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  1. 神戸市議会 2009-09-16
    開催日:2009-09-16 平成21年決算特別委員会第1分科会〔20年度決算〕(教育委員会) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時2分開会) ◯主査(崎元祐治) おはようございます。ただいまから決算特別委員会第1分科会を開会いたします。  なお,田中委員より病気治療のため,欠席する旨の連絡が入っておりますのでご報告申し上げておきます。 (教育委員会) 2 ◯主査(崎元祐治) それでは,日程によりまして,教育委員会関係の審査を行います。  当局におかれましては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,森脇教育委員会委員長よりご発言がありますので。教育委員会委員長,どうぞ。 3 ◯森脇教育委員会委員長 教育委員長の森脇でございます。教育委員会の決算審査をお願いする前に,一言ごあいさつ申し上げます。  生きる力をはぐくむという理念のもとに,その具体的な手だてを確立するという観点から改正されました新しい学習指導要領が本年4月より先行実施されております。これまで,神戸の教育は,「人は人によって人になる」という理念のもとに,人間尊重の精神を基盤とし,家庭・地域・学校が手を携えながら,心豊かにたくましく生きる人間の育成を目指して不断の努力を重ねてまいりました。  また,今年3月には,神戸の教育に関する初の総合的な中期計画といたしまして,神戸市教育振興基本計画を策定いたしました。神戸の教育が目指すべき子供像,市民とともに創造する教育の方向性及び目標を明確にいたしたところでございます。  そこでは,今後5年間の取り組みの方向性といたしまして,1番,子供の力を伸ばします。2番,学校教職員の力を高めます。3番,みんなで子供の未来を応援します。4番,生涯教育を支えます。という目標を掲げまして,それに基づく施策を展開してまいる所存でございます。  また,この振興基本計画に掲げられました重点事業に即して,20年度の教育に関する事務点検評価も先日ご報告させていただいたところでございます。今後も引き続き点検・評価・公表・改善を図りながら教育活動を続けてまいりたいと思っております。  このような状況のもとに,20年度におきましては,特色ある神戸の教育推進アクティブプランに基づきまして,わかる授業・楽しい学校,家庭・地域・学校の連携,情報を発信する学校といった3つの柱を掲げて具体的な施策に取り組んでまいりました。  今後ともよりよい教育行政を目指してまいりますので,何とぞよろしくお願いいたします。  以上でございます。 4 ◯主査(崎元祐治) 森脇教育委員会委員長の発言は終わりました。  それでは,当局の説明を求めます。  橋口教育長,どうぞ。着席されたままで結構です。 5 ◯橋口教育長 それでは,お手元にお配りしております決算説明書に基づきまして,平成20年度の教育委員会の決算概要につきましてご説明申し上げます。
     1ページをお開きください。  平成20年度事業実施概況でございます。  教育委員会では,夢や目標を持ち,たくましく生きる力をはぐくむ教育をはじめ5つの重点目標を掲げ,特色ある神戸の教育推進アクティブプランで示された3つの柱,わかる授業・楽しい学校,家庭・地域・学校の連携,情報発信する学校の着実な推進に向けて,引き続き点検・評価・公表・改善を図りながら教育活動を行いました。  また,20年度は,分かる授業推進プラン5カ年計画の中間期に当たり,引き続き神戸2010ビジョンのチャレンジ指標である授業がわかるという児童・生徒の割合を高めるため,授業の改善,教えるプロの育成,教材開発,家庭学習支援,地域力の活用の4つの柱に基づき,具体的な施策を展開いたしました。  それでは,主な事業を中心にご説明いたします。  まず,1.学校教育についてでございます。  (1)分かる授業の推進では,授業がわかるという児童・生徒の割合について,具体的な数値目標を設定し,児童・生徒の基礎・基本の学力の定着,みずから学び考える力の育成を図ってまいりました。  1)授業の改善では,全小・中学校で分かる授業実践推進事業を実施し,各学校において児童・生徒の学力や学習意識・生活実態を把握した上で,実情や課題に即して策定する教育活動の計画をもとに,PDCAサイクルを生かした授業の改善,基礎学力の定着,教育活動の向上を図りました。  また,2)教えるプロの育成では,初任者育成3年プランによる採用2~3年目の若手教員の育成や,自主的な研修を支援する神戸教師塾,授業づくり支援室による教員の自己研さんの機会充実を図るなど,神戸の教育が培ってきた教育実践の蓄積等を活用し,教えるプロの育成を図りました。  2ページに参りまして,4)家庭学習支援・地域力の活用では,教育系大学生・大学院生によるスクールサポーターを小・中学校に配置し,学校教育活動への支援の充実を図りました。  続きまして,(2)特色ある神戸の教育推進でございます。  先ほどもご説明いたしました特色ある神戸の教育推進アクティブプランの成果・課題の検証と,さらなる推進を図ってまいりました。  1)国際理解教育の推進でございますが,外国人英語指導助手──ALTを増員し,通年配置の中学校数をふやし,英語教育の充実を図りました。また,全小学校にネーティブスピーカーを派遣し,3年生以上について1クラス当たり7時間の英語活動を行いました。  3)学校国際交流支援では,神戸市とシアトル市の高校生を相互に派遣交流し,両市の友好を深めるとともに,生徒の国際理解の関心・意欲の向上を図ってまいりました。また,小・中・高等学校が独自に実施する国際交流事業の支援を行ってまいりました。  3ページに参りまして,(3)地域・学校の連携でございます。  1)では,文部科学省の地域ぐるみの学校安全体制整備事業を活用した学校安全ボランティアの育成や,地域ぐるみで通学路等における子供の見守りを行う,子ども見守り活動隊の連携強化・拡充を図りました。  2)では,学校支援地域本部を鵯台中学校地区と太田中学校地区の2地区で実施いたしました。  3)では,放課後等に地域の方々の参画を得て,子供たちの安全・安心な居場所づくりを推進する放課後子ども教室を実施いたしました。  (4)特別支援教育推進では,1)では,特別な教育的支援を必要とする小・中学校全校に特別支援教育支援員を配置し,児童・生徒への支援の拡充を図りました。  (5)青少年健全育成では,2)では,各学校の教育相談体制の充実と,児童・生徒の心のケアを図るため,中学校全校にスクールカウンセラーの拠点配置を行うとともに,新たに小学校の重点校に配置を拡大いたしました。  3)では,家の外に出て学習することができない不登校児童・生徒に対して,インターネットを活用して家庭で学習できる環境を提供いたしました。  4)では,不登校児童・生徒への相談・適応指導を行い,学校復帰を支援する体制を充実するため,北神教育相談所を開設いたしました。  4ページに参りまして,(6)教職員の資質向上では,2)において,弁護士会と連携して学校法律実務研修を実施し,いじめや問題行動をはじめとする学校運営に係る法律上の諸問題の対応を図りました。  (7)健康教育推進では,2)において,小学校等において給食の時間,学級活動,教科学習等で食育に取り組んだほか,食育推進実践校を9校指定し,実践した成果を小学校等に発信いたしました。  続きまして,2.学校施設の整備でございます。  (1)既設校の整備でございますが,青陽須磨支援学校及び須磨翔風高校の建設,夢野の丘小学校新校舎の実施設計を行いました。また,エレベーターを必要とする児童・生徒が在籍する小・中学校において,エレベーターの整備を行いました。  (2)災害に強い学校づくりでは,学校施設耐震化工事を小学校16校,中学校6校で実施いたしました。また,垂水東中学校の耐震改築工事を行いました。  5ページに参りまして,3.生涯学習の振興でございます。  1)において,生涯学習支援センターや公民館などを活用し,各種講座の開催や自主学習グループの支援をするなど,生涯学習の振興に努めました。  次に,4.文化環境の整備でございます。  (1)文化財保護・啓発では,1)において国指定重要文化財,旧ハッサム住宅の保存整備等を行いました。また,2)博物館において,「ルーヴル美術館展-フランス宮廷の美-」など3つの特別展を,3)小磯記念美術館においては,「近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展」など4つの特別展を開催いたしました。  続きまして,5.スポーツの振興について,1)では,市民参加型の市民体育大会,総合体育大会,シティーマラソン等を開催したほか,トップアスリートとの交流事業を通じ,市民スポーツの振興に努めました。  また,2)では,女子バレーボールワールドグランプリや全日本高校・大学ダンスフェスティバル神戸全日本女子ハーフマラソン大会など,国際級・全日本級イベントを実施いたしました。  続きまして,6ページには,平成20年度主要施策決算状況を記載しておりますが,先ほどご説明申し上げました事業実施概況と重複いたしますので,説明は省略させていただきます。  続きまして,7ページをお開きください。  教育委員会が所管しております平成20年度一般会計歳入歳出決算額一覧表でございます。  まず,歳入の決算額からご説明申し上げます。なお,金額につきましては,円単位で表示しておりますが,万円単位で説明をさせていただきます。  表の一番下の歳入合計欄をごらんください。  歳入決算総額は,予算現額213億3,687万円に対して,決算額は164億1,042万円となっております。  続きまして,款別の内訳をご説明申し上げます。  第15款使用料及手数料は,幼稚園の保育料,高等学校・高等専門学校の授業料,体育館,博物館など社会教育施設の入場料,使用料などで,決算額は19億5,086万円でございます。  第16款国庫支出金は,小・中学校の校舎改築に係る負担金,私立幼稚園の就園に対する助成費補助,就学奨励費補助などで,決算額は36億9,912万円でございます。  第17款県支出金は,自然学校,トライやる・ウィーク,文化財整備事業に対する補助などで,決算額は1億9,004万円でございます。  第18款財産収入は,教育委員会所管の土地の貸地料,売却代などで,決算額は6,193万円でございます。  第19款寄附金は,篤志者や団体からの教育関連事業への寄附などで,決算額は4,232万円でございます。  第20款繰入金は,子ども交流支援基金からの繰り入れで,決算額は1,827万円でございます。  第22款諸収入は,埋蔵文化財調査の受託事業収入,学校の先行建設に伴う都市整備公社に対する貸付金返還金及び各種講座等の受講料などで,決算額は104億4,785万円でございます。  次に,8ページに参りまして,表の一番下の歳出合計欄をごらんください。  歳出決算総額でございますが,教育委員会合計で予算現額769億7,223万円に対しまして,決算額648億1,798万円,繰越額63億30万円,不用額58億5,394万円でございます。  なお,事項別明細書につきましては,歳入につきましては9ページから22ページまで,歳出は23ページから60ページまで,それぞれ記載しておりますので,後ほどご参照をお願いしたいと思います。  以上,平成20年度の教育委員会の決算概要につきましてご説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 6 ◯主査(崎元祐治) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,金沢委員,どうぞ。 7 ◯分科員(金沢はるみ) おはようございます。それでは,始めさせていただきます。  5点にわたって質問させていただきます。  まず,少人数学級の拡大です。これまでも我が会派は少人数学級の拡大を事あるごとに求めてまいりましたけれども,少人数学級,小学校,中学校,全学年での移行というのは,最重要課題だと思います。1人1人の子供たちにきめ細かい指導を行うためにも,小学校5年生,6年生,そして中学校全学年での少人数学級を一日も早く進めていただきたいと思うんですけれども,いかがでしょうか。  あわせて教職員の加配をふやす必要があると考えますけれども,いかがでしょうか。  2つ目は,教職員の多忙化の解消の問題です。  教職員の多忙化が言われて久しいわけですけれども,少しでもこの多忙化が解消しているのか,先生方に伺いましたところ,むしろより多忙になっているというお話をお伺いいたしました。さまざまな研修・研究・発表などに時間がとられ,肝心の自分の授業の準備もままならない,そういうふうに忙しくなっているということです。予算委員会でも,我が会派が質問をいたしましたけれども,そのときは,いろいろと軽減策をとられているとおっしゃっておりましたけれども,むしろその軽減策が,さらなる多忙化に拍車をかけているというようなお話も聞いてまいりました。こういうことが実際には今機能していないんじゃないかなと思うんですけれども,抜本的な対策,これが必要ではないかなと思いますけれども,いかがでしょうか。  3つ目は,LD,ADHDのお子さんに対する対応策についてです。  これも予算委員会の中で体制の強化などについて質問してきました。現在,LDやADHDの子供さんたちがふえているとお聞きをしています。しかし,教師から見れば,軽度発達障害ではないかというふうに思っていても,親御さんが多忙なために話ができない。きちんとした診断を受けておられないお子さんもいらっしゃるということです。これは複数の先生方にもお聞きをいたしました。こういうお子さんについて,学校から診断を勧める,また現在行われている巡回相談などを,この意味を拡大させて,気軽に相談ができるような体制づくり,こういったものが必要ではないかと思うんですけども,いかがでしょうか。  4つ目は,就学援助制度と神戸市奨学金の拡充の問題です。  格差と貧困が広がる中で,就学援助制度や神戸市奨学金は,子供たちの教育を保障する上で大変重要な役割を果たしていると思います。奨学金は平成19年度4,219人,そして20年度は4,323人の方が受けておられて,増加をしています。就学援助制度も平成19年度は2万7,866人,20年度は2万7,000人の受給者で23.26%の援助率となっております。子供たちが安心して学べるよう,これらの制度をさらに拡充すべきだと考えますが,いかがでしょうか。  最後に,地元の問題について1つお聞きをします。  以前から何度も私質疑をしてまいりましたけれども,三田市立図書館の貸し出しの拡大についてです。現在,長尾町,道場町の皆さん方が貸し出しできるようになって喜ばれております。三田図書館の神戸市民の登録者数はお聞きしましたところ,全体で174人ということです。一方,神戸市立図書館の三田市民の登録者数は404人です。神戸市側からは三田市に対して貸し出しの拡大を求めておられると思うんですけれども,できるだけ早くニュータウンに住む住民の方にも拡大をして──貸し出しの拡大をしていただきたいと思うんですけれども,どうなっているんでしょうか。話し合いの経過などについて教えていただきたいと思います。  以上です。 8 ◯橋口教育長 私の方から,教員の多忙化対策についてお答えいたしたいと思います。  確かに,いろんな意味で教員が多忙化してるということで,以前の文部科学省の方の調査等によりますと,やはり平均して2時間ほどのいわゆる残業があるというようなことでございます。いろんなところでご説明申し上げておりますけれども,やはり事務的な調査資料の量がふえているとか,あるいは教師がこれまで以上に保護者とか,社会からの要請で多忙化しているというのは全国的な傾向だろうというふうに思います。そういった中で,神戸市の中では,いわゆる情報基盤サービスということで,いわゆるKIIFという,先生1人1台──1人につき1台のパソコンを導入しておりますけれども,それがまだいろんな先生が──学校現場が期待するような機能が果たされていないというのもよく聞いております。いろんな,これ今,2学期が始まってるわけですが,その中で,いろんな原因を究明しながら改善に努めているというところでございます。これがしばらくすれば,先生方の負担というのが少し軽減されるんじゃないかというふうに思ってるところでございます。  また,いろんな意味で研修自体の見直しも先生方の負担軽減という観点から見直しを図っております。例えば,初任者研修以外で,例えば8年目とか,16年目の先生方に対して専門的な知識とか技能を深めまして,指導のスキルアップを図るといった研修を行っているところでございます。例えば,8年目研修の日数を,一昨年度が20日でございましたが,昨年度17日,それから今年度につきましては13日と,段階的に削減いたしまして,16年目研修でも,5日でございましたのを,今年度から2日へというふうに日数を精査して,内容を絞り込んだ上で先生方の負担軽減を図っております。  あわせまして,16年目研修でいきますと,それ自体を廃止いたしまして,主幹教諭研修などで資質あるいは力量の向上を図るように整理をいたしております。こういったことで,当然研修というのは必要でございますけども,できるだけその内容を絞り込んで,先生方の負担が──図られるようにしているところでございます。  それから,抜本的な改善策というお話でございますけども,いろんな限られた状況の中で,私どもは臨床心理士の全中学校への配置であるとか,あるいは教員志望の学生が行いますスクールサポーターの配置校を拡大したり,あるいは特別支援教育支援員,そういったものの配置というふうにやっているわけでございますけども,抜本的な,やはり先生方の──やっぱり不足してるということだろうというふうに思ってございます。そういった意味では,教職員定数の改善がやはり図られるべきだというふうに思ってございます。これにつきましては,せんだっての市議会におかれまして次期教職員定数改善の実施及び義務教育費国庫負担制度の根幹堅持に関する意見書をご提出いただいているところでございます。そういった点で,やはり定数改善が必要というふうに考えておりまして,そういった意味でしっかりと一緒になりまして,またご支援をいただきながら,国・県に対して,そういった抜本的な改善について要望をしていきたいというふうに考えております。  他は,部長等がお答えいたします。 9 ◯井川教育委員会事務局総務部長 少人数学級の推進ということでのご質問でございます。少人数学級の推進につきましては,これを実施するためには,教員の定数の増ということが必要でございます。現在,小・中学校,いわゆる義務教育におけます学級編制あるいは教職員定数などは,そういった措置は,あるいは人件費の負担につきましては,基本的に国・県の役割となっております。市においては,学校の増設あるいは増改築,耐震工事の施工・整備,あるいは光熱水費等の学校運営費,あるいは分かる授業の推進等の教育内容に係る経費を負担すると,このようになっております。  今回,35人学級のご質問ございましたが,兵庫県におきましては,平成16年度から4年間かけまして,小学校1年生から4年生まで,順次に35人学級を拡大し,5年生,6年生につきましては,教科担任制を導入するという方針で実施しております。この実施に当たりましては,35人学級を実施したいという希望する学校につき,新たな新学習システム推進加配という,この加配の枠内で教職員定数を加配し,実施しております。  それと,神戸市に──ご質問の中で,いわゆる5年生,6年生で35人学級を拡大すべきじゃないかというご意見でございましたが,神戸市が仮に独自で小学校5年生,6年生に35人学級の編制を実施いたしますと,推計でございますが,100学級の増加が見込まれ,それに伴う人件費及び教室の増築など,施設的な経費等,すべて市単独で負担する必要がございます。現在の厳しい財政状況のもとでは,非常に困難であると認識しております。  あと,職員定数,加配が必要でないかというご意見でございますが,先ほど教育長からの答弁にもございましたが,教員が子供1人1人に向き合う環境づくりを実現するために,抜本的には教職員定数の改善が必要と考えております。今後とも,国に対して,18年度以降策定が見送られた新たな定数改善,これの早期策定あるいは円滑な実施を県に対して定数改善の早期策定の国への働きかけをしていただけるように要請していきたいと,このように考えております。  もう1点,就学援助と神戸市奨学金の拡充という問題でございます。この支給対象を拡大すべきでないかというご意見でございますが,神戸市奨学金は生活困窮度の高い世帯を対象にして,返済の必要がない,いわゆる給与制で実施しております。成績要件を設けていないなど,政令市の中でも受給しやすく,支給単価も充実した制度となっております。また,市の奨学金よりも,所得の高い世帯をカバーする形で兵庫県が奨学金を貸与制度で実施しております。これとの役割分担が図られていると考えております。こういったことから,神戸市奨学金の支給対象を広げることは難しいと考えておりますが,21年度から奨学金の制度見直しをいたしました。この機に,高校の在校生向けの募集につきまして充実を図っております。具体に申し上げますと,奨学金の募集は,中学校3年生の時点で予約募集を基本としております。これまで高校に在学している高校生に対しては,予算の執行状況を見ながら,緊急募集という形で行ってまいっておりましたが,今年度は在校生向けに必要な予算を確保し,従来より早い時期に奨学金募集を行っております。これらにより,何らかの事情で中学生のときに申し込みができなかった生徒や,失業あるいはご両親の離婚等,家計の急変があった場合にも,就学が困難になった場合,そういった生徒につきまして,速やかに奨学金を支給することが可能になっております。  次に,就学援助の部分でございますが,就学援助は義務教育の円滑な実施を目的として,経済的理由で就学が困難な世帯に対して,学用品等の一部の援助を行う制度でございます。平成20年度,受給者は,先ほど委員ご指摘のとおり約2万7,000人ございます。全児童・生徒の占める割合としましては,約23%となっております。対象としては,生活保護世帯,児童扶養手当受給世帯,所得が一定基準以下の世帯となっております。  これの拡充というご意見でございますが,就学援助の対象となる所得基準は,生活保護基準の1.2倍を目安として算定しております。経済的に困窮している生活保護を──困窮しているが生活保護を受けるまでに至らない世帯も対象となっております。  また,所得証明が前の年の収入を反映していると,こういう状況でございますので,それによって基準が超えていると,こういった場合にでも,最近失業したとか,あるいは特別の事情がある世帯につきましては,個別に状況を聞いて認定するなど,直近の状況を考慮するように努めております。  また,支給項目につきましても,国基準以上に校外活動費の上乗せを行うなど,支給内容の充実を図っております。厳しい財政状況の中で,現状以上の制度の拡大は困難であると考えております。  以上でございます。 10 ◯森本教育委員会事務局指導部長 LD等の子供たちのことについてお尋ねがありましたのでお答えをしたいと思います。  委員の方からご指摘がありましたように,保護者の方がご自身の子供さんのことについて,なかなか理解が得にくいとか,あるいは忙しくて子供の状況をよく把握してないというようなことは──ケースが出てきます。学校での例えば生活でいいますと,非常に落ちつきがないとか,あるいは音によって非常に反応するとか,友達同士のコミュニケーションがうまくいかないと,そういうことが小さい子供さんの特有の行動であるのではないかと保護者が思っておられるケースもあります。学校の方では,1日の中で子供さんの状況を見ていますので,おかしいなとか,気になるなという子供さんは当然います。たくさんの子供さんの中でも,なかなか集団になじめない子,その子たちが発達の途中の中の課題なのか,それから本来持っておられるそういう部分なのかということは非常に見きわめが難しいですし,保護者の方もなかなかその辺のところは難しいです。それから,学級の担任の方がそのことについて,保護者の方に指摘をするということもなかなか難しいです。そういうことも言えるような関係がつくれるということが一番大事なことですけども,最近はこのLD等々のことについては,随分皆さんの方も知識ができましたので,割とスムーズに話ができるようになってきたということが,社会的な環境があるかと思います。まだまだそういう話がしにくい部分では,ご存じだと思いますけども,スクールカウンセラーというのが各中学校の方に配置をしています。小学校の方にも巡回で行っております。スクールカウンセラーの方もだんだん知識あるいは経験も出てきてますので,そういうことの言いにくいこと,担任の方が非常に言いにくいこと,あるいは保護者の方が少し担任の方に相談しにくいこと,そういうこともケアするようにしております。このことで,少しずつ広がってきているのではないかということです。  それからもう1つについては,学びの支援センターのことですけども,年々相談件数はふえていきますけども,それをカバーするように体制を整えています。保護者の方からの相談,あるいは学校の方からの相談,あるいは巡回の相談,そこである程度のジャッジをしていただいて工夫を凝らしていくということで,既に学級での過ごし方のことについての支援のプログラムができてる子供さんもいますし,先生がお尋ねでありました,まだそこまでいってない子供さんがいます。できるだけ学校だけではなくて,教育委員会とも連携をしながら,そういうシステムづくりの中で,子供さんの早期の対応ということが望まれていると,こちらの方も認識をしてます。その体制に向けて,また努力をしていきたいと,そんなふうに思っております。  以上でございます。 11 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 三田市立図書館の神戸市民の利用につきましてお答えをいたしたいと思います。  三田市立図書館の神戸市民の利用につきましては,区民からの要望もございまして,三田市と協議を行ってまいりまして,ご承知のように平成20年5月より北区の道場町,長尾町の住民を対象として貸し出し利用ができるようになったところでございます。  しかし,ご指摘がありましたように,開発団地の住民につきましては,対象外というふうになっているのが現状でございます。三田市側の方は,予算的な問題でありますとか,図書館の稼働率が非常に高いので,貸し出し図書の慢性的な不足があるというようなことですとか,駐車場が混雑をするとか,いろんなことを言われまして,貸し出し対象地域を拡大することについては,依然慎重な態度をとっているような状況でございます。  我々の方,昨年も,それからことしになりましても,それぞれ三田市の方に働きかけを申し上げましたけれども,ただ三田市側の方としては,非常に厳しい財政事情で,三田市民に対する図書館サービスも今低下していると,そういう中で対象拡大というのは,さらなる市民サービスの低下につながりかねないんではないかというようなことも申されまして,非常に慎重な態度を崩さないというのが現状でございます。ただ,このような現状でございますけれども,私どもの方は,平成3年12月から隣接市の住民の方には,それだけで神戸市の図書館サービスを提供しているという形になっておりますし,今後とも引き続き粘り強くこのことについては要望して,対象地域をできるだけ広げて,神戸市民の利用の拡大につながるように,引き続き努力をしてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 12 ◯分科員(金沢はるみ) そしたら,幾つか再質問させていただきたいと思います。  特に,教職員の多忙化の解消と少人数学級の拡大というのは,密接につながっていると思いますので,関連づけてお聞きをしたいと思うんですけれども,まず,ちょっと質疑をする上で,先生方とか,校長先生にお話を伺ったんですけれども,ある1,000人規模の大規模校の学校の校長先生のお話なんですけどね,4年生でことし35人学級を行ったために,1クラスは31人ということで減ったということなんですけれども,新学習システムの加配の先生が担任に入るということになってしまったので,全体を見れる先生ですね,例えば先生がお休みになったときにぱっと入れる先生,これがもういなくなってしまったと。それから,何かのトラブルがあったときにぱっと動ける先生,こういう先生がもういなくなってしまったということで,非常にここは困っているというお話をされました。  それと同時に,あと1,000人規模の学校ですので,1クラス31人になったとは言っても,5年生になったときにはもとに戻るわけですから,39人ぐらいになるわけですね。そうすると,保護者に──せっかく少人数になったと喜んでいらっしゃる保護者に説明して,理解していただくのが大変困難であるというお話もされておりました。実際,私の子供も中学校の間は38人とか,39人だったんですね,最後まで。もうさすがに中学校3年生になりますと,身長も伸びまして,足も長くなりますので,本当に教室が手狭で大変だなというふうに感じました。そこでは,本当に先生たちが横の連携を強めておられましたので,非常に学年として子供たちを見るということで,38~39人の中でも非常によくしていただいたんですけれども,先生たちは本当に大変だなという思いをいたしました。  また,市民からの相談で,ここも大規模校に通っていらっしゃるお母さんなんですけれども,お子さんが夕方帰ってこられなかったらしいんです。小学校2年生なんですけど,7時まで待って,これはもう帰ってこないからおかしいということで,学校に電話をされたそうなんですけども,教頭先生が出られて,担任は既に帰りましたということだけ教頭先生が言われたということで,あとは学校が一緒に探しましょうとか,そういった言葉がなかったらしいんですね。先生たちも多忙なんで,そういったことができないのかなということを言われておったんですが,その後,そこのお子さんは,ちょっとした先生が大変厳しいということで,不登校になってしまったらしいんです。ところが,その不登校になっても,担任の先生からは全く何も連絡がないということで,これも多忙だから仕方がないのかなというふうに言われてたんですけど,結局いろんな,特に大規模校,私の住んでおりますようなところは大規模校が多くて,そういったところでご相談も,いじめの相談とか,不登校の相談もあるわけなんですけれども,よく聞いておりますと,何も先生が悪いわけじゃなくて,多忙なために気がつかなかったりとか,行き届かなかったりとかいうことが多いのかなというふうな,それが解消されれば,先生たちも気持ちにゆとりができて,解消できるのかなというようなことも多々あります。  そこで,先ほどこういう先生の不足というのは,定数改善が必要だと,国の方でやっていただくことだというふうに言われているんですけれども,1つ,神戸市として加配をふやせないのかということと,今ある加配の先生方をもっと弾力的に使うことができないのか,これはある校長先生がおっしゃってたんですけれども,これこれの加配ということであると,それにしか使えない,先生をお願いできないということになるので,それ以外にも少し弾力的に使えないのかなということ,その2つをちょっとお聞きをしたいと思います。  2つ目ですけども,LD,それからADHDのお子さんへの対策なんですけれども,今いろいろやっておられるということなんですけれども,やっぱり教室には複数ぐらい,そういう学びの支援センターに行ってなくて,どうなんかなと思われるお子さんがいらっしゃるというのが現実だと思うんです。教育委員会の方がよくご存じだと思うんですけれどもね。例えば,父子家庭で,お父さんが忙しいからゆっくり先生とも話ができなくって,後回しに──診断とかが後回しになってるっていうことなんですけれども,例えば,学校の側から一歩踏み込んで,スクールカウンセラーの先生でもいいんですけれども,そういう学びの支援センターに行かれたらどうですかとかいうようなことができないんでしょうか。大変そういうお子さんがふえているということでは,私たちも心配をしておりますし,そのお子さんにやっぱり手を取られて,なかなか学級全体の運営が難しいということも聞いておりますので,この点について再度お聞きをします。  それから,教職員の多忙化の問題なんですけれども,ちょっと具体的にお聞きした話なんですけれども,先生たちがどんなふうに忙しいかということなんですけれども,総合学習が週3時間で,年間105時間あります。これをどう総合学習を回していくのかというのも大変らしいですね。それから,英語教育が小学校3年生から入ってきて,これも大変だと,担任の先生がやらないといけないということ,それから環境教育で里山に行くそうなんですけども,小学校3年生の子が,これはもう1日がかりで行かないといけないということで大変だそうです。
     それから,同じく環境教育なんですけれども,ある学校ではミミズの研究ということで,環境教育でしてるんですけれども,これは先生がミミズが毎日体から何cc体液を出すのか,これを測定しないといけないそうなんです。入れ物にはかって,何ccしたかって,もうこんなことまで私たちやってるんですよって,環境教育の一環で,ミミズは土壌改良とかになっていくので,やるということで,それずっと測定していかなあかんのだそうです。  それと,さっき教育長が言われましたKIIFですね,これが導入されたことによって,例えば4時から大体会議が始まって,5時過ぎぐらいから先生たちがみんなKIIF,パソコンを開くということで,何かいっぱいいっぱいになっちゃうんですかね,あれ。同時に先生方が複数であけると,何か入れたデータが消えてしまうということで,逆にもう1回仕事をやらないといけない。しかも,ほかの先生が終わるのを待ってからやらないといけないから,7時や8時になってから,やっと自分の仕事をKIIFで,パソコンでできるというようなことで,さらにちょっと時間外のお仕事がふえてしまっているということも聞きました。だから,そういうところで何かちゃんと,根本的な解消策というのを私申し上げたんですけれども,負担軽減をしていかないといけないんではないかなというふうに思います。  それから,就学援助制度と神戸市奨学金の拡充というのは,ご答弁はそうだろうなというふうに予想してたんですけれども,市立高校で平成19年度,資料いただきましたけれども,209人退学をしていると。平成20年度では207人の退学ということでは,約3%ですか。県立高校も含めれば,神戸市内でかなりの退学者が毎年,高校生が退学するということが出ているということでは,これ理由の中には経済的事情というのは余り入っていませんけれども,この裏っ側にはそういう経済的な理由というのもたくさん含まれているんではないかなということで,やっぱり格差と貧困の広がりの中で,子供たちの中に勉強したくてもできない状況がふえているという事態ではないかなと思うわけです。これは要望にとどめますけれども,ぜひとも神戸市の奨学金,大変すばらしい制度ですし,就学援助制度も古くからされている大変いい制度だと思いますので,さらなる拡充を要望をしておきたいと思います。  以上です。 13 ◯井川教育委員会事務局総務部長 ただいま追加でございましたいわゆる多忙化の解消のための教員加配という話でございますが,私,冒頭申し上げましたように,教員の定数,標準の定数あるいは学級編制を──いわゆる1クラスの子供,数を何人にするかと,こういうのは実は国の法律で決まっております。それを受けて,県が条例を定めまして,教職員定数が決まると,こういうシステムになっております。先生ご質問の中で加配教員を弾力的にというご質問ございましたが,実は加配教員と申しますのは,そもそも基本的にどういう目的に対して,それを対応するためにつけるかと,これがまた決まっております。そういったことから,加配を自由に使うというのは難しいのではないかと考えております。ただ,いわゆる35人学級を小学校4年生までやって,5年生からまたもとへ戻ると,こういった問題ございます。それとか,いわゆる新学習システムという加配の中で,この35人学級を実施していると,こういう点に関しましては,私ども神戸市といたしましても,兵庫県に対して,いわゆるそれとは,新学習システムとは別枠で35人学級を実施していただきたい,あるいは教科担任制につきましても,別枠でやっていただきたいと,こういう要望は続けております。これにつきましては,引き続き要望していきたいというふうに考えております。  もう1点,多忙化の問題で,KIIFの件がございましたが,いわゆるKIIFと申しますのは,いわゆる神戸市……(発言する者あり)  よろしいですか。ああそうですか。1人1台──教員1人1台配付──配付いうか,渡しておりますので,他の先生が使い終わるまで使えないというのが,ちょっとどういった意味なのか,いわゆるいちどきに,先生方が一斉にやるということで,いわゆる容量満杯になると,こういう状況があるんじゃないかと思いますが,これにつきましては,改善を今進めております。  以上でございます。 14 ◯森本教育委員会事務局指導部長 LD等の学習支援のことですけども,今,先生がお尋ねされましたことにつきましてですけども,コーディネーターという先生方が各学校に1人います。もう随分前からコーディネーター研修をしていまして,その方々が学校での窓口になっているということで,各校にお一人おられます。その方を通じて,学びの支援センターの方への連絡あるいは保護者への巡回ということで,それの補完するような制度でスクールカウンセラーの活用ということがあります,進んできています。それからもう1つ,その子供たちが学びの支援センターにつながるということも大事なことなんですけども,授業の中で子供たちがわかるようにするためには,例えば教室の掲示を工夫するということがあります。黒板の書き方でも乱雑に書くと,子供によっては一度にたくさんの光景が目に入ってきますので,それがわかりやすいように,掲示物を例えば少なくするとか,あるいは教室の音を少なくしてあげるとか,あるいは温度調整をしてあげるとか,あるいは友達との会話のときに,少し繰り返しを言うてあげるというようなことが学校の中でできます。そういうようなことも研修をしまして,実は集団適応で,パニックが少し少なくなったとか,あるいは学習意欲が少し出てきたというような改善が出てきます。専門的な見地からアドバイスいただくことと,それから学校の中での授業の質を変えていくということも並行して行われています。このことについては,研修の方も進んできたのではないかなと,そんなふうに思ってます。  それからもう1つ,総合的な学習のことのお話がありましたので,少しお答えをしておきたいと思います。  小学校と,それから中学校では,今移行期になってますので,総合的な学習の時間が最終的には2コマになってきます。それから,ミミズのお話があったんですけども,これは環境のことであるとか,人権のことであるとか,あるいは平和のことであるとか,たくさんのことを学んでいます。それぞれの学校は工夫をしていますので,例えば理科的な要素で環境でミミズというのが出てくるかもわかりません。その中で,それが土壌改善にどんなふうにつながっていくかということも,子供たちは学んでいるケースがあるかと思います。子供たちと特別な活動をする時間が1時間,それから総合的な学習の時間が2時間,それからホームルームの時間が1時間,それ以外は全部教科になってきますので,その時間の中でできることを進めていくということで──学校の特色は進めていくと,そんなふうに認識をしております。  以上でございます。 15 ◯分科員(金沢はるみ) 1つね,KIIFの改善っておっしゃってたんですけど,私が聞いた話では,大体4時ごろから会議が始まって,5時ごろ終わって,そこから先生が自分の仕事に取りかかられるから,満杯になるっていうことですよね。そしたら,その改善策というのはどういうふうに,5時──5時といったらもう既に先生たちの時間外の勤務になってますよね,たしか4時45分で終わるんですかね,8時15分からですから。だからもう既に超過勤務ということになっていると思うんですけれども,そこら辺ちょっと教えていただきたいということです。  それからあと,LD,ADHDの児童さんの対策についてなんですけれども,ちょっと観点を変えたいんですけれども,なかよし学級で,今結構,なかよし学級に入られるお子さんも多いというふうに聞いてます。なかよし学級に入られてるお子さんは,当然自分のクラスがありますから,そちらで授業を受けられることもあると思うんですけれども,そういうときに,支援員さんがつくのか,先生がつくのか,ちょっとわかりませんけれども,やっぱりそこで先生なり,支援員さんが非常に足りなくなるということをお聞きしてるんです。私お聞きした校長先生は,その支援員さんは,教育委員会からお願いして来ていただいてるんですかってお聞きをしましたら,いえいえ,全部私がお願いして,地域とか自分の教え子で大学生の子を来てくれ,来てくれと言って,10人ぐらいお願いして,ようやっと来てもらってるんですわと。だけど,それでもまだ足りないんですわと。ここは8人いらっしゃるとおっしゃってたんですけどね。だから,そういう支援員さんとかも,全部地元が要するにお願いしてるんですよ。教育委員会がそういう人たちのある程度名簿化とかして,それでできるとかいう状況では──何か本当に地元が,それぞれの学校がいろんなことをもういっぱいいっぱいで頑張ってるなというような気がしてるんですけれどもね,その点だけもう1つお願いします。 16 ◯井川教育委員会事務局総務部長 KIIFのトラブルの件でございますが,KIIFのトラブルの一番大きなものは,非常に時間がかかるという問題点でございます。これにつきまして,調査いたしましたら,3つの観点ございます。いわゆるKIIFのシステムそのものの中で,いわゆる先生おっしゃったように,いっときに大量の方が同時にKIIFを操作すると,こういう問題で,非常に負荷がかかるという,こういう問題がございます。それに対して,実はKIIFを支援しておる,KIIFの中の,いわゆるサーバーというものなんですが,それが容量以上のデータが入ってくると,そういった問題がございました。これにつきまして,そのサーバーそのものを入れかえるという形で対応しております。  もう1点,KIIFというのは,これはいわゆる個人情報を保護していこうと,いわゆる情報漏えいとか,そういったものがないようにというシステムも考慮しておりまして,いわゆるホストのコンピューターとの間でそれぞれ先生方がデータをやりとりすると,その中で処理していくと,こういうシステムになっております。そんな中で,データをどういうふうに処理していくかという部分が,まだ昨年11月から学校にそれぞれ導入し出して,この4月から本格稼働したばかりという状況の中で,ちょっと使い方の問題があったのではないかと。これにつきましては,いわゆる研修等を充実させて改善していこうと考えております。  もう1点,回線の速度,こういったところにも問題があるかもしれませんので,これらにつきましては,対応を見ながら検討していきたいと,このように今考えております。  以上でございます。 17 ◯森本教育委員会事務局指導部長 なかよし学級のお話がありましたけども,なかよし学級の方は知的の子供たちと,それから情緒障害の子供たちということで,LD等々の子の対象では今のところはないです。ただし,そういう要素のある子供たちはいるかもわかりません。ということで,なかよし学級は学級として1つ独立をしています。日常的には一定の教育のプログラムをするわけですけども,かつては親学級という言い方がありましたけど,今は交流学級ということで,本来子供が在籍をしてる教室の方に音楽の時間だけとか,あるいは家庭科とか,子供さんのできる範囲のところで交流をしているということがあります。そのときには,学級の担任の先生,あるいはなかよしの先生が手がすいておればそこに行かれると。通常はなかよし学級でやられるということであります。  それから,ボランティアの関係のことで,支援員のことが出ましたけども,確かに人材については,学校の方で探されてる現状があります。このことを受けまして,教育長からも前にお話があったと思いますけども,教育・地域連携センターというのがこの4月から立ち上がっています。OBの方々のたくさんの地域後援をされようと思われる方,潜在的な方がおられますので,そういう情報を整えて,学校等をつないでいくということで既に始まっています。特別支援にかかわることも協力をしようという方々も出てきますので,これからその施策がだんだん整っていくのではないかなと,そんなふうに思っています。  以上でございます。 18 ◯主査(崎元祐治) 金沢委員の質疑時間もう過ぎておりますので。  次に,梅田委員,発言席へどうぞ。 19 ◯分科員(梅田幸広) おはようございます。教育委員会には,事業概要については,私はよくやっていただいてると評価してる1人でございます。ただ,この大きな5点の中といいますか,スポーツの振興で,私は大きく今回の質問で,まず市民マラソンについてお聞かせいただきたいと思います。教育委員会では,市民スポーツの祭典というか,振興に積極的に取り組んでおられ,20年度決算においても神戸全日本ハーフマラソン,そしてまた女子ハーフマラソンはHAT神戸をスタートとして,三宮,元町,湊川神社の前を通過して,長田神社で南下して兵庫運河を渡って,ホームズスタジアム前を西に進んで,そしてまた帰ってくる,そういうコースだったと思います。要するに神戸市街を横断するコースとして,折からの健康ブームにも乗って,参加者は年々増加して,全国ランニング100撰にも選ばれているやに聞いております。  一方,21年度の予算では,市民マラソンの検討として,神戸の市街地を中心とするマラソンの実現可能性について,兵庫県と共同で調査することとなっており,市民が参加できるフルマラソンが神戸で開催されることになれば,神戸というまちを全国にPRできるんではないかと,かすかに期待してるんでありますけど,現実的には東西コースにしろ,南北コースにしろ,難しいんではないかと思います。  そこで,神戸の市街地を中心とするコースを設定する場合,交通網の問題等があり,長時間封鎖すると,経済的にも大変問題が大きくなってくると考えております。そこで,同じマラソンをするにしても,県との協調であれば,六甲山の北側,つまり西区や北区を中心として,例えば西区の農業公園を中心といいますか,そこを発着点とするなり,北区のつくはらダム,そしてまた県との協力というのであれば,三木市の防災公園などをコースに取り入れたらどうかと。といいますのは,皆さんもご存じのように,マラソンやりますと,スポンサーがつけば,必ずずっと景色を映していってくれますから,神戸というまちをPRをするのにはもってこいなんですけど,やっぱり現実考えたら,神戸市内では難しいかなと考えながら,何とか県との協調であれば,神戸市を──三木の防災公園を中心として,神戸市の北区,西区なんかを回って帰っていくようなコースもいかがかなと思うたりしてますんで,この点について教育委員会の見解をお伺いいたします。まず1点です。  そして,2点目は,市立幼稚園のあり方について。神戸市では,現在44の市立幼稚園が存在しておりますが,これは昭和50年代中ごろの79園をピークにして,少子化とともに幼稚園の数も徐々に減ってきた結果であります。一方で,公立幼稚園は,民間と比較して,コストが高く,園数が減少したとはいえ,行財政改善を進めている神戸市として検討に値するのではないかと思っております。他の政令市を見てみますと,横浜市や千葉市では,市立幼稚園を設置しておらずに,──神戸市が仮に市立幼稚園をすべて廃園したとしても,全く理不尽な話ではないと思っております。また,神戸市には,98園の私立幼稚園が存在して,それぞれが独自に幼児教育を実施しております。園児数だけで見れば,市立が2,825人,私立が1万9,050人,パーセンテージで見ますと,市立が13%で私立が87%になっております。ざっと9割近い子供たちが私立幼稚園に通園しているのが実情でございます。現在,幼稚園保育料の公私格差を縮小し,私立幼稚園での保護者の負担を軽減するという私立幼稚園就園奨励助成金が文部科学省の制度として整備されており,年々助成単価の拡充など,制度の充実が図られてきているところでございます。それで,神戸市としても,幼児教育に関しては,市立幼稚園の民営化や,私立幼稚園への全面委任などを行い,市立幼稚園として特別に配慮を要する幼児に対する統合保育といったものに特化していったらどうかと思うんですが,教育委員会の見解をお伺いいたします。  そして,3点目なんですが,学校施設の開放事業についてお伺いいたします。  神戸市の学校施設開放事業は,昭和40年だったと思いますが,子供たちの安全な遊び場を確保するとともに,学校を地域のコミュニティづくりの拠点とすることを目的に開始された,神戸市が実施する事業としても長い歴史がございます。この40年以上の間に,学校図書室や余裕教室を利用した市民図書室,生涯学習の拠点として,文化的活動や交流事業を行うマナビィひろば,地域でだれでもが参加できるスポーツクラブづくりを目指す総合型地域スポーツクラブ,放課後の子供たちの安全・安心な居場所づくりを進める放課後子ども教室といった派生事業がスタートして,地域の活性化に貢献してきたところであります。  しかし,事業開始から40年以上が経過して,社会環境も大きく変化し,市民の価値観の変動,そしてまた地域ニーズの多様化といったことから,制度自体のあり方について検討すべき必要があるんではなかろうかと考えております。そしてまた,学校は災害時などには避難所となる施設であり,例えば,ふれあいのまちづくり協議会などの地域団体が活動する際に,学校開放の一環として,学校施設を拠点にふだん利用することができないか,地域住民にとっても学校施設に対してなじみができて,そして仮に災害時に避難した場合にも,ふれまちなどが使っておれば協力体制が組みやすくなるといった事例が生まれてくるのではないかと考えております。  これにつきましては,実は市民参画推進局でも質問いたしまして,空き教室で学校園の行事に支障のない限り,できるだけ貸してもらえるよう要請したらいかがかという話をさせていただきました。教育委員会とよく相談してというありきたりの答弁でございましたですけど。  そして,4点目に,今非常に気になってるのは,新型インフルエンザで,各学校で学級閉鎖,そしてまた学年閉鎖が行われてる地域があります。これに対する,言うなれば,カリキュラムのおくれですね。その件についてはどのように考えているのか。やっぱり,どうしても時間割り組んでますから,1日,2日休みますと,その分がおくれるから,それも極端に言うたら,今まで4時間やっとったんを5時間にするとか,全体的な流れの中でおくれのないように,ひとつこれはどのような状況になっているのか。この4点についてお伺いします。 20 ◯橋口教育長 私の方から,市民マラソンと市立幼稚園のあり方についてお答えいたしたいと思います。  まず,市民マラソンでございますけども,神戸全日本女子ハーフマラソン大会につきましては,女子長距離選手の育成を目的といたしまして,昭和56年から平成12年まで,ポートアイランドで開催されておりました神戸全日本女子20キロロードレースというのを前身といたしております。震災後の平成13年から市民の健康づくりとあわせまして,震災から復興した元気なまちを全国に発信したいという,そういった目的でハーフマラソン大会等を開催され,お話がございましたように,現在約2,000人のランナーに参加をいただいております。ことしにつきましては,11月22日に開催する予定でございますけども,近年の健康志向,またランニングブーム,そういった影響を受けまして,順調に申し込みをいただいております。例年より2週間ほど速いペースで募集を締め切らせていただいた,そういった状況になってございます。そういった意味で,参加者の多くからは神戸の市街地を走ることができ,交通アクセスがよいとの,そういった魅力があるというようなご意見をいただいたところでございます。  市街地を中心とする,いわゆるフルマラソンを実現すれば,ハーフマラソン以上に神戸のまちの魅力であるとか,また震災の教訓を発信することができるというふうに考えておりまして,市民の健康増進や,また観光の振興にもつながっていくというふうに考えております。  お話ございました──確かに神戸につきましては市街地が東西に長く,南北に狭いという,そういう地理的条件,制約がございますけれども,なかなかそういった面で,他都市に比べたらコースの設定が難しいという面がございます。多数のランナーが参加いたします市民マラソンについては,いわゆる交通規制がやはりかなりの時間に及びます。そういった点で,緊急車両の走路であるとか,あるいは迂回路の確保,そういったことなど,市民生活とかあるいは事業活動への影響に配慮したコース設定が必要になろうというふうに考えてございます。  そういった点で,県・市共同でフルマラソンの検討委員会を設置いたしまして,有識者の意見を伺いながら,県警とも相談しながら,現在マラソン開催に伴う交通への影響,またその対策について専門業者に委託いたしまして,調査の準備を進めているところでございます。  具体的なご提案がございました農業公園につきましては,ワイン城のほかに古い農家の風景があったり,またつくはら湖周辺にも箱木千年家があるなど,北区,西区ならではの魅力的な田園風景,あるいは自然が,そういったものが広がっております。そういった意味で,参加するランナーに神戸の歴史とか自然を体験してもらうことができるというふうに思います。現在,そういった特色を生かしまして,例えば西区では毎年2月に農業公園で西区ファミリーロードレース大会,北区でも毎年12月でございますけども,北神戸田園スポーツ公園で北区ロードレース大会,しあわせの村でも,しあわせ健康駅伝,そういったものが開催されておりまして,多くの市民の参加がございます。好評を得ているところでございます。  ただ,今回検討しております市民マラソンにつきましては,やはり10年近い実績のある神戸の全日本女子ハーフマラソン,そのコースを念頭に置きたいというのが1点ございます。それから,やはり震災被害の大きかった市街地をやはり走ることによって震災から復興した神戸のまち並みとか,あるいは見どころを発信できるのではないかというようなことでございます。  また,沿道の応援とか,ボランティアも大勢参加できるという,そういった観点から,都市型の市民マラソンの可能性を探っていきたいというふうに考えてございます。  また,当然,最近のマラソンにつきましては,起伏の少ない市街地というのも結構人気がございまして,いわゆる陸連の公認コースというのが最近厳しくなってございます。例えば,スタートとゴールの高低差がフルマラソンは42.195キロメートルでございますけども,それの1000分の1以内ということで,その高低差が42.195メートル以内,それからもう1点がスタートとゴールの直線距離がフルマラソンの半分以内ということで,21.0975キロ以内ということでございます。端的に言いますと,そんなにアップダウンがきつくなくて,いわゆるボストンマラソンのような,ワンウエーのフルマラソンは陸連の公認にならないということでございます。せっかくですので,市民マラソン──市民ランナーだけじゃなくて,いわゆるトップランナーも参加するような大会を探っていきたいというふうに考えているところでございます。  それから,市立幼稚園のあり方についてでございますけども,幼稚園教育につきましては,お話がありましたけども,一般的には関東では私立幼稚園が中心として幼児教育を担っていたと。一方,関西の方では,公私幼稚園が連携・協調しながら幼児教育を支えてきたという,若干そういった歴史的な違いがございます。神戸市の方では,お話がございましたように,幼児数の急増期に市立幼稚園を増設いたしまして,小学校就学前の幼児に集団教育を受けさせる,いわゆる5歳児全員就園に努めてきた経過がございます。お話ございましたように,横浜市は歴史的に一度もいわゆる公立幼稚園を持ったことがございません。神戸につきましては,その後幼児数の減少によりまして,適正規模の集団保育を目指して見直しを行ってきているわけでございますけども,特に,平成8年から15年度にかけまして,早期からの保育要望が強くなってまいりまして,少子化などのために,園児数の減少により,施設も若干余裕ができたというようなこともございました。当然,お話がありました行財政改善という目的もございましたけども,そういった観点から幼稚園での適正規模化という観点から,統廃合を図りながら,2年保育というものを実施してきております。また,保育所の需要が高くございます。そういった点で,幼稚園の方で空き保育室──いわゆる部屋があれば,保育所を誘致いたしまして,その空き教室を活用するといったこともやってございまして,保育所の待機児童の解消にも努めているところでございます。  ご指摘のとおり,近年,少子化によります幼稚人口の──幼児人口の減少に加えまして,保育所への入所児童が増加するなど,子供を取り巻く社会環境というのは大きく変化してきております。そういった中で,公立幼稚園におきましても,いわゆる園児数が減少傾向にございます。そういった点で,幼稚園のあり方を見直しながら,教育環境であるとか,運営効率の改善を図る必要がございます。  ただ,保育所ではお話ございましたように,公私保育所の保育料は同じ保育料でございます。幼稚園につきましては,当然制度──就園奨励助成金等でその格差がかなり解消しておりますけども,やはり現状でも,公私の保育料の格差については平均してやはり1.5倍ほどあるんじゃないかというふうに思ってございます。  そういった中で,公私幼稚園が連携・協調しながら,今後の幼稚園教育を行っていくためには,今年度でございますが,神戸市立学校園のあり方懇話会というのを今設置して開催しております。そういった中では,有識者とか,幼稚園関係者からの意見を取り入れながら,公私役割分担の明確化など,公立幼稚園のあり方を今現在検討しております。そういった検討結果を踏まえながら,コスト削減とか,あるいは公立幼稚園の適正配置など,幼児教育環境の充実を図っていきたいと考えてございます。  具体的にお話ございました,いわゆる市立幼稚園の民営化でございますけども,これにつきましては,市立幼稚園を廃園にして私立幼稚園を新設するということになります。そういった点では,いわゆる私立幼稚園の認可につきましては,県が認可権を持っておりますけども,神戸市全体で私立幼稚園の定員が約4,700人空きがございます。それがありますために,新たな私立幼稚園設置につきましては,県の認可が非常に厳しいという状況でございます。市の方では少子化が進んでいるわけでございますけども,ただ,例えば東灘とか灘,また西区などではむしろ園児数が──幼児数が増加しております。そういった点で,地域によっては定員を超える幼稚園もございます。そういった点で県に対しまして,神戸市全体で判断するのではなくて,そういった地域ごとに判断してもらうように,引き続き働きかけ等,努力をしていきたいと考えております。  なおもう1点,お話ございました,いわゆる民間委託につきましては,学校教育法がございまして,管理者が行うという明文の規定がございまして,設置者がということで,委託はできないということになってございます。そういった全体の中で,需要の多い,例えば保育所への機能転換ができないか,あるいは小規模による統廃合はできないか,また先ほどお話ししました県の認可というのが難しいわけでございますけども,将来的にそういった民間の移管ができないか,そういったさまざまな視点から,またさまざまな方法を用いて見直すことによりまして,市立幼稚園のあり方について検討していきたいというふうに考えております。  ただ,全園を廃園にするという──にしても理不尽じゃないかというお話がございましたけども,やはり,いわゆる私立幼稚園で経営が成り立ちにくい地域というのもございます。特に,西北神地域を考えたらわかると思いますけども,私立幼稚園はほとんどございません。そういった地域であるとか,あるいはお話にございましたけど,特別に配慮を必要とする幼児に対する統合保育,そういった意味でも公立幼稚園の役割というのはあろうかというふうに思ってございます。当然,行財政改善の観点も必要でございますけども,それだけではなくて,そういったお話,公立幼稚園の役割も踏まえた上でやっていきたいと考えております。国におきましても満3歳から5歳の就園を勧めるなど,幼児教育の重要性が言われているところでございます。そういった点で地域ごとの園児数の推移であるとか,先ほどから申し上げております公私幼稚園の役割分担,そういった点を踏まえながら,今後とも私立幼稚園と連携・協調のもとに神戸の子供たちが生き生きと成長できるように,幼稚園教育を充実させていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 21 ◯森本教育委員会事務局指導部長 インフルエンザの対応のことなんですけども,この5月に各学校園が休校・休園になりました。そのときにたくさんのことを我々も学んだわけですけれども,日ごろの備えをどうしておくかということがありまして,それからまたインフルエンザの方が夏休みにもかかわらずはやってきました。そういうことである程度の見込みがつきましたので,8月24日の日に全市の校園長会を開催しています。幼稚園から高等学校まで校長先生方,園長先生方に来ていただきました。その中で,情報の共有ということで,神戸市の保健所の担当課長さんの方に来ていただいて,全国的な様子,それから当初神戸市のとった対応のこと,これから考えられること,それから特にせきエチケットのことをたくさん言われてました,それから家庭での備蓄のこと,それから蔓延を防止するための1つの方策はどういうことなのかということで,全体的なことを全市校園長の中で学びました。そのことをできるだけ保護者に伝えていただこうということなんですけども,残念ながら新聞紙上に見てますように,今現在で32の校園で64学級の学級が閉じられています。短いところで4日程度,長いところでは1週間程度ということで,この要件につきましても,5月当初に定めた要件と,それから夏休み期間中までその要件でいきましたけども,9月からは要件の見直しをしています。現在のところでありましたら,こういうような要件でやっています。  対象者はインフルエンザと診断をされた者,季節性だけではなくて,今回のインフルエンザも含めてです。それから,出席停止ということは各学校の校長,園長の方のこれは権限で行います。インフルエンザと診断された者は原則5日から7日程度の出席停止,ただし,医師からの指示による期間がありますということです。それから,学級閉鎖ということで,それぞれ学級に所属してるわけですけども,インフルエンザと診断された者が1人おると,その学級において,風邪,インフルエンザによる欠席率が急速に高くなったということで,およそ10%から15%程度が目安ということで,3日から7日間程度ということで学級閉鎖の要件を決めてます。これが今現在適用されています。それから,学級がたくさん休んでいくということで,場合によっては学年の閉鎖ということも考えられます。  夏休み中に,5月の回復措置ということで,3日間程度,それぞれの校園で,場合によっては4日間した学校がありました。授業のおくれを取り戻そうということで,夏休みの初めのところに実施をしたところ,それから夏休みの後半にとったところ,こちらの方からお願いしましたのは,同一校区の小学校,中学校,同じ校区ですから,よく相談をされて,保護者の方が理解が──わからなかったら困りますので,小学校ではこういう理由でこの時間にしますと,中学校ではこういうときにしますと,お互いに相談をされて,地元の方に発信をしてほしいということでお願いをしています。というようなことで,一応準備の方は整ってるわけですけども,ただしこのことについてはインフルエンザのこれからの様子については,我々自身だってよくわかりませんけども,子供たちは確実にうつっていってるのではないかなというような感じがします。  お尋ねの点ですけども,学期中の工夫なんですけども,1つは,行事の精選ということで,はっきり言って取りやめというのが出てきます。小さい行事と,それから大きな行事がありますから,行事を振りかえをする,その中で授業時数を生み出していくというのができます。それから,行事でも早目に帰っておった時間帯を工夫をして,少し時間を延長して,そこで授業時数を確保する。それからあとは時間割りの組みかえということで,この時間に理科をしておったんだけども,社会の分がおくれておるので社会の時間に変えるというようなことも出てきます。  それから放課後に補充をするということも出てきます。そういうようなことで,各クラスごとにお休みになってますので,クラスごとの差がないようにということで,学校の方はできるだけ整えながらやってるかと思います。ただ,お休みをしてる子供たちについても,家から出ることは控えてるわけなので,当然学習の教材は既に準備をして,夏休み中に準備をされた学校があるかと思います。プリントとともに家庭訪問をしたりとか,子供さんの学習状況については,一応チェックをさせていただいてるということです。にもかかわらず広がっていきますから,まずは,第一義的には子供たちの健康が第一ということで,せきエチケットということと,手洗いと健康観察,それから体温をはかっていく,これについてはもう随分と定着したのではないかということです。発症事例がありましたら教育委員会の方に報告が上がってくるようになってます。学校と相談をして,出席停止のこと,それから学級の閉鎖のこと,打ち合わせをして教育委員会の方から指示を出してます。  以上でございます。 22 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方から学校開放事業の件につきましてさせていただきます。  学校開放事業につきましては,学校施設を,いわゆる学校の教育目的以外の目的でも市民が利用できる仕組みとしまして,制度化したものでございまして,神戸市では,以前ありました学校公園構想のもと,子供たちに安全な遊び場を提供するとともに,いわゆる地域コミュニティーづくりを目的としまして,先生おっしゃったように,昭和40年に小学校の2校の運動場を開放することによって始まりました。その後,開放施設を体育館あるいは市民図書室,プール,あと幼稚園の園庭等に拡大するとともに,その目的につきましも,いわゆる社会教育事業として生涯学習の振興をベースとした異世代の交流あるいは学校と地域社会の連携の拠点づくり等,順次拡大して実施しております。  現在は,六甲山小学校を除くすべての小学校をはじめとしまして213の学校園でそれぞれの施設のいずれかが開放されまして,年間でいいますと,延べで200万人を超える市民に利用されてるというふうな状況になります。  この事業につきましては,自治会あるいは婦人会,あるいは青少協などの,いわゆる地域団体の代表者が委員となって組織しております学校施設開放運営委員会が利用調整あるいは施設のかぎの管理などの業務を市からの委託によって実施していただくというふうになっております。  しかしながら,近年は少子・高齢化が進むとともに,いわゆる核家族化,共働き世帯の増加などによりまして,いわゆる地域での人のつながりが希薄化となってきておるということで,その事業の担い手である開放運営委員会の方々につきましても高齢化しておりまして,今後事業の活性化という点で課題というふうになっております。  さらに,マナビィひろば事業では,子供たちに華道とか茶道といった伝統文化などの体験を提供したり,あるいは地域の方々との交流を深めるためにサークル活動といったこと,あるいは夏祭りなどとともに子供たちと大人たちの交流事業を行ってきてはおりますけども,総合型地域スポーツクラブの事業だとか,あるいは放課後子ども教室の中でも一部そういった重複した活動をしておりまして,開放事業全体として見直しが必要であるかなとも考えております。  こうしたことから,市としましても学校開放の施設──事業につきましては,制度全体を検証・評価しまして,そして総合的に見直す時期に来ておるというふうに認識しております。  そのため,自治会などの地域団体の代表者あるいはPTAの代表者,利用者の団体の方,あるいは学校関係者,あるいは学識経験者などで構成いたします学校施設開放事業のあり方の検討会というのを立ち上げるなどしまして,幅広い意見を踏まえながら,改善につきましては一定の方向性を出していきたいというふうに考えております。  地域団体の活動拠点として学校施設を利用する点につきましては,委員が指摘されましたように,ふだんから学校に集まっておれば,災害時にも非常にスムーズな避難活動が考えられるというふうなことで,いろんな面が生きてくるかなというふうに考えております。  ただ,学校は本来,やはり子供たちが勉強したり運動したり遊んだりして,いろんなことを学ぶ場,それでありまして,そういった子供たちの活動にやはり支障のない範囲において市では,先ほど申し上げました学校施設開放事業以外に,いわゆる目的外使用,学校の施設を利用できるそういう目的外使用の制度を設けております。具体的に申し上げますと,体育館あるいは家庭科室だとか,あるいは運動場などの施設を個別に前もって申請いただいた上で,地域の住民の方々の,例えば盆踊りだとか,今からでしたら運動会,そのほかの地域行事,あるいは防災訓練だとか,あるいは自治会の役員会総会などの行事に利用をいただいておりまして,今後も学校の方と個別に相談の上,ご利用いただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 23 ◯分科員(梅田幸広) 今の学校開放,目的外使用で一応前向きに考えていると,これは実はミニ開発なんかやったところは集会所がないんですね,そういうところの自治会つくりなさいと言うてもなかなかできない,そしてまたするにしても拠点がない,そういうところで学校へお願いに行ったらどうやいうのが発端であったんですけど,今,部長の答弁で,受け取り方によっては非常に前向きな答弁なので,その地域の人たちがお願いに行けば,授業に支障がない,そして学校行事に支障がないときは,校長先生などと相談しながら──また相談に行くかもわかりませんので,その節はひとつよろしくお願いしときます。  それから,市立幼稚園のあり方について,これ先ほど教育長答弁されましたですけど,本来的には全部私にしたらええというのはあくまで理想ですけど,地域によってはどうしてもできない地域もあります。確かに児童といいますか園児自体が1つの町で100人もいない,そして少ないところとか,へんぴなところとか,神戸市いうたって全部が全部まちじゃないですから,そしてあわせてやっぱり一番問題点となるのは,私自身はそこで働いてる先生です,幼稚園の先生。だから,ただやめ言うだけやなしに,私自身は個人的には幼稚園の先生を,多分資格を持っていらっしゃると思いますので,ちょっと訓練すれば小学校の教員にとり立てれるんじゃないかと思っております。人件費とか,それについては県とか国の問題がありますけど,ただやめて,その人らをやめさすんじゃなしに,将来的にやっぱり学校園のあり方懇話会の中でもしっかりと議論していただきたいと思っております。  特に,公立幼稚園の場合は,子供さんが小さいのに,今,こんなこと言うたら失礼ですけど,大変年配者の先生方が多くなってきておって,子供さんの速さについていかれへんのじゃないかという危惧をいたしております。私も幼稚園へ行かせていただきましたですけど,あの子供たちの動き方については,とてもやないけど予測ができないというか,ばっと走るのか思うたら,急にくるっと回ったりして,それについてる先生も大変だなと思いますけど,やっぱり年いかれた先生方がその子たちを一緒になって世話していくのは大変だろうと思っております。それはそうとして,やっぱり行財政の関係も含めて,先ほど局長おっしゃられました法律的なもんも含めて,可能な限り統廃合するなりして,前へ進めていっていただきたいと思っております。  そして,マラソンですけど,これ市街地を中心に今検討中であると,これ本当にだれでも思うんですけど,神戸のまちをずっとフルマラソンができれば,こんなに神戸市のPRすると同時に参加者が,先ほどのお話では2,000人,もう締め切った言われますけど,今,朝でしたら,ほとんどの方がジョギングいうんですか,犬散歩させてましたら,もう5時半ごろからざっと走っとっての人がたくさんいらっしゃいます。だから,そういう形の人たちの,1つの励みにもなるし,実際にはこれら越えて行かなければならないハードルが非常にたくさんあります。交通規制とか,それから事業の──まあ言うたら会社等の問題とか,いろんなもんありますけど,これぜひとも何とか,神戸市では昔といいますか,学生のイベントの大きな──世界的なイベントも打ったことがありますので,ぜひとも知恵を出していただいて,やっぱりトップランナーをゲストというか,一緒に走ってもらったら,大変PRにもなるし,これは個々のファミリーロードレースとか北区のロードレースとかやってますけど,フルマラソン,できるだけひとつ知恵を出してもらって,ことしは無理,来年は無理,再来年は無理言うても,10年後には神戸でマラソンしようやいうぐらいの気概でもって,ひとつよろしくお願いしときたいと思います。  4点目の学級閉鎖の時間的にロスが出た分,各学級で工夫してやられてるというのは,子供さんたちは,1週間,何時間か決まっておりますわね。それでやっぱり3日なり4日終わると,1日,仮に4時間単位でしますと,4日終わったら16時間,その分を取り戻そうとしたら大変難しいところがあるので,私が一番心配してるのは,一遍にぎょうさんしたら子供さん自身も,1日1時間ずつぐらい延ばしていくのはええけど,1日に2時間もいうてなると,子供さん自身がパニック起こせへんかと。そうなった場合は,思い切って土曜日に開校するなりしながら,できるだけ学級閉鎖したところの子供さんがおくれのないように,ぜひともしていただきたいと思います。そして,よく今,少人数学級とか言われておりますけど,私らのときは大体1学級,小学校で56人,中学校で大体52~53人いうのがざらでした。だから,それが今35人学級で,35人以上──小さい子はそないいうて,5年生になると40人学級になって,大変や大変や言うけど,あの時分も,別にそんな大変や大変やいう意見は聞いたことがなかったように思うんですけど,要するに,僕個人的に思うのは,学校の先生が子供さんを,まあいうたら余り構い過ぎるん違うかと。ある程度,子供さんも自由に伸び伸びと育ててあげた方がいいんじゃないかと思うてます。  先ほど,金沢委員の中で,残業代の話ちょろっと出てました。私が住んでるところは岩岡と言うんですけど,ここの中学校の先生は朝大体7時前に来てます。それで子供が出てくるのをおはよう,おはよう言うて迎えてまして,時間外で終わっても,どないかしたら,今は体育祭の準備といいますか練習やってますけど,中学校で一番,岩岡の場合は,皆さんもよくご存じのように野球とスポーツが盛んですので,朝,夏場でしたら6時ぐらいから来て,一生懸命練習して,日が暮れてまでまだやってますけど,あの人ら多分残業代もらってないと思います。やっぱり学校の先生の情熱自体が一つの──盛り上げていくんじゃないかと。それから,地域の応援と言われてましたですけど,OBの方がたくさん教えに来たりして,学校を盛り上げていくというのかね,そういうこともやっておりますので,1つのことを全部一緒には言えませんが,それなりに頑張っていただきたいと思います。  終わります。 24 ◯主査(崎元祐治) 次に,川原田委員,発言席へどうぞ。 25 ◯分科員(川原田弘子) 長時間になりますが,よろしくお願いします。  それでは早速質問をさせていただきます。  まず,小学校の英語教育から質問いたします。  小学校の英語学習は,18年度から昨年度まで,3年生から6年生を対象にして,年間7時間のALTによる授業が導入されてきました。今年度は,このALTに加えて,イングリッシュサポーターというボランティアの地域人材を生かした制度が導入されております。23年度からは35時間になるということから,これまでのこうした取り組みとか,ことしのイングリッシュサポーターの状況なんかを踏まえて備えていくことが重要になっていると思います。  それから,北区の桂木小学校では,こういう取り組みを随分前から先駆けて実行しておりまして,35時間の授業に至ったという経緯がありますので,こうした先人の取り組みを参考にして備えるべきだと思います。  そこで,イングリッシュサポーターと担任の先生の間で,先生が忙し過ぎることもあるんですけども,十分に打ち合わせの時間がとれないままに授業をしないといけないということが大きなネックになっているという意見をいただいています。  それからもう1点は,担任の先生がALT──ALTの人は外国人の方なので,この方に授業の進め方とかを説明したり,打ち合わせをしたいんだけど,それがうまく伝えられないということが問題点としてもあるというふうに聞いています。こういう点を解消するための取り組みはどうなっているのかをお伺いをいたします。  また,基本の教材としては,英語ノートというのがあるんですけれども,小学校のこの英語学習というのは,1番に大きくなって,コミュニケーションの力を伸ばすということに力点を置かれているということでしたら,もっと柔軟な教材のあり方というのが考えられないかなと思います。それから,英語の耳をつくるということは大変重要で,私たちも,英語を何年も習っても,結局会話ができないというのは,聞き取れないということが一番大きいと思います。例えば,ディズニーのDVDなんかを教材にして,何回も何回も繰り返し見させるということなどを取り入れることはできないのか,ご見解をお伺いします。  次に,理数科教育についてですけれども,平成20年度の学力定着度調査では,小学校の算数と理科において,目標正答率を下回るという結果になっています。さらに,小学校の理科の物質とエネルギー,これは物理と化学だと思うんですが,これでは目標正答よりも5ポイント以上低くて,教育委員会の方でも課題があるというふうにされております。小学校では,担任の先生がほぼ全教科を教えるという形をとっているんですけれども,理科が苦手という先生もいらっしゃると──多いというふうにも聞いていますので,理科については,専任の教員ということを検討できないのかお伺いをいたします。  それから,ちょっと視点を変えまして,神戸市は現在,医療産業都市を目指して,今いろいろな取り組みが行われているんですけれども,これで今158社の進出があるんですが,これをあと5年,10年先,20年先という都市の形を想像したときに,次世代の地域人材を今から育成していくということが大変重要な課題だと思います。都市の将来像を見据えて学校教育も考えていくべきなんじゃないかなと思います。例えば,高校に専用のコースを創設するとか,中高一貫の教育を行うなど,思い切ったこの神戸市が目指すまちの人材育成という取り組みが必要と思いますが,ご見解をお伺いします。  次に,子供たちの考える力についてですけども,OECDが2000年から3年ごとに実施しているテストの結果なんですけども,この2006年の結果では,日本は2000年に1位であった数学的応用力が1位から10位に,それから8位だった読解力の方は15位の方に後退をしています。上位は,読解力の1位は韓国,それから数学的応用力の1位は台湾となっていまして,天然資源がなくて,人的な資源で競争していかないといけないという,こういうアジアの諸国が健闘しているということはわかります。日本も同様に資源のない国で,人的な資源で競争していかなければならないと思いますが,やっぱり基礎となるのは読解力であるとか,考える力だと思います。こういうことに力点を置いた取り組みが要ると思いますが,朝の読書とかで,読書にはいろいろ取り組まれていると思いますけれども,作文の方は,余り今まで積極的でなかったんじゃないかなと思います。作文をすることで,人は考えながら物を書きまして,自分の考えをまとめるということに非常に有効というふうに言われていますので,作文についての皆さんのご見解をお伺いします。  それからもう1点ですけども,この考える力ということに関連をして,後伸びする子育てということを提唱していらっしゃる先生がいらっしゃいます。基礎的な学力は生きていくためには必要なんですけれども,社会に出て,その学力を使って何かをするためには──役に立たせるには,いかにその場に対応できるかとか,その場で考えて判断ができるかということに,すべてのことがかかっていると思います。ある程度,それをやろうと思うと,体験がたくさんないと想像力も生まれてこないというふうにこの先生も言われています。いかにいろいろな体験を積ませるかということが後伸びをする子育て,後伸びをする教育には重要だと思います。  こういう質問をすると,体験学習でいろいろやっていますという答弁が返ってきそうなんですが,体験学習をさせるというだけではなくて,もっと学習につながらないことでもいいので,体験をたくさんさせること,これが必要なんじゃないかなと思います。勉強ばっかりしてきたふうではないと思われる教育長に,ぜひご見解をお伺いしたいと思います。  それから,発達障害への対応についてお伺いします。  私立幼稚園の場合には,発達障害児用に教諭を追加配備するために,県から助成があるそうですけれども,これが十分とは言えない状況と伺います。現在,発達障害を持っているかどうかは,3歳児健診で診断されますが,3歳児ではなかなか判断ができていないこともありまして,保護者も気がつかずに幼稚園に入園するということもあるというふうに聞いています。  それから,この対処の仕方とか,教育について,サポートの仕組みも整っていないために,愛情は十分かけた自信はあっても,その子が小学校に入学するときによかったのかなというふうに考えることがあるというお話もお伺いしました。  市内の発達障害児が私立,市立を問わずに安心して通園して集団生活を経験し,小学校に入学できるようなサポート体制について検討できないかをお伺いします。  それから,小学校,中学校では,昨年もこの委員会で特別支援教育支援員の拡充のことをお伺いしまして,現在,50日から55日に拡充されていますが,現場の声を聞きますと,まだまだ足りないということを聞きます。それから,支援員の方が入れかわりが激しいので,もう何回も打ち合わせをしないといけないとか,子供がなれないうちに,また次の新しい人にかわるというような状況を聞いていますので,この支援員の拡充についてお伺いをいたします。  それから,KIIFですけども,先ほどからKIIFの話が出ていましたので,端的に3点質問します。  KIIFの1番目として,使いにくい原因の1つに,自分の使いたいソフトがなかなか入れられない,いろいろ規制が大きいということがありますので,スタンドアローンとしてパソコンを使うようなことを──一部をスタンドアローン化するということが考えられないのかどうか。もし,スタンドアローンというのがセキュリティーの面で難しいということであれば,教師の方から必要なソフトを早急に調査をして整備をするということを早めないといけないんじゃないかなと思いますので,お伺いします。  それから,終了に──先ほどの質疑でもありましたけども,時間がかかる問題とかが,このKIIFのシステムの中で,全体のサーバーと学校の中のサーバーがあって,自分の個人のパソコンもあって,みんなが,すべての情報をこれらの共通サーバーの方に入れてしまうために起きてたのを,学校の中のサーバーに設定すればすぐに解決したとかいうことも聞いています。やっぱりそれはKIIF特有のシステムというのは,なかなかパソコンに強い人でも知らないことなので,そういう専門の人を一定期間各学校にサポートとして配置をする必要があるんじゃないかと思いますので,ご見解をお伺いします。  それからもう1点ですけども,せっかく一元管理ができるということがうたい文句なのに,実際には,肝心の共通の書式であるとか,共通の文書とか,共通のテンプレートなんかが余りそろっていないというふうに聞いていますので,至急,この本来の一元管理をして,みんなが効率が上がると言われているものの整備をお願いしたいと思いますが,これについてお伺いします。  それから,3部制の定時制高校についてお伺いします。  西宮市には県立の朝・昼・夜の3部制の定時制高校の香風高校という高校があります。それで,そこの学校から神戸市の摩耶兵庫高校と入試の倍率を比較すると,この上2つ,下2つに分かれているのがわかりますが,上2つは,香風高校の朝・昼の部,下の2つが香風高校の定時制と摩耶兵庫の定時制となっていて,圧倒的にこの朝・昼の定時制が人気が高いことがわかります。  摩耶兵庫高校も来年の4月からは昼間部が設置されるということで,この昼間部が設置されたら受けたいという近所の子の話も聞いていて,非常にいいんですけれども,実際に進学希望をするという子供たちのニーズを考えると,もっと朝や昼といったものもニーズとして高いんだと思いますので,朝・昼・夜の3部制の定時制高校を新設することについてお伺いをします。  それから最後に,図書館司書についてお伺いします。
     図書館の管理運営につきましては,平成20年4月から指定管理者制度の導入が進められていますが,この図書館をよく利用される方から,この制度になって窓口の司書さんが入れかわり立ちかわりするので,もう少し定着化をできないでしょうかというふうに聞かれました。司書の役割というのは,単に本の貸し出しの事務だけではなくて,特に子供たちの場合なんかだったら,本について相談相手になったりすることもあります。コストの削減ができたということと時間延長ができたという点は,この管理者制度のメリットがあると思いますが,このメリットはメリットとして,図書館の役割という意味からも,もう少しこの司書の方が定着できるような取り組みをできないのかお伺いします。  それから,中央図書館の方は直営のまま管理運営をされるというふうに聞いていますが,司書に至っては,8年間新規採用がないというふうに聞きます。少数でもいいので,新規採用を行うべきだと思いますが,ご見解をお伺いします。  以上です。 26 ◯森脇教育委員会委員長 理数教育についてお尋ねがございました。私から,その中で神戸市医療産業都市を見据えた高校の専門科コースの設置についてということのご質問がございましたので,私からお答えさせていただきたいと思います。  私自身,常々理数教育の大事さ,それから理工系教育の大事さというのは感じておりまして,神戸市のために,あるいはこの国の将来のために,ぜひそういうことを強化してほしいというのは,教育委員会会議でもたびたび申し上げているところであります。  今現在,医療産業都市に関連して,中学校の理数教育と進路指導ということの現状をまず,中学校のところから申し上げさせていただきますと,中学校教育におきましては,当然のことながらいろんな進路指導をしとるわけですが,その中で,将来的に長期的な意味で医療系とか,あるいは薬学系,そういったようなことに興味を持つような学生を育てるということでの進路指導はしてございます。例えば,簡単な例ですが,理化学研究所が主催する研究会,甲南大学フロンティア学部が主催する研究会,そういったものに学生を──生徒を行かせていろいろ興味を持たせるとか,あるいは学年の進路指導の中で,上級学校あるいは将来の職業,自己の適性を考える中でのそういった指導というのもやってございます。  それから,特に理数系,医療系コースと関連しては,例えば第2年次でトライやる・ウィークというのをやってますけれども,そういったところでも,地域の医療現場で活躍あるいは活動しているという学校もございます。そういったようなことで,中学ではやってるんですけれども,まだ中学レベルでは,かなり特化したところの意識づけというのはなかなか難しいので,私はむしろもうちょっと高年でやった方がいいんじゃないかなというふうには思ってます。  具体的に高等学校ではどういうふうにしているかといいますと,例えば地域との連携ということで,科学技術高校と神戸高校では,ここ3年ほど地域産業の振興というので,文部科学省と,それから経産省のお金をいただきまして,物づくり人材育成のための専門学校,地域産業連携事業というのに取り組みまして,地域との産学連携を含めた人材育成というのをやってございます。  それから,市立の工業高等専門学校では,平成12年から先端医療振興財団が行います医療機器の研究開発,それから神戸市機械金属工業会の医療機器開発研究会等に教授が参画し,共同研究するというような形で,そういった分野でのプロモーションもやってございます。  普通科高校では,細かくは申し上げませんが,幾つかの高校に関連した学科をつくるとか,コースをつくるとか,既にしてございます。六甲アイランド高校では,総合科学系,情報科学系,生活福祉系コース,葺合高校では理系コース,神戸西高校では医療福祉コースを設置してございますし,今年度開校いたしました総合科学科の須磨翔風高校におきましても,幅広い選択科目の中に福祉あるいは健康科目群を開設して,医療系への関心を高めるということでやってございます。  ただ,さっき申し上げましたように,中学,高校レベルで医療分野に進むという形での特化した教育をするということが本当にいいのかと,あるいはその時点でできるのかということですね。現状は,ご存じのように医療産業都市構想では,むしろもう少し高度な再生医療とか,医療器具の開発,バイオテクノロジー,ナノテクノロジー,そういったような,先端的な開発というのが主になっております。大学とか,大学院レベルでの研究開発が主体になっております。  先ほどご紹介ありました158社の中で,既に平成21年6月時点で3,000名余りの従業員がおりますが,そのうち,従業員の──ちょっと古い統計ですが,3分の1は,実は博士号を持った高度な専門職業人ということになっております。そういう意味で,医療産業都市構想が進める中では,かなり専門的な知識を持った人材を養成しなきゃいかんと,そうすると高等学校や中学でそういうものをするというより,むしろ高校,中学ではそういうことに対する意識づけをして,さらに上の大学とか,大学院とかというところへ行くような意識づけをすることの方がむしろいいんじゃないかなというふうに思ってます。ただ,私自身,地域の産業振興ということで,地域の中小企業が新たにこういった分野に進出するために,神戸大学の大学院に医工連携コースというのをつくりまして,そこで地域の中小企業の人たちが大学院レベルの勉強をして,修士号を取って,こういった分野に進出しようというようなことのお手伝いもしてございます。  いずれにせよ,将来の研究開発,もちろん医療産業ですから,研究開発だけじゃなくて,ものづくりとか,そういった産業に従事する人をどういうふうに人材育成するかということは非常に大切でございまして,そういった意味からも,先ほど申し上げました,いろんな学校でやっている特色あるコースとか,学科とかいったものについてもう一度考えて,そういったようことの方向づけにもぜひしたいと,ぜひ私どもも,教育委員会会議でもそういう議論していきたいというふうに思っております。  以上でございます。 27 ◯橋口教育長 私の方からは,数点お答えをいたしたいと思います。  まず小学校の英語活動についてでございます。平成15年度に全小学校で英語活動を開始いたしておりますけども,7年目を迎えているわけでございます。この間,英語活動の推進校,また授業モデル研究校というものを指定いたしまして取り組みを進めてまいってございます。  また,大学との交流を進めたり,地域人材や中学校の外国人英語指導助手,いわゆるALTを活用するなど,特色ある取り組みを行う学校も出てきております。本年度から移行期といたしまして,5年生,6年生において年間15時間の英語活動を先行実施いたしまして,平成23年度からの全面実施に向けた準備を進めているところであります。  本年度はイングリッシュサポーターとして,中学校のALTであるとか,大学生,英語に堪能な地域人材の方々が担任の授業を補助する制度を新設いたしまして,現在,62名が登録されております。小学校83校からの希望がございます。この2学期から本格的に始まったところでございます。担任がイングリッシュサポーターとのいわゆる共同授業といいますか,チームティーチングを行う上で,授業のねらいであるとか,役割分担を明確にする,そういったことは非常に大切だろうというふうに思っております。授業の事前あるいは事後に十分な打ち合わせを行うことで効果的な英語活動に結びつくものというふうに認識をいたしております。打ち合わせの時間がなかなかないというようなお話でございますけども,その確保につきましても,多くの機会をとらえて,現場の教員に周知を図っていきたいと考えております。  また,お話にございましたけども,英語ノートの活用でございますけども,印刷いたしました冊子に加えまして,英語の発音を聞いたり,あるいは外国の写真などを見ながら学べるデジタル教材も活用しております。さらに,本市では今回の英語活動の必修化に伴いまして,独自の音楽教材を製作いたしました「王子動物園でこんな英語見つけたよ」というDVDでございますけども,例えば王子動物園をオウジ・ズー,ちょっと発音がおかしいかもわかりませんけども,そういったことで,生の外国人による発音で紹介いたしまして,子供たちがリズムに合わせて繰り返し発音練習すると,そういった教材になっておりまして,工夫をいたしているところであります。  具体的には,お話がございました,例えばディズニーの映画,また英語のドラマ等,そういったものになれ親しむというのは非常に有効だというふうに思ってございます。そういったすぐれた映画などの視聴覚教材の活用といったものについては,小学校とか中学校に,それぞれの部会の研究──教育研究会がございますので,そういった研究部会で具体的に検討させていただければというふうに思います。  それからもう1点,教員のスキルアップについてのお話があったと思います。そういった点で,各校から1名以上,今,英語活動推進の中心的な役割を果たすために,いわゆる中核教員研修というのを実施しておりまして,5日間,神戸市の外大で実施をいたしております。さらに,各校ではこの中核教員が中心となりまして,23年度までに約30時間程度の校内研修を実施いたしまして,教員同士の模擬授業であるとか,授業参観など,実践的な研修を行っているところであります。  また,委員会の指導主事あるいは外大の先生,それに中学校のALTが校内研修へ出向きまして指導方法や教材作成などの指導助言を行っておりまして,既に延べで130校を訪問いたしまして,研修を進めてございます。その中で,小学校の英語活動の目的が明確になった,あるいは効果的な教材の活用法がわかったというふうなことで,先生自身の意識も変わってきてるというふうに思ってございます。その教員のアンケートによりますと,1人で英語を指導することについてかなり自信があるとか,やや自信がある,そういった割合がこの年度初めというか,1学期の初めは8%程度でございましたけども,直近の9月の時点では,まだまだ少ないかわかりませんけども,30%を超える状況になってございます。今後も,子供にとりまして魅力的な英語活動となるような実践的・効果的な指導法,また授業改善を目指した研修を継続していきたいというふうに思ってございます。  それから次に,小学校の理科の専任教師についてのお話がございました。21年度に小・中学校の算数,数学,理科におきましては,学習内容の変更,授業時数の増加に伴います新しい学習指導要領の全面実施に向けた移行措置が行われております。高等学校につきましては,中学校の移行期間に合わせまして,数学,理科について,24年度より実施をされます。この学習指導要領につきましては,移行期間も含めまして,小・中学校では,算数,数学,理科において年間の授業時数,指導内容が現行のものよりは増加いたします。  例えば,小学校では,風やゴムの力を利用して動くものをつくったり,また電気エネルギーを光や音,熱などに変えたりする学習などが新たに加わりまして,授業時数の増加とともに,実験であるとか,あるいは観察などの体験をより重視したものというふうになってございます。理数教育を充実させるためには,19年度から国の理科支援員等配置事業,そういったものによりまして外部人材として理科支援員を小学校に配置いたしまして,5年生,6年生の授業に活用しているわけでございますけども,支援員につきましては,理科の得意な退職教員であるとか,あるいは大学生を中心に希望校に配置をいたしております。19年度は31校58名,21年度は83校102名の配置が可能となっておりまして,こういった支援員の補助によりまして,1人1人の児童の考えや発想をより生かすことにより,授業の充実につながっているというふうに考えてございます。  また,複数で授業を行うために,実験などの事故防止につながり,安全面でも効果があるというふうに思ってございます。  具体的にお話がございました専任の教員の配置でございますけども,これ先ほど申し上げておりますとおりでございます。やはり抜本的な教職員定数の改善の中で図られるべき問題だろうというふうに思ってございます。この専任教員につきまして,今,小学校166校ありますので,最低1校に1名配置となりますと,166名の理科の専任教員が必要でございますので,そういった意味で市単独では現在の財政状況の中では極めて困難だろうというふうに認識をいたしております。  それから,私ご指名で,後伸びする子育て──体験の重要性についてのお話がございます。確かに,今日の子供たちにつきましては,いわゆる外遊びの経験が少ない,そういったことで生活体験,社会体験,自然体験は大変,いわゆる貧弱になってきているというふうに思います。特に,学年が上がるに従いまして,ゆとりのない生活,時間的なものも含めてでございますが,ゆとりのない生活を送るようになっていて,先生お話ありました,いわゆる体験の機会というのがますます減少してきているという状況ではなかろうかと思います。現代社会では,さまざまな体験の機会を子供たちがそういった点で日常的に入れることが非常にできた時代と違いまして,あえて子供たちに活動や体験の機会を提供していく必要があろうかというふうに思ってございます。そういった点で,教育委員会といたしましても,子供たちの体験機会の充実という課題に,表現があれかわかりませんが,やはり意図的に,計画的にやっぱり取り組む必要があろうかというふうに思ってございます。  そういった中で,本市の小学校では低学年では生活科を中心に,中学年では環境体験授業,また教科学習とか,そういったものに関連を持たせましてやってございます。高学年では4泊5日の自然学校,2泊3日の冬季野外活動をはじめ,さまざまなそういった教科や特別活動,課外活動などで幅広く継続的に取り組んでおります。中でも,自然学校では長期にわたりまして,仲間とともに生活することで人間関係の摩擦に耐えられなくなったり,また衝突したり,ホームシックにかかったりするような子供もいます。そういった点で共同する体験活動の中で,それを何とか乗り越えていく,また仲間の大切さに気づき,耐える力を身につけることができる,さらには動植物が豊かな自然の中でのさまざまな経験につきましては,刺激的な出会いであるとか,いわゆる感動にあふれまして,子供たちの興味とか関心,意欲を高めることができると思ってございます。こういった成果を事後的には体験を振り返って,レポートや新聞などにまとめ,体験報告会を開催いたしまして,保護者などに発表する活動にも取り組んでおります。  そういった点で,やはり子供たちに必要な,いわゆる生きる力というのは,そういった生きた知識の積み重ね,それがさまざまな体験や活動を通して,子供たちが主体的に考え,試行錯誤しながら,みずからの解決策を見出していく,そういったプロセスが大事であろうというふうに思います。そういった中で,そこには子供たちの心を揺さぶるようなさまざまな体験,さまざまな人々のかかわり,出会い,交流が必要だというふうに思ってございます。  かつてといいますか,そんなには遠くない世界だろうと思いますけども,今の団塊の世代が小学生,中学生でありました昭和30年代ぐらいまではやはり,いわゆる外遊びについては大人が介入せずに,子供たちみずからが自由に行っていく中で,自分たちでルールを決めて,異なるそういった年齢集団での仲間づくり,またそういった中で壁にぶち当たり,心身で感じる痛み,そういった中を通じて命の大切さであるとか,耐える力をおのずから身につけてきていたんだろうというふうに思ってございます。子供たちが生き生きと活動できるような世界,いわば子供たちが自主的につくっていく世界,そういったものを尊重して,大人が温かく見守る,そういったことも大事ではなかろうかと思ってございます。  ご指名ですので,私がたしか3年生か4年生のころでございますけども,特定のことは申しませんけれども,ある事件を友達数人と起こしまして,かわりにおやじが謝ってくれたことがございます。厳しいおやじでしたから,迷惑かけた人が帰ったら,ぶん殴られるというふうに覚悟してたわけですけども,その方が帰った後は,こんこんと言うわけですね,自分もちっちゃいころやってたと,ただやることはいいけど,工夫が足らんと,こんこんと言われました。また具体的なお話,興味があったらまたご紹介させていただきます。  そういった点で,いわゆる今やんちゃとか,ごんたとかいう言葉が死語になりつつありますが,サザエさん家のカツオ君がいてもいいわけですし,ドラえもんで言ったらジャイアンがいてもいいわけですね。そういった子供たちは本当にバラエティーに富んだのが昭和30年代までだったのかなと,そういった意味で子供たちの個性といいますか,特徴というのが非常に薄れてきているというような感じもしております。  一方,学校生活の中でも,例えば子供のとき,学校のときは怖かったけどなつかしい先生があるとか,またそのときは気づかなかったが,社会人になって,何かちょっと無愛想な先生やけど,ええこと言うとったとか,そういったいろんなことが後々になって思い出されるときが皆さんだれでもあるというふうに思います。そういった点で,自分の人生にやはり大きな影響を与えてくれる先生がいるというふうに思っておりますし,逆に,先生方から見ましたら,そういった子供たちの出会いというのは教師冥利に尽きるというふうに思います。そういったことも含めた広い意味の体験というのが必要だろうと思いますし,そういった伸び伸びとした経験を──体験を見守ることができるような学校,そういったものを目指していきたいと思います。  また,車のハンドルにとっては遊びがなければカーブが円滑に曲がれないだろうと思います。そういった点で,先生お話がありました体験といいますのは,その遊びの部分に該当するというふうに思います。そういった体験が幅広い──経験することによって,いわゆる魅力的な人間といいますか,幅広い人間になっていくと思います。そういった点で伸び伸びと,そして豊かな体験を積み上げることによって人間的に魅力あふれ,人間性豊かなバランスがとれたものになると考えております。今後ともそういった視点を忘れないように,私どもは,頑張っていきたいと思います。  私からは以上でございます。 28 ◯井川教育委員会事務局総務部長 KIIFに関しまして,3点ほどご要望ございましたので,お答えさせていただきます。  まず,1点目のスタンドアローンパソコンの導入とソフトの充実という点でございますが,いわゆるご質問の趣旨は,ネットワークに接続しない,いわゆるスタンドアローンのパソコンを単体で動作する──使うということかと思われますが,いわゆるすべてのパソコンにつきましては,セキュリティー上,ネットワークの接続を前提にしております。スタンドアローンの利用といたしましては,コンピューターウイルス対策とか,あるいは違法なソフトのインストールの問題とか,あるいはUSB等の媒体を,これを紛失したとかいったいわゆる情報漏えいの問題とか,さまざまな問題がございます。セキュリティー上の問題で,これについては非常に問題があると考えております。  ただ,公費でパソコンを買ってと,いわゆるKIIFのパソコン以外のパソコンを買ってということにつきましては,いわゆるネットワークに接続すると,こういう前提でそれについては認めている状況でございます。  次に,ソフトの充実というご指摘でございましたが,KIIFには,校務に,いわゆる各小学校,中学校に一般的に必要だろうと思われる共通したソフトといたしまして,いわゆるワードとかエクセルとか,あるいはパワーポイントとか,黒板というんでしょうか,前で授業に使うようなときのパワーポイントとか,あるいは百科事典,そういった共通したものを厳選して,実は導入しておるんですが,例えばある学校で,特殊な事情で,特別のソフトが要ると,こういった場合には,その学校でソフトを買っていただいて,これは集中管理をしておりますので,そのソフトを私どもでKIIF端末に使用できるように導入していくと,そういった対応をさせていただいております。  次に,KIIFが非常に特別な操作が必要でということで,専任の──専門家の人材の派遣というご要望でございましたが,ご要望のような専門人材の派遣につきましては,現在,実は考えておりませんが,先ほど委員からもございましたように,KIIFの利用の方法が非常に特別な部分があって,動作がおそかった原因がそれであったというようなこともございます。まさに利用者の,いわゆる研修いうんでしょうか,それを充実させていくことが必要だと考えておる次第です。これにつきましては,7月から,特に夏休み期間中に小・中学校の管理職,あるいは教頭等の研修,あるいは個別の学校にKIIF端末──学校に行きまして,学校のKIIF端末を使って校内研修をすると,こういった研修を実施してまいっております。引き続き,こういった研修あるいは区別の研修など,きめ細かい研修を実施していきたいと,このように考えております。  もう1点,書式のひな形,いわゆるテンプレートをもっと蓄積すべきだというご意見でございますが,確かに,従来はもう紙ですべて様式をやっておったわけですが,これの電子化といたしまして,例えば小学校の,私らの子供のころは通知簿と言うとったんですけど,今はあゆみと申します。これとあと中学校の通知表,これを電子化するとか,こういうのは進めております。それ以外にも,学校で使う校務文書と申しますが,これのひな形を,学校が使うイントラネットの中に実は各課の通達様式のページいうのを設けておりまして,そこの中に順次蓄積していく必要があると,今順次進めている次第でございます。引き続き,学校現場のニーズに沿ったような事務処理のスリム化ができるような,そういった蓄積等も進めてまいりたいと,このように考えております。  以上でございます。 29 ◯森岡教育委員会事務局参事 そうしましたら,3部制の定時制高校につきまして,お答えさせていただきます。  3部制の高校につきましては,中学校長会等から非常に強いご要望がございまして,平成20年に摩耶兵庫高校昼間部検討会という検討会を立ち上げました。これにつきましては,学識経験者,それから中学校,高校の校長会の代表,それから現場の教職員のそれぞれ中学校,高校の代表から成る組織でございますが,この検討会の報告書の中で定時制教育の意義が現在多様化していることですとか,不登校経験者等への対応,昼間部へのニーズ,それから他都市の状況を踏まえまして,一方,厳しい財政状況などを勘案しつつ,昼間部を摩耶兵庫高校に夜間の1クラスを減しまして,当面1クラスを設置すべきとの提言がございました。これを受けまして平成22年4月から摩耶兵庫高校の方に昼間部を設置することといたしまして,現在校内で先生方を中心に鋭意準備を進めているところでございます。  これによりまして,不登校経験者や全日制高校になじまない者等,多様な生徒に対して高校教育を受ける機会や再チャレンジの場を確保できるようになると考えております。昼間部の設置につきましては,さまざまな制限のもと,できるだけ早期に対応することを最優先していることもございまして,昼間部のクラスは当面1クラスとしておりますが,その増減につきましては,昼間部を運営していく中で,数年かけまして動向を見きわめて,夜間部の定員の充足状況等も考慮いたしまして,その増減を判断していきたいというふうに考えております。  先生ご指摘の,西宮香風高校のような3部制の高校のメリットと申しますのは,これは通常単位制になっておりまして,3年で修業できるというようなことがございます。このことにつきましても,先ほどの検討会の方で議論をさせていただいたわけですが,この昼間部の方に来られる生徒の中で,やはり全日制になじみにくい子供たちも対象になってくるだろうというようなことも踏まえまして,4年という,定時制本来のリズムの中で,生徒をじっくり育てていくことの方がいいのではないか。また,単位制になりますとどうしてもホームルームの単位というのは,単位をそれぞれとってきますので,子供たちがばらばらになりやすいんですね。そういうような形ではなくて,やはりホームルーム単位での活動を中心に担任の先生による個々の生徒を把握した指導で効果を上げてきた,夜間定時制の今までの成果でございますが,こういうものも生かしていく必要性があるのではないか,こういうことで学年制,4年制課程を採用するということにしております。  また一方,3部制にするに当たりましては,3部制の特色である,先ほど申しました単位制による多様な講座に対応するような教室ですとか,施設というものの確保が必要になりまして,現在の定時制のこの施設では,やはり対応が難しいというようなことと,やはり講座数,増加いたしますし,3部制ということですから,教員の大幅な増加が必要になるということ等から,厳しい財政状況の中,当面の実現は非常に困難であるというふうに考えております。  いずれにしましても,来年度に昼間部の立ち上げを行いまして,その生徒の状況等も見きわめながら,定時制高校を含めまして高等学校全体のあり方ということにつきましては,県との調整が必要でございます。市内の定時制高校全体の動向を見ながら,今後県教委の方とも協議していきたいというふうに考えております。 30 ◯森本教育委員会事務局指導部長 私の方から3点お答えをさせていただきます。  まず,子供たちの作文のことなんですけども,先生の方からご指摘がありましたOECDのPISAということは,もうよくご存じだと思いますけども,今までの問題とは随分変わったような問題が出てきました。日ごろの読解であるとか──読み解く力であるとか,あるいは考えていくと,結論を自分で導いていくというような問題が出まして,これについて日本の子供たちがなかなかそこに適応ができていないのではないかというような議論が起こってきました。それが学力調査等にも結びつくわけですけども,今,神戸市がやってます学力調査の問題についても,それから全国の問題につきましても,例えば国語という教科,算数,数学という教科なんですけど,ようく見てみると,そこに社会の要素があってあったりとか,あるいは理科の要素があったりというようなことですね,だから今まで子供たちが見てきた問題とは少し様子が変わってきてます。そういうことで,神戸市も独自の問題を作成をしたりとか,国の問題等々を考えながら,作成をしてますけども,その中で,先生がご指摘ありました読み解いていくという力と,それから書くという力の両方についても課題があると。これは神戸市だけではなくて,全体的なことですね。それから,書くというそのトレーニングそのものが随分と少なくなってきたということで,私たち大人の方も書くということよりも,手でやっぱり文章をまとめてしまうということで,書くということがおろそかになってきたということの反省に立ちまして,両方の側面からやっております。1つは,作文ということで,物事をまとめるわけですけども,そのときに単に書いていくことだけではなくて,まず読むという作業が出てきます。どういうことを考えて,自分で読み取っていくのか,それをまとめていく,最終的には書くと,そういう連動するようなこととを実は今年度,去年ぐらいからも話してますけども,読んで,考えて,まとめていこうということで,それで書いていこうということを各学校の方にお願いをしています。  それから,それぞれの研究部の方でも,この力をつけてほしいということでお願いをしています。具体的な教材としましては,これはもう神戸市がよく頑張ってつくったなという教材が,読み解きブックというのがあります。各それぞれの小学校でも随分と利用が始まってきました。中学校でも,利用が始まってきましたけども,見ていただくと,あらゆる分野が入ってます。その中を見て,自分で読み取っていこうと,それから書くという作業なんですけども,これについては従来から自分の感想を書く,それから新聞という作業も随分出てきてます。学級の中で新聞をつくる,個人の新聞をつくる,班で新聞をつくるというようなことがありますけども,新聞をつくりながら取材をして書いていくという力もあります。  それから,これはもう昔からやってますけども,各校種ごとに,小学校であれば,神戸市の児童作文集「はぐるま」というのがあります。これについてはもう随分と古いときからやっております。中学校で言いましたら,神戸市の花時計にちなんだ名前がついてます,生徒作文集「花時計」と,そういうことで各学校の作品をそこに継続して掲載をしてきたというようなこともやってます。そういうことも含めながら,冒頭にお話しをしましたけども,読んで,それから考えて,まとめながら書くということを合い言葉にしながら,各学校での学習活動が進むように応援していきたいと,そんなふうに思ってます。  それから,発達障害の子供さんのことについて,幼稚園のことについてはどうなのかというようなお話がありました。当然,幼稚園のことについて,私立の幼稚園につきましては,一義的には県の方が行っていると,ただ神戸市にとっても,就学──就園奨励助成等々についてやっていますので,教育に関する支援,これについても私立の幼稚園に対して安心して通えるような側面的な支援も実施をしたいと思ってます。  全部で3つほどの支援をさせていただいてます。まず1つは,夏期の集中セミナーということで,特別支援教育ということで,衣がえをしてから,毎年2日,3日,4日ぐらいありますかね,全体会,それからそれぞれの講座を設けて,今年度もやりましたけども,今年度で全部で14講座ぐらいあったかと思います──12講座ですか。その中の内容を申し上げますと,特別支援教育の今後の展望とか──これは大学の先生,それから文部科学省の方から調査官に来ていただいてます。それから,就学前の子供への具体的支援──これは大阪府立大学の先生に来ていただいてます。それから,LD,読み書き等の指導ということで,合わせて12講座開いていますけども,これは神戸市立の小・中学校の先生だけを対象にはしていません。幼稚園の方,あるいは保育所の方等々,興味・関心のある方にはご参加いただいてます。場所は,総合教育センターを主にしておりますけども,今年度,開会に当たっては,青陽須磨支援学校で開会をしております。学校の見学も兼ねてさせていただいてるということで,まだまだ周知の仕方が足りないという部分があるかと思いますけれども,そういう研修に参加をしていただくといったことが1つです。  それから,2つ目ですけども,私立の幼稚園連盟の方が主催をされてます特別支援の教育の研修がありますので,そちらの方とも連携を深めていまして,特別支援教育課の指導主事の方が講師として招いていただいて,そこでお話をさせていただくというようなことも継続してやっております。それから,私立の幼稚園連盟の方が子育て相談室ということで,総合教育センターの8階のところにお部屋持っておられますけども,そこに神戸市とも連携をしておられます大学の先生がそこで相談活動をやっておられます。神戸市の方も助成をしてまして,後援もしてます。毎週月曜日ということで,保護者の方等があそこに来られて相談活動をされているということで,学びの支援センターの少し小型版と考えていただいたらいいかと思います。そういうことが行われてます。  それから,これは幼稚園だけではないです。通級指導教室ということで,これもご存じだと思いますけども,従来は難聴の子供さん,あるいは言語障害の子供さん,あるいは自閉の子供さん等々を対象にして,神戸市立の小学校,幼稚園のところにトータルで12の通級教室が開催されています。そこで,先生方がおられて,訪問もされとったんですけども,ここ最近は,その先生方の方が巡回をするということで,その内容につきましても,発達にかかわる子供さんのケアも努めています。対象は,公立・私立問わず幼稚園,それから保育所,それから保育園も対象になってます。当然,義務教育の子供たちも対象になってます。そこに来ていただいてお話を伺うと,あるいは出向いて相談体制をさせてもらうというようなことで,できるだけ幅広く高度化できるような仕組みを整えてございます。そういうようなことにつきまして,公私を問わず,子供さんの安心して通園できるようなシステムというんですか,側面から応援していきたいと,そんなふうに考えてます。  それから,最後になりますけども,特別支援の教育の支援員というようなことなんですけども,これ平成20年度から配置をさせていただいてます。仕組みの方はもうご存じやと思いますけども,大学生の人たちがLD等の学習支援に行くということで,この学生さんたちは,将来そちらの方向を目指していくということで,臨床心理士を目指したりということで,今現在,15の大学の方で連携をしています。大体日数としては60日程度ということで,大学生が学校の方に行ってます。これは70校ということで枠が決まっております。  それから,肢体不自由の子供さん,あるいは知的・情緒障害の子供さんに対しては,まず肢体不自由の子供さんですけども,これも学生さん,それから地域人材ですね,この方々が学校の方が探していただくということになってますけども,これも傾斜の配分をしてまして,最重点支援校,それから重点支援校,それから支援校ということで,それぞれ分類をしてますけども,求めに応じて配当するということを原則にしております。  それから,ただそれだけに,日常的に必要がある子供さんと,幼児等で,動くと,移動のときに必要だということで,知的障害の子供さんであるとか情緒障害の子供さんと少し様子が変わってくるということになっていきます。知的障害,情緒障害の子供さんについては,同じように,最重点支援校,重点支援校,それから支援校ということで,最大200日を超えるような学校もあります。年間を通じて配置をするわけですけども,4月当初に計画の方をいただきまして,事務局の方で配分をして,1学期現在で締め切って,それで求めに応じて再配分をすると,今ちょうどその作業をしています。きっと,今,先生の方のご質問があったのは,人材の確保のことと,それからもう1つは日数のことがあったんだと思います。日数については,できるだけ求めに応じて配分をしていくと。人材については,先ほどお話をさせていただきましたけども,教育地域連携センターとも協力しながら,できるだけ人材の確保に努めていきたいと,そんなふうに考えております。  以上でございます。 31 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 図書館における司書の定着の問題,それから職員司書の──司書職員の採用の問題ということでございますけれども,私どもは市民サービスの向上と,それから図書館の効率的な運営ということを目指しまして,20年度から指定管理者制度の順次導入を図ってるところでございます。22年度につきましても,三宮,須磨の2館を予定しているところでございまして,その中で司書の果たす役割というのは非常に大事である──重要であるというふうに考えてございます。そういうことでございますので,私どももこの図書館の採用──指定管理の募集の段階,評価の──選考の段階,その段階では,まず職員については原則スタッフ全員を司書資格を持つということを要件といたしておりまして,それから指定管理者の選考基準の中にも職員の研修とか,能力向上についてどういう努力を図っていくかと,そういうのを基準の,採用のチェックポイントの1つにいたしております。  それから同時に,私どもの方の神戸市立の図書館でのいろんな業務のやり方というのがございますので,業務を引き継いでいくときに,職員の──指定管理館の司書職員の方に対して業務の研修をやっていくわけですけども,業務マニュアルというのをつくっておりまして,これに基づいてしっかり検証していくという形にしております。  それから,3点目で,指定管理移行後,司書職員,いろんな業務についてわからない点でありますとか,具体的な,そういうところがございますので,これについては巡回して指導・助言をしていくと,こういう形で対応しております。  ご指摘がありましたように,指定管理館の中で,定着が悪いのではないかと,こういうような問題もございますので,私どもの方で少し調べてみました。ただ,調べてみましたら,実は直営館と比較をいたしまして,直営館よりややいいという形の状況になっておりまして,これは館によって差があるなという感じをいたしております。そういうことで,たまたま1年間見てまして,非常に定着率のいいところを見てますと,以前,神戸市立の図書館またはほかの図書館で勤務の経験があって,図書館業務に習熟しておられる方が非常に多かったようなところが非常に定着度がようございました。そういうことで,私ども2年目のことしの指定管理館の職員の業務引き継ぎの研修につきましては,去年は現場での実習を中心にやっておりましたけれども,相当時間を割きまして,現場に出る前に,業務手順について習熟してもらうような研修をかなり時間をかけて,私どもの担当職員そのものから細かいところまでやらせていただきました。そういうことによって,具体的に現場に出たときに自信持って業務ができるんじゃないかなと,そういう形での定着を高めるための私どもの援助が何かできるんではないかなと,こういうふうに考えておりまして,今後もこの点については十分やっていきたいというふうに考えております。  それからもう1つ,司書職員の採用でございますけれども,ご承知のように指定管理館として指定をしてまいりますと,そこにおりました司書職員を中央図書館の方に引き揚げてくることになります。これは中央図書館の機能強化を図っていく形で,今職員に働いてもらっておりますけれども,それでもなお司書職員の定数から見る余剰状態というのは,しばらく続いていくんではないかなと。そういう点で,司書職員の新規採用をしていくには,もうしばらく数年かかっていくんではないかなというふうに考えております。このような司書職員の採用を停止をしている期間が長期にわたるということで,いろんな弊害,問題が出てこないように我々はしないといけないわけでございますけれども,そういう上では,今おります司書職員の自身の専門性を高めていく,このための研修等の能力向上,能力開発が必要だというふうに考えておりまして,特に,現場で業務を通じたOJT──オン・ジョブ・トレーニングというのをやっぱり重視していかないといけないなというふうに考えております。そういう意味では,この業務のいろんな中で,職員の能力開発にどういうふうにつなげていくかということについて,いろいろ工夫をしながら,私どもの図書館サービスの向上と,それから図書館行政の継続性というのを確保するように今後とも努力をしていきたいと,こういうふうに考えております。  以上でございます。 32 ◯主査(崎元祐治) あと4分です。川原田委員。 33 ◯分科員(川原田弘子) 再質問できないですかね。ありがとうございました。  もう時間がないので,まとめていきたいと思うんですけど,英語学習につきましては,いろいろ教材もそういったものを検討していただけるということで,ぜひお願いしたいと思います。英語の耳というのは,ほんと大人になってから,何ぼハリウッド映画とかたくさん見ても,英語の耳にならないので,よろしくお願いします。  それから,ちょっと担任の先生の研修ということでお答えいただいたんですけども,研修も大事だと思うんですが,ALTの人と──日本語が余り得意でないALTの人と,担任の先生,英会話が得意な人ばかりじゃないと思うんです。それから,イングリッシュサポーター,どちらもわかる,この3人の人が子供にとってはその3人の人が先生になるわけなので,もっと連携をする時間を,35時間無理やり授業をするというよりも,そういう連携をすることで,よりいい授業ができるという視点で,柔軟に対応して,時間をとってもらえるような取り組みをお願いしたいと思います。  それから,理科の授業ですけども,学校──医療産業に関しましては,確かにその3,000人のうち3分の1がドクターということで,研究者になる人というのはもうごく一部だと思うんですけども,そのすそ野として,いろんなことが考えられて,ちょっと今どんな産業が出てくるのかわからないですけども,例えば細胞を培養するようなことばっかりやるようなところとか,いろんなすそ野が広がっていくと思いますから,なるべく小さい子供のうちから理科から離れないようなことを気をつけてやっていただければと思います。  それから,考える力ということで,教育長からいろんなお話もいただきましてありがとうございました。私思うんですけども,今,余りにもテストとか,学校の授業とかでいろいろ決めてるんですけど,実際に社会に出ると,それを使うためにも,やっぱりその場に対応する能力というのが要るので,教科書に書いてないことをどんなケースでも対応していかないといけないのが社会なので,そういうことを伸ばしていくのはどうしたらいいかということで考えていただきたいなと。例えば,親の手伝いをもっとさせるようなことを学校で取り組んでいってもいいんじゃないかなと。親の手伝いをするということは,家の中のことを自分でできるようになっていくということなので,生きる力にもなるし,いろんなことも学べると思いますので,ぜひそういうことも取り入れていただけないかなと思います。  それから,KIIFについては,いろいろ言いますけれども,結局は,効率を上げるためにいろいろ入れられたシステムが準備がやっぱりちょっと足らなかったんじゃないかなと思います。なので,今ちょっと,もう1度原点に戻っていただいて,例えばテンプレートを順次用意じゃなくて,やっぱり最初からそういうのはそろっておくべきだったと思うし,そういう設定なんかも,もうスタートの時点ではそういう設定ができ上がっているというのが本来だと思いますので,先生,さらに忙しくさせないように,ちょっとお願いしたいと思います。  高校については,3部制の学校は,いろいろ単位制なので弊害もあるということなんですけど,実際問題として,やっぱり受け皿としては,非常に大きなニーズがあって,そういう学校があったら,通いたいんだけど,今は行けないということで,夜のアルバイトに行ってる子が,夜の方がやっぱりいいので,夜にどうしてもアルバイトをする,高校へ行ってない子も結構いると思うんですけど,そういうニーズにこたえられるようなことを考えていっていただきたいと思います。  それから,図書館ですけども,確かに司書さんが指定管理で,中央に集中してしまって,余剰になるということなんですけど,司書さんを今度育てようと思ったら,やっぱり何年も時間がかかって,大倉山の図書館のいい資料も,司書さんの検索キーがないと出てこないということがありますから,そういう技能の人が育つのに時間がかかるというのと同じように,司書さんもなるべく早く新規採用をして,継続できるようなことをお願いしたいと思います。  以上で終わります。 34 ◯主査(崎元祐治) 委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後1時45分より再開いたします。   (午後0時46分休憩)   (午後1時47分再開) 35 ◯主査(崎元祐治) ただいまから決算特別委員会第1分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,教育委員会に対する質疑を続行いたします。  それでは,松本 修委員,どうぞ。 36 ◯分科員(松本 修) それでは,早速質問をさせていただきたいと思います。  まず,分かる授業の推進と学力の向上についてということについてお伺いをしたいと思います。  教育委員会として,学校教育活動の原点は,わかる授業である,このようにとらえられて,今まで授業の改善,あるいは教えるプロの育成など,教育委員会として最重要課題として取り組んでこられたことは評価をしたいと,このように思います。  平成20年度の教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の報告書の中で,こういったことに対して事業評価シートの活用でありますとか,スーパーアドバイザーの派遣あるいは自主研修の開催,それから独自教材の開発など,非常に今まで,当然学校現場で取り組んでこられたことですけれども,非常に大事な問題だという形で体系づけられて,しっかり取り組んでこられたことについては,評価をしたいと,こう思います。この中でも,自己評価,また外部評価ともにB評価,目標がほぼ達成されているというふうに評価をされておられます。個々の取り組みについて,私個人としても,非常によく取り組まれておられるなという意味では,A評価をしたいなと,こう思ってるんです。ただ,個々の内容をちょっと見させていただいたときに,どうかなという部分が,ちょっと何点かございました。1つは,平成17年6月に策定をされました神戸2010ビジョンのチャレンジ指標の中で,授業がわかる,こういった児童・生徒の割合を小学校では90%以上,中学校では80%以上という形で数値目標を設定をしておられます。この数年の経過を見てみますと,小学校では,例えば平成16年では,88.2%,平成19年では89.6%,平成20年は92.0%と,着実に成果を上げておられるなと,このように思います。  しかし,中学校を見てみますと,平成16年76.2%,平成19年が74.4%,平成20年は71.9%,授業がわかるという生徒の割合が減少をしている,当然この間,ちょっと私,飛ばした年数が──年度がございますが,上下はあります。ただ,小学校で着実に成果を上げておられる,こういった取り組みが中学校でなぜ,この数年のことですけれども,成果が見れないのか,それはなぜこういう状況になっているのか,教育委員会として,この結果に対してどう評価をされて,どういった取り組みをされようとしているのか,まずこの1点お伺いをしたいと,こう思います。  それから,2点目でございますが,中学校の部活動のあり方についてお伺いをしたいと,こう思います。神戸市の教育振興基本計画の中で,重点事業として部活動の充実といった項目がございます。その中には,中学校や高等学校の部活動は,生徒がスポーツや文化等に親しみ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養,好ましい人間関係の形成に資するなど,大切な役割を果たしていますというふうにあります。  スポーツや文化活動に参加することは,当然豊かな人間性を育成をし,人間形成において大切な役割を果たしていることは,当然だと思います。私も同感をいたします。しかし,ここで素朴な疑問なんですけれども,それが中学校や高等学校の部活動でなければできないのか,この点,非常に素朴な疑問を持っております。今の部活動の状況ですけれども,平成20年度の,先ほどの報告書の中ですけれども,外部評価のところ,あるいは自己評価でもあったかもわかりませんが,課題の中に,顧問,指導者の不足,休廃部の数,これは19年度が24,それから平成20年度が22,毎年20幾つかの部がなくなっていってる。これが歯どめがかかっていない。当然,この10年間,ずっと見ますと,約100ちょっとですかね──ぐらいの部がなくなっているというのが実際の現状です。その中で,外部評価の中にもありましたけれども,少子化の影響により,大きな転換点に差しかかったことが明白であると。部活動のあり方及び充実の方向性について,早急に見直す必要が生じているというような指摘もそこではされておられます。  また,今後の方向性として,外部指導員の配置拡充,あるいは拠点校部活動,合同チーム制等の充実を図るというふうに書かれておられますが,今まで,どちらかというと,こういった現状に対しての対症療法的な取り組みであったのではないかなと。ここで,もっと抜本的にこの部活動の考え方を変えていく必要があるんじゃないかなと,このように思います。今までは,どちらかといいますと,それぞれの学校の取り組みに任せて,外部の指導員でもそうですけれども,一生懸命お願いをして来ていただいてというような,あるいは学校の中の先生方のやりくりをしながら部活動を何とかやってきたという部分があったと思います。そこで,考えて,拠点校部活動とか,合同チームとかといったことも考えていこうというふうにされておられますが,それをさらに発展的にして,例えば,近隣の数校の学校が合同をして,部活動を行う,こういったようなことをそろそろ具体的に考えてみる必要があるのではないかなと,このように思います。  当然,その際に,それぞれの部活動の目的を明確にすることは当然であります。また,より専門的な外部指導員を配置をする,さらに安心・安全面にも配慮した,責任ある指導運営体制,こういったものも考えていく必要があると思います。そこで,また教員の負担増にならないように配慮していく,こういった幾つかの課題はあるかもわかりませんが,もう少し抜本的な部活動のあり方,こういったことを考えていってほしいなと思います。  これは,各学校では取り組めない問題だと思います。こういったことに対して,やっぱり教育委員会としてリーダーシップをとって,やっぱり提案をしていく,実現をしていく,そういった方向性が必要ではないかなと思いますが,この点についてもお伺いをしたいと思います。  3点目ですが,校区についてお伺いをしたいと思います。  校区の問題については,今までも何回もいろんな質問をさせていただきました。しかし,全く改善が見られないというのが現状ではないかなと思います。例えば,どんな例があるのか。小学校から中学校へ進学をするときに,一部の小学校の生徒だけがほかの中学校へ行くようなケース,あるいは隣接した小学校であるにもかかわらず,極端に生徒の数が違うところ。片一方が教室がもうない,だけども片一方は学年1クラスか2クラス,そういった例もあると思います。  それから,学校が校区外にあるような場合ありますね。目の前に住んでいる人はその学校には行かずに遠くの学校へ行くというのがありますね。それから,校区が複数の行政区にまたがっているような例。それぞれ状況が違いますから,一律にそれぞれを考えることは難しいかもわかりませんが,例えば一番最初の,一部の小学生だけが,それも数人だけがほかの中学校へ行くというような,そんな場合は,教育委員会が今は校区をきちっと決めておりますが,そこをグレーゾーンにするなり,またそのときには保護者や子供たち本人が学校を選択できるような,そういった柔軟な対応も必要ではないかなと思います。  今まで校区の変更についてお話を──質問をさせていただいたときに,地域の方の意見を大事にして,皆さんからいろんなご意見が上がってきて検討をさせていただいてるんだというようなご返答がありましたが,私はそこに通う子供たちの教育環境をまず第一に考えるべきだと思います。そういった視点から,例えば将来の人口予想も──予測も加味しながら,委員会としてここの部分はこういう形にした方がよりいいのではないかと,こういった提案を積極的に教育委員会として,していくべきではないかなと思います。それを当然,地域の方にもゆだねてお話し合いをしていただく必要はあると思いますけれども,こういったことを委員会からも発信していく必要があるのではないかなと思います。  4点目です。学校支援地域本部についてお伺いをしたいと思います。  昨年から神戸市内で2つの地区で学校支援地域本部というのを実施をされました。家庭・地域・学校,連携を一層推進するための施策としては,高く評価をしたいと思います。昨年からですから,それぞれの2校がいろんな取り組みをされたということはお聞きをしております。それぞれの成果もあったということも聞いておりますが,このことについて,先ほどの外部評価の方の意見の中に,1つ気になるようなことがありました。それは,地域支援本部として何を支援していくのか,あるいはだれが支援をするのか,こういったことがやや明確になっていない,この辺をやっぱしもう少し整理をしながら,取り組みを考えていくことが必要かなと思います。
     さらに,午前中もちょっとありましたけれども,この地域との関連という形は,いろんな施策を教育委員会されておられます。非常に長い歴史を持つ学校開放,あるいはマナビィひろば,神戸総合型地域スポーツクラブ,それから最近では放課後子ども教室,またちょっと違った側面ですけれども,学校評議員制度も今すべての学校で行われております。ただ,それぞれに携わっておられる方というのは,実は同じ方が幾つもかかわっておられる。今回,学校支援地域本部という形でつくられたのは,いろんなねらいがあるかもわかりませんが,やっぱり今までそうやって,やってきたことをもう1回再構築していく今は必要があるんじゃないかなと思います。それぞれ僕はやっぱり今までも,我々もこういうことをすべきだという形で提案をさせていただいたことが実現をしてきたことはうれしいんですけれども,地域の方がそれで非常に負担も感じておられる。もう1度整理をしながら,全体的にこういう,この地域の方が学校を支援していくシステムといいますか,そういったものを考えていく必要があるんじゃないかな。委員会の中でも,それぞれの担当がばらばらであったり,部が違ったり,課が違ったりとか,そういうような部分もあるんかと思います。もう1度,考えるときかなと,こういうふうに思いますので,この点についてもお伺いをしたいと思います。  最後に,特別支援教育の支援員についてお伺いをしたいと思います。  午前中もお話がありまして,状況としてはわかりました──わかります。ただ,現場の先生方の,まあ言ったら一番歓迎されている制度というのは,僕はこういう制度だろうと思うんです。要は,いろんな子供たちが学校にはいてます。そういった子供たちに対して,やっぱし手が足らない。それに対して,本当にきめ細かくいろんなサポートをしていこうと思えば,こういった形で支援員の方に入っていただいて,やっぱし授業を進めていく,教育活動を進めていくというのは,非常に有効な手だてだと思います。先ほどもありましたが,大体平均して1学校ですか,55日ぐらいということで,当然多いところでは200日を超える形で配置をされてると思います。本来ならば,やっぱし200日を超えて,いろんな形でそういった方たちがついていただけるというのが理想だと思います。これからどういうような形でこれを拡充していこうとされてるのか,これは簡単で結構でございますので,お答えいただきたいと思います。  以上,大きく5点,よろしくお願いをいたします。 37 ◯橋口教育長 私の方から数点お答えいたしたいと思います。  まず最初に,中学校のわかる授業が非常に低いというようなことでございます。分かる授業の推進については,教育委員会の大きな柱として取り組んでいるところでございます。そういった点で,平成15年度に策定しました特色ある神戸の教育推進アクティブプランにおきましては,その3本柱の1つでございますけども,今まで従来やってきた神戸の教育というものを15年に改めて全小・中学校で,学校現場も含めて共通理解を行った上でやっていこうというようなねらいもございました。お話にございましたチャレンジ指標の中で,小学校についてはほぼ順調なわけでございますけども,中学校については,残念ながらご指摘がございましたように,若干の浮き沈みがありますけども,20年度71.9%ということで目標値を大きく下回っているところでございます。  学力調査もほぼ同じような状況がございまして,今年度行った学力状況調査についても,小学校については上回っておりますけども,特に中学校では,数学はよかったわけですが,国語について下回ってございます。その中身を見ていきますと,やはり書く力を問う問題に課題が見られております。そのため,読んで,考えて,まとめながら書く,そういった力の育成に向けて,今後中学校の教育研究会の中に国語部会ってございますけども,その部会と連携をとりながら改善に向けた取り組みを進めさせていただきたいと考えてございます。  いずれにしましても,小学校も含めて校種別に,個別具体的な原因分析とか改善策など,今後の対応策を当然検討していかなきゃならないと思ってございます。そのために,例えば学力調査といいますと,各学校での学力調査とか,児童・生徒の生活実態調査,また学習指導の取り組みについての,いわゆるアンケート調査というのもございまして,そういったものにつきましても,校種別に実施いたしまして,きめ細かい実態を把握しながら,それぞれの課題に対応するように努めていきたいと考えてございます。  例えば,今回の学力状況調査の結果につきましては,まず速報値を今現在公表した段階でございます。今後は,学識経験者であるとか,また小・中学校の各教科の代表者で構成いたします神戸基礎学力向上推進委員会,そういったものを設置いたしまして,課題についての分析,また改善策の検討を行いながら,その結果をリーフレット等にまとめて,できれば10月末をめどに全小・中学校に配付する予定にしてございます。  また,各小・中学校におきましても,当然各学校ごとの教科ごとに成果とか課題分析しながら,その結果につきまして,学校だより等で保護者に発信しながら,今後の改善策として,学校ごとの検証・改善計画書でまとめていく,さらにはこういった取り組み結果について,全体として21年度の事務の点検評価に反映させていきたいと考えてございます。  今後とも,こういった教育活動の改善に向けまして,校種ごとにきめ細かく実態把握を行いながら,課題のあります部分につきましては,さまざまな委員会等を活用しながら,具体的な分析,また改善策を講じていくことによりまして,神戸の教育のさらなる向上,特に今回は中学校におけるそういった,読んで,考えて,まとめて書くという,そういった力の育成に向けて努力していきたいと考えております。  それから,部活動のあり方についてでございます。  中学校の部活動につきましては,平成24年度から本格実施されます学習指導要領におきまして,部活動につきましては,学習意欲の向上や責任感・連帯感の涵養,そういったものに資するものであり,学校教育の一環として,教育課程としての連携が図れるよう留意すること,そういった明記がされております。神戸市の教育振興基本計画におきましても,部活動の意義,重要性について言及してるところでございます。お話ございましたように,部活動につきましては,生徒数の減少と学校の小規模化に伴います顧問教員数の減少によりまして,平成20年度,これもお話ございましたが,運動部が16部,文化部が8部,休廃部となり,新たに運動部が2部創部された点ございますけれども,トータルいたしまして22部の休廃部となってございます。こういった中,委員会といたしましても,部活動の減少に歯どめをかけますために,外部指導員の積極的な導入に努めますとともに,個人種目を中心に,ブロック拠点方式等を実施しているところでございます。  各学校では,ここ数年,生徒数の減少によりまして,いわゆる部員数に比しまして,部活動数が多過ぎるという状況が生じております。そのため,学校では各部一定の部員数を確保いたしますために,2~3年かけまして調整してるのが現状でございます。生徒の興味とか関心が低い,部員数が少なくなってる部から新入部員の募集停止など,そういった手続を踏みながら休廃部してるという状況がございます。こういった現状にありましても,部活動は大切でございます。ご提案のような,例えば区単位で連携を行ってはどうかとか,あるいは近接校で行ってはどうかというようなのもございます。1つのご提案だと受けとめさせていただきます。  そういった点で,部活動につきましては,例えば合同部活動のお話がございましたけども,これは平成16年度からソフトボールであるとか,あるいはサッカー部を対象に取り組んできた経過がございます。ただ,生徒の減少によりまして,休廃部が増加する中で,これ自体を維持できなくなって,現在,今は自然消滅した状態になってございます。ただ,この部活動──合同部活動につきましては,恐らく顧問の先生の関係があると思いますけども,遠くの中学校同士の合同部活動というのがございました。そういった点でお話ございました,できるだけ近接校の中学校同士が合同でやれないか。そういったものも当然考えていきたいと思っております。例えば,拠点校方式をやってございますが,神戸市全体を東,西の,主に2つのブロックに分けて受け入れ校を決定しておるわけでございますけども,その部活動をするためにかなり移動時間がかかるというような課題もございます。そのエリアを,例えば東西じゃなくて,区単位に分けて,もう少し細分化できないか,そういったことも多少時間かかるかもわかりませんけども,そういった新たな取り組みも委員会として模索していければというふうに思っているところでございます。  別な意味で外部指導員の確保についても重要な課題と思ってございます。今年度,外部指導員が少ないということがございまして,予算的には倍増しておりますけども,具体的にそういった外部指導員の人材を確保できるかという問題もあろうかと思います。そういった確保につきましては,これも今年度発足いたしました教育・地域連携センター,そういったものと連携をとりながら,退職教員に働きかける,そういったことを行いながら,できるだけ確保に努めてまいりたいというふうに思ってるところでございます。  私からは,以上でございます。 38 ◯森岡教育委員会事務局参事 私の方からは校区の課題についてお答えさせていただきます。  ご質問にございましたように,校区の設定に当たりましては,従来から,どちらかといえば児童・生徒の急増に対応する中で,学校ごとの受け入れ能力に応じた適正な学級数の確保ということを前提といたしまして,通学距離でございますとか,通学路の安全性,それから生活圏を分断しないこと,また周辺校の児童・生徒数等を考慮し,また自然的条件であります道路ですとか河川等の地理的条件,それから地域社会がつくられてきた歴史的な経緯,それから住民感情等の地域の実態を踏まえて決定してきた──まいったわけですが,先生がおっしゃるとおり,児童・生徒が少数化していく中で,やはり課題が出てきているというのも事実でございまして,ただし学校の設置というのが児童・生徒急増期に学校敷地の確保などの面から,必ずしも学校の位置というものが校区の中心に位置できるように設定できたらいいんですが,用地がなかなか確保しづらかったというようなこともございまして,そういうバランスの欠けているところもございますし,校区外設置というようなところもございます。また,委員のご指摘のとおり,少子化の中で,2つ以上の中学校に分かれる中で,極めて少ない児童が中学校の方に少数進学していくというような校区もあるというのも事実でございます。  また一方,校区の設定から一定の期間が経過いたしますと,予測しがたい住宅の建設等がございまして,児童・生徒数に変化が生じたため,校区を設定した時点では,一方の学校規模が過大になって,もう一方が過小になるというような理由が──もともとの校区設定のときの理由が希薄になってしまったというようなところも事実でございます。このような場合には,先ほどご説明させていただいた考え方に沿いまして,校区変更の手法も含めて対策を検討することになるわけでございますが,校区というものが,やはり戦前からの長い年月の中で地域に定着しまして,地域コミュニティー活動の基礎といいますか,基盤になっていることも多うございます。校区変更は,児童・生徒や保護者をはじめ,地域住民の方々への影響が非常に大きいというようなことから,PTAですとか,自治会など地域団体のご意見を聞きながら,今後も対策を検討したいというふうに考えております。  委員のご指摘にもございましたこうした課題がある校区に対しまして,子供や保護者が通学する学校を,一部の地域でございますが,選択できるようにしてはどうかというようなご意見ではございましたが,通学する学校を選べるようにいたしますと,児童・生徒が選択する学校が分かれる結果,子供同士の仲間意識が薄れてしまうというようなおそれがあること。一方で,非常に地域のまとまりがいいところ──強い地域では,子供が皆そろって同じ学校を選択するというようなこともございます。これがなかなか読めませんで,片方の学校ばかりに児童・生徒が偏るということになってきますと,教室数の確保ですとか,クラス編制などの対応が困難になる可能性がございます。こういうふうな課題がございまして,なかなかどちらにでも選択ができるという設定は非常に現在の段階では難しいというふうに考えております。ただ,本当に極めて少ない生徒が少数進学されるという場合には,教育上の配慮,なかなかその学校になじみがたいというようなお子さんの場合には,学校の方と協議をしていただきまして,さまざまな事情など,具体的な理由がある場合につきましては,校区で定められた指定校の変更が認められるというような対応も私ども個別の方で対応いたしております。いずれにいたしましても,本市では学校を地域コミュニティの拠点といたしまして,地域の中で特色ある学校づくりを進めてきた経緯もございます。課題がある校区の存在は先生のご指摘のとおり,委員のご指摘のとおりでございまして,課題の解決に向けて委員のご指摘のあるように,私どもの方も,やはり少し案といいますか,学校側のまず意見を吸い上げながら,校区の変更というものを基本として考えたいと思います。  先ほど申し上げましたとおり,現在の校区というのは長い年月の中で,地域に定着しておりますことから,保護者や地域住民の理解を得るには,委員のご指摘のとおり,かなりの時間は要すると思われますけども,課題の解決に向けて,私どもも粘り強く努力してまいりたいというふうに考えております。 39 ◯森本教育委員会事務局指導部長 支援員制度についてお答えをしたいと思います。  この事務事業の点検・評価のところにも書かれていますけども,特別支援員の希望する学校につきましては,昨年度小・中合わせて220校すべてのところに配置をさせていただきました。ただ,それぞれの要望に応じてということになりますので,傾斜的な配分をしてるということで,200日を超えたところ,それから170日を超えたところ,あるいは少し数が少ないところということで,全体的に調整しまして,必要なところには配置をしていくというふうに進んでいます。ここの今後の方向性のところにも書かれていますように,特別支援教育の支援員の確保に向けた方策の実施と,各校でのさらなる支援員の活用ということで,要素は2つありますので,1つは人員の確保ということと,それから日数の調整ということができます。両面ありますので,限られた予算の中で日数の吟味をして配置をしていくということが1つと,それから必要な人員の確保ということで,教育地域連携センターをはじめ,たくさんの情報を教育委員会としても集約をして,できるだけ求めに応じてそういう制度の活用をしていきたいと,そんなふうに考えております。  以上でございます。 40 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方からは,学校支援地域本部についてお答えさせていただきます。  神戸市では,各学校を地域ぐるみで学校教育を支援する体制づくりをかねてから進めてまいりまして,学校現場では,例えば登下校やあるいは来校者のいわゆる入校確認などで約3万4,000人の見守り活動の方がいらっしゃいます。また,そのほか,昔遊び,伝統芸能等での教えるゲストティーチャー,そのほか絵本での読み聞かせなどでの読書ボランティア等々合わせまして約5万人の地域住民あるいは講師の方々に登録をいただきまして学校運営や教育活動をお願いしてるというふうな状況にあります。  学校支援地域本部につきましては,こうした取り組みを安定的,そして継続的に行うために,いわゆる学校の地域応援団を務めるというふうな目的でやりまして──10年度からやっておりますが,地域の住民の中から選出されました,いわゆる学校と地域を結ぶコーディネーターの存在,そしてそれを支える地域ボランティアの人材バンクというのが成立のポイントというふうになっております。神戸市では,平成20年度から取り組んできておるわけでして,先生の方からありましたように,ひよどり台小学校と鵯台中学校の北区の1つ,そしてだいち小学校・太田中学校の須磨区での2地区がやっておりましたが,今年度からは新たに,さらに4地区が採択をしておりまして,今準備をしております。  学校支援地域本部事業につきましては,文科省の補助事業でございまして,3カ年,20年度から22年までの3カ年の間に政令市につきましては1行政区に1モデル地区ということで,それにつきましては,国の100%補助というふうな形でやっております。この補助制度を利用していきながら,今,各区に1つのモデルを立ち上げたいというふうに考えておりまして,22年度では残りの3区にモデルを立ち上げていきたいというふうに考えております。  その中で,具体の取り組みといたしましては,だいち小学校・太田中学校の地区でございますが,去年の12月に本部を立ち上げまして,ことしの2月からは新たな形としまして,放課後子ども教室に取り組んでおります。具体的には学校支援の地域本部のメンバーであるPTAや,あるいは児童委員の方が中心になって,「だいち てらこや」と銘打ちまして,毎週火・金の放課後,今90名の方々──子供たちに本読み,あるいはプリントなどの学習支援というのを行っております。  また一方で,ひよどり台小学校・鵯台中学校の地区でございますが,これにつきましても昨年12月に立ち上げまして,学校の支援ニーズに応じた形で,新たに学習支援のボランティアを地域内で公募いたしまして,現在68名の方々が登録をされ,この5月から学習補助あるいは花壇等の整備という環境整備にご尽力いただいております。  また,7月からは学習支援ボランティアと学校長との懇談会が開かれまして,学校と地域の結びつきがより一層強まったのかなというふうに思ってます。  さらに,来月──10月からはそのメンバーが中心となりまして,放課後子ども教室につきましても取り組んでいきたいというふうに,順次拡大しております。  いずれにしましても,学校の評議員につきましては,いわゆるいずれの地区におきましても半数がこの地域支援本部のメンバーが──半数ぐらいが学校評議員になっておりまして,このことは,いわゆる保護者と地域住民の意見をくみ上げ,開かれた学校づくりを進めていくためにも,非常に大きなことだというふうに考えております。これを今,それぞれの取り組みを見てまいりますと,委員ご指摘のとおり,学校支援地域本部が立ち上がることによりまして,見守り活動などの既存事業や,あるいは学校評議員,あるいはPTAとの人材がいわゆる連携が進み,そして新たな人材発掘,そして新たな事業,さらには既存事業における新たな展開が始まるなど,やはり地域ぐるみで学校を支えるという形で,より一層そういった体制が強化されておるというふうに思っております。  今後といたしましても,23年度以降,100%補助という部分が一応終わるというふうな形になりますと,非常に困難ですので,文科省に対しまして補助の継続ということにつきまして働きかけを行っていきたいと思ってますし,またその補助がなくなった場合においても,その制度に頼らずに,自立した学校支援ができるように,引き続き今までのモデル地区なんかを評価・検証していきまして,事業を展開していきたいというふうに思っております。  以上です。 41 ◯分科員(松本 修) ありがとうございます。もう時間がありませんから,何点かに絞って再質問をさせていただきたいと思います。  まず,分かる授業の推進のことについてですが,教育長,お答えいただいたんですけれども,肝心なお答えを何1つしていただいてないのかなと思います。今この評価を──どういうふうに今評価をしてるのか,問題だというふうには評価されてると思います。ただ,これからどのようにしていこうとされてるのか,どうしなければならないのか,そういったことについて検討委員会を立ち上げてというふうなお話がありましたが,これ実は,こういった問題は,今わかったという話ではないんだと思うんです。まあ言うたら,神戸の中学校の教育の中で,もうずっと,気がついていた問題だと思うんですね。ただ,それが具体的に,じゃあそれに対してどういうふうに対応をしていけばいいのか,実はなかなか方策がなかったというのが僕は実際ではないかなと,こう思います。今,わかる授業ということで例を挙げましたけれども,例えば今までも言いましたが,不登校の生徒の数を考えてみたときに,小学校の不登校の生徒と,中学校の不登校の生徒,率で見ますと,約14倍ぐらいになるんです。確かに中学校というのは非常に多感な時期です。子供たちも心が揺れ動く時期だと思いますが,だけども,逆に言えば非常に子供たちの人生にとって大事な時期だと思うんです。自分の進路を決めていく,これから自分が将来どういった大人になっていこうと決めていく非常に大事なとき,そのときだからこそ,僕は神戸の中学生に対して,ほんまは全力挙げて神戸の中学生を育成していくための施策がなければならないんだと,こう思います。中学校の先生方が僕はサボってるとは思いません。一生懸命されてると思います。しかし,結果として出てこない,そこにはやっぱしいろんな問題があるんだと思うんですね。例えば,1つは,やっぱり中学校の先生は忙し過ぎる。本来,やっぱり学校の教師は授業が第一だと思います。一生懸命授業をしたい,わかる授業をしたい,これは17年に中学校の規範意識向上のためのアンケートですかね,とられたときに,先生方の答えの中で,一番大事なのは,基礎学力の向上だと,またわかる授業だと,こういう形で答えられておられます。非常に正常なというか,当たり前の反応だと思うんですね。だけども,それをできるだけの時間的な余裕がないんだろうと思います。  部活動の話も2つ目にやりましたけれども,例えば皆さん考えていただきたいと思うんですけれども,中学校の先生方が,朝学校に行って授業をする,今4時間か5時間ぐらい授業をされるかもわかりません。そして,終わったら,放課後,言うたらほとんどすべての先生方が部活動に入られる,5時なり,5時半なり,6時なり,部活動をされる。そして自分のその後仕事をしようと,ほんなら,どこで授業のこと,教材のことについて,まあ言うたら研さんできるような時間がとれるのか,私も,もう30数年前ですけれども,中学校で教鞭とったことがございました。朝8時に子供たちを校門で出迎えて,授業が終わって,6時まで部活動をして,その後,その学校では地区懇談会というのがありまして,地域に行って,9時,10時まで父兄と懇談をして帰ってくる,家に帰ってきたらくたくたです。もう倒れるように寝てしまって,服着たまま朝起きたという,そんな経験何回もありました。今の学校の先生方見てると,さらにそれ以上に父兄の方,保護者の方からいろんな問題も投げかけられる,あるいは生徒指導の問題もたくさんある,くたくただと思うんですね。その中で,こうやって,まあ言うたら計画の中では,すばらしい計画を出されながら,それをじっくりとやれる,時間的な余裕がないというのが僕は実際だと思うんです。じゃあ,どうすればいいか,時間をどうやって見つけるかだと思うんですね。これは教員の数をふやせばできるという問題ではありません。あるところで研究をされておられましたけれども,今の先生方が余りにもいろんなことをし過ぎなんだというところだと思うんですね。  そこで1つ,例えば生徒指導の問題,これは各学校には生徒指導担当の教諭がおります。その方がもっと,僕は今一生懸命やっておられますけれども,担任がそれを受けるんじゃなしに,まずそういう方たちがきちっとそういう対応をする,保護者の対応,これは管理職がきちっとすべきだと思います。校長,教頭では無理かもわからないなというのもありますけれどもね。言うたら一般の教師のところに,それが何でもかんでも押しかかってくるというような体制ではなしに,きちっといろんな専門的に分けながら対応ができるような体制をつくっていけばいいんじゃないかなと思うんです。主幹教諭というのが任命をされ始めたというふうにお聞きをしましたが,いわゆる今までの主任といいますか,進路の担当の主任であったり,生徒指導の主任であったり,そういうような方たちとオーバーラップする部分があるんだろうと思うんですけれども,そういった方たち,まあ言うたら経験のある先生方ですね,そういった方たちが,今までややこしかった一般の教師が抱えてた問題を,まず前払いをきちっとして対応していく,僕はそういうことをするだけでも,一般の教師の負担というのは軽くなるのではないかなと思います。この点についてどうお考えかお聞きをしたいと思います。  もうあんまり時間がないですね。あと1点だけお聞きをします。  中学校の部活動です。先ほども言いましたが,学校教育の一環,これはこれで構わないと思います。しかし,公教育であるならば,すべての学校に行ってる生徒が,じゃあ同じような部活動ができる環境があるのか,ここのAの学校へ行けば,サッカー部はあるけれども,Bの学校に行ったらサッカー部はない,私はサッカーしたいんだという生徒は選べないわけですね。それはやっぱしおかしいと思います。そういった意味で,例えば数校なりのブロックをつくって,その中で,A校はサッカーをやります,B校は野球をやります,C校はハンドボールをやります,まあ言うたらマイナーな部だってつくれんことはないです。学校の運動場だって,それぞれ専門的に使えたりします。そういった,もっと子供たち,中学校の子供たちにとって本当に,どういうふうにあるべきなのかということを考えていく必要があると思うんですけどもね,この点についてももう1回お答えをいだきたいと思います。あと時間,そんなにありませんが,よろしくお願いいたします。 42 ◯主査(崎元祐治) あと3分程度ですので,簡潔にお願いしたいと思います。 43 ◯森本教育委員会事務局指導部長 生徒指導の関係のお話が出ましたので,少しお話をしておきます。  中学校のすべての学校に生徒指導担当は加配はされていません。50数校だと思います。それから,不登校にかかわる担当もいます。この先生方については,授業数が8時間程度ということで,一般の方々が21時間程度持っておられるのに比べて授業数は少ないです。そういう先生方の仕事として,学校全体の生徒指導の取り組みがされています。  それから,今,先生のお話があったところで,担任がたくさんのことに対応するというのは,子供さんと直接つながっているケースが多いので,どうしても担任の先生方が対応せざるを得んということがありますが,ただこのごろの保護者の傾向として,担任の先生ではわからないと,あるいは教頭先生をすぐ出してほしい,校長先生をすぐ出してほしいというようなところの形が,随分前とは変わってきてるなというような感じがあります。いずれにしても,総力で学校運営がなされていることと,もう1つ,中学校の課題としましては,ご指摘のあったように,中学校は中学校だけではなくて,小学校と連携をしていくということで,9年間で物を考えていくということが今回の基本計画でも書かれてると思うんですけども,そういう関係で子供たちは連続していますので,中学校の方も9年間で物を考えると,この子たちが1年生のときにどういう体験をしてきたのかということも十分知っておく必要があるなと,そんなふうに思っております。  以上でございます。 44 ◯橋口教育長 部活動のお話ですが,今,具体的にお話がありました,例えば合同チームで野球とか,サッカーとか,当然,顧問の先生の得意種目も当然あると思いますので,今ご提案のお話も含めて,当然部活動をできるだけ中学校の生徒がやっていくだろう──やるべきだというような,そういう視点から,具体的に今後いろいろと検討をさせていただきたいと思います。  以上です。 45 ◯分科員(松本 修) また時間がありませんが,「分かる授業で神戸の子どもたちに学力と意欲を」という,こういうパンフレットをつくっておられて,学力向上のためにやってますということであるんですね。この中で僕,気になる点が1つあります。それは何かいいましたら,授業の改善のためのポイントとして,一番最初に掲げておられるのが授業規律の確立と学級・学年経営の安定というのがとっぱしにあるんですね。当然,もちろんきちっとした授業を受ける態度があって,授業はできるんだと思うんですけれども,本当は逆だと思うんです。きちっとした授業ができれば,自然と子供たちはその授業に意欲を持って取り組んでる,それがまあ言うたら授業に対する規律であったり──なっていくんだと思うんですね。僕は多くの先生方,みんなだと思うんですけれども,やっぱしいい授業をしたときは,子供が目を輝かせて,その授業を聞き入るというのを何度も経験をされてきたと思うんです。ほんまはそのことを一番大事にしていくことが本当は大事なん違うかなと思います。これから未来を担う,やっぱし神戸の子供たちのために,特に,もう今まで何回も言いますが,中学生というのは人格形成の中で非常に大事な時期だと思います。そういった意味で,何とか中学校の教育が本当にすばらしい教育になるように頑張っていただきたいなと,こう思いますので,どうかよろしくお願いいたします。  以上で終わります。 46 ◯主査(崎元祐治) ご苦労さまでした。次に,森下委員,発言席へどうぞ。 47 ◯分科員(森下やす子) それでは,早速質疑に入らせていただきます。  大きく5点にわたっておりますので,答弁の方,簡潔によろしくお願いしたいということを初めに申し上げておきたいと思います。  まず1つ目,学校給食のことであります。  市内の小学校と特別支援学校で合わせて1日に,実に8万6,000食というすごい数の給食が毎日毎日教育委員会の健康指導課の指導のもと,子供たちに提供されています。私は,神戸の将来を担う子供たちが給食に対して,小・中ともに完全米飯給食をという考えを個人的には持っておりますが,きょうはその根幹的な課題はわきにちょっと置いておきまして,比較的即取り組んでいただきたいという以下2点,質疑をさせていただきます。  その小学校給食なんですが,現在,週3日の米飯給食が実施されているところであります。米飯給食の際に,必ず牛乳が献立に入っております。毎日小学生が飲むわけなんですけれども,私のところには保護者の方から,そしてお子さん当事者から御飯には牛乳が合わへんと。御飯と牛乳一緒に食べられへんという,本当にたくさん,最近寄せられてきておりまして,そもそも成長した動物が乳を摂食する習慣は一般的にはなく,人類においても比較的新しい習慣といいますか,日本においては戦後の歴史的背景があるわけなんですけれども,乳児期を過ぎた小学生が牛乳を飲むことを疑問視する意見も最近は多くなってきているんじゃないかなと思っております。成長期のカルシウム摂取ということで,国からは1日の子供の摂取するカルシウムの半分を給食で摂取しなさいという指導があることは十分理解してるんですけれども,牛乳を否定してるわけではないんです。例えば給食の時間以外で牛乳を飲む時間を設けるなど,要するに御飯と一緒に食べないようにしてもらえませんかということなんですけれども,子供たちが違和感なく米飯給食に──例えば給食の時間以外で牛乳を飲む時間を設けたり,子供たちが違和感なく米飯給食に親しめるような仕組みづくりをするべきと考えますが,いかがでしょうか。  あるいは,牛乳とお米を一緒に摂取できるような,何かちょっと私も主婦ですけど浮かびませんけど,何か組み合わせ的に工夫をしていただけないか,お考えを伺いたいと思います。  そして,2点目は,ご存じのとおり給食は共同調理方式の小学校には,調理室はなくて,センターでつくられた給食が──北区と垂水区ですね──はセンター方式ですから,学校にある配ぜん室と呼ばれるところに整備──配ぜん室が整備されています。こうした配ぜん室では給食調理が行われているわけではないので,衛生管理面ではどうなのかなと,ちょっと思ってたんですけれども,自校調理校ほど注意が払われてないんじゃないかと,ちょっと疑問を持っております。実際,配ぜん室と言われる部屋を見られた父兄の方がちょっと驚かれて,こんな現状なんですよと,慌ててお声を届けてくださったこともあります。実際,共同調理方式の小学校の配ぜん室の衛生状況が悪いという話もありますから,教育委員会のご見解をお伺いいたします。  そして次に,少年団野球に関してであります。  神戸市教育委員会が事務局を務めておられます神戸市少年団野球について質問をいたします。  少年団野球につきましては,神戸市では成長期にある子供たちの体への負担を軽減するためには,他の地域よりイニング制や延長戦に突入する時間を短くしております。一方で,このことは神戸市域以外の野球チームとの対外試合をしようと思うと,ルールの壁ができてしまうこととなります。こうしたことが原因かどうかわかりませんけれども,ある区の少年団野球チームすべてが離脱するといった状況が最近起きております。この離脱したチームは市外のチームとは試合ができているものの,市内のほかの区のチームとは同時に試合ができなくなったということです。この結果に関して,私が是非を問うことではありませんけれども,現況,こういう話を仄聞いたしまして,少年団野球の皆さんで十分な協議ができなかったことを非常に残念に思っておりますし,同時に何よりも大人たちがやりとりしたことで今まで頑張ってきた子供たち,そこにしわ寄せがいってしまったのではないかなと,心痛めるというか,そのことを危惧しております。既に離脱という結果が出た今なんですけれども,教育委員会の方としては,神戸市内の子供たちですから,教育委員会としては,今後何かサポートを考えてらっしゃるのか,どういうふうに受けとめてらっしゃるのか,ちょっとコメントをいただきたいなと思います。  今までの経緯はもう十分に承知しておりますし,委員の皆さんの中にも,このことに関してはご関心高い先生方は,詳しくご存じですから,経緯は結構ですから,今後のことだけお答えいただけたらと思います。  そして,次にトップアスリートの育成についてご質問申し上げます。  平成20年度の事務点検評価において,健康・体力の向上に関する教育委員会の自己評価では,目標値に達していないということでCという評価でありました。そこで,本年3月に策定された神戸市教育振興基本計画21年度において,こうべっ子健康・体力向上プランなどを策定し,健康・体力,生活習慣の向上を目指して具体的な取り組みをされているところであります。  一方,神戸市では,現在教育委員を務められている伊東浩司さんをはじめ,国際レベルで活躍されているスポーツ選手も数多くいらっしゃいます。これは,神戸には歴史的にも秀でた才能を持った人材とその才能を開花させるすぐれた指導者が多数存在しているということのあかしであると私は考えております。  そこで,提案でありますけれども,教育委員会として,子供たち全般の基礎体力のボトムアップを目的に,突出した才能を秘めている子供のすぐれた運動能力に着目し,その能力を大いに発揮できるような指導,言いかえれば全国レベルや国際レベルのトップアスリートを育成するための英才指導にも力を注いでいくべきと考えます。そのことで,結果的に──子供たちの基礎体力平均値が落ちてるわけですけれども,その向上を期待することができます──教育委員会のご見解をお伺いいたします。  最後に,神戸市歌についてです。  これ,きのう市民参画局の方にもちょっと質問をさせていただいたんですが,神戸市歌というすばらしい歌があります。実は私も2年ほど前までは知らなかったんですが,ある神戸市主催の行事に,当時常任委員会の委員長として出席しておりまして,そんな歌があったんやなと,小学校,中学校と,神戸市内の公立学校で教育を受けてる立場なんですけれども,知らなくて,何で知らんのやろうという驚きがあったんですけれども,そういう歌を神戸市内の行事でもっと演奏することを考えていただきたいなということなんです。やはり,市民の皆さん,子供のころからそういう歌になじむこと,そして例えばそれが大人になって,行った区役所で流れてるとか,庁舎内お仕事されてる途中でもそれがチャイムで鳴るとか,今,採用されてるのは,私たちが議場に入るときのチャイムの音がたしか,さびの部分がメロディーになってるらしいんですけれども,それも最近聞いてわかったことなんですけど,そういうことをちょっと一考していただけないかなと。特に,これ昭和26年に公募してできた市歌らしいんですけれども,ことしは神戸市が120周年迎えてます。それを機に教育委員会の方からぜひお考えいただいて,発信していただけたらなと思っております。ご見解をお伺いいたします。  以上です。 48 ◯橋口教育長 私の方から数点お答えいたしたいと思います。  まず,学校給食における牛乳が米飯食に合わないという意見があるというようなお話でございます。学校の給食法では,成長期の子供たちがバランスよく栄養を摂取するために,学校給食献立を作成する際には,文部科学省が示しております学校給食摂取基準というのがございますけども,それを遵守するように求められております。学校給食で提供してる200ccの牛乳につきましては,この基準で示されている児童の成長に必要なカルシウム,ビタミンA,ビタミンB2の約6割を占めておりまして,残り40%につきましては,ひじきであるとか,大豆,あるいは小魚等で賄っております。仮に牛乳を提供しない献立を想定いたしますと,例えばひじきでは25グラム,大体,ちょっと膨張しますからどんぶり1杯強の量になります。それを毎日食べるという必要がございます。だから,牛乳を外すというのはない──現実的にないというふうに思ってございます。そういった点で,やっぱり給食につきましては,牛乳などだけじゃなくて,単一の食品に頼るのではなく,多様な食品構成,また栄養のバランスであるとか,食文化の継承,また感謝の気持ち,そういったものを養う,そういうさまざまな配慮が必要だろうというふうに思っております。そういった配慮をする中で日々の献立内容を決定いたしているところでございます。  それと,米飯と牛乳の組み合わせに違和感を覚えるということでございますけども,やはり年代によって違うんじゃないかというふうに思います。個人的には私も違和感を覚えます,確かに。ただ,実際の米飯献立のときに牛乳が特に残るということは学校現場ではないようでございまして,御飯と牛乳の組み合わせは今の児童は,特に違和感がなく摂取してるのではないかというふうに思ってございます。  また,別に給食の時間以外で牛乳を飲むというご提案につきましては,これも学校給食を定めます学校給食実施基準というのがございまして,学校給食は原則として授業日の昼食時に実施されるものとするというふうに規定がございます。また,仮定の話でございますけど,この給食時間以外に牛乳をとるといたしますと,小学校の場合では2時間目と3時間目に学校によって多少違いますが,20分程度の中休みというのをとってございますけども,この中休みにつきましては,外遊びとか,あるいは読書をしたりということで,児童にとってはやはり楽しみにしてる時間でございますので,いわゆる給食につきましては,牛乳を配ぜんするといった当番の児童が当然おりますので,その当番の児童が休み等ができないという,そういう問題がございます。あと,考えられるとしては,朝の時間とか,下校の時間帯になるわけでございますけども,牛乳業者の配送の時間であるとか,下校が遅くなるとか,やはり児童の配ぜんの負担が重くなるというようなことも考えられますので,給食以外で牛乳を飲む時間等を設けるというのは,非常に現実的には難しいのではないのかなという感じがいたしております。  また,他の方法で牛乳と違和感なく摂取できる工夫はないかというようなことですけども,実は来月──10月から主食の多様化を図りますために,また地産地消というような観点もございまして,米粉パンというのを試験的に導入したいというふうに思ってございます。当然,年に数回になると思いますけども,ただ普通のパンと違いまして,米粉パンはやっぱり1食当たり10円ほど高いという価格の問題がございます。また,米粉パンへの子供たちへの評価という問題もございますので,そこら辺を試験的にやりながら,そういった点を踏まえながら今後この米粉パンの本格的な導入ができるのかどうかについて検討していきたいと考えております。ちなみに,この米粉パン,米が大体約4割入ったものを試験的に導入いたします。  それから,神戸市歌についてでございます。  お話がありましたように,神戸市歌については,多くの市民をはじめ,児童・生徒も神戸市歌に触れ合う機会がほとんどない状況だろうというふうに思います。現在の神戸市歌につきましては,昭和26年に国際港都神戸にふさわしい曲ということで制定されておりますけれども,お話にありましたように,歌詞は広く市民から募集いたしまして,作曲は当時,神戸市内在住でございまして,文部省唱歌「電車ごっこ」などを作曲した信時 潔さんでございます。私もたまにイベントで聞いたり,またお話がありましたように,本会議の始まりですね,終わりの部分だというふうに思いますけども,それぐらいでございますけれども,本格的に聞きますと,やはり躍動感あふれる神戸らしい曲だというふうに,私自身は思ってございます。ただ,現在の小・中学校では,神戸市歌を授業で教えるということは特に行っておりませんけども,その理由としましては,実は,恐らくほとんどだと思いますけども,音楽科の教員の先生が,大多数が残念ながら知らないという状況だろうというふうに思ってございます。そういった点で,授業の中で教材として取り上げる機会がなかったのではないかというふうに考えております。現在の小・中学校の音楽の授業では教科書に掲載されました楽曲を中心といたしまして授業が展開されていると,そういったことでございまして,市歌を教材として取り扱っていないということだろうと思っております。  例えばですけども,神戸市歌が制定されたのが26年でございますけども,その3年前の昭和23年に皆さんよくご存じだと思いますけども,夏の甲子園の応援歌の「栄冠は君に輝く」というのがございます。これも古関裕而さんの作曲でございますけども,やはり毎年夏の甲子園で流れるから,もう知らず知らずのうちに覚えると,選抜大会は毎年曲変わりますけど,夏の甲子園については「栄冠は君に輝く」というのが流れて,知らず知らずのうちに皆さんがご存じだろうというふうに思ってございます。そういった意味でこの神戸市歌についても,やはり市民に広く親しんでもらうためには,やはり聞く機会を多く持つことが必要だろうというふうに思ってございます。そういった中で,さまざまな神戸市の行事の中で演奏してもらい,普及のためにやっていきたいと思ってます。  例えば,演奏する機会が多い消防音楽隊,そちらと連携を図りながら,小・中学校とか,あるいは特別支援学校などで訪問して開催しております命のコンサートというのがございますけども,そういったところで歌詞を配布した上で演奏してもらう,そういったことを考えております。  なお,このコンサートにつきましては,子供たちに震災の教訓を伝え,命の大切さを実感させることをねらいといたしまして,3年間で神戸市立の小・中学校,特別支援学校のすべてを訪問する予定となってございます。また,先ほど音楽の先生がほとんど知らないと申し上げましたけども,音楽教員の研修の場でございます,例えば中学校の音楽研究部というのがございます。そういったところでも,この神戸市歌を紹介して,例えば授業とか,学校行事の中で取り組めないのか,そういったことも含めて今後検討していきたいというふうに考えてございます。  私からは以上でございます。 49 ◯森本教育委員会事務局指導部長 共同調理場のお話のことについて私の方からお答えします。  現在,共同調理場ですけども,北区を中心に18校を対象にしていく共同調理場,それから垂水区の方の7校を対象にする垂水共同調理場と2つありますけども,それぞれ配ぜん室というところに主食であるとか,先ほどからお話になってます牛乳,それから共同調理場でつくられた副食,それから食器等を受け渡す場所になっております。そこでは調理は行っていませんが,一般的には配ぜん室の中には牛乳の保管庫,それから先ほどの物品を保管をする棚ということで,およそ教室1つ分の部屋があります。配ぜん室につきましては,教育委員会の方から雇用してます配ぜん員が各校に1名ずつということで,子供たちが取りに来るときの世話をする,受け渡しをすると,それが終わりましたら配ぜん室の清掃,それから洗浄・消毒などの衛生管理を行っています。ご指摘の件ですけども,衛生状況が問題があったという配ぜん室につきましては,早速場長の方が現場の方に出向きまして,給食を受け取る際の清掃,それから消毒等についての指導を行ってきました。残念ながら,段ボールなんかも置いてあったようです。それをもうすぐ撤去をしました。ということで,学校長に対して,配ぜん室を衛生的に保つということと,それからこちらから示してます配ぜん室の衛生についてを遵守をするということで,配ぜん室の指導員,学校に対する指導も行ってきました。  以上でございます。 50 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方からは,少年団野球の件とトップアスリートの件をお答えさせていただきます。  少年団野球の件につきましては,経緯はということですので──ですけども,少年団野球は昭和35年にできまして,今現在,ですから少年団は190チーム,約2,800人の方がおられまして,そして今回,おっしゃいました離脱したチームが12チームありまして,そのほか,我々が把握をしてるチームが,その他のリーグですけれども,約50チームあるというふうに聞いてますので,そのほかにも幾つかあるかと思いますので,恐らく1,000人から1,500人ぐらいが,いわゆる少年団の2,800人以外でやっておるんかなというふうに推定しております。そういったことにつきまして,先生ご指摘のように,やはり同じ神戸市の子供ということでありますので,これにつきましては,委員会としましても,やはり,例えば会場の確保だとか,あるいは日程の調整,そのほか毎年夏に講習をやってるんですけども,熱中症とかの,そういった予防啓発とか,そういったものにつきまして,やはり少年団同様に,必要なサポートをやっていきたいというふうに考えております。  また,少年団野球につきましても,それぞれのルールがありましたけども,これにつきましても,かねてからルールの改定委員会というものも設けてやっておりましたけども,今後もそういったものを活用して,地元役員さんがベースになる運営委員会で,またいろんな意見を聞いて,そういった取り組みもあわせてやっていきたいというふうに考えております。  以上です。  あともう1つですが,トップアスリートの育成でございますけども,先生ご指摘のように,神戸市では,伊東選手,あるいは朝原選手,そして柔道でいいましたら篠原選手,そのほかソフトボールの山路選手とか,トップアスリートを輩出してまいりました。また,例えば高校の女子駅伝で全国優勝をしました須磨学園の長谷川先生だとか,あるいは滝川二高でサッカーを全国優勝させた黒田先生,結構,その辺は有名な,すぐれた指導者に恵まれておりまして,大いに振興に貢献されておられます。このような環境の中で,神戸市でもやはりジュニア選手の活躍が著しいことがありまして,先般,中学生のクラブのユースサッカー選手権におきまして,ヴィッセル神戸のユースチームが全国優勝を遂げました。これは,ヴィッセルのジュニアのクラブがいわゆる少年サッカークラブと連携して,有望な小学生をスカウトして,それを育成してきたというふうなことが実を結んだというふうに思ってます。  また,サッカーだけでなくて,各種の競技団体につきましても,トップアスリートの育成に努めておりまして,いわゆる高い運動能力を有したタレントの発掘あるいはジュニアの競技力の強化を進めておりまして,委員会としましても指導者との連携を図っていきながら,そういう広報PRをしていきたいというふうに思ってます。  ただ,こういうトップアスリートの重要性は認識してるものの,やはり先ほど来ありましたように,児童・生徒の体力低下というのが進んでおる今,委員会としましては,やはり子供たちの基礎的な体力づくり,あるいは子供たちの体力の向上,そして何よりも一生涯にわたりましてスポーツに親しむというふうな,スポーツ好きの子供を育てるというのが大きな役割というふうに認識しております。こういったことにつきましても,やはり全力を挙げて取り組んでいかなあかんというふうに思ってます。  また,日本のトップアスリートの育成につきましての課題ですけれども,平成12年ですが,策定されました国のスポーツ振興基本計画にもそういう課題が挙げられとるんですけども,その中で部活の中では,いわゆる中学校,高校で,それぞれ異なった指導があるというのが1点,そして中学校は全国の中学生大会,高校生でしたらインターハイといった,どうしても短期的な目標で成果を上げないといけないというふうな中で,そういった視野での育成に陥ってしまって,結果として,いわゆるスポーツ障害だとか,燃え尽き症候群といった発生があるというふうなことも一般的には言われております。そういったことがないように,やはり指導に当たられる顧問の先生方には,やっぱり子供の意欲あるいは自主性に気を配りながら,やはり長期的な視野に立った助言や指導というのも必要かなと。そういったこともやはりジュニアの育成には大きな役割を果たすものかなというふうに考えております。  また,神戸の方ではそういう──かねてからいわゆる地域スポーツクラブというのが各小学校区にありまして,そこで多くの子供たちが気軽にいろんなスポーツができる環境を推進してきております。その中で先生言われますトップアスリートにつきましても,例えばトップアスリートに学ぶジュニア教室というふうな形で銘打ちまして,そういったトップアスリートを招いた教室を行いました。例えば,昨年でしたら,朝原選手によります親子の陸上教室を開催しましたら1,800人の参加がありまして交流を行っております。また,そのほか,いろんな機会をとらまえて,トップアスリートとともに健康づくり,体力向上に努めていきたいというふうに思ってます。  また,さらに中学校の顧問の先生を対象とした研修で伊東先生──伊東教育委員にもお越し願いまして研修を行いました。こういったことをとらまえまして,指導者の質の向上の方にもトップアスリートの皆さんの協力とお知恵をかりながら努めていきたいというふうに思っております。  以上です。 51 ◯分科員(森下やす子) それではもう少し時間がありますので再質問させていただきます。  教育長からご答弁いただきました牛乳を飲むタイミングのことなんですけれども,ちょっと予測してましたけど,できない理由の羅列のご答弁だったかなと聞いたんですけども,そうですね,牛乳,急に私も御飯,完全米飯ということが理想としてる方ですから,牛乳どうなんと思ってますけど,手っ取り早い摂取ということでは牛乳は避けれないかなと。そこで,飲むタイミングだけ,牛乳出すときに必ずしも子供たちが給食当番の人が1日2回給食があるような準備をしなきゃいけないからという理由も1つあったように聞いてますけれども,そういうことじゃなくて,朝一番に学校に到着したら,到着した人から自分で牛乳を出して飲めるようにするとか,何かそのことをやるという姿勢があったら,幾らでもその方法というのは,見つけれると思うので,ちょっとこれ私,今後も言い続けていきたいなというところなんですけれども,あともう1つ,米粉パンというお返事が──ご答弁あったんですけども,米粉パンに関して,10月からですか。それ全校で,どれぐらいの規模でされるのか,週に何回されるのか,まあお試し的にみたいなお返事だったと今聞いたんですけれども,どれぐらいの頻度からスタートされるのか,ちょっとその辺を具体的にお答えいただけたらなと思います。  そして,それから配ぜん室の方なんですけど,早速もう解決していただけたということなんですが,ちょっと私もその配ぜん室と調理室というすみ分けというか,区別があるのが認識がなかったので,市民の方のお声ではっと気がついたわけなんですけれども,そんなに忘れない記憶の中にO-157という騒ぎもあった給食室現場ですから,しっかりと今後も管理していっていただきたいなと,それはもうずっと永続的にルール化されたのかどうかということだけお伺いをいたします。  それから,神戸市歌に関してなんですけども,これただ単に歌を歌うとか,そういうことではなくて,本当に聴覚──耳から聞こえる情報ということで,人には何か情報を察知するというか,しみ入ることで郷土愛だったりとか,例えば神戸市は神戸市章を山につけてますよね,それで,あっ,ここは神戸なんやなとか,神戸を離れてた人が神戸へ帰ってきたときは,ああ神戸へ帰ってきたなとか,そういうことを思われるでしょうし,あるいは花,神戸市の花ってアジサイがありますけれども,歌に関しては既にあったわけですから,ぜひ積極的に取り組んでいっていただきたいなと思っております。子供たちにしっかり浸透させていただいて,ちょっと時間かかることですけど,例えば二十歳の成人式のときに「しあわせ運べるように」っていう歌とかが今すごい浸透してますけれども,同じような扱いで神戸にはこんな歌があるんだよと,意味はちょっと私も難しくてわからないですけれども,歌詞見ましたけど,市民の皆さんに親しまれる歌の1つとしてぜひ取り扱っていただきたいなと,これは要望にとどめておきたいと思います。  そして,少年団野球の方なんですけれども,それも会場の確保だったりとか,熱中症の予防とか,その辺のこと,どうぞよろしくお願いいたします。これも要望にとどめます。
     そして最後に,トップアスリートの育成のこと,ご答弁いただいて,特化した,特にそれだけということ──トップアスリートというか,物すごい走るのが伸びる子たちをぐっと伸ばすということで,落ちこぼれならぬ,最近はふきこぼれという言葉をよく成績のことをおっしゃる──先生方おっしゃるんですけど,すごい優秀な子の存在があることで,本当に平均値がぐっと上がる,そのことを期待できることじゃないかなというのと,それと教育委員会にせっかく伊東浩司さん,ご活躍は十分に,一定の枠組みの中でしていただいてるんでしょうけれども,こと伊東さん──選定の時点で受け身で選ばれるわけですけども,教育委員会の委員の1人として,もっと積極的に伊東さんご自身にも神戸の子供たちのために,こういうビジョンがあるんですとか,そういうことも何て言うんでしょう,形にしていっていただきたいなという思いもあって,この質問をさせていただきました。  そして,走るときには必ず靴を履きます。トップアスリートたちは,すごく履くものにこだわると思うんですけれども,神戸には地場産業に靴をつくるところ──つくるところあるって言ったらおかしいですけれども,長田にケミカルで有名な企業も,世界的な企業も出てますけれども,そういうところにも教育委員会の方から何か働きかけて,その靴を履いて子供たちも走ると。履いてる靴はトップアスリートたちがしっかりとアドバイスした靴なんだとか,これは会派を挙げて,今回の決特委でも,金曜日の産業振興局に対して,我が会派から質疑も──コラボ政策として質疑させていただく予定なんですけれども,地元メーカーから生まれたすぐれたスポーツシューズを履いた子供たちが伊東浩司委員の指導を仰ぎ,走ることが日本一速い子供に育つといったプロジェクト──(仮称)こべっこ俊足プロジェクトって,私たちつけてるんですけれども,産業振興局と関係部局と連携して,今後推進していったらどうかなと考えてますけれども,コメントをいただけたらと思います。 52 ◯橋口教育長 米粉パンでございますが,先ほど申し上げましたが,ちょっと価格で10円高いという問題がございますので,とりあえずは2学期と3学期に1回ずつというふうに考えてございます。とりあえずは,2学期につきましては10月1日に米粉パンを試験的にやってみたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 53 ◯森本教育委員会事務局指導部長 済みません,配ぜん室の関係ですけども,これは国の規定に従って,神戸市でも管理のマニュアルはつくってございます。夏休みのときに研修をすると,そういうルールになっております。  以上でございます。 54 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 伊東さんのアドバイスのスポーツシューズといいますか──利用ですけども,確かにスポーツシューズ,ウエアといいますのは,水泳にありましたスピード社の水着が世界記録を出したというようなこともありまして,大きな影響を与えておるというふうに思っております。また,神戸を本社とする有名なスポーツメーカー,いわゆるイチロー選手の靴もそうですし,出しておるところでも,こういうことで非常に底が厚いというふうなことは理解しております。ただ,ご提案の,例えば神戸のシューズを履いて伊東先生の指導を受けて,そして1番になるというふうなことだと思いますけども,そのことにつきましては,神戸の地場産業振興ということについても非常に興味があるといいますか,おもしろいアイデアだというふうには思っております。ただ,スポーツシューズという,そういった分野につきまして,地元の企業がどういうふうに考えておるのか,また今,長田のシューズメーカーがどのようにそれにかかわっていけるのかということにつきましては,ちょっと私どももまだ未知数のところがあるのかなというふうに思っておりまして,こういったことにつきましては,産振局とも相談していきながら,調査・検討していきたいというふうに思ってます。  ただ,その中で,競技団体や,あるいはそういったスポーツの研究者などを例えば紹介してほしいということがあるんであれば,ぜひともそれにつきましては協力していきたいというふうに思っております。  以上です。 55 ◯分科員(森下やす子) もう少し時間ありますので,そろそろまとめたいと思いますけれども,私も何度か教育委員会に対して局審査等質問をさせていただいてて,きょうも含めて,いつも感じることなんですけれども,教育委員会の皆さんが何か怠っているとか,サボっているとか,何もしてないなとか,そういうことを感じるっていうことはないんですけれども,ひょっとしたら,私含め,大人たちが何か気づいていないところにもっと目を向けていかないと,子供たちを変えることはできないのかなと,いつも思うわけなんですけれども,子供を変えるという言い方はおかしいですけれども,「人は人によって人となる」ですか,午前中聞きましたけれども,まず大人が変われば子供が変わると,子供が変われば神戸の将来が変わっていくんじゃないかなと私思ってますので,何かちょっと,きょうは割と細かい視点で何点か質問させていただきましたけれども,今までの流れを大事にして変えないということじゃなくて,将来の神戸の子供たちをどういう子供像を育てていくのか,社会,神戸がどういうふうに育てていくのかというところに視点を合わせて,今の仕組みを抜本的に変えていかなきゃいけない,そんなときに来てるんじゃないかなと思います。  今後ともしっかりと神戸の子供たちのためにお仕事をしていただきたい,そのことだけ申し上げて,終了したいと思います。ありがとうございました。 56 ◯主査(崎元祐治) ご苦労さまでした。この際,約20分間休憩いたします。   (午後3時15分休憩)   (午後3時37分再開) 57 ◯主査(崎元祐治) ただいまから決算特別委員会第1分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,教育委員会に対する質疑を続行します。  それでは,井坂委員,どうぞ。 58 ◯分科員(井坂信彦) こんにちは。住民投票☆市民力の井坂信彦です。本日は20分で2点について質問をさせていただきます。  1点目は,ライフスキル教育についてお伺いをいたします。  これ,直訳すると生きる技術ということになろうかと思います。もともとは,喫煙・飲酒・薬物乱用の防止のプログラムとして開発されたものだそうです。現在では,このライフスキル教育というのは,豊かな人生を送るための技術として,民間団体が各種のプログラムを開発しております。私はたまたまライオンズクラブというところの会長になって,地区の研修に行って,初めてこのライフスキル教育というものを知りました。WHO──世界保健機構では,これ1993年にライフスキルとして10のスキル──技術を定義しております。これ,どれもなるほどと思ったもんですから,ちょっと10種類読み上げさせていただきますと,1つは,自分の性格や長所や短所を知り,自分の存在を肯定できるようになる力──自己認識スキルというものです。それから2つ目が他人の意見や感情を肯定的に受けとめる力──共感性スキル。3つ目が相手に伝えたいことを言葉や態度できちんと伝える力──効果的コミュニケーションのスキル。4つ目が他人とよい関係をつくり,それを維持する力──対人関係スキル。5つ目が問題に対して建設的な対処ができる力──問題解決スキル。6つ目が前向きで目標を設定をして,計画を立て,それに基づいて自分のことを自分で決められる力──意思決定のスキル。7つ目が問題に対して建設的な──あっ,ごめんなさい。前向きで豊かな発想を持ち,柔軟な意思決定や問題解決ができる力──創造的志向のスキル。8つ目が情報や周囲の状況を客観的に厳しく分析する力──批判的志向のスキル。9つ目が自分や周りの人の喜怒哀楽を理解し,コントロールする力──感情対処のスキル。最後に,ストレスを理解し,上手に解消する力──ストレス対処スキルという,この10種類をWHOはライフスキルというふうに1993年に定義をされておられます。私は,日々の人づきあいの中で,さまざまなビジネスマン向けのセミナーに参加することがありますが,これが例えば中身は目標設定のノウハウですとか,あるいは人生設計のノウハウですとか,時間管理のノウハウですとか,あるいは対人関係やコミュニケーションのノウハウを学ぶビジネスマン向けのセミナー,これがもう非常にセミナー──教材とか,参加費がびっくりするほど高い値段が設定されていることがよくあります。社会人になって,やはりそれらの能力の必要性を痛感しているビジネスマンが少なくないのかなということの裏返しだと私は理解をしております。  神戸市も人間関係力向上プログラムというのを平成22年度に向けて今つくっているというふうに聞いております。あるいは道徳,昔からある道徳ですとか,あるいは心の教育ということで相手を尊重しましょうとか,あるいは自分の感情を抑えて我慢しようということは,昔からそれなりに教えてこられてるというふうに思います。あるいは,先ほどから議論になってます部活動,私は部活動などもこの部活動の最大のよいところというのは,先ほど申し上げたようなライフスキルを鍛える効果が非常にあるからだというふうに思っております。今回,ライフスキルという考え方について,事前にお伝えしてありますので,いろいろ調べていただいていると思いますけれども,神戸市の教育にライフスキル教育を体系的に導入することについて見解を伺いたいと思います。  2点目に,わかる授業の評価ということについてお伺いをいたします。  神戸市は2010ビジョン,目標の中でチャレンジ指標という行政評価の物差しを幾つか持っております。この教育委員会に課せられたチャレンジ指標の1つが,学校の授業がわかると答えた児童の割合を小学生は全体の9割以上にまで高めましょうと。そして,中学生は,わかると答えた生徒を全体の8割以上にまで高めましょうと,こういうチャレンジ指標を教育委員会は持っています。  いただいた数値,グラフを見ますと,平成16年は例えば小学校は88.2%の生徒が授業をわかると言っていたのが,平成20年になると92%の小学生が授業がわかると答えていると。目標が90%ですから,見事達成で伸びていますねということです。逆に,中学生になりますと,これが平成16年は76.2%の生徒が授業がわかると答えていたのに,平成20年になると71.9%,目標達成どころかわかると答える中学生が減ってしまっているということがわかります。グラフを見ると,小学校教育は全般的にうまくいっているなと,一方,中学校教育は全般的にうまくいっていないのかなということがグラフで,そういうふうに見えるわけです。  ところが,私はこのグラフは別の見方をするべきではないかというふうに考えています。このチャレンジ指標というのは,市内の小学5年生のうち,10%をランダムサンプリングして,そしてアンケートをした結果で授業がわかると答えたのを小学5年生の10%を,これは小学生が授業がわかると答えた率として設定してます。中学生の場合は,中2の10%をアンケートとって,それで中学生が授業がわかる率として数字を出しています。平成16年の小学5年生と,そして平成17年の小学5年生──並んだ2学年ですよね──では,その2つを比べると,平成17年,若い方の小学5年生の方が授業がわかる率が高かったのに,3年たって,平成19年の中2と平成20年の中2,先ほどの小5,平成16年,17年の小5が3年たつと,平成19年,20年の中2になるわけですけれども,そちらを比べると,平成20年の中2の方が授業がわかるという率ががくんと落ちてしまっている。小5のときは,彼らの方が授業がわかると言っていたのに,3年たって中2になると,最初わかると言ってた,後の学年の方がわかる率が随分落ちてしまっていると。こういう見方をすると,例えば,去年の5年生とことしの5年生でどっちが小5がわかると答えましたかというような比較も一定の意味は私はあると思うんですけれども,それよりは,やはり同じ生徒集団が時間を経てどのように変わっていったかということをまじめに集計して分析をすることの方が大事なのではないかなと,特にわかる授業とか,そういったことをまじめに,本当にブラッシュアップしていこうと思えば,去年の小5と,ことしの小5,来年の小5という,そういうグラフのつくり方で何となく全体伸びてますということはもちろん言えるんですけども,しかし,本当にわかる授業を突き詰めようと思えば,そのある集団が年を経てどうなっていったのか,成績は上がっていったのか,わかるという率は上がっていったのか,その間にどういう授業がなされたのか,そういったことをもっと突き詰めていく必要があるのではないかと考えます。そういった集計,分析の仕方について,私は必要だと思いますが,ご見解をお伺いしたいと思います。  以上の2点です。 59 ◯森本教育委員会事務局指導部長 ライフスキル教育のことなんですけども,ライオンズクラブの皆様方に対しては,学校の方に協力をしていただいて,音楽会の開催ということで,中央区であるとか,北区であるとか,いろんな区で協力・支援をしていただいています。あるいは図書の寄附であるとかいうようなことがあるわけですけども,このライフスキル教育のことについては,求めに応じて,これ平成18年ですか,神戸北ライオンズクラブの方から申し出がありまして,神戸市内の学校の先生方が研修会あるいはセミナー,フォーラムの方に参加をさせていただいてます。平成21年3月には須磨の高倉中学校ですか,このプログラムを用いて,そこで研修をされた先生方が話し合いあるいは体験活動を交えた公開授業を実施をされています。  今お話がありましたライフスキルの中のスキルの10の中には,今神戸市が取り組んでるような,例えば薬物の防止のことであるとか,規範意識の向上のことであるとか,コミュニケーションの能力の向上であるということであるとか,あと自尊感情という言葉がありますね,自分を自分で評価をして,自分を大事にしようというような考え方もあるわけですから,そういうことにつきましては,従来から神戸市の方でも実施をしてきてます。先ほど,道徳のお話がありましたけども,道徳の中には,自分を中心に,相手と自然と,それから特に自然の崇高さであるというようなことも学んでいます。そういうようなことで,人権のことであるとかいうことで,今ご提案があったようなことについては,既に神戸市でも実施をしていると,そんなふうに思っています。  ただ,方法につきましては,先生方も年々新しくなってきますから,例えば伝え方,あるいは研修の仕方の方も,従来の学習の仕方ではなくって,伝え方の方をどんなふうに工夫をしていくかというのはこれからの大きな課題だと思います。例えば,ワークショップということについても,既に管理職の研修だとか,あるいは年次研修でも,5~6人の人たちがテーマに基づいてという研修も進んでいますので,何らかの形では進んでいるかと思います。ただ,このプログラムそのものについては,求めがありましたら,また各学校の方に紹介させていただきますけども,教育委員会の方としては十分に取り組んでいるのではないかと,そんなふうに思ってます。  以上でございます。 60 ◯川島教育委員会事務局参事 私の方から,わかる授業の関係で,ビジョンの数値指標の関係で,同じ生徒集団を継続して調査,追いかけるべきではないかというようなご質問でございました。  神戸市では,18年度から神戸の児童・生徒の学力,学習意欲の向上を目指してわかる授業に取り組んできてますが,その1つの目安としてチャレンジ指標というのを設定してます。先生ご指摘のように,小学校5年生と中学校2年生の約1割程度を対象として学力定着度調査をやってるわけですが,その中の意識,生活実態調査の項目として実施させていただいてます。この結果につきましては,調査分析として,学力と生活実態の相関関係を含めまして実施したものを分析して,結果を各学校に返却して,具体的に指導の改善に役立てているということでございます。  ご指摘の,同じ集団,学年の特定の子たちだけを継続的に追跡調査をして調べたらどうかというようなことなんですけど,まず1点は,特定の子供さんだけを対象に絞りますと,それ以外の子供さんたちに対する実態把握ができなくなる。また,数年にわたりまして特定の学年だけを追跡した場合も同様のような問題が生じるということになります。これを避けようといたしますと,結局のところは,全学年の悉皆調査を毎年行うということが必要になるということなんですが,同じ悉皆調査をしてございます全国学力・学習状況調査におきましても,小学校6年生,また中学3年生に限定して行っているということを照らし合わせましても,現在の神戸市の非常に厳しい財政状況のもとでは,ちょっと現実的に実施は極めて困難ではないかなと思っております。  児童・生徒の学力,わかる事業の評価ということでは,この定着度調査とあわせまして全国の調査も含めていろいろ対策を講じているところでございます。  もう1つ,教育の成果というのは,ある意味短期的にはかれるものではないのかなと。教育は未来の投資と言われてございますけども,人は成長過程のすべての段階で経験なり,人との出会いなどを通じまして成長していくということでございまして,その成長の過程の中の学校生活の一側面の成績なり,授業がわかるというような数値のみをもって判断するということはある意味教育上好ましくないのかなと考えます。  例えば,小・中学校のあゆみ・通知表の評価なんですが,学習に向かう態度とか,意欲等について記載している所見欄ですね。数値による段階評価以外に,そういう所見欄を大切にして,子供たちの成長の様子を記載する,また学期末の保護者懇談会でもそのように直接お伝えするようにしてございまして,子供たちが日々成長していく,そういう教育の分野におきましては,1つ,成果の検証・評価のあり方につきましても,他の行政分野とはちょっと異なったものがあるのかなと考えているところでございます。  以上です。 61 ◯分科員(井坂信彦) 1点目のライフスキルの方は,別に私,ライオンズのプログラムを売りに来たわけではなくて,それはどうでもいい話です。ではなくて,恐らく個別では,先ほど10申し上げた中でも,現状幾つか取り組まれてることはあると思うのですけれども,例えば,もっと具体的に聞けば,じゃあ,例えば目標設定とか,計画立案のやり方,特にノウハウのレベルですよね,というようなことを実際に教えるような場があるのかですとかね,日々の時間の管理の仕方とか,優先順位のつけ方とか,そういったこと,あるいはコミュニケーションの話は先ほど,神戸市が平成22年までに取り組まれるということですけれども,例えばストレスや感情をコントロールするような,コントロールしましょうというのを教えるんじゃなくて,具体的にこういうふうにすればコントロールできますよというような話ですとか,そういった本当にスキル,やり方,考え方といった,取り組み方といった,そういうところまで落とし込んだものが私はあった方がいいのかなというふうに思うんです。人に優しくしましょうとか,人の嫌がることはやめましょうとかいうのではなくて,もっと本当に具体的にこういうふうにしていったらいいですよというような話が恐らくこのライフスキル教育だと思うんですね。そういったことを実際に体系的にやはり教えていく必要が私はあるのではないかというふうに思っています。今,個別に幾つか取り組んでおられますし,それは一般論としてやってる部分もあれば,より一歩踏み込んでノウハウとしてこれからやっていかれる部分もあるんでしょうけれども,もう少し本当に,なぜライフスキルということをWHOが言い始めてる──言ってるかといいますと,WHOは全然教育機関ではなくて,保健機関ですけれども,なぜかというと,ライフスキルを重視するのは,人々が前向きな目標を持って,日々の課題や対人関係に適切に対処して,ストレスの少ない,そういう幸せな人生を送ることが将来の健康問題とか,社会問題を減らすという考えなんですね。神戸市の教育基本計画にも心豊かにたくましく生きる人間を育てるというのが基本理念というふうに書いてありますけれども,これはつまり,国語・算数・理科・社会などの,いわゆる知識の学習と同じぐらい,どう生きるかと,ライフスキル教育に力を入れなければ,私はやっぱりこのような人間はきちんと育てることは,今は割とばらばらに部活動とか,道徳とかやってますけれども,そういったことをもっと体系的にやる必要があるのではと思って,きょう質問してますので,今できてると思いますというお答えだと,私は,いや,できてないんじゃないかというふうに再質問せざるを得ませんから,教育の神戸市の目標になぞらえて,もうちょっと体系的に,しかもノウハウまで落とし込んだことを一遍検討ぐらいはしてみる必要があるのではないかということをお答えいただきたいと思います。  それからもう1点,わかる授業,これ時間ないですけども,ちょっとそこまで後ろ向きなお答えになるとは正直思っていなかったのでびっくりしました。わかる授業ということは,やはり神戸市の学校教育の中で重要な柱の1つ,学力を上げるということも,幾つもある中の,もうワン・オブ・ゼムなんですよみたいなお答えでしたけども,そんなんでは私到底納得できないですし,先ほどのライフスキルもあれば,人としての心の持ちようもあれば,でもやっぱり学力を──生徒の学力を伸ばしていく,ある時点のこのクラスの学力が,点数が幾つですとか,そういうことじゃなくて,ある先生がこの生徒──このクラスは4月にはこのぐらいだったのが1年たったら,これぐらいになりましたよという,どれだけ伸ばしたかというのは,私はそれが教師の教える力そのものだと──少なくとも授業に関しては──と思いますし,やっぱり授業がどこまでいっても教師の本職なわけですから,今だからほかのことはなるべく忙しくないように,ないようにという議論が午前中からずっとあったわけでしょう。その何か授業の中身とか,わかる人をどれぐらい伸ばしたかとかいうことが,ワン・オブ・ゼムで,そんだけではかるべきもんじゃないというお答えだと,これ全く納得できないので,ちょっと修正いただきたいと思います。 62 ◯森本教育委員会事務局指導部長 ライフスキルのねらいのことについては,よくお話わかりました。学校教育の中で,豊かな人をつくろう,それから将来にわたって学力をつけていこう,社会人となるような資質を育てようというようなことが最終的な目標です。学校の教育につきましては,全体の図柄が決まっています。今,先生が言われたことはその中の1コマということなんですね。国語から社会から全部ありまして,授業で中学校であれば,28コマがありまして,その中に総合のコマが1コマ,道徳のコマが1つあると。それから特別活動のコマがあるというコマ設定の話と,そのコマの中の,例えば社会の時間に子供たちが学ぶときの手法としては,今言われたような手法を使うことがあります。みんなが大勢意見を言うときには,自分の順番を待つ必要があります。すべての子供たちが手を挙げたときに,全員に一度に発言させることはできません。これは指導技術が当然必要になってきます。理科の時間に実験をすると,過って試験管を壊してしまう子がいます。それで手を負傷する子がいます。そのときのどんなふうな対応の仕方というようなことは,今言われましたそういうスキルが細かく必要になってくるかと思います。全体像で,よく道徳を学校でしてるのかということなんですけども,学校教育全体の中で道徳は取り組むという側面と,週に1時間だけの道徳,これは特化をします。全体的に習ったことを,この間の行事のことについて,きょうはこの部分で話し合おうと,話し合うときのルールづくりは当然スキルになってきます。そのスキルが十分に身についてなかったら,収拾がつかなくなります。例えば,10歳の子供たちが,30人の子たちが大声を上げてしまうと,これは大人でも太刀打ちできません。そのときに,子供たちにじっくりと伝えていくことも1つの方法だと思います。  今言われたようなことにつきましては,小学校の子たちにとってはどうなのか,中学校の子たちにとってはどうなのか,高校生にとってはどうなのか。私たち自身も研修で,今先生が言われたようなスキルのアップの研修とか,たくさんの手法を学びますけども,具体的には理科の時間のときに使える方法,体育の時間に使える方法,学校教育の中で使える方法,スキルという言葉は新しく言われましたから,非常に最初わかりにくかったんですけども,授業の中で指導技術として,子供が身につけるべきことを言われたんだと思います。それは,体系的に学校教育では進めていく必要があるかと思いますが,そのプログラムそのものを何らか全体で活用していくというのは,小分けにして,それぞれの教科の中でどんなふうに生かしていくかというような議論が必要であると,そんなふうに思ってます。  以上でございます。 63 ◯主査(崎元祐治) もう既に時間が経過しておりますので,もう簡潔に。 64 ◯川島教育委員会事務局参事 わかる授業も神戸市としては重要な事項として,教育振興基本計画でも取り組んでるということはご理解いただきたいと思います。例えば,このチャレンジ指標の関係で,いろいろ分析をしとるわけですけども,経年変化のデータをとらなくても,先ほど先生がおっしゃったような,16年,17年の変化,19年から20年の変化とあわせまして,教科別の学力の推移みたいなものもとれるわけでして,それらを分析いたしまして,もう1つは全国学力定着度調査,その辺の課題も浮かび上がってきてますので,毎年これこれについては,専門家の先生も呼んで,午前中も言いましたけども,検討委員を設けて対策を講じようと,特に中学校の国語なんかは読解力というか書く力が劣ってるというようなこともありましたので,それについて力を入れていこうということで進めていきたいと。ですから,私らとしてはわかる授業というのを積極的にこれからも進めていきたいということでございます。 65 ◯主査(崎元祐治) ご苦労さまでした。次に,北山委員,発言席へどうぞ。 66 ◯分科員(北山順一) それでは,質問をさせていただきます。  まず,ネーミングライツについてのお尋ねでございますが,このネーミングライツについては,私どもは本会議,そして先日の企画の委員会,行財政の委員会においてネーミングライツを一日も早く取り入れて,神戸の財源として全力を挙げて取り組んでもらいたいということを言ってまいりました。  そのネーミングライツについて,いろいろ,場所やらいろんなところを考えておりましたら,教育委員会がそれをすれば一番いいのをいっぱい持っておるんです。教育委員会が1番に手を挙げて1番にうちがやりますと言うべきことだと,こういうふうに思っておりますので,教育委員会の見解を1回お伺いをしておきたいと思います。これ1つです。  それから,平成24年ですか──22年ですか,そこのところちょっと──4年ですか──24年,武道の必修化ということについて,文科省の方から学校教育の中で取り入れるようにと,中学校において取り入れるようにということになっております。体育の授業において武道が必修化されることになっておりますけれども,武道という中にダンスというのが入っておるんですね。ダンスと武道と,こういうことになるんですが,大体みんな武道をとるんです。武道をとれば何だということになれば,柔道と剣道と,こういうことなってくるんですが,私は相撲連盟の会長として,相撲を取り入れてもらわないとこれは困るなと,こういうふうに私は思っておるんです。その相撲をですね,やって,各学校で取り入れてくださいよということを申し上げたいんですけども,先生がおりませんということをいつも言うんですが,先生はまちに,相撲の──大相撲の経験者もたくさんおりますしね,そういう人たちの派遣もできますから,相撲をどういうふうに取り入れてくれるのかという努力についてお伺いをいたしたいと思います。  次に,もう1点,先ほども特色ある教育を目指す──課長さんおいででございますが,神戸というまちは,国際文化観光局というのがあるぐらい,神戸には国際色豊かな学校があるんですね。カナディアンとか,マリストとか,ミカエルとか,あるいは中華同文とか,朝鮮初級・中級学校とか,いろんな学校があるんです。その学校と,教育委員会との子供さん,中学生なら中学生,小学生なら小学生の交流をしていけば,国際文化観光局がそのものの仕事になってくるんですが,教育委員会としては,その交流はどのようになっておるんでしょうか。ああいうところへやっぱり外国へ留学せんでも,中華同文へ行って,1カ月勉強を一緒にしてこいよと,向こうからも1カ月来てもらおうというようなことをやれば,簡単に外国の文化に触れることができるんですが,そのあたりはいかがでしょうか。  以上です。 67 ◯橋口教育長 私の方からネーミングライツについてお答えいたしたいと思います。  お話がありましたように,今後少子化・高齢化の進行,また日本経済の先行きの不透明,そういったことによりまして,神戸市の財政状況は一段と厳しさを増すことが予想されておりますけども,そういった中にありましても,行政につきましては将来にわたって市民サービスを安定的・確実に提供して,新たな行政需要にも応じていかなきゃいけないと,そういう認識を持ってございます。そういった中で,財源確保のための工夫が必要でございまして,お話がございましたネーミングライツも有効なものであるというふうに考えてございます。  ネーミングライツ以外で,これまで委員会としては,いろいろな取り組みを行ってまいってございます。例えば,王子スタジアムとか中央体育館などにおきましては,企業や,あるいは大学等の,いわゆる広告の看板を設置いたしまして,収入の拡大に努めてございます。また,青少年科学館では,建設時に多くの企業とか団体から寄贈等をいただいておりますけども,展示物の更新などに当たりましても,企業等から協賛・協力をいただいております。このほか,図書館では図書の寄贈を受けた場合に,その寄贈者の名前を,例えば何々文庫といったコーナーを設置したりしておりまして,さまざまなそういった工夫をしているところでございます。  お話がございましたネーミングライツを導入するかどうか,また導入できるかどうかという点については,やはり3点ほど,私自身はポイントがあるというふうに思ってございます。まず1つ目には,やはりネーミングライツに手を挙げる企業にとって,宣伝価値があるのかどうかというのが1点。それから2点目は,立地条件でございますね,やはりPRを兼ねますから,ある程度立地条件に恵まれてるかどうか。それから3つ目が,その施設自体の性格を損なわないかどうか,恐らくこの3点だろうというふうに思ってございます。こういった点に照らし合わせますと,例えば図書館であるとか,地区の体育館につきましては,その施設の性格から,やはり興行的な集客施設ではございませんで,やはり多くの人の目に触れる場所というものではなく,またメディアなんかの露出度も低い,そういった点からいって,企業にとってやはり魅力がないのではないかなというふうに思ってございます。  また,例えば博物館であるとか,小磯記念美術館等につきましては,所蔵品をかなり寄贈を受けたものでございます。そういった点から,寄贈者にとりましては,やはり公立だからということで寄贈したという方も多うございまして,施設名に例えば特定の企業名をつけるということになりますと,やはり寄贈者の関係からいって,非常に厳しいというようなことがあるというふうに思ってございます。  また,ご承知のように,例えば神戸ポートアイランドホールにつきましては,建設時に株式会社ワールドから多額の寄附をいただいて建設した経過で,ワールド記念ホールという愛称を持ってございます。そういった点からも,やはりちょっとネーミングライツにはなじみにくいのかなということでございます。  なお,横浜では,横浜市ネーミングライツ導入に関するガイドラインというのも既に策定しておりまして,このガイドラインによりますと,例えば市役所とか区役所などの庁舎,学校とか,今申し上げた寄贈品の多い資料館等については,対象から外すというガイドラインになってございます。  ただ,今,否定的なお話ばっかり申し上げたわけでございますけども,今申し上げた施設以外のものですね,例えば王子スポーツセンターとか中央体育館,こういったものは,やはり体育施設ということで,例えば建設所管のグリーンアリーナなんかと同様な性格の施設でございまして,やはり神戸市全体として統一的にやっぱり取り扱うべきではないかというふうに思ってございます。  こういった点から,ネーミングライツについては,申し上げました横浜市のガイドラインの事例であるとか,またそういった関係の部局と調整しながら,引き続き導入の可能性を探っていきたいというふうに考えております。  私からは以上でございます。 68 ◯森本教育委員会事務局指導部長 国際学校との連携ということですけども,国際学校につきましては,教育課程,先ほど少しお話をしましたけども,教育課程そのものがこちらの方の所管課ではありませんので,どういう教育課程で行われてるかということは承知することはないですが,ただ,地震のときを思い出していただければ,それぞれ地域の学校として,住民の方々の交流もありましたし,それから地元の方々の交流があったと思います。実際のところは,私自身も中華同文の授業公開に行ったことがあります。日本人の子供もまじっています。中国語で授業をされています。中国の歴史も随分学んでおられます。保護者の方々も選択をされて,日本の学校ではなくて外国人の学校を選択される方もおられます。ということで,今度高等学校を受験をされるときには,また公立高校を受験するというようなシステムもでき上がってますので,教育委員会レベルということではなくて,例えば朝鮮人学校と周辺の中学校の交流もありました。今現在,ちょっとそこまでデータないですけども,同じ地元であると,同じ地域であるということの考えからして,その地元の中で交流されることはこれからも進んでいくべきことだろうし,子供たちにとっても有益なことであるものではないかということで,ただ,教育課程のことについては,こちらの方が所管をしてませんので,その内容のことについて,こちらの方がどうこうすることはできませんけども,そういう交流は可能かと,そんなふうに思っております。  以上でございます。 69 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 武道の件ですけども,武道につきましては,先ほど武道の中にダンスというふうにおっしゃいましたけど,ではなくて,武道が今中学校1年生では,柔道,剣道,そして相撲が武道,そしてあとダンスがあって,そのダンスか武道で選択制というふうになっておりまして,今のところ調べますと,神戸市では,83校の中学校のうち柔道をとってるのが68校で82%,剣道が9校で11%,残りの6校がダンスというのが選択しておるというような状況であります。  おっしゃるように,24年から中学校の1年生,2年生については武道を必修化するということで,先ほど言った3つの中から選ぶというふうになるというふうになっております。その中で,確かにその課程としましても,新学習指導要領では,やはり武道を通じて我が国固有の文化を学び,自己を律し,相手を尊重し,礼儀を重んじるためにやっておるということで,非常に大事かなというふうには思っておるところでございますけれども,今現在で見てみますと,先ほど申しましたように,今でも選択できることはありますが,選択してる中学校がないという状況,そしてまた,ちょっと違いますが,部活におきましても,平成2年以降は夢野中学校であったんですけども,それが3年生が卒業したこの4月以降,21年度につきましては,部員がおらずに,今休部中というふうな形になっておるというのが,今の中学校での相撲における環境になっております。  その選択をどうするかということで,学校につきましては体育科教員の,それまでの指導経験だとか,あるいは場所の確保とか,あるいは学校ごとに決めていることになると思いますけども,今後24年に向けてどうするかなということで,ちょっと学校に聞いてみますところ,今現在やはり柔道が最も多くて,続いては剣道になっておりまして,実際に指導経験がないという状況の中で,相撲を予定しているところは今のところございません。授業の選択につきましては,やはり生徒の種目に対する興味・関心が1点,2点目が教員の指導経験,そして3つ目が施設やら用具やらというふうな環境の問題があるとなっておりますけども,残念ながら今は柔道,剣道に目が向いておるとなっております。  また,先生がおらへんの違うかということですけども,それでいろいろ調べましたら,やっぱり体育科教員に関しましても,大学の,いわゆる教員養成課程において,相撲の履修というのは,もう本当に限られた学校だけで,多くの方は相撲を経験してないという状況にあって,そういうことからして,やったことのない武道の中での相撲は選択できないというふうなことになっております。  また,ご指摘の,外部でいい先生いますよということですけども,この方につきましては,先ほど申し上げました夢野中学が今休部になっておりまして,そういった部活の中での外部指導員としての部分で夢野中学校が,今休部中ですが,そこに希望する生徒がいて,そういう形であるんであれば,外部の先生として協力をお願いしたいというふうに思っております。  以上です。 70 ◯分科員(北山順一) 時間がないから,もう私はこの後は言いっ放しで終わります。  ネーミングライツについては,思いっきりやっていただきたいと思うんです。例えば,ご存じだと思いますけれども,世田谷の何とか公園というところで,この公園を整備してくれるところありませんかいうて手挙げてくれいうたら,ナイキという靴屋さんが手挙げて,10年で10億円,金かけます。10億円差し上げるじゃないんですよ,10億円でいろんな施設を,その公園の中でつくり上げますよというて,世田谷区にも,それなりの費用を払いますと,こういうふうな名乗りが出てきて,日経新聞に出てましたでしょう,7月6日やったか6月の6日に出ております。何だったらコピー,いつでも差し上げますから来てください。  それからもう1つ,教育課程が──国際交流についてね,教育課程がどうだこうだと言ってますけど,そんなことはどうでもいいと思うんよ,私は。同じような年代の子供で,神戸で住んでおるから,そういうマリストなり,そういう中華同文なり,朝鮮であり,そういうところと交流できる一番近道の地域におるわけです,神戸市民は。その神戸の子供がそういうところと堂々と交流できるんだから,どういうふうに交流の仕方をするかというのが教育委員会なり,国際文化観光局と相談していただいてね,交流はするよという方向で頑張ってもらいたいと思いますんで,いや,そんなことどない言われても私はしませんと言うんだったら,そない言うてください,今。  私はいつもそう思ってますから,そういうふうにしてください。  音楽に──この武道いうのもありますから,1つついでに言うときますが,音楽だって,学校へ三味線や琴やら尺八を教えに行きたい言う先生もいっぱいおるんで,そういう人も取り入れていただきたいし,まちの民謡教室なんかでは,色の黒い,日やけした外国人もおりますし,日やけのしてない外国人も尺八を一生懸命吹いてますよ。そういう光景ね,神戸だからできるんです。だから,神戸だからできるということで頑張っていただきますようお願いします。 71 ◯主査(崎元祐治) 次に,あわはら委員,発言席へどうぞ。 72 ◯分科員(あわはら富夫) そしたら,15分ですので,1点だけ質問させていただきたいと思います。  友生養護学校の移転新築問題,前回の特別委員会で非常に議論になったそうなんですが,私の方からもう具体的に話が始まってきておりますので,そのことを含めて質問させていただきたいと思います。  知肢併置を前提にした校舎建設と,菊水小跡地への移転ということで,既に話し合いが始まってると思います。ただ,依然として保護者や教師の方から,疑問の声が上がっていると思います。保護者には異例のA案,B案というものが提案されて,相当検討されて,さまざまな問題も出てきていると。私が聞いたところによると,肢体不自由幼児・児童への例えば単独のランチルームがないだとか,教室の想定企画が狭いだとか,廊下幅が狭くて,車いすや座位保持いすを置かざるを得ず,消防法に抵触するおそれはないのかとか,A案にはスロープがないとか,日常生活訓練室の面積が狭いだとか,労働安全法に定められた職員の休憩室がないだとか,動作室は知的・肢体不自由,それぞれ必要だが,1室しかないとか,進路指導室,教育指導室がないだとか,それと周辺道路幅が4メートルしかないということで,スクールバスの進入路が危険ではないかとか,それから200メートルも離れたところに駐車場設置では遠過ぎるとか,幾つか今意見が出されてる部分を紹介させていただいたんですが,このあたりの保護者,そして教師の声にどういうふうに答えられておるというか,見解持っておられるのか,これをまず1点お聞かせをいただきたいと思います。  さらに,知的障害者の数の想定を70名というふうに聞いてるんですが,見通しが甘いのではないかというふうな意見があるんですけれども,どういう根拠になってるのか,そのこともあわせてお答えください。  以上です。 73 ◯橋口教育長 今の友生養護学校の移転建てかえにつきましては,開校に向けまして具体的な課題を検討する場といたしまして,保護者代表を中心といたします友生検討委員会を設置いたしまして,5月28日以降,これまで4回この委員会を開催いたしております。現在,希望も含めまして,保護者代表のご意見をお聞きしているところでございます。  今,具体的にいろんなお話ございましたが,この8月25日には,校舎のイメージがわかるような図面を提示いたしまして,施設の配置を中心に保護者代表等に説明を行っております。  当日につきましては,保護者などからご提案のございます知的障害と肢体不自由の学習する場所を南向き校舎と東向き校舎で分ける案,それからもう1つの案がフロアで分ける案,この2案を説明いたしております。これらの案につきましては,知的障害と肢体不自由の方のエリアをどういうふうに工夫していくのか,また体育館やプールなどの大きな施設をどう配置するのか,そういった校舎の基本的な配置についてわかりやすく表現したイメージでございまして,今後の検討委員会のたたき台にするものでございます。  ご指摘の,個々のご意見につきましては,今後の検討事項であるというふうに認識いたしておるところでございます。例えば,保護者代表からにつきましては,特に,例えば食事する場所と,学習する場所を分けてほしいというようなご意見もいただいておりまして,これについても,現在の図面上の間仕切り等につきましては,仮のものでございますので,今後の設計の中で検討していきたいと思ってございます。  また,例えばスロープにつきましては,全体的な施設配置を定めた後に,優先順位を見きわめながら検討を進めていきたいと考えているところでございます。  私からは以上でございます。 74 ◯森本教育委員会事務局指導部長 子供さんの数のことですけども,その算定基準はどうかということなんですけども,この移設校につきましては,移転先であります兵庫区を中心にして通学区域を今現在想定をしています。県との協議事項になりますので,まだ公表できる段階ではありませんけども,若干の増を見越していって,現在のところ80名と,こんなふうに考えております。  以上でございます。 75 ◯分科員(あわはら富夫) 今,多分A棟──いや,A案ですか,A案というのがこの建物で仕切るという方法で,B案というのはフロアで分けるというふうな内容だったと思うんですけども,ただ,聞いたところによると,例えば場所の関係があるというふうに思うんですけれども,実質上,例えば敷地が非常に,あそこの敷地は少し地下があって1階へ上がるというか,斜めに上がってるような形の敷地になってるというふうなことで,周辺の例えば道路幅にしても非常に道路幅が狭いというふうなことを指摘されてますし,それから例えば文科省が特別支援学校施設整備指針というのを出しておりまして,これは2009年3月に出てるんですけれども,特別支援学校については長期にわたり対応することが必要だというふうなことで,例えば柔軟な計画とすることと,これは多分,数がどんどんふえてきたりした場合に,校舎を例えば増築したりとか,いろんなことをそのときにするんじゃなくて,ある程度余裕を持ったつくりにしておく必要があるんじゃないかというふうなことを指摘してると思うんです。  それともう1つは,高層より低層が望ましいと,こういう指摘もなされてます。多分,あの敷地の中で保護者の方から,要するにフロアで分けるにしても,建物で分けるにしても,この1点,2点のところの部分のところに,かなり厳しいんじゃないかなと。例えば,長期にわたり対応できるような柔軟な計画にすることとか,それから高層より低層が望ましいとか。私,先ほどいろんな問題を言ったんですけれども,その問題のどこに一番問題があるかというと,敷地の面積がやっぱり非常に狭い,しかも知的と,それから肢体不自由をある意味では分けざるを得ない,分けないと危険だということですから,分けるということが,あの敷地の広さの中で非常にやっぱり厳しいじゃないかなというふうに思うんですけれども,その辺どうなんでしょうか。どうも,皆さん与えられてる面積の中でいろんな工夫をしようとするから,結局ランチルームと,ほかの部屋を一緒にせざるを得なくなるとなると,御飯を食べてる場所で,まあ言うたら排せつもしないといけないというふうな事態が出てくる可能性があると。そういうことを非常に保護者とか,教師の皆さんが心配しておられるということですので,絶対的な面積そのものに問題があるんじゃないかなと。それと,将来のことを見越した余裕のある校舎をつくるべきだという文科省の指導というものも一方であるんですけれども,それに対してもどう答えられるのか。その辺,お答えいただきたいと思います。  それと,70名でなくて,80名というふうに変更したよという話があるんですけれども,実は青陽須磨の支援学校の場合に,40名というふうに想定していたものが,実は70名になったというふうに聞きました。今,70を80にしたんやというだけでいいのかという問題があると思うんですけれども,神戸の特別支援学校が今定数70ということで,当初多分70とされたと思うんですけれども,実際には中学校で,通常在籍生徒が療育手帳を取得して入ってくるケースというのが今非常にふえているというふうに言われておりまして,果たしてこの70というのを80に変えたぐらいで,そうなのかなというふうに思いますので,その辺もちょっと見解お聞かせください。 76 ◯橋口教育長 面積的なお話がございました。移転先に今考えてます必要な面積としましては6,000平米ということで,友生養護学校の現在の通学区域,また将来の通学区域の再編等,総合的に踏まえまして,旧の菊水小学校跡地が適地であるというふうに判断いたしております。また,面積につきましては,市内や他都市の特別支援学校の運営の実績を参考にいたしまして児童・生徒数の増減にも柔軟に対応できるように検討しているところでございます。  例えば,他都市の特別支援学校の例を見ますと,東京都や神奈川県では,校舎面積は1人当たり約40平米から70平米弱でございまして,ことしの4月に開校しました神戸市の青陽須磨支援学校につきましては,1人当たり61平米でございます。そういった点で,新しい友生養護学校につきましては,児童・生徒数140人規模を想定いたしておりますけれども,この旧菊水小学校跡地では,校舎の建設可能な面積が約9,500平米ということになっておりまして,それを計算いたしますと,1人当たり67平米となってございまして,最近といいますか,近年新設されました他都市の特別支援学校に遜色のない面積は確保できるものというふうに考えているところでございます。  それから,文科省の学校施設整備指針というお話でございます。その指針は承知しておりますけども,その整備指針の表現として3ランクございます。重要である,望ましい,有効であるというような3ランクございますので,今ご指摘のありましたお話がどの部分に当たるのか,ちょっと即答できかねるわけでございますけども,すべてをクリアしなきゃならないのかどうかも含めて,今後検討していきたいというふうに思ってございます。  それからもう1点の,青陽須磨で70名となるというようなお話でございましたけども,須磨支援学校の高等部のお話だろうというふうに思いますけれども,これまでの青陽高等養護学校とか,青陽西養護学校の入学者の傾向を分析いたしまして,過去からの入学希望者,また須磨支援学校中等部からの進学希望者,合わせて約50名と見込んでおりました。来年度といいますか,平成22年度の入学希望者につきましては,お話がありましたように,70名となってございますけれども,これは特別支援学級以外での,いわゆる通常学級からの希望者であるとか,あるいは校区外から,市外の方もいらっしゃいますけども,校区外からわざわざ転居してまいりました希望者もございまして,それが約20名となってございます。そういった点で,新設校効果という見方もあるわけでございますけども,具体的な理由等はまだわかりませんけども,須磨につきましても,面積的に余裕を持った設計を行っているために,今後の児童・生徒増に対しては柔軟な対応ができるというふうに考えてございます。  以上です。 77 ◯分科員(あわはら富夫) ちょっと時間がないのであれなんですけれども,今,3ランクあると言われたでしょう,文科省の指針ですね。重要度だとか,望ましいとか,3段階あると。それについては答えられませんですと言われたんですが,実は私の方で調べてまして,長期にわたり対応することのできるような柔軟な計画とすること。これは重要なんです。重要という項目です。それから,要するに低層が望ましいということについても,これも重要というところがその項目の中に入ってるんですね。だから,できる限り低層にすることというのがありました。これも重要なんです。だから,そういう意味でいうと,この文科省の指針に,それが外れたからといってできないということじゃないんですけれども,ただ,これからせっかくつくる学校ということを考えたら,どうも今のように,要するに縦で切って,同じ校舎にして真ん中で切って,両方が入れないという形で,ある程度高層化をするということになった場合に,この辺の問題にやっぱり触れてくるということになるんじゃないかなと。私は場所そのものにやっぱりちょっと無理があるんじゃないかなと。地形の形とかも含めてですね。というふうに思いますので,ただ,質問時間もうないですか。 78 ◯主査(崎元祐治) もうないですね。あと30秒ほどです。 79 ◯分科員(あわはら富夫) 30秒,そういうことなんでね,これは総括質疑の方にもちょっと残していきたいなというふうに思ってますので,これは市長に聞かせていただこうというふうに思っておりますので,少しやっぱり保護者とか教師の皆さんからいろいろお話聞いてきたんですけれども,どうもやはり,全体的にあの場所では無理があるんじゃないかなという印象を受けましたので,その辺も含めて総括の方でまた質疑させていただきたいと思います。
     以上です。 80 ◯主査(崎元祐治) ご苦労さまでした。  以上で,教育委員会関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうもご苦労さまでした。 81 ◯主査(崎元祐治) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,9月18日,午前10時より,当委員会室において,危機管理室及び国際文化観光局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。ご苦労さまでした。   (午後4時30分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...