大阪府議会 > 1994-10-04 >
10月04日-02号

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  1. 大阪府議会 1994-10-04
    10月04日-02号


    取得元: 大阪府議会公式サイト
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    平成 6年  9月 定例会本会議    第二号 十月四日(火)午後一時十八分開議●議員出欠状況 定数 百十三  欠員 六 出席 百七人        一番  梅川喜久雄君(出席)        二番  神谷 昇君(〃)        三番  西村晴天君(〃)        四番   -------        五番  岩見星光君(〃)        六番  安田吉廣君(〃)        七番  村上英雄君(〃)        八番  中川 治君(〃)        九番  宮原 威君(〃)        十番  和田正徳君(〃)       十一番  奥野勝美君(〃)       十二番  小林初江君(〃)       十三番   欠員       十四番  半田 實君(〃)       十五番  西浦 宏君(〃)       十六番  山本万年君(出席)       十七番   欠員       十八番  村田富男君(〃)       十九番  畠 成章君(〃)       二十番  北川一成君(〃)      二十一番  浦野靖彦君(〃)      二十二番  谷口富男君(〃)      二十三番  林 啓子君(〃)      二十四番  中沢一太郎君(〃)      二十五番  松浪啓一君(〃)      二十六番   欠員      二十七番   欠員      二十八番  高辻八男君(〃)      二十九番  西島文年君(〃)       三十番  中井 昭君(〃)      三十一番  浜崎宣弘君(〃)      三十二番  永見弘武君(〃)      三十三番  美坂房洋君(〃)      三十四番   欠員      三十五番  奥田康司君(〃)      三十六番  宮本駒一君(〃)      三十七番  園部一成君(出席)      三十八番  古川安男君(〃)      三十九番  北川法夫君(〃)       四十番  吉田利幸君(〃)      四十一番  北川修二君(〃)      四十二番  阪口善雄君(〃)      四十三番  小川眞澄君(〃)      四十四番  冨田健治君(〃)      四十五番  山中きよ子君(〃)      四十六番  角野武光君(〃)      四十七番  木下 了君(〃)      四十八番  塩谷としお君(〃)      四十九番  小林徳子君(〃)       五十番  内藤義道君(〃)      五十一番  諸田達男君(〃)      五十二番  堀野敏夫君(〃)      五十三番  浅野弘樹君(〃)      五十四番  柴谷光謹君(〃)      五十五番  平野クニ子君(〃)      五十六番  青山正義君(〃)      五十七番  森山一正君(〃)      五十八番  若林まさお君(出席)      五十九番  長田義明君(〃)       六十番  桂 秀和君(〃)      六十一番  小池幸夫君(〃)      六十二番  横倉廉幸君(〃)      六十三番  杉本光伸君(〃)      六十四番  川合通夫君(〃)      六十五番  釜中与四一君(〃)      六十六番  米田英一君(〃)      六十七番  丹部英明君(〃)      六十八番  中野弘則君(〃)      六十九番  浅田 茂君(〃)       七十番  和泉幸男君(〃)      七十一番  福井 弘君(〃)      七十二番   欠員      七十三番  中井清治君(〃)      七十四番  倉嶋 勲君(〃)      七十五番  芦田武夫君(〃)      七十六番  一色貞輝君(〃)      七十七番  田中義郎君(〃)      七十八番  北浜正輝君(〃)      七十九番  橋本昇治君(出席)       八十番  岡田 進君(〃)      八十一番  松井良夫君(〃)      八十二番  徳永春好君(〃)      八十三番  古川光和君(〃)      八十四番  井上新造君(〃)      八十五番  酒井 豊君(〃)      八十六番  堀田雄三君(〃)      八十七番  山野 久君(〃)      八十八番  隅田康男君(〃)      八十九番  大前英世君(〃)       九十番  河原寛治君(〃)      九十一番  雨森秀芳君(〃)      九十二番  土師幸平君(〃)      九十三番  松室 猛君(〃)      九十四番  加藤法瑛君(〃)      九十五番  八木ひろし君(〃)      九十六番  田島尚治君(〃)      九十七番  中野正治郎君(〃)      九十八番  池尻久和君(〃)      九十九番  朝倉カオル君(〃)        百番  大川正行君(出席)       百一番  沓抜 猛君(〃)       百二番  原田 孝君(〃)       百三番  野上福秀君(〃)       百四番  高瀬信右君(〃)       百五番  石垣一夫君(〃)       百六番  京極俊明君(〃)       百七番  大東吾一君(〃)       百八番  東田 保君(〃)       百九番  藤井昭三君(〃)       百十番  西川徳男君(〃)      百十一番  東  武君(〃)      百十二番  浅田 貢君(〃)      百十三番  吉村鉄雄君(〃)      百十四番  佐々木砂夫君(〃)    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~●議会事務局          局長      沖田正幸          次長      高橋三郎          兼議事課長          議事課参事   岡部靖之          議事課長代理  西井正明          議事課主幹   渡部和幸          議事課主幹   春木 勇          議事係長    向井正憲          委員会係長   祐仙雅史          記録係長    酒井達男          主査      松崎清和    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~●議事日程第2号 平成6年10月4日(火曜)午後1時開議   (新任行政委員の紹介)第1 議案第1号から第33号まで、第36号及び第37号並びに報告第1号から第20号まで   (「平成6年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか54件)   (質疑・質問)    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~●本日の会議に付した事件 第1 日程第1の件    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(東田保君) これより本日の会議を開きます。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(東田保君) この機会に、新任の行政委員を御紹介いたします。 十月一日付をもって監査委員に就任されました松浦潤君を御紹介いたします。監査委員松浦潤君。   (監査委員松浦潤君登壇) ◎監査委員(松浦潤君) 一言ごあいさつを申し上げます。 今九月定例府議会におきまして御同意を賜り、十月一日付をもちまして監査委員を拝命いたしました松浦潤でございます。 もとより微力ではございますが、誠心誠意職責を全ういたしたく皆様方の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。 簡単ではございますが、就任のごあいさつとさせて頂きます。どうかよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○副議長(東田保君) 以上で紹介は終わりました。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(東田保君) 日程第一、議案第一号から第三十三号まで、第三十六号及び第三十七号並びに報告第一号から第二十号まで、平成六年度大阪府一般会計補正予算の件外五十四件を一括議題といたします。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(東田保君) この際御報告いたします。議案第二十一号及び第三十二号、府吏員退隠料等条例等中改正の件外一件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、議長から人事委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書はお手元に配付いたしておきましたから、御了承願います。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 △資料 こ の ペ ー ジ の 資 料 等 は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で は 提 供 し て お り ま せ ん 。府 議 会 会 議 録 を ご 覧 く だ さ い 。府 議 会 会 議 録 は 、 府 立 図 書 館 等 で ご 覧 に な る こ と が で き ま す 。閲 覧 場 所 は 検 索 シ ス テ ム の 〔 イ ン デ ッ ク ス 〕 を ご 参 照 く だ さ い 。 ○副議長(東田保君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。 通告により宮原威君を指名いたします。宮原威君。   (宮原威君登壇・拍手) ◆(宮原威君) 日本共産党の宮原威でございます。日本共産党大阪府会議員団を代表して、提案されている補正予算案並びに当面する府政の諸問題について質問を行います。 まず私は、昨年夏の自民党単独政権の終えんとそれ以降の政局の激変が、国民生活とこの国の進路、さらに府民の暮らしと大阪府政に何をもたらしつつあるかについて知事の見解を伺いたいと思います。 この一年間の細川、羽田、村山の三代にわたる連立内閣は、小選挙区制導入、米の輸入自由化の決定、郵便料金初め相次ぐ公共料金の値上げ、保健所制度の改悪などを次々と強行してきました。引き続き年金、保育などの諸制度の改悪がたくらまれ、年明けには公共料金の引き上げ凍結も解除されます。 中でも、消費税の税率引き上げには反対などという昨年総選挙の公約をみずから一方的に破って、村山内閣は九七年から五%以上への引き上げを決めるなどその反国民的政治の強行は、激しい国民各層の怒りを呼んでいます。また、入院患者の給食費自己負担制度は、衆議院ではたったの七時間の審議という異常さで強行されたのであります。 こうした同時多発型の悪政が一挙に強行されるのは、日本共産党以外のすべての政党政派が、少なくとも昨年夏までは表面上自民党政治に対する野党的立場をとっていた姿勢をかなぐり捨て、今や身も心も自民党政治の忠実な執行者に成り果ててしまったからにほかなりません。今日の村山自社連立政権は、まさにその典型、象徴であります。 社会党委員長である村山首相は、日米安保条約堅持、自衛隊合憲、日の丸、君が代容認などを公然と打ち出し、これまでの社会党の方針や党是を平然と投げ捨てました。ルワンダ難民救済を口実にした新たな自衛隊のPKO活動の展開は、自衛隊の国連平和執行部隊、いわゆるPKF参加まで憲法の枠内という官房長官発言や、ハイチへの自衛隊派遣まで公言するに至った外務大臣発言にまでエスカレートし、国連安保理常任理事国入りを積極的に表明するなど、村山内閣の姿勢は、我が国憲法の平和原則を極めて乱暴に踏みにじるものであります。社会党のいわゆる右転落は、文字どおり完結した事態と言わねばなりません。 国政段階では、少なくともこれまで革新と言われていた社会党の姿がこれであります。今や政治には、保守も革新もなくなった、冷戦は終わったなどという主張がマスコミをも動員して声高にまき散らされながら、その実は自民党政治に丸のみされた政党政派が、悪政推進の巨大な渦の中に国民と日本の運命を引きずり込もうとしているのですが、国民はこの動向に一方ならぬ憂慮の気持ちを抱いているのです。知事もまた、今の政治は保守も革新もなくなった姿になったとお考えですか、まずこの点をお尋ねいたします。 翻って大阪府政を見ると、日本共産党以外が総与党となった岸府政も中川府政も、ただただ国の悪政に追随、財界と部落解放同盟の利益を保障する府政を十五年余にわたって推し進めてきました。今この時点に絞ってみても、府民に新たな負担を強いる地方消費税導入を国に要求したり、入院患者の給食費自己負担制度を乳幼児を除き無批判に受け入れたりすることは、その端的なあらわれであります。 また、昨年の総選挙での大きな争点の一つは、ゼネコン、大企業などによる政治腐敗を一掃することでありました。ところが、これが小選挙区制にすりかえられ、金権腐敗の問題は残されてしまいました。 大阪府政においても、関西国際空港やその関連事業を初め、かつてない大型事業が行われた中で、大企業による談合など不正、腐敗のうわさが後を絶たず、中川知事自身の五億円疑惑もその一環であります。こうした金権、腐敗を一掃し、清潔な政治を実現し、平和を守り福祉、教育を拡充する、これこそ府民の願いであり、我が党や革新の潮流が一貫して目指している政治の本流だと私は確信をしています。知事の見解を求めるものであります。 中川知事の三年半を見るとき、あなたの府政は、遺憾ながらこうした府民の願いに反して、関西国際空港を初め大規模民活プロジェクト推進に府政の重点を置くというものでした。その結果、府民の福祉や暮らしの水準は、全国的にも極めて低位に置かれ、府財政も深刻な事態です。 以下、具体的に例証して知事の姿勢をただしたいと思います。 まず、中川府政の大企業、財界奉仕を極めて明確に示したのが、関西空港建設事業でとってきたあなたの姿勢です。 顧みれば、一九七四年、国の航空審議会で泉州沖が新空港建設地と決まり、運輸省と大阪府との交渉が具体化していきますが、その当時の府政と今の府政、すなわち革新府政と保守の府政とでは、国への対応は全く違いました。具体的には、七六年、府は気象観測の合意に伴い国との協定書に調印しましたが、その際も、施設の設置は新空港の建設に直結せず、また今後の諸調査の結果、泉州沖に建設することが全く不適当となった場合にはこれを撤回し、その規模及び設置について改めて検討すると明記させたのであります。これに前後して我が党は、国と住民の合意を得るため、国が示す建設計画、アセスメント、地域整備計画の三点セットに財政計画を加えるべきだと主張しましたが、当時の我が党の主張は、まさしく府民の側に立つものでありました。 八四年、中曽根内閣によって世界でもまれな株式会社方式で建設が決まりましたが、当時の岸知事は、国に対して堂々と物を言う革新府政の姿勢を転換し、株式会社方式を受け入れ、自治体や企業も出資の方向で建設にのめり込み、その後、今日までの中川府政と合わせ府の負担は六百億円を超すものになりました。今や中川知事は、第二期計画のためボーリング調査費をも府が負担すると発言、また赤字救済のために、空港島の一部を港湾買い取りの名目で新たに府財政を投入すると言い出す始末であります。 関西空港の経営が厳しいと見るや、八四年には、出資に応じた関西財界が全体構想の出資には強い抵抗を示し、第一期の出資金を他へ譲渡する会社もあるといううわささえ出ているのであります。知事が、主体性を持って国に毅然とした態度をとる立場をなくしたそのときから、府政が国や財界に取り込まれてしまう経過を関西空港は明白に物語っているのであります。あなたは、この事実を認めますか。 さて、関西空港の現状はどうか。膨大な建設費の結果、利用者に押しつける世界一高い着陸料と施設使用料。そのため、不況にあえぐ航空会社がしり込みをして着陸回数は予定を大幅に下回り、さらに赤字が増幅し、会社経営が成り立たないことが、開港一月でますます重大な問題として明らかになってきました。知事は、現状を目の当たりにして、国際空港を民活型で建設、運営することはやはり公共公益事業にそぐわないと認識を新たにしたかどうか、答弁を求めます。 さらに、コース短縮のための再三にわたる陸上コース案の浮上やアクセス道路の基準を超える騒音など、新空港建設のそもそもの原点である公害問題さえ後景に押しやられようとしています。こんなことに知事として同意できますか。 さて、今大阪経済の地盤沈下は、全国的にもひどいものがあります。製造出荷額の全国シェアは毎年下がり続けて七%、工業生産指数も八五年に比べて九二年度は全国が二割ふえているのに、大阪はむしろ減少しています。八六年から九〇年の工場立地も、大阪は六十二ヘクタールで全国の三百分の一という状態です。こうした中で、雇用問題はとりわけ深刻であり、七月の有効求人倍率は、全国〇・六二倍に比べ大阪は〇・四四倍という状況で、女子学生、高校生、中高年など失業苦が広がっています。 こうした大阪経済の地盤沈下と空洞化の原因の一つが、府の経済政策です。府の経済政策の特徴は、産業振興戦略で示されたように、第一は、国際分業の名目で企業の海外進出を奨励すること、第二に、情報、ハイテクなどへの府内産業の誘導、第三は、民活大規模プロジェクトを通じての大阪経済のてこ入れです。 こうした府の政策展開で大企業は肥え太り、資金過剰となりました。大阪に本社を持つ資本金百億円以上の百三十一社でいえば、この十年間で総資産は実質一・八六倍、資本金実質は二・二七倍です。海外進出は、今や七十カ国に二千を超す子会社、従業員は三十七万人を超え、とりわけアジアでの急増が目立ちます。 一方、国内でのハイテク化、情報化などを名目とした産業立地は、一部で大企業の産業拠点はできたものの、現在進行中のプロジェクトの産業立地の処分に七十年もかかるという過剰投資となり、中小企業の振興には何ら役立っていません。大型プロジェクトの展開も、ゼネコンには巨大な利益をもたらしましたが、中小企業には仕事がふえず、中小企業への官公需発注率は、この二十年来の最低水準です。 一方府は、こうした民活プロジェクトに七百億円を超す出資や貸し付けをしていますが、これらのプロジェクトのほとんどで採算の見通しは立たず、一兆円近い借金も生まれており、府財政への一層のしわ寄せも心配されます。知事は、私のこの指摘を認めますか、どうですか、見解を求めます。 さて、こうした民活プロジェクトの破綻と大企業奉仕ぶりを端的に示しているのが、りんくうタウンコスモポリスであります。 りんくうタウンは、商業ゾーンなど三千五百億円の不良資産、三千億円近い現債残高などを抱えて破綻の危機に瀕していますが、見過ごすことができないのは、こうした中でもヤオハンやダイエーなどの商業資本は、極めて安く土地を借り金もうけをしていることです。りんくうタウンへ地場産業が進出するなどは、全くの幻想に終わり、泉州の地場産業の衰退は、地元の銀行幹部も認めているところです。結局、府財政を食い物にしながら、関西財界だけは肥え太ろうとしているのであります。 また、コスモポリス計画については、当初企業団地を隣接して三カ所もつくってどうするのかという批判がありました。果たして今、泉佐野コスモポリスについては六百三十億円の借入金を抱え、金利だけでも一日七百万円、いずみコスモポリスも多額の借金を抱えています。企業誘致の見通しは全く立たず、泉佐野コスモポリス社長である泉佐野市長は、当初のコンセプト自身を基本的に見直すべきだと事業の位置づけそのものの見直しの必要性を認めています。私は、コスモポリス計画の根本的再検討を求めるものであります。 また、りんくうタウン事業はすぐに凍結をし、府民参加で今後の事業については決めるように決断をしてはどうか、知事の見解を求めます。 関西文化学術研究都市、国際文化公園都市、水と緑の健康都市計画などもそうですが、中川府政は、財界、大企業のために存在しているのですか。知事は、一体府政運営の基本は何であると考えているのか、答弁を求めます。 知事、あなたのやるべきことは、何よりも大企業の海外進出に歯どめをかけ、大阪経済振興に大企業の社会的責任を果たさせること、さらに大企業の産業拠点づくりへの過剰な投資を見直し、中小企業の振興や福祉の増進にこそ府財政の思い切った投入を図ることです。自分は海外進出で大阪経済を空洞化させながら、府財政をみずからの産業拠点づくりやぼろもうけに動員する財界やゼネコンへの奉仕は、もうきっぱりやめるべきですが、どうですか、見解を求めます。 さて、こうした大企業やゼネコンを優遇する府の公共工事が、疑惑の温床になることが少なくありません。ここでは、りんくうタウンの橋梁工事をめぐる問題について質問いたします。 それは、南大阪湾岸北橋梁通称田尻スカイブリッジについてであります。この橋梁は、りんくう大通りの田尻川河口及び田尻漁港の航路上に架けられ、今年八月に供用開始されたものであります。主橋工事は、鹿島、大林、住友建設などの共同企業体が九〇年七月に六十六億四千万円で契約したものです。 ところが、この工事は途中で工事変更が四回も行われ、最終契約金額は、当初契約より四三%もはね上がり、何と九十四億九千万円にもなりました。なぜこれほど大きな変更が行われたのか、だれが見ても極めて不自然ではありませんか。 しかも、この工事は、最初の工事契約はもちろん、変更工事契約も議会には諮られていません。なるほど地方公営企業法第四十条では、企業局の発注する工事については、議会の議決を要しないと規定しています。しかし、大阪府水道部で発生し、裁判で長年の歳月をかけて全貌が明らかになった例の空接待も、もとを正せば、議会への公開を必要としない細節の予算の中に多額の飲食費が隠されていたのです。当初契約に三十億円近くも上乗せした契約の変更が、議会の議決を必要としないことを十分承知の上で行った変更と言われても仕方ありません。 また、鹿島、大林組は、言うまでもなくゼネコン大手であり、大林組は中川知事陣営への五億円献金のうちゼネコンが分担するとされた二億円を取りまとめる役割を演じたとされる企業であります。九一年知事選以降四回に及ぶこの大幅な契約変更について、府民のだれもが疑惑の念を禁じ得ないのではありませんか。答弁を求めます。 さらにまた、企業会計決算書には、各年度の重要契約が報告され、当該工事も九〇年七月の契約で六十六億四千万円が契約金額として報告されているのであります。その当初契約が四回変更され、最終的に九十四億九千万円に膨れているにもかかわらず、企業局の企業会計決算書には報告すらされていません。なぜ工事費が四三%もつり上がったのか、またその工事費のアップを決算書に明記せず、議会に報告すらしなかったのか、その根拠を明らかにするように求めます。 この事実は、いかに府政が大規模開発に狂奔し、本来の公共工事のあり方を忘れ、大企業にやらずもがなの利益を保障するために湯水のごとく府の財政を投入しているか明瞭に示しています。こんな工事のあり方はやめるべきであります。見解を求めます。 以上、私は、関西空港事業や府政の産業政策がいかに大企業奉仕そのものであるか明らかにしてきましたが、こうした府政運営の根幹にあるのが、いわゆる四者首脳懇談会であります。 昨年一月からほぼ毎月定期的に開催されている関西財界首脳らとのいわゆる四者懇談会は、関西空港の全体構想推進、APEC閣僚会議の開催誘致、土地監視区域の規制緩和、大阪湾ベイエリア開発の推進、五百億円と言われる国際会議場建設費の府全額負担などの府政の重要事項を矢継ぎ早に決定してきました。府議会や府民の意思に先行し、これら重要事項を自分たちを大阪の首脳と称して知事初めたった四人が密室協議で専決し、その実現と執行を府民と府議会に追認させる。こうしたやり方が、どうしてあなた自身が知事選で公約した住民自治の拡充なのか、清潔でガラス張りの府政運営なのか、到底納得できるものではありません。 四者懇でさらに重大なことは、ここで決定される事業のすべてが財界の利益を保障していることです。言うまでもなく財界とは、大企業の利益確保を追求する組織であり、八百七十万府民を代表する団体ではありません。その関西財界のトップと定期協議を重ね、府政の重要施策と方向を決定するのは、文字どおり関西財界を府政の主人公に仕立て上げ、本来の主人公である八百七十万府民をないがしろにするものではありませんか。 事実、一年半以上に及ぶ懇談会で、府民が切に願う福祉の向上やゴールドプランの推進、環境の保全、子供たちに豊かな教育を保障するなどの課題がテーマとして協議されたことは一度もないのであります。一流ホテルを会場にし、テレビで報道されるなど幾ら麗々しく装いを凝らしても、結局は財界にこうべを下げる知事の姿勢をさらけ出すものでしかないのであります。こんな四者懇は、直ちにやめるよう求めるものですが、どうですか。 こうした知事の姿勢を裏打ちしているのが、いわゆる五億円献金問題であります。 最近出版された中公新書「関西国際空港」に注目すべき一文が掲載されています。それは、関西経済団体連合会が、従来関西電力と住友金属工業、松下電器の三社を筆頭として、関西空港や関西学研都市など関西のビッグプロジェクトに資金を供給し続けてきた事実を挙げ、その資金集めの方法を中川知事陣営へのいわゆる五億円献金の集金に援用したというのであります。 昨年十月のいわゆる上申書報道は、関西電力が従来からの関西財界のまとめ役としてその役割を忠実に果たし、府の出資法人であり、関電も出資している大阪府都市開発株式会社を実行部隊として動員し、中川陣営への選挙資金を集めた過程を極めてリアルに描き出しています。 この本でも、かねて府副知事としての中川氏が、土木部や建築部を統括して土建業界に強いことで有名であり、当時大林組などの有力ゼネコンが五億円のうち二億円分の献金の意思を持ったことは間違いなかろうと指摘しています。 我が党独自の調査によれば、九一年三月八日、知事は関西の大企業四十社のトップが集まった会合にみずから出席し、知事選での支援を要請していたという関係者の証言があります。知事がどのようにみずからの関与を否定しても、四者首脳懇談会に象徴される関西財界と大阪府政の深いかかわりは、五億円献金疑惑の存在を改めて明瞭に示すものと言わざるを得ません。知事が清潔でガラス張りの府政を言うなら、まず五億円献金疑惑の全容をみずから府民の前に明らかにすることではありませんか。知事の答弁を求めます。 このような財界の意向を忠実にそんたくした関西空港会社への手厚い思いやりも、破綻した産業政策への執着も、府民生活を圧迫し、福祉を切り捨て、中小企業を冷遇して初めて成り立つものであります。提案されている補正予算案も、緊急融資の目標枠を若于伸ばしはしたものの、全体としては福祉、医療、中小企業振興や教育など府民の切実な願いを切り捨てる内容であります。とりわけ国際会議場の建設費用に五十億円、APEC関連で一億三千八百万円をつぎ込みながら、今年度でいえば、十億円でできる老人、障害者などの入院給食費の府の助成を拒否するなどは、到底容認できません。 私は、以下中川府政の府民不在の実態を明らかにするとともに、府民の切実な諸要求をぜひとも実現するよう強く求めていきたいと思います。 まず、福祉です。その第一は、高齢者福祉についてであります。 いわゆるゴールドプランは、その財源の裏づけがないまま計画の達成が危ぶまれています。事もあろうに政府は、消費税の増税を財源確保の口実にしようとしていますが、とんでもないことです。国民的プロジェクトと言われるゴールドプランは、軍拡財源の削減や大企業優遇の不公平税制などの是正で立派に実行できるものです。知事は、まず国に対してこのことを要求する意思があるか、お答えください。 さて、今年三月、府の基本的考え方に基づき、府下すべての市町村で高齢者の保健福祉計画が策定されましたが、それを積み上げても府の当初目標値を下回ることが明らかになりました。ゴールドプランはたとえ計画どおり達成されたとしても、それでようやく北欧の十年前の水準にたどりつくというもので、計画の段階でこの控え目な目標値にすら届かないというのでは、お話にならないではありませんか。 その最大の原因は、何といっても財源の問題です。府は、一応計画達成には大阪市を除いて大体七千億円程度必要だと概括的な試算を明らかにしましたが、その確保の方策については口をつぐんだままであります。七千億円のうち府の負担分はどう確保するのか、また負担の重さに苦悩する市町村をどう財政的に援助するのか、明らかにするよう求めます。また、計画実現のための具体的な年次実施計画を明らかにするよう求めます。 ここでも私は、府の民活プロジェクトを根本的に見直し、りんくうタウンコスモポリス事業などからきっぱり撤退することが、財源確保にとっても不可欠だと強調するものですが、知事の見解を求めます。 次に、特別養護老人ホームの建設問題です。 府の計画では、毎年七百床の建設が必要ですが、現状ではとても追いつかないのは明らかです。知事は、具体的に財源を含む今後の建設計画を示してください。また、都市部では、用地難のため五十人以上の定員を三十人以上に引き下げる小規模特別養護老人ホームの制度化が求められています。知事は、国に対し小規模特別養護老人ホームの制度化を要望してはどうですか、見解を求めます。 さて、国の福祉切り捨ての最たるものが、今回の入院給食費の有料化の強行です。 入院患者の給食は、文字どおり医療の一環ではありませんか。この点について、まず知事の見解を求めます。 多くの府民も、医療関係者も、給食費有料化は健康保険制度の根幹を揺るがすと国の暴挙に怒り、無料化制度の継続を強く求めています。ところが府は、九月初め、国の有料化導入の趣旨を尊重すると無批判に受け入れ、条例改正を専決、乳幼児を除いて十月一日からの有料化を強行したのであります。 我が党の国会議員団の独自助成をする自治体に圧力をかけるなという申し入れに対し、厚生省は、厚生省の通知はいわばお願いでペナルティーは科せられない、どう助成するかは自治体の権限に属すると明言をしました。大阪以外で助成に踏み切った二十二の都県は、障害者や母子家庭、父子家庭にその対象を広げています。 府の財政力からいえば、老人も含め府の公費助成対象者にはすべて無料化を継続することは十分可能です。なぜやらないのか、ここにも国の悪政には唯々諾々で、財界などには大盤振る舞いはするが、府民には冷たい知事の姿勢が顕著に出ています。見解を求めるものです。 次に、保健所の統廃合の問題です。 厚生省は、母子保健業務などは市町村に移管し、従来の保健所は二次医療圏ごとに再編するという二本柱で地域保健法を制定し、全国でも保健所を四割台に減らすという大幅な改悪を強行しました。府民の平均寿命を初め各種健康指標は全国最低であり、不健康都市大阪からの脱却が重要な課題となっているにもかかわらず、府は保健所の統廃合を進めようとしています。府はこうした態度を改め、従来からの整備計画に基づき、保健所の建てかえを府の責任で促進すべきです。また、府立保健所の機能充実に努めるべきですが、どうですか。 また、寝たきり老人への介護手当支給制度の創設、生活保護制度の給付改善への府独自の上乗せ、保育の営利化を進める保育制度改悪に反対する問題、特別養護老人ホーム入所費用の負担軽減措置、また付添看護料の廃止に伴う看護婦などの確保策についての府の措置等について府民の期待にこたえることが必要です。以上について見解と答弁を求めます。 府民の暮らしを守る第二の課題は、中小企業対策です。 今、中小企業の状況は極めて深刻です。負債総額一千万円以下の企業倒産数では、大阪が全国の三割を占め、十年前に比べて従業員一人から二人の小売商店は一万七千店、飲食店では六千店も減少し、毛布、綿材製品などの地場産業の輸出高は、八〇年代のピーク時の二割台に激減をしています。 中小業者の団体の報告では、松下電器や京セラの下請では、工賃が四〇%もカットされ、困ると言うと、海外ではもっと安いと言われた。シャープやクボタの下請では、シンガポールや韓国並みの工賃で見積もりがくるなど、円高、空洞化のもとで、中小企業は大企業の横暴に苦しんでいます。下請では、仕事が従来の半分、三分の一というのも少なくありません。今は仕事が入ってきたときのことを考えて従業員を抱えているが、倒産になれば失業者を一気に出してしまうと嘆いています。 知事は、この悲鳴に似た訴えをどのように感じていますか、また大阪の中小企業の実態調査を行う気があるのかどうか、見解を問うものです。 大阪経済の真の再生方向は、産業の空洞化、深刻な不況の長期化といった大阪経済の諸困難を生み出している大企業の野方図な行動を規制し、府政が本腰を入れて中小零細企業を地域の中核として育成する地域産業振興策を講じることです。広範な府民の知恵と意見を集約し、中小企業振興策を策定することを求めるものですが、どうですか。答弁を求めます。 同時に今必要なことは、円高不況の緊急対策を強めることです。 真の円高対策とは、大企業の輸出ラッシュと産業空洞化、リストラ合理化を規制することです。金融対策では、緊急融資の利率を二%以下に引き下げ、無担保無保証人融資制度の限度額を一千万円に引き上げることを当面求めます。中小企業の仕事を確保するためには、官公需発注目標を早期に達成すること、公共事業の流れを生活密着型に転換することも大事であります。以上、答弁を求めます。 さらに、府民生活を守る上で雇用の確保は重要です。 大学生や高校生の就職難は、今日重大な社会問題です。女子学生の就職問題は、とりわけ深刻です。障害者や中高年層の就職確保も、困難です。知事は、直ちに府内の大企業の海外移転、進出やリストラ、合理化による人員削減計画などの実態を調査掌握し、計画の中止や改善を勧告し、勧告に従わない企業の公表などを行うことができるような具体方策をとるよう求めます。国や大企業にどう雇用の確保を求め、その社会的責任を果たさせるのか、知事の見解を求めます。 次に、府営住宅の大量建設を初め府民の切実な住宅要求であります。 住宅は、まさに福祉そのものであります。しかし、府営住宅の状況も、府民の住環境も、この観点が大きく欠落しているのが現状です。今府政に求められているのは、まず府営住宅の建設を大量に行うことです。府営住宅の応募平均倍率が八五年の五・一倍から九三年の四十二・〇倍になり、最高倍率では実に六百六十四倍という宝くじのような状況です。知事は、この応募倍率の現状が正常だと思いますか、改善するつもりがあるのですか、答弁を求めます。 さらに私は、十年間で公営住宅を倍化することを提案するものですが、どうですか、見解を求めます。 さらに、当面次の対策に直ちに取り組むことを要求します。 第一に、老人、障害者、母子世帯、及び単身者向けの福祉住宅の枠を広げる。第二に、府営住宅の入居資格である収入基準を大幅に引き上げるよう国に要求する。第三に、府営住宅の家賃減免基準を大幅に引き上げる。第四に、既設の府営住宅で全室へのクーラー設置や家庭で必要な電力使用が可能になるよう電気容量をふやす。第五に、公営住宅に入居できない住宅困窮者に家賃補助を行う。第六に、借地借家人に対する地上げ屋などの追い出しや横暴を規制する。以上について知事の見解を求めます。 次に、米問題について質問します。 府は、今日まで国の減反政策に追随してきました。今府がやるべきことは、第一に、米の輸入自由化を進めるガット・ウルグアイ・ラウンドの批准を行わないよう国に求めるとともに、食管制度の充実を国に要求する。第二に、減反押しつけや新農政への追随をやめ、米や野菜など近郊農業の振興を図ることです。知事の答弁を求めます。 さらに、府民の暮らしを守る上で重大な問題は、消費税と公共料金についてであります。 政府は、消費税を現行の三%から五%以上に引き上げることを決めました。これは、国民いじめの政治の典型として断じて容認できません。府民の暮らしと中小業者の営業を守るため、知事は、府議会での四回にわたる消費税廃止の意見書採択を尊重し、消費税税率アップ反対、消費税廃止を国に強く要求すべきでありますが、あなたにその意思はありますか。 また、府公共料金への消費税上乗せはすべて廃止し、地方消費税の創設に反対することを府民は求めています。どうですか。 さらに国は、公共料金値上げの凍結解除を来年一月からと表明、次々と公共料金の値上げが予定されています。私は、知事が国に対し抗議し撤回するよう求めること、また各種の府公共料金の値上げは行わないことを明らかにするよう求めます。お答えください。 以上、私は、府民生活を守る緊急問題に対して知事の姿勢をただしてきました。府民の暮らしと福祉を守るためには、府政が国の悪政に反対し、大企業奉仕の府政運営の根幹をきっぱりと改める以外道はないことをここで重ねて強調するものであります。 最後に、府政の当面する幾つかの課題について質問をいたします。 まず、大阪の自然と環境を守る問題です。 その第一は、提案された自然環境保全条例案についてであります。 まず、新条例案が、二カ月余りで六回も審議会や検討委員会を行い、異例の超特急審議で答申が出され、条例化されたという問題です。とりわけ、自然保護団体や住民団体などと懇談しなかったことは重大です。公害防止条例の見直しの審議会では、公聴会や意見の公募を行いました。府として、今からでも新条例案についての府民の意見を求めるべきだと思います。知事の見解を求めます。 第二は、メジロ押しの大型開発を見直すことです。 七三年の自然環境保全条例制定後も、枚方市や東大阪市の二倍の面積の自然と緑が削られています。しかも、今後は、北摂山系では、国際文化公園都市、水と緑の健康都市、生駒山系の関西学研都市、和泉丘陵の一連のコスモポリス計画などが進行中です。また、大阪湾は、今後水深十五メートルまで埋め立てる方向が検討されています。ただでさえ少ない大阪の自然が、重大な危機にあるのは明白です。ところが、新条例案には、こうした大型開発を見直す姿勢はありません。府が関与する大型開発の見直しを求めますが、どうですか。 また、水と緑の健康都市萩谷総合公園に関連して、チョウチョウなどの学会であるりんし学会が、開発見直しを求めているのは知事も承知されているはずです。国のチョウであるオオムラサキの絶滅が心配されています。新条例では、動植物の生態系の保全が強調されていますが、生態系の保全のためにも大型開発の見直しが必要です。知事の見解を求めます。 第三に、新条例案で前文が削除されていることです。現条例は、自然は人間の生存基盤と自然の価値の本質を明らかにし、高度成長によってとうとい自然が破壊され、環境の悪化を招いていると自然破壊の現状を厳しく認識をしています。こうした前文を環境基本条例に一般的な前文があるからという理由で削除することは、容認できません。自然の価値、現状の厳しい認識などを書き込んだ前文を盛り込むべきです。答弁を求めます。 第二に、渇水対策についてであります。 ことし夏、琵琶湖は異常な渇水に見舞われました。琵琶湖は、例年秋から冬にかけてが本格的な渇水期であり、今後とも琵琶湖の水位については、重大な注視が求められています。今回の事態の最大の問題は、最大マイナス百五十センチまで取水可能とした琵琶湖総合開発計画にあります。建設省近畿地建も、下流域の自治体も、マイナス百五十センチまでは放流できる、取水できるとして今日の深刻な事態を招いたと言えます。 我が党の調査によれば、マイナス五十センチになった七月二十六日の時点で、放流量を過去の渇水年並みの毎秒六十二トンに絞れば、マイナス百二十三センチまで水位が下がった九月十五日の時点でも、マイナス九十センチ台を維持できたのであります。我が党は、琵琶総の問題点を一貫して指摘してきましたが、今府政に求められていることは、マイナス百五十センチ基準を見直すよう国や関係自治体と協議すること、琵琶湖の自然と生態系を守ること、また淀川流域でも乱開発の規制を初め必要な環境保全策をとるために力を尽くすことではありませんか。知事の答弁を求めます。 水は有限の資源という考え方を普及し、東京都庁や東京ドーム、国技館などで既に実施されているように、雨水や下水処理後の中水を貯水し水洗トイレなどに利用している方策を、府の新庁舎建設はもとより、学校、住宅などすべての府の施設や公共施設で率先して取り入れるとともに、関西国際空港や鉄道駅舎、また民間の新しいビル建設時に実施するよう府は指導と援助を進めることも急務です。以上知事の見解を求めます。 第三に、第二名神高速道路の計画決定の問題です。 枚方市や高槻市を初め予定地周辺の住民の中には、全地下方式の検討、第二名神の必要性そのものへの疑問など多くの意見があります。共通しているのは、環境影響評価がでたらめであるということと、住民が納得していないのに、都市計画決定がそれぞれの市段階で強行されたことへの疑問です。 しかし、高槻市では、第二名神へのアクセス道路の環境影響評価の必要性など五項目の附帯決議がつき、枚方市では、三回にわたる都計審に全地下方式の案が提案されました。しかも、国土開発幹線自動車道建設審議会、いわゆる国幹審は、ことしの年末から来年十月への変更が官庁速報でも言われています。 今大阪府がやるべきことは、十一月の府都計審での計画決定は行わず、環境影響評価をやり直すこと、道路の必要性の有無、ルートや構造などについて住民との話し合いを再開することですが、どうですか。知事の答弁を求めます。 次に、同和行政と同和教育を終結させるという課題についてであります。 一九九七年には、一般地区との格差を是正して同和問題の解決を図るための特別法が最終期限を迎えます。既に滋賀県の日野町や和歌山県の南部町など同和事業終結を宣言している自治体も生まれ、大津市などでもその方向に具体的に動いています。同和対策事業の終結は、全国的な流れです。 六九年、同特法施行以降の二十五年間に、大阪府下では既に二兆円もの巨額の事業費が支出されています。九〇年に府が実施した同和地域生活実態調査では、住宅は一世帯当たりの使用畳数、同和地区平均十・二畳、大阪府平均八・二畳であり、教育の面でも高校進学率は九二・七%と、一般地区との格差は基本的に解消しており、同和対策の目的が基本的に達成されていることは客観的に明白であります。これ以上の同和行政の継続は、逆格差や同和優先という新しい差別を広げ、同和地区の固定化にもつながり、それは同和問題解決に逆行するものと言わなければなりません。 ところで解同は、今利権や特権の温存をねらう部落差別撤廃条例・宣言制定運動を強めています。府は、解同の要求に追随して同和事業を継続させるため、新同和行政推進プランを策定すると言われていますが、事実ですか。また、部落差別撤廃条例に対して、研究を進めているとする知事の態度は、差別を温存し、解同幹部による同和事業の私物化と利権あさりを放置する以外の何物でもありません。総務庁地域改善対策室長も、地域住民の差別を固定化させてしまう、四半世紀にわたる同和対策の成果を踏まえないものと反対の態度を明確にしています。 既に同和対策事業の目的が基本的に達成されている今日、同和行政の終結を宣言し、同和地区指定と同和事業を廃止することこそ必要です。知事の見解を求めます。 また、府の同和教育基本方針、同和保育基本方針のもとで、同和教育が府下すべての学校、保育所に押しつけられています。部落第一主義、部落排外主義の学校教育への導入が、教育の条理を踏みにじるものであり、すべての児童生徒の発達を保障すべき教育にとって重大な障害になってきたことは、この間における多くのいわゆる差別糾弾事件、人権侵害事件などで余りにも明白です。同和教育基本方針及び同和保育基本方針を廃止し、同和教育推進校の指定も廃止すべきであります。教員や保母の同和加配を廃止し、副読本「にんげん」の配付をやめ、憲法と教育基本法に基づく教育こそ保障すべきです。 部落差別が提起する教育課題が解消している以上、同和の名による一切の啓発、教育、保育を進める必然性も必要性もありません。同和教育そのものをやめることを求めますが、どうですか。知事並びに教育長の見解を求めます。 最後に、戦後五十年事業についてであります。 来年は戦後五十年、被爆五十年の大きな節目の年です。府も記念事業として府下の戦争の傷跡調査などを進めるとしていますが、こうした事業を進めるに当たり、まず当然のことながら我が国憲法の平和的原則を厳格に守り、その理念と精神がさらに発揚されるという見地にしっかりと立つことが重要であります。 同時に、日中戦争から太平洋戦争に至る十五年にも及ぶ戦争が、どうして引き起こされたのか、どのような性格を持つのか、どんな被害と犠牲を我が国国民とアジア諸国民にもたらしたのか、教訓と責任を明らかにし、今日なお戦争の被害に苦しむ国内外の人々への国家補償を行うという視点を明瞭にすることが求められています。 さらに、依然として存在する核戦争の脅威から地球と人類を守るため、非核大阪宣言を行い、核兵器の即時廃絶のため努力する姿勢を鮮明にすることも重要であります。 知事は、府の戦後五十年事業の推進に当たり、こうした立場を貫いてこれを行おうとするのか、まず見解を伺うものです。 戦後三十八年間に及ぶ自民党政治は、十五年戦争を我が国の侵略戦争とは規定せず、戦争責任を明確にすることも放置したままでありました。原爆被害者や治安維持法犠牲者らに対する国家補償は歯牙にもかけず、従軍慰安婦問題はその存在すら否定してきたのであります。 昨年夏以降の細川内閣、羽田内閣は、侵略戦争を侵略行為とすりかえるなど、その基本姿勢は歴代自民党内閣と変わるものではありませんでした。 さらに、村山首相も、これまでの社会党の党是ともいうべき主張を覆し、十五年戦争を侵略戦争と認めることを拒否したのであります。 こうした戦後歴代の我が国政府の態度は、平和を願う国民の意思、日本国憲法の平和原則の理念とは到底合致せず、日本軍国主義の多大の犠牲者となったアジア諸国民や国際社会の大きな怒りと不信を買っていることもしごく当然であります。 九一年五月、知事は、我が党の代表質問に答えて、戦時中に青春時代を過ごし戦争の悲惨さを身にしみて体験をした、憲法の恒久平和主義は世界でも例を見ない崇高な理念と述べました。知事がこの発言の立場に立つなら、十五年戦争の本質、日中戦争から太平洋戦争に至るこの戦争の本質を侵略戦争と断じるのは当然の帰結ではありませんか。十五年戦争を侵略戦争と認めるかどうか、この際知事の見解を求めるものです。 これで私の一回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○副議長(東田保君) これより理事者の答弁を求めます。知事中川和雄君。   (知事中川和雄君登壇) ◎知事(中川和雄君) 日本共産党大阪府議会議員団を代表されましての宮原威議員からの御質問にお答えを申し上げます。 私は、幅広い府民の合意を得まして、府民福祉の向上と大阪の発展を図ることを基本に府政運営に取り組んでまいりました。今後ともこの考え方を堅持し、より一層清潔で公平、公正な府政の推進に努め、府民の期待にこたえてまいりたいと存じます。 なお、国政における政権のあり方についてのお尋ねでございますが、地方行政に携わる私といたしましては、意見を差し控えさせて頂きます。 関西国際空港につきましては、大規模な国際空港の整備が、日本大阪の将来を考えてもぜひとも必要であるという考え方をしておりまして、宮原議員とは見解を異にするものでございます。これまで府議会の御同意を得て、関西国際空港株式会社に対する出資、貸し付けなどの積極的な協力を行ってまいりました。新空港は、開港後大変なにぎわいを見せておりまして、今後大阪、関西の発展に向けまして大きな役割を果たすものと確信をしております。 本府といたしましては、この空港を我が国を代表する国際ハブ空港に育て上げるために、全体構想の早期実現に全力を挙げて取り組んでまいりたいと存じます。 関西国際空港及びその関連事業は、大阪湾及びその周辺地域における公害防止と自然環境の保全に十分配慮しながら計画をされ、事業が進められてきたところでございます。 本府といたしましては、開港後におきましても、三点セットの基本的な考え方を堅持し、環境に配慮した地域と共存共栄する空港として運用されるよう努めてまいりたいと存じます。 府の経済政策につきましては、かねてから中小企業の振興を主眼として進めてきたところであり、今後ともこれを基本として、経済のグローバル化や消費傾向の変化などの趨勢に中小企業が円滑に対応できるよう総合的な振興方策を展開してまいりたいと存じます。 りんくうタウン事業につきましては、空港の直近という立地特性を生かして、長期的視点に立って魅力あるまちづくりを推進することによりまして、土地の価値を高め、収支のバランスが図れるよう努めてまいりたいと存じます。 なお、暫定利用につきましては、土地の有効利用を図り、人々のにぎわうにぎわい空間を創出するために実施をしたものでございまして、今後のまちづくりにつなげてまいりたいと存じます。 また、コスモポリス計画は、大阪産業の将来を見据えて必要な産業用地の確保や研究開発拠点の整備を図ろうとするものであり、経済諸情勢の変化にも対応しながら、適切な進捗が図れるよう府としても努めてまいりたいと存じます。 私は、知事就任以来、福祉はもとより、環境、教育など府民生活に直結する行政課題の解決に努めますとともに、深刻な経済不況の中、六次にわたる経済対策を実施するなど、府民本位の府政運営に取り組んでまいったところであり、このような観点から予算編成にも意を用いてきたところでございます。 関西文化学術研究都市や国際文化公園都市、水と緑の健康都市などの諸事業につきましては、今後、大阪が発展していくと同時に、府民福祉の向上を図る上でも、その基盤として欠くことのできないものであるとの認識のもとに、民間活力なども活用しながら、積極的な事業の推進に努めているところでございます。 りんくうタウンの北橋梁が設計変更に至りましたのは、新しいタイプの大型橋梁でもあり、より安全性を確保するために、ボーリング調査等を精査いたしまして、さらに専門家の御意見をお聞きしながら工法等を検討した結果でございます。 次に、決算報告資料のうちの参考資料とされております重要契約の要旨に関する項目につきましては、法令上特段の明示はございませんが、今後その記載内容について検討させてまいりたいと存じます。 なお、事業の実施に当たりましては、地方公営企業の基本原則にのっとり、今後とも適正な執行に努めてまいりたいと存じます。 四者会談は、大阪、関西が直面している問題や、将来にかかわる諸課題につきましておのおのの立場から忌憚ない意見交換を行うため、私から他の三者に呼びかけたものでございまして、大変有意義なものと考えております。これをやめる気はございません。 なお、私は、経済界のみならず、各界の方々と幅広く意見を伺うことにしておりまして、御指摘の四者懇をもって府民全体を代表するものとは考えておりません。 私の政治資金につきましては、これまでの議会におきましても再三再四お答えいたしておりますとおり、私は一切承知いたしておりません。 また、四者会談が政治資金と関係があるとのこじつけは、迷惑千万でございます。 高齢者保健福祉政策につきましては、従来から府独自で補助制度を設けるなど、その積極的な推進に努めてきたところでございます。今後は、本年三月に策定をいたしました高齢者保健福祉計画に基づきまして、特別養護老人ホームの整備を初め、目標の達成に向けて取り組んでまいりたいと存じます。 なお、中間年度でございます平成八年度において見直しを行うことにしておりまして、状況の変化に対応した着実な計画的推進を図ってまいりたいと存じます。 財源につきましては、国、府、市町村の適正な役割分担を踏まえまして、国に対して実態に見合う補助制度の改善を含め所要の財源確保を強く要望いたしているところでございます。 小規模特別養護老人ホームにつきましては、国の動向を踏まえ対応してまいりたいと存じます。 入院の給食費の問題でございますが、今回の改正は、入院時の食事費用の負担のあり方についての見直しであり、本府といたしましては、国会における審議を踏まえ、基本的には入院と在宅の費用負担の公平を図るなどの法改正の趣旨を尊重すべきであると考えております。 しかしながら、少子化現象に対応するため、昨年十月から乳幼児入院医療費助成事業を実施をしたところでございますので、これを推進していく観点から、入院時の食事療養費に関する本人負担分につきましても、市町村と御相談の上で助成を行うこととしたところでございます。 本年七月、保健所法を初めとする地域保健関連諸法の改正がなされ、住民に身近な保健サービスを市町村で一元的に実施することになりました。 本府といたしましては、この法改正を受け、衛生対策審議会に大阪府における地域保健のあり方について諮問をしたところでございます。今後、その御答申をまって、地域保健サービスが充実強化されるよう適切に対処してまいりたいと存じます。 寝たきり老人への介護手当など四項目につきましては、基本的には国におきまして社会保障制度全体の中で検討、実施されるべきものと考えております。 府としましては、国、府、市町村の役割分担を踏まえながら、在宅サービスを初め、施設サービスや保育サービス等の充実を図り、府民生活の安定と福祉の向上に努めてまいりたいと存じます。 付添看護、介護制度の解消に伴う病院における看護職員の確保対策につきましては、国の助成制度なども活用しまして、その養成、定着、再就業対策の充実を図ってまいりたいと存じます。 中小企業の経営実態につきましては、府みずからが行う各種調査のほか、関係団体等を活用してきめ細かく把握をしておりまして、依然として厳しいものがあると理解をしております。今後とも、的確な実態把握に努めてまいりたいと存じます。 中小企業の振興につきましては、これまで本府経済対策の中で緊急経営支援特別融資の全国最低水準の金利設定や円高も視野に入れた金融対策、生活関連の公共投資、官公需の発注促進、各種下請対策等によりまして、経営の安定と仕事の確保に努めてまいったところでございます。今後とも中小企業の実情に配慮したきめ細かな対策を講ずると同時に、中小企業が経済構造の変化に円滑に対応できるよう広範な府民各層のお知恵を拝借してまとめました大阪産業振興戦略に沿いまして、支援施策を順次具体化して中小企業の総合的な振興に努めてまいりたいと存じます。 人員削減の実態につきましては、雇用対策法に定める届け出制度等によりまして、その的確な把握に努めますと同時に、雇用調整や事業再構築を行おうとする企業には、雇用調整助成金など国の支援策の活用によりまして、解雇の防止に向けた指導の徹底を図ってまいったところでございます。 なお、お示しの企業名公表等の措置を講ずる必要は、今のところはないものと考えます。 府営住宅等の建設につきましては、第六期大阪府住宅五カ年計画に基づき、事業の推進に努めているところでございます。今後とも、根強い府民の住宅需要に対応するため、特定優良賃貸住宅制度の活用や土地の有効利用を図りながら、府営住宅等の建設促進に努めてまいりたいと存じます。 次に、福祉住宅の枠の拡大や家賃の減免基準の引き上げなど六点につきましては、今後とも必要に応じ適切に対応してまいりたいと存じます。 ガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴い、現在、政府におきまして、国内農業対策と新たな米管理システムにつきまして検討が進められておりますので、本府といたしましては、その動向を見守ってまいりたいと存じます。 米の生産調整につきましては、国の動きを見守りつつ、農家の意向を踏まえることを基本としまして、また本府における農業振興につきましては、大阪府農林水産業振興ビジョンに基づき、国の施策も活用しながら、大阪農業の特性を踏まえて積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 消費税の今後のあり方につきましては、国政の場におきまして議論されるべきものでございます。消費税の使用料、手数料への転嫁につきましては、府民生活への影響に配慮しながら、法律の趣旨に沿って実施をしているところでございます。 地方分権を推進していくための基礎となる地方税源の充実につきましては、かねてから国に対し要望をしてきたところでございます。今回、政府の税制改革大綱におきまして、地方税として地方消費税の創設の方向が示されたことは、大きな前進であると考えております。 府の使用料、手数料の改定に当たりましては、受益者負担の原則に立ちながらも、公共料金としての性格にかんがみ、府民生活への影響に十分配慮してきたところであり、今後とも適切に対処してまいりたいと存じます。 国の公共料金の問題につきましては、国政の場で決定されるべき問題と考えております。 大阪府自然環境保全条例の改正につきましては、大阪府自然環境保全審議会の答申を踏まえたものでございます。今後とも、自然公園法、森林法等自然環境保全にかかわる各法律及び自然環境保全条例の適正な運用によりまして、自然環境の保全と回復に努めてまいりたいと存じます。 なお、環境基本条例の前文には、現行の自然環境保全条例の理念が包含されているところでございます。 琵琶湖総合開発事業につきましては、昭和四十七年の特別措置法制定当時から、通常取水可能な利用低水位はマイナス百五十センチメートルとして、国及び関係府県間で合意をされているものでございます。本年のような異常渇水のもとで、府民生活に重大な支障を生じることがなかったのも、府議会の多年にわたる強力な御支援を得て進めてまいりましたこの事業が、平成三年度に概成したことの成果と認識をしております。 琵琶湖、淀川の環境保全につきましては、今後とも関係府県市ともども下水道の整備等を国に働きかけるなど、流域一体となった取り組みを進めてまいりたいと存じます。 次に、雨水、中水の利用方策につきましては、既に本府の門真スポーツセンターや新庁舎において具体化に着手をしており、また民間の建築物におきましても、例えば関西国際空港内の施設等で既に中水利用が行われているところでございます。 第二名神自動車道につきましては、ルート、構造等につきまして関係機関と十分協議調整を行うと同時に、環境影響評価につきましても、国及び大阪府の要綱に基づき実施をしております。住民の方々には、これまで四十数回の地元説明会で御意見をお聞きし、理解が得られるよう努めてまいりました結果、既に関係市の都市計画審議会において承認をされ、大阪府に原案が送付をされてきたところでございます。 現在、大阪府環境影響評価委員会におきまして厳正な審議がなされております。 今後は、都市計画案の縦覧を行い、本府都市計画地方審議会で御審議を頂きまして、早期に都市計画決定を行ってまいりたいと存じます。 本府におきましては、これまでから同和問題の早期解決に向け、総合的な施策を計画的に推進をしてきまして、一定の成果が上がったところでございます。しかしながら、なお教育、就労、啓発などの面におきまして課題が残されております。 今後の同和行政のあり方にかかわる諸問題につきましては、国の動向を見きわめながら、府同和対策審議会の御意見をお伺いしながら、適切に対処してまいりたいと存じます。 また、同和保育につきましては、大阪府同和保育基本方針に基づき、市町村と連携しながら、今後ともその推進に努めてまいりたいと存じます。 昭和六十三年の大阪府議会の国際平和都市大阪宣言において示されておりますように、核兵器のない平和な社会の実現は、府民の悲願でございます。我が国は、さきの戦争において多くの人命を失い、同時にアジア・太平洋地域の国々に対して大きな災禍をもたらしました。このような事実を風化させないで、戦争の悲惨さと平和のたっとさを次の世代に伝えていく必要があると存じます。このような観点から、戦後五十周年記念事業に取り組んでまいりたいと存じます。 ○副議長(東田保君) 教育長谷口文夫君。   (教育長谷口文夫君登壇) ◎教育長(谷口文夫君) 同和教育についてお答え申し上げます。 同和問題の解決にとって、教育は基礎的な役割を担うものであると存じております。このため、教育委員会といたしましては、大阪府同和教育基本方針を策定し、同和地区の抱える課題に対応して施策の遂行に努めており、これまでの取り組みに一定の成果が見られるところでございます。 しかしながら、平成四年三月の府同和対策審議会の答申におきましても指摘されているとおり、同和地区児童生徒を取り巻く教育条件はなお厳しいものがあり、課題を残している状況にあることなどから、今後とも府の同和対策審議会答申を指針として、同和教育を推進してまいりたいと存じております。 ○副議長(東田保君) 宮原威君。   (宮原威君登壇) ◆(宮原威君) ただいま知事から答弁を頂きました。知事の答弁の特徴は、三つ私は感じました。一つは、大規模民活プロジェクトなどはこれほど破綻をしているのに、それを認めず依然として執着する姿勢を見せていること、また消費税や入院給食の問題など国の悪政については、それは国の問題だということで、毅然と府民の立場に立って物を言う、こういう姿勢が全く欠落をしていること、第三に、福祉に余りに冷たいということであります。 そこで、私はまず福祉の問題について再質問をさせて頂きます。 その前に、答弁漏れがありました。私は、質問の中で、入院時の給食、食事、これは医療の一環ではないのか、こういう位置づけについて質問をいたしました。その位置づけについては、答弁がされておりません。したがって、答弁を求めたいと思います。 次に、入院給食費は、質問でもしましたように、大阪以外の二十二の都県が実際に乳幼児以上に障害児や母子家庭などに対象拡大をして無料化の助成をしているわけです。また、特別養護老人ホームの小規模特別養護老人ホームの問題では、東京都の知事でさえ国に対してきちんとそういうことができるように要望すると、こういうことも伝えられています。 ゴールドプランも、あと五年しかありません。来年から数えてもあと五年なわけです。そのときに、いまだに一般的に国、府、市のそれぞれの分担でやるんだということで、実際にこれだけ進みそうもないのに、依然としてそういうことを言う。これでは、全く福祉の中川というのは看板倒れ、ここで福祉の中川というのは撤回をしたらどうか、そういうことを思います。 いずれにしても、そういうことについて再度答弁を求めたいというように思います。 次に、国政に対する中川知事の姿勢の問題です。 私は、何も府政運営についてのあなたの姿勢や、あるいは国の政権の組み方などについて質問をしているのではありません。あなたが、今の自民党政治の終えんと三代にわたる連立内閣のもとで、国民や府民の暮らし、福祉、平和、こういうものがどういうふうになろうとしているか、私の認識を言いながら、政治家としてのあなたの認識を聞きました。政治家たるもの、地方議員、知事、国会議員を問わず、一定のみずからの見識を有権者に披露して、その上で有権者の判断を仰ぐ、これが政治家の見識であります。あなたの政治家としての自分の認識を率直に答えて頂くよう求めたいと思います。 第三は、田尻スカイブリッジの問題です。 この点では、四回も工事変更が行われること自体が異常だと。ほかにそんな事例がありますか。わずか四年の一つの橋の工事で、四回も工事変更が行われる。だれが見ても異常ではないか。このことについて質問をしているのです。お答えください。 また、新しいタイプの橋梁を空港開港に間に合わせようとして、当初の調査が十分でなかった、したがって変更されたということですが、私どもの調査では、ボーリングの調査も平成三年に最終のボーリングの調査が済んでいます。しかし、実際に計画変更が行われた一番最後は、平成六年の二月であります。仮に知事の答弁を信頼するとしても、ここには明らかに何の理由も示されず大幅な計画変更が行われ、工事費のつり上げが行われた、このことを明瞭に示していると思います。お答えください。 次に、消費税の問題です。 国の問題などというのは、本当にけしからん話です。府民が暮らしの上で大きな被害を受ける問題です。年収八百万円以下、九〇%の国民は差し引き増税だということで、大きな不安と怒りを感じている問題です。その問題に、府民の暮らしを預かる知事あなたが、国の問題だということで言及すら避ける、まして地方消費税の問題について歓迎をする、庶民から税金をたくさん取って、それで府の財源が豊かになったというようなことで喜ぶというような知事で、府民の立場に立ったというようなものではありません。大きな反省を求めるとともに、答弁をお願いしたいと思います。 五十周年事業の問題について、十五年戦争を侵略戦争と認めるかどうかという質問に対して、さきの戦争でアジア・太平洋地域の国々に対して大きな災禍をもたらした、こういう答弁をされました。もしそういうふうに知事が思われるのならば、十五年戦争は明白な侵略戦争であったという知事の認識を示したものであるかどうか、そのことについてお答えをください。 次に、同和行政の問題です。 同和行政の問題は、同和行政の終結は、今や全国的な流れであることは明白であります。今後の同和行政のあり方について、国の動向を見きわめつつ、府同対審の意見を聞きながら適切に対処したい--この中に同和行政の終結、同和行政の廃止ということが、適切な対応の中に含まれるのかどうか、そのことをお答え願いたいと思います。 次に、住宅問題です。 住宅問題でも答弁漏れが一つありました。これは、私は、質問で府営住宅の古い住宅などに電気容量が少ないため、例えば焼き肉のプレートなどを一緒になかなかできない、そうするとヒューズが飛ぶ、こういう話があるわけですね。そういう問題について、私は質問をいたしました。その点についても答えて頂きたいというように思います。 次は、第二名神の問題です。 第二名神の問題は、実際に確かに市の都計審は通りましたが、高槻でも枚方でも附帯決議がついているわけです。いわば都計審としては条件つき賛成です。もちろんこの中にも、住民はそれでもだめだという意見があります。しかし、仮に都計審の審議を踏まえても、附帯決議などを考えれば、十一月の府都計審への提案をやめて、きちんと府内部でも論議をし、住民とも合意のための努力をするべきだ、そのことを聞いているわけです。お答え頂きたいと思います。 最後に、景気対策の問題です。 中小企業の状況は厳しいことはよく承知しているというふうに言われました。それならお聞きをしますが、緊急支援融資の問題で、つい最近二・三%の利子が二・六%に上がりました。本当に中小企業の状態を厳しいと考えているのなら、私は質問では二%以下への金利の引き下げを求めましたが、少なくとも金利が上がったからということで、中小業者の緊急融資もそれに連動して上げるというようなことは今後しない、そういうことを約束できますか。お答え頂きたいというように思います。 いずれにいたしましても、あと幾つかの点で要望、意見だけ申し上げておきたいと思います。 関西空港の問題は、大きなにぎわいを見せている。しかし、それは必ずしも関西国際空港の株式会社の経営が大きく好転しているということと連動している、そういう単純なものではありません。この点については、これからも中川知事の姿勢を、全体構想についてのあなたの姿勢とあわせて引き続き追及をしていきたいというように思います。 また、四者懇談会の問題については、有意義というふうに強弁をされました。その開き直りが、知事の姿勢が全く財界従属であることを明らかにしているというように思います。 また、雇用の確保の問題も、府民にとって引き続き死活の問題です。 こういう点について、これからの委員会その他で引き続き私どもは追及をさせて頂きたいというように思います。私が質問をした要望以外の問題と、答弁漏れの二点について、答弁をして頂きますようにお願いをいたします。(拍手) ○副議長(東田保君) 知事中川和雄君。   (知事中川和雄君登壇) ◎知事(中川和雄君) 再度御質問がございましたので、お答えを申し上げます。 国政における政権のあり方につきましては、地方自治体の責任者でございますので、そういう立場を考えて意見を差し控えさせて頂くわけでございます。 それから、入院時の食事につきましては、入院医療に不可欠の要素であると認識をしております。 ただ、本府といたしましては、基本的には今回の法改正の趣旨を尊重すべきであると考えておりますが、深刻な少子化現象に対応するために乳幼児の入院医療を継続してやりたいということで、市町村の御同意を得たわけでございます。 りんくうタウンの橋梁工事は、発注の段階におきましてボーリング調査をしておりましたが、なお続けてボーリング調査をいたしまして、その結果、専門家の御意見をお聞きしながら工法等を検討した結果、数度にわたりその都度設計変更をいたしたものでございます。 それから、戦後五十年事業につきましては、我が国はさきの戦争におきまして多くの人命を失い、同時にアジア・太平洋地域の国々に対して大きな災禍をもたらしました。このような事実を風化させずに戦争の悲惨さと平和のたっとさを次の世代に伝えていく必要があろうかと存じます。このような観点から、五十周年記念事業に取り組んでまいりたいと思います。(発言する者あり)……私の発言をそれぞれどういうように受けとめられるかは御自由でございます。 消費税のあり方につきましては、国政の場において論議されるべきものでございます。 一方、地方消費税につきましては、今回地方税として新たに創設の方向が示されたものであり、地方分権の立場から地方財源を、独自の財源をふやすということについて大きな前進と考えておるわけでございます。 今後の同和行政のあり方につきましては、国の動向を見ながら、府同和対策審議会の御意見をお伺いしながら適切に対応したいと思っております。審議会の御審議の中でそういう点に、御指摘の点についても当然御論議があるものと、こういうふうに考えております。 それから、答弁漏れとおっしゃいましたが、お答えをしたわけでございます。福祉住宅の枠の拡大や家賃の減免基準の引き上げなど六点につきましては、今後とも必要に応じ適切に対応してまいりたいと存じます。 第二名神の問題でございますが、現在、大阪府環境影響評価委員会におきまして厳正な審議が行われております。今後は、都市計画案の縦覧を行い、本府都市計画地方審議会で御審議を頂いて、私どもとしては早期に都市計画決定を行いたいと考えておるわけでございますが、それぞれの委員会、審議会において十分御審議をお願いをするということでございます。 それから、緊急経営支援の特別融資でございますが、これは私が特に指示をいたしまして全国最低水準になるように金利を設定するように改めたものでございます。長期金利の引き上げと連動するように制度はなっておりますので、最近の動向で御指摘のようなこともございますが、しかし再度引き上げるかどうか、長期金利が上がりましたが、その点については、今後の金利の動向を見、また中小企業の経営実態を見、十分慎重に対処をしていきたいと考えております。 ○副議長(東田保君) 宮原威君。
    ◆(宮原威君) 知事の答弁は、甚だ不満であります。今後、私どもは委員会などにおいて引き続き追及していく決意を述べまして、質問を終わらせて頂きます。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(東田保君) この際十分間休憩いたします。午後二時五十二分休憩    ◇午後三時二十分再開 ○議長(岡田進君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。 通告により杉本光伸君を指名いたします。杉本光伸君。   (杉本光伸君登壇・拍手) ◆(杉本光伸君) 自由民主党の杉本光伸でございます。 我が党を代表して、今議会に提案されております補正予算案並びに諸議案に関し意見を申し上げ、質問をいたしたいと存じます。 今我が国を取り巻く環境は、内外ともに時代の大きな転換期ともいうべき変革のさなかにあります。冷戦構造終結後の世界の中で、我が国が国際政治の面でどのような積極的役割を果たすのか、あるいは経済面でバブル経済からの立ち直りとともに国際経済とどのように調和を図っていくのか、さらにこれを支える国内の政治、行政の仕組みをどのように改革すべきかなど極めて大きな課題を抱えております。 大阪府政におきましても、念願の関西国際空港が開港し、まさにこれから大阪、関西の新しい時代を切り開いていくべき重要な時期を迎えております。 このような中で、中川知事を初め、我々議員も今任期は残すところあと半年となりました。我が党は、これまで中川府政の最大与党として全力を挙げて府政の推進に協力してまいりましたが、知事並びに理事者各位の御努力により、大きな成果を上げたものと高く評価しているところであります。さらに、残る半年間において、二十一世紀を見通した将来発展への基礎固めをするため、思い切った発想の転換や仕事の枠組みの再構築ということも含めて、より積極的に府政の諸課題に取り組んでいかれることを期待いたしたいと存じます。 このような観点から、順次質問を行います。 まず、関西国際空港については、去る九月四日に無事に開港いたしました。昭和四十三年に運輸省により調査が開始されて以来、四半世紀の長きにわたり空港建設の推進にさまざまな形で携わってこられた関係者の努力を高く評価したいと存じます。 次なる課題は、言うまでもなく全体構想の早期実現であります。しかし、一期事業も厳しい収支採算性が見込まれる中で、全体構想実現に要する巨額の事業費を確保していくことは決して容易なことではありません。一部においては、開港後の様子を見てからという風潮も見受けられますが、そういう悠長なことを言っていたのでは、実現のチャンスを逃してしまうと考えます。一期事業を見てもわかるように、空港の建設には長期間を要し、空港の安全性の向上、将来の航空需要の増大に対応するためには、一刻も早く全体構想実現への見通しを確立すべきであります。 幸いにも亀井運輸大臣は、就任以来、全体構想について数々の積極的発言をされており、この機会に地元としても可能な限りの協力姿勢を示し、全体構想の早期実現ができるよう努めるべきであります。 この全体構想を推進していくためには、一期事業が順調に運営されていくことが重要であります。関西国際空港の開港時の便数は、国内線においてはほぼ目標の便数が確保されましたが、国際線は目標を大幅に下回っております。さらに多くの便数が確保されていくことが、今後関西国際空港がハブ空港として発展していく上で不可欠であり、また会社の収支を改善していく上でも重要と考えます。 このためには、需要喚起の観点から、内外の多くの人々に関西国際空港を利用して頂くことが必要であります。関空会社や航空会社はもちろん努力されるでしょうが、地元の自治体、経済界としても開港前に行ったポートセールス以上の努力をする必要があると考えます。 例えば、世界都市関西キャンペーン等を通じ、各種国際会議の誘致を図るほか、関西文化学術研究都市や大阪湾ベイエリア開発等において、国際機関や第一級の学術研究施設の立地を促進するなど基盤整備に努める必要があります。また同時に、関空会社や経済界と連携を図りながら、ビジネスや観光旅行において、できる限り関西国際空港を利用するよう働きかけるなど、全国の人々に関西国際空港を利用してもらえるよう需要喚起に努めるべきであると考えますが、知事の全体構想への取り組みの決意もあわせて、御所見をお伺いいたします。 我が党がかねてから再三にわたって大阪誘致を提言してまいりました第七回アジア・太平洋経済協力閣僚会議が、来年の秋に大阪で開催されることが正式に決定されました。アジア・太平洋地域の開かれた経済協力を目的とした協議組織であるAPECの閣僚会議が、大阪で開催されることはまことに意義深いことであり、今後の大阪とアジア・太平洋地域との関係強化につながるだけでなく、空港の開港効果と相まって、大阪、関西を世界に印象づける絶好の機会となるものであります。これまで会議誘致に尽力されてこられた知事を初めとする関係者の方々の努力を高く評価いたします。また、同時に開催が予想されます経済首脳会議は、東京以外では初のサミット級の国際会議となるビッグイベントであり、ぜひとも成功させなければならないと考えます。 このAPEC閣僚会議等の開催は国の事業でありますが、地元が一体となって会議の成功に向けて協力していく必要があります。十八カ国地域もの参加があるAPECは、サミット以上に多くの人が集まり、これを支えるスタッフも多数必要となります。各国の首脳や随員、報道機関などの世話をする通訳やガイド、さらには警備に当たる警察官など二、三万人に及ぶ人的協力が必要であります。これらに対応していくため、地元として周辺の府県にも協力を求めるなど、短期間に効率的に、しかも大量の人員が動員できるような協力体制をつくる必要があると考えます。 前回の開催地であるシアトルでは、通訳や案内に多くの市民ボランティアが参加し、関係者から高い評価を得たと聞いております。さきの国際花と緑の博覧会では、我が党は市民ボランティアの活用を提案しましたが、これによって多くの外国からの参加者にホームステイを体験して頂きました。APECにおきましても、こうしたボランティアを広く府民から募集し、会議や関連行事の支援スタッフになってもらうことができれば、トップ同士のサミットから府民レベルの交流に至る総合的な国際交流の場となり、APECがより有意義なものとなるのではないかと考えます。 また、APECは、現時点ではまだ一般府民に対する知名度が低く府民の関心も薄いように思われますので、警備やボランティア等さまざまな面で府民の理解と協力が得られるよう機会あるごとに事前のPRに努めることが重要であると考えます。 地元自治体として、APEC閣僚会議等の成功に向けてどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。 昨今の経済情勢を見ますと、個人消費の回復、在庫調整の進展、企業収益の好転など戦後最長と言われる不況からようやく脱して、景気が回復基調になったと言われており、実業にもようやく希望の兆しが出てまいりました。しかしながら、ハブル景気時代の過剰な設備投資が解消されておらず、今なお調整過程にあることや、一ドルが百円を割り込むという円高ドル安が引き続き懸念材料であることを考えますと、従来のような急速な景気回復は到底期待できないと言われております。 現在の我が国経済の基本問題は、円高の急激な進行やアジアNIES諸国、ASEAN諸国の技術水準の向上などにより、従来と同様の商品を国内で従来と同様の方法で生産するのでは、国際市場における競争に打ちかつことができないという状況に追い込まれていることであります。 大企業はもちろんのこと、中小企業も国内工場を閉鎖し海外に生産拠点を移転する傾向が強くなっているのは、このためにほかなりません。このままでは日本の産業、中でもアジア諸国と競合する商品を製造する中小企業を多く抱えている大阪産業は、急速な生産拠点の海外移転の進行により空洞化する可能性が高いと言わざるを得ません。 大阪産業の空洞化を阻止し、来る二十一世紀においても大阪が持続的に繁栄していくためには、既存産業を高度化するとともに、大阪で絶えず新しい産業が生まれ育っていくという状況をつくり出す必要があります。これからは、府としても産業の苗床を整え、種をまき、ひとり立ちできるよう育てていくことに全力を注ぐべきであります。 現在の大阪で、これから世に出ようとするベンチャー企業や、従来の事業を抜本的に見直し高度化しようという企業の自由で旺盛な活動を妨げている大きな要因は、高い地価、無用な規制、そして人材の欠如の三点にあると思われます。大阪産業の振興のためには、府としてこれらの問題点を克服する施策が必要不可欠であると考えますので、これらの点について順次お尋ねしたいと存じます。 まず、高い地価をいかに克服するかという問題であります。 新しく事業を興そうとする事業者にとって、高い地価の中で工場等を確保することは容易なことではありません。現在、こうした事業者に対しては、スタートアップ資金などの融資制度が設けられておりますが、高額の土地、建物の入手ができるものとはなっておりませんし、たとえ入手ができたとしても、その返済を考えれば採算を合わせていくことはかなり困難であると思われます。 これまで行政の工場立地等の促進策といえば、土地を造成し分譲すれば事足れりとするものがほとんどでした。しかし、これでは、大阪の高価な土地に新たに工場を建設して事業を興すことは、不可能に近いと言わざるを得ません。 大胆な発想の転換が必要です。新たな製造業の立地を促進させるための呼び水として、府が工場等を建設し、これを貸し工場として将来性のある事業者に低廉な価格で貸与する制度を創設するなど、高い地価を新規事業の開業の費用に顕在化させないための思い切った手法を設けることを検討すべきではないでしょうか。 例えば、事業が進行中のいずみコスモの一部に貸し工場団地を設けて、意欲のあるベンチャー企業の工場を集めれば、コスモポリス計画が目的とするハイテクリサーチパークの整備にもつながるものと考えます。 また、製造業以外の分野に関しては、大阪において今後大きな需要と雇用の創出が見込まれる産業、例えば情報・映像の分野やファッション・デザイン分野など、大都市の特性を生かした産業を育成するための基盤整備も必要であると考えます。 このため、高度な機械設備を備えたスタジオや発表の場となるホールなどの整備、確保を進め、都市型産業をはぐくむ基盤整備を行うべきであります。このような積極的な産業振興施策の推進により、大阪を新しい産業が生まれ育つ産業のインキュベーション都市とすべきであると考えますが、商工部長の所見をお伺いいたします。 次に、産業の高度化、活性化のためには、企業の創意と市場における自由な競争を阻害している公的規制の緩和あるいは廃止が不可欠であります。もちろん、府民の良好な生活環境を保全するための規制が必要であることは当然でありますが、当初の役割を終えているにもかかわらず、旧態依然とした規制が存在しているケースも少なくありません。 工場等制限法による工場立地の規制は、その典型的な例であります。工場等制限法の規制によって、大阪の既成市街地では、工場等の新規立地、拡張が著しく制限されてまいりました。立法当初は、この政策によって工場公害、大都市への人口集中の抑制に一定の役割を果たしたとはいえ、このような規制が大阪産業の高度化、活性化の妨げとなってきたことは否定できません。そして、工場単位の環境保全対策が著しく進展し、また大阪への人口集中がおさまっている今日では、このような規制は有害無益、百害あって一利もないことは明らかであります。早急に工場等制限法による大阪の既成市街地への工場立地の規制を全面的に廃止するよう、同様の課題を抱えている自治体とも足並みをそろえ、国に強力に働きかけるべきであると考えますが、商工部長の所見をお伺いいたします。 新しい産業を興し、既存産業を高度化するには、高い技術を有する人材、新しい雇用ニーズにこたえられる人材の養成が必要であります。 現在、工業系の人材養成のため、府立工業高等専門学校と十二の府立工業高校が設けられており、時代の趨勢に応じた新たな学科、コースも設置されておりますが、日進月歩でハイテク化が進む製造業を担うことのできる人材を養成するためには、まだまだ十分とはいえないのではないでしょうか。これからは、各工業高校の実習用機械設備をより一層充実することはもちろん、現在国において進められている高度で特殊な機械、あるいは大規模な設備を利用した授業を工業高校の生徒に対して行うための共同利用施設、いわゆる高校テクノセンターの設置を進めるなど、ハイテク時代の製造業にふさわしい人材養成を行うべきではないかと考えます。教育長の所見をお伺いいたします。 また、関西国際空港の開港を契機として、ますます国際化、グローバル化する大阪のビジネス環境に適切に対応していくためには、国際ビジネスや観光関連産業を支える人材の養成が急務であり、府としても、こうした分野での人材養成に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。 例えば、昭和二十三年に開校した貿易専門学校は、輸出入の実務に当たる人材の育成に相当の役割を果たし、商社等に有為の人材を送り出してまいりました。しかしながら、従来の貿易取引に加え、金融、情報、観光などの貿易外の取引が大きく伸びているなど、現在の国際ビジネス環境は大きく変化しています。このため、貿易専門学校については、移転改築されるのを機会にそのあり方を再検討すべきであると考えます。貿易専門学校の充実を初め、国際ビジネスや観光関連産業を支える人材を育成するための施策を推進するべきであると考えますが、商工部長の所見をお伺いいたします。 バブル経済のもとで異常に高騰した大阪府内の地価は、この一年間で商業地がマイナス一九・五%、住宅地がマイナス三・三%と下落しており、特に商業地では大きく下落を続けております。現在の地価は、商業地で平成二年のピーク時の四三・二%、住宅地でも五二・九%の水準まで下落しており、今や地価は鎮静化したものと考えられます。 ところが、昭和六十二年、地価の高騰期に導入された地価監視区域制度は、その後届け出面積が緩和されたものの依然として存在し、多くの土地取引にあって届け出を義務づけております。しかしながら、この制度はあくまでも緊急避難的な性格のものであり、急激な地価の高騰を抑えることにありました。毎年三〇%以上もの異常な上昇を続けていた地価の高騰期には、この制度も存在価値がありましたが、現在の地価動向を考えますと、既にその使命を終えたものと言えます。 最近の景気の回復基調とともに、地価の下落や低金利を背景として土地取引が回復しつつありますので、このまま監視区域の指定を続けることは、このような土地の円滑な取引を妨げ、ひいては住宅建設を阻害する原因にもなりかねません。早急に、遅くとも年内には監視区域の指定の解除を行う必要があると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 これからの大阪における都市農業の振興と良質な住宅供給を図り、快適な都市環境を形成する上で、市街化区域内農地の取り扱いは極めて重要であります。 平成三年に生産緑地法の改正が行われ、市街化区域内農地は、保全する農地と宅地化する農地に二分化されました。現在、府下の市街化区域内農地は五千六百四十六ヘクタールであり、そのうちの約四五%を占める二千五百十六ヘクタールが、当面保全する農地として生産緑地に指定されております。 これらの市街化区域内農地の現状を見ますと、宅地化する農地におきましては、道路に面した条件のよい農地から虫食い的にアパート、駐車場、倉庫などのミニ開発が進みつつあり、条件の悪い農地だけが取り残されるというおそれがあります。一方、生産緑地の一農地当たりの規模は極めて狭小であり、しかも宅地化する農地とモザイク状態に混在することから、将来のまちづくりや農業経営に大きな障害となることが予想されます。このまま放置すれば、かつての大阪市外縁部における乱開発の二の舞になり、将来に大きな禍根を残すことが危惧されるのであります。 これらの課題を早急に解決するためには、生産緑地と宅地化農地の交換分合を行い、整理集約してそれぞれの面的な整備を進めることが必要であります。 府は、これまでに道路などの基盤施設整備と住宅建設を一体的に行う緑住タウン支援事業や小規模な区画整理が可能な緑住区画整理事業、都市農業の振興の観点から面的整備を図る都市緑農区基盤整備事業などの制度を実施してきましたが、それぞれの制度が連携することなく、事業の実施しやすいところだけ散発的に手をつけられているにすぎず、府下全体の課題を面的に解決するにはほど遠い状況にあると考えます。 府の調査結果では、今後整備を要する農地は約二千二百ヘクタールで、このうち重点整備地区は七百八十ヘクタールと推計されています。しかし、現在事業が実施されているのは、ごくわずかでしかありません。こうした市街化区域内農地の宅地化する農地と生産緑地の整備については、将来を見越したまちづくりを進める観点から早急に着手すべき問題であり、具体的目標を立てて、それに基づき計画的に実施していくべきであると考えます。現在、市街化区域内農地等の活用に関する協議会が設けられておりますが、連絡調整的な役割を果たしているにすぎず、事業を積極的に推進していく上では不十分であります。 これらの課題に積極的に対応するためには、府としての横断的な総合窓口の役割を果たす専門組織を設け、市町村や関係団体と密接な連携を図りながら、事業を計画的に推進すべきであると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。 環境都市大阪を目指す本府の環境問題に対する取り組みについてお伺いいたします。 生活型公害や地球環境問題、さらには快適環境に対する府民ニーズの増大などの新たな課題に対応しながら、環境施策を総合的かつ計画的に推進するために、本年三月、大阪府環境基本条例が制定されたところであります。この環境基本条例では、環境の保全に加え、都市環境、歴史的文化的環境まで幅を広げ、積極的に人の心が通い合う豊かな環境の創造を目指すことが規定されております。 今日では、環境に対する府民のニーズも生活環境の保全だけでなく、豊かで潤いのある緑や水辺、文化性に富んだ美しい景観など、より質の高いものを求めるようになってきていることから、本府の環境行政が、より高い次元の目標を視野に入れていることは評価すべきであると考えます。 しかしながら、一方では、環境を創造する以前の問題として、早急に解決すべき課題も残されているのであります。 まず第一は、過去に多くの人々に肝臓障害などの被害をもたらしたカネミ油症事件の原因物質であるPCBによる環境汚染の防止対策であります。 PCBは、耐熱、絶縁性にすぐれた特性を持つことから、コンデンサーなどの絶縁体としてかつては広く使用されていましたが、毒性が強く体内に蓄積して健康障害を引き起こすため、昭和四十七年に製造が中止され、五十一年にはPCB使用機器等の最終処分が禁止されています。 PCBは、分解しにくく燃えると猛毒のダイオキシンを発生するなど問題が多く、新たな被害を出さない適切な処理が求められますが、既に出回っているトランスやコンデンサーなどは、製造が中止されてから二十年以上たった今でも、PCBの分解、処理システムが確立されないまま事業者に保管義務が課せられています。PCB使用機器の耐用年数の到来等によって、事業者の保管量が増大するばかりであり、長い歳月を経て管理が甘くなっていたり、企業の倒産等によって保管の確認できないPCBもふえていると聞いております。 最近の新聞に、大阪の廃油再処理業者が、他府県にPCBが混入した廃油ドラム缶約一万本を放置していた事件が報じられておりました。これらは、関東、中部、北陸、近畿の取引先から運び出されたとのことであります。 本府におきましても、事業者がPCB使用機器の管理を適正に行わなければ、今後、大阪府下のPCBが他府県に流出し、大きな被害を及ぼすおそれがあります。府では、PCB関連廃棄物の保管状況調査を行っていると聞いておりますが、今一度立入検査による徹底的な保管実態の総点検を行い、PCB関連廃棄物が適正に保管され、不法投棄等がなされないよう指導及び監視を強化することが重要であります。あわせて、現在使用中のPCBについても、使用実態を的確に把握し、廃棄物になる時点で不明、紛失することのないよう、確実に事業者の責任で保管されるようなシステムを早急に確立すべきであると考えます。 PCBによる環境汚染の防止には、根本的にはPCBそのものを分解処理して無害なものにするための体制の整備が急務であります。この点に関し、国において処理体制の整備がいまだに見込めない状況でありますから、取り返しのつかないことになる前に、こうした保管事業者等への指導だけでなく、PCBを使用している民間企業等とも協力しながら公的保管体制を整備するなど、国に先行してでも府として独自でできる対策を早急に検討すべきであると考えますが、環境保健部長の所見をお伺いいたします。 第二は、地球環境に大きな影響を及ぼすフロンに対する府の取り組みについてであります。 フロンは、生物の体を有害な紫外線から守ってくれる上空のオゾン層を破壊し、生態系への影響、皮膚がんの増加などが懸念されることから、一九九二年に開かれた国際会議で、一九九五年末までの製造全廃が決定され、回収、再利用、破壊の推進についても決議されております。こうしたことから、日本国内においても、フロンの生産については法律によって規制されているところです。しかしながら、フロンを使った冷房機器などは、フロンの生産停止後も使われていることから、既に使用されているフロンをいかに大気中に放出せず回収するかが重要な課題でありますが、回収については法的な義務づけがなされていないのが現状であります。 フロン対策は、一つの自治体行政でできる範囲を超えた国レベルの大きな問題でありますが、府としてもできることはやらなければならないと考えます。市町村が行う冷蔵庫などの粗大ごみからフロン回収なども含めて、トータルなフロン回収処理システムを構築することが必要であります。 フロンの処理技術については、国において本年十二月から高周波プラズマによるフロン破壊の実証プラントを稼働させるとのことであり、また東京都では、既にセメント製造業者との共同実験により、フロンの破壊方式の実用化の見通しをつけていると聞いております。こうした技術を府でも導入し、全府下的なフロン回収処理システムの確立を早急に行うべきと考えますが、環境保健部長の所見をお伺いいたします。 さて、今年の夏は、冷夏、長雨であった昨年と打って変わり、異常な猛暑と雨不足に見舞われました。このため、全国各地で断水や給水制限などの影響が生じました。 この渇水のため、近畿の水がめである琵琶湖の水位も急速に低下し、九月十五日には観測開始以来の低水位でありますマイナス百二十三センチメートルを記録するに至りました。水資源の大半を琵琶湖、淀川水系に頼る大阪におきましても、一時は淀川からの取水が二〇%もカットされ、府民生活に直接影響が及ぶ深刻な事態も懸念されたのであります。その後の降雨により、琵琶湖の水位は持ち直し、こうした事態も回避されたのでありますが、日ごろより余り関心を払うことのない水の大切さを強く感じさせられたところであります。 異常渇水という事態にもかかわらず、大阪において断水などの決定的な悪影響が生じなかったのは、昭和四十三年以来推進されてきた琵琶湖総合開発事業の成果によるものであり、これまでの関係者の努力に改めて敬意をあらわすものであります。今後とも紀の川利水の促進などの水資源の確保のため、なお一層の御努力をお願いしたいと思います。 さて、より安全でおいしい水を供給するため、府営水道では、巨額の費用をかけて水道水の高度浄水処理化を推進しております。既に村野浄水場では、高度浄水処理施設が一部稼働し始めております。そのような高度処理された水を飲めるのは、府民の安全と健康のため大変結構なことと思いますが、この高価な水道水を街路樹への散水やトイレの洗浄、洗車用水などとして使うことは、いかにももったいないような気がしてなりません。 何でもかんでも上水道に頼るということではなく、用途に応じ、水質の異なる水を可能な限り使い分けることにより、水資源の効率的な利用を図るべきであると考えます。過去に、我が党の提言によって下水処理水、いわゆる中水の街路樹等への散水がモデル的に実施されております。今年の夏は大いに効果を発揮し、緑の保全に役立ちました。こうした中水利用の実用化をまちづくりの中で計画的に推進し、公園や街路樹への散水、ビル等の冷暖房用水やトイレ用水、洗車用水などに利用すれば、水資源の有効活用にも大いにつながるものであると考えます。 今後のまちづくりに当たっては、こうした下水処理水の有効利用を図るシステムなどを導入し、都市全体で水資源を有効に活用する、いわば節水型都市の創造が必要であると考えますが、土木部長の所見をお伺いいたします。 府民の健康づくりという観点から、平成九年のなみはや国体に関してお尋ねしたいと存じます。 本年七月に、大阪開催が正式に決定いたしましたが、これに先立ち、テーマをなみはや国体とし、「おおさか ふれ愛 夢づくり」のスローガンのもとに、市町村、競技団体などと連携して種々の開催準備が進められていることは周知のとおりでありますが、大阪にとりましては、終戦直後の昭和二十一年に第一回大会が京阪神を中心に開催されて以来、実に半世紀ぶりであり、二巡目とはいえ大阪単独では初めての大会であります。 この国体をいかに意義あるものとするか、また大阪らしい特色を持たせるかが重要であり、我が党もかねてから幅広い府民の参加が必要であると主張してまいりました。本府も、これにこたえるべくさまざまな努力をしてこられたことは評価いたしますが、まだ残念ながら国体をメーン事業として、その前後に国体を盛り上げるための記念事業を行うという程度の取り組みで終わっているのではないかと考えます。 この際、発想を逆転して、平成九年をなみはやスポーツイヤーと銘打って、府民の健康づくりのための生涯スポーツ社会元年として、なみはや国体はその一つの核であるというぐらいの意気込みで取り組んで頂きたいと思うのであります。 そのためには、市町村やスポーツ競技団体、民間が協力して、年間を通じた計画のもとに各種スポーツの全国大会の誘致を行ったり、高齢者のための健康づくり、ストレス解消のための心のリフレッシュに主眼を置いたスポーツ、レクリエーションなどを府域全体で展開していかなければなりません。そして、これを機会に、公園の整備や学校施設の開放など、府民に身近かなスポーツ施設の確保に努めながら、スポーツを通じた健康づくり運動を定着させていくべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。 近年の高齢化社会の進展や疾病構造の変化、さらには交通事故の増加等を背景に、救急医療の需要はますます増大、多様化しており、救急医療体制の一層の充実が求められております。 こうした中で、府ではこれまで救急医療対策審議会の答申に基づき、初療から二次、三次に至る体系的な救急医療体制の整備を進めております。三次救急医療施設としての救命救急センターについては、先日開設された泉州救命救急センターを含め、現在府下に八カ所が整備されており、今回新たに中河内地域に整備されることによって、数字の上ではおおむね百万人に一カ所整備することとされている国の基準が一応満たされることになります。 しかしながら、現在整備されている救命救急センターだけでは、地域によっては搬送時間に偏りがあり、必ずしも十分な救急医療体制が確立されているとは言いがたい状況にあります。また、今後は、高齢化社会の進展とともに増加傾向にある脳卒中や心筋梗塞などの疾患にも対応できるよう総合的な機能を有し、地域の身近なところで十分な手当てができるような高度救急医療体制の整備も必要となってくると考えられます。 こうしたことから、現状に満足することなく、救急医療体制の整備状況を改めて検証し、現在の二次医療機関をさらに高度化して三次医療に可能な限り近づけるなどの新たな高度医療体制のあり方を早期に調査検討すべきであると考えますが、環境保健部長の所見をお伺いいたします。 次に、高校教育の問題についてであります。 府下の公立中学校卒業生の数は、今後とも少子化の影響を受け、平成十四年度には約七万六千人となり、平成六年度に比べて二五%の減、急増していたピーク時の昭和六十二年度のほぼ半分となることが予想されております。このような生徒の急減期を迎えて、高等学校教育は公立、私学ともに大きな課題を抱えております。このまま手をこまねいていては、大変なことになると懸念するのであります。 急増期には、公立と私学がお互いに協力して生徒の受け入れをして乗り切ってまいりました。しかし、急激な拡大に施設面では何とか対応しても、教員の質の問題や生徒の学習効果、非行、退学など、教育内容面ではさまざまな問題を抱えております。こうした問題の深刻さは、私学の方が独自の建学精神が生かされているため比較的少なく、どちらかと言えば公立高校の方が多くの問題を抱えていると考えている府民も多数おります。こういう急増期のツケを十分に精算しないままに急減期を迎えたのが、今日の状況であります。 公立、私学それぞれに抱えている課題は異なりますが、大阪の教育は、私学だけでも成り立ちませんし、公立だけでも成り立ちません。両者がともに成り立って、初めて将来の人材育成という重要な課題を担うことができるのであります。急減期においても、公立と私学が協力して公正な競争条件のもとで切磋琢磨し、教育の質の向上を図っていくことが必要であり、こういった観点から問題点を指摘し、方針を伺いたいと存じます。 まず、私学についてでありますが、現在、運営費に対する助成と保護者に対する授業料軽減助成が行われております。 しかし、こういった助成を前提にしても、公立と私学の保護者の負担格差は、授業料では三・〇倍から四・二倍、金額にして年間二十万円から三十万円の開きがあり、入学金を加えた初年度の納付金ということで見ると、その差はさらに開き、四・八倍から五・九倍、金額にして年間四十万円から五十万円もの開きがあります。 公立高校は、生徒減少期において、教育条件の向上のため四十人学級を実現しておりますが、私学においては、現在、平均四十三人の学級編制となっております。これを公立高校と同じ四十人にしていくとすれば、生徒一人当たりの負担は、その分増大することになります。保護者の負担格差が、さらに拡大するということになると、私学の建学の理念による特色教育などの教育内容の差だけではその溝を埋めることができず、私学に来る生徒が大幅に減少することが懸念されます。私学教育が経営的に立ち行かなくなり、人材育成が公立に異常に偏ることは、多様な人材を育成するという観点からマイナスであると考えます。 したがって、生徒の減少期において、私学が教員の配置面や施設面で公立と競争でき、しかも経営が成り立つレベルの助成基準を確保することが必要であると考えます。とりわけ、生徒の進路選択の自由を保障するという観点から、私学助成の充実により、保護者の負担格差を是正することが必要であると考えますが、生活文化部長の所見をお伺いいたします。 次に、公立高校の問題でありますが、さきに述べましたように、私学が特色教育、魅力的な学校づくりにかなりの成功をおさめている現状を見ますと、公立高校としても真剣に教育改革に取り組まなければならないと考えるのであります。 生徒の急増期に急激に府立高校をふやしたことから、府立高校の方が私学よりもあらゆる面で多様な生徒層を抱えており、生徒一人一人の興味や関心にこたえ、同時に将来の進学や就職といった進路選択に役立つ教育の必要性がより切実であると考えます。府立高校においては、これまで国際教養科、理数科、体育科などの学科や福祉コースなどの特色ある学校づくりが進められてきましたが、現時点では、まだ一部の学校に導入されたにすぎません。中学校から高校への進路選択に多様性を持たせるためにも、こういった特色づくりをさらに拡大していく必要があると考えます。また、我が党がこれまでにも設置を提言しておりますが、生徒が高校に入学した後に、自分の個性や価値観に応じ専門的な科目を選択できる総合学科を早急に設置すべきであることを重ねて申し上げておきます。 さらに、さきに触れましたように、大阪産業の発展に資するための人づくりという観点から、今日の先端技術に対応できる専門的な技術、技能を持った人材を輩出できるよう、工業高校を卒業してさらに二年間専門的に学べる専攻科を設けることも検討すべきであると考えます。 生徒が急減し、教員の配置や学校施設にゆとりのできてきた今こそ、こういった特色ある多様な学校づくりに本格的に取り組むチャンスであると考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。 最後に、行政改革、特に府組織の見直しについてであります。 本府の行政は、今時代の大きな変わり目にあって、またバブル経済からの立ち直りの中で、さまざまな行政需要に弾力的かつ的確に対応し、二十一世紀を見通した大阪の発展への基礎づくりのために、従来の発想を転換した新しいシステムを確立することが求められております。 また、地方分権を進めるためにも、地方公共団体みずからが行政改革を進め、住民の信頼性を高めることが必要であります。本府におきましても、我が党は、既に国に先駆け、昨年の二月議会において、平成五年をリストラ元年と位置づけ、この変革の時代を乗り切るために抜本的な行政改革に取り組むよう要請してまいりました。 このリストラの一環として、府民センターの廃止を行ったことについては評価するものでありますが、これだけにとどまらず、今後は本庁、出先機関を通じ府組織を全庁的に見直し、新しい時代に対応できるより効率的な組織体制の整備に努めるとともに、既存の制度や事業についても廃止を含めて基本から見直すことにより、新しい発想で行財政全般について再構築に取り組むべきであります。 また、外郭団体につきましては、法人の経営改善に取り組むことはもちろん、その統廃合についても、目標を明確にして着実に実施すべきであります。現在、九十九ある外郭団体の中には、例えば単に会館などの施設の管理運営を行っているにすぎない法人も幾つかあり、これらは同じ分野の関係する法人に統合することも可能と考えます。また、特定のプロジェクトの推進のために関連して設立した団体は、関連事業の完了等に応じて速やかに廃止統合を行うべきであります。 こういったことから、例えば当面、外郭団体の一割について統廃合するといった目標を設定し、強力に行政改革を進めるべきであると考えますが、知事の御決意をお伺いいたします。 次に、農業改良普及所につきましては、農家の生活改善が進んできた今日では、実態に合わなくなった生活関連の普及員のあり方を抜本的に見直すことが必要であります。また、農業の指導業務についても、日常的な指導は市町村、農協にゆだねるとともに、高度な技術指導は農林技術センターと一体となって行うことにより、現在の普及所を統合し、より機能的な組織とすべきであると考えますが、農林水産部長の所見をお伺いいたします。 さらに、教育事務所につきましては、かねてから我が党が主張しておりますように、小中学校への指導や教員の広域人事などの教育行政を効果的に推進していくべきであります。しかし、教員の給与関係事務など教育事務所で行う必要のない事務については、業務の移管や本庁で一元化するなど合理化を図ることによって、これらの事務に携わっている人員の削減を行うべきと考えます。教育長の所見をお伺いいたします。 以上、府政の重要課題について質問と提言を行ってまいりました。知事並びに関係理事者におかれましては、熱意のある答弁を期待いたしたいと思います。 なお、この機会に、我が党として、中川知事のこれまでの府政への真摯な取り組み、また目覚ましい業績を高く評価したいと存じます。 関西国際空港の無事開港、特にターミナルビルのウイング復活支援の決断、空港連絡道路を初めとする関連事業の実現、APECの誘致成功、福祉のまちづくり条例の制定、地下鉄七号線の門真乗り入れの具体化、外国人への日本語教育施設である関西国際センターの誘致実現など、数え上げれば枚挙にいとまがないほどであります。 今後は、さらに全体構想の実現、世界都市大阪の実現、二十一世紀の超高齢社会にふさわしい福祉都市の実現など、中川知事の行政手腕によってなし遂げなければならない大きな課題が残されております。これらの課題に対して、次もぜひ中川知事に取り組んで頂きたいという趣旨で、我が党は、去る七月十三日の府連の決起大会において、中川知事が再選を目指すならば全力を挙げてこれを支援する考えを確認したところであります。 知事におかれましては、我が党の意のあるところを十分にお酌み取り頂き、今議会中に態度を明らかにすべきと存じます。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(岡田進君) これより理事者の答弁を求めます。知事中川和雄君。   (知事中川和雄君登壇) ◎知事(中川和雄君) ただいまは、自由民主党府議団を代表されまして、杉本光伸議員から二十一世紀に向けて世界の都市間競争に打ちかって、大阪をさらに飛躍発展させるという大局的な見地に立って貴重な御提言、御質問を賜りました。また、私のこれまでの行政実績を高く評価して頂くとともに、温かい激励の言葉をちょうだいいたしました。身の引き締まる思いでございます。まことにありがとうございました。これからも全力を挙げて今後の行政運営に当たってまいりたいと存じます。 私からは六点にわたってお答えを申し上げます。 関西国際空港は、我が国の一極集中を排除し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図る上で、また世界都市大阪を目指す立場からぜひとも必要なものであり、これまで府としても可能な限りの努力を傾注してまいったところでございます。今後は、さらにこの空港を我が国を代表する国際ハブ空港に育て上げるためには、全体構想の早期実現が不可欠でございます。 こうした中、運輸大臣が一般財源の投入等による全体構想の推進を表明され、また国際競争力強化の観点から、無線施設等会社施設の国による購入が概算要求に盛り込まれたところでございます。 地元におきましては、去る八月に全体構想推進協議会で全体構想推進の基本的考え方につきましてオール関西の合意を見るとともに、本府といたしましても、会社が所有する港湾施設の買い取りを検討してまいりたいと存じます。 今後、航空審議会の中間取りまとめが予定されております来年の夏ごろまでに、事業手法や地元負担等の具体的方策を固め、推進協議会の総意のもとに国に強く働きかけをいたしまして、第七次空港整備五カ年計画期間内の早期着工が図られますよう努めてまいりたいと存じます。 また、全体構想の推進を図る上では、国際線の路線、便数の充実が何よりも重要であり、今後の需要喚起を図る意味から、来年のアジア・太平洋経済協力閣僚会議の開催や世界観光機関アジア・太平洋事務所の設置など各種国際会議や国際機関の誘致に一層力を入れてまいりたいと存じます。 また、関西文化学術研究都市におきます学術研究施設の立地促進や大阪湾ベイエリアでの国際物流拠点の整備など世界の大阪づくりを積極的に進めてまいりたいと考えております。 さらに、地元関西が一体となって国内外における関西国際空港や関西のPRを図りまして、旅客、貨物両面にわたる利用の促進、需要喚起に努めてまいる所存でございます。 APEC閣僚会議の大阪開催は、関西国際空港の開港を契機に、世界都市として飛躍する大阪、関西を世界に発信し、首都圏にはない独自の産業、文化、伝統をPRする格好の機会であり、会議の成功はもとより、特色あるAPEC関連行事を実施するなど、最大限の支援を行っていくことが重要でございます。 閣僚会議に加えまして、首脳会議の開催が実現いたしますと、参加国の首脳を初め、より多数の随員やプレス関係者等が来阪することになりますが、これらの人々に快適に過ごして頂き、大阪、関西を強く印象づけるためには、官民一体となった取り組みが必要であると存じます。 このため、このほど府庁内部組織といたしましてAPEC支援のための準備室を発足をさせたところでございますが、今後さらに府、市、経済界等で構成する地元協力協議会を設置をいたしまして、国との連絡調整を初め、APEC開催にふさわしい景観整備や交通対策、関連行事の実施や広報等を積極的に行うことにしております。同協議会には近隣府県の参画も呼びかけまして、総合的な地元の支援体制を早急に整備してまいりたいと存じます。 また、会議の支援や関連行事の実施に当たりまして、善意通訳を初め、各種ボランティアや民間団体等の広範な御協力を頂くと同時に、きめ細かなPRによりまして、府民がこぞってさわやかなマナーで歓迎するという零囲気を盛り上げ、交流を深めることができますよう努めてまいりたいと存じます。 次に、監視区域制度の問題でございますが、地価の高騰を抑制いたしますために、国土利用計画法に導入された臨時的なものでございまして、必要がなくなれば解除するなど弾力的な運用を前提といたしております。 お示しのとおり、本府の地価は、平成六年七月の地価調査によりますと、住宅地は、幅は縮小しておりますけれども、下落傾向にあり、商業地は依然大幅な下落を続け、この結果四年連続の下落となりましたので、監視区域につきましては、解除を検討すべき時期に来ているものと認識をいたしております。 このため、既に大阪府地価対策検討委員会におきまして、今後の制度の運用方針につきまして検討をお願いいたしており、早急にその御報告を頂きまして、同法に定められた大阪府土地利用審査会や市町村長の意見を聞き、速やかに対処してまいりたいと存じます。なお、指定を解除いたしましても、国土利用計画法では、一定面積以上の土地取引につきましては、届け出が必要であるというように定めております。 次に、市街化区域内農地において、計画的で良好なまちづくりを進め農業と調和のとれた快適な都市環境の形成を図っていくことは、重要な課題でございます。 本府におきましては、お示しの各種事業を活用しながら、道路などの整備とあわせまして、農地等の整備、集約に積極的に取り組んでいるところでございます。今後、さらに効果的な事業展開を図っていくために、現在、各市で実施をしております市街化区域内農地の整備に関する調査の結果を踏まえまして、府下各市と協力しながら、事業実施計画を作成をし、計画的に事業を進めてまいります。 特に重点的に整備に取り組むべき地区につきましては、今後十年を目標といたしまして、事業の推進に努めてまいりたいと存じます。このため、事業の総合的な調整を行う窓口の設置や事業部門の充実など事業推進体制の強化を図ってまいりますとともに、より一層各市との連携を強め、農業と調和のとれた良好な市街地の形成に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 平成九年のなみはや国体並びに全国身体障害者スポーツ大会の開催を契機に、大阪を生き生きとした健康で躍動感あふれる、いわゆる生涯スポーツ社会にしなければならないと考えておりまして、市町村と協力を図りながら、両大会の開催に向けての諸準備と合わせまして、今生涯スポーツ社会づくりのための手だてを進めているところでございます。 私も今ミリオンスイマーを目指しまして頑張っておりますけれども、府民のだれもがスポーツ、レクリエーションを通じて気軽に健康増進や自然との触れ合いを楽しむことができますよう、公園施設の整備や学校体育施設の開放などを進めますと同時に、指導者の養成や情報の提供にも努めているところでございます。 また、いきいき健康フェスティバル、老人スポーツ大会、障害者スポーツ大会などの各種スポーツ関連イベントを実施しているところでございますが、本年度は、女子のビーチバレー世界選手権大会を岬町里海公園に誘致をし、今後毎年開催をすることといたしたいと考えまして、所要の予算を今議会にお願いを申し上げておるところでございます。 また、新たに府民スポーツ・レクリエーションフェスティバルを開催することにいたしております。 さらに、平成十二年--二〇〇〇年になりますが、ねんりんピックを大阪に誘致をしたいということで働きかけをしてまいりました。関係者の御協力を得まして、その大阪開催が決定をしたところでございます。 このような中で、ただいまの平成九年をなみはやスポーツイヤーと位置づけ、年間を通じてスポーツイベントを展開してはどうかとの御提言は、まことに貴重なもので、生涯スポーツ社会づくりの大きな推進力となるものと存じます。 このため、お示しの趣旨を踏まえた事業が実施できますよう教育委員会とも連携をとりながら、市町村、スポーツ競技団体、民間など幅広い皆さんが参画をしたなみはやスポーツイヤーの企画、運営を行う機関の設置につきまして早急に検討をしてまいりたいと存じます。 府の組織等の見直しについてでございますが、本府におきましては、平成四年、行政管理監を設置をいたしまして、バブル経済崩壊後における新しい行政改革への取り組みを進めるなど一貫して簡素、効率的な行財政運営の確保に努めてまいったところでございます。 しかしながら、現下の財政状況はまことに厳しいものがあり、また大きく変化する社会経済情勢の中で、自主性を発揮しながら複雑多様化する行政需要に的確に対応していきますためには、従来にも増して行政改革に積極的に取り組み、府民の信託にこたえることが必要でございます。 このため、お示しのように、より効率的な組織、機構の整備や、先ほどお答えをいたしましたように、監視区域の見直しによる人員の再配置、事務事業の見直しなど、今後とも行財政運営全般にわたる自己改革を進めますために最大限の努力を傾注してまいりたいと存じます。 また、外郭団体につきましては、既に本年二月に関係部局長に廃止、統合等経営健全化について検討を指示しているところでございます。今後は、お示しの目標値を十分に踏まえながら検討を進め、具体的な成案を得て、来年度より順次実施をする所存でございます。 なお、最後になりましたが、来春の知事選挙につきましては、私を御支援頂いております関係各方面ともよく御相談を申し上げた上、私の考えているところを明らかにさせて頂きたいと存じておりますので、よろしくこの点御了承のほどお願いを申し上げます。 ○議長(岡田進君) 生活文化部長藤井龍子君。   (生活文化部長藤井龍子君登壇) ◎生活文化部長(藤井龍子君) 生徒減少期における私学助成のあり方についてお答え申し上げます。 本府における高校教育は、府民のニーズにこたえ、公立と私学が共存して進められてまいりました。 私学に対する助成につきましては、公教育の一翼を担う私学教育の振興を図るとともに、昭和五十年代後半の生徒急増期に確立された公私協調の就学対策を円滑に推進するため、学校運営費に対する経常費助成や保護者に対する授業料軽減助成などその充実に努め、全国的にも高い水準で実施しているところでございます。 しかしながら、生徒急増のピークを過ぎてからは、教育コストの上昇等から、御指摘のような保護者負担格差が存在するとともに、全体として私学経営も厳しさの度を強めてきております。また、近年の経済不況の影響もあり、私学志向のバロメーターでございます私学専願率の低下が見られるところでございます。 今後、さらに生徒の減少が続く中にありましては、公私の負担格差が私学を志望する生徒の学校選択の支障とならないよう、また私学教育の基盤を維持していくためにも、私学設置者の自助努力はもとよりでございますが、府といたしましても、私学助成の充実に努めていく必要があると考えております。 そのため、私学の自主性、自立性を尊重しつつ、教育条件の維持向上、私学経営の安定、そして保護者負担の公私間格差の縮小を目指し、経常費助成につきましては、府立高校標準教育費の二分の一という方式を維持することを原則に、その充実に努めてまいりたいと存じます。また、授業料軽減助成につきましては、公私の納付金格差が高校選択の障害とならないよう一層の拡充を図り、多様な教育を受けたいという府民の切実な願いにこたえてまいりたいと存じます。 ○議長(岡田進君) 環境保健部長江部高廣君。   (環境保健部長江部高廣君登壇) ◎環境保健部長(江部高廣君) PCBによる環境汚染の防止対策についてお答え申し上げます。 PCB関連廃棄物につきましては、昭和五十一年に国の指導のもと、財団法人電気絶縁物処理協会等が一元的に処理体制を整備し、処理に当たることとされており、体制が整うまでの間は事業者の責任において保管することとなっております。 PCBの処理技術は、既に数種の方法が見出されておりますものの、処理を行う施設の立地につきましては、これまで国等が全国三十数カ所の候補地を対象に努力を重ねているにもかかわらず、実現できないまま事業者の保管が長期化しているところでございます。 こうした状況にありますことから、PCB使用機器等の散逸による環境汚染の防止につきましては、まず事業者が責任を持って保管する体制の確立が重要であると考えております。このため、本府といたしましては、関係行政機関と緊密な連携を図りながら、立入検査による保管状況の総点検及び現在使用中の機器について使用実態の的確な把握を行いますとともに、管理責任者の設置を推進するなど指導を一層強化し、適正保管の確保に努めてまいりたいと存じます。 また、現在、国におきましては、PCB廃棄物保管対策検討会を設置し、保管者にかわって第三者が行う保管業の仕組み等の課題について検討が進められているところでございますが、本府におきましても、国と並行して、関係団体の協力も得ながら、府域のPCB関連廃棄物をどのように適正保管していくかの検討を進め、効果的な保管体制の整備にも努めてまいりたいと存じます。 次に、フロン対策についてお答え申し上げます。 お示しのように、オゾン層破壊の原因となる特定フロンの生産については、平成七年末に全廃されることになっており、今後フロンの大気中への排出を抑制し回収することがますます重要な課題になるものと認識しております。 本府では、これまでオゾン層保護の啓発や資金融資等のフロン対策を行ってまいりましたが、さらに本年九月には、冷蔵庫、カーエアコン等の廃棄に伴う冷媒用フロンの回収を進めますため、学識経験者、消費者、国、市町村、関係業界による大阪府フロン回収検討協議会を設置したところでございます。 本協議会において、フロンの使用、排出量等の実態調査とモデル的な回収を行い、回収方法、費用分担など回収事業の実施に必要な条件や問題点を整理いたしますとともに、フロン破壊技術の開発等を進めている国などとの連携に努めながら、府域にふさわしい回収システムのあり方を本年度中に取りまとめ、各界の参画を得てフロンの回収、処理システムを構築してまいりたいと存じております。 救急医療体制の整備充実についてお答え申し上げます。 救急医療体制につきましては、今日まで休日・夜間急病診療所の初療体制から二次、三次に至る救急医療体制の体系的整備に努めているところでございます。中でも、三次救急医療体制の整備につきましては、府域全域で広域的に対応する必要がございます。このため、国の基準に基づく救命救急センターを初めとした高度救急医療施設につきまして、規模、機能を初め、地域的なバランスも考慮しつつ整備を図ってまいりました。 中河内地域につきましても、本年五月に府救急医療対策審議会から頂いた答申を踏まえまして、仮称でございますが、中河内救命救急センターを整備することといたしております。 しかしながら、今後高齢化が進展する中で、疾病構造の変化などに対応して、高度救急医療体制のさらなる充実が必要となってくることは、お示しのとおりでございます。このため、引き続き救急医療施設相互のネットワークの形成を初め、ドクターカーの配置やヘリポートの整備等により搬送体制の一層の充実を図ってまいりますとともに、既存の救命救急センター等の活動状況や搬送状況、地域の実情について調査しながら、地域の中核的な医療機関の救急診療機能の高度化など三次救急医療体制を充実する方策について検討してまいりたいと存じます。 ○議長(岡田進君) 商工部長広沢孝夫君。   (商工部長広沢孝夫君登壇) ◎商工部長(広沢孝夫君) 大阪産業の振興に関する御質問にお答えいたします。 今後の産業振興につきましては、産業構造の円滑な転換を促すためにも、従来の施策の枠にとらわれることなく、新たな産業を生み育てるという姿勢による積極的な施策展開が必要であると考えておりまして、製造業からソフト産業に至るまで、大阪産業に新たな息吹と活力をもたらす新産業分野について、本年三月に策定しました大阪産業振興戦略において提起した多角的な支援方策を順次具体化してまいりたいと存じます。 新規産業の育成に際し、大阪の高い地価が他地域との競争条件を厳しいものとしていることにつきましては、お示しの土地建物賃貸方式など、企業の需要に即した多様な手法について幅広い角度から実効性の高い立地促進方策を検討してまいりたいと存じます。 今後、大きな発展可能性を持つ市場分野として、国の産業構造審議会でも、住宅、医療、福祉、都市環境整備、情報、通信など十二の分野を展望しておりますが、本府におきましては、豊かな大阪の形成に直結するこうした分野で、みずからの技術やアイデアを生かして果敢に事業化に挑戦していく人々を積極的に支援してまいりたいと存じます。 このため、産業技術総合研究所を核とした応用実用技術の創出、育成や、企業創業期における資金調達環境の整備に努めてまいりますとともに、成果発表などの場やレンタルラボ、オフィスについては、例えば現在構想中の現代芸術文化センターのデザイン面における機能づけの中で検討するなど、お示しのインキュベーション都市にふさわしいビジネスチャンスあふれる町として産業の種をまき、育てることに努めてまいりたいと存じます。 また、工場等制限法が工場のリニューアルや新規立地の支障となっているという点につきましては、本府ではこれまで同法の抜本的な見直しを求めて国への要望活動を実施してきたところでございますが、その対象地域は、大阪、京都、兵庫にまたがっており、この問題は、一府県のみならず、関西大都市圏の産業政策、地域政策のあり方にもかかわる大きな課題でございます。 国においては、今後、新しい全国総合開発計画の策定に向けた検討を始めることとしており、また関係自治体等の機運も高まっておりますことから、こうした機会をとらえ、工場等制限法の廃止も含めた抜本的な見直しに向け、関係自治体、商工会議所等による意見統一を図るべく早急に調整し、関西大都市圏が一体となって国に対し強力に働きかけてまいりたいと存じます。 次に、人材面についてでございますが、国際ビジネス関係は、貿易にとどまらず、海外での事業展開や外国・外資系企業との資本や技術の提携など多岐にわたり、各国経済、生活文化など広範な知識と深い見識が必要とされ、また観光面においても世界との接点として大阪、関西の魅力や情報を発信できる人材が一層求められております。 お示しの貿易専門学校につきましては、全国で唯一の公立貿易専門校として一定の役割を果たしてまいりましたが、国際ビジネス環境が変化する中、平成七年四月の看護短大跡地への移転を契機といたしまして、民間各種学校等の動向をも踏まえながら、カリキュラムの充実拡充、社会人を対象とした短期講座などを含め、時代の変化に適応した機能展開のあり方について検討を進めてまいりたいと存じます。 また、今後は、国際ビジネスや観光関連産業に直接従事する人々はもとより、大阪の商工業に携わるあらゆる人々が、外国人ビジネスマンや観光客に大阪、関西の魅力を十分伝えていくことが必要でありまして、こうした観点からも、府立産業開発研究所のマネジメントスクールを初め、人材養成施策の再編充実に努めてまいりたいと存じます。 ○議長(岡田進君) 農林水産部長林栄男君。   (農林水産部長林栄男君登壇) ◎農林水産部長(林栄男君) 農業改良普及所についてお答えをいたします。 今後の大阪の農業振興は、農業経営基盤強化促進法に基づき、本年二月に策定をいたしました本府の基本方針により、効率的かつ安定的な経営体の育成及び地域農業の活性化に重点を置いた事業展開を図っていく必要があり、農業改良普及所につきましても、この基本方針に基づき普及事業を推進していくこととしております。 農業者等に対して効果的な普及事業を展開していくためには、より高度な生産技術の開発とその迅速な普及、市町村や農協との相互の連携など推進体制の再編整備が不可欠でございます。このため、現在、農林技術センター及び農業改良普及所などの将来方向について検討を行っているところであり、この中で、生活関係を初めとする普及業務の見直しを進めるとともに、その結果を踏まえまして、適正な人員配置について検討を行ってまいりたいと存じます。 また、試験研究機関と普及指導機関の相互の緊密な連携を図り、研究から高度技術の指導までを集約し、一貫した体制をとるなど指導体制のあり方についても積極的な検討を行ってまいりたいと存じます。 さらに、市町村、農協との連携や役割分担を明確にし、市町村の施策展開に対する適切な指導を行いますほか、より効率的な農業改良普及所の配置等について検討いたしますとともに、日常的な営農指導を行う農協の営農指導体制の充実についても指導してまいりたいと存じます。 ○議長(岡田進君) 土木部長金盛弥君。   (土木部長金盛弥君登壇) ◎土木部長(金盛弥君) 水の有効利用についてお答えいたします。 本府では、全国に先駆けて昭和四十年に流域下水道事業に着手して以来、その事業の進捗に努めてまいり、現在七流域十二処理区のすべてにおいて供用を開始しております。平成五年度において、全処理場から発生した処理水量は、一日当たり約百十四万立方メートルであり、二〇〇一年には一日当たり約二百万立方メートルに達する見込みであります。このため、平成五年二月に下水汚泥や処理水等の下水道資源のリサイクルを目指したミラクルプランを策定したところであり、この計画において、処理水につきましては当面二〇〇一年における処理水量の三〇%に当たる約六十万立方メートルを再利用することを目標としております。 現在、この目標を達成するために、先行的にモデル事業として安威川流域下水道中央処理場の処理水を府道十三高槻線や茨木市の元茨木川緑地に散水用水として送水するとともに、猪名川流域下水道原田処理場の処理水を豊中市の新豊島川のせせらぎ用水として利用しております。また、本年夏の渇水時には、街路樹や公園の樹木に散水するなど下水処理水を活用いたしましたが、これら現段階での再利用の状況は、一部の地域や特定の施設にとどまっております。 したがいまして、今後は、都市における貴重な水資源として下水処理水を活用するという観点から、街路樹、公園樹木への散水や河川、水路の維持、浄化用水としての活用のほかに、大規模開発による新たなまちづくりにおきまして、水洗トイレ用水やせせらぎ用水などさまざまな用途での活用について検討を進め、二〇〇一年の処理水量のうち約六十万立方メートルの処理水については、今年度中に各処理場ごとの具体的な利用計画を策定してまいりたいと存じます。 また、下水処理水の一層の再利用を初め、都市全体での多様な水資源の有効活用を図り、お示しの節水型都市を実現してまいりますためには、関係部局が連携して推進していくことが必要でありますので、年内にも全庁的な協議調整を行う場を設置し、その推進方策につきましてさまざまな角度から検討してまいりたいと存じます。 ○議長(岡田進君) 教育長谷口文夫君。   (教育長谷口文夫君登壇) ◎教育長(谷口文夫君) まず、新しい産業を支える人づくりにつきまして、お答え申し上げます。 府立工業高校におきましては、技術革新の進展に対応できる能力を持った人材を育成するため、先端技術機器としてのファクトリーオートメーション装置やLANシステム、自動設計製図装置などを計画的に整備するとともに、学科の改編を行い、教育内容の改善を図ってきたところでございます。 一方、さらに急速な技術革新の進展に応じた工業教育を推進するためには、高度で特殊な機械や大規模な設備を整備する必要があり、そのためには、国が示している高校テクノセンター、すなわち産業教育共同利用施設のような施設がぜひ必要であると考えております。御提言の趣旨を踏まえ、他部局とも連携を図りながら、高校テクノセンターについての構想委員会を設置し、今後一年程度、実習内容、施設設備、企業等との連携などにつきまして研究に取り組んでまいりたいと存じております。 次に、高校教育の問題でございます。 これからの高等学校教育におきましては、生徒一人一人が個性や適性に応じて将来の進路を選択することのできる教育を推進しなければならないことは、お示しのとおりでございます。府立高等学校におきましては、新しい学科や職業、技能に係るコース等の設置に努めているところでございますが、今後とも学区間のバランス等にも配慮しながら、ニーズの高い学科やコースを適切に設置することに努め、学校特色づくりを一層推進してまいりたいと存じます。 国におきましては、普通科は進学、職業科は就職といった従来の固定的な考え方では多様な進路に十分に対応できませんので、普通科、職業科と並ぶ新しい学科といたしまして総合学科の設置を求めているところでございます。この総合学科は、生徒が将来の進路を見きわめながら、普通科目や職業科目を選択し、就職にも進学にも対応することができる学科でございます。今次の教育改革の中心的な柱と申せます。 本府における総合学科のあり方につきましては、現在、学校教育審議会におきまして、二十一世紀における大阪の経済、文化、産業構造の変化等を見通し、審議がなされているところでございます。教育委員会といたしましても、研究を深めているところでございますが、学校教育審議会の本年度末に予定されております答申の趣旨を踏まえ、可能な限り早期の設置に向け、具体的な検討に着手してまいりたいと存じます。 また、これからの工業教育におきましては、急速な技術革新にも即応できるより高度な実践的技術者の育成が必要となってきておりますことから、文部省の調査研究協力者会議の中間まとめにおきましては、工業高校の専攻科の設置について提言されているところでございます。 教育委員会といたしましては、この趣旨をも踏まえ、工業高校の専攻科につきまして、本府産業界等のニーズの把握に努め、積極的に検討してまいりたいと存じます。 次に、教育事務所についてでございます。 教育事務所の主な業務は、市町村教育委員会と連携しつつ、教育内容の充実を図るための学校への指導、適正な教職員人事のための情報の把握と調整、ブロック単位の生涯スポーツや生涯学習活動の推進を行いますとともに、小中学校教職員約三万二千人の給与、旅費の支給事務等を執行することなどでございます。 教育を取り巻く環境にさまざまな変化が見られる中、一人一人の子供の健全育成、きめ細かな学習指導や地域の特性に応じた教育の推進など、市町村教育委員会や地域社会との連携を密に図りながら、多面的、総合的に対応すべき課題が生じてきております。そのため、教育事務所が本来求められる機能を充実強化することにより、教育行政の効果的かつ実践的な指導を行う第一線の実行機関として再構築することとし、教職員の給与関係事務等につきましては、効率性の観点から見直しを行い、その簡素化に努めますとともに、これらの取り組みの中で、適正な人員配置についても検討してまいりたいと存じております。 ◆(北川一成君) 本日はこれをもって散会し、明十月五日午後一時より会議を開かれんことの動議を提出いたします。 ○議長(岡田進君) ただいまの北川一成君の動議のとおり決することに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議なし」) ○議長(岡田進君) 御異議なしと認め、さよう決します。 十月五日の議事日程は、当日配付いたしますから御了承願います。    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(岡田進君) 本日はこれをもって散会いたします。午後四時五十九分散会...