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  1. 大阪府議会 2013-02-01
    02月25日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成25年  2月 定例会本会議    第二号 二月二十五日(月)◯議員出欠状況(出席百五人 欠席一人 欠員三)      一番  笹川 理君(出席)      二番  横山英幸君(〃)      三番  やまのは 創君(〃)      五番  岩谷良平君(〃)      六番  山本けい君(〃)      七番  杉江友介君(〃)      八番  藤村昌隆君(〃)      九番  杉本太平君(〃)      十番  伏見 隆君(〃)     十一番  柴谷匡哉君(〃)     十二番  岡下昌平君(〃)     十三番  釜中優次君(〃)     十四番  西尾博道君(〃)     十五番  後藤太平君(〃)     十六番  中村広美君(〃)     十七番  置田浩之君(〃)     十八番  永藤英機君(〃)     十九番  紀田 馨君(〃)     二十番  池下 卓君(〃)    二十一番  うるま譲司君(〃)    二十二番  中村麻衣君(〃)    二十三番  徳村 聡君(〃)    二十四番  小林雄志君(〃)    二十五番  金城克典君(〃)    二十六番  堀口和弘君(〃)    二十七番  みつぎ浩明君(〃)    二十八番  荻田ゆかり君(〃)    二十九番  岡田義信君(〃)     三十番  澤田貞良君(〃)    三十一番  橋本和昌君(出席)    三十二番  奥野康俊君(〃)    三十三番  和田賢治君(〃)    三十四番  富田武彦君(〃)    三十五番  中野稔子君(〃)    三十六番  竹下 隆君(〃)    三十七番  坂上敏也君(〃)    三十八番  中谷恭典君(〃)    三十九番  藤原敏司君(〃)     四十番  山下浩昭君(〃)    四十一番  大橋章夫君(〃)    四十二番  肥後洋一朗君(〃)    四十三番  内海久子君(〃)    四十四番  栗原貴子君(〃)    四十五番  しかた松男君(〃)    四十六番  吉田保蔵君(〃)    四十七番  前田佳則君(〃)    四十八番  曽呂利邦雄君(〃)    四十九番   欠員     五十番  くち原 亮君(〃)    五十一番  吉村善美君(〃)    五十二番  森 みどり君(〃)    五十三番  宗清皇一君(〃)    五十四番  出来成元君(〃)    五十五番  加治木一彦君(〃)    五十六番  八重樫善幸君(〃)    五十七番  川岡栄一君(〃)    五十八番  大山明彦君(〃)    五十九番  垣見大志朗君(〃)     六十番  林 啓二君(〃)    六十一番  新田谷修司君(〃)    六十二番  青野剛暁君(〃)    六十三番  久谷眞敬君(出席)    六十四番  古川照人君(〃)    六十五番  宮本一孝君(〃)    六十六番  鈴木 憲君(〃)    六十七番  西田 薫君(〃)    六十八番  森 和臣君(〃)    六十九番  上島一彦君(〃)     七十番  松本利明君(〃)    七十一番  西 惠司君(〃)    七十二番   欠員    七十三番   欠員    七十四番  西野修平君(〃)    七十五番  尾田一郎君(〃)    七十六番  土井達也君(〃)    七十七番  東  徹君(〃)    七十八番  中川隆弘君(〃)    七十九番  三田勝久君(〃)     八十番  大橋一功君(〃)    八十一番  岩木 均君(〃)    八十二番  阿部賞久君(〃)    八十三番  清水義人君(〃)    八十四番  樋口昌和君(〃)    八十五番  谷川 孝君(〃)    八十六番  三浦寿子君(〃)    八十七番  奴井和幸君(〃)    八十八番  上の和明君(〃)    八十九番  堀田文一君(〃)     九十番  北口裕文君(〃)    九十一番  宮原 威君(〃)    九十二番  中村哲之助君(〃)    九十三番  半田 實君(〃)    九十四番  花谷充愉君(〃)    九十五番  朝倉秀実君(出席)    九十六番  岩見星光君(〃)    九十七番  三宅史明君(〃)    九十八番  杉本 武君(〃)    九十九番  岩下 学君(〃)      百番  今井 豊君(〃)     百一番  中野まさし君(〃)     百二番  永野孝男君(〃)     百三番  浅田 均君(〃)     百四番  岡沢健二君(欠席)     百五番  奥田康司君(出席)     百六番  横倉廉幸君(〃)     百七番  冨田健治君(〃)     百八番  北川法夫君(〃)     百九番  吉田利幸君(〃)     百十番  酒井 豊君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長         石川晴久     次長         神田経治     議事課長       北中春男     総括補佐       大河内隆生     課長補佐(委員会)   米澤清美     主査(議事運営総括)  竹林義浩     主査(議事運営総括)  佐藤 実     主査(議事運営総括)  高山泰司    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第二号 平成二十五年二月二十五日(月曜)午後一時開議 第一 議案第一号から第百三十六号まで及び報告第一号から第十三号まで(「平成二十五年度大阪府一般会計予算の件」ほか百四十八件)    (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件 第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時開議 ○議長(浅田均君) これより本日の会議を開きます。    -------◇------- ○議長(浅田均君) 日程第一、議案第一号から第百三十六号まで及び報告第一号から第十三号まで、平成二十五年度大阪府一般会計予算の件外百四十八件を一括議題といたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(浅田均君) この際、御報告いたします。 まず、第百三十一号議案 府費負担教職員人事行政事務に係る事務処理の特例に関する条例一部改正の件については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定により、本職から教育委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。 次に、議案第八十号及び第八十一号、職員の退職手当に関する条例等一部改正の件中関係条項外一件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、本職から人事委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (文書は巻末に掲載)    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(浅田均君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により鈴木憲君を指名いたします。鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 大阪維新会大阪府議会議員団の鈴木憲でございます。大阪維新の会を代表して、松井知事並びに関係理事者に対しまして質問を行います。 きょう、こうして私が維新を代表して質問をさせていただき、その質問に対して松井知事に答えていただく。六人でつくった四年前のあのときに、誰がこの場面を想像できたでしょうか。何か感慨深いものがあり、同時に込み上げてくる熱いものをぐっとこらえて質問をさせていただきたいと思っております。 松井知事が誕生して、はや一年三カ月の月日が流れました。あの圧倒的な勝利のダブル選挙の翌日から、松井知事は、大好きな野山を歩くこともなく、そして休む間もなくこの間を大阪府政のために費やしてきたかと思います。非常に中身の濃い一年三カ月だったんではないでしょうか。 しかし、知事が開会日におっしゃった、大阪再生は緒についたばかりとのお気持ちは、まさにそのとおりであります。ここまでたどり着いたのは、松井知事が決定する政治を実行してきたからであります。 我が維新の会は、大阪再生には、決定し責任を負う政治が必要なことを常々訴えてまいりました。議論や検討も重要です。しかし、期限を切って決断し、実行に移していくことも同じように重要であります。我が維新の会は、いつまでも延々と議論するようなことはせず、しかるべきときが来ましたら決断いたします。決定し、実行に移します。決定できる政治だからこそ、我々公選職の議員、そして知事に課せられた責任でもあります。 今回の二月定例府議会におきましても、しっかり議論しつつ結論を出してまいりたいと考えます。今回、我が会派は、この議会での議論に備え、大阪府民が府政に対しどのような意識を持っているのか、幅広く調査を実施してまいりました。今回の代表質問でその幾つかを紹介しつつ、順次質問を行ってまいります。 まず、グランドデザイン・大阪の推進についてであります。 昨年六月、グランドデザイン・大阪が取りまとめられ、その後、九月には、府市と経済団体推進会議を設立され、オール大阪体制で具体化に向けた取り組みを進めていると伺っております。 グランドデザイン・大阪は、御堂筋の全面みどり化を初め、圧倒的な魅力を備えた都市空間の創造により、国内外から人口を集積させ、国際競争に打ち勝つ強い大都市大阪を目指すものであります。二〇五〇年に向けた大阪の将来像として、大いに評価できます。今後、このグランドデザイン・大阪をいかに着実に実現していくかが大きな鍵となります。 九月議会代表質問において我が会派は、昨今の人口の都心回帰の傾向をさらに伸ばし、大阪に人口を集積させ、府域全域を対象としたグランドデザイン大阪都市圏の策定を提案いたしました。国土軸を含む関西全体を視野に、大阪都市圏としておおむね関西大環状道路のエリアを見据えつつ、緑、交通、居住、防災、観光などの観点から、府域全体の都市空間のあるべき姿を描くものとして、今後、全庁が一丸となって策定を進めるべきものです。 このグランドデザイン大阪都市圏を現実的な計画とするためにも、まずグランドデザイン・大阪の具体化は急がなければなりません。 我が会派では、昨年五月、大手前・森之宮まちづくりプロジェクトチームを立ち上げ、大手前・森之宮を中心に、グランドデザイン・大阪についてさまざまな角度から検討を進めてまいりました。このたび、中間報告を取りまとめ、その中でグランドデザイン・大阪の推進にも触れております。その内容を幾つか御紹介申し上げます。 森之宮周辺の活性化について、グランドデザイン・大阪では、大阪城公園との一体化が示されております。しかしながら、森之宮地区は、中央大通りで南北に分断されており、数年後に病院移転が決定している成人病センター跡地と開発のめどすら立っていない大阪城の東側エリアでは、開発に要する期間も大きく異なっております。成人病センター跡地は、先行してまちづくりを検討するべきであります。 また、難波・天王寺・阿倍野エリア地域の回遊性を高め、一体的エリアとしての魅力を引き出す仕掛けとして、LRTの実現は非常に意義深いものと考えます。事業主体やルートの検討、国の交通審議会答申への盛り込みなどに集中的に取り組んでいくべきです。 なお、このLRTのルートについては、難波にとどまらず、イチョウ並木の美しい御堂筋を梅田方面へ北上し、将来的には、大阪の玄関口の一つである新大阪に至る緑あふれる都市軸とし、世界に冠たる大都市大阪の新たな魅力を創出するものにするべきとの意見もありました。LRTの将来的な延伸にも、前向きに取り組んでいくべきです。 これらの提案につきましては、今後のグランドデザイン・大阪の推進にぜひとも取り入れていただきたいところであります。 これからのグランドデザイン・大阪の推進に当たっては、具体的なスケジュール感が重要となります。三年後の府市統合に向けた短期的取り組みを中心に、将来像の実現に向けた具体的な行動計画、いわゆるアクションプランを策定し、グランドデザイン・大阪を着実に推進するべきと考えますが、知事の御所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 大阪維新会大阪府議会議員団を代表されましての鈴木議員の御質問にお答えをいたします。 グランドデザイン・大阪の策定後、うめきたや御堂筋など大都市大阪の将来像実現に向けた取り組みが始まったところであります。グランフロント大阪あべのハルカスなどが次々にオープンしていく中、これらの取り組みをさらに広げて、グランドデザイン・大阪で示した六つのエリアやインフラを実現していくことが重要です。 これらの短中長期的取り組みをさらに進めるため、具体的な行動や方策について、エリアごとにその熟度に応じて府市と経済団体で設立をしました推進会議などの場で議論を深め、アクションプランとして策定してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、アーツカウンシルの設置をお尋ねいたします。 大阪のまちの魅力をより高めるには、文化の振興が欠かせません。大阪は、ただでさえ京都や奈良、神戸といった歴史と文化の薫りがするまちに囲まれ、埋没するおそれがあります。大阪らしい文化振興が必要です。 文化振興といえば、これまでは行政が前面に出ていろいろと取り組みを進めてきました。しかし、文化の主役は、府民、市民であり、行政はサポート役に徹するべきです。行政が文化の華を開かせようと主役を担おうとするのは、そもそも無理があります。これまでの文化施策がなかなか府民に浸透してこなかったことが、端的に示しています。広く深く文化を知るその道の専門家に文化の評価、企画、調査等はお任せするべきです。しかし、投入する公金は税金ですから、ここは、いい文化だからといってどんどん金をつぎ込むような放漫行政とならないよう、きっちりとチェックをかけていく体制が必要です。 今回、府は、文化施策を推進する新たな仕組みとして、行政と一定の距離を保ち、芸術文化の専門家等による評価、審査等を行うアーツカウンシルをこの四月から導入しますが、アーツカウンシルとは、府民には聞きなれない言葉です。このアーツカウンシルとは、どのような働きをするのでしょうか。その狙いと今後の展開について、府民文化部長にお尋ねいたします。 ○議長(浅田均君) 府民文化部長福田昌弘君。 ◎府民文化部長(福田昌弘君) アーツカウンシルにつきましてお答えをいたします。 アーツカウンシルは、行政ではなく、文化について広く深い知見を有した専門家が、文化施策につきまして評価、企画、調査等を行う仕組みでございまして、来年度、大阪市と共同で文化振興会議の部会として設置するものでございます。 その狙いといたしましては、実際に活動しているアーティストや文化団体等にも参画をいただき、府市の文化施策を評価検証し、提言をいただくことによりまして、専門家の知見や現場の声を反映させて、文化施策を一層充実させるとともに、府民や文化団体等の新たな活動を掘り起こし、民間の文化活動の活性化につなげていくことにあります。 今後の展開でございますが、まずアーツカウンシルのトップとなる部会長の公募を行いまして、文化振興会議において選考をするとともに、初年度でございます二十五年度におきましては、府市文化施策の評価を中心に行い、その後、企画、調査等について順次拡充をしていく予定でございます。 府議会において十分な御議論をいただきながら、こうしたアーツカウンシルという新たな取り組みを通じまして、文化自由都市大阪の実現を目指してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) このアーツカウンシルを導入することによって、府市の文化施策を一体的に推進し、パワーアップを図っていくとのことですが、これにより、どのような効果を期待されますか。そして、文化の華開く大阪の姿とはどのようなものですか、知事の思いをお聞かせください。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 創造する意欲に満ちた人々によって、大阪のまちの至るところで文化活動が展開され、また自由で開かれた大阪を目指して全国や海外から人が集まることで、地域が活性化され、都市が発展していく、それが私の文化自由都市大阪のイメージであります。それを実現するために、アーツカウンシルを有効に活用したいと考えております。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、カジノの実現です。 松井知事は、かねてからカジノ、ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場、展示場などが一体となった統合型リゾート--IRは、国内外から人、物、金を呼び込み、大阪の集客力を強化するための重要な装置であり、大阪を力強く成長させることに大きく寄与するとして、その誘致に積極的に取り組んでこられました。現在、大阪府と大阪市では、大阪湾岸を一つの候補地として、カジノを含んだIRの誘致の検討を具体的に進めるとのことですが、具体の候補地名が出てくることで検討にも力が入るところです。 画面をごらんください。 我が会派は、今月半ばに大阪府民千三十人を対象にアンケート調査を行いました。男女同数で、年齢も二十代から六十代に分けて詳細に調べました。その中で、カジノについても調査いたしました。 カジノ誘致に賛成、どちらかといえば賛成と回答した方が四七・八%おられるという結果を得ました。カジノ誘致に反対、どちらかといえば反対は三一%であります。一方、どちらとも言えないが、二一・二%という結果です。 賛成者のうち約七割が、カジノによる経済波及効果や雇用の創出を賛成の理由としています。また、反対者のうち五割は、暴力団の資金源になるおそれがある、治安が悪化するなどの不安を訴えています。ギャンブルへの過度の依存による破産や家族崩壊を心配される方も、三五%いらっしゃいます。 そこで、カジノが抱えるこれらの課題に対する有効な対策として何が望ましいのか尋ねたところ、一番回答が多かったのがカジノの収益金を福祉や教育に還元するで三七・六%、次いで公的な団体がカジノを運営するが一八・三%、厳格なギャンブル依存症対策が一四・八%と続きます。これらの対策は、諸外国でも行われているものです。 カジノ誘致には、これらの心配をなくす方策を示し、同時に、経済面で大きな効果が出ることを粘り強く訴えることで、機運の醸成につなげていく必要があります。現在、カジノの合法化の部分、つまり国における検討が遅々として進んでいないところで壁に当たっているのが現状かと思われますが、松井知事として、今後、カジノ誘致に向け、どう対応していくのか、御所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) カジノを含む統合型リゾートは、内外からの集客や雇用創出など大きな経済効果をもたらすものでありまして、私自身、シンガポールの視察を通じ、大阪の成長に寄与すると実感をいたしました。このため、本年一月には、安倍首相に対しまして、IRの早期法制化を提案いたしました。 来年度は、大阪市でもベイエリアを中心に適地を調査される予定でありまして、府市協調のもとに検討を深めるとともに、海外のIR事業者に大阪の魅力を発信してまいります。 また、カジノを含むIRの立地については、犯罪、不正防止、依存症などの懸念される課題もあり、この点についても、府が設置をいたしました大阪エンターテインメント都市構想推進検討会で議論をしております。 これらを踏まえ、今後とも、セーフティーネット対策を含めた法制化に向け、あらゆる機会を捉えて働きかけていくとともに、法制化が実現をすれば、府民の皆様の御理解を得てIRを大阪に立地できるようにしっかりと準備を進めてまいります。
    ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 我が維新の会は、さきの衆議院選挙により、国会にも議席を得ました。その結果、従来の国家要望という手法をとらずに、カジノ関連法案を直接提示することも可能となったところであります。維新の会は、行政が苦労している部分を政治的にバックアップし、ともに大阪再生に果敢に取り組んでいく所存であります。 次に、大阪観光局についてです。 大阪府市と民間で二十五年度当初より観光局を設置し、七年後の二〇二〇年に、今の四倍以上の六百五十万人の外国人観光客を大阪に受け入れるとの高い目標を掲げております。観光局は、プロ意識を前面に打ち出した運営を特徴とするようですが、その予算は、府、市、民間合わせて年間七億五千万円なのに対し、イギリスのロンドンは二十三億円、香港は六十一億円、シンガポールに至っては、都市国家とはいえ百五十億円と予算規模の桁が違い過ぎます。内外の観光客を大阪に誘致するヘッドクオーターを担う観光局の予算が、この程度で果たして大丈夫なのでしょうか。 新しい試みは、常にスタートダッシュが重要です。予算を一気に投入して、特徴ある思い切った観光誘客に取り組む必要があります。また、七年間で六百五十万人を大阪に集めるには、この七年間の予算や年間計画も含め、しっかりとした内容と効果的な取り組みが不可欠と思われますが、知事の所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 大阪観光局は、大阪の観光戦略に掲げる二〇二〇年外国人旅行者六百五十万人達成に向け、戦略的に観光集客を推進するエンジン役でありまして、その発足に当たり、府としても、昨年度に比べて予算を大幅に増額することとしたものです。大阪府、大阪市、経済界による支援は、事業運営の下支えであり、観光局には、民間の斬新な発想により、稼げる組織になって事業に再投資する仕組みをつくってもらいたいと考えています。 また、これまで十分でなかったマーケティングを強化し、民間ならではの大胆な発想で大阪、関西への観光インバウンドを強力に推進できるよう、今後、目標達成に向けた計画を観光局長を中心にしっかりと立ててまいります。 大阪府としては、大阪市や経済界とともに、目標達成に向けて継続的に大阪観光局の活動を強力にバックアップするとともに、事業成果と結果責任を連動させることにより、事業効果を最大限発揮させてまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 観光客誘致には、国内外にライバルがひしめき合っています。ほかと似たようなことをやっているレベルでは、大した成果は期待できません。国内を見ても、隣には強力なライバルである京都や奈良、神戸もあります。せっかく時間をかけてここまでたどり着いた非常によいアイデアですから、大阪らしい大胆な取り組みを知事に期待いたしております。 次に、新大学構想です。 我が会派は、以前より、人、物、金を呼び込んでアジアの都市間競争に打ち勝つ大阪を目指すために、世界的な知的集積とする大学が大阪にあることが不可欠であることを申し上げてきました。府立大学については、橋下前知事時代に、府立大の強みを生かした理系中心の大学として生まれ変わったことは、記憶に新しいところであります。しかし、当初の大学改革で切り込めなかった部分が、大阪市立大学との一体化であります。 府立大学大阪市立大学を合わせれば、全国で最大規模の公立大学となりますが、府市が支出される運営費交付金も計二百億円以上と全国最多となります。お互い類似する学部や教員も多く、統合することで得られるメリットも大きいことは、各種検討でも明らかであります。 先般、府市大学の統合を柱とした新大学構想が示されましたが、ここで示された方向性は十分評価できるものであります。統合と再編、新たな教学体制と大胆な運営改革に加え、公金になるべく頼らない大学運営が可能となるよう、さらなる効率的な運営や収入源の確保に努めるとともに、府内各地に分散されるキャンパスの統廃合も行わなければ、改革は中途半端に終わるおそれがあります。地元にとっては、キャンパスがなくなる、縮小されるということは、耐えがたいことなのかもしれませんが、高等教育は、常に広域的な視点に立って、大阪の知的集積のためにどのような配置が望ましいのかを検討し、さらに構想の具体化に努めるべきと考えます。 知事は、この提言を受けて、府市統合を目指した大学改革にどう取り組んでいくのか、お伺いいたします。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 今般、府市新大学構想会議からいただいた提言では、大学運営、ガバナンスの抜本的改革とともに、選択と集中の視点から、両大学の重複分野を統合再編し、そこから生み出された資源を大学の強みを生かせる分野や戦略分野に集中投入すべきとされております。今後、平成二十八年度の新大学のスタートに向け、その具体化を図り、世界と戦える大学を実現してまいりたいと考えてます。 なお、御提示のあったキャンパスの再編については、新大学のスタートには間に合いませんが、大学改革のインパクトをより高めるため、新しいキャンパスの設置も含め、新大学構想の具体化と並行して検討してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、国際戦略総合特区についてです。 関西イノベーション国際戦略総合特区は、大阪再生の起爆剤として、ぜひとも成功させなければなりません。これまでは、国から規制緩和や税制優遇などをいかにかち取るかに大きな力が注がれてきたかと思われますが、今後は、実行段階に大きく踏み出していく時期に来ています。そこで、関西イノベーション国際戦略総合特区の推進に知事はいかに取り組んでいくのか、お尋ねいたします。 また、大阪府では、来年度から府税を最大ゼロにする特区税制の創設に伴い、選択と集中の観点から、企業立地促進補助金やものづくり支援税制などの企業立地におけるインセンティブの再構築が進められています。これまで府が行ってきた企業誘致策には、成功したものや失敗したものがあったかと思います。これまでの誘致策で何が問題だったのか、そしてどのような反省に立って今回の再構築となったのか、その狙いと今後どのように誘致を進めていくのか、知事の御所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 関西イノベーション国際戦略総合特区は、全国最多のプロジェクトの認定や区域の追加指定などの進捗を見ております。しかし、規制緩和の提案については、関空における手続の電子化の例などを除き、具体化が図られていない状況です。 府としては、六月にも取りまとめられる成長戦略に、医薬品医療機器総合機構が大阪、関西で実地調査、相談等を行うPMDA-WESTの設置などの提案が反映されるよう、規制改革会議を初めあらゆる関係機関へ積極的に働きかけるところです。 また、特区への立地では、昨年十二月、最大で地方税ゼロの圧倒的なインセンティブである特区税制をスタートさせ、今般、第一号の認定を行いました。 一方、国内外に特区のメリットが十分浸透していないため、今後、積極的なプロモーション活動を通じた一層のアピールが必要であると認識をいたしております。そのため、四月からは、全庁的な特区推進体制を構築します。商工労働部に特区推進監をトップとする専任組織を設置し、規制改革に向けた国への働きかけを進めるとともに、大阪の多様な魅力の全体像を訴えて、成長性が高く投資意欲のある内外の企業等を大阪に呼び込む取り組みに一層力を入れてまいります。 また、大阪の産業立地に関しては、これまで大企業に対する高額の補助金等の制度を創設し、府県間競争に臨んでまいりました。今般、国の産業支援策が、大企業の設備投資に対しても厚みを増しているところから、特区税制の創設を契機として、国の産業支援策との役割分担を図り、府の支援策を中小企業の成長促進に集中をいたします。 また、かつては、関係市との連携が十分ではない面がありました。このたびの各種インセンティブの再構築により、「特区を核とした成長産業の振興」と「中小企業等の努力とチャレンジを応援」を政策の両輪といたしまして、大阪市を初め産業集積の発展促進を図りつつある府内自治体との一体性を強め、大阪の成長を促進してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、電気料金の値上げと産業振興です。 昨年十一月、関西電力株式会社は、経済産業省に対し、現行の電気料金を平均一一・八八%引き上げたい旨の認可申請を行いました。この値上げの積算根拠は、大飯原子力発電所の稼働が継続されることが前提となっています。仮に大飯原発が稼働できなくなると、家庭と企業向けを合わせた値上げ幅が一五・七%から二四・六%まではね上がることも予想され、地域経済への影響が無視できないものとなるのは確実です。ことし七月以降に予定されている高浜原子力発電三、四号機の再稼働まで仮にできなくなると、値上げ幅は三〇・六%と二倍近くにはね上がるとの試算も報道されています。 このように、深刻な事態となり得ることも予想される中で、大阪の再生と成長のために行ってきたこれまでの努力、例えば特区の認定などの取り組みが、水泡に帰す可能性があります。企業誘致すらままならず、在阪企業にあっても、大阪での立地に見切りをつけるところも出かねません。雇用面でも、悪影響が出ることも憂慮すべきです。 知事は、関西電力の料金値上げ申請を受けて、今後の各種施策の推進にどのような影響が生じるものと考えているのでしょうか。そして、これをどう乗り越えていくつもりなのか、知事にお尋ねいたします。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 円高やアジア諸都市との競争など、我が国産業を取り巻く厳しい環境が続く中、大阪の持続的成長のためには、安定的かつ適正な価格での電力供給が不可欠です。 電気料金値上げは、企業活動に多大な影響を及ぼし、府の産業振興に与える影響も大きいことから、今回の改定に当たっては、まずは関西電力みずからが徹底した経営改善を行い、国も値上げ幅を最大限抑制することが重要であります。 また、大阪の持続的成長を目指し、成長戦略を実現するためには、既存の電力会社におけるこれまでの高コスト構造の是正等が必要でありまして、国に対して早急に電力システム改革に着手するよう引き続き求めることなどを通じて、大阪、関西で企業が電力の不安なく活動できるように取り組んでまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 続いて、新たなエネルギー政策の展開です。 政府は、中長期的なエネルギー政策として、原子力発電への依存度をできる限り低減させていくという脱原発依存の方針を決定しました。しかし、三〇年代に原発稼働ゼロを目指すとしながら、原子力規制委員会による安全性評価に従って、当面再稼働を認めるといった二兎を追う政策となっています。 一方、大阪について見ますと、先般提示された大阪府市エネルギー戦略の提言案では、原子力発電について、経済的にも割が合わず、中長期的に維持し続けることは、社会にとっても経済にとっても大きな負担となり、ユーザー企業のみならず、電力会社にとっても得策ではないとのことから、脱原発依存を進めるべきとし、また新たに制定される安全基準などによっては、原発の再稼働は極めて困難となり、そうなると、電力会社の財務状況が極めて悪化することが予想されるため、電力会社の破綻費用と同時に電力の安定供給が維持されるような十分な対応策を用意しておくべきとの考えが示されています。 この提言を受け、知事は、今後のエネルギー政策をどう展開していくつもりなのか、お聞かせください。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 今回のエネルギー戦略会議からの提言案においては、原発依存脱却への考え方や原子力安全体制、電力システム改革等についての考え方や政策の方向性を取りまとめていただきました。 府としては、この提言も踏まえ、地域におけるエネルギーの安定供給の前提となる国のエネルギー政策についての必要な提案を適宜行ってまいります。 また、自治体みずから取り組むべき施策については、今回の提言や府環境審議会からの答申も踏まえ、エネルギー消費の抑制や電力ピーク対策、太陽光発電設備の普及促進等、需要側の取り組みについても積極的に実施し、エネルギーの地産地消を目指した新たなエネルギー社会の実現に向け、着実に取り組んでまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、法人府民税に係る超過課税の適用延長についてです。 大阪府では、これまで産業の再生に向けた緊急かつ重要な課題に対処することを目的に、資本金の額が一千万円超の法人に対して、法人府民税の均等割について標準税率の最大二倍の超過課税を行っており、その税収額は毎年約五十億円となっています。この税収を財源として、頑張っている中小企業を支えるための制度融資の拡充や新エネルギー産業の振興などを推進してきました。 しかしながら、この税は、法人がたとえ赤字であっても、資本金の額により税率が定められ、必ず課税されるものとなっております。すなわち、取りやすいところから取っているとの指摘もあります。 現在、大阪府では、国際戦略総合特区において、大阪市内では地方税をゼロに、大阪市外のエリアでは府税をゼロとしておりますが、その対象となる事業は、新エネルギーやライフサイエンス等、数ある産業分野のごく一部に限られます。また、経済界からは、かねてからこの超過課税を撤廃するように要望が寄せられています。大阪の経済成長が達成する見込みが立ったときは、この超過課税を終えるべきだと考えますが、松井知事の御所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 法人府民税の均等割にかかわる超過課税の適用期限については、依然として厳しい財政状況のもとで、引き続き、頑張る中小企業を支えるためのセーフティーネットの確保、大阪経済の成長に向けた新たな産業の振興などの施策を実施するため、平成二十八年三月三十一日まで延長したいと考え、今議会に提案をいたしております。大阪の経済成長達成のめどが立つとともに、必要な行政サービスを安定的に提供できる財源が確保できるようになれば、法人府民税均等割超過課税は、必要なくなるものと考えております。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、女性の就労支援です。 先日、本会議場において、人口減少社会をテーマとした研修が行われました。その中で、現役労働世代の割合が少ない社会で地域再生を図っていくためには、女性の就業と子育ての両立が可能となる取り組みを進めていく必要があるとの指摘がありました。 今後、生産年齢人口が大きく減少していく中で、人口の半数を占める女性の力を生かすことは極めて重要です。大阪の再生と成長には、女性の力なしには成り立ちません。女性の力を十分生かせないのは、社会にとっても大きな損失です。女性がより働きやすい環境を整備していくことが必要と考えますが、商工労働部長の所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 商工労働部長笠原哲君。 ◎商工労働部長(笠原哲君) 女性の就労支援についてお答え申し上げます。 今後、労働力人口の減少が予想される中、女性の就業を促進し活躍していただくことが、大阪産業の活性化にとっても重要であると認識をしております。このためには、仕事と子育ての両立支援と働きやすい環境を整備し、女性の就業率を高めることが必要でございますので、これまでも国と連携をしながら、男女雇用機会均等法等の関係法令や助成金に関する普及啓発を中心とした取り組みを進めてきたところでございます。 また、御指摘のとおり、子育て中、子育て後の就職支援は大きな課題でございますので、本年九月にリニューアルをいたします新しごと館(仮称)において、ハローワークと一体となってきめ細かな職業紹介や国の助成金の活用促進に向けた情報提供など、女性の再就職支援の強化に取り組んでまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 関連いたしまして、女性の指導的地位の登用、いわゆる管理職登用について知事にお尋ねいたします。 画面をごらんください。 女性労働者の年齢階層別の労働力率をグラフにあらわすと、三十歳代前半をボトムとするM字カーブを描き、一方、ノルウェー、スウェーデン、アメリカなど先進国の多くは、逆U字型となっています。 日本の女性の年齢階層別の労働力率がM字カーブを描くのは、多くの女性が結婚、出産、育児の期間は仕事をやめて家事、育児に専念するとともに、出産や育児後に働きたくてもそれができない環境にある、例えば保育園にあきがなく、自分で育児せざるを得ない状態、いわゆる待機児童問題なども大きな原因の一つになっていると言えます。このような状況の中では、女性がキャリアを充実させ、ステップアップしていく社会の実現には、まだまだ困難な状況にあります。このM字の底を上げる必要があります。 政府は、各分野で政策や方針の決定などにかかわる指導的地位にある女性の割合が、二〇二〇年までに三〇%となるよう目指していますが、実効性ある具体的な施策はいまだ打ち出されていません。女性が継続就業するためのインフラを整備するとともに、潜在能力のある女性社員の長期目線のキャリア構築を促すために重要となるのが、ロールモデルをつくるということです。ロールモデルをつくることにより、育児休暇から復帰後の自分のキャリアを描きやすくすることができ、その企業で継続して働きやすくなります。 女性の指導的地位への登用は、女性の問題に終始しない社会全体の問題であり、大阪の成長戦略に必要なことであると認識し、戦略の柱として取り組まなければなりません。女性の管理職登用を進めるためには、足元の大阪府庁においてはもちろんのこと、民間企業へのさまざまな支援も必要となってきます。女性の指導的地位への登用、いわゆる管理職登用について、どう取り組んでいかれるのか、知事にお伺いします。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 人口減少社会の到来を迎え、大阪の活力を維持発展していくためには、女性の能力が生かされる社会の構築が重要であると認識をいたしております。このため、おおさか男女共同参画プランに基づき、多様な経験が積める人事配置等に努め、庁内の女性管理職の登用を図ることとしております。あわせて、企業経営者に対する女性登用の意義の周知や、学生等に対して女性管理職がロールモデルとしてみずからの経験を語る取り組みなどを進めております。 今後とも、このような女性管理職の登用に向けた取り組みを通じて、大阪の活性化に努めてまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、サイバー犯罪対処能力の強化についてお尋ねいたします。 昨年六月から九月にかけて、大阪を含む四都府県警察が、インターネット掲示板などへの殺人予告を書き込んだとして、少年を含む四人を逮捕しましたが、その後の捜査で、四人のパソコンがコンピューターウイルスによって遠隔操作されていたことが判明いたしました。誰もが全く身に覚えのない件であり、ある日突然、犯罪者とみなされ、扱われるという可能性があり、国民、府民に衝撃が走りました。 一連の犯行には、いわゆる匿名化ソフトが使用されており、捜査が難航する中、四都府県の合同捜査本部が今月十日に容疑者を逮捕し、現在、捜査が進められていると報道されております。 しかしながら、今回、犯人逮捕につながったのは、防犯カメラの映像分析という従来の現実世界の捜査であり、犯人をサイバー空間の捜査で追い詰めたわけではありません。サイバー空間の捜査を現状のまま放置してしまえば、いつまでも間違い続けることになります。したがって、今後、サイバー犯罪に対する捜査能力の向上や、情報セキュリティー会社等の民間との協力などの対策が必要であると考えます。 そこで、大阪府警察本部として、遠隔操作ウイルスによる犯行予告事件を踏まえ、今後、サイバー犯罪の対処能力をどのようにして強化されるのか、警察本部長にお伺いいたします。 ○議長(浅田均君) 警察本部長田中法昌君。 ◎警察本部長(田中法昌君) 遠隔捜査ウイルスによる犯行予告事件を踏まえた当府警察におけるサイバー犯罪対処能力の強化に向けた取り組みについてお答えをいたします。 まず第一に、人的基盤の強化であります。 当府警察では、平成十一年、十三年に、高度な専門知識を有する人材をサイバー犯罪捜査官として特別採用しているところ、今回の事件を受け、民間企業でシステムエンジニアとして勤務するなど情報技術分野で高度な専門的知識あるいは技術を持つ人材をサイバー犯罪捜査官として今春採用し、サイバー犯罪の高度化、複雑化に的確に対応する体制の強化を図ることとしております。 また、サイバー犯罪捜査能力の底上げを図るため、警察職員を対象とするサイバー犯罪捜査検定やサイバー犯罪に関する学校教養を行っているほか、サイバー犯罪対策室員に対しては、最新技術の知識を得るため、民間IT企業の講習を受けさせるなどしており、今後これらの教養を充実してまいります。 第二は、部門間の連携強化と広域的、専門的捜査の推進であります。 今や多くの犯罪にインターネットが悪用されており、その発生状況は、全国、さらには全世界にまたがっていることから、部門間の連携はもとより、警察庁、他都道府県警察と連携した広域的、専門的捜査を推進することが極めて重要であります。そのため、今春の組織改編により、コンピューターの操作部門と解析部門を統合した専門的組織として、サイバー犯罪対策課を新たに設置することとしております。 第三は、有識者等との連携強化であります。 サイバー犯罪捜査に当たっては、最新のソフトウエア、コンピューターウイルス等の情報が必要であることから、専門的知識、技術を持った研究機関、IT関連企業などとの連携が不可欠であります。そのため、民間事業者等の知見の活用を図り、日進月歩するサイバー犯罪に的確に対応してまいりたいと考えております。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいま本部長から御答弁いただきました。ただいまの私どもの質問において、サイバー犯罪対策課というものを新たに設置していただけるとの御答弁をいただきました。ぜひとも、しっかりとお願いを申し上げておきたいと思います。 続いて、体罰問題です。 昨年十二月に、大阪市立桜宮高校の運動部に所属する男子生徒がみずから命を絶った事件は、後に、前日その生徒が所属する運動部の顧問から激しい体罰を受けていたことが明らかになりました。この生徒は、勉強やスポーツを通じて、生涯の糧となる友人関係を築いたり、貴重な経験をすることになる高校生活において、本来、生徒たちにとって安全安心な場所であるはずの学校で、自分を守り、導いてくれるはずの教員に、体罰を超えた激しい暴行を受けていました。 この生徒が、みずから死を選ぶ前に救ってあげられる機会はあったはずです。一昨年の九月に、大阪市の公益通報制度に、当該顧問による体罰に関する通報があったそうです。そのときに、重大な事案として、学校内全ての教職員が問題意識を共有し、解決に取り組んでいれば、今回のような痛ましい結果には至らなかったかもしれません。 しかし、学校がとった措置は、顧問らに対する簡単な聞き取りだけで済ませていました。常に周囲にいた副顧問も、当然知っていたはずですが、身内である顧問をかばい、体罰はなかったこととされました。 また、同校では、別の運動部顧問による体罰事案があった際にも、教育委員会へ報告さえされていないことが明らかになりました。 ここで、画面をごらんください。 我が会派が行った調査では、学校における体罰について、三五・七%の府民が、体罰はいかなる理由があっても許されないと回答し、次に三〇・一%が、他の児童生徒へ被害が及ぶのを防ぐ場合に限ってのみ、必要最小限の体罰は許されると回答しています。一概に体罰を禁止することも肯定することもできないは一五・八%、生徒指導のため一定の体罰は必要が一五・六%の回答でした。 一方、今回の事件を受けて、体罰に関し、識者やスポーツ関係者からさまざまな意見が出されていますが、大きく分けて二つの意見に大別されます。一つは、A、体罰や精神論で人を育てる手法は、もう時代おくれである。指導者は、論理的、科学的な視点を取り入れた指導に努めるべきといった意見です。そしてもう一つは、B、体罰全面否定では、責任回避の事なかれ主義の指導者がふえる。強くなるための厳しい指導は必要である、時に愛のむちは必要であるといった意見です。 これら二つの意見について府民に尋ねましたところ、Aの意見に近いと回答した方が六二・四%、Bに近いが二六・八%と体罰否定派がかなり多い結果が出ました。世間では、体罰に関し、より厳しい目で見るようになってきているようであります。 世間のこのような状況の中、府教育委員会は、先日、今回の大阪市の事件を受けて、府立高校での体罰について調査をしたところ、七十二人の教職員から百十五件の申告があったと聞いています。あくまで教職員からの自己申告なので、生徒に聞けばもっと出てくるかもしれませんし、一方で体罰とは言えないものを申告してきた場合もあると思われます。体罰に該当するかどうかは、生徒に対する調査を初め、今後、詳しい調査がなされると思いますが、体罰をなくしていくためにどうしていこうと考えているのか、教育委員長に伺います。 また、体罰を行ってしまう教師は、体罰によらない指導方法がよくわからないのではないでしょうか。具体的な方法を提示していく必要があるのではないでしょうか、あわせて伺います。 ○議長(浅田均君) 教育委員長陰山英男君。 ◎教育委員会委員長(陰山英男君) 体罰問題についてお答えいたします。 体罰は、子どもに対する人権侵害であって、いかなる場合においても決して許されるものではございません。体罰の背景につきましては、子どもとのコミュニケーションが十分に図れず、教員が自分の感情をコントロールできないことなど、教員の指導力の不足があるということは御指摘のとおりであり、そのため、府教育委員会としては、教員一人一人の意識改革と資質の向上を進めていかなければならないというふうに考えております。 とりわけ、スポーツ指導においては、スポーツをする者の自立した人間としての成長を後押しすることが大切であり、暴力より生まれる成長はないと言われております。今後は、JOCや日本体育協会と連携するなど、運動部活動指導者に対して、体罰によらない指導内容や指導方法について研修を実施してまいりたいというふうに考えております。 次に、児童生徒への指導中に起こる体罰についてですが、この体罰によらない指導の徹底を図るため、とりわけ生徒指導上の課題の多い中学校、ここにおいて生徒指導の核となる教員の配置や組織的な対応等、体制の強化に取り組んでいきたいというふうに考えております。 また、今回の調査の中で、一部支援学校等における体罰事案も発生いたしました。これは、私たちとしても深刻に受けとめておりまして、今後、障がいの状況の把握やその特性に応じた指導方法について、教員間で共通理解を一層進めるとともに、子どもとの適切なコミュニケーションが図れるよう、教員の指導力の向上に努めてまいりたいというふうに思っております。 このような取り組みを通じて教員の指導力を高め、校長を中心として、体罰を許さない職場環境を醸成してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) この問題に関しては、大変重要な問題でありますし、私たち議会人、ひいては大阪維新の会としても、委員会等を通じて、どんな具体策が一番適切なのか、しっかりと議論をしていきたいというふうに思っていますが、今後二度とこのような悲劇を繰り返さないように、しっかりと教育委員会も取り組んでいただきたいと思います。 続いて、校長の権限強化についてであります。 府立学校における具体的な問題点の一つとして、校長の権限が弱いということがあります。学校現場の最高責任者は、表向き校長ですが、人事権や予算権などは教育委員会に集約されており、校長は、自分のやりたい教育が十分できない中で、問題が発生したときには責任だけをとらされる構図になっています。校長にもっと権限を委譲し、名実ともに学校現場の責任者として学校の活性化、教育力の強化などにつなげていく必要があります。 教育基本二条例施行以降、さまざまな取り組みに着手してきているようですが、校長がみずからの権限で学校マネジメントが行えるよう、教職員の勤勉手当の額は校長の裁量によって決定できるようにするなど、人事権、予算権等についての校長権限の拡大強化が必要です。 また、今議会で、校長、教頭の管理職手当の見直しについての提案がされていますが、校長より給料の高い教頭がいる、教頭より給料の高い教諭がいることのないようにするなど、職責に見合った給与体系となるよう見直すべきですが、教育長の所見を伺います。 ただし、全てを校長が自分一人で行っていくことは困難です。我が会派では、これまで一貫して校長の補佐役となる副校長の設置の必要性を主張してきましたが、管理職である副校長の設置について、教育長の所見を伺います。 また、学校現場では、教頭や校長になりたがらない教員が多いと聞きます。ずっと教壇に立ち続けたいという人もいるかもしれませんが、待遇面での問題も大きいのではないでしょうか。年功序列で給与が上がっていく現在の給与体系では、ただ責任が重いだけのポストに魅力を感じないのも無理はありません。特に校長に期待されるマネジメント能力を考えると、現在の給与は低過ぎます。 校長の待遇を改善し、権限を強化すれば、公募でよりよい人材が集まりやすくなります。これまで府立高校では、何人かの公募校長がいますが、教育委員会としては、彼らをどう評価しているのか、また我が会派としては、将来的に校長は全て公募すべきと考えますが、教育長の御所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 教育長中西正人君。 ◎教育長(中西正人君) 校長の権限強化についてお答えをいたします。 校長が、よりリーダーシップを発揮して、そのマネジメントのもと学校運営が行えるよう、権限強化を進める必要があると考えておりまして、この点、議員と全く同じ認識でございます。 そのため、まずこの平成二十五年度より、功績が特に顕著な教職員に、校長の権限で勤勉手当を一定額加算する仕組みを導入いたしますとともに、校長裁量予算を増額することといたしております。また、人事面では、校長の人事に関する意見具申を最大限尊重いたしますとともに、校長が求める人材を募集するシステムなどを活用いたしまして、校長の裁量を充実してきたところでございます。今後も、人事を通じ、校長の学校経営ビジョンの実現に向けた取り組みを支援してまいります。 責任に見合った校長、教頭の処遇改善につきまして、来年度から校長、教頭の管理職手当を引き上げることといたしております。また、議員御指摘の教員の給与体系につきましては、校長の給料を教頭より上位に位置づける定額制の導入を検討してまいりました。予算議論の中で、今回は見送ることとなりましたが、引き続き検討を進めてまいります。 副校長の設置につきましては、御指摘を受けとめ、学校現場のニーズを把握してまいりましたが、府立学校長からは、副校長の設置よりも、特に多忙な教頭の増員を望む声が多うございまして、民間出身の校長からも同様の意見が寄せられたところでございます。こうした状況に鑑みまして、当面、府立学校には、副校長を設置せず、教頭の複数配置を進めることで、校長の学校経営をサポートしてまいります。今後、現場の校長からのニーズが高まりましたら、改めて副校長の設置を検討してまいります。 学校での勤務経験がない民間出身の校長に対しましては、府教育委員会として、採用前三カ月間にわたる実践的な研修を初めといたしまして、民間人校長の連絡会での情報交換や指導助言などのサポートをしてきておりますが、総じて、それぞれの民間での経験や能力を生かして頑張っていただいております。例えば、若手教員を育成するための校内体制の構築や教員の意識改革による進学実績の向上など、成果を上げて活躍をいただいております。 校長選考につきましては、今年度から、府立学校条例に基づき、全て内外からの公募方式により実施をしておりまして、相競うことによりまして優秀な人材を確保してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、府立高校の再編です。 あすは、公立高校の前期試験の合格発表だと聞いています。受験シーズンは、まだ後期試験まで続きますが、受験生の皆さんには、健康に留意し、これまでの努力の成果を十分発揮できるよう試験に臨んでもらいたい思いであります。 大阪府立学校条例では、入学志願者数が三年連続して定員に満たず、改善の見込みがない学校は、再編整備の対象となると規定されていますが、この前期試験で募集定員を割った学校があったのかどうか、教育長にお尋ねいたします。 ○議長(浅田均君) 教育長中西正人君。 ◎教育長(中西正人君) 平成二十五年度の前期入学者選抜におきまして、志願者数が募集人員に達しなかった府立高校は、実施校百三十八校中三校ございました。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今後、後期試験の志願者が判明いたしますが、我が会派は、当該校が再編整備の対象となることを避けるために、よもや生徒定員そのものを減らすような策をとることがないよう、しっかりと今後も検証してまいりたいと思います。 続いて、私立学校無償化の見直しについてであります。 大阪府が独自で実施している私立高校の授業料無償化は、平成二十三年度に対象を中間所得層、いわゆるボリュームゾーンにまで拡大してから三年目に入り、平成二十五年度は、一年生から三年生まで全ての学年が同じ制度となる初めての年度を迎えます。 この事業は、大阪府の財政状況を考えれば、大きな負担となりますが、家庭の経済状況により自由な学校選択の機会を失うことがないようにするためには、大変有意義な施策であります。この事業の実施のきっかけとなったのは、さきの民主党政権が行った公立高校の授業料無償化でありましたが、今の自民党政権においてその見直しが検討されており、報道では、所得制限を導入するのではないかと言われています。国において公立高校の授業料無償化の見直しがされた場合、今の大阪府の授業料無償化制度はどうなるのでしょうか。受験生や保護者には、大変気になるところでございます。松井知事の所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 私立高校等に対する授業料無償化制度は、府政の重点事業と位置づけて取り組んでおりまして、毎年、効果検証を行いながら、原則、平成二十七年度までの五年間は制度を継続させることとしております。 国において制度の見直しが行われ、大阪府の授業料無償化制度についても変更、見直しを行わざるを得ない場合には、中低所得層を対象に、公私間の授業料の面で条件をほぼ同一にするという本制度の趣旨を尊重することを基本に検討してまいります。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 続いて、私立学校施設の耐震化の促進についてですが、公私の別にかかわらず、児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、学校施設の耐震化は最低限の条件であり、行政としても、耐震化の推進を図ることは重要な責務であると考えます。 一方、大阪府内の私立学校での耐震化率は、全国と比べて低い状況にとまっています。 今回、大阪府は、耐震化の対策を優先的に講じた私立学校に対し、毎年度交付している経常費補助金を総予算の範囲内で増額配分する補助制度の導入を予定しております。しかしながら、予算の総枠が変わらない以上、既に耐震化が完了している学校の分に充てるはずの枠を、これから耐震化しようとしている学校がその予算を食う形になるのではないでしょうか。耐震化を望む学校が多数出た場合、既に耐震化した学校の補助額が減るおそれがあります。一校当たりにすれば、わずかな額なのかもしれませんが、制度としてどこか違和感があります。 そもそも、橋下前知事が行った私立高校の授業料無償化や経常費補助金の配分方法の見直しは、公立、私立を問わず、できるだけ公平な条件のもとでの学校間競争を促し、互いに切磋琢磨することで、大阪の教育力を向上させていこうというものであったはずです。頑張った学校、成果を上げた学校が報われる制度である必要がありますが、頑張って先に耐震化した学校の補助額が減らされる仕組みが内在しているような予算措置はいかがなものでしょうか。 耐震化予算は、経常費の本予算とは別枠とすべきとの主張もありますが、知事の所見を伺います。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 子どもたちが安全に学校生活が送れるように、私立学校施設の耐震化の促進は、重要な課題であると認識をしております。しかしながら、私立学校の施設の耐震化については、まずは設置者の責任により対応すべきものであることや、本府の厳しい財政状況を踏まえ、別枠の予算措置は行いませんでした。 府としては、三年間の緊急的な取り組みとして、私立学校全体の相互協力により耐震化の促進が図られるよう、経常費補助金を予算の枠内で重点的に配分することを検討しておりまして、私学団体の理解を得た上で実施し、私立学校の耐震化の促進につなげてまいりたいと考えています。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、府内統一学力テストの実施について尋ねます。 現在、府内には四つの学区があり、一部学校を除き、基本的に他の学区に行きたい高校があっても行けない仕組みとなっています。しかし、平成二十六年度からは、府内公立高校の四つの学区が撤廃され、府内どこの公立高校でも受験できるようになります。これは、生徒にとっては、高校選択の自由が広がって喜ばしい反面、進路指導の先生は、来年度入試に向けて不安を抱えていると思います。 これまでは、学区内の高校や他の中学校の情報を集めていくことで、受験を希望する生徒が合格可能なのかどうかを判断し、指導を行えばよかったのですが、来年度入試からは、府内全ての高校の合否レベル、府内中学生全体から見た当該生徒の大まかな序列がわからなければ、適切な指導が行えません。生徒の序列と聞くと、余りよい気分はしないかもしれませんが、高校ごとに試験で必要とされる点数が違う以上、進路指導のためにはどうしても避けられない情報です。 これらの情報は、長い年月をかけ積み上げていくしかないと思われがちですが、府内の全生徒を対象とした統一テストを実施すれば、一目瞭然になります。また、入学者選抜における調査書の評価方法を相対評価から絶対評価に変更する準備を進められていると聞いていますが、統一学力テストの結果は、各中学校共通の指標となり、公平な評価につながります。 教育委員会は、統一学力テストの実施、活用には消極的なようですが、その理由は一体何でしょうか。また、その懸念をクリアする方法は絶対にないのでしょうか、教育長に伺います。 ○議長(浅田均君) 教育長中西正人君。 ◎教育長(中西正人君) 平成二十六年度からの府立高校の学区撤廃まであと一年となりましたが、生徒、保護者や中学校現場の混乱を招かないように、来年度、中学生に対しまして、必要な高校の情報を提供するシステムづくりや、中学校の進路指導を充実するための支援に取り組みたいと考えております。 府内での統一的な学力テストにつきましては、府教育委員会といたしまして、入試に直結をするテストとしては実施すべきではないと考えておりますが、統一テストの活用につきましては、議員お示しの進路指導だけではなく、児童生徒の到達度の評価や各学校における適切な評価活動への資料等、さまざまな意見をいただいているところでございます。 府教育委員会といたしましては、統一テストとして実施するには、府内の全ての市町村が参加することが必要であると考えておりまして、テストのあり方について市町村と共通認識に立てますように、国調査との重なりによる負担感や結果の取り扱いなどの課題を整理しつつ、現在、市町村教育委員会と議論を重ねているところでございます。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 改めて教育長に伺いますが、先ほどの答弁の中で、府内の全ての市町村が参加することが必要と考えているということでありましたが、では不参加の市町村は幾つあったんでしょうか、伺います、学力テストですね。 ○議長(浅田均君) 教育長中西正人君。 ◎教育長(中西正人君) 現在の府学力テストについてのお尋ねということやと思いますが、今ちょっと手元に資料がないんですが、十か十一、どちらかです。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今答弁をいただきました。十市町村が、不参加ということというふうに聞いています。 今、教育長に答弁をいただいたんですが、おっしゃってる答弁はそのままだと思いますし、我々もしっかりと議論していかないといけないとは思いますけども、松井知事、最後は政治判断だというふうに私は思っています。要するに、統一学力テストをするかしないかというものは、不参加校がゼロになるのが一番望ましいことだと思いますけども、最終的にそろう年次がないことも予想されたら、最後は知事の政治判断だと思うんで、その辺について、知事の考えをお伺いします。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 学力テストを行うか行わないか、それは一義的には教育委員会が判断をされるべきもんだと、こう思っておりますが、これが学区が撤廃をされますと、議員が今お話しになったように、じゃ高校受験のときに何を基準として進路指導するのかというのは、非常に重要なポイントになってくると、こういうふうに私は考えております。 このことは、教育長とよくその話はしておりますし、教育委員会としても、来年度の学区が撤廃したときの進路指導のあり方に何を要素として検討していくか、その検討のもととなるようなものはどうあるべきかというのは、よく考えられていることだと思っておりますので、あとは教育委員会が一義的に御判断をいただけるものだと、こう思っております。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 教育長、今知事から御答弁がありました。しっかりと知事の思いも酌み取っていただきながら、議論をこれからもしていただければと思います。 次に、実践的英語教育強化事業についてお尋ねいたします。 府は、平成二十三年度から実践的英語教育強化事業を行ってきました。アジアを初め世界で活躍できるリーダーの育成を目的に、大阪の高校生や高等専修学校の生徒が、国際的な共通語である英語でコミュニケーションが図れるよう、これまでの受験英語とは違う実践的な英語教育を行う学校を支援するという意欲的な取り組みです。 しかし、この二年間で実際に事業を活用した学校はわずか四校、しかも二年とも同じ四校と聞いております。これらの学校の生徒には、もともと英語力があると思われるような学校もあります。要件が厳し過ぎるとの声もあります。一方で、来年度の予算も大幅に削減されています。実績に見合った予算の面もあるかと思いますが、国際化に頑張る学校を支援するというせっかくのよい事業であるのに、大変残念でなりません。国際化、集客都市、成長戦略という言葉が府の資料にたくさん出てくる中で、看板倒れと思われても仕方ありません。もっと参加校がふえるよう、事業の主体である学校にとって使い勝手のいい制度に見直してはいかがでしょうか、知事の所見をお伺いします。 ○議長(浅田均君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 実践的英語教育の強化事業につきましては、大阪の英語教育をより実践的なものに変革していくという強い思いから実施したものでありまして、要件を高く設定をいたしました。しかし、直ちに要件をクリアすることは難しく、参加校が少数にとどまったことから、幅広く学校が参加することで全体の底上げを図ることが必要と考えております。このため、平成二十五年度については、使える英語プロジェクトの中に組み込み、TOEFL iBTの試験になれることで、本番の受験や留学への関心を高めてもらえるよう、練習用テストの実施にかかる経費を支援することといたしました。 これにより、TOEFLを活用した実践的な英語教育に取り組む学校をふやし、大阪の英語教育の変革につなげてまいりたいと考えてます。 ○議長(浅田均君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、教育委員会のあり方について、我が大阪維新の会の考え方を申し述べたいと思います。 桜宮高校の事件発覚を初め、学校や教員のたび重なる不祥事や隠蔽が新聞紙上をにぎわさない日はありませんが、改めて感じるのは、教育委員会制度は、もはや破綻しているのではないかということです。維新の会では、さきの国政選挙においてお示しした維新八策の中で、教育委員会制度を見直し、どのような教育行政制度を置くかは、自治体の選択制を導入するべきと主張しております。 大阪府としても、真摯に議論を始める時期に来ています。ぜひとも、教育委員会のあり方について検討を始めるべきです。現在は、知事と教育委員会は、協力して教育振興基本計画づくりに取り組んでいるとのことですが、今後、教育委員会のあり方を見直すことにぜひ踏み込んでいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(浅田均君) この際、休憩いたします。午後二時二十五分休憩    ◇午後二時五十一分再開 ○副議長(岩下学君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、医療健康産業のあり方です。 平成二十五年度に、府市合同の医療戦略会議が立ち上げられる予定です。将来を見据えた保健医療行政のあり方とともに、医療健康産業の振興について精力的に議論を進め、実行に移していく体制が整い始めました。労働力人口が減少していく中で高齢化が急速に進む我が国において、医療健康産業は、医薬品、医療機器、情報ネットサービスなど、さまざまな分野の企業がかかわり、この産業が急成長分野であることは間違いありません。ある調査によると、ヘルスケア産業と医療費を合わせると、その市場規模は四十五兆円にも上るとの試算もあります。 国際戦略総合特区でも触れましたが、医療健康関連産業の振興は、大阪の活性化に不可欠なものです。医療戦略会議の場で府市の施策の整理がなされ、より効果的で効率的なサービスの提供を目指していくものと大いに期待いたしますが、この大阪府市医療戦略会議を設置する狙いと今後の戦略について、知事にお伺いします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 高齢化が進む中で、健康づくりや医療に関連する需要の増大が見込まれる一方で、大阪には、高度で多様な大学や研究機関、医療機関、高い技術を有するものづくり企業などの資源集積という強みがあります。この分野で先んじることができれば、世界に通じる産業が大阪で育つ可能性があります。府市医療戦略会議によって、これらを有効に結びつけることで、大阪の経済成長を引っ張る新産業を振興できないかというのが私の思いであります。会議では、大阪のポテンシャルを生かした新たな医療健康づくりの関連産業の創出に向け、民間資源の活用方策など戦略的な観点から議論を行っていただきたいと、こう考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 医療戦略会議の設置に先立ち、健康医療分野における府市統合の取り組みの成果とも言える大阪府市共同住吉母子医療センターの整備計画については、大阪市立住吉市民病院の小児・周産期医療の機能を引き継ぎ、そのより一層の充実を図るものと聞いておりますが、センター整備に至った経緯とその狙いについて、知事に伺います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 府市統合本部会議において、住吉市民病院については、急性期・総合医療センターの既存資源を活用し、機能充実を図ることができる統合案で進めることといたしました。機能統合案では、二十四時間三百六十五日の小児救急対応等に加え、最重症、合併症母体等のハイリスク分娩の対応強化や診療体制の充実による医師等の勤務環境の向上などが期待できます。 また、今回の機能統合にあわせて、現在、急性期・総合医療センターで生じている手術待ち、検査待ちの時間短縮や施設の狭あい化に対応するため、手術、検査部門などを増設し、住民サービスの向上を図ることとしております。 こうしたことにより、大阪市南部地域に不足している小児・周産期医療の医療水準のさらなる充実を図り、安心安全な質の高い医療を提供してまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 医療健康産業は、バラ色の成長分野と言われ、これまでも注目されてきましたが、今後さらなる産業振興を図るに当たって解決すべき課題があるのではないでしょうか。例えば、成長が有望視される健康食品に関して、表示に関する規制の問題が整理されれば、さらに成長が期待できるのではないかという声や、医療機器に係る現行の承認制度が、中小企業の参入促進や新製品の医療現場への迅速な普及の面から見ると、複雑過ぎるのではないかというような声などを耳にしたことがあります。 府民の安全安心を守ることはもとより重要であり、そのために有効なものまで否定するわけではありませんが、時代に合わなくなった規制が障壁となって残っていることも考えられます。不必要に厳し過ぎる規制が、医療健康産業の成長の足かせにならないようにしなければなりません。 大阪府として、医療健康産業を戦略的に発展させていくために、今後、知事はどのように取り組むのか伺います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 医療や健康づくりといった分野では、安全安心が重要視されるため、国の規制によってそれを担保しようとしてきたのが、これまでの行政の方向性でありました。従来のやり方のままでは、増大する需要に十分応えることはできないと認識をいたしております。このため、府市医療戦略会議では、関連産業の具体的な振興方策に加え、民間の積極的な参入を促進する規制緩和、制度改善についても、具体的な御助言、御提言をいただくことを期待いたしております。 いただいた提言については、可能なものから大阪府市の施策に生かしてまいります。あわせて、国際戦略総合特区の取り組みとも連動させ、国の規制改革会議など、あらゆる機会を捉えて働きかけや提案を行ってまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 続いて、小児がん拠点病院の指定についてであります。 先月行われた厚生労働省の小児がん拠点病院の指定に関する検討会において、小児がんの拠点病院として、大阪府内では、府立母子保健総合医療センターと大阪市立総合医療センターの二病院が選定されました。府内の病院が、小児がん診療の牽引役を担う施設として選定されましたことは、大変喜ばしいことであります。 しかしながら、これら府市病院については、平成二十七年をめどに経営統合を予定しており、一体的に運営されることになります。統合後の各病院は、それぞれ機能分担し、効率的に運営されるものと考えますが、両病院とも小児がん拠点病院として指定を受けたままであれば、機能分担に支障が生じてしまうのではないかとの懸念があります。 今後の府市病院の経営統合を見据え、両病院を小児がん拠点病院としてどう位置づけ、そして運営していく意向でしょうか、健康医療部長に伺います。 ○副議長(岩下学君) 健康医療部長高山佳洋君。 ◎健康医療部長(高山佳洋君) 小児がん拠点病院についてお答えいたします。 小児がんは、患者数が少ないことから、質の高い医療を提供いたしますためには、一定程度集約化を進めることが必要でありますことから、今回の小児がん拠点病院制度が新たにできたところでございます。今回指定を受けました二つの拠点病院は、これまでも府内の小児がん診療の中心的な役割を担ってきたところでございます。 府市病院の経営統合に当たりましては、府立母子保健総合医療センターと市立総合医療センターの相互連携のもと、適切な医療提供体制が構築されますよう検討し、引き続き府内の小児がん診療の牽引役として位置づけてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、障害者権利条約と合理的配慮についてです。 平成十八年十二月に国連で採択された障害者権利条約については、全ての障がい者によるあらゆる人権及び基本的自由の完全かつ平等な享受を確保することや、障がい者の固有の尊厳の尊重を促進することなどが位置づけられています。国では、この権利条約の批准に向け、障がい者制度改革が進められ、これまでに障害者基本法の改正や障害者総合支援法の制定が行われてきました。また、障害を理由とする差別の禁止に関する法制の平成二十五年通常国会への提出に向け、準備が進められていると聞いています。 このような一連の改革の中で、基本的な視点として共生社会の実現があり、これを実現するためには、障がい者差別の禁止や改正障害者基本法においても位置づけられた障がい者に対する合理的配慮という考え方、これは障がい者が日常生活などを送る上で支障となるさまざまな障壁について、社会の側が過重な負担にならない範囲で必要かつ合理的な配慮が求められるということですが、こうしたことへの取り組みが重要であるとともに、府民の障がいに対する理解を深めていくことが必要です。 このようなことから、今後、府として、合理的配慮の考え方の周知や府民に対する障がいについての理解促進を一層進めていくべきと考えますが、福祉部長の所見をお伺いします。 ○副議長(岩下学君) 福祉部長井手之上優君。 ◎福祉部長(井手之上優君) 障がい者への合理的配慮についてお答えいたします。 障がいのある人もない人も、ともに暮らしやすい社会を実現するためには、府民の障がいに対する理解を深めていただくことが重要であるというふうに認識しております。このため、障がいに対する理解の促進のための啓発として、これまで府政だよりにおける啓発記事の掲載、あるいは府民を対象とした心の輪を広げる体験作文、障がい者週間のポスターの募集や表彰、共に生きる障がい者展等、障がいのある人とない人との交流や障がい理解の促進を内容とする啓発イベントの開催、また、障がい者団体と行政との協働による啓発運動であります大阪ふれあいキャンペーンの実施、その折には、小学生が楽しく学びながら障がい理解を深めていただくための大阪ふれあいおりがみを作成配布する等々取り組みを行ってきたところでございまして、引き続き、こういった啓発事業を着実に実施したいというふうに考えております。 また、障害者基本法の中で位置づけられました障がい者への合理的配慮につきましては、昨年三月に策定しております第四次大阪府障がい者計画におきましても、障がい者差別の禁止と合理的配慮の追求を基本原則としておりまして、今後、国の議論も踏まえながら、府民の理解を深めていく必要があるというふうに考えております。 こういったことから、昨年十一月末からことしの一月にかけまして、府内で実践されております障がい者への配慮、工夫の事例等を広く募集したところでございまして、今後これを取りまとめて公表するとともに、共に生きる障がい者展等さまざまな機会を通じまして啓発を行っていきたいということとしております。 これらの取り組みを通じまして、障がいの有無にかかわらず、それぞれの個性と差異、多様性が尊重され、人格を認め合う共生社会の実現を目指してまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 聴覚障がい者に対する合理的配慮の一つである要約筆記について伺います。 聴覚障がい者は、職場内で情報保障が受けられず、職場内の人間関係で悩んで、結果的に離職してしまうケースも少なくないと聞きます。聴覚障がい者の中には、手話を使う方もいれば、中途で失聴、難聴になり手話を使わない方もおられるため、情報保障の方法もそれぞれ異なります。職場内で手話を使わない聴覚障がい者の情報保障を図るには、要約筆記が有効であると考えますが、国の助成制度の対象になっておりません。 平成十八年十二月、国連で採択された障害者の権利に関する条約には、職場において合理的配慮が障がい者に提供されることを確保することにより、労働者の権利が実現されることを保障し促進すると定めており、平成十九年九月に我が国も署名しております。 職場において、難聴者に合理的配慮が確保されるためにも、事業所ではなく、国が障がい者個人の求めに応じて国レベルで要約筆記の派遣に係る費用を助成するシステムを構築するべきです。 また、大阪府としても、手話を使用しない聴覚障がい者に対する職場の理解を高めるべきと考えますが、商工労働部長の所見を伺います。 ○副議長(岩下学君) 商工労働部長笠原哲君。 ◎商工労働部長(笠原哲君) 聴覚障がい者に対する合理的配慮の一つである要約筆記についてお答え申し上げます。 職場内における聴覚障がい者のコミュニケーションが確保されることは、聴覚障がい者の職場定着を進める上で重要であると考えております。国では、聴覚障がい者を雇用または雇用継続する事業主が手話通訳者を委嘱する場合に、その費用の一部を助成する手話通訳担当者の委嘱助成金がございますが、手話を使用しない聴覚障がい者のために委嘱される要約筆記担当者は、助成の対象外になっております。このため、障がい者の働きやすい職場づくりの実現に向けて、お示しの要約筆記を初め合理的配慮を行う事業主の負担軽減を図る助成制度となるよう国に要望してまいります。 また、手話を使用しない聴覚障がい者が職場に定着していただくため、大阪府としましても、障がい者雇用促進センターの職員が、職場の上司や同僚に対し、コミュニケーションの確保に向けた必要な助言を行うなど、働きやすい職場づくりの誘導、支援に努めてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。
    ◆(鈴木憲君) 身体障がい者手帳の交付の対象は、例えば聴覚障がいでは、両耳の聴覚レベルが七十デシベル以上となっていますが、これを四十デシベルに改善するべきという意見も多く聞かれます。障害者権利条約の趣旨を広く及ぼすためには、手帳交付の対象を広げることも一つの方法です。支援が必要な方にサービスが行き届くよう対象者を広げる必要があるのではないかと考えますが、福祉部長の所見を伺います。 ○副議長(岩下学君) 福祉部長井手之上優君。 ◎福祉部長(井手之上優君) 身体障がい者手帳につきましてお答え申し上げます。 聴覚障がい者の身体障がい者手帳の交付対象となる障がい程度につきましては、身体障害者福祉法の別表におきまして規定されているというところでございます。この障がいの程度につきましては、手帳の交付の基準となるものでございまして、身体に障がいのある方の生活に大きく影響するものでございます。したがいまして、国におきまして適切な基準を設定することが重要でありますことから、今後もその旨を要望してまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 続いて、障がい者の積極的な就労支援についてです。 障害者雇用促進法では、民間企業、国、地方公共団体に対し、それぞれ法定雇用率に相当する数以上の障がい者を雇用することを義務づけています。法定雇用率一・八%が適用される大阪府の民間企業--五十六人以上規模--における障がい者の雇用状況を見ますと、平成二十四年六月一日時点で、障がい者の実雇用率は一・六九%、法定雇用率達成企業の割合は四四・九%、雇用されている障がい者の数は前年より三・四%ふえて三万七千人余りとなっています。このうち、身体障がい者は約二万九千人、知的障がい者は約六千人、精神障がい者は約一千三百人となっています。 公的機関における障がい者の実雇用率は、法定雇用率二・一%が適用される大阪府知事部局は三・三九%、法定雇用率二%が適用される大阪府教育委員会は二・〇四%と、いずれも法定雇用率を上回っております。 しかしながら、この法定雇用率は、ことし平成二十五年四月一日から変更となり、民間企業では二%、国、地方公共団体では二・三%、都道府県等の教育委員会では二・二%にそれぞれ引き上げられることになります。障がい者の雇用機会の拡大に当たり、さまざまな困難を克服し、意欲や適性に応じ就労できるための支援の充実が必要です。 同じ障がいであっても、特性が違ったり、得意なこと、不得意なことは個人それぞれであります。企業の努力だけでは理解が難しく、お互いにつらい思いをしてしまい、不幸な結果に終わることもあるようです。ある企業では、障がい者を雇用する際、従業員が専門家からのレクチャーを受け、実際に働き始めて二カ月くらいその障がい者が仕事を覚えていけるように付き添う例もあるそうです。就労を希望する障がい者と企業とのコーディネート機能を充実することが、障がい者の実雇用率向上につながり、ひいては全員参加型の社会の実現につながります。 そこで、障がい者の実雇用率の向上、社会参加の促進に知事はどのように取り組むのか、お尋ねします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 障がい者の積極的な就労支援については、障がい者の適性や就労ニーズ、企業の規模や業種もさまざまであることから、障がい者と企業のマッチングをするコーディネート機能が重要であります。このため、就労を希望する障がい者と企業双方のニーズを踏まえ、職場実習から就職、職場定着に至るまで一貫した就労支援を行う障がい者就労支援強化事業に取り組んでいるところです。 また、庁内に設置した障がい者雇用促進センターにおいて、障がい者一人一人に応じた雇用管理の助言を行うなど、障がい者雇用に取り組む企業に対するきめ細かなサポートを実施いたします。 今後とも、企業における雇用機会の拡大、障がい者の就労支援を柱に施策の充実に取り組み、障がい者の実雇用率の向上、社会参加の促進につなげてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、発達障がい児者への支援です。 我が会派は、子ども未来支援プロジェクトチームを立ち上げ、発達障がい児者への支援を充実し、自立していただくための施策提言に向けて調査検討を重ねてまいりました。大阪府の関係各部署とも、議論を重ねてまいりました。 来年度の予算案には、発達障がい児者支援に関する新事業が多数盛り込まれております。その多くは、府の単費によるもので、これは大阪府の発達障がい児者への支援充実へ向けた意気込みを感じさせるものであり、高く評価いたしております。 発達障がい児者の自立へ向けた施策を展開する上で忘れてはならないのは、切れ目のない支援を実現するということです。今般の予算案でも、乳幼児期にふさわしい支援、学齢期にふさわしい支援、成人期にふさわしい施策が挙げられておりますが、これらの施策をつなぐという観点からはどうでしょうか。発達障がい児が、幼稚園等から小学校へ移ったとき、その子の情報が小学校へ引き継がれなくては、小学校における支援からこぼれてしまうおそれがあります。施策と施策の谷間に落ち込んでしまうと、そこで支援が途切れてしまいます。 そこで、ライフステージに応じた支援を途切れることなく実施するためのつなぎをどのようにして実現するのか、知事と教育長にそれぞれお伺いいたします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 発達障がい児者のライフステージに応じた支援を実施するに当たっては、一人一人の特性や、これまでの支援内容などの情報を適切に引き継いでいくことが重要と認識をいたしております。このため、まずは保護者や療育に携わる者など身近で直接支援する者が、情報を次のライフステージに引き継ぐことの重要性について理解を深めることが必要です。 こうしたことから、来年度より、発達障がい児者総合支援事業の中で、保護者支援、人材の育成などの施策を展開してまいります。この総合支援事業において蓄積された事例や課題などについては、支援体制整備検討部会で効果を検証してまいります。 また、乳幼児期、学齢期、成人期の各ライフステージを円滑につなぐ方策については、先進的な取り組み事例も参考にしながら、来年度にお示しをいたしたいと考えています。 ○副議長(岩下学君) 教育長中西正人君。 ◎教育長(中西正人君) 発達障がいのある子どもの支援を途切れなく行うためには、障がいの状況や支援内容等の情報を幼稚園、小学校、中学校、高校と確実に引き継いでいくことが重要であると認識をいたしております。とりわけ、幼稚園から小学校へのつなぎに当たりましては、一人一人の障がいの状況や指導内容を記しました個別の教育支援計画を作成し、それらを適切に小学校へ引き継いでいくことについて、市町村教育委員会に指導助言を行っているところでございます。 さらに、来年度から取り組みます発達障がいのある子どもへの支援プロジェクトにおきましても、幼稚園を含めた実践研究校園を指定し、幼稚園での効果的な指導方法、指導内容や小学校での活用方策を研究してまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいま知事並びに教育長から御答弁をいただきましたが、先ほども申し上げましたが、本年度、大阪府では、他府県に先駆け、発達障がい児者に対する切れ目のない支援策の構築に一億一千万円の予算を計上され、積極的な事業展開を図ろうとされております。これらの支援策の実効性を図ろうとすれば、現在、庁内で設置されている部局横断的な検討会での効果検証等が必要です。 今後とも、継続的な連携が部局横断的に図れるのかどうか、また検討会は引き続き設置されるのかどうか、分担されている綛山副知事に御所見をお伺いいたします。 ○副議長(岩下学君) 副知事綛山哲男君。 ◎副知事(綛山哲男君) 発達障がい児者対策についての部局間連携の大事さについてお尋ねがございました。 私は、教育長をしておりましたときから、事例は少し違いますけれども、例えば障がいのある子どもたち、障がいのある方々の就労について教育部門、それから福祉部門、商工労働部門がしっかりと携えて取り組んでいく必要があるということは、実感をいたしておりました。 今般、発達障がいのある子どもさんへの育成、育みについて関係部局が連携をとりまして、議員のお言葉であればつなぎ--幼少期から小学校、中学校、高校、そして成人となって社会に出ていくまでにきちっとしたつなぎをやっていくことが大事であると考えておりまして、関係部局がしっかりと連携をいたしまして、発達障がい児者対策の充実を期してまいりたいと考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) しっかりと部局横断で取り組んでいただきたいと思います。 次に、PM二・五対策についてです。 中国大陸におけるすさまじい大気汚染のニュースを目にしない日はありません。一月の晴天の日が風の強い数日しかない、まちじゅうどこも、わずか十メートル先がガスで見えない、通常のマスクでは流入が防げず、軍事用のガスマスクをつけて外出している、旧正月を祝う爆竹や花火でさらに数値が悪化したといった笑えない話まで耳にいたします。 このニュースとあわせてよく耳にするようになった用語が、PM二・五であります。大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒径二・五マイクロメートル以下の微小な粒子のことを微小粒子状物質PM二・五と言うそうですが、ちなみにマイクロとは百万分の一の単位であり、二・五マイクロメートルは髪の毛の太さの四十分の一で、花粉より小さいものであります。 このPM二・五は、中国・北京市内で日本の基準値の十六倍に当たる濃度で観測されたそうです。PM二・五の特徴として、非常に微粒であることから、肺の奥深くまで入り込みやすく、長期的に一定濃度以上吸引すると、呼吸器疾患、循環器疾患などの影響があるとのことです。 このような懸念から、行政当局でも観測を強化しているとのことですが、このPM二・五は、先月、大阪市内など府内十一カ所で環境基準値を超える濃度が観測され、中国から飛来したものと断定はできないまでも、中国大陸における大気汚染との因果関係がある可能性は否定できません。府民に健康被害を及ぼす可能性も出てくる中で、国においても対策強化の動きが出てまいりましたが、大阪府として、このPM二・五対策にどう取り組んでいくつもりなのか、環境農林水産部長にお尋ねいたします。 ○副議長(岩下学君) 環境農林水産部長中村誠仁君。 ◎環境農林水産部長(中村誠仁君) PM二・五対策についてお答えをいたします。 微小粒子状物質PM二・五につきましては、直近の府域の測定データを見ますと、測定局四十局のうち数局で環境基準値を超える日が見られましたものの、総じてその濃度レベルは環境基準の値を少し上回るレベルでございます。 このPM二・五の健康影響につきましては、長期にわたり高濃度レベルで吸入した場合に懸念されるものでありますため、国も、先般、環境基準値を超過した場合でも、直ちに人の健康に影響があらわれるというものではないとの認識を示したところであります。 府といたしまして、引き続き常時測定をしっかり行いますことはもちろんのこと、そのデータを府民に正しく御理解いただきますため、先日、府のホームページにおいて、より簡単な操作で一時間ごとの状況を確認いただける改良を施しますなど、迅速かつわかりやすい情報提供、発信に努めているところでございます。国も、現在、専門家会合を設置し、測定データの分析評価、日本への影響の評価、濃度が高くなった場合における注意喚起等の指針などについて検討を急いでおります。 府として、今月中にも示されるこの指針も踏まえまして取り組みの充実を図ってまいりますが、府民の不安を解消いたしますため、国にも十分な対応を図っていただくべきとの観点から、先週の二十二日、府の発案によりまして、関西広域連合として国の対策強化を申し入れたところでございます。 自治体環境行政として府が取り組み得るPM二・五対策は、府域の大気環境のさらなる改善を図ることが基本と考えております。過去十年という比較的長いスパンでの測定値を見てみましても、漸減傾向--値が少しずつ下がってきている状況にはありますことから、これまで実施してまいりました大気汚染防止法や府生活環境保全条例に基づく工場、事業場への規制、自動車NOx・PM法に基づく総量削減計画の推進、府条例に基づく流入車規制などを通じまして、府域の大気汚染物質全体を削減することによりまして、PM二・五にも効果が上がるよう環境対策を着実に進めてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) しっかりと対策をお願いしたいと思います。 次に、大阪湾の環境対策についてです。 大阪湾の環境対策につきましては、今般、国の緊急経済対策を受け、平成二十四年度補正予算により、攻めの農林水産業づくりとして、貧酸素水塊発生地域における漁場環境整備事業を行うこととしています。本来は、環境対策は大阪湾全体で取り組むべきであるにもかかわらず、水産課のみの事業となっており、非常に狭い範囲の小さな事業にとどまっています。 大阪湾全体の環境対策は、大阪府の関係部局横断で、大阪市とも連携して取り組むべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 大阪湾の環境対策については、平成十五年、国が設置をしました大阪湾再生推進会議に参画をし、同会議が策定した大阪湾再生行動計画に基づき、大阪市等とも連携し、総合的に進めているところです。 具体的には、下水処理場の高度処理化などの水質改善や海域の環境改善のためのくぼ地対策、あるいは魚の育成を図る藻場の育成などに部局横断的に取り組んでいるところです。 くぼ地対策としましては、大阪市と連携をし、大阪湾で発生した航路しゅんせつ土砂により大阪湾南部のくぼ地を埋め戻し中であるほか、埋め戻し材としてスラグ製品化に向けた実証実験についても、法律面、環境面等の検討を行っております。 また、大阪湾の漁場環境整備事業は、魚が育ちやすい漁場環境をつくり、漁業振興につなげるために実施をするものです。 今後とも、大阪湾の環境改善に向けて、民間技術の提案を募るなど関係機関と連携をしながら、その取り組みの充実を図ってまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 改めて提案ですが、府市統合本部などを活用して、大阪全体で全部局を挙げて大阪湾の環境対策に取り組んでみてはいかがでしょうか、改めて知事に伺いたいと思います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 先ほども申し上げましたが、大阪市とは、しっかり連携はしております。この環境対策で必要な部局は、その都度入って連携をして対策、対応を進めてまいります。したがいまして、関係部局はその都度連携をする、これは当然のことだと思っておりますので、その方向で大阪湾の全体の環境対策、こういうものに取り組んでいきたいと思ってます。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 次に、受動喫煙防止条例についてであります。 この条例案では、受動喫煙による健康への影響がとても大きくなる公共性、公益性が高い施設で建物内全面禁煙を義務化し、敷地内受動喫煙防止対策を努力義務としています。学校や病院、官公庁などについては、かわりの施設がない、子どもや妊婦が受動喫煙による被害を受けやすいという点を考えますと、一定評価できるものであります。 画面をごらんください。 我が会派が行った大阪府民を対象にした調査結果でも、公共性、公益性が高い施設内の全面禁煙の義務化に約七六%の方が賛成としています。学校や病院、官公庁の建物に全面禁煙を義務化することについて、おおむね府民の理解を得られているものと考えます。 一方、全面禁煙の義務化により、経済的な影響が大きいとされる飲食店や宿泊施設等については、全面禁煙は義務化せず、各事業者の自主的な判断を尊重されるとのことであり、府民の選択や市場原理に任せるべきは任せるという条例の姿勢は、一定評価できるものです。 ただ、心配しておりますのは、条例におけるガイドラインの取り扱いについてです。公共交通機関や飲食店、宿泊施設などについては、ガイドラインに基づき受動喫煙の防止対策を推進することとし、建物内禁煙や禁煙時間、禁煙区域の段階的拡大などの取り組み等を事業者の自主的判断を尊重しつつ推進することとされています。 しかし、事業者側から見れば、大阪府によって決められたガイドラインは、事実上守らなければ、何らかのペナルティーが行政から科されるおそれが感じられるものと映ります。営業に当たり、行政による許認可が必要となる事業者にとっては、なおさらそう感じられるでしょう。 条例を所管するのは、健康医療部です。飲食店の営業許可は、健康医療部がかかわっています。事業者側から見れば、ガイドラインを遵守しない施設は、行政が許認可権限をちらつかせて揺さぶりをかけてくるのではないかと心配するのが自然な感覚です。 また、ガイドラインは、行政側が定めるものであり、数年後、受動喫煙の防止策をより厳しくしたガイドラインに改めれば、事実上これら飲食施設や宿泊施設に全面禁煙を課すに等しいガイドラインを定めることも可能です。条例にガイドラインを定める旨を規定することは、本当に必要なのでしょうか。 また、全面禁煙だけではなく、分煙についてですが、飲食店や宿泊施設等には、既に多額の費用をかけて分煙の措置をとっているところもあります。全面禁煙の推進だけですと、これらのコストが全て無駄になるおそれがあります。 大阪府は、二〇二〇年までに、大阪を訪問する外国人観光客を今の四倍の六百五十万人の観光客を受け入れる方針です。当然、観光客にとって不可欠なのが、飲食店や宿泊施設です。条例を厳格化し過ぎて、多数の観光客を大阪から遠ざける結果になることも考慮しなければなりません。受動喫煙の防止策は、進め方によっては、経済や税収にも影響が及びます。健康と経済への影響のバランスに配慮し、条例による制約は最小限にするべきと考えますが、知事の御所見をお伺いします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 本条例では、受動喫煙防止のため、公共性の高い施設については建物内禁煙義務化を行い、それ以外の民間の飲食店や旅館、ホテル等を含めた施設については、条例の対象とはせず、事業者の自主的判断を尊重し、ガイドラインに基づき受動喫煙防止対策を推進することとしております。 ガイドラインは、法的義務や規制がないもので、事業者に対し、今後、取り組みの方向性を示すものでありまして、策定に当たっては、経済活動への配慮などについても十分行ってまいります。 条例とガイドラインを組み合わせ、社会情勢を踏まえつつ、適切に受動喫煙防止対策を進めてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) この条例案については、これから委員会等でしっかりと議論をさせていただければと思っております。 大阪府財政の運営のあり方です。 大阪府が今月十四日に発表した平成二十五年度の一般会計当初予算案では、総額約二兆九千億円で、前年度より約一千二百億円、四・一%減っており、五年ぶりに三兆円を下回っております。景気の長期低迷により、税収は低落傾向が続いており、ピーク時の七割まで落ち込む中で、歳出を最大限抑えてはいるものの、基金を約四百一億円取り崩して赤字予算を回避している状況です。臨時財政対策債の発行額も、三千億円を突破しました。 財政運営基本条例では、収入の範囲内で予算を組むことを基本とした財政規律堅持の方針を貫いており、健全で規律ある財政運営の確保を図ることが至上命題となっています。これを達成するために、これまで事業の精査や再構築、収入の確保に努め、職員給与や退職金のカットを行い、議員報酬の三割カットなどを断行してまいりました。しかし、大阪府の血のにじむような努力を全く無にしようとするのが、国のやり方です。 先般、国は、復興財源を捻出するとして、これまで何ら改革を行わず放置してきた国家公務員の給与を二年間七・八%削減するとし、これまで地方における改革努力の有無にかかわらず、同じ水準の削減を求め、この削減を前提として地方交付税を減額することを決めました。地方が健全な財政構造を取り戻す努力を一瞬にして無にするような国のやり方は、国優先、地方蔑視の姿勢そのものです。地方交付税を含む地方財政制度のさまざまなルールは、国がその全ての権限を握っています。 我が会派は、国から地方への税源移譲を進め、交付税に頼らない仕組みに再構築するとともに、地方でできることは地方に任せ、国は防衛や外交など国政にかかわることのみに特化する真の地方分権の実現を強く求めてまいりました。この実現なしには、大阪府が幾ら努力しても、財政状況の好転につながらない、この悪循環が繰り返されるだけです。 大阪府が厳しい財政状況に直面し続けるのは、中央集権的な地方財政制度によることが大きな要因です。交付税改革、税源移譲なしには、幾ら努力しても、国の政策変更でこれまでの改革努力が無駄にされてしまうこの状況を知事はどのように認識するのか、お伺いいたします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 地方財政制度については、税財源自主権の確立や臨時財政対策債の廃止など、この間、ありとあらゆる機会を捉えて問題提起をしてきたところです。今般の給与削減要請にかかわる地方交付税の削減については、地方分権にはほど遠いもので、一方的な削減であり、容認ができません。これこそ、究極の中央集権体制というものであるというふうに思います。 国は、地方自治体がきちんと行政サービスを実施できるような地方財政制度を確立し、地方は、地域の実情を踏まえ、みずからの判断と責任で最適な行政サービスの提供を行っていくというのが、地方分権社会のあるべき姿であります。今後とも、国に対して強くこのことは求めてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 職員基本条例に基づく職員の人事評価の相対評価について伺います。 本条例は、昨年四月から施行されていますが、管理職の公募や相対評価による職員の人事評価については、試行実施などの準備期間が必要とのことで、ことし四月の施行となっております。 いよいよあと一カ月余りで、正式実施の時期を迎えるわけですが、我が会派は、これまでの年功序列による横並びの昇進、昇給、仕事をしてもしなくても同じ給料という旧態依然とした制度のままでは、職員の潜在能力を十分に引き出すことができないことから、能力と業績に応じた人事を徹底する仕組みを構築することによって、大阪府を意欲あふれる公務員が地域住民のために全力を尽くすすぐれた行政機関として再編することを求めて条例を提案し、最終的には知事提案として成立に至ったものです。 人事評価制度の改革は、この条例の中核となるものです。大阪府では、これまで絶対評価で行われており、一般行政部門の職員が八千人近くいるにもかかわらず、最低ランクのD評価はわずか〇・〇五%にすぎませんでした。これでは、評価をしていることにはならず、頑張っている職員が意気消沈するような実態が長年続いてまいりました。このような評価のやり方は、職員の不公平感を招き、やる気を阻害してしまう大きな要因となるものです。 この状況を打開するために、職員を五段階で正当に評価できるよう、最上位である第一区分と最下位の第五区分を受ける職員の割合を必ず五%にする相対評価を導入し、差を設けることで、高い評価を出す職員が報われるようにしたものです。つまり、人事評価は、高い評価を出した職員が、それにふさわしい処遇を受けることができてこそ、初めて完成に至ったと言えるものです。人事評価の結果を給与や昇給などに明確に反映させて差を設けなければ、評価そのものに意味がなくなります。高い評価を出した職員に対し、その職員の給与や昇任にどう明確に結びつけるのか、総務部長に伺います。 また、条例では、二年連続最下位の区分であって、勤務実績がよくないと認められる場合、研修その他必要な措置を講じることとし、それを実施してもなお勤務実績の改善がないときは、降任または免職できると規定いたしております。 ここで言う勤務実績の基準を明確にしなければ、最下位の区分となった職員は、何ら改善努力をしないおそれがあり、制度導入の趣旨が失われます。制度の抜け道となることも十分に危惧されるところであり、この基準の設定は非常に重要になりますが、この勤務実績の基準は、どう具体的に設定するのでしょうか。また、同じ最下位区分であっても、勤務実績がよくないとまでは言えない場合は、条例上で降任や免職の対象に入りませんが、相対評価で下位に区分された以上は、みずから意識を入れかえてもらうなど頑張ってほしいと考えますが、そうした職員に対する研修などは、どうなっているのでしょうか、総務部長に伺います。 ○副議長(岩下学君) 総務部長矢冨直君。 ◎総務部長(矢冨直君) まず、相対評価で高い評価を得た職員に対する給与や昇任への反映についてお答えいたします。 給与への反映につきましては、条例の趣旨に照らし、頑張って結果を出した職員の勤勉手当に明確に反映できるよう制度設計したいと考えております。具体的には、現行制度のもとで、最上位と最下位では、部長級百四十九万円、課長級七十五万円、課長補佐級三十四万円の差を設けておりますが、相対評価導入後は、さらにめり張りをつけ、支給額の差を拡大してまいります。 昇任への反映につきましては、昇任基準として、直近三年間の人事評価結果において、一回以上、相対評価結果が第四区分または第五区分、かつ絶対評価結果がCまたはDの職員は昇任の対象としないという基準を新たに設けることとしております。具体の昇任の選考に当たりましては、人事評価の結果や職への適性などを考慮しながら適正に行ってまいります。 次に、勤務実績がよくないと認められる職員の基準については、相対評価で第五区分の者のうち、通常その職に求められる職務能力が著しく劣っていると認められる絶対評価が最低ランクの職員を考えています。こうした職員に対しては、みずからの改善の努力を促すため、職員基本条例に基づき、集合研修を初めそれぞれの状況に応じた研修を受講させ、職務能力を十分発揮できるよう改善を図ってまいります。それでもなお改善が見られない場合は、さらに個別研修を実施した上で、その後の状況も踏まえながら、降任または免職を検討していくこととなります。 また、相対評価が下位区分の者のうち、職員基本条例に基づく研修の受講対象外の職員に対しても、これまでの仕事や自身の振り返りなどを通じて、モチベーションの向上につなげる研修や仕事のスキルアップにつながる研修メニューを用意することとしております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 今年度行われた人事評価の試行実施では、例えば二次評価--絶対評価での上位者が、相対評価では下位区分になっているケースがありますが、逆に二次評価--絶対評価で下位にあった者が、相対評価で上位区分になるという逆転現象が生じております。これは、部局単位の狭い範囲の中で評価した結果、生じたものではないでしょうか。評価者と被評価者を近づけるということだけをもって、これをさらに所属単位で評価するとなれば、さらに逆転現象がふえるのではないでしょうか。条例を運用するための制度設計がおかしいのではないでしょうか。試行実施で明らかになった課題について、さらなる改善を求めておきたいと思います。 なお、相対評価における最下位の区分には、くれぐれも、異動や退職間近の職員が多数入り、制度が形骸化することのないように強く申し入れをしておきます。 次に、国の出先機関の移管についてです。 国の出先機関の事務、権限を地方ブロック単位で移譲するための法案が、昨年十一月に閣議決定したところですが、さきの衆議院議員総選挙で示された自民党の公約では、災害対応能力の強化を図る観点から、民主党が進める国の出先機関の特定広域連合への移管には反対と明確になっています。関西広域連合では、これまで一致して移管に取り組んできた経緯があり、国も理解を示してきました。関西広域連合では、災害対応についても、十分な体制で臨めるとのことです。 知事は、地方分権に真っ向から反対し、時代の流れに逆らい、中央集権化を進めようとする姿勢も見せる今の政権に対し、この出先機関の移管にどう取り組むつもりか、御所見をお伺いします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 国と地方の二重行政を解消し、地域における広域課題をみずからの意思と責任で解決するという分権型社会を実現するために、国出先機関の地方への移管は、非常に重要と認識をしております。関西広域連合は、その受け皿となり得るものでありまして、これまで国出先機関の移管を強く求めてまいりました。 私としては、地方分権改革の重要性を引き続き訴えていくとともに、連合構成府県市と一致協力をし、あらゆるチャンネルを通じて国出先機関の移管を求めてまいります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 続いて、道州制の推進です。 現政権が、道州制の推進を目指していることを受け、関西広域連合においても、有識者研究会を立ち上げて、政府が進める道州制に対し、課題や問題点を指摘していくとのことです。有識者研究会の検討の視点として、道州制について、府県の廃止は必ずしも前提ではなく、府県が併存する広域行政システムも排除しないとあります。従来からイメージされている道州制は、国、道州、市町村と三層制とする案が多く、また住民目線に立てば三層制しかあり得ないと認識しておりますが、府県を併存させることとなれば、国、道州、府県、市町村と四層制となります。 政府に対して物を申していくためには、あるべき道州制のイメージ像を描いておく必要があります。今後、関西広域連合において議論が行われるようですが、知事としては、どのような形の道州制をイメージしているのでしょうか、お尋ねいたします。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 人口減少、少子高齢化社会の到来やグローバル化に伴う国際競争の激化など、我が国が直面する課題に対応していくためには、現在の中央集権体制では限界です。国と地方のあり方を見直し、道州制へ移行することが、地方分権の姿であると認識してます。 私の基本的な考え方は、国は、外交、防衛など国家の存続、存立にかかわる事務など本来果たすべき役割に専念をすること、道州は、産業政策やインフラ整備など広域機能を担い競争と成長を支える、基礎自治体は、安全安心など住民に身近な行政を総合的に担うという地方分権型の道州制です。 道州制の具体的な内容については、今後、大きな方向性のもと、国においても、さまざまな意見をもとに制度設計がなされるべきものと考えています。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) ただいま知事から御答弁をいただきましたが、改めて確認させていただきたいと思うんですけども、結局、三層制なのか、四層制のほうがいいのか、知事の思いをお聞かせください。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 基本的には、明確な役割分担、国の役割、それと都道府県が今まで担ってきた広域行政の役割、そして基礎自治体の役割ということ、これを考えますと、基本的には三層制がいいんじゃないかなと思っております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 我々も、知事と同じく三層制が望ましいと思っております。 次に、大阪府・大阪市特別区設置協議会についてお聞きいたします。 府議会に続き、今月一日、大阪市会において大都市地域特別区設置法に基づく特別区設置協議会の規約案が可決され、いわゆる法定協議会が設置されました。 大阪都構想については、我が会派がその実現を訴えて結党してから三年がたとうとしております。この間、さきの統一地方選挙や知事、市長ダブル選挙、昨年の衆議院議員選挙、さらには今月行われた柏原での選挙と、大阪都構想の実現を旗印に戦ってまいりました。これらの選挙で示された大阪都構想を推進すべきとの民意を受けて、国に強く働きかけるとともに、府議会における大都市制度検討協議会、府市の条例設置に基づく大都市制度推進協議会と一歩一歩議論を重ね、手続を踏んで、ようやくここに大都市地域特別区設置法に基づく法定協議会ができたのです。 国任せではなく、大阪みずからが考え、議論し、国を動かしてここまで来ました。これこそが、地方分権であります。この流れをさらに確かなものとし、大阪都構想の実現に取り組んでいくことが、府民との約束と考えております。 これから、いよいよ法定協議会で具体的な制度設計を行っていくことになるわけですが、知事が新たな大都市制度への移行の目標とされている平成二十七年度まで、あと二年しかありません。その短い期間の間に、区割りや事務分担、人員体制、税源配分、財政調整、さらには財産、債務の取り扱いや区議会の姿、新たな特別区の名称等まで多岐にわたるさまざまな事項について決めていかなければなりません。 こうした大きな役割を担う法定協議会の事務局として、今般、知事は、大阪府市大都市局を府市共同の内部組織として設置するための議案を提出されておりますが、事務局を地方自治法に基づく府市共同の内部組織として設置される意義は何でしょうか、知事に伺います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 法定協議会では、府市で一本の特別区設置協定書を作成することとされておりまして、それを支える事務局も、府市一体で取り組んでいくべきであります。あわせて、府市統合本部の事務局も、一体にしてこれまで以上に取り組みを加速させるというのが私の考え方です。そのため、現在の府市それぞれの事務局体制を事務局の指揮命令が一元化された体制へと再整備する必要があり、その手法として地方自治法に基づく内部組織の共同設置が最もふさわしいと判断し、今般、関係議案を提案させていただいているところです。 事務局の指揮命令を一元化することによりまして、協議会の運営や統合本部でのさらなる課題解決につながるものと考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 自治法上、共同の内部組織には、日常的な指揮命令を行うのが府なのか市なのかを明らかにするため、幹事団体を定めることとなっており、大都市局の設置に当たっては、その幹事団体を大阪市とされていますが、それはなぜでしょうか、総務部長にお伺いいたします。 ○副議長(岩下学君) 総務部長矢冨直君。 ◎総務部長(矢冨直君) 大阪府市大都市局についてお答えいたします。 法定協議会で作成することとされている特別区設置協定書では、区割りや事務分担などを記載することとなっております。今後、知事と市長の指揮命令のもと、協定書案の作成を進めていくことになりますが、区割りや事務分担などについては、市長の指揮のもとで取り組むほうが作業が円滑に進むと考え、大阪市に大都市局を置くこととしたものでございます。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) これまで、大阪府市はもとより、全国的に見ても、府県と政令市の関係については、常々、連携が不十分、意思疎通に欠けるといった課題が指摘されてきました。今回、そうした府市が共同して内部組織を立ち上げることは、これまでにない全国的にも初めてのことであり、他の府県や政令指定都市に与えるインパクトも非常に大きなものと考えます。府県と指定都市の一つの将来像を示すものと言えるのではないでしょうか。 この大都市局の設置を契機に、今までばらばらであった府市が一体となって、これまで以上に強力に、大都市制度の制度設計はもとより、二重行政の解消や大阪の将来ビジョンづくりに邁進していただきたいと思います。制度設計にあわせて、目に見える形で実践を積み重ねていくことが、我々が取り組む大阪都構想の実現を確かなものにしていく道だと確信しております。 次に、法定協議会の進め方、スケジュールについてですが、ただいまの質問でも明らかなように、事務局である大都市局の役割は重大です。法に基づき協定書に書き込むことになる区割りや事務分担など制度設計の案を、まず事務局で府市一体になってつくっていかなければなりません。そして、これをもとに委員間で議論を進めていくことになると思っています。事務局における案づくりをどのように行っていくのか、これがその後の協議に大きく影響します。 そこで、協議会において効率的、効果的に議論を進めることができるよう、一つ提案をしたいと思います。 例えば、区割りを判断するためには、その区割りによって全ての特別区で本当に中核市並みのサービスが実施できるようになるのか、そのための財政調整はどうなり、職員体制や資産、債務がどうなるのか、それぞれの項目を関連させながら、一体として議論する必要があるのではないでしょうか。 平成二十七年度に新たな大都市制度に移行するためには、これまでのような項目ごとに協議を行うという進め方では、かえって議論に後戻りが生じ、結論を導き出しにくいと考えます。そこで、今後の法定協議会の進め方やスケジュールについてどのように考えておられるのか、大都市制度室長に伺います。 あわせて、制度の問題は、住民にとってなかなか難しく、とっつきにくい面もあるかと思いますが、法定協議会での議論に対する住民理解をどう深めていくのかについて伺います。 法定協議会は、大阪市を再編して特別区を設置するという地方自治体の枠組み自体を改変する極めて重要な事項を決めていく場であり、協議会で決定した事項については、平成二十六年中には住民投票を行って民意をお諮りすることになるかと思います。住民投票に当たっては、是非を判断する住民の皆さん一人一人が、この府市再編の意義、内容を十分に理解することが不可欠です。限られた日程の中で、いかにしてその意義、内容を浸透させ、住民理解を深めていくのかが非常に重要です。 これまでも、協議会のインターネット中継などに取り組んでこられたとは思いますが、こうしたある意味当たり前の情報提供の枠を超えて、既存の殻を破っていかなければ、住民理解を深め、住民と一緒にこれまでに経験のない大改革をなし遂げていくことは難しいのではないでしょうか。住民から離れた遠い中之島や大手前で議論を行い、それを広報誌でお知らせするといったことではなく、役所から飛び出し、住民に身近な場所でオープンに協議会を行い、住民の皆さんに議論の模様をごらんいただく。さらに住民を交えて意見を闘わせるなど、住民と一緒になって議論を進めていけるよう、いろいろと知恵を絞っていかなければならないと考えています。 そこで、法定協議会での議論に対する住民理解を深めていくための方策について、大都市制度室長はどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。 ○副議長(岩下学君) 大都市制度室長山口信彦君。 ◎大都市制度室長(山口信彦君) 大都市地域特別区設置法に基づく協議会の今後の進め方やスケジュール、住民理解に関する御質問にお答えいたします。 これらのうち、今後の協議会の進め方やスケジュールにつきましては、第一回の法定協議会で御議論の上、お決めいただくものと考えておりますが、現段階での事務局としての考えを御説明させていただきたいと思います。 まず、法定協議会の進め方についてでございますが、これまでの条例に基づく大都市制度推進協議会では、事務分担、財政調整、区割りなど個別項目ごとにそれぞれ別々で協議を行ってまいりました。しかし、今後、具体的に区割りを決めていくということになれば、その区割りのもとで、実際にどの程度の行政サービスができるのか、そのための職員体制はどういったものになるのか、財源はどうするのか、どれくらいの規模で財政調整を行う必要があるかなどについて、一体的に考えていくことが必要だというふうに認識をしております。このため、法定協議会では、これら相互に関連する項目にあわせまして、一つのパッケージとして事務局案をお示しいたしまして、協議を進めていただきたいと考えております。 次に、スケジュールについてでございますが、平成二十七年度中に新たな大都市制度を実現するためには、平成二十五年度中に制度の基本的な設計を御議論いただいた上で、平成二十六年度前半には、協議会として方向性を出していただく必要があるというふうに考えております。 次に、住民理解を深めていくための方策についてでございますが、今般の大都市地域特別区設置法では、協議会で特別区設置協定書を取りまとめ、議会の承認を経た上で、住民投票にお諮りすることになっております。住民みずからが、最終的に大阪の自治の形を決めるというこれまでにない取り組みであり、住民の皆さんに、いかに法定協議会の協議内容を御理解いただくか、極めて重要な課題だというふうに考えております。 これまでの条例設置の協議会で実施してまいりましたインターネット中継やホームページへの掲載に加えまして、新たに協議会だよりの発行などを考えております。これに加えまして、ただいま区役所での出前の協議会という御提案をいただきましたが、公募で選ばれました区長とも連携をいたしまして、住民の皆さんに伝わりやすい効果的な手法を考えていきたいと存じます。 また、フェイスブックやツイッターなどの双方向の情報媒体が急速に普及している現状も踏まえまして、これまでの枠にとらわれず、住民同士で情報を共有できる手法についても検討を深め、協議会で御議論いただいて取り組んでまいりたいと存じます。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) いよいよ特別区の設置に向けた議論が本格化しますが、大阪市を特別区に再編する区割りの方向性が見えてくることで、特別区の名称を初め、事務配分、税源配分、財政調整といった事項について府民、市民にも見える形で具体的な議論、検討に発展することができます。 特別区については、先般、大阪市長から四つの区割り案が示されました。将来人口約三十万人を基本とする七つの特別区に再編する案が二つと、将来人口約五十万人を基本とする五つの特別区に再編する案が二つの計四つであります。それぞれに大阪市内の二大商業地を有する北区と中央区を分離した区割り案と、逆に北区と中央区を統合した区割り案を提示しています。各案のそれぞれの具体の区割り案については、人口や面積、歴史、交通網、公共施設の配置状況なども十分考慮しながら定められております。 画面をごらんください。 我が会派は、大阪市民を対象に、区割りについての調査を行いました。大阪市の二十四の区から百人ずつ、計二千四百人を超える大阪市民を対象といたしました。 その結果、七つの特別区で北区、中央区を分離する案に賛成される方が約三七・三%と最も多く、次いで、七つの特別区で北区、中央区を統合する案が三〇・三%、三番目に、五つの特別区で北区、中央区を分離する案が二七・八%、最も賛成が少なかったのが五つの特別区で北区、中央区を統合する案で二一・三%でした。どちらかといえば、五つの特別区よりも七つの特別区に賛成が多く、北区と中央区を統合するよりも分離するほうに賛意が多く示された傾向が出ています。 個々の行政区分の回答を詳細に分析すると、さまざまな特徴が出て、興味深いものがあります。例えば、都島区民や福島区民の場合、お隣の北区と統合する案には非常に多い賛成が示されていますが、北区と分かれる案には反対が非常に多い傾向が出ています。 また、四つのいずれの案も、どちらとも言えないと回答された方が四割近くおり、さらなる住民理解を深めることが必要かと思われます。どちらかといえば、年代が高い方ほど、いずれの案に賛成、反対を示す率が高く、若い人ほど、どちらとも言えないの回答がふえる傾向にあります。 区割りは、一義的には大阪市が対応するべきものですが、広域と基礎の役割分担や財政調整などの協議事項は、区割りの議論と並行して検討するものです。区割りを検討するには、将来のあるべき基礎自治体の姿をも見据えた深い議論となることも予想され、大阪府だけではなく、他の市町村にとっても非常に関心が高いものとなりますことから、この区割りの議論には、大阪府としても主体的に取り組む必要があることを申し添えます。 現在、府市で取り組んでいる大阪市の特別区への再編は、地域みずからの発意に基づいて、住民みずからの判断で、みずからが住む大阪の自治の形を決めていくという極めて画期的な取り組みです。これまでの国が決めて地方が従うという中央集権型の統治機構から、住民意思に基づき地方がみずからのまちの形を決めていく地方分権型へ国の形を大きく変えていく第一歩となるものであり、我が国の自治の歴史に新たな一ページを加えるものとなっております。 いよいよ、これから大阪都構想の実現に向け、正念場を迎えていくことになりますが、ここで、改めて平成二十七年に新たな大都市制度を実現するという強い決意を知事からお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) これまで、市長とともに大阪都構想の実現に向け努力を重ね、ようやく法定協議会にまでたどり着いたというのが実感です。府市統合本部において広域行政の一元化や二重行政の解消に向け、病院や大学、信用保証協会など個々具体の取り組みも着実に積み上げてまいりました。あわせて、条例に基づく協議会において財政調整や区割り案を提示するなど、大阪の目指す方向性を一歩一歩明らかにしてまいりました。 こうした成果を生かして、いよいよ大阪にふさわしい大都市制度を実現するための正念場を迎えております。全国初の試みとして、府市一体の大都市局を設置し、さらに具体の制度設計を進め、住民の理解を得ながら、一緒になって大阪の実情に合った大都市制度をつくっていきたいと、そう思います。 私の任期中であります平成二十七年度中には、何としても大阪都構想を実現し、大阪の再生につなげていけるように全力で取り組む決意であります。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 堺市の大都市制度の議論への参加についてであります。 堺市が、大都市制度の議論に参加することについて、昨年から呼びかけてまいりましたが、いまだに堺市長は応じようとしません。議論に参加すること自体をかたくなに拒み続けるのは、市長としていかがなものでしょうか。 画面をごらんください。 我が会派は、今月半ば、堺市七行政区、各百五人ずつの計七百三十五人の市民を対象に調査をいたしました。その結果によると、五七・八%と過半数の堺市民は、堺市が大阪都構想に含まれていることを御存じであり、五二・一%の堺市民が大都市制度の議論に参加すべきと回答しております。また、堺市を特別区に再編することについて、五一・二%の市民が賛成を示しており、反対は二一・五%です。堺市民は、必ずしも政令指定都市に固執しているわけではありません。むしろ、固執しているのは、行政側である堺市長であります。 ちなみに、特別区に再編することに賛成された方のうち四七・六%の方が、堺市は人口約三十万人程度の三つの特別区に再編する区割りがよいと回答されました。堺市全体で単独の特別区には三一・九%の方が、人口約四十万人程度の二つの特別区に再編するには一九・四%の方が回答しております。また、特別区に再編することに反対される方の五〇・六%が、堺市は政令指定都市でいるほうがよいと回答されています。 これまでも、大阪府と大阪市で議論を重ねてきましたが、政令指定都市である堺市も含めて議論しなければ、本当の意味での広域行政一元化は実現できません。今後、統合本部や特別区設置協議会への堺市の参加を促していくことについてどのようにお考えか、知事に伺います。 ○副議長(岩下学君) 知事松井一郎君。 ◎知事(松井一郎君) 大阪にふさわしい大都市制度を完成させるには、堺市の参画が必要でありまして、そのためには、市長はもとより、市議会の理解も不可欠です。これまで、堺市長に繰り返し要請をし、また堺市議会の特別委員会にも出席をして両者に働きかけを行ってきましたが、いまだに理解をいただけてないのは非常に残念です。 私としては、まず大阪府市による法定協議会が立ち上がりましたので、これに精力的に取り組み、堺市にも状況を逐次情報提供しながら、引き続き、参加いただけるように働きかけていきたいというふうに考えています。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 新たな大都市制度に関する一連の質問に対し、御答弁をいただきました。あさっての二十七日には、いよいよ法定協議会が開催されることになりました。ここに至るまで、綛山副知事におかれましては、知事をサポートする立場から、実務レベルの調整、府市統合本部のA、B項目の取りまとめなどでも大変御苦労されたとお聞きいたしております。法定協議会のメンバーには、綛山副知事は入っておりませんが、我が会派は、できることなら綛山副知事に出席していただいて、今後の議論をリードしていただきたい気持ちを持っております。 綛山副知事が、大都市制度や府市統合に取り組んでこられて、今どのような思いを描いておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(岩下学君) 副知事綛山哲男君。 ◎副知事(綛山哲男君) 大都市制度にかかわってきた思いについて述べよということでございますので、御答弁させていただきたいと思います。 大阪府は、これまで権限、財源双方を具備いたしました政令指定都市--大阪市を中核として抱えまして、その周辺部の市町村とともに発展してきたものと理解をいたしております。高度成長期までは、都市の進展、発展に伴いまして、お互いがよきライバル、よき手本として相互に競い合いを行い、施策の競争を行ってまいりました。こうした結果、今では二重行政として無駄だと指摘をされる各種の公共施設の整備や住民サービスの向上に取り組みを進め、現在の大阪の礎を築いてきたものと考えております。 そうした際は、お互いが競争相手ですので、一定の情報共有や協力関係はもちろんあったかと考えますが、大きな施策の観点からは、それぞれが連携協働を行うよりも、競争相手、ライバルとして捉えた取り組みが主であったと考えております。 現在、申すまでもなく、人口減少社会あるいは低成長の社会に入ってきております。こうした社会において、いかに都市を維持していくのか、さらに維持の上に立って、さらなる発展をなし遂げていくかが大事な時代と認識をいたしております。こうした中におきましては、競い合いよりは連携協働の方策が求められ、これまで大阪市、大阪府と二つの力として培われてきた行政の力を一つのものとして、より強く活用していくことが必要だと考えております。 府市統合本部で取り組みを進めております課題として、市立の住吉病院と府立の急性期センターの機能統合の課題があり、今議会でも予算の御審議をお願いしております。知事も、先ほど御答弁されましたように、医療面で多くのメリットがあり、また経費面でも効果があると考えられますが、双方の合意に至るまで多くの時間を費やしたところでございます。 現在は、大阪府、大阪市とのそれぞれの組織の中での取り組みでありますので、財政負担のあり方を中心に、それぞれの組織の合意に大いなるエネルギーを要しましたのは事実でございますが、これが仮に一つの組織であれば、一つの組織における判断、価値観のもと実施ができることとなり、より円滑な取り組みにつながるものと考えております。 大阪都構想の実現に向けましては、これから大都市制度の協定書の作成に向けた法定協議会での論議、それぞれの議会の同意、住民投票での過半数の同意の獲得など、さまざまな手順が必要とされております。府市の連携に向けて、制度改正ができないとできないもの、双方の連携によりできるもの、さまざまなものが考えられますが、それぞれの組織が、市民、府民にとって、あるいはこれからの大阪にとってどういう方策が大事か、真摯な立場から取り組みをしていく必要があると考えております。 不易と流行という言葉があります。制度も、一切変わらない、変えるべきではないとは考えておりません。変えていくべきもの、時代が変わっても変えてはならないものをしっかりと見きわめて取り組みを進めていく必要があると思います。 まだまだこれからが正念場でございまして、よい大阪をつくりたいという思いは、皆同じであると思います。大所高所に立った論議が進んでいくことを期待したいと考えております。 ○副議長(岩下学君) 鈴木憲君。 ◆(鈴木憲君) 報道等での人事については、種々報じられているところですが、これまでの綛山副知事の取り組みを最大限生かせるよう、今後とも知事と一緒になって議論を深めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。 思ったより時間が余ったんですけども、さらに綛山副知事なんですけど、政調会長にはちょっと怒られるかもしれませんが、私も個人的に非常にお世話になった。特に、当時、私が住む太子町の三代目の助役として就任をされました。もちろん、昭和四十八年四月に入庁され、三十九年間、府庁に現在もお勤めであられます。教育長を歴任され、平成二十一年四月には、副知事として当時の橋下前知事、そして現在の松井一郎知事をお支えいただいているということで、本当に何か八尾・八尾コンビということで、すごいなということも思いながら、他人事とは思えず、しかるべきときが来ましたら、また各先生方もねぎらいのお言葉があると思いますので、この辺で適当にとめておきたいと思います。 長時間の質問は、これで終わりました。特別区設置協議会について、ようやく開催日が決まりましたが、先日、初会合が延期になったとの話を聞きました。大阪市会の一部の会派が、当初の日程に強く反対したとも聞いております。議会の議決で決まったことをスタート段階から抵抗する姿勢には、あきれてしまいました。これは、大阪の再生と成長には新しい大都市制度の実現が必要との府民、市民の圧倒的な民意に対する挑戦でもあります。 私は、平成十九年に、この大阪府議会に、まさに現在の知事、松井一郎知事からお誘いを受け、一緒に大阪の改革をしようということで無事議会に来させていただくことになりましたが、いろいろと奮闘してまいりましたし、しかしさまざまな壁にも阻まれてきました。だからこそ、新たな次元を目指すべく六人で維新の会をつくりました。 あのときからの維新の会は、わずか三年ほどで、大阪府議会、大阪市会、堺市議会を含めると、所属する議員が百名を超えるまでに成長し、さらに全国へ羽ばたき、今や国会にも五十議席以上を占めるまでになりましたが、あの当時の思い、大阪を少しでもよくしたいという思いこそが大阪維新の会の原点であり、大阪都構想の実現を目指し、一期四年の捨て身の覚悟で集まった維新の会誕生当時の初心をこれからも全員で貫いてまいりたいと思います。 この初心を忘れたときが、一番危険であります。民意が離れ、先ほど申し上げた特別区設置協議会の日程一つに文句をつけるような大人げない態度に出てしまうのだと思います。 今や全国に名を知られるようになった松井知事とは、今もよくお話をさせていただきますが、松井知事は、全く変わらず、以前のままであり、維新の会誕生当時のあの熱い志のままの知事でいてはるなと感じており、これからもあの当時の原点を忘れずに大阪府政に取り組んでいただければと願っております。 ここにお集まりの皆様方にも、大阪の再生と成長には新しい大都市制度の実現が必要との府民、市民の圧倒的な民意に応えるためにも、何とぞ御協力賜ることを心よりお願いを申し上げまして、大阪維新の会を代表しての質問を終わりたいと思います。長時間の御清聴、本当に、まことにありがとうございました。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(岩下学君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明二月二十六日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(岩下学君) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。    -------◇------- ○副議長(岩下学君) 本日は、これをもって散会いたします。午後四時三十分散会...