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  1. 大阪府議会 2004-03-01
    03月12日-07号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成16年  3月 定例会本会議    第七号 三月十二日(金)◯議員出欠状況(出席百十二人 欠席〇人)      一番  吉村善美君(出席)      二番  尾辻かな子君(〃)      三番  西野修平君(〃)      四番  清水義人君(〃)      五番  浦野靖人君(〃)      六番  東  徹君(〃)      七番  松井一郎君(〃)      八番  西川弘城君(〃)      九番  荒木幹雄君(〃)      十番  小林隆義君(〃)     十一番  奥村健二君(〃)     十二番  かけはし信勝君(〃)     十三番  森 みどり君(〃)     十四番  井上 章君(〃)     十五番  三田勝久君(〃)     十六番  岩木 均君(〃)     十七番  井上哲也君(〃)     十八番  野上松秀君(〃)     十九番  伊山喜二君(〃)     二十番  三浦寿子君(〃)    二十一番  長田公子君(〃)    二十二番  谷川 孝君(〃)    二十三番  樋口昌和君(〃)    二十四番  中川隆弘君(〃)    二十五番  今井 豊君(〃)    二十六番  森山浩行君(〃)    二十七番  小沢福子君(〃)    二十八番  土井達也君(〃)    二十九番  山岸としあき君(〃)     三十番  松浪耕造君(出席)    三十一番  坂本 充君(〃)    三十二番  池川康朗君(〃)    三十三番  柏原賢祥君(〃)    三十四番  光澤 忍君(〃)    三十五番  中野まさし君(〃)    三十六番  永野孝男君(〃)    三十七番  浅田 均君(〃)    三十八番  西口 勇君(〃)    三十九番  大島 章君(〃)     四十番  花谷充愉君(〃)    四十一番  田中誠太君(〃)    四十二番  徳丸義也君(〃)    四十三番  北口裕文君(〃)    四十四番  品川公男君(〃)    四十五番  関  守君(〃)    四十六番  黒田まさ子君(〃)    四十七番  岸上しずき君(〃)    四十八番  堀田文一君(〃)    四十九番  小谷みすず君(〃)     五十番  阿部誠行君(〃)    五十一番  宮原 威君(〃)    五十二番  和田正徳君(〃)    五十三番  中島健二君(〃)    五十四番  上の和明君(〃)    五十五番  山添武文君(〃)    五十六番  漆原周義君(〃)    五十七番  西脇邦雄君(〃)    五十八番  山下清次君(〃)    五十九番  さぎり 勁君(〃)     六十番  中野 清君(〃)    六十一番  朝倉秀実君(〃)    六十二番  原田憲治君(出席)    六十三番  鈴木和夫君(〃)    六十四番  那波敬方君(〃)    六十五番  谷口昌隆君(〃)    六十六番  野田昌洋君(〃)    六十七番  池田作郎君(〃)    六十八番  山本幸男君(〃)    六十九番  岩下 学君(〃)     七十番  杉本 武君(〃)    七十一番  三宅史明君(〃)    七十二番  北之坊皓司君(〃)    七十三番  梅本憲史君(〃)    七十四番  井戸根慧典君(〃)    七十五番  竹本寿雄君(〃)    七十六番  西村晴天君(〃)    七十七番  谷口富男君(〃)    七十八番  浜崎宣弘君(〃)    七十九番  岡沢健二君(〃)     八十番  西野 茂君(〃)    八十一番  岩見星光君(〃)    八十二番  神谷 昇君(〃)    八十三番  畠 成章君(〃)    八十四番  北川イッセイ君(〃)    八十五番  奥田康司君(〃)    八十六番  園部一成君(〃)    八十七番  北川法夫君(〃)    八十八番  中村哲之助君(〃)    八十九番  松田英世君(〃)     九十番  半田 實君(〃)    九十一番  西浦 宏君(〃)    九十二番  冨田健治君(〃)    九十三番  吉田利幸君(〃)    九十四番  森山一正君(出席)    九十五番  若林まさお君(〃)    九十六番  長田義明君(〃)    九十七番  小池幸夫君(〃)    九十八番  横倉廉幸君(〃)    九十九番  杉本光伸君(〃)      百番  川合通夫君(〃)     百一番  釜中与四一君(〃)     百二番  橋本昇治君(〃)     百三番  徳永春好君(〃)     百四番  美坂房洋君(〃)     百五番  高辻八男君(〃)     百六番  隅田康男君(〃)     百七番  大前英世君(〃)     百八番  大友康亘君(〃)     百九番  土師幸平君(〃)     百十番  古川光和君(〃)    百十一番  酒井 豊君(〃)    百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局    局長          中村幹雄    次長          堂本佳秀    議事課長        西井正明    総括補佐        石田良正    課長補佐(委員会)   阪口泰久    主査(議事運営総括)  郷路秀男    主査(記録総括)    奥野綱一    主査          大河内隆生    主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第七号平成十六年三月十二日(金曜)午後一時開議第一 議案第一号から第百二十九号まで及び報告第一号から第四号まで(「平成十六年度大阪府一般会計予算の件」ほか百三十二件)   (質疑・質問)   (議案の委員会付託)第二 第百三十一号議案(「平成十五年度大阪府一般会計補正予算の件」)   (知事説明)   (議案の委員会付託)   (請願者の追加報告)   (請願の委員会付託)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件第一 日程第一の件第二 日程第二の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時三分開議 ○副議長(西浦宏君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(西浦宏君) 日程第一、議案第一号から第百二十九号まで及び報告第一号から第四号まで、平成十六年度大阪府一般会計予算の件外百三十二件を一括議題といたします。 ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により谷口昌隆君を指名いたします。谷口昌隆君。   (谷口昌隆君登壇・拍手) ◆(谷口昌隆君) 公明党の谷口昌隆でございます。 一般質問の機会をいただきましたので、私からは、道州制と文化振興ほか四点にわたり順次質問及び要望をさせていただきます。 最初に、道州制と文化振興についてお伺いいたします。 先日、国において、道州制や大都市制度のあり方など、地方行財政制度の構造改革について議論を行う第二十八次地方制度調査会がスタートいたしました。発足の総会であいさつに立った小泉総理は、道州制の導入、大都市制度の見直しなどのテーマについて、地方にできることは地方に、この基本方針のもと十分審議いただき、具体的な改革の成果につなげていただきたいと述べておられます。 今後二年間をかけて、調査会での議論の中心は、これまでの市町村合併から道州制へと移ることになります。今議会でも道州制に関する質疑は何度か行われてまいりましたが、将来国の検討結果によって道州制が導入されることになれば、明治二十一年、一八八八年に三府一道四十三県の府県制が固まって以来の大改革となります。 知事は、今議会における府政運営方針の中で、四百年ごとの文明史的変化に対応する地域主権の確立を訴えられました。そして、次の四百年は、もはや日本の中で大阪だ東京だと言っている時代ではなく、地球規模で都市間競争が繰り広げられることになるでしょう、既にアジア、アメリカ、EUでは、幾つかの大都市が核となって、その活力が国の競争力に直結する、そういう時代になっていますと述べられましたが、私も同感であります。 関西は、大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山の二府四県で、カナダ一国のGDPに匹敵する域内総生産を持っております。しかも、これらの地域は、歴史的、文化的資産一大集積地でもあります。中世にあっては、ギリシャのアテネ、フランスのパリ、イタリアのジェノバ、現代にあっても中国の上海と、特色あるシティーの恵みと文化がその国と地域の発展を支えていると言っても過言ではありません。今、ザ・関西の世界への発信こそ重要であります。関西と韓国、関西と中国、関西とEUの国々といった経済、文化の交流の時代を迎えてこそ、真の地域主権と言えるのではないでしょうか。 私は、この歴史、文化、観光といった関西地域のポテンシャルを最大限に発揮した場合には、東京を初め他の道州をはるかに陵駕し、世界の国々と伍した自治体としての地位を確立できるのではないかと考えております。 そこで、国の検討状況をただ待つという姿勢ではなく、近畿圏においては、太田知事こそがリーダーシップをとって、道州制について積極的に取り組むべきであると考えますが、知事の決意をお伺いいたします。 昨年、河合文化庁長官の提唱により関西元気文化圏がスタートしたことにより、私は関西も道州制への第一歩を踏み出すことができたのではないかと期待を持っております。 関西元気文化圏は、日本の社会を文化で元気にしようとする取り組みの一環で、河合長官みずからが、文化活動の東京一極集中を変えようと、関西を文化情報の発信拠点にする目的で発表されました。国や関西の文化経済団体、マスコミ、自治体の代表者らが発起人となり、京都府、大阪府、滋賀、兵庫、奈良、和歌山県にまたがる地域を関西元気文化圏と定めております。 同圏内で共通ロゴなどを用いて、国際会議や文化事業などを集中的に実施し、関西からの文化発信を強くアピールするものであります。文化庁主催事業だけでも、既に舞台芸術国際フェスティバル文化庁芸術祭、さらには国際文化フォーラム全国映画祭コンベンションなど、昨年から集中的に開催されております。 この取り組みは、関西の各地域の個性を生かしながら、関西の文化をその内外に発信するとともに、関西の結束を固めていくための格好の取り組みであります。今後、大阪府は、この関西元気文化圏でも積極的にリーダーシップをとって、その充実発展を図ることが必要と考えますが、生活文化部長の所見をお伺いいたします。 また、さきの我が党の代表質問における文化芸術の振興に向けた条例の制定に対する質問の中で、条例制定に向けて平成十六年度じゅうに結論を見出したいという答弁をいただきました。今後、条例の内容についても、関西圏の文化的ポテンシャルを十分に踏まえた条例としていただくことを要望しておきたいと存じます。 一方、芸術文化支援活動において有名な団体として企業メセナ協議会があります。社団法人企業メセナ協議会は、企業によるメセナ、いわゆる芸術文化支援活動の活性化を目的に一九九〇年に設立された公益法人であります。企業メセナのみならず、文化政策やアートマネジメントなど、芸術文化支援全般を対象とする日本で唯一のメセナ専門のインターミディアリー、いわゆる仲介機関であります。 具体的には、調査事業を初め、検証事業や税制上の優遇を受けられる助成認定など、多様な事業を展開されております。また、国際交流や地域メセナとの交流など、さまざまな分野とのネットワーク構築に取り組んでおられます。 我が党からの提案もあり、昨年八月、このメセナ協議会の事務所がここ大阪にも開設されました。今、景気の低迷などにより民間の文化への投資が落ち込んでおりますが、この大阪事務所の開設を契機に、府としても、メセナ協議会との連携はもとより、企業、NPO、民間団体等との文化振興に関する連携を一層強化することにより、さまざまな文化事業に広がりと深みを持たせていくことが重要と考えますが、生活文化部長の所見をお伺いいたします。 次に、安全なまちづくりについてお伺いいたします。 大阪では、平成十三年当時、刑法犯認知件数が全国最多となる三十二万七千件となり、前年の認知件数を大きく上回るとともに、大阪教育大学附属池田小学校における多数児童殺傷事件など子どもに対する凶悪事件やひったくり、路上強盗などの街頭犯罪の多発、さらにはピッキング用具を使用した侵入窃盗の増加等、府民の身近な安全が脅かされ、治安情勢はまさに危機的状況にあったと認識しております。 そのため、翌年の平成十四年に全国に先駆け大阪府安全なまちづくり条例が施行され、以後これにより府民の防犯意識が高揚するとともに、各地域に安全なまちづくり推進協議会が設置され、安全なまちづくりに向けて地域に密着したさまざまな取り組みが行われてまいりました。 例えば、私の地元である寝屋川市では、平成十五年、寝屋川市駅を含む地域が大阪府警の事業であるひったくり抑止パイロット地区に指定され、これを受けて、寝屋川市の安全なまちづくり推進協議会では、ひったくり防止のための専門部会が設置されました。これらの推進体制のもと、地元の防犯協会や女性ボランティア団体によるひったくり撲滅街頭キャンペーンが開催され、また声の出る広報啓発看板が設置されるなど、ひったくり防止に向けた取り組みが活発に推進されております。 こうした防犯ボランティアの方々による取り組みは、府下各地で行われてきております。私は、地域住民を挙げた取り組みがなされていることを新聞紙上などで見るにつけ、安全なまちづくりの実現にはどれだけ住民と協働して行うかということがポイントであるということを実感しております。 こうしたニューヨークの割れ窓理論を地で行くような取り組みにより、文字どおり安全なまち大阪が実現しつつあるのか。条例が施行されて以後、この春で約二年を経過したところでありますが、これまでの取り組みや条例の効果について警察本部長の所見をお伺いいたします。 次に、水生生物センターのあり方についてお伺いします。 寝屋川市にあります大阪府の水生生物センターは、大阪の自然豊かな水辺環境を保全するため、淡水魚など水生生物の生態や生息環境の調査研究を行い、その成果の普及に努めている府立の貴重な施設であります。平成十四年四月に、旧府立淡水魚試験場から現在の府立食とみどりの総合技術センター水生生物センターへ機能を統合するとともに、基本的な取り組みを内水面漁業の振興から水生生物の生態や水辺環境の調査研究に移行しつつあります。その影響で人員が削減され、また施設の大半を占めていた旧養魚池が遊休化しております。 私は、地元でもあり、よく水生生物センターに出かけますけれども、この府民にとって貴重な財産であるセンターがこのまま収束してしまうのではないかというふうに危惧をしております。そのため、昨年十一月の決算特別委員会で、これまでの研究成果内容や府内で発生したコイヘルペスウイルス問題、さらには水生生物センター施設の利活用などについて質問し、要望を行ったところであります。 かねてより私は、府民の身近に存在する河川やため池、農業用水路などの水辺は、古くから人々の生活の基盤であり、独特の自然環境を有し、さまざまな生物が息づくとともに、現代社会の中で疲れた心をいやし、生きる活力を取り戻す場であると考えております。この身近な水辺とのかかわりが、府民の自然環境に対する理解を促進し、自然と共生する感性や知恵、工夫を引き出す機能を有していると考えております。 また、環境問題解決のための理念であるシンク・グローバリー・アクト・ローカリー、すなわち地球規模で考察し、地域に即して解決するという理念に照らせば、府民の身近に存在している水辺は、府民一人一人が自然環境や文化、歴史を学び、水辺体験やボランティア活動など行動する場としても非常にすぐれた機能を有していると考えられます。 このような水辺の持つさまざまな機能と府民とのかかわりをよく認識し、それぞれの地域に特徴ある水辺と水辺に親しむ地域コミュニティーを再生することが、身近な環境問題を理解する上で重要であります。 そのためには、昨年のコイヘルペスウイルス問題への迅速な対応など、水生生物センターがこれまで蓄積してきた水辺の環境保全あるいは水生生物の生態系を守るための知識や技術などを府民と協働して社会に還元できるよう取り組むことが重要であります。 今後、府として、これら研究成果を府民へ還元し、水生生物センターの持つ多面的な機能を十分に発揮させるためには、施設の大半を占める旧養魚池を再活用することがまず何よりも必要であると考えますが、環境農林水産部長の所見をお伺いいたします。 次に、寝屋川市域の市街地再開発事業についてお伺いいたします。 私の地元寝屋川市域には、京阪本線及びJR学研都市線が走る四つの駅があります。第四次寝屋川市総合計画においては、市域におけるこの四つの駅の周辺を市の都市核として位置づけ、それぞれの地域特性を生かした魅力と特色のある市街地の整備を進めることとしております。 中でも京阪本線寝屋川市駅周辺は、その中心的な核として、駅前再開発により駅前広場や再開発ビルが完成しており、現在は隣接する駅東地区においても、市街地再開発事業に向けて動いているところであります。また、南の核である京阪本線萱島駅周辺では、密集住宅市街地整備促進事業などによる整備が進められており、東の核であるJR東寝屋川駅前についても、寝屋川公園のアプローチや駅前広場など一定の公共施設整備が行われております。 これらに比べ、北の核である京阪本線香里園駅周辺については、駅前にふさわしい商業、業務、住宅などの調和のとれたまちづくりが求められておりますが、市街地の整備が進んでおらず、都市機能の面で課題が生じておりました。 この香里園駅の西側については、平成十五年三月に駅前道路と交通広場の供用が開始され、また民間主導によるまちづくりも一定進んでおり、以前の状況に比べると見違えるようになってきているわけであります。しかしながら、駅の東側は、慢性的に交通渋滞が生じ、地元商店街の活力も低下するなど早急に対策が必要な地域であり、地元においても市街地再開発事業の検討がなされてきたところであります。 とりわけ、この地区内にある関西医科大学附属香里病院は、地域医療の核となるなど、地元住民や市にとって重要な役割を担ってきており、地区内に占める面積が大きいことからも、市街地再開発事業の計画を大きく左右するものであります。この関西医科大学附属香里病院は、隣接市に新病院を建設するため、一九九八年に廃院の計画を明らかにしており、地域住民や医師会から病院存続の要望が続けられておりました。 こうした中、昨年十二月に、この関西医科大学附属香里病院の建てかえに対して、寝屋川市から、二〇〇三年度から七年間に建設費や医療設備費に対して三十億円を限度に補助するという支援策が打ち出されました。この支援策により、関西医科大学附属香里病院はこの地区内に存続することとなりましたが、私は、このことにより、地元が検討を進めている香里園駅東側の市街地再開発事業の取り組みが大きく前進することになると考えております。これを契機として、今こそ当事業を早期に進めていくべきであると考えますが、建築都市部長の所見をお伺いいたします。 最後に、この京阪香里園駅に関連した連続立体交差事業について要望いたします。 連続立体交差事業は、踏切を一挙に解消するため、渋滞や事故の解消を図るとともに、周辺市街地一体的発展に寄与するのみならず、安全対策においても大変有効な事業であり、住民の切なる願いであります。 ところで、寝屋川市駅から枚方市駅の間には二十一カ所の踏切があります。とりわけ京阪本線で既に高架化された区間に挟まれた香里園駅から枚方公園駅までの区間については、市街地の分断や交通渋滞の原因となっており、地元の方々からは長年連続立体交差化への大変強い要望が出ております。昨年も、この京阪本線で、特急電車に車が衝突し脱線するという大変大きな踏切事故が発生したことは記憶に新しいところであり、地域の安全を守る上でも早急な対応が求められております。 この連続立体交差事業を早期に実現されるように、私はこれまでもたびたび府議会において質問をしてまいりました。現在、大阪府では六カ所で連続立体交差事業が行われておりますが、この香里園駅から枚方公園駅の区間における連続立体交差事業の具体化に向けて、関係者による京阪本線立体交差促進検討連絡会議の活用などにより、一層積極的に取り組まれるよう強く要望しておきたいと思います。 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 谷口議員の御質問にお答えを申し上げます。 道州制について御質問いただきました。府県域を超える広域的な行政課題に対応するための制度として有効な選択肢の一つであります。ただし、広域にわたる新しい制度につきましては、全国一律のものである必要はなく、さまざまな形態が考えられると思います。関西は、大阪、京都、神戸など、歴史、文化を初め個性豊かな都市が共存をしている地域であり、地域ごとの個性と魅力を生かして、具体的な施策での連携や議論を積み重ねながら、その上で道州制など新しい制度に発展させていくなど、十分に議論をすることが必要だと思います。 また、関西圏の人口はオーストラリア一国を上回り、歴史、文化のみならず、世界に誇る産業群、オンリーワン企業や学術研究機関も数多く存在するなど、人口、産業、知的財産の集積も多くあります。今後、我が国全体の発展を図る上でも、関西がこれらの持てる資源、ポテンシャルを最大限に生かして再生を遂げていくことが極めて重要であります。 現在、関西の各府県、経済界が参加をいたしております研究会において、関西のあるべき姿について検討が続けられておりますけれども、本府としては、このような場なども活用しながら、世界有数の都市圏として発展していく可能性を秘めた関西における新しい広域連携のあり方や自治制度について十分に検討を進めてまいります。 ○副議長(西浦宏君) 生活文化部長山登敏男君。   (生活文化部長山登敏男君登壇) ◎生活文化部長(山登敏男君) 文化振興についてお答えいたします。 関西元気文化圏につきましては、地元としてこれを主体的に推進するため、行政、民間による関西元気文化圏推進協議会を設立し、オール関西で取り組んでいるところでございます。 その取り組みとして、まず昨年十一月の第三土曜、日曜日を関西文化の日とし、その日を中心に、関西の主要な百二十一の美術館、博物館において常設展などの入場料を無料といたしましたところ、非常に好評であり、前年に比べ倍以上の方が来場されるなど、広く文化に親しんでいただく機会となりました。 来年度は、さらに多くの参加を得て、関西文化の日の一層の充実を図りますとともに、京都府、兵庫県を初め各府県と協力しながら、関西の文化力を国内外に発信できるような新たな共同事業の実現に向けて、大阪府がリーダーシップを発揮し、関西元気文化圏をより活力あるものへと発展させていきたいと考えております。 今後、府が実施をいたしますさまざまな文化事業におきましても、この関西元気文化圏を視野に入れ、関西各地の特色ある文化との交流や連携が図られるよう工夫してまいりたいと存じます。 また、企業メセナ協議会に対し、助成認定制度を初めとする事業が広く活用されるよう、文化団体や企業に向けた啓発セミナーなどの積極的な開催を働きかけてまいります。 あわせて、文化振興の課題となっております舞台芸術の鑑賞者の拡大や伝統芸能の継承発展などについて、民間と知恵を出し合うとともに、大阪の新しい文化創造に向けて、企業やNPO、民間団体との連携を図り、公民協働のもと、より一層の文化振興に努めてまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 水生生物センターのあり方についてお答えを申し上げます。 水辺の環境問題や環境保全に対する府民の理解を深めてまいりますためには、府立食とみどりの総合技術センターの水生生物センターが持つ機能を有効に活用して、水辺や水生生物に関する広範な知識と情報の提供を行うことが重要でございます。このため、同センターでは、河川やため池などの身近な水辺を対象に、水生生物の生態系を保全再生する技術開発機能や水辺活動についての情報収集機能などを生かした調査研究に取り組んでいるところでございます。 また、国の事業であります子どもの水辺再発見プロジェクトや田んぼの学校などの取り組みの中で、水生生物の生態等について指導助言を行ってまいったところでございます。さらに、地域住民や小中学校の体験活動や環境学習などをサポートいたしますため、NPOや河川環境管理財団等が中心となって、先月、大阪子どもの水辺ネットワークが設立されたところでございます。今後、このネットワークとも連携を図りながら、子どもの水辺活動等を積極的に支援してまいりたいと存じます。 このような取り組みに加え、来年度には、府立食とみどりの総合技術センターや環境情報センターなど環境農林水産部所管の試験研究機関等が連携強化することにより、効率的、効果的な体制をつくり上げ、府民に対する質の高いサービスを提供してまいりますため、大学や民間団体等を含めた関係機関と協議することといたしております。その中で、水生生物センターの今後のあり方を検討するプロジェクトチームを設置いたしまして、同センターが持つ多面的機能や旧養魚池などの低利用施設の今後のあり方について検討してまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 香里園東地区の市街地再開発事業についてお答えいたします。 香里園東地区につきましては、平成十年に関西医科大学附属香里病院北側の地域におきまして地元まちづくり協議会が設立され、市街地再開発事業の検討が始められたところでございます。その中で、当地区のまちづくりには香里病院が重要な位置を占めることから、地元まちづくり協議会と寝屋川市が、関西医科大学に対し市街地再開発事業への参画を求めてきたところでございます。 こうした中、地元まちづくり協議会においては、再開発に向けたさらなる検討が行われ、平成十五年五月には香里病院を含めた区域で市街地再開発事業の準備組合が設立されました。また、御指摘のように、平成十五年十二月に寝屋川市が地域の中核的医療施設として同病院の建てかえに対する支援策を打ち出したことを契機に、当地区の市街地再開発事業が具体的に動き始めてまいりました。 このため、平成十六年二月には、当地区における市街地再開発事業を促進するため、地区の再整備の目標や土地利用計画の概要、建築物の更新の方針などを示した都市再開発方針を都市計画決定したところでございます。当地区の都市再開発方針では、都市基盤施設の整備による交通環境の改善や医療、住宅、商業、業務施設などの立地及び都市環境の向上などを目指しております。 現在、地元では、事業の都市計画決定に向けて、施設計画の検討や地元権利者の合意形成などに努められているところでございます。大阪府といたしましても、大阪の都市再生に資する当事業の重要性を踏まえまして、地元市と連携しながら事業の円滑な促進を図ってまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 警察本部長鎌原俊二君。   (警察本部長鎌原俊二君登壇) ◎警察本部長(鎌原俊二君) 安全なまちづくり条例施行以後の取り組みと条例の効果についてお答えを申し上げます。 御案内のとおり、昨年六月までに府下すべての地域でこの条例に基づく安全なまちづくり推進協議会が設置され、それぞれの地域の特性を生かした活動がなされているところであります。こうした活動を通じて、府民の間に、自分たちの住むまちは自分たちで守るとの機運が高まり、その意見や要望が積極的に行政に伝えられるとともに、多くの防犯ボランティア団体が新たに結成され、地域の防犯パトロールや街頭キャンペーン等の活動が活発に行われているところであります。 また、各自治体の安全なまちづくりに対する意識も大きく変化し、犯罪多発地域における照明灯の増設、歩車道分離さくの設置、ひったくり防止カバーの無料配布を初めとした各自治体独自の事業が積極的に推進されております。 府警におきましても、平成十四年年初から、街頭犯罪総合対策を府警の最重点課題と位置づけ、抑止、検挙の両面から諸対策を強力に推進してきたところであります。 こうした取り組みにより、大阪の刑法犯認知件数は着実に減少し、本年に入ってもその減少傾向は続いているところであり、大阪府安全なまちづくり条例の効果は大変大きかったと考えております。 しかしながら、大阪の犯罪情勢は、ひったくり発生件数が二十八年連続ワーストワンであるなど、依然として厳しい状況に変わりはなく、府警といたしましては、今後とも自治体や府民の皆様と連携し、力を合わせて、安全なまちづくりに向けた取り組みを推進していく所存であります。 ○副議長(西浦宏君) 次に、奥田康司君を指名いたします。奥田康司君。   (奥田康司君登壇・拍手) ◆(奥田康司君) 自由民主党の奥田康司でございます。 今次定例会におきまして一般質問の機会を得ましたので、今回は広域行政をテーマといたしまして、具体的な提言も交えながら質問をしたいと思います。知事を初め理事者の皆さん方には誠意ある答弁を期待するものであります。どうぞよろしくお願いしたいと思います。 これまで市町村は、広域的な課題に対し、ごみの処理、上下水道、消防などの事務処理に見られますように、一部事務組合、企業団等を設置することによる事務の共同実施で対応するのが一般的でございました。しかしながら、近年の交通、情報通信手段の著しい発達や経済活動の進展に伴い、地域住民の日常的、社会的な生活環境は、これまでの市町村の区域を越えますます拡大し続けてきており、市町村の行政は、広域的な見地からも、隣接する市町村と一体的に運営されることの必要性は日に日に高まるばかりであります。 さらに、今日では、地方分権を推進する観点から、市町村は、自己決定、自己責任の原則のもと、住民に身近なサービスの提供は、みずからの責任で選択し決定した上でこれを推進していくことが求められており、政策を立案し、それを議会や住民にわかりやすく提示することにより、理解を求めていくことができる能力や、選択した施策を確実に実施することができるようなしっかりとした行財政基盤を確立することが求められております。 このような背景から、現在全国各地で市町村合併が推進されていることを踏まえますと、私といたしましては、現在の一部事務組合あるいは企業団等の設立による事務処理体制のままでは、今後の行政ニーズに的確に対応していくことは難しいのではないかと考えております。 そこで、今後は、市町村及び一部事務組合、企業団等が事務の効率化のための見直しなどに積極的に取り組むとともに、可能な限り既存の一部事務組合、企業団等を統合することなどにより、さらなる広域化を進めていかなければならないと思いますが、私は、さらにもう一歩踏み込みまして、複数の一部事務組合等を統合した上で、これまで行ってきた事務そのものを府に移管するなどというところにまで踏み込んだ改革を行う必要があるのではないかと考えております。 このような視点に立って、今回は、広域行政のうち、住民の日常的な生活とも関係の深い上下水道について質問をしたいと思います。前置きが少し長くなりましたが、早速質問に入りたいと思います。 まず初めに、府内市町村の水道事業の広域化についてお尋ねいたします。 市町村の水道事業は、地方公営企業の一つとして位置づけられ、水道使用者から使用量に応じて支払われている料金によって運営されておりますが、水道事業は自治体の行政サービスの一部である以上、採算のとれない地域の給水業務を取りやめたり、あるいは水道水の質を落としたりすることによってコストを削減するというようなことはできず、住民に対しまして常に良質な水道水の安定的な供給を行う責務があります。 しかしながら、現在、市町村の水道事業には、近年における経済の長期低迷や省エネルギー意識の高まりによる節水意識が浸透していること、少子化による将来人口の減少による今後の水需要の減少が見込まれていること、その多くが小規模なものであり、かつ昭和三十年代から四十年代にかけての時代に供用開始となっており、多額の費用を伴う施設の更新時期を迎えつつあること、より安全で良質な水のニーズに対応できる新たな施設整備が必要になっていることなどの課題が山積しております。 これらの課題に対して、水道事業者も決して手をこまねいているわけではなく、人員削減やアウトソーシングの実施による人件費の削減、各種経費の節減など、コスト削減に向けてさまざまな取り組みを進めておられますが、このような取り組みだけでは一定の限界もあることから、今後ますます市町村の水道事業の経営は厳しくなっていくことが予測されております。 このような背景を受けまして、平成十三年七月には、水道事業の広域化による管理体制の強化、水道事業者による第三者への業務委託の制度化、水利用者に対する水道事業に関する情報提供の充実などを内容といたしました水道法の一部改正が行われ、翌年四月から施行されております。水道事業者は、このような状況を踏まえつつ、だれにとっても必要である水道水の供給体制について、水道使用者である住民とともに考える時期に来ていると考えなければなりません。 府内の水道事業者も、もちろん例外ではありません。ここで、府内各市町村の年間総配水量のうち、水道水の供給を府営水道に依存せず、自前で賄っている割合を見てみますと、この割合が半分を超えているのは、平成十五年十一月の資料によりますと一部の市町村にすぎません。他の多くの府内市町村では、府営水道が供給する水道水を購入することにより対応しております。私は、今後、これら多数の市町村では、先ほども申し上げましたように、水道施設の老朽化が進んでいることなどの理由により、将来的には不足する水道水の供給を府営水道に依存せざるを得ない状況になるのではないかと考えております。 私の地元である泉州地域で見ますと、和泉市にある光明池を水源とした泉北水道企業団が昭和三十五年に設立されており、高石市、泉大津市、和泉市の三市に水道水を供給しておりますが、同企業団にとっても、施設の老朽化が進んでおり、場合によっては、供給先の三市とも、今後さらに府営水道に依存せざるを得ない状況になるのではないかと考えております。 したがって、既に多数の市町村に水道水を供給し、水の問屋の役割を果たしている府営水道の役割は、今後ますます重要になるのではないかと考えておりますが、私は、もう一歩踏み込みまして、将来的には、現在府内市町村が行っている家庭までの給水も、府営水道がかわって行うことについても検討する必要があるのではないかと考えております。 と申しますのも、府内市町村が府営水道から水道水を購入する場合の料金は、当然のことながらすべて同じであるにもかかわらず、住民が支払う水道料金は各市町村で定める条例により決定されているため、通常は府内市町村ごとに料金が異なっているからであります。川を一つ越えたら、料金が高くなる、あるいは安くなる、このように市域を越えて異なっていることが起こっておるわけでございます。同じ府民でありながら、住む市町村によって水道料金が異なっていることに、私は矛盾を感じるわけでございます。 関西電力の料金や大阪ガスの料金は、府内では基本的にはすべて均一なはずであり、また東京二十三区と二十五市町村に家庭まで給水しておる東京都水道局の料金は均一だと聞いております。ただ、さまざまな課題があり、水道の広域化を一度に進ませるということはなかなか難しいことと思いますが、一つの水道事業体で家庭まで給水するようになれば、料金の格差も解消できるのではないかと考えております。 昨年三月に、府営水道は、先ほど申し上げました水道事業をめぐるさまざまな課題に適切に対応し、府民に質の高いサービスが供給できるよう、今後目指す方向、その具体化のための中長期の取り組み方針などを定めました大阪府水道事業将来構想--WATER WAY21を策定いたしました。 この将来構想によりますと、府や市町村の今後の水道事業のあり方に関して、約六割の府政モニターがより広い地域を対象に水道の事業運営を行うべきと考えており、約六割の府内市町村が何らかの形で広域化の実現に賛成の意向であり、また約七割の府内市町村が近い将来、広域的な事業が実現すると考えていることが明らかにされております。 このことから、水道事業の広域化については、府民や水道事業者からも大きな期待が寄せられていることがわかります。また、大阪市を除く府民のうち、約七〇%が府営水道に依存しているのが現状であります。 そこで、私は、先ほど申し上げました水道法の一部改正で、水道事業が包括的に第三者に委託できるようになったことを活用して、府営水道の事業そのものや、府内のうち自己水源比率の低い市町村を中心とした水道事業、これらが府民のライフラインであることを考慮して、この際府の水道サービス公社などの公的団体に委託できるようなシステムづくりに早急に取り組むべきであり、今まさにこの取り組みを進めるに当たっての絶好のチャンスとも言える時期が到来しているのではないでしょうか。 府の水道サービス公社は、既に広域的な取り組みとして、近年ますます基準が厳しくなってきております水質の共同検査に重要な役割を担うなどの実績があり、今後府内市町村の水道事業の広域化を推進するに当たり果たす役割は大きいものと考えております。大阪府、府内市町村双方とも、水道事業を府の水道サービス公社にアウトソーシングすることができれば、行政改革にもつながるといった利点もあるのではないでしょうか。 このような中で、府営水道も、この将来構想の中で、府内市町村からの水道事業の受託要請への対応や広域化に関する研究の必要性について触れており、水道事業の広域化については今後の課題として一定認識されていると考えますが、今後はさらに一歩前に踏み出し、先ほど申し上げました府の水道サービス公社の活用方策などについても、長期的な課題として念頭に置きつつ、広域化のあり方について議論をさらに深め、将来構想に示された課題について、具体的な解決の方向を打ち出すべき時期に来ていると考えますが、水道企業管理者の御所見を伺います。 続きまして、下水道事業の広域化についてお尋ねいたします。 府では、昭和三十八年に広域下水道構想を打ち出し、昭和四十年の寝屋川流域における下水道事業の着手に始まり、現在、猪名川、安威川、淀川右岸、淀川左岸、大和川下流、南大阪湾岸の各流域下水道事業が実施されていますが、その一方で、私の地元でございます高石市を初めとして、府内には、泉大津市、岸和田市、吹田市、豊中市、池田市、枚方市などで単独公共下水道事業が実施されております。 これらの単独公共下水道事業の供用開始時期を見ますと、大部分が昭和三十年代から四十年代にかけての供用開始となっており、先ほどの水道事業の広域化の質問のところで申し上げましたのと同様に、今後施設の老朽化が進行することなどに伴い、施設の更新、維持管理等でさまざまな課題に直面することが予測され、将来的には現在処理している下水を流域下水道に依存せざるを得ない状況になるのではないかと考えております。 そこで、これらの単独公共下水道の処理場を流域下水道に統合するなどして、広域的な事業運営による下水道事業の効率化を図ることが必要であるかと考えます。私の地元でございます高石市周辺を見てみますと、泉北環境整備施設組合高石処理場、泉大津市汐見下水処理場及び岸和田市磯ノ上処理場の三つの小さな単独公共下水道処理場と南大阪湾岸北部流域下水道北部処理場が近接しておりまして、これなども流域下水道の処理場に統合した方がよいのではないかと考えております。 府も、平成十四年三月に策定いたしました21世紀の大阪府下水道整備基本計画--ローズプランにおいて、長期的にではございますが、大阪湾流域下水道構想として、単独公共下水道処理場も含めました一元的管理体制を検討することについて触れており、流域下水道事業の広域化についても一定の問題意識を持っていることと思われます。また、既に汚泥の処理については、府内において流域下水道と単独公共下水道が共同で処理している例があると聞いております。 そこで、今後は、より一層広域的な事業による下水道の効率化を図ることが必要であり、汚泥の共同処理にとどまらず、単独公共下水道の処理場を流域下水道へ編入することによる広域化を検討すべきであると考えますが、土木部長の御所見を伺います。 続きまして、最後に上下水道の一元化について要望をいたします。 これまで上水道と下水道についていろいろと申し上げてまいりましたが、例えば上水道と下水道を人の呼吸と考えると、吸う息が上水道、吐く息は下水道になるのではないかと思います。相互には、水循環の視点から見ても関連性が認められます。 また、人件費、諸経費の削減や土木管工事の技術職員の効率的な配置など行政改革の観点からも、近年、市町村において上下水道の所管部局を一元化する動きが目立ってきております。 私の地元高石市でも、本年四月から、これまでの水道部を改め水道課とした上で、下水道を所管する土木部に編入する方向で作業が進んでおります。また、堺市でも、平成十五年十二月の市議会において、水道局と建設局下水道部の統合に関連する条例案が可決され、本年四月から上下水道事業管理者のもとに堺市上下水道局が設置されることになっております。さらに、府内市町村でも、既に泉大津市、泉佐野市、田尻町、阪南市、岬町では、上下水道局や上下水道部が設置されております。また、忠岡町では、企業部で上水道と下水道の両方を所管しております。 このような府内市町村の動きにも見られますように、今後は、全国の市町村において、上水道と下水道を一元的に管理するという考え方も一つの選択肢として広まっていくのではないかと考えております。このような新しい動きに対して、府といたしましても、これに的確に対応していく必要があると思います。 何も私は、今すぐに府の上水道部局と下水道部局を一元化すべきと言っているわけではございません。府と市町村の役割の違いを考慮する必要もございますし、市町村によっては、下水道部局が上水道部局とではなく、建設関係部局や環境関係部局と一緒になっている例も見られます。 しかしながら、上下水道の一元化を選択する府内市町村が新たに出てきておるのは現実でございます。そこで、府といたしまして、このような状況を念頭に置きつつ、長期的な視点から、上下水道の一元化について一つの検討課題としてとらえていただくことを要望しておきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 下水道事業の広域化についてお答えいたします。 府内の下水処理場には、大阪府が設置し、複数の市町村からの汚水を集めて処理する流域下水処理場と、市町村が設置し、みずから汚水の処理を直接行う単独公共下水処理場がございます。単独公共下水処理場は、その多くが比較的小規模で、供用開始後三十年以上経過しており、今後の改築更新をいかに効率的に行うかが課題となっております。 施設の改築更新に当たっては、処理場規模が大きくなるほどスケールメリットが働き、処理単価が安くなる傾向にあることから、流域下水処理場に近接します小規模な単独公共下水処理場については、流域下水道に編入し広域化することが経済的であると考えております。実際に広域化を進めるに際しましては、こうした経済性の観点だけでなく、流域処理場における用地確保の問題、処理場の放流先の水量や水質への影響などの面からも、関係市町村とともに十分検討することが必要です。 現在、泉北環境整備施設組合の高石処理場、泉大津市の汐見処理場及び岸和田市の磯ノ上処理場の三カ所の処理場において、流域下水道へ編入することにより経済性が向上し、放流先の大阪湾への影響も少ないことから、大阪府の南大阪湾岸北部流域下水道北部処理場へ統合する方向で、統合時期や費用負担のあり方などについて関係三市などと協議を始めたところでございます。また、枚方市の北部処理場につきましても、淀川左岸流域下水道渚処理場への統合に向け枚方市などと協議を行っております。今後とも、下水道事業の広域化について、関係市町村とともに検討を進めてまいります。 ○副議長(西浦宏君) 水道企業管理者末吉徹君。   (水道企業管理者末吉徹君登壇) ◎水道企業管理者(末吉徹君) 水道事業の広域化についてお答えいたします。 水道事業の将来を考える場合の基本的課題は、将来人口が減少し、水需要の伸びや収入増が期待できない見通しの中で、良質な水道水の安定供給を行うために、老朽化が進んでいる大量の施設の更新改良をどのように進めていくかということでございます。このための方策といたしましては、浄水場などの施設の統合による効率化、経営の統合による経費の削減を強力に進めることがどうしても必要であり、そのことを水道事業の広域化と表現して全国レベルで議論が行われているところでございます。 大阪府におきましても、昨年度取りまとめました府営水道の将来構想におきまして、広域化が今後の大きな課題であるととらえております。府内の市町村におきましても、広域化による事業の統合や民間委託も含めた第三者委託など、改正された水道法のもとでさまざまな合理化対策が検討されております。御指摘の泉北水道企業団のように、既に三つの市が一部事務組合による広域的な共同取り組みを行っているところが、施設の老朽化を契機に、さらに今後の経営のあり方について具体的に検討されることは、まことに有意義なことであると考えます。 府営水道といたしましても、広域化の問題は避けて通ることのできない課題であると考えております。具体的な検討に当たりましては、市町村の水道料金の格差をどうしたらなくすことができるのか、職員の削減をどのように進めるのか、危機管理のための自己水源をどの程度残すべきか、地域住民に対するサービス体制をどのように確保すべきか、水道サービス公社はどのような役割を果たすことができるのかなど、数多くの課題がございます。 今後、府営水道の受水市町村で構成する大阪府営水道協議会などを初めとする市町村の意見、府の組織のあり方に関する行政部局の意見など広く各方面の御意見をお聞きしながら、タイミングを失することなく早急に検討を進めてまいります。
    ○副議長(西浦宏君) 次に、西脇邦雄君を指名いたします。西脇邦雄君。   (西脇邦雄君登壇・拍手) ◆(西脇邦雄君) 民主党・無所属ネット議員団の西脇邦雄でございます。 一般質問の機会をいただきましたので、順次質問をいたします。知事並びに理事者の皆さんの前向きな答弁をお願いいたします。 知事は、初当選の際の代表質問においても、大阪府のDNAを変える、右肩上がりの時代の発想と決別するとして、重大な決意で行財政改革に取り組むと答弁されております。私たちも、大阪府の仕事の仕方を抜本的に変えるという意味で、次の提案をしてまいりました。 一つ目は、IT技術を活用してホワイトカラーの生産性を向上させ、徹底的に効率化を進める、スリムな電子府庁をつくるという提案です。e-ふちょうと呼ばれております。 二つ目は、第三セクターや外郭団体を削減するため思い切った民間へのアウトソーシングを行う。その際に、府の事業のパートナーは、市町村であり、市民やNPO団体である。市町村やNPOとの協働という提案であります。 三つ目は、さまざまな事業執行の際に、事業目標にふさわしい事業者を選択し、高齢者、障害者、女性の雇用の場をふやす政策入札の提案です。 私たちの提案によりまして、一期目、職員一人一人がパーソナルコンピューターの端末を使いこなして決裁を行う総務サービスセンターが四月より本格稼働の予定でありますし、学校事務のIT化とあわせて約三百人の総務担当職員が減らせると期待されています。また、府庁本館が障害者の仕事の訓練の場に変わり、庁舎の清掃サービスで働く姿が当たり前のようになってきました。道路、公園、河川の維持管理にもアドプト・リバー、アドプト・ロードの考え方が取り入れられ、住民参加で維持管理を担ってもらおうとの取り組みが始まっています。 このように新しい芽も出ておりますが、後に質問いたします再生予算枠の位置づけがあいまいになってきている状況、また府が許認可、指導権限を持つ既存の団体に顔を向けて政策立案をするような旧態依然とした体質がさまざまな形であらわれております。まさに知事の政治家としてのリーダーシップが問われています。私たちの三つの提案を踏まえ、府が監督権限を持つ団体向けの発想から、大阪府の仕事の仕方、大阪府のDNAをいかに変えるのか、知事に基本姿勢をお伺いいたします。 さて、知事は、二期目の四年間は、この国の地方自治の新たな形を築き上げる大変重要な時期だと訴えられました。私も全く同感で、この点も今後の仕事の仕方を大きく変える重要な要素です。 ここで重要なのは、二つ目の政令指定都市誕生を契機として市町村へ思い切った分権を進めることです。堺市と美原町の合併協議会が順調に進めば、平成十九年までには人口八十三万人を超える指定都市が実現することになります。大阪府と類似の神奈川県では、三百五十三万人の横浜市、百二十九万人の川崎市と二つの指定都市を抱え、人口八百七十万人弱のうち五百六十二万人、何と六四・五%の人口が政令指定都市という状況にあります。大阪府も、八百八十三万人のうち、大阪市二百六十二万七千人にあわせて、堺市の八十三万二千人、合計三百四十六万人が指定都市へ移行することとなります。 現行の府県と指定都市の制度を考えれば、大阪府の関与、役割が今以上に縮小し、中核市の高槻市や続く東大阪市の動向を考えれば、大阪都どころか、相対的には一層の機能と役割の縮小を検討する状況にもなります。例えば、義務教育の人件費負担は、平成十八年までに政令指定都市へ移管されると聞きますが、そうなれば大阪市と堺市へ約一千三百億円、府の負担の三分の一弱が移ります。三十五人学級実施の上で、平成十八年度のそれぞれの市の負担は、大阪市七億六千万円、堺市二億八千万円と試算されております。二つの政令指定都市の誕生という事態を想定し、例えば幼保一元化を先取りし、幼稚園行政を思い切って政令指定都市や中核市へ移管することなども検討課題になると思います。 また、池田市が構造改革特区の認定を受け、小学校低学年での三十五人学級、英語教育の導入を始めました。府教育委員会が市町村教育委員会を指導し、教育水準を標準化する時代も終わろうとしているのではないでしょうか。 政令指定都市や中核市の増加を府の権限の縮小と後ろ向きにとらえるのではなく、これを府がコーディネート役に徹するチャンスにして、単に法令で定められた事務の移譲にとどまることなく、市町村への思い切った分権を進めるべきであります。例えば、義務教育は、市町村に思い切って権限移譲し、広域的な人事交流やすこやかネットなど先導的事業に府の役割を限定する。このように、市町村への分権を進め、府の体質を大きく変えていく時期に来ていると思います。 もちろん、こうした分権を進めるに当たっては、市町村の十分な納得と理解のもとに進めなければなりません。このため、一期目に不十分だったと思っております知事と市町村長とのコミュニケーションや連携にも一層努力すべきではないでしょうか。 今後、二つの政令指定都市を想定した事業の見直し、市町村への分権を進めることは、大阪府の新庁舎の構想や職員定数など府政の根幹にかかわる問題であり、知事として市町村への思い切った分権に今後どのように取り組むのか、お伺いをいたします。 次に、再生予算枠についてお伺いします。 小学校低学年の三十五人学級実現への予算、少年サポート事業、空き交番対策や校庭にみどりのじゅうたんなど、新規事業が取り上げられている点は高く評価しております。しかし、従来事業で取り組まれていたもの、あるいは本来一般施策で取り上げるべきものなど、選択と集中にふさわしくない事業も中にはあります。 例えば、ナットクの高校選び私学情報提供支援事業は、従来公立中学校三年生向けに私学団体の負担で、府内私学のPR冊子を作成配布していたものを内容を充実し、配布対象も二年生にまで広げるからと、新たに七百三十八万円の補助金を予算化したものです。私は、私学教育の重要性を決して否定するものではありませんが、このような小手先の補助金を再生予算枠として計上すべきではないと考えております。一校七万円強の負担をお願いすることもできずに、今後の財政再建ができるのかさえ心配になります。 それから、なにわっ子彩都自然塾事業は、彩都で通信機器を用いた未来型のオリエンテーリングを行うというもので、八百万円が予算措置されていますが、学識者等から成る実行委員会で作成したナビゲーションのコンテンツに新規性、波及効果があるのか、建築都市部と生活文化部の部局間連携に新規性があるのか、再生予算枠になぜ位置づけられているのか、理解できません。 同じく、府立高等学校余裕教室等活用推進事業についても、本来一般施策で対応すべき項目だと思います。再生予算として措置されて来年で三年目になりますが、いつまで再生予算枠として継続するのでしょうか。 再生予算枠は、知事のトップダウンの意思を府民に伝える重要な役割を果たしていると考えますが、政策の緊急性、新規性、波及効果などを知事はどのように考えておられるのか、このような対応で深刻な十九年危機を乗り越えられると考えておられるのか、知事の再生予算枠に関します見解を改めてお伺いいたします。 次に、福祉医療振興補助金についてです。 福祉医療振興補助金は、昭和四十七年に老人、昭和四十九年に障害者、昭和五十五年に母子家庭の各福祉医療助成制度の創設に際し、協力手数料や診療報酬の利子補てんとして、医師会ほか三師会に対し交付されてきたものです。その後、医療費助成件数の増加により二十億円を超える補助金となり、昭和五十八年から各団体への定額補助に改められました。 しかし、平成十四年度八億九千万円、医師会だけで七億二千万円が、表現は悪いですが、どんぶり勘定、費用を限定されない補助金として支出されてきました。平成十四年度当時も、マスコミから、医師会職員五十二人のうち二十六人分の人件費や役員二十人の報酬の半分に充当されているとの指摘がされ、不明朗な補助金支出として取り上げられました。 今回ようやく事業のメニューが決められ、来年度の執行にチェックが入ることになった点は一定評価しております。しかし、府民に医療費助成の見直しなど痛みを伴う改革を実施するとき、メニューは決めたが補助額は昨年と大きく変わらないという非常にわかりにくい見直しに終わっております。また、医師会関連予算が健康福祉部関連だけで年間十五億円超あり、この補助金の事業メニューと一見似通ったような内容も見受けられます。メニュー化された補助事業の執行をチェックし、府民に納得し得る振興補助金への見直しについて、今後の取り組みを健康福祉部長にお尋ねいたします。 次に、社会貢献基金についてです。 新聞報道によりますと、大阪府社会福祉協議会が、府内三百五十施設の特養、養護ホームから寄附金を一億円近く集められ、社会貢献基金を設立、生活困窮者に経済的援助を行うとのことです。また、総合生活相談事業をスタートさせ、各施設にコミュニティソーシャルワーカーを配置、大阪府はこれを支援するため四十八人の相談員を配置するとしております。新聞の記事だけを見ますと非常に美しい物語に聞こえてまいりますが、福祉法人関係者からは多くの疑問や危惧の声が上がっております。 そのまず一点目は、この事業の動機であります。私の聞くところによると、社会福祉法人の優遇措置などの継続のために、この事業で府の支持を取りつけるとされております。 二点目は、経済的援助の内容です。一人十万円限度、三カ月以内とされていますが、相談者本人の確認、世帯、経済状況などを福祉施設でいかにして把握するのでしょうか。社会援護事業として小口生活資金や緊急援護資金が貸付事業として行われておりますが、現状で四〇%が返還されておりません。また、大阪市内の福祉事務所では、この貸し付けがすぐに底をつくため、十万円を七万円や五万円限度にしてようやく対応をしております。こういった実態があることを把握されているのでしょうか。福祉行政の現場に混乱が持ち込まれたり、モラルハザードが起きはしないか、心配の声が多く上がっております。 三点目は、大阪市や中核市を初め、市町村との協力体制を取りつけることなく、大阪府社会福祉協議会という団体とのみこの事業を立案していることであります。なぜ大阪府社会福祉協議会に四十八人の相談員を配置するという発想になるのか。市町村の地域福祉ネットワークづくりの努力や施設連絡会の取り組みとも調整をせずに、団体とだけ決めていく時代ではありません。 以上のことから、社会貢献基金の設立の動機をどう考えているのか、貸し付けなのか、立てかえ払いなのか、個人への給付を行うのか、明らかにしていただきたい。また、混乱や悪用を防ぐためには、本人の経済状態を確認しなくてはなりません。個人情報やプライバシー保護の制約のもと、いかなる手段で福祉施設が行うのか、お答えください。そして、市町村や自立支援を行う各種団体との調整が整わない段階で見切り発車をすべきではないと考えますが、御見解はどうでしょうか。以上、あわせて健康福祉部長にお伺いをいたします。 次に、家電リサイクル大阪方式についてです。 一昨年二月、関西リサイクルシステムズのフロンガス放出事件を取り上げ、家電リサイクル法の欠陥、技術のある中小企業を活用した大阪方式の取り組みを私は代表質問で訴えました。府は、メーカールートより三割安い大阪方式を国にも説明し、この方式定着のため、市町村との協議や府民への周知徹底に取り組むとされております。 そこで、府の広報や住民団体の会報の活用、市町村の指定制度についての調整、また家電小売店など業界団体の参画など、具体的な推進方策について知事の見解をお伺いします。 また、家電リサイクル法施行後の府域の廃家電品の不法投棄台数は増加をしており、府域では、平成十五年四月から九月までの半年で約一万九百台、前年同期に比べて約八%も増加している状況であり、不法投棄が増加した市町村は、四十四市町村のうち二十八市町と半数を超えている状況であります。 大阪府の管理する施設での不法投棄家電については、メーカールートでなく大阪方式を採用し、従来より安い費用で処理されていると聞きます。同様に、不法投棄家電の処理に悩む市町村でもこの方式を利用していますが、大阪市、堺市など十五市にとどまっている状況です。この方式を市町村に推奨し、処理費用削減について積極的に活用を働きかけてはどうでしょうか。知事にお伺いいたします。 最後に、韓国からの修学旅行生の大阪誘致についてです。 日韓両政府は、昨年十五年から五年間、日韓共同未来プロジェクトを提唱し、青少年交流やスポーツを通じ、両国の交流が一層深まることを期待しております。最近行われた大相撲のソウルにおけるトーナメントもその一環であり、韓国出身の春日王--キムソンテクさんが故郷に錦を飾ったことなど連日韓国のマスコミをにぎわしました。 来年の日韓両国の国交正常化四十周年を前に、修学旅行生にはこの三月からビザなしで日本への入国が認められており、関西、特に大阪、京都、奈良に韓国からの修学旅行生が多数訪れる時期も近いと思われます。ある旅行社は、単に見物で帰国するというコースだけでなく、日本の学校との交流会も企画し、平成十七年には五十校を目標に関西への修学旅行の誘致を進めるとしております。 府として、今回、韓国からの修学旅行生がビザなしで日本へ訪問できるようになった経緯や意義を踏まえ、VISIT OSAKAキャンペーンに韓国からの修学旅行の誘致を位置づけ、歴史的に朝鮮半島とゆかりの深い大阪見学コースを教育委員会や関係団体と協力して企画していただきたいと思います。商工労働部長に今後の取り組みをお伺いします。 また、現在、教育委員会では、日韓文化交流基金による訪日団を希望する府立高校で受け入れ、交流を進めていますが、受け入れ校の拡大など、若い世代の交流が一層進むように修学旅行受け入れへの協力を検討していただきたいと思います。府立高校における若い世代の国際交流の拡大にさらに努力すべきではないかと考えますが、教育長にお伺いいたします。 以上、太田知事、二期目の最初が肝心であると、こういう気持ちで質問をいたしました。どうも御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(西浦宏君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 西脇議員からの御質問にお答えを申し上げます。 まず初めに、私の二期目の基本姿勢についてでございます。 私は、これまで地域主権、生活者の視点、民間との協働、これらを政策の軸として、時代の変化に対応した府政への転換を進めてまいりました。二十一世紀の我が国の活力は、もはや中央集権の体制からではなく、自立した地域、自治体が主役となり、個性を発揮する地域主権によってこそ生み出されます。そして、そのためには、地域づくりの主役である住民、府民と行政の新しい関係づくり、すなわち、行政のこれまでの常識、論理にとらわれることなく、幅広い府民の声を聞き、生活者の視点で発想し、公の仕事を民間の知恵と力をあわせて推進していくことが必要です。 こうした私の思いは、一期目を通じてようやく浸透しつつあると感じており、お示しのe-ふちょうの取り組み、アドプト・プログラム、障害者の皆さん方による府庁の清掃などが推進できましたのも、その一環であるというふうに考えています。 今日、時代の変化はより一層スピードを増しており、予測しがたい事態も大変多くなってきております。きのうの延長線上にあすはないという考え方のもと、府政運営の、そして職員の意識改革をさらに加速をしていかなくてはなりません。これには、お示しのとおり、府庁のDNAまで変えていくということが必要になってまいりますので、一挙には改まっていないということもまだあろうかというふうに私も思います。引き続いて、三つの御提案の御趣旨も踏まえて、私が先頭に立って、府政の担い手である職員の意識の改革に努め、時代の変化に機敏に対応した府政を形づくってまいります。 次に、市町村への分権についてのお尋ねでございますが、本府においては、市町村との協議を経て、平成十年に市町村の自主的な判断と選択に基づいて権限移譲を進める大阪版地方分権推進制度を創設して、これまでに六十五事務を移譲してきております。さらに、現在五地域で合併の協議が進められておりまして、堺市では合併を通じた政令指定都市への移行を目指し、また東大阪市では中核市への移行に向けた取り組みが進められております。 今後も市町村の役割はますます増大し、大阪府の役割も大きく変わっていかざるを得ません。私は、これからの地方自治は、市町村にできることは市町村にやっていただけるように思い切って市町村への分権を進め、大阪府は、広域性や専門性を生かして、総合的なコーディネーターとしての役割をしっかりと果たしていくべきだと、これを基本にすべきだと考えています。 こうした認識のもと、堺市との間では、政令指定都市移行連絡準備会議において、法令に基づく移譲事務に加え、これらの事務と密接不可分な関連を有する府単独事務、さらに政令指定都市がその行財政能力等からみずから行うことが望ましい事務や、まちづくりを進める上で必要となる事務などについても協議を進めることにいたしております。 今後とも、市町村合併の推進を通じ、行財政基盤の充実強化を図るとともに、直接市町村長さんの皆さん方とも大いに議論をさせていただいて、市町村の十分な納得と理解を得ながら、思い切った市町村への分権を進めてまいりたいと考えています。 次に、再生予算枠についてです。 再生予算枠事業は、施策の再構築を通じて生み出した貴重な財源を活用いたしているものです。十四年度以降の成果をより確実なものとするため、再生予算というのは、単発でなく、根づかせるということが重要でありますから、継続的な取り組みが不可欠であると考えて、十六年度は、今年度に引き続いて、安全、子ども、雇用、この三つのテーマを活用方針として打ち出しますとともに、環境や文化についても新しい施策の芽を育てる事業を盛り込ませていただきました。 限られた財源の中で、そもそも再生予算枠は貴重な政策的な予算でありますから、緊急性、即効性が高く、予算全体の中で相乗効果を発揮できる事業を基本としなくてはなりません。その意味からしますと、再生予算枠事業として継続的に措置しているものであっても、二、三年程度の間でその事業効果を見きわめて、引き続いて再生予算枠事業として位置づけるべきかどうか十分精査すべきであることは言うまでもありません。 このため、お示しのように、毎年度事業効果をしっかりと点検して、私の政策的な考え方を明確にあらわしていくということに努めますとともに、民間、NPO、市町村との協働に十分留意するなど、事業手法の新規性、波及効果というものに配慮いたしまして、施策の選択と集中を徹底し、再生予算枠のより一層効果的な運用に努めてまいります。 最後に、家電リサイクル大阪方式についてでありますが、この方式を普及させるためには、府民への周知を図りますとともに、市町村や家電小売店等の協力を得ることが不可欠であります。現在、府政だよりやホームページなどを活用しまして府民への周知を図りますとともに、今後は広く住民団体の機関紙への掲載などについても依頼をしていきたいと考えています。 また、普及に当たって、収集運搬等に廃棄物処理法に基づく市町村長の指定が必要な場合は、関係市町村の理解と協力が得られますように協議調整を進めていくとともに、この方式の定着を図るために、家電小売店の業界団体に対しましても引き続いて協力を要請してまいります。 家電リサイクル法は、施行後三年を経過いたしておりますが、府域では道路や河川敷などで廃家電品の不法投棄台数は依然として増加を続けており、市町村においてもその処理費用が負担となっております。このため、本府や一部の市では、既存の再生資源業者にリサイクルを委託する大阪方式を活用して、費用負担の軽減を図っておるところでもございます。 今後とも、市町村に対して、処理費用の負担軽減が図られる方策として、この方式の活用を働きかけてまいります。 ○副議長(西浦宏君) 健康福祉部長納谷敦夫君。   (健康福祉部長納谷敦夫君登壇) ◎健康福祉部長(納谷敦夫君) まず、福祉医療振興補助金につきましてお答えをいたします。 本補助金は、老人、障害者、母子家庭の各福祉医療費助成事業の円滑な運営を図りますため、府医師会等に対し交付してきたものでございます。この補助対象には、福祉医療費助成に直接かかわらない事業も含まれていたことから、府として支援すべき事業を明確に位置づけるとの観点で、そのあり方について府医師会等とも協議をしながら検討を行ってきたところでございます。 その結果、福祉医療制度の円滑な運営に資する事業や個別の事業に振りかえる一方、府医師会等が専門性を発揮して実施する事業で、かつ健康福祉施策を補完すると認められる事業として具体的に使途を定め、SARSなどの緊急事態にも適切に対応できるよう、メニュー方式による保健福祉医療対策事業費補助金として再構築するものでございます。 この補助金は、医療従事者の資質向上につながる研修や講演会の実施、的確な情報の提供、地域における健康、医療に関する相談等の事業を対象に補助するものであり、今後、本補助金の執行に当たっては十分に事業内容や施策効果の精査点検を行い、府民の健康づくりの推進に努めてまいります。 次に、老人福祉施設が実施をする社会貢献事業につきましてお答えをいたします。 本事業は、大阪府社会福祉審議会からの意見具申などを踏まえ、老人福祉施設を運営する社会福祉法人が本来の使命や公益性を発揮し、これまでの実績や専門性を生かしながら、制度や施策のはざまにある要援護者が必要なサービスを適切に利用できるよう支援する仕組みでございます。 事業内容や手法につきましては、現在実施主体において検討中でございますが、社会貢献基金による経済的援助は、要援護者本人への直接的な現金支給ではなく、相談活動を行った上、生計困難な方が医療や介護などのサービスを適切に利用できるよう、サービス提供機関へのつなぎや利用料の支払いを行うことを原則とするものと承知をしております。 また、お示しのように、混乱や悪用がされることがないよう、本人の生活や経済状態の確認のルールづくりが重要でございます。現在、具体的なケースを想定しながらガイドラインやマニュアルづくりなどが進められておりますが、個人情報保護の観点に配慮しながら、可能な範囲での確認が実施できるよう、本府としても助言指導を行ってまいります。 さらに、事業の実施に当たっては、市町村が実施する貸付事業などの既存施策との整合性を図るとともに、地域の各種団体が実施をする相談支援活動などとの連携が不可欠でございます。本府としても、こうした観点から、実施主体に対する助言指導を行い、市町村や関係団体との調整が図られるよう努めてまいります。 今後、本府といたしましては、御指摘の点を踏まえ、本事業が地域における健康福祉のセーフティーネットの一環として本来の目的が達成できますよう、実施に向けた準備調整の促進に努め、また実施後におきましても、事業効果や課題の検証などを行い、適切な助言指導に努めてまいります。 ○副議長(西浦宏君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 韓国からの修学旅行の誘致についてお答えいたします。 韓国からの訪日に当たりましては、これまで日本政府が発給するビザが必要でありましたが、お示しのように、この三月から修学旅行生に限りましてビザが不要になったところであります。これは、昨年六月の日韓首脳会談におきまして、両国が過去の歴史を見据え、これを踏まえつつ、二十一世紀における未来志向の両国関係発展にともに前進していかなければならないとの認識のもとで、次世代を担う若者の相互理解と人及び文化の交流発展を目的に合意されたものであります。大阪府は、歴史的、文化的にも朝鮮半島とのつながりが深く、非常に意義深いものと受けとめております。 府といたしましては、修学旅行で日本を訪問した韓国の児童生徒の皆様に、日本と朝鮮半島とのこれまでの長い交流の歴史や文化の積み重ねを見学していただくとともに、現代の日本の姿をごらんいただきたいと考えております。 また、韓国の児童生徒との交流の機会を設け、両国の将来にわたる信頼関係を深めることのできるような修学旅行を実現してまいりますことが大切であると考えております。そのため、御提案の趣旨を踏まえ、来年度から始めますVISIT OSAKAキャンペーンにおきまして、韓国からの修学旅行の誘致を重要事項として位置づけてまいりたいと存じます。 お示しのように、修学旅行の訪問地としては、歴史的に朝鮮半島とのゆかりの深い大阪、関西の地、とりわけ府内では、朝鮮文化の影響を色濃く残す四天王寺、古くからの百済の人々とのつながりを物語る枚方市の王仁塚や百済寺跡などの史跡や名所、国際色と活気のある生野区のコリアタウンを挙げることができると思います。また、東大阪のものづくり拠点や八尾や堺などの伝統産業の生産現場も見学していただきたいと存じます。 このような修学旅行コースの開発に当たりましては、大阪観光コンベンション協会が中心となりまして、教育委員会や旅行業者など民間事業者とも連携しまして、歴史文化、産業、交流などをキーワードに具体化してまいりたいと存じます。韓国のマスコミや旅行会社などを通じまして、現地の中学校や高等学校などに対しまして誘致活動を展開してまいりたいと存じます。 ○副議長(西浦宏君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 府立高校における国際交流、特に韓国の高校生との交流についてお答えいたします。 府立高校では、平成十三年度以降、延べ二十三校が韓国への修学旅行を実施し、韓国の高校で授業や文化交流会に参加するなど活発な交流活動を行っております。また、本年度は、四百名の韓国の高校生を六つの高校で受け入れております。さらに、六校が韓国の高等学校との姉妹校提携による相互訪問やインターネットによる電子会議等を継続的に実施するなど、高校生による交流の基盤づくりが進められております。 府教育委員会といたしましては、韓国からの修学旅行生の受け入れの御要望に対しましては、その趣旨に沿うことができるよう府立高等学校に協力を要請し、あわせて高校生の相互交流が実り多きものとなるよう関係機関との連携を進めてまいります。 また、各学校におきまして、多様な国際交流プログラムや国際理解教育を推進し、若い世代による国際交流の拡大を図ることができるよう、さまざまな国際交流に関する情報提供にも努めてまいります。 ○副議長(西浦宏君) この際休憩いたします。午後二時三十七分休憩    ◇午後三時三分再開 ○議長(森山一正君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。 通告により長田義明君を指名いたします。長田義明君。   (長田義明君登壇・拍手) ◆(長田義明君) 自民党府議団の長田でございます。 日本は、かつて世界一安全な国と言われておりました。大阪でも、ほんの二十年ぐらい前にさかのぼれば、郊外では、かぎをかけないで出かけられるところもありました。しかし、残念ながら、今やワンドア・ツーロックの時代であり、防犯グッズが飛ぶように売れ、この不況のさなか、警備産業の著しい成長が手放しで喜べない皮肉な現状であります。今、我々が心から望むものは、安全な大阪、安全なまちではないでしょうか。 昨年の犯罪統計をひもときますと、数字の上では、前年に比べ、犯罪認知件数は減少し東京に次いで二番目となっていますが、依然として二十八万件を大きく超えており、最悪の水準であります。殺人など重大犯罪になると、前年に比べ一〇%以上ふえており、凶悪化が進んでおります。さらに、少年犯罪が全犯罪の四割ほどを占め、年々低年齢化、凶悪化傾向にあるなど、待ったなしの状態になっています。 昨今は、確かにITを利用した新手の犯罪が出現し、さらに短期間の滞在中に、つい先日あった銀座での宝石強盗犯のように、犯罪を犯してすぐ出国する外国人犯罪の増加など、以前と比べて犯罪捜査の難度が高くなり、単に数値だけで他府県や過去の検挙率とを比較することには無理があります。 また、犯罪認知件数が減少傾向にある一方、検挙人数は逆に増加するなど、一概に大阪の検挙実態が最悪とは言えないものの、残念ながら、いまだ府民の体感治安が回復するにはほど遠いものがあります。 府としても、これまで手をこまねいていたわけではなく、警察官の増員を国に対し粘り強く働きかけ、三年で七百九十人が増員されるほか、平成十四年度にはいち早く安全なまちづくり条例が施行されるなど、官民一体となって治安回復に取り組んでまいりました。 しかし、まだまだこれで十分というわけにはいきません。犯罪に強い社会を構築するためには、こうした警察活動の強化や府民みずからの防犯意識の向上とともに、検挙率を上向きに方向転換させるためのきっかけが必要ではないでしょうか。 ニューヨークのジュリアーニ前市長が、ブロークンウインドーズ、すなわち割れ窓理論を実践し、地下鉄の落書きを消して犯罪を半減させたことは有名ですが、単に落書きを消しただけで犯罪が減少したわけではありません。この割れ窓理論とは、アメリカニュージャージー州、ルトガーズ大学のケリング博士が提唱した、たった一枚の割れ窓の放置から、まちが荒れ、秩序が乱れて、犯罪が多発し、住民は逃げ出し、まちは崩壊するというものです。すなわち、小さな犯罪をほったらかしにして、重大犯罪の検挙率向上にばかり目を奪われていては、犯罪は減少せず治安は回復しないということであります。 では、ジュリアーニ前市長はどのように犯罪対策に取り組んだかといいますと、一九九四年から二〇〇〇年までの間に八千三百七十一人の警察官を増員し、制服警官はできる限り街頭に出て、市民と接するようにしました。さらに、殺人や強盗などの重大犯罪だけではなく、軽微な犯罪を見過ごすことが大きな犯罪の発生を助長するとの考えにより、無賃乗車、騒音、公共の場での飲酒、爆竹、花火、落書き、交通違反など、軽犯罪の取り締まりを強化しました。地下鉄の無人改札口を飛び越える者を逮捕することにより、銃や麻薬の不法所持が見つかるなど、防犯面での小さなチェックが大きな犯罪の防止につながるという連鎖的な効果を発揮しました。 その結果、重大犯罪の発生数が、一九九四年には四十万件を超えていたものが、二〇〇〇年には十九万件を切り、半数以下にまで減少しました。まちのイメージは一変し、物騒かつ落書きで有名な地下鉄は、今では二十四時間安全できれいな乗り物へとさま変わりしました。さらに、治安が回復するにつれ、観光客が増加し、観光都市としての顔を取り戻すまでになりました。 日本においては、北海道警札幌中央署が行った薄野環境浄化総合対策で、薄野地区の違法駐車を割れ窓に見立て、その取り締まりを最重要課題としました。この地区の駐車違反常習者の七割以上が暴力団員や客引き、飲食店従業員であり、違法駐車の横行が暴力団員やピンクチラシがまちにあふれる状況につながっている、法軽視の風潮が重要事件を呼び込むとして、断固たる駐車違反の取り締まりを行いました。 レッカー車の大動員や百名以上の警察官の投入、セーフティーコーンで車道の幅を狭め、違法駐車ができないようにしたりと徹底した取り締まりを断行した結果、夜間の駐車台数の減少とともに、暴行、窃盗、車上ねらい、置き引き、ひったくり、自販機荒らしの六つの罪種が二年連続で減少となってあらわれたそうであります。 このように、地下鉄の落書き、駐車違反取り締まりという割れ窓の違いこそありますが、両者の共通するところは、大量の警察官が住民の目につく街頭の巡回に投入されたということであります。 ところで、民間のある会社がことしの一月に大阪と東京で実施したモニター調査によると、罪の意識を感じない行為は、大阪、東京ともに、一位が自転車の二人乗り、二位が信号無視、三位が携帯電話をかけながらの運転だったそうです。昨年実際にした行為は、一位が大阪、東京ともに信号無視、二位が大阪は自転車の二人乗りだったそうです。その違反行為に対して、とても反省していると答えたのはわずか六%ほどで、四五%の人が反省していないそうであります。さらに、大阪と東京ではどちらが社会的モラルが高いかと、こういうことを聞きましたら、大阪の方が高いと答えたのはわずか三・二%でありました。 大阪では、このような軽微な交通ルール違反が多いようですが、割れ窓理論に基づいて説明しますと、この軽微な違反を見過ごせば大きな違反に結びつき、ひいては規範意識の低下を招き、まちの治安が損なわれるということになります。 ニューヨークでの割れ窓理論の実践は市の範囲で行われ、札幌中央署では一警察署で行われましたが、大阪でこれを実践するとき、府全体か、市町村か、警察署単位にするか、その範囲が問題になります。その範囲を決めた上で取り締まるべき違反行為、例えば信号無視、自転車の二人乗り、駅前駐輪、違法駐車など、犯罪抑止のためにそれぞれの地域にふさわしい割れ窓を見つけて実践すべきだと考えます。そうすることにより、府民一人一人の防犯意識の向上とともに、遵法精神も培われ、ひいては官民一体で安全なまちにしていけると思います。 ここで重要なのは、割れ窓理論の中身だけではなく、ニューヨークのジュリアーニ前市長や札幌中央署長のようにトップのやる気にかかっています。どんなにすばらしい理論でも、トップのやる気一つで大きく成果が変わってきますが、警察本部長の御所見をお伺いいたします。 割れ窓理論を実践し、犯罪件数の減少を図るにも、ニューヨーク市警のように、警察官を劇的にふやすことができないのであれば、府民一人一人が自分の安全と犯罪を起こさせないまちづくりへの取り組みが重要なかぎになります。 NHKのテレビ番組で紹介されておりましたが、私の住む鶴見区では、自転車の前かごにひったくり防止カバーを装着する区内女性団体のボランティアグループが大活躍をしております。その女性たちは、自分たちの安全は自分たちで守るという使命感に燃えた、いい意味でのおせっかいな大阪のおばちゃんたちであります。 どんな活動をされているのかといいますと、前かごにひったくり防止カバーをつけていない自転車を見つけるや否や、三、四人で取り囲み、カバーを手渡すのではなく、一人は有無を言わさずその場で取りつけ、一人はお得情報を巧みな話術で伝えるという非常に活発な防犯活動であります。この大阪のおばちゃんパワーのおかげで、鶴見区では自転車のひったくり被害は前年に比べ三割も減少しました。 ひったくりの三分の二は夜間に発生することから、神戸市の新開地では、行政の街灯整備のみに頼らず、住民の協力と工夫で低コストの明かりを確保し、まちを明るくして、ひったくりゼロを実現しました。どうやって明かりを確保したかといいますと、各家の門灯やお店の看板を深夜十二時までつけっ放しにしてもらいました。さらに、明かりのないところでは、電灯を取りつけてもらったり、道を照らしてない明かりの向きを変えてもらったりして、明かりのむらをつくらないようにしたそうです。 ひったくりは暗いところで起こりやすい。つまり、明るいところと暗いところをつくってしまうと、暗いところで犯罪が起こってしまうので、明るさの段差を解消したという、実に犯罪心理をついた科学的な見地に基づく対策ではありませんか。 この対策は、自治会が依頼した照明コンサルタントの発案だそうですが、明かりの提供に必要な電気代は、一カ月でコーヒー一杯分ぐらいで、住民の皆さんが快く負担してくださっているそうです。神戸市では、こうした住民の取り組みを灯かりのいえなみ協定という名称で推進しているそうであります。 ほかにも、大阪の堺市には、住民によるユニークなスーパーパトロールがあるそうです。堺市の登美丘地区では、ひったくりの七割を占める少年たちがひったくりしやすい場所や時間を携帯電話やパソコンによるメールで情報交換しておりました。これを逆手にとって、このまちではひったくりはできないという情報が少年の仲間内に流れるようにしました。 どうしたかといいますと、奇抜なパトロールを実行したのです。百人以上の大集団で、それも人目につきやすい場所を通過することによってアピールするとともに、若者を参加させることにより、少年たちにこのパトロールについての情報が入りやすくしました。さらに、実施する日時やルートをその都度決定するようにして、いつ、どこで行われるかがわからないようにしました。すると、このパトロールのうわさが少年たちに広がり、この地区内のひったくりを激減させることができました。 このように大人数を動員しなくても、掃除や散歩をするだけで同じような効果が得られている例もあります。京都の左京区では、登下校中の子どもの安全を見守るために、近隣の住民が散歩や家の前の掃除など毎日の日課を子どもたちの登下校時間に合わせて行い、そのついでに子どもを見守っています。 パトロールのようにわざわざ時間を割かなくてもよく、わずかな時間で済むなどの手軽さが受けて、近隣の住民百人近くが協力しているそうですが、保護者だけではなく、御近所のお年寄りも参加できるので、肩の凝らない、気楽にできるボランティアとして評判なんだそうです。 いずれの例についても、自治会や住民の方々の一方ならぬ努力のたまものではないでしょうか。こうした住民の活動を最大限活用することにより、犯罪を未然に防ぎ、身近なところから安全なまちにしていくことが、犯罪のない安全安心な大阪につながっていくのではないでしょうか。 過去の言葉になってしまった検挙にまさる防犯なしを再びよみがえらせるためにも、検挙率の低下が犯罪をふやすという悪循環、これをこうした府民の防犯活動と検挙活動との相乗効果で断ち切り、治安回復の足取りを確かなものにしていかなくてはなりません。警察官の増員やスーパー防犯灯の設置など民間ではできない治安対策については、知事の一層の頑張りが必要かと思います。そして、それにあわせて、さきの例のような地域の防犯活動を促進していかなくてはなりません。 私は、さきの知事選挙で、府民に対し、太田候補を推薦した一人として、二期目に当たり安全を実感できる大阪にしていくための施策をどのように展開されるのかを見届けていく責任を感じています。安全、治安問題を重点公約として当選された知事の所見と決意をお伺いいたします。 以上、治安問題について二点質問してまいりましたが、今や安全は、空気や水のようにあって当たり前のものでなくなり、行政や住民がみずからの努力で築き上げていくものとなりました。知事が、大阪のおばちゃんや住民の力、さらに生活から生まれた知恵を結集して、何が何でも大阪を安全なまちにするんやというかたい決意と強力なリーダーシップを発揮されますことを期待し、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 長田議員の御質問にお答えを申し上げます。 安全なまちへの将来展望については、ただいまニューヨークや国内での数点にわたる事例を具体的にお示しいただいて、治安問題、安全なまちづくりに関し、御指摘、御意見を賜りました。 お示しのとおり、安全、とりわけ良好な治安の維持は、府民の願いであるとともに、最も基礎的な都市の要素でありまして、大阪再生の基盤にもなるものです。これまでオール大阪の推進体制であります安全なまちづくり推進会議のもと、危機意識の啓発、犯罪を発生させない環境づくり、これなどに積極的な取り組みを行ってまいりました。 その結果、府警察挙げての取り組みもありまして、ひったくり件数はピーク時に比べ約三割減少するとともに、刑法犯認知件数も一割以上減少するなど着実に成果が見られております。 私は、この流れをさらに加速させるべく、大阪の象徴的な犯罪でありますひったくりを次の四年間でピーク時からの半減を目指すことをさきの選挙で公約とさせていただきました。ぜひとも実現したい重点公約であります。 このため、ひったくり抑止パイロット地区事業の拡充や府が管理する施設の防犯照明の調査、整備にさらに着手をしてまいります。あわせて、警察官の増員を引き続き国に対して強く働きかけますとともに、交番相談員の増員にも努めてまいります。また、少年犯罪が多いという大阪の実情を踏まえ、少年非行の再犯防止に重点的な対応を行ってまいります。 さらに、地域の防犯活動については、お示しのありましたテレビ番組--私も見ました。有無も言わせず、自転車の前かごにひったくり防止カバーをかけていくあの鶴見区のパワフルな女性の姿、私は大変心強く感じるとともに、なぜひったくり件数がこのように減少しているのか、そしてまた住民との協働がいかに大事かということを痛感いたしました。 このほか、門灯や玄関灯を終夜点灯する一戸一灯運動、携帯電話のメールを活用した防犯情報の提供など、地域の創意工夫を凝らした取り組みが行われておりまして、こうした自主的な活動が府内各地で展開されるように市町村への助成の拡充に努めますとともに、安全なまちづくりリーダーの養成や先進的な取り組み情報を提供するなど、積極的な取り組みをさらに展開していきたいと思っています。大阪に今もある人や地域とのつながりを大切にする精神、これを安全なまちづくりに生かしていくことが大事だと思っています。 今後とも、オール大阪の力を結集して、犯罪のない安全なまち大阪の実現に向け、警察本部長とともに全力を挙げて取り組んでまいります。 ○議長(森山一正君) 警察本部長鎌原俊二君。   (警察本部長鎌原俊二君登壇) ◎警察本部長(鎌原俊二君) 犯罪の抑止についてお答えをいたします。 府下における刑法犯の認知件数は、平成十三年に三十二万七千件となり、全国ワーストワンという不名誉な記録となりましたことから、平成十四年の年初来、街頭犯罪対策を喫緊の最重要課題に掲げ、組織の総力を挙げて諸対策に取り組んできたところであります。 街頭犯罪対策の対象といたしましては、ひったくり、路上強盗を最重点としておりますが、このほかオートバイ盗、車上ねらい、部品ねらい、自動車盗、自転車盗、自動販売機ねらいの合計八罪種を選定しており、比較的軽微と思われるような犯罪に対しても看過することなく、積極的な取り締まりに努めてまいりました。 その結果、街頭犯罪を初めとする全刑法犯の認知件数は、二年連続の減少を見たところであります。本年に入りましても、この減少傾向は続いており、一昨年以降見え始めましたよい兆しが定着しつつあると実感しているところであります。 今後、府民の皆様の体感治安をさらに改善していくため、とりわけ重要と考えておりますのは、一人でも多くの警察官を街頭に出し、街頭活動を強化するということであります。これまで特別警戒隊を多発警察署に配置したり、地域警察官を増強してパトロールを強化するとともに、街頭犯罪の警戒検挙活動を専門的に行うスカイブルー隊や機動隊、白バイ隊等を多発地域に派遣するなど、警察本部と警察署が一体となった活動を強化してきたところであります。 こうした活動に際しましては、自転車の信号無視や二人乗りなどの違法行為に対する警告指導、地域住民等と連携した違法駐車の排除活動、関係機関、市民団体等が行う違反広告物の撤去活動への支援など、比較的軽微と思われる事案についても積極的に取り組んでまいりました。 さらに、各警察署では、管内の犯罪発生実態の綿密な分析に基づき、署長のリーダーシップのもと、例えば車上ねらいが多発している地域においては、駐車場対策や路上駐車の排除に重点を志向するなど、地域の犯罪実態に応じた対策を推進しているところであります。 また、警察署の各交番においては、それぞれの地域の住民の方々の要望や実情に即した具体的な対策を推進するため、受け持ち区の解決すべき課題として、例えば通学路における学童等の安全確保、コンビニや公園に蝟集する少年の補導活動など、それぞれ一課題を選び重点的な取り組みを進めているところであります。 私は、本年を犯罪の減少傾向を確固たるものとして定着させる年としたいと考えており、治安回復のかなめは街頭犯罪の抑止であるとの認識のもと、府警二万余の職員の心を一つにして、全力を挙げて取り組む決意であります。 ○議長(森山一正君) 次に、井戸根慧典君を指名いたします。井戸根慧典君。   (井戸根慧典君登壇・拍手) ◆(井戸根慧典君) 公明党の井戸根慧典でございます。 一般質問の機会をいただきましたので、私からは、組織運営とトップの役割ほか五点にわたり順次質問と指摘をさせていただきます。 まず、組織運営とトップの役割についてお伺いいたします。 二〇〇三年の星野監督による阪神の優勝は、企業経営を含むすべての組織運営に通ずる多くの教訓を与えてくれました。巨人のようにスーパースターが数少ないチームでも、部下に信頼されたトップの強いリーダーシップのもとで一丸となって戦えば、大きな目標を達成できることを如実に証明をいたしました。星野監督は、選手が失敗すれば目いっぱいしかります。殊勲を上げた選手には、思い切り抱き締め、体全体で歓喜の表情をあらわします。優勝が決まった広島戦でのさよならヒットを打った赤星選手を抱き締めた場面では、見ている我々も感動をいたしました。トップには、資質、能力とともに人間的な魅力が不可欠な要素だと、痛切に感じた出来事だったと思います。 しかし、この場合は、二、三年の短期のトップであり、当然自治体経営や会社経営とは趣が違います。太田知事も、選挙時における報道機関の取材に対し、強いリーダーシップだけではなく、私の言葉で皆が同じ方向を向いてくれるような知事が理想になったと述べておられるとおり、長期にわたり組織の隅々まで意向が伝わり、敏感に反応する組織が望まれます。会社経営でいえば、新入社員から係長、課長、部長などを経てトップに就任することが普通であり、そうであればこそ、トップは新入社員の苦しみも痛いほど知っており、それが信頼につながっていくのであります。 しかしながら、太田知事については、府職員にとって、知事就任当初に比べると、遠い存在になったという話をお伺いします。もとより、知事個人のために働いていくというものではありませんが、職員にとっても、存在の見えない知事より、親しみのあるトップの方がよほど働きがいがあるというのが普通の考え方であります。 府政は、厳しい財政状況の中にあって、さまざまな政策課題に対して、多方面に隘路を抱えている状況であります。この状況を打破するには、知事の強いリーダーシップのもと、府職員が一丸となって一刻も早く府政を取り巻く諸課題を克服するという戦う姿勢が必要であります。そのために、もっと職員とのコミュニケーションの場をふやすことにより、知事の思いを職員が直接肌で感じ、組織目標を共有することが大事であり、知事が職員にとって身近な存在になる必要があります。 この四年間で、知事は、部長職はともかく、何人の課長、課長補佐などの中堅幹部職員の名前と顔が一致できるようになったでしょうか。知事は部局長と部長会議という形で毎月話し合いをされておりますが、単に首脳部だけではなく、例えば現場の第一線を担っている職員と、月に一回でも二回でも、府の施策や現場の実情についてひざを交えてじっくり話をする機会を設けるなど、職員との対話の場をもっとふやしてはどうでしょうか。それが、ひいては知事自身の大きな肥やしになっていくことは間違いありません。知事のお考えをお伺いいたします。 次に、効率的な組織運営と意思決定のスピード化についてお伺いいたします。 現在、知事部局における府職員の年齢構成は、オイルショック直後及び近年の採用抑制により、四十五歳前後及び二十歳代の職員が大幅に減少いたしましたアンバランスな状態になっております。一方、この十カ年で、管理職の比率は五・九%から七・八%に、役付職員の比率は三三・一%から四三・七%と大幅に増加しております。このことは、行政ニーズの高度化、複雑化への対応といった側面もあるものの、職員の士気を保持するため、本来必要とする以上の中間管理職を生み出す結果となっているという感が否めません。 大阪府は、全国一スリムな組織づくりに向けて、組織運営や人員の見直しを進めてまいりましたが、小規模な課や室の増加により、室長と次長の役割の重複や中二階的な位置づけなど、意思決定の迅速化に逆行している部分があるのではないでしょうか。それぞれの組織における特命スタッフ職についても、本当に必要最小限であるかなどスリムな組織というには疑問があります。 もともと肩書は、ピラミッド組織を前提にしており、職制が多くなればなるほど、情報伝達、意思決定には時間がかかります。加えて、府民から見ると、責任の所在がわかりにくくなり、このような中間管理職の増大は、人件費負担の増大にもつながります。組織の簡素化と意思決定のスピードアップという本来の目的に沿って考えれば、早晩肩書で仕事をする時代は終わりを告げると思われます。グループ制の導入といった新たな試みも行ったところでありますが、団塊の世代大量退職が迫る中で、さらなるフラット化、思い切った職制の見直しに向け積極的な取り組みが必要と考えますが、総務部長の所見をお伺いいたします。 次に、産業政策担当人材の育成についてお伺いいたします。 太田知事がさきの選挙において、公約のトップに中小企業の再生を挙げていただいたことは、中小企業のまち八尾市選出の府会議員としては、非常に心強い限りであります。 知事は、一期四年、大阪産業再生プログラムに基づく大阪TLOや創業促進税制などの施策に加え、クリエイション・コア東大阪及び彩都バイオインキュベーターなど、都市再生に関する施策を充実されました。また、中小企業向け債券市場の創設、元気出せ大阪ファンド事業など中小企業再生に向けた新たな取り組みを進めてこられました。今議会にも、ベンチャー企業が外国で特許を出願することへの支援など、新たな中小企業支援策が盛り込まれた予算が提案されております。この四年間で、必要な施設の整備、ソフト面の支援策の充実が相当できたものと私も評価をしております。 しかし、太田知事が目指す産業再生、中小企業再生、雇用創出という大きな目標にとってみれば、これはゴールではなく、やっとスタート台に立ったところであります。こういった仕組み、施設に魂を入れ、これらを動かしていくのは人であります。特に、経済産業分野、中小企業分野においては、高度な専門知識や経験を持った人材を庁内で育成をしていかなければなりません。 府は、行政職の多くの職員について、さまざまな職域を経験しながら能力を高めていくというゼネラリスト志向の人事異動を行っておられます。具体的には、一般に課長級以上で二年から三年、課長補佐級以下で三年から四年の異動年限となっております。他方、民間企業では、社員の能力、適性と本人の意向を尊重したスペシャリスト育成を行う例が多く見られます。大阪府においても、ゼネラリストに加えて、職員の専門性や知識、経験を最大限に活用することを目的とし、一律の異動年限にとらわれない柔軟な人事異動ローテーションの構築及び各部局の業務特性を踏まえたスペシャリストの育成が急務だと考えます。 現在、府では、海外の企業を誘致するための民間企業経験者の採用や産業技術総合研究所の客員研究員など外部人材の登用が進んでおります。しかしながら、一、約三十七万の既存中小企業に対し、中小企業支援策をどのように普及、活用させ、どこをどのようにして伸ばしていくのか、また二として、中小企業が求める技術支援ニーズと最近の大学の動きをどうマッチさせるのか、大学の研究成果をどのように波及させていくのか、三として、新しい事業や経営革新を目指す中小企業をどのようにして伸ばすのか、四として、これまで多大の努力で誘致し、各種優遇措置を講じた企業をどのようにサポートし育てていくのかといった基本的な部分は、府の職員が考えていかなければなりません。ある程度外部に委託し、専門家を活用することは可能でありましょうが、中小企業の経営や現場を知り、企業育成に熱い思いを持った職員が、大阪産業の特性を勘案し、大阪の将来の産業、雇用を考え、産業再生への政策展開をしていくことが重要であると思います。 知事は、産業再生を確実なものにするために、人材育成、職員配置などについてどのような人事方針で臨まれるのか、所見をお伺いいたします。 次に、地域特別賃貸住宅及び特定公共賃貸住宅、いわゆる特公賃の空き家対策についてお伺いいたします。 特公賃は、中堅所得者のファミリー世帯向けに良質な賃貸住宅を供給する制度であり、これまでに府内に十九団地、二千二百六十戸が供給されております。 しかしながら、本年一月末時点で二〇%を超える空き家が発生している状況にあると聞いております。中でも、私の地元であります八尾志紀住宅を初め、岸和田額原住宅など四団地については、同じく一月末時点で三〇%以上の空き家が発生をしております。 空き家の発生要因としては、市場家賃が下落傾向にある中で、管理年数の経過とともに入居者負担額が毎年上昇する傾斜型の家賃制度であることや、家賃そのものが団地周辺の賃貸住宅の市場家賃に比べて高いことなどから、賃貸需要層から敬遠されているのではないでしょうか。 特公賃が多くの空き家を抱えた状態であることは、府民の貴重な財産が有効に活用されていないばかりではなく、空き家の家賃収入が確保できないことは、厳しい財政状況にある大阪府にとって大きな損失であります。 中でも、八尾志紀住宅では、空き家の多い棟に外部の不審者が侵入しているところを住民が何度か目撃しているとも聞いております。幸い大事には至っていませんが、このような防犯面だけではなく、共益費や自治会費の負担など、空き家が多い状態が続いていることは、住宅管理上さまざまな問題を生み出しております。 大阪府では、平成十四年度までに多くの空き家が発生した九カ所、七百六十九戸の家賃引き下げを行った結果、入居率が上昇し、空き家解消を実現しております。府民の貴重な財産である特公賃を有効に活用し、できる限り多くの家賃収入を確保するためにも、さらなる空き家対策を早急に講じるべきであると考えますが、建築都市部長の所見をお伺いいたします。 次に、府営住宅と公社賃貸住宅の管理についてお伺いいたします。 私は、平成十四年二月議会で、府営住宅と公社賃貸住宅の管理業務の一元化について知事の決意をお伺いいたしました。その中で、私は、当時行財政計画の集中取り組み方策の一つであった財団法人大阪府住宅管理センターと財団法人大阪府建設監理協会の統合計画をもう一歩踏み込んで、大阪府住宅供給公社を含めた統合とすべきではないかと提案したのであります。その際、知事は、住宅管理センターと建設監理協会の統合に加え、住宅供給公社との統合を含めた検討を行い、平成十四年度から十六年度までの集中取り組み期間に組織、業務のあり方をまとめていくと答弁されました。 府営住宅と公社賃貸住宅の管理については、公共賃貸住宅ストックの一元的、効果的な活用により府民、入居者サービスの向上、効率的な業務執行体制の確保を図ることが極めて重要であります。そのため、府では、一元的管理システムを構築し、財団法人大阪府住宅管理センターと大阪府住宅供給公社とを平成十七年度当初を目途に統合する方向で検討を進めることとされておりますが、その進捗状況及び今後の見込みはどのようになっているのか、建築都市部長にお伺いいたします。 最後に、府立高校の定時制について二点指摘をいたします。 教育委員会では、今回の定時制改革については、昼間の高等学校での受け入れを拡大するに伴い、生徒の減少する今後の夜間定時制高校について、現在の二十九校を十五校に再編するとし、具体的な対象校も決定されました。その結果、私の地元八尾市域では、八尾高校定時制課程が再配置対象とならず、平成十七年度から募集が停止されることになりましたが、これに対して地元では存続を求める声が強く出されて、いまだその運動は続いております。 その反対理由は、八尾高校定時制課程が、中学校夜間学級の卒業生を温かく迎えるなど地元では高い信頼を得ていることや、志願倍率も高い人気校であるといった背景があります。他にも、校数を半減することによって、定時制を希望する生徒があふれるのではないかといった不安や通学時間が長くなることで、進学を断念する生徒がふえるのではないかといった不安があります。 教育委員会は、八尾高校を初め、この再編により定時制課程が閉じられる学校のこれまでの取り組み実績を十分に把握し、再配置校に受け継がれる方策を検討すべきであります。また、再配置される学校の教育を今まで以上に魅力ある充実したものとして、その内容を丁寧に説明して、地元の人々の不安や不満にこたえる努力を十分行うべきであります。 以上の点について、教育委員会に対し強く指摘をしておくものでございます。 以上で私の質問及び指摘を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 井戸根議員の御質問にお答えを申し上げます。 まず、組織運営とトップの役割についてでありますが、大阪の再生をなし遂げるためには、職員一人一人が組織目標を自覚し、自律して考え、行動しながら、組織として最大限の力を発揮することが不可欠であり、知事には、強いリーダーシップとともに、職員と思いを共有し、ともに目標に向かって進んでいく姿勢が求められていると考えています。 その中でも、お示しのように、特に府政の第一線で直接府民に接し、府民のニーズや現場での実感を肌で感じている職員に私の思いを理解してもらい、また逆に、府民の考え方を職員を通じて知り、府民の目線に沿った府政を運営していくためにも、こうした職員とのコミュニケーションは重要であるというふうに考えています。 これまでも、メールを活用して私の考えを職員に伝えたり、中堅、若手職員との意見交換会を実施するなどしてまいりました。先日は、岸和田子ども家庭センターに出向いて職員とじっくり話をいたしましたけれども、改めて現場の切実な状況や職員との対話を通じて、一体感を醸成することの大切さを実感いたしたところです。 今後も、さまざまな機会をとらえ、現場の実践を府政に生かすために、地域に出かけたり、職員との意見交換の場を設けるなど、コミュニケーションを一層密にして、ともに一丸となって大阪再生という目標に向かって取り組みを続けていけるように努力をいたします。 次に、産業政策担当人材の育成についてでありますが、大阪の再生、産業の再生を確実なものにしていくためには、それに携わる職員が大阪の将来の産業、雇用を考え、全力を尽くしていくことが何よりも大事です。また、中小企業の再生支援や新たな金融スキームの構築など、産業再生を実現していくための複雑かつ高度な課題に対応していくためには、専門的な知識と経験が重要であり、任期付職員制度を活用した外部からの人材確保などに加え、これまで以上に政策に精通したスペシャリストと呼べる職員の育成が求められているというふうに考えております。 職員の人事については、これまでもゼネラリストとスペシャリストのバランスのとれた配置と育成に努めてきたところでありますが、今後御指摘の趣旨も踏まえながら、人事ローテーションを柔軟に運用いたしていくとともに、新たな視点に立って、専門分野に重点を置いた研修を実施いたしますなど、専門的知識、経験、そして熱い思いを持ったスペシャリストの育成に意を用いてまいります。 ○議長(森山一正君) 総務部長三輪和夫君。   (総務部長三輪和夫君登壇) ◎総務部長(三輪和夫君) 効率的な組織運営と意思決定のスピード化についてお答えをいたします。 組織運営につきましては、府政を取り巻く状況に機敏に対応しながら、効率的、効果的な施策の展開を図ることができるよう、その時々に応じた最も効率的な体制整備を柔軟に行っていくことが重要であると考えております。 本府の組織につきましては、平成十二年度に小規模な課の設置と大くくり室制の導入を行ったところであります。小規模な課につきましては、行政需要の専門化、多様化が進む中で、これらに的確、機敏に対応するため、責任の明確化を図り、意思決定を迅速化する必要があることから設置をしたものであります。また、小規模課の設置に伴う責任範囲の細分化に対処するため、大くくり室制を導入し、複数の課にまたがる業務の総合性や一体性を確保するとともに、柔軟に対応することとしたものです。加えて、職制についても、これら組織の見直しとあわせて、実務執行面での充実、機動的で効果的な業務執行体制の確保、意思決定の迅速化の観点から課長補佐、グループ制を導入し、その見直しを行ったところであります。 今後の組織体制については、多種多様な行政需要に的確に対応できるよう、より一層の意思決定の迅速化や組織の簡素効率化が必要であり、平成十九年から二十三年ごろまでの団塊の世代の大量退職という状況の変化も見据えながら、組織、職制のあり方については常に検証、検討を行い、より効率的、効果的な行政運営体制の確立に努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 地域特別賃貸住宅及び特定公共賃貸住宅、いわゆる特公賃の空き家対策についてお答えいたします。 特公賃の空き家対策につきましては、これまでパンフレット、車内つり広告、ホームページを活用したPRなどに取り組んでまいりました。さらに、入居率が低い住宅を対象に、周辺の市場家賃調査結果を踏まえ、家賃を値下げいたしましたところ、入居率が向上いたしましたことから、家賃の改定が空き家対策の有効な手段であると認識しております。 現在、八尾志紀住宅を初め、岸和田額原住宅など四団地につきましては、一月末の段階で入居率が七〇%以下となっておりますことは、御指摘のとおりでございます。このため、特に団地規模が大きく、空き家戸数の多い八尾志紀住宅につきましては、先行して賃貸住宅需要や市場家賃の調査を本年三月までに完了できるよう努めてまいります。その後、平成十六年度中に、調査結果をもとに、家賃改定など空き家対策に取り組んでまいりたいと存じます。 今後とも、中堅所得者向けに供給している特公賃の入居促進に努め、既存ストックの有効活用を図ってまいります。 次に、財団法人大阪府住宅管理センターと大阪府住宅供給公社との統合に係る検討状況及び今後の見込みについてお答えいたします。 府営住宅と公社賃貸住宅の一元的管理のあり方につきましては、行財政計画案におきまして、平成十七年度当初を目途に統合する方向で検討を進めることとし、平成十五年八月、部内に両団体の関係職員等で構成する統合委員会を設置し、検討しているところでございます。 その内容は、業務の効率化と府民サービスの向上を図る観点から、府営、公社賃貸住宅への入居希望者に対する的確な入居情報を提供するための募集情報の一元化や入居事務等の日常的な管理事務について、現地機能を有する管理事務所において完結的に処理できるための入居事務等の窓口の一元化、そして府営住宅における連絡員制度と公社賃貸住宅の管理人制度を見直し、より適切な入居サービスが提供できるよう、身近な現地窓口の設置などについて検討しております。 今後、平成十五年度末を目途に、管理事務所の機能と新管理員の業務内容などの新たな住宅管理体制、統合後の組織体制などについて、統合委員会としての基本方針を取りまとめた上、人事、給与等内部管理事務の処理方法、事務所施設の整備並びに新管理システムの開発運用などの事務事業の具体的な整理、検証を行いつつ、平成十七年度当初の統合を目指してまいります。 ○議長(森山一正君) 次に、釜中与四一君を指名いたします。釜中与四一君。   (釜中与四一君登壇・拍手) ◆(釜中与四一君) 自由民主党の釜中与四一でございます。 今議会最後の一般質問の機会をいただき、感謝をいたしております。 まずもって、太田知事さんの御当選、遅まきながらお祝いを申し上げます。 私は、議長在任中、知事とともに上京し、国に対して地方税のあり方やさまざまな陳情を行い、大阪再生のためにともに頑張ってまいりました。また、知事さんの励ます会では、大阪に太田知事ですと乾杯の発声をいたしました。ゆえに、再選された太田さんに重ねてお喜びを申し上げる次第であります。 しかし、太田知事は、選挙期間中に公約されたこと、また今議会において各議員の質問に対して答弁されたことをいかに実行していくか、知事のリーダーシップに対して大いに期待をいたしております。 では、質問に移りたいと思います。 パリの屋根の下、セーヌは流れる。目を閉じますと、セーヌ川の情景がまぶたに浮かんでまいります。それに比べ、大阪の屋根の下、大和川が流れると申しますと、水質ワーストツー、上流より流れくる集積されたヘドロと砂、その上に両岸にはブルーテントが乱立し、不名誉な状況が相変わらず続いております。まことに残念なことであります。 もちろん、大和川は一級河川でありますから、国土交通省の管轄の河川でありますが、もしこのまま放置すれば、予想以上の大水が出たときには、周辺のまちは大変なことになります。 また、我々自由民主党議員団の中に大和川再生議員協議会を結成し、また以前から民間でも同じく結成された大和川再生協議会と連携をとりながら、よみがえれ大和川を合い言葉に、二〇〇五年には、大和川で府民の参加のもと、魚釣り大会を行う予定をいたしております。しかし、今のままの大和川では多くの魚の生息は望めません。 幸い、ことしは大和川のつけかえ三百年で、国や府、流域の市町村などの実行委員会を中心にさまざまな取り組みが計画され、十月十七日には記念式典も予定されています。大和川再生に向けた機運の醸成を一過性のイベントで終わらすことなく、さらに行政による実効的かつ具体的な支援策が必要であります。 大和川河口部では、上流から流れてくる砂やごみなどが堆積し、河川の流下能力にも支障を生じております。国道二六号線付近には、満潮時に海水が上流部へ逆流しないよう潮どめ堰が設けられておりましたが、土砂で埋まってしまい、堰としての機能を果たせなくなっています。昔はかなりの落差があり、流れ落ちる水の音から、川の流れや風情を感じることができたわけですが、今ではほとんど落差がなくなり、水辺の環境も失われております。 現在、大和川下流部では、治水対策として、香ケ丘地区の拡幅と、河口部でのしゅんせつが実施されております。香ケ丘地区の用地買収や関西電力の鉄塔の補償は進んでいるようでございますが、しゅんせつはまだまだ進んでいないと感じております。また、私の地元石津川でも、府の鳳土木事務所において、ここ三カ年で二億八千万円の事業費をかけてしゅんせつが実施されております。大和川と同じ国の管理である淀川は、河川環境整備が進み、土砂の堆積が少ないように思いますが、私は大和川の再生や治水対策推進の観点から、大和川河口部の堆積土砂のしゅんせつが早急に解決すべき課題であり、計画的な事業の推進が強く望まれておるところでございます。 ところで、大和川が流れ込む大阪湾においては、近ごろ水質改善、干潟や緑地など良好な環境創造等の要請が高まり、昨年七月には、関係省庁、府県市等が大阪湾再生推進会議を設置いたしました。今月末には行動計画が策定されると聞いております。また、大和川河口部の堺二区沖では、既にこうした動きに先んじて、府の港湾局において人工干潟の整備が進められております。そこでは、大量の土砂が必要になると仄聞いたしております。 そこで、私は、この堺二区沖の人工干潟の整備に、大和川のしゅんせつ工事で発生する大量の土砂を活用できないものかと考えます。この件については、我が党の中野まさし議員が昨年九月の土木建築常任委員会で質問をしております。大和川は、根本的な治水対策と河川環境の向上という両面から、大規模なしゅんせつ事業に取り組むべきであり、さらに大和川のしゅんせつ土砂を人工干潟の造成に活用することで、公共事業のコスト縮減を図ることができる。大和川の再生と大阪湾の再生とが同時に進む一石二鳥の施策と考えますが、土木部長はいかにお考えでしょうか、御所見をお伺いいたします。 また、なぜ大和川がなかなかきれいにならないのか。その最も大きな原因は、大和川に流れ込む生活排水だと言われております。堺市や大阪市など下流地域では、下水処理施設が整備され、今日では洗濯やおふろ、台所の水がそのまま川に流れることはなくなりました。上流部では、十分な処理施設が整備されていないところもあるようであります。都市化が進んだ下流部の地域では、公共下水道を整備することも一定の費用対効果が認められるのに対し、比較的人家の密集度の低い上流地域では、急に下水道を整備するといっても、無理があるのは承知しております。 そこで、大和川の水をきれいにするための取り組みの一つとして、当分公共下水道の整備が見込めない上流地域の各家々に、し尿や生活雑排水の同時処理が可能な合併式浄化槽の整備も含めた総合的な生活排水対策の一層の推進が必要であると思いますが、環境農林水産部長の御所見をお伺いいたします。 次に、ゆとり教育を初めとする教育問題について質問をいたします。 ゆとり教育については、平成十四年度から学校完全週五日制のもと新学習指導要領が実施されていますが、我が党は、これまで一貫して学力の低下を招くことを懸念し、ゆとり教育の見直しを求めてきたところであります。 昨年十月、国の中央教育審議会は、学習指導要領について、すべての児童生徒が学ぶべき最低基準であるという基準性の明確化とともに、教える内容を制限する歯どめ規定の見直しを求めて、文部科学大臣に答申をいたしました。十二月には早々に答申に沿った内容で学習指導要領が一部改正され、既に適用されております。わずか二年で修正を余儀なくされた現行の指導要領は、文部科学省は路線変更ではないと言っておりますけれども、学力低下を心配する世論に押されて、現実と学習指導要領の矛盾を認めざるを得なかったと考えております。 また、平成十四年一月の学びのすすめは、それまでのゆとり教育の路線から学力向上路線へと完全な方向転換を示すものと受けとめられ、このような文部科学省の姿勢については、学校現場や保護者の中には少なからず戸惑いがあります。府としてしっかりとした方針を持ち、大阪の教育は大阪が守るという気概を持って取り組んでいかなければ、府民に信頼される教育とは言えません。 そもそも、今日のゆとり教育は、本当の意味でのゆとり教育になっていないというのが私の実感であります。ゆとりという言葉とはまるで逆効果となっており、気持ちに余裕を生み出すはずのものが、実際には心の豊かさが失われてしまっております。私は、試験の点数がすべてとは言いませんけれども、中学入試や高校入試など、点数が人より悪ければ希望校に行けないという現実があります。本来、時間の余裕を社会奉仕等に振り向けることが理想だとしても、現実は塾に通い時間がとられ、子どもは疲れ切っております。本当のゆとりとは、生きる力、基礎学力があってこそ初めて生じるものではないでしょうか。 また、ゆとり教育により学習内容を三割削減し、落ちこぼれがなくなるという考え方には賛成できません。より能力の高い子どもたちにとっては、授業への興味関心を失わせるとともに、幾らレベルを下げても、授業についていけない子どもは存在いたします。さらに、授業を理解する十分な能力があっても、授業がおもしろくないからと勉強しなくなり、その結果、余分な能力を勉強以外のところに浪費する子どももいるのではないでしょうか。 結局、ゆとり教育は、教育の世界に平等の不平等を押しつけるようなもので、子どもたちから個々の能力に応じた教育を受ける権利を奪い取っています。さらに、塾に通う子どもと学校でしか授業を受けられない子どもとの間に深刻な学力の格差を生み出し、できる子どもとできない子どもの二極化をますます強めています。 学校の先生にとっても、総合的な学習の時間は大変な重荷であり、地域とのかかわりを持つなど現場での工夫が求められていますが、そのために週三時間も時間をとられ、土曜まで休みになり、教科授業の時間が満足にとれず、ゆとり教育の理想と受験戦争との板挟みで大変苦労されております。学校が勉強を教えなくなる一方で、学習塾が拡大し、親の教育費の負担がますますふえ、少子化の原因になっております。 本来、学校とは、しっかりした基礎学力を身につけさせる場所であり、みずから学び、考え、調べる力とは、これまで多くの名教師と言われた先生方が、授業内容の工夫により、各教科の中で教えてきたはずであります。今日のゆとり教育をめぐる騒動は、学校現場から乖離した文部科学省の対応にこそ一番の原因があるのではないでしょうか。 そこで、大阪府では、昨年、太田知事が大阪教育七日制を掲げ、学力向上に取り組んでいるところでございますが、改めて、このような事態の中で教育委員会はどのように対応していこうとしているのか、その姿勢を明確に示すことによって、教育現場の混乱や保護者の不安を取り除くべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。 最後に、教育委員会の活性化についてお伺いをいたします。 くしくも、昨日、朝のNHKコラムで教育委員会の件を取り上げておりました。近年、地方分権が進展する中で、地域のニーズに応じた教育行政を主体的に企画し、公平公正に実行していくことが一層強く期待されています。 しかしながら、かねてより我が党は代表質問で、教育委員の先生方御自身、この任務についてかなり大きな限界を痛切に感じておられるのではないか、また教育委員会がかなり硬直化、形骸化していることは、全国自治体において多くの人々が感じており、教育委員会自身がみずからの改革を進める必要があるのではないかと指摘してきたところであります。 このような中、去る三月四日、文部科学省は、地方教育委員会の活性化と機能強化に向けた抜本的な見直しを中央教育審議会に諮問いたしたところであり、教育委員会制度に限っての諮問は初めてで、現在の教育委員会制度は、昭和二十三年の発足から半世紀以上を経て大きな転機を迎えているのであります。 その諮問の理由を見ますと、教育行政の中立性、安定性、継続性を確保するという教育委員会制度の目的は普遍的に重要なものであり、今日においても実現すべきものとしつつ、教育委員会制度が発足して長年経過し、制度を取り巻く社会状況も著しく変化している中で、首長から独立した執行機関や合議制の機関としてどのように位置づけるのか、また教育の専門家でない非常勤の委員が教育行政の基本方針を決定するという、いわゆるレイマンコントロールという仕組みでは、迅速な意思の決定ができず、責任の所在もあいまいとなっています。さらに、会議の形骸化や委員の名誉職化といった指摘もなされており、これらについてどのように改善するのかということであります。 この点、大阪府の現況を見ると、委員の選任については、原則として任期を二期八年まで、年齢についても満七十歳までとし、教育行政に関する府民の要望の広がりに適切に対応し得るよう委員構成を多様なものとするなど、一定の評価をするものであります。 ところで、本府の教育委員は、各界の第一線で活躍中の方であり、委員会議を頻繁に開催することが難しい状況にありますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に列記されている教育委員会の職務権限は、教育、学術、文化、スポーツなど多岐にわたっております。こうした中で、過去の教育委員会の審議内容を見ると、教育改革プログラムのような教育行政の基本にかかわる重要な案件だけでなく、教育長を除く教育委員会事務局幹部職員や学校長の任免、教職員表彰の被表彰者の決定など、かなりきめ細かな事項まで委員会議の議決事項になっております。 私は、この際、教育委員会議の議案を精査し、常勤の教育委員である教育長が判断することが望ましいものは、思い切って教育長にゆだねることが大事ではないかというふうに思っております。教育委員には、教育行政の基本的な施策方針等の重要事項について、これまで以上に十分な時間をかけ、論議を深め、決定していただくようにすべきであると考えます。また、福祉や文化など教育に隣接する分野についても、理解を深めていただくよう委員会議の運営の充実を図るべきであります。 また、我が党が昨年二月の定例府議会において提言いたしましたインターネット教育委員会を活用し、府民の教育に関するさまざまな考え方やアイデア等をくみ上げるなど、府民の声を直接聞き、大阪の教育行政に生かし、その活動が府民にわかりやすくなじみやすいものになるよう、さらに工夫に努めるべきであります。 さらに、大都市大阪においては、各市町村ごとに異なった多様な教育課題が顕在化しており、府教育委員会は、こうした市町村の教育課題を踏まえ、府域全体を対象とした教育行政の基本的な方針を決定することが求められております。このため、教育委員が定期的に市町村教育委員との意見交換を行うとともに、時には現場を訪れ、課題を肌で感じる努力をすべきであると考えますが、以上の諸点について教育長の御所見をお伺いをいたします。 以上、るる申し上げてまいりましたが、理事者の誠意ある御答弁をお願いし、私の質問を終わります。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 大和川の総合的な生活排水対策についてお答え申し上げます。 大和川の水質は改善傾向にございますが、いまだ環境基準の達成には至っておりません。大和川流域での汚濁負荷量全体に占める生活排水の割合は八割を超えておりまして、その対策が課題となっております。 このため、国土交通省近畿地方整備局、大阪府、奈良県、流域三十八市町村で構成いたします大和川清流ルネッサンス協議会におきまして、平成十四年十月に、大和川水系第二期水環境改善緊急行動計画を策定し、現在、下水道の整備促進、下水処理場の高度処理化、合併処理浄化槽の設置促進などを進めているところでございます。 早期に水質改善を図ってまいりますためには、下水道の整備に要する期間や経済性を勘案いたしますと、住宅が点在する地域などでは、合併処理浄化槽が効率的である場合がございます。このため、昨年三月に、大阪府生活排水処理実施計画を策定いたしまして、市町村に対し経済性や地域特性を踏まえ、最も効率的で効果的な施設整備のあり方を検討するよう働きかけ、技術的支援に努めてきたところでございます。現在、市町村では、生活排水処理計画の策定等の作業を進め、市町村が主体となって合併処理浄化槽を設置する手法の導入についても検討されております。 今後、大和川の水質改善に向け、市町村に対し、生活排水処理計画の策定や見直しが早期に行われますよう、関係部局と協力して技術的支援や助言を行いますとともに、国等の関係機関と連携いたしまして、各種水質浄化対策を積極的に進めるなど、総合的に生活排水対策を推進してまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇) ◎土木部長(小河保之君) 大和川のしゅんせつと堺二区干潟整備についてお答えいたします。 まず、大和川のしゅんせつについてでございますが、つけかえ三百周年を契機といたしまして、大和川の再生に向け、地元市町村や大和川再生協議会を初め、府民の皆様との連携を深め、下水道の整備や生活排水対策の充実による水質改善、また大和川・石川クリーン作戦などを通じた河川の美化、景観の向上をこれまで以上に進めてまいりますことは、極めて重要と考えております。 こうした河川環境の観点から、河口部で土砂が堆積しているところについてはごみが目立つなど、美観上の問題もありますとともに、川底が浅くなり洪水時の水の流れを阻害するなど、治水上も支障が大きいものと考えております。このため、これまでも管理者である国に対し、大和川下流部の改修要望などさまざまな機会をとらえ、地元市町村とともにしゅんせつ事業の促進を求めてまいりました。 今後とも、国が検討を進める大和川水系河川整備計画の策定に参画し、治水上の観点から積極的に意見を述べるなど、より一層強く国にしゅんせつを働きかけてまいります。 次に、堺二区沖の干潟整備についてでございますが、大和川の河口部に位置する堺二区沖において人工的に干潟を造成し、多様な生物の生息を可能としてまいりますことは、大和川とそれに続く大阪湾に自然を取り戻し、再生を図る上での先導的な取り組みになると考えております。現在、干潟の外周護岸の石積み工事を進めており、海上に一部護岸があらわれ始めたところでございまして、今後の干潟造成には大量の土砂が必要となることから、あわせて計画的な土砂の確保に向けた検討を行っております。 大和川のしゅんせつ土砂の活用につきましては、採取場所によっては粒子が細かく粘土分が多いため、水中に拡散しやすいといった問題もあり、土砂が干潟に適したものか十分見きわめる必要がございます。しかし、運搬距離が短いなどコスト面でのメリットも大きいことから、その有効利用を図っていくこととしております。 今後、大和川のしゅんせつと堺二区沖の干潟整備を同時に進めることで、大和川と大阪湾の再生に積極的に取り組んでまいります。 ○議長(森山一正君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する御質問のうち、まずゆとり教育についてでありますが、教育委員会では、これまでから、ゆとりが緩みになってはならないとの認識のもとに、学ぶ意欲や学習習慣をしっかり身につけ、確かな学力をはぐくむため、大阪教育七日制を提唱し、本年度より学力向上プロジェクトを推進してまいりました。具体的には、大阪の子どもたちの学力や生活の実態を把握するため、学力等実態調査を実施するとともに、習熟度別指導など少人数指導の推進、学習習慣を身につけるための家庭学習支援の手引や教材の作成、大学生サポーターによる個別学習支援など、さまざまな取り組みを進めてまいりました。 さらに、来年度は、こういった今年度の取り組みをさらに展開する観点からは、中学生の学習意欲を喚起し、発展的学習を支援する高等学校による公開講座なにわっ子みらい適塾の実施や市町村教育委員会の学力向上にかかわる個々の課題に応じた取り組みを支援するわがまちの誇れる学校づくり推進事業など、子どもたちの学力向上を図る取り組みを進めてまいります。 府教育委員会といたしましては、すべての子どもたちに、知識や技能はもちろんのこと、学ぶ意欲やよりよく問題を解決する資質や能力を含めた確かな学力を育成し、未来を切り開くたくましい人間の育成を目指して、市町村教育委員会とも連携協力して、多面的な取り組みを進めてまいります。 次に、教育委員会の活性化についてであります。 教育委員会のあり方につきましては、かねてから議論があり、今般文部科学省においては、中央教育審議会にその見直しを諮問したところであります。 このような中にあって、本府では、時代の要請に応じ、教育に関する府民の要望等の広がりに適切に対応するため、委員の年齢制限や任期制限を設定し、各界で御活躍中の方に委員として御就任いただきますとともに、審議を原則公開とするなど、教育委員会議の活性化に努めてきたところでございます。 御指摘のように、地方分権が進む中で、地域の教育課題に主体的かつ迅速に意思決定を行うためには、教育委員が会議において、教育行政の基本的な施策方針等の重要事項について、より一層充実した審議ができる環境を整えることが重要であります。このため、教育委員会議にかける事項と教育長の権限で施行できる事項の整理につきまして、教育委員会議において改めて御議論いただき、速やかに結論をまとめたく存じます。 あわせて、いじめ、不登校など他の行政分野との連携調整が必要な課題が増大している現状を踏まえ、教育委員に対し、福祉や文化、また産業、雇用政策など教育課題に関連する最新の府政の動向についても、適時適切な情報提供に努めてまいります。 また、自民党府議団の御提言を踏まえ、今年度実施しましたインターネット教育委員会は、府民の思いや御意見を教育行政に反映させる有効な手段であり、今後広く府民にこの会議を知っていただくようPRを強化するとともに、議論が一層活発になるよう開催方法等にさらに工夫を加えてまいります。 さらに、府教育委員と市町村教育委員との意見交換等につきましては、義務教育に関する重要な方針等を審議決定する上において、市町村の実情を十分に踏まえることは極めて重要でありますことから、来年度から新たに定期的な場を設置するとともに、必要に応じて義務教育の教育現場を御視察いただけるよう、事務局として検討してまいります。 今後とも、教育委員会議が教育課題の現状に即し活発な議論がなされ、府民の信託にこたえられるよう、会議の運営につきまして創意工夫に努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 以上で通告の質疑並びに質問は終わりました。 これをもって上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問は、終結いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 日程第一の諸議案は、議決不要の報告二件を除き、所管の常任委員会に付託いたします。 常任委員会付託議案一覧表並びに審査日程表は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (一覧表等は巻末に掲載)    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 日程第二、第百三十一号議案 平成十五年度大阪府一般会計補正予算の件を議題といたします。 議案は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (議案は巻末に掲載) ○議長(森山一正君) 議案について知事の説明を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 今次定例府議会に追加提出をいたしました第百三十一号議案につきまして御説明を申し上げます。 第百三十一号議案 平成十五年度大阪府一般会計補正予算の件は、京都府丹波町の農場における高病原性鳥インフルエンザの発生等に伴い、必要となる防疫対策及び移動制限等により経済的影響を受けた養鶏農家に対する緊急支援対策を講じるため、所要の増額補正等をお願いするものであります。 何とぞよろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森山一正君) 以上で知事の説明は終わりました。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 議案に対する質疑は、通告がありませんので、質疑なしと認めます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 本案は、環境農林常任委員会に付託いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) この際御報告いたします。請願第一号、第七号及び第十六号の三件について請願者の追加がありました。 文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (文書は巻末に掲載)    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 議長の手元へ請願十件が提出されております。請願文書表は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。 なお、以上の請願の審査は、お手元に配付いたしております付託請願一覧表のとおり関係常任委員会に付託することにいたします。   (請願文書表等は巻末に掲載)    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、三月二十四日午後一時より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○議長(森山一正君) 御異議なしと認め、さよう決します。 三月二十四日の議事日程は、当日配付いたしますので、御了承願います。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 本日はこれをもって散会いたします。午後四時三十五分散会...