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  1. 大阪府議会 2004-05-01
    05月24日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成16年  5月 定例会本会議    第二号 五月二十四日(月)◯議員出欠状況(出席百十二人 欠席〇人)      一番  吉村善美君(出席)      二番  尾辻かな子君(〃)      三番  西野修平君(〃)      四番  清水義人君(〃)      五番  浦野靖人君(〃)      六番  東  徹君(〃)      七番  松井一郎君(〃)      八番  西川弘城君(〃)      九番  荒木幹雄君(〃)      十番  小林隆義君(〃)     十一番  奥村健二君(〃)     十二番  かけはし信勝君(〃)     十三番  森 みどり君(〃)     十四番  井上 章君(〃)     十五番  中川隆弘君(〃)     十六番  三田勝久君(〃)     十七番  岩木 均君(〃)     十八番  井上哲也君(〃)     十九番  野上松秀君(〃)     二十番  伊山喜二君(〃)    二十一番  三浦寿子君(〃)    二十二番  長田公子君(〃)    二十三番  谷川 孝君(〃)    二十四番  樋口昌和君(〃)    二十五番  土井達也君(〃)    二十六番  森山浩行君(〃)    二十七番  小沢福子君(〃)    二十八番  今井 豊君(〃)    二十九番  山岸としあき君(〃)     三十番  松浪耕造君(出席)    三十一番  坂本 充君(〃)    三十二番  池川康朗君(〃)    三十三番  柏原賢祥君(〃)    三十四番  光澤 忍君(〃)    三十五番  中野まさし君(〃)    三十六番  永野孝男君(〃)    三十七番  浅田 均君(〃)    三十八番  西口 勇君(〃)    三十九番  大島 章君(〃)     四十番  花谷充愉君(〃)    四十一番  田中誠太君(〃)    四十二番  徳丸義也君(〃)    四十三番  北口裕文君(〃)    四十四番  品川公男君(〃)    四十五番  関  守君(〃)    四十六番  黒田まさ子君(〃)    四十七番  岸上しずき君(〃)    四十八番  堀田文一君(〃)    四十九番  小谷みすず君(〃)     五十番  阿部誠行君(〃)    五十一番  宮原 威君(〃)    五十二番  和田正徳君(〃)    五十三番  中島健二君(〃)    五十四番  上の和明君(〃)    五十五番  山添武文君(〃)    五十六番  漆原周義君(〃)    五十七番  西脇邦雄君(〃)    五十八番  山下清次君(〃)    五十九番  さぎり 勁君(〃)     六十番  中野 清君(〃)    六十一番  朝倉秀実君(〃)    六十二番  原田憲治君(出席)    六十三番  鈴木和夫君(〃)    六十四番  那波敬方君(〃)    六十五番  谷口昌隆君(〃)    六十六番  野田昌洋君(〃)    六十七番  池田作郎君(〃)    六十八番  山本幸男君(〃)    六十九番  岩下 学君(〃)     七十番  杉本 武君(〃)    七十一番  三宅史明君(〃)    七十二番  北之坊皓司君(〃)    七十三番  井戸根慧典君(〃)    七十四番  竹本寿雄君(〃)    七十五番  西村晴天君(〃)    七十六番  谷口富男君(〃)    七十七番  浜崎宣弘君(〃)    七十八番  岡沢健二君(〃)    七十九番  西野 茂君(〃)     八十番  岩見星光君(〃)    八十一番  神谷 昇君(〃)    八十二番  畠 成章君(〃)    八十三番  北川イッセイ君(〃)    八十四番  梅本憲史君(〃)    八十五番  奥田康司君(〃)    八十六番  園部一成君(〃)    八十七番  北川法夫君(〃)    八十八番  中村哲之助君(〃)    八十九番  松田英世君(〃)     九十番  半田 實君(〃)    九十一番  西浦 宏君(〃)    九十二番  冨田健治君(〃)    九十三番  吉田利幸君(〃)    九十四番  森山一正君(出席)    九十五番  若林まさお君(〃)    九十六番  長田義明君(〃)    九十七番  小池幸夫君(〃)    九十八番  横倉廉幸君(〃)    九十九番  杉本光伸君(〃)      百番  川合通夫君(〃)     百一番  釜中与四一君(〃)     百二番  橋本昇治君(〃)     百三番  徳永春好君(〃)     百四番  美坂房洋君(〃)     百五番  高辻八男君(〃)     百六番  隅田康男君(〃)     百七番  大前英世君(〃)     百八番  大友康亘君(〃)     百九番  土師幸平君(〃)     百十番  古川光和君(〃)    百十一番  酒井 豊君(〃)    百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長          中村幹雄     次長          岡田重信     議事課長        西井正明     総括補佐        入口愼二     課長補佐(委員会)   中田 茂     主査(議事運営総括)  郷路秀男     主査(議事運営総括)  大河内隆生     主査(記録総括)    奥野綱一     主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第二号 平成十六年五月二十四日(月曜)午後一時開議 第一 議案第一号から第十八号まで及び報告第一号から第八号まで(「工事請負契約締結の件(道路改良事業)」ほか二十五件)    (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件 第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時二分開議 ○議長(森山一正君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 日程第一、議案第一号から第十八号まで及び報告第一号から第八号まで、工事請負契約締結の件(道路改良事業)外二十五件を一括議題といたします。 ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により岩木均君を指名いたします。岩木均君。   (岩木均君登壇・拍手) ◆(岩木均君) 自由民主党の岩木均でございます。 一般質問の機会を得ましたので、常日ごろから重要と考えてきた課題について順次質問させていただきます。 私は、一人一人が自分たちの暮らしに責任を持ち、行動するための第一歩は、府民の政治参加であると考えます。府政の取り組みを伝え、府民の声を府政に反映させる仲介役である我々政治家が、府民一人一人が政治を身近に感じることができるよう絶えず努力していかなければなりません。さまざまな不安が渦巻く今の時代だからこそ、府民の政治参加のためには、未来に沿って美しい文化、美しい人、美しいまちをともに語り合うことが何よりも大事ではないかと考え、大阪の将来、未来、大阪の文化、未来を担う人づくり、そして安全なまちづくりについてお尋ねいたします。 まず初めに、大阪の将来、未来を語る府庁の取り組みについてお伺いいたします。 私は、ちょうど高度経済成長期から東京オリンピック、大阪万博という時代に幼年期から小学生時代を送りましたが、当時は、テレビでも、雑誌でも、友達との会話の中でも、常に至るところで明るい未来が語られていて、三十年後、五十年後の二十一世紀はまさにあこがれの未来でありました。しかし、いつのころからか人々は明るい未来を語ることを忘れてしまい、大きな夢を持って三十年先、五十年先の未来を語る姿はほとんど見かけません。 二十一世紀を目前に控えた平成十二年十二月に策定された大阪21世紀の総合計画は、厳しい経済見通しの中で実現可能性に重点を置いて検討を重ねたものであるため、その中に大阪の未来への夢を感じることができにくいものとなっています。一部には景気回復の兆しが見え始めたものの、まだまだ元気が足りない今の大阪にとって、将来、未来について夢を持って考え、語る場が何よりも必要であり、府が積極的に働きかけを行い、明確なメッセージを発することが求められているはずです。 さきの三月議会では、観光について横断的に取り組む観光局の設置が議論されましたが、それ以上に、さまざまな施策の前提となる目指すべき大阪の将来、未来について真剣に議論できる場が庁内に必要ではありませんか。そういう組織があれば、府民だれもが府に提案するようになるでしょう。また、近隣府県との関係でも、大きな未来については意見の対立が少なく、大阪府が取り組めば近隣府県もついてくるはずです。それだけに、府庁に夢を持って大阪の未来を検討する大阪未来局といった組織があれば、府民にはわかりやすいのですが、今その役割を企画室が担うべきであると考えます。 本年度、企画調整部の企画室を大幅に再編して、大阪再生の重要な課題である都市再生、企業立地、観光集客、文化などの分野について、担当副理事等を配置するなど企画調整機能を強化したところであります。これらの分野は、緊急に取り組まなければならない具体的な課題でありますが、同時に夢や未来といった長期ビジョンを持たなければ、その実効性は期待できません。 このたび、民間企業から三十歳代の社員三人を企画室に受け入れることとなりましたが、民間のノウハウの伝授だけでなく、大阪の将来、未来の議論を深めることにも貢献するものと期待します。民間人の登用で大阪府はどう変わるのか、大阪の未来にどうつながるのか、府民は見守っております。 知事は、大阪の夢、未来という観点から、今回の登用の成果をきっちり検証して府民にどう伝えていこうとされるのか。将来的には幹部クラスのポストへの登用までも考えているのでしょうか。今回の民間人の登用に踏み切った熱い思いとあわせて、知事の御所見をお伺いします。 また、何よりも、未来の大阪の主役である府民が、ともに夢や希望を真剣に語り合うことが大切であります。私は、日々府民の声を聞くよう努めておりますが、大阪の未来を真剣に語り合うことまではなかなか難しいものです。知事のわいわいミーティングは、ちょっと聞くだけに終わっていませんか。府民同士が、あるいは府民と知事と府議会議員が、とことん大阪の夢や将来を府民の目線で語り合うとともに、その真剣に議論する姿を府民すべてに見せることが大切であります。 例えば、NHK大阪放送局や在阪の民間放送局とタイアップして、府民が夢や希望を持てる内容を紹介するとともに、知事、府議会議員と府民が気軽に夢を語り合えるコーナーを設ける大阪未来放送局といった番組が今一番求められていると考えますが、大阪の夢や将来を真剣に語り合うため府の広報はどうあるべきとお考えなのか、知事の御所見をお伺いします。 次に、大阪の文化づくり大阪アートフェスティバルについてお伺いします。 夢を持って大阪の未来を語るとき、文化はその中心となるテーマであります。府では、平成十八年度の本格開催を目指し、本年度から大阪アートフェスティバル開催事業取り組みますが、これまでの理事者の説明は、クラシックや古典芸能のアーチストを招くといった従来の文化イベントの延長上の話に終始しています。一過性のイベントに終わらせることなく、継続して行うという継続への熱意も全く感じられず、府民に夢を与えることを真剣に考えているとは到底思えません。 そもそも、十年先を見据えて去年三月に策定した大阪文化振興アクションプランの中に、今回の大阪アートフェスティバルのたぐいの事業に直接触れた記述がないこともあって、果たして施策の整合性や継続性はあるのか、夢や長期的ビジョンが欠けているのではないか、府の文化行政そのものに疑問が生じています。多くの府民が継続して参加できて、さすが大阪は一味違うと国内外に誇れるフェスティバルにしなければ、府が取り組む意味はありません。 そこで、著明なクラシックや古典芸能のアーチストを招くだけではなく、例えば無名バンドを集めてコンテストを行い、そこで優勝したバンドを一年間バックアップする継続的な仕組みを府がつくってみてはどうでしょうか。府がやることで大阪が大きく注目され、大阪にすぐれた若者が集まってきます。また、欧米のメジャーな演奏家だけではなく、アメリカ、中南米などの演奏家を大々的に招くことにすれば、大阪の人と世界のアーチストとの交流を盛んにするとともに、大阪では世界トップクラスの演奏が聞けるという評判が国内外に伝わります。 このような大阪が国内外で注目される大胆な取り組みを継続して行うことが必要であると考えますが、生活文化部長の御所見をお伺いします。 また同時に、このアートフェスティバルは、府民が夢を持って参加できる取り組みにする必要があります。三十年後、五十年後の大阪の文化はどうあるべきかといったテーマを設け、府民がそれぞれ夢を語り合える場を設けてみてはどうでしょうか。また、大阪の過去と未来をつなぐことができるよう、これまで大阪で多大な功績があったが、一般的には知られてない人をピックアップする大阪人物図書館のようなコーナーを設けてみてはどうでしょうか。生活文化部長の御所見をお伺いします。 次に、未来を担う人づくりについてお伺いします。 人づくりは、自分自身を見詰め再考する自分づくりであると私は考えますが、一人一人がそのための力を身につけるには、何よりも自己形成の過程にある子どもの時期の教育が大切であります。 そこで、まず理数教育の強化についてお伺いします。 私が子どものころは、アポロ十一号の月面着陸に象徴されるように科学の進歩が著しかった時代で、子どもたちは競って理科の実験などに熱中したものでした。考察力や創造力が求められる理科や科学に小さいときからなれ親しめば、子どもは未来への可能性が広がり、しっかりとした自己意識を身につけることができます。 しかし、今では、科学技術離れ、理科離れが進んだため、日本の発展を支えてきた基盤が揺らいでおり、特にものづくりのまち大阪にとっては、重大な問題となっています。現在、将来の目標を持たずにフリーターとなる人が増加していることを三月の教育文化常任委員会で指摘しましたが、学校教育の中で理科や算数、数学から離れてしまうことが大きな要因であると思います。 現在、国は、科学好き、理科好きな児童生徒をふやすために科学技術・理科大好きプランを進めており、その取り組みの一つがスーパー・サイエンスハイスクールで、府立北野高校府立天王寺高校の二校が府内で指定されています。また、府も、学力向上プロジェクト取り組み、科学の不思議探求事業なにわっ子らい適塾推進事業など、理科、数学の学力向上を図る事業を推進しています。 しかしながら、国の事業も府のなにわっ子みらい適塾も、対象となる児童生徒は限られていますし、科学の不思議探求事業にしても、すべての学校に教材が配付されているものの、教育現場すべてで十分に活用されているわけではありません。そもそも、小学校から高校まで一貫した総合的な取り組みが不十分であると思います。 現在、平成十五年度に実施した学力等実態調査について、算数、数学の詳細な分析が進められていると聞いておりますが、残念ながら理科は調査対象となっておりません。 そこで、子どもたちの目的意識を高め、二十一世紀の大阪のものづくりを担う人材を育成強化するためにも、理科、数学の研究プロジェクトチームを立ち上げ、特に理科に対して今回の学力等実態調査の成果を生かしたより精緻な学力、意識調査を行い、小学校から高校まで一貫した理科教育の指導手法を確立し、あすの大阪を担う子どもたち全員に必ず行き渡る指導体制を早急に構築すべきであります。教育長の御所見をお伺いいたします。 また、公立学校とともに、私立学校も大阪の教育の重要な役割を担っており、大阪の子どもたちすべての教育に責任を負う府は、公立、私立ともに理科、数学の学力向上に努めなければなりません。しかしながら、公立学校教育委員会私立学校生活文化部と所管が分かれ、施策がばらばらになりがちです。私立学校の独自性は最大限尊重しなければなりませんが、理科、数学の学力向上のためには、公立、私立の学校が協調して指導手法の研究等に取り組んだり、人事交流を活性化することも必要です。 また、府立学校の情報については、府は積極的に発信しますしマスコミもよく取り上げますが、私立学校取り組みはほとんど取り上げられないこともあり、個々の私立学校ですぐれた取り組みがされていても、府民はなかなかそれを知ることができません。 こうした私立学校の置かれている状況を考えると、理科、数学に関し私立学校公立学校と連携しやすくなるような仕組みづくりや、国のスーパー・サイエンスハイスクールのように、私立学校の創意工夫に富んだ取り組みが広く府民に周知されるような支援方策など、私立学校の独自性を尊重した理科、数学の学力向上施策を積極的に進めるべきであると考えますが、生活文化部長の御所見をお伺いします。 続いて、教職員の質の向上と学校運営についてお伺いいたします。 子どもの学力向上のためには、すぐれたカリキュラムの構築とともに、それを教室で子どもたちに教える教員の資質の向上と校長を中心とした組織的な学校運営が必要であります。府内の公立学校の全教職員を五段階評価する教職員の評価育成システム、いわゆる先生の通信簿が本年度から本格実施されます。このシステムは、これまで評価されることが少なかった教職員の取り組みを評価し、教職員の資質の向上とともに学校組織の活性化に大きく貢献するものですが、それがどう適切に実施できるかが極めて重要であります。 今回、規則で自己申告票の提出義務などをきっちり規定したことから、教育委員会におかれては、全教職員が自己申告票を提出するよう指導を徹底されることと信じております。しかしながら、万一規則に違反し、自己申告票の未提出者が出るようなことがあれば厳正に対処する必要がありますが、このシステムが実効あるものとなるようどのように取り組まれるのか、今ここで教育長の御決意のほどをお伺いします。 ところで、先日、職員会議を職員の意志の最高決定機関と位置づけ、校長は会議に出席し、発言することができるなどと校長をオブザーバー扱いにする職員会議規程を持つ高校があり、同様の内容を職員会議規程に定められている府立高校が十数校あることが新聞報道されました。民主的学校運営の名のもとで、校長の方針や学習指導要領に反した議題が職員会議で議決される学校現場もあると聞いています。しかし、そこでいう民主的の主体はだれなのでしょうか。職員会議には、教育の主役である子どもたちも保護者も入っていません。教員による教員だけの教員のための民主的学校運営ではないですか。 知事も議員も選挙で選ばれます。そして、教育委員会の委員は、議会の同意を得て知事が任命します。この民主的な手続を経て構成される教育委員会が総合的に判断して決定した府の教育方針を、職員室という密室の中で教員だけで決めてひっくり返すことこそ民主主義をないがしろにするものであります。 このような状態を放置していては、教職員の評価育成システムも機能しません。民主主義の手続を守るとともに、何よりも主役である子どもたちのためにも、職員会議至上主義職員会議規程は即刻廃止すべきであると考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。 最後に、安全なまちづくりについてお伺いします。 私は、まちづくりとは、人と人との触れ合いであると考えております。美しい町並みをつくるにしても、安全で安心して住むことのできるまちにするにしても、住む人が意識を持つことが大切であります。府は、平成十四年に安全なまちづくり条例を制定し、行政、警察、学校、地域が協力して安全なまちづくりに努めています。特に子どもたちの安全確保は重要であり、地域では、保護者や近所の人が子どもの迎えに家の前に立ったり、町内会役員青少年指導委員、PTA等の人が下校時間帯に地域を見回ることを心がけるなどさまざまな取り組みを行い、近ごろは犯罪が減り、不審者を見かけることも少なくなったとの声も聞いています。 しかし、地域社会の中心となる学校の取り組みは、まだまだ不十分に感じられます。学校で何か事件が起こると、ほとんどの学校は地域に情報を開示してくれません。情報開示がかえって地域住民の不安感を募らせると心配する人もいますが、学校が正確な情報を提供すれば、地域の人々は立ち上がるものです。校門に警備員が立つことも大切ですが、学校OBや地域の人が気軽に学校の内外で声をかけれるような信頼関係を築くことがより大切ではありませんか。 学校協議会すこやかネットなどの施策も、まだ一部の学校でしか成果を上げておりません。保護者、学校OBと地域と学校がお互いに協力し、信頼関係を築いてこそ子どもたちの安全は確保できますが、そのためには情報提供が何よりも重要であります。小学校から高等学校まで、すべての学校が真に地域に開かれたものとなるよう実効性のある取り組みを早急に講じるべきであると考えますが、教育長の御所見をお伺いします。 このように地域の人々の地道な取り組みが重要でありますが、最後に頼りになるのは警察の力、特に地域に密着した交番の存在であり、我が党は、空き交番の解消と交番の増設を一貫して求め続けてきました。 私の地元平野区の長吉出戸地区には、民間会社の工場の一角に地域住民に親しまれた交番があり、交番機能が廃止されたときには警ら連絡所として、その後は交通詰所として存続され、地域の人々の安心のよりどころとなっていましたが、数年前、会社の移転とともにその赤いともしびが消えてしまいました。 現在、近くの区民センターに警察官が定期的に立ち寄り、出張交番的な役割を果たしていると聞き及んでおりますが、恒常的な交番機能の復活を求め、地元では一万八千六百人もの署名が集まっています。安全なまちづくりの地道な取り組みを支援するためにも、一万八千六百人もの地域の人々の熱い思いにこたえ、交番を再建いただくよう警察本部長に強く要望いたします。 多岐にわたって質問をさせていただきましたが、質問者である我々議員が自分の質問に対して責任を持ち、質問の結果を絶えず検証し、さらなる改善を目指し質問をし続けていくことの大切さを、今この伝統ある大阪府議会の壇上で深く心に刻みつけております。知事初め関係理事者の皆さんの積極的な御答弁を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 岩木議員の御質問にお答えを申し上げます。 大阪の夢、未来についてですが、現在府政を取り巻く状況は大変厳しいものがありますが、こういうときこそ大阪の夢、未来を語り、将来への展望を切り開いていく必要があることは、議員御指摘のとおりと思います。 これまで私は、大阪のよさ、強さ、優しさ、魅力を最大限に活用して、住んでよし、訪れてよしの都市魅力を備えた世界に向かって輝く大阪を実現すべくさまざまな取り組みを行ってまいりました。これに向けて、スピード感を持って柔軟に施策を構築すべく企画調整機能の強化を図るための組織を整えたところでありまして、あわせて民間ニーズをより的確に把握するため、民間企業の人材の受け入れを指示し、私みずからも各企業のトップに要請をいたしたところであります。派遣いただく民間の方には、主として大阪再生に当たっての企業立地や観光集客、都市再生の施策立案などに携わっていただくことにしておりまして、具体的な成果に結びつけてまいりたいと思っております。 今後とも、これまでの実績を踏まえ、政策課題を明確にして、民間からの多様な人材の登用により切磋琢磨によって職員の意識改革を進める、そして府庁全体の一層の活性化を図ってまいりたいと考えています。 また、府の広報につきましては、府民一人一人に府政への参加意識を持っていただくため、広報媒体を有効に活用することはもとより、機会をとらえて私もメディアに出演するなど、情報発信に取り組んできたところであります。 お示しの趣旨を踏まえまして、さまざまな分野の方々との双方向でのコミュニケーションを大切にしながら、府民に未来への夢と希望を抱いていただけるように情報の受発信力を強めてまいります。引き続き各部局の連携のもと、大阪の夢、未来を実現するための施策の構築に全力を挙げてまいります。 ○議長(森山一正君) 生活文化部長綛山哲男君。   (生活文化部長綛山哲男君登壇) ◎生活文化部長(綛山哲男君) まず、大阪の文化づくり大阪アートフェスティバルについてお答えを申し上げます。 本府では、昨年三月、大阪府文化振興アクションプランを策定し、人が集い、文化が花開く大阪の実現を目指し、多彩な文化振興施策を展開しているところでございます。大阪アートフェスティバルは、このプランに沿って、大阪城周辺地域を舞台に、オール大阪で知恵を出し合いながら、将来にわたり広がりのある文化イベントを継続的に実施しようとするものでございます。 事業の実施に当たりましては、お示しの趣旨をも踏まえまして、民間から若手のプロデューサーを起用し、若手アーチストの参加や国際的な文化交流を視野に入れ企画していくこととしており、今年度は新進気鋭の小集団による演劇や、評価が高い海外の作品をも含めた短編映画のフェスティバルなどを予定いたしております。 御提言の大阪文化について将来の夢を語る場の設置、大阪に貢献した人物のPRなどにつきましては、今後府、大阪市、経済界、劇場関係者などで組織いたします大阪アートフェスティバル実行委員会において積極的に検討を進めてまいります。 今後とも、大阪アートフェスティバルが、新しい時代の大阪文化の一翼を担うものとして次世代に引き継がれ、発展していくようオール大阪で取り組みに努めてまいります。 次に、理数教育の強化に関しまして、私立学校公立学校との連携及び私立学校への支援方策についてお答えをいたします。 本府では、これまで公私立高校が協調して就学対策を行ってきたところであり、互いに競い合いながらそれぞれの教育力を高めていくことが重要であると認識いたしております。公立高校と私立高校の連携につきましては、現在府教育センター研修への私学教員の参加、教員の相互派遣交流、府内の高校での中学生を対象とした公開講座であるなにわっ子みらい適塾などにおいて、学校の教育力向上や生徒の学力向上に向けた取り組みを重ねているところです。 今後、お示しの観点も踏まえながら、私学教育を振興する立場から引き続き公私の連携に努めてまいります。 また、私立学校は、それぞれの建学の精神に基づき、学校教育活動について独自の取り組みを行っているところですが、本府としては、教育振興補助金においてそうした取り組みを支援するため、これまで情報教育のための機器や教室の整備、理科設備等の整備、外国人講師の活用等について補助してきたところでございます。この補助金において、お示しの理科、数学の学力向上という観点をどのような形で取り入れることが可能か検討していくとともに、そうした私立高校の取り組みを広く府民に周知できるよう工夫を凝らしてまいります。 ○議長(森山一正君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する四点の御質問にお答えいたします。 まず、理数教育の強化についてでありますが、科学技術は我が国産業の基盤であり、今後の発展を期するためにも、それを支える理数教育の充実が求められております。一方、国際比較調査や大阪府の意識調査におきまして、数学、理科が好きで、将来それらに関する職業につきたいと思う中学生が少ないとの結果が出ており、理数離れを解決することは大きな課題となっております。 このため、小学校の理科授業に実験や観察が多く取り入れられるよう府教育委員会としてプロジェクトチームを立ち上げ、CD-ROM版実験観察指導事例集を作成、配付しております。また、府教育センターにおいて小中学校教員を対象に六カ月間の理科指導者研修を実施するとともに、校種間人事交流により中学校の理科教員を小学校へ派遣するなど、理科における指導力の向上と指導の継続性を図っているところであります。 また、昨年度、基礎的な学力の実態を把握するため、国語、算数・数学、英語の三つの教科について府内の小中学生の学力等実態調査を実施し、現在その分析結果を踏まえ、課題整理とその解決方策を検討しております。 お示しの理科に関する学力等実態調査につきましては、当面理科教育をより効果的に進める観点から、各種事業を推進する中で、子どもの意識や学力の状況を把握することによりその必要性を見きわめてまいります。 今後とも、理科に対する児童生徒の興味関心を高め、将来の科学技術の発展を担う人材を育成するという課題に対応するため、各学校における授業改善、小中高の校種を超えた指導の継続性、教員の教科指導力の向上を目指して、系統的、総合的な施策展開に努めてまいります。 次に、教職員の資質の向上についてでありますが、府民の信頼を得て魅力ある学校づくり、学校教育を進めていく上で、教職員の意欲を高め、資質、能力の向上を図ることは重要な課題であります。このため、府教育委員会では、教職員の意欲、資質、能力の向上、学校の活性化を目指し、今年度より教職員の評価育成システムを実施することとしたところであります。 具体的には、平成十四年度からの二カ年にわたる試行実施の結果を踏まえ、府費負担教職員の評価育成システムの実施に関する規則、及び府立の高等専門学校、高等学校等の職員の評価育成システムの実施に関する規則を制定し、すべての公立学校の教職員を対象に実施することといたしました。 このシステムを着実に実施するためには、すべての教職員が制度の趣旨を理解し、主体的な目標設定と自己申告を行うことが重要であります。このため、今回の規則制定により、自己申告票の作成、提出を職務の一環として位置づけ、全員提出しなければならないことを明確にしたところであり、すべての教職員に対して改めてこの規則化の意味を十分に説明し、自己申告票の作成、提出が教職員としての義務であることを強く指導し、全員の提出を求めてまいります。また、万が一自己申告票の提出を強力に指導しても提出しないことを続けるような教職員があった場合には、御指摘の点も踏まえ厳正に対処してまいります。 次に、学校運営につきましてお答えいたします。 職員会議につきましては、平成十二年四月の学校教育法施行規則の改正により、校長の職務の円滑な執行に資するために校長の主宰のもとに開催するものと法令に明確に位置づけられたところであります。 大阪府においては、国の法令改正の動向も踏まえつつ、国に先立ち平成十一年四月に府立高等学校等の管理運営に関する規則を改正し、職員会議は職員間の意思疎通、共通理解の促進、教職員の意見交換を目的として校長が招集、主宰するものと位置づけ、各学校の校内規程等の改正を含め、職員会議の適正な運用についてその都度指導してまいりました。 このたび報道されました学校につきましては、校内の規程において職員の意志の最高決定機関との文言を使用しておりますが、あわせて同じ規程の中で学校教育法施行規則及び府立高等学校等の管理運営に関する規則のもとにこの規程が組み込まれるとしており、校務運営の最終決定者は校長であることを示しております。しかし、職員の意志の最高決定機関との文言のみをとらえますと、あたかも職員会議が学校の最高意思決定機関であるかの誤解を招くおそれがありますことから、改める必要があると考えております。 そこで、この際、当該校だけでなく、全府立学校に対し改めて職員会議規程等を提出させ、点検を行った上、不適切な文言については改めさせてまいります。 最後に、安全なまちづくりについてでありますが、児童生徒が安全に安心して学校に通えるよう努めることは、大人社会の大きな責務であります。そのためには、教職員がしっかりした危機管理意識を持つとともに、学校、家庭、地域社会や関係機関が協働し、連携した取り組みを進める中で、日ごろから学校から地域へ、地域から学校への情報提供を進めるなど互いの信頼関係を築くとともに、情報を共有し、コミュニケーションを深めながら子どもの安全確保に努めることが重要であると考えております。 府教育委員会といたしましては、ことし三月に各学校で取り組まれている先進事例を集めた冊子「があど」を作成し、府内公立学校及び市町村教育委員会に配付いたしました。この中には、情報を地域諸団体と共有することで子どもたちを守る取り組みの実践事例も数多く示されております。 こうした事例を参考に、地域の実態や状況に応じて学校と地域が情報を共有できる環境づくりに努めることに加え、校長のリーダーシップのもとで教職員の危機管理意識を高め、児童生徒の安全確保について適切な対策を講じるよう府立学校を指導し、市町村教育委員会にも要請してまいります。 ○議長(森山一正君) 次に、中島健二君を指名いたします。中島健二君。   (中島健二君登壇・拍手) ◆(中島健二君) 民主党・無所属ネット大阪府議会議員団の中島健二でございます。 このたび、一般質問の機会をちょうだいいたしましたので、順次質問をしてまいりますが、理事者の積極的な答弁をお願いします。 質問に入らせていただく前に、豊能町、能勢町への鳥インフルエンザ対応について一言お礼を申し上げます。 京都府丹波町の浅田農産船井農場に端を発した鳥インフルエンザ問題では、周辺三十キロメートル内にある養鶏農家に対して鶏や卵の移動制限が出されたことにより、豊能町で一カ所、能勢町で四カ所、計五カ所の養鶏農家に大きな影響が出ました。この対応について、発生直後の三月六日には鈴木副知事が、解禁直前の四月十日には太田知事が直接現地を視察されました。私も原田議員と一緒に同行させていただきましたが、この間担当の環境農林水産部を中心に大変な御努力をいただき、今日無事に終息を見ることができました。 府トップが現地に足を運び直接対応されたことにより、養鶏農家はもとより、府民の安心、大阪府に対する信頼も一段と高まったと思われます。今回の一連の府の対応について、地元議員の一人として私からも厚くお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。 なお、今回の鳥インフルエンザ問題への対応の中で、危機管理の面ではいろいろと教訓として学ぶべきことがあったのではないでしょうか。今回の事象を十分に検証され、府の今後の危機管理に役立てていただけるものと期待いたします。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず初めに、関空の国際競争力の強化と活性化についてお伺いいたします。 先日、我が会派は、二〇〇七年開港に向けて二期工事が進められている関空の現場を視察し、村山社長から会社の経営状況、関空の利用促進策などについてのお話を伺いました。昨年民間から迎えた経営トップの御説明ぶりはとてもわかりやすく、関空二期事業に対する前向きな気持ちが伝わってきました。会社経営というものがリーダーの指導力に大きく関係することを身をもって感じたところです。 社長からは、二〇〇四年度の経常単年度黒字を達成見込みであるとの力強い言葉も聞かれました。厳しい経営環境のもとで経営改善計画に掲げた目標数値を前倒しで達成できることは、率直に評価すべきと考えます。こうした関空会社の経営改革が順調に進み、二期供用に向けた視界が開かれるよう、府においても必要な措置を国に求めるなど、しっかりとサポートしてほしいと思います。 私からは、二期推進に当たり当面の課題と思われる四点についてお伺いします。 一つ目は、国内線の問題であります。 SARS等の影響によって大きく落ち込んだ国際線は、順調に回復し、この夏は過去最高に迫る勢いと聞いています。ゴールデンウイークに関空の混雑を伝えるニュースを見ましたが、国際空港とはこのくらいの活気、にぎわいがないといけないと思います。利用者も、関西にとどまらず全国から広く利用されており、こうした関空の生の姿を見ると、関空が国際拠点空港であることを強く実感いたします。と同時に、海外へ出られる全国の方にもっと便利に使ってもらい、利用をふやすべきとも思います。 今般、関空国内線の減便が大きな問題となっていますが、年間百十七万の人が関空で国際線、国内線を乗り継いでいる事実からしても、関空の国内線強化が必要ではないでしょうか。ただ、私が強調したいのは、関空、伊丹の競合とか、伊丹シフトなどという言葉で矮小化するパイを奪い合うときではなく、関空の国内線の果たす役割を見詰め直し、全国の関空利用者の乗り継ぎ利便性の向上のために、必要な国内線の整備を地元として国や関係者に強く求めるべきと思いますが、どうでしょうか。 次に、国際線についてです。 村山社長も、今後内外の空港間競争が一段と激しさを増すと語られています。関空に目を向けると、一番気がかりなのは、来年に控えた中部国際空港の開港であります。中部の開港が関空にどのような影響を与えるのかは未知数ではありますが、一方で中部国際空港対策といったものも必要ではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。 関空会社も抜かりはないと思いますが、関空の魅力を高め、空港の競争力を向上していくことが今後一層必要になります。例えば、中国線の充実ぶりなどは関空の優位性を示すその好例ですが、同様に関空にしか飛んでいない直行便を開拓していくことも一つの戦略と思います。激しい空港間競争の中でしっかりと国際拠点空港としての役割を果たせるよう、休便となった路線の復活や、関空ならではの特色ある国際線開拓に地元としても協力していくべきと思いますが、いかがでしょうか。 最後は、関空の活性化についてです。 これまで府議会でも、いろいろな場面で関空の活性化が議論されてきました。関係者が集まり、ワーキングを重ねてきた利用促進検討会のアウトプットが先日発表されましたが、役所にありがちな出して終わりにしてはいけません。示された方策を一つでも実行に移してこそ意味がありますが、まずその点を肝に銘じてほしいと思います。その中で私が最も改善すべきと思うのは、阪神高速道路も含めた連絡橋通行料金の割高感であります。伊丹と比べても、コストが倍以上かかります。せめて今回の社会実験程度の額を継続すべく、関空会社において検討を進めるよう求めていくべきではないでしょうか。 以上、四点について企画調整部長にお伺いします。 次に、燃料電池自動車の普及促進についてお伺いいたします。 今、水素エネルギーは、次世代のクリーンなエネルギーとして注目を集めていますが、その水素を燃料とする燃料電池自動車は、窒素酸化物や粒子状物質、二酸化炭素を排出しないことや、従来の自動車に比べエネルギー効率が高いことから、究極のエコカーと言われています。この燃料電池自動車を普及させることで、地域環境の保全や地球温暖化の防止、さらには地域での水素の製造から保管、供給まで新たな産業を生むなど、産業振興が図られると私も大きな期待を持っています。 今年度、大阪府が、この燃料電池自動車の普及のために西日本で初めて公用車として率先導入することは、大いに意義のあることと考えます。来るべき水素エネルギー社会の構築に向けて、府民に水素エネルギーや燃料電池自動車への理解を深め、低公害車を普及するためには、このような公用車を動く広告塔、宣伝カーとして最大限活用することが重要と考えますが、どのように活用しPRしていかれるんでしょうか。 また、国では、二〇一〇年までに五万台、二〇二〇年までに五百万台の燃料電池自動車を普及させる目標を掲げておりますが、目標達成には国やメーカーによる技術開発とともに、燃料電池自動車の率先導入や広報活動に、国はもとより自治体も積極的に取り組んでいくことが必要と考えます。昨年八月には、国のプロジェクトとして東京都が燃料電池自動車の路線バスの運行を開始しております。また、来年開催される愛知万博会場では、複数の燃料電池バスが走行すると聞いております。 燃料電池の路線バスを走行させることは、低公害車に対する府民への啓発効果が絶大であり、ぜひ大阪でも燃料電池バスの走行など国のプロジェクトを誘致すべきです。現在、国のプロジェクトは東京圏でしか行われておらず、東京中心の施策になっていますが、この国のプロジェクトを大阪において実施するため、府としてどのような課題があり、どう対応していかれるのか、あわせて環境農林水産部長にお伺いします。 次に、我が国産業の発展を支える技能者の育成と熟練技能の継承についてお伺いいたします。 我が国の製造業においては、機械化や自動化の進展によって一部の技能は機械やコンピューターを使った技術に置きかえられましたが、すぐれた技能は今後とも技術立国としての我が国の大切な礎であります。しかし、日本の高度経済成長を支えてきた技能者も高齢化し、近い将来多くの技能者が現役を引退することが予想されます。一方、そうした技能の担い手である若者たちのものづくり離れが進み、若年労働者の確保が製造業現場の深刻な悩みとなっています。 こうした中、技能を尊重する社会の実現が強く求められているところですが、その機運を高めるための施策の一つとして、中央職業能力開発協会の主催による技能五輪全国大会が毎年開催されています。スポーツでは、ことしはアテネ五輪が開催されるため、大きな盛り上がりを見せていますが、技術の分野では技能五輪国際大会が開催され、毎回数多くの職種で日本の選手がメダルを獲得しています。私もかつて大阪代表として技能五輪の全国大会に出場した経験がありますが、大阪は今も毎年二十名程度の若い技能者が全国大会に参加し、その半数以上が上位に入賞するなど、目覚ましい活躍をされていると聞いています。 また、厚生労働省では、技能のレベルを一定の基準により検定し、国として証明する技能検定を実施しており、普通旋盤やフライス盤などの機械加工からパン、菓子製造まで幅広い職種があるようです。 しかし、残念なことに近年技能検定の受検者数は全国的に減少しており、その中でも製造業、ものづくりが盛んな愛知県と比べ、大阪はさらに減少幅が大きくなっているようです。これからの大阪産業の担い手となる若い技能者が育たないことは、大阪のものづくりにとって大変憂慮すべきことだと思います。技能五輪での大阪の目覚ましい活躍も、これまで培われてきたすぐれた技能の維持継承があってこそなせるものです。 大阪における技能者の減少や熟練技能の継承が危ぶまれる今こそ、すぐれた技能者の育成とものづくりの大切さ、すばらしさや、それを支える技能の伝承を絶やさない積極的な取り組みが必要であり、こうした取り組みの継続が大阪産業の再生にもつながるものと考えますが、商工労働部長の御見解をお伺いいたします。 次に、小児救急医療の広域連携についてお伺いします。 少子化にもかかわらず、核家族化の進展などにより身近な相談者がいない、子どもの病気に対する知識が不足している、共働き家庭の増加、子どもの症状の軽重の判断が難しいなどの要因により、小児救急患者は年々増加しており、とりわけ時間外における診療のニーズが高まる傾向にあります。 府の小児救急医療体制については、すべての二次医療圏で小児患者を受け入れる救急病院が一カ所以上整備されており、また初期救急医療については、休日昼間は市町村の休日急病診療所がほぼ全域をカバーしているということですが、夜間帯に診療を行っている初期救急医療機関が少ない状況にあります。このため、夜間に入院を要しない軽症患者が二次救急医療機関に集中し、医師に過重な負担がかかっています。さらに、本年四月から医師の臨床研修が義務化され、これまで事実上小児救急医療の担い手であった研修医が救急病院等へ応援に行くことが困難になるなど、小児科を標榜する医師の減少傾向と相まって、従来どおりのマンパワーが確保できないという危機的な状況にあります。 こうした中、本年四月一日、豊能地域の四市二町が共同で設置運営する豊能広域こども急病センターがオープンしました。私は、小児科医が不足する中で、広域センター構想は、限られたマンパワーを有効活用するよい施策であり、他の医療圏においてもぜひ取り組みを進めるべきものと考えます。 初期救急は本来市町村業務でありますが、このように小児救急が手薄な現状においては、単独の市町村だけで体制を整備するには限界があります。今般、府が全国に先駆けて小児救急体制の充実のために施設整備費の助成制度を創設されたことは高く評価するものの、限られた医療資源や財源を有効活用するため、この豊能地区の取り組みをモデルケースとして、小児救急における広域連携の取り組みにさらなる財政的支援などを行うべきではないでしょうか。健康福祉部長の御見解をお伺いします。 次に、北摂山系の里山の保全についてお伺いいたします。 私の住む北摂は、山間部に集落が点在する典型的な里山があり、東海自然歩道などが整備され、多くの府民がハイキングを楽しむなど身近な憩いの場になっています。この里山は、林産物の供給の場や田畑を潤す貴重な水源であるだけでなく、府内の山村の原風景としても貴重な存在であります。 また、豊能郡の里山のクヌギ林などは、炭の最高級品と言われ茶道で珍重される池田炭、別名を能勢菊炭と言いますが、この炭を生み出すなど、人と里山の文化を築くとともに、多様な動植物をはぐくむ環境をつくり出してきました。 しかし、生活様式の変化、まきや炭の生産を初めとする林業活動の低迷などから、人と森林のかかわりが希薄となり、里山の管理放棄が進んでいます。最近では、人が立ち入ることができないほどにやぶ状化した森林が随所に見られ、適切な里山の保全が望まれるところです。 このような状況の中、府内の各地域では、さまざまな形で里山を中心とした森林の保全が進められています。北摂山系では、能勢町三草山のゼフィルスと呼ばれるチョウ、地黄湿地のサギソウなど、里山の絶滅が危惧される希少な動植物を守るため、森林所有者のみならず、地域住民やボランティアなどが積極的に参画した里山保全活動が、行政の支援のもと活発に行われています。 特に、先日新聞の報道にあった環境大臣表彰を受けた能勢町の歌垣の森保全活動は、絶滅危惧種であるギフチョウを守るため、行政、大学、地域住民、ボランティアのみならず、地元能勢高校の生徒や小学生も参加した活動で、子どもたちの環境教育の観点からも大変意義があるものです。 また、古くは豊臣秀吉が池田市の久安寺で観月の茶会を催した折に用いたと伝えられる池田炭を復興させることで、里山を保全する新たな取り組みも始まっていると聞いています。これは、北摂の里山がはぐくんできた文化を保全する取り組みともいえ、大変有意義なことと思います。このほか、箕面市山ろく部においてもNPOが主体となった保全活動が動き出すなど、里山の保全活動が徐々に広がりを見せていますが、まだまだ始まったばかりです。 意欲のあるボランティアを初めとする府民が、このような活動に参加しやすい環境を整えることが行政の役割であると考えます。このような府民参加による里山保全活動が北摂山系全体に広がり、良好に維持管理された里山が、快適な生活環境として地域住民に親しまれるとともに、子どもたちが自然に親しむ環境教育のフィールドとして活用されるよう、大阪府として積極的に取り組むことが必要であると考えますが、環境農林水産部長の御見解をお伺いします。 最後に、私の地元の豊能郡美化センターに係るダイオキシン対策について要望いたします。 このことについて私は、平成十四年の十二月議会において質問を行い、九千トンの汚染土壌については、効果的、経済的な浄化技術を確立するための実証調査の継続実施を、またドラム缶四千三百本に保管されている焼却施設内汚染物の処理については、環境省が財務省に要望していた補助金を活用した無害化処理の実施に向けた府の支援を求めてきました。 その後、汚染土壌浄化技術については、平成十四年度のジオメルト法に引き続き、平成十五年度には化学的処理技術であるBCD法の実証調査に加えて、効果的、経済的な浄化技術であるTPSプラスジオメルト法について実用規模の実証調査が実施されたところです。 また、焼却施設内汚染物については、平成十四年度の国の補正予算で処理施設の整備費に対する国庫補助が措置され、これを受けて豊能町では、処理用地の確保に向けて地元調整を行うとともに、本年一月には、豊能郡環境施設組合が地元の意向も踏まえて処理技術を決定したところです。 しかしながら、処理用地について豊能町と覚書を交わしていた地元自治会において、その後の調整ができなかったため、本年四月六日に豊能町長が町内での処理用地の確保を断念しましたが、このことを私は非常に残念に思っております。また、豊能町長は、能勢町長に今後の対応についての協議を申し入れましたが、これはダイオキシン対策における汚染土壌は能勢町内で、焼却施設内汚染物は豊能町内で処理するという両町の役割分担を覆すものであり、このことによって両町の信頼関係が損なわれるのではないかと大いに危惧しております。 焼却施設内汚染物の処理に対する国の補助事業の期限は今年度末と聞いていますが、このような状況を考えると、このままでは処理用地も決まらず、再び補助金を流すことになりかねません。大阪府は、これまで施設組合や両町に対して技術的支援を行うとともに、両町の財政負担の軽減のため国に財政支援を働きかけ、補助金の確保に努力されてきたことは評価するものですが、ダイオキシン問題が発生してから既に七年が経過しており、この問題の一日も早い解決が望まれるところであります。 国の補助金を必ず活用し、平成十六年度末には処理施設の整備が完了されるよう大阪府として両町や組合に対してより一層の支援を行うことを要望いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。企画調整部長山登敏男君。   (企画調整部長山登敏男君登壇) ◎企画調整部長(山登敏男君) 関西国際空港に関する四点の御質問にお答えいたします。 関空は、国際線と国内線が同時に乗り入れておりますことから、地方空港から関空を経由してスムーズに国際線に乗り継ぐことが可能であり、全国の方々から高く評価されてまいりました。しかしながら、このところ航空会社の経営合理化などの影響で地方路線を中心に減便が続き、特に地方からの海外旅行に大変な不便を強いる状況になっております。 こうした事態は一日も早く改善すべきであり、国内向けのプロモーションを展開するほか、航空会社に対して関空国内線の充実を働きかけるとともに、国に対しては、議員お示しのように、伊丹対関空の対立構図に論議を矮小化するのではなく、伊丹と異なる関空国内線の役割を強く主張し、国の航空政策のもとで、国際線の乗り継ぎに必要な便数や全国の多くの都市とのネットワークの確保など、適切な対応が図れるよう要望してまいりたいと考えます。 中部開港の影響につきましては、さまざまな見方がございますが、関空会社におきましては、中部開港を意識した営業対策を積極的に行っていると聞いておりまして、着陸料の割引制度を初め貨物動線の簡素化、空港利用コストの低廉化など、一定の手ごたえがあると聞いております。さらなる会社の経営努力に期待いたしますとともに、地元としても、関空の競争力を高めるべく、一昨年来、関係自治体、経済界のトップが、新規就航や休航中の路線の再開をエアラインなどに直接働きかける関空エアポートプロモーションを積極的に展開しているところであります。 先日も、ドバイ、カタール方面へ本府からプロモーション団を派遣したのを初め、開港十周年のことしは、中国を中心に日本初就航となる路線の新規開拓など、過去最大規模でプロモーションを展開する予定であります。こうした取り組みを通じまして、国際線のネットワークを広げ、関空の存在感を高めてまいりたいと存じます。 最後に、関空の活性化についてでございますが、御指摘の連絡橋の通行料金については、多くの方々が割高感を感じておられます。今年度実施予定の通行料等の値下げによる社会実験におきましては、来島者の増加による効果と通行料収入の減少による会社経営の影響、効果などを十分見きわめつつ、できる限り利用しやすい料金体系となるよう、関空会社を初め関係機関へ働きかけてまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) 小児救急医療の広域連携についてお答えをいたします。 御指摘のとおり、小児科を標榜する医師や医療機関が減少傾向にある中で、休日夜間における小児救急の受診ニーズが高まっているという現状にあるわけでございますが、府民の皆さんが安心して子どもを育てていけるよう小児救急医療体制の充実を図ることは、緊急の課題でございます。 このため、本府といたしましては、二十四時間、三百六十五日、いつでもどこでも安心できる小児救急医療体制を確立することを目的として、今年度、子どものかかりつけ医普及事業や小児救急医確保支援事業、小児救急電話相談事業、小児救急広域連携促進事業を実施することとしたところでございます。 このうち小児救急広域連携促進事業は、限られたマンパワーをより有効に活用し、小児救急医療体制を持続可能なものとするため、複数の市町村が共同で小児の初期救急医療体制を整備充実する場合に、その立ち上がりを支援するため、拠点となる施設や設備の整備費、人件費等の運営費について一定期間補助を行うものでございます。また、広域拠点の整備に当たりましては、市町村が行政の垣根を超えて主体的に調整をする必要がございますが、府も、保健所を通じ関係市町村や地区医師会等の当事者間の調整を行うなど、小児救急における広域連携の実現に向けた支援を積極的に行ってまいります。 お示しの豊能広域こども急病センターは、小児の初期救急における広域連携の先進的な取り組み事例であり、本府といたしましても、小児科医の確保や地元調整等の運営面での支援を行うとともに、これを地域連携のモデルとして、他の二次医療圏における広域センターの整備促進にも努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 技能者の育成と熟練技能の継承についてお答えいたします。 若者の技能離れや技能者の高齢化が進む中、お示しのとおり、技能者の不足が危惧されますことから、本府といたしましても、若い技能者の育成や熟練技能の継承が喫緊の課題であると考えております。 そこで、第七次大阪府職業能力開発計画では、大阪産業の活力を創造する職業能力開発を基本理念の一つとして掲げ、若年者に対する職業能力開発の推進や、ものづくり技能の振興を初めとするさまざまな施策を展開しております。 まず、技能者の育成につきましては、技能尊重の機運を高め、若い人が技能者になろうとする意欲を持てる社会を築くため、ものづくりの重要性やすぐれた技能のすばらしさを紹介する大阪技能フェアの開催や、優秀な技能者に対するなにわの名工、さらには大阪産業の将来を担う若手の優秀な技能者に対するなにわの名工若葉賞の表彰を行ってきたところであります。また、今年度から、若い技能者の育成を図るため、新しい能力開発の手法として、高等職業技術専門校などにおきまして、職業訓練と企業現場での実習を組み合わせたデュアルシステム訓練を導入してまいります。 次に、熟年技能の継承につきましては、クリエイション・コア東大阪や高等職業技術専門校を活用しまして、民間の高度熟練技能者を講師としてお迎えし、製造関係の中小企業で働く中堅クラスの技能者を対象にしまして、機械では代替できない高度なものづくりのわざを伝授する高度技能塾を新たに開催いたします。これらのさまざまな取り組みによりまして、優秀な技能者の育成と熟練技能の継承に努め、大阪産業の再生を力強く確かなものにしてまいります。 ○議長(森山一正君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 燃料電池自動車の普及促進と北摂山系の里山の保全についてお答えいたします。 まず、燃料電池自動車の普及につきましては、これが究極のエコカーであることを広くPRし、燃料電池や水素エネルギーについて府民に理解していただくことが肝要と存じます。このため、公用車に燃料電池自動車を率先導入することとしており、来る六月四日に納車される予定でございます。燃料電池公用車は、環境に関するイベントで使用いたしますほか、全庁的に燃料電池自動車を活用する機会を募り、そこでのデモンストレーションを通じ積極的に府民にPRしてまいりたいと存じます。 次に、国のプロジェクトの誘致に向けた課題でございますが、燃料電池自動車が実証試験段階にありますことから、自動車のメンテナンス施設と技術スタッフの常駐が不可欠でございます。特にお示しの燃料電池バスにつきましては、大阪に製造メーカーがなく、メンテナンス体制の整備が最も大きな課題でございます。また、路線バスは、乗用車に比べ多量の燃料を消費しますので、それに対応した水素ステーションの設置や水素供給体制の整備も大きな課題でございます。 府では、これらの課題の解決に向け、知事を先頭に、国や自動車メーカーに積極的に働きかけているところでございます。大阪は、水素の製造や貯蔵、燃料電池などについてノウハウを有する企業が多く立地しており、水素、燃料電池プロジェクトに関して非常に高いポテンシャルを有しております。このポテンシャルを生かしながら、国のプロジェクトが大阪でも実施されるよう、国や関係機関にこれまでにも増して強く働きかけてまいります。 さらに、昨年九月、在阪の関係者で設置したおおさかFCV推進会議と連携し、今後とも積極的に燃料電池自動車や水素ステーションの普及に取り組み、大阪が燃料電池自動車を全国に普及させる足がかりとなるよう努めてまいりたいと存じます。 次に、北摂山系の里山保全についてでございますが、森林は府民の貴重な環境資源であり、とりわけ里山の保全は、景観、文化及び生物保護の観点からも重要で、お示しの地域住民やボランティアが参画した保全活動は、極めて意義深いと考えております。 このため、本年三月に策定いたしました大阪府森づくり推進ガイドラインに基づき、森林所有者、地域住民、NPO、都市住民などと連携協働した地域の森づくり活動を推進してまいります。また、本年度から、市町村等関係者の協力を得ながら地域の森づくり活動を支援する森づくりサポート協議会を府内五カ所に設置し、技術、人材、事業に関する情報の提供等を行ってまいります。 このような府民参加による里山保全活動を促進することにより、里山が府民の身近な憩いの場、あるいは森で学ぶ貴重な体験学習の場として活用されるよう取り組んでまいりたいと存じます。 また、里山を初めとする府域の森林を適切に保全するためには、森林から生産される資源を有効に活用することも重要でありますことから、今年三月に大阪府森林バイオマス利用推進行動計画を策定いたしました。その取り組みの一環として、伝統文化を担う池田炭の復興を位置づけ、生産技術の担い手を継承するため、地元能勢町や茶道会、炭づくりの関係者を交えた協議の場の設置や、地元ボランティアを中心として、炭の供給源となるクヌギ林の整備などを行ってまいります。 今後とも、森林資源の利用促進を図るとともに、将来にわたり健全な森林の保全が行われるよう努力を傾けてまいりたいと存じます。
    ○議長(森山一正君) 次に、長田公子君を指名いたします。長田公子君。   (長田公子君登壇・拍手) ◆(長田公子君) 公明党の長田公子でございます。 一般質問の機会をいただきましたので、私からは、南大阪食肉地方卸売市場、性同一性障害、自立援助ホームの設置、乳がん検診について順次質問をさせていただきます。 まず初めに、南大阪食肉地方卸売市場についてお伺いいたします。 これまでの経過を簡単に振り返りますと、平成十三年九月十日に国内で初めてBSEの感染牛が発生いたしました。その結果、食の安全に対する国民の不安が高まり、同年十月十八日からと畜されるすべての牛についてBSE検査が実施されたところであります。しかしながら、十月十七日以前にと畜された牛肉に対する消費者の不安が払拭されなかったため、国においては、十月二十六日から市場隔離牛肉保管対策事業を、また十二月二十七日からは市場隔離牛肉緊急処分事業を実施し、隔離された牛肉の買い上げと焼却処分を行ったところであります。 これら一連の対応は、BSEの発生に伴う消費者の不安の払拭や消費の停滞に歯どめをかけるとともに、円滑な食肉流通を確保するためには必要なものであったと認識いたしております。 しかしながら、牛肉の市場隔離への早急な対応の必要性から、と畜証明書により隔離牛肉を認定しなかったことや、検品制度が数回変更されるなど拙速な制度であり、雪印食品や日本ハム等、この制度を悪用した事件を誘発した一因になったとの指摘がされていることも事実であります。 今般、大阪府食肉事業協同組合連合会等府内の食肉業界においても、この制度にかかわる嫌疑がかけられておりますが、企業の社会的責任の欠如にかかわる問題であり、まことに遺憾であると言わざるを得ません。 一方、大阪府では、平成十四年二月定例府議会において、経営が悪化していた松原食肉地方卸売市場と近隣の羽曳野市食肉地方卸売市場とを集約化し、規模を生かした効率的な市場運営を図ることを目指した再編処理案が提案されました。府としては、この府内食肉地方卸売市場再編整備に伴いまして、平成十三年度において集約民営化後の新市場である南大阪食肉地方卸売市場に対し、経営基盤の確立のため貸付金も含めて五十億円を超える多額の初期支援を実施したところでありますが、その償還についても、当初のスキームどおり実施されるのかが懸念されるところでございます。 現在、今回の事件に関して、南大阪食肉市場株式会社の代表取締役を含め役員数名が逮捕されるという状況になっております。今後、多額の公的支援を行っている南大阪食肉地方卸売市場が、今まで同様出荷者等市場関係者の信頼を確保し、府民への食肉の安全供給の拠点として円滑な運営を継続できるかどうかについて不安を感じざるを得ません。今後の市場運営の見通しについて環境農林水産部長にお伺いいたします。 次に、性同一性障害についてお伺いいたします。 性同一性障害とは、生まれながらの自分の体の性と心の性が一致せず、その食い違いに苦しむ状況をいいます。性同一性障害については、テレビドラマで紹介されたり、また世田谷区議会議員として当選されたケースなど、マスコミに取り上げられたりしておりますが、まだまだ社会の認知度は低いというのが現状です。 当事者は、体と心の性が異なるために違和感を感じながら日々生活しております。社会の理解が進んでいないことから、多くの偏見や差別にさらされ、そのために生ずる苦痛、苦悩ははかり知れないほど大きなものであり、当事者自身が満足のいく生活や人生を送ることが著しく困難な状況に置かれております。 昨年九月には、当事者や支援者が知事に対し公文書からの性別記載の削除など十一項目の要望書を提出したところですが、府の取り組みについて順を追ってお伺いいたします。 さて、性同一性障害者について戸籍変更を認める法律が昨年成立し、ことし夏から施行されます。しかし、戸籍の性別変更には、結婚していないこと、子どもがいないこと、性転換手術を受けていることなど厳しい条件があります。当事者の大半は、さまざまな事情から手術まで踏み切ることができず、法律の適用を受けるところまで至らずに悩んでいるというのが現状でございます。そのような方々にとっては、書類に性別を記載すること自体が大きな負担となっているのです。 そこで、当事者や支援者は、印鑑証明などの行政文書への不必要な性別記載の廃止に取り組んでおり、実際に廃止した市町村も続々と出てきております。こうした取り組みを府内の市町村に広げていくためにも、府が率先して行政文書への不必要な性別記載の廃止に着手すべきではないかと考えます。 また、性同一性障害の方々に対する社会の偏見、差別をなくし、だれもが自分らしく暮らせる社会にするためには、府民の意識啓発が不可欠であると思います。性同一性障害への理解を促進するため、セミナーやフォーラムなどさまざまな広報媒体を通じて、府民に対する啓発を進めるべきではないかと考えますが、府としての今後の取り組みについて企画調整部長にお伺いいたします。 さらに、当事者の中には、医学的な知識が十分にないために悩んでいる方々が多くおられます。まず、これらの人々に対し医学的な正しい知識を提供する必要があると考えますが、いかがでしょうか。 また、府においては、大阪府こころの健康総合センターにおいて、性同一性障害の当事者の方々が心のケアを受けられる窓口を設けていただいておりますが、当事者はより専門的な対応を望んでおられます。 そこで、大阪府こころの健康総合センターの相談をさらにもう一歩拡充し、そのような当事者を相談窓口から性転換手術を含めたより高度な治療が可能な専門医療機関へ円滑に導く体制を確立することが重要であると考えますが、いかがでしょうか。 以上、二点について健康福祉部長の見解をお伺いいたします。 また、当事者の悩みは、医療の面だけではありません。ふだんの生活、仕事などで受ける差別、偏見による心のダメージははかり知れないものがあります。府においては、既に市町村等と連携し、さまざまな人権侵害に関する相談窓口を整備されておりますが、今後性同一性障害者が安心して気軽に相談できるよう、相談窓口のPRとともに窓口機能の一層の充実を図っていくべきではないかと考えますが、企画調整部長の見解をお伺いいたします。 次に、性同一性障害を抱える人々に関する雇用や労働面での問題について質問いたします。 当事者の悩みの中でも、特に雇用という問題は深刻です。就職しようとしても、性同一性障害であるとわかった時点でほとんどの企業から断られているというのが現実です。 大阪府としては、性同一性障害を抱える人々が普通の人と同じように雇用され、働くことのできる環境をつくっていくべきであると考えます。そのためにも、府として、性同一性障害を理由とした雇用差別が起きないように、府内の企業に対し、そうした人々に対する社会的な理解を深めてもらうための指導啓発を行っていくべきであると考えますが、いかがでしょうか。 また、当事者がその能力を発揮し働き続けることができるようにするために、職場環境の整備など、職場生活のさまざまな場面において適切なガイダンスを行うことは極めて重要です。また、さまざまなトラブルが生じた場合には、早期の適切なサポートが必要です。その意味からも、こうしたさまざまなケースに適切に対応できる相談を実施するべきと考えますが、以上の二つの点について商工労働部長の所見をお伺いいたします。 さらに、この問題は、大人だけの問題ではありません。中学、高校などの思春期になって自覚し始めるケースも多いようです。そのような場合には、周りの生徒や先生に理解をしてもらえずに当事者が一人で悩み苦しみ、その結果が非行や引きこもりなどの問題行動となってあらわれることもしばしばあるようです。 そうした意味で、在学中の当事者に対し支援や援助の手を差し伸べることも必要であると思います。また、周りの生徒の理解を得るために、性同一性障害に関する教育を実施することが必要であると考えます。さらに、教える側の認識を高めるため、教員に対する研修など教育現場における取り組みがぜひ必要であると思いますが、府立高校における取り組みについて教育長の見解をお伺いいたします。 さて、私が昨年九月定例会の健康福祉常任委員会で性同一性障害を取り上げたときには、知事から、性同一性障害の皆様方がこれから普通に暮らしていけるように全般的な取り組みを進めていく旨のお答えがありました。この問題は、世間に取り上げられるようになってからまだ日も浅く、難しい問題であると思いますが、他の府県では、既に行政文書からの性別記載の削除などの取り組みが始まっているところもあると聞いております。 府としても、性同一性障害の方々の悩みを軽減するための取り組みを進めるべきであると考えますが、改めて知事の認識をお伺いしたいと思います。 次に、自立援助ホームの設置についてお伺いいたします。 家庭環境や虐待などさまざまな理由から、家族とともに生活することができない子どもたちの受け皿として、児童養護施設は重要な役割を担っております。しかしながら、施設を退所した後も家族に頼れない子どもたちの中には、就職先になじめず、仕事だけではなく住む場所を失ったり、そうした結果、目標を見失い、場合によっては非行に走る者もいると聞いております。 私は、こうした子どもたちが精神的にも社会的にも本当に自立するまでは、施設退所後もさらに支援していくことが必要であると考えており、このことはかねてから健康福祉常任委員会においても繰り返し申し上げてまいりました。 施設を退所した子どものアフターケアは、制度上児童養護施設の業務として位置づけられておりますが、実際に施設の職員にお聞きしますと、入所中の子どもへのケアで手いっぱいな状態とのことです。 そこで、本来退所児童に対する専門のシステムができることが望ましいのですが、まずは現時点で困っている子どもたちを守るため、児童養護施設において退所した子どものアフターケアが十分行えるよう施設の機能を強化すべきと考えますが、府としてどのようにお考えなのか、健康福祉部長の御所見をお伺いいたします。 また、私が特に強調したいのは、自立援助ホームを大阪府内にも設置していただきたいということです。自立援助ホームは、施設を退所した子どもたちに生活の場を提供し、自立に向けた支援を専門的に行う施設で、平成九年の児童福祉法の改正により児童自立生活援助事業として位置づけられました。しかしながら、国の補助制度はあるものの、対象が原則十八歳までという制度の限界もあって、その運営は非常に困難な状況にあります。施設を退所した子どもたちには、出身施設のアフターケアだけでなく、一時的に保護が可能な生活の場を備えた自立援助ホームがぜひとも必要であると考えます。 府としては、一日でも早く自立援助ホームが設置されるよう対策を講じるべきではないでしょうか。この点に関して健康福祉部長の御所見をお伺いいたします。 次に、乳がん検診についてお伺いいたします。 大阪府におけるがんによる死亡率は、残念ながら男女とも全国ワーストワンという状況にあり、また年々高くなっております。一方で、がんの早期発見、早期治療に極めて有効でありますがん検診の受診率は、全国に比べて大変低い状況であります。 私は、従来から、がんの早期発見に有効ながん検診体制の充実と検査機器の質的な向上について充実すべきであると主張してまいりました。今回は、女性の健康という観点から、増加傾向にある乳がん検診に絞ってお伺いいたします。 先般、国においてがん検診実施のための指針が一部改正され、四十歳以上の方は、二年に一回、視触診とマンモグラフィーという機器の併用による検診を行うこととなりました。マンモグラフィーとは、平成十三年度に財団法人日本公衆衛生協会から出された新たながん検診手法の有効性の評価報告書の中で、視触診とマンモグラフィーの併用による乳がん検診を行うことで死亡率の減少効果があるとされたエックス線撮影の機器のことであり、乳がんの早期発見に大きな期待が寄せられているものでございます。 今回の国の指針の改正により、すべての市町村でマンモグラフィーの併用による乳がん検診の体制整備をしなければならないことになりましたが、現在大阪府の市町村で視触診とマンモグラフィーの併用による検診を実施しているところは、平成十五年度で十八市町村にとどまっている状況にあるため、大阪府としても、早急にマンモグラフィーの併用による乳がん検診ができるための環境整備を行う必要があります。 検診を実施している十八市町村では、財団法人大阪がん予防検診センターなどが持っている検診車による集団検診を実施しております。検診車による検診は、幾つかの市町村が共同で利用できることから、比較的マンモグラフィーの導入促進効果が高いと考えます。 また、マンモグラフィーの機器を導入するだけではなく、一定の技術を持つと認定された放射線技師や読影をする医師の養成確保といったソフト面でも重要な課題であり、これらの技術者の養成なども府として広域的に取り組むべき課題であると考えます。 がん死亡率ワーストワンの返上、がんの中でも増加傾向にある乳がんへの効果的な対策という観点から、どのように市町村の受診体制の整備を促進していくのか、健康福祉部長にお伺いいたします。 最後に、臍帯血移植センターの設置について要望いたします。 臍帯血とは、母親と胎児を結ぶ臍帯と胎盤の中に含まれる血液のことをいいます。臍帯血は、通常の出産の場合、出産後は不要となりますが、その中には赤血球、白血球、血小板などをつくり出す細胞である造血幹細胞がたくさん含まれております。そのため、骨髄と同じように、白血病など血液の病気や先天性免疫不全症などの患者さんに移植し、治療に役立てられてまいりました。 臍帯血の提供者の負担がほとんどないことや、冷凍保存されている臍帯血の中から自分に合ったものを選択して利用するため、骨髄移植と比べてドナーとのコーディネートが必要のないことなど利点があり、年々臍帯血の量は拡大しております。 公明党としても、臍帯血移植について積極的な取り組みを進めてきたところでございますが、現在、臍帯血の採取、検査、分離保存とデータの管理、さらに保存臍帯血の供給などを行う臍帯血バンクが全国各地に設置されております。 臍帯血については、骨髄に比べ造血幹細胞の量が少ないため、当初体重の軽い子どもの患者を中心に移植が行われておりましたが、最近では成人への移植も行われるようになってきております。また、細胞の量が少な過ぎて移植には使えないものについても、パーキンソン病などの治療に役立つ研究に使われることもあるということです。 今後、一人でも多くの患者さんに移植のチャンスを与えるためには、できるだけ多くの臍帯血を保存しておく必要があります。また、より効果的な治療のためには、細胞数の多い検体等の確保が望まれるところでございます。臍帯血の必要性はこれからも増加していくと私は思います。 そこで、今のうちに臍帯血バンクの機能に加え、臍帯血移植など臍帯血を利用した治療を専門に行い、医療のメッカとして、国内のみならず全世界から人々が集まる臍帯血移植センターのようなものを府域に設置するべきであると思います。府の財政が厳しいことは重々承知しておりますが、知恵を絞ってぜひ臍帯血移植センターの設置を検討されるよう要望いたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 長田議員の御質問にお答えを申し上げます。 大阪府では、大阪府人権尊重の社会づくり条例、大阪府人権施策推進基本方針に基づいて、すべての人の人権が尊重される豊かな社会の実現を目指して全庁挙げて施策を推進しておりまして、性同一性障害などの性的マイノリティーの方々にかかわる問題につきましても、この基本方針において取り組むべき主要課題というふうにして取り上げております。 性同一性障害の方々は、戸籍上の性別と社会生活における性別が異なることなどから、大変な苦痛を感じられたり、周囲の偏見にさらされたりする状況にございます。また、医療や雇用、教育など、職場や地域においてさまざまな課題や悩みを抱えながら暮らしておられるという状況にございます。 このような性同一性障害の方々の置かれている厳しい状況に思いをいたし、普通に暮らせる社会の実現に向け、当事者の方々が抱える課題について十分検討をしながら取り組んでまいります。 ○議長(森山一正君) 企画調整部長山登敏男君。   (企画調整部長山登敏男君登壇) ◎企画調整部長(山登敏男君) 性同一性障害に関する三点の御質問につきましてお答えいたします。 まず、行政文書に係る性別表示につきましては、人権尊重の観点からはもちろんのこと、個人情報保護の観点からも配慮が必要であると考えております。大阪府における行政文書は膨大な数に上り、また法律によって様式が定められているものが多くあるなど、その内容につきましては広範多岐にわたっておりますが、今後の対応につきまして早期に庁内で検討してまいりたいと存じます。 次に、府民への啓発についてでございますが、性同一性障害の問題に対する府民の理解を深めていくために、さまざまな機会をとらえた人権教育、啓発の推進が必要であると考えております。本年七月には、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行されることもあり、本府が六月末に発行いたします人権関係情報誌「そうぞう」に特集記事を掲載するほか、近畿府県市で提供しておりますラジオ番組人権レーダーを活用し、性同一性障害に対する府民の理解と認識を深めるなど、一人一人の個性や価値観、生き方の違いを認め合う多様性を尊重した豊かな社会づくりに努めてまいります。 最後に、相談窓口についてでございますが、本府におきましては、平成十四年度から、さまざまな人権に関する相談に迅速かつ適切に対応いたしますため、市町村による身近で当事者の立場に立ったきめ細かな人権相談窓口の整備を支援いたしますとともに、国、市町村、公益法人、NPO、NGOなどの相談機関と連携しながら人権相談ネットワークを構築するなど、府域における総合的な人権相談窓口の整備を進めているところでございます。また、人権相談員に対する研修の中でも性同一性障害の問題を取り入れるなど、相談機能の充実を図っているところでございます。 今後とも、性同一性障害を初めとする人権相談に適切に対応いたしますため、ホームページやリーフレットなどによる相談窓口のPRに努めますとともに、研修内容の一層の充実を図るなど、相談窓口機能の強化を図ってまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) まず、性同一性障害に悩んでおられる方々に対する対応についてお答えをいたします。 性同一性障害に悩んでおられる方々に対し医学的な知識を提供することは、府の重要な責務であると認識をいたしておりまして、大阪府こころの健康総合センターのホームページなどを活用し、正しい知識の普及啓発に努めてまいります。 次に、性同一性障害についての相談から治療につながる体制づくりにつきましては、心の健康相談に当たる職員に対し研修を行い、資質の向上を図り、相談体制の充実に努めております。また、府内二カ所の大学附属病院におきまして、日本精神神経学会が示した性同一性障害に関する診断と治療のガイドラインに沿ったカウンセリングから性転換手術までを含む高度な治療を行えるよう現在準備が進められております。 今後、これらの病院と連携をしつつ、同センターの相談窓口に来所する性同一性障害の方々に対しましては、本人の意向を尊重しながら、必要に応じて専門的な医療機関へ紹介するなど、相談から医療まで一貫したシステムの構築に努めてまいります。 次に、自立援助ホームについてお答えをいたします。 児童養護施設を退所した子どものアフターケアにつきましては、現在その出身施設において就労支援などに積極的に取り組んでいただいているところでございますが、退所した児童の状況を踏まえ、自立に向けた一層の支援を行う必要があると考えております。 大阪府では、大阪児童福祉事業協会が行っております退所児童への生活や仕事に関する情報提供や相談業務に対しまして、府独自に援助を行うなど従来から退所児童の支援に努めてまいりました。また、退所児童のアフターケアや入所児童の家族調整を行うファミリーソーシャルワーカーを児童養護施設などへ配置するよう国に強く求めてまいりましたが、今年度新たに配置が認められ、一定の機能強化が図られたところでございます。 こうした国の措置を受けまして、大阪府といたしましても、退所児童のアフターケアの一層の充実が図られますよう、すべての養護施設等に対しファミリーソーシャルワーカーの配置を積極的に働きかけてまいりたいと存じます。 次に、自立援助ホームにつきましては、対象年齢の拡大など制度の充実につきまして引き続き国に対し強く要望をしてまいります。また、本年度、大阪府社会福祉協議会との連携のもと、児童福祉施設関係者等の参画も得て、自立援助のあり方研究会を立ち上げることといたしております。その中で、自立援助ホームにつきましても調査研究を進め、本年秋ごろまでには方向性を示してまいりたいと考えております。 最後に、乳がん検診についてお答えをいたします。 今般、国のがん検診実施のための指針が改正をされ、中でも乳がん検診につきましては、従来の視触診のみによる検診では死亡率の減少効果がないとされ、今後四十歳以上の方には、二年に一回、視触診とマンモグラフィーの併用による検診を行うこととされました。 市町村におきましては、この指針改正により、マンモグラフィー併用による検診体制を早急に整備する必要が生じますが、大阪府といたしましても、健康福祉アクションプログラム案に基づき、乳がんなどの効果的な検診手法の普及、質の高い検診の導入といった市町村におけるがん検診体制の充実を支援することといたしております。 このため、早急に乳がんの専門家、市町村の代表などで構成するマンモグラフィー検診検討委員会を立ち上げ、市町村に対する検診の整備促進策を検討してまいります。具体的には、乳がん検診の現状やマンモグラフィーの設置状況、マンモグラフィー検診精度管理中央委員会認定の放射線技師や医師の現状と養成の必要性などを十分把握分析をし、議員もお示しのように、検診体制や検診手法についてハード・ソフトの両面から幅広く検討を加え、市町村において速やかにマンモグラフィー検診が導入されるよう努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 性同一性障害者の雇用問題についてお答えいたします。 働く意欲と能力があるにもかかわらず、不合理な理由により就職の機会を奪われますことは、生活の自立と自己実現を図るための働く権利を侵害するものであると考えます。このため、本府では、本人の適性と能力に基づかない不合理な採用選考が行われないよう、大阪労働局と連携いたしまして、一定規模以上の企業に対しまして、従業員への人権問題の正しい理解を推進するための公正採用選考人権啓発推進員の設置を指導しておりまして、この推進員に対する研修会におきまして、女性、障害者、外国人の雇用の問題を初めとして、性同一性障害の問題についても取り上げ、啓発を行っております。 また、総合労働事務所では、解雇、退職勧奨、賃金未払い、セクシュアルハラスメントなど、職場における労使間のトラブルなどに関する労働相談を電話や面談により実施しておりまして、性同一性障害に起因する職場でのトラブルにつきましても相談に応じております。 本年七月には、性同一性障害者の請求によりまして、性別の変更を認める性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行されますことから、今後企業関係者への理解の促進が図れますよう努めますとともに、総合労働事務所の相談員への研修等を通じまして、相談機能の充実に努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 南大阪食肉地方卸売市場についてお答えいたします。 今回の牛肉偽装事件で南大阪食肉市場株式会社の関係者が逮捕されましたことは、極めて残念でございます。これからの当市場の円滑な運営が懸念されておりますが、社会的使命を果たしていくこともまた強く求められており、残された役職員も一丸となってこの難局を乗り越える決意をされているところであります。 当市場においては、平成十四年七月の集約民営化後、今後の経営基盤を確立するため、自社肥育等事業収入の確保や管理経費の削減に取り組みました結果、開設初年度である平成十四年度の損失額は約五千六百万円で、当初予測した収支計画と比較いたしますと相当改善されており、このような状況が続けば償還についても支障がないものと考えております。 お示しのように、府としても、多額の公的支援を行い、府民に対する食肉の安定供給の拠点として府内食肉地方卸売市場の再編整備を行ったことからも、今後ともこの市場の円滑な運営が確保される必要があり、適切な市場運営について強く要請しているところでございます。 ○議長(森山一正君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 性同一性障害を持つ児童生徒への対応についてお答えいたします。 児童生徒が互いの違いを認め合い、尊重し合う意識を醸成することは、教育における重要な観点であると考えます。お示しの性同一性障害の問題については、まずは現実に悩んでいる児童生徒を教職員が受けとめ、適切に対応することが大切であると認識しております。 このため、府教育委員会としては、府教育センターの学校教育相談関連の研修において精神科医を講師として迎え、性に不安を抱える子どもの事例研究を実施するとともに指導の事例を示すなど、教職員が必要に応じて性同一性障害を含む性に関する教育を効果的に実施できるよう指導しているところであります。また、府教育センターのすこやか教育相談において、専門職と連携をとりながら、性に関する児童生徒の不安や悩みに対する相談体制の充実に努めております。 今後とも、教職員が性同一性障害の正しい認識と理解を持ち、各学校においてそうした人々の人権を守る教育が適切に進められるよう、教職員研修のあり方や学校教育の中での取り扱い等について研究してまいります。 ○議長(森山一正君) この際休憩いたします。午後二時四十六分休憩    ◇午後三時十五分再開 ○副議長(西浦宏君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。 通告により野上松秀君を指名いたします。野上松秀君。   (野上松秀君登壇・拍手) ◆(野上松秀君) 自由民主党の野上松秀でございます。 一般質問の機会を得ましたので、順次質問を進めてまいりたいと存じます。 およそ二十年前にイタリアで始まったスローフード運動は、大量生産の画一的な食に対抗し、世界各地の環境や文化に即した多彩な食文化を守り発展していくことを活動の指針としており、今や日本各地でも取り組まれるようになりました。さらに、最近は、スローライフという新たな概念も生まれております。スローライフとは、効率ばかりを追い求めるのではなく、おいしいものを食べ、気持ちのよい環境で健康に生きるために、環境に優しく持続可能な生活に変えていこうというもので、これも徐々に広がりを見せております。大量生産、大量消費、大量廃棄に裏打ちされた現代人の生活のひずみを補整するためにも、スローライフの考え方を府政にも取り入れていくべきではないでしょうか。 では、最初に、水問題に関して質問したいと存じます。 大阪の市街地には地下街が発達しており、天候に左右されることなく快適な環境でショッピングや飲食など日常生活を楽しむことができ、地下鉄を使えばどこへ行くにも渋滞に巻き込まれず移動することができます。最近は、スーパー銭湯や温泉つきマンションの建設ラッシュに伴い、至るところで温泉の掘削が行われていますが、身近な場所で手軽に温泉気分を味わえるようになりました。 確かに便利にはなりましたが、地表面がコンクリートやアスファルトで覆われるようになり、雨水の地下浸透を妨げるようになりました。また、治水のための河川のつけかえや池などの埋め立てによる宅地開発が進められました。 こうした都市化によって、知らず知らずのうちに地下水脈を分断し、水の循環を遮り、今までにない形態の洪水を起こすようになりました。東京や名古屋などで発生した大都市での局地的降雨による洪水や、先日も八尾や堺、高石などでまれに見る豪雨により床上浸水が発生したことなどが思い当たるのではないでしょうか。また、地下水の汚染、生態系への影響、さらにヒートアイランド現象などさまざまな問題を招来しております。私たちは、利便性の裏に隠された水の危険にもっと敏感になる必要があるのではないでしょうか。 人体の成分のうち約五五%から八〇%が水であります。水は、人間のみならず地球上のほとんどの生物にとって生命の維持には欠かせないものでありますが、日本の水は工業排水、生活排水、農業などによって汚染されているため、そのまま生活に使うことはできません。塩素消毒などによって浄化しておりますが、長い水道管の中で化学変化を起こし、発がん性物質であるトリハロメタンなど消毒副生成物が発生してしまいます。 水道水は安全基準を満たしているとはいえ、最近は浄水器を取りつける家庭もふえてきました。浄水にコストをかけることも一つの方法ではありますが、大切な水資源を汚さない生活へと転換することも必要ではないでしょうか。 ところで、昨年三月に、安全な水の不足や汚染、洪水など二十一世紀最大の課題である水問題の解決に向け、第三回世界水フォーラムが京都、滋賀、大阪で開催されました。水問題は、世界的な課題ではありますが、府民に一番身近な問題でもあります。日本の水は、世界でも珍しい良質の軟水であり、量的にも恵まれております。さらに、さきに示したような水循環を念頭に置いた治水、水害対策など、なかなかふだんの生活では気づきにくい問題や生活習慣などの見直しを迫るものもあり、府民にさまざまな角度から水に関する認識を高めてもらう必要があるのではないでしょうか。グローバルに考え、ローカルに行動すると言いますが、水フォーラムの開催は、そのよい機会だったのではないでしょうか。 フォーラム終了後、開催地としてフォーラムの理念を府内に浸透させる取り組みを進めてきたのでしょうか。単なる観光誘致で、その場限りのインパクトを期待しての国際会議の誘致にとどまるのでは、実にもったいない話であります。次世代に安全な水を引き継いでいくためにも、いま一度フォーラムの開催の意義を再認識し、水を取り巻く問題をグローバルにとらえ、ローカルに、そしてサスティナブルに実行していく必要があるのではないでしょうか。そのために、水問題を関西一円で考えるフォーラムなど水問題を継続して考える住民参加型のコンベンションを、関西の自治体や民間団体と協力して定期的に開催するのも一つの方法でありましょう。 そこで、知事の公約であります花と緑、光と水の連続イベントについては、観光振興や文化発信だけでなく、水フォーラムの理念をも浸透させるようなイベントについても検討されてはいかがでしょうか。知事の御所見をお伺いします。 続きまして、府内の農業に関する質問に入ります。 水フォーラムの声明文では、バーチャルウオーターの問題にも触れております。御存じのとおり、食料自給率が低い我が国では農産物の多くを海外に依存しておりますが、それらをつくるためには大量の水を使用しております。つまり、日本は、農産物の輸入を通して間接的に他国の水を使用しており、これをバーチャルウオーターというそうであります。例えば、一キロの小麦を生産するには二千倍、大豆一キロには二千五百倍、牛肉一キロには二万倍の水が必要で、これに基づき計算すると、日本は食料輸入によって年間約六百四十億トンものバーチャルウオーターを輸入していることになります。これは、何と琵琶湖の貯水量の約二・五倍に匹敵します。 では、日本は水不足かといえば、そうではありません。本府は、琵琶湖などを水源として豊富に水資源を確保しております。近年は、不況に伴い企業の取水量が減少しており、一見水余りの感もあります。しかし、府内の食料自給率はたった二%ほどで、多くは府外の農産物の生産に依存しており、バーチャルウオーターの輸入はかなりの量に上っております。 ということは、府外の生産地が水不足に陥りますと、たとえ十分に水があったとしても、府民の食生活が窮地に追い込まれるということになります。人口や食料生産などの将来予測から世界の食料供給の不安定化が懸念されており、二十一世紀は食料危機の時代とも言われております。現状のまま府外の産地に頼っていては、緊急時の食料確保に不安が募ります。 また、記憶に新しいのがBSEや鳥インフルエンザの発生に伴う牛肉、鳥肉の輸入禁止による混乱であります。お父さんの味方吉野家の牛丼が姿を消し、子どもが大好きな空揚げがスーパーの総菜コーナーから撤去されました。そして今度は、食い倒れのまち大阪の象徴でありますたこ焼きに不可欠なタコがモロッコで禁漁となっており、価格が高騰する兆しがあります。府民は、これらのことを通して、我が家の食卓がいかに海外に依存しているか、そして安全な食料を確保することがどんなに難しいかを痛感したのではないでしょうか。 岐阜県では、平成十一年度に食料確保計画を策定し目標数値を定め、食料自給率の向上対策を計画的に実施してきました。その結果、自給率が着実に向上しているそうであります。 本府でも、目標を定めるなどわかりやすい方法で府民の食料自給率に対する認識を高めるとともに、豊富で良質な水を生かし、未利用地の利用を図って府内農業をもっと振興してはいかがでしょうか。 また、本日議場にお集まりの皆様の中にも召し上がった方もおられるでしょうが、昨年の十一月に府立健康科学センターとローソンが提携して、野菜をふんだんに使った弁当を売りに出したことのように、地域で生産された農産物を使った弁当を身近なコンビニなどで売り出してはいかがでしょうか。地元でとれたものを口にすることにより、郷土愛をはぐくみ、さらに地域に根差した農業振興が図れるのではないでしょうか。環境農林水産部長の御所見をお伺いします。 さて、ここ最近、一定の年齢になると定年を迎え会社を去り、これまで蓄積してきたスキルや経験が生かされにくくなっているように感じます。日進月歩で進む技術革新や雇用環境の変化はあるものの、これまでの進歩は先人の積み重ねによるものであり、それが直ちに世間に通用しなくなるわけではありません。退職後に開いたチーズケーキ専門店で、現役時代に培ったプラスチックの品質管理技術がいつも変わらぬ味に生かされ、店頭に行列ができるという例もあります。しかし、こうした例はまれであって、これまでの積み重ねが社会に生かされにくいのは非常に残念であります。 同様のことがホームレスの方々にも言えます。堅実さやクリエーティブさよりも要領のよさがチャンスを得やすい社会の中で、その悪影響を一番受けているのがホームレスの方々であります。本来持っている能力が適正に評価されず、役立てることができていないのであります。 大阪府域で生活されるホームレスの方々は約七千八百人に上り、全国最多でありますが、そのうち約六千六百人が大阪市内におられます。平均年齢は五十六歳で、半数はちゃんと就職して働きたいと希望しておりますが、能力や意欲があるにもかかわらず、また能力開発の機会がないなどの要因で就労できないため、路上生活から抜け出すことができない方も少なくありません。こうした貴重な能力が社会に生かされていないのは、実にもったいない話ではありませんか。 近隣各府県の中には、若い世代が都会へ出ていってしまい、人口が減少するとともに高齢化に悩む地域を抱えているところもありますが、そこでは森林や農地が荒れ放題になっており、その整備に必要な労働力の不足が問題となっております。 和歌山県では、既に都会から人を呼び込んで林業に従事してもらうとともに、定住に向けた支援を行う緑の雇用事業を展開しております。昨年の八月現在で、大阪からも六十三名がこの事業を活用して林業に従事しているそうであります。さらに、有機農業の担い手として、失業者や都心部からホームレスの方々を受け入れる事業にも取り組んでいるようであります。 都会に出ていってしまった働き手の呼び戻し、いわば労働力の循環を促すとともに、森林や田畑をよみがえらせて環境にも寄与するすばらしい事業ではありませんか。同様の事業が和歌山県のほか、三重県、鳥取県、そして高知県など八県が推進しており、国の後押しも得ているようであります。 府域で生かし得ていない貴重な労働力を都道府県の枠を超えて生かす仕組みづくりも必要ではないでしょうか。各県に協力してもらい、県外から林業や農業の担い手を受け入れ定住へとつなげていく事業と提携して、ホームレスの方々の就労先を確保するシステムを構築してはいかがでしょうか。商工労働部長の御所見をお伺いいたします。 次に、ニューカマーの方々への支援について質問します。 府内には、約二十一万人もの外国人が暮らしておりますが、ニューカマー、つまり最近入国し定住しておられる外国人が徐々に増加しております。彼らの国籍は多様化しており、多くは就労目的で入国し、そのまま定着する傾向にあります。こうしたニューカマーの方々の中には、地域社会に深く根をおろし、起業、開業して地元経済の発展に寄与している方もおられます。 しかし、滞在期間が長期化するとともに、地域コミュニティーに溶け込んで生活するための支援が、言葉の問題以外にも医療や子どもの教育、相談機関の確保、防災、失業対策など多岐にわたって必要になっていると聞いております。また、地域住民とのちょっとした認識の違い、例えばごみの出し方などが問題となって摩擦を生じていることもあるそうですが、受け入れ側である地域住民の国際理解を深める必要もあります。 国際化の進む今日、多様な価値観や文化的背景、生活習慣を持った人が、府内のどこにあっても快適に生活することができるという環境というものが、実は多様性を認める社会づくりにもつながり、これからのまちづくりに欠かせない視点でもあります。これは、外国企業の誘致を進める上でも、そこで働く外国人従業員の受け入れ体制の整備という点でかねてから指摘されていることであります。 さらに、本府の理解者がふえるということが、世界における大阪の知名度を高めるとともに、観光振興の側面からも重要であります。確かに観光誘致のために各国に対しプロモーション活動をすることももちろん大切ではありますが、定住外国人がふえると、彼らの親戚や友人が本府を幾度となく訪れる機会もふえ、さらに大阪に愛着を持ってもらえるのであります。 さまざまなニーズを抱えたニューカマーの方々を一くくりにして、同じ制度で定住生活を支援することが難しいことから、現在は行政よりも専門的かつ細やかで機動性に富んだ活動が可能なNPOが支援の中心となっております。 NPOが支援の主人公となることは、支援の充実という観点からも望ましいことではありますが、任せっ放しにするということは適切ではありません。ニューカマーの方々のニーズが多様化する中で、行政やNPOなどがそれぞれの立場で取り組んでいくとともに、柔軟に連携協力しながらそのニーズに対応していくことが求められております。 こうした定住生活への支援活動や国際理解に取り組んでいるNPOの活動を適切に促進して、ニューカマーの方々が心豊かに生活できる環境を整えていく必要があるのではないでしょうか。本府としてニューカマーの方々への支援をどのようにお考えでしょうか、企画調整部長の御所見をお伺いいたします。 最後に、三位一体の改革についてお伺いします。 地域住民が多様性にあふれ、環境に優しく持続可能な生活を目指す傾向にある中で、画一的で一律、個性のない地方政治を続けていては、住民の期待にきちんとこたえられません。地方のことは地方でデザインできないと、生活の満足度を向上させることはできないでしょう。 では、地方の自立に不可欠である三位一体の改革はどうなっているのでしょうか。そもそも三位一体の改革は、平成十六年から十八年度の間に国庫補助金の削減と税源移譲、地方交付税の改革を一遍に行うはずだったものが、ふたをあけると、初年度の平成十六年度においては、一兆円余りの国庫補助金が削減されたにもかかわらず税源移譲はその約半分ほどで、地方交付税は大幅カットという結果でありました。 これでは、国の財政改革を地方に肩がわりさせただけで、知事のおっしゃる地方主権の時代など夢のまた夢であります。来年以降もこのような状況が続くのであれば、府民の満足度を上げるどころか、サービスの低下、財政悪化、非効率化が三位一体となって府政を襲うことになるでしょう。 来月初旬には政府方針が示されると聞いております。期待外れに終わった今年度の三位一体の改革と同じ轍を踏むことのないよう、もっと強力に働きかけるべきであります。先日来、提言活動などについて日々報道されておりますが、知事はこれまでどのように御意見を表明し、今後どのように取り組まれるのか、その御決意のほどをお聞かせ願います。 最近、日本各地でスローライフについてさまざまな試みが見られるようになりました。例えば、伝統野菜の復活も、これまでの形状や味の均一化、大量生産化による伝統食の崩壊に対する反省、危機感から起こってきたものでありましょう。また、ある有名デパートや衣料品メーカーなどが、みずから費用を負担して消費者が持ち込んだ衣料品のリサイクルに乗り出したのも、その一例ではないでしょうか。このスローライフ化を一時のブームやファッションで終わらせることなく、拡大し定着させることが必要であると考えます。 以上、多岐にわたり申し上げましたが、理事者側の誠意ある答弁を期待して私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 野上議員の御質問にお答えを申し上げます。 ただいま議員から、世界水フォーラムの理念を継承した取り組みについて御質問をいただきました。私も、水と大阪はいつの時代も、切っても切れない密接な関係にあると思っております。河口に位置する大阪は、水運により経済を発展させ文化をはぐくんでまいりました。歌舞伎や浄瑠璃には、水にかかわる演目がたくさんございます。大阪市域の一〇%は川面で、東京など他の大都市と比べても水面に恵まれています。水の都は大阪の代名詞であり、水を生かしたまちづくりが重要であると考えています。 昨年三月、大阪、京都、滋賀の三府県において第三回世界水フォーラム、これが開催されまして、世界的な水不足の問題や水質汚染、水害対策などについての活発な議論が行われ、水問題解決の重要性を内外にアピールいたしました。 水フォーラムの理念を継承して水の都大阪を次世代に引き継いでいくため、治水対策、水質の改善、水の安全性の確保などの問題に府民の皆様方とともに持続的に取り組んでまいりたいと考えています。またあわせて、オール大阪で取り組んでおります花と緑、光と水をテーマとしたイベントにつきましても、水フォーラムの理念を踏まえ、関係者とよく協議をしながら取り組んでまいります。 次に、三位一体の改革については、地方がみずからの権限と責任と財源のもとで、必要なサービスを選択し提供し得る地域主権の実現を目指すものであります。 しかしながら、平成十六年度の改革については、税源移譲は所得譲与税などの暫定措置にとどまり、国庫補助負担金の見直しも地方の自主性の拡大につながるものではなく、その規模も不十分と言わざるを得ませんでした。その一方で、地方交付税は大幅に削減をされるなど国の歳出削減が優先され、改革の理念、趣旨からかけ離れたものとなり、極めて遺憾だと私も考えています。 このため、今後の改革に当たっては、地方の実情や意見を十分に踏まえて進められるように、十七年度の政府の方針決定を前に、京都、兵庫、愛知の知事と共同して提言をいたしました。 具体的には、所得税から住民税へ、これを基本に本格的な税源移譲を先行決定し、十八年度までに三兆円を相当上回る規模の税源移譲を行うこと。また、十九年度以降、国税と地方税の割合が一対一となることを目指して、消費税を含めたさらなる税源移譲を行うこと。国庫補助負担金については、平成十七、八年度に少なくとも三兆円の廃止縮減を行うこと。地方交付税の見直しに当たっては、地方が担う行政サービスの水準の確保に支障が生ずることのないように必要な額を確保するとともに、これまでの地方の行革努力を十分踏まえること。これらについて、経済財政諮問会議の民間議員さんや政府関係者に直接お会いして強く働きかけを行ってまいりました。 また、あす全国知事会議が開催をされ、十七年度の三位一体改革に関する知事会としての提言が取りまとめられる予定であり、私も出席をさせていただいて、本府としての意見を強く主張してまいります。 私としては、地方分権の趣旨に沿った改革が進められるように、関係方面に対してあらゆる機会をとらえて働きかけるなど全力で取り組む決意でありまして、府議会におかれましても引き続いてお力添えをよろしくお願い申し上げます。 ○副議長(西浦宏君) 企画調整部長山登敏男君。   (企画調整部長山登敏男君登壇) ◎企画調整部長(山登敏男君) ニューカマーへの支援についてお答えいたします。 府内には多くの外国人が暮らし、行政やNPOを初めとするさまざまな主体がその支援を行っております。御指摘のとおり、在住外国人、とりわけニューカマーの方々の抱えるニーズは多種多様であり、行政が把握しにくい個別のニーズに対しては、先駆的、専門的なノウハウを有しているNPOが中心となって活動され、医療相談や教育支援などそれぞれのNPOが強みを発揮できる分野において、先進的な取り組みも広がりを見せております。 このようなNPOの取り組みを促進するため、財団法人大阪府国際交流財団において、NPOによる先導的な事業への支援や、多言語による生活サポート活動をビジネス的手法で展開するコミュニティ・ビジネス創出支援事業を実施するなど、中間支援組織としてNPO活動の側面的支援を行い、その充実に努めているところでございます。 また、府といたしましても、地域に在住する外国人の状況に応じて住民サービスが円滑に提供されるよう、市町村と定期的な情報交換や多言語での情報提供について共同で取り組むなど、連携を図りながら在住外国人への支援を進めております。 今後とも、ニューカマーの方々を含め、多言語での外国人相談の実施や災害時の外国語ボランティアの養成、登録など、広域的に実施する方が適切かつ効果的な施策を実施いたしますとともに、それぞれの立場で取り組みを進めておられる市町村、NPOとうまく連携しながら、引き続き在住外国人への支援を積極的に進めてまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) ホームレスの人々の就労促進についてお答えします。 お示しの和歌山県の緑の雇用事業は、森林が持つ公益的機能に着目しまして、環境保全事業を展開することによりまして新たな雇用を創出し、地域の活性化を図ることを目的とするものでございます。これは、山合いの過疎化、高齢化が進み森林、農地の荒廃を招いている地域に、都会から新天地を求める方々や就業の場を失った方々の受け入れを目指しているものでございます。 本府では、この事業の成果がホームレスの人々の就労機会の確保策として活用できますかどうか情報収集に努めましたが、地元では、多くの場合、定住可能な既婚の若年者を求めているとのことでありました。ホームレスの人々の場合は、その平均年齢が高いことや単身の人が多いこと、またきめ細かな受け入れ体制づくりが必要なことなど、農林業分野での担い手として受け入れることにつきましては課題が多くございます。 本府では、府域のホームレスの人々の就労支援のために、今年度から新たに民間の再就職支援会社を活用しまして、ホームレス・アウトプレースメント事業を実施いたします。この事業は、ホームレスの人々がやる気を起こしていただけるようにしながら、キャリアカウンセリングから就職支援までを一貫して行うことによりまして、さまざまなホームレスの人々の多様な就労ニーズに対応しようとするものであります。 ホームレスの人々で農林業の就労を希望される場合には、このホームレス・アウトプレースメント事業を通じまして、その人の適性能力を判断の上、職業訓練への誘導や受け入れ先との綿密な調整等を含めたきめ細かな支援を行いまして、農林業におけるホームレスの人々の就労先の確保に努めたいと考えております。 また、就労先の確保に関しましては、全国の農林業の求人情報が大阪労働局の西公共職業安定所の農林業等就職相談コーナーに集約されておりますことから、同コーナーと積極的に連携を図りまして的確な情報把握に努め、就労に結びつけてまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 食料自給率と府内農業の振興についてお答えいたします。 まず、食料自給率についてでございますが、我が国の自給率の目標は、食料・農業・農村基本計画の中で平成二十二年度に四五%まで高めることを目標としております。大阪は、全国で二番目に小さな面積の中に八百八十万人もの人口を抱えており、食料自給率も二%にとどまっておりますが、府民に府内農業の重要性や自給率に対する認識を高めていただくことは、極めて重要と考えております。 このため、主食である米の消費拡大運動をさらに推し進めるとともに、この七月には府やJA中央会等で構成する「ふるさとの食 にっぽんの食」大阪実行委員会による自給率を考えるフォーラムを開催することとしており、こうした取り組みを通じ、府民の食料自給率についての認識を高めてまいりたいと存じます。 次に、府内農業の振興についてでございますが、農業の担い手が減少し遊休農地が増加していることから、府といたしましては、農業大学校や農業担い手塾等の卒業生による農業への新規参入を進め、遊休農地等の未利用地の活用を図ってまいります。また、地元で生産された農産物を使ったメニューの提供につきましては、府とJAグループで組織する大阪採れたて農産物消費推進協議会が、昨年度から郷土の味コンクール、料理学校とのメニュー開発などに取り組んでまいりました。 今後は、御提案の趣旨を踏まえ、これらのメニューの具体的な活用方策について検討を進めてまいります。また、本年、伝統野菜のPRと活用を進める全国でも珍しいNPO法人が大阪に誕生いたしましたことから、こうしたNPOとも連携し、豊富な水など恵まれた営農環境のもと、府内産農産物の生産振興と消費の拡大に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 次に、土井達也君を指名いたします。土井達也君。   (土井達也君登壇・拍手) ◆(土井達也君) 主権おおさかの土井達也です。 初めて一般質問の機会を得て、また今回は、四月三十日に無所属府民クラブとさわやか大阪の会派を発展的に解消して主権おおさかとなり、初めての一般質問でもあります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、通告に従いまして順次質問してまいります。 まず、地方分権、地域主権の確立に向けて四点お伺いをいたします。 一点目に、三位一体の改革についてお伺いをします。 平成十六年度当初予算における三位一体の改革は、府内市町村の財政に衝撃を与えました。地方の自己決定権が拡大するような国庫補助金、交付税、税源移譲の三位一体の改革は歓迎しますが、突然の交付税一二%カットのような改革初年度の取り組みは許せるものではありません。また、所得譲与税や税源移譲予定交付金のように、国が管理して地方に資金を配る財源移譲では、現状単に地方へのお金が減ったにすぎず、自己決定権は拡大していません。 地方分権で必要なのは、税源移譲で税率決定権を含めた課税権を地方に渡し、自治体が議会や住民と議論を尽くして税率を上げ下げしながら、地域に必要な公共サービスの水準を決めることだと考えています。そして、負担と受益の関係を明確にして、自己決定と自己責任に基づく自治体像が本当の地方分権の姿であると考えています。知事は、三位一体の改革につきましてどのようにお考えか、お伺いをいたします。 二点目に、府民投票、自治基本条例についてお伺いをいたします。 先進国の地方分権、地域主権が確立されている地域では、住民投票や自治の運営を規定した条例などを持っています。住民投票では、新税を導入するとき、税率の変更、また大きな借金をするとき、行政区画が変更になるときなどは、住民投票で直接民主主義が担保されています。 一方、日本でも、地方分権、地域主権への大きな転換点を迎え、厳しい財政状況でありながらも府民の行政ニーズの多様化が進む今日、すべてを行政だけで担うのではなく、NPOも含めた住民の参加、住民との協働、そして統治から協治、ガバメントからガバナンスへと大阪府も府民も大きな変化の過程にあるのだと考えます。 府として、これからの変化をきちっと位置づけ、府民の参加や協働のルールや府民投票制度などを含めた大阪の憲法||自治基本条例の制定を検討すべきではないかと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。 三点目に、地方自治向上のためベストプラクティスの情報共有についてお伺いします。 府内市町村でも、地方分権、地域主権という大きな転換期の中、自己決定、自己責任に基づく自立的な行財政運営を目指してさまざまな改革に取り組まれています。しかし、府内市町村の財政を取り巻く環境は厳しさを増し、現在九つの赤字団体があります。また、大阪市を除く府内四十三市町村の平成十四年度実質収支では、全国で唯一の赤字という状況です。こうした府内市町村の財政状況を考えれば、府としても何らかの対応が必要であると考えます。 市町村にとって最もありがたいのは、困っているときの財政支援であり、私も財政支援そのものを否定するものではございません。しかし、大阪府自体も赤字団体であり、決算ベースでは五年間、平成十五年、十六年を含めますと七年間にもわたる赤字であることを考慮すれば、過度に市町村へ財政支援を行うことは、大阪府にとっても市町村にとっても無責任なモラルハザードを招きます。 大阪府が市町村に対して果たすべき最も大切な役割は、横並び意識から脱却し、よりすぐれた取り組み、個性的な取り組みを行うモチベーションを高め誘発させることで、財政再建や地方分権、地域主権で重要となる取り組みなど、幅広い観点から府内市町村のすぐれた取り組みをベストプラクティスとして取り上げ、互いに知恵や情報を共有して、いつでも参考にして取り組めるような仕組みづくりであると考えます。 また、このような情報は、行政間にとどめず、府民など外部に積極的に紹介することによって、それぞれの立場からさまざまな意見が出され、より一層効果的に市町村における取り組みが進むと考えますが、総務部長のお考えをお伺いいたします。 四点目に、市町村合併についてお伺いをいたします。 府内市町村のあり方が今後の広域自治体への展開を左右し、また市町村自身も、今後の地方分権を支える基礎自治体として住民の期待にこたえ、本領を発揮できるかが問われています。現在、府内では、今議会に合併議案が上程されております堺市と美原町を含め六つの地域で法定合併協議会が設置され、期限が迫る中、各協議会では最終作業に追われていることだろうと思います。 私の地元泉州南部地域では、泉佐野市から岬町までの三市二町で泉州南合併協議会が設置されまして、これまで八回の協議を終え、現在は新市建設計画につきまして議論が鋭意行われています。また、二市二町一斉に合併の意思を問う住民投票の実施が八月二十二日に決定し、今後住民の皆様への説明会の開催が予定されるなど、合併問題についての取り組みが真剣に進められています。 市町村合併は、関係市町村の主体的な取り組みにより、自主的、主体的に進められることは当然です。また、私自身は、住民投票の結果を尊重します。しかし、住民投票に向かっては、財政基盤の充実、効率化、まちづくりの観点から合併が望ましいと考え、私は、地元の取り組みが実を結び泉州南地域の合併が実現するよう、住民の皆さんに訴えかけてまいる所存です。府としましても、積極的な支援を行うべきだと考えますが、総務部長のお考えをお伺いいたします。 次に、閉鎖性海域である大阪湾の保全と創造につきまして六点お伺いします。 まず一点目に、環境学習の推進についてです。 大阪湾再生推進会議において、本年三月に大阪湾再生行動計画が策定されました。今後、人工干潟の創造など、閉鎖性海域である大阪湾にとって本当に効果のある取り組みを大切にしていただきたいと思います。 例えば、琵琶湖におきましては、長い期間にわたって膨大な税金を投入して対策が講じられておりますが、水質につきましては横ばいであると伺っています。閉鎖性海域では、悪化した水質がある日突然よくなるわけではなく、本当に効果的な施策を実行しても、改善するにはかなりの期間にわたります。時として何世代もの継続事業になることを覚悟しなければなりません。 そうした意味から、次の世代を担う子どもたちに、大阪湾の知識や環境につきましての取り組みを伝えていかなければならないと考えますが、このような環境学習についていかがお考えか、環境農林水産部長に御所見をお伺いいたします。 二点目に、府民参加型の大阪湾生物モニタリングによる環境情報の蓄積についてお伺いします。 大阪湾でも昔はウミガメをよく見たけど、最近は見ないなと漁師さんが言います。ウミガメの産卵では、一九九九年に泉南市のわずかな人工砂浜で一件確認されるのみです。 さて、大阪湾の再生に当たりましては、そこに生息する生物のモニタリングはサンプルが多いほど有益な情報となるため、府民参加による実施が有効であり、またモニタリング活動自体が環境学習になります。例えば、社団法人大阪自然環境保全協会によるタンポポの調査では、数多くの学校や各種環境団体の参加によりまして、大阪府下で約三万地点のデータが収集され、その結果は教育現場などで幅広く活用をされております。 このような調査を湾岸地域で行う場合、例えばカメラやGPS機能つきの携帯電話を用いてデータベースを作成するような体制を整えることができれば、GPSで位置が特定できます、カメラで画像が残せます、そして情報をメールで送付することができます。環境データ集約の労力を大幅に削減することができます。多くの団体や個人も手軽に参加できることから、常時環境情報のデータベースに蓄積されていきまして、環境学習または研究データとして活用を図ることができます。 このような手法を含めまして、府民参加型の大阪湾生物モニタリングによる環境情報の蓄積を促進する方策についてどのようにお考えか、環境農林水産部長にお伺いをいたします。 三点目に、水産試験場の機能充実についてお伺いします。 岬町の多奈川にある水産試験場では、大阪湾に関するさまざまな研究を行い、魚を調べる、海を見守る、魚をふやすといった観点から業務を行っています。今後、大阪湾を再生していく上で、水産試験場で蓄積されました研究成果の本格的な活用が重要であり、現場を知る皆さんの活躍が大いに期待されるところです。 政策提言まで含めたシンクタンク機能の充実が望まれると考えますが、水産試験場では、大阪湾の環境の保全と創造のための試験研究についてどのように位置づけているのか、またどのような機能の充実を考えているのか、環境農林水産部長にお伺いをいたします。 四点目に、現在位置づけが非常に希薄で話題にも上がらない阪南から岬までの自然海岸、半自然海岸における修復と創造についてお伺いをいたします。 大阪湾再生推進会議では、重点エリアを神戸市須磨区から大阪府貝塚市まで設定されました。また、泉佐野市から泉南市までの海岸は、りんくうタウン開発で人工海岸として整備されました。残された阪南、岬の海岸ではさまざまな課題が残されています。 太平洋からの海流の入り口部分で、大阪湾の海水循環のかなめとして非常に重要な役割を担っているのは、紀淡海峡です。そして、紀淡海峡周辺の和歌山県加太の海岸を含みます瀬戸内海国立公園の岬町から阪南市までの海岸は、大阪では唯一残された自然海岸、また半自然海岸であると言われます。開発のおくれによって、また環境意識の高まりによって手つかずの海岸を保持しているところもあります。 また、せんなん里海公園や男里川河口の自然干潟などでは、たくさんのNPOの皆さんの活動によりまして、大阪府の学生科学賞の知事賞を受賞するなど環境学習でも成果を残し、そういう意味では大阪湾再生のモデル地域であると考えます。 しかし、一方では、昔の海岸を記録している市史や町史などを読むと矛盾を感じます。記録では、昔は豊かな海岸線を保持し、運動会や相撲大会などが開催されるくらい豊かな白砂青松の海岸もありました。そういう海岸も、現在では海岸侵食により、大きいところでは約百メーター弱の海岸が消滅しています。また、台風などの高潮で波や潮の被害に悩まされる海岸もあります。高くて長い防潮堤により、人と海との交流が断絶している海岸もあります。そして、私が小学生のころには、松くい虫の被害により海岸線の松林はほぼ全滅し、殺風景な海の景観となっています。 このような海岸は、保全すべき箇所と修復、創造すべき箇所が混在し、自然環境の保全と生活環境の改善、調和が未達成です。半自然・自然海岸についてもしっかりと考え、対策をとっていただきたいと考えます。 そこで、まず侵食を受けた海岸の修復と創造ですが、ヘッドランドや一文字、突堤の整備によりまして、自然の力を利用して砂浜を復元することも考えられます。実際に、わずかでありますが、福島海岸におきましては、一文字と突堤の組み合わせにより自然の力で砂浜が復元されつつあります。また、山間部まで含めたトータルの循環を見きわめて、砂防工事などは河川の砂れきなどの運搬作用を加味した工法などの導入も必要かと考えます。 現在の土木技術を駆使して、今後は生物の生息環境保全の観点からも自然に砂浜を復元していくことも必要であると考えますが、自然・半自然海岸における侵食部分の修復と創造についていかがお考えか、土木部長にお伺いをいたします。 また、高くて長いコンクリートの防潮堤や消波ブロック||テトラポットは、地震の際の津波や台風などの高潮から被害を食いとめるために大変重要な役割を担っておりますが、海岸風景を味気ないものにして、人と海との交流を断絶しています。 最近は、後背地に一定面積を確保して、地盤を広い範囲で緩やかにかさ上げし、現在のコンクリート防潮堤を撤去する近自然型の防潮堤機能を持つような工法もあります。半自然・自然海岸における防潮堤の見直しにつきましていかがお考えか、土木部長にお伺いをいたします。 五点目に、自然・半自然海岸の保全ですが、山間部まで含めたトータルで考えまして、泉南西部地域の自然環境の保全の取り組みについてお伺いをいたします。 阪南市を含む泉南西部地域は、貴重な海浜植物をはぐくむ海岸や干潟から一等三角点のある俎石山や和歌山県境の森林まで、海と山が大変接近しましたコンパクトな地形です。同じ市内でも、少し山に入ればゲンジボタルやヒメボタルなどが飛び交い、海に向かえば干潟では渡り鳥が羽を休めるなど、特色ある環境を形づくっています。自然豊かな泉南西部地域におきまして、府立自然公園化の推進など自然環境保全の取り組みについて、環境農林水産部長にお伺いをいたします。 六点目に、せんなん里海公園の整備と活用についてお伺いします。 最近、地元で国際交流を積極的に行っている皆さんから、海外の人をせんなん里海公園に連れていくととても喜んでくれる、公園の評価は高いぞというお話を伺います。私も、フィリピンイフガオ州の知事テディさんが自宅に数日泊まったときに、同じ経験をしています。地元にいると気づかない価値を海外から来た方に気づかされ、公園としての潜在能力の高さを再認識しています。心して整備していただきたいと思います。 さて、夏場は活発な利用でにぎわう里海公園です。来月の六月二日水曜日から六日日曜日にかけましては、我が国唯一の女子ビーチバレーボール大会||二〇〇四ビーチバレーワールドツアー日本大会が開催されます。ことしは、特に八月のアテネ五輪への出場権をかけているために、例年以上に白熱した試合が期待されます。ビーチバレーは世界的にも人気の高いスポーツであり、その結果は世界に紹介されるので、里海公園だけではなく、大阪全体のPRにもなってまいります。ぜひ多くの方にせんなん里海公園に来ていただき、世界最高レベルの選手の躍動感あふれる華麗なプレーを楽しんでいただきたいと思います。 また、毎年、生活文化部長が表彰式に臨まれています。規約もあろうかと思いますが、女性ということで太田知事もたまには表彰式に臨んでいただきますよう、お願いを申し上げます。 さて、今後せんなん里海公園で整備される人工いそ浜は、魚介類の生息地となるいそ空間として、来園者が浜辺の生き物や海浜植物などの自然を身近に観察したり体験できるゾーンになると聞いています。せんなん里海公園の整備状況と、自然環境を生かした今後の整備や活動につきましてどのように取り組んでいくのか、土木部長にお伺いをいたします。 最後に、道路の整備についてお伺いをいたします。 まず、第二阪和国道の延伸についてです。 堺市から阪南市自然田桜ケ丘交差点まで供用されましてから二十年もおくれて、ようやく平成十五年四月に阪南スカイタウンのある箱作ランプまで延伸されました。長い間激しい渋滞に悩まされてきましたが、延伸の結果、阪南市鳥取や黒田を先頭とする渋滞が解消し、その抜け道となっていた生活道路の交通量も大幅に減少しました。第二阪和国道の重要性を改めて認識しています。 二〇〇一年二月、中学校の通学路で下校途中の女子生徒が車にはねられ、意識不明の重体になりました。通学路のすさまじい交通量を見かねた泉南警察署交通課の交通指導係長竹村宏文警部補は、その年の四月の交通安全講習会で、私はここに立ち続けると生徒たちに約束をしてくれ、毎朝四時半に起きて、出勤の前に中学校の通学路に三年も立ち続け、生徒たちの安全を守ってくれました。テレビ、新聞でも伝えられましたように、ことし三月、警官を退職されましたが、心から感謝を申し上げる次第です。 さて、現在も、休日を中心に阪南スカイタウンのバイパス道路や箱作駅周辺、また岬町域で依然として長い渋滞が発生しています。昨日も、岬町の二六号線は大渋滞でした。来月十九日には箱ノ浦ランプまで開通し、七月一日の海開きに間に合って、海水浴場周辺の交通渋滞もことしから分散が図られますが、結局渋滞の先頭が和歌山方面へ移動するだけです。抜本的な渋滞解消を図るためには、和歌山までの全線整備が急務です。 これまで大阪府は、第二阪和国道の整備に際し事業推進を図っていただいておりますが、今後の全線の早期整備にはさらなる取り組みが必要であると考えます。いかがお考えか、土木部長にお伺いをいたします。 最後に、阪南市内の海岸沿いは、旧街道で集落が密集して道路が狭く、緊急車両が走れません。海岸沿いには管理用道路が沿ってありますけども、商港である尾崎港や貝掛海岸で分断されています。泉南市までの海岸沿いの道路の延伸や、鳥取吉見泉佐野線の尾崎港から箱作海岸沿いへのつけかえなど、阪南市域での海岸沿いの道路の整備を要望いたしまして、私からの質問は終了させていただきます。御清聴どうもありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 土井議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、三位一体の改革についてでありますけれども、この改革の目指すところは、地方みずからが自主的、自立的な行財政運営を行う地域主権の実現にあります。この実現によって、住民に身近な行政サービスのあり方をみずから決定することができる範囲が広がりまして、住民によるチェックのもとで、住民負担も踏まえながら創意工夫を凝らし、より住民満足度の高い行政を展開できるようになると考えております。そのためには、国から地方への税源移譲による地方税の充実強化が不可欠であります。 しかしながら、十六年度の改革につきましては、税源移譲は所得譲与税などの暫定措置にとどまり、国庫補助負担金の見直しも地方の自主性の拡大につながるようなものではなく、その規模も不十分でありました。その一方で、地方交付税が大幅に削減をされるなど国の歳出削減が優先され、改革の理念、趣旨からかけ離れたものであり、極めて遺憾であると思っております。 このため、今後の改革に当たっては、地方の実情や意見を十分に踏まえ、地方分権の趣旨に沿って進められるように、京都、兵庫、愛知の知事と共同で提言を行いますとともに、経済財政諮問会議の民間議員や政府関係者に直接お会いをして強く働きかけを行ったところであります。三位一体改革が本来の理念に沿いまして早期に実現されるように、今後ともあらゆる機会をとらえ全力で取り組みを行ってまいります。 次に、府民投票及び自治基本条例についてであります。 真の地域主権を実現するためには、府民参加の府政を進めることが大変重要でありますので、府の総合計画や大阪府行財政計画案において府民との協働を基本的な理念として掲げ、府政運営の取り組みを行ってまいりました。 これまで、情報公開条例の充実やIT化による開かれた府政、パブリックコメント制度やわいわいミーティングなどを通じた対話の府政、コミュニティービジネスやアドプト・ロードの推進による協働の府政など、さまざまな改革を進めてきたところです。また、この四月には、NPOと行政がイコールパートナーとして実りある協働を実現できるように、大阪府NPO協働推進計画も作成いたしたところです。 今後とも、府民参加の府政づくりを進めてまいりたいと、このように強く思っておりますので、府政の展開の中に府民との協働という方向性をしっかりと位置づけて、なお一層力を入れてまいります。 府民投票制度などを含めた自治基本条例について御提案をいただきましたけれども、議会制民主主義を基本とする現在の体制の中で府民投票の制度化については、十分な検討が必要であると考えており、その是非を慎重に判断すべきものと考えます。 ○副議長(西浦宏君) 総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) まず、ベストプラクティス情報の共有についてお答えを申し上げます。 府内市町村におきましては、厳しい財政状況のもとで創意と工夫を重ね、よりよいサービスの提供や財政健全化などに懸命に取り組んでいるところでございます。こういった取り組みについて市町村間で情報を共有し、それぞれがさらに工夫を重ねるということは、非常に重要であると考えております。そのため、府としても、市町村の行財政改革を進めるため、ベストプラクティスとも言うべき先進事例など、必要な情報の提供、共有に力を注いでいるところであります。 例えば、府内市町村の財政健全化に対する取り組みの中ですぐれた事例を具体的に取り上げた財政健全化事例集の作成配付、市町村の現状把握、課題整理と解決方策の検討を行う行財政調査の実施、また市町村の担当者とともに財政健全化を初めとする行財政運営に関する研究会の開催などを行っております。 引き続きこれらの取り組みを進めるとともに、先進的な取り組み事例をわかりやすい形でホームページに掲載するなど、府民に対して積極的に情報提供を行い、府内市町村においてより一層効果的、効率的な行財政運営が行えるようさらに努めてまいります。 次に、泉州南地域の市町村合併についての御質問でございます。 同地域におきましては、昨年十一月に合併協議会が設置され、市町村建設計画、合併の方式や時期、各種事務事業の調整等について活発な議論が展開されております。府としては、これまで合併重点支援地域に指定し、合併協議会の運営への助成やアドバイザリースタッフとしての職員の派遣など、市町村合併支援プランに基づく支援を行ってきたところでございます。 とりわけ、泉州南合併協議会は府内で最も構成市町村が多いことから、本府としても、市町村間の調整に協力するとともに、今国会で成立した地域自治制度の活用など、多角的な検討がなされるよう助言を行っていくこととしております。 さらに、今後、法定協議会での市町村建設計画の作成に合わせ、合併後の新しいまちづくりを支援するための地域版支援計画を策定するなど、同地域での自主的、主体的な合併への取り組みを積極的に支援をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(西浦宏君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 大阪湾の保全と創造に関する四つの御質問にお答えいたします。 まず、環境学習の推進につきましては、本年三月に、国、近畿六府県三政令市等で構成する大阪湾再生推進会議が大阪湾再生行動計画を策定いたしましたが、この計画では、森、川、海のネットワークを通じて、美しく親しみやすい豊かな魚庭の海を回復し、京阪神都市圏として市民に誇り得る大阪湾を創出することを目標に掲げ、今後十年間の取り組みを示しております。 大阪湾の再生のためには、お示しのように地域に根差した持続的な取り組みが極めて重要であり、府では、大阪湾の現状や課題、環境保全の重要性などについて子どもたちに環境学習を進めているところでございます。小中学生に対し、大阪湾の環境を守ることの大切さや海の生物の魅力、生命のとうとさを知ってもらうため、毎年水産試験場において夏休み海の教室を開催し、栽培漁業の体験、調査船による海洋観測や海洋生物の調査などを行っております。 また、関係機関が一丸となって取り組むことも大切でありますことから、大阪湾に面する三府県二十二市町で構成いたします大阪湾環境保全協議会において、大阪湾の歴史や自然などを紹介する環境学習副読本を作成するなど、今後とも環境学習に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、府民参加型のモニタリングについてでございますが、大阪湾に生息する生物のモニタリング活動に府民の参加を得ることは、多くのサンプルを収集する上で、また大阪湾の環境保全に対する府民意識の高揚を図るためにも重要であると認識しております。また、お示しのように、携帯電話やインターネットを活用することは、モニタリング活動への府民参加を容易にする有効な手法の一つであると存じます。 府では、本年二月、国と共同でボランティアダイバーによる海底環境調査をりんくうタウン周辺で実施しており、その結果は来月にも海底環境マップとして府のホームページで公開する予定でございます。また、さきにお示しいたしました大阪湾再生行動計画におきましても、目標の達成のための取り組みとして市民参加によるモニタリングを促進することとしており、釣り人の釣った魚によるモニタリングの実施などが例示されております。 国におきましては、府民、NPO等多様な主体と連携して、大阪湾の生物等に係るモニタリングについて検討し、この調査から得られたモニタリング結果を、わかりやすい形で広く一般に提供することとしております。 府としましても、これらの取り組みに積極的に参加協力することにより、大阪湾の環境モニタリング及びそのデータの蓄積への府民参加を促進してまいりたいと存じます。 次に、水産試験場の機能充実についてでございますが、水産試験場は、昭和四十二年に現在の場所に移設され、魚介類の増殖や資源管理、漁場調査などの業務を行うほか、平成三年には栽培漁業センターを開設し、オニオコゼ、ヒラメ、クルマエビなどの種苗生産、放流を行うなど、漁業振興に大きな役割を果たしてまいりました。 こうした中で、平成十四年三月に策定した水産試験場の試験研究中長期計画におきまして、海域環境の保全と改善を重点的に展開すべき試験研究課題と位置づけております。現在、この計画に基づき、魚介類の産卵、育成の場としてだけでなく、高い水質浄化機能を持つ藻場や干潟の能力に着目した試験研究を行っており、大阪湾南部沿岸域における藻場調査や阪南二区における人工干潟検討調査を実施いたしております。 また、国や近隣府県の研究機関と調査内容や手法の調整、情報の交換を行っており、今年度から瀬戸内海の赤潮や水質といった海域情報をデータベース化するなど、一層連携強化を図ることといたしております。 さらに、本年五月、部内に学識経験者等から成る試験研究機能高度化調査委員会を設置したところであり、食とみどりの総合技術センター、環境情報センターのほか、水産試験場につきましても、機能の高度化、総合化の検討を進めてまいりたいと存じます。 最後に、泉南西部地域の自然環境保全についてでございますが、お示しのようにこの地域は、周辺山系と海岸部が非常に近接し、豊かな森林や河口干潟など貴重な自然が残されており、コンパクトな自然生態系を築いているのが特徴となっております。このような地域では、海浜部の保全とともに、近接した山の保全策を講ずることが重要でございます。 このため、海浜部におきましては、貴重な水鳥やハクセンシオマネキ||カニの一種でございますが、こうした生物が生息し、干潟特有の自然環境を形成している男里川の河口一帯を、来年度、第九次鳥獣保護事業計画に基づく鳥獣保護区に指定してまいります。また、周辺山系につきましては、泉南西部地域を府立自然公園に指定する方向で、地元市町と連携を図りながら調整を進めてまいります。 今後は、これらの地域指定に加え、NPOやボランティアと連携しながら、海浜部の清掃や森林の間伐など、海山一体となった自然環境の保全策を講じてまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 阪南市以南の自然海岸、半自然海岸、せんなん里海公園、第二阪和国道の三点に関する御質問にお答えいたします。 まず、自然海岸、半自然海岸の修復と防潮堤の見直しについてでございますが、阪南市から岬町の海岸は、潮の流れや波浪による侵食を受けやすく、現在では岬町の小島や長松にいそ場の自然海岸が残り、その他の大部分の海岸は、波の力を弱める消波ブロックなどの侵食対策により一部に砂浜が残る、いわゆる半自然海岸となっております。 こうした海岸においては、これまで砂の流出を防ぐとともに、海底の砂を自然に海岸へ漂着させることで砂浜の復元を図るため、突堤や沖合に堤防を設置する離岸堤などの工事を進めてきたところでございます。この結果、砂浜が拡大するなどの効果があらわれており、アサリやゴカイ、カニなど多様な生物が見られ、生物の生息環境の保全、創造にも寄与していると考えております。今後とも、自然が残っている阪南市以南の海岸におきましては、防潮堤の改良に際し離岸堤を設置するなど、自然の力を生かした砂浜の回復に努めてまいります。 また、防潮堤につきましては、第二室戸台風以降、一定の高さを確保することで高潮などの被害から海岸沿いの住民の皆様の生命と財産を守ることを第一に整備を行ってきたところでございます。しかし、一方でこれらの防潮堤が人を海から遠ざけるとともに、白砂青松に代表される日本古来の海辺の景観を損なってきた面もございます。海は眺めるだけで人の心をいやすとも言われております。今後は、海へのアクセスのしやすさや景観にも配慮して海岸整備を行っていくことが重要と考えております。 このため、現在住民参加のワークショップ方式により整備内容を検討しております阪南市の福島海岸におきましては、既存の防潮堤は残しながら前面の消波ブロックを一部撤去し、階段、スロープ、遊歩道を設置することにより、より海辺に近づきやすい護岸への改良を行うこととしております。残る海岸につきましても、住民の方々の意見を十分お聞きしながら、今後防潮堤の改良にあわせまして、近自然型防潮堤の可能性を検討するとともに、親水性や景観に十分配慮した整備に努めてまいります。 次に、せんなん里海公園の整備と活用についてお答えいたします。 せんなん里海公園につきましては、阪南市と岬町にまたがる海に親しむ公園として、平成五年度から順次整備を進めてまいりました。これまでにビーチバレー競技場や多目的広場、海辺の木立に囲まれた遊戯広場などの整備を終え、夏の海水浴はもちろん、四季を通じて多くの人々に親しまれているところでございます。現在、整備中の人工いそ浜につきましても、潮の干満を生かした人工的な潮だまりをつくり、身近に海辺の生き物の生態などを観察できるようになっております。 今後、さらに多くの人々が安全に気軽に自然を観察し体験できるゾーンとなるよう、地元小学生やボランティア団体との自然観察会などワークショップ方式での検討成果を踏まえ、その充実を図ってまいります。 また、こうした海辺の森やいそ浜といった特色のある自然を生かした公園の活用をさらに図るためには、森の中の散策路やビオトープづくりにより子どもたちに自然学習の場を提供している皆様や、アカテガニなどの保護観察を行っている地元小学生、府立大学の学生さんなど、現在行われているボランティア活動がより一層活発となるよう、ソフト面での工夫を行っていくことが重要と考えております。 このため、例えば利用者がより深い知識を得ていそ浜の自然を観察できるよう、地域にお住まいの海浜生物の専門家などと連携して解説案内サービスを行うなど、仕組みづくりを進めてまいります。こうした自然に配慮した整備や仕組みづくりにより、せんなん里海公園が多くの府民の皆様に親しまれ、自然豊かな公園となるよう積極的に取り組んでまいります。 最後に、第二阪和国道の延伸についてお答えいたします。 第二阪和国道につきましては、大阪と和歌山をつなぐ国道二六号のバイパスとして、泉州地域における慢性的な交通渋滞の解消や、関西国際空港へのアクセス、災害時の緊急交通路として重要な役割を担う路線でございます。 これまでに国において堺市から阪南市箱作までの整備を終え、来月十九日には、続く阪南市箱ノ浦までの区間が暫定二車線で開通いたします。事業中で残る岬町淡輪までにつきましては、本府も岬町とともに環境対策について地元協議を鋭意進めてまいりました結果、現在一部地権者と買収交渉を行っている状況となってまいりました。今後とも、平成十九年度後半の供用に向け、国、関係機関と積極的に取り組んでまいります。 さらに、岬町淡輪から和歌山市までの計画区間につきましても、和歌山県と連携し、事業中区間の整備状況を踏まえながら、早期事業化が図られるよう国に対して強く働きかけてまいります。 ○副議長(西浦宏君) 次に、小谷みすず君を指名いたします。小谷みすず君。   (小谷みすず君登壇・拍手) ◆(小谷みすず君) 日本共産党の小谷みすずでございます。 BSE牛肉偽装事件、松原食肉市場公社再編問題でのハンナングループと大阪府との関与、並びに関空二期事業について知事に質問します。 BSE対策買い上げ事業で、輸入肉などを国産と偽り五十億円とも言われる額をだまし取ったとして、ハンナン元会長で全国同和食肉事業協同組合連合会専務理事、大阪府同和食肉事業協同組合連合会会長の浅田満容疑者を初め関係者ら十六人が、詐欺及び補助金適正化法違反容疑で逮捕されました。事件は、自民党の複数の国会議員を初め、農水省、自治体など政官業が癒着した一大事件に発展しつつあります。問題の本質は、国民の食への不安を逆手にとって国民の血税をだまし取った悪質な犯罪であり、真相の徹底究明が求められます。 もともと府内では、対象牛肉の七割以上が堺市の大阪食品流通センターにあり、それ以外にも大阪市、泉佐野市で保管されていました。ところが、焼却は、柏原市にある柏羽藤クリーンセンターが一千六百四十トンと最も多く、堺市で六百八十トン、大阪市で七百八十トンです。また、全国的には全箱検査の前の三月末までに三割の焼却なのに、大阪では、府同食、府肉連分一千七百十トンのうち九七%が柏羽藤で焼却され、証拠隠滅された疑いがあります。しかも、全同食からの焼却申請を農水省が受理したのは二〇〇二年一月十五日なのに、それ以前から焼却されていたのです。 まず第一の質問は、焼却開始前の問題です。 府は、農水省の二〇〇一年十二月二十八日の通達を受け、翌年一月十五日に府内市町村及び一部事務組合あてに、事業系一般ごみとして倉庫のある市町村で焼却するよう通知しています。そして、柏羽藤で一月十一日から焼却が始まっているにもかかわらず、府は柏羽藤などに連絡を行った事実はないとしています。 しかし、二〇〇二年十二月の羽曳野市議会では、我が党の質問に福谷市長は、松田理事の方に、十二月末にBSEと疑義ある商品に関しては焼却をしようということについて心準備しておけということで、府の方からも通知をいただいていると答弁しています。松田氏に会って確かめましたが、十二月十四日から二十八日の間に府の担当者から二回電話があったと述べています。牛の屠体の焼却などについて何回もやりとりをして印象にあったので、間違いないと言っています。なぜ連絡してないと言い切るのですか、答弁を求めます。 また、我が党の質問書に、柏羽藤などに連絡などを行った事実がないと答えながら、一方では、羽曳野市議会などの議事録を間違いと断定できない、現在捜査中であり、今後事実関係が明らかになるものとしています。これは、府が連絡をした事実を半ば認めたものではありませんか。柏羽藤などに働きかけたかかけなかったか、関与が疑われている府みずからが再調査をすべきです。答弁を求めます。 第二は、一月十五日以降も、府は柏羽藤と何の調整もしなかったとする問題です。 焼却は堺市、大阪市でも行われていましたが、堺市の焼却能力は一千二百十トン、大阪市は六千六百トン、柏羽藤は四百五十トンです。府は堺市には直接連絡をし、大阪市には堺市の分を焼却するよう府の部長名で依頼したことを認めながら、柏羽藤とは何の調整もしていないとしています。しかし、二〇〇二年一月二十二日の決算委員会で当時の中村流通対策室長は、府としても、三月末までに終わるため、事業の周知徹底とともに、関係者に適切に指導助言をしてまいりたいと答弁し、我が党の質問書に、一月十五日以降の早い段階で柏羽藤で焼却されていたことは承知していたとしています。 柏羽藤の牛肉の焼却許容量は一日三十トンが限度とされていますが、一月十二日から一月末までの十七営業日に、許容量の三倍の九十トン以上持ち込まれた日が六日もあります。倉庫もない、規模も小さい柏羽藤で、大変な無理をして焼却能力を大幅に上回る大量の肉がなぜ焼かれたのか、府は焼かれていることを承知していながら、何の調査も行わなかったとすること自体、決算委員会の答弁などと全く矛盾しているではありませんか。本当に何の調整もしていないのですか。また、府が焼却を知ったのはだれからいつ聞いたのか、それぞれ答弁を求めます。 第三に、我が党府議団が二〇〇二年十二月、全同食、府同食なども同居する大阪食品流通センターを視察した際、食肉の出入庫や焼却状況などの資料提出を要求しましたが、府同食などは提出を拒み、府はそれを追認しました。なぜ疑惑隠しを容認したのですか、答弁を求めます。 第四に、食の信頼性についてです。 一昨年、参議院で我が党の大沢議員は、内部告発に基づき、ハンナングループがみずからの販売会社に産地を偽装した牛肉を卸し、百貨店で販売されている事実を指摘しました。私ども議員団で再度調査しました。その結果、当時産地偽装牛肉は大阪の大手百貨店内で販売されていたことが明らかになりました。偽装の手口は、BSEの全頭検査以来発行されている検査済み証明書を悪用し、百貨店内の会社から有名産地の高級牛肉を注文してきた際、検査済み証明書のコピーを産地不明の食肉の箱に張りつけ、納品したということです。他社からの牛肉の場合、ついていた産地表示のシールをはがして、コピーした証明書に張りかえたこともあったといいます。 JAS法では、牛肉などの表示について、産地などを表示することが義務づけられています。当時の府の調査はどうなっていたのですか。また、現在流通している牛肉について、産地証明とロットの照合など調査すべきではありませんか、答弁を求めます。 さらに、肉骨粉の買い上げ事業でも疑惑が出ています。天かすなどを肉骨粉として申請した兵庫県の油脂製造会社に対し、農林水産省が補助金計一億五千四百万円を不適正支出していたことがわかりました。肉骨粉は、知事の認可した施設で焼却されるものとされ、現在も大阪市で焼却されています。府内では二つの業者に二〇〇一年度、二年度の二年間で二億九千万円余りの補助金が支出されていますが、その際、肉骨粉であるという府の検査はどうなっていますか、答弁を求めます。 次に、松原食肉市場公社の民営化に関連して質問します。 同公社は、一九八六年の設立以来、府から百億円を超える補助金を受けながら、九九年度末で三十四億円もの負債を抱えました。計画では、松原市場と羽曳野市場を一本化して民営化し、府は十四億円の債権放棄を初め、新たに事業運営資金貸し付け、準営業権買い取り補助など約六十五億円に及ぶ負担をするものでした。こうして南大阪食肉市場株式会社が二〇〇二年七月一日に設立されましたが、今回の牛肉偽装事件で、社長の藤瀬陽三、取締役の浅田満、寺島一の各氏が逮捕されています。 さて、府が提出した新会社収支報告によると、初年度扱い頭数が二万三千頭の計画でしたが、二万一千十九頭にとどまり、五千六百万円の赤字決算となっています。また、二〇〇三年度は、二万五千二百五十頭の計画に対し一万七千三百九十九頭で、さらに赤字を積み上げることは必至です。これは事実ですか。結局、二十五億円の府の新会社への貸付金は、返済される見通しはないではありませんか。 さらに、府は、新会社の経営にとって浅田容疑者が社長を務める南大阪食肉畜産荷受株式会社、いわゆる羽曳野荷受の集荷能力が必要として、いわゆる準営業権を買い取るための補助金を組みました。ところが、実際には予定の集荷実績が上がるどころか、減っているのです。我が党が議会で、羽曳野荷受からの一万頭移行に根拠はなく、補助金の支出をしても、三万頭の牛が集荷できなければ初めから欠損が出てくると指摘しましたが、現実はまさにそのとおりになっているではありませんか。一体、羽曳野荷受からの二〇〇二年度、三年度それぞれ出荷頭数の実績は幾らで、幾らの対価を支払ったのか、またいわゆる準営業権とは一体何だったのですか。そもそも六十五億円もの公的資金を投入し、民営化を進めてきた府の責任は重大ではありませんか。それぞれ答弁を求めます。 今回逮捕された浅田容疑者は、松原食肉市場公社の民営化に当初から深くかかわった中心人物です。民営化計画は、一九九七年三月に検討を始め、十二月から府と食肉業界で協議を開始、九八年十二月には民営化について合意し、翌年五月には業界側の意見の集約をしています。そして、二〇〇〇年四月に、専門家に調査委託することを府として決定しています。同年九月議会で調査委託予算の議決後、府はアシストと契約を交わし、十一月八日に当時の農林水産部長、流通対策室長など四人が浅田邸を訪れ報告しています。さらに、二〇〇一年三月、アシストからの報告が出された直後から、再編スキーム決定する翌年の二月議会の直前まで、ほとんど毎月府は浅田氏を訪ねて調整を行っています。 こうした再編事業の調整中に、二〇〇〇年七月八日に浅田邸での酒食のもてなしが行われたのです。知事は、ただ場所を借りただけと答弁を繰り返していますが、その場所は私邸ではなく、浅田氏が社長となっている食肉の加工並びに販売などを目的とするグループ会社聊娯亭の所有となっています。つまり、この酒食のもてなしは、場所、費用も業者が提供して行われたものです。改めて聞きますが、そのとき聊娯亭に国会議員は来ていませんでしたか。また、府が巨額の補助金を支出した業者の代表で、しかも現在は容疑で逮捕された人物から接待を受けたこと自体が大問題です。改めて知事の政治的、道義的責任を問うものです。それぞれ答弁を求めます。 こうした重大事件の背景に、浅田容疑者と大阪府との関係があります。前述した酒食の接待のほかにも、二〇〇〇年の知事選挙の期間中や、浅田氏が支援する相撲部屋の二月末の激励会、翌年府肉連の新年会など一年間で四回も会い、親族の結婚式には知事の夫が出席しています。また、二〇〇一年の黄綬褒章の受章者は春秋合わせて八十五人ですが、知事が祝賀会に出席したのはこのうち三人で、そのうち二人が浅田容疑者の側近で、今回の事件の容疑者です。浅田氏と知事や府との異常な深い関係が、不公正な巨額の府費投入につながったのではありませんか。改めてこの時点で、浅田容疑者らとの関係について知事の責任と認識を問うものです。答弁を求めます。 最後に、関西空港の二期事業について質問します。 我が党府議団が先月二十三日、財務、国交両省に二期事業の中止、凍結を申し入れた際、財務省の担当者は、大阪府や財界などが二期事業で盛り上がっているのはどうしてだろう、成田がようやく二本、中部だって一本なのに、関空会社が上物施設整備費を当面一千億円に圧縮することに対しても、一千億円と言われても国民の税金、ふざけるなとの思いと述べていました。また、財務省の主計局幹部も、むだな公共投資が批判されている、予算をつけたら国民から袋だたきに遭うとマスコミで語っています。 五月九日付の毎日新聞は、政府の方針として、二〇〇七年度の運用開始につながる新滑走路の建設を先送りするとし、同種の報道も相次いでいます。今、事業実施の中心である国から出ている二期事業先送りの動きについて、知事はどう認識されますか、答弁を求めます。 関西空港の需要を見ると、昨年度の発着回数は十万回割れ寸前と過去最低で、国交省が引き下げた二〇〇七年度十三万六千回との乖離が大きくなるばかりです。経営状況は、昨年度は九十億円の補給金がなければ約百五十億円余りの赤字です。需要、経営状況とも、財務、国交両大臣の合意時から見ても悪化しています。また、新滑走路を建設、運用すれば、会社の借金だけが一層膨らみます。さらに、財務、国交両省とも、来年二月の中部空港開港によって関空の受ける影響が大きいとしています。これらの客観的事実を認めますか。 我が党は一貫して中止を求めてきましたが、少なくとも現時点で計画を凍結する立場に立つべきではありませんか。関空二期事業への府の負担は、利子も入れれば千三百億円を超し、今年度以降の負担も約四百七億円以上です。危機的府財政から見ても、二期事業は中止すべきです。答弁を求めます。 これで一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 小谷議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、BSE牛肉偽装事件につきましては、市場隔離牛肉焼却処分に関連し、担当部局において本年五月、関係者に当時の状況を再度聴取させましたが、平成十四年一月十五日付の通知以前に羽曳野市や柏羽藤環境事業組合に連絡などを行った事実はないということでありました。したがって、今後これ以上調査をするつもりはありません。 また、平成十六年五月七日付の質問書への回答は、府が連絡をした事実を認めたものではありません。 次に、柏羽藤クリーンセンターとの調整についてでございますが、市場隔離牛肉の保管処分事業は、国、農畜産業振興事業団が全国六団体と協議の上実施されており、焼却処分についても国において適正に処理されるものであり、府は焼却状況に関する調査や国への報告を行う立場にはないと考えております。 また、柏羽藤で焼却されていることを知ったのは、平成十四年一月十五日以降の早い段階で、業界を含む複数の関係者から聞いたと担当部局から報告を受けております。 次に、大阪食品流通センターの資料提出についてでありますが、当施設は、大都市基幹食肉物流施設として国庫補助事業で整備された施設であり、当該施設の設置後五年間については、入出庫の状況に関して報告を受けております。しかしながら、市場隔離牛肉の保管処分事業は国の事業であり、当時資料要求のあった特定の事業に係る倉庫の入出庫状況に関して当事者が拒否をした場合、府として資料提出を強制する権限はありません。したがって、追認したとの御指摘は当たらないと思います。 次に、お示しの産地偽装の牛肉問題については、当該小売業者が広域的な事業展開をしているため、国と協議をして、処分権限を有する国の方で調査をすることになりましたが、調査に必要な情報がないということで、その後の調査がなされなかったものであります。このため、府としても調査をしておりません。 また、現在府内で流通している牛肉については、偽装表示等の情報が寄せられた場合には、必要に応じJAS法に基づき個別に調査を実施しておるところであります。 次に、肉骨粉適正処分緊急対策事業は、社団法人日本畜産副産物協会が実施をしている事業であり、府は肉骨粉であるかどうかを検査する立場にありません。なお、国の要請により府が測定をしている水分及び粗たんぱくの含有率は、肉骨粉の品質を確認するためのものであり、結果は国に報告をしております。 次に、南大阪食肉市場株式会社の決算及び貸付金返済についてでございますが、開設初年度である平成十四年度の損益計算書によると、当期損失は五千六百万円であり、当初予測の赤字額より縮小しておりまして、このような状況が続けば貸付金の償還に支障はないものと考えております。 なお、平成十五年度の決算につきましては、現在作業中と聞いております。 また、準営業権についてでございますが、これは南大阪食肉畜産荷受株式会社が長年にわたって出荷者と築き上げてきた信頼関係や取引関係が集約された無形のノウハウ、言いかえれば同社固有の集荷能力であり、それを新会社の経営基盤を強化するために、入荷頭数の実績に応じて有償で譲り受けようとしたものであります。 平成十四年度の新会社の集荷頭数は、前年度に比べ約四千頭増加いたしましたが、その過半が営業権譲渡契約書に定めた産地以外からのものであり、南大阪食肉畜産荷受株式会社固有の集荷能力によるものかどうか特定できず、双方の合意により対価が支払われなかったものであります。したがって、農林漁業金融公庫の融資利用はなく、府の平成十四年度分の営業権に係る償還補助金は、平成十五年度三月補正予算において減額いたしております。なお、平成十五年度分については、双方で協議中と聞いております。 次に、食肉地方卸売市場の民営化については、府として府民への食肉の安全かつ安定的な供給体制を確立いたしますため、府内食肉地方卸売市場再編整備として市場の集約化を行い、規模を生かした効率的な市場運営を図ることとしたものであり、必要な公的資金を投入したものであります。 今回の牛肉偽装事件にかかわって、南大阪食肉市場株式会社の役員が経営を離れており、極めて厳しい状況にはございますが、残る役職員が一丸となって集荷頭数の拡大を図り、民営市場として経営の安定化に努めていただきたいと考えております。 次に、平成十二年七月の懇談は、これまで何度も答弁いたしておりますように、府議会議員と食事をとりながら意見交換をしたもので、先方にはただ場所をお借りしただけということであります。食肉市場の再編整備とは何ら関係はありませんが、懇談の場所を含め懇談方法について誤解を生む結果となり、別の方法がなかっただろうかという反省の思いはあります。 なお、懇談の場に国会議員はおられませんでした。 次に、お示しの行事等への出席については、儀礼的な範囲のものであります。なお、食肉市場の再編整備は、先ほどもお答えしましたとおり、府民への食肉の安全かつ安定的な供給体制を確立するために行ったものであります。 最後に、関西国際空港について一括してお答えをいたします。 関西国際空港の二期施設整備については、今後平成十七年度の予算要求及び予算編成過程において議論されることになっておりまして、そのことは今も変わりはありません。 関空の航空需要は、SARS、イラク戦争など突発的な特殊要因によって甚大な影響を受け、国内線においてはなお厳しい状況が続いておりますが、国際線ではこれら影響を克服して、この夏のダイヤでは過去最高の就航便数に迫る勢いとなっております。また、平成十五年度決算を見ましても、かつてない厳しい経営環境のもとで、経常損失が六十四億円と過去最小にとどまり、来期の経常黒字が見通せるまでに改善が進んできております。今後、中部空港の開港によって一定の影響も考えられますが、関空会社の一層の営業努力によって営業実績は向上していくものと期待をしています。 関西国際空港は、国際拠点空港として我が国の発展に不可欠な交流インフラです。その整備は、長期的、国家戦略的観点から計画的に推進されるべきものであり、本府においても厳しい財政状況の中ではありますが、今後とも府民の皆様方の御理解を得ながら取り組んでまいりたいと考えています。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(西浦宏君) この機会にあらかじめ会議時間を延長いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(西浦宏君) 小谷みすず君。   (小谷みすず君登壇・拍手) ◆(小谷みすず君) 再質問させていただきます。 まず、牛肉の焼却です。 羽曳野市や柏羽藤に府が連絡した事実はないと言いましたが、羽曳野市や柏羽藤の主張を間違いとも言わず、我が党の質問書への回答では、事実は捜査の進展で明らかになるなどと、まるで人ごとのようです。府民が聞けば何と不思議な答弁かと思うでしょう。また、少なくとも一月十五日以降の早い時期に柏羽藤で焼却されていることを府同食など業界から聞いていたとのことですが、府内の焼却炉の規模など把握している府として何らかの調整をしてもおかしくないのに、なぜあくまで柏羽藤に限り調整をしていないと言い張るのですか。全く不自然です。府民の納得いくよう事実を再調査すべきです。答弁を求めます。 第二は、南大阪の新会社についてです。 新会社は、羽曳野荷受からの一万頭の移行を前提につくられ、契約書では初年度八千頭の計画でした。ところが、実際には羽曳野荷受からは二千頭もありませんでした。赤字が出るのは当たり前です。二〇〇三年度は、新会社全体として屠畜数は府の計画よりさらに八千頭減っていますから、損失金がさらにふえるのは必至です。二〇〇二年度の損失金は当初予測よりも少ないということですが、それなら向こう二十年間の損益計算書の予測を明らかにしてください。答弁を求めます。二十五億円の貸付金は返済される見通しがあるのか、再度答弁を求めます。 三番目は、平成十二年七月八日の問題です。知事は場所を借りただけと言いますが、業者に接待を受け、高級牛肉をお土産にもらったのですよ。松原食肉市場公社の再編で府が業者と折衝をしている真っ最中に、巨額の府財政を支出する相手方から接待を受けた。しかも、この業者と側近の人たちは牛肉買い上げ事業にかかわって逮捕されている。府が巨額の支出をした業者、すなわち府と利害関係にある人、しかも容疑者から接待を受けたことに全く政治的、道義的責任を感じていないのですか。現時点でどう思いますか、答弁を求めます。 関空問題は指摘だけします。 需要も経営状況も一昨年の両大臣合意時に比べても悪化しています。昨年度の赤字は過去最小の六十四億円ということですが、国から九十億円の補助金を受けた結果です。府が府民に痛みを押しつけながら、関空二期事業に税金を投入するのは道理に合いません。少なくとも現時点では事業は凍結すべきです。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) 知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 小谷議員の再度の御質問にお答えを申し上げます。 まず、市場隔離牛肉の焼却処分関連でありますけれども、市場隔離牛肉焼却処分に関連して、再度関係者に当時の状況を聴取いたしましたけれども、平成十四年一月十五日付の通知以前に羽曳野市や柏羽藤環境事業組合に連絡などを行った事実はありませんでした。また、市場隔離牛肉の保管処分事業は、国、農畜産業振興事業団が全国六団体と協議の上実施をされており、府としては処分事業の具体的な事実を承知する立場になく、また実際承知もしておりませんでした。 次に、南大阪食肉市場株式会社の関連でありますが、南大阪食肉市場株式会社について、集約民営化後の資金収支につきましては、既にお示ししているとおりであります。十四年度の損益計算書によりますと、当期損失は五千六百万円でありまして、当初予測の赤字額より縮小しており、このような状況が続けば貸付金の償却に支障はないものと考えております。 最後に、平成十二年七月の懇談についての再度の質問でありますが、これは府議会議員と意見交換をしたものでありますが、懇談の場所を含め懇談方法について別の方法がなかっただろうかという反省の思いはございます。 以上です。 ○副議長(西浦宏君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、五月二十六日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ございませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(西浦宏君) 御異議なしと認め、さよう決します。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(西浦宏君) 本日はこれをもって散会いたします。午後五時三分散会...