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  1. 大阪府議会 2019-09-01
    10月01日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    令和 元年  9月 定例会本会議(1)    第二号 十月一日(火)◯議員出欠状況(出席八十八人 欠席〇人)      一番  中川誠太君(出席)      二番  前田将臣君(〃)      三番  坂 こうき君(〃)      四番  魚森ゴータロー君(〃)      五番  角谷庄一君(〃)      六番  三橋弘幸君(〃)      七番  松浪ケンタ君(〃)      八番  みよしかおる君(〃)      九番  中川嘉彦君(〃)      十番  塩川憲史君(〃)     十一番  西村日加留君(〃)     十二番  須田 旭君(〃)     十三番  奥谷正実君(〃)     十四番  山田けんた君(〃)     十五番  野々上 愛君(〃)     十六番  内海公仁君(〃)     十七番  石川たえ君(〃)     十八番  中野 剛君(〃)     十九番  原田 亮君(〃)     二十番  うらべ走馬君(〃)    二十一番  原田こうじ君(〃)    二十二番  中井もとき君(〃)    二十三番  冨田忠泰君(〃)    二十四番  西川訓史君(〃)    二十五番  奥田悦雄君(〃)    二十六番  岡沢龍一君(〃)    二十七番  山本真吾君(〃)    二十八番  上田健二君(〃)    二十九番  永井公大君(〃)     三十番  前田洋輔君(出席)    三十一番  中川あきひと君(〃)    三十二番  おきた浩之君(〃)    三十三番  紀田 馨君(〃)    三十四番  いらはら勉君(〃)    三十五番  河崎大樹君(〃)    三十六番  泰江まさき君(〃)    三十七番  西林克敏君(〃)    三十八番  松浪武久君(〃)    三十九番  広野瑞穂君(〃)     四十番  植田正裕君(〃)    四十一番  笹川 理君(〃)    四十二番  横山英幸君(〃)    四十三番  やまのは創君(〃)    四十四番  杉江友介君(〃)    四十五番  池下 卓君(〃)    四十六番  うるま譲司君(〃)    四十七番  徳村さとる君(〃)    四十八番  金城克典君(〃)    四十九番  橋本和昌君(〃)     五十番  和田賢治君(〃)    五十一番  杉本太平君(〃)    五十二番  徳永愼市君(〃)    五十三番  しかた松男君(〃)    五十四番  藤村昌隆君(〃)    五十五番  中村広美君(〃)    五十六番  山下浩昭君(〃)    五十七番  大橋章夫君(〃)    五十八番  肥後洋一朗君(〃)    五十九番  内海久子君(〃)     六十番  加治木一彦君(〃)    六十一番  八重樫善幸君(〃)    六十二番  西野修平君(出席)    六十三番  西野弘一君(〃)    六十四番  川岡栄一君(〃)    六十五番  大山明彦君(〃)    六十六番  垣見大志朗君(〃)    六十七番  林 啓二君(〃)    六十八番  西 惠司君(〃)    六十九番  富田武彦君(〃)     七十番  中野稔子君(〃)    七十一番  坂上敏也君(〃)    七十二番  中谷恭典君(〃)    七十三番  久谷眞敬君(〃)    七十四番  鈴木 憲君(〃)    七十五番  西田 薫君(〃)    七十六番  森 和臣君(〃)    七十七番  上島一彦君(〃)    七十八番  中司 宏君(〃)    七十九番  松本利明君(〃)     八十番  土井達也君(〃)    八十一番  三田勝久君(〃)    八十二番  大橋一功君(〃)    八十三番  岩木 均君(〃)    八十四番  今井 豊君(〃)    八十五番  横倉廉幸君(〃)    八十六番  奴井和幸君(〃)    八十七番  三浦寿子君(〃)    八十八番  三宅史明君(〃)     ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長         井上幸浩     次長         川崎浩二     議事課長       瀬野憲一     総括補佐       佐藤 実     課長補佐(委員会)  高山泰司     主査(議事記録総括) 山本英次     主査(議事記録総括) 小野健一     主査(議事記録総括) 太上利宏     主査         古石勝寛     ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第二号 令和元年十月一日(火曜)午後一時開議 第一 議案第一号から第四十三号まで及び報告第一号から第十七号まで(「令和元年度大阪府一般会計補正予算(第二号)の件」ほか五十九件)    (質疑・質問)     ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件 第一 日程第一の件     ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時開議 ○議長(三田勝久君) これより本日の会議を開きます。     -------◇------- ○議長(三田勝久君) 日程第一、議案第一号から第四十三号まで及び報告第一号から第十七号まで、令和元年度大阪府一般会計補正予算(第二号)の件外五十九件を一括議題といたします。     ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(三田勝久君) この際、御報告いたします。議案第二十二号、第二十三号及び第三十七号、職員の期末手当及び勤勉手当に関する条例等一部改正の件外二件につきましては、地方公務員法第五条第二項の規定により、本職から人事委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。  (文書は巻末に掲載)     ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(三田勝久君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により鈴木憲君を指名いたします。鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 大阪維新の会大阪府議会議員団の鈴木憲でございます。本日は、会派を代表して質問をいたします。 私たち大阪維新の会は、二〇〇九年にスタートし、十年がたちました。当時最大の問題意識は、簡単に言うと、なぜこの狭い大阪に大阪府と大阪市という二つの巨大な行政体があり、さまざまなことで競争しているのか、そんな場合ではないやろうということでした。この大阪を子どもたちにしっかりと引き継いでいくために、我々にできること、その一つが大阪に牽引役、司令塔となる行政体をつくって、大阪の将来のために一致団結して取り組んでいくということであり、それが大阪都構想であります。 この間、本当にさまざまな議論がありました。しかし、多くの皆さんの御理解と協力をいただき、来年秋にも大阪都構想に関し住民投票が実施される見通しが立ってまいりました。 一方で、この十年、大阪府は、大変厳しい財政状況を乗り切ってきました。禁じ手の減債基金からの借り入れによって何とかしのいでいたところを本格的な行財政改革、すなわち財政再建プログラム案を策定、実施してまいりました。大胆な事業費のカットや補助金の見直しなども行い、府民の皆さんにも痛みが伴いました。もちろん、教員、警察官、一般の府職員の皆さんにも、大幅な給料カットを含め、多大なる負担を求めてまいりました。しかし、皆さんの御理解と御協力のおかげで何とか大阪府の財政も持ち直してきており、計画に従い、減債基金への積み戻しも順調に進んでおります。本当に喜ばしいことであります。 さて、今議会は、吉村知事就任後、初めて本格的に議論がなされる定例会となります。これまでの雌伏の十年を経て、新しい十年に向かって飛躍をするときが来たのではないかと考えております。今後、どんな大阪を目指すのか、議論し共有するための議会となります。 本日は、新しい大阪にとって成長し続ける大阪に不可欠な取り組みに重点を置き質問をいたしますので、よろしくお願いをいたします。 初めに、G20大阪サミットのレガシーの継承です。 本年六月末に、日本初開催のG20大阪サミットが開催され、トランプ・アメリカ大統領から大阪のまちはビューティフルとの発言や、大阪の食べ物はすばらしいという首脳の発言など、大阪の最高のおもてなしが評価されました。 また、サミットでは、大阪の名を冠した大阪トラック大阪ブルーオーシャン・ビジョンが採択され、大阪の名が世界に発信されるなど、府民や事業者の皆さんの御協力もあり、大成功で終えることができました。 我が会派はもちろん、多くの皆さんが誘致したサミットの開催成功に安堵するとともに、大阪がサミットを通じて大きく全世界で取り上げられるなど、期待以上の成果が上がり、喜んでおります。今後、このすばらしいサミットの成果を一過性のものとせず、レガシーとして残し、大阪のさらなる成長につなげていくべきであると考えますが、知事の所見を伺います。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 大阪維新の会大阪府議会議員団を代表されましての鈴木議員の御質問にお答えをいたします。 G20大阪サミットの開催成功によりまして、ここ大阪が世界最高峰の会議を安全安心に開催できる都市であるということを証明するとともに、大阪、関西の有する食、伝統、最高のおもてなしを世界に発信することができたと思います。 サミットの開催は、広く世界に大阪の存在感を示し、大阪を大きく飛躍させていく絶好のチャンスになったものと認識をしています。今後、大阪産(もん)の国内外への販路拡大や、さらなるMICEの誘致を加速させるなど、サミットで培われたレガシーを引き継いで、二〇二五年大阪・関西万博の成功につなげるとともに、激化する世界の都市間競争に打ち勝つ大阪づくりに取り組んでまいりたいと思います。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。よろしくお願いをいたします。 また、G20大阪サミットや関連行事で活用された大阪産(もん)などは、メディアにも取り上げられ、高く評価されております。売り上げの増加や販路拡大の効果が出始めています。この効果を一過性に終わらせることなく、世界に販路を拡大する取り組みを進めていくべきであると考えます。あわせて、国内の需要喚起に向け、例えばふるさと納税共通返礼品として大阪産(もん)などを活用することも検討するべきと考えますが、環境農林水産部長の所見を伺います。 ○議長(三田勝久君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 先般開催されましたG20大阪サミットでは、延べ百十五品目の大阪産(もん)が利用され、高い評価を受けたところであり、この機会を逃すことなく、国内のみならず海外でも販路を拡大することは、今後の大阪産(もん)の発展に向けて大変重要であると認識しております。 そのため、海外への販路拡大に向け、ブドウなどの試験的な輸出に取り組んでいるところであり、マレーシアの販売店との連携により、この七月には昨年度の三倍増となるデラウェア二・四トンを輸出したところでございます。また、本年八月には、私自身もマレーシアに赴き、大阪産(もん)のブランド価値向上のため、セミナー、食材提案会、商談会などを実施いたしました。このプロモーションでは、現地バイヤーなど七十者が集まり、デラウェア、泉州水なす、ワインなど、サミットで使われた食材を強くPRした結果、百二十五件の具体的な商談が進んでいるところでございます。 引き続き、これらの取り組みを継続するとともに、成長著しいアジア諸国に向け、支援機関であるジェトロなどとともに大阪産(もん)の輸出拡大に取り組んでまいります。 また、お示しのふるさと納税共通返礼品での活用については、大阪産(もん)の利用拡大に有効と考えておりますので、市町村のニーズも踏まえながら関係部局と議論を深めてまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、しっかりとよろしくお願いをいたします。 次に、今回のサミットでも議論されました地球温暖化についてお尋ねいたします。 近年の猛暑を初めとする異常気象は、地球温暖化が大きく影響していると言われており、その原因である二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を削減することが非常に重要であります。本年六月に国が策定したパリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略では、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガスの削減に取り組むこととされております。 一方、府域の温室効果ガス排出量については、ここ数年の推移を見ますと削減が進んでいるとは言えず、年平均気温の推移も全国平均を上回るペースで上昇を続けており、その対策を進めることが喫緊の課題と考えています。今後どのように取り組んでいかれるのか、環境農林水産部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 府域における温室効果ガスの排出削減に向けましては、大阪府地球温暖化対策実行計画などに基づきまして、省エネの推進や再生可能エネルギーの普及拡大などについて、これまでもさまざまな取り組みを進めているところでございます。 具体には、エネルギーを大量に使用する事業者約九百者を対象に、温室効果ガス削減のための三カ年の対策計画や毎年の実績報告の届け出を義務づけております。また、各事業者の自主的な取り組みを推進するため、対策の実施状況等を総合的に評価し、優良な事業者については顕彰することとしております。さらに、中小企業や府民に対しては、事業所や家庭における省エネ診断の実施、省エネ・省CO2セミナーの開催など、市町村やNPO団体などとも連携して普及啓発に取り組んでいるところでございます。 今後も、こうした取り組みを着実に進めるとともに、さらなる温室効果ガス排出量の削減に向け、現在の実行計画の最終年度である来年度には、国の動向や有識者の意見などを踏まえ、より効果的な対策や新たな数値目標を掲げた計画に改定するなど、SDGs先進都市を目指し、積極的に取り組んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、海洋プラスチックごみの削減については、持続可能な開発目標--SDGsも踏まえ、G20大阪サミットでも主要議題として取り上げられ、その際策定された大阪ブルーオーシャン・ビジョンでは、二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減する目標が定められました。海洋プラスチックごみは、時間がたつにつれ劣化し、やがてマイクロプラスチックと呼ばれる細かな破片になり、人体や生態系へ影響を及ぼすことが懸念されております。 先日、大阪府は、大阪湾の実態を把握するために、マイクロプラスチック調査を実施しましたが、その結果と活用方法について環境農林水産部長にお聞きいたします。 また、サミット開催の地元自治体として、府民や事業者を巻き込み、代替可能な製品の開発支援やプラスチック製品の使用削減など、具体的な施策、行動につなげ、二〇二五年大阪・関西万博前までの具体的な目標を設定し、プラスチックごみ削減の機運醸成をしていくべきであると考えますが、今後の取り組みについてもあわせてお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 大阪湾のマイクロプラスチック調査につきましては、本年九月に関空付近と堺沖の二カ所におきまして、調査船のひき網により海水中の個数を計測するなど、府立環境農林水産総合研究所と連携して実施したところでございます。 環境省が、平成二十七年度に実施した大阪湾の調査では、海水一立方メートル当たり〇・七五個であったのに対し、今回の結果では、関空付近では〇・〇五個、堺沖では四・一個となりました。この堺沖の結果につきましては、前日夕刻の激しい降雨により河川から海へマイクロプラスチックが流入したことが一因と考えられております。 マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみについては、ポイ捨てを初めとした不適切な取り扱いにより生じることから、府民一人一人に理解していただく必要があり、十二月の晴天時に改めて調査を行い、今回の結果と比較検証して普及啓発に活用してまいります。 また、具体的なプラスチックごみ対策につきましては、今年度設置した有識者、事業者団体、市町村などで構成いたしますおおさかプラスチック対策推進ネットワーク会議におきまして、使い捨てプラスチックのさらなる削減を初め、代替品の活用促進など新たな取り組みを検討しており、今年度末に中間取りまとめを実施する予定でございます。 今後、これらの取り組みに加え、来年度に改定をいたします大阪府循環型社会推進計画におきまして、二〇二五年度に向けた府民や事業者などの具体的な行動指針や数値目標を定めるなど、プラスチックごみの削減の機運が高まるよう、万博開催地である大阪として、事業者とも連携し、さまざまな取り組みを着実に進めてまいります。
    ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、大阪の観光戦略についてお尋ねいたします。 先ほどのサミット開催に加え、百舌鳥・古市古墳群世界遺産登録が決定したことにより、大阪に世界からの注目が一層集まっております。これは、堺市を初めとする府域全体への観光客を導く絶好の機会であります。 去る八月二十七日の副首都推進本部会議には、新たに堺市も参加され、大阪の観光戦略をともに考えていくという方向性が確認され、今後はタスクフォースを設置して具体的な検討を進めていくとのことです。大阪の観光施策を進めるため、府として大阪市、堺市と密に連携し、取り組んでいくことが重要であると考えますが、府民文化部長に見解をお聞きいたします。 また、副首都推進本部会議では、知事からカントリーリスクは常に考えないといけないとの発言がありました。大阪観光局によると、二〇一八年の来阪外国人旅行者の構成比率は、中国が三九・九%、韓国が二〇・九%、台湾が一〇・七%、香港が六・三%であり、東アジアの四つの国や地域だけで八割近くを占めている状況です。このリスクを回避するためには、より多様な国や地域から観光客が大阪に来てもらえるようにするべきと考えますが、いかがでしょうか。 また、大阪を訪れる観光客は、その人数は高い伸び率を記録しているものの、観光客一人当たりの消費額では、東京やシンガポールなどの観光都市に比べ、やや見劣りしています。大阪での観光客一人当たりの消費額を伸ばしていくことが必要と考えますが、あわせて、府民文化部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 府民文化部長岡本圭司君。 ◎府民文化部長(岡本圭司君) 三点の御質問についてお答えいたします。 まず一点目ですが、堺市は、大阪初の世界遺産となった百舌鳥・古市古墳群の中でも最大規模の仁徳天皇陵古墳を初め、茶の湯文化など魅力ある観光資源を数多く有しており、こうした堺市と連携して府内周遊を促していくことが重要です。このため、今後、副首都推進本部会議に設置したタスクフォースにおいて、観光施策の推進に当たっての方向性の共有化を図るとともに、三者が連携して周遊を促す事業に取り組むこととしており、先行的に実施できるものからスピード感をもって進めてまいります。 次に、二点目についてお答えいたします。 来阪旅行者の八割が東アジアの方となっている現状につきましては、今後、世界のより多くの国や地域からの来阪を促すことが重要になります。このため、今年度、欧米や東南アジアなどにおける観光に関するニーズの把握など、多角的なマーケティング調査を行っており、旅行者ニーズを踏まえた観光施策に取り組むこととしております。今後、その結果も踏まえ、大阪観光局とも連携し、大阪の持つ魅力を全世界に向けて戦略的に発信できるよう一層取り組んでまいります。 最後に、三点目についてお答えいたします。 外国旅行者による消費拡大を図るには、広域周遊を促進するとともに、来阪旅行者の滞在期間や夜間を含めた活動時間を伸ばすことが必要です。そのため、大阪文化芸術フェスの開催や、夜間の時間帯に実施する文化芸術公演などのエンターテインメントへの支援を行うとともに、府内に魅力的なスポットをテーマに沿って五言語で紹介するガイドブックを発行しています。さらに、大阪観光局においては、府域の参加・体験型コンテンツや夜間に安全・安心に楽しめる店舗を多言語で紹介する取り組みを行っています。 今後とも、より多くの国、地域から観光客を大阪に呼び込むとともに、府域でのさらなる周遊を促すことで、消費額の拡大に向けて取り組んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) どうぞよろしくお願いをいたします。 次に、スポーツ戦略についてお尋ねいたします。 現在開催されているラグビーワールドカップ二〇一九日本大会は、日本代表が強豪のアイルランド代表に勝利するなど、日本中で盛り上がりを見せており、来年以降、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会、ワールドマスターズゲームズ二〇二一関西の開催という、いわゆるゴールデンスポーツイヤーズが到来いたします。 こうした動きをさらに加速させ、大阪をより魅力的な都市にしていくための柱の一つとして、スポーツの戦略的な取り組みが有効であると考えております。例えば、新たなスポーツビジネスモデルの創設、確立は、地域経済の活性化や大規模スポーツイベントの開催による都市魅力の発信、集客効果に有効なコンテンツとなります。さらに、府民のスポーツへの関心の高まりが、生涯スポーツの振興による健康寿命の延伸につながり、二〇二五年大阪・関西万博の機運醸成にも資するなど、幅広い効果が期待できます。 また、スポーツ庁は、二〇一八年三月にスポーツツーリズム需要拡大、定着化のための指針となるスポーツツーリズム需要拡大戦略を策定し、アウトドアスポーツツーリズムと日本独自の武道ツーリズムをテーマに、スポーツの参加、観戦の両面での活性化施策などを打ち出しております。 こうした動きと連動して、eスポーツなどの新しい分野も加えた視点から、大阪府として国際都市にふさわしい総合的なスポーツ戦略を立てるべきではないかと考えますが、府民文化部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 府民文化部長岡本圭司君。 ◎府民文化部長(岡本圭司君) 現在、東大阪市花園ラグビー場において、府が東大阪市とともに誘致し取り組んできたラグビーワールドカップ二〇一九日本大会の熱戦が繰り広げられています。国内外から多くの方々が大阪を訪れており、地域経済の活性化や大阪の魅力を発信する絶好の機会となっております。 このような国際的大会や大規模なスポーツイベントの誘致、開催について、第二次大阪府スポーツ推進計画においては、スポーツを通じた経済の活性化の取り組みと位置づけており、スポーツ関連企業大阪観光局、経済界と連携して取り組みを進めております。 さらに、このたび世界的な競技大会にも対応できる大規模アリーナの誘致を発表したところであり、完成すれば、世界的な屋内競技の大会を大阪に呼び込む環境が整うと考えております。 この大規模アリーナ既存スタジアムの施設など、大阪の有するスポーツ資源を最大限活用するとともに、IRや大阪・関西万博を見据え、大阪にふさわしいスポーツツーリズムの推進や、eスポーツなど新しい分野に関しても、今後、庁内関係部局や経済界などと連携しながら戦略的に取り組んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいま答弁いただきましたように、大阪には、国際大会が開催できるスタジアムなど、スポーツを戦略的に推進する上で十分な資源が存在いたします。さいたま市では、地域のスポーツ振興と地域経済の活性化を図ることを目的に、さいたまスポーツコミッションを設立し、行政やスポーツ関連企業スポーツ団体、大学が連携し、取り組んでおります。大阪府としても、スポーツを大阪の成長戦略の一つに位置づけるとともに、このようなコミッションの設立に向け主導的な役割を果たしていくように要望し、次の質問に移ります。 大阪府においては、グランドデザイン・大阪を策定し、大阪の将来の姿を示してきたところであり、これを踏まえ、うめきたやなんばなどのまちづくりに取り組まれ、大きく前進してまいりました。さらに、新大阪駅周辺やベイエリア、大阪城東部エリアなど、キタやミナミにはない新たな大阪の顔となるエリアのまちづくりの検討がスタートしております。 これらのまちづくりを進めるに際しては、現時点の活用可能な土地における単体の開発のみで終わってしまえば、圧倒的な魅力を備えた拠点形成とはならないのではないかと危惧いたしております。例えば、夢洲においては、万博やIR誘致に向けた取り組みが進められておりますが、それぞれのプロジェクト単体で考えるのではなく、ベイエリア全体のまちづくりについて大きな方向性から検討し、全体のポテンシャルを向上させることが必要です。 そこで、大阪の新たなまちづくりの進め方について、大阪市の副市長時代もこれらのまちづくりを牽引してこられた田中副知事に御見解をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 副知事田中清剛君。 ◎副知事(田中清剛君) グランドデザイン・大阪における六つのエリアにおきまして、圧倒的な魅力を備えたまちづくりに向け、取り組みを進めているところでございます。 新大阪駅周辺地域では、十三から淡路に至る広い範囲を対象に、公民で構成する検討協議会におきまして、世界も視野に入れた広域的な交流促進機能や交通結節機能など必要な機能につきまして、現在、意見交換を行っているところでございます。 また、ベイエリアにつきましては、大阪市、堺市と連携して、知事をトップにしました推進本部を近く立ち上げます。そこで、まずは大阪市から堺市に至る範囲を中心に、夢洲の国際観光拠点を生かしたエリア全体の活性化など、ベイエリアの将来像などについて検討してまいります。 今後、民間の力を引き出し、エリア内の取り組みを一体的に進め、魅力あるまちづくりを実現するために、今年度末に新大阪駅周辺地域のまちづくり方針の骨格を取りまとめるなど、関係者と連携し、広域的な視点からまちづくりの大きな方向性を示してまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 副知事、初答弁、本当にお疲れさまでした。ありがとうございます。 大阪城東部エリアも、後ほど新大学森之宮キャンパスの件で質問させていただきますが、同様の視点でまちづくりを進めていただくよう、改めてよろしくお願いをいたします。 先日、横浜市が誘致レースに参加表明したIRの誘致についてお尋ねいたします。 横浜に限らず、大阪を上回る人口規模の首都圏の自治体がIR誘致に本腰を入れるとなれば、いよいよ都市間競争が本格化していくことになります。このような状況下で、IR事業者が行う環境アセスメントに必要となる現況調査について、府市が補正予算を確保して早期実施することは、高く評価したいと思います。 一方、大阪府市が先行実施してきたコンセプト募集--RFCについて、提案事業者が三者であったことが公表され、当初七者であったことを考えますと、大阪への関心が低下したのではないかと心配する声も聞かれます。また、誘致競争が厳しくなる中、大阪が提示している条件、例えばインフラ整備への協力等が不利になっているのではないかと懸念する人もいらっしゃいますが、我が会派としましては、本気度の高い、大阪のまちに魅力を感じるとともに、将来にわたり大阪でビジネスをしたい事業者に絞られてきたのではないかと考えております。知事の受けとめについてお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 全国で三カ所しか認定されないという日本のIR制度におきまして、経済規模の大きい首都圏の都市が手を挙げる中、各事業者が進出都市を絞り込んで、そして人材、時間、資金等を集中投資していくというのは当然のことだと認識をしています。 一兆円規模の大規模な投資が可能である大手事業者はそもそも少なく、RFCプロセスの中で大阪に対する本気度の高い事業者に絞られていくというのは想定内でありまして、公募手続を通じ、大阪のベストのパートナーを定めていきたいと考えています。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) さて、先日、国においてIR基本方針案が示されました。そこで、方針案の受けとめ及び事業者選定のスケジュールについて伺います。 また、IR事業者に経済的、社会的効果を長期間、安定的に発揮してもらうことが肝要であり、IR事業者が安心して投資ができる環境整備が重要です。そのためには、区域認定期間が当初十年、その後、五年ごとに更新申請をする必要があり、更新基準やプロセスの明確化を図るため、更新基準の条例化を進めるべきではないかと考えております。 以上の点も踏まえ、今後ありとあらゆる手段を尽くし、他都市との誘致競争に打ち勝ち、万博前に世界最高水準のIR開業を実現していただきたいと考えますが、知事の所見を伺います。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) これまで強く要望してきました基本方針案が九月に国から公表されたことは、IRの早期開業を目指している大阪府市にとっては大変ありがたいことだというふうに思っています。また、この基本方針案に基づいて実施方針の作成、事業者公募--RFPの実施が認められましたことから、大阪府市としては、実施方針案の作成に着手しているところでありまして、年内には事業者公募--RFPをスタートして、来年春ごろには事業者を決定してまいりたいと思います。 議員御指摘のとおり、国が示している基本方針案においても、IR事業は長期間にわたって安定的、継続的に実施されることが重要であり、認定の更新制度については、IR事業の着実な実施を一定期間ごとに確認するためのものとされています。そうした趣旨を踏まえまして、大阪IRが長く大阪、関西の経済振興、観光振興に寄与していくために、議員お示しの更新基準の明確化を図る条例について、検討を進めていきたいと思います。 今後、ますます厳しくなる都市間競争の中で、万博前の開業を目指しつつ、世界最高水準のIRの実現に取り組んでいきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 更新基準の明確化を図る条例について、知事から御検討いただけるとのことでした。ありがとうございます。ぜひお願いします。世界最高水準のIRを実現するためには、大規模な投資は欠かせません。事業者に責任がないにもかかわらず、認定の更新がなされない場合の府とのリスク分担についても、あらかじめ明確にしておくことができれば、そしてその内容が事業者にとって安心できるものであれば、大阪IRにより大型の投資がなされると考えます。ぜひ、早期に条例を制定していただくようによろしくお願いをいたします。 次に、IR誘致に伴う最大の不安材料であるギャンブル等依存症対策についてお尋ねいたします。 大阪では、従来からギャンブル等依存症対策に先進的に取り組んできたところであり、本年四月に国の基本計画が示されました。今後、大阪府で策定する推進計画では、特にどのような施策に重点的に取り組んでいくのでしょうか。また、普及啓発等の観点では、大阪市初め府内市町村との連携が重要であると考えますが、この点はどのように取り組んでいかれるのか、健康医療部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 健康医療部長藤井睦子君。 ◎健康医療部長(藤井睦子君) ギャンブル等依存症対策につきましては、相談から治療、回復までの切れ目のない支援が重要でありますことから、依存症対策に関する海外の先進事例であるシンガポールのNAMSの例も参考に、相談機能と医療機能が連携した府独自の支援体制の構築について検討を進めており、来年三月末を目途に策定する推進計画の重点項目として位置づけていきたいと考えております。 あわせて、ギャンブル等依存症に対する一人一人の正しい理解や予防教育の強化に向けて、大阪市、堺市との連携をさらに深めるとともに、計画策定を契機に、新たに市町村が参画する連絡会議を設けるなど、オール大阪での普及啓発についても計画に盛り込んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 さきのG20大阪サミットを通じ、大阪は世界最高峰の会議を安全安心に開催できる都市であることが証明されるとともに、大阪、関西の多様な食や伝統文化、最高のおもてなしを世界に発信することができました。 そして、次の大きな挑戦が、二〇二五年の大阪・関西万博です。その成功に向け、「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマのもと、府として、府民の健康増進や十歳若返りのモデル事業、SDGs先進都市などさまざまな取り組みを進められておりますが、万博期間中、会場を訪れる世界の人々に、大阪、関西が持つライフサイエンス分野のポテンシャルなどを広くアピールしていくことが重要と考えます。 その中で、会場でのパビリオン出展については、今後、博覧会協会において、ドバイ博の機会などを通じ、世界の国々や企業への働きかけを行うと聞いております。開催都市としても独自のパビリオンを出展し、万博の開催期間を通じて広く世界の人々に発信することが有効と考えますが、知事の御見解をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 二〇二五年大阪・関西万博は、世界の人々に夢と希望を与えられるような、これまでに類を見ないインパクトのあるものにしたいと考えています。とりわけ、大阪、関西が持つライフサイエンスやバイオメディカル分野などの強みを披露する絶好の機会でもあります。訪れた人々をあっと驚かせて、わくわくさせるようなテクノロジーを通じて、世界が共通で抱える課題の解決につながるようなものをここ大阪で実現し、そして披露していきたいと考えています。 今後、大阪市とも連携し、有識者の意見も聞きながら、開催都市大阪にふさわしい地元自治体としての出展について検討していきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 先ほども述べましたが、二〇二五年大阪・関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、これはSDGsが達成された社会の未来予想図とも言えます。その意味で、二〇二五年万博は、SDGs万博であり、大阪が目指すSDGs先進都市の姿を一人でも多くの人が共感できるものとしていくことが、万博の成功につながると考えております。 府においては、先日、「大阪がめざすSDGs先進都市の姿」の中間整理案において、SDGsの十七ゴールそれぞれの到達点をまとめられ、今後、重点ゴールの絞り込みの検討を進めていくとのことであります。四月に設置した有識者ワーキンググループにおいても、府の施策との整合性を図りながら、重点ゴールの絞り込みや「大阪がめざすSDGs先進都市の姿」の検討を深めるべきといった議論があったと伺っております。 来年三月をめどに、「大阪がめざすSDGs先進都市の姿」の明確化を図るとのことですが、知事は、どのようにSDGs先進都市を実現しようとしているのか、お尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 現在、検討を進めています「大阪がめざすSDGs先進都市の姿」については、大阪の強みや特性を十分に生かしたものを目指すべきと考えます。こうした考えのもとで、今後、重点的に取り組むべき分野を明確にしていきますが、とりわけ大阪ブルーオーシャン・ビジョンなどG20の成果や、「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のテーマに沿って、大阪のポテンシャルを生かした取り組みを進めることが重要だと思います。 今年度内には、SDGs先進都市の姿を明確にし、府民や企業、市町村などさまざまなステークホルダーとともに、大阪らしいSDGs先進都市の実現を目指していきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) よろしくお願いをいたします。 SDGsが達成された未来社会を実現していく上で、AIやIoTといった先端技術を活用して都市課題を解決し、住民のQOLを向上させるスマートシティーの取り組みを府内で推進していくことは重要であると考えます。 このような中で、七月に総務部内にスマートシティ戦略準備室が設置され、検討の場としての戦略会議が八月と九月に二回開催されています。第一回会議では四條畷市と河内長野市の、第二回の会議では寝屋川市の市長が、それぞれ市独自のスマートシティーに資する取り組みを紹介いただいていますが、大阪府も、スマートシティー化の先頭に立ち、みずからできることとして庁内のICT化をより一層進めることが重要であると考えております。 スマートシティーの実現に当たっては、庁内における取り組みを初め、府が先頭に立って進めていくべきと考えますが、総務部長の見解をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 総務部長村上慶太郎君。 ◎総務部長(村上慶太郎君) 近年、ICT関連の技術革新は著しく、こうした技術を府内全域に導入していくことは、府民の生活の質の向上や都市機能の強化、府庁を初め行政の業務効率化に資するものと認識しております。 庁内では、ドローンによる道路のり面の調査や、スマートフォンアプリによる府民の自発的な健康づくりの促進等、先端技術を活用した取り組みが各部局において進められています。総務部でも、AIを用いた議事録作成支援やソフトウエアロボットを活用したパソコン操作の自動化の試行等、最新のICT関連技術を用いて庁内の事務の効率化などを進めております。 今後も、スマートシティ戦略準備室を旗振り役として、庁内の取り組みを進めてまいります。 また、府内市町村との連携の場として、九月に大阪市町村スマートシティ推進連絡会議を設置したところであり、府はコーディネート役として、庁内の取り組みを含めた先進事例の横展開や、課題を抱える市町村とその課題を解決し得る技術を持つ企業とのマッチングを図ることで、府域全域のスマートシティー化を推進してまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 現在、国会では、スーパーシティー関連法案の提出が予定されており、この制度を活用すれば、府のスマートシティ戦略を加速度的に進めることができます。今後、大阪市や経済界と連携し、必ず特区指定をかち取っていただくよう強く要望しておきます。 次に、関西、大阪の窓口である関西国際空港の機能強化についてお尋ねいたします。 訪日外国人でにぎわう関西国際空港の発着回数は、中国や東南アジアなどからの旺盛な観光需要により、昨年度十九万回と六年連続で過去最高記録を更新しました。直近五年を見ますと、年一万回程度で伸びており、六年後の大阪・関西万博の開催や長期的なアジア経済の発展を考えますと、中長期的にこの傾向は続くものと考えられます。 一方、関空の現状はといいますと、既に第一ターミナルの国際線エリアは過密状態であります。また、航空会社の就航希望に対し、受け入れ余力のない時間帯も出始めていると聞いております。さらには、環境アセスの想定値二十三万回にあと数年で到達する可能性があるようです。このような現状を踏まえますと、二〇二五年万博の前に、大阪、関西の玄関口である関空がパンクするのではないかという強い危機感を抱かざるを得ない状況であります。 くしくも、首都圏では、来年、羽田、成田の発着容量七十五万回を八十三万回に、二〇年代後半には約百万回とすることを目指しているといいます。先月の関西国際空港全体構想促進協議会の要望の場では、知事みずから三十万回を一つの目標にしたいとの発言をされたと伺っております。国内外のライバル空港との競争に勝ち抜き、大阪の成長をさらに加速させるために、数値目標を掲げ、関空の発着容量の拡張を進めていくべきだと考えますが、知事の御所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 関西国際空港の発着容量の拡張については、本年五月の関西三空港懇談会において、おおむね二〇二五年までの中期の視点に立った取り組みとして検討を進めることが合意をされました。先日も、これに基づき関空促進協として国の協力を求めるべく、国土交通大臣に要望を行いました。 今後、二〇二五年の大阪・関西万博への対応、政府のインバウンド目標六千万人、そして首都圏空港等との競争を念頭に置きますと、私としては、将来的に現在の一・五倍である約三十万回を発着容量の目標とすべきと考えています。そのため、需要の見きわめ、環境への配慮、地元の理解の三つを前提といたしまして、まずは空港運営者である関西エアポート社により、具体的な発着容量の目標を初め拡張の検討が進められるよう、府としてもしっかりサポートしていきたいと思います。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) よろしくお願いをいたします。 次に、府民の生命と財産を守る都市大阪といたしまして、まず災害対応力の強化です。 昨年、大阪府においては、北部地震や台風第二十一号等により、関西国際空港を初め府下全域で甚大な被害が発生いたしました。先日の台風第十五号においても、関東地方で甚大な被害が発生しており、防災力の強化は喫緊の課題でありますが、昨年の一連の災害からの復旧復興状況及び災害対応力強化の取り組みについて、危機管理監にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 危機管理監橋本正司君。 ◎危機管理監(橋本正司君) 昨年の地震、台風などにより被災された方々への支援策といたしまして、府独自の被災者生活再建支援制度に基づく支援金の支給や、被災住宅無利子融資の受け付けなどを今年度も実施をいたしますとともに、被災された農業者を継続して支援するなど、引き続き必要な取り組みを進めております。 また、災害対応力の強化に向け、全庁職員の参集、安否が随時に確認できるシステムを導入するなど、本府の初動体制の強化を図りますとともに、出勤及び帰宅困難者への対応、訪日外国人等への対応などの取り組みを進めております。 さらに、大規模停電対策として、昨年の台風第二十一号の直後に本府から電力会社に申し入れを行い、それを受け、電力会社におきまして早期復旧体制を強化いたしますとともに、各地域の停電情報や復旧見通しを確認できるアプリを導入されるなど、情報発信の強化を進めておられます。今後、ことしの台風第十五号の状況を踏まえ、電力会社とさらなる停電対策について協議をしてまいります。 府としては、引き続きIT、ICTなどを活用しつつ、防災関係機関と連携しながら、オール大阪で災害対応力の強化に向け、しっかりと取り組んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 引き続き、よろしくお願いをいたします。 次に、府下河川の安全対策についてです。 先日、高槻市を流れる芥川において、川遊びをしていた小学生のきょうだい三人と祖父が溺れ、男児と祖父が死亡し、その後、重体となっていた女児二人も死亡するという大変痛ましい事故が発生いたしました。亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りいたします。 我が会派といたしましては、河川は水害等から府民の生命、財産を守るための治水機能を確保するだけではなく、豊かな自然環境を育む公共空間として親水施設の確保は必要であると考えるものの、河川には本来的に危険性が内在していることを府民へより一層周知するなど、安全対策を再度徹底するべきだと考えております。 大阪府では、今回の事故を受けて、四十七河川百十四カ所の親水施設を対象に、注意喚起の看板や施設の点検を行い、七河川十一親水施設に新たに看板を設置したとのことですが、設置に関するルールがないと伺っております。 施設の安全利用のためには、そのルールづくりが必要であり、加えて親水施設だけではなく、府民が利用する河川沿いの通路なども安全確認が必要だと考えますが、どのような対策を行っていくのか、都市整備部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 都市整備部長森岡武一君。 ◎都市整備部長(森岡武一君) このたび、四人ものとうとい人命が失われましたことにつきまして、心より御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々にお悔やみを申し上げます。 親水施設での注意喚起看板につきましては、これまで現場の状況に応じて適宜設置しており、今回の事故を受け、新たに増設を行ったところです。加えて、より効果的な注意喚起を図るため、看板設置のルールについても検討を進めていきます。また、既に点検を行った親水施設だけではなく、多くの府民が利用する河川沿いの通路や階段などについても、主に車による通常パトロールに加え、徒歩または自転車などによる注意喚起看板や転落防止柵などの安全点検を今月末までに完了いたします。 河川には、見えない深みや急激な水位の上昇などさまざまな危険性が内在していることを府民の皆様にも知っていただくことが最も重要と認識しており、今後も危険の周知、注意喚起など、より一層の安全対策に努めてまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) よろしくお願いをいたします。 次に、あおり運転の撲滅についてお尋ねいたしますが、質問に先立ち、大阪府警察におかれましては、G20大阪サミットの警備に際しまして、大阪府警約二万三千人、全国から約一万八千人の警察官の応援を得て、テロや不法事案の発生を未然に防ぎ、世界最大の国際会議の円滑な運営に寄与されました。また、各国首脳が来阪された四日間の大規模な交通規制も、事前周知や広報を徹底された結果、懸念されました大渋滞も回避し、大きな支障を来すことなく無事終了することができました。安全なまち大阪を世界に発信することができたと思っております。 改めて、大阪府警察の尽力と全面協力されました府民の皆様方の、そして業界団体の皆様にも敬意を表したいと思います。 さて、先般八月十日、茨城県の常磐自動車道において、あおりを受けた男性が、車を無理やり停車させられて、運転席の窓越しに顔面を複数回殴られるという極めて悪質な事件が大きく報道されました。府内においても、昨年七月に堺市南区で、バイクを運転する大学生が、悪質なあおり運転を受けて、後方から車を衝突させられて死亡する事件が発生しており、先般九月十一日の控訴審判決では、第一審と同じく懲役十六年の判決が言い渡され、御遺族の思いとともに大きく報道されているところであります。 このような悪質で許されがたい事件が相次ぎ、社会問題化している中で、現行法上、あおり運転を受けての明確な定義がなく、あおり運転そのものを罰する規定はないと承知しておりますが、大阪府警察における現状の取り組みについて、警察本部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 警察本部長石田高久君。 ◎警察本部長(石田高久君) いわゆるあおり運転に対する大阪府警察における現状の取り組みについてお答えいたします。 あおり運転を未然に防止するため、車間距離不保持や進路変更禁止違反、急ブレーキ禁止違反等の交通違反を積極的に取り締まるとともに、パトカーとヘリコプターを連動させた空陸一体の取り締まりを行うなど、あおり運転に対する取り締まり体制を強化しているところであります。 また、特に悪質、危険な運転が関係する事案を認知した場合には、ドライブレコーダーの映像や防犯カメラの映像等の客観的な証拠資料の収集等を積極的に行い、道路交通法違反のみならず、殺人罪、危険運転致死傷罪、暴行罪等あらゆる法令を駆使して厳正な捜査を徹底しているところであります。 あわせて、迅速かつ厳正な行政処分の執行に努めており、刑法の暴行罪を適用した場合等、点数制度による処分が適用できない場合であっても、道路交通法第百三条第一項に規定されております危険性帯有者として運転免許の停止処分を科しているところであります。 今後も引き続き、悪質、危険な運転行為に対して、あらゆる法令を駆使した取り締まりを行うなど、取り組みを強化してまいりたいと考えております。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今後とも、厳正な取り締まりを行っていただきますよう、よろしくお願いをいたします。あわせて、捜査や被害者による告訴の際の有力な証拠となり得るドライブレコーダーの標準装備、取りつけ義務化等についても御検討いただきたく、よろしくお願いを申し上げておきます。 交通事故の発生件数が減少している中、六十五歳以上のドライバーによる事故件数は増加傾向で、今後も増加していくおそれがあります。現在の免許制度では、七十五歳以上のドライバーは、免許更新時に認知機能検査を受けることが義務化されていますが、最終的に医師により認知症と診断されなければ、認知機能低下による事故リスクがあったとしても免許更新が認められてしまいます。 このような状況を踏まえ、先日、知事から警察庁長官に対し、加齢に伴う認知機能や身体機能低下に応じて、運転免許証の取り消し処分や限定条件つき免許証の交付ができるよう、認知機能の厳格化などの運転免許制度の見直しを要望されたと聞いていますが、国が迅速に免許制度を見直していただくよう、引き続き働きかけをよろしくお願いいたします。 と同時に、府として急加速抑制装置の設置補助など、高齢者運転の安全運転を支援するための取り組みを実施するべきだと考えますが、知事の所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 高齢運転者によります痛ましい事故が全国で相次いで発生しています。交通事故は、誰もが加害者にも被害者にもなり得るものでありまして、高齢者による悲惨な事故を防ぐということは、府にとっても差し迫った課題です。 国の統計では、七十五歳以上で認知機能低下のおそれのある者の死亡事故発生リスクが高いことが明らかになっています。こうした運転リスクの高い高齢者に対応するため、運転免許制度の早急な改正を国へ要望いたしました。 府としては、国への要望の趣旨に合わせて、免許制度が改正されるまでの緊急対策として、七十五歳以上の高齢者で、かつ認知機能低下のおそれがある方を対象に、来年度から安全運転支援装置等の設置補助を実施したいと考えています。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 知事、本当にありがとうございます。我が会派の提案をしっかりと受けとめていただき、改めてお礼を申し上げます。 次に、森林環境税の活用についてお聞きいたします。 昨年の台風第二十一号や西日本豪雨による甚大な森林被害を初め、緊急性の高い山地災害対策を実施するため、森林環境税を延長し、緊急対策を講じることは評価いたしますが、府民の皆さんに一定の負担を求める以上、その事業効果等を明確に示すことは必要だと考えています。 そこで、まず今回実施予定の五十六カ所の整備効果についてお尋ねいたします。 また、新たに森林環境税を活用し、猛暑対策の実施が示されております。この夏も全国で百二十五名、府下でも十二名の方々が亡くなられており、災害級の暑さから府民の皆さんを守ることは喫緊の課題だと思います。全額助成により迅速に対応することは評価しており、ぜひとも早期発注等により来年の夏に間に合うように事業構築するべきだと考えますが、環境農林水産部長の御所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 土石流や流木によりまして一たび山地で災害が発生いたしますと、下流の住民の生命への危険はもちろんのこと、家屋の損壊や道路の破損、通行の遮断、橋梁の閉塞による河川の氾濫など経済的損失は極めて大きく、その復旧にも多大な労力と時間を要することとなります。 そのため、次期森林環境税を財源とする対策といたしましては、国が示した新たな知見に基づき、下流に二十戸以上の保全すべき人家が存在し、人的被害の危険性が高い流域を五十六カ所抽出いたしました。これらの箇所で土砂の移動を抑止する治山ダムの整備や流木の原因となる危険木の除去など、予防的対策を着実に実施していくことで、三千戸を超える人家を災害から守ることが可能となります。 また、都市緑化を活用した猛暑対策につきましては、御議決をいただければ速やかに事業主体となる市町村やバス事業者等に働きかけ、年度内に公募を行うなど、来年の夏から事業効果をしっかりと出すことができるよう、スピード感をもって取り組んでまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、さらなる大阪の成長を支える都市機能の強化について順次お尋ねしてまいります。 副首都にふさわしい大阪をつくり上げるためには、他の都市を圧倒する都市機能を備えたまちづくりが必要であり、また人々が活動しやすく、かつ安全で安心、安らぐことのできる都市空間の創造が必要不可欠です。 令和三年度から始まる次期都市整備中期計画の策定に当たっては、今後想定される国内人口の減少、交流人口の増加、交通動態の変化、またAIなどの最先端技術の活用といった指標や考え方を持ち、さまざまな課題に対してスピード感をもって解消するため、事業着手から完成までの時間軸を重視し、用地買収に要する時間の縮減方策、インフラの整備や管理等あらゆる事業への民間活力の導入、さらには都市魅力を備えるため、まちとインフラの一体性を重視する考え方を入れ込むべきと考えております。 また、計画の策定に向けては、大阪府と市町村との意思疎通をこれまで以上に図ることが大変重要だと考えておりますが、これらの観点を踏まえ、次期中期計画の策定方針について知事の御所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 大阪府都市整備中期計画は、大阪の成長と活力の実現、安全と安心の確保、都市魅力の向上を推し進めるため、本府の都市インフラ政策の全体を取りまとめたものであります。次期間中期計画の策定に当たっては、さまざまな社会情勢の変化を踏まえつつ、二〇二五年の大阪・関西万博の開催や近年の相次ぐ自然災害への対応、府営公園の管理などへの民間活力の導入、IoTなど最先端技術の活用といった時代の要請に応えるとともに、市町村の意見もしっかりと聞きながら、事業効果の早期発現などを意識して検討を進めていきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。ぜひとも、市町村の皆さん方の御意見もしっかりとお聞きいただいて、許される限り、もちろん我々議会の議員の意見もよろしくお願いをしたいと思います。 次に、現在見直しを進めています公共交通戦略についてお尋ねいたします。 公共交通は、人の暮らしを支えるとともに、都市が成長していく上で重要なインフラであります。そこで、お聞きいたしますが、今回、戦略見直しのポイントは何なのでしょうか。また、戦略路線には何を位置づけていかれるのでしょうか。さらに、今後高齢化が進むと、バスやタクシーといった地域公共交通の必要性も増してきます。最先端技術を活用したオンデマンド型の乗り合いバスやタクシーの導入などは、このようなニーズに対応できるのではないでしょうか。 利用者の視点に立ち、最先端の技術を活用した新たな交通体系の構築などについても検討するべきだと考えますが、都市整備部長の見解をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 都市整備部長森岡武一君。 ◎都市整備部長(森岡武一君) 今回の公共交通戦略の見直しでは、鉄道等の広域的な施策を推進する観点から、従来からの新大阪や関空等へのアクセス強化、都市間の結節強化などに加え、リダンダンシーの確保などの都市防災機能の向上や、地域の魅力を鉄道でめぐる周遊性向上、最先端技術を活用した公共交通の利便性向上などの視点を追加することとしています。 戦略路線としましては、なにわ筋線、大阪モノレール延伸等の事業中の三路線に加えて、今後事業化について個別に検討が必要な路線として、関空・新大阪へのアクセス強化や京阪神都市圏の結節強化となるなにわ筋連絡線・新大阪連絡線や中之島線延伸を位置づける予定です。 次に、最先端の技術を活用したオンデマンド型の乗り合いバスやタクシーの導入は、地域公共交通を活性化し、住民の生活の質の向上を図る観点から重要であるため、大阪府市及び関係者で検討を進める自動運転など、スマートシティ戦略の取りまとめの動きと連携を図りながら、地域のまちづくりに取り組む市町村を支援していきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 次に、大阪農業についてお尋ねいたします。 本年六月に開催されたG20大阪サミットでは、首脳夕食会の公式行事やその他関連行事において、南河内の大阪ナスやデラウェア、泉州水なすやタマネギ、八尾枝豆など数多くの大阪産(もん)食材を使用した料理が提供されました。このG20サミットのレガシーを継承し、二〇二五年に開催されます大阪・関西万博に向け、大阪産(もん)食材の魅力を国内外へ発信していただければ、そのニーズは今後ますます高まっていくと考えます。 大阪府では、これまで農業の成長産業化に向け、ビジネスマインドを持つ農業経営者を育成する大阪アグリアカデミアを初めとする経営力とモチベーションを高めるさまざまな取り組みを展開されており、経営規模の拡大を志向する農業者がふえていると聞いております。 また、私も、もうかる農業、飯が食える農業、人材の観点でこれまでも議論をさせていただきましたが、今後高まってくるであろう大阪産(もん)農産物へのニーズに応え、より多くの消費者に魅力的な食材を届けるためには、農地の生産性の向上を図ることが必要であり、これらの意欲ある農業者に、整備された営農しやすい農地を提供していくべきであると考えますが、大阪府としてどのように取り組むのか、環境農林水産部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 人口減少社会を迎え、生産人口が減少する中、大阪の農業を発展させていくためには、意欲ある農業者等に優良な農地を集約していくことが重要であると認識しております。 そのため、昨年三月に大阪府都市農業の推進及び農空間の保全と活用に関する条例を改正し、集落などの地域単位で担い手の確保や計画的な農地利用を進める農空間保全地域制度をスタートさせ、富田林市の伏見堂地区や豊能町の牧地区など、七地区、約百六十五ヘクタールで取り組みを進めているところでございます。具体的には、農道や水路などを一体的に整備する圃場整備の導入にあわせ、公募により意欲ある農業者や企業参入を進める地区や、地域の農業者みずからが農業法人を設立する地区など、それぞれの実情に応じた農地の集約に取り組んでいるところでございます。 引き続き、意欲ある農業者に優良な農地を提供できるよう、必要な圃場整備を実施するとともに、各地域のさまざまな取り組みを支援することにより、大阪農業の成長産業化を図ってまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、御答弁ありがとうございました。自民党の須田議員も、富田林の地域、伏見堂の名前が出て喜んでいると思います。これからも引き続き、ともに切磋琢磨しながら地元のためにも頑張っていきます。引き続き、よろしくお願いをいたします。 次に、大阪府市港湾管理の一元化についてお尋ねいたします。 大阪、関西の経済成長に向けては、上海、釜山など東アジア諸港の台頭により、相対的に低下している港湾の国際競争力を強化していくことが必要不可欠です。大阪湾諸港においては、大阪府、大阪市、兵庫県、神戸市でばらばらに港湾を管理している現状を解消し、地域の利害にとらわれない広域的な視点による港湾管理の一元化が図られ、利用者ニーズに対応する実効性のある仕組みの構築が喫緊の課題であることを我が会派はかねてから申し上げてまいりました。 このたび、我が会派がこれまでの必要性を申し上げてきた大阪湾諸港の港湾管理の一元化を前進させるため、本年八月二十七日に開催されました副首都推進本部会議において、九月後半議会に設置議案を上程し、大阪府市港湾局を令和二年十月ごろに業務開始を目指すことが確認され、とても喜ばしいことだと考えていますが、同時に待ったなしの状況であると認識しております。 そこで、府市港湾一元化の意義について、改めて知事の所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 西日本の国際物流を担います大阪湾諸港において、大型コンテナ船の国際基幹航路維持、拡大による国際競争力の強化は、物流コストの縮減のみならず、企業の立地環境の向上などにもつながることから、大阪、関西の成長のためには、もはや一刻の猶予も許されない状況だというふうに思っています。 そのため、大阪湾諸港の港湾管理の一元化に向けた第一ステップとして、まず府市の内部組織を統合します大阪府市港湾局の令和二年十月ごろの設置を目指します。その成果を示し、神戸港、尼崎西宮芦屋港を含めた大阪湾諸港の港湾管理の一元化に向けて着実に進めていきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいま、大阪府市港湾局の設置に向け、知事から力強い御答弁をいただくことができました。ありがとうございます。副首都推進本部会議では、港湾管理の一元化とあわせて、府市港湾の物流機能向上に向けた取り組みを港湾戦略として示されており、国際競争力の強化も求められています。大阪府市港湾局を設置し、具体的な取り組みについて引き続き委員会等で議論したいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 次に、全国一の教育、子育て先進都市大阪について、順次質問をさせていただきます。 児童虐待の防止に向け、大阪府では、児童福祉司の増員等子ども家庭センターの体制強化や、安全確認業務の一部を民間団体に委託するなど、これまでもさまざまな取り組みが進められてきたところです。この八月二十七日には、知事、大阪市長、堺市長らが一堂に会する大阪児童虐待防止推進会議を開催し、重大な児童虐待ゼロ宣言を採択するとともに、オール大阪でより一層連携して取り組んでいくことを確認されたと聞いております。 重大な児童虐待をゼロにするためには、市町村との連携による未然防止、早期発見、早期対応が重要であると考えております。府の子ども家庭センターは、重篤事案を中心に早期発見、早期対応に対応し、市町村は、未然防止、早期発見の役割をこれまで以上に徹底し、相互に連携できるようにするべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、重大な児童虐待ゼロ実現のために今後どのように取り組んでいかれるのでしょうか、知事の所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 児童虐待への対応は喫緊の課題でありまして、重大な児童虐待をゼロにするためには、児童相談所を設置しています府、政令市と、そして住民に身近な市町村が連携をしてオール大阪で取り組む必要があることから、虐待防止推進会議を本年八月に立ち上げました。この会議では、子どもとその家族等に対する包括的、継続的な支援を行うための子ども家庭総合支援拠点の設置促進による市町村の体制強化や、子どもや子育て中の保護者が相談しやすいLINEを活用した相談窓口の設置等について検討を進めていきます。 今後とも、府域において虐待によりとうとい子どもの命が失われることがないように、児童虐待防止に全力で取り組んでいきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 子どもが直面する課題は、児童虐待だけではなく、いじめやDV、体罰や貧困などさまざまであります。子どもが健やかに育つ社会実現のために、そうした子どもが直面するさまざまな課題に一体的に対応できるよう、今後とも取り組みを進めていただくよう要望いたします。 児童虐待の未然防止や早期発見には、気軽に相談できるLINE等のSNSを活用するべきだと思います。また、大阪府、大阪市、堺市で実施すれば、府内全てをカバーできるという効果もあります。大阪府においては、SNSを活用した相談窓口を令和二年度に試行実施し、令和三年度に本格実施するよう指示されたと聞いております。大阪府、大阪市、堺市で連携してSNSを導入するためには課題もあると思いますが、府全体の児童虐待相談対応件数は増加の一途をたどっており、できるだけ早く実施し、かつ二十四時間相談できる仕組みを試行していただきたいと考えております。 そこで、SNSを活用した相談窓口の開設について、今後どのように進めていくのか、お聞きいたします。 また、さきの二月定例議会代表質問で、AIの活用についてお尋ねいたしました。今後、子ども家庭センター業務についても、ICT化を一層進めることが重要だと考えておりますが、AIについての取り組み状況はいかがでしょうか、あわせて福祉部長にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 福祉部長岸本康孝君。 ◎福祉部長(岸本康孝君) LINEを活用した相談窓口の設置については、受託する民間団体の選定や緊急事案対応のルール化、受け付け時間を含めた相談対応体制など、検討すべき課題は多岐にわたります。そのため、制度構築については、これらの課題について今年度内に整理を行い、来年度の試行実施による事例分析を通じてしっかりと検証した上で、より信頼性、有効性の高い内容で本格実施したいと考えております。 また、AIの導入については、国や試験導入している三重県の取り組みを注視しつつ、引き続き活用の可能性について検討してまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、吹田市のいじめ問題に関する関係教員等の処分についてお尋ねします。 先日発覚しました吹田市でのいじめ問題は、当該学校と吹田市教育委員会の関係者の認識の甘さ、対応の遅さが問題を深刻化させた事案であります。いじめが認知されてから約二年半が経過し、さらに吹田市が第三者委員会の報告が出されてから処分がなされないまま三カ月以上が経過しております。大変ゆゆしきことだと思います。 本問題の関係教員に対して何らかの処分等が行われるべきであると思いますが、この間、関係教員の処分等について、大阪府教育庁としてどのような対応をしてきたのか、教育長に御所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) 今回の吹田市の関係教員、すなわち府費負担教職員の処分につきましては、いわゆる地教行法によりまして、服務監督者である市町村教育委員会からの内申を待って行うということになっております。したがいまして、本事案に関しまして、府教育委員会として処分等の是非を判断するためには、まずは吹田市教育委員会におきまして、今回のいじめへの対応に関してどのような法令違反等があったのかを明確にした上で、府教育委員会に報告をいただく必要がございます。 このため、府教育委員会といたしましては、六月に吹田市の第三者委員会の報告が出された直後から、吹田市の教育委員会に対しまして、再三にわたり報告に関する必要な指導を行ってまいりましたが、吹田市教育委員会からの調査報告は九月末になったという状況であります。 今後、その報告内容を精査の上、時期を逸することなく、早急かつ適切に判断してまいりたいと存じます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 大阪府教育庁が吹田市教委に早急に報告するように指導してきたことはわかりましたが、吹田市議会では、府教育庁に報告、相談しているとの答弁が繰り返されてきたようであります。問題の本質は、個人の自覚、組織の体質など、大変根深いものがあると思いますが、まずは現行法上、服務監督権は市町村教委、処分を含む人事権は都道府県教委に分離している点について、一元化を図っていくべきだと考えております。 そこで、この件に関して知事の御所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 教職員の人事権と服務監督権を一致させることによって、義務教育の実施主体であります市町村の権限と責任が明確になると認識をしています。 そのため、府においては、平成二十四年度に条例による事務処理特例条例を活用しまして、豊能地区三市二町に人事権を移譲しました。今後とも、人事権の移譲については、市町村の自主的な教育行政の推進に資するため、市町村の意向を尊重して対応していきます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 知事から、人事権の移譲に対して、従来はブロック単位を基本としていたところ、かなり踏み込んだ答弁だったと思います。よろしくお願いします。ありがとうございます。 いじめの早期解決には、早期発見、早期対応が重要です。そのためには、子どもがSOSを発信しやすい相談窓口が必要です。今の児童生徒にとって、いじめ等の相談は、電話相談よりもLINE等のSNSを使った相談窓口を開設するほうが大きな効果を発揮できると考えております。 大阪府では、昨年度よりLINEによる相談窓口を設置しておりますが、相談日時が限定されているという現状があります。いじめ問題の早期解決に向け、相談したい児童生徒がいつでもどこでも相談できるよう、LINE相談の日数や対応時間を拡大する必要があると考えております。教育長の御所見をお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) LINE相談につきましては、今年度は相談したい子どもが週に一度は相談できますように、毎週月曜日に集中的に実施することとし、七月の相談開始以降、多くの子どもたちからのアクセスに対応しています。さらに、知事からの指示を受けまして、来年一月から小学生の相談も受け付けることといたしまして、また三月まで実施期間を延長するなど、事業の拡充に向けた準備を鋭意進めています。 このLINE相談は、いじめの早期発見、早期解決に有用であることから、次年度以降の継続実施についても検討を進めてまいります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今後、児童生徒に対するLINE相談窓口を拡充していけば、当然ながら相談対応件数がふえます。しかし、たとえ児童生徒からの相談により、いじめが早期発見されたとしても、早期対応による早期解消が伴わなければ拡大した意味がありません。 これらの課題に対し必要不可欠な施策が、学校と連携し、問題解決に向けたサポートを行うスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、スクールロイヤーの配置拡充や人員強化です。また、多数寄せられた相談から重要性や緊急性を判断するためのAIの活用も有効だと考えています。 そこで、府教育庁として、いじめ問題を早期解決していくことに対してどのように対応していかれるのか、教育長の御所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) 学校やLINE相談などを通じましていじめが発見をされた場合、その解決に向けて、まずは教職員がその事実を校内で共有することが大前提であり、つまり学校が組織として迅速に解決に向けて動くことが肝要であります。そのためには、学校がスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、さらにはスクールロイヤーなど専門家としっかりと連携することが不可欠であります。そして、事案が重大事態である場合には、市町村の教育委員会が主体となり、法に基づいた対応を進めなければなりません。 府教育庁といたしましては、今回のいじめ事案を受けまして、いじめ対応セルフチェックシートを作成し、府内全ての公立学校に現状の確認、見直しを進め、迅速な対応を行うように改めて指導をいたしました。 今後とも、全ての教職員に対しまして、いじめはどこでも起こる、そしていじめは重大な人権侵害であるという、こうした意識を徹底し、被害を受けている子どもの気持ちに寄り添い、信頼関係を築くことを第一に、いじめ問題に全力で対応してまいりたいと存じます。
    ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 子ども目線で相談しやすい環境整備を拡充するとともに、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置が拡充されるよう強く要望をしておきます。 次に、大阪の小中学生の学力、体力等の向上について伺います。 我が会派は、昨年九月定例会、続く二月定例会において、小中学校の全九学年を対象とした学力、体力、生活状況の総合調査を実施し、全児童生徒の学力、体力、生活の状況を把握分析することで、児童生徒それぞれの九年間の経年変化を捉え、学びの連続性と指導の継続性を確保し、授業改善や学校力の向上で学校教育の充実を図ることができると提案してまいりました。 また、現在実施しています中学生チャレンジテストは、高校入試での合否判定となる評定、いわゆる各中学校がつける内申点の公平性を担保しようという目的が強くなり過ぎている制度でもあるだけでなく、そもそも試験解答力という得点をもって、生徒の関心、意欲、態度にもフォーカスした絶対評価の公平性をはかることができるのかといったことや、生徒がこれからの社会を生き抜いていく力を養うことに対してのマイナス面も指摘してまいりました。 そこで、これまでの我が会派の提案や指摘を受け、どのような見直しや制度変更を行おうとしているのか、教育長にお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) チャレンジテストにつきましては、二つの目的の一つであります公立高等学校入学者選抜における調査書評定の公平性の担保という目的を維持しながら、ルールの部分的見直しを行ってまいりたいと存じます。そして、もう一つの目的であります学力向上策の充実につきましては、子どもたちの生きる力を高めるという観点から、御指摘を踏まえまして、小学校段階での学力テストと府内統一の体力テスト、また生活状況のアンケート調査を新たに実施しようと考えています。 これによりまして、小学校から中学校三年生までの児童生徒の学力、体力、生活状況の経年変化をトータルで把握したデータを活用し、学校が家庭、地域と協力してそれぞれ改善を進め、大阪の子どもたちの学びと育ちを支援する体制を強化してまいりたいと存じます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 小学校での学力、体力、生活状況の調査実施を考えていただけるとの答弁は、大いに評価し、期待しておりますが、中学生に対するチャレンジテストにおいても、小学校での調査実施の目的と同じ主眼を置いた仕組みとなることを求め、引き続き委員会等で議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 義務教育段階における教員の多忙化を解消することは、児童生徒の学びなどに対してもよい影響を与えます。そのためには、教員以外の方が学校内で活躍していただくチーム学校を推進することが大切であり、大阪府としても、市町村の取り組みを支援していただきたいと考えます。 例えば、カウンセラーやスクールソーシャルワーカーの拡充はもちろんのこと、スクールサポートスタッフとして、大学生のインターンシップやPTA、地域の方々に有償で御協力いただくという方法で、市町村の取り組みを大阪府が支援することができると考えております。教育長の所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) 府教育庁では、教員の負担軽減を進め、子どもたちと向き合う時間を確保するために、部活動指導員などの外部人材を配置するなど、児童生徒に対する直接的効果のある支援を優先して取り組んでまいりました。 御指摘のスクールサポートスタッフにつきましては、現在三十八団体と配置をする都道府県が増加をしておりまして、また配置をしている都道府県においては、教員の総勤務時間数の減少など一定の効果が出ていると聞き及んでおります。 このため、今後スクールサポートスタッフを配置している他府県、あるいは独自に配置をしている市町村にヒアリングを行うなど、教員の負担軽減の状況や教育活動への効果などを確認し、来年度の実現に向けて検討を進めてまいりたいと存じます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) スクールサポートスタッフの来年度の事業化に向け、検討していただけるとの御答弁でありました。事業化に向けてしっかりと検討していただく、検討していただいた結果、事業化をよろしくお願いしたいと思います。また、そのときの制度設計に当たりましては、各市町村の課題に対応できる幅広いメニューでの事業展開もお願いしておきます。 次に、大阪府立、大阪市立の高校再編整備について伺います。 先日、大阪市立の高等学校の全二十一校を令和四年四月に大阪府へ移管することを検討していると公表がありました。少子化の進行によって、府立高校においても、募集定員割れや生徒数の規模縮小が行われており、一方で老朽化した校舎等の建てかえ問題の解決にも抜本的な方策を示していただけていないという認識を持っております。また、大阪市立の高校においても、同様の課題を抱えています。 このような中、この移管の議論を進めるに当たって、大阪府と大阪市が共同で策定した再編整備計画にある八校の募集停止を実行する具体的な計画や対象となる学校名を示し、募集停止する市立高校の統合の進め方を明確にして、令和四年四月の移管を迎えるべきだと思います。教育長の所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 教育長酒井隆行君。 ◎教育委員会教育長(酒井隆行君) 府立高校の再編整備につきましては、平成二十五年十一月に策定をした計画に基づきまして、大阪府立と大阪市立合わせて八校の募集停止を公表するなど、これまで計画的に進めてきたところであります。令和元年度以降も引き続き、昨年十一月に策定をした計画に基づいて、効果的かつ効率的な学校の配置、教育内容の充実に取り組むこととしております。 現在、市立高校などの令和四年四月の移管に向けまして、大阪市と鋭意協議を進めているところでありまして、市立高校の再編整備は協議における重要な論点の一つであります。来年夏ごろを目途に移管計画を策定する予定でありますので、府教育庁といたしましては、その内容を踏まえて再編整備の方向性を明らかにしてまいりたいと存じます。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、大阪府立大学に関して質問をいたします。 大阪府立大学と大阪市立大学の統合により創設される新大学は、大阪の大都市としての課題を克服することに寄与する都市シンクタンク機能と技術インキュベーション機能を充実させ、従来の公立大学の枠を超えた、大都市大阪の発展に貢献する知の拠点を目指すことが重要です。 我が会派は、森之宮地区新キャンパスについて、新大学のミッションを具現化した、産官学の連携による産業競争力の強化や都市課題の克服への貢献を実現させるための都市型メーンキャンパスであるべきと考えています。 先月、公立大学法人大阪から、新大学基本構想が示されましたが、森之宮地区の新キャンパスは、産官学連携の拠点となり得る大学院研究科を移転、集約させ、まさに大阪の知の拠点となるべく、大阪城東部地区のまちづくりとも連動させ、二〇二五エキスポ後の大阪の成長の起爆剤となるような大胆でダイナミックなトータルプランを示し、新大学の基幹キャンパスがその核として成長を遂げる構想を打ち立て、実行するべきであると考えますが、知事の御所見をお聞きいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 新大学には、従来の公立大学の枠を超えて、大阪の成長と発展を支える大学になることを期待しています。特に森之宮のキャンパスを核として、都市課題の解決や産業競争力の強化などに資する機能を整えるべきだと考えています。 先日、公立大学法人大阪から示されました新大学基本構想では、森之宮キャンパスは、統合効果を具現化する新大学の象徴となる都心メーンキャンパスとして、二〇二五年度には整備したいとの考えが示されたところです。新大学にふさわしい全体のキャンパスプランについては、構想に示された案を含め、中長期的な展開を視野に入れつつ、大阪城東部地区のまちづくりとも連動させて、大阪市や法人と十分に協議をしながら考えていきたいと思います。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 新大学基本構想では、キャンパス整備の第一期の事業規模の推計が約一千億円と書かれています。今後、民間投資を呼び込むことや官民での開発など、柔軟な発想での公費負担を抑えることを期待していますが、それでも多額の税を原資とした整備となります。これだけの大きな規模の投資としてふさわしい新大学の基幹キャンパスとなることを求めておきます。 次に、府大と市大の授業料等の無償化制度について伺います。 大阪の生徒、学生が、家庭の経済事情などで大学進学を諦めることなく、チャレンジできる機会を提供できるようにしたいとの知事の強い思いは、我が会派も大いに賛同し、思いを同じくするところであります。 そこで、制度案の内容について二点お聞きいたします。 国が来年度から予定している高等教育の修学支援新制度では、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校を対象としており、大学院は対象としていません。一方で、府が来年度から実施を検討している制度案では、大学院も対象としています。その意図を知事に伺いたいと思います。 また、大阪府が現在実施している私立高校授業料等の無償化制度では、入学料は無償化の対象となっていませんが、今回の府大、市大の無償化制度案では、入学料も無償とされております。その意図についてもあわせて知事にお尋ねいたします。 ○議長(三田勝久君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 大阪府立大学、大阪市立大学の無償化については、親の経済事情や家庭の個別事情によって大阪の子どもたちが進学を諦めることがなく、チャレンジできるように、そして大阪で子育てをしている世帯への支援として実施するものであります。 支援の範囲は、入学料及び授業料とし、支援の対象の学生は、府大、市大に進学する学部・学域生及び修士課程等の大学院生と考えています。大学院については、府大、市大の理工系の約六割以上の学生が引き続き修士課程等に入学し、より高度な専門能力を備え就職されること、医学部や獣医学類が六年制であること等から、修士課程等までを対象としたものであります。 また、入学料については、今回の府の制度が国の高等教育の修学支援制度をベースにしていることから、国制度と同様に減免の対象とするものであります。 ○議長(三田勝久君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 大学院も対象にしたことについては、国制度より先進的な制度案であると思います。 一方、大学及び大学院の入学料については、私立高校の無償化制度とは扱いが異なります。私立高校の入学費用が捻出できず、私立高校の受験を断念し、希望校ではない公立高校を受験する生徒もいると聞いています。厳しい府の財源の中にあっても、教育への投資は欠かせません。さまざまなアイデアを検討し、柔軟かつ大胆な発想で、固定概念にとらわれることなく、吉村知事らしい教育、子ども施策を実行していただくことを期待申し上げておきます。 ○議長(三田勝久君) この際、休憩いたします。午後二時四十七分休憩    ◇午後三時十一分再開 ○副議長(西惠司君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、いのち輝く健康未来都市大阪に関して順次質問をさせていただきます。 大阪では、全国トップクラスの受動喫煙防止対策に取り組んできました。来年四月からの法の全面施行、条例の一部施行まで残り半年余りとなりました。 そこで、現時点での取り組みの進捗状況、特に飲食店に対する支援の状況について伺います。 また、屋内での禁煙が徹底されていくにつれ、路上など屋外における無秩序な喫煙の増加が懸念されますが、屋外喫煙所についてどのような考え方に基づき今後展開していこうとされているのか、あわせて健康医療部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 健康医療部長藤井睦子君。 ◎健康医療部長(藤井睦子君) 条例の規制対象となる飲食店に対しましては、喫煙室を整備する場合の支援策として、府独自の補助制度を構築するとともに、技術的助言など幅広い相談に対応する相談窓口を本日十月一日に開設いたしました。 また、路上など屋外における喫煙対策として、屋外分煙所の整備について、市町村や民間事業者と連携して取り組むこととし、整備場所や仕様、関係者の役割分担、モデル整備の方針を内容とする基本的考え方を九月に取りまとめました。 今後は、主たる設置者となる市町村などの意向を踏まえ、実現可能性や施設・運営のモデル性、緊急性などを考慮の上、候補地を決定し、本年度内に三カ所程度、二〇二四年度までに二十から三十カ所程度のモデル整備を目指します。 府としては、民間事業者や市町村などとのコーディネート役を担い、設置者に対する一定の財政支援を行いながら、モデル整備を通じて得られるノウハウをガイドラインとして取りまとめ、横展開を促すことで、望まない受動喫煙をなくす取り組みを一層加速させてまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) よろしくお願いをいたします。 大阪府では、昨年から、通学途上においてたん吸引などの医療的ケアが必要なために通学バスを利用できない児童生徒の学習機会を保障することを目的として、介護タクシーなどに看護師が同乗して通学のための体制を整備する事業を開始されました。 今年度は、モデル実施として五月から事業を開始しており、対象となった児童生徒は、通学時間や学校生活において看護師のケアを受け、安心して通学、学習することができていると伺っております。 今年度は、モデル実施として五名を対象とされていますが、大阪府立支援学校に在籍する、通学途上に医療的ケアが必要なため通学バスを利用できず、かつ保護者に送迎手段がない児童生徒が、府内にはまだまだ多くおられると聞いています。 このような児童生徒に学校での学習機会を保障すると同時に、保護者の負担を軽減するためにも、医療的ケア児の通学支援事業の対象者を拡大するべきだと考えています。 そこで、今後、この対象者を府としてどのように考えるのでしょうか。対象者を少しでもふやし、予算の軽減を図るためにも、現状同乗者は看護師と限定されていますが、これをホームヘルパー等の介護職員も対応可能とすることで対象者が少しでもふやせると考えています。 知事の所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 重度の障がいがある方の通学や就労への支援策が必要だというふうに認識をしています。とりわけ、重度の障がいがある子どもたちの学びに対するサポートは極めて重要であると考えておりまして、まずは御指摘の児童生徒への通学支援を思い切ってここは拡充をしていきたいと考えています。 今年度から府立支援学校の五校五人を対象に、介護タクシー等への看護師同乗によるモデル事業を開始し、車内での安全面や緊急時の対応等の検証を進めています。また、看護師の確保が課題となる中、介護職員については医療的ケアの一部のみしか実施できない等の制約はあるものの、その活用を検討します。 ことし八月現在、高等学校を含めて府立学校には、医療的ケアが必要なために通学が困難な児童生徒が百六十名程度在籍をしておりまして、来年度に向けて、これらの全ての子どもたちを対象とする通学支援の仕組みを構築していきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今知事から、児童生徒への通学支援を思い切って拡充したいというような本当に温かい御答弁がありました。どうぞよろしくお願いをいたします。本当にありがとうございます。 次に、重度訪問介護利用者の就労・通学支援についてお尋ねいたします。 重度訪問介護利用者は、日常生活において必要となるさまざまな支援を見きわめてサービスの利用決定がなされていますが、就労、就学に関しては、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出として、重度訪問介護サービスの利用が認められていないのが現状です。 七月の参議院選で、重度訪問介護利用をされている方が当選され、議場で必要な支援に要する費用は参議院が負担するとの報道がありました。この国会議員については、ほぼ二十四時間の重度訪問介護を利用し、議員活動の間は支援を受けることができないため、就業中の合理的配慮という見方もあるかもしれませんが、一方で参議院議員だけに認められるのはおかしいという議論もあり、多くの利用者に先行して国会議員だけ特別に認められるということに疑問を抱く方も多いのではないかと思います。 この状況を受け、知事も、大阪府でも同様の支援をすると発言されていますが、現在の検討状況について知事にお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 重度障がい者の就労時における支援については、本来、全国において共通する普遍的な制度として国において検討がなされるべきであるというふうに考えています。厚生労働省において、必要な検討がされていると聞いていますが、府としても、国の対応を待つことなく独自の制度について検討しているところです。 現在、制度設計に必要な対象者の範囲や支援内容等の検討及び既存の施策、制度等との関係整理を行っているところです。 今後、対象者数の把握や市町村との調整などを行い、大阪市等とのモデル的な運用も含め、来年四月からの事業実施を目指し、取り組んでいきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、共生社会の実現についてお聞きします。 今議会において、国際都市としてふさわしい人権をめぐる環境の整備を図るため、人権三条例が提案されています。 そこで、まずヘイトスピーチを解消するための条例案についてお聞きします。 この条例は、昨年の九月後半議会において、我が会派の今井豊議員が問題提起し、具体化していただいたものであります。御本人、今井豊議員に成りかわり、私のほうからお礼を申し上げます。 大阪府として、全国に先駆けヘイトスピーチの禁止を宣言することにより、ヘイトスピーチは許されない言動であることを社会に根づかせ、府民及び事業者に対し、ヘイトスピーチの解消の必要性に対する理解を深め、ヘイトスピーチのない社会の実現に寄与することを目的とするものであります。 国においては、平成二十八年六月に、いわゆるヘイトスピーチ解消法が施行されましたが、依然として特定の外国人を排斥するヘイトスピーチが見受けられます。 特にインターネット上では、いわゆるヘイトスピーチだけではなく、部落差別や個人を誹謗中傷するものなど、見るにたえないさまざまな人権を侵害する書き込みがなされており、早急な対応が求められております。 この条例制定を契機として、この条例を実効あるものにするためにどのような取り組みを考えているのか、府民文化部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 府民文化部長岡本圭司君。 ◎府民文化部長(岡本圭司君) ヘイトスピーチは、人としての尊厳を傷つけ、差別意識を生じさせるものであり、許されるものではありません。 ヘイトスピーチを禁止する条例を都道府県で初めて制定することにより、ヘイトスピーチは許されないものであるとの共通認識を社会に根づかせる効果があると考えております。 この効果を確かなものとするため、府民理解の促進に努めるとともに、特に社会に与える影響の大きいインターネット上の差別的書き込みに迅速に対処するため、これまで以上に人権擁護機関である法務局に対し、プロバイダー等に削除を働きかけるよう要請してまいります。 また、早急に有識者の意見を聞き、具体的な施策の検討を進めるとともに、プロバイダー等がちゅうちょなく削除できるよう、年度内を目途に国に対し実効性のある取り組みを働きかけます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 インターネットは、誰でも自由に書き込むことができ、また匿名性が高いことから、書き込む側のハードルも低く、さらには拡散性は他のメディアの比ではないなど、社会に与える影響は極めて大きいのが実情です。こうしたインターネット上における人権侵害にどのように対応していくのかが喫緊の課題です。しかしながら、表現の自由や通信の秘密といった法令上の課題等があり、法整備による対応が不可欠であるともお聞きしております。 大阪府としては、有識者の意見を聞きながら、府の施策や法整備のあり方などの検討を進めるとのことですが、大いに取り組んでいただきたいと思います。 そして、知事におかれましては、国への働きかけなど、ぜひともその取り組みの先頭に立っていただきますよう、強くお願いをしたいと思います。 次に、性的マイノリティーに関して理解を促進する条例案についてお聞きします。 性的マイノリティーに関しては、社会の理解がまだまだ進んでおらず、つらい思いを抱いておられる当事者の方々も多いとお聞きしています。 また、昨年度、国立社会保障・人口問題研究所が、大阪市の協力を得て実施した調査では、回答者のうち三・三%がLGBTAのいずれかに該当すると回答したとの結果も明らかになっています。 国においても、法制化の議論がなされているとお聞きしていますが、今回大阪府において、性的マイノリティーに対する誤解や偏見、差別の解消に向けて、まずは理解を促進する条例をつくって府民に訴えていこうという府の姿勢については大いに賛成です。 一方で、府が開催した人権審議会においても、何が性的マイノリティーに関する差別に該当するのか、なかなか難しいという議論もあったとのことです。 また、条例案には、大阪府の事務事業において、性的指向及び性自認の多様性に配慮するよう努めるとの規定がありますが、例えばトイレ一つとってみても具体的にどのような配慮が求められているのか、現時点で正解がないという話もお聞きしています。 そこで、本条例の制定により、大阪府として府民に何を求めようとしているのか、そしてどのように働きかけていこうとされているのか、府民文化部長にお尋ねいたします。 また、大阪府の事務事業における配慮について、具体的にどのように取り組んでいこうと考えておられるのか、あわせて府民文化部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 府民文化部長岡本圭司君。 ◎府民文化部長(岡本圭司君) 全ての人が個人として尊重され、みずからの意思でみずからが望む生き方を選択することができる社会を構築するためには、性的マイノリティーの人権問題は、解決しなければならない重要な課題と認識しています。 現状としては、社会の理解が進んでいない中で、多くの当事者が存在し、誰にも相談できず一人で悩み、苦しんでいる実態を踏まえ、今回、性的指向及び性自認の多様性について、理解の増進を図るための条例を制定することといたしました。 しかしながら、当事者が抱える課題は、多種多様であり、議員お示しのとおり、これが正解というものがないのが現状であることから、まずは当事者及び専門家の意見を聞きながら、当事者が抱える困難の解決に向けた具体的な方策を検討してまいります。 また、大阪府みずからの事務事業においても、職員研修や行政文書における性別記載欄の見直しなどの取り組みを進めてきたところであり、条例制定を契機にさらに何ができるのか幅広く検討し、できることから取り組んでまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今議会において提案されていますヘイトスピーチの禁止、性的マイノリティーの理解の増進の取り組みについてお尋ねしてまいりました。 今、大阪では、IRの大阪誘致や二〇二五年大阪・関西万博の成功に向けた取り組みが進められています。また、今後、海外からの旅行客のさらなる増加や外国人人材の受け入れなどが進めば、これまで以上、人権課題も多様化、複雑化していくのではないかと強く懸念されています。 そのためには、国際都市としてのさまざまなハード面の整備だけではなく、府民、事業者とも協働しながら心のインフラ整備を進めていくことが求められるところであり、これらの条例整備は時宜を得たものと考えています。また、人権課題は、これらに限られるものではなく、今後ますます多様化、複雑化していくことが想定されます。 今回の条例整備を契機に、どのような考えに基づき国際都市にふさわしい人権環境の整備に取り組んでいかれるのか、知事の基本的な思いをお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 人権は、全ての人が生まれながらにして平等に持っているものでありまして、誰もが差別を受けることがあってはならないという強い思いの中で、今回、三条例案を提案いたしました。 性的マイノリティーについては、何よりも理解が不足しているということを実感しています。単なる教育、啓発だけでなく、大阪府庁としてもできること、例えば大阪府としてパートナーシップ宣誓証明制度など具体的な取り組みを検討していきます。 ヘイトスピーチについては、実効性の確保が大切です。要望いただきました国への働きかけも含めて、私自身が、先頭に立ってヘイトスピーチのない大阪を目指してまいりたいと思います。 大阪に住み、働き、学び、そして大阪を訪れる全ての人が、自分らしく生きることができる真の共生社会の実現に向けて、全力で取り組んでいきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 知事は、大阪に住み、働き、学び、大阪を訪れる全ての人が自分らしく生きることができる共生社会を目指すと述べられました。大阪が、世界中から人々が訪問する都市であるためには、全ての人の人権が尊重されるということが大前提だと思います。今後、さらなる取り組みを期待申し上げます。 次に、外国人材の受け入れについてお尋ねいたします。 大阪では、今後二〇二五年大阪・関西万博やIR等の建設需要の増大や海外観光客等の増加、高齢化の進展等により、介護・看護職や建設技能労働者など、さまざまな職種で人手不足の広がりが危惧されるところであります。 こうした中、国では、本年四月から外国人の新たな在留資格である特定技能制度を創設され、本府においても、本年六月に庁内プロジェクトチームを設置し、実態把握と課題整理を行っていると聞いており、外国人材の受け入れに向けて、地域社会での理解促進に加え、本制度を生かし、事業者が人手不足に適切に対応できる取り組みが必要であると考えています。 とりわけ、本府においては、外国人労働者の半数が中小企業で働く実情を踏まえ、まずは府内の中小企業がこうした受け入れを正しく知り、外国人材を円滑に雇うための支援を行っていくことが必要と考えますが、政策企画部長に所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 政策企画部長山口信彦君。 ◎政策企画部長(山口信彦君) 大阪の中小企業が、外国人材にとって働きやすい場になることが、大阪の経済を活性化する上で重要な課題であると認識をいたしております。 府内の事業者や外国人労働者等を対象に実施をいたしましたヒアリング調査では、中小企業の経営者等から、受け入れ制度に関する理解不足、あるいは生活習慣や文化の相違、コミュニケーションへの不安の声などがあり、雇用環境、生活支援面での課題も見えてきたところでございます。 今後、庁内プロジェクトチームにおきまして、さらに事業者や外国人労働者のアンケート調査を実施いたしまして課題を深掘りし、明確にしてまいりたいと考えております。あわせて、国や市町村、経済団体等とも連携をいたしまして、受け入れ制度の周知や相談体制の整備など、中小企業における外国人材の受け入れ促進方策について検討を深めてまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、しっかりとお願いをしたいと思います。 次に、地方再犯防止推進計画についてお尋ねいたします。 本計画は、再犯の防止等の推進に関する法律及び国の再犯防止推進計画を踏まえ、都道府県が策定するべき基本計画となっています。府においては、再犯防止推進計画検討懇話会が八月から始まったばかりでありますが、既に計画を策定した県も多くあると伺っております。 大阪府再犯防止推進計画の早期策定に向け、懇話会での議論も踏まえ、大阪においてどのような取り組みを強化していくのか、危機管理監に所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 危機管理監橋本正司君。 ◎危機管理監(橋本正司君) 再犯防止対策は、再犯によるさらなる被害を防止し、安全で安心して暮らせる社会の実現に寄与する重要な取り組みでございます。 府といたしましても、国との適切な役割分担のもと、地域の実情に応じた再犯防止推進計画の策定が必要と考え、有識者で構成する懇話会を八月に設置し、現在策定作業を進めております。 計画素案では、懇話会での御意見も踏まえ、既存施策を再犯防止の推進という観点から就労・住居の確保、犯罪をした者等の特性に応じた効果的な支援など六つの視点で体系的に整理をいたしますとともに、府が全国に先駆けて制定をいたしました子どもを性犯罪から守る条例に基づき、子ども対象に性犯罪を行った出所者に対する住所等の届け出義務や心理カウンセリング等の施策も盛り込んでおります。 さらに、新たな取り組みとして、罪を犯した人たちを採用している協力雇用主の拡大を図るため、協力雇用主を府の入札等で評価する取り組みや、民間での就職に至る前段階として、就労体験が少ない保護観察少年等を府の非常勤職員としてトライアル雇用する取り組みなどを計画に盛り込んでいく予定といたしております。 あわせて、罪を犯した人たちが、地域社会の一員として受け入れられるよう、府民理解を深めるための広報啓発にも努めてまいります。 今後、議会での御議論を踏まえて計画案を取りまとめ、年明けにパブリックコメントを実施した上で、今年度中に大阪府再犯防止推進計画を策定してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、府民の健康増進についてお尋ねいたします。 大阪府では、府民の健康づくりの推進に対して、条例制定や府民会議の立ち上げなど、積極的に取り組んでいる中、府民の健康意識の向上に効果的なのがアスマイルです。現時点では、国保被保険者の参加者が少ない状況であり、今後さらに参加者を確保していく必要があります。 また、国保制度改革を進める中、府内市町村からは、今後の保険料高騰への抑制など、国保一元化に対するさまざまな要望が寄せられており、国保被保険者の健康指標の向上や医療費適正化を推進する必要があると考えます。 短期的には、住民の健康指標向上のために努力している市町村の取り組み、財政を応援していくべきだと考えます。それとともに、国保被保険者のアスマイルへの参加を促し、中長期的には健康づくりの取り組みが健康指標や保険料抑制にどのように影響するのか、府として調査分析し、発信するなどの施策展開が必要と考えますが、健康医療部長の所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 健康医療部長藤井睦子君。 ◎健康医療部長(藤井睦子君) 高齢化の進展などにより、今後も医療費の増大が見込まれる中、府が、国保の財政運営を担い、安定化を図るとともに、保健ガバナンスを強化し、効果的に保健事業や医療費適正化に取り組んでいくことが喫緊の課題であると認識しております。 このため、まず市町村ごとの保健データの見える化や有識者を派遣する国保ヘルスアップ事業の実施、健康づくり・医療費適正化の取り組みに財源を重点配分する府独自インセンティブにより、市町村を支援することとしております。 今月二十八日から府内全域で展開するアスマイルについては、府民の健康活動の促進を図る一方で、参加者の歩数やBMI、けんしん受診結果など豊富な健康データが収集できることから、より多くの参加者を確保し、データの蓄積を図ってまいります。とりわけ、国保被保険者に対しては、特定健診受診に伴う個人インセンティブを広くPRし、その参加を促してまいります。 また、データの利活用方策については、年内に立ち上げる有識者会議において検討を行い、データヘルスの展開につなげることで、府民の健康指標の改善、ひいては保険料水準の安定化に寄与することを目指してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、よろしくお願いをしておきます。 次に、動物愛護管理行政の一環として設置されました大阪府動物虐待通報共通ダイヤル、通称おおさかアニマルポリス♯七一二二(悩んだら・わん・にゃん・にゃん)についてお尋ねいたします。 通報窓口を一元化することで、動物虐待の通報、相談をより速やかに行えるようにすることが狙いと思われます。SNS等でも悲惨な動画が上がったり、府民一人当たりの動物飼育に対するモラルのあり方が厳に求められている状況において、動物虐待ゼロを目指して、おおさかアニマルポリスも含め、今後どのように対応していかれるのか、環境農林水産部長にお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 環境農林水産部長南部和人君。 ◎環境農林水産部長(南部和人君) 動物虐待を防止するためには、まずは府民一人一人が、動物の命のとうとさを意識し、その上で、行政が動物虐待に係る情報を速やかに把握して対応するとともに、動物虐待は犯罪であることを広く周知することが重要と認識しております。 そのため、本府では、虐待につながる不適正飼養の防止の観点から、動物愛護管理センターにおきまして、府民が動物とふれあえるさまざまな機会を提供するとともに、小学校向け動物愛護教室や各種イベント等を通じた普及啓発を進めているところでございます。 また、府民が、迷わず速やかに行政に通報できるよう、虐待に関する受け付けを一元化するため、大阪府動物虐待通報共通ダイヤルを本日開設したところでございます。所管行政が、警察と密に連携しながら迅速に対応することとしております。 今後とも、さまざまな手法や機会を通じて、より一層動物の虐待防止に取り組み、人と動物が共生する社会の実現を目指してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、大阪維新だからできる改革の推進について順次お尋ねいたします。 我々は、二度とかつてのような状況を招かないよう、財政運営基本条例を策定いたしました。これは、要するに大きな危機を乗り越えようとしている大阪府において、誰が知事になっても、そして誰が議員であっても、ルールを踏み外すことのないように戒めるための極めて基本的な考え方を定めたものであり、その範囲の中で皆が協力して知恵を出し合って大阪をよりよいものにしていこうという決意のあらわれであります。 そして、私は、財政再建の取り組みから十年経過し、これから新たな飛躍に向けて取り組んでいくに際し、何よりもこの十年の振り返りと反省が必要ではないかと考えています。 そこで、まず財政再建プログラム案を策定した当時の財政破綻の状態と現状とでどのように状況が変化していると認識されているのか、現状認識について財務部長にお聞きします。 また、財政再建プログラム案においては、さまざまな事業の廃止、補助金の見直しなど、府民の皆さんに痛みの伴う改革を行いました。中には、事業を廃止、中止したけれども、やはり必要だと考えるもの、さらに見直しを進めるべきものなどいろいろとあると思いますが、十年を経て大阪府として検証はなされているのでしょうか、あわせて財務部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 財務部長阿形公基君。 ◎財務部長(阿形公基君) 財政再建プログラム案は、長期にわたる税収の低迷、経常的な歳出の増加に加え、地方交付税等の削減や税制の見直しによる厳しい財政環境が継続する中、平成二十年に策定し、全ての事務事業についてゼロベースで見直しを行いました。その後も、不断の改革に取り組み、行財政基盤の充実強化を図ってきたところです。 このような取り組みにより、危機的な状況は一定脱したものの、今年度の当初予算においても財政調整基金の取り崩しを余儀なくされるなど、依然として厳しい財政状況は続いているものと認識をいたしております。 こうした状況の中、限られた財源や人材で最大限の効果を発揮するため、改革の軸足を市町村連携や公民連携など、府が起点となり、社会全体で課題解決する取り組みへとシフトしているところであります。 引き続き、大阪の成長と安全安心を実現するための取り組みに重点投資するなど、毎年度の予算編成等を通じて選択と集中による施策の構築や見直しを行ってまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 財政再建プログラムは、府内市町村にもさまざまな影響を及ぼしました。当然ながら、どこの市町村においても厳しい財政運営を強いられていたのは、大阪府と同様であったと思います。 その上で、大阪府の財政再建プログラムによる事業見直しによって、市町村の歳入や事業実施にも大きな影響を及ぼしたのではないかと考えます。 広域自治体としての大阪府の役割を考えたときに、極めて苦渋の決断であったと考えますが、大阪府の財政再建プログラムが府内市町村にもたらしたものは何だったのか、財務部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 財務部長阿形公基君。 ◎財務部長(阿形公基君) 仮に、大阪府が財政健全化団体に転落すれば、府内市町村や府民へ及ぼす影響は多大であったことから、その回避を至上命題に財政再建プログラム案を策定し、取り組みを進めてきたところです。 現在では、財政規律を堅持しつつ、市町村や民間と連携し、課題解決に取り組んでいるところであり、例えば府内市町と共同で個人住民税の徴収を行う大阪府域地方税徴収機構の設置運営や、府内市町村の公民連携の取り組みの後押しなどを行っています。 引き続き、府政を取り巻く環境等の変化に的確に対応し、とりわけ市町村と共同して取り組む施策については、市町村の声にもしっかり耳を傾けながら実施してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 財政再建プログラム案は、このままでは基本的な行政サービスもできなくなる、また財政再建団体になれば国の管理となり、大阪府と市の独自性が大きく損なわれるといった大変な状況で、何とかしないといけないというぎりぎりの取り組みでありました。この間の府政に関係する全ての皆さんの御理解と御協力、奮闘、努力については本当に頭が下がります。 本日は、残念ながら財政当局、今部長からは財プロを振り返るために、また全庁的に仕事がふえることを恐らく懸念されたのか、優等生的な答弁しかありませんでした。しかし、役所は、二言目にはPDCAサイクルを回すとおっしゃっております。こんな大きな取り組みであった財プロについて、C、すなわちチェックをしようとしないのはなぜでしょうか。 決して、職員の皆さん方の作業をふやすことが、私たちの本意ではありません。また、財プロは、行政だけで取り組んできたわけでもありません。八百八十万府民、そして我々議会も一緒になって取り組んできましたし、我が会派は、その先頭に立って推進してきたつもりです。 財プロの推進によって財政は救われましたが、一方でやり過ぎたことはなかったのか、危機的状況とはいえ間違った判断はなかったのか、行政、議会がともに振り返り、もし仮に誤りがあればしっかりと見直していくということこそが、責任ある行政、そして政治であると考えます。 きょうは、提案にとどめておきますが、理事者におかれましては、引き続き財政再建プログラム案の振り返りの重要性について御検討いただきますよう、よろしくお願いをしておきます。 少しお時間をいただきまして、吉村府政に皆さんが期待されるのは、府民目線で府民の立場に立ち、既成概念にとらわれることなく改革を進めていらっしゃるところであります。 今般、関西電力をめぐる大変ゆゆしき事件が報道されていますが、知事は、その公共性、公益性から関西電力に即座に全容究明、再発防止などを求められた。この府民に寄り添った感覚をこれからも大切にしていただきたいと思います。 私たちも、しっかり支えてまいりますので、吉村知事には、何事も恐れず、そしてひるまず、立ちどまらず、新しい大阪をつくり上げていくため、これからも八百八十万府民に軸足を置き、改革マインドを持ち続けて府政の推進に当たっていただくようにお願い申し上げ、次の質問に移ります。 管理職手当五%カットの見直しについてお聞きいたします。 この十年、職員の皆さん方には大きな負担を求めてまいりました。しかし、職員さんは、いろいろと思うところはあったと思いますが、大阪府民のため、全国で最も厳しい勤務条件の中、みずからの職務に向き合い、成果を上げてくれました。公選職である我々議員としては、府民を代表して、全ての職員の皆さんにお礼を申し上げないといけません。 そして、多くの給与については、この間の財政再建プログラム案の取り組みによる財政の健全化に伴い、復元を果たしてまいりました。しかし、管理職の皆さんについては、いまだ管理職手当の五%カットが残ったままの状態であります。 もちろん管理職は、経営陣の一角として、大阪府の運営全般について責任を持つことから、一般職員の勤務条件の復元を先行させたのは当然だと思います。一方で、この十年、本当に厳しい十年間、組織をマネジメントし、先頭に立って事業運営を引っ張ってきてくれたのは、ほかでもない管理職の皆さんであります。 組織を牽引していく各部長初め管理職の皆さんの奮起をなお一層期待するところでもありますし、二十年以上も財政再建のために続けている管理職手当五%カットも、そろそろ見直すべきだと思います。 答弁を理事者にお聞きするのは大変酷でありますので、知事に答弁を求めます。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 管理職手当の特例減額につきましては、厳しい財政状況を踏まえまして平成九年度から実施をしており、平成二十六年度以降は、毎年度財政状況を判断した上で、特例減額、カット条例の期間一年間の延長というのを実施してきたところでもあります。 今後の取り扱いについては、御指摘の点も踏まえつつ、来年度予算の編成状況等を勘案して見直すべきかどうかについて判断していきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 私の地元の富田林土木事務所管内には、佐備川詰所という施設があり、大阪府の職員、中でも現場の維持補修などを担う土木技能労務職の職員によって、資機材などの保管を含め直営工事の拠点として管理されています。 このような土木技能労務職の職員は、富田林土木事務所管内の佐備川詰所だけではなく、府域一円のさまざまな現場で道路や河川の維持管理や補修工事等に従事しており、今後、府管理施設の更新、維持管理がますます増加する中で、民間活力を有効に利用するとともに、職員みずからが一定の工事や作業を担うことで、大阪府の技術力を継承していくことがより重要になってまいります。 また、近年、自然災害も増加しており、公共が責任を持って即時に応急復旧を行うなど、府民の安全安心を確保できる体制を維持していくことも大切です。 しかし、現実には、大阪府全体で現場を熟知している土木技能労務職は約二百名程度で、平均年齢も五十五歳と高齢化しており、今後十年以内に多くの職員が退職を迎えます。 近年、行政のスリム化のかけ声のもとで、さまざまな分野で民間委託などの取り組みが進んでおりますが、本当に全てを民間に委託してもいいのでしょうか。災害時における緊急即応体制や地元に精通した柔軟な対応など、公務員である大阪府職員であればこそ対応できることも多いはずです。 大阪府の技術力を維持し、公共の責任を果たすとともに、民間事業者を有効に活用するために、土木技能労務職を安定して採用していく必要があると考えますが、職員の採用など人事管理を担う総務部長の御所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 総務部長村上慶太郎君。 ◎総務部長(村上慶太郎君) 土木建設員を初めとする技能労務職につきましては、平成二十二年度に策定した財政構造改革プラン案において、技能労務業務を見直し、計画的なアウトソーシングを進めるとしており、これを踏まえ、効率的で効果的な体制の構築に努めているところでございます。 議員お示しのように、自然災害が相次ぐ中、引き続き府民の安全安心が確保できるよう、技能労務職の職員の年齢構成や技術力の継承、災害発生時の即応性などさまざまな観点を踏まえ、これまで停止していた採用を計画的に実施することにより、府職員が対応すべき業務に必要な人員を措置し、業務執行体制を確保してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、御答弁、本当にありがとうございました。 停止していた採用を計画的に実施し、必要な人員を措置していただけるということであります。本当にありがたいなというふうに思っています。 次に、これまでさまざまな分野において、府市の二重行政解消、事務事業の強化、効率化を目指して、府と市でばらばらの機関や事業の再編統合を進めてまいりましたが、統合後二年半が経過した大阪産業技術研究所と合併後五年が経過した信用保証協会について、この間の取り組みの成果を商工労働部長にお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 商工労働部長西田淳一君。 ◎商工労働部長(西田淳一君) まず、大阪産業技術研究所につきましては、和泉と森之宮二つの公設試験研究機関の得意分野や強みを融合し、大阪産業の成長を牽引する知と技術の支援拠点であるスーパー公設試を目指して統合しました。二年半が経過したところでございます。 この間、和泉・森之宮両センターの研究員相互の交流や企業情報の共有化、融合研究などを推進するとともに、両センター共通の利用者カードの導入や、技術相談の際にも迅速に両センターの中から専門性の高い研究員につなぐ体制にするなど、中小企業の利便性向上を図ってまいりました。 統合前後の活動実績を比較しますと、受託研究は統合前の平成二十八年度の七百八十一件から統合後の平成三十年度は九百六十八件になります。企業との共同研究は五十二件から六十四件に、特許出願は三十四件から四十件となり、それぞれ二〇%前後の伸びを示しております。 両センターの強みを生かした融合研究につきましては、トヨタ、パナソニックなどが参画する国家プロジェクトに全国の公設試として唯一参画し、電気自動車への搭載が期待される全固体リチウムイオン電池の実用化に向けた先進的な研究開発を進めております。 次に、大阪信用保証協会についてですが、合併により強化された財務基盤や人的資産を活用しながら、中小企業の資金調達の円滑化や経営支援に積極的に取り組んでまいりました。 資金調達の円滑化にかかわる信用保証につきましては、セーフティーネット機能を果たしつつ、中小企業の多様な資金ニーズに積極的に対応してきました結果、合併直前の平成二十五年度における府・市両協会の合計保証額が、六千八百十九億円から三十年度は八千百五十七億円と千三百億円以上の増加となっているほか、申し込みに対する承諾率も着実に上昇しております。 一方で、保証先企業が返済不能になり、協会が代位弁済した金額は、二十五年度の七百五十七億円から三十年度は半分以下の三百六十七億円になり、保証債務残高に対する割合も二・五一%から一・六四%と大きく低下いたしました。 経営支援につきましては、経営支援や創業支援を専門に行う経営支援部を拡充し、合併を機に設置したサポートオフィスを拠点として、協会職員が利用先中小企業を訪問し、専門的な支援が必要な先には中小企業診断士等を派遣する経営サポート事業や経営者等を対象とした創業や事業承継などのセミナー・ビジネスフェアを企画実施しております。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 部長、本当に詳細な御答弁ありがとうございました。 次に、医療法改正により、医師偏在指標をもとに、都道府県は、新たに医師確保計画を策定することとなりましたが、将来の医療提供体制の構築についてお尋ねいたします。 国が示す医師偏在指標によると、大阪府は、医師多数都道府県であるものの、二次医療圏単位では中河内と泉州は医師多数区域となっていません。 このように、府内で偏在が見られる地域については、現状どのような対策を行っているのか、お尋ねいたします。 また、例えば大阪狭山市にある近畿大学附属病院が、二〇二三年に南河内二次医療圏から堺市二次医療圏へ移転再編される計画もあります。 こうした規模の大きな病院の再編がありますと、医師の偏在状況などにも影響を与え、必要に応じて二次医療圏の見直しも必要と考えますが、あわせて健康医療部長に見解をお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 健康医療部長藤井睦子君。 ◎健康医療部長(藤井睦子君) 府におきましては、これまで医療計画に基づき、二次医療圏単位で人口十万人当たりの医師数を指標として医師の偏在対策に取り組んでまいりました。 具体的には、府域全体としては一定の医師数が確保されておりますが、地域別、診療科別には偏在があるため、府内四大学の協力により、府の修学資金を貸与する地域枠を設置し、医師が不足している中河内、泉州などの医療圏や産科、小児科、救急科へ派遣するなどの取り組みを行っているところです。 今年度、新たな医師偏在指標などを踏まえて策定する医師確保計画においても、二次医療圏単位で必要医師数を策定することとなっており、御質問の二次医療圏のあり方につきましては、人口動態、患者の受療状況や医師の偏在状況などの医療提供体制の変化も踏まえつつ、府医療審議会などの御意見も伺いながら、引き続き検証してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) この件については、また引き続きしっかりと議論をさせていただければと思います。 次に、大阪府と大阪市の病院機構の統合についてお伺いいたします。 府市病院機構の統合については、過去に府市統合本部会議において議論を進めていましたが、さきの住民投票の結果を受け、議論が中断しております。 府市の病院運営を一体化することにより、医師や看護師の柔軟な人材確保が可能となり、府内の医療資源の適正配置や有効活用の一助になると考えられることから、今改めて大阪府、大阪市の病院機構の統合を進めるべきだと考えております。 そのためには、知事が、先頭に立って府市病院機構の統合を進めていただきたいと思いますが、知事の病院機構統合に向けた考えをお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 私が、大阪市長在任時に府市の病院機構の統合への第一ステップとしまして、大阪市立住吉市民病院の医療機能を大阪急性期・総合医療センターに統合し、そして大阪府市共同住吉母子医療センターの整備を行いました。 府市病院機構の統合によって病院の一体的な運営が可能となって、医師を初めとします専門職の人材確保はもとより、相互連携による医療の充実につなげることができると認識をしています。 私としましては、大阪市長とも連携し、府市病院機構の統合に向けた議論を進めていきたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、府域一水道の実現についてお聞きいたします。 将来にわたり、府民の皆さんに安定した水供給を続けていくために、一元化を含む広域化の協議が行われております。企業団への統合も一歩ずつ進んでいますが、検討は、小規模な運営基盤が弱い団体に限られているのが現状です。 今後、大阪市、堺市を中心に大規模自治体を巻き込む一定の痛みを伴う大胆な改革案を提示することが必要だと思いますが、今後の進め方をどのように考えているのでしょうか。また、府民への情報発信の強化が必要だと思いますが、あわせて健康医療部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 健康医療部長藤井睦子君。 ◎健康医療部長(藤井睦子君) 水道事業の広域化については、大阪市、堺市も含めた全水道事業体が参加する府域一水道に向けた水道のあり方協議会において、施設などの最適配置をシミュレーションし、その財政効果額を踏まえた一水道化のメリットや水平連携を初めとする当面の取り組みなどについて検討を進めており、今年度中に成果を取りまとめることとしております。その上で、改正水道法に基づく広域連携なども含めた実施計画である水道基盤強化計画の策定につなげてまいります。 また、府では、これまで市町村水道それぞれの経営状況や耐震化状況、水道料金の見込みなどについて公表してまいりました。市町村に対しても、将来の収支見通しなどについて、みずからよりわかりやすく情報発信するよう働きかけていきます。 引き続き、府のリーダーシップのもと、府域一水道を目指し、オール大阪でさまざまな観点からの議論を進めていきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、ビジネス先進都市大阪について順次お尋ねいたします。 まず、スタートアップ支援についてお尋ねしてまいります。 国では、本年六月に、世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略を策定公表いたしました。この戦略では、来年三月にグローバル拠点都市二、三カ所と推進拠点都市数カ所を選定し、次年度以降、国や関係機関、民間サポーターによる集中的な支援を行うこととしております。 我が会派といたしましては、拠点都市として選定されることによって、集中的な支援を受けることができ、特に海外に対してグローバルに情報発信されますことから、大阪経済の活性化に大きなインパクトを与えるものと考えております。 拠点都市選定に当たっては、自治体や大学、ベンチャー支援機関、金融機関、デベロッパー等を構成員とするコンソーシアムがエコシステム形成計画を策定し、国に提出することになっており、今後は、起業家教育や研究成果の事業化等の推進に大きな役割を果たす大学とも連携しながら形成計画を作成すべきと思います。 また、グローバル拠点都市は、全国で二、三カ所の選定となっており、多くの都市が名乗りを上げることが想定される中、熾烈な戦いを繰り広げることになると思われます。 このような厳しい状況ではありますが、ぜひともグローバル拠点都市選定をかち取っていただきたいと考えます。知事の決意をお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 革新的なイノベーションによって大阪産業の成長を牽引するために、世界中からスタートアップや投資を呼び込んで、スタートアップが活躍できる環境を整えていくことが重要だと認識しています。 そのため、大阪府では、大阪市、堺市、経済団体等とともに昨年七月に設置しました大阪ベンチャーエコシステム推進連絡会議を改組いたしまして、この四月に発足した大阪産業局を事務局とします大阪スタートアップ・エコシステム推進会議を立ち上げ、体制を強化したところです。 現在、大阪産業局が中心となりまして、エコシステム形成計画策定を担うコンソーシアムの設立準備を進めております。大学や支援機関に加え、活躍するスタートアップにも御参画をいただいて、十月中に立ち上げる予定です。 大阪においては、うめきたや中之島、西中島周辺など、スタートアップが集積して、そして拠点形成が進んでいるところでもあります。こうした大阪のリソースやポテンシャルを最大限に活用しながら、オール大阪でグローバル拠点都市をかち取り、世界に冠たるスタートアップ都市大阪を目指していきます。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。
    ◆(鈴木憲君) ぜひとも、よろしくお願いをいたします。 次の七の(2)中小企業支援、中小企業、特に小規模・零細事業者への事業承継支援の取り組みについてでありますけども、これについては委員会等でさせていただきたいということで飛ばさせていただき、次に障がい者の実雇用率向上についてからお尋ねしてまいります。 大阪府は、ハートフル条例を制定し、事業主の雇用機会の拡大や障がい者の就職支援を柱に積極的に取り組んでまいりました。しかし、大阪全体の民間事業主における障がい者の雇用状況を見ますと、雇用されている障がい者の数は増加し、過去最高を更新し続けているものの、実雇用率、法定雇用率達成企業割合とも全国的に低い状況にあります。 これは、雇用義務のある中小事業者の数が多いという大都市特有の事情に加え、二度の法定雇用率引き上げにより、従業員百人未満の法定雇用率未達成事業主が大幅に増加していることが考えられます。これらの事業主は、現在、障がい者雇用納付金の対象にもなっていません。 こうした状況を踏まえ、特に従業員百人未満の事業主に対する障がい者の雇用と職場環境整備に向けた支援が不可欠であり、府と関係がある事業主の雇用促進を中心に規定しているハートフル条例の改正を含めた取り組みが必要と考えます。 今後、どのように取り組まれていくのか、商工労働部長の所見をお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 商工労働部長西田淳一君。 ◎商工労働部長(西田淳一君) 議員御指摘のとおり、法定雇用率の引き上げにより、従業員百人未満の法定雇用率未達成事業主の数が大幅に増加しており、国による法定雇用率達成に向けたきめ細かな支援が十分とは言いがたい状況にあります。 これまで、大阪府では、ハートフル条例に基づき、府と関係がある事業主を中心に障がい者の雇用促進に取り組んでまいりましたが、現在の雇用状況を踏まえ、中小事業者に対する意識啓発と個々の状況や段階に応じたサポートをより効果的に行い、障がい者の働く機会の拡大と働きやすい職場環境づくりにつなげていくことが重要であると考えております。 今後、事業者団体を初め関係者の御意見を聞きながら、来年二月の府議会にお示しできますよう、ハートフル条例の改正も含め、中小事業者の取り組みを促進する具体案をまとめてまいりたいと思っております。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 御答弁ありがとうございました。 最後に、副首都大阪にふさわしい大都市制度についてお尋ねいたします。 大阪府においては、松井知事、吉村市長の時代から、大阪の目指すべき姿として副首都大阪を掲げてきました。現在、知事となり、副首都大阪とは具体的にどのような姿を指すのか、改めて知事にお尋ねいたしたいと思います。 副首都ビジョンには、大阪みずからが、副首都に必要な機能面、それを支える制度面での取り組みを進め、二〇二〇年ごろまでに副首都としての基盤を整えると明記されており、制度面での取り組みの具体策として、副首都大阪にふさわしい新たな大都市制度の実現と副首都大阪の住民生活を支える基礎自治機能の充実が掲げられています。 副首都大阪にふさわしい新たな大都市制度の実現と副首都大阪の住民生活を支える基礎自治機能の充実とは、具体的にどのようなことを指し、これらの制度が大阪の副首都化にとって必要不可欠であると考える理由はどのようなところにあるのか、お尋ねいたします。 また、副首都というためには、大阪みずからの取り組みに加え、国に対して大阪を副首都として認識してもらう必要があります。副首都化に向けて、国に対して具体的にどのような働きかけを行っていくのか、あわせて知事にお聞きいたします。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 私が考えます副首都大阪とは、東西二極の一極として、首都である東京とともに日本の成長を牽引し、そして世界で存在感を発揮する強い大都市を目指すということを意味すると考えています。二〇二五年大阪・関西万博の開催も大きなインパクトとして活用し、副首都大阪の実現を果たしていきたいと思います。その思いについては、市長から知事に立場が変わっても同じ考え方です。 そして、その実現のためには、やはりふしあわせ(府市合わせ)とやゆされたかつての停滞状態に二度と戻らせないようにする、広域機能の一元化を図って都市機能の整備を迅速、強力かつ効果的に推進できる制度への改革が必要不可欠だと思っています。大阪の司令塔機能を一本化して、そして二重行政を制度的に解消する大阪都構想こそ副首都にふさわしい大都市制度であると考えています。 また、副首都としての成長の果実を住民の皆さんに還元し、地域ニーズに沿った身近な行政サービスを展開できるように、大阪都構想の実現とあわせて、府内市町村の行政運営体制の強化が必要であります。中核市並みの基礎自治機能を担い得る体制を目指して、府としても積極的なコーディネートを行っていきます。 国への働きかけについては、まずは首都機能のバックアップ拠点としての位置づけを求めているところでありますが、大都市制度改革など副首都化の取り組みを強力に推進することは、分権型社会を先導し、そして日本全体の成長発展に寄与するものだというふうに考えています。国に対しても、こういった大阪自身の改革姿勢を強くアピールしていきたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 改めての御答弁、ありがとうございました。 我が会派は、この十年間、大阪が将来にわたって日本の二極のうちの一極であり続けられるよう、活力ある大阪をつくっていくために必要な統治機構のあり方について議論してきました。今知事も言及されました大阪都構想がその一つであり、もう一つが基礎自治体のあり方です。大阪府と大阪市の関係が整理されただけでは、大阪府内全域についての課題が解決されるわけではありません。 来るべき人口減少社会においては、府内基礎自治体が、将来にわたって安定的に住民に向けてサービスを提供し続けることができる体制、すなわち市町村合併による適正規模の確保が必要だと考えています。 しかし、これは、それぞれの自治体、首長には痛みを伴う改革でありますことから、残念ながら基礎自治体主導で議論が進みにくいのが現状だと思います。 そこで、私たちは、この三年間、議会において大阪府に積極的な関与を求めてきたところであり、大阪府においても、研究会の設置や報告書の取りまとめなど、精力的に取り組んでいただきました。 そこで、まずこの間の取り組みについて、現時点での総括を総務部長にお尋ねいたします。 ○副議長(西惠司君) 総務部長村上慶太郎君。 ◎総務部長(村上慶太郎君) 今後の人口減少、高齢化により、市町村の行財政運営が厳しくなることが予想される中、府内市町村が将来にわたって住民サービスを維持充実していくため、本府では、広域連携に適した事務の提案や先進事例の紹介などにより、市町村間の広域連携の積極的なコーディネートに努めてきました。 また、平成二十九年十一月に、基礎自治機能の維持・充実に関する研究会を設置し、課題・将来見通し、広域連携、合併、市町村単独の取り組みの四つのテーマについて市町村とともに研究を行い、その内容について市町村に出向いて説明会を開催するなど、周知を行ってきました。 こうした取り組みにより、市町村において広域連携などの基礎自治機能の維持充実に関する議論が深まるとともに、府内市町村が将来のあり方を考えるに当たって参考となる材料を提供できたと考えております。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 私は、大阪府の広域自治体としての役割は、本当に将来の住民サービスの維持向上のために必要ということであれば、たとえ市町村にとって厳しい内容であったとしても、大阪府として積極的に関与していくことだと思います。 それぞれの自治体には、政治家としての首長もいらっしゃることから、市町村合併について、いわゆる行政マンである大阪府の職員の皆さん方としての関与の限界があるということも理解できないことはありません。しかし、これまでの研究成果等を踏まえると、厳しい将来が見えているのは明らかであり、強いリーダーシップを発揮するのは現実問題としてなかなか難しいといたしましても、大阪府としても、より積極的に議論を喚起し、合併を促すという取り組みは必要だと思っています。 そこで、基礎自治体のあり方について、市町村合併を含め、大阪府の取り組みの方向性について総務部長に伺います。 ○副議長(西惠司君) 総務部長村上慶太郎君。 ◎総務部長(村上慶太郎君) 基礎自治機能の維持充実を図るためには、行政運営の効率化や行財政基盤の強化などの観点から、市町村間の広域連携や合併といった取り組みが有効と考えております。 一方で、合併については、住民の理解を得た上で市町村がみずから判断するものであり、そのためには、市町村が住民と危機意識を共有し、みずからのあるべき姿について丁寧に議論していく必要があると認識しております。 こうしたことから、本府としては、広域連携のコーディネートを継続して行うほか、各団体の今後のあり方についての議論に向けた機運醸成を図るため、引き続き市町村職員に対して研究内容を周知していくとともに、財政シミュレーションの作成を初め、市町村における取り組みの支援などを行ってまいります。 また、今後、具体的な合併の動きが出てきた場合には、財政支援や職員派遣など、本府としても積極的に支援してまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいまの御答弁、積極的な支援を行うとのことでありました。 大阪府においても、市町村を巻き込んで研究会を設置し、議論していただくなど、前向きに取り組んでいただいたことについては感謝いたしております。しかし、本日ただいまの部長の答弁は、この間、一般質問等で議論し、いただいてきた答弁から全く進展がないと言わざるを得ません。 大阪府は、今の基礎自治体の置かれている状況、特に小規模自治体の状況をどのように認識しているのか、一歩踏み込まない府の姿勢は大変残念でなりません。きょうは、これ以上求めませんが、引き続き議論をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしておきます。 市町村合併については、かつての平成の大合併の際には相当の特例措置が準備されておりました。しかし、大阪府で合併したのは、堺市と旧の美原町だけにとどまりました。だからこそ、府として市町村合併を推進していく観点からは、前回の平成の大合併のときに大阪で合併が進まなかった要因を分析しなければならないと思います。その上で、地域でより合併が進みやすい環境をつくっていくことが不可欠であり、そのためにもトーンダウンした合併特例法の単なる継続ではなく、充実強化を図ることが必要になると考えています。 合併特例法の充実強化について、今まさに議論されている国に対して強く働きかけていくべきだと考えますが、総務部長の見解をお伺いいたします。 ○副議長(西惠司君) 総務部長村上慶太郎君。 ◎総務部長(村上慶太郎君) 平成の大合併時においては、国が手厚い財政措置を行い、府においても全国と同様、合併パターンを示すなど、市町村の自主的な合併を推進してきましたが、合併に対する住民の理解が十分に得られなかったことなどにより、堺市、美原町以外は合併には至りませんでした。 しかしながら、府内市町村の今後の厳しい将来の見通しを踏まえると、団体、地域の状況によっては合併は有効な選択肢となり得ることから、団体の将来について市町村と住民の議論が深まるよう、市町村に対してさまざまな支援を行っているところです。 また、合併に関する特例措置を定めた合併特例法は、今年度末で期限を迎えますが、合併が円滑に進められる環境は必要であると認識しております。現在、国の地方制度調査会において、合併特例法の期限延長について議論が行われており、本府としても、こうした機会も捉え、合併後の市町村が安定した行財政運営を行えるよう、十分な財政措置などの特例措置について国に働きかけてまいります。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ぜひとも、単なる通り一遍の要望ではなく、過去の反省を踏まえた具体的な提案をもって強く働きかけていただくようお願いをしたいと思います。 私は、大阪府庁内において問題意識の共有ができて、また市町村の皆さんとも一定の議論がスタートした今こそ、問題提起という意味も込めて、具体的な絵姿を示して議論を喚起する必要があるのではないかと考えております。 まさに、それが先ほどの副首都大阪の質問での知事が答弁されました中核市並みの基礎自治機能を担い得る体制を目指して、府としても積極的なコーディネートを行っていくということになります。 人口減少社会とそれを支える基礎自治体のあり方については、首長を初め全ての大阪府民に認識してもらわなければならない全ての大阪府民の将来にわたる重大な課題であるということを共有させていただき、次の質問に移りたいと思います。 最後に、大阪都構想についてお尋ねいたします。 大阪都構想は、広域機能を一元化することで二重行政を将来にわたって解消させ、大阪の成長を確実なものとすること、四つの特別区を設置することで、選挙で選ばれた特別区長が住民に身近な行政サービスを展開することで豊かな住民生活が実現することという大きな効果があり、我が会派といたしましては、必ず実現させないといけない最重要公約でもあります。 都構想実現の経済効果は、昨年七月に報告書が公表され、八月の第二十五回協議会では、吉村知事、松井市長を初め各会派の委員が出席のもと、嘉悦学園へ報告書に関する質疑を実施されました。 幅を持って見る必要はありますが、特別区の設置により、財政効率化効果として年間約一千百億円、十年間で約一兆一千億円が最大生み出されるほか、この財政効率化効果を社会資本整備へ回すことで、実質域内総生産として最大一兆五百億円の効果があることが改めて確認をされました。これらの効果は、大阪経済の成長発展に大きく寄与するものと認識しています。 さきの法定協での嘉悦学園との議論を踏まえて、知事は、都構想の効果についてどのように考えられたのか、改めて伺いたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 都構想の効果については、さまざまあると思いますが、経済効果についてのお尋ねだというふうに思います。 さきの法定協議会において、各会派の委員も参加をして事業者の質疑が行われたということで、数々示された疑問点が解消されたと考えています。特に二百七十万人の基礎自治体よりも七十万人の基礎自治体のほうが、きめ細かに効率的な行政運営が可能になるという点は、大阪市長を経験した僕自身も実感として非常に納得できるところです。 また、特別区設置によります財政効率化効果については、制度移行後おおむね十年から十五年程度で発現するということも質疑を通じて明らかになったところです。 さらに、法定協議会の場で私も質問しましたが、広域一元化によって効率的な社会資本整備が進めば、今回数字で示されました経済効果に加えて、民間資本を呼び込む効果も期待できるということであります。万博開催決定や広域インフラ整備を契機とした最近の活発な民間投資を見ましても、こうした効果についても実現可能性が高いと感じています。そういう点から見れば、さらに今回の経済効果というのは、さらなる上振れの可能性が高いとも認識をしています。 今回の質疑によりまして、改めて大阪の成長に都構想が不可欠だという思いも強くしています。今後の協議会においては、こうした経済効果が最大限に発揮される制度設計を目指して、前向きな議論を重ねていきたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、住民投票までのスケジュールについて確認をさせていただきます。 知事は、かねてから住民投票を来年の秋から冬に行いたいとの発言をされております。ことし六月には、法定協が再開され、先月の第二十六回協議会では現在の特別区素案に対する各会派の意見も出そろい、協定書づくりが今後本格化します。また、前回の協定書づくりの際にはなかった出前協議会の開催も検討されると伺っております。 今後、協定書の取りまとめに向けて、委員間での協議が進められていくことになりますが、知事が描く来年秋から冬の住民投票に向かって、いつまでに協定書の中身をまとめる必要があるとお考えなのか、今後の法定協の進め方についても知事の思いを改めて確認させていただきたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 知事吉村洋文君。 ◎知事(吉村洋文君) 法定協議会が再開をされまして、新たな大阪の都市の形を議論する土台は固まっているという認識をしています。既に協定書の作成に向けました具体的な意見が各会派から示され、そして建設的な協議も始まっています。 今後の法定協議会の運営に関しては、代表者会議で決められるというふうに認識をしていますけども、私としては、さらに前向きな協議を丁寧に進めて、年内には制度案の方向性が決まるよう協議会に臨んでいきたいと思います。その後、出前協議会を開催することになれば、住民の皆さんの意見もお聞きをして、よりよい協定書案を取りまとめて、そして都構想の効果も含め、住民の皆さんの理解をしっかりと得て、来年の秋から冬に住民投票を実施したいと考えています。 都構想は、大阪の将来にわたる持続可能な成長発展のまさに基盤、土台になるものだというふうに考えています。何としても都構想を実現するということについて、最大限の力を注いでいきたいと思います。 ○副議長(西惠司君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 大阪にとって、また私たち大阪維新の会にとっての新しい十年、そして吉村知事の本格的な府政の始まりに際し、今議論しておかなければならない事柄のごくごく一部について質問してまいりました。 また、財政再建プログラム案にも触れ、さらに職員の皆さんの給与問題についても提案をさせていただきました。これまで厳しいことを求めながらと、お叱りをいただくかもしれません。しかし、財政再建の取り組みがあってこそ、そして職員の皆さん方の協力があってこそ今日があることについては、誰にも異論のないところであると思います。 少し明るい未来が見えてきた今、PDCAのC、すなわちチェックが最も大切だと考えております。やはり何をしても振り返りが大切で必要ではないかという私なりの問題意識で一例を挙げて問題提起もさせていただきました。 これからの十年は、これまでの十年とは違う意味で大変な荒波の中を進んでいかなければなりません。その最大の課題は、人口減少社会であります。広域行政、基礎自治のありとあらゆるところで深刻な影響を及ぼすことになるのは確実であります。 人口減少社会においては、何もしなければどんどん全体の収入は減っていきますし、社会は非効率になっていきます。社会全体としてあるべき姿を議論し、産業を興し、生産性を上げるしか方法はないと私は思っています。 その難しいかじ取りをしていくのが、まさに大阪都であります。そして、その実行部隊が大阪都の職員であり、きょうあえて職員の皆さん方に関して取り上げましたのも、職員の皆さん方のこれからの頑張りが十年を決めると言っても過言ではないからであります。 知事、職員、そして我々議員、それぞれ立場は違いますが、これまで以上にお互いが切磋琢磨するとともに、一致団結して、豊かな大阪のために大阪を活性化し、そして府民生活を守っていくということをお誓い申し上げ、所属議員五十一人を代表しての、そして私自身最後の代表質問を終わりたいと思います。長時間の御清聴、本当にありがとうございました。     ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(西惠司君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明十月二日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。  (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(西惠司君) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。     -------◇------- ○副議長(西惠司君) 本日は、これをもって散会いたします。午後四時四十分散会...