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  1. 大阪府議会 2004-09-01
    10月07日-06号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成16年  9月 定例会本会議    第六号 十月七日(木)◯議員出欠状況(出席百九人 欠席〇人 欠員三)      一番  吉村善美君(出席)      二番  尾辻かな子君(〃)      三番  西野修平君(〃)      四番  清水義人君(〃)      五番  浦野靖人君(〃)      六番  東  徹君(〃)      七番  松井一郎君(〃)      八番  西川弘城君(〃)      九番  荒木幹雄君(〃)      十番  小林隆義君(〃)     十一番  奥村健二君(〃)     十二番  かけはし信勝君(〃)     十三番  森 みどり君(〃)     十四番  井上 章君(〃)     十五番  中川隆弘君(〃)     十六番  三田勝久君(〃)     十七番  岩木 均君(〃)     十八番  井上哲也君(〃)     十九番  野上松秀君(〃)     二十番  伊山喜二君(〃)    二十一番  三浦寿子君(〃)    二十二番  長田公子君(〃)    二十三番  谷川 孝君(〃)    二十四番  樋口昌和君(〃)    二十五番  土井達也君(〃)    二十六番  森山浩行君(〃)    二十七番  小沢福子君(〃)    二十八番  今井 豊君(〃)    二十九番  山岸としあき君(〃)     三十番  松浪耕造君(出席)    三十一番  坂本 充君(〃)    三十二番  池川康朗君(〃)    三十三番  柏原賢祥君(〃)    三十四番  光澤 忍君(〃)    三十五番  中野まさし君(〃)    三十六番  永野孝男君(〃)    三十七番  浅田 均君(〃)    三十八番  西口 勇君(〃)    三十九番  大島 章君(〃)     四十番  花谷充愉君(〃)    四十一番  田中誠太君(〃)    四十二番  徳丸義也君(〃)    四十三番  北口裕文君(〃)    四十四番  品川公男君(〃)    四十五番  関  守君(〃)    四十六番  黒田まさ子君(〃)    四十七番  岸上しずき君(〃)    四十八番  堀田文一君(〃)    四十九番  小谷みすず君(〃)     五十番  阿部誠行君(〃)    五十一番  宮原 威君(〃)    五十二番  和田正徳君(〃)    五十三番  中島健二君(〃)    五十四番  上の和明君(〃)    五十五番  山添武文君(〃)    五十六番  漆原周義君(〃)    五十七番  西脇邦雄君(〃)    五十八番  山下清次君(〃)    五十九番  さぎり 勁君(〃)     六十番  中野 清君(〃)    六十一番  朝倉秀実君(〃)    六十二番  原田憲治君(出席)    六十三番  鈴木和夫君(〃)    六十四番  那波敬方君(〃)    六十五番  谷口昌隆君(〃)    六十六番  野田昌洋君(〃)    六十七番  池田作郎君(〃)    六十八番  山本幸男君(〃)    六十九番  岩下 学君(〃)     七十番  杉本 武君(〃)    七十一番  三宅史明君(〃)    七十二番  北之坊皓司君(〃)    七十三番  井戸根慧典君(〃)    七十四番  竹本寿雄君(〃)    七十五番  西村晴天君(〃)    七十六番  谷口富男君(〃)    七十七番  浜崎宣弘君(〃)    七十八番  岡沢健二君(〃)    七十九番  西野 茂君(〃)     八十番  岩見星光君(〃)    八十一番   欠員    八十二番  畠 成章君(〃)    八十三番   欠員    八十四番  梅本憲史君(〃)    八十五番  奥田康司君(〃)    八十六番  園部一成君(〃)    八十七番  北川法夫君(〃)    八十八番  中村哲之助君(〃)    八十九番  松田英世君(〃)     九十番  半田 實君(〃)    九十一番  西浦 宏君(〃)    九十二番  冨田健治君(〃)    九十三番  吉田利幸君(〃)    九十四番   欠員    九十五番  若林まさお君(出席)    九十六番  長田義明君(〃)    九十七番  小池幸夫君(〃)    九十八番  横倉廉幸君(〃)    九十九番  杉本光伸君(〃)      百番  川合通夫君(〃)     百一番  釜中与四一君(〃)     百二番  橋本昇治君(〃)     百三番  徳永春好君(〃)     百四番  美坂房洋君(〃)     百五番  高辻八男君(〃)     百六番  隅田康男君(〃)     百七番  大前英世君(〃)     百八番  大友康亘君(〃)     百九番  土師幸平君(〃)     百十番  古川光和君(〃)    百十一番  酒井 豊君(〃)    百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長          中村幹雄     次長          岡田重信     議事課長        西井正明     総括補佐        入口愼二     課長補佐(委員会)   中田 茂     主査(議事運営総括)  郷路秀男     主査(議事運営総括)  大河内隆生     主査(記録総括)    奥野綱一     主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第六号平成十六年十月七日(木曜)午後一時開議第一 議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで(「平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか四十五件)   (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時二分開議 ○議長(若林まさお君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(若林まさお君) 日程第一、議案第一号から第二十四号まで及び報告第一号から第二十二号まで、平成十六年度大阪府一般会計補正予算の件外四十五件を一括議題といたします。 ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により松井一郎君を指名いたします。松井一郎君。   (松井一郎君登壇・拍手) ◆(松井一郎君) 自由民主党の松井一郎でございます。 この定例会におきまして質問の機会を得ましたので、私自身、今、政治家として取り組んでおる強い大阪の再生をテーマに順次質問をしてまいります。 昨年十二月、初めて一般質問しましてから十カ月が経過をいたしました。十二月議会でも申し上げましたが、強い大阪の再生には、大阪の主役たる中小零細企業が元気を取り戻すことが絶対の条件であります。大阪の景気は上向いてきた、明るさを取り戻しつつあると知事はおっしゃられますが、府内事業所の八割を占める十人未満の小規模零細事業者は本当によくなっているのでしょうか。 十五年度の府税収入決算を見ると、確かに法人二税は七%と好調であり、これをとらえて景気はよくなったとおっしゃられるのでしょうが、個人事業税はマイナス四・二%、個人府民税もマイナス五・四%とマイナス傾向が続いています。このことは、すなわち府民の所得が減少していることをあらわしており、多くの府民は景気回復を実感しておりません。結局、一部の大企業だけが業績を上げており、その業績回復のツケは、下請、孫請である中小零細企業に押しつけられているのであります。 府民の資産についても、同様であります。先月公表された基準地価では、大阪圏反転の兆しといった見出しをつけた新聞記事もありますが、よく見ると、三大都市圏のうち大阪圏だけが全国平均を下回っており、対前年比では住宅地六・八%、商業地七・六%のマイナスとなっております。府民の資産は確実に目減りしているのです。 これらは一般に公表されておる数値でありますが、大阪府知事のもとにはより精密で詳しいデータが届いているはずであり、知事はそれを目にしながらも、中小零細企業が主役の大阪経済に明るい兆しが差してきたとおっしゃっていますが、その根拠たるものは何なのか、数字を明確にした上でお答えをいただきたい。知事の御所見をお伺いします。 大阪の企業の主役は中小零細企業であると何度も申し上げていますが、中小零細企業の経営はトップ営業が非常に重要であります。中小企業のまち大阪の知事も同様、トップ営業に全力を注がなければならないはずであります。二兎を追う者は一兎をも得ずということわざに逆らって、あえて再建と再生の二兎を追うのであれば、的確な判断力と実行力を持ち、だれよりも速いスピードでトップ営業に努めなければなりません。 ところが、私には、知事はこのトップ営業をことごとく放棄しているように見えます。その象徴となるのが、今回のプロ野球の問題であります。 ことしの六月十三日、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの統合合意が発表されて以来、ファン、府民を巻き込む大きな論争となりました。六月二十九日には、インターネット関連サービス会社のライブドアが大阪近鉄バファローズの買収の意向を表明すると、多くのファンがこれを支持しましたが、親会社である近畿日本鉄道はこれを無視し、半ば強引にオリックスとの合併を推進されました。 バファローズを大阪に残すため、このありがたいライブドアの申し出に対しあろうことか、知事は七月の六日の記者会見で、まずは本社を大阪に移してから戦ってもいいんじゃないか、それぐらいの気概は示してほしいと、耳を疑うような発言をされたのであります。 我が党は、いち早く大阪を本拠地とするプロ野球球団の存続を求める議員連盟を立ち上げ、早速知事にライブドアの堀江社長に会うように働きかけましたが、自民党府議団が先に会ってからとお聞きしましたので、八月の五日、堀江社長を本庁二階の議員団総会室にお招きし意見交換を行いました。堀江社長は、野球というスポーツ文化を大阪で継続させなければ、大阪が一地方都市化してしまうと熱く語られ、ライブドア本体を含めて大阪を本拠地とする決意を我々に述べられました。 我々議連は、大阪にとって大きなプラスにこそなれ、デメリットは全くないと考え、早速知事に面会を申し入れました。しかし、知事は、我々議連と会うことすら拒否されたのであります。 八月が過ぎ九月に入ると、選手会は土、日のストを決議する一方、オーナー側は八日のオーナー会議でオリックスと近鉄の統合を正式に承認し、来期はセ・リーグ六球団、パ・リーグ五球団の二リーグ制の維持が決定されました。 もはやバファローズの買収を困難と見たライブドアは、専用球場を確保し、十一月までに新規参入の承認を得るべく、翌九日、宮城県の浅野知事に協力を申し入れたところ、浅野知事は、願ってもない話、デメリットはないと協力を約束し、全力を挙げて支援し、フランチャイズに見合うすべての条件を満たすと意気込みを示されました。企業の申し出に迅速かつ的確にこたえ、実効性のある支援を約束する、これこそがトップのあるべき姿であります。 一方、太田知事、あなたはどうでした。九月二十一日の定例記者会見で、大阪近鉄バファローズが残ることが九月の十日の時点までは一番いいと思っていました、その成り行きをずっと見守っていましたと御発言されましたが、大阪のトップリーダーである知事が思う、見守るだけで責任を果たせるのでしょうか。 バファローズを残すために、九月の八日のオーナー会議までが勝負だったのではありませんか。知事みずからがオーナー会議の承認まで何もせず、決定後に合併を白紙に戻すことも視野に入れて考えるべきではないかとおっしゃるとは、どういうことですか。バファローズを大阪に残すために、九月の八日まで知事は一体具体的に何をされてこられたのか、知事の御所見をお伺いします。 また、大阪府庁まで出向かれたライブドアの堀江さんとは会うこともされなかった知事が、楽天の三木谷さんとはみずから面会を申し入れ、知事公館で二時間半にわたり対談をしたそうですが、なぜライブドアはだめで、楽天ならいいのでしょうか。楽天の三木谷社長とは十年来の知り合いだそうですが、一見さんはお断りということでしょうか。主義や立場が異なっても会うことを拒まず、議論をしていくのが政治家ではありませんか。 今回のプロ野球問題が与える経済効果について、府立大学の宮本勝浩経済学部長の研究室がさまざまな試算を行っています。大阪近鉄バファローズがなくなれば九百七十八人が職を失い、府の経済効果はマイナス百二十五億となるそうです。合併後はダブルフランチャイズ制度をとるため、仮にこの半分と考えたとしても、相当な経済損失であります。また、球団を経営する親会社が他府県から本社を大阪に移転した場合の経済効果は、売り上げの一・五倍から一・八倍が予測され、ライブドアが大阪に本社を移した場合の経済効果は、百五十億から百八十億と試算されています。 経済損失と経済効果を考えると、大阪は約二百億から二百五十億の市場を逃したことになります。新たな財源の確保は、行財政改革に欠かせないものであるにもかかわらず、今これだけ大きなチャンスを逃したことを知事はどうお考えでしょうか、知事の御所見をお伺いいたします。 九月の二十一日の記者会見で、楽天の支援方法は具体的に考えているのかと聞かれて、今の段階ではそういうことまで言及する時点ではないと答えるような、熱意もスピード感もお持ちでない知事では、長年の知り合いでもついてこられませんし、その結果は皆さんも御存じのとおりです。 あげくの果てには、私なりに精いっぱいチャレンジしてきました、プロ野球界が抜本的な改革に取り組まれ、大阪でプロ野球が一層発展することをファンの一人として切に望んでいますとのメールを府民に送られたそうですが、何を勘違いされているのでしょうか。この危機的な状況において知事がファンの一人として振る舞うことなど、府民はだれも求めていません。大阪のためになることなら何でも実行し、ともに戦う仲間がいれば手に手を携えて戦う、八百八十万の府民はそのことを知事に求めています。 府民にさらなる痛みを求める行財政計画改定案を問うこの時期に、知事がこんな振る舞いをされて、どうして府民の理解が得られますか。知事の一連の御対応は単なるパフォーマンスではありませんか。知事は、今回のことを謙虚に反省して、官僚太田房江タレント太田房江ではなく、政治家太田房江として、大阪をだれよりも深く愛し、強い熱意と実行力をもって強い大阪の再生に取り組むべきであります。今ここで知事に御決意を求めます。 さて、今、政治家太田房江知事の決意を求めましたが、ことしの五月議会開会前に政治家太田房江知事の足らざるを補うべく鳴り物入りで就任した特別秘書がその手腕を発揮しなければならないのが、今回のプロ野球の問題でもありました。 我が党議員連盟がライブドアの堀江社長と意見交換をした後、議員連盟として知事とお話ししたいと申し入れたことについて、過日の知事と我が党正副幹事長、政調会長との懇談の席で、知事からそんな話は聞いていないと驚くべき発言がありました。一方、山田特別秘書は、はっきりと知事に伝えたとおっしゃられており、話に大きな食い違いが出たのであります。一番その手腕を発揮しなければならないこの場面で機能しなければ、何のための特別秘書なのでしょうか。 まず、事実関係について確認いたします。我が党議員連盟の申し入れはしっかりと知事に伝わったのでしょうか、それとも伝わらなかったのでしょうか。知事に伝わったとしたら、それはいつ伝わったのでしょうか、知事の御所見をお伺いします。 山田特別秘書がしっかり伝えられたとしても、知事が積極的に動くよう知事に粘り強く働きかけ、知事と議会の橋渡しをするのが特別秘書の役割ではないでしょうか。政治家太田房江知事の足らざるを補うどころか、知事と議会の距離をより広げる結果となるようでは承服しかねます。特別秘書のポストは、単なる天下りのポストではないはずです。特別秘書の職務とはどのようなものであるのでしょうか、いま一度知事の御所見をお伺いします。 次に、長期的視野に立った人材育成についてお伺いします。 行財政計画改定案が赤字団体への転落阻止だけが目標になっているようですが、大阪再生のためには、いかに財政が苦しかろうとも、中期、長期的な視点、特に長期の視点が欠かせません。資源の乏しい日本にとって人材こそが資源で、国を挙げて教育に力を入れてきました。小泉総理がよく口にする米百俵も、まさに人材教育にほかなりません。 高度経済成長時代は、日本がアジアの工場で、中学を卒業したばかりの十五歳は金の卵でしたが、世界の経済情勢が大幅に変わり、中国がアジアの工場となった今日、十五歳から働ける場はほとんどありません。確かに高校は義務教育ではないのですが、府の財産たる若者が高校までは教育を受ける権利をしっかり確保していくことが必要ではありませんか。 夜間定時制に通う生徒の六割が昼間の高校を希望した実態を重視して、今般、定時制の再編と多部制単位制高校--クリエイティブスクールの拡充を内容とする高校改革が行われておりますが、クリエイティブスクールは必ず成功させるとともに、一人も学ぶ権利を奪われることのないよう毎年十分な検証を行った上で高校改革を進めるべきであります。教育長の御所見をお伺いします。 また、十八歳までの教育を保障し一貫して青少年を育成するためには、進路の多様性に配慮しつつ、中高一貫した教育が求められます。この大阪の地で十八歳までに個性を伸ばす中高一貫教育を大々的に行うことができれば、大阪に居を構える人もふえ、大阪の実情を知り、大阪を愛する若者が育ち、彼らが将来全国を舞台に活躍するでしょう。 府教育委員会は、平成十六年四月から府立能勢高校を総合学科に改編するとともに、能勢地域における連携型中高一貫教育の導入を決定し、現在具体的な方法を検討しているところですが、より幅広い視点から、中高連携型だけでなく、一体型の中高一貫校の設立も含めて、多様な中高一貫教育の手法を確立し、府内全域で導入する必要があります。 そこで、現在進めている連携型中高一貫教育の研究を一層推進するとともに、中学入試を導入した一体型の中高一貫校の研究校を一校つくってみてはいかがでしょうか、教育長の御所見をお伺いします。 さて、行財政計画改定案では、府立高校再編整備に伴う施設跡地等を府有財産の売り払いの対象としております。府立高校の多くが住宅地の中にあり、一度売り払ってしまえば二度と手に入らない貴重な財産であります。府の少子化対策が実を結び、子どもが再びふえたとき、彼らの学び場はあるのでしょうか。 一時の財政難を乗り切ればよいというその場しのぎの対応でなく、中長期的な視点で未来を見据えた戦略が極めて重要です。高校の校舎、グラウンド、体育館など、若者を教育し健全に育成するために長年使われてきた教育財産は、未来の青少年の健全育成のためにも貴重な財産であります。この二度と手に入らない貴重な教育財産を手放すことは、大阪府の教育の後退につながるものであります。 庁内全体での活用の検討や地元市町村との活用意向を把握するなど、必要な手順、手続を踏んだ上と改定案に書かれていますが、府が新たな事業を直接行うことは困難であり、市町村も財政難で買い取りは不可能に近く、機械的に手順、手続を踏めば売り払えるような枠組みでは、初めから民間に売却することが見え見えであります。 若者を教育し健全に育成するために長年使われてきた高校跡地のような教育財産は、現時点では有効活用が困難であっても、単に売却しやすいという理由で直ちに民間に手放すようなことがあってはならず、教育等人材育成を初めとした活用について地元市町村などと十分な調整や協議を進めるなど、将来に向けた活用を視野に調整を進めるべきであります。知事の御所見をお伺いします。 次に、大阪東部のまちづくりと外環状鉄道の早期実現についてお伺いします。 大阪東部の新都市拠点として大阪府、八尾市、都市基盤整備公団の三者で進めている竜華地区のまちづくりについて、昨年十二月、今後の進め方全般を初め、市の土地区画整理事業の促進、まちづくりのための用途地域変更などさまざまな角度から質問いたしました。市の土地区画整理事業はなかなか進まないものの、無事用途地域も変更され、駅前の商業ゾーンに進出する企業の数もふえており、民間のニーズに合ったまちづくりが進みつつあります。それだけに、他地域からアクセスできる交通基盤の整備が必要不可欠であります。 平成八年、鉄道事業免許を受けた外環状鉄道は、十七年度の末の全線一括開業を当初目指していました。ところが、工事のおくれや新大阪-西吹田間の踏切対策のめどが立たないことから、大阪外環状鉄道株式会社は、ことし八月、放出-久宝寺間を二十年春に工事完成させる方針に変更し、新大阪-放出間は本年度中に完成の時期を決める予定と聞いております。 竜華地区の整備が進む中、府の投資効果を最大限発揮させるためにも、現施工区間はもちろん、未施工区間も含めて、外環状鉄道の早期実現を図るべきであります。知事の御所見をお伺いします。 最後に、大阪の住宅政策のあり方についてお伺いします。 今回の行財政計画改定案では、住宅供給公社と府営住宅の管理を行う住宅管理センターを統合することが出資法人改革の目玉になっていますが、府が今ある府営住宅を保有すること自体にはメスが入れられていません。確かに府全域の府営住宅を一括管理するスケールメリットは理解できますが、各市の市営住宅が充実してきた今日、府がこれまでどおり府営住宅を持つ必要があるのでしょうか。 府営住宅と市営住宅の違いは住民にはわかりません。府営住宅と公社住宅とでは、根拠法令も住宅の性質も異なる以上、府営住宅と市町村営住宅の連携、統合を先に考える方が自然であります。市町村が地域の住宅施策を円滑に進めるためにも、府営住宅を地元市町村に移管することは望ましく、また少なくとも管理については、地域に密着した市町村営住宅の管理委託先にゆだねた方がより効果的であります。 大阪府住宅供給公社は、特定優良賃貸住宅の空き家率が二〇%を超えており、累積赤字は十五年度末で五十一億三千万円、本年度末には七十一億に達する見通しです。先月発表された新経営計画も、具体的な改善策は見当たらず、単なる累積赤字の解消の数合わせにしか見えません。そもそも住宅難解消という公社の設立目的は、ほぼ達成されております。民間事業者、公社、都市再生機構、市町村と多種多様な事業主体が住宅を提供しており、それらを総合的に勘案しないと実効性のある住宅政策は展開できません。 今回の住宅供給公社住宅管理センターとの合併を契機に、今後の大阪の住宅政策全体を見据えて、民間も含め、大阪府、大阪市、市町村が一体となって公営住宅のあり方について抜本的な改革を行うべきであります。建築都市部長の御所見をお伺いいたします。 るる申し上げましたが、知事並びに理事者におかれましては誠実な答弁をされることを期待いたしまして、私の一回目の質問といたします。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 松井議員からの御質問にお答えを申し上げます。 まず、景気に関する現状認識についてです。 大阪の景気は、大企業と中小企業、製造業と非製造業といった企業規模や業種間で業況に格差が見られ、加えて原油価格が最近大変高騰しておりますなど留意すべき課題もありまして、楽観は許されないというふうに考えています。ただ、そういう中であっても、長期の景気低迷から反転する兆しが徐々に広がりつつありまして、全体としては回復基調にあるというふうに認識しています。 身近なところでは、松井議員も高速道路の交通量がふえたというふうには思っておられないでしょうか。先般、阪神高速道路公団の理事長さんにお伺いをいたしましたら、一日当たりの通行量は昨年九月から連続して前年同月比で増加を続けておると、こういうことでございまして、この辺は一番実感できる部分ではないかと私は思います。 そのほかの幾つかの数字ということでございましたんで申し上げますと、十月一日に発表されました近畿地区の日銀短観、これはいわゆる業況判断指数--DIというのが、全規模、全産業のレベルで示されるわけですけれども、これがプラス五ということで二期連続全国を上回っておりました。中小企業の方もこのDI値、景況感は、よくなってきているということとともに、対前年度の売上高見込みが全国を上回っておりますし、また設備投資計画が製造業で八・八ポイント、非製造業で一四・八ポイント上方修正されるなど、全国を上回る水準にあることは明らかであります。 また、完全失業率、これが大変逆風の最たるものとしてあったわけですけれども、ピーク時、平成十五年一-三月期には八・四%であった大阪府の完全失業率は、十六年四月-六月期で六・五%に二%近く改善をされました。 このほかにも、中国特需ということで、貿易額は輸出が二十九カ月連続、輸入は七カ月連続で増加をしておりますし、また消費もデジタル家電を中心に全国を大幅に上回る水準で実績を残しつつあります。 そういうことで、さまざまな指標を御紹介したわけですけれども、これらの中にはベースそのものが低い、発射台が低いということもありまして、改善したという実感につながっていない面もあると思いますけれども、一方で、私は景気は気からということも考えなくてはいけないと思っております。 明るい兆しを前向きにとらえて加速していくこと、中小企業の隅々にまで、庶民の一人一人にまで景気の実感を感じてもらうこと、これが私の仕事だと思っておりますので、そのような方向で中小企業支援を初め、真の景気回復へとつなげていく努力を続けていきたいと思っております。 次に、プロ野球球団合併問題に関する御質問に一括してお答えを申し上げます。 近鉄とオリックスの合併が明らかになった後、私はまず近鉄バファローズの存続が第一と考え、近鉄球団の田代オーナー、小林球団社長に直接お会いをして、近鉄バファローズの存続をお願いいたしますとともに、仮に合併がなされる場合においても、大阪を本拠地として大阪の名を入れた球団とされるように申し入れをしました。合併相手方のオリックスに対しましても、宮内オーナーに直接申し入れを行いました。 また、記者会見においても幾度となく、バファローズの存続を願う思いから、この問題についてはオープンに議論をする必要がある、プロ野球を支えるファンの声にこたえる必要があるということを申し上げて、それがとりもなおさず真のプロ野球の発展につながるという意見を申し上げてまいりました。 そういうことで、私は近鉄の存続をずっと願ってきたわけですけれども、九月八日の時点でオーナー会議が開かれ、近鉄とオリックスの合併が正式に承認をされ、合併の凍結が困難になりました。また同時に、球団の新規参入の要件が緩和をされて、プロ野球史上初めてのストライキという事態に至るなど、球界再編をめぐって大きな状況変化がございました。こうしたときにちょうど楽天が新規参入に名乗りを上げられ、三木谷社長とお会いしたということであります。 社長は、大阪ドームの球場を訪れられたらしく、その魅力に触れておられました。そして、大阪を本拠地としたいという意向も表明されて、私も実現に向けてはできる限り応援したいというふうに伝えました。 しかしながら、球界再編のさまざまな動きがある中で、最終的には近鉄とオリックスの合併がなされ、楽天が宮城を本拠地として申請をされるということになったことは、結果として大阪の多くの野球ファンの期待にこたえられないということになって、本当に残念だと思っています。 なお、大阪を本拠地とするプロ野球球団の存続を求める議員連盟の方から、私に堀江社長に会ってほしいという旨の申し入れをするために日程の要請があったことは、七月末に山田知事秘書の方から報告を受けました。その後、その内容や対応について議員連盟の方と調整中というふうに聞いておりましたので、御指摘の過日の懇談の場での発言は、そのようなことを前提に申し上げたということであります。私が議員連盟とお会いしないというようなことを申し上げた事実はありませんので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 山田知事秘書には、現在、報道関係を初めとして経済団体などの方々との人的ネットワークを形成しながら、知事としての情報発信力の向上を図るための補佐をしていただいております。また、政務関連行事についての調整や出席などのほか、私の後援会や各種団体等の連絡調整役も担っていただいております。 今後とも、府議会の皆様方の大いなるお力添えも得て、大阪を元気にする仕事は分野を問わず全力投球で取り組んでまいりたいと思います。 次に、将来を見据えた教育財産の活用についてでありますが、府立高校はこれまで多くの人材を社会に送り出してきたこともあり、次代を担う人材を育成することは、大変重要であるというふうに認識をしております。このような府立高校の再編整備に伴う施設の跡地は、長年教育施設として活用されてきた経緯があり、また規模も大きいことから、活用の検討に当たっては、府施策とともに地域のまちづくりとの整合性を踏まえて検討することが重要であると考えています。 そのため、府立高校跡地などを対象といたします大規模施設跡地活用調整委員会を平成十五年度、庁内に設置をしたところでありまして、同委員会の方で、例えばお示しの教育など人材育成を初めとして各部局で事業に活用する意向等を聴取した上で、事業内容の精査を行って調整することにいたしておるところです。 高校跡地の活用検討については、地元市町村とも十分協議をいたすことになっておりますので、売却する場合にあっても、長きにわたって教育財産として活用されてきた経緯を踏まえ、十分検討を進めてまいりたいと考えています。 最後に、大阪外環状線については、本線はJR新大阪駅から放出駅を経由し久宝寺駅に至る鉄道でございますが、これまで放出駅から久宝寺駅までの区間において集中的に工事を進めてまいりました。しかしながら、沿線の環境対策に時間を要することなどから、その完成は平成十九年度末の見通しになっておるところです。 今後とも、残る用地の買収交渉を粘り強く行いますとともに、土地収用に向けた手続も進めることで、目標どおりに工事が完成するように、事業主体である大阪外環状鉄道株式会社に強力に働きかけてまいります。 また、残る新大阪駅から放出駅までの区間の工事着手に当たっては、JR東淀川駅に近接した踏切の安全対策を初めとする諸課題の解決及び採算性の見きわめが必要であります。これら諸課題については、今年度中を目標に、大阪外環状鉄道株式会社を初め、国、地元市、西日本旅客鉄道株式会社と協議が調えられますように、本府としても積極的な取り組みを行ってまいります。 ○議長(若林まさお君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 大阪の公営住宅等のあり方についてお答えします。 大阪府住宅供給公社では、新たに策定した新経営計画に基づき、今後さらに建てかえによる再生地の処分などの公社資産の有効活用、低利資金の確保など事業資金コストの軽減を図りつつ計画的、効率的に経営の安定化に努めていくこととしております。 今後の住宅供給公社の業務につきましては、経営の改善、安定化を図りつつ時代の要請に応じた事業や業務を重点的に推進し、公的住宅の管理などにつきましては、住宅管理センターとの統合により、一層の府民サービスの向上や業務の効率的な執行を図ってまいります。 今後の住宅政策の展開に当たっては、大阪府のほか、民間事業者、住宅供給公社都市再生機構、市町村など多様な事業主体が協力して、子育て世帯や高齢者世帯などさまざまな住宅ニーズに対応し、大都市に住むための広域的な施策から地域の住環境の改善など身近な施策まで総合的に進めていくことが必要であります。 このため、広域自治体としての大阪府と基礎的自治体としての市町村とで民間と公共の役割分担を踏まえまして、新しい住宅政策の検討を進めてまいります。とりわけ、公営住宅などのあり方については、広域的な住宅ニーズ、身近な住宅ニーズに的確に対応できる効果的、効率的な公営住宅や公社住宅の管理等を中心に市町村とともに研究してまいります。 ○議長(若林まさお君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する二点の質問にお答えいたします。 まず、夜間定時制課程の再編整備につきましては、昼間に学びたいという生徒の希望にこたえ、クリエイティブスクールを六校設置することによるいわゆる昼間の高等学校への受け入れ拡大と一体のものとして実施するものであります。クリエイティブスクールは、生徒の興味、関心や適性、進路希望等に合わせ、学ぶ科目や時間帯を選択できる新しいタイプの高校として、改革の成果が十分期待できるものと考えております。 夜間定時制高校、クリエイティブスクールともに、来春の新たな開校に向け、現在教育内容の充実と中学校卒業予定者などへの周知に鋭意取り組んでいるところであり、生徒の受け入れについては万全を期してまいります。 今後とも、生徒一人一人が入りたいと思う高校を選択できるよう、引き続き社会の変化や生徒のニーズなどを見きわめながら、活力と魅力にあふれる府立高校づくりに取り組んでまいります。 次に、中高一貫教育につきましては、国において、子どもたちや保護者などの選択の幅を広げ、学校制度の複線化構造を進める観点から導入され、地域の実態に応じて実施することとされております。これを受け、本府におきましても、平成十年度から中高一貫教育研究会議を設置し、六年間の継続したゆとりある学校生活の中で生徒の個性を伸ばす、本府にふさわしい中高一貫教育のあり方について検討を重ねてまいりました。 その結果、地域としての一体性が強く、町内の中学校、高等学校が相互に連携しながら特色ある教育を進めている能勢地域におきまして、本年度、連携型の中高一貫教育校を設置したところであります。 お示しのような中学校入試を前提とする中等教育学校や併設型の中高一貫校を設置することにつきましては、受験競争の低年齢化に拍車をかけないかという懸念、また将来的に公立中学校教育全体に及ぼす影響への危惧があります。また、これまで公私立高校が協調して中学校卒業生を受け入れてきた経緯も踏まえますと、現時点では慎重な対応が必要と考えます。 しかしながら、リーダーとなる人材の育成や学力向上を図る観点から、中高連携を初めとする取り組みを進めることは重要であると考えており、このため、本府においては、幅広い教養や豊かな人間性をはぐくむ教育を進めるL-ハイスクールを指定するとともに、高等学校において中学生を対象に学習に対するチャレンジ精神をはぐくむ公開講座なにわっ子みらい適塾を実施いたしております。 今後とも、能勢地域での連携型中高一貫教育を推進する中で、その成果と府民のニーズ、他府県における取り組みの検証などを踏まえ、本府教育を一層魅力あるものにする中等教育のあり方について引き続き検討してまいります。 ○議長(若林まさお君) 松井一郎君。   (松井一郎君登壇) ◆(松井一郎君) ただいま知事より御答弁をいただきましたが、率直に申し上げて、寂しさを感じるものであります。どうしてもすれ違いであります。 今回の九月定例会において、我が自民党の代表質問を初め多くの議員の皆さんが質問をされましたが、知事の情熱、意識に関する内容の質問が多かったように感じられます。大阪の知事が大阪を愛する心、情熱を持っていることは当然であるにもかかわらず、そのこと自体を聞かれるということは、知事、あなたもつらいでしょうが、聞かねばならない私たちもつらいのであります。 私の質問においても、楽天が宮城県を本拠地として申請されたことに対し残念だだけでは、その程度の意識ですかと言わざるを得ません。そこを何とかして実現されるのが、大阪府知事の役割ではないでしょうか。八百八十万の府民は、そういう知事に期待をしていたのです。 また、私どもの議員連盟との面会については、そんなことはないとおっしゃられますが、事実として面会がありません。このようなすれ違いを調整し、なくすことが山田特別秘書の役割であると私は考えております。先ほど、過日の懇談の席と申し上げたのは九月二十一日のことでありまして、調整するのに二カ月近くもかかっています。質問の中で何度も情熱とスピードが大切であると申し上げてきましたが、山田特別秘書と太田知事との時間の感覚は一体どうなっているのでしょうか。嫌なことはずるずると先送りするという体質としか思えません。 以上のことから、再度質問いたしましてもより寂しさが増す結果となりますので、質問はいたしませんが、最後に、だれもが知っている二兎を追う者は一兎をも得ずということわざがこの大阪で現実にならないことを願いまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) 次に、小沢福子君を指名いたします。小沢福子君。   (小沢福子君登壇・拍手) ◆(小沢福子君) 社民党の小沢福子です。 通告に従って一般質問をさせていただきます。 まず、指定管理者制度についてお尋ねいたします。 平成十五年六月に地方自治法の一部改正が行われ、公の施設の管理運営について指定管理者制度が導入されました。地方自治法第二百四十四条の改正です。今までは、直営または公共団体や府が五〇%以上出資する法人にしか委託できなかったわけですが、株式会社も含む民間企業も参入できることになりました。しかし、この改正法を読んでも少し理解しにくいところがございます。そこで、府の基本的見解をお尋ねいたします。 この法を読む限りにおいては、公の施設の管理運営は、直営か指定された指定管理者のいずれかであると解釈できますが、そのとおりでしょうか。 また、この法改正が民間企業の参入を図ることが目的であれば、従来の法律にその項を加えればよいことです。自治体に二者択一を迫り、しかも三年以内に実施という期限までつけてくることは、施設管理運営の形態の幅を狭めることになり、地方分権の精神に反していると思いますが、見解をお伺いいたします。 また、改正法によると、この制度を導入するに当たって、指定の手続、管理の基準や指定期間、指定管理者に課せられる事業報告書、経理の状況報告などに関する府の基本方針を立てなければなりません。北海道のホームページをのぞいてみますと、道の考え方、指定期間はおおむね四年、制度導入までの工程表が示され、パブリックコメントを実施し、平成十八年四月実施となっております。神奈川県も平成十七年四月実施となっておりますが、先に基本方針を検討しております。 行財政改革案に制度導入の手法が示されただけで、基本方針も示されないまま、青少年海洋センターファミリー棟の条例改正案が提案されています。本末転倒だと考えますが、御見解をお伺いいたします。 また、出資法人の決算書を見ますと、府は、法人運営補助金や事業補助金を支出しています。指定管理者制度の導入により法人への事業費補助金は全額カットになるのでしょうか、お伺いいたします。 また、この制度によると、条例改正の中で上限の利用料を明記することになっています。指定管理者は、その範囲内で府と協議の上、利用料を設定し、収受することができます。そのとき、利益が出た場合、府はどのように対処するおつもりか、お伺いいたします。 また、指定管理者が管理運営上知り得た個人情報の保護についてどのような方針をお持ちか、お伺いいたします。 次に、職員、非常勤職員の身分についてお尋ねいたします。 現在、出資法人には、府の出向職員、法人雇用のプロパー職員、嘱託、作業員、派遣職員の方たちが働いておられます。ちなみに、平成十六年七月一日現在、全指定出資法人中、嘱託、作業員、派遣職員の方たち合わせて約千五百名の方たちがおられるとのことです。出向職員及びプロパー職員数については、出資法人の決算書に書かれております。指定管理者制度が導入されたとき、この方たちの身分はどうなるのか、お伺いいたします。 また、指定管理者の指定は、期間を定めて行うものとなっております。仮に五年といたしますと、五年後には改めて公募指定となるわけで、それまで働いてこられた従業員の方たちの身分についてどのようにお考えか、お伺いいたします。 次に、公募の透明性についてお尋ねいたします。 行財政改革案によりますと、指定に当たっては公募を実施し、選定委員会を設け、外部意見を反映し、選定過程の透明性を確保するとなっております。しかし、改正法によりますと、入札でもくじ引きでもなく府が指定することになるわけです。 過日、オオサカサンパレスが民営化され、株式会社第一阪急ホテルズによる運営が開始されました。このときも公募であり、四社が応じられたと聞いております。その中には、府にとって株式会社第一阪急ホテルズ以上に金額的に有利な条件提示の社があったやに聞いております。しかしながら、長期間にわたる経営の安定の担保の方を優先されたのかはわかりませんけれども、結果的には名の通ったところに決定されているわけです。 指定管理者も、定まった期間を安定的に管理運営が実行できる法人となったとき、NPOの指定とか府民との協働が実行されるかといえば、甚だ疑問であります。透明性の確保についてどのようにお考えか、お伺いいたします。 次に、情報公開についてお尋ねいたします。 府は、指定管理者より事業報告や経理の状況報告を受けることになっています。これらの報告書が情報公開の対象となるのでしょうか。 以上、総務部長にお伺いいたします。 個人給付事業の見直しについてお尋ねいたします。 大阪は、人の心の温かいところです。率直で飾り気がなくて、本音で暮らせる風土を育ててまいりました。その上、心の機微に敏感です。そういうところだからこそ、独自の福祉施策をつくり上げてきたのだと思っております。 残念ながら、今は大阪版福祉施策も風前のともしびです。残り少ない府の独自施策である生活困窮者援護費関係制度、あいりん地区日雇労働者福利厚生事業措置費の廃止は、やめていただきたいのです。給付事業の予算を自立支援に回したいというのは理由にはなりません。自立支援はぜひ積極的にやっていただきたい。しかし、それと給付とは性格が違います。 あいりん地区日雇労働者福利厚生事業措置費については、一九八六年ごろの二万五千人をピークに毎年減少しているそうです。平成十六年夏の支給人員は七千五百十六名、ピーク時に比べ一万八千人減少しております。最近では、仕事がないから日雇い手帳の発行がないということです。 二十年ほど前になりますが、私自身、措置費支給時に炊き出し活動にカンパをお願いするボランティアに参加したことがございます。病気やけがで働けなくなった仲間のために、少ないお金の中から次々にカンパをしてくれた人たちのことをしっかりと覚えております。日雇い労働者の方たちは、この支給を楽しみにしておられるということです。 また、生活困窮者援護費については、長期入院患者の見舞金は約九千人の方たちに支給されております。被保護者の一時金は、この数年、毎年約一万世帯ずつ増加の傾向にあるようです。本当に心が痛みます。私自身、人生五十年過ぎて振り返ったとき、健康に働いてこられたことに心からの感謝を覚えずにはおられません。だからこそ、何らかの事情で生活困窮に陥った方のことを思うと、本当に心が痛みます。 この方たちは、経済上のストックがありません。わずかではあっても、この援護費で心の安らぎや歳末の新年を迎える華やぎを感じてもらえたとしたら、こんなにうれしいことはありません。特にこの事業を大阪府が中止したら、府の支給額に上乗せしてきた市町村も右倣えをしてしまいます。見直し作業をやめるおつもりはあるか。 以上を健康福祉部長と商工労働部長にお尋ねいたします。 国民保護法についてお尋ねいたします。 地方分権といい、今議会で論議となった観光施策の充実発展といい、平和が前提でなければ実現いたしません。しかし、昨年来有事三法に続き、ことし有事関連七法案が可決いたしました。中央集権が進み、日本が米軍と一緒になって戦争する可能性がますます強まっていると感じております。私の友人が、孫の顔を見ていると涙が出てくる、本当に生まれてきてよかったんだろうかと思う、平和を願うばかりだと言っています。私も全く同感です。 府民が自由に、そして生涯にわたってみずからの力を発揮できるための社会システムづくりの議論をする議会において、国民保護法に基づく計画策定に携わることに心から怒りを覚えております。大阪に住む外国の方も含めて、すべての人々の人権と表現の自由が侵害されないよう、しっかりとチェックしてまいりたいと思っております。府において、国に対し平和への努力を強く要請していただきたくことを要望しつつお尋ねいたします。 人権への配慮を最大限尊重し、検討委員会、協議会、策定本部の言動を公開することを原則に国民保護計画はどのような手続を踏んで策定していくのか、総務部長にお伺いいたします。 消費生活協同組合についてお尋ねいたします。 最近、九州を中心とする消費生活協同組合グリーンコープ連合会が大阪の方に進出してくるという話を聞きました。消費生活協同組合法には、消費生活協同組合と消費生活協同組合連合会があり、生活協同組合は都道府県の区域を越えて設立してはならないと聞いております。都道府県の区域を越えて消費生活協同組合が進出してくることは認められるのでしょうか。また、消費生活協同組合連合会の性格及び役割はどのようなものでしょうか、生活文化部長にお尋ねいたします。 一回目の質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) まず、指定管理者制度について一括してお答えをいたします。 地方自治法の改正によりまして、これまでの管理委託制度にかわって新たに指定管理者制度が創設されたため、今後は、本府みずから管理を行うもの以外はこの制度によることとなります。こうした制度の創設によりまして、多様な事業者のノウハウを活用することができることとなりますので、住民サービスの向上と運営経費の節減を目指して、それぞれの施設の目的や事業の内容などに適した指定管理者が選定できるよう努めてまいります。 府立青少年海洋センターファミリー棟につきましては、管理委託制度のもと、可能な範囲で民間事業者にアウトソーシングしてきた施設でありますことから、他の施設に先行して条例改正を行うこととしたものであります。 行財政計画改定素案において、選定方法や選定過程の透明性を確保するなどの基本的な方針をお示ししたところでありますが、さらに募集要項など制度導入の基本となる事項については、全庁的な検討を行っているところであり、各施設における今後の制度の導入に当たっての指針となるよう十分な検討をしてまいります。 出資法人への補助金につきましては、その目的や妥当性を精査し、府の財政支出の削減に努めてまいります。 公の施設の利用料金制度につきましては、従来の管理受託者と同様であり、その利益について府への納付も可能でありますので、適切に対応をしてまいります。 指定管理者が管理を通じて取得をした個人情報につきましては、その取り扱いを指定管理者との間で締結する協定に盛り込み、万一違反があれば指定を取り消すことも含めた対応を行いますなど、個人情報が適切に保護されるよう必要な措置を講じてまいります。 現在の管理受託法人に対しましては、法人のあり方を検討するとともに、みずから指定管理者の候補者となる場合には、一層の経営改善を進め、しっかりと制度に対応されるよう指導をしているところであり、出向職員などの法人職員のあり方については、当該法人とも十分に協議し府として必要な対応を行ってまいります。 指定管理者については、期間を定めて指定を行うものであり、その期間の経過後は改めて募集、指定の手続を行うことになりますが、事業者の従業員の雇用については、基本的には当該事業者と従業員の問題でありますので、事業者の責任において法に基づき適切に対処されるものと考えます。 指定管理者の選定に当たっては、外部の委員も参画する選定委員会を設置し、事業計画書などをもとに、ノウハウや専門性など施設に応じて求められる能力を評価するなど、コスト、サービス両面から総合的に判断をしてまいります。 指定管理者から府へ提出された事業報告書などは、府の行政文書であり、府情報公開条例の対象となります。 次に、国民保護法について三点の御質問にお答えをいたします。 まず、国民保護計画の策定手続でありますが、八月に庁内の計画策定本部を設置するとともに、現在、警察、消防、自衛隊などの関係機関や知識経験者で構成する検討委員会を設け、国民保護計画に係る課題を検討、整理をいたしております。 来年度早々には、検討委員会のメンバーに加え、近畿地方整備局等の国の地方行政機関やライフライン事業者などにも参画をいただく、知事の附属機関であります国民保護協議会を設置し、同協議会への国民保護計画策定の諮問、答申を経て、内閣総理大臣と協議を行った上で計画を策定してまいります。 次に、国民保護計画策定に当たっての情報公開や人権への配慮についてでありますが、情報公開につきましては、大阪府情報公開条例に基づき公開をしてまいりますとともに、人権への配慮につきましては、国民保護法にも基本的人権の尊重が規定をされているところでありまして、府としても当然尊重をしてまいります。 ○議長(若林まさお君) 生活文化部長綛山哲男君。   (生活文化部長綛山哲男君登壇) ◎生活文化部長(綛山哲男君) 消費生活協同組合に対します二点のお尋ねについてお答えを申し上げます。 消費生活協同組合、いわゆる生協は、消費生活協同組合法に基づき、組合員に対しまして物資の供給や共済事業を行うことなどを目的として、一定の地域や職域による人と人とのつながりを基本に、所管の行政庁の認可をもって設立され、その運営は定款など諸規定に基づき行われるものでございます。また、その事業については、組合員に最大の奉仕をすることを目的とし、営利を目的として事業を行ってはならず、原則として組合員以外の利用を禁止するなど制限が設けられておるところでございます。 この生協には、一定の地域内に住所を有する者によって構成されます地域生協と一定の職域内に勤務する者によって構成されます職域生協がございます。法律では、生協は都道府県の区域を越えて設立することができないとされておりまして、事業区域は一つの府県域内に限定されておるところでございます。 ただし、職域生協や複数の生協を会員といたします連合会につきましては、厚生労働大臣の認可を受けることによりまして、複数の府県で事業を実施することができるとされておるところでございます。 次に、連合会は、個々の生協を会員として設立されるものでございまして、その事業内容は、会員であります生協に対して物資の供給や共済事業などを行いますほか、構成員の個々の生協に対しまして指導、連絡、調整を行うことができると定められておるところでございます。 ○議長(若林まさお君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) 個人給付事業の見直しについてお答えをいたします。 生活困窮者援護費のうち長期入院患者見舞金につきましては、長期に入院をしている生活保護を受給している人などに一人当たり夏季三千五百円、歳末四千円を府単独で支給をいたしております。平成十五年度の実績は、夏、冬それぞれ約九千人に対しまして総額およそ六千八百万円でございます。 被保護者夏季・歳末一時金につきましては、生活保護受給世帯に対し、世帯員の数に応じまして夏季は三千九百円から七千九百円、歳末は四千二百円から七千八百円を各福祉事務所を通じて支給をいたしております。平成十五年度の実績は、夏、冬それぞれ十一万世帯、総額五億二千二百万円を市町に対し補助率二分の一で補助をいたしております。 昭和三十年代、当見舞金、一時金制度創設当時は、生活保護の保護基準が一般勤労世帯の消費支出に比べ大きな格差があったため支給をしてまいりましたが、その格差も順次縮小されてまいりました。例えば、昭和四十五年度は、保護基準が一般勤労世帯の消費支出に比べ約五五%でございましたが、昭和五十二年度には六〇%を超えまして、平成十二年度は約七〇%となってきております。 こうしたことから、本事業につきましては、個人給付を見直し、生活保護受給者の自立支援や就労支援事業などに転換を図りたいと考えております。
    ○議長(若林まさお君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) あいりん地区日雇労働者福利厚生措置事業につきましてお答えいたします。 この事業は、労働福祉の増進、就労意欲の向上を図りますため、昭和四十六年度から夏及び冬に現金を支給する事業として、大阪府、大阪市、社団法人大阪建設業協会の三者が共同で財源負担をし実施しております。平成十五年度におきましては、一人当たり夏は一万六千九百円、冬は一万八千四百円をそれぞれ約九千人に支給しております。支給総額は約三億円で、そのうち府は約一億三千万円を負担しているところであります。 本事業が創設されまして三十年以上が経過し、雇用保険制度を初め日雇い労働者対策に一定の充実が図られましたこと、また日雇い労働者の高齢化の進展など、あいりん地区を取り巻く雇用就労環境が大きく変化しておりますことから、平成十四年九月に学識経験者や大阪府、大阪市、全日本港湾労働組合関西地方本部で構成いたしますあり方検討会議を設置し、本事業の今後のあり方について検討を行ったところであります。 また、近年のあいりん地区では、長引く景気低迷や主な就労先であります建設業の構造変化の進展により、求人が最盛期の約三割に落ち込んでおりまして、とりわけ高齢日雇い労働者は厳しい就労状況に置かれております。 こうしたことから、本事業につきましては、現金を一律に支給するという個人給付事業から、就労支援を主とする事業へ転換を図りたいと考えております。 ○議長(若林まさお君) 小沢福子君。   (小沢福子君登壇) ◆(小沢福子君) 指定管理者制度における総務部長からの御答弁をお聞かせいただきまして、本当にこれで順調に指定管理者制度に移行していくことができるのか、甚だ疑問に思っております。 結局、今働いておられる人たち、その身分について全くどのようになるかわからないということであります。そして、利益が出れば納付してもらう、お金はもらう、そしてあとはその管理者制度に働いた方たちについて、それは雇用された企業主の責任であるというように、この指定管理者制度はそのような形になっていくということです。 そういうふうにこの制度の導入は、出向している府職員も含め、働いておられる方たちの生活権に多大な影響を及ぼします。また、施設利用者である府民にも、サービス内容などに影響を与えるわけです。 何よりも、この制度に対する認識が庁内で一致しておりません。いろいろこの質問をするに当たって事情聴取いたしましたが、各部においてそれぞれ認識の見解が違います。この制度を本当に導入するのであれば、まず府の基本方針を明らかにし、そして広く府民の意見を聞くことが一番であるというふうに私は思っております。 基本方針がはっきりしないまま指定管理者制度適用第一号となる条例改正案を取り下げていただきたい、そのことを強く要望いたしまして、質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) 次に、山添武文君を指名いたします。山添武文君。   (山添武文君登壇・拍手) ◆(山添武文君) 民主党・無所属ネット議員団の山添武文でございます。 私からは、四点に絞ってお尋ねをいたします。 まず初めに、知事は、行財政計画改定素案において、大阪再生に向けた取り組みに関して、施策の重点化のために、アジアの中の大阪と住む人が安心できる大阪という二つの視点を示されました。このうち、大阪の将来の発展を考えたときに、アジアの中の大阪という視点を取り上げ、この点についてお尋ねをしてまいります。 爆発的な経済成長を続ける中国を初め、台湾、韓国などアジア地域の発展は目をみはるものがあり、このアジア諸国からのアジア・中国特需が日本の景気回復を大いに後押しをしていると報じられています。 こうしたアジア地域の発展におくれをとることのないよう、大阪の都市魅力を増すための取り組みの一つとして、一年前のきょう、南海電鉄と高島屋が大阪難波に開発整備した複合的商業施設なんばパークスがオープンをしました。半年後のことし四月時点で既に千二百万人の来場者数を記録し、この一年で大きく目標を達成する見通しであります。 また、大阪梅田、大阪駅周辺や中之島新線の整備が進む中之島周辺の開発や大阪湾スーパー港湾の指定など、都市の核となる拠点整備は着実に進みつつあり、民と官の知恵と努力により、ハイセンスな商業施設の増設や集客都市として人を呼び込むなど、都市の魅力はますます高まってきています。 しかし、その一方、大阪における経済都市としての中枢機能の低下は著しいものがあります。例えば、平成十四年度の株式売買高のシェアでは、東京証券取引所の九四・九%に対して大阪証券取引所は四・八%まで低下、府内総生産も約三十九兆円と東京都の約四割、愛知県が約三十四兆円とすぐ間近に迫ってきている状況にあります。 一番厳しいのは、大阪が得意とするものづくりの分野でも、これまで愛知県、神奈川県に次いで三位であった製造品の出荷額等の全国シェアが、平成十四年には静岡県にも抜かれて四位に転落するなど実態は深刻であります。 経済都市としての大阪は、金融機能の低下、情報発信力の低下が大きな影響を与えていると言われ、都市間競争に打ち勝てていない状況が続いています。それは、グローバル企業や中堅企業、またベンチャー企業の大阪離れに歯どめがかからない状況であります。企業の大阪離れは人材の大阪離れでもあります。今回、大阪再生に向けてアジアの中の大阪という視点を強調されていますが、これらの同様の視点は何も大阪だけではありません。 去る八月に私たちは、中部国際空港セントレアを視察いたしました。関西国際空港の学習効果を随所に発揮されたこの空港は、整備コストを可能な限り縮小され、集客の仕掛けも数多く見受けられた空港であります。トヨタの企業力を背景に競争力を高める名古屋を中心とする中部圏は、大きな脅威であります。また、福岡は、台湾、韓国とも地の利を生かした独自の展開を図り、それぞれアジアに向けてその魅力を高め、国際競争力を有する都市となるための取り組みを集中的に進めています。 今後、真にアジアの中の大阪を目指していくというのであれば、国内の動向はもちろんのこと、激動するアジア諸国、アジア地域の情報収集機能を高め、その動向やニーズを把握、分析した上で、また大阪の魅力を情報発信していくという総合的な取り組みをしていく必要があると考えます。 アジアや特に中国の動向やニーズを的確につかめないままの大阪の発展、大阪の都市再生はあり得ないと考えます。アジア地域との関係をどのようにとらえ、取り組みを進めていこうとしているのか、知事の基本的なお考えをお尋ねいたします。 次に、我が会派の代表質問でも取り上げましたが、金融新戦略と中小企業支援策についてお尋ねをいたします。 金融新戦略の実行に当たっては、中小企業者の声に耳を傾けることにより、利用者のニーズに合致するよう制度の創設や改正を機敏に行っていくべきと指摘をしてきました。知事は、制度融資の拡充について、昨年度七千億円の融資枠を設けて中小企業振興のために取り組んできましたが、平成十五年度の利用実績は二千八百九十二億円、実に約四〇%にとどまっています。また、今年度では前期の九月末で千二百六十五億円と、前年の同時期と比較しても八割の実績にとどまっていると伺っており、このままでは昨年度をさらに下回る懸念も出てまいります。 残念ながら、当初の計画より効果を上げることができなかったのが実態であり、本年度もこのままの推移でいくと、利用実績は余り大きく変わらないと考えます。利用率向上のためには、金融機関との連携や協力が十分であったのか、中小企業を取り巻く地域の現状や経営実態に適応できたのか、さまざまな改善や工夫が要ると思いますが、商工労働部長の御所見をお尋ねいたします。 制度融資運営の担い手である保証協会は、保証審査を適切に行わなければならないことは言うまでもありませんが、表面的な財務審査にとらわれるのみで、各地域で頑張っている中小企業の事業実態を評価できていないのではないでしょうか。的確な審査を行っていくためには、企業を育成、支援するという立場に重点を置いた中小企業の実態、経営意欲、技術水準、また地域住民の構成や競合店などの情報など、実態をきめ細かく把握することが必要であると考えます。 このためには、保証協会が孤立して企業を審査するのではなく、地域の中小企業に対する支援相談機関である商工会議所や商工会などともっと連携を深めることが重要であります。 例えば、国の中小企業の金融支援機関である国民金融公庫は、これらの支援相談機関と年に数回、政策向上のための意見交換の場を設けたり職員交流を図っておられるやに聞いております。国民金融公庫では、交流を図ることによってきめの細かいデータや状況説明を受けながら相談を行うなど、納得のいく取り組みが図られています。 一方、保証協会は、商工会議所や商工会との連携は皆無に等しく、中小企業のニーズをつかみ切れていないのが現状ではないでしょうか。今後は、保証協会がこれらの支援相談機関を初め、あらゆる支援機関と連携を密にすることにより、把握できる中小企業の実態やニーズを制度運営に反映させたり、改善策を推進していくことが重要であると考えますが、商工労働部長にお尋ねをいたします。 ところで、北大阪地域中小企業支援センターは、地域の特性を踏まえた効果的な支援を行うために、北大阪商工会議所内にその設置を強く求めてまいりました。その結果、昨年の四月の開設に至ったものであります。しかし、当初は同じ北河内地域内に既に守口門真商工会議所内に支援センターが設置をされており、その機能は果たしているとの認識でありました。 しかし、北大阪地域中小企業支援センターは、平成十五年度一年間で相談件数は延べ九百五十四件となり、いきなり全国で三番目の実績を上げ、さらに創業四十九社、中小企業経営革新支援法の承認企業七社の実績を上げることができました。当然ではありますが、このセンターの経営相談員や商工会議所の経営指導員の皆さんの並々ならぬ御努力があったことは言うまでもありません。その真摯な取り組みに改めて敬意を表するものであります。 ここで私が指摘しておきたいことは、一律的な行政判断と地域の潜在的なニーズとの乖離であります。地域密着とはよく言われることでありますが、地域に転がっている潜在ニーズを的確につかみ、政策に反映できれば、支援向上が図れるよい見本だと思われます。 中小企業支援センターの支援の効果をより一層高めるためには、その相談をそこで完結するのではなく、市町村の商工課との連携にも留意をするべきではないでしょうか。さらには、中小企業の相談に対する対応について、各地域の商工会議所、商工会との相互連携を十分に図ることにより、適切に相談事業を行うとともに、制度融資などの府の支援策の有効な活用につながるのではないかと考えますが、商工労働部長にお尋ねをいたします。 次に、学校教育における職業観、勤労観の育成についてお尋ねをいたします。 近年、若年者の就労に関する問題がさまざまなところで取り上げられ、社会問題化をしています。厚生労働省の発表では、昨年のフリーターの人数は全国で二百十七万人、若年無業者の人数は全国で五十二万人と推定されており、大阪府内でも高等学校新規卒業者のうち無業者は一三%以上となっています。 一方、ここ数年、新規高卒者の就職内定率の低迷が問題となっており、若年者の失業率も九・六%と大変厳しい状況になっています。このような全国的な状況の中で大阪府においても、若年者の失業率は一二・七%と新規高卒者の就職内定率も非常に厳しい状況が続いています。 これらの課題に対応すべく府はこの七月にJOBカフェOSAKAを立ち上げ、研修の実施や、若者が立ち寄りやすい気軽な雰囲気づくりなどから、一日平均百三十人の若者が訪れるなど好評であると聞いています。ただ、これはあくまでも若者に対する短期即効的な取り組みであり、就労に必要な予備知識を教えることはできたとしても、職業観や社会性をはぐくむことは難しく、根本的な解決策にはならないと考えます。 定職につきたいが自分の得意分野や適性を見きわめられなかったり、精神的・社会的自立がおくれ、人間関係を築けないなど、社会人として必要な基礎が十分に身についていないため就業できない若者も多いと言われています。このような若者は、実際に仕事を行う上で知識や能力が乏しいというより、社会人としての意識や基本的な能力が学校や家庭で身につかないまま社会に出る年齢に達してしまったということではないでしょうか。 これは、子どもたちの学校から社会・職業生活への移行、言いかえれば子どもから大人への移行が非常に困難になっていると言えます。就職、進学を問わず、子どもたちの進路をめぐる環境も大きく変化をしていく中で、さまざまな課題にたくましく柔軟に対応できる社会人、職業人として自立していくことができるような力を育てる教育が必要であります。 企業が求めている人材は、働くことへの関心や意欲を持ち、さまざまな人とのコミュニケーションを図りながら協力して物事に取り組むことのできる人材であります。学校教育の中で社会の仕組みを学ぶのはもちろん、社会規範を身につけさせ、コミュニケーションの能力や意思決定能力を育成するなど、社会人としての基礎を学ばせることが重要で、小さいころから働くことの意味やとうとさ、働くことの喜びや厳しさなどを社会見学や職場体験、インターンシップなどの体験学習を通じて身につけることが必要であります。 自立した社会人として必要な能力を身につけていくためには、短期的な視点ではなく、小学校、中学校の義務教育期間で、また高等学校でそれぞれの発達段階に応じて職業観、勤労観の育成を組織的、体系的に各学校の教育課程に着実に位置づけることが重要だと考えますが、現在取り組みを進める中で見えてきた課題について、御所見を教育長にお尋ねをいたします。 また、児童生徒の職業観、勤労観を育成するに当たり、これらについて適切に教えることのできる教員の育成が重要であります。児童生徒の指導に際して、企業社会の厳しさや実態、そして社会情勢について教員みずからが体験を通して学び、身につけていくことは、大きな意味を持つものと考えます。職業教育の本質的な理解と認識を高めるなどの資質の向上が不可欠であります。そのため、子どもたちの職業観、勤労観を育成していくために、府教育委員会として今後どのような取り組みを進めていくのか、教育長にお尋ねをいたします。 最後に、枚方警察署の二分署化についてお尋ねをいたします。 大阪の街頭犯罪の認知件数は、減少傾向であるとはいえ、依然として全国ワーストワンという状況にあり、大阪の治安状況は大変厳しいものと言えます。さきに行われた内閣府調査では、国民の九割近くが治安が悪くなったと感じている結果が出ています。特に大阪においては、街頭犯罪の多発が府民の実感として、最近は安心して生活できないという不安を高める要因となっており、街頭犯罪の減少傾向を定着させ、不安感を払拭し安心して生活できる社会を築いていくためには、警察力の充実強化が不可欠であります。 とりわけ、私の地元、交野市と枚方市を管轄する枚方警察署は、管内人口、交通事故件数が府下で最も多いことから、枚方警察署の分割についてはこれまで多くの地元議員から地域の声を伝えてきたところであり、これも依然として犯罪が多く、治安の悪化に対する不安感が増す中、警察への期待が込められているからであります。 一昨年の十一月には枚方警察署管内を分割するための境界線が大筋で合意され、いよいよ新警察署の位置を決める時期を迎えています。現在検討されている位置については、新設によるメリットがより一層発揮されるよう、地元の意向等に配慮をしながら候補地を確定していただきたいと考えているところであります。これらの状況を踏まえ、候補地の確定に向けた進捗状況について警察本部長にお尋ねをいたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(若林まさお君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 山添議員からの御質問にお答えを申し上げます。 まず、アジア戦略に向けた総合的な取り組みについてでありますが、近年、アジア地域は、中国を初めとして世界経済における存在感は大きく増してきております。大阪とアジア地域ということでは、特に中国との貿易取引が家電製品を中心に大きく伸びてきておりまして、これが製造業における全国平均より高い設備投資に結びついて、景気回復の支えとなっております。また、大阪は歴史的、文化的にもアジア地域と深いつながりを持っておりまして、関西国際空港には成田空港をしのぐ中国との航空網が整備をされております。 こうした認識のもと、これまで中国を対象とした海外アドバイザーの委嘱や、中国から日本への団体旅行規制の緩和に対応した観光プロモーション活動など、アジア地域の発展を大阪経済の活性化に結びつける取り組みを進めているところです。 さらに、経済面を中心としたつながりを深め、大阪がアジアの中で魅力と存在感のある都市となることが真の大阪再生につながるという考えから、今回、行財政計画改定素案にもアジアの中の大阪という視点を盛り込みました。 アジア地域とは、今後のFTA--自由貿易協定交渉などを経て、人、物、サービスなどさまざまな面で交流が一層拡大することが予測をされておりますが、こうした動きを大阪の将来に生かしていくためには、府政トータルでさまざまな施策にアジアという視点を入れ込んでいくことが重要であります。 本年四月、企画室に企業立地や観光集客などを担当するスタッフを配置し、民間からも人材を派遣していただいております。この組織と人を十分に活用して、観光戦略プログラムを早急に策定するなど、産業、観光、文化を初めとした施策を幅広く展開することで、アジア地域との相互発展を目指した新たな再生モデルをつくっていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(若林まさお君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 金融新戦略と中小企業支援策についての三つの御質問にお答えいたします。 まず、制度融資についてお答えいたします。 制度融資の実績が伸びなかった背景には、中小企業者が事業や財務面の構造改善を図ったために、借り入れ需要が伸び悩んだことがあると考えています。さらに、担保や保証人を求めないことや将来性の評価、スピーディーな審査などの中小企業者のニーズにこたえ切れていないことも大きな要因と考えております。 こうした課題に早急に対応いたしますため、この十月から金融機関経由でスピーディーに審査を行う即行型融資の限度額を引き上げますとともに、信用金庫や信用組合が持つ地域情報や企業情報を保証協会の貸付審査に積極的に取り入れた新たな金融機関提携型の制度をスタートさせたところであります。今後とも、中小企業者の実情を反映し円滑な資金供給が行えますよう、制度融資の充実改善に努めてまいります。 次に、お示しの商工会議所や商工会など中小企業支援機関との連携強化につきましては、中小企業者の実情を把握する上で大変重要であると考えております。商工会議所や商工会では、中小企業への日々の経営指導を通じて、経営者の意欲や事業内容、さらには技術力や顧客基盤など、経営内容を詳細に把握しておられます。金融新戦略検討委員会の報告におきましても、商工会議所や商工会の日々の指導の成果を保証協会の審査に生かせる制度の創設につきまして提言を受けたところでありまして、現在制度化に向けて検討を行っているところであります。 今後、この制度の創設を機に、保証協会が各支所単位で地域情報や中小企業のニーズ等について商工会議所等と意見交換を行いますとともに、府がこれら関係機関との制度融資に関する連絡会議を定期的に開催いたしますなど、中小企業支援機関との連携強化に努めてまいります。 次に、地域中小企業支援センターにつきましては、創業予定者や経営革新等の課題を持つ中小企業者が気軽に相談できる身近な支援拠点として、府内九カ所に設置しております。地域中小企業支援センターにおきましては、中小企業者に対しましてより適切かつ効果のある支援を行うため、商工会議所や商工会、国民生活金融公庫などの支援機関との連携会議を開催いたしますとともに、中小企業者に対するセミナーの共同開催や支援企業の成功事例などの情報交換を行いますなど、相互連携を図りながら新規創業や経営革新の支援を行ってきたところであります。 今後は、地域中小企業支援センターとこれら支援機関に加えまして、お示しの市町村も含めた幅広い連携会議等を定期的に開催いたしまして、地域の中小企業者が抱える事業計画や融資相談などに対する共通認識を深めまして、一丸となって中小企業に対する支援を進めてまいります。 ○議長(若林まさお君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 学校教育における職業観、勤労観の育成につきましてお答えいたします。 高校卒業後にフリーターや無業者になっている生徒が増加していることの背景としましては、産業構造や経済状況の変化に伴う企業の求人ニーズ並びに雇用形態の変化に加え、人々の価値観や生き方が多様化している中で、モデルとすべき生き方を見つけにくい状況にあることも相まちまして、働くことに対する意欲、また職業人、社会人としての自覚に乏しく、将来のことを深く考えなかったり、あるいは考えることを先送りしたりする傾向が生じていると認識しております。 こういった状況に対し、学校ではたくましく生き抜くための基礎基本の定着を図ることがすべての前提と考えますが、さらにその上で府立高校では、求人の確保に努めるとともに、働くことの意味や意義をみずからの体験を通して学ぶ取り組みとして、小学校では社会見学やものづくり体験、中学校では職場体験、高等学校ではインターンシップなどを実施しております。 府教育委員会としても、これまで先進的な実践事例を集約するキャリア体験学習等推進事業を通じ、中学校、高等学校における取り組みの普及に努めてまいりました。しかしながら、体験学習においては、活動の日数や回数などに市町村においてばらつきがあったり、小中高等学校の取り組みが重複しているなどの課題があります。 また、キャリア教育についての教員の指導力を高めるため、民間企業等への派遣研修や、管理職を対象とした企業体験研修を実施しているところであります。さらに、平成十五年度よりすべての新規採用教員に対し、夏季休業期間中に地域の社会施設や民間の事業所等において広く社会の実情に学ぶ社会体験研修を義務づけております。 今後は、教員が児童生徒一人一人にみずからの意思で将来の進路について考えさせるための支援ができるよう指導力の向上を図るとともに、小学校段階から系統的、継続的に学校の教育活動全体を通して取り組むための指針を早急に定め、企業への協力も求めながら積極的にキャリア教育を推進してまいります。 ○議長(若林まさお君) 警察本部長米村敏朗君。   (警察本部長米村敏朗君登壇) ◎警察本部長(米村敏朗君) 枚方警察署の分割についてお答えをいたします。 まず、分割する際の管轄境界線についてでありますが、御指摘のとおり、一昨年の十一月に大筋確定することができました。そこで、次に新設される警察署の候補地をどこにするか、これについて検討中でありますが、昨年の二月、三月に枚方市と交野市の両市から提示をしていただきました十数カ所の候補地につきまして、JR線の藤阪、津田、河内磐船駅を基点として三ブロックに分けた上で、市民の方々の利便性でありますとか、それぞれの候補地を拠点にした場合の警察活動の機動性等々を勘案をして検討を行い、数カ所にまで絞り込んできたところであります。 しかしながら、これらの候補地につきましては、さらに周辺道路の整備状況でありますとか、あるいは土地に関する権利等の問題があるほか、候補地の最終的確定に当たりましては、主要幹線道路へのアクセス等、こういったことを十二分に考慮する必要があるということから、こうした問題点を踏まえ、さらに両市と検討を重ねているところでございます。 以上、お答えをいたします。 ○議長(若林まさお君) この際休憩いたします。午後二時四十分休憩    ◇午後三時四分再開 ○副議長(半田實君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。 通告により西村晴天君を指名いたします。西村晴天君。   (西村晴天君登壇・拍手) ◆(西村晴天君) 公明党の西村晴天でございます。 大阪府立大学農学部大学院のりんくうタウンへの移転についてお伺いいたします。 今般、農学部大学院をりんくうタウンに移転することを基本に、今後のキャンパス展開についての基本的な考え方案が示されました。その内容は、分散型キャンパス立地の意義や、大学院のりんくうタウンへの移転がさもメリットがあるかのような記述をしているものの、いずれもその根拠が明確ではなく、大学院がりんくうタウンに移転する理由は、極めて希薄であると言わざるを得ません。我が党の代表質問でも、なぜりんくうタウンへの移転なのか、その動機、経緯をただしましたが、知事の答弁からはその疑問が明らかになりませんでした。 そこで、府が示されたこの基本的な考え方案の記載内容の中の数多くの疑問について、知事に対し順次質問いたします。 まず第一点は、移転の理由の一つとして、狭隘化の進む学舎対策が挙げられていますが、現在大学に隣接して民間の建て売り住宅が数十戸建てられています。これは、平成十四年、十五年度に府が売却したキャンパス内農場用地の跡地に建てられたものです。現在、府が提案していることは、中百舌鳥キャンパスの土地を売っておきながら、狭くなったから新たな場所を欲しいと言っているようなもので、一貫性がなく、矛盾するものです。大学を運営する立場として無責任としか言いようがありません。研究環境の整備拡充については、効率的に実施すれば現キャンパス内で十分可能であると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。 第二に、りんくうタウンにおいて関空検疫所、動物検疫所、植物防疫所などの関空内の防疫関係機関、りんくう総合医療センター、ヒューマンサイエンス研究資源バンク等と連携し、動植物バイオ研究を充実するとされていますが、関空の防疫関係機関は、関空で出入りをする人や動物や植物の検査を行うことが主な業務でございます。高度な研究機能は備えていません。また、ヒューマンサイエンス研究資源バンクは、国立感染症研究所などで収集、標準化し、品質管理を行った細胞、遺伝子の管理、保管や情報提供が主な業務であります。したがって、これら関空周辺機関と大学院の研究面での連携については、極めて具体性に乏しいと思いますが、どうですか。お答えください。 また、りんくう総合医療センターについては、特定感染症指定医療機関として国の指定を受け、感染症病床二床を有していますが、りんくう総合医療センター二床以外に大阪市総合医療センター一床、堺市立病院一床でも、エボラ出血熱、SARSやペスト等の一類感染症への対応が可能となっています。したがって、りんくう総合医療センターのみに特定して府立大学が連携を強化する意義は乏しいのではないかと思いますが、どうですか。 第三に、産業活性化への貢献の例として挙げられている泉佐野食品コンビナートには食品関連産業が集積しており、また大学院の共同研究のパートナーに恵まれた地域であるとされております。 ところが、泉佐野食品コンビナートで操業している四十八社のうち、約半数は製造業ではなく食品流通業者であります。また、府が共同研究のパートナーの対象として考えている肝心の事業所数は、泉佐野市で三十六社と府内のわずか二・八%であります。ちなみに大阪市の事業所数は五百六十二社で、府内の四四%、堺市は百三社で八・一%となっております。このことからも、りんくうタウン周辺は必ずしも府が言う共同研究のパートナーに恵まれた地域とは言えないのではないかと思いますが、どうですか。お答えください。 さらに、これらの企業は、学生の就職やインターンシップの受け皿としての期待も大きいとありますが、りんくうタウンにおいては就職やインターンシップの具体的展開の可能性が本当にあるのですか。何人ぐらいの就職やインターンシップが見込まれるのですか、お尋ねします。 また、大学院移転を機にりんくうタウンへの移転を前向きに検討したいとする企業も複数ある、りんくうタウン及びその周辺には未利用地も多く、関連企業の集積が図りやすいとありますが、大学院のりんくうタウンへの移転によってどの程度のバイオ関連の研究所や企業の立地が見込まれているのか、どのような企業が何社ぐらい移転しようと考えているのか、明確にお答えください。 ちなみに、中百舌鳥キャンパス周辺には、さかい新事業創造センター、府立産業技術センター、テクノステージ和泉、地元金融機関など産学官連携を推進する数多くの機関が存在し、産業クラスターを形成しつつあります。本年四月にオープンしたさかい新事業創造センターの入居企業五十社中、府立大学と連携する企業は十一社存在するなど、産業クラスター形成機関との連携のもとに新事業の創出等に向けた取り組みが既に着々と進められています。 したがって、いまだ具体性、現実性のないりんくうタウンでの立地を考えるよりも、既に実績のある中百舌鳥キャンパスにおいて学部統合のもと、周辺機関と連携し、府立大学がさかい新事業創造センターなど各機関との連携により、堺市域はもとより大阪、関西の発展に寄与することを目指して創設する産官学連携機構を中心に、産官学連携の推進による新事業創出を図っていくことが大阪産業の活性化にとって最善の方法であると考えますが、どうですか。お答えください。 第四に、大学院移転に伴う諸課題について以下お伺いします。 まず、研究環境面についてですが、現在の先端分野の研究においては、複数の分野が連携した学際的研究を推進していくことが重要であると言われております。バイオ研究においても例外ではなく、国のバイオテクノロジー戦略大綱にも、ITやナノテク等の異分野との融合による総合力確保が必要とされています。したがって、分散型キャンパスより一体型キャンパスの方が学際的研究の推進に有利であると思いますが、どうですか。お答えください。 次に、教育環境面についてですが、りんくうタウンに大学院が立地することにより、三年次以降の学部学生が研究活動の際にりんくうタウンに移動することが必要になり、逆に教員は中百舌鳥に移動することが必要となります。一時間以上要する両キャンパス間の移動に伴い大きな時間的ロスや交通費などの経済的ロスが生じるほか、下宿している学生については転居が必要になる場合もあるなど、学生、教員の負担が大きく増加します。これらの課題をどのようにして解決するのか、お伺いします。 第五に、大学運営コストについてお伺いします。 キャンパスの分離に伴い、食堂、生協、体育施設等の福利厚生施設や、図書館、学術交流会館等の教育研究施設、教育用と研究用の実験機器類等について、当然のことながら中百舌鳥とりんくうに二重投資が発生します。さらに、大学全体として二五%の人員削減が求められているにもかかわらず、移転に伴って二重の施設運営を行うためには、逆に十名程度の職員の増員が必要になると言われています。 キャンパスの分散立地によって大学運営面の負担を増加させ、公立大学法人としての経営の圧迫を招くことは明らかだと思いますが、どのように考えていますか。また、移転を受け入れた大学側はこのことを了解しているのですか、あわせてお伺いします。 第六に、施設整備の財源についてです。 基本的な考え方案には、民間レベルの低コスト発注や資金需要の平準化に努めつつ、大学法人が各キャンパスの施設整備事業を実施し、府が施設整備補助金の交付などの支援を行う。財源については、職員の定数減、経費の削減、財産活用によって府の行財政改革計画に影響を及ぼさないようにするとありますが、仄聞するところによると、りんくうタウンでの整備経費を約百三十五億円と見込んでいるとのことですが、財政再建団体への転落が危惧される今、財源のスキームの考え方はどうなっているのか、府の財政負担はどうなるのか、あわせてお伺いします。 また、この財政支出は、行財政改革の取り組みに逆行するとは考えませんか。しかも、あえて行財政計画改定素案に盛り込まれていないのはなぜか、お答えください。 また、用地については、りんくうタウン北地区の商業業務ゾーンの未利用地のうち二万七千平米を候補地とし、府から大学法人への無償貸与とするとなっておりますが、実際は用地を企業局から一般会計へ約八十七億円で移管するということでございます。該当の土地の分譲価格は、一平米二十五万円から二十七万円、賃貸の場合は一月平米当たり四百二十円から五百円となっています。 したがって、企業局は、本来民間企業の誘致を図り、この土地から約七十億円の分譲収入、または年一億四千万円程度の収入を得なければならないわけですが、大学への無償貸与によって大阪府全体としてはこれらの収入は全くなくなる上、約八十七億円が一般会計から支出されることになります。りんくう事業の破綻を回避し、企業の立地促進を図るために、議会は苦渋の末、借地方式への転換の提案を承認した経緯を知事はどう考えているのですか、あわせてお答えください。 さらに、大学の負担についても、老朽化の進む多くの施設を持つ大阪府立大学が職員の定数減や経費の節減、用地の売却等を行って財源を捻出するとしても、新たな公立大学法人として今後過大な負担になるのではないか。このことは、大学は承知をしているのですか、お伺いします。 現在までの府と地元堺市との協議の中で、堺市より中百舌鳥キャンパスで施設整備が行われるのであれば、財政支援を行う準備があるとの提案があったと聞きますが、その支援をなぜ無視されたのか、知事の考えをお伺いします。 明年四月より公立大学法人としてスタートするということは、府から運営費交付金が措置されるとはいえ、ある意味では自主的、自律的に独立法人として経営していくことであり、健全な大学経営を真剣に考えるならば、最少の経費で最大の効果を生み出す方法を選択することは当然でございます。つまり、地元自治体の施設整備の財政支援などを得ながら、中百舌鳥キャンパスにおいて既存施設を活用しながら、研究機能拡充のための整備を効率的に実施することが最善の方法であると考えますが、どうですか。 また、前にも述べたように、地元堺市では、新産業の創造、人材の育成について既に府立大学と連携をとりながら取り組みを進め、その成果もあらわれています。だからこそ、地元地域にとっては、大学が不可欠な存在であり大きな期待を寄せているわけです。 りんくうタウンへの移転によって、既に実績のあるさまざまな地元の取り組みが壊されてしまうことにもなりかねません。知事は、そこまでして中百舌鳥キャンパスから大学院を移転させたいのですか。大阪府内のそれぞれの地域が懸命に努力している取り組みをより発展させるため、最大限に後押しし、守り、支援していくのが、大阪府知事としての重要な使命ではありませんか。それが大阪全体の活性化につながっていくのではないかと思いますが、知事の認識をお伺いします。 以上、数項目にわたり質問、指摘をしましたが、りんくうタウンについては、分譲開始から十四年、我が党も安全な海上国際空港とその対岸に立地する臨空副都心の高層ビルが林立する雄姿を夢見て施策の推進を見守ってきました。当初、計画に賛同し、日本の超一流企業のほとんどが立地を希望してきたのも懐かしい思い出でございます。 このときに新たな財源を生み出す分譲方式にこだわることなく、賃貸や信託、長期借地権方式など、地獄を見てたどり着いた誘致対策が実行されていたらなと、今さらながらため息をつく思いです。 想像を絶する複合構造不況の進展とともに、すべての企業が撤退していきました。そして、現在の荒涼たる原野の広がるりんくうタウンの惨状に至っているのであります。実にりんくうタウンこそ二十世紀の自治体事業の象徴的な失敗例であり、逆にこの成功例こそが二十一世紀の自治体事業の模範例だとして、府庁のすべての部門が横断的に連携し、知恵を出し合い、壮大なスケールで不変のグランドデザインを早急に一日も早く確定すべきであります。 ところが、今までは幹部がかわるたびに散発的に唐突に出てくる案は、当初の案のあの臨空副都心とは比べるべくもなく、あるときは近鉄バファローズの二軍練習場、あるときはコリアタウン、今度は府立大学農学部大学院の移転計画であります。府で二、三年ごとにかわる府幹部の思いつき案のごとく、その施策に府の総合的施策との整合性は全くありません。しかも、この大学院移転にはなぜか知事の考え方が全く伝わってこないのも不思議なことです。今となっては、大阪府の最大の弱点となったこのりんくうタウンを徹底して浮上させ、これをてこに大阪の景気浮上を図ろうという知事の大事な立場を放棄していると言わざるを得ません。 銀行税など幾つかの失敗例があるものの、全国へ影響を与える施策を次々に発信する東京都知事のリーダーシップ、意気込み、頭脳集団の形成等々、今こそ太田知事が負けずに発揮するときではありませんか。あなたは、もう新米の知事ではありません。むしろ、一番力が発揮できる二期目の充実した立場ではありませんか。 いずれにせよ、りんくうタウン事業の推進に当たっては、府庁内の比較的に外部に強い職員を選んで幹部につけようなどという従来のこそくなやり方やつけ焼き刃の取り組みでは、到底実現は不可能です。今こそ経済界と連携し、日本の最先端のシンクタンクを選び、全面的な委託方式しかないと存じますが、りんくうタウンまちづくり事業への知事の決意を伺います。 以上で私の質問を終わります。答弁いかんによっては、二度目の質問を留保いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 西村議員の御質問にお答えを申し上げます。 府立大学生命環境科学部大学院のりんくうタウンへの移転問題に係るさまざまな観点からの御質問に順次お答えを申し上げます。なお、最初に申し上げておきますが、これから申し上げることはすべて私自身の考えでありますので、よくお聞き取りください。 まず、研究環境の整備拡充についてでありますが、生命環境科学部大学院のりんくうタウンへの移転整備は、中百舌鳥キャンパスの敷地が狭隘なため行うのではなく、大学の発展はもとより、バイオ関連産業の振興、国際交流特区としてのりんくうタウンのまちづくりの促進という課題の解決にもつながるものと考え、検討を行ってきたものであります。 次に、大学院と周辺機関との連携については、関空の検疫所や防疫機関、ヒューマンサイエンス研究資源バンクとの連携により、大学の研究ストックを生かして検査や診断への協力が可能であり、府民の安全安心への貢献が期待できるほか、新たな研究素材を得ることが容易となるなど、研究上のメリットも大きいと考えています。 また、りんくう総合医療センターは、西日本唯一の新種の感染症にも対応できる特定感染症指定医療機関であり、これに近接し連携することにより、鳥インフルエンザなど人獣共通感染症対策に大学の持つ研究機能が寄与できますとともに、大学としても関連の研究を進めることができるものと考えています。 次に、共同研究パートナーや就職等の具体的展開、企業立地の見込みについて一括してお答えします。 りんくうタウンに近接する泉佐野食品コンビナートには二十社を超える食品製造業が集積し、泉佐野市の食料品出荷額の占める府内の比率は大阪市に次いで二番目という状況にあり、これらの活性化への貢献も期待できるというふうに考えています。また、こうした企業との情報交換や共同研究の機会が拡大をする中で、学生の就職やインターンシップの受け皿としても期待できるものと考えています。 次に、企業立地の期待についてですが、昨年実施した調査では、大学院の移転に伴いりんくうタウンに研究開発拠点を立ち上げたいとする企業が複数社ありました。今後、大学院の立地をバイオ関連企業等の集積につなげていくため、りんくうタウンの企業誘致活動を一層推進していきたいと考えております。 次に、産学官連携の推進についてでありますが、新しい府立大学は、教育研究の充実のみならず地域産業の振興など府域全体を見通した社会貢献を一層充実することにしております。このため、平成十七年度から新たに府立大学内に産学官連携機構を創設して、この機構を窓口として総合調整機能を持たせ、地元企業への技術移転、共同研究の実施等より幅広い取り組みを進めることといたしております。 りんくうタウンへの移転整備は、生命環境科学の研究機能を強化し、この取り組みを一層充実することとなると考えています。 次に、キャンパスの分散立地による諸課題についてお答えをいたします。 分散型キャンパスより一体型キャンパスが学際的研究の推進に有利ではないかという御指摘についてですが、学際的研究や専門分野を融合する研究ももちろん必要でありますが、そのためにもそれぞれの専門分野の研究機能をより高めていくことが重要であるとの大学の考え方も踏まえ、りんくうタウンでの大学院キャンパスの展開を目指すものであります。なお、情報化の進展など時代は大きく変わっており、学際的研究の推進に専門分野間の地理的な近接性が求められるものでは必ずしもないと考えています。 また、大学院の移転は、教育・研究機能の強化により大学の進展を目指すものであり、教員や学生の、また運営面での負担増など御指摘の課題については、大学と共通認識のもと検討を進めてきたところであります。 次に、財源スキーム等の問題について一括してお答えをいたします。 府立大学の学舎整備については、大学の教育・研究力の強化を図り今後の発展を期するため、りんくうキャンパスの整備にあわせ中百舌鳥キャンパスの老朽狭隘化対策を進めるべく、大学とともに検討を進めてきたものであります。学舎整備と校地にかかる経費については、PFI方式を基本とした事業方式や起債の活用によって負担の平準化を図るとともに、職員数の減や経費の節減など大学自身の経営の効率化と大学統合に伴う校地の整理によって、府の行財政計画の収支見通しに影響を与えないように措置することといたしております。なお、大学にとって今後の運営に関し過大な負担が生じるとは考えておりません。 また、行財政計画改定素案においては、大学の施設整備について、りんくうキャンパスも含め具体的な計画が未定でありましたために収支上これを見込んでおりませんが、改定素案では財政再建にあわせ大阪の再生を目指した取り組みを進めることといたしており、本事業はこの計画に逆行するものではない、そのとおりその筋を追うものであると考えております。 次に、大学の校地についてですが、りんくうタウンに本大学院を設置することは、将来にわたり大学用地を確保することとなるとともに、これを核としてりんくうタウンのまちづくりの促進や研究機能の強化、これらにも大いに寄与できるものと考えています。 なお、定期借地制度の導入に当たっては、新たな財政負担を伴うインセンティブの拡充など種々御議論を賜り承認いただいたことを真摯に受けとめています。 次に、堺市からの支援策についてでありますが、堺市が大学への支援を前向きに考えたいという非公式な提案をなされましたことは、府立大学の実力を高く評価し、今後の活動に期待をされているというふうに受けとめ、検討を行いました。 りんくうタウンへの移転については、望ましい教育・研究環境を確保し、学生にとって魅力あるキャンパスを創出できると考えられることから、移転案を受け入れ、りんくうタウンという新しい土地でその発展を目指したいという大学の意向を尊重し、大学の発展のためにはどうあるべきかを考えた結果であります。 新しい府立大学は、教育研究とともに社会貢献を通じ地域産業の振興、府民福祉の向上に大いに寄与していくことが求められます。大学院のりんくうタウンへの移転は、大学の研究力を高め、その成果を地域に還元していくことを願って行うものであり、府としては府民共有の財産である大学が地域との連携を図りながら、この役割を一層果たしていけるように支援をしていきたいと考えています。 最後に、りんくうタウンについては、早期にまちの熟成を図ることが肝要との観点から、従来の固定的なゾーニングの見直しと企業立地の実需要に応じた誘致手順を示したりんくうタウンの活用方針を平成十三年八月に策定し、これに基づいてまちづくりを進めてきました。対症療法的との指摘は当たりません。 さらに、昨年度から地元市町と連携した賃料減額等のインセンティブを活用して企業誘致を進めた結果、現在りんくうタウン全体で契約率が六五%に近づくなどまちづくりが軌道に乗り始めています。 これまでも、経済界を初め民間の知恵もかりながら企業誘致を進めてまいりましたが、今後さらに広く情報収集に努め、りんくうタウンのまちづくりに全力で取り組んでまいります。 以上です。 ○副議長(半田實君) 西村晴天君。   (西村晴天君登壇) ◆(西村晴天君) ただいまは知事の方から、木で鼻をくくったようなそっけない御答弁を力強くいただきまして、ありがとうございました。ますます疑問が深まりました。先ほど知事が答えられたことは、ほとんど私どもちょうだいしているキャンパス展開についての基本的な考え方に記載されている内容なんです。あなたに今さらこの場でそんなことを聞かされる必要はないんです。 そこで、再度答弁を求めたいところですが、答弁を求めても期待できませんので、以下意見を申し上げます。 民間においても、新しいプロジェクトを立ち上げるときはプレゼンテーションを行います。そのときは、少しでもプレゼンテーションを聞いておられる皆さんに理解をしてもらうために、質問に対してできるだけ詳しく説明しようと努力します。賛否を問われる議会としては、府が示されたこの案の内容について質問をするのは当然ではありませんか。だからこそ、私は、その中身について詳細に質問したわけです。 しかし、知事からは具体的な説明は一切ありません。職員から渡された原稿を読み上げただけかもしれませんけども、意図的にすれ違い答弁をされました。余りにも不誠実であります。 例えば、答弁の中にも矛盾点も非常に多い。先ほど学際的研究について、今は情報社会だから、場所が離れててもいいんだ。それだったら、別にりんくうタウンに行く必要ないじゃないですか。分散立地によって経費がかかると思いませんと。私は、職員が二五%カットされるのを求められている。しかし、我々の家庭もそうでしょう、二重世帯をしたら経費はかかるんですよ。そのことをかからないと断言をするという、その知事の認識を私は大変疑問に感じます。これでは、説明責任を放棄していると言われても私は仕方ないと思います。 例えば、立地企業の見込みについて、考え方案には希望している企業は複数社ある、そのように記載されてるから、複数社では二社なのか五十社なのか百社なのかわからないんで、私は何社ですかというて聞いてるんです。(発言する者あり)……、一緒ですよ。複数社という答弁です。分散立地に伴う教員や学生の時間的、経済的負担の解決等についても同様です。全く答弁ありません。 したがって、どう考えてもこれはりんくう移転が先にありきで、ここに書いてある理由は全部後づけしているから、すれ違い答弁でしか答えられないんですよ。 結局、この案には具体性も実現性も何もないということを知事みずからが答弁の中で露呈をされました。説明ができないような案であるなら、一たん撤回したらどうですか。だから、地域間の綱引きなどと痛くもない腹を探られるんです。この大学院計画それ自体が、だれにも納得されていないということじゃないですか。 知事は、大学が移転を受け入れたと断言しておりますけども、府当局から言われたことに府立大学が反対できないことは、その上下関係からいってもだれにもわかる話です。大学が移転の検討を始めた背景には、府から、中百舌鳥キャンパスで建てかえた場合十五、六年もかかりますよ、だからりんくうへ行きなさい、そしたら早くなりますよ、そういう話を持ちかけられたんですよ。学問の府をないがしろにしてその用地を売り飛ばして、そして今度は、りんくうタウンへの穴埋めをしたいとの理由から、狭隘だからといって一転して移転に踏み切る。地元市と大学の信頼関係を無視して、まさに生木を裂くような分散立地を進める。議会にも十分諮らずしゃにむに行政の失敗を力で補おうとする。こういう姿勢は、断じてとがめられなければならないと私は思います。 最初は、学部一体での移転を進めたけれども、地元自治体・経済界・議員から思わぬ強い反対がありました。しかし、一方で泉州地域ではりんくう移転に大変な待望の機運となった。そこで、堺市と泉州の両方の顔を立てる必要が生じたために、折衷案として大学院のみの移転ということで再度大学に話を持っていったわけです。事実の経緯はこういうことですよ。 また、財源についても、緊急取り組み期間として府民に痛みを求めるなどの財政再建を進める中で、府は大学への無償貸与とするための用地費として--現在の府にとって大変な額ですよ--約八十七億円を一般会計から負担するんです。にもかかわらず、行財政改革に逆行しません、将来にわたって大学用地を確保することになります、こんな知事の答弁は詭弁としか言いようがない。全く納得できません。 知事が目指す大阪産業の再生、大学の発展に逆行する結果となることは、明らかであります。まず、りんくうタウンの泉州の皆さんが未来へ希望の夢を膨らませる不変のグランドデザインを早急に仕上げることが必要です。よって、私どもは今回示された今後のキャンパス展開についての基本的な考え方案に賛意を表明できないことを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) 次に、松浪耕造君を指名いたします。松浪耕造君。   (松浪耕造君登壇・拍手) ◆(松浪耕造君) 大阪府議会主権おおさかの松浪耕造でございます。 このたびは一般質問の機会をいただきましたので、府政に関する幾つかの点について御質問、また御要望をさせていただきます。 我が国の社会経済情勢は、行財政改革、少子高齢化の進展など大きな変革期を迎えようとしておりますが、道路は、国民の日常生活や経済活動にとって必要不可欠な基本施設であります。その点を踏まえ、まず初めに泉南地域における道路整備に関することについてお伺いいたします。 泉南地域の幹線道路の一つであります都市計画道路大阪岸和田南海線は、内陸部における南北方向の道路網を形成し、地域の発展と交通環境の改善に不可欠な道路であります。また、この道路は、防災上の観点からも大きな役割を担いますことから、原子力関連施設のある私の地元熊取町におきましては、切にその早期整備が待ち望まれているところであります。 現在、府が熊取町域で実施している泉佐野市との境界から府道泉佐野打田線までの区間は、平成十五年四月に原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法、いわゆる原発立地振興特措法に基づく振興計画に位置づけられ、通常の道路整備より府の財政負担を軽減させつつ事業を推進することができると聞いております。このことから、これを契機にしまして、早期整備に向けて事業の推進が図られるものと考えております。 つきましては、現在事業中の府道泉佐野打田線までの状況と今後の見通しについて土木部長の見解をお伺いいたします。 また、都市計画道路大阪岸和田南海線を府道泉佐野打田線から国道一七〇号線まで延伸することは、国道一七〇号線から空港連絡橋道路までネットワークが形成され、周辺の交通渋滞が解消し、地域の活性化が図られることから重要であると考えております。府の財政状況については十分理解しておりますが、現在事業中の泉佐野打田線までの完了に引き続き整備に取り組んでいただきますよう強く要望させていただきます。 次に、住吉川の二級河川区間の延伸についてお伺いいたします。 昨今の雨を見ますと、短時間に大きな雨が降るいわゆる集中豪雨や多くの台風の来襲など異常気象を思わせる状況となっており、府民の安全安心を確保するため河川改修など治水事業がいかに重要であるかを痛感しております。また、河川の水辺は、うまく活用すれば府民に身近な自然空間として地域の人たちの憩いの場になるなど、魅力あるまちづくりをすることができるのです。 私の住んでいる熊取町は、丘陵地を中心に大規模な住宅開発が進み、人口もふえ続けており、農村型集落から大都市近郊住宅都市へと変貌しております。住吉川は、熊取町域の中心部を流れ、泉佐野市域で佐野川に合流する二級河川であります。この二級河川の上流には熊取町が管理する普通河川があり、その一番上流には防災調節池が設置されております。 この防災調節池を平成八年に大阪府が整備した際に、下流の二級河川から上流の防災調節池までを河川法に基づき大阪府が一括管理をする観点から、普通河川を二級河川に指定すべきであったが、下流の佐野川に未改修区間があったため見送られてきた経緯があります。 この住吉川における二級河川の区間延伸について、私は、平成十三年九月定例本会議で質問をして、住吉川下流の佐野川の未改修区間の整備を進め、改修に一定のめどが立った段階で手続を進めるとの答弁を当時の土木部長からいただきました。 このほど、国道二六号線上流の佐野川の現地状況を確認したところ、家屋や工場の取り壊しも進み、用地買収も順調に進んでいるように見受けられますが、住吉川の二級河川の区間延伸についての見通しはどうなのか、土木部長にお伺いいたします。 続きまして、二級河川田尻川の環境対策についてお伺いいたします。 田尻川は、関西国際空港のおひざ元である田尻町の中心を流れ、泉佐野市と田尻町の境にあるため池から田尻漁港までを結ぶ約一・四キロの二級河川であります。この田尻川の水質は、全国の河川の水質ワーストワンとなった樫井川と同程度であり、河口部ではヘドロの堆積によると見られる悪臭があり、不法投棄されたごみも河川のあちこちに見受けられる状況であります。 近年、環境問題に関心が高まりつつある中、地元では、田尻町まちづくり住民会議の方々が中心となり、田尻町立小学校や関係団体とともに、平成十二年から春と秋の二回、田尻町全域にわたって田尻川クリーン作戦と呼ばれる清掃活動が行われており、ことし一月にはアドプト・リバーとして協定を結んだところであります。 このアドプト・リバーは、府下で唯一、地域団体と小学校が一体となった取り組みであるとともに、二級河川の上流端から河口まで全川が活動範囲となっており、環境改善に向けた地域の熱心な取り組みが進められております。 田尻川の環境改善を図るためには、下水道整備、事業所排水や家庭排水の削減指導、不法投棄対策などさまざまな対策について行政の関係部局が連携しつつ取り組みを進めるとともに、アドプト・リバーなどの地域住民の自主的な活動を尊重し、地域と協働した取り組みを継続的に進めることが不可欠であります。 このような状況の中で、大阪府としては、田尻川の環境改善に向けてどのように取り組まれようとしているのか、土木部長にお示しをしていただきたいと思います。 次に、府営住宅等における地元業者の受注機会の増大について御質問いたします。 景気の状況は緩やかに改善していると言われますが、公共事業を初め建設事業量は依然として減少している状況であります。このような状況の中、府においては、老朽化した府営住宅の建てかえなどが進められております。これらの工事は、工事金額に応じ公募型指名競争入札や実績評価型指名競争入札など入札参加資格者に対し広く募集するもので、建設業者の受注意欲を反映させたものであります。地域産業の振興、雇用創出への貢献を考えますと、地元の建設業者の入札参加に対する意欲を生かし、受注機会の一層の増大を図るよう配慮すべきではないでしょうか。 例えば、比較的小規模な工事を対象とする実績評価型指名競争入札におきましては、工事実績や施工実績に続き、当該工事場所の市町村の業者を優先的に指名することになっております。しかしながら、大阪府全域からの応募が可能であるような事例もあると聞いております。この場合、当該市町村以外の隣接する市町村の業者に対しては、遠方の業者と同等の扱いであり、地域性への配慮が少ないものとなっております。 工事発注件数が少なくなっている状況におきまして、このような場合には、隣接する市町村の業者においても工事場所の市町村の業者と同様に受注機会が確保されるよう選定基準の地理的条件を拡大し、バランスのよい選定を行うことができないでしょうか。また、府営住宅の管理を行っている住宅管理センターの日常の維持管理業務を行う業者の指定についても、今以上により広く地元業者が参加できないでしょうか。建築都市部長の御所見をお伺いいたします。 次に、府立大学生命環境科学部大学院のりんくうタウンへの移転問題についてお伺いいたします。 私は、岸和田市以南の超党派の府会議員で結成している泉南地域振興議員連盟の一員として、大学院の早期移転の実現を強く望んでおります。昨年末の平成十五年十二月には、泉佐野市長新田谷修司、岸和田市長原昇、貝塚市長吉道勇、泉南市長向井通彦、阪南市長岩室敏和、熊取町長上垣正純、田尻町長水野和夫、岬町長中出春次の南泉南地域の五市三町、八名の首長から、生命環境科学部及び大学院の早期移転の実現について要望書が知事に提出されました。また、ことしに入り、平成十六年二月には泉南地域振興議員連盟七名の府議会議員からも、知事に対して学部及び大学院の早期移転の実現について要望書を提出いたしました。さらに、今月一日に市長、町長、府議から改めて大学院の早期移転の実現について要望を行うなど、泉南地域ではりんくうタウンへの移転実現を熱望しております。 さて、厳しい経済情勢が続く中、りんくうタウンは、企業等の集積がなかなか進まず、この極めて高い潜在能力を生かし切れない状況にあります。泉南地域だけでなく、大阪府、関西全体の発展のための核として人々の期待を集めてきただけに、その活性化は府政最大の課題となっております。 このような中、平成十五年四月、りんくうタウンは、関西国際空港とともに国際交流特区の認定を受けましたが、今後、大学等研究開発機能を活用した生物系・環境系成長産業の集積という特区の目標の実現に向けて、大学院はまさに核となる欠かすことのできない施設であり、移転をきっかけにまちを活性化させてほしいと大きな期待を持っております。 一方、大学の方に目を向けますと、府立の三大学を再編統合し、十七年四月に新しい府立大学を開学させるための準備が鋭意進められております。その中で、内外から高い評価を受けている現在の府立大学農学部大学院は、動植物バイオに重点を置く生命環境科学研究科へと再編されますが、発展を続けるバイオサイエンスに対応するための教育研究施設の一新と拡大が以前からの課題と聞いております。 新しい大学を高度研究型大学として発展させ、研究成果の民間への技術移転の促進と、その結果として産業活性化や、アジア太平洋地域にも存在感のある知の交流拠点づくりを本気で目指すべきであり、バイオ関連企業との連携や国際交流がしやすいりんくうタウンという絶好の場所で大学院の施設整備に投資することは、ぜひとも必要なことだと考えております。 泉南地域の食品関連産業との共同研究は、大学にとっても地元企業にとっても大きなメリットがあります。また、SARSなど感染症の入り口となる国際空港に近いりんくうタウンにおいて、府内の危機管理、安全保障の観点からも、大学院が検疫所や防疫関係機関と積極的にかかわり、府民の健康維持や食の安全に貢献していくべきであります。 このようにりんくうタウンは、生命環境科学部大学院にとっても、そのポテンシャルをより発揮しやすい場所であると考えます。先日、会派の勉強会の場で南学長から、学内で検討を重ね、大学の総意として、生命環境科学部大学院はりんくうタウンにおいて整備されることが最も望ましいという結論に至ったと聞いております。府としてこの意向を十分尊重して、早期に大学院の移転を実現する必要があると考えます。厳しい府財政の中にあっても、関空などのハード面が先行した泉南にあって、学術研究の核をつくり上げていくことは、府域の均衡ある発展を図る観点で極めて有意義であり、りんくうタウンにおける生命環境科学研究科のキャンパス展開の一日も早い実現が図られるべきであると考えております。知事の御所見をお伺いいたします。 最後に、熊取町で起きました小学四年生の女児行方不明事件の継続した取り組みについて要望させていただきます。 昨年五月に熊取町で小学校四年生の吉川友梨ちゃんが行方不明となり、残念ながら一年以上が過ぎました。この間、警察を初め関係機関の皆様の並々ならぬ努力には頭が下がる思いですが、本事件の解決につながるような情報や犯人の割り出しには至っておりません。この事件が教訓になって、子どもにまつわる事件が減るどころか日々報道されるごとに悪質化している感じさえあります。 今後、地域の安全については、警察任せにするだけでなく、学校、地域、警察の三者が緊密な連携をしていくことが何よりも大切であると思います。吉川友梨ちゃん事件の早期解決に向け、今後とも事件を風化しないよう、マスメディア等を通じた情報提供の呼びかけを一層拡大するとともに、家族や支援者による情報提供や呼びかけ活動を支援し、引き続き全力を挙げて捜査に当たられるよう警察初め関係機関の方々に改めてお願いし、私の質問を終わらせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 松浪議員の御質問にお答えを申し上げます。 府立大学生命環境科学部大学院の移転問題については、現農学部の先端的な動植物バイオ分野に関する広範かつ重層的な研究蓄積を生かして、より一層の社会貢献を実現し、さらに大学の発展につなげていくためにはどうあるべきかという観点で検討を続けてきました。 大学においては、今年三月末に学部及び大学院にとって望ましい教育・研究環境を確保し、学生にとって魅力あるキャンパスを創出することができると考えられることから、大学院の移転案を受け入れ、りんくうタウンという新しい土地でその発展を目指したいという意向を示されたわけです。 府としては、その具体化に向けて大学と協議を行い、このたびりんくうタウン北地区において予定している施設整備の概要をお示しいたしました。生命環境科学部大学院を移転させることは、大学の発展はもとより、バイオ関連産業の振興、国際交流特区としてのりんくうタウンのまちづくりの促進という重要な課題の解決にもつながると考えておりまして、大学が行うキャンパス整備を積極的に支援していきたいと考えております。 ○副議長(半田實君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 泉南地域の道路及び河川に関する三点の質問にお答えいたします。 まず、大阪岸和田南海線につきましては、大阪市と泉南地域を結ぶ重要な幹線道路であり、市街地における交通混雑の緩和や地域の活性化を図る上で重要な役割を担うものでございます。本路線は、延長が長く事業費も膨大であることから、周辺の交通状況や開発状況などを勘案の上、区間を区切って段階的に整備を進めることとしております。 現在、泉佐野市と熊取町の境界から府道泉佐野打田線までの区間について、道路幅が狭く交通渋滞が発生していることから、大阪府都市基盤整備中期計画に位置づけて事業を推進しているところでございます。このうち、泉佐野市と熊取町の境界から町道芦谷線までの区間については、既に暫定二車線での現道の拡幅整備を終えております。残る町道芦谷線から府道泉佐野打田線までの区間については、バイパスでの整備を考えておりまして、平成十五年四月にこの区間がいわゆる原発立地振興特措法に基づく緊急輸送路と位置づけられ、財政面での特例措置を受けることが可能となったことから、今年度より国庫補助採択を受けて事業に着手し、現在熊取町の協力のもと用地交渉を行っております。 今後、十七年度までに用地買収を完了の上、文化財調査などを経て工事を推進し、原発立地振興特措法の期限である平成二十二年度までに暫定二車線での供用を実現できるよう積極的に取り組んでまいります。 次に、住吉川の二級河川区間の延伸についてお答えいたします。 住吉川及びその下流の佐野川流域の治水対策につきましては、一時間に五十ミリ程度の雨に対応できるよう住吉川の最上流部に二万五千立方メートルの水をためる防災調節池を設けるとともに、普通河川区間である防災調節池から国道一七〇号の万福橋までについても二級河川に変更の上、住吉川、佐野川の全区間を二級河川として本府が改修管理することとしております。既に最上流部の防災調節池は整備済みであり、下流の佐野川の未改修区間につきましても、用地買収をほぼ終え、平成十三年度から鋭意工事を行っているところでございます。 このように佐野川の改修に一定のめどが立ったことから、現在熊取町及び下流の泉佐野市と住吉川の普通河川区間を二級河川として指定するための協議を進めております。 今後、それぞれの議会の同意を得て、今年度末をめどに、指定の手続を終え、二級河川に変更の予定でございます。 最後に、田尻川の環境対策についてお答えいたします。 田尻川を自然あふれる身近な憩いと潤いの空間として再生してまいりますには、河川管理者である土木部と環境農林水産部、地元の田尻町、泉佐野市など行政関係者が力を合わせ、下水道の整備や工場、事業所の規制、使用済みの農業資材ごみへの指導、生活排水への意識啓発などを進めるとともに、地域における自主的な清掃活動、河川愛護活動を盛り上げ、行政と住民、地域が一体となって取り組みを進めていくことが重要と考えております。このため、平成十四年十二月に、泉南地域の田尻川ほか三河川を対象に環境保全連絡会を設置し、関係者間での情報交換、協議調整に努めてきたところでございます。 また、地域における取り組みといたしまして、田尻川クリーン作戦を初めとするアドプト・リバーの取り組みや、小学生による水辺の環境学習など、美しい川を取り戻そうとする意気込みにあふれたさまざまな活動が行われております。 さらに、河口部の清掃や、環境監視にも熱心な漁業関係者との連携を深め、現地に即したより効果的な環境対策を進めるため、本年八月に、田尻漁港及び田尻川に係る環境対策連絡会を設置したところでございます。 今後は、この連絡会の場も十分活用し、これまで以上に行政関係者間の連携を深めますとともに、アドプト団体などとの交流も活発に行いまして、地域の皆様と一体となって田尻川の水環境の改善に積極的に取り組んでまいります。 ○副議長(半田實君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 府営住宅等における建設工事の地元業者の受注機会の増大についてお答えいたします。 建築都市部の実績評価型指名競争入札による発注におきましては、当該工事場所の市町村に営業所を置く事業者が優先的に参加できるよう地域性に留意したものとしておりますが、募集地域を広くする場合には、今後工事場所の市町村だけでなく、隣接する市町村の事業者も同様に参加できるよう検討を行ってまいります。 次に、府営住宅の維持管理に伴う工事発注につきましても、来年度当初に予定している住宅供給公社住宅管理センターの統合を機に、地元業者の参加機会が増大するよう検討してまいります。 今後とも、競争性の確保を図りつつ、地元建設業者の受注機会の増大に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(半田實君) 次に、浅田均君を指名いたします。浅田均君。   (浅田均君登壇・拍手) ◆(浅田均君) 自由民主党の浅田均でございます。 前回登壇いたしましたのがちょうど一年前のこの日でございました。まるできのうのような気がします。既に再出馬の意思を固めておられました知事は、私の思いやりに満ちた友情あふれる忠告にもかかわらず、決意を翻すことなく再度知事選に出馬されたのであります。私にとりまして、太田が変えたという言葉には何の真実もありませんでした。しかしながら、太田が変えるという決意とその中身に対しては、謙虚に耳を傾けざるを得ない立場にありまして、淡い期待を込めて行財政計画改定素案を二読、三読いたしましたが、やはり一年前の私の忠告は正しかったという結論を得るに至ったわけであります。 なぜかといいますと、この行財政計画改定素案には、知事が実現しようとするビジョンがついぞ語られていないからであります。道半ばと言われたあなたの改革は、ただ赤字団体転落を回避することのみを目標に、代々の財産をことごとく売り払い、職員の給与を切り詰める以上に切り詰めた上にしか完成しません。しかも、何のための辛抱なのか。肝心の将来ビジョン等、そこに至る方法論が全く明確ではないからであります。この点につきましては、ことしは民主、公明を初めほとんどの会派の皆さんと意見が同じようでして、昨年と事情はかなり異なるようで、意を強くいたしております。 さて、平成十一年の自治法の大改正により、国の機関委任事務は廃止され、国と都道府県と市町村は対等の関係になったはずです。しかしながら、三者が対等と言われても、そう実感できない人がほとんどではないでしょうか。一つは、税財源の地方への移譲について、本格的な議論がまだ始まったばかりということが挙げられるでしょう。 しかし、もっと重要なことは、分権の受け皿に関する議論がほとんどなされていないというところにあると私は考えます。我が党の大阪の再生ビジョンに関する代表質問に対し、知事はこれまでの国に縛られていた枠組みを外し、みずからが考え、みずからの責任で実行する、地域主権の受け皿たる自治体へと大きくかじを切るべきときとお答えになっております。また、これからの地方政府のあり方に関する質問には、分権時代を担うにふさわしい市町村の行財政基盤を確立することは、大阪都市圏の将来にとって引き続き重要な課題であり、今後とも市町村合併を推進していくことが必要と答弁されております。 私がここで問題にしたいのは、地域主権の受け皿たる自治体、あるいは分権時代を担うにふさわしい市町村が具体的にどのような要請に基づいて形成され、どのような制度に支えられ、どのような機構で、どのような行政サービスの供給主体なのかさえ明らかでないことです。 そこで、今回は、知事が分権に関してどのような現実把握のもとに分権をどのようにして進めようとしているのか、また分権を進めるためにも肝心の大阪府の行財政基盤を確実なものにすることが必要ですから、そのための計画、つまり行財政計画について、そして市町村合併を中心に何点かお尋ねしたいと思います。 ところで、本題に入る前に議会とのコミュニケーションについてお尋ねしておきたいことがあります。 知事は、一月の選挙戦の前に、府議会と心を一つにして頑張りたいという発言をされております。また、議会とは車の両輪と常々発言されております。その知事が事あるごとに相談するのが諮問会議、有識者会議のたぐいです。これでは、議論と議会を避けていると思われても仕方ありません。特別秘書を置かれても、議会との意思疎通が改善されたとも思われません。いっそのことインターネット等の電子媒体でも利用して議会との交流を図るというのはどうですか。インターネットを利用すれば、電子会議でもチャットでも意見交換の場は幾らでも設けられます。御意見をお聞かせください。 また、先刻同僚の松井議員から、特別秘書の職務に関する質問がありましたが、特別秘書を置くに至った経過をもう一度確認し、その位置づけを明確にしておきたいと思います。 そもそも特別秘書に関する我が方松室猛議員--当時--の提案は、政務は知事の意を受けたスタッフに担当させ、知事はトップにふさわしく企画、政策立案などの公務に専念するというものでございました。言いかえますと、議会に説明責任を負う案件については知事ラインで対応し、それ以外のものには特別秘書スタッフでも対応できるということで、例えば松井議員の質問にありました議員連盟に対する対応は、知事ラインで対応すべきところを特別秘書スタッフで対応したというところにそごがあったということができると思います。 つまり、私たちが期待している特別秘書の役割と知事が考えている特別秘書の役割にギャップがあるということです。現に、松井議員の質問で明らかになったように、知事は特別秘書を政務にかかわるスタッフであると認識している。だから、議会、そして府民に対する説明責任は免除している。それは、特別秘書を答弁者リストから外していることを見れば一目瞭然です。 ところが、プロ野球議連に対する対応ということになると、当然相手が議員連盟ですから、議会、府民の皆さんへの説明責任が問題になってくる。だから、当然知事ラインでの対応ということになる。ところが、特別秘書スタッフに対応させて失敗したということになります。確認の意味で、知事が考える特別秘書の位置づけをもう一度この場で御説明ください。 それでは、本題に入ります。分権の推進が必要な理由について、地方分権改革推進会議の報告では、国土の均衡ある発展の名のもとに国の関与や規制が正当化された時代は終わった。これからは地域社会のニーズにこたえて地域が選択する地域ごとの最適状態の実現へと転換すべきと述べられています。 しかし、これ以外にも分権を進めなければならない理由は幾つもあります。まず、経済のグローバル化、少子化、高齢化が挙げられると思います。経済のグローバル化は、それまで中央政府にもたらしていた税収を期待できないようにしました。資本所得への課税を強化すれば、少しでも税金の安いところにすぐに資本が逃げてしまうからです。電子商取引が進めば、所得の捕捉はますます困難になるということも頭に入れておく必要があります。現に我が国の税収は、経済のグローバル化の進行とともに、平成二年の約六十兆円をピークに減少傾向を続け、平成十六年度予算では約四十一兆円となっております。 一方、中央政府は、市場経済の競争原理から国民を守る社会的セーフティーネットの役割を果たしてきました。それは、例えば所得が得られない人のための生活扶助、失業したときの失業手当などです。これらの主として現金給付のセーフティーネットは、経済がグローバル化、ボーダーレス化の速度を加速させるにつれ、国の税収増が期待できないため、現金給付の対象を広げることが困難になってきました。だから、現金給付にかわる現物給付でセーフティーネットを張ることが、今日、またこれからの政府の課題であるということができると思います。 しかも、施設であれサービスであれ、この現物給付は現金給付のように全国画一的な基準で給付するわけにはいきません。家族や地域の実情に合わせて供給される必要があるからです。ここにも、分権を進め、地方政府の財源を充実しなければならない理由があるのです。 少子化、高齢化についても同じことが言えます。少子化、高齢化の進行に伴う社会的ニーズ、例えば保育、保健、高齢者介護等についても、国が画一的にできないわけですから、それぞれの地域のニーズに応じて地方政府が担い手あるいはコーディネーターとしてサービスの供給に責任を持つことが求められます。これは、介護保険の保険者が市町村であることを見ても明白であります。 以上、分権が要請される背景について、ごく簡単に私が理解するところを述べさせていただきました。私は、議員になる前はOECDという国際機構の一役人として情報通信とマクロ経済の勉強をしておりました。そういう一役人でさえこれくらいのことは、いわば職業上の常識として物事を考える際の前提にあるわけです。ましてや知事は、経済のことならマクロでもミクロでもわかる人と聞き及んでおります。その知事が責任者となって大阪府の行財政基盤を確実なものにするために作成されたのが、この行財政計画改定素案です。分権について質問する前に、経済についてよくわかっていると世間では理解されている知事が、大阪府の行財政基盤を確実なものにするために作成されたこの計画について、御高説を拝聴したいと思うゆえんでございます。 この改定素案には、地域主権の府政へというタイトルがついております。また、二十一世紀の自治体経営モデルという副題がつけられております。きわめつけが、持続可能な地域、自治体モデルを発信し、日本の再生をリードしますという文句であります。私には、何度読んでみても、どこにほかの自治体がお手本にできるようなことが書かれてあるのかさっぱりわかりません。 そこで、その経済がわかる人に行財政計画について四点質問させていただきます。 まず、持続可能な地域、自治体経営の新たなスタンダードモデルとは果たしてどのようなものなのか、私と議会と府民の皆さんによくわかるように御説明いただきたいと思います。 二点目は、地域づくりのコーディネーターがアジアの中で存在感のある都市を目指すという言語能力を疑いたくなるような表現がありますが、どのようにして実現するのですか。 三点目は、経済をやった人ならこの表現の不可解さに毛を逆立てると思うのですが、全国最高のコストパフォーマンスを府政改革の基本目標に挙げておられます。一体どのようにして政府サービス生産者のコストパフォーマンスを計算するのですか。もっとも、あなたは代表質問の答弁で、この不可解きわまるコストパフォーマンスという言葉を連発されております。 最後に計画終了時、五兆三千四百億円になる府債をどのようにして返済するつもりですか。償還期限が切れたところですべて永久府債に切りかえるという手も考えられますが、いかがですか。 ところで、分権の推進について知事は、地域の創意工夫を実践する裏づけとしての税源移譲は当然だが、地方に職員配置を義務づけるいわゆる必置規制の見直しや、地方にかかわる法令等にしっかり知事等の意見が反映されるよう国との協議機関を常設化するなど、国に果敢に改革を求めていくと述べておられます。この点につきましては、私たちも異論はありませんが、移譲された税源をどう使うのか、また大阪市を含む市町村との関係をどうするのかということも、国との関係に劣らず重要なことです。 それで、ここで何点かお尋ねしますが、それに先立って、ここにおられる議員、理事者の皆さんにもう一度以下のことを御確認いただきたいと思います。 平成十一年の分権改革により、それまでの機関委任事務は廃止され、私が調べましたところでは、二十件の中央政府の直接執行事務と五百三十件の地方政府執行事務、このうち三百九十八件が自治事務、二百七十五件が受託事務となったわけであります。 府県の自治事務になったものは、次のような事務であります。すなわち、地域づくりに関しては、大規模都市計画、開発許可、宅地造成許可、駐車場設置届の受理、高圧ガス・火薬製造販売許可、公益法人許可等、また暮らしづくりに関しては、身体障害者手帳の交付、私学設置許可、教員免許、飲食店、公衆浴場、旅館業の許可、食肉販売店、クリーニング店、美容院、理容室の届け出受理、調理師、栄養士、准看護師の免許、一般廃棄物処理施設の許可、大気汚染総量規制基準の公示、府県内宅建業、貸金業の免許、旅行業登録等と。 また、府県の受託事務になったものは次のとおりです。すなわち、地域づくりに関しては、国勢調査等の指定統計事務、一般国道管理、区間内一級河川、二級河川の管理、砂防指定地、大型店の立地環境調査等、暮らしづくりに関しては、旅券の申請受理、給付、生活保護の決定、児童扶養手当の認定、食品検査、社会福祉法人の設立許可、宗教法人登記、学校法人認可等です。 これらの事務、行政サービスが、平成十一年までは制度上は国が所管したということも驚きですが、基本的な行政サービスは住民に最も身近な基礎的自治体が優先的に提供するという地方分権の大原則に照らしてみるならば、例えば少なくとも開発許可、宅地造成許可、駐車場設置届の受理、高圧ガス・火薬製造販売許可、身体障害者手帳の交付、飲食店、公衆浴場、旅館業の許可、食肉販売店、クリーニング店、美容院、理容室の届け出受理、調理師、栄養士、准看護師の免許は、市町村の事務であるべきではないでしょうか。 例えば、豊能郡能勢町に住む人がクリーニング店を開く届けを受理してもらうのがなぜ能勢あるいはその近辺でなく、大阪市中央区なのでしょうか。泉南郡岬町の人に身体障害者手帳を交付されるのが岬町ではなくてなぜ大阪府なのでしょうか。国から府県への権限移譲を求めるならば、同時に府県から市町村への権限移譲も実行されるべきであります。 そこで、以下三点お尋ねいたします。 行財政計画改定素案には、地域全体でのサービスの最適化を図るとともに、みずからの公共部門を極力最小化することを基本にしながら、府は地域では解決できない広域的課題を担う自治体を目指すと述べられておりますが、それでは知事の考えている府の担うべき広域的課題とは何か、具体的にお答えください。また、その理由を述べてください。 次に、知事が国からさらに府に移譲されるべきと考える事務はありますか。また、法定受託事務第二号以外に素案に即して府から基礎自治体へ権限を移譲した方がよいと考える事務はありますか。さらに、大阪府地方自治研究会から中間論点整理として、府市一体型と広域連合型の二つの試案が出されています。知事の考える広域的課題を担う自治体はどちらの大阪新都構想ですか、知事の考えをお聞かせください。 分権へと至る必然性について、経済のグローバル化、少子化、そして高齢化がもたらす影響について、そして分権の受け皿に関して大阪府と大阪市の関係、あるいは大阪府と四十三市町村との関係についてお尋ねしてきました。 ところで、分権の受け皿を考えるときに絶対忘れてはならないもう一つの重要な事実、すなわち人口減少がもたらす圧力も考慮に入れる必要があるでしょう。国立社会保障・人口問題研究所の人口予測によりますと、西暦二〇〇〇年に約八百八十万人であった大阪府の人口は、二〇一五年には約八百五十万人に、また二〇三〇年には約七百六十万人にまで減少すると予測されております。二〇三〇年の大阪府の人口は、二〇〇〇年の八七%になるということです。 市町村別では、減少率の大きいところから紹介しますと、岬町は六六・八%に、守口市が六九・八%に、千早赤阪村と門真市が七二・四%に、摂津市が七八・二%に減少すると予測されております。 年齢別人口の推移を見ますと、事態はもっと深刻です。大阪府全体を見てみますと、十四歳までの年少人口の割合が二〇〇〇年の一四・二%が二〇三〇年には一一・一%に、また十五歳から六十四歳までの生産年齢人口の割合が七〇・八%から六〇・七%に減少するのに対して、六十五歳以上の老年人口の割合は一五・〇%から二八・二%に増加するからです。 今から二十六年後の話で、しかも予測ですが、少なくとも三十年、一世代ぐらい先のことを見越した上で制度設計をしておくのが、私たち政治、行政にかかわる者の責任ではないでしょうか。 先ほども述べましたように、基本的な行政サービスは最も住民に近い基礎自治体が担うという方向に沿って分権が進むということは、基礎的自治体にこれまで以上の責務が課せられるということになります。加えて、今お話ししましたように、多くの基礎自治体で老年人口がふえる一方、それ以外の人口は減ると予測されております。その基礎的自治体が十分な行財政能力を備えるためには、適切な組み合わせで合併するしかないと思われます。知事が分権に関するビジョンと権限移譲等を具体的に示し、リーダーシップを発揮して合併を進めるべきだと考えますが、いかがですか。 また、少なくとも国と府県の協議会があるように、府と市町村の協議会を設け、分権に関する話し合いぐらいは始めるべきだと私は考えますが、知事はどうお考えになりますか。 以上で第一回目の質問を終わりますが、私があなたの立場なら、知事、広域的課題になじまないものはすべて市町村の事務とし、権限と財源を移譲します。それを前提に市町村との協議の場を設けます。これが私の分権についてのビジョンです。人口も減っていく。そやのに基礎的自治体に対する行政ニーズはふえるばっかしやし、そやから合併しかない。大阪の未来のために分権を実現するために、私のすべてをかけます。議会の御協力、御理解をお願いしますと、当選直後に答えてますわ。 ほんなら、少なくともビジョンもない、スピードもない、やる気もないなんて非難は皆無やったやろね。歴史に名を残す知事に大化けするかもしれへんかったで。もっと議会とコミュニケーションをとるべきでしたんやろね。きょうもいろいろあったけど、お友達とは仲よくした方がいいと思いますよ。 もう一言言わせてもらえるならば、これからあなたの答弁される内容の一部が既にきょうの朝刊に載っております。スピードがないということに対して発奮されるのはいいことだと思いますが、質問する前に答えがあるんでは、しゃれにもならへんし、質問する意味もありません。議会の存在価値、存在理由も府民の皆さんに御理解いただけずに終わってしまいます。理事者、メディア関係者の再考を促しまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(半田實君) ただいま答弁調整中のため、しばらくお待ちください。 これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 浅田議員からの御質問にお答えを申し上げます。 まず、議会とのコミュニケーションについてお答えをします。 大阪が地域主権の担い手として府民ニーズや府域の実情を踏まえた府政運営を行っていくためには、何度もおっしゃられましたように、私と議会の皆さんが車の両輪となって、多くの議論を通じて政策をともに考え、実現していくという関係が求められているというのは、そう思っております。私も、会派要望での議論はもちろん、一期目の皆さんの懇談会に出席をさせていただいたり、公式、非公式を問わず機会をつくり、あるいはそちらに赴くなどして意見交換を行うように努めてまいったところです。 ただいま浅田議員からは、議会との関係について、インターネットを使ったらどうだというような御指摘や御提言をいただきました。インターネットということになりますと、何しろ私が一人、議員の皆様方百十二名、その後に八百八十万人府民がおられます。通常のメールやチャットというようなわけにいくかどうかわかりませんけれども、しかしながらできる限り努力をしたいと思います。コミュニケーションというのは、やればやるほどその先にまた議論したいことが出てくるというのが通常だと思うんです。そういうことも含めて、皆様方の一〇〇%満足というところまでいけるかどうか私も自信はありませんが、しかし最大限努力するのが知事の務めでありますので、一生懸命やりたいと思います。 なお、ちょうど一年前に浅田議員、御質問をされたそうです。そのときのことははっきりと記憶してないんですけれども--内容までですよ。内容まではっきりと記憶してないんですけれども、きょうは大変正直、素直に頭に入ってまいりました。一部表現を除いては、頭に入ってまいりました。これも皆様方とコミュニケーションをした結果なのか、それとも私が多少なりとも成長したのかよくわかりませんけれども、たくさんの御提言、そして御示唆をいただきましたことを感謝申し上げます。 次に、特別秘書の位置づけについてでありますが、知事秘書は、特別職の立場で、知事であり、また政治家である私をサポートしてもらうために設置をしたものであります。政務関連行事の調整、知事としての情報発信力の向上を図るための補佐、またそれに必要な情報の収集、分析、提供などを担ってもらっております。なお、副知事、各部局長はラインとして政策決定、決裁行為を行いますけれども、知事秘書についてはそのような権限は付与していません。 議員連盟に対する対応の件について御指摘があったわけですけれども、これは、プロ野球という行政とは直接かかわりのない分野でしたので、情勢の分析などを含めた調整役として私が対応に当たらせました。松井議員の御質問にもお答えいたしましたけれども、私としてはできる限りのことをやったつもりであります。 次に、持続可能な地域、自治体経営のスタンダードモデルについてですが、行財政計画改定素案においては、財政再建団体転落を回避する量的な改革と、そして大阪再生への道筋をつける質的な改革に取り組むことにいたしております。持続可能な自治体経営を実現するために、限りある資源の選択と集中によって、府が担うべき役割をしっかりと果たしていきたいと考えています。 また、自立した財政基盤の確立のために十九年度の財政危機を確実に克服して、二十三年度には単年度黒字を実現し、減債基金からの借り入れに頼らない財政運営に努めてまいります。 また、本年四月に立ち上げました総務サービスセンターの成果の上に立って、一層の民間活力の導入を進め、地域全体でのサービスの最適化とコストの縮減を図るPPP改革に取り組んでいきたいと考えています。こうした取り組みを地域、自治体経営モデルとして国や全国の自治体などに発信をして、真の地域主権の確立に努めていきたいと考えております。 なお、この御質問でも二点付言をしたいと思います。 先ほど限りある資源の選択と集中ということを申し上げました。限りあるということの大きな責任を負っているのが国であります。これまでの三位一体の歩みからも明らかなように、昨年度末、十六年度予算編成の過程で、私どもがほとんど関知しない間に二・九兆円もの交付税の大削減が行われました。そして、一兆円の補助金の削減も行われました。二〇〇三骨太の方針における四兆円の削減というのは、既にこの時点で完成をしているわけです。ですから、この後の税源移譲はもちろんのこと、四兆円に匹敵をする税源移譲がなされなくてはおかしいわけであります。 したがいまして、限りあるということにおいて、国の地方税財政制度という私どもとして常に交渉しなければならない、そういう制度にかかわらなくてはならない立場であるということも御理解いただきたいと思いますし、またもちろん三位一体改革がこれから国民の理解の得る、特に地方の住民の理解の得る形で進められるように、皆様方のお力添えも得て最大限力を注いでいくつもりです。 また、もう一つは、持続可能な自治体の改革モデルとして発信をするということについて、なぜそのようなことが言えるのかという御指摘がありましたが、それについては私は心外であります。平成八年から全国にも類を見ない行財政改革を進めてきたのは、知事のみならず議会の議決ということも経て、皆様方との議論も経て進めてきたことであります。その改革に対して、自信と誇りを持つということは、理事者のみならず皆様方にも必要なことではないでしょうか。それを踏まえてこれからのさらなる改革に取り組むことができるわけで、それなくしてこれ以上の改革を進めることは難しいわけであります。そのことについて、一層の御理解を賜りたいと存じます。 次に、府が担うべき役割についてでありますが、府民、地域の総力によって大阪再生を果たすためには、市町村を初め府民、NPOなどとの役割分担の明確化や連携強化に加えて、あらゆるプレーヤーが自由に活躍できる環境整備を進める必要があります。特に、地方分権の流れの中で、今後市町村の果たすべき役割はますます重要になっており、府は府域全体に及ぶ総合的な企画調整などコーディネーターとしての役割に重点化をしていく必要があります。 あわせて、広域自治体である大阪府は、府内で一律に実施をする必要のある事務や、一体的に実施する方が効率的、効果的である事務を行うべきと考えます。例えば、広域防災、危機管理、環境保全、観光振興、産業の活性化など広域的な課題や大阪府域を超えて近隣府県等と共同連携すべき課題などがこれに含まれると思います。 次に、国から府へのさらなる権限移譲については、地方でできることはできる限り地方で担うべきという基本的な考え方のもとに一層進めていくべきということは、私も同感であります。 具体的には、環境、産業、雇用、交通など広域にわたる事務のうち、全国一律に実施するのではなく、地域の実情に応じて府が一体的、総合的に施策を実施した方が効率的、効果的な事務、すなわち全国一律で実施するのではなく、地域が実施した方が府民サービスの向上を図ることが可能という分野については、これは地域が担っていくべきというふうに考えます。 また、市町村への権限移譲については、分権時代において住民が最も身近な基礎自治体である市町村が地域の総合的行政主体としての役割を担う必要があります。そして、そのためには福祉や保健を初めとする住民に身近な事務やまちづくりなど地域の実情に即して実施すべき事務は、可能な限り市町村に移していくべきと、私もそのように考えます。とりわけ、大都市圏においては、行政課題が複雑多様化しております。これに的確に対応していくためにも、市町村にはより大きな役割を担っていただく必要があり、権限移譲を積極的に進めることが重要だと思います。 次に、新たな大都市自治システムについては、大阪都市圏の抱える課題を解決し、大阪を魅力ある都市として再生するために、既存の制度にとらわれない大阪都市圏にふさわしい新しい仕組みが必要であるという思いから、その具体的な制度のあり方について、大阪府地方自治研究会に検討をお願いしているところです。 現在、研究会において、昨年六月に中間論点整理で示した府、大阪市の一体型と新しいタイプの広域連合型という二つの試案のもとに、最終報告に向けた検討を進めているところであります。私としては、人口や高度な都市機能が集中した大阪都市圏において、都市の再生を図っていくためにふさわしい制度は何か、研究会での検討結果も踏まえて私自身で判断をしたいと考えています。 次に、どのようにして大阪をアジアの中で存在感のある都市にしていくのかというお尋ねがございました。今、中国を初めとするアジア諸国は、世界の成長センターと言われるほどのダイナミックな経済成長を示しており、注目も集めております。また、こうしたアジアの地域が相互に連携を強めて、北アメリカ、ヨーロッパ諸国と並ぶもう一つの広域経済圏を形成していく可能性は大いにあると思っております。 企業の経済活動を初め、我が国全体がアジアとともに繁栄するビジョンが求められております中で、経済だけではなく、歴史的、文化的にもアジアとの関係が深いこの大阪が、こうしたつながり、チャンスを逸することなく生かしていくことは、これからの都市戦略として極めて重要であります。 日本の中でナンバーワンだ、ナンバーツーだということにとらわれず、視界を広げてオンリーワンの個性に磨きをかけ、アジアの中で独自の光を放つ大阪をアピールできるようにしたい。そのことが、大阪の活力と自信を再生することでもあると考えています。 行財政計画改定素案でも、大阪の産業、観光魅力、文化力、快適な都市環境の創造、広域的ネットワークの確立、これらの分野で集中的な投資を行う、選択と集中を行っていくということを明確にいたしました。 また、私自身が機会あるごとにPR、トップセールスを行っていくことはもちろんですが、これまでやってきたことを主として申し上げれば、一つは経済交流セミナー、これは大阪市や経済界との連携のもと、中国企業を対象にやっております。それから、観光プロモーション、これは中国の団体旅行客の規制が緩和をされた直後でございますので、大きなチャンスが訪れている、あるいは来年三月に愛知万博があるというところで大きなチャンスが訪れているわけですから、コンベンション協会を中心として大いに活動を促進すべきと考えます。さらに、開発途上にあるアジア諸国も多いわけですから、こういうところとは草の根交流ともいうべき、そういうニュアンスも含めてNPOとも連携し、技術研修員や留学生との交流等をふやしていく、こういうことも必要だと思います。 オール大阪、オール関西が一丸となった取り組みを進めるということがこの分野では特に必要と思いますが、そういう熱意を込めてアジアの中の大阪の実現ということを記したつもりであります。 次に、コストパフォーマンスについてですが、ITを活用した事務効率化、事務事業の見直し、業務のアウトソーシングなどの手法を用いた徹底した人員削減に取り組むことによって、組織の一層のスリム化を図っていきたいと考えています。あわせて、職員一人一人のモチベーションの高揚、企画立案能力の向上のため、さまざまな方策を講じていきたいと考えています。 また、市町村、府民、NPOなどとの役割分担の明確化、連携強化を図り、これらと一体となった府民サービスを提供することによって、地域全体でのサービスの向上を図ってまいりたいと思っています。 このように府の組織のスリム化だけではなく、職員のモチベーションや能力の向上、市町村、民間と一体となった効果的、効率的なサービスの提供、これらを図ることがコストパフォーマンスを最大化するということだと私は考えています。 次に、府債の償還についてお答えをいたします。 行財政計画改定素案においては、大阪の再生を目指した取り組みを進めるとともに、十九年度の財政危機を確実に克服するだけではなく、赤字構造からの脱却を目指して自立した財政基盤の確立を目指すことにしています。 今後とも、改定素案を基本として、たゆみない行財政改革を推進するとともに、計画的な府債の発行に努めて、府債の償還はもとより、行財政運営に支障のないように万全を期してまいります。 この面でも、一企業と行政の置かれている立場が違うということは、皆様御存じのとおりです。しかし、そのことを前提に、何としても十九年度危機と、そして二十三年度単黒に持っていく努力を積み重ねていかないといけない、そのように私は決意を固めております。 最後に、市町村合併についてでありますが、分権時代において市町村が少子高齢化を初めとする広範な行政課題に的確に対応できるように市町村合併を通じて行財政基盤を強化していくことは、今後とも重要な課題です。このために、本府としては市町村合併が促進されるように引き続いて市町村の自主的、主体的な取り組みを支援することが必要と考えておりまして、私みずからも分権時代における合併の意義について市町村長に訴えかけるなど、さらに力を尽くしていかないといけないと思っています。 また、権限移譲の取り組みを進めるために、府と市町村が協議をする場を設けてはどうかという御提言をいただきました。現在、市長会、町村長会と共同で大阪府・市町村分権協議会を設置しております。これを活用することがまず重要だと思いますから、市町村への権限移譲について積極的にこの場をまず活用することで検討を進めたいと考えます。 以上です。 ○副議長(半田實君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明十月八日午後一時より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(半田實君) 御異議なしと認め、さよう決します。 十月八日の議事日程は当日配付いたしますので、御了承願います。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(半田實君) 本日はこれをもって散会いたします。午後四時四十六分散会...