生駒市議会 2023-12-05
令和5年第5回定例会(第2号) 本文 開催日:2023年12月05日
▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時0分 再開
◯吉村善明議長 ただ今から、令和5年生駒市議会第5回定例会を再開いたします。
本日の会議につきましては、報道関係者と事務局職員による写真等の撮影を許可いたしておりますので、ご了承願います。
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午前10時0分 開議
2 ◯吉村善明議長 これより本日の会議を開きます。
本日の日程につきましては議事日程のとおりとなりますので、ご了承おき願います。
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日程第1 一般質問
3 ◯吉村善明議長 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。
通告順に従い、順次、発言を許可いたします。
まず、22番福中眞美議員。
(22番 福中眞美議員 登壇)
4 ◯22番 福中眞美議員 おはようございます。議長の許可を得まして、今回も二つのテーマ、都市拠点としての生駒駅周辺の再構築について、及び地域活性化の拠点形成としての道の駅についてを質問いたします。
最初に、都市拠点としての生駒駅周辺の再構築について質問いたします。
本格的な少子高齢化、人口減少社会に直面する都市においては、厳しい財政状況も相まって、将来、市民生活を支える都市機能のサービスレベルの維持が困難となり、地域経済の衰退を招くことが危惧されています。そのため、その一環として立地適正化計画や
地域公共交通網形成計画が制度化され、優れたまちづくりの成果が表れてきています。その中の多くの場合で交通結節点が拠点として位置付けられています。人々が生活を営むに当たっては移動することが不可避です。駅、駅前広場を始めとする交通結節点は複数の交通手段をつなぐ施設であり、快適性、利便性の向上が求められているほか、時代や地域のニーズに沿って、必要となる機能を確保することが喫緊の課題となっています。
以上のことを踏まえ、質問をいたします。
1)これまでの交通結節点では想定されていないような多様な機能が求められるようになっていることを踏まえ、駅、駅前広場、自由通路といった交通結節機能に関する施設を個々に考えるのではなく、周辺街区と連続する駅まち空間として一体的に捉え、鉄道事業関係者等と幅広い協議、調整をしながら、柔軟な発想で交通結節点の空間整備、機能配置を検討する視点が重要であると考えられていますが、市の見解をお聞かせください。
2)生駒駅
南口周辺都市空間再編事業についての進捗状況と課題についてお聞かせください。
3)まちをよくするためには生駒駅周辺の将来像の検討は欠かすことができません。まち全体をよくするためには、近年の社会情勢の変化により、これまでの生駒駅周辺にないような多様な機能が求められています。たけまるホールの建て替えを含めた複合施設(公的サービス施設)やホテル誘致等について市の所見をお聞かせください。
次に、地域活性化の拠点形成としての道の駅について質問いたします。
道の駅は、平成5年の制度創設以来、今年で30年が経過しました。国土交通省では、新たに加わった道の駅とともに、地方創生、観光を加速する拠点への進化を目指す第3ステージの取組を進めています。元々、ドライバーが立ち寄るトイレ休憩施設として生まれた道の駅は、その数1,200を超える中、それ自体が目的となり、まちの特産物や観光資源を生かして人を呼び、地域に仕事を生み出す核へと独自の進化を遂げ始めています。
国は、この進化する道の駅の機能強化を図り、地方創生の拠点とする先駆的な取組をモデル箇所として選定し、関係機関が連携の上、計画段階から総合的に支援しております。本市でも道の駅について検討するということなので、質問いたします。
道の駅には、長距離ドライブが増え、女性や高齢者のドライバーが増加する中で、道路交通の円滑な流れを支えるため、一般道路にも安心して自由に立ち寄れ、利用できる快適な休憩のためのたまり場空間が求められています。また、人々の価値観の多様化により、個性的で面白い空間が望まれており、これらの休憩施設では、沿道地域の文化、歴史、名所、特産物などの情報を活用し、多様で個性豊かなサービスを提供することができます。さらに、これらの休憩施設が個性豊かなにぎわいのある空間となることにより、地域の核が形成され、活力ある地域づくりや道を介した地域連携が促進されるなどの効果も期待されていますが、道の駅について、本市の見解をお聞かせください。
2)国土交通省では2020年から2025年までを道の駅第3ステージと位置付け、地方創生、観光を加速する拠点へ進化させるため、道の駅を核にした地方創生及び道の駅の持続可能な安定運営を目指した取組を推進しています。国は、道の駅が主体となって地域外から活力を呼ぶゲートウェイ型、及び地域の元気をつくる地域センター型の道の駅の新たな設置又はリニューアル等の企画提案を支援していますが、本市でも、設置場所等を含め、検討しているのかお聞かせください。
登壇しての質問は以上です。2回目からは自席にて行います。
5 ◯吉村善明議長 北田都市整備部長。
(
北田守一都市整備部長 登壇)
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◯北田守一都市整備部長 それでは、福中議員の大きな一つ目の質問について、他の所管に係るものもございますが、1回目は私からお答えいたします。
まず、1)についてですが、これまで本市の都市拠点整備に当たっては、市街地再開発事業の手法により、交通事業者を含め地権者など関係者との協議のもと、交通結節点である生駒駅、そして周辺地域の整備を一体的に行ってまいりました。
具体的には、南北の回遊性、駅舎の橋上化、交通広場や駐車場、商業・業務施設、駅前図書室の整備など、にぎわい交流広場の整備も行ってまいりました。時代や市民ニーズの変化を踏まえながら、順次、段階的に駅前周辺の空間整備に取り組んできたところでございます。
今後も引き続き、創意工夫により、生駒駅南口を含め、利便性、快適性、安全性、地域性を踏まえ、居心地がよく歩きたくなるようなまちなかの実現に向け、生駒駅周辺の再構築など、関係者と協議、調整を図りながら取り組んでまいりたいと思います。
次に、2)進捗状況についてですが、本事業は公民連携により推進している事業で、本年2月に地元自治会、商店街組合、商工会議所、有識者、行政等で構成する公民連携のまちづくり組織、生駒駅
南口エリアプラットフォームを構築し、まちの将来像や取組方針を、地域住民や来街者の意見を聞きながら、生駒駅南口みらいビジョンとして取りまとめたところでございます。このみらいビジョンの実現に向け、現在、
エリアプラットフォームが主体の事業として、エリア価値向上に向け、
エリアプロモーション、情報発信、社会実験等に取り組んでいるところでございます。事業推進に当たっての課題としましては、
エリアプラットフォームの自立自走できる
まちづくり推進体制の強化、収益源の確保・創出が挙げられます。
次に、3)ですが、生駒駅周辺の将来像としては既に本市の
都市計画マスタープランや生駒駅南口みらいビジョンに定めております。
都市計画マスタープランでは、都市空間像として、人口や都市機能が集積し、公共交通の利便性にも優れ、市民、事業者、行政の様々な活動の拠点となり、また、都市全体に魅力と活力をもたらす中核となる場所、公益的なにぎわいと風格のある生駒の個性や魅力あふれる拠点形成を図るとしており、また、新たな機能導入を通して主要駅への来街動機をつくるとともに、民間事業者や市民の多様な活動を誘発する空間をつくると定めております。また、生駒駅南口みらいビジョンでは、目指す将来像を「文化や商い、暮らしが息づき、過ごしやすく関わりやすいまち」とし、将来像を実現するためのテーマ、目標、取組方針をそれぞれ定めています。このように、生駒駅周辺の将来像の中で、新たな機能導入により来街動機をつくること、市民の多様な活動を誘発する空間をつくること、暮らしの質を高める機能の集積、誘導を図っていくことにより、多様な機能の集積、誘致は重要であると認識しております。
なお、たけまるホールについては、
公共施設マネジメント推進計画及び個別施設計画で、ハード・ソフト両面で維持の方針となっており、現在のところ、建て替えの予定はございません。また、ホテル等の宿泊施設誘致については、観光消費の増加のため重要な要素と認識しており、誘致の可能性を検討しているところです。
以上です。よろしくお願いいたします。
7 ◯吉村善明議長 小林市長公室長。
(小林弘幸市長公室長 登壇)
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◯小林弘幸市長公室長 それでは、福中議員の大きな二つ目のご質問につきましてお答えいたします。
まず、1点目についてですが、道の駅につきましては、平成5年の制度創設以降、全国各地で整備が進み、令和5年8月現在で1,209駅が整備され、奈良県内でも16駅が整備されています。本市の近隣では、平群町内に大和路へぐりがあり、来訪者が年間50万人に及んでおります。また、奈良市中町に新たに道の駅クロスウェイなかまちが開業予定でございます。メディアなどでも道の駅は多数取り上げられ、成功事例も多数ございます。
道の駅の機能や期待される効果については、地場野菜等の販売による農業振興、道の駅を目的とした観光振興、十分な容量を確保した駐車場やトイレなどが整備されていることを活用した大規模災害時の避難所としての防災機能、市民等が集まる施設としての地域活性化機能など、道の駅は滞在交流拠点として多くの機能や効果があると考えております。
次に、2点目についてですが、道の駅は、その整備や運営に当たっては非常に大きい財政負担となることが予想されます。特に運営については、現状ある道の駅のうち約3割が赤字と言われており、赤字になれば市財政にも影響が及ぶことが予想されます。
本市におきましては、整備候補地も含め近隣の道の駅とのバランスや、どのようなコンセプトの道の駅が最もふさわしく、期待される効果が、最大限、得られるのかといったことも含めて、道の駅整備の可否を慎重に検討していく必要があると考えております。また、道の駅の成功については県や商工会議所などの関係機関、市民、事業者からの主体的な協力も必要となってまいります。本市といたしましても、道の駅で活用可能な資源等の整理をした上で、道の駅の整備可能性も含め、また、ご質問にもあったゲートウェイ型、地域センター型と、まずは市としてどのようなタイプがよいのかといった調査検討を次年度から行っていきたいと考えております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
9 ◯吉村善明議長 福中議員。
10 ◯22番 福中眞美議員 それでは、まず最初に、生駒駅周辺の再構築について再質問させていただきますが、本市の都市拠点整備に当たっては、市街地再開発事業の手法により、交通事業者を含めてという回答でしたけれども、交通事業者というのは
近鉄グループホールディングス株式会社、奈良交通株式会社、タクシー会社のことでよろしいでしょうか。
11 ◯吉村善明議長 北田部長。
12
◯北田守一都市整備部長 これまで実施してまいりました市街地再開発事業では、鉄道事業者として近畿日本鉄道、そして奈良交通、タクシー事業者と考えておりまして、また、包括協定も締結いたしましたので、
近鉄グループホールディングスも、今後、協議しながら進めていきたいと考えております。
13 ◯吉村善明議長 福中議員。
14 ◯22番 福中眞美議員 昨日の中尾議員の一般質問で、
近鉄グループホールディングス株式会社とは包括連携に関する協定書を締結され、意見交換をしているということは分かりました。奈良県でも、先日、まちづくりや観光振興など地域の活性化に連携して取り組む協定を締結されたことにも触れられていましたが、県の協定には、お互いトップを含めた幹部が定期的に意見交換を行うことなども盛り込まれております。
交通事業者と意見交換し、情報を共有することはまちづくりには重要なことだと思っておりますけれども、奈良交通株式会社、タクシー会社とも定期的に意見交換はされているのでしょうか。
15 ◯吉村善明議長 北田部長。
16
◯北田守一都市整備部長 定期的にいついつ、毎年何回するとかそういったことはないんですけれども、やっぱり再開発事業を進める際は、正直、かなりの協議はしているんですけれども、特に交通広場の使い方とか駅前交通の在り方みたいなところはよく協議しているんですけど、一定、そういった課題というのが、今、あまり出てきていない状況ですので、今後、また何かありましたら、奈良交通、タクシー事業者等とも協議してまいりたいと考えております。
17 ◯吉村善明議長 福中議員。
18 ◯22番 福中眞美議員 定期的に開催していただくと、今、バスの問題も出ていますけれど、そういうことも事前に分かるんじゃないかなと思います。
地域交通の維持や充実、観光振興、駅を中心としたまちづくりにとって必要なことだと本当に思っておりますので、交通事業者である
近鉄グループホールディングス株式会社さんを始め、奈良交通株式会社、タクシー会社さんとも定期的に、本当に意見交換はしていただきたいというふうに思います。
次に、市街地再開発事業の手法により整備してきたとの答弁でしたけれども、それは生駒駅北口エリアのことを言っておられるんですか。
19 ◯吉村善明議長 北田部長。
20
◯北田守一都市整備部長 生駒駅北口エリアだけでございませんで、生駒駅は、一番最初にしたのは南口でございまして、南口が昭和57年に完了しております。そのほか、北口では第一工区が平成9年、第四地区が16年、第二地区が26年と、四つの再開発事業のことを踏まえて申したものでございます。
21 ◯吉村善明議長 福中議員。
22 ◯22番 福中眞美議員 ちょっと簡単に教えてほしい。市街地再開発事業とはどんな目的で、どのような事業なのでしょうか。
23 ◯吉村善明議長 北田部長。
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◯北田守一都市整備部長 公共の福祉の向上、また、公共施設の整備というのが大きな目的でございまして、生駒市の場合でございましたら、その中でよく整備したのが、当然、商業用の建物、施設だけでなく、南北の回遊性を踏まえた歩行者デッキとか駅前交通広場、駐車場などの公共施設も併せて整備しまして、さらに、駅舎とか人の動線、つながりを考慮し、段階的に整備してきたところでございます。
25 ◯吉村善明議長 福中議員。
26 ◯22番 福中眞美議員 確認しておきたいんですけど、公共施設で生駒駅周辺と位置付けられている施設はどのようなものがあるんでしょうか。
27 ◯吉村善明議長 北田部長。
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◯北田守一都市整備部長 これもまたちょっと表現が難しいんですけれども、都市再開発法上での公共施設と申しましたら、実は道路、公園、広場、河川などを公共施設と申します。ただ、多分、福中議員のご質問は、公共施設と言うよりも、どちらかと言うたら公益施設のこと、公共公益施設をお聞きなのかなと思いますので、それをお答えいたしますと、北口では教育支援施設、芸術会館美楽来、生駒駅前図書室、生駒市アンテナショップおちやせん、たけまるホール、
RAKU-RAKUハウス、IKOMA-DO、南口ではセイセイビルコミュニティセンター、ららポート、セラビーいこまなどとなっております。
29 ◯吉村善明議長 福中議員。
30 ◯22番 福中眞美議員 それで、生駒駅北口の市街地再開発事業では、新たに整備された公共施設は生駒駅前図書室、生駒駅アンテナショップおちやせん、ベルテラスだというふうに思うんですけれど、都市が新しい住民、ビジネス及び投資を引き付けるには公共公益施設の役割もあると思いますので、これは後ほどちょっと質問したいというふうに思います。
生駒駅南口エリアについてはこれからだと思いますけれども、生駒駅周辺地区、これは一体的に考えて取り組む必要が私はあると思うんですけど、どのようにお考えでしょうか。
31 ◯吉村善明議長 北田部長。
32
◯北田守一都市整備部長 おっしゃるとおりでございまして、今現在、南口では
駅前都市空間再生事業として、南口周辺エリアを、これはあくまでも公民連携で、エリア価値を高めるための事業、その初期段階を今やっているわけです。一方、生駒駅周辺一帯では、行政の主導的な事業として、国の制度、
まちなかウォーカブル推進事業を活用しまして、駅周辺約17ヘクタールを
まちなかウォーカブル区域、言えば、
滞在快適性等向上区域、実はそういう言い方をするんですけども、と設定しまして、居心地がよく歩きたくなるまちの実現に向け、歩きやすい空間づくり、多様な活動ができる場づくり、滞在したくなるような空間づくりなどの推進に、今後、取り組んでいく予定で、そのために、現在、都市再生整備計画を本年中をめどに策定しているところでございます。
33 ◯吉村善明議長 福中議員。
34 ◯22番 福中眞美議員 分かりました。
今、生駒駅南口地区の都市空間の再整備を進めていただいている初期段階ですね。それはエリア価値向上に取り組むことが必要だということで取り組んでいただいています。更なる利便性、快適性、安全性、地域性の高い、ゆとりある、先ほど言われた駅まち空間を目指すためには、駅や駅前広場と周辺市街地との関係を考えながら、必要な機能や、先ほども言われた空間を整備することが重要であると思っております。そのために、生駒駅周辺地区を一体的に考え、壮大で夢のある計画や長期にわたる大規模な全体構想のグランドデザインを描いていただきたいというふうに思います。
次の質問に行きますけど、2)の質問をさせていただきたいと思います。
まちづくりの組織、生駒駅
南口エリアプラットフォームについてお伺いいたします。生駒駅
南口エリアプラットフォーム会議というのがあると思うんですけれど、それの構成団体について教えていただけますか。
35 ◯吉村善明議長 北田部長。
36
◯北田守一都市整備部長 エリアプラットフォームの構成団体ですけれども、まず、商店街組合として
駅前本通商店街協同組合、生駒駅
南通り商店街協同組合、グリーンヒルいこまグリーン会、そして、地元自治会として本町自治会、元町1丁目自治会、学識者、有識者として先端大学の先生方、そのほか、生駒商工会議所、金融機関として大和信用金庫、市行政としましては地域活力創生部と都市整備部が入っております。
37 ◯吉村善明議長 福中議員。
38 ◯22番 福中眞美議員 行政からは都市整備部と地域活力創生部が構成員ということですけれども、行政としては、都市整備部の拠点形成課と地域活力創生部の商工観光課が連携し、中心となって、生駒駅南口周辺エリアの将来像とその実現に向けて取り組んでいくということでよろしいですか。
39 ◯吉村善明議長 北田部長。
40
◯北田守一都市整備部長 そのとおりでございまして、都市機能の誘導や都市空間の整備、活動の場の創出は都市整備部拠点形成課が取り組んでいきまして、商業・観光施策は商工観光課が担っていくことになると思っています。ただ、ばらばらでなく、一緒に、力を合わせて連携しながらやっていく取組としております。
41 ◯吉村善明議長 福中議員。
42 ◯22番 福中眞美議員 是非とも連携して取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
12月3日日曜日に、生駒駅南口地区のエリア価値向上に向けたまちの空間の在り方に関する意見交換会が土地・建物の権利者を対象として開催されましたけれども、対象300人中15名ほどかな、しか参加されていなかったことの要因は何だとお考えなんでしょうか。
43 ◯吉村善明議長 北田部長。
44
◯北田守一都市整備部長 まず、この12月3日のエリア価値を高める意見交換会と言いますのは、実は我々、初めて実施しました。地権者だけを対象にした意見交換会をまず実施しようということで今回やらせていただいたもので、地権者約350人程度に、実は郵送で案内をかけました。350人程度、郵送で案内をかけたんですけれども、実際、先ほど言われたとおり13人しか集まっていただけませんでした。それはなぜかというところで、いろいろとその後もちょっと話ししたんですけども、権利者は全部で350人ぐらいおられる中で、3分の2が実はエリア外なんですよね。あそこに住んで、権利も持っている方が実は非常に少ないというのもあります。また、これまで商業とか地元自治会とかへの説明会も実はしておりまして、みらいビジョン策定のための周知説明会なんかをやったときは、たしか平日の夜にやらせていただいて、40名は集まっています。そのほか、現在、実はイコミナラボという、「まちを楽しみ、稼ぐまちづくり」を実践する専門家の講師を集めた勉強会を今年6回やっております。そんなところでももう少し、20人以上、人が集まっているような状況で、やっぱり開催の日時とかそういったところも影響しているのかなと思うんですが、こういった形で、地権者さんとともにまちづくりを進めていく中で、今回が大きなきっかけやったんですけども、引き続き、いろんな方が集まっていただけるよう、再度、工夫してまいりたいと考えております。
45 ◯吉村善明議長 福中議員。
46 ◯22番 福中眞美議員 今言っていたイコミナラボ、これはすごくいい取組やなと思いました。
それと、今、地権者さんに、やっぱり理解してもらわないといけないところは話し合っていただいて前向きに進めていただかないといけないと思いますので、工夫していただけるということなので、それはよろしくお願いしておきたいと思います。
商店街からも参加されておりましたけれども、そのとき、商工観光課の職員の方も参加すべきであったというふうに私は感じたので、これは指摘しておきたいと思います。
みらいビジョンの実現に向けて、昨年に引き続き本年度も社会実験をされますけれども、具体的な目的や、何を調べたいのか教えていただけますか。
47 ◯吉村善明議長 北田部長。
48
◯北田守一都市整備部長 目的としましては、まず、昨年度やりました社会実験と言うか、昨年度の取組ですけれども、昨年度の事業費は880万かかっておりまして、主に
エリアプラットフォームの構築とみらいビジョンを策定するための費用でございまして、そのほか、社会実験として、まち巡りをしやすくなるサイン作りとか、ゆっくりできる場所の滞留空間づくり、また、対話セッション型の場づくりみたいな3プロジェクトを実施してきました。これらのプロジェクトは、みらいミーティングの参加者のうち有志のメンバーが、市民アンケート等も踏まえて、将来のまちの姿をイメージしながら、まちの変化を起こすことを目指して実施されたものでございます。
次に、今年度、令和5年度ですけども、実はまだ具体的な実施には至ってないんですが、予算としましては、実は昨年は、ほぼ国の費用でしたけれども、今年は半分が国の費用となっておりまして、今年は920万。
内容としましては
エリアプロモーション、情報発信。これを実施する目的としましては、みらいビジョンの内容や生駒駅南口周辺地域の魅力、取組等を広く注視し、まちづくりへの関心向上、エリアに関わる人材の発掘につなげることを目的としまして、ウェブサイトの作成、バナーフラッグの作成、簡単に渡せるようなみらいビジョンの概要版の作成を考えております。
さらに、エリア価値向上につながる社会実験としまして、目的としましては場所や期間を限定して、将来のハード整備につながる将来の施策を試行的に試すことで住民や関係者の具体的な将来イメージを共有していくということを目的にやっていくんですが、内容としましては、歩行者空間創出に向けたさくら通りの歩車分離社会実験とか、あと、ぴっくり通りとか駅前の歩行者専用デッキに滞留空間を社会実験でしてみるとか、継続的なマルシェの実施などを今年度やっていこうと考えているところでございます。
49 ◯吉村善明議長 福中議員。
50 ◯22番 福中眞美議員 参加者の方に目的やイメージの共有をしていただくということはすごく大事なことだというふうに思うんですけれど、社会実験の成果を次につなげるために必要なのが効果測定だと言われていますが、昨年度実施の社会実験の評価はできているんでしょうか。
51 ◯吉村善明議長 北田部長。
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◯北田守一都市整備部長 評価は我々でしております。ただ、ちょっと答弁が長くなるかも分かりませんが、我々がまず考えていることというのをお話しさせていただきたいと思います。
生駒駅前の南口につきましては、みらいビジョンの検討をする際に、地域の関係者や市民のまちづくりに対する機運醸成、まちづくりに参加する人材を集めるのを目的に、要はみらいミーティングというのを実は昨年度は2回開催しているんですけれども、そのみらいミーティングの際に、このエリアの課題は一体何だということの意見交換をしておりまして、まず一つ目としては、まちの回遊性がない、滞在性、時間を過ごすところがないなどの課題認識が非常に高かったわけでございます。それを踏まえて、それらの課題を解決するために、まち巡りするためのサイン作りとか、ゆっくりできる場所をつくる滞留空間づくり、対話型のセッションという3プロジェクトを試行的に社会実験したものでございまして、三つ行った社会実験それぞれについて検証して、現在策定している、先ほど都市再生整備計画と申しましたけれども、そういった整備計画の中に、今後、盛り込んでいく必要性があるかどうかなどを実は検証しておりまして、サイン作りにつきましては、評価として、サインに掲載したQRは48日間で559人に既に読み込まれていまして、多い方で10カ所、平均2.34カ所を回られたということで、その後、アンケートなんかでも、エリアの魅力を知ることができたというような好意的なアンケートもありまして、サイン設置が回遊性の向上に役立つということも確認しております。滞留空間の場づくりにつきましても、やっぱりアンケート等で、実際、いろいろアンケートの回答とかでは、今後こういう滞留空間は絶対に必要やねというような内容が非常に多かったわけでございます。そのほか、場づくりでパッチの部屋という勉強会みたいなことをし出したんですけれども、昨年度、参加された方に非常に好評でございまして、2月には商工会議所別館でアート展なんかもしたんですけども、今年度はららポートと共同で、市民が南口で実施したいことをする場を設けるなどのことをしたいということで、以上のように、昨年行われた三つの社会実験については、それぞれ評価し、まずはそれをもって、今後の課題解消につなげていきたいと考えております。
53 ◯吉村善明議長 福中議員。
54 ◯22番 福中眞美議員 分かりました。丁寧に説明していただいて。
滞留空間、場づくりが大事やということが分かったということで、昨年度実施の社会実験を生かしながら、本年度予定の社会実験につなげていただきたいというふうに思います。
社会実験は地域におけるにぎわいの創出、まちづくり又は道路交通の安全の確保等に資するため、社会的に影響を与える可能性のある施策の導入に先立って、関係行政機関、地域住民等の参加のもと、場所や期間を限定して、当該施策を試行、評価し、もって新たな施策の展開と円滑な事業を執行することを目的としているので、本年度実施する社会実験に期待しております。
次の質問ですけど、生駒駅南口エリアで担当課が違う三つのイベントがあったとお伺いしました。拠点形成課が所管する生駒南口そぞろ歩き、みどり公園課が所管する宝山寺門前の参道から生駒駅南口周辺まで歩く街なみ環境整備事業、SDGs推進課が所管するくらしのブンカサイですけれども、各課が連携しているとは思えないと市民から言われましたが、拠点形成課とみどり公園課は同じ都市整備部ですが、連携はできておられますか。
55 ◯吉村善明議長 北田部長。
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◯北田守一都市整備部長 今、私どもの部で、みどり公園課でやっています生駒駅南口から宝山寺までの景観づくりと南口の都市空間再生事業というのはかなり連携しております。当然、私が今、頭となってやっていますので、これは都市整備部で連携して、重要な事業と認識しておりまして、その辺りは私は大丈夫かと。今、組織改正とかいろいろあるので、今後また、更なる強化ができればと考えているところでもございます。
57 ◯吉村善明議長 福中議員。
58 ◯22番 福中眞美議員 参加した市民から見ると、同じようなイベントで、各課がばらばらに動いているように感じたそうです。それぞれのイベントには目的があると思います。
行政はよく縦割り組織だと言われますけれども、情報共有の仕組みと連携をお願いしたいと。今、連携していただけると言っておられましたので、更なる連携を、市民にも見えるような連携をお願いしたいと思います。
次に質問しますけど、SDGs推進課がぴっくり通りでくらしのブンカサイを11月5日に開催されたと思いますけれども、くらしのブンカサイは、元々、環境フェスティバルで、北コミュニティセンターで開催されていたイベントだと思います。開催場所をぴっくり通りに変えた理由があればお聞かせいただけますか。
59 ◯吉村善明議長 領家地域活力創生部長。
60 ◯領家誠地域活力創生部長 元々の環境フェスティバルについては北コミで実施しておりました。その前は違うところでやっていたというようなこともあったようですけども。
ご質問の、なぜぴっくり通りに変えたのかというところなんですけども、昨年の会場である北コミにつきましては、最寄り駅から少し距離があって、駐車場が満車になるというようなことがありましたので、その点を踏まえて、今年は交通至便な場所で実施したいという検討をしていた中で、生駒駅南口エリアでエリアの魅力創出や価値向上に取り組んでいる活動もあるということで、ぴっくり通りを始めとする生駒駅周辺が最適であるというふうに考えて開催をしたところでございます。
61 ◯吉村善明議長 福中議員。
62 ◯22番 福中眞美議員 くらしのブンカサイは日曜日に開催されたと思うんですけれど、商店街は日曜日は定休日のところが多くて、なぜ土曜日に開催してくれなかったという声を聞きました。イベントにはたくさん人が来られますが、お店が閉まっていると、お店を知ってもらうきっかけにはつながりません。特定の枠組みにとらわれず、複数の分野で横断的に他部署と連携し、施策を展開していくことについては評価しているんですけれども、イベント当日の協力だけにとどまらず、企画段階から連携し、今後とも取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
それから、くらしのブンカサイのマルシェに参加するのは無料で、ベルテラスや竹林園等で市民がまちのにぎわいのために頑張っているマルシェについては参加費は有料になっております。これではやっていけないという声を聞いておりますけれども、市が開催するイベントでのマルシェも、無料ではなく、ルールをつくっていただきたいというふうに思います。市民のやる気がなくなる、市民ができることは市民に任せて、市民が頑張っているのを応援していただけるルールをつくっていただきたいというふうに思います。
イベントは人集めだけではなく、目的があるというふうに考えます。今回のくらしのブンカサイで、SDGsに関して講演会がなかったのは残念だったという声も聞いておりますので、お伝えしておきたいと思います。
次に、三つ目の質問ですけれども、生駒駅は公共交通の利便性に優れ、市民、事業者、行政の様々な活動の拠点とするため、新たな機能導入を通して駅周辺の来街動機をつくる、また、多様な機能の集積、誘致は重要であると認識しているという回答でしたけれど、行政として、市内外から来街動機をつくるため、機能導入や誘致についてどのような考えをお持ちなのでしょうか。
63 ◯吉村善明議長 北田部長。
64
◯北田守一都市整備部長 駅前への導入機能なんですけれども、従来の都市機能、商業とか業務とか住宅のみならず、ライフステージの変化や新しい生活様式に対応することのできる生活利便機能、例えばサテライトオフィスとかコワーキングスペース、また、市民の交流や活動の場、あと、チャレンジショップ、定期的なマルシェが開催できる空間、居心地のよい公共空間などの導入、こういったことを、今現在、考えているところですけども、ただ、ちょっと長い将来的な目線に立ったときには、さらに、その時々の社会ニーズとか。当然、生駒駅前周辺というのはほとんど地権者さんがおられますので、どういうまちをつくっていくかは地権者さんの意向が一定やっぱり働いてまいります。地権者さんの意向なども確認しながら、来街者の動機付けになる機能というところを今後も引き続き検討していくものと考えております。
65 ◯吉村善明議長 福中議員。
66 ◯22番 福中眞美議員 機能を検討していただけるということなので、都市拠点として、生駒駅周辺に市内外から来街者を増やすためには市の役割は本当に大きいというふうに思っておりますので、これからも引き続き、お願いしておきたいと思います。
たけまるホールについては、現在のところ、建て替えの予定はないとの回答でしたけれども、舞台が狭く、ホールの椅子も狭くてギーギー音が鳴っています。生駒市個別施設計画での劣化状況評価は、屋根、屋上がB、外壁がB、内部仕上げがC、電気設備がC、機械設備がCで、健全度は100点満点中53点です。C評価というのは広範囲に劣化していると。安全上、機能上、不具合発生の兆しとなっています。大規模改修を令和2年から令和6年中にするということになっておりますけれども、これは概算費用、約10億円ということでよろしいんでしょうか。
67 ◯吉村善明議長 八重生涯学習部長。
68 ◯八重史子生涯学習部長 個別施設計画におきましては、文部科学省が公表しております学校施設の長寿命化計画策定に係る解説書というのが平成29年3月に発行されておりまして、それに基づき試算しております。
大規模改修の場合、市民文化系施設は1平米当たり24万円となっておりますことから、たけまるホールの延べ床面積が4,493平米でございますので、約10億円と試算しております。
69 ◯吉村善明議長 福中議員。
70 ◯22番 福中眞美議員 ということは、試算費用というのは床面積で計算した内容であって、これから何が必要だという具体的なことは、今はまだ費用が分かっていないということでよろしいでしょうか。
71 ◯吉村善明議長 八重部長。
72 ◯八重史子生涯学習部長 今後、内部仕上げでありますとか電気設備、あと、機械設備等をどのように改修するかということを決定し、費用を積算していくことになります。
73 ◯吉村善明議長 福中議員。
74 ◯22番 福中眞美議員 確認なんですけど、令和6年度の予算で大規模改修をするのではなく、6年度中に計画して、7年度以降に実施するという形になるんでしょうか。
75 ◯吉村善明議長 八重部長。
76 ◯八重史子生涯学習部長 その辺も、一応、令和6年度までということになっているんですけれども、来年度中には検討していきたいと考えております。
77 ◯吉村善明議長 福中議員。
78 ◯22番 福中眞美議員 先ほどの説明で、大規模改修は、既存のものより価値を高めるための全面改装とかリノベーションなどは考えていないということでしょうか。
79 ◯吉村善明議長 八重部長。
80 ◯八重史子生涯学習部長 改修の内容を精査した上で、費用面とか閉館期間等も考えて実施することとなりますけれども、長寿命化のため不具合を直したり耐久性を高めるということだけでなく、利用者にとって使いやすく、機能性を高めたもの、よりよいものにできればと考えております。
81 ◯吉村善明議長 福中議員。
82 ◯22番 福中眞美議員 よりよいものにしていただきたいと思いますので、これからやっていくということだと理解しました。
たけまるホールは名前を変えましたが、元々、中央公民館です。公民館のため、大ホールの楽屋は増築したところに2室しかありません。舞台が狭い等、NHKの「のど自慢大会」もできないということも聞いたことがあります。また、オーケストラの演奏も、舞台の間口が狭くて厳しい状況だと聞いております。文化ホール、音楽ホールとしては、やまと郡山城ホールと比べると、公共交通の利便性は生駒の方が絶対的にいいと思っております。大規模改修費用は幾らかかるのか、耐用年数があり、将来的には建て替えなければならない施設です。それは何年後なのか、たけまるホールを、市内外からの来街動機として複合型施設にすることも検討していただきたいと、これは提案しておきたいと思います。
分かれば教えていただきたいのですが、2005年、平成17年にはたけまるホール、中央公民館は建て替えることになっておりました。図面もできておりました。2006年、平成18年に市長が山下市長に替わり、箱物は造らないということで中止になりましたけれども、18年前に、なぜ中央公民館は建て替えることになったのか、公民館仕様だったので、音楽ホールとしての音響も考えて建て替えることになったのか、この辺、よく分からないんですけど、これ、山本副市長はそのときにいらっしゃったと思う、建て替える目的は何だったのか、分かれば教えていただけますでしょうか。
83 ◯吉村善明議長 山本副市長。
84 ◯山本昇副市長 すみません、ご指名でございますので。
第二地区の北口の再開発事業につきましては、第一地区に続いて、昭和63年に準備組合をつくって事業を進めようとしたということなんですけども、当初、商業施設を中心とした開発で考えたんですが、ほぼ来るところも決まった途端にその企業が、会社自身が潰れるというような事態になって動かなくなったというようなことで、そこからずっと止まっておったんですけども、二地区を何とかしないといけないというようなことで、今も一緒なんですけども、当時から生駒市内の中学校の吹奏楽というのがすごい、当時でもやっぱり金賞を取ったりとかしておって、非常に音楽に対して熱心なまちということで、そういう広がりがあったということです。それから、もう一つは、市内でも、当時、まだできてそうたっていなかったんですけども、演劇の団体等もできまして、そういった団体の方からも強い要望もございましたし、中央公民館、たけまるホールに関しては、造った当時の話は、おっしゃるように公民館というしつらえでございまして、私がちょうど担当でグリーンヒルを造っておったときに別の担当が造っておったんですけども、当時、海砂をコンクリートに混ぜたということで全国的に問題になったんですけど、調査したら、公民館も一部使っていたということで、そういうこともございました。その後、いろいろコンクリートの調査等をしたところ、問題ないということではあったんですけども。
そんな中で、二地区の再開発の中で、事業をすることによって補助金が結構付いたということです。当時、住宅局と都市局がやっていた住宅プロジェクトという補助があって、その補助は今はもうないんですけども、それが結構な額が付いたというふうなこともあって、市費の一般財源の負担が少なくてできるということで、それならば造ろうということで考えたという風なこと、ちょっと長くなりましたが、そういうことでございます。
85 ◯吉村善明議長 福中議員。
86 ◯22番 福中眞美議員 ありがとうございます。
吹奏楽は本当に頑張っている地域で、その後も生駒市は音楽には力を入れていただいております。音楽ホールではないので、山麓太鼓の演奏があるときなんかは、全館貸切りでないと音が出せないということも聞いたことがございます。音楽にこれだけ力を入れていただいているんですから、是非、検討していただきたいと、これは要望しておきたいと思います。
まちづくりは長期的な視野で考えることが必要で、たけまるホールは昭和56年に建てられたので、もう42年がたっております。長寿命化で大規模改修しながら何年ぐらいもつとお考えなんでしょうか。
87 ◯吉村善明議長 八重生涯学習部長。
88 ◯八重史子生涯学習部長 個別の施設計画におきましては、鉄筋コンクリート造の場合、約80年で建て替えということにしておりますので、大規模改修を約40年後にして、後40年、維持していくこととなります。
89 ◯吉村善明議長 福中議員。
90 ◯22番 福中眞美議員 分かりました。
長寿命化が大切だということは分かります。これからも大規模改修し、耐用年数により約40年、40年弱かな、で建て替える時期が来るということです。
生駒駅周辺を一体的に考え、にぎわいのある駅まち活性化のために、来街目的としてたけまるホールを、市民が本当に望んでいて喜ぶ、市外からも来街者が増える複合型施設として建て替えをするのがいいのか、生駒市の未来を考え、調査研究をしていただきたい。これも要望しておきたいと思います。
国土交通省の資料では、来街者向けの拠点機能の導入に特に効果があるのは病院、図書館、美術館で、市民からの要望が高く、集客力があり、通行量の増加に寄与するという意見が多く見られるということがありました。中心市街地の通行量が減少している一つの要因は来街目的がなくなっていることが挙げられております。確かにぴっくり通りの先に生駒総合病院があった頃は、通院の患者さんや見舞いに来られた方が買物をされるので、ぴっくり通りは本当ににぎわっていたと聞きます。これは何回も言ったけど、駄目でしたけど、あそこに建てていただきたかったなというふうに今でも思っております。本当によくよく考えてやっていただきたいなというのが、これは意見です。
そこで、生駒駅南口エリアにコミュニティセンター、セイセイビルがありますけれども、昔はセイセイビル1階には喫茶店があり、歩道に面したところに入り口もありました。
セイセイビル1階は人が集まる居場所にすべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
91 ◯吉村善明議長 川島総務部長。
92 ◯川島健司総務部長 公共施設マネジメントの取組を、現在、進めておるところなんですけども、生駒駅周辺の公共施設について、機能の再編、集約の検討を進めているところでございます。コミュニティセンターにつきましても、他の施設との関連も踏まえながら、機能の再配置、それから1階部分の活用の在り方を含めて調整をしておるところでございます。
今後、様々な交流機能の確保というところも含めまして検討を進めて、再配置の計画案を取りまとめていきたいというふうに考えております。
93 ◯吉村善明議長 福中議員。
94 ◯22番 福中眞美議員 よろしくお願いしておきたいと思います。
人が集まる場所として、例えば福祉関係の喫茶店や社会福祉協議会の窓口、授産品販売店など、本当に人が集まる居場所として検討していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
駅近くに建つマンションの1階はテナントにしてほしいと市はお願いしているということも聞きました。公共空間を上手に使ったまちづくりの手法になると思います。市が率先して実行していただき、事例をつくっていただきたい、そのように思っております。市の持っている土地を有効活用していただきたいというふうにお願いしておきます。
ホテル等の関係に移ります。
ホテル等の宿泊施設誘致については、観光消費の増加のため重要な要素と認識しており、誘致の可能性を検討していると前向きな回答をいただきました。是非、来年度も予算を付けて動いていただきますよう、お願いいたします。市民からはこれまでも、生駒には泊まるところがないのでホテルを誘致してほしいという声をよく聞きました。市も何度か、ホテル誘致をしようと動いていただいたと思いますけれども、ホテル事業者と交渉した結果、今まで立地に至らなかった理由は何だったのか、お答えいただけますか。副市長の方がいいかもしれんね。
95 ◯吉村善明議長 山本副市長。
96 ◯山本昇副市長 ちょっとさっき、ホテルを前向きに考えるって誰が言うたんかなと思って、今、見とったところやったので。(発言する者あり)すみません。過去の経過ですか、おっしゃったのは。
97 ◯吉村善明議長 福中議員。
98 ◯22番 福中眞美議員 これまでも何度かホテルを誘致しようと動いていただいたと認識しておりますけれど、誘致できなかった理由を教えていただけますかという質問です。
99 ◯吉村善明議長 山本副市長。
100 ◯山本昇副市長 過去にと言いますか、ちょうど駅前の北口の再開発の計画段階で、実はホテルを誘致しようということで確かに動いたときはございました。このときの話としては、私は職員と一緒にかばんを持って全国のフランチャイズ店のホテルをずっと1軒ずつ回ったというような経緯もございました。そこで二つのホテル会社が興味を示してくれたということやったんですけども、最終的に、チェーン店の会社は、調査した結果、できるところは生駒山の上しかないというようなことでした。
やっぱり生駒の一番の問題は、住宅都市ではあったんですけども、当時の話としては、どちらかと言うと、工業、準工業、工業系の、そういうルート営業される方の宿泊場所というようなところで考えたときには、なかなか生駒というのは成立しないということでございました。あと、住宅、周辺の方という点で言いますと、生駒山が、観光としてはいいんですけども、まちの広がりとしては、トンネルで完全に、半分は人が張り付いていないというような地形ということで、円を描いちゃうと全く半分の半円しかないということで、人口が張り付かないというところでちょっと無理だというようなことがあったということでございます。
その後、これはまた北田部長が答えるか分かりませんけども、最近になって、ちょっとやっぱり観光という面でもホテル立地の要素が出てまいりまして、実は数年前にホテル関連の企業と何回か話をしているというようなことはございます。そことの協議についてはまだ継続ということではございます。
1点、やはり大きな点は、ホテル業界の方というのは賃料にしても、売買にしても非常に安い金額でないと入らない。ここが駅前立地が難しい一番の大きな問題点かなと思っています。生駒というのは地価が高いということで、事業採算が合わないというところが一番大きな点かなと思います。そこに協力していただける裕福な方がいらっしゃったら一番、事業立地はしやすいということになります。
101 ◯吉村善明議長 福中議員。
102 ◯22番 福中眞美議員 よく分かりました。賃料が高いというのも本当に大きな要因の一つだというふうに思います。市が持っている土地なら何とかなるのかなというふうに思ったりもしたんですけれども、市民の協力も必要だというふうに思います。
これは他市の事例なんですけど、長野県飯山市でも、飯山駅のホテル誘致は、駅前のにぎわい創出の拠点として、交流人口や関係人口が増えるということで、地域経済の活性化を期待して、県内外のホテル事業者、約30事業者と何度も交渉を行ったというふうに書かれておりました。
ホテル誘致には本当に苦労したみたいですけれども、ホテルには市民の健康増進を図ることを目的に、フィットネス施設、温浴施設を1階、2階に設けて、その整備費用に対し、2億円を上限とした支援を行っていると。生駒市でも、まちのにぎわいを考えると、ハード事業もこれからは重要じゃないかなというふうに思います。ホテルに音楽ホールを併設することや、複合型施設についても本当に前向きに考えていっていただけたらうれしいなというふうに思いますので、よろしくお願いしておきたいと思います。是非、予算も付けて検討していただきたいというふうに思いますので、お願いしておきます。
それでは、2点目の大きなテーマということで、道の駅の方に質問を移したいというふうに思います。
これも前向きに検討して、調査を始めていただけるという回答だったんですけれども、それだけでもういいのかなと思ったんですけど、それはコンサルティング会社に依頼して来年度からやっていくというふうに理解してよろしいですか。
103 ◯吉村善明議長 小林公室長。
104
◯小林弘幸市長公室長 そのように予定しております。
105 ◯吉村善明議長 福中議員。
106 ◯22番 福中眞美議員 そしたら、ほんまにもう質問はないんですけど、ちょっと要望と質問だけ1点ぐらいさせていただきたいと思います。
道の駅は滞在・交流拠点として多くの機能や交流があると回答していただきました。国は、地域活性化の拠点形成として、道の駅の第3ステージ、先ほども言いましたけど、2020年から2025年、新たなコンセプトを「地方創生・観光を加速する拠点へ+ネットワーク化で活力ある地域デザインにも貢献する」と言っております。2025年に目指す三つの姿として、1、道の駅を世界ブランドへ、2、新「防災道の駅」が全国の安心拠点に、3、あらゆる世代が活躍する舞台となる地域センターにということで、今、道の駅及び道の駅に関連する地域づくりに対する国の関係省庁の各種支援制度が整って、各市町村等で活用しやすい横断的な体制の構築と支援内容の充実を図っております。
本市として、道の駅及び道の駅に関する地域づくりを考えた場合、関係すると考えられる行政の部署を教えていただけますか。
107 ◯吉村善明議長 小林公室長。
108
◯小林弘幸市長公室長 来年度につきましては、生駒市においてどのような道の駅がふさわしいのかを検討するために企画政策課が担当となりますが、整備や運営の段階となりますと、道の駅は本来、道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供が目的であり、また、一般的にはそこで地元の農産物や特産品の販売が行われているため、道路部局や農林商工部局が担当となることが予想されております。
ただ、国土交通省が目指します道の駅の第3ステージの姿ですけれども、先ほど福中議員からご紹介がございましたが、例えばその具体的なものとしては、一つ目の「道の駅を世界ブランドへ」としましては、海外プロモーションの強化、外国人観光案内所やキャッシュレスの導入、風景街道等と連携した観光周遊ルートの設定、アプリで交通と観光を案内する観光MaaSなど、また、三つ目の「あらゆる世代が活躍する舞台となる地域センターに」としましては、子育て応援施設の併設、自動運転サービスのターミナル、大学等との連携によるインターンシップや商品開発などの実習が挙げられておりまして、本市が今後どのような道の駅を整備するかによって、防災部局であったり観光部局、子育て部局等との連携が必要になってくることも予想されます。
また、道の駅を成功させるためには、行政の力だけでなく、地域の産業組織や事業者、地元住民、地域のコミュニティの力も必要だと言われておりますので、庁内の横の連携、また地域との連携の中で、よいものを整備していきたいと考えております。
109 ◯吉村善明議長 福中議員。
110 ◯22番 福中眞美議員 ありがとうございます。本当に前向きな答弁をいただいて、コンサルを選ぶときは、本当にいろいろ分かっていて、いいコンサルだけは選んでいただきたいなということは思います。
次年度予定の調査結果から、道の駅の基本機能に対応した施設の基本構想のイメージができましたら、今後、関連団体や市民、有識者で、また話合いが行われると思いますけれども、行政も、調査研究も含め、関連部署が本当に連携していただいて、取り組んでいっていただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。
道の駅は本市の南地区近隣の平群町に大和路へぐりがあり、大阪からも本当にたくさんの方が買物や食事に来られており、成功している事例だと奈良県の方でもお伺いしました。道の駅の設置場所については、本市の北地区で国道163号線と国道168号線が交差するところから近い高山地区がいいのではないかなと私は思っております。高山地区や茶筌や茶道具、編み棒など伝統産業があり、奈良先端科学技術大学院大学もあり、道の駅の設置場所の候補地としては、是非、検討していただきたい。これは要望ですけれど、お願いしておきたいと思います。
道の駅は、確かに運営について、今ある道の駅のうち約3割が赤字だと言われております。しかし、成功事例も本当に多くあり、赤字の道の駅は、制度創設当初、第1世代(1990年から)、第2世代(2000年辺り)に造られたものが多いということも聞いております。今後、次年度には予算を付けていただき、調査研究を始めていただけると本当に前向きな回答をしていただきましたので、道の駅については、また改めて確認や提案、要望をしていきたいと思っております。
これで一般質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
111 ◯吉村善明議長 次に、20番伊木まり子議員。
(20番 伊木まり子議員 登壇)
112 ◯20番 伊木まり子議員 今回は、児童虐待について一般質問を行います。
先月は児童虐待防止推進月間でした。2000年11月(平成12年11月)には児童虐待の防止等に関する法律、いわゆる児童虐待防止法が施行されたことから、毎年11月は児童虐待防止推進月間と位置付けられ、児童虐待を防止するための様々な取組が行われてきました。しかし、児童虐待は年々増加しています。
今年6月には橿原市在住の4歳女児が死亡する事件が起き、児童虐待が疑われています。本市においても平成28年4月に、父親により3歳の姉と一緒に狭い衣装ケースに閉じ込められた2歳の男の子が低酸素脳症で死亡するという痛ましい事件が起きました。一方、今年9月の決算審査特別委員会において、令和4年度に児童虐待案件として対応した件数は781件であるとの答弁があり、令和4年度の件数は、2歳男児が死亡した平成28年度の575件から206件も増加していました。また、今年10月、厚生文教委員会の視察で訪問した東京都墨田区の取組を調査する中で、本市の2歳男児死亡事件については、平成30年8月に社会保障審議会児童部会児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会がまとめた第14次報告の中で、特徴的で、かつ特に重大であると考えられる4事例のうちの1事例として取り上げられていることを知りました。
このような背景から、今回、児童虐待による痛ましい事件を決して起こしてはいけない、そして、児童虐待を少しでも減らしたいとの思いから質問します。
1、生駒市要保護児童対策地域協議会(以下、「要対協」と略します)の平成28年度と令和4年度の事業報告を基に、以下について質問します。なお、平成28年度の事業報告は、平成29年の12月定例会で、子どもの健全育成に係る取組について一般質問を行った際に担当課から提供いただいたものです。
1)虐待相談対応件数、虐待相談の種別、虐待者、被虐待者の年齢について、その概要をお答えください。
2)令和4年度の新規対応事案についてはどのような経路で相談通告があったのでしょうか。また、受理後、どのように取り扱われたのでしょうか。
3)未然防止のための取組、広報啓発、研修について、死亡事例発生以降、どのように取り組まれてきたのか、お答えください。
なお、未然防止のために取り組まれた子育て支援の充実については、大項目2の5)でお答えください。
2、2歳男児死亡事例に係る生駒市要保護児童対策地域協議会検証結果報告書と、先に紹介した社会保障審議会の第14次報告を基に、以下について質問します。
1)家族アセスメントにおける問題点が指摘されたが、これに対し、どのような対策を行ってこられたのでしょうか。
2)緊急受理会議や実務者会議におけるリスクアセスメントの不備が指摘されたが、これに対し、どのような対策を行ってこられたのでしょうか。
3)組織体制の強化が求められているが、どのように対応されたのでしょうか。
以上3点は、市の報告書と第14次報告の両方で求められている点です。
4)市の報告書においては、奈良県に対し四つの要望を出すなど、県への働きかけを求めているが、どのように対応されたのでしょうか。
5)市の報告書においては子育て支援制度の充実が求められているが、どのように対応されたのでしょうか。
3、児童虐待を未然に防ぐために、今後、実施を検討されている施策について、特定妊婦の出産に至るまでの取組と子育て中の取組に分けて、お考えをお聞かせください。
登壇しての質問は以上です。次からは自席にて質問します。
113 ◯吉村善明議長 鍬田教育こども部長。
(鍬田明年教育こども部長 登壇)
114 ◯鍬田明年教育こども部長 おはようございます。
それでは、伊木議員のご質問に関しまして、他の所管にまたがるものもございますが、1回目は私が一括してお答えをいたします。少々長い答弁になりますが、ご了承いただきますようにお願いいたします。
まず、三つの質問のうち大きな一つ目です。
1)についてですが、虐待相談対応件数は、平成28年度、新規233件、継続342件の合計575件、令和4年度は新規272件、継続509件の合計781件となっております。
次に、虐待相談の種別ですが、新規、継続の合計及び割合は、平成28年度は身体的虐待149件、25.9%、ネグレクト132件、23.0%、心理的虐待287件、49.9%、性的虐待7件、1.2%、令和4年度につきましては、身体的虐待150件、19.2%、ネグレクト191件、24.5%、心理的虐待435件、55.7%、性的虐待5件、0.6%でございます。
次に、新規ケースの主な虐待者の分類の件数、割合といたしましては、平成28年度は実母が最も多く、121件、51.93%でございまして、次いで実父59件、25.32%、両親29件、12.45%となっております。令和4年度も実母が最も多く、128件、47.06%、次いで実父76件、27.94%、両親55件、20.22%となっております。新規ケースの被虐待者の年齢は、平成28年度は小学生が一番多く、86件、36.91%、次いで3歳未満が63件、27.04%、就学前56件、24.03%、中学生23件、9.87%、高校生その他が5件、2.15%となっております。令和4年度は小学生が83件、30.51%、次いで就学前62件、22.79%、3歳未満56件、20.59%、中学生52件、19.12%、高校生その他19件、6.99%となっており、どちらも0歳から就学前までの乳幼児の割合が高くなってございます。
次に、2)についてでございますが、まず、市として、県児童相談所や学校、教育委員会や健康課などの市の関係機関、家族、親戚、保育所、警察などから虐待を疑う相談通告があり、それを受理した時点で、子どもサポートセンターの複数の職員で緊急受理会議を開催し、ケース内容の整理、初期調査、子どもの安全確認、重症度について協議し、48時間以内に子どもの安全確認を行っております。お子様に所属、つまり学校とか幼稚園とか保育園に行かれているかどうかということなんですが、これがある場合につきましては所属での登校、登園の確認、所属がない場合は家庭訪問を行い、確認を行っております。必要な調査を行った後、当該ケースについて進行管理を行うかどうかを決定する会議、進行管理決定会議を開催し、進行管理をするケースは要対協ケースとして登録し、関係機関による見守りを行っていくこととなります。そして、毎月、実務者会議を開催し、ケースの見直しも含めて進行管理を行っております。
3)についてですが、未然防止のための取組内容といたしまして、平成28年の死亡事例の発生前から取り組んでおりましたが、養育支援訪問事業については、担当職員が保護者の意向を聞き、判定会議の中で関係者間で支援目標を立て、保護者に寄り添いながら訪問を行っております。また、みっきランドを始めとした地域子育て支援拠点を増やしたり、妊娠期から切れ目ない支援につなげられるよう、健康課主催のパパママ講座を子育て支援総合センターで開催し、その中でみっきランドの見学、及び子育て広場に参加する保護者との交流を行うなど、出産後、交流できる場所、相談できる場所があることを知っていただく機会としております。
広報啓発につきましては、11月の虐待防止推進月間に合わせまして、事例発生後は自治会へのポスター掲示の依頼を行うとともに、市内の幼保小中家庭への啓発チラシを配布しております。また、児童虐待とDVが深く関係することから、男女共同参画プラザと共催し、オレンジリボン・パープルリボンキャンペーンとして、広報いこまちへの掲載、パネル掲示を行うとともに、市内図書館にもご協力をいただき、関係図書を集めたコーナーを設置させていただいております。
研修につきましては、代表者会議の中で虐待に関する研修、各関係機関への研修、こちらは民生・児童委員さん、学童の指導員さん等も含めました研修を実施するとともに、職員には虐待対応の研修、専門性向上のための研修を行っております。
次に、大きな二つ目の質問についてでございます。
1)についてでございますが、家庭アセスメントにおける問題点の解決のため、今までの受理会議の方法を見直し、通告後の緊急受理会議を複数人で行い、初期調査段階から児童、家庭を含めた多面的な視点を持ち、調査を行っていくよう改善を図ってまいりました。また、調査終了後に要対協管理を行うか否かを決定する進行管理決定会議を設け、関係課、これは健康課、教育指導課、幼保こども園課にご出席をいただき、所属から意見を伺うとともに、スーパーバイザーを設置し、アセスメント、支援方針について助言をいただくこととしております。
2)についてですが、ケースの状況が変わり、関係機関で共有する必要がある場合は積極的に個別ケース検討会議を開催し、情報の共有、重症度の確認、支援の方向性、各機関の役割分担の確認を行い、関係機関全体で児童を見守る体制が強化されました。また、スーパーバイザーが設置されたことにより、新規ケースだけではなく、継続ケースに対しても相談、助言いただけることになりました。これはリスクアセスメントの強化につながるとともに、職員の負担軽減にもつながっております。
3)についてですが、先ほど申し上げましたが、市独自にスーパーバイザーを配置したほか、さらに、専門性を持ち合わせた社会福祉士の正規職員1名を新たに配置し、組織としての専門力の強化を図りました。さらに、現在では要対協調整機関の調整担当者の専門職として、社会福祉士(正規職員)の更に2名の増員を図っております。
4)についてですが、奈良県に対しては、平成29年2月に作成いたしました生駒市要保護児童対策地域協議会検証結果報告書を提出し、今後の連携の在り方について要望を行っております。
その後といたしましては、県中央こども家庭相談センター、これは児相でございますが、こちらと中央管内各市との意見交換会や児相との人的交流研修を実施し、児相職場を体験、体感することに加え、機関同士の相互理解と技術的スキルの向上を図っております。
5)についてですが、平成28年度に子育て世代包括支援センター(母子保健型)を健康課内に設置し、マタニティコンシェルジュを3名配置するとともに、産後ケア事業(通所型、宿泊型)を開始いたしました。不育症治療費助成事業も開始し、妊婦期から産後間もない時期の支援体制の強化を図っております。また、6カ月児を対象とした離乳食相談事業を、子育て支援総合センターが実施するひろば事業と融合したもぐもぐサロンに改編し、平成28年から新たにスタートしております。このほか、今年11月1日からファミリーサポートによる「たっちの短時間預かり」を開始するなど、子育て支援の充実に取り組んでいるところでございます。
続いて、質問の三つ目についてでございます。
これまでも特定妊婦につきましては、管理した時点から健康課の保健師及び子どもサポートセンター職員が家庭訪問、病院への同行等を行い、出産までのサポートを行っておりますが、訪問回数を増やすなど、妊婦が更に安心して出産を迎えられる体制を取ることが可能かと考えております。また、出産後、子育て中についても、保育園や幼稚園、こども園等、お子様の日頃の生活場所が決まるまでは定期的に訪問を行う等、寄り添った支援ができるよう考えております。また、現在、家事と育児に係る負担の軽減を図るため、産前・乳幼児期の子どもを養育する家庭における家事支援サービスの利用支援を行うことを検討しております。
本市におきましても、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもたちへの支援体制の強化を図り、母子保健、児童福祉の更なる連携強化を目的とした、子ども家庭センターの機能設置に向けた検討をしているところであり、今後一層、切れ目ない支援を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
115 ◯吉村善明議長 伊木議員。
116 ◯20番 伊木まり子議員 それでは、引き続き質問をさせていただきます。
大項目1の1)虐待相談対応件数ですが、二つの事業報告を合わせると平成20年以降の状況が分かるんですけども、平成20年度の対応件数は何件だったでしょうか。
117 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
118 ◯鍬田明年教育こども部長 242件でございます。
119 ◯吉村善明議長 伊木議員。
120 ◯20番 伊木まり子議員 2歳児の死亡案件とコロナの影響を差し引くと、ほぼ直線的に年々増加しているということで間違いないでしょうか。
121 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
122 ◯鍬田明年教育こども部長 今、議員がおっしゃられたような認識でございます。
123 ◯吉村善明議長 伊木議員。
124 ◯20番 伊木まり子議員 虐待相談の種別をお答えいただきましたけども、平成28年と令和4年とも心理的虐待が最も多く、ネグレクトも増えています。全国的にも同様と思いますけども、全国の状況をご存じだったら教えてください。
125 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
126 ◯鍬田明年教育こども部長 伊木議員、先ほどおっしゃられたように、28年度と4年度についても本市は同じような傾向でございます。全国的にも同様の傾向だというふうな形で理解をしております。
127 ◯吉村善明議長 伊木議員。
128 ◯20番 伊木まり子議員 心理的虐待は、令和4年度は平成28年度に比べて148件も増えていますけども、この点についてどのように分析されているんでしょうか。
129 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
130 ◯鍬田明年教育こども部長 心理的虐待と申し上げますのは、子どもへの暴言、叱責、無視、兄弟間の格差、兄弟間差別、子どもの面前で配偶者やその他の家族などに対して暴力を振るう、いわゆる面前DVと言われている分ですが、これが該当いたします。全国的に児童虐待が増加していることもありまして、こういったことに関して、国も積極的に広報を進めているところでございます。これはCM等でも流れていると思うんですが。そこの意識の中で、虐待しているかどうか分からないけども、子どもが親からどなられているとか泣き声が聞こえるとか、近隣の方からも積極的にご連絡をいただいております。この内容は、ほぼ心理的虐待に当たると思います。また、警察との連携が強化され、面前DVの通告が、児童相談所だけではなく、市にも連絡が入っていることも関係していると思われます。
また、全国及び奈良県におきましても心理的虐待の件数は増加しており、警察からの通告が増えている要因があることから、本市においても同様の傾向があるかと考えております。
131 ◯吉村善明議長 伊木議員。
132 ◯20番 伊木まり子議員 虐待者なんですけども、ほとんどが実母、実父、両親で、血のつながった方からというのがほとんどだと思うんですけど、それ以外の虐待者というのはどのような人ですか。
133 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
134 ◯鍬田明年教育こども部長 それ以外の方といたしまして、祖父母、それから実父以外の父親もございます。
135 ◯吉村善明議長 伊木議員。
136 ◯20番 伊木まり子議員 次に、被虐待者の年齢ですけども、報告では高校生その他としてカウントされているんですけど、その他とはどのような方でしょうか。
137 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
138 ◯鍬田明年教育こども部長 高校生その他といたしましては、中学卒業後の16歳から18歳の児童で、具体的には専門学校生とか在宅の方というようなことを示しております。
139 ◯吉村善明議長 伊木議員。
140 ◯20番 伊木まり子議員 特定妊婦というのもそこに入るのかなと思うんですけど、違いましたでしょうか。
141 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
142 ◯鍬田明年教育こども部長 そうですね、被虐待者というような関係で言えば、それも含まれるとは思います。
143 ◯吉村善明議長 伊木議員。
144 ◯20番 伊木まり子議員 私の調べたところでは特定妊婦が含まれるというふうに理解をしているんですけど、特定妊婦として支援してきた妊婦さんから生まれた子どものうち、虐待につながった人というのはどれぐらいかとか、その辺は分かりますか。
145 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
146 ◯鍬田明年教育こども部長 虐待につながった数というのは、数字はちょっと持ち合わせていないんですが、特定妊婦として管理したケースにつきましては、出生後も全ケースで、一定期間、見守りを継続しているところでございます。
147 ◯吉村善明議長 伊木議員。
148 ◯20番 伊木まり子議員 じゃ、2)の方でもうちょっと質問したいんですけども、令和4年度の新規対応事案の件数は272件と答弁いただいたんですけども、272件には相談を受けたが虐待ではなかったという数も含まれているんでしょうか。
149 ◯吉村善明議長 原井教育長。
150 ◯原井葉子教育長 そのとおりです。令和4年に関しては、当初相談、通告を受けた件数は311件であり、進行管理を決定した件数が272件というふうになっております。
151 ◯吉村善明議長 伊木議員。
152 ◯20番 伊木まり子議員 すみません、311件が通告のあった件数ということですね。
では、ちょっと受理後の取扱いについて確認したいんですけども、311件の相談通告を受けた時点で、緊急対応の必要なものは緊急度アセスメントシートに従って緊急一時保護するなどですね、どうするか対応を行うと。それ以外のものは、連絡を受けた後は速やかに緊急受理会議を行うと。その後、進行管理決定会議にかけて、虐待の種別、重症度の判断を行う。それで、何かこれ、複数の会議体があって分かりにくいんですけども、県のホームページに、平成25年に県が作成した市町村要対協実務マニュアルというのが掲載されていまして、そちらを確認すると、ある程度、分かったんですけども、進行管理決定会議でしっかり重症度の判定も行い、どのように対応するか協議し、対応し、その後、それぞれのケースについて多くの関係者が集まる実務者会議を開催して、再度、どのように対応するか協議するということですね。1ケースについて3カ月ごとに一度、実務者会議にかけ、状況を報告し、対応はこれでよいか協議すること。そういうふうな受け取りでよかったでしょうか。
153 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
154 ◯鍬田明年教育こども部長 議員おっしゃるとおりでございます。
155 ◯吉村善明議長 伊木議員。
156 ◯20番 伊木まり子議員 進行管理決定会議というのが重要かなと思ったんですけど、要対協の実務マニュアルの方にはこれが掲載されていないんです。これはいつから実施されているものでしょうか。
157 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
158 ◯鍬田明年教育こども部長 28年度の案件を受けまして、平成29年度から実施しております。こちらにつきましては市独自の会議体となっております。
159 ◯吉村善明議長 伊木議員。
160 ◯20番 伊木まり子議員 分かりました。
それで、虐待の種別とか重症度の判定、決定は具体的にどのように行われるんでしょうか。人が見て、ああ、こうだろうじゃなくて、そういう属人的なものじゃなくて、何かきちんとやられている、その辺を教えてください。
161 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
162 ◯鍬田明年教育こども部長 先ほども若干申し上げましたが、奈良県で作成しております在宅支援アセスメントシートを用いて、通告・相談を受けた段階で、アセスメントシートの上段の虐待の程度を複数人で確認し、重症度判定を行います。その後、調査をし、調査がそろった段階で進行管理決定会議にかけ、アセスメントシート中段以降の項目を確認して、進行管理対象化の可否、最終的な種別、重症度の決定を行います。
例えばですが、親から叱られているとの通告が入りましたら、心理的虐待の中度として、いったん捉えまして、初期調査を行った後、進行管理決定会議の中で、頻度等に応じ、重症度を決定するというような形でございます。
163 ◯吉村善明議長 伊木議員。
164 ◯20番 伊木まり子議員 市や県の検証結果報告書では受理会議におけるリスクアセスメントの不備が指摘されていましたけど、今はそういう在宅支援アセスメントプランニングシート、実は私も提供いただいて確認したんですけど、それを使ってきっちりやっているということですね。
児童虐待と言うと、全体で捉えて、すごい重症の方のことを思ってしまうんですけども、そのアセスメントプランニングシートを見ると、5段階に分けてあって、そこでどういうのが5段階である、命に関わる最重度から重度、中度、軽度、危惧まで5段階に分類されていました。
令和4年度の272件のうち、要保護児童と要支援児童、危惧というのが要支援になるんですね、その数というのは何件ぐらいだったのか、教えてください。
165 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
166 ◯鍬田明年教育こども部長 令和4年度の要保護児童、要支援を除いた252人のうち中度以上の件数と割合を申し上げます。件数につきましては、軽度、中度、重度、最重度というふうな形で申し上げます。例えば身体的虐待でしたらば件数的には22件で41.51%、それと、21件39.62%、重度が8件で15.09%、最重度はなしです。ネグレクトを申し上げますと、20件で45.45%、中度が12件で27.27%、重度が8件で18.18%、最重度が1件、2.27%。心理的虐待は軽度が46件で26.90%、中度が86件で50.29%、重度が17件で9.94%、最重度が6件で3.51%。性的虐待につきましては軽度が1件で25.0%、中度、重度はなく、最重度が2件で50%となっております。
167 ◯吉村善明議長 伊木議員。
168 ◯20番 伊木まり子議員 詳細にお聞かせいただいたんですけど、中度以上が161人いらっしゃるのかなと思って、ちょっと書いていたんですけども、継続も合わせた令和4年度の全数は781件ですよね。中等度以上も161人いらっしゃると。大項目の2の3)のところで正規職員を増やされたということなんですけども、781人に対して何人の職員さんが対応されているんでしょうか。その辺を教えていただけますか。
169 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
170 ◯鍬田明年教育こども部長 781件の案件に対しまして、現在では7人の家庭相談員に割り振っております。
171 ◯吉村善明議長 伊木議員。
172 ◯20番 伊木まり子議員 家庭相談員さんというのは正規の職員さんなんですか。
173 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
174 ◯鍬田明年教育こども部長 他にも正規の職員はおるんですが、家庭相談員自体は会計年度職員でございます。
175 ◯吉村善明議長 伊木議員。
176 ◯20番 伊木まり子議員 7人の方でということだと、1人当たり110人くらい受け持ってられるのかなと思って聞いていたんですけども、お一人で担当されているんですか。他の方が一緒に担当するとか。1人だけで110人。何か聞くところによると、地域別があって、ここの地区で発生したものはこの人、この人というふうに担当が決まってくるというふうに聞いているんですけども。
177 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
178 ◯鍬田明年教育こども部長 そのとおりでございまして、一応、地区ごとに割り振りをさせていただいておりますので、1人当たり大体100名ぐらいというような計算にはなりますが、多少、人数の前後はございます。
179 ◯吉村善明議長 伊木議員。
180 ◯20番 伊木まり子議員 ここの質問のところ、新規の272件のうち、次年度継続して対応する検討については最初の重症度よりも下がっていますか。それとか、そこを卒業して、もう見守りはいいですよとか、その辺はどんな状況なんでしょうか。
181 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
182 ◯鍬田明年教育こども部長 全体的に申し上げますと、重篤度が下がっているものもあれば上がっているものもございます。ちなみに終了につきましては46件ございまして、個々の困難事例というのは多々あるというふうな形で聞いております。
令和4年度末の管理件数といたしまして、要保護165件、要支援107件となっているところを見れば、全体的に見れば重篤度は下がっているというふうな形で理解をしております。
183 ◯吉村善明議長 伊木議員。
184 ◯20番 伊木まり子議員 781件のうち、最長何年ぐらい、経過を見ていらっしゃる方がいらっしゃるんでしょうか。
185 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
186 ◯鍬田明年教育こども部長 要対協では18歳までの児童が対象とされておりまして、18歳の年度まで、つまり18年間、見守りを続けた事例はございます。
187 ◯吉村善明議長 伊木議員。
188 ◯20番 伊木まり子議員 3)の方に移らせていただきますが、要支援訪問事業について説明がありました。令和4年度の決算書では養育支援訪問事業は14件となっていましたけども、今回の報告書を見ると14家庭訪問回数113回となっているんですけど、どんな事業ですか。
189 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
190 ◯鍬田明年教育こども部長 こちらは、こんにちは赤ちゃん訪問事業の実施結果等によりまして、子育てに対する強い不安や孤立感等を抱える家庭に対しまして、居宅を訪問し、養育に関する指導、助言等を行う事業でございます。1クール10回までとしております。
例えば保護者様の話し相手となったり、お子様と一緒に遊んだり、外出の付添いをしたり、育児手技の指導、離乳食のアドバイス等を行うなどというような事業内容になっております。
191 ◯吉村善明議長 伊木議員。
192 ◯20番 伊木まり子議員 この養育支援訪問事業というのは、虐待があったという通報の後、家庭訪問されているのとは別の事業だということですね。
193 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
194 ◯鍬田明年教育こども部長 おっしゃるとおりで、こちらは予防的な事業となっております。
195 ◯吉村善明議長 伊木議員。
196 ◯20番 伊木まり子議員 広報啓発のところはご説明いただきまして、よく分かりました。
大項目2の方に移りますけども、1)2)に関連して、緊急受理会議を複数人で実施するようになったと答弁されましたけども、それまでどのようにされていたんでしょうか。
197 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
198 ◯鍬田明年教育こども部長 それまでは、電話で受けた段階での共有がなく、電話を受けた者が調査を行いまして、その後、要対協として取り扱うか否かの受理会議を行っていたため、電話を受けた職員の負担感が非常に大きかったと聞いております。
199 ◯吉村善明議長 伊木議員。
200 ◯20番 伊木まり子議員 じゃ、それまでは、最初の段階はほぼ1人で対応されていたということなんですね。
スーパーバイザーを設置したというようなことも説明いただきましたけども、スーパーバイザーのことがよく分からないんです。児童福祉法の第13条ですかね、指導教育担当児童福祉司ということでしょうか。スーパーバイザーについて、もうちょっと詳しく教えていただけませんか。
201 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
202 ◯鍬田明年教育こども部長 議員がおっしゃっていただいております児童福祉法13条は児童相談所のことでございまして、センターでは、一定の児童虐待対応の知識、経験を有した方をスーパーバイザーと呼んでおります。通告後、またケース管理後の対応を適切に行うため、必要な助言や指導を行っていただくために設置いたしました。児童虐待対応の十分な現場経験があり、専門的視点を有した方にお願いしております。現在は臨床心理士の資格を有しておられる方でございます。
児童虐待対応は高度な知識、またスピード感が求められているものと感じており、職員は、子どもの命や健康を守るため、過度なストレスを生じることもございますので、ケースの進め方で迷うこともございます。スーパーバイザーを設置し、助言をいただくことで職員の負担軽減につながるとともに、ケース状況の整理ができ、対応策を考え、職員の職務遂行能力の向上にもつながっていると考えております。
203 ◯吉村善明議長 伊木議員。
204 ◯20番 伊木まり子議員 スーパーバイザーという特別な資格というのがあるのじゃなくて、知識と経験が豊富で詳しい方、個別のケースに対してか適切な助言をしてくださる方というふうに受け止めました。
この方は常勤でおられるんですか。
205 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
206 ◯鍬田明年教育こども部長 いえ、児童虐待防止協会に派遣依頼をさせていただいておりまして、月3回程度、来ていただいております。
207 ◯吉村善明議長 伊木議員。
208 ◯20番 伊木まり子議員 3)の組織体制の強化の方なんですが、先ほど1人の家庭相談員が100人前後、100人から110人くらいの方を受け持っているということだったんですけども、正規職員を増やして、子どもサポートセンターゆうの組織としての専門力を高め、要対協調整機関の調整担当者も配置、組織力を強化された点は分かりました。
家庭相談員は全員、会計年度職員さんというふうに聞いていたんですけども、もうちょっと、何人ぐらいいらっしゃるのか、正規職員でどんな専門職か、その辺を詳しく教えていただけませんか。
209 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
210 ◯鍬田明年教育こども部長 子どもサポートセンターの人員体制について少し説明をさせていただきます。
まず、所長が1名、事務職でございます。それから、再任用職員も含めて事務職がその他に2名おります。それから、社会福祉士として3名配置しております。それから、保育士の資格を持った任期付職員、先ほど申し上げました7名のパートタイムの会計年度職員、家庭児童相談、虐待対応として7名を配置しております。7名の内訳につきましては、臨床心理士が1名、公認心理師が2名、保健師が1名、社会福祉士が1名、看護師が1名、社会福祉主事が1名でございます。その他に子育て支援員3名、これが養育支援とか要対協の事務局の担当職員としております。合わせて17名体制で実施をしております。
211 ◯吉村善明議長 伊木議員。
212 ◯20番 伊木まり子議員 先ほどちょっと1人当たり100人、110人というふうにお聞きしたんですけど、2人で行かれますねと言ったのは、家庭相談員の方と正規の方とがペアで訪問されたりということでしょうか。
213 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
214 ◯鍬田明年教育こども部長 そのとおりでございます。
215 ◯吉村善明議長 伊木議員。
216 ◯20番 伊木まり子議員 4)の県への要望のところですけども、市の検証報告書を県に提出して、それをもって要望されたということで、報告書の中に4点ほど、こういう要望を上げなさいというようなことが書いてありましたけども、それ一つ一つ、新たに要望を持っていったというのじゃなくて、報告書をもって要望したと。それに対して、県の方の対応は十分だったんでしょうか。
217 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
218 ◯鍬田明年教育こども部長 議員がおっしゃるとおり、市の検証報告書を県に提出したことをもって要望いたしました。1回目の答弁でも申し上げましたように、児童相談所との意見交換会とか人的交流研修の受入れには対応いただいております。また、個別ケースの検討会議への参加、ケース対応について、適宜、ご助言をいただく等、市の後方支援としての連携をいただいているところでございます。
219 ◯吉村善明議長 伊木議員。
220 ◯20番 伊木まり子議員 十分だったというふうに受け止めておられるということかと思いました。
5)の方で、様々な取組に力を入れてこられたというふうにご答弁いただきましたけども、報告書によると、2歳児の案件における特徴は、子どもが親の言うことを聞かなかったときに取る親の行動が不適切であり、極めて危険な行為であるという認識を親が持てなかったことであると述べられていますけども、親の行動や危険認識に関連して何か対応されましたでしょうか。
221 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
222 ◯鍬田明年教育こども部長 平成28年の事案につきましては、議員が今ご指摘していただいたとおり、親の認識というところのウエートが非常に大きかったケースだと認識をしております。
今回、対象となっているのが父親ということでございますが、父親の育児の関わりを促すための事業を充実させるため、平成29年度から新たに、パパひろばとか父親向けのトリプルPのひろばとか講座を開始しております。
223 ◯吉村善明議長 伊木議員。
224 ◯20番 伊木まり子議員 先ほど子育て世代包括支援センターを健康課内に設置したというふうにお答えいただいたんですけども、これはあの事件を教訓に設置されたのではなくて、国の方で28年度から設置を努力義務とされていたと理解しているんですが、この点については、国の方針に、さらに、事件を受けて市で独自に追加されたことというのはあるんでしょうか。
225 ◯吉村善明議長 市川福祉健康部次長。
226 ◯市川豊福祉健康部次長 まず、子育て世代包括支援センターにつきましては、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援を行うということで、国の方で努力義務ということで、児童福祉法の改正とか母子保健法の改正に基づいて設置してほしいと国が言うてたものでございます。ちょうど時期が28年の6月に児童福祉法が改正されて10月施行ということでしたので、こういう事件を受けまして、市の方では10月から包括支援センターの機能を健康課内に持たせて、コンシェルジュを置いて、妊娠期からの援助を行っておったということです。
実際、今回のご質問の、事件を受けて更にということではございませんが、今申し上げたように、早期に着手して、早くにそういう特定妊婦さんであるとか、様々な問題を抱えておられる方を見つけ出して援助していこうという体制を取っております。
227 ◯吉村善明議長 伊木議員。
228 ◯20番 伊木まり子議員 分かりました。
では、大項目3の方に移ります。
4点の取組をお聞かせいただきました。1から3、特定妊婦の件、家事支援サービスの件、それから二つ目の訪問、その辺のところはよく分かりました。
四つ目の、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもたちへの支援体制の強化を図り、母子保健、児童福祉の更なる連携強化を目的とした子ども家庭センターの機能設置に向けた検討をされているということなんですけども、一方、先ほど市川次長がお答えいただいた子育て世代包括支援センターは健康課内に設置しているというふうにご答弁いただきました。
平成29年3月議会で公明党の下村議員さんが質問された際に、当時の次長から、子育て世代包括支援センターについては、機能面を考えた場合には同一建物に設置することが望ましいが、場所や体制的な問題があるので、健康課でマタニティコンシェルジュによる相談支援をしているので、子育て世代包括支援センターに求められる体制は、一定、構築できているというふうに説明がありました。今回、検討されている子ども家庭センターとはどんなものか、その辺のところをもうちょっと説明をお願いいたします。
229 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
230 ◯鍬田明年教育こども部長 子ども家庭センターと申し上げますのは、児童福祉法の改正に基づきまして、子どもたちの見守りの部分であったりとか相談とか、そういった機能、それから、子どもたちに対する虐待であったりとかへの対応をしていく機能が必要かと思います。それとプラスして政策的な部分、政策を今後どういうふうな形で考えていくかというような機能、それぞれが必要な部署だというふうな形で理解をしております。
231 ◯吉村善明議長 伊木議員。
232 ◯20番 伊木まり子議員 子育て世代包括支援センター、今までそれを機能的に追加したと。それにプラスして、虐待対応機能を十分果たせるような、そういうふうなセンターになるのかなというふうに受け止めたんですけども、その施設、以前のときは子育て世代包括支援センターは、本当だったら一つの施設で、健康課の母子保健と子どもサポートセンターが一緒になってやるのがいいけども、ちょっと無理ですということやったんですけど、今回は、施設についてはどのように考えておられますか。
233 ◯吉村善明議長 吉村福祉健康部長。
234 ◯吉村智恵福祉健康部長 ちょっと補足させていただきますと、子育て支援総合センターの持つ機能と健康課がやっております母子保健の機能、それらを一体的に提供するものということで子ども家庭センターが位置付けられております。
実際、場所の問題なんですけれども、本当は一体的に提供できる場所があればいいんですけれども、母子保健に関しては、健診を行いましたり様々な事業を行っている、そのスペースがセラビーいこまの方にございますし、子育て支援総合センターの方でも「たっち」を使っての活動もいろいろしておりまして、それらを統合するというのは非常に難しい状況でございますので、機能設置という形で、統括して両方の機能を見ていく職員を置くことで連携した体制が取れるようなことを想定しております。
235 ◯吉村善明議長 伊木議員。
236 ◯20番 伊木まり子議員 施設の一体化というのは難しいということかなと思ったんですけど、今回、先ほどから答弁いただいたのを聞いていまして、虐待の対応件数というのが、報告を見させていただいても、平成20年度の242件から右肩上がりで増加していまして、このままいきますと、現在の家庭相談員の数では到底対応できないと思います。当然、人数を増やしていかれると思うんですけど、今回、何度かセイセイビルの方に行かせていただいて、3階のスペースを見させていただいたけど、これ以上、職員を抱えるというのは難しいですよね。家庭相談員さんが増えても、どこに座りはるのかなと思って見ていたんですけども。それと、29年当時の次長が言われたように、私も思いますけども、機能面を考えたら同じ場所に両方の、健康課の母子部門と子どもの支援センター、そういうとこら辺があるのが望ましいと思いますので、もう一度、施設をどうするかということはお考えいただきたいと。これはお願いをしておきたいと思います。
私もこの間、他にどうしたら虐待の防止ができるかということを考えてきました。奈良県のホームページを見ますと、こども家庭課で児童虐待対策係のページには「奈良県の児童虐待の現状~平成26年度奈良県児童虐待事例調査・分析事業結果報告書」というのが掲載されているんですけど、この事業は、児童虐待防止に向けた重点的な取組、課題を抽出することを目的にして、4,045例の児童虐待事例のうち重症度が中度以上と判定された982事例について調査・分析をされています。それで、子ども側の要因としては、情緒、行動上の問題がある子どもが約半数で492人、発達障がいや知的障がい、慢性疾患を含む疾病障がいの存在が23.8%、234人となっていて、養育者側の要因としては、精神及び知的発達の問題が384事例、39.1%認められたとあります。環境要因としては経済の問題が43.7%、429例で認められたとのことです。
生駒市の虐待事案においても、経済的支援がなされていれば虐待に至らなかったケースとか、保護者の病気や子どもの障がいを十分支援できていれば虐待に至らなかったケースがあるのではないかと思います。本市においてもこのような分析を行って、未然防止のためにどのような対策を行うか、検討してはどうかと思うんですけど、この点について何かお考えがあったらお聞かせください。
237 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
238 ◯鍬田明年教育こども部長 個々のケースにおきまして、子ども、養育者、養育状況、態度、家庭、サポートの面からアセスメントを行っておりますが、要因を分析し、未然防止につながる取組を行うことは現状では難しい状況ではございます。ただ、個別ケースの検討会議や事例検討を通じまして、その視点を持ち、今後の対応に生かしていけるよう努めていきたいと思います。
そういったことと同時に、例えばいろんな研究機関とコラボさせていただいたり、委託したりというようなことで、これから調査研究する余地は非常にあるかなというふうに感じております。
239 ◯吉村善明議長 伊木議員。
240 ◯20番 伊木まり子議員 調査研究する余地はあるということで、少し前向きなご意見をいただけたなと思うんですけど、現在の体制では、たくさんのケースへの対応、つまり個々のケースへの対応に追われておられて、虐待の防止について、組織としてたくさんの事案から検討する時間的・人的余裕がないと思われました。
2歳児死亡案件について県の方で検証結果報告書が出されていますけど、そこの11ページに、生駒市の要対協では組織全体を統括して専門的な視点で職員をサポートするスーパーバイザーが不足であったと報告されています。だから、全体を見て、分析もできるような体制づくり、人員配置をご検討いただきたいと、これは市長にお願いしておきたいと思います。
別の角度から虐待防止について考えてみました。
先日、朝日新聞に虐待サバイバーの声からという記事がありまして、子どもの頃、虐待を受けた方からのお声なんですけども、それによると、虐待を受けているという意識がなかった、仕方がないと思っていた、虐待を受けていたが、周りの大人に気付かれず、適切な支援につながらなかった、そんな人がたくさんおられるようなんです。日本では子どもの権利や尊厳の理解が乏しいと言われています。保育園とか幼稚園とか小学校などの教育現場とか地域で、物心の付いたときから、嫌なこと、痛いことをされたら声を上げるのが当たり前、助けるのが当たり前と教えていくと、虐待は少しは減少するのではないかと思います。
子どもの幼い命はちょっとしたことで失われる、そんなことを学ぶ教育とか、大阪市の小学校で行われているらしいんですけども、生きる教育というような教育を受ける機会が増えれば児童虐待は減っていくのではないかと思っています。
児童虐待を受けた人の心の傷は深いです。起こる前に防がないといけないと思います。だから、教育委員会とか教育長さんの方ではそういう教育に取り組まれているんじゃないかと思うんですけど、再度、力を入れていただきたいということをお願いしておきます。
最後の質問なんですけども、奈良県の市町村要対協実務マニュアルの最後のページには、作成協力、桜井市の児童福祉課、生駒市子どもサポートセンターゆうというのが書かれているんです。作成に協力した生駒市で、このマニュアルで紹介されている丁寧なアセスメントを始めとした対応が不十分であったことを忘れないでほしい。そして、死亡事件が二度と起きないように、この2歳の男の子が亡くなった4月11日を子どもの命を守る日として、庁内で1年に一度、市の報告書とか県の報告書を手に取る日にされてはどうかと思うんです。報告書を読むと、虐待はもっと防げるんじゃないか、虐待による痛ましい事件は防げるんじゃないかと強く思いました。
最後の質問と言いましたけど、この場で答弁をお願いするのは難しいと思いますので、市長と教育長に、子どもの命を守る日についてご検討をお願いしたいと思います。
子どもの病気は今の医療では直せないものがあります。でも、児童虐待は対応次第で減らしていけるし、直らない病気に比べてたくさんの光があると感じるんです。たとえ虐待を受けても、対応次第で子どもの心の傷は浅くなっていくと思いますので、児童虐待への対応、ご検討をよろしくお願いしたいと申し上げまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
241 ◯吉村善明議長 暫時休憩いたします。
午後0時4分 休憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後1時10分 再開
242 ◯吉村善明議長 休憩を解いて、引き続き一般質問を行います。
次に、5番辰巳綾子議員。
(5番 辰巳綾子議員 登壇)
243 ◯5番 辰巳綾子議員 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
さて、冒頭のご挨拶といたしまして、感謝をお伝えしたいことがございます。先の6月の議会におきまして、給食のアレルギーのお子様の対応について質問をさせていただき、無償化を実施していただく際には対応していただけるとのことをいただきましたが、同時に、不登校の増えてきております内情におきまして相談させていただいておりましたところ、子どもたち、ご家族へのご対応を同時に行っていただけるとのこと、大変有り難く、9月の議会におきましてお伝えいただきまして、行き渋りから不登校のご家族様から有り難いとの声をいただいております。市民の方に寄り添った対応をしていただきましたこと、担当職員の方々、誠にありがとうございました。
さて、それでは本題に入らせていただきます。今回の一般質問におきましては、この半年に市民の方からお寄せいただきました、駅、学校、習い事先、まちなか、SNSなどの数々の声、また、生活の中で現状を目の当たりにしてきましたことを踏まえまして、行わせていただきます。
今回の質問は大きく二つのテーマでさせていただきます。
大きく一つ目、小中学校の熱中症対応等についてお伺いいたします。
2023年の夏も終わり、振り返りますと、記憶の新しいところでは、10月半ばまで暑い状態でありました。6月にも自身の一般質問で取り上げさせていただきましたが、この夏は世界的にも全体的に非常に危険な暑さでございましたので取り上げさせていただきました。
総務省消防庁が2023年10月27日に発表した2023年5月から9月の熱中症による救急搬送者確定値によりますと、全国における熱中症による救急搬送人員の数は9万1,467人となったと出ておりました。今年、子どもたちの登下校のある1学期最終週におきましては、7月23日までの1週間は全国で9,190人が搬送されたと総務省消防庁での速報値で出ており、前週7月10日~16日から急増しており、前年同時期と比較すると、熱中症患者数は2倍となったと出ておりました。奈良県の報道でも、8月の末から9月の上旬の1週間の熱中症緊急搬送状況によりますと、令和3年20人、令和4年37人、令和5年は52人と増加しておりました。
小中学校におきましては、教室にはエアコンが入っておりますが、体育館にはエアコンが入っておりません。今年の6月から10月の生駒市の30度以上の真夏日と35度以上の猛暑日の気温を調べてみました。真夏日は56日、猛暑日は31日でした。ちなみに、38度、39度の日も8月にありました。40度以上になりますのも、酷暑日と言うみたいですが、時間の問題で、間近です。11月半ばからは急に寒くなり、季節外れかもしれませんが、1年の約半分が暑い昨今におきまして、異常気象も伴い、ゲリラ豪雨、台風、気温上昇の部分で約半年後に迎える状況を容易に予測できますことから、現状におきまして、質問をさせていただきます。
また、今回の質問におきましては、いろいろな地域の朝の登校の見守りもさせていただき、子どもたちの夏の様子、また、学校現場、親御さんのご家庭のお迎えの対応を多く見てまいりました。また、そこから学校現場の、学校での見守りをしていただいている先生方にも、公共交通機関を使い、市内の各小学校に足を運ばせていただきながらお聞かせいただきました。お忙しい中、お時間をちょうだいいたしましたが、ご対応いただきました各小学校の校長先生、教頭先生方には、大切なお話を聞かせていただきましたりして、子どもたちを懸命に見守っていただいておりますことに対しまして、この場をお借りし、改めて感謝いたします。また、先進地、守口市、大和高田市にも足を運ばせていただき、実際に視察を含めて学ばせていただきました。それを踏まえました上で、質問させていただきます。
1、この夏において熱中症の疑い(発熱、頭痛、嘔吐など)で保健室を利用された子どもの人数を教えてください。
2、熱中症対応等に係る学校整備について、教育委員会としてどのように把握されていますでしょうか。
3、体育館のエアコンの設置が必要と考えるが、過日の質疑答弁で調査研究をしていくとお聞きしていましたが、どのように調査研究を進めていくのか、具体的に教えてください。
次に、二つ目、給食無償化についてお伺いいたします。
生駒市では、物価高騰の対策のために新型コロナウイルス感染症対策臨時交付金(以下、臨時交付金と言います)を使用し、令和5年4月、5月は給食の無償化を実施しておりました。しかし、6月からは臨時交付金の利用が終わったため、6月より子育て世帯の徴収が再開されました。物価高になり、市で食材費の高騰分を負担していただいていることには大変感謝いたします。しかし、長引く物価高騰を受け、あちらこちらからいろんな切実な声を聞くことが増えておりましたところ、先日、新聞にて、2023年の県民アンケートの速報値で、1年前と比較をした暮らし向きの実感を聞いた質問では、苦しくなったとする人の割合が2年連続増、物価上昇による負担増を挙げる人が6割を超えたと発表されておりました。その理由の1番に、家族の増加や物価の上昇などで毎日の生活費が増えたとの項目について、2021年27.1%、2022年52.1%、2023年は61.7%で最多になっておりました。
この約半年の間にお寄せいただきましたいろいろな声を真摯に受け止めさせていただき、質問をさせていただきます。
1、臨時交付金にて給食費の無償化をされておりましたが、その当時は小中学校の保護者の方からどのような声がありましたでしょうか。
2、全国的に、自治体にて給食費の無償化に向けた動きが見られておりますが、国としても無償化の方向で動いておりますが、生駒市の考えはどうでしょうか。
登壇しての質問は以上です。次回からは自席にて質問させていただきます。
244 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
(鍬田明年教育こども部長 登壇)
245 ◯鍬田明年教育こども部長 それでは、辰巳議員の大きな一つ目のご質問についてお答えをいたします。
まず、1点目のご質問でございますが、この夏、熱中症疑いで保健室を利用された子どもの人数については、保健室に来室した際に、発熱、頭痛、嘔吐、けがなど児童・生徒の症状についての記録はしておりますが、熱中症疑いを一つの項目として記録しておらず、議員ご質問の人数については把握はしておりません。
次に、2点目のご質問でございますが、以前の梶井議員の一般質問に対して答弁をさせていただきましたが、熱中症対策等に係る学校施設の整備については、屋外用大型扇風機やミスト付き扇風機を配置しております。また、令和元年度には全ての普通教室及び特別教室に空調設備を導入し、生駒市立小中学校空調設備運用指針を定め、指針にのっとり、児童・生徒の健康状態等に十分配慮した上で運用しております。
続きまして、3点目のご質問でございますが、過去には令和元年6月17日の梶井議員の一般質問、直近では令和5年9月5日の成田議員の一般質問に対して答弁をさせていただきましたが、体育館のエアコンの設置に向けて、設計を始めとする設置費用の積算や、それに係る補助等の確認を、先進地の取組などを参考に進めていきたいと考えております。
次に、大きな二つ目のご質問についてお答えいたします。
まず、1点目のご質問でございますが、令和4年12月6日の浜田議員の一般質問に対して答弁させていただきましたが、給食費の無償化をした際の小中学校の保護者からの声につきましては、非常に喜んでいただいているというご意見をいただいており、物価が上がっているので家計にとっても非常によかったということをお聞きしております。
次に、2点目のご質問でございますが、このご質問につきましては今まで様々な議員からもご質問いただきました。加えまして、令和5年3月7日の福中議員の一般質問に対する答弁及び令和5年5月15日の予算委員会における答弁をご確認していただきたいのですが、全国的な給食費無償化に向けての動きについて、本市の考えにつきましては、小学校、中学校全体の給食費の無償化をすると約5億円以上の費用がかかるため、財源の確保が大きな課題であり、対象を絞り、段階的に進めるとか、いろいろな手法を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
246 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
247 ◯5番 辰巳綾子議員 一つ目の熱中症対応等についての答弁に対し、お伺いいたします。
熱中症の疑いを一つの項目としてなく、記録はしていないとのことですが、各学校では、児童・生徒については記録されているとのこと。発熱、頭痛、嘔吐の人数を教えてください。
248 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
249 ◯鍬田明年教育こども部長 小学校、中学校、併せてご回答させていただきます。
発熱については953人、頭痛については1,719人、嘔吐については396人でございます。なお、こちらにつきましては、複数の症状がある場合、それぞれでカウントしております。
250 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
251 ◯5番 辰巳綾子議員 ありがとうございます。
結構な人数の体調不良があったとのこと。びっくりしています。頭痛は熱中症として分かりやすく、暑さに対してシグナルとして出てくる症状で、やはりそれだけ暑過ぎたりした夏だったと感じます。
小学校、中学校別でしたらどれぐらいの人数になりますでしょうか。
252 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
253 ◯鍬田明年教育こども部長 先ほどはまとめた数でございましたが、内訳を申し上げます。
小学校だけで申し上げますと発熱が572名、頭痛が1,153、嘔吐が161となっております。中学生につきましては発熱が381名、頭痛が566名、嘔吐が235名と。以上になっております。
254 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
255 ◯5番 辰巳綾子議員 この管理は各学校でしていただいているかと思いますが、熱中症に関しましては、軽度、中度、重度で救急搬送となると思われます。報道資料の生駒市の救急搬送状況には、この夏、7歳から13歳未満2名、13歳から18歳4名の6名となっておりました。学校から、直接、救急搬送された児童・生徒は何人でしたでしょうか。
256 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
257 ◯鍬田明年教育こども部長 今、学齢期の方が合わせて6名というようなご報告をいただきましたが、学校からは小学生が1名搬送されて、この方は結果的に軽症であったということは確認しております。
258 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
259 ◯5番 辰巳綾子議員 1名ですね。ありがとうございます。
1名ですが、適切に対応していただき、救われているとのこと、ありがとうございます。
でも、1という数字は安心できるものではなく、大事な数字でございます。以前の事故でもございました、1件ということではございましたが、ヒヤリハットというものがございます。ヒヤリハットというのがあるんですけれども、どのように認識しておられますでしょうか。
260 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
261 ◯鍬田明年教育こども部長 ヒヤリハットと申しますのは、一般的に、例えばこれは事故が起こらないはずであるとかというような、職員それぞれの認識との違いというのは、やっぱり大きな要因かなというふうな形でございます。
これにつきましては、毎年行っています熱中症対策に関する研修等を踏まえまして、学校職員、それから我々教育委員会、全体の問題として、毎年、認識をしておりますので、そういった形での対応をこれからも続けてまいりたいと考えております。
262 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
263 ◯5番 辰巳綾子議員 ありがとうございます。
ヒヤリハットというのは、冷や汗をかくヒヤリと、声も出ず息を飲むハットというのでヒヤリハットと言います。一つの重大な事故の下には29件の軽微な事故や災害がありまして、その下には300件のヒヤリハットがあるというのがございます。小さい出来事が1件だったとしても、周りにはこういうヒヤリハットがあったということをしっかり念頭に置いていただきながら、子どもたちの対応を見ていただきたいと思います。当事者で現場の大変さ、過去をいま一度、再認識していただいて、見ていただけましたらと思います。
各学校の数は、今、お聞きさせていただいたんですけど、教育委員会の方に報告など、そのようなシステムはありますでしょうか。
264 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
265 ◯鍬田明年教育こども部長 当然のことながら、重大事象であったりとかというようなこと、それに近いようなことにつきましては、常日頃から連絡が入るような体制は取っております。
266 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
267 ◯5番 辰巳綾子議員 なぜお聞きさせていただいたかと言いますと、やっぱり軽度、中度、それが重なりまして、子どもの特徴であったり、各学校、立地条件も違うかと思います。でも、そのところの特徴で困っていることなど、気付けることがあるのかなと思ってお聞きさせていただきました。
現場の状況から、困っていること、課題を知って、よくしていく上で、改善していったり見直しをしていったりということで環境整備というものにもつながってくると思うのでお聞きさせていただきました。
この夏の暑さもございます。急激に変わっております。事例もあり、熱中症研修もしていただき、今、現場の先生方は懸命に向き合っていただいております。学校は教育を受けさせていただいている現場かもしれません。でも、それだけでなく、保護者にとりましたら、奇跡的に授かった大切な子どもを十月十日守りながらおなかで育み、出会わさせていただいた奇跡に感謝をしながら、各家庭の大切な命を小中学校にお預けさせていただいているわけでございます。命に関わる熱中症、脳の機能を侵して更なる病気を併発してしまう危険な熱中症であること、この夏、6月、7月、8月も相談をいただきました。一時期、どうなるかと思われたみたいですが、連絡をいただき、寄り添わせていただき、奇跡の生還のような事例もございました。私は改めて、目に見えないからこそ大事態にならないように備えることの重要性を感じます。6月の熱中症研修も保護者の方に受けていただいていると思います。私も受けさせていただきました。
アンケートの結果からはどのような声がありましたでしょうか。
268 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
269 ◯鍬田明年教育こども部長 アンケートの結果をちょっと数点ご紹介申し上げますと、「熱中症で死んでしまうことがあるということで、熱中症は怖いものだという意識が強かったが、正しい知識を持って積極的に予防するというお話で意識が変わった」というようなこと、「生駒市が協力して熱中症について教育委員会を通じて発表していることを知れて、子どもを安心してお任せできると思いました」というような意見、「改めて水分補給の重要性が分かりました。熱中症予防として、子どもたちに、適宜、水分補給を行うよう声をかけていきたいと思います」という意見、「子どもたちの様子を観察し、熱中症のサインが出ていないか、周りの大人が注意しないといけないと改めて思いました」などの意見をいただいております。
270 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
271 ◯5番 辰巳綾子議員 知っていただき、対応に生かす取組をありがとうございます。
私も見させていただきましたが、中には「水筒の内容が分からず、飲めているか心配です」という声もあったかとは思います。水分の分も気になります。熱中症の疑いの症状がお聞きさせていただいていることで決して悪いことではなくても、いじめの調査同様、気付けるかどうか、どのように困っているのかを知る、気付く、初めが大事ということで、今後、年々、温暖化、沸騰化が進んでいくのではないかと懸念されますので、冷たい水とかも記載されておりますし、しっかりと国のマニュアルの方も見ていただき、対応いただきますようお願い申し上げます。
マニュアルの方では、枚方市では令和2年、令和4年と更新されておりましたが、月日の方も更新されております。中身の方もしっかり見ていただいて、ご検討をお願いいたします。
2問目の回答につきましてですが、野外用大型扇風機やミスト付きの扇風機など、以前なかった状態から整備していただきまして、ありがとうございます。しかし、年々暑くなる環境下で子どもを守っていただいております学校の先生方の心労たるや、数年前から見守りをし、当時から、「この暑さで子どもたちが気になって仕方がないんですよ」と言いながら、校長先生方は、朝、見守りをしていただいておりまして、また、現場の教師の先生方も、自分の体調管理もしなければならない中、1時間目であろうが、体育があると、大丈夫か、水分を取ったり、休んだりと声かけをしていますが、何せ暑過ぎるので、ずっと水分とは言いますけど、かなり心配ですとおっしゃっておりました。
今の現場が必要としていることはどのようにお聞きになられておりますでしょうか。
272 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
273 ◯鍬田明年教育こども部長 お困りのことについては、随時、直接的に連絡が入るか、月1回の校長会、それから教頭会を通じまして、管理職からの要望はお聞きしておりますし、担当職員が各学校を訪れた際に、現地で必ずその都度お聞きすることもございますので、そういった形で把握をしているというわけでございます。
274 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
275 ◯5番 辰巳綾子議員 どのような意見をお聞きされていますでしょうか。
276 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
277 ◯鍬田明年教育こども部長 先ほどの困られたというようなこと、施設整備的なこと、それから学校運営的な悩みであったりとか、意見については様々でございます。
278 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
279 ◯5番 辰巳綾子議員 私もお伺いさせていただきながら、お金のかかるものには言い出しにくいのかなという印象を受けております。でも、命があっての現場でございますので、必要なものはお聞きしたりしやすくしていただける形も必要かと思いますので、よろしくお願いします。
朝の登校時、帰りの下校時に危惧されていることは何だと思われますでしょうか。
280 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
281 ◯鍬田明年教育こども部長 当然、朝の登校時であったりとか帰りの下校時であったりとか、学校からいったん離れるということがございますので、そこでの体調の変化であったりということもありますし、例えば犯罪に巻き込まれないかというようなこと、広く言えばそういったこと、それから、交通事故の関係であったりとか防犯的なこと、様々な思いというのはあると思います。
282 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
283 ◯5番 辰巳綾子議員 ありがとうございます。
私がお聞きさせていただきましたところによりますと、登校してきても、人数が多くいる学校でしたらミスト扇風機1台だけでは足らない。そして、暑過ぎて、粒が大きくびしょびしょになったりするから、先生方からは、あまりそうならないように、逆にエアコンで風邪を引かないのかなと消極的な意見もあるので、どうしたらいいかと悩んでいる学校もあると聞いています。
例としてお伝えさせていただきますが、他市では、夏期登校期間熱中症対策事業で生徒昇降口にミストシャワーが設置され、暑い日でも、運動場にいた体育の後に少しでもひんやりして教室に戻ることができるとありました。八尾市、箕面市、尼崎市、他に全国的にいろんな自治体において設置されておりました。小中学校ともにできることでもありますし、登下校時の先生方の負担や心配を軽減でき、先生方もクールダウンができ、次の授業に向かっていただけると思うのですが、その辺りはいかがお考えでしょうか。
284 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
285 ◯鍬田明年教育こども部長 熱中症対策の研修というのを毎年やっておりますし、その辺りの意識というのは、先生方は非常に高いものをお持ちだと思います。
先ほど言われた形のやつは、一概に全ての学校でやっているかどうかというのは、ちょっと私、確認するすべはないんですが、そういったものも駆使して、子どもたちを熱中症から守るという取組については常日頃から取り組んでいるところでございますので、ご理解いただきますようにお願いいたします。
286 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
287 ◯5番 辰巳綾子議員 1台では足らないというところでちょっと切実に思いましたので、また聞き取りなど、いろいろしていただきながら対応していただければと思います。
6月の議会の答弁にて、ウォータークーラーについても衛生面はとおっしゃられておりましたが、今回、小学校を回らせていただきましてお聞きさせていただきましたが、生駒北小学校、真弓小学校ともに、子どもたちがつばを吐いたり特に困っていることはなく、衛生面も、水質の検査に回ってきてくれはったりするので大丈夫ですとのことでした。むしろ、子どもたちがおいしそうに飲んでいて、すごく暑いのでほっとしていますとお聞きしております。また、保護者からは、行列ができると答弁されて、それぐらい必要としている子どもが多いんじゃないかというご意見もお聞きしました。
同じ生駒に住んでいて、小学校にて、あるないなども含め、この暑さもいかがかとは思いますが、どのようにお考えでしょうか。
288 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
289 ◯鍬田明年教育こども部長 ウォータークーラーにつきましては、令和5年9月5日の成田議員の一般質問に対して教育長が答弁させていただきましたが、例えば北小中学校は中学校として設置をしているということ、それから、真弓小学校はPTAからの寄附によって設置し、年2回の法定点検をしております。
教育長の方の答弁にもございましたが、今後、要望を上げていただいて、小学校でも設置の要望があるということでしたら、安全面、衛生面をどのような形でクリアしていったらいいのかとか、教育委員会とともに様々な課題を一緒に考えながら、要望があれば設置に向けて動きたいと思います。
290 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
291 ◯5番 辰巳綾子議員 校長先生からの要望も大切ですが、また、保護者、そして子どもたちからの聞き取りもしていただけましたらと思います。
ある自治体では子ども議会というのが開かれておりまして、ある中学3年生の子ども議会での質問がありましたので、この場をお借りしてお伝えさせていただきたいと思います。このような形で議会の方がされたということでございました。
「現在、中学校には各階に冷水器が設置されており、生徒が積極的に使用しております。私も冷水器のおいしい水を気軽に飲んでいますが、同時に、冷水器の有り難みやその必要性を強く感じています。なぜなら、私が小学校のときは冷水器が付いておらず、水筒を持参していたからです。小学校は1年生から水筒持参で、徒歩で登下校しています。1リットルの水筒は児童にとってかなりの重さになります。更に残念なのが、気温の高い日は1リットルあっても足りなくなります。近年、温暖化の影響で猛暑日が続くことが増え、熱中症や脱水症状が心配されるようになりました。小まめな水分補給が予防策になりますが、冷水器が設置してあれば容易に冷たくおいしい水を飲むことができます。児童の負担は軽減されると考えます。市内の全小中学校に設置していただくことはできますか」と、中学生が自分のことだけではなく、小学生、下級生のことを思いやって意見されていることもございました。
今のをお聞きされたりしまして、どう思われますでしょうか。
292 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
293 ◯鍬田明年教育こども部長 前回答弁させていただいたとおり、各学校からの要望を丁寧に聞き取り、学校からの要望で、ウォータークーラーの設置ということで要望があれば、それに対しては前向きに対応してまいりたいと。これは9月、成田議員の一般質問に対してお答えした答弁のとおりでございます。
294 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
295 ◯5番 辰巳綾子議員 了解いたしました。またよろしくお願いいたします。
小学校を回らせていただいたときに気付いたことがありました。老朽化につきましてはどのように把握しておられますでしょうか。
296 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
297 ◯鍬田明年教育こども部長 老朽化につきましては、9月に、同じく芦谷議員の一般質問でも、一部、回答させていただきました。施設のというようなことかと思うんですが、施設管理者による日常点検と、教育委員会職員による現場確認のほか、建築基準法12条の規定による点検を、建築物に対しては3年に一度、設備に対しては1年に一度、実施しており、不具合等の把握に努めております。
298 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
299 ◯5番 辰巳綾子議員 3年に一度とのこと。いつ点検があって、不具合の状況はどうだったでしょうか。
300 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
301 ◯鍬田明年教育こども部長 すみません、恐れ入ります。全体に対してどうだというのは、ちょっと今のところ、データの方は持ち合わせておりませんので。補修の必要があるというものに対してはきちっと対応させていただいております。
302 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
303 ◯5番 辰巳綾子議員 老朽化とは私も聞いていたんですけど、どんなものか分からないところもあったのですが、実際に足を運ばせていただきましたときに、現場にて状況を見させていただくことになりました。雨漏りもちょっとした雨漏りではなくて、生駒台小学校では体育館の後ろ約3分の1にパイプ椅子を並べられて青いビニールシートを敷いておられる状況で、雨がといのところから、たまたま雨の日とは別の日に行かせていただくことになりましたが、床の張り替えをしていただいたのに黒く腐食し、壁にも雨水が伝っていて、反っているような、また染みにもなっておりました。壁もモニュメントみたいに水がなっておりまして、「総務課の方に掃除をしていただいたのに、翌日、どばっと余計に多くの泥水が落ちてきて」と、せっかく前日に掃除してもらったのにと残念そうで、どうしたらいいかと、校長先生、教頭先生ともに悩んでおられました。ちょうど週末の音楽会の準備をされていたんですけども、実際、バスケットボールの試合が行われたときには雨がすごくて、体育館の中にいてレインコートと傘を差しながらで、途中で中止になったともおっしゃっておりまして、先生方は大雨の度に水はきをしたりして対応されているともお聞きしました。また、舞台裏の階段のところにもたくさんの大きなポリバケツを置かれていて、前にも後ろにも被害がありまして、生駒台小学校の生徒の人数は多く、732人の子どもたちが利用されるとのことで、地域の方も困るとおっしゃられておりました。
生駒台小学校の現状を知って、どのような対応をお考えでしょうか。
304 ◯吉村善明議長 辰巳議員、発言が通告範囲を超えているというふうに取れるんですが。通告から外れていませんか。答えられたら答えてあげてくれてもええねんけど。
鍬田部長。
305 ◯鍬田明年教育こども部長 いや、ちょっと。
306 ◯吉村善明議長 できへんね。通告から大きく外れているようなので、気を付けてください。
辰巳議員。
307 ◯5番 辰巳綾子議員 すみません。その対応もまた考えていただければと思います。
なぜその老朽化をお伝えさせていただいたかと言いましたら、やっぱり雨が降る梅雨時期は熱中症の時期ともかぶりますし、すごく暑い時期でもございます。なので、等という字を入れさせていただきました。
学校の管理者は校長先生なんですけど、学校の維持管理においては教育委員会となっております。日常的に目視の点検をしていただいたりして、安全確保に努めるようにとなっておりますので、そちらも含め、早急な対応をお願いさせていただきたいと思います。
次に、体育館のエアコンの設置におきまして、具体的な前向きな答弁をありがとうございます。
エアコン設置には膨大なお金がかかり、大変なので、設計による積算、補助の確認、先進地の取組などを参考にとのこと、大変だと思いますが、小中学校は緊急指定避難所でもあります。子どもたちだけではなく、地域の方にも災害時の安心の取組でもございます。
先日、視察にて福岡、熊本の被災地にも行かせていただきまして、体育館の使われ方につきましてお聞きしましたら、教室が被災し、体育館にて、子どもたちがパーティションをしながら授業を受けておられました。社会が不安定な中、子どもたち、市民の人々に安心を届けられる環境づくりですので、少しでも早くしっかりと取り組んでいただきますようにお願いします。
体育館のエアコン設置については、いつをめどにしようと思われていますでしょうか。
308 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
309 ◯鍬田明年教育こども部長 普通教室及び特別教室へのエアコンは設置しておりますが、体育館へのエアコン設置については、現在、先進地の取組などを参考に進めていきたいと検討している段階で、現時点でいつという時期までは申し上げられません。
11月9日の総合計画特別委員会でも課長が申し上げましたが、計画ができ次第、お示ししていきたいと考えております。
310 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
311 ◯5番 辰巳綾子議員 なぜそのような質問をさせていただいたかと言いますと、国庫補助金の緊防債、緊急防災・減災事業債におきまして、期限が令和7年までとなっているからです。当初、国が令和2年までとしていたものを、当時の全国の議員の方々が国に対して延長してほしいと多数申出があり、5年延長になって、残り少なくなっております。それと、異常気象における現場の子どもたち、そして先生方の苛酷さへの切実な思いから聞かせていただきました。
中学生も、駅やまちで会いますと、みんな口をそろえて「めっちゃ暑いです。体操服もびしょびしょです」「試合に行ったりしたら、エアコンが入っている体育館で、快適で全然違う」と、顔を見たらその様子が分かるくらいです。小学校でも集会や活動が縮小やなしになったり、本来、過ごしやすかったら使える幅も取れますが、暑くてそんなに使わせてあげられないと。大型冷風機も水を入れないといけない。コンセントの配線が、また、ブレーカーが落ちてしまうなどということも聞いております。大型扇風機は出し入れも大変で、音も結構大きくて、前に行けば涼しいけど、それ以外は暑くてと、効率よく子どもたちの能力や体力を向上、引き出すためにも、また地域のバレーやバドミントンをしているママさん方も「暑いよ。早く付けてもらいたい」とおっしゃられておりました。
先進地に行かせていただきましたら、守口市では生駒市と同じぐらいの学校数でしたが、調査のされ方も聞いてまいりました。緊防債にて空調範囲、熱源、設置箇所、空調環境、快適性、立ち上がりの早さ、室内・室外機設置の容易性、インフラ工事の容易性、メンテナンスの容易性、故障時の対応、災害時の空調運転、全体評価など、また、設置期間は今年の10月半ばから3月まで、工事期間は1校3週間で、同時にLEDと。
312 ◯吉村善明議長 辰巳議員、質問してください。
313 ◯5番 辰巳綾子議員 すみません。先進地の取組としまして、大和高田市におきましても、ふるさと応援寄附金などを使われまして、年末の12月22日から3カ月で必死に取り付けられておりまして、ともにおっしゃっておられたのは、本当に役所の方々はあちこち必死で走り回りましたと。そして、声については、あるのとないのとでは全然違うと、役所の方、学校の校長先生方は何よりも安心できますとの笑顔が印象的です。
今後、更に物価が上がるかもしれませんし、また、下がることがないと考えたときに、老朽化対策、長寿命化対策を考えても、市民、行政の方ともに安心の笑顔になっていただきたいと心から思います。そのために、意味のある使用となるように、少しでも早く進めることが大事と思うんですけども、いかがでしょうか。
314 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
315 ◯鍬田明年教育こども部長 様々な施策に関しては議員がおっしゃられるとおりだと思いますが、市には都市整備の問題とか環境問題、福祉に関する問題、地域振興に関する問題、この他にも様々な課題がございます。その中で、限られた予算であることから、市として、どういった施策に優先的に財源を投入するのか、市全体で考えていかなければならない話だと思います。
316 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
317 ◯5番 辰巳綾子議員 避難所でもありますし、大事なことは、まず自助です。いざ避難しようと思っても、蒸し暑いと、なかなか避難場所での生活に前向きになれません。昨日でもありました、自治体の方が頑張っていただいたりしても、環境の整備がされていなければ、高齢の方はストレスと不安にどうすることもなく、助かる命を助けられないくらいになるかもしれなく、やはり環境としての空調整備は大事と改めて感じるんですけど、そのところはどうでしょうか。
318 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
319 ◯鍬田明年教育こども部長 環境として、市民の意識が高まるというようなところはそのとおりだと思います。ただ、先ほども言いましたように、大きな費用がかかることですから、これは慎重に検討を進めているところでございます。
320 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
321 ◯5番 辰巳綾子議員 教育委員会のスポーツにおいても響くものがありました。スポーツを通じて幸せな豊かな生活を営むことは全ての人の権利、人生100年時代と言われる中でスポーツは健康寿命の延伸や介護予防、心の健康などに重要な役割を果たしていると、その中で委員の方がおっしゃられておりました。
子どもたちのボールの遊び場、公園が少なくなっている、身近に体を動かせる、また、地域の人に開かれた学校施設をふだんから使いやすくしてもらいたいとの意見があったと思いますが、そこには安心が必要です。
SDGsにおきましては、3、全ての人に健康と福祉を、11、住み続けられるまちづくりを、13、気候変動に具体的な対策をなど、多くが当てはまりますが、いかがお考えでしょうか。
322 ◯吉村善明議長 辰巳議員、通告の範囲内で他の質問にしていただきますように。これ以上の回答は理事者側も、そのとおりだと思いますという答えしか、多分、返ってこないと思うんですね。
辰巳議員、どうぞ。
323 ◯5番 辰巳綾子議員 すみません。いろいろお伝えさせていただきましたが、また今後ともよろしくお願いいたします。
次に、二つ目の給食無償化に対し、お伺いいたします。
1年前の浜田議員のときと同様、今年4月、5月におきましても、臨時交付金を使っての無償化についてのお声は、非常に有り難かったと私の周りの方々からもお聞きしておりました。しかし、その後、6月になってからは徴収になり、お声は届いていないでしょうか。
324 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
325 ◯鍬田明年教育こども部長 保護者から直接的にいろいろお声をいただく機会は比較的少ないんですが、もっと続けてほしいなどの声は届いております。
326 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
327 ◯5番 辰巳綾子議員 私自身も、7月には給食協議会にて、徴収が始まったこの先は、ママさんからは、給食費は何とかならないのとか、9月は3人のママさんから、夏休みは3食作って大変で、食費の補助が欲しいくらいですと。また、さきめし事業なんかも昨年みたいに制服はならないのかとか、ジェンダーレスで制服の利用者がない時期と重なっているのもあるのかと思うんですけど、12月にもう一度はとか、何度もお聞きしました。
また、スーパーでは、内容も減っているし、大変だと、また、中には、そんなん買えるわけないやろと大きな声で言っておられる切実な声も耳にしながら過ごしてまいりました。そして、駅では、人生の先輩方から、子どもの給食費の支援はしないの、早くしてあげてほしい、高齢者の人で応援している人がいるから、給食やったら子どもに使われるんやからとの声、子育てしたけど、今の人は大変なんやから給食費、何とかしてあげてと。思わず本当ですかと。子育てを終えられた人生の先輩が私に言ってくださる子育ての大変さと言葉の重みを考えさせられながら過ごしてまいりました。
この社会情勢はかなり深刻で、子ども1人でも大変ですが、2人、3人、4人となると、変わらない年収からのやりくり、買物と、先の不安でいっぱいで、家庭においてのゆとりと、改めて子育て支援の大切さを感じます。
一定の収入の中での多子世帯、以前からの習い事の月謝も上がり、また、食べ盛りの中学生を持たれているご家族、受験で塾に行かれている中学3年生、新生活の準備にお金がかかり、切実過ぎます。小学校より中学校は1.5倍の支出を伴うとも出ておりました。
多子世帯、子育て世代の今の経済状況において、どのように感じておられますでしょうか。
328 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
329 ◯鍬田明年教育こども部長 物価上昇が続く今の経済状況におきまして、生活費や教育費にかかる子育て世帯の経済的負担は非常に大きいものと考えております。よって、給食費のご質問ですが、機会と言いますか、国等の補助で活用できるものがあったら、そういう機会を逃さず、補助をしていきたいと考えております。
330 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
331 ◯5番 辰巳綾子議員 ちなみに、2023年、価格が上がった品は3万2,000品以上でございました。現時点で1年生から中学3年生まで、各学年、何人でしょうか。また、兄弟におきまして1人、2人、3人、4人以上の世帯の数を教えてください。
332 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
333 ◯鍬田明年教育こども部長 在籍者数ということでよろしいでしょうか。
令和5年の5月1日現在で公表している数でございます。小学校1年生が1,023人、小学校2年生が1,058人、小学校3年生が1,037人、小学校4年生が1,168人、小学校5年生が1,128人、小学校6年生が1,136人、計6,550人でございます。中学生につきましては中学校1年生が1,004人、中学校2年生が1,008人、中学校3年生が1,039人の合わせて3,051人でございます。
334 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
335 ◯5番 辰巳綾子議員 ありがとうございます。やはり多子世帯も多いですし、中学生の支援も何かできることからしていただけたらなと思います。
全国でも給食の無償化が行われているのが76自治体、第2子以降の無償化は7自治体、第3子以降無償化の自治体は91自治体、第4子以降の無償化は6自治体、また、特定学年15自治体、小6と中3又は中2と中3と出ており、無償化を開始した目的に、保護者の経済的軽減、子育て支援、少子化対策、定住・転入促進とありました。奈良県内の給食無償化の現状はどう把握されていますでしょうか。
336 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
337 ◯鍬田明年教育こども部長 様々なニュースソースを使って把握はしております。かつ市町村への聞き取りとかホームページ等により情報収集に努めております。
338 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
339 ◯5番 辰巳綾子議員 奈良県では8村が完全無償化、そして、香芝市は独自で一般財源にて令和5年、令和6年も3学期は中学3年生無償化、つい最近では、大和郡山市が中学校の恒久的無償化を決定、また、葛城市では、この12月市議会に高騰分を含めた関連予算提出で、可決されれば1月、2月実施予定、プラス市外の市立小中学校や幼稚園に通う子どもを持つ世帯には現金給付すると新聞に掲載されておりました。
生駒市でもふるさと納税はありますが、大きな収入までは、地道でありますが、事業がないと寄附金の枠もつくれません。財源に余裕がない。とても支援してあげたいと思ってくださる方々がその子育ての給食費の取組をまちのみんなで支える仕組みづくりができ、広報し、協力を求めることで、小さくても事業としてできることが増え、少しでも財源が増えると有り難いと考えるが、その辺り、どう思われますでしょうか。
340 ◯吉村善明議長 鍬田部長。
341 ◯鍬田明年教育こども部長 まず、全国の自治体での給食費無償化実施の動きでございますが、内閣官房のこども未来戦略会議によるこども未来戦略方針では、学校給食の無償化を実施する自治体の取組実態や成果、課題の調査、全国ベースでの学校給食の実態調査を行い、1年以内にその結果を公表し、法制面を含めた課題の整理を行い、具体的な方針を検討すると。全国的には、国的にはそういうふうな形でいっております。
そのほか、基本的な生駒市のスタンスでございますが、これはいろんな議員さんに対して何度も答弁をさせていただいておりますが、本市といたしましても、このような国の動きを見つつ、直近では、市長会を通じて県に要望を上げるなど、段階的な無償化の実施に向けた財源確保の課題を解決する方策を検討してまいりたいと考えております。
342 ◯吉村善明議長 辰巳議員。
343 ◯5番 辰巳綾子議員 ありがとうございます。
今、子育て世帯の家計のゆとりがなく、不安だらけです。親にゆとりができることによって、少しのゆとりを支援することで虐待を減らすこともできると思います。国が変わらないからでもなく、県が変わらないからでもなく、地方から、自治体から変わっていかなければならない、皆さんのまちから元気に、そして、国を元気にしてくださいと議長会の方でおっしゃられておりました。正にそのような動きだと感じています。
この生駒市も、他に負けない子育て支援、経済的支援で定住促進につなげて、元気な生駒市にしてもらえるように心から願っておりますので、約10年前に子育てしやすいまち、全国で7位になりました生駒です。是非、来年には生駒市らしい、今より温かな環境と支援で、市のPRとしても効果的だと思いますし、それを生かして、市民の心のゆとりと安心を守っていただきますよう、是非、よろしくお願いいたします。
以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
344 ◯吉村善明議長 次に、6番梶井憲子議員。
(6番 梶井憲子議員 登壇)
345 ◯6番 梶井憲子議員 議長の許可を得まして、一般質問を行います。
今回は、がん予防とアピアランスケアについてをテーマに質問をいたします。
医療の進歩により、早期発見、早期治療でがんの5年生存率は上昇傾向にあり、働きながら通院治療を受けたり社会復帰できる方も増えてきています。しかし、一方で、がん治療に伴う抗がん剤の副作用や手術で生じる外見の変化は、治療や就労等の意欲を低下させるなど、社会生活を送る上での精神的負担となっています。がんの治療に当たっては、患者の苦悩を軽減するためのアピアランスケアが求められるようになりました。
アピアランスケアとは、がん治療による髪の脱毛、まつげ・眉毛の脱毛、肌の色や爪の変化、乳房の切除の手術痕など、身体的外見の変化で起きるがん患者の精神的苦痛を少しでも軽減するためのサポートのことです。がんの治療費に加えて、医療用ウイッグの購入や乳がんの手術による乳房の切除痕の補整具の購入など、経済的負担も大きくなることから、アピアランスケアに対する公的な支援を求める声もあります。
本年3月に厚生労働省の第4期がん対策推進基本計画が閣議決定され、奈良県においても、現在、第4期奈良県がん対策推進計画の策定が進められています。がん検診による早期発見、早期治療を促すことで、がんり患率、がん死亡率の減少を目指すこと等が目標とされるほか、がんを正しく知り、がんと向き合い、地域共生社会の中で自分らしく生きられることが目標とされています。
本市においても、がん予防やアピアランスケアについての一層の取組が必要と考えることから、以下について質問をします。
がんを正しく知ること、がんを予防することについて、市はどのような取組を行っていますでしょうか。
2、アピアランスケアについて、市はどのように認識しておられますでしょうか。
登壇しての質問は以上です。2問目からは自席にて行います。
346 ◯吉村善明議長 市川福祉健康部次長。
(市川豊福祉健康部次長 登壇)
347 ◯市川豊福祉健康部次長 それでは、梶井議員の質問につきましてお答えいたします。
まず、1点目についてお答えいたします。
市といたしましては、がんを正しく知るための取組といたしまして、啓発活動を行っております。それから、がんを予防するための取組といたしまして、がん検診や禁煙プログラムを実施しております。
まず、啓発活動につきましては、広報いこまちや市ホームページで周知を行っております。広報いこまちにおきましては、今年度につきまして、5月号にがん検診に関する保存版を挟み込んでおります。がん検診の受診を勧奨するとともに、9月号につきましては、市医師会の協力を得まして、がんに関する特集記事を掲載させていただいております。また、10月号でも乳がんに関する啓発記事を掲載させていただいております。また、がん予防の意味も込めて禁煙プログラムを実施しておりますので、それも併せて、再度、申し上げておきます。加えまして、1歳6カ月健診とか、いわゆる小さいお子様が健診を受けられるんですけれども、各健診会場に、当然、親御さんがおいでになりますので、各種事業を実施する際に保護者に向けたがん検診の啓発チラシを配布させていただいております。
次に、がん検診につきましては、受診しやすい環境を整えるということで、週休日にも集団検診を設定するとともに、胃がん、肺がんや乳がんと子宮頸がんなどのセット検診を設定しております。また、乳がん・子宮がん検診につきましては、若い世代の人にも積極的に検診を受診していただくために、集団検診の際には託児を実施しております。また、乳がん検診は41歳、それから子宮がん検診は21歳になる女性に対しまして無料のクーポン券を発行させていただきまして、受診の啓発としております。
続きまして、2点目についてでございます。
アピアランスケアにつきましては、国立がん研究センター中央病院の外見関連支援チームにより、医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアとして定義されております。医療者が行うがん治療に伴う外見のケアについては、単なる美容的な問題ではないことを明確にし、その身体・心理・社会的問題に対して包括的に支援を行うことというふうに提唱されております。がんにつきましては、早期発見、早期治療による完治はもとより、がん治療の急速な進歩により、抗がん剤などの治療を行いながら社会復帰される方が多くなっております。がん治療に伴う外見、すなわちアピアランスですが、そちらの変化については、働く上でも社会生活を送る上でも患者さんの心理的あるいは社会的負担となっているのではないかと認識しております。また、定年延長など、働く期間が今までよりも長くなることが当たり前の社会となっておりますことから、アピアランスケアについてはその重要性が高まってきておると考えており、市としても必要な措置を講ずる必要があると考えているところでございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
348 ◯吉村善明議長 梶井議員。
349 ◯6番 梶井憲子議員 それでは、まず、がんの予防についてお尋ねしていきます。
国立がんセンターの2019年のデータに基づく統計によりますと、日本人が一生のうち、がんと診断される確率は男性で65.5%、女性で51.2%で、2人に1人ががんにかかる、そういう病気であると言われています。がんは、先ほども述べましたように、ご答弁の中でもありましたように、検診による早期発見、早期治療が重要と言われます。
まず、がん検診について質問を進めていきたいと思います。
生駒市のがん検診の受診件数と受診率の推移というのを教えてください。
350 ◯吉村善明議長 市川次長。
351 ◯市川豊福祉健康部次長 がん検診、集団検診ですけれども、胃がんと子宮頸がん、肺がん、乳がん、大腸がんと5種類ございます。そのうち、まず、胃がんで申し上げますと、胃がんの受診者、令和元年度が2,518名おいでになります。全体からすると大体5%、5.4%ほどの推移でございます。令和2年が、コロナの年でございますけど、1,967人とかなり減りまして、4%半ばぐらい。それから、令和3年は少し戻りまして、2,216人で約3%。受診者が増えたことによって率は減っております。令和4年については2,068人となっておりまして、大体3%台半ばということになっておるんですけれども、胃がんについてはそんなに高いというわけではございません。それから、子宮頸がんにつきましては令和元年が3,509件の13.8%、令和2年が3,562件の13.7%、令和3年が3,347件の13.5%、令和4年が3,312件の13%ということで、大体13%台をキープしております。肺がんの方でございますが、令和元年が2,858件の3.8%、令和2年が2,296件の3.1%、令和3年が2,739件の3.7%、令和4年が2,786件の3.7%というふうになっております。乳がんの方が2,559件、これは元年でございますが、12.7%、令和2年が2,288件の12%、令和3年が2,380件の11.5%、令和4年が2,323件の11.5%。大腸がんにつきましては令和元年が7,007件の9.4%、令和2年が6,256件の8.4%、令和3年が5,844件の7.8%、令和4年が5,643件の7.5%という形になっております。
352 ◯吉村善明議長 梶井議員。
353 ◯6番 梶井憲子議員 この4年間の推移、今、教えていただいたんですけども、生駒市のがん検診受診率について、市としてどのような評価をされていますか。
354 ◯吉村善明議長 市川次長。
355 ◯市川豊福祉健康部次長 乳がんとか子宮頸がんにつきましては受診率は高いということが言えるかと思います、それは県内でということになりますけれども。特に子宮頸がんにつきましては、県全体の平均的な受診率を2.3ポイント上回っております。ただ、胃がんは県平均と大体同じぐらい、それから、大腸がん検診、肺がん検診は県平均を下回っており、課題となっております。
コロナがございまして、令和2年から4年度は全体的に受診率がちょっと低下してしまったということもございますので、今後、その受診率低下をまた引き上げるという努力が必要かと思っております。
356 ◯吉村善明議長 梶井議員。
357 ◯6番 梶井憲子議員 コロナ禍で受診率が低下したというのは、一定、仕方ないのかなと思われるところもあるんですが、全国平均でも奈良県のがん検診の受診率って低いんです。その中でも、やっぱり生駒市として、乳がん・子宮がん検診というのはまだ県の平均レベルまで行っているんですが、それより低迷しているがん検診については、今後、何か対策を打ってもらわないといけないかなと思うところです。
今、第4期奈良県がん対策推進計画では、がんの早期発見の目標数値が60%という、これは受診率ではないですけども、がんの早期発見を目指しているところです。これをするには受診率をやっぱり上げなければいけないというところになってきます。
女性特有のがんというのは、若い方でもり患することが多いので、引き続き、この受診率のアップに努めていただきたいと思うんです。若い方のがんというのは進行が速くて、一刻も早く発見、治療に努めていただきたいというところです。
がん検診も様々な種類があって、その対象年齢というのがまちまちなんですけども、受診の対象者、対象年齢というのはどのように決めておられるんでしょうか。
358 ◯吉村善明議長 市川次長。
359 ◯市川豊福祉健康部次長 基本的には、地方公共団体が実施するがん検診というのは、対策型検診と言われております。住民全体の死亡率の減少を目的として実施しております。これは国立がん研究センターとか乳がん学会とかそこら辺も含めて、いろんなところでそういう研究をされているわけですけども、公共的な予防策として行われていまして、そこらの基準をもって、がん検診の年齢とか対象、種類とかを決めさせていただいている、要するに国が決めた基準に沿ってさせていただいているというふうな形になります。
360 ◯吉村善明議長 梶井議員。
361 ◯6番 梶井憲子議員 今、乳がんの対象者は40歳からということになっているんですけども、実際には30代でり患する方も多くいらっしゃいます。若い人のがんは、先ほども申しましたが、特に進行が速くて、早期発見することが重要とされています。対象年齢の引下げが必要ではないかと思うんですけども、市のお考えをお聞かせください。
362 ◯吉村善明議長 市川次長。
363 ◯市川豊福祉健康部次長 今おっしゃっていただきました乳がんについてですけれども、実は乳がん検診は今も40歳代の方と50歳代の方の検診の仕方が違います。40歳代の方はマンモグラフィーという機械、いわゆるレントゲンなんですけれども、40歳代の方は2方向、50歳以上の方は1方向ということで検診をさせていただいております。若い方については乳腺がまだ発達しておられますので、がんがなかなか見つけにくいということで、40代の方は2方向という形になっております。今おっしゃった30代の方につきましては、マンモグラフィーでの映り方がさらに難しいという国の方での調査と言いますか、いろんな研究がなされておりまして、いわゆる対策型検診と言われる、住民全体での死亡率減少を目的とするものにはまだ取り入れられていないというような現状であります。ですから、現状では40歳以上が対策型の検診として推奨されている、国が推奨しておるということになります。
364 ◯吉村善明議長 梶井議員。
365 ◯6番 梶井憲子議員 30代の乳がん検診、マンモグラフィーだけでは発見が難しい、効果が少ないということなんですけども、例えばエコーの検査の併用とかでがんが発見されるのであれば、国の推奨がなくても実施することも検討いただきたいと思うんですが、それで、乳がん検診の対象年齢を例えば35歳に引き下げた場合、対象者はどれくらい増えて、どれくらいの予算が必要になると想定されるでしょうか。
366 ◯吉村善明議長 市川次長。
367 ◯市川豊福祉健康部次長 今の受診率を申し上げましたけれども、例えばそこら辺で計算していくと、35歳から39歳の方は9月1日現在で3,182人おいでになりますので、そこに受診率等々を掛けまして計算させていただくと、大体500万円ほどは必要かと思います。
368 ◯吉村善明議長 梶井議員。
369 ◯6番 梶井憲子議員 5歳年齢を引き下げて500万ぐらいということで。では、対象者を2歳引き下げ、38歳からとした場合はどのような感じになりますか。
370 ◯吉村善明議長 市川次長。
371 ◯市川豊福祉健康部次長 これも9月1日現在の人口で見ますと、38歳から39歳の方が1,383人おいでになりますので、そこから試算しますと、大体250万ぐらいになろうかと思います。
372 ◯吉村善明議長 梶井議員。
373 ◯6番 梶井憲子議員 30代後半の方のがんの発見、できるだけしてほしいなと思うんですけども、対象年齢を引き下げて対象者を増やすことで、例えば受診件数が増えて、乳がんの早期発見につながるのではないかと思いますが、そこは国の推奨がなくても、市独自でという考えについて、いかがでしょうか。
374 ◯吉村善明議長 市川次長。
375 ◯市川豊福祉健康部次長 30代の方のマンモグラフィーとかエコー検査ということも十分に考えられておりますし、研究もされているので、全くもって否定をするというわけではないんですが、対策型の、いわゆる住民全体の死亡率を減少させるという目的での検診としては、偽陽性とか、逆に偽陰性、はっきりと分からないとか、逆に安心感を与えたり不安感をあおったり、そういう不利益がかなり出てくるのではないかというところが今の国の見解でございまして、30代については、例えば自分の親御さんががんであったとか、ご親戚にがんの方が多いとかという方が個人的に任意型の検診を受けていただく方がいいのではないかというふうに国の方は考えておるような形でございます。
376 ◯吉村善明議長 梶井議員。
377 ◯6番 梶井憲子議員 遺伝的に、親戚にがんが多いとかそういう人は自分で気を付けて、各自、検診を受けなさいという国の方針と市は同様の考え、それに従うということでしょうか。
378 ◯吉村善明議長 市川次長。
379 ◯市川豊福祉健康部次長 そうですね、基本的には公費負担ということも出てきますので、じゃ、実際、30代の方までするのか、20代の方からするのかという線引きはかなり難しゅうございます。例えば子宮頸がんについては20代からしているわけですけれども、子宮頸がんについては、若年については予防接種、それから20歳以上についてはがん検診を併せて対策しているということですので、ただ単に40歳からというのが、どっちかと言うと不十分なんじゃないかというふうなお話ではあると思いますけれども、集団ということを考えると、まずは40代の方、ここら辺からの受診率を上げることがまずもって必要なのではないかと考えております。
380 ◯吉村善明議長 梶井議員。
381 ◯6番 梶井憲子議員 受診率を上げることが課題というふうに答弁されているんですが、もちろんそれも大事なことだと思います。でも、私は1人でも多く早期発見されることが大切ではないかと考えています。
いこまちの9月号の特集ページにもありましたけども、がんは早期のうちはほとんど自覚症状がありませんと書かれておりました。30代後半で乳がんになった方がちょっと身近なところにもおられまして、もっと早くに発見されていればというのは誰もが思うことと思います。
現時点では年齢の引下げは考えておられないということなんですけども、国の補助金がなくても、やはり独自で、対象年齢の引下げがもし可能であれば、是非、検討していただきたいなと要望をさせていただきます。
がんの検診なんですけども、年齢によって自己負担の金額が違うんです。例えば乳がん検診の場合、40歳から49歳が1,600円、50歳から73歳は1,300円、74歳以上は650円となっています。このように金額が違うというのはなぜなんでしょうか。
382 ◯吉村善明議長 市川次長。
383 ◯市川豊福祉健康部次長 まず、乳がんの今のお話で言いますと、40歳から49歳は、先ほど申し上げましたように2方向ということで、少し業務量が多いというふうなことがございます。それから、74歳以上は650円ということなんですけども、これについては高齢者の方の負担軽減ということで、半額負担ということをしております。年齢を、随時、上げておるわけなんですけれども、今で言いますと、74歳は、ちょうど半額負担をしていただくというふうな形になっております。以上でございます。
384 ◯吉村善明議長 梶井議員。
385 ◯6番 梶井憲子議員 この自己負担額なんですけども、方法は違っていても目的が同じであれば、若い方も、その負担を少なく、受けやすいように見直していただきたいと思うんです。
この金額設定をぱっと見ると、やはり高齢者の方が安いというより、若い方が高いというような印象を受けかねません。そして、もう一つ言うと、やっぱり650円とか中途半端な金額ではなくて、一律幾らというふうになった方が分かりやすいのではないかと思うんですけども、この金額設定の見直し検討の余地はありますでしょうか。
386 ◯吉村善明議長 市川次長。
387 ◯市川豊福祉健康部次長 おっしゃるとおり、受診に際しての自己負担額をどのように設定するかということは非常に重要なことになるとは思います。一部負担をしていただくというのは必要かとは思うんですけれども、やはり分かりやすい料金設定であるとか払いやすい料金設定であるとかというのは必要なことで、今後、受診率のこともございますし、来てもらいやすいと言うか、払いやすいような料金設定を考えていきたいなと思っております。
388 ◯吉村善明議長 梶井議員。
389 ◯6番 梶井憲子議員 見直し検討をよろしくお願いしたいと思います。
受診率を上げることがやはり課題ということなんですけども、検診をなぜ受けないのか、検診を受けない人目線の違う角度から検診受診を促す工夫が必要だと思います。
検診を受ける意識を持つということが、まず一番大事だとは思うんですけども、その一方で、届いた受診票、これを開封してもらうことに着目してはどうかと考えます。
現在、検診の受診票、これは何月にどのような形で郵送されているんでしょうか。
390 ◯吉村善明議長 市川次長。
391 ◯市川豊福祉健康部次長 がん検診の受診券なんですけれども、毎年、今は大体4月の終わり頃、25日前後ぐらいに送らせていただきまして、5月1日からの検診に間に合うような形でお手元に届くようにさせていただいております。
392 ◯吉村善明議長 梶井議員。
393 ◯6番 梶井憲子議員 その時期、4月、年度初めですよね、同時に市から一斉に送られる郵便物、他部署のものも含めてたくさんあるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
394 ◯吉村善明議長 市川次長。
395 ◯市川豊福祉健康部次長 4月ですので、例えば固定資産税の通知書が多分4月10日過ぎぐらいから半ばぐらいに届くかと思いますし、軽自動車税の納税の通知であるとかが届くかなと。そこ以外にもいろいろ届くかもしれません。私どもも、4月の終わりぐらいにはなるんですけれども、紛れてしまわないような形をちょっと考えていかなければいけないかなとは思っております。
396 ◯吉村善明議長 梶井議員。
397 ◯6番 梶井憲子議員 複数の郵便物が一度にポストにいっぱい届いていると、受け取る側としては、急ぎではない郵便物の開封というのはちょっと後回しにされがちなのではないかなと思います。発送の時期を、市からの他の郵送物と重ならないように少しでも日にちをずらすとか、タイミングがずらせるものに関してはずらすとか、そうするだけで他の郵便物に対しても目が行き届きやすいのではないかと思うんですけども、いかがでしょうか。
398 ◯吉村善明議長 市川次長。
399 ◯市川豊福祉健康部次長 そうですね、いかに手に取って見ていただいて、中身を確認していただいて受けていただけるかということで言いますとおっしゃるとおりかなと思います。
内容につきましても、今は圧着の封筒のように切っていただくような形になっているのも含めて、どういうふうにしたらいいのかというのをまた考えていくということになろうかと思います。
400 ◯吉村善明議長 梶井議員。
401 ◯6番 梶井憲子議員 例えば圧着の三つ折りになっているようなはがきでしたら、1回開いてしまいますとなかなか畳みにくかって、そのままどこかへ行ってしまったり、やはり1年間置いておいてもらいたいものは封筒に入れるとか、たったそれだけのことでもなくなりにくい、受診率に直接つながるかどうかは、はっきりとは申し上げられませんけども、受け取る側としては、利用者の目線から言うとそういう思いもありますので、意見として述べておきます。
あと、先ほども言いましたけど、送付のタイミングでどれだけ効果があるかというのは本当に分かりません。分かりませんけども、受け取る側の心理として、差し支えなければ庁舎内で発送時期を調整していただけたらと思います。
もう一つ言うと、開封したくなるような工夫というのも必要ではないかと思うんです。一例で言いますと、桜井市の特定検診のはがきの色、それまで白やったのを赤色に変えたそうなんです。赤色にしたところ、受診率が上がったというお話も聞きました。これも、色を変えたことが、直接、受診につながったとは言い切れないんですけども、開封してみようという気になった、そういう人が増えたという一定の効果は考えられます。これについては追加の費用はかかっておりません。
また、岡山市では特定検診を受けると抽選でカタログギフトやクオカードが当たるプレゼントキャンペーンを行っていますとか、このように検診を受けることにお楽しみを付け加えることも一つの方法ではないかなと考えております。スタンプラリーのように、がん検診を年間に三つ受けると何かもらえるとか、何でもいいので、そういうちょっとした小さな楽しみをプラスすることの検討というのはできないでしょうか。
402 ◯吉村善明議長 市川次長。
403 ◯市川豊福祉健康部次長 そうですね、一応、特定健診につきましては国が保険者努力支援制度というもので、被保険者のインセンティブ、積極的に受診しやすいように工夫をするとちょっと補助金がたくさんもらえるとかというシステムもございますので、そういうところを利活用されているのかなとは思います。
一般的ながん検診、私どもがやっているのも、議員おっしゃっていただいたようなことも一つかなとは思うんですけれども、まずもって開封したくなるような工夫、そういうところの努力はしていきたいなと思っております。
404 ◯吉村善明議長 吉村部長。
405 ◯吉村智恵福祉健康部長 また他の施策にはなるんですけれども、地域ポイント制度というのも将来的には考えておりますので、検診であったりとか健康行動につながるような、教室に参加していただいたりとかボランティアに参加していただいたりとかそういった際にポイントが付与されるというような仕組みも、今後、併せて考えていきたいと思います。
406 ◯吉村善明議長 梶井議員。
407 ◯6番 梶井憲子議員 地域ポイント制度を簡単にご説明いただけますでしょうか。
408 ◯吉村善明議長 吉村部長。
409 ◯吉村智恵福祉健康部長 これはまだ制度化したものではございませんので、他の制度の中で、今後、取り組んでいきたい内容として考えているものでございまして、介護予防の取組でありましたりとかボランティア活動でありましたりとか、そういった地域活動に参加された方に付与できるようなシステムを今後考えていきたいなというところで、今、市全体の方で動いております。
410 ◯吉村善明議長 梶井議員。
411 ◯6番 梶井憲子議員 とてもいい、楽しい何かがありそうな気がします。
そのようにいろんなところで総合的に、健康に関して皆さんに関心を持っていただいて、連携してと言うか、数珠つなぎ的に、がん検診も絡めて進めていってもらえたらと思います。
私が考えていたのは、費用をあまりかけずに、開封していただく方法は何かないかということで、例えば健康祈願のお守りカードみたいなのを封筒の中に入れていただいて、それが入っていますよと言ったら、これ何やろかというので開封してもらえへんかなとか、あと、そのカードはちゃんと検診日が書けるようになっていたりとか、そうやって手元に置いておいてもらえるような何か、お守りと書いてあるだけで、ちょっと入れておこうかなとか、そういう心理になるのではないかと考えました。
このように、受診券を送るだけではなくて、先ほどのポイントの話もありましたけども、ちょっと一工夫あって、市民の皆さんが健康に少しでも関心を持って、検診を身近なものに感じていただけるような工夫をやっていっていただきたいと思います。
あと、10月が乳がん月間となっています。10月10日は、県が独自に、奈良県がんと向き合う日と制定されております。先ほどの、とにかくがん検診、見てもらうということもあったんですけども、その他にもPR活動の手段としてライトアップ、市民の皆さんに、がん検診、乳がん検診を受けに行かなあかんのかなという意識を持ってもらうためのPRの手段としてライトアップもいいのではないかと思いました。
一例を申し上げますと、大和郡山市保健センターさんが、10月10日のがんと向き合う日に合わせて郡山城の天守台をピンクにライトアップしておられます。その他にも、天理市保健センターさんは天理駅前のステージ、コフフンをピンクにライトアップして、乳がん検診の啓発活動を行っているという事例もあります。
生駒市で言うと、よくセイセイビルでDV防止月間とかそういうときに紫色のライトアップをされていたり、そういう活用もありますので、セイセイビルだけでなくて、例えば駅前の広告塔と言うんですか、ああいうところをライトアップするなど、そういうPR活動もしてみてはいかがかと思うんですけども、どうでしょうか。
412 ◯吉村善明議長 市川次長。
413 ◯市川豊福祉健康部次長 ライトアップに限らず、そういう外で見てもらう、認識してもらうということも重要な方法なのかなと思います。また今後、検討してまいりたいと考えております。
414 ◯吉村善明議長 梶井議員。
415 ◯6番 梶井憲子議員 がんの検診PRだけでなく、いろんな手段にライトアップというのは市民の方が「この色は何の色やろ」て気になるところではあると思うので、進めていただきたいと思います。
次に、がんを正しく知る取組についてお尋ねしていきます。
今後、がん検診の受診率を上げるためにも、子どもの頃からがんについて正しい知識や認識を持つことが重要になってくると思います。がん教育は、健康教育の一環として、がんについての正しい理解と、がん患者やその家族など、がんと向き合う人々に対する共感的な理解を深めることを通して自他の健康と命の大切さを学び、ともに生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図ることを目的とするとされています。がん検診を受けるのが当たり前となるにはまだまだ時間がかかるかと思うんですが、まずは教育だと思います。
文科省ではがん教育を推奨していますが、本市ではどのような取組をされているでしょうか。
416 ◯吉村善明議長 原井教育長。
417 ◯原井葉子教育長 市内の中学校の方では保健体育の学習の単元に「がんとその予防」という単元がございますので、その中でがんについて扱われています。例えばがんは2人に1人の身近な病気であるということであったり、適切な生活習慣はがんのリスクを低くするということであったり、また、検診で早期発見、早期治療することで命を救うことができると、そういう内容のことを学んでおります。
小学校の方は、保健体育の教科書に直接の単元はございませんが、生活習慣病の予防、また、喫煙の害のところで肺がん、飲酒の害のところで肝臓がんのリスクが高くなるという内容を学習しております。
418 ◯吉村善明議長 梶井議員。
419 ◯6番 梶井憲子議員 中学校ではしっかりとやっていただいているということで、小学校の方でも文科省はがん教育が必要としており、小学校高学年からのカリキュラムも紹介されております。生駒市では中学校の保健体育授業でがん教育を実施されて、そこは大変評価されるところなんですけども、もう一歩踏み込んで、小学校からのがん教育の方もちょっと頑張って行っていただきたいと思っています。と言いますのも、がん検診の重要性について、小学生は家に帰って家族の方とお話をする機会が多いからです。中学生になると、あまりお家でご両親と話しする時間がなかったり、そういう機会も減ると思いますので、できれば小学生の間にと思います。
例えば「お父さんやお母さんはがん検診を受けていますか」というふうに子どもたちに投げかけてみると、きっと家に帰ってから、お父さん、お母さん、がん検診は受けたん、受けてるのというような話のきっかけになるのではないかと思います。検診を受けていなければ、子どもからの声かけで、受けに行かなあかんなと思われる方も増えるかもしれません。市としてはどう思われますでしょうか。
420 ◯吉村善明議長 教育長。
421 ◯原井葉子教育長 小学校の方では、先ほどの保健の授業以外に、議員がおっしゃっていた10月10日の奈良県がんと向き合う日に合わせて、県の教育委員会の方から指導用のリーフレットが全学校に送られます。そのリーフレットを使って、がんについて学ぶ機会がございますので、学んだことを家に帰って話をしたり、また、リーフレットを持って帰ったりすることで家庭でのがん予防にもつながっていくのかなというふうに考えております。
422 ◯吉村善明議長 梶井議員。
423 ◯6番 梶井憲子議員 学校での特別活動とか道徳の時間というのは他のカリキュラムもありますし、いっぱいいっぱいなことは承知しているんですけども、実際にがん教育について、授業に組み込むことの検討というのは可能でしょうか。
424 ◯吉村善明議長 原井教育長。
425 ◯原井葉子教育長 カリキュラムは教育課程の時間数のことがございますので、小学校で1時間丸々ということは難しいかもしれませんが、先ほど申し上げたようにリーフレットを配ったり、また、保健の時にがんについて触れたりということで今後も取り組んでいきたいというふうに考えております。
426 ◯吉村善明議長 梶井議員。
427 ◯6番 梶井憲子議員 たばこの害や検診の必要性について学ぶことはもちろん本人の健康のためというのが一番の目的ではあるんですが、こういう機会を利用して、家族や周りの大人に注意喚起をしてくれることもあると思います。繰り返しになりますが、子どもたちが家で話して、家族で考えるきっかけになればいいなと思っています。
学校教育以外に、一般の大人に向けた、がんを正しく知るための情報発信や講座開催なども必要ではないかと思うんですが、検討はできないでしょうか。
428 ◯吉村善明議長 市川次長。
429 ◯市川豊福祉健康部次長 おっしゃる、がんを正しく知っていただく、他の疾病でも講座等をさせていただいていることもありますので、そういうのを検討する価値は十分あるかと思います。
430 ◯吉村善明議長 梶井議員。
431 ◯6番 梶井憲子議員 がんの受診率を上げるためにも、是非、これをやっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
続いて、アピアランスケアについての質問を続けさせていただきます。
抗がん剤の副作用で髪を失うことは本当に精神的につらいものであり、元の長さに戻るまでは時間もかかります。抗がん剤による治療が何年にもわたる場合もあり、治療費に加えて、ウイッグの購入となると経済的にも大きな負担となります。
医療用ウイッグの値段は質によって様々ですけども、20万とか30万とか、オーダーのもので高いものになると80万ぐらいかかるとか聞きます。この医療用ウイッグは、残念ながら厚労省では医療器具として認められず、医療費控除や健康保険では対象外となっております。全国的に見ると、ウイッグの購入費助成を実施されている自治体が増えてきており、今年6月現在のデータでは73以上の自治体が行っているようです。医療用ウイッグ購入の助成だけでなく、乳がんで乳房を切除した方の補整器具や補整下着の助成をしている自治体も増えてきています。
生駒市において、がんにり患された方の社会復帰に関するデータはありますでしょうか。
432 ◯吉村善明議長 市川次長。
433 ◯市川豊福祉健康部次長 生駒市独自というのはちょっと持ち合わせてはおりません。
先ほど申し上げました国立がん研究センターが、がんになられた方の10年生存率を発表しておりまして、それが53.3%ということですので、がんになられても10年以上生存されている方は半分以上おいでになるということがまずもってあります。それから、奈良のがんに関する意識調査というのがございまして、「初めて治療したとき、一定期間休んだか」という形の質問がありまして、休まなかったという方が25%、一定期間休んで復職、復帰したという方が34.6%、一定期間休み、退職したという方が8.4%、休みを取ることなく退職した方が8.1%ということで、6割ぐらいの方は復帰をしておられる、あるいはお仕事をされたまま、がん治療をされているということでございます。
退職・廃業の有無の現在の状況ですけども、同じ調査で、がん患者の方で、その後も退職・廃業していない方がやっぱり56.9%おいでになるということからも、やはり6割ぐらいの方はお仕事を続けておられる、あるいはお仕事を続けながらがん治療をされているというふうに推測できるかと思います。
434 ◯吉村善明議長 梶井議員。
435 ◯6番 梶井憲子議員 では、その6割の方のうち、アピアランスケアを必要とされる方はどれくらいいらっしゃるか分かりますでしょうか。
436 ◯吉村善明議長 市川次長。
437 ◯市川豊福祉健康部次長 申し訳ございません、そこについても市として具体的な数ということは持っておらないんですけれども、同じ、奈良のがんに関する意識調査の中で、がん治療による外見の変化に関する悩みを誰かに相談できたかというところで、相談が必要だったができなかった方が4.8%、相談できたという方が21.7%おいでになります。がん患者の方の26.5%の人が何かしらケアを求めておったという結果もありますので、潜在的に一定の需要はあるのではないかと考えております。
438 ◯吉村善明議長 梶井議員。
439 ◯6番 梶井憲子議員 市には様々な相談が寄せられていると思うんですけども、これまでに、がんにり患された方の社会復帰やアピアランスケアに関する相談というのはありましたでしょうか。
440 ◯吉村善明議長 市川次長。
441 ◯市川豊福祉健康部次長 まず、アピアランスケアにつきましては、少ないですけども数件、問合せは聞いております。それから、社会復帰の相談ということになりますと、私どものところではあまりお受けすることはないんですけれども、がんの相談支援センターというものが、がん拠点病院とかにはあるようです。奈良医大とか県の総合医療センターなどなんですけども、そこで社労士さんなど就労の専門家、そういう方がご相談に乗られておると聞いております。
442 ◯吉村善明議長 梶井議員。
443 ◯6番 梶井憲子議員 アピアランスケアを必要としている方は必ずいらっしゃいます。生駒市の市立病院を始め医療機関との連携で、必要な方に必要な情報が行き届くようにしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。どういうことが可能でしょうか。
444 ◯吉村善明議長 市川次長。
445 ◯市川豊福祉健康部次長 先ほど申し上げましたがん相談支援センターが、がんの診療連携拠点病院等に設置されているということでございますので、そこでご相談を受けていただいているというふうな形であろうかと思います。市の方としましては、例えばホームページをそこにリンクさせるとか、アピアランスケアのホームページを作成させていただいて広報させていただくとかというところが考えられると思います。
446 ◯吉村善明議長 梶井議員。
447 ◯6番 梶井憲子議員 是非、分かりやすい案内をお願いしたいと思います。
医療用ウイッグや乳房の補整具の購入助成について、奈良県下では、現在、13の市町村が既に取組を行っています。自治体ごとに金額や助成の仕組みはまちまちで、おおむね上限2万円から3万円とし、2分の1の助成を行っておられます。しかし、桜井市は上限で5万円となっています。県外の例では、福井県の勝山市ではウイッグ、人工乳房に上限10万円、胸部補整下着に上限2万円の助成を行っております。
生駒市ではどの程度のアピアランスケアに対する取組の検討が可能と考えられますでしょうか。
448 ◯吉村善明議長 市川次長。
449 ◯市川豊福祉健康部次長 令和5年度から奈良県がアピアランスケアの支援事業を行っておられて、市町村に対する補助制度を創設しておられます。私どもも令和6年度から補助を開始すべく、今、検討しておりまして、補助額についてもいろいろ勉強させていただいているところで、また、予算等々で決めさせていただきたいと思っております。
450 ◯吉村善明議長 梶井議員。
451 ◯6番 梶井憲子議員 是非とも、そちらも進めていただきたいと思います。
アピアランスケアの助成の対象となるものについても各市町村の取組はまちまちです。ウイッグの使用は一時的なものであることが多く、使用済みウイッグの寄附を受け付けたり、医療用ウイッグのレンタルやリユースの取組をしている団体があります。レンタルですと、ランクの高いウイッグでも年間3万円程度から借りることができます。奈良県下では購入以外に助成を行っている自治体はまだありませんが、レンタルのウイッグを利用する場合なども制度適用されるといいなと考えております。
生駒市では、社会復帰の支援として多様なケースでの助成をしていただきたいと思うのですが、検討は可能でしょうか。
452 ◯吉村善明議長 市川次長。
453 ◯市川豊福祉健康部次長 今現在、奈良県がつくっております補助の中には購入ということが前提となっております。レンタルとかにつきましても、今後、検討していく必要があるとは思うんですけれども、その場合、補助額を一緒にできるのかできないのかとか、いろんなことは、今後、検討していって、対象に含めるか含めないかということも含めて考えていきたいとは思っております。
454 ◯吉村善明議長 梶井議員。
455 ◯6番 梶井憲子議員 是非、お願いいたします。
先ほどお伝えしたように、使用しなくなったウイッグの寄附を受け付ける団体のほか、ヘアドネーションというウイッグ用の髪の毛を寄附する取組を行っている団体もあります。
ヘアドネーションという言葉、最近はすっかり耳にするようになりました。若い方も、自分の髪が誰かの役に立てるのならという思いで長い髪をカットし、寄附する人も増えてきました。しかし、このヘアドネーション、実際にどのように寄附したらいいのか分からないということもあると思います。この取組を市が後押しすることはできないでしょうか。
456 ◯吉村善明議長 市川次長。
457 ◯市川豊福祉健康部次長 ヘアドネーションという言葉も最近よく耳にするかと思います。実際、ヘアドネーションの取組を市のホームページで紹介するということは一部可能かなと思っております。また、いろんな方法をもって広報していった方がいいのかなという気はしております。
458 ◯吉村善明議長 梶井議員。
459 ◯6番 梶井憲子議員 せっかく気持ちのある方がいらっしゃるとしたら、是非、つないでいただきたいなと思うんです。
団体に登録し、ヘアドネーションの取組に協力されている市内の理美容の事業者があると思いますので、そこにつなぐことはできませんでしょうか。
460 ◯吉村善明議長 市川次長。
461 ◯市川豊福祉健康部次長 一応、現在、私どもが確認したところで、市内で事業者さんと言うか、いわゆる美容院さんですけれども、1軒、おいでになるような形かなと思っております。ただ、実際のところで言うと、広く知っていただくということも必要ですので、国内でヘアドネーションを主催している団体が三つほどおいでになりますので、そういう団体にリンクを貼らせていただくとか、お話をさせていただくのが一番いいのかなとは思っております。
462 ◯吉村善明議長 梶井議員。
463 ◯6番 梶井憲子議員 ヘアドネーション、その三つの団体の紹介でも構いません。市内事業者がまだ1事業者だけではなかなか紹介もしにくいかもと思いますので、とにかくこの取組を広報していただけたらと思います。
今回の一般質問は、38歳の女性の体験談を聞いたことがきっかけでさせていただきました。この方は2年前に乳がんと診断され、抗がん剤とホルモン治療、分子標的薬などの治療を経験されました。がんを宣告されるより、抗がん剤の副作用による脱毛と乳房の切除と聞いたときの方がショックが大きかった、女性のシンボルでもある髪の毛と乳房を失うことでかなりメンタルが壊れ、自分と向き合うのにとても時間がかかったそうです。また、ウイッグは男性が付けるものという意識があったために、自分が着用するのにかなり抵抗がありましたが、実際に初めてウイッグを付けたときは本当に心強い味方だと思えたとおっしゃっていました。
がんは治療にもかなり経済的負担があったそうです。奈良県がアピアランスケアの取組を始めるということになりましたので、この機会に、是非、がんに向き合い、治療を頑張っておられる方々が本当に求める支援を生駒市にもしていただきたいと思っております。
最後になりますが、がん教育を進め、がん検診で早期発見、がんのり患率を下げるとともに、がん治療のサポート、アピアランスケアにより、患者さんが自分らしく生きられる生駒市を目指していただくことを要望して、私の一般質問を終わります。
464 ◯吉村善明議長 暫時休憩いたします。
午後2時51分 休憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午後3時10分 再開
465 ◯吉村善明議長 休憩を解いて、引き続き一般質問を行います。
最後に、10番山下一哉議員。
(10番 山下一哉議員 登壇)
466 ◯10番 山下一哉議員 それでは、議長のお許しを得まして、本日最終の一般質問をさせていただきます。今回は大きく2点です。
まず、1点目のテーマ、献血教育について。
がん、白血病、けがの治療や出産などに必要な血液は国民の善意による血液に支えられている中で、日本社会の人口動態、少子化の影響は献血という場所でもその影響が出てまいりました。
血液製剤は医療にはなくてはならないものであり、血液が不足し、患者さんに届けられないという事態は何としても避けなければなりません。しかし、10代から30代の若年層の献血者数は10年前に比べて約70万人以上減少しており、さらに、コロナ禍の影響も大きく受けております。16歳から69歳の献血可能人口は、少子高齢化により、2020年の約8,357万人から15年後の2035年には7,198万人に減少すると予測されており、今後、献血基盤を支える若年層献血者をいかに増やすかが喫緊の課題となっております。
厚生労働省が献血経験者を対象に実施した調査では、多くの人、特に初回献血の場所が高校だった人が、高校での献血がその後の献血への動機付けに有効と考えていることが分かりました。以前、献血バスが出向いて実施された高校献血は、実施率が約6割と、とても盛んに行われておりましたが、徐々に減少し、現在では2割から3割程度にまで落ち込んでおります。これにより、学生たちは献血に触れ合う機会自体が減ってきております。
献血は命をつなぐボランティアとも言われ、今後も患者さんに血液を安定的に届けるためには、今まで以上に若い世代への促進とともに、16歳から参加できる献血について、より早い年齢からの意識啓発が必要と考えます。
そこで、以下、質問いたします。
1、本市における献血者の数はいかがでしょうか。
2、献血の認知度向上に向けた市としての考えや取組をお聞かせください。
3、献血教育について、市内小中学校では、現在、どのような取組をされていますでしょうか。
続いて、2点目のテーマ、AEDの設置と更なる活用について。
日本では、毎日、多くの人が心臓突然死で命を失っており、心臓が原因で、突然、心停止となる人は1年間で約8.2万人、1日に約200人、7分に1人が心臓突然死で亡くなっています。その原因の多くは心室細動と呼ばれる重篤な不整脈で、心室細動になると心臓は震えるのみで血液を送り出せなくなります。いわゆる心停止の状態です。数秒で意識を失い、数分で脳を始めとした全身の細胞が死んでしまいます。
心室細動からの救命には迅速な心肺蘇生と電気ショックが必要です。突然の心停止から救命するためにできることは、1)119番通報、2)胸骨圧迫(心臓マッサージ)、3)AEDによる電気ショックです。このうち、119番通報して救急隊の到着を待っていたのでは7%の人しか救命できません。しかし、胸骨圧迫をすることで2倍近く、さらに、AEDを用いた電気ショックが行われることで突然の心停止の約半数の人を救うことができ、また、AEDを使用して除細動を行った場合の1カ月後の生存率が45.1%であるのに対して、行わずに救急車の到着を待った場合は10.3%であるというデータも出ております。
本年8月24日、4年ぶりに生駒市議会として救命救急講習を受講しました。人が倒れているのを発見したとき、講習では、集まってきた人に対して「あなたは119番通報してください」、「あなたはAEDを取ってきてください」と指示を出しますが、AEDがすぐそばにあることが前提となっております。しかし、近くに使用できるAEDがなければ、人手による胸骨圧迫や人工呼吸を施すことしかできず、救急車の到着を待つということになり、救命率が1割程度になってしまうということになります。いざというときにAEDが時間や場所を限定することなく使用できる環境にあるかどうか、それが問われているのだと思います。
そこで、お伺いいたします。
1、直近3年間において、突然の心停止による救急搬送の事案はありましたでしょうか。
2、本市におけるAEDの設置台数と設置場所についてお聞かせください。
3、AEDの設置場所の周知だけではなく、人命救助意識やAED使用の普及啓発に努め、救命率の向上を図ることが必要だと考えますが、どのように取り組んでおられますでしょうか。
以上、登壇しての質問は終わり、2回目以降は自席にて行います。
467 ◯吉村善明議長 吉村部長。
(吉村智恵福祉健康部長 登壇)
468 ◯吉村智恵福祉健康部長 それでは、山下議員のご質問の1点目につきましてお答えいたします。他の部局の所管に係るものもございますが、1回目は私が一括してお答えさせていただきます。
まず、1点目ですが、本市における献血者数の推移は、令和元年度1,974人、令和2年度2,240人、令和3年度2,392人、令和4年度2,083人と、令和3年度までは年々増加傾向にありましたが、令和4年度は若干減少しております。
次に、2点目についてでございます。
献血体制といたしましては、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律に基づき、県は奈良県献血推進協議会を設置し、毎年度、献血推進計画を策定し、献血により確保する血液の目標量を定め、献血の推進に取り組まれております。
市といたしましては、年3回、市役所正面玄関前で献血を実施いたしております。実施に当たりましては、広報いこまちや市ホームページによる情報発信等を行っているところです。今後も引き続き、奈良県や赤十字血液センターと連携しながら、献血の認知度向上に向けた取組を進めていきたいと考えております。
最後に、3点目についてでございますが、現在、献血教育はカリキュラムにないため、学校では行っておりません。なお、厚生労働省から送られる献血の仕組みについてのポスターは各学校で掲示しているという状況でございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
469 ◯吉村善明議長 川端消防長。
(川端信一郎消防長 登壇)
470 ◯川端信一郎消防長 それでは、大きな2番についてお答えいたします。
まず、一つ目の質問ですが、救急出動における心肺停止の事案は、令和2年に85件、令和3年に84件、令和4年に96件、令和5年10月末では61件となりました。
次に、二つ目の質問ですが、市内全体のAEDの設置件数について、設置に際して届出の義務がないため、消防が確認し、了承を得てホームページに掲載しており、令和5年8月15日時点での設置箇所は124カ所になっています。
設置場所につきましては、学校等では小中学校19校、高等学校2校、保育園、幼稚園を合わせて18園、警察署を含め、市役所を始めとする市関連公共施設など41施設、その他、民間事業所など44施設となります。
次に、三つ目の質問ですが、AEDについては、設置場所を増やせばよいというものだけではなく、いざというときに使えるための対応が必要であり、設置と活用の啓発はセットで考えています。
平成26年策定の第5次生駒市総合計画後期基本計画においても、4年後のまち、「救急現場に居合わせた人が救急処置を実施することにより救命率が向上している」を掲げて、応急手当て講習で受講者を、平成26年度に年間2,640人以上を目標と立て、毎年20名の増加を指標とし、心肺蘇生、AEDの使用について説明を行ってきました。同時に、公共施設にAEDを設置するとともに、ホームページや生駒市総合防災マップに掲載して設置場所の公表を行っています。
消防の取組としましては、奈良市・生駒市消防指令センターで活用する119番対応マニュアルの中に口頭指導のプロトコルを定め、心肺停止になった人に対し、119番通報から救急車が到着するまでの間、通報電話での心肺蘇生法を指導し、心肺蘇生の実施を要請しています。
119番入電時には、消防指令センターのモニターに通報位置が画面表示され、あわせて、その画面にAEDの設置場所も表示されるようにしています。AEDが近くにあれば、取り寄せも指示する体制を取っています。現在作成中の第6次生駒市総合計画第2期基本計画にも、居合わせた人(バイスタンダー)による応急手当て実施率を指標と掲げ、救命率の向上を目指しています。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
471 ◯吉村善明議長 山下議員。
472 ◯10番 山下一哉議員 それでは、献血教育についての方から質問を続けさせていただきます。
1回目の答弁で現状をいただいたんですけども、今、市内の状況をお聞かせいただいたんですが、県内の献血者数ですとか年代別の割合というのはお分かりでしょうか。
473 ◯吉村善明議長 吉村部長。
474 ◯吉村智恵福祉健康部長 令和4年度ですけれども、県内の状況といたしまして、合計4万9,227人の献血がありました。そのうち献血対象年齢であります16歳から19歳までの10代の方につきましては1,700人で、比率としては3.5%となっております。また、20歳から29歳までの方は6,056人で12.3%、30歳から39歳の方でしたら6,854人の13.9%となっております。いずれも若い年代の方は若干低めとなっております。
475 ◯吉村善明議長 山下議員。
476 ◯10番 山下一哉議員 40代から、69歳まで献血可能だと思うんですけども、その辺りの年代の方というのは、数は分かっていますでしょうか。
477 ◯吉村善明議長 吉村部長。
478 ◯吉村智恵福祉健康部長 40歳から49歳までの方が1万1,430人で23.2%、50歳から59歳が1万5,352人、31.2%、60から69歳の方が7,835人で15.9%、40代、50代の方がカバーしている状況となっております。
479 ◯吉村善明議長 山下議員。
480 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。16歳から39歳の方は、全体のパーセンテージでいっても30%ぐらい、一方、40歳から59歳の方は全体の54%ということなので、今、部長もおっしゃっておられましたけども、40歳から59歳までの方が献血を支えているという現状が分かりました。
献血を必要としている患者さんが大勢おられる中で、医学が進歩した現在においても血液は人工的に作れない。また、長期保存できない。1人当たりの献血の回数や量にも制限があることから、多くの方のご協力が必要であるということです。
現在、全国で1日当たり約3,000人の患者さんが輸血を必要としているために、1日当たり約1万4,000人の方に献血にご協力いただく必要がありまして、そのために、先ほど登壇時に申し上げたような定期的かつ継続的な献血協力が不可欠であるということであります。
2点目の2)の方でありますけれども、市としての協力の仕方についてご答弁をいただきました。
献血と言うと、例えば400ミリとか200ミリの血液を採取するというイメージですけども、成分献血というのがあるということなんですけど、成分献血についてはどのようにお考えなんでしょうか。
481 ◯吉村善明議長 吉村部長。
482 ◯吉村智恵福祉健康部長 今おっしゃられましたとおり、献血には、全血献血400ミリ、200ミリと成分献血というものがございます。全血献血は血液中の全ての成分を献血していただく方法となり、成分献血につきましては、血小板成分献血と血漿(液体の部分だけ)成分献血、そういったものがあり、血小板や血漿といった特定の成分だけを採血し、体内で回復に時間のかかる赤血球は再び体内に戻すという方法になっております。
成分献血は血球を体に戻しますので体への負担も軽く、年間の献血回数も、全血献血よりも多く行えるという特徴がございます。全血献血、成分献血、どちらも必要なものであると考えてはおります。
483 ◯吉村善明議長 山下議員。
484 ◯10番 山下一哉議員 成分献血については私も、正直、最近まで知らなかったんですけども、献血に行ったときに、400ミリというのは、先ほど申し上げたとおり年3回までなので、他に貢献できることがないかということでお聞きしましたら、成分献血を教えてもらいました。全血献血と違って、成分献血については大体90分近く時間がかかるということなんですけれども、全血献血と全血献血の間で成分献血をさせていただいております。
成分献血についてもやはり広く周知するべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
485 ◯吉村善明議長 吉村部長。
486 ◯吉村智恵福祉健康部長 議員おっしゃられたとおり、成分献血については、採血量にもよるんですけども、やはり40分から90分、時間を要するということで、なかなか市役所での献血バスでの献血というのが難しい状況でございます。ただ、成分献血というのも非常に貴重な献血でありますので、血液センターの方で受け入れるということで周知はさせていただきたいと思いますし、生駒市でできるものといたしましては、全血献血を増やしていけるようにPRしていきたいと考えております。
487 ◯吉村善明議長 山下議員。
488 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
あと、市のホームページで、日赤さんが作っておられるアプリがあるんです。ラブラッドというアプリがあるんですけれども、この辺りの啓発をすべきと考えるんですが、いかがでしょうか。
489 ◯吉村善明議長 吉村部長。
490 ◯吉村智恵福祉健康部長 ラブラッドと申しますのは献血のウェブ会員サービスというアプリでございまして、実際、献血の予約ができたり、問診票に事前に回答ができて、当日、献血会場に行ったら、ピッとそれを見せるだけで受付が完結できるという非常に便利なものだと私たちも認識しております。ご指摘のとおり、市のホームページ等で啓発していけたらと思っております。
491 ◯吉村善明議長 山下議員。
492 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
そのアプリを使うと、いつ以降、全血献血ができて、成分献血ができるのかというのがそのアプリで一目で分かりますので、私もそのアプリを使って毎回予約しているんですけども、私自身もしっかり発信していきますけども、市としても大きく周知していただきたいなというふうに思っております。
あと、この一般質問を聞かれている市民の方が自分も献血してみようかなというふうに思ってくださるかもしれないんですけれども、どこに行ったら献血ができるのかということを改めて教えていただけますでしょうか。
493 ◯吉村善明議長 吉村部長。
494 ◯吉村智恵福祉健康部長 常時、献血していただけるのは、近鉄奈良駅のビルにあります献血ルームと、大和郡山市の筒井というところで、歩いて行っていただくにはちょっと不便なところなんですけれども、奈良県赤十字血液センターというのがございます。この二つの場所では成分献血もできるようになっております。このほか、市役所の前に来ていただいているような献血バスというのもあるんですけれども、献血バスにつきましては、いつの日にどこの会場でやっているよというのは奈良県赤十字血液センターのホームページの方で紹介されておりますので、こちらの方で見ていただければと思います。
495 ◯吉村善明議長 山下議員。
496 ◯10番 山下一哉議員 県内の献血ルームについての情報を教えていただきました。
献血前後に水分とか栄養補給をするために、血液センターって飲物が飲み放題であったりとか、あと、新聞・雑誌読み放題ですし、お菓子なども用意されています。さらに、有り難いことにいろんな記念品も頂くことができます。私もどこかの誰かのお役に立つんだったらという気持ちで毎回させていただいているんですけども、スタッフの皆さんの対応はもちろん、血液センターは本当に居心地がよくて、温かな気持ちで過ごせる場所の一つかなというふうに思います。
この一般質問を見聞きしておられる皆様につきましても、是非、可能な方はご協力いただきたいというふうに思います。
献血の周知啓発について、SNSなどの活用も含めて、やはり今までと違う取組って必要じゃないかなというふうに考えるんですけれども、例えば市のLINEの公式アカウントがあります。多く登録していただいていると思いますので、そこで発信していただくということは可能でしょうか。
497 ◯吉村善明議長 吉村部長。
498 ◯吉村智恵福祉健康部長 現在もホームページでお知らせしているような内容、いついつ市役所の前に献血バスが来ますというような情報を、適宜、発信していけるかなと思います。また、それに併せて、「現在、献血される方が減ってきて血液が不足しています。ご協力をお願いします」といったことはお知らせできるかと思います。
499 ◯吉村善明議長 山下議員。
500 ◯10番 山下一哉議員 よろしくお願いします。
例えば広報紙で特集を組んでいただく等も含めて、是非、ご検討いただきたいというふうに思います。
毎年1月から2月までの期間というのは「はたちの献血」キャンペーンの期間中でもあるんです。この時期に生駒市で行われております二十歳のつどいにおいて、献血を促進するような取組というのは何か行っておられるんでしょうか。
501 ◯吉村善明議長 八重生涯学習部長。
502 ◯八重史子生涯学習部長 毎年、日赤の方からチラシを送っていただいておりまして、受付の方に置かせていただいて啓発をさせていただいております。
503 ◯吉村善明議長 山下議員。
504 ◯10番 山下一哉議員 チラシを置いていただいているということです。このタイミングで、更に生涯学習部として何かできることというのは、献血者を増やすための取組というのは何かありますでしょうか。
505 ◯吉村善明議長 八重部長。
506 ◯八重史子生涯学習部長 せっかくキャンペーン期間中に二十歳のつどいを開催しておりますので、チラシは従来どおり置かせていただくんですけれども、ポスターなんかも貼らせていただいて啓発させていただきたいと思っております。
507 ◯吉村善明議長 山下議員。
508 ◯10番 山下一哉議員 ポスターを貼っていただく、チラシを置いていただくほか、直接、メッセージを発信していただくような取組も、是非、お願いしたいなというふうに思います。
あと、3)の方に移るんですけれども、現在、献血教育についてはカリキュラムにないので学校では行ってない、ポスターの掲示はしていただいているということを確認させていただきました。
文部科学省から令和5年3月8日に各都道府県教育委員会学校保健担当課等へ、中学生を対象とした献血の普及啓発についての事務連絡というのが発出されているんですけども、これはどういった内容でしょうか。
509 ◯吉村善明議長 原井教育長。
510 ◯原井葉子教育長 これは、厚労省の方から文科省を通して各都道府県教育委員会、そして学校の方に発出された依頼文書でありまして、中学生は献血可能年齢ではないが、将来にわたって安定的に血液を確保するために、献血可能年齢になる前から、将来の献血者として普及啓発活動を推進したいという内容が書かれております。
511 ◯吉村善明議長 山下議員。
512 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
同じ、本年6月16日に閣議決定した政府の経済財政運営と改革の基本方針2023、いわゆる政府の骨太方針の中で献血に関しての記述があるということなんですが、これはどういった内容でしょうか。
513 ◯吉村善明議長 原井教育長。
514 ◯原井葉子教育長 内容といたしましては、持続可能な社会保障制度の構築という項目の中で、献血への理解を深めるとともに、血液製剤の国内自給、安定的な確保及び適正な使用の推進を図るとあり、注釈のところに「小中学校現場での献血推進活動を含む」とあります。
515 ◯吉村善明議長 山下議員。
516 ◯10番 山下一哉議員 ここで、是非、お願いしたいんですけども、学校教育の中で献血の重要性を伝える機会として、日赤さんが献血の普及啓発のために作成しておられます「けんけつを知ってもらうBOOK」というのが実は小中学生用に発行されておりますので、こういったものを活用していただいて、小中学生への献血教育を実施していただくというお考えはありませんでしょうか。
517 ◯吉村善明議長 教育長。
518 ◯原井葉子教育長 子どもたちへの啓発としましては、今おっしゃいましたポスターを人がよく通る目立つところに掲示することや、また、パンフレットを配布させていただくということで考えております。今のところはこれ以上の実施をする予定はございません。
519 ◯吉村善明議長 山下議員。
520 ◯10番 山下一哉議員 1回目の答弁で、ポスターを掲示していただいているということと、今のご答弁の中ではパンフレットを配布しているということでありますので、これは2023年、令和5年の4月版なので最新だと思います。また、日赤さんから落ちてきた場合は、是非、配布をしていただきたいなというふうに思います。
日赤さんの方に聞いたんですけども、コロナ禍で中止をしていた、小学生を対象にした献血セミナーですとか血液センターの見学というのを次年度から県内の小学校に案内していくということでありますので、私も一般質問をさせていただいた議員として、また、親として、自分もアンテナをしっかり張っていきますけども、学校側も、是非、アンテナを張っていただいて、保護者の方、また児童・生徒の皆さんへの周知に努めていただきたいというふうに思います。
将来の献血を支える世代の方が、献血の学びを通して命の大切さ、また、身近な社会貢献として自分自身に何ができるのかを考え、助け合いの精神や行動を養うことにつながる献血教育というのを、周知啓発もそうですけども、お願いをしまして、献血教育についての質問は終わらせていただきます。
続きまして、AEDの設置と更なる活用について質問を続けさせていただきます。
1回目の答弁の中で心肺停止の事案の件数を教えていただきました。
今まで市民の方がAEDを使用した実績というのはあるんでしょうか。
521 ◯吉村善明議長 川端消防長。
522 ◯川端信一郎消防長 市民の方が使用した実績はございます。
523 ◯吉村善明議長 山下議員。
524 ◯10番 山下一哉議員 どの程度、使用実績があるんでしょうか。
525 ◯吉村善明議長 川端消防長。
526 ◯川端信一郎消防長 使用実績は令和2年から計34例ありました。年別では、令和2年10例、令和3年11例、令和4年8例、令和5年は10月末で5例となっています。
527 ◯吉村善明議長 山下議員。
528 ◯10番 山下一哉議員 この使用された実績について、例えば建物の中とか路上とか、どういった場所が多いんでしょうか。
529 ◯吉村善明議長 川端消防長。
530 ◯川端信一郎消防長 34例中26例が老健施設となっております。次に、診療所が2例、その他は体育館、駅、事業所などとなっており、建物内が大半を占めております。
531 ◯吉村善明議長 山下議員。
532 ◯10番 山下一哉議員 その中で助かった方というのもいらっしゃるんでしょうか。
533 ◯吉村善明議長 川端消防長。
534 ◯川端信一郎消防長 まず、AEDパッドを装着して解析を行って、適用となったのは、令和2年1例、令和3年1例、令和4年3例、令和5年10月末で1例となっています。このうち、令和4年に1名と、今年度1名、合わせて2名の方が社会復帰されております。
535 ◯吉村善明議長 山下議員。
536 ◯10番 山下一哉議員 今、ご答弁の中にありましたAEDパッドを装着して解析とおっしゃっておられたんですけど、逆に言うと、適用しなかった場合というのはどういった理由があるんでしょうか。
537 ◯吉村善明議長 川端消防長。
538 ◯川端信一郎消防長 心肺停止状態の傷病者全てにAEDが適用されるわけではありません。心肺機能停止状態の傷病者のうち、心室細動、すなわち心臓がけいれん状態の傷病者がAED電気ショックの対象者になりますので、それ以外の方、例えば完全に心臓が停止している方などの場合は適用されません。
539 ◯吉村善明議長 山下議員。
540 ◯10番 山下一哉議員 理解しました。
総務省消防庁の「令和3年版救急・救助の現況」によりますと、2020年の1年間に、一般市民に目撃された心原性心肺機能停止傷病者、突然の心停止の方が2万5,790人おられて、そのうちAEDが使用されたのが1,092人と僅か4.2%にすぎないというデータが示されているんですが、これはどのような理由が考えられるんでしょうか。
541 ◯吉村善明議長 川端消防長。
542 ◯川端信一郎消防長 先ほども申しましたように、AEDパッドを装着して電気ショックの対応となった傷病者の人数が4.2%と小さな数字になっていると考えます。また、AEDの使用が少ない理由としましては、AEDが近くにない、使用方法が未熟で分からない、手を差し伸べることをためらう等が考えられるかと思います。
543 ◯吉村善明議長 山下議員。
544 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
そしたら、2)の方の再質問をさせていただくんですが、現在、124施設にAEDが設置されているということであるんですけども、これはどのような経緯で設置されたのか、また、その基準というのはあるんでしょうか。
545 ◯吉村善明議長 川端消防長。
546 ◯川端信一郎消防長 平成16年7月1日から一般市民も使用が可能となりましたが、義務化はされていません。しかし、設置と周知と啓発はセットで考えております。応急手当て講習会で設置の必要性を説明して、事業所などに依頼をしてきました。一方、公共施設も、安全配慮の観点から、各関係部局により設置が進み、現在、公表している124件となっております。
547 ◯吉村善明議長 山下議員。
548 ◯10番 山下一哉議員 AEDについて、市のホームページに消防がまとめていただいている一覧があるんですけども、これで全て、市内にAEDがこれだけあるということなんでしょうか。
549 ◯吉村善明議長 川端消防長。
550 ◯川端信一郎消防長 民間施設の設置は、消防が救命講習などで情報を得た施設に掲載許可を得て公表しているのが、公共施設と合わせて124件となっております。工場や事業所で設置されているところもありますので、市内全てに設置されている数を掲載しているわけではありません。
また、奈良市・生駒市通信指令センターに画面表示されるAED設置場所は180件、施設の情報を入力しております。
工場や事業所は、従業員や施設利用者を対象として設置されているため、いざというときの使用は可能であるが、施設に設置されている公表は控えたいという事業所もあります。
551 ◯吉村善明議長 山下議員。
552 ◯10番 山下一哉議員 事情があって、公表しておられるところ、しておられないところがあるというのが確認できました。
あと、AEDの適正配置に関するガイドラインというのがあるんですけれども、これはどういうものでしょうか。
553 ◯吉村善明議長 川端消防長。
554 ◯川端信一郎消防長 日本救急医療財団AED適正配置に関するガイドラインには、一般人が使用することを目的としたAEDの設置場所を提示し、AEDの効率的で円滑な利用を促し、心停止の救命を促進することを目的とされています。
555 ◯吉村善明議長 山下議員。
556 ◯10番 山下一哉議員 AEDの設置についてなんですが、先ほどご答弁いただきましたとおり、義務化がされていないとか強制力がないというのは理解しているんですけども、このガイドラインに照らして、今現在の124施設について分析したことはあるんでしょうか。
557 ◯吉村善明議長 川端消防長。
558 ◯川端信一郎消防長 ガイドラインでは、AEDを効果的、効率的に活用するためには、具体的には駅、スポーツ施設、大規模商業施設、公共施設や学校と示されており、おおむねガイドラインに沿ったと分析しております。現在は設置と啓発に重点を置いてきましたが、AEDの配置に考慮すべきこと、誰もがアクセスできる分かりやすい場所などへの理解を促進する取組も必要と考えております。
559 ◯吉村善明議長 山下議員。
560 ◯10番 山下一哉議員 このガイドラインは強制力がないということでありますけども、設置の基準、例えば施設のどこに置くのかとか、何台置くのかとかいうのは誰が判断しているんでしょうか。
561 ◯吉村善明議長 川端消防長。
562 ◯川端信一郎消防長 今のところは各事業所での判断となります。
563 ◯吉村善明議長 山下議員。
564 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
AEDについても、買取りなのかリースなのかによるとは思うんですけども、1台当たりの更新の金額ですとか更新年数、また、平均的な1年間の更新に要した費用というのは大体幾らぐらいですか。
565 ◯吉村善明議長 川端消防長。
566 ◯川端信一郎消防長 メーカーにより、当然、若干の金額は異なりますが、購入となりますのは約20万から30万程度と聞いております。リースは1年で、レンタル費用は約5万円程度、耐用年数は7から8年が大半となっております。
567 ◯吉村善明議長 山下議員。
568 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
AEDの点検、管理について、定期的に行っているものなのか、また、誰が責任を持って行っているんでしょうか。
569 ◯吉村善明議長 川端消防長。
570 ◯川端信一郎消防長 現在の設置は大半がリースとなっていると思います。そのため、契約リース会社と設置施設管理者が点検、管理を行っております。
571 ◯吉村善明議長 山下議員。
572 ◯10番 山下一哉議員 今回の一般質問に当たりまして、全数というのは無理だったんですけども、例えば小中学校ですとかスポーツ施設、生涯学習施設、幾つか調査をさせていただきました。本体の更新を含めて、電極パッドですとかバッテリーの交換とかいうのはメーカーから逐一案内があるということで、一定、安心しています。いざというときに使えないというようなことがないように、引き続き、お願いしたいなというふうに思っています。
更にAEDの設置促進を図るというようなお考えはあるんでしょうか。
573 ◯吉村善明議長 川端消防長。
574 ◯川端信一郎消防長 応急手当ての啓発とともにAEDの設置促進を図りたいと考えております。
575 ◯吉村善明議長 山下議員。
576 ◯10番 山下一哉議員 AEDの設置施設一覧についてプリントアウトしたんですけども、設置施設、所在地、設置場所のみの記載になっているんですけども、他市の事例から見ても、例えば利用可能曜日ですとか利用可能時間、何時から何時まで使えるとか、年末年始やお盆の間は使えるのかどうかというような特記事項を追記したらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
577 ◯吉村善明議長 川端消防長。
578 ◯川端信一郎消防長 今年度末にホームページを更新する予定ですので、追記できるよう検討します。
579 ◯吉村善明議長 山下議員。
580 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
これは指摘だけさせていただくんですけども、この一覧表の82番に金鵄の杜倭苑さんがまだ残っておりますので、設置施設は同じでも、例えば設置の場所が変更されていないかも含めて、是非、確認をお願いしたいというふうに思います。
あと、市のホームページのAEDの設置施設一覧には、AEDの設置場所というのは載っているんですけども、例えば北コミとかたけまるホールとかのホームページに直接つなぎに行くと、AEDを見つけるとか、AEDに関する情報というのが載っていないんです。市の持っている情報と、直接、その施設のホームページをアクセスした方のためにも、この情報を合致させるということは可能でしょうか。
581 ◯吉村善明議長 八重生涯学習部長。
582 ◯八重史子生涯学習部長 生涯学習部の所管する施設、生涯学習施設、それからスポーツ施設、ふるさとミュージアムがあるんですけれども、それぞれ施設でホームページを作って持っておりますが、今現在のところ、それにはAEDの設置場所は載っておりませんので、今後、指定管理者との協議にもなるんですけれども、ホームページの施設案内のページに、施設内のどこに置いてあるかも含めて掲載していきたいと考えております。
583 ◯吉村善明議長 山下議員。
584 ◯10番 山下一哉議員 利用する方などが万が一のときはここにAEDがあるというふうに、現地に行けばステッカーも貼っていますし、AEDの置いてある場所というのは分かるんですけども、ネットとかでアクセスした方につきましては、ここにAEDがあるというふうに認識してもらえるように、是非、また工夫をお願いしたいと思います。
市のホームページを見るとこういうふうに一覧が載っているんですけども、ホームページを利用する人以外の人がAEDの設置場所を知る方法というのはあるんでしょうか。
585 ◯吉村善明議長 川端消防長。
586 ◯川端信一郎消防長 ホームページということで、事前に設置場所を知る方法として、インターネットと捉えましたら、インターネット以外では生駒市総合防災マップに掲載しております。なお、先ほども言いましたように、119番入電時に消防指令センターのモニターに通報画面と一緒にAEDの設置場所が映し出されますので、必要に応じて、通報者に「そこにあります」ということはお知らせいたします。これは緊急時となります。
587 ◯吉村善明議長 山下議員。
588 ◯10番 山下一哉議員 防災マップに載っているということと、緊急時には最新の設置場所を教えていただけるということで理解しました。
あと、イベントでの万が一に備えて対応できるような貸出し用のAEDというのはあるんでしょうか。
589 ◯吉村善明議長 川端消防長。
590 ◯川端信一郎消防長 消防署に配備しているAEDは心肺停止事案の119番入電時に、市内の救急車が全て出ている場合や、管轄の救急車が出動しており、到着時間が大幅に遅れる場合に、各所に待機している消防隊がAEDを持参して現場対応に当たるため、貸出しはしておりません。
591 ◯吉村善明議長 山下議員。
592 ◯10番 山下一哉議員 AEDを使用した市民の救命手当てによる救命率の向上ですとか、AEDの普及啓発を図るということを目的に、例えば尼崎市ですとか伊丹市、大津市などは、いろんな貸出しの対象だったりとか条件を設けた上でAEDの貸出しを行っているということなんですが、この辺り、見解はどうでしょうか。
593 ◯吉村善明議長 川端消防長。
594 ◯川端信一郎消防長 多くの人が集まる場合にAEDの貸出しとかは必要になるかとは思いますが、大体、生駒市の施設、多くの人が集まる場所には、今、AEDが設置されている状況だと思います。例えば宝山寺とかは、正月の参拝のときにはAEDを貸し出すより救急車を配備しているというような状況もありますので、今のところ、AEDの貸出しは考えておりません。
595 ◯吉村善明議長 山下議員。
596 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
市のホームページの、先ほど来お伝えしています設置施設一覧と同じページに、日本救急医療財団全国AEDマップに行けるようにリンクを貼っていただいているんですけども、この情報の更新というのは誰が責任を持ってされているんでしょうか。
597 ◯吉村善明議長 川端消防長。
598 ◯川端信一郎消防長 これを確認したところ、AED購入時に日本救急医療財団からのAED設置情報登録書の案内用紙が入っています。AEDの利用者が緊急時に事前に許可なく使用することの承諾を得て、公開の是非などの確認の上、マップに反映されております。
599 ◯吉村善明議長 山下議員。
600 ◯10番 山下一哉議員 一覧表の1番には生駒市役所が載っているんですけども、直接、その全国AEDマップに接続、見に行った場合に、市役所が未設置の施設になっているので、今の、そのはがきを送るうんぬんというのはあるかもしれないんですけども、この辺り、その一覧表とネット上、全国のAEDマップとの情報をしっかり合致させていただくように指摘をさせていただきたいというふうに思います。
話は変わるんですけど、24時間いつでも必要なときに使える状態になっているAEDというのは、この全設置場所のうち何施設あるんでしょうか。
601 ◯吉村善明議長 川端消防長。
602 ◯川端信一郎消防長 24時間使用可能な施設は、消防、警察以外では施設開放時間となっているのが大半となっております。施設関係者や警備員が常駐している夜間応急診療所など25施設が使用できる状態となっております。
603 ◯吉村善明議長 山下議員。
604 ◯10番 山下一哉議員 AEDの設置施設が閉まっているということは、早朝、夜間、また休日に、24時間365日、誰もが使用できるように屋外の収納ボックスの設置、これは推進していただきたいなと思っているんですけども、屋外設置することによるメリットも含めて、消防としてはどのようにお考えでしょうか。
605 ◯吉村善明議長 川端消防長。
606 ◯川端信一郎消防長 先ほどから出てきている日本救急医療財団AED適正配置に関するガイドラインには、可能な限り、24時間、誰もが使用できることが望ましいとありますように有効とは考えますが、設置につきましては各事業所の判断となると思います。
607 ◯吉村善明議長 山下議員。
608 ◯10番 山下一哉議員 今回、市役所ですとか小中学校、学校へ見に行かせていただいたときには職員室前とか体育館の中とか、生涯学習施設、スポーツ施設については事務所前などということで、ほぼ全数が建物の中にありました。毎日たくさんの方が利用する、例えば市役所とか生涯学習施設、スポーツ施設、学校など、屋外に設置することが適している公共施設については保管ボックスで屋外に設置していただきたいというふうに考えているんですけども、例えば主立った施設でお聞きしたいんですが、市役所に1台あるんですけども、総務部としてはどのようにお考えでしょうか。
609 ◯吉村善明議長 川島総務部長。
610 ◯川島健司総務部長 市役所の本庁舎につきましては、先ほどもありましたように、24時間、警備員が常駐をしておりますので、既設のAEDを使用することで、一定、対応は可能だというふうには考えておるところですが、屋外設置をした場合の安全な管理方法ですとか運用の方法等々を含めて、ほかの事例などの状況把握をまずさせていただきたいなというふうに考えております。
611 ◯吉村善明議長 山下議員。
612 ◯10番 山下一哉議員 次に、学校、教育こども部が所管されている施設については、屋外設置という考えについて、いかがでしょうか。
613 ◯吉村善明議長 原井教育長。
614 ◯原井葉子教育長 私の方からは教育こども部の学校と、あと、生涯学習部の生涯学習施設、ともにお答えさせていただきたいと思いますが、基本的には学校も生涯学習施設も、そこを使う者、子どもや先生、それから施設利用者に対する機器として設置をしているんですが、より効果的な設置場所につきましては、設置業者、また指定管理者と協議を行って考えていきたい、検討していきたいというふうに思っております。
615 ◯吉村善明議長 山下議員。
616 ◯10番 山下一哉議員 屋外設置のボックスというのは決して安いものではないということなんですけど、それでも助かる命があるのであれば決して高くないというふうに考えます。学校、体育スポーツ関連施設から、是非、優先して取り組んでいただきたいなというふうに思っています。
松原市につきましては平成17年12月から市の庁舎、また公共施設などに、平成25年3月からは市内の24時間営業のコンビニエンスストアにAEDの設置を行うなど取組を進めておられます。市内の全小中学校、22校あるそうですが、AEDの屋外型収納ボックスを導入して、今まで職員室に設置していたAEDを屋外へ移設したということであります。このボックスは防じん、また防水機能を持って、いつでも容易に取り出すことができるようになっているというものであります。また、伊丹市でも平成29年8月から23カ所の小中学校のAEDを屋外へ移設されました。専用の箱を設置して屋外に移したことで、例えば地域でのイベント、スポーツクラブ活動中にも使用可能というふうになったそうです。
24時間いつでも使えると考えるとコンビニエンスストアを想像するんですけども、コンビニへの設置についてというのは、現状、把握されているんでしょうか。
617 ◯吉村善明議長 川端消防長。
618 ◯川端信一郎消防長 市内コンビニに確認したところ、残念ながら設置されているところはありませんでした。
619 ◯吉村善明議長 山下議員。
620 ◯10番 山下一哉議員 先ほどもご紹介させていただいたんですが、松原市さんのように24時間営業のコンビニにAEDを設置することについての考えはいかがでしょうか。
621 ◯吉村善明議長 川端消防長。
622 ◯川端信一郎消防長 24時間、AEDを利用できる施設は少ないため、24時間営業のコンビニエンスストアに設置することは有効と考えます。
623 ◯吉村善明議長 山下議員。
624 ◯10番 山下一哉議員 是非とも丁寧に推進していただきたいなというふうに思います。
AEDについては、設置しやすい場所、管理しやすい場所と必要な場所というのは必ずしもイコールじゃないというふうに考えています。管理しやすい場所ではなくて必要な場所という視点に立っていただいて、設置推進していただきたいなというふうに思います。
3)の方に移ります。
令和4年度、救急講習参加者数というのはどのように推移しているんでしょうか。目標については2,640人以上ということでご答弁いただいておりますが、推移はいかがでしょうか。
625 ◯吉村善明議長 川端消防長。
626 ◯川端信一郎消防長 目標を立てた26年から話しさせてもろうてもよろしいですか。
627 ◯10番 山下一哉議員 はい。
628 ◯川端信一郎消防長 平成26年2,760名、平成27年2,676人、平成28年2,868、平成29年3,036人、平成30年3,538人、令和元年2,849名、令和2年45名、令和3年75名、令和4年1,087名となっております。令和2年、3年はコロナ禍のために一時中止、また縮小したわけで少なくなっております。以上です。
629 ◯吉村善明議長 山下議員。
630 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
AEDの設置施設での実際の救急講習実施状況というのをお聞きしたいんですけど、例えば市役所ですとAEDが1台あるんですが、市役所の職員の方の講習についてはどのようにされているんでしょうか。
631 ◯吉村善明議長 川島総務部長。
632 ◯川島健司総務部長 市役所に付けさせていただいているもの単独での講習というのは実施はしておりませんが、当然、基本的な操作方法については関係職員等は把握をしておるところです。
なお、過去ですけども、平成27年度から3年間をかけまして、AEDの使い方を含めた、全職員を対象にした救命講習が実施されたところでございます。
633 ◯吉村善明議長 山下議員。
634 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
あと、健康課の方にも1台あるということなんですけども、福祉健康部所管の施設としては、こういった講習の実施状況って、どうなっていますでしょうか。
635 ◯吉村善明議長 吉村部長。
636 ◯吉村智恵福祉健康部長 正職員につきましては、今、総務部長の方から紹介がありました、27年度から3年かけて行われた救命救急講習を受講しております。会計年度職員や指定管理施設等の職員についても、基本的な操作方法については周知していると聞いております。機器の更新等のタイミングで追加講習なんかもやっぱり必要かなということは認識しております。
637 ◯吉村善明議長 山下議員。
638 ◯10番 山下一哉議員 あと、生涯学習、スポーツ施設についての講習の実施状況というのはいかがでしょうか。
639 ◯吉村善明議長 原井教育長。
640 ◯原井葉子教育長 学校も含めて、教育関係のお答えをさせていただきます。
まず、学校では、プール授業を開始する前に教職員に救命講習を行っています。それから、生涯学習施設ふるさとミュージアム等の指定管理者におきましては、機器に必要な消耗品などの入換えの際に業者からAEDの使い方の説明を受けております。そして、スポーツ施設の指定管理者におきましては、新規職員が入社してきた年の消防訓練時などに講習会を行っております。
641 ◯吉村善明議長 山下議員。
642 ◯10番 山下一哉議員 講習の状況については分かりました。
日本救急医療財団心肺蘇生法委員会が原則5年ごとに改定されている救急蘇生法の指針の中の心肺蘇生法が、令和4年5月開催以降の救命救急講習について、新しくなったと聞いたんですけども、これは主立った変更点はあるんでしょうか。
643 ◯吉村善明議長 川端消防長。
644 ◯川端信一郎消防長 応急手当てを受講された方にはこのような応急手当て講習テキストをお配りしています。その中の応急手当ての大きな改正は、できるだけ救助者が判断に迷うことのないような分かりやすい手順に変更されています。
例えば一つ目、倒れている傷病者の反応がない場合だけでなく、反応の有無の判断に迷う場合でも119番通報とAEDの要請を行うとなっています。
二つ目としましては、ふだんどおりの呼吸があるかの判断に迷う場合は直ちに胸骨圧迫を開始してよい、これらは、判断に迷う場合でも次の救命処置の流れに移行してもよいというふうにされております。
AEDの電極パッドの呼称が、小児用パッドから未就学児用パッドに、成年用パッドから小学生から大人用パッドに、それぞれ名称変更されました。
次に、最後の4番目としましては、気道異物の除去において、反応のある傷病者に対しては簡単で害も少ない背部叩打法を最初に行う、背部叩打法で異物を除去できない場合は腹部突き上げ法を行うなどが変更点として、こちらの方に記載されております。
645 ◯吉村善明議長 山下議員。
646 ◯10番 山下一哉議員 そういった最新の情報を、是非、受講者の方も含めて1人でも多くの市民の方に伝えていただきたいなというふうに思います。
今回、AEDの設置施設をいろいろ見に行かせていただいた中で、本体更新時にAEDの講習を受けているという施設も、実際、ありました。先ほどの更新で言うと、おおむね7年から8年というような説明もありましたけれども、その間、職員の方、スタッフの方の入替えも当然ありますので、市として把握しているAEDの設置施設については、是非、消防から積極的に働きかけていただいて、AEDの使用方法など、受講促進していただきたいと考えるんですが、いかがでしょうか。
647 ◯吉村善明議長 川端消防長。
648 ◯川端信一郎消防長 先ほども申しましたように、第6次総合計画第2期基本計画では応急手当て講習の受講促進による救命率の向上を目標としております。そのために、居合わせた方による応急手当てが必要不可欠となってきますので、消防からも積極的に働きかけたいと思っております。
649 ◯吉村善明議長 山下議員。
650 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
次に、AEDを活用するに際しまして、プライバシーへの配慮というのが、今、全国的にも広がっています。ある市では、女性に配慮したAEDの使用方法があることを広く周知するために配慮されているということです。その内容というのが、AEDのボックスの中に三角巾並びに使い方のリーフレットというのを配置されているということであります。
女性の傷病者に対するプライバシーに配慮した取組ということについて、本市でも進めていくべきと考えますが、消防としてのお考えはいかがでしょうか。
651 ◯吉村善明議長 川端消防長。
652 ◯川端信一郎消防長 他市でもこのような取組をされているところはあると聞いております。
応急手当てや女性のプライバシーの保護の観点から、三角巾を配備することは有効と考えております。
653 ◯吉村善明議長 山下議員。
654 ◯10番 山下一哉議員 今の答弁を受けまして、市役所に設置しているAEDについてはどのようなお考えでしょうか。
655 ◯吉村善明議長 川島総務部長。
656 ◯川島健司総務部長 市役所に設置しておりますAEDの収納ボックスの中には救急用品等を収納できるスペースがございますので、備付けに向けて対応させていただきたいと思っております。
657 ◯吉村善明議長 山下議員。
658 ◯10番 山下一哉議員 では、福祉健康部所管の施設についてはいかがでしょうか。
659 ◯吉村善明議長 吉村部長。
660 ◯吉村智恵福祉健康部長 三角巾に限らず、胸元をしっかり隠せるものであれば、薄いものでしたらボックスの中に突っ込めるかなと思いますので、準備は可能かと思います。
661 ◯吉村善明議長 山下議員。
662 ◯10番 山下一哉議員 あと、学校施設でのAEDの中の三角巾についてのお考えはいかがでしょうか。
663 ◯吉村善明議長 原井教育長。
664 ◯原井葉子教育長 学校、それから生涯学習施設ともに、三角巾の設置を前向きに考えていきたいと思っております。
665 ◯吉村善明議長 山下議員。
666 ◯10番 山下一哉議員 最後、生涯学習施設、スポーツ施設についてというのはいかがでしょうか。
667 ◯吉村善明議長 今、答えてた。
668 ◯10番 山下一哉議員 失礼しました。聞いていませんでした。
八幡浜市のホームページなんかも参考にしていただいて、女性等に配慮したAEDの使用方法についてという専用ページがありますので、是非、参考にしていただければと思います。
あと、全児童、また生徒対象に、AEDの使用を含む心肺蘇生教育を行っている学校というのはあるんでしょうか。
669 ◯吉村善明議長 原井教育長。
670 ◯原井葉子教育長 今年度、8中学校中4校が実施しております。コロナ禍等で休止をしておりましたが、非常に大切なことですので、来年度以降、全ての中学校でこの授業に取り組むことを確認しております。
671 ◯吉村善明議長 山下議員。
672 ◯10番 山下一哉議員 分かりました。
令和3年度から全面実施となった中学校学習指導要領の中で、保健体育の授業の「傷害の防止」においてAEDに関する目標が定められたということですけど、これはどういったものでしょうか。
673 ◯吉村善明議長 教育長。
674 ◯原井葉子教育長 学習指導要領の、傷害の防止の知識及び技能の中の応急手当ての意義の目標に、応急手当てを適切に行うことによって傷害の悪化を防止することができること、また、心肺蘇生法などを行うこととあり、中学校保健体育の教科書にはAEDの操作法について図や写真で解説をされています。
675 ◯吉村善明議長 山下議員。
676 ◯10番 山下一哉議員 特に中学生についてはそういったAEDの活用、知識をしっかり持つということが大事かなと思いますし、全ての児童・生徒が、AEDがここにあるという場所を把握しておくだけでも随分変わってくると思います。実際に、神奈川県の鎌倉市のある中学校では生徒の皆さんが先生の命を救ったというケースも聞いています。
突然の心停止から救い得る命を救うためには、心肺蘇生、AEDの知識、また技能を体系的に普及する必要があると思います。学校での心肺蘇生教育はその柱となるものだと思っております。市においても、今後、更に児童・生徒、教職員に対する心肺蘇生、またAEDに関する教育の普及促進をお願いしたい、命を守るための安全な学校環境を築いていただきたいというふうに要望しておきます。是非、消防と教育委員会がしっかり連携をして進めていただきたいと思います。
最後になりますけど、1秒でも早いAEDの使用が大切な命を救います。必要な場所への配置、どこにAEDがあるのか利用者への周知、使用法の普及、この三つの柱、どれが欠けてもいけないと思っております。AEDの普及はもとより、市民の皆さんを含む多くの方がAEDを含めた救命救急講習会などに参加していただいて、言い換えれば、AEDが身近にあって誰もが使える、そんな水準に達するまで、市として、普及啓発を日々積極的に展開をお願いしまして、一般質問を終わります。
677 ◯吉村善明議長 以上で本日の一般質問を終わります。
以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。
次の本会議については、明6日午前10時から再開いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後4時11分 散会
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