京丹後市議会 > 2009-07-10 >
平成21年京丹後市エコエネルギーセンター条例等審査特別委員会( 7月10日)

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  1. 京丹後市議会 2009-07-10
    平成21年京丹後市エコエネルギーセンター条例等審査特別委員会( 7月10日)


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    平成21年京丹後エコエネルギーセンター条例等審査特別委員会( 7月10日)   ───────────────────────────────────────────        京丹後エコエネルギーセンター条例等審査特別委員会会議録 ───────────────────────────────────────────  1 開催年月日 平成21年 7月10日(金曜日)       開会 午後 1時30分       閉会 午後 4時25分  2 開催場所 京丹後市役所 201議室  3 出席委員 松本聖司委員長、松田副委員長足達委員池田委員平林委員松尾委員森口委員行待委員吉岡和信委員吉岡豊和委員  4 欠席委員 なし  5 議会事務局出席職員 西山議会総務課長補佐奥垣議会総務課主任  6 説明のための出席者 参考人 アミタ株式会社代表取締役 熊野英介氏、
                 地域デザイン部部長 佐藤博之氏、              地域デザイン部 櫛田豊久氏、              地域デザイン部 京丹後ラボ長 角新支朗氏  7 会議に付した事件    今後の施設運営について  8 議事                              午後 1時30分  開会 ○(松本聖司委員長) 皆さん、こんにちは。ただ今の出席委員数は、10名であります。定足数に達しておりますので、ただ今から、京丹後エコエネルギーセンター条例等調査特別委員会を開会いたします。はじめに、本委員会記録署名委員行待委員を指名いたします。本日の議事日程は、あらかじめお手元に配付したとおりであります。なお、新聞社や一般の方から傍聴の申し出がありますので、これを許可したいと思います。あわせて、新聞社より写真撮影の申し出がありますが、これを許可したいと思いますが、異議ございませんか。      (「異議なし」の声あり。) ○(松本聖司委員長) それでは許可します。  本日は、エコエネルギーセンター指定管理者の予定でありますアミタさんに参考人出席依頼をさせていただいたところ、大変お忙しい中、4名の方に来ていただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございます。今日は、アミタさんの今後の方向性ということで、しっかりその辺を聞かせていただいて、そのあと質疑をさせていただきたいと思います。  それでは、参考人アミタ株式会社代表取締役 熊野英介氏、地域デザイン部部長 佐藤博之氏、地域デザイン部 櫛田豊久氏、地域デザイン部 京丹後ラボ長 角新支朗氏、よろしくお願いします。早速ですが、今後の施設運営についてということで、説明をいただきたいと思います。 ○(熊野参考人) 改めまして、アミタ株式会社の熊野です。今日は、説明をさせていただく貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。まず今日は、事業の説明というより、なぜ我々がこれを取り組んでいるのか、具体的に何が起きるのかというご説明の方が、全体像がわかるのではないかということで、小一時間ほどご説明させていただいて、あと1時間ほど質疑応答の中で、具体的にお話させていただきたいと思います。スタッフの方は、質疑応答のときに、専門、専門でご質問に答えたいと思います。冒頭に、ヘレンケラーの言葉をご紹介しますけども、ご存知のように四重苦のヘレンケラーが、本当にかわいそうな人は未来が見えない人だという有名な言葉を残しました。私どもも、あとに言いますけども、高度成長期が終わったときに操業した会社で、この30年以上生き残ってくる中で、常に将来を見ていかないといけないという問題になっています。NHKスペシャルを見ていただいて、またそのあとから説明させていただければ思います。     − DVD鑑賞 ― ○(熊野参考人) ということで、ざくっとですが、私どもが何を考えているかということをご理解いただいたと思うんですけども、じゃ、この丹後で事業をする意味というのは、私はこの丹後地方というのは、近畿で生まれ育って、自然が豊かで、夏になったら海水浴にもよく来ました。また人情も豊かだし、文化、歴史も神話のふるさとというところで豊かと、そういう意味ではまだまだ見つけ切れていない無形の価値も含めて、ここの豊かさがあるんだと思っております。二宮尊徳の言葉をよく出すんですけども、道徳なき経済は犯罪であると、これは証明されました。しかし経済なき道徳は寝言であると。やはり未来を作っていくというのは、両方いるのではないかと思います。何よりダーウィンが言うように適応力、生き残っていくと。社員の生活を守りながら、リストラもせずに、私ども30年間の内に6回不況が来ました。それを変化で乗り越えてきたという実績があります。マルクスさえも、人間は歴史を作ると、毎日の積み重ねが歴史を作っていることをもっと感じないといけないと。我々の毎日の延長に、今未来があるのかと。違う未来を一つ一つ実行する必要があるのじゃないかと。どのような生活の積み重ねをすることで、歴史を作って未来を作るのかというのが、我々の興味であり、満足を提供するのが企業の本分だと思っています。この弊社が地域で、この地域で今問題になっているように、この全体の循環モデル事業が不必要という社会というなら、そろそろ決断しないといけない時期が来たと思っております。雇用も、アルバイトさんを入れて11人。地元で雇用した人も不安でいっぱいなので、そろそろ決断のときかなと。でも、今丹後だけと違って、世の中どのような社会なのかと。NHKスペシャルでも言っていますように、去年1年間で3,200兆円、世界の人口64億人、明日のご飯さえ食べられない子どもも含めて、一人当たり50万が消失しました。このような現実の中で、今までの延長線上で絵が書けるのかどうか、年配の人間、経験ある人間はやはり考えないといけないと私は思っております。優良企業ですら、トヨタ自動車が4,300億円の規模の赤字、日立が純利益7,800万と創業以来の最悪という結果を出しました。いかに利益を上げ続けることが難しいかということを証明した年でもあると思うんです。私ども企業は儲けることを本分にしているという人はいますけども、それは非常に表層的だと思っています。儲け続けることの難しさに比べれば、表層的なことだけで考えるだけではいけません。  そういう中で、今現在、日本は先進国の中で自殺率1位なんですね。ご存知のように3万人以上が10年以上、30万人以上が自殺という行為をやっていると。NHKスペシャルでも言っていましたけども、少子高齢化というのは、民族が消極的な自殺を選んでいるんです。夢がなくなっているんですね。そういう中で、我々はどのような未来を作ろうかというところが、一番問題だと思います。そこに正気を生み出さないといけないと。それから格差ですね。日本はアメリカに続いて2位です。中国が格差多いねと言っても10番目にも入っていません。この豊かというのは、本当の豊かなのか。我々は何を判断し、何を決断するのかと。ここが大きなポイントになるんじゃないかと思っております。3分の1が日雇用です。日雇用の正社員を3分の1も生んでいます。これで未来を語って、子どもを作れと。若いやつ元気ないねと、草食系の男が増えたねと言える大人は、私は本当に、悪い意味で幸せだなと思っております。これは2007年の統計なんですが、平均435万円の収入といいますけども、経済の基本になるのは、ここを我々は分析しております。1960年から70年というのは、10パーセントの成長がありました。80年から90年というのは5%の成長がありました。90年から2000年までは2.5%の成長がありました。この10年間にゼロから1.25しか成長がありません。平均の400万というのはほとんど動いていないんです。この中での経済、もし公益業務を税金で公務する人々が平均435万円必要ならば、社会保険を含んだ管理費用を民間のように考えたら、管理費用で650万円いります。650万円は法人税でいうところの、法人税は30%ですから、割って経常利益を1.5で割ったら、なんと14億5,000万の経済がないと税金で公務をやる人を支えきれない国になっています。この14億5,000万円の経済を埋めるだけのことを我々は考えているのか。  先ほど2000年には120兆円、今年の正月に環境省が100兆円と言いました。100兆円の規模というのは、食品の市場規模でも27兆円しかありません。100兆円の環境市場に1,000億円の環境ビジネスがないんです。どういうことかというと、喫茶店は多いけれども、スターバックスモデルはない、萬は多いけれどもセブンイレブンモデルはないというビジネスモデルが変わらなきゃいかんと思います。  ここまでの状況の中で、我々が新しく根本的に見直さないといけないと思っています。質素倹約が言われなくなりました。勤勉さも言われなくなりました。もう一度考えてみたいと思うんですが、皆さんにお聞きしたいんですが、石油が1兆バーレル今あると言われています、残油量が。1兆バーレルは富士山1個に直したら、どのくらいあるかご存知ですか。わからないですね。1兆バーレルという数字だけが踊っています。実は、8分の1しかないのです。石油が8分の1しかなく、琵琶湖に直すと6杯弱しかない。この事実をもって、なぜ、イラク、イラン、アフガンに軍事が集中しているか、世界の軍事費用は120兆ドルです。120兆ドルの半分以上を使うのがアメリカなんです。この事実をもって我々の未来は自分達で切り開くのか、他に依存するのか。リン鉱石ですら、ベトナムは去年輸出を禁止しました。農業に必要なリン鉱石が130年しかないという事実の中で、我々はどんな未来をするのかと。尿素も窒素分ですね、これも偏在しております。リン、これは4カ国で91%握られています。カリ、これは2カ国で87%握られています。この中で、自立する農業とは何か、食料の自給とは何か、本気で考えないとどうなるのでしょう。現に、カリ費用、リンは3年間で2倍、3倍に上がりました。2008年にオイルピークという言葉が新聞にも載りました。これ以上オイルは出ませんよ。オイルピークは2008年です。2008年の正月に何が起きたか思い出してください。原油が100ドル超えました。こういう中で、我々は足元を見ながら、未来をどこに置くのかというのが、非常に大事な時代になっていると私は思います。  2001年の農林の仕様では、1反当たり肥料費が1万1,000円かかると言われています。液肥の散布原価だけで、4トン使うとすれば4,800円ですみます。もちろん、窒素リン酸カリは微量なので、その土壌に合わせた布施をしないといけないですが、こういったものも自前で仕組みとしては回せると。林業というのは、1,500万ヘクタール日本にはあります。これは66%、森林の中ではフィンランドに次ぐ率です。スウェーデン以上の率があります。しかし、この山にどれだけの関心があるのか。丹後を歩いていたら、立ち枯れの木ばかりです。森林の酪農を見てもらったら、周辺と比べたら全然風景が違います。関心をまず持ってもらわないと、林業が活きない。生態系の基本は大気と水です。大気と水を作るのは森です。森に無関心な人間に、どんな未来があるのか。私は10年前にFSCという日本で初めて森林認証を導入した人間として、それは本当に思います。森の活用からいろんなことを考えて、すべて根本的に考え方を変えないと、未来は日本の手になくなるのではないかという気持ちがあります。そういう中で、人に投資という言葉がありましたように、人が価値をつくる時代、商品は価格を安くする、その価格競争から価値競争に、人がものをつくる時代に行くべきであろうと思っております。これはドラッカーの有名な言葉です。人間の行動を利潤動機で説明しようと、経済学は人間の行動すべて利潤動機ですという仮説がないと、経済は学問として発生しなかったので定義しましたけども、それ以外の愛情動機とか倫理動議、そろばん以外に動く動機性が人間にはあります。そこをしっかり持たないと、利益と社会貢献が矛盾するという浅はかな考えになってしまうと私も思います。そういうこれからの環境問題、資源枯渇問題、そして生物対応性制約条件ですね、今まで無条件だったわけです。それが制約条件の中で、どう豊かになるかというと、自然、人情、文化、歴史のようなものを使って、関係性の商品の開発をやりたいんです。関係性、孤独で人々が病んでいる、孤独を追放するのは関係です。関係を提供すると。その豊かな関係性商品開発に我々は、この丹後を選ばせてもらいました。  具体的には何をやっているかというお話なんですが、自然資本循環モデルをここで構築したい。自然資本循環モデルは、バイオ資源の循環と、自然エネルギーの循環があります。かの地で日本で初のマイクログリットという実験に参加しました。お手元にお配りしたこの資料の中に、日経のこの記事が入っています。今、オバマ大統領になってアメリカも様変わりして、京都議定書にも参画する準備が始まっていますが、スマートグリッドというものが世界で言われています。ここにこれだけの多くの企業が入って、今動かそうとしていますが、このかの地では6年前に、この基本となるマイクログリッドエネルギーコントロールをやっております。この3枚目の一番下に、最後の文章ですね、「家庭の電力消費を最適化するマイクログリットと、国レベルの送電を制御するスマートグリッド。二つの波が重なったとき、我々は飛躍的なエネルギー効率を手に入れることになる。」とこう締めくくられています。その片方がここにあります。今、京都府が風力発電を外してしまいましたが、私どものバイオ施設電気制御の中には、まだその仕組みが残っております。バイオプランドをもって、ここでバイオ資源の循環をやろうとしております。これはどういうことかというと、私どもは、森林も酪農も農業も単に物で評価するのか、杉何本だからいくらというのが、森の本当の価値なのか。豊かな風景や生態系を維持する森、農業も豊かな農生物を作る農業、そういうのがあれば風物がよみがえります。そういった風景や空間や文化というものの無形性を商品の中に入れていくと、そしてするときに、林業、農業は特に一番ピーク時のところで労働と設備投資をやります。しかし、谷間というものがあります。その組み合わせの中で、多機能職の組織化、組み合わせの中でマネージメントで省力化をしていくと、こういったことで農業の復活をしないと、無理なんじゃないかなと思っております。今ここでやっているのは、林業で人手がない、じゃ牛を入れましょう。牛で、えさの代わりに森をもらう、しかし冬までやりますから、収入報告で冬にえさがない。じゃ雑穀を使ってその農廃棄物の茎や葉っぱをサイレージ化して、冬に用意しましょうというように、弱い部分を支えていくというモデルをここでやっております。  今までは2008年までに、昨年まではマイクログリッドの国もNEDOの仕事で、5分3%の同時同量というのがこれが目標で、税金をいただいておりました。税金をいただいておりましたが、私どもは、やはり循環型社会をつくるということが目標なので、その仕事とは別に、かの地で循環型モデルとして、人材、ホイルローラー、トラクター等々の循環農業に関する機器の投資、そして建てやの中に、肥料倉庫の建てやを投資してきました。そして昨年、いざ循環モデルが本格的になろうという直前に、森林酪農も投資させてもらいました。しかし、昨年の春に審議継続ということで、昨年1年間は修繕も含めて全部自前で投資をやってきました。これはひとえにこの春は安心して社員に就業してもらうという希望をつないでおりましたが、再度継続審議になったということで困惑しています。  今ここで始めようとしていることは、こういった自然循環モデルです。例えば、液肥で作った作物を食品加工工場で使ってもらえば、このシュミレーションでいくと、出てくる一般ごみをゼロ円で引き取っても、回っていく仕組みができます。仮に、丹後地方で千円の会費が千人集まったら、年間2万円で修繕費も賄っていけます。そういったモデルがここにあるということですね。また、規格外品が出てきます。その規格外品をあのバイオのガスで加工場を作って、丁寧に作った作物が形が悪いというだけで廃棄、格替えになっていっています。それをもう一度、カット野菜やニーズに合わせた加工場をつくることで、無駄がなくなっていくと。節約倹約の美学ですね。無駄がないんだということが、ここにはできていくと思います。私どもが偉そうに言って、そんなことできるのかと言われるかと思い、年表を書いてきましたけども、もともとが第二次オイルショックのときに操業しましたので、資源枯渇問題と環境破壊問題、これを解決するのはやはり調和の技術だろうということで、ビジネスを始めました。ビジネスを始めたときは、人がいらないものを使って続くわけがないと言われ続けたものですけども、やはり必要なものは続いていきます。不必要なものは、いくら価値があっても、液晶テレビも売れなければごみになります。人々の意識というものの差で世の中は停滞するんですが、意識さえ変われば大きな希望もあると思います。  大きな意識の変換はやはり冷戦でした。ヨーロッパでは冷戦が終わったら環境問題は国家戦略になりました。ヨーロッパは、いまだに環境問題が国家戦力です。2001年、日本は環境省になりましたけど、アメリカ、フランス、ドイツ、企業の社会的責任を担当する大臣、CSR担当大臣が生まれています。今年はデンマークが法律にそれを入れました。これはどんな未来を彼らは想像しているかということを、やはり敏感でないと駄目だと思います。  そのために、私どもは環境というのは、全体最適だということで、農林水産省の知識の環境リスクを提言するコンサルタントや調査研究の部署と、無機物、有機物を資源化するというハードの工場で展開します。先ほど言いました森のマークのFSC、これが環境マークです。これは10年前に日本で初めて導入しましたが、その横の魚のブルーのFSC、これはアジアで初めて日本で導入しましたが、日本の資源を枯渇しない方法というものが認証されたのが、この丹後の間人を中心にした底引き網漁連がアジアで初めて認証を取りました。これのサポートも我々やっております。そのように我々がやる領域、DVDにありましたけども、この三つの領域でやっております。ここ、丹後がやっているのは、このように循環モデルの食料の需給をどう上げるか、エネルギーをどう回すか、資源をどう活用するか、そして文化とコミュニティ、この五つが私どもは持続可能社会デザインだと思っております。  皆さんに考えていただかないといけないのは、衣食住足りて礼節を忘れて不幸になっているんですね。孔子もアダムスミスマルクスもたぶん想像してなかったと思います。衣食住足りたら幸せになると信じていたはずなんです。しかし我々はこんな社会をつくってしまったと。根本的に何かを始めないと、未来にもう希望はないであろうと。消極的な自殺のメカニズムに入っていくんだろうというふうに思っております。  それで、滋賀高島、栃木に展開しています。私どもがかの地で信じてこの1年間必死になって、正月休みもメンテナンスに出てきたり、夜中も子牛の管理に出てきたのは、ひとえに京丹後市さんの約束を信じていたからです。この約束を信じて1年間頑張ってきました。それで、原料投入ですね、NEDOの電気をつくりなさいという電気主体の研究から離れて、我々自活でやってきたときに、このガスの発生、受け入れの量の努力というのが、ふえていっています。これからということを、皆さんにご理解していただきたい。契約農家さんとも米をつくり、そして森、人、牛という関係性の中で、先ほどのVTRにもありましたけども、多くのお客さんで630円という牛乳が売れ続けているというご愛顧をいただいています。森の風景も変わってきました。単にいいものをつくって儲かるような、世の中甘くないと。私どもがあの牛乳に込めたミッションは、森の修復という欲求に訴え、そして牛乳市場ではなく、スイーツ市場ですね、豊かな時間を家族で、友達でというときのケーキ代、これ、4人いたら1,000円超えます。しかし牛乳1本なら半値です。経済的な自他的欲求市場構築、そして無添加である生存本能デザイン、満足、味というような四つの欲求を込めた商品だから、1年以上も完売が続いていると思っております。人が集まってきてくれます。理想のモデルを。  ここでもう一つビジネス的な事業的なことを言いますと、ものをつくるというのは、いろんな原料を集めていろんなやり方をしたら、手工業的になれば外部取引費用が高いので、大手の集中した内部費用で同じものを集めて同じようにつくるというふうに競争力がいきます。しかし、価値をつくるというのは情報を集めて分析して調整して編集して送ると。これは内部で縦割り、特に行政さんのように縦割りになったら、内部から情報を集めたりするのに、時間も手もかかってします。外部からウィッキペディアのように、優秀な情報を集めてそれが形になる。価値作りというのは、やはりオープンな、そういうことをしております。私どももあの京丹後では多くの学生さんも含めて、ワークショップを含めて多くの人を集めて知恵をいただいております。その見学会を先般やりました。今まではやはり遠慮がありました。それは所有者NEDOであり、そして準所有者京丹後市さんということで遠慮があって、活動は我々は縁の下でいいと思っていました。しかし、この1年、そうも言っておられないということで、見学会を開きました。1回目、2回目、女性が多いです。ほとんどの人から評価していただきました。一部にはそう思わないという方もいらっしゃいます。それは2回目です。2回目の人もやはりエコ意識が高まるんではないかと、循環型の地域生活ができると、ほとんどポジティブなメッセージしかありませんでした。ネガティブがあればご紹介したかったんですが、ありませんでした。  栃木県の那須にも、我々は今、地域再生で入っています。こちらは8ヘクタールです。森林酪農を中心に今現在、7月のオープンを目指してやっております。ここの特徴は、周辺の遊休の農場から広大な領域を利用して、農業を、特に雑穀をやっております。先ほどと同じようなつながりをやっているんですが、ここでポイントとなるのは、高齢者住宅を建設する予定です。孤独で都会で一人で余生を考えて不安な人たちが、コーポラティブ、つまりこのような生活を共有した高齢者住宅をここで建設します。この人たちにちょっと仕事を手伝ってもらいながら、雑穀の作業、農家の作業、ハンディキャップを持っている人に協力してもらいます。これはNTTデータだいちという特別子会社の方と協力してやっていこうと考えております。  滋賀県の生きもの田んぼ米、これもプロデュースしました。近代化設備によっていろいろな水路が分断されて、田んぼの中にフナやナマズが入ってこなくなりました。魚道を伝ってふな寿司の原料のニゴロブナもふえていきました。その結果、レッドマークになっているナゴヤダルマガエルも復活しました。そしてそれをえさにするチュウサギも集まってきました。土壌も健康になって、ハッタネズミと言われるこれもレッドマーク絶滅危惧種です。メダカやカネヒラもよみがえってきました。風物が出ました。田んぼにホタルが沸くように光っております。そのような生きもの田んぼ米というようなプロデュースをして、2月ごろにはこの米も完売しております。先ほどのVTRで、子育て支援プロデュースも含めて、人が集まっても業がなければそこでは住めないので、九十数%の森を生かした林業経営をやっております。我々がやるのは高度化施業を設計します。村を受託者として長期契約をすると。あとは助成金ではなくて森を守りたいという人の小口投資家を対象にファンドを集めて15年間に林が育つまでの資産管理をやっていくという仕組みを日本で初めてここに導入しております。思い出の詰まった廃校になった小学校をもう一度木と暮らしのテーマの博物館として、森の学校として今リニューアルしております。  このようなことを提供しながら私どもは循環型モデル、環境事業として、環境事業というと工業の下請けのようになっていますが、やはりこれからは社会の環境、生活の環境というような暮らしの根ざした循環も出るというのが事業領域だと思っております。先ほども言いましたように、夢があります。今まではアメリカ経済に依存した外部市場重視で日本は繁栄してきましたけども、その結果と市の反映を受けて、地方も発展してきました。けれども、自立心、自分の足で立つんだという本当の自由を手に入れるという、ここが大きなキーワードになるんじゃないかなと。私どもも30年もやっていますから、工業の発展の恩恵を受けて環境事業をやってきましたけども、2000年を機に環境リスクを中心にするビジネス、そして森と人と社会を結ぶビジネスというように工業依存でない産業基盤をつくることに競争力を注入しています。  その競争力の自然エネルギーの循環、そしてバイオ資源の循環、その両方の可能性のある丹後、その丹後で豊かな人情も豊かな文化も豊かな歴史も、商品の形にできないかということを、日々社員と考えております。そのようなところで競争猶予を持って日本が外部市場から内部市場へ移ったときに、我々はその競争力を持って収益を上げ、社会に貢献したいというふうに考えております。ざっとですが、そういったことで、この地で循環モデルをやってみたいと思っております。ご清聴ありがとうございました。 ○(松本聖司委員長) ありがとうございました。アミタ株式会社の目指す方向性という大きなくくりの中で説明をいただきました。それでは委員の皆さんから、具体的な質疑がありましたらお願いします。 ○(森口委員) 大変お忙しい中、お越しいただきましてありがとうございます。まず気になりましたのは、京丹後さんとの約束ということをおっしゃいました。京丹後市とされている約束というのが具体的にどういうもので、それは旧弥栄町との約束の話なのか、市になってからの話なのか。この約束というものの中味をもう少し詳しく聞かせていただきますか。 ○(熊野参考人) 私の勘違いだったら、逆に説明する前に教えていただきたいのですが、この事業を進めるにあたって、旧弥栄町さんとの話の中で、これは私どもの話だけ出なくて、コンソーシアム全体の問題なんですが、この設備を導入して、それを受けるというのは、京丹後さんが合併後もそのまま引き受けるという認識でいるんですが、それは間違いですか。事実として、これは京丹後になってからも、それは否定されるなく実証テストが行われた事実があります。それはよろしいですね。 ○(森口委員) 私が聞きたいのは、平成16年3月24日に弥栄町長との間で交わされた業務委託契約をもってお約束というふうにおっしゃっているのかということです。 ○(熊野参考人) 一部とお考えいただいたらいいと思います。NEDOというところに交渉して入ったときに、私どもだけでなく民間としては、工場建設の大林組、そして制御の富士電機、太陽電池の日新電機、それから京都府から風力関係で関与して、受け皿の地元として旧弥栄町、途中で京丹後市さんという立て付けの中で、税金を受けた事実は私は間違いでなかったと思うんですが。それが間違いだと言われたら。 ○(森口委員) 実は、この議案が今回2回ですね。前回否決されておりますので。ちょっと説明みたいなことになって申し訳ないんですが、実は今までの審査の経過の中で、前半、京丹後市がこの施設を無償譲渡受けなければいけないのかどうかということが、非常に論点の一つであったので、今、アミタさんがおっしゃっているのは、もうそれは契約上の事実、要はもらっていただくという前提ですべてやってきているというような中で、そのことを持ってお約束というふうにおっしゃっているのかどうかということを、ご確認させていただきたかったということなんですが。 ○(熊野参考人) 今、森口議員のご質問の中で、それも一つの我々の判断にはなっていますが、大きな流れの中で、一つ一つNEDOとの6社協定があると思うんですが、実はそのステップの段階段階は、前回のことを否認されることではなしに肯定的に受けて、100%税の投入を受けて動いていると理解しております。たとえ話でいうと、国が無料で最新鋭設備のマンションをつくって無償で要るかということで、要ると手を挙げられたと理解しています。ただし、管理費用は無償譲渡したら20万かかるよと。じゃ、その20万の管理費用で多くの収入がふえるというもくろみが人を入れてあったと。その努力があっての20万ですが、親父は約束したかもわからないけど、人が入ってくれることは考えてなかったんだよ、20万は大変だねということが問題なのか、それともこの施設を生かすことに注力することが大事なのか、その考え方一つで親父の約束はどうだったんだという議論が変わってくると思うんですが。ポジティブに使えるなら親父の約束は受けたらいいと思うし、ネガティブなら親父のせいにしてという話になるわけですね。そこで解釈も説明も変わってくると思うんですけども。我々はあくまでもポジティブな方向の中を信じて人材も含めて自己投資をしてきたと。ネガティブな意思では決してできないことです。 ○(森口委員) 賛成、反対の討論ではなくて、あくまで審査をしておりますのでよろしくお願いしたいんですが、私が確認したいのは、京丹後市なりがアミタさんに対して、ペーパーも含めてどういうお約束をさせていただいたのかということを確認させていただきたいのです。あくまで行政がやられることと議会の判断とはまた別になりますので、行政として、例えば中山市長なりが必ずNEDOからこれをもらうと、これはもう決まっていることなので引き続きお願いしますよということで、自己投資をしていただいているということがあるのかないのかということを審査の一環としてお聞きしたいということです。 ○(熊野参考人) 委員長、ちょっとすみません。私、認識が。今日の場は我々の事業説明を聞いていただきたいということで、この場を作っていただいたという理解をしていたんですが、今のご質問からすると、根掘り葉掘り事実関係を確認する場なんですか。 ○(松本聖司委員長) それも含めて、一番最初にアミタさんの京丹後市での事業の展開、方向性について聞かせていただいて、そのあとそういう質疑も含めて、また液肥の実効性も含めて聞かせていただきたいというようなことと思っております。 ○(熊野参考人) 認識の調整で質問を繰り返して申し訳ございません。1年半の間、今の森口委員のご質問のご確認は、されてなかったということなんですか。 ○(松本聖司委員長) その都度、担当部であり市長でありいろんなところでさせていただきましたが、今の森口委員の質問は、社長の方から説明の中でお約束という言葉があったんで出てきたんだろうと思います。そのようにご理解ください。 ○(熊野参考人) 私ども、協定書にサインしていますよね。協定にサインしていたら、普通に約束という言葉を使ったのですが、言葉の表現の問題がまずければ言い直しさせていただきますが。 ○(森口委員) そういう意味ではなかったんです。いわゆる業務委託契約で弥栄町または弥栄町を吸収して権利義務を継承する自治体がという言葉の中で、それが京丹後市だと。同時にその契約の中には、その自治体が本施設を取得しなかった場合はその契約は無効とするという条項が入っていますね。そのことを、アミタさんとしてはお約束があるんだから必ずこの施設は京丹後市さんがもらってくれるという前提で、私どもは投資しているんですよという中味ですねということを確認させていただきたかったということなんです。 ○(角新参考人) お約束と言っています基本的な部分としましては、このプロジェクトに旧弥栄町さん、現京丹後市さんが手を挙げられたと。最終的にNEDOと契約をしてプロジェクトをスタートしたことそのものが、お約束ということで一番強く思っているところです。 ○(吉岡豊和委員) 僕も森口委員とだいたい同じなんですが、第1条の第2項に無効とするという条文がちゃんとあるんですね。ちゃんと条文があるということは、非常に意味が大きいんではないかなと思うんですが、僕は基本的にはNEDOから無償譲渡を受けなければならないとは思っていません。というのは、シナリオの中にもあくまでも検討する予定であると、最後の文章の語尾が予定であるとなっています。だから無償譲渡を受けなければならないとは、どう考えてもそういうふうに理解できないのですが、その辺はどうでしょうか。 ○(熊野参考人) そのとおりのご判断で、あの建物は要らないと思われたら、そういうご判断でいいんじゃないんですか。我々はあそこの投資も済んでいますから、それに対して疑義をぶつけるという段取りに入るだけのことで、それがおかしいということであったら、しかるべきところでいろいろすればいいだけのことで、大事なことはそういうことなんでしょうか。ちょっと、そこが大事だとは思いますが、重要なことではないんじゃないかな。あれを使ってどうするかと、あれを使っても職が生まれない、京丹後としてはマイナスであるという判断は重要なことだと思います。けども、あれを使ってマイナス面をプラスに変えれるんだという総意があれば、工夫が始まると思います。どういう意思を持って文言をチェックするかで進め方が変わるんです。マルクスも毎日の生活がいかに歴史を作るかと言っていますから。どういう意思を持ってあれを使うか、何でもそうだと思いますけど、我々は社会が要らないものに投資する酔狂さはないので。 ○(足達委員) 今、VTR等を見させていただきまして、アミタさんの企業姿勢としては非常によく理解させていただいているんですが、まずバイオバスの施設が、30億、40億の投資と言われる中で、これで実証実験も終わって、それなりの成果もあったことだろうと思うんですが、中には成果に対して失敗ではなかったかという、正直言いまして、京丹後市の中には、そういうふうに思う方もおられるという中で、あの施設がだんだんと年数も経って老朽化する中で、市としてあれを無償譲渡受けたとしても、あとの維持だとか管理だとかということになると、相当数の持ち出しが必要になる可能性があるということが、市民の負担的な問題から考えますと、非常に気にしておられるところでもあるわけです。それから、循環型社会で、これから環境を重視した市政というのは、皆さん理解はできているんですが、まだ市も液肥であるとか肥料であるとか、それから売電であるとか、その辺の額的な問題も、まだまだはっきりとした採算性を考えると、難しい問題も出るんじゃないだろうかという懸念もある中で、アミタさんとして、あの施設はどれだけ重要視されて、あの施設を維持してやっていくことが、京丹後市のこれからの夢と言いますか、未来志向の農業のあり方ですとか、循環型社会を求めていく上で必要なんだというところを、アミタさんの会社としてどのようにお考えになっているのか、その辺をお聞かせいただけませんでしょうか。 ○(熊野参考人) ご質問はごもっともなことだと理解していますけども、よく言われるんですけども、すぐに儲かるような事業というのは、経験上資本力に負けるんですよ。ですから、儲けにくいけども、世の中に必要だというものに、我々は投資をし続けて、それを利益に変えていくと。だから、単年度予算で、予算主義的に結果が出るという代物は、民間には合わなくて、投資主義なんですね。局面が変わったのは、去年まではNEDOの、それも税金をいただいてやっているので、安定的な電源をつくるというのが、我々の採算を度返ししてでも、安定な電気をつくるというのが義務なんですね。これが去年終わりましたので、やはり複合的な、我々の先ほどから言っていますような事業領域に、契約農家さんとの有効な関係も含めて、徐々に自前でやっていっています。その中で、もし、かの地で状況が許さないことで、その事業モデルが難しくなれば、やはりどこかで我々は同じことをチャレンジする、必ずこれは必要だと考えています。どこかでそれをやり遂げないと、日本はあっという間に全く違う様相が起きると思っています。石油が単純に100ドルくらいになれば、日本の石油化学はほとんど撤退すると思います。そういう大きな変動の中で、今回、我々としては、ここのノウハウというのもは、次の時代にとって非常に競争力があるということで、失敗を繰り返しながら、あの表にもありましたけども、NEDOの助成が終わってから我々のやりたいことをやれた方が、ガスもたくさん出ますし、電気もたくさんつくれますし、そして運用も我々の関東工場や姫路工場の技術者を集中してやることで、合理かも図れましたし、そういったことで、手触り感として、あれをうまく回すということは出てきました。ただ、問題なのは、間借りをしているので、あの設備全体の所有者の人がメンテナンス、管理費用ですね、これをどう作るかということが一番の問題で、我々としたら先ほどの循環モデルみたいなことをやってもらえれば、単純に有機物が残っているものを、有機物が必要な土壌に戻すということをしなかったら、有機物をわざわざ沈殿させて、それを今のように放流すると、プラスのことがないんですね、一方通行で。非生産性のことに経済が派生しているんですよ。そうじゃなしに、生産性に派生したら、そこに必要な電気もそういう非生産性に使わなくてもいいし、片方でそこから化学肥料を買うことも、それの何割かが回ることで、経済的にメリットもあるし、そのメリットで作ってもらった残りを無料で取っているんですね。流通がショートしている分、いきなり経済が回るほうが生ごみ費用がただでも、我々は営業管理費用よりもメリットがあれば、ただで引き取る方が営業効率も高いという、そういう好循環モデルが生まれるというのは間違いなく言えると。ただ、今回のことで、本当に我々はもっと主張したらよかったと思うんですけども、100%成功していますかというと、まだまだ我々解決する領域が見えているんです。あの山を登るときに、まだ登山ルートができていない。その登山ルートはこっちもあるかもわからないけども、こっちもあると言いながら、今登っている最中なんですね。それができてから、皆さんにという気持ちでいたんですが、やはり一緒になって考えていただいた方が効率的なことも事実ですし、そのルート設計が見えてきました。こういうふうにやってもらえれば、今マイナスコストで税を使っているのが、生産コストにシフトできるじゃないかというのが、見えてきました。また、日本でも各地でそういう事例も出てきました。ですから、いいとこ取りではないですが、それを組み合わせれば、循環モデルエネルギー生産モデルというものが、この地で生まれるのは、トップランナーの基盤はあるなというふうには思っています。ですから、我々は必要と思っていただく以上、必死にそこに投資をして、完成まではこぎつけたいというふうには思っています。 ○(足達委員) 本当にちょっと失礼な言い方をさせていただくかもしれませんけども、先ほども申しましたように、今最後におっしゃっていただいたように、民間の企業でいらっしゃいますので、先ほどの前に進む姿勢は非常によくわかるんですが、これがうまくいかないとかいうときには、僕は、あの施設はアミタさんしか運営できるところはないだろうと見ているんですけども、もしアミタさんが、これは費用もかかるし止めだと、こういうことになったときに、あの施設は宙ぶらりんの状態になってしまうと、それこそ夢も壊れてしまうという不安もなきにしもあらずなんです。その辺を心積もりとして、ちょっとお聞かせいただきましたら。 ○(熊野参考人) そこは、ご安心といったらなんですが、資金の流入の開発時代というのは、経済が生まれ出してきたときの最大の資産は、設備でも収益でもないんです。動かせるノウハウを持っている人なんです。それは私どもは自覚して、離陸できるように現地の雇用をして、ノウハウはかの地の人が持てば、例えば民間で何があるかわかりません。要するに、我々の会社が続かなくても、ノウハウを持った人が残れば、誰かがそこを運営したら済むだけのことなんです。ここが必要ならば出すけどね。ノウハウの移転を今我々は、粛々やっています。 ○(吉岡豊和委員) 前回の特別委員会で、委員長を通して、覚書の平成24年度の液肥の全量の利活用、2万トンと言われていますけども。それが100%達成されたら大変すばらしい計画になっていると私は思います。おそらくこれが達成されたら、収支計画書を見せてもらったら、25年度からはおそらく24年度で2,000万円の黒字が出ます。他に薬品代とか活性炭が全然使われなくなれば、これで1,100万円ほど。あと、当然この前の特別委員会の資料では、4月でしたら6万5,000キロワットくらいの売電ができると、これも単価が10円くらいなら65万円くらい、年間では700万円越すと。それから収支で見ますと、当然電気も減るでしょうし、最終年度は処理槽の清掃分も入っています。それなんかを考えると、おそらく25年度からは4,000万円ほどのすごい黒字が出ると思うんです。でもこれはあくまでも、消化液の100%、液肥としての利用が大前提だと思うんですけども、前回の特別委員会でも2万トンの散布の計画書が是非ともほしいと僕はお願いしたいしたんですけども、結局今日も出ていないんですけども、その辺の達成の感じは、社長、いかがでしょうか。 ○(熊野参考人) 市場をどう見るかというご説明でよろしいんでしょうか。例えば液肥がいらない人が多ければ撒けませんし、液肥が必要な人が多ければ、あっという間に達成しますし、この京丹後市だけでも耕作面積がどれくらいありますか。 ○(角新参考人) 水田で3,000ヘクタールくらいですよね。皆さんの方がお詳しいかもしれませんが。3,000ヘクタールぐらいの中のお米で、大体250ヘクタールくらいの水田があって、あと牧草地が50ヘクタールくらいあれば、今の2万トンには匹敵するというような試算をお出ししたことがあったかなと思います。 ○(熊野参考人) 事業性のバランスというものは、一つの利益だけに頼っていたたら、その条件が壊れたらリスクが発生します。ですから、いろんな対応の中で、収益構造を考えていくべきだと思います。単純に液肥が必要ならば、それだけのニーズがあれば我々は楽なんですが、自社開発的に、あそこの近くで食用カンナというものがあります。それは、でんぷん、糖分が多いんですが、茎の部分と葉っぱの部分は餌になるんです。これが非常に窒素分が好きな栽培なんです。そこで、ある程度自家消化とか、餌の代わりとかいうようなものも考えていくつもりでおりますし、要はニーズのないところに業は立たないわけなんです。ですから、液肥ありきみたいな議論はされていますけど、根本的には自立した農業をどうするかありきだと思うんです。自立する農業で、若い人の就労が必要であるのかないのか。先ほども見せましたように、カリもリンも天から降ってくるわけでなく、自給しなきゃいかんのです。確か、どなたか忘れましたけども、ごみの収集でコンテナと袋の話をされたのを見たことがあるんですが、お年よりはコンテナが重たいから袋に変えましたという議論があったと思うんですけども、僕は反対じゃないかと思うんです。お年寄りが持っていくのは確かに大変だから、若い人が取りに行ってあげると。それも仕事になります。独居老人がふえている世の中で、おばあちゃん元気ですかと言ってごみを取りに行くようなことができなかったら、僕は安心してこれからこの町に住みたいなとは思えないんですね。違うんでしょうか。そこは合理的に袋がいいという結論にされました。ということは、経済優先の社会ですよね。経済よりも大事なものが僕はあると思っているんです。でも、経済がなければそれも持続できないと言う事実があります。だから、この地の議員さんは、この丹後という歴史と文化と自然の豊かなところをどういう地域にしたいか。それにあの設備が要るのか要らないのか。持続可能な農業を皆さん、どう考えていらっしゃるのか、若い人の就労をどう考えていらっしゃるのか、ここでの子育てで、かつての反映をどう考えていらっしゃるのか、それにはあれが要らないんだというのなら、私は決断の時期が来ていると思います。その辺、いかがなんでしょうか。私、1年待っているんです。ぜひ教えてほしいんですよ。 ○(松本聖司委員長) すみません、逆質問は基本的にできませんので、委員からの質問の中で答えていただきたいと思いますが。 ○(熊野参考人) 夢があって、いい仕事がしたいから議員さんになったはずですよね。でも、いい議員になりたいから仕事を選り好みされているわけではないですよね。そうですよね。ただ、どういういい仕事のために、あの設備が入るのかどうか、そこが肝心要でないと、協定書云々とか収益がどうのこうと言われても、判断できないですよね。 ○(松本聖司委員長) そういうこともあろうかと思いますが、基本的には参考人招致ということで、委員の皆さんからの質疑に答えていただくということが大原則だということでご理解いただきますようお願いします。 ○(熊野参考人) ご無礼の程、お許しください。 ○(池田委員) 確かに社長さんの言っておられることは十分理解できるんですが、我々は税金の使い道の判断を委ねられているわけですね。それで、今の協定ですと4年間で8,000万円ですね。それで、そのあとも目標値に達しなければ再度協定をしなければならないということで、一体この施設に税金がいくら投入されるのかなというのが、まず見えてこないわけなんですね。それと、税金の投入に対して、どういうことが期待できるかという確証ですね。例えば液肥の全量活用ができますよという確証が持てないわけなんですね。そこが我々が一番ジレンマに陥っているところなんですが、仮にこの事業が失敗して、アミタさんが撤退された場合、その間に使われた税金はどうなるんだと言うことも出てくると思うんですね。我々はアミタさんじゃなくて理事者に聞いているわけで、そこの明確な回答がなくって、ここまで来ていると私は判断しているんですが、その辺りを理解していただきたいなと。理解していただけませんか。 ○(熊野参考人) 要は、今、我々の液肥を使っていただいている契約農家さんのお米を全量買っているんです。流通の問題が非常に、今の日本の農家さんに対してストレスがあると思います。ですから、流通も含めて製販一環モデルの循環のように関係性が見える形ですね、あの液肥を使っていただいた農作物、お米をアミタは全量買いますということになれば、たぶん売る努力を必死にされている方からすると、いい話だと思うんです。買ったところは地産の農作物として、丹後のかの地でサービス業を営んでいらっしゃる人は、丹後の農産物を使ってくださいと、高く買う必要はありませんよと、通常のリーズナブルな値段で買っていただきますと、そのごみの残渣は引き取らせていただきますと、ということですね。お商売されている人が、生ごみを取ってくれるってありがたい話だねと。でも売る方からしたら、流通を経て都会で値段を値切られながら売るよりも、地元の人に売って、余分な経費をプラスの資源として引き取る方が、理想ですよね。そういう経済の循環は、たぶん数千万のレベルを超えて広がると私は思うんですよ。そこに雇用を生んだら税金が発生しますよ。仕事が増えればIターンが来ますよ。 ○(池田委員) 今までそういった具体的な話が我々は聞かされていなかったので、今回社長自らそういった考えておられることを聞かせていただいて、参考になったんですけども、2点目ですね。前回のときは一定の指定管理が終わったあとはアミタさんに無償譲渡というのが最初の話だったんですけども、今回はずっと指定管理で行くということなんですが、これ、比べた場合、アミタさんにとってはどちらがいいんですか。 ○(熊野参考人) 会社にとってどちらがいいかというと、競争力がどちらが止まるかということだと思うんです。自分に所有権が移った場合は、好きなように改善ができるという自由さがありますね。その代わりリスクも含めてすべてとらなければいけないというデメリットもあります。それに対するのは、このポイントはこの地に要るか要らないかが大事だと思うんですね。出口がふさがれて、自由にしてくださいと言われても、話が違うということになってしまうので、要は継続性が力と私は思っているので、必然としての機能としているよと、その代わりリスクを含めてやってくれというなら、考え方もあります。でも、たぶん太陽電池のように市場が生まれるまでは、官民一体となって新しい市場を作るステージが一つあって、それが安定したときに、じゃリスクとってやりますか、できたら民に任す方が市場は柔軟性を生むと思うんです。今の段階は、官民合わせて循環型のモデル市場を何年で作るんだという一つの目標に対して、役割分担の設計をするだけでいいんじゃないかと思いますよ。それが動き始めたら、利益を取る分、リスクも取りなさいよというのが普通ですのね。今、ごっちゃにされているから、僕は返事が難しいんです。要はそもそも論で、循環市場が要るのか要らないのか、バイオマス構想とかごみの減量とか、議題で皆さんイエスと出されているじゃないですか。ごみの減量は手品のようになくなるわけじゃないし、人がふえればごみもふえるんですから、その方法論としてネガティブな処理費用を安くするよりも、ポジティブな資源エネルギーづくりにごみをシフトする方が、お金は活きますよね。その一個ずつを見ても、あれば要るんだなという認識で、私はずっといたんです。社員の彼らは四面楚歌なんですよ。なんの悪いこともしていないんですよ。知らない間に空中戦が始まっているんですよ。黙ってなくてそろそろ口を開こうよと。 ○(吉岡和信委員) 今のお話を聞く中で、池田委員の質問にも関連するんですが、当初はアミタさんに無償譲渡ということだったんですが、今回ご存知のように地元の船木区合わせて3区は、基本的には市で管理してほしいと、ちゃんと市に申し入れされ、それに基づいて協定書を結ばれたと思うんです。そういった中で、社長さんが高い理念、哲学を述べられて、本来だったらこの実証期間の中で、地元の皆さんに、十分今言われた社長の思いが伝わっておれば、逆に空中戦ではなくて、もっと理解が進んでいると思うんですね。そういった部分で、当初委員会でもありましたが、やはり地元の区の皆さんは、正直申し上げてアミタさんへの不信が非常にあったということも社長さんにも知っていただかないと、ただ単に空中戦だけでは理解されないと。地元の皆さん、各種団体がこれだけ反対をして、今回の経緯になったと言うこともぜひ知っていただかないとと思いますが、どうでしょうか。 ○(熊野参考人) 何が不信なのか具体的に教えていただきますか。 ○(吉岡和信委員) 僕はまだ1年しか議員の経験がないので、実際にうわさ程度しか知らないんですが、例えば廃液の問題であるとか、そういった部分であろうと思うんです。 ○(熊野参考人) 今おっしゃったのは感ですか。 ○(吉岡和信委員) 感ではなくて、事実地元の皆さんからそういう、例えば無償譲渡してもらったら困るんだ、信頼できないんだというようなことは具体的に言われていますで、それはたぶんお聞きになっておると思うんですわ。社長さんは知らなくても。 ○(熊野参考人) それは、業の運営が、市の方が安心だと皆さん思われたと思うんですね。それだけのことだと思います。 ○(吉岡和信委員) ですから、市の方が安心だという現状が、不信があるから逆に市に管理してほしいということだったんではないでしょうか。 ○(熊野参考人) よくわからないんですけども、具体的に業の何かで問題が生じた話と、単にたぶん民間というものは、地方によってよくあるじゃないですか。産業誘致して景気が悪くなったら撤退すると。それでぽかんと穴があいて疲弊を生むという民間不信みたいに、地元の企業でも大手の仕事を請けるときには、でかくなると。けども状況が悪くなるとリストラをボソッとするという、民間に対する不安定さの不安があるのと、この事業の不振とは別問題だと思うんです。たぶんわかりませんが、前者の民間がああいう業でやったときの不安感というのは、内容のことよりも民間は状況が変わったらなくなる可能性があるという不安の話だと思うんです。それは弊社でなくてもどの企業が来ても、不安は不安だと思います。ただし、本件に関して言えば、地元にノウハウが溜まれば、エネルギーと肥料代替と農作物の循環モデルが生まれたら、誰が来ても、地元の方が会社建てても、という話になりますよね。 ○(吉岡和信委員) 実際こうやって社長さんにお聞きして、会社の理念だとかを聞かせていただいて、十分私はすごいなと納得したんですが、これをなぜ実証期間のもっと早い段階でアミタさん自身がされておれば、こういった形には、地元の皆さんの不満と言いますか不信というのは、ここまでなってなかったんじゃないかなと、率直に思うんですよ。どうでしょう。 ○(熊野参考人) 角新ラボ長が創業からかかわっているんですが、私どもは地元の人を採用しているんですよ。その人たちから私どもの不満を聞いたことがないです。それは遠慮しているかどうかは知りませんよ。彼も区長さんに聞きに行っているんですよ。そうしたら、これは市との話だということで、空中戦に持っていかれるわけです。我々は確認できないですよね。もっと言うと、NEDOの仕事というのは、税を使った仕事なんで、エネルギーを作らないといけないんですよ。だから、地元に資するということよりも、逆に厳選した原料という話がもともとあったにしても、私はできるだけ地元に使えたかったんですが、地元のそういう使えるものを集めてくるモデルよりも、植物由来の方でやってほしいという、それはまた最初の話で。そうですかというところから必死になって外から集めた。それも、複雑なものより、おからとかコーヒーかすとかわかりやすいものばかりで、でも本当は地元循環でやったら、何か難しい話にこんがらがってしまって、当初は地元の方の地元のやつでもっとやってよという話が多かったんですよ。さあやりましょうというときにはこんがらがったんでしょ。だから、もうそろそろ口を開いて整理しないといけないのかなと。 ○(角新参考人) 研究の間は、やはり研究目的ということがありつつも、私たちは決して地元の方をないがしろにとか、何か危害を加えたりとか、そういうことはせずに、安定操業することによって研究の目的を達成することが重要かということでやってきました。そういう中でも、牧場のこととかもあって、地元の方とのコミュニケーションは少しづつふえていまして、考えてみればついこの間までと言いますか、普通に区長さんたちともお話をして、特段大きな用事がなくても、いろんなコミュニケーションをとりながら、今後こんなことをやっていきたいんですよという話はできていたのかなと思うんですね。一方でいくつか思い当たることとしては、以前具体的に言われたんですが、消防車が来たと。その時は誤報だったんですけども、そのことに対して実はあれは誤報でした、お騒がせしましたというようなひと言がお伝えできなかったときもありました。そういうことがあったりとか、先日、また消防が繰るような事故があり、その時はすぐに説明に行ったんですが、そういう運営する上で、思いもかけないことがあったことはあります。ただそれは、どうしても新しいことをやる中で許されることで、自分達で言うのはなんですが、きちんと対応していけばいいことなのかなと思いながらやってきてました。そういう地元の方との意見交換の中でやってきたんですけども、どこでどうなったのか、一つはやはり民間企業とは、みたいな考え方の中で、ベースとして信頼いただけていない部分があるのかなというのはありますし、その後振り返れば、やはりし尿に件が出てきて以降、これは私たちアミタが仕掛けたのかという話があったこともありましたけども、全くそういうことはなくて、説明に行こうとしたときに、こういう話は市としているからということで、直接お話をする道を閉ざされてしまったりとか、そういう中で一言説明できなかったようなことにもなってきたりとかありまして、そういう経緯で、もし具体的にこういうことが不信なんだということがあれば言ってくださいという姿勢では行っていましたし、これからもあれば言っていただければ、対応していく覚悟ではおります。 ○(吉岡豊和委員) それに関連しまして、貴社のホームページを見せていただきました。そうしましたら、受け入れ品目の中に、汚泥、廃酸、動植物性残渣、生ごみと書いてあります。実績の中でも2008年度は汚泥が63トンと報告されています。ここで2点、一番心配なのは何が処理されているのか、これをみんな一番心配されています。ここで汚泥と書いてあります。それから植物性残渣は理解できますが、その頭に動物の動がついていると。この2点でまた疑問の声が上がらないのかなという気がしていますが、いかがでしょう。 ○(角新参考人) 以前どんなものを受け入れられていますかというあたりは、一覧表で市を通じてお出しさせていただいたと思っています。それが今受けている全てです。ただ、ホームページで書いていますのは、法分類で大きく分類されていまして、例えばその中で植物残渣というのはなくて、動植物性残渣に分類されます。汚泥というのも一つの分類でして、具体的には厨房残渣が汚泥に当たります。ということで、そういうところに分類されてしまうということがあります。 ○(熊野参考人) 皆さん、おからはお好きですか。おいしいですよね。あれは法分類で産廃なんです。それは豆腐屋さんが不要であるから産廃ですということになっているんです。私は日本はいつからいうこう節約、倹約がネガティブになったのかなと。おからを産廃ですという法律を作る国になってしまいました。私はそういう意味では産廃であっても栄養になるんだったら食べますよ。つまり私どもが一番びっくりしたのは、し尿のことも新聞で知ったんです。考えていただきたいのは、抗生物質のたくさんあるし尿とか生ごみが来たら、バイオ菌が死んでしまうんですよ。修復なんかできない、何千万円の損になります。無条件でごみが入れられるような工場ではないんです。我々は正月もベルがなったら皆駆けつけるように見守っているのは、原料面の管理があいまいで、止めることはできない。だからし尿が入ってもいいんです。ただし健康なし尿です。ベトナムではいまだに肥溜めに1円かかっています。盗まれたら困るから。大事にしたもんです。ただ、今は生ごみにも何が入るかわからないです。有機JASでも生ごみ原料はOKです。でもおからは駄目ですよ、工業製品だから。おかしいでしょ。生ごみは何が入るかわからないけど、おからは何が入っているかわかる。我々の管理はどちらがしやすいかというと、そっちの方がしやすいです。でも、生ごみやし尿を入れることで将来に資するなら、我々は入れてもいいと思っています。そこまで腹をくくっています。でも、入口で徹底した分析をします。それはプラスになるんですよ。生ごみとかし尿を分析して、環境ホルモンが多いですよとか、抗生物質が多いですよといったら、京丹後市民は不健康ですよということになるから、ここは逆に新しい医療管理の仕組みになりますね。だから、それはそれでいいと思いますけども、無条件に入れられない。法的に産業廃棄物処理事業を認可しないと動かせない、取っているにすぎなくって、ごみを取っているわけでないんです。使えるものしか使えないんです、あそこは。これをごっちゃにしないでほしい。わかるでしょ、抗生物質をあそこに入れたら全部死んじゃうんですよ。皆さん抗生物質をもらうじゃないですか。飲まない薬を生ごみに入れるじゃないですか。そういう生活習慣から変えてもらわないと無条件では無理です。 ○(平林委員) 今の話を聞いていて、生ごみも難しいというお話なんですが、循環型社会ということで、私たちにしたらできれば市内のごみを入れてほしいと言われていたんですが、それが今遠くから来ているということで、京丹後には大きな食品会社もありませんので、市長の話では将来的には市内に食品会社もできるのではないかと言われているんですが、今現在京丹後市の中であそこの施設に入れる材料というのは実際にないんですけども、そうした場合あるんですかね、それが1点。それと、先日液肥の学習会に行かせていただきまして、遺伝子組み換え食品の問題が出されていたんです。今投入されているおからやコーヒーかすにもし遺伝子組み換え食品が使われていて、それを液肥として使った場合、農作物に影響をすごく与えるんだというお話を聞かせてもらってきたんですが、そのあたりについてはどうなんでしょうか。 ○(熊野参考人) 無駄なものをなくす、倹約するんだという土地柄にするためには、僕は目隠しのような袋で回収するのではなくて、パレットで回収して、デンマークのように環境指導員がコミュニティ、コミュニティにいて、このごみは取れません、こうしてくださいというような指導の中で生活改善をするという見える化に皆さんが協力するかしないか。見せたくないと言う人は焼却炉に持っていったらいいんです。選択肢はあるわけで、その見える化することで、どれだけの資源が集まるか、それをグラフで公表すると。焼却炉に行かずに資源ごみに、これだけ寄与しましたというコミュニティ力が僕は非常に大事になると思います。それともう一つは、これは相反することになるかも知れませんが、生ごみは全体の1割前後なんです。したがって、生物界の中の仕組みで、少々はでこぼこがあっても吸収できるだけのボリュームがあるんですね、あの工場は。そのボリュームが、おからとかコーヒー豆、それは遺伝子組み換えの原料があるとかないとかいうことも多々あります。遺伝子組み換えの問題は、私が理解しているのは、成分ではなしに、組み換えされたものの受粉培養の中で、とうもろこしだけに遺伝子組み換えをしました、とうもろこしにたいへん効きますよといわれますが、生物系というのはそんなに単純ではなくて、とうもろこし以外のものにも、それが影響するんですね。科学者がよもや思わなかったものも遺伝子組み換えになっちゃう恐さがあるんですね。その話ととうもろこしをバクテリアで分解して肥料にして、土壌菌がコロニーを作る云々の話とはちょっと世界が違うんじゃないかなと思うんですけどね。そんなにナーバスなほど負けないんですよ。例えば水槽の中でクワイを育てるということになったら、そこに液肥を入れてやるとクワイはどうなんだという話になると思いますが、そんなに負けないですから、自然の治癒力はゼロ、百の話で言ったら、国道沿いで廃棄ガスを吸った田んぼはどうなるんだと言う話に近づいてくるので、私は科学者でないので言えないですが、部分の議論ではなくて全体の議論をしないと、僕は難しいのかなと思いますけどね。 ○(森口委員) アミタさんのご認識は最初に伺いましたので、あとは京丹後市があの施設を旧弥栄町の提案書のとおりに受け取るという前提でちょっとお話をお聞かせいただきたいのですが、まず、前段にアミタさんの事業について説明を聞かせていただきまして、それからこの施設のメリットの話を市から聞かせていただいたときにも、アミタさんで実際にお世話になっています雇用の関係だとかいう、経済効果の説明をいただきました。その中で、アミタさんという会社にとって、あのバイオガス発電施設の指定管理を受けられないのであれば、森林の牧場も含めて他の事業も成立しないという、バイオガス発電施設のあるところばかりに進出されているわけではないと思うんですが、ただ、京丹後市にもこういう形でお越しいただいて、雇用もしていただいているということで、たいへんありがたいとは思うんですが、バイオガス発電施設がなければ、京丹後市に進出するメリットはないということでよろしいのかということが1点です。もう1点が、先ほどのお話でちょっと意外だったのが、社長の方から、市内の生ごみをもっとというような話もあったんだということを聞かせていただいて、たいへん驚いたんですが、今まで私どもの委員会で聞かせていただいている話としては、ほとんど市内の未利用の有機資源の循環というのは不可能に近いという説明を受けてきました。その中で、仮にあの施設の指定管理をお願いした場合に、当然ボリュームの問題もあると思うんですが、京丹後市内にある未利用有機資源だけであの施設を運営していくことが可能かどうか。それから3点目、し尿の関係で実は委員会で施設の方に行かせていただき、角新さんたちにいろいろ聞かせていただいた中で、し尿は水分量が非常に高いので、あの施設の運営の中では運営しやすい、入れることに対して非常にプラスの部分をたくさん聞かせていただいたなと思うんですが、その運営するに当たっては、し尿を入れていただいた方がよかったというご判断かどうか、この3点をお伺いしたいのですが。 ○(熊野参考人) 1点目のお話につきましては、パワーポイントでもご説明しましたように、100兆円からの関係市場で1,000億円の会社がないと。私どもも取引総額からいうとまだ100いっていません。そういう中で、よろずやは多いけどコンビニはないんですという説明をしました。循環型市場のプラットホームを作りたいということで投資を続けています。ということはコンビニに例えれば、ここにはコンビニは要らないので、飲料水だけ売ってくれとなると、普通の酒屋になってしまう、そのためにここに投資をしたわけではないので、やっぱり循環モデルができないということになったら、投資は少なくともやめ、適正なところに人はシフトするというのが当然だと思います。二つ目は、この域内だけの未利用資源だけ動かせないかと、それは動かす動かさないという議論からすれば、動かせます。ただ、あまりにももったいないですね。10分の1しか原料がないということなんで、それが採算に合うかという話です。それでもいいんだ、不採算は税でみるんだと議論が成立するならば、それは運転できます。それよりも、もっとポジティブに、食品会社というのは食品残渣でコスト高で悩んでいます。だったらそういうところを誘致して、優先的に食品残渣を使いますよと、ただし、ジャガイモの工場なら、ここで作ったジャガイモを優先的に使ってくださいよということにすれば、それは外から事業をもってくる話になりますね。だから考え方一つだと思います。三つ目、し尿という言葉としては、要は製造業ですから、見かけがし尿であろうがジュースであろうが、そこに問題がタンパク、でんぷん等々の要素の必要なものがあるかないかで決めます。だから、一般的には精査して入れたいというだけですね。 ○(森口委員) 今のことからいうと、し尿ということに対して特別には考えていない、いわゆる入れることが可能で他の条件が許すならば、入れたいということでよろしいですか。 ○(熊野参考人) ご存知かも知れませんが、ストックホルム市が下水道から採るメタンガスの100パーセントをトロリーバスに使用すると。今後スウェーデンは人口がふえても資源がふえるバイオ由来のものに、エネルギー政策を重要視するというふうにしたんですね。そういう意味で言えば、人口がふえて、限りある化石燃料の使い方に突入する21世紀とすれば、ふえていくバイオ資源、そして人が発生する未利用資源、これを徹底的に使うことが最先端になるというのは僕は違いないと思っているんです。いつの間にか日本は近来の名の基において、豊かというにんじんのえさの基に、今まで大事にしてきたものを結構捨てているんですね。そのうちの一つのし尿かもわからないです。皆さんご存知のように、熊さん八さんの長屋の落語があるじゃないですか。しょっちゅう大家さんが来て、もめますよね。大家さんは家賃を取り立てに来てるんです。昔はほとんど払わないんだけど、なぜ長屋が成立するかというと、し尿が売れていたからです。し尿が売れていたから、大家さんは最低限暮らせていたんです。このように、やっぱり知恵があったんですね。今我々は人がふえて、豊かにしたいと言っていますが、後のことを考えないでしょ。じゃ埋立地を京丹後市でどこに作るんですか。風光明媚なこの地に、どこに作るんですか。反対ですよ。じゃどうするんですか。出すものを飲み込むんですか。やはりどういう未来にしたいんだ、どういう社会にしたいんだという議論がきちっと成立すれば、文言だけで議論が空回りしなくて、内容で議論が進むことになるんだと思いますけどね。 ○(森口委員) 食品加工会社をということですが、ちょっと意見が入ってしまって申し訳ないんですが、僕は市長がし尿の投入を表明されたときには、この議案に対して賛成させていただいた経過もあるんですが、基本的には京丹後市内の未利用資源を使うということが、京丹後市内における循環型社会と。それは当然国なりが日本全体として考えるということとは違いまして、京丹後市民の税金を使ってやるということですので、そのあたりには一定の整理が、市民一人一人のメリットが当然いるだろうと思っています。その中で、僕は端的に言いますと、あそこのバイオガス発電施設に全て投入して、それだけで回せるくらいの食品加工会社を誘致して来られたら無条件で賛成ですよと、条件付の賛成というのはないんですけど、それだったら何の疑義もありませんということを以前言わせてもらったと思うんですが、先ほどの回答の中で確認としてお伺いしますが、今、京丹後内の未利用有機資源だけで運転しようと思うと、10%ということで、ということは今覚書の案なんかにも入れさせてもらっています京丹後市内の生ごみなり産廃を入れても10%くらいにしかならないということでよろしいのですか。 ○(熊野参考人) 細かい数字になったら、もう1回精査がいるという答えしかないんですが、だいたい多く見積もっても15%いくかいかんかではないですかね。使えるものというスクリーニングが入ったら、それこそ減りますから。先ほどから言っていますが、法的には産廃処理場ですが、じゃ、ごみが全部使えるかというと使えないんですよ。法律も実は総合判断しているんです。だから資源で使えるもので加工費をもらうものについては、行政判断でそれは産廃ではないということも可能なんです、法律的には。もし、原料もエネルギーもなくなったら、今ご存知のように、建設廃材の木材がなくて、皆取り回っているんですよ。つまり、経済的指標でごみはマイナスですから、プラスだから資源といったら、法律は経済のしもべなんです。おかしいんです。法律があって経済がないと。なのに運用的にはマイナスはごみだと言った方が楽なんですね。それで我々は節約ということができなくなった。それを根本的に見直さないと。あれだけの設備を均衡に持っているところはないんですよ。他ならそれは廃棄物ですが、うちはおからですと、立派に食って見せますというので、僕は悪くないと思いますけどね。 ○(森口委員) 運用の中で液肥の全量活用の話ですが、どれだけ調査していただいているかちょっとわからないですが、端的に申し上げますと、いろいろと市の方の調査の説明は聞かせていただいていますが、この液肥を全量活用していただく場合に、今京丹後市内で実際に肥料を売っておられる会社へのダメージをもしも捉えられておられましたら、お示し願いたいのですが。 ○(熊野参考人) たぶん、議論としてはまだそこまで煮詰まっていないと思うんですよ。先ほど情緒論の話があったじゃないですか、遺伝子組み換えがいいとか悪いとか。だから、一番大事なのは有効性をもっともっと開発するかどうか。商品というのは、一般的には液肥がいいということになったら、液肥よりいい肥料を求めたいという市場が同時に発生しますので、付加価値の高い有機肥料を買うお客さんはふえるはずなんです。だから、そこは競争領域だけではなくて、高級車が売れるためにはまずエコノミーカーがまず売れないと、高級車は売れないですよね。そういうような市場を、ここの京丹後市で作れるかどうかなんです。そうでしょ。軽四買う人とクラウン買う人は悩まないでしょ。市場が違うんですよ。だから液肥を使うということになったら、もっといいものを使いたいという市場をたぶん作っていけると思うんですけどね。 ○(森口委員) 今おっしゃいましたように、完全に民間の方が液肥を京丹後市内で売られることに対して、行政、議会がとやかくということはないと思うんですが、今回の場合はそこに税金を投入していくということがありますので、確かに農家にとっては肥料の経費が半分になるということは、たいへんすばらしいことだと思いますが、同時に京丹後市内で業としてやられているところに、いわゆる民業圧迫になるかどうかということについて、一応聞かせていただいたということでありますので、今のご説明だと、そういうふうな心配は、指定管理者候補のアミタさんとしては、そういう懸念は持っておられないということですか。 ○(熊野参考人) 全部撒けても耕作面積の1割程度という立ち位置と、それから私がやりたい実験は、磯やけという状況で海に海草が生えなくなっているんですよ。これは昔は森から腐植酸が流れ出して、鉄イオンと一緒に豊穣な海の森を作っていたわけなんですね。それが海岸べりに車が走って、岸壁整理で森からの滋養分が、特に腐植酸と鉄イオンが入らないので、磯やけという状態があるんです。それを新日鉄とか北海道庁が真剣になっているんですが、木材くずをちょっと発酵させて、それに鉄分が入っている土石とブレンドして、海底でネットに入れて実験したら、半年で昆布の森になるんですね。今、間伐の有効利用も含めて森にもっと関心を持って、丹後の豊かな森を復活したときに出てきるバイオ資源の利用の中で、チップのかすを消化液とブレンドして腐植酸を作って、そこに鉄イオンを入れて丹後の海をもう一度戻すような公共投資をしても、僕はおもしろいんじゃないかと思いますよ。 ○(平林委員) 6月16日に市長の方から、新しく次世代農業コンソーシアムということで提案されまして、アミタさんもプロジェクトに入っていただいているという説明を受けたんです。その次世代農業コンソーシアムでは農業ミドルマンということで、日本総合研究所他19社が参加される中で展開されるようですけども、これによってセミプレミアム農産物を作って農家の方に収入を得てもらうんだという説明だったかなと思うんですけども、アミタさん自身も、先ほどもお米も買い取っていますよということを言われていて、こういったところに入らなくても、アミタさんのところが一手に引き受けて販売ルートをもっておられるんじゃなかろうかなと思って、新たにプロジェクトに入らなくてもいいのかなと勝手に解釈したんですけども、そういった点で、次世代農業コンソーシアムについてどのような評価をされているのでしょうか。 ○(熊野参考人) こういうたてつけというのは、私自身の理解では参加して開発のハウハウ、情報収集ということに非常に有効だと思います。しかしながら、実の生活でマーケット形成して、そこでお客さんを喜ばすという、人の顔を見ながら値段を決めたり、売り込むという世界は、こういうコンソーシアムでは無理です。そこは民の各企業の強さで商品開発したりしていくのが順当になります。しかしそのプラットホームですね。例えば、うちの牛乳を紹介しましたけども、独自で製販一環でそれも価格競争ではなくて価値競争商品開発をやっている事実がありますけども、正直大変なんです。そこまで自分でやるのは大変なんです。でも入口論の3割でも同じ志を持った仲間でそれを考えて、あとの7割は自主活動にあげていくというような形が一番美しいと思うんですけどね。最初から民でやるのは理想かもわかりませんが厳しいです。返事になっていますかね。 ○(松田副委員長) 経営を考えた場合に、今までの話を聞かせていただいていますと、液肥が売れるかどうかが大きいと思うんですけども、液肥を売るためには、どういう成分があって、このような効能があるということを示す必要があると思います。それから投入した原料によって、成分はまた変わってくると素人考えで思うんですけども。それからいろんなもの投入した場合、土壌を汚染するような危険はないのかどうか、そのあたりはどのように考えておられますか。 ○(角新参考人) おっしゃるとおり、成分ですとか効能を示していくことは前提として必要と思います。その中で、バイオの施設から出ている液肥に関しては、ざくっと申しますと、窒素分が0.2%、リン酸・カリが0.1%弱というような状況です。これは今、年に1回ないし2回の分析をしながら、変化があれば、それを使われている農家さんにはお伝えしながらやっております。もちろん立ち上げ当初は、いろんな原料が偏って入っていましたので、いろいろありましたけども、今としてはほぼ安定した成分になってきているのかなとは思います。私たちの液肥で考えていますのは、一つはこれまで2年ほど、私たちは自主事業でこの液肥を使ったお米つくりですとか、牧草栽培をやってきました。その中で、大学レベルの研究ではないんですけども、実感として十分科学肥料に代替できる生育を示しているなということは感じていまして、その量は、だいたい1反あたり、液肥は4トンから5トンの量をやれば、化学肥料の元肥がなくてすむと。ただ、追肥は一定必要かなと。大まかに言いますと、そんな成果が出ています。 ○(熊野参考人) これを京丹後市地産の肥料とする場合は、無条件な考え方ではなくて、土壌の分析、作物の性格というようなことを見極めて、ガイドラインをまず作って施肥するというような仕組みがいると思います。基本的に、窒素もリンもカリも作物によって必要であったり必要でなかったりしますので、リンが必要なならリンを加えるとか、カリが必要ならカリを加えるとかいうように作物に合わせて、本来は加工する原料にした方が、僕は農家からしたら使いやすいんじゃないかと思いますね。全てこれでやろうという考え方に無理があるんじゃないかなと。ここはもっともっと農家の方と何を作るんだと。お茶なんかは窒素が必要になりますから、窒素をたくさんあればものすごくいいですね、水も窒素もあるわけですから。そういうように作物によって、合わせた使い方が地産の肥料、京丹後市のノウハウになってくるんじゃないかなと思いますね。そういうものを作り出すという考え方の方がたぶん将来的には、人というものの値打ちが上がるような気がしますね。 ○(松本聖司委員長) 他よろしいですか。それでは、これで終わらせていただきたいと思います。本日はたいへんお世話になりまして、どうもありがとうございました。                                午後 4時25分 閉会
    ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │会議の経過を記載して、その相違ないことを証するため、ここに署名する。       │ │                                         │ │                    委員長   松 本 聖 司        │ │                                         │ │                    署名委員  行 待   実        │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘...