) 答弁はよろしいですか。(「よろしいよろしい」と呼ぶ者あり) 次は,順序に従いまして磯村君。   〔38番磯村博君登壇,拍手〕 ◆38番(磯村博君) 皆さん御苦労様でございます。今壇上に上がるのに,指名をされまして壇上に上がるのに拍手の多いかったのは,5時が近づいとるよ,早うやめえというようなサインでもあったかとも思いますが,いましばらくおつき合いのほどをお願いいたします。 今は亡き先輩磯島議員がこの壇上から,国保保険料の値上げ議案の審議に当たりまして,国民健康保険特別会計の赤字補てんを一般会計からの繰り入れによって補って,保険料の値上げを極力抑えるようにと熱弁を振るわれたのでございます。当局の答弁は,27%の市民の医療費の一部を一般会計で負担することは適当でない。事務費の一部と保険料減免世帯の保険料は繰り入れるということでございました。 私はこの答弁を理解し保険料の値上げに賛成した立場より,岡山市職員健康保険組合について質問いたします。 岡山市職員健康保険組合は昭和29年4月1日設立,認可されました。それまで,市職員は政府管掌健康保険に加入し,保険料率は標準報酬の1,000分の60で,事業主と被保険者との負担割合はおのおの50%でありました。岡山市職員健康保険組合の発足時の保険料率は政府管掌健康保険と同様の1,000分の60であり,事業主と被保険者との負担割合は58.33%と41.67%であります。2年後の昭和31年4月1日,保険料率を1,000分の65に値上げし,その値上げ分は全額事業主負担となっております。続いて昭和35年4月1日,保険料率を1,000分の71に増加いたしましたが,その当時本市は不名誉なことでございますけど財政再建整備団体,赤字団体ということで,やむを得ず,増加分は1,000分の6でございますが,事業主と被保険者とで等分に負担したとなっております。この等分負担の合意の条件に,次回の料金アップは事業主負担ですることが約束されていたとも聞いております。その次回が昭和39年3月1日でございまして,保険料率を1,000分の80に引き上げました。その増加分はすべて事業主負担となり,負担割合は事業主が65%,被保険者が35%となったわけでございます。昭和29年から39年までの10年間に保険料率は1,000分の20引き上げられましたが,そのうち事業主負担は1,000分の17も引き上げられたのに比べて,被保険者負担はわずかに財政赤字団体の1,000分の3しか引き上げられていないわけでございます。 私が昭和57年2月定例議会におきまして,この市の健保組合について質問した中におきまして,当時の健保組合の理事長でもあり助役でもございました高畑助役の答弁は,市の健保組合も大変財政的には厳しいと,健康保険法で許されております1,000分の90へどうしても保険料率を上げていかざるを得ないのではないかと思っております。そうしますと,それを上げていく段階におきまして事業主と被保険者の負担割合について過去のものを直すわけにはいきませんが,今回引き上げる際に十分によく組合の議会で論議をしまして,節度のある決め方をして,大臣の認可が得られるようにいたします。というように57年2月定例で答弁をされまして,昭和59年4月1日には保険料率を1,000分の93に引き上げられたのでございます。このときも事業主1,000分の8と被保険者1,000分の5でございます。医療費の増高により30年間で事業主の負担は1,000分の35から60へと71%のアップになったのに比べ,被保険者負担は1,000分の25から32%アップの33でございます。増加分の76%は事業主負担でございます。 もともと健康保険組合の基本法は,大正11年施行の健康保険法であり,この法律によって厚生大臣の認可のもと,岡山市職員健康保険組合は法人格を有し,健康保険の保険者となっております。この組合の意思は,事業主,すなわち市長の選定する24人の選定議員と被保険者が選挙で選ぶ24人の互選議員の合計48名の議員で構成する組合会で審議決定されておるのでございます。健康保険法72条で事業主と被保険者の保険料負担の割合は明確に折半すると規定されているのであります。それゆえに,政府管掌健康保険も事業主と被保険者の負担割合はおのおの50%となっております。公務員共済法においても健康保険法と同様に自治体の負担金と被保険者の掛金は各50%と規定されております。 しかし,健康保険法75条の特例規定におきまして,健康保険組合においては72条の規定にかかわらず事業主負担の割合がふえてもよいと,事業主負担の増加を認めております。 57年2月の私の質問に対し,高畑助役の答弁は,健康保険組合の場合は法定給付のほかに付加給付とか,あるいは疾病の予防,あるいは健康の維持増進といったような保健施設の事業をすることができる。このような事業のために事業主負担の増加を認めてもらっているのであると答弁されておるのでございます。 この75条の特例規定の運用に当たり,岡山市職員健康保険組合は,被保険者の健康増進に目を向けるのではなく,被保険者集団の利益増進にばかり目を向け,他の種類の健康保険被保険者である市民と著しく負担に公平を欠くこととなっているのであります。この48名の選定・互選議員全員が受益者であるというところに問題が起因していると断定するのでございます。 次に具体的に質問させていただきます。 1,地方公務員は全国で何人おられますか。 2,地方公務員はどのような種類の健康保険に加入しておりますか。その加入割合についてお伺いします。 3,岡山市職員健康保険組合と市町村公務員共済の給付内容の目立つ違いは何でしょうか。 4,岡山市職員健康保険組合の平成2年度決算書によると,保険料収入事業主負担が14億9,404万9,000円であり,被保権者負担金は8億2,172万7,000円でございますが,市町村共済の短期給付掛金率で積算すると,事業主負担金,被保険者掛金はどうなりますか,推定で結構でございますからお知らせください。 ちなみに,私が本年3月15日の市政だよりによる岡山市の平均給与に基づき保険料を計算いたしますと,市の健保の場合,被保険者は給料が33万2,980円でございますので,被保険者の掛金は月額1万1,220円でございます。市町村共済の掛金は28万5,287円でございますので,1万4,549円。と申しますのは,この差4万7,000円ぐらいは給与と給料との手当てが抜かれるわけでございます。そういうことで,被保険者の負担金は3,300円ばかり平均給与の方で市町村共済の方が高くなるわけでございますが,事業主負担に目を移しますと,市の健保組合では2万400円事業主が負担しております。市町村共済は被保険者と全く同額でございますので1万4,549円。その結果といたしまして,市の健保組合は3万1,620円収入がございますが,市町村共済の方は2万9,098円,その差は1人について月額2,522円少なくなっております。 そういうようなことからいたしますと,地方自治法の2条の13項の規定の,最少の経費で最大の効果を上げるようにという規定に照らし合わせまして,やはり身軽な市町村共済の保険を選ぶべきではないかと存じます。 次の質問は,市長として,市職員は大方の市民と比較して健康保険料が格段に安い現状を,言いかえると市民の税金で一部負担している現状をどのように認識し,また国保特別会計の医療費に対しては財政援助はしないという原則と,岡山市職員健康保険組合に対しての過大な事業主負担をどう認識されて,今後どのように対処されますか,お尋ねいたします。 6番といたしまして,岡山市職員健康保険組合から市町村共済組合へ移行は可能ですか。可能ならばどのような手続を経なければならないか,お尋ねいたします。 以上でございます。 ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 磯村議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。 岡山市職員健康保険組合の事業主負担,それから被保険者負担,この割合の問題でございますが,これは議員が非常にお詳しくて,大体過去の経緯は昭和29年4月1日が事業主が1,000分の35,被保険者が1,000分の25で認可を受けまして,厚生大臣の認可を受けてからいろいろな変遷を経まして,その間には31年の医療費の35%が結核によるというようなことで事業主負担を引き上げたということもございます。そして,35年にともに1,000分の3ずつ上げたときも,これは御指摘のように市が赤字再建団体であったということから上げたということがございます。そのときに,将来は保健施設を充実するという意味から,事業主負担をさらに検討するということがありまして,39年になりまして保健施設というか,疾病予防対策ということを充実するために事業主負担のみ上げたということでございます。そして,4年連続赤字という財政状況を抜本的に解消するということからしまして,さらに厚友会を通じて支給していた家族療養給付金の取り扱い,これを健康保険制度の付加金に組み入れるというようなことで,59年5月に現行のように1,000分の60と1,000分の33に上げたと。こういう過去のいろんな経緯がありまして,59年から現行の制度のようになっているわけでございます。 このように,市職員の健保組合は職員の福利厚生という一面もありまして,雇用主として職員の健康保持増進を図る責任もあり,こういう結果になったわけですが,議員御指摘の点も踏まえて,また他都市の状況等も参考にしながら今後の改定の際には負担割合の適正化について努力してまいりたいと考えております。 また,共済組合への移行が可能かとの御質問でございますけれども,これは健康保険法の定めるところによりまして,組合を解散した場合は地方公務員等共済組合法の短期給付に関する規定が適用されることとなっておりますので,この場合は健康保険組合から共済組合の移行が可能であります。 健康保険組合を解散しようとするときは,組合会において議員定数の4分の3以上の多数をもって組合の解散を議決した後,厚生大臣の認可を受けるというようなことで解散ということもできるわけですが,しかし,このように手続的には可能ではございますが,先ほど申し上げましたような歴史的経緯もありまして,現段階では移行は困難であると思っております。 なお,その他の御質問につきましては,担当から順次御答弁をさせていただきます。 ◎総務局長(槌田邦夫君) 健康保険組合の問題について,一連のお尋ねに回答いたします。 まず,第1番目に地方公務員の数はというお尋ねでございます。 平成元年度末現在で約327万7,000人となっておりまして,地方公務員等の共済制度の長期給付,これは共済年金でございますが,これの加入率は100%となっております。また,短期給付,これが健康保険でございますが,これへの加入率は約88%の289万人,それから都市健康保険組合の加入率は約12%,38万人となっているところでございます。 それから,職員健保組合と職員共済組合との給付内容の大きな違いはないかというお尋ねでございます。 健康保険組合と職員共済組合との給付内容は,法定給付については異なるところはございません。しかしながら,健保組合の特色でございます付加給付の充実,それから保健施設事業を積極的に実施することができるということになっているわけでございます。したがって,地方公務員法で義務づけられている厚生制度,共済制度の充実を図る意味からも,組合員の日常生活の実態に即した保健指導,疾病予防対策等の保健施設事業の充実を図っているところでございます。 それから,保険料収入についてのお尋ねでございます。 保険料収入は平成2年度決算で23億1,577万6,000円で,その内訳は事業主負担といたしまして14億9,404万9,000円,被保険者負担分が8億2,172万7,000円となっているわけでございますが,市町村組合の短期給付の負担金をこれに,掛け金に換算するとどのような額になるかというお尋ねでございます。これを健保組合の事業主負担を仮に市町村共済組合の短期給付に置きかえて積算しますと,それぞれ約11億円程度になる予定でございます。 以上でございます。   〔38番磯村博君登壇〕 ◆38番(磯村博君) 市長の方から,今後については検討していくということでございますが,やはり57年の質問した当時と同じように,検討はするが,今後の料率については検討するが,職員の既得権については検討せられる意欲をお持ちですか。もうこれは固定的に考えて,今後の医療費等の増加分についてのみ検討するということでございましょうか。その点がまず第1のことでございます。 それから,これは推定ではございますが,市町村共済の短期給付金掛け率で積算していただくと,総務局長の方からの答弁では,今事業主負担として14億9,000万円余払っておる金額が約11億円ぐらいになるんではなかろうかというような答弁でございます。先ほども申しましたように,地方自治法の第2条13項の「地方公共団体は,その事務を処理するに当たっては,住民の福祉の増進に努めるとともに,最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」ということと相まって,やはりこの点について地方公務員が88%,先ほどの答弁でもございましたように88%の地方公務員の入っておる市町村共済の短期給付を選ぶのが公平ではなかろうかというように思うわけでございます。当面それへの移行は不可能であるというようにおっしゃるわけでございますが,この点につきまして議員の皆さん方がいかに御賛成をいただいたといたしましても,この議会でこういうような種類の出費につきましては,議会の議決だけで事が進まないのが現実でございまして,これは義務的経費ということで,組合会で私どもが議論する前に決めてしまっておることが,議員の皆さん方はそれに従っていかねばならないという非常にいらだたしさを感じております。したがって,市長がその気になってやはり互選議員を選定し,よく組合議会で方向性を選んでいただかなければ,私どもが議会でいろいろと言っても限界がある問題であるというように認識をするものでございます。どうか市長の将来の英断に期待するところ大でございます。 それからもう一つは,先ほど市長もちょっと触れられたわけでございますが,付加給付につきましては,58年までは統計で見る限りは0.05%とかいう非常に低い率でございます。それで,59年の値上げによりまして実に50倍ぐらいにはね上がっとるわけでございます。2.52%。それから大体3%前後の付加給付をしておるわけでございますが,やはり法に言う使い方と岡山市の健康保険組合の内容には少々納得しづらいものがあるわけでございますが,今後一層当局において市民の納得できる方向にかじ取りしていただくようにお願いして質問を終わります。(拍手) ○議長(花岡薫君) 当局の答弁を求めます。   〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 磯村議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。 先ほど申し上げましたように,この岡山市が都市職員健保組合に加入しておる。これがどちらかというと例外的な加入状況になっておる。これは御指摘のとおりでございまして,これはさかのぼったら29年までさかのぼるということでございまして,そのところから,現在は御指摘のように88%が市町村職員共済の方に,そしてこれが289万人,約290万人,それに対して岡山市が加入している都市健保,これはわずかということでございまして12%,加入者数について約38万人の中に岡山市も位置づけられておるということでして,そういう意味では岡山市の健保のやり方の方がむしろ例外的なやり方であることは,それはそのとおりだと認めざるを得ません。 しかし,その後のいろんな負担率の値上げの経過は,もう先ほど申し上げましたように,ほぼ,昭和29年からですから,35年ぐらいの間にわたりましていろいろな改正の経緯がありました。その中に,いろんな疾病予防対策で,特に1,000分の9,39年に上げたのが大きなステップだったと思うわけでございます。 したがいまして,こういう既得権を擁護するという考えはありませんけれども,今までの経緯というものは十分に尊重していかなければいけないんではなかろうか。 しかし,今後の事業主負担のあり方については,これはいろんな財政状況,健保自体の財政状況もありますが,議員御指摘の趣旨を十分踏まえてやっていかなければいけない。その際に互選議員(12月17日「選定議員」に訂正)を選ぶ場合には十分注意をしてほしいということにつきましては,十分その点を踏まえて,また値上げのときにつきましても,やはりバランスということも十分考えていかなければいけないと考えております。御理解を賜りたいと存じます。    ───────────── ○議長(花岡薫君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでございました。    午後4時34分散会...