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  1. 大阪府議会 2003-09-01
    10月01日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成15年  9月 定例会本会議    第二号 十月一日(水)◯議員出欠状況(出席百十一人 欠席一人)       一番  吉村善美君(出席)       二番  尾辻かな子君(〃)       三番  西野修平君(〃)       四番  清水義人君(〃)       五番  浦野靖人君(〃)       六番  東  徹君(〃)       七番  松井一郎君(〃)       八番  西川弘城君(〃)       九番  荒木幹雄君(〃)       十番  小林隆義君(〃)      十一番  奥村健二君(〃)      十二番  かけはし信勝君(〃)      十三番  森 みどり君(〃)      十四番  井上 章君(〃)      十五番  三田勝久君(〃)      十六番  岩木 均君(〃)      十七番  井上哲也君(〃)      十八番  野上松秀君(〃)      十九番  伊山喜二君(〃)      二十番  三浦寿子君(〃)     二十一番  長田公子君(〃)     二十二番  谷川 孝君(〃)     二十三番  樋口昌和君(〃)     二十四番  中川隆弘君(〃)     二十五番  今井 豊君(〃)     二十六番  森山浩行君(〃)     二十七番  小沢福子君(〃)     二十八番  土井達也君(〃)     二十九番  山岸としあき君(〃)      三十番  松浪耕造君(出席)     三十一番  坂本 充君(〃)     三十二番  池川康朗君(〃)     三十三番  柏原賢祥君(〃)     三十四番  光澤 忍君(〃)     三十五番  中野まさし君(〃)     三十六番  永野孝男君(〃)     三十七番  浅田 均君(〃)     三十八番  西口 勇君(〃)     三十九番  大島 章君(〃)      四十番  花谷充愉君(〃)     四十一番  田中誠太君(〃)     四十二番  徳丸義也君(〃)     四十三番  北口裕文君(〃)     四十四番  品川公男君(〃)     四十五番  関  守君(〃)     四十六番  黒田まさ子君(〃)     四十七番  岸上しずき君(〃)     四十八番  堀田文一君(〃)     四十九番  小谷みすず君(〃)      五十番  阿部誠行君(〃)     五十一番  宮原 威君(〃)     五十二番  和田正徳君(〃)     五十三番  中島健二君(〃)     五十四番  上の和明君(欠席)     五十五番  山添武文君(出席)     五十六番  漆原周義君(〃)     五十七番  西脇邦雄君(〃)     五十八番  山下清次君(〃)     五十九番  さぎり 勁君(〃)      六十番  中野 清君(〃)     六十一番  朝倉秀実君(〃)     六十二番  原田憲治君(出席)     六十三番  鈴木和夫君(〃)     六十四番  那波敬方君(〃)     六十五番  谷口昌隆君(〃)     六十六番  野田昌洋君(〃)     六十七番  池田作郎君(〃)     六十八番  山本幸男君(〃)     六十九番  岩下 学君(〃)      七十番  杉本 武君(〃)     七十一番  三宅史明君(〃)     七十二番  北之坊皓司君(〃)     七十三番  梅本憲史君(〃)     七十四番  井戸根慧典君(〃)     七十五番  竹本寿雄君(〃)     七十六番  西村晴天君(〃)     七十七番  谷口富男君(〃)     七十八番  浜崎宣弘君(〃)     七十九番  岡沢健二君(〃)      八十番  西野 茂君(〃)     八十一番  岩見星光君(〃)     八十二番  神谷 昇君(〃)     八十三番  畠 成章君(〃)     八十四番  北川イッセイ君(〃)     八十五番  奥田康司君(〃)     八十六番  園部一成君(〃)     八十七番  北川法夫君(〃)     八十八番  中村哲之助君(〃)     八十九番  松田英世君(〃)      九十番  半田 實君(〃)     九十一番  西浦 宏君(〃)     九十二番  冨田健治君(〃)     九十三番  吉田利幸君(〃)     九十四番  森山一正君(出席)     九十五番  若林まさお君(〃)     九十六番  長田義明君(〃)     九十七番  小池幸夫君(〃)     九十八番  横倉廉幸君(〃)     九十九番  杉本光伸君(〃)       百番  川合通夫君(〃)      百一番  釜中与四一君(〃)      百二番  橋本昇治君(〃)      百三番  徳永春好君(〃)      百四番  美坂房洋君(〃)      百五番  高辻八男君(〃)      百六番  隅田康男君(〃)      百七番  大前英世君(〃)      百八番  大友康亘君(〃)      百九番  土師幸平君(〃)      百十番  古川光和君(〃)     百十一番  酒井 豊君(〃)     百十二番  京極俊明君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議会事務局     局長          中村幹雄     次長          堂本佳秀     議事課長        西井正明     総括補佐        石田良正     課長補佐(委員会)   阪口泰久     主査(議事運営総括)  郷路秀男     主査(記録総括)    奥野綱一     主査          大河内隆生     主査          田澤孝夫    ~~~~~~~~~~~~~~~◯議事日程 第二号 平成十五年十月一日(水曜)午後一時開議 第一 議案第一号から第二十六号まで及び報告第一号から第十四号まで(「平成十五年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか三十九件)   (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~◯本日の会議に付した事件 第一 日程第一の件    ~~~~~~~~~~~~~~~午後一時三分開議 ○議長(森山一正君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 日程第一、議案第一号から第二十六号まで及び報告第一号から第十四号まで、平成十五年度大阪府一般会計補正予算の件外三十九件を一括議題といたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) この際、御報告いたします。第十三号議案 職員の退職手当に関する条例等一部改正の件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、本職から人事委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (文書は巻末に掲載) ○議長(森山一正君) 次に、九月二十九日付をもって公安委員長から本定例会の説明者の追加の通知がありました。文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。   (文書は巻末に掲載)    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により神谷昇君を指名いたします。神谷昇君。   (神谷昇君登壇・拍手) ◆(神谷昇君) 自由民主党大阪府議会議員団の神谷昇でございます。 私は、我が議員団を代表して質問を申し上げる前に、来年二月に控えた知事選への我が党議員団の対応について一言申し上げたいと存じます。 知事は、去る九月八日、みずからの意思と判断で次期出馬の意向を表明され、我々はこれを知事の政治的決断と尊重しますが、この九月定例会を通じて、燃える政策集団として知事と真剣な政策議論を行いながら、議員団としての総意を取りまとめてまいる所存であります。本定例会は、知事のお考えをまとめて聞く絶好の機会であり、特に最後で知事の基本姿勢等を質問してまいりたいと存じます。 さて、今世界では、昨年十一月以降、世界じゅうに猛威を振るった新型肺炎SARS、おさまる気配のない民族闘争やテロ事件、今夏世界じゅうを襲った異常気象など、二十一世紀に入り、これまで人類が経験し得なかった予見不可能な事件が地球規模で次々と起こり、不安と恐怖が広がっています。 国内でも、厳しい経営を迫られる中小零細企業者の悲鳴や、さらに少年犯罪の凶悪化、低年齢化、学級崩壊など切迫した現状は、府民生活に暗い影を落としています。このような現代、人々が安寧に生きることが最近特に難しい時代に突入しているがゆえに、今生きるということがいかにとうといかを改めて痛感させられます。 そこで、今回は、生きるというテーマで、府民の命と健康を初め府政全般を見詰め直し、質問を行ってまいります。 まず、生きるための基本とは生命と健康を守ることであり、活発に生きるためには経済活動や教育も重要であり、環境と安全も欠くことができません。これらの問題を健やかに生きる、活発に生きる、安全に生きると取り上げ、最後にあすに生きると題して大阪の将来像、知事の基本姿勢等について取り上げ、この四つの視点から成る今回の代表質問が充実した質疑となることを期待をいたすわけであります。 新型肺炎SARSは、中国広東省からの一人の旅行者によって香港に渡り、宿泊先のホテルに居合わせた人々が各国に持ち帰り、世界じゅうに広まりました。もともと広東省の風土病的だったSARSがグローバルウイルスと化したのは、人や物の交流が国境を越え広域化しているためであり、今後も第二のSARSが出現する可能性は非常に高く、現にアメリカでは、アフリカから渡った西ナイルウイルスが今夏も猛威を振るい、さらにこれまで人には感染しなかったと思われていたトリインフルエンザも、一九九七年には人に感染し死亡することが確認されました。これらが鳥などの輸入によっていつ日本に上陸するのか。また、エボラ出血熱、狂犬病、マラリア等の感染症も日本に侵入する危険性があり、二十一世紀はまさに感染症との闘いであります。 国では、平成十一年に従来の伝染病予防法等を廃止、統合したいわゆる感染症新法が施行され、猿等の動物に対する輸入禁止や輸入検疫の強化など総合的な感染症対策体制づくりが行われています。二〇二〇年には推計で国際観光客数が十六億人を突破し、四人に一人は海外旅行をする世界的な大旅行時代を迎えようとしています。人と人との交流は、文化や経済の発展を加速させますが、病原体を世界じゅうに拡散させる危険性も大いにあり、府民の健康への新たな驚異となっています。まず、健やかに生きるという視点から順次質問を行ってまいります。 初めに、SARS等感染症対策についてであります。 本年五月、SARSに感染した台湾人医師の来阪により、我々は未知なる感染症の存在を初めて実感いたしました。奇跡的に府民への感染はなかったものの、今でも多くの府民はあの恐怖を鮮明に覚えています。 府では、先般、SARS対応指針第二版を策定されましたが、八百八十万府民の健康を守るには不十分な点が多く見られます。例えば、初動体制について、感染者が何の前ぶれもなく一般の診療所に多数押し寄せた場合など突発的な状況に対応できるのか。搬送用のアイソレーターの数も、近隣府県も含めて六では絶対数が不足しています。また、蔓延を封じ込めるためには、他国と同様、最終的には周辺住民を含めて全面的に隔離をしたり、感染の可能性が高い患者を強制的に医療機関に受診させなくてはなりませんが、そうした場合でも、人権に配慮しつつきちっとした対応ができるのでありましょうか。 海、空の玄関を抱える本府として、水際の防疫体制やコロナウイルスの検査体制は国任せでよいのですか。また、自衛隊との連携は十分なのか。流行が懸念される冬季に備え、アウトブレークした場合などさまざまな想定でシミュレーションし、実地訓練などでマニュアルの不備を検証すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、SARSのように既に診断基準が定まり、他国での対応を参考にできれば周到な準備も行えますが、本府が最初にSARSに見舞われたシンガポールや香港のような状況であれば、十分に対応できるのか不安であります。そこで、現在の体制からもう一歩踏み込み、新興感染症再興感染症、食中毒や毒劇物、医薬品、飲料水などの健康被害全般にわたる発生予防、拡大防止のための健康危機管理マニュアルを策定し、新たな健康危機に対応する体制づくりを行うべきですが、知事の御所見をお伺いいたします。 次に、P4施設の誘致と試験研究機関の活性化についてであります。 関西国際空港は、世界各国からの旅客数が開港から平成十四度までで一億五千万人を超えており、いつ未知の感染症が府内に侵入してもおかしくない状態であります。実際、現場では、西ナイルウイルスの侵入を監視するため、国際線旅客機が到着後、機内で蚊を捕獲し検査を行うなど緊迫をしています。大阪湾には三大国際貿易港もあることから、いつどのような感染症が侵入しても対応できるよう府内の試験研究機能を充実し予見性を高めることは、八百八十万府民の生命を守るためには当然であります。 府立公衆衛生研究所を含め、大学や民間の研究所、さらに現在国が彩都に建設中の基盤研においては、高度なバイオ実験施設であるP3施設が整備されていますが、さらに高度なP4施設は、国内だけではなくアジアにおいても活用できる施設がありません。 指定感染症になったSARSは、死亡率の高いエボラ出血熱やラッサ熱と同じ第一類感染症に準じて扱われ、本来ならP4施設での取り扱いが望ましいにもかかわらず、P3施設での対応を余儀なくされ、どうしてもP4施設での実験が必要な場合は、他国の研究者に依頼するか、もしくは研究者みずからが国外に出向かざるを得ないのであります。 これでは万全の危機管理体制とは言えず、さらに国内の優秀な頭脳の海外流出を防ぎ、熾烈な国際競争に打ち勝つ科学技術の発展のためにも、このP4施設誘致について府として検討する価値は十分にあります。 また、研究施設の充実は、優秀な人材を全世界から集積し新産業の創出にもつながるなど副次的効果が大きく、そこで大阪に国のP4施設を誘致してはいかがですか。大阪には、阪大や京大の研究協力が得られる利点があり、さらに国内外からの研究者や専門家を呼び込み、アジアの拠点、バイオの拠点として大きなインパクトがありますし、何よりも研究成果をアジアや世界に発信し、大阪の名を世界に広める効果もありますが、知事はいかがお考えでしょうか。 また、公衆衛生研究所は、昭和三十四年の創立以来、府の保健衛生行政を科学的、技術的に支援する中核機関として各種調査研究や研修等を行ってまいりました。しかし、設立以来、P3を初めとする施設の老朽化が激しく、耐震性に劣る現在の施設では、感染症や炭疽菌テロ、ダイオキシンや環境ホルモンなど新たな健康危機に対して十分に対応できないことは明白であります。 公衛研は、今後府内の市町村や保健衛生関係者への最新情報の発信基地としてその役割がますます重要になるほか、府民に開かれた施設としてセミナーの開催や展示コーナーの設置なども必要であります。新たな健康危機管理体制の中枢として、公衛研の早急な充実と時代に対応する全面建てかえについて知事にお伺いをいたします。 次に、最先端医療と病院改革についてお伺いします。 かつて大阪府の平均寿命は全国ワーストワンであり、現在でも常にワーストファイブ内を低迷しています。そこで、府立の各病院は、その専門性を高め高度な医療技術を府内の八つの医療圏に広めることにより、府民の平均寿命を一歳でも二歳でも上げ、府民が安心して年輪を重ねられるよう府内の医療水準全体を向上させる使命があります。 現在、森ノ宮健康ゾーンには、健康科学センターがん予防検診センターなど生活習慣病の予防と健康づくりの施設が配備されていますが、そこに最先端医療の集積を図り、府民の健康を守るための情報を府内一円に発信できる中枢機能を整備すべきであります。 府立成人病センターは、東の国立がんセンターに並ぶがん治療の我が国のトップランナーとしての実績を有し、府内外から厚い信頼を集めていますが、今日医学界においても、遺伝子治療や再生医療といった新技術の開発は日進月歩であり、高度な医療水準を維持するには最新の医療機器が必要であります。最先端のがん検査用陽電子放射断層撮影装置--PETは、腫瘍の検出にすぐれた画期的な検査方法であり、これを有しているのは、府内では阪大病院など三施設しかありません。残念ながら、成人病センターではこの検査を外部に依頼しており、高度ながん専門医療機関としては非常に心もとなく、さらにこの検査では、画像診断の経験と実績を備えた専門医が必要であって、優秀な人材の確保育成の面からも、センターの今後の大きな不安材料となっているのです。 このため、早急にPETの導入を提案しますが、高価な機器でもあり、整備に当たっては、採算性も考慮し、センター外の病院や一般の府民も利用できる開かれた診療体制をとるなど工夫を凝らしていただきたいと思います。将来的には老朽化したセンターの建てかえも必要で、今から着手したとしても十年はかかることから、今後の府立成人病センターの発展方向について具体的な検討に着手すべきであります。 さらに、府立病院は、本日から大阪府立急性期・総合医療センターへと名前が変わりました。循環器疾患に重点を置いた治療体制を整えるとともに、平成十九年度を目途とする身体障害者福祉センター附属病院との合併に当たっては、障害者が利用しやすいように十分配慮する必要があります。傷病の発生早期に開始する急性期リハビリテーションから、脊椎損傷等高度リハビリ、さらには社会復帰訓練施設の併設など、障害者の生活の質を高めていくための診療体制や施設の充実を図るべきであります。 また、高齢者、障害者、難病患者等が退院しても、自宅近くで質の高い医療やリハビリが受けられるよう特色ある専門病院間の連携を図ることや、府内の医療施設や特別養護老人ホームなどに人材派遣や技術的支援を行うことも検討してはいかがでしょうか。また、難病センターについては、昨年の代表質問でも取り上げましたが、その後の状況をあわせて知事にお尋ねいたします。 次に、保健所支所の統廃合問題についてであります。 昭和十二年に施行された保健所法に基づき、保健所はこれまで六十六年間もの長きにわたり連綿として時代に対応し、常に地域の公衆衛生の最前線基地として予防と健診の両面から府民の健康増進に大きく貢献をしてまいりました。 ところが、今保健所支所の統廃合がされようとしています。平成六年の地域保健法の改正により、これまで保健所が中心になって担ってきた乳幼児健診などの業務は市町村に移管され、保健所支所はその存在感が薄くなったと言われていますが、未知の感染症という新たな健康危機への対応や、食の安全確保などの食品衛生対策、府民の平均寿命を延ばすために、森ノ宮健康ゾーンと連携するなど積極的に府民に出向く保健所行政が今こそ重要であり、府行政と府民を直接つなぐ数少ない窓口機能も果たしてきたということを決して忘れてはいけません。府が説明するように、人的資源を集中させ効率化を図ることが、保健所としての役割を十分果たせるのか疑問であります。 保健所支所は、地域の健康を守る拠点として市町村の信頼も厚く、それゆえに、以前保健所の再編を行った際、健康福祉部では、支所は健康プラザとして存続させると言ったではありませんか。それが今すぐになぜ方向転換されるのか、考え方がどのように変わったのか、納得できる説明をしていただくことと、一部の市町村では十分な体制をつくれるのか疑問もあり、市町村の意見を十分聞き、個々の状況を見きわめて統廃合を考えてはいかがでしょうか、知事にお尋ねをいたします。 健康福祉アクションプログラム福祉医療制度の見直しについては、国の医療保険制度が改正されたことに伴い、来年度からの府独自の福祉医療制度の見直し案が提示されています。では、福祉とは一体何なのか。だれもが幾つになっても安心して暮らせる命綱であります。これまで府が先導し市町村が協力して実施してきた老人や母子、障害者、乳幼児の四つの福祉医療は、府民の健康増進と生活安定に大きく寄与してきましたが、今回府からは、現行制度のままでは平成二十年度に府の負担が四百億円にも達する試算が示されていますが、福祉医療制度の果たす役割をきっちりと見きわめることが重要であり、財政難でまだ対応し切れていない課題を置き去りにすることは決して許されません。 このたび、知事からの提示の大阪府健康福祉アクションプログラムは、高齢化社会にふさわしいプログラムなのか、府民の目線で練り上げたものなのか。スクラップには大なたを振るい、ビルドにはインパクトがなく、知事は健康福祉分野を重視するために高杉副知事を起用されたはずなのに、これでは全くちぐはぐと言えます。保健福祉制度は、本当に支援の必要な人を救済する真のセーフティーネットとして再構築すべきで、知事は健康福祉行政の再構築にどのような視点で取り組まれるのか、お伺いをいたします。 我々は、社会保障費の負担増に伴って世代をまたがる不公平感が顕著となる今日、従来のばらまき型から自立支援型への方向転換を否定はしません。しかし、そもそも老人医療費助成制度を市町村に協力を求め、府内統一制度としてスタートさせたのは、本府ではありませんか。財政難でやめるとしたら、府民は到底納得できません。決断を下す来年二月までにはまだ時間もあり、府は、財政難でやめるのではなく、将来にわたり効率性、公平性、持続性を考え、本当に支援が必要な人たちを支えていく独自施策として明確に示すべきであり、高杉新副知事の御所見をお伺いしたいと思います。 人は、ただ生きているのではなく、生きているという確かな手ごたえを持って活発に生きてこそ、人生を豊かなものにできます。活発な経済活動の場の整備としっかりとした人づくりを行うことによって、世界の都市間競争に勝ち抜く大阪再生への足取りを確実にせねばなりません。 次に、活発に生きる視点で経済と教育について質問を行ってまいります。 初めに、産業再生プログラムと金融政策についてであります。 かつて通産省出身の知事が、就任後経済のプロとして打ち出した産業再生プログラム案は、実施から三年になりますが、この間産業再生が進んだという実感は薄く、昨年秋に評価委員会が策定した評価調書も、全体としてどういう成果があって、今後どうすれば再生できるのか全くイメージがわきません。知事、この自信作の三年間を振り返り、果たして成果はあったのでしょうか、まずこのプログラムに対する評価についてお伺いします。 また、この産業再生プログラムは、真に成果が上がるように思い切った取り組みで再構築すべきと考えますが、この最重要課題に取り組んでこられた鈴木副知事の御所見をお伺いいたします。 次に、かつてなく府内の経済状況が悪化し、失業者も依然多く、知事として一刻も早く企業の再生と景気の回復を図らなければなりません。産業再生においては、特に金融政策重視への選択と集中を行うべきであります。今回の元気出せ大阪ファンド事業については、中小企業を対象としたいわば国の産業再生機構の地方版で、我々はこれを是とする一方、余り大きな期待を持っていません。なぜなら、順調に再生支援が進めばいいのですが、もし初めにそれが認められなかった場合、その企業は再生不能ということで非常に厳しい状況になります。こうした功罪の二面性を考えれば、本当に倒産の瀬戸際にある中小企業以外は手を出しにくいのが本音ではないでしょうか。 また、今回の新ファンド事業の仕組みは、民間の三つの再生ファンドがどれだけ協力できるかにかかっていますが、銀行がイニシアチブをとることに我々は疑問を感じております。再生支援委員会は、一応独立した決定権を有し、外部から一切の関与を受けないとされていますが、一方で、金融機関が深く関与する保証機関や再生ファンドの評価結果をもとに支援の可否を決定することになっています。そもそも申請の段階で主力金融機関の合意が条件になっていますが、自己の債権回収に必死の金融機関が、困っている中小企業を本当に助けてくれるのでしょうか。金融機関のためのファンド事業にならないか心配であります。 そこで、知事が本気で大阪の中小零細企業のために考えるのであれば、例えば銀行も出捐者に含めた基金を設置し、基金の破綻リスクは銀行もともに負うといった発想ができないでしょうか。信用保証の窓口を銀行に設け、銀行みずからが審査を行いリスクも負うことによって、真に自立し、ともに歩みながら企業を育てられる銀行が生まれると思います。銀行にやる気がなければ、東京都のように独自の銀行をつくると明言されてはいかがですか、知事の御所見をお伺いいたします。 さらに、制度融資については、融資枠の拡大や借りかえ制度の創設等が行われ、メニューは一人前でありますが、総花的でインパクトに欠け、決して府民が利用しやすい制度になっていません。今日の不良債権は、大銀行から見れば不良債権であっても、健全な経営を続ける優良企業はたくさんあり、不良債権は宝の山だと言う人もいます。大銀行の不良債権処理が最優先される今日では、過去の事業失敗による過剰債務がなく堅実な経営を続けているにもかかわらず、土地等の担保価値が下落したために運転資金に困り、経営が行き詰まる中小企業も多くあり、これらは元気出せ大阪ファンド事業の対象にはなっておらず、これでは助かる企業も助かりません。本当に本府には中小零細企業を生かそうとする精神があるのですか。 新ファンド事業で仮に救えたとしても、二年間でたったの三百社で、知事が打ち出す中小企業再生の切り札がこれでは全く物足らず、少なくとも倍増すべきであります。そして、中小零細企業のための独自の再生支援策をもっと果敢に企画立案すべきであります。例えば、府の制度融資は、これまで府の損失補償を組み入れ、保証協会が保証をし、利息も低く抑えてきましたが、現実には枠があっても借りれない企業がたくさんあり、それがやみ金融による被害を助長しているのであります。 そこで、逆の発想で、少し高い利息や保証料を取ってでも、現実に融資のできる政策を打ち出してはいかがでしょうか。新ファンド事業による支援が必要になる前の段階で、中小零細企業を救う方策を今こそ真剣に考えるべきですが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、金融機関に対して府内中小零細企業の存在依存度が極めて高い現状で、地域金融機関の連合体であるりそな銀行のあり方はまさに大阪の死活問題であり、中小零細企業のために真のリージョナルバンクとしての役割を果たしていただきたい。しかし、庁内では、あくまで国の問題という認識で、財政課や出納室、商工労働部など複数の部局がそれぞれ個別に関係事項に消極的に対処しているにすぎず、危機感が欠如しています。 関連情報を迅速に収集分析するとともに、本社機能の移転や債権分離などの問題について、りそな銀行がとり得る今後の経営方針をシミュレーションし、適切な対応策を検討できる専門プロジェクトを早急に立ち上げてはと考えますが、鈴木副知事の御所見をお伺いいたします。 平成十四年度から、府立の七試験研究機関において、情報通信、バイオ、環境、健康福祉の四分野で企業との共同研究等につながる調査研究事業が始まり、府大でも、企業との共同研究のうち、独創性、先進性の高い研究を産業創造研究に指定し、研究費の重点的投入が行われ、府大や試験研究機関において活性化が図られていますが、予算はまだまだ不十分で、今後とも研究成果を大阪産業の振興と再生につなげるためにもさらなる拡充が必要でありますが、商工労働部長の御所見をお伺いしたいと存じます。 また、このたび府立高等学校特色づくり・再編整備計画案が策定され、工業高校を工科高校へ再編することになりましたが、これまで何度も改革案は出ては消えており、今度は本気ですか。今回の全体計画案は、ものづくりを支える人材育成が重要性を増しているにもかかわらず、総募集学級数はこれまでの工業高校の十年間の実績に合わせています。新しい時代の大阪産業を支える人材を育てる観点から、工業高校の再編は、魅力あるカリキュラムや施設整備に思い切った取り組みが必要と考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。 大阪、関西経済の活性化を図るには、関西国際空港を中心とした都市の経営戦略が不可欠であり、世界の主要国際空港と肩を並べるためにも、二期事業を着実に推進しなければなりません。昨年末の財務、国土交通大臣の合意では、二〇〇七年供用開始の是非は二〇〇五年度予算編成時に判断されるとされ、SARSとイラク戦争の影響で利用者は過去最低の水準に落ち込み、このままでは二期事業への影響が懸念されます。 開業以来、初めて民間出身の会長、社長が就任されたことで、今後国際競争にふさわしい経営感覚を発揮されるものと期待しますが、府としても出向者の引き揚げを初め、関空会社の経営合理化とサービスの向上をサポートしていくべきではないでしょうか。 また、関空が二十四時間空港の機能を十二分に発揮し魅力的なものとなるためには、空港周辺を活性化させ二十四時間化する必要があります。今年から定期借地方式の導入で企業誘致が進んではいますが、関西経済復興の先駆けとなる国際企業や大型集客施設等の誘致に知事も積極的に乗り出し、りんくうタウンを二十四時間化し空港の支援基地とするとともに、臨空都市において国際都市にふさわしいまちづくりを図っていくべきであります。 なお、外資系企業を大阪に誘致するためには、何よりも外国人従業員やその家族が安心して生活できる環境が必要であります。インターナショナルスクールや外国語が通じる医療機関、生活様式に対応できる住宅の整備に、地元企業や大学等と連携し総力を挙げ外国人にも住みやすいまちにすべきであります。府として早急にその戦略的プランを描き、検証し、実行のシステムを考えるべきですが、以上知事の御所見をお伺いいたします。 また、関西では、特に高速道路の整備がおくれています。通行料金収入で建設費を賄う公団方式では、土地取得費等が高い都心部で交通需要が大きくても採算性を考えて整備がおくれています。今般、国土交通省は、道路特定財源などを活用して、首都高速道路と阪神高速道路の新規路線の一部を国や自治体が直接建設する方針を固め、今後自治体と協議調整することになっていますが、特に阪神高速道路の施行方式について、新たな地方負担を前提とされてはたまりません。国全体の経済活動にもかかわる大都市の高速道路は、国の基幹道路に匹敵するほど重要であり、特に都市再生プロジェクトにも位置づけられている阪神高速道路大和川線と淀川左岸線の整備について、府は今後どのように取り組まれるのか、知事にお尋ねをいたします。 また、そもそも道路特定財源のあり方として経済効果が大きい都市部への還元は当然ですが、大阪の現在の還元率は五七%しかなく、たとえ公団が民営化されても、これまでどおり都市部の税金の大半が地方の道路整備に使われるのでは全く意味がなく、今後は道路の維持補修の経費が増大することからも、都市部の還元率を上げる必要があります。国の大動脈となる第二名神高速道路の早期完成は、これからも国に対しさらに強く訴え、これにつながる都市部の道路整備を図っていくためにも、道路特定財源がさらに大都市に重点配分されるよう一層強く迫るべきでありますが、知事の御所見をお伺いいたします。 二十一世紀は観光の世紀と言われ、観光がリーディング産業になると予想されます。観光立都大阪宣言を初め、アクションプログラムの策定、大阪観光コンベンション協会の立ち上げなど、大阪、関西での取り組みが行われていますが、散発的で具体的なスケジュールや優先順位がなく非常にぼけています。USJについても、経済効果はホテルなどに限ると言われており、大阪の観光産業全体の経済、雇用面への波及効果や将来の見通しについて分析を行うなど、より積極的な観光施策を打ち出すべきであると考えています。 また、この夏、文化で関西の活性化、復権を目指してオール関西で取り組む関西元気文化圏推進協議会が発足し、本府でも今年三月に大阪府文化振興アクションプランを策定しましたが、自治体文化行政の出発点となったかつての取り組みや府内市町村の現在の文化行政レベルに比べると、府の存在感が薄いように思われます。 ヨーロッパでは、美術展や演劇、コンサート、映画などを通じて毎年違う国の文化を紹介するユーロパリアが、今年はベルギーで開催され、各国の相互理解を深め、大きな観光資源にもなっています。そこで、この大阪でユーロ芸術祭にならってアジア芸術祭を開催し、毎年テーマ国を決めて、アジアの国々の文化や芸術を紹介してはどうでしょうか。文化とは歴史の積み重ねであり、それを生かすことが観光にもつながってまいります。大阪は、文楽や歌舞伎など世界に誇る貴重な歴史的財産を有していますが、そうした本物の文化に府民の目が余り向けられていないのは残念であります。府は、歴史と伝統に根づいた本物の文化を育て上げ、さらにそれが国際交流や観光にもつながる取り組みを積極的に行うべきでありますが、以上知事の御所見をお伺いいたします。 また、大阪のファッション振興と世界で活躍できるクリエーターの発掘などを目的に一九八七年から開催している大阪コレクションは、今や関西最大のファッション事業として大阪の顔となっています。しかし、パリコレなど世界五大コレクションが開催期間中、無数の若手の発表の場が取り巻き、まち全体を挙げたファッションショーとなっていますが、大阪コレクションはなぜか大阪全体を挙げた一大イベントにはなり切れていません。 そこで、水都大阪の再生などの取り組みにも、大阪コレクションを連携させ、市内の道頓堀やシーサイドでファッションショーを行えば、求心力は一層強まると思われます。それ以上に、限られた予算の中で施策の連携を図ることで、府内全体で展開されているおのおのの施策の活性化にもつながると思います。 大阪の繊維産業は、これからはファッション性などの付加価値の高い製品をつくるしか生きる道がなく、それには若手デザイナーを育て、デザインのすそ野を広げることが大切であります。 昨年夏、大阪府は、世界のファッションの中心地ミラノを州都とするロンバルディア州と友好提携を結びましたが、その後どのような交流を行っていますか。ミラノコレクションと提携して若手の発表の場をつくり、大阪コレクションを大阪全体の世界のファッションショーとして開催できれば、若手デザイナーの育成とともに、大阪観光の目玉になるはずであります。知事の御所見をお伺いいたします。 次に、教育基本法の改正についてお伺いします。 平成十五年三月二十日に国の中央教育審議会からの答申で、今後我が国は教育基本法を見直すことになりました。戦後生まれの教育基本法は、これまで一度も見直されず、今回の改正は、自信喪失感や閉塞感の広がり、倫理観や社会的使命の喪失など日本社会がまさに危機に直面する中で、社会の反映を支えてきた教育の基本を根本的に改正せざるを得ない状況になった結果でもあります。 戦後五十数年がたって時代は激変しました。新基本法は、二十一世紀を切り開く心豊かでたくましい日本人の育成を目指すもので、新しい公共の概念や郷土や国を愛する心、家庭教育の役割などが新たに追加されました。 国や社会の問題を自分自身の問題として考え、社会の形成に主体的に参画する公共の精神、道徳心、自律心を涵養する視点は、まさに今の教育に一番欠けており、日本の伝統や文化を尊重し、郷土や国を愛し誇りに思う心をはぐくんでこそ、初めて世界の国や地域の伝統文化を理解し尊重することができます。そして、法は家庭に入らずというものの、DVや児童虐待など今日の家庭は崩壊の危機にあり、家庭の役割を法律に明記することは重要な意義があります。 我が議員団は、これら三つの教育基本法改正の理念は極めて正論で肯定すべきと考えますが、知事は教育基本法改正の理念をどう評価され、今後この理念を大阪の教育にどう反映されるのか。また、家庭教育の役割に関し、子どもの教育の責任は第一義的にまず家庭にあり、家庭こそ子どもの人格形成の原点であるとの思いから、今年の二月議会において温かい家庭づくり条例を提案しました。家庭が温かく健全でなければ、豊かな家庭教育はあり得ません。温かい家庭づくり条例のその後の御検討について知事にお尋ねをいたします。 昨年四月から完全学校週五日制と新学習指導要領によるいわゆるゆとり教育が始まっていますが、学力の低下を心配する声が日増しに強まり、国も学習指導要領の見直しの声に揺れています。ゆとり教育の本質は、子どもの授業時間を削減する点にあり、まるで得をしているのは教員だけのようであります。また、これまで競争イコール悪であるかのような教育が行われ、我が国に典型的ないわゆる行き過ぎた平等教育、平等の不平等は、もはや百害あって一利なしと断言できます。いまだに府内の小学校で、運動会で駆けっこの順位をつけるのが不平等だとして順位をつけない学校もあると聞きますが、こうした結果の平等だけを重視する平等教育は、社会の矛盾を子どもに押しつけるだけであります。 我が議員団は、子どもたちに確かな学力が身につくよう、一貫してゆとり教育の見直しを求めてまいりました。知事は、昨年、教育七日制を掲げ、本年度から具体的に学力向上プロジェクトに取り組み、教育委員会も、基礎をこつこつと学ぶ発展的な内容を、積極的に学ぶ姿勢を評価する知育尊重の教育を進められております。これらは、我が議員団の考え方が受け入れられた結果であり、ゆとり教育の見直しは当然授業時間の拡充まで考えておられるのですか。改めて知事及び教育長に、ゆとり教育に対する認識と今後の学力向上への取り組みについて御所見をお伺いいたします。 また、教育七日制は、土日の二日間のあり方が重要となります。そこで、物を大切にする心をはぐくむ子どものころからのものづくり体験は、極めて有効なメニューであると考えます。竹トンボをつくったり、犬小屋をつくったり、私の近くの弥生学習館では勾玉をつくったりしていますが、実際に物をつくるという体験が今の子どもたちには欠け、それゆえに物を大切にする心に欠けていると思われます。 ものづくりを大切にするドイツでは、企業と提携したデュアルシステムなど本格的な職業教育システムがありますが、小さいころから公民館でものづくりの楽しさを教えたりもしています。子どもの土日の過ごし方として、ものづくり体験学習を積極的に展開することについて教育長にお伺いします。 また、本府では、平成十二年度から府内のPTA、自治会、NPOなどの地域の幅広い方々が構成員となり、地域教育協議会--すこやかネットを立ち上げました。その推進役となる地域コーディネーターも、我が議員団の提案により、平成十三年度から五年間でトータル一千人を養成することとなっていますが、今後三百三十四のすべての中学校区でこの取り組みが充実されれば、土日の過ごし方の強力なサポートになりますが、教育長の御所見をお伺いいたします。 我が議員団は、これまで私学振興のため、私学助成の充実と公私間格差の是正を訴え続けており、平成十三年九月の代表質問では、生徒のより自由な学校選択や学校間の競争が可能となるよう、また行財政改革の観点からも、七対三の公私受け入れ比率を一対一へと見直すよう求めました。 そもそも公私間格差と受け入れ比率の是正を求めるのは、これからの時代、各人が自由に刺激をし合い、成長を求めていく原点が学校教育であるからであります。そのためには、学校は開放的で、公と私がお互いに刺激し合い、教育界内部からの改革が何より重要であります。七対三という固定的な官と民の調整枠があっては自由な競争が妨げられ、これを撤廃する必要があります。その前提として、公私間格差を解消する競争条件を整備せねばなりません。 前回の質問に知事は、公私間格差などの条件整備を図った上で、平成十七年度を目途に弾力化するとの答弁をされています。そこで、知事は、常々私学を応援するというのであれば、国に対し、公と私の生徒一人当たりの財源措置額に大きな格差があることから、私学助成の拡大を強く訴え、府としては授業料軽減策をすぐに実行し、公私受け入れ比率を早急に見直すべきですが、今後の展望を知事にお伺いをいたします。 一方、府立高校では、特色ある学校づくりは、平成十一年度から十年計画で再編整備計画が進められ、来年も新たに工科高校や国際科学高校の開設やクリエイティブスクールの拡大、夜間定時制の再配置などが行われます。これに対し、私学でも中等教育学校の創設などの新たな挑戦を始め、府としても授業料等納付金水準の引き下げに向けた政策誘導助成等に取り組んでいますが、近年の少子化など私学を取り巻く厳しい環境情勢を踏まえ、学校自身の教育力向上に向けた自主的努力を一層求め、府としても積極的にこれを支援することが重要でありますが、生活文化部長の御所見をお伺いいたします。 次に、教育委員会の活性化につながる点についてお伺いします。 民間では、松下電器産業が、今年五月に大学四年生向けの新たなインターンシップ制度の導入を発表しました。大学生が在学中に企業で実際の仕事を体験し、参加学生が同社へ就職を希望する場合には、仕事ぶりを評価し選考に加味するというもので、この制度は雇用のミスマッチ解消と優秀な人材の早期確保のために採用する企業が年々ふえています。 そこで、府の教員採用について、今後大量採用の時代を迎えることから、すぐれた人材を確保するためにも、面接以上により人物重視の採用が可能となるインターンシップ制度の導入について教育長にお伺いします。 また、採用の段階で多少の時間とお金をかけてでもよい人材を確保することが、その後の生涯賃金コストの効用を考えれば結局は税金を大切に使うことにもなります。教員の人事採用に関しては、PR活動等にも積極的に取り組み、そのための予算手当てもきっちりと行うべきであります。 次に、府立高校の授業料減免率は、全国平均の約三倍と突出し、昨年度はついに二割を超えました。同じ教室で授業を受けながら、五人に一人が授業料を払っていないという異常な状態になっています。減免制度は府民の税金で支えられており、生徒一人一人がみずから学ぶ意識を持って学業に打ち込まなければ、せっかくの制度が単なるばらまきに終わるおそれがあります。 負担の不公平感を是正し、生徒にみずから学ぶという意識を持たせる観点からも、これだけふえてしまった減免制度のあり方は当然見直さなければなりません。例えば、今日の減免制度の趣旨が、向学心に富みながら経済的理由により云々とされていることからも、最低限度の学業成績は求めることや、減免はゼロにするのではなく最低水準の金額は徴収する、あるいは減免制度を廃止して奨学金制度へ移行するなどさまざまな考え方があり、今後の授業料減免制度のあり方について教育長にお尋ねをいたします。 ことし二月の我が議員団の代表質問を受け、教育委員会では早速インターネット教育委員会を八月から九月にかけて開催されました。今回は参加者を限定し、先着順に受け付けを行いましたが、これが教育委員会の活性化につながらなければ意味がありません。東京都では、来年四月から大学四年生約五十人を対象に、公立小学校で年間を通した教育実習を行うとともに、教員採用試験を別枠で実施することなども打ち出していますが、大阪府の教育委員による実際の議論の場においても、斬新なアイデアと自由な発想が生まれるよう一層の努力や工夫が必要であります。 そこで、このインターネット教育委員会についてこれからどうなさるのか、評価と今後の活用方策について教育長の御所見をお伺いをいたします。 人が健やかに生きていくためには、心や体の健康が大切であり、日々の生活を営む環境が良好でなければなりません。健康を維持することはできないのであります。次は、安全に生きる観点から、安全と安心をはぐくむ府民の生活環境に関して順次質問を行ってまいります。 地球温暖化防止京都会議は、持続可能な開発に関するヨハネスブルク・サミットなどの国際会議を通じて、地球環境が人々の生活に大きな影響を及ぼすことが世界に広く認識されるようになりました。今年発生したロシアでの森林火災は、史上最悪とも言われ、面積にして日本の約六割が消失し、五月に北海道では火災によるちりの影響で太陽が白く濁って見えました。また、この森林火災によってシベリアの永久凍土が解け、CO2の約十六倍以上もの温室効果を持つメタンガスが大量に放出され、地球環境への悪化が心配されています。 ほかにも砂漠化等世界各地で起こり、環境対策はもはや待ったなしの危機的状況で、府としても、みずからできる対策は一刻も早く手を打たなければなりません。これからの時代、多種多様な行政課題の中でも、特に環境問題こそが選択と集中すべき重要な柱になることは論をまちません。折しもこの七月に自動車NOx・PM法が施行され、府の総量削減計画が策定され、削減目標が高らかに掲げられていますが、問題はいかにその実効性を高め、目標達成をするシステムをつくり、いかに発生源対策を行うかであります。 そこで、この秋からディーゼル車に対する規制が強化され、一方で環境に適合したトラックも開発されていますが、その買いかえが中小零細事業者や運送業者にとって実際になし得るのかどうかが発生源対策の大きなポイントであります。買いかえ時期は平成十六年から十八年の三年間に集中しており、もしこのまま放置すると、経営基盤の弱い事業者が多いことから、買いかえができず廃業に追い込まれるといったことにもなりかねず、そうなれば雇用に悪影響と物流の機能低下になります。 そこで、府として計画達成のため、国の対策をまつのではなく、いわば大阪方式として無担保融資枠の拡大や担保の見直しによる融資制度の拡充を早急に講じて、規制適合車への買いかえを支援するなどに本腰で取り組まなければなりません。計画の完全達成に向けての知事の御決意をお伺いいたします。 ところで、今年は六万年ぶりと言われる火星の大接近が大きな話題になっておりまして、天体望遠鏡も大変よく売れたそうであります。昔に比べますと、大阪は、大気中の水蒸気やちりがふえたことや、夜になってもこうこうと輝く街の明かりで夜空が見えにくくなり、星を見る機会がすっかり減ってしまいました。それでも、月の明かりに負けないくらい赤く輝く火星は、宇宙の神秘を伝え、私たちの少年の心を呼び覚ましてくれます。南東の方向であります。一度きょう見てください。見えなかったら、またあした見てください。 こうした心の感動を通じて、宇宙、地球規模で自然の大切さを考え、宇宙や自然の営みを通じて命のとうとさを知る環境教育は、まさに教育の基本であり、今後社会のあらゆる場面で推進することが大切であります。 大阪には、太陽光発電では世界のトップメーカーがありますし、燃料電池についても、先日、府と自動車メーカーが官民一体型の推進会議を全国で初めて設立したところであります。こうした新エネルギーや風力発電や自然エネルギーの研究開発、普及促進社会を構築する仕組みづくりについて知事にお尋ねをいたします。 ところで、建築都市部では、環境と共生するまちというコンセプトで、平成四年度に設計コンペを行い、平成九年度にかけて府営河内長野木戸住宅を完成させました。雨水の利用やソーラーシステム、さらにビオトープに至るまで発想は実にすばらしいものにもかかわらず、なぜかその後取り組みを継続されていません。もし続けていれば、さらに府営住宅をプラスエネルギー住宅へ発展させるなど環境共生の最先端モデルにもなり、自然エネルギー普及の原動力になり得たものを、途中でやめたのはまことに残念と言わざるを得ません。 今日では、環境技術もさらに進み、建築コストも下がってきたことから、府営住宅や建て売り住宅でローエネルギーハウスを促進するなど、環境世紀にふさわしい地球環境共生への取り組みを再び進めるべきですが、建築都市部長の御所見をお伺いいたします。 最近、世界の至るところで異常気象が発生し、我が国でも、今年の夏は北日本を中心に低温と日照不足が続き、農作物への影響は深刻であります。アメリカでは穀倉地帯の気候が変動し、世界の穀物市場への影響が懸念されています。 我が国の食料自給率は、この四十年で半分になり、主要先進国の中では最低の水準であり、将来の食料需給に不安を抱く国民は八割近くにも達し、食料問題は身近で深刻な問題になっています。本府の自給率は、エネルギーに換算して何と二%で、これでは全くお粗末で、目標を設定して、府独自で食料生産の担い手確保や地産地消をより一層推進し、府内農林水産業の振興を通じて食料自給率の向上を目指すべきではありませんか。 一方、近年、食の本質を見直す運動として、イタリアを発祥とするスローフードへの関心が高まり、我が国でも、長い時間をかけてそれぞれの地方風土に根づいた伝統的な食材や料理、地酒などに注目し、生産者と消費者のコミュニケーションを深めることで、魅力ある地域づくりへ結びつける動きが広がりつつあります。スローフード運動は、地域の活性化と府民参加型の食文化醸成運動として新たな可能性を秘めており、府としても今後このような運動を側面支援してはいかがでしょうか。以上、環境農林水産部長の御所見をお伺いいたします。 都市部の気温が周辺地域と比較して高くなるヒートアイランド現象が問題となっており、府ではヒートアイランド対策推進計画の策定作業を進めています。地球温暖化対策や都市緑化などヒートアイランド現象を抑制する都市づくりは、そのまま環境負荷の少ない持続可能な都市づくりに通じて、何より水や緑、太陽は私たちの心をいやす効果を持っています。 そこで、公園や街路樹の整備、市街地における屋上緑化、壁面緑化、歩道の広幅員化、透水性舗装など、ヒートアイランド現象の解消に向けた総合的な対策が必要でありますが、知事にお尋ねをいたします。 ヨーロッパでは、田舎でも電線の地中化が行われており、まち全体が緑で覆われ、いわば日本の電柱のかわりに緑の木々が植えられている感覚であります。本府でも、市街地の街路樹の推進とあわせ、緑被率向上のためにも電線の地中化を行い、まちの緑化を推進し、より快適な道路空間の創出を考えてはどうでしょうか。 さらに、身近な生活環境の整備に当たっては、昨年の道路四公団民営化問題を初め、社会資本整備のあり方が国民的な議論を呼んでいることに留意する必要があります。これまでの行政主導型から一歩踏み出し、生活者の視点で必要性、効果を検証し、府民とともに知恵を出し合い進めていく観点が重要であります。子どもからお年寄りまですべての府民が、まちがきれいになったと実感でき、豊かな心をはぐくめる快適な生活環境の創造に向けた今後の事業展開について、土木部長の御所見をお伺いいたします。 次に、不法投棄問題についてお伺いします。 家電リサイクル法は、消費者、小売店、メーカーの三者が協力し、リサイクルの手間と費用を分担するものですが、激しい価格競争の中で小売店にしわ寄せが来ているとの指摘があり、さらに消費者からは、リサイクル料金が高く、算定根拠も不明確との不満の声があることから、対象となる家電四品目の平成十四年度の不法投棄台数は、前年度に比べ約二割もふえていることが国の調査で明らかになりました。本年十月からは使用済みパソコンもリサイクル料金が必要となり、このままでは不法投棄がますます増大すると危惧されます。 府は、本年五月、リサイクル処理を法で定められた家電製造メーカーだけではなく、既存のリサイクル業者も可能とする独自の方式を打ち出しましたが、国は法制定の趣旨から逸脱しているとし、これまでリサイクルに取り組んできた業界の実態を考慮しないで、製造者責任の名のもとに製造メーカー以外のリサイクル処理は認めないとする考えで、これでは納得できません。七月には堺市も大阪方式の導入を決めており、府として途中であきらめることなく、今後も国と粘り強く協議を進め、大阪方式を実現させるべきでありますが、知事の御所見をお伺いします。 一方、自動車リサイクル法が成立し、所有者や関係する業者、県、市町村は、来年七月の施行に向けた的確な対応が求められます。今後、既に売られている車については、リサイクル費用を次の車検までに納付しなければならず、放置自動車の増加が懸念されますが、放置自動車はナンバープレートが外してあっても廃棄物と認定するのが難しく、所有者が見つかっても指導に強制力がないのが現状であります。 そこで、ナンバープレートが外され所有者がわからない自動車でも、警察など関係機関とも十分に連携して、車台番号等から所有者を割り出し、放置自動車の所有者に対して罰金などを設ける条例化による実効性ある対策を行うべきでありますが、知事に御所見をお伺いいたします。 次に、東南海・南海地震と防災対策についてお伺いします。 先月十七日、国の中央防災会議の発表では、東海・東南海・南海地震の三つが同時に発生した場合、全国で死者数が最大で二万八千人、建物倒壊が約九十六万棟と広域かつ巨大な被害が予想され、同時に発表された東南海・南海地震の地震防災推進地域の指定案でも、府は四十四市町村の八割に及ぶ三十五市町村が候補に挙がり、これらは阪神淡路大震災を契機として改定された府の地域防災計画の想定を大きく超えています。 確実に近づく東南海・南海地震に対し、地震の発生に伴う津波被害の防止対策を初め、防潮施設や避難所の耐震化改修、地域の防災避難訓練実施、府民への啓発など、大阪市とも十分連携した総合的な対策が求められています。東南海・南海地震に関する特別措置法に基づき東南海・南海地震防災対策推進計画の策定を急ぐとともに必要な対策を早急に進め、新たな被害想定に基づいて、平成八年度に改定された現在の地域防災計画を見直すべきではないでしょうか。 また、東南海・南海地震の活動による影響で、内陸直下型の地震が活動期に入ったのではないかとの指摘もあり、直下型地震も視野に入れなければなりません。特に大阪府では、都市直下に上町断層が走り、北に有馬高槻断層帯、東に生駒断層帯、南に中央構造帯と全国有数の断層地帯であり、それに囲まれているのです。直下型地震は、予知が困難であるからこそ、実際に起こったときのダメージははかり知れません。地震に対する調査観測は国の責務であり、一層の体制の充実強化を求め、府としても総合的に取り組むべきですが、知事に御所見をお伺いします。 大阪のひったくり件数は二十七年連続で全国一位、その被害者は女性や高齢者であり、昨年わずかに減少したとはいえ、ワーストワンの返上にはほど遠く、府民の願いは、官民一丸となった取り組みを進め、地道な努力を継続していただくことであります。 ところで、枚方署管内では、今年六月に一カ月間、機動隊を延べ四百二十人派遣し警戒検挙活動を強化したところ、何とひったくりが三分の一に激減したのであります。ニューヨークでは、落書きなど小さい犯罪のときに芽を摘むことで将来の犯罪件数の減少につなげていますし、今後も集中的に継続して、小さい犯罪でも見逃さないように取り組まなければなりません。そこで、例えば百人の専従隊を置き、常に継続して各地を巡回していくことも必要と考えますが、警察本部長の御所見をお伺いいたします。 また、警察官の人数は、警察刷新会議の緊急提言では、当面警察官一人当たりの負担人口が五百人程度とされていますが、現下の大阪府の厳しい治安情勢には対応できません。警察官の人数は、犯罪の種類や頻度といったその地域の治安状況に応じて配分されるべきであり、大阪では人口十万人当たりの刑法犯認知件数が全国ワーストワンで、しかも過去五年間で一・五倍もの急激な伸びを示すなど異常な状態が続き、緊急かつ思い切った増員が必要であります。 国は、先日、緊急治安対策プログラムを策定し、今後三年を目途に警察官をさらに約一万人の増員を行うことを明らかにしましたが、本府では、昨年、一昨年と国に対し警察官の増員を重点要望し成果を得たものの、本気で大阪の治安回復を目指すのであれば、増員の要望とあわせて、東京都のように一般行政職員千人を警察に投入し、その分警察官には現場や交番勤務に出てもらい、実質的な警察官の増員を図るなど思い切った対策が必要でありますが、知事並びに警察本部長の御所見をお伺いいたします。 また、安全安心なまちづくりのためには、より一層地域との連携を強める必要があります。例えば、防犯委員や交番等連絡協議会委員、近年のガーディアンエンジェルスによる防犯活動やまちの美化運動など、社会の安全をみずからの手で守るボランティア活動をさらに警察活動との連携協力体制につなげることで、警察の組織力をより重大な犯罪対策に重点化することも可能になってまいります。 さらに、警察組織の第一線の象徴として交番の役割は非常に大きく、あの丸い赤灯がどれほど地域住民に安心を与えてきたかをいま一度認識する必要があるのであります。犯罪都市の汚名を返上したニューヨークでは、日本をお手本に交番がつくられ、今や地域の防犯の基地としてニューヨーカーに親しまれています。警察官の増員や住民との連携により、空き交番の解消と今こそ新たな交番の増設に取り組むべきでありますが、警察本部長の御所見をお伺いをいたします。 ことし八尾市で、やみ金融への返済に苦しんだ方が自殺するという何とも悲しい悲劇が起こりました。貸金業登録をしながら法定を大きく上回る利息を取り、返済が滞ると、自宅だけではなく職場や子どもの学校にまで執拗に追いかけ、暴力脅迫行為に訴え返済を迫るいわゆるやみ金融問題が大きな社会問題となっています。 こうしたやみ金融業者の背後には暴力団があり、収益の一部は上納され、暴力団の資金源となっていることが明らかになり、国民は大きなショックを受けました。今般、やみ金融対策法が成立しましたが、法を無視したり、またその裏をかく手口も予想され、本当に効果が上がるのか不安感はいまだ残っています。 また、最近、官公庁の工事発注等において入札談合を他社に強制したり、特定の会社を工事の下請に雇うよう強いたり、言うことを聞かなければ暴力行為に及んだり悪質な嫌がらせをするなど、いわゆる暴力団関係企業が見られます。これらも、早急に取り締まりを強化すべきではないでしょうか。知事並びに警察本部長の御所見をお伺いいたします。 さて、今回の代表質問で随所に政策提言も行ってきましたが、さらに府政運営の基本にかかわる幾つかの項目について、知事の本気とやる気を確かめたいと思います。 知事に対して就任直後から、この大阪を一体どのようなまちにしていくのかと繰り返しお聞きしてまいりました。そこには、選挙戦中、国との太いパイプを殊さらアピールし、施策展開に当たっては国の制度を活用するといった中央官僚的な発想に批判もありましたが、地方分権を推進し、大阪、関西のリーダーとしての責務を果たすためには、明確なビジョンを持って当然ですし、我々が次の知事候補に求めるものであります。 ここでは、府の将来、府民の未来、さらに知事の基本姿勢等について、あすに生きるという視点から順次質問を進めてまいります。 現在、国では、小泉首相のリーダーシップのもと、補助金削減、地方交付税改革、税源移譲の三位一体改革が進められており、今後三年間で総額四兆円の補助金を削減し、義務的事業については全額を、それ以外は八割程度を税源移譲すること、また税源移譲は基幹税の充実を基本とすることなどが示されています。 しかし、その具体的な内容は年末の国家予算編成時に先送りされ、本当の議論はこれからであります。この改革が大阪に不利にならないよう断固たる姿勢で国に臨まなくてはなりませんが、一方で、この改革は国の行財政改革の材料にされる危険性も踏まえておくべきであります。 ここ数年来、地方財政は毎年十二兆円を超える財源不足が続き、その不足分は地方債の増発によって賄い、地方財政の借入金残高は、平成十五年度末でついに百九十九兆円に達します。このような地方財政が巨額の借金まみれの現状では、地方にとってとりわけ税源移譲が重要なポイントで、知事はその具体的なイメージをどうとらえているのですか。例えば、現在の枠組みのまま税源移譲が進めば府の財源がますます減ることになりますが、不足財源に対して府として何か新しい財源などは考えているのですか。大阪府知事として、三位一体改革の実現と府民のための地方分権の実現にどう取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 ところで、銀行税に関しては、九月十七日に最高裁で東京都と銀行側が和解し、東京都が税率を〇・九%に引き下げ、既に納付された税金との差額を銀行側に返還することになりました。今回の和解は、一審で東京都が全面敗訴、二審では敗訴というものの、東京都の主張の大部分が認められる展開の中で、結論の不明確なままの幕引きとなりました。 しかし、地方の課税自主権の是非を問うこの裁判の成り行きは、多くの国民が注目しているところであり、また課税という行政処分の是非をめぐる争いを当事者間で解決するというのは、いま一つ腑に落ちない点であります。現在、地裁で係争中の本府として今後どのような方針で裁判に臨まれるのか、知事の御所見をお伺いしたいと存じます。 本府は、昭和四十五年度では経常収支比率が五六・一%と全国一の健全財政でありましたが、平成六年以降九年連続で一〇〇%を超えるという異常な状況が続いており、府財政は最近では減債基金の取り崩しに頼らざるを得ない状況で、平成十四年度の取り崩し額は一千百四十五億円にも上り、府債残高は本年度末で四兆七千五百億円にまで達しようとしています。知事は、このように極めて悪い財政状況を今後どうされるのですか。 我が議員団は、以前から何度も府の新行財政計画案の甘さを指摘し、抜本的な改革を要求してまいりました。本府の財政運営は、起債と基金と交付税に頼りきりになり、新行財政計画案は、つくられて以後、数字があいまいなまま単年度ごとのつじつまが合わされてきましたが、もはやこの計画案は機能せず、新たな計画案が必要であります。また、この計画については、知事の理念が見えにくく、長期で示すのは困難としても、今のままでは場当たり的という印象しかなく、今後の府政の展望を描けないまま再生予算という言葉に矮小化されています。 知事は、新行財政計画案の現状をどう評価されていますか。府政運営の根幹に当たるこの計画を見直し、具体的に提示すべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、財政課では、予算編成の手法について、一律削減のシーリング方式を改めるとともに、毎年部局ごとに総枠方式をとっていますが、単にお金がないからそうしているにすぎず、予算編成を施策の選択と集中に生かすという観点が欠けております。対前年比何%の増減という発想から抜け出せず、これでは部局内での選択と集中はあり得ても、部局を超えた抜本的な改革はできません。 予算編成の手法に選択と集中を生かすべきであり、そのためには、初めに歳出ありきの従来の考え方を見直し、民間企業のように歳入優先の予算編成の考え方を取り入れるべきで、毎年度の枠の中でしか物事を考えない予算単年度主義は、場当たり行政を助長しており、予算に複数年度にまたがる発想を組み入れるなどして、発想の転換でこの危機を乗り切るべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 本府の組織は、ここ数年大幅な改編が進められてまいりました。知事就任後、間もなく保健衛生部と福祉部、商工部と労働部がそれぞれ統合され、一般行政部門では十年間で約三千人、約二〇%の職員削減目標を掲げた新行財政計画案、さらにその前倒しと、スリムで効率的な組織改革が強調されています。 しかし、これまで我が議員団も行政のスリム化に積極的に取り組んできたものの、今日の雇用情勢を考え、府の退職者数が平成十九年、二十年度にピークを迎えることから、職員の長期的視野に立った採用も考えるべきであります。危機的な財政状況では、新たな財政支出はできないため、例えば管理職手当や調整手当を切ってでも、その財源を雇用に回す考え方もできると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。 また、これだけ税収が減り、公共事業が減ってきた時代に、施策に適合した本当の意味での組織、人員の選択と集中がなされるべきでありますが、公共事業に直接かかわる部局はどうなっているのですか。また、知事の政策立案機能を高めるため、企画調整部から政策及び計画部門を切り離し、知事直轄へと移行されましたが、果たしてその後どうなったのでしょうか。 本来は、企画立案、政策調整を担う組織が知事のブレーンとして機能し、行政改革室、財政課等と連携することで施策の選択と集中を行い、具体的な改革の姿を府庁の内外に示すべきであります。今のように縦割りと閉塞感に支配され、従来の枠組みを打ち破れない状態は、まさに組織が硬直化している証拠であり、改革を打ち上げるだけでは知事のパフォーマンスでしかありません。本府の組織のあり方、特に企画調整機能のあり方について、知事にお尋ねをいたします。 大阪府の将来像を描こうと府の研究会が提唱する東京都型あるいはEU型と言われる新都構想と、大阪市のスーパー指定都市構想という二つの考え方が明らかにされています。しかし、これらの考え方のもとで、府民や市民の暮らしがどう変わるのかという具体的な成果が目に見えなければ、議論のための議論に終わってしまうおそれがあります。 東京都との二眼構造を支えるべき一つの強い大阪を実現していくためには、大阪市とは今後とも連携を深めていかなければなりません。大阪府も大阪市も、ともに経常収支比率は既に一〇〇%を超えており、お互いがこの問題から目をそらさずに、正面を向き合って真剣に議論する必要があります。 幸いにして、二年前から、大阪府副知事と大阪市助役がトップの新しい大都市自治システム研究会により検討会が進められています。今後、この研究会の取り組みをさらに進展させ、府と市が協力し合い、具体的に府民、市民の目に見える連携の成果を求めていくべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 最後に、選択と集中について知事にお尋ねします。 知事は、この三年半の間、顔が見えないと言われる中で、産業再生プログラム案、新行財政計画案、再生戦略会議などさまざまな施策を展開されてきました。銀行税に対しては、当初は消極的でしたが、後に率直に評価をされました。わずか二十五億円ばかりの、率にして予算全体の〇・一%にも満たない再生予算は、積み残しも多く、かけ声にすぎないことは明白であります。知事は、再生予算の知事査定をすべてに手を下しておられるのか、職員さえ疑っております。 これまでの知事の行政手腕を顧みても、知事の政治哲学、理念は、いまだに見えてきません。知事は、職員のDNAをかえるとおっしゃいますが、全くかわらず、逆に閉塞感がますます浸透しているではありませんか。知事は、このことを理解できていますか。大阪府のリーダーは、あすに生きる夢を描かなければなりません。縮小均衡型ではなく、抜本的に改革を進め、施策を重点化できなければなりません。 大阪は、古代、難波宮として都が置かれ、江戸時代には天下の台所、そして明治から大正にかけての重厚長大型産業が華やかな時代には、東洋のマンチェスターとも呼ばれ、我が国経済の中心地でありました。今日ではかつての面影はなく、これまでの歴史を振り返ってみても、大阪がこれほど落ち込んだのは初めてであり、ナスダック・ジャパンが開業以来二年余りで営業停止になったのは、その象徴であります。 大阪浮揚のために、知事は就任後、中央との太いパイプを生かし、中小企業庁の誘致を掲げておられましたが、この話は今一体どうなっているのでありましょうか。我が議員団は、二年前の代表質問でも、さらに委員会等でも質問いたしました。我々は、知事は国会議員等にも根回しをしてキャンペーンを張るなど、目に見える活動を展開すべきと申し上げてまいりましたが、結局はそうした動きも余り聞かれず、知事自身の答弁も歯切れの悪さが目立っております。大阪は、中小企業のまちであります。低迷にあえぐ今こそ、いわば核となる中小企業庁を政治生命をかけて大阪に持ってくると断言されてはどうですか。 アメリカでのワシントンとニューヨークのように、東京が政治の中心を担い、大阪が経済の中心を担うとしたら、大阪には国際金融センターさえないのが現実であります。大阪に国際金融センターを設置する話が、先月十日、大阪商工会議所でのシンポジウムで取り上げられましたが、この構想自体は、府や市、経済団体等が協議会をつくり、既に十六年前からのものであります。当時、大阪での設立を目指していた金融先物取引所が東京に行ったためその後休眠状態になりましたが、このような十年先、二十年先を見通した夢のある事業こそ、知事として大阪の将来像を見通し、取り組む姿勢を鮮明に打ち出すチャンスではなかったのですか。 花火を打ち上げるだけでは政治ではありません。夢を語り、目標を定め、継続して取り組み、仕上げるのが政治であります。知事は、経済の専門家として、この国際金融センター構想を実現させる決意はありますか。中小企業庁や国際金融センターの誘致を含め、大阪の将来像について御所見をお伺いいたします。 知事、これだけ経済が疲弊し、府民が必死になって生活し、納税している時代に、依然として公務員の生ぬるい体質が改善されないのは、まことに残念のきわみであります。再雇用という形での雇用延長や関連企業、団体への天下りは、いまだに公務員の特権であり、知事は、行政に対する府民の信頼を回復し施策を重点化していくためにも、せめて雇用延長と天下りを全面禁止すると言うべきであります。 さらに、教育問題についても、採用段階での面接重視や研修の充実、問題教員への対応などはもちろん重要ですが、もっともっと抜本的な改革に踏み込むべきであります。現在の週五日制になる以前、特に公立学校の先生の自宅研修制度が批判されましたが、その根底にあるのは、時代の変化についていけない学校の閉鎖性であります。実際、私学では、教員を教育以外の場で修行させ、画期的なアイデアと実行力で実績を上げているではありませんか。公立高校では、このような改革は望むべくもない状態であります。 しかし、終身雇用制度が崩壊しつつある現代では、公務員制度もその例外ではなく、将来のあるべき姿を見据え、例えば教員を特別公務員とみなして、五年間の特別契約にするぐらいの大胆な発想で改革していく気迫を示すことが大切であります。 環境問題や人口の高齢化、少子化問題など二十一世紀の社会構造的な問題を踏まえ、限られた資源をいかに有効に活用するのか、今選択と集中が本府にとって至上の命題であります。この言葉は、昨年我が党の議員が一般質問で取り上げてから、知事も方々で選択と集中という言葉を使っておられますが、残念ながら、使い過ぎて意味不明であります。 そこで、知事は、道半ばと言われるのであれば、この大阪で一体何を選択と集中をするのか、今こそ八百八十万府民に対し、明確にメッセージを発信すべきであります。知事、いかがでしょうか。 時代の変革期に際し思い切った対策が何もできない状態は、我々から見れば、知事就任直後と同様、まだ東京の官僚体質から抜け切れていないのかという思いがしてなりません。本当に知事を続けられる意思があるならば、今こそ的確なビジョンを示すことが極めて重要ではないでしょうか。知事の虚心坦懐な御答弁を求め、最初の質問を終わらせていただきます。 長らくの御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) これより理事者の答弁を求めます。知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 自由民主党大阪府議会議員団を代表されましての神谷議員の御質問にお答えを申し上げます。 ただいま神谷議員からは、生きるということをテーマに四つの観点から府政全体についての御質問、貴重な御意見をいただきました。不安の多い時代、閉塞感にあふれた社会だからこそ、生きることは府民一人一人の最も基本となる問題であり、議員の御指摘は私も全く同感であります。命を大切にする、生活を大切にするという思いから、府民一人一人が生きがいを持って暮らしていけるまちをつくっていくことが私の責務であるということにほかならないわけで、そのことについて改めて決意を新たにいたしました。 このような観点から、私のこれまでの取り組みを踏まえて、今後の決意を込め順次お答えを申し上げたいと思います。 まず、SARS等感染症対策についてお答えを申し上げます。 お示しのSARS対応指針第二版は、五月に発生をいたしました台湾人医師のSARS感染事案の教訓を踏まえ、初動体制の迅速な確立や医療体制の充実、そして移送体制の確立、近隣府県市との広域連携などにポイントを置いて策定をいたしたものであります。 外来患者の受け入れにつきましては、協力医療機関を五十カ所確保いたしました。また、一般の医療機関が感染防止対策など適切な対応がとれるように、SARS院内感染管理マニュアルを作成いたしまして、府医師会等と連携をしてその活用を働きかけるなど、いざというときに備えておるところです。 さらに、患者の入院体制を確保するために、府内の感染症指定医療機関の陰圧化病床三十二床今あるわけですけれども、これに加えて四十六床分のユニット型陰圧装置購入に係る補正予算案の御審議をただいまお願いしておるところです。 患者の移送につきましては、本府、それから近隣府県市が所有をいたしておりますアイソレーター付の移送車、これを相互利用することで合意を得ておりまして、大量発生時には消防等にも出動を要請していきます。 今般、移送車の追加購入についても、補正予算案の御審議をお願いいたしておりますけれども、さらに移送車の購入を初めとする国庫補助制度の充実強化を国に要望しておるところです。 二次感染防止につきましては、できる限り同意を得た上で患者接触者の健康診断を行うこととし、必要最小限の範囲で建物への立ち入り制限を行うなど、法にのっとって人権に十分配慮しながら適切な対応をとっていきます。 防疫体制については、水際での対応が重要です。検疫所が主催をする輸入感染症に関する協議の場に私どもも参画をするなど、検疫所との連携を密にいたしておるところです。 検査体制は、府立公衆衛生研究所でPCR検査やウイルス分離を行うとともに、抗体検査を行う国立感染症研究所と連携をしております。 自衛隊について、どのような協力、連携が具体的に可能なのか検討してまいりたいと存じます。 対応指針については、今後シミュレーションを重ねて、インフルエンザの流行期に備え、医療機関と保健所等が参加する実地訓練を行いまして、その結果を速やかに反映をさせ、よりよいものに改善をしていきます。 次に、健康被害全般への対応についてですが、大阪府健康危機管理基本方針において、想定される被害への対応方針や初動体制、情報の収集伝達等についての基本的な事項を定めますとともに、感染症、食中毒、有害物質、医薬品などのケースごとに個別のマニュアル等を策定いたしております。 今後、お示しのような新たな要因による健康危機に適切に対応できるように、今回のSARSの経験を生かしながら現在のマニュアルや体制等を十分に検証いたしまして、府民の命と健康を守るという責務を肝に銘じ、職員一人一人の一層の危機管理意識の徹底を図っていきたいと考えております。 次に、P4施設誘致と試験研究機関の活性化ということです。 SARSを初めとする感染症対策は、病原体の検査方法などの試験研究機能を充実することが重要でありまして、府としては、国と連携しながら公衆衛生研究所においてその機能の確保ということに努めておるところです。 お示しのP4施設は、エボラ出血熱などの危険性の高い病原体を対象として、世界レベルの高度な研究を行うための施設であります。現在、この施設は国内に二カ所あるわけですけれども、その設置と運営は国レベルで対応されるということが基本ですから、そしてまた安全面で相当な配慮が必要でありますから、地元住民を初めとして国民全体のコンセンサスを得るということが必要になってきます。 このために、P4施設の誘致ということについては、国や専門機関などの情報を積極的に収集するということはもちろんですけれども、そういうことを通じて適切な検討のあり方というものを検討していきたいと思います。 また、公衆衛生研究所は、SARSなどの感染症や環境ホルモンなど多岐にわたる健康危機管理に関する今日的な課題に対応できるように、府の保健衛生行政を科学的、技術的に支援する中核機関として一層の機能充実を図る必要があると思います。施設の老朽化ということも指摘がございましたけれども、将来的な建てかえも含めてそのやり方を早急に検討してまいります。 次に、最先端医療と病院改革ということについてですが、府立の病院においては、MRIを初めアンギオやリニアックなどの高度医療機器、これを導入しまして、高度専門医療の提供に努めております。 腫瘍の良性、悪性を鑑別してがんの早期発見に役立て、再発、転移部位を特定するということは、お示しのPETによる検査が大変有効であるということで、PET装置の導入について、成人病センターにおける設置を中心に整備手法を初め具体的な検討を速やかに行いたいと考えています。 また、今後の成人病センターの施設整備については、高度専門医療の動向を見据えながら老朽化の状況、財政事情等を勘案して、中長期的視点で考えることが必要だと思っておりますので、減価償却の状況や精神医療センターの整備も視野に入れてさまざまな観点から検討を進めます。 次に、府立急性期・総合医療センターについてでありますが、高度な急性期医療センター機能を果たしますとともに、合併症医療への取り組みを強化して、難病医療等の専門医療を担うセンターであります。心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患については、一刻も早い適切な治療というものが大変重要になりますから、救急医療と循環器医療における診療科間の連携をさらに強化して、緊急に高度な医療を必要とする循環器疾患への対応の充実ということを進めていかなくてはならないと考えております。 急性期・総合医療センターと身体障害者福祉センター附属病院との統合につきましては、障害者医療やリハビリテーションを充実させるために、仮称でありますけれども、障害者医療リハビリテーションセンターというのを設置することにしております。同センターには、地域の医療機関では診療の困難な障害者に対する医療を提供いたしますために、新たに障害者総合外来を整備する方向で検討しております。 また、リハビリテーション科を新設して、急性期から回復期に至る対応、それから脊髄損傷等の高度リハビリテーション、高次脳機能障害などの新たな課題、これらに取り組みますとともに、障害者福祉施設を併設して整備をし、早期に社会復帰を目指す一貫したリハビリテーション施設にしていきたいと考えています。 あわせて、お示しの地域の専門医療機関や福祉施設などと連携をして、技術的な支援や情報提供、人材育成などを行い、地域リハビリテーションの府域の拠点施設として機能充実を図ることにしています。現在、これらの具体化のために必要な医療体制や施設整備などの検討を進めておりますので、今年度内を目途に基本計画を取りまとめます。 また、難病センターについては、入居可能な府有施設を紹介するなど、大阪難病者団体連絡協議会との合意形成ということに今まで努力してきました。今後も、難病患者を支援する活動拠点の整備など難病対策の充実について、引き続いて国に要望をすることはもちろんのこと、同協議会とも国の制度や府有施設の活用などについて協議を進め、早期実現に努めます。 次に、保健所支所の統廃合問題であります。 地域保健法の制定に伴いまして、住民に身近な保健サービスは市町村が担当し、都道府県は専門的、広域的業務を担当するという役割分担のもと、平成九年三月の保健所条例の改正によって、平成十二年四月から十五保健所十四支所の全体二十九府民健康プラザ体制といたしたところであります。 しかしながら、その間、市町村において保健師等の確保や保健センターの整備などの基盤が充実をいたしまして、乳幼児健診など母子保健サービスが着実に実施されるようにもなってまいりました。こういった状況や、あるいは厳しい財政状況も踏まえまして、府の保健所は専門的、広域的サービスにより一層効果的、効率的に対応できるように、再編後一年余りしか経過していない中ではございますけれども、平成十三年九月の大阪府行財政計画案において支所を統合することをお示しさせていただいたものでございます。御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。 今回の条例提案に当たっては、計画の発表以来二年間にわたりまして、地元市町や関係団体等に対して、説明会を開催したり、個別訪問を精力的に行うことによって、支所統合の趣旨、統合後の保健サービスどうなるのかといったようなことについて、意見交換や説明を繰り返して行ってまいりました。 とりわけ、ことしのSARSの世界的な流行を初め、府民の安全安心を脅かす健康上の新たな課題が発生しておりますから、保健所はこれらの問題に迅速かつ的確に対応していくことが求められる時代になっています。このため、平成十六年四月に統合を実施して、専門職員のマンパワーを結集し、各保健所に医師を長とする健康危機管理チームを設置して、危機に備えた訓練、研修を行うなど危機管理機能の強化を図っていきたいと思います。 あわせて、難病や感染症など高度で専門性の高い分野における相談、支援サービスの充実などを図りまして、今日府の保健所が求められている役割を十分に果たせるように努めてまいります。 なお、今回の統合は、市町村に新たな業務を移管するものではありませんから、健康危機管理を初め保健所機能強化の観点から一斉に実施することが効果的であると考えています。支所で実施をしている業務のうち、保健師等による家庭訪問については、これまでどおり保健所から実施をいたします。また、難病患者や障害のある方への保健サービスは、地元市町の協力を得て保健所から出向いて実施をいたしますとともに、能勢町や岬町といった遠隔地については、保健所と密接な連携を確保するための方策を講じて、地元市町と十分に相談をしながら遺漏なきように対応していきます。 本府としては、住民に身近な保健サービスを担当する市町村への技術支援に努め、市町村や健康科学センター公衆衛生研究所など関係機関とより一層連携、協力体制を強めて、府域全体の保健サービスの充実と強化ということに意を払っていきます。 次に、健康福祉アクションプログラム素案についてでありますけれども、画一的な個人給付的施策から自立支援型の施策に重点化を図り、府の独自財源を活用して実施する健康福祉施策が効果的、効率的に府民の健康や福祉の水準を高め、将来にわたって持続可能なものとなるように再構築することをねらいとして提示をさせていただいたものです。府民の皆さんが今何を求めておられるのか、将来の大阪のために何をしなくてはならないのか、これらを熟慮の上で取りまとめたものでございます。 福祉医療制度についても、子育て支援などで拡充すべきは拡充しながら、障害のある高齢者などより医療の必要度の高い方への重点化や、無理のない範囲での一定の御負担をいただくことによって持続可能な制度としてまいりたい、こういう気持ちでお示しをさせていただきました。 ビルド施策は、大阪の都市特性を踏まえまして、子育て・子育ち、健康づくり、自立を求める人・援護を要する人への支援、この三つの柱のもとに緊急性の高い新規施策を中心に取りまとめました。例えば、市町村による広域小児救急センターの整備促進やがんの予防や医療を総合的に推進するがん制圧総合対策、さらに中学校区単位の身近な地域に援護を要する方々への見守り、発見、相談、サービスへのつなぎ機能を配置するいきいきネットなどは、全国に先駆けた新たな取り組みとして提案をさせていただいたところです。 今後、真に必要な人に必要なとき必要なサービスが行き届き、府の健康福祉施策が持続可能な形で府民の安心を確保し、自立を支援するセーフティーネットとしての役割を果たせるように素案の具体化に努めてまいりたいと考えます。 次に、大阪産業再生プログラムについては、今頑張っている中小企業をできるだけ応援したいと、こういう気持ちから中小企業の活性化策と創業の促進、新産業の育成等を柱として取りまとめを行ったものです。これまで大阪TLOや創業促進税制の創設、産業立地インセンティブの拡充など、全国でも類を見ない新たな取り組みを中心に施策の着実な推進を図ってまいりました。 さらに、国の施策も活用すべきものは活用すると、そういう観点から、クリエイション・コア東大阪や彩都バイオインキュベーターの整備など都市再生関連施策の充実を図りました。さらに、中小企業向け債券市場の創設など中小企業に対する資金供給の充実、元気出せ大阪ファンド事業など中小企業再生に向けた新たな事業にも取り組みを強めておるところです。 最近の景気動向は依然厳しい状況が続いておりますけれども、グローバルなデフレ不況のもとで完全失業率などの数字は依然厳しい状況が続いているものの、中小製造業の景況感--景気に対する感じですとか、あるいは企業の設備投資など生産動向を示す幾つかの指標には、少し明るさが出てきております。 また、東大阪では、人工衛星を打ち上げようという次代の大阪産業を担う中小企業の挑戦も見られるようになるなど、私自身、これまでの施策が一定の成果を上げつつあるというふうに考えています。 ただ、将来に向けて種はまけたけれども、大阪産業の再生は道半ば、こういう思いは強く持っておりますので、産業再生プログラムに基づく施策がさらに奥深いところまで浸透して、中小企業の元気が皆さんに実感できるように強力に取り組みを進めていきたいと考えています。 とりわけ、オンリーワン企業、トップシェア企業をふやすための技術支援、国内外企業の誘致を図るための産業立地促進、さらには御指摘のありました中小企業の再生や新事業展開に向けた円滑な資金供給に全庁挙げての選択と集中を行って、大阪産業の再生に全力で取り組んでまいります。 次に、元気出せ大阪ファンドについてでありますが、中小企業の再生を円滑に進めていく上で債権放棄や新規融資など金融機関の果たす役割が大変大きいわけですから、在阪の都市銀行、地域金融機関に対して、積極的に本制度を活用していただくように働きかけを行っています。今後、弁護士、公認会計士、中小企業診断士等の専門家をメンバーとする支援委員会の機能をも最大限に生かしながら、これら金融機関とも一体となって中小企業の再生を支援していきます。 本府独自の中小企業向け資金支援についてでありますけれども、中小企業に対する資金供給の円滑化を推進するために、制度融資の充実を図ることはもちろんのこと、金融機関がリスクを負担するCLO融資やSBE私募債など本府独自の取り組みを広げていきまして、きめ細かい対応をしてまいりました。 こうした中、地方銀行、信用金庫などの地域金融機関におかれては、金融庁の指針に基づいて顧客との親密な取引関係を生かした金融サービスを提供する機能、いわゆるリレーションシップバンキングというものの強化を打ち出していただいているところです。本府としては、新たな活路を切り開こうとする中小零細企業のニーズにこたえられるように、これら金融機関との連携をさらに強化をして、既存の制度にとらわれない新たな仕組みづくりに向けて検討を進め、創意工夫も凝らして資金支援を実施していきます。 次に、関西国際空港についてでありますが、お示しのように、この六月に関空会社の経営は、民間出身の新経営トップに託されました。三月に策定済みの経営改善計画についても、数値目標が設定されるなど顧客重視とコスト意識が反映されたものになるように新社長のもとで肉づけが行われまして、近くその新たな発表もあることになっています。 本府では、新経営陣が民間の経営センスを十二分に発揮して、経営改革に対する取り組みが着実に成果を上げられるように、経営陣と密接な意思疎通を図って、国に対しては一体となって支援を求めることにしております。 私は、昨年来、関空会社に経営改革を求める一環として、本府出向者の引き揚げを提案してきたわけですが、今後も関空会社の効率的な経営がさらに図られるように、出資者の立場から経営監視を行うことはもちろんのこと、地元自治体として地域の声が十分に反映されるようにさまざまな提案を行って、関西全体で関空を支えていくということに持っていきたいと思います。 次に、りんくうタウンについてですが、関西国際空港を支援補完し、空港と地域の共存共栄を図ることを目的に整備を行ってきたものでありまして、厳しい経済状況は続いておりますが、これまでも、分譲価格の引き下げや税制、補助金による支援制度などなど、企業誘致への取り組みをさまざまに行ってまいりました。 とりわけ、本年度からは、事業用定期借地方式の本格導入を行いまして、国際的な交流、観光、ビジネス拠点の形成に向け、一段のステップアップを図ったつもりです。そして、外資系企業の進出を促すインセンティブの拡充や国際交流特区による関空税関の夜間手数料軽減などの措置も新たに講じました。また、雇用やにぎわいの創出といった地域の活性化を図る観点から、イオンモールの誘致など大型集客施設の立地についても促進を図りました。 今後も、空港と隣接するりんくうタウン本来の目的の実現を目指し、私が先頭に立って積極的に企業立地を進め、国際都市大阪づくりにつなげていきたいと考えています。 次に、外資系企業を誘致するための環境整備についてですが、お示しの外国人にとっても住みやすい環境づくりと大阪の都市としての魅力づくり、これは外国系企業の誘致にとって不可欠の課題であります。 府内では、現在インターナショナルスクールが箕面市などに開設をされ、また医療面や生活全般に関して外国語で対応可能な情報提供、相談事業が行われております。また、大阪府市、大阪商工会議所が協力をしてやっております通称O-BIC--大阪外国企業誘致センターを平成十三年に設置して、外国企業に対するサポート機能を一段と強化しました。 また、ことしの七月には、同センターにナビゲーターを配置して、ワンストップ・サービス・センター機能も充実をしたところです。また、センターと連携して、府住宅供給公社の空き家情報の提供や企業保証を実施するなど、外国人の方が入居しやすい手続の具体化等を図っていく考えであります。今後、経済界やNPOなどとも一体となって、こうした取り組みの効果を検証しながら実態把握をさらに進め、外国人にとって住みやすい環境づくりに向けた施策を強化したいと考えています。 またあわせて、水の都大阪の再生、都市再生プロジェクトの着実な推進、関西元気文化圏の取り組みなどを通じて、全体として魅力ある国際都市大阪づくりを進めていかなくてはならない、これらが外資系企業の集積につながっていくと考えています。 次に、阪神高速道路大和川線、淀川左岸線についてですが、これらは、大阪都市圏の渋滞緩和、経済の活性化に寄与するなど大阪の再生に不可欠な都市基盤であります。大阪都市再生環状道路として国の都市再生プロジェクトにも採択をされており、その整備推進に当たっては、府のみならず国の積極的な役割が重要であります。 今般の政府予算概算要求の中では、現行制度の枠組みの中で、閣議決定をされました五十年以内の償還を可能とするために、地方負担増を伴う公的支援を行うということが書かれております。国は、年末に向けて地方公共団体と協議調整を行っていくというふうに聞いておりますが、本府としては原案には応じることはできません。 とりわけ、地方財政が厳しい中にあっては、公団のさらなる経営努力は当然のこととして、新たな地方負担を伴う場合には、国の特段の配慮が必要だと思います。この考えのもとで、来年度政府予算編成に向け、大和川線、淀川左岸線の着実な事業推進のため、国と公団、関係地方公共団体と十分な協議を行っていきます。 次に、道路特定財源のあり方についてですが、大阪都市圏の再生には、京阪神のみならず中部圏など広域的な連携を強化する第二名神高速道路や都市高速道路などの幹線道路ネットワーク、さらには大量更新時期を迎える道路ストックの機能向上や維持管理が不可欠になってきております。このため、東京都などと連携をして、都市部の道路整備への重点投資についてその重要性と緊急性をアピールしてまいりました。今後も、東京都を初めとする自治体とさらに密接に連絡をとって、都市部の道路整備が着実に進むように、道路特定財源の都市部への重点配分を国に強く働きかけたいと存じます。 次に、二十一世紀のリーディング産業として期待されている観光の振興ですが、その関連産業のすそ野は広く、経済波及効果、雇用創出効果も大いに期待されている産業なわけですから、大阪経済の再生にとっても大変重要産業と位置づけることができます。 昨年、今後三年間に重点的に取り組む施策の指針として御指摘のありました観光立都大阪宣言アクションプログラムを策定いたしましたし、また本年四月には大阪市や経済界とともに大阪観光コンベンション協会を発足させて、オール大阪で大阪観光振興に取り組む体制を整えてまいりました。 今後、さらに大阪への集客を図るには、水の都大阪の再生や府域各地の多彩な観光資源の発掘、さらには宿泊面、交通面といった受け入れ体制の整備など観光都市としての魅力をさらに高めいく必要があります。そしてまた、国の内外に向けた積極的なプロモーションを図ることも重要であります。 こうした視点に立って、観光関連事業者や観光客へのヒアリング、アンケートを実施するなど、ニーズに応じた効果的、積極的な観光施策を展開してまいります。とりわけ、今後は、中国や韓国といった東アジアからの観光客が急増するという観光ビッグバンというのが期待をされておるわけですから、これに乗りおくれてはなりません。その先頭に立つのが大阪、関西だと思っております。 したがいまして、国が取りまとめましたビジット・ジャパン・キャンペーンとも連携をして、国際観光見本市--まず上海で実施をすることを考えておりますが、これへの出展、外国のマスメディアや旅行業者を対象にしたキャンペーンなどなど一層充実強化をしていく必要があると思います。そして、二〇一〇年には、大阪を訪れる外国人旅行者数を二百万人程度に倍増させたい、このように考えています。 次に、文化による観光振興についてであります。 世界から人が集まる文化芸術イベントが大阪で開催されるということは、大変意味のあることで、文化振興アクションプランにおいても、世界が注目する文化芸術イベントなどによる発信と交流を施策の方向として掲げています。 今年度は、文化庁主催で、アジアからの発信をテーマにアジアオーケストラウィークが、関西元気文化圏の取り組みの一環として大阪で開催されることになっています。また、本府も、来年三月、新進気鋭のアーチストを招聘して現代美術フェスティバルを開催し、これを機にさらに情報発信能力を高めていきたいと考えています。 また、今年度から、おおさか・元気・シリーズやアーティストとこどもの文化体験交流事業において、文楽や歌舞伎などに親しめる取り組みを行っておりまして、古典芸能に触れる機会の充実とその振興に今後も努めていきたいと考えています。 文楽は、現在、無形の世界遺産登録に向けた手続が進められております。世界に誇る大阪ブランドの一つですから、効果的にこれを発信していくなど、大阪の貴重な文化資源を観光や国際交流につなげていく努力を行ってまいります。 次に、大阪コレクションについてですが、世界を舞台に活躍するデザイナーの育成を目指して、昭和六十二年から官民一体となって開催を続けてまいりました。また、一昨年、第一回大阪コレクションinアジア事業をソウルで実施した際には、私も団長として参加をして、韓国ファッション協会会長とソウル・大阪ファッション交流宣言を行ったところです。 大阪コレクションからは、これまで多くの若手デザイナーが育って、その中にはパリコレクションに参加をする世界的なデザイナーも育ってきておりますから、当初の目的は一定実現できていると考えます。 今後は、より多くの関連業界--繊維業界、ファッション業界等々広い参画を求めることで、より多彩なユニークな展開を期待していかないといけない時期に差しかかっていると思います。関連業界がより主体的な運営を行うように、そして多様な展開ができるように、府としてはこういう取り組みを支援し盛り上げていくことが必要ではないかと考えます。 また、御指摘のようにファッションは、まちに華やかさとにぎわいをもたらし、都市イメージの向上に寄与するものです。したがって、これまでの枠組みにとらわれることなく、さまざまな事業を関連させながら大阪独自の魅力を世界に発信できるように工夫をしていかなくてはならないと思います。 それから、ロンバルディア州との交流についてでありますが、中小企業のミッション派遣や関西への投資、プロモーション団の派遣などを通じて相互交流は着実に進められておりまして、本年二月にも財団法人国際デザイン交流協会、これは国全体の協会ですけれども、これを大阪から北イタリア産業交流ミッションとして同州に派遣しまして、現地でセミナーや商談等のマッチングを行いました。私も、昨年度、友好交流調印のためにミラノとパリを訪問しましたけれども、ヨーロッパにおけるファッション業界の伝統の重み、デザイナーの層の厚さ、すばらしさ、これを肌で感じることができました。 御指摘のミラノコレクションとの連携については、現地の有名デザイナーに対して生地を提供している大阪の中小企業もあるわけですから、両地域間の企業間連携を深めることを基本に交流の活性化と方向を探っていきたいと思います。 次に、教育基本法の改正についてですが、今日、社会や子どものありようは大きく変化をし、教育は多くの課題を抱えるに至っております。これからの厳しい時代を切り開いていくための教育の果たすべき役割としては、子どもたち一人一人に国づくり、社会づくりの主体であるという自覚を持たせ、社会正義を実現するために必要な勇気、公共の精神をはぐくむこと、これらが求められていると考えます。 また、グローバル化が進展をする中、みずからの国や地域を誇りに思い、重んじると同時に、国際社会の一員としての意識を涵養することも大切になっています。さらに、子どもをめぐるさまざまな深刻な状況は、改めて家庭の果たすべき役割の重要性をも示していると思います。 今般、中央教育審議会の答申は、現行教育基本法の普遍的な理念は大切にしながらも、お示しの三点に加えて、個人の自己実現と個性、能力、創造性の涵養、生涯学習の大切さなど、これからの教育に必要な新たな理念を加えるという見直しの方向性を示しました。改正に向けては、なお立法技術上の問題を含めてさまざまな意見があるようですが、教育は、国家百年の計に立って、国民的議論で深められるべき問題であると考えます。 私としては、教育は未来への最大の投資という考え方のもと、二十一世紀の大阪を担う人づくりにさまざまな取り組みを進めているところですが、今後も教育委員会と連携をして大阪の教育改革を着実に進めてまいります。 次に、温かい家庭づくり条例についての御質問がございました。家庭は、子どもの人間形成やさまざまな基礎的な資質、能力の育成にかかわるすべての面で重要な役割を担うものと考えます。しかし、近年の少子高齢化の進展や意識の多様化などによって、家庭も大きく変化をし、その担うべき役割という意味で、一部には危機的な状況も出てきていると認識しています。 二月議会での御質問を受け、少年非行など現在の子どもとその家庭をめぐる問題について、条例化の必要性も含めてどのような対応をとるべきか検討を行ってまいりました。条例については、技術的な問題も含めさまざまな意見がございますこともあって、引き続き検討を続けていきたいと考えています。 私としては、お示しの御趣旨を十分に踏まえて、家庭の教育力の向上、家庭機能の支援のための施策に予算の重点投入を図ること、これをまずやりたい、こう思っておりまして、教育、子ども政策をさらに強化していきます。また、今後策定する、次世代育成支援対策推進法--この前の国会で成立をした法律ですけれども、これに基づく行動計画にも私どもの検討を反映させるなど積極的な取り組みを行っていきます。 次に、学力向上の取り組みについては、国際化、情報化の一層の進展、地域社会の変容など子どもたちを取り巻く環境が大きく変化をする中で、このような社会を力強く生き、新しい時代を切り開いていく子どもたちを育てていくことが今求められていると思います。また、大阪の再生を果たしていくためには、困難を乗り越えていく忍耐強さ、そして進取の気性に富んだ心豊かで創造力を持った人材、こういう人材を育成することが重要であります。こういった点にかんがみますと、ゆとり教育と言われているものも、一部において、ややもするとゆるみと受けとめられている状況にあるのは危惧すべき状況と考えます。 私は、学校、家庭、地域が連携をして、大阪の子どもたちを一年三百六十五日きちんと学ばせるため、子どもたちの育ちと学びに休みはないという強い思いを持って、大阪教育七日制を提唱いたしました。教育委員会においても、学力実態調査を初め学力向上プロジェクトを積極的に進めるとともに、確かな学力、豊かな心、健康、体力の育成など調和のとれた人材の育成に努めているところでありますから、今後もこれに対する一層の支援を行っていきたいと考えます。 次に、授業料軽減方策と公私受け入れ比率については、就学システムの弾力化に向けた条件整備のために、平成十三年度から授業料軽減助成の充実を図りますとともに、十四年度には府育英会奨学金を全国的にも類を見ない水準にまで拡充をいたしました。現在では、軽減後の保護者負担の公私間格差は、これまでで最も縮小をした状態となっておりまして、その結果、現在の厳しい経済状況の中にあっても、私学の専願率は回復しつつある状況にあります。 さらなる軽減助成の拡充ということについては、本府だけでは限界がありますことから、これまでも国に対して、公私立でバランスのとれた財政措置が講じられるように強く求めてまいりました。今後は、国と地方の財政改革、いわゆる三位一体改革の早期実現と、十分な税源移譲の具体化を強く求めていくことで、保護者負担の軽減を初めとした教育条件の向上や特色づくりなど、府民ニーズを踏まえた私学助成が実現できるように持っていかないといけないと思います。 また、就学システムの弾力化の扱いについては、保護者負担軽減策の府民への一層のPRや、私学自身が教育力向上、情報公開に努めるなどの働きかけを強めて、来春の入試結果などを見きわめながら適切な対応をしていきたいと思っています。 次に、自動車NOx・PM法に基づくディーゼル車に対する規制、いわゆる車種規制は、大阪府自動車NOx・PM総量削減計画の目標を達成する上で大変重要な対策です。車種規制に伴う車両の買いかえには多額の費用を要しますから、中小企業にとっては大変大きな経済的な負担となり、経営や雇用の安定への影響も懸念をされているところです。 この問題は、環境への負荷が少ない、健康で安心できる暮らしを確保するためにゆるがせにはできないことでありますから、これまでも国に対して支援策の充実を強く要請してきたところですが、その結果として、現在国において融資制度の担保要件を緩和する方向で検討が進められております。 しかし、円滑な車両の買いかえを促進するという観点からは、府としても、買いかえが難しい中小企業に対して融資制度を拡充するなど支援策を講じることが重要だと思います。具体的な支援策については、明年度から実施すべく検討を急ぎまして、今後、総量削減計画の目標の完全達成に向けて全力での取り組みを進めてまいります。 次に、環境教育についてですが、地域環境から地球環境に至るまで、府民一人一人がさまざまな環境の問題への理解と認識を深めることがまず大切であります。特に、お示しのように、子どものときから宇宙や自然の営みを通じて、自然の大切さ、命のとうとさ、これらを学ぶことは大変重要なことです。 この夏には、火星大接近の際に、ちはや星と自然のミュージアムで星空観察会を実施いたしましたし、また本年四月にオープンして大変活況を呈しております紀泉わいわい村では、田んぼを活用した体験学習を行いました。また、大阪にもう数少ないんですけれども、残されております自然海岸では、そこを教室として生物観察なども子どもたちにやってもらいました。さらに、現在は、教育委員会と連携をして、地球環境の重要性を盛り込んだ小学生向けのパソコン版環境副読本を作成しておりまして、学校教育の場で広く活用していただこうと、このように考えています。 今後とも、子どもに対する環境教育の充実を図るとともに、河川での自然観察、里山生活体験や学校でのビオトープづくりなど、社会のあらゆる場面での体験型の環境教育というものを推し進めていきたいと考えています。 次に、新エネルギーの活用についてでありますが、主要な環境問題である地球温暖化対策に資するとともに、化石燃料の消費を抑制し循環型社会を構築するための重要な方策が、この新エネルギーの活用だと思います。そのため、府は、率先して全国最大規模の太陽光発電施設を府有の--府が有しております浄水場や下水処理場へ導入をいたしましたほか、全国の自治体でも初の民間資金を活用したESCO事業、これを進めてまいりました。さらに、この十月に新設をされました補助制度なども有効に活用して、太陽光発電や燃料電池などの新エネ、節電に有効な発光ダイオード、これらの導入によって省エネの普及促進を図っていきたいと考えています。 国に対しては、まだまだ新エネのコストが大変高いという問題がありますから、その研究開発を促進してもらうように要望していきますし、また本年七月には、温暖化防止の普及開発拠点として、大阪府みどり公社を大阪府地球温暖化防止活動推進センターとして指定いたしました。今後は、府内におけるエネルギー関連産業の集積メリットを生かすことはもちろんのこと、このセンターを積極的に活用することによって、新エネルギー、省エネルギー施策の計画的、総合的な推進を図っていきたいと考えています。 次に、ヒートアイランド対策についてですが、本年六月に設置をした学識経験者などから成るヒートアイランド対策検討委員会の助言を得ながら検討を進めておるところです。対策としては、省エネルギーによる人工排熱量の低減、緑化による蓄熱、輻射熱の低減、水の蒸発や風通しによる冷却作用の利活用、これらが考えられますが、このうち屋上緑化や透水性舗装など実施可能なところから取り組みを進めておるところです。また、並行して、これら対策の導入によってどのような効果が上がるのか、予測評価を行う作業を進めています。 この結果を踏まえて、地域特性に応じた効果的な対策や目標などを盛り込んだヒートアイランド対策推進計画を来年の夏までに策定いたします。それから、大阪市を初めとする市町村、民間団体などと連携をして、ヒートアイランド現象の緩和に向けた総合的対策を講じていきます。 次に、家電リサイクルについてですが、平成十三年に家電リサイクル法が施行され、二年半が経過をいたしました。しかし、依然として、消費者の負担が大きい、不法投棄は増加をしている、既存の再生資源業者が活用されていない、こういったような問題が出てきております。 国に対しては、リサイクル料金の前払いや既存事業者の活用について制度改正を要望しておりますけれども、本府としても、こうした課題の解決に向けて、大阪府家電リサイクルシステム検討会から御提言をいただいた廃棄物処理法を利用した新しいシステムについて、関係機関等と調整を重ねて、定着に向けた取り組みを進めていきたいと考えております。 次に、府内の放置自動車についてですが、確かに近年その台数はふえております。この問題は、道路の機能や地域の美観を損ねるだけではなく、ごみの不法投棄を誘発しかねず、その対策は急務になっています。府としては、自動車の放置を未然に防止するための重点地域でのパトロールを強化いたしますとともに、警察、近畿運輸局など関係機関と連携して所有者の究明などに努めてまいります。また、現行法令による対応に限界がありますから、撤去に応じない所有者に対する措置や、所有者が判明しない場合の速やかな処理を行うための方策について、条例化を含め早急に検討をしてまいります。 次に、東南海・南海地震対策についてですが、年内にも国が推進地域を指定した後、来年春ごろを目途に、東南海・南海地震防災対策推進計画を策定することになっています。震源域が海域である東南海・南海地震では、津波被害を軽減するということが一番重要です。そのために、新たに津波ハザードマップ作成指針を策定して、この指針に基づき、来年度からの市町におけるハザードマップの作成や避難訓練の取り組みを強化いたします。あわせて、緊急度に応じた防潮施設の耐震補強、それから水門、鉄扉の閉鎖訓練など、関係機関が一体となってさらなる取り組みを早急に進めていかないといけない、最近の地震の状況を見ておりまして、改めて強く考えておる次第です。また、地下構造調査や大阪市等と共同で行う津波浸水シミュレーションなど、被害想定の見直し作業を始めておりますから、大阪府地域防災計画の改定も平成十八年度を目途に完了するように万全を期します。 次に、地震の調査観測体制の整備ですが、地震防災対策特別措置法などで国の責務とされ、直下型地震を引き起こす可能性のある上町断層等の主要な断層については、国が地震発生確率などを順次調査いたしております。今後も、東南海・南海地震を含め、国に対して調査観測体制の一層の充実を要望していきたい。また、府としても、これまで府内の全市町村から震度情報を迅速に収集する震度情報ネットワークシステムの整備や、地下構造調査などの取り組みを進めてまいりましたけれども、今後も関係機関や国と連携を図って必要な調査観測を進めていきます。 次に、警察官の増員についてであります。 安全で安心して暮らすことのできる社会の実現のため、本府では、平成十四年四月に全国に先駆け、安全なまちづくり条例を制定して、公民協働スタイルでの府民運動を展開しておるところです。その核となる警察官の増員につきましては、これまでも国に対して強く要望をし、今年度は全国トップの三百八十人、昨年度と合わせますと五百五十人、全国でもトップレベルの人員を確保いたしました。 来年度に向け、引き続きさらなる増員について、私自身も警察庁に直接働きかけを行うなど重点的に要望活動を行ってきております。その一環として、この九月二十二日、私が呼びかけ人となりまして、東京圏、大阪圏の七都府県の知事で、警察官の増員について共同アピールを行いました。また、少年非行対策ややみ金融対策など府警察と協力して行う施策の充実、御指摘の空き交番対策として早急に交番相談員を拡充することなど、総体として警察力の強化を図る方策について警察本部長とも十分御相談をしてまいります。 次に、やみ金融問題に関してですが、今回の法改正の内容が、罰則の強化、登録要件の厳格化、取り立てに関する禁止行為の明確化など多岐にわたっておりますので、国、自治体、警察等が連携して取り組んでいく必要があります。 本年七月に、府、近畿財務局、府警本部等から成るヤミ金融問題対策連絡会議を立ち上げまして、悪質金融業者の排除に取り組みを強化いたしたところです。特に法の執行に当たっては、登録業者から暴力団関係者を排除し、登録業者の違法行為を防止するため、検査体制の充実強化を行い、厳正に対処を行ってまいります。 さらに、府民の方々のやみ金被害を未然に防ぐ観点から、相談窓口の拡充を図るとともに、民生委員など地域のリーダーの協力を得ながら、あらゆる機会をとらえて府民啓発を積極的に行ってまいります。 次に、三位一体改革についてであります。 骨太の方針二〇〇三において、税源移譲に当たっては、補助金の性格等を勘案しつつ八割程度を目安として移譲し、義務的な事業についてはその所要の全額を移譲するというふうにされました。税源移譲の規模や対象となる税目などは、今後の予算編成や税制改正を通じて検討が行われることになっていますが、税源移譲が実現しますならば、府の裁量で府民ニーズや地域の実情に即した事業の実施が可能になります。 先日、国庫補助負担金見直しについての提案を府独自で取りまとめて、税源移譲による効率的、効果的な事業実施の具体例を提示させていただきました。国、地方を通じて財政再建が求められている中、ともに一層のコスト削減の努力が必要なことは当然のことでありますが、地方が引き続き事業を行うべきものは、その所要額を全額税源移譲すべきであり、国の財政上の都合で地方へ負担転嫁を行うことは、断じて避けねばなりません。 今後とも、三位一体改革に関する国の動向を注視しながら、あらゆる機会をとらえ、また他府県とも連携しながら、府としての意見を主張してまいります。また、税源移譲により府民ニーズにより即した事業実施が行われるように検討を深めて、府民のための地方分権を進めてまいります。 次に、銀行税に係るお尋ねでありますが、東京都と銀行団とが、いわゆる銀行税外形訴訟の終結に関し合意に達したことについては、紛争の長期化を避けることや財政事情も考慮して東京都が判断されたものと思われます。 本府の銀行税条例については、訴訟でその正当性を主張しつつ府民の利益を確保する観点から、リスクを回避するために課税を先送りするなど慎重な方針で臨んでまいりました。現在、大阪地裁において係属中の訴訟については、条例の趣旨を踏まえ、引き続きその正当性を主張してまいりたいと考えています。 次に、府の行財政計画案についてですが、スピードある改革を目指し、平成十四年度からの二年間で、一般行政部門の職員数を計画より百八十一人上回る削減を行いました。また、出資法人については、役職員を五百八十人削減し、集中取り組み期間における目標達成にめどをつけるなど一定の成果を上げることができたと考えています。 しかし、一方では、景気の低迷により予想を上回る税収の落ち込みなどがあり、本府の財政状況は依然として危機的であると言えます。何としてもこの状況は打破しなければなりません。財政を立て直し、自立的な行財政運営の道筋をつけていくためには、計画案の理念や考え方をさらに深めて、引き続きスピードある改革に取り組む必要があります。このため、行財政計画案については、集中取り組み期間の最終年度である来年度にその改定を進め、新たな府政再生の方向性をお示しいたします。 次に、予算編成のあり方についてですが、厳しい財政制約のもと、施策の選択と集中を徹底することはもとより、歳入に応じて、いわば身の丈に合った予算編成を行うこと、単年度主義ではなく、毎年度の予算編成を中長期的な視点に立って行うこと、これらはいずれも財政運営上極めて重要な問題だと思います。 本府では、これまでも施策評価を実施して、個々の事業の成果などを点検しながら施策の再構築等を進めることで、限られた財源を最大限有効に活用するように努力をしてきました。また、行財政計画案に基づいて、中長期的視点に立った財政運営を行いますとともに、税収の動向等を踏まえながら改革の前倒しを行うなど機敏な対応も図ってきたところです。御指摘の点を踏まえながら、行財政計画案の改定ともあわせて、予算編成の手法についても検討を行いまして、中長期的な見通しのもとで、より一層効率的、効果的な予算編成が行えるように工夫を凝らしてまいりたいと思います。 次に、新規採用職員の確保についてでありますが、本府は、危機的な財政状況にあることから、職員の給与については、全国で初めて普通昇給の二十四月延伸を行うなど画期的な取り組みを行ってきたところですが、昨年の給与改定でも、人事委員会から引き上げ勧告があったにもかかわらず、府民の目線に立って逆にマイナスの改定を行うという決断をいたしました。これにより、職員給与は全国最低水準にまで抑制している状況に至っています。 また、人員については、行財政計画案において、平成十四年度からの十年間で三千人削減ということを申し上げておりますが、この二年間で五百八十一人の削減を実現しました。今後とも、本府の危機的な状況を乗り越えるために行財政改革を着実に進めてまいることはもちろん、さらに前倒し等の努力を行ってまいります。 ただ、このような中においても、新しい時代の行政ニーズにこたえていくためには、優秀な人材確保が不可欠であり、御指摘の新規採用職員の確保は大変重要であると考えております。今後、団塊の世代など職員が大量に退職期を迎える中で、三千人削減とのバランスを十分考慮しながら、計画的、継続的な採用を行ってまいります。 次に、府の組織のあり方、特に企画調整機能のあり方についてであります。 大都市が抱えるさまざまな課題に迅速に対応していくためには、トップの意思決定をサポートし、国の省庁縦割りに縛られないで、斬新で柔軟な政策をつくれる企画調整機能が不可欠だと私自身考えてまいりました。こういう視点で、昨年、知事直轄の政策室を設置して、子どもや雇用、食の安全など府政の重要課題に部局横断で取り組んで、一定の成果も上がってきたというふうに考えています。 一方、企画調整室は、都市再生プロジェクトの推進を初めとして、バイオやITなどの二十一世紀のリーディング産業の振興とあわせ、国の規制に風穴をあける構造改革特区の推進役等を担ってまいりました。 しかし、今後、国追随ということではなく、自治体側の自立性、提案力を高め、常に現場主義に立って、住民のニーズを主体的に受けとめ、課題を解決していく能力を高め、つくっていかなくてはなりません。私たちに任せてくれと自信を持って言ってこそ、地方分権も進むと考えます。 私としては、二つに分かれていると御指摘のあった組織の職員を集中して一元化をして、最大限能力が発揮できるような組織のあり方を再度模索して、検討して、来年度当初にも実現をしたいと考えております。 あわせて、職員一人一人の意識改革を同時に進めませんと、組織を変えただけでは能力の発揮ということにはなりません。私自身も、若手の職員と直接話をして、斬新でユニークなアイデアを府政に盛り込むべくさまざまな努力もしてまいりましたが、そういう機会もこれからさらにふやしていきたいと考えています。 また、職員みずからが新しい風に当たる、アンテナに新しい情報を受けることができる、そういう気概と資質を持つようになることも重要であります。みずからが府庁の外に出ていって、外の風に当たる。そして、府議会議員の先生方ももちろんですけれども、民間の方々とじかに接して、外から変化の力をもらう、こういうことも考えていかねばなりません。府庁の中に外部の人材を投入するということも、私は考えなくてはならないと思っております。 組織のあり方とあわせて、こういった幅広い人材が庁内の刺激となるように、そして職員の意識改革、能力向上につながるように創意工夫をしていきたい。その上で、府庁の企画調整機能が本物のパワーとなるように、組織の改編とあわせて実現をしていきたい、このように考えております。 次に、大阪府の将来についてですが、私は、かねてから一つの強い大阪を実現することが、大阪の再生、ひいては我が国の再生にとって重要なことであるというふうに申し上げてまいりました。我が国のリーダーであるべき大阪が今の姿のままでよいのか、こういう根本的な問題意識は、府も大阪市も同じであると考えています。どのような自治システムが大阪にふさわしいのか、府民、市民の目線で十分協議をしてまいることが重要だと思いますが、この議論とは別に、大阪再生を加速するために、大阪市との連携をさらに深めて、広域行政課題に迅速に対応していくということも必要です。 お示しの新しい大都市自治システム研究会では、現在四十を超える具体例について、事業の提携、共同化のあり方などを研究しておりまして、中間整理では、具体的な結果の出ているもの、基本的な方向について合意をしているもの、引き続き検討協議を行うものの三つに整理を行いました。今後、合意した施策を具体的に実施していくための新たな協議機関の設置を含めて、検討を深めてまいりたいと考えております。 次に、中小企業庁大阪移転の問題です。 中小企業のまち大阪だからこそ、国が大阪において中小企業施策を展開するということは、わかりにくいと言われる、使いづらいと言われる中小企業施策を生きた施策に生まれ変わらせ、我が国経済の活性化にも役立つ、こういう思いで、これまで機会あるごとに中小企業庁の大阪移転を働きかけてまいりました。 この働きかけが功を奏した部分も一部ありまして、大阪こそ中小企業のまちだ、ものづくりのまちだということで、先般、東大阪にものづくり拠点でありますクリエイション・コア東大阪をオープンさせていただきました。また、彩都にバイオインキュベーターを整備したことも、中小企業こそ大阪の活力である、バイオの分野でこれを生まなくてはならない、そういう主張が認められた結果だと私は考えております。 中小企業庁の大阪移転という問題自体は、国の行政機関全般の改革にどうしても影響を与える、改革に通ずる問題でありますから、一朝一夕に実現できるということではないと私も考えておりますけれども、在阪の経済団体を初めとして多くの皆様方が大きな声を上げていただく、そのお力添えをいただきながら、国への働きかけをあきらめることなく続けていきたいと考えています。 また、国際金融センター構想、これも最近盛り上がりを見せておりますが、これにはまず大阪の経済力を高めるということ、これが必要です。それと同時に、国際的な経済交流の場として、自信を持って大阪はそれらをこなせるんだという地道な積み重ねも必要になっています。このために、まずは来春に予定されておりますアジア開発銀行のハイレベルミーティングの大阪での開催支援を進めていきたいと、こういうふうに思います。 こういった取り組みに加えまして、今後世界じゅうの人と物と情報が交流、集積をする、そういう世界都市大阪としてさらに大阪が発展していくように全力を尽くしていく覚悟であります。 最後に、選択と集中をどう進めるのか、そういう観点から今後の私の政治姿勢についてお尋ねをいただきました。 知事に就任をいたしまして三年半余り、大阪の再生を旗印に、産業再生、都市再生、安全なまちづくり、行財政改革、全力で取り組みを行ってまいりました。この間、企業立地の進展、国の都市再生プロジェクトへの採択、犯罪発生件数が減少に転じるなどなど、まいた種は着実に芽を出しつつあると、私なりに手ごたえを感じつつあります。それだけに、これからの取り組みをさらに重点的に進めて成果を上げていきたい、そのために引き続き府政を担っていきたい、そういう思いを強くいたしており、先日、次期府知事選への出馬表明をさせていただいたところであります。 私の今後の府政についての考え方でありますが、地域主権が本格化する時代にあっては、自治体としてみずから判断し、責任を持って政策を推進する必要がある、今まさにお示しの選択と集中を間違いのない形で自治体が実施する能力を備えなくてはなりません。これまでも、行財政改革を徹底する中で、再生戦略会議や再生予算枠を設け、施策の重点化を徹底的に図って、新たな取り組みを推進してまいりました。 予算面では、公共事業関連予算を思い切って見直し、ピーク時に比べると五四%も削減をした。一方、産業再生のために、商工労働関連予算は、三年間でほぼ倍増いたしました。国の公共事業関連予算が、ピーク時に比べて十数%しか減っていないということを考えれば、この変化はまさに画期的なものであり、職員の給与の抑制や出資法人の削減などと合わせますと、改革は目標を上回るスピードで進んでいると私は考えています。 こうした取り組みに加え、今後は、御指摘をいただいた予算編成システム、出資法人のあり方など、前例、既存の制度にとらわれることなく構造改革を進めてまいります。あわせて、厳しい財政状況に対応し行財政計画案を改定いたします。 さらに、現下の最大の課題であり、すべての取り組みの前提となるのが三位一体改革の実現であります。先月十九日に、補助金の九三%廃止などを盛り込んだ、府としての独自の補助金削減案を提示させていただきましたけれども、今後これを国に直接提案するなど、早期の具体化に向けて全力を挙げてまいります。 こうした改革を推進しながら力を入れるべきと考える分野には、未来への投資を思い切って行うなど、大胆な選択と集中を実施してまいります。例えば、産業再生のため、厳しい環境に置かれた中小企業に対し、多様な資金供給システムの構築を図り、資金供給を大幅に増額いたします。 りんくうタウンへの企業立地については、今後三年ですべて埋め尽くす、そういう覚悟で取り組んで大阪への立地促進に全力投球をいたします。 安全なまちづくりは、着実に前進をいたしておりますが、これで重要なことは、ニューヨークでも例に見られますように、十年という長いスパンで、継続こそ力なり、そういう気持ちで取り組みを続けることです。そして、府民ぐるみで安全なまちづくりへの取り組みを強化することです。地域での取り組みの活性化は、ただいま警察署にも御協力をいただいて進めておりますけれども、警察官の増員など当面は警察力のさらなる強化を図りながら、この安全なまちづくりの長期での取り組みということについて私自身の全力を傾けてまいりたいと考えます。 そして、教育は、大阪、日本の将来を決める重要課題です。これまでの枠組みに縛られずに思い切った発想の転換を行い、教育力のアップを目指していくことが今求められています。もちろん子ども、教育予算は大幅に増額いたします。 地球環境問題に積極的に取り組み、特に燃料電池、太陽光発電などの新エネルギー政策を推進します。 府民の健康を守るため、健診を充実強化することはもちろん、公共的施設の禁煙に取り組むなど、がん対策を集中的に進め、がんによる死亡率改善を明確にいたします。 以上、私の思いの一端を申し述べさせていただきました。こうした取り組みを通じて、車の両輪である議会の皆様とともに、ぜひ引き続いて大阪の再生に全力を尽くしてまいりたいと考えております。よろしく御理解のほどお願い申し上げます。 ○議長(森山一正君) 副知事鈴木重信君。   (副知事鈴木重信君登壇) ◎副知事(鈴木重信君) まず、大阪産業再生プログラムは、産業構造の転換を図るためには、高い技術に裏打ちされた企業が数多く生まれることが不可欠との観点から、創都大阪を目標に策定しており、私自身も、新たな創業なくして大阪産業の再生なしとの思いでございます。 産業再生プログラムの評価につきましては、先ほど知事が御答弁申し上げたとおりでございますが、大阪の産業構造の転換という視点からいえば、テクノステージ和泉でのハイテク企業の立地、二色の浜での三洋電機の工場誘致の実現、そして産学連携によるバイオベンチャー企業の誕生など明るい兆しが見受けられます。これまでの布石が今後大きなうねりとなればと考えておりますが、景気の動向や国の産業立地政策にも関連いたしますことから、今しばらくの時間をいただきたいと存じます。 今後は、資金、技術、情報、人材育成などのあらゆる施策のさらなる重点化を図り、バイオや環境、医療、福祉、情報通信などの成長分野における創業と既存企業のこの分野への展開の促進に結びつくよう全力を挙げて取り組んでまいります。 次に、りそな銀行についてでございますが、先般の同行に対する公的資金の注入は、金融システムの維持に万全を期するための措置であり、その結果、同行の経営基盤が強化、安定されたものと認識しており、府の公金取り扱いなどについて支障が生じることはないと考えます。 しかしながら、りそな銀行の経営再建に向けた取り組みが進められる過程で、府内の中小企業の資金供給に支障が生じることが懸念されることから、知事みずからがりそな銀行のトップに対し、大阪を基盤とするリージョナルバンクとしての方針を堅持し、府内の中小企業への資金供給が円滑に行われるよう働きかけを機会あるごとに行ってまいりました。 最近、りそな関連企業が、産業再生機構の支援を受ける旨の報道が見受けられるように、健全化計画の具体的な内容が決定される重要な時期に差しかかっております。そのような中、関係部局による連絡調整、情報交換のための会議を定期的に開催し、これまで以上に緊密な連携を図りながら、りそな銀行の動向、とりわけ資産の再査定と不良債権の処理方法に注視し、関連情報について分析を進め、府内の中小企業に対する資金供給の確保に努めるなど適切に対処してまいります。 なお、りそな銀行の本社機能については、りそなホールディングスの細谷会長より、本社を移転する意向はない旨の回答を得ておりますが、引き続き経済界とも一体となって本社機能が移転されることのないよう働きかけを継続してまいります。 ○議長(森山一正君) 副知事高杉豊君。   (副知事高杉豊君登壇) ◎副知事(高杉豊君) 福祉医療制度の再構築についてお答えいたします。 このたびお示しいたしました健康福祉アクションプログラム素案は、府独自の自主財源を活用して実施する健康福祉施策につきまして、本府の財政状況は大変厳しい状況ではございますが、単なる事業の廃止や切り捨てを目的とするものではなく、これまでの考え方ややり方を改めて点検し、これからの時代にふさわしい自立支援型の施策へ転換を図ることを目的とするものでございます。 その中で、本府の福祉医療制度につきましても、急速な少子高齢化の進展、国の医療保険制度改革の影響などを考慮し、子育て支援などを拡充すべきところは拡充し、世代間負担の公平性や受益と負担の適正化などの観点から、障害のある高齢者などより医療の必要度の高い方への重点化を図ったり、無理のない範囲で一定の御負担をいただくことなどにより、今後とも持続可能な制度になりますよう再構築したいと考えております。 ○議長(森山一正君) 生活文化部長山登敏男君。   (生活文化部長山登敏男君登壇) ◎生活文化部長(山登敏男君) 私学の自主的努力に対する支援につきましてお答えいたします。 府民により質の高い教育を提供する上で、それぞれが建学の理念に基づき独自の教育実践を行っております私立高校の果たす役割は、まことに大きいものがあります。しかしながら、引き続く生徒減少の中にありまして、府内の公立高校に加え、近隣府県の私学との間においても、厳しい府民の選択の目にさらされているところでございます。 こうした中で、府内の各私立高校がこれまでに蓄えてきた力を遺憾なく発揮し、今後とも府民の支持を得ていくためには、学校みずからが教職員一丸となって府民ニーズをしっかりと受けとめ、私学ならではの強み、魅力づくりについて不断の努力を行い、その教育力を高めることが必要であります。府も、そうした自主的な努力に対し支援していくことが重要であると考えます。 このような観点から、教育力のかなめである教員の資質向上を図りますために、今年度から全国に先駆けて、大阪の私学団体が実施いたしました十年経験者研修に助成することとしたほか、普通科総合選択制など多様な科目の開講や外国人講師の配置などについて効果的に補助金を活用することにより、私立高校の自主的取り組みを支援してまいりました。 今後とも、大阪の私立高校の教育力向上に向け、私学助成に当たりましては、各学校みずからの努力が生かされますようにさらに工夫を凝らしてまいりたいと存じます。また、府民のよりよい学校選択をサポートするという観点から、私立高校の一層のPRにつきましても、私学団体と連携して具体的に支援をしてまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 商工労働部長藤原安次君。   (商工労働部長藤原安次君登壇) ◎商工労働部長(藤原安次君) 本府の研究機関の活性化についてお答えいたします。 大阪産業の振興を図るためには、府立大学や府立の七つの試験研究機関が相協力して、企業との共同研究に取り組むことが極めて重要であると考えております。そのため、府立大学や試験研究機関におきましては、これまでも企業と共同して先進的な研究を行っておりまして、例えばプラスチックからのダイオキシン発生を抑制する添加剤や、交通事故死などの被害を最小限に食いとめる衝突緩衝装置、いわゆるショックプロテクター、またゼロエミッション型のごみ処理施設などを企業と共同開発し、実用化に努めてまいりました。 平成十四年度からは、このような企業との共同研究の取り組みをさらに強化してまいりますために、試験研究機関では、若手研究員の創造的、自立的な調査研究を奨励し、研究ポテンシャルを高めることを目的といたします提案型調査研究事業を実施いたしております。昨年度では、バイオなどの成長四分野で十三課題の調査研究を行い、今年度は府民の安全安心に資する研究課題も加えまして、現在十四課題の調査研究を行っております。 また、府立大学におきましても、新たな産業の創出につながります企業との共同研究を産業創造研究事業と位置づけ、積極的に支援しております。昨年度では、バイオ、新素材などの分野で十研究テーマで、また今年度は十五研究テーマの共同研究を実施しております。これらの研究事業の中からは、国レベルの研究プロジェクトに採択され、実用化に向けた研究へと発展しているものや、特許出願にもつながっておりまして、今後企業への技術移転を通じまして実用化に取り組んでまいりたいと存じます。 今後とも、府立大学や府立の試験研究機関における研究成果が、大阪経済の活性化につながりますよう、研究事業の充実強化に努めてまいります。 ○議長(森山一正君) 環境農林水産部長草川大造君。   (環境農林水産部長草川大造君登壇) ◎環境農林水産部長(草川大造君) 食料自給率の向上とスローフード運動についてお答え申し上げます。 最初に、自給率の向上についてでございますが、我が国の食料自給率は、主要先進国の中で最低水準の四〇%となっており、また大阪府における自給率は、金額ベースで七%にとどまっております。将来にわたり府民が安心して安定した生活を営むためには、大阪農業の果たす役割が重要であると認識いたしております。そして、大都市近郊に立地する大阪農業の振興を図る上におきましては、農業の担い手育成と地産地消の推進、この二つがかぎと考えております。 まず、農業の担い手育成につきましては、主力を担う専業農家の育成が重要でありますことから、食とみどりの総合技術センターに昭和五十七年度から開設いたしております農業大学校の活用を図りますとともに、都市住民が参画できるやりがい農業法人の育成のほか、ハローワークと連携した就農あっせんなど、新たな担い手の確保策も講じてまいりたいと存じます。 次に、地産地消につきましては、お互いの顔が見えるという信頼関係のもとでこそ安全安心を求める消費者のニーズを満たすことができますことから、今後とも地産地消を積極的に推進してまいりたいと存じます。 推進策の一つといたしましては、JAグループとともに設立した啓発普及組織であります大阪採れたて農産物消費推進協議会と連携をいたしまして、なにわ特産品など府内産農産物のブランド化を図りますとともに、外食産業や学校給食において府内産農産物の利用が拡大されますよう努めてまいります。 また、農薬や化学肥料の使用量を従来の半分以下に抑えた大阪エコ農産物認証制度を平成十三年十二月に創設いたしましたが、現在十六市町で三十九品目、延べ五百九十一件の栽培が行われており、今後さらに積極的な取り組みを展開してまいります。 今、地産地消を進める上で消費者が最も望んでおりますことは、生産履歴の情報が正確に伝達されることでございます。このため、牛肉に引き続き青果物につきましても、モデル的なトレーサビリティーシステムが構築されるよう、JA等関係者と具体的に検討を進めてまいりたいと存じます。さらに、食とみどりの総合技術センターにおきまして、病害虫に強い品種の育成や、農薬に頼らない防除技術の確立等先進技術の研究開発を推進してまいります。 今後とも、農業の担い手育成と地産地消の推進により、府民から信頼される都市型農業を育成し、自給率向上が図られますよう努めてまいりたいと存じます。 次に、スローフード運動の支援についてでございますが、食に対する興味や関心の薄れ、個人ごとに食事をとる個食の増加などのこれまでの食生活を反省するとともに、食の都大阪の食文化を育てる観点から、また食の安全安心の観点からも、スローフード運動は時宜を得た取り組みであると考えております。 大阪府におきましては、昨年十一月に食の基本方針を定め、スローフード運動を推進する上で不可欠な食に関する教育、いわゆる食育の推進を主要な柱の一つに位置づけたところでございます。そして、本年度から、新たに食に関するさまざまな知識や経験などを有する府民を食育推進ボランティアとして登録していただき、次代を担う子どもたちを中心に、食に関する正しい知識や健康的な食生活を身につけてもらうために、学校や地域で食育活動を実践していただくことといたしております。 個性あふれる食文化が一層はぐくまれますようこうした取り組みを通じ、スローフード運動など府民の自主的、主体的な活動を支援いたしますとともに、地域に根差した農業や食品産業の育成、振興を図り、豊かな食生活の実現に努めてまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 土木部長小河保之君。   (土木部長小河保之君登壇)
    ◎土木部長(小河保之君) 街路樹整備や電線類地中化に際しての緑化による快適な道路空間の創出についてお答えいたします。 街路樹は、都市におけるヒートアイランド現象の緩和を初め、緑豊かで潤いのある良好な景観の形成など、さまざまな環境改善機能を有しております。このため、歩道幅員や沿道条件、地域特性などを考慮の上、道路整備に合わせて街路樹の整備を進めており、今年度からは新たな取り組みとして、大阪中央環状線の中央分離帯の未利用地を活用し、子どもたちと苗木から緑を育てる中環の森づくりに着手したところです。 電線類地中化に際しては、電柱の撤去により生じる歩道の余裕を生かし、街路樹による緑化に努めますとともに、日常の水やりなど沿道の皆様の協力をいただきながら緑を育ててまいりたいと考えております。 現在、吹田市の国道四二三号や堺市の府道堺大和高田線などにおきまして、電線類地中化に伴い整備いたしました植樹帯の管理などをアドプト・ロード・プログラムより行っていただいております。 今後とも、中環の森づくりや電線類地中化に合わせた緑づくりなど、府民協働の観点も重視いたしまして、快適な道路空間の創出に積極的に取り組んでまいります。 次に、すべての府民が実感できる快適な生活環境の創造に向けた今後の事業展開について、お答えいたします。 今後の大阪のまちづくりにおきまして、府民の皆様とともに日常生活での身近な都市生活環境の整備を図ってまいりますことは、極めて重要と考えております。近年、まちづくりに対する住民意識が高まりを見せる中、土木事務所などの呼びかけに応じていただき、現在道路、河川、海岸の合わせて三百二十八カ所において、住民による美化清掃活動であるアドプトの取り組みが盛んに行われております。また、公園におきましても、草花などの管理や障害者の公園利用のサポートなど、多くのボランティアの方々に御活躍いただいております。 このアドプトのより一層の拡大に努めますとともに、今後はボランティアの方々はもちろん、広く府民にまちがきれいになったと実感してもらえるという観点で、鉄道の駅に着目した重点的な施策展開を考えております。昨今、駅前の衰退も言われておりますが、駅は、地域の歴史、文化を反映し、日常の生活の中でだれもが利用する公の空間であり、その地を訪れた人にとっても第一印象を形成するいわばまちの顔でございます。 そこで、駅周辺において電線類の地中化、ゆとりある美しい歩行空間の整備、また駅へのアクセス性を向上し、公共交通の利用を促進するTDM施策を重点的に推進してまいります。あわせて、府民協働による違法看板の撤去や迷惑駐車駐輪対策、また地域の皆様が府営公園で育てた花の苗を使った植栽、花壇づくりを進めるなど、駅前を魅力ある空間に再生する取り組みを地元市町村、鉄道事業者、地域住民の皆様など関係者と総合的、継続的に進めてまいりたいと考えております。 こうした取り組みを持続し府域全体に広げていくことが、まちが汚い、ごみごみしているといった大阪のマイナスイメージを払拭、ひいては人々の心の豊かさをはぐくみ、大阪の再生にもつながると考えております。現在、京阪本線寝屋川市駅、南海本線岸和田駅などにおいて、関係者とモデル事業の本年度からの実施について協議を進めております。 今後とも、土木部の基本的な責務であります水害や地震などからの府民の安全安心の確保と都市の再生を支える社会基盤の整備を着実に推進してまいりますとともに、新たな施策展開として、府民とともに考え、ともにつくり、ともに育てていくという姿勢で、府域全体の主要な駅周辺での取り組みを地域の魅力・顔づくりプロジェクトとして関係者と一体となって進めるなど、快適な生活環境の創造に積極的に取り組んでまいります。 ○議長(森山一正君) 建築都市部長阪倉嘉一君。   (建築都市部長阪倉嘉一君登壇) ◎建築都市部長(阪倉嘉一君) 環境共生への取り組みについてお答えいたします。 地球温暖化を初めとする環境問題への対応が大きな課題となっており、住宅、まちづくりの分野においても、省エネ、省資源、自然との調和など環境への配慮が重要であると考えております。そのため、府営住宅の建設に当たりましては、これまで緑の確保、再生アスファルトや路盤材としての再生砕石の利用など、地球環境や省資源の配慮に努めているところでございます。 また、環境と共生する暮らしを普及啓発するため、府営河内長野木戸住宅では、雨水利用システムによるせせらぎやビオトープの整備、ソーラーシステムの採用などさまざまな環境共生技術を取り入れてまいりました。 さらに、府営井高野住宅や和泉北信太住宅で、せせらぎの水を循環させる電源としてソーラーシステムを導入してきたところでございますが、これらはコスト面などの課題が残されておりました。しかしながら、今日、自然エネルギーの活用など環境負荷の軽減が一層求められてきているとともに、お示しのとおり、その後のソーラーパネルなど技術開発やコストダウンも進んでおります。 今後、これらを踏まえまして、府営住宅のさらなる建設コストの縮減や、ソーラーシステムによる余剰電力を生み出すというプラスエネルギーの効果も踏まえながら、民間企業等と連携してさまざまな環境共生技術の実用化に向けたモデル事業に取り組むよう検討してまいります。 次に、民間住宅につきましては、国におきまして住宅用のソーラーシステム設置費などの助成制度があり、住宅金融公庫におきましても、全国的にソーラーシステムなどに対する割り増し融資制度を設けているところでございます。本府といたしましては、環境に配慮した住宅の供給を促進するため、今年度から公庫と連携いたしまして、府域を対象に屋上緑化や雨水などを再利用した住宅についても、公庫の特別加算融資を適用したところでございます。 また、民間での取り組みを一層促進するため、自然エネルギーの活用など一定の基準を満たす住宅等への優遇措置が図られますよう国に要望いたしますとともに、お示しのような太陽光や地中熱などの自然エネルギーを活用し、電気、ガス、灯油などの消費を抑制する住宅の普及に向けて、産官学の連携を図りながら研究してまいります。 さらに、これら府営住宅での取り組み成果や、民間での具体的な先進事例、及び環境に配慮した住宅を促進するための助成制度などの情報を広く府民に提供するなど普及啓発に努め、今後とも環境と共生した住宅の促進に努めてまいりたいと存じます。 ○議長(森山一正君) 教育長竹内脩君。   (教育長竹内脩君登壇) ◎教育長(竹内脩君) 教育に関する八点の質問にお答えいたします。 まず、工業高校の再編についてでありますが、製造業は、これまで我が国の経済発展を支えてきた根源であり、とりわけ大阪におきましては、産業の再生、都市の再生に中心的な役割を果たすことが期待されております。 今回の全体計画策定に当たりましては、このことも踏まえ、工業高校の教育内容の充実、刷新を図る大改革に着手することとしたところであり、平成十七年四月に工科高校九校を一斉にスタートさせることといたしております。 府立工業高校の生徒数につきましては、これまでの実績をもとに府立工業高校全体の募集学級数を算出して必要な生徒数を確保し、次の時代の製造業、ひいては大阪の発展を担うスペシャリストの積極的な育成を図ることとしたものであります。 今後、計画の決定をまって、新たな学校づくりに向けたプロジェクトチームを速やかに設置し、技術の複合化や高度化などの工業教育を取り巻く諸課題に柔軟に対応し、専門分野の知識、技術を深める教育、または大学などの高等教育機関への接続を目指す学習を支える教育が可能となるよう、カリキュラムの具体化や各校の特色ある教育内容に応じた施設設備の重点的整備を計画的に進めていく所存であります。 府教育委員会といたしましては、今回の工業高校の大改革に全力を挙げて取り組むとともに、時代の変化に伴い産業動向が目まぐるしく移り変わる中にあって、今後とも工業教育が生徒や府民の期待にこたえ、また新たな大阪産業の発展に積極的に貢献していけるよう、今回の改革を端緒として引き続きその充実に努力してまいります。 次に、ゆとり教育に対する認識と今後の学力向上の取り組みについてでありますが、いわゆるゆとり教育は、国において、過度の受験競争や詰め込み教育の反省から、ゆとりの中でじっくり学習し、みずから学びみずから考えるなどの生きる力をはぐくむことをねらいとして進められてまいりました。 しかしながら、これら一連の取り組みが、知識を軽視したり、努力やまじめさをおろそかにしたり、ゆとりが緩みとなってはならず、子どもにはその年代に応じきちんと学ぶべきことは学ばせなければならないと考えております。その意味で、御指摘いただいたように、新学習指導要領の実施による授業時数の縮減や学習内容の厳選が、学力低下や学力格差の拡大を招くようなことがあってはなりません。 このため、府教育委員会としては、市町村教育委員会を通して、各学校において年間の授業日数や学校行事等の時間を考慮しながら、授業時数確保のための改善方策を具体化し、年間を通じ授業時数が適切に確保されるよう指導しているところであります。 また、学習理解や習熟の程度に応じて補充的な指導や発展的な指導を行うため、習熟度別指導など少人数授業を積極的に取り組むよう指導しており、それらの取り組みは着実に進められております。 さらに、本年度より、学力向上プロジェクト事業を推進し、実証的なデータをもとに体系的な施策を進めるため、本年五月学力実態調査を実施し、現在分析を進めております。 さらに、自学自習のためのワークノートや保護者のための家庭学習の手引を作成し、家庭学習を支援していきたいと考えております。今後は、これらの成果を踏まえ、子どもたちが未来をしっかりと生き抜くため、豊かな心を養い、健康、体力を増進させるとともに、たゆまぬ努力でこつこつと基礎、基本を身につけ、みずから考える力などの確かな学力を育成するよう努めてまいります。 次に、ものづくり体験学習についてであります。 ものづくり体験は、子どもたちが学校で学ぶ教科や実生活の中で得た知識を実感を持って理解できる活動であるとともに、物をつくる過程での忍耐や集中、また完成したときの喜び、成就感を味わうことができる活動であります。 自分で物をつくる経験は、物を大切にする心や自尊感情をはぐくむ機会でもあります。こうしたものづくり体験がより一層実り豊かなものになるためには、土曜、日曜についても、学校が教科学習等と関連する活動の提案や活動機会の情報提供を行うなど、地域と学校が協力しながら活動の充実を図っていくことが重要であります。 文部科学省では、全国の学校で、地域の大人の協力を得て、ものづくり体験を初め多彩な活動を展開する地域子ども教室推進事業を平成十六年度概算要求に盛り込んだところでございます。府内におけるすこやかネット事業の展開とあわせ、今後こうした国の事業も活用し、府内各地で子どもたちがものづくりなどを体験する機会を充実できるよう積極的に取り組んでまいります。 次に、すこやかネットにつきましては、地域の皆様の御協力により府内すべての中学校区に設置されたところであり、効果的な活動を活発に展開し始めた地域がある一方で、活動が停滞しているものもあるなどさまざまであります。その活動の継続、充実に向けた支援が今後の重要な課題であると認識しております。 このため、すこやかネットに対する立ち上げ補助が来年度から順次終了することから、現在新たな支援施策を検討しております。具体的には、すこやかネットの状況に応じ、効果的な活動をしている地域の活動をさらに推進する、活動を模索している地域には互いに刺激し合い活動の効果を高める、効果的な活動を始めるに至っていない地域を後押しし活動を活性化するという三つの柱立てのもと、地域コーディネーター養成講座修了者が必要とする情報の提供や情報交換などをサポートする方策を含む施策を検討してまいります。 今後とも、すこやかネットの活動の充実を通じ、信頼のきずなで結ばれた地域の人々のネットワークが地域の教育力を支えることができるよう支援してまいります。 次に、教員採用についてでありますが、本府の教員としてふさわしいすぐれた人材をいかに確保していくかは、今後の大阪の教育力の向上を左右する極めて重要なことであると認識しており、教員採用選考等において、人物重視の観点から一次選考においても受験者全員を対象に面接を行うなどさまざまな工夫、改善を行っているところでございます。 このような取り組みにもかかわらず、新任教員の中には、学校に着任後間もなく、自分が描いていた学校や職務内容とのギャップから行き詰まり退職していく者もあり、能力や適性を見きわめることの難しさを改めて実感いたしております。 これを克服するためには、大学生のときから、各学校の特色ある教育課程や学力向上、生活指導上の課題に対応する取り組みに直接触れる機会を設けていくことには意義があり、このような経験が学生の教員になりたいという意識の醸成にもつながり、即戦力として対応できる素地を養えるものと考えております。 一方、府教育委員会では、今年度から、児童生徒の学習活動や学校生活等を支援するため、教員養成系大学等と連携し、意欲や情熱を持った大学生をサポーターとして小中学校に派遣するまなびングサポート事業を進めておりますが、本事業は、あわせて教員志望の大学生に直接学校現場で教育課題等を体験し学んでもらい、将来の教員としての資質を培ってもらうこともねらいといたしております。 教育委員会としましては、学生や大学へのアンケート調査を実施し、その結果を踏まえつつ、大学との連携を一層深めながら、このまなびングサポート事業を学生の教育現場におけるインターンシップ制度として確立できるよう検討を重ねてまいります。 次に、採用選考のPR活動についてでありますが、採用の段階で選考をより充実することは、すぐれた人材を得る上で重要な視点であり、大量採用のこの時期において適正な選考ができる十分な競争倍率を確保するには、何よりも受験者数を拡大しなければならないと考えております。 折しも、大都市部を中心に教員の需要が急速に増加し、各府県はいや応なしに人材確保にしのぎを削らなければならない状況にございます。このため、本府としても、志願者拡大に向け、本年度取り組んだ近畿、中・四国地方での説明会をさらに拡充するとともに、PR用のポスターやパンフレットの充実を図ってまいります。 また、受験者数の増加に適切に対応できるよう電子申請の導入やコンピューターシステムの再構築を初め、面接員の資質向上、選考業務の一部アウトソーシング化など、PR活動の強化及び選考方法の改善等に必要な予算の確保に努め、本府の学校教育の充実発展に資するよりよい人材の確保につなげてまいりたいと存じます。 次に、授業料の減免制度につきましては、向学心に富みながら経済的理由により学資支払いが困難な生徒に授業料の減額または免除を行い、教育の機会均等を図ることを目的とし、全都道府県において実施されており、その認定基準についても本府とほぼ同様のものとなっております。 減免率は、全国的な不況の影響により各都道府県においても増加しており、中でも本府においては、十四年度から二〇%を超え、各学校では大きなばらつきがありますが、府立高校全体として見て五人に一人が減免を受けている状況となっております。これには、大阪府内における生活保護率、失業率、離婚率等の数値が全国平均に比べ高い状況にあるなど種々の要因が絡み合っているものと考えております。 一方、減免率の増加に伴う生徒間の負担の公平性の問題を指摘する声もあります。このため、現行制度の意義と初心を忘れず学業に励むという教育的な観点から、修学を促すより効果的な制度のあり方について有識者による検討の場を設け、平成十六年度中にその方向性を取りまとめ、その後教育委員会としての考え方を整理し、お示ししてまいりたいと存じます。 最後に、インターネット教育委員会につきましては、府民の思いや御意見を教育行政に反映していくことが重要であるとの認識のもと、平成十五年二月議会の御提言を踏まえ、公募による参加者がインターネット上で自由に議論することができる電子会議室を活用し、インターネット教育委員会を実施することといたしました。 今回、大阪の子どもたちに確かな学力と学ぶ喜びををテーマとして設定するとともに、会議を効率的に運営し、幅広い年代層の府民に議論していただくため、年齢段階ごとの区分を設けた上で全体で五十名を先着順で募集いたしました。結果として四十六名の府民から応募があり、八月二十二日から九月十七日まで有意義な議論を展開していただきまして、現在その内容を取りまとめ中でありますが、今後、電子会議室における府民の御意見や御提言を教育委員会会議に報告し、教育に関する基本方針等を決定する際の参考となるよう図ってまいりたいと存じます。 また、今後は、インターネット教育委員会の開催方法等に工夫を加え、より一層効果的なものとなるよう努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(森山一正君) 警察本部長鎌原俊二君。   (警察本部長鎌原俊二君登壇) ◎警察本部長(鎌原俊二君) まず初めに、街頭犯罪に対する専従体制についてお答え申し上げます。 府警におきましては、全刑法犯認知件数の約六割を占めております街頭犯罪への対策を最重点課題として位置づけ、府警の総力を挙げて取り組んでいるところであります。その結果、昨年は、刑法犯認知件数が全国的に増加傾向にある中、大阪は三十二万七千件から三十万件に減少し、全国ワーストワンを返上したところでございます。 街頭犯罪対策に関する専従体制につきましては、街頭犯罪の抑止、検挙を目的として、街頭犯罪が多発しております警察署に配置する特別警戒隊--二十二警察署、約百七十人、それからオートバイの機動力を生かし、ひったくりの多発地域に投入するスカイブルー隊--オートバイ二十台、約五十五人を街頭犯罪対策専門に従事させておりますほか、本部生活安全、刑事両部門の関係各課におきましても、街頭犯罪の捜査に多数の捜査員を専従させているところでございます。 さらに、これらにあわせまして、年初から八月末までに二十三警察署に延べ二千人の機動隊員を投入するなど、集中的、効果的な運用を図っているところでございます。その結果、特に街頭犯罪の象徴とも言うべきひったくりにつきましては、八月末現在五千四百件と昨年に比べて約七百件、一二%減少いたしております。 しかしながら、こうした成果はあらわれてはおりますものの、府下の治安情勢は依然として大変厳しい状況にあることから、引き続き街頭犯罪の抑止、検挙活動に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 次に、警察官の増員についてお答え申し上げます。 警察官の増員につきましては、平成十四年度に百七十人、平成十五年度に三百八十人、合わせて五百五十人の府警警察官の増員が認められております。 警察庁におきましては、本年八月に緊急治安対策プログラムを策定いたしまして、今後三年を目途にさらに一万人を増員する必要があるとして、来年度は全国で四千五百人の増員を要求するものと承知いたしております。府警といたしましては、昨年に引き続き府と緊密に連携を図りながら、警察庁に対して早い段階から、大阪の厳しい治安情勢と警察官の増員の必要性を強く訴え、一人でも多くの増員が配置されるよう要望しているところでございます。 また、実質的に警察官が増員されたのと同じ結果となるような方策につきましては、御質問の趣旨を踏まえまして、関係方面と十分に検討してまいりたいと存じます。 次に、地域住民との連携活動の強化についてでございますが、地域における安全と安心を確保するため、昨年制定していただきました大阪府安全なまちづくり条例に基づき、本年六月までに安全なまちづくり推進協議会が府下全自治体に設立され、地域住民、行政、事業所及び警察が連携した活動が展開されているところであります。 この活動を通じ、自分のまちは自分で守るといった府民の防犯意識の高まりが見られるなど、大変有意義なものとなっております。また、このほかにも、警察署協議会や交番等連絡協議会等を通じて、地域住民の意見、要望の把握に努め、警察活動に反映しているところであります。 今後とも、引き続き地域住民との連携強化に努め、安全で安心なまちづくりのため努力してまいりたいと考えております。 次に、空き交番の解消についてでありますが、府下には六百五十六カ所の交番、駐在所があり、地域住民の安全安心のよりどころとして機能しております。交番勤務員は、交番内での勤務のほか、パトロール活動や一一〇番通報への対応等街頭での活動にも従事しており、事案が重なった場合、交番に警察官が不在となるいわゆる空き交番状態が生じることもございます。特に、警察官が現場に赴くなどの措置を要します一一〇番通報件数や、大量の勤務員の動員が必要な緊急配備件数が昨今急増いたしておりまして、空き交番状態に拍車をかけているのが実情であります。 こうした空き交番を解消するための根本的対策といたしましては、人員の大幅な増強が必要でありますが、業務の見直し、合理化等により可能な限り人員を捻出して、一人でも多くの警察官を交番に配置するよう努めているところであります。 また、警察OBから成る交番相談員を二百十八名配置し、警察官にかわって地理案内、遺失・拾得届の受理、各種相談事案の指導助言などの業務を行わせておりまして、府民の皆様から好評をいただいているところでございます。 次に、交番の増設についてでありますが、交番の増設につきましては、犯罪や交通事故の発生状況、人口、世帯数のほか、地域の面積、隣接する交番との距離等を総合的に検討した上で判断しているところでございます。最近では、四条畷署管内の田原駐在所を交番へ転換しましたほか、曽根崎署管内の西梅田交番、和泉署管内の和泉中央駅前交番等を増設してまいりました。今後とも、交番の増設に当たりましては、地域における治安情勢、住民の皆様の利便性等諸事情を勘案しながら、その必要性を見きわめてまいりたいと考えております。 次に、やみ金融対策法の効果についてでございますが、やみ金融業者の大半は、貸金業の登録を受けずに、広告ビラの無差別頒布などの方法により顧客を勧誘し、高金利で金銭の貸し付けを行って、暴力的な言動を用いて取り立てを行うというような極めて悪質なものでございます。 今回の法改正では、高金利の受領や要求などの違法行為に対する罰則の強化、これまで法適用がなされなかった無登録業者についての広告、勧誘や取り立て行為の規制、貸金業登録要件に暴力団排除条項の追加など、やみ金融対策に効果的な規定が整備されております。 府警では、本年七月一日、悪質金融事犯特別取締本部を設置し、既に昨年一年間の二倍を上回るやみ金融業者を検挙しているところでございます。また、今後さらに新法を活用したやみ金融業者の摘発や、貸金業者からの暴力団排除を強力に進め、府民の皆様方の被害の防止に努めてまいる所存であります。 次に、暴力団関係企業に対する取り締まり強化等についてお答えを申し上げます。 暴力団対策の最終目的はもちろん暴力団を壊滅することにありますが、そのためには、暴力団に流れる資金源を封圧することが最も肝要であると考えております。旧来、暴力団の資金源といえば、賭博や用心棒代などのいわゆる伝統的な手法でその資金を獲得したのでありますが、最近ではいわゆる企業活動を仮装しての資金獲得を活発化させております。 そこで、府警におきましては、資金源活動の変化に応じた取り締まりを行っているところであり、最近では、建設会社を経営する暴力団員が、受注工事の施工に伴い下請業者に因縁をつけて現金を恐喝した事件、化粧品販売会社の代表者が、暴力団員と共謀し、中小企業雇用創出人材確保助成金制度を悪用しまして、多額の助成金をだまし取った詐欺事件などの検挙事例がございます。 今後とも、暴力団の資金源を封圧するために、暴力団の経済活動への介入事案の実態を解明し、そこに潜在する違法事犯に対してあらゆる法令を活用して、徹底した取り締まりを推進してまいる所存であります。 ○議長(森山一正君) 神谷昇君。   (神谷昇君登壇) ◆(神谷昇君) ただいまは、知事初め理事者の皆さんから御丁重な御答弁を賜りまして、まことにありがとうございました。 知事の答弁を聞いておりまして、我が党議員団の皆様が感じるとおりでございますけれども、最後の方は次期選挙の公約のようでありまして、少しは心に響いたんですが、それまでえらい元気がないんですね。知事も閉塞感にさいなまれているのか、私はそのように思って聞いておりました。そこで、数点にわたって再度質問をさせていただきたいと思います。 高度なバイオ実験施設であるP4の誘致は、これはもともと国の仕事でありますから、難しいものはわかってるです。知事の答弁の中にありましたように、武蔵村山市、筑波大学にこの施設があるんですけれども、住宅が近いということで合意が得られてません。そうですから、この施設というものは必要ないのかどうかであります。 先ほど申し上げましたように、SARSの問題は、このP4の施設でしなければいけないんです。皆さん、ここで考えていただきたい。 エボラ出血熱は、アフリカで今なお頻繁に起こって、どっとと亡くなっているんです。マラリア、数億人がかかって百万人以上亡くなっているんです。そして、ウエストナイル熱、アメリカでさえ九月末で五千人以上かかって、百名の方が亡くなっているんです。このウエストナイル熱、アフリカからアメリカまで行ったのは、大西洋飛んでいったんですか、蚊は。大西洋なんて、蚊は飛べませんよ。飛行機を通じてアメリカに入ったんです。 日本とアフリカの距離、時間的な距離は十数時間、いつ入ってくるかわかりません。そうすると、日本で今この感染症に対する一番危ないベッドゾーンはどこか。どこなんですか、皆さん。これ、考えましょうよ。これを考えると、大阪なんですよ。我が国初の二十四時間空港があって、先ほど申し上げましたように神戸港、大阪港、堺泉北港、この三つの港がある。 狂犬病にかかった犬がちょろちょろと出てきたら、狂犬病ですよ。ネズミが出てきたら、ネズミからうつるんですよ。だから、飛行機も、おりてきたら飛行機の蚊を取って調べてるんじゃないんですか。そうすると、一番危険な大阪にあって、知事の答弁の中に住民合意という言葉を使って逃げておられる。まさにこの大阪が日本で一番感染症の危機が高いということを認識されていないのではないかと思わざるを得ないのであります。 私は、このことをほって、これから八百八十万府民のあすはないというふうに確信をしております。ゆえに、さらに具体的に調査検討に乗り出してはいかがか、再度の御所見をお伺いをしたいと存じます。 保健所の支所の統廃合でございますけれども、舌の根も乾かないうちに健康プラザとして残したものをどうしてなくすのか--認めておられるんですね。認めておりながら、ごめんなさい、認めてちょうだい--こんなたわけた論議をする場じゃないです、この大阪府議会は。ですから、やはり府民の健康増進をどうしていくのかという論議の中でもっとここで議論をしたかったわけでありますけれども、時間の関係もございますので、この問題については、引き続き委員会で審議を尽くさせていただきたいと思います。 景気の回復でございますけれども、景気と大阪の治安というものは関係が非常に深いわけであります。景気がよくなると、犯罪が少なくなる。これは、もう世の常であります。そうしますと、三年前に自信を持って打ち出された産業再生プログラム、これが機能しておるとやはり犯罪が減ってくる、このように私は思います。 そうなれば、なぜもっと一年一年、その都度その都度に検証しながらこの再生プログラムがさらに効果を発するようなことをしなかったのか。私はこの点について不思議に思い、あえて鈴木副知事にお尋ねをしたんです。この問題を見ておって、やはり知事がおって、副知事がおる。その副知事が幾つかの部を担当しておる。このピラミッド型の組織が有効に活用していると、このようにもう少し時間を待ってください--時間を待てる余裕はないんです、大阪は。そういうことを言うこと自体、この問題に対する認識が甘いし、これまでの取り組む姿勢が甘いと私は思うわけであります。 阪神タイガースが優勝しました。星野監督は見事な采配であります。いわば、選手の方々も意識が変わった、やる気が出た。金本も入った、伊良部も入った、それが相乗効果で、まあ阪神が十八年ぶりでございますか優勝した。それを学ぶならば、今閉塞感をどのように知事はしていくのか、これを考えなければなりません。(発言する者あり)……そういうことをですね、この閉塞感を打破するにはどうするかということを考えていただきたいと思います。 今回、環境農林水産部は、リサイクル業者も可能とする独自の大阪方式、放置自動車対策の条例化、NOx・PM総量削減計画の具体化など非常に立派な踏み込んだ答弁をいただきました。ありがとうございます。高く評価をさせていただきます。 竹内教育長、教育委員会も変わってきましたね。やっと大きな象さんが歩き出した。我々自由民主党は、後ろからも押します、前からも引っ張ります。願わくは、我々がついていけないぐらい教育改革に走ってほしい、そのぐらいになってほしいと思います。これからも頑張っていただきたいと思います。 知事、この三年半を振り返って、大阪に骨を埋めるという覚悟ができたでしょうか。我々は、今回府の企画調整機能を質問しましたが、こんな質問をしなければならないほど庁内の閉塞感は深刻です。タイガースを例に出している暇はありません。知事の最後の答弁もどこかで見た項目ばかりで、一体何が変わるのか全くわかりませんし、夢がありません。知事、あなたが力強いリーダーシップを発揮なさるというならば、この閉塞感の蔓延をどのように阻止をするのでありましょうか。我々は、職員のDNAをかえる前に知事自身のDNAもかわらなければいけないんではないかと、きついことを言うようですが、そのように私は先ほどの答弁を聞いて思いました。 最後に、企画調整機能と選択と集中について、さらに踏み込んだ決意をお聞かせを願いたいと思います。 約九十分にわたります質問に対しまして、大変皆さん方御理解いただきまして、心から感謝を申し上げます。知事恐れ入りますが、この二点にわたっての質問をよろしくお願い申し上げます。長らくの御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(森山一正君) 知事太田房江君。   (知事太田房江君登壇) ◎知事(太田房江君) 神谷議員からの再度の御質問にお答えを申し上げます。 何か最初の方は元気がなかったと言われましたけれども、私、別に元気がなかったわけではなくて、時間の流れの中で選択と集中をしたまででございますので、誤解のないようにお願いを申し上げます。 二問ございまして、一問目がいわゆるP4施設、もうちょっとまじめに考えろと、こういう御質問でございます。 SARSなどの感染症に対する健康危機管理に万全を期すために、これはもう世界的な視野に立って、本当にこれからどういう病気が、どういう病原体が出てくるかわからない。その検査方法などについて試験研究機能を充実するというのは、これは大阪のというより日本の、世界的な責務だと思いますし、また大阪がそういう試験研究機能においてどういう特徴を持っていくのか、これは長い目で見て、アジアの中の大阪としてどういう方向性をたどるのか、よく議論しなきゃいけない問題だと私も常々思っておるのです。 ただ、今申し上げられることは、P4施設の誘致というのは、国や専門機関がどう考えているのかというのが今一番重要でございますから、そことよく連絡とれるような体制にして、情報が前を通り過ぎていくことのないように精力的に収集をしまして、先ほど申し上げた大阪として世界に何で貢献していくのかというビジョンとともに並行して考えていかなくてはならない問題だというふうにとらえておりますので、これからもよろしく御指導をお願い申し上げます。 それから、まずはDNAがかわっていないじゃないか、知事のDNAをかえろと、こういう御質問でございまして、私も三年半ぐらいで大分DNAかわったつもりなんですけれども、よくいまだに官僚出身で中央とのパイプがどうの、中央を悪く言うのはおかしいだのいろんなことを言われておりますけれども、私、その点は本当に変わりましたので、これだけは皆様方に誤解のないようにお願いをしたいと思います。 もといただけにおかしさがよくわかる。おかしいところは直さなくてはならない。それが改革の原点でありますから、そういう意味で私は官僚としての立場は大きく離れ、今は地域主権、地方分権の先頭に立って頑張らなくてはならない。DNAを既に埋め込んでいるつもりでございます。 ただ、職員に対しては、就任直後からDNAからかえようじゃないかと、私自身もかわらなきゃいけないんだということを申し上げてきました。いいこともいろいろやってくれたんですよ。その点は先生方にもぜひ評価をしてもらいたい。評価すべきは評価してもらわなあかん、それがやっぱりDNAをかえる原動力にもまたなっていくわけですから。むちだけじゃいけません、あめも必要なんです。 したがって、いいことも紹介しておきますけれども、例えば出資法人のグループファイナンス、もちろん自民党の先生から御示唆いただいたことはよく承知をしておりますけれども、しかしこれを発案したのは職員です。それから、中小企業に対するさまざまな融資、東京都は中小企業の銀行なんていうてポシャっちゃいましたけれども、私どもはどんがらはなくても、中身はどんどんやってますよ。CLO融資、SBE私募債、元気出せ大阪ファンド、最初のエンゼルファンド、これすべて職員の発案によるものです。大したものだと私は思っております。そういうことはどんどん褒めて、そしてどんどん新しい知恵を出させなくてはならない、そういうふうに思います。 ただ、時代の波は速い、大きい。そういう中で地域主権、地方分権を実現していくために、組織全体が本当に地方分権を受けて立つだけの力と能力とパワーがあるかといえば、これはまだまだ道半ば、これからだと言わざるを得ないのも確かであります。私も、DNAの底の底までかわったかと言われればまだまだかえなくてはならない、先生方の御指導をいただかなくちゃならない、これは事実でございます。 ちょっと長くなって恐縮ですけれども、私は、先日府内の大企業六十社にヒアリング調査をやれと、何でどんどん東京に移るんだ、調査をやれということを命じました。今、一生懸命やってます。この六十社の中には、東京に本社を移した社、二本社制をとっている社、大阪に本社を残して一生懸命頑張っているところ、三種類ありますけれども、私が結果を分析したかったということはもちろんあるけれども、一番職員に促したかったのは、そういう大企業の責任ある立場の人とひざを交えて話をしろと、そして外の情報を一番早く受けれるパイプをつくり、自分が変わる原動力をつくれ、そしていち早く何かあったなら飛んでいって、大阪のために大阪の企業が頑張るのは当たり前だという話ができるようにしろと、そういうことでこの六十社のヒアリングもやっているんです。これも、職員の意識改革の一端として私はやっていることですけれども、そういう外とのチャンネルも大事にしなくてはならない。 先ほど、外の変化の力をかりよということを申し上げました。これ以上申し上げるつもりはありませんけれども、私はそういうことも含めて、先ほどいただいた組織改編の御示唆を踏まえ、来年四月にはきちんとした対応をとりたいと思っております。 もちろん、人事評価も大事です。公正でありながら厳しい、これがやはり組織の意識改革の根本ですから、そういうさまざまな指標を私自身が取り入れて、粘り強く意識改革を実行することによって、選択と集中が正しく適切にできるそういう自治体への変身を図ってまいります。ありがとうございました。 ○議長(森山一正君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明十月二日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○議長(森山一正君) 御異議なしと認め、さよう決します。    ~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(森山一正君) 本日はこれをもって散会いたします。午後四時四十四分散会...