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  1. 大阪府議会 2004-09-01
    10月04日-03号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成16年  9月 定例会本会議    第三号 十月四日(月)◯議員出欠状況(出席百九人 欠席〇人 欠員三)      一番  吉村善美君(出席)      二番  尾辻かな子君(〃)      三番  西野修平君(〃)      四番  清水義人君(〃)      五番  浦野靖人君(〃)      六番  東  徹君(〃)      七番  松井一郎君(〃)      八番  西川弘城君(〃)      九番  荒木幹雄君(〃)      十番  小林隆義君(〃)     十一番  奥村健二君(〃)     十二番  かけはし信勝君(〃)     十三番  森 みどり君(〃)     十四番  井上 章君(〃)     十五番  中川隆弘君(〃)     十六番  三田勝久君(〃)     十七番  岩木 均君(〃)     十八番  井上哲也君(〃)     十九番  野上松秀君(〃)     二十番  伊山喜二君(〃)    二十一番  三浦寿子君(〃)    二十二番  長田公子君(〃)    二十三番  谷川 孝君(〃)    二十四番  樋口昌和君(〃)    二十五番  土井達也君(〃)    二十六番  森山浩行君(〃)    二十七番  小沢福子君(〃)    二十八番  今井 豊君(〃)    二十九番  山岸としあき君(〃)     三十番  松浪耕造君(出席)    三十一番  坂本 充君(〃)    三十二番  池川康朗君(〃)    三十三番  柏原賢祥君(〃)    三十四番  光澤 忍君(〃)    三十五番  中野まさし君(〃)    三十六番  永野孝男君(〃)    三十七番  浅田 均君(〃)    三十八番  西口 勇君(〃)    三十九番  大島 章君(〃)     四十番  花谷充愉君(〃)    四十一番  田中誠太君(〃)    四十二番  徳丸義也君(〃)    四十三番  北口裕文君(〃)    四十四番  品川公男君(〃)    四十五番  関  守君(〃)    四十六番  黒田まさ子君(〃)    四十七番  岸上しずき君(〃)    四十八番  堀田文一君(〃)    四十九番  小谷みすず君(〃)     五十番  阿部誠行君(〃)    五十一番  宮原 威君(〃)    五十二番  和田正徳君(〃)    五十三番  中島健二君(〃)    五十四番  上の和明君(〃)    五十五番  山添武文君(〃)    五十六番  漆原周義君(〃)    五十七番  西脇邦雄君(〃)    五十八番  山下清次君(〃)    五十九番  さぎり 勁君(〃)     六十番  中野 清君(〃)    六十一番  朝倉秀実君(〃)    六十二番  原田憲治君(出席)    六十三番  鈴木和夫君(〃)    六十四番  那波敬方君(〃)    六十五番  谷口昌隆君(〃)    六十六番  野田昌洋君(〃)    六十七番  池田作郎君(〃)    六十八番  山本幸男君(〃)    六十九番  岩下 学君(〃)     七十番  杉本 武君(〃)    七十一番  三宅史明君(〃)    七十二番  北之坊皓司君(〃)    七十三番  井戸根慧典君(〃)    七十四番  竹本寿雄君(〃)    七十五番  西村晴天君(〃)    七十六番  谷口富男君(〃)    七十七番  浜崎宣弘君(〃)    七十八番  岡沢健二君(〃)    七十九番  西野 茂君(〃)     八十番  岩見星光君(〃)    八十一番   欠員    八十二番  畠 成章君(〃)    八十三番   欠員    八十四番  梅本憲史君(〃)    八十五番  奥田康司君(〃)    八十六番  園部一成君(〃)    八十七番  北川法夫君(〃)    八十八番  中村哲之助君(〃)    八十九番  松田英世君(〃)     九十番  半田 實君(〃)    九十一番  西浦 宏君(〃)    九十二番  冨田健治君(〃)    九十三番  吉田利幸君(〃)    九十四番   欠員    九十五番  若林まさお君(出席)    九十六番  長田義明君(〃)    九十七番  小池幸夫君(〃)    九十八番  横倉廉幸君(〃)    九十九番  杉本光伸君(〃)      百番  川合通夫君(〃)     百一番  釜中与四一君(〃)     百二番  橋本昇治君(〃)     百三番  徳永春好君(〃)     百四番  美坂房洋君(〃)     百五番  高辻八男君(〃)     百六番  隅田康男君(〃)     百七番  大前英世君(〃)     百八番  大友康亘君(〃)     百九番  土師幸平君(〃)     百十番  古川光和君(〃)    百十一番  酒井 豊君(〃)    百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長          中村幹雄     次長          岡田重信     議事課長        西井正明     総括補佐        入口愼二     課長補佐(委員会)   中田 茂     主査(議事運営総括)  郷路秀男     主査(議事運営総括)  大河内隆生     主査(記録総括)    奥野綱一     主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第三号平成十六年十月四日(月曜)午後一時開議第一 議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで(「平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか四十五件)   (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時三分開議 ○副議長(半田實君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(半田實君) 日程第一、議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで、平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件外四十五件を一括議題といたします。 ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により漆原周義君を指名いたします。漆原周義君。   (漆原周義君登壇・拍手) ◆(漆原周義君) 民主党・無所属ネット大阪府議会議員団の漆原周義でございます。 会派を代表いたしまして、今議会に提案されております諸議案を初め府政の重要課題について質問と提言を行います。 太田知事は二月に再選され、はや八カ月が経過いたしました。選挙戦で八百八十万大阪府民に訴えた公約を遂行するためには、知事が大阪にどれだけの思いがあるのか、またその政治姿勢がどれだけのものかにかかっており、それが今問われております。 しかしながら、昨今、知事の不適切な言動や軽率な行動が多く見受けられ、親身になって府政に取り組む姿勢が不十分と感じられます。知事の発言や行動は、府民に対し大きな影響力や重みがあるということを肝に銘じ、今後は府民を失望させるような発言や行動は慎んでいただきたいと思います。知事が今なすべきことは、府民の感情や願い、職員の気持ちを理解して施策に反映させることだと思います。そのことができて、初めて信頼される真のリーダーになり得るのではないでしょうか。 このたび、行財政計画改定素案が示されました。しかし、その内容は、人件費など手のつけやすいところに手をつけただけの印象がぬぐい切れません。全体を通して施策に工夫が足りないのではないでしょうか。これでは職員の士気の低下が懸念されます。府民や職員に厳しさを求めるならば、施策にもっと知恵を出した内容にすべきと思いますが、まずは行政改革に関する課題から順次具体的に知事初め理事者に伺っていきます。 初めに、三位一体改革について伺います。 八月十八、十九日の全国知事会など地方六団体は、国庫補助負担金等に関する改革案を賛成多数で決定し、八月二十四日、これを小泉総理大臣に申し入れ、九月十四日、国と地方の協議の場である第一回会合が開催されました。地方六団体は、この改革案について、このたび地方六団体が結束し立ち上がったのは、従来型の陳情・要望団体から脱却し、三位一体改革を契機に地方から日本を変える同志として結集したものであると高らかにその精神をうたっています。 地方分権推進法の制定、平成七年から十年目の年、明治維新、戦後改革に続く第三の改革がようやく大きく動き出そうとしています。私たち会派も、霞が関もうで、陳情行政と皮肉られる地方自治体の現状を抜本的に改革する千載一遇のチャンスとしてとらえ、少々の痛みを伴うことは覚悟の上で、地方六団体が政府・与党との厳しい交渉に臨んでいただきたいと考えています。 私たちも、全国都道府県議会も足並みをそろえて支持するように、近畿レベルから、そして何よりも府内選出国会議員にもこの趣旨を御理解いただくよう働きかけていくことを表明したいと思います。 しかし、残念ながら第一回会合において、義務教育費は国家の土台だ、国と地方が何を行うのか基準をつくるべきだ、六団体の案は、若年者は地方、高齢者は国がやってくださいとなっていてぐあいが悪い、建設国債は税源移譲の対象にならないなどと反論が噴出しました。 確かに二〇〇六年度までの二年間に三兆二千億円、百六十一項目の補助金を廃止し、二〇〇七年からの三年間も合わせると、全体で九兆円の補助金の廃止、義務教育国庫負担金は最終的に二兆五千億円が廃止されることとなります。文部科学省を初め各省庁と関係議員の巻き返しは必至と報じられています。 従来の補助金行政では、市町村から府へ、そして国の内示を待ってようやく執行されます。大物議員、地元代議士の口添えは重要な要素ともなっています。また、私学団体、老人施設団体道路関係団体など関係団体と族議員の存在が現実の力として存在していました。 これらの仕組みを思い切って断ち切るよう改革し、地方分権から地域主権へと新しい時代を切り開くことに私たちは全力を傾けたいと考えます。総論賛成各論反対で腰砕けにならぬよう、私たち自身も意識改革をなし遂げたいと思います。 全国知事会会長梶原岐阜県知事は、各省庁が自治体にいじめやおどしを行っているとして、具体例を官房長官に報告すると表明しています。このような状況を踏まえ、知事は改革の内容を府民にわかりやすく説明し、まさに府民運動として政府に迫る必要があると考えます。そして、経済界、労働界、何よりも府内市町村とともに支援の輪を取りつけていくべきだと考えますが、知事に伺います。 特に、義務教育国庫負担廃止については、知事会でも、質が確保できない、国家の責任などの反対が多く出ました。私たち会派も、義務教育費国庫負担堅持を求めてきました。従来の立場からどのように対応していくのか、慎重に議論を重ねてきました。 義務教育は、憲法で全国民が無償でその機会をひとしく享受することが明記されており、国の責務として国庫負担金が制度化されてきました。それゆえに、教員の定数を規定する義務教育標準法などの最低基準は何らかの形で担保されるべきだと考えます。同時に、これまで鳥取県の片山知事が問題提起された人件費と教員定数の改革、また大阪府が大都市圏で初めて踏み切った低学年での三十五人学級の具体化など、知事、首長の裁量で地域の実情に合った多様な教育が一層進むことを求めたいと思います。 全国知事会でも議論となった義務教育国庫負担金一般財源化を求めることについて、知事の率直な意見を伺います。 次に、行財政計画改定素案に対する知事の考え方について伺います。 まず、今回の改定素案は、全体的評価として人件費五百十億円カットが中心であり、施策の再構築へ向けてボトムアップの積み上げが足りないと感じます。 過去三年間の集中取り組み期間に事業の見直し効果は五百二億円、施策評価に基づくAからトリプルAのランクをつけて休止、廃止を決めたり、建設事業の重点化、公共事業の見直しなどで職員が汗をかいて生み出したものです。特に、企業局事業の収束、老人医療を初めとする福祉再構築、府立高校の再編整備、IT活用による総務サービスセンターの設置などが打ち出されてきました。 今回の改定素案には、施策の再構築や事業見直しの切り込みが弱く、人件費カット重点とのメッセージしか伝わってきません。昇給二年間停止、人事委員会勧告も実施されず、全国ワーストワンに近い警察、教職員を含む職員の給与水準も限界に来ていると考えますが、いかがでしょうか。 また、高度経済成長期につくられた都市基盤整備施設が一斉に大量更新を迎えており、公営住宅の建てかえ手法、道路を含む土木関係インフラ維持管理手法などを求めてきましたが、府立学校の大規模改修については計画さえ策定されておりません。さらに、新庁舎建設は凍結を早々と判断されましたが、老朽化が著しい精神医療センターの建てかえは、年度さえ決まっておりません。 その一方で、府立大学農学部大学院については、百三十億円規模の建てかえ予算を中期計画に盛り込み、かつ経費のかかるりんくうタウンに移転することが構想されています。 平成十九年危機を乗り切るための人件費のカットのみが先行し、未来への投資の優先順位を知事がいかに判断しているのか、メッセージとして伝わらない内容になっています。施策評価、建設事業の重点化、未来への投資の政策選択について改定素案の基本的な考え方を知事に伺います。 次は、改定素案の個別、具体の内容についてお聞きします。 第一に、年間一兆円の中小企業向け資金供給、小学校低学年での少人数学級の実現、保育所待機児童ゼロ作戦などの知事公約が具体化を図れるのか、見通しはどうなのか。また、再生予算枠として従来取り組まれたものが再生重点枠として予算化するとされています。さきの三月議会でも総花的になり過ぎ、知事のメッセージが明確でない再生予算になりつつあることを指摘しましたが、地域主権の予算システムを導入し、施策の重点化を図ることとしています。再生重点枠が従来の反省を踏まえた予算となるのか、あわせて知事に伺います。 第二に、歳入確保の取り組みについてですが、まず自主財源確保のための資産の活用が重要であると考えます。例えば、十六年三月末現在、出資による権利三千二百七十七億円、有価証券七百九十八億円、貸付金など債権三千二百四億円を保有しています。減債基金を既に毎年借り入れていますが、平成十九年に財政再建団体への転落も危ぶまれる中で、これらの資産の精査活用について検討を急ぐべきではないでしょうか。 また、府有財産の売り払いを掲げ、平成十七年度から十九年度までの三カ年で三百三十億円を確保するとしています。この額は、歳入の確保の柱となるだけでなく、今後の取り組み全体の中でも重要な位置を占めており、その成否が計画全体に与える影響は極めて大きいと言わざるを得ません。 そこで、改定素案に掲げられた平成十七年度から十九年度までの三カ年の売却目標をどのように確保するのか、さらに限られた貴重な財産を処分するわけですから、府にとって最も有利な方法で売却すること、端的に言うと、より高い価格で売却することが歳入確保にもつながり、府民の利益となる方法です。 例えば、市町村等が公共的な利用を行う場合は、随意契約により当該団体に対して売却するというのが現在の府の方針ですが、時価で売却しているとはいうものの、競争原理の働く入札に比べて売却額が低くなることも事実です。 したがって、随意契約により売却された土地等については、速やかにその随意契約の理由となった目的に利用されるべきであり、長期間放置されたり、ましてや結果として転売されて相手方が利益を得るというようなことがあっては、府民の理解は得られません。 随意契約は、府民の貴重な財産を最も有利とは言いがたい方法で売却するわけですから、売却に当たっては市町村の都市計画など各種計画に照らし、取得を希望する土地と今後の利用について十分確認するとともに、当初計画と異なる利用がなされる場合には、買い戻しを行う事項を契約に盛り込むなど、売却後の利用についてもより厳格な運用を行えるようにすべきと考えます。 以上、総務部長に伺います。 第三は、改訂版の遂行や執行における行財政改革有識者会議の位置づけについてです。 知事の私的な諮問会議という位置づけであれば、再生戦略会議と並列にし、三十項目もの重要事項をその専門部会で検討するとしている点は、全くのフライングであり、そもそもそのような権限も機能も公的には付与されていません。行財政改革有識者会議を現実に沿った会議の性格に改めるべきと考えますが、知事に伺います。 第四は、指定管理者制度と公の施設の改革についてです。 多くの公の施設で平成十八年度導入を検討していますが、その際には事業遂行能力の審査をどのように行うのか、事後での評価と取り消しを行うことができるのかなどの課題が解決されなければなりません。一定の指針が導入に当たって示されるべきです。また、この制度導入に際して、政策入札の考え方を取り入れ、事業のノウハウを持っているNPOや市民団体の参画を図り、NPO、市民との協働の事業を拡大すべきです。 さらに、ワッハ上方の状況を一刻も早く改善すべきです。収入六千百三十万円に対して家賃二億八千三百八十万円、支出が四億七千百九十五万円という赤字体質であり、三億円近い家賃を平成二十二年度末まで契約上払い続けることになっています。 以上の三点については、早急に対応すべきと考えますが、指定管理者制度の導入については総務部長に、ワッハ上方の運営改善については生活文化部長にそれぞれ伺います。 次に、府立大学のあり方ですが、府立大学農学部大学院については、私たちは中百舌鳥キャンパスでの建てかえを求める立場であります。これまでも九月の政調会、また府立大学学長による説明会などでさまざまな問題点を指摘してきました。 まず、りんくうタウンに移転して土地二万七千平米を確保したいとしていますが、それなら中百舌鳥キャンパスの一万平米もの土地を平成十四年になぜ売却してしまったのか。また、地元市から府立大学との連携を図りたいとして相当額の援助が検討されていると聞きますが、なぜこれを無視するのか。 次に、りんくうタウンへのバイオ関連企業の進出の見通しはないに等しく、あったとしても受け入れのための用途地域の変更はまちづくり会計に重大な支障を来すことが懸念されます。さらに、教員百四十名の往復の時間的ロスや通学バスなどの負担、また学部教育との一体的な運営に大きな支障を来すと考えられます。 我が会派は、中百舌鳥キャンパスでの充実を申し入れてきた立場から、現時点で示されている府立大学の農学部大学院りんくうタウン移転、及び今後のキャンパス展開についての基本的考え方案に反対を表明しておきます。 次に、府立五病院の運営形態の検討について伺います。 府立の五病院については、大阪府衛生対策審議会の答申を受けて、運営形態として地方独立行政法人地方公営企業法の全部適用の二つを選択肢として検討が行われており、現在地方独立行政法人が制度的にすぐれているとして検討が進められていると聞いております。 しかし、府立の病院を独立行政法人化することについては、まだ疑問点や課題が残されていると考えます。二つの運営形態のうち、地方公営企業法の全部適用は、十六県の病院で採用されていますが、地方独立行政法人は本年四月に施行されたばかりの制度であり、自治体病院における事例がないために、地方独立行政法人化するとどう変わるのか、他事例を参考にできません。 また、府立の五病院は、平成十五年度末で六十億円の不良債務を抱えており、そのために起債制限がかかり、施設や医療機器の整備等に支障が生じています。高度専門医療を継続して提供するという府立の病院の役割を果たしていくためには、経営健全化が今最も求められています。運営形態の変更が不良債務の解消など経営の健全化にどう寄与するのかということも、重要な判断の材料となります。 さらに、地方独立行政法人は、府から独立した法人が府の設定した目標を達成するために、経営責任を持つ理事長のもとで主体的な運営を目指すものであり、法人の理事長は知事が任命し、他の理事は理事長が任命することになっています。また、業績の評価は、学識経験者で構成する地方独立行政法人評価委員会で行われています。 このため、理事長の人選は非常に重要であり、経営感覚と医師や看護師など約三千人に及ぶ各セクションを束ねていく手腕が求められております。任命権者として、知事としての責任も非常に大きくなりますが、そうした病院の運営体制をつくることができるのかということも十分検討しておく必要があります。 ただいま指摘したような課題がある中で検討を進めるに当たっては、運営形態の変更により組織や経営状況はどう変わるのかということなどについて、数字的なことも含め分析するとともに、そのための効果的な運営体制をつくることができるのかについても、十分に検討した上で方針を決定していくべきと考えますが、病院事業局長に伺います。 また、精神医療センターは、施設の老朽化や病棟の狭隘化が進み、患者の人権尊重、療養環境の向上、アメニティーの確保などの観点から、できる限り早期に現地建てかえを進める必要があります。現在、PFIの活用について検討が行われていますが、将来の運営形態がどうなるか明確にならなければ、事業者の募集など具体的な手続に着手することは困難と聞いております。運営形態に関する方針はできるだけ早く明確にし、一日も早く精神医療センターの建てかえを実現するよう要望しておきます。 次に、大型プロジェクトである公共事業の見直しについて意見を表明します。 私たちは、これまでの発想でつくられた水需要予測について見直しを行うよう求めてきました。そして、琵琶湖・淀川水系の大戸川ダム丹生ダム事業からも撤退の方向で国と協議がなされています。危機管理上、複数水源の必要性は認めていますが、水需要について年内に十分な見直しができるよう要望しておきます。 また、治水計画について私たちが調べたところでは、河川行政が都市計画に位置づけられず、堤防で河川に水を閉じ込め、下流まで一気に水を流すことしか発想してこなかったことが都市部での被害を拡大しています。 一九九七年に改正された河川法は、河道主義からの脱却へと大きな一歩を踏み出し、流域対策を重視し、総合治水やハザードマップなどソフト面の対策も強調されています。私たちは、今こそハード優先の考え方を改め、緑のダム事業や遊水地の確保、雨水浸透などの総合治水対策が百年の計として進められることを知事に改めて要望しておきます。 次に、阪神高速道路公団民営化に伴う大和川線の建設について伺います。 大和川線は、都市再生プロジェクトである大阪圏の新たな環状道路として位置づけられ、大阪都心部の交通渋滞の解消や沿道の環境改善などに役立つ道路として大いに期待されています。 しかしながら、道路関係四公団が民営化されるに際し、事業コストが割高になる都市部の高速道路の役割が十分評価されず、一部区間がこれまでと異なった事業形態となることから、府民に負担を強いらざるを得ない施行となったことは、まことに遺憾であります。 公的支援を求める以上、阪神高速道路公団に対して財務状況をより一層明らかにさせ、徹底した自助努力を求めるとともに、有料道路事業--合併方式の活用や道路仕様等の見直しを行い、さらなる府負担の削減に努めるべきと考えますが、知事に伺います。 続きまして、危機管理に対する知事の考え方について三点お聞きします。 まず初めは、危機管理体制の強化について伺います。 先日、三重・和歌山県沖で地震がありましたが、さらに大きな被害が予想される東南海・南海地震などの発生が今後も見込まれています。こうした地震を初め大きな災害等の発生時には、初動対応が非常に重要であり、このおくれが府民の命、財産の危機に直結することとなります。また、武力攻撃事態対処法、国民保護法などの法制定に伴い、大阪府においても国民保護計画の策定が関係機関と進められているところであります。 こうしたさまざまな危機事象への対応や関係機関との連携を図るためには、部局横断的に取り組まなければならないことは言うまでもなく、一刻一秒を争う場合は、直ちにそれらに対応するための組織が必要であります。そのため、SARSや鳥インフルエンザなどの危機事象への対応を図る際には、その問題点を十分整理、検討した上で、縦割り行政を排除し、全部局に迅速かつ的確な初動対応の指示が出せる知事直轄の組織を整備するとともに、知事の命を受け各部局を指揮できる危機管理監を設置するなど、危機管理体制の強化を図る必要があると考えますが、知事に伺います。 次に、大規模災害発生時における広域連携について伺います。 間もなく発生から十年を迎える阪神淡路大震災では、自衛隊を初め全国から駆けつけた消防、警察などの部隊により多数のとうとい人命が救われました。この阪神淡路大震災の経験を踏まえ、大規模災害時における広域的な応援体制として消防による緊急消防援助隊や警察による広域緊急援助隊が組織され、さきの新潟・福島豪雨、福井豪雨等においても、これらの広域応援部隊が活躍したところであります。 近い将来発生すると危惧されている東南海・南海地震では、地震による揺れや津波により、大規模かつ広範囲にわたる被害が発生することが予測されています。この東南海・南海地震においては、全国に自衛隊を初め広域応援部隊の派遣を要請し、迅速な被災者の救援活動を実施することが必要になるものと考えます。その際、重要なことは、これらの広域応援部隊を要請する側の受け入れ体制が整っていなければ、せっかく救援に駆けつけた部隊が効果的な活動を展開することができないということです。 そこで、府が被災した場合に備え、自衛隊を初めとする広域応援部隊を円滑に受けることができるよう、受け入れ計画といったものを全国に先駆けて策定すべきです。 また、市町村において避難所に指定し、かつ災害時臨時ヘリポートにも指定されている小・中学校が、緊急時にはヘリコプターによる救援・輸送活動の拠点として積極的に活用されることになります。全国から集結する航空隊が円滑に活動するためには、これらの施設を上空から容易に確認できるようにしておくことが重要であります。 既に、枚方市の小学校において校舎の屋上に学校名をペンキで表示している事例がありますが、このようにわかりやすく施設の屋上にヘリサインを表示しておくことが緊急時には有効であり、私はかねてよりこの点を指摘したところであります。広域応援部隊の受け入れ体制の一つとして、早急にヘリサインの表示を進めるべきであると思いますが、あわせて総務部長に伺います。 次に、自衛隊との連携強化についてお聞きします。 これまでから、阪神淡路大震災などの大きな災害時には、自衛隊は被災者救援や復旧作業に大きな役割を果たしてきました。ことし七月の新潟・福島豪雨や福井豪雨等でも活躍する姿が見られ、改めて災害時における自衛隊の役割の重要性を認識したところであります。大規模な災害やテロなど、いざというときには、自衛隊との緊密な連携のもとに災害・事故対策を実施することが不可欠であります。 このような状況で府民の命と財産を守るという使命感を持って日夜頑張っている自衛隊員、特にこれから自衛隊を担う若い隊員に対し知事が激励することは、彼らにとって大きな励みとなり、士気高揚につながるのではないでしょうか。日ごろからあらゆる機会をとらえ、自衛隊との連携協力体制の確保に努めることは、府民の安全と安心の確保を図る上で極めて重要であると考えますが、知事に伺います。 次に、金融新戦略の実施に伴う留意点について伺います。 今回、府内の大多数を占める中小企業の多様な資金ニーズに的確にこたえていくことを目的として、公民の新たな協調のもと、大阪独自の中小企業等金融新戦略が策定されました。その中では、新たに金融支援機関を設置し、その機能について幾つかの方向性が示されています。その一つの取り組みとして、貸付債権プール型部分保証制度が創設され、これまでの制度融資では対応できなかった無担保無保証人での融資というニーズにこたえることができるようになったことは、評価したいと思います。 一方で、同時に示された成長性等を評価した融資制度の構築こそが、新事業や新分野に取り組もうとしている意欲ある中小企業に資金供給の道が開かれるという点で、今まさに求められている取り組みだと考えます。 業種をとらえても、製造業からサービス業まで多種多様な中小企業の成長性を評価するには、その分野を本当に理解している人が評価しないと、適正な評価がなされたとは言えません。成長性の評価は、これまで何度もその必要性が論じられてきたものの、金融機関を初めその取り組みは一向に進んでいませんが、これが実現して初めて企業の生の声が届いたと言えるのではないでしょうか。そこで、府では具体的にどのように仕組みづくりを進めようとしているのか。 また、経済情勢は日々刻々と変化しており、とりわけ現在は不況の影響を受けている中小企業と、景気回復期の恩恵を受けている中小企業が混在している状況です。絶えず変化する経済情勢を考えると、この金融新戦略は策定して単に実行していけばよいという一律単純なものであってはなりません。時々の景況の変化を的確に把握するとともに、中小企業者の声に耳を傾け、利用者のニーズに合致するよう制度の創設や改正を機敏に行っていく必要があると考えます。 このことにより、中小企業が資金調達を必要とするときに、時期を逃さず資金調達を行い、円滑に事業を遂行できることになるのではないでしょうか、あわせて知事に伺います。 次に、大阪雇用促進重点施策の実施についてお聞きします。 府民が安定した生活を送る上で働く場の確保は、不可欠です。景気低迷の影響を受け失業率が高まり、大阪府としても、働きたい人が働きたい場所で働く喜びを感じられるよう、さまざまな取り組みがなされてきたところであります。 その一つとして、十二万人緊急雇用創出プランが挙げられますが、大阪の失業率は、事業開始の初年度である平成十四年七月から九月期で八・四%であったものが、最終年度の十六年四月から六月期で六・五%と二ポイントの改善となっています。有効求人倍率も、同時期〇・四七倍であったものが〇・八二倍へと同様に改善が見られています。こうした状況のもとで、十二万人緊急雇用創出プランの実績についてどのように評価しているのでしょうか。 さらに、次期プランの方向性については、大阪雇用対策会議の中で、特に雇用のミスマッチ、セーフティーネットの構築の観点から、若年者、障害者などの就職困難者への就業支援や産業界も含めて目標の共有化を図り、次年度以降の計画へ反映すべきと考えますが、あわせて知事に伺います。 また、特に就職が困難な方への個別の対応について、要望を含め三点申し上げます。 まず初めに、若年者雇用についてですが、九月二十一日、私たちはこの七月に府立労働センター--エル・おおさか内にオープンしたJOBカフェOSAKAを視察しました。ここでは、民間のノウハウを活用して、若い専任カウンセラーによる若者の就職相談、求人情報の提供、セミナーやビジネス講座の開催などによる人材育成など、さまざまな就職支援メニューを提供しており、若年者雇用のサポート拠点として役割が期待されています。 明るく、おしゃれなまちのカフェのような雰囲気の中で、この日も多くの若者がおのおの熱心なまなざしで求人情報検索用パソコンの画面を眺めたり、就職情報誌を見ていました。オープン以来、一日に百人を超える多くの若者が来所しているということです。未来ある若者が就業機会を持てないことは、本人にとってはもちろんのこと、将来的には大阪の活力の低下につながる懸念があることから、JOBカフェOSAKAの果たす役割は大きく、我々もこの試みが大きな成果につながることを期待しています。 JOBカフェOSAKAを若年者対策の拠点としてさらに活用を図り、次代を担う若年者の支援に邁進すべきと考えますが、商工労働部長に伺います。 次に、ホームレスの方の雇用ですが、ホームレスの実態に関する国の全国調査によれば、府内には七千七百五十七人と全国一のホームレスが確認されていますが、最も大きな特徴は、府内ホームレスの約半数があいりん地区において日雇い労働の経験を有していることです。まさに、大阪のホームレス問題の根底には、あいりん地区日雇い労働者の雇用就労問題があり、特に厳しい就労状況にある高齢日雇い労働者のホームレス化の防止が喫緊の課題であります。 府では、従来からあいりん地区高齢日雇い労働者の就労対策として、緊急地域雇用創出特別基金を活用した事業を実施していますが、同基金は本年度をもって設置期間が終了します。府が、ことし三月に策定した大阪府ホームレスの自立の支援等に関する実施計画においては、あいりん地区の厳しい就労状況にある高齢日雇い労働者の就労機会の確保に努めるとしております。 地元民間団体の話では、現在一日に二百五十人分の就労機会が確保されており、最低限の生活を維持しておりますが、基金事業終了後は一日の従事者も約五十人に激減するとのことです。経済情勢が回復基調にあると伝えられていますが、あいりん地区には影響は及んでいない状況で、引き続き基金を活用した就労対策は重要であると考えます。今後の取り組みについて、商工労働部長に伺います。 次に、障害者雇用についてですが、障害者の職業的な自立は、その人なりの自己実現の道筋の一つであり、生き生きと働くことのできる地域社会の構築は極めて重要であると考えます。 しかしながら、平成十五年六月一日現在の民間企業での障害者の雇用状況は、法定雇用率一・八%に対して、大阪における実雇用率は一・四九%、また法定雇用率未達成企業の割合は約六割と、大変厳しい状況にあります。 このため、府では、障害者のためのIT利用総合支援拠点として大阪府ITステーションを開設し、平成十九年度までにITを活用した在宅就労百人、雇用三百人等を目指しています。また、身近な地域で就業面と生活面の支援を一体的に行う障害者就業・生活支援センターの設置を促進し、平成十九年度までに十八カ所の設置を目指しているということです。 先日、私たちは、ITステーションを視察いたしましたが、障害者自身がITのトレーニングに励んだり、障害者のIT活用を促進するボランティアが訓練を受けたりしている様子を目の当たりにしました。障害者のIT利用日本一のまち大阪を目指す中核施設として、多くの方が利用しやすい施設にしていただきたいと思います。 府が掲げた数値目標の達成を確実なものとし、障害者が働くことにチャレンジし、働き続けることができるよう障害者雇用施策の一層の促進を強く要望しておきます。 続きまして、公的住宅の建てかえ計画について伺います。 府民の住環境の創造と景気対策のため、PFI等民間活用手法を通じて、現在の府営住宅の建てかえ戸数一万六千二百戸の目標を大幅に引き上げ、建てかえの前倒しを図るよう、これまで要望してきたところであります。 加えて、知事は、さきの選挙公約において任期四年間で公的住宅の一万戸の建てかえを打ち出し、府民の信託を得られたわけであります。しかしながら、現時点では、公社住宅の建てかえ二千戸とともに、府営住宅の建てかえは六千戸程度にとどまっています。公約実現のため、行財政計画を踏まえ四年間で一万戸の新たな計画を示すべきであると考えますが、知事に伺います。 次に、観光と産業振興について伺います。 二十一世紀のリーディング産業である観光は、大阪再生にとって極めて重要な施策であります。国においては、訪日促進策ビジット・ジャパン・キャンペーンを展開し、大阪府においても、東アジアを主要ターゲットにVISIT OSAKAキャンペーンを展開しています。 現在の大阪府への外国人観光客の人数を見ると、平成十四年度で百四十八万人であり、とりわけ韓国を初め東アジアの旅行者が大きなウエートを占めています。さらに、中国においては、国内のビザ発給地域の拡大で、海外旅行が容易になった人口が一気に三倍の三億七千万人となっています。 これらの新たな地域を含め、外国人観光客の誘致拡大の大きなかぎは中国であり、旅行会社においてもこの機会を生かそうとする動きが見られます。しかしながら、中国では、世界地図に大阪が記載されていないなど、大阪の知名度はいまだ低い状況にあるようです。そのため、大阪市と合同して上海事務所を通じた現地プロモーション活動を中国各地で行うなど、大阪の知名度アップを図ることが極めて重要ではないかと考えます。 また、平成十七年三月から開催される愛知万博、それに先立つ中部国際空港の開港というスケジュールを見ると、愛知を訪れた外国人観光客を大阪へ誘導してくる方策が重要であります。VISIT OSAKAキャンペーンによる二百万人の外国人観光客誘致のためには、観光コンベンション協会を通じて、魅力あるローカルメニューの掘り起こしなどの商品開発などさまざまな施策が必要となりますが、どのような手法により目標を達成しようとしているのか、あわせて知事に伺います。 次に、介護保険制度の見直しについて伺います。 介護保険制度は、高齢者の介護を社会的に支えるシステムとして、市町村を実施主体にして平成十二年にスタートしましたが、発足当初に比べサービスを提供する側、受ける側ともに大きく拡大してきました。スタートから四年が経過し、現行制度の問題点や課題が明らかになってきましたが、来年度の制度見直しに向け、現在厚生労働省の社会保障審議会において議論がなされております。 その社会保障審議会から、七月に介護保険制度の見直しに関する意見が出されました。その中で、障害者支援費制度との統合については、多様な障害者福祉施策を介護保険制度に合わせることや、二十歳以上まで保険料負担を拡大することに慎重な意見もあったことから、両論併記にとどまりました。我が会派といたしましても、全体の制度整備が十分に行われない現状では、介護保険制度との統合は時期尚早と言わざるを得ません。 また、見直しの基本的な考え方の一つとして、制度全体を予防重視型に転換し、保健、福祉、介護、医療にわたる総合的な介護予防システムの確立を目指すとしています。現行の介護保険でも、介護の重度化を防ぐことは目的とされていますが、今回の見直し案で介護度の低い要支援と、要介護一の利用者が、介護保険制度の枠組みから切り離され、事実上制度から外れていくことが考えられます。 今後、到来する超高齢化社会を目前に、制度に予防重視型システムを取り入れていくことについては一定理解できますが、介護予防制度の創設と引きかえに、生活サービスや軽い介護度の利用者の利用抑制、機械的な利用制限が起こらないよう、府が取り組んでいく必要があると思います。また、施設入所費用についても、在宅者と均衡させることとしながら、在宅に合わせることで、入所者に新たな負担を導入しようとしていますが、これにより低所得者が施設に入所できなくなるといったことが生じないよう、府として適切な対応をすべきであります。 九月六日の産経新聞には、ホームヘルパー--訪問介護員が原則廃止され、国家資格である介護福祉士の業務に一本化することを国が検討しているという記事が掲載されました。この件については、厚生労働省が記事の誤りを文書により通知したようですが、介護従事者や利用者には動揺が広がり、その影響も大きかったことから、再度その真偽について伺います。 大阪府は、これまでも独自に街かどデイサービスや、社会福祉協議会を通じた介護予防施策に取り組んでこられましたが、介護保険制度の見直しに伴い、今後は府独自施策と介護保険事業との整合性を図り、地域福祉と介護保険との間に切れ間をつくらない努力をすべきだと思いますが、以上四点について健康福祉部長に伺います。 続いて、地域福祉の充実について伺います。 高齢者施策の実施に当たっては、高齢者にとって最も身近で住みなれた地域社会において充実させていくことが、今後ますます重要であると考えます。 かねてから、我が会派が主張しているように、地域に密着した小規模なグループホームや街かどデイハウスなど、地域型・NPO型在宅福祉中心の介護体制を重視したものとすべきです。グループホームや街かどデイハウスなど地域の施設において地域サービスを低下させないためには、介護スタッフの資質や介護予防の視点からのケアを充実させることが望まれます。 例えば、これらの施設は、大規模な施設と違い、介護を行う上で必要なさまざまな知識、例えばMRSAなど感染症に対する基礎的な医学的知識などを備えた人材が必ずしもそろっているとは限らず、府として対応指針を示すなど積極的な支援がぜひ必要と考えます。 また、お年寄りが寝たきりや痴呆にならないよう、介護の必要な高齢者をふやさない観点からの介護予防に向けた取り組みも積極的に行い、その際には地域にある資源、例えばハード面では地域の集会場などの公共施設、ソフト面では福祉ボランティアなどの人材を活用して行うべきと考えますが、あわせて健康福祉部長に伺います。 次に、ヒートアイランド対策についてお聞きします。 ことしの大阪は、七月の平均気温が鹿児島や沖縄を超えて全国一となりました。また、一日の最高気温が三十度を超える真夏日が九十日を超えて過去の記録を更新するなど非常に熱い夏となり、ヒートアイランド現象がいよいよひどくなってきたと感じざるを得ません。 府が、ことしの六月に、二〇二五年までに熱帯夜数を三割減らすことを目標としたヒートアイランド対策推進計画を策定したことは、非常に時宜を得たものと思います。ぜひしっかりと対策を実施していただきたいと思います。しかし、ヒートアイランド現象は、これまでの無秩序な都市化の結果として起こってきたものであり、大量生産、大量消費、大量廃棄の社会構造の変革、都市を構成するビルや道路構造の改善、さらに都市を冷やす効果のある緑地や水辺をつくっていくといったことに本腰を入れて取り組んでいかなければならず、単に計画をつくったというだけで簡単に解決できるものではありません。また、府だけが頑張ってできるものでもありません。 とりわけ、ヒートアイランド現象の中心となっている大阪市を初めとする市町村の協力が不可欠であります。例えば、建築確認、緑化対策など市町村の権限となっている事項が多くあり、市町村道や住宅、公園など市町村管理の施設もたくさんあります。府は、現在ヒートアイランド対策を推進するための制度化について環境審議会に諮問していますが、市町村との調整はできているのでしょうか。 事業所や建築物に何らかの対策義務を課すのであれば、先ほど挙げた市町村所管業務にも抵触してくることになります。府が一方的につくって市町村にやってくれと言っても、絶対にうまくいきません。市町村にヒートアイランド対策の重要性を十分理解してもらい、市町村も主体性を持って共同歩調のもとに進めていく必要があると考えますが、環境農林水産部長に伺います。 次に、不法投棄家電のリサイクルについて伺います。 家電リサイクル法は、平成十三年四月に本格施行されましたが、リサイクル料金が高い、法施行前から家電メーカーに匹敵する技術力を有し、安価にリサイクルに取り組んできた既存再生資源業者の活用が図られていない、不法投棄も多いといった多くの課題を抱えています。とりわけ、不法投棄される廃家電品については、リサイクル料金が後払いとなっていることが大きな要因と考えられますが、家電リサイクル法が本格施行された以降も減少する気配がないばかりか、逆に増加の傾向を示しております。 このような不法投棄家電は、良好な生活環境の維持保全のために市町村が管理者として回収を行っていますが、投棄者が特定されないためやむを得ず公費によりリサイクルしているのが現状であり、不法投棄家電が増加すればするほど市町村は回収を行わなければならず、それに伴い処理費用が増加するという構造となっています。 大阪府では、府の管理地に不法投棄された廃家電品のリサイクルについて、平成十四年一月から、従来の家電メーカールートでなく既存の再生資源業者に委託する大阪方式に切りかえることにより、これまでよりも安い費用で処理していると聞いております。 財政状況の厳しい中、自治体には最少の経費で最大の効果を上げることが求められており、不法投棄家電の対応に苦慮している市町村にとっても、適法、適正にリサイクルされ、費用負担の軽減を図る大阪方式は、ひいては住民サービスの向上につながることから広く活用すべき方式であると考えます。 大阪府においては、これまでから府内市町村に対し不法投棄家電のリサイクルについて再生資源業者の活用を働きかけ、その努力の結果、平成十六年九月現在、二十三の市において廃棄物処理法に基づくリサイクルが行われるようになり、家電リサイクル法によりリサイクルを行う十四市町村を上回る状況となっております。府の取り組みが一定の成果を上げつつあると評価しておりますが、不法投棄家電の処理についてより一層市町村に広く活用されるよう働きかけることが必要ではないでしょうか、環境農林水産部長に伺います。 次に、府立高校の学区の見直しについて要望をいたします。 平成十三年に地方教育行政の組織及び運営に関する法律を改正し、公立高校の通学区域に係る規定が削除されたことで、学区の設定が設置者の判断にゆだねられることとなりました。 大阪での現在の九学区は、昭和四十八年四月に施行されたもので既に三十年以上経過し、それぞれの学区における学校数は、七校--第六学区から十九校--第二学区と二・五倍の不均衡が生じています。また、その間、特色ある学校づくりを通じ、普通科総合選択制や専門学科、総合学科、クリエイティブスクール等多様な選択肢を持つ高校改革を進めてきたところであります。そして、その過程で既に三〇%近い生徒が通学区域を越えて学校で学んでいる現状もあります。 こうした中で、学区の撤廃によって自由な学校選択、学校間競争を促すべきとの意見もあるところですが、私たちは、これまでの高校改革や地域連携の延長線上に立ち、過度な受験競争による不本意な入学という事態を招いたり、進路指導に不安感や混乱を引き起こさないよう留意しつつ、現行学区の線引きを基本に学区数を減らし、各学区を拡大する再編、見直しを図ることを要望いたします。 次に、府立学校の大規模改修について伺います。 府立学校においては、建築後おおむね三十年以上で大規模改修を実施していない建物は現在百五十八棟あり、既に一部の建物で劣化が進み、外壁落下などが懸念されております。 しかも、昭和四十年代後半から昭和六十年ごろまでに大量に建築された校舎についても、改築、改修が必要となる時期が目前に迫っており、それらの件数を合わせると平成十七年度から三十五年度にかけては、約五百五十棟の大規模改修が必要となってくるとのことです。加えて、東南海・南海地震に対応した耐震補強工事の実施を並行して行う必要が生じており、これまで以上に整備に要する必要額が膨らんでおります。 こうした状況を踏まえ計画的に取り組んでいくためには、大規模改修の平均的な必要量は年間三十棟程度と見積もられております。平成十六年度に耐震診断や基本設計、実施設計を進めているようですが、工事件数は一校一棟にとどまっています。このペースではなかなか必要量をこなしていけない状況であります。 このままの状態で建物を放置することは、後年度に大きなしわ寄せを強いることになるとともに、児童生徒への危険を伴うことにもなりかねません。これら府立学校の計画的な改修に向けた知事の考えをお伺いいたします。 次に、少子化対策の推進についてお聞きいたします。 少子・高齢化は、今後ますます進んでいきます。平成十五年の合計特殊出生率は、全国で一・二九に対し大阪は一・二〇で、東京都、奈良県に次いで低い数値となっています。少子化対策は、府にとって喫緊かつ重要な問題であり、もっと重点的に取り組む必要があります。 子どもたちが元気に生き生きと生きることができる社会は、だれにとっても暮らしやすい社会です。子育てが楽しく、安心してできる環境をつくることこそ、最大の少子化対策です。将来にわたって活力ある大阪を築いていくためにも、未来を支える子どもたちに対し、府はもっと投資すべきだと思います。知事も、未来への投資は決して惜しまず、教育・子育て日本一を目指して取り組むと明言されております。未来への先行投資で、太田カラーを前面に押し出してください。特に重点的に取り組んでいただきたい項目について、四点お伺いいたします。 まず初めに、次世代育成支援計画についてですが、平成十五年七月に次世代育成対策推進法が制定されまた。この法律は、急速な少子化の進行等を踏まえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ育成される環境の整備を図るため、地方公共団体及び事業主による行動計画の策定を義務づけています。大阪府では行動計画を現在策定中ですが、先般計画の素案が出されました。 まず、その策定に当たっては、子どもが権利の主体であること、親の有無や経済状況などにかかわらず、すべての子どもが大切にされ、自立して生きていける力を保障することが基本であると考えます。示されている素案について、おおむねその理念や方向性は評価しますが、その基本理念が実効性を持つものでなければ意味がありません。施策に具体性を持たせるためにも、可能な限り数値目標、財源措置をしっかり盛り込むことが必要ではないでしょうか、知事に伺います。 また、保護者や周りの大人の就労条件は子育ち環境に大きく影響し、仕事と家庭生活の両立困難な日本の企業風土が少子化の大きな原因にもなっています。両親ともに長時間就労によって子育てに参加したくてもできない、あるいは子育てを初めとした家事負担を両親のいずれか一方がせざるを得ない。その結果、子どもを持つことをちゅうちょすることにもなっています。 このような悪循環を断ち切り、勤務時間短縮や父親の子育て参加を促すような制度等の実施を促進するよう、次世代育成支援計画の策定に当たり、企業へも強く働きかけるよう要望いたします。 今、子どもたちの育ちを保障する観点から、子どもたちの成長に見合った居場所が求められています。例えば、乳幼児期には保育所や家庭で、学童期には放課後安心して過ごせる児童館や学童保育で、思春期、青年期には自主的に運営にかかわれるようなたまり場などです。 共働き家庭の増加などで家庭以外での子どもの居場所が求められている反面、現状は少子化が進み、子ども同士のつながりが希薄になっていることに加え、集い交流する場となる子どもの居場所が十分に整備されていないことが、子どもの成長を考える上で問題となっています。 また、最近では、子どもの連れ去りや暴行、痴漢など子どもが巻き込まれる事件が多発している中で、安全な子どもの居場所についての関心も高まっています。子どもの居場所の中で、保育所については待機児童ゼロを目指すと知事が公約に掲げられています。知事には公約の実現に向けしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、保育所と同様に待機児が社会問題化しているのが、もう一つの子どもの居場所である学童保育です。 学童保育は、共働き家庭の増加を背景に広がり、一九九七年に児童福祉法の改正で、放課後児童健全育成事業として法制化されました。共働きなどで昼間親が不在のおおむね十歳未満の児童に、放課後、生活や遊び場を提供する事業ですが、大阪府内では、二〇〇四年五月一日現在で五百七十二人の待機児童が存在するそうです。本来、子どもたちは、親の就労の有無や経済状況に左右されることなく、その育ちを保障されるべきです。 府は、次世代育成支援計画に放課後児童健全育成事業の推進を掲げており、ぜひこの中で対象年齢や定数の拡大、環境整備の充実等をしっかりとやっていただきたいと思いますが、健康福祉部長に伺います。 次に、乳幼児医療費の充実についてですが、昨年度、持続可能な制度とする前提で医療費助成制度の見直しが行われました。言うまでもなく、少子・高齢化の問題は、社会制度の根幹を揺るがすことにあります。早急に少子化対策を進めなければ、持続可能な制度として医療費助成制度を維持することは困難になり、いずれさらなる見直しが行われることは明白であります。社会環境を初め経済的な支援策を充実しなければ前進することはありません。 見直しでは、乳幼児医療費助成の通院対象年齢を三歳未満に一歳引き上げることとなりました。しかし、年齢を拡充するといっても、全国の実施状況から見ると平均水準となったにすぎません。急速に進行する少子化への対応は、我が国、そして大阪の未来を左右する重要な課題です。次代を担う子どもたちが健やかに生まれ育つ環境づくりに向けて、子育てを社会的に支援する施策を充実させることが急務であり、その意味で乳幼児医療費助成は重要な役割を果たしていると考えます。 府の厳しい財政状況は十分承知していますが、年齢引き上げを全国並みでよしとしてはならないと思います。実施主体である市町村とも十分協議し、制度の充実に向け努力していただきたいと思います。 例えば、子どもが二人、三人となる家庭における経済的な負担を軽減するために、第二子以降については通院対象年齢を引き上げることや段階的に年齢を引き上げるなど、制度を充実するための工夫が必要なのではないでしょうか。知事にお伺いいたします。 次は、子どもの生命SOS対策についてです。 事件、事故、病気などで未来ある子どもたちの命が失われることは、御家族にとっても、社会にとっても悲しい出来事であり、私たちは子どもは社会の宝としての認識を共有し、子どもたちが必死になって発するSOSの声を見逃してはなりません。子どもたちのとうとい命を守り救うことは、社会全体が負っている責務だと思います。府としても子どもの命を守る施策を積極的に推進することは、大きな使命であると考えます。かけがえのない子どもの命を守るため、次の四点について伺います。 第一に、継続的な医療行為が必要な在宅患者への災害時におけるサポート体制についてですが、十年前に発生した阪神淡路大震災は、インシュリンの確保や必要な医療行為を受けられないといった大きな禍根を残した災害でありました。また、先日もロシアで学校を占拠したテロ事件があり、何日間かに及ぶ監禁生活のもと、必要な医療行為を受けられず命を落した子どもがいたということもお聞きしました。 我々が、まず考えておかなければならないことは、こうした災害時における継続的な医療行為が必要な在宅患者へのサポートです。命の危険にさらされるのは、いつも医療行為を必要とする子どもたちが中心になるからです。特に、いっときもインシュリンが欠かせないⅠ型糖尿病患者にとって、災害時のインシュリンの確保は死活問題となります。 患者自身も緊急時を想定し対応を考えてはおられるものの、公の支援体制は不可欠であります。大阪府では、十七カ所の病院を災害拠点病院として指定するなど災害時医療体制を構築しているとのことですが、地震が頻発している今日、不安な思いで毎日を過ごしている患者が数多くおられることだと思います。実際に、私たちはⅠ型糖尿病患者の方から、災害時にインシュリンがなくなった場合の切実な不安の声を聞いています。 そのため、Ⅰ型糖尿病患者に限らず、透析等を受けておられる患者などに対し、災害時など混乱期に迅速で適切な医療を提供できるよう、例えば医療機関が透析患者に発行する血液型や診断名等が記載された患者カードを必要な在宅患者に発行することを医療機関に働きかけるなど、具体的な方策を展開してはどうでしょうか、健康福祉部長に伺います。 第二に、小児救急医療の充実についてですが、私は、これまでに本会議や委員会質疑を通じて、小児救急医療の整備や充実を何度も訴えてきました。例えば、地域の小児科医師が不足している現状を改善するために、人材確保の必要性を指摘しました。それにより、平成十四年度から小児救急医確保支援事業が実施され、府内全域の小児科医に救急医療への参画の意向を把握し、参画の意向のある小児科医と医師を求めている病院との派遣調整が図られております。また、小児救急医療特有の課題に対処するため、内科医等を対象にした実践的な研修も実施されました。 課題はまだあります。二次救急病院に患者が集中し、長時間に及ぶ待ち時間が生じている問題です。それは、子どもの病状が軽症なのか、重症なのか、保護者がわからないという不安から、とりあえず救急病院に駆け込むという現状があると思われます。このため、この点についても以前から私が指摘しましたが、保護者の不安の解消を目的に平成十六年九月より小児救急電話相談事業が実施されました。当面は、午前零時までの相談対応ということですが、インフルエンザ等患者が集中する年末までには、翌朝までの相談体制を整備すべきではないでしょうか。 また、このような新しいサービスをより多くの保護者に利用してもらうためには、まず広く府民に知ってもらうことが大切で、府政だよりやマスメディアなどの広報媒体を最大限に活用して情報提供すべきと思います。翌朝体制が実現した折には、記者会見を行うなど知事みずからが率先して効率的でインパクトのあるPRをされてはどうでしょうか、あわせて知事に伺います。 第三に、児童虐待と子どもの人権侵害についてですが、児童虐待問題の対応については、予防、早期発見、早期対応、保護、治療、家族の再統合まで、総合的で長時間にわたる取り組みが必要です。虐待防止のための地域のさまざまな機関のネットワーク化や被害者へのケアや自立支援、あるいは家族再統合には組織力や専門性が必要とされます。 現在、児童養護施設等において、家族分離をせざるを得ない被虐待児を受け入れる割合が、非常に高くなっていると聞きます。中でも児童養護施設は、戦後間もなくの戦災孤児の救済が中心だった時代から、社会状況や養育環境が大きく変化するにつれ、衣食住の提供を中心とした役割から子どもの権利擁護と心のケアにその役割の中心を移していっています。 最も信頼し頼れるはずの親から、長年にわたり虐待を受けてきた子どもたちは、心に大きな傷を負い長期間にわたる心のケアが必要で、それに加え家族との対応や親への援助も含めると、職員は精神的、肉体的に大きな負担を負うことになり、施設全体の負担が大変大きくなっているのではないでしょうか。 こうした現状を改善するためには、児童養護施設が被虐待児を十分に受け入れることができるよう制度を改善することが必要です。被害を受けた子どものための心理治療や社会適応訓練を充実させ、少人数ケアなどを実施できるよう職員の配置基準をもっと手厚く改善すべきと考えますが、健康福祉部長に伺います。 虐待による被害をなくすためには、子どものころから虐待や暴力を受けることは、人権侵害、権利の侵害であるという認識を持つことが重要だと思います。大阪府教育委員会では、全国的に見ても画期的な学校における子どもの人権侵害防止推進事業を今年度から運用されていると聞いています。かねてから、子どもの心を傷つけ、その後の成長に大きな影響を及ぼすセクシュアルハラスメントや体罰事象を防止する事業を強く要望してきました。これが現実化したことについて、大変うれしく思っています。 この事業は、学校や教育委員会だけの相談機関でなく、子どもが相談しやすいように相談窓口をふやしていること、弁護士や臨床心理士とともに対応に当たるという透明性、公平性のあるシステムであることから、今後も子どもや家庭に周知させるとともに、継続して発展していくよう要望いたします。 また、暴力の被害者にも、加害者にもならないために、暴力によらない問題解決力、コミュニケーション力を育てていくことが大切です。子どもから大人まで成長に合わせて学べるスキルを民間と協働により取り入れるよう、子どもの人権尊重の視点に立った事業の継続と発展を強く要望いたします。 第四に、子どもの権利条例について伺います。 次代を担う子どもは社会の宝であり、私たちの未来です。社会全体で子どもを健やかにはぐくんでいくことが、今私たちに最も求められています。しかしながら、昨今、岸和田市における児童虐待事件を初め、子どもが被害者となる事件、事故が相次いで発生しています。こうした事件が起こるたびに、私は社会の大人のすべてがもっと子どもに目を向け、子どもの権利をしっかりと守っていくことが重要であると感じています。 一方で、今の子どもは、命を大切にすることや他人を思いやる心が不足しているように思います。子どもが加害者となって他人を傷つけたりする事件が発生し、世の中に衝撃を与えています。それは、命の大切さや他人の権利の重要性を十分に認識していないことによるものではないでしょうか。 こうした中、ことし八月には高知県においてこども条例が可決されました。今、大阪においても、虐待や犯罪から子どもを守るとともに、子どもが権利の主体としてとらえられ、一人の人間として尊重されることや、子どもが自分のことを自分で決めることができる社会を実現するため、子どもの権利条例を速やかに制定すべきと考えます。知事に伺います。 最後に、ITを活用した子どもの安全対策について伺います。 連れ去り、暴行、痴漢等子どもをねらった犯罪が多発し、社会問題となっています。不幸にも起こってしまった過去の数々の事件を踏まえ、こうした犯罪から子どもを守るため、市町村レベルの自治体で地域を巻き込んださまざまな取り組みが行われているところであります。 こうした中で、子どもの安全にかかわる情報を携帯電話等にインターネットメールで瞬時に提供できるようなITを活用したシステムを導入している自治体もふえてきております。府内でも、この六月から池田市でANSHINメールの配信が実施されており、不審者情報を中心に子どもの安全監視と見守り体制の強化に役立っています。 今後、こうした便利なツールを活用していくことは大いに効果のあることですが、運用に当たっては検討しなければならない課題もあります。システムがスムーズに稼働するためには、学校や警察、地域などが個別に把握している子どもの安全にかかわる情報が混乱し交錯することなく集約され、迅速に配信されることが必要であります。また、配信された情報の信憑性の検証も大切です。瞬時に情報が配信されるシステムで誤報が出れば、その影響は非常に大きなものとなるでしょう。携帯電話を活用したインターネットメールの配信も、うまく機能しなければ宝の持ちぐされになってしまいます。 大阪府は、平成十四年四月に安全なまちづくり条例を施行し、府、市町村、民間団体等が協働してオール大阪の体制で安全なまちづくりを推進しています。また、技術革新が進むITを安全なまちづくりに活用するため、行政、学識者、関係機関、民間事業者等が一体となってITの活用方策に関する研究会を立ち上げています。 このような取り組みがなされている中で府は、市町村、警察、学校や地域住民等が地域社会の中で一体となって子どもの安全対策に取り組むことができるよう支援すべきだと思います。また、事例によっては子どもだけでなく、地域の防犯情報についても発信するなどさらに取り扱う内容を広げていくことも必要だと思いますが、生活文化部長に伺います。 また、大阪府警のホームページには、府内で発生した犯罪のうち、路上強盗やひったくりについて警察署ごとに作成した発生マップが掲載されてあり、この九月からは幾つかの府下自治体のホームページにリンクさせ、府民が容易に情報を得られるようになりました。 インターネットを活用しわかりやすくきめ細やかな地域の犯罪情報を府民に提供することは、犯罪に遭わないためにも大変効果があると考えます。犯罪情報の提供は、被害者のプライバシー保護の観点から困難な点もありますが、子どもの安全を守るため、例えば痴漢等子どもが巻き込まれる犯罪や事件についても情報を集約し、わかりやすい発生マップなどを作成し、大阪府警のホームページに掲載してはどうかと思いますが、警察本部長に伺います。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 民主党・無所属ネット大阪府議会議員団を代表されましての漆原議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、三位一体の改革についてでありますが、真の地域主権を実現し多様な地域づくりを進めるためには、地方がみずからの権限と責任と財源のもとでみずからの施策を選択できるシステムの確立が不可欠であり、地方にとって今がその画期的な改革を実現する千載一遇のチャンスになっています。 先般、さまざまな議論を経た上で、地方六団体として国庫補助負担金改革及び税源移譲、地方交付税改革を三位一体で推進する具体的な方策として、国庫補助負担金等に関する改革案を取りまとめ、国に提案いたしました。これは、分権時代にふさわしい地方財政の基盤を築くという思いのもと、地方が結束した結果であります。 地方六団体の改革案を受けて、国と地方の協議の場が設置されましたが、各省からの反論が相次ぎますなど、改革案が実現されるまでには今後さまざまな困難があると予想されます。 地方の提案を具体化するためには、お示しのように市町村はもとより、府民、府議会の皆さんを初め、各界を含めて地方として力を合わせる必要がございます。地方から国を変えるという強い熱意を持って、地方が一丸となって国に対して働きかけていけるように私もリーダーシップを発揮し、また府民の皆さんにもわかりやすく情報発信をしながら取り組んでまいりたいと考えています。 義務教育費国庫負担金一般財源化ということについては、廃止し財源移譲すべき国庫補助負担金について府として意見を検討するに当たりまして、私としては三兆円規模の税源移譲を確実に実現するということに軸足を置いてまいりました。その中で、義務教育費国庫負担金制度については、これまで果たしてきた役割を踏まえつつも、これを一般財源化することにより、地方の実情に応じ、今の多様な子どもの状況を踏まえたきめ細やかで特色のある教育の提供につながるものと考えました。 廃止、税源移譲に当たっては、義務教育において国が果たすべき役割を十分踏まえた上で、必要な財源確保を制度的に担保することが不可欠であり、教育の水準を確保しながら地方が多様な教育を提供できるように国に対して求めてまいりたいと考えています。 次に、行財政計画改定素案における政策選択の基本的考え方についてでありますが、最大の課題であります平成十九年度の財政危機を確実に乗り越え、財政再建団体への転落を回避するためには、これまでの取り組みに加え、さらなる歳出の抑制や歳入の確保を行わざるを得ない状況にございます。そのため、改定素案においては、人件費についてさらなる抑制を行いますとともに、建設事業の重点化や施策評価などを通じた一層の施策の再構築に取り組むなど、厳しい姿勢を持って歳出抑制やさらなる歳入の確保に取り組むことにしたところであります。 しかし、こうした再建方策だけでは、大阪の未来を切り開くことはできません。そのため、府民の目線で選択と集中をさらに徹底し、大阪の今と将来のためにこれだけはやらなくてはならないということを見きわめ、必要な施策を積極的に展開してまいります。 今後、こうした取り組みの具体化については、御指摘の点も踏まえまして、府民、府議会を初め、各方面からの御意見等も十分にお伺いをしながら、再生重点枠の活用を含めた予算編成などを通じ、私のトップダウンにより進めてまいります。 次に、公約の具体化及び再生重点枠のあり方についてでありますが、さきの知事選挙を通じて府民の皆様にお約束をいたしました私の公約は、府政の重要な課題であり、知事としてその実現に最大限の努力を払ってまいります。そのため、就任後直ちに各部局長に公約の内容の実現に向けて、全庁挙げて努力するように指示をいたしました。 今回の行財政計画改定素案においても、危機的な財政状況の中でも大阪再生のために必要な取り組みについては、私の公約を基礎とする七つの戦略的取り組み分野としてお示しをしたところでございます。今後、新たな予算編成プロセスを通じ、再生重点枠を活用しながら、戦略的取り組み分野への重点投資を進めるなど、公約の具体化に全力を注いでまいります。 再生重点枠の活用に当たっては、複数年度にわたる成果目標を設定し何を目指すのかを明らかにするなど、府民の目線で見てインパクトのあるわかりやすい骨太なものにしていきたいと考えています。また、事業効果に広がりのある施策となるように部局間や民間との連携、広域的な自治体間の連携といった三つの連携を重視し、私の政策予算として明確なメッセージ性を打ち出してまいります。 次に、行財政改革有識者会議の位置づけについてでありますが、行財政改革有識者会議は、本府の行財政改革全般について、民間の経営感覚や専門的な知見など外部の視点からの御意見や御提言をいただき、行財政改革の推進に生かすため、私のサポート機関として設置したものであります。 今後、予算編成に係る基本方針についても同様の観点から御意見をいただくことにしておりますけれども、あくまでも方針等の決定については、再生戦略会議における議論を踏まえ、私のトップダウンにより行ってまいるものであります。 行財政計画改定素案については、今後議会を初め各方面の御意見を十分にお伺いして、また現在実施しているパブリックコメントの結果も踏まえまして、十一月には改定案としてまいりたいと考えております。 次に、阪神高速道路公団民営化に伴う大和川線の建設については、道路関係四公団の民営化の流れの中で、国から一部区間への街路事業の導入が提案されました。本府としては、大和川線の重要性にかんがみ、事業中断を避けるために事業効果が高い区間について整備を行うことといたし、本年度当初予算に用地買収費などを計上させていただきました。 厳しい財政状況のもと、本府負担の軽減を図るために、国に対しては補助率のさらなる引き上げを、公団に対しては自助努力と道路規格の見直しなどによる総事業費の削減を求めますとともに、有料道路事業との合併施行の導入を公団とともに検討しておるところでございます。これらの措置によって、本府の負担を抑制しながら大和川線全線の整備が図られる見通しであります。来年秋の公団民営化に合わせ、これらの措置が実施されるように国、公団と引き続いて協議調整を行い、大和川線の着実な事業推進を図ってまいります。 次に、危機管理体制の強化についてですが、自然災害を初め、あらゆる危機事象から府民を守るためには、危機管理体制の強化が極めて重要であると考えます。一昨年、自然災害以外の事件、事故にも迅速かつ的確に対応できるように危機管理課を設置いたしましたのも、こうした思いからでございます。また、昨年五月には、SARSへの対応を踏まえ、危機管理にかかわる総合調整機能の強化を図るために防災室を危機管理室に改め、あわせて危機管理情報担当を各部局に設置するなどの体制強化を図りまして、全庁挙げた取り組みを進めておるところです。 しかしながら、非常に高い確率で発生が想定されております東南海・南海地震、新たな感染症、国民保護法が想定する事態など危機事象が拡大をし、その対応についてもより多岐にわたりさまざまな部局がかかわってくるものと考えられます。 こうしたことから、お示しの視点も含め、危機管理にかかわる統括機能や全庁的な指揮・調整機能がより一層発揮できる部局横断的な危機管理体制の強化について、平成十七年度当初から実施できるように早急に検討を進めたいと考えています。 次に、自衛隊との連携強化についてでありますが、大規模災害が発生した際、重要な役割を担う自衛隊を初めとする警察、消防などの防災関係機関との緊密な連携を確保するためには、日ごろからの連携協力関係が極めて大切です。このため、本府では、自衛隊、警察、消防、海上保安庁とともに広域防災連絡会議を設置しまして、平常時から相互の機関の連絡体制の強化などに努めてまいっております。また、本府の各種の防災訓練に自衛隊に参加をしていただきますとともに、自衛隊の災害対策図上訓練に参加をするなど、連携の強化も図ってまいっております。 さらに、議員お示しのとおり、災害時に重要な役割を果たす若い自衛隊員を初め多くの隊員の方々に対し、地元自治体としてこれからも頑張っていただくように激励を行いますことは、大変意義のあることだと考えます。これまでも自衛隊が主催する行事などには、府としても必要に応じて参加をしてまいっておりますが、今後とも自衛隊と連携を密にして、このような面でも積極的な対応をしてまいりたいと考えています。 次に、平成十七年度の実施に向けて準備を進めております成長性等を評価した融資制度については、お示しのとおり企業の成長力や将来性の評価が重要なポイントであります。 この成長性等を評価する制度は、業種や業態にかかわりなくチャレンジ精神を持って前向きに経営に取り組む中小企業を広く対象とするものでございますから、それに応じた評価体制や評価方法が必要だと考えています。そのため、多方面から事業や経営に精通した人材を確保することはもとより、金融機関の評価を取り入れることや中小企業者の書類作成負担を少なくして簡易、迅速に評価できるような制度設計をしてまいります。 今後、金融新戦略に基づいて創設をいたします制度の運営に当たりましては、常に中小企業のニーズに即応して改善に逐次努めていくなど機敏な対応を図ってまいります。 次に、雇用の促進についてお答えをいたします。 大阪の雇用・失業情勢については、製造業が牽引をします形で景気回復が進んでおり、完全失業率や有効求人倍率の回復に加え、中小企業の経営革新によって予想を上回る雇用が創出されるなど大きく改善をいたしております。お示しの十二万人緊急雇用創出プランの柱、既存中小企業への支援強化、雇用のミスマッチ解消、雇用セーフティーネット、これらに基づく施策が一定の成果を上げたものと考えております。 このような改善傾向をさらに本格的なものにするために、十七年度以降の雇用施策については同プランの考え方を継承しながら、引き続いて取り組みを推進してまいる考えであります。とりわけ、次代の大阪産業を支える若年者、依然として厳しい雇用・失業情勢にある障害者や母子家庭のお母さんなど就職困難者の雇用・就労支援施策に重点を置いて事業を展開することが必要であると考えています。 今後、国や大阪市、労使団体とともに構成する大阪雇用対策会議においてその具体的な取り組みについて検討を進めます。 次に、公的住宅の一万戸の建てかえについてお答えを申し上げます。 公社賃貸住宅については、現在住宅の建設と高度利用によって生ずる再生地の整備を一体的に行う提案を民間事業者から求める方式を採用いたしまして、効果的、効率的に事業を実施いたしており、今後四年間で二千戸を目標に建てかえ事業の促進に努めてまいります。 府営住宅の方は、行財政計画改定素案を踏まえつつ、PFIの実施で得られたノウハウの活用などさらなるコスト縮減に取り組むとともに、知恵を絞りながらPFIなどの民活手法を幅広く活用することによって事業量の確保に向けた最大限の努力を行い、より一層効果的、効率的な建てかえ事業の推進に努めてまいります。 次に、観光振興についてですが、人の交流やにぎわいを創出し、経済の活性化につながる問題でありますから、来阪外国人旅行者数を二〇〇七年度までに二百万人程度に増加させる目標を掲げております。今後、大幅な観光客の増加が期待をされる東アジア、とりわけ中国をターゲットにしまして、今年度から重点的な誘致活動を展開いたしております。 中国からの観光客誘致に当たっては、お示しのとおり大阪の知名度、これを向上させ、魅力をアピールすることが何よりも重要です。このため、上海で大阪を紹介するテレビ番組やコマーシャルを放映いたします。それに加えて、大阪市や関西国際観光推進センターなど関係機関と連携しながらセミナーを開催いたします。さらには、国際観光見本市への出展など観光プロモーション事業を実施して、ことし九月から新たに団体観光旅行ビザの発給対象となった地域を含めた中国の政府関係者、旅行業者に対する大阪の魅力のアピール、これを強烈に推進してまいります。 また、来年三月からの愛知万博等を訪れる観光客を大阪に誘導する。これも当面大変重要なことですから、大阪市や愛知県等と連携をし、中国からのツアー商品の開発を進めているところですが、そのコースメニューに大阪独自の観光魅力でありますUSJ、それから大阪ブランドの一つでありますすぐれた産業集積を訪れる産業観光、これらを盛り込むことを考えています。 今後とも、大阪観光コンベンション協会を中心に、大阪市、経済界とも連携をしながらオール大阪で食、ショッピング、水の都、産業観光など大阪らしい魅力ある観光資源に磨きをかけて発信をいたしますとともに、各国における大阪の認知度、旅行ニーズなどを踏まえた観光プロモーションをしっかりと展開してまいります。 次に、府立学校の大規模改修事業についてですが、児童生徒の安全の確保と良好な学習環境の保全、さらには施設の長寿命化を図る上で私自身大変重要な課題と認識をしています。このために、平成十二年度から十四年度の三カ年で二百二十二棟に及ぶ大量の校舎の改修を集中的に実施いたしました。 しかしながら、お示しのようにここ一、二年はペースダウンをしておりまして、現時点で三十年を経過した未改修の建物が相当ありますので、厳しい財政状況ではありますが、府立学校の大規模改修事業について、耐震対策も含め教育委員会とも十分に協議をして適切に進めてまいりたいと考えています。 次に、次世代育成支援行動計画については、子育て支援にとどまらず、青年の自立支援など次代の親の育成も視野に入れた計画として策定を進めているところでありまして、このたび計画素案を取りまとめたところでございます。 具体的には、家庭の子育て力や地域における教育力の向上、また子どもが安心できる居場所づくりの推進など、出生前から青年期の各段階に応じたきめ細やかな取り組みを盛り込むとともに、子どもの権利擁護の推進や養護を要する子ども、保護者への支援など、すべての子どもが健やかに心豊かに成長できる社会づくりを目指したものになっております。 来年一月には数値目標も含めた計画案を取りまとめる予定にいたしておりますが、次世代育成支援については、大阪府行財政計画改定素案においても戦略的取り組み分野の一つとして位置づけたところでありますから、今後行動計画の内容が着実に実現されるように取り組みを行ってまいります。 次に、乳幼児医療費助成の充実については、少子化が進む要因の一つとして子育てに伴う経済的負担が上げられていることは私自身も認識をしており、子育て家庭が抱える負担感の軽減を図るために、安心して、喜びを持って子どもを産み育てることができる社会づくりを進める必要があると考えています。そのために、本年二月の大阪府健康福祉アクションプログラム案では、子育て支援の観点から乳幼児医療費助成の通院対象年齢を一歳引き上げますとともに、子育ち・子育てへの重点的施策をお示し申し上げました。 乳幼児医療費助成のさらなる制度充実につきましては、今後の大きな課題というふうに認識をしております。厳しい財政状況の中で本年十一月の制度改正の実施状況も見きわめながら、実施主体である市町村とともに研究をしてまいりたいと考えています。 次に、小児救急医療の充実についてお答えを申し上げます。 小児救急電話相談事業につきましては、相談員の確保等の観点から、当面午前零時まででスタートをいたしましたけれども、先月末、府内におきまして今シーズン初めてのインフルエンザウイルスが検出されましたこともありまして、例年小児救急患者が急増する冬場に備え、年内を目途に関係機関と調整を進めまして翌朝までの相談体制を整備し、二十四時間三百六十五日、いつでもどこでも安心できる小児救急医療体制の確立に努めてまいります。 また、広報についても、府政だよりや市町村広報誌などにより周知をいたしてまいったところでありますが、さらに広く府民の皆様に御利用いただくために効果的にPRすることも極めて大事でありますから、私みずからもマスコミなどを通じ機会あるごとに利用を呼びかけてまいります。 最後に、子どもの権利に関する条例についてでございます。 医療、保健、福祉、教育などさまざまな分野で子どもの生命を守り、心をはぐくむ施策を推進することが極めて重要であり、府の大きな使命であると考えています。今日、各地で児童虐待を初め、子どもが被害者となる事件、事故が多発をいたしておりますこと、大変残念に思っています。また、一方で子どもが加害者になるケースも起こっており、非行やいじめなど子どもの健やかな成長を阻害する問題の深刻化に心を痛めてもおります。こうした背景には、子どもを社会の宝として大切に育てるという意識を欠いているということ、子どもがみずからを大切にする気持ちや自信を失っているということなどが指摘されています。 このような状況に対応するためには、大人社会全体が子どもの権利を保障し、最善の利益を尊重する責務があることを改めて認識するとともに、子どもの方もみずからが権利の主体であるという自覚のもと、みずから考え、責任を持って行動する自律性や他者を思いやる心の醸成を図る必要があると考えます。 こうしたことから、府として子どもに対する取り組みの視点を明確にするとともに、子どもの権利というものについて、大人と子ども、子ども同士、大人同士など社会全体でこれを共有するための条例を制定することの意義は大きいと考えます。今後、有識者等の意見もお伺いしながら、条例を制定する方向で検討をさせていただきます。 以上です。 ○副議長(半田實君) 総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) まず、歳入確保の取り組みについてお答えを申し上げます。 本府の財政は、今後とも多額の収支不足が見込まれており、本府が保有する資産を財源として活用していくということは、歳入確保の観点から重要であると認識をいたしております。 貸付金や出資金などのうち、債権の売却、経営の健全化を図ることができた法人の株式の公開や売却などの余地があるものについて、今後課題や本府の財政効果などを総合的に勘案して検討を行い、可能なものについてはできる限り早期に実施できるよう努めてまいります。 次に、府有地の売却についてでありますが、府有財産の売り払い収入につきましては、お示しのとおり歳入の確保の柱であり、単なる目標ではなく、達成すべき課題であると認識をいたしております。 行財政計画の改定素案では、平成十七年度から十九年度までの三カ年で三百三十億円の売却額を確保することとしており、具体的には平成十七年三月に全廃される職員宅舎、教職員住宅を初めとした施設跡地や未利用地で百四十億円程度、府営住宅の建てかえによって生み出される用地で六十億円程度、さらには府立高校再編整備に伴う施設跡地で百三十億円程度を見込んでおりますが、売却に当たっては、庁内活用の検討や地元市との調整等を十分に行った上で実施をしてまいりたいと考えております。 また、財源確保の観点からは、競争原理の働く入札による売却が最も有利であることは御指摘のとおりでありますが、公共的な土地利用の観点から、随意契約により市町村等へ売却することも必要な措置であると考えております。 その場合、これまでも、事業の必要性はもとより、市町村等における事業の位置づけ、財源の裏づけなどについて十分な調査や確認を行ってきたところであります。特に、使用目的については、これまでも書面を徴するなどの措置を講じてきたところでありますが、さらに今後は平成十七年度からの運用を目途に、用途指定等特約に関する課題について検討を進めるなど透明性の確保に努めてまいります。 次に、指定管理者制度と公の施設の改革についてでございますが、指定管理者の指定や取り消しの基準等につきましては、条例、規則で定めるとともに、施設の目的や機能などに応じた具体的な募集要項を作成することといたしております。 現在、大阪府の指定管理者制度導入の第一号である青少年海洋センターファミリー棟のケースを機に、募集要項など制度導入の基本となる事項につきまして全庁的な検討を行っているところであり、各施設における今後の制度導入に当たっての指針となるよう十分な検討を行ってまいります。 公の施設の管理運営に当たっては、多様なノウハウを有するボランティアやNPOなど府民との協働を進めることにより、開かれた施設運営と府民ニーズに合致した質の高いサービスの提供を目指してきたところでございます。指定管理者の選定に当たっても、それぞれの施設の特性や府の施策との整合を図るため、事業計画書などをもとに総合的に評価し、施設の管理運営に多様なノウハウを活用できるように工夫をするとともに、外部の委員も参画する選定委員会を設置し、公平で透明性のある選定を行ってまいります。 最後に、大規模災害発生時における広域連携についてでありますが、大規模災害発生時には、府内の防災力のみでは限界があり、自衛隊を初め緊急消防援助隊や広域緊急援助隊など全国からの応援部隊が円滑に活動できるよう、あらかじめ受け入れ体制の整備を図ることが重要であります。このため、一昨年度から府と自衛隊、消防、警察、海上保安庁で構成をいたします広域防災連絡会議において、広域応援部隊の集結地や進出ルート、連絡調整の方法、ヘリコプターの活用等について検討を行っております。この検討結果を踏まえ、本年度には府として広域応援の受け入れ計画を策定をいたします。 ヘリサインの表示につきましては、広域応援部隊が円滑に活動するために重要であり、ヘリコプター保有機関の意見を聞いて、府としてヘリコプター緊急離着陸場・対空表示方法の方針を取りまとめ、広域防災連絡会議の構成機関に説明をするとともに、府内市町村防災対策協議会を通じて、市町村に対して表示の促進について働きかけをしてきたところであります。 しかしながら、表示が進んでいないのが現状であり、今後受け入れ計画に基づき、教育委員会とも連携をしてできる限り早期に表示がなされるよう市町村を指導してまいります。 ○副議長(半田實君) 生活文化部長綛山哲男君。   (生活文化部長綛山哲男君登壇) ◎生活文化部長(綛山哲男君) お答え申し上げます。 まず、上方演芸資料館--ワッハ上方につきましては、より一層の利用促進を図る観点から、平成十五年度に上方演芸のみならず文化、芸術まで幅広い利用を促進するため条例改正を行いますとともに、上方芸能まつりinミナミなど集客力のある事業の実施により、ホール等の稼働率や展示室入場者数の向上に取り組んでまいりました。また、運営費につきましても削減努力を行い、賃貸借料では開設当初と比較いたしまして約二割、五千五百万円余りの縮減を図ってきたところでございます。 今後は、運営コストのより一層の削減と収入の増加を図りますとともに、貴重な無形の文化である上方演芸を承継し、次代に引き継ぐ全国で唯一の施設として設置目的を最大限達成いたしますとともに、幅広い文化の発信拠点としての機能も果たし得るよう、指定管理者制度の導入など施設運営の抜本的な改善方策について検討してまいりたいと存じます。 次に、ITを活用した子どもの安全対策につきましては、近時、子どもが被害者となる犯罪が後を絶たない状況にあり、子どもの安全確保が重要な課題となっております。このため、大阪府安全なまちづくり条例に基づき、府と市町村、警察、学校、PTA協議会などが一体となって、こども一一〇番の家運動などさまざまな取り組みを推進いたしております。 こうした中、お示しのように池田市などにおいては、警察、学校、PTA等が連携し、インターネットメールを活用して不審者情報やひったくり情報等を提供いたしております。ITシステムを活用していくには、情報の正確性の確保やプライバシー等への配慮など運用に当たって留意すべきさまざまな課題もございます。 本府では、本年五月、有識者、民間企業の参画を得まして、庁内関係部局による安全なまちづくりIT活用推進研究会を設置し、インターネットメールを活用した情報提供システムや、ICタグを使った子どもの登下校情報の確認システムなどの事例の実態把握や課題整理等を行っております。 今後、研究会の成果を事例集として取りまとめるとともに、ITを活用した安全なまちづくりのシンポジウムの開催などを通じまして、府内の市町村等に対し安全対策へのIT活用を促進してまいりたいと考えております。 また、子どもの安全を守る官民一体となったこうした取り組みがさらに進みますよう、その支援のあり方につきまして警察本部や関係部局とともに検討を進めてまいりたいと考えております。 ○副議長(半田實君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) まず、介護保険制度の見直しについてお答えをいたします。 介護保険制度の目的は、高齢者がみずからサービスを選択し、要介護状態の予防や改善を図りながら、自立した日常生活を営めるよう支援することであり、介護サービスの提供に当たりましては、高齢者一人一人の状況に適したものとなるよう配慮することが重要でございます。このため、制度の見直しに当たりましては、要支援者や軽度の要介護者の自立支援に向けて、必要となる生活援助や身体介護などのサービスが一律に利用できなくなることがないよう、制度見直しの検討状況を注視しながら国に対しまして必要な働きかけを行ってまいります。 施設入所費用につきましては、施設入所者の居住費や食費の一定部分が保険給付の対象となるのに対し、在宅サービス利用者につきましては、これらの費用が自己負担となるため、公平性等の観点から施設入所者に対する保険給付の範囲や水準の見直しを検討するという方向性が示されておりますが、検討に際しましては、低所得者に十分配慮した制度となるよう国に対し強く働きかけてまいります。 ホームヘルパーにつきましては、社会保障審議会介護保険部会が七月三十日にまとめた意見の中で、介護職員につきまして将来的には任用資格は介護福祉士を基本とすべきとされたことを受けまして、お示しの報道が行われたものと承知をいたしております。これに関しましては、国から各都道府県にあて、ホームヘルパーは在宅介護を支える重要な柱であり、ホームヘルパーを廃止することなど考えていないという旨の文章が示されております。大阪府においても同様の考え方をいたしております。 街かどデイハウス支援事業や小地域ネットワーク活動推進事業など府独自の施策につきましては、高齢者を地域で支える上で極めて重要であり、引き続きその推進に努めるとともに、こうした地域福祉サービスと介護保険サービスが連携をし、高齢者一人一人の状況に応じたサービスを包括的に切れ目なく提供できる体制づくりに取り組んでまいります。 次に、地域福祉の充実についてお答えをいたします。 高齢者が住みなれた地域で自立して暮らし続けるためには、地域住民やボランティア、NPOなどによる福祉活動の推進を図り、地域における支援体制を確立することが重要です。 こうした観点から、街かどデイハウス支援事業やNPOによる改修型痴呆性高齢者グループホームへの支援など府独自の取り組みを進めてまいりました。街かどデイハウスや痴呆性高齢者グループホームの管理者やスタッフに対しましては、サービスの向上を図るために必要な指導や研修を実施してきたところであり、今後さらにMRSAなど感染症に関する正しい知識を普及させるため、わかりやすい手引書を作成し研修会などを通じ周知に努めてまいります。 介護予防につきましては、地域住民が主体となった活動が今後ますます重要になるとの認識のもと、ボランティアの幅広い参画や公共施設の有効な活用を図る上で参考となる事例を収集するとともに、市町村などに広く提供し、地域に根差した介護予防活動の推進に努めてまいります。 次に、放課後児童健全育成事業、いわゆる学童保育につきましては、共働きの家庭や母子家庭などの子どもたちにとって、放課後の遊び場や生活の場を提供し、健全育成を図る上で重要なものであると考えております。このため、本府では、市町村が円滑に事業を推進できるよう必要な助成を行うとともに、指導員の資質向上を目的とした研修の実施などに努めております。 次世代育成支援に係る行動計画素案におきましても、同事業の推進を掲げたところであり、今後とも、対象年齢の弾力化、定数の拡大、施設整備の充実などについて市町村に働きかけるなど支援に努めてまいります。 次に、継続的な医療行為が必要な在宅患者への災害時におけるサポート体制についてお答えをいたします。 本府におきましては、阪神淡路大震災を教訓に災害時における医療、医薬品の確保供給システムの構築に努めてまいりました。 まず、災害時の医療供給体制につきましては、十七の災害拠点病院に加え、市町村災害医療センターとして市立病院など四十二カ所、さらに災害協力病院として府内の約三百の救急病院を確保するとともに、必要に応じて応急救護所を設置することとなっております。また、災害発生時においては、医療機関情報システムなどにより医療機関の情報を収集し、その結果をさまざまな広報媒体を通じ被災者などに提供することといたしております。 次に、インシュリンを初めとする医薬品につきましては、災害時に必要な医薬品を七日分、医薬品卸業者などに備蓄をいたしており、緊急通行車両として指定を受けた卸売業者の車両により応急救護所や医療機関に搬送することといたしております。 インシュリンにつきましては、薬事法で劇薬に指定されていることから、災害時などの混乱期におきましても医師の指示のもとに提供されることとなります。しかしながら、継続的な医療行為が必要な在宅患者が災害時において適切な医療が受けられるよう、そのサポート体制の充実を図る必要がございます。 このため、お示しの医療機関が発行する患者カードは、災害時に医師が判断する際、有益なものであると考えられますことから、今後患者情報や緊急時の連絡方法などの記載事項の標準化などについて関係団体と調整を行い、府内の医療機関に対しその発行を働きかけるなど、サポート体制の充実強化に努めてまいります。 次に、児童養護施設の職員配置基準についてお答えいたします。 近年、児童養護施設には、被虐待児の入所が増加をしており、施設職員の方々には対応に御努力をいただいているところでございます。本府では、これまでも虐待を受けた子どもたちへの心のケアに携わる心理職員に関しましては、国の制度だけでは常勤雇用が難しいため、府独自の補助を加えて常勤雇用ができるよう支援をしてまいりました。 国の定める職員配置基準では、被虐待児やその家族にきめ細かく対応するには十分でないことから、国に対しその抜本的な改善を要望してまいりました。その結果、本年度には被虐待児等に個別に対応する職員の配置の拡充や家庭支援などを行う相談員の配置、あるいは被虐待児受け入れ加算の新設などにより、職員体制が一定強化され、入所児童のケアの充実が図られたところです。 さらに、少人数ケアにつきましては、五から六人の児童が職員とともに地域で家庭的な生活を送る地域小規模児童養護施設の制度に加え、主に施設内で小規模な児童のグループをつくって生活する小規模グループケアの制度も新設をされたところです。 今後とも、多様な課題を抱えた入所児童の権利を擁護し、施設ケアのさらなる充実を図るため、引き続き国に対しまして職員配置の抜本的改善と既存の制度の充実について強く要望してまいります。 また、府といたしましても、国制度を効果的に活用できるよう全施設に一層の働きかけを行うとともに、入所児童のケアや自立支援など施設機能の充実に向けた支援に努めてまいります。 ○副議長(半田實君) 病院事業局長堀之内慎也君。   (病院事業局長堀之内慎也君登壇) ◎病院事業局長(堀之内慎也君) 府立の病院の運営形態についてお答えいたします。 府立の五病院が厳しい経営環境の中で高度専門医療の提供などの公的役割を継続的に果たしていくためには、経営の健全化が必要であり、これまで経営改善計画を策定し、紹介率の向上、職員定数の削減、外部委託の拡大、医薬分業の推進などさまざまな収支改善に取り組んできたところでございます。 しかしながら、診療報酬のマイナス改定等の影響もあり、不良債務が約六十億円と起債が制限される医業収入の一〇%を超える厳しい状況にあり、より質の高い経営体制の確立が必要となっております。 検討中の地方独立行政法人制度は、これまでに比べ職員定数の管理や組織、業務運営の面で柔軟な対応が可能になるとともに、予算の単年度主義が緩和され、長期契約による薬品、診療材料の購入等契約手法に創意工夫が可能となるなど、経営の効率化が促進されると考えております。 また、法人化した場合の役員構成についてでありますが、独立行政法人は設立者である府が議会の議決を得て示した中期目標を達成するため、適正かつ効率的運営を主体的に行うものであり、法人運営に責任を持つ理事長を初めとする役員は、医療や経営の面でかじ取りができる適切な人材で構成すべきと考えております。 引き続き、地方公営企業法の全部適用との比較の整理や組織運営体制、経営健全化に向けた収支見通しなどさらに具体的な検討を進めまして、議会の御意見も賜りながら、今年度中に府立の病院改革プログラム運営形態の見直し編として取りまとめ、府民、患者の期待にこたえられるよう病院改革を一層推進してまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) まず、若年者雇用についてお答えいたします。 JOBカフェOSAKAでは、民間のノウハウを活用いたしまして、若者の行動特性に合わせて開館時間を設定したり、開放的で親しみやすいレイアウトにするなど、従来の就職支援施設のイメージを一新いたしました。また、併設のハローワークとも連携いたしまして、若者に対して就職関連サービスをワンストップで提供しております。 今後は、より多くの若者によりよいサービスを提供いたしますため、地域に出かけていって実施するデリバリーサービスに力を入れますとともに、学生やフリーター、無業者の職業意識の醸成を図るための取り組みや、進路指導の担当教員を対象としたセミナーの開催など、若者の就職支援に関するさまざまな事業を学校や市町村などとの連携を図りながら、府内一円において実施してまいります。さらに、ものづくりのまち東大阪の元気な企業とタイアップした就職フェアの開催やインターンシップの実施など産業界とも連携した事業を展開してまいります。 今後とも、幅広く産業界や教育界などとの連携を深め、オール大阪が一丸となって知恵と工夫を凝らした効果的な支援を行い、あすの大阪を担う人材の育成支援に努めてまいります。 次に、ホームレス問題につきましては、深刻な景気低迷による失業者の増加に起因しており、また一方で社会のセーフティーネットのあり方が問われておりますことから、その解決には国による抜本的な対策が不可欠であると認識しております。 本府のホームレス対策におきましては、お示しのようにホームレスとなるおそれのある者が多数存在するあいりん地区での防止対策が極めて重要であると考えております。あいりん地区をめぐる雇用情勢は、現下の景気動向を反映し、主な就労先である建設産業の構造変化等から求人数が激減しておりまして、とりわけ高齢日雇い労働者には極めて厳しい状況となっております。 こうしたことから、平成十二年度から一般財源も含め国の特別基金を活用いたしまして、高齢日雇い労働者が清掃、除草等の作業に従事する特別就労対策事業を大阪市と共同して実施してまいりました。今年度の事業規模は、府、市合わせまして約七億八千万円で、このうち基金から六億二千万円を活用しております。この事業によりまして、高齢日雇い労働者の方が一月に三日から四日就労できる機会が確保され、結果的にホームレス化の防止に寄与しているものと認識しております。 このような状況を考慮いたしますと、特別就労対策事業の実施の意義は極めて大きなものがありますことから、今後国に対しまして緊急地域雇用創出特別基金に相当する特別の財政措置を強く求めてまいります。 ○副議長(半田實君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) まず、ヒートアイランド対策についてお答えを申し上げます。 ヒートアイランド対策を推進するに当たりましては、お示しのとおり市町村と連携して取り組むことが重要と存じます。このため、ことし六月、大阪市などの意見もお聞きしながらヒートアイランド対策推進計画を策定いたしますとともに、その実施に当たりましては、市町村との意見交換を行う場としてことし八月に大阪府ヒートアイランド対策推進連絡会を立ち上げたところでございます。 本府の計画を踏まえて、枚方市が七月に計画を策定いたしましたほか、大阪市と東大阪市におきましても計画案についてパブリックコメントの手続に入りますなど、市でも主体的な取り組みが進みつつございます。現在、地球温暖化、ヒートアイランド対策の制度化について環境審議会で検討いただいておりますが、制度の具体化及び運用に際しましては、市町村との協力、連携を密にするため、さきの推進連絡会の活用を図りますとともに、ヒートアイランド現象が顕著な大阪市とは新たに関係部局長間で密接に情報の交換のできる場を設け、共同歩調をとって効果的なヒートアイランド対策が推進できるよう努めてまいりたいと存じます。 次に、不法投棄家電のリサイクルについてでございますが、平成十三年四月の家電リサイクル法施行後におきましても、本府や府内市町村が管理する道路や河川敷などに不法投棄される廃家電品は依然として増加を続けており、各自治体ではその処理費用の負担を余儀なくされているところでございます。 このため、本府みずからが既存の再生資源業者にリサイクルを委託する大阪方式を活用いたしますとともに、市町村に対して文書での依頼に加え、ブロック会議などの場を通じ大阪方式の活用を働きかけているところでございます。 この結果、お示しのとおり大阪方式を活用する市がふえつつあり、今後とも市町村に対し、処理費用の負担が軽減される方策としてこの方式の活用を積極的に働きかけてまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 警察本部長米村敏朗君。   (警察本部長米村敏朗君登壇) ◎警察本部長(米村敏朗君) 犯罪情報の提供について御指摘並びに御質問がございました。 府民の方にその身近な地域社会における犯罪の発生状況でありますとか、あるいは被害防止のための対策、こういった情報をきめ細かく具体的にあるいはタイムリーに提供するということは、府民一人一人にしっかりとした防犯意識を持っていただき、自主防犯のための対策を講じていただく上で極めて重要なことだというふうに考えております。 これまで府警といたしましては、ホームページにおきまして、各警察署単位にひったくりと路上強盗の発生状況をマップ化し府民に提供しておりましたが、本年九月九日から十一警察署の管内のひったくり、路上強盗、自動車盗の三つの罪種の発生状況につきまして、更新の頻度を一週間ごととして情報を提供するとともに、この情報提供を行うホームページをその地域の五つの自治体のホームページとリンクさせ、府民により身近でタイムリーな犯罪の発生情報等を提供する試みを開始したところであります。 現在のところは、大阪市の平野区、北区、中央区、堺市、池田市、八尾市、藤井寺市及び豊中市の八つの地区、警察署で言いますと十六警察署の管内での運用となっておりますが、今後順次この実施地域は拡大してまいりたいというふうに考えております。他方、提供する情報の内容につきましても、やはり知りたい情報あるいは知ってもらいたい情報という観点から、その向上を図ってまいりたいというふうに考えております。 そこで、お示しの子どもが被害に遭う痴漢等の犯罪情報の提供についてでありますが、議員御指摘のとおり、被害の拡大防止を図るという観点からは極めて有益であろうかと、こう思います。他方、これまた議員御指摘のとおり、被害の内容によりましては、被害者のプライバシー保護等への配慮ということが極めて必要かつ大切であります。こうした点を十分考慮に入れながら、今後検討してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
    ○副議長(半田實君) この際休憩いたします。午後三時十五分休憩    ◇午後三時四十分再開 ○議長(若林まさお君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) この機会にあらかじめ会議時間を延長いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) 通告により杉本武君を指名いたします。杉本武君。   (杉本武君登壇・拍手) ◆(杉本武君) 公明党の杉本武でございます。 私は、公明党議員団を代表し、今後の府政に対する諸問題について通告に従い質問をしてまいります。 初めに、行財政計画改定素案についてお伺いいたします。 本年八月、全国知事会は、政府に提出する三・二兆円の国庫補助負担金の削減案を異例の採決によって決定いたしました。平成十二年の地方分権一括法により機関委任事務が廃止されても容易には変わらなかった国と地方の主従の関係が、本当の意味での対等の関係に近づくための第一歩が記された瞬間でありました。さまざまな地域の事情や意見の違いを乗り越えて、地方が一丸となって政府に対し強い姿勢を示したことは、地方自治の歴史の上で画期的なことであります。 三位一体改革が実現すれば、国の関与が減り、地方が自由に使える独自財源がふえることにより地方の権限や自主性は増大いたしますが、一方、地方公共団体の責任はますます重くなってまいります。この新たな地方主権の時代への転換点の中、大阪府はこれまで以上に強い自覚と責任感を持って府政に当たらなければなりません。 これからの府政をどう改革していくかという二十一世紀の地域主権のモデルの方向性を示したものとして、今回行財政計画改定素案が策定されました。知事は、この素案の中で、府政改革の先にあるものは府民満足度の最大化であると言っておられます。そのためには、知事は、大阪府全体のリーダーであるという自覚を持って、これからの大阪の目指す姿や方向性を明確なビジョンと具体的な方策で示していくことが求められております。 行財政計画を改定する上で、厳しい財政状況の中、府政の効率化を図っていくことはもちろん重要でありますが、それだけではなく、観光、文化など、これからの時代が求める産業の振興や集客都市化の推進などにより大阪経済を再生し、それによって府税の増収を図ったり、また魅力的な施策提案により企業メセナをふやすなど、もっと積極的な視点や収入の増につながる方策を明確に示すべきであります。そして、大阪府政が府民に信頼され、府民が明るい希望を抱けるものに改革していくことが今求められておりますが、知事の見解をお伺いいたします。 今、我が国に少子高齢化の波が押し寄せ、社会経済制度を根本から揺るがしかねない状況となっております。このような状況の中、大阪を必ず子どもを安心して産み育てることのできるまちにしますという確かな思いを府民に対し発信していくことが、少子化対策の一番のかぎになると私は確信いたします。 さて、知事は、知事選の公約で三十五人学級の導入を掲げたことを初め、かねてより子育ての重要性を訴えてこられました。また、今回の素案でも、社会全体での次世代育成支援を戦略的取り組み分野の一つとしておられます。ところが、大阪における三歳児の幼稚園、保育所などへの就園率は約六五%となっており、全国の就園率七一%に比べ低い水準にあります。そのような現状にもかかわらず、大阪の今回の素案には、現在実施している私立幼稚園に通う三歳児を持つ家庭に対する保育料軽減補助金について、市町村との役割分担という口実のもと、そのあり方を根本的に検討すると記載されており、知事の考えには一貫性がないと言わざるを得ません。 知事は、子育て支援や次世代育成に本気で取り組もうとされているのでしょうか。我々にはそういう思いは全く伝わってきません。未来を担う子どもたちを社会の宝としてはぐくんでいくことの重要性をどのように考えておられるのか、知事にお伺いをいたします。 先月、関西経済連合会の秋山会長が、府幹部との懇談会で知事に対し、自治体としてもっと自立心を持って仕事をしてほしいと発言されたという新聞報道がありました。今回の素案について、改革は民間任せと受け取られかねない府の姿勢を突いた発言と、その記事には書かれておりました。こうした印象は、経済団体のトップやマスコミ関係者のみならず、この素案を読んだ府民のだれもが抱きかねないものでございます。 今回の素案では、収入見込みの前提である税収の伸び率を現行の行財政計画と同じく一・三%としております。しかし、現行の計画がその見込み違いからその見直しを余儀なくされたことを考えると、今回の税収見込みもまた甘いのではないかと危惧するところであります。 また、素案では、府有財産の売り払いにより三百三十億円の収入確保を見込んでおりますが、その積算の根拠も明らかではありません。今後の経済状況の変化によっては、素案の前提となる経済成長が見込みを下回ることも十分予想されることであり、収入見込みについては、前回の計画よりもさらに厳しい基準で見込むぐらいのことをすべきではないかと考えます。 今回、もし見込みに誤りがあれば、十九年度の財政再建団体への転落という最悪の結果が現実のものとなるわけであります。民間企業であれば、このような経営危機に対し、最悪の事態を想定したシビアな計画を策定するはずであります。それが民間の危機意識や経営感覚というものであり、府職員にはまだまだ危機感が足らないわけであります。 その意味で、今最も必要なことは、大阪府職員の意識改革でありましょう。知事は、府政だよりや庁内放送を通じて知事の思いを伝えておられますけれども、さらなるメッセージを発信することが肝要であります。職員の意識改革を素案の第一に配置するなど、その重要性をもっと強調することが必要と考えますが、知事は職員の意識改革に向けてどのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。 また、今回の素案の中で、府が協働していくパートナーとしてNPOが大きく取り上げられております。平成十年十二月に特定非営利活動促進法が施行されて以来、NPO法人の数は非常に増加しておるわけであります。その中には、設立はされたものの活動実績のないもの、設立時の理念と現実の活動にギャップができているものなどさまざまな法人が出てきており、NPO法人の活動実態について精査、検証することも必要であります。また、NPO法人の自主性や能力を尊重することにより連携の効果を高めるシステムづくりを進めることも重要であります。府として、今後どのような方針でNPOとの連携を図っていくのでしょうか。生活文化部長の所見をお伺いいたします。 次に、観光振興についてお伺いをいたします。 今回の行財政計画改定素案において、二つの視点による七つの戦略的取り組みが示されたところでございますが、中でも観光魅力と文化力アップについては、これまで我が党としてもその重要性に着目して観光局の設置や文化芸術振興条例の制定を初め、積極的な施策推進を提言してきたところでございます。 特に観光振興については、二十一世紀のリーディング産業として、その経済波及効果や雇用創出効果は、大阪経済の再生にとって最も重要であります。海外旅行では、ふだんの約七倍のお金を使うと言われております。VISIT OSAKAキャンペーンの目標である年間二百万人の外国人観光客が大阪に平均十日間滞在したといたしますと、人口が四十万人ふえたのと同様の経済効果が見込めるという試算もあるわけであります。 我が党は、かねてより観光振興に関する施策としては、多言語による情報発信、観光案内板や公共交通機関の整備、犯罪のない安全なまちづくりなどさまざまな策が必要となることから、現在商工労働部にある観光交流課を組織改正して新たに観光局を設置し、全庁挙げた取り組み体制を整備するよう機会あるごとに知事に強く要望するとともに、本会議でも質問してきたところでございます。 府としても、今年度から企画調整部に特命の副理事を置くなど、一部組織の見直しを行ったところではございますが、全庁挙げた取り組みを推進するため、観光局を設置すべきではないでしょうか。知事の御見解をお伺いいたします。 二十一世紀の今日、時代は人間回帰、いわば新たなルネサンスを求めるという流れにあります。特に、我が国においては、明治以降、高度経済成長期に至るまで西洋近代文化の効率性や便利さ、いわばその上澄みともいうべき物質文明の追求にのみとらわれてきました。その結果、我が国は、古来よりはぐくんできた精神文化と物質文明のバランスが大きく崩れたために、社会全体に大きなひずみが生じてまいりました。その意味で、ハードパワーからソフトパワーへの流れこそ、これからの社会の基調であるわけでございます。その中で、従来の経済産業構造から健康、環境、観光といういわゆる新三Kの分野に視線が今向けられているわけであります。 過日も、講演会で京都大学の中西教授も、この不況期の中、日本独自のよみがえりの構造、関西再生への心の活力をよみがえらせる水脈を今見出さなければいけないと。そのためには、関西の歴史、環境、観光の資源、ソフトへの着目を指摘されておりました。ソフトパワーの内実とは、すなわち魅力であり、いかに都市魅力を創造していくのか、観光振興のキーポイントはここにあると思います。 知事、あなたはどういう大阪の魅力を創造し、発信しようとしておられるのか。インバウンド倍増戦略の展望、具体的なプログラムをどうデザインしようとしているのか。また、大阪単体ではなく、EUのように関西を一体としてとらえる視点が必要でありますが、その点も含め明確にしていただきいと考えるわけであります。 観光産業は、労働集約的ですそ野の広い産業であり、雇用創出効果が特に高い産業と言われております。しかし、観光産業が多くの雇用を生み出したとしても、人材のミスマッチがあれば、現実には雇用に結びつかず、観光産業の振興にも大きな障害が生じることになりかねません。 そこで、大阪府としても、これからの観光産業が求める人材を育成していく仕掛けが重要となります。例えば、大阪府立大学や府立高校等に観光学科を設けるといったことも考えられます。大阪府として、これからの大阪の観光を支える人材の育成を積極的に図り、観光産業の振興にもつなげていくべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 次に、関西国際空港についてお伺いをいたします。 先月、関西国際空港は、開港十周年を迎えました。ここ数カ月間、二〇〇七年の二本目滑走路の供用時期をめぐり、さまざまな意見が新聞やテレビで取り上げられておりますが、ことしになって、中国の地域空港を拠点とする新興航空会社が続々と関西国際空港に乗り入れており、関西は今、中国特需を迎えていると言っても過言ではありません。これは、日中間の輸送力三割増を決めた昨年夏の航空協定を受けたものであり、成田空港の発着枠が満杯であることも大きな原因でありますが、関西国際空港株式会社を初めとする関係者の懸命な努力が実りつつあるものとして、二本目の滑走路をつくる建設費用要求中の関空にとって、まことに喜ばしい追い風となるものであります。 しかし、関空を取り巻く状況は、ますます厳しくなっております。同じ関西地域での神戸空港の開港、関空の新たなライバルと言われている中部国際空港の開港や羽田空港の国際線開通、また海外においても、韓国の仁川空港を初めとするアジアの大規模空港の開港など、空港間の競争が今後ますます激化していくことは間違いありません。 このような中、関西国際空港が二十一世紀の国際拠点空港としてその地位を確立していく上で、利便性の向上がぜひとも必要であります。そのためには、国内長距離線の増便による乗り継ぎ連携の強化や、阪急、阪神や地下鉄から乗り継ぎなしで直接関空へ行けるよう鉄軌道の相互乗り入れを推進するなどのアクセスの改善が重要であります。 また、ことしは台風十八号を初め強力な台風が数多く大阪を襲いましたが、その際、関西国際空港でも対岸と結ぶ鉄道や連絡橋が通行どめとなり、約千三百人もの人が七時間にわたって空港内に缶詰になりました。関空が本当の意味での二十四時間空港となるためには、今後、台風などの自然災害が増加することを想定して対策を講じていくことが必要であります。さらに、関西国際空港が発展していくためには、人々に愛され、親しまれ、人々が訪れたくなるような空港でなくてはなりません。 英国の調査会社が、八十六カ国、約四百八十万人の旅行客らの投票をもとに発表しましたことしの世界空港ランキングで、関空はスタッフの応対という評価項目で一位に選ばれました。また、屋内に緑を取り入れたターミナルの雰囲気や待ち時間の少ない手荷物検査を含む総合評価も第九位と、成田空港の二十九位を上回る国内最上位にランキングされております。このように、関空のイメージ向上に傾けられた関係者の努力は着実に実を結びつつあるところでございますが、関空の発展のためにはさらに知恵を絞り、汗をかくことが必要であります。 例えば、新聞報道されました、関空の利用回数、距離により空港内での買い物で特典が付与されるポイントカードの導入のような新しいシステムや、コンサートを初めとする各種イベントを開催することも重要であります。また、飛行機に乗る人以外も利用するような娯楽施設を設置することも効果的ではないでしょうか。 このようなさまざまなアイデアと工夫を重ね、関空の利便性を向上させるとともに、関空そのものの魅力を高め、親しまれる空港とし、関空自体を観光資源、集客装置とすることが必要ではないでしょうか。企画調整部長の所見をお伺いいたします。 次に、文化振興についてお伺いいたします。 二十一世紀は文化の時代と言われています。軍事力や経済力が支配するハードパワーの時代から文化的に魅了するソフトパワーの時代へと転換する中で、大阪の文化振興はどうあるべきかを考える必要があると思います。 我が党は、これまでから、財政状況に影響されない安定し継続した文化振興を行い、府としての文化施策に対する基本姿勢を示すためにも、文化芸術の振興に向けた条例の制定を進めていくべきであると訴えてきたところでございますが、本年三月定例府議会において、幅広く意見を伺いながら議論を重ね、平成十六年度中において結論を見出したいとのお答えを知事からいただきました。 現在、大阪府においては、大阪府版の文化芸術振興基本条例の策定に向けて検討をされておられますが、芸術文化の重要性もさることながら、大阪への集客を図るという中での文化芸術の果たす役割は、ニューヨークやパリという例を持ち出すまでもなくまことに大きなものがございます。 そこで、まず知事にお聞きしたいのですが、大阪への集客という点で、大阪の文化振興をどのようにしようと考えておられるのでしょうか。また、今検討されている文化芸術振興基本条例については、文化ストックの観光資源化や文化を生かした大阪産業の活性化の視点を盛り込むなど、文化首都大阪創造のための戦略的条例にすべきと考えますが、知事のお考えはいかがでしょうか。 さらに、条例を机上の空論に終わらせないためには、大阪の文化芸術を現場に即したものにする必要があります。したがって、条例策定に当たっては、文化芸術産業など現場の人々の意見を十分に反映した実効性のあるものにするとともに、大阪らしい独自の視点が盛り込まれることが必要であるというふうに思います。 また、文化芸術を振興、支援するための具体的方策を盛り込んだものであること、また次世代を担う子どもたちの視点、教育といった他部門との関連を十分に考慮したものであることが必要であります。そして、文化の振興は、魅力ある都市空間づくりや、文化資源の活用と情報発信によるまちのにぎわいづくりにつながります。したがって、この条例が最終的にはまちづくりや、例えばものづくり大学の設置などの人材育成にまでつながらなければならないと思います。 また、策定に当たっては、府民の芸術文化振興の機運を盛り上げるため、例えばフォーラムを開催するなどにより、策定段階から府民への周知を図ることが重要であると思います。 文化芸術振興基本条例策定に当たっては、以上のようなことを留意すべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 次に、次世代育成支援についてお伺いをいたします。 二〇〇二年一月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した日本の将来推計人口では、二〇〇六年をピークといたしまして総人口が減少に転じ、このままの状況が続けば、二〇五〇年には一億五十九万人にまで減少することが予測されています。また、生まれてくる子どもの数についても、第二次ベビーブーム時に比較すると、二〇〇二年は約半分の百十五万人となっていますが、今後五十年間でさらにその半分となることが見込まれております。 大阪府においても、二〇〇〇年で約八百八十万人の人口が、二〇二五年には六十五万人減少し、八百十六万人程度になると推計されております。 このように、今後少子化が急速に進行する一方で高齢化が同時進行し、我が国の社会経済に深刻な影響を与えることが見込まれる中で、国においては、二〇〇三年七月に、個々の自治体や企業における次世代育成支援の総合的な取り組みを促進するための基盤となる次世代育成支援対策推進法を制定したところでございます。 この次世代育成支援対策推進法は、二〇〇三年八月に厚生労働省を初め関係七省庁で策定した行動計画策定指針に即し、すべての市町村、都道府県や大企業に対しての行動計画の策定を義務づけるものであり、大阪府においても、出生前から乳幼児期、学童期、思春期、青年期を通じた総合的な次世代育成支援に係る大阪府行動計画を策定作業中ということであります。 そこで、まず知事にお聞きしたいのですけれども、知事は、公約の中で教育・子育て日本一を目指すと言われておりました。一方で、長期欠席の児童生徒や不登校の児童生徒が全国ワーストの状況にあるという大阪の現状があります。そういう中で、今回策定する総合的な次世代育成支援行動計画策定に当たり、次世代の教育、子育てというものをどのようにお考えなのでしょうか。 次に、これまで子育ては健康福祉部、教育は教育委員会という形で、行政の縦割りが障害となって取り組みが進まなかったこともあるように思います。しかしながら、学級崩壊の原因は、就学前における家庭でのしつけや教育に原因があるといったように、子育てと教育は一連のものであり、密接に関連をしております。 また、日本じゅうあちこちで子どもの痛ましい虐待事件が後を絶ちません。大阪においても、岸和田での中学校三年生男子生徒虐待事件はまだ記憶に新しいところでございますが、つい最近も、堺市で三歳の長男を虐待したとして父親が逮捕されたという事件がありました。児童相談所、市町村、警察の連携の重要性を改めて痛感したところでございます。 今回の次世代育成支援行動計画の策定に当たっては、就学前教育の充実や児童虐待の早期発見、対応システムの構築などをしっかりと盛り込み、子育て支援や子どもの健やかな成長に資するものとなるよう特に留意すべきと考えますが、いかがでありましょうか。 さらに、幼稚園や保育所に通っている子どもについては、そこで子育ての相談もできますし、三歳児幼稚園保育費軽減補助など一定の継続的な財政的援助もあります。 一方で、幼稚園や保育所に通っていない家庭にいる子どもも多数おられます。昔であれば、隣近所で子育ての相談に乗ってくれるベテランがおられたのでありましょうが、そのような地域社会のつながりが希薄になってきている状況の中で、子育てに悩んでいる親も数多くおられます。 そこで、家庭にいる就学前の子どもの子育てについて、相談窓口を一本化するとともに、そういった家庭の子育てについて支援するシステムを設けるべきではないでしょうか。あわせて、生活文化部長の所見をお伺いいたします。 次に、教員の資質向上についてお尋ねいたします。 新聞報道によりますと、府教育委員会が今年度上半期に懲戒処分を行った府内の公立小中学校及び高等学校の教職員が二十一人に上り、既に昨年を上回ったとのことであります。その中には、女児誘拐未遂事件の男性教諭、以前交際していた女性を脅迫し逮捕された男性教諭二人、さらに教え子へのセクハラや酒気帯び運転の理由で懲戒免職された者が含まれております。確かに、昨今の新聞報道を見ていますと、教職員の不祥事というものが目につきます。 大阪には、意欲にあふれ、すぐれた教師が数多くおられるのは承知しておりますけれども、一方で教壇に立つ資格があるのかどうか疑問な方がおられることも事実であると思います。また、学力低下、いじめ、不登校問題など教育課題が山積する中、教職員の資質向上に向けた取り組みが一層重要となっております。 現在、資質向上方策といたしまして、国においては、教員免許の更新制や実績を反映する給与制度を内容とした公務員制度改革などが検討されており、府においてもこれに応じた検討が行われるものと考えております。 一方、府教育委員会においては、教職員の資質向上方策の一つとして、評価・育成システムをこの四月から本格的に実施されたところでありますが、学力向上への取り組み、生徒指導あるいは部活動指導に頑張っている教員など、さまざまな教育課題に真摯に取り組んでいる教員の努力を積極的に顕彰していくためにも、その評価を給与に反映していくことが特に重要であると考えるものであります。 そこで、評価結果の給与への反映について、早急に実施に向けての具体的スケジュールを示すべきではないかと考えますが、教育長のお考えをお伺いいたします。 次に、盲聾養護学校における民間人等の活用についてお伺いいたします。 これまで、すべての子どもたちに教育をという考え方のもと、昭和五十四年に養護学校教育が義務化され、大阪でも障害のある子どもの就学がほぼ達成されました。この間、盲聾養護学校は、障害のある子どもに対し専門的な教育に取り組んできましたが、ノーマライゼーションの理念の広がりや自立意識の高まりの中で、保護者や児童生徒の学校に期待する役割や機能も変わってきております。中でも、従来の障害教育の枠組みではとらえ切れなかったLD、ADHDや発達障害への対応が焦眉の課題となっており、地域の学校がこうした課題を抱える児童生徒に的確に対応できるよう、盲聾養護学校が地域における障害教育のセンターとして適切に支援することが求められております。 また、他方では、自立や社会参加を目的に、学校での生活の質の向上や卒業後の進路を見据え、障害のある児童生徒の主体的な取り組みを支援する自立支援教育を推進していく必要があります。 今後、盲聾養護学校がこのような役割を果たすには、幅広い分野と連携することはもとより、学校自体の福祉や医療に係る機能をより一層高めていくことが必要であり、そのためにも教員以外の多様な専門職の配置が不可欠となってまいります。今こそ、大阪らしい障害教育の実現を図るために、理学療法士や作業療法士などの福祉医療関係の人材を盲聾養護学校に本格的に配置してはどうでしょうか。 また、府立高校では、民間人校長を導入し高校改革に成果を上げており、地域でのコーディネート、他分野との連携を強化するという観点から、盲聾養護学校の校長にも教員以外のこれらの分野で活動実績のある専門家や民間人を起用してはどうでしょうか。あわせて教育長にお伺いいたします。 次に、トータルな教育行政の推進についてお伺いをいたします。 大阪の教育において私立学校の果たしている役割は、大変大きなものがあります。平成十五年度の在学者数で見ても、私立学校に通う児童生徒などの割合は、小学校で一・五%、中学校で九・二%ですけれども、高等学校では四二・八%、幼稚園に至りましては七四・二%が私立に通っているということになります。 しかし、同じ府民であり、納税者でありながら、私立学校の授業料と公立学校との授業料には大きな格差があります。もちろん、それぞれの学校が提供しているサービスも異なりますので一概には言えませんが、ただ高等学校における教育について、私立学校がこれだけ大きな役割を果たしている大阪において、例えば今申し上げた公私の授業料のあり方問題を初め、私立学校への助成のあり方、奨学金制度のあり方など、公立、私立を通じトータルで考えていかなければならない問題が存在するということであります。 大阪の教育は、私立学校抜きでは考えられないものであるにもかかわらず、例えば三十五人学級は教育委員会で実施するが、一方で私学助成のあり方は、生活文化部で検討するということでいいのでしょうか。教育・子育て日本一を目指すのであるならば、公立、私立にかかわらず、大阪の高校教育をトータルに考える場やシステムが必要であると、このように思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 次に、介護予防についてお尋ねいたします。 介護保険制度が発足して五年になりますが、ここ数年、軽度の要介護者の認定数が急増しております。また、介護サービスが結果的に高齢者の生活機能の改善に結びつかない実態も明らかになってきています。さらに、年々介護費用が増大しており、このままでは制度が破綻してしまうおそれもあります。 そこで、これからは、元気な高齢者が多い社会、生き生き長寿社会の実現を目指すべきであると思います。そのために、まず中学校区ごとに介護予防拠点を設けたり、高齢者に効果のある筋トレなどの介護予防リハビリプログラムを提供できるスタッフを養成するなど、介護予防のための施策をより一層拡充するべきであると考えますが、健康福祉部長の所見をお伺いいたします。 次に、福祉医療制度の再構築に係るセーフティーネットについてお伺いいたします。 健康福祉アクションプログラム案に示された福祉医療制度の再構築では、乳幼児医療や母子家庭医療、障害者医療、老人医療の一部について、これまで無料の制度でありましたものを、本年十一月以降、一医療機関当たり入通院各一日最大五百円、月二日限度の一部自己負担を求めることとなったところであります。この一部自己負担は、無理のない範囲で一定の御負担をお願いするということでございますが、対象者の中には一時的な病気やけがだけではなく、長く複数の医療機関にかからざるを得ず、結果として多額の負担になる方もいるというふうに思います。 我が党は、平成十六年三月議会において、そういう方々について何らかのセーフティーネットが必要である、このように指摘してきたところでございますが、改めてその取り組みについて健康福祉部長にお伺いをいたします。 次に、精神障害者の社会的入院の解消についてお伺いをいたします。 精神障害者の社会的入院とは、病状的には退院が可能であるにもかかわらず、退院先の確保や地域でのケアの条件がそろわないために入院の継続を余儀なくされている状況を指すもので、この状態を放置することは精神障害者に対する人権侵害であり、地域で生活していきたいという思いを尊重し、社会的入院を解消していかなければなりません。さらに、国の精神保健福祉対策本部が九月に示した精神保健医療福祉の改革ビジョンにおきましても、その基本方針として、入院医療中心から地域社会中心へという考え方が明確に打ち出されております。 現在、大阪府は、平成十九年度までに府内十九圏域において、三百八十人の社会的入院の解消を図るという数値目標を設定して退院を促進する地域生活移行・自立生活サポート事業に取り組んでおられますけれども、果たして退院を促進するだけで平成十九年度までに社会的入院を解消することができるのでしょうか。社会的入院の解消のためには、単に退院を促進するだけではなく、地域生活への円滑な移行という観点から、グループホームや精神障害者が暮らせる住宅、精神障害者が気楽に相談できる窓口、日中の活動の場などの社会的基盤の整備が必要であると考えますが、今後府は社会的入院を解消し、退院後の地域生活へのスムーズな移行のためどのように取り組んでいくつもりでしょうか。 また、社会的入院者が退院した後には、精神障害者の社会復帰に関する相談に応じる市町村や、退院後に病状が不安になった場合に相談に応じる保健所などと連携して、より手厚い人的なサポートや相談体制の整備充実が必要であると考えますが、あわせて健康福祉部長にお伺いをいたします。 次に、児童精神科医療の充実についてお伺いをいたします。 自閉症やアスペルガー症候群など発達障害の早期検診や地域生活の支援については、国や自治体の責務を定めた発達障害者支援法案の成立を目指す超党派の議員連盟が発足し、秋の臨時国会に法案が提出される見通しとなり、関係者からは期待の声が高まっているとの新聞報道がありました。自閉症・発達障害児は早期に診断し、適切なケアをすることが必要と言われております。自閉症・発達障害児を抱える多くの家族から、その支援について切実な声が今上がっているところであります。 大阪では、全国に先駆け、いち早く第一種自閉症児施設松心園の整備を行い、自閉症・発達障害児の診断、療育を実施し、多くの児童の発達に貢献してまいりましたが、一方では、診察を受けるのに一年半以上待機しなければならない状況が続いているなどの課題もあります。児童精神科医療の需要はますます増大しており、府内全域で診断、療育を行える拠点を整備するなど、早急に診療体制の充実を図る必要があると考えております。 そこで、法案提出を機に自閉症児や発達障害児への注目が集まっている中、府として今後どのように児童精神科医療の充実や、これらの子どもを持つ親御さんへの支援方策を講じていくのかについて健康福祉部長の見解をお伺いいたします。 次に、企業立地の促進についてお伺いいたします。 大阪経済の再生を果たすためには、府内の既存産業の振興と新たな企業を府内に呼び込めるいわゆる企業立地の両面からの取り組みが必要であります。特に企業立地の促進については、府はこの間、定期借地方式の導入や立地補助金を拡充するなど、府の産業拠点の契約率を上げることに重点を置いて取り組み、一定の成果を上げてきましたが、本社機能や工場の移転は相変わらず続いており、より一層の取り組みが必要ではないかと考えます。企業誘致に関する地域間競争も激しさを増しています。 先日の新聞報道によれば、神奈川県は研究所という限定つきながら八十億円までのインセンティブ補助金を検討中とのことでございます。このまま手をこまねいていては、大阪の利便性や市場性に魅力を感じてくれる企業ですら他県へ工場進出してしまいかねません。今年度から、府は、全庁的かつ戦略的に企業立地に取り組むために企画室に企業立地担当窓口を設置いたしましたけれども、今後大阪府としての企業立地の促進についてどのような考えで取り組もうとしているのか、知事の考えをお伺いいたします。 なお、この企業立地促進のための答弁に相当いたします内容につきまして、もう既に土曜日の一般紙で報道されております。マスコミの皆様方の努力は是とするものの、我が党といたしましては、このような重要な問題について、しかも本日の議会での質問を通告しているにもかかわらず、一言の説明もなくこのような情報が流れたことに対し、執行部局の情報管理について非常な危惧を抱くとともに、議会との信頼関係を踏みにじるもので、まことに遺憾である旨をここに明白にしておきます。 次に、金融新戦略についてお聞きいたします。 中小零細企業にとりまして、資金調達の道は依然険しく切実な問題であります。どんなに革新的な技術やユニークな事業プランを持っていても、財務が悪い、担保がない、保証人がいないという理由で資金調達に行き詰まってしまう例は後を絶ちません。今回の金融新戦略こそは、この長年の課題を根本的に解決するものでなければなりません。そのためには、何よりも中小零細企業が真に使いやすい制度を用意することが不可欠であります。評価をきちんと行うためと称して、膨大な書類を求めたり審査に長い時間をかけたりしていたのでは、一刻一秒を争う厳しい競争を戦っている中小企業には何の役にも立たなくなります。 中小企業、とりわけ小規模事業者が十分に使いやすく、しかもスピーディーな審査が確保されるような仕組みをきちっと構築すべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 また、戦略の二文字を掲げるからには、単に企業にお金を供給してそれで終わりということでは不足であります。その後の事業が順調に進み、立派に成功するよう一貫した支援を行っていくべきであり、そのためには、企業のやる気を引き出し、事業展開を加速させるための工夫も必要であります。特に成長志向の強い企業に対しては、例えば一定の目標を達成することを条件に追加融資や投資が受けられるようにすれば、一層創意工夫を凝らして事業に邁進するでありましょう。このような、今までの融資制度にはない新たな工夫を盛り込み、成長性を高めるインセンティブ、すなわち動機づけをすべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 また、こうした新しいシステムの構築と並行して、現在の制度融資を改革する努力も当然怠ってはなりません。制度融資は、本年度も実績が伸び悩んでおり、中小企業の資金需要に十分に対応できますように大胆な見直しを図るべきであります。金融新戦略では、メニューの簡素化や迅速な審査を行う新制度などの改革案が掲げられておりますが、今後制度融資をどのように見直されるのか、商工労働部長の所見をお伺いいたします。 同時に、制度融資の利用拡大には、保証の担い手である大阪府中小企業信用保証協会がいかに的確な審査を行うかの問題があります。中小企業のニーズにもっと真剣に、もっとスピーディーにこたえられるよう協会の改革を強く促していくべきであります。 保証協会は、現在経営改善中でありますが、中小企業の経営努力や将来性といった実態面も十分把握し、厳しい経営の中にあっても伸びていこうとする中小企業のために、積極的な保証を推進していくべきであると考えます。商工労働部長の所見をお伺いいたします。 さて、金融新戦略検討委員会の最終報告は、無担保無保証人の融資を原則とすることなど、今の国の信用保険制度の枠組みでは実現が難しい機能を府独自の力で新たに整えるべきであると提言をしております。公民が手を携えて、金融にまつわるさまざまな制約や隘路を打開していくには、知事の強力なリーダーシップと必ずやり抜くという揺るぎない覚悟が求められます。地域主権を担うリーダーとして、大阪から中小企業の金融特区ともいえるモデルを創出するんだというぐらいの金融新戦略実現へ向けた知事の決意をお聞かせいただきたいと思います。 次に、若年者の雇用促進についてお伺いいたします。 我が党は、これまでからJOBカフェOSAKAの活用、インターンシップ制度、トライアル雇用制度やデュアルシステムの導入などによる若年者の失業対策、フリーター、無業者対策や高校卒業者の就職支援の充実を主張してきたところであります。昨今、景気回復のニュースが流れ、雇用環境にも明るい兆しが見えてきております。また、完全失業率は高どまりしているものの、新卒雇用の状況の好転が報じられており、若年者についての雇用状況が若干改善されつつあることは確かではありますが、その陰で深刻化する若者の雇用問題があると言われております。それは、働くことも学ぶことも放棄をしたNEETと呼ばれる若者の急増であります。 NEETという言葉は、御存じのとおり、英語のノット・イン・エンプロイメント・エデュケーション・オア・トレーニングの頭文字をとったものであり、学校に通っておらず、働こうともしていない、職業訓練も受けていない人のことをいうものであります。 厚生労働省は、NEETについて、非労働力人口のうち十五歳から三十四歳の未婚者で、職業訓練も含め、学校に通わず家事や家業の手伝いもしていない者と定義をしております。 九月十日に国が初めて公表したNEETの数は、二〇〇三年で約五十二万人と、前年より約四万人増加していることがわかっています。一説では、九七年からの六年間に五倍に急増しているとも言われており、NEETは実態が必ずしも明らかではなく、さまざまなタイプがあると言われており、急増している要因は明らかではありませんが、不況による若年者の就職環境の悪化やいじめなどの教育問題、家庭環境などのさまざまな要素が複雑に重なり合っているのではないかとされております。 NEETの多くは、職場でうまくやっていけそうにもないという人間関係への不安や働く自分に対する自信の欠如が壁となって働けない人たちであり、他人と交わることを避けているという点では引きこもりと似ております。 また、NEETを四つのタイプに分類する人もいます。一つ目は、人間関係が苦手で不登校などになり、新卒時の就職活動ができなかったつながりを失うタイプ。次に、就職活動に失敗をした大卒者に多い立ちすくむタイプ。大卒後、一たん就職するが、仕事に満足な結果が出せずに早期離職した自信を失うタイプ。最後に、高校中退者や学力不振の高卒者に多い、自信を失うというよりは、今が楽しければいいといったせつなを生きるタイプであります。 就職せず収入がなければ、所得税や雇用保険料、年金などは納付しないでしょうし、親の経済的援助がなくなるとホームレスになるおそれすらあります。そうなると、行政の支援が必要になり、社会保障関係費の増大や府や市町村の予算に影響を及ぼすことも考えられます。また、急増しているフリーターでもそれなりの職業能力の向上はありますが、NEETには全くありません。このまま放置しておくと、これら若者たち本人の可能性が全く閉ざされてしまうことになり、そのことは社会にとって大きな損失でもあります。 そこで、国においても、来年度予算要求にNEET対策を盛り込んだようでございますが、府としてもこれらのNEETと呼ばれる若者たちに対し、若者の自立支援や人間力の強化といった観点からの取り組みが必要ではないかと考えますが、知事はこの問題についてどのようにお考えか、お伺いをいたします。 次に、府立大学大学院の移転についてお伺いをいたします。 府では、府立大学農学部大学院りんくうタウンに移転する方向で検討されているようです。来年四月の府立三大学の再編統合による独立行政法人としての新たなスタートを控え、我が党は従前から府立大学が大阪府の文化学術の拠点として、真に世界に誇れる大学を目指して取り組むべきであると訴えてまいりました。大学における学術研究においては、単に専門性を追い求めるだけではなく、学問の垣根を超えた学際的な研究、交流の中から、これまでの枠組みを超える新たなものが生まれることがしばしばあります。そういう意味では、同一敷地内に経済学部などの文系学部から農学部などの理系学部までが共存し、互いの教授や学生がふれあう場があってこそ大学の発展があるのではないかというふうに考えます。 そこで、改めてお聞きしたいのですが、そもそも府立大学の目指すべき方向性とそれを踏まえたキャンパスのあり方をどのように考えておられるのか、知事の見解をお聞きいたします。 また、今回の移転の目的は、大学の発展を目指したものなのか、りんくうタウンの活性が目的なのか全く明確ではありません。そして、移転によりどういうメリット・デメリットがあるかについて、府民に対して十分に説明されたとは思えません。さらに、これまで大学院を含め、学部全体を移転するという話もあり、今回の移転が府立大学から自発的に申し出たものなのかどうかなど、今回の移転に至る意思決定の過程が余りにも不透明で納得できません。 そこで、そもそもの移転の動機と今回の移転案に至った検討の経過についてのより明確な説明を知事にお伺いしたいと思います。 最後に、大阪府は、平成十九年度に財政再建団体に陥るかどうかという今瀬戸際にあり、経費削減、組織のスリム化などで何とか乗り越えようということでございますが、その意味で今回の行財政計画改定素案を策定されたというふうに私は理解しております。そういう時期に経費をかけて移転を計画するということについて、本当に府民の理解を得ることができるかどうか甚だ疑問であります。一体、移転に係る校地の取得や施設整備等の事業費についてどのように捻出をされようとしているのか、知事にお伺いいたします。 次に、土地売却窓口の一本化についてお伺いをいたします。 一般府民が府庁に来て一番戸惑うのは、どこへ行けばいいのか、あるいはどこへ聞けば求める情報があるのかということでございます。担当するところが明確であればいいのですけれども、府民のニーズは必ずしも行政の管轄どおりに分かれているわけではありません。そのため、しばしばたらい回しという状況が起こることになります。例えば、土地売却窓口にしてもそうでございますが、府民が事業に使うため、府の土地を買いたいと思ったときにどこへ行けばいいのでしょうか。また、今府が売却しようとしている土地はどこにどのぐらいあるのでしょうか。府民からそういう相談があるたびに、我々はいつも困惑をしております。府有地の売却や活用は、行政改革の推進、大阪経済の活性化という両面から重要な事業であり、効果的かつ効率的に実施をされる必要があります。 今回の行財政計画改定素案においては、廃止施設の跡地や未利用地の売却総額三百三十億円が歳入確保策の柱として位置づけられておりますけれども、府民や企業に十分な情報が与えられていない状況では、このような売却がスムーズにいくかどうか甚だ疑問であります。 大阪府では、これ以外にも企業局や港湾局などがまちづくりや産業立地の観点から分譲や賃貸事業を行っております。しかしながら、部局ごとに会計区分や事業目的の違いがあるとはいえ、府の土地を売るといった点で何ら変わるところはありません。府民や企業から見れば、各部局がばらばらに土地の売却や分譲といった事業を行っているという印象はぬぐえません。 府が行うべき行財政改革は、行政のスリム化を図ると同時に、それによって府民サービスが向上するような発想を持つことが必要であり、また事業の進め方やPRの手法についても、民間の手法から学ぶことも重要であると考えます。 府民サービスの向上や売却の推進を図るためにも、府有地の売却に関する情報をよりわかりやすく一元的に提供することが必要であり、加えて土地売却に関する事務事業の効率化を図るためには、それぞれの事業部局が情報を共有していることが重要であります。こうした観点から、府有地の売却に関する窓口の一本化などについて検討すべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 次に、東南海・南海地震対策についてお伺いいたします。 ことしは、例年になく多くの台風が上陸するとともに、新潟、福島、福井を初め、各地で記録的な集中豪雨が発生することによりまして、多くの高齢者が亡くなるなど大きな被害が発生いたしました。それらの自然災害に加え、関西電力の美浜原発では、蒸気噴出事故により多くの死傷者を出したところであります。 これらの事象は、我々に災害に対する備えの重要性を再認識させたわけでございますが、とりわけ先月五日に起こりました紀伊半島沖・東海道沖地震は、地震に対する備えの必要性を改めて強力に認識をさせたところであります。この地震と、今世紀前半に高い確率で起こると言われている東南海・南海地震との関連は、今後の調査研究を待たなければなりません。しかしながら、東南海・南海地震が一たん発生すると、全国で約二万人に及ぶ死者が発生すると予測されており、今後その対策を早急に進めていくべきであります。 東南海・南海地震対策については、府と大阪市が既に特別措置法に基づく防災のための推進計画を策定したところでございますが、府内で推進地域に指定されている他の三十七市町村においては、推進計画の策定がされていない状況でもあります。また、津波の影響を受ける地域内の映画館やスーパー、ショッピングセンターといった大規模集客施設などの民間事業者には、津波からの避難のための対策計画を策定することが義務づけられているにもかかわらず、その対策もおくれているという状況であります。 また、今回の紀伊半島沖・東海道沖地震では、大阪府内では幸い津波による被害は発生しなかったものの、太平洋沿岸の地域では、避難勧告が出されたにもかかわらず多くの住民が避難しなかったりするなど、危機意識の低さも指摘されているところでございます。計画をつくるだけではなく、実際に活用できるように平常時からの訓練を行っていくことも必要であります。 このような状況を踏まえ、大阪府は、府内各自治体、民間事業者をリードし対策の促進を図るとともに、訓練などを実施していくことにより、来るべき東南海・南海地震に備えることが重要であると考えますが、総務部長の所見をお伺いいたします。 次に、府営住宅等の管理についてお伺いをいたします。 現在、公社賃貸住宅を管理する大阪府住宅供給公社と府営住宅を管理する財団法人大阪府住宅管理センターについて、平成十七年度当初に統合することとして準備が進められております。両者の統合につきましては、かねてより我が党が公共賃貸住宅ストックの一元化、効果的な活用により、府民、入居者サービスの向上及び効率的な業務執行体制の確保を図るために両者を統合すべきではないかと提案してきたところでございます。今般の統合計画につきましては、我が党の提案にこたえたものと評価したいと思います。 この統合においては、二つの団体の単なる統合にとどまらず、入居者のニーズに配慮したサービス水準の維持向上などの住宅管理システムの適切な運用が重要であると考えております。大阪府では、このたび入居者の高齢化や福祉ニーズに対応するために、巡回管理員制度の導入、住宅管理事務所の整理統合などを内容とする新しい住宅管理体制案を取りまとめられました。 現在、府営住宅では、入居者の高齢化が進む中、入居者の中から選任され、軽易な取次業務を委託している連絡員自身も高齢化し、このままでは入居者の多様なニーズに対応できず、住宅の管理業務にも支障を来すおそれがあるのではないかとも危惧されてきたところでもございます。 今回新たに設けられる巡回管理員は、今までの連絡員とは異なり、住宅に居住せず、また一人当たりの担当世帯数も増加すると聞いておりますので、それらが入居者のサービス低下につながらないかとの心配もありますし、移行がスムーズにいくかどうかということも懸念がされます。このため、府民共有の財産であります本府の約十六万戸の公共賃貸住宅の入居者に対する役立つサービスを効果的、効率的に提供していく管理体制について十分な検討を行い、万全の備えを行う必要があるのではないでしょうか。建築都市部長の所見をお伺いいたします。 次に、賃貸住宅の敷金返還に係るトラブルの防止についてお伺いいたします。 賃貸住宅の退去時に、必要以上のリフォーム代を敷金から差し引くトラブルが頻発しております。大阪府住宅相談室においても、最近賃貸住宅の退去時における原状回復の範囲や費用負担をめぐるトラブルについての相談が平成十四年度の五百七十五件から平成十五年度は八百四十八件に増加しているということでございます。しかし、相談してくるのは氷山の一角にすぎず、ほとんどの府民が泣き寝入り状態であると考えられます。たな子の立場は弱く、トラブルに十分対応する資金も時間も生活の余裕もないことから、結局家主や業者の言いなりになるケースが多いと思われます。 東京都では、このような状況の解決を目指して、今月の初めから賃貸住宅紛争防止条例を施行いたしました。この条例は、住宅の賃貸借に係る紛争を防止するため、原状回復等に関する民法などの法律上の原則や判例により定着した考え方を宅地建物取引業者が説明することを義務づけることによって、このような借り主と貸し主間の係争を少しでも少なくしようとするものであります。 東京と大阪とでは賃貸借契約の慣習等が異なるとは思いますけれども、府としても、このような条例の制定を視野に入れ、敷金返還トラブルを防止するための方策を検討すべきではないでしょうか。知事の所見をお伺いいたします。 次に、冠道路の導入についてお伺いをいたします。 行財政計画改定素案の発表の場で知事が提案いたしました歩道橋に広告のアイデアは、財政難の中の新たな広告収入をねらったものでありましたが、歩道橋への広告掲示が、景観保全のため府の屋外広告物条例で原則禁止であり、また安全面などで道路法、道路交通法上の課題もあります。しかし、今回のアイデアには課題があったとしても、トップの知事を初め、府の組織全体が知恵を絞り、新たなアイデアを発信していくことは非常に重要なことと考えます。 今回策定された行財政計画改定素案の中で、公共施設の命名権を民間企業に販売するネーミングライツについて、今年度から検討することとされております。ネーミングライツといえば、プロ野球オリックスの本拠地グリーンスタジアム神戸が二年間で二億円という契約を結び、YahooBBスタジアムという名前に変わっているのは有名であります。アメリカでも、大リーグの年間最多安打記録を八十年ぶりに更新いたしました大活躍のイチロー選手が所属するシアトル・マリナーズの本拠地セーフィコ・フィールドも、地元の保険会社セーフィコが同球場のネーミングライツを獲得して命名したものでございます。 そこで、一種のネーミングライツの対象といたしまして、道路も検討項目としてはどうでしょうか。地域にとって最も公共性の高い施設である道路の名称であれば、多様なニーズがあると思われます。ただし、単なる新種のビジネスではなくて、寄附を募るといった観点から実施することが必要であります。 文化芸術活動における企業メセナや地球環境問題への対応など、我が国の民間企業においても企業市民といった考え方や、地域や社会に貢献することの重要性に対する認識が高まっております。道路整備などで寄附を募り、そのかわりに道路の名称に企業名をつけるという提案であれば、企業にとっても地域に親しまれ、名誉を得る効果が期待され、効果的なインセンティブとなります。 寄附の範囲といたしましては、道路の建設だけではなくて、街灯の設置や道路の緑化、歩道の段差を解消するバリアフリーに向けた整備など、さまざまな可能性が考えられます。 また、大阪の道路の名称には、古くからの由来があり、地域で親しまれているものも多数ありますけれども、新しくつけられた道路名称には、その道路の位置関係を機械的に、あるいは法律用語的につけただけで、住民にとっても親しみがわかないものも少なくありません。全国の各自治体でも、道路愛称を公募するといった事例も数多く見受けられます。それを一歩深めて、企業からの寄附を募るため、道路の整備などで寄附をした企業の名前を道路につける、いわば冠道路といったシステムを導入してはどうでしょうか。土木部長の所見をお伺いいたします。 次に、安全なまちづくりについてお伺いいたします。 大阪を観光集客都市にしていこうとする上で、治安対策は非常に重要であります。外国人観光客が大阪でひったくりに遭ったら、二度と大阪には来訪しないでしょう。もしこうしたことが起こり、大阪の治安が悪いというイメージが広がりますと、観光振興に大きなダメージが及びます。ところが、平成十四年七月に実施をいたしました府民に対する世論調査で、大阪は治安がよいまちだと回答した人はわずか五・一%でございました。この結果は、平成十四年十二月に実施いたしました府政モニターアンケートでも同様で、大阪が安全で暮らしやすいと答えた人はそれよりさらに少なく、四・八%しかいなかったのであります。住んでいる人が安全で暮らしやすいと思わないまちに、どうして外国人観光客が集まってくるでしょうか。 大阪の観光資源は数あれども、道頓堀、戎橋、宗右衛門町等に代表されるミナミの繁華街は、数々の文芸や映画に描かれたり、また大阪の庶民文化や食文化を語る上で欠かせない大阪のシンボルともいうべき場所でございます。しかし、現在のミナミは非常に治安の乱れた現状にあります。最近の不景気の影響からか、ビルのテナントに入っていた飲食店などが閉鎖され、そのかわりに風俗店がとってかわって乱立をしております。また、暴力団などの組織犯罪や外国人犯罪も深刻化しております。このようなミナミの状況を放置していたら、府民生活はもとより観光産業などの大阪経済に与える影響も深刻であり、ミナミの治安回復とそれによる大阪のイメージ向上が急務と考えます。 東京都の新宿歌舞伎町におきましては、五十台の街灯防犯カメラを設置することにより効果を上げたと聞き及んでおりますが、ミナミの宗右衛門町などで設置することも大きな効果が期待できるものと考えます。大阪を観光集客都市としていくためにも、大阪のシンボルともいうべきミナミなど繁華街をモデル地区に指定して街頭防犯カメラを設置するとともに、外国人犯罪対策、暴力団対策、違法風俗の取り締まりなど、集中的な犯罪対策を実施すべきではないでしょうか。警察本部長の所見をお伺いいたします。 さらに、大阪の違法駐車は、全国的にも有名な、悪い意味での大阪名物として都市部を中心に常態化し、交通事故や交通渋滞を引き起こすなど、府民生活に著しい弊害をもたらしているところでございます。しかしながら、治安情勢が悪化している現状においては、違法駐車の取り締まりに投入できる警察官のマンパワーには限界があります。 我が党では、かねてより違法駐車の取り締まり関連事務を初めとする事務的業務はできる限り民間に委託をし、限られた人員での警察官の本来業務への配置や効率的な運用を積極的に図っていくべきであると主張してまいりました。このたび、国におきまして道路交通法の改正がなされ、ようやく平成十八年度から違法駐車取り締まり関連事務の一部について民間委託が可能となりました。 そこで、平成十八年度から実施をいたします違法駐車取り締まり関連事務の一部をアウトソーシングすることについて、公権力の行使と民間活力のバランスを図りつつ、最大限の効果が発揮され、警察官のマンパワーを駐車取り締まり以外の防犯や犯罪対策などに投入できるように検討すべきではないでしょうか。警察本部長の所見をお伺いいたします。 以上をもちまして、党を代表いたしましての代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 公明党大阪府議会議員団を代表されましての杉本議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、行財政計画改定素案の基本理念に関連する御質問に一括してお答えを申し上げます。 府の財政は、十九年度に財政再建団体への転落が危ぶまれる危機的な状況にありまして、府みずからの選択により施策を展開していくためには、何としてもこの財政危機を克服しなければなりません。このため、改定素案では、十九年度財政危機の確実な克服を緊急の課題として府政改革に取り組むことといたしました。 しかし、厳しい財政状況にあっても、大阪の今と将来のためにやるべきことはしっかりやることが必要であり、大阪の再生に向けた府政の目指すべき方向として、アジアの中の大阪、住む人が安心できる大阪という二つの視点を掲げました。そして、それに基づく七つの戦略的取り組み分野を府の取り組むべき施策の重点として進めていくことを明らかにいたしました。 特に、アジアの中の大阪という視点でお示ししたように、都市間競争の中で、内外から企業や人を呼び込み大阪の活力を高めていくためには、都市そのものが魅力と存在感のあるものになっていかないといけないと、こう考えております。このため、単なる縮小均衡の考え方に陥るのではなく、企業立地の促進、新成長産業の振興など産業の再生と創造、観光集客の促進、文化力のさらなる向上など、経済の活性化のために必要な投資については、戦略性をもってこれを行っていきます。そして、そのことが、ひいては府税収入の増大にもつながるというふうに考えます。 なお、七つの戦略的取り組み分野の具体的な施策や事業につきましては、新たに創設いたします再生重点枠の活用など、予算全体を通じた施策の重点化を図ることとして、十七年度以降の予算案の中で明らかにしてまいります。 また、子どもは、私たちの社会の宝物であります。大阪で子どもを育ててよかったと思っていただけることを願い、七つの戦略的取り組み分野の中に次世代育成支援を挙げました。 改定素案では、こうした施策の重点化の方向を示すとともに、財政再建と大阪再生という二つの目標を実現していくために、府が担うべきあらゆるサービスについて、市町村との役割分担、府民の参画や適正な負担のもとに行われているかなどの観点から、その必要性や内容について精査いたすことといたしました。 私立幼稚園三歳児保育料軽減補助金につきましても、こうした観点から他の施策と同様に列挙したものでありますが、その必要性や内容について、あるいは新たな子育て支援のあり方などについて十分検討していきたいと考えております。 子育て支援は、未来への投資だという信念のもと、子どもたちのセーフティーネットという観点から、手を緩めることなく、さらに幅広く必要な施策について検討を行い、この分野で全力を尽くしていきたいと考えております。 改定素案に示したこれらの大阪再生に向けた取り組みを進めるに当たっては、あわせて府政のコストパフォーマンスを高め、地域全体でのサービスの最適化を図るという基本目標のもと、組織のスリム化などの抜本的な府政改革に取り組むことにいたしました。府民が、暮らしや地域社会において夢と安心感を抱くことができるように、財政再建と大阪再生という二つの課題の克服、難しい課題ではございますけれども、計画に掲げた府政改革を着実に実行することにより実現してまいりたいと考えています。 次に、職員の意識改革についてであります。 府政の抜本的な改革を進めていく上で、府政運営の原動力である職員の改革意識を高めていくということは極めて重要であり、これまでも職員のやる気を高める人事制度の導入、職員研修などの実施等に努めてまいりました。計画における位置づけについては、府政改革の基本目標に、全国一小さな組織で、全国最高のコストパフォーマンスということを掲げ、職員一人一人のモチベーションの高揚やスキルアップを図り、すぐれた経営体質の構築を目指すことにしております。 今後は、職員のやる気と創意工夫による改革がさらに進むように、若手職員の民間派遣研修制度の創設といった能力開発の充実、職場レベルでの組織目標の明確化と共有化、職員一人一人の主体的な業務改革の取り組みなどを展開しまして、府民本位の改革マインドの醸成を図ってまいります。 府政改革を進める上で職員の意識改革が重要という御指摘については、私も全くそのとおりと考えており、改定素案の決定に当たっては、私みずからも職員に庁内放送を通ずるなどしてメッセージを発しました。今後も、私が先頭に立って職員の改革マインドを引っ張ってまいる努力をしていきます。 次に、多くの観光客に大阪を訪れていただくためには、お示しのように都市の魅力がかぎを握ると考えています。 大阪の魅力であります食、ショッピング、ものづくり、水の都など、持てる観光資源に磨きをかけるということとともに、個性あるまちなみやまち全体が醸し出す文化的な雰囲気、旅行者にとって安心で快適な環境など、都市魅力の創出ということに取り組んでまいります。これらを関西の厚みのある歴史、文化、豊かな自然など多彩な観光資源と組み合わせ、世界に通ずる大阪、関西として売り出すために、関西各府県とのトップレベルでの協議、連携をより強めてまいります。 今後、増大が予想される中国を初めとする東アジアからの観光客を大阪に誘致するには、国ごとの旅行事情やニーズを的確につかんで、魅力ある旅行商品の開発や効果的なプロモーションが必要であります。重点的に取り組むべき施策を観光戦略プログラムとして早急に取りまとめ、二〇〇七年度までに外国人観光客を二百万人程度に増加させることを目標とした観光客の誘致に向け、具体的な取り組みを展開してまいります。 観光局設置の御提案をいただきましたけれども、大阪の再生にとって重要な課題である観光集客を進めるためには、全庁挙げた取り組みが必要であるというのはお示しのとおりと考えます。このため、四月から企画室に観光集客のスタッフを新たに配置いたしまして、民間からも人材の派遣を求め、体制を整備いたしたところであります。 今後、観光戦略プログラムを強力に推進していくため、推進本部を設置して、私がその本部長となり、全庁挙げた取り組みを展開してまいります。 また、観光人材の育成については、観光サービスを充実し、旅行者にとって大阪での滞在を快適なものにするために重要だと思います。いわゆるホスピタリティーというものをもっと充実するということだと思いますが、大阪観光コンベンション協会や府内の大学などとも連携をして、観光産業に従事する方のマナーや語学力を向上させるための研修、学生の研究活動の支援、旅行者を温かくもてなすボランティアの養成など、大阪の観光を支える人材を幅広く育成してまいります。 次に、文化の振興についてでありますが、文化は、人々がそれを継承し、創造し、楽しむことによって幸せを感じ、コミュニケーションを円滑にするとともに、まちのにぎわいや活性化の原動力となるものであり、ひいては都市の魅力を高めるものであると考えており、大阪再生のためには、人とまちを元気にする文化の振興が重要な要素になるというふうに考えております。 行財政計画改定素案においても、七つの戦略的取り組み分野の一つとして観光魅力と文化力アップを掲げました。そして、花と緑、光と水をテーマとする連続イベントをオール大阪で開催するなど、厚みのある大阪の文化力のさらなる向上と発信に重点的に取り組むことといたしました。 その効果的な推進のためには、大阪文化の担い手である府民、企業と行政が手を携えて文化振興を進めていくことが何よりも重要であり、現在有識者による大阪府文化条例検討会議において、そのバックボーンとなります文化条例の検討を進めておるところであります。この検討会議におきましては、大阪らしさ、文化を生かしたまちづくり、府民、企業による文化振興の促進、観光、集客、文化と産業の関係など多角的な視点からの議論を進めておりますけれども、人材育成を初め、お示しいただきました点につきましては、いずれも重要な視点であると考えておりますので、今後これらの点も含め十分に検討を行いまして、今年度じゅうの制定を目指し努力してまいりたいと存じます。 次に、次世代の教育・子育てについてお答えいたします。 次世代を担う子どもたちが健全に成長していくためには、みずから考え、主体的に判断し行動する力、さらには他者への思いやりや社会のルールなど、社会性を身につけることが大切であると考えます。このため、教育委員会とともに、子どもたちのさまざまな悩みなどにこたえる体制づくりはもとより、子どもたち自身の生きる力をはぐくむ教育の推進、学校、家庭、地域の協働による総合的な教育力の活性化などに努めております。 また、すべての子育て家庭を社会全体で支えることを基本に、これまで支援が届きにくかった家庭に対しても積極的に働きかけていくことで負担を軽減し、保護者や多くの方々の愛情に見守られ、健やかに成長していく環境を醸成していくことが重要と考えています。 今後、府の行動計画の策定に当たりましては、こうした視点のもとで、出生前から青年期の各成長段階に応じた具体的な取り組みを盛り込み、子どもが大切にされ、健やかに心豊かに成長できる教育・子育て日本一の実現に努めてまいります。 次に、大阪の高校教育につきましては、公私立が競いながら、その質の向上を図っていくことが重要であると考えており、とりわけ生徒に多様な教育メニューを提供する上で、独自の建学の精神に基づく教育を実践されるなど、私立の高校の役割は重要なものであると考えております。 お示しの保護者負担の公私間格差については、府民のより自由な学校選択を支援する上でも是正を図ることが課題であると考えておりまして、厳しい財政状況の中にあっても、授業料軽減助成や高校奨学金の拡充にも努めてまいりました。また、公私間格差のより一層の是正のためには、本府だけでは限界がありますので、これまでも国に対し公私立でバランスのとれた財政措置が講じられるように強く求めてまいったところであります。 今後は、地方税財政制度改革、いわゆる三位一体の改革が具体化をしていく中で、確実な税源移譲を求めつつ、府民ニーズに対応したより効果的な就学対策を構築していくことが必要と考えます。今後の公私あわせた高校教育のあり方については、関係部局による検討会を設置し、その方向性を見出してまいりたいと考えております。 次に、企業立地の促進については、大阪経済の再生に当たり極めて重要な要素と考えています。中でも、将来の大阪産業を牽引するバイオやナノテクなど先端産業の府の産業拠点への誘致については、限度額十億円の補助金を創設するなど、特に重点的に取り組んでまいりました。引き続いて、誘致には最大限の努力を行ってまいります。 一方で、既に大阪府の産業拠点では大規模な投資案件に対応できる用地がなくなりつつありますため、今後の企業立地政策としては、民間企業が所有する臨海部などの大規模な遊休地や低未利用地を活用することが重要であると考えております。このため、その経済波及効果も踏まえ、地元市と連携しながら、民間の遊休・低未利用地に先端企業が立地しやすいように、補助金の適用地域を拡大してまいりたいと考えております。 現在、十億円の限度額につきまして、具体的な金額についてまで決定はいたしておりませんけれども、他府県と遜色のないように、大幅に引き上げるなどの方策を検討いたしておりまして、来年度当初予算の中で決定してまいりたいと考えております。 なお、このような段階の中でお示しのような報道がなされましたことは、極めて遺憾であります。私を含め府職員全体が情報管理の重要性を改めて強く認識いたしまして、今後ともその徹底を図ってまいります。 また、府内企業に引き続いて事業活動を行ってもらうため、今年度から企画室に大阪に本社を置く企業を対象とした窓口をつくりまして、ニーズ把握、行政への要望などに対応いたしておりまして、これらの取り組みも拡大してまいります。もちろん、トップセールスも頑張ってまいります。 私としては、今後とも既存企業を含めた企業立地について、戦略的かつ効果的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。 次に、金融新戦略につきましては、中小企業、とりわけ小規模事業者にとって使いやすいものとなるように制度を構築していくことが極めて大事です。 現在、中小企業の成長性評価のシステムの検討を行っておりますが、中小零細企業のニーズを踏まえ、簡易な提出書類で迅速な審査ができるように制度設計をしてまいります。 資金供給後の支援体制については、幅広い専門家や実務家の協力を得ながら、企業の技術開発や販路開拓を一貫して支援する仕組みを構築してまいります。また、成長志向の強い企業には、お示しの趣旨を踏まえ、成長段階に応じた多様な資金支援策が展開できるように検討してまいります。 金融新戦略は、府と地域金融機関が新たな連携、協調のもと、適切なリスク分担を図りながら、効果的、効率的な金融支援策を展開するものです。私は、地域主権を担うリーダーとして、この大阪方式とでもいうべき新しい金融システムを構築することにより、中小企業に対する資金面からのバックアップ体制を全力で確立してまいります。 次に、NEET対策についてお答えいたします。 次代を担う若者には、みずからの人生を切り開く力強さ、たくましさを身につけ、自立した一人の人間として生きていくことを強く期待しています。お示しのNEETと呼ばれる若者の増加は、経済社会の維持、発展という観点からも憂慮すべき事態であり、本府としても重要な課題であるととらえています。 これまで本府では、社会との関係を築くことが困難な若者の自立支援や、職業観を育成するキャリア教育などについて取り組みを行ってきたところであり、さらにJOBカフェOSAKAにおいても、就業意欲が希薄な若者に就職への動機づけを行う事業などを実施いたしておるところです。 新たに、国がNEET対策として、若者の職業的自立を促進するため若者人間力強化プロジェクトを打ち出したところでありますので、本府としては、その動向なども踏まえ、若者に働くことの意義を実感してもらい、就職意欲や能力を高めるための支援策を産業界、教育界など各界と連携しながら検討してまいります。 次に、府立大学大学院の移転問題についてお答えを申し上げます。 府の大学が目指す方向につきましては、平成十三年二月から、外部有識者で構成いたします府大学のあり方検討会議において約一年間にわたり御検討いただきますとともに、その提言を踏まえ、各大学と協議を重ね、平成十四年十二月に大学改革基本計画を策定いたしました。 その中で、新しい大学の将来像としては、独創的で先駆的な研究を推進する高度研究型大学として発展させるとともに、大阪産業活性化など地域貢献をより積極的に果たすこととし、これまで府立三大学統合などの大学改革の取り組みを進めてまいりました。キャンパスについては、それぞれがより適した場所で一層個性化と特色化を図り、地域再生の核として、その発展に貢献できるよう展開を行うべきというあり方検討会議からの提言の趣旨を踏まえ、ネットワーク型キャンパスの構築を大学改革基本計画に位置づけました。 府立大学の動植物バイオに係る研究機能を移転させることは、大学の発展はもとより、バイオ関連産業の振興、国際交流特区としてのりんくうタウンのまちづくりの促進という重要な課題の解決につながるものと考え、大学に対してその検討を依頼したところであります。大学においては、約二年間にわたって御検討いただいた結果、大学院の移転案は望ましい教育・研究環境を確保し、学生にとって魅力あるキャンパスを創出できると考えられるということから、この案を受け入れ、りんくうタウンという新しい土地でその発展を目指したいという意向を示されたところであります。府としては、この意向を尊重し、大学が行うりんくうタウンにおけるキャンパス整備を支援していきたいと考えております。 学舎整備と校地に係る経費については、極めて厳しい財政状況ではありますが、PFI方式を基本とした事業方式や起債の活用などによって負担の平準化を図りますとともに、職員数の減や経費の節減など大学自身の経営の効率化と大学統合に伴う校地の整理により、府の行財政計画の収支見通しに影響を与えないよう措置していくことといたしております。 今般の大学院の移転につきましては、各方面からさまざまな御意見をいただいております。私は、府民共有の財産であります府立大学の機能を大阪産業の再生、府民福祉の向上に生かしていくために、どのような取り組みを進めていくべきかを考えてまいりました。二十一世紀の有望な技術であり、進展の著しいバイオテクノロジーを生かして、府域の均衡ある発展を図ること、感染症の脅威を水際で防止することなど、府立大学が持つ研究ストックは大きな広がりを持っております。生命環境科学部大学院の移転整備は、こうした思いから検討を始め、大学の意向も十分に尊重しながら、新しい府立大学の発展を願い進めてきたものであり、ぜひとも実現したいと考えておりますので、何とぞよろしく御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。 次に、土地売却窓口の一本化についてでありますが、府有地のうち企業局や港湾局などの産業用地につきましては、企業立地促進の観点から、庁内関係部局で構成する大阪府誘致推進協議会において分譲・賃貸情報の一元化を図っております。 一方、施設跡地や未利用地などの府有地につきましては、原則として競争入札により売却を行うことといたしておりますが、その際には企業会計に属する資産の処分についても合同で入札を実施するなど、府民や企業の便宜を図るとともに、事務の効率化を図ってまいったところであります。 これら分譲や入札に関する情報については、これまでも府のホームページ、パンフレット、新聞広告などによって周知を図っておるところでありますが、府民や企業がそのニーズに応じた土地の売却・賃貸情報を入手しやすくすることが売却等を推進していく上で重要であることは、お示しのとおりであります。今後は、これまでの取り組みを一層進めるとともに、未利用地や産業用地にかかわらず、すべての売却可能な土地を一括して取りまとめるなど、よりわかりやすい情報提供を進めてまいります。 最後に、賃貸住宅の敷金に係るトラブルの防止につきましては、府内でも、退去の際に原状回復費用の負担に関するトラブルが相当数発生いたしております。これまで国土交通省の示した原状回復をめぐるトラブルとガイドラインなどを踏まえた相談対応や、府独自の啓発パンフレットの配付等により、トラブルの防止に努めてまいったところであります。 お示しの都条例は、宅地建物取引業者が賃借人に対し原状回復に係る説明を文書で行うことを義務づけており、十月から施行されたところです。 しかしながら、大阪と東京では、賃料以外に賃借人が負担する費用である敷引きや礼金の有無などについて、商慣習が異なり、これを踏まえた大阪に合ったルールづくりが必要であります。このため、大阪版原状回復をめぐるガイドラインの策定や条例化など、より効果的な手法について研究会を設け、関係団体等の意見や都条例の施行状況を見ながら、できる限り早期に検討を行い、トラブルのより一層の防止に努めてまいります。 以上です。 ○議長(若林まさお君) 総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) 東南海・南海地震対策についてお答えいたします。 本府では、特別措置法に基づく推進計画を策定したところですが、市町村の推進計画、事業者の対策計画の策定が急務であります。このため、推進地域の市町村に対しては、市長会、町村長会などの場を通じて推進計画の策定を働きかけてまいりましたが、さらに参考となる手引書を作成するなど、早期策定に向けた支援を行ってまいります。また、対策計画の策定が必要な事業者に対しては、これまでの消防本部等関係機関と連携した策定指導に加え、早期作成を促進するための説明会を開催するなどの取り組みを行ってまいります。 訓練に関しましては、この九月一日には津波対策訓練を行い、国、沿岸市町、民間事業者等の関係機関と共同し、約二百の水門、鉄扉において自主参集、操作を実施し、津波到達時間までの確実な閉鎖体制の確認を行ったところであります。 今後、沿岸市町における避難地や避難経路を示した津波ハザードマップの策定を促進するとともに、避難が円滑に行われるよう住民参加による訓練を行ってまいります。このような取り組みにより、東南海・南海地震への対策を一層進めてまいります。 ○議長(若林まさお君) 企画調整部長山登敏男君。   (企画調整部長山登敏男君登壇) ◎企画調整部長(山登敏男君) 関西国際空港に関する御質問にお答えいたします。 内外の空港間競争が激化していく中にありまして、関西国際空港の利便性の向上は重要な課題であり、関空会社におきましてもお客様第一主義を掲げ、空港サービス水準のレベルアップに向け、トランジット客向けの待合室の改良、案内サインの大型化、旅客ニーズを踏まえた空港施設の改善等に積極的に取り組んでおられるところでございます。 お示しの台風の際などのアクセス機能強化策につきましても、利用者に御不便をおかけしないよう、空港連絡橋の強風対策工事を早期に実施できるよう現在検討がなされているところであります。 また、関空自体を観光資源、集客装置にすべきという御指摘につきましては、広く府民に愛される空港づくりや、関空会社の非航空系収入の向上という観点からも不可欠な視点と存じます。ことし五月には、地元経済界・自治体、関空会社、国の総意のもと、関空利用促進行動計画・アクション五〇を取りまとめ、利用者にとって使いやすく快適で、より親しみを持っていただけるよう、関空会社を中心にさまざまな取り組みを展開しているところでございます。この夏、好評を得ましたファミリー魚つり調査やエアロプラザを活用したコンサートの開催などもその一例でございまして、お示しの特典つき関空ポイントカードにつきましても、来春を目途に導入準備が進められております。 本府といたしましても、関空会社とともに関係者と連携をいたしまして、関空の魅力向上、集客機能の向上に引き続き取り組んでまいります。 ○議長(若林まさお君) 生活文化部長綛山哲男君。   (生活文化部長綛山哲男君登壇) ◎生活文化部長(綛山哲男君) まず、NPOとの連携につきましてお答えいたします。 府政のさらなる改革を進めるに当たりまして、府民、NPOと行政が問題意識を共有し、ともに考え、より一層協働を推進していくことが重要と考えております。 これまで、コミュニティ・ビジネスへの支援やNPOからの提案公募型事業など、府政の各分野において協働の取り組みを進め、十五年度では八十六の協働事業を実施してきたところでございます。その際、パートナーとなるNPOの選定に当たりましては、その専門性や自主性を生かしますため、広く提案を公募し、事業遂行能力などをも十分見きわめた上で、外部委員も含めた公開審査を行うなど、公平性や透明性を確保するよう努めてきております。 また、連携の効果を高めますためには、協働事業のプロセスや成果を検証することも重要であることから、今年度中にその手法を確立し、十七年度の協働事業から活用していくことといたしております。 今後、府としての役割を踏まえ、府のあらゆる施策についてNPOとの連携の観点から点検を行い、より質の高いサービスの提供やノウハウの活用ができる施策について積極的に協働を進めてまいりたいと考えております。 次に、次世代育成支援についてお答えいたします。 子どもにとって、就学前は、健やかな成長、発達の基盤を形成する極めて大切な時期であり、この時期に育ちと学びを豊かにすることが重要であると認識いたしております。 このため、府行動計画の策定に当たりましては、保育所、幼稚園の教育機能の向上に努めますとともに、小学校生活への移行を円滑にするため、幼稚園、保育所間の教育・保育内容の整合性や小学校との連携を進めてまいります。あわせて、子どもの成長にとって深刻な影響を及ぼす児童虐待を早期に発見し、対応してまいりますため、子ども家庭センターの機能強化を図るとともに、保健、福祉、教育等の関係機関に加えて、主任児童委員、NPO、各種団体等の参画も得まして、市町村における虐待防止ネットワーク機能を強化してまいります。 次に、就学前の子育てについてでありますが、就学前の子どもを持つ家庭、とりわけ在宅の子育て家庭では、身近に相談相手、援助者がいないことなどから、子育ての負担感や不安感が大きく、今後こうした家庭の支援を充実することが重要であると認識いたしております。 このため、身近な地域での相談拠点となる地域子育て支援センターのより一層の拡充を図るとともに、多様な相談に対応できるよう、同センターが関係機関と連携を図ることなどによりまして、在宅の子育て家庭を積極的に支援してまいります。また、幼稚園や保育所が、地域における幼児教育・保育の専門機関としての役割にとどまらず、その機能を活用し実施する子育て相談や園庭開放など、多様な子育て事業に対し支援してまいります。 今後、これらの取り組みについて、府行動計画に位置づけ着実に推進するとともに、市町村に対しましてもその実施を働きかけるなど、実効性のあるものとしてまいりたいと考えております。 ○議長(若林まさお君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) まず、介護予防につきましては、高齢者が住みなれた地域で自立し、健やかで充実した高齢期を過ごすとともに、介護保険制度を将来にわたり持続可能なものにしていくためには、介護予防のための施策の推進は極めて重要でございます。このため、本年四月から、府と市町村やリハビリテーションなどの専門家で構成いたします介護予防推進ワーキングチームを設け、介護予防の推進方策について検討を行っているところでございます。 ワーキングチームにおいては、簡易な器材を用いて筋力向上トレーニングを行う手法や、専門的な人材やトレーニング機器を備えている既存施設の活用などにより、身近な地域において介護予防の拠点を確保する方策についても検討しているところであり、今後、検討結果を踏まえて、市町村に対しまして必要な情報提供を行ってまいります。 また、今年度から新たに介護予防指導者養成研修を実施し、人材養成の面でも市町村を積極的に支援してまいります。さらに、地域の身近な介護予防拠点でもある街かどデイハウスについても、介護予防の観点からより効果的なサービスが提供できるよう、今年度からスタッフに対しまして研修事業を実施しているところです。 なお、現在国において介護保険制度の見直しの検討の中で、総合的な介護予防システムの構築に向けて検討が行われているところであり、府としても、こうした動向を十分注意しながらワーキングチームで検討を深め、例えば中学校区などの身近な生活圏域における介護予防拠点づくりなどの介護予防の推進方策について考えてまいります。 次に、福祉医療制度再構築に係るセーフティーネットにつきましては、御指摘のように複数の医療機関にかからざるを得ず、結果として自己負担が多額になるケースが生じた場合には、大阪府健康福祉アクションプログラムでお示しした医療に係るセーフティーネットで適切に対応してまいります。このような取り組みをしても、なお継続して多額の一部負担が生じることにより、対象者の生活に大きな影響が出てくるような場合には、何らかの負担軽減措置が必要であると認識をいたしており、本年十一月の制度改正実施後に実態把握を行うべく現在準備を進めているところでございます。 今後、実態把握の結果を踏まえ、実施主体である市町村等とも十分協議を行いながら、来年度には制度的な対応も含めて検討し、その結果をお示ししてまいります。 次に、精神障害者の方々の社会的入院につきましては、早期に解消することが重要であると認識をいたしております。 このため、本府では、全国に先駆けて平成十二年度から精神障害者の退院促進事業に取り組んでおり、今年度からは、精神障害者地域生活移行・自立生活サポート事業として大阪府健康福祉アクションプログラムにこれを位置づけ、平成十九年度までに三百八十人が退院できることを目指しております。この目標を達成するために、大阪市を除く府内全域に事業を拡大するとともに、精神障害者地域生活支援センターに配置をしたケアマネジメント従事者や財団法人精神障害者社会復帰促進協会の自立支援員が、長期入院をされている方に対して地域生活に移行するための訓練や相談、助言、指導を実施し、退院に向けた支援を行っているところでございます。 さらに、グループホームや生活訓練施設などの社会基盤の整備を計画的に進め、地域生活での受け皿づくりに努めており、今年度からグループホームの入居を体験してもらう体験モデル事業を実施いたしております。特にグループホームへの入居の促進は、地域生活への移行を進める上で重要な役割を果たすことから、今後本事業の成果を見きわめながら、全圏域で実施できるよう努めてまいります。 また、退院後のサポート体制につきましては、本府では、平成十四年度から市町村へ保健所職員を派遣し、精神保健福祉サービスの提供について支援しているところであり、さらに今年度から精神障害者地域生活支援センターに退院後の地域生活を支えるためのケアマネジメント従事者を配置し、その体制の充実に努めてきたところです。 今後とも、地域生活支援センターと保健所や市町村が連携しつつ、精神障害者が地域社会で安心して自立生活ができるよう、そのサポート体制の整備を推進してまいります。 最後に、児童精神科医療の充実につきましては、自閉症・発達障害児を抱える保護者の方々が安心して子育てができるよう適切な医療や療育の場を提供することは、重要な施策課題であると考えております。 本府では、本年六月、学識経験者、当事者団体等の代表による自閉症・発達障害支援拠点ネットワークづくり検討委員会を設置し、松心園も含めた診断、療育の場の確保や人材の養成、診断機関と療育施設の連携など具体的な検討を行っておりまして、十一月をめどに結論を出す予定といたしております。 この検討委員会の報告を踏まえ、発達障害者支援法の制定など発達障害者に対する国の動きも見ながら、平成十七年度から既存の医療機関や診療所を併設する知的障害児通園施設などを中心に、療育の拠点などの拡大に努めてまいります。あわせて、子ども家庭センター、保健所、市町村保健センターなど関係機関のネットワークづくりを進めながら保護者への援助を行い、自閉症・発達障害児やその家族が安心して医療や療育を受けることができるよう支援の具体化を図ってまいります。 ○議長(若林まさお君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 制度融資の見直しと保証協会の改革についてお答えいたします。 制度融資につきましては、この十月から地域金融機関提携パートナー資金と設備投資特別資金の二制度を創設いたしますとともに、さらに現行の即行型資金、ステップアップ資金、資金繰り円滑化特別融資の三制度について、条件の改善等を実施いたしました。 今後は、来年度に向けまして現行制度融資メニューの簡素化や経営指導と一体となった融資制度を検討いたしますなど、中小企業の方々のニーズにより的確にこたえられますよう努めてまいります。 次に、制度融資の運営を担う府中小企業信用保証協会では、本年四月、協会内に顧客サービス向上委員会を設置しまして、中小企業者の方々のニーズの把握や金融相談の充実を行いますとともに、研修を強化し、職員の審査能力向上などに取り組んでおります。 今後とも、府保証協会に対しましては、資金調達力の弱い中小企業の金融円滑化という制度融資の目的を一層徹底いたしますため、中小企業の実態面も踏まえた積極的な保証を行うよう指導してまいります。 ○議長(若林まさお君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 企業の名称を道路につける、いわゆる冠道路の導入についてお答えいたします。 土木部におきましては、地域住民や道路沿いの企業の皆様によるアドプトの取り組みの充実に加え、ネーミングライツやストリートファーニチャーなどの新たな官民協力の手法についても創意工夫を凝らしながら取り組むこととしております。 具体的には、企業の協力、負担による歩道橋の塗りかえや、世界遺産に登録された熊野古道などの旧街道をめぐる案内板の設置などについて、早期に実現できるよう、景観や交通安全、道路管理といった点に配慮しつつ、企画調整部を初め関係部局とも連携しながら検討を進めているところでございます。 府道の名称につきましては、原則として起点と終点の場所の名前をつけることとされておりますが、エキスポロードなどのように道路に愛称をつけて、より府民に愛着を持っていただくことは重要であると考えております。こうした愛称に比べ、寄附をいただいた企業名を道路につけることについては、地域住民の合意形成や道路利用者にとってのわかりやすさといった点で解決すべき課題もございますことから、その導入について、ネーミングライツなどに関する検討の中で今後の研究課題の一つとして取り組んでまいります。 ○議長(若林まさお君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 府営住宅の管理についてお答えします。 大阪府では、府営住宅約十三万八千戸、大阪府住宅供給公社約二万三千戸の合計十六万一千戸の住宅を管理しております。これらの大量の住宅ストックを適切かつ効率的に維持管理することはもとより、今後進行することの見込まれます入居者の高齢化等にどのように対応していくかが、これからの住宅管理上の大きな課題であると考えております。 このため、来年度当初に大阪府住宅供給公社と大阪府住宅管理センターを統合し、府営住宅等の募集・維持管理業務などの一元的管理を図ることによりまして、府民や入居者向けのサービスの向上及び効果的、効率的な業務執行体制の確保を図ってまいります。 その一環として、お示しのとおり、なり手不足や高齢化といった課題の生じている入居者による連絡員制度を廃止し、新たに来年度から巡回管理員制度を導入することとしております。 本制度は、今まで管理事務所で行っていた相談・指導業務を積極的に団地に出向き相談、指導に当たる体制へと転換を図るもので、具体的には府営住宅で各団地内に非常勤職員である巡回管理員を派遣、駐在させて窓口業務の一部を行わせようとするものであります。あわせて、設備などの故障情報の自動通報システムを採用し、緊急時の迅速な連絡体制を整備いたします。これらによりまして、入居者の通常の手続は管理事務所まで出向かなくても済むことになり、従来の連絡員制度を十分補って、さらに利便性が増すものになると考えております。 なお、本年十月半ば以降、一部の団地において巡回管理員制度をモデル的に実施、検証いたしまして、入居者サービスの向上に向け、新たな管理体制が万全なものになるよう努めてまいりたいと存じます。 ○議長(若林まさお君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する二点の質問にお答えいたします。 まず、教員の資質向上についてでありますが、国においては、能力、実績を反映した給与制度を内容とする公務員制度改革が検討されており、府教育委員会といたしましても、その動向を踏まえながら、新しい教職員の給与制度について検討を行っております。 他方、教職員の評価・育成システムにつきましては、教職員の意欲、資質能力の向上、学校の活性化を目指し、二カ年の試行を経て今年度から規則を制定し、実施いたしました。このシステムが、さらに実効あるものとなるよう、府教育委員会といたしましては、評価能力向上のための評価者研修の実施や苦情処理体制の整備など制度の改善を図り、平成十八年度には給与への反映ができるよう取り組みを進め、教職員の資質向上につなげてまいります。 次に、盲聾養護学校における民間人等の活用についてでありますが、盲聾養護学校においては、専門性の向上を図りながら開かれた学校づくりを進め、地域の小中学校や高等学校に対し、障害教育のセンターとして教育支援を行うことが重要な役割であると認識しております。 お示しの理学療法士や作業療法士等の専門職種を配置することは、児童生徒の障害の重度重複化や多様化に対応し、一人一人のニーズに応じてよりきめ細かな教育が期待できるとともに、学校全体としての専門性を高めることにもつながると考えております。そのため、国に対し、標準法の定数内での配置ができるよう引き続き制度改正を求めてまいりますとともに、府教育委員会といたしましても、盲聾養護学校における福祉医療関係人材の適切な配置に向け積極的に検討してまいります。 また、府立学校における民間人校長の登用は、教職員にこれまでにない刺激を与えるなど、学校現場に新風を吹き込み、学校活性化に寄与しているところであります。 盲聾養護学校につきましては、これまでに配置した高等学校に比べ、学校規模や教育内容の専門性などの観点から難しい面もございますが、特殊教育から特別支援教育への転換期を迎え、開かれた学校としての機能が一層求められますので、障害児者に関し、学校以外の職務経験を持つ有為な人材を民間を初め多様な分野から校長に登用することは、有意義なことと考えます。今後、各学校の状況などを十分考慮しながら、盲聾養護学校における教員以外からの校長登用の実現に向け努力してまいります。 ○議長(若林まさお君) 警察本部長米村敏朗君。   (警察本部長米村敏朗君登壇) ◎警察本部長(米村敏朗君) 初めに、ミナミにおける犯罪対策についてお答えいたします。 まず現状でありますが、南警察署の管内には、現在府下の一割を超える数の暴力団の事務所が存在しており、その勢力は府下総数の一割強を占めております。また、風営店等の許可届け出店舗数は、本年八月末現在で約四千五百店となっております。 一方、府下全体における刑法犯の認知件数は、ここ数年来減少傾向を示しているわけでありますが、南警察署におきましては約一万件の高水準で引き続き推移をしておる、また来日外国人犯罪につきましても多発傾向にあるというのが現状であります。 こうした管内の治安情勢を踏まえて、府警におきましては、ミナミの治安回復・維持を目指し、本部関係所属と南警察署が緊密に連携をし、暴力団、来日外国人犯罪グループ等の犯罪実態の把握と事件化を図るとともに、風俗環境浄化の諸対策を推進しておるところであります。 具体的には、南警察署の体制強化を図る一方、本部関係所属との緊密な連携のもと、来日外国人犯罪の温床となっていると言われている不法滞在者を一掃するための大阪入国管理局との合同摘発の反復実施、また風俗環境の浄化を目的とした大阪ミナミ地区環境浄化作戦を重点的かつ継続して推進しているところであります。中でも、ミナミにおける最近の動向といたしまして、ビルの空きテナントなどに風俗無料案内所の進出が見受けられ、まちの風俗環境を害しているほか、違法風俗店に客を案内している店舗もあるというふうに認められたことから、その取り締まりを強化しているところであります。 風俗環境浄化対策の一環といたしましては、一昨年から地域ボランティアによるピンクビラ撤去活動が行われており、その結果、公衆電話ボックス等からピンクビラが減少しておるところであります。今後とも、このような地域住民と連携した取り組みを一層推進し、ミナミの環境浄化に努めてまいりたいと考えておます。 御指摘の街頭防犯カメラの設置についてでありますが、警察といたしましては、防犯カメラの設置は防犯上極めて有効であると考えており、既に心斎橋筋商店街に街頭防犯カメラが五十八基設置されており、今後アメリカ村を初め、計七十基余りの街頭防犯カメラの設置が予定されておると承知しております。今後とも、自治体、地元商店街等と連携を強化するなどして、街頭防犯カメラの設置を促進してまいりたいと考えております。 府警といたしましては、ミナミにおける治安回復・維持を図るため、検挙活動はもとよりでありますが、風俗環境浄化のための諸対策にも積極的に取り組み、府民が安心して歩けるまちミナミづくりのため、今後とも最大限の努力をしてまいる所存であります。 次に、放置駐車取り締まり関係事務の民間委託についてお答えいたします。 限られた人員で年々増加する警察事象に的確に対応し、府民が安全に安心して暮らせるまちを確立するため、常に組織の見直しや業務の効率化に努めているところであります。これまでもアウトソーシングについては、できる限り行ってきたところであります。 今回の道路交通法の改正によって違法駐車対策の推進を図るための規定が整備されたわけでありますが、その改正の趣旨は、放置車両に係る使用者責任の拡充、放置駐車取り締まり関係事務の民間委託ということでありまして、これにより新たに民間委託が可能になる事務は、現場において駐車違反を確認し標章を取りつける事務、それから放置違反金の収納に関する事務の二つであります。 現在、平成十八年度の施行に向けて諸準備を始めているところであり、民間に委託できる業務につきましては、可能な限り委託を行い、御指摘のとおり第一線現場における実質的な警察官の増員が図れるよう検討してまいりたいと考えております。 以上、お答えをいたしました。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明十月五日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○議長(若林まさお君) 御異議なしと認め、さよう決します。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) 本日はこれをもって散会いたします。午後五時四十七分散会...