平成31年 2月定例会 ◎ 平成31年2月
岡山県議会定例会会議録 第1号〇 平成31年2月25日(月曜日) 議 事 日 程 午前10時開議第1
会議録署名議員の指名第2
会期決定の件第3 議第139号~議第158号及び議第1号~議第60号(上程)第4 知事の
所信表明並びに
提案理由の説明 ~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 本日の会議に付した
事件日程第1
会議録署名議員の
指名日程第2
会期決定の件日程第3 議第139号~議第158号及び議第1号~議第60号(上程)日程第4 知事の
所信表明並びに
提案理由の説明 ~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時開会
○議長(
高橋戒隆君) 皆さん,おはようございます。 ただいまより平成31年2月
岡山県議会定例会を開会いたします。
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○議長(
高橋戒隆君) 本日の会議を開きます。
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△
天皇陛下御在位30年に係る
賀詞奉呈の件
○議長(
高橋戒隆君) 謹んで申し上げます。
天皇陛下御在位30年に係る
賀詞奉呈について御報告申し上げます。
天皇陛下におかせられましては,本年,御在位30年をお迎えになられました。 昨日は,
内閣主催で
記念式典が盛大に開催されたところであり,まことに慶賀にたえません。心よりお慶び申し上げます。 私といたしましては,慶祝の誠をささげるため,昨日,
岡山県議会を代表いたしまして,賀詞を奉呈いたしました。 これを朗読いたします。 〔
総員起立 〕
天皇陛下におかせられましては,御即位30年をお迎えになられましたことは,
岡山県民ひとしく慶賀にたえないところであります。 ここに
岡山県議会は,
岡山県民を代表して
天皇皇后両陛下のますますの御健勝と皇室の弥栄をお祈りするとともに,謹んでお祝いを申し上げます。 以上であります。 〔
総員着席 〕 ~~~~~~~~~~~~~~~
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(
高橋戒隆君) 日程に入ります。 まず,
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は,
会議規則第129条の規定により,大塚愛君,
福島恭子君,
小田春人君を指名いたします。
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△日程第2
会期決定の件
○議長(
高橋戒隆君) 次に,
会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。
今期定例会の会期は,本日から3月20日までの24日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔 「異議なし」と呼ぶ者あり 〕
○議長(
高橋戒隆君) 御異議なしと認めます。よって,会期は24日間と決定いたしました。
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△諸般の報告
○議長(
高橋戒隆君) この際,諸般の報告を行います。
監査委員からの報告,
地方自治法第180条第1項の規定による
専決処分事項について,21おかやま
農林水産プランの策定についてでありますが,これらはその概要書または写しをお手元に配付しておりますので,ごらん願います。 以上,諸般の報告を終わります。
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△日程第3 議第139号~議第158号及び議第1号~議第60号(上程)
○議長(
高橋戒隆君) 次に,議第139号平成30年度岡山県
一般会計補正予算(第9号)から議第158
号県営土地改良事業等に対する
市町村負担金についてまで20件及び議第1号平成31年度岡山県
一般会計予算から議第60号岡山県
警察関係手数料徴収条例の一部を改正する条例まで60件,以上80件を
一括議題といたします。
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△日程第4 知事の
所信表明並びに
提案理由の説明
○議長(
高橋戒隆君) 知事から,
所信表明並びに
提案理由の説明を求めます。
知事伊原木隆太君。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) 本日は,皆様御多用のところ御参集いただきまして,まことにありがとうございました。
提案説明に入らせていただく前に,
天皇陛下御在位30年という慶事に対しまして,一言お慶びを申し上げます。
天皇陛下におかれましては,御即位以来,本年で,めでたく30年をお迎えになりました。昨日の
内閣主催の
記念式典を初め,各種の
慶祝行事が盛大に開催されたところであり,ここに改めて謹んで心から祝意を表する次第でございます。
天皇皇后両陛下におかれましては,今後ますますお健やかにあらせられますとともに,皇室の御繁栄を心からお祈り申し上げます。 それでは,
提案説明に入らせていただきます。 今回提案いたしました諸議案の説明に先立ちまして,所信の一端を申し述べ,県議会及び県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 まず初めに,平成30年7月
豪雨災害からの復旧・復興について申し上げたいと存じます。
災害発生から8カ月が経過しようとしていますが,今なお深い爪跡が残るとともに,多くの被災者の皆様が
仮設住宅での生活を余儀なくされており,復旧・復興の実現には,まだ多くの時間を必要とする状況にあります。 これまで総額約1,000億円の
補正予算を編成し,必要な対策をタイミングを逃すことなく実施してきたところであり,引き続き,復旧・
復興対策を最優先に進めてまいります。 以下,復旧・復興に向けた今後の主な
取り組みと決意について申し上げます。
生活再建支援につきましては,被災者の皆様が安心して
日常生活を送ることができるよう,見守りや
生活相談等を行う市町村を引き続き支援するとともに,
仮設住宅にお住まいの方を対象に実施した
健康調査の結果を踏まえ,より効果的な
支援活動を展開してまいります。 また,
子供たちが安心して学べる環境を確保し,健やかな成長を支援するため,校舎等の
復旧工事を進めるとともに,
スクールカウンセラーによる心のケアや,
子ども災害見舞金の支給などに取り組んでまいります。
災害廃棄物の処理につきましては,倉敷市及び総社市から受託した廃棄物の処理を行う
中間処理施設が,今月から本格稼働したところであり,発災後2年間での
処理完了に向けて
取り組みを進めてまいります。 次に,
公共土木施設等の復旧につきましては,先般,国による
災害査定が全て完了したところであり,河川や道路,農地等の
被災箇所の
早期復旧に向けて,工事を鋭意進めてまいります。 特に,河川については,堤防が決壊した箇所を出水期までに復旧させるとともに,国の
改良復旧事業に採択された小田川3支川や砂川等について,住民の皆様に丁寧な説明を行いながら,堤防の
かさ上げや
河道掘削などの事業を進め,再度災害の防止につなげてまいります。 また,ため池の
防災対策につきましては,新たに
サポートセンターを設置し,
市町村等への助言や
相談対応などを通じて,
保全管理の充実と,
部分改修や廃止に向けた
取り組みを支援してまいります。
地域経済の再生につきましては,企業の皆様が不安なく
事業再開に取り組めるよう,
グループ補助金の
交付手続を迅速に進めるとともに,専門家の派遣や資金の融資などの支援を行ってまいります。また,
農林漁業者の皆様の一日も早い
経営再開が可能となるよう,
農業用機械の改修等に対する支援や,経営・
技術指導などに取り組んでまいります。
観光振興につきましては,
主要観光施設の
利用者数は徐々に回復しているところであり,魅力ある
観光キャンペーンの展開や,県内の若者が岡山の盛り上げに奮闘する内容の
PR動画の発信に取り組むなど,
観光需要をより一層喚起し,岡山を元気にしてまいります。 次に,
豪雨災害の検証につきましては,このたびの災害の経験や
検証委員会における議論等を踏まえ,市町村に対するリエゾンの
早期派遣に向けた
体制整備のほか,
地区防災計画等を作成する
モデル事業の実施や,
自主防災組織等へのより積極的な支援,さらには,障害のある方の
避難行動に役立てる「
セルフプラン」を作成する
仕組みづくりなどに
取り組み,防災力の強化や県民の
防災意識の向上につなげてまいります。 引き続き,被災地の課題やニーズを踏まえながら,
各種施策に
スピード感を持って全力で取り組むことにより,被災者の皆様が一日も早く住みなれた地域で,ふだんの生活を取り戻し,希望を持って安心して暮らせる岡山を実現してまいります。 次に,「新晴れの国おかやま生き活きプラン」について申し上げます。 今年4月に,新プランが
折り返し点を迎えることから,「生き活き岡山」の実現に向けて,教育の再生と産業の振興を初め,人口減少問題への対応など,より実効性の高い施策を展開し,さらに成果を積み上げていく必要があります。 限られた資源を有効に活用し,施策を効果的に展開していくためには,昨年,
全国知事会の
先進政策大賞を受賞した本県独自の
取り組みのように,現場のニーズを把握し,知恵を絞り,
関係機関等と連携して
課題解決につなげていくことが重要となってきます。 今後も,職員一人一人が既存の枠にとらわれない新たな発想と揺るぎない覚悟を持って,諸課題に積極果敢にチャレンジしていくことにより,全ての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」を実現してまいります。 平成31年度当初予算案につきましては,
豪雨災害からの復旧・復興や,国の防災・減災,
国土強靱化のための3カ年
緊急対策への対応などにより,
投資的経費が大幅に増加したことなどから,3年ぶりに
一般会計の
歳出規模が7,000億円台となりました。 また,歳入につきましては,
原油価格の上昇や
消費税率の
引き上げ等による
地方消費税の増収,
投資的経費の増に伴う
国庫支出金や県債の増加などにより,前年度と比べ大幅な増額となっております。 なお,今回の
予算編成は,
豪雨災害による大規模な
補正予算編成のため,
財政調整基金の残高が9億円まで減少し,これまでとは全く違う状況の中で行うこととなりました。そのため,2月
補正予算を前倒しで編成し,これによって生じる
収支改善を活用することにより,
財政調整基金を84億円程度取り崩すこととしております。復旧・
復興対策については,最優先で実施することとしており,すべきことを最大限盛り込むためには,前年度と比べ取り崩し額が大幅に増加することは,やむを得ないと判断したところであります。 今後も,復旧・
復興対策と「生き活き岡山」の実現に向けた
取り組みを進めるに当たり,
社会保障関係費の累増や
公共施設の老朽化への対応など,予断を許さない状況が続くと認識しております。引き続き,これまでの
行財政改革の
取り組みの成果を維持するとともに,不断の改革・改善に
取り組み,
経費支出の効率化や県税を初めとした
歳入確保などにより,堅実な
財政運営に努めてまいります。 続きまして,平成31年度の施策・事業の
基本的方向について,新プランに掲げる3つの
重点戦略に沿って御説明申し上げます。 まず,「教育県岡山の復活」についてであります。
学力向上につきましては,
子供たち一人一人の状況に応じて,早期につまずきを解消するため,秋に
確認テストを実施し,その学年で身につけるべき
学習内容を確実に定着させる
取り組みを徹底してまいります。 特に,中学校においては,教員の
意識改革や授業の改善を
県内全域で推進する必要があることから,
授業改革推進チームの体制を強化するとともに,支援員を活用した放課後の
補充学習の一層の充実や,
家庭学習時間の増加に向けた
取り組みの普及等を進めてまいります。 児童・生徒の
問題行動への対応につきましては,
学校警察連絡室による児童・生徒への声かけ指導等の
取り組みにより,非行率が着実に減少してきていることから,一層の改善に向けて,
学校警察連絡室の活動を小学校から中学校まで切れ目ないものへと発展させるなど,効果的な
非行防止対策に取り組んでまいります。 また,不登校の
出現割合が増加している状況を踏まえ,
生徒指導専任リーダーや,
スクールカウンセラーの配置の拡充などを通じて,不登校を含む
長期欠席の
未然防止と
早期対応を図ってまいります。 次に,おかやま創生を担う人材の育成につきましては,高校生と
地元企業との交流を引き続き進めるとともに,新たに,小・中学生が地域の
課題解決や
魅力づくりに取り組む活動を推進することにより,小学校から高校までの各段階で,地域への愛着や
貢献意識の醸成を図り,本県の未来を担う人材の育成につなげてまいります。 また,
県立高校の
教育体制整備につきましては,今月策定した
実施計画を踏まえ,
地域連携を推進するコーディネーターを
小規模校に配置するなど,魅力ある
学校づくりを進めてまいります。 続きまして,「地域を支える産業の振興」についてであります。
企業誘致につきましては,
県営久米産業団地において新たな誘致が決定するとともに,
立地企業による再投資も進むなど,成果を上げております。 また,
空港南産業団地への
立地企業の公募を先月から開始したところであり,本県の
産業振興につながる
優良企業の誘致を進めてまいります。
交通基盤の整備につきましては,来月24日に
美作岡山道路の
瀬戸インターチェンジから
熊山インターチェンジ間と,
佐伯インターチェンジから
吉井インターチェンジ間の供用を開始することとしており,その効果を最大限発揮させるため,残る区間の整備を着実に進めてまいります。さらに,
中国横断自動車道岡山米子線の全線4車線化の
早期実現と,国道2
号岡山バイパスの総合的な
渋滞対策の
早期事業化について,引き続き国に対し強く働きかけてまいります。 次に,
自動車産業の振興につきましては,
県内企業が自社の技術を生かしつつ,
EVシフトに適切に対応できるよう,
研究開発等の支援に加えて,新たに専門家を派遣し,
人材育成や
販路開拓等を支援する「
次世代自動車サプライヤー応援隊事業」に取り組んでまいります。 さらに,EV等を安心して利用できる環境の整備に向けて,
急速充電設備に加え,
集合住宅等への
普通充電設備の設置を支援するとともに,
業務用車両のEV等への転換を一層促進するなど,
EVシフトに対応した産業と地域の実現に向けた
取り組みを加速してまいります。
中小企業等の支援につきましては,先月,「おかやま
テクノロジー展2019」を開催し,多くの
県内企業等が最先端の技術をアピールしたところであり,引き続き,こうした
取り組みを通じて,本県の技術力を県内外に発信し,新たなビジネスチャンスを創出してまいります。 また,第4次
産業革命など,最新の課題にも対応できる人材の育成に取り組むとともに,「岡山県
事業承継ネットワーク」における
事業承継診断の継続的な実施などの
取り組みを支援することにより,
中小企業等の成長と発展につなげてまいります。 さらに,
中小企業を
地域経済を牽引する
中堅企業へと押し上げていくため,新たに「企業と大学との
共同研究センター(仮称)」を設置し,
共同研究の
マッチング支援や
企業人材の育成等の事業を展開することにより,企業の
技術開発力の向上と,優秀な若者の
県内定着の促進につなげてまいります。 次に,
観光振興につきましては,来年度は,
フルーツに加え,アートもテーマとした
観光キャンペーンを展開し,さまざまな
フルーツメニューが楽しめる店舗の拡充や,アートに関する
観光素材の発掘などを通じて,本県の魅力を効果的に発信し,滞在時間の延長による
観光消費の拡大を図ってまいります。
インバウンドにつきましては,国や地域の特性に応じた戦略的な
プロモーションを展開するとともに,
宿泊施設等での
公衆無線LAN環境の整備や,地域独自の文化や
日常生活をテーマとした
観光コンテンツの
開発支援などに取り組んでまいります。 また,
岡山桃太郎空港の国際線につきましては,台北線の毎日運航の実現などにより
利用者数が大幅に増加していることから,
航空会社等と連携しながら,就航地でのPRの強化等に取り組むとともに,
東南アジア等との
新規路線開設を働きかけるなど,
航空ネットワークの拡充を進めてまいります。
岡山後楽園につきましては,岡山城の
烏城灯源郷と連携して
幻想庭園を開催し,一層の
にぎわい創出に努めるとともに,着物や茶の湯の体験など,
外国人観光客を初め,
親子連れや
グループで楽しめる
体験型プログラムの充実を図るなど,
魅力向上に向けた
取り組みを進めてまいります。 次に,農産物の
ブランド化の推進につきましては,首都圏において
高級果物専門店等と連携し,積極的な
プロモーションを展開するとともに,
外国人観光客をターゲットにした戦略的な
情報発信や,
知的財産の保護に取り組むなど,県産農産物の輸出力を強化し,国内はもとより世界に通じる
岡山ブランドの確立を目指してまいります。 果物の
供給力強化につきましては,桃,ブドウについて,産地の面的拡大や生産性の向上を図るため,
新規就農者のための研修圃場の設置や
おくて品種による
長期安定出荷等の
取り組みを進めてまいります。 林業の振興につきましては,4月から市町村が主体となる新たな
森林管理制度が動き出すことから,
森林環境譲与税を活用して,
専門的人材の
紹介制度の創設や研修の充実,
技術指導等により,市町村を支援してまいります。
鳥獣被害防止対策につきましては,
市町村等と連携しながら,猿被害が深刻な集落において,捕獲や
防護技術の向上を図る事業を実施してまいります。また,イノシシや鹿等の
被害対策に取り組む地域においては,専門家の協力を得て,効果的で効率的な
侵入防止柵の整備等を支援するとともに,鹿の
捕獲強化に向け,狩猟者の
技術向上を進めてまいります。 次に,本県への
就職促進等につきましては,来月,「
大学コンソーシアム岡山」等と連携し,大規模な
合同企業説明会を開催するほか,新たに,東京・大阪での大学生と
県内企業との交流会や,
県内企業の
近畿支店等でのインターンシップなどに取り組むとともに,東京一極集中の是正に向けた国の事業も有効に活用することにより,本県への人材の還流と定着を進めてまいります。 また,新たな在留資格の創設に伴う
外国人材の
受け入れ環境の整備につきましては,企業等を対象とした
制度説明会を開催するほか,留学生と
県内企業との
マッチング機会の充実等を図るとともに,「岡山県多
文化共生総合相談センター(仮称)」を新たに設置し,
相談体制と
多言語対応の強化を図ることにより,
外国人材の受け入れと多
文化共生に向けた
取り組みを進めてまいります。 続きまして,「安心で豊かさが実感できる地域の創造」についてであります。
感染症対策の推進につきましては,
子宮頸がんの予防に向けて,
普及活動を行う
関係団体と連携し,市町村や
教育関係者等への適切な
情報提供を行うとともに,梅毒の郵送検査の導入など,早期の診断や治療を受けやすい仕組みを構築することにより,若い世代の
感染者数の減少につなげてまいります。 次に,
少子化対策の推進につきましては,「おかやま縁むすびネット」の
登録者数が2,100名を超え,結婚の意思を固めたカップルも23組となるなど,着実に成果を積み上げているところであります。今後は,
岡山センターの
運営体制の強化や
ボランティアスタッフ「結びすと」の効果的な募集を進めるなど,さらなる利便性の向上を図ってまいります。 また,10月からの
幼児教育・保育の無償化により,
保育需要の増加が見込まれる中,保育士・
保育所支援センターにおいて,
潜在保育士の掘り起こしを一層強化するとともに,
保育所等から
求人情報を直接収集し,
マッチングにつなげるなど,
保育人材の確保に取り組んでまいります。 次に,子供の
貧困対策につきましては,
子供たちが生まれ育った
家庭環境に左右されることなく,夢と希望を持って成長していけるよう,困難を抱える子供や家庭への
アウトリーチ型の支援や
居場所づくり,大学との連携による
体験学習の提供などに取り組んでまいります。
児童虐待防止対策につきましては,子供の命を守ることを何より第一とし,今月8日に国が決定した
緊急安全確認の実施等に適切に対応してまいります。 また,虐待の
早期発見・
早期対応から
自立支援等に至るまで,必要な支援が切れ目なく提供できるよう,
児童相談所や市町村の
相談支援体制を強化するとともに,子供が健やかに成長できる環境を提供するため,家庭や里親等における養育の充実に向けた
取り組みを推進してまいります。 次に,暮らしの
安全対策につきましては,昨年の
刑法犯認知件数が戦後初めて1万件を下回ったところであり,これまでのさまざまな
犯罪抑止対策の成果があらわれているものと考えております。 引き続き,特殊詐欺の対策等に取り組むとともに,刑法犯の検挙人員に占める再犯者の割合が5割を超える状況も踏まえ,現在策定を進めている「岡山県
再犯防止推進計画」に基づき,国や
関係団体と連携しながら,円滑な
社会復帰のための支援など,
再犯防止に向けた対策に取り組んでまいります。
交通安全対策の推進につきましては,昨年の
交通事故死者数は大幅に減少し,66年ぶりに70人を下回ったところであります。引き続き,
ドライブレコーダーを活用した
個別指導や
安全運転サポート車の
普及促進などに取り組むとともに,今年度収集した
運転データの分析結果等も生かしながら,
交通安全対策を進めてまいります。 次に,中
山間地域等の
活力創出につきましては,
日常生活に必要な
サービス機能の維持・確保を図る「生き活き拠点」の強化に向けて,
拠点計画の策定等に取り組む市町村を伴走支援するなど,住民が安心して暮らし続けることができる
地域づくりを推進してまいります。 また,
地域公共交通の
維持確保につきましては,
公共交通の利用者が減少する中,
バス路線の
運行形態等の抜本的な見直しや,運転手の確保に取り組む市町村への支援を拡充してまいります。 移住・定住の促進につきましては,本県の暮らしやすさの発信などの
取り組みに加え,新たに,
首都圏アンテナショップにおいて,仕事と移住に関する相談に
ワンストップで対応できる体制を整えてまいります。また,
本県出身者を対象に帰省時期に合わせた
移住相談会を開催するなど,Uターンの促進にも取り組んでまいります。
吉備高原都市の活性化につきましては,これまでの
取り組みに加え,新たに
ハウスメーカー等と提携することで,県内外への
情報発信力を高め,住区の分譲を加速するとともに,吉備中央町と連携し,
地域おこし協力隊の制度を活用して,柔軟な発想による地域の
魅力づくりを進めてまいります。 次に,
太陽光発電につきましては,県民の安全・安心な生活に配慮した
発電施設の導入を進める必要があることから,
土砂災害のおそれの高い地域への
設置規制等を盛り込んだ新たな条例について,県議会を初め,県民の皆様の御意見を踏まえながら,早期の制定を目指してまいります。
循環型社会の形成につきましては,
世界規模での懸念が広がるプラスチック問題に対応するため,県内での処理の現状等を調査・分析し,効果的な対策を検討するとともに,
発生抑制,再使用,
再生利用の3Rに向けた意識の醸成を図ってまいります。
全国植樹祭につきましては,2023年の本県での開催に向けた手続を進め,秋ごろを目途に
準備委員会を設置し,
基本構想を策定することとしており,
緑化意識の醸成はもとより,本県の魅力の発信につながるものとなるよう準備を進めてまいります。 次に,文化の振興につきましては,来年度は
瀬戸内国際芸術祭の開催年でもあることから,
岡山芸術交流や
美作三湯芸術温度など,多彩な
文化イベントを
県内各地で展開する「
アートプロジェクトおかやま」を推進し,アートの力で岡山を元気にしてまいります。
東京オリンピック・パラリンピックに向けた
取り組みにつきましては,先月,
スペイン陸上競技連盟との協定締結により,4件目の
キャンプ誘致が実現したところであり,引き続き,本県のスポーツの振興や地域の活性化につながるよう,
誘致活動等に取り組んでまいります。 おかやまマラソンにつきましては,第4回大会の
経済波及効果が15億8,000万円に上り,民間の
ランニング専門サイトで最上位の評価を受けるなど,大きな成果を上げたところであります。 第5回大会の開催に向けては,ファンランと海外枠の定員をふやすなど,引き続き改善を重ねるとともに,節目の開催を記念した企画を検討し,皆様に一層愛される大会を目指してまいります。 次に,
首都圏アンテナショップにつきましては,開設以来,200万人を超える方に来館いただくとともに,多くのメディアにも取り上げられるなど,情報受発信拠点としての機能を果たしてきたところであります。 4月には,リニューアルを行うほか,県内事業者のための共同ワーキングスペースを整備するなど,アンテナショップの魅力と機能の向上を図ることにより,さらなる販路開拓や本県の認知度向上につなげてまいります。 次に,今回提案しております諸議案の概要につきまして,御説明申し上げます。 まず,予算案件のうち,平成31年度当初予算案についてでありますが,国の平成31年度
一般会計当初予算案は,消費税増収分を活用した
幼児教育・保育の無償化や社会保障の充実,
消費税率の引き上げによる経済への影響の平準化に向けた「臨時・特別の措置」の実施などにより歳出が増加し,予算規模は,101兆4,571億円と過去最大となっております。また,地方財政計画は平成30年度と比較して3.1%増の89兆5,930億円となったところであります。 このような状況を踏まえ,本県の平成31年度当初
予算編成に当たりましては,被災者の生活とくらしの再建,
公共施設等の復旧,
地域経済の再生の3つの柱を中心に,復旧・
復興対策を実施するとともに,「生き活き岡山」の実現に向け,より実効性の高い施策を着実に推進することにより,本県発展に向けた好循環の流れをさらに力強いものとし,持続的な発展に結びつけるための事業を数多く盛り込んだところであります。 以上により編成しました当初予算案は,
一般会計において7,348億2,300余万円,特別会計において4,432億2,500余万円,合わせて1兆1,780億4,800余万円,企業会計において181億1,600余万円となっております。 このうち,
一般会計につきまして,その内容を性質別に申し上げますと,義務的経費5,158億1,400余万円,一般行政経費1,125億3,200余万円,
投資的経費1,064億7,600余万円となっております。 次に,
一般会計につきまして,その概要を申し上げます。 まず,歳入予算についてでありますが,県税収入は,平成30年度当初予算に対し1.9%増の2,349億9,300余万円,地方交付税は3.7%増の1,613億円,臨時財政対策債は18.3%減の299億円となっており,一般財源は総額5,444億3,500余万円を計上しております。特定財源は,
豪雨災害からの復旧・復興や,国の防災・減災,
国土強靱化のための3カ年
緊急対策への対応などにより,
投資的経費が50.2%と大幅に増加したことなどから,
国庫支出金は31.6%増の847億2,400余万円,県債は55.2%増の597億9,600余万円など,合わせて1,903億8,700余万円を計上しております。 次に,歳出予算についてでありますが,主な事業を申し上げますと,
豪雨災害関係では,応急
仮設住宅借上事業25億5,500万円,
災害廃棄物処理受託事業35億6,500余万円,土木施設災害復旧事業104億1,100余万円,
中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業51億円などを,また,新生き活きプランに基づくものでは,確かな学力の向上のための事業1億余万円,少年非行情勢のさらなる改善を図るための事業2,200余万円,
EVシフトに対応した産業・
地域づくり推進事業1億4,500余万円,大学と連携した地域
産業振興事業8,700余万円,滞在型観光推進等事業9,000余万円,
少子化対策総合推進事業1億2,800余万円,子どもの未来応援プロジェクト3,100余万円,“自助と共助で命を守る”地域防災力強化プロジェクト1,900余万円などを計上しております。 債務負担行為につきましては,河川災害復旧等関連緊急事業費など新たに債務を負担しようとするもの103件であります。 地方債につきましては,歳出予算の財源として必要な額を予定するものであり,一時借入金につきましては,年度内の歳計現金が不足する場合の借り入れの最高額を定めようとするものであります。 特別会計につきましては,岡山県公債管理特別会計に2,064億6,700余万円を計上するなど,14特別会計においてそれぞれ所要額を計上しております。 企業会計につきましては,特別会計から移行した岡山県流域下水道事業会計に76億3,600余万円を計上するなど,3会計においてそれぞれ所要額を計上しております。 次に,平成30年度
補正予算案についてでありますが,
緊急対策分と通常分を提案しております。 まず,
緊急対策分につきましては,国において,防災・減災,
国土強靱化のための3カ年
緊急対策に基づく施策や,TPP協定の発効に対応するための農林水産業の強化策等を含む,総額3兆円規模の
補正予算を取りまとめたところであり,本県においても,これに呼応した措置を講じることとし,所要額を計上しております。 その結果,今回の
補正予算額は,
一般会計において118億3,500余万円の増額,特別会計において1億8,600万円の増額,合わせて120億2,100余万円の増額であります。 補正後の
一般会計予算額は,歳入歳出それぞれ7,766億2,500余万円であります。
一般会計歳入予算の主な内容につきましては,県債62億3,100万円,
国庫支出金51億2,700余万円,分担金及び負担金2億7,100余万円などを増額する所要の補正措置を講じるものであります。
一般会計歳出予算の主な内容につきましては,地方道路整備事業費26億2,600余万円,国直轄事業負担金21億5,000万円,河川改修費19億5,400万円などを計上しております。 繰越明許費につきましては,今回の
補正予算に関連し,合わせて21件,96億8,500余万円を繰り越ししようとするものであります。 地方債につきましては,今回の
補正予算に関連し,所要の補正措置を講じようとするものであります。 特別会計につきましては,岡山県流域下水道事業特別会計において,所要の補正措置を講じるものであります。 次に,通常分につきましては,事業費の確定等に伴うものについて,それぞれ所要の補正措置を講じることとしております。 その結果,今回の
補正予算額は,
一般会計において167億2,300余万円の減額,特別会計において15億8,600余万円の減額,合わせて183億900余万円の減額,企業会計において1億3,100余万円の増額であります。 補正後の
一般会計予算額は,歳入歳出それぞれ7,599億200余万円であります。
一般会計歳入予算につきましては,地方交付税83億4,500余万円や
地方消費税の増収等に伴い県税収入37億5,800余万円などを増額する一方で,繰入金193億9,300余万円,
国庫支出金93億2,500余万円,県債31億3,400余万円を減額するなど,所要の補正措置を講じるものであります。
一般会計歳出予算のうち増額措置の主なものは,
地方消費税清算金34億8,600余万円,河川激甚災害対策特別緊急事業費22億900余万円,災害救助基金積立金11億5,700余万円などであります。また,減額措置の主なものは,災害復旧事業費,人件費,県債利子償還費等,事業費の確定に伴うものであり,それぞれ所要の補正措置を講じるものであります。 繰越明許費につきましては,平成30年7月豪雨に関するものなど,合わせて70件,422億6,600余万円を繰り越ししようとするものであります。 債務負担行為につきましては,岡山県信用保証協会に対する損失補償について限度額の変更をしようとするもの6件であります。 地方債につきましては,今回の
補正予算に関連し,所要の補正措置を講じようとするものであります。 特別会計につきましては,岡山県公債管理特別会計など13会計において,また企業会計につきましては,岡山県営電気事業会計など2会計において,それぞれ所要の補正措置を講じるものであります。 次に,事件案件につきましては,岡山県広域水道企業団への出資についてのもの1件,包括外部監査契約の締結についてのもの1件,工事委託契約締結の変更についてのもの1件,県営土地改良事業等に対する
市町村負担金についてのもの1件であります。 最後に,条例案件につきましては,「岡山県市町村森林経営管理支援基金条例」など40件であります。 以上,今回提案いたしました諸議案につきまして,その概要を申し上げた次第であります。 何とぞ,慎重御審議の上,適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。
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○議長(
高橋戒隆君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
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△休会の件
○議長(
高橋戒隆君) お諮りいたします。議案調査等のため,明日を休会とさせていただきたいと思います。これに御異議ございませんか。 〔 「異議なし」と呼ぶ者あり 〕