神戸市議会 2005-12-15
開催日:2005-12-15 平成17年第4回定例市会(第4日) 本文
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(
佐伯議長議長席に着く)
◯議長(佐伯育三君) ただいまより本日の会議を開きます。
直ちに議事に入ります。
最初に,本日までに受理いたしました請願12件は,お手元に配付いたしております請願文書表のとおり,その趣旨から見て,いずれも空港・新産業に関する特別委員会に審査方を付託いたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
2 ◯議長(佐伯育三君) ご異議がないと認めます。
それでは,さよう決定いたしました。
3 ◯議長(佐伯育三君) それでは,日程によりまして,日程第1 予算第39号議案より日程第50 第 106号議案に至る50議案,一括議題に供します。
この際,申し上げます。
ただいま議題に供しました諸議案中,第64号議案について,
地方公務員法第5条第2項の規定に基づき,人事委員会の意見を照会いたしましたところ,同委員会より,議案の内容に異議ない旨の回答が参っておりますので,ご報告いたしておきます。
4 ◯議長(佐伯育三君) これより順次,関係局長の説明を求めます。
最初に,
岡田行財政局長。
5
◯行財政局長(岡田耕作君) ただいまご上程になりました諸議案中,予算第39号議案から予算第43号議案に至る5議案,第63号議案から第66号議案に至る4議案及び第 106号議案,以上合計10議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
まず,予算第39号議案から予算第43号議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
このたびの補正予算は,緊急対応を必要とする公共施設の
アスベスト対策費などにつきまして編成を行ったものでございます。
まず,予算第39
号議案一般会計補正予算からご説明申し上げます。
「平成17年度神戸市各
会計補正予算」の2ページをお開きください。
歳入からご説明申し上げます。
第1款市税では,市民税で6億 2,600万円を,
第18款財産収入では,土地売却代で44億 9,000万円を,それぞれ追加いたしております。
以上,一般会計の歳入補正額は51億 1,700万円の追加となっております。
次に,3ページ,歳出についてご説明申し上げます。
第2款総務費では,区役所庁舎の
アスベスト対策費で 2,300万円を,
第4款民生費では,
公立保育所民間移管経費で 400万円を,
第9款土木費では,
海岸保全施設の
アスベスト対策費で 1,500万円を,
第12款消防費では,
市民防災総合センターの
アスベスト対策費で 1,000万円を,
第13款教育費では,
科学技術高校用地購入費などで44億 7,900万円を,
第15款諸支出金では,
駐車場事業費などに対する繰出金などで5億 8,400万円を,それぞれ追加いたしております。
以上,一般会計の歳出補正額は51億 1,700万円の追加となっております。
次に,特別会計に移りまして,5ページ,予算第40
号議案市場事業費補正予算では,歳出におきまして,
中央卸売市場の
アスベスト対策費で2億 2,300万円を追加し,歳入では,
一般会計繰入金で同額を追加しようとするものでございます。
7ページ,予算第41
号議案駐車場事業費補正予算では,歳出におきまして,駐車場の
アスベスト対策費で3億 4,000万円を追加し,歳入では,
一般会計繰入金で同額を追加しようとするものでございます。
次に,企業会計に移りまして,9ページ,予算第42
号議案港湾事業会計補正予算では,第3条収益的支出におきまして,営業費用で 6,900万円を追加し,収入では,特別利益の増を予定いたしております。第4条資本的支出では,建設改良費などの増と
企業債等償還金の減を差し引いて11億 9,800万円を追加し,収入では,組入金などの増と他会計繰入金の減を予定いたしております。
次に,13ページ,予算第43号議案新
都市整備事業会計補正予算では,第2条
債務負担行為におきまして,
ポートアイランド整備(平成17年度)につきまして,
債務負担行為を設定しようとするものでございます。
以上,各
会計補正予算につきましてご説明申し上げました。
引き続きまして,「平成17年第4回
定例市会提出議案(追加)」の7ページをお開きください。
第63
号議案当せん金付証票発売の件は,平成18年度における
本市当せん金付証票を 200億円の範囲内で発売しようとするものであります。
次に,9ページ,第64
号議案神戸市職員の
特殊勤務手当に関する条例の件は,職員に支給している
特殊勤務手当の額及びその支給方法を改めるに当たり,条例を改正しようとするものであります。
次に,21ページ,第65
号議案神戸市公債条例の一部を改正する条例の件は,
一般債振替制度の開始等に伴い,条例を改正しようとするものであります。
次に,27ページ,第66
号議案土地売却の件(御影中町3丁目)は,本市が所有する東灘区御影中町3丁目の
御影工業高校跡地2万4,648.41平方メートルについて買受人を公募し,審査の結果,84億 1,587万 2,830円で
住友商事株式会社ほか5者に売却しようとするものでございます。
次に, 165ページ,第 106
号議案玉津第一
小学校移転改築工事請負契約締結の件は,関係業者12者による入札の結果,14億 3,325万円で関建・
今津経常建設共同企業体が落札いたしましたので,これと契約しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
6 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
大麻企画調整局長。
7
◯企画調整局長(大麻博範君) ただいまご上程になっております諸議案中,第62
号議案神戸市
行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の件につきまして,ご説明申し上げます。
1ページをお開きください。
本件は,
行政手続等に関し,情報通信の技術を利用する方法により行うことができるようにするための共通する事項を定めるに当たり,条例を制定しようとするものであります。
何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
8 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
桜井市民参画推進局長。
9
◯市民参画推進局長(桜井誠一君) ただいまご上程になっております諸議案中,第67号議案及び第68号議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
29ページをお開きください。
第67
号議案土地確認の件は,かねてから造成しております神戸空港の
公有水面埋立工事の一部完成に伴い,この土地が本市の区域内に新たに生じたことの確認をしようとするものであります。
次に,31ページ,第68号議案町及び字の区域並びにその名称の変更等の件は,西区における宅地造成,北区における
土地改良事業並びに中央区における
公有水面埋め立てに伴い,町及び字の区域並びにその名称の変更等をしようとするものであります。
何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
10 ◯議長(佐伯育三君) 次に,町本
生活文化観光局長。
11
◯生活文化観光局長・観光監(町本欣信君) ただいまご上程になっております諸議案中,第69号議案から第75号議案に至る7議案につきまして,一括ご説明を申し上げます。
45ページをお開きください。
第69
号議案神戸市立須磨海浜水族園条例の一部を改正する条例の件は,
須磨海浜水族園に利用料金制を採用する等に当たり,条例を改正しようとするものであります。
次に,57ページ,第70
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立須磨海浜水族園)は,平成18年4月1日から4年間,
須磨海浜水族園の
指定管理者として,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会を指定しようとするものであります。
次に,59ページ,第71
号議案指定管理者の指定の件(神戸市
青少年会館)は,平成18年4月1日から4年間,
青少年会館の
指定管理者として,特定非
営利活動法人こうべ
ユースネットを指定しようとするものであります。
次に,61ページ,第72
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立有馬温泉観光交流センター)は,平成18年4月1日から1年間,
有馬温泉観光交流センターの
指定管理者として,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会を指定しようとするものであります。
次に,63ページ,第73
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立太閤の湯殿館)は,平成18年4月1日から1年間,太閤の湯殿館の
指定管理者として,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会を指定しようとするものであります。
次に,65ページ,第74
号議案指定管理者の指定の件(
神戸国際会議場)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸国際会議場の
指定管理者として,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会を指定しようとするものであります。
次に,67ページ,第75
号議案指定管理者の指定の件(
神戸国際展示場)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸国際展示場の
指定管理者として,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会を指定しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
12 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
中村保健福祉局長。
13
◯保健福祉局長(中村三郎君) ただいまご上程になっております諸議案中,第76号議案から第82号議案に至る7議案につきまして,一括ご説明を申し上げます。
69ページをお開きください。
第76
号議案指定管理者の指定の件(神戸市立こうべ
市民福祉交流センター)は,平成18年4月1日から4年間,こうべ
市民福祉交流センターの
指定管理者として,
社会福祉法人神戸市
社会福祉協議会を指定しようとするものであります。
次に,71ページ,第77
号議案指定管理者の指定の件(神戸市
健康づくりセンター)は,平成18年4月1日から4年間,
健康づくりセンターの
指定管理者として,
財団法人兵庫県
予防医学協会を指定しようとするものであります。
次に,73ページ,第78
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立本庄児童館ほか)は,平成18年4月1日から4年間,本庄児童館ほか24施設の
指定管理者として,本庄ふれあいの
まちづくり協議会ほか21団体をそれぞれ指定しようとするものであります。
次に,79ページ,第79
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立住吉南町
デイサービスセンターほか)は,平成18年4月1日から4年間,住吉南町
デイサービスセンターほか15施設の
指定管理者として,
社会福祉法人二人同心会ほか10団体をそれぞれ指定しようとするものであります。
次に,83ページ,第80
号議案指定管理者の指定の件(
神戸高齢者総合ケアセンター)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸高齢者総合ケアセンターの
指定管理者として,
財団法人神戸在宅ケア研究所を指定しようとするものであります。
次に,85ページ,第81
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立総合福祉センター)は,平成18年4月1日から4年間,
総合福祉センターの
指定管理者として,
社会福祉法人神戸市
社会福祉協議会を指定しようとするものであります。
次に,87ページ,第82
号議案神戸市
看護大学条例の一部を改正する条例の件は,看護大学の大学院に博士課程を置く等に当たり,条例を改正しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
14 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
坂本産業振興局長。
15
◯産業振興局長(坂本幸夫君) ただいまご上程になっております諸議案中,第83号議案から第86号議案に至る4議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
89ページをお開きください。
第83
号議案指定管理者の指定の件(
神戸ファッション美術館)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸ファッション美術館の
指定管理者として,
財団法人神戸市
産業振興財団を指定しようとするものであります。
次に,91ページ,第84
号議案指定管理者の指定の件(神戸市
ものづくり復興工場)は,平成18年4月1日から4年間,
ものづくり復興工場の
指定管理者として,
財団法人神戸市
産業振興財団を指定しようとするものであります。
次に,93ページ,第85
号議案指定管理者の指定の件(
大沢農業集落排水処理施設ほか)は,平成18年4月1日から4年間,
大沢農業集落排水処理施設ほか23施設の
指定管理者として,
財団法人神戸市
都市整備公社を指定しようとするものであります。
次に,97ページ,第86
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立須磨海づり公園ほか)は,平成18年4月1日から4年間,須磨海づり公園のほか1施設の
指定管理者として,
財団法人神戸みのりの公社を指定しようとするものであります。
何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
16 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
田中建設局長。
17
◯建設局長(田中 稔君) ただいまご上程になっております諸議案中,第87
号議案土地売却の件(葺合町)につきまして,ご説明申し上げます。
99ページをお開きください。
本件は,本市が所有する中央区葺合町字大平の土地2万4,351.63平方メートルについて, 9,005万 7,921円で
六甲山系砂防事業苧川谷山腹工事用地として,国土交通省へ売却しようとするものであります。
何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
18 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
村戸都市計画総局長。
19
◯都市計画総局長(村戸靖男君) ただいまご上程になっております諸議案中,第88号議案から第95号議案に至る8議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
101ページをお開きください。
第88
号議案和解の件は,本市が所有する灘区桜口町所在の土地等について,本市が
土地明け渡し等の訴訟を提起していた薄木正敏及び薄木興産有限会社との間において和解をしようとするものであります。
次に, 105ページ第89
号議案神戸市営住宅条例の一部を改正する条例の件は,公営住宅法の改正に伴い,神戸市
住宅供給公社に
神戸市営住宅の管理を行わせる等に当たり,条例を改正しようとするものであります。
次に, 109ページ,第90
号議案指定管理者の指定の件(神戸市営鵯越住宅ほか)は,平成18年4月1日から4年間,鵯越住宅ほか 105施設の
指定管理者として,神戸市
住宅供給公社ほか1団体をそれぞれ指定しようとするものであります。
次に, 115ページ,第91
号議案指定管理者の指定の件(神戸市
厚生年金舞子台住宅ほか)は,平成18年4月1日から4年間,
厚生年金舞子台住宅ほか9施設の
指定管理者として,神戸市
住宅供給公社を指定しようとするものであります。
次に, 117ページ,第92
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立多聞集会所)は,平成18年4月1日から4年間,多聞集会所の
指定管理者として,
神戸市立多聞集会所管理運営委員会を指定しようとするものであります。
次に, 119ページ,第93
号議案指定管理者の指定の件(神戸市立こうべ
まちづくり会館)は,平成18年4月1日から4年間,こうべ
まちづくり会館の
指定管理者として,
財団法人神戸市
都市整備公社を指定しようとするものであります。
次に, 121ページ,第94
号議案神戸市
都市景観条例の一部を改正する条例の件は,景観法の施行等に伴い,
景観計画区域に関する規定を追加するに当たり,条例を改正しようとするものであります。
次に, 137ページ,第95
号議案土地区画整理法の改正に伴う関係条例の整理に関する条例の件は,
土地区画整理法の改正に伴い,条例を改正及び廃止しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
20 ◯議長(佐伯育三君) 次に,小柴みなと総局長。
21
◯みなと総局長(小柴善博君) ただいまご上程になっております諸議案中,第96号議案から第99号議案に至る4議案につきまして,一括ご説明申し上げます。
143ページをお開きください。
第96
号議案指定管理者の指定の件(
新港フェリーターミナルほか)は,平成18年4月1日から4年間,
新港フェリーターミナルほか2施設の
指定管理者として,
株式会社神戸フエリー・センターほか2団体をそれぞれ指定しようとするものであります。
次に, 145ページ,第97
号議案指定管理者の指定の件(神戸へリポート)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸ヘリポートの
指定管理者として,
学校法人ヒラタ学園を指定しようとするものであります。
次に, 147ページ,第98
号議案指定管理者の指定の件(
ポートアイランド市民広場)は,平成18年4月1日から4年間,
ポートアイランド市民広場の
指定管理者として,
国際警備保障神戸株式会社を指定しようとするものであります。
次に, 149ページ,第99
号議案神戸市
港湾施設条例の一部を改正する条例の件は,港湾施設の使用料を改定するに当たり,条例を改正しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
22 ◯議長(佐伯育三君) 次に,
平井消防局長。
23 ◯消防局長(平井健二君) ただいまご上程になっております諸議案中,第 100
号議案指定管理者の指定の件(神戸市
防災コミュニティセンター)につきまして,ご説明を申し上げます。
151ページをお開きください。
本件は,平成18年4月1日から4年間,
防災コミュニティセンターの
指定管理者として,
財団法人神戸市
防災安全公社を指定しようとするものであります。
何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
24 ◯議長(佐伯育三君) 次に,小川教育長。
25 ◯教育長(小川雄三君) ただいまご上程になっております諸議案中,第 101号議案から第 105号議案に至る5議案につきまして,一括ご説明を申し上げます。
153ページをお開きください。
第 101
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立東灘体育館ほか)は,平成18年4月1日から4年間,東灘体育館ほか6施設の
指定管理者として,
財団法人神戸市体育協会・
神戸YMCA共同企画ほか2団体をそれぞれ指定しようとするものでございます。
次に, 155ページ,第 102
号議案指定管理者の指定の件(
神戸ポートアイランドホール)は,平成18年4月1日から4年間,
神戸ポートアイランドホールの
指定管理者として,
財団法人神戸市体育協会・
株式会社加藤商会・
株式会社神戸國際会館共同企画を指定しようとするものでございます。
次に, 157ページ,第 103
号議案指定管理者の指定の件(
神戸市立青少年科学館)は,平成18年4月1日から4年間,
青少年科学館の
指定管理者としまして,
大阪ガスビジネスクリエイト 大阪ガスセキュリティサービス共同事業体を指定しようとするものでございます。
次に, 159ページ,第 104
号議案指定管理者の指定の件(神戸市立自然の家)は,平成18年4月1日から4年間,自然の家の
指定管理者として,
財団法人神戸市体育協会を指定しようとするものでございます。
次に, 161ページ,第 105
号議案神戸市立学校設置条例の一部を改正する条例の件は,小学校の設置及び廃止等を行うに当たり,条例を改正しようとするものでございます。
以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
26 ◯議長(佐伯育三君) 以上で関係局長の説明は終わりました。
本件について,質疑の通告がありますので,順次発言を許可いたします。
まず,32番松本のり子君。
(32番松本のり子君登壇)(拍手)
27 ◯32番(松本のり子君) 私は,日本共産党議員団を代表して,ただいま上程されました追加議案のうち,予算第39号議案,予算第43号議案,第66号議案,78号議案,79号,97号, 101号議案そして 103号議案について,質疑をいたします。
まず初めに,予算第39号議案についてです。
アスベスト対策への予算が組まれていることは評価をいたしますが,公立保育所民間移管準備として 400万円の補正予算は認めるわけにはいきません。民間移管を発表した当時神戸市は,保護者の声をよく聞き進めていくと説明会で繰り返し答弁をされました。しかし,現実は移管に反対の声は聞こうとせず,移管の方向へと強引に進めていきました。
鈴蘭台北町保育所の保護者は,はっきり反対の意思表示をされ,あす16日の常任委員会に2件の白紙撤回の陳情が出ています。中原保育所も,4月1日から移管となるかどうかわからないような状況と聞いております。本山北町保育所でも,反対の声が根強くあり,保護者の合意ができているとは言えません。
本山北町保育所では,10月・11月に行われた保育士と保護者との懇談会で,涙を流しながら移管の不安を訴えられた人,どうしても移管しないといけないのかと保育士に尋ねる人など,移管反対の声ばかりだったと聞いています。また,10月から移管先法人,子育て支援部,保護者,保育士との4者会議が持たれていますが,10月は 113世帯中18人,11月には9人というわずかな参加状況です。このような状況を見ても,3保育所の保護者の気持ちは移管を受け入れてはいません。保護者が納得しないうちは移管準備の補正予算を計上すべきでないと思いますが,いかがですか。
次に,強引に4月から移管を進めた場合,環境の変化により子供の状況が落ち着かない事態になればどのような対策をとるお考えか,お聞きいたします。
予算第43号議案についてお聞きします。ポートピアランド跡地整備についての
債務負担行為についてです。
神戸市は,平成14年度末に阪急電鉄からポートピアランドの遊具の寄附を受けましたが,運営は平成17年度末までとなっていました。この時点で,阪急は解体費用は幾ら持つのか,神戸市の持つ解体費用は幾らかという話をしっかりしておくべきではなかったでしょうか。平成15年度から事業主体が阪急電鉄から新交通に移り,新交通が阪急アミューズメントサービスに業務委託をいたしました。神戸市に新交通を通じて入ってくる土地の賃料は年間1億 2,000万円ほどでした。このたび北欧家具を扱う企業に39億円で土地売却の契約が成立しております。
3年前阪急から市に寄附された遊具その他を6億 5,000万円で撤去するということですが,今からでも阪急に遊具の撤去費用を負担するよう話し合いをすべきと考えますが,お聞きいたします。
次に,第66号議案についてお聞きします。
御影工業高校跡地2万 4,648平米を住友商事ほか構成員企業5社に売却するというものです。
これに先立ち,先日都市計画審議会が開かれ,事業者が大型店舗やタワー型マンションなどを建てることができるように,住宅地域を近隣商業地域に用途変更し,そしてコンペにかけました。我が会派は,既存の商店への影響が大きいと,また不足している教育・福祉施設などに対応すべきとして,この都市計画決定には反対をいたしました。
事業コンペ内容には,青少年スペースやだんじり広場など,地域の要求を盛り込んではいますが,余りにも今の東灘区の実情を無視したものです。校区となる御影小学校は確実に教室が不足をいたします。ことしの児童数は 540名,16クラス,現在の0歳児が小学校に入学する平成23年度には 690名,21クラス,そして 408戸のマンション建設により60名ほどふえるだろうと教育委員会の話です。こうなると,児童は 759人にまで膨れ上がります。それに加え,3階建ての木造戸建てが現在どんどん建っているので,総合学習の時間のための教室やパソコンの特別教室,PTA会議室などすべて普通教室にしても足らなくなってきます。また,保育所の待機児童や幼稚園の4歳児クラスに入れない児童が数多く生まれ,問題が噴き出てきます。また,地元商店街は,阪神御影駅と阪神百貨店とを空中通路で結ぶため,今後商売がどうなるのかと不安の声も出されています。さらに,住民が心配している50階建てマンションによる日照・風害の問題など,このコンペの中身は問題があります。
ぜひ東灘区に不足している保育所や幼稚園,特別養護老人ホームなどの教育や福祉施設を盛り込むような計画変更を求めていくべきと思いますが,いかがでしょうか。
次に,78号議案についてお聞きします。これは25カ所の児童館の指定管理についてですが,そのうち7カ所を新規に,12カ所を委託から指定管理,6カ所を
指定管理者の継続とするものです。
児童館は,放課後の学童保育事業だけでなく,午前中に親子クラブのサークル活動など子育て支援の場として,また地域の人たちにも開放し,子育て,コミュニティづくりの場となっています。私は,この議案が出て,幾つかの児童館の館長さんにお話をお聞きしました。どの館長も,委託料が年間 1,200万円ほどではいろんな取り組みができない,パート職員,パートさんをふやしたいが,今の委託料ではできない,ぜひ委託料をふやしてほしいとのことでした。子育て支援に対する経費は削減せず,子育て支援体制をつくっていく上でも委託料を増額すべきと思いますが,いかがでしょうか。
次に, 103号議案
青少年科学館についてお聞きします。
指定管理者を民間企業の
大阪ガスビジネスクリエイト,大阪ガスセキュリティサービスにするものです。
この
青少年科学館は,科学及び科学技術に関する知識の普及及び啓発を図り,創造性豊かな青少年の育成に寄与することを目的として設置されました。平成16年度は32万人の入場者数です。小学生の理科の学習や総合学習の授業に大変役立っていると聞いています。教育委員会所管の教育施設は民間に任すべきではないと思います。横浜市は民営化のすさまじいところですが,そこですら青少年関係の施設は横浜市青少年プランを策定し,管理運営については,青少年プランの推進の担い手として市が設立した団体に任せるとなっています。
神戸市においても,第5次青少年育成中期計画の策定に向けて,ただいまパブリックコメントの準備もされています。本来,公が担うべき社会教育施設
青少年科学館は,指定管理に移行すべきではないと思いますが,いかがでしょうか。
最後に,
指定管理者の雇用対策についてお聞きします。79号,97号, 101号議案は,在宅福祉センター,
神戸ヘリポート,体育施設等の
指定管理者に移行する議案です。この議案では,雇用対策についてお聞きします。特に嘱託やアルバイトの人たちの雇用の継続についてです。自分たちがどうなるのかわからないと不安の声を数多くお聞きいたしました。ぜひ希望者への雇用継続を契約時にしっかり求めるべきと思いますが,いかがでしょうか。
以上です。終わります。(拍手)
(「議長」の声あり)
28 ◯議長(佐伯育三君) 梶本助役。
29 ◯助役(梶本日出夫君) 松本議員のご質問のうち,公立保育所の民間移管等数点にわたりまして,私の方からご答弁を申し上げます。
まず,公立保育所の民間移管でございますが,今回の3カ所の公立保育所の民間移管に当たり準備のための補正予算を計上すべきではないんではないか,こういったご質問でございますけれども,本市におきましては,ことしの2月に策定をいたしました神戸っ子すこやかプラン21に基づいて,限られた人材・予算の中で総合的な施策を積極的に進めていく必要があると考えているところでございます。
また,極めて厳しい財政状況の中で,行財政運営における協働・参画あるいは民間の知恵・力を活用することによりまして,限られた財源を最大限有効に活用する視点は欠かすことはできない,このように考えております。
こういった点を踏まえまして,児童の健全育成を第一に置きながら,公立保育所の一定数につきまして,同じ認可保育所として
社会福祉法人へ移管することとし,現在3カ所を18年の4月から移管する予定で取り組んでいるところでございます。
現在の状況でございますが,保護者との関係につきましては,法人に対する公募条件への保護者意見の反映,あるいはまた法人選定における選定委員会への保護者の参画,また保護者意見の反映等を実施してまいったところでございまして,法人の決定の後は,本山北保育所あるいは中原保育所では協議会等を実施いたしまして,引き継ぎや移管後の保育の内容について,保護者,移管予定法人それから神戸市が話し合いをいたしまして,子供たちのためによりよい保育所づくりを目指して取り組んでおります。また,鈴蘭台北保育所につきましても,保護者,移管予定法人それから神戸市の3者によりまして,現状や今後のことについて話をしていく予定でございます。また,共同保育につきましては,この年明けの1月から行政として進めていくため,保護者に対して話をしていく予定でございます。
移管に向けて,この共同保育につきましては,子供と新しい保育士との関係づくりを行う上で大変大切な場でございまして,移管後に子供たちが落ち着いた環境で保育を受けるために必要であると認識をいたしております。
今回の補正予算につきましては,子供たちのことを考え,共同保育において移管予定法人が保育士を派遣するために必要となる経費の一部を負担することによりまして,確実に共同保育を進めるための補正でございます。こういった点をご理解いただきたい,このように思っております。
それからもう1点,民間移管に関連いたしまして,子供のケアについてどのような対策を講じていくんかと,こういったご指摘でございますけれども,今回の移管につきましては,法人を公募する際の公募条件によりまして,原則として現在の保育を引き継ぐこととなっております。そのような中で,法人決定後によりよい保育所づくりのために,保護者と移管予定法人それから神戸市による協議会等において話し合っておりまして,4月以降に子供たちが安心して通える保育所づくりを目指して取り組んでいるところでございます。移管に向けて,公募条件や引き継ぎにより大きな環境の変化がないように取り組んでおりまして,十分に検証していきたい,このように考えております。
また,今後,この共同保育など引き継ぎを進めていく上で状況を見守ってまいりたい,このように思っております。
それから,御影工業高校の跡地でございますが,教育とか福祉とか地域の要望を十分踏まえた計画に見直すよう要請すべきではないか,こういったご指摘でございますけれども,
御影工業高校跡地につきましては,阪神御影駅前の大規模用地であり,その立地条件を生かした御影にふさわしいまちづくりを行っていく必要がある,このように考えておりまして,地元
まちづくり協議会との間で望ましい土地利用についての話し合いを続けてまいったところでございます。
その過程でいただきました
まちづくり協議会の要望を踏まえまして,商業・業務施設等と住宅のバランスのとれた配置・構成により,にぎわい空間を創設するなどの土地利用指針を定めた上で,跡地の南東部に面積 1,000平米以上の広場を確保すること,また青少年の健全育成のためのコミュニケーションスペースを整備することなどの土地利用計画提案条件を示しまして,事業者募集を実施したところでございます。
その結果,住友商事ほか5社から成ります事業者が最も優秀な提案として当選をし,この11月の15日に土地売買仮契約を締結したところでございます。市会の議決をいただいた上で,今後事業者が計画を具体化し,施設を整備していくことになっております。
また,この計画につきましては,神戸市から,去る11月の25日に御影地区
まちづくり協議会に対し地元説明を行いまして,地元の意見をよく取り入れたものと評価をされ,大筋で了解をいただいたものと考えております。
ただ,個別にはご指摘のように風害や日照等について,周辺の皆さん方に不安の声があることは承知をいたしております。事業着手に当たりまして,事業者に対して,計画並びに工事内容等の地元説明を適切に行うこと,さらには近隣住民や地元関係団体からの要望には誠意を持って協議に応じていくこと,こういったことを求めていくことといたしております。
それから,
指定管理者における雇用対策ということで,
指定管理者の指定に当たって,従前の受託団体の嘱託なりアルバイトにおける希望者の雇用継続が果たせるように契約に明記すべきだと,こういったご指摘でございますけれども,
指定管理者制度導入の趣旨につきましては,ご承知のとおり,民間事業者等のノウハウの活用と競争原理を生かすことによって市民サービスの向上そしてコスト削減を図ることでございまして,この趣旨を達成するために,本市におきましては平成16年の3月に策定をした
指定管理者制度運用指針に基づいて,原則公募により
指定管理者への移行を進めてまいっているところでございます。
指針では,公募に当たって,従来から受託をしていた外郭団体においても,競争に打ち勝つためにこれまでのノウハウを生かしながら徹底した経営改善を図ることを求めておりまして,新たに参入を求めた民間事業者を含めまして,公平な公募を通じて各施設におけるサービスの向上とコスト削減を目指した改革競争が実現し,一定の成果が上がりつつある,このように認識をいたしております。
公募の結果として,従来の団体が引き続き
指定管理者として選定される場合と,新たに事業者が選定される場合がございますけれども,いずれにいたしましても各団体はそれぞれ独立した経営を行っておりまして,嘱託・アルバイトを含めて団体職員の処遇につきましては,雇用主であります各団体がみずから対応すべきものでございまして,そのためにも外郭団体に対し一層の経営努力を求めているものでございます。
指定管理者導入施設における団体職員の雇用につきましては,一部の施設,例えばシーパル須磨におきまして,従来の外郭団体が経営をしておりまして──観光コンベンション協会でございますが,この外郭団体がシーパル須磨に応募をしないかわりに,施設職員のうち希望者の継続雇用を1年に限って求めた例がございます。また,在宅福祉センターでは,新たに選定をされた事業者が,事業者みずから任意に現場運営に通じた従来の団体職員の雇用を希望いたしております。
今後,このような高齢者施設等において,特例的に利用者の方々に大きな影響や不安が起こらないように配慮することも考えられるところでございます。しかしながら,原則的には一たん公募を実施し,新たに選定された事業者に対して,市との協定書の中で一律に従来の運営団体の職員の雇用を義務づけるということにつきましては,公平な公募,こういった観点から不適切ではないか,このように考えております。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
30 ◯議長(佐伯育三君) 鵜崎助役。
31 ◯助役(鵜崎 功君) ポートピアランドの跡地の整備につきまして,お答えを申し上げます。
ポートピアランドにつきましては,ご指摘もありましたけど,平成14年4月に阪急電鉄の方からこのポートピアランドの経営から撤退するという発表がなされましたけれども,それ以後神戸市といたしましては,ポートピアランドが,ポーアイの活性化あるいは新交通にとって大きな役割を果たしているんだということで,何とか営業を継続してほしいということでいろいろと協議も重ねてまいりましたけれども,一応阪急と神戸市との間で協議を重ねた結果,平成15年の3月でございますけども,神戸市は阪急より遊機具等の施設の寄附を受ける,それを土地とあわせまして平成15年度より3年間,神戸市が新交通に賃貸する,そして新交通の方は,このポートピアランドを経営してございました──運営してございました阪急アミューズメントサービスに運営をさせるということでございました。そして,新交通は,阪急アミューズメントサービスから,神戸市が徴収いたします賃料相当額プラス事務費を納付金として受け取っていくということでのスキームを成立させたわけでございます。
このことは,阪急にとっては遊機具等を神戸市に寄附することになるわけでございますけれども,減価償却費等資産の保有コストを減らすことができるんだ,あるいはさらに運営体制の見直しもやって,3年間であれば営業継続が可能であるというふうに判断したものと解釈してございます。
また,神戸市にとりましても,寄附を受けた段階で神戸市の施設になるわけでございますから,撤去費用は神戸市が負担することになりますけれども,この費用につきましては,3年間営業を継続することによって生み出されます賃料で処理するということがまず1つ,それからあわせて撤去費の削減のために,できるだけ他の事業者への遊具の転用を図っていきたいということで考えていたものでございます。この考え方につきましては,平成14年12月にもご質問がございまして,ご答弁を申し上げたというふうな記憶がございます。
このたびの補正予算でございます撤去費6億 5,000万円を計上させていただいてございますけども,これは阪急より寄附を受けたもののうち,先ほど申しましたけども,売れないといいますか,転用できない遊具機あるいは食堂とか売店とか案内所等,いろんなサービス施設がございますけれども,いわゆる阪急部分のものが実は3億 7,000万程度──6億 5,000万のうち3億 7,000万程度が,前後が阪急部分にかかる撤去費だというふうに思ってございます。残りの2億 8,000万につきましては,もともとの神戸市の施設の所有でございまして──あのポートピアランドの中に池があったりお船があったり園路が何かございますけれども,あれはもともと神戸市が所有しているものでございます。そういう意味で,6億 5,000万のうち阪急部分は3億 7,000万ということでございます。
この3年間の賃料収入のお話を申し上げましたけども,この阪急から受けた遊具の撤去費とほぼ同額の大体3億 6,000万ほどを賃料として3年間で徴収できました。
なお,寄附を受けた遊具のうち,先ほど申しました転売可能な遊具が実は8基ございまして,ことしの11月に入札を行いましたけれども,これは撤去費込みで 1,800万ほどで売れたということでございまして,この3億 6,000万なり 1,800万で,この3億 7,000万の阪急部分の撤去ができるんだというふうに思ってございます。
また,仮にポートピアランドが,もともと阪急が言ってました15年3月の段階でもし閉店して撤去されていましたならば,新しい施設を誘致できるまでの間,当然跡地は更地のままになってございまして,3年間の営業譲渡ができることによって,先ほど申しましたけれども,ポーアイのにぎわいを保ちつつ,また新交通の収入減を抑えることができたということで効果もございましたし,新たな施設の誘致にも取り組むことができたというふうに思ってございます。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
32 ◯議長(佐伯育三君) 小川教育長。
33 ◯教育長(小川雄三君)
青少年科学館の指定管理の件でございますけれども,科学館は,現在の高度な文化生活を支えてございます科学技術につきまして,市民特に青少年の認識を深め,豊かな創造性を養うことを目的に設置されたものでございます。学校団体とか子ども会等地域団体のほか,家族で来館をいただき,展示物とかプラネタリウムを見て,触れて,楽しんで学ぶということを中心にいたしまして,科学の基礎・基本であるとか夢,そういうようなものを実際に体験学習していただいておるところでございます。
指定管理者制度は,今もお話がございましたように,行政サービスに民間事業者のノウハウを積極的に活用して,市民サービスの質的向上であるとか行財政の効率化,そういうようなものを目指すものでございますが,
青少年科学館の役割とかサービスとしましては,単なるアミューズメントとしての機能ということだけでなくして,青少年が科学を身近に体験できるような事業展開を図ることが必要であると常々考えてございます。
このため,
指定管理者募集の際には,応募要件といたしまして,公平・公正な施設運営体制の確保のほかに,科学技術を学べます自主講座を効率的・効果的に実施するため,理科など,その他その施設運営に必要とされます教員免状を有する者とか,学芸員の資格を有する者の配置,また自主講座の充実などの条件を付しているところでございます。
その上で,教育委員会の
指定管理者選定委員会の場で審議されました結果,今回の候補者につきましては,1つは他の同類施設の運営実績であるとか,ノウハウをしっかりと持っておるということがございますし,また施設の維持管理・運営面でもスムーズな運営を行う体制がとられてございます。また,市民サービスの点でも,開館時間でありますとか,プラネタリウム上映時間の延長,それから自主講座や特別展・企画展での斬新なアイデアが提案されております。そういうような意味から,
青少年科学館の設置目的を達成することができると判断したものでございます。
今後
青少年科学館の運営に当たりましては,提案されました内容が確実に実施されますよう,さらに
指定管理者が持つノウハウを十分発揮していけるよう,
指定管理者と連携しながら施設の運営を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
34 ◯議長(佐伯育三君)
中村保健福祉局長。
35
◯保健福祉局長(中村三郎君) 児童館の指定管理につきまして,ご答弁申し上げます。
児童館は,地域の子育ての拠点,子供の健全育成活動の拠点でありまして,地域での子育て支援や地域での見守りが今日ますます重要になっている中で,地域団体等で児童館の運営を行っていただくことが,地域全体での子育て支援やあるいはコミュニティの形成につながっていくということで意義があると考えております。
そんなことから,平成13年の3月から委託契約として,また平成16年4月からは
指定管理者への移行にあわせまして,神戸市
社会福祉協議会から地域団体や地域に根差した
社会福祉法人等への運営主体の変更を行ってきてございます。
したがいまして,直接的に運営経費・運営コストの削減を目的として進めているものではございませんけれども,運営主体の変更にあわせまして児童館の運営体制を見直した結果として,例えば児童館に近接する保育園を運営する
社会福祉法人に保育園と一体的に運営していただき,保育園の園長さんと児童館の館長さんを兼務していただく,あるいはふれあいの
まちづくり協議会などにお願いして,地域の方にボランティア的な報酬で館長さんとして勤務をしていただく,こういう運営体制を目指す結果として運営費の削減につながっている,このように考えております。
そのような結果といたしまして,今基本的な運営経費は約 1,200万円となっておりますけれども,学童保育事業において児童数に応じた加算ですとか,あるいは障害がある児童の人数に応じた加算などは,神戸市
社会福祉協議会への委託と同様に行っているわけでございまして,したがって潤沢ではございませんけれども,児童館の運営に支障が出ているとは考えておりません。
なお,児童館を運営している地域団体及び
社会福祉法人等とは定期的に連絡会を開催し,児童館運営についての情報交換や協議を行い,子育て支援事業をはじめ児童館事業が円滑に運営されるように支援をしているところでございます。
以上でございます。
(「議長32番」の声あり)
36 ◯議長(佐伯育三君) 32番松本のり子君。
37 ◯32番(松本のり子君) じゃあ最後から,先ほどの児童館のまず件ですが, 1,200万,ぜひ委託料をふやしてほしいというお声を聞いたからどうなんだという私質問をさせていただきましたら,先ほどそういうような声を聞いていないというような,支障が出ていることはないとおっしゃったんですけども,局長もご承知のように指定管理された民間協議会の方から,この11月には委託料を上げてほしいという要望が出されていると思うんです。ですから,決して支障が出てないということはないと思います。
それで,実際午前中の親子サークル,これも一生懸命児童館の人たちなさってますが,私,今回挙がりました25施設全部,1カ月のどういったことをやっているかというのを取り寄せて見ましたら,0歳児のお母さんと一緒のサークル活動は,やはり社協の方がかなり多いんですね。3歳児・4歳児,すこやかクラブですが,それはやりなさいということを神戸市が位置づけているので,どこの児童館もやっておりますが,それ以前の0歳児,今本当に子育て支援というならば,在宅で0歳児の子供を持ってて,そのお母さんたちの育児に対する不安,そういったものにも一生懸命かかわっていかなきゃいけない,そのときになかなか今の状況ではできないんだということで,まち協のところとか,あるいは法人とかNPOのところは,指定管理されたところはできてない──やや少ないように,社協に比べたらそう見ました。
ですから,そういったところは充実させていくためにも,やはりもっともっと民間協議会から出された,委託料を上げてほしいというお声を出されているのを支障がないとおっしゃったんですが,どのようにお考えなのか,じゃあもう1度お聞かせください。
そして,あと御影工業高校の跡地の問題ですが,これも
まちづくり協議会の声を聞きながらどんどん進めていって,大筋で了解しているんだということでした。確かにまち協の方たちがアンケートなどを地域にまかれて,どんな施設が欲しいかというようなアンケートをまかれておりましたけれども,その中で一定のだんじり広場とか青少年スペースが反映されたんだと思いますが,しかし話し合いの過程を逐一まちの──御影の町民の方たちには一切話がなかったというのが実情です。だから,ぱっとふたをあけたら,何だ50階建てマンション,神戸で初めての50階建てマンション,何でこんなのが来るんだというような声も聞いております。
それで,以前,数年前に教育委員会が神戸商業高校の跡地を公団に売りました。売却いたしました。そのときはやはり教育委員会としてきっちりと,この土地を地域にとってどういったものに売っていけばいいのかという検証をされまして,それは市民アンケート,そういったもの,出てきたものもきっちり参考にされて,低所得者の住宅が欲しい,あるいは中堅の方たちの住宅が欲しい,そういったアンケートがあるということを検証なさって,あすこを公団に売って,中堅層の方たちの賃貸やらあるいは分譲マンション,特養,そして幼稚園,そういったものまできっちりまちづくりとして入っているんですね。
それを今回は,管財課に任せっきりで,全く教育委員会としてまちづくり,あの御影の地域のまちづくり,東灘のまちづくりにとってどうなんだろうかという計画書すら出されていないんです。なぜそういう,本当に今後ずっとまちが発展していくためにも,みんなが本当に機嫌よく住めるためにも,そういった計画書を管財課の方にしっかりと私は出すべきではなかったんかと思いますが,その辺についてどうなのかとお聞きします。
そして,あとポートピアランドの遊具の件ですけれども,無償で寄附を受けていたとおっしゃいましたけれども, 6.9億で,結局結果的には6億 9,000万で引き取ったことになるのではないでしょうか。その辺をお聞きします。
そして,あと
青少年科学館の件ですけれども,明石天文科学館は,今直営で,今からあと5年間にかけて21年度まで,この明石天文科学館をどんなようにしていくのか,本当に民間に渡していいものなのかどうなのかという検討委員会を設けてしっかり考えていく,そのように天文科学館を位置づけてるんですね。横浜でも,先ほど申しましたけれども,選定委員会をしっかりつくって教育施設・社会福祉施設,そういったものに対してはただ単に任すんじゃないと。そのことに対して先ほど教育長は,学芸員でしたっけ──とか,あと教師の資格を持っている人たちがそこに加わるから大丈夫だとおっしゃいましたけれども,今神戸の小学校では,教育,授業としてあすこに行っているということを先生にもお話をお聞きしました。理科の授業や,あるいは総合時間,その授業の一環なんだと。その授業の一環だということは本当に教育施設であると。そこにただ単に──だから,連携が必要だと思うんですね,その施設と。それがある日突然教育施設が,人が来るためにということで,人が来やすいような展示物を置いて,それは実際社会の教科書とちょっとかけ離れていくというようなことも危惧されますので,その辺はどのように考えているのか,お聞きします。
そして,あと,そうそう公立保育所の民営化の問題ですが──これ言わないかん。この問題は,私先ほども言いましたが,本山北町保育所で保育士と親との懇談で,10月の段階でもう泣きながらお母さんが何でやらなきゃいけないんだという,こういった反対の声が根強くある,その反対の声を保育所の職員室に当局の方が行かれて,座っておられて,反対の人はどうぞ声を,言うてくださいということだけでは済まない。そういうことしかやられてこなかったから,今なお涙を流さなきゃいけないという事態が生まれています。
だから,ここで本当に立ちどまって,もう1度声をしっかりまず聞いていただきたいんですが,そういうことはなさるおつもりがあるのかないのかということと,今後の4月以降のケアは十分検証して──何て言ったんかな。十分検証していくというようなこと──検証していきたいということでしたけれども,裁判で,ほかでいろんなところでこの民営化反対の裁判をやっているんですけども,その裁判の意見書として,発達心理学の観点から裁判官が,継続性の断絶ということで,その子供に影響があるということをはっきり判例の中で出されているんで,検証していくというだけではなく,本当にそういった例があると判例で言われている以上,今後4月以降どうするのかということをしっかり考えていくべきだと思いますので,その辺もお願いします。
(「議長」の声あり)
38 ◯議長(佐伯育三君) 梶本助役。
39 ◯助役(梶本日出夫君) 御影工業の跡地の関連でございますが,この件につきましては,先ほどご答弁の中で申し上げておりますが,窓口はあくまで教育委員会の方の窓口で,地元の
まちづくり協議会との話を平成16年の7月からずっとやってまいっております。まち協との協議はもちろんこの周辺の自治会,あるいはまた市場・商店街,婦人会,いろんな御影を取り巻く地域の団体に対して説明会をさせていただきまして,この計画案までに至るさまざまな要望をお聞きをして今回の計画を練り上げた,こういうことでございまして,管財課は全市の立場で,今回のこの処分をするに当たって,教育委員会と管財課で十分協議・調整した上で今回の公募を行った,こういうことでのご理解をいただきたいと思います。
したがいまして,そういう地元の意見の中で,だんじり広場とか一定のさまざまな地元の意見を反映した計画が盛り込まれておる,このように理解をいたしておりますので,そういった点をご理解いただきたいと思います。
それから,保育所の関係でございますが,本山北保育所に関連いたしまして,地元との話し合いの中でなお反対の意見が強いと,こういうご指摘でございますけれども,ここにつきましても,先ほどのご答弁で申し上げましたように,保護者とそれから移管予定法人と市と3者協議の協議会を設けておりまして,今そういった中で保護者の意見も聞きながら4月の移管に向けて取り組んでおるところでございますんで,そういった点の保護者の声というのは,こういう協議会なりそういう場でいろいろ受けとめて検討しておる,こういうことでございますんで,ご理解をいただきたいと思います。
いずれにいたしましても,この1月からの共同保育によって円滑に民間の移管ができる,こういうことが大変大事でございますんで,子供たちにとって一番いい形での4月に向けた取り組みを進めてまいりたい,このように思っております。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
40 ◯議長(佐伯育三君) 鵜崎助役。
41 ◯助役(鵜崎 功君) ポートピアランドの遊具のことでございますけども, 6.9億と言われました。 6.5億── 6.5億の話ですけれども,先ほど言いましたように 2.8億につきましては,地主として,自分の所有ですから,当然自分で撤去すべき費用ですから,それは当然除外されるということがまず1つ,残った 3.7億につきましては,これも先ほど申しましたけども,もし廃止されておれば──得べかりし賃料であったわけです。それを徴収させていただいた。徴収することによって,新交通なりあるいはポーアイの活性化に反射的利益というんですか,波及効果というんですか,そういう効果があったということで考えてございまして,そういう意味では私たちは阪急から買い取ったというつもりはむしろなしに,むしろ効果の方が大きかったというふうな判断をしております。
以上です。
(「議長」の声あり)
42 ◯議長(佐伯育三君) 小川教育長。
43 ◯教育長(小川雄三君)
青少年科学館の関係でございますけれども,先ほどお話をしましたように,理科の教員免許を持った人であるとか,また学芸員を配置していただくということになってございますけども,この辺につきましては,小学校の例えば3・4年の教科等で天文を学ぶとか,そういうようなものがございますので,それとの関係等もございますし,また教室といいますか,科学館の中にそういうような理科教室といいますか,そういうようなものも開いてございますので,そういうようなことの関係から,そういうような資格を持った人を配置していただこうということにしてございます。
また,総合学習等さまざまな形で体験学習を含めていろいろ調べ学習とか……
44 ◯議長(佐伯育三君) 当局に申し上げます。
時間が既にオーバーしておりますので。
45 ◯教育長(小川雄三君) ……やっておるわけでございまして,それにつきましては先生がついておるわけでございます。ついて出かけておるわけでございまして,
青少年科学館での学び等につきましても同じことだというふうに思ってございます。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
46 ◯議長(佐伯育三君)
中村保健福祉局長。
47
◯保健福祉局長(中村三郎君) 児童館の指定管理の問題でございますけれども,要望書は私どもも受け取らせていただいておりまして,特にお金との関係では,児童館の中の学童保育の人数の多いところについての措置なんかをご要望としていただいております。それ以外に,過密対策の問題ですとか,あるいは指導員の皆さんの研修の問題ですとか,いろんなご意見をいただいているわけでございます。
児童館の過密の問題につきましては,先ほどご答弁申し上げましたように,市社協と同じような基準で現在のところは措置をさせていただいているということでございまして,トータルとして,申し上げましたように潤沢ではございませんけれども,児童館の運営に支障が出ているというような認識はいたしておりません。
いずれにいたしましても,協議会の皆さん方と一緒になって,児童館がより子育て支援の拠点として活性化することを目指して,一緒にご意見をお聞きしながら今後ともやってまいりたい,このように考えております。
以上です。
48 ◯議長(佐伯育三君) 松本議員に申し上げます。
時間がオーバーしてますので,これ以上発言はご遠慮願いたいと思います。
49 ◯議長(佐伯育三君) 次に,15番高山晃一君。
(15番高山晃一君登壇)(拍手)
50 ◯15番(高山晃一君) おはようございます。私は,住民投票☆市民力市会議員団を代表いたしまして,
指定管理者の指定についてお伺いをいたします。
指定管理者選考については,従来の管理団体である外郭団体が
指定管理者に選考されるケースがどうも多いように見受けられます。出来レースだ,民間に開放されたのは行政がやりたくない仕事ばかりだ,公募は形だけなどと全国的に疑問の声が上がっています。
朝日新聞10月21日では,
神戸ファッション美術館についてこのように記載されていました。安定性は劣るが,企画の革新性が光る。外部から選ばれた委員はこう主張し,公募してきた民間事業者への委託を提案した。だが,委員6人のうち市職員の委員ら4人が,安定性が最も必要として,市の外郭団体市
産業振興財団を支持,そのまま引き継ぐことになった。
神戸市での
指定管理者選定の実績を見ますと,従来の管理団体である外郭団体が公募に応募して選考された割合は 124施設中90施設──選考された割合が73%に上ります。今回の追加議案を含め,従来の管理団体である外郭団体が応募したものの選考されなかった施設は,具体的に挙げますと灘・兵庫・垂水在宅福祉センターの3施設,相楽園,北神戸田園スポーツ公園,
ポートアイランド市民広場,
神戸ヘリポート,
神戸市立青少年科学館,本山児童館,和田岬駅前・三宮駐車場の2施設,東部・垂水・和田岬駅前自転車駐車場の21施設,中突堤中央ターミナル,港湾緑地ハーバーランド広場の合計34施設にとどまっています。
神戸市におけるすべての
指定管理者選考が問題だとまでは認識はしていませんけれども,従来の管理団体である外郭団体の選定される割合が高い。公正に選定されているのか疑問を感じます。また,応募した民間業者からも不満の声を聞きます。
そこで,きょうは10月6日の本会議質疑に引き続き,第74号議案・第75号議案の
神戸国際会議場・
神戸国際展示場の
指定管理者の選定の件についてお伺いします。
生活文化観光局から12月1日に議員配付された資料には,
神戸国際会議場・
神戸国際展示場の
指定管理者として4団体の応募があり,生活文化観光局
指定管理者候補者選定委員会において応募法人の概要,運営上の基本方針,施設運営・事業実施,管理運営体制,収支予算などを審査基準に基づいて総合的に評価し,選考を行ったとあります。
公表された選考基準・評価結果を見ますと,審査項目ごとに得点が並んでいるだけで,なぜ
財団法人神戸国際観光コンベンション協会が高得点をとったのかなど,理由がさっぱりわかりません。
そこで,公文書公開申請により各選定委員が審査項目ごとに何点をつけたかがわかる資料を入手いたしました。それに基づいてきょうは先ほど述べました6点の審査項目のうち2点について具体的にお伺いをいたします。
まず,審査項目,応募法人の概要についてです。これは配点が 100点満点のうちの12点になっています。この項目は他の審査項目と比較して点差が開いております。
財団法人神戸国際観光コンベンション協会はほぼ満点でした。選考委員6人中5人が12点満点,1人のみ1点減点の11点で,平均すると11.8点となっていました。民間企業は 8.3点・ 8.7点・ 8.2点で,コンベンション協会とは3点以上の差が開いています。
選考委員は3人が市職員で3人が外部の有識者でありましたが,選考委員全員が審査基準を共有していたからこそ全員が満点の12点ないしは11点をつけたと考えられます。
そこで,お伺いしますが,この3点余りの差はなぜ生じたのか。そして,財団法人コンベンション協会に満点がついた理由──パーフェクトという評価がついているわけです。ここを具体的に説明をいただきたいと思います。
2点目として,推測するに,団体の設立の理念や目的,事業実績,団体の実力,安定性などが評価されたんだと思いますが,結果として公益法人である財団が高く評価され過ぎているのではないかと思います。これでは民間企業の新規参入が不可能に近いのではないかと考えますが,いかがでしょうか。
次に,審査項目の収支予算についてお伺いをします。これは 100点満点で配点が30点です。これは選考委員全員が同じ点数をつけています。30点満点で
財団法人神戸国際観光コンベンション協会に6人全員が22点,次点には6人全員が15点,その次が10点,最下位が5点。つまりこれは選考委員が独自に評価をしたのではなく,神戸市への納付金額などに係数を掛けるといった計算式に従って自動的に採点がされたのではないかと推測がされます。
そこで,お伺いしますけれども,実際はどうだったのでしょうか。具体的に計算式をお示しいただきたい。
次に,30点満点で,コンベンション協会が22点,次点が15点,その次が10点,最下位が5点と,コンベンション協会以外は 100点満点で言うと50点以下という大変厳しい評価となっています。他の審査項目と比較しても余りにも点差がつき過ぎています。計算式が不適切だったのではないでしょうか。
3点目として,選考委員が独自に採点にかかわっていない収支予算の配点が 100点満点のうちの30点を占めることによって,結果としてこの得点差が選考の当落を決定づけてしまっています。
これでは選定委員会の審査によって財団法人コンベンション協会が選考されたのではなくて,選考委員会を開催する前から財団法人コンベンション協会が
指定管理者になることが決められていたと判断せざるを得ないのですが,いかがでしょうか。
以上,お伺いをいたします。(拍手)
(「議長」の声あり)
51 ◯議長(佐伯育三君) 鵜崎助役。
52 ◯助役(鵜崎 功君) 指定管理の件でお答えします。
公の施設の指定管理の選定につきましては,公の施設の指定管理制度運用指針というのが実はございまして,ご案内のとおりですけれども,これによりまして平等利用の確保──この平等利用というのは利用者の平等利用の確保と管理に当たっての費用とか効果とか管理能力,そういうものの事項を総合的に勘案して決定するというふうにされてございまして,その具体的な選定基準は各局が
指定管理者候補者選定委員会を定めて,その委員会で決めるというふうになっていることはご案内のとおりです。
生活文化観光局では,ご指摘ございました国際会議場なり展示場の
指定管理者の公募に当たりまして,学識経験者と公認会計士で3名,市の職員3名,いわゆる6名から成ります選定委員会を設置いたしまして,その選定基準を策定してございます。この選定基準にも,学識経験者の知恵もかりながら,公認会計士の知恵もかりながらつくったということでございます。
その選定基準の内容につきましては,応募要領の中に,審査及び選定に関する事項といたしまして,その項目と配点を明記してございます。具体的には,ご質問ございましたけれども,応募法人の概要の評価というところで12点,運営上の基本方針というところで10点,事業と実施計画で30点,それから施設の運営体制及び組織で15点,これもお尋ねのありました収支計画で30点,その他で3点ということで,合計 100点となってございます。
提案された内容につきまして──その4社の提案ですけれども,その選定基準に基づいて審査されました結果,トータルでは
指定管理者候補になってございます
財団法人神戸国際コンベンション協会が実は79.8点,次点の団体で69.7点,それから第3位が67.2点というふうになってございます。もちろん4位もございますけれども。1位と2位の差が実は10.1点の差がついてございます。
特に,まず最初にお尋ねの応募法人の概要の評価についてですけれども,私,選定委員会でないので,何でそんな差がついたんかと言われてもわかりませんけれども,神戸観光コンベンション協会が12点中11.8点,次の団体が 8.3点ということになってございます。
主にこの差がつきましたのは──差がつきましたというのは10.1点の差が最終的につきましたけれども,この差につきましてはいわゆる次にお答え申し上げます,2番目にお尋ねのありました納付金を提案いたします収支計画,これによって差がついた。
だから,10.1点の差がついてますけれども,第1点でお尋ねの応募法人の概要の評価についてはほとんど差がついてない──ほとんどといっても3点近くついてございますけれども──3点何ぼついてますけれども,主な理屈は次でお尋ねございました収支計画の方だということでございます。
したがいまして,民間団体の新規参入が難しくなっていると,この選定基準の応募法人の概要のところの点数によって厳しくなっているという,そういう認識は全然持っていません。
それから,収支予算のところでございます。この会議場とか展示場につきましては,実は平成10年から利用料金制を導入してございます。今回の
指定管理者応募要領では,提案者に一定額を市に納付することを明示してございます。審査基準の収支計画についてはこの納付額によって審査・採点が行われてございます。
6人の委員が実は同じ点数をつけているというお話がございましたけれども,これは当然のことでございまして,公募に先立ちまして,選定委員会で納付額について一定の基準を設定して,それに基づいて点数化してございます。
例えば10という納付金額を15点にしようと,そしたらその上から下から,点数を30点の間で分けただけですから,これについて客観的な数字で違う答えが出るのはおかしいと思ってございます。
具体的には,
財団法人神戸国際コンベンション協会が提案しました1年間の納付額,これは利用料金制ですから,言った限りは責任が生じるわけですけれども,観光コンベンション協会は市に1年間に1億 3,000万円を納付するという提案をされて,それが22点の評価をされてございます。
それに対して,次点の候補者につきましては,金額はコンベンション協会の約6割を納付すると言われてますんで15点,第3位の方は大体コンベンション協会の4割と言われていますんで10点というふうに評価が分かれてございます。
これで候補者としてその次点者との間で点数の差がつきましたのは,納付額にそれだけの差があったということが評価されたといいますか,数字化されたということでございますので,これにつきましてはぜひご理解をいただかなくてはいけないと思っています。
(「議長15番」の声あり)
53 ◯議長(佐伯育三君) 15番高山君。
54 ◯15番(高山晃一君) 時間がありますので,再度お伺いをしますが,まず応募法人の概要について,今のご回答だと,収支金額の差で応募法人の概要まで点数に大きく影響したと。いよいよ収支予算納付金の額でこの選考が決定づけられたということが明らかになったということは,非常に私は問題だと思うんですね。わざわざ評価審査項目を分けておきながら,収支予算で応募法人の概要まで大きく点差がついてしまっている,これは非常に問題だとまず述べておきます。
で,1点お伺いしたいのは,財団というのは非営利法人,非営利団体なんですね。それと営利団体である民間の業者,全然根本的に設立の理念からして違うと思うんですよ。これを一体どんなふうに評価をされたのかというところが知りたいんです。そんなことがはっきり言ってできるのかどうかというところから私はわからないんですけれども,いかがでしょうか。
本当にこの審査というものが意味のある審査だったのかというところから私はわかりませんので,この非営利団体と営利団体はどんな尺度でてんびんにかけたのかということをお伺いしたいと思います。
次に,収支予算については,とにかく先ほど申しましたように納付金額の多い少ないですべて決まったということが答弁にありましたから,非常にそれは問題だということをまず述べまして,さらに聞きたいのは,実際にコンベンション協会が神戸市に幾ら納付できますよと企画書に書いていたのか,4年間で一体毎年何ぼずつ納付金額を納めることができるのかと(発言するものあり)
55 ◯議長(佐伯育三君) ちょっと聞き取りにくいというだけです。
56 ◯15番(高山晃一君) 納付金額──実際にコンベンション協会が企画書の中で神戸市に幾ら納付しますよという金額が書かれていたのか。最高額というのは聞きました。で,次点が6割というのも聞きましたが,一体幾らと書いたのかというのを聞きたい。
それから,納付金額というのは適当に利用状況からこれだけってはじき出して納付金額を出してくる,それはいいんですけれども,実際にそんなことができるかどうかということがやっぱり問題だと思うんですね。適当に数字をはめたら勝つと,そんなことがもし業者が最初から,選考以前からわかっていたら,それをめちゃくちゃ大きい数書けばいいんですから,その点についてその審査の基準,計算式で点数を22点とか15点とか10点とか,納付金額で決めてしまったこと,これはやっぱり評価の仕方としてまずかったんではないかと思いますけれども,いかがでしょうか。
まず,それだけお願いします。
(「議長」の声あり)
57 ◯議長(佐伯育三君) 鵜崎助役。
58 ◯助役(鵜崎 功君) ちょっと聞こえにくかったところがたくさんあって,ちょっとわからなかったんです。少し違った答えがあるかもわかりませんけれども。
まず最初に,収支予算で決めるのは問題やという話がありました。僕は全然問題やとは思っていません。指定管理というのは市民サービスの向上とコストの削減という2つのやつを相両立させるために進めています。私たちは,観光コンベンション協会が進めてきたことと──つまり評価の結果ですよ。だから,観光コンベンション協会が進めてきたことと今までの実績と,そして何よりも今さっき言いましたけれども,収支予算で市に納付する金額が多いということは,これは市へコンベンション協会の利益が,市税に還元されるという──市民に還元されるということですから,これについては決して──ありがたいことやと思っています。だから,そういう意味では金額が多ければ多いほどいい。
それもむちゃなことを言ってうそをつくんやったらあきませんわ,普通の委託みたいにね。つまりこれだけの──つまり見積もりですよ。見積もりで言うんじゃないんですわ,利用料金制ですからね,言うとくけど。利用料金制と言った限りは,これは1億 3,000万なら1億 3,000万を市に──責任義務が発生するわけですよ。
だから,そのあたりのことを考えて,皆さんそれぞれに慎重に自分の能力と,しかも誘致件数を出してきたんだと思っています。だから,黒字が出るということは,市に納付する金額が多いということは,それだけコンベンションを誘致する件数が多くなければできない。少なければ利益なんか生まれませんからね。
そういうことでやっていますんで,私たちは収支予算でもう1つの大きな決定するファクターになるというふうに選定委員会が決められたことについては,正しいことではないかと思ってございます。
それから,非営利法人観光コンベンション協会が利益を上げていいのかということですけれども,利益を上げるかどうかということもさることながらですけれども,最初も言いましたように,これは利用料金制の施設なんです。税金をつぎ込むといいますか,委託料を払っていく施設じゃないんですね,このコンベンション協会は。つまりもともとが減価償却費なしの仕事なんですよ。減価償却は
指定管理者は持たないわけです。市が持っているわけでしょう,施設つくったら。そうすると,あれだけの施設であれば黒字が出て当たり前なんですよ。それで,どれだけの黒字が出るかということが利用料金制の本質じゃないですか。それを理解した上での質問にお願いしたいと思います。
それから,納付金額ですけれども,納付金額で何か言われたんですけれども,納付金額の決め方もさっき言いましたように,僕は,その金額を出せ出せ言いますけれども,出さん方がええんかなという気がしているんです。だから,あえて6割とか7割とかいう言い方をしたんですけれども,ほとんど変わりませんわ。計算してもらったらわかります,1億 3,000万の6割が何ぼか。それは言わん方がええんかなと思います。
だから,それで納付金額で差をつけて,さっき言いましたけれども,それも──これ,永遠に──この指定管理を観光コンベンション協会が,永遠に施設がある限り取るということであれば,はっきりしますわ。ところが,4年後にはもう1回,契約やり直すわけでしょう。手の内明かせますか,そんなこと。出されへんじゃないですか,不公平になりますやん。だから,そんなとこまでは言うことじゃないんじゃないかと,僕は思っています。
だから,抽象的ですけれども,かなり具体的ですわ,言ったのは。例えば 100なら 100という数字の──10なら10という数字のところを15点と置けば,30点しか枠ないわけですから,その中でどう配分したかということがわかります。今のやつで僕は十分な──ちょっと言い過ぎかわからんぐらいな回答かなと思っています。
(「議長15番」の声あり)
59 ◯議長(佐伯育三君) 15番高山君。
60 ◯15番(高山晃一君) ちょっと私も聞き漏らしていた点があったようで,1億 3,000万ということで,済みません,これは。(発言する者あり)
聞こえない。こうしましょうか。(発言する者あり)
で,もう1度お伺いしたいのは,1億 3,000万と,年間でしょうね,納付金を神戸市に納めるということなんですけれども,私の手元資料では,
財団法人神戸国際観光コンベンション協会の神戸市への納付金額──会議場・展示場の運営による納付金額ですね。これは平成14年度は0,平成15年度は 100万円,16年度は 3,700万円,17年度の予算で 904万円になってしまった。これが何で
指定管理者の選考になったら1億 3,000万円もいきなり納付することができるのか,これはどう考えてもおかしいと思うんですよ。今までできてないのが何で急にそんな1億 3,000万円も納付ができるのか。これは大いに疑問ですから,今答えられるんだったらお答えをいただきたい。
時間があとちょっとしか……。
それと,やっぱりお伺いしたいのは,鵜崎助役は助役もされていますけれども,財団法人コンベンション協会の理事もされています。本当にこれが公正な選考がなされたと,今もってご認識をされているのかどうかということも最後にお伺いをしたい。
それから最後,これはやっぱり要望になりますけれども,議会に対してこの議案を──
指定管理者,指定しますという議案を出してこられているんですけれども,それが本当に正しく選考されたかどうかを判断する材料というものは私たちに全然届いてないわけですよ。こんなんでどうやって公正かどうかということを判断できるんですか。もうちょっとちゃんと資料をくださいよ。これは要望──改善を求めておきたいと思います。
以上2点について。
(「議長」の声あり)
61 ◯議長(佐伯育三君) 鵜崎助役。
62 ◯助役(鵜崎 功君) 観光コンベンション協会の納付金1億 3,000万がおかしいというお話ですけれども,これにつきましては観光コンベンション協会の事務局の方で,いわゆるコンベンションビューローとしていろいろとコンベンションの誘致件数についての見直しなり,あるいは管理体制といいますか経営体制の見直しとか,そういうことをもろもろ精査されて出されてきた数字だというふうに理解をしてございます。
それから,コンベンション協会の役員をされている立場でコンベンション協会がとるのはどうかということですけれども,コンベンション協会そのものが──私が同一人物だというふうには実は思っていません。当然私の立場はすべてのもの──市民に与えられたすべての財産,それを最大に効率的に,しかもサービスの向上のために理解するという,その1点で2つの代表という立場を調整しながら仕事を進めているということでご理解いただきたいと思います。
以上です。
63 ◯議長(佐伯育三君) 次に,36番加納花枝君。
(36番加納花枝君登壇)(拍手)
64 ◯36番(加納花枝君) 新社会党神戸市会議員団を代表いたしまして,第79号議案
神戸市立住吉南町
デイサービスセンターほか15件の
指定管理者の指定の件につきまして,お尋ねいたします。
79号議案の
指定管理者制度に移行しようとするものは,市立老人
デイサービスセンター7カ所と各区にある市立在宅福祉センター9カ所です。後者の在宅福祉センターは措置制度時代に開設され,
社会福祉協議会が運営を行ってきました。地域での在宅福祉を支える公立の拠点施設として大いに期待され,当初はリフト付きマイクロバス送迎でのデイサービスは画期的なものでした。他都市からもたくさんの視察があったと聞いています。
介護保険制度がスタートするまでは在宅福祉センターの役割は明確であり,当時私たちは中学校区に1カ所くらいの割合で開設し,地域における在宅支援施設とすべきではないかと議論をしてきました。
しかし,2000年に高齢者の介護が措置制度から介護保険制度に変わりました。神戸市は民間の居宅介護事業者や民間の特別養護老人ホームを中心に,えがおの窓口を開設し,また施設の数もふえ,現状ではデイサービス,介護機器の展示など,在宅福祉センターと他のデイサービス施設とは表面上は違いが余り見えません。
しかし,それなりに財源をつぎ込み,各区に施設をつくり,重度の介護や家族対策,介護研修や認知症対応など福祉のレベルを高めてきた実績があるのではないでしょうか。在宅福祉センターは
指定管理者に移行する前に,センターのあり方について整理をすべきと考えますが,ご見解をお伺いします。
また,各区1カ所の在宅福祉センターは,看護大学の実習の拠点や福祉体験も多く受け入れています。認知症予防や転倒防止のトレーニングなどのモデルセンターもあるようです。今後も大きな役割を担うべき施設だと思います。公立施設としての役割である利用者の相談や民間事業者の介護レベルアップの研修など,地域の福祉の中核施設として,より一層の充実を市民は期待しているのではないでしょうか。
来年から始まる新介護保険制度で重要な役割を果たす地域包括支援センターとして,介護保険の地域の中核拠点施設として活用すれば,これまでの実績も生かされ,有効活用となるのではないでしょうか。ご見解をお伺いします。
指定管理者制度では指定期間が4年間であり,4年後には施設管理者がかわることも大いにあります。多くの公の施設が
指定管理者制度を導入していますが,高齢者施設,介護施設においては
指定管理者制度に移行するべきではないと思います。4年ごとに施設の管理者がかわるかもしれないということは,利用者にとっても介護従事者に対しても大きな影響を与えると考えますが,ご見解をお伺いいたします。
以上です。(拍手)
(「議長」の声あり)
65 ◯議長(佐伯育三君) 梶本助役。
66 ◯助役(梶本日出夫君) 加納議員のご質問のうち
指定管理者の指定,在宅福祉センターに関しまして,2点ご答弁申し上げます。
まず,今回在宅福祉センターの管理運営が
指定管理者制度に移行することによって性格が変わってしまうんではないかと
指定管理者移行前に,このあり方について整理をしておくべきではないか,こういったご趣旨でございますけれども,若干在宅福祉センターの設置の経緯について触れさせていただきますと,ご案内のように在宅福祉センターにつきましては,人口の高齢化に伴いまして増加が予測された要介護者への対応をするために,地域の身近なところで入浴・食事,こういったサービスを受けられる公立のセンターとして,昭和62年7月から各区に順次開設をしてまいったところでございます。
その後,平成元年の2月に策定をされました新・こうべの市民福祉計画におきまして,
デイサービスセンターに加えてボランティアの活動の拠点として,さらにまた平成4年の2月に策定をされましたこうべの市民福祉総合計画においては介護の相談・助言,こういったことも行う地域の総合的な拠点施設として位置づけられてきたところでございます。
センターとしては当時としてまだこういった地域に施設がない中で,先駆的に地域の虚弱な高齢者を対象にして食事・入浴サービスの提供を実施し,また介護に関する相談への助言を行うとともに,地域におけるボランティア活動の拠点として,ボランティア活動を支援して在宅福祉の推進に寄与してまいったところでございます。
平成12年の4月から介護保険制度が導入をされたわけですけれども,それ以降はデイサービス事業が介護保険サービスの1つとして位置づけられ,そして多くの民間事業者に開かれることになりまして,在宅福祉センターの行うデイサービスにつきましても,数多くの民間事業者との競争関係の中でその一翼を担っているところでございます。
また,地域のボランティア活動の拠点につきましては,昭和61年から地域にふれあいの
まちづくり協議会,地域福祉センターを設置いたしまして,ボランティア活動も含めた地域福祉の拠点として,現在全市で 185カ所整備をしてまいったところでございますけれども,それらとも連携をした拠点の一部として継続をしておるところでございます。
介護に関する相談業務につきましては,平成5年から順次在宅介護支援センター,いわゆるあんすこセンターと言っておりますけれども,この支援センターを市内に77カ所整備をしていったところでございまして,この9カ所すべての在宅福祉センターもその役割を担っていただいております。
高齢化の進展や国の制度改正等により,在宅福祉センターを取り巻く環境なり位置づけは大きく変化をしてまいっておりますけれども,今後管理運営が
指定管理者に移行するに当たりまして,中心となります老人のデイサービス事業また老人介護支援センター事業に加え,地域でのさまざまな取り組み,コミュニティとの連携につきましてはできる限り継続をし,引き続き地域に信頼される施設として運営できるように努めていただきたい,このように考えております。
それからもう1点,在宅福祉センターが改正介護保険制度における地域包括支援センターとして,地域の在宅福祉の中核拠点施設として活用すべきだ,こういったご指摘でございますけれども,来年の4月からの介護保険制度の改正に伴いまして,新たに市内77圏域でこの地域包括支援センターを設置していく予定でございます。
地域包括支援センターにおきましては,これまでの事業実績あるいは地域とのつながりを重視していく必要がある一方で,介護予防ケアマネジメントなどの新しい役割も担っていただくことになります。
過日,一般公募によりましてこれらの包括支援センターの運営法人を選定したところでございまして,今回9カ所すべての在宅福祉センターで新たに地域包括支援センターも運営される予定でございまして,引き続き在宅福祉センターにつきましては地域包括ケアの中核拠点施設としてその役割を担っていただく,こういう予定になっております。
以上でございます。
(「議長」の声あり)
67 ◯議長(佐伯育三君)
中村保健福祉局長。
68
◯保健福祉局長(中村三郎君) 指定管理期間の満了で更新する場合の懸念の問題につきまして,ご答弁申し上げたいと思います。
指定管理者の指定はご案内のように期間を定めて指定することになってございまして,神戸市の方では制度運用指針の中で原則4年としているわけでございまして,これは平成16年1月に行財政改善懇談会のワーキンググループの方が,指定期間の目安としては3年から5年が妥当である,この提言を踏まえたものだと理解してございまして,その趣旨は1から2年の短期でございましたら,受ける団体にとって人材の確保や設備投資など初期投資の点で経費の回収が図れない,また長期になれば新たな担い手の参入を阻害し,競争原理が働かなくなる,こういうことを懸念されるということから4年としたものだと理解をしてございます。
ご指摘の高齢者施設についてでございますけれども,
指定管理者制度の導入の趣旨というのが先ほど来からの議論もありますように,民間事業者等のノウハウの活用と競争原理を働かせることによりまして,市民のサービスの向上及びコストの削減にあるわけでございますが,その一方で老人
デイサービスセンターのように高齢者等に直接サービスを提供する施設につきましては,利用者の方に安心してサービスを受けていただくという,こういう継続性の確保というのも大変重要である,このようには考えております。
今回
指定管理者候補者としての選定においても,公募を実施いたしました16施設のうち3つの施設で従来の受託法人でございました神戸市の
社会福祉協議会から変更になる予定でございますけれども,施設の管理運営業務に支障が生じないよう今後市社協と新たな
指定管理者候補者との間で十分な引き継ぎを行っていただくことといたしてございますし,また今回新規に
指定管理者候補者になられた3法人からの提案内容では,現在の職員を引き続き雇用することが前提とされております。その点からも今回の管理運営法人の変更に当たっては,利用者や施設従事者について大きな影響はないんではないか,このように考えております。
4年後の
指定管理者の選定において,確かに今回の候補者の法人が変更になる可能性はもちろんあるわけでございますけれども,その場合でも今回のように利用者の方々に大きな影響や不安が起こらないよう,できる限り配慮した公募のあり方というものについても検討をしてまいりたい,このように考えております。
以上でございます。
(「議長36番」の声あり)
69 ◯議長(佐伯育三君) 36番加納君。
70 ◯36番(加納花枝君) せっかくの在宅福祉センターが
指定管理者になって生かし切れるのかという心配がぬぐい切れません。それで,どういうメリットがあるのかということで私も考えてみましたけれども,特に
指定管理者は財政的なものが絡んでいるわけですが,この在宅福祉センターの場合は,人件費はほとんど介護報酬とかでやっていらっしゃって,どの在宅福祉センターも黒字ではないんでしょうか。もしこれが
指定管理者になりますと,修繕費などが今までは余ったお金で修繕をしてきましたとおっしゃっている施設がありましたが,神戸市がまた負担をしなければいけないというような新たな心配が出てくるのではないかということもちょっとおっしゃっておりました。
特に今やっていらっしゃる方も一生懸命やって,満足度調査──私余り好きな言葉ではないんですけれども,利用者に対してとられて,今8割ぐらいは満足しているという回答をもらって一生懸命仕事をしているということでしたけれども,そういうことから見て,やはり4年に1回かわるかもしれないということは,今やっているいろんな事業が継続できないかもしれないというようないろんな不安が利用者にもあるわけで,メリットはどういうところにあるのか,もう1度ちょっとお答えください。
それから,選定について先ほど少し議論がありました。点数はわかりにくいと思いますが,この79号議案の事業者の選定のところを見ますと,事業実績が27点,事業計画25点,運営体制25点,運営費15点,その他3点という選定基準, 100点満点でそういう配点になっているわけですが,候補者の選定理由のところを読みますと,16施設の理由がほとんど変わらない内容になっていまして,事業実績,事業計画の具体性,運営体制の適切さの面で他団体の提案に比べて特に上記の団体が最適であるとして選定したと書いてありますが,候補者に選ばれたところと次点の事業者との差は,ある事業所では事業実績たったの1点差,事業計画も1点差,運営体制も1点差と3点差しかないのに,特にすぐれていたという選定理由がついておりまして,もうほとんどがこういうことになっておりました。またそれから,事業計画が25点の配点に対してわずか10点しかない,そして落選した事業者の方が14点もあるというケースがあったんですが,そういう中で候補者が決まっていく,候補者の総合点も最高が89点で決まったところから最低は75点というようになっておりまして,県外の法人もあり,数も多く短期間で,実績とかはどういうふうに検証されたのか,ちょっともう1度お願いいたします。
(「議長」の声あり)
71 ◯議長(佐伯育三君) 梶本助役。
72 ◯助役(梶本日出夫君) 在宅福祉センターの関係でございますけれども,これは
指定管理者制度を今回導入いたしておりますけれども,これは在宅福祉センターに限らず,全体に今回の
指定管理者制度によってサービスの向上とそしてコストの削減を図る,こういった観点でそれぞれの局の選定委員会によって,一定の選定基準によって点数をつけて,そして選定をしたということでございまして,今回の在宅福祉センターにつきましても77カ所の包括支援センターがございますけれども,いわゆる従来のあんしんすこやかセンターが一応基本的には地域包括支援センターにかわったと,こういうことでございますけれども,今回この77カ所のあんしんすこやかセンターに対しまして,包括支援センターに移行することによって,すべてのセンターに対して
指定管理者の候補をかけたわけでございまして,そのうち──ですから今局長からもご答弁申し上げましたが,全体として77カ所の従来のあんすこセンターを運営しておりました団体が6カ所かわっております。残りは従来あんすこセンターを運営しておった団体が引き続き包括支援センターの運営に当たる,こういうことでございまして,あくまでこれは初めに申し上げましたように,
指定管理者制度というのはそういう市民サービスの向上とそしてさらなる運営の効率化,コストの削減,こういった観点での選定であるということをご理解いただきたいと思います。
以上でございます。
(「議長36番」の声あり)
73 ◯議長(佐伯育三君) 36番加納君。
74 ◯36番(加納花枝君) 高齢社会はとめることもできませんし,今後まだまだ課題になると思います。
介護保険も見直されておりますし,利用者はもっともっとふえてくると思います。利用する立場の人,そしてまた介護にかかわるヘルパーさんであったり,いろんな人たちも民間の人たちは直行直帰でファクス1枚で,きょうはこういう仕事をしましたということで,自分のいろんな悩みもなかなかぶつけるところもなく仕事をされている方がたくさんありまして,こういう人がこれからもまたふえていきます。
事業者もいろんな問題を抱えて,中には不正を行うような事業者もありますので,やはり在宅福祉センターが各区でやっぱりしっかりとした拠点で研修とかレベルアップ,それと申し上げるのを忘れましたが,財産管理というのは今ここでしかやれてないんじゃないかと思いますが,社協とか司法書士会の関係の人しか財産管理というようなものはできないと思いますので,そういうこともやっていくためには,各区に1カ所ぐらいは
指定管理者に出さない,公の施設で福祉をやっていくべきではないかというふうに私は思っておりますので,また細かい問題につきましては委員会もあしたあるようですので,聞かせていただきたいと思います。
以上です。(拍手)
75 ◯議長(佐伯育三君) 以上で質疑は終わりました。
それでは,本件は,お手元に配付いたしております議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に審査方を付託いたします。
76 ◯議長(佐伯育三君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
この際,申し上げます。
次回本会議は,来る12月22日午前10時より開きます。
なお,ただいま在席の各位には,文書による開議通知は省略させていただきますから,さようご了承願います。
本日はこれをもって散会いたします。
(午前11時55分散会)
神戸市会事務局
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