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  1. 大阪府議会 2004-09-01
    10月06日-05号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成16年  9月 定例会本会議    第五号 十月六日(水)◯議員出欠状況(出席百九人 欠席〇人 欠員三)      一番  吉村善美君(出席)      二番  尾辻かな子君(〃)      三番  西野修平君(〃)      四番  清水義人君(〃)      五番  浦野靖人君(〃)      六番  東  徹君(〃)      七番  松井一郎君(〃)      八番  西川弘城君(〃)      九番  荒木幹雄君(〃)      十番  小林隆義君(〃)     十一番  奥村健二君(〃)     十二番  かけはし信勝君(〃)     十三番  森 みどり君(〃)     十四番  井上 章君(〃)     十五番  中川隆弘君(〃)     十六番  三田勝久君(〃)     十七番  岩木 均君(〃)     十八番  井上哲也君(〃)     十九番  野上松秀君(〃)     二十番  伊山喜二君(〃)    二十一番  三浦寿子君(〃)    二十二番  長田公子君(〃)    二十三番  谷川 孝君(〃)    二十四番  樋口昌和君(〃)    二十五番  土井達也君(〃)    二十六番  森山浩行君(〃)    二十七番  小沢福子君(〃)    二十八番  今井 豊君(〃)    二十九番  山岸としあき君(〃)     三十番  松浪耕造君(出席)    三十一番  坂本 充君(〃)    三十二番  池川康朗君(〃)    三十三番  柏原賢祥君(〃)    三十四番  光澤 忍君(〃)    三十五番  中野まさし君(〃)    三十六番  永野孝男君(〃)    三十七番  浅田 均君(〃)    三十八番  西口 勇君(〃)    三十九番  大島 章君(〃)     四十番  花谷充愉君(〃)    四十一番  田中誠太君(〃)    四十二番  徳丸義也君(〃)    四十三番  北口裕文君(〃)    四十四番  品川公男君(〃)    四十五番  関  守君(〃)    四十六番  黒田まさ子君(〃)    四十七番  岸上しずき君(〃)    四十八番  堀田文一君(〃)    四十九番  小谷みすず君(〃)     五十番  阿部誠行君(〃)    五十一番  宮原 威君(〃)    五十二番  和田正徳君(〃)    五十三番  中島健二君(〃)    五十四番  上の和明君(〃)    五十五番  山添武文君(〃)    五十六番  漆原周義君(〃)    五十七番  西脇邦雄君(〃)    五十八番  山下清次君(〃)    五十九番  さぎり 勁君(〃)     六十番  中野 清君(〃)    六十一番  朝倉秀実君(〃)    六十二番  原田憲治君(出席)    六十三番  鈴木和夫君(〃)    六十四番  那波敬方君(〃)    六十五番  谷口昌隆君(〃)    六十六番  野田昌洋君(〃)    六十七番  池田作郎君(〃)    六十八番  山本幸男君(〃)    六十九番  岩下 学君(〃)     七十番  杉本 武君(〃)    七十一番  三宅史明君(〃)    七十二番  北之坊皓司君(〃)    七十三番  井戸根慧典君(〃)    七十四番  竹本寿雄君(〃)    七十五番  西村晴天君(〃)    七十六番  谷口富男君(〃)    七十七番  浜崎宣弘君(〃)    七十八番  岡沢健二君(〃)    七十九番  西野 茂君(〃)     八十番  岩見星光君(〃)    八十一番   欠員    八十二番  畠 成章君(〃)    八十三番   欠員    八十四番  梅本憲史君(〃)    八十五番  奥田康司君(〃)    八十六番  園部一成君(〃)    八十七番  北川法夫君(〃)    八十八番  中村哲之助君(〃)    八十九番  松田英世君(〃)     九十番  半田 實君(〃)    九十一番  西浦 宏君(〃)    九十二番  冨田健治君(〃)    九十三番  吉田利幸君(〃)    九十四番   欠員    九十五番  若林まさお君(出席)    九十六番  長田義明君(〃)    九十七番  小池幸夫君(〃)    九十八番  横倉廉幸君(〃)    九十九番  杉本光伸君(〃)      百番  川合通夫君(〃)     百一番  釜中与四一君(〃)     百二番  橋本昇治君(〃)     百三番  徳永春好君(〃)     百四番  美坂房洋君(〃)     百五番  高辻八男君(〃)     百六番  隅田康男君(〃)     百七番  大前英世君(〃)     百八番  大友康亘君(〃)     百九番  土師幸平君(〃)     百十番  古川光和君(〃)    百十一番  酒井 豊君(〃)    百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長          中村幹雄     次長          岡田重信     議事課長        西井正明     総括補佐        入口愼二     課長補佐(委員会)   中田 茂     主査(議事運営総括)  郷路秀男     主査(議事運営総括)  大河内隆生     主査(記録総括)    奥野綱一     主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第五号平成十六年十月六日(水曜)午後一時開議第一 議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで(「平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか四十五件)   (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時二分開議 ○議長(若林まさお君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) 日程第一、議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで、平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件外四十五件を一括議題といたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により中野まさし君を指名いたします。中野まさし君。   (中野まさし君登壇・拍手) ◆(中野まさし君) 自由民主党の中野まさしでございます。 質問の機会を得ましたので、行政改革、病院改革、そして大和川に関しまして順次質問を進めてまいります。 最初に、このたび発表されました行財政計画改定素案に関しまして御質問いたします。 皆さん御存じのとおり、カルロス・ゴーン氏は、社長に就任して間もなく日産リバイバルプランを策定し、経営危機に瀕していた日産を一年でV字復活させました。ゴーン氏は、計画づくりは、改革全体の約五%にしか過ぎず、残りの九五%は計画の実行にかかっていると述べております。 本府に置きかえますと、改定案の策定は、行財政改革全体の五%でしかなく、あとの九五%は実行にかかっており、本当の意味での正念場はこれからです。すなわち、現場が言われたことだけを粛々と実行していただけでは成功しません。おのおのが改革を自分のこととしてとらえ、創意工夫を重ね、個々の目標を実現していかなくてはなりません。 日産では、従業員のモチベーションの高さが変革の牽引力となりましたが、ゴーン氏の最大の業績は、従業員のやる気を高める仕組みを全社的につくったことであります。しかし、仕組みができても全体のモチベーションは高まりません。ゴーン氏は、現場で活発にコミュニケーションを図りました。ゴーン氏だけでなく、業績好調な企業のトップは、現場での対話を重視しており、経営においてはトップのコミュニケーション能力が成功のかぎを握っております。現場主義を唱えておられる知事は、言われなくても、手間を惜しまず、既にすべての出先機関を回って全職員との対話も済まされておることでしょう。 あわせて、成果のすべてを数値化して評価したことで、改革の進みぐあいが一目瞭然となりました。経営陣が一カ月ごとに効果測定を行い、その成果を現場にフィードバックし、成果が思わしくないところはディスカッションやてこ入れを行って、成果を出せるようにマネジメントしました。こうしたことが、十三万人近い従業員を抱え、日本のみならず世界じゅうに事業所を持つ大企業において徹底できたことが、改革を成功に導きました。 本府でも、改革を徹底しなくては体質改善できず、たとえ今回危機を切り抜けられたとしても、また同じことの繰り返しになってしまいます。予算編成手法の見直しによる財源管理だけでなく、執行管理体制はどうするのか。実際に改革を進める職員のやる気を引き出す仕組みと、それを動かすトップのマネジメント、それに成果の数値化と効果測定、成果のフィードバックなど、これまでの小手先だけの意識改革や管理体制ではなく、確実に成果を出すための推進体制を構築しなくては計画倒れになってしまい、十九年度は確実に再建団体に転落してしまいます。タイミングをはかっているときではありません。スピードが要求されますが、知事はどう取り組むのですか。 我が党では、予算編成において収入に見合った支出予算とするよう常々申し上げてきましたが、ようやくその方向で予算編成方法を改善することは喜ばしいことです。しかし、肝心なのは、支出をいかに切り詰めるかです。知事は、民間活力の導入に熱心ですが、現行の施策や事業の必要性について何ら精査もせず民間参入を進められても、実質的なコスト削減にはつながりません。 まず、はっきりさせなくてはならないのは、広域的地方公共団体として大阪府の役割をどう考えるかです。地方分権の動きも踏まえ、府の役割を見直し、積極的に事務事業を市町村に移譲するとともに、役割を終えたものや効果の上がらないものは即刻廃止すべきです。公の施設についても、市町村及び民間への譲渡や廃止も視野に入れてきっちり見直し、本当に府がやらなくてはならないものだけを残した上で、指定管理者制度市場化テストの導入を検討するべきです。 こうしたゼロベースからの見直しにおいては、基準は設けるものの、往々にして内部評価に終始することが多く、客観的な評価につながらないことから、素人の御意見番ではなく、専門的知識や豊富な経験のある委員で構成された第三者機関を設けて一元的に見直すとともに、その過程を公開するべきです。 また、計画では、出先機関のあり方について見直すとしていますが、既に俎上に上っている機関ばかりで、新たな視点による見直しが行われるのでしょうか、甚だ疑問です。これまでの再編や見直しは、部局ごとの縦割りの中でしか考えられていませんでしたが、それだけでは限界があり、もっと部局横断で考えるべきではありませんか。 例えば、所管部局は異なるものの、総務部門や研究部門、管理部門など、どの出先機関にもある同じような部門については、統合するなどして管理を一元化し、少ない人員で効率的に業務を行う工夫をして人員削減につなげてはどうですか。こうして支出を切り詰めても、十九年度に再建団体転落が回避できないようであれば、豊中市がことし三月から始めている退職金の分割払いなども取り入れるなど、前例にとらわれない思い切った知事の采配が必要であることを指摘しておきます。 さて、支出の抑制とともに、収入をふやす努力も必要です。だからといって、一足飛びに課税自主権を振りかざし増税に走るのはもってのほかであり、その前に全庁挙げて増収に向けての取り組みを強化すべきです。計画の中でも、ネーミングライツの検討や府有地の売り払いにも積極的に取り組むとしていますが、これはいわば特別利益のようなもので、緊急避難的手段としてとらえ、府政だよりのようにホームページなどの府の広報媒体や封筒、府有施設の屋上なども活用して広告収入を得ることも考えてはどうですか。特に、地元企業に広告を出してもらうと産業振興にもつながり、一石二鳥の効果があると聞いております。 また、各部局における既存事業においても、収入増加を図るための工夫ができるのではないですか。例えば、淀川では、大阪府淀川土砂採取協同組合によるしゅんせつ土砂について、河川法の定めに従い府が採取料金を徴収し、年間四千万円近い収入を得ていますが、他の河川でも同じような仕組みを構築すれば、収益を上げるとともに、整備にもつながります。最近は、細かく分別すれば資源として再利用できることから、金属スクラップなどを中国人バイヤーが買い付けに来ています。同様に、産業廃棄物も売却できれば最終処分地の延命にもつながります。このように全庁挙げてあらゆる手法を駆使して収入アップにつなげるべきではありませんか。以上、総務部長の御所見をお伺いいたします。 次に、病院改革について御質問いたします。 府立五病院は、高度専門医療の提供や、府内全域の医療水準の向上、さらに府民ニーズに迅速かつ的確に対応するための運営形態のあり方について検討が進められていますが、その検討の方向性については異存はありません。経営の合理化によってむだを省き、黒字化は無理でも赤字幅を縮小することは必要です。 しかし、検討の過程を見るにつけ、その目的は経営の合理化にしかないのかという思いがぬぐえません。というのも、経営形態を見直し、患者、府民の満足度の向上を目指すと言いますが、それを具体化するための制度や仕組みをどのように構築していくのか、現時点における検討内容からはさっぱり見えてきません。病院の名称や診療科目が変わっただけでは意味がありません。予約を入れていても長く待たされるという患者の不満がこのように解消されるといった受診側の利点が目に見えてこそ、府民の目線に立った病院改革と言えるのではありませんか。 経費節減における利点のみならず、医療サービスの受け手側の府民にとって、具体的にどのような利点があって、満足度がこう向上するから経営形態のあり方を検討しているのだということをわかりやすく示すべきです。 また、五病院の中でも、府立急性期・総合医療センターについては、新たな病院の名称にふさわしい医療機関にするために、機能をより一層充実させる必要があるのではないですか。府立急性期・総合医療センターでは、災害医療部門を含め救急医療部門の充実も目的としたからこそ急性期という言葉を病院名に掲げたのではないですか。果たして、利用者である府民はそう実感しているのでしょうか。十分な説明がなかったり、個々の事情を十分に配慮してもらえなかったりと、図らずも患者側の不満を募らせる結果を招いてしまったことはないでしょうか。 もちろん、高度先進医療を提供する広域的医療機関として大きく成長していただきたいと思いますが、その一方で、救急医療という地域のニーズに対応した医療の提供にももっと目を向けるべきではありませんか。せめて、いつ救急で訪れても、どんな症状に対しても、患者が満足いく対応が行われるよう、経営改善をサービス改善につなげる努力を惜しんではなりません。病院改革の理念はわかりますが、府民の利用を妨げるようであれば、それは単なるお題目でしかありません。府立急性期・総合医療センターの救急医療の質を向上させ、府民が安心できる救急医療サービスを提供できるよう、府民のニーズに耳を傾け、運用の改善や工夫を重ねるべきではないでしょうか。 また、名称変更以前の府立病院時代から、脳神経疾患や循環器系疾患などの難治性疾患に関する高度専門医療を提供してきましたが、これらの疾患においては、救命と重症化を防ぐ観点からも、急性期における医療の質が求められていることから、今後も特色づくりとして充実させていく必要があります。 また、心疾患や脳卒中などの循環器系疾患は、がんに次いで死亡率が高く、特に脳卒中は介護の必要となる疾患の第一位となっており、急性期だけでなく、回復期まで一貫したケアが必要です。心疾患については、既に専用病室であるCCUが設置され、本年四月にも心臓内科の病床が五床増床されるなど充実されていますが、脳卒中は果たして十分な設備と体制が組まれているのですか。 脳梗塞などの重症患者専用病室--SCUクモ膜下出血などの術後管理専用病室--NCUを設置して、急性期に適切に対応し、回復期には、今後設置される障害者医療リハビリテーションセンターを充実して機能回復訓練を早期に行えば、多くの患者が発症前の機能を取り戻し、もとの生活に戻れるのではありませんか。高齢化社会を迎え、こうした診療体制づくりは急務です。 本年三月定例会の健康福祉常任委員会において、我が党の東議員もその必要性について質問しましたが、その後どう検討されたのですか。急性期という名称にふさわしい診療体制を整えるためにも、遅くとも今年度中には結論を出して、施設や体制の整備に着手すべきと考えますが、以上三点について病院事業局長の御所見をお伺いいたします。 次に、私の地元を流れる大和川についてです。 ことしは、台風の当たり年というには余りにも多く、既に八つも上陸し、各地で甚大な被害を出しています。幸いにも、府内においては堤防が決壊することなく、大規模な洪水が発生しなかったことは、運がよかったとしか言いようがありません。今後も、いつ何どきそのような事態が発生してもおかしくない状況にあります。 特に大和川は、つけかえたことによって近鉄南大阪線よりも高いところを流れており、川底も浅く、たとえ少量の雨であっても周辺住民は洪水の危機にさらされております。また、川の周辺には人口が密集しており、はんらん区域での人口・資産密度は全国平均より高く、それだけに堤防の信頼性を高める必要があります。 その点、スーパー堤防は、従来の堤防に比べて安全性が高い上に、快適な都市空間を創造することができるとして、現在国土交通省が建設を進めております。しかしながら、半日かけて大和川をさかのぼり、切れ切れに整備を進めているところを何カ所かこの目で確認しましたが、そのすばらしさが十分に実感できなかったというのが正直なところです。 といいますのも、既にスーパー堤防を見越し、かさ上げして建てかえられた住宅とその周辺地域との機能が擁壁で分断されたまま工事が中断していたり、盛り土がおくれている地域では広大な土地が手つかずのまま放置されていたりと、まちとしての機能や景観が損なわれており、住民の利便性や快適性は全く考慮されていないように感じられました。 スーパー堤防は、莫大な費用がかかるだけでなく、市街地では多くの住民に一時的な転居を求める必要があることから、整備区間が分断され、工事も進まないことは理解できます。しかし、それによって生じた不便さを住民に背負わせるのは筋違いであります。できるだけの緩和策を講じるべきであります。 スーパー堤防の整備は、国が主体となって進める事業でありますが、府は地方公共団体として住民の利益を一番に考えなくてはならないはずです。計画段階においては、地域住民の利益に沿った計画となるよう国に働きかけるのはもちろんのこと、事業の実施においても、まちの機能や景観に十分配慮し、常に住民サイドに立った整備を進めるよう、地元市町村や庁内の連携を密にするとともに、国と定期的に調整する場においてしっかりと検討を進め、周辺住民の不安や不満を払拭するためにも、検討の過程や結果を府民の目に見えるようにすべきですが、建築都市部長の所見をお伺いいたします。 最後に、大和川つけかえ三百周年に際し、一点要望いたします。 ことし二月から多様なイベントが各地で繰り広げられ、今月三十一日には二〇〇四年大和川サイクリング大会が開催されます。このイベントは、大和川の上流石川沿いに整備されたサイクリングロードを走るファミリーコース大和川河川敷を河口から上流へと走行するマウンテンバイクコースの二種類があり、だれでもがサイクリングをしながら大和川に親しみ、その歴史をたどれるものとなっています。 三百周年を機に、府民一人一人が大和川に愛着を持って接し、川の浄化や防災意識が芽生えるようにするため、もっと大和川の希有な歴史に触れ、大阪のシンボルとして府民に親しまれるよう地域に根差していく工夫をすべきです。 私も設立当初からかかわっております大和川再生協議会が周辺住民に呼びかけて実施している大和川の再生クリーンアップキャンペーンも、五年前に初めて実施したときは三百人ほどの参加者であったのが、先月には約三千三百人の参加者が大和川やその周辺に捨てられたごみを拾いました。このような催しは毎年継続して実施してこそ地域に根づき、事業本来の目的が達成できます。 サイクリング二〇〇四についても、ことし限りというのではなく、来年、再来年と毎年継続して開催することによって、府民啓発の一端を担うよう成長させるべきであり、そのアフターフォローに府としても積極的に取り組んでいただくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 中野議員の御質問にお答えを申し上げます。 計画の実現に向けた取り組みについてでありますけれども、行財政計画改定素案に基づく府政改革の取り組みは、まさに今スタートラインに立ったところであり、改定素案を決定した本部会議で各部局長に対し、またその後の庁内放送等で全職員に対し、行財政改革にかける私の思いと、全庁一丸となってこの難局を乗り越えていくことの重要性を訴えたところであります。平成十七年度から十九年度を緊急取り組み期間と位置づけ、十九年度の財政危機を克服するための取り組みを着実に進めるとともに、年度ごとの到達目標と進捗状況、今後の進め方について、毎年度改革工程表を作成し公表することといたしております。 また、府政改革を進める上でのさまざまな課題については、外部の有識者に民の目線からの意見、提言をいただきながら、速やかに結論を見出してまいりたいと考えております。 予算システムの改革も行い、改革効果の一〇%を活用して再生重点枠を設け、七つの戦略的取り組み分野に重点的に予算を配分するとともに、各部局の裁量を広げ、再構築のスピードアップと職員のやる気を促してまいります。 また、長期財政推計については、三位一体の改革など、今後の地方財政対策や経済情勢などに機動的に対応するために、今後は毎年度見直すことといたしておるところです。 今回の改革では、このような新たな手法も講じながら、財政再建と大阪再生、この大きな目標の達成に向け、私が先頭に立って全庁一丸となってスピードのある改革の取り組みを行ってまいります。 ○議長(若林まさお君) 総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) 行財政改革の御質問のうち、まず第三者機関の設置についてでございます。 府の行財政改革全般につきまして外部の視点から意見や提言をいただき、民間の発想や経営感覚などを生かした府政改革を推進するため、本年度新たに行財政改革有識者会議を設置したところでございます。有識者会議からは、行財政計画改定素案の策定に当たりまして御意見をいただいたところでありますが、今後は計画の進捗状況の定点観測、予算の編成に係る基本方針に対する御意見をいただくことといたしております。 また、府政改革の検討課題につきましては、関係部局において主体的に検討を行うこととしておりますが、その際、中長期的な観点から方向づけが必要なものや具体的な推進方策などにつきまして、有識者会議の委員や、それぞれのテーマに応じた外部の専門家による専門部会におきまして、民間経営の視点や専門的な知見に基づくアドバイスをいただくことといたしております。 なお、各課題の検討状況につきましては、改革工程表などにおいて府民に公表をしてまいります。 次に、府の組織についてでありますが、今回の計画の改定に当たりましては、全国一小さな組織で全国最高のコストパフォーマンスを目指すこととしておりまして、近年の制度改正や社会経済情勢の変化、これまでの三年間の実績も考慮の上、できる限りの前倒し、早期具体化に取り組むことにより、三千人削減の一年前倒しでの達成を図りますとともに、平成十四年度から二十三年度までの十年間で三千二百人の削減を図ることとしたところでございます。 人員削減の手法につきましては、これまでも事務事業の見直しや事務の効率化、アウトソーシングの実施など、さまざまな工夫を凝らすことにより人員体制の見直しを行ってきたところであります。 とりわけ、平成十六年度に導入した総務サービスセンターにおきましては、組織、制度の改革を含めた総務関係事務のITを活用した抜本的な効率化を進めることにより、各部局ごとに配置しておりました総務部門を一元的に管理することとして、教育部門の約二百名を含め総数で約四百名の削減を実現したところでございます。 今後とも、部局の枠にとらわれず効率化を進めるべきとの御提言も踏まえ、行政サービス水準にも配慮しながら、改定素案の目標の達成に向け改革に取り組んでまいりたいと考えております。 最後に、収入の確保についてでございますが、改定素案におきましては、平成十九年度の財政危機の克服と赤字構造からの脱却を図るため、歳出の削減だけでなく、歳入の確保についても取り組みを強化することといたしております。このため、府税の徴収向上や府有地の売り払いに加え、お示しの府ホームページなどへの広告掲載を初め、ネーミングライツの導入、府が有する債権の売却などさまざまな収入確保方策について、御指摘の観点も含め、あらゆる観点から全庁挙げて検討をしてまいります。 ○議長(若林まさお君) 病院事業局長堀之内慎也君。   (病院事業局長堀之内慎也君登壇) ◎病院事業局長(堀之内慎也君) 府立の病院に関連する三点の御質問についてお答えいたします。 府立の五病院につきましては、府民の生命と健康を守るため、厳しい経営環境の中、今後とも高齢化の進展や疾病構造の変化に伴う府民の医療ニーズの高度化、多様化に適切に対応し、高度専門医療の提供や府域の医療水準の向上など、公的役割を継続的に果たしていくことが求められております。 こうした役割を果たしていくためには、各病院が患者、府民のニーズに迅速、的確に対応し、質の高い医療の提供とともに、創意工夫を凝らしながらサービスの向上を図り、あわせて効率性を発揮し経営の健全性を高めていく必要があります。そのため、より質の高い事業運営体制として地方独立行政法人について検討を行っているところでございます。地方独立行政法人制度は、設立者である府が議会の議決を得て法人が達成すべき中期目標を設定しますが、その際、業務運営の改善及び効率化に関する目標等とともに、提供するサービス、その他の業務の質の向上に関する事項を定めることとされております。 府立の病院の患者・府民サービスの向上の例としましては、診療時間の弾力化や、土曜日の検査実施等による診療・検査待ちの改善、患者需要に応じた弾力的な人員配置、地域医療機関への協力などが考えられます。また、効率的な運営により経営の健全化を進めることによりまして、高度専門医療を提供する上で必要な機器の計画的配備など、将来の必要な投資を行うことも可能となると考えております。 今後、引き続き具体的な検討を進めまして、議会の御意見も賜りながら、今年度中に府立の病院改革プログラム運営形態の見直し編として取りまとめ、府民、患者の期待にこたえられるよう病院改革を一層進めてまいりたいと存じます。 次に、急性期・総合医療センターにつきましては、災害医療への対応を含め、救命救急医療、高度循環器医療などの急性期医療や、他の医療機関では対応が困難な合併症医療、難病、難治性糖尿病などの専門医療を担う拠点病院として、重度な患者を中心に医療の提供を行っております。 とりわけ、救急医療に関しましては、三次救急医療機関として位置づけられており、重度な救急患者を受け入れるとともに、他の医療機関で対応困難な患者の受け入れや、通院患者の急変への対応などで、年間一万人を超える時間外の患者の診療を行っております。夜間や休日など、不安を抱えながら来院される患者や家族に対しましてより安心できる救急医療を提供していくためには、急性期・総合医療センターが有する総合的な診療基盤を十分に活用することが重要であることから、時間外における診療科間の連携強化などの検討を進めますとともに、救急医療に関する研修の充実を図り、できるだけ幅広い疾病等に対応できるようにするなど、運用の改善や創意工夫に努めてまいりたいと存じます。 最後に、急性期・総合医療センターにおける脳卒中患者への対応についてお答えいたします。 脳卒中につきましては、できるだけ早い時期に専門的な治療を行うことが、患者を救命し、後遺症を最小限にとどめる上で有効であり、脳卒中の集中治療室であるSCUやNCUは救命率の向上や予後の改善の上で効果が期待できるものと考えておりますが、専門医や看護師が二十四時間常時対応できる体制の確保や、施設設備の整備等の費用負担などの課題がございます。このため、SCU、NCUの設置など、循環器医療の提供体制も含めた身体障害者福祉センター附属病院との統合後の診療体制につきまして、急性期・総合医療センター、病院事業局、健康福祉部、身体障害者福祉センターで構成するチームで現在検討を行っているところでございます。 府立の病院の地方独立行政法人化の検討に当たりましては、今後、機能、経営の両面から達成すべき目標や業務運営計画を明確にしていく必要がありますことから、急性期・総合医療センターにおける循環器医療の提供体制についても結論を見出してまいりたいと存じます。 ○議長(若林まさお君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 大和川におけるスーパー堤防についてお答えいたします。 スーパー堤防は、河川の背後に人口、資産が高密度に集積された大都市において、計画を超える大洪水に対する対策として昭和六十二年度から国が進めている河川事業でございます。大阪府におけるスーパー堤防事業の対象河川は、淀川、大和川の二河川であります。 このうち、大和川におけるスーパー堤防事業につきましては、計画整備延長四十八キロメートルのうち、約一六%に当たる七・六キロメートルにおいて事業が進捗中でございます。スーパー堤防は、事業を行う周辺の地域に御指摘のようなさまざまな影響を生じる場合がございます。このため、スーパー堤防の計画、整備に関する協議調整を行う場として、国、大阪府、河川沿いの市町により組織する沿川整備協議会を設置しておりますが、この協議会のもとに検討部会を設け、事業が具体化した個別地域について、地域住民の要望など具体的な課題の整理や調整を行っております。 スーパー堤防は、河川整備とまちづくりを一体的に行う事業であり、完成後の治水効果も大きく、新しいまちがよりよいものになるなどの効果も期待されます。事業の推進に当たりましては、庁内関係部局や関係市町とともに連携を強め、スーパー堤防事業者である国との調整を進めてまいりたいと考えております。 地域住民に対する広報につきましては、沿川整備協議会よりスーパー堤防に関する広報誌を発刊し、行政機関、駅などでPRするほか、河川沿いにお住まいの住宅各戸に配付を行い、スーパー堤防事業の広報に努めているところでございます。 あわせまして、具体的な事業に対する地域住民の不安を招かないためにも、その計画、整備などの情報を住民に周知するよう、沿川整備協議会を通じまして関係者に働きかけてまいりたいと存じます。 ○議長(若林まさお君) 次に、西川弘城君を指名いたします。西川弘城君。   (西川弘城君登壇・拍手) ◆(西川弘城君) 私は、東淀川区から選出していただきました民主党・無所属ネットの西川弘城でございます。 今回、初めて本会議場で質問をさせていただきます。 現在、一期生として府政の勉強をしながら、今日まで府民と府政とのかかわりを考え続けてまいりました。残念ながら、両者には距離があることを感じざるを得ませんが、その距離を縮める努力を続けてまいります。私の知事に対する質問は、そういう視点に基づき、私が率直に感じた感想から始めたいと思います。 私が府庁に初登庁させていただきまして最初に感じた印象は、府庁全体が何ともいえないような閉塞感、活気のなさに覆われていたということです。このことに大きなショックを受けました。職員の方々は、日々それぞれに忙しく仕事をされていましたが、その顔には生気がないように感じられました。その理由は、財政危機の中で予算は削減され、給料は下がり、達成感を見失い、悩み、苦しみ、無気力になりつつあるのだと感じました。 私は、議場にお集まりの皆さんにお尋ねしたいのです。今の府庁をどのように認識されているのか。恐らく、多くの皆さんのお気持ちは、どうしてこんな大阪府になってしまったのかという思いと先の不安を抱いておられることだと思うのです。過去にあれもこれもやってきたツケのために、今はあれもこれもできなくなり、その状況にあたかも全体が立ちすくんでいるというのが今の府の状態ではないでしょうか。府民からの真っ当な要望を実現させようとしても、聞かされる言葉は、予算の関係上できませんばかり。今の私たち議員は、理事者側のできないという説明を府民に対してかわりにやらされているような気さえいたします。 それでは、質問に移ります。 まず、行財政計画案の総括と改定素案の検証について伺います。 大阪府が処理しなければならない問題の中で最優先に取り組むべきことは、財政問題であります。大阪府は、戦後長らく交付税の不交付団体でしたが、国に先駆けた府の施策のため莫大な財源を注ぎ込みました。国に先駆けることが府の施策の基本でありましたが、その結果は、財政を危機に陥れ、ついに大阪府も交付税の交付団体に転落しました。国に対して援助をお願いしますと言わなければならない現状を、栄光の大阪府を知り、生きてこられた世代の方々は、私以上に情けなく思われているに違いありません。国に援助を哀願せねばならない今と違って、過去の大阪人、府の職員、議員には誇りがあったのだと私は理解しております。 一たん実施した施策の廃止や削減は困難を伴います。一九八〇年代後半、バブル経済の好景気で税収入が改善されましたが、勢いがつき過ぎてしまった赤字体質を方向転換することができず、そしてバブル経済崩壊後も財政赤字の拡大をとめられず、その歴代の知事の負の遺産解決を太田知事が担うことになりました。知事は、ことし二月に再選されましたが、行財政再建策についていまだ確かなビジョンを持っているとは思えません。知事、一期目の最大の政策である行財政計画案を再選後すぐに改定するというのはどういうことなのでしょうか。これでは一期四年間の府政について府民が納得する総括がなされたとは言えません。 これから改めて私なりの総括を行います。誤解のないように申し上げておきますが、与党の議員だから批判を抑制すべきとするような考えは私には納得できません。批判のないところには進歩も発展もないからです。我々議員は、一人一人が府民から行政チェックの権限を与えられているのであり、初心と信念を放棄することがあってはならないからです。 府議会議員選挙への立候補に際して、初挑戦の私が知事の行財政計画を街頭や演説会で声を大にして批判いたしました。いわば何もわからない素人が専門家にかみついているだけに映ったことでしょう。やめた方がよいなどとの忠告もいただきましたが、そのうち私の話の内容を理解していただいた大勢の方々から集会や街頭で激励をいただくことになりました。その結果、今の私があるのです。 知事が二〇〇一年に発表した行財政計画案は、十年かけて府財政を立て直すとのことですが、問題は、最終的にさらに一兆円の借金がふえると府が試算していることでした。これには我が目を疑いました。財政を立て直す計画で借金をふやすという計画案など考えられるはずもありません。変化の速いこの時代に十年計画に修正を加えず、行き詰まらせることなく遂行するにはかなりの無理があります。毎年修正を加えるという事態も必ず起こると考え、その不確実性を私は追及しました。知事の行財政計画案は、スタートからずれ、根本的な誤りがあったのではないでしょうか。 府が行おうとしている改定は、二〇〇一年度に立案した行財政計画案がたった三年で行き詰まって失敗してしまったのだと私は認識しておりますが、そうであるなら、府庁内では作成の早い段階で改定素案に書いてある財政再建団体転落への危機意識はあったはずと思われます。太田知事にとってはできるだけ事実を隠しておきたかったのでしょうが、これでは最初からもっと厳しい改革案をつくれるきっかけをみすみす逃してしまったと言われれるのではないかと思いますし、また府民に対して誠実ではないと思います。 現在も府は、行財政計画案の実現に取り組んでいるわけですが、例えば即日転売された府有財産の売り払い計画に大きな疑問が生じたり、集中取り組み期間中の三カ年で約千二百二十五億円の経費を削減するとうたう中、人件費を五百十億円削減して府職員に痛みを伴わせながら、府立大学大学院に削減成果の約一〇%にも当たる約百三十五億円もの巨費を投じてりんくうタウンへ移転をしようとしています。計画を進めている途中でこのありさまです。府資産の売却処分の推進や早期の成果実現に焦る余りに、府民の財産に損失が生じても痛みを感じないというような、余りにも無責任な状態になっているのではないでしょうか。また、財政改善の観点からそれほどの必要性があるのかなど、改定素案の理念との整合性がとれていないのではないかという疑問がぬぐえません。 今回の改定素案は、前の計画と同じ発想で作成されており、これで事態の好転が望めるとは思えません。二〇〇七年度にも危ぶまれている財政再建団体転落を回避するためだけに軸足が置かれ、その解決策が見えません。そして、府債残高が五兆円を超える見通しが今も書かれており、このことについても具体的解決策を提示していただきたいのです。 このまま三位一体改革が財務省ペースで進み、肝心の税源移譲はなされず、地方へ負担のみが来る場合には、歳入の構造的な悪化により行財政計画案の抜本的なつくり直しをせざるを得ず、その準備に今から取り組まなければそれこそ間に合いません。このような国と地方の情勢の中で、改定素案の税収の見込みが甘くはありませんか。また、歳入不足が予想されたら、再び三年後に新改定素案を作成するつもりなのですか。 民間の経営者がこの素案を検討したなら、歳入、歳出の甘さを厳しく指摘するでしょう。九月二日に府が関経連に改定素案を説明した際、再建計画に厳しい具体的指摘と批判の声が相次いだと新聞各紙は伝えています。いずれも知事選であなたを応援した財界人の方で、経営感覚にすぐれた人たちばかりです。太田知事は、この人たちを大いに落胆させたのです。恐らく、府民は、これからもふえ続ける多額の負債を背負って暮らしていかなければなりません。二、三年すればまた修正か、大阪府破産のがけっ縁に追い込まれる不安を持ちながらです。それが、今回の改定素案の中身であります。何としてもこれを回避しなければなりません。 次に、有識者会議の位置づけとそのあり方についてお伺いします。 予算編成図の流れの中に有識者会議が府庁組織として組み込まれています。恐らく、今の国、政府をまねたのでしょうが、議院内閣制の国と違い、大統領制ともいえる地方自治の府組織では、私的なものならいざ知らず、素案にあるように有識者会議の構成員を知事の好みで選択、参加させるのは行政組織自体を私有することにもなりかねず、私はこれは大問題であると思います。 知事と親しい有識者会議参加メンバーが知事に対してはっきりと厳しい意見を言えるとは思えません。そのうち、知事の言いわけの避難所の役割を担いかねません。今後、政策の結果が失敗した場合、知事の責任は当たり前としても、担当する職員が、政策決定の方向性は有識者会議のメンバーたちにある、私たちはそれを粛々と実行していたにすぎないとなり、府庁に政策推進にかかわる無責任な体制ができるのではないかと懸念いたしますが、いかがでしょうか。 また、我が会派の代表質問でも取り上げましたが、知事の私的な諮問会議という位置づけで再生戦略会議と並列にし、三十項目への重要事項をその専門部会で検討するという点は、議会軽視、無視ではありませんか。知事は、有識者会議を盾にして、従来からの府の政策を決定してきた手順を変え、議会などを軽視して政策を推し進めようとしている意思を感じざるを得ませんが、いかがでしょうか。また、有識者会議の模様は、マスコミやインターネットを通じて広く情報開示し、密室性を排除することが必要であるということをつけ加えさせていただきます。 最後に、知事が改革の目玉として上げられ、実行したいと望まれているPPP--パブリック・プライベート・パートナーシップ施策の進め方について伺います。 知事がPPPの成功例として総務サービスセンターを上げられていますが、知事の目指すPPPとは、民間の人材に府の公的業務をこれからますます委託して、効率的で諸経費を削減することのみを目指すというように受け取れます。民間に委託や丸投げをして効率がよくなり、また経費が削減されたからといって喜んでばかりはいられないのではないですか。極論ですが、これでは知事の推し進めるPPPの最終到達点は府を民間企業にすること、あるいは府が消滅するのもいとわないということになります。この制度の導入は、大阪府という組織の存在が問われ、自治体としての自立性の放棄ということにつながるのではないでしょうか。 むしろ、PPPの本来あるべき姿は、府の職員や組織自体が熱意を持ち、効率的な仕事ができるようにするのが重要であり、例えば民間の優秀な人材を雇い、府の職員の意識改革を進めた方がいいのではないでしょうか。 知事は、府政の体質改善や職員の意識改革を進めるため三つの改革を提示しましたが、まず知事自身の赤字財政克服のための意識改革、熱意、真摯な態度なくして職員の意識改革を促せるはずがありません。さまざまな困難を乗り越え府の改革に全力を尽くす知事のひたむきな姿と困難に立ち向かう勇気と元気を府民、府職員に与えるのが、知事の務め、あるべき姿でないかと思います。また、その姿勢、熱意が府民と府職員に感動を与えるのではないでしょうか。 私が初当選してから約一年半余り、府の職員の方にお会いした率直な感想は、多くの方が非常に能力がおありだということです。組織の頂点にいらっしゃいます知事は、私が言うまでもなく、客観的には十分過ぎるほどのキャリア、能力をお持ちです。にもかかわらず、うまくいかないのは、もはや能力、政策以前の問題ではないかと思うようになりました。つまりは、熱意の問題ではないかと。 知事は、アテネ・オリンピックのメダリストたちを表彰されました。それは、メダリストたちが府民に夢と感動を与えたことへの称賛だったからでしょう。柔道女子金メダリストの谷亮子選手を例に挙げると、谷選手は、試合に臨む前から闘志が全身にみなぎり、気迫のオーラが放たれていました。顔は引き締まり、テレビを見ていると、戦う前から必ず勝つなという印象を日本全国の人たちが持ったに違いありません。そして、四分間の試合中、常に攻めに攻めていました。柔道の試合は、四分間の試合時間の中でわざを仕掛け続けなければなりません。攻撃に消極的と審判に判断されれば、たちどころに教育的指導を受け、二回連続すれば相手の有効ポイントになってしまいます。だから、攻め続けるのです、勝つために。 知事も、四年間の任期中は常時戦闘態勢で行財政計画に取り組み、攻めに攻め続けなければなりません。まだまだ気迫が感じられません。みずから改革の先頭に立ち、府民に大阪の危機的状況を全身で訴えかけ、府民への協力、参加を呼びかけなければなりません。大阪府が恥ずべき財政再建団体に転落した場合は、いかなる損害、損失を与えてしまうことになるのかを府民へ説明し、それを回避するためにはいかなる行動が必要なのか、何をしたいのかを語らずしては何事も始まりません。知事たる私が一日なさざれば、大阪が一日だめになるというぐらいの覚悟と心構えで、自己を大阪府、府民と同一化していただきたい。強い信念と熱意により改革を断行していただきたい。 しかし、実行しなければ、それはまさに絵にかいたもちに等しいのです。実行しなければ府は少しも変わらないでしょう。当然のことであります。その当然のことを私がなぜ繰り返しここに述べるのかというと、そんな当たり前のことを知事が実行していると感じられないからです。心の底から自分を、大阪府を変えようと決心されていますか。 改定素案には百六十以上の項目が並びますが、多くは、検討する、目指すという表現にとどまり、実行できるかどうかが甚だ心もとない。検討する、目指すだけでは、百年間思い続けていても少しも変わりません。必ずそうするのだと強く決意し、行動しなければ、つめの先ほども府は変わらないのであります。 もちろん、知事も、そう決意し行動し始めていると言われるでしょうが、府を改革させ、府民を幸せにする新しい考え方や新しい行動のパターンを身につけようと思っても、古い考え方や古い行動パターンを捨て去ることがまだできていないからです。 なぜ知事がうまくいかないのかというと、その原因はただ一つ、熱意が足りないということに尽きます。京セラの稲盛氏は、一つの開発テーマを見つけたら、どんなに困難で不可能なことでも、必ずやり遂げるのだというかたい決意のもとに、決してあきらめないことが物事に必ず成功する方法であると述べられています。そして、普通の人なら不可能とあきらめてしまうことを、どうしてもやり遂げねばと思ってしまう熱病のようなもの、それがあったらどんなことでも必ず成功できると、氏は言っておられます。この熱病こそが、熱意というものでしょう。大阪府政のために熱意をたぎらせてほしいのです。 再選されてから今まで知事のとられてきた言動には、いいかげんで真剣味が足りないと感じられるところがあります。その原因はどこにあるのかというと、財政再建団体に転落するということの恐ろしさに対していいかげんに考えているからだと思われます。また、きっと国が助けてくれるだろうという甘い見通しです。財政再建団体転落の恐ろしさに敏感過ぎるぐらいでなければならない。財政再建団体に転落した場合の府の姿を考えてほしい。想像してほしい。苦労と不幸の連続ではないのか。府に働き、住む価値がどこにあるのか。どんなことをしても財政再建を果たさなければならないのではないでしょうか。 また、財政再建が成功した後のすばらしさを考えていただきたい。今、全国各地の地方自治体は、大阪府と同様に財政赤字にあえぎ苦しんでいます。財政再建に成功した知事は、全国の財政赤字に苦しむ多くの自治体に希望と力を与えることとなるでしょう。地方分権を推進して、自立し誇りある大阪スタンダードを確立していかなければなりません。 これからさまざまな困難を乗り越え、府の行財政改革に全力を尽くす知事のひたむきな姿、熱意を府民と我々にぜひ見せていただきたい。このままでは、行政サービスの低下に伴い、ますます府民の怒り、不安は増大します。八百八十万府民のトップである太田知事は、府民の怒りを爆発させないよう、不安を与えないよう府政の運営に当たらなければなりません。 以上で私の質問を終わります。御清聴どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 西川議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、行財政計画案の改定についてでありますけれども、本府の行財政改革は、平成十三年九月策定をいたしました行財政計画案に基づいて、改革の前倒しや早期具体化、これらを進めますとともに、さらなる改革にも取り組んで、集中取り組み期間において計画案を上回る成果を上げてまいったところであります。こうした取り組みの進捗状況につきましては、毎年度点検を行い、府民の皆様方に公表をいたしますとともに、今回の改定素案においても検証、評価を行っております。今回、集中取り組み期間が終了いたしますので、社会経済情勢の変化を踏まえて計画案の改定を行うことにいたしたものです。 次に、府債残高についての御指摘がございました。改定素案におきましては、大阪の再生に向けた取り組みを進めますとともに、平成十九年度の財政危機を確実に克服するだけではなく、赤字構造から脱却をし、自立した財政基盤の確立を目指すことにいたしております。府債残高につきましては、近年、新たな発行の抑制に努めておりますけれども、過去に発行した府債の償還が長期にわたりますことや、交付税の代替財源であります臨時財政対策債の発行といった要素もありまして、当面は増加が見込まれます。今後とも、改定素案を基本として行財政改革を推進いたしますとともに、計画的な府債の発行に努め、行財政運営に支障のないように万全を期してまいります。 次に、改定素案における税収見込みと三年後の改定についてでありますが、本府の税収は十六年度に入りましてからは前年度を上回る状況で推移をいたしております。また、政府の経済見通しでは、平成十八年度以降二%を超える経済成長が見込まれておりますが、改定素案における税収見込みにつきましては、この政府見通しよりも厳しい年一・三%の伸び率を見込んでおるところです。 今般の改定素案におきましては、目まぐるしく変わる情勢の変化に機敏に対応し、時代に合った府政改革を進めていくために、改革の進捗状況を毎年度公表して、長期財政推計についても毎年見直しを行ってまいります。さらに、緊急取り組み期間終了時点では、社会経済情勢を踏まえ、計画の改定を行うことにいたしております。 次に、行財政改革有識者会議の位置づけとそのあり方につきましては、行財政改革有識者会議は、民間の発想や経営感覚など外部の視点からの意見や提言をいただきまして行財政改革の推進に生かすため、私のサポート機関として設置をしたものです。メンバーは、財政問題や行政経営などの分野に精通をされている方々を中心に参画をお願いしたもので、府内の幹部で決めさせていただきました。運営に当たっては、議論の内容の公表など、透明性の確保に努めてまいることは当然のことと考えております。 有識者会議からは、予算編成にかかわる基本方針についても御意見をちょうだいいたすことにしておりますけれども、その決定は再生戦略会議における議論を踏まえて私がトップダウンで行います。 今後とも、府議会を初めとして、各方面との十分な議論、調整等を図りながら、大阪再生と府政改革に向けた取り組みを全庁一丸となって進めてまいります。 最後に、民間活力誘導型手法に積極的に取り組むPPP改革についてであります。 PPPとは、よりよい公共サービスをより効率的に提供するために、民間のさまざまな主体との連携のもとに施策を進めようとする手法でありまして、行政本来の果たすべき役割を放棄するものではございません。これまで取り組んできたPFIやESCO事業、事務事業のアウトソーシングなど、これらもPPP改革に属するものでありますけれども、これに加えて市場化テストやネーミングライツなどの新たな手法も含め、多様な手法を組み合わせて、経済性、効率性はもとより、公共サービスの質的な向上につなげていきたいと考えているものであります。 職員には、これまでのやり方について、これしかないと思い込まずに、職員自身が業務の改革の主役となって、結果として自信を持ってその能力を最大限に発揮してもらえるようになってほしいという期待も込めております。 また、民間人材の登用についても、本年五月にも民間企業から職員の派遣を求めるなど、さまざまな手法で取り組みを行ってまいりました。こうした取り組みによって民間ノウハウの導入が図られるとともに、職員にもよい影響を与えているのではないか、またこれからもそうであってほしいと、こう考えております。 今後とも、これまでの実績を踏まえて、さまざまな手法を組み合わせ、府庁全体のより一層の効率化、活性化を図ってまいります。 ○議長(若林まさお君) 次に、清水義人君を指名いたします。清水義人君。   (清水義人君登壇・拍手) ◆(清水義人君) 公明党の清水義人でございます。 一般質問の機会をいただきましたので、私からは、学校の運営組織のあり方、教員の給与制度、特別支援教育の新たな展開、文化情報の発信強化、並びに水害に強い都市づくりについて順次質問をさせていただきます。 まず初めに、学校の運営組織のあり方についてお伺いします。 私は、議員になる二年前まで二十一年間にわたり教職にありました。その経験からいいまして、今学校現場の忙しさ、大変なものでございます。学校週五日制の導入で授業時間が減少する中、基礎学力の定着、向上の課題に加えまして、総合的な学習、国際化、情報化への対応など、新しい学習課題が次々に生じております。また、いじめや不登校、荒れる教室など、生活指導上の課題が増加し、家庭内の問題にもかかわらざるを得なくなる、また地域連携などの対外的業務も増加しております。 一方、これに取り組むべき学校の組織運営においても、多くの課題が指摘されています。教員の組織は、校長と教頭を除くすべての教員が横並びの、いわゆるなべぶた組織となっています。そのため、教員間で指導や助言が行いにくい雰囲気を生み出し、その結果、個々の教員が問題を抱え込んでしまうといった傾向にあります。また、教員全員が横並びのため、スピーディーな意思形成が困難で、学校全体の教育力が高まりにくいということもあります。 さらに、従来なかったような新たな課題が発生した場合、その対応窓口はいつも教頭といったことになりがちなため、教頭の職務が拡大し過ぎて機能し切れなくなっています。これからの学校運営にとって、個々人の力量に頼るだけではない、組織的な対応が可能となる体制づくりが必要となっています。そのためにはさまざまな方策を検討しなければなりませんが、特に業務の集中しがちな教頭の機能を分割し、教頭を補佐する新たな職を設置することが有効な方策であると考えます。 これにより、教頭が本来の校長の補佐役として校務全般を調整し、学校運営を円滑にするという役割に専念できるという効果があります。また、教頭の機能を分割し、責任体制を明確にすることにより、迅速な意思決定が可能になるとともに、これからの学校運営を担う中堅層の育成や会議の持ち方、仕事の仕方を見直す、いわば教員の意識改革の契機になるという効果も見込まれます。 そこで、教頭を補佐する新たな職を設置すべきであると考えますが、教育長の所見をお伺いします。 また、ことしの六月、宮崎県教育委員会が、学習指導にすぐれた教師を年齢に関係なく登用し、校長、教頭並みに処遇するスーパーティーチャー制度を二〇〇六年度から導入すると発表されました。このスーパーティーチャーは、教師の中の教師として、県内各地の学校現場に出向いて講演したり、他の教師に助言や指導をするといったもので、優秀な人材を一律的に管理職にするばかりでなく、現場で力を発揮させることをねらいとするものであります。 大阪府においても、教員の指導力に対する府民の関心はますます高まっております。今後、教員の大量退職、大量採用の時代を迎えます。若い教員の資質向上は大きな課題となっています。 そこで、教科指導や生徒指導などで卓越した指導力があり、学校現場で頑張っている優秀な教員を管理職という位置づけではない指導教官として位置づける新たな制度を導入してはどうでしょうか。このことにより、教員の意欲が高まり、結果として教員の資質向上につながるものと考えますが、教育長の所見をお伺いします。 次に、教員の給与制度についてお伺いします。 教員の給与制度については、今年度からこれまでの国準拠規定が削除され、一定の制約が残るものの、都道府県が主体的に定めることができることとなりました。これを受けて大阪府では、行財政計画改定素案において、十八年度実施を目途に教職員の新たな給与制度の構築が示されるとともに、能力、実績主義を重視した給与のあり方など、国の公務員制度改革を踏まえた人事給与制度のあり方について、有識者会議専門部会で検討するとされております。 教員の給与制度を検討するに当たっては、先ほど私が質問したように学校運営体制の充実を図るための新たな職を設置する場合、この職に見合った給与上の処遇も必要になります。現在の教職員の給料表は、講師等の一級、教諭の二級、教頭の三級、校長の四級と極めてシンプルな体系であるため、新たな職を給料上で位置づけようとしますと、給料表の抜本的な改正が必要となります。私は、教職員の給与のあり方については、その職の重要性から、また優秀な人材を確保するためにも、財政難を理由に切り下げることは将来に禍根を残すものと考えております。 しかしながら、現在の教職員に支給されている手当の中には、定時制通信教育手当や産業教育手当のように、制度の創設期から見ると、社会経済環境が大きく変貌しているにもかかわらず、効果の検証もなく漫然と支給を続けているなど、早急な見直しが必要となっているものが数多くあります。小中学校の養護学級担当教員や盲聾養護学校の教員に加算されている調整額の問題についても、かねてから指摘しているところでありますが、見直しを早急に実施すべきであります。 また、いじめや不登校、突然切れる児童生徒への対応、基礎学力の定着向上、国際化、情報化への対応などさまざまな教育課題に直面しながら、日々奮闘している学校現場の教員の努力に的確にこたえ、やる気を引き出していくためには、意義や効果に疑問があるような手当を機敏に見直し、この財源を活用して、頑張っている教員の努力を評価し、報いる給与制度を構築していくことが重要であります。 そこで、教育委員会は、新しい給料表の導入を初め、給与制度全体の見直しをどのように行っていくのか、またその中に個別手当の見直しをどのように位置づけて改革を進めていくのか、教育長の所見をお伺いします。 次に、特別支援教育の新たな展開についてお伺いします。 大阪においては、障害のあるこどもを地域の学校に通わせたいという保護者の願いを受けとめ、現在大阪府内の小中学校の九六・二%に養護学級が設置され、九千人以上の児童生徒が学んでいます。私は、ともに学びともに育つというノーマライゼーションの理念から推進してきた大阪の障害教育は、全国に先駆けた実践であると評価しております。 しかし、養護学級に学ぶ児童生徒の数は年々増加しております。また、重度・重複障害の児童生徒もふえている傾向にあります。さらに、通常学級にも六%程度の割合で在籍すると言われる学習障害、高機能自閉症など、軽度発達障害のある児童生徒への教育的対応も求められております。国においても、障害の種類、程度に応じて養護学校など特別の場で指導を行う特殊教育から、障害のある児童生徒一人一人のニーズに応じて適切な教育を行う特別支援教育へと転換が図られようとしており、現在中央教育審議会で審議されているところであります。 このような状況の中で、障害のある児童生徒に関する多様かつ増大していくニーズに適切に対応する小中学校の教育力や力量が大きく問われています。しかしながら、養護学級の実態を見ますと、こうしたニーズにこたえているとは言いがたい現状にあります。 第一に、校内人事で年度ごとに担任がかわり、障害教育に経験の少ない人が担任につく場合があるなど、養護学級担当教員の専門性、資質の向上が問われていること。第二に、養護学級担当教員のみが障害のある児童生徒にかかわり、通常学級の教員の理解や協力が得られないなど、校長を中心とした校内体制ができていないこと。第三に、今後、さらに地域の学校で学びたいというニーズの高まりが予想されることに対し、地域での受け入れを推進するための養護学級の整備充実が必ずしも十分でないこと。こうした現実に保護者からも不安の声が寄せられています。 私は、全国に先駆けて実践してきた大阪だからこそ、障害のある児童生徒が地域の小中学校で安心して教育を受けられる条件を質量ともに整備し、障害教育のモデルを全国に発信すべきと考えます。そのためにも、大阪府教育委員会として養護学級の強化充実を図ることが喫緊の課題であると考えますが、教育長の所見をお伺いします。 次に、文化情報の発信強化についてお伺いします。 平成十三年十二月に文化芸術振興基本法が制定されて以来、府はもとより、国や市町村の文化振興策が拡充される中で、支援のメニューも多様化しています。しかし、地域において小さな団体や個人で文化芸術活動を行っている人々にとって、自分たちの活動に最も適切な支援策や制度利用の手続方法など、必要な情報が簡単に手に入れられない状況にあります。また、自分たちの活動をアピールしたり、交流する場も不足しています。私は、さまざまな支援策や情報が総合的に提供できるワンストップサービス、そして文化芸術活動を行う人々からも情報発信できる双方向性の観点を重視した文化情報の発信機能の強化が急務であると考えます。 また、自分の文化芸術活動を地域のために役立てたいと考えている人や、地域の中にどんな芸術家がいるのか知りたいといった地域の声もあります。我が党では、かねてより文化芸術家などの情報を蓄積した文化芸術バンクの構築について提言してきたところであります。 こうした文化に関する情報の溝を埋めるために、行政の支援策を初めとする多くの情報から適切な情報をアドバイスしたり、ニーズと供給をマッチングするコーディネーター機能が求められています。現在、大阪府では、我が党の提案を受け、文化芸術振興基本条例の制定作業を進めており、行財政計画改定素案においても、観光魅力と文化力のアップを戦略的取り組み分野とし、厚みのある大阪の文化力のさらなる向上と発信と記載されております。 一方、この改定素案には、府立文化情報センターについて、生涯学習の情報提供場所としての認識しかないのか、貸し館機能の廃止について検討するとのみ書かれています。しかし、私は、文化情報センターにおける文化情報発信機能の必要性は今後ますます増大していくと考えます。 そこで、文化情報センターの情報発信機能を充実強化し、ワンストップサービス、双方向性、コーディネート機能などを備えた大阪における文化情報発信の拠点としていくべきではないでしょうか。 また、ホームページについても有効活用し、文化に関するあらゆる情報を得ることができる総合案内窓口を設けるとともに、電子掲示板機能などを使って、文化芸術活動を行う人々が情報発信や相互交流できる機能を充実していくべきではないでしょうか。大阪における文化情報の発信機能の充実強化について、生活文化部長の所見をお伺いします。 次に、水害に強い都市づくりの観点から二点お伺いいたします。 まず初めに、寝屋川流域、大阪市東南部の浸水対策について伺います。 ことしは、七月の新潟県、福井県などの集中豪雨や例年にない台風の頻発などにより、全国各地で水害による被害が発生し、その恐ろしさを再認識させられました。もし、仮に大阪がこのような豪雨に見舞われていたとしたら、人命、財産の損失、都市機能の麻痺など深刻な被害があったものと予想されます。 私は、昭和五十七年八月の集中豪雨で床上浸水の経験をしました。このときの降雨量は、時間最大雨量三十九・五ミリ、総雨量百五十・五ミリでしたが、大阪では、床上六千七百七十八戸、床下四万三千二百六十二戸の浸水被害がありました。特に、私の住む東住吉区では、育和・今川地域を中心に多大な被害を受けました。 寝屋川流域の大阪市東南部は、特に地盤が低く、雨水が河川に流れ込まない内水域であり、大雨が降ると必ず浸水被害が出る環境にあります。このため、寝屋川流域では、河川改修だけでなく、遊水地や地下河川の整備、下水道施設の整備など、総合的な治水対策が進められてきました。その結果、昔は夕立程度の雨で近くの道路が冠水していましたが、今では少しぐらい強い雨が降っても浸水しなくなるなど、その効果について日ごろから実感しているところでありますが、近年全国で頻発する時間雨量八十ミリを超えるような集中豪雨の発生状況を見ますと、大阪市東南部地域で建設が進められている寝屋川南部地下河川の早期完成が必要です。 地下河川は、完成した部分から雨水の貯留施設として活用されているとのことですが、いっぱいになるとあふれるしかないわけですから、早く全線を開通させ、ポンプ場を完成させなければならないと考えます。たとえ財政状況が厳しくとも、水害に強いまちづくりのためには、寝屋川流域の治水対策の推進は重点的に取り組むことが必要であります。 そこで、今後の寝屋川流域の総合治水対策、特に南部地下河川の取り組みについて土木部長の所見をお伺いいたします。 次に、避難対策の取り組みについてお伺いします。 東海豪雨や、近年の時間雨量八十ミリを超える集中豪雨は、現在の河川や下水道の整備計画を超えるものです。こうした従来の予測を超える記録的な集中豪雨に対しては、ハード面の整備だけでなく、被害を最小限に抑えるソフト面の対策が急がれなければならないと考えます。 新聞やテレビで報じられているように、ことしの豪雨では、避難勧告のおくれや避難方法の不徹底、また自力で避難できない高齢者、障害者の方への支援の手が届かなかったことにより多くの人命が失われました。行政は、迅速な情報伝達システムの構築や避難誘導体制の確立など、実効性のある防災計画の策定が急務であると考えます。 ところで、昨年六月に大阪市は市内二十四区の防災マップを作成し、住民に配布しました。これは、昨年三月に大阪府都市型水害対策検討委員会が東海豪雨級の降雨による寝屋川流域浸水想定図を発表したのを受けて作成されたものです。大阪市が作成したこの防災マップ、ごらんになりましたでしょうか。私の手元に届いた東住吉区版の防災マップを見て驚きました。かつて水害で大変な思いをした育和・今川地域が、またもや最も深い一メートルから二メートルの浸水区域の中に入っています。私の自宅もその中です。 さらに、その防災マップでは、避難所に指定されている四つの小中学校までもが浸水区域の中に明示されているのです。頭までつかるような、そういう避難所にどう避難すればいいのでしょうか。具体的な対策を示さない防災マップに対して、無責任ではないかと、地域住民からこういう怒りの声が上がっております。 総務部危機管理室も役員として参画している大阪府内市町村防災対策協議会は、大阪府と各市町村が相互に緊密な連絡と協調を図り、総合的な防災対策を推進し、迅速かつ的確に実践することを目的とするとうたっております。 例えば、先ほどの防災マップの例にもあったような市町村の避難対策に見直すべきことがあれば、それについて働きかけるのも大阪府の役割ではないでしょうか。府民の命を守る立場として大阪府は、避難対策の確立のため、大阪市を初め各市町村に対してどのような働きかけをしていくのか、総務部長の所見をお伺いいたします。 以上で、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇)
    ◎総務部長(三輪和夫君) 水害に強い都市づくりの御質問のうち、避難対策の確立についてでありますが、災害から府民の生命を守るためには、市町村の適切な避難対策が必要であります。このため、本府では、大阪市等と共同で東南海・南海地震津波対策等検討委員会を設置し、大阪市域では、今年度津波に加えて、河川からの洪水や下水道排水が追いつかない場合の避難など、浸水対策の検討を行っているところであります。その検討を踏まえて大阪市では、浸水地域にある避難所がその機能を果たすことができるのかという点についても再度点検をし、あわせてハザードマップを作成する予定となっております。 また、本年九月には、中河内三市と合同して夜間避難所運営訓練を実施し、住民の方に避難から避難所での宿泊生活までを体験していただくとともに、市職員、ボランティア、関係団体による避難誘導、避難所運営に係るスキルアップ、連携の強化等を図ったところであります。 さらに、現在国において、避難勧告の判断基準や住民への迅速な伝達手段などのマニュアル策定が進められており、この内容を踏まえ、地域の実情に応じた避難勧告の発令基準などを市町村の地域防災計画に織り込むように的確な助言、指導を行ってまいります。このような取り組みにより、市町村と連携し避難対策を推進してまいります。 ○議長(若林まさお君) 生活文化部長綛山哲男君。   (生活文化部長綛山哲男君登壇) ◎生活文化部長(綛山哲男君) 文化情報の発信強化につきましてお答えいたします。 府立文化情報センターは、府民の文化活動と生涯学習を推進するための拠点として、府民が文化に触れ、親しみ、学ぶという観点から、さまざまな事業の主催や、府民に活動の場を提供する貸し館、イベントを初めとする文化情報の提供などを行ってきたところでございます。お示しのように、大阪文化の担い手としての府民を支援してまいりますためには、文化芸術活動に係る支援情報の提供や相談、情報交流の場の充実に取り組むことが必要であると認識をいたしており、今後文化情報センターの情報受発信機能をより強化してまいりたいと考えております。 このため、文化情報センターのホームページに、府はもとより、国、市町村などの文化活動を支援する制度等も掲載した情報サイトを設けるなど、大阪の文化、生涯学習の総合案内窓口として一層の充実を図ってまいります。 また、文化情報センターで文化・生涯学習活動に携わる方々が気軽に集まって情報交換を行っている文情サロン事業につきましても、今後小規模な団体、あるいは個人で芸術活動をしておられる方にも広く参加を呼びかけるなど、文化芸術活動を行う方々の交流の場の拡充にも努めてまいりたいと考えております。 ○議長(若林まさお君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 寝屋川南部地下河川など寝屋川流域での総合治水対策についてお答えいたします。 大阪市東南部地域を含む寝屋川流域におきましては、流域内で観測した最大降雨である時間雨量六十三ミリに対応した計画に基づき、河川からのはんらんを防ぐための河道の改修や治水緑地の整備、内水浸水を防ぐための地下河川や流域調節池の整備など総合的な治水対策を推進しております。 現在の整備状況といたしましては、計画に対して六一%の進捗となっており、引き続き都市型水害対策を大阪府行財政計画改定素案戦略的取り組み分野に位置づけ、着実に事業を進めてまいります。 このうち、寝屋川南部地下河川事業につきましては、東大阪市若江西新町から大阪市西成区南津守に至る延長約十三・四キロメートルの地下トンネルを築造し、最下流部において集めた雨水を大型のポンプで木津川に放流するものでございます。これまでに八尾市美園町から阿倍野区松虫通までの九・二キロメートルの地下トンネルが完成し、完成した部分から順次雨水を貯留する調節池として活用することで、大阪市東南部地域における浸水被害の軽減に役立てております。 残る最上流部及び最下流部の地下トンネル工事とポンプ場の整備につきましては、まず最上流部において、平成十三年度に東大阪市若江西新町から八尾市美園町までのトンネル工事に着手し、平成十九年の完成を目指し鋭意事業を進めております。 最下流部におきましては、大規模なポンプ場の整備となるため、現在学識経験者による技術検討委員会においてさまざまな技術的課題の検討を行っております。今後、委員会での検討を早急に終え、ポンプ場整備を進めるとともに、未着手の西成区南津守から阿倍野区松虫通までの区間において、大阪市の道路事業にあわせて地下トンネルを早期に整備できるよう精力的に調整を行い、寝屋川南部地下河川の全体完成に向け積極的に事業を推進してまいります。 ○議長(若林まさお君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する三点の質問にお答えいたします。 まず、学校の運営組織のあり方についてですが、それぞれの学校における教育課題に適切かつ迅速に対応し解決を図っていくためには、校長が確固たる学校経営方針を持ち、強いリーダーシップを発揮して、教職員を組織として動かしていくことが極めて重要でございます。このため、御指摘のように、学校運営組織のあり方について検討を深めることは、学校の現状に一石を投ずるものとして有意義であると考えております。 この問題に関しまして広く意見を求めるため、先月外部有識者と関係機関の代表から成る今後の学校運営組織のあり方懇談会を設置し、本年度末を目途に報告をいただけるよう検討をお願いしております。今後、府教育委員会としては、懇談会においてお示しのような教頭を補佐する新たな職の設置や、指導力にすぐれた教員の処遇も含めた議論をしていただき、この議論を踏まえて新たな学校運営組織を整備してまいります。 次に、教員の給与制度についてでありますが、お示しの時代背景のもと、府教育委員会としては、国の動向や昨年度の府人事委員会の意見、さらには懇談会での議論も踏まえながら、平成十八年度には新たな職の処遇に見合った給料表を含む教員給与制度が導入できるよう、そのあり方について検討することといたしております。 なお、御指摘の各種手当や調整額につきましては、社会情勢の変化、教員の勤務実態等を踏まえた機敏な見直しが必要であると考えており、できるものから着手をしていくこととしております。このうち、定時制通信教育手当につきましては、平成十七年四月に定時制課程のシステムを活用した多部制単位制の学校、いわゆるクリエイティブスクールを新たに五校開校することにあわせ、そのあり方を早急に整備する必要があります。このため、支給対象者、支給水準等の見直しを行い、今年度内に成案をまとめ、関係機関と協議に入りたいと考えております。 今後とも、頑張っている教職員の努力に報いられるよう、各種手当を含めた教職員給与体系全体について見直し、検討を進め、教職員全体の意欲、能力の向上、さらに学校の活性化に資する給与制度の構築を目指してまいります。 最後に、特別支援教育の新たな展開についてお答えいたします。 養護学級担当教員の専門性の向上については、これまで府教育センターでの研修や学校への講師派遣などの取り組みを進めてきたところでありますが、今年度から新たに盲聾養護学校の教員が医師や看護師、理学療法士等の専門家と連携しながら、地域の小中学校の教員に対して、障害のある児童生徒の状況に応じた指導方法や、個別の支援計画作成等について支援する障害教育相談・支援事業を推進しているところでございます。今後とも、このような取り組みを通じて、教員の資質、専門性の向上を図ってまいります。 障害児教育推進のための校内体制については、お示しのとおり、養護学級担任を中心とした教員の相互連携や、養護学級が学校全体の中で受けとめられる校内体制を確立する必要があります。このため、校内委員会の設置や、保護者、関係機関との連携等に関するマニュアルを早急に作成し、市町村教育委員会を指導してまいります。 また、今年度から、障害児教育に精通し、小中学校内外の協力体制づくりを調整推進する役割を担う特別支援教育コーディネーターの養成に着手したところであり、将来の府内全校での設置に向け、平成十七年度までの二年間で各市町村の核となる教員二百名を養成いたします。 養護学級の整備充実については、近年障害のある児童生徒が増加傾向にある中、地域でともに学びたいという本人や保護者の願いにこたえるために、今後ともできる限り国措置定数を活用し、子どもの障害や学級の状況に応じた適切な学級設置を進めてまいります。 以上であります。 ○議長(若林まさお君) この際休憩いたします。午後二時三十七分休憩    ◇午後三時四分再開 ○副議長(半田實君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。 通告により永野孝男君を指名いたします。永野孝男君。   (永野孝男君登壇・拍手) ◆(永野孝男君) 自由民主党の永野孝男でございます。 発言の機会をいただきましたので、一般質問に参加させていただきます。 私が初めてこの議場へ参りましたのは、今から二十七、八年も前のことでございました。岸和田市議二期目に入ったころでございまして、所用で府庁に参りましたところ、ちょうど本会議が開会中でありました。そのころの府議会は、革新黒田府政に対し圧倒的な多数野党の議会構成でありまして、緊張感漂う活発な議論が展開をされておりました。そんな府議会への興味もありまして、本会議を傍聴に訪れましたところ、この壇上では、我が党の東徹議員の御尊父、東武議員が、あの温厚なお人柄に似合わず、激しい口調で黒田府政を糾弾、追及しているさなかでありました。やじも飛び交い、生き生きとした議論の応酬にしばらく時の過ぎるのも忘れて聞き入っておりました。 そして、議場を出た瞬間に、若き日の永野孝男岸和田市議は、よし、府議会へ行こうと決意をいたしまして、次の昭和五十四年の府議選に出馬をいたしました。しかし、僅少差で破れ、その後、もう一たびの挑戦も次点に敗退をし、府議会はとても遠く、私には縁のないところと思っておりましたが、青天のへきれきとでも申しましょうか、昨年の府議選には図らずも自民党の指名をいただき、議席をいただくことができました。今、こうしてこの演壇に立っておりますと、府議会を目指してからの長い年月に感慨深いものを覚えるのでございます。 さて、私の地元岸和田では、去る九月十四、十五の両日、三百年の歴史と伝統を誇る岸和田だんじり祭が開催されまして、勇壮華麗をもって知られるだんじり祭は、交差点を直角に走りながら回すやりまわしが人気の的であり、うまく決まれば観衆からやんやの喝采が起こります。本年も、数多くのすばらしいやりまわしが見られました。大阪府は、官民挙げて都市の再生に取り組んでいるところでありますが、だんじり祭のやりまわしのごとく、元気に鮮やかに大阪の再生を決めたいものであります。 知事にも一層元気に大阪の再生に取り組んでいただくため、引き手も観衆も一体となったあの熱気に包まれた岸和田祭をぜひ現地で見ていただきたい。以前見たからなどと言わずに、世界に誇る大阪の祭りを毎年ぜひごらんいただきたいと思うのであります。本年もお誘い申し上げましたが、公務御多忙とかでごらんいただけなくて、まことに残念でありました。来年はぜひ岸和田祭へお越しくださいますよう、今から御案内をしておきたいと思います。 折しも、十月一日から共同募金の赤い羽根運動が始まっておりますが、こうして見回したところ、数はわずかでございます。ところが、この前の方には、ほとんどの方がつけていらっしゃいますが、ただお一人、知事の胸にはございません。おしゃれな知事からいたしますと、そんなのは嫌やというのかわかりませんが--あっ、つけておられる。ぜひ知事、つけておいてください。きっと共同募金への御協力はいただいていると思いますが、つけていなければ啓蒙になりませんので、知事、いつもつけていただきますようにお願いをしておきたいと思います。 私の地元泉州は、明治中期より繊維産業を興し、我が国近代工業の先導役を果たしてきた地域であります。その後も多種多様な産業が芽生え、豊かな地域として発展をしてきましたが、近年、近隣アジア諸国の猛追に遭い、そのすべてが構造不況に陥り、地場産業は一部を除き壊滅的な状況にあります。 元来、大阪は北高南低と言われてまいりました。しかし、十年前の関空開港に伴い、既に供用していた阪和道に加え、湾岸線が開通したこと、さらにはJR阪和線や南海本線の鉄道アクセスの増便により飛躍的に利便性が高まりました。しかし、まだまだ泉州の都市機能は低く、インフラ整備は大変おくれております。 関空も、景気の低迷や過大な負債を抱えた経営の不振、国内便の伊丹シフト等により本格的稼働が達成されておりません。現在、正念場ともいうべき最大の課題である二期事業を完遂し、二〇〇七年の供用にぜひともこぎつけたいものであります。関空が順調に発展し、泉州が臨空都市圏として、りんくうタウンを中心に都市的魅力にあふれた豊かな地域に生まれ変わってほしいとの期待のもと、大阪の再生は泉州の再生からとの立場で、数点のお尋ねをしてまいりたいと思います。 まずは、りんくうタウンにおける企業誘致のあり方について伺います。 関空対岸のりんくうタウンでは、一万社ローラー作戦の成果や定期借地方式の本格的導入などにより、契約率が六五%に達しました。とりわけ二千人の雇用と多大な経済波及効果、加えてりんくうタウンの用地の活用とまちの活性化などの観点からイオンモールを誘致してきたことは、一定の評価をしております。しかしながら、イオンモールは二十四時間営業の巨大な集客施設であり、近隣商業者への影響ははかり知れません。地元泉南市のみならず、泉州一円に大きな混乱と不安を招くことになりました。弱肉強食により地元の小売業などの廃業が懸念され、深刻な状況が予測されます。 まちづくりに責任を持つ大阪府としては、こうした巨大な商業施設誘致の話が持ち上がることも予測し、事前に有効な対策を構ずべきであるのが当然と考えますが、これまで府は地元に混乱を招かないよう、誘致に先んじて商業対策などにどう取り組んでこられたのか。 また、今回の混乱の原因は、府にりんくうタウンのあるべき姿を描いた都市イメージがなかったからで、地元では、将来立地する企業の業種、規模、進出場所などの輪郭がわからず、事前の備えができなかったからではと考えております。その結果、突然の企業誘致に地元は右往左往することになったのではないでしょうか。ただ、やみくもに企業誘致を進めるだけでは、同じような混乱を繰り返し、長期的な視点に立ったりんくうタウンの活性化は望むべくもございません。早急にりんくうタウンにおける都市イメージを明確にするとともに、企業誘致のコンセプトを構築し、地元に示すべきであると考えますが、企業局長の御見解をお伺いいたしたいと思います。 続いて、コスモポリス地域の再生支援について伺います。 コスモポリス構想は、関空の立地インパクトを活用して大阪産業の活性化、高度化を目指すもので、大阪府主導のもと、和泉、岸和田、泉佐野の三地域で進められました。現状を申しますと、和泉コスモポリスは既に企業立地が進んでおり、泉佐野コスモポリスは、計画地を大阪府土地開発公社が買収して、府が今後の土地利用計画を検討中であります。岸和田コスモポリスについては、平成十四年十二月に事業の推進は当面困難との方向性は打ち出されましたが、今後この地域をどうしていくかはまだ不明なまま現在に至っております。 岸和田コスモポリス地域は、百五十七ヘクタールの計画面積を持ち、里山の再生を目指している神於山の山ろくに広がる丘陵地で、区域内には近畿ポリティカルカレッジがあり、隣接地には府立蜻蛉池公園、近代的農業施設を備えた神於山土地改良区が広がり、中央部を国道一七〇号が横断をしております。大阪湾や神戸方面を望む景観がすばらしく、コスモポリス計画は挫折をいたしましたが、何をするにしても良好な、格好の土地であります。先行買収を行った企業体が、約五十ヘクタールを買収済みであります。虫食い状態であるため、開発も農地に戻すこともできない状態にあります。まさに塩漬け状態となっております。また、買収後、年月の経過により土地が荒れ果て、近隣農地に大きな迷惑となっており、地域住民は一日も早くコスモポリス地域の新たな方向づけがなされることを熱望しております。 こうした状況を受けて、本年四月に区域内の土地の先行買収を行った企業体から、第三セクターであります株式会社岸和田コスモポリスなどに対し民事調停の申し立てがなされました。民事調停の結果が出れば、コスモポリス構想そのものは終結すると考えられますが、岸和田市は、地元地権者とともに新たな地域づくりに取り組んでいこうとしているところであります。大阪府としても、こうしたコスモポリス地域再生に向けた地元の取り組みを積極的に支援すべきであると考えますが、知事の答弁を求めます。 次に、都市計画道路泉州山手線についてお尋ねをいたしたいと思います。 大阪府は、都市基盤整備事業について、平成十三年九月に、緊急度の高い順に都市基盤整備中期計画として十カ年で完了すべき事業を定めました。現在の府の財政力を考えれば、やむを得ざることであり、異論を挟むものではございません。 しかし、前述のとおり、大阪は北高南低で、泉州は都市基盤整備が大変おくれております。特に泉州地域の丘陵部を横断する道路の建設が待たれており、これが泉州山手線であります。堺市と和泉市の境界から空港連絡道までの延長十八・五キロメートル、幅員二十五メートルから六十五メートルの幹線道路で、関空のアクセスの一つとして昭和四十八年に都市計画決定されたものでありますが、関空のおぼつかない足取りと歩調を合わせるかのごとく整備がおくれ、現在岸和田市三田町二ツ池交差点でとまっております。そのため、俗に言う水道道や国道一七〇号を泉南方面から来た車が堺方面に抜ける格好の抜け道になっており、朝夕は近くの包近町付近で長い渋滞が起こっております。 市民生活や営農活動にも大きな障害となっていることに加え、やがて関空の二期事業が認められ、航空需要が飛躍的に高まることが期待されていますが、関空のより一層の活性化と泉州地域の発展が相乗効果を上げてくれば、アクセスとしてぜひとも必要なこの道路を次の計画では必ず盛り込むべきであります。また、段階的に推進するため、本線を一時凍結し、側道先行での事業化も考えられますが、土木部長の御所見をお伺いいたします。 都市再生の最後に、府立大学生命環境科学部大学院の移転問題について伺います。 大阪府立大学は、来年四月、現在の府立三大学を再編統合し新たなスタートを切りますが、少子化の進展の中で、大学間の競争はますますその厳しさを増しており、一層個性と特色ある大学づくりを進めていくことが求められております。こうした中、大学は、府からの検討依頼を受け、生命環境科学部大学院のりんくうタウンへの移転整備を判断されました。 先月、府立大学の南学長を我が党にお招きして、お話をお聞きしたところ、関西国際空港検疫所や西日本唯一の特定感染症医療機関でありますりんくう総合医療センターと連携した研究ができること、泉佐野食品コンビナートに集積する企業との共同研究に加え、学生の就職やインターンシップの受け皿としての期待が大きいこと、海外研究者との交流関連施設が充実していること、分散立地については、京都大学の桂キャンパスの例もあること、そしてりんくうタウンの活性化などを理由に挙げられ、さらなる社会貢献と高度研究型大学を目指す大学にとって、りんくうタウン移転には大きな魅力があるとのことでございました。従来の農学の枠を超え、バイオサイエンスへの重点化を図る大学としては、まことに理にかなったお話であり、これほどの適地はないと思った次第であります。 ところが、昨今この問題で堺市が本大学院の中百舌鳥キャンパスへの残留を求め、強い熱意を示されております。政令市への移行が予定されている堺市並びに関係者の思いは、私も痛いほど理解ができます。この問題については、大所高所に立ち、長期的観点から大学にとって何がベストかを考えることが、最も重要と考えております。府は、大学院を移転し、新たな環境で活動を充実させたいとする大学の意向を尊重し、その実現に全力を挙げて取り組むべきであります。また、りんくうタウンは、関空の立地インパクトを受けとめるという役割を担っておりますが、本大学院の設置は、このまちの熟成の重要な核となり、泉州、そして大阪、関西の発展に貢献するものと考えております。 私は、りんくうタウンの役割と現状にかんがみ、本大学院にとどまらず、府立大学のすべての大学院がこの地で展開できるよう政策誘導するぐらいの考えを持つべきであると考えております。 本件にはさまざまな意見がありますが、今この問題を先送りしますと、新たな門出を迎える府立大学の発展に、またりんくうタウンのまちづくりにも水を差すことになりかねません。さらに、さまざまな混乱を招き、問題を一層複雑化させかねないと考えます。 知事は、一昨日の代表質問の答弁で前向きの発言をされましたが、りんくうタウンでのキャンパス展開について不退転の決意を示すべきであります。知事の決断を求めます。 次に、障害者の相談体制について伺います。 現在、大阪府では、平成十九年度を目途に、府立急性期・総合医療センターと身体障害者福祉センター附属病院を統合して障害者医療リハビリテーション医療部門とし、さらに肢体不自由者更生施設と身体障害者更生相談所を併設させ、障害者医療リハビリテーションセンターとする計画が進められております。この機会をとらえて、障害者の総合的な相談体制の充実を図るべきであると考えます。 今、障害者福祉は、施設中心から地域生活へとその重点を移そうとしております。しかし、施設から地域生活への移行はいまだ不十分であり、障害者の方々が住みなれた地域で暮らしたいという当たり前の願いを支援する体制は、十分とは言えない現状にあります。さらに、障害者は、長い生活の間に他の障害をあわせ持つことが多く、その都度さまざまな相談機関を訪れなくてはならず、障害者やその家族は大きな負担を背負うことになります。 障害の重度・重複化や高齢化の進展に対応するため、障害の種別などにかかわらず、総合的に相談でき、的確な助言を受けられるようワンストップサービスが可能な体制を整備し、障害者の地域生活への移行を推進することが必要ではないでしょうか。 私は、この際、障害者医療リハビリテーションセンターには、身体障害者更生相談所だけに限定せず、知的障害者サポートセンターをも統合し、隣接する大阪府こころの健康総合センターとの連携を強化すれば、身体障害のみならず、知的障害や精神障害を含めた三障害への対応が可能となり、総合的な相談体制が一層充実するものと考えます。また、こうした障害者の総合相談支援機能を整備することにより、重厚な障害者対策が期待でき、障害者の地域への移行が一層推進できるものと考えますが、健康福祉部長の答弁を求めます。 続いて、児童養護施設を巣立ち、何らかの理由で結婚式を挙げることができなかった方々のために、挙式と披露宴をプレゼントするドリームウエディングについて伺います。 この行事は、総合結婚式場月華殿の申し出に当時の左藤義詮知事が賛同され、昭和四十年にスタートしたもので、歴代の知事夫妻を初め多くの出席者の立ち会いのもと、カップルの門出を祝福するという、とてもすてきな結婚式であります。私も過去に出席した経験がありますが、見事な演出がなされ、とても感動的なものでございました。年に二、三組の挙式が行われ、これまでに九十三組のカップルが誕生しております。幾多の困難を乗り越え、やっとの思いで挙式に臨んだ二人にとって、多くの人々から祝福される盛大な結婚式は、一生涯忘れることのできない思い出となります。とりわけ、府民を代表する知事のお祝いの言葉は、新しい人生のスタートを切る二人にとって大きな励みとなり、かけがえのないものであります。まさにドリームウエディングは、知事の出席なくしては成立しない行事であります。 ところが、今年は知事の出席が得られなかったため、長い歴史を持ち、歴代の知事が営々とはぐくんできたこの行事の開催が見送られました。どうしてでしょうか。また、来年度以降はどうされるのでしょうか。知事にお伺いいたします。 長い不況の中、多くの府民が苦しんでいるときだからこそ、こうした心温まるすてきなイベントに価値があるのではないでしょうか。 また、知事は常日ごろ、子どもたちと直接ふれあう行事には積極的に参加したいとおっしゃっておられます。昨年の十二月には、フィンランドのサンタとともに児童養護施設を訪問され、子どもたちにプレゼントを贈られたとの話を聞いております。このドリームウエディングを初め、知事が直接子どもたちを励ます絶好の機会であります児童福祉施設関係の行事へのかかわりについて、知事のお考えを聞いておきたいと思います。 以上、数点にわたりお尋ねいたしました。初めての一般質問で、意を尽くせぬところもたくさんありました。理事者の皆様には心のこもったお答えをいただきますようお願い申し上げ、私の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 永野議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、岸和田コスモポリス事業についてでありますけれども、平成十四年十二月に、株式会社岸和田コスモポリスの取締役会で、事業の推進は当面困難と決議をされましたが、民間企業六社が先行取得をした用地がコスモポリス計画区域内に虫食い状に点在をしておりますことや、地元地権者との共有地も数多いということで、現状のままでは今後の土地利用が困難になっているという状況にございます。 このために、用地を先行取得いたしました民間企業六社が、大阪府、岸和田市、株式会社岸和田コスモポリスを相手取りまして民事調停を申し立て、現在裁判所で調停が進められているところであります。新たなまちづくりのための府の支援については、今後裁判所から提示をされる調停案を踏まえて判断をする必要がございますが、その際には、ただいま地元の方々のまちづくりにかける思いをお聞きいたしたわけですから、岸和田市の意向をよく伺いまして、府としての対応方針を検討してまいりたいと存じます。 次に、府立大学生命環境科学部のキャンパス展開についてですが、大学の発展はもとより、バイオ関連産業の振興、国際交流特区としてのりんくうタウンのまちづくりの促進という課題の解決につながるものというふうに考えまして、大学に対して、動植物バイオに係る研究機能の移転について検討依頼を行いました。大学におきましては、約二年間の検討期間を経て、大学院の移転案は望ましい教育研究環境を確保し、学生にとって魅力あるキャンパスを創出できると考えられるということで、この案を受け入れ、りんくうタウンという新たな土地でその発展を目指したいという意向を示されたところでございます。 府としては、この意向を尊重して、二十一世紀の有望な技術であるバイオテクノロジーの新たな展開、産学連携、世界との連携を含めて、これにおくれることのないように、大学が行うりんくうタウンにおける大学院キャンパスの整備を支援していきたいと、このように考えております。 最後に、ドリームウエディングを初めとする児童福祉関係の行事への参加についてお答えを申し上げます。 家庭の事情で家族と生活できない児童養護施設の子どもたちには、施設の先生方を初め、大人からの励ましが大変重要であることは、おっしゃるとおりであります。私も、機会あるごとに子どもたちの行事に参加をさせていただいておりまして、子どもたちの笑顔は何よりも大きな力と励みになっております。 ドリームウエディングについては、私も就任以来四回出席をさせていただきました。時代の変遷とともに、現代の若者の結婚式に対する考え方ですとか価値観が多様化をしております中で、いろいろなやり方を提案し、工夫もしていただいてきたわけですけれども、熟慮に熟慮を重ねました結果、私としては出席を見合わせることにさせていただきました。 私としては、若い人たちと心から喜びを分かち合い、励ましとなる新たな方法はないものかと考えているところです。私自身にとっても、子どもたちと直接ふれあい、お話をしたりすることは大きな喜びでありまして、励みになることでもあります。また、私が子どもたちの励みになるような行事への参加等できれば、この上ない喜びだと思っております。そういう気持ちを大事にして、児童福祉施設関係の子どもたちへの行事には、今後もできる限り出席をさせていただきたいと考えております。 なお、赤い羽根は大変失礼をいたしました。いつも副知事に助けられている私でございますが、こういう形で登壇できまして安心いたしました。失礼いたしました。 ○副議長(半田實君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) 障害者の総合相談機能の充実についてお答えをいたします。 地域で暮らしたいという願いを持つ障害者がふえている中、第三次大阪府障害者計画の重点方向でもある入所施設から地域生活への移行の推進と、その後の生活を継続して支援する体制の整備が重要となっております。また、身体障害、知的障害、精神障害の三障害はもとより、障害の重度化、重複化あるいは高齢化への対応や、近年新たな課題となってきておりますさまざまな発達障害や脳損傷などに適切に対応していくためにも、今まで以上に幅広い専門性を有した総合的な相談を実施することが求められております。 そのため、平成十九年度を目途に整備を進めております障害者医療リハビリテーションセンター--仮称でございますが、これに設置をする身体障害者更生相談所と知的障害者サポートセンターを統合し、さらに隣接するこころの健康総合センターと緊密に連携できる体制を整えることは極めて重要であり、その実現に向け早急に検討してまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 都市計画道路泉州山手線についてお答えいたします。 泉州山手線は、堺市と和泉市の境界から泉州地域の丘陵部を通過し、関西国際空港連絡道路に至る路線として都市計画決定されたものでございます。これまでにトリヴェール和泉などの大規模開発に際し、泉北高速鉄道の延伸ともあわせて、堺市と和泉市の境界から岸和田市の都市計画道路磯之上山直線までの整備を終えております。残る関西国際空港連絡道路までの区間につきましては、側道を先行して暫定的に整備することも考えられますが、その場合でも延長が長く、幅員も広いことから、膨大な事業費を要することになります。 このため、沿線地域の開発状況や本府の財政状況を考えますと、現状では長期的な取り組みとならざるを得ないと考えております。今後は、周辺道路の整備状況とともに、関西国際空港二期事業に伴う地域開発の進展状況も十分に考慮して、整備時期を検討してまいります。 ○副議長(半田實君) 企業局長芝池幸夫君。   (企業局長芝池幸夫君登壇) ◎企業局長(芝池幸夫君) りんくうタウンへの企業誘致のあり方についての二点の御質問にお答えをいたします。 まず、イオンモールの誘致につきましては、当該施設が府内でも有数の大規模小売店舗でありますことから、地元商業者に対して少なからぬ影響があるものと認識しておりますが、りんくうタウンのにぎわいづくり、立地に伴う経済波及効果、千五百人から二千人に及ぶ雇用創出、さらに将来の税収見込みなど総合的に勘案し、地元泉南市とも協議を重ね、折からの特区制度も活用して誘致したところでございます。 この間、お示しの商業者対策につきましては、関係部局と連携しながら、商業者等に身近な地元市や地元商業団体が行う対策に府として協力していくことが効果的であるとの考えから、例えば泉南市における高齢社会に対応する出前宅配制度の研究とか、阪南市におけるプレミアムつき商品券発行事業などについて地元から要望がございまして、現在支援を行っているところでございます。 次に、りんくうタウンのまちづくりにつきましては、バブル経済の崩壊以降、長引く景気の低迷など社会経済状況の変化を踏まえまして、大阪、関西の経済の活性化に資する産業拠点としてまちの熟成を早期に進めることが肝要と考え、平成十三年八月、りんくうタウンの活用方針を策定いたしました。この中で、りんくうタウン全体のまちづくりのイメージとその手順を明らかにし、地元市町を初め広く関係機関に周知し、誘致活動を進めてまいりました。 今後、企業の誘致に当たりましては、りんくうタウンは広く泉州全体の再生の拠点であることからも、お示しの点も十分に踏まえ、適宜施設内容に応じ、市町に対し事前に情報提供を行うなど広く関係者に周知しながら、りんくうタウンの活性化、大阪の再生に取り組んでまいります。 ○副議長(半田實君) 次に、北之坊皓司君を指名いたします。北之坊皓司君。   (北之坊皓司君登壇・拍手) ◆(北之坊皓司君) 主権おおさかの北之坊皓司でございます。 今次定例議会に一般質問の機会を与えていただきましたことを心から感謝をいたしております。 それでは、順次質問をさせていただきます。 まず最初に、私の地元であります豊中市の千里ニュータウンの問題についてお尋ねをいたします。 千里ニュータウンは、大阪府が全国に先駆けて開発した大規模住宅団地であり、まち開きから四十年以上経過し、今では緑の美しい良好な居住空間として多くの人に親しまれております。しかしながら、成熟化の進展の傍ら、時代の移り変わりは、このまちに高齢者の増加、少子化や施設の老朽化、モータリゼーションの進行など新たな課題をもたらしています。まちは生き物です。絶えず新陳代謝を図ることで活性化していきます。千里のような計画的に一からつくられた大規模なまちの場合、なおのこと時代の変化に対応したきめの細かいフォローアップが必要であります。 これまで千里ニュータウンについては、企業局と財団法人千里センターがまちづくりの主役を担ってまいりました。先般公表の大阪府行財政計画改定素案では、残念なことに、企業局と千里センターは廃止するとの方針が示されております。しかしながら、解決すべき多くの課題を抱えるニュータウンに大阪府が果たす役割は、増しこそすれ減ることはありません。 このすばらしいまちをつくり出した大阪府が、今後のまちづくりにおいて、明確なビジョンを示すことなく撤収することなどあってはならないと思っております。府は、地域のまちづくりは地元の市で主体的に取り組んでもらいたいとお考えなのかもわかりませんが、今後とも引き続きニュータウンの課題解決に積極的に取り組むことが、府の責任ある対応と考えております。 去る九月十四日から、ニュータウンの中核であります千里中央地区で、企業局、財団法人千里センター、それに豊中市が所有する土地、建物を一括で民間企業に売却するコンペ事業が始まっております。今回の資産売却額は、最低制限価格でも百六十五億円以上と言われております。地元の府民の方々からは、府や千里センターは、破綻した府財政の穴埋めのために我々の貴重な資産を売り飛ばすのか、まちづくりは豊中市に押しつけて、府が撤退するのは問題だという不安の声が寄せられております。 私は、民間の力でまちの活性化を図ることは時代の流れであり、一定やむを得ない面があるとは思いますが、コンペ実施後も、当地区では、周辺で開発が進む茨木市の彩都や箕面市の水と緑の健康都市との交通アクセス、地区内外を結ぶ道路の交通混雑、公社公団などの集合住宅の建てかえなど、多岐にわたる課題が予想されます。それをすべて地元市がマネジメントすることは不可能であり、引き続き大阪府の積極的な関与が必要であります。 北大阪の新都心として千里中央地区が将来にわたり発展していくには、地域全体のタウンマネジメントをしっかりと行うことが重要であり、それを担う組織の設置が必要です。設置に当たっては、住民の声をタウンマネジメントに反映すべきであり、地元住民が行政とともに今後のまちづくりを考えていける組織の立ち上げに府が主体的に取り組むべきであると考えますが、企業局長のお考えをお伺いいたします。 次に、三年前にもお伺いいたしました国際障害者交流センター--ビッグ・アイについて、検証も含めて質問します。 国際障害者交流センター--ビッグ・アイは、昭和五十八年から平成四年までの国連障害者の十年を記念し、障害者の完全参加と平等の理念の実現を図るため、平成十三年九月、国の施設として堺市の泉北高速泉ケ丘駅前にオープンしたものであります。残念ながら、今ではその存在すら知らない人の方が多くなっていますが、当初は話題性もあり、またオープン記念事業として、障害者によるさまざまな芸術・文化活動、国際交流の事業等が繰り広げられたことにより、障害者の社会参加に対する府民の関心を高め、理解を醸し出すなど、十分とは言えないまでも意義のある事業が展開されたものと考えております。 しかしながら、開館三年後の状況を見ますと、立派なハード施設を生かすための取り組みが十分に行われていないのではないかと疑問に感じております。手話通訳士現任研修や災害支援ボランティアリーダー養成研修など、国の施策として実施されている人材養成の取り組みなどは、今後とも計画的に進められるべきと考えておりますが、障害者の芸術・文化活動、交流活動など、本来の設置目的に掲げられた事業については、そこから何が発信されているのか、ポリシーを感じることができず、大変もったいない思いをいたしております。 ビッグ・アイは、障害者が社会参加をするための夢をはぐくみ、ともに生きる社会づくりを目的とした施設であり、設立の理念を事業活動の中で具体的に実現、展開していくことが強く求められております。そのためには、障害者や障害者団体の考え、視線を大切にしつつ、府民のだれもがビッグ・アイの事業に関心を抱き、参加できる運営を行うことが重要であり、事業実施に際しての仕組みの工夫など、一過性のものではない、息の長い活動として根づかせていく取り組みが不可欠であります。 また、ビッグ・アイは、国の施設として建設されたものでありますが、府民にとっても貴重な社会的資源であり、有効に活用していかなければなりません。この施設は、大阪府が積極的に施設の誘致に当たり、その事業運営についても府指定出資法人が受託していることから、施設の運営や事業展開について、大阪府が積極的な役割を果たすべきであると考えております。 そこで、ビッグ・アイの活性化に向けて幾つかの提案をいたしたいと思っております。 みずからのことはみずからが決める社会を実現することこそが人権尊重社会の第一歩であり、当事者である障害者や障害者団体が主体的に事業をつくり上げていくシステムを整備することが、施設の本旨に沿うのではないかと考えます。 例えば、事業を実施する際には、民間のイベント専門事業者任せにするのではなく、日ごろから文化・芸術活動を行う障害当事者や団体が主体となり、事業を企画、運営していく仕組みづくりであります。また、その際には、隣接する大型児童館ビッグバンはもちろんのこと、大阪府関係部局、NPOや大学、高校のサークルなどさまざまな団体、地元堺市を初めとする行政機関との連携を強化した事業展開にも留意されるべきであります。 さらに、多くの人をビッグ・アイに引きつけ、ホールの利用も含めて来館を促していくためには、情熱や思いを持った人材がビッグ・アイの事業にかかわり、参画できるようにすることが重要であります。 運営委託を受ける大阪府地域福祉推進財団職員にそうした人がいないとは言いませんが、職員数が限られている中、やはり外部の協力を求めていく必要があるのではないかと考えております。事業の企画、運営のアドバイザーとして、そうした人の参加を募る方法は幾らでもあると思いますが、いかがでしょうか。 また、事業のPRも重要です。チラシやパンフレットだけではなく、ビッグ・アイの運営に関心のある方々に直接情報を届けるメールマガジンなどについても、発行を検討するべきです。 あわせて、施設の設置者である国に対して、ビッグ・アイで展開すべき事業の内容、方法等について大阪府から提案していくことが必要と考えております。国の施設だから知らぬ存ぜぬではなく、平素から障害者や障害者団体の意見を受けとめ、それを新規事業として提案するなど、国とともにビッグ・アイをよくしていく姿勢が求められていると思いますが、いかがでしょうか。 以上の点を踏まえて、大阪府としてビッグ・アイの活性化に向けてどのような取り組みをするべきなのか、健康福祉部長のお考えをお尋ねいたします。 次に、教育の問題について三点質問させていただきます。 第一点目は、民間人校長についてであります。 今定例議会における公明党の代表質問でも、民間人材の活用の中で一部取り上げられておりましたが、平成十四年度から府立高校においても民間から校長を登用しています。赴任当初は、学校運営において、民間との違いや学校独特の慣例の存在や職員会議のあり方など大変苦労したと聞いております。その後、二年余り経過しましたが、民間から校長を配置した成果はどれほどあったのか、またその成果をどのように普及させようとしているのでしょうか。 民間からの校長の配置に当たり、教育委員会ではどのような配慮を行ってきたのかが重要であると考えますが、校長が生徒や保護者にとって魅力ある学校づくりを行うために必要な人材の確保など、リーダーシップ発揮のために教育委員会として人事面でどのような取り組みをされてきたのでしょうか。例えば、私の聞いたところでは、民間人校長は、それぞれの学校の特色づくりに応じた学校改革に精力的に取り組んできているとのことですが、校長に対してどのような支援を行い、今後民間人校長の登用についてはどのように考えているのか、教育長にお尋ねをいたします。 第二点目は、府立高校教員の人事異動についてお尋ねをいたします。 かつては、名門校とか進学校と言われる学校に在職している教員にとりましては、その教育環境に満足して、ほとんど異動を希望しなかったため、何年も同一の学校に居続ける教員が多く、逆に、課題校と言われる学校に勤める教員の一部には、そんなことでは困るのですが、生徒の指導にも限界を感じ、生徒もやる気をなくす等、悪循環と言ってもよい状況に陥り、人事の停滞をきわめたときもあったと聞いております。 そんなことではいけないということで、約二十年ぐらい前になると思いますが、府立高校の創立年代により二つの学校群に分け、同一学校群の中では異動を認めないという制度を設け、その上、同じ学校に二十年以上勤務している教員は異動を促進させるという方策がとられました。その後、この制度はさらに改善され、平成の初めごろには、異動の対象となる教員は、同一校十年勤続以上の人、そして現在は七年以上の人が異動の対象となっております。この制度は、計画的な人事を行う中で、年齢構成など教員配置の適正化を図るとともに、学校に清新な気風を醸し出すということを目的としているわけですが、いまだに長期勤務者が存在する学校が見受けられます。 例えば、L-ハイスクール十七校を調べてみますと、こういう表現が適切であるのかどうかわかりませんが、世間で言われているところのいわゆる御三家の学校、特にその中でも筆頭格と言われている学校では、長期勤務者が多数見受けられます。現在、この学校では、教員数五十四人のうち十一年以上勤務の人が十九人で、そのうち二十年以上勤続の人が五人と断トツで他校を引き離している状況であります。 ちなみに、十一年以上勤続の教員が多い二番目の学校は、教員数五十三人中十八人、三番目の学校は五十二人中十五人、四番目の学校は五十三人中十四人、五番目は五十六人中十三人、六番目は五十四人中十一人となっていて、この中にも御三家がきっちりと入っております。L-ハイスクールの中だけ調べてもこのような状況でありますから、府立高校全体ではもっと格差が出るかもわかりません。 教科指導や生徒指導、クラブ活動や同窓会、地域との関係でその教員が学校にとって必要欠くべからざる人材であり、他校へ異動させにくいというような事情があるかもしれませんが、やはり同一校で七年から十年勤務するのが通常と考えられ、まして十五年以上となると、余りにも長過ぎるのではないでしょうか。このことについての改善策への年次目標などを示すべきと考えますが、教育長の見解を求めます。 また、異動については、公募制による人事異動--TRyシステムがその効果を上げていると聞いておりますが、逆に教員自身がみずからの特徴をアピールし、求める学校から指名を受け異動するシステムの導入について考えてみてはどうでしょうか。 以上について、教育長の御所見をお伺いいたします。 第三点目は、学校教育における体験活動の充実についてお聞きしたいと思います。 今日、いじめ、暴力行為、引きこもり、凶悪犯罪の増加など青少年をめぐるさまざまな問題が発生し、深刻な社会問題となっています。特にここ数年、仕事も通学もしない若者、いわゆるNEETが問題になっており、二〇〇四年版労働経済白書によれば、前年度より四万人ふえ、五十二万人となっております。さきの代表質問でも、知事からこの課題について、教育界と産業界とが連携して取り組むことを言及されたところでもあります。子どもたちがよりよく生き、よりよい社会の形成者として育っていくために、今こそこうした問題にしっかり向かい合い、問題解決のための手だてを講じる必要があるのではないでしょうか。 子どもたちの問題行動の背景にはさまざまな原因が考えられますが、その一つには、思いやりの心や人と人とのつながりなど、豊かな人間性、社会性が幼いころからはぐくまれていない現実があると思われます。こうした状況の中で、学校教育の早い段階から人、社会、自然などと直接ふれあい、広く物事への関心を高め、問題を発見したり、困難に挑戦し解決したり、人との信頼関係を築いていくとともに、物事を進めていく喜びや充実感を体得する体験活動は、大いに有効な手段ではないかと考えます。 現在、大阪府内の小中学校においては、総合的な学習の時間等の中でさまざまな体験活動が行われていると聞いておりますが、私の知る限りにおいては、それらの多くは短期間で単発的なものであったり、特定の施設等への訪問のみにとどまっています。特に中学校で実施されている職業体験学習においては、その七割以上が二日以内の実施期間であると聞いており、体験活動内容の充実や地域への広がりという観点からすれば、まだまだ不十分であります。 このような状況にかんがみ、指導する教員が積極的に地域との連携を図りながら、児童生徒の発達段階に応じた体験活動の充実及び推進にぜひとも取り組んでいただきたいと思いますが、教育長の御所見をお伺いします。 最後に、大阪府立大学農学部大学院の移転問題について要望をいたします。 この件につきましては、各方面からの要望、特に堺市と泉南地域八市町との綱引きともマスコミで論じられておりますが、単なる地域間競争になり、しかも政争の具になりはしないかと危惧しております。つまり、府立大学の発展性、あるいは二十年、三十年先の将来性といった大阪府民全体の知的財産の共有と発展という観点からの議論や、府民益という大阪府民全体の財産の活用という観点が非常に乏しいような気がいたします。明らかにされている学舎整備費は、概算で百三十五億円と聞いておりますが、長期にわたって負担を工夫していくことや、職員の減などの大学自身の経営効率の取り組みなどによって、府の行財政計画の収支見通しに影響を与えないと説明されています。しかし、現在の府の財政事情からすれば、非常に大きな投資額であることも間違いありません。 しかし、大学自身が求める学術研究と産学連携、そしてこれからの国際化の進む中で、より広いフィールドでのバイオや未知の感染症の研究などを初めとする新時代の探求テーマは、現在の想像をはるかにしのぐものになると推測されます。いたずらに地域間利益のみの論争になってしまうと、双方に遺恨を残すだけではなく、我々のような北摂に住む議員からすれば、何かむなしい感じがいたします。 なぜ、関空という国の玄関口の対岸にあるりんくうタウンへの移転なのかという、もっとグローバルな視点と展開、そして大阪の産学連携をリードする学術都市を南部に創造するんだというスケールの大きさと展望を指し示してこそ、納得できるものであります。そうした意義を踏まえ、明確な意思表示をするべきであります。 そのことを強く要望いたしますとともに、知事にもこの問題に対して積極的なリーダーシップを発揮していただくようにお願いをいたしまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) 国際障害者交流センター--ビッグ・アイの活性化につきましてお答えをいたします。 ビッグ・アイは、国連障害者十年を記念し、障害者の完全参加と平等の実現を目指して国が設置した施設であり、大阪府の指定出資法人である地域福祉推進財団が受託し運営を行っております。その具体的な運営方針につきましては、学識経験者を初め全国の障害当事者の代表、行政機関の職員などで構成される事業企画委員会で決定をされ、運営されているところでございます。 国の事業といたしましては、手話通訳士現任研修や災害支援ボランティアの養成、確保、機関誌の発行やインターネット美術館の運営、障害のある人もない人もともに交流をするバリアフリーアートアカデミーなどのイベントが全国的視野で取り組まれております。 また、大阪府におきましても、長年にわたる誘致活動により実現した施設であり、地元自治体として有効に活用するため、障害者の意見を直接聞きながら活動成果の発表機会を提供する芸術文化フェスタ事業や、音楽、演劇などを希望する人が専門家からの指導を受けるオープンカレッジ事業などを実施し、府内の障害者の芸術文化活動の振興に努めているところでございます。 ビッグ・アイは、開設されましてから満三年がたちますが、御指摘のとおり、府民のだれもが関心を抱き、参加できる運営という観点からは、工夫と改善を要する点もあると存じます。 大阪府といたしましては、国や運営に当たっている地域福祉推進財団に対して、障害当事者みずからが企画から運営まで手がける仕組みの構築やプロポーザルによる事業を活用したNPO等民間の人材の確保、堺市など関係機関との連携、メールマガジンなどの発行といったPR活動の強化など、ホールも含めビッグ・アイのにぎわいづくりに向けて積極的に提言し、その一層の活性化に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 企業局長芝池幸夫君。   (企業局長芝池幸夫君登壇) ◎企業局長(芝池幸夫君) 千里ニュータウンについてお答えいたします。 千里ニュータウンにつきましては、昭和三十五年の事業着手以来、企業局が中心となって宅地の造成、分譲に取り組んでまいりましたが、今日ではおおむね土地処分が終了するなど開発者としての本府の使命は終えたものと考えております。 中長期にわたるまちづくりは、本来市町村が主体的に取り組むべきとの考えのもと、本府といたしましては、社会経済情勢の変化に伴って生じる今後のさまざまな行政課題について、各関係機関が地元市と共同して解決に向け取り組むことといたしております。このため、平成十三年に設置した千里ニュータウン再生連絡協議会において、庁内関係部局とともに地元豊中、吹田両市とまちづくりに係る情報交換を進めております。 お示しの千里中央地区の再整備につきましては、民間の活力を導入して施設の更新と機能の活性化を図るため、コンペ方式により保有する資産の売却を行うものであり、本年九月十四日に募集を開始し、来年三月に応募提案書を受け付け、五月ごろをめどに事業者を決定する予定でございます。 コンペにおきましては、地域の方々がまちの方向性を考え、それに必要な組織やルールをつくっていくことが重要であるとの観点から、地元豊中市の呼びかけにより、千里中央地区のタウンマネジメント機能を担う組織を設立することとしており、その旨を募集要項の中に盛り込んでおります。 本府といたしましては、豊中市が進めるこの組織の立ち上げに参画していくとともに、今後とも住民の意見の反映など、千里中央地区を含めた地域のタウンマネジメントが円滑に機能するよう市とともに取り組んでまいります。 ○副議長(半田實君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する三点の質問にお答えいたします。 まず、民間人校長についてでありますが、その成果としましては、各学校において校長として強い意思で学校づくりのビジョンを示し、柔軟な発想や企画力、組織経営の手腕を遺憾なく発揮し、具体的な計画をもとに戦略的かつスピーディーに学校改革を進めており、学校現場に新風を吹き込んでおります。これにより、教職員にこれまでにない刺激を与え、学校の活性化に寄与しております。 一方、強力なリーダーシップを発揮し、スピーディーに改革を進める校長の言動に教員が違和感を感じることもあったとの報告を受けております。しかしながら、多くの教員は校長の学校づくりの理念や取り組みの姿勢に理解を示し、保護者や同窓会などからも校長を支援する動きが高まるなど、着実に改革を進められつつあると認識しております。 民間から登用した校長のリーダーシップや組織マネジメントの具体的な内容については、これまで管理職研修等において、本人にその経験を語る場を確保するなどにより、管理職全体の資質向上を図ったところであり、今後ともこうした研修の充実に努めてまいります。 なお、民間から校長を配置する際には、学校運営の経験がないことを配慮し、経験と指導力のある教頭や教員を配置するなど、校内の補佐体制の整備に努めるとともに、教育委員会においても必要に応じ課題解決に向けて支援できる体制づくりを図ってまいりました。また、民間からの校長に限らず、リーダーシップ発揮の支援のため、異動基準年数の短縮や公募制による人事異動、いわゆるTRyシステムでありますが、これの導入など、学校課題に応じた必要な人材を確保できるよう制度の工夫改善を行ってまいりました。これらの活用により、校長の進める特色づくりに応じた教員配置に努めております。 府教育委員会といたしましては、民間からはもとより、教員出身以外の多様な人材を校長に登用することが有用であると考えており、今後ともさらに多様な人材の登用に努めてまいりたいと存じます。 次に、府立学校の教員の人事異動についてでございますが、府立学校全体の活性化と教員の資質向上を図る観点から、大阪府立学校教員異動基準に基づき行っております。異動基準につきましては、適宜制度の改善を重ね、長期勤務者の解消にも努めてまいりました。府教育委員会といたしましては、学校に清新の気風を醸成するとともに、教員の経験を豊かにし資質向上を図る観点から、異動基準に基づいて今後とも積極的な人事異動を推進してまいりたいと存じます。 その際、各学校の状況を踏まえ、特色づくりや学校改革の視点に立って長期勤務者の是正に努めてまいります。 また、教員からの申し出により異動するシステムの導入についてでございますが、教員自身が登録した特技や得意分野を校長がみずから検索することにより、当該校に必要な人材を見つけ、教育委員会に具申し異動を図るシステムを導入しており、現在約四千人、約一万一千件のデータが登録されております。今年度から、総務サービスセンター機能を活用し、教員みずから直接コンピューターに入力することで、より積極的に特技、得意分野を登録することが可能となり、教員が自身をアピールする機会がふえるため、今後ともこのシステムの充実を図ってまいりたいと存じます。 最後に、学校教育における体験活動の充実についてお答えいたします。 小中学校における豊かな人間性や社会性を身につけるための体験的な教育活動は、主に総合的な学習の時間や小学校低学年の生活科を中心に推進されているところです。具体的には、自然体験として農業体験や身近な自然を生かしたフィールドワークなど、また職場体験として、地域の事業所や商店などの御協力のもとに商業活動を行うキッズマート、さらには社会体験として、高齢者や障害者が利用する福祉施設における交流活動などが進められております。 特に中学校における職場体験学習におきましては、実施率が全中学校の九七%以上となっており、生徒の意欲的な取り組みが促され、学校を休みがちな子どもが職場体験をきっかけとして徐々に登校できるようになるなどの成果も報告されております。 しかしながら、お示しのとおり、体験学習の実施期間が二日以内の学校がまだまだ多いという課題がございます。今後、体験学習の一層の充実を図るためには、先進的な取り組み事例を研究しながら、小中九年間を視野に入れ、系統的、段階的に実施することなどにより、教育的効果を高める等の工夫をすることが重要であると考えます。 また、こうした取り組みを広げるため、府教育委員会といたしましては、学校が地域との連携を深め、協力を得ることのできる事業所等の新規確保に努めることが必要であり、発達段階や児童生徒の興味、関心に応じた多様な体験活動が充実するよう、市町村教育委員会に対し積極的に働きかけてまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 北之坊皓司君。   (北之坊皓司君登壇) ◆(北之坊皓司君) 再度の質問をさせていただきます。 府立学校の教員人事についてでありますけれども、各学校の事情や学校を取り巻く体制の中で、異動が難しいということがあるかもわかりません。しかし、七年という基準があります。例外があってもいいとは認めますが、それも他の教員が七年の基準で異動しているとするなら、その倍の十五年ぐらいまでが許容範囲だと考えております。なぜ十六年以上居続けているのか、その理由がはっきりしない中では、だれもが納得できる人事とは言えませんし、人事に不信感を募らせるだけになります。説明責任や透明性という点では疑問に感じますので、せめて十六年以上の長期勤務者の解消の目途を示すべきだと考えております。 教育長の再度の答弁を求め、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 長期勤務者解消の時期を示せとの再度のお尋ねでございますが、本件につきましては、各学校の事情を踏まえ、その特色づくりや学校改革を円滑に推進する観点から進めていく必要があると考えておりまして、御理解のほどお願い申し上げます。 ○副議長(半田實君) 北之坊皓司君。 ◆(北之坊皓司君) 自席から質問させていただきます。 お願いということですけれども、やはり人事というのは、先ほど言いましたように透明性、だれから見てもこれは合っているという、合致しているというそういう透明性がないと、この問題については納得ができないと思うんですね。府立高校は、ずっとそういう形で続いているから不信感が続いていくと思うんです。せっかく人事を一生懸命、九九%頑張っていただいても、一つこういうことがあると不信感につながっていきますので、ぜひこれから人事についての改善をよろしくお願いして、質問を終わります。 ○副議長(半田實君) 次に、奥村健二君を指名いたします。奥村健二君。   (奥村健二君登壇・拍手) ◆(奥村健二君) 日本共産党の奥村健二でございます。知事並びに教育長に質問をいたします。 まず、府立養護学校の過密過大の解消と堺市での知的障害児教育の保障についてであります。 養護学校の適正規模についての府学校教育審議会は、一九九二年に児童生徒数百五十人から二百人程度と答申し、二〇〇一年度学校教育審議会専門部会で、盲・聾・養護学校校長会代表が、生徒数は百五十人ぐらいが適当と述べています。ところが、児童生徒数は適正規模をはるかに超えて年ごとに過密度は増し、障害を持つ子どもたちの発達を保障する教育の場にふさわしくない状態が進行しています。私が昨年生徒数三百人を超えるとして問題にした養護学校のすべてで、児童生徒数がさらにふえています。知的障害児学校の十校のうち七校が、二百人を超える深刻な事態となっております。 私は、異常な過密過大の解消のために、学校建設を含め、年次計画を立てて取り組むように求めました。これに対し知事は、ノーマライゼーションの動向、生徒数の推移を踏まえた教育委員会の検討結果を踏まえて、きちんと対応していきたいと答えましたが、知事並びに教育委員会はどのように検討し、どう対策をとってきたのか。また、私は、養護学校の深刻な現状を知事御自身が視察されるように求めました。知事は、現地を見ることは大事なので、検討すると答えられましたが、その後学校現場をごらんになったのか、また今日の事態をどう認識しているのか、それぞれお答えください。 堺市は、以前から市立の養護学校を設置し、知的障害児の教育に取り組んできました。その堺市立百舌鳥養護学校も、児童生徒の増加が著しく、深刻な過密過大となっています。百舌鳥養護学校は、校地面積が約七千七百平方メートル、建物の面積四千五百平方メートルで、さきに挙げた府立養護学校と比べて半分以下とかなり狭く、施設の増築の余地はありません。そこに百九十一人が在籍をしています。生徒数がふえ、一つだけあった集会室も美術室も普通教室に変更、音楽室はなし、廊下を間仕切りして教室に使用、とうとう教職員も職員室に入り切らず、校長室をなくし、やっとのことで職員室を広げ、校長室は事務室の一部を間仕切りして確保するという状況です。さらに、来年度入学希望者を受け入れると、二百五名程度になると見られており、現状では新入生の受け入れは不可能です。 府教育委員会は、百舌鳥養護学校のこうした実態を認識していますか。答弁を求めます。 百舌鳥養護学校が過密状態のため、堺市に在住する中学生の知的障害児の一部を府立和泉養護学校で受け入れてきました。もともと和泉養護学校は、百舌鳥養護学校中学部を卒業した生徒が入学をしていましたが、今日では、養護学校中学部への入学希望者がふえ、中学生から和泉養護学校で受け入れなければならなくなり、和泉養護学校は、今年度二百三十六人と超過密状態になっています。今以上に堺からの受け入れをふやすことは、とてもできるものではありません。 府教育委員会は、堺市教育委員会と協議をしてきましたが、府と市の役割分担といって、あふれる子どもをどこに詰め込むかというだけの対応に終始してきました。これではもうどうにもならないところにきているのではありませんか。 学校教育法には、障害児教育の専門機関である養護学校の設置義務は、都道府県にあると明記されています。百舌鳥養護学校の深刻な事態を解決し、堺地域の知的障害児の教育を保障するためには、府はどうするつもりですか。堺地域に新たな養護学校の建設が必要であると考えますが、知事並びに教育長の答弁を求めます。 次に、学童保育の拡充について質問をします。 学童保育は、親の働く権利と放課後や夏休みなど長期休業中の子どもの生活を保障するかけがえのない役割を果たすものです。今日、その必要性はますます高まっています。先日、朝日新聞でも取り上げられましたように、今日、学童保育の希望者がふえている背景には、雇用の悪化で共働き家庭が一層ふえた、小学生が巻き込まれる事件が続き、安全な場を求める親がふえたなど、今の社会情勢を反映したものがあります。 府下には、現在九百二十七カ所設置されており、設置率は全小学校の八四%、すべての市町村にあります。しかし、入所を希望しながら入れない待機児は、五月一日現在、大阪市を除いて一千三人おり、中には複数クラブが設置されていないため、一クラブが六十人を超えるところも生まれています。保護者や子どもたちの強い要求にこたえるためには、学童保育の新・増設が急務です。答弁を求めます。 さらに、学童保育の質的な改善も大きな問題です。ところが、国においては、その運営や施設については、法で定めた最低基準はなく、補助を受けるための補助要件があるだけ。府においても、補助金交付要綱のみで施設の基準等はありません。 府内の実態を見ると、土曜日の開設がないところが十五自治体、開設時間も五時で終了が二十六自治体、障害児を受け入れていても、指導員の増員はない、研修も不十分で対応に苦慮している、学校の空き教室の利用が多く、静養室、トイレ、炊事施設など生活の場としての設備、備品が確保されていないなどまちまちです。 父母からは、親の帰宅は早くても七時、子どもが一番不安になる夕方に一人になってしまう。事故などがないかいつも心配している、ぜひ時間延長をと。土曜日も仕事で、親と指導員が共同保育をしている。親の労働実態に合わせたクラブにしてほしいなど、切実な声が寄せられています。 府は、次世代育成支援に係る大阪府行動計画素案で、学童期の子どもへの支援の具体的取り組みとして、放課後児童健全育成事業の推進を掲げ、希望する児童の受け入れの確保、時間の延長、障害児の受け入れ、土曜日や学校の長期休業中の開設を推進するとうたっています。その実現のためにも、対象児童と入所要件、規模、開設日、保育時間、施設設備、職員、保育内容、保護者の参加などを定めた府としての設置・運営基準の早急な制定を求めるものです。答弁を求めます。 次に、児童虐待と子どもの健全な発達について質問します。 岸和田市での虐待事件の直後、我が党は、行政の責任として子ども家庭センターの体制を抜本的に改善、強化するよう求めてきましたが、非行対応を含めてケースワーカーが十二名、心理士七名が増員され、また本年十月から虐待対応職員が七名増員され、学校などとの連携のルールもまとめられるなど一定の前進が図られました。しかし、本年六月、豊中市での女子児童の虐待死が報道されました。こうした問題を踏まえて質問いたします。 第一は、保健師の活動の充実です。 昨年度、児童虐待の通告は、保健所からが全体の二三%で、家族を除き最多です。九七年から母子保健業務は市町村に移管されましたが、リスクを負った子どもと家庭へのケアは保健所の受け持ちです。保健師の訪問活動はそれを把握するチャンスとなり、虐待を未然に防止できるケースも少なくありません。 豊中で虐待死した女子児童は、低体重児の双子で、もう一人は脳性麻痺の障害を持った男子児童でした。二人とも施設との関係はなく、二人にかかわることができるのは保健所です。もし保健所がこの家族のサポートを続けていたら、今回の悲劇は起こらなかったかもしれません。保健所のかかわりはどうだったのか、豊中市との連携は適切に行われていたかなど疑問も残ります。答弁を求めます。 第二に、保健所の保健師の訪問回数ですが、この回数は、母子保健業務が市町村に移管された翌年と二〇〇三年を比較すると、三〇%も減っています。その要因を府は、問題が複雑化し、一件一件に時間がかかるからと説明をしています。そうならば、なぜ訪問スタッフとしての保健師を減らしているのですか。保健師による訪問活動は、保健所業務の生命線です。増員すべきです。今後の対応について答弁を求めます。 第三に、乳幼児健診の問題です。 健診は市町村の業務ですが、四カ月健診でも一歳半健診でも受診率にばらつきがあります。特に四カ月健診では、七七・七%から九九・一%と開きがあります。健診漏れの子どもにこそ課題が潜んでおり、どの市町村も一〇〇%の健診を目指すべきですが、そうした子どもへの追跡やケアに府が人的支援も含め、適切な支援をすべきであります。答弁を求めます。 第四は、民間児童養護施設など体制強化の問題です。 民間の児童養護施設の職員配置基準は、一九七九年、二十五年前に定められたもので、被虐待児が全体の五〇%近くを占める今日の子どもの実態とかけ離れたものになっています。府は心理職を正職で配置できるように財政支援を行っていますが、指導員の数が圧倒的に不足をしています。国に職員配置基準の改善を求めると同時に、府としても適切に対応するよう求めるものです。答弁を求めます。 また、府は、民間施設に児童の一時保護を委託しています。その人数は、二〇〇三年で三百六十人。この半数が被虐待児です。もともと養護施設等には、一時保護の機能はありません。国からは一時保護児の生活費が支給されますが、職員の加配はありません。府立中央子ども家庭センター内の一時保護施設の増設を図ると同時に、民間施設に対して一時保護業務に対する府として独自の支援を行うことを求めます。答弁を求めます。 次に、子どもの権利条例の制定について質問いたします。 私は、七月に、県レベルでは初めてこども条例を制定した高知県を視察しました。虐待事件を初め、大阪の子どもたちは厳しい実態に置かれています。この大阪にこそ、あらゆる教育や子どもに関する施策に子どもが権利の主体であることを基本にし、子どもの意見表明権や人権を守り、社会の多方面にわたり子どもの参加を保障することを定めた大阪府子どもの権利条例を制定すべきであると考えますが、答弁を求めます。 次に、大阪府立大学農学部大学院のりんくうタウンへの移転問題について質問します。 大学の地元である堺市、堺商工会議所、堺市議会は、新生府立大学の発展のため、生命環境科学部--農学部と大学院が分散することなく中百舌鳥の拠点キャンパスに立地し、教育研究機能の一層の拡充が図られるよう要望し、移転に反対してきました。 府は、先ごろ、今後のキャンパス展開についての基本的考え方案を示しました。それには、分散型キャンパス立地の意義やメリットを挙げていますが、現在のキャンパスではなぜできないのか等具体的な説明が不十分であり、大学院がりんくうタウンに進出する理由は全く希薄であります。 また、堺市が施設整備等の支援について大阪府に提案を行ってきたことについて、全く考慮されていません。まさにりんくうタウンへの移転は、破綻したりんくうタウン事業の救済策として府が押しつけた計画でしかないことは、明白であります。大学院の移転計画は取りやめるよう強く求めます。答弁を求めます。 最後に、泉北ニュータウンにおける大阪府の役割について質問いたします。 泉北ニュータウンは、まち開きから三十六年が経過し、住宅や施設の老朽化、急速な少子・高齢化の到来、地区センターの変化、近隣センターの衰退などさまざまな問題が起こっています。企業局が開発し建設を進めてきた泉北ニュータウンですが、既に堺市が公共施設の引き継ぎを受け、まちづくりを進めています。 これまで堺市とともにさまざまな課題に取り組んできた財団法人大阪府泉北センターは、十七年度中に千里センター、臨海センターとともに法人統合することになっています。行財政計画改定素案では、概成事業は保有地の民間への売却や地元市への引き継ぎ等を進め、早期完了すると書かれています。しかし、冒頭に挙げた諸問題の解決、今後のまちづくりを進めるに当たって、まちの開発者であり、現在も公共的施設を運営し管理する大阪府や泉北センターの果たす責任と役割は少なくありません。 堺市もニュータウン再生に取り組んでいますが、泉北センターが地元堺市とともに再生に共同して役割を果たすことが期待されているところであります。大阪府は、泉北センターを何が何でも解散するのではなく、本来の役割を果たすよう柔軟な対応をすべきであります。また、府は、泉北ニュータウン開発によって約一千三百億円もの開発利益を上げてきました。その利益を今後のまちづくりに還元していくために、基金の創設、共同でのまちづくりのための組織をつくるなどすべきであると考えますが、それぞれ答弁を求めます。 以上で第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 奥村議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、府立の養護学校についてですが、主として知的障害養護学校においては、ここ数年生徒数が増加している状況は承知をしておりまして、府立佐野養護学校の増築工事を実施するなど、教育委員会と協議しながら教育環境の充実に取り組んでおるところであります。 また、視察についても、できるだけ早く行きたいと考えております。 次に、堺市における知的障害のある児童生徒の教育につきましては、小中学校の養護学級及び市立百舌鳥養護学校を中心に推進をされてきたところです。今後とも、ともに学び、ともに育つ、そういう教育を基本に教育委員会とも十分協議をして、障害教育の推進に努めてまいります。 次に、学童保育は、子どもの健全育成を図る上で重要なものであると考えており、市町村に対して施設の整備等のため必要な助成について引き続いて適切な支援を行ってまいります。 また、本事業は、国の定める実施基準も参考にしながら、市町村がそれぞれ地域の実情に応じて運営をされておるところでありまして、府として設置・運営基準を策定する必要はないというふうに考えています。 次に、豊中の六歳女児虐待事件についてであります。 保健所は、被害児が未熟児であり、双子の弟が未熟児、身体障害児であったことから、豊中市と情報交換を行い、連携して被害児とその家族に対応してまいりました。その後、被害児は発育、発達が順調であり、弟も医療機関において訓練が行われ、特に虐待を疑われる兆候もなく、三歳半の時点で支援を終了したものです。当時の保健所の判断は妥当であったと考えておりますが、その二年半後にこの事件が起こり、未然に防止できなかったことは大変に残念で、幼い命が失われたことに心が痛みます。 次に、保健所保健師の訪問件数については、市町村との役割分担が進んでいることによって減少傾向にございますけれども、母子保健分野における訪問件数は、高槻市の中核市化に伴う減少を除きましては、大幅な変動はございません。 平成九年の母子保健事業の一部市町村移管に伴いまして、市町村における保健師の採用が進められ、府と市町村を合わせた保健師総数は増加をしておるところです。今後とも、市町村と連携をして効果的、効率的な保健活動を一層推進してまいりたいと考えています。 次に、乳幼児に対する健康診査については、市町村が主体となって全数把握に努めております。府としても、市町村との役割分担のもとで適切な支援に努めてまいります。 次に、児童養護施設の職員配置基準については、国に対してその改善を今後とも強く要望してまいりますとともに、府としても、入所児童のケアや自立支援など、施設機能の充実に向けた支援を行ってまいります。 次に、子ども家庭センター一時保護所につきましては、昨年、入所定員について増員を行ったところであり、今後とも適切に運営してまいります。 また、児童養護施設等への一時保護委託費については、国基準に基づいて適切に執行してまいります。 次に、子どもの権利条例の制定についてでありますが、大人社会全体が子どもの権利を保障し、最善の利益を尊重する責務があることについて改めて認識をするとともに、子どももみずからが権利の主体であるとの自覚のもと、みずから考え、責任を持って行動するといった自律性や、他者を思いやる心の醸成、これらを図る必要があると考えます。 こうしたことから、子どもの権利について社会全体で考え方を共有するための条例を制定することの意義は大きいと考えますので、今後有識者等の意見もお伺いしながら、条例を制定する方向で検討してまいります。 次に、府立大学生命環境科学部のキャンパス展開につきましては、大学の発展はもとより、バイオ関連産業の振興、国際交流特区としてのりんくうタウンのまちづくりの促進という重要な課題の解決につながるものと考え、大学に対し動植物バイオの研究機能のりんくうタウンへの移転について検討を依頼いたしました。 大学においては、約二年間にわたって検討をいただきました結果、大学院の移転案は、望ましい教育・研究環境を確保し、学生にとって魅力あるキャンパスを創出できると考えられることから、この案を受け入れ、りんくうタウンという新しい土地でその発展を目指したいという意向を示されたところです。府としては、この意向を尊重し、大学が行うりんくうタウンにおけるキャンパス整備を支援していきたいと考えております。 堺市が大学への支援を前向きに考えたいという非公式な提案をされましたことは、府立大学の実力を高く評価し、今後の活動に期待されているあらわれと受けとめ、検討いたしましたけれども、府としては、府民共有の財産であります府立大学の機能を大阪産業の再生、府民福祉の向上に生かすために、りんくうキャンパスにおいて新たな展開を図りたいという大学の意向をより尊重することが大事と考え、大学が行うりんくうタウンにおけるキャンパス整備を積極的に支援していきたいと考えております。 最後に、泉北ニュータウン事業については、今日ではおおむね土地処分が終了するなど事業収束の段階を迎えておりまして、今後の中長期にわたるまちづくりは、地元市が主体的に取り組むべきものと考えています。財団法人大阪府泉北センターは、平成十七年度中を目途に解散することといたしておりますが、駅前駐車場や商業ビルの運営など主要な事業については、財団法人大阪府臨海・りんくうセンターに継承して、当面継続実施する予定であります。 また、ニュータウン再生に向けた体制づくりなど、社会経済情勢の変化に伴って生ずる今後の課題につきましては、まちづくりの主体である地元市と共同して取り組んでまいりたいと考えております。 なお、泉北ニュータウンの開発による利益は、企業局事業の収束に必要な財源として既に収支見通しに組み込んでおりまして、お示しの基金の創設は困難と考えています。 ○副議長(半田實君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 府立養護学校につきましては、既存施設の改修あるいは増築など必要な施設整備に努めており、来年四月からの供用開始に向けて、府立佐野養護学校の高等部棟の増築工事を進めているところであります。今後とも、ノーマライゼーションの動向や児童生徒数の推移を見きわめながら、さまざまな手法により教育環境の改善、充実に努めてまいりたいと存じます。 次に、堺市における障害教育、特に堺市立百舌鳥養護学校の在籍状況につきましては承知しております。また、堺市域における知的障害のある児童生徒の増加への対応につきましては、今後ともこれまでの経過を踏まえ、堺市と十分協議してまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 奥村健二君。   (奥村健二君登壇・拍手) ◆(奥村健二君) 再質問をさせていただきます。 障害児教育の問題についてですが、生徒数が増加をしていることは承知しているとのことですけれども、生徒児童がふえていることでどんな問題が学校現場に起こっているのか、この認識が大変甘いのではないかというふうに思います。 佐野養護学校の増築工事を挙げられましたが、これは佐野養護学校の教育条件の整備であって、大阪全体の養護学校の過密過大の解消に直接結びつくものではありません。このことをお認めになりますか。ぜひ再度答弁を求めます。 学校、それから学校建設を含め、年次計画をつくって、府内の養護学校の過密過大の解消に取り組むべきだというふうに思います。再度この点での知事の答弁を求めます。 また、学校現場の視察はまだ行かれてないということで残念ではありますが、できるだけ早く行くということでありますので、ぜひこの深刻な状態を現地へ行って見ていただき、改善のために取り組む努力をしていただきたいというふうに思います。 堺市立百舌鳥養護学校についての問題ですけれども、学校教育法には、養護学校の設置義務は府にあるというふうに明記をされています。府に責任があるということを認めますか。どうですか。そして、その立場に立って堺市と協議をするということで確認をしますが、よろしいでしょうか。教育長の答弁を求めます。 次に、保健師の増員についてですけれども、平成九年の母子保健事業の一部市町村移管に伴い、市町村の保健師の採用が進み、総数はふえているというふうな答弁がありました。しかし、府は、平成九年に三百二名いた保健師を平成十五年二百七十名に減少させています。一方、その間に虐待に関する相談件数の処理件数は、五百八十五件から二千七百八十二件に増加をしています。何と四・七五倍にもなっています。 市町村に業務移管がされたとしても、困難な事例や専門的なものは府の責任です。間違いありませんね、このことは。市町村と連携して全体の増員を進めるということは結構ですが、増加する相談に対応するためにも、せめて府も平成九年度の水準に保健師の数を確保すべきだと思いますが、再度それぞれ答弁を求めます。 最後に、府立大学農学部大学院のりんくうタウン移転問題ですが、りんくうタウン移転は、もともと府が移転の話を持ち出したもので、そうしないと工学部などの中百舌鳥キャンパスの整備も進まないと大学に持ちかけた話ではないんですか。知事の答弁には承服できません。 この問題は、堺市選出の議員全員が同じ立場で、移転反対、認められないと申し上げております。この議会の意見や、そして地元の声を聞けば、少なくとも計画は白紙に戻し、十分協議をすべきと。府の一方的な推進はやるべきでないということを重ねて申し上げて、二回目の質問といたします。(拍手) ○副議長(半田實君) 知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 奥村議員の再度の御質問にお答えを申し上げます。 まず、府立養護学校の過密過大解消という点についての再度の御質問ですが、主として知的障害養護学校において、ここ数年生徒数が増加している状況は私も承知をいたしておりまして、佐野養護学校の増築は一定の効果があったと考えています。 今後とも、ノーマライゼーションの動向や児童生徒数の推移を見きわめながら、さまざまな手法を含めて、教育委員会ともども検討を進めていきたいと考えています。 次に、保健師を増員すべきとのことでありますけれども、御承知のように、平成九年に母子保健事業を一部市町村に移管をしております関係で、府と市町村を合わせた保健師総数は増加をしておるということであります。 虐待などについての複雑困難な事例については、私どももしっかりと対応していかなくてはならないと思っておりますので、今後も市町村と連携をして、効果的、効率的な保健活動の一層の推進に努めてまいります。 ○副議長(半田實君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 学校教育法第七十四条に、お示しの規定がございます。しかしながら、この規定は、設置者を都道府県のみに限定するものではございません。大阪府におきましては、従来より府と市との適切な役割分担のもと、障害のある児童生徒の教育の推進に努めてきたところであります。 今後とも、これまでの経緯を踏まえ、堺市教育委員会との連携を図りつつ、さまざまな手法により、ともに学び、ともに育つ教育の推進に努めてまいりたいと考えます。 ○副議長(半田實君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明十月七日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(半田實君) 御異議なしと認め、さよう決します。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(半田實君) 本日はこれをもって散会いたします。午後四時四十四分散会...