奈良市議会 2024-06-12
06月12日-04号
令和 6年 6月 定例会令和6年奈良市議会6月定例会会議録(第4号)
----------------------------------- 令和6年6月12日(水曜日)午前10時0分
開議----------------------------------- 議事日程 日程第1 議案第51号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについて 議案第52号 令和6年度奈良市
一般会計補正予算(第1号) 議案第53号 奈良市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について 議案第54号 奈良市税条例の一部改正について 議案第55号 奈良市
国民健康保険条例の一部改正について 議案第56号 奈良市体育施設条例の一部改正について 議案第57号
奈良市営住宅条例の一部改正について 議案第58号 奈良市
消防団員等公務災害補償条例の一部改正について 議案第59号 奈良市水道事業及び下水道事業の設置等に関する条例の一部改正について 議案第60号 奈良市
水道事業布設工事監督者の配置基準及び資格基準並びに
水道技術管理者の資格基準に関する条例の一部改正について 議案第61号 財産の取得について 議案第62号 奈良県
住宅新築資金等貸付金回収管理組合規約の変更について 議案第63号 奈良県
住宅新築資金等貸付金回収管理組合の解散について 議案第64号 奈良県
住宅新築資金等貸付金回収管理組合の解散に伴う財産の処分について
----------------------------------- 本日の会議に付した事件 第1、日程に同じ
----------------------------------- 出席議員(37名) 1番 塚本 勝君 2番 榎本博一君 3番 岡田浩徳君 4番 山岡稔季君 6番 山出哲史君 7番 岡本誠至君 8番 桝井隆志君 9番 白川健太郎君 10番 道端孝治君 11番 太田晃司君 12番 佐野和則君 13番 柳田昌孝君 14番 宮池 明君 15番 早田哲朗君 16番 樋口清二郎君 17番 鍵田美智子君 18番 下村千恵君 19番 阪本美知子君 20番 山口裕司君 21番 山本直子君 22番 八尾俊宏君 23番 山本憲宥君 24番 横井雄一君 25番 大西淳文君 27番 田畑日佐恵君 28番 九里雄二君 29番 松石聖一君 30番 内藤智司君 31番 酒井孝江君 32番 井上昌弘君 33番 北村拓哉君 34番 森田一成君 35番 土田敏朗君 36番 北 良晃君 37番 中西吉日出君 38番 伊藤 剛君 39番 森岡弘之君 欠席議員 なし 欠番 5番 26番
----------------------------------- 説明のため出席した者 市長 仲川元庸君 副市長 鈴木千恵美君 副市長 真銅正宣君 危機管理監 下畑 宏君 総合政策部長 山岡博史君 総務部長 小西啓詞君 市民部長 谷田健次君 福祉部長 嵯峨伊佐子君
子ども未来部長 小澤美砂君 健康医療部長 有本和子君 環境部長 山口浩史君
観光経済部長 栗山 稔君 都市整備部長 梅田勝弘君 建設部長 田上智弘君 企業局長 池田 修君 消防局長 北 昌男君 教育長 北谷雅人君 教育部長 垣見弘明君 監査委員 東口喜代一君 総合政策課長 田中隆司君 財政課長 廣瀬美奈子君
----------------------------------- 事務局職員出席者 事務局長 中井史栄 事務局次長 児林尚史 議会総務課長 井ノ上寿苗 議事調査課長 秋田良久
議事調査課長補佐 杉野真弥 議事係長 中山辰郎 調査係長
石川悠介----------------------------------- 午前10時0分 開議
○副議長(九里雄二君) 皆さん、おはようございます。 議長所用のため、私、代わって議長の職務を行います。よろしくお願いいたします。 昨日に引き続き、会議を開きます。-----------------------------------
△日程第1 議案第51号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについて 外13件(質疑並びに一般質問)
○副議長(九里雄二君) 直ちに日程に入ります。 日程第1、議案第51号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについてより議案第64号までの14議案を一括して議題といたします。 昨日に引き続き、質疑並びに一般質問を行います。 10番道端君。 (10番 道端孝治君 登壇)
◆10番(道端孝治君) おはようございます。自民党の道端でございます。 さきに通告をしていますとおり、本市と道の駅「クロスウェイなかまち」との連携について、一問一答方式で市長並びに関係理事者にお聞きさせていただきます。よろしくお願いします。 奈良県の事業である道の駅「クロスウェイなかまち」は、当初、今年度当初のオープンに向けて整備を進めておられましたが、工事の遅れなどでオープンが延期になっており、県によると今年度中にはオープンされるようです。 この道の駅「クロスウェイなかまち」と本市との連携については、私を含め多くの議員が本会議や委員会などで執行部の考えをお聞きさせていただきました。その考えを要約すると、道の駅「クロスウェイなかまち」については県の事業ではあるが、本市としても奈良観光の新しい拠点として活用ができるように県と連携し準備を進めていく。そして、富雄丸山古墳に隣接し、駐車場も設けられていることから、古墳への動線の整備を行い、また、本市西部地域における新たな情報発信拠点として観光や文化財、また、道路、公園などに関係する部署がしっかりと連携して方向性を共有し、本市の魅力の発信につなげていきたいとのことでした。これは市長のこれまでの御答弁を要約させていただきました。 言葉どおり、奈良観光の新しい拠点、本市西部地域における新たな情報発信拠点として大いに期待が持てる道の駅「クロスウェイなかまち」ですが、今年度中のオープンが予定されている今、道の駅と本市でどのような連携ができているのか、改めてお聞きします。 まず、観光施策の面から観光経済部長にお聞きします。 奈良観光の新しい拠点、本市西部地域における新たな情報発信拠点として、どのような連携を考えているのかお答えください。 以上で1問目とします。
○副議長(九里雄二君) 観光経済部長。
◎
観光経済部長(栗山稔君) 道端議員の御質問に自席よりお答えいたします。 クロスウェイなかまちは奈良県が設置をする道の駅ですが、富雄丸山古墳にも近く、西部地域の魅力を伝える新たな情報発信拠点となるという点から、本市といたしまして、設置者の県と運営管理を行う県施設の指定管理者との連携が必要であるとの認識に変わりはございません。 開業後の対応につきましては、市の
観光パンフレットを配架させていただくことも可能と伺っているほか、例えば施設内の場所をお借りして、
観光アプリSHIKA no ASHIATOの普及促進活動を行うことで、さらなる魅力発信につなげていけるものと考えておりまして、開業に向けて、引き続き県の担当者、また指定管理者との調整を進めていきたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 2問目以降は自席にて行います。 当初はもうオープンしている予定の道の駅ですけれども、当然具体的な連携の形が定まっていてもおかしくないと思うんです。というか、もう本来ならばオープンしているので、連携するという形ができているのが当然やと思うんですけれども、現時点で具体的な連携が分かるものをお答えください。
○副議長(九里雄二君) 観光経済部長。
◎
観光経済部長(栗山稔君) お答えいたします。 施設のオープンは延期になりましたが、これまで同施設のホームページや情報誌に本市の情報を提供する等の調整をしてまいりました。 現在、施設に設置を予定しております
観光情報コーナーで富雄丸山古墳についての情報発信を行うため、文化財課、
埋蔵文化財調査センターで内容を検討しているところでございます。 また、観光振興の観点から、近日中に県の担当課、指定管理者、市の三者で調整の場を持つこととしております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 本市として設置者の県と運営管理を行う県施設の指定管理者との連携が必要であるとの認識は変わらないとの答弁であるけれども、その内容は今答弁にあったパンフレットの配架ですね、パンフレットを置く、それから古墳についての情報発信を行うための内容を検討しているとかね、私的にはその程度で連携なんかなと思うんですよ。パンフレットを置くというのが連携なんかなと思うんですよ。 これ近日中に県の担当課、指定管理者、市で調整の場を持つこととしているということなんですけれども、今までこの三者でどういう協議をされていたのかお答えください。
○副議長(九里雄二君) 観光経済部長。
◎
観光経済部長(栗山稔君) お答えいたします。 具体的には三者での協議というのはこれまで持っていなかった状況でございます。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 連携すると言いもって、今に至ってまだ三者で協議もしていないというのが現実なんですね。その点は確認させていただきました。 次に、都市整備部長にお聞きします。 1年前の令和5年6月定例会において、私は道の駅に設置されるバスターミナルのバス路線の乗り入れが決まっていない点について質疑させていただきました。当時のお答えとして、部長より、「市民の皆様から近隣を走るバス路線に関する御要望をいただいていることや、観光振興にもつながる可能性も秘めており、市としましても引き続き中町『道の駅』へのバス路線の乗り入れに関して、協議状況などの実態把握に努めるとともに、関係者で議論する場であります奈良県
地域交通改善協議会の部会であります
エリア公共交通検討会議の場や、バス事業者との個別協議の場におきまして、バスの利便性向上や
バスネットワークの維持につながるよう、中町『道の駅』への乗り入れについては働きかけてまいりたいと考えております。」と述べられております。 そこでお聞きします。 その後、バス路線の乗り入れについての進捗についてお答えください。
○副議長(九里雄二君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(梅田勝弘君) 議員の質問にお答えさせていただきます。 バス路線の乗り入れにつきましては、議員お述べのとおり、奈良県、奈良交通の両者が参加しております奈良県
地域交通改善協議会の
エリア公共交通検討会議やバス事業者との個別協議におきまして、道の駅へのバス路線の乗り入れについて確認や要望をしてまいりました。しかしながら、採算面や費用面、人員等の運用面等の事情によりまして、対応が難しいと奈良交通のほうからは回答をいただいております。 奈良県、奈良交通の両者に対しましても個別に確認を行っておりますが、乗り入れについての協議は進展しておらず、道の駅へのバス路線の乗り入れは、現状では厳しい状況であると言わざるを得ない状況です。 以上です。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 現状ではバス路線の乗り入れは難しい、厳しいということですけれども、では、これから今後の対応についてお聞かせください。
○副議長(九里雄二君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(梅田勝弘君) お答えさせていただきます。 現在のところ奈良交通からは道の駅へのバス路線の乗り入れに関して前向きな回答はいただけておりませんけれども、周辺を運行するバス路線について、乗り継ぎの改善などの御要望をいただいていることや、今後道の駅が観光等の拠点になる可能性も秘めていることから、引き続きバスの利便性向上につながるよう道の駅への乗り入れについては働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 採算面や費用面など事業者の損得勘定で、バス路線の乗り入れが実現できないというのはちょっと残念だと思うんです。損得だけで判断されるのではなく、乗り入れの必要性をしっかりとバス事業者にお伝えして、そして、県と一緒になって乗り入れについて働きかけていただきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、仮称奈良市
文化財センターについて、教育部長にお聞きします。 昨日も他の議員から質問がありましたが、奈良市
文化財センター建設基本構想においても、予定地の範囲が示す中で道の駅との連携の期待がうたわれております。新
文化財センターの建設に当たっては、道の駅とどのような連携を考えているのかお答えください。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 道の駅との連携についてでございますが、主に市として誘客の面で来場者の利便性を考えた連携を図りたいと考えております。 先ほど議員もお述べのように、具体的には駐車場の相互利用、道の駅から
文化財センターや富雄丸山古墳への動線の確保などが考えられます。 ただし、現在
文化財センター建設地が確定していないことから具体的な調整は進んでおりませんが、今後、富雄丸山古墳への誘客の点も踏まえ、協議を行ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 駐車場の相互利用、道の駅から新
文化財センターや古墳への動線の確保とのことですけれども、先日、私、道の駅へちょっと見学に行かせていただきました。道の駅から富雄丸山古墳までの動線を確認しましたが、道の駅から西側の市道に徒歩で出ることができないんですね。古墳に行くには、古墳と反対側の県道に出て大きく迂回する必要があります。 道の駅から古墳への動線はどうなっているのかお答えください。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 富雄丸山古墳への動線の整備についてでございますが、議員お述べのとおり、現状では道の駅から直接西側市道へ出ることはできないということについては承知をしております。 富雄丸山古墳への動線といたしましては、直接西側に出るのが最短となっておりますので、それを念頭に、令和5年度にはその市道に案内標識を設置し、歩道部分には案内シートを貼り、歩行者の安全な誘導を図っておるところでございます。 また、西側の開口がないことから、今年度は案内標識や案内シートをさらに市道の北端まで設置し、道の駅内で予定されている案内と併せて来訪者の誘導を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 昨日も道の駅との動線について、市道に案内板等を整備したとの答弁がありました。果たしてそれが動線なのかということですね。 市道に出る開口部があると想定して市道に案内板を整備し、設置したんですけれども、外構の工事がほぼ完成した道の駅には、市道に出る開口口がなかったということなんですね。市道との接続がないんです。動線がないんですよ。 私は令和5年3月の
予算決算委員会観光文教分科会で観光戦略課長に、この道の駅と市道の接続について質疑をさせていただきました。観光戦略課長は、将来予想図の中で、富雄丸山古墳につながる道がここからつながるというようなところの分については確認しておると、県との連携は必要と考えており、県の担当部署と調整を行っていきたいと考えておりますと答弁されていました。 しかし、現実はこのような形になってしまっているんですね。なぜこのようなことになってしまったのか、観光経済部長、お答え願えますか。
○副議長(九里雄二君) 観光経済部長。
◎
観光経済部長(栗山稔君) お答えいたします。 道の駅と西側の歩道がどのような接続になるかという点につきましては、確認できておりませんでした。市道の先の歩道とつながることで富雄丸山古墳への動線が便利になりますため、必要に応じて地元調整も行いつつ、県と協議をしていきたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 委員会での確認したという課長の答弁を信用したのが間違いだったのか、いい加減な答弁を真に受けた私がばかだったのか、とにかく悔しい限りです。 いずれにせよ市道との接続もできないようでは、今後の駐車場の共同相互利用、そういう連携は夢物語になると思います。 市長にお伺いさせていただきます。 今回、道の駅「クロスウェイなかまち」と奈良市との観光面、交通面、文化財面での連携について問うてきましたが、道の駅との連携ね、全く取れていないと言わざるを得ません。連携できていないんですよね。担当課や指定管理者など現場の間では連携を模索している姿が、様子がうかがえるんですけれども、設置者である県とはとても連携が取れているとは思えません。県の動きもよろしくないという話も聞くんですけれども、奈良市としての動きもどうなんですかね。 例えば天理市なんかでは、県設置の道の駅、なら歴史芸術文化村の指定管理を行っている業者と連携協定を結んでいるという事例とかもあるんですね。これに倣って、県や指定管理者と連携協定を結ぶとか、そういうふうなことも考えられると思うんですけれども、市長、この連携が不十分な状態、どう打開していこうと思っているのか、いく必要があるのか、その辺のところ、市長の思いをちょっと聞かせてください。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 道の駅「クロスウェイなかまち」と本市の様々な政策との連携ということで、今各部長がお答えいたしましたように、今後開業が迫る中において、さらにこれまで十分ではなかった連携を深めていくということは重要であると認識をしております。 その中では、連携協定を結ぶということも一つだと思います。観光の面、それから本市が予定をいたしております新しい
文化財センターとの連携、また、場合によっては西部の特に西南部地域は行政の公共施設が大変少ない地域でもございますので、そういった意味では地域の方にとっても地域の拠点になるであろうと、そんな意味では多面的な価値が期待できるエリアになるというふうに考えております。 そういった意味で、富雄丸山古墳をきっかけとした
文化財センターというのが、今、本市の直接の取組としては迫っているところではございますが、同エリアに2つの施設を配置していくということになるわけでございますので、今後、それぞれの分野ごとに、よりステージを上げて、県としっかりと調整を図り、開業に向けてスピード感を持って連携を加速していきたいというふうに考えております。
○副議長(九里雄二君) 道端君。
◆10番(道端孝治君) 県と市でステージを上げてということなんで、具体的に何かがちょっと分かりにくいんですけれども、市長自ら県との連携を模索していただきたいと思います。担当課レベル、現場では互いに連携を、さっきも言いましたけれども、模索しているんですけれども、部局の担当に上がっていくほど反応がかなり悪くなっているらしいんです。 現場だけでなく、市長もしっかりと汗をかいて、道の駅「クロスウェイなかまち」が奈良の本当の、奈良の観光の新しい拠点、西部地域における新たな情報発信拠点としてしっかりと機能できるように、市長も汗をかいてください。よろしくお願いします。 以上で終わります。
○副議長(九里雄二君) 4番山岡君。 (4番 山岡稔季君 登壇)
◆4番(山岡稔季君) 皆様、おはようございます。日本維新の会奈良市議団の山岡稔季でございます。 本日は、子供たちのけがの防止、
スポーツパフォーマンスの向上、また、奈良市民の健康増進について、関係理事者の皆様に質問させていただきます。 まず、強調したいのは、けがによってスポーツを断念することがいかに心苦しい経験であるかという点でございます。私自身も高校時代に足の疲労骨折から始まり、腰や肘をけがしました。様々な治療法を試みましたが、根治する方法を見つけることができず、最終的にはスポーツを断念するという挫折を味わいました。 私の学生時代は先進的な情報や調査方法が限られており、先生方も解決方法をあまり持っておられませんでした。大人になってから気づいたことは、同じような境遇で挫折を経験した方が非常に多いという事実でございます。今の子供たちにも同じ思いはしてほしくありません。 現在では研究が進み、インターネットでも多くの情報にアクセスできるようになりましたので、けがの予防はしやすくなっているはずですが、現在の行政の予防教育が不十分ではないかと考えております。 どの家庭環境の子供たちでも、けがの予防の知識やリソースにアクセスできる環境を整えることが必要です。好きなスポーツを続けたい子供たちを支えるため、けがでスポーツを断念する子供を1人でも減らしたい。また、奈良からもっとアスリートを誕生させたい。そういった強い思いを持って本日は質問させていただきます。 まず、2022年度の文科省の調査や
日本スポーツ協会、また
日本小児科医会のデータによると、小学生や中学生に多く見られるけがは足関節の捻挫となっております。これらのデータはスポーツや日常生活での足のけがの傾向を示しており、予防策の重要性が示唆されております。 そこで、まず教育部長にお尋ねします。 学校現場ではけがの調査などはされておりますでしょうか。学校で発生しているけがの状況についてお聞かせください。 以上、1問目とさせていただきます。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問に自席よりお答えをさせていただきます。 学校で発生しておりますけがの状況についてでございますが、学校から
日本スポーツ振興センターへ請求のございました本市のけがの状況から、小学生は休憩時間や登下校時のけが、中高生は体育的部活動中のけがによる請求が多く見られます。また、学年が上がるにつれ、スポーツでのけがが多い傾向にございます。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) 2問目より自席にて質問させていただきます。 小学生では休憩時間や登下校時のけがが多く、中高生は体育的部活動でのけがが多いということでございます。 では、もう少し具体的にお聞きしたいのですが、
日本スポーツ振興センターに報告されているけがの部位や種類についてもお聞かせいただけますでしょうか。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 同センターが令和4年度に全国の未就学児、児童・生徒に対して医療費の給付を行った負傷、疾病について、部位別では、下肢部は33.9%と最も大きな割合を占めております。また、種類別では挫傷・打撲の28.8%、骨折が26.1%、捻挫が19.4%となっております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) ありがとうございます。 私の調査結果ともおおよそ一致しているということが確認できました。しかし、あくまで今お答えいただいたのは
日本スポーツ振興センターのデータでありまして、学校ごとの具体的な調査というものは行われておらず、学校現場で子供たちのけがに対する意識が高まらないのではないかなと懸念しております。 どのような経緯でけがをしたのか、重症度はどうなのか、潜在的な問題や報告されていないケースは非常に多く存在するのではないでしょうか。子供たちに寄り添い、けがの状況をできる限り把握し、対策をしていただきたいと思います。 そして、ここからが大事なんですけれども、学校現場ではどのような対策をしていただいているのか、奈良市内の学校におけるけがの予防の取組についてお聞かせください。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 市立学校におけますけがの予防に向けた取組についてでございますが、けがの予防に向けた具体的な取組といたしましては、例えば小学校高学年の体育では、児童が身近な生活の場面を描いたイラストから事故やけがにつながりそうな場面を見つけ出し、その原因や解決方法について話し合う活動などの取組がございます。 また、中学校の保健体育の授業におきましては、生徒が運動前にはウオームアップが必要であることやけがへの対処方法などについて学んでおります。さらには、体育の授業等で運動を行う際、初めに準備運動を行うなどし、児童・生徒が安全に活動できるよう留意しながら指導を行っているところでございます。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) 現在の予防策は非常に表面的ではないかなと感じております。実際には小学生は休憩時間や登下校時、中高生は授業外の部活動においてけがが多発している現状がある中で、今お答えいただいた予防や体育の授業前の準備体操では不十分であると。具体的なけがの予防ができていないのではないかと危惧しております。 なぜ予防が不十分であると私が考えているかと言いますと、泉大津市の調査によると、約8割の子供たちが浮き指という問題があるということが分かっております。この浮き指というのは足の指が地面に接していない状態でありまして、この状態ではボディーバランスが崩れ、けがの原因となります。 かつて日本人は草履だったりげた、雪駄などを履くことで足の指を使っていましたので、鍛えられていたんですけれども、現在は靴が主流となっておりまして、足指の機能が低下しつつあります。その結果、浮き指や土踏まずの未形成、外反母趾、重心がかかと寄りになるなどの問題が生じております。 現在の教育では正しい立ち方であったり姿勢、歩き方というものは教わらず、多くの子供が後傾姿勢であったり猫背などの立ち方や歩き方に問題があるというふうに思っております。 こんな問題がある中で、子供たちの1日の平均歩数はどれぐらい歩いているか把握されていますでしょうか。おおむね8,000歩から1万3000歩程度歩いていると言われております。この状態では、歩けば歩くほど負担がかかってけがのリスクが高くなると思っております。 そこで、浮き指を改善するためには意識的に足の指を使う必要があり、改善することでけがの予防であったり、また、スポーツのパフォーマンスの向上も期待できるというところが、スポーツ界や一部の専門家では足の指の重要性というものは認識されていますが、広く認識されておりません。 子供たちがけがをしないようにするためには、大人の意識改革と行動の変革が必要です。奈良市教育委員会としては、足の指を使うことの重要性についてどのようにお考えなのかお聞かせいただけますでしょうか。
○副議長(九里雄二君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 本市といたしましては、運動やスポーツで、議員お述べの足の指を含めまして体全体を動かすことにより、子供たちが基礎的な体力を身につけるとともに、生涯にわたって運動やスポーツに親しみ、健康の保持増進ができるよう、発達段階等を考慮しながら指導を行うことが大切であるというふうに認識しております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) 教育部長、お答えいただきましてありがとうございました。 体全体を動かすことによってというふうにお答えいただきました。私も体全身を動かすために、この足の指が重要であると考えております。 先日、足元を研究している専門家の方と奈良市内の野球チームを訪問してきたんですけれども、非常に多くの学びがございました。驚いたことに、ほとんどの子供がフィットしていない大きな靴を履いておりました。 サイズが合っていない靴を履くことによって、誤った足の指の使い方を覚えてしまうと言われておりまして、これは非常に問題があると思っております。皆さんも子供の頃、すぐ足が大きくなるからといって少し大きめの靴を履いたりしたことはありませんでしょうか。もしくは子供に履かせていませんでしょうか。なぜこのようなことが起きるかというと、子供たちを指導する立場の教員であったり保護者が、足の指に対してそこまで重要であるという認識を持っていないからなんです。 さらに言うと、靴ひもの正しい結び方というものも知らず、購入時のまま履いている子がほとんどでした。これも実は足の状態によって本当は結び方を変えたほうがいいんですけれども、工夫せずに履いているとけがを防ぐどころかけがのリスクを高めてしまいます。 そこで、子供たちに靴ひもの結び方講座というものを実施したんですけれども、足に合った靴ひもの結び方に変えるだけで足が早くなったり、球速が上がったりという即効性もございました。保護者の方々も靴ひもの結び方を変えるだけでこんなにも実感できるのかと、そんなことは思っていなかったという方だったり、これならコーチの指導をもっと子供たちが表現できるようになるかもしれないといった声、また、子供たちからももっとうまくなるかもしれないという自信がついたという声が上がっておりました。 こういったことも踏まえまして、例えば保健体育の授業で足にフィットする靴ひもの結び方や足指のストレッチなど、その重要性や意味も含めて教育に取り入れていただくことはできないかなと思っております。もし教育課程でなかなか難しいということであれば、スポーツ振興の観点で市民向けのイベントを実施して啓発していただきたいなと思います。 どれだけ好きなスポーツでも、けがで断念している子供たち、学生は、把握していないだけで数え切れないほどいると私は思っております。真剣に取り組んでいればいるほどけがもしやすいものです。技術を教えるのはスポーツの指導者かもしれませんが、子供にけがをさせない仕組みづくりは行政の働きかけでできると信じております。 奈良市からも多くのアスリートを輩出する基盤を整えていただきますように、行政ができることはしっかりとしてあげてほしいと切に願っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、子供たちだけではなく、奈良市民の全世代の健康をテーマとさせていただきます。 奈良市の財政状況、当初予算においても扶助費は最も歳出が多く、全体の23.5%を占めております。高齢者の増加に伴って、医療費や介護費などの社会保障費が年々増加しておりまして、健康寿命を延ばすということは、言うまでもなく歳出削減の効果も期待できます。 先ほど子供たちのけが防止を、足の指を使うことが重要だと意見させていただいたんですけれども、これは全世代の方に共通する課題だと思っております。大人の世代においても子供たちと同様に足の指をしっかりと整え、体幹を安定させることが重要でありまして、要介護の原因ともなっている高齢者の転倒も浮き指が原因とも言われております。 市民の健康増進に関しては様々な取組をしていただいているかと思いますが、今回は特に運動分野に絞って、どんな取組をしていただいているのか、健康医療部長、お聞かせいただけますでしょうか。
○副議長(九里雄二君) 健康医療部長。
◎健康医療部長(有本和子君) 山岡議員の御質問にお答えさせていただきます。 本市ではヘルスプロモーション、いわゆる健康増進活動の一環といたしまして、奈良市21健康づくり<第3次>を策定し、健康管理、栄養、運動など7つの分野において行動目標を定めております。 運動分野では、市民の健康生活を継続するために運動の習慣化や柔軟性、筋力を維持することの大切さを伝え、あらゆる年代において身体を動かす習慣を身につけられる取組を企画しているところでございます。 また、市主催の事業だけでなく、運動習慣づくり推進員協議会や生命保険会社と協働でウオーキングイベントの開催、企業やトップスポーツチームとのコラボ企画など、市民の皆様が身体を動かす習慣を身につけるきっかけづくりの場に行政が参画していくことで、生活習慣病予防、さらには高齢者のフレイル予防や転倒予防にもつながるものと考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) 民間ともコラボして様々な取組をしていただいているということが分かりました。 毎月20日のならウォークは奈良市独自の取組ですばらしいと思いますけれども、参加者さんの足元を真剣に考えたことはありますでしょうか。また、その状況を調査したことはありますでしょうか。 確かに運動を促進することは重要ですけれども、正しい歩き方や足の指の使い方を知らずに歩くと、余計に負担がかかってしまいます。様々な調査をする中で、実際に行政が足に注目し本気で取り組んでいる自治体が幾つかございました。 例えば大阪府の泉大津市さんです。2018年からあしゆびプロジェクトと題して市が大々的に健康寿命日本一を掲げ、幼少期から高齢者まで市民一体となった取組を行われております。具体的にはこども園や学校での足の状態測定や運動能力測定、また、市民向けの歩行セミナーや歩行測定など多岐にわたる取組を実施しております。特にあしゆび市民モニターという調査では、足の指の状態を3Dで計測し、測定や計測によって自分に合ったオーダーメイドのインソールを靴に入れて3か月間日常生活を送るというモニタリングが行われているんですけれども、200名ほどのモニター調査なんですが、調査の結果、約半数の方が浮き指から改善をして、約30%の方は着地本数、指がつく本数が改善したと。また、約65%の方はバランス能力が改善し、さらに痛みの改善率も73%と非常に大きな成果が出ておりまして、その後も市民の意識は向上しているということです。 実際にモニター調査を行って、こういった数値を基に政策がなされていると。これ非常に論理的で、かつ市民のことを本気で思った取組をしているんだろうなと感じるところであります。 数年にわたるモニター調査と市民への働きかけの結果、2025年大阪・関西万博での共創プロジェクトとして、成果発表もされるということですけれども、奈良市も市民の健康を考え、こういった取組を検討する価値もあるのではないかなと考えております。 そこで、最後に市長にお伺いいたします。 奈良市では、あらゆる世代の市民の健康増進に向けて取り組むようなプロジェクトは何かお考えでしょうか。また、意見させていただいたことも含め、市長のお考えをお聞かせいただけますと幸いです。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 健康づくりについての御質問を頂戴いたしました。 議員御指摘のとおり、民間も含めて全市的に健康づくりに取り組んでいくということが今求められているわけでありますが、従来のヘルスプロモーションというだけではなくて、議員御指摘の浮き指はじめ、足元に着目をした新しい視点でアプローチをしていくということは大変重要な視点だというふうに考えております。 私も詳しくありませんが、海外では自分に合った靴を選んだり、それから、靴ひもも毎回結び直したり、いろいろと自分の足元のコンディションを調整するということに、我が国以上に意識が高い国があるというふうにも聞いたことがございます。このあたりが少し我々もまだ遅れている部分であるのかなというふうにも感じております。 今後、市民の皆様お一人お一人の健康的で豊かな人生を実現するためには、自ら意識改革をし、主体的に取り組んでいただくことが基本ではありますが、やはり個人の努力だけではなかなか達成が難しく、後押しをしていく環境づくりが必要であると考えております。 その理念の下で、令和5年度に本市が策定をいたしました第3次の奈良市21健康づくりをやはり市民の皆様にしっかりと浸透させ、意識づけを行うために、今年度健康フォーラムを開催する予定をいたしております。 また、医療、福祉、教育分野の各関係機関、そして企業や大学等との連携も強化し、より多くの市民の皆様が参加していただきやすい環境を整えて、健康づくりの輪を広げ、地域全体で健康意識の向上に努めていきたいというふうに考えております。
○副議長(九里雄二君) 山岡君。
◆4番(山岡稔季君) 市長、ありがとうございます。 新しい視点で大変重要であると、市長にも御認識をいただいておりましたので、ぜひ形にしていただきたいなと思います。 本市の奈良市21健康づくりにおいても、様々な調査を基につくられているすばらしい取組かと思いますけれども、この取組をより実効性のある施策へと進めていただきたいなと思います。 ちなみに民間企業では、5本指の靴下を改良して足指を使えるように研究されているというものもあったり、先ほどの泉大津市では職員がわらじを履いて仕事をしている方もいらっしゃるというように、ほかにも奈良県三郷町では素敵な取組をされておりまして、三郷の伝統である雪駄ですね、雪駄を幼稚園や保育園の指定靴に採用されて、子供たちの足指が自然と鍛えられる状況を整えているということでございます。こういった本当に心から考えて行動されている結果だと思います。 同じことをすべきとは言いませんけれども、本市としてもできることをたくさんしていただきたいと思います。例えば奈良市役所の南側にも新しい芝生広場もできましたんで、そういったところを活用して、定期的にはだしであったり、げたや雪駄を履いて歩くイベントであったり、フレイル予防、運動機会の提供、人との交流促進もできる上、自然と足指が重要なんだということを市民にも啓発できるのではないかなと考えます。 本日は、ただ大事なのかなというふうなもので終わるのではなく、本当に普及したいという強い意思を持って意見をさせていただきました。響いていただければそれが1歩につながると思っておりますので、ぜひ真剣に調査をしていただきまして、前向きに進めていただきたいと要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(九里雄二君) 19番阪本君。 (19番 阪本美知子君 登壇)
◆19番(阪本美知子君) 新世の会、阪本です。 通告しておりますテーマにつきまして、早速質問をいたします。 東部地域の魅力向上のために、木津川市とどう連携するのかについてです。 奈良市東部地域は、緑豊かな森林が広がり、自然の恵みを受けるとともに、長い歴史に育まれた里山が広がっています。須川にお住まいの方から、奈良市東部をぐるりと回るような楽しみ方ができる道がないとお聞きをしました。本当は木津川市の浄瑠璃寺や岩船寺を通って、須川や狭川まで歩ける道があるが、府県境にある事業場の辺りが長い間通れない状態になっている。あそこを気持ちよく通れるようになれば、ハイキングやマウンテンバイク、トレイルランを楽しむ人が東部に遊びに来やすくなるのではとのことでした。 これを受けて調べましたところ、府県境にある事業場をめぐって、加茂町の時代から木津川市が誕生して以降も、長年にわたって議会で問題になっていることが分かりました。木津川市議会の議事録を見ますと、2007年、平成19年6月議会では、赤田川は昔清流が流れていたが、今は大変汚れ、上流では臭いがするほどですと赤田川の現状が訴えられ、同じく9月議会では事業場の犬の放し飼いについて、平成16年頃、奈良市の保健所に対して現状を説明し、対応をお願いしたという木津川市長の発言が見られます。このようにかなり前から問題になっていることが分かりました。 そこで、今日は赤田川の水質悪化の問題、事業場の犬の放し飼いの問題、事業場を通り抜ける道で通行に支障がある状態が続いている3点につきまして、奈良市の現状認識と取組をお伺いいたします。 1点目は、赤田川の水質についてです。 赤田川は府県境を超えて木津川に合流する河川で、奈良市側が上流、木津川市側が下流になっておりますが、平成28年には木津川市側においてこれまでになく水質が悪化したことから、木津川市は水質検査の回数を増やすなど監視を強化いたしました。赤田川の水は、流域では農業用水として利用されており、主には米やナスが作られてきましたが、平成29年当時、水質は水稲に適するものではないという評価がされるほどでした。 こういった一連の経過がありますけれども、1点目は、赤田川の水質についてこれまで検査を続けてきた立場から、奈良市の現状認識について教えてください。 2点目は、木津川市の水質検査調査の結果によりますと、2023年2月に、赤田川の奥の院付近で大腸菌数が100ミリリットル当たり16万cfuという飛び抜けた値となっておりますが、この数値が示す水の状態について説明をしてください。健康に影響はないのでしょうか。 3点目、事業場の新施設建設に伴って水質汚濁防止上の届出がされておりますが、奈良市は根拠法がないので木津川市に資料を提供できないというふうにしておりましたけれども、その後どうなったでしょうか。 4点目、木津川市が年1回開催する地元説明会において、奈良県、奈良市にも参加してほしいという住民からの声が上がっております。奈良市は事業場を所管する立場にあると思いますが、地元説明会に参加しないのでしょうか。 続いて、犬の放し飼いについてお伺いをいたします。 府県境にある事業場が場内で犬を放し飼いにしていて外に出ていることは、奈良市側の中ノ川町、東鳴川町に加え、木津川市の浄瑠璃寺周辺で長年問題となっています。 奈良市保健所の記録によると、中ノ川バス停付近で犬が徘回をしているという連絡、また、犬10匹以上に取り囲まれたという通報があったと記録をされております。山城南保健所の記録によりますと、本年2月にも浄瑠璃寺境内にまで犬が侵入していたようです。 1点目、保健所として事業場が飼育する犬の頭数の登録状況と狂犬病の予防接種の実施について、正確な数字を把握しているのかお聞きをいたします。 2点目、事業場内で犬が放し飼いにされ公道上を徘回している状態は、奈良県動物の愛護及び管理に関する条例第5条に抵触していないのか見解をお伺いします。抵触していないとするなら、どのような理由でしょうか。 3点目、これまで奈良市長が奈良県動物の愛護及び管理に関する条例第14条に基づき、措置命令を出したことはあるのでしょうか。 続いて、木津川市道の安全な通行についてお伺いをいたします。 事業場の敷地の間を木津川市道が通っておりますが、昨年の12月27日に行われた木津川市と奈良市の情報交換会議の議事録によりますと、木津川市はこの市道について、未係留の犬がおり飛び出してくる、市道については危なく、実質的に通行できないとの見解を示しております。この道は木津川市道2092号であると同時に、奈良市の里道であると聞いております。里道は道路法の適用のない法定外公共物であり、奈良市の公共財産です。 1点目、当該木津川市道は奈良市域を通っておりますが、木津川市と奈良市のそれぞれの権限が及ぶ範囲について説明してください。道幅を決めるのはどちらでしょうか。 2点目、木津川市の市有土地境界確定図によりますと、市道の木津川市側の道幅は2メートルと書かれております。また、地元の方によると、この道は以前、軽トラックでも通行できていたようです。しかし、奈良市域区間については境界確定が行われておりません。奈良市が里道なので91センチと言っているというのが独り歩きしているようでもありますが、昨年の2月には、木津川市の2つの団体から現況2.8メートルでの境界確定を求める要望書が奈良市と木津川市に出されております。これに対する見解をお示しください。 これを1問目といたします。
○副議長(九里雄二君) 健康医療部長。 (健康医療部長 有本和子君 登壇)
◎健康医療部長(有本和子君) 阪本議員の御質問にお答えいたします。 御質問いただきましたのは、赤田川の水質についてでございます。 まず、1点目でございますが、赤田川の水質に関する市の現状認識でございます。 平成15年に当時の加茂町から、本市に対しまして赤田川の水質悪化に関する連絡があったことに端を発し、本市は赤田川の水質監視を継続して実施しております。監視地点は府県境から約0.3キロメートル上流と約1.2キロメートル下流の2地点とし、年4回の頻度で水質監視を開始いたしました。平成29年からは監視地点に府県境付近を追加し、計3地点で水質を監視しております。 平成28年から29年頃にかけては、下流におきまして有機物等により水質が最も悪化した状態となりましたが、同地点における現在の水質は改善傾向にあるものと認識しております。 次に、木津川市の水質調査結果の数値が示す水の状態についてでございます。 木津川市は令和5年に赤田川の奥の院付近で大腸菌数検査を2月、6月、9月、11月の年4回実施をされました。その結果を見ますと、議員お述べの2月の測定値につきましては、他の3回の測定値と比較して高い値となっていることから、一時的な河川の汚濁が生じたものと推測しております。 次に、水質汚濁防止法上の届出内容に関する情報提供についてでございます。 令和6年5月16日付で水質汚濁防止法を所管する京都府から公文書で資料提供の依頼があり、同年5月30日付で同資料の提供を行ったところでございます。 最後に、住民説明会への参加についてでございますが、本市が実施いたしました赤田川の水質検査結果を速やかに木津川市へ情報提供していること、また、赤田川に放流している事業場排水が水質汚濁防止法に基づく排水基準に適合していること並びに住民説明会には水質汚濁防止法を所管する京都府も同席していることから、同説明会への本市の参加は不要であると考えております。 続きまして、犬の放し飼いについての御質問、3点頂戴いたしました。 まず1点目でございます。事業場が飼育する犬の登録状況及び狂犬病の予防接種実施の把握についてでございます。 犬の飼い主の方につきましては、狂犬病予防法に基づく飼い犬の登録と飼い犬への年1回の狂犬病予防注射の接種が義務づけられております。本年4月に事業者に確認をいたしましたところ、犬の頭数については登録状況と異なる点があったことから、届出をするよう指導したところでございます。狂犬病の予防注射の接種状況については把握しているところでございます。 次に、事業場内での犬の放し飼い及び公道上の徘回について、奈良県動物の愛護及び管理に関する条例第5条に抵触していないかについてでございますが、同条例第5条では、犬の飼い主の遵守事項といたしまして、飼養する犬の形態や性状等に応じて丈夫な綱や鎖等で固定的な工作物などに係留するか、もしくはおりや囲い等の障壁の中で飼養することとし、常に飼養する犬が人の生命等を侵害することのないようにしておくことと記載されております。 一般的に事業場内で犬が放し飼いにされ、公道上を徘回している状態は条例に抵触する可能性がございます。しかしながら、本事業者は感染症予防のために、木津川市、木津警察署、奈良県と協議を行い、公道についての道路使用許可や侵入防止柵の門扉の道路占用許可を取得し、周囲を柵などで囲った占有地内で犬を飼養されているため、同条例第5条には抵触しないものと考えております。 なお、仮に事業場外に犬が出て、本市内を徘回した場合には、迅速に対応を行うこととしており、本市内において直近2年間で犬が事業場外を徘回したとの苦情は報告されておりません。 最後に、これまでに奈良県動物の愛護及び管理に関する条例第14条に基づき措置命令を出したか否かについてでございますが、本市におきまして、同条例第14条に基づき、犬の係留についての措置命令を出したことは今までございません。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 建設部長。 (建設部長 田上智弘君 登壇)
◎建設部長(田上智弘君) 阪本議員の御質問にお答えいたします。 奈良市域を通る木津川市道の木津川市と奈良市のそれぞれの権限と道幅の決め方についての御質問でございます。 それぞれの権限につきましては、木津川市は市道であり道路管理者であり、奈良市は里道であり底地の管理者であります。重なっている場合は、道路法の第4条により道路を構成する敷地は私権を行使することができないとありますので、木津川市は道路管理者としての管理責任があると考えます。また、道路の幅の決定についても道路管理者になると考えております。 次に、境界確定を求める要望書の見解についてでございます。 境界確定については、隣接土地所有者から境界明示申請が提出され、申請人、隣接土地所有者及び地区代表者、その他の関係者の立会いを求め、資料等事前調査の結果を参考にし、立会人から意見を聞きながら公正妥当な境界を見いだすよう十分協議を行い、関係者全員の同意が得られれば境界は確定されるものでございます。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 19番阪本君。
◆19番(阪本美知子君) 2問目は自席より行います。 御答弁いただきました内容で水質汚濁に関しては、検査は平成15年から続けてきたけれども、今は落ち着いていると。また、犬の放し飼いについては県の動物愛護条例に抵触しない。また、木津川市道の道幅を決めるのは木津川市側であるという見解が示されました。 しかし、基準がクリアされているとしても、一般的に考えて、これで奈良市の責任はありませんということにはならないんではないでしょうか。 下流に水質汚濁が発生している可能性のある事業場が奈良市側にあるということで、木津川市側は権限がなく、これまで奈良県、奈良市にお願いするしかなかったわけです。2017年にも非常に水質汚濁がひどいということで、木津川市長から奈良県知事と奈良市長に対して、水質改善に向け特段の配慮を要望するという内容の要請書が出されております。仲川市長も御覧になったと思います。 発端からかれこれ20年近くたっております。とても長い時間が経過をしておりますけれども、早急な解決が必要だと思いますが、それぞれの課題について奈良市として今後どう取り組むのか、担当部門ごとにお答えいただきたいと思います。
○副議長(九里雄二君) 健康医療部長。
◎健康医療部長(有本和子君) 阪本議員の御質問に自席からお答えさせていただきます。 まず、1つ目の赤田川の水質についての今後の取組でございますが、赤田川に放流する事業場排水が水質汚濁防止法に基づく排水基準に適合しているかどうか、継続的に確認するとともに、本市独自に実施しております年4回の赤田川水質調査を引き続き実行し、関係する行政機関と連携することで、赤田川の水質監視に努めてまいります。 続きまして、犬の放し飼いについての今後の取組でございますが、犬の管理は周囲の安全確保や感染症の予防に重要な役割を果たすものでございます。通行者や周辺住民の安全を守るために犬の正確な登録数の管理、狂犬病予防注射による健康管理を行うとともに、犬の係留など必要が生じた場合は遅滞なく措置、指導を行ってまいります。 また、令和6年4月に木津川市及び山城南保健所との三者間で情報を共有したところであり、今後も緊密に連携して問題解決に向け対応してまいります。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 建設部長。
◎建設部長(田上智弘君) 御質問にお答えいたします。 奈良市域を通る木津川市道の安全な通行について、現在、隣接土地所有者間で境界について合意されていないと聞いております。このことが解決いたしましたら、木津川市と協議等を行ってまいりたいと考えております。 以上です。
○副議長(九里雄二君) 19番阪本君。
◆19番(阪本美知子君) 3問目は意見、要望といたします。 木津川市側でこれほど長い間大きな問題になっていても、奈良市側の認識は低いのではないかと感じております。 赤田川が木津川と合流した地点の少し下流には奈良市の水道の取水口があります。赤田川の水質が奈良市民と全く無関係ではないというふうに言えると思います。 水質汚濁防止法、また奈良県動物愛護条例においても法律的に違反行為は認められないというのが奈良県、奈良市の立場ですが、本当にそれでいいのでしょうか。もし仮に奈良市と木津川市が逆の立場で、川の上流が木津川市、下流が奈良市で、奈良市民に被害が及んでいるとしたらどうでしょうか。奈良市はこれほど長く事態を放っておくわけはないと思います。奈良市側に原因があって、木津川市側が困っていることについて、奈良市としてもっと協力できることがあるのではないかと考えております。 現在の水質は改善傾向にあるという認識が示されましたが、全く問題がなくなったわけではなく、昨年の稲作のときに田んぼに引き入れている赤田川の水に、水色の浮遊物がたくさん浮いている写真も見せていただきました。これが現状です。 この地域は京都府側でいいますと、当尾京都府歴史的自然環境保全地域となっておりまして、事業場から600メートルほど下流に浄瑠璃寺奥の院があります。奥の院への道は浄瑠璃寺の御住職と岩船寺の副住職さんが毎月草刈りや清掃などをされていて、ハイキング客も訪れているところだそうです。しかし、奥の院付近の砂防ダムから滝のように落ちた川の水が霧になって谷を漂い、臭いがひどいことが度々あると地元の方からお聞きをいたしました。 こうした状況を放置することは、赤田川上流の奈良市東部に対するイメージを悪化させかねません。奈良市東部の魅力を向上させるためにも、この状態を放置せず、早急な解決が必要だと考えております。 水も道も空気も府県境で断ち切られるわけではなく、つながっております。また、奈良時代には平城京から加茂の国境へ遷都されたことからも歴史的につながりの深い地域です。奈良市東部の魅力を高め人を呼び込むためには、木津川市と十分に協力し合って自然環境を守っていくこと、共に環境の改善、整備を進めることが重要だと考えております。 今回、市長にはあえて答弁を求めておりませんが、奈良市が問題から目をそらさず、自分事として考え、今ある木津川市との包括連携協定を生かして水質調査を強化するなど、協力して問題の解決に取り組むよう期待して質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(九里雄二君) 7番岡本君。 (7番 岡本誠至君 登壇)
◆7番(岡本誠至君) 無所属の岡本誠至でございます。よろしくお願いいたします。 それでは、早速通告させていただいております学校施設の開放事業につきまして、一括質問一括答弁にて質問をさせていただきます。 現在、学校施設については本当に多くの団体が利用をしております。その中で、この事業の管理業務を教員が担っており、負担となっているというふうな声をお聞きしております。本件については、教育委員会の権限に属する事務であることから、観光文教委員会にて取り上げましたが、教育部長から、本事業については事務の補助執行によりスポーツ振興課が所管をしており、その管理業務を学校が担っていると答弁をいただきました。 そこで、今回は2点、市民部長にお聞きをいたします。 1点目に、現場からは書類の管理業務等が大変であるとの声をお聞きしますが、当事業に係る事業内容など事業の現状についてお聞かせください。 2点目に、各学校における事務負担の発生について、現状のままでいいと考えているのか、今の事務の在り方をどのように改善することで負担の軽減につなげていこうと考えておられるのかについてお聞かせください。 以上で1問目とさせていただきます。
○副議長(九里雄二君) 市民部長。 (市民部長 谷田健次君 登壇)
◎市民部長(谷田健次君) 岡本議員の御質問にお答えさせていただきます。 学校施設開放事業について、2点御質問いただきました。 まず1点目、その状況についてでございます。 学校施設開放事業は学校施設開放運営協議会に事務を委託し、利用申請等の事務は開放校ごとに置かれ、その校長等が代表を努めます開放運営委員会で行っております。 委託しております具体的な事務の内容といたしましては、利用希望団体からの利用申込書の受理や利用許可書の交付、そして、開放時におけます運動用具やその他備品の貸出しや管理、そして、開放時間中の学校施設の管理、そして、開放時の利用状況を記載いたしました学校施設開放日誌の報告などでございます。 これらの事務は主に各開放校の運営委員会が推薦し、教育委員会が委嘱いたしました管理指導員が行うことになってございます。 その管理指導員は教員の資格を有します者、そして、奈良市スポーツ推進委員協議会または奈良市スポーツ協会等のスポーツ団体に属する者、そして、現に地域で活動している者、そして、教育委員会が適当と認める者のいずれかに該当する必要がございますが、各学校の運営委員会からはその管理指導員に教員の方を推薦されてくることが多うございます。 そして、学校開放事業は土曜日や日曜日だけでなく平日の夜間も行っておりまして、利用を希望する団体が多い学校におきましては、申込書の処理や日誌の作成などの事務が多くなると思われます。 2点目は、その事務の在り方や改善、そして負担軽減の考えについてでございます。 現在の事務手続におきましては、利用申請書が紙媒体でございまして、紙媒体の申請書を基に日誌を開放日ごとに作成していただいております。 事務の在り方や負担を軽減するための方策、対策といたしましては、事務のデジタル化等を考えておりまして、それによりまして管理指導者の負担が軽減するほか、利用者の利便性も向上できるのではないかと期待しております。 学校施設開放事業は市民のスポーツ活動の普及、振興などのために重要な事業でありまして、今後も継続していく必要があると考えておりますことから、事務の在り方についても、今後事務を効率的で能率的に行う観点で検討していきたいと、そのように考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 7番岡本君。
◆7番(岡本誠至君) 2問目は発言席より行わせていただきます。 今、市民部長より事業における事務の在り方の改善について答弁をいただきましたが、以前、観光文教委員会において本件について取り上げさせていただいた際に、教育委員会に属する事務ではあるが、補助執行を行っているために現状を把握していないという旨の答弁がありました。 補助執行という形で事務を担っているのは確かに市民部、市長部局ではありますけれども、先ほどデジタル化や負担軽減についてもお答えをいただきましたが、その実現には教育委員会も連携をして取り組んでいかなければならないというふうに考えておりますが、教育長はどのようにその点を考えておられるのか、そのお考えをお聞かせください。
○副議長(九里雄二君) 教育長。
◎教育長(北谷雅人君) 議員の御質問に自席よりお答えいたします。 デジタル化や負担軽減の実現には教育委員会としても連携して取り組んでいかなければならないとのことでございますが、先ほど議員もお述べのように、学校開放事業は教育委員会の権限に属する事務を市長の管理に属する機関の職員に補助執行させているものとなっております。スポーツ振興課で事業計画や企画を行い、また、具体的な事務作業を行うこととなっているところでございます。 各開放校の学校施設開放運営委員会には教員も含まれておりますことから、デジタル化等により効果的、効率的な見直しが進めば、教員においても一定負担軽減が期待されますことから、連携してやってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(九里雄二君) 7番岡本君。
◆7番(岡本誠至君) 3問目は意見並びに要望とさせていただきます。 まず、この教員が携わる業務は多岐にわたっているために、1つの事務だけを見直してもなかなか結果は見えにくいかもしれませんが、だからこそこの一つ一つの業務の見直し、この積み重ねによって負担の軽減を実現していかなければならないというふうに考えております。 本事業については、教員がすべきとは定められてはいないものの、結果として教員がその事務作業を担っているというところが現状でして、事務の在り方についても検討していくと市民部長のほうからもお答えをいただきましたが、見直しが進めば教員の負担軽減に確実にこれはつながっていくというふうに考えております。 ただ、このデジタル化というものを実現するためには、システムを構築する必要があるというふうにも考えますし、その構築というものには新たに予算も必要になるのではないかというふうに推察をします。 それができればいいんですけれども、デジタル化か現状のままかというふうなこの2つの選択肢だけでは実現にすごく時間を要してしまうのではないかというふうなことも危惧をしております。 そのことから、まずは実際に事務を担っている各学校に設置をされております開放運営委員会におきまして、当事者の方々から今何が負担となっていて、実際に何を行えば軽減につながるかというところについて意見をしっかりと拾い上げていただいて、それらの意見を先ほどありました委託をしています学校施設開放運営協議会の中で収れんをしていただくというふうな中において、現状の中でもできる事務の在り方の見直しを行っていただきまして、管理業務を担う学校の負担を少しでも軽減できるよう、そしてまた、利用者の方々においても利便性の向上が図れるように、できるところからしっかりと取り組んでいただきますよう要望させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(九里雄二君) 32番井上君。 (32番 井上昌弘君 登壇)
◆32番(井上昌弘君) 日本共産党奈良市会議員団の井上昌弘でございます。 通告をしております数点について、一問一答で質問をいたします。 まず、自衛隊への個人情報の提供の問題です。 奈良市は18歳と22歳の住所、氏名、年齢、性別の個人情報を本人の同意を得ることなく、毎年6,000人以上自衛隊に提供しております。これまで我が党は名簿提供の法的根拠について取り上げてまいりましたが、今日は角度を変えて、この名簿に基づいて自衛隊が行う18歳の未成年者への求人活動の在り方についてお聞きをいたします。 高校卒業予定者に対する求人活動については、教育的配慮や公正な求人ルールが定められております。厚生労働省は職業安定行政手引において、新規学校卒業者が就業、職業に対する知識が乏しいことから、高校卒業予定者に対し、適性と能力に応じた職業選択ができるよう職業指導を計画的に行う必要がある。求人者の求職活動が無秩序に行われないよう、公正かつ適正な活動が行われるよう必要な指導規制を行うものとするとして、家庭訪問の禁止、学校訪問についての指導、文書募集に対する指導などの基本方針を定めております。 また、1982年、文科省、厚労省は防衛省に対し、高等学校新規卒業者に係る自衛官の募集について、教育的観点から所定の時期に学校を通じて学校の協力の下に行われることが適当と考えられるので、募集活動について行き過ぎがないよう、特段の理解と協力を願いたい旨の申入れを行っております。これを受け、同年4月19日付で防衛省は通達として周知をしております。 このように高校卒業予定者に対する求人活動については社会的に未成熟、未経験な生徒に対する保護や援助といった教育的配慮を強く求めております。 ところが、奈良市は本人にも保護者にも同意を取らずに自衛隊に個人情報を提供し、自衛隊が学校を通さず、保護者も介さず、直接未成年である対象者に勧誘はがきを送付することを認めております。 こうしたことは、さきに述べた求人活動における教育的配慮を欠き、公正な求人というルールに反しているのではないかと考えますが、市長の見解を伺います。 以上で第1問といたします。
○副議長(九里雄二君) 市長。 (市長 仲川元庸君 登壇)
◎市長(仲川元庸君) ただいまの井上議員の御質問にお答えを申し上げます。 高等学校新規卒業者に対します自衛官募集活動における教育的配慮ということでございますが、本市が自衛官及び自衛官候補生の募集に関しまして、募集対象者の住民情報を自衛隊に対し提供していることにつきましては、自衛隊法及び自衛隊法施行令等の関係法令に基づくものでございまして、適切な事務執行であると考えております。 自衛隊が行われている募集活動についても、行き過ぎのないよう行われているものと認識をいたしております。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 以降は自席よりさせていただきます。 私は根拠を示して質問いたしましたが、御答弁は奈良市が名簿提供していることの根拠が自衛隊法にあるという答弁であり、未成年者への求人活動における教育的配慮、公正な求人ルールという問題については答弁では言及がなかったというふうに思います。 私は名簿提供の問題と、そこでその名簿を基に行われる求人活動の在り方、これは別の問題だというふうに思います。 とりわけ新規学校卒業者の就職は、その後の職業生活の第1歩を踏み出す人生の大きな転機となるものであります。 そこで、具体的にお聞きをいたします。 私は先日、奈良労働局公共職業安定所、いわゆるハローワークにお伺いして、担当官の方に新規学校卒業者の求人活動にはどういうルールがあるかということをお聞きしてまいりました。 学校卒業者ということでいいますと、中学、高校、大学ということでありますけれども、今回の名簿提供との関係では高校卒業者の求人ルールについて中心的にお聞きをしてまいりました。 5つあります。1つは、求人目的の学校訪問は、学校教育に支障を及ぼさないよう訪問時間には十分配慮する。2つ目には、求人者による直接の家庭訪問は一切禁止をする。3つ目には、縁故募集に際しては雇用条件が不明確になりやすいので、労働基準法に基づいて雇用条件を明示してくださいと。4つ目には、直接募集は一切禁止する。5つ目には、これが今回私は重要な点だと思いますけれども、文書募集の規制というルールがあります。 とりわけ新規学校卒業者を対象とする文書募集には規制がございます。中学校卒業者には一切禁止をする。そして、高等学校卒業者には卒業前年の7月1日以降にしなければならない、ただしハローワークへ申込みを行った求人である、管轄の職業安定所名と求人番号を記載する。大学卒業者には規制がない、こういうことでありました。 求人活動を行っておるのは自衛隊でありますけれども、その名簿を提供しているのは奈良市であり、共同して求人活動を行っているとみなされます。現状の募集は学校、とりわけ高校を通さずに直接募集をしている点、また、ハローワークも通さない募集であることから、職業安定法に抵触するおそれがあるというふうに思います。 私も担当課から実際に送られているはがきの文面を出していただきましたけれども、そのはがきにはどう書いてあるか。今年度高等学校を卒業の予定の皆様へということで、冒頭、突然のお手紙を失礼いたしますと書いてあります。ですから、学校やハローワークを通さずに直接こうして文書で募集するということについては、職安法では私は禁じられているというふうに思いますので、質問趣旨に即してお答えいただきたいと思います。いかがでしょうか。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 今御指摘をいただきました職業安定法のルールに基づいていないのではないかということでございますが、自衛隊が行う自衛官の募集については自衛隊法に基づき行われるものでございますので、職業安定法の規定は適用されないものと考えております。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) そこで恐らくそういう答弁があるだろうということで、自衛隊法では自衛隊員に対して、ほかの法律の適用除外の規定がございます。自衛隊法で適用除外とされている法律は、私の調べた範囲では8つあります。自衛隊法第108条でございます。 その適用除外の法律は労働組合法、それから労働関係調整法、労働基準法、船員法の一部、最低賃金法、じん肺法、船員災害防止活動の促進に関する法律、そして労働安全衛生法、この8つは適用しないというふうに明示をされております。これは当然自衛隊の任務遂行のためには、場合によっては24時間体制で勤務をしなければならないというふうなこともあるでしょうから、労働基準法などの適用を受けていては任務遂行に支障があるからだというふうに思います。 いずれも、今申し上げた8つの適用除外は入隊後の様々な任務遂行のための適用除外であって、就職前の求人活動のルールである職業安定法は、この8つの適用除外には含まれておりません。適用されると解すべきだというふうに思います。 それで、こういう重要な個人情報を提供するに当たって、こうした適用除外についての検討を、先ほどの答弁をお聞きいたしますと検討されていないのではないかと思いますけれども、その点の調査検討はされた上での御答弁なのかお聞きいたします。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 本件につきましては、3月に国と奈良市を相手取りまして国賠訴訟が行われております。係争中の案件ということでございますので、詳細をお答えしにくいところもございますが、一般論として特別法でございます自衛隊法と一般法でございます職業安定法につきましては、基本的には特別法の規定が優先をされるというふうに考えております。 その他関連法令等の趣旨に鑑みても、現状については適切な募集活動が行われているものと認識をいたしております。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 特別法であるからこそ除外規定があるのだというふうに思います。これは裁判で争われる1つの争点になるのではないかというふうに思っております。 次に、この問題の最後ですけれども、除外申請制度についてお聞きをいたします。 奈良市は、自衛隊への個人情報の提供を望まない対象者に対して除外申請制度を設けて、2022年10月から受け付けております。今年の6月1日現在でこの除外申請制度を利用されている市民の方は、担当課にお聞きいたしますと23人ということでございます。一見するとこの除外申請制度は個人の意思を尊重した対応にも見えますけれども、18歳と22歳の個人情報を毎年提供するという方法だと、自衛隊はその名簿を基に除外申請者を特定することが可能なのではないかというふうに思います。 この点でちょっと要配慮個人情報の質問を考えておりましたけれども、時間の都合上、これを割愛いたしまして、特に提供した自衛隊への名簿と、それから、これまで住民基本台帳の閲覧を提供前は許しておりましたので、提供した後、自衛隊が住民基本台帳の閲覧を申請し、それが正当な理由だと認められれば、提供した名簿と住民基本台帳の名簿を照合することによって、除外申請制度を利用した市民を割り出すということが可能になるんじゃないかというふうに思うんですけれども、見解を伺います。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 自衛隊に対しまして、既に提供を行っている住民情報につきましては、重ねて住民基本台帳法に基づく閲覧の請求があった場合には、通常はそのような請求は合理性を欠く疑いがございますので、請求の理由について慎重に確認をする必要があるものと考えております。正当な理由による請求でない場合には当然、閲覧請求自体を拒否することが考えられます。 また、自衛隊へ住民情報の提供を行うに当たりましては、奈良市と自衛隊奈良地方協力本部との間におきまして、奈良市自衛官等募集に係る住民基本台帳の一部の写しの提供に関する覚書を締結しております。その覚書の中では、提供した住民情報の目的外利用を禁止しておりますので、当然自衛隊側としてもこの覚書の事項を遵守して対応いただけるものと考えております。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 覚書のことを今言われたんですけれども、1つ確認なんですけれども、覚書ではデータの確実な廃棄あるいは削除が盛り込まれておりますけれども、これはパソコン入力したデータもその対象に含まれるのかどうかお聞きをいたします。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 覚書の第11条におきましては、住民情報の利用が終了した際は、紙媒体から作成した電子データ等についても利用ができないよう削除すると規定をされておりますので、紙媒体だけではなくパソコン等に入力をしたデータ類についても同様の対象となるということでございます。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 両方対象になるということなんですけれども、実際どうかというふうに思うんです。 実際に届いたはがきを匿名、名前のところはマスキングしてあるんですけれども、はがきの表面を見ますと、手書きではなくてパソコンでデータ入力したスタイルで送付をされております。 例えば18歳のときに送ったデータをパソコンに入力して、その方は4年後、例えば22歳になるわけで、ほぼほぼその18歳のときのデータを基に、その後亡くなった方、あるいは奈良市から転出された方、そしてその名簿登載を除外申請された方、それらを省いたり、新たに転入されてきた方を追加すれば、かなり効率的に利用できるというふうに思うので、普通は少なくとも4年間は置いておこうというふうに思います。 先ほどから自衛隊奈良地方本部と奈良市との覚書のことが再三言われておりますけれども、今、市長のほうから紙媒体も電子データも住民情報の利用が終了した際には消去するという覚書があるんだということを言われておりますけれども、その覚書に書かれてあることが実際にきちんとパソコンから消除されているかどうかということを確認する、検証する、そういう仕組みがなければ、空約束になりかねないというふうに思います。 そういう具体的に覚書の事項が守られているかどうかということを点検するすべがあるのかどうか、あるとすればどんな方法で行うのかお聞きいたします。
○副議長(九里雄二君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 自衛隊からは、市が提供いたしました紙媒体の住民情報及び作成した電子データにつきまして破棄したことを確約する文書の提出を受けております。直近では本年6月6日に受領させていただいております。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 向こうの文書だけということで、本当に点検する仕組みとしては弱いんではないかなというふうに思います。 今日はちょっと別の角度でお伺いしてまいりましたけれども、この自衛隊への個人情報の提供問題については、奈良市内の高校生が裁判の原告となるということを決意して裁判を起こしております。 これまで類似の、同様の裁判がありますけれども、名簿を提供された当事者が損害賠償を求めるという意味では全国初の裁判でございます。弁護団も防衛問題に強い弁護団ということで、札幌から福岡まで13人、中心は関西ですけれども、13人の弁護団から成る全国注目の裁判が行われ、7月2日には第1回の口頭弁論が奈良地裁で行われる予定であるということで、私もその裁判の行方に注目すると同時に、引き続き、こうした問題を議員団として取り組んでいきたいということを申し上げておきます。 次の問題、奈良県
住宅新築資金等貸付金回収管理組合の解散問題について、市民部長にお伺いをいたします。 この組合が解散されますと、奈良市は以前のように独自に債権回収をしなくてはならなくなります。我が党が求めてまいりました一般会計からの繰入れによって赤字は解消し、貸付金の財源であった起債の償還が終わる。そして、現年度債権は終了し、滞納繰越分のみということになりました。一つの転機かなというふうに思います。 それで、特別会計として長年やってきたわけですけれども、その方向性にも触れながら、今後の滞納債権回収の努力の方向性について見解をお聞きいたします。
○副議長(九里雄二君) 市民部長。
◎市民部長(谷田健次君) 議員の質問にお答えさせていただきます。 現在、住宅新築資金等貸付金特別会計は奈良県
住宅新築資金等貸付金回収管理組合への事務費を負担し、滞納繰越しとなってございます貸付金の回収を行うのみの会計となっております。 令和7年3月31日の同管理組合の解散に伴いまして、令和7年度からは組合に対する事務費負担金の歳出がなくなることとなれば、歳入歳出の収支均衡を取ることも難しい状況となりますので、特別会計を廃止し、貸付金の歳入及び事務費等の歳出については一般会計で管理することも含めて、来年度の予算編成に向けた協議を関係課と行っているところでございます。 滞納債権の回収につきましては、組合解散後もスムーズに回収管理業務が行えるよう、令和5年度から債権回収のための知識を得るための研修会等に参加し、債権回収方法や法的措置を含めた滞納整理などについても学んでいるところでございます。 今後につきましては、個別の債権について引継ぎ作業を行い、債権移管後は、本市の債権管理条例に基づき適切な回収業務に努めてまいりたいと、そのように考えております。 以上です。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) ありがとうございます。 解散という問題についてはやむを得ないのではないかなというふうに思います。 令和4年度決算では貸付金の返済額が666万円、戻って来る、回収できた額ですね。それから、回収管理組合への負担金が720万円ということになっておりまして、返済される額よりも奈良市が組合へ負担する額のほうが多いという状態になっておりますので、それはそういう意味では一つの解散の時期かなというふうに思います。 今の御答弁で特別会計についても廃止の方向で検討されているということでございました。我が党議員団は、2013年の3月定例会で繰上充用という形で、これは見かけだけの赤字解消処理を何十年も続けているという不適切な会計処理をやめて、一般会計からの繰入れで赤字を解消すべきと質問をいたしました。 それが10年かかりましたけれども、2022年の3月議会の補正予算で5億4000万円が一般会計から繰り入れられ、四十数年間続いた赤字が名実ともに解消されたことは大変よかったというふうに思っております。 ただ、赤字は解消いたしましても債権は残りますので、しかも、かなりの部分が回収困難な債権になっていると思いますけれども、引き続き取り組んでいただくようお願いをいたします。 それでは、最後に、県の用水単価引上げに対する企業局の対応について、企業局長にお伺いをいたします。 3月6日に県域水道一体化に向けて企業団設立準備協議会の3回目が行われました。その中で、県域水道一体化に不参加を表明している奈良市、葛城市のみ県水の受水単価を、現行の130円を136円に値上げする案が決定されました。正式決定は設立される企業団議会の場で行われると思いますけれども、法定協議会の場で決まったことは大変重大です。 その意味で、私は幾つか問題点を感じておりますが、4月の建設企業委員会にて、私は県のほうに対して算定の合理性を確認するための資料提供をするよう求めましたけれども、その後の経過についてお伺いいたします。
○副議長(九里雄二君) 企業局長。
◎企業局長(池田修君) 4月の建設企業委員会での報告後の経過でございますけれども、4月24日に企業団設立準備協議会事務局に対し、文書にて企業団全体の収支見通しや用水供給事業の収支を算定する根拠が確認できる資料というものを請求いたしました。 その文書に対し、企業団設立準備協議会事務局から5月21日付で回答があり、求めていた一部の資料について提供を受けましたが、企業団全体の収支見通し等の残りの資料につきましては、公表することを前提としていないという理由から示されませんでした。 現在、提供を受けた一部の資料の範囲内でありますが、算定根拠の妥当性について分析を行っている状況であります。 以上です。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) まともな資料が出されていないということなんですけれども、今後はどう対応されるのかお聞きいたします。
○副議長(九里雄二君) 企業局長。
◎企業局長(池田修君) 今後の対応につきましては、分析の結果が出てからの判断になると思いますので、現時点では決まっておりませんけれども、今回問題となったのは、算定過程における透明性が十分に図られなかったということで、その根拠が明瞭でないとか、一方的に企業団側の裁量が働いているんじゃないかというような疑念を生じさせたということが原因だろうと思います。 このことから、今後企業団側と受水団体--奈良市と葛城市2団体ですけれども--企業団側と受水団体側が協議し、用水供給単価を算定するための一定のルールづくりと、仕組みづくりというようなものについて、引き続き求めていくというようなことが重要であると考えております。 以上です。
○副議長(九里雄二君) 井上君。
◆32番(井上昌弘君) 算定プロセスが不透明である、企業団全体のものについては公表されないということですし、その上で根拠も不明瞭だということ。それから、この値上げ案については一方的な企業団の裁量という疑念があるという認識を示されました。これではとても、はい、分かりましたと、値上げを受け入れますということにはならないというふうに思います。 それで、私は今回の値上げ案については3つ問題点があるというふうに思っております。 第1に、現在の県水単価の卸売価格はそもそも全国的に見ても大変高単価だという問題です。県は平成24年度に包括外部監査を行い、当時1立米当たり140円というのを全国で3番目に高いというふうに指摘をされ、この指摘を受けて、県水は翌年度から130円に引き下げ、さらに県水の利用を増やせば90円にまで下がるということで、自己水源から県水に転換するという政策誘導をいたしました。 しかし、この2段階従量制を採用したことへのまともな評価もなく、しかも全国屈指の高単価であるのに、葛城市、奈良市の2市狙い打ちで引き上げるというのは問題があり、少なくとも現行維持が当然だというふうに思います。 2番目に、今回の値上げ提案に係る手続の問題であります。今回の値上げ案は事前に県から奈良市、葛城市に対して何の相談もありませんでした。これまで用水単価料金改定の際には、奈良県営水道受水協議会という場で協議をして決めてまいりましたが、今回はそのような手続が取られておりません。 第3に、2019年1月に新県域水道ビジョンを策定する際に、県が行ったパブリックコメントに対する県の回答内容にも反するというふうに思います。もう既に回答の公表期限が終わっていたので、情報開示請求を県に対して行いましたけれども、その必要はないということで、改めてパブコメの質問と回答の内容の情報提供を受けました。 その中で1つ、協議会に参加しない自治体に対してペナルティーを科すことのないようにという意見がございました。それに対して、県は各市町村において個々の状況を見て協議会の参加を御判断いただくものであり、参加するしないによってペナルティーを科すことはありませんと明確に回答しております。 一体化参加団体については--もう既に一体化に参加するということを決めている団体についてですけれども--統一料金が今後設定されますけれども、その統一料金よりも現行料金が高いところは値下げをする。そして、現行料金のほうが統一料金よりも安いというところは据置きということになっております。不参加団体のみ用水単価を値上げするというのはペナルティーそのものと、県の自らの回答内容にも反しているというふうに思います。 ですから、こういう経過を見ましても、簡単には6円値上げの提案を根拠なく受け入れることはしてはならないというふうに思います。 昨日、他の議員の方から県水の受水を減らしていくと、奈良市の施設管路の更新によって減らしていくという方向性が示されました。いろいろ手を尽くして県水を受け入れるということになりましても、これはやむを得ないですけれども、とにかくその前にきちんと物を言っていただきたいというふうに思います。 いずれにいたしましても、今回企業団から受けた提案については、きちんとしたルールを企業団発足当時に……。
○副議長(九里雄二君) 井上議員に申し上げます。時間が来ておりますので、まとめてください。
◆32番(井上昌弘君) きちんとした協定を結んで決めることをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(九里雄二君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午前11時41分 休憩 午後1時0分 再開
○議長(北良晃君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。-----------------------------------
○議長(北良晃君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。
○議長(北良晃君) 15番早田君。 (15番 早田哲朗君 登壇)
◆15番(早田哲朗君) 皆さん、こんにちは。公明党の早田哲朗でございます。 早速ですが、既に通告しております数点につきまして、関係理事者に一括質問一括答弁方式にて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 初めに、防災対策について、消防局長及び危機管理監にお尋ねいたします。 近年は局地的な大雨をもたらすゲリラ豪雨が多くなり、線状降水帯という言葉を頻繁に聞くようになりました。昨年では9月21日に奈良県南部と和歌山県北部で活発な秋雨前線の影響で線状降水帯が発生し、奈良県では、野迫川村付近では1時間におよそ100ミリの猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されました。 内閣府の資料によれば、国内の過去10年間、2010年から2019年に実に98%以上もの市町村で水害、土砂災害が発生しています。水害や土砂災害のリスクが高まっている背景には、気候変動による大雨や豪雨の発生のほか、都市化の影響や潜在的な災害の危険性のある土地が宅地開発されてきたことなどが挙げられております。 本市においても、昨年9月の大雨による都市部の浸水被害で困っていると、その地域の自治会長、または市民の方々から御相談をお聞きしました。すぐに私は浸水被害のあった現地に行き、地域の自治会長、そして、相談者と状況の確認をいたしました。大雨により浸水する住宅の立地環境については、様々に難しい課題があることから、翌月の10月の厚生消防委員会において、浸水被害の状況や対応について消防局総務課長に質問を行い、今後の対策について要望を行ったところであります。 その上で、消防局長に2点お尋ねいたします。 1点目に、昨年のような大雨等による災害に対し、消防局としてどのように対応されているのか。 2点目に、集中豪雨等による災害時には、消防局として関係部局とどのような連携を行っているのかお伺いします。 さらに、防災対策については危機管理監にも数点お尋ねをいたします。 昨年の大雨の事例など、近年はゲリラ豪雨等により市街地において排水が追いつかないなど、内水氾濫による浸水被害が発生する地域があります。そのことから、昨年10月の厚生消防委員会において、私は全庁的な取組を求める質問をいたしました。鈴木副市長の御答弁からは、ハザードマップを作成し、市民に事前に周知するとともに、浸水被害が発生した箇所については全庁的に情報共有を図っており、関係部局が連携して対応したいとの御答弁でありました。 都市部の浸水被害については今年も大雨による浸水のおそれがあり、地域住民の方々も不安に思っています。このような浸水地域については市としてどのように対応するのか。また、関係部局との連携については、具体的にどのように取り組むのかお答えください。 災害から地域を守る上で、気象の専門家の活用が求められています。自治体の防災の現場で即戦力となるものとして、気象庁が委託した防災の知見を兼ね備えた気象の専門家、いわゆる気象防災アドバイザーについては、公明党の提案で気象台OBも対象に加わり、47都道府県全てに1人以上の配置ができるようになっています。市区町村の単位で採用している地域もあります。 そこで、気象防災アドバイザーの採用は本市の防災力を強化すると考えますが、この点について、危機管理監の所見をお伺いいたします。 次に、地震対策について、危機管理監にお尋ねいたします。 今年1月に発生した能登半島地震のように、災害は突発的に発生します。いつどこで大きな地震に遭遇するか分かりません。そのため、常に災害を最小限に抑える対策が必要です。特に建物の倒壊を防ぐことは重要であります。 そこで1点目に、地震が発生したときに市民が避難できる本市の避難所としての一次避難所、二次避難所、そして届出避難所の耐震性についてお尋ねいたします。 2点目に、耐震化が完了している場合、旧耐震基準のものを耐震補強したものであるのか、また、新耐震基準を満たしているものであるのか、それぞれお答えください。 次に、高齢者支援について、福祉部長にお尋ねいたします。 国の推計では、65歳以上の単身世帯は2020年の738万世帯から、国土交通省によると単身高齢者は増加傾向にあり、2030年には800万世帯に迫る見通しです。2050年には1.5倍の1,084世帯に増え、全世帯の2割を占める時代になります。 政府は、今年度から身寄りのない高齢者の身元保証や財産管理などの生活上の課題を支えるモデル事業を開始し、現在参加する市区町村を募集しています。 このような状況において、私は多くの市民の方々から単身高齢者の生活上の様々な御相談をお聞きしております。特によくお聞きするのは、どこに相談をすればよいのか分からないというお声がやはり一番多いと感じています。 そこで1点目に、本市における高齢者の独り暮らしの支援の窓口についてお答えください。 2点目に、万年青年クラブで活動されている方々から、各福祉センターの設備としてプロジェクターやカラオケ機材などが不足しているとの御相談をお聞きしますが、各福祉センターの状況についてお伺いいたします。 3点目に、認知症施策についてお尋ねいたします。政府は2024年1月施行の共生社会の実現を推進するための認知症基本法に基づき、施策を総合的に推進するための経費として、今年度予算に約134億円確保しております。これまでも私は、認知症による生活上のお困り事など、その御家族の方々からの御相談を様々にお聞きしております。その上で、現在の本市の取組についてお答えください。 次に、空き家対策について、都市整備部長にお尋ねいたします。 私はこれまでも空き家に関する御相談を直接各地域の自治会の役員の方々や市民の方々からもお聞きしておりましたが、このような御相談が年々増えてきております。また、多くの自治体においても懸念されています。 空き家の問題では、私がお聞きした相談内容では、雑草の繁茂や景観悪化、不審火、害虫、またイタチや野鳥がすみつくなど様々です。全国の空き家の状況は、総務省が今年4月に発表した住宅土地統計調査結果速報値によると、全国の空き家数は2023年10月1日時点で900万戸に上り、18年の前回調査から51万戸増え、30年前の448万戸から倍増している状況です。国土交通省はおおむね1年間を通して利用実態のない住宅を空き家と定義しています。 空き家問題の深刻化を受け、2015年に施行された空家対策特別措置法、議員立法では、倒壊の危険性があるなど周囲に悪影響を及ぼす空き家は、市町村が特定空家と認定し、立入検査や所有者に対する撤去、修繕の指導、勧告、命令を可能にしました。また、所有者に勧告を行った場合は固定資産税の優遇措置を解除できるようにしたほか、命令に従わなければ代わりに解体、撤去も可能にし、国土交通省によれば、2023年度末までの8年間で同法に基づき計16万8198件が修繕、解体されたとあります。 さらに、空き家が危険な状態になる前から所有者の適切な管理を促すため、2023年12月から改正特措法が施行され、倒壊のおそれがなくても窓ガラスが割れるなどの状態が悪い物件を新たに管理不全空き家と定義しています。 その上で、本市の状況及び取組について、都市整備部長に4点お尋ねいたします。 1点目に、空き家の相談件数について。 2点目に、特定空家数と管理不全空き家数の状況について。 3点目に、本市の空き家対策を推進する具体的な状況について。 4点目に、市民への周知方法についてお尋ねいたします。 以上で1問目といたします。
○議長(北良晃君) 消防局長。 (消防局長 北 昌男君 登壇)
◎消防局長(北昌男君) 早田議員の御質問にお答えいたします。 防災対策につきまして、2点の御質問をいただきました。 1点目といたしまして、消防としての対応についてでございます。 消防局の対応といたしましては、消防隊などは平素より管内における道路状況や危険箇所の確認を行っております。大雨警報が発令された場合には予想降水量を考慮の上、河川水位の確認や浸水が発生しやすい場所の確認に出向し、状況の確認を行っております。浸水のおそれがある場合には、消防ポンプ車を利用した排水活動や土のう積みによる浸水被害防止対策などを消防として可能な範囲で即応しております。 次に、2点目として、災害時に消防が関係部局とどのような連携を取っているかについてでございます。 119番通報を受け、災害時には現地確認を行い、倒木や崖崩れにつきましては、関係部局と情報を共有し対応を依頼するとともに、河川の溢水等により消防局で保有する土のうが不足する場合には、建設部へ土のうの調達を依頼しております。 また、避難所開設には至りませんが、住民の避難が必要な場合には、危機管理監や都市整備部長に避難場所の確保を依頼するなど関係部局との連携を図り、災害に対応しているところでございます。 今後の計画といたしまして、被害情報をいち早く把握し、迅速な災害対応を行うことが重要となっていることから、令和8年にシステムを導入し、関係部局と被害状況などについてリアルタイムで把握できる仕組みの構築を検討しているところでございます。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 危機管理監。 (危機管理監 下畑 宏君 登壇)
◎危機管理監(下畑宏君) 防災に係る早田議員の御質問にお答えいたします。 まず、浸水被害への対応についてでございますが、本市では、洪水につきましては全市域の浸水想定を示したハザードマップを、内水氾濫につきましては合流式下水道処理区域の浸水想定を示したハザードマップをそれぞれ公表し、市民の皆様に事前の備えをお願いするとともに、庁内でもこれらを利用して事前にリスクの共有を図っております。 また、日頃から災害対応を平時の業務の延長と考え、災害対策本部の各部において災害発生時のタイムラインを検討すること、各部の課題や方向性に係る相互理解、情報共有の場を設けることなど、発災時の迅速な対応を実現するための取組を進めているところでございます。 さらに、今年度当初予算として認めていただきました災害情報共有システム整備事業によりまして、災害時の情報共有及び連携が一層円滑になると考えております。 次に、気象防災アドバイザー採用に対する所見についてでございますが、内閣府による防災白書に示されるように、近年自然災害の激甚化、頻発化が進んでおり、特に風水害につきましては毎年のように大雨による被害が発生しております。 その中で、本市では迅速かつ的確な避難に係る判断を実現するために、日頃から奈良地方気象台との連携強化、気象情報の基本的な知識の習得に努めているところでございます。 議員お述べの気象防災アドバイザーは防災の知見を兼ね備えた気象の専門家であり、都道府県のみならず市町村でも活用実績があることは認識しております。現在のところ、本市で気象防災アドバイザーの採用について予定しておりませんが、奈良地方気象台とは台風や大雨が予想される場合に定期に実施される説明会やメールによる情報提供のほかに、直接電話により問い合わせることで、本市の特性を踏まえた専門性を持ったアドバイスを随時いただける体制を取っております。 また、災害対応の経験を持つ自衛隊出身の職員の採用、警察からの出向職員や消防職員の危機管理課への配属など防災分野の強化に努めているところでございます。 次に、指定避難所、届出避難所の耐震化についてでございます。 本市が指定している一次、二次避難所148施設のうち、地元管理の集会所等3施設を除く145施設につきましては耐震性のある施設となっております。 市施設につきましては、市有多数の者が利用する建築物及び避難所建築物の耐震化の状況を公表しておりまして、市が所有する指定避難所114施設のうち新耐震基準の建築物が72施設、旧耐震基準の建築物であるものの耐震診断の結果、耐震性を満たしている施設が9施設、旧耐震基準の建築物で耐震改修実施済みである建築物が33施設となっており、耐震化率が100%となっております。 また、指定避難所とは別に、地域の安全を確保するため、地域住民が自主的に開設し運営するとして地域から登録いただいております届出避難所につきましては、届出避難所登録届出書の中で建物の構造、建築年月、耐震改修工事を行っている場合の改修年月を記載する欄を設けておりますが、登録しようとする建物が耐震化を完了していることを登録の要件とはしていないことから、記載を必須とはしておりません。 その上で、令和6年6月6日現在、届け出ていただている98施設のうち、届出書に記載の建築年月が、建築基準法が改正された昭和56年6月1日以降となっている建築物は56施設、昭和56年5月31日以前の建築物で耐震改修実施済みである建築物が5施設となっております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 福祉部長。 (福祉部長 嵯峨伊佐子君 登壇)
◎福祉部長(嵯峨伊佐子君) 早田議員の御質問にお答えします。 まず、高齢者の独り暮らしの支援の窓口についてでございます。 高齢者が住み慣れた地域で安心して生活をしていただくことができるよう、地域包括支援センターや民生委員・児童委員をはじめとする地域活動者が様々な相談に対応していただいているところでございます。 また、本年4月1日より市内に4か所ございます老人福祉センターに相談員と生活支援コーディネーターを配置し、高齢者を中心とした福祉総合相談窓口業務を開始いたしました。 各福祉センターにおいて、高齢者が生活を送る中で起こり得る困り事や不安を受け止め、必要な支援につなぐとともに、居場所づくりなどあらゆる世代が利用できるようにすることで、世代を超えた交流の場の創出などに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、各福祉センターの機材状況についてでございます。 各福祉センターの機材の状況につきましては、東福祉センターではプロジェクター1台、カラオケ機器1台、西福祉センターではプロジェクター2台、カラオケ機器1台、南福祉センターではプロジェクター1台、北福祉センターではプロジェクター1台を設置しており、自主活動等で御利用いただいております。 次に、認知症基本法に基づく本市の取組についてでございます。 本市では、令和5年度の国の補正予算として措置されました国庫補助事業を活用し、認知症基本法に基づく認知症施策推進計画の策定準備を進めております。 具体的な取組といたしましては、認知症の人の視点を重視した優しい地域づくりを進めていくための本人ミーティングの開催を認知症に関連する関係機関や関係団体、関係者の皆様と協議を重ねながら検討を進め、令和6年4月20日に開催いたしました。 当日は認知症御本人8名、その御家族10名の参加があり、御本人同士、また御家族同士が主になって、自らの体験や希望、必要としていることなど自らの思いを発信していただき、また同じ境遇にある方との交流もしていただきました。 この取組につきましては、今回限りで終わらせるのではなく、繰り返し実施する中で、認知症の当事者が自分らしく暮らし続けるために必要な施策とは何であるのかを考えてまいりたいと思います。 このほかにも、本事業を活用した事業といたしまして、認知症の理解促進のための普及啓発として、VR技術を活用した認知症体験を通じた認知症に関する勉強会を開催するほか、認知症に関するアンケート調査の実施、認知症の御本人や御家族の意見を丁寧に聞く機会を設けるなど検討しているところでございます。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 都市整備部長。 (都市整備部長 梅田勝弘君 登壇)
◎都市整備部長(梅田勝弘君) 早田議員の御質問にお答えさせていただきます。 本市におけます空き家の相談件数及びその内容についてでございます。 市民などから寄せられます空き家などに関する相談件数は、空き家対策を開始いたしました平成27年度から令和5年度までの9年間の累計で1,714件となっております。本市においても空き家等は増加傾向にございまして、年間200件を超える相談が市民などから寄せられております。令和2年度は224件、令和3年度は201件、令和4年度は237件、令和5年度は240件となっており、2年連続で過去最高の件数を更新しておるところでございます。 これまでに寄せられた相談内容の内訳についてでございますが、草木の繁茂によることが51%、家屋の老朽化に関することが約25%、草木の繁茂と家屋の老朽化の両方で相談があったものについては約8%、その他が16%となっております。 また、本年度5月末時点で62件の相談が寄せられておりまして、昨年同時期の件数と比較いたしますと19件の増加となっております。 次に、本市の特定空家数と管理不全空き家などの数についてでございます。 空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律が令和5年12月13日に施行されまして、所有者の責務強化とともに、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家等を管理不全空き家等と判断し、所有者に対しまして指導、勧告が行えるようになりました。 改正法の施行を受けまして、本年度に第3回目となります空き家等の実態調査を実施する予定で作業を進めております。 管理不全空き家等については、外観目視によります判断が中心となり、過去のデータからの推測は困難でございます。実態調査の結果を基に、令和7年度に改正法の内容に対応した奈良市空家等対策計画の見直しと併せて管理不全空き家等の判断基準を定める予定でございます。 一方、特定空家等に関しましては、平成28年度から令和6年5月末までの累計で96件の空き家等を特定空家と判定いたしまして、そのうち71件の特定空家等が指導、勧告などにより除去されるなど改善されました。今年度も新たに2件を特定空家等と判断しておりまして、残り25件の特定空家等に対して、引き続き改善に向けた助言、指導を粘り強く行っているところでございます。 次に、本市の空き家対策を推進する状況についてでございます。 空家等対策の推進に関する特別措置法は、令和5年6月14日に改正されまして、同年12月13日から施行されました。 平成26年11月の空家特措法の成立から現在までには、民法をはじめ関連する法令の改正なども進められておりまして、空き家などの適正管理や利活用に関して、関連する法や税の減免などの整理も進んでおるところでございます。 昨年改正されました空家特措法では、区域指定によります空き家の活用の重点的実施や、財産管理人によります所有者不在の空き家の処分、市町村が指定した空家等管理活用支援法人によります自治体や所有者などへのサポート体制の充実、管理不全空き家等に対する措置を定めるなど、特定空家化の未然防止などが含まれております。 先ほども述べましたが、本年度に第3回目となります空き家等の実態調査を実施いたしまして、調査の結果を基に奈良市空家等対策計画を令和7年度に見直す予定で作業を進めております。 改正法の内容に対応するとともに、本市の空き家等の現状に即した対策計画とすることで、今後も増加が予想されます空き家等の適正管理と利活用の推進に努めたいと考えているところでございます。 この内容の市民への周知についてでございます。 空き家等の対策に関しましては、ほぼ毎月市民だよりでの広報も行っております。また、空き家の総合窓口の案内やセミナー・相談会の開催、このセミナーは今月16日にも開催いたします。 あわせまして、奈良市空き家・町家バンクの紹介、また、空家特措法改正後からは、空き家の管理に関するリーフレットの配布など、様々な内容の広報に努めております。Xやフェイスブックなども活用し、できるだけ多くの方に情報を届ける努力を行っているところでございます。今後も利用可能な媒体の活用には積極的に努めたいと考えております。 また、対策計画の見直しに際しては、パブリックコメントの実施を予定しておりまして、広報と併せて市民などからの意見についても積極的に反映していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 15番早田君。
◆15番(早田哲朗君) ただいま関係理事者からおおむね私の質問に沿った御答弁をいただきましたので、2問目は自席にて主張、要望を述べさせていただきます。 防災対策についてでありますが、本市の防災対策の基本として、災害に強いまちづくり、災害に強い人づくり、災害に強い組織体制づくりを目指していますとあります。消防局長の御答弁からも浸水が発生しやすい場所の確認に出向し、場合により消防ポンプ車での吸水活動や土のう積みによる浸水防止対策などの対応に感謝しております。 今後、災害情報共有システム整備事業に期待するところでありますが、喫緊の課題であります大雨等による浸水被害を未然に防ぐさらなる対応を関係部局と連携していただきますよう要望させていただきます。 気象防災アドバイザーの採用については、都道府県のみならず市町村でも活動実績があるとの認識が示されたものの、現在は考えていないとの御答弁でありました。しかし、気象台では手が届きづらい部分までより細やかな支援を期待することができます。情報発信側・気象庁と受信側・自治体の双方の機能を向上し、地域防災力強化を一層推進する上で、気象防災アドバイザーの採用の御検討を要望とさせていただきます。 避難所の耐震性について詳しく御答弁をいただきました。市が保有する指定避難所114施設の耐震化率が100%と理解しました。一方、届出避難所の状況については、令和6年6月6日現在、98施設のうち61施設が耐震化していることが分かりました。しかし、37施設については耐震化がなされていないと思います。届出の避難所については地域の避難所の届出を本市がただ受理するだけではなく、例えば台風や大雨に対応できるのか、また、物資を搬入する際のルートの点検など施設の状況を把握することは、災害に強いまちづくりを目指す上で必要であろうと考えます。この点は強く要望させていただきます。 また、届出避難所については自治会等で防災倉庫などの充実に取り組む上で大きな経費がかかることから、購入補助としてせめて消費税相当分の補助があれば助かりますとの御要望をいただいております。この点につきましても御検討いただきますようよろしくお願いいたします。 次に、高齢者への支援についてでありますが、高齢者の独り暮らし支援の窓口として地域包括支援センターや民生委員をはじめとする地域活動者が様々に相談に対応していただいている。また、本年4月1日より、市内の4か所にある老人福祉センターに相談員と生活支援コーディネーターを配置し、高齢者を中心とした福祉総合相談窓口業務を開始しましたとの福祉部長の御答弁でありました。 この御答弁で私は、東西南北の福祉センターに本年4月1日より新たに福祉総合相談窓口が開設されたことを初めて知りました。確かに令和6年度の福祉部の予算には計上されておりますが、しかし、具体的な説明がないままであります。果たして奈良市内の高齢者をはじめ多くの市民の方々などどれくらいの方が御存じなのか、甚だ疑問であります。 私は、せっかく高齢者に福祉総合相談窓口が開設され、既に2か月以上たっているにもかかわらず、市民だよりやホームページに周知されていないことに問題があると思います。一事が万事、どこに相談すればよいか分からないと多くの方々からお聞きすることにつながります。この点については、ホームページや市民だよりなどで広く周知していただき、誰もが気軽に相談できる取組となりますよう、よろしくお願いいたします。 また、各福祉センターにはプロジェクターなどが1台設置してあると理解しました。一方、市内の公民館24か所にはプロジェクターの貸出し可能は15館で、不可は9館であることが地域教育課に調査を依頼し分かりました。 万年青年クラブの方々からは身近な公民館でプロジェクターが利用できると、高齢者にとって多くの学習機会が増えるとの意見をいただきましたので、ぜひ御検討いただきますようお願いいたします。 以上で質問を終わります。
○議長(北良晃君) 22番八尾君。 (22番 八尾俊宏君 登壇)
◆22番(八尾俊宏君) 皆さん、こんにちは。自由民主党の八尾です。 通告に従いまして、環境部長に、奈良市のごみの減量化と将来像について一問一答方式でお伺いをしたいと思います。 では、早速ですが質問に入りたいと思います。 現環境清美工場に140億円を費やし、大規模改修工事を行います。しかし、10年間もつかどうか保証がないまま継続していかなければならない状況です。また、新クリーンセンターがいつ竣工できるのか分からないこともあり、老朽化した現環境清美工場の存続が重要視されます。 そこでお伺いしますが、現在、奈良市ではごみの減量化のために様々な施策を実施されていますが、実施状況をお伺いします。 以上で1問目を終わります。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 八尾議員の御質問に、一問一答ですので自席からお答えいたします。 まず、ごみ減量対策の現状についてでございます。 本市では、平成11年に現在のごみ分別区分に基づく収集を開始いたしまして、大幅にごみ減量は進んでおるところではございますが、それ以降も小型家電の拠点回収の実施やごみ減量キャラバンなどの啓発により、ごみ減量を市民の皆様に呼びかけておるところでございます。さらに、平成26年度以降、環境清美工場におけるごみ展開検査の強化によりまして、事業系ごみの指導徹底により、事業系ごみも大幅に減量することができております。 これら取組を踏まえまして、令和4年3月には現在の奈良市一般廃棄物処理基本計画を策定し、令和13年度までの10年間で、令和元年度を基準として約5分の1減量するという目標を定めております。その計画では、目標達成に向けた3つの柱といたしまして、紙ごみの削減、食品ロスの削減、プラスチックごみの削減を掲げ取組を進めているところでございます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 2問目は自席からさせていただきたいと思います。 ただいまの答弁で、令和13年度までの10年間で令和元年度を基準として約5分の1を減量するという目標を定めておられますが、では、現在の進捗状況はどのようなものかお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 現在のごみ減量の進捗状況についてでございます。 環境清美工場におきます令和5年度のごみの総搬入量は8万774トンでありまして、基準年度の令和元年度は8万9771トンであるため、約10%減量しております。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 5分の1ということなんで22%のうち現在10%ということなんで、調子がいいと思いますんで、これに続けて頑張っていただきたいと思います。 次に、目標達成に向けた3つの柱として紙ごみの削減、食品ロスの削減、プラスチックごみの削減を掲げておられますが、具体的にはどのような内容なのかお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 減量の目標達成に向けた3つの柱の具体的な内容についてでございます。 基本計画で重点施策とした3つの柱のうち、食品ロスと紙ごみは燃やせるごみに占める割合が高く、優先的に取り組むべきものとして、また、プラスチックごみは令和4年度に施行されましたプラスチック資源循環促進法に基づき取り組むべきものとして掲げております。 紙ごみにつきましては、再生可能な古紙類、特に雑紙の資源化拡大の周知啓発の取組を進めておりまして、本年3月末に実施いたしました雑紙保管袋の配布や公共施設での回収拠点の整備拡大を行っているところでございます。 食品ロスにつきましては、てまえどり運動や、公民館や各小学校でのごみ減量キャラバンの実施、学校給食残渣を使用した堆肥化事業と生産した堆肥を使用した環境学習などを実施しています。 プラスチックごみにつきましては、本市は家庭から排出されるプラスチック製容器包装の分別収集と資源化を他市に先駆けて実施してきましたが、それに加え、プラスチック資源循環促進法の趣旨にのっとりまして、事業者が行うスプーンやストローなど、いわゆる使い捨てプラスチックの使用を減らすための取組の広報や、企業主導のプラスチック製品回収事業への協力を行い、家庭系につきましても、同法に基づき、今後さらに資源化の拡大を進める必要があり、プラスチック製品の資源化の検討等を進めているところでございます。 以上です。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 今3つの説明をいただいて、雑紙、それに食品ロスはちょっと分かったんですけれども、プラスチックのごみ持参が企業主導型の感じなんで、奈良市としてどういうふうな取組なのかというところがちょっと分かりませんでした。 では、次に、本市では家庭用生ごみ処理機器の購入助成を実施していますが、その実績についてお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 家庭用生ごみ処理機器購入助成の実績についてでございます。 本市におきまして、平成3年度から家庭用生ごみ処理機器購入助成を行っておりまして、令和5年度における実績は助成件数109件、助成金総額190万2300円となっています。 助成の内訳は、電気式生ごみ処理機が81件で助成金額181万8800円、生ごみ堆肥化容器が27件で助成額8万7800円、段ボールコンポストが1件で助成額2,000円となっています。 ここ数年は毎年100件以上の助成実績があり、市民の皆様にはごみ減量化と資源循環社会の形成に御協力いただいているところでございます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 家庭用生ごみ処理機器の購入助成に、ここ数年は毎年100件以上の方が利用されているということなんですけれども、では、助成金の予算総額とその執行状況はどのようになっているのかお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 助成金の予算額とその執行状況についてでございます。 令和5年度における助成金の予算額は216万円に対しまして、助成金総額190万2300円のため、執行率は88%でした。 特にコロナ禍だった令和2年度に執行率が90%を超え、それ以降も90%前後の高い執行率を保っており、生ごみ処理機購入助成への関心の高さが伺えます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) この事業で予算に対する執行状況が高いことから、市民の関心も高いと思いますし、家庭から出る燃やせるごみのうち最も多い生ごみを直接減量できる事業だと私は思います。 来年度もよかったら予算ベースを引き上げることも必要ではないかと私は思うんですけれども、いかがですか。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 助成金の予算額とその執行状況について、先ほど答弁いたしましたとおり、助成制度への市民の関心が高い状態であることを踏まえまして、今週より申込みを受付しています今年度の助成申込状況を考慮いたしまして検討したいと考えています。 なお、今年度は新たに事業所を対象といたしました大型の生ごみ処理機購入助成制度を新設する予定で進めておりまして、この制度を利用いただき、事業所から出る生ごみの減量にもつなげたいと考えているところでございます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 事業所に対しても大型ごみの処理機の補助を出すということなんで、相対的に市民の皆さんと大型ごみを出す事業所に対してもされるということなんで、引き続き注視したいと思います。 では、ちょっと最近聞いていないんですけれども、本市の1人1日当たりのごみの排出量の推移はどのようになっていますか。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 市民1人当たりのごみ量の推移についてでございます。 環境省が毎年実施いたしております一般廃棄物処理実態調査によります再生資源ごみを含む家庭系、事業系ごみ総排出量から算出した本市の1人1日当たりのごみ排出量の推移は、令和元年度が1人当たり848グラム、2年度が822グラム、3年度が813グラム、直近の令和4年度は800グラムと順調に減少しております。 ------------ -------------------------
----------------------------------- ---------------------- -------------------------------------------------------
----------------------------------- 直近の値になりますが、中核市の平均値が909グラムであることから、中核市62市中9番目に少ない値となっております。 以上です。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 久々にお伺いして、令和元年度の848グラムから、直近の令和4年度が800グラムと約50グラムも減少しているんで、これは市民の皆様の努力のたまものだと思いますんで、でも、なおかつまた上を目指して、62番中9番ということなんで、また頑張っていきたいと思います。 次に、ごみの減量とリサイクルの推進は表裏一体のものと考えられます。国の指標でもあるリサイクル率の奈良市の直近の値はどのようになっているのかお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 本市のリサイクル率の状況についてでございます。 リサイクル率は、これも一般廃棄物処理実態調査でごみ総排出量のうち缶、瓶、ペットボトル、飲料用紙パックやプラスチック製容器包装といった資源物回収量の占める割合で算出したものでございまして、直近の令和4年度の本市のリサイクル率は21.3%でございます。これは中核市の平均が18.3%であることから、中核市中16番目に高い値となっております。 以上です。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 今度は62市中16番ということで、またこれもやっぱり市民の皆さんと頑張っていかないと上位にはいかないと思いますんで、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。 次に、数年前から本市では燃やせるごみとなる給食残渣と草木類を使用した堆肥化事業を実施していますが、この事業の現状と今後の進め方についてお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 堆肥化事業の現状と今後の進め方についてでございます。 堆肥化事業は、学校給食の残渣と工場へ搬入される草木類を破砕し、種堆肥と混合・発酵させ堆肥を生産し、ごみ減量と地域での資源循環を実現しようとする取組でございます。小規模の実証事業から始め、4年目を迎えているところでございます。昨年度は学校給食残渣約22トン、草木類を約150トン処理し、堆肥を生産いたしました。 生産した堆肥は農家や大学の農学部等に試供をいたしまして、農作物の生産に使用していただいております。土壌が改良され、保水性、排水性、通気性が向上した、作物の生育が改善したといった好意的な御意見をいただいているところでございます。 今年度も引き続き事業を実施しつつ、生産堆肥の有償での引渡しや処理量の拡大に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) やはり燃やせるごみの減量を進めるに当たり、今後やっぱり大きな問題となってくるのは水分が多く含まれている生ごみや、それと使用済おむつの処理と考えられます。奈良市の取組はどのように考えているのかお伺いします。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) ごみ減量に向けた水分が多く含まれるごみの処理についてでございます。 水分を多く含む生ごみや使用済紙おむつは焼却炉の燃焼効率を下げることになり、焼却炉に大きな負担がかかります。市民の皆様へはこれまで生ごみは排出前の水切りをお願いしていますが、引き続き啓発に取り組んでいくとともに、生ごみ処理機購入助成の活用や堆肥化事業の拡大にも取り組む予定でございます。 また、紙おむつは上質パルプ、樹脂、高分子吸収材といった素材から構成されておりまして、リサイクルすることでパルプやプラスチック等を回収し、建築資材や固形燃料として有効利用が可能であり、環境省も使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドラインを策定し、再生利用の取組を検討している自治体へコンサルティングを行うなどリサイクルを推進する立場を取っていることから、本市におきましても、その導入効果について先進事例の研究などから進めていきたいと考えているところでございます。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 生ごみについては排出前の水切りをお願いしていますが、引き続き啓発に取り組んでいくとの答弁でした。 具体的にはどのようなことを考えておられるのか、以前から市のホームページや市民だよりで啓発を行ってこられたと思いますが、市民の皆様にはなかなか御理解を得られていない状況だと思います。市民の皆様に直接働きかけるような取組が必要だと思いますが、何か考えておられることはありますか。
○議長(北良晃君) 環境部長。
◎環境部長(山口浩史君) 生ごみ減量のより具体的な啓発の取組についてというところでございます。 生ごみは水分が約70%から80%を占め、水切りを行うことで約10%の減量ができると言われており、本市でもホームページや市民だより、自治会向け回覧などを通じ、生ごみの水切りを呼びかけてきましたが、まだまだ取り組みいただく余地はあると思われます。 具体的な取組として、ホームページに掲載されているペットボトルで作れる水切り器具を出前講座の際に参加者に作っていただき、自宅で実践いただいたり、水切り器具で水切りをしたら生ごみの重量がこれだけ減ったということを視覚的に御理解いただける動画を作成するといった、市民の関心を引き、なおかつ簡単に行動に移すことを意識づけられる啓発事業に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(北良晃君) 八尾君。
◆22番(八尾俊宏君) 今日の質問はこれで終わりなんですけれども、今最後におっしゃった生ごみの水分を取る方法というのを、やっぱり地元と言ったらおかしいですけれども、近くまで行ってそういう説明をされるというのは、またお願いしたいと思います。 あとは意見にさせてもらいたいと思います。 今回は、冒頭にも述べましたが、奈良市のごみ減量化と将来像についてお伺いをしました。新クリーンセンターの竣工がいつになるか明確でない中、老朽化した現環境清美工場を新クリーンセンター竣工まで存続させないといけません。 今回質問した内容は、奈良市一般廃棄物処理基本計画に基づき、令和13年度までの10年間で令和元年度を基準として約5分の1を減量する。目標達成に向けた3つの柱として紙ごみの削減、食品ロスの削減、プラスチックごみの削減を行う。燃やせるごみの減量を進めるに当たり、今後大きな問題となる、水分が多く含まれる生ごみや高齢化によって近年増え続けている使用済おむつの処理を今後どのように考えていくのかが質問の趣旨でありました。 生ごみは俗に重さの70%から80%が水分なので、重くて燃えにくい生ごみを減らすことで、処理コストを削減できます。また、生ごみを減らし、ごみとして扱わず資源として活用している自治体は、総じて1人1日当たりのごみの排出量は少なくなっています。 今回、奈良市の家庭用生ごみ処理機器購入助成の実績についてもお伺いをしました。近年執行率が高く、市民の皆様が関心を持たれていると思います。予算は200万円で推移していますが、来年度は500万円ぐらいの予算化で挑戦していただくことを要望いたします。 次に、堆肥化事業も生ごみ減量に大きな役割を果たします。ごみの減量化が進んでいる他市事例を見ますと、堆肥化が非常に進んでいます。現在、学校給食残渣と草木類を行っていますが、今後は堆肥化の増産を要望したいと思います。例えば生ごみを堆肥化して、それで農産物を作り、その担い手としては地域おこし協力隊等の若い人々が参加し、就労にもなり、生活が安定してくれば地域移住し活性化にもなると思います。また、農産物を販売するところや農産物を使った料理を店で提供するのもよい方法ではないかと私は思い、このような好循環を目指して事業としてもいいのではないかと思います。 また、近年増加傾向にある紙おむつの処理ですが、おむつ製造メーカー等が再生利用に取り組んでいます。また、環境省でも使用済紙おむつを資源に変えませんかと提唱し、また、超高齢化社会が進むにつれて年々増え続ける紙おむつのごみは焼却施設や環境に負担をかけ続けており、自治体や排出業者が早急に取り組むべき課題となっています。 現在の処理システムが限界を超える前に、ごみの減量化、再資源化につながり環境にも優しい使用済紙おむつの再生利用を推進しませんかということで、使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドラインも示されております。自治体、排出業者の一般廃棄物処理施設の導入や使用済紙おむつの排出・再生への交付金、助成金も環境省、経済産業省、中小企業庁等の省庁からもありますので、本市においても検討を要望いたします。 いずれにいたしましても、新クリーンセンターが竣工するまで現環境清美工場を存続しないといけませんので、よろしくお願いをしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(北良晃君) 25番大西君。 (25番 大西淳文君 登壇)
◆25番(大西淳文君) 日本維新の会、大西でございます。 通告しています順を変えて一問一答方式にて質問させていただきます。また、重複している質問や確認ができた質問は時間の関係で割愛することになりますので、御理解賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 まず、給食費の無償化について、市長にお伺いいたします。 私たち日本維新の会奈良県総支部は、さきの統一選挙におきまして、県民、市民の皆様に私たちの政策である奈良維新八策を掲げ、訴えてまいりましたことは、さきの3月定例会で申し上げました。その中には給食費の無償化がございます。 給食費の無償化の施策内容は、頑張る市町村と県が協力して小・中学校の給食費の無償化を実現するものです。当然ながら私たちが訴えてきた施策を実現していかなければならない中で、市長はじめ理事者の皆さんには無償化の重要性を申し上げ、実施するように意見をしてまいりました。また、日頃より県に対して補助制度を設けていただけるよう意見を申し上げているところでございます。 本市の動きを見てみますと、昨年度は給食費の無償化のアンケート調査で、県が2分の1を補助すると仮定した場合、実施しますかに対して、小・中学校の対象者を限定せずに実施すると回答されており、令和7年度県予算等に関する要望事項で、給食費無償化の財源確保に向け、県の独自の補助制度の創設をお願いしたいと要望されておられます。 前述のことから、私たちは県が2分の1の補助制度を設ければ、本市は対象を限定せず実施すると受け止めており、県も受け止めていると思料いたします。 施策の重要性、優先順位を考えていただいて、何とか財源を捻出して、本市においても恒久的に給食費の無償化を実施していくべきであると考えますが、実施することで間違いないのかお伺いをいたします。 1問目は以上でございます。
○議長(北良晃君) 市長。 (市長 仲川元庸君 登壇)
◎市長(仲川元庸君) ただいまの大西議員の御質問にお答えを申し上げます。 給食の無償化についてということで、議員お述べのとおり、奈良県市長会によりますアンケートの回答といたしましては、本市といたしましては、学校給食費の無償化につきましては実施主体は国であることと回答した上で、県が2分の1を補助すると仮定した場合、実施をすると回答いたしております。 アンケートにお答えをいたしましたとおり、実際に仮に県が給食費の2分の1を補助されるということであれば、本市としては来年度からでも小学校、中学校の給食の無償化に向けて取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) はっきりと県が制度を創設すれば、来年度ですね、今年度中に県が制度を創設して来年度から運用すれば、本市においては4月から実施をするということを明言いただきました。 では、仮に県の補助制度が設けられなかった場合、先行して本市単独で令和7年度から実施していくお考えをお持ちでないのかお伺いをいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 2問目以降は自席でお答えを申し上げます。 やはり本来的には住むまちによって子供が受ける支援に差があってはならないというふうに思いますので、本来は国において全国一律で行うのが筋であろうと思っております。 一方で、国の動きを待っていてもなかなからちが明かないというところについては、県や市町村が踏み込んで率先して対応して、その後に国が追いついてくるということも一つであろうと思います。 その意味では、やはり知事が選挙の公約で掲げられた給食無償化をする市町村を応援するということについては大いに期待をいたしておりますので、国の動きを待たず、やはり県としてしっかりと制度をつくっていただきたいと思っております。 一方で、なかなか県の動きがないということであれば、それをずっと県を待ち、国を待ちとしている間に少子化や子育て世代の負担がどんどん先延ばしになるということも看過できない状況かと思います。 現時点では確定的なことは申し上げにくいんですが、仮に県がなかなかぐずぐずして動かないということであれば、市としても独自に何かしら対策を考えるということは必要なことだと認識をいたしております。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) 県が2分の1の制度を創設して、来年度から運用開始すれば市は乗っていくと市長は明言されたわけなんですけれども、それでも2分の1の財源が要るわけなんですよね。だから、もし仮にですよ、県が実施しないと、実施しないということじゃなしに、7年度からちょっと実施をできなかったんで、その翌年度ぐらいからというふうになれば、7年度から2分の1をもう市は財源を捻出してやろうというふうにおっしゃっておられるんだから、じゃ、その2分の1を捻出したお金を、小・中学校全部を対象にはできないけれども、例えば中学校だけやるとか、小学校だけやるとか、期間を限定してやるとか、そういった考えはお持ちでないのかということを聞いたんですけれども、市長、もう一度お願いいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 大分突っ込んだ御質問をいただいておりますが、まだ来年度の事業の計画等これから検討していくということや、また、当然少なからぬ大きな財源を要しますので、いろいろな取捨選択をしていかなければならないというふうに思っております。 市が基本的にはまずやはり一番期待をするのは、県の政策がしっかりと公約どおりに推進をされるということを期待したいと思いますし、それについては、引き続き来年度からの実施を目指して、しっかりと市からもプッシュをしていきたいというふうに思っております。 また、市単独でどの程度のことができるのかということは、まだこれからの検討課題かなというふうに思っておりますけれども、やはり待ったなしの状況でもあるというふうに思っておりますので、できる限りの対応を検討していきたいというふうに考えております。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) 恒久的にですので、毎年の財源を捻出していかなければならないと。当然ながら、無駄をなくしていき限られた財源の中で行政施策の取捨選択をしていかなければならない。広げていくだけじゃなしに、やっぱり廃止や縮小していく施策も考えていかなければならないというふうにも思いますし、財源の節減はもとより収入の確保も重要であります。 市民の皆様にも給食費の無償化を御理解いただいて、財源を捻出するために御協力いただくことも考えていかなければならないと。私たち議員も含めて少しずつみんなが我慢していく必要があると考えます。精緻な中長期の財政シミュレーションを早く出していただいて、みんなで行財政改革を議論していく必要があると考えますので、よろしくお願いをいたします。 次に、下請負等市内業者への優先選定について、これも市長にお伺いいたします。 これも奈良維新八策の政策の一つでして、その政策の内容を本市に当てはめると、市が発注した工事において、元請事業者が下請や建設資材の調達等を市内事業者に発注していただくようお願いしている中で、お願いにとどめず、できなかった場合、なぜできなかったのかの理由書を提出していただき、市内事業者の選定率を高めるとともに、理由を市内事業者と共に共有して市内事業者の育成につなげていこうとするものでございます。この施策につきましては、私は令和2年3月定例会で初めて取り上げさせていただき、以降も実施すべく取り組んでまいりました。 当初は工事特記仕様書に県内建設業者の優先選定及び県内産資材の優先調達に努めるとされていたことが、市内事業者に変更していただき、さらには市内事業者の選定を調査し、市のホームページで公表し、市内事業者の選定を促していただきましたが、理由書の提出にはいまだ至ってはおりません。 本市は理由書の提出には至っていませんが、県はこの2月から県内業者、県内産建設資材の活用についてということで理由書の提出を求めるとされました。本市も追随すべきだと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 市内の事業者を優先して下請等に活用いただくという取組でございます。以前から御提案をいただいているものであります。 奈良県におきましては、本年2月から設計金額9億円以上22億8000万円未満の土木工事及び建築工事を対象として、県外業者を下請負に選定する場合には県内業者を採用しない理由を明記した書面を提出するように定められております。 本市の市内業者は一方では県内業者ということでもございますので、やはり県と足並みをそろえた対応は必要であると認識をしております。そのことから、本市におきましても導入を検討していきたいと考えております。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) では、具体的にいつからどのように実施を考えておられるのかお願いをいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 詳細につきましては今後具体的に検討していきたいと考えておりますが、本市が実施をするに当たっては、一般競争入札において、現在受注者から提出をいただいている下請契約等自己点検票を活用して、元請業者には下請業者として市内業者を活用しない場合の理由を記載いただくような方向で検討していきたいと考えております。 本施策は建設業者の経済活動にも直接的に影響するため、本市にとっても、また、市内の事業者にとっても有益なものとなるような仕組みづくりを検討していきたいと考えております。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) 約600社の下請があって、市内事業者がたったの約2.5%であったことも議会で取り上げさせていただきました。 ここのところを改善し、市内の事業者さんが潤うように、また育成し、奈良市の維持発展につなげていきましょうよね、市長。よろしくお願いをいたします。 次に、クリーンセンターの建設候補地について、引き続き市長にお伺いいたします。 法令を遵守することは公務員の義務であり根幹をなすべきことである。さらに、遵守するだけではなく法令ができた背景についても理解する必要がある。 七条地区へのクリーンセンター反対に対する請願の賛成討論でも申し上げましたが、調停に至った公害調停申請人の会の方々の思いが争点になっていると思料します。 その思い、争点の根幹となっているのは、公害調停の記録や建設計画策定委員会での申請人の会代表の委員の方の発言から、住民間不平等の問題であると思料します。平城ニュータウンの住民が清掃工場の移転を要求するのは住民のエゴではない、特定の住民--私の解釈では本市の清掃工場に隣接している住民や他の清掃工場、例えば大和郡山市の清掃工場に隣接している住民が、長期にわたり不利益を被る不平等を住民の時間差による持ち回りによって解消することを主張されてきたことに、市長はどのように耳を傾けられて、候補地である七条町をはじめ大和郡山市を含む隣接する多くの地区が反対されている中で、なぜかたくなに議会とも歩み寄らずに強行されるのかお伺いをいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 住民間不平等という論点が、さきの公害調停の議論の中で一つの柱となっていたということは認識をいたしております。 実際に公害の有無というようなところ等、様々な御議論を議会からも頂戴をいたしております。1つの地域に固定をすれば、時間差で考えれば、また違う地域に固定をされるということになるという、その矛盾についても私も理解をいたしております。 現在、地元の皆様方からは反対をする御意見、また請願等を複数頂戴しているという状況も当然認識をいたしており、これについては我々のまだまだ努力不足、説明不足というところもあろうと思います。 一方で、近年の同種の施設につきましては、非常に環境性能も優れ、地域に対しても貢献できるものが多い時代でもございますので、そういった最新の情報なども含めて皆様方に御理解をいただけるように引き続き汗をかいていきたいというふうに考えております。 また、候補地がどこが妥当であるかということについても、幅広い御議論を議会のほうから頂戴をいたしております。ここでしかできない理由、もしくはここ以外にはないという理由を証明するというのはなかなか難しい議論であるというふうに思っておりますが、これまでも申し上げてきたように様々な観点で考えたときに、最も実現性の高い場所の一つであるということから、七条地区を御提案申し上げているところでございます。 この点については、議会の皆様方の御理解を頂戴するには、まだ不十分であるという認識を持っておりますので、引き続き議会とも対話をさせていただきながら事業の実現に向けて努力をしていきたいと考えております。
○議長(北良晃君) 大西君。
◆25番(大西淳文君) 調停の記録では、住民間の不平等の問題は市は当初から争わないと、論争を避けてきたと危惧されているんですよね。争わない、反論しないということは、申請人の会の主張等を認めると思料するんですよね。 じゃ、それは理解しましたよと言いながら、なぜ七条町に持っていかれるのか、これダブルスタンダードじゃないのかなというふうに思います。行政は決してそういった二重規範やダブルスタンダードを絶対にしてはいけない。これが行政の不信感につながるものではないのかなというふうには私は思うんです。 それと、市長がそれを分かっていて策定委員会に提案されて、申請人の会の方らも反対をされなかったんですよね。このことについては、当初から市長もこれはもう住民のエゴだというふうに分かって、提案をされたんじゃないのかなというふうに私も思うんです。 この住民のエゴではないということを否定すれば、単なるエゴになってしまうんですよね。だから、自己の利益を重視し、他人の利益を軽視、無視することに私はなるのではないのかなというふうに思います。 最後に、公害調停申請人の会の方々が公害調停で争点となった清掃工場の立地問題、住民間不平等などの問題がある七条地区を反対されないのであれば、先ほどからも言っていますけれども、ただのエゴになるのではというふうに私は思います。 また、建て替え計画の不合理性、現地建て替えのほうが安くつくのであるならば、公害があるんだ、住民のエゴじゃないんだ、現地建て替えのほうが高くつくんじゃないのかという争点でしたので、現地建て替えは移転建て替えよりも高くなるんだというこの争点が違っていれば、奈良市民を欺いて締結された調停になるのではと思います。 この調停によって奈良市民は莫大な負担を負うことになった。一般では虚偽や審議保留で締結された契約が頭に浮かびますが、市長の所感をお伺いいたします。
○議長(北良晃君) 市長。
◎市長(仲川元庸君) 当時、過去の市政時代ということではございますけれども、様々な判断の中で市長だけではなくて議会でも全員の御同意を得て効力を有したということでございます。 その内容について様々な議論は今もいただいておりますけれども、やはり約束したものを履行する責任という意味では、やはりこれは欠かすことができないものであるというふうに考えております。 今の時代と状況が異なるところもあるということは私も認識をいたしておりますが、かつて市民に対して、住民に対して約束したことを守るということについてはやはり避け難いところがあるというふうに思っておりますので、やはり公害調停を前提として物事を考えていかなければならない立場にあると認識をいたしております。
○議長(北良晃君) 16番樋口君。 (16番 樋口清二郎君 登壇)
◆16番(樋口清二郎君) 新世の会の樋口清二郎です。 それでは、私からは今回1点、幼稚園、保育所、こども園における防犯体制につきまして、一問一答にて質問を行わせていただきます。 1問目の質問は、
子ども未来部長に質問させていただきます。 園に通う保護者から不審者に対する心配や不安の声が寄せられています。これまで奈良市として幼稚園、保育所、こども園における防犯体制、どのような防犯対策を取ってきたのか、この点についてお答えいただきたいと思います。 以上で私の1問目といたします。
○議長(北良晃君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(小澤美砂君) ただいまの樋口議員の御質問にお答えいたします。 本市におきましては、奈良市立園における安全管理マニュアルを作成し、各園に周知するとともに、侵入者や不審者を発見した場合には警察等への通報のほか、関係機関と連携した対応が取れるよう体制を整えております。また、同マニュアルを基に園内に不審者が侵入したことを想定した防犯訓練の実施もしております。 そのほか、不審者の侵入防止対策といたしまして、各園によって施錠方法は異なりますが、正門には既製のロック錠のほか市販のナンバーロック錠、チェーンなどで施錠しており、正面玄関につきましても登降園の時間帯を除いて施錠を行い、外部からの侵入を防ぐための対策を各園において取っております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 これまで奈良市として、外部から侵入があった際に対応するための防犯訓練を職員の皆さんを対象にして実施をしている、また、門の施錠徹底を実施している、こうしたお答えでありました。 では、奈良市の公立幼稚園、保育所、こども園における門のところへの防犯カメラの設置率についてお答えいただきたいと思います。
○議長(北良晃君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(小澤美砂君) 御質問にお答えいたします。 正門へ防犯カメラを設置している園につきましては、現在運営しております公立29園のうち1園のみでございます。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 公立29園あるうちの1園のみ防犯カメラが門のところに設置をされているというお答えでありました。この1園についても奈良市がつけた防犯カメラではなくて、奈良市として防犯カメラはつけていない、こうした現状であります。 危機管理監に質問させていただきます。 奈良市では防犯カメラを町なかに500台設置し、今年度50台追加で設置していこうとされています。この防犯カメラについてどのような効果があるのか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○議長(北良晃君) 危機管理監。
◎危機管理監(下畑宏君) お答えいたします。 本市では、市内に防犯カメラを設置することで犯罪抑止効果を大きく向上させるとともに、犯罪発生時の速やかな事案認知、被害者の保護など迅速、的確に対応できる体制を確立して、安全・安心なまちづくりの実現に寄与することを目的として、平成29年度から令和4年度にかけて合計500台の体制を構築いたしました。 警察への画像提供は年々増加しておりまして、防犯カメラの活用による検挙件数は総検挙件数の約2割を占め、様々な様態の事件、事故を検挙するなどその効果、貢献度は非常に高いと評価してございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 危機管理監からは、この防犯カメラについては犯罪抑止力などを含めて非常に効果が高い、こうした答弁でありました。 では、教育部長に質問させていただきます。 奈良市の小学校の--各小学校あると思うんですけれども--校門の部分、正門の部分に防犯カメラがどれだけついているのか、この導入率についてお答えいただきたいと思います。
○議長(北良晃君) 教育部長。
◎教育部長(垣見弘明君) 議員の御質問にお答えをさせていただきます。 本市におきましては、ICタグを持った児童が
検知器の設置された校門付近を通過する時刻と映像を記録する登下校見守りシステムを全ての市立小学校に導入しているところでございます。 また、児童の動線上の課題があるため、昇降口など正門以外の場所に設置している学校も3校ございますが、市立小学校の防犯カメラの設置率は100%という状況でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 小学校の門の部分には防犯カメラが100%導入されている、こうしたお答えでありました。 鈴木副市長に質問させていただきます。 奈良市として防犯カメラは非常に効果があるということで設置をしている状況、また、教育部長からは小学校の門の部分には防犯カメラが100%ついている状況、こうした答弁でありましたけれども、一方で、幼稚園、保育所、こども園の門の部分には防犯カメラがついていない状況であります。これは改善を図るべきだと考えますが、この点についていかがですか。
○議長(北良晃君) 鈴木副市長。
◎副市長(鈴木千恵美君) 樋口議員の御質問に自席より御答弁申し上げます。 幼稚園、保育所、こども園の園運営におきまして、園児の安全確保を最優先に行うべきものと考えております。 現在、各園におきましては、先ほども部長より答弁がありましたように、正門や玄関等の施錠を徹底するとともに、ふだんより様々な場面を想定した防犯訓練を行うなど防犯意識を持って取り組んでいるところでございます。 一方で、議員御指摘のように防犯カメラを設置することで、施設内への不審者の侵入を未然に防ぐことができる防犯対策の一つであることも認識しております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) それでは、
子ども未来部長に質問させていただきます。 奈良市の公立で京西保育園があります。この京西保育園に不審者が出ている、こうした情報が今入っております。京西保育園の門の高さを見ると、大人の胸より少し低いぐらいの門の高さになりますので、安易に不審者が乗り越えやすい状況となっています。 保護者のほうからもこうした不審者に対する心配や不安の声が寄せられている状況がありますけれども、これは改善を図る必要があると考えますが、この点についてはいかがですか。
○議長(北良晃君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(小澤美砂君) 樋口議員の御質問にお答えいたします。 改善に対する市の考えということでございますが、文部科学省の幼稚園施設整備指針によりますと、門扉を設置する場合は開閉方法、形状、重量等について十分に検討を行い、安全に開閉できるよう計画することや心理的な圧迫感を与えることのないように配慮することが重要であると示されております。 外部からの不審者侵入を防ぐためには、園の正門や塀を高くすることは一つの解決策と考えますが、一方で園児の目線から見た圧迫感といった影響への配慮も必要だと考えております。 また、門扉等の改修には費用も伴いますので、先ほど答弁いたしましたとおり、まずは各園でできる防犯対策に取り組むとともに、園、保護者、地域が協働し、園児の安全対策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 園児に心理的な圧迫を与えないために、門の高さとかをあまり高くできないというふうな答弁だったと思いますけれども、一方で、門の高さが非常に高い保育園やこども園もあると思いますけれども、この門の高さが児童に心理的圧迫を与えるという認識でよろしいですか。
○議長(北良晃君)
子ども未来部長。
◎
子ども未来部長(小澤美砂君) 御質問にお答えいたします。 正門の高さに関する明確な基準はございませんけれども、先ほど答弁いたしましたとおり、園によって正門の高さは様々でございます。正門が高いことで一概に圧迫感を与えると言い切れるものではございません。また、園児の目線から見て心理的な圧迫感を与えないように配慮することが国からの整備方針にもございますので、園の立地条件なども含め、そういった面への配慮も一定必要ではないかというふうに認識しております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 では、鈴木副市長に質問させていただきます。 今、門の高さが胸よりも少し低い、こうした園がある。また、園の門のところへ防犯カメラがつけられていない、こうした園がほとんどという状況であります。こうした状況を見れば、奈良市の防犯対策については不十分な点が見受けられます。この点について、副市長の考え方、認識についてお答えいただきたいと思います。
○議長(北良晃君) 鈴木副市長。
◎副市長(鈴木千恵美君) 御質問にお答えいたします。 市内に限らず全国各地で園児が巻き込まれる犯罪、事件が起きている状況の中で、園児の身を守るための防犯対策を行うことは最優先の課題であると認識しております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 この防犯対策については、やはり外部からの侵入をいかに防いでいくのか、こうした点が非常に重要になってくると思います。園の現状を見れば、門のところに防犯カメラがついていない、また、門の高さが容易に乗り越えられる、こうした状況を考えれば、やはりこれは安全対策として改善をしていく必要があると考えますが、副市長の考えはいかがですか。
○議長(北良晃君) 鈴木副市長。
◎副市長(鈴木千恵美君) 御質問にお答えいたします。 現在、各園におきましては、実施している防犯対策に加えまして、正門の改修や防犯カメラの設置など対策強化の必要性については認識しているところでございます。 また一方で、予算を伴うものでございますので、国などの補助金を活用できるかも含め検討し、防犯対策の強化に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 副市長、もう一点最後質問させていただきます。 副市長のほうから、現状門の改修であるとか防犯カメラの設置については必要性を認識しているというお答えをいただきました。あわせて、国の補助金などを活用できないかというところも検討していきたいという状況でありましたけれども、私のほうから文部科学省とこども家庭庁ですね、幼稚園のほうについては文科省になりますので文科省と、また、保育所、こども園についてはこども家庭庁になりますので、それぞれ外部からの侵入に対して、例えば塀を上げる、門を高くする改修とかですね、防犯カメラが設置できないかということを確認させていただきました。 文科省のほうからは、学校施設環境改善交付金、この中の大規模な防犯対策事業について3分の1を国庫補助する、こうした回答を得ています。また、こども家庭庁ですね、こちらのほうについても就学前教育・保育施設整備交付金、この中の防犯対策強化整備事業、これによって3分の1の国庫補助をする、こうした回答を得ています。 副市長、先ほど必要性は認識をしているということでお答えいただきましたけれども、国のほうでも3分の1の国庫補助をする、こうした状況であれば、やはり改善というのを早期に進めていくべきだと考えますが、この点についてはいかがですか。
○議長(北良晃君) 鈴木副市長。
◎副市長(鈴木千恵美君) 御質問にお答えいたします。 国のほうでそれらのメニューがあるというのは認識しているんですけれども、やはり市の負担する部分、この予算がございますので、その点も踏まえまして今後検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○議長(北良晃君) 樋口君。
◆16番(樋口清二郎君) ありがとうございます。 意見を2点述べさせていただきます。 1点目に、やはり防犯対策、幼稚園と保育所とこども園の防犯対策について、やはりどうしても門が低いと容易に乗り越えられる現状があるのと、犯罪の抑止力になる防犯カメラも設置されていない状況ですので、やはりこれは少し不審者が容易に侵入しやすい環境だと言えると思いますので、この点については、一気にはいかないと思いますけれども、国の交付金を使いながら改善を図っていただきたいということを1点目の意見として述べさせていただきます。 そして、2点目については、京西保育園については、門の高さがやはり大人の胸から少し低いところになっています。門の横の塀があるんですけれども、これも140センチという高さで、門よりは少し高いんですけれども、塀の前に花壇が設置をされている状況であります。もうこの花壇に足をかければ、簡単に塀も乗り越えてしまえる状況になっていますので、保護者の皆さん、京西保育園に通う保護者の皆さんについては、不審者に対する心配や不安の声も園のほうに寄せられていると聞いていますので、これについても早期に改善をしていただきたい。 この2点を意見として申し述べさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○議長(北良晃君) 6番山出君。 (6番 山出哲史君 登壇)
◆6番(山出哲史君) 無所属の山出哲史でございます。よろしくお願いいたします。 貴重な3分間を使って、1問、市長にお伺いいたします。答弁をいただいて、最後に意見を申し述べたいと考えています。 奈良市発表の報道資料によりますと、令和5年度は経済上の措置を伴う障害福祉関係事業所の指定取消処分が2件報告されています。返還請求額は約1億2000万円と4000万円であります。1つの事業者は連絡が取れない状況であることが分かっています。このままでは奈良市民の新たな負担になる可能性があります。 さらに深刻な問題は、奈良市が指定した事業所なのに、利用者であった障害のある人や障害のある子供が本来提供されるべきサービスを受けられなかったという事実であります。 私は3年前から根拠を示して指導監査を行う職員の体制が脆弱であることの問題を指摘してまいりました。増える事業所数に実地指導が全く追いついていない実態があります。このままでは同様の問題が繰り返し発生すると考えます。 人事権をお持ちの市長からのトップダウンでしか職員体制を変えることはできません。この危機にどう対応されるかについてお伺いいたします。 以上です。
○議長(北良晃君) 市長。 (市長 仲川元庸君 登壇)
◎市長(仲川元庸君) ただいまの山出議員の御質問にお答え申し上げます。 指導監査につきましては、一定の能力と実績を必要とする業務でございますので、現在でも適材適所の人員配置はさせていただいているところではございます。 今後につきましては、最終的に利用者が不利益を負うことがないように関係機関との情報連携をさらに強めるなど、指導監査の効果を少しでも高めていきたいというふうに考えております。
○議長(北良晃君) 山出君。
◆6番(山出哲史君) 市長、そんな悠長な話ではないというふうに私は思っておりまして、事業所を利用していた人につきましては、憲法で保障された適切な福祉サービスを受ける権利を阻害されていたということだと考えています。それも数年間にわたってであります。 現実問題として、事業がスタートしてから一度も実地指導を行えていない事業所がかなりの数あると聞いています。特に密室性が高いために虐待事案が発生しやすいグループホームや児童デイサービスなどの事業運営の実態把握を至急行うべきであると考えます。そのための体制づくりを要望して質問を終わります。よろしくお願いします。
○議長(北良晃君) 以上で質疑並びに一般質問を終結いたします。-----------------------------------
○議長(北良晃君) 38番伊藤君。
◆38番(伊藤剛君) 動議を提出いたします。 ただいま議題にされております日程第1、議案第51号より第64号までの14議案につきましては、11名の委員をもって構成する補正予算等特別委員会を設置して、これに付託されたいと存じます。 各位の御賛同をお願いいたします。
○議長(北良晃君) 2番榎本君。
◆2番(榎本博一君) ただいまの動議に賛成をいたします。
○議長(北良晃君) ただいま38番伊藤君より、日程第1、議案第51号より第64号までの14議案については、11名の委員をもって構成する補正予算等特別委員会を設置して、これに付託されたいとの動議が提出され、賛成者もあり、動議は成立いたしました。 よって、本動議を直ちに議題といたします。 本動議のとおり決することにいたしまして御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北良晃君) 異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたします。-----------------------------------
△補正予算等特別委員会の委員の選任について
○議長(北良晃君) ただいま設置されました補正予算等特別委員会の委員の選任につきましては、委員会条例第8条第1項の規定により、 1番 塚本君 3番 岡田君 6番 山出君 9番 白川君 11番 太田君 12番 佐野君 14番 宮池君 18番 下村君 19番 阪本君 20番 山口君 39番 森岡君 以上11名の方々を補正予算等特別委員会の委員に指名いたします。-----------------------------------
△補正予算等特別委員会の委員の選任 議長指名どおり選任-----------------------------------
○議長(北良晃君) 以上で本日の日程は終了いたしましたので、本日の会議はこれで閉じることといたします。 なお、補正予算等特別委員会に付託をいたしました審議の関係もありますので、明日より本会議を休会いたしたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北良晃君) 異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたします。 なお、本会議の再開につきましては、改めて御通知申し上げます。 本日はこれで散会いたします。 午後2時36分 散会
----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 奈良市議会議長 北 良晃 奈良市議会副議長 九里雄二 奈良市議会議員 岡田浩徳 奈良市議会議員 樋口清二郎 奈良市議会議員 酒井孝江...