ツイート シェア
  1. 大阪府議会 1996-09-01
    10月01日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成 8年  9月 定例会本会議    第二号 十月一日(火)午後一時十五分開議●議員出欠状況 定数 百十三  欠員 三 出席 百八人  欠席 二人        一番  西脇邦雄君(出席)        二番  松田英世君(〃)        三番  三宅史明君(〃)        四番  --------        五番  杉本 武君(〃)        六番  朝倉秀実君(〃)        七番  原田憲治君(〃)        八番  中村哲之助君(〃)        九番  奴井和幸君(〃)        十番  阿部誠行君(〃)       十一番  宮原 威君(〃)       十二番  和田正徳君(〃)       十三番  西野 茂君(〃)       十四番  小川立義君(〃)       十五番  杉本弘志君(〃)       十六番  岡沢健二君(出席)       十七番  高田勝美君(〃)       十八番  深井武利君(〃)       十九番  岩下 学君(〃)       二十番  山本幸男君(〃)      二十一番  池田作郎君(〃)      二十二番  野田昌洋君(〃)      二十三番  谷口昌隆君(〃)      二十四番  那波敬方君(〃)      二十五番  北之坊皓司君(〃)      二十六番  中川 治君(〃)      二十七番  神谷 昇君(〃)      二十八番  松浪啓一君(〃)      二十九番  鈴木和夫君(〃)       三十番  井戸根慧典君(〃)      三十一番  竹本寿雄君(欠席)      三十二番  西村晴天君(出席)      三十三番  谷口富男君(〃)      三十四番  林 啓子君(〃)      三十五番  中沢一太郎君(〃)      三十六番  岩見星光君(〃)      三十七番  安田吉廣君(出席)      三十八番  村上英雄君(〃)      三十九番  畠 成章君(〃)       四十番  北川イッセイ君(〃)      四十一番  浦野靖彦君(〃)      四十二番  半田 實君(〃)      四十三番  西浦 宏君(〃)      四十四番  梅川喜久雄君(〃)      四十五番  梅本憲史君(〃)      四十六番  奥野勝美君(〃)      四十七番  木下 了君(〃)      四十八番  塩谷としお君(〃)      四十九番  小林徳子君(〃)       五十番  欠員      五十一番  内藤義道君(〃)      五十二番  欠員      五十三番  冨田健治君(〃)      五十四番  角野武光君(〃)      五十五番  高辻八男君(〃)      五十六番  西島文年君(〃)      五十七番  阪口善雄君(〃)      五十八番  奥田康司君(出席)      五十九番  園部一成君(〃)       六十番  古川安男君(〃)      六十一番  北川法夫君(〃)      六十二番  吉田利幸君(〃)      六十三番  森山一正君(〃)      六十四番  若林まさお君(〃)      六十五番  長田義明君(〃)      六十六番  中井 昭君(〃)      六十七番  浜崎宣弘君(〃)      六十八番  永見弘武君(〃)      六十九番  美坂房洋君(〃)       七十番  山中きよ子君(〃)      七十一番  柴谷光謹君(〃)      七十二番  岸田進治君(〃)      七十三番  米田英一君(〃)      七十四番  和泉幸男君(〃)      七十五番  桂 秀和君(〃)      七十六番  小池幸夫君(〃)      七十七番  横倉廉幸君(〃)      七十八番  杉本光伸君(〃)      七十九番  川合通夫君(出席)       八十番  釜中与四一君(〃)      八十一番  一色貞輝君(〃)      八十二番  田中義郎君(〃)      八十三番  北浜正輝君(〃)      八十四番  橋本昇治君(〃)      八十五番  岡田 進君(〃)      八十六番  松井良夫君(〃)      八十七番  平野クニ子君(〃)      八十八番  隅田康男君(〃)      八十九番  青山正義君(〃)       九十番  山野 久君(〃)      九十一番  大友康亘君(〃)      九十二番  大前英世君(〃)      九十三番  河原寛治君(〃)      九十四番  土師幸平君(〃)      九十五番  徳永春好君(〃)      九十六番  古川光和君(〃)      九十七番  酒井 豊君(〃)      九十八番  堀田雄三君(〃)      九十九番  松室 猛君(〃)        百番  加藤法瑛君(出席)       百一番  欠員       百二番  中野正治郎君(欠席)       百三番  京極俊明君(出席)       百四番  野上福秀君(〃)       百五番  倉嶋 勲君(〃)       百六番  中井清治君(〃)       百七番  大東吾一君(〃)       百八番  東田 保君(〃)       百九番  藤井昭三君(〃)       百十番  西川徳男君(〃)      百十一番  東  武君(〃)      百十二番  浅田 貢君(〃)      百十三番  吉村鉄雄君(〃)      百十四番  佐々木砂夫君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~●議会事務局         局長      鹿嶽 宰         次長      杉山征一         議事課長    岡部靖之         議事課長代理  西井正明         議事課主幹   田中利幸         議事係長    祐仙雅史         委員会係長   井上幹雄         記録係長    酒井達男         主査      松崎清和         主査      奥野綱一     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 ○議長(松井良夫君) これより本日の会議を開きます。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(松井良夫君) この機会に、新任の行政委員を御紹介いたします。 まず、本日付をもって教育委員に就任されました井村雅代君を御紹介いたします。教育委員井村雅代君。   (教育委員会委員井村雅代君登壇) ◎教育委員会委員(井村雅代君) 去る九月二十七日の本会議におきまして皆様方の御同意を賜り、本日付をもちまして教育委員に任命されました井村雅代でございます。 まことに微力でございますが、全力を尽くしてその重責を果たしてまいりたいと存じますので、どうか諸先生方におかれましては、格別の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 簡単ではございますが、就任のごあいさつとさせて頂きます。(拍手) ○議長(松井良夫君) 次に、同じく教育委員に就任されました松永俊一君を御紹介いたします。教育委員松永俊一君。   (教育委員会委員松永俊一君登壇) ◎教育委員会委員(松永俊一君) 去る九月二十七日の本会議におきまして皆様方の御同意を賜り、本日付をもちまして教育委員に任命されました松永俊一でございます。 もとより微力ではございますけれども、誠心誠意全力を尽くして職務を果たす所存でございます。諸先生方におかれましては、どうかよろしく御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。 簡単でございますけれども、就任のごあいさつとさせて頂きます。(拍手) ○議長(松井良夫君) 以上で紹介は終わりました。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(松井良夫君) 日程第一、議案第一号から第十一号まで及び第十三号から第二十三号まで、並びに報告第一号から第十八号まで、平成八年度大阪府一般会計補正予算の件外三十九件を一括議題といたします。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(松井良夫君) この際、御報告いたします。 まず、第一号議案平成八年度大阪府一般会計補正予算の件については、先日、第二十六号議案平成八年度大阪府一般会計補正予算の件(追加分)を議決したことにより、知事から一部訂正の依頼がありましたので、文書はお手元に配付いたしておきましたから、御訂正願います。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 ○議長(松井良夫君) 次に、議案第十七号職員の退職手当に関する条例等一部改正の件及び第十八号府吏員退隠料等条例等の一部を改正する条例一部改正の件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、議長から人事委員会の意見を求め、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたから御了承願います。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 ○議長(松井良夫君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により横倉廉幸君を指名いたします。横倉廉幸君。   (横倉廉幸君登壇・拍手) ◆(横倉廉幸君) 自由民主党の横倉廉幸でございます。 我が党を代表いたしまして、本議会に提案されております諸議案に関し意見を申し上げますとともに、知事並びに関係理事者の御所見をお伺いいたしたいと存じます。 我が国は、バブル経済の崩壊に始まった長引く不況の中で、産業の国際競争力の低下や、経済成長力の著しい減退に見舞われております。一方、人口の少子高齢化は急速に進行し、社会の活力の減退や将来の労働力不足への対応が急がれるなど、経済環境が悪化する中で解決しなければならない課題はメジロ押しとなっております。まさに経済、政治、金融、行財政など、あらゆる面で抜本的な構造改革が急がれているのです。 しかしながら、欧米先進国を目標とするキャッチアップ型の経済発展を前提としたこれまでの社会経済システムを今後どのように変革すればよいのかという具体的な方法論がいまだ定まっていないために、国民の間には、漠然とした将来に対する不安と閉塞感が漂っていると言っても過言ではありません。 こうした中で、変革の一つの方向として、新しい時代に適応した行政システムを確立するために、地方分権が進められようとしております。これまでの中央集権的な政治や行財政体制の限界を認識して、地方自治体の自主性、自律性を高めることによって、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図る必要があります。 国においては、地方分権推進法が施行されるなど、今や地方分権は大きな時代の流れになっております。本府におきましても、府県という地方自治体が、国と市町村の中間段階にあってどのような役割を果たしていくのか、これまでの仕事の大半を占めていた機関委任事務が廃止された後、どのような仕事をしていくのかなど、分権時代にふさわしい府政をいかに確立していくかについて、真剣に検討をしていかなければなりません。 また、本府においては、関西国際空港の開港やAPEC大阪会議の成功などをステップとして、サミットやオリンピックの大阪誘致を初め、国際会議場の建設や関西国際空港第二期事業の推進を通じて、世界都市大阪の実現に向けた取り組みが進められております。こうした取り組みは、二十一世紀を見据えての大阪づくりでもあり、息長く、しかも着実に進められなければなりません。 しかしながら、本府は、今長引く不況の影響を受け、未曾有の危機的な財政状況に陥っております。本府としては、いま一度原点に戻り、行政が果たさなければならないことは何かを考え直す中で、新たな課題に対応していくことが求められております。その際には、従来のようなすべてを行政が行うという考え方を改めて、多様な主体が課題を解決するために、それぞれの役割を果たしていくという視点が欠かせません。 多くの被害と犠牲者を生んだ阪神淡路大震災は、ボランティア団体が我が国においても大きな役割を果たし得ることを示してくれました。また、今後民間分野においては、営利企業とともに、多種多様な市民活動を行う非営利団体、いわゆるNPOが社会の多様なニーズにこたえていくようになると思われます。行政もこうした動向を敏感にキャッチし、その守備範囲や官民の役割分担などを明らかにしていく中で、行政が本当に果たしていかなければならない役割は何かということを考え、そのあるべき姿に向けてみずからの体制を変革していかなければなりません。 時代は大きな転換期にあり、このたびの財政危機も、新しい時代に合った府政への改革を進めるよい機会であると言えます。 我が党といたしましては、今日の本府の置かれた苦しい状況を逆に新しい府政を創造していくチャンスであると前向きにとらえ、将来に向けた新しい府政運営の展開を検討していくべきであるという観点から、質問と提言を行いたいと存じます。 平成三年度以降の急激な府税収入の落ち込みの中で、本府財政は、基金の取り崩しや多額の起債発行などの財源対策を講じるなど、極めて厳しい予算編成を余儀なくされてきました。しかしながら、そうした財源対策が限界に近づいた今年度におきましては、知事は、当初予算をかつてない緊縮予算として編成されたのみならず、この九月定例会に提案されている補正予算案についても、政策経費については一般財源を全く用いることなく編成されております。そうすることによって、当初予算を上回って歳入が期待される地方交付税と府税収入の増収分を最終予算段階まで温存し、何とか平成九年度以降の予算編成の財源にわずかでもめどをつけたいとのことであります。 当初予算の規模が前年度を下回ったのが、骨格予算として編成された昭和五十四年度以来十七年ぶり、また九月補正予算案に至っては、このたびの国政選挙経費などの予算を除きますと、実質的な歳出規模は昭和四十一年度以来三十年ぶりに百億円を下回るものとなりました。まさに異例づくしの取り組みであり、苦心惨たんたる運営を強いられているにもかかわらず、府の財政は一向に改善の兆しが見られません。平成七年度の決算では、財政構造の弾力性をあらわす経常収支比率は一〇八・九と、前年に本府が更新した過去最悪の一〇六・二をさらに上回り、硬直化の限度をもはや完全に超えてしまっているという結果も示されたところであります。 景気は回復の兆しを見せつつあるとはいうものの、府民の間にはその実感は乏しく、確実な府税収入の回復基調を依然感じ取れるには至っておりません。今や府財政は解決の糸口が見えない瀕死の状態であり、財政の健全化を図ることは、現在の府政における最重要課題となっております。そして、この難局を乗り切るには、何よりも知事に卓越した見識と強いリーダーシップが望まれるのであります。 知事は、就任以来、弱者の視点の府政を唱えてこられました。それが何を意味するのか、今もって我が党は理解に苦しむものでありますが、仮にすべての府民を大切にしたいという思いであるとするならば、今こそ知事は、何をなすべきであり、何をなさざるべきかについて、みずから厳しい決断を下していかなければなりません。 こうした状況のもとで、今議会を前に、知事は、これからの本府の行財政運営基盤を再構築することを目的とした行政改革推進計画素案、厳しい財政状況からの脱却と健全な財政運営を図るための財政健全化方策案、今後の府政運営において重点を置くべき政策課題とその取り組み方策を示した重点政策案のいわゆる三点セットを提示されました。 しかしながら、率直に申し上げて、積極的な評価はいたしかねます。その最大の理由は、知事が時代の潮流をとらえることができないまま、今回の三点セットを策定しているからであります。 これらは、今後の山田知事の府政運営の三本柱になるとされているものではありますが、その内容を見ますと、多くは長期的な視点を欠き、対症療法的な取り組みに終始しており、今後の大阪の発展の道筋、すなわち将来展望について何ら示されてはおりません。そればかりか、施策体系を新しい時代に合ったものに再構築していこうという、これからの府政に最も必要と思われる政治哲学がうかがえないのであります。 我が国経済が、もはや右肩上がりの経済成長を期待し得ない中で、これからの本府行政のあり方としては、ゼロ成長を前提に、府民福祉を確保できるような体制を整えていくことが必要であります。そのためには、徹底した行政改革と民間活力の導入、そして分権の推進が欠かせません。 このたびの本府の財政危機の本質は、平成三年度以来の四千億円を上回る府税収入の落ち込みにあるとはいえ、他方でそうした変化に対応することのできる行政体制を整える努力や工夫を怠り、固定的経費を増嵩させてきたことも見逃してはならないと申せましょう。 イギリスでは、地方団体が行政サービスを直営で行おうとした場合、その行政体の直営部門自身が他の民間セクターとともに競争入札を受け、落札しなければ直営で事業化することができないという強制競争入札制度が導入されております。また、ニュージーランドでは、政府の十年間にも及ぶ行政改革の取り組みの結果として、国営企業の民営化移行を中心に、中央省庁の公務員を半分に削減したといいます。 国ごとに事情も法制度も全く異なる外国の例をそのまま当てはめることはできないでしょうし、現在の地方自治制度上、本府が独自に取り組めることにも限界があることは承知しております。しかし、本府がどれほど本腰を入れて行政改革に取り組んでいるのか、疑問でなりません。 今や民間企業では当たり前の年功序列型を改めた賃金体系や、弾力的な雇用調整措置を検討するなど、行政サービスを提供する上での供給構造を根本的にゼロ成長社会に合った形に再構築していくことが何よりも必要であります。そのためには、現行の地方自治制度地方公務員制度の抜本的改正を国に求めていくことも欠かせません。 無論これらの制度改正が一朝一夕に実現するとは思いませんが、府政の危急存亡のときであるという割には、このたびの行政改革推進計画素案なり財政健全化方策案が、余りにも現在の制度を前提にした検討だけに終わっており、今後五年先、十年先を見通した府の財政と行政体制の姿をどうしたいのかが、一向に見えてこないと言わざるを得ません。 知事は、抜本的な行政改革を断行し、行政が抱えている高コスト体質を改善する努力を行うべきであります。そのためには、まずもって行政みずからが肉を裂き、骨を削って行政改革と財政の健全化に取り組む姿勢を府民並びに議会に対して示すべきであります。 そこで、まず初めに、現下の本府における最重要課題であります財政の健全化についてであります。 山田知事は、本年一月に行政改革大綱を策定し、平成八年度を財政健全化に向けた取り組みの端緒の年とされました。ところが、行政改革大綱には、財政健全化の道筋が示されてはおりませんでした。我が党は、この難局を乗り切るためには具体的なプログラムがぜひとも必要であるとの認識から、知事に対して、さきの二月定例会で、財政健全化計画を策定するよう強く要請いたしました。知事から財政健全化の道筋が示されないことには、我々議会としても、この困難な課題に対しどのような取り組みが必要なのかについて、真摯な議論ができないと考えたからであります。 ところが、今回の財政健全化方策案では、今後三年間の財政見通しを毎年二千億円を上回る膨大な財源不足が生じる極めて深刻な状況であると予測しながら、それに対する健全化の取り組み方策については、全く不十分であります。 例えば、平成九年度の収支見通しでいえば、確保しなければならない財源は二千三百四十四億円と見込まれるにもかかわらず、その解消策として具体的に示されている項目は、すべての取り組みを合わせても、わずか三百億円にしかなりません。すなわち、残る二千億円にも上る財源不足については、具体的な対応案が何も示されていないのであります。 なるほど、今後の税収の動向や国の地方財政対策など、現段階で不確定な要素があることは否めません。しかしながら、予想される財源不足について、どのような方策でどの程度の財源確保を見込むのか、健全化の取り組みの全体像が示されないことには、財政健全化方策案の中で提示されている取り組み自体についても、評価のしようがありません。 さらに、見直しの対象となっている事業についても、その内容が未定のままとされているものがあるなど、知事として全く無責任であるとしか言いようがありません。現段階で見込めない国の対策などについて言えば、例えば幾つかのケースを想定してシミュレーションしてみるなど、確定しない事項については、前提を置いてでも今後の展望が確認できる財政健全化方策案を提出するべきであったのです。このままでは、財政再建団体への転落は避けることはできません。 地方財政再建団体特別措置法によれば、前年度の赤字額が標準財政規模のおおむね五%以上になると、原則としてほとんどの起債発行が許されないことになり、事実上、同法に基づく準用再建団体としての国の承認を得た再建計画に基づき財政再建に取り組むよりほかに本府の財政を再生させる道はなくなります。この五%の赤字額というのは、本府でいえば約六百億円でありますが、既に来年度だけを見ましても、その三倍を超える二千億円もの財源不足が見込まれるのであります。 昭和三十年代後半以降は、都道府県で準用再建団体になった例がないために、現実の問題としてどのような事態を迎えるのかは想像の域を出ませんが、一般的に再建法が予定している再建計画に盛り込むべき内容としては、課税捕捉の強化や使用料、手数料の値上げは言うに及ばず、歳入と歳出とを均衡させるための経費節減策として、施設の統廃合や類似団体との均衡がとれない職員定数の削減や給与の適正化、建設事業を初めとする単独事業の大幅な縮減や病院会計などの他会計への繰入金の適正化など、ありとあらゆる措置を盛り込むことが求められます。 しかも、この再建計画には自治大臣の承認が必要なのでありますから、準用再建団体となれば、それこそはしの上げ下げまで国の指導監督を受けながら、赤字解消に努めていかなければならなくなるのであります。 このような事態は、もはや地方自治の喪失であります。我が党は、まず何としても本府の準用再建団体への転落は回避すべきであると考えております。果たして知事は、今回提示されたこの財政健全化方策案で、本府の準用再建団体への転落を回避できると考えておられるのでしょうか。知事は、危機打開の道筋を明らかにした上で、府民に対して理解と協力を求めていくべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 また、財政健全化方策案に盛り込まれた取り組みを進めるに当たっては、いま一度、府みずからが襟を正し、省くべきむだを徹底的に省くことも忘れてはなりません。庁費のむだは言うまでもありませんが、人件費についても、さまざまな制度上の制約があるとはいえ、府民や民間企業の目から見れば、なお甘さを残しているのではないでしょうか。 確かに、今回の財政健全化方策案では、職員定数について、今後三年間で一般行政部門と教育部門を合わせて二千二百人の削減に努力するとの方針が示されてはおります。しかしながら、その中身を見てみますと、教育部門の定数については、今後の児童生徒数の減少に応じて自動的に削減される部分が大半を占め、具体に工夫を凝らして教員定数の見直しに努力した跡がうかがえません。一般行政部門に至っては、三年間で二百人、単年度では七十人足らずの削減であり、この数字は、現在の一般行政部門の職員約一万六千人のわずか〇・四%にしかすぎないのであります。 また、本府から多くの職員を派遣し給与を負担している出資法人などの定数については、何ら具体的な方針が定められておりません。さらなる職員の定数削減や昇給延伸なども視野に置いて、人件費を初めとする固定的経費の圧縮に努力するべきであります。 言うまでもなく行政サービスは、教育や警察行政に見られるように労働集約的であり、その専門性や公共性ゆえに、すぐれた人材のストックなくしてよりよい行政サービスを提供することはできないという側面があります。しかし、万一準用再建団体に転落すれば、待ったなしで定数や給与の見直しを行うことが求められるのです。このことを考えた上で、なお見直しを行っていくべき点がないのかどうか、人件費抑制をさらに取り組む姿勢がないのかどうか、知事の所見をお伺いいたします。 財政健全化方策案で示された歳出削減の取り組みについても、問題があります。 財政健全化方策案では、四十五項目の政策見直しと、それ以外の施策へのシーリングを行うなどの方針が打ち出されております。これらの具体的に見直しの対象となった施策には、社会経済情勢の変化の中で、当然にそのあり方が問われているものもありますが、多くは、直接あるいは市町村や民間団体を通じて府民福祉の向上に寄与してきた施策であります。 地方自治体の責務が、何よりも住民の生命を守り、安全と安心を確保することにあることを考えますと、施策の再構築に当たっては、府として今後充実すべき施策の方向や役割を明らかにした上で、既存施策のスクラップを行うべきであると考えます。 単に一般財源の投入額が大きいとか、他県に比べて手厚いという観点だけで見直しを行うのでは、不十分であります。制度を時代のニーズに合わせて根本的に改めていく財政構造改革のための取り組みと、単に緊急避難的に経費を削減する取り組みとをはっきりと区別して考えることが重要であります。廃止すべきものは思い切って廃止するが、その前に、伸ばすべき施策や分野についての方向性を明確に示し、府民の理解を得ながら施策の見直しを進めていくことが必要であります。 今回、知事から提示された重点政策案も、行政改革推進計画素案財政健全化方策案との関係を未整理なまま提出してこられたために、今後充実すべき施策の方向を明らかにするという役割を果たしていないと言えます。知事は、今回既に見直しの内容が明らかになっている施策や事業については、今後の具体的な予算編成に当たり、議会の意見を十分に取り入れた上で取り扱っていくべきでありますし、現在見直し内容が未定となっている項目については、今申し上げたような観点から、知事としての考え方をまず明らかにしていくべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 我が党は、行政改革とは、社会経済情勢の変化に応じて施策のあり方全般を見直し、将来の大阪の発展方向を見通した明確なビジョンに基づいて、施策の体系的な再編を行うものであると考えております。こうした観点から、去る二月定例会において、知事が出された行政改革大綱が全く不十分であること、そしてこの不十分さを克服する行政改革に対する取り組みが、今後とも必要であることを指摘いたしました。 ところが、今回示された行政改革推進計画素案は、行政改革大綱に掲げた実施項目の一部について具体的な方策を示したにすぎず、我が党が指摘した行政改革大綱の不十分さを補うものとは到底申せません。新たに加えられた幾つかの中長期的な検討課題についても、検討に当たって必要とされるであろうビジョンや施策再編の方向性が示されていないため、十分な内容が盛り込まれておりません。これでは、検討を続けますというポーズだけを示したにすぎないのではないかと思わざるを得ません。繰り返しになりますが、行政改革を推進するためには、社会経済情勢に即した施策体系の再編を行うことが基本であることを改めて指摘しておきます。 今回の行政改革推進計画素案については、こうした基本的な問題に加えて、個々の項目についても幾つかの疑問があります。しかし、それ以上に問題なのは、行政改革の推進過程をどのように進行管理するのかという点が明らかにされていないことであります。 行政改革を着実に進めていくためには、進行管理の体制が重要であるということは言うまでもありません。ところが、この素案では、この点に全く触れているところがなく、一体どのようにして計画の達成状況を評価し、行政改革を進めていくのかが不明であります。特別な仕組みを設けないということは、行政内部で進行管理を行うつもりなのかもしれませんが、身内同士の評価や批判では、どうしても甘くなりがちです。また、その評価が適正かどうか、府民にはわからないままということにもなります。 知事は、民意の反映については、しきりに行政改革懇話会の活用を言っておられますので、計画の進捗状況についても、懇話会に報告するという手続を考えられておられるのかもしれません。しかしながら、行政側の提出した資料に基づき意見を述べる審議会あるいは懇話会は、時間的な制約や入手できる資料などの制約があり、行政改革の進捗状況を評価し、その進行を管理するという役割を十分には果たすことができません。行政改革の進捗状況について的確な評価を行うためには、組織管理や経営管理に専門的な知識があり、しっかりした組織を持つ外部機関にこれをゆだねるということを考える必要があります。地方自治法の専門委員制度を活用するなどの方法により、行政改革の進行管理を行うべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 また、今回の行政改革推進計画素案では、出資法人については経営診断の手法を導入し、経営健全化に役立てるとしていますが、さらに進んで、このような手法を行政本体についても導入すべきであります。すなわち、行政運営の効率性を診断するため、外部機関による行政経営診断を実施するのであります。 もちろん、実施した結果は可能な限り公表し、府民の判断材料として公開していくことも大切です。いきなり府政全般にわたる外部診断を行うことが困難であるなら、病院や水道事業など、企業会計を取り入れた組織から、このような診断を始めることも考えられます。監査法人などの外部の専門機関に行政運営の効率性の診断を依頼したり、行政監査の一環として、監査委員が外部の専門家に診断を委託するなどの方法で、第三者機関による行政経営診断を実施すべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 行政改革推進計画素案では、組織機構について、中長期的な課題として部制の再編を掲げられておりますが、本来、組織機構の改革は、施策体系の再構築とあわせて行われるべきであります。今回の行政改革推進計画素案では、さきにも申し上げましたように施策の体系的再編の方向が明らかにされておらず、どのような部制再編が現在構想されているのか見当もつきません。部局の再編を視野に入れるのであれば、施策体系の再編と一体で検討を行うべきであります。 今回の三点セット、特に財政健全化方策案では、府政の各分野において多くの施策の見直しが提案されております。このような施策の見直しを単純な歳出減らしから施策体系の再構築へ高めていく必要性については、さきに指摘をしたところでありますが、組織機構の改革もその一環でなければなりません。こうした観点から、施策体系上の課題と組織機構のあり方について、幾つかの例を挙げながら提言と質問を行いたいと存じます。 第一に、学校教育行政の一元化であります。 現在、公立学校は教育委員会、私立学校は知事部局の生活文化部の所管となっていますが、学校の設立母体が公共団体か民間法人かで所管の部局が異なることによって、合理的な理由があるのでしょうか。いじめ、不登校の問題や、個性に応じた教育などは、公立、私立を通じた学校教育共通の課題であります。また、財政健全化方策案で課題として挙げられている公私間の教育費負担の問題は、府民に対して後期中等教育を保障する上で、今日私立学校が果たしている役割を考えますと、教育サービスの提供体制のあり方そのものをめぐる課題でもあります。 このような受益と負担の関係をも含めた今後の教育サービスにおける公私の役割分担などの問題については、学校教育行政として総合的、一元的に検討され、かつ取り組まれるべきものではないかと考えます。地方自治法上の協議による委任制度を活用して、私立学校の事務を教育長に委任することにより、事務の一元化を図っている県もあります。このような例も参考にしながら、本府においても、公立、私立を通じた学校教育行政のあり方について検討してみてはいかがでしょうか。 第二に、高齢化に対する保健、福祉、医療にかかわる行政の一元化であります。 財政健全化方策案では、老人医療費の公費負担制度が見直しの対象とされておりますが、この問題は、高齢者をめぐる保健、福祉、医療サービス全般のあり方を十分踏まえて考えていかなければならない問題であります。 ところが、現在、高齢者に対する施策は福祉部と環境保健部にまたがっており、さらにそれらの部の中でも、保健福祉施策は高齢者保健福祉室及び保健福祉政策室、老人医療費助成事業は国民健康保険課、医療及び一部の保健事業は健康増進課などに分かれており、これでは高齢者の保健、福祉、医療施策をトータルに考え、また市町村に適切な指導援助をすることはできません。 公的介護保険制度の導入も、タイムスケジュールに上りつつあります。急速に進む超高齢化社会において、高齢者にどのような保健、福祉、医療サービスを市町村との連携のもとに効果的に提供していくかは、今後の府政にとって大きな行政課題であり、組織機構の面からも、一元化が必要なのではないでしょうか。 第三に、来年度に迫ったなみはや国体後のスポーツの振興についてであります。 これまで、スポーツ行政は、保健体育課を初め教育委員会が中心となって担ってきましたが、その内容は、どうしても学校体育に比重がかかり、社会体育の分野でも、教育委員会が所管するスポーツ関係団体を中心としたものになりがちでありました。しかしながら、最近では、教育委員会以外の部局においても、スポーツに関連する事業が数多く実施されるようになってきており、また市町村でも、なみはや国体の準備と相まって、地域レベルの市民スポーツの振興に力を入れ始めております。 一方、大阪には、大都市にふさわしい大規模スポーツ施設や各種の民間スポーツ施設があり、国際的、全国的規模から府民レベルまでのさまざまなスポーツ活動が行われております。さらに、多くのファンを抱える野球やサッカーなどのプロスポーツが府民生活に潤いを与えるとともに、スポーツ人口の拡大や青少年の健全育成などにも寄与しております。現在、なみはや国体の開催に向けてハード・ソフトの両面にわたるスポーツの基盤整備が進められており、スポーツへの関心はますます高まってきております。 こうした関心の高まりを長寿社会にふさわしい府民の健康体力づくり活動や、二〇〇八年に誘致を目指している大阪オリンピックの支援に結びつけていく必要があります。そこで、広範な府民が気軽に参加し楽しめる成熟した社会に不可欠な要素としてとらえ直す必要があります。そして、余暇対策やコミュニティー振興という観点も取り入れ、本府のスポーツ振興施策を再構築するとともに、市町村や関係団体などとの連携をもとに、スポーツ振興を担う本府の組織についても、そのあり方を早急に検討すべきであります。 さらに、財政健全化方策案では、病院事業会計への一般会計からの繰り出しが見直しの対象として挙げられており、行政改革推進計画素案でも、病院の経営機能の強化が取り上げられております。公立病院と民間病院では、その責務が異なるとはいえ、現在の一般会計からの莫大な繰り出しが必要な状況については、同じ医療保険制度のもとで民間病院が必死に経営されていることを考えますと、さらに一歩進んだ改革が必要ではないかと思います。 具体的に申し上げますと、府立五病院の経営を効率化するために、単なる経営指導の強化にとどまらないで、事務局機能を統合してはいかがでしょうか。統合した事務局で医療資器材等の一括購入、看護職員の募集の一元化などを行い、経営管理の効率化を図るのであります。もっとも、膨大な組織、人員を抱えることになるため、単純に事務局を統合したのでは、管理の限界を超えることになる可能性もありますが、民間の医療法人なども参考にしつつ、府民に公立ならではの質の高い医療サービスを提供しながら、最も効率的に病院を運営できる事務局体制を検討すべきであります。 このような組織改革は、施策の見直しが現に提起されている以上、これと同時に提案される必要がありますが、施策の見直しが財政の健全化の視点や短期的政策目標という観点から行われ、将来を見通した施策体系の再構築への方向性が示されていないため、組織機構のあり方についても十分な議論ができない状態になっていることは、まことに残念であります。 幾つかの例を挙げて述べましたように、施策を体系的に見直していくとともに、これと一体のものとして組織機構の再構築を検討すべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 出資法人については、従来から我が党が、運営の効率化はもちろん、廃止、統合を含め、そのあり方について種々提言してきたところでありますが、いまだに九十二法人中二十二法人が累積赤字団体であり、その中には、泉佐野コスモポリスのように事業中止の事態に立ち至り、一日も早くその抜本的な見直しが急がれている団体もあります。 今回の行政改革推進計画素案では、経営状況の悪い出資法人については経営診断が行われることになりましたが、それだけにとどまることなく、診断結果に基づき強力に経営指導を行うべきであります。また、赤字法人の指導については、漫然と通り一遍の指導を行うのではなく、行政改革期間中にどこまで経営改善を行うのかという目標を設定して、経営指導を行う必要があります。 設定する目標の内容は、団体ごとの事情によって異なるでしょうが、例えば何年度までには累積赤字を半減させるとか、あるいは単年度赤字から脱出するなどわかりやすい目標設定を行い、改善に努める必要があると考えますが、総務部長の所見をお伺いいたします。 次に、重点政策案についてであります。 この案に対する基本的な疑問は、その性格についてであります。 この重点政策案の策定の目的は、高齢化や情報化、国際化の急激な進展などを踏まえ、府政運営を的確に行うため、山田府政の後半二年間において重点を置くべき政策課題と取り組み方向を取りまとめたということでありますが、社会の変動に応じ、計画的に施策の優先度を勘案しながら行政を推進することは当然のことであり、従来からもそのように府政は運営されてきたはずであります。今の時期にこうしたものを打ち出すということであれば、先ほどから繰り返し申し上げたとおり、長期的な展望に基づき、将来を見通した施策体系の再構築の方向性を明らかにした上で策定すべきであります。 今回の重点政策案では、将来の大阪がどうなるのか、そのためには今何をすべきであるのかが、十分に明らかにされたとは言えません。また、重点政策案に挙げられている施策例の大多数は従来からの継続事業で、山田知事として独自性が見られません。この点からも、知事が殊さら重点とする理由に乏しいと思うのであります。今回の重点政策案の策定で、知事は一体何を目指そうとされているのか、お伺いいたします。 次に、この重点政策案と同時期に示された財政健全化方策案及び行政改革推進計画素案との関係も、疑問であります。 重点政策案では、福祉政策が大きなウエートを占めていますが、他方、財政健全化方策案では、重要な福祉施策を見直す提案が行われております。もちろん、個々の施策について、重点政策案財政健全化方策案とが正面から矛盾するという事例は見られません。策定に当たっては、恐らく細部にわたり整合性を図るための調整もなされたのでありましょう。しかし、この三者が単に矛盾しないということだけでは、不十分であります。 例えば、福祉行政の分野について、見直すものと新たに実施するものがあるということであれば、福祉行政全般の施策の方向性を明らかにし、なぜ施策を見直し、他の施策を実施するのかということを明らかにする必要があります。ところが、重点政策案には、この点の説明が欠けております。重点政策とする各項目について、その背景は記載されておりますが、施策のスクラップ・アンド・ビルドをどのような理由に基づき行うのかということが、府民にきちんと示されていないのであります。 重点政策案財政健全化方策案行政改革推進計画素案の三者の間で、各分野の施策の方向についての整合性は図られているのでしょうか。図られているのであれば、施策の新設、見直しの基礎となる方向性を明らかにすべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 さらに、この重点政策案を財政状況の厳しい中、どのように実現していくのかについて、その道筋が明らかにされておりません。今後の二カ年で重点政策案に挙げられている五十数項目にわたる施策例を実施しようとすれば、相当の資金が必要となります。財政健全化方策案によるマイナスシーリングの例外扱いともされていないようですが、この財政危機の中、実現可能なのでしょうか。 もちろん、社会的なニーズにすべて行政がこたえる必要はありません。重点政策案にも示されているとおり、民間の力を生かすことが大切であります。しかしながら、漠然と民間企業や市民団体に協力、連携を求めても、効果は期待できません。民間との協力の上に立って施策の実現を図るというのであれば、個々の施策を実施する上で民間の能力をどのように生かすのか、具体的な手だてを考える必要があります。 ところが、重点政策案の施策例を見ますと、民間との協力方策が具体的に示されているものといえば、司馬遼太郎記念館構想ぐらいのものであります。亡き司馬遼太郎先生の御自宅を記念館として、数万冊に及ぶ著書を中心とした展示を行うというこの構想は、大阪文化のために大いに推進すべきものと考えます。御遺族とマスコミ各社が中心となって準備を進めていると聞いておりますが、本府も、つき合い程度に名を連ねるのではなく、こうした大阪の誇りである司馬遼太郎先生の功績を後世に伝えようとする関係各界の機運の盛り上がりを全面的に支援すべきであります。 この取り組みは、府民が必要とする公共性の高い施設を民間と公共団体の協力でつくり上げる一つのモデルケースともなり得るものと思います。府政の各分野でこうした取り組みが積み重なってこそ、初めて民間との協力、協働という言葉が生きてくるのです。 知事は、重点政策案で挙げられた施策について、今後どのように具体化していくおつもりなのでしょうか。財源の手当てや民間部門との協力の目星はついているのでしょうか。政策課題の具体化に当たっての方策をどのように考えられておるのか、お伺いいたします。 次に、府民生活を支える大阪産業を育成するための産業立地政策についてであります。 景気は回復傾向にあると言われておりますものの、必ずしも力強いものとは言えません。さらに、経済の構造的変化、中でも内外の競争の激化などにより、企業の海外を含む府域外への転出も相次いでおり、このままでは、今後とも府民の生活と雇用を確保できるのだろうかと不安を感じないではいられません。 法人二税が税収の過半を占める大阪府の財政は、大阪経済と一心同体であります。今回の財政健全化方策案では、税源涵養の重要性が述べられておりますが、なかなかその具体策が見えてこないのであります。 今般の本府の財政危機は、府税収入、とりわけ法人二税の落ち込みが大きく影響しております。本府と類似した大都市圏を比較してみますと、昭和四十九年度から平成八年度当初予算までの法人二税の伸びは、本府が一・五倍であるのに対し、神奈川県、愛知県はいずれも二倍以上となっております。また、経済規模から見ましても、府県内総生産で、昭和四十九年度から平成六年度までの間で、本府が約三倍の伸びであるのに対し、神奈川県、愛知県はいずれも三・五倍以上となっており、これも本府の伸びが劣っていることがわかります。 これらについては、本府の産業構造の転換のおくれが原因であると言われておりますが、その歴史を振り返りますと、本府では、昭和三十年代当初から重工業系業種が立地し、従来の軽工業型からの産業構造の転換が起こりました。その後、もともと狭隘な大阪府域においては工業立地の余地は乏しくなり、郊外の丘陵部に新規事業などの立地を促進するか、もしくは既存産業の業種転換か、高収益化を図るしか発展の道がなくなってしまったにもかかわらず、これらがうまく進まなかったのであります。 一方、他県では、昭和五十年代以降も開発の余地が大きく残されていたことから、比較的交通条件のよい場所において数多く産業用地が提供されてきました。こうして大阪は、産業立地上の競争力を失っていったのであります。 さらに、工業再配置促進法や工場等制限法などの産業を大都市から地方へと分散する国の政策が、こうした状況に拍車をかけました。平成元年度から平成六年度までの間に、本府から近畿他府県に進出した工場は四百十一件であるのに対し、他府県から本府に立地したのは、わずか四件と聞いております。その大きな原因が、これらにあることは明らかだと思います。このまま推移すると、他県では、新たな産業用地にこれからの新規産業などを呼び込むことにより、安定した産業の発展を確保できるのに対し、大阪はじり貧状態をきわめることにさえなりかねません。 こうした条件の中で、今後八百八十万府民の生活を支えるための強力な産業を確保していくためには、新規事業の展開をてことし、既存産業の高度化を図りながら、新規事業や企業の事業革新の受け皿となる立地政策を強力に進める必要があります。また、このためには、道路、港湾などの産業基盤などの既存ストックを最大限に有効活用するとともに、各種の商工施策の重点的展開、民間機能の活用といった観点がより重要であります。 我が党は、かねてから立地規制の撤廃を国に強く働きかけるとともに、大阪で産業の種をまき育てるというインキュベーション都市を指向することを提起し、単に土地を造成し分譲するというありきたりの方策だけでなく、土地のリース、賃貸制や貸し工場の設置など、企業のステージに応じた多様なメニューを用意するよう提案してまいりました。 こうした手法については、現在整備が進められつつある新規の産業用地ばかりでなく、府域の特性やインフラの整備状況にかんがみ、既存の産業用地の流動化と再活性化もあわせて考えるべきであります。 産業用地に際して企業がメリットと考える条件としては、高速道路、港湾、空港、そしてマーケット、さらにはさまざまな産業を支えるサポーティングインダストリーが挙げられておりますが、大阪にはそれらの要素がすべてそろい、さらに整備が進められております。こうした多額の投資と蓄積を最大限に生かすべきであります。 さらに、立地政策に当たっては、当然先を見なければなりません。今後の大阪産業をどのように高度化していくのかという視点のもとに、立地政策を進める必要があります。国内の地域によっては、現状だけを見て、既存の大企業をそのまま誘致するために多額の出費を行う県もありますが、あくまで先手、先手を打っていく必要があります。また、新規事業の育成にいかに力を注いだところで、これまでのように本格的な事業転換を他の地域で行われるようでは、何をか言わんやということになりかねません。こうした点を踏まえ、今後の立地政策の進め方について質問と提言をいたしたいと存じます。 産業立地政策についてまずお伺いいたしたいのは、国の工場再配置政策を見直すため、知事がこれまでどれほど努力をされたのかということであります。繰り返し要望書を提出されているようではありますが、いまだ国の立地政策の転換の動きは見えてきません。大阪に企業が立地し、産業が栄えてこそ地域の発展が図れるのでありますから、これを阻害する法律や制度の撤廃は何をおいても急がなければなりません。通り一遍の要望書を関係省庁に送付するだけでは、全く不十分であります。工場再配置促進法や工場等制限法の廃止のため、知事はどのように取り組まれているのか、どの程度の成果があったのかをお伺いいたします。 次に、企業の立地促進に向けた本府自身の取り組みについてであります。 企業立地の動向を見ますと、みずからの設備投資の活性化にあわせて企業は動くものと考えられ、その点からも今後数年間が重大なポイントになるものと考えられています。 本府においては、今年度組織改正を行い、立地政策に重点的に取り組む立地経済交流課を商工部内に設置しておりますが、単に一つの課を設けただけでは不十分であります。企業や産業界は、地方自治体がどの程度産業立地、物づくりに本格的に取り組むのか、重点を置くのかといった姿勢に非常に敏感です。その意味からも、大阪を挙げての打ち出しが企業に大きなインパクトを与えるものと思われます。 例えば、神奈川県では、平成六年度から県内の二十五市町村と県及び関係機関で神奈川県企業誘致促進協議会を組織し、説明会や情報提供事業を行っております。それに対して大阪では、各事業主体がおのおのばらばらに誘致活動を行っているようでありますが、大阪全体が一丸となった体制をつくらないと、さきに述べた大阪のさまざまなセールスポイントを十分にアピールできず、また新規立地企業のサポート体制も十分に持てないのではないでしょうか。 さらに踏み込んで、今後は府下の成長企業、国内外の企業の新規事業、新分野展開に伴う新規投資の情報をいかに早くキャッチし、産業立地に誘導できるかが最大のポイントであります。また、府下の既存産業用地の再活用という観点からは、各企業が持つ土地利用の意向などを常時的確に把握する必要もあります。 これらの観点から、府の関係機関と地元商工会議所などを核とした協議会を組織するとともに、ベンチャーキャピタルなどの投資機関や政府系支援機関もネットワーク化し、府内外の企業の新規投資から事業の定着まで情報把握、誘導、総合的なサポートまでをカバーする体制が必要ではないでしょうか。このため、大阪府産業立地促進協議会といったものを組織し、大阪の積極的な取り組みの姿勢をアピールするとともに、企業をサポートしていく体制を整備すべきであると考えます。 また、例えば地方税制上のインセンティブ等についても、こうした場を活用し、市町村も交えて検討していけばよいのではないかと考えます。 さらに加えて、ビジネス関係は、突き詰めると、やはり人対人であり、このような組織を効果的に動かすためにも、大阪の産業立地の核となり、内外の企業から信頼されるキーパーソンが必要であります。 そこで、この協議会とあわせて産業立地総合アドバイザーといったスタッフを置いてはどうかと考えますが、立地政策を推進するための体制強化について、商工部長の見解をお伺いいたします。 さらに、グローバル化する経済社会の中で外国企業の誘致にも本腰を入れるべきであります。りんくうタウン事業では、企業分譲の不調のため、やむなくという感じで海外にセールスに出かけられました。この取り組み自体は評価いたしますが、本来は外国企業誘致のための常設の組織や日常的な取り組みが必要なのであります。 大阪には、背後地を含めると、約二千万人の大規模な、しかも購買力の高いマーケットがあります。多様なサポーティングインダストリーもそろっています。関西国際空港を初めとする交通網も充実しております。 これらの点に着目して、大阪に立地しようとする外国企業がないとは思われません。特に情報通信やバイオテクノロジーなど日本より進んだ分野の企業の誘致は、大阪産業に新たな活力を生み出す上で非常に有用であります。しかし、こうした外国企業の誘致には、一層の工夫、仕掛けが必要です。 アメリカ合衆国の各州では、各国の企業を誘致するため、多くの外国人スタッフを雇い入れ、フル活用しています。州によっては、海外各地に誘致スタッフを置いているところもあると聞いております。オリンピックが行われたアトランタのあるジョージア州でも、このような誘致担当スタッフが活発に活動しており、既に三百数十社以上の日本企業が立地しているとのことであります。 このような事例も参考にしながら、日常的な外国企業との接触や誘致を手がけてはいかがでしょうか。大阪にぜひ外国企業誘致の専門スタッフを置くべきであると思います。 そして、このスタッフの中心に外国企業と人的なつながりのある、あるいは企業のネットワークに入っていけるような外国人を据えるのであります。例えば、米国の企業向けには米国出身の、アジア企業向けにはアジア出身の強力なスタッフを活用すれば、相当の効果が期待できるのではないかと思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 我が国初の本格的二十四時間空港として開港いたしました関西国際空港が、ことしで三年目に入りました。関西国際空港の利用者はこの二年間で三千四百万人、貨物は九十三万トンを超え、我が国の人と物の流れを大きく変えつつあります。まさに成田空港と並ぶ世界に開かれた空の玄関口の役割を果たしているのであります。 とりわけアジアとの関係では、十五カ国、二十九都市との直行便が実現しており、成田空港を上回っております。大きなトラブルもなく、目標どおりに乗り入れ便数が増加していることは喜ばしいことであります。 しかしながら、現在東アジアでは、巨大空港の建設がメジロ押しであり、二〇〇〇年前後には韓国仁川沖、中国上海などに巨大空港が完成いたします。これらのライバル空港との競争に生き残り、名実ともに国際ハブ空港として発展していくためには、今後ますます増加する航空需要に対応することが不可欠であります。そのためには、一刻も早く二本目の滑走路をつくる第二期事業を推進していかなければなりません。 しかしながら、やみくもに工事を進めていけばよいというものではありません。第一期事業を総括した上で、地域環境の保全はもちろん、現在の危機的な本府の財政に対しても極力影響を及ぼさないことを念頭に事業の推進に努める必要があります。 このような視点に立って、我が党としては、埋め立てに必要な土砂と跡地利用、飛行ルート、そして地域整備の三点について提言を含めて質問を行ってまいります。 関西国際空港第二期事業で埋立工事を担当する関西国際空港用地造成会社は、ことし八月、本府と兵庫県、和歌山県の三府県に土砂の調達を要請いたしました。その際に、造成会社は、調達の具体的な方策まで示しながら、土砂単価の引き下げを執拗に三府県に対して求めたと聞いております。 本府は、第一期事業において、関西国際空港への協力を名目に、阪南市の丘陵から土砂を採取した上で関空会社には採算コストを下回って売却し、他方で本府が整備するりんくうタウンに価格を上乗せした経緯があります。そして、採取コストとの差額をりんくうタウンの分譲で吸収する計画だったものの、バブル経済の崩壊で特に商業業務地区の分譲が計画どおりに進まず、さらに土砂採取の跡地に整備した阪南スカイタウンについても、今後の宅地分譲を控え、企業局会計に少なからず影響を与えております。 第二期事業に必要な埋め立て用土砂は、第一期事業の約一・八億立方メートルよりも四割も多い約二・五億立方メートルにも達すると聞いております。第二期事業においては、埋立事業のツケを府民に転嫁するようなことは何としても避けなければなりません。今回本府が提供する土砂の単価は、ぜひとも採取に要した実費で単価設定すべきであります。 第二期事業に必要な大量の土砂採取の進め方については、去る九月十九日に、用地集約は従来の全面買収方式から借地方式も取り入れることが明らかにされました。また、土砂採取事業は、民間の資金と能力をできる限り活用する新たな工事発注方式によることや、跡地利用については、民間のノウハウを活用しながら本府が多目的公園として取り組むことも提示されたところであります。 これらの方策は、第一期事業の反省を踏まえて、本府の将来の財政負担の軽減を図るために採用したものであることは理解できるところであります。 とりわけ跡地利用については、本府や岬町などで構成する協議会においてその整備内容を検討するとされておりますが、この点についても本府の財政、ひいては府民への負担とならないよう、前例にとらわれることなくさまざまな角度から知恵を出して検討するとともに、開発の手法についても民間主導で行うなど工夫を凝らすべきであると考えますが、企画調整部長の所見をお伺いいたします。 運輸省から去る七月に、関西国際空港の飛行経路についての現状と問題点に関する資料が示されました。この資料によりますと、関西国際空港の発着処理能力が既に限界に近づいており、当初予定していた年間十六万回の発着回数を処理することは不可能であるとのことであります。そして、この点について運輸省は、新たな飛行経路の提案は行っていないとのことでありますが、既にこれを前提に飛行経路問題検討会を設置して、今後の飛行経路についての検討を始めたとも報じられております。 しかしながら、なぜ今ごろになってそういうことになるのか、理解に苦しみます。局地的な航空路の混雑などがその理由とされておりますが、実際のところは、一部のポイントのみの検討だけで結論を出しているのではないのでしょうか。日本上空全体の航空路や空域の変更などについてまでも本当に検討したのでしょうか。 もっと端的に言えば、初めに陸上ルートありきという考え方が運輸省にあるのではないかと疑わざるを得ません。本府としては、運輸省の説明をうのみにして安易に現行飛行ルートに問題があることを前提とした対応をとるべきではありません。 昭和五十六年に国は、関西国際空港の建設に当たり、その前提として地元に空港計画、環境アセスメント、地域整備の三点セットを示した中で、努めて海上を飛行することを約束しております。騒音と無縁な海上空港という関西国際空港の原点を踏まえることを基本としながら、国際ハブ空港を目指して今後の発着便数の増加を実現することができるよう国に強く働きかけるべきであると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。 関西国際空港の建設に当たっては、空港だけを整備するのではなく、成田空港の反省を踏まえて、地域と共存共栄する空港をつくろうという我が国初めての構想に基づき、国においては施設整備大綱、大阪府では関連地域整備計画が策定され、空港建設の第一期事業と同時並行して鉄道、道路の整備や市街地整備、産業振興施策などが、地元泉州はもちろん、府域を超えて広域的に展開されました。既に完成した事業もあれば、現在進行中のものもありますが、これによって大阪の都市基盤が一段と充実したことは、だれしも否定し得ないところであります。 現在、未完成の事業の中には、計画策定後の社会経済情勢の変化により、当初計画の変更を必要とされているものもありますが、その多くは地域住民に待ち望まれているものであり、早急な整備が必要であります。本府としては、これまでの地域整備事業の成果を総括し、今後残されている地域整備計画上の課題をどのように解決していくのでしょうか。 また、第一期事業の際の地域整備計画は、空港アクセスの整備に典型的に見られますように、空港を建設するための地域整備という面が強かったわけですが、空港開港後は、地域が空港をどのように生かすのかという視点からの地域整備が必要と思われます。 一方でまた、開港後は、空港アクセス鉄道の騒音問題など当初予測できなかった問題も発生しております。これらの課題に対して名実ともに地域と共存共栄する空港を仕上げるため、空港建設の第二期事業とあわせて地域整備を進めるべく早急に新たな地域整備計画を策定すべきであると考えますが、あわせて知事の所見をお伺いいたします。 最後に、信用組合の問題についての知事の見解をお伺いいたします。 去る九月二十日、議会に対して本府の信用組合に対する財政支援などについて知事の見解表明が行われましたが、我が党が指摘をいたしたい最大の問題点は、破綻処理と今後の健全化策についての大蔵省の見解に関してであります。 知事が六月二十七日に大蔵省を訪問された際に、信用組合が抱える不良債権の処理や自己資本の充実などについて要望をされた中で、本府の財政支援について地域の経済秩序の維持や取引先である中小零細企業の経営安定の観点から、府下信用組合の再編に資するものであれば前向きに検討したい旨の発言をされたことに対し、大蔵省は大阪府から相談があれば真剣に検討すると発言したことであります。 我が党は、以前から信用組合が時代の変遷とともに本来の役割や組織、規模をはるかに超越したものとなったのは、国の金融政策としての金融自由化、金利の自由化に伴う過剰な流動性が原因であると指摘をしてまいりました。 このことは、信用組合を肥大化させたにとどまらず、バブル経済と呼ばれるかつて経験したことのない事態を招来し、それに対して慌てて総量規制を打ち出したことによる急激な経済変動が金融界全般を揺るがせるに至ったことは、紛れもない事実であります。 これらの一連の経過の中に今日の信用組合問題があるのであり、背任横領罪に問われている経営者の存在など厳しく糾弾すべきはもちろんでありますが、中小零細企業とスクラムを組んでまじめに努力している信用組合の経営責任や府の監督責任を云々する前に、国の責任を明らかにすべきであることを明確に申し上げたいと思います。 ところが、大蔵当局では、機関委任事務としての管理監督責任を問うがごとき発言と対応が相次ぎ、ついには大阪府から相談があれば真剣に検討すると発言するに至っては、みずからの責任を回避した本末転倒の非主体的対応であると言わざるを得ません。 また、本日の新聞報道によれば、日本銀行関係者は、今後の信用組合のあり方などに関する府の構想に対して、日銀の協力については協力するところがあれば検討したいとか、受け皿金融機関についても、府が主体的に考えていかざるを得ないのではないかなどの発言すら行っていると伝えられております。事実だとすれば、何をか言わんやであります。 整理回収銀行への財政支援に加え、マスコミを通じてあたかも決定されたような報道がされている受け皿としての新しい金融機関の設立と資金援助が、本府の財政状況からして可能か否かの議論もさることながら、なぜ本府がこの件に関して知事は従来の見解を翻してまでこれほどの対応をしなければならないのか、我々には容易に理解することができません。知事の見解を求めます。 我が国の経済構造は、数多くの中小企業によって支えられており、中でも大阪はその傾向が顕著であり、それだけに中小企業の保護育成は重要な行政課題であることは十分に承知いたしておりますが、さりとて府県の行政能力だけではどうしようもない多くの問題を包含していることも事実であります。知事は、バブル経済崩壊の責任は本府にはないことを前提とし、なぜこのことを強く主張しないのか、この点についても明確な答弁を求めるものであります。 今本府が置かれている状況は、だれもが予測することができず、経験することもなかったものであります。かつて我が国経済は、オイルショックの後に戦後初のマイナス成長を経験し、本府も大きな経済的打撃を受けるとともに、厳しい財政困難を迎えました。当時も、財政再建団体への転落寸前の危機を迎えましたが、岸知事が就任された昭和五十四年度以降、議会と一体となった取り組みを行ったことによってこの危機を乗り越えることができました。 ただ、今日においては、当時と状況が異なり、日本経済なり大阪経済の潜在成長力が明らかに低下しております。当時の毎年一〇%を超えるような税収の伸びは期待すべくもありません。その意味で、今回の財政危機を克服することは容易ではないと言えます。 しかしながら、いかなる状況にあっても、大阪は我が国第二の都市として日本経済と国土の均衡ある発展のためにその一翼を担っていくことが必要であります。そのためには、何としても健全財政への復帰を果たさなければなりません。 とりわけ今回本府が財政危機を迎えた大きな要因である地方税財政制度上の問題につきましては、適切な税源の付与や大都市特有の行政需要を反映した地方交付税措置など、抜本的な税制改正が講じられるよう国に対して強く働きかけていく必要があります。 我が自由民主党といたしましても、その労を惜しむものではありませんし、財政健全化を図るためにともに努力するのみならず、議員報酬を削減、減額するなど、みずからその姿勢を示していく覚悟があることも明らかにしておきたいと思います。 知事も、今回、財政健全化方策案において、特別職を初めとする幹部職員の給与などの減額措置の検討を打ち出されておりますが、みずからそこまでの姿勢を示されるというのなら、財政健全化方策案行政改革推進計画素案にもっと大胆な内容が盛り込まれていてもしかるべきでありました。 そのような意味からも、財政健全化方策案を初めとする三点セットは、全く不十分なものと言わざるを得ません。今後、知事が一層財政の健全化に向けた努力をされ、その取り組みの成果を我々にお示ししていただき、議会との真摯な議論を重ねられることを切に要望いたしまして、私の最初の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(松井良夫君) これより理事者の答弁を求めます。知事山田勇君。   (知事山田勇君登壇) ◎知事(山田勇君) 自由民主党府議会議員団を代表されましての横倉議員からの御質問にお答えを申し上げます。 知事就任以来私は、互いのことを思いやれる心豊かな社会の形成、地球環境の保全と安全なまちづくり、夢と活力あふれ世界とともに歩む大阪づくりの三つの基本方針に沿い、府政の推進に努めてきたところでございます。 こうした中、本府をめぐる未曾有の危機的な財政状況のもと、今日の社会経済情勢の変化や国、市町村、民間との役割分担を踏まえ、時代の要請にこたえる府政推進に向けた行財政基盤の再構築を図りますことが緊急の課題であり、あわせて高齢化、情報化、国際化などの急速な進展に的確に対応し、将来の大阪の発展と府民福祉の向上を図るため、取り組むべき政策課題とその方向を明らかにする必要があるとの観点から、組織、施策の再編を行うべくこのたびいわゆる三点セットを策定したものでございます。 まず、財政健全化方策の実効性についてでございますが、府財政は、財政健全化方策案の中でお示ししておりますように、収支見通しを一定の仮定のもとに試算いたしますと、九年度で二千三百億円、十年度で二千百億円、十一年度で二千四百億円と、今後毎年二千億円を超える収支不足が見込まれます。 この収支不足に対し、現時点で考えられる財源といたしましては、八年度の府税収入と地方交付税の増収額が合計で約一千百億円見込まれ、その大半は九年度に送ることが可能と考えております。また、健全化方策案の府独自の取り組みによる効果は、九年度分として試算できているもので約三百億円でございます。 したがいまして、九年度につきましては、残る不足額について徹底した歳出削減を図るとともに、地方交付税等の財源対策を国に要請し、財政運営に遺漏のないよう努めてまいりたいと存じます。 しかしながら、十年度以降につきましては、地方税財政制度の動向や経済情勢の変化に伴う税収の変動など不確定な要素もございますが、お示しをいたしました収支見通しを前提といたしますと、収支不足を準用再建団体の指標となります六百億円以下にまで圧縮するためには、なお多額の財源不足が見込まれることから、本府財政は予断を許さない厳しい状況が続くものと認識をいたしております。このため、本府といたしましては、健全化方策案の中で提起しているもののうち、見直し内容が未定となっているものを中心にできるだけ早く見直し内容を固め実行するなど、今後とも財政健全化に向けた最大限の取り組みを進めたいと考えております。 また、府単独の政策費にかかわる一般財源の総額が約二千五百億円であることを考えると、本府独自の取り組みだけでは限界があることから、国の地方分権推進委員会において地方税財源の充実確保が検討されているこの機会をとらえ、国に対しましても、健全化方策案に示しております地方税源の充実や大都市圏特有の財政需要を踏まえた地方交付税等の改善を中心に、地方税財政制度の抜本的改革を求めてまいりたいと存じます。 次に、人件費の抑制につきましては、現在の厳しい財政状況を踏まえまして、より一層厳しい定数管理や給与水準の適正化に努めていかなければならないと認識しております。 まず、定数管理につきましては、財政健全化方策案において一般行政部門、教育部門合わせて二千二百名の削減見込みを掲げております。 一般行政部門の二百名は、人員削減が直接行政サービスの低下につながる福祉、保健、医療などの分野もあることや退職者数が非常に少ないという状況の中にあって、既存の職員配置の徹底した見直しや採用数の抑制などにより見込んだものでございます。 教育部門の二千名は、今後の小中高校の児童生徒数の動向を踏まえ、法令により措置する教員定数や国の教職員配置改善計画、さらには教育課題に対応する本府独自の教員定数について、現行制度の中でより適正な配置に努めることにより見込んだものでございます。 また、給与管理につきましては、給与水準の一層の適正化に努めるとともに、財政健全化方策案の取りまとめに当たり、本府みずからの姿勢を示す意味から、緊急の措置として、特別職等の給与の減額措置を検討することとしたところでございます。 準用再建団体への転落を回避するため、今後ともできる限り努力を尽くすとともに、行政需要や地方分権など中長期的な動向も勘案しながら、一層適正な定数管理など人件費の抑制に向けて努力してまいりたいと存じます。 次に、施策の見直しについてでございますが、財政健全化方策案は、府財政の健全化に向けた取り組み方策を案としてお示ししたものでございますが、同時に今後の財政運営の基本的な指針ともなるものであり、その内容につきましては、事務事業の見直しなど今後の府政における施策推進の方向性と深くかかわるものでございます。したがいまして、健全化方策案に対する今府議会での御意見を十分に踏まえ、九年度予算を編成してまいる所存でございます。 また、御指摘の健全化方策案の中で見直し内容が未定となっているものにつきましては、見直し内容は固まっているが見直し額の算定が現時点で困難なものと、見直し内容が固まっていないものとがございますが、前者につきましては、平成九年度当初予算編成時にその額を固めていくこととしております。 また、後者の見直し内容が固まっていないものといたしましては、老人医療費公費負担事業、民間社会福祉施設従事者給与改善費、私立幼稚園保育料軽減助成、病院事業繰出金、また使用料、手数料関係では、府立高等学校授業料、入学料及び府立大学授業料、入学料がございます。これらにつきましては、その見直しに当たって、府民の受益と負担に関し事業実施主体との間で調整を図っていかなければならないものや、新たな観点から問題提起を行っているものなど、各方面の意見を広く踏まえる必要があるため、なお検討に時間を要するものでございます。 今後、これらにつきましては、関係方面に本府財政の現状も御理解をしていただいた上で、できるだけ早く合意形成が図られるよう努め、見直し内容を固め、府議会に御提示してまいりたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、行政改革につきましては、その指針となる行政改革大綱の策定によって終わるものではなく、それに基づいて具体の課題を実施していくことが何よりも肝要であり、そのための進行管理体制を確立することが重要であることは、先生御指摘のとおりであると存じます。そのためには、外部の目から厳しく点検をいただく必要があることから、昨年設置いたしました分権時代の行政システムを考える懇話会において実施状況を御報告し、さらに御意見、御提言をいただいているところでございます。 今後とも本懇話会の積極的な活用を図り、進行管理に万全を期してまいりたいと存じます。 また、外部機関による行政経営診断につきましては、お示しのように、このたび取りまとめた行政改革推進計画素案におきまして、出資法人の経営健全化を進めるため、必要な場合には経営診断を実施することといたしております。 さらに、本府の組織や行政運営体制にかかわる経営診断につきましては、効率性の判断基準を何に求めるのかといった民間企業と異なった点もありますが、今後はこれら民間の経営管理の手法も取り入れながら、行政改革の一層の推進に努めてまいる所存でございます。 次に、組織機構につきましては、本府を取り巻く社会経済環境が大きく変化する中で、今後の課題に的確に対応するとともに、府政の総合性を確保し、より一層の簡素効率化を図るという視点に立って再編整備を行うことが必要であると考えております。 お示しの高齢者に対する保健、福祉、医療サービスの連携の強化につきましては、福祉施策に加え、老人保健事業を福祉部で所管するなど、その一元化を進めてきたところでございます。今後は、高齢化の進展や国における介護保険制度の動向等を踏まえ、その連携をさらに強化する体制を検討してまいりたいと存じます。 なお、当面、地域保健法の施行に伴う市町村への指導支援体制の整備を図るなど、時代の要請に応じた組織運営体制の整備に努めてまいりたいと存じます。 また、府立五病院の経営改善を推進するため、その経営管理機能の一元化を進めることにより、本庁の経営指導機能を強化するとともに、各病院において経営改善のかなめとなる事務局体制のあり方を検討し、より一層の効率化を図ってまいりたいと存じます。 次に、なみはや国体並びにふれ愛ぴっく大阪終了後の生涯スポーツの推進体制につきましては、市町村や民間等との役割分担を踏まえ、関連施策の総合的な企画調整を図るという観点に立って検討してまいりたいと存じます。 なお、学校教育行政につきましては、私学教育の独自性を確保する観点から、公私の所管を異にすることとされているところでございますが、お示しのように、いじめ、不登校や公私間の教育費負担の問題等については、重要な課題であると認識をしており、今後より一層教育委員会との連携を図り、教育行政の総合的な展開が図れるよう努めてまいる所存でございます。 組織機構の再編整備を検討するに当たりましては、お示しのように、今後の施策体系との整合を図ることが重要であると考えております。地方分権が現実の課題として差し迫っている中で、今後本府が果たすべき役割を見きわめながら、それに対応できる組織機構のあり方について全庁を挙げて検討を行い、現行組織の見直しに取り組んでまいる所存でございます。 次に、重点施策案についてでございますが、その取りまとめに当たりましては、安心、安全、活力を基本目標に、財政健全化方策案行政改革推進計画素案との整合性を図りながら、高齢者、障害者福祉の充実や健康づくりなど府民生活に直結した分野を中心により一層きめ細かな配慮を加え、あわせて新産業の創造や世界都市基盤の整備など、大阪の発展と府民生活の安定向上に欠くことのできない大阪経済の活性化に向けた取り組みに力点を置くことといたしました。 また、人権にかかわるさまざまな問題が生じている今日、府民が互いに尊重し支え合う社会づくりを目指した取り組みにも力を注いでまいりたいと考えております。 こうした政策課題への取り組みを平成九年度と十年度に具体化するためには、限られた財源の有効活用に努める中、民間部門の誘導やその活力の活用を図ることが重要であると考えております。 お示しの司馬遼太郎記念館構想につきましては、その主体となる記念財団を年内にも設立すべく、関係者で鋭意協議調整を進めているところでございまして、地元東大阪市とも密接な連携を図りながら、記念財団への支援を行っていく所存でございます。 こうした取り組みを初め、今後府政のさまざまな分野で人材やノウハウ、資金などの面を通じた民間部門との協力、協働による施策展開に工夫を凝らし、各搬にわたる政策課題の実現を図ってまいりたいと存じております。 今後、これらのいわゆる三点セットをよりどころとして、府政が直面する難局を克服し、安心、安全、活力の大阪づくりを目指して、社会経済情勢の変化や府民ニーズに的確にこたえる府政運営に努めてまいりたいと存じます。 次に、大阪府の産業立地政策についてでございますが、近年企業活動のグローバル化が進展し、企業が国際的な視野から最適な事業環境を求める大競争時代を迎える中で、我が国の産業経済が直面する構造的な変化に対応し、大阪の発展と府民生活の安定向上を図りますため、産業立地の推進は府政の最重点課題であると存じます。 まず、工場再配置政策の見直しにつきましては、府内における産業の空洞化が懸念される中、新規の企業立地の促進と既存の産業集積の活性化を図る上で工業再配置促進法や工場等制限法などによる制約は大きな障害の一つとなっております。このため、本府といたしましては、国に対する再重点の要望として、工場等制限法の廃止と工業再配置促進法の廃止を含めた抜本的見直しを求めますとともに、関係自治体や商工会議所などと連携した要望活動を行っているところでございます。 これらの活動に加え、近年の経済環境の変化や地域産業集積の衰退などの状況が相まって、国の産業構造審議会におきましては、従来からの工場の地方移転分散政策の見直しが真剣に議論されており、さらに国においては、都市部のサポーティングインダストリーなど地域の産業集積の維持発展を目指した地域産業集積活性化法--これは仮称でございます--創設が進められておりますことは、本府としましても、一定の成果であることと考えております。 再配置政策につきましては、大都市圏と過疎地域等各地域における利害関係もあり、容易に結論が出されるものではございませんが、国際的な大競争時代の中で、地域がその特性を生かした産業振興を図っていくことが必要であり、その見直しについて、今後ともあらゆる機会をとらえて国に働きかけてまいりたいと存じます。 次に、外国企業の誘致につきましては、経済活動がグローバル化し、相互依存関係が強まる中で、外国企業による大阪でのビジネス展開が活発に行われますことは、大阪経済の活性化に大きく寄与するものと存じます。このため、本府といたしましては、大阪の産業立地魅力を紹介するパンフレットを在阪の外国公館や貿易促進機関等に配付するほか、海外事務所の機能を活用してPRに努めているところでございます。 また、本日オープンしたりんくうゲートタワービルにおきましては、外国企業向けに大阪進出の第一歩となるインキュベートオフィスを設置するなど、これまでから外国企業の大阪への立地支援を積極的に行っております。 さらに、外国企業の誘致を効果的に進めるためには、人材の活用が重要であることから、りんくうタウンのIBO--大阪国際ビジネス振興協会ビジネスマッチングセンターに国際ビジネスに精通した専門のアドバイザーを配置し、外国企業に対してビジネスパートナーとなる大阪企業の紹介などを実施いたしております。 今後は、これらの施策に加え、海外の産業経済及び現地企業に精通した人材の活用や、既に我が国に進出している外国企業の人的ネットワークの活用などの方策について検討し、外国企業の誘致になお一層積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、関空二期事業に関する御質問にお答えをいたします。 まず、関西国際空港の飛行経路につきましては、去る七月二十三日に運輸省から本府に現状と問題点の説明があり、それによれば、いわゆる三点セット策定当時には想定し得なかった状況変化により、現行経路では関西国際空港の発着処理能力は既に限界に近づいているとのことでございました。 本府としましては、飛行経路の問題は、三点セットに示された空港建設の考え方や、地元が空港建設に同意した経緯の基本にかかわる重大な問題であると認識しております。 現在、実務レベルで運輸省の説明内容等についてさらに詳細な説明や資料の提供を求めながら検証作業を進めているところであり、今後関係分野の有識者からも科学的、専門的な見地からの意見を聞くなどにより、引き続き解明に努めてまいりたいと存じます。今後とも三点セットの基本的な考え方を堅持しつつ、地域と共生するハブ空港の育成が図れますよう府議会、地元市町とも御相談をしながら適切に対処してまいりたいと存じます。 なお、お示しのあった現行経路を基本とした発着便数の増加方策についても、積極的に検討するよう国に強く働きかけてまいりたいと存じます。 次に、関西国際空港に伴う地域整備につきましては、国の施設整備大綱及び大阪府の関連地域整備計画に基づき、お示しのようにアクセス道路、鉄道など空港開港に必要な基盤整備が整ったところであります。 しかしながら、第二阪和国道の延伸や下水道、市街地の整備、さらにはりんくうタウン、阪南スカイタウンのまちづくりなど長期的に取り組むべき事業も多く、より一層の事業推進が重要な課題であると認識をいたしております。 また、計画策定後十年を経過し、社会経済情勢の変化や大阪湾ベイエリア開発整備の進展、さらには御指摘の空港アクセス鉄道の騒音問題等地域課題などへの的確な対応が求められる中で、関空二期事業の円滑な推進を図るとともに、関西国際空港の波及効果を地域の発展に結びつけてまいりますためには、二期事業に対応した新たな地域整備のあり方の検討が急がれるところでございます。 このような観点から、今年度から、国土庁と大阪府が共同で地域整備に関する調査を実施しているところでございます。 本府といたしましては、この調査を通じて、お示しのように地域として空港をどのように生かすのかという視点に立ち、地域の創意工夫に基づいた個性豊かな地域づくりがなされるよう検討してまいりますとともに、今後とも国及び地元市町等との連携を図りながら、地域と共存共栄する空港づくりに全力を挙げて取り組んでまいりたいと存じます。 最後に、信用組合に関する御質問にお答えをいたします。 府下信用組合は、それぞれ一定の不良債権を抱え、その早期の償却を求められる状況にありますが、住専問題に端的に示されておりますように、これはひとり信用組合だけにとどまらず、我が国の金融機関の多くが膨大な不良債権を抱え、その処理が当面する最大の課題でありますことは、御承知のとおりであります。 これは、我が国の金融機関の多くが、バブル経済期の地価、株価などの資産価値の急騰を背景に、不動産関連を中心とした貸し付けを急増させ、その後景気後退による取引先企業の経営悪化と担保価値の急落により、これら貸し付けの多くが不良化したことによるものであり、私も、それぞれの経営姿勢の問題に加え、この間の国の金融政策を含む経済運営の結果であることは否定できないと考えております。 不良債権を抱える府下の信用組合も、基本的には同様の経過をたどったものであり、バブル経済に乗った経営姿勢は批判されるべきとしても、我が国の金融政策の流れの中で翻弄された側面のあることは事実であります。 私が、破綻した木津、大阪両信用組合の処理のために財政支援をしたくないと発言いたしました背景には、その経営のずさんさに加え、このような国の経済運営のツケを地方自治体が払う必要はないとの考えからでありました。 しかし、府下にはなお二十三の信用組合が経営を続けており、中小零細企業を資金供給面で支えている現実があり、今後ともその機能を生かしていくことが必要であることには変わりがなく、このことは国が主体的に取り組むべきであり、同時に本府としても応分の役割を果たすべきであると考えたものであります。 特に現在のような厳しい経済情勢下において、堅実な経営を続けている信用組合の正常な取引先を守ることは重要な課題であり、私は、これを実現するためには府下の二十三の信用組合の再編が必要であり、これに寄与するものであれば財政支援もあり得ると考え、大蔵省、日本銀行との協議に入ったところでございます。 その結果、取りまとめましたのが先般お示しした考え方でありますが、そこでは、まず府下信用組合の不良債権を早期に処理するため、その引受先となる整理回収銀行への支援が必要との考えを明らかにいたしますとともに、不良債権を切り離した後、正常債権を含む事業の譲渡先を既存の金融機関に求め得ない場合も考えられますことから、新しい受け皿金融機関の設立を支援することについても検討することを御提案申し上げたものでありますが、これら中小零細企業を守るための苦渋の選択であり、御理解を賜りたいと存じます。 今回の方向でお示しした既存金融機関への事業譲渡や新しい受け皿金融機関の設立などの具体化につきましては、本府が中小零細企業を守る観点から鋭意努力する必要があるとしても、御指摘いただきましたように府県の行政能力を超えるものを含みますとともに、本来国が信用秩序維持の立場から取り組むべき課題でもあり、今後、大蔵省、日本銀行が大きな役割を果たすことが不可欠であると考えております。 お示しの私に対する小川事務次官の発言は、御指摘のような問題を含んでいると認識しており、私としては、府議会の意向を十分踏まえ、今後の検討の一つ一つの局面の中で、国に主体的役割を具体的に実現するよう強く求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
    ○議長(松井良夫君) 総務部長片木淳君。   (総務部長片木淳君登壇) ◎総務部長(片木淳君) 出資法人の経営健全化についての御質問にお答えを申し上げます。 出資法人につきましては、多様化、高度化する府民ニーズに対応し、幅広い事業分野において柔軟で多様な施策展開を図る上で重要な役割を担っておりますが、その一方で、事業量や職員数が拡大傾向をたどっておりまして、その適正な運営を確保することは、本府の行財政運営にとって重要な課題となっております。 こうした観点から、八月に取りまとめました行政改革推進計画素案におきましては、出資法人がそれぞれの事業形態に応じて経営の健全化を行うよう本府の指導指針を確立し、抜本的な取り組みを進めていくことといたしております。 今後、この素案に示した考え方に基づきまして一層指導を強化し、累積欠損金を有する法人等につきまして、お示しのように単年度黒字への転換、累積欠損金解消等の具体的目標、あるいはその時期を盛り込んだ長期の収支見通しを策定させるなど、経営健全化計画の確立に努めてまいりたいと存じております。 以上でございます。 ○議長(松井良夫君) 企画調整部長黒川芳朝君。   (企画調整部長黒川芳朝君登壇) ◎企画調整部長(黒川芳朝君) 関西国際空港二期事業に係ります土取り跡地の利用につきまして、お答えを申し上げます。 このほど土砂採取地に選定いたしました岬町の当該地域につきましては、同町の総合計画におきまして、健康保養ゾーンやスポーツ・リゾートゾーンとして位置づけられておりますことから、その跡地につきましては、府民ニーズを取り入れた多目的公園として整備してまいりたいと考えております。 二期事業に係ります土砂の採取及び跡地の整備の実施に当たりましては、一期事業の時点から社会経済情勢が大きく変化していることを踏まえまして、事業主体、事業手法、コスト削減方策等につきましてそれぞれ新たな創意工夫を図り、府財政、ひいては府民への負担にならないように努めてまいる所存でございます。そのため、本府の取り組みに当たりまして、まず用地の集約におきましては、従来の買収方式に加え、財産区などの公共的な土地につきましては、買収しないで使用させて頂くといったことをお願いすることといたしております。 次に、跡地の利用に当たりましては、府、岬町のほか、民間も加えました、仮称ではございますが、岬町多奈川地区整備促進協議会を設置いたしまして、多目的公園の整備内容や整備手法等を検討してまいりたいと存じます。特に計画の具体化に当たりましては、御指摘の趣旨を十分踏まえまして、民間の活力やノウハウを可能な限り積極的に活用する方向で検討を進めてまいりたいと存じます。 今後とも、公共、民間の適切な役割分担を明確にしながら、本府財政への負担を極力軽減いたしますとともに、地域との共存共栄という視点から、将来の地域発展に寄与できますような魅力ある多目的公園づくりに取り組んでまいる所存でございます。 ○議長(松井良夫君) 商工部長灘本正博君。   (商工部長灘本正博君登壇) ◎商工部長(灘本正博君) 立地政策推進体制の強化に関する御質問についてお答えいたします。 近年の経済のグローバル化や国際競争力の低下など、我が国を取り巻く経済環境は大きく変化しており、企業が世界的な視野で最適の立地場所を選ぶ企業立地の地域間、国際間競争の時代に入っております。 このような中で、府内におきましては、地価等の立地コストの増大や立地に関する規制などにより、企業立地が低迷している状況にございます。このため、本府といたしましては、大阪の立地ポテンシャルを生かし、新規企業や将来の成長産業が生まれ、育ち、府内で活動を続け得る立地環境の整備が喫緊の課題であると考えております。 本府におきましては、企業立地の本格的な推進を図りますため、本年四月、商工部の組織改編により立地経済交流課を新設いたしましたほか、企業立地に係る融資制度や立地調査のための補助金、FAZ法関連の支援措置等を設けまして、企業立地の推進に努めているところでございます。 今後、本府自身の取り組みをさらに充実させることはもとより、経済団体や市町村、金融機関などの関係機関との連携を深め、産業用地の把握や企業の府内への新規立地の促進などを図りますため、お示しの産業立地促進協議会といったサポート体制を整備し、より一層効果的な企業立地を進めてまいりたいと存じます。 また、企業立地を推進するためには、府内に立地を希望する企業からの産業用地や立地手続、各種優遇制度等に関します幅広い相談に対しまして、的確なアドバイスを行うことが重要でありますので、御示唆いただきましたマンパワーの活用を含めた機能整備につきまして、前向きに検討してまいりたいと存じます。 ○議長(松井良夫君) 横倉廉幸君。   (横倉廉幸君登壇) ◆(横倉廉幸君) ただいま知事並びに理事者から御答弁を頂きましたが、一言で申し上げますと、極めて具体性に欠けた不十分な答弁であります。再度、現在の最大の課題であります財政健全化と行政改革の断行にかける知事の明快な答弁を求めたいと思います。 まず初めに、準用再建団体への転落の危険性につきまして、知事は、平成九年度の財源不足の解消方策は多少明らかにされましたものの、なお不足する約九百億円の財源不足につきましては、解消の具体的な見通しをお持ちではありませんでした。ましてや、平成十年度以降につきましては、ただ予断を許さない厳しい状況が続くとの認識を答弁されただけであります。 本府の財政が危機的な状況にあることは、百も承知であります。だからこそ、我が党もみずから身を切ってこの問題に取り組む覚悟を示したのであります。大阪の発展と府民生活の安定を考えるのであれば、何としても準用再建団体に転落することは避けねばならないのであります。議会として、このように真剣に受けとめているにもかかわらず、今回の財政健全化方策案なり行政改革推進計画素案なりの内容は、とても満足できるようなものではありません。 また、知事は、財政健全化方策案の中で、みずからを含めた特別職並びに幹部職員の給与の減額を検討する方針を示されましたが、職員の方々は、この厳しい財政状況のもとで、懸命に府民のために努力をされております。管理職手当のわずかな減額よりも前に、知事みずからが国に何度も足を運び、現在の地方税財政制度の限界を訴え、本府の苦しい状況について国の理解を求めるなど、知事としてなすべきことは幾らでもあるはずであります。 そうした努力も行わずに、いきなりみずからの給料をカットしますと言われましても、これだけでは知事が得意とされるパフォーマンスの一つと見られても仕方がないのではありませんか。知事は、準用再建団体への転落を回避するために、財政健全化の全体的道筋をみずからの責任において早期に明らかにすべきであります。 人件費抑制の取り組みに対する答弁も、大変不満であります。多くは指摘はいたしませんが、一般行政部門の定数削減は、保健、医療、福祉の人材も要るから限界があるというような趣旨の答弁をされました。それでは申し上げますが、例えば、地域保健法で大幅に業務移管される母子保健業務に係る職員定数は、どうされるのでしょうか。今回のO-157対策のように、府の保健所がこれからも果たしていく役割があることは少しも否定はいたしませんが、明らかに権限移譲される業務の定数は、見直されるべきであると思います。それを府民サービスの低下につながるという表現ですべてを片づけてしまう知事の答弁は、いささか筋違いであります。 また、教育部門の定数削減につきましては、現行制度の中で適正配置に努めた結果のものとの答弁をされましたが、府は二千人を超える単独配置教員を抱えております。無論これらの定数は、府の教育課題にこたえるための措置であることは承知しておりますが、国の法令に基づく措置とひっくるめてあたかも触れることができませんというような答弁では、納得がいきません。知事の認識が不足していると申し上げざるを得ません。言うまでもなくこの議論は、個々の定数云々というよりも、今回の見直しが、すべて既存の制度や枠の中でしか検討されていないように見えるから申し上げているのであります。 ただいま指摘をいたしました点を含めまして、知事が今後どれだけ府の行政体のスリム化に取り組まれるのか、我が党としては引き続き厳しく注視していくことを明らかにしておきたいと思います。 施策の見直しにつきましては、議会の意見を十分に聞くと答弁をされました。ぜひそのようにお願いをしておきたいと思います。 財政の健全化を図る上で歳出の削減は避けては通れません。しかしながら、単にお金がないから切るというだけではなく、時代に合わせて制度をどのように変えていくのが望ましいのかという視点で、政策哲学と新たなる政策体系を頭に置きながら改革を進めていくべきであります。これこそが真の財政構造改革であり、今最も必要とされる考え方であると思うわけであります。現在見直しが未定となっている項目についても、知事はこうした観点で検討を進め、十分な時間的いとまをもってみずからの考え方として議会に提示されるよう求めておきたいと思います。 信用組合の問題につきましては、先ほども議席の方から声が上がりましたように、本日の朝刊に載っております日銀の意見とは少し違っているようであります。知事から、まずもって大蔵省及び日本銀行が主体的な役割を果たすべきであり、そのことを強く国に求めていくとの答弁がございましたが、こういう筋違いな記事が出るということに対しまして、やはり知事としての考え方をもう一度ここで改めてお聞かせいただきたいと思います。我が党といたしましては、知事がそのような立場で今後どれだけ汗をかいて具体的な提案をされてこられるのか、引き続き関係委員会等での議論を踏まえ、ただすべきことはただした上で我が党としての主張を行っていくことといたしたいと思います。 以上、ただいまの答弁に対する評価を申し上げましたが、さらに知事に申し上げておきたいことがございます。 知事就任以来、知事は、知事に就任以前は参議院議員として二十四年の間国政に参画をされておられました。国会議員という立場から知事が育てられ、そして大阪府民に支えられて国政の場で活躍されたという、その大阪を国会議員としてごらんになっておられたと思うわけでございます。そして、現在のこういった大阪府政の状況を十分に認識した上で、わしがひとつ知事になってこの大阪を何とかしなければならないといったようなそういった決意のもとで知事に立候補されたと私は信じております。知事に就任以来いろいろなことがございましたが、私ども議会側としましても、山田知事誕生以来二つの点について議会人として大変期待をいたしておりました。 その一つは、山田知事の大阪府民に対してのおつき合いといいますか、接し方でございます。そういう意味では、大変大阪府政を府民に近づけたということに対しましては、我々議会人といたしましても、知事に対して本当によかったなと。大阪府政というものを大阪府民が十分に関心を持っていただけるという立場でこの府政のことを注視するという意味では、大変知事としてそういう意味でのお役を務めていただいているということは是といたすわけでございますけれども、もう一つ私どもが期待をしておりましたのが、今まで行政の経験が全くない知事ということでございますので、この現状、大阪が置かれている大変厳しい状況にもっともっと思い切った行政改革というものができると、そういった意味で大変期待をいたしておりました。 ところが、先ほどから申し上げておりますように、今回知事としてのお考えを出されたこの三点セットを見ましても、我々の期待を大きく裏切るものでございました。そういう意味では、これからの大阪府に対しまして知事として不退転の覚悟で、この厳しい財政状況の脱却と行政改革に取り組まれるという断固たる知事の決意表明を再度求めまして、私の質問を終わりたいと存じます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(松井良夫君) 知事山田勇君。   (知事山田勇君登壇) ◎知事(山田勇君) 質疑におきまして、財政健全化並びに行政改革に向けて厳しい御鞭撻のお言葉をちょうだいし、その責任の重大さを改めて痛感をいたしております。 財政健全化方策案の中で見直し内容が未定のものにつきましては、歳出削減とあわせ今後の社会経済環境の変化や関連する国の施策の動向等も踏まえつつ、これからの府政のあるべき姿を念頭に置いた見直し案をできるだけ早期に固め、議会に御提示してまいりたいと存じます。 私といたしましては、来るべき分権時代にふさわしい本府の役割を担い得るような組織機構の改革や、簡素、効率的な行政運営体制の確立など、行政改革の一層の推進に努めますとともに、財政健全化方策案にお示ししました本府独自の取り組みを着実に実行し、また国に対しても地方税財政制度の改革を求め、準用再建団体への転落を回避するため全力で取り組んでまいる所存でございます。 ○議長(松井良夫君) この際暫時休憩いたします。午後三時三十六分休憩    ◇午後四時四分再開 ○副議長(米田英一君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(米田英一君) この機会にあらかじめ会議時間を延長いたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(米田英一君) 通告により西村晴天君を指名いたします。西村晴天君。   (西村晴天君登壇・拍手) ◆(西村晴天君) 公明の西村晴天でございます。 私は、公明大阪府議会議員団を代表して、今次定例会に上程されております平成八年度九月補正予算案を初めとする諸議案を踏まえながら、当面する財政再建並びに行政改革を初めとする府政の重要諸課題について御見解を伺いたいと存じます。 今日、国内外における新たな社会秩序形成は、いまだ模索の段階でありますが、その混沌から漂う先行きの不透明感や閉塞感を有権者みずからが払拭しようとする胎動が始まっております。国内では、沖縄県の在日米軍基地と新潟県巻町の原子力発電所をめぐる住民投票の実施がそれであり、これこそ間接民主主義へのぬぐいがたい不信を象徴しており、この二十日に執行される総選挙の結果が注目されるところであります。 細川非自民連立政権がなし遂げた政治改革の成果である小選挙区比例代表並立制による総選挙がようやく実施される今日的な意義は、言うまでもなくさらなる政治改革を含む我が国の改革、変革見直しであり、さらにはその内実、すなわち実行する主体とそのビジョンが問われているのであります。 バブル経済崩壊の後遺症である平成大不況とその渦中に起こった金融危機、阪神淡路大震災、オウム事件、薬害エイズ事件、病原性大腸菌O-157による集団食中毒等々、いずれも戦後我が国の驚異的な発展をリードしてきた官僚機構の制度疲労による問題解決能力の衰減によることは明確であります。 また、平成大不況以降急激に膨張した国と地方の債務残高は四百五十兆円に及ぼうとしており、加えて官庁エコノミストの経済予測の誤りもたび重なり、官主導の経済運営も限界に達しております。 さらには、地方においても中央集権体制の弊害ともいえる官官接待やカラ出張等々が陸続として明らかになり、地方の財政危機もきわまれりの感があります。今や国民、府民の公に対する不信は頂点に達しており、まさに役害あって一利なしと言えましょう。国、地方を通じたすべての行政に対し、民意が問いかけているのであります。 本府においても、一般会計のみの起債残高だけでも約三兆円にも達しており、府民一人当たりの借金は約三十四万円となっております。平成八年度の公債費二千億余円を基準としてさえ、この膨大な借金の返済期間を考えれば、少なくとも二十年を要し、本日この本会議場にお座りの先輩、同僚の議員の皆さんのほとんどが在籍されておられないことが容易に予測されるのであります。 かのマックス・ウェーバーの「政治家にとって大切なのは将来及び将来に対する責任ということである」との言に即して言うならば、この起債の形成過程にかかわった私どもは、後世の府民のために、今こそ小異を捨て、事なかれ主義を廃し、大阪の未来を喪失させない政治行政システムの確立へ大同につくべきときが到来していると訴えたいのであります。 折しも、国と軌を一にして本府初め全国の地方自治体においても行財政改革に着手していますが、この課題解決は焦眉の急であります。「信なくば立たず」という中国の箴言にもあるように、行政改革の真の目的は、新たな制度に対して国民、住民が信頼し、安心してサービスを享受することであります。 したがって、行政改革とは、第二次臨時行政調査会、いわゆる土光臨調の答申にもあるように、行政改革の本旨は、単に財政を救うために既存の行財政の縮減を求めることではない。行財政の惰性的運用を克服し、新しい国民的、国家的課題を担い得るような行政システムを構想し、実現することが本来の課題であると申せましょう。私は、こうした観点から、提言を交え知事及び関係理事者にただしたいと存じます。 最初に、今次定例会の最重要課題である行財政改革についてお尋ねします。 まず、準用再建団体にかかわる件であります。 財政健全化方策案の中の財政収支見通しでは、今後三カ年で毎年二千億円以上の財源不足が見込まれ、予算編成すら困難になることが示されるとともに、仮に前年度の赤字額が標準財政規模の五%以上となった場合、地方財政再建促進特別措置法に基づいて、国から準用再建団体の承認を受けて財政の再建に取り組む方策があることが具体的に記載されています。 本府財政が、このように毎年二千億円以上も財源が不足することが明らかになったにもかかわらず、健全化方策として示された改善案は三百億円にすぎないものであり、しかも丁寧に準用再建制度の説明を財政収支見通しの中で行っておられますが、私としては知事のその真意をはかりかねているところであります。 これは、知事として準用再建の途につくことのないよう財政健全化に全力を傾注する決意はあるが、最悪の事態を想定して念のために記載しただけにすぎないのか、それともいずれ準用再建団体に転落することの覚悟を決め、再建計画に基づいて財政再建に取り組むという道筋をあらわしたものなのか、どちらとも解釈できます。 財政健全化方策を取りまとめた以上、準用再建団体への転落は是が非でも避けるべきであると考えますが、知事が準用再建制度の説明を財政収支見通しの中で行った真意は何なのか、また準用再建団体への転落がないよう全力を傾注する決意があるのかどうか、まず明らかにすべきと考えます。知事の所見を伺います。 次に、バブル経済崩壊後の財政運営に関して多くの学ぶべき点があったかと思いますが、この点についてお尋ねしたいと思います。 財政健全化方策案では、バブル経済崩壊後、府税収入が大幅に落ち込む一方で、人件費や公債費といった義務的経費が年々かさんできたことや、景気対策や関空関連事業等の投資的経費が伸びたことに加えて一般施策経費も膨らんで、今日の危機的な財政状況に陥った原因であると精細に分析されています。これまでの財政関係の資料に比して非常にわかりやすく、府民の理解を得て財政健全化をなし遂げようとの意欲は感じられます。 しかしながら、今日の財政危機が、この記述により、現行の地方税財政制度のもとであたかも不可抗力的にもたらされ、財政悪化の原因とその責任の所在が一体どこにあるのかがあいまいにされているとの印象を抱くのは、私一人ではないと思います。もちろん、各種基金が底をつき、今後の公債費の増嵩による財政圧迫をどう克服するかが重要な課題でありますが、その課題を着実に克服し、同じ過ちを二度と繰り返さないためには、本来はこうすべきではなかった、あるいはこうすべきであったということを適切に問題点として指摘し、今後の財政運営の指針とする必要があると考えます。 そこで、現下の財政危機に至った原因について、府みずからがどのようにこれを評価しているのか、また学ぶべき点は何か、知事の所見を伺います。 続いて、事務事業の見直しの視点についてであります。 事務事業の見直しの視点として妥当性を挙げ、社会経済環境の変化を踏まえ、本府が実施することが最も適当かを点検すべきだとしています。この点は、バブル経済崩壊後の財政環境のもとで、府民の負託にこたえる府政運営を行っていく上で重要な視点であり、公民の役割分担はもちろん、分権時代にふさわしい国や市町村との役割分担についても検討すべきであります。しかしながら、総論賛成であっても、個々の問題になると合意形成が困難になってしまうため、各行政分野ごとに何が府の役割なのかについて、一定の基準を示した上で議論を進めていくべきであります。 国においても、行政改革委員会が官民活動分担小委員会を設置し、望ましい日本の二十一世紀の姿を見据えて、行政の役割を改めて見直すことが喫緊の課題との認識に立って、公的部門と民間部門の活動領域を整理するための判断基準の策定について検討を進めています。府においても、この検討内容を参考としつつ、府の担うべき役割を明確にすべきであります。分権時代を先導する府県のシビルミニマム作成を検討し、府民の意見を聞くべきと考えますが、知事の所見を伺います。 また、国との関係においては、現在地方分権推進委員会において機関委任事務制度を廃止し、原則として地方公共団体の事務とする方向で検討を進められていると聞き及んでいますが、地方分権の実現のため、ぜひともその方向で進められるべきであります。しかしながら、当該事務が本当に必要なものかどうかの検証が必要であり、同委員会の中間報告においても、現行機関委任事務の整理に当たって、まず不必要な事務を廃止すべきであるとされています。 府が行っている機関委任事務は、その多くが市町村や府民に対して行っているものであり、それらの自己責任にゆだねられるべきものは廃止し、本来国が行うべきものは国に返上するという役割分担を明確にすべきであります。こうした立場から、府としても、国に対し具体的な問題提起をすべきと考えます。あわせて知事の所見を伺います。 次に、事務事業の見直しと均衡性についてであります。 施策の見直しに当たって留意すべきことは、均衡性という文言の解釈を誤らないことです。財政健全化のため歳出削減を優先する余り、他府県の行政水準と足並みをそろえることばかりに目が向いてしまうと、肝心の大阪府特有の行政課題の解決に重点投資するという視点を見失いがちになります。均衡性の観点とは、他府県の水準を上回るものをただやみくもに抑制すればよいというものではなく、重点政策として必要なものであれば、ほかとのバランスをある程度崩してでも優先投資すべきではないでしょうか。 もちろん、そのためには、見直すべきところは徹底して見直すことが大前提でありますが、将来の大阪を形成していくため、ぜひとも必要と考えられる行政施策に対しては重点的に財源配分を行い、効果的、効率的な府政運営に努めることへの配慮を忘れてはならないと考えます。知事の所見を伺います。 続いて、財政健全化を踏まえた建設事業のあり方についてであります。 近年、バブル経済崩壊後の大幅な税収の落ち込みや景気対策等により府債の大量発行が余儀なくされ、そのことが将来の世代に重くのしかかる公債費負担として本府財政を圧迫していることは、先ほど述べたとおりであります。財政健全化方策案の中でも、財政悪化の主な要因として、歳入面での府税収入の大幅な落ち込みを直接の要因としながら、歳出面での人件費の増嵩とともに、投資的経費の急激な増加とそれに伴う府債の増加が挙げられています。 歳出の中で大きなウエートを占める投資的経費について、財政収支の見通しでは、事業費が多額に上る事業は個別に積み上げ、それ以外は平成八年度当初予算と同額を見込んでいますが、今後財政健全化を目指す上で大きなウエートを占める建設事業の一層厳しい精査は避けて通ることができません。 これまでから道路、河川、公園、港湾、下水道など長年にわたり着実に進められてきた建設事業が、府民生活の安全性や利便性の向上、そして大阪の社会経済活動の活性化に大きく貢献していることは高く評価しておりますし、今後とも災害に強い都市づくりや世界都市大阪にふさわしい都市基盤づくりなど、本府として着実に取り組むべき課題が多いことは強く認識をしております。 しかしながら、この危機的ともいえる財政状況を乗り越えるためには、限られた財源の範囲内で、しかも府債の大幅な増加を伴わない形で、こうした建設事業をいかに効果的に進めていくかが健全化を達成する上での大きなかぎであるとともに、一般財源に政策判断の幅を持たせることにつながると考えます。 そこで、道路、河川、公園、港湾、下水道などの建設事業の諸計画について、整備目標とこれまでの進捗率をいま一度点検、検討し、事業の優先度を十分に踏まえた年次計画の策定と個別事業の最終完成年度を明示するなどの努力をし、財政健全化を踏まえたより計画的、効率的な事業推進を図るべきであると考えますが、知事の所見を伺います。 次に、出資法人の見直しについてであります。 出資法人については、平成四年度に外郭団体の運営等に関する指導調整基準の制定と出資法人監理委員会の設置など行政改革大綱、そして今日の行政改革推進計画素案財政健全化方策案まで精力的な見直しを進めていることに対し、一定の評価をするものであります。出資法人が担う範囲は、行政を補完した多様で柔軟な行政サービスの提供や、行政と民間が協調すべき分野があると言われていますが、先ほど社会経済情勢の大きな変化と地方分権や規制緩和が進展する中、府の担うべき役割を明確にして、府県のシビルミニマム作成の検討をただした観点から、出資法人が担う分野などについても大きく変化するものと考えます。 そこで、出資法人の見直しに際しては、行政改革大綱等の見直しの視点に加え、例えば第一に、府の担うべき役割の明確化や社会経済情勢の大きな変化により、出資法人が担う分野を民間にゆだねるべきもの、第二に、収支均衡のアンバランスが顕著なもの、もしくは構造変化によりそのおそれが強く予想されるものなど廃止等の基準作成を検討すべきと考えますが、知事の所見を伺います。 次に、面的開発プロジェクトの見直しについてであります。 出資法人が府の面的開発プロジェクトの推進にかかわっている場合、その扱いは慎重を期すことが必要です。健全化方策案では、りんくうタウンを含む十事業の点検、見直しについて、また行政改革推進計画素案では、それらにかかわる八法人の経営健全化の取り組み方針がそれぞれ示されています。 しかし、今回の見直しは採算性の検討が中心ですが、行政改革大綱から検討内容に進捗が見られず、内容的に中途半端であります。主要な施設に関するプロジェクトは、推進するか、見合わせるかについて明確な判断が行政改革大綱ではなされているのに比べると、面的開発プロジェクトについては、実施するしないはともかく、実施するための条件整備などが全くなされておりません。 御承知のように、これら主要プロジェクトは、府の将来像に深くかかわる問題であり、総合計画を初め各種計画や地元振興方策にも位置づけられたものであり、議会を初め多くの関係者による議論の積み重ねにより今日に至っているものばかりであります。したがって、施策としての意義、必要性について議論を早急かつ十分行った上で、出資法人の官民の役割分担、経常収支状況、事業の採算性という観点から、今後の取り扱いを総合的に判断することが必要と考えます。知事の所見を伺います。 次に、予算制度及び地方税財政制度の改革についてであります。 今日の財政危機を招いた一つの原因は、経費の膨張を容認していく現行の予算制度にあるともいえます。現行の予算制度は、一たん予算が成立すると全額執行することが大前提となり、節約することに何のメリットもない制度となっております。また、現金主義、単年度主義の予算執行システムをとっているため、施設建設の是非を検討する際、将来どの程度の管理経費が生ずるかなど将来コストに対する認識が欠如し、事業が安易に認められるという欠点があります。 さらに、各部局は財政当局に予算を要求する立場であり、みずからが財政上の効率性に責任を持たないという仕組みになっていることも経費膨張の一因であります。これについては時間をかけて検討すべき点もあろうかと思いますが、当面府独自の判断で直ちに実施できるものとして、予算編成に当たってその機能が総務部に過度に集中することがなく、かつ各部局の自己責任性を強化する方向に予算編成の方向を改革していくべきと考えます。知事の所見を伺います。 また、今日の財政危機は、一地方ですべてが解決し得るという問題ではありません。地方の改革は、国制度の改革にほかならず、国の地方税財政制度を抜本的に変えない限り、本府の財政健全化は図れないのであり、また地方分権も成り立ちません。そのため、地方税財政制度の改革については、地方分権を機軸に、従来からの要望活動だけでなく、より効果的で実効性を伴った取り組みが必要であります。 しかしながら、地方税制、交付税、国庫補助金、地方債等どれ一つとってみても地方財政の根幹にかかわるものでありますが、同時に一朝一夕には改革が実現しないものばかりであり、予算単年度主義を変えるぐらいの覚悟で国に制度改革を働きかける必要があると考えます。知事は、現時点において税財政制度の改革について、果たしてどれだけの実現性があると考えているのか、その見通しをお伺いします。 続いて、新総合計画の見直し策定の促進についてであります。 行財政の改革について、私どもは、その本旨を単に財政を救うために既存の行財政の縮減を求めることでなく、行財政の惰性的運用を克服し、新しい国民的、国家的課題を担い得るような行政システムを構想し、実現することが課題であると考えます。すなわち、大阪の将来の社会像とそれを支える府政のあるべき姿が明確にされなければならないと考えます。行政改革大綱やその推進計画素案、財政健全化方策案及び重点政策案においては、おぼろげにも府政のあるべき姿が示されていますが、大阪の将来の社会像については依然として不透明なままであります。 私どもは、本府における総合計画こそが大阪の将来の社会像を明示するものと考えますが、現在の新総合計画は、バブル経済崩壊後、資本主義の再定義など論争の高まる経済の変貌や高齢少子化の急速な進展など人口需要の大きな変化、そして安全神話の崩壊を目の当たりにさせた阪神淡路大震災の発生等々、府政を取り巻く情勢の顕著な変化に対応できないと考えております。この結果、この行財政改革は、ある意味で画竜点睛を欠くと言っても過言ではないと考えます。 現在、国においては新たな国土計画の策定が進展していると伺っていますが、かねてから我が党がただしてきたように、新たな新総合計画の策定やその基礎となる人口経済指標の見直しを進め、府民に大阪の将来像とそれを支える府政のあるべき姿を明らかにすべきと考えますが、知事の所見を伺います。 次に、大阪産業の高度化、構造改革の観点から、商工行政について我が党の見解を示し、所見を伺いたいと存じます。 周知のとおり、景気は景気循環が顕著にあらわれた時代と異なり、依然として回復力も力強い動きは見られません。国の国民所得統計による成長率や経済動向指数、また日本銀行の短期観測調査などが発表されるたびに一喜一憂する状況がこの間続いております。 しかしながら、我が国経済がグローバリゼーションの進展と大競争時代を迎える中、かつてない大きな変化に直面している現在、こうした景気動向に一喜一憂し、対症療法を繰り返すのではなく、歴史的な変化に対応して根本的な部分から経済を立て直し、次の発展に向けた準備を整えることこそがより重要であります。また、こうした動きが具体的に目に見える潮流とならないと、今日の不透明な状況から抜け出せないと言っても過言ではないと考えます。 我が党では、かねてからこうした時代認識に基づき、新産業、企業の新事業展開やベンチャー企業に対する支援方策等につき、資金面、技術開発面から課題の提起と提言をし、府の考え方をただしてきたところでありますが、これらはすべてどのように大阪経済を先導するのか、産業全体を高度化するのか、そのためにはどう政策を転換していくのかという共通の視点の上に立ってのものであります。 本府では、平成六年三月に大阪産業振興戦略を策定し、その後大阪府研究開発型企業振興財団を通じた資金支援、審査システム、産業技術総合研究所のインキュベーター機能、また内外企業間のビジネスマッチングの仕組みなど、独自の施策を打ち出してきたところであります。 さらに、今年度には商工部組織の改編を実施し、新産業振興課や立地経済交流課を設置し、今後の取り組み体制を具体化するとともに、今回重点政策として新産業振興、立地政策、既存産業の高度化、科学技術振興政策等を挙げておられます。こうした打ち出し、取り組みについては、一定評価をしたいと思います。しかし、これとあわせ、現在このタイミングをとらえ、より根本にある重大な視点について指摘しておきたいと存じます。 その第一点は、各政策共通の目的と施策間の連携についてであります。 例えば、重点政策でありますが、これは科学技術政策や新産業、新規事業の振興も通じて既存産業も含めた大阪産業を高度化するとともに、今後の発展基盤を整備するということであると考えます。目的は、あくまで府民生活を支えるべき大阪産業の永続的な高度化にあり、立地政策も将来を見通して大阪で産業を育てようということでなければならないと考えます。こうした観点を見失うと、各政策に本府としての意味づけがなくなってしまうのではないかと存じます。 第二点は、府や国、さらに各関係機関等にわたる産業政策、商工行政全体が経済の構造的変化に対応し、構造改革に向けたものになっているかどうかということであります。 さきに挙げた新規事業、ベンチャー支援等の各新規施策にしても、これまでの商工行政からすれば、何か乖離したもの、特別なものとなっている感があります。少なくとも一般の事業者の目には異質なもの、自分たちには関係のないものとして映っているであろうことは否定できません。 すなわち、新規施策とこれまでの既存施策がおのおの別々に動いているのではないかということであります。これでは、せっかくの施策も一部のものとしかならず、新たな産業経済構築に向けた流れが全体的なものとして、身近なものとして見えてこないと思われます。肝心なことは、経済構造改革とか産業転換とかいう場合、一部特定の新規施策のみで誘導するということではなく、既存施策も含めた産業政策全体がこうした方向に重点を置いているということを形であらわし、わかりやすく政策誘導の方向を示すことではないかと考えます。 例えば、我が国の中小企業施策で大宗を占めているのは、制度融資や政府系金融機関、都道府県直営の資金制度、経営相談、指導診断事業、また小規模対策事業等であり、もとよりこれらは今後とも基幹的な役割を果たしていくものでありますが、むしろこうした身近で一般的な施策こそ営々と同じことを繰り返すのではなく、状況や政策の方向性に応じて内容を再構築し、政策誘導性を発揮していく必要があると考えます。 以上、我が党の基本的な見解と指摘すべき事項について申し上げましたが、商工関係重点政策に関する考え方、並びに既存中小企業施策の政策誘導に向けた活用について、まず商工部長の基本的な御所見を伺いたいと存じます。 次に、中小企業施策の中でも代表的で、かつ中核的な制度融資についてであります。 府の制度融資は、これまで次々に多様なメニューを加え、信用力、担保力の不足しがちな中小企業の円滑な資金調達に寄与し、大阪産業の発展を支えてきました。 ところで、低成長時代の厳しい経営環境と世界的な金融の自由化に伴い、大企業の資金調達手段が間接金融から直接金融へウエートを移しつつある中、金融機関の企業向け融資動向にも変化が見られます。こうした金融自由化等による金融機関の変化を背景に、中小企業においても都市銀行の中小企業金融のウエート拡大、市場連動型金利の導入などに加え、店頭公開市場の育成など直接調達手段の多様化も進展するなど、中小企業の投融資環境も大きく変容をしております。 ことしの大阪経済白書において、大阪産業が高度な機能を有しつつ活力の維持強化を図るためには、オンリーワン企業、ベンチャービジネス、高機能の基盤産業、ニューサービス業といった都市型産業の発展が不可欠であるとの認識が示されております。 また、内外の競争が激化する中で、中小企業の体質強化、事業革新等も急務となっています。大阪産業の地盤沈下、空洞化が叫ばれて久しいですが、国の経済的な規制緩和策のおくれがその大きな要因であるにせよ、大阪の経済構造の大きな変化への対応のおくれにもその一因があると言えます。大阪産業振興戦略の展開を図る観点からも、新産業育成や企業の事業革新など政策誘導的なものへの重点の転換が必要であると考えています。 また、制度融資は、経営安定、つなぎ資金としての面もなお重要でありますが、府としては府民生活を支える柔軟で強い中小企業を育て、大阪産業をプルアップ、ボトムアップの両面から高度化する必要があり、今特にこの面でのアピールが重要であります。このため、高度化政策誘導型に重点を置くとともに、わかりやすく目的別に骨太な制度への体系を図るべきと考えますが、商工部長の所見をお伺いします。 さらに、こうした制度融資の各メニュー、また国、府の産業高度化に向けた数々の新法制度や新規施策を企業の新展開や体質強化など、目的に応じた有効な支援策として活用するためには、施策アドバイス、コンサルティング機能の充実が不可欠であります。一般に、経営安定施策に比べ構造転換型施策はその内容がわかりにくいと言われている上に、こうした新規施策は、派手にアピールされる反面、さまざまな団体、機関、情報媒体を通じて形や切り口を変えて情報が流れる結果、かえって目的や手法がわかりにくくなるという欠点があります。 簡単なものから先にいえば、府としても構造転換型の新規施策に関しては、重点アピールという観点から全施策を網羅したような情報ガイド等から切り離し、特化して情報提供してはということであります。現在は、大量の情報が入り乱れており、思い切って整理するということも重要であると思います。さらに、各企業に直接接する場での有効なコンサルティング機能の充実も重要であります。 また、行政の施策ばかりでなく、民間の各種産業支援サービスも充実してきており、これらの活用も重要であります。各企業の問題点やニーズを的確に分析し、さまざまな支援策、サービスを紹介し、つないでいくことは、地味ではありますが、非常に重要なことであると考えます。もちろん、こうしたコンサルティングを行うには、高度で広範な知識と情報処理能力が必要でありますが、例えば府の診断指導事業や商工会議所等のノウハウ、ネットワークを生かして実施できるのではありませんか、あわせて商工部長の所見を伺います。 以上、強い大阪産業、新たな経済環境を築いていくためには、行政のやり方そのものも問われているのだという観点から、おのおのの質問をいたしましたが、大きく変動する経済情勢に対処するためには、国、府、関係機関も含めた商工行政自身も常に自己革新が必要であるという見解を申し添えておきたいと存じます。 次に、文化振興に関してお尋ねします。 このたび知事を初め理事者各位の御尽力により、上方演芸資料館ワッハ上方のオープンが間近に迫っています。上方芸能を取り扱った先例を見ないユニークな施設で、積極的な事業展開により、上方演芸の保存はもとより、新しい演芸の創造発信基地となるよう、この事業を提案した我が党としても大いに期待をしております。このワッハ上方を初め、近つ飛鳥博物館、弥生文化博物館、府立中央図書館など特色ある府立の文化施設が整備され、また市町村においても町のシンボルともなるような立派な文化施設が数多く整備されました。 昭和六十三年からを大阪文化創造の十年として文化振興ビジョンを策定し、さまざまな文化振興策を講じてきた成果の一つとして評価しますが、今日行財政改革、財政健全化が至上命題となっている中で、文化といった一見不経済な分野については、一律な事業凍結、シーリングといった方向に陥ってしまいがちであります。しかし、社会全体が大きく変化し、従来の枠組みでは対応できないという不透明感や閉塞感、無力感が漂っている中にあって、こんなときにこそ何か将来につながる明るい展望、夢を示すべきであり、文化こそ大阪の人や町、そして産業に夢と希望、元気を与える格好のテーマであります。 私自身は、絵画や音楽といった文化の個々の発露形態に特に造詣が深いわけではありませんが、文化とは地域の伝統や価値規範等とアイデンティティーであると解釈をしております。つまり、大阪が大阪たるゆえんをもう一度問い直し、将来の大阪像を描いていくためにも、文化政策はどうあるべきかは避けて通れないテーマであると考えています。 これまで推進されてきました大阪文化創造の十年も最終年次に入ろうとしていますが、折しも現在検討されている次期国土計画の中では、関西圏は独自で創造的な文化と高度な学術研究機能を持つ文化首都にという方針が示されたと伺っております。文化首都大阪への道はまだまだ遠いでしょうが、新たなストックの整備とあわせ、十年間で蓄積してきたストックを生かし、府民がより質の高い文化に多様にアクセスできるすぐれたソフトを用意することによって、その展望も開かれてくるはずであります。今こそこうした視点から、逆風にひるむことなく、ポスト大阪文化創造の十年の文化戦略を再構築すべく新たなビジョンの策定に着手するべきだと考えますが、知事の所見を伺います。 続いて、高齢者介護基盤整備と民間活力の活用についてお尋ねします。 現在、我が国は高齢化率一四%を超え、高齢社会の仲間入りをし、二十一世紀初頭には国民の四人に一人が六十五歳以上という、これまでどの国も経験したことのない速さで高い水準の高齢社会に到達します。このため、府下市町村においては、平成十一年度を目標年次とする老人保健福祉計画により高齢者介護基盤の整備に努め、本府においても同様のふれあいおおさか高齢者計画により在宅、施設両面からの基盤整備を進めるとともに、暮らしに優しい福祉プランにより、在宅サービスの充実に積極的に取り組んでいるところであります。 一方、介護保険制度案大綱が本年六月に発表され、現在法案作成が進められている介護保険の導入が間近に控えており、その制度自体が整備されても、提供されるサービスが整えられなければ、保険あってサービスなしの絵にかいたもちでしかなく、高齢者の介護基盤整備は喫緊の課題です。 こうした中、我が党は、本年度が同計画の目標達成年度の折り返し点に当たることから、府下市町村の協力を得て、市町村老人保健福祉計画の進捗状況に関するアンケート調査を実施しましたが、特別養護老人ホームについては比較的順調に整備が進んでいるのに対し、在宅サービスのかなめであるホームヘルプサービスや在宅介護支援センターについては、多くの市町村において計画の達成率が低位であるという実情が明らかになったところです。 この理由として、各市町村では、例えばホームヘルプサービスについては、ニーズの掘り起こしや財源、人材の確保が困難などを挙げております。こうした問題への対応については、府、市町村ともに厳しい財政状況の中、官民の適切な役割分担のもと、よりきめ細かな質の高い福祉サービスの充実のため、民間の資本とノウハウ、人材を活用すべきと考えます。現状では、行政、社会福祉法人の独壇場の感がある福祉分野ですが、今後介護保険制度が導入されれば、受益と負担の関係が明確になり、サービスの質と量が求められる中、民間シルバー産業の活用が進み、これへの対応が大きな課題となります。 そこで、民間活力の活用に関して庁内に検討組織を設置し、関係者と協議連携を図りながら、市町村向けのガイドラインの策定を検討すべきと考えますが、福祉部長の所見を伺います。 次に、病原性大腸菌O-157対策についてであります。 この夏は、全国的に病原性大腸菌O-157が猛威を振るい、とりわけ堺市を初め本府において六千人を超える患者が発生し、三名ものとうとい命が奪われました。阪神淡路大震災のときにも危機管理のあり方が大きな問題となりましたが、今回も同様の指摘がなされています。今回の件に対する府の対応については、職員の方々もよく頑張られたと評価していますが、一方で反省すべき点も多くあったと思います。この貴重な教訓をよく踏まえて、今後の対策にぜひとも生かしていかなければならないと考えますが、こうした視点で幾つかお尋ねしたいと存じます。 このような大規模な食中毒がなぜ起こったのか、今後の再発を防止するためにも、その原因を明らかにしておく必要があります。厚生省の調査結果では、特定の生産施設から特定の日に出荷されたカイワレ大根が原因食材として最も可能性が高いとしていますが、原因についてそもそも府はどう考えているのですか、知事の所見を伺います。 また、原因究明等の調査研究については、O-157は全国的に発生を見ており、国においても取り組まれているところですが、本府においても、堺市域の集団発生を初めとする膨大な臨床データが蓄積されており、また貴重な臨床経験を有する医療機関が多いことから、これらの方々の協力のもとに感染源、感染経路を初め診断基準、治療指針等について調査研究を進めていると聞いています。今後の発生予防、被害拡大の防止のため、できるだけ早期に調査研究結果をまとめ、一日も早く府民の方々が安心して生活できるようO-157に対する抜本的対策を確立すべきと考えますが、環境保健部長の所見を伺います。 今回の事案を教訓として、食中毒の発生防止を徹底するためにあらゆる手だてを講じる必要があります。堺市の集団発生が目立っていますが、府下の散発事例も多く見られたこともあり、飲食関係の業者や各種給食施設の衛生管理の指導についてもHACCP--危害分析重点管理方式などの手法を導入して強化を図るとともに、一般家庭における予防対策や二次感染防止対策を徹底するなど、よりきめ細やかな対策をとるべきと考えますが、あわせて環境保健部長に所見を伺います。 また、堺市が中核市であるがゆえに、府として要請待ちとなり、応援、支援が後手に回り初期対応がおくれ、二次感染の防止などが不十分でなかったかと思いますが、府としてはこの点をどう考えているのか、知事の所見を伺います。 今後、不幸にして感染者が大量に発生した場合には、医療機関の受け入れ体制が極めて重要であります。堺市における集団発生の対応については、発生直後には医療機関に患者があふれ、診察までに数時間も待たされる状況もあったと聞いています。休日、夜間を問わず、患者の発生の際には速やかに受け入れられる体制整備が図られるべきですが、所見を伺います。 また、人工透析などの特殊な治療が必要な患者に対する医療体制についても多くの問題点が明らかになりましたが、搬送、受け入れを含めた体制の整備が早急に図られるべきと考えますが、あわせて環境保健部長の所見を伺います。 今回のみならず、阪神淡路大震災での経験を踏まえ、府も危機管理の重要性は十分認識されたことと思います。ついては、そのための体制整備についてお伺いします。 今回のO-157は、当初は食中毒としての対応が行われていましたが、感染経路の究明と二次感染を防止することが急務であることから、八月六日に伝染予防法に基づく指定伝染病に指定され、食中毒対策のみならず、感染症対策の実施が求められたところであります。 府としてもその対応に苦慮されてきたと思いますが、今回のような事例が再び発生しないとは言い切れません。今回のO-157の大規模集団発生やエボラ出血熱などの新しい感染症の発生があった場合などには、今回の事例を教訓に迅速かつ適切な対応ができるよう、感染症対策の第一線機関である保健所や本庁を含めた体制の整備を検討する必要があると考えますが、環境保健部長の所見を伺います。 次に、保健所のあり方についてお尋ねします。 二十一世紀における少子高齢社会や慢性疾患時代の到来に対応していくため、地域保健の充実がより一層求められます。こうした状況を踏まえ、平成六年七月に地域保健関連諸法が改正され、住民に身近な保健サービスは市町村が実施主体となり、保健所は専門的、広域的な保健サービスを提供していくこととなりました。この地域保健関連法の施行を来年四月に控え、府民サービスの向上を目指す新しい保健所像を速やかに示すことが求められております。 また、今回のO-157への対応を見れば、改めて保健所の重要性が認識されたところでもあります。このような観点で幾つか質問したいと存じます。 現在、大阪府衛生対策審議会の答申を受けて、新しい保健所のあり方について検討が進められています。今後、市町村との適切な役割分担、連携のもとで、全体としてより高度できめ細かい保健サービスを府民に提供するための体制整備を図ることが重要であると考えますが、環境保健部長の所見をお伺いします。 また、今後は市町村では、保健サービスと福祉サービスが一体的に幅広く提供できる体制づくりが急務であります。そこで、府においても広域的、専門的な保健サービスを医療、福祉とも連携して提供できる新たな保健所像を具体的な保健所の機能強化方策とあわせ早急に示すべきと考えますが、あわせて環境保健部長の所見を伺います。 次に、保健所の所管区域の再編でありますが、これは保健所の機能強化と並んで重要な課題であります。大阪府衛生対策審議会の答申において、おおむね三十万人を目安とし、現行の二十二カ所から、今後は十五もしくは十六カ所に再編するのが望ましいなどの方向性が示されていますが、法の施行が迫る中で、府としての具体的な再編に対する考え方を速やかに示すべきであると考えますが、実施時期などを含め、環境保健部長の所見を伺います。 第三に、地域保健法の施行に伴い、平成九年四月には母子保健事業等の一部が市町村に移管される予定でありますが、府民サービスの低下を来さないようにするには、市町村保健婦等の人材確保や市町村保健センターの整備が肝要であると考えます。これは、保健所の再編とも密接に関連すると考えております。これらの点については、平成八年二月定例会において我が党の代表質問で指摘し、本府として人的、財政的支援や実施場所の確保に対して支援を図るべきとして府の考えをただしました。 そこで、その後の市町村保健センターの整備に関する府としての人的支援、並びに財政支援などにかかわる取り組みについて環境保健部長の所見を伺います。 次は、府政の重要課題である信用組合問題についてお尋ねします。 去る九月二十日、大阪府下信用組合の今後のあり方と本府の財政支援についての府の方針が府議会に説明され、今定例会ではこの当否が議論されることになりますが、その前に信用組合問題に関する知事の姿勢が明確にされる必要があるのではないでしょうか。 知事は、二月議会において木津、大阪両信組の破綻処理に対する本府の財政支援については、先に判断を延ばすとして具体的な答弁を避けられましたが、議会終了後、日を経ずして経営破綻した信組の処理に府税は投入すべきではないと語り、その後も議会に何ら説明もないまま、信用組合に関する本府の財政支援については、二十三信組の今後のあり方に資するものについて前向きに検討したいなどと発言され、みずから府議会と理事者間に混乱を持ち込まれたものであり、ここでまずこの間の経緯を明らかにすべきと考えますが、所見を伺います。 また、知事は、信用組合の破綻処理に対する本府の財政支援については、府議会での議論を十分に踏まえ判断すると述べ、今回の説明に当たってもこれを繰り返されていますが、四月以降の知事発言はこの姿勢に疑念を抱かせるものであり、府議会に対する知事の姿勢を確認したいと存じますが、所見を伺います。 府は、このたび府下信用組合の今後のあり方について一定の方向性を明らかにしましたが、抽象的なものにとどまり、多くの問題点を含むと言わざるを得ません。そこで、知事の考え方をただしていきたいと存じます。 まず、今後の信用組合のあり方を検討するためには、現在のその経営状況が明らかにされることが前提となりますが、府議会に対し審議に必要な情報が提供されるのかどうか甚だ疑問であります。議会からの資料要求に対し、守秘義務を盾に提供を拒んできたのは府自身であり、情報のないまま審議を求めることは府議会に無理を強いるものであり、府はこの議会審議と必要情報の提供の関係をどう考え、どう対処しようとするのか明確にすべきと考えますが、知事の所見を伺います。 次に、今回の方針の眼目と思われる新しい受け皿金融機関についてでありますが、正常債権だけを受け継ぐとはいえ、幾つかの信用組合のモザイクにすぎない金融機関が、現在のような厳しい競争下で将来とも生きていけるかどうか疑問であります。東京二信組の受け皿として設立された東京共同銀行では、不良債権を切り離し、正常債権のみを引き継ぎましたが、二次損失をこうむっており、先日の基準地価が下げとまらない状況を考慮しますと、新しい受け皿金融機関を永続性のある金融機関として設立するため、どのような対応が必要なのか明らかにすべきと考えますが、所見を伺います。 また、府下信用組合のあり方を検討し、これを具体化していく上での国の役割についてですが、これは信用組合の破綻処理は国の責任という府の従来の主張が生きているのかどうかについての検証でもあると考えます。府は、信用組合の取引先である中小零細企業への資金供給機能を維持し、その経営安定を図ることを基本にするとして、みずからの役割を強調していますが、信用組合の処理は地域の信用秩序の維持そのものであり、大蔵省及び日本銀行の役割は極めて大きいと言わざるを得ません。府は、今回の方針の具体化に当たって、府、大蔵省及び日本銀行相互の役割をどのように認識しているのか、国の責任をどのように求めていくのか明確にすべきであると思いますが、所見を伺います。 また、機関委任事務についてでありますが、信用協同組合の指導監督事務に関しては、本年三月、国の地方分権推進委員会が、機関委任事務制度について原則として廃止する旨の中間報告が取りまとめられ、本年じゅうにこれを含む地方分権推進計画策定のための指針が勧告されると聞き及んでおりますが、このたびの方針はこうした動向をしんしゃくされての提案なのかどうか、所見を伺いたいと思います。 次に、本府の財政支援についてですが、今回の方針は、今後の信用組合のあり方を方向として示し、不良債権の処理を担う整理回収銀行と、受け皿となる新しい金融機関双方への財政支援を行うという意思を鮮明にするものとなっています。しかし、現在の厳しい財政事情の中で、さきの財政健全化方策に一切触れないままに信用組合に関する財政支援を言明することの意味は、厳しく問わなければならないと考えます。 整理回収銀行については、指導監督責任からではなく、単に期待されるにすぎない支援であり、新しい金融機関については、国との役割分担が不鮮明なままでの支援であります。なぜ本府だけが財政支援の表明をこれほど急ぐ必要があるのか甚だ疑問であり、明確な説明が必要と考えます。 特に整理回収銀行への支援は、木津、大阪両信用組合の回収経費ではなく、今後の府下信用組合の不良債権の処理を同行に期待して包括的に行うとされており、今後の具体化に待たざるを得ないとしても、積算根拠のあいまいな、いわばつかみ金的な財政支援になると思われ、その必要性についてはより以上に明確性が求められると考えます。 我が党は、信用組合問題は府政にとり極めて重要な課題と考えており、かねてから求めてきた経営責任の明確化なども含め、付託委員会等において議論を深めたいと考えています。そのためにも、以上の諸点について知事の明確な答弁を求めるものであります。 次に、関西国際空港の全体構想に向けた第二期事業に関する問題であります。 上下主体分離方式により事業を着手する関西国際空港第二期事業は、国、地方の行財政改革のさなかに開始されようとするもので、事業費の圧縮が大きな課題であることは周知のとおりです。特に本年六月設立された関西国際空港用地造成株式会社による空港用地の造成は、埋立予定地の水深の深いことから、第一期事業を上回る埋め立て用土砂が必要である上、海底の状況によっては土砂量がさらに増加する可能性が高いと言えます。 また、その土砂採取にかかわる経費については、用地造成株式会社の調達要請を受けた本府、兵庫県及び和歌山県とも、第一期事業における経験から全額土砂単価に反映させるとしています。以上の点からも、用地造成事業からして既に事業費の増加は必至です。 こうしたことから、本府としては、埋め立て用土砂採取地を岬町多奈川地区と決定し、土砂採取及び跡地整備に関する基本的な考え方をまとめるに当たり、第一期事業時点からの社会経済情勢の変動を踏まえ、事業主体、事業手法、コスト削減方策等について新たな創意工夫を図る努力をなされておりますが、未曾有の財政危機や埋立予定地の悪条件等と第二期事業を取り巻く環境は決して良好とは言えません。さらなる努力を関係者に期待し、第二期事業の経費圧縮に可能な限り知恵を絞り、尽力されるよう強く求めておきます。 なお、飛行経路、いわゆる陸上ルート問題でありますが、まず運輸省に地元市町との協議を十二分に行うよう強く求めるべきであります。 また、関西国際空港の原点である公害のない空港を目指す努力とともに、地元との共存共栄のために地域整備計画の点検と見直しを早急に図るよう、あわせて強く求めておきます。 さらに、今次定例会に上程されておりますテレホンクラブ等営業の規制に関する条例案については、我が国社会の一部にある倫理観の欠如という風潮がテレホンクラブ等の営業を可能にしている点は非常に残念であり、これを正す世論に期待するものであります。 しかしながら、現実に心身ともに未熟な年少者に多くの被害が見られ、また同様の条例を制定した府県にあっては、相当の効果を見ているとのことでありますので、本定例会での成立と、警察関係者に対し被害の未然防止と青少年の健全育成に尽力されることを強く求めておきます。 最後に、行財政改革について率直な意見を申し述べてまいりましたが、私ども議会にとってもその責務を果たしていかなければならないことは申すまでもありません。我が党は、さきの定例会で議員定数の削減を提案をしましたが、改めてその点を明らかにしておきたいと存じます。 小選挙区制により、大阪は十九の選挙区となり、今後この選挙区を基礎に地方分権の基礎となる市町村の統廃合が必至であります。であるならば、各小選挙区に対応した議員定数を考えるべきであると提言したいと存じます。もし一小選挙区に四名の定員とすれば、総定数は七十六、五名としても九十五となり、現在の百十三人を大幅に下回ることになります。 こうした定数削減の一方、予算を一括して審議する予算委員会の設置、議会の政策能力を拡大するための議会事務局の独立や政策秘書の導入など、抜本的な議会改革に取り組むべきであると提案しておきたいと存じます。 さて、二十日には総選挙が執行されます。この衆議院議員選挙は、二十一世紀の高齢少子社会に向けて政治、行政、経済の改革、変革、見直しを断行する政権を選択するものであります。労働力不足、貯蓄率の低下など今後の我が国は、活力の衰減がだれの目にも明らかであり、こうした諸改革の断行こそが、社会の閉塞感、先行きの不透明感を払拭し、新たな社会と未来を開くと確信します。 今日、世界はグローバリゼーションが進展する中、自由主義市場経済とリベラルデモクラシーが主たる潮流とされていますが、このシステムも各国各様であります。冷戦終結後の世界を「歴史の終わり」に著した米国における有数のシンクタンクであるランド・コーポレーション上席研究員フランシス・フクヤマ氏は、我が国においては、高度な信用と信頼が今日の繁栄の基礎であり、社会資本であると指摘していますが、まさに当を得たものと考えます。 このたびの諸改革は、各分野において傷ついた高度な信用と信頼を再構築するものと訴え、さらには信なくば立たずを我が意の表明としつつ、各会派の諸先輩、同僚議員の総選挙における御奮闘を祈念し、私の第一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(米田英一君) これより理事者の答弁を求めます。知事山田勇君。   (知事山田勇君登壇) ◎知事(山田勇君) 公明府議会議員団を代表されましての西村議員からの御質問にお答えを申し上げます。 まず最初に、準用再建団体についてでございますが、地方税財政制度の動向や経済情勢の変化に伴う税収の変動など不確定な要素もございますが、一定の仮定のもとに試算いたしました収支見通しを前提といたしますと、今後毎年二千億を超える収支不足が見込まれます。 この不足額は、準用再建団体の指標となります六百億円を大きく上回りますことから、現状のまま対策を講じなければ本府財政が予断を許さない厳しい状況に立ち至ることをお示しするため、準用再建制度の説明を行ったところでございます。 私といたしましては、準用再建団体への転落を回避するため、財政健全化方策案に記載いたしました諸方策の実現に向け、全力を傾けてまいる所存でございますので、府議会におかれましても御理解、御協力を心からお願い申し上げます。 次に、バブル経済崩壊後の財政運営に関して学んだ点についてでございますが、本府財政は、府税収入がバブル経済崩壊後の企業収益の悪化から、法人二税を中心に落ち込み、中でも四年度、五年度の二カ年で三千億円を、率にして二〇%を超える減収を見たところです。 このような中、本府では、税収の早期回復を期待し、基金の取り崩しや府債の発行により、国の景気対策に呼応した建設事業を初め、各種施策の推進に努めてまいりましたが、府税収入の低迷が長引き、深刻な財政危機を迎えております。 財政健全化方策案におきましては、府民の皆様にこうした本府の財政状況をより理解していただくために、バブル発生の昭和六十二年度から平成八年度までの歳出と歳入の推移を分析したところでございます。この分析を踏まえ、現下の社会経済情勢に即した地方税源の安定拡充を初めとする地方税財政制度の改革の必要性とともに、府民負担と行政サービスの水準のあり方を視野に入れた抜本的な見直しが必要との認識に立ち、効率性、公平性の確保、惰性の排除などの視点に基づく主要事務事業の見直し、公債費抑制のための建設事業へのマイナスシーリングの設定、人員削減目標の設定などによる人件費の抑制などを行うことといたしました。あわせて、今後年度間の財源調整に備えるため、減債基金の見直しにも取り組んでまいりたいと存じます。 次に、行政改革を進めるに当たりましては、社会経済環境の変化を踏まえ、国や市町村及び民間との関係において府の担うべき役割を明確にすることは、大変重要なことであると考えております。このことは、行政改革大綱におきましても、行政改革の基本的視点として位置づけているところであり、現在この視点に立って個々の事務事業について再点検を行い、見直しを進めているところでございます。 国におきましても、行政改革委員会で公共部門と民間部門の活動領域の区分について、また地方分権推進委員会において国、府県、市町村の新しい役割分担について、それぞれ検討を行っておられるところでございます。 今後、これらの内容も参考にしつつ、分権時代の行政システムを考える懇話会を初め、広く府民の御意見もお伺いしながら、分権時代における本府の果たすべき役割を明確にし、行政改革の一層の推進に努めてまいる所存でございます。 次に、機関委任事務制度についてでございますが、地方分権の推進を図る上で、制度そのものを廃止することが重要であると考えており、これまでも国家予算要望の最重点項目に掲げるなど取り組みを進めてきたところでございます。この機関委任事務制度の廃止に当たっては、その多くは既に地方自治体の事務として同化定着をしており、自主的な判断によって十分処理し得るものであることから、原則として地方へ移譲されるべきでありますが、府県の果たすべき役割を踏まえ、事務そのものが廃止されるべきものや、国が直接執行すべきものもあると考えております。 今後、地方分権推進委員会において、こうした点が明確にされるよう全国知事会とも連携を行い、積極的な働きかけを行ってまいりたいと存じます。 次に、限られた財源の重点的かつ効率的な配分を行えという御指摘につきましては、私も全く同感であり、財政健全化方策案におきまして、事務事業の見直しやシーリングの設定に当たり、行政の原点である府民の安全を守る施策や社会的弱者の自立を支える施策、さらに今後の税源の涵養につながる施策については、極力行政水準の維持に努めることとし、同時に今後二カ年において重点を置くべき政策課題とその取り組み方向を重点施策案として取りまとめたところでございます。重点施策の推進に当たりましては、予算編成におきまして、マイナスシーリングの設定に加え、徹底した既存事業の見直しを行い、限られた財源の重点的かつ効果的な活用にこれまで以上に努力をしてまいりたいと存じます。 次に、財政健全化を踏まえた建設事業の推進についてでございますが、道路、河川、下水道、公園、港湾などいわゆる社会資本は、いずれも豊かな府民生活や地域発展の基盤となる重要な施設であります。しかしながら、現下の厳しい財政状況のもと、限られた財源の範囲内で、しかも府債の大幅な増加を伴わずに効果的に事業推進を図ることが必要であるということは、先生御指摘のとおりであります。 このたび、当面単独建設事業費にマイナスシーリングを設定するなどの方針をお示しいたしました。このため、まず各事業計画の進捗状況や達成見通し等の点検検討を十分に行い、より優先度の高い事業から計画的に実施してまいりますとともに、その事業化に当たりましては、国庫補助金の確保、国、市町村等のより適切な役割分担、一層効果的な整備手法の検討導入など財政健全化の趣旨を踏まえつつ、これまで以上に創意工夫を凝らし、将来を見通した都市基盤の着実な整備に取り組んでまいります。 次に、出資法人につきましては、府民ニーズの変化に対応し、柔軟で多様な施策展開を図る上で重要な役割を担っておりますが、その一方で事業量や職員数が拡大傾向をたどっており、改めて社会経済環境の変化に対応して、そのあり方を再点検することが重要な課題となっております。 行政改革大綱におきましては、出資法人につきまして、その事業目的をおおむね達成したと見られるものや、事業目的そのものが社会的ニーズを失っているもの等を廃止統合することとし、現在順次その実施に努めているところでございます。 さらに、このたび取りまとめました行政改革推進計画素案におきましては、出資法人の経営健全化について新たな指針を定めて指導を強化することとしており、健全な経営の確保が困難と見込まれる法人については廃止するなど、抜本的な見直しを行うことといたしております。 今後、このような取り組みを行っていく中で、さらに見直しの視点の具体化を図り、統廃合を進めてまいる所存でございます。 次に、面的開発プロジェクトにつきましては、将来の大阪の発展と府民福祉の向上を図る上で重要な役割を果たすものであり、その推進に当たっては、事業の円滑な実施を図るため、民間の資金やノウハウを活用することにより取り組んできたところであります。 しかし、今日の社会経済環境の変化の中で、その事業環境が極めて厳しい状況にあることから、財政健全化方策案行政改革推進計画素案に示している方針に沿って、需要の見きわめと採算性の確保等の観点に立ち、点検、見直しを行うこととしたものであります。その点検、見直しに当たっては、御指摘のように事業の意義、必要性を十分に踏まえつつ、事業主体である出資法人の経営健全化とあわせて事業の採算性の確保はもとより、公民の役割分担など総合的な観点から早急に検討を加え、適切な事業の方向性を見出してまいりたいと存じます。 次に、予算編成に関する御質問につきましては、このたびの財政健全化方策案の策定に当たりましても、私の方から各部局長に対しまして、みずからが主体的立場に立って検討するよう指示したところでございますが、今後の予算編成に当たりましても、各部局が自主的な経費節減に取り組むとともに、シーリングの枠の中においても一律に経費を削減するのではなく、限られた財源のもとでの効果的な施策選択を行うよう指示してまいりたいと存じます。 地方税財政制度の改革につきましては、国においても厳しい財政状況が続いている中ではございますが、九年春には国の地方分権推進委員会において地方税財源についても勧告が出されると聞いておりますので、国に対しましても本府財政の現状について理解を求め、他府県とも連携を図りつつ、地方税源の充実や大都市圏特有の財政需要を踏まえた地方交付税等の改善など、地方税財政制度の改革の実現に向け、今後とも一層の努力をしてまいりたいと存じます。 次に、大阪府新総合計画についてでございますが、交流と創造の時代・新しい豊かさの時代を先導する大阪という計画の基本理念は、二十一世紀に向けた大阪のあるべき姿を示すものであり、今後ともその実現に積極的に取り組むべきであると考えております。 しかしながら、お示しのように、バブル経済の崩壊や高齢化、少子化の急速な進行、阪神淡路大震災の発生など、府政を取り巻く環境が急激に変化していることから、現在計画の中に盛り込まれている施策、事業の内容について点検を進めているところでございます。 こうした点検作業を通じまして、学識経験者等の御意見も伺いながら、将来の大阪の姿を長期的に見通す中で、今後大阪がとるべき施策の基本方向などについてさらに検討を進めてまいりたいと存じます。 なお、総合計画の基礎指標となる人口、経済フレームにつきましては、庁内関係部局に検討を指示しており、今年度中にはその検討結果をお示ししたいと考えております。 次に、文化の振興についてでございますが、文化は豊かな生活の創造や自己実現のために欠かすことのできないものであり、今後超高齢社会において、人々が健康で充実した暮らしを送る上でもますます重要性を増してくるものと考えております。また、文化は、都市の活性化にとって経済とともに車の両輪としての役割を果たすと同時に、都市の魅力や風格の向上にも大きく寄与するものでございます。 本府におきましては、昭和六十三年度からの大阪文化創造の十年の指針として、全国に先駆け、文化振興ビジョンを策定し、先生お示しのようにワッハ上方を初めとしたハード面の整備や、大阪センチュリー交響楽団の運営、大阪トリエンナーレの開催など、ソフト面でも多彩な事業の展開に努めてまいりました。文化創造の十年も残すところ一年余りとなりましたが、この間社会経済情勢は大きく変化し、施策の中長期的指針となるビジョンも新しい時代に対応したものへと転換していく必要があると考えております。 現在、この十年間の成果の上に立って、今後の方向性を明らかにするため、本府施策の進捗状況はもとより、市町村の文化政策や府民ニーズの動向につきましても、鋭意現況把握に努めているところでございます。来年度は、広く有識者の御意見なども伺いつつ、既存ストックの活用、ソフトの重視といった視点を大切にしながら、文化首都大阪実現のための新しい指針づくりに着手してまいりたいと存じます。 次に、病原性大腸菌O-157対策についてお答えをいたします。 堺市の集団食中毒の原因につきましては、国、府、堺市が協力してその究明に取り組んでまいりました。本府といたしましても、カイワレ大根生産農家及びその周辺等において、汚染の原因となり得るものについては、すべて調査や検査を行いましたが、O-157は検出されず、その結果の詳細を国に報告してきたところでございます。 国におきましては、他の事例を含め、疫学的手法により調査分析され、去る九月二十六日、最終報告として発表いたしましたが、原因について特定するに至らなかったことはまことに残念であったと考えております。 また、今回の堺市で発生した集団食中毒に対する府の対応につきましては、事案の発生時から患者に対する医療の確保、原因についての調査、二次感染の防止などについてでき得る限りの支援に努めてきたところでございますが、五千名を超える患者の発生を見るに至りました。 今後、今回のような事案が発生した場合には、当該自治体と速やかに連携を行い、十分な対応をしてまいりたいと存じます。 最後に、信用組合問題についてお答えを申し上げます。 本年四月初旬以降、信用組合の本府財政支援に関する私の発言についてさまざまな報道がなされ、府議会各位に誤解を招いたのではないかと危惧いたしております。 しかし、木津、大阪両信用組合の処理に財政支援をしたくないという発言も私の本意であり、また現在経営を続けている二十三の信用組合に思いをいたし、その今後のあり方を含め、府下の中小零細企業の経営安定に資するものであれば、前向きに検討すべきとする発言も私の考えであります。 私は、大蔵省にも率直にこの考え方を申し上げ、実務的に協議を重ねた結果、取りまとめたのが先般府議会にお示しをした大阪府下信用組合のあり方と本府の財政支援であり、私のこのような考え方に沿うものと認識をいたしております。このような経緯は、私なりに考え努力した結果、苦渋の選択をなしたものであり、御理解を賜りたいと存じます。 また、信用組合に関する財政支援につきましては、従来より申し上げてまいりましたように、今後とも府議会での御議論を十分に踏まえ、検討を進める所存であります。 今回、府下信用組合の今後のあり方について一定の方向をお示しし、府議会に御議論をお願いいたしました以上、その経営に関する情報を御提供することが本来と考えます。しかし、行政が信用組合に徴求した情報は、秘匿を前提に提供を求めたものであり、地方公務員法による守秘義務に係るとともに、個別の取引関係に関する情報はプライバシー保護の観点からも公開が難しい状況にございます。 このような状況から、今後御希望に沿いかね不十分との御批判を招くこともあろうかとは存じますが、本府としては、府議会の求めに応じ、その都度判断をしながら御審議に必要なものは可能な限りお示しするよう努める所存でありますので、御理解をいただきたいと存じます。 今回、府議会にお示しをした考え方は、自力かつ早期に不良債権の償却が困難な信用組合については、整理回収銀行へ不良債権を売却し、既存の金融機関へ事業譲渡することを基本としながら、事業譲渡先を設定できないケースも想定されますことから、新しい受け皿金融機関の設立を支援するものとしたものであり、その実現可能性を速やかに明らかにする必要があると考えております。 この検討に当たっての基本は、将来とも経営を継続できる永続性を担保し得るかどうかであり、御指摘の趣旨を体し検討に着手してまいりたいと存じます。 また、国との関係につきましては、当面、知事、大蔵大臣、日本銀行等関係機関がそれぞれの役割を踏まえ、適切な事務処理に当たるとの金融制度調査会答申の趣旨を踏まえていくことになると考えておりますが、信用組合の破綻処理は、本来国が主体であるとの考えは今後とも堅持し、対応してまいる所存であります。 なお、地方分権推進委員会においては、機関委任事務のあり方につき、さまざまな検討が進められておりますが、信用組合の指導監督事務については、なお結論を得ていないと伺っており、今回の検討に当たっては、事の緊急性から同委員会の動向を見きわめることができない事情にあったことを御理解いただきたいと存じます。 なお、本府としては、今後国がこれを一元的に処理すべきとの観点から積極的に働きかけてまいりたいと考えております。 本府の財政支援につきましては、今回の方向でお示しをした府下信用組合のあり方の実現を前提に、整理回収銀行への一括支援と、仮に新しい受け皿金融機関が設立される場合には、これへの支援も含め検討を進めたいと考えております。 財政健全化方策案にこれを盛り込んでいないのは、大蔵省、日本銀行など関係者との協議調整を含め、引き続き検討を要するとの考え方からであります。また、府下信用組合の貸付資産の現状を考えますとき、その今後のあり方を明らかにし、これを早期に具体化いたしますことは、平成十年度当初の早期是正措置や資産内容の全面開示を控え、預金者や取引企業の信任を確保するため、緊急に対応すべき課題であると認識をいたしております。 今回、府議会に対し今後の府下信用組合のあり方と財政支援に関する考え方をあわせお示しをいたしましたのは、このような緊急性に加え、事前に十分な御議論をいただくことが必要と判断したためであり、御理解を賜りたいと存じます。 整理回収銀行への財政支援の考え方は、国が期待するような破綻の都度行うものではなく、今後、平成十三年三月末までの間、信用組合の不良債権を整理回収銀行が引き受けることを前提に、その運営に資するため包括的に行おうとするものであり、府下信用組合の不良債権の早期処理のため必要な措置と考えております。 以上でございます。 ○副議長(米田英一君) 福祉部長梶本徳彦君。   (福祉部長梶本徳彦君登壇) ◎福祉部長(梶本徳彦君) 高齢者介護基盤の整備と民間活力の活用についてお答え申し上げます。 本府におきましては、ふれあいおおさか高齢者計画に基づきまして、府独自の補助制度を設けながら、福祉サービスの基盤整備を進めてきたところでございますが、お示しのようにいまだ在宅サービスの進捗率が低い状況にございます。このため、今年度から二十四時間ホームヘルプサービス等特別推進事業など新たな施策を講じるなど、在宅サービスを推進しているところでございまして、引き続き事業の実施主体であります市町村と連携しながら、全力を挙げて計画目標の達成に取り組んでまいりたいと存じます。 また、現在国において検討されております介護保険制度が導入されますと、福祉のサービスの提供形態が、現在の措置制度から契約へと大きく変わってまいります。例えば、ホームヘルプサービスにつきましては、現行では、市町村がサービス提供者を決定し、主として市町村みずから、あるいは社会福祉法人からヘルパーを派遣しておりますが、介護保険制度導入後は、要介護認定を経た上で、利用者自身がサービスを選択することとなります。 こうしたことから、個々の高齢者の福祉ニーズに対応する効率的で質の高い福祉サービスの供給が求められるようになり、またこれまでのサービス提供者に加えまして、民間企業なども参入することにより競争原理が働きまして、独自のノウハウ等を生かしたサービスの充実も進むものと存じます。 現在、民間企業は、在宅サービスの分野では、訪問入浴、寝具の乾燥、消毒など限られた分野での参入にとどまっておりますけれども、今後事業展開の場が拡大し、その果たす役割も大きくなるものと考えておりまして、福祉分野における民間企業の育成と積極的な活用がこれからの重要な課題であると考えております。 このため、市町村も含めた関係者によるチームも組織し、国の動向も踏まえながら民間企業活用のためのガイドラインについて検討してまいりたいと存じます。 ○副議長(米田英一君) 環境保健部長高杉豊君。   (環境保健部長高杉豊君登壇) ◎環境保健部長(高杉豊君) 病原性大腸菌O-157対策についてお答え申し上げます。 まず、O-157に対する対策の確立についてでございますが、本府におきましては、去る八月六日に臨床や疫学、さらには公衆衛生の専門家から成る大阪府腸管出血性大腸菌感染症調査研究会を設置し、府下で発生した事例の感染源や感染経路の解明とともに、診断基準や治療指針等に関する調査研究を進めているところでございます。 今後、できるだけ早期に研究成果の取りまとめを行い、効果的な対策を講じてまいりたいと存じております。 次に、食中毒の発生や二次感染防止の徹底についてでございますが、食品の製造、取扱施設、大規模調理施設等に対し立入検査、講習会等により衛生管理の充実強化に努めてまいります。 加えて、国が進めております新しい衛生管理の手法であります危害分析重点管理点方式、いわゆるHACCPの導入方策につきまして検討してまいりたいと存じます。 また、府下に流通する食品について適宜収去検査を実施し、実態調査に努めますとともに、食品の安全性の確保を図ってまいります。 さらに、広く府民に正しい知識を普及啓発することが重要でありますので、これまでパンフレットの配布、広報番組、広報誌、さらには新聞等広報媒体の活用、街頭キャンペーン等を実施してきたところであります。 今後とも、広範に情報を収集分析し、府民により早く的確に提供し、一層の府民啓発を図ってまいりたいと存じます。 医療体制につきましては、七月十三日夕刻、堺市域で下痢、血便を伴う患者が多数発生しているとの連絡があったため、直ちに大阪府医師会を通じ府下の全医療機関にベッドの確保を要請いたしました。同時に、大阪府救急医療情報センターにおきましては、二十四時間対応で消防機関や府民に対して受け入れ可能な医療機関の情報を案内するとともに、患者の重症化に伴う後送医療機関への転院調整を行いました。 しかし、発生直後には、特定の病院に患者が集中したところもあり、そのような事態に臨機応変に対応できるシステムについて、今回以上に大量の患者が発生する場合も視野に入れながら検討してまいりたいと存じます。 また、人工透析など特別な対応が必要な医療体制の確保につきましては、溶血性尿毒症症候群に対して、九十二病院で病床数六百十九床が受け入れ可能となるよう調整を行ったところでありますが、今後これに伴う患者のスムーズな搬送方法も検討し、きめ細かく対応してまいりたいと存じます。 最後に、感染症に対する体制の整備についてでございますが、保健所の機能強化の一つとして、医師や保健婦等の専門職による感染症担当の配置や、緊急時に迅速かつ機動的な対応ができるよう専門職等による感染症対策チームの随時の編成を検討しているところでございます。 さらに、本庁におきましても、感染症へのより適切な対応を行うための体制の整備などを検討するとともに、保健所との連携の強化や、保健所の専門職への研修等による専門性の向上に努めてまいりたいと存じます。 次に、保健所のあり方についてお答えいたします。 本府におきましては、地域保健関連諸法の改正や府衛生対策審議会の答申を踏まえ、現在地域保健の中核機関としての保健所に望まれる機能強化のあり方や所管区域の再編について検討を進めております。 二十一世紀の健康都市大阪を実現いたしますため、市町村では住民に身近な保健サービスの提供を行い、保健所では市町村事業が円滑に実施されるよう支援を行いますとともに、専門的、広域的機能を発揮する中で、地域保健サービス向上のための先導的役割を果たし、高度な保健、医療、福祉サービスをきめ細かく、幅広く提供してまいります。 このような基本的な考え方に基づき、保健所では、府民の体と心の健康づくりを推進する健康づくりプラザ機能、難病など専門的、総合的ケアが必要な府民を支援するヘルスケアステーション機能、感染症対策や食品、水等の安全性の確保など、安心して暮らせる環境づくりを行う暮らしの安全センター機能の三つの柱に沿った機能強化を図ってまいりたいと存じます。 また、こうした機能強化にふさわしく、かつ保健所をより府民に親しみやすい施設といたしますため、府民の意見も聞きながら、新たに愛称をつけることを検討してまいります。 次に、所管区域の再編についてでございますが、まず実施時期に関しましては、平成九年四月から母子保健事業等が市町村に移管され、府民への保健サービスの提供体制がこれまでと大きく変化することから、これと同時期とはせず、一定の期間を置きたいと考えております。 また、実施時期と新しい所管区域などを定める府としての再編計画案は、できるだけ速やかに取りまとめてまいりたいと存じます。 なお、再編後の支所のあり方につきましては、保健サービスの確保等の観点も踏まえ、引き続き検討を行ってまいります。 また、母子保健事業等の市町村移管に伴い、それぞれの市町村においては、保健婦等の確保や保健センターの整備など、その実施体制の確保に努められているところでございます。 本府といたしましては、本年度、市町村保健センターの増築整備などに対する新たな助成制度を創設しますとともに、市町村において事業が円滑に実施されるよう、保健婦の確保等に対する人的、財政的支援等の具体化に向け、現在市町村ごとに移管事業実施計画案を策定していただき、鋭意調整を行っているところでございます。 ○副議長(米田英一君) 商工部長灘本正博君。   (商工部長灘本正博君登壇) ◎商工部長(灘本正博君) 大阪産業の高度化、構造改革の観点に立ちました商工行政の推進につきまして、御質問にお答えいたします。 御指摘にございましたとおり、現在我が国経済は大きな転換点に直面しており、商工行政といたしましても、従来の景気対策や企業の経営安定対策ばかりではなく、産業、経済の構造的な変化に対応いたしました政策の転換、重点化を図り、あわせてその政策誘導の方向と目標及び具体的な施策展開を住民、企業、産業界にお示しすることが最重要課題でございます。 こうした観点から、平成六年三月には、国内需要の成熟化や経済のグローバル化など構造的な変化への対応に焦点を絞り、大阪産業振興戦略を策定し、この中で、構造転換方策としての大阪産業高度化戦略と、そのための将来に向けた条件整備として国際化戦略、都市魅力戦略を立て、各施策の具体例もあわせ、アクションプランとしてお示しをしたところでございます。 我が国経済の中でも、特に大阪は、こうした構造的な問題が顕在化するとともに、最先進の工業地域であり、恵まれた状況に過去ありましたことが、かえって近年の伸び悩みや相対的な地位の低下を顕著にしております。 とりわけ、元来狭小な府域にありましては、新規の産業立地ポテンシャルが小さく、産業、経済を構造的に転換していくためには、既存産業を重点的に高度化することと、限られた産業適地を最有効に活用することが不可欠でございます。これまで、事業拡大する成長産業が次々に他府県に展開するという状況にかんがみ、またこの間、新規事業の展開促進、ベンチャービジネス支援策等、産業高度化政策を進めるに際しましても、産業基盤整備としての立地政策、産業高度化政策の中での立地政策の必要性をより強く感じるところでございます。 このたびお示しいたしております府の重点施策におきましては、こうした認識に基づきまして、その全体内容につきましては、大阪産業振興戦略に沿った中でも、これまで以上に産業立地政策の重要性、緊急性を打ち出したものでございまして、科学技術の振興、新産業、新規事業展開、ベンチャービジネスの促進等の諸課題とあわせまして、府民生活を支える大阪産業の高度化を図る、大阪で既存産業も新産業も育っていただく、そのために今後の発展基盤を築くということを基本目標といたしております。 したがいまして、施策例に挙げております重点施策につきましても、基本目標に即しまして重点施策間相互の連携融合を図り、一体として進めてまいりたいと考えております。 さらに、大阪産業の高度化に向けましては、新規の施策とともに、既存施策の再構築と重点的な活用を図っていくという視点が重要でございます。 今後とも、それぞれの施策を大阪産業の高度化に向けましてどのように活用するのかという意識を明確にし、その効果的な活用と施策間の連携に努めてまいりたいと存じます。 また、あわせまして、各施策間の連携を通じまして、府民生活を支えるべき大阪産業の高度化という政策目標を府民や各事業者にわかりやすくお示しし、政策誘導を図ってまいりたいと存じます。 この中で、制度融資体系の構築に当たりましては、経済環境の変化を踏まえまして、中小企業の経営の安定対策に配慮する一方、府下産業の構造の転換や国際競争力の強化など、重要課題への対応にも重点を置いてきたところでございます。例えば、新産業の育成のためには新産業創造支援資金、中小製造業等の既存企業の新分野進出のためには新分野進出等円滑化資金、また既存企業の高度化投資等を促進するためには産業活性化資金などをいち早く創設いたしますとともに、メニューの整理統合を行い、政策誘導型の制度融資体系の整備充実に努めてまいったところでございます。 今後とも、大阪産業振興戦略の展開を図る観点から、金融環境の変化を踏まえ、新技術開発、新産業創出、研究開発等の産業基盤整備、内外企業の誘致等の諸課題やニーズに対応いたします政策誘導型の制度融資体系の転換を着実に進めますとともに、利用者にとりましても、目的や内容のわかりやすいものといたしましてさらに整理を図りますなど、制度融資の充実に努めてまいりたいと考えております。 次に、各企業が各種の支援施策を有効に活用するためには、御指摘のありましたとおり情報の整理とコンサルティング機能が必要でございます。 まず、施策の情報ガイド等につきましては、構造転換型の施策を重点化するなど掲載する情報を整理し、さらにわかりやすくいたしますとともに、本年五月には、ベンチャー、創業者、新規事業展開に対象を絞りまして、支援策、関係機関、民間サービス等を総合的にプレゼンテーションするベンチャーサポート九六を実施しており、今後とも目的と機会に応じまして情報の整理、重点化により一層努めてまいりたいと存じます。 産業の高度化が進みます中で、企業の態様やその必要といたします支援の内容も高度化、多様化してきておりまして、そのニーズの的確な把握と分析に基づきます有効な施策の紹介など、的確なサービスの提供や専門家への紹介機能がより重要となってきております。 診断指導事業につきましても、コンサルティング機能の重要性が指摘されておりますところであり、現在、改善、総合化が進められつつあります事業メニューを本府といたしまして積極的に有効活用いたしまして、体系的に相談、コンサルティング機能が担えるよう検討してまいりたいと存じます。 さらに、こうした一環といたしまして、各商工会議所等の地域経済におきますコンサルティング機能の充実は重要な課題であり、技術支援につきましては産業技術総合研究所と、海外との取引や対内投資につきましてはIBOとのネットワークの形成によります情報交流につきまして検討を進めますとともに、産業集積地域におきます商工会議所のコンサルティング機能の充実、活用に関しまして、重点モデル事業の実施について準備を進めてまいりたいと存じます。 ○副議長(米田英一君) 西村晴天君。   (西村晴天君登壇) ◆(西村晴天君) ただいま知事から答弁をいただきました。特に信用協同組合の指導監督に関する機関委任事務にかかわる御答弁について、再度お伺いをしたいと思います。 私どもは、このたびのこの信用組合のあり方という方針に地方分権推進委員会の動向、すなわち機関委任事務制度の廃止と従前の機関委任事務の取り扱いに関する方向性がどのように反映されているのかを伺ったわけでございます。 知事からは、地方分権推進委員会での機関委任事務である信用組合の指導監督事務にかかわる結論が出ていないということから、今回の検討に当たっては、事の緊急性から同委員会の動向を見きわめることのできない事情であると、今後機関委任事務については、国の一元的処理を強く働きかけたいという御答弁をいただきました。 しかしながら、本年三月に同委員会の中間報告で、機関委任事務制度の廃止と従前の機関委任事務の取り扱いが示され、かつこの十二月及び来年三月には、同委員会が政府に対して地方分権推進計画策定のための指針勧告を予定し、それを受け政府が地方分権推進計画を策定実施するとのスケジュールと、地方分権推進法が五年間の時限立法であるという点を考慮すれば、このたびの方針の提示には疑問を抱かざるを得ません。 そこで、改めてお伺いしますが、こうした点をしんしゃくされてこのたびの方針を示されたのですね。知事の御所見をお伺いしたいと思います。 ○副議長(米田英一君) 知事山田勇君。   (知事山田勇君登壇) ◎知事(山田勇君) 西村先生に再度御答弁をさせていただきます。 地方分権推進委員会につきましては、重大な関心を持ってその動向を見守っているところでありますが、御答弁を申し上げましたように、信用組合の指導監督事務に関しては、いまだ結論を得ていないというふうに伺っておりますほか、全国知事会においても、なお意見の一致を見ていない状況にございます。 本府といたしましては、できるだけ早期に府下信用組合の今後のあり方を明らかにすることが必要と考え、今回の取りまとめを行ったものであり、事情をお酌み取りいただきたいと存じます。 以上でございます。 ○副議長(米田英一君) 西村晴天君。 ◆(西村晴天君) 自席から発言をお許し願いたいと思います。 ただいまの問題は、大変に重要な問題でございますので、我が党としては、関係委員会でさらに議論を深めてまいりたいと、こう申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ◆(中井昭君) 本日はこれをもって散会し、明十月二日午後一時より本日同様の日程をもって会議を開かれんことの動議を提出いたします。 ○副議長(米田英一君) ただいまの中井昭君の動議のとおり決することに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○副議長(米田英一君) 御異議なしと認め、さよう決します。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(米田英一君) 本日はこれをもって散会いたします。午後六時散会...