それでは、田野議員の質問に対してお答えします。
第1点目でございますが、平成18年に策定した本町の一般廃棄物の処理基本計画は、策定から5年経過しておるわけでございます。この間、ごみの処理量や実績人口の推移等を踏まえ、計画内容を検証しているところでございます。本町の
一般廃棄物処理計画の検証作業については、現在、ごみ処理量等の実績数値の確認を行っているところでございますし、今後また人口の推移の予測、ごみの減量化施策を考慮したごみ処理量の将来予測について、町としての計画素案を作成する予定にしておるところでございます。今回の検証し、見直しで、町の将来をしっかり見据えた、ごみ処理の方向性を示す計画を策定することが町の責任を果たすことと考えておるところでございます。
2番目でございます。
廃棄物減量等推進審議会の答申が必要と考えるがということでございますが、この推進審議会というのが少し理解できませんが、ごみの
減量化推進会議において提言いただいております
段ボールコンポストによる生ごみの減量化について、この秋から取り組みを始めているところでございますし、始めてみようという方にコンポストの資材を配付いたしたところでございます。その他の紙類の資源化については、町といたしましては、これまでから取り組みをしてきておりますが、さらに一層推進するようにご意見等をいただいておるところでございます。また、ごみ処理の広域化に伴う新分別区分への移行については、早目の準備が必要と考えられますが、11月には
ごみ減量化推進会議の皆さんに、先進事例として川西市までの視察をしていただいておるところでございます。今後、ごみの減量化や資源化がさらに推進するように、これらの普及啓発に力を入れていきたいと考えておるところでございます。
3番目で、それらの予算等でございますが、来年度に向けてごみ減量化や資源化等の具体的な施策については検討を進める中で、効果が期待されるものについて予算措置をしてまいりたいと考えております。また、本町の
一般廃棄物処理計画の検証作業に関しては、特に予算化をするということは今のところ考えていないわけでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 法に基づいて言われる
廃棄物減量化推進のための、ただいま町長が言われた推進会議なるものがそれに当たるとするならば、今回の見直しについて、やっぱり早く資料を整えていくべきではありますが、北但広域の議会において、今その見直しのための支援をやるところでありますというふうに言われているわけであります。つまり、資料として、174トンに対する資料が北但広域から出てくることになるようにしか考えられないわけでありますが、町長は、その資料をもとにして町の
一般廃棄物処理計画の見直しをするつもりなのか、どうなのか。今予算化については、しない、ないという話でありましたが、本当にそういうことでいいのかどうかでありますが、町長、答弁をいただきたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
北但行政の事務組合での今の事業の進めというのは、あくまでも各市町のごみの今の検証をした結果、どうあるべきかということは北但行政事務組合のほうで、またその議会のほうでご検討いただくということでございます。
それから、3番目の、特に計画に対しての検証作業においての予算を今の段階では必要ないのではなかろうかなということで考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 今、香美町において、ごみの問題について、この推進会議だけに任せておいて本当にいいのかどうかということがあります。南但ではバイオガス化、リサイクル等で電気事業まで起こしてやろうとして、今、推進が行われております。それから、例えば岐阜市においては、岐阜市のプラントが、1979年に施工されたプラントが21億313万9,000円で、1998年に改修工事をしたとはいえ、150トン日量の24時間運転で、20年以上たって、ただいまも運転されております。耐用年数を理由にして新しい焼却炉をつくらなければならないというようなものではありません。特に
矢田川クリーンセンターでは、現在まだ19年でしかありません。
それから長野県において、阿智村の丘には、村長いわく、では、産廃と一廃を問わず、町民としては人口の議論だけで処理施設を否定すれば、経済的に弱い地域や過疎地に押しつけることになる。自分の出す廃棄物を人任せにして、あとは知らないというような考えでは、住民として自立しているとは言えないという、1990年後半から2000年にかけて大問題を起こした村長の言葉があったりいたします。
環境のリスクを減らす
リスクコミュニケーションを、武蔵野市では住民参加方式ということで、住民の中に出ていくことで、市庁舎の隣りにごみの焼却場を建てることがなされました。
次に新温泉町では、焼却炉を5億円余りかけて修繕を行ったところであります。もちろん平成28年を見据えてのことではあると思いますが、豊岡市においては、現在のごみ焼却場が修繕されたかどうかはわかりません。
それから東京の新宿区でありますが、他の地区の施設への持ち込みごみをなくするというすごい気持ちを持って、最終処分場や焼却場を23区清掃組合に任せているわけでありますが、さっき言ったように、ほかの区への持ち込みごみをなるべく減らしたいという気持ちを持って、負担金を住民から集めて支払いをするほど、やはりごみ問題は深刻であるわけであります。
ごみの新分別や
普及ボランティアを募るとか、生
分解性プラスチックで生ごみだけを集めるとか、今、香美町が進めようとしている
段ボールコンポストの問題なども同じでありますけれども、そういうバイオマスリサイクルをしよう、それからエコ対策、環境対策とあわせて親切丁寧なパンフレットをつくり配布して、その対策をやろうという、つまり住民との協議をしっかりと進めていこうとしているのが今のごみ対策、全国的な流れであります。
あわせてエコ計画、エコ環境対策の計画をちゃんと市町でつくって、そしてごみ対策も考えていく、CO2を減らしていくというような対策もやられているのは全国にあります。このように考えてみますと、今香美町が、町長が言われた答弁では、本当に納得のいくようなごみ対策をやっておられるとは考えにくいわけでありますが、再度、答弁ください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
全国には、いろいろなやり方で処理しているという例はたくさんあると思います。ただ、香美町においては、昨日も答弁させていただきましたが、北但行政で進めていくということで議決いただき、その状況で前に進んでおるわけでございます。その中で、やはり町としては減量化、資源化、そして分別をしていかなくてはならないと考えておるところでございますし、また北但での処理方法は、いろいろと北但の議会で今言われたようなことがあるとするならば、また議論していただき、やはり、いかにダイオキシン等を減らすということが大きな問題ですから、その辺はしっかりと議論していただけるものと思っております。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 平成16年の合併協議のどさくさに紛れてと私は思っているんでありますが、1市10町で決めてきたこと、これを大義名分にして今、私は北但行政組合でやっておられることだと思っております。現在までの負担金は8億5,509万4,000円、22年度まででありますが、うち香美町が1億7,138万円余り、高いお金を出して無駄遣いを今後もやっていくということは、今後も取り返しがつかないと今思っております。この時代にしっかりとしたごみ問題について、住民と協働して考えていく姿勢を持っていくことが一番大切な時期であり、この見直しの時期が今しかないわけであります。その結果として、北但議会から離脱して、
矢田川クリーンセンターの継続が支持されるというふうに私は思うわけでありますが、中貝管理者の言われる北但行政は、焼却施設をつくるだけの組合だと言い切って、何回か来ておるわけであります。DOBで、市町の
計画づくり見直しを支援していくんだと言われておりますけれども、それは174トンの数字を変えるわけではないと思います。しかしながら、最初に申し上げたように、今、北但議会では、計画書づくりのために各市町を支援するんだ、その資料づくりのためにお金を出していくんだというふうにも言われておるわけであります。つまり、その資料だけもらったら、香美町がその資料をもとにして一般廃棄物の計画書を見直ししてつくり直すということは、ちっともごみ減量をしている努力に対する報いを、この計画書の中に入れるということはあり得ないような気がして仕方がないわけであります。
さて、先ほど申し上げたように、修繕をしていけば20年が30年ももちますよ、この杉本先生も言われております。ごみ分別の異常な世界で、余りにも行政は無駄遣いをし過ぎておるというふうに書かれておるわけでありますが、その中でそう言っておられるわけであります。それからもう一つは、環境省に行きましたら、環境省から、今ある建物を建て替えするならば補助金がつきますよと言われておるわけであります。しかし、中貝管理者は10年間で30億の余剰金が出るというように言われております。しかし香美町、新温泉町の毎年の
ランニングコスト、持ち出しをしていかなければならない経費ということについては、多分大きくなるだろうとも言われておるわけであります。
そこで、もう一つお聞きしていきたいと思います。さて、北但ごみ施設が完成した後でありますが、
矢田川クリーンセンターはそのまま放置するわけでありますか。その撤去費用等をどのように考えるわけでありますか。今申し上げたように、環境省に出向いていったら、そうすれば新しいものに同じ場所で建て替えをするならば補助金を出しますよ、同じようにと言われるわけであります。それから、この循環型社会の交付金については、これは過疎町はその対象になるわけであります。合併債を当てにしなければならないという豊岡市とは違うわけであります。町長、
ランニングコストなり、それから完成した後の対策はどうされていこうと考えておられるんですか、お答えください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今見直すべきだということでございますが、今までから合意して進めてきとるわけでございまして、今どうのこうのということはできないと私は思っておるところでございます。また、このことを進める上において、やはり個々が建てるよりも、建設コストあるいは運営費等のコストが安くつくということでございます。運搬には少し香美町も新温泉町も距離があってかかるわけでございますが、それを差し引いても、当時38億でしたかな、5年間で安くなるというような試算が出て、正確な数字はちょっとここに持って上がってないわけですが、安くなるということで皆さんの説明にもしておるところでございますし、議会でもその辺は説明をしてきておるところでございます。そういうことで、
ランニングコスト等をトータルしても安くなる。それから、やはり24時間稼働によって安全なダイオキシンの少ない、公害の少ない施設だと、そして、熱原料を生かすというようなことでございますので、そういう中で進めておりますのでご理解いただきたいと思います。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 完成した後については、
クリーンセンターはどうされるんですかという答えをまず下さい。
次に
ランニングコストの問題でありますけれども、それは北但の中にある資料としては、実は新しい施設を3つの市町がつくり変えたとしたときの建設費としては安くなるという話は載っておりますが、だけれども、
矢田川クリーンセンター等の今後、廃棄をしたりや、それから、それをつぶしていって更地にしたりやするための費用、そうしたものの計算は全くない。つまり、もっともっと総合的に考えた上での差を資料としてつくられるべきでありますが、町としてはそうした資料はないわけでありますが、再度、答弁ください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
撤去の費用等は試算しておると思っておりますので、担当のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 撤去費用の関係でございますけれども、まだ、あくまでもこういったものは概算というふうな形での試算になろうかと思います。1億5,000万程度というふうな形での試算というふうな形でございます。厳密には試算することは不可能であろうかと思いますので、概算という形で受けとめていただけたらと思います。
以上です。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) いわゆる、ないと考えたほうがいいように思います。
さて、私はこれまで、
矢田川クリーンセンターの水質調査の資料を求めてきたりや、排ガス状況を求めてきたりや、車のCO2の状況等、ずっと資料を要求してまいりましたけれども、これらは、やっぱり現在の
矢田川クリーンセンターの状況というものについて、それと、その地域の人たちの状況について、わかっていかなければならないということを考えたわけでありますが、どの辺まで考えておられるのか。
すいません。
矢田川クリーンセンターではなくて、
矢田川レインボーであります。
さて、もう一度返ります。第2番の、ごみ減量化対策に対する段ボール堆肥化以外は全く考えていないのか。1番の、町内の減量化対策、先ほど段ボール堆肥化の問題も出ましたし、しますけれども、一応1、2、3、ごみ分別の問題、減量化の対策、どのようなことを考えてられるのか、事業所ごみ対策はどうなっているのか、今後の広域化に向けた対策はどのようにするのかということで答弁をいただきたいと思います。
矢田川クリーンセンターと申し上げた部分がありましたら、レインボーのほうに直していただければ本当にありがたいと思います。
以上、答弁ください。
◎議長(吉田範明) 2番ですね。2番に行ってるわけですね。
◎田野哲夫(3番) 2番に行っています。
◎議長(吉田範明) 2番の項目について答弁を求めます。なお、先ほど言ったように、職権で直しておきますので、そのようにご理解いただきたいと思います。では、町長、答弁をもらいます。
町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
段ボールコンポスト以外に、他の減量化を考えていないかということでございますが、今、ごみ減量化を進めるために本町では、合併前から畑などに置くコンポスト、また
家庭用生ごみ処理機等購入に対しての助成をしてきたところでございます。これらはかなりの家庭が購入されて、取り組まれた経過があると考えておるところでございますが、しかし、畑に置くコンポスト等、イノシシに荒らされることが多く、また家庭生ごみの処理機は電気代やにおい等において使用がとめられておるというような家庭があると聞いておるところでございます。
この点、
段ボールコンポストについては、材料が安価で、簡単な方法で生ごみが良質な堆肥に変わるということで、今後推進していきたいと考えておるところでございます。
段ボールコンポストの推進には、町広報の9月号で
段ボールコンポストを紹介し、始めてみようという方にはコンポストの材料を配付いたしておるところでございます。10月には小代区で開催した花フェスタの会場で配布し、事前に試験的に取り組んでいただいておる婦人会やいずみ会の会員の皆様と一緒になって、約90世帯の家庭が今取り組んでおるところでございます。今後も
段ボールコンポストをイベント等の会場で紹介したり、また、区の自治会や団体等に呼びかけ、出前講座など積極的に行って、普及啓発に力を入れてまいりたいと考えておるところでございます。
それから、分別の問題点でございます。
ごみ減量化推進会議から22年度のまとめとして、家庭での生ごみ減量化、その他紙類の分別回収の啓発、また、ごみ処理施設の広域化に向けた分別収集の取り組みなどの7項目の課題を示されておるところでございます。あわせて、生ごみ減量化施策といたしまして、先ほど申し上げました
段ボールコンポストの提案があり、これらを受けて取り組んでおるところでございます。それから、今後のごみ減量化対策やその他の課題への対応については、
ごみ減量化推進会議や町民の皆様のご意見をいただきながら、個々の対策について具体的に検討していく必要があると考えておるところでございます。北但で進めようとするごみ処理の場合に9分別、香美町は今5分別ですから、統合に合わせてしっかりと分別を進めていかなくてはならないと考えておるところでございます。
事業所ごみについては昨日も担当が答弁いたしましたが、今、豊岡市あるいは香美町、新温泉町とのごみの扱いが違うわけでございまして、それらを十分議論し、できれば香美町の今の事業所の持ち込み等ができるようにならないかということは申し上げておりますが、この処理施設を長もちするためには、やはりそういう事業所のごみの持ち込みはなかなか難しいのではないかなというような見解はありますが、やはりこれらは今後協議してまいりたいと思っておるところでございます。
以上です。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 今、町内の段ボール堆肥化、その他の話というものは、町で
減量化推進会議からの答申、そのほかの答申だという話でありますが、もう一度もとに返ります。この
減量化推進会議というものは、最初に申し上げた法に基づいた会議と理解したらいいのですか。そうでないとするならば、やっぱり香美町の推進計画、
一般廃棄物処理計画の見直しに対する新しい委員会を設けなければならないと思うんでありますが、いかがなんでありましょうか。
次に事業所ごみの対策についてでありますけれども、これは何回となくこれまでも話があったわけでありますが、さて一部の話としてであります。今年度の春、この事業所ごみ対策の質問等があった後なのか先なのかよくわかりませんが、建築組合のほうだったと思いますけれども、町長名ではなくて、事業ごみの一部の問題について、建設廃材の一部の部分で持ってくるなという文書が出たようでありますし、それから、ほかのところについては、持ってこられた人たちに、今後はこれは受け取りませんというような話があったそうでありますが、その辺の事情については一体、香美町としてどうなっているんでありましょうか。それを、さらに次に新しい北但のごみ施設ができたときには、今言われたように、新しい施設では受けられない。受けられないで済むということは、つまり産廃業者さんのほうに出さなければいけない。香美町の事業者はどんどんお金がかかるという話にしかならない。それから、施設を長もちさせなければいけないという話がありました。本当に長もちさせなければならないという気持ちがあるんですか、町長。もう一度その部分をお聞かせください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 先ほど、
ごみ減量化推進会議が今の法的のものになるかどうかというようなことは、担当のほうで答弁させます。やはり施設は今後長もちさせるというのが基本でございます。なかなか建設費が高くつくわけでございますので、できるだけ長もちさせたいということで進めていくということが、私は基本ではなかろうかなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜)
廃棄物減量等推進審議会の設置等の関係でございます。この審議会につきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定められておるということは議員ご指摘のとおりでございます。ただ、この中には、今申し上げました審議会を置くことができるというふうなことの規定をされておりまして、その審議会の中で協議する内容といったものにつきましては、減量化の関係の項目だということで、こうした項目につきまして、今、町のほうが設置しておりますごみ減量化推進委員会のほうで検討していただいておりますし、また、それに加わっていただいとる町民の方につきましても、婦人の方あるいは環境衛生部門の方等々、各分野の方に参画していただいて、協議を重ねていただいておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) この審議会については、いわゆる法に義務づけられたものだというふうに理解させてもらったらいいと思いましたが、再度、答弁ください。
その上で再度お聞きします。町長、この会議があるということは、あって今度の新しい一般廃棄物の処理計画をつくり直しをするんですね。それを聞かせてください。それから、長もちさせなければならないという話を本当に思っているんですか。本当に思っているんでしたら、
矢田川レインボーのあの施設の長もちさせる方法、いわば焼却炉というのは中のセラミックスれんがの入れ替えなのであります。それをぽつぽつ直すか、全面的にやり直しをして、後また5年もたせるのか、10年もたせるのかということなのであります。本当に長もちさせるつもりで、北但の新しいごみの焼却場も長もちさせるという気持ちがあって、そのようにおっしゃられるんでしたら、香美町で長もちさせて、そして無駄遣いをしない、行政の無駄な仕事をしないための施策をやっぱり町長としてとるべきではありませんか。再度お答えいただきたいと思います。
それからもう一つは、推進会議があるということと、住民の中に本当に担当が出ていって、いや、町長も出ていって、ごみ対策の問題について、もっとしっかりと今の時期に話し合うという姿勢が私は必要だと思うんであります。その上で、北但ごみ施設に行くのか、やっぱり
矢田川レインボーをしっかりと使っていくのか、それとも新温泉町との関係をもっと密にするのか、そうした選択肢を出していくべきだというふうに思いますが、その点について答弁をいただきたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 新しい施設を長もちするということは当然のことでございます。だから
矢田川レインボーを長もちできないかということでございますが、これまでから耐久テスト等の試験もやっておるわけでございまして、その辺で、やはり維持管理費等が高くつくことになるということで、何でもそうですが、車で1つに例えても、乗ろうと思えば幾らでも維持管理費をかければ乗れるわけでございまして、それが高くつくか高くつかないかということに、どこで線引きをするかということになるのではなかろうかなと思うわけでございます。そういう中で、そういうものを見据えて、今回の北但行政事務組合で進めようとしておるのは、そういうものの中で決定してきておるということでございますので、ご理解いただきたいと思います。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 先ほど申し上げましたように、法上では置くことができるというふうな規定になっておりますので、それに基づいて、町のほうでは、
ごみ減量化推進会議で、そういった内容の項目等、分別収集の徹底あるいは資源ごみの再生等について、そういったごみ減量化についての方策あるいは検討、あるいは住民への周知といったものも含めて検討していただいておる状況でございます。
◎議長(吉田範明) 暫時休憩いたします。
(暫時休憩)
◎議長(吉田範明) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
答弁をもう一度。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 法律では、審議会を置くことができるというふうなことに、できる規定になっておるところでございます。そうした中で、香美町においては、減量化推進委員会でこうした項目を検討しておるということでございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 部長、でも、ものの本によると、ちゃんと計画をつくるためには、また見直しをしていくためには、これは義務化されていると書いてあるんです。それだったら、また行きます、環境省。わかりました、それでいいんですね。
さて町長、お答えがないのであります。住民と協働をしながら、このごみ対策について本当に考える気があるのかどうなのか、お答えがない。それからもう一つ、ごみ対策というのは、やっぱりエコ対策、環境の対策をどうするのかということを考えるべきときに来ているわけであります。それとセットにして考えていく自治体が今どんどん増えているわけでありますが、香美町としては環境対策計画というようなものはありませんね。やっぱりセットにしていって環境対策をつくっていくべきではないかと思いますが、つくる気はありませんか、環境対策の計画、エコ対策のための計画。エコでいきますと、CO2を吸収していく、香美町においてはどんどんCO2を吸収しますから、それに対するお金を、尼崎に行って、大阪に行って、大都市でCO2代としてちょうだいといってやってきてもいいぐらいな話だってできるんであります。そういうところをやっている自治体もあるんであります。即刻、計画されませんかの答えをいただきたいと思います。
では、時間がないので次に行きます。3番、小代区発展計画を立て、小型水力発電及び国道482号ルート見直しなど、打開策はないかということで、1番、秋岡集落以南、これ、以南です、以内じゃないです。以南の矢田川と支流新屋川を活用して、小型の揚水型水力発電開発、これは全くマックスの話でありますが、を基軸とした小代区発展計画、ミニマムからいったら、小さい水力発電計画を、新温泉町の岸田川にあるような水力発電計画というようなものを基軸として、小代区発展計画は考えられないかというのが1つであります。次に、国道482号の災害復旧及び小代区北地域の拡幅計画などの一部見直しを含めたルート見直し等、打開策が必要と考えます。県、国との協議について進める考えはないか問う。3番が、小代区の振興策を地域協議会の協議を含めて、どのような方向を定めているのか、詳細に答弁を求めるであります。
さて、資料をいただきました。その資料を見せていただきましたが、この地域協議会というのは、ずっと並べてみましたが、議事録はありませんと言われました。それから前年度、22年度の会議は2回。いや、小代区ばっかりではないんですよ。会議は2回ずつ、全体会議は1回、23年がまだ1回しかしてないという状況であります。それもしかも過疎計画の事業の説明ばかりで、一体、地域をどうしようか、地域に夢をどうしたらいいのかという協議をしましょうといった会議はさせようとしてないからなんです。させようとしてないから、小代地域局にしたって、ほかの地域局にしたって、されてないというのが実状ではありませんか。町長、どういうふうに考えておられるんですか。それが3番としてお答えください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
まず小型水力発電でございますが、小型揚水型水力発電開発ということで、少しどういう発電かということで担当のほうで調べていただきました。この揚水発電とは、夜間など電力需要の少ない時間帯の余剰電力を利用して、下部の貯水池から上部貯水池へ水をくみ上げておき、昼間の電力需要が多くなる時間帯というようなことで、上部貯水池から下部貯水池へ水を落とすことで発電するという、これがこの様式のようでございます。そういうことで、秋岡地区にこのことを実施するというのはなかなか難しさがあるのではなかろうかなと思っておるところでございます。いろいろな規制もあるということでございますし、どういう状況のことを考えておられるのか、その点がちょっとわかりにくい面がございまして、今の質問の内容ではそういうことでございます。
それから、小代区の482のルート見直しの打開策ということが少し理解ができないわけでございます。今、コース、ルートはしっかりと設定し、それらに沿って進めておるということで、それらは地元のご理解もいただいておるわけでございまして、これが行き詰まってどうしようもないというような状況ではない。ただ、予算づけが、なかなか県のほうも厳しいものがあって進まないのは事実でございますが、そういうルートにおいては、今のルートで着々と進めておるということでご理解いただきたいと思います。今の進行状況につきましては、また担当のほうで説明をさせます。
それから、地域局の振興策について、地域局のほうで協議していただいておるところでございますので、これも地域局長のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 町長、先ほど2番の分で最後、住民との話し合いの中で、協働において環境計画等々云々ということも答弁を求めているんですが、それについて。
◎町長(長瀬幸夫) 住民との話し合いについては、ごみ減量推進会議のほうで、その状況をまたいろいろご意見を聞く場があると聞いておるところでございますし、環境対策計画は今後必要であれば、またそれは計画的にしていかなくてはならないということで、内部で検討してまいりたいと思っております。
◎議長(吉田範明) 建設部長、今井雄治君。
◎建設部長(今井雄治) それでは、田野議員から質疑のありました国道482号線、俗に言います大谷バイパスの経過についてご報告をさせていただきたいと思います。
今現在、平成23年度に新温泉土木事務所が神水という地区から事業着手をしております。このルートにつきましては、大谷バイパスの手前の事業の着手ということになります。全体的には、本日に至るまで大谷バイパスの南側、北側のルートについては地域関係地区、それから関係団体とあわせてルートの決定を行っておるところであります。町長が申し上げたとおり、予算づきの配置が今現在、大谷バイパスにはついておりませんから、それにするアプローチの道路については、平成23年度から着手してきているということでございます。このルートにつきましては、地区の中でも、先ほど申し上げたとおり、協議した中でルート決定をしておりますので、このルートで変更なく、町としては進めていかせていただきたいということで、県とも協議を済ませているところであります。今現在の工事が、今年、それから平成24年度には完成し、続けて大谷バイパスに移行して、予算づけがあれば着手をお願いしたいということで、県にはお願いしておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 小代地域局長、中村修君。
◎小代地域局長(中村 修) 協議会の関係でございますけども、平成22年度、先ほど田野議員言われましたが、小代地域協議会では3回行っております。23年度は第1回を開催しておるところでございます。協議会につきましては、合併した当初につきましては、小代区での均衡ある発展を目指した最重点課題事業として位置づける事業についての協議、それから現在におきましては、小代区の地域協議会では、従前からの課題となっております遊休地及び建物の活用等について、また、まちづくり計画の後期について協議をしているところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 町長、揚水発電所すらわからないようなことでどうするんですか。但馬の中には揚水発電所あるんですよ、朝来市に行ったら。それから、これはマックスとミニマムの話であります。マックスとミニマムですから、当然技術的な問題もあるので、そういう一つの打開策としての意味を持つ対策を考えてほしい。今の時節に合った水力発電というものはどうなんでしょうか。香美町の中において水力発電ができるような地域というのは、そんなにたくさんあるわけではりませんし、今、目星としてつけられるのはやっぱりここだというふうにしか思えないわけです。
次に、2番目の482の問題であります。大谷バイパスの話を聞こうなんて話じゃないんであります。大谷から先のルートについては、決まってる、決まってると言いますけれども、本当に決まってると言うんですか。熱田の出合橋から奥は、上に上がってるんじゃありませんか。下の道路は通ってないじゃありませんか。もっと早く、やっぱり鳥取県との対策をどうすればいいのか、鳥取の県会議員さんが言われたように、トンネルを掘ってほしいと言われました。ですから、私も、やっぱりそれはそのとおりだと思うわけであります。今現在、主要地方道がありますが、主要地方道との関係を見ながら、そちらのほうにルート変更をしていって、トンネルを掘ったらいいじゃありませんか。養父市と手をつないで、そして若桜町と手をつないで。県民局へ行きましたら、うん、60億も要るんだなと話をされていました。60億なんです。そういうルートを、きちっと大谷から先のルートを決めていって、今現在ある問題じゃなくて、先を決めていって、どうするかの対策を、やっぱり小代区の皆さんに見せてあげるということが、これが一つの打開策として大きな力になるんと違いますか。そのことをお聞きしたいんであります。今、大谷バイパスのやられていること、県の事業として計画をしていただいていることを何ぼおしゃべりしていただいたとしても、小代区にとっては本当に力になるのかどうなのか、町長、考えてみたらわかるじゃありませんか。
次に3番目の話でありますが、地域局の話であります。今回の、町長は部長制廃止の条例案を出しておるわけでありますけれども、その中で地域局の人員を減らそうと、減員をしようと。いいですか。町長は、他の議員の皆さんで、どういって言われたか。香美町に仕事場をつくっていきたい、仕事場をつくっていきたいといって言われてるじゃありませんか。ところが、さっきの北但ごみじゃありませんけれども、北但ごみで職員を首切らないとは思いますけれども、しかし、減員をしていく一つの方法であるわけでしょう。それから事業体もなくなっていけば、仕事先がなくなるわけであります。あなたは、仕事先をつくらなければいけないと言いながら、実際には、いろんな事業の中で、いや、この地域局の人員を減らすこと自体からいっても、仕事をなくしようとしているわけであります。そういうことで本当にいいんですか。地域局というものが小代ばかりじゃないんであります。村岡でも一緒であります。香住でも協議会というものはあるはずであります。そういう人たちが本当に夢を語れるような協議会の形態になっているんですか。なっていないでしょう、町長。それをどうすればいいのか、どうやって打開策として、その地域の人たちが力を持ってもらえるための対策をしていけばいいのか。やっぱり今回の部長制の廃止もいいんでありますけれども、地域局に対してもっと手厚い人と金を与えてあげないことには、地域局、地域の協議会に対して、いろんな提案をしたりや、吸収をしていったりやするだけの力が持てないんでありますが、町長、どういうふうにお考えなんですか。そして、これまでの合併当時の問題はあって、一段落したんですから、次のステップへ上がるための地域協議会の対策を考えてあげるのが、やっぱり町長、今の今していかなければならないあなたの仕事と違うんでしょうか。お金も与えない、人も与えない、それでよろしいんですか。町長、3つ目の答弁としてお答えください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 揚水発電、多々良木ダムがそうなんですが、果たして香美町にそういうものが町でできるかといったら、なかなか町自身では、多額の費用また効率性からいってもできないということでございます。
また国道482のルートでございますが、それはあらかた奥のほうのコース外が今、482の認定替えというのも進めておるところでございますので、その辺もまた担当部長のほうで答弁させます。
それから地域局、地域協議会でいろいろと地域の活性化については議論をしていただくことでございます。それと、地域局の人員を減らしてということは当たらないとは思っておるところでございます。昨日も申し上げましたが、総人数を今、人員削減をしておるところでございます。その中で地域局にも減らしていくということでございます。しかし、住民サービスを低下しないように、しっかりとその辺のことは守っていきたいと思っておるところでございます。一番いいのは、財源と人員も配置して、どうぞどうぞと言える財政状況であれば、それにこしたことはないわけでございますが、そのことができないので困っとるんです。だから、いかに合理化をして住民サービスを落とさないようにということでやっておるわけでございますので、ご理解いただきたいと思います。
◎議長(吉田範明) 建設部長、今井雄治君。
◎建設部長(今井雄治) 田野議員からのご質疑の中の国道482号に関連する答弁をさせていただきたいと思います。
ご質疑の趣旨は、小代区は閉塞感のある地域性があり、小代区から抜けるルートとして、ご質疑のありましたルートが2つ、もちろん考えられます。1つは小代区の秋岡から新屋というところに通ずる県道、主要地方道養父小代線、合併前にもその提案があった、議論をされた部分でありますが、県道養父小代線が新屋の中サバ、備というところまで県道が続いておりますが、そこでストップしております。その当時も、旧関宮町からアプローチがあり、山越えなりトンネルなりの要望があったこともあり、兵庫県とも協議した経過があります。
もう一つは今現在の国道482号線、このルートにつきましては、田野議員から質疑があったように、熱田というところから熱田集落へ向けるルートが本来の今の認定しておる国道482号線になります。また、それから現在は道はありませんが、元の通称といいますか岩小屋線、鳥取に抜ける今の現道のところに通ずるというのが道路認定をしておるところでありますが、平成13年だと思います。兵庫県が予定告示を打っております。予定告示というのは、将来国道に編入しますよということでありまして、それが平成13年度に打たれております。そのルートは、熱田出合から今の現道を越えて、鳥取県の若桜へ抜けるというルートであります。その予定告示を打たれてから、兵庫県がそのルートにつきましてはアスファルト舗装を全面的にしていただいたという経過があります。
今現在、国道482号線の既成同盟会が持たれております。それと、昨年12月に立ち上げました鳥取県と若桜の事業促進の協議会、所管の委員会の議員さんには出席いただいて総会を立ち上げ、今年第2回の総会をしております。これを一つの契機に、国道482号線の今の予定告示の現道を、冬期間はどうしても立地条件からして通れない状況にはありますけども、これをいろんな振興のために鳥取県も、議員さんご存知のとおり、県境まで大きな道の計画もあり、既に事業着手しているところもございますが、若桜も閉塞感のある地域でありますので、兵庫県側に抜けたいという希望があるということで、両県がその目的に添って目的達成をしたいという動きがございます。
現在のところ、兵庫県側は、新温泉土木事務所で進めていただいております防災工事を年次計画的に進めていっております。その状況は、先ほど田野議員からの提案もありました養父小代線のもう一つのルート越えの提案ももちろんありますが、町としても県としても、今は小代区から抜けるルートとしては現道の482号線、岩小屋線をルート変更として、その道路を整備していきたいというのが今の予定でございます。その予定に沿って町も県も鋭意努力をしているというところであります。今般の災害復旧で少し被災を受けておりますが、鋭意それも査定を受け修繕していく予定ということでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 田野哲夫君。
◎田野哲夫(3番) 最後に町長、地域協議会が一定の役割を果たして、そして香美町の総合計画にのっとって、香美町全体をやっていくんだという方針をつくっていくのか、もしくは、本当に地域をどうすればいいのかということを言われるんだったら、その区の発展計画というものをつくるかの選択をやっぱりするべき時期に来ていると思います。答弁ください。
以上。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 地域協議会からはいろいろな地域の課題等ご意見をいただく中で、行政としてもそれらの振興に入れられるものは入れて進めていきたいと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 以上で田野哲夫君の一般質問を終わります。
次に、岸本正人君の一般質問を行います。
岸本正人君。
◎岸本正人(13番) 岸本正人です。しっかり一般質問をしようと思いまして、朝新聞を読みましたら、正人という名前があって、ええことに出とるのかなと思ったら、オリンピックで2回金メダルとった人が逮捕されたと、今日はちょっと日が悪いかなと思ったりして。
町長、11月21日、香美町高齢者等見守りネットワーク、にこにこ香美ネット発足式に出席させていただきました。よい制度ができたと大変喜んでおるところです。ところで、前回提案するときに、提案をもっとしとけばよかったなと思うことがありまして、このよい制度を維持発展させるためには、面倒でも毎年1回は町長か町の幹部が、例えば協定書の更新等を一つの理由にして、協定先に訪問していただいて感謝の意をあらわすとともに、不足している用品等がないか等を聞いたりして、協定の重要性をお互いが確認するようにしておけば、毎年というか、維持発展よりしていくんじゃないかと思うので、ぜひこのことをよろしく検討していただきたいと思います。
では、通告の質問に移ります。1つ目、またまた結婚対策なんですが、提案に対しまして、結婚対策課をつくってくれというのはまだなんですが、町長が尽力されて、結婚対策会議も発足して、有意義な議論が進行しているということで大変期待しております。今回の山の集いでも3組のカップルができたということで、大変喜んでおります。しかし、平成17年度と22年度の国勢調査が結果が出たようでして、質問書には25歳から49歳までと書いたんですが、25歳からというのはちょっと語弊があるのかな。30歳からの調べたのを報告しますと、平成17年度の30歳から49歳の結婚したことのない男性は、2,375名で未婚者が730名で30.7%。それに対して平成22年度、今回の国勢調査では2,035人、そのうち未婚の方が707名、34.7%。4.2%の未婚率の増加です。女性の方は17年度、2,347人のうち未婚の方が267名、11.4%。平成22年度の女性の未婚の方、30歳から49歳は2,010名、そのうち未婚の方が313名で15.6%。これも全体の人数は減っているけど4.2%増加しているということで、かなり厳しい状況だと思います。この現象を町長は今後どう受けとめ、どう対策されるのか、お伺いいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
先ほど、にこにこ香美ネットの結成式にはご出席いただき、ありがとうございました。私も自慢たらしく胸にバッジをつけておるところでございます。今後もこれらの、やはり高齢者が安心できるまちづくりをしたいなと思っておるところでございます。
それでは、結婚対策についてでございます。今ご指摘のあったように、若い人の未婚率が高くなっていくというようなことで、昨日もこの人口減少について、やはり1つは大きな課題で、これが解決すればすべてが解決するというような私思いをしておるわけでございます。そういう中で、皆さんからいろいろな提案があったわけでございます。そういう中で、この過疎が進み、ますます人口減少、地域の活力が低下するというのが現在の状況でございます。
そういう中で、議員もご指摘の未婚率が香美町においてもそういう増加の傾向にあるということは、それの対策をしっかりやらなくてはならないと思っておるところでございます。結婚して赤ちゃんを産んでいただき、そして、町民が1人でも多く増えるということが基本になるのではなかろうかなと思います。そういう中で今、若者交流会の開催、また香美町の結婚サポート助成事業、結婚対策会議の開催、町社会福祉協議会が実施しております結婚相談所事業など、結婚対策には積極的に努めておるところでございます。本年度開催している結婚対策会議におきましても、やはり結婚するための出会いの場というようなことはやはり設けて、それらを進めていかなくてはいけないということで、企業団体の間で独身者の交流を促進するようなことも考えられるということで、登録制度はどうかというようなことも議論になっておるようでございます。それらの集約を介して食事や交流会を開催していくというようなことでございますが、事業の詳細についてはさらに検討する必要があるということで、企業団体が窓口として、一度複数の参加者が見込まれる上司や同僚の後押しで期待できることから実施していくというようなことで、この各種団体で構成されておる結婚対策会議でそういう議論をしていただいておるところでございます。
また県におきましても、結婚サポートとして兵庫出会いサポートセンターを開設しておるわけでございます。そういう中で、香美町の登録というのが、誠に少ない数で残念だなと思うわけで、特に女性がゼロというような数字になっておるということで、残念だなと思っておるところでございます。そういうことで、やはり未婚率が増えるということを、何とかいい方法を見出して、少しでも結婚につながるようなことにしていきたいと思っておるところでございますし、今後とも多くの皆さんの知恵をかりながらやっていきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 岸本正人君。
◎岸本正人(13番) ありがとうございます。頑張ってお願いしたいと思います。昨日の同僚、先輩小林議員の結婚対策の中で、町長、篠山市の制度なんかのことを言及しておられましたが、前回、町長、相談員との会議に出席されてそういう話し合いも持たれたということで、常設の例えばそういう場所なりを設置して、例えばOBの役場の女子の方を、いわゆる嘱託等でやるとかというようなことは考えられませんか。質問します。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 昨日も小林議員のところで、そういう篠山市をモデルとしたことがありましたが、篠山市では相談窓口をこしらえて、しっかりと登録会員を募って、それに賛同していただいておるということで、そういう場ができておるということでお聞きしておるわけでございます。相談員との話し合いの中でもありましたが、そういう若者が集う場所を提供できないかということでありました。そういう中で、例えば村岡では町民センターの喫茶店をやっておったところがあいておるというようなところがございますが、そういう自然に集う場所を利用して、もしもできるとするならば、そういう方法も一つの方法であるんかなと思っておるところでございます。昨日もお答えしましたが、町民センターでは若者研修室というのが、青年団がある時分には利用していただいとったわけでございますが、やはり仲介をする何かがなかったら、自主的にそこに集まって交流をする場を与えても、なかなか集まらないのではなかろうかなと思っております。そういう点、今議員が言われたような篠山市の、1つは窓口として、そこを介して何かができれば、それにまた集うチャンスがあるのではなかろうかなと思うところでございますので、これらは、どこでどういう具合にできるのか、できないのかというようなこと等を検討してまいりたいと思っております。
◎議長(吉田範明) 岸本正人君。
◎岸本正人(13番) ぜひ検討していただきますよう。それから、冒頭申し上げましたにこにこ香美ネットについても、年1回の確認等の訪問をぜひお願いしたいと思います。
次に、2つ目の防災の関係について質問するんですが、質問書を出した後で、質問書にはないんですが、香住区の12月1日の無線を使った防災訓練において不備があったと聞くんですが、これはどういう不備だったのか、わかったら教えてもらえませんか。
◎議長(吉田範明) 質問外なんだけど、まず本題をやってください。上手にそれをまとめてください。そうせんと許可するわけにいかないので。
◎岸本正人(13番) 第2問なんですが、私この春まで8年間区長をさせてもらっとったんですが、ほぼ毎年、山火事、行方不明者、水難、遭難等で、消防団、美方広域さんから警察にお世話になりまして、そのたびにおわびのあいさつなんかしてきて思ったんですが、その中で学んだのは、災害や事件、事故は、一番悪いことを想定して対応して、後でそれほどでもなかったら、よかった、よかったといって喜べばええなというものを学んだんです。1人おばあさんの行方不明では、次の朝、近所に隠れとって出てきたというようなことで、なんだいやということもあったんですが、それでも一応対策をとって捜索をして、笑い話で済んで、ああよかった、よかったということで、災害等については一番悪いことを想定して対応しておくのが大事だなと学んだ次第です。それで、災害が発生した場合の食事なんかのことなんですが、前回の台風でも避難の情報とか勧告とか指示とかが川沿いの集落等にあったんですが、マニュアルや条例等では食事等はどういう制度になっているのか。例えば、避難指示等は命令だから町のほうで検討してもらえるのか、勧告については本人の判断の基準を、情報を提供したことになるのか、その辺まず教えていただきたいです。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
町地域で防災計画ということでございますが、それについては、町は災害時において応急的な炊き出しを行う必要があると認めた場合には、給食や食料の供給を実施することとなっているということでございますし、また、災害救助法が適用された場合は県が行い、県の委託を受けて町が実施するということになっております。今の避難準備、避難勧告等の措置の方法については、担当のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 自主避難勧告あるいは避難指示というふうな形で段階的にあるわけでございますけれども、先ほど町長が申し上げましたように、応急的な炊き出しを必要とする場合については、給食または供給を実施するというふうなことで、防災計画上はそういうふうな規定になっておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 岸本正人君。
◎岸本正人(13番) 区長時代の8年には、割と時間が短くて炊き出し云々ということはなかったんですが、前回、柤岡区で町長にも朝来ていただいてありがたかったんですが、行方不明者の捜索等で多数の人数が捜索に加わっていただく場合なんですが、実は身内だったもんで、そういうことになかなか、今回のは区長でなかったんで、身内だったんで、必死になって探したり、消防さんの問われることに情報提供したりして、いわゆる消防団員さん、その他の食事等にもうひとつ頭が行かなかったんですが、新区長はその点きっちり段取りをしてくれて、炊き出し等をつくってもらって非常に助かった経験があるんですが、OBの消防の幹部の方に聞くと、町消防団の幹部の方においては、自分たちが各区の区長等に、これは例えば朝から捜索して午後を過ぎるなと思っても、現実には、区の人に炊き出し等を依頼しようと思ってもできない。区の人が当然のこととして考えてくれて、ボランティアで出してくれるのを頼るしかないというような回答を教えていただきました。
これは、例えば難しい問題がありまして、区内の住民の行方不明の場合は、当然、区で炊き出し等をさせてもらって、捜索の午後からの分にも力を出していただくということで、当然、区長が采配して段取りをする場合と、それから、中には関係ない方が区の山とかで遭難される場合とかをどう考えるかというようなことがあって、いろいろな方に聞いてみると、そんなんは地元がボランティアでするのがもう当たり前だという意見の方もおられました。ただ、僕が区長をした経験でいうと、そこまでうまく頭が回る区長がええけれども、捜索自体に必死で、そこに手が回らなくて、結果、昼を過ぎても腹が減って捜索ができんというようなことがあり得るんじゃないかと思って、これから、いわゆる痴呆等で、こういう行方不明の方というのもたくさん出ると思うんです。その場合に、いわゆる原料代だけでも町で年間20万円ぐらいの予算を組んで、原料代だけでも該当地区に出すので炊き出しをお願いできないかというようなことを、町の幹部が区長に依頼するような制度はできないのかなと思うんですが、そうすることによって、また午後の捜索も元気にできるというようなことがあるんじゃないか。それから、100人、200人になると、今回の柤岡区の場合にも、せめて近所の村岡のコンビニ、それから地元の商店でお弁当、おにぎり買ってきたんですけど、とても足りなかったです。やっぱり地元でおにぎりつくって、やっと充足したということがあって、そういう経験をしましたので、そういう予算をつけて制度化するべきと思うんですが、町長のお考えをお伺いします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
今までの人命の行方不明捜索等においては、地元で対応していただいておるということで来ておるわけでございます。認知症等が行方不明というようなことで、今後発生することが考えられるわけでございます。そういう中で、この課題は町といいますか、共同募金のほうの社協で扱っておる、そういうもので対応できるのかどうか等、今後検討が必要なのかなと思って聞かせていただいておるところでございます。今、こうしますという答弁はできませんが、今後の課題として、今後本当にそういうことが増えるとするならば、やはり地元の負担というのも大変だろうと思いますが、そういうことをちょっと内部で検討してみたいと思います。
◎議長(吉田範明) 岸本正人君。
◎岸本正人(13番) 地元はボランティア的に皆さん出してくれると思うんですが、失念した場合、例えば山火事で時間が過ぎるというようなときに、消防団長が依頼すらできないようなんですわ。金銭的な出どころもないし、頼みたいんだけど、お願いもできないというような状況は、やっぱりその際、行方不明、山火事等の場合に心もとない、もう腹が減って、でも昼からも頑張れというようなことがもしあり得るとしたらよくないんで、せめてお米代等の、麦茶代の麦茶分ぐらいのだけでも支払いができるというようなことにしとけば、消防団長も地元区にお願いができるというようなことがあるんで、その辺、ボランティアで地元が自主的にしてくれるのを待つしかないようなんです、OBの団長に聞いたりしますと。それから、またOBの中には、消防団が出動するのは、朝しっかり食べてきて、昼の弁当も持って出るのが当然だという方もいらっしゃるんですが、サイレンが鳴って急に出ていって、そこまで消防団員さんに思わせるのもあれだと思い、ぜひ、やっぱりお米代といったってそんなに大したことないんで、原材料代だけでも支給するような制度をして、地元に依頼できるような制度化は、一歩踏み込んで考えていただくわけにはいきませんでしょうか、町長。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 制度としてということになってくると難しいのではないかなとは思いますが、そういう不明者あるいは山火事等の災害ですか、いろいろな状況がございますので、今、制度としてこういうことをしますということはなかなか難しさがあると思います。不明者の捜索等はその家族の実費とか、いろいろなことも言われとる中でございますので、それと、町が制度的にこう設けるんだということはできるのかできないのか、それとあわせて検討してまいりたいと思います。
◎議長(吉田範明) 岸本正人君。
◎岸本正人(13番) その辺のいわゆるボランティア、原材料費もらってもボランティアなんですけれども、いわゆる関係捜索者等が地元の区長とかに割と簡単に依頼できるような制度というか、仕組みをぜひ検討していただきたいと思います。
以上で私の質問を終わります。
◎議長(吉田範明) 以上で岸本正人君の一般質問を終わります。
ここで暫時休憩をいたします。15分まで休憩いたします。
午前11時00分 休憩
午前11時15分 再開
◎議長(吉田範明) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
次に、西村伸一君の一般質問を行います。
西村伸一君。
◎西村伸一(11番) それでは、一般質問を通告に従いましてさせていただきたいと思います。今回の質問は2問としています。
まず初めに、次年度の予算(政策)の樹立手法を問うであります。この3年間の町長の執行ぶりを見ると、財政の健全化、財政の立て直しが主であり、あとは何もしない状況です。その結果として、町民には閉塞感だけが漂っています。町全体として活力が減退しています。町の経済は、基幹産業と言われてきた漁業や農業や畜産業が後継者不足による衰退が特に目につくようになってきました。また、観光産業の中でも、冬のスキー客は入り込み最高時の50%以下となり低迷し、その上、日帰りのスキー客が大部分で占めて、地域の経済を完全に狂わせています。円高による輸出産業、中小企業の事業の縮小、そして労働者の雇用問題を抱え、今、我が町は大変な時期を迎えています。しかし、関係者はただ手をこまねいており、それだけに行政に寄せる期待は大きいと思います。
23年度、いわゆる本年度の予算を見る限り、このような深刻な状況下にあっても行政は対岸の火事のごとく静観し、これらの諸問題に一言も触れないことは、誠に残念でなりません。町長は議会答弁の中で、もう再三、住民のための奉仕者として全力を尽くすと数々の言葉を残してきましたが、どうもその場限りで口先だけが先行して手足が動かない、いわゆるきれいごとだけで事が済むと思い込んでいないかと私は感じるところでございます。確かに経済問題は自由競争の原理で動き、行政側がこれに深入りすることは好ましいことではない。しかし、経済を政治問題としてとらえ、行政は誘い水をもって誘導し指導する責任があります。だから、住民が行政に何かやってくれるだろうと期待するのは当然のことだと思います。
いろいろ言いましたが、次年度の予算の中に町長の選挙公約を、また選挙公約の話をさせていただきますけれども、実践することが特に重要と思いますので、この辺について今回はまず1つの質問をさせていただきたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
財政の健全化なくして真の行政サービスはないというのが私の基本的な理念でございます。私も長い間いろいろな商売をやってきました。やはり財政健全化、経営の健全化がまず第一だということで、それがなくしてはやはり事業はできない、信頼が置けないということになってくるではなかろうかなと私は思っておるところでございます。
そういう中で、香美町の財政状況は厳しいということで、28.8という実質公債費比率、あれは何を意味したのかということなんですよ。結局、大きな国のそういう縛りの中で、健全化に向けた基準を設けられ、それに当てはまっていたと。そのために多くの皆さんに負担を求めていかなくてはならなかったというのが現実なんです。だから、やはり町といたしましても、町自身の健全化に向けて進める。ただ、やはり町内の活性化、産業の活性化には十分配慮して、できる範囲でやっていきたいということで、いろいろ産業団体とも意見交換をする場に足を運び、いろいろな意見を聞かせていただき、その中でできることは積極的にさせていただいたというのが今までの状況です。決して口先できれいごとを言っとるわけではございません。その辺はご理解いただきたいと思いますし、また、それぞれの担当の部課においても、しっかりとその辺は現場で声を聞き、予算に反映させたいと、予算計上には積極的に上げてくるわけでございますが、やはり財政状況を見ながら、なかなかできない分もございます。しかし、それらをおいても、やはり今の厳しい現状を少しでも応援したいということで、やらせていただいておるところでございます。
ただ、戦後の高度成長、税収が多くあるときに、多く行政に頼って、行政が率先して予算を振り向けるというような時代は終わったと私は思っておるわけです。やはり、この人口減少、そして景気低迷、税収が減っていく中で、やはりその辺をしっかりと町民の皆さんも理解していただき、皆が一緒になってやっていかなくてはならない。今までの行政頼りということには、これからはやっていけないのが現実だろうと思いますので、その辺は十分に加味して予算づけをしっかりと、今後も議員のご指摘のように、取り巻きが厳しい状況の中でございますが、少しでも応援できるような予算づけをしてまいりたいと考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) 今、口先だけという話をさせていただいたわけですけども、私は今まで何回かの質問をさせていただく中で、まず行政も含めて、我々も含めて、現場を知れということをずっと言ってきました。したがって、町長は今、実質公債費比率が高いとか、そういう財政のことを言われましたけども、本当にお金を投入しなかったら産業振興はできないのか、できるのか、そこが一番大事だというふうに思います。したがって、町民の皆さんから見て、現場に出向いていって、現場をきちっと掌握して、そんなもの、金をかけんでもできることはたくさんあります。そこに足を一歩踏み込んでいただきたい。その中から香美町のきらりと光るまちづくりを目指すべきだというふうに思いますし、町長もマニフェストの中にはきちっと、藤原町政のときも議員であられましたし、そんなから財政が厳しいのは当然わかっておられたと思います。したがって、いかに予算を組み立てることも大事ですけども、予算以外に、こうしたらこんなことができるんではないかなというようなこともたくさん私は、具体的に言いませんけど、もし具体的に言うとするならありますけれど、そんなとこが一番大事ではないかなと思いまして、現場に出向くことからしておったのかどうかお聞きしたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
先ほど申し上げましたように、いろいろな団体との懇談等、出向いて意見を聞かせていただいておるということでございますし、できる機会は積極的にいろんなイベント等も出させていただき、意見を聞かせていただいておるところでございます。できる限り、そういう私自身、現場に出向いて情報を聞かせていただくということがございますし、また職員においても、そのように現場をしっかりととらえる中で、予算等も上程せいというようなことも指示しておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) 例えば町長、これで3年過ぎようとするわけですけれども、その中で、やっぱり今までのものを振り返って、来年度きちっと予算をつける、予算をつけるというんか仕事をするということだというふうに思いますし、ことわざに、知恵も出さない者は黙って去れというようなこともよくあるんですね。そんな中で、町長はさっき現場に出る、出る言っておられますけども、町長が別に出んだって、部長も課長も、それから担当も皆さんおるわけですんで、その中から、どうしたらまちづくりができるかというところが一番の問題ではないかなというふうに思うんですわ。それで、そこら辺からしてみますと、例えば町長のマニフェストなんかでも、1年目のときにはマニフェストの検証なんていって新聞折り込みにされましたね。こういうマニフェストの検証なんかをされておりますし、その結果として、それをきちっとしていくことも大事だと思いますし、23年1月6日の新聞では、「産業活性化、見える形に」というようなことで、大方1年になるんですけど、そういう話もされてきておるわけですんで、もう少し現場を出向きながら金のかからない方法があるんではないかなと思うんです。その辺をきちっととらえていって、事業を立てていくことが大事だというふうに思います。
例えばの話をしますけども、今、私も村岡におるもんですから、例えば畜産農家、今どんなことで悩んどるんかなという話の中で、せっかく授精業務が、これ、具体的な例なんですけど、例えば授精業務の資格を取った畜主がおりますね。たくさんおりますね、村岡に。その人たちが畜産部に、JAに種つけに来ていただいて、例えば1万2,000円のお金を1頭当たり払っていくと。実際には県が資格を取らせてどんどん進めるという話の中で、そんなことは一銭も町が金が要るわけではないわけですので、やっぱりそういうものを、きちっと現場に出向いていったら、そんな話がたくさん出とるわけですので、そういう話をちゃんと県に町長名で要望書を出しながら取り組んだりするようなことが、金が要るかということですし、例えば村岡米におきましても、町長、村岡米の生産者は何人おられますか、実際問題。そこら辺の生産者をどうして増やしていって、村岡米をたくさんつくっていってというようなことに、一つも金かかるわけでも何でもないんですよ。金でなんて全然私は言っておりません。したがって、これからのことですけれども、そこら辺を十分考えて、これは具体例で僕は2例ほど出しましたけど、まだまだ現場にはたくさんあって、町が仲介をしてやるようなことはたくさんありますんで、そのことを私は話させていただいておるところでございます。
とにかく産業面を活性化しないと、先ほど、昨日から給食費をただにせいとか、それから少子・高齢化だとか、結婚対策だとか言われますけど、やっぱり産業をきちっと伸ばして、嫁さんをもらったって生活できるような仕組みをつくっていかないと、根本的には無理だというふうに思いますし、とにかく町を活性化させようと思ったら、そこが一番大事ではないかなと。産業を伸ばしていく。別に金をかける必要はないと思いますし、金をかけたらかけただけで、補助金につかって、ぬるま湯につかっておる。やっぱり自立をさせるような政策をつくり上げることが、町も我々も大事ではないかなというふうに思うわけでございます。したがって、住民の意見を聞くなんて言って9団体の意見を昨年も聞いたかもわかりませんけれども、団体の長の話を聞いて、こういう会議の中で本当の話を聞き出せるかといったら、そんなことでもないんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ金をかけんと現場に出ていってやっていただくようなことを職員の皆さんに、町長はじっとしていただいたらいいわけですので、職員の皆さんをきちっと使うというのが管理職の皆さんの仕事だというふうに思いますんで、その辺はいかがですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
いろいろな状況を今お話しされましたが、現場に出向く、そしてそういうご意見を聞かせていただいて、それをまた予算に反映する、そういう活性化の支援をするということが行政の役割だと思っておるところでございます。今言われるように、この間も村岡米の金賞の報告会もいただきました。そういう中で、やはり日本一の米をどう支援するかということが生産組合のほうで、またあればしっかりと応援したいと思いますし、先ほど畜産農家のほうの例も言われましたが、それがどういう方法があるのかわかりませんが、それらは、またこれ以外にも職員を積極的に現場に出てきて、そういう意見も聞いて、それらを行政に反映していきたいと思っております。各種団体の長ではといいますけど、やはり長がまとめていろいろと話をされるということも、現場の実状をしっかりと把握する中でのご意見ですので、その辺は大事だととらえておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) これは町長、例を2つだけ、余りにもそういう金が要る話をされるもんですから、つい説明をしただけであって、私もたくさん聞いておりますんで、ぜひ現場に足を運んで、その後、予算というんか次年度の取り組みをどのようにしたらええのかということを考えるべきではないかなというふうに思うところでございます。
現場の話をちょっとしましたので、ちょっとさせていただきますと、私も議会がない日はほとんど畜産農家に出向いたり、それから村岡の企業に歩いていったりしていますけども、僕がいつも質問する、町の職員の皆さんは現場に出ておりますかという話を、そこの畜主の農家の皆さんと話をしても、1回も来ておりません。「いや、この間1回来ました」なんていう畜主は1人もおりませんので、やっぱり言われたことをきちっと守っていただいて、その中からどうして、今、畜産農家ですし、米対策ですし、漁業も一緒だと思いますんで、そういうところから24年度の考え方が出てくるんではないかなと私は思います。そういうことですので、これはもう言わまいと思ったけど、わしは出とるなんていう話ですので、町長が何ぼ、香美町こんな広いわけですので、1人で出て現場を見て回ったって、1人の力は知れとるんですよ。したがって、組織で動いていくということが大事ではないかなというふうに思います。
一番気になるのは、やっぱり町長以下、副町長以下、皆さんが町民の皆さんから見て輝いとるということが見えたら、町長が暗かったら職員の皆さんも暗くなりますし、やっぱり町長がこれに向かって取り組むんだという姿勢をきちっと見せて、それによって一丸となって取り組むことが町民の力の源ですよ。それをしなかったら、町長が暗かったら、もうみんな暗くなりますので、その辺気をつけていただきたいなというふうに思います。特に、隣の町の豊岡はコウノトリでぼんぼんやられておるわけですので、それは香美町だって目玉はたくさんありますし、カニだって米だって牛だってありますので、やっぱりきちっと一次産業を性根を入れて取り組んでいくという姿勢を出していただきたいなというふうに思っております。
その中で、予算編成で、ぼちぼち予算編成をされておる時期ではないかなというふうに思いますけども、予算の立て方、例えば予算の金ないという話も今聞かせてもらいましたし、これから3月の議会では1冊の予算書ができて、もうはや、これで進もうというのであると思い、そうすると、もうはや12月のこのころには予算書はもう描いておられるんではないかなと私は思うところでありますけれども、まず町長、今までの23年度の予算を振り返りながら、町の活力はどうなっておるということを見ながら、例えば経営戦略会議だとか、企画会議だとか、部長会議だとかいうところに町長の思いをきちっと、基本方針というか、24年度の基本方針というものを頭の中に入れていただいて、それをそれぞれの部長の皆さんにきちっと指示をしていただいて、その後それぞれの担当で練り上げてきて、それをきちっとヒアリングをしながら取り組んでいくというような手法を取られてるのかなということで気になるんですけども、いかがでしょうか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今の香美町、何が必要だか、何をしなくてはならないかということで、昨日も重要課題、基本計画、総合計画に沿った、あるいは過疎計画に沿った、それらが基本的になるわけでございます。その中で当面にする課題として、やはり災害対策、産業振興、それから子育て、教育環境の整備というようなことが大きな今の重要課題としてあるわけでございますので、それらを取り組むことを予算組みの中に入れておるということでございます。そういう中で、各課で今大きな課題を持っておることを積み上げてくるわけでございますが、それらにおいても、やはりしっかりと現場の声を聞いた中で、机上の上の予算でなくして反映してくれということは、絶えず担当のほうにも申しておるところでございます。その辺をしっかりととらえながら予算組みをしていくシステムにしておるわけでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) 町の予算の立て方と、それから企業というんか、そういうものの一つの企業の会社の、例えば税なら税の予算の立て方というのはおのずと違ってくるわけですけども、町のやり方を見ておりますと、数字というんか結果数字というのが出にくいというふうに私はとらえておりまして、やはり例えば観光の入り込み人数なんか見ますと、前の岩手県の副町長の柳村副町長がおられるときには、135万人が香美町に来られてるときが新聞に出ておりましたし、今回のこの間の新聞では125万人、10万人ほど下がってきておりますね。下がってきとるということは、やっぱりそれだけ所得も下がってきとるわけですんで、その辺をやっぱりきちっと数字的に出せるものは出していかないと、後で検証ができないというふうに思いますので、ぜひそこら辺の、特にジオパークだとかそういうものの話が出とる中では、やっぱり数字をきちっととらえて、来年にはこんな事業をして10万人、もとに戻そうだとか、やっぱり15万人にしようと思ったら、これだけのこういう仕事をして、事業をしていかんと15万人にならんがな、増えんがなというような、きちっとした対応策をつくっていただくことが大事だというふうに思いますけれども、そういう点はいかがでしょうか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 目標を持ってやらなかったらいけないということでございますが、その辺は、やはり各種団体との連携をとりながら、それらを支援しながら、それらの目標をしっかりとできるようにしていきたいと思っておるところでございます。やはり町自身だけでそういうことができるわけでございませんので、そういう農業団体や観光団体、それから商工団体、それから漁業関係の皆さん、それらが一体となって取り組んでこそ初めてそういう結果が出るということでございます。そういう中で、それぞれの支援するべき課題があるとするならば、それを支援していくということが行政の役割だろうと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) そういう形でぜひ予算を立てていただきたいなということで、1の項は終わらせていただきたいというふうに思います。
2の項のTPP交渉参加強行へということで伺いたいと思いますけれども、農業、水産業の経営悪化が著しい中で、首相は環太平洋連携協定交渉に参加することを表明いたしました。将来、特に一次産業は壊滅的な状態に陥ることが懸念される。政府は食料自給率を上げる方針にもかかわらず、TPPに加盟すれば10%近くに自給率が下がってくると聞いております。日本の食料自給率のアップと、将来安心して食料を確保できる世の中にするためには、農業人口の減少と農地の荒廃が進む日本の現状をかんがみ、農村社会の構造を変えていき、農業の重要性を国民に知っていただくことが重要です。若者が農業に参入して最低限の生活が確保できる所得が必要です。所得が安定しなければ、若者の農業定着は困難と思います。TPPという問題が浮上した今こそ、私たちの香美町の農業をいかにあるべきかを協議することが大事であると思いますけれども、町長、どう思われますか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 昨日も森議員のところでTPPの問題はいろいろと答弁させていただきました。小規模農業に大きな打撃を受けるということで、これは県の町村会でも反対意見を出させていただいたところでございます。そういう中で、今後どう決定していくかということはわかりませんが、政府のほうとしたら議論する場に参加すると。まだTPPに参加ということには決定はしてないわけでございます。先日も東京に行って国会議員の先生方と会う機会がございまして、そのことも私も申し上げました。やはり、どうしてもこれが参加する方向で向かうならば、日本の農業をしっかりと守る方策もあわせて議論してほしいということは申し上げました。日本はやはり高度成長をなしたのは、輸出産業が大きな力があったということで、資源のない国でございますので、やはり企業に、そういう産業においては自由化ということを望んでおるだろうと思いますが、先ほども議員も言われましたように、日本の食料自給率が随分先進国においても低いわけでございます。そういう中で、10年先には50%に伸ばすとしながら、逆にその数字が下がっていくのではないかなということでございます。そういうことでありますが、やはり付加価値の高い安心したおいしい食料をつくるということによって、逆に言えば輸出のできることも開けてくるということもあるんではなかろうかなと。現実に、今でも米が高く輸出されておるという現実もあるわけでございます。そういうことで、今後やはりそれらに対してしっかりと要望等を申し上げていかなければならないと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) 私はちょっと初めに前段で言いましたのは、国が10%ぐらいな自給率に下がるということを聞いておりますんで話しただけであって、私が一番思うことは、香美町の農業は、先ほど町長が平均が0.7ヘクタールという話をされましたが、TPPに参加する、参加しないにかかわらず、農業は衰退するというふうに私は感じておりますんで、農民、農家の皆さんは何を思っておるかといったら、別にTPPに参加しようがしまいがという方のほうが、兼業農家ですので。ほとんどそういう状況の中で、私の言いたいことは、これから香美町の、TPPがあろうがあるまいが、どのような方向で町長は一次産業である農業に取り組んでいくかということを質問させていただいておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 昨日の耕作面積が全国平均の半分という香美町でございますが、なかなか安定した所得を得られないのが現実でございます。その中で、やはり付加価値を高いものにしなくてはならないと思うわけでございます。先ほどもありましたが、米でも全国の食味コンクールで金賞という日本一の味のおいしい米ができるわけでございます。この自然豊かな、またすばらしい山間でできる、自然の中でこういうものができるわけでございますので、それを今後生かすということでなかったら、普通のやり方ではなかなか採算が難しいということでございます。ただ、後継者がそれでなかなか今いない。後継者がないということが今後の農業の大きな課題ではなかろうかなと思います。やはり、そこに後継して継いでも所得が得られるような方策はどういう方法があるのかということを考えると、なかなか今までから、そういう採算が合わんから後継者ができなったと。生活ができないから後継者ができなかったということになるんではなかろうかなと思います。その中で、特にどういう方法がといっても、私自身が、この方法があったら必ず後継者ができて生産性が上がるということはできないわけでございますが、農業を取り巻く農協等がそれらはしっかりとやっていただきたい。それに対して町も支援できることは支援していくということでなかったら仕方ないんじゃないかなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) それこそ、オーストラリアとかカリフォルニアのお米なんかは、一農家が我々の何千倍ぐらいな面積を持ってやろうとしておるところでございますし、考え方を整理していく中で、やっぱり私の思いですけども、この町では条件不利地域、棚田があってみたり、そういうところならできる農業を目指すべきではないかな。ほかにはまねをできん農業がある。高付加価値といったら、お米が品質がよくて、有機肥料を入れて、それから農薬をできるだけ減らしてというもので勝負する場合もあるかもわかりませんけども、やはりよそがまねをできないものがあるんではないかなと私は思っております。
例えば例を出しますと、美方、小代の大納言、小豆なんかは、絶対に手作業でとっていかないと、さや取りをしていかないといい小豆もできませんので、そういうものだとか、ワサビだとか、それからサンショウのああいう手掘り、そういうものをきちっと、これからTPPがどんどん入っていくんだったら、逆に条件不利地域ならこそできる商品を開発して、これは提案ですので、普及センターとか、そこら辺のJAなりに相談したらいいと思いますけども、やっぱりそういうものを逆手にとった農業に取り組むべきではないかなと思いますので、ぜひ、そういう香美町では何をすべきかという中で議論をしながら方向性をつくっていただくことが大事ではないかなというふうに思います。
何といっても、これから先に香美町に工場が誘致して、工場誘致なんてできっこありませんし、やっぱりこれからは第一次産業である漁業と、漁業に携わる加工、それから農業を柱にして、香美町の若者が定住するような施策を、町だけとは言いませんけれども、そういう取り組みをしていかなくては香美町の将来はありません。絶対にないと思います。やっぱり、そこにきちっとした見込めるだけの所得をどうして上げていくかというのがポイントではないかなと思いますけれども、この雪の降る地域では半分は雪の中でございますんで、できないと思いますし、教育長がこの間も言っておりましたが、地産地消というふうなことで、我々がつくった農産物は我々の香美町に全部持っていくんだという仕組みをつくるなら、そういうものができるはずです。給食センターだけでなしに、みんなに回すことを、この間、森議員も販売が大事だという話もされておりますんで、そういう点も含めてやったらどうか。これは提案ですんで、町長、どのように思われてるかわかりませんけども、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今のような手法は行政だけではできません。各種団体といろいろな意見交換をしながら、今後将来に向けて香美町どうあるべきかというようなことや、あるいはどういうものが、ここに合う産業があるというようなことも含めてやはり議論する中で、町が支援できることは支援していきたいと思っております。
◎議長(吉田範明) 西村伸一君。
◎西村伸一(11番) このTPPということが香美町の農業を考えるきっかけになるいい時期では、TPPに参加するのがいいか悪いかはこれからのことですけど、このことによって香美町の農業をこうせなあかんな、こういう方向で進もうよというきちっとしたものをつくり上げていくいい機会ではないかなということをとらえて、私のこの質問を終わらせていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
◎議長(吉田範明) 以上で西村伸一君の一般質問を終わります。
ここで暫時休憩をいたします。1時まで休憩いたします。
午前11時55分 休憩
午後 1時00分 再開
◎議長(吉田範明) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
引き続き、一般質問を行います。
次に、西坂秀美君の一般質問を行います。
西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) 西坂秀美です。第62回12月定例会一般質問を行います。
2問通告しております。まず1問目に、昨日、また今日と出ておりますけども、六次産業化の取り組みについてお尋ねいたします。
この香美町には日本一と言われるものが多くあります。まだニュースの新しい食味鑑定コンクールで、また金賞、またそれに続く賞も受賞した村岡米、日本一、世界に誇る但馬牛、マツバガニ、また漁期の長い香住ガニ、世界ジオパークに認定された山陰海岸のほぼ中央に位置し、美しい海岸、また海水浴場、近年急激に観光客の増えた猿尾滝、スキー場など、話題性や資源には事欠きません。しかし、香美町ではこれらがうまく結びついているでしょうか。六次化には地産地消はもちろん、新たなお客、観光客が来てくれないと六次化は成り立ちません。生産はどうするのか、加工はどうか、販売はと、これらの連携がなければ成り立ちません。それをだれが仕掛けるのか、その仕掛け人をどう養成していくのかだというふうに私は思っております。
今年は魚の軽トラ市で、村岡・小代区で魚の販売がありました。私は村岡しか、当日行事がありまして、見ておりませんけれども、大盛況でした。すぐに売り切れ状態という状態ではなかったかなというふうに思っております。また、村岡商店街でも同じような取り組みがありました。しかし、その後の計画はどうでしょうか。打ち上げ花火に終わっていないでしょうか。毎月あるいは2カ月に1度、あるいは盆前、正月前など、定期的に開催することによってお客さんが定着してくるし、新たな顧客が獲得でき、売る側には売れ筋商品がわかり、新たなアイデアも生まれてくるというふうに思います。逆に、今のシーズン、村岡、小代から香住のイベント時には野菜の軽トラ市があってもいい。いろんな業種の集まり、連携が必要になってきます。先ほども触れましたけれども、それをどこが仕掛けていくのか。
産業建設文教常任委員会と商工会役員との意見交換会がありました。その中で何の交換会かなと思って行かせていただいたら、六次化についてということでしたけれども、その中で異業種間交流はどうですかという問いに対して、やってないんだということが返事がございました。会費を納める会員と、そうでない方との問題があるのかなという思いがしたわけです。そうして見ると、やはり、そのきっかけ、仕掛けは町がやっていかないといけないんじゃないかなというふうに思っております。昨日の同僚議員の質問にもありました。町長は産業の六次化を次年度基本計画に盛り込むということでしたけれども、一次産業の活性化はどのように考えておられるのか、長期的な視野に立った活性化、振興計画が必要と思っております。
六次化についてちょっと調べてみたんです。農畜産物、水産物の生産を行う一次産業、食品加工の二次産業、流通販売の三次産業にも農業者が主体的、総合的にかかわることによって、加工費や流通マージンなど二次、三次の業者の得ていた付加価値分を農業者が得て、農業を活性化しようとするのが六次産業だというふうに言われております。そうすることによって、加工や販売部門に新たな雇用も生まれるし、これは成功すればの話ですけれども、最初のころは一次、二次、三次、各産業を足して六次というふうにもじってつくられた言葉でありました。ところが、現在では一次産業である農業が衰退して成り立たなくなっていることから、各産業の単なる寄せ集め、いわゆる各産業が加わった、すなわち足し算でなくて機能的、総合的に結合を図らなくてはならないとして、今は掛け算というふうになっております。従来の一次産業に付加価値をつける取り組みから、六次産業は加工、流通を複合化させる農業のブランド化、消費者への直接販売、レストランの経営などが主に挙げられております。各産業の連携による農業の活性化や経営の多角化が六次化のキーワードというふうに言われております。
現在は一次産業が弱くなったというふうに言われております。事実、先ほどの同僚議員の中にもございました。本当に危機的な状況であろうなというふうに思っております。道の駅の農産物を見ても、鳥取県産が多くを占めているような道の駅もあります。大規模なことは香美町ではできません。しかし、一人一人が5袋のものでも、3人寄れば15になるわけでございます。生産から一気に販売まで行ってもいいと思います。私は、まずそこから農業の再生を始めればいいというふうに思っております。加工というアイデアは、そういうものの中から生まれてくるんではないかなというふうに思ってます。小さいことから、また主婦の、お年寄りの小遣い稼ぎから始めるべきだというふうに思っております。視察いたしました世羅町でも、そこから始めてきたんだというふうに聞いておりますけれども、町長、現在の一次産業をどのようにお考えでしょうか。まず1問目の1回目の質問を終わります。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
六次産業は昨日の森議員、また今日、西村議員から質問されたところでございます。これからはそういう生産から加工、販売という一つの仕組みの中でやはりしていかなくてはならないということを思っておるわけでございます。そういう中で一次作業、特に農業の衰退、後継者不足というようなことでございますし、香美町の農業、零細規模であるというのも事実でございます。なかなかその中で安定した生活ができないということで、後継者ができないという現実であろうと思っておるところでございます。その辺の難しさがございますが、やはり今言われるように、農業グループでは生産から加工、販売という一つの仕組みをして活性化しているところもございます。そういう中で、香美町において、まず一次産業をどうするかという、これまでから難しさがあります。しかしながら、そうばっかり言っておられないわけでございまして、それらの仕組みをどうするか、それらの支援をどうするかということでございますが、今、商工会を中心に、産業団体で香美町の産業の連携活性化協議会というのをつくっていただいております。その中にはJA但馬から但馬漁業協同組合、それから香住、柴山の水産加工組合、それから各3区の観光協会、北但西部森林組合、それから香美町の商工会、そして町の担当ということで、それらを今構成メンバーでいろいろと活性化について協議していただいておるところでございます。特に生産においては、やはり農業協同組合というのが農業の母体でありますので、その辺がしっかりとやはり取り組んでいただきたいなと思っておるところでございますし、それぞれが、やはりそういう団体を経てあるわけでございます。そういう中で、町がどういう、今申しましたような連携をとっていくかということが大事であろうと思っておるところでございます。一つのグループあるいは一つの団体が生産から加工、販売までできればいいわけですが、それらがなかなか難しい香美町の状態を考えると、やはりそれぞれの業種がいかに連携をするかということが大事だろうと思います。それらの仕組みをしっかりと、町もそれに対しての支援をしていかなくてはならないと思って、こうして今年も商工会のほうに支援する予算を組ませていただいたところでございます。今後とも、そういうことでやっていきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) 私は農業の衰退、危機的な状態というふうにも言いましたし、先ほどの同僚議員からも、香美町の将来は産業の活性化にかかっているんだということもございました。まさにそのとおりであろうというふうに思います。この町で結婚して子供が生まれるようにということを言われても、やはり生活基盤がないところに人は住めないわけですから、やはり産業の活性化というものは町の衰退にもかかわってくる非常に大きな問題だろうというふうに思っております。六次化産業を町の基本計画の中に組み込むと町長は9月議会でおっしゃられたわけですんで、私はその辺、どういうふうに六次化産業を考えておられるのかな、何を指示されているのかな、その辺のところが聞きたいわけです。まず、私は実際に金銭的な支援をせいということは言っておりません。例えば村岡米の方々も、生産組合でいろいろと自分たちで話し合いながら、ああでもないこうでもないといって、ようやく今こうして日の目を見ているというのが現状だろうというふうに思います。そういうところを考えてみると、何も金銭的な援助だけが町の支援ではないというふうに思っております。ですから、いかに農業を活性化させていくか、やはりそういう考えにたけた、あるいは一生懸命になれる、どこの産業を見ても、やはり1人、本当に気違いだと、言葉はちょっと悪いんですけれども、本当に一生懸命没頭できる、そういう方が必ず1人や2人おられる。そういうところはやはり産業が育っておりますし、町も栄えております。やはりそういうところを見ると、今の香美町にはそういう人材の確保、育成というものが非常に大事になってくるんじゃないかなというふうに思っております。
私たちが前回行かせていただきました世羅町では、農業改良普及所の方が、そこを退職されてから一生懸命取り組まれた。各産業の方々を集めて、そして何回も会議を開いていって、ようやく現在のああいう状態になっているということも聞かせていただきました。やはり今町長が言われました、いろいろな部門の方々が今会議を開いているということなんですけれども、私は実際に農業にかかわる方々のやはり思いや意見というものが、実際にそこに反映されるのかなという思いがします。確かにそういう方々の部分も大切だろうなというふうに思いますけれども、じゃ、実際に農業の実態、あるいはそこに暮らしている人たちの状況というものが本当に把握できているのかな。やはり現場で働く人たちの、先ほどもありましたけれども、現場に出ていって、やはり目で確かめて、そしてみんなで一緒に考えていくというシステム、それを引っ張っていくリーダーというものがこの町には必要じゃないかなというふうに思います。
それから今、農業の衰退の大きな原因の一つには、兼業農家ということで、機械化していかないとなかなか農業ができないという現状にありまして、非常に大きな負担となっていることも事実です。ですから、集落営農に取り組んで、機械を一括購入してやっているところでは、そこまで農家の負担というのは大きくないわけですけれども、私たちの知るところでの1反5畝あたりでつくっていても、トラクター、コンバイン、田植え機、乾燥機、すべての農機具をそろえてしているような状況です。そんな農業が続くわけないです。今はお年寄りの方が自分の年金でためた金で買ってくれているそうなんですけれども。やはり若い人は、僕の代になったらこんなことはようせん。もうそこで既に農業というのはストップしていきます。今年、町長も集落営農には力を入れるということで予算化もされておりますけれども、やはりそういうことへの取り組みも、実際出ていって、地区の中に入っていって話をしていかないと、これらも進んでいかない。実際に農業をしている人たちが、集落営農で今こういう町も取り組みをしているんだということを知っておられますか。やはりそういうところに出向いていって、町の農業政策、町長の考えを伝える。そういうリーダーが、人材が必要じゃないかなと。私は金銭的な支援をせいとは言いません。やはりそういう仕組みづくり、仕掛けをする人をいかに育てていくのかという部分、そして、その人が引っ張っていくということに私は尽きるんじゃないかなという思いがしております。
昨日もありましたけれども、確かに一次も二次も三次も、私はどれ一つとっても六次産業というのは成り立たないというふうに思います。特に販売の部分においては、昨日も出ておりました村岡のファームガーデンのように通行量の多い、観光客の多い、そういうところでは、本当に成功する可能性というものはありますけれども、やはり通行量の少ない道の駅で六次化というのは本当に難しい状況じゃないかなという思いがしております。ですから、やっぱりそれぞれの、町長、昨日言ってました道の駅ということを出しておられましたけれども、道の駅で販売するんであれば、やはり特色のある、例えば今度できる余部であれば農業、野菜もある、それから浜での、あそこは港を持っておりますから、魚もあるという、やはりそういうそれぞれの特色を持った販売網というのが必要じゃないかというふうに思います。ですから町長、やはり農業の今、振興しようと思えば、ただ単に今年は、来年はでなくて、長い目で見て長期的な視野に立った振興計画というものを立てていかないと、本当に後継者がいない、耕作地がどんどん荒廃していくという状況になりかねないというふうに思うんですけれども、再度、町長のお考えをお聞きします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
先進地いろいろとあるわけでございますが、特に上勝においても、あるいは馬路村においても、やはり長い年月をかけて、1人そういう本当にそれに没頭して取り組んだ成果が出てきておる。世羅町は私はちょっと存じないわけですが、昨日から世羅町の例も聞かせていただきました。確かに言われるとおり、そういう人材を養成するというのが大事でございます。そのためには職員もやはり基本的なものを、しっかりと専門的な知識を得なくてはならないと思うわけでございます。職員の中でそういうものを生み出すというのはなかなか難しいとしながらも、やはり外でそういうものを養成していくことが必要かなと思っておるところでございます。言われるように、香美町、余部の道の駅ができれば4つできるわけでございます。販売する窓口ができるわけでございますので、それぞれの特色ある、やはりその地に合ったものが、そういう生産から加工、販売という窓口を通じて、少しでもそのところが活性化するということが大事ではなかろうかなと思うわけでございます。特に、当初で言われたすばらしい香美町には特産物があるわけでございますので、その辺をどう生かすかということであるんだろうなと思っておるところでございます。それらの支援をやはりこれから、しっかりと町としても応援しなかったらいけない。その仕組みを、やはり先ほど申し上げましたように、各種で連携をとりながらしっかりとやらなくてはならない。それに対して、先ほども申しましたように、本当にそれに打ち込める人材も養成していかなくてはならないではなかろうかなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) 私は打ち上げ花火だけではだめだというふうに思うんです。確かに今年、村岡、小代で開催されました魚の軽トラ市、これは本当に好評でした。これが本当に定着して、毎月あるいは2カ月に1度、第何土曜に開くとか、そういうことが定着してくれば、皆さんも待つでしょうし、あるいは9号線を通るお客さんも立ち寄るでしょうし、あるいはトンネルを越した向こうからもやってくるでしょうし、やはり1回でなくて継続するということが大事じゃないかなというふうに思っております。やはり、その辺のところは町長、どういうふうに考えておられるんでしょうか。継続することによって、先ほども言いましたように、何が売れるのか、来ているお客さんは何を求めているのか、おのずからわかってくるというふうに思うんです。やはり、そういうところから始めていって、次のステップへと進んでいかないと、なかなか見えてこないんじゃないかなというふうに思いますけれども、今の、もう一度、町長のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
トラック市、魚まつり、これは加工組合さんが主体となってやっていただいたということで、大盛況であったということを聞かせていただいとるところでございますし、今後も加工組合さんのほうがあの盛況を見たときに、やはり定期的に開催というようなことがあるとするならば、場所の提供は惜しまないわけでございます。利用していただいたらいいわけですんで、そう思っておるところでございます。ただ、一部、地元に影響がないのかというような苦情の電話も入っておりましたが、だから、あんまり回を多くするということは、やはり地元業者ということもありますので、それらも考慮しながら、それのことで、できれば1回でなくして、またやってもらえばいいんではなかろうかなと思っているところでございます。
◎議長(吉田範明) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) そういう地域とのあつれきもあるわけですけれども、やはり継続してみるということも一つの方法じゃないかなというふうに思います。
それでは、時間がありませんので、第2問目に移っていきたいというふうに思います。私は地域の医療をどう守るのかということで、2問目の質問をいたします。まず最初に、1番目に挙げております医師確保の状況についてお尋ねいたします。長い間休診となっておりました佐津診療所が再開されました。医師確保の困難な中、診療が再開されましたことに敬意を表したいというふうに思います。ところが今、しばらく休診とのこと、随分気になるところであります。また、小代診療所も再開されまして、喜んでいる暇もなく不幸な状況となり、その後を心配しておりましたけれども、今は週2日の診療を維持している状況と承知しておりますが、いつまでもというふうにはいかないと思います。医師確保のほう、いかがでしょうか。あるいはまた兎塚・川会診療所は現在村岡病院にお願いしておりますが、こちらもいつまでもとはいかないというふうに思います。これらの診療所の医師確保も考えておられるのか。
また、村岡病院も医師確保をしないと大変な状況となってきつつあります。香住・村岡両病院とも経営状況は好転しておりますけれども、医師の確保は不可欠なものであります。次々と問題が発生してきて、担当も大変だろうというふうに推測いたしますけれども、民間医療機関との連携が、2番目に挙げておりますように、できないのかということもお尋ねしてみたいというふうに思います。医師会との話し合い、協力依頼はできないものか。私、篠山市の医療フォーラムに行ってきました。そして、ここは公立病院と市の医師会の協力体制は本当にすばらしいものがございましたし、また、八鹿病院も市の医師会と協力しておられます。村岡病院も一部そういう体制もあります。これから医師会と連携することも必要だというふうに考えておりますが、町長はどう考えますか。まず、この点もお尋ねしておきます。
3番目に、昨日、同僚議員からもございました。今は医師が勤務する環境というものが非常に大きなウエートを占めております。病院内部の問題、患者である住民との関係、給与もあるでしょうけれども、今の香住病院の内部が本当に医師にとって働きやすい環境となっておるでしょうか。町長はどう認識されておりますか。
今年開催されました地域医療フォーラムは、病院の現状、また医師の厳しい労働条件を住民の皆さんに知っていただく、また地域医療を守るために住民に何ができるのか、あるいは参加者からは抱えている問題、悩み等のパネラーとのやりとりがあるなど、非常に得るものが多くあったというふうに思っております。そのおかげで巡回セミナーの開催ができているというふうに私は思っております。村岡、香住病院の医師が地域に出向いて講演をし、地域の皆様方と意見交換をしております。集落単位で出向き、地域の中に医師の顔が見えるこのセミナーは、地域の方々に非常に安心感を与え好評です。ぜひ、うちの地域でも開催してほしいという要望がある現状であります。村岡区で8回、香住区で6回のセミナーもほぼ終わろうとしておりますけれども、町長はどう認識されているのか、お答えいただきたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
まず医師確保の状況でございますが、なかなか医師確保、一生懸命やらせていただいておりますが、現実にそれがあらわれてこないというのが現状でございます。現在では関係機関への協力要請ということで、県の国保連合、それから全国の自治体病院協議会、あるいは病院の診療所、医師求人求職支援センター、県の医師会、ドクターバンク、また全国国民健康保険の診療施設協議会等に医師の募集等で行っておるところでございます。また、町のホームページでもしておりますし、また、民間の医師の求人募集等にも広く活用し、医師の招聘に努めておるところでございます。今、医療確保対策室を設けて、しっかりといろいろな情報を収集し、それらに対して情報に向けて集めておるところでございますし、それに対しても積極的にお応えしておるところでございますが、実質にはなかなか実効が見えてこないということが現実でございます。しかしながらも、県のほうの養成医も来年、再来年には現場に出てこれるということで、少しは希望が持てるんではなかろうかなという情報は聞いておるところでございます。
そういう中で、議員も言われたように、この春、小代診療所に来ていただいた医師が突然に不幸なということになって、今は八鹿病院、それから西脇病院、柏原病院からの応援をいただき、週に2回開いていただいておるところでございます。それらにおいても早いこと医師の確保をしたいな、皆さんに大変ご迷惑をしとるなという思いで確保に努めておるところでございます。また、佐津診療所に11月から診療再開として、やっと医師が確保できたということでございますが、少し体調を崩されて休診ということになっておりますが、すぐ再開できるんではなかろうかなと思っておるところでございます。ということで、なかなか医師の確保ままならんところでございますが、力いっぱい医師の確保に努めておるところでございます。
それから、民間医療機関との連携でございます。これにおいても、病診連携ということでやっておるところでございます。公立病院と民間医療機関においての診療支援の連携は現在、公立病院においては隣町の民間医療機関による小児科の診療もしておるところでございますし、それらはしっかりと連携はできるところは連携をしておるというところでございます。さらに医療のみならず健康保健、それから介護等の分野においても民間医療機関との連携は不可欠であり、健診それから予防接種、介護事業など、民間医療機関からのさまざまな支援をいただいておるところでございます。
それから3番目でございますが、医師が働きやすい環境づくりということで、私が香住病院の今の現状を知っとるかということでございますが、香住病院に管理者で足を運ばなくてはならない状況でございますが、なかなか現状はそういうことになっておりません。しかしながら、やはりいかに働きやすい現場というのは、信頼関係がしっかりとつくれるかということであろうと思います。そういうことで、医師も看護師も、あるいは事務職も一体となって、信頼関係があるということが一番働きやすい環境ではなかろうかなと思うわけでございます。また、町民の皆さん、住民の皆さんが信頼できる病院ということが大事だろうと思います。
4番目に医療フォーラム巡回セミナーでございますが、昨年から地域医療フォーラムを昨年もやりましたし、今年度も計画しておるところでございます。それから、小児科の救急セミナーということで、若いお母さん方に来ていただいて、いろいろと救急な場合の知識を皆さんに、地元の病院の医師の協力を得て開催しておるところでございます。地域医療巡回講座も行っておるところでございます。これが12回開催して、合わせて480人参加したということを聞いておるところでございます。これらはやはり医師の今の現状、あるいは自分たちで予防できること、それからいろいろ、やはり地域でできることを知識として学ぶことによって、健康維持等ができるんではなかろうかなと思うわけでございます。地域の医療を地域でやっぱり支えるということが大事であると思うわけでございます。そういうことで、来年度もそういうことは積極的に、医療フォーラムあるいは小児セミナー等をやっていきたいと考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) 医師確保、現実は非常に難しいんだということですけれども、これは全国のほとんどの病院が抱えている問題だというふうに私も認識しておりますし、非常に難しい状態、厳しい状態だというふうに思っております。そういう中で、医師確保のための形態というものが今変わってきておりますよね。町長、ご存知だというふうに思いますけれども。ただ単に医師を探すんではなくて、やはり今ある資源を大切にしよう。資源という言い方はおかしいんですけれども、今在職している医師を大事にしようという、そういう取り組みというものが全国的に非常に盛んになってきております。先ほども触れました医療の厳しい現状を住民の皆さんにも知っていただこう。医師は力いっぱい頑張っているんだ、地域の医療を守るのはやはり住民であり、やはり行政であろうというふうに思います。住民の方々は地域医療を守ってほしいということで、医師に感謝の気持ちをあらわしたり、地域医療を守る会を立ち上げたりというふうに頑張っております。特に村岡・小代地区では、そういう地域医療を守る会というものも立ち上がって、そして、地域医療を守っていくことに力いっぱい頑張っておられるというふうに思っております。何とかこれが香住区にも広がってほしいなというふうに願っているところです。香美町は地域医療対策室を配置して、地域医療を守るために住民も行政も、本当に今いい方向に進んでいるんだなという思いで私は見ております。これらをさらに進めるために、また医師確保を図るために、今後、また来年度もさらに、町長、先ほど来年度も続けていきたいというふうにございました。その辺のところの予算も来年度は考えておられるのかということも確認しておきたいというふうに思います。
次に民間医療機関との連携でありますけれども、今連携をとっているということも知っておりますけれども、篠山市の場合の例を挙げますと、患者のとり合いでなくて、やはり民間医療機関、過大な設備投資をしなくても、例えば金のかかる大きなICだとか、そういう大きな機械は、設備投資しなくても大きい病院に紹介する。そこで診てもらったら、またもとの病院に返してもらうという、やっぱりそういう横の連携、あるいはそういうネットワークというものが非常に構築されておりました。その辺のところが非常に見てとれたわけですよね。そうすると、やはり両方にメリットがあるわけです。やはり、これから少子・高齢化を迎えるに当たって、患者のとり合いをしている時代じゃないな。お互いに設備投資を抑える。やはり、そういうある資源を大切に使うという部分では、非常にお互いがメリットがある施策だというふうに思いますので、この辺の連携も今後もしっかりととっていただきたいというふうに思います。
次に、環境整備についてでございます。環境整備は管理者の責任であると私は思っております。これ、全部が全部じゃない。昨日も出ておりましたけれども、一部のために、やっぱりこういうことが非常に町内に出て回っている我々の耳にも入ってくるという状況ですので、ぜひとも町長、その辺も肝に銘じていただきたいというふうに思います。この議会に改革案が出されております。また、昨日も病院事務局長からありましたが、やはり住民が安心できる、信頼できる患者本位の医師の働きやすい環境づくりに努めていくことを求めておきたいというふうに思います。管理者としてその辺をどう取り組んでいくのか、再度お尋ねいたします。
それから、医療フォーラムでの評価というものが非常に好評だったということを先ほども触れましたけれども、どこのフォーラムでも、私も随分あちこちと行くわけですけれども、講演を聞いていて、まず講演を聞いて、偉い方々の話し合いを聞いて、はい、おしまいというのが、ほとんどのところがこういう状況です。ところが、我が町は参加者が発言でき、それにパネラーが答えるという、本当にめったにないフォーラムであったなというふうに認識しております。しかも、会場での発言がきっかけで問題が解決したというおまけもついておりました。今年は事情によって3月の開催というふうに聞いておりますけれども、来年度以降もこれらを継続していく考えか。あるいは巡回講座においても、医師の都合もあろうかと思いますけれども、そこらのことに関しても、町長自らが取り組んでいく考えはあるのかないのか。その辺について再度お尋ねしたいというふうに思います。
それからもう1点、今年はたしか民間医局に医師確保についてということで予算計上していたというふうに思います。今回の医師確保はやはりこの辺のところの紹介なのか、あるいは来年あたりも、また民間医局にお願いするということで予算化するのか、その辺のところも町長のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
医療機関の連携、公立病院同士の連携あるいは民間との公立の連携ということは大事であると思います。そういうことを積極的に今後やはり進めなくてはならないんではなかろうかなと思っております。
それからセミナー、フォーラムでございますが、巡回講座は香住病院であり、あるいは村岡病院からの医師にご協力いただいてでき上がっておるところでございます。その辺のまた協力を得て、できればこういう講座も開いていただきたいと思っておるところでございます。そして、セミナーもやはり実態を知っていただき、地域はどういうことで協力できるんかということが大事であるんではなかろうかなと思うところでございますので、やはり地域一体となって医療を守るというようなことが大事でございますので、このフォーラム、セミナーはやっていきたいなと思っておるところでございます。
それから環境整備についてでございますが、やはり私が管理者になっておって、実態を全部把握できるというのはなかなか難しさがございます。そういう中で、やはり今度議案でもお願いしております、一部から全部適用ということにさせていただきまして、しっかりと、やはり病院が一体となって環境整備から経営までやっていかなくてはだめだろうなと私は思っておるところでございますので、その辺もご理解いただきまして、よろしくお願いしたいと思います。
民間のほうの予算化、予算づけをさせていただきましたが、現実には民間からの紹介はなかったということでございます。今、いただいたのは佐津あるいは小代の診療所のほうは、全国自治体病院のほうの紹介で来ていただいたということでございます。そういうことで、民間のは余り期待できんなと思うところでございますので、来年どうするか、この辺をまた検討してみたいと思います。
◎議長(吉田範明) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(7番) 先ほども触れましたけれども、巡回講座、本当に地域の皆さん方は医師の顔が見えるということで非常に安心感を持っておられますし、好評です。ぜひ私の地区で開いてくれというような意見もたくさんございますので、今後とも続けていただくことを希望いたしまして、私の一般質問を終わりたいというふうに思います。
◎議長(吉田範明) 以上で西坂秀美君の一般質問を終わります。
次に、山本賢司君の一般質問を行います。
山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 山本です。
町長として第4コーナーに差しかかったという状況かなというふうに思いながら、前町長のコースから何か変わったんですかということを聞きたいんですよ。大きくは3点、通告をしております。
この議会には、あしたの提案になりますけれども、行政組織を変えるということが再度提案されるという状況になっておるわけですけれども、その個々の中身というよりも、町長自身が周辺が寂れないように、あるいは行政と住民との間が遠くなる、地域の特性が失われる、いろんなことを言いながら、この合併前、随分いろいろと議論もしながらやってきたという経過があるわけですけれども、実際に町長になると皆自分の手元に集めたい、地域局は縮小したい、窓口化したいというふうに考えるものなのかなというふうに思ったりしております。選挙の際に、どうこのあたりを有権者に対して約束をしたのか。さらに、合併をしたときに確認をした区という、旧町ごとに区を設置するということにしました。同時に、それぞれの区に地域協議会を置くということを確認して今日に至っておるわけです。さらに、この香美町というのは、他町とは異なる合併というふうに表現しておりますけれども、いわゆる郡域を越えた合併であるということが、ある意味、大変、今日に至ってもなおかつ、さまざまな困難さを住民の中を含めて抱えておるという状況が散見されるという状況の中で、町長自身がこの町の仕組み、つくりをどう認識しているのかということをまずお尋ねしたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
私、町長に立候補するのに、いろいろと皆さんにお約束したということがございます。その中で、地域局を中心に各区に合った地域づくりを進めるということでございます。これにおいても、先ほど組織替えをして、窓口が受付業務というようなことになるんと違うかということをご指摘があったわけでございますが、窓口はあくまでも住民サービスを低下しない範囲でしっかりと守っていきたいということでございますし、これとまた地域局を中心にした活性化という、村岡地域局、小代地域局を活性化するというのは違う問題だと私はとらえておって、やはりどうして地域を活性化するかということでございます。あえて申しますと、地域局でなくして、学校区を、それを小さい、地域局で3つの円をかくのでなくして、実際に私は10校区、小さい円でも校区を中心にした活性化ができればなと思っておるところでございます。それらをどうしたらできるんかな。そのためには、やはり公民館を中心にそういう活性化ができないのかな。県でも県民交流広場としてああいうことをしておりますし、香美町も今度、村岡区において兎塚、川会に公民館を充実させるということでございます。それらがしっかりとそこで議論をし、そういう公民館の講座もいいわけでございますが、その中で活性化についてのしっかり議論もできないのかなと思っておるところでございます。
それから、区制を引いて地域協議会があるわけでございますが、合併協議会において市町の合併の特例に関する法律及び地方自治法の規定に基づいてこしらえておるわけでございます。そういう中で、町は町長の権限に属する事務を分掌し、及び地域の住民の意見を反映されつつ、これらを処理するため、旧町の区域にあって、区域ごとに地域自治区を設置したということになっておりますし、地域協議会においては、地域自治区の設置に関する協議ということの中で、協議の権限を規定しとるわけでございます。そういう中で、地域自治区に関する課題、審議、町長への意見具申、さらに町の施策に関する重要事項について、協議会の意見を聴取の義務等が明記されておるわけでございます。したがって、区制地域協議会は、それぞれの区が有する課題の解決、将来展望の構築を通じて、3区の自治会を尊重し、区ごとの特色を生かした地域づくり推進をすることが可能とするということで、意見を聞いて、それらを反映するということにさせていただくようになっておるところでございます。
それから、他町と異なった合併ということでございますが、合併する当時は確かに郡を超え、郡を割っての合併でございますが、1つの町になった以上は、これは郡内の合併であろうと郡を割った合併であろうと、これは方向性は一つの町としてしっかりやっていかなくてはならないと思っておるところでございます。確かに歴史は郡の中での交流というような長い歴史がある中で、それぞれの郡が離れたということで、少し交流が浅かったという点もございますが、やはり合併した以上は一つの町としてしっかりやっていかなくてはならないと思っておるところでございます。
以上です。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) お答えの中で、地域協議会の規定を読み上げていただきました。じゃ、その規定に沿ってやられておるんでしょうか。この1月に臨時会で提起された組織の変更、あるいはこのたび、あした提案される組織の変更、こういうものを地域協議会でどう議論されたんですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 組織の変更等は議論を地域協議会ではしてもらってないということでございます。そのほか、大事なことに関しては協議をしてもらうようにしておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) だから、1月に提案して否決されたんですよ。それから10カ月たってるわけでしょう。今日に至るまで、地域協議会で全くこんなことも議論しないで、地域の意見を反映させるなんていう話を幾ら規定を読み上げてもらっても、実行が伴っていなければ、何にもならないんじゃないですか。違いますか。現時点で、地域協議会にこういうことを一切提起もしていない。このことについてどうお考えですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 組織の変更は、いかに業務が今、職員の数が減る中でスリムにして、町民のサービスを落ちないように組織するということで、決して地域にも影響はあるとしながら、行政の執行の中でやらせていただいとるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 住民サービスを低下させないと町長おっしゃるんだけれども、町長のおっしゃってる住民サービスって何ですか。窓口での証明書の発行ですとか、そういうことなんですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 日常の業務はそういうことだろうと思うわけでございます。ただ、いろいろな事情によって対応は本庁で専門的な分野にかかろうと思いますが、そういうことは本庁で対応できるということが、きちっとやらせていただくということにしますので、日常の窓口の業務は地域局でしっかりやっていただく、それらのサービスは低下させないということです。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 証明書の発行等々は、どこからでもどんなふうにでもできる仕組みは今つくれるんですよ、やろうと思ったら。住民が困った、何とかしよう、何とかしてほしいといって、例えば地域局に、特に今年の夏は随分水害がありました。地域局に区長がまとめて届けます。本庁へ行きます。本庁から地域局に、中身が全部返ってきてたら、地域局で対応できるんですよ。ところが、本庁の持ってる情報と地域局の持ってる情報とが違うから、住民が地域局に尋ねてもわからへんという事態が現実に起こるわけでしょう。さらに、区長がその区の中の状況を取りまとめて報告する。それに対して、それぞれ必要な対応はする。しかし、その結果が区長には届かないから、住民から区長さん、あそこはどがいなりましたえと聞かれたときに、区長の手元には何の情報もないということが起こるんですよ。住民と行政とが遠くなるということはそういうことだったんじゃないんですか。結局は、本庁がなくなることによって寂れた、これは県も認めたわけですよ。だから、本庁がなくなった村岡の商店街と美方の大谷の商店街と、ここでは県が金つけますよということでやったわけでしょう。この議会でも、香住だってそうやないかと、香住は対象外です。こういう議論をやったわけでしょう。県も認めた庁舎、本庁がなくなったところの寂れ、これを加速する、住民の心を冷え込ませるというようなことになるんではないんですか。違いますか。住民サービスというのは窓口業務と私は違うと思ってるんで。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 現実に今、職員を減らしていっておるのが現実です。職員を減らさずに、また財政も減らずに運営できれば、一番そのようにすればいいわけでございますが、今そういう中で、どうして税収が落ちていく、そして交付税が減っていくというような状況の中で、町を運営するということになれば、やはり今のように地域局で全部が対応できる体制を保つことはなかなか難しいわけでございまして、そういう中で窓口はしっかりやらせていただき、専門的な分野は本庁で対応するということにさせていただくようにしたいということでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) だから、正職員は減らしてます、どんどん。しかし、嘱託、臨時は圧倒的に増やしてるわけでしょう。合併時と、この春と、香美町の職員数、総数で見たらどうなってますか。ほとんど変わってませんよ。しかも町長は、この議会の中でも多様化、高度化、専門的なというふうにおっしゃるけれども、嘱託や臨時でそういう対応ができなくしてるのは町長自身じゃないんですか。雇用の場を減らすという話も先ほどありました。前町長のコースから、あなたが町長になって、どこがどう変わったのか、もう一遍聞かせてください。全く変わってないと見える。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 全く変わってないということでなくして、私はここに立たせていただいたこと自身が変わっておるわけでございまして、その中で、やはり町のまちづくり、運営線の基本的なものは変わらないわけでございます。そういう中で今一番財政の厳しい中で、財政の健全化に向けていっておる。その健全化になる中でのゆとりができれば、今度は町の活性化につなげていけるということでございます。それらをあわせてしながら、今進めておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 変わったことが何だったか、とてもよくわかりました。町長がかわった。やるべきことは変わらないというのが今の一つの結論です。
2点目に入ります。町の財政のこれから先の見通し、町長は実質公債費比率、このものの数字を一生懸命取り上げられるんだけれども、どうなんでしょう。今町長がやっていることは、将来の自主財源づくりを延々とやってるわけでしょう。この3月にいただいた特別交付税は減債基金に積んで、これでもって今年度末には金利の安いものまで繰上償還をして、来年以降の8年間の財源をつくる。さらに16億円の、実際には15億2,000万ですけれども、95%額ですから、この合併特例債を借金して定期に積んで、これも後々交付税算入されるからというんで、自主財源のもとになり得るということでしょう。問題は、この金をどう生かすかなんですよね。金がないんじゃないと私は思って、ずっと言ってきました。町長自身は、もうここ20年ぐらい、ほとんど変わってません。国勢調査のたびに人口が減る。人口が減ったら交付税が減る。将来の財政が大変になる。ここまでの論は、町長、ずっと議員当時から一貫してるんですよ。そういう中で、ある金をどう生かすかという発想にならなかったら、どこまでいったって金がないという話は続くんじゃないんですか。この先に来るのは何かといったら、28年度から一本算定に向かって5年間で交付税がまた落ちるという話でしょう。
交付税が減る、交付税が減る。確かに交付税は大きな財源ですし、その金は大事に使わなきゃいけません。どうしても義務的に必要な経費もありますから、潤沢にあるというわけではない。そういう中で、昨日から随分言われてるのが子育て支援、ここのところにきちっと目を向けなければ、15年、20年たったときにすごく開きが出てくる。つまり、例えば入院も外来も、中学校卒業まではこの町の住民は安心して医療費の心配せずに子育てができるよ、保育や教育にかかる金の心配をせずに子育てができるよという町をつくりますね、例えばですよ。これを大宣伝するんですよ。三木、小野のほうでそういうことをやりました。そしたら周辺から子育て世代が寄ってくるという人口移動が起こり始めて、周辺が同じことをやりました。それでとまりました。但馬の場合はそんなにお互いが近くはないですから、峠があるしトンネルがあるし、そんなに大移動するとは思いませんけれども、10年、15年たったら、明確な開きがまた見えてくるということになるんだろうと思うんです。やっぱり今町として間違いなくやるべきことは、子育て支援と後継者を育成すること、この2つだと私は思っておるんですけれども、次の5カ年計画にそういうものをきちっと中心的な柱として入れ込むということをしなければ、周辺がよくなっていけば、もっともっと吸い出されますよ。そうは思いませんか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 言われるとおり、今、減債基金を積み上げたものを償還して、少しでも財政を借金を減らすということでございますが、言われるように、これも国の健全化基準の物差しがはめられたということでございます。そういう、やはり指数を持って、香美町はそれに取り組んできておるのも現実でございます。だから、今の減債基金で借金を前倒しに返済する、これは何回も申し上げておりますが、その返済したものは次年度に使えるということでございますので、その辺はご理解いただきたいと思います。
それから、地域の振興基金においても、これも交付税措置の上で有利な合併特例債を活用できるということで積ませていただいておるわけでございますので、これが元金償還されたときには、これらも一般財源に使えるわけでございます。それらを使えるようになった暁には、そういうものを積極的にやらなくてはならないと思っておるところでございます。確かに言われるように子育ても大事、先ほどもありましたが産業振興も大事、何が大事かと、トータル的に私はいろいろな要素を含んでまちづくりはしなくてはならないと思っておるところでございます。今ご意見も聞かせていただく中で、しっかりと次期の計画にそれらを組み合わせていきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) ですから町長、昨日も今日もずっとトータル的にとおっしゃるんだけれども、トータル的にやる財源はないんでしょう。違いますか。トータル的にやろうとするから何もできなくなるんですよ、あれに少し、これに少しで。今、私はこの町として、これに特化するということが必要な瞬間だと思ってます。そのことを抜きにしたら、私はもっともっとじり貧になっていくという気がして仕方がありません。例えば、この間いただいてる資料で見ると、24年度の地域振興基金、単年度で8,700万、23年度もありますから1億余りの金が使えます。今年度末に繰上償還をする、それで24年度に出てくる影響額が1億7,800万、こういう数字を出してますよね。これで2億6,500万、少なくても2億の金は財源出てくるんですよ。本来使える金を使わずに先送りしたから。それ、24年度単年度です。25年度でも1億9,000万ぐらい出てくる。こう言うと多分、財政担当が少し数字が違うよというふうにおっしゃりたいんだと思ってますから、それはそれで聞きましょう。でも、そんな数字はどっちゃでもええんです。1億とか2億とか、そういう金が少なくとも31年までは1億を超える金が年々生まれてくるという状況を今つくってるわけですよ。来年以降、この金をどう生かすか。そこが一番大事なポイントだということを申し上げておきたいというふうに思います。トータル的にやる金が本当に出ますか。そこのところだけ聞かせてください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) トータル的にやはりかさ上げをしなくてはならないと思っておるところでございます。いろいろな、昨日から議員さんの思いを聞かせていただいておるわけでございますが、やはり子育ても大事、あるいは結婚対策も大事、産業振興、雇用の場も大事ということでございます。それらを組み合わせて一つの町が成り立つということでございますので、それらの重点を今後、どこに少し軸足を置きながらでも、やはり総体的なかさ上げをしていかなくてはいけないんではなかろうかなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) どうも昨日今日の話を聞いてて、ようやくどこに軸足を置くかという疑問のところまで来ました。この先、ぜひとも総合計画審議会等々でしっかり議論していただきたいというふうに思います。
それから、3点目に入ります。今、国を挙げて、マスコミを挙げて、税と社会保障の一体改悪と私はあえて言いたいんですけれども、同時に消費税を10%にして、消費をどん底に突き落とそうと、こんなところへ行こうとしているわけですけれども、まず1つ目に、町長は国民健康保険という制度は社会保障の大事な一つの制度だというふうに認識をされたかどうか、その点お伺いします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
国民健康保険制度は社会保障の体系の中で社会保険の一つとされておる、社会保険の基本は生存権を定めた憲法第25条にある認識としておるところでございます。この25条におきましては、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2番目といたしまして、国はすべての生活部面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないということが、この国民健康保険制度の基本になっておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) そうしましたら、この間使われてきた相互扶助、相扶共済などという言葉は、もう今後一切使わないということでいきたいというふうに思います。その上で、何で私このことを申し上げるかといったら、相互扶助の制度だから一般会計からの繰り入れはなじまないということを、ルール分以外はですよ、国保税の軽減のための一般会計からの繰り入れはしないということを町長は繰り返し言ってきたんですよ。だからこそ、あえて社会保障制度だという認識に至ったかということを伺いました。憲法25条に基づく社会保障だというふうにおっしゃいましたので、この点は以後、ここからは絶対に下がらないでいただきたい。
その上で、今、国保世帯というのはそうでなくても所得が低い世帯。この方々の所得がさらに低下し続けてるということは、この間も指摘してまいりました。さあ、来年に向かってどうするかですよ。基金は維持したい。一般会計からの繰り入れはできない。今、医療制度も随分いじくられようとしてます。そういう中で、大変な思いをする。要は診療を抑制する方向でいこうとしてるわけでしょう。来年、年度が変わったら、その途端にとは思いませんけれども、じわじわまた次の状況が起きてくるんだろうと私は思っております。1つは、国民健康保険税の軽減のために、一般会計からの繰り入れを国保会計に対して行うということをお考えいただきたいということ。いま一つは、平成20年に、この町としても医療費の自己負担減免の制度をつくりました。しかし、今日に至るまで利用は1件もありません。聞くところによると、1件だけ照会があった。しかしながら、実際には適用に至らなかったという事例があったようですけれども。これの最大の問題は何かといったら、苦しくて医者に行きたいけれども、病院で払う金がないから行けない。あるいは、国保税が十分納め切れてないんで、医者にかかれない。こういう状況が今じわじわ広がりつつあるということなんですよね。こういう制度をつくりながら、住民には知らせない。こんな状況は即刻改めるべきだというふうに考えますけれども、町長はいかがお考えでしょうか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えいたします。
今、国保の会計に一般会計から財源を入れるかということでございますが、今の段階では一般財源を入れる考えはございません。それから、今の医療費等でございますが、今、国保運営協議会でいろいろと協議していただいておるところでございます。この流れについては担当部長のほうで説明させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 一般会計の繰入金につきましては、基準的にルール分で繰出すというものは議員ご承知のとおりでございますので、それ以外の問題につきましては、先ほど町長が答弁させていただいたとおりでございます。
医療費の自己負担軽減制度でございますけれども、これにつきましても議員おっしゃいました20年に、町のほうで要綱というふうな形で制定いたしておるところでございます。これにつきましても住民周知が足りなかったというふうなご指摘もいただきましたので、今後につきましては、町のホームページなり等を通じまして、住民に浸透できるような形で周知を図っていきたいというふうに考えております。
以上です。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 医療費を払うのが大変な方がホームページでアクセスしてくれると思いますか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今、部長が答弁したとおり、ホームページでございますが、そうでなくして、事実、言われるとおり、なかなかその世帯がホームページを見るような状態ではないと思いますので、またそれらはチラシ等でしっかりと知らせて、広報の掲載とか、またチラシ等で作成し、窓口で配置するようなことを考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) いいですか。ホームページでアップしていただいて結構ですよ。するなとは言いません。しかしながら、医療機関の窓口で、こういう制度になってるんですよというふうに、困っている人がそこでできるようにしたら済む話なんですよ。わかりませんか。つまり、国保という制度の中で一部負担を減免する制度がある、できる。町で要綱をつくった。同時に医療機関も減免することが可能なんですよ。町長、ご存知ですよね。医療機関も減免することが可能なんですよ。町の国保で減免するという規定をつくって、それが病院の窓口で見えるようにしてあれば、へえ、こんな制度になってるの、こんな制度があるのと、すぐわかるやないですか。私は、皆さん方が何をお考えになってるのかわからん。必要なところへ必要な情報が必要なときに手に入るように、それ以外にないんじゃないですか。違いますか、町長。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) そのとおりでございますので、そのようにきっちりと伝えるようにしていくようにしていきたいと思っています。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 町長も部長も、国保税の減税財源を一般会計から入れる考えは現時点ではないというふうにおっしゃいました。こんなことをいつまでも言っとったら、国保の皆さん方は大変になりますよ。さらに、今後もいろんなことを考えていきたいということだけ申し上げておきます。
3の2つ目に介護保険のことを少しお尋ねしたいと思います。年金が減らされる話がずっと今出てますね。それでおって、特別徴収と称する年金からの天引き、この介護保険料は上がるという話があります。町長、今、第5期の事業計画を策定中だろうというふうに思っておりますけれども、それをどんなふうに描いておるのか、そのことを少しお尋ねします。1つは、要支援1・2、こういう方々を介護保険のサービス利用から放り出してもええよというふうに、この6月に法改正をされましたよね。介護保険の中でやるか放り出すかは町長の判断だと。それで事業計画をつくりなさいということになっている。私は、介護保険から要支援1・2の方々を放り出すなんてことは、まかり間違っても長瀬町長はされないだろうというふうに思っておりますけれども、単純にお聞かせください。
それともう一つは、介護保険料の負担を最大限軽減すると。そのためには、町が今持ってる1億ちょっとあるかな、介護保険事業の基金、それから県に拠出して、我が介護保険会計が大変になったら、県からその拠出してるものの、みんなから集めてるやつを一時借入して、次の期で返済をする料金にしましょうというつくりの県に積んである基金があるわけですけれども、こういうものも全部県からは引き上げて、町が持ってる基金も皆吐き出して、つまり1期3年間でこの基金というのは基本的にはゼロになるはずの金なんでしょう。ところが、年々積み上がっていく、こんな状況をやっておってはならんということを思うんですけれども、町長の認識、見解を伺います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) まずお答えします。
本年度平成24年度から26年度までの3年間が第5期の介護保険事業計画を策定する年度となっておるところでございます。現在、保険料設定を含む計画策定のために、策定委員会において審議をしていただいておるところでございます。それらの中で、第1号被保険者は平成23年9月末現在6,632人で、このうち15.9%に当たる1,053人が介護保険の認定を受けています。介護保険の認定者数は現在少しずつ増加していますが、5期もこの傾向は続くと見込んでいるところでございます。
あとのいろいろの審議の内容については、担当部長のほうで答弁させます。
今の介護保険の急激な増加を避けるためには、第4期中に保有している介護保険事業基金の活用ということで、県の財政安定化基金取り崩しによる交付額を活用して、保険料の上昇を抑制するということで考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 第5期の計画は今現在、町長が先ほど申し上げましたように、今後委員会等で具体的に詰めていくというふうなスケジュールになっておるところでございます。そうした中では、保険料の現在町のほうで7段階というふうなそういった区分も、若干一部の部分について、それを細分化するというふうな方向性が示されておるところでございますし、また保険料の負担につきましても、若い方の負担を若干軽減されるというふうな形、そういった動きになってきておるところでございます。
それと、軽度認定者の保険外化の関係でございます。これにつきましては、議員がおっしゃいましたような形のものが厚生省のほうで示されておるというふうなことでございます。これにつきましては、具体的にまだ、町のほうで24年度以降こういったものを実施していくかどうかといったふうなもの、内部でまだ協議ができていないというふうな状況でございます。できるだけそういった形で、住民の方にはサービスが低下することのないような形では進めていきたいなというふうに思っておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 本当は町長とやりとりしたいんだけど、細かいところで部長、若い方の負担軽減ということをちょっと言われた。これの意味がわかりません。若い方の負担軽減。今我々が議論しているのは1号被保険者の話ですから、若い方というのは何を指してるんでしょうか。
もう1点は町長、要支援1・2を対象として今介護保険のサービスを受けてる、あるいは受けられる、そういう方が第5期以降は外せるという法改正になってるわけですよ。町長はそんなことをやる気なのかどうかということを尋ねたんですよ、私は。町長自身の認識、見解を伺ったんです。
◎議長(吉田範明) まず町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 部長のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 最初の先ほどの私のほうの答弁で、若い方というふうな形での説明部分をさせていただきたいと思います。若い方と申し上げましたのは、第2号被保険者の方にかかる部分については、これまでの負担割合から1%下がる。逆に介護保険に入っておられる65歳以上の方の部分については、保険料が1%程度ぐらい上がってくる。そのことによって保険料が増えてくるというようなシステムに変わる予定だということでございます。
◎議長(吉田範明) 最初の軽度の分は、町長。
答弁の途中ですが、ここで休憩をしたいと思います。45分まで休憩をいたします。その間きちっとまとめて、答弁をもらいます。
午後2時35分 休憩
午後2時45分 再開
◎議長(吉田範明) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
休憩前に引き続き、町長の答弁から始めたいと思います。
町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
外す考えはしておりません。以上です。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 要支援1・2の方々のサービスを介護保険事業から外さないということで5期の計画をつくるということを確認しておきたいと思います。
それから、部長の言われた若い方の負担軽減、40歳から64歳までの2号被保険者の保険料、ここで議論してもなかなか効力ないんで、私も議論の対象にしてなかったもんですから、若干うろたえました。
町長、県に拠出して基金に積んであるものは返してもらうということは言われた。その際に、県も出してるんですよね、国も出してるんですよ。国も県も町も出してる。その全額を案分して市町に返せ、おらが町に返せと言って取りに行くという姿勢を、1つは持っていただきたい。下手すると、国の分は国へ、県の分は県へ、町の分だけちょろっと返しますと、こんなことをやりそうな雰囲気があるんで、そこへ拠出して積み上げてある金は全部、65歳以上の方々の負担軽減の財源に使わせろと、この主張をきちっとやっていただきたい。その決意があるかどうか。
それからもう一つ、先ほども指摘しました1億余りの町が持ってる基金、これをどうするか。私は、この5期に当たっては、やっぱり負担軽減のために崩すということがどうしても必要なんだろうと思う。そのことを抜きにして、やっぱり1号被保険者の保険料負担が間違いなく上がるということになるだろうと思ってますから、どのぐらい上がるか私もよくわかりませんけれども、負担増を抑えるために、1億持ってる町の基金もこれも崩すと。ずっと持っていく金じゃないんです。3期から4期に持ち込んだそのものは、残したいみたいな雰囲気がどうもあるもんだから、ぜひともそこは崩すということでやっていただくように求めます。町長の答弁を求めます。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) そういう積み上げた基金が町に返していただけるものであれば、努力をしてまいりたいと思います。また、町の基金においても今審議をしていただいておるところでございまして、なるべく負担が軽減するように、基金の取り崩しのほうも考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 最後の質問をしたいと思います。後期高齢者医療制度についてであります。私は県の広域連合の議員であります町長から、この件についての広域連合の状況を一度も伺ったことがありません。一度、後期高齢者、兵庫県広域連合でどんな議論がどんなふうにされてるのか、報告をしてください。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
少子・高齢化する中で、将来にわたって医療保険制度が持続可能なものにするために、平成20年4月から、75歳以上の高齢者以上の一定の障害がある方を含んで被保険者とする後期高齢者制度が施行されたわけでございます。そういう中で、後期高齢者制度につきましては、被保険者を初め住民に対する周知が十分でなかったということで、その当時いろいろと熱い反発があったわけでございます。しかしながら、さまざまな意見を踏まえながら、所得が低い人は保険料軽減や特別徴収から口座振替等に変更できる措置等、いろいろ導入してきておるわけでございます。そういう改善を講じながら来たということで、制度は一定の定着化しておるところでございます。これらを直ちに廃止することは混乱を招くということで、現実的には今のままということで進めておるところでございます。しかしながら、全国の後期高齢者医療広域連合協議会において、国に対し本制度が定着しつつある中で、新たな制度へ移行する道筋ができるまでの間、制度を継続するようにと求めているところでございます。
昨年の12月の高齢者医療制度の改革会議におきましては、高齢者のための新たな医療制度等についての最終取りまとめを示されたところでございます。この改革では、後期高齢者医療制度を廃止し、第1段階で75歳以上の方も現役世代と同様に国保から被保険者保険に加入することとした上で、公費、現役世代あるいは高齢者の負担割合の明確、また都道府県単位の財政運営として、現行制度の利点はできる限り維持しながら、よい制度を目指すことにしとるわけでございます。現在、国においては、いろいろと後期高齢者制度に代わる新しい制度を創設するということで検討調整を進めておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 制度の話、あるいは政府が今何を考えようとしてるかという話は聞かせていただきました。県の広域連合で何をどう論じているかということを私はお尋ねしたんです。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) この制度に沿って、県のほうも今、後期高齢者医療制度を進めておるということでございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) そうしましたら、県の広域連合は膨大な基金を持ってますよね。幾らありますか。この金を第3期、今4年、2期終わりました。来年に向かって、この後期高齢者医療制度の保険料も動くんですよね。そのこととの関連で、この広域連合に積み上げた金を負担軽減のために使うということになるのかどうか、そこはどうですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今後の運営方法につきましては担当部長のほうで説明させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 県のほうでもそうした基金は持っておるところでございます。ただ、まだ額的なものは現時点ではちょっと申し上げるのは控えさせていただきたいと思いますけれども、広域連合の考え方としても、そういった持ってる基金は活用していくというふうな方針は伺っておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 多分40億円ぐらいの金があるんだというふうに思っておりまして、この2期を通じてプラスになってるのかマイナスになってるのか、そこのところがよくわかりませんけれども、いずれにしても、こういう金を積み上げていくことは何の意味もないんですよね。この制度の中で皆お亡くなりになっていってるわけですから、そういう方々の金もどんどん積み上がっていくというようなことは絶対させてはならないというふうに思います。町長、広域連合に行ったら、きちっとこんな金は全部、負担の軽減のために使おうというふうにおっしゃってください。どうですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
今言われるような基金があるとするならば、これが将来どういう運営の方法に必要なのか、必要でないか。必要でないとするならば、やはり軽減をするために崩していただくようにはしていただきたいなと、そのような方向で努力をしたいなと思っております。
◎議長(吉田範明) 山本賢司君。
◎山本賢司(12番) 町長は、この香美町の中で唯一、広域連合の議員なんですよ。基金があるとするならばなんていう、私は知りませんというような答弁はこらえていただきたい。2年前も議論やったでしょう。大きな金が残ってるんですよ。きちっと負担軽減のために生かしていく。新たに出せという話は本当はしたいけども、それをやってると、なかなか大きなところの話になってしまうんで、我々の手の届くところでの話をやっぱり今ちゃんとしたいんですよ。町長、そこのところをもう一遍確認します。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 私は今、山本議員が40億というので、そうかなと思うので、記憶しておりません。実際、基金が何ぼあるか記憶しておりませんが、やはりそういうものがあるとするならば、負担軽減には活用していただきたいな、生かすべきだと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 以上で山本賢司君の一般質問を終わります。
◎山本賢司(12番) ありがとうございました。
◎議長(吉田範明) 次に、吉田増夫君の一般質問を行います。
吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) お許しがありましたので私の一般質問を行います。
質問につきましては、通告しておりますように、1つとして小代診療所医師の確保について、また2つ目として福祉の住民サービスについて、また3つ目として野獣対策について、お尋ねいたします。
1問目、2問目につきましては、同僚議員の今までの質問がございました。お答えにつきましては重複しますので、適当に町長、お答えいただきますようにお願いいたします。
まず初めに、小代診療所医師確保についてお尋ねいたします。医師の問題については、香美町のみならず全国的に言われ、我が町における医師の招聘への取り組みには敬意を表します。本年11月より休診していました佐津診療所も再開し、診療を行っていただくようになり、地域の皆さんにとって身近に病院があるということは心強いものであると思っております。小代区においては、これまで行政の力添えにより、本年の春までおかげをもって小代診療所も医師が途絶えることなく診療を行っていただいてきました。ところが、長年お世話になり住民の皆さんともコミュニケーションのよくとれた医師とも退任ということで、新しく医師を迎えましたが、住民の安堵もつかの間、医師のご不幸により現在、小代診療所は代診医師により、遠くは柏原病院、また加西からお越しいただきながら、4人の医師により、週1回もありますが、大体週2回の診療をしていただいております。住民の皆さんは休診にならなかったことに、代診医師への感謝の気持ちと、ありがたいことであると喜んでおられますが、皆さんは一日も早く常任医師を待ち望んでおられます。町長はもとより医師の招聘には誠意を持って取り組んでいただいていると思いますが、現状と見通し、また今後の進め方についてお尋ねいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
今、吉田議員の言われたとおり、本年の4月に着任していただいたわけでございますが、その医師が突然にお亡くなりになられたということで、非常に残念に思うところでございます。地域の医療に大変熱心なお方でございましたし、住民の皆さんからも信頼を得ていたということを聞いておることで、本当に残念だったなという思いがいたすところでございます。その中で、何といっても小代の診療で医療を守りたいということで、いろいろとあちこち出向きましてご協力いただくようにということで、八鹿病院から、あるいは西脇病院、それから柏原病院からというようなことで応援をいただいて、今、週2回という中で診療を行っておるところでございます。そういうことでございますが、後任の医師を何とか一日も早く確保して、皆さんにこうしてご協力いただいておることに対しましても、余り長いこと迷惑はできんなと思いながら、しっかりと確保に向けて努力をしておるところでございます。問い合わせがあったところでございますが、なかなかまだ確保の実現には至っていないのが現状でございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 町長の答弁をいただきました。この招聘につきましては、本当に力添えいただいてるというふうに思っております。また、同僚議員の先ほどの医療についての答弁についても、その点についてはよく理解できました。医師の招聘についてはたやすいことではないと思っております。昔から、病気は気の病と言われます。そればっかりではありませんけども、医師と患者、話が通じ、コミュニケーションがとれ、心のケアのできる診療所をと思っております。医師の招聘について一層の努力を希望し、次の質問に入ります。
次に、福祉の住民サービスについてお尋ねいたします。私は20年3月の定例会において、この年に新聞等で発表されました2055年における香美町の推計人口につき一般質問をさせていただきました。地域の人口減少は産業振興の低下とともに地域を崩壊させる大きな要素となると私は思っております。町長は若者の流出に歯どめをかけるため、産業振興を行い、若者定住を推進し、少子化対策については力いっぱい取り組むと言われております。住民の健康と少子化問題は重点目標の一つとして取り組んでおられ、少子化対策には妊婦時の支援、また出産時の支援助成金等も行っております。対策の一環として助成金支援も大変大事なことでありますが、以上に専門知識を持った細やかな指導、心のケアも大事なことではないでしょうか。福祉サービスの取り組みにどこかずれがあるように思われます。次の事項についてお尋ねいたします。
平成21年度より保健師の本庁集中型を取り組まれたことにより、保健師不在の地域局もあるが、これで住民サービスはできているのか。また、不在にした根拠は何かお尋ねいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
前段で申し上げることでございますが、職員の定数適正化計画に基づいて退職者の補充を3分の1しかやってない状況でございます。しかしながら、やはり住民サービスを余り低下させないということで、保健師については補充するようにしておるところでございます。また、臨時職であった栄養士については、平成23年度に新たに管理栄養士を採用し、保健福祉分野においては人数の充実に努めておるところでございます。合併時には10人いた保健師のうち、小代区に配属していた保健師が平成17年末に1人退職、続いて19年末に1人退職ということで、総数が8人となっておったところでございます。そういう中で、小代地域局には助産師、看護師の配置を行ってきたところでございます。その後、21年度の保健師1名を採用し、保健係に配置した保健師が9人になっておるところでございます。この年に新型インフルエンザが発生し、未知なる脅威の迅速なかつ適正に対応していくことが求められておる中で、日々の日常業務をこなしながら新たな課題に立ち向かっていかざるを得ないということで、本庁職員が不足する状況になってきたわけでございます。そういう中で、保健福祉を取りまとめる制度は多く変化し続けておりますし、地域支援法に基づいて介護保険事業や医療制度改革によって特定健診、特定保健制度の創設、また自立支援法に基づく障害者支援、自殺対策、健康危機管理体制の確立などが求められる課題となったところでございます。このような状況下であります。そういう事務量が多く、スタッフ間の意思統一に時間的と労力を要するというようなことから、分散配置によるデメリットを解消していくために、保健師に保健と福祉部門への分散配置を前提に、保健福祉体制の強化を図ってまいったところでございます。健康で安全なまちづくりを取り組んでいために、平成22年度から本庁へ集約してきたところでございます。
保健師等が不在になることで住民サービスが低下しないように、保健師と包括支援センターの保健師が2日ずつ、おおむね週4日、小代区で活動するようにしているところでございますし、不在時の電話対応につきましては、地域振興課から本庁の健康課に直接電話がつながるように電話回線を開いておるところでございます。
それから、地域で困っている方の対応については、地域局職員と連携しながら、迅速にきめ細かな対応に努めているということでございますし、本庁から職員が移動して、村岡地域局保健師とともに従来同様、健康診査、健康相談などは保健事業、村岡会場、小代会場でも実施しておるところでございます。保健師は地区の活動が基本であり、地域に入って住民ニーズに対応しながら、すべての人々の健康水準を高めていく活動を進めていきたいと強く望んでいるところでございます。よって、できるなら地域に近いところに活動ができるように人的配置を望むところでありますが、限られた人数の中で、本庁内での分散に加えて地域への分散していくことは、住民サービスの低下につながるのではないかと考えておるところで、現人数では困難な状況であることをご理解いただきたいと思っております。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 町長、今答弁いただきました。今、町長の答弁をお聞きしておりますと、なぜ私が今日この質問をするかということにつきましては、ある住民から私お聞きし、自分の今の現状の知らなさを後悔しながら、この質問をさせていただいております。といいますのが、ある住民からこういうことがありました。議員さん、福祉サービスというけども、役場に電話して保健師さんを頼むと言ったら、おらんといって言われました。私が相談することは何にもできませんと言われました。そんなことないでしょう、実をいうと、私も21年に健康診断でいろんな指導を受けましたと。そのときには本当に親切に教えていただいたし、保健師さんの必要性というのはよく感じておりますし、そんなことない、やっていただいておりますよということで、私は実は役場へ出ました。地域局へ出て、こういう話を聞いた、どうだという私が聞きましたら、実は21年度から保健師さんは村岡に1名おられますけども、集中で香住に出られましたと。出られるときに、本庁との約束で週に2回、今、町長が言われました、保健師さんを派遣しますということでありましたが、現在ではなかなか忙しいのか、上がっていただいておらないのが現状ですというこでした。
それから以前に、今いろんなことがあります。例えばワクチン、それから女性特有の健康診断とかありますね。そういうときの申し込み等についても役場に申し込みをされるわけですが、若いご婦人の方が役場に申し出ます。すると、担当の人は、申し訳ないんですが男の人です。町長もご存知かと思いますが、健診、ワクチンを打つのに女性の方にどういうことを聞かなければいけないか、どういうことを答えなければいけないか、よくご存知だと思いますが、その対応の中で、本当にサービスについて、こういうものなのかなという疑問をお互いに持つというように私は聞いております。今、町長が美しく言われました。実際にそうなっておってほしいし、そうなってる面もあるかもわかりません。現状として、そうじゃないみたいなんです。
私が今ここで何でこのことを言いますかといいますと、町長が幾ら住民へのサービスは本庁集中型にしても、恐れることなくやると言いながらも、実際に削減されることによって、こういう住民へのサービスが欠けていってるわけです。ましてや一番、今、少子化、高齢化の健康を含めて、住民の健康というのを重視しながらも、そのことができてない。私は以前、保健師さん、大変だなといった中に、老人家庭、また妊婦さんのおうち、小さな子供のおうち、それからまた地区等を回っていただく中に、地区での健康教室、いろんなことがされていた。ところが現在聞いてみますと、申しわけありませんが、ほとんどされてないんではないかなと思うほど、やっておられないというのが現状と聞いております。このことを思うときに、これでは本当に、町長が言われる住民の健康と少子化問題についても、サービスができてないというふうに感じております。今、町長が言われました。この保健師については、今後このままでいくのか、それとも今後保健師さんを増やしていただいて、例えば小代地域局にも常時いていただくような形にとっていただくのか、お尋ねいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 先ほど申し上げましたように、一般職は減らしても、保健師の充足はしておるということで努力しておるところでございます。今ご指摘のあったようなことになっておるのか、また、それらをカバーするためにはどういう仕組みをするのか、担当部長のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 地域局のほうで、ワクチンだとか、そういった健診等を行う場合の対応のご指摘だろうというふうに思います。これらにつきましては、本庁のほうからも地域局のほうに出向いて、また村岡なりからの応援をいただく中で、そうした形で健診が始まる前に問診というふうな形でやっておるというふうに考えております。そうした形で、人員が足りないというふうなことになれば、本庁のほうから地域局のほうに上がっていく人員を、もう少し健診のときに上がっていただく職員を増員する必要があれば、そういった措置をとっていきたいなというふうには考えるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 健診等については、町ぐるみ健診を含め、上がっていただいてやっているということもお聞きしております。私は日常の中で、申し込みのときのこういう問診、本当に担当だから仕方ないと言いながらも、男の人が、例えば妊娠、それから実際にいろんな体のこと等が、本当に若い人に聞けたり、それから若い男の人に、担当者といいながらも、いろんなことを話さなければいけない。やっぱり人間って精神的な苦痛というのを、私はお互いにあるというふうに思ってますし感じてます。
もう一つ、ただ、時に、保健師さんを地域局に送ればいいということも確かにそうかもしれません。今、先ほど言われましたが、町長の答弁にありましたけれども、電話を直接本庁につなぐということも、実際本当にやられているようです。ところが、住民の方から電話がかかってくる。その中で担当の人が出ます。保健師さん、おりますか。相談したいことがあるんですが。いや、今、小代にはおりません。何でしたら香住につなぎましょうか。いえ、よろしいです。ぷつんと切られるんだそうです。やはり住民の方は、システムとしてはできているかもわかりません。先ほど冗談まじりのように、だれかが、同僚議員さん言われておりました。年寄りにパソコンを使えと、利用せいと、本当にそれがいいんですか。それで当たり前なんですかという、そういうことが私はまかり通ってる、当たり前だというような考え方が、ちょっと強いところがありはしないかなというふうな思いがします。
システム、それは一つの流れとしてはそうかもわかりませんが、人間の気持ち、そういうものはまた別物であろうと私は思っております。このいろんな気持ち、感情、これが人間であり、いろんな職員と町民とのつながりを深くするものであったり浅くするものであるということも私は思っております。当然、住民の皆さんが職員の皆さんとつながれないということは、行政にも私は責任、信頼がなくなるというふうに思っております。そういうことから見ても、ただ、町長が言われておりますように、職員というか看護師を含めて、簡素化とか、それから合理化とかいうことで人数減らすだけでなくして、やはり最低限の必要な適正な職員数というのは私はきっちりと決めて、職員の定数を決めていただきたいというふうに思っております。
そういうことも含めて、看護師さんについてはやはり小代だけじゃないと思うんです。村岡も香住もどことも、看護師さんのこれからの必要性というのは私は強く感じております。特に今、若い夫婦については、昔のように大家族でなしに核家族が多くなりました。若いご婦人の子育ての方々は、いろんな面で精神的な不安というのも大きくなってくると思います。そのためには、やはり保健師さんの必要性というのは大きくなってきているというように思います。もう一度そのことについて、また人員についてお尋ねいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
日常業務の中で、そういう今ご指摘のあったようなことが常時起きておるとするならば、やはり内部で今度の配置にはしっかりと考慮した配置をしなくてはならないと考えておるところでございます。保健師になるのか、あるいはそういう女性の配置が必要なのか、その辺も考慮しながら検討していきたいと思っております。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) ありがとうございました。それでは、次に移りたいと思います。
2番目として、先ほどから言っておりますように、保健師さんを本庁集中型にして、体制として2年が経過しました。先ほど町長は、各地域局に置くデメリットを解消するために集中型にしたということを言われました。この集中型で香住に集中されたんですが、2年間たったこの経過の中で、その成果はどういうものがあったか、お尋ねしたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 成果については、今までの業務を遂行している担当部長のほうで答弁させます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) これまでは分散しておったというふうな中で、保健師を集約いたしております。そうしたことによりまして、これまでかかわることに若干、回数なり時間なりが少なかったというふうな状況が見受けられました。例えばこんにちは赤ちゃん事業等で、基本的には生後4カ月以内の子供さんが出席された場合につきましては保健師のほうがかかわっていくというふうなことになっておりました。そうしたことにつきましても、先ほどから言いますように人員が少なかったというふうな中で、全部にかかわれていなかったというふうなことがございました。そうしたことの解消にも、集約を行ったこと以降については、ほとんど保健師が生まれた赤ちゃんにかかわれるようになったというふうなことで、早期の育児支援の体制の確立ができたというふうに成果としてとらえておるところでございます。したがいまして、妊娠期からの訪問指導が実施できて充実してきておるというふうなことも、一例として挙げられるんじゃないかなというふうに所管課のほうでとらえております。
また、同じように乳幼児の健康相談につきましても、保健師が集中配置することによって、今日はAさん、Bさんの保健師はここですよ、Cさん、Dさんの保健師さんについてはこちらですよというふうな形で、配置といいますか送ることができると。1カ所に配置することになれば、その方がこちらのほうにというふうなこともなかなか無理な面がありますので、集中配置することによって、そういった人を動かすことができるというふうなことも成果として挙げられるんじゃないかなというふうに思います。また、ほかの事業の面で、アンケートをとったりしております。アンケートをとる中で、ストレス等を抱えている若いお母さん方もおられるというふうな状況も認識できたというふうな中で、そういったお母さん方の抱えてる問題として、産後のうつの状態と、そういったふうな方の対応にも、保健師を集中配置することによって対応ができるようになったというふうなこと、そういったことの成果が出てきたんじゃないかなというふうに所管課のほうではとらえておるところでございます。
以上でございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 成果を聞かせていただきました。私は、前に言いましたことは、これは個人的と言うてもええのか、地域的なことしかないというふうにとらえられればそうかもわかりませんが、今成果を聞いてつくづく感じました。確かに人数が少ないということは、町長が言われました。そういう中で、私も聞きました。今、各地区のそういう妊婦さんを含めて、いろんな方が少なくなった。乳幼児健診にしても妊婦健診にしても少なくなった。それがゆえに、じゃ、香住は香住、村岡と小代で1カ所でやりましょうなということになりましたよということはお聞きしております。それは私は、これは仕方ないなというふうに思いました。やはり人数が少なくなれば、動けるときにはそういうことでもいいんです。だから、成果としては上がってるかもわかりません。ところが、個々のといいますか、各地区においての本当に細やかな、本当に専門知識を持った細やかな指導とかそういうものが本当にできたのか、できてなかったのか。ただ表面的に、先ほど私が言いましたけども、システムにのっとったやり方でできた、できないという問題でいいんですか。僕はそこを本当は言いたいんです。何でもかんでも少なくなったから、皆さん寄ってください。はい、それでやりました、終わりました。そういうもんじゃないでしょうということを私言いたいんです。それを通じた本当の成果。今お聞きしたのは、ただの成果というか結果だと私は思ってます。もう一度お答えいただきます。
◎議長(吉田範明) 健康福祉部長、岡本秀喜君。
◎健康福祉部長(岡本秀喜) 各地区のほうでというふうなことがありました。その点につきましても、小代区内で開催できていなかった乳幼児健康相談、こういったものも、そういった小代地区、村岡地区、香住地区でというふうな要望を受けましたので、そういったふうな形で対応もさせていただいておるところでございますので、そういった面でも、今後もできるだけ細やかな指導等に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。
以上です。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 町長にお尋ねします。保健師の資格というのはなかなか大変なものだというふうにお聞きしております。その人、その資格を持った方が本当に少なくなったとすれば、やはり健康部については看護婦、また介護士さん、また妊婦さんのほうについては看護師さんですか、そういうふうに、それぞれの持ち場の中できめ細やかな対応をしていただいて、みんなが安心して、そして健康で、それでまた妊婦さんも安心して出産ができるような手順というのをとることを希望します。その点について町長にお聞きし、次に移ります。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
今部長が答弁したように、なかなか今の段階で各1局に張りつけるというのは難しいとしながらも、やはりそれらの健康に携わった、その経験のある女性を配置したり、そういうことは可能かと思っておるところでございます。やはり女性しかわからない対応というのもあるわけでございますので、その辺は人事配置の中でまたしっかりと考えていきたいと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 次に、野獣対策についてお尋ねいたします。近年、国全体と言ってよいぐらい、野生動物の問題が言われております。小代区においては、以前より猿、イノシシの出没により農作物の被害が多く、農業振興を図るためにも獣害対策として駆除を言ってまいりました。近年、特にクマの出没も多くなり、人身災害も出ています。また、小代区には全くいなかったシカが多くなり、農作物はもちろん、山の下草、小芝、ササ、木の皮など食害し、今では沢ワサビさえ食害され栽培できない状態になってきました。野生動物による人身災害の心配もなく、農業振興も図れ、田舎のよさの中で子供たちが伸び伸びと育ち、若者が、住民が安全安心に住める町にするためにも、多くなったクマの出没、シカ等の増え方を見るとき、捕獲駆除をもっと強く進める必要があると考えます。農業の衰退とともに放棄農地が多くなり、野獣の今後一層の民家近くに出没が考えられます。これからは人間と野生動物の戦いになるであろうと言われております。今後、対策でなく施策として取り組み、猟友会の協力も含め県のマイスター制度も利用し、町の支援も行い、駆除班の強化を図り、頭数を減らしていく必要があると思いますが、町長にお伺いいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
野獣対策でございますが、今まで保護柵で多くの対策もしてきたところでございます。ただ、やはり年々被害が増えて、シカ、イノシシが増えておるということが現実でございます。小代区ばかりでなくして、町内全域にその被害が出るようになっておるということでございます。降雪量が少なくなったということが原因だろうという思いがします。私たちの子供時分には、そういう全くいなかったということを考えると、そういうことではなかろうかなと思っておるところでございます。
昨年は大雪で、少し今年は被害が少なくなったというようなこともちょっと聞いておるわけでございます。捕獲状況を言いますと、昨年、クマで20頭、シカで46頭、それからイノシシで356頭であったわけですが、今年度の10月末現在では、クマが1頭、シカが123頭、イノシシが126頭というようなことで、やはりシカが多くなっておるというような状況でございます。駆除に対しても、しっかりと支援をしていかなくては、やはり防除だけではなかなか守っていかれない。減らすということが第一だと思っておるところでございますし、今年度も捕獲量を多く増やしたということでございます。
そういう中で、やはり駆除班、猟友会等にお願いしとるわけでございますが、これらも高齢化ということや、会員が少なくなっていくという状況でございます。これらをどうしたらいいかということで、どういう支援があれば、猟銃免許を取って、それらの駆除に当たっていただけるのかなと思うところでございます。そういうことで、月曜日、西部森林組合と話す機会がございまして、今度の新しい組合長にも何とか森林組合のほうで、冬期は少し手薄になるんで、そういう免許を取る方がおいでないのか、もしそういうことがあるとするならば、町としても支援をしたいなということも申していたところでございます。やはり森林組合の職員さんは山はよくご存知でおりますし、また今、樹木の被害も出ておるところでございますので、そこらはやはり協力支援できるところは支援しながら、そういう駆除に当たっていきたいなと思っておるところでございます。そういう中で、町といたしましても、引き続きわなの免許取得のために講習会の実施や、猟銃免許の更新の講習会での必要な射撃場での実技訓練等の送迎等の費用を支援ができないかと検討しておるところでございます。これからも積極的に支援をしていきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 町長、以前より、農作物については防除よりか駆除が必要であるというふうに言われております。私もそのことは本当に強く、今までから望んできました。先ほどもクマ、イノシシ、シカの本年度の駆除頭数、捕獲頭数というんですか、言われました。なぜ私が対策としてでなくして施策として取り組んでいただきたいですということは、クマ、イノシシ、シカについては、野生動物の繁殖力というのはすごいということを私はお聞きしました。大体、野生動物の総数の2割、20%が毎年増頭するというふうに言われておるそうです。これは、ただ丸々じゃなくして、自然に亡くなるシカ、それから災害、先ほど町長も言われましたが、雪等により死ぬ動物、それを差っ引いて、大体実質増えていく数が20%ぐらいだろうというふうに言われております。
県も、先ほどシカの話が出ましたが、本年度16万頭、大方17万頭と言われているようですが、駆除として3万頭と言われました。実際には3万頭以上とっとるようですが。ここ4年前に、10万頭であって1万頭の駆除というようなことがたしか言われたと思います。ところが、現在は3、4年でそれだけ増えてるというのが現状なんです。これから、この中山間地においては、これはちょっと失礼かもわかりませんが、人口の減少とともに、先ほども言いましたように、農地の放棄地が多くなることによる野生動物の行動範囲が広くなるというようなことで、まだまだ増える確率は強くなるであろうというふうに言われております。
毎年、この20%は頭数の20%じゃなくして、複利の20%だそうですので、これが10年たてばどのようになるかということですね。複利で20%増えていくそうです、毎年。となると、これから野生動物を捕獲するのに、現在の頭数の30%以上はしていかないと減らないというのが現状のようです。言われておりましたのは、シカを今年兵庫県で3万5,000頭とったと言われますけども、統計からすれば、16万からすれば2割以上とってるということになるのが、皆さん方はシカが減ったと思われますか。逆なんですよね。まだまだシカが増えているというのが現状だということが言われております。だそうです。
これを考えるときに、農作物を守る、また人間を守る、これはちょっと言い方が語弊があるかもわかりませんけども、これから野生動物がおる限り、人間と野生動物との戦いが続くであろうというふうに言われてます。だから、人間が生きていくためには、野生動物という言い方は、これもまた悪いかもわかりませんが、駆除していかなければ、この中山間地は守れないであろうというふうに言われております。
これから、現在の頭数、私は以前にも、香美町を含めるこの氷ノ山山系の野生動物の頭数確認を、町長、していただけませんかということをお聞きしました。実際に、やはり移動があるために確実なことはできんそうですけども、それをもとにし、現在の山の様子を加味し、保護する動物の頭数を確認する中で、保護と駆除ときっちりと仕分けしていく、すみ分けしていく。これがなければ中山間地を守れないというふうなことを思っています。このことについて、町長のこれからの野生動物に対する心構えをお聞きしたいと思います。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
保護する動物といったら、今のところではクマ、それから猿が保護動物の対象になっておるわけでございまして、全滅させるわけにはいかんというようなことは県のほうからも言われておるわけでございますが、イノシシ、シカにおいては決してそういう規制は今のところではない。全滅できればさせたいなと思いますけど、現状がなかなか、今、吉田議員がご指摘のあったように、なかなかとるよりも増えるほうが多くなるということでございます。そういう中で、やはり本当にこれをどうして駆除を進めるかということを、いろいろな問題があるとしながら、ただ助成だけすればできるかということの問題や、あるいは免許証所持者が、先ほども言いましたように、猟友会が高齢化、少子化する中で、会員が増えていかないということもありますし、それらをどう補うか、なかなか銃を持つということは犯罪等の背景があるもので、なかなか厳しさがあるように聞いております。その中でどうしたらいいのかということもあります。また、おり等で積極的に捕獲をしていかなくてはならないんではなかろうかなと、その辺もしっかり地元の皆さんに、わなの免許をとっていただいて、皆さんもそういうことに協力いただければありがたいなと思っております。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 今言われましたように、町民の協力というのも大いに私はする必要があると思いますし、自覚しなければいけないというふうに思っております。が、今の現状は町長もよくご存知かとは思いますけども、猟友会の皆さんが今、駆除にお願いしております。猟友会の皆さん方から、この駆除に対してどのように町長が言われてるか、町長ご存知ですよね。ただ銃を持つ、持たないということの過程の中に、今、猟友会が銃を持つということは、駆除をするために銃を持ったんではないということが基本であるということは町長もよくご存知だと思います。私がこの駆除に政策として取り組んでほしいというのは、ただ駆除だけに鉄砲の免許を持ち、金を費やし、個人でさせていいのか、それでいいのかなという思いがあります。だから、駆除班としての位置づけというのをきっちりと踏まえて、町の支援をしてほしいということを私はお願いしております。
この駆除に対してもう一つお話ししておきたいことは、今後、シカ、野生動物が増えることによって、大きな弊害が出てくるだろうというふうなこともちょっとお聞きしております。といいますのが、現在、シカの食害により山の草、木が少なくなってきつつあります。変化しつつあります。そういう中で、動物の増加とともにふんの量、それから、これは雪のために先ほど町長はシカは少なくなったと言いますけども、そのシカが、イノシシが、駆除により屠殺した動物が腐ることによって、川の汚染が心配されるのが現実になってくるであろうというようなことも言われております。そのためには、施策として取り組んでもらう一つの要因として、やはり駆除した動物をきっちりと処理し、公害のないようにしていく必要があるということも含めて、私は施策として取り組んでいく必要があるというふうに思っております。そのことも含めて、町長の考えもお聞きいたします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 駆除をすることによって減らすということが基本でございます。そのためには駆除費、駆除したのに対しての助成というような、1頭に対して何ぼというようなことで県のほうの助成もあるわけでございますが、ただ、県ともそういうことは申し上げていかなくてはならないと思っておるところでございますが、シカ、イノシシの一部を提出すれば報賞金がもらえるというようなことで、殺害したシカなんかを放置するということで、今ご指摘のあったような汚染が心配するということもお聞きしておるところでございます。やはりこれを生かす方法、今度、小代区でこれらのシカの肉を生かすというような施設を、県の助成を受けてするということで、町もそういうことであれば、あいとる施設をということで今進めておるところでございますが、なかなかこれが採算性が難しいのかなという思いがあります。しかしながら、やはりそのものを生かすということで、今後そういうものの施設を利用して、放置が少なくなればいいなと思っておるところでございます。やはりその辺が、よく今皆さんからお聞きするところでございますので、その辺を含めて、やはり今後の対策が必要であると考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 吉田増夫君。
◎吉田増夫(10番) 答えをいただきました。それで町長、今言われた駆除班の強化、それからそういう動物の処置、いろいろなものを含めた中で、今後、施策として町の前向きな姿勢として取り組んでいただけるか、いただけないか、そのことをお尋ねし、終わります。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
これは初めにも申し上げましたように、今これらは大きな問題でございますし、積極的にどういう支援をすれば減らすことができるかということで、それらをお聞きする中で積極的にこれらを進めていきたいと考えておるところでございます。
◎吉田増夫(10番) これで私の一般質問を終わります。
◎議長(吉田範明) 以上で吉田増夫君の一般質問を終わります。
次に、浜上勇人君の一般質問を行います。
浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) それでは、議長の許可を得ましたので、通告に従いまして一般質問をしたいと思います。
町長、最後の1人ですので、大した質問ではありませんから。3問通告をしております。来年度の予算編成について問うということと、機構改革や部制の廃止、財政見通しについて問うということと、教育長さんには、町内の小中学校の再編について問うということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
まず最初、1問目でございますけれども、来年度の予算編成について問うというものでございます。今議会でも同僚議員、昨日も岡田議員からも予算編成のお話がございましたし、今日も西村さんや山本さんからも一部ございました。12月になりまして来年度の予算編成が本格化してくると思いますけれども、平成24年度は長瀬町政の最終年度であります。この3年間の総括と来年度予算の考え方を問うという質問をしております。
先ほども山本議員のご質問の中に、第4コーナーを回って最終カーブの最中だという話もございました。実質的には、任期最終年に25年度の予算もお組みになられるわけですから、予算編成という点では最終ではありませんけれども、今までの、この3月が終わる時点で丸3年、それから、ご自分で編成された予算は今年度と前年度というところで、今から町長がご就任になられてからの出来事やら予算なり行政執行の考え方を振り返ってみますと、前半の2年間はちょっと混乱気味だったかなという思いがいたします。特に、人事面の部分では、当初、ご就任なされてからの副町長や教育長の公募問題とか、それから教育長さんが体調を崩されて、仕名野教育長がすぐに辞任されたこと、それから前教育長も体調を壊されて辞任されたこと、副町長では柳村さんが途中、ご家族のご病気のかげんで辞任されて、今の形になってから、やっと安定して地についた行政が行っておられるんかなというふうな考えを持っております。
そういうことを踏まえて、この3月で就任以来丸3年で、予算編成は最終年度に向けて今から本格化してくること、ご自分で編成される予算は25年度を含めてあと2回という意味合いから、今までの総括を含めて、来年度の予算編成について、ご自分の基本的な考え方なり、来年度予算へ向けてのお考えをお示しいただきたいと思います。
以上であります。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
今、浜上議員がご指摘のあったように、私、就任して1年、ばたばたとして地に足のつかないような、本当に皆さんにとっては、今もですけど、見苦しい答弁しかできないというのが現状でございます。
しかしながら、私はやはり選挙で申し上げたことは、私にとっての一つの信念でございましたし、これから香美町の将来を考えると必要なことであるということの信念のもとでやらせてきておるところでございます。そういう中で、やはり一番、のどに骨のひっかかった状態といいますか、がんになっておるのが、やはり財政のほうが厳しいという、1つは国の健全指標にあります実質公債費比率が高いということで、1つは縛りがあったということで、思い切ったことができないというのも現実でございます。そういう中で、やっと25を割り込み、あるいは22.8、次には20.9というようなことの見えてくる中で、やはり今財政の厳しい中でも、少し明るさも見えてきたんではなかろうかな、そういうことでございまして、減債基金を積んで、借金の返済というようなこともさせていただきましたところでございます。
そういう中で今年度は、やはり少し、皆さんの今期待されるような見える形の予算づくりができればと思っておるところでございます。予算づくりにおいては、やはり基本になるのは総合計画あるいは香美町の過疎計画、自立促進計画の中に組み込んでおるのが、1つはやはりそれが皆様にお約束して議決していただいておりますので、それが柱になるとは思いますが、そういう中でも、やはりこの重点とするところは災害から生活を守る、この3・11で、ああいう大きな被害が、未曾有の被害があったわけでございます。そういう中で、やはり災害から生活を守るにはどうするかということがあると思いますし、また今いろいろと医師の確保で、皆さんがご心配いただいとる医師の確保に向けてもやっていかなくてはならないと思いますし、また産業振興、やはり雇用の場をつくるために産業振興に取り組んでいきたい。また、皆さんから随分ご意見がいただきました子育て支援というようなこともございます。それらを積極的にどう組み込んでいけるか、今日はいろいろと、昨日、今日と皆さんのご意見をいただく中で、しっかりとこれらを組み込めることができればなと思いをして聞かせていただいておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 昨日、今日の来年度予算についてのご答弁を聞いておりますと、教科書どおりといいますか、本来、町長が掲げた政策の一端というのが、まだまだ今までの部分の中では、いろいろ混乱の時期は別にして、やっと今年あたりは通学費の無料化ですとか、公有施設の利用料の減額ですとか、そういう部分で自分の思いというのが少しなりとも体現できたというふうに思っているんですけども、こういう部分の自分の思いを予算の編成に生かしていくような部分というところを聞きたいわけでして、当初、就任当時の自分のお考えを3度目の予算編成で、今年少しなりとも体現できた部分をもう少し拡大するなりとかいうような考え方はおありではないんですか。そのことをお尋ねします。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
子育て支援、私、教育環境の整備というようなことで、耐震化が随分おくれとるということで、学校の耐震化に力を入れたいということも申し上げておりますし、また遊具等、子供が伸び伸びと遊んでいるということも挙げております。その辺の整備もしていきたいと思いますし、産業の活性化、漁業、農業、林業ということがございます。それらを生かした、やはり町の活性化をいろいろと、それらの団体で意見を聞かせていただく中で、町ができる支援をしていきたいと思っておるところでございます。
いろいろ皆さんが、次に向けて無料化はどうだという、いろいろと無料化についての話もございました。無料化というのはだれが聞いてもすばらしい、財政がついてくればやりたいことでございます。私もそういう形で、皆さんが本当に喜んでいただける財政状況になって、これも無料にします、あれも無料にしますということが言えれば一番いいわけでございますが、やはり将来的に香美町の今の町税の落ち込み、それから景気の低迷、それから合併10年後の段階的な交付税等を考えると、むやみになかなか無料化、無料化と。来年1年で無料化で終わりということであれば、それは予算組みもできますけど、なかなか持続するというものになれば、将来見通しを考えていかなくてはならないと思うところでございますので、耳ざわりはいいわけでございますが、なかなか無料化というのは決断しにくい面もございます。しかしながら、やはり何かそういう支援を、財政の許す限り支援をしていかなくてはならないと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 町長、今もご自分のご答弁の中で、実質公債費比率という財政指標が公表されてから、ある意味、香美町はその数字に翻弄されてきたという思いは私もあります。ただ、それが25%の早期健全化団体ですか、それを脱却できて、今の財政見通しでも、今考えておるスピードを緩めるのか、緩めないのかというのは町長のご判断で、それは十分町長が親分なんですから、やろうと思えばそのスピードは緩めることもできるんだし、そこら、あくまで長期の財政見通しのとおりにやっていこうと思えば、もう住民サービスを低下させたり、いろいろ公共事業を削減したり、だれが町長をやっても大体似たようなことになってしまうというふうにはお思いになりませんか。ここの水準になったら、あとの1年、2年、2回予算編成を組む段階ではスピードをちょっと緩めて、こういう部分にもお金を使いたいというような判断に動いてもいいような思いがいたしますけどね。そこら辺についてはどうですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) そのとおりでございまして、やはり任期中に私が掲げておる、皆さんに約束しておるマニフェストに沿うような、近いようなことは、やはり近づけていきたいなと思っておるところでございます。そういう中で、やはり今の段階で健全化は、26年度に18%を割り込むという見通しはついておるわけでございます。その見通しの中で思い切った、そういうゆとりが少しでもできた分は、そういう思いの中で執行していきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 来年度予算についての質問はこれぐらいにさせていただきたいと思います。
2問目でございます。質問の通告をいたしましたのは、この1月の臨時会の否決を受けてから、それからの議会においての同僚議員への答弁の中で、いずれかの時期にまた再提案があるのかなというふうな思いがございまして、通告をさせていただきました。偶然といいますか、今議会に新しい町長の機構改革の109号議案、110号議案、出ておりますので、ちょうどお尋ねしたい部分もございます。前回否決された部制廃止を含めた機構改革や、長期の財政見通しと長瀬町政の継続性を問うというものでございます。
簡単に申し上げますと、昨日も岡田議員が質問の中で言っておられましたけども、この長期の財政見通しの数字の部分とかいうのは、私も半ばというか全く素人でございまして、財政課長からも前回の全員協議会の中での財政見通しについての説明をいろいろ聞かせていただきました。今の段階でどうこうというご答弁もできないかもしれませんけど、結局私がお尋ねしたいのは、この機構改革も24年までの任期の長瀬町政の中の最終年度からやりたいという提案、それと、長期の財政見通しというものは、平成30年ぐらいまでの見通しを財政課長に説明いただいたんですけど、町長は、先ほどの山本議員からもありましたように、もう第4コーナーを回っとるわけですわね。長期の財政見通しは30年。先ほどの質問の最後の部分でも言いましたけど、予算権も執行権も町長に専属する中で、25年からの、昨日岡田さんが言われた部分の、第2期長瀬町政についてという意味合いなんですわ、質問の本旨は。自分は最終年度に向けて機構改革はするけど、あとは知らんで行くのか、財政見通しも将来的向こう7、8年ですかね、30年ですから。7、8年の財政見通しは立てていくけど、それを見届けるまでに自分はやめてしまうんだよというのかどうかというところは聞きたいんだけど、まだ、そんなん、今ごろ言いならんとは思いますから、そういう意味合いなんですよ。機構改革の中身についてちょっとお尋ねしたい部分がありますけども、今までの中で答弁できるところがあればしていただいたら結構です。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
機構改革、部長制廃止でございますが、今年の1月臨時会でお願いしたところで、唐突に出してというようなことでご理解を得られなかったということでございます。しかしながら、やはり申し上げておりますのは、今、多くの職員を年々減らしてきておるということを、職員の数を減らして経常経費の節減ということで、やはり財政が落ち込む中で、職員にもそういう協力をしていただくということでございます。
そういう中で、合併当時は部長は部長できちっとおられたわけでございますが、今の現状は部長、課長で、それぞれの担当も引き受けていただいておると。それから、あと2つぐらいの課を把握せんなんということは、大変なご苦労をいただいておるわけでございます。そういう中で、業務の遂行においても、なかなかそういう段階を踏めば時間がかかる。それを部長制廃止して、課長の責任の中でしっかりと上げてくるということでございます。そういう、やはり将来見通しを立てた中で、私は次どうこうということでなくして、こうして減らしていく中で、どうしてもそういうスピードアップ、私は就任させていただいてから3年になろうとしておりますけど、やはり1つでもそういうシステムを簡素化してスピード化をしていかなくてはならないという思いでございますし、また、議場において今部長にいろいろと答弁していただいておりますが、やはり専門の課長が責任を持って皆さんにお答えし、皆さんのまたご意見をしっかりと町政に反映するというシステムをつくらなかったらいけないなという思いをして、この組織の変更は考えておるところでございます。皆さんのいろいろと、あるものをなくするというご心配もあるわけでございますが、ぜひその辺は、今度の組織改革にはそういう思いがございますので、部長廃止して終わりじゃなくして、内容においてもいろいろと今必要なものを入れさせていただいておりますので、また上程のときには、提案説明には十分説明をさせていただきたいと思いますが、その辺をご理解いただきたいなと思います。
財政見通しについても、やはり長期財政に、私の任期中に基金を何でも使って無料にして、サービスして、いい顔してやめたということにならないように、たとえ任期が終わっても、しっかりと持続可能な将来見通しを立てた中で、やはり責任あることをやっていきたいなと。私何回も申し上げますが、やはり私も商売いろいろとやってきた身でございます。健全財政ということがどれだけ大事なのかということも思っておるわけでございまして、その辺を、将来見通しをしっかり立てた中で、それに沿った努力をしていかなくてはならないと考えておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 今、最後の部分の財政見通しの部分で、先ほども申し上げましたけど、あの指標が発表になってから、我々も町の執行部の皆さんもだと思うんです、数字に翻弄されとる部分がちょっとあるといいますのは、前回の全協で、中村課長がご説明いただいた中でも、下水道会計が企業会計に移行することに伴って、実質公債費比率の算定部分では、数字としては有利になるんだと。だけど実態的には厳しいのは変わらないという説明されたの、ちょっと頭の隅に残っとるんですけど、そういう意味合いからいって、あまりに数字を意識し過ぎたこの2年間ではなかったかなというふうな思いがいたしますので。行革の大綱もあったりや、長期の財政見通しもあるけども、そこは先ほども言いましたように、町長のご判断で緩やかに下げていく考え方もあるしというところが質問の趣旨なんです。
それと、今の機構改革の部分では、まだ議案も熟読しておりませんし、13日に質疑や採決あるんですけど、事前審議ではありませんけども、ちょっと気になる部分といいますか、機構の改革の中で部分的なことについて町長にちょっとお尋ねいたしますけども、まず、教育委員会の関係の子供教育科という部分で、以前から、香美町当時からですよ、幼保の一元化なんかの問題がわき起こって、当時、香住幼稚園の先生を柴山の保育所に人事交流させるというようなことで、当時の幼稚園の先生から訪問を受けたり、民間の保育所の先生方に意見を聞いたりというようなことをしたことを覚えておりまして、当時は、意識の中では、幼稚園の先生方は、我々は保母さんじゃねえんだと、幼稚園教諭だと、教育委員会の所管だというようなことを言っておられました。現実に、香住の幼稚園は教育委員会の所管でしたし、柴山の保育所は当時の福祉課でしたかな、健康福祉の部分で。というのが、国の機構が、今で言う文部科学省、当時は文部省だったと思いますよ。文部科学省と厚生労働省と、児童福祉法に係る保育と幼稚園教育ということで分かれて、今もそのままで、認定こども園は別にして、幼稚園の幼稚園教育と保育所の保育というのはいまだに所管が分かれたままになっとる中で、香美町は国や県に先んじて、一つの思いで、幼児から小中学校までを一つの課が担当するというような、先進的というか、ちょっとむちゃくちゃというか、それが町長の思いのようにうまく機能すれば、それはそれでいいことだと思いますし、そこら辺の思いがありますもんで、そこら辺は今の教育委員会の一部分のことで大変恐縮ですけど、そのことについてのご答弁を願えませんか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 今度の組織改革では、今言われたように、幼児から生徒の教育まで一貫して、やはり関連があるということでございます。県下的にもそういう1つは傾向があるように思っております。その中で、今回の教育委員会の込みということは、教育長の思いもございますので、教育長のほうで答弁させていただきます。
◎議長(吉田範明) 教育長、森脇俊晴君。
◎教育長(森脇俊晴) 今町長のほうからも話がありましたように、この一本化というのは、但馬でも今、豊岡市はそうなっておりますし、朝来市もそうなっております。それから、新温泉町もこのたびそのような改革をされるというふうに聞いております。したがいまして、但馬全体の中で香美町だけがそのような方向でということではなくて、やはり全体的な教育の流れを見ましても、そのような体制になっているんではないかと私は思っております。
その必要性につきましては、やはり教育の原点であるところは、やはり小さいときの親の教育、そこから始まって小学校、中学校とつないでいかなければならないと。特に、例えば今回も不登校の問題とかいろいろありましたけれど、そういったのは、例えば保育所、幼稚園、それから幼稚園、小学校というふうに、常に段階的にあります。例えば今回できております認定こども園が小学校に上がるときに、このギャップをどういうふうに解消するんだというようなときに、今、認定こども園の場合は、小代の場合は地域性を生かした認定こども園です。幼保一元化の中では、やはり幼稚園を中心とした認定こども園と、保育を重視した認定こども園と、地域を生かした3種類あるわけですけれど、そういうものが、対策としたら、働く親をいかに充実させていくかという視点で幼保の一元化を図っているんですけど、教育という面で見ると、非常にそこは微妙なところがありまして、やはり保育とさらに教育を充実させていくという部分でいくと、この教育の一本化というのは、全体を見た中でしていったほうがスムーズにいくんではないかという考えの中で、このような考え方を持ってきております。ぜひこういう形で教育を進めていきたいと、そのような思いをしております。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 自分の勉強不足で、決して先進的でなかったというのがよくわかりました。内部で調整されとる様子が今の部分ではよくわかりました。
次のことをもう一つだけお尋ねします。病院の管理者の件です。110号のほうですが。イメージ的には町長、今年から八鹿病院の議会に出させていただいて、今、管理者が議会対応もなされとって、大変優秀な方もおられるもんだなと思って、いつも感心しとるんですわ、議会に出させていただいて。イメージとしては、八鹿病院の管理者が民間の方がなられて、今、議会にも市長も長瀬町長も出てこられないんですけど、そういうイメージというふうにとらえたらよろしいでしょうか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) お答えします。
そういうイメージで今、八鹿病院、豊岡病院が管理者を置いておるということで、今までは市町長が管理者になっておったわけでございますが、香美町においても、本当に管理者として、私が病院の管理もさせていただいておるわけでございますが、それが本当に十分に現場を知りながらなし得とるかといったら、数字的には、事務長で事務局長から上がってくるわけでございますので、把握はある程度はできるとしても、やはり現場の状況をしっかりととらえることまでは至っていません。そういう中で、管理者を配置して、しっかりと現場を知りながら、医師あるいは看護師と一体となった経営感覚を植えつけていかなくては、町としてもなかなか、やはり今までの町営でという甘えとは言いませんが、やはりそこにきちっとした権限を持った責任者がいないという状況ではだめだろうなという思いがしております。そういう中で、しっかりとしたそういうシステムをこしらえて、一体となって、みんながその状況、環境もそうで、ご指摘のあったような環境整備もそうですし、昨日ご指摘のあったようないろいろな状況でも、すぐ対応ができる、そして患者の安心のサービスができるようなシステムをしなくてはだめだと私は思うもので、そういうことを今度は上程させていただきたいなと思っておるところでございます。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 今の病院の機構改革の部分でちょっとお尋ねしたいのは、町長は八鹿病院の組合や豊岡病院のイメージだというふうに、私もそうかなというふうに昨日までは思っとったんですけど、例えば1つとっても議会対応、複数の自治体が共同して広域的に病院を運営していく豊岡の病院組合、あるいは八鹿病院の組合と何が違うかといいましたら、香住病院は単独の香美町が運営する病院なんですね。管理者がなられても、今の事務長の席に管理者が来られるだけで、あくまで議会対応1つとっても、町長が責任者ですわね、議会答弁も。事務的なことは、事務長の代わりのことは管理者がされても、最高責任者は、やっぱり八鹿病院の組合とか豊岡病院の組合の議会には管理者しか出てこられないと思うんですけどね。市長や朝来の市長も出てこられないと思いますよ、八鹿病院でもそうですからね。それと違うのは、香美町の運営する香住病院なわけですね。そこら辺が違うんですけどね。そこら辺のイメージ、町長、管理者ができたからお任せしますよというのでは、また、あのあたりの八鹿や豊岡とは違う部分が出てきませんか。ここ肝の部分ですよ。私の易しい質問にきちっと答えられなんだら、ほかの皆さんの厳しい質疑には耐えられませんよ。どうですか、町長。広域的に運営する、一部事務組合の運営する病院の管理者と、香美町が単独で運営する香住病院の管理者とは違うという意味合いが私にあるもんで、そこら辺のことについてどうですか。
◎議長(吉田範明) 町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 八鹿病院は豊岡病院においても構成市町でありまして、管理者が今まで出とって、いろいろと答弁をしとったわけでございますが、そういう中で管理者を置くということになって、その中で新たな議会が、その構成町の中での議会があるわけでございますので、それとは少し違うというのもそのとおりでございます。ただ、町の施設でございますし、ただ、病院経営は権限を与えるということで、病院の経営はしっかりとやってもらうというシステムでございます。そういう中で、町は町なりに町民の福祉を守るための支援はしっかりとしていかなくてはなりませんし、ただ、民間に委託して指定管理みたいな形ではない、町の責任でしっかりやらなくてはならないわけでございますが、病院の経営はしっかりと現場でやっていただく権限を与えるということで、今後の病院においては管理者がしっかりとした答弁をしていただくということになると思います。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 機構改革では、またほかの議員の皆さんもたくさんの質疑もあるでしょうし、あれなんだけど、聞きたいのは、前回の否決のときには余りに唐突だった部分と、内部の調整がなかなかいろいろできてなかったんじゃないかなというようなことが漏れ伝わってきたもんで、自分の議決結果にはなりましたけども、そこら辺のことは、やっぱり堂々と自分の思いを答弁されたほうがいいですよ。今の町長、お言葉を裏返すようで、言葉をつまんで言うようで悪いんだけど、管理者を置いて権限を与えるという言い方は町長の言い分ですし、人から言わせりゃ自分の責任を放棄しとるんかなという言い方をされる方もあると思うんで、そこら辺の自分の考え方をかちっと持ってやられたほうがいいと思いますわ。これで、この2問目の質問は終わりたいと思います。
最後には、町内の小中学校の再編について問うということで、教育長に質問を提出しております。通告を教育長としておりますけど、町長にお尋ねする部分があるかと思いますんで、議長の許可をお願いしたいと思いますが、今までも同僚議員から小中学校の再編統合について質問がありました。再度、教育長の考え方を問うというものでございます。前議会で植田隆博議員から同様の趣旨の質問がありましたのを端から聞いておりまして、自分も香住町当時に、当時の味田先生が教育長をされておりますときに、まだ新人議員のときでしたか、特に今でいう香住区、香住の小中学校の再編統合についての基本的な考え方をお尋ねしたことがございました。前回の植田議員と教育長とのやりとりの中のを昨日家で読んでおったりしましたら、植田議員から、前教育長は町内の小中学校の再編は避けて通れない問題だと。今の教育長は、ちょっとニュアンスの違うご答弁をされておりました。小さいなりに小さいなりの学校の特色を生かしていきたいというふうな答弁もありましたし、今議会でも、学校の統合と耐震化などについての考え方は別個のもんであるというような答弁も昨日、今日いただいておりますんで、そういうことを含めて、学校の統合問題についてお尋ねしたいと思います。
せんだっても、京丹後市の議長さんが議会基本条例についての講演を我々全議員に対して行っていただきました。大変意義深い話も中にありました中で、学校統合についての議会の動きについて話をされる中で、学校統合の問題については、規模の小さい学校の父母の方からせっぱ詰まったご意見があったというような事例を紹介されておりまして、中で、私の子供は1学年1クラスでずっとある中の、男の子が1人しかおらんで、友達というのが1人もおらんのですと。こういう状況を何とか変えてほしいという議会の訴えもあったということで、再編といいますか、統合再編のスピードが速まったような話をされておりました。現に我々の地域でも、谷口議員もおられて悪いですが、余部小学校ですとか長井小学校ですとか、具体的には長井小学校のご父母の中からは、一遍お話を聞かせていただいた中に、子供たちが地域に帰っても兄弟関係、学校に行っても兄弟関係、学校の登校は兄ちゃん、姉ちゃんが連れていってくれる。学校の中でも兄ちゃん、姉ちゃんしかいない。こういう状況の中で競争心なり人との交わり方、そういうものが養えるかどうかというようなご意見も聞いたこともありました。現に我々は香住小学校で過ごさせていただいて、その当時は香住小学校といいましたら但馬内でもマンモス校でありますし、毎年クラス変えというもんがあって、ああ、仲のいい友達と一緒になれたらいいなとか、あの先生が担任になってくれたらいいなとか、そういうわくわく感とか、そういうもんもあって、そういう部分というのは人間形成の上で非常に大事な部分だと思うんですけども、複式学級になっているような小規模校というのが、今、前議会で植田議員に答弁されたように、小さい学校なりにいいというのはだれもがわかることですし、複式学級のいいところもたくさんあると思います。ただ、クラス変えであるとか、人との交流という意味合いの中で、このまま本当に放置していっていいものなのかどうかという思いがございますので、これにはだれかが必ず手をつけていかなければならない問題だという問題意識を持っておりますんで、そのことについて再度、教育長の考え方をお示しいただきたいと思います。
以上です。
◎議長(吉田範明) 教育長、森脇俊晴君。
◎教育長(森脇俊晴) 今のご質疑の意味はよく理解しました。前回お話しさせていただきました私の教育長としての考えにつきましては、新聞報道を読みましたら、前回の前教育長と少し考えが違うんではないかということも書いてありました。確かに表現は違っております。しかし、今、香美町の現状を見る中で、今ご指摘していただいたような現状というものは十分に認識できることでございます。ただ、統廃合の視点となる考え方が、常に児童数、生徒数の人数、こういうものによって一般的に考えてきました。そういうことで統廃合というものが進められてきております。
今、本当に我々大人が小規模校とかある程度の規模の学校、これをイメージしたときに、私たちが育ったころの学校、また自分の子供が育ったころの学校と、今の現状の学校とは余りにも大きく学校の様子が違うということを、ほとんどの方は私は認識されてないんではないかなと。例えば、この今の香美町の場合、香住第一中学校と香住小学校と村岡中学校以外は全部1クラスです。したがって、クラス変えというのはこの3つ以外の学校はない状況が起きているわけですね。そういう中で、今のご指摘の問題は十分に深い意味があるとは思いますけれど、そういう中で、学校訪問をずっとしていますと、じゃ、例えば、ある程度の規模の小学校、こう言いましたらはっきりとわかると思いますけれど、その学校で私たちが訪問してる中で、3つのクラスで廊下で学習をしてる子供がいました。これはなぜかというと、教室の中に入れない子供がいる。そして、保健室登校もいる。また、おくれて来る子もいる。いろいろな子供たちが学校の様子の中にあります。一生懸命、先生方が頑張って教育されてる姿も見えました。しかし現実として、一般的にある程度の人数があったほうが競争力があって集団的に育つということは確かに今もあるんですけれど、そこに入れない現実の子供が多く出ているということも今までと違っている現状。そういう中で、小規模校が、先ほど言われたように、いいところもあるし、そういう人との交わり、集団の力を育てるという本当に大切な部分でどうなのかなという問題と、これは非常に選択とすれば、大変難しい問題が私はあると思うんです。
そういう中で、私が今、前回にもお話ししたのは、まずこの実態をしっかりとつかんでいきたい。その中でどういう教育を本当にやっているのかということを見定めながら、統廃合というものが考えなければならないんではないかなということで、統廃合を全く視野に入れてないなんてことはありません。きっちりと視野に入れています。そして、もう議論は入っております。ですから、24年度、25年度は、春にしっかりとアンケート調査を全校にいたします。そして、その中で親の意見、親でも母親と父親の意見も違うでしょうし、地域の意見もあるでしょうし、そういう中で、学校の思いもあるでしょうし、そういうものを、きちっと統廃合のアンケートだけじゃなくて、その学校の教育が今どういう状況になっているのかな、地域の思いはどういうふうになっているのか、親はどう判断してるのかなというようなことも含めた、やはり大切なアンケートにしたいと思っています。その中で、24年、25年のアンケートをもとに分析して、25年度には教育環境会議を開いて、その地域の分析をもとに話し合いをして、そして答申を出します、町長に。私の任期は25年7月までですから、その7月7日までにはできれば答申をしたいと思っております。ただ、そこで結論が出るかどうかということはわかりません。その場合は、さらに3年間、アンケートをとって進めていくという。10年間の今基本計画の中で、3回そういうことをきっちりやっていこうと。
今私たちがやるべきことは、小規模もそうですけど、今の14校が、本当に将来の香美町が、この厳しい香美町が本当に担っていけるような人材をするにはどういう教育をしたらいいかということを今の各学校で取り組んでいただいて、その様子を地域の親、地域の方が見て判断していただく。その意見を集約して、教育委員会はきちっと町長に答申をしていくということの進めを今まとめているところです。
統廃合について、教育長も教育委員会も少し遠くの結論を置いてるということではなくて、目の前の考え方をしっかりとやっていくという。前回も植田議員さんのほうからお話があったときにも、そのように、要するに実態をしっかりとつかんでくださいよというお話もありましたし、私もそのように答弁させていただいております。ですから、基本的には、私は今、統廃合する方向に自分の気持ちが向いてるというふうには思っておりません。ですから、前回も申し上げたように、しっかりとこの小さい学校で教育をしていきたいと、そういうことが認められるような教育をしていきたいという思いでやっていきたいとは思っております。ただ、それが地域の皆さんに、その様子が納得できるかということは判断していただかなければならないと、そのように今思っております。
例えば、公民館を充実させるという考え方も、それから小学校の小規模を充実させて教育していきたいという考え方も、私はセットで考えております。学校に子供がいなくなる、地域に学校がなくなる。この地点で学校をなくして、そこに地域の活性化をするなんて言葉を何ぼかけても、お金をつぎ込んでも、学校以上の活性化なんてあり得ないと私は思っております。ですから精いっぱい、そこを力いっぱい頑張る中で、未来の香美町の姿を考えていきたいと。できれば、皆さんの力で頑張っている間に、子供を増やすような施策が実現されるようなことがあれば、本当にこの将来が出てくるとは思うんですけれど、そんなに時間は多分ないと思います。本当にこの1年、2年というのが大きな勝負の時期だと思います。ですから、この1、2年、しっかりと現場で頑張っていただくと。校長会でもこの思いはしっかりとお話しして、もう学校、来年、再来年、勝負ですよと。そして、地域の人にしっかり見ていただいて、地域の人もそのかわり頑張っていただきましょうと。そして、本当に子供たちがここで安心して育てられるのかどうか、判断できるような状況を出しましょうということを声かけさせていただいております。そういうような思いでおりますので、よろしくお願いします。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 我々のような頭の悪い者には、わかったようなわからんような含蓄のあるお言葉でした。ただ、教育長さんいろいろおっしゃいますけども、今教育長さんがおっしゃったようなことは、こういう山間部なり海岸端なり、地方の小規模の基礎的な自治体が持つ大きな悩みであって、その中でも、ほかの地域は、着実に町として学校統合でも目標を掲げて、現実に動いておるという場面を、この近隣でもそうですしね。教育長さん、難しいお言葉で我々に言われても、わかったようなわからんようなというのが本当の実際のところなんです。現に新温泉町でも、本町の中でも村岡町でも、中学校の統合というものを成し遂げたという言葉が適当かどうかはわかりませんけども、昨日、資料いただいて、11年の6月に教育長が議会の一般質問で、近い将来、中学校統合は避けて通れないという答弁があってから、10年かかって統合した経緯もあるわけですね。隣の新温泉町でも、夢が丘中学校とか、今はまた八田のほうとか小学校の統合問題、この間も交流会の記事が出とって。
ただ、私が思いますのは、先生方のような教育の専門家でない我々は、どうしても金だとか効率化だとか、そういう部分で言っとるわけではないんですけども、現に町長は答弁の中でも必ず今の財政指標のことですとか、自主財源が2割ちょっとしかないというようなお言葉がある中で、いつも教育長がご答弁なさる、今議会でもあったんだけども、学校の耐震化と統合とは別問題というような言い方をおっしゃいます。確かに教育者としての森脇先生のお立場からすると、そういう答弁にはなるかと思いますけど、一たんアスベスト問題が出ただけで、どの学校にも何千万円単位の金が要る。香住小学校クラスの学校を改築しようと思ったら、十何億円、厳しい財政の中でやっていかんなんのも事実なもんで、そこら辺の中も含めて、学校の統合問題は教育委員会に予算権があるとかないとか、統合問題は教育委員会の判断にゆだねられているという簡単な問題ではないと思うんです。町が抱える大きな問題であって、やっぱりそこら辺は、町長と教育長の意見のすり合わせというのが就任される前からも大事なことだと思いますよ、町長。前の教育長と先生は違うとおっしゃるけども、学校統合問題についても、これだけ意見の違うといいますか、違ってはいないとおっしゃる部分もありますけども、両方とも長瀬町長が任命された、議会も同意した教育長なんですから、そこら辺は、やっぱり学校統合問題というのは、町長と教育長とで本当に意見をすり合わせた中で判断していくもんだと思うんです。そこら辺の思いもありますんで、また本当に含蓄のあるお言葉で、理解のできない部分が、我々も頭が悪うてできませんので、そこら辺についても、ご答弁がありましたら、お答えをお願いしたいと思います。
以上です。
◎議長(吉田範明) 教育長、森脇俊晴君。
◎教育長(森脇俊晴) 前回の教育長がどの程度までそのお話をされているかとか、よくは認識しておりませんが、新聞によると、要するに避けて通れないと。当然のことです。だから、何も変わっておりません、考え方としては。じゃ、前回の教育長が、どこまで統合の問題について考えを出されたかも、それ以上のことは、議員さんの皆さんに統廃合について、どのような教育委員会として、また教育長として、統廃合を考えておられたか、それが出ているのかは、私は聞いておりません、それ以上のことは。ですから、私が今話したことは、それ以上に深い話をさせていただきました。ですから、来年度、再来年度して、そのアンケートをとる中で協議をして、統廃合するかしないかという答申を出すと言ってるわけですから、これ以上具体的で統廃合について考えておるということは私はないと思います。だから、方向性として何も変わってない。ただ、学校を統廃合しましょうという話し合いをするんではなくて、この学校で、本当に小規模の教育であってもやっていける教育をやろうやという取り組みをしながら、しっかりと判断していただきたいと、ここの思いを言ってるわけです。その根底にあることは、やはり地域を活性化させたいということと、次代を担う子供にその努力、地域が背中を見せて、そして地域の子供たちをそうやって大きくしなかったら、その子たちがこの香美町を担う、そういう気持ちになれないんじゃないかなと私は思っているんです。そこに私の思いを持ってるというふうに考えております。
町長とはこの話については常にしておりますので、答申については12月にしますけれど、中身については常に話をしておりますし、統合についての思いについても聞いておりますし、その辺はすり合わせができてるとは思っております。
◎議長(吉田範明) 浜上勇人君。
◎浜上勇人(9番) 教育長に対する質問の中で、失礼の段があったと思います。反省をしておりますが、ただ、我々レベルの人間からしますと、毎日、香住小学校の改築現場を見ておりますと、小学校の改築の議案のときにもいろんな議論がありました中で、周辺の小規模校の統合にもスペース的には配慮ができてるような話も聞いた中で、自分なりに思いましたのは、ずっと以前からこういう問題に着手しておれば、新しくなった香住小学校を近隣の小規模校も、言葉は悪いですけど、行政用語でよくスクラップ・アンド・ビルドと言いますけど、香住小学校も周辺の小規模校も、廃校にはなるけども、新しく全体として新たにみんなをまとめた新しい香住小学校という、教育の問題に対してタイミングなんて言ったら失礼かもわかりませんけど、そういうふうにできたんじゃないかなという残念な思いがありますもんで、また今後ともよろしくご指導願いたいと思います。
質問を終わります。
◎議長(吉田範明) 以上で浜上勇人君の一般質問を終わります。
なお、先ほどの吉田増夫議員の答弁の中に対して、町長のほうから訂正の申し出が先ほどありましたので、これを許可いたします。
町長、長瀬幸夫君。
◎町長(長瀬幸夫) 申しわけございません。吉田増夫議員のところでの答弁の中で、野獣対策の中で、猿、クマは保護の数が定められておってということで、イノシシ、シカは全滅してもいいんだということを申し上げましたが、そうでなくして、県の保護計画の中で数等も示されておるということで、全滅してはということにならないということで訂正させていただきます。よろしくお願いいたします。
◎議長(吉田範明) お諮りをいたします。
以上で本日の日程はすべて終了いたしました。
本日はこれにて散会いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
◎議長(吉田範明) 異議なしと認めます。
よって、本日はこれにて散会することに決定いたしました。
なお、次の本会議は明日12月8日木曜日午前9時30分より再開いたします。
本日は大変ご苦労さまでございました。
午後4時45分 散会
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