6
◯小川教育長 それでは,お手元の
文教経済委員会協議事項にございますように,予算第45
号議案平成19年度神戸市
一般会計補正予算のうち,
教育委員会所管分及び第95
号議案建物等取得の件(
なぎさ小学校ほか)につきまして,一括してご説明を申し上げます。
お手元の
文教経済委員会資料の1ページをお開きください。
はじめに,予算第45
号議案平成19年度神戸市
一般会計補正予算のうち,
教育委員会所管分につきましてご説明を申し上げます。
1の
繰越明許費をごらんください。今回,補正しようとしますのは,表にございますように,第13
款教育費,第12項
体育保健費の
神戸総合型地域スポーツクラブ施設整備事業において1,689万円を,第13項
学校建設費の
中学校耐震改築事業におきまして3億9,798万2,000円,それから青陽中
養護学校建設事業におきまして7億8,769万8,000円,それから
既設校エレベーター整備事業におきまして3億2,003万9,000円をそれぞれ繰り越しいたします。
繰越の主な理由でございますが,
神戸総合型地域スポーツクラブ施設整備事業,それから青陽中
養護学校建設事業及び
既設校エレベーター整備事業につきましては,
関係機関との協議や許認可に不測の日数を要しましたため,工期を延長する必要が生じたことによるものでございます。また,
中学校耐震改築事業の
垂水東中学校につきましては,
地元調整などの
事前手続に時間を要したため,工期を延長する必要が生じたことによるものでございます。
続きまして,2ページをお開き願います。
第95
号議案建物等取得の件(
なぎさ小学校ほか)につきましてご説明を申し上げます。
これは,さきの平成19年度
補正予算におきましてご承認をいただきましたとおり,
財団法人神戸市
都市整備公社において
先行建設いたしました
なぎさ小学校ほか計5校の
学校施設を取得しようとするものでございます。
1の買入物件は,表の上から順に,
なぎさ小学校の校舎,
体育館,
地域学校連携施設,給食室,
プール,
渚中学校の
武道場・
プール,
有野北中学校の
プール,
長田中学校の校舎,それから3ページに参りまして,
長田中学校の
体育館・
武道場及び
井吹西小学校の
プールでございます。
2の買入価格は,
なぎさ小学校は18億2,624万8,274円,
渚中学校は2億5,678万7,053円,
有野北中学校は8,322万8,803円,
長田中学校は9億2,375万2,348円,
井吹西小学校は8,641万948円となってございます。
以上,予算第45
号議案平成19年度神戸市
一般会計補正予算のうち,
教育委員会所管分及び第95
号議案建物等取得の件(
なぎさ小学校ほか)につきまして,一括してご説明を申し上げました。何とぞよろしくご審議のほど,お願い申し上げます。
7
◯委員長(
森下やす子) 当局の説明は終わりました。
これより質疑を行います。まず,予算第45
号議案の関係分について,ご質疑はございませんか。
(「なし」の声あり)
8
◯委員長(
森下やす子) 次に,第95
号議案について,ご質疑はございませんか。
9
◯委員(
井坂信彦) ちょっと学校の
先行建設で,毎回お聞きしておりますが,やっぱり
ケース・バイ・
ケースだと思うので,今回の件に関してもお聞きしたいというふうに思います。
今回,これだけ
都市整備公社が
先行建設したものを
買い入れるということで,
教育委員会として,これだけ金銭的な
メリットが出ているんだというところを,まずご説明いただきたいというふうに思います。
10
◯小川教育長 これは
先行建設につきましては,従前から少しご説明をさせていただいておりますけれども,どういいましょうか,
金銭的メリットといいますとなかなか難しいところがあるわけでございますけれども,
先行建設でございますので,その建設の時点では,どういいましょうか,少し先を見越してやっておるわけでございまして,一番その
補助対象として有利な時期といいますか,その時期に
買い入れをさせていただくというような形にしてございます。ですから,比較いたしまして具体的にどれだけの金銭的な数字的な
メリットが示されるのかということになりましたら,これなかなか私どもとしても出せないわけでございますけれども,これの手法をとりますことによりまして,工事につきましても先を見越した工事ができるということでございますし,
子供たちの
教育環境というような面でも,逐一,例えば建設をしていくことになりましたら,やはり
子供たちの劣悪なといいますか,そういうような環境になりますし,そういうようなことをもろもろを考えまして,
先行建設をさせていただいておるという状況でございます。
以上でございます。
11
◯委員(
井坂信彦) その大枠の話は一通りお聞きしているんですが,本当,今回はなぜ有利なのかということを,その都度,お聞きしたいと思ってるんです。今回はだから例えば補助の枠がどうやったから,今回まとめて買いましたであるとか,あるいは人口の増加を先を見越して買えるという,その大枠はわかってるんですけれども,例えばこの
武道場や
プールなんていうのは,そういう
仕組みでつくる必要があるのかどうかも,私はいま1つ疑問に思ってるんで,いつも
先行建設の予算の方に反対してるんですが,そこを具体的に,今回は人口的な面では,生徒数的な面ではこういうことがあったから
メリットがありましたと,あるいは
補助対象で今回はこういうタイミングだったんで,今,
買い入れる
メリットがあるんですというとこを一通りお聞きしたいと思ってるだけです。
12
◯小川教育長 今回の
なぎさ小学校については,全校舎,
プール等,
買い入れをさせていただくと,そういうような時期が参りましたので,させていただいておると。
それから
長田中学校につきましては,従前,一部,買い戻しをしておったわけでございますけれども,今回,全体的に残りすべてを
買い入れをさせていただいたところでございます。
また,
武道場でありますとか
体育館,
プール,この一部を今回,
買い入れさせていただいておるわけでございますけれども,これは国のやはり認証といいますか,国と個別に話をしながら対応してきておるところでございまして,今回,国の方が
補助対象として承認をいただきましたので,一部でございますけれども,買い戻しをさせていただいたということでございます。
以上でございます。
13
◯委員長(
森下やす子) 次に,この際,
教育委員会の
所管事項について,ご質疑はございませんか。
14
◯委員(
向井道尋) 先日,
小学校のある
教頭先生とお話しする機会がありまして,
スキー教室か何かの帰りで,バスがおくれるということで,
連絡網を使おうとしたところ,1時間半近くかかったという話がありまして,今の
緊急連絡網,昔とは違いまして,もう本人と前後ぐらいしか載っていないということで,もし次に連絡が伝わらなかったら,その後ろへ,またその後ろへということができないという,今,各学校ではそういう
連絡網らしいんですけども,そのように今,
東須磨小学校とかだ
いち小学校では,
危機管理室のように,すぐに
メールで流せるような,そういう何か民間のところにそういうものを頼むような話を聞いているんだけども,結構,金額が高いと,最初の費用で数万円かかって,あと毎月,1万少しかかると,年間にすると10数万かかるということで,何とかこれ1本で,
教育委員会あたりが中心になってできないものかどうかというお話をいただきました。
本当にいざというときにそういう
緊急連絡をする,そういう体制を学校,または学校の中に学年とか学級とかありますけども,一部,費用としては
PTA会費を使ってやるという話も聞いてますけども,少しでも安く活用できたらいいのではないかというお話,聞きましたので,その点,ちょっとお伺いしたいんですが,いかがでしょうか。
15
◯池内教育委員会事務局指導部長 今,ご指摘ございました
緊急連絡網のことでございますけども,今,委員おっしゃいましたとおりでございまして,
個人情報保護条例でございますかね,そういうものの進展とともに,住所録,また
連絡網等が外へ出ていくというふうな
ケースが多々あったかと思います。そうしたことで,できるだけそういった中での
連絡網の維持というので,前後,本当にごく少数のグループだけに電話網をお渡しするというふうな今,
仕組みになっておるかと思います。
そうした中で,今回のような件があったときに,私どもも,この今,
メールを流せる
仕組みについては,お話はお伺いはしておるわけでございますが,何校か,もう導入をしておると,運用につきましては
PTA会費でという話も聞いてはございます。ただ,どこの学校でどうのということを,きちんと今,資料持っておりませんのであれでございますけども,これにつきましてはいろんな問題が少しかかわってくる部分がございまして,
保護者――特に一番,私自身はそのお話聞いたときに,これ困ったなと思ったことは,
保護者の方が
メール等を公開されない場合というのがやっぱりございますのでね,そういった場合にはどうしても――具体の形でありますそうです,そういう方には何軒か,やっぱり電話も使わざるを得ないというようなこと,そういったこともありまして,本当に
緊急事態のときのこういう大変な部分はあろうかとは思いますけども,いましばらく私どもでどうのこうのということは,今のところやっておりませんのですが,私
ども自身も研究をさせていただきたいなと思ってございます。
以上でございます。
16
◯委員(
向井道尋) すぐにはちょっと難しいと思いますけども,やはり最近は普通のNTTの電話を設置せずに,もう携帯のみというおうちも多くなっておりますし,いざというときにお出かけでつながらないという,そういうこともありますので,今後はやっぱり検討していっていただきたいなと思います。
もう1つ,話変わるんですけど,今,
教頭会が中心になって,少しでも
光熱費を抑えるということも含めて,1週間に1回は早く帰れるようにという,普通の日に奥さんと一緒に食事に行けたらという,何か普通のような話が,本当にできなかったことができたという話も聞いております。現場ではそのように少しでも経費を浮かし,また少しでも事務の軽減をということで頑張っておられますので,例えばそうした経費が浮いた分をほかのものに回したりとか,そういった
取り組みをしていこうとされてますので,そのあたり,ちょっとまたお伺いしたいと思います。
17
◯小川教育長 光熱水費の例えば削減をしたような場合の学校への還元というようなお話でございますでしょうか。この点につきましては,私どもも
光熱費の削減ということもございますし,今,お話ございましたように,できるだけやはり教員も多忙でございますから,
校長等にもお願いしておるわけでございますけれども,週の何回かは少し早く帰っていただくとか,そういうようなこともお願いをしておるわけでございます。そういうような中で,
光熱水費につきましては,随分,
季節変動といいますか,そういうようなものもございます,暑いときとそうでもないときとか,いろいろございますけども,今,例えば学校でKEMSというような,各
学校ごとの
環境改善といいますか,そういうようなことを含めました
取り組みをやってございまして,それも今,計画的にふやしておるところでございます。数年しますと全学校でその
取り組みができると思ってございますけども。そういうような中で,従前からできるだけそういうような
光熱水費を削減できまして,効果が出たところにつきましては,やはり
一定程度,私どももインセンティブといいますか,そういうようなものを持ってもらいたいというようなことで,学校の希望も少し聞きながら,そういうようなことをできるだけ配慮はさせていただいておるところでございます。今後ともそういうようなことにつきましては,よく配慮をしながら対応してまいりたいというように思ってございます。
以上でございます。
18
◯委員(
向井道尋) 今後ともよろしくお願いします。
終わります。
19
◯委員長(
森下やす子) 他にご質疑はございませんか。
20
◯委員(
井坂信彦) 市立の
商業高校及び
商業系の高校についてお聞きしたいと思います。
つい最近,ある
私立大学の
商学部の責任者の方とお話しする機会がありまして,実は大阪の市立の
商業高校,今度3つが合併される中で,1つ新しいことを試みていると。それは市立の
商業高校と,それから私立の大学の
商学部とで,ある程度
カリキュラムに一貫性を持たせて,7年一貫の
カリキュラム――ただしそれはエスカレーターで全員が上がれるとか,そういう
仕組みでは全くないんですが,7年一貫の
カリキュラムを一遍つくって,もっとまともな
ビジネスマンをつくろうじゃないかというような話なんです。
日本の教育で,特に小・中学校でいろいろ改革をしても,結局,
高校受験,
大学受験がある中で,大学がどうしてもまだまだアカデミックな方向に身を置いてる分,結局,小・中・高という教育も,
大学受験を目指してみんなやってますから,なかなか変えようがないという中で,
経済界は
経済界で,大学から出てくる人材が全然ビジネスでは使い物にならないということになってますから,その辺を
商学部及び
商業高校ぐらいから打破していこうという試みではないかというふうに思ったんですね。
神戸市も市立の
商業高校とか,あと神港学園ですか,神港ですか,神港高校ですか――あそこも商業の学部あったと思いますけど,あの辺が今後,今どういうことを考えておられるのか。
商業高校というと,普通やっぱり簿記やらやって,どっちかというと何か
一般事務の人材を輩出するようなイメージがこれまであったと思いますけれども,私は今やっぱり本当に
企業社会の中で優秀な
ビジネスマンが一定,求められてると思っておりますので,本来は大学からこういう改革,始まってほしいと思いますが,しかし
市立商業ぐらいから,どこかの大学の
商学部あたり,あるいは
経済界あたりと連動して,そういった人材をつくっていくといったことも考えていいのではないかなと思ったものですから,現状のお考えなり,
取り組みについて,まずお聞きしたいというふうに思います。
21
◯小川教育長 商業高校でございますけども,私ども市立神港
高等学校と
兵庫商業と,2つの学校があるわけでございまして,それぞれ随分,例えばことしの
入学志望の
倍率等も高うございます。それで特に神港
高等学校は,ある意味で伝統校といいますか,神戸の随分地域に密着した
商業人といいますか,そういうようなものをたくさん,ある意味では育ててきた学校だというようにも思っております。
それで大学との連携でございますけども,
大学連携につきましては,私どもとしましては,現段階では
市立高校群として,ある程度まとまった形で大学との連携をいろいろしていこうということで,
新聞等にも出ておったと思いますけど,
同志社大学だったかな――包括的な――失礼しました。立命館大学とか,関大,甲南大学との協定を結んで,いろいろな観点から,1つのことだけでなくして進めておるところでございます。例えば,大学の教員でありますとか
学生等が市立の学校の方へ
教育活動として協力していただくというようなことでありますとか,生徒・児童の方が大学の方へ行って,
学習活動でございますとか
体験活動,そういうようなものをしていくということでありますとか,
教職員相互の
交流研修,そういうようなものもし始めておるところでございます。
商業高校につきましても,同じような中で対応を図っていきたいというように思ってございますし,随分,それと学生さんの
インターンシップといいますか,そういうようなものが非常に拡大してございます。そういうようなものをできるだけ活用していこうというようなことでございますとか,具体的には大学での講座,そういうようなものを受講できるようにしたりとか,また高校の方でも
大学向けの
授業公開ですね,そういうようなものもしながら,そういうような連携を深めてまいりたいというように思ってございます。
今,
商業高校独自というような形では特段はしておらないわけでございますけれども,
商業高校からも当然のことながら,随分,大学の方へも進む学生も多いわけでございますので,そういうような視点を持ちながら対応を図ってまいりたいというように思ってございます。
以上でございます。
22
◯委員(
井坂信彦) 大学との
交流イベントであるとか,
公開授業であるとか,あるいは
インターンシップとか,そういう交流とかいう,開くというようなことは当然やっておられると思うんです,これは
商業系にかかわらずと思うんですが。ただ,私が大阪の例で非常におもしろいなと思いましたのは――これは大阪もどこまでいけるかわからないんです,今,議論の途中ですから,ただ,単に
交流レベルではなくて,一貫した人材像,こういう
ビジネスマンをつくるというのを共通で高校と特定の大学が持って,
商業高校と特定の大学が持って,それで一貫した
教育プログラムを持つというところなんですね。
大学が
教育機関か
研究機関かというのは,これは学部によってまちまちだと思うんですけれども,少なくとも
商業系,あるいは経営系の大学に関しては,これはやっぱり実社会で即戦力となる人材を育てる方に重きを置くべきであろうというふうに私は思っているんですね。ところがなかなかそうはなっていないと。
普通に考えたら,教育学部は学校の先生をつくる学部だとか,あるいは法学部は法律家を育てる,
商学部あるいは経営学部は当然
ビジネスマンや経営者をつくる学部であるはずですから,普通みんな小・中・高・大と,受験を一生懸命頑張るのは,多くの場合は一般のしかもなるべく大手の企業に入りたいというような,大体おおむねそういう気持ちで生徒さんは進んでいくと思うんですよ。それなのに
商業高校じゃなくて,そういう人は普通科の高校に入るし,
商学部じゃなくて全然違う学部に入って,そこから
ビジネスマンになっていくという流れは,私はやっぱりちょっといびつやなと,かねてから思っていたんですね。本当だったらもう大学の
商学部卒,あるいは経営学部卒の人が,もう圧倒的に一般企業の就職は強いということでなければ本来おかしいのに,そうはなってないと。
商業高校の方もどうもそのようだというふうに思っておりますので,何か特に
商学部,それから
商業高校というあたりは,もっと本当に実社会と連動した人材育成をするべきではないかというふうに思うんですが,それについて,さっきのはもう
市立高校群の一般論でしたので,
商業系ということについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
23
◯小川教育長 大学の方のやはりスタンスというのもありますから,これはよく大学といろいろ話をしていかなくてはいけないということだろうと思いますし,ある意味では国全体としての,そういうような大学のあり方みたいなものとか,そういうようなものにも今の先生のお話をお聞きしてますと,関係してくるのかなというように思ってございますけれども。
商業系の専門大学というのは,これは非常にもう全国の中でも非常に少数でございますから,こういうところとの連携というのはなかなか,現実問題として難しいと思いますし,一般の大学に経営学部であったりとか,
商学部であったりとかするわけでございますけども,今の大学のスタンスとしましたら,特に
商業系の学校でありますとか,そういうようなことを関係なくして,一般の生徒の中からその中に入学していくというような形でございますので,なかなか今の段階でストレートな連携というのは,現実問題としてはなかなか難しいところがあるのかなというように思ってございますけれども。おっしゃる趣旨はよくわかりますし,そういうような道が,私立の例えば大学等におきましては,場合によっては特別選考みたいな形とか,そういうような形の特別枠みたいな形とか,そういうようなものなんかも場合によっては取り入れていけるというようなこともあるかもしれません,ほかの学部等でもやってございますから。そういうようなことも含めて,
大学連携も進んでおるわけでございますし,そういうようなことをよく今後とも話をしていきたいというようなことでございます。
以上でございます。
24
◯委員(
井坂信彦) その本来は大学の
商学部あたりからこういう改革が始まってくれば一番スムーズなわけですけども,残念ながらそうはなってない中で,私はやっぱり行政,
教育委員会だからやれると思うのは,市立高校,
商業高校を持ってるというのと,それから
経済界とも話ができるわけですから。先日の大阪の
商業高校と,それから大学の
商学部との連携の話の中で,話として出るのは,例えばもう大阪の財界が本当に欲しい人材像あるやろうと,そういうところから
カリキュラムを落とし込んでいって,大学の4年間,それから
商業高校の3年間,そういうのも財界が望む人材を一遍本気でつくったらどうだというような話も出てるような話なんですね。だから私は行政にもこの話に限っては,大学はもちろん守備範囲の外ですけれども,でも行政でも十分オーガナイズできる話ではないかなと思って,きょうお話をしましたので,ちょっと一遍考えてみてください。お願いします。
25
◯委員長(
森下やす子) 他にご発言,ご質疑はございませんか。
26
◯委員(金沢はるみ) 2点,お伺いします。
1つは,北区の長尾
小学校の件なんですけれども,すばらしい学校ができて1年たっておりますけれども,ちょっと
保護者の方から,これから急激に上津台で人口がふえていく中で,もう数年たつと教室が足りないというような状況になってくるのではないかということをお聞きをいたしました。来年,1クラス分,今,フリースペースのところを教室にしてくださるということなんだそうですけれども,それこそ先ほど,先行取得の話が出ましたけれども,先を見据えて
教育委員会として,この上津台の人口増に対してどう対応されていこうとしているのか,お伺いしたいと思います。
それと,もう1つは図書館の問題なんですけれども,以前から申し上げておりました三田市の図書館の利用,特に北区の北部の方のご要望が強いんですけれども,このお話し合いは今,どのぐらい進んでいるのかということについてお聞きをしたいと思います。
27 ◯岡
教育委員会事務局総務部長 私は長尾
小学校の件についてお答えします。
先生,ご指摘のとおりでございまして,長尾
小学校,非常に予想を超える人口の張りつき,しかも子供さんを持っておられる世帯が,我々が推測しておりました以上に,急激な伸びで今,移り住んでおられるという状況でございまして,今,お話しいただきましたように,来年度,少し多目的ルームを教室に転用するという予定をしてございまして,進めてございます。今後ともそういった状況が,非常に急激な伸びが続くということが想像されます。それにつきましては,基本的には多目的ルーム等,転用スペースがありますと,それを転用していくということになりますけれども,それでも追っつかないという状況になれば,当然新しい校舎等――もともと長尾
小学校にはそういう増築スペースを予定してございますので,そういったところに校舎を建設するといったことを検討していくということになります。
以上でございます。
28
◯小川教育長 三田の図書館の利用の関係でございますけども,ご存じのように,市長間でいろいろ話をしてきまして,私どもの北の図書館はオープンにしておるわけでございまして,三田の図書館につきましても,お互いのといいますか,そういうような形の中でオープンをしていただきたいということで,常々お願いをしてきたところでございますけれども,三田のいろんな事情もございまして,今も少し協議を続行中でございますけれども,昨年の夏より,協議を再度,進めてございまして,現在,三田の方と貸し出しの実施に係ります協定書ですね,そういうようなものを結んでいかなければなりませんので,その具体的な内容を,今,協議中ということでございますので,できるだけ私どもも早い時期にこういうようなことが整いますよう,積極的にお話をさせていただきながら,具体化に努力したいというふうに思ってございます。
以上でございます。
29
◯委員(金沢はるみ) 三田の件は,ぜひ1日も早くお願いしたいと思います。
それから,長尾
小学校の件なんですけれども,来年度1クラス,教室をつくっていただいて,あと1クラス余裕があるみたいなんですけれども,
教育委員会の方で問い合わせをしたときに,あと2つつくれる。合計,来年度の1クラス以外にあと3教室できるというお話をお聞きをしたんです。
しかし,学校の方に私,伺わせていただきましたところ,今,2つ,2つというか,多目的室として使っているスペースというのは,学年の集会とか,さまざまなことに本当に利用しているお部屋なので,そこを2クラスとれるからということで,教室にしていただくというのは,PTAに対しても,自分はもう絶対に言えないんだと,校長先生はおっしゃっておられました。それを一時的に転用するということならば,
保護者の方のご理解もいただけるだろうけれども,それがないもとで,ここをもう教室にしてしまいますよということになれば,PTAの方の集まる場所もない,学年の集会するところもなくなるということで,本当に立派なすばらしい
小学校であるにもかかわらず,そういった
子供たちが集まれる場所もないということになるので,それはもう絶対にやめてほしいというご要望をいただいております。
ですから,先ほども言われたみたいに,先を見据えて,もう本当に校舎建設も含めた計画を立てていただいてから,そういう足りない場合は,そういうところを一時的に活用するという方向で考えていただくということにお願いしたいんですけど,一言コメントがあればお願いします。
30 ◯岡
教育委員会事務局総務部長 今,ご指摘のとおりでございまして,今後とも増加がかなり見込まれるということで,当分そういうことが続くというようなことがあれば,そういった新しい――先ほど申しましたような校舎建設ということも含めて検討していくということでございます。
以上でございます。
31
◯委員長(
森下やす子) 他にご発言ございませんか。
(「なし」の声あり)
32
◯委員長(
森下やす子) ご発言なければ,この際,私から一言,申し上げたいと思います。
小川
教育長におかれましては,この3月末をもって退職されるとお聞きをしております。長きにわたって神戸市政の発展にご尽力いただきましたこと,大変お疲れさまでございました。何か一言ございましたら,どうぞお願いいたします。
33
◯小川教育長 先生,どうもありがとうございました。一言,お礼のごあいさつを,それじゃあお許しをいただいてさせていただきますけれども。今,お話がございましたように,この3月31日で
教育長を退任させていただくということで,4年間,本当にどうもありがとうございました。
また,通算しますと,役所の生活37年ということでございまして,改めて振り返ってみますと,随分山あり谷ありといいますか,そういうような時代の大きなうねりといいますか,そういうような中で仕事をさせていただいたなというように思ってございます。どういいましょうか,神戸市民のために,ある意味では私ども仕事をさせていただいておるわけでございますし,こういうような公務について,何がしかのといいますか,役割と職責を果たせたかどうかということになりますとちょっと疑問でございますけども,させていただいたことに改めて感謝を申し上げる次第でございます。
特に教育に私が参りましたのは,平成9年に総務部長として4年間務めさせていただきまして,それから3年間ほど,復興記念事業でございますとか,特に灘区の方で仕事をさせていただきました,もう随分印象の深い3年間だったわけでございますけども。それから改めまして,平成16年度から4年間,
教育長を務めさせていただいたわけでございまして,よく十年一昔と言いますけども,11年ぐらいのそのスパンがあったわけでございますけれども,この間の教育の変化といいますか,これはやはり改めてすごいものがあるなというように思ってございまして,その私が教育へ参りました当時は,特にある意味では学校5日制でございますとか,ゆとり教育をいかに軟着陸させるかということが一番大事な時期でございました。そういう中で体験学習でありますとか,総合学習でありますとか,そういうようなものをどういうふうに入れていくんだというようなことだったかと思ってございますし,また,やはり一番残念な胸の痛い思いですけども,須磨の事件が私が総務部長に参りましたときに起こりまして,やはりこれはそれ以降の
子供たちの象徴的な少し事件といいますか,そういうようなものであったのかなと改めて思ってございます。
そういうような中で,さまざまな
子供たちの課題といいますか,これは親子の関係であったりとか,例えば児童の虐待のようなことであったりとか,
子供たちの不登校でありましたりとか,ニート,フリーターの話でございますとか,いじめとか,今でいいますと携帯の問題ですね,そういうようなもの等に随分つながっておるわけでございまして,そういうような中で,ある意味では少し悪戦苦闘してきたかなというような思いはありますけれども,そういうような中から,今回,新しい学習指導要領も,また23年から始まるわけでございますけれども,
子供たちの生きる力といいますか,そういうようなものを中心にしながら,
子供たちに新しい少し,知識が本当に生かされる新しい学力観といいますか,そういうようなものであったりとか,
子供たちの意欲をやはり育てていくといいますか,大事にしようというようなこと等,過去のことを踏まえながら新しい
取り組みが始まりつつある時期に来ているというようにも思ってございます。
随分,一生懸命やったつもりでございますけども,たくさんのことをし残してございますし,ある意味では新たな宿題といいますか,そういうようなものをたくさんつくらせていただいたんではないかなというふうにも思ってございます。次の仲間たちがしっかりとこれを引き継いでやっていただけるものだというように確信をしてございます。
委員の皆様には,本当にさまざまな観点から支援と,また指導をいただきましたことに,厚くお礼を申し上げる次第でございます。今後とも委員の皆様方のご活躍とご健勝を祈念いたしまして,簡単でございますが,私のごあいさつとさせていただきます。本当にどうもありがとうございました。
34
◯委員長(
森下やす子) ご苦労さまでございました。
それでは,
教育委員会関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでございました。
なお,委員の皆様におかれましては,産業振興局が入室するまで,しばらくお待ち願います。
(産業振興局)
35
◯委員長(
森下やす子) それでは,これより産業振興局関係の審査を行います。
まず,陳情第129号の陳情者から
口頭陳述を聴取いたします。
陳述人の中谷さん,発言席へどうぞ。
36
◯委員長(
森下やす子) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初に住所,氏名を明らかにしていただき,5分以内にご要約願います。
それでは,中谷さん,どうぞ。
37 ◯陳情者 兵庫県西宮市前浜町9-6在住,中谷謙介と申します。よろしくお願いいたします。
まず,今回,陳情をさせていただきました日本熊森協会は,森を残し,全生物と共存しなければ人間も生き残れない,こういった現代生態学の出した結論に従って,奥山の保全・復元活動を行っている実践自然保護団体です。現在,会員は1万5,600名,全国18府県に支部があります。
さて,まず人間とはどういう生物なのか。地球が誕生したのは今から約46億年前,これはとても熱い星だったと言われています。それが徐々に冷えていく中で,35億年前にミクロの生物が初めて誕生したと言われています。このミクロの生物が気が遠くなるほどの時間をかけて分かれていき,無数の生物種の命のあふれる星になりました。そして最後に登場したのが我々人間という生物です。これが何を意味するのかといいますと,私たち人間は,これまで地球上に存在したすべての生物がつくってきた地球環境の上に初めて生存することのできる生き物であるということです。
しかし,現在,この人間による自然破壊によって,生物の大量絶滅というものが拡大しています。日本も例外ではなく,日本の哺乳類の実に50%が絶滅寸前と言われています。なぜこういった動物を守らなければならないのか,それは彼らが森をつくり出しているからです。森は植物だけで形成されているのではありません。動物が動き回ることで風の通り道ができたり,森の土が耕されたり,植物の種が遠くに運ばれたり,つまり植物と動物の相互作用によって森はつくり出されています。森の存在――これは私たちの命を支えてきました。それは酸素の供給源ということはもちろんありますが,水の供給源であるということを忘れていけません。森からわき出る水は,私たちの命だけではなく,すべての生物の命,すべての産業を支えてきました。この水というのは,コンクリートに囲まれたこういった都市からは供給することはできません。しかし,戦後の国策である拡大造林によって,日本の奥山は野生鳥獣たちが生き残れない杉とヒノキだけの人工林に変えられてしまいました。これが現在の増大するようになった農作物被害の原因となっています。また,この拡大造林というものは,我々人間にも影響を与え始めています。それはやはり水の減少です。
熊森協会では,これまで幾つもの農村に赴き,地元の方の聞き取り調査を行ってきました。地元の方は皆,口をそろえて,川の水量が50~60年前の半分から3分の1になった,こう言います。つい先日も篠山市,この農家に調査に行きましたが,その農家の方は,加古川,武庫川の水源地である篠山がこのような状況であるならば,川下はもうだめでしょう。10年後,都市に農作物を出す自信はありません,こう話されていました。また,水の減少や動物たちの出没,これは森の荒廃が原因である,こういうことを明言していました。
国連は,20世紀は世界は石油を求めて戦争をしたが,21世紀は水を求めて戦争すると発表,さらに2025年までに世界の3分の2の国は水を失うと発表しています。このままでは日本もその水を失う国の1つになってしまいます。動物たちの出没を防ぐためには,動物を殺してるだけでは何の解決にもなりません。殺すだけに躍起になってる間に,森は復元不可能までに荒廃してしまいます。私たちの命の源である水源を守るためにも,今の
子供たち,後世の
子供たちのために森を守らなければなりません。一刻も早く,この森の復元に着手しなければ,日本も必ず,近い将来,水不足に陥ります。
今回,こうならないように,鳥獣被害防止特措法の関連予算を,森の復元,鳥獣被害防除に優先的に使うよう,環境大臣,農林水産大臣,そして貴自治体へ意見書を提出するよう,陳情した次第です。どうぞよろしくお願いいたします。
38
◯委員長(
森下やす子)
口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでございました。
39
◯委員長(
森下やす子) それでは,議案5件及び陳情1件並びに報告1件について,一括して当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構です。どうぞ。
40 ◯橋口産業振興局長 それでは,ただいまから予算第45
号議案平成19年度神戸市
一般会計補正予算のうち産業振興局関連分,予算第46
号議案平成19年度神戸市市場事業費
補正予算,予算第47
号議案平成19年度神戸市食肉センター事業費
補正予算及び19年度関連分第93
号議案建物取得の件(六甲山牧場 体験学習館ほか)及び20年度関連分第47
号議案神戸市立六甲山牧場条例の一部を改正する条例の件,また陳情第129号鳥獣被害防止特措法関連予算を,鳥獣捕殺ではなく自然林復元と被害防除に使うこと等を求める意見書提出に関する陳情,並びに今月5日に発生しました明石海峡船舶衝突事故による油流出被害の報告につきまして,一括してご説明申し上げます。
お手元の
委員会資料の1ページをお開き願います。
予算第40
号議案一般会計補正予算でございますが,
補正予算額は,1歳入歳出
補正予算額一覧に掲げておりますとおり,歳出合計は5,600万円でございます。
次に,2歳出予算の説明でございますが,第7款商工費,第1項商工振興費,第1目職員費の4,500万円及び2ページをごらんいただきまして,第8款農政費,第1項農業
委員会費,第2目職員費の1,100万円は,人事異動等に伴い,職員の給与総額が予算より増額したことによる補正でございます。
次に,3ページをお開きください。
予算第46
号議案市場事業費
補正予算でございますが,
補正予算額は,1歳入歳出
補正予算額一覧に掲げておりますとおり,歳入歳出とも合計は320万円でございます。
次に,2歳入予算の説明でございますが,第3款繰入金,第1項他会計繰入金,第1目一般会計繰入金の320万円は,一般会計からの繰入金の増額でございます。
4ページをごらんいただきまして,3歳出予算の説明でございますが,第1款事業費,第1項職員費,第1目職員費の320万円は,給与改定に伴い,職員の給与総額が予算より増額したことによる補正でございます。
4
繰越明許費の説明でございますが,第1款事業費,第3項施設整備費の自動火災報知設備整備は,既存の卸売・仲卸等の自動火災報知設備を更新する工事ですが,まず設計時において,経費削減のため,既存設備を最大限流用するための検討に時間を要したことに加えまして,現場作業においても,防災機器の停止時間を最短時間にするため,新旧機器の切りかえを小さなブロックでする必要があり,細かな業界との調整に時間を要したため,工期を延長する必要が生じ,事業費5,700万円を繰り越すものでございます。なお,これらの取りかえ工事につきましては,5月中に完成する予定でございます。
続きまして,5ページをお開きください。
予算第47
号議案食肉センター事業費
補正予算の
補正予算額は,1歳入歳出
補正予算額一覧に掲げておりますとおり,歳入歳出とも合計は400万円でございます。
次に,2歳入予算の説明でございますが,第3款繰入金,第1項他会計繰入金,第1目一般会計繰入金の400万円は,一般会計からの繰入金の増額でございます。
3歳出予算の説明でございますが,第1款事業費,第1項職員費,第1目職員費の400万円は,人事異動等に伴い,職員の給与総額が予算より増額したことによる補正でございます。
6ページをごらんいただきまして,第93
号議案建物取得の件(六甲山牧場 体験学習館ほか)でございます。本件は先般,
補正予算を認めていただきましたが,神戸市立六甲山牧場内にある
財団法人神戸みのりの公社が所有する建物等を,公の施設として取得しようとするものでございます。
現在,六甲山牧場内には,神戸市所有の施設とみのりの公社が所有する施設が混在しておりますが,今回,みのりの公社の施設を取得し,すべて神戸市所有の施設とすることで,指定管理者による一体的かつ効率的な管理運営を行おうとするものであります。
まず,今回購入する資産につきましてご説明申し上げます。金額につきましては1万円未満は省略させていただきます。
1の買入物件でございますが,体験学習館,レストハウスの一部,堆肥舎の3棟で,延べ面積は約1,390平方メートルでございます。2の買入価格でございますが,体験学習館が1億7,594万円,レストハウスが2,362万円,堆肥舎が560万円で,表の合計欄にありますように,合わせまして2億517万円でございます。3の売渡人は
財団法人神戸みのりの公社でございます。
8ページ,9ページに,議案参照図を添付しておりますので,ご参照願います。
次に,10ページをお開き願います。
第47
号議案神戸市立六甲山牧場条例の一部を改正する条例の件でございます。本件は,第93
号議案で取得を予定しております六甲山牧場体験学習館ほかにつきまして,公の施設として追加するに当たり,条例を改正しようとするものでございます。
改正の内容につきましては,新旧対照表でご説明いたしますので,13ページをお開き願います。第4条の施設については,今回,みのりの公社から
買い入れる予定の施設のうち,3項に多目的室を備えた体験学習館を追加いたします。なお,レストハウス及び堆肥舎につきましては,第4項のその他の関連施設に含めることとしております。多目的室に関連し,使用の許可,届け出,許可の基準を4条の2から4まで追加しております。
次に,16ページをお開き願いまして,別表第2号に多目的室の利用料金を追加いたします。なお,今回,追加いたしました施設につきましても,効率性を確保し,一体的な運営を行うために,現在の指定管理者の業務として追加することを予定しております。
続きまして,陳情第129号鳥獣被害防止特措法関連予算を,鳥獣捕殺ではなく自然林復元と被害防除に使うこと等を求める意見書提出に関する陳情についてご説明申し上げます。
18ページをごらん願います。
1で鳥獣被害防止特措法について,まずご説明させていただきます。鳥獣による農林水産業の被害は,営農意欲の減退をもたらすなど農山漁村の暮らしに深刻な影響を与えております。こういった状況を受けて,鳥獣被害防止策を総合的かつ効果的に実施するため,鳥獣被害防止特措法が施行されるものでございます。この法律では,市町村が被害防止計画を策定することで,市町村に対し,1)被害防止対策の実施に対する地方交付税の拡充等財政支援,2)捕獲許可の権限委譲といった措置が講じられるとともに,市町村が3)鳥獣被害対策実施隊を設けることができるものであります。
この法律に関して,今回の陳情の要旨をごらんいただきますと,まず1点目に,この法律の関連予算が,野生鳥獣捕殺優先ではなく,鳥獣が帰れる広葉樹の自然の森の復元,当面の被害防除にこそ優先的に使われることというものであります。この点に関しまして,本市では,農業や生活環境に対し,実際に被害がある場合にやむを得ず関係法令に従って捕獲を行っているものであります。なお,耕作放棄地対策として,広葉樹林の植林や里山の整備は,有害鳥獣対策として有効であると考えるところであります。
次に,2点目は,鳥獣被害対策実施隊における市町村職員による隊員の銃の所持について,安易に公費で銃を持たせないことというものであります。この法律の背景には,地元猟友会だけでは捕獲が進まない地域がありますが,神戸市では猟友会など,捕獲を行う組織があり,捕獲につきましては十分機能しておりますので,現在のところ,職員等による実施隊を設置することは考えておりません。
次に,3点目は,被害防止計画の策定に際して,専門家や自然保護団体も入れて行うこと。また,鳥獣捕獲の要請があったときは,情報及び対応を公開することというものであります。本市といたしましても,今後,計画策定をする際には,神戸市民の意見提出手続に関する条例に基づき,市のホームページ等で広く意見募集を行い,多方面からのご意見もいただきたいと考えております。また,鳥獣捕獲の要請があったときの情報公開でありますが,本市の情報公開条例に基づいて,適正に対処いたしたいと考えております。
最後に,4点目では,捕獲した鳥獣は,原則として人間とのあつれきがほとんどないと考えられるところに運んで放すことというものであります。本市における鳥獣被害は,主にイノシシとアライグマによるものでありますが,現実に被害を起こす鳥獣を放すとすると,再び被害を起こすことになりかねないため,現状では処分せざるを得ないと考えております。なお,アライグマにつきましては,外来生物法の趣旨により,放すことが禁止されているというふうに考えております。これまでも鳥獣による被害防止に必要な捕獲処分を行ってまいりましたが,今後も鳥獣被害防止特措法等,関係法令に基づいて対応してまいります。
最後に,明石海峡船舶衝突事故による油流出被害状況について,状況と対応についてご報告申し上げます。別添追加資料1ページをごらんいただきたいと存じます。
事故の概要ですが,3月5日午後2時55分ごろ,神戸市垂水区沖の明石海峡航路東口付近海上で,3隻の船舶が関係する衝突事故が発生し,そのうち1隻が沈没,死者2名,行方不明者2名,負傷者5名という人的被害が生じるとともに,沈没した船舶から油の流出がありました。
流出した油は,3月6日午後には神戸空港の南から明石市二見町の南で,東西50キロメートルの範囲に広がり,また8日には大阪府泉大津市沖まで到達いたしました。市内では,6日にアジュール舞子の海岸に油漂着が確認され,オイルフェンスの設置や油防除作業を実施いたしましたが,須磨海岸や垂水漁港では,油の漂着は確認されておりません。
次に,市内漁業の被害状況ですが,ノリ養殖については,神戸の漁場すべてのノリ網に油の付着が確認されたことから,3月9日に今期の生産中止が決定されたところであり,育成中であったノリは,最終的に市内のクリーンセンターで焼却処分する予定となってございます。この結果,ノリ生産については,平年の半分以下にとどまる見込みとなっております。
イカナゴ漁については,2月28日解禁後,神戸空港沖や関西空港沖で操業していましたが,油流出事故に伴い,事故海域での操業の自粛に続いて,3月15日以降,大阪湾全域で操業を見合わせておりましたが,先日,今期の操業を中止するに至った状況でございます。
このような甚大な被害につきまして,神戸市として,今月11日に国土交通大臣及び農林水産大臣へ油流出の防止対策等について緊急要望を行ったところでございます。
なお,2ページに要望書の内容を添付しておりますので,後ほどご参照願います。
また,被害を受けた漁業者を支援するため,兵庫県と協調して,漁業近代化資金の償還期間の延長,豊かな海づくり資金の中の災害資金融資の実施を行ってまいります。今後とも,国・県及び関係団体などと連携を密にし,漁業者支援のため,状況に応じた対応を検討していきたいと考えております。
以上,産業振興局に係る予算議案3件,議案2件,陳情1件,報告1件につきまして,一括してご説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほど,お願い申し上げます。
41
◯委員長(
森下やす子) 当局の説明は終わりました。
これより質疑を行います。まず,予算第45
号議案の関係分について,ご質疑はございませんか。
(「なし」の声あり)
42
◯委員長(
森下やす子) 次に,予算第46
号議案について,ご質疑はございませんか。
(なし)
43
◯委員長(
森下やす子) 次に,予算第47
号議案について,ご質疑はございませんか。
(なし)
44
◯委員長(
森下やす子) 次に,第93
号議案について,ご質疑はございませんか。
45
◯委員(
井坂信彦) 手短にしますけど,前回の神戸ワインのとき,ちょっとこちらについては特に質疑をしなかったので,1点だけお聞きしておきたいと思いますが,みのりの公社側の事情は一方でご説明があったんですが,神戸市産振局として,あるいは神戸市として,この施設を買って,何ていうか,どういう
メリットがあると納税者の方に説明されるのかだけ,1点お聞きしたいと思います。
46 ◯橋口産業振興局長 先ほどもご説明いたしましたとおり,市の施設と公社所有の施設が混在化してる状況を解消したいということが1点ございます。そういった中で一体的な運営が図れるということだろうというふうに思ってございます。特に今回,今,公社が所有しております体験学習館につきましては,公社の自主事業といたしまして,いろんな体験学習を行っておるわけでございますけども,特に土曜日,日曜日に開放されているようでございますけども,それを公の施設にすることによりまして,平日も含めて会議室等の利用に寄与していただきたいというのが趣旨でございます。
以上でございます。
47
◯委員(
井坂信彦) 例えば,レストハウスとか堆肥舎とかも,やっぱりこれ市が取得せなあかんもんなんでしょうか。
48 ◯安藤産業振興局次長 体験学習館の部分と,それからレストハウス,堆肥舎も含めまして,今回一括して市の所有施設にするという趣旨でございます。
以上でございます。
49
◯委員長(
森下やす子) よろしゅうございますか。他にこの議案について,ご発言ございませんか。
(なし)
50
◯委員長(
森下やす子) 次に,第47
号議案について,ご質疑はございませんか。
51
◯委員(金沢はるみ) 1つだけ。ここで多目的室と書いてあるのは,地下2階のところということでいいわけですね。地下1階の体験室というのは,今までどおり無料で利用をするということでよろしいんでしょうか,確認です。
52 ◯安藤産業振興局次長 地下1階の部分,体験教室で,これは有料でございますけれども,有料で料金を払っていただいた上で,各種体験でご利用いただくと,そういうことでございます。
53
◯委員(金沢はるみ) 有料で体験をしていただくというのはわかるんですけども,お部屋そのものも有料でお使いになってるということでいいわけですね。
そして,あともう1つ,地下2階の今回,多目的室になるところは,女性の団体の方々が,土日に割と頻繁に使っておられるというようなことではないかと思うんですけども,そういうのも全部有料ということでいいんですね。
54 ◯安藤産業振興局次長 地下2階の部分につきましては,現在は,これまでみのりの公社の運営でございますけれども,その分をお貸しするという運用はなされてなかったと理解をしておりますので。
55
◯委員長(
森下やす子) もう1つ,質問2つありましたね。
56 ◯安藤産業振興局次長 地下1階の部分でございますけれども,これは現在は有料の体験事業ということの利用のみでございます。
57
◯委員長(
森下やす子) よろしゅうございますか。他にご発言ございませんでしょうか。
(なし)
58
◯委員長(
森下やす子) 次に,陳情第129号について,ご質疑はございませんか。
59
◯委員(
井坂信彦) この4つある中で,特に1番の,関連予算が捕殺優先ではなく,森の復元等も含めた被害防除に優先的に使われることという,この考え方自体について,まず一言,コメントいただきたいのと。
それからあと,実際,神戸市でも予算を使って,イノシシ,アライグマ等々を捕殺してると思うんですけれども,その辺の予算全体について,この法律に関連する神戸市が使っている予算について,ご説明いただきたいと思います。
60 ◯安藤産業振興局次長 まず,特措法関連予算が捕殺優先ではなくという,この部分でございますけれども,現状,この法律そのものは,つい最近,施行されたばかりでございまして,これからこの法律の
仕組みにありますように,被害防止計画の中にいろんな施策を盛り込んでいくと,これはこれからの作業でございますけれども,1点は,これまでも鳥獣関連法案に基づきまして,有害鳥獣の場合には捕獲をしてきたということがございまして,これは先ほどの冒頭,局長の方からご説明させていただきましたように,現実に農業被害ですとか,あるいは都市部の生活環境被害ですとか,あるいは場合によっては人的被害のおそれがあるという状況も踏まえまして,そういう場合にはやむを得ず,関係法令に基づいて捕獲をするというのが,これまで神戸市の方針でございます。
61 ◯小山産業振興局農政計画課長 失礼します。予算の件でございますけれども,まずイノシシの関係につきましては,20年度,約400万の予算を上げております。アライグマにつきましては,20年度,約1,400万ということで予定……(発言する者あり)
400万。
62
◯委員(
井坂信彦) 予算,400万円と1,400万円ということで,神戸市全体の予算に比べたら本当に微々たる金額ではあると思うんですが,当然,農業被害がある以上,対症療法的なこういったこと,現状やむを得ない部分が一定はあると思うんですけど,ただ,対症療法だけをずっと続けていく結果,どんどん里におりてくる動物がやっぱり近年ふえてきてるというのも,この長いここ最近の事実やと思うんです。だから一方で対症療法と同時に根治療法――きょう陳情者の方おっしゃったような,森,もう少し直していくということも,私は大事かなと,この法律関連予算の枠内でやるべきかどうかわかんないですけれども,そういったこともやっぱり一方で必要かなというふうに思いました。これは申し上げるだけにしておきます。
63
◯委員長(
森下やす子) 他にご発言はございませんか。
(なし)
64
◯委員長(
森下やす子) 次に,報告事項について,ご質疑はございませんか。
(なし)
65
◯委員長(
森下やす子) 次に,この際,産業振興局の
所管事項について,ご質疑はございませんか。
66
◯委員(
井坂信彦) 済みませんね,たびたびで。前回,私が反対したんですが,神戸ワインの補正の予算が通りました。通ってやれやれと思っておられるかもしれませんが,神戸ワイン事業の今後のことについて,大事なことですので,再度,お聞きしておきたいというふうに思います。
今回,大体18億円ぐらい使われたわけですけれども,そもそもこの神戸ワインという商品についてのマーケティング調査,市場の中でこれが一体どうなのかというような調査,恐らくされてると思うんですが,神戸ワインを買ってるお客さんの買う理由,あるいは買ってないお客さんの買わない理由,昔,買ってたけど最近買ってないお客さんの買わなくなった理由等々,そういう基礎データについて,まずお聞きしたいというふうに思います。
それからあわせて,神戸ワイン,ほんまに最近おいしいんですかと,高山議員や私がいろいろこの間,お聞きすると,味の好みはそれぞれですと,ただ,愛されてますというような,非常にあいまいなご答弁なんですけれども,味と品質についての,例えば第三者鑑定といったようなことを,最近どのようにされているかについてお聞きしたいと思います。
以上です。
67 ◯橋口産業振興局長 神戸ワインについてのお尋ねでございますけども,前回もご説明いたしましたとおり,今回はできるだけ卸中心からエンドユーザーメーンでやっていくというようなことでございます。今,お尋ねがありました点につきましては,そういった意味で基礎的なデータというのは,残念ながら私どもの手元に,今現在持ち合わせていないというのが現状でございますけども,個々の具体的なエンドユーザーのいろんなご意見を聞く中で,そういったマーケティング等につきましても,今後検討していきたいと思っております。
それから2点目の,愛される神戸ワインというのはあいまいだということですけども,いわゆる第三者的な評価についてはしておりませんけども,ワインそのものがやはり嗜好品でございますので,同じ例えばワインを飲んでも,おいしいという方もいらっしゃいますし,若干,もうひとつかなというような方も,いろいろ個人差があるというふうに思っておりますので,そういった第三者的な評価については,今後の検討課題とさせていただきたいというふうに思ってございます。
以上でございます。
68
◯委員(
井坂信彦) やっぱりマーケティングの――なぜ神戸ワインが売れるのかとか,売れないのかとか,その辺のことというのは,もう本当に基本中の基本やと思うんですよ,物を売っていくに当たって。あるいは味の鑑定とかも,私はその基本データの1つやと思いますけれども。前回,何であれだけきつい言葉も含めてこの
委員会で申し上げたかといいますと,例えば前回の話って物すごい大ざっぱやなと思うんですよ,20億くれたら職員一丸となって売りますから,20億出してくださいと,販売免許を取ってそれで売っていきますねんぐらいの話じゃないですか,なぜそれで今後売れていくのかとかが一切見えてこないですよね,今でも見えてこないですよね。今回,ラベルを変えて新しいワイン出されましたけども,あれかて,別にこれまで売れなかった理由がラベルであるという話があるんやったら,適切な打ち手やと思うんですよ。でも別に,余りそういうことも私は聞こえてこないですし,実際,当局でそういうデータをお持ちなのかどうかわかりませんけれども,何かもちろん一生懸命売っていこうというお気持ちは,今おありやと信じたいですよ。
ただ,何で売れないのか,あるいは昔,買ってくれてた人が何で今,買ってくれなくなってるのかという,そこになぜ興味を持てないのかなというふうに思うんですよ。マーケティングデータ,検討していきたいとか,そういうレベルの話じゃなく,もうまずこれが第一歩ではないかと,これやらずして,本来,市にお金求めてはいけないと思いますし,そういうマーケティングデータについて,もうこれやりますとおっしゃっていただく以外ないと思うんですけれども,まずそれ,1つお聞きしたいと思います。
それから,前回と,それから何年か前のときもラストチャンスだという話がありましたが,今回,恐らく正真正銘のラストチャンスであろうというふうに思っております,神戸ワイン事業の。そのときに,一体何をもってラストチャンスなのかと。例えば計画をお持ちですけれども,計画が来年,あるいは再来年,達成されなかったときに,これ当然,見切りの1つのタイミングではないかと,これまでのご答弁を私が文書どおり解釈すればですよ。そういったことと解釈していいのか,それともまた,そのころには,いや売れなかったけど,今,頑張っとる途中なんで,もうちょっと待っといてくださいみたいな話になるのか,ラストチャンスということについて,もう少し厳密に定義をしていただきたいというふうに思います。
以上,2点です。
69 ◯橋口産業振興局長 まず1点目のマーケティング調査につきましては,先ほど言いましたように,現在のところ残念ながらできておりませんので,いろんな今後の戦略を展開していく中で,頑張ってやっていきたいと思っております。
それから,ラストチャンスのお話でございますが,今,ご指摘ありました,ラベルを変えただけでというようなおっしゃり方いたしましたけど,前回もるる説明したと思いますけども,それも1つの手段でございまして,あと極力,50万本を年間売っていくというようなお話の中で,輸出,あるいはどういうんですか,エンドユーザーに実施したいろんな――例えば飲める店,買える店のマップづくりとか,いろんなお話をさせていただいたというように思っておりますので,そういった点を含めて,ラベルを変えるだけじゃなくて,いろんな総合的な判断の上に立って50万本売っていくというようなことでございます。そういった意味では50万本,来年度以降,売っていくというのが,我々の不退転の決意だろうというふうに思っていただければなというふうに思っております。
以上でございます。
70
◯委員(
井坂信彦) その50万本は,決意していただいているのは大変いいことやと思うんですけれども,これはやっぱり1つの事業ですから,別に福祉事業でもなくて,もう純粋に事業ですから,ましてラストチャンスと言われて,公金の注入がされて,その50万という数字,これは不退転という強いお言葉ありましたけれども,ラストチャンスと,それから50万本が不退転という言葉をあわせて,私が先ほどの質問で申し上げたような,普通そういう解釈やと思うんです。50万本達成できなかったら,今度こそ本当に損切りの時期やと。
私はこの神戸ワイン事業について思いますのは,もう前回,お金を出すということが決まって,出されるわけですから,それについてもうとやかく言っても仕方ないと思ってますよ。ただ,やっぱり本当に科学的なデータに基づいて,きちんとお金をつぎ込んだからには売っていって,つぎ込んだ公金を回収せなあかんというふうに思っておりますし,なお公金がさらにだだ漏れしていくような事業であるならば,なるべく早い時期に,今度こそ見切りをつけなければいけないという,そういう思いで質問をしておりますので,売っていくという話,不退転で50万本売っていく,これは売っていく方の話ですけれども,売れなかった場合のことについてお聞きしたいと思います。
71 ◯橋口産業振興局長 今からやっていこうというような事業について,売れなかった場合という仮定のお話については,コメントを差し控えたいと思います。
72
◯委員(
井坂信彦) それはやっぱり役所の事業の,もういつも決定的におかしなところやと思うんですけれども,これこれこういう数字があって,当然頑張りますというのは当然そうやと思うんですけれども,できなかったときはどうします,できなかったときの責任はだれがどうとりますというのは,当然事業としてあってしかるべきやというふうに思うんですが,コメントを差し控えられては,私は困ると思うんですけれども。
73 ◯橋口産業振興局長 今,20年度以降,そういった形で売っていくという,いろんな戦略も含めてご説明いたしましたので,売れなかった場合というのは想定しておりません。
以上です。
74
◯委員長(
森下やす子) 他にご発言はございませんか。
(なし)
75
◯委員長(
森下やす子) それでは,産業振興局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでございました。
委員の皆様におかれましては,産業振興局が退出するまでしばらくお待ち願います。
76
◯委員長(
森下やす子) それでは,これより意見決定を行います。
まず,平成19年度関連議案についてですが,予算第45
号議案平成19年度神戸市
一般会計補正予算のうち,本
委員会所管分については,いかがいたしましょうか。
(「異議なし」の声あり)